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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十二号

平成十六年六月十四日(月曜日)
第三委員会室
午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長東ひろたか君
副委員長臼井  孝君
副委員長大塚 隆朗君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事松原 忠義君
村上 英子君
福士 敬子君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
曽根はじめ君
樺山たかし君

 欠席委員 一名

 出席説明員
大学管理本部本部長山口 一久君
管理部長三橋  昇君
生活文化局局長三宅 広人君
総務部長嶋津 隆文君
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
総務部長比留間英人君

本日の会議に付した事件
 意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百六十三号議案 東京都公立大学法人評価委員会条例
・第百六十四号議案 東京都が設立する公立大学法人が設置する大学に係る入学考査料及び入学料に関する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○東委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書四件につきましては、いずれも調整がつかなかった旨議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承を願います。

○東委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百六十三号議案及び第百六十四号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○曽根委員 第百六十三号議案について意見を述べます。
 本条例案は、この間、石原知事が、大学改革といいながら、都民の意見も聞かず、また、都立大のA類、B類の学生、院生の大多数、そして四大学教職員の過半数の反対を押し切って進めてきた、独立行政法人化による新大構想に基づくものであり、大学法人本体に文部科学省の認可がいまだに得られていないため、何が何でも来春の開学に間に合わせるため評価委員会を先に立ち上げるという既成事実づくりとなるものです。
 その中身も、第三者評価を行うとしながら、委員も七人以内で、すべて知事が任命し、公募委員や各会派の都議会議員の参画など都民の声を反映させる保障が全くありません。これでは、中期目標や中期計画の策定、事業の実績などに意見具申するといっても、知事の一方的な構想の押しつけを都民の立場からチェックするより、独断専行をカムフラージュする役割しか果たし得ないことは明らかです。
 最大の問題は、こうしたやり方によって、新大学はもちろん、当面存続される現都立四大学でも、大学構成員の民主的な運営による大学自治と学問研究の自由が、知事側の支配によって根本的に破壊され、大学運営が私物化される道が敷かれてしまうことです。
 評価委員会設置後は、大学の研究実績評価について外部の認証機関の評価を踏まえるとしていますが、あくまで大枠についての意見を述べるにとどまり、個々の学部学科への研究費配分は、実態として理事長主導による経営陣の判断にゆだねられることが質疑を通じて明らかにされました。
 既に現都立大学でも、新大学の理事長、学長予定者と管理本部の恣意的な判断で研究費が傾斜配分され、文科系学部が軒並み研究費大幅削減で定期刊行物も買えなくなる事態が現在進行しています。評価委員会ができても、事態の改善は望むべくもないことは明らかです。
 理事長予定者の高橋氏は、ある雑誌で、現在、都立大学の運営費の大方を都の財政で穴埋めしていますが、四、五年で収支とんとんに持っていきたいと述べており、そのためには人件費の削減が必要としています。
 こうした内容が中期目標などに掲げられ、推し進められるならば、都からの財政負担を削減するかわりに、任期制導入などで人件費を削られ、教育内容も、実学重視を理由に、社会的評価の不明な都市教養学部、会話重視の語学教育などに変質させられ、研究費の大部分を企業に依存することで、教員は産業界に貢献できる研究にしか資金を得られなくなり、都民の貴重な知的宝庫として半世紀にわたり築き上げられた都立の大学が、事実上財界のお抱え大学になりかねない危険を指摘せざるを得ません。
 現大学の構成員の圧倒的多数も、また多くの都民も、これまでの都立大学を初めとする四大学のあり方に基本的に信頼を寄せており、国内外からも少人数教育や先端科学の研究実績などに極めて高い評価を得ており、受験生からも支持されている。
 現在の都立の大学改革は、これまでの実績を大きな土台として、より都民に開かれた大学づくりを目指すものとすべきです。
 知事による改革は、その内容も手続も、都民や大学人の願いに全く相反するものであり、評価委員会や今後つくられる学内運営機構は、まさに知事のこうした構想を推進する役割を担うものとならざるを得ません。したがって、評価委員会条例には反対します。
 第百六十四号議案、入学料、入学考査料についての条例案も、金額は現行と同じものであるものの、さきに述べたような問題を有する新大学の設立に伴うものであることから、反対します。
 以上です。

○福士委員 東京都公立大学法人評価委員会においては、地方独立行政法人となる新大学の中期目標策定時点から意見を求められる以上、本来的には早期設置を否定するものではないと考えます。しかしながら、委員会の法制度上の立場を楽観的に解釈し、その第三者性を制度的に考えられていないところに危惧を持ちます。
 評価委員会の権限について。地方独立行政法人法において評価委員会が行うべきことは列挙されています。一方、条例の中では、東京都が設立する公立大学法人の業務の実績に関する評価等を行うと規定され、これ以外の委員会の運営に必要なことは、委員長が委員会に諮って定めるとなっています。知事の附属機関としての委員会の判断にゆだねるところが大きい形です。
 今回の大学改革において一連の混乱を考えると、条例の実施上、委員の人選でどこまで公平性が担保されるか、大きな危惧を感じます。既に地方独立行政法人の理事長予定者は、雑誌「財界」において、助手の立場を、行政側からの仄聞、それも不確かなものをうのみにし、実態調査もせず、思い込みによる発言をしている状況があります。新大学の学長予定者も、大学を、経済性以外の学問的価値について、どこまで判断し得るか不明です。
 このような状況では、評価委員会の第三者性による大学の社会的財産などへの理解が重要となります。したがって、制度的に第三者性を担保できるよう再考すべきと考え、今回における百六十三号議案には反対をいたします。

○東委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百六十三号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○東委員長 起立多数と認めます。よって、第百六十三号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百六十四号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○東委員長 起立多数と認めます。よって、第百六十四号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○東委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○東委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、横山教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○横山教育長 所管三局を代表いたしまして、ごあいさつをさせていただきます。
 本定例会にご提案申し上げておりました議案等につきましてご審議をいただきまして、まことにありがとうございます。
 ご審議の過程でいただきました貴重なご意見、ご要望を踏まえまして、これからの事業執行に万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも引き続きましてご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 簡単ではございますが、お礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

○東委員長 発言は終わりました。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十三分散会

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