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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第二十二号

平成十六年十一月二十五日(木曜日)
第三委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
小林 正則君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
大学管理本部本部長村山 寛司君
管理部長三橋  昇君
参事紺野 秀之君
参事大崎徳三郎君
参事宮下  茂君
参事宝月 大輔君
生活文化局局長山内 隆夫君
総務部長有留 武司君
都民安全対策担当部長脇  憲一君
広報広聴部長高西 新子君
都民生活部長高島 茂樹君
消費生活部長古川 芳久君
私学部長南雲 栄一君
文化振興部長 山本 洋一君
文化施設改革担当部長花田貢市郎君
参事三森 生野君
参事杉谷 正則君
参事江津 定年君

本日の会議に付した事件
 大学管理本部関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・公立大学法人首都大学東京定款について
・公立大学法人首都大学東京(仮称)に対する出資について
・公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第四十四条第一項の条例で定める重要な財産を定める条例
・公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める内部組織を定める条例
・東京都立大学条例等を廃止する条例
報告事項(説明)
・首都大学東京新大学院について
 生活文化局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・東京都情報公開条例の一部を改正する条例
陳情の審査
(1)一六第六七号 たばこと酒の購入者年齢確認に関する陳情
(2)一六第七〇号 平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情
(3)一六第八二号 義務教育費国庫負担堅持及び私学助成国庫補助堅持の意見書提出に関する陳情

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上だと考えられますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、大学管理本部関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取及び報告事項の聴取並びに生活文化局関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取及び陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 これより大学管理本部関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○村山大学管理本部長 平成十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております大学管理本部関係の案件につきまして、説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、事件案、条例案合わせまして五件でございます。いずれも平成十七年四月に予定しております公立大学法人首都大学東京の設立に関連するものでございます。
 事件案は二件でございまして、まず、公立大学法人首都大学東京定款についてでございます。
 この議案は、設立されます公立大学法人首都大学東京の組織運営に関する根本的な規約でございます定款を定めるものでございます。
 次に、公立大学法人首都大学東京に対する出資についてでございます。
 この議案は、公立大学法人首都大学東京の設立団体である東京都が、法人に対して出資する財産を定めるものでございます。
 条例案は三件でございまして、まず、公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第四十四条第一項の条例で定める重要な財産を定める条例案でございます。
 この条例案は、公立大学法人首都大学東京が、財産の譲渡等を行おうとする場合、あらかじめ知事の認可を必要とする財産について定めるものでございます。
 次に、公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める内部組織を定める条例案でございます。
 この条例案は、公立大学法人首都大学東京の設立に際し、当該法人に職員を引き継ぐ東京都の内部組織を定めるものでございます。
 最後に、東京都立大学条例等を廃止する条例案でございます。
 この条例案は、首都大学東京の開学に伴いまして現大学を廃止するため、それらの設置条例を廃止するものでございます。
 以上が、平成十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております大学管理本部関係の案件でございます。
 詳細につきましては、引き続き管理部長から説明申し上げます。よろしくお願いいたします。

○三橋管理部長 今定例会に提出を予定しております二件の事件案及び三件の条例案の詳細につきまして、ご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第2号、平成十六年第四回東京都議会定例会提出予定案件の概要の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 まず、1、公立大学法人首都大学東京定款についてでございます。
 この議案は、地方独立行政法人法に基づき平成十七年四月に設立を予定しております公立大学法人首都大学東京の組織運営に関します根本的な規約である定款を定めるものでございます。
 定款で定めます主な内容でございますが、(3)の表にございますとおり、法人の名称は公立大学法人首都大学東京、法人の所在地は東京都新宿区、役員の構成につきましては、理事長を一人、副理事長を二人以内、理事三人以内、監事二人以内としております。
 なお、定款につきまして議決をいただいた後、総務大臣及び文部科学大臣に対しまして法人設立認可の申請を行う予定でございます。
 恐れ入りますが、二ページをごらんいただきたいと存じます。2、公立大学法人首都大学東京(仮称)に対します出資についてでございます。
 この議案は、公立大学法人首都大学東京の設立団体でございます東京都が、法人に対して出資する財産を定めるものでございます。
 出資の対象となる財産につきましては、現在の都立の四大学のキャンパスのうち、都立大学及び都立保健科学大学のキャンパスの土地及び建物といたしております。
 なお、他のキャンパスの土地建物につきましては、東京都が法人に対し無償貸し付けする予定でございます。
 次に、3、公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第四十四条第一項の条例で定める重要な財産を定める条例案でございます。
 この条例案は、公立大学法人首都大学東京が、財産の譲渡等をしようとする場合、あらかじめ知事の認可を必要とする財産につきまして定めるものでございます。
 なお、知事が認可する場合には、あらかじめ評価委員会の意見を聞くとともに、議会の議決をいただく必要がございます。条例案では、知事の認可を必要とする重要な財産を、予定価格が二億円以上の不動産または動産といたしております。これは、東京都が財産の売り払い等を行う場合、予定価格二億円以上の不動産または動産につきまして、あらかじめ議会の議決を要することとされておりますことから、本条例案におきましても、これと同様に設定することとしたものでございます。
 続きまして、三ページをごらんいただきたいと思います。4、公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める内部組織を定める条例案でございます。
 この条例案は、公立大学法人首都大学東京の設立に際し、当該法人に職員を引き継ぐ東京都の内部組織を定めるものでございます。法人に職員を引き継ぐ東京都の内部組織は、東京都立大学、東京都立科学技術大学、東京都立短期大学、東京都立保健科学大学の四大学でございます。
 なお、現大学の教員以外の常勤職員は、別に辞令を発することによりまして、都からの派遣となります。
 最後に、5、東京都立大学条例等を廃止する条例案でございます。
 この条例案は、首都大学東京の開学に伴いまして、現行の都立の四大学を廃止し、公立大学法人のもとに設置することとなりますので、それぞれの設置条例を廃止するものでございます。
 以上で、大学管理本部が今定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○池田委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○三橋管理部長 平成十八年度に設置予定の首都大学東京新大学院の準備状況につきまして、ご報告申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料第3号をごらんいただきたいと存じます。
 新大学院につきましては、これまで大学院検討部会のもとで検討を進めてまいりました。部会の検討成果でございます中間のまとめにつきましては、参考までに添付してございますけれども、その概要を資料の二枚目におつけしてございます。
 今後の取り組み予定でございますが、この中間報告に基づきまして、平成十七年六月の文部科学大臣への認可申請に向けまして、精力的に準備を進めてまいります。
 報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○池田委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で大学管理本部関係を終わります。

○池田委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○山内生活文化局長 平成十六年の第四回定例会に提出を予定しております生活文化局所管の条例案二件につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元配布の資料、平成十六年第四回東京都議会定例会議案をごらん願います。
 目次をお開きいただきます。
 まず、東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 国において個人情報の保護に関する法律など関連法が成立し、来年四月から全面施行されることになっております。これらの法律との整合性を図るとともに、平成三年の条例施行以来の個人情報をめぐる社会環境の大きな変化に対応するため、条例改正を行うものでございます。
 次に、東京都情報公開条例の一部を改正する条例案でございます。
 本条例改正は、地方独立行政法人制度の導入、公の施設の指定管理者制度の導入に伴い、所要の改正を行うものでございます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○有留総務部長 引き続きまして、今定例会に提出を予定しております条例案につきまして、少し詳しく説明をさせていただきます。
 お手元の資料、平成十六年第四回東京都議会定例会議案をごらん願います。
 一ページをお開きください。まず、東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 一八ページをお開きください。内容につきましては、新旧対照表でご説明申し上げます。上段が改正案、下段が現行条例となっております。右横に線の引いてある箇所が改正部分でございます。
 それでは、主要な改正点についてご説明申し上げます。
 第一章は総則でございます。
 まず、第一条、目的でございます。
 高度情報通信社会の進展にかんがみ、新たに個人情報の利用停止を請求する権利を明らかにするとともに、民間部門における個人情報の取り扱いについての都の役割を定めたものでございます。
 一九ページに移りまして、第二条は定義でございます。
 新たに公安委員会及び警視総監を実施機関とするとともに、地方労働委員会の労働委員会への名称変更と、都立大学等四大学が首都大学東京として地方独立行政法人となることに伴う改正、その他必要な定義を定めたものでございます。
 二〇ページをお開きください。第三条、実施機関等の責務でございます。
 個人情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮を要する旨を定めたものでございます。
 第二章から第七章は、実施機関における個人情報の取り扱いについてでございます。
 第四条、収集の制限、第五条、保有個人情報取扱事務の届け出でございますが、犯罪の予防、鎮圧または捜査等、公共の安全と秩序の維持に係る事務については適用除外とする規定を追加したものでございます。
 二一ページに移りまして、第七条、適正管理でございます。
 個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない責務を定めたものでございます。
 二二ページをお開きください。第八条、委託等に伴う措置及び第九条、受託者等の責務は、新たに公の施設の指定管理者についての責務等を定めたものでございます。
 二六ページをお開きください。第十六条、保有個人情報の開示義務でございます。
 情報公開条例との整合性を図り、非開示とする情報を、詳しく明確に規定し直しております。
 三二ページをお開きください。第二十一条の三から第二十一条の六は、自己の個人情報が違法に収集、利用、提供されている場合、利用停止等を請求できる権利を創設し、その手続について定めたものでございます。
 三五ページをお開きください。第二十四条の二、都が設立した地方独立行政法人に対する異議申し立てでございます。
 地方独立行政法人がした開示決定等に対し、行政不服審査法の規定に基づく異議申し立てをすることができる旨を定めたものでございます。
 三七ページをお開きください。第八章は、民間部門の個人情報の保護についてでございます。
 三八ページをお開きください。第二十九条、個人情報の保護の普及促進は、新たに都民に対してその権利利益の保護を図るため、意識啓発その他必要な施策の普及促進に努める規定を追加したものでございます。
 第二十九条の二から第二十九条の四は、民間部門の個人情報の取り扱いについて苦情処理を行う場合の実効性を担保するため、必要に応じて資料提出、助言、勧告等を行う手続等を定めたものでございます。
 三九ページに移りまして、第二十九条の五、適用除外は、前二条の説明及び資料提出、助言及び勧告の規定について、報道機関、著述業者、宗教団体、政治団体等は適用除外となることを定めたものでございます。
 四〇ページをお開きください。第十章は罰則でございます。
 第三十四条及び第三十五条は、実施機関の職員、受託事務従事者、指定管理者の管理事務従事者等が個人情報の不正な提供等を行った場合に対する罰則を定めたものでございます。
 四一ページに移りまして、第三十六条は違法な情報収集を行った職員、第三十七条は審査会委員、第三十八条は、虚偽申請による個人情報の開示を受けた者に対する罰則を定めたものでございます。
 本条例案は、平成十七年四月一日から施行することとしております。ただし、公安委員会、警視総監につきましては、公布の日から一年四カ月以内の規則で定める日からとなります。
 次に、東京都情報公開条例の一部を改正する条例案でございます。
 四三ページをお開きください。主要な改正点につきましては、新旧対照表でご説明申し上げます。
 四七ページをお開きください。第二条は定義でございます。
 地方労働委員会の労働委員会への名称変更と、都立大学等四大学が首都大学東京として地方独立行政法人となることに伴う改正でございます。
 五一ページから五二ページをお開きください。第十九条の二、都が設立した地方独立行政法人に対する異議申し立てでございます。
 地方独立行政法人が行った開示決定等に対し、行政不服審査法の規定に基づく異議申し立てをすることができる旨を定めたものでございます。
 五三ページに移りまして、第三十三条の二、指定管理者の情報公開でございます。
 指定管理者制度の導入に伴い、新たな規定を追加して、指定管理者が公の施設の管理に関する情報の公開を行うために必要な措置を講じ、実施機関はその指導をするよう定めたものでございます。
 五四ページをお開きください。第三十九条、罰則でございます。
 審査会及び審議会の委員に対する罰則につきまして、罰金の額を引き上げるものでございます。
 本条例案は、平成十七年四月一日から施行することとしております。
 以上、今定例会に提出を予定しております条例案二件につきまして説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○池田委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情一六第六七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高島都民生活部長 お手元に配布してございます陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。表紙をお開き願います。
 一六第六七号、たばこと酒の購入者年齢確認に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 陳情者は、長野県北佐久郡軽井沢町の細田茂夫さんでございます。
 陳情の要旨は、たばこと酒の販売について、自動販売機には年齢確認装置を組み込むこと、並びに対面及び通信販売時には身分証の提示または添付を販売者に義務づけることを実現していただきたいの二項目でございます。
 現在の状況でございますが、未成年者喫煙禁止法及び未成年者飲酒禁止法において、二十歳未満を対象に規制するとともに、国や業界において年齢識別機つき自動販売機の導入及び販売時における年齢確認の実施などを推進し、積極的に未成年者の喫煙防止及び飲酒防止対策が展開されているところでございます。
 また、たばこ事業法では、未成年者喫煙禁止法に違反した事業者につきましては小売販売業の許可の取り消し要件と定めております。また、酒税法では、販売業者が未成年者飲酒禁止法等の違反により罰金の刑に処せられた場合は免許の取り消し要件と規定しているところでございます。
 以上、陳情に関するご説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第六七号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一六第七〇号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○南雲私学部長 ご審査いただきます一六第七〇号、平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情につきまして、ご説明申し上げます。
 陳情者は、町田市の、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長坂口朝美さんでございます。
 陳情の要旨につきましては、お手元に配布しております説明表の二ページに記載されておりますように、平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育の振興に関するものでございます。
 生活文化局の所管は、5の(2)奨学金の増額についてでございます。
 現在の状況をご説明申し上げます。
 東京都育英資金につきましては、平成十四年の条例改正により、成績要件や学年要件などの貸付要件の緩和を行っておりますとともに、予算を増額し、その充実に努めております。
 また、貸付単価につきましても、その状況を踏まえながら改定するなど、その充実に努めているところでございます。
 以上、大変簡単ではございますけれども、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○遠藤委員 奨学金に関する陳情ということですので、さきの決算委員会での私の質問を踏まえまして、幾つか確認したい点、また今後の方向についてお聞きしたいと思います。
 まず、都民サービスの向上に向けた財団の移管についてでありますけれども、さきの決算委員会で、私は育英資金事業の今後のあり方について一つの提案をいたしました。それは、いつまでもこうした奨学資金事業を都が直営でやるのではなく、現在、この育英事業と非常に関連の深い入学支度金の貸し付けや高校特別奨学資金事業など、既に手がけている都の外郭団体の財団法人東京都私学財団に移管してはどうか。そうすれば、この事業を合わせて、よりきめの細かい都民サービスが可能になるのではないかということであります。
 その際、局からも、今後関係機関と協議し、検討を進める旨の答弁をいただきましたので、その後の検討状況について、まずお伺いいたします。

○南雲私学部長 育英資金事業につきましては、来年度から国の高校奨学金の地方移管を受けて、規模も拡大していくことから、ご提言を踏まえ、より都民サービス向上につながる事業のあり方について検討してまいりました。
 その結果、財団法人東京都私学財団へ事業を移管することにより、現在同財団が実施しております他の関連事業との一元的な取り組みができること、申請手続の簡素化、広報効果の拡大など、種々のサービス向上が期待できると判断し、現在同財団と実施主体を変更するための諸条件について細部を詰めている段階でございまして、大枠、この方向に沿って、過日予算要求を行ったところでございます。

○遠藤委員 ぜひひとつ努力していただきたいと思います。
 次に、貸付単価の推移についてお伺いしますけれども、さまざまな工夫によって都民サービスを少しでも向上できればと思いますが、ぜひこれを実現させてもらいたいと思います。
 同時に、こういう転換期に当たっては、形だけではなく、実質的にも何か充実させていくことがあれば、都民も安心するというふうに思います。今回の陳情でも、奨学金の増額というふうにありますので、その辺の考え方についてもお聞きしたいと思います。
 そこで、まず、これまでの貸付単価の推移がどうなっているのか、これまでの増額の経緯についてお伺いいたします。

○南雲私学部長 高等学校及び専修学校高等課程の貸付単価につきましては、平成十二年度に月額三千円増額いたしまして、国公立は一万四千円を一万七千円に、私立は二万六千円を二万九千円といたしました。さらに、十三年度に千円増額し、現在、国公立一万八千円、私立三万円となっております。
 また、専修学校の専門課程につきましては、十三年度に月額四千円増額し、現在、国公立四万二千円、私立五万円となっております。

○遠藤委員 次に、都と国の貸付単価比較でありますけれども、今答弁にあったように、定期に増額しているということでありますけれども、やはり都の財政の厳しさで三年間据え置かれているわけですけれども、今の単価は国の育英会の単価と比較してどうなっているのか。大体合わせているんだと思いますが、同じ水準なのかどうかお伺いいたします。

○南雲私学部長 高等学校、専修学校高等課程については、国の単価と同額でございます。専修学校専門課程につきましては、国が平成十五年度に二千円増額しておりまして、現在二千円の乖離がございます。国は、来年度の概算要求で、さらに二千円の増額を盛り込んでいるところでございます。

○遠藤委員 専門課程の単価の増額についてでありますけれども、高校では同額で、専門学校は格差が広がっていくというのは、ちょっとバランスがよくない。果たしてそれでいいのかというような疑問を持ちますけれども、都の財政が厳しいのはよくわかりますけれども、国もそこまで頑張っているんですから、都も頑張ってほしいというふうに思います。
 今回、高校奨学金の方は移管の準備をされて、国と分け合って実施しているわけですけれども、そういう機会をとらえて、専門学校の方も国に合わせてぜひひとつ充実してほしいというふうに考えますが、ご見解をお尋ねします。

○南雲私学部長 先ほどもご案内のように、専修学校専門課程の貸付単価につきましては、前回の国の増額時に見送った経緯もございますし、今回、さらなる増額を国が概算要求していることを勘案いたしまして、局としても国単価に合わせる方向で、今回予算要求を行ったところでございます。

○遠藤委員 過去に見送った分を含めて国の単価に合わせる。四千円のアップということですよね。ぜひひとつこれを実現していただきたい。我が党としても、全力でこれを応援していきたいと思いますので、山内局長を初め、皆さんのすばらしい英知を出し合って、厳しい都財政の中でありますけれども、都民サービスのより一層の向上のために、ぜひひとつ頑張っていただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。

○野上委員 私も、育英資金事業について質問いたします。
 先日、第三回定例会で一般質問をさせていただきました。日本育英会、高校の奨学金が来年四月、都道府県に移管になるということで、都に移管されるということで、東京都では独自に育英資金貸付事業を実施してきたという経緯がございます。都は、この二つの奨学金事業を実施するということになって、ダブルスタンダードになるという論点で質疑をさせていただきましたけれども、何点かについてお聞きしたいと思っております。
 国の高校奨学金というのは、今、成績要件を残しているわけですね。ところが、東京都の奨学金の貸付事業というのは、成績要件を撤廃して、やる気のある生徒はだれでも奨学金を受けられますよという、そういうスタンスで行っているわけです。より奨学金が借りやすくなっているように見受けられますけれども、先日の文教委員会でも重ねて要望を行ったところですけれども、その後の検討状況はどのようになっているでしょうか。

○南雲私学部長 育英資金事業につきましては、国の高校奨学金が都に移管されることに合わせて、事業全体の再構築を検討してきたところでございます。
 その中で、ご指摘の点につきましては、局としても、国移管分を合わせて都制度に一本化する方向を固め、今回予算要求を行ったところでございます。

○野上委員 要求していただいたということで、大きな前進があったと思います。
 それで、もう一点確認させていただきたいんですけれども、国の制度との大きな相違点は、この成績要件だと思いますけれども、それ以外にも制度の違いというのはあるんでしょうか。

○南雲私学部長 その他の国と都の貸付要件の違いでございますけれども、まず国では、生徒等の住所要件や学校所在地要件がないのに対しまして、都では、生徒等が都内在住で、かつ都内に所在する学校への在学が要件となっております。
 もう一点は所得要件でございますけれども、都は、特に私立高校について、都内の公立、私立授業料の格差を勘案いたしまして、国の収入基準額よりも若干緩和した設定を行っております。

○野上委員 せっかくですから、成績要件とあわせて、これらについても借りる人のサービスアップにつながるように、ぜひいい方の制度に合わせていただければと思っております。例えば、東京都に住んでいて、他県の高校、千葉県とか埼玉県の高校に通う生徒に対して、今までは国の制度しか使えなかったわけですから、今後はこの国の制度の趣旨を生かして学校所在地要件をなくして一本化すべきだと思うんですが、また収入基準については、少し所得の幅を高く設定している、幅広く借りられるようになっている都の制度の方を生かして一本化すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。より借りやすい形で一本化していただければと思っておりますが。

○南雲私学部長 借り受け者へのサービスアップについてでございますけれども、現行都制度との整合を図りながら、ご指摘の趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えております。

○野上委員 この奨学金事業というのは、勉学にいそしみたい生徒たちにとって大変大事な制度でございますので、今後ともより多くの子どもたちがこの制度をかりて勉学にいそしめるように対応していただければと主張して、終わります。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、本件は教育庁所管分もございますので、決定は教育庁所管分審査の際に行い、本日のところは継続審査とすることにしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第七〇号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、陳情一六第八二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○南雲私学部長 ご審査いただきます一六第八二号、義務教育費国庫負担堅持及び私学助成国庫補助堅持の意見書提出に関する陳情につきまして、ご説明申し上げます。
 陳情者は、千代田区の、私学教育を守る父母懇談会会長作本幸秋さんでございます。
 陳情の要旨につきましては、お手元に配布しております説明表の三ページに記載されておりますように、国に対して義務教育費国庫負担堅持及び私学助成国庫補助堅持に関する東京都議会の意見書の提出を求めるものでございます。
 生活文化局の所管は、2の私学助成国庫補助を堅持することについてでございます。
 現在の状況をご説明申し上げます。
 都は、私立学校振興助成法及び東京都私立学校教育助成条例に基づき、都内に私立学校を設置する学校法人に対して経常費補助を行っており、国は、経常費補助を行う都道府県に対し、私立学校振興助成法に基づき補助を行っております。
 経常費補助は、教育条件の維持向上、保護者負担の軽減、経営の健全性の向上を目的とした補助であり、都の私学助成の基幹的な補助でございます。
 このことを踏まえ、都におきましては、例年、国に対して私学助成の充実について要望を行っております。
 また、都議会におかれましても、私立高等学校等経常費助成費補助金制度の見直しに当たっては、その前提として十分な税財源の移譲を行うことについての意見書を平成十六年第二回定例会において可決し、平成十六年六月十六日付で国に提出しているところでございます。
 以上、簡単ではございますけれども、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○木村委員 本件の扱いについてのあらかじめの理事会の相談、協議については承知しておりますけれども、政府がいよいよいわゆる三位一体改革の政府の基本的な取りまとめをこの一両日中に行おうという、そのときに諮っている陳情でございますので、我が党の立場を一言申し上げておきたいと思います。
 小泉内閣のこの三位一体改革というのは、国と地方の関係を改革すると称して、地方分権を旗印にして進められてきたわけでありますけれども、いろいろすったもんだのあげくに、結局は国が地方自治体に対する支出、国民の暮らしに対する支出をいかに削るかということ、我が党がかねてから指摘していたような正体がますます明らかになってきつつあるといわざるを得ません。
 そういう意味で、今、特にこの陳情にあります私学助成に対する国庫補助を削減しないでもらいたいというのは、東京都議会として、これを受けて議会の意思として強く表明することが非常に求められているときだというふうに思うわけです。
 先日の事務事業概要質疑でも若干のやりとりをいたしましたけれども、私学助成の経常費補助に占める国の補助は百四十億円ぐらいあったと存じております。これがいわば一般財源化という名目で廃止されるということになりますと、全国の都道府県の中で、いわゆる地方団体の案は八割の財源を保障しようという、そもそも最初から二割減の要求であるわけですが、それで計算しますと、全国四十七都道府県の中で一番額が減るのが東京都であるということである。
 そのほか、大阪、福岡、北海道、京都なども相当減りますけれども、減った分については地方交付税で賄う、手当てするというのが建前の上での政府の説明です。
 その地方交付税も、何兆円削られるのか、今大変微妙なところでありますが、東京都の場合は、もともと地方交付税の不交付団体でありますから、一般財源化して八割の税源移譲という、そういう要求をすれば、減額している国庫補助はそのまま都民にはね返るという形になるわけであります。
 中等教育における私学の割合が、全国の中でも東京は特に非常に重いということも考え、しかも、この補助制度がこういう状態になるということであれば、私はきょうはこの案件は採択するというのが議会としての当然の責務ではなかろうか、このことを強く主張いたしまして、共産党の意見とさせていただきます。
 以上です。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、本件は教育庁所管分もございますので、決定は教育庁所管分審査の際に行い、本日のところは継続審査とすることにしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第八二号は、本日のところは継続審査といたします。
 陳情の審査を終わります。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十六分散会

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