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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第一号

平成十六年二月十九日(木曜日)
第三委員会室
午後一時八分開議
 出席委員 十四名
委員長東ひろたか君
副委員長臼井  孝君
副委員長大塚 隆朗君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事松原 忠義君
村上 英子君
福士 敬子君
山下 太郎君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
曽根はじめ君
樺山たかし君

 欠席委員 なし

 出席説明員
大学管理本部本部長山口 一久君
管理部長飯塚 宏子君
参事大村 雅一君
参事宮下  茂君
生活文化局局長三宅 広人君
総務部長嶋津 隆文君
広報広聴部長島田幸太郎君
都政情報担当部長二ノ宮 博君
文化振興部長荒川  満君
都民協働部長高島 茂樹君
交通安全対策担当部長脇  憲一君
私学部長中澤 正明君
消費生活部長高田 茂穗君
参事田村 初恵君
参事奥秋 彰一君
参事八木沼今朝蔵君

本日の会議に付した事件
 生活文化局関係
  第一回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十六年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 生活文化局所管分
  ・平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 生活文化局所管分
  ・東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例
  ・東京都写真美術館条例の一部を改正する条例
  ・東京都現代美術館条例の一部を改正する条例
  ・東京都美術館条例の一部を改正する条例
  ・東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例
  ・東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都青少年センター条例を廃止する条例
  ・主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律関係手数料条例を廃止する条例
  請願の審査
  (1)一五第九三号 私立幼稚園に対する公費助成の大幅増額に関する請願
  (2)一五第九五号 すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願
  (3)一五第一〇二号 豊かな教育、私学助成の拡充に関する請願
  (4)一五第一〇三号 すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願
 大学管理本部関係
  第一回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十六年度東京都一般会計予算中、歳出 大学管理本部所管分
  ・平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 大学管理本部所管分
  報告事項(説明)
  ・首都大学東京の教育の特色及び学生支援構想について
  請願陳情の審査
  (1)一五第八七号 東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する請願
  (2)一五第八八号 東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した都立の新大学構想に関する陳情
  (3)一五第八九号 東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する陳情
  (4)一五第九三号 都立の四大学の改革に関する陳情

○東委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 最初に、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名ですが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○東委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、請願の審査並びに大学管理本部関係の第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項の説明聴取、請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 また、平成十六年度から他局へ移管予定の生活文化局所管の業務関係予算につきましては、現時点では事業移管前ですので、この部分の審査については、生活文化局関係の際、審査していただきたいと思いますので、ご了承をお願いいたします。
 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○三宅生活文化局長 平成十六年の第一回定例会に提出を予定しております生活文化局所管の案件につきまして、ご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、予算案二件、条例案八件の合計十件でございます。
 初めに、平成十六年度予算案につきまして、お手元配布の資料1、平成十六年度生活文化局所管予算説明書に基づきまして概要をご説明申し上げます。
 一ページをごらんいただきたいと存じます。平成十六年度生活文化局予算総括表でございます。歳入歳出の科目別の内訳及び債務負担行為につきまして、それぞれ記載しております。
 表の一番上の歳入欄にございますように、歳入予算の総額は二百二億七千六百万余円でございます。対前年度十七億一千四百万余円の減となっております。
 次に、歳出予算の総額でございますが、表の中ほどの歳出欄に記載してございますように、一千四百五十五億九千四百万円でございます。対前年度五十八億二千七百万円の減となっております。
 また、債務負担行為につきましては、一番下の欄にございますように、百十八億八千三百万余円、対前年度八千九百万余円の減となっております。
 平成十六年度の予算見積もりにつきましては、厳しい財政状況のもと、第二次財政再建推進プランや平成十六年度予算編成方針に基づきまして、徹底した事業の見直しを行う一方、新しい行政課題に対応した新規施策等を提案させていただいております。
 平成十六年度予算案の説明は以上でございます。
 引き続きまして、平成十五年度補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料の2、薄い資料でございますが、平成十五年度生活文化局所管補正予算説明書の一ページをお開きください。補正予算総括表でございます。
 表の補正予算額の欄にございますように、歳入八億三千八百万余円、歳出七億五千八百万余円の増額補正を行うものでございます。
 これは、主に財団法人東京国際交流財団の解散と清算によるものでございます。
 続きまして、条例案の説明をさせていただきます。
 お手元の資料第3号でございます。平成十六年第一回東京都議会定例会議案をごらんいただきたいと存じます。
 目次をお開きください。条例案は八件でございます。
 まず初めに、文化施設関係の条例案でございます。一、東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例案、二、東京都写真美術館条例の一部を改正する条例案、三、東京都現代美術館条例の一部を改正する条例案、四、東京都美術館条例の一部を改正する条例案、五、東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例案の五件でございます。
 これらの条例案は、これまでの利用料金の上限額を見直すとともに、新しい利用形態に応じた料金表の設定など、管理受託者の経営努力が発揮しやすい環境を整備するものでございます。
 続きまして、六の東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 今日、有害情報のはんらんや、青少年が凶悪な犯罪に巻き込まれる事件の発生など、青少年を取り巻く環境がますます悪化しております。
 このため、有識者等で構成する、子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言する会の緊急提言及び第二十五期東京都青少年問題協議会の答申等を踏まえ、青少年の健全育成や非行防止のための条例改正を行うものでございます。
 次に、七の東京都青少年センター条例を廃止する条例案でございます。
 類似施設でございます東京スポーツ文化館の開設予定など、青少年センター事業に係る社会経済状況の変化に伴いまして、東京都青少年センターを廃止するものでございます。
 最後に、八の主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律関係手数料条例を廃止する条例案でございます。
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部改正に伴いまして、関係条例を廃止するものでございます。
 以上で、予算案及び条例案の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○嶋津総務部長 引き続きまして、今定例会の案件につきまして少し詳しく説明をさせていただきます。
 最初に、十六年度の予算案につきましてご説明をさせていただきます。お手元配布の資料の1でございますが、生活文化局所管の予算説明書に基づいてご案内申し上げたいと思います。
 一ページは、先ほどの総括表でございます。二ページから四ページは、事業区分別の予算額と財源内訳等を記載してございます。
 五ページをお開きいただければと思います。番号1の管理・男女平等参画施策でございます。
 生活文化局職員の給料及び管理事務費、東京ウィメンズプラザの運営などに要する経費を計上しており、六十一億二千九百万余円で提案してございます。
 九ページをお願いいたします。2の広報広聴事業でございます。
 テレビ、ラジオなどによる都政広報、情報公開事務、都民の声事業などの経費を計上してございまして、三十二億七千万余円でございます。
 一三ページをお願いいたします。番号3の文化振興施策でございます。
 トーキョーワンダーウォール、トーキョーワンダーサイトの運営など、展示映像文化の発信及び財団法人東京都歴史文化財団への助成などの経費を計上してございます。また、新規の事業といたしまして、新進の若手映像作家の育成などを目的といたしましたショートショートフィルムフェスティバルの開催経費を計上してございます。総額六十七億四千万余円でございます。
 二五ページをお願いいたします。4の市民活動促進・青少年施策・交通安全対策等でございます。
 市民活動の促進、青少年総合施策、心の東京革命の推進、集中的な渋滞対策等の経費を計上しており、三十五億七千七百万余円で提案してございます。
 また、新規の事業といたしまして、十六年度から、ひきこもり等相談事業を開始する予定でございます。
 三〇ページをお開きいただければと思います。5の消費生活対策でございます。
 ここでは、取引指導や表示適正化事業、それから公衆浴場対策などに要する経費及び消費生活総合センターの運営経費等を計上しており、十三億二千百万余円で提案してございます。
 それから、三六ページでございます。6の計量検定所でございますが、ここでは、タクシーメーター等の計量器の検定に要する経費を計上しており、二億八千四百万余円で提案してございます。
 三九ページでございますが、7の私立学校管理でございます。
 私立学校振興事務に要する経費を計上してございまして、四億五千九百万余円で提案してございます。
 新規のものといたしましては、治安回復のための留学生・就学生対策事業を重点事業として計上してございます。
 四二ページでございますが、8、私立学校教育助成事業でございます。
 経常費の補助など、私立学校等に対する教育振興費として一千二百二十八億四千八百万余円を提案してございます。
 十六年度からは、私立専修学校第三者評価等促進事業を実施することにもしてございます。
 四六ページをお願いいたします。番号9の育英資金貸付事業でございます。
 育英資金貸付費九億六千二百万を計上してございます。
 なお、国の日本育英会の奨学金事業の一部が、平成十七年度、再来年度でございますが、都道府県への事務移管をされる見込みでございまして、そんなこともございまして、平成十六年度から都として、中学三年生に対する予約採用を実施する予定でございます。
 四八ページをお願いいたします。債務負担行為の総括表でございます。
 まず、債務負担行為のⅠといたしまして、生活協同組合設備資金利子補給など三件、四億五千七百万余円、そして債務負担行為のⅢといたしまして、生活協同組合の設備資金融資損失補償など三件、百十四億二千五百万余円、合計六件、百十八億八千三百万余円を提案してございます。
 四九ページから五二ページまでは、債務負担行為の事項別説明でございます。
 以上が十六年度の予算案の説明でございます。
 続きまして、資料の2で、十五年度の補正予算案につきましてご案内申し上げたいと思っております。
 一ページをお開きいただきますと、先ほど局長から申し上げました総括表でございます。
 二ページをごらんいただければと思います。補正予算の内訳でございます。
 表の上段及び中段にございますように、歳入八億三千八百万余円、歳出七億五千八百万余円の増額補正を行うものでございます。順を追って各項目のご説明をさせていただきます。
 まず初めに、歳入でございます。
 財団法人東京国際交流財団の解散及び残余財産の処分議決に伴いまして、東京都への財産の受け入れといたしまして八億三千八百万余円を計上してございます。
 歳出でございます。
 平成十五年度の人事委員会の勧告に基づく給与改定影響額として、生活文化費で七千五百万余円、学務費で四百万余円をそれぞれ減額してございます。
 次いで、先ほど歳入でご説明いたしました残余財産の受け入れ八億三千八百万余円を、東京国際フォーラムの大規模修繕対応経費として、東京都社会資本等整備基金へ積み立てるための歳出予算を計上してございます。
 予算案の説明につきましては以上でございます。
 続きまして条例案でございますが、資料の3、分厚いものでございますが、これに基づいてご案内を申し上げたいと思います。
 まず一ページをごらんいただきます。このページから四一ページまでは、文化施設関係の条例案五件につきまして記載をしてございます。
 文化施設につきましては、受益者負担の公平性という観点から、利用料金の上限額を改定する。それとともに、管理受託者の経営努力が発揮しやすい環境を整備するものでございます。
 個々の条例につきまして、少々長うなりますが、ご説明申し上げます。
 まず一ページ、東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例案でございます。内容を新旧対照表でご説明させていただきます。
 四ページをお願いいたします。上段が改正案、下段が現行条例の内容になってございます。右横に、わかりづらいでしょうが、線を引いてございます。その箇所が改正部分でございます。
 まず、四ページの上段の別表第一をごらんいただきたいと思います。施設使用料の上限額を改定するものでございます。
 続いて六ページをお開きいただければと思います。上段の別表第二でございます。本館の常設展の観覧料の上限額を改定するものでございます。
 七ページをお開きいただければと思います。上段の別表第二の二でございますけれども、分館と書いてあるところをごらんいただければと思います。これは、江戸東京たてもの園のことでございまして、その観覧料の上限額を改定するものでございます。
 九ページをお願いいたします。東京都写真美術館条例の一部を改正する条例案でございます。
 一〇ページに新旧対照表がございます。ごらんいただければと思いますが、第七条の下段、これは、収蔵展または映像展のどちらか一方のみを展示する期間の利用料金の額の設定をなくすために、同条第三項を削除するというものでございます。
 次に、一一ページでございます。上段別表第一は、特別閲覧料の額を改定するもの、また別表第三は、観覧料の上限額を改定するものでございます。
 一三ページをごらんいただければと思います。現美、東京都現代美術館条例の一部を改正する条例案でございます。
 一五ページの上段、別表第一をごらんいただければと思います。今回、新たに貸出施設を設定いたしまして、その施設使用料の上限額を規定するものでございます。その他の区分につきましては、利用料金の上限額を改定するものでございます。
 同じようなものが続きます。もう少しお聞きいただければと思っております。
 一六ページから一七ページにわたっております上段の別表第二をごらんください。常設展の観覧料の上限額を改定するものでございます。
 一七ページの下段でございますが、これは、企画展の利用料金表でございまして、企画展事業の見直しに伴いまして削除するものでございます。
 一九ページは、都美、東京都美術館条例の一部を改正する条例案でございます。お開きいただければと思います。
 まず、二一ページの下段の第四条でございますが、特別展事業の見直しに伴いまして、特別展の観覧料の規定を削除するものでございます。
 上段の別表(第四条関係)と書いてございますところですが、これは、施設使用料の上限額を改定するものでございます。
 二五ページをお願いいたします。東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例案でございます。大分飛びますが、三五ページの新旧対照表でご案内申し上げたいと思います。
 この三五ページから三七ページまでは、別表の第一といたしまして東京文化会館の施設使用料の上限額を、それから、三八ページから四一ページまでは、別表の第二といたしまして東京芸術劇場の施設使用料の上限額を示した表でございますが、それぞれの額を改定するものでございます。
 以上、文化施設関係の条例案五件につきまして、平成十六年の四月一日から施行することを予定してございます。
 四三ページ、東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案でございます。青少年の健全育成や非行防止のための条例改正を行うものでございます。
 飛びまして五七ページをごらんいただければと思います。第七条の二に、玩具類の販売等の自主規制、及び七条の三に、刃物の販売等の自主規制に関する規定を設け、事業者に自主規制を求めるものでございます。
 五八ページ、第八条第一項第三号でございますが、ここでは、危険または被害を誘発するおそれがあると認められる刃物について、知事が指定することができると定めたものでございます。
 それから、九条でございますが、これは、指定図書類の販売等の制限でございます。指定図書類につきまして、青少年が閲覧できないように包装する、包むことを義務づけるものでございます。包装の具体的な方法については、東京都規則で定めることにしてございます。
 五九ページをお願いいたします。第九条の二、表示図書類の販売等の制限でございます。表示図書類についても、青少年が閲覧できないように包装する努力義務を規定したものでございます。
 次のページの第九条の三で、指定されました図書類のうち、定期的に刊行されるものについては、その次の号から表示図書類とするよう、また、表示図書類の包装等につきましても知事が勧告できるということにしてございます。
 第九条の四でございますが、東京都青少年健全育成協力員でございます。これは、不健全図書類の陳列が適切に行われているかどうか、それが適切に行われるよう、東京都青少年健全育成協力員を置くことができるということを定めたものでございます。
 六一ページをごらんいただければと思います。十三条の二、指定刃物の販売等の制限でございます。青少年に有害な刃物として指定したものについて、青少年への販売、頒布、貸し付けの禁止等を規定したものでございます。
 それから、六二ページ、十三条の五でございますが、自動販売機等に対する措置でございます。青少年が不健全図書類等を購入できないような措置をすることなどを義務づけているものでございます。具体的な方法は、東京都規則の方で定めてまいりたいというぐあいに考えてございます。
 続きまして、十三条の六で、自動販売機等の設置に関する距離制限でございます。小中高等学校の周囲百メートルの区域内において、不健全な図書類等を収納する自動販売機を設置しないということに努めることを規定したものでございます。
 六三ページでございますが、第十五条、質受け及び古物買い受けの制限でございます。保護者の同行、同意がないときは、青少年から物品の質受けまたは古物を買い受けてはならないということを定めてございます。
 六四ページでございますが、十五条の二、使用済み下着等の買い受け等の禁止でございます。青少年が一度着用した下着もしくは青少年の排せつ物等を買い受けること、または売買の仲介をすること等の禁止を規定したものでございます。
 十五条の三ですが、青少年への勧誘行為の禁止でございます。青少年に対し、着用済みの下着等の売却または風俗店での接客業務に従事、及び風俗店の客になることの勧誘について規制をするものでございます。
 十五条の四、深夜外出の制限でございます。青少年を午後十一時から翌日の午前四時までの深夜に外出させないよう、保護者に努力義務を課すとともに、保護者の承諾なしで深夜に青少年を連れ出すことの禁止等を規定したものでございます。
 それから、六五ページの真ん中、第十六条でございますが、深夜における興行場等への立ち入りの制限等でございます。この深夜の立入制限の対象施設に、新しく、いわゆるカラオケボックス、それから漫画喫茶、インターネットカフェを追加するものでございます。
 六六ページ、十七条は立入調査でございます。深夜の立入制限施設、それから自動販売機等の調査に関しまして、警察官に立入調査権を付与するものでございます。
 六七ページの十八条でございますが、警告に関する規定でございます。この警告に従わず、なお違反を続ける者に対しては罰則の適用がございますということでございます。
 六九ページ、上段の第三章の二、青少年の性に関する健全な判断能力の育成でございます。児童買春、それから児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律が施行されたことに伴う買春処罰規定を整備するものでございます。
 七〇ページ、第五章、罰則でございます。
 第二十四条の三の改正は、周旋を受けて青少年と性交または性交類似行為を行った者は、二年以下の懲役または百万円以下の罰金に処する旨の規定を引き上げるものでございます。
 二十四条の四から二十六条の二でございますが、本条例案により設けました禁止規定に違反した者に対して罰金に処する旨の規定を設けたところでございます。
 以上が主な改正内容でございます。
 この条例案は、平成十六年四月一日から施行する予定でございますが、周知期間が必要な事項につきましては、平成十六年の六月一日もしくは七月一日、または東京都の規則で定める日から施行させたいというふうに考えてございます。
 七三ページでございます。東京都青少年センター条例の廃止に関する条例案でございます。
 この条例案につきましては、平成十六年の三月三十一日、来月の三十一日に、類似の施設でございます東京スポーツ文化館が江東区の夢の島に開設される予定でございます。そのことと、区市等においての青少年相談事業の実施状況を踏まえまして、廃止するとしたものでございます。
 これは、十六年四月一日から施行することといたしたいと考えてございます。
 最後でございますが、七五ページをお開きいただきたいと思います。主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律関係手数料条例を廃止する条例案でございます。
 これにつきましては、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律が一部改正をされまして、米穀、お米の出荷あるいは販売を行おうとする者等に係る事務が国の直接執行事務ということになることに伴いまして、事務手数料を定めた本条例の廃止を行うものでございます。
 これも、十六年の四月一日から施行したいと考えてございます。
 以上、提出を予定してございます予算案二件、条例案八件の合計十件をご説明させていただきました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 この際、第一回定例会提出予定案件に対して資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 まず予算関係ですけれども、私学助成の第一次財政プラン以降の推移、その中で見直しされた額の内訳、例えばプランの関連で見直したもの、生徒減の関係で見直したものなど、内訳を教えてください。
 それから、二つ目に、私立幼稚園の教育振興事業費補助の見直しについて、幼稚園の中でこの対象となる園がどれだけあって、園児の定数など、五年間の推移をお願いします。
 それから、歴史文化財団への委託事業費など助成額の五年間の推移、これは決算での補てんがあると思いますので、予決算をあわせてお願いします。
 それから、青少年センターの関連ですが、青少年センターの行っている事業の内容、実績について十年間の推移をお願いします。
 それから、この青少年センターの廃止について、一月の青少年問題協議会に報告した際に委員から出された意見を資料でお願いします。
 それから、文化施設の利用料金については、現行の料金体系、それと、現行の利用限度額の体系と新たな利用限度額の体系が比較できるような資料をお願いしたいと思います。
 それから、青少年健全育成条例の今回の改定、かなりの数に上りますが、この改定する部分とそれに照応した青少年問題協議会の答申の文章を、対比できるものを資料としてお願いします。

○東委員長 ほかにありませんか。ないですか。--それでは、ただいま曽根委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願いいたします。

○東委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願一五第九三号、請願一五第九五号、請願一五第一〇二号、請願一五第一〇三号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中澤私学部長 私学助成の拡充等に関する請願についてご説明申し上げます。
 ご審査いただきますのは、千代田区の私学助成をすすめる都民の会、田沼弘子さんほかからの、一五第九三号、私立幼稚園に対する公費助成の大幅増額に関する請願外三件でございます。
 請願の要旨につきましては、お手元にご配布しております説明表に記載されておりますように、私立学校に対する各種補助金の拡充、新設、学校における教育環境の整備充実、国に対する要望事項の拡大などに関するもので、重複する部分もございますので、現在の状況について、審査説明表に記載されております事項ごとではなく、一括してご説明させていただきます。
 まず、私立学校の運営費等に対する補助についてでございます。
 私立学校経常費補助につきましては、標準的運営費の二分の一を補助するという基本的な考え方に基づき補助を行っております。なお、私立幼稚園経常費補助につきましては、平成十四年度に補助率二分の一を達成し、その充実に努めております。
 学級規模の縮小につきましては、経常費補助の特別補助において、四十人学級編制推進補助を設けており、その誘導と制度の定着に努めております。
 また、家計急変及び家計状況への対応につきましては、経常費補助の特別補助において、学校が授業料を減免した場合に、その減免額の三分の二を補助しているところでございます。
 三歳児の就園につきましては、経常費補助等の特別補助において、三歳児就園促進補助を設けており、状況を踏まえ単価を改定するなど、その充実に努めているところでございます。
 私立幼稚園教育振興事業費補助につきましては、これまで、学校法人に対する経常費補助単価の三分の一を補助単価としてまいりました。補助対象となる個人立等の幼稚園につきましては、国が学校法人化を促進するために補助対象外としており、都が単独補助を行っていること、学校法人会計基準の適用もないことなどを考慮し、補助単価の割合を定めております。
 私立幼稚園障害児教育事業費補助につきましては、状況を踏まえ補助単価を増額するなど、その充実に努めているところでございます。
 預かり保育に対する補助につきましては、平成十四年度に国庫補助対象外部分を経常費補助等の特別補助から外枠化するなど、その充実に努めているところでございます。
 私立学校の財務状況につきましては、学校法人の自主的な判断によって、可能な限り明らかにしていただくよう働きかけているとともに、国では、学校法人に財務書類の公開を義務づける私立学校法の改正を今通常国会に提出することとしております。
 次に、保護者の経済的負担の軽減についてでございます。
 私学助成の基幹的補助である経常費補助を補完するものとして、授業料軽減補助制度等を設けているところでございます。
 特別奨学金補助につきましては、平均的な所得の都民が対象となるような支給基準を設定しているほか、生活保護世帯や住民税非課税世帯などには補助額を一般より増額するなど、充実に努めているところでございます。
 また、経常費補助を通して、授業料の引き上げ抑制を誘導しております。
 私立幼稚園等園児保護者負担軽減補助につきましては、これまでの所得制限を維持し、生活保護世帯など一定の所得階層に配慮した上で、保護者の所得に応じた補助事業として実施しているところでございます。
 次に、学校施設の教育環境などの整備についてでございます。
 都は、財団法人東京都私学財団が実施している長期で低利な施設整備資金の貸し付けに対し利子補給を行っているとともに、私立学校が国の事業団から借り入れた施設高度化推進事業の対象となる老朽校舎建てかえ整備事業に係る借入金に対し利子助成を行うなど、施設の改善に係る支援に努めているところでございます。
 また、平成十五年度より、防犯及び防災対策に係る安全対策促進事業費補助を実施しております。
 次に、国への要望についてでございます。
 都は、経常費補助の拡充につきましては、毎年、国に要望しているとともに、私立専修学校の専門課程につきましては、大学、短大と並ぶ高等教育機関という位置づけから、助成制度の創設などについて要望しております。
 また、都議会におかれましても、同趣旨の意見書を提出しているところでございます。
 最後に、育英資金貸付事業につきましては、平成十四年度の募集から貸付要件を大幅に緩和したほか、これまでと同様、家計急変に対し特別貸付を実施しているところでございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 私学助成に関するこれらの請願の中身については、これまでも、事務事業質疑などの委員会でもやってきましたので、きょうは二つの問題に絞ってお聞きしたいと思います。
 一つは、来年度予算で見直しが出されております私立幼稚園の教育振興事業費補助についてなんですが、これは、学校法人立の幼稚園に比べると、補助の割合がもともと三分の一という状況ですが、これをさらに四分の一まで五年計画で下げていくということが既に打ち出されております。
 そこで、そうなりたくなければ学校法人化してくださいよということらしいんですけれども、どれぐらいの学校法人化が進んでいるのか、それから、学校法人以外の私立幼稚園はどれぐらい残っているのか、この数をお願いします。

○中澤私学部長 学校法人化の率ですが、平成十一年度から十五年度までの過去五年間で三十八園が学校法人化しております。そして、学校法人立以外の私立幼稚園があとどのぐらい残っているかということでございますが、現在休園中のものを除きまして、実際に活動している私立幼稚園は全体で八百五十五園ございますけれども、このうち個人立が二百三十園、宗教法人その他の法人立が百九十五園となっておりまして、学校法人立以外の幼稚園は合計で四百二十五園、率にして四九・七%となっております。

○曽根委員 五年前までを見れば、半分以上がこの対象になっていて、促進を図ってきたけれども、実際には、そのうちの一割弱の三十八園しか法人化していない。あとまだ幼稚園全体でいえば五〇%近い幼稚園が、この振興費補助を、数少ないといいますか、決して十分ではないけれども、東京都の貴重な補助として受けて園を経営しており、私から見ましても、少子化の中で大変厳しい経営を強いられているという状況だと思います。
 もちろん法人化の方が、子どもたちにとってはいろいろな条件がよくなるわけですから、いいことは間違いないので、法人化を進めていくことが大事なことは当然ですけれども、なかなか法人化したくてもできない事情があるからこそ、多くの園がまだ残っているんじゃないかと思いますが、その辺の事情はどういうふうに理解しているでしょうか。

○中澤私学部長 学校法人化の障害となっている要因というのはさまざま考えられますけれども、代表的なものとして、一つに、現行定員に見合う園舎、運動場が整っておらずに、園舎の建てかえやら用地の確保、あるいは定員の見直し等が必要であるということ、二つ目に、個人等が学校法人を設立するためには、土地建物等の財産を寄附しなければなりません。法人が解散しても寄附者に返還はされないということになります。第三番目に、後継者がいないために、設置者が幼稚園の永続について積極的でないこと、こうしたことが考えられます。
 これらは、条件の整備や関係者との調整に一定の時間を要するとは思いますけれども、必ずしも実現困難な事情というふうには考えておりません。

○曽根委員 私、今のお話をお聞きしていて、戦後ベビーブームの時代、子どもたちの幼稚園、保育園が足りないということで、こういう方々の個人の善意で、もしくは熱意で幼稚園の分野が、半分以上の園が支えられてきた。それぞれの事情で、学校法人にできるところはやってきたんでしょうけれども、あくまで自宅や自分の、例えば教会やお寺を提供したり、自分の財産を提供してやってきたけれども、それをさらに学校法人に拡大して法人化するということに抵抗があるというのは、個々の事情によっては本当にやむを得ないものがあると思うんです。
 これらを、できるだけその善意を引き継ぎながら生かしていく道はないのかという点では、私は、単純に、その補助を下げていけば、しようがなくてやるだろう、法人化するだろう、努力するだろうということではないと。既にもう長年努力を積み重ねてきた経営者に対しては、やはり、これまでも取り組んできたと思いますけれども、法人化の道を、できるだけ可能な緩和をしていくということだと思いますが、その点での努力をお聞きしたいと思います。

○中澤私学部長 既にできております既設の個人立の幼稚園が学校法人化する場合の認可基準につきましては、これまでも緩和措置を図ってきております。
 具体的には、第一に、園地、園舎等、学校法人の基本財産については、法人の自己所有が原則でありますけれども、全部または一部について借用ができるということにしました。第二に、運用財産の学校法人への寄附額の基準を、年間経常経費の四分の一から六分の一というふうに緩和をしております。第三に、これまで認めていなかった施設設備に係る負債を承継できるというふうにいたしました。また、宗教法人等からの学校法人化については、宗教法人等の指名する者を役員とする旨を寄附行為に定めることができるというふうにしております。最後に、幼稚園設置基準施行以前に認可された幼稚園については、一部旧基準の適用が可能であるということなどにしております。
 今後とも、これらを周知しながら、法人化の促進に努めてまいりたいと思っております。

○曽根委員 文科省の認めている範囲で努力を最大限やっていらっしゃるということはわかりました。
 ただ、これは、福祉分野でも同じような問題が起きていて、小規模な作業所の法内化といいますか、法人化を今進めていますが、やはり担当している厚生労働省の思い切った基準緩和がないと、なかなかこれは進まなかったわけですよ。
 したがって、私は、国への働きかけも含めて、これからまた再びベビーブーム時代といいますか、少子化は底をついてきたといわれているときだけに、こういう方々の努力を無にしないためにも、基準緩和の道を、もっと可能な大きな枠が開くというふうに努力をお願いしておきたいと思います。
 それから、専修学校の経常費補助についても、前にこれは一度お聞きしたことがありますが、聞くところによると、専修学校に対して経常費補助を本格的にまだ取り組んでいないのは、東京都を含めて少数の都県であるというふうに聞いております。
 それで、単純な比較で申しわけないんですが、大都市である東京都と大阪府の比較で、現在、専修学校に対して助成をどれぐらいしているのか、それは、補助対象にしている一校当たりどれぐらいの平均額になるのか、その点をお聞きしたいと思います。

○中澤私学部長 学校補助の総額は、東京都で十三億一千万円、大阪府で十四億三千万円ですが、それぞれ補助対象や要件が異なっておりまして、単純に学校数で割り返した平均額での比較をするというわけにはまいりません。
 このうち経常費補助は、東京都で六億九千万円、大阪府で十二億九千万円でございまして、都では、経常費補助以外に、大阪府にはない施設設備費補助で二億三千万円を行っているほか、育英資金事業の充実にも努めているところでございます。

○曽根委員 これは以前もお聞きしましたので、意見にとどめますけれども、今、専修学校、専門学校の果たしている社会的役割は非常に大きくなっているというふうに思います。私は、やはりこれは、東京都が取り組んでいる技術専門校の縮小、見直しも影響しているのかなと思いますが、それにしても、今、再就職の道を模索している多くの失業者だとか、最初から就職の道が厳しい若い人たちにとって、専門学校、専修学校の、大変高い負担を払ってでも門をたたくということが今広がっているわけで、そういう意味でも、公的なこれに対する支援はこれからますます不可欠の分野になっていくというふうに思いますので、経常費補助で大阪の半分という情けない現状をぜひ拡充を図ってもらいたいということを申し上げて、終わります。

○東委員長 ほかにありませんか。--それでは、ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一五第九三号をお諮りいたします。
 本件中、第二項、第四項及び第五項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第九三号中、第二項、第四項及び第五項は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一五第九五号をお諮りいたします。
 本件は、教育庁所管分がありますので、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第九五号は保留と決定いたします。
 次に、請願一五第一〇二号をお諮りいたします。
 本件中、第一項から第三項まで、第五項、第七項及び第十一項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第一〇二号中、第一項から第三項まで、第五項、第七項及び第十一項は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一五第一〇三号をお諮りいたします。
 本件は、教育庁所管分がありますので、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第一〇三号は保留といたします。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○東委員長 これより大学管理本部関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○山口大学管理本部長 平成十六年第一回都議会定例会に提出を予定いたしております大学管理本部関係の案件につきまして、ご説明申し上げます。
 案件説明に先立ちまして、何点かご報告させていただきます。
 先般、新大学の名称を首都大学東京に決定いたしました。名称の選定に当たっては、公募の結果を参考にさせていただき、首都東京を象徴する大学の名称にふさわしい名称となりました。
 また、学長予定者には、岩手県立大学学長の西澤潤一さんをお迎えすることといたしました。
 西澤氏は、平成十三年度から東京都大学運営諮問会議の会長として、さらに平成十五年度からは新大学設立本部教学準備委員会座長として、東京都の大学教育、大学改革に情熱を持って取り組んでいただいてまいりました。
 今後、理事長予定者である高橋宏氏とともに、平成十七年四月の首都大学東京開学に向け準備を進めてまいります。
 それでは、今回、第一回定例会に提出を予定しております案件についてご説明いたします。今回提出を予定しております案件は、予算案二件でございます。
 それでは、初めに、平成十六年度大学管理本部所管の一般会計予算案につきまして、お手元の資料第1号、平成十六年度一般会計予算説明書に基づきまして、ご説明申し上げます。
 一ページ目をお開き願いたいと思います。総括表でございます。
 歳出予算の提案額でございますが、平成十六年度予算の見積もりに関する副知事依命通達に基づき、できる限り事務執行の効率化に努めて諸経費の削減を行うとともに、平成十七年度に予定しております新しい大学の開設に向けての必要経費を計上させていただきました。
 その結果、この表の中ほどにございますように、総額で二百二十億六千百万円となり、平成十五年度当初予算額と比べますと、金額で二億二千六百万円、率にして一・〇%の減となっております。
 これを事業別にご説明させていただきます。
 まず、大学管理費でございます。
 これは、当本部が重要施策として取り組んでおります大学改革の推進に係る経費などを計上したもので、提案額は五十七億六千四百万円で、前年度と比べて七億二千七百十九万余円の増となっております。
 これは後ほど詳しく説明いたしますが、新大学の法人化に向けての準備的経費、ものづくり産業支援拠点、仮称ナノテクノロジーセンターの整備に係る経費のほか、新しい大学において基礎教養教育を充実するために必要な施設を整備する経費などを計上しております。
 次に、都立大学費でございます。
 これは、都立大学の運営に係る経費で、提案額は百十四億八千七百万円でございます。前年度と比べ六億円余りの減となっておりますが、給与改定等による職員費の減などによるものでございます。
 なお、この都立大学費には、四月に開設を予定している法科大学院、ロースクールの運営経費などを計上しております。
 次に、科学技術大学費でございます。
 これは、科学技術大学の運営に係る経費で、提案額は十六億六百万円でございます。
 続きまして、保健科学大学費でございますが、これは、保健科学大学の運営に係る経費で、提案額は十八億八千三百万円でございます。ここには、十六年度に開設する大学院博士課程の経費などを計上しております。
 最後に、短期大学費でございますが、これは、都立短期大学の運営に係る経費でございまして、提案額は十三億二千百万円でございます。
 以上の事業に充てます特定財源といたしまして、授業料などの使用料及び手数料、国庫支出金、寄附金、諸収入並びに都債などを合わせまして、七十億八百八十四万余円を見込んでおります。
 差引一般財源の充当額は、百五十億五千二百十五万余円であります。
 以上が、平成十六年度の大学管理本部の一般会計予算案の概要でございます。
 次に、当本部関連の平成十五年度の補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料第2号、平成十五年度補正予算説明書の一ページをお開きいただきたいと思います。
 今回ご提案申し上げます補正予算は、給与改定等に伴う給与費を更正するためのもので、歳出を一億八千六百六十七万余円減額するものでございます。減額が各項にわたるため、人件費の大きな都立大学費に主に計上いたしました。
 提案額の補正後の平成十五年度歳出総額は、二百二十一億三十二万余円となります。
 以上、大学管理本部が提出を予定しております予算案の概要につきましてご説明させていただきました。
 詳細につきましては管理部長からご説明申し上げます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○飯塚管理部長 ただいま本部長からご説明申し上げました平成十六年度の予算案の詳細につきまして、ご説明をさせていただきます。
 申しわけございません、ちょっと鼻風邪を引きまして、お聞き苦しい点があろうかと思いますが、どうぞご容赦くださいませ。
 まず最初に、平成十六年度の予算案でございます。お手元の資料第1号、平成十六年度一般会計予算説明書をお開きいただきたいと存じます。
 一ページは、先ほど本部長よりご説明申し上げました総括表でございます。
 二ページから四ページにかけましては、これから順次ご説明いたします各事業別の提案額と財源内訳等とを記載した概要一覧でございます。
 五ページをお開き願います。最上段に事業名、その下に、左から、十六年度提案額、十五年度予算額、増減額を記載し、表の中段からは説明欄になっております。
 まず、番号1、大学改革の推進でございます。
 歳出予算として、大学管理費の管理費十八億百八十万余円を計上してございます。前年度に比べ九億七千九十一万余円の増となっております。これは、平成十六年度重点事業として、新しい大学構想の実現に必要な経費八億円と、同じく重点事業として、企業の競争力を高める戦略的支援策に二億円を計上したためでございます。
 説明欄の2の事業規模でございますが、(1)の職員定数は、大学管理本部の管理部の定数でございます。
 説明欄の3の経費内訳でございますが、(1)の職員費は、大学管理本部の管理部職員の給料その他の経費で、四億九千百四十八万余円でございます。
 (2)の一般管理経費は、大学管理本部全体の再雇用職員報酬のほか管理部の管理事務等に要する経費で、二億七千二百五十八万余円でございます。
 (3)の大学改革の推進は、十億三千七百七十三万余円でございます。
 アの大都市の特色を生かした教育の実現は、教学準備委員会及び経営準備室で構成される新大学設立本部の運営経費、都市教養教育等の体制の構築などに要する経費で、六億九千百万余円でございます。
 イの単位バンクシステムの構築は、学生がキャリア形成を考えて自由にカリキュラム設計が行える制度を構築するもので、提案額は四千二十九万余円でございます。
 ウの新たな教員人事制度の構築は、公立大学法人化に伴い新たな人事制度を構築するもので、それに伴う経費として五千八百七十万円でございます。
 エの寮生活を通じた人間教育の実現は、寮生活を通じた学生の人格形成や、アジアの留学生との交流を通じた異文化理解を目指すもので、提案額は一千万円でございます。
 オのものづくり産業支援拠点の整備は、東京のものづくり産業の競争力を将来にわたって維持向上させるための支援拠点、仮称ナノテクノロジーセンターを整備する経費として、提案額二億円を計上してございます。
 カの大学知的財産本部整備事業は、大学における知的財産を大学に帰属させるため、知的財産本部を設置し、特許申請や管理活用方法を定める基本指針の策定に要する経費などで、提案額二千万円でございます。
 キの生涯学習支援は、都立の四大学が共同で実施する四大学共同公開講座や、学習意欲の高い都民に一般の学生と同じ授業を低廉な聴講料で提供する社会人聴講生などで、合わせて千三百十万余円でございます。
 クの新大学入学試験準備は、新たな大学で実施を予定しているAO入試など、多様な入試事務を処理するシステムの構築を行うものでございまして、提案額は四百六十三万余円でございます。
 六ページには、大学管理費の管理費に係る特定財源七億二千九百二十万余円の内訳をお示ししてございます。
 特定財源は、入学考査料の使用料及び手数料と入学料等の諸収入でございまして、これまで各大学費に計上しておりました入学考査料、入学料を、新大学の入試にかかわる収入として、大学管理費に一括計上したものでございます。
 次に、七ページをお開きください。番号2、都立の大学の研究奨励でございます。
 大学管理費の研究奨励費のうち、説明欄の2、(1)の外部資金研究費とは、都立の大学における産学共同研究や受託研究など、民間企業等の外部資金を受け入れて研究を実施する経費でございます。提案額は八億一千三百四十五万余円でございます。
 (2)の教員の研究奨励は、都立の各大学の研究機能を維持発展させるための経常的な研究費でございまして、提案額は十億八百三十六万余円でございます。これまで、各大学の教員の研究奨励費は各大学費に計上しておりましたが、本年度から大学管理費に組み替えて、ここに一括計上させていただいております。これは、十七年度開設される新大学の研究費制度を十六年度から検討し、一部試行をするためでございます。
 特定財源は、産学共同研究費に係る研究料、提案公募型研究費や受託研究費などに係る受託事業収入等の諸収入でございまして、合わせて八億四千三百九十五万余円でございます。
 八ページをお開き願います。番号3、首都大学東京の施設整備でございます。
 大学管理費の施設整備費として二十一億四千三十七万円を計上してございます。これは、十七年度に設置する新大学の施設として、文系、理工系の教養基礎校舎二棟の建設、教養部棟の改修などに係る経費でございます。
 新大学では、一年次の基礎教養などの学部教育は南大沢キャンパスに一元化することとしたため、既存施設を最大限活用してもなお、これらの施設が必要となるものでございます。
 特定財源といたしましては、都債など十三億九千七百三十八万余円を計上してございます。
 次に、九ページをお開きくださいませ。番号4、都立大学の管理運営でございます。
 都立大学費の管理費として百十三億七千三十四万余円を計上してございます。前年度に比べ五億四千二百三十三万余円の減でございます。その主な理由は、給与改定等による職員費の減や、校舎維持管理費などの見直しによる経費節約によるものでございます。
 特定財源は、授業料などの使用料及び手数料と庁舎管理費等収入などの諸収入でございまして、二十七億三千三百三万余円となってございます。
 続きまして、説明欄の2の事業規模でございます。
 (1)の学部学生数の予算総定員は四千人、一学年の入学定員は千人でございます。
 (2)の大学院学生数の予算総定員は千三百六十三人、一学年の入学定員は六百七十四人でございます。
 (3)の教職員の定数は七百九十四人でございます。
 続いて、一〇ページをごらんくださいませ。3の経費内訳のうち、(1)の職員費は、都立大学教職員の給料その他に要する経費で、八十三億二千六百五十九万余円でございます。
 (2)の管理費は、都立大学の管理運営に要する経費で、三十億四千三百七十五万余円でございます。
 その内訳として、アの一般管理経費は、都立大学の管理事務等に要する経費で、一億三千五百九十五万余円でございます。
 イの非常勤講師報酬等の教員経費は、三億九千二十三万余円でございます。
 ウの学生教育用経費は、実験実習費など学生の教育に充てる経費で、三億四千七百五十万余円でございます。
 エの図書館・情報処理等に要する経費は、大学図書館の運営及び教育研究用の大型コンピューター等の運用に要する経費で、七億八千七百六十二万余円でございます。
 オの校舎維持管理経費は、建物維持に係る委託料や光熱水費など十三億八百七十五万余円でございます。
 カのビジネス・スクールは、都庁舎をキャンパスとして昨年四月に開設いたしました都立大学の新たな大学院でございまして、維持管理経費二千三百二十二万余円を計上してございます。
 キの法科大学院は、二十一世紀の司法を担う質量ともに豊かな法曹を育成するための新たな大学院を、本年四月に都立短期大学晴海キャンパスで開設するための運営経費でございまして、五千四十五万余円でございます。
 なお、新大学の入学考査に要する経費につきましては、新大学の入試準備経費として、各大学の入学考査経費を一括して大学管理費に計上してございます。
 続きまして、4の特定財源の内訳でございますが、その主なものといたしましては、(1)の使用料及び手数料の中のア、授業料二十六億三千百六十七万余円を計上してございます。この中には、昨年お認めいただきました法科大学院の十六年度生授業料の単価六十六万三千円に入学定員数を掛けた額も含まれてございます。
 次の一一ページには、在学生のための寄宿料、留学生等のための国際交流会館宿泊室使用料などを計上してございます。
 また、(2)の諸収入は、ア、庁舎管理費等収入の六千四百十五万余円などでございます。
 一二ページをお開き願います。恐縮でございます。番号5、都立大学の施設整備でございます。
 これは、既存施設の改修や高額備品の購入など教育研究環境の整備に必要な経費で、一億一千六百六十五万余円を計上してございます。前年度に比べ六千四百四十四万余円の減となってございます。
 説明欄2の経費内訳のうち、(1)の都単独事業が一億一千六百六十五万余円となってございます。昨年までございました国庫補助事業は、国庫支出金である公立大学等設備整備費等補助金が補助金の整理統合により廃止される予定でございますため、計上を見送ったものでございます。
 次に、一三ページをお開き願います。番号6、科学技術大学の管理運営でございます。
 以降の各大学に係る事業につきましては、事業内容が都立大学とほぼ同じ構造でございますので、提案額を中心にご説明させていただきます。
 科学技術大学費の管理費は十五億八千三百三十万余円でございまして、前年度と比べ一億七千百七万円の減となってございます。
 特定財源は四億九千二百二十四万余円でございます。
 続きまして、説明欄の2の事業規模でございます。
 (1)の学部学生数の予算総定員は七百二十人、一学年の入学定員は百八十人でございます。
 (2)の大学院学生数の予算総定員は二百十六人、一学年の入学定員は百二人でございます。
 (3)の教職員の定数は八十二人でございます。
 一四ページをお開き願います。3の経費内訳のうち、(1)の職員費は九億三千九百七万余円でございます。
 (2)の管理費は、科学技術大学の管理運営に要する経費で、六億四千四百二十二万余円でございます。
 一五ページをお開き願います。番号7、科学技術大学の施設整備でございます。
 施設整備費二千二百六十九万余円でございまして、前年度に比べ二百六十八万余円の減となっております。
 説明欄2の経費内訳としては、すべて都単独事業でございます。
 次に、一六ページをお開き願います。番号8、保健科学大学の管理運営でございます。
 管理費十八億八千二十万余円でございまして、前年度に比べ九千二百五十万円の減となってございます。
 特定財源は四億八千六百五十万余円でございます。
 説明欄2の事業規模でございますが、(1)、学部学生数の予算総定員は八百人、一学年の入学定員は二百人でございます。
 (2)、大学院学生数の予算総定員は七十二人、一学年の入学定員は四十二人でございます。
 (3)、教職員の定数は百十二人でございます。
 続きまして、3の経費内訳のうち、(1)、職員費は十一億八千百五十万余円でございます。
 一七ページでございますが、(2)の管理費は六億九千八百七十万余円でございます。
 一番下のカ、保健科学研究科に要する経費では、昨年度開設した修士課程に引き続きまして、十六年度に開設を予定している博士課程の運営経費を含めて計上してございます。
 一八ページをお開き願います。番号9、保健科学大学の施設整備でございます。
 施設整備費二百七十九万余円でございまして、前年度に比べまして千七百六十三万余円の減となってございます。
 説明欄2の経費内訳としては、すべて都単独事業でございます。
 次に、一九ページをお開きくださいませ。番号10、都立短期大学の管理運営でございます。
 管理費十三億二千百万円でございまして、前年度に比べ六千百五十二万余円の減となってございます。
 特定財源は三億二千六百五十一万余円でございます。
 説明欄の2、事業規模でございますが、(1)の学生数の予算総定員は千十人、一学年の入学定員は三百三十人でございます。
 (2)の教職員の定数は八十七人でございます。
 続きまして、二〇ページをお開きくださいませ。3の経費内訳のうち、(1)の職員費は九億七千三百万余円でございます。
 (2)の管理費は三億四千七百九十九万余円でございます。
 4の特定財源内訳のうち、(2)、繰入金にあるアの緊急地域雇用創出基金繰入金は、短期大学の図書館の図書整理に国の当該基金を使用して行うものでございます。
 二一ページをお開きくださいませ。番号11、都立短期大学の施設整備でございます。
 提案額がないのは、将来、廃止を予定しているため、十六年度の施設整備費の計上を見送ったものでございます。
 以上、簡単ではございますが、平成十六年度の予算案の説明を終わらせていただきます。
 次に、当本部所管の平成十五年度補正予算についてでございます。
 お手元の資料第2号、平成十五年度補正予算説明書の一ページをお開き願います。説明書の一ページは補正予算総括表でございます。
 今回ご提案申し上げます補正予算は、歳出が一億八千六百六十七万余円の減でございます。提案額を補正いたしますと、平成十五年度歳出総額は二百二十一億三十二万余円となります。
 二ページ及び三ページには補正予算額の内容をお示ししてございます。
 今回の補正は、給与改定等に伴う給与費の更正によるもので、その内訳は、人件費その他職員関係費及び時間外手当等の減でございます。
 以上で、大学管理本部が提出を予定しております予算案につきましての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○石川委員 五点ほどお願いします。
 一点目は、都立大学院生博士課程退学者の在籍年数、過去五年間で、研究科ごとに、中退、満期退学別でお願いします。
 二つ目は、ことしの二月三日までに教学準備委員会が五回開催されていると思いますが、各回ごとに、議事のやりとりがわかる資料をお願いいたします。
 三番目に、新しい大学名が公募で決まりましたけれども、このアンケートの集計結果、投票総数及び、できましたら上位十位までの候補名と投票数、これがわかるようなもの。
 それから、平成十六年四月採用公募人事の応募状況、公募一件ごとの募集定員と応募者数をお願いします。
 それから、現四大学の学生寮及び寄宿舎の定員と居住者数、男子、女子、留学生、大学生別、及び十七年度から始まる予定の全寮制の東京塾の設置計画、これをお願いしたいと思います。

○曽根委員 まず第一に、大学改革にかかわるこの間の経過について、大変複雑で、多くの事態が起こっているからこそ、改めて資料をお願いしたい。
 一つは、東京都自身の取り組みがどうであったのか。もう一つは、都立大学を初めとする四大学それぞれの大学内での取り組みはどうだったのか。さらには、教員のいろいろな団体、組合、また学生の団体などでの動きはどうだったのか。それぞれ当局として把握できるものについては極力盛り込んだ中身で、この都立大学をめぐる関係者の改革に向けての取り組みの全体像が見えるものをぜひお願いしたい。
 二つ目です。新大学の、これから申請手続に入ると思いますが、これまで既に行ってきた文部科学省とのやりとりに関して、できるだけ内容がわかるもの、できれば文書も含めた詳しい資料をいただきたい。
 三つ目です。先ほど、教学準備委員会の資料の要望があったので、私の方は、二月十三日に経営準備室の運営会議が開かれたそうですので、その会に提出された資料及びその会議での論議内容についての資料をお願いしたいと思います。

○東委員長 ほかにありませんか。--それでは、ただいま石川委員、曽根委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願いいたします。

○東委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○飯塚管理部長 首都大学東京の特色及び学生支援構想についてご説明をさせていただきたいと存じます。
 資料第3号をごらんいただきたいと存じます。
 まず、首都大学東京の教育の特色でございますが、左側にございますように、一人一人の個性と才能を伸ばす楽しい学舎、社会が求める能力の育成、入りやすく出にくい大学、大都市東京全体がキャンパスといった視点により、右側のような特色あるプログラムを設定してございます。これらのプログラムは、大都市東京に設置する大学としてのメリットを十分に生かすことのできるものとなってございます。
 具体的には、まず、上段にございますように、高校時代の受動的学習から能動的学習への転換を図るための導入プログラムといたしまして基礎ゼミナールプログラムを設定いたしまして、続いて、都市にまつわるテーマに沿って幅広い学問領域の教養科目を体系的に学習する都市教養プログラムを用意いたします。
 次に、英語教育でございますが、これまでの個々の学生のレベルを考慮しない読解中心の授業から、話す、聞く、書く、読むの総合的かつ実践的な英語力を養成していくものといたします。
 そのため、語学学校等への委託を活用いたしまして、多数のネーティブ講師を安定的に確保し、また、語学学校が有する教授ノウハウを活用することで、レベルに応じたきめ細やかで実践的な授業、生きたコミュニケーションを提供してまいりたいと存じております。
 また、社会に対して卒業生の英語能力を客観的に立証するため、TOEFL等の指標を英語教育に導入いたしまして到達目標を設定するなど、学習管理に活用いたしていきたいと存じております。
 また、課題解決型授業によるITスキルの実践活用能力の修得のための情報教育を行います。
 続いて、インターンシッププログラムでございますが、首都大学東京は、大都市における人間社会の理想像を追求することを使命といたしまして、大都市の現場に立脚した教育研究に取り組むこととしております。大都市東京が設置する大学としてのメリットを生かし、原則として、全学生が現場体験インターンシッププログラムを履修することといたします。大都市の現場、例えば環境ボランティアや看護、介護体験など、特に問題が先鋭化してあらわれる都政の現場での体験学習を通じまして、都市の抱える問題に直接触れ、社会が求める能力をすべての学生に付与してまいりたいと存じております。
 また、都の業務に関連した都市に関するプロジェクトに二から三カ月参加するプログラムを、都市教養コースの特別プログラムとして設定いたします。
 最後に専門教育でございますが、大都市の課題に立脚した学部構成に再編成するとともに、例えば人文社会系の国際文化コースでは、これまでの伝統的な語学、文学教育から文化中心へシフトし、東京に集積する文化施設や人材などを活用いたしまして、国際都市東京で活躍する人材を育成していくことを特色としてまいります。
 以上が、特色ある教育プログラムの一連の流れでございますが、これらのカリキュラムを進めていくベースとして、単位バンク制度を導入することによりまして、個々の学生のライフスタイルや将来設計に合わせて柔軟なカリキュラムを設計できるようにするとともに、ほかの大学、短大、専門学校、試験研究機関、文化施設、企業など、多くの教育資源を取り入れることも可能にし、より充実した教育環境を提供してまいります。
 続きまして、資料の後ろのページでございますが、首都大学東京の学生支援構想についてご説明をさせていただきます。
 現在、少子化という背景もあり、国公私立大学の各大学間で生き残りをかけての競争が激しくなってございます。そうした状況の中で、教育内容についてはもちろんでございますが、入学から卒業までの学生生活を充実したものにするため、学生に対する支援策についても充実させて、しっかりした体制をとることが、その大学の魅力にもなるものと考えてございます。
 首都大学東京では、その使命を踏まえ、大都市東京に開設する大学としてのメリットを十分に生かした特色ある学生支援策を実施することといたします。
 その柱となる考え方は、真ん中部分にございますが、社会が求める人材育成のため、学生の意欲を徹底的にサポートする、現実社会との接点を持った学生支援、東京全体が応援団といった三つの柱を基本として取り組んでまいります。
 具体的には、学生生活を総合的にサポートしていく学生サポートセンターを設置いたします。サポートセンターでは、企業人事部OBなどのキャリアカウンセラーを軸に、教務から留学まで全般にわたってサポートしていくほか、大都市東京の豊富な人材や都との連携による多彩なサービスを提供してまいります。
 また、都民の方々、企業、経営者、卒業生、現役学生を構成員とした、学生教育をサポートする会員制クラブ「The Tokyo U-Club」を設立し、東京全体が応援団となってサポートしてまいります。
 このクラブを通じて、学生に対し、資金面や就職時など、さまざまな援助やビジネスネットワークづくり、学生起業コンテスト等の支援策を提供してまいります。
 以上、首都大学東京の学生支援構想についてご説明させていただきました。詳細な内容につきましては今後検討してまいりたいと存じております。
 以上、簡単ではございますが、首都大学東京の教育の特色と学生支援構想についてご説明をさせていただきました。よろしくお願いいたします。

○東委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 それでは、資料要求はなしと確認させていただきます。

○東委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 請願一五第八七号、陳情一五第八八号、陳情一五第八九号、陳情一五第九三号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○飯塚管理部長 一五第八七号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する請願、一五第八八号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した都立の新大学構想に関する陳情、一五第八九号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する陳情、一五第九三号、都立の四大学の改革に関する陳情の四件につきまして、お手元にお配りしてございます資料第4号、請願・陳情審査説明表に基づいてご説明を申し上げます。
 表紙を含め二枚おめくり願います。
 初めに、一五第八七号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、落合守和さんほかから提出されたものでございます。
 請願の要旨は、これまでに培われた都立四大学の教育研究上の蓄積は、都民の共有財産であるので、都は、これらを生かした大学づくりをしていただきたいでございます。
 本請願についての現在の状況でございますが、これからの都立の新しい大学は、大都市の複合的な課題の解決に向けて、旧来の学問分野にとらわれない総合的かつ学際的な教育研究に取り組んでいくことが必要でございます。
 今後は、都立の大学のこれまでの教育研究の蓄積を単に生かすだけではなく、経営の視点から再構築し、社会からの要請に的確にこたえて、新しい分野に積極的に取り組んでまいります。
 次に、一五第八八号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した都立の新大学構想に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、荻野綱男さんほかから提出されたものでございます。
 陳情は二項目ございます。
 まず、一点目の要旨は、都立新大学の構想について、現在、都立四大学とその大学院に在籍、在職する学生、大学院生及び教職員に対し、大学管理本部が各大学において直接説明する場を設けることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、新大学の構想に関する基本的な方針につきましては、外部の専門家等の意見を参考にいたしまして、設置者として決定したものでございます。学生に対する説明は、実際の学生の状況を見ており、在学生の教育に責任を負っている各大学が行うべきものと考えてございます。
 各大学では、必要に応じて学生への説明会や掲示、説明文書の配布等を行ってございます。また、大学管理本部といたしましても、新大学や在学者の取り扱いについての説明を掲載したホームページを立ち上げるなど、学生等への理解の浸透を図るため、側面的なバックアップを行っているところでございます。
 次に、二点目の要旨でございますが、東京都の新大学構想の中身を検討する教学準備委員会等の議事録を作成し、関係者に公表することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、大学改革につきましては、賛否含めてさまざまなご意見や、個別の委員への働きかけがあることから、教学準備委員会において各委員が現在の立場にとらわれずに自由に議論を交わしていただく場を保障するため、会議を非公開とし、議事録もあえて作成してございません。
 なお、教学準備委員会等で了承された事項につきましては、速やかにホームページ等で公開してございます。
 次に、一五第八九号、東京都大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した新大学構想に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、開かれた大学改革を求める会代表西川直子さんほかから提出されたものでございます。
 陳情は二項目ございます。
 まず一点目の要旨は、新大学に関して、大学管理本部が平成十五年八月一日以降に発表した構想を見直し、その非民主的な準備体制を改めた上で、都立四大学のすべての構成員と開かれた協議を行うことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、昨年九月に設置いたしました新大学設立本部のもとに、教育研究面については教学準備委員会を設け、外部の専門家のほか、都立の現大学の教員、学長や学部長を委員として検討を進めておりまして、その検討状況につきましても、現大学の教員に情報の共有化を図っているところでございます。
 現在、具体的な教育課程の設計等につきまして、教学準備委員会のもとに設けた作業チームを初め、現大学の教員に広く検討に参加してもらうなど、開かれた体制で行っているものでございます。
 次に、二点目の要旨でございますが、新大学への移行に先立ち、新大学設立以前に都立四大学に在籍する全学生の学習権を十全に保障することを確約し、その具体的な方策を提示することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、設置者といたしましては、現大学に在籍する学生については、原則として入学時の教育課程を保障いたします。ただし、現大学の教育組織は平成二十二年度末で廃止することとし、その時点で残る学生につきましては、新大学に籍を移した上で現大学の教育課程を履修するという基本的な方針を出しているところでございます。また、各大学では、学生ができるだけ早く卒業できるよう、きめ細かく履修指導をしていく予定でございます。
 次に、一五第九三号、都立の四大学の改革に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、都立の大学を考える都民の会代表清水誠さんほかから提出されたものでございます。
 陳情は四項目ございます。
 まず一点目の要旨は、都民の税金によって支えられてきた歴史的財産である四大学の研究と教育の蓄積が生かされるようにすることでございます。陳情の趣旨といたしましては、初めにご説明いたしました請願一五第八七号と同じでございます。
 したがいまして、現在の状況につきましても同様となってございまして、これまでの教育研究の蓄積を単に生かす、継承するだけではなく、経営の視点から再構築いたしまして、社会からの要請に的確にこたえて、新しい分野に積極的に取り組んでまいります。
 次に、二点目の要旨でございますが、在籍する学生、大学院生の学習研究条件が損なわれないようにすることでございます。この点につきましても、先ほど陳情一五第八九号の二点目と同趣旨でございます。
 原則として入学時の教育課程を保障いたしますが、現大学の教育組織を廃止する平成二十二年度末の時点で残る学生につきましては、新大学に籍を移した上で、現大学の教育課程を履修するという基本的な方針を出しているところでございます。
 次に、三点目の要旨でございますが、新大学の発足に当たっては、都民や入学者の期待にこたえられるよう十分な準備体制を整えることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、現在、新大学設立本部のもとに、教学準備委員会と経営準備室を設けまして、広く外部の専門家等の意見をちょうだいしながら、新大学の準備作業を進める体制を整えているところでございます。
 次に、四点目の要旨でございますが、衆参両院の総務委員会が、地方独立行政法人法採決に当たり付した附帯決議のとおり、憲法が保障する学問の自由と大学の自治を侵すことがないよう、大学の自主性、自律性を最大限発揮し得るための必要な措置を講ずることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、国会における附帯決議は、公立大学法人の設立に当たって、学問の自由と大学の自治を侵すことのないようにすることという趣旨でございまして、新しい大学の設置に当たっても、現大学の教授会等の自治により大学づくりが行われるべきという趣旨とは異なるものでございます。
 なお、法人化後の新しい大学におきましては、当然に学問の自由と大学の自治が保障されるものでございます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、説明とさせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○臼井委員 請願陳情の質疑に入る前に、まず、法科大学院の状況についてお伺いしたい。
 昨年十二月、当文教委員会の当日に、法科大学院の入試延期問題が起きまして、大いに驚かされたところでございます。法科大学院の専任教師四名が就任承諾書を提出後に辞表を提出して入試が延期になった事件は、社会に対する大きな影響をもたらすとともに、一部の教員の社会的責任感の欠如であると私は感じたばかりでなく、随分ひどい話だと思ったのであります。
 まず、そこで、法科大学院のその後の状況について説明をお願いしたい。

○宮下参事 法科大学院につきましては、受験生の皆さんに大変ご迷惑をおかけし、先生方にも大変ご心配をおかけいたしました。
 その後の経過でございますが、学生の募集、それから入試の延期を昨年の十二月十一日に発表いたしました後、退職届を提出いたしました教員の補充手続を行うとともに、平成十六年、本年一月十九日には、この間の事情につきまして、文部科学省の設置審の委員に対して説明を行ったところでございます。
 一月二十三日の設置審におきまして教員審査等が了承されましたので、学生の募集を開始したところでございます。二月の六日から出願受け付けを開始いたしまして、二月の十二日に出願を締め切ったところでございますけれども、おかげさまで、六十五名の定員に対しまして千三百名、ちょうど二十倍の応募がございました。
 今後は、書類審査等による一次選抜を経まして、二月二十八日、二十九日に第二次選抜を行いまして、四月開校に万全を期していく所存でございます。

○臼井委員 我々としても非常に心配をしていた件でありまして、専任教員を急遽補充できて事なきを得て、本当によかったと思っておりました。特に、今回、応募倍率が二十倍という説明、大変な高倍率だったことは、大変評価ができるものでございます。
 しかし、今後、新大学首都大学東京は、法科大学院に比べはるかに大規模であります。新大学づくりに当たっては、法科大学院のようなことを二度と、二度と繰り返してはいけない。どのように対処するつもりなのか、伺いたい。

○大村参事 今回、法科大学院の問題がございまして、この問題から我々が学んだことでございますけれども、新しい大学の設置申請に当たりましては、必要な教員の確保が非常に重要である、これを痛感したところでございます。
 このため、四月の文部科学大臣への設置認可の本申請を目前に控えて、現在、設置者でございます東京都といたしまして、都立の四大学の対象となる教員の方全員に対しまして、首都大学東京への就任の意思の確認を行っておりまして、これに基づいて万全に事務を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

○臼井委員 意思確認ということでありますが、きょう現在で意思確認書は何通提出されているのか伺います。

○大村参事 郵便の送達状況などがはかばかしくなかったこともありまして、現在も引き続き届いてございます。本日二月十九日の午前の現在で、対象となります総数が五百五通でございますが、そのうち約五六・四%、二百八十五通の提出をいただいてございます。

○臼井委員 五〇%を超える方が出しておられる。この意思確認書を出さない教員は、今後、首都大学東京には行けないことになるのでしょうか。

○大村参事 これからの事務手続でございますけれども、具体的なカリキュラムを確定いたしまして、授業科目とその担当の教員を固めまして、必要に応じまして、不足する分野の教員の公募、募集事務や、あるいは非常勤教員の確保などに努めるなどいたしまして、文部科学大臣への四月の本申請に向けた作業を進める必要がございます。
 この四月の本申請までに、教員の募集や非常勤の手当てなども含めまして考えますと、時間的余裕がないということから、今回、この意思確認書の提出のあった教員をもとに、本申請に向けての授業科目の担当などの割りつけを初めとしました作業を進めざるを得ないというふうに考えてございます。

○臼井委員 時間的余裕もなくて大変だと思います。都立大学では、新大学は移行型の地方独立行政法人だから、意思確認書など出さなくても自動的に新大学に行けるとか、あるいは法的に意思確認書は出す必要がないといった話も出ているようでありますが、これについていかがな見解を持っておられるでしょうか。

○大村参事 首都大学東京の専任教員になるためには、今回の意思確認書の提出が必要でございます。移行型の独立行政法人では、公務員としての現在の身分が、新しい法人の職員としての身分に移行できるということでございますが、今回の意思確認書により新しい大学への就任意思が確認されない教員の方については、法人の方には行くんですけれども、法人の中の、現在の都立の大学に在学する学生の教育保障のために平成二十二年度まで存続する、いわば経過的な存在の大学に所属することになります。したがって、今回意思確認書を出さない教員が自動的に新しい大学に行くということはございません。
 また、意思確認書は、法的に必要とされる様式ではございません。私ども東京都が、設置者としてこれは必要であるというふうなことでとるものでございますけれども、先ほど述べましたように、四月の文部科学大臣への申請までには時間的余裕がございません。そういう意味で、設置者として責任を持って新しい大学を開学するためには今回提出が必要だということで、提出をお願いしたものでございます。

○臼井委員 皆さんが一生懸命やっていることはよくわかります。大学改革に非協力な先生がいると思われますが、首都大学東京という大学名も決まって、学長予定者も西澤潤一さんで決まったわけであります。先ほど報告のあった教育の特色などをもとに、現在、新大学づくりの真っ最中であると思うのでございますが、この新大学づくりに都立の大学の先生、この先生はどうかかわっているのか、伺います。

○大村参事 都立の大学の先生のかかわりについてでございますけれども、まず教育研究面、教学面と申してございますが、これにつきましては、昨年九月に、西澤学長予定者を座長といたしました、そして、都立の各大学の先生あるいは外部の専門家も参加した教学準備委員会というものを設置いたしまして、検討してまいりました。
 具体的には、この教学準備委員会には、都立大学の五人の学部長、都立科学技術大学の学長、都立保健科学大学の学長が出席してございます。また、この教学準備委員会のもとで、緊急の課題について具体的な設計を進める部会であるとか、また各分野単位の作業チームを設けてございますが、この今挙げた教学準備委員会に出席しておられる都立の大学の先生をリーダーとして、現在の都立の大学の先生の相当数が参加する中で作業を進めてございます。
 特に、作業チームについては、都立の大学で新大学に関係するすべての先生に、昨年秋、参加を呼びかけまして、まさに全員体制で取り組もうということで呼びかけてきたところでございます。
 そして、経営面の検討組織といたしましては、経営準備室を設置いたしまして、本年一月に、室長には高橋理事長予定者に就任していただきましたが、二月からは、都立大学総長も含む都立四大学の総長、学長に参加していただき、検討を進めているところでございます。
 このように、都立の先生方が教育面、経営面でも参加する組織によって、今、検討が進められているところでございます。

○臼井委員 全員体制で取り組んでいるという話であります。それでは、十分都立の先生たちが参加をしているんではないですか。それなら、ぜひしっかりやっていただきたい。
 首都大学東京開学に向けて今後のスケジュールはどうなっていくのか、伺います。

○大村参事 今後の当面のスケジュールでございますが、まず、文部科学省の大学設置の審議会の運営委員会に、事前相談という案件として教員審査の省略というのをかけていこうと考えております。これを三月の運営委員会にかけていこうと考えております。これをもとに、四月に文部科学大臣あてに新大学の本申請を行っていくということで、これによりまして、正式に新大学開学に向けて準備を進めていきたいというふうに考えてございます。

○臼井委員 大学管理本部が今の都立の大学の先生の意見を全然聞いていないような論調を一部耳にしております。私どものところにもいろいろ投書が来ておりますが、これまでの質疑から、どうも違うように思います。これはもう、自分たちに都合のよいことしか耳に入らないというたぐいの話のように聞こえるわけでございまして、とにかく開学ということになれば痛みを伴うものだと、私たちは認識しているわけであります。
 そこで、平成十七年四月の首都大学東京開学に向け、現在、正念場を迎えていると考えるわけでございますが、魅力的な大学づくりに向けて、本部長の強い決意を伺いたいと思います。

○山口大学管理本部長 十八歳人口の減少などによりまして、前回の委員会でもお話ししましたように、大学間の競争は激しさをますます増してございます。また産業界でも、これだけ厳しい社会状況の中で、現場の最前線で活躍できる人材が早急に求められているような状況になっております。
 また、先ほど、学生の支援策の構想についてもご説明しましたが、この大学間の競争時代にありまして、いかに社会や学生にとって魅力ある大学をつくっていくかが、これからの大学の使命だというふうに考えてございます。
 同時に、実現に向けましては、柔軟な組織体制の構築と、ニーズの薄れた非効率な部分につきまして勇気を持って見直す経営の視点の導入が不可欠であるというふうに考えてございます。要は、経営の視点を入れることによって、大学の中に創意工夫を生んでもらうということを考えてございます。
 新大学開学に向けまして積極的に参加している学内教員のリーダーシップと、今回公表になった大学の概要は、社会一般からは主に評価を受けているというふうに自負をしております。大学名、それから理事長予定者、それから学長予定者も決定したところでありまして、引き続き首都大学東京の理念の実現に向けまして、各四大学の教員と一丸になって取り組んでまいりたいと思っております。

○東委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
午後二時五十八分休憩

午後三時十二分開議

○東委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○野上委員 最初に、臼井副委員長と同じような内容になってしまうところもあるんですけれども、もう一回、確認の意味でお聞きしたいと思っております。
 首都大学東京の準備状況は現在どのような段階にあるのでしょうか。

○大村参事 首都大学東京の教学面の準備状況でございますけれども、教学準備委員会と各都立の大学の学内教員をリーダーとする各作業チームにおきまして、現在、実施設計に取り組んでおりまして、具体的な科目の設定等の詳細が固まりつつございます。これは、作業チームによりまして、その進展度合いに前後ございますけれども、そういうふうな状況でございます。
 そして、具体的に出てきた科目につきまして担当する先生を決めて、四月の本申請に向けて準備をするために、現在、都立の大学の先生に対しまして、新大学に就任する意思の確認などの準備を進めているところでございます。

○野上委員 けさの新聞によりましても、意思確認書の未提出者ということでありましたけれども、五百十八人のうち、新聞には二百八十二人、五四・四%しか就任の意思を回答しなかったということがありました。具体的には、四大学のうち、保健科学大学、都立短大、科学技術大はほとんど提出をしてあるけれども、都立大の教員が未提出、これが大半であるというような記事の内容となっておりました。
 今回の意思確認書の提出は、最終の意思確認であるということなんですけれども、この内容についてお聞かせください。

○大村参事 先ほど述べましたように、現在、科目を設定して、その担当教員を固めていくというところになってございます。四月の本申請に向けまして、その担当する教員体制を固める必要があるということで、これから教員を確定いたしまして、必要に応じて不足する分野の教員の募集あるいは非常勤教員の確保などに努めるなどして、こういった科目担当を決めた上で、文部科学大臣への本申請に向けた作業を進める必要があるということから、四月の本申請まで時間的余裕がないということで、今回の意思確認書の提出のあった教員をもとに、この本申請の作業を進めて、次のステップ、募集とか非常勤の手当てなどの作業に進まなければいけない。そういう意味で、最後の意思確認という意味で、ということでございます。

○野上委員 例えば大学の先生も生活があると思うんですね。自分の子どもを抱え、家庭を抱えて生活をしていかなければいけない。本来ならば首都大学東京に残りたいという意思を持っていらっしゃる先生も多いかと思いますけれども、自分が提出すると裏切り行為になるということで、本当は出したいんだけれども、仲間を裏切るような懸念もあってなかなか出せない、そういう思いをしていらっしゃる先生もあると思うんです。
 この意思確認書を出さないがゆえに、そのために最終的に首都大学東京の教員となれないということを確認してもよろしいんでしょうか。

○大村参事 ただいま申しましたように、この四月に文部科学省に出す本申請に向けての作業の中では時間的猶予がございませんので、今、意思確認書を出していただいた先生を前提としまして科目の割りつけや何かを進めないと、その後、抜けた部分の手当ても含めた作業ができないというふうな意味では、十七年四月開校の首都大学東京の教員になるには、ここで意思を出していただく必要があるということでございます。
 そういうのもございまして、今回、個々の先生のご自宅に郵便で配達をしまして、個々の先生のそれぞれのお気持ちで出していただくというふうなことにいたしましたので、いろいろな周りの関係ということではなくて、ご自分でご判断いただいて出していただければというふうに考えてございます。

○野上委員 文部科学大臣に対する大学の設置認可申請書というのは前年度の四月までに提出すると、さっき説明がございましたけれども、通常は、授業を担当する専任教員について資格審査が行われますが、一定の要件を満たす場合、この教員審査が省略されることがありますとあるんですけど、この一定の要件の内容について聞かせていただければと思います。

○大村参事 これは、文部科学省の方で定めました規則の、大学の設置等の認可の申請手続等に関する規則という中で、通常ですと、教員個々の方のそれぞれの業績とかいったものをもとに、お一人ずつのチェックをするということになっているんですが、ただ、大学を既に設置している者が--省略いたしまして、要するに、当該大学を廃止いたしまして、その教員組織、施設設備等をもとに他の大学を設置しようとする場合などに教員審査を省略するという手続がとれるということになってございます。
 そういう意味で、この手続について、できれば三月の運営委員会、大学設置の審議会の運営委員会がこれを審議することになってございますので、そこにかけて、教員審査の省略という手続をとっていきたいというふうに考えております。
 こういう意味からも、今その対象となる人数を確定しなければいけない。その裏には、どの先生が行かれるか行かれないかというのを明確にしていただかないといけないという意味で、現在、意思の確認書をとらせていただいているところでございます。

○野上委員 意思確認書を未提出だった先生が、気持ちが変わって出すということになると、いつごろまでがタイムリミットなんでしょうかね。それとも、もうだめなんでしょうか。もうこれで打ち切りなんでしょうか。

○大村参事 今申しました教員審査の省略、三月の運営委員会といいましても、三月の初めにございまして、その十日前までに全部のきちっとした書類を出せということになっています。さかのぼりますと来週の月曜日には出さなければいけないということになりますので、もうそこでは、当然ですけれども、その前にその書類を全部つくり上げなければいけませんので、もう既に時間的余裕はないというものでございます。

○野上委員 ぎりぎり二十三日までだったら何とか……(「ならない」と呼ぶ者あり)ならない。厳しいということですかね。そこ、大事なところなので、そこをちょっと、済みません。

○大村参事 この教員審査の省略の書類といいましても、単に人数をぼっと報告するだけではなくて、教科目とか、そこの部分にどういう先生が何人という人数をそれぞれ割り当ててやったものをもとに報告することになります。単純に数だけ集まれば、そのままぼっと持っていくというものではない。集まってすぐに持っていくということではない。やはり作業時間、また、先生の数などによっては教科目の見直しなどもございますので、直ちに集まった日に持っていけるという状況ではないので、そのあたりについてはご理解いただきたいと思います。

○野上委員 先生方も生活がかかっているというところが非常に厳しいのかなと思うんです。本来ならば個々の判断で意思確認書を出すべきなんですけれども、そういう組織の中に入ってて、自分の気持ちは出したいんだけれども出せなかった、そういった先生に対する温情みたいなものが、二、三日ぐらいあるといいのかなと私は思うんです。そちらの方の作業がちょっと厳しいということもあるのなと思うんですけれども、そこら辺はどうなんでしょうか。

○大村参事 今回の意思確認書の締め切りにつきましては、実は今週の月曜日、十六日にしたところでございます。これは、十日の日、実は前の日の九日の夜中に郵便局から発送するという手続をとりましたけれども、これにつきましては配達記録をとるというふうなことで、一人ずつにバーコードをつけて、届いたか届かないかわかるという記録をつけた郵便で出させていただきました。
 そのせいか、郵便屋さんがご自宅に配達したときいらっしゃらないと、また郵便局に持って帰って、それで、二回くらい届けたときにいらっしゃらないと、不在の通知を出して、取りに来るか、また、配達日を指定してくださいという方式をとりましたために、実は、十日に発送したにもかかわらず、今週の週明け、十六日の締め切りの日にもまだご本人の手元に届いていないということもございましたので、私どもといたしましては、こういう郵便事情などを考慮して、数日調整期間は必要かなとは思ってございます。

○野上委員 そういった配達事情とか特殊な事情がある方については配慮をしていただければということで要望しておきます。
 次に、学生の問題に移りたいと思います。
 先生方と、その指導を受けている学生さんは、二十二年度末までは、その教授なり助教授のもとで指導を受けられるということなんですけれども、現在の都立の大学の学生に対する学習権保障はどうなっているんでしょうか。

○大村参事 基本的には、現在の大学の学生さんにつきましては、卒業するまで、現行大学の教育課程に沿った授業科目を提供する。そして、現在の大学の存続期間は平成二十二年度まで。そして各大学では、学生ができるだけ早く卒業できるようにきめ細かく履修指導するということを大原則としてございます。
 そして、現大学の存続期間は二十二年度までということにしてございますが、二十三年度以降も残っている学生については、新しくできる首都大学東京の方に籍を移し、首都大学東京の方で現大学の教育課程を履修するということにいたしたところでございます。

○野上委員 昨年の十一月十三日のこの文教委員会で私も質疑をしました。このときのこの説明と今度の説明とはどういうところが違っているんでしょうか。

○大村参事 昨年説明させていただいた段階では、現在の学生の在学期間は、大学の存続する平成二十二年度までということで、それ以降残る学生については個別に対応するということで、その後の対応は個別ということで申し上げたところでございます。
 ただ、現に影響の出る学生が存在するということ、あるいは新旧大学の教育課程の違いなどを考慮いたしまして、今回、平成二十三年度以降も残っている学生については、新しい大学に籍を移して、新しい大学で現在の大学の教育課程を履修する、そこで卒業証書が出るという形にしたものでございます。

○野上委員 そのときの大学の卒業名は、旧都立大学になるのか、あるいは首都大学東京になるのか、どちらになるんでしょうか。

○大村参事 平成二十二年度までの卒業の場合は、現在の都立大学なり都立科学技術大学がそのまま法人の中にありますので、その名前で卒業になります。平成二十三年度に新大学に移籍をいたしますので、その時点での卒業した段階では、卒業証書の中に、都立大学なり都立科学技術大学の課程を修業したというのは出ますけれども、卒業証書は首都大学の学長先生の名前で出るという形になります。

○野上委員 それぞれの大学が責任を持って--学生の教育に責任を持つことは当然だと思うのですけれども、情報が少ないという意見をいまだに聞くんです。教学準備委員会にも学長や学部長が入っていろいろ検討しているということは聞いているんですが、そういった教員と学生の情報の共有化ということが難しいのかなと思うんです。いろいろな諸事情あると思うんですけれども、新しい方式とか違った点とか、新しい情報について、現在の学生に対して大学管理本部が直接説明をするともっとスムーズにいく面もあるかと思うんですが、これはなぜ説明をしないのでしょうかということをお願いします。

○大村参事 例えば今の教育課程の問題につきましては、現在の大学の先生たちがその教育課程を承知もしていますし、それから、個々の学生の方がどういう状況で勉強しておられてて、例えば予定どおりに進まないとか、どのぐらい留年しそうであるとか、あるいは健康状態はどうであるとか、学習動向はどうであるというのを把握されてございます。
 そういう意味では、今いる学生さんに対しては、そういう状況をよくご存じの今の大学の先生が、それに応じて指導していただくのが第一であろうと。大きな基本的な方針は私どもで出すんですが、先生方はそういうふうなことをもとに指導していただいて、また不都合があれば私どもに返していただく。そして、返していただいた場合は、先ほどみたいに方針の見直しなどもあるわけでございますので、現在の学生さんに対しては、よく事情を知って理解をされている今の大学の方でご指導いただければというふうに考えております。
 なお、今の方針につきまして、管理本部の方から各大学にご通知申し上げたところ、都立の各大学の方で丁寧に今ご説明していただいていますし、また、都立大学を初めとしまして各大学でホームぺージに載せたり、また教員や事務局の方に問い合わせてくださいという形で、このあたりも十分説明する体制を整えているところでございます。

○野上委員 都立の大学ということで、先ほどの予算書にもありましたけれども、数百億円というお金を使っての大学だと思います。この大学で得た知的財産を都民に還元できる、そういった大学、そして社会に本当に役立つ首都大学東京であっていただきたいというふうに思っております。
 いろいろと困難があるとは思いますけれども、民衆のために役に立つ大学ということで、民衆というか都民のために役に立つ大学ということで、これからさまざまな困難を乗り越えて大学設置に向けて頑張っていただければと思います。
 以上です。

○曽根委員 それでは、請願陳情の各項目についてお聞きする前に、今話題になっておりました意思確認書なるものについての事実確認で、今幾つか質問もありましたが、私が聞きたかったことが幾つか抜けておりましたので、確認だけさせてください。
 まず、これを出したことについて、この中に、文科省からもこういう意思確認書を出すべきだとの示唆があったというふうに文章の中にあるわけなんですけれども、これは、労働組合だとか新聞社が文科省の担当者に確認をしたところ、そういう意思確認を早期にやるというようなことはいっていないと。これは事実に反するので、誤解を招くものとして訂正を求めたんだというような話があったそうです。
 一番厳密にやったのは教職員組合だと思いますが、ここでは、その担当者の名前を挙げて、労働組合のニュースの中で、文章についても文科省の担当者と確認をし合って、文科省の見解というのを載せています。恐らく管理本部の側でも入手されていると思いますが、ここでも改めて文科省は、そうした意思確認書は求めていない、むしろ、しっかりと大学側と協議してほしいということを求めたんだというふうにいったとされています。
 これについて、一つは、管理本部としては、最初に文書を出したとき、文科省の意向を、いわば解釈の中でそういうふうに受けとめたのか、それとも文科省から間違いなくこの言明があったのか、その点での管理本部長の見解はどうかということと、文科省に対して、この記事が出たり労働組合から指摘があったときに再確認をしたのかどうかということ、二点をお聞きしておきたいと思います。

○大村参事 今回の意思確認書につきましては、法科大学院での今までいろいろ議論されました問題がございました。これに伴いまして、受験生や多くの皆様に大変ご迷惑をおかけしました。このようなことが二度と起こらないようにというふうなことを、設置者として非常に強く感じたところでございます。
 そして、意思確認書の依頼文につきましては、東京都の責任で出したものでありまして、東京都が設置者として大学開設に向けて正式に意思確認をとるというふうなことでございます。この趣旨や大学設置の仕組みにつきましては、そういう説明とともに全文をホームぺージに掲載してございます。
 また、文部科学省とのやりとりということでございますけれども、これにつきましては、組織と組織でやりとりをしているところでございまして、その経過等については申し上げられませんけれども、法科大学院の問題が発生してから、文部科学省に大変ご心配をおかけしまして、我々としてもその重大性を深く受けとめているところでございます。
 こうした経過を踏まえて、法科大学院のような事態にならないようにということで、設置者として意思確認をこういうふうにやったということで、先ほど申しましたようにホームぺージにも掲載いたしましたし、また現在、文部科学省とこの件で特に問題は起きてございません。

○曽根委員 今、二点わかりました。教員に対する文書は、管理本部の責任でつくって出したものである。で、ホームぺージに説明は出したそうですが、それについてのその後の文科省とのやりとりはしていないということでよろしいですね。間違いありませんね。

○大村参事 その前、その後も含めまして、組織としてのやりとりについては、ここでは一つ一つつまびらかに申すことはできませんけれども、基本的には、現在ホームぺージにも出させていただいていますし、文部科学省とも特にこの件で問題が起きている状態ではございません。

○曽根委員 それでは、そのように確認させていただいた上で、まず、そうしますと、労働組合として文科省とのやりとりがここで公表されており、そのことについての本部としての明確な反論が今なかったようなので、やはり教員に対して文書を出した責任は管理本部にあるということを確認します。
 で、この中の、文科省からこの示唆があったような表現については、一人一人の教員にとって、ある意味で大変大きな影響を与えたと思います。というのは、これまでの経過から見て、大学管理本部の暴走だとか、知事の横暴ではないかという批判が強かったわけで、そういう先生方にとっては、手続上の最後の防波堤は文科省だと。文科省がこんなやり方は認めないだろうという思いを持っていた方がたくさんいたわけです。これは私も直接何人からも聞きました。その文科省が意思確認書を認めたというふうに書いてあったことは、これがもし事実でなかったとするなら、重大な影響を与えるものですので、私は改めて意思確認の文書は訂正が必要だというふうに思いますが、いかがですか。

○大村参事 依頼文の中で、文部科学省からこの意思確認書をとるというふうなことは直接書いてございませんので、訂正の必要はございません。

○曽根委員 まあ本当に教員を欺くものですよ、これは。これでもってどれだけ教員の人たちが眠れない日々を送ったことかね、この一週間。即断即決を求められたわけですよね。十日の日に発送して、十六日が締め切りだよと。間に土日が入っているわけですよね。したがって、これだけのことを要求しておいて、あとはもう日にちがないんだというふうになっている、このこと自体が全く非常識、異常としかいいようがありません。
 しかも、余りにやり方が異常なので、理事長予定者の高橋さんが総長と会ったときに、この話が話題になって、私もこれはどういうことかなと思いますが、その理事長予定者の高橋氏はこういうふうに--まあ、いい大学へ合意を得たというふうな記事が出ていますが、この話し合いについて、茂木総長から各教員に既に報告が出されていて、事実上、学内では公表されているわけですが、理事長予定の高橋さんがいうには、出してもらいたいところだけれども、出さないからといって新大学に採用しないというようなことがないようにしたいと言明したと。で、茂木総長が、何も意思を確認しなくても、見込み数を文科省は求めているんだから、意思確認数を報告するかわりに、当局としての見込み数を出してくりゃいいじゃないかというような話についても理解を示したというふうに、茂木総長は各教員にもう既に送っています。
 これは宮下さんが同席していたということも書いてありますので、これが事実かどうか、高橋さんの言明が事実かどうかをまず確認します。

○宮下参事 まず、二月十七日に理事長予定者であります高橋さんが都立大学に出向きました経緯について申し上げますと、二月十三日に経営準備室運営会議というところで、人事給与制度等について議題といたしまして、種々議論をしたところでございます。その際、都立大の総長の方から、都立大に来ていただいていろいろ説明をしていただきたいと。それについて、理事長予定者の方から了解ということで、二月十七日に伺ったところでございます。
 そういうわけで、十七日に伺った趣旨は、人事給与制度の説明と、それにまつわる意見聴取、それとあわせまして、初めて伺うということでありましたので、表敬訪問を兼ねてという趣旨でございました。その場で、人事給与制度についていろいろご意見がありましたが、最後に、意思確認書の問題について都立大の教員の皆さんからいろいろ意見が出されました。これは教学に関する問題でございまして、西澤座長を初めとして教学準備委員会で種々検討している中身について、概要は理事長予定者は承知しておりますが、詳細について、どういう手続でどう進んでいくかということについてはよくご存じないということもありまして、いろいろ出た意見の中で、そういうことがあれば、西澤学長予定者にも、それから大学管理本部長にも伝えましょうと。とにかく十七年四月開学に向けて、皆さんと力を合わせていい大学にしていきましょうということを述べたと承知しています。
 茂木総長が送ったメールにつきましては、私も見させていただきましたけれども、ニュアンスがちょっと違うのではないかというふうに認識しているところでございます。

○曽根委員 最後におっしゃったことは、ニュアンスの問題といえばその問題なんですが、重ねて私、茂木総長に、この話は教員の皆さんに伝わっているんですかといいましたら、メールで全員にもう送っているんですと。これについては高橋さんから了解をとったかということをお聞きしましたら、高橋さんからは、このメールを見ていて、この内容は基本的に間違っていない旨の話があったというか、メールが来ているということもお話しいただいたので、高橋さんの方は、確かに自分の権限ではないということはご存じだったようですが、学長予定者や管理本部に伝えたいとして、就任承諾書を、意思確認書が出ないからといって送らないことがないようにというふうな教員の皆さんの希望を伝えていくと。また、そういうふうに自分も希望するということをおっしゃったといっています。
 これは、その後の最終的にどういう形でどうなるかというのは別にしても、理事長予定者もこの問題についてはやはり何らかの、何といいますかね、常識的な解決の道を図らなきゃならぬというぐらいのことは考えているというふうに私は思います。
 それから三つ目ですが、これはもっと厳密に考えてみて--先ほど、法的な力があるのかという質問があって、法的な文書ではないという話がありました。管理本部として責任を持って大学をつくるために、期限が迫っているので、これは出さざるを得ないというか、確認せざるを得なかったんだというようなお話だと思うんです。
 したがって、この文書を出したことの根拠は、十七年四月に何としてもこの新大学を発足させなければならない、そのためには四月には申請を出さなきゃならないという、そのスケジュールからきているわけで、これが前提となっています。この前提がもし万が一崩れるような事態、つまり開学が延期になったような事態、それから、それが延期にならなかったとしても、就任承諾書は七月ごろというふうに聞いていますので、それまでの間に、高橋さんや西澤さんと、茂木総長ら現大学の教員の皆さん、評議会の皆さん、また学生、院生の皆さんなど、話し合いの場が開かれたとして、合意がされてきたというふうなことが起きた場合に、意思確認書は現時点で意見の対立があるために出なかったけれども、就任承諾書を出す期限の七月までには改めて合意に基づいて就任したいという希望が教員から出た場合、法的根拠を持たないこの意思確認書がどうなるのかということをお聞きします。

○大村参事 手続的な問題としては、就任承諾書は七月に提出すればいいというのは、文部科学省の方からは当然そういう規定でございます。ただ、四月に本申請するときには、科目を全部出しまして、その科目を担当する専任教員が何人であるとか、非常勤教員が何人であると、この時点では数でありますけれども、そういうのを出してまいります。ただ、この数につきましても、先ほど申し上げましたように、法科大学院の件がありまして、専任教員が何人いるかというのはやはりきちっと確認しておかないと、ただ数だけではなくて、その数の裏にある人の名前、これがきちっと確認されてないと、我々としては出せないということになります。通常、何でもなくスムーズに進んでいる大学の申請であれば、七月になってようやく就任承諾書をとればいいのかもしれませんけれども、その裏づけとなる先生が本当に来るのか来ないのかわからない。もし来なければ穴埋めの人事もしなければいけないとか、あるいは急遽非常勤の手当てをしなければいけない。そういうのからさかのぼっていきますと、今、就任するかどうかの意思を確認していただいて、そして科目にその先生が張りつくかどうか、そういうふうなのをやって、足りない教員については公募をかけるなり非常勤の手配をするなどして、四月の申請の時点では確かに数だけですけれども、名前がその後ろにないと出せないということになります。法科大学院と同じようなことがあっては、その時点ではもうそれが空中分解してしまいますので、本申請自体ができないということになります。
 そういう意味で、私どもは、四月の申請時点ではきちっと、どの科目にどの教員が張りつくという形を固めたものを出さなければいけないということになりますので、今の時点で名前を確定し、そして科目の割りつけ、その他の作業に入らなければいけないということで意思確認書をおとりしているもので、法的な根拠は確かにございませんが、四月に出す本申請からさかのぼると、今これを出すことが必要不可欠だというふうに考えております。

○曽根委員 大村さんは実務派ですね。もう本当に実務的な手だてとスケジュールに沿ってお話しなんですけれども、しかし、話の前提にあったように、何でもなく大学がつくられていくんなら七月でよかったんだとあなた自身がおっしゃったように、何でもない事態じゃないからこそ--ある意味じゃ皆さんがつくった原因、一因があるわけですが、異常な事態だということを事実上認めるからこそ、四月にわざわざ意思確認書をとるという、法的でもない措置をやらざるを得なくなっているのは、そちらの側に問題があるんじゃないですか。
 結局は、それを判定するというのは、正式に就任承諾書が出された時点で、文科省が最終的にそれを含めた大学の新設を承認するかどうかに最後はかかっていると思いますので、例えば、意思確認書を今回出さなかったが就任承諾書を出したいという希望がある教員が多数いるということが文科省にわかっていて、それを含めて新大学の教員に加えていいじゃないかと、手続がどうのこうのじゃなくて。仕組み、システムをつくることはそれから急いでやってもいいじゃないかというふうに文科省が最終的には判断する可能性だってなくはない。最終的には文科省の大学の認可にかかっているというふうに思うんですが、その最終判断についてはよろしいですか。

○大村参事 四月の本申請の時点での数字で、申請をするわけでございますけれども、先ほどいいましたように、法科大学院の問題を考えますと、ここで専任教員何人と出したときに、見込みで、あ、あの人行くだろうなという思い込みで、我々仕事を進めるわけにはいかないわけでございます。そういう意味では、その数字の裏に個人の確実な意思を持って、足りなければ、それを補充するといったものをちゃんとやった上でないと、正式な申請ができないということでございますので、そういったような手だてをとって、例えば募集をして新たな方を割りつけた、あるいは非常勤の方をお願いした後で、実は自分も参加したいというふうにいわれても、それはちょっと困るということでございますので、今ぜひ各教員の方については意思を出していただければというふうなことで呼びかけているところでございます。

○曽根委員 まあ、あなた方の主張はわかったんですけれども、手続論として、最終的に大学の申請を認めるのは文科省ですよね、七月に就任承諾書が出されたのも含めて最終的に認めるのは。

○大村参事 文科省の設置審で通れば、文部科学大臣の認可が出るのは確かでございますけれども、その前の申請書の先ほどいいました数字、そしてさらに七月に人を出すときの責任は私ども設置者の方でございますので、責任ある内容として出すには、四月の部分で既に数字が必要でございます。そしてその裏づけとなる個人のお名前が必要でございますので、ここでこういう手続をとらせていただいたわけでございます。

○曽根委員 あなた方の事情はわかりました。もともと何もなければ、あなたがおっしゃったとおりに、七月に承諾書を出せばいいわけですよ。
 これで陳情の項目に入りたいんです。
 四本の陳情請願がありますけれども、出された要望項目というのは、どれ一つとっても、いわば大学管理本部のやり方について、何かごく一部の意見でそれがおかしいとかなんとかいうよりは、マスコミも含めて大方のところで、今回の大学をめぐる異常事態を、いわば良識的に、また都民から見て納得がいくように解決してもらいたいという考え方で、いずれの請願陳情も貫かれているだろうと思います。
 ところが、こういう要望について、もう聞く耳持たないという態度をとってきたところに、私は、わざわざ議会に出してこなければならなかった事情があるんじゃないかと思うんですね。
 順次お聞きしたいんですけれども、まず最初が、落合さんを初めとする大学改革を考える会でしたっけ、等が出された請願は一項目だけで、これは、都立大学がつくってきた知的財産蓄積を大切にして新大学に取り組んでほしいということですね。これについては、私、今までもいろいろ聞いてきて、全く新しい大学をつくるということが盛んに強調されました。そうすると、今までの都立大学のよさはどこに残ってどう生かせるのかというのが心配なのは当然だと思います。
 その点で、改めて、これは基本中の基本かもしれませんが、現都立四大学のどういう点を大事にし、今後に生かしていきながら、どういう点は見直し新しくしていくというふうに考えているのかを簡潔にお答えください。

○大村参事 教員の方個人のそれぞれの研究内容やその蓄積を否定するつもりは毛頭ございませんけれども、やはり新しい大学の理念に基づいて進めていくわけでございますから、これまでの蓄積を生かした上で、例えば新たに展開するナノテクセンターのように、今後の、学際的に、また産業界等も含め地域の活性化にも役立つような展開をしていただくとか、一方で、見直しをする必要もございます。その部分としては、例えば語学教育などの見直しをするというふうなことでやっていくということで、教育研究の蓄積については、生かす部分、見直す部分、そしてそれらを組み直す部分が必要かなというふうに考えてございます。

○曽根委員 そうすると、今のお答えの範囲でいえば、今の大学、今までの大学、各四大学の研究成果、実績として残す基本は、教員個人個人の研究成果、実績については否定しないと。しかし、確かに私が見ても大幅な学部変更、学科変更がありますので、どういう研究の体制を残すかという保障は、今のところどの部門をとってもありませんから、そういうことは恐らくどこを残すとはいえないんだと思うんですね。
 そして、新たにつけ加えるものとして、語学については、これが一番大きく変更されるからお答えになったと思いますが、今度の大学の教育の特色でもありますように、実践英語など英語を中心とした語学教育。一部、言語学ですか、入っていますが、非常に実践的、話す、聞く、書く、読むを徹底習得させるということを中心に語学教育が再編成されるということは間違いないようです。これが、一部のマスコミだとか学内の関係者から、NOVAにするのかというようなことがいわれている内容かと思いますが、私の理解では、語学教育というのは、一つの国の言語をなしてきた歴史や文化、またその言語を操ってといいますか、使って、最も高い水準の結晶である文学、そういうものを学問として研究する分野だと。都立大学はそこにおいて、国際的にも国内的にも極めてすぐれた実績を持っていると評価されているというふうに認識していましたが、その部分について、今お話しのとおり、最も厳しい切り込みをかけて解体するということにほかならないと思います。
 したがって、私は、都立大学のよさを残すという、この請願の趣旨を正面から受けとめるならば、人文学部こそきちんと残し、さらに充実発展を目指すというぐらいのことが、都立大学の改革の方向としてあってしかるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 それから、学習、研究の条件の保障について、これまたごく当然の院生、学生の勉学条件の保障の要望がありました。これについては、常識的にいって、やりますというふうに今までも本部は答えてきたと思いますが、先ほどの改善の条件が出されました。
 それでちょっと補足してお聞きしたいんですが、つまり平成二十三年度以後、大学院などに残る方について、現都立大学や--大体都立大学なんでしょうけれども、そこの教育課程を保障するというふうにしたそうですけれども、教育課程というのは、まず指導教官とか、それからカリキュラムで構成されているわけですが、人、学科、研究のシステムというものについても保全されるのかどうかということをお聞きします。

○大村参事 現在の大学の学生さんに対する、卒業するまで責任を持って現在の大学の教育課程に沿った授業科目を提供するということでございますけれども、その具体的な内容といたしましては、新大学の授業科目を旧大学の授業科目に読みかえたり、講義の内容によっては読みかえ不可能な授業については、必要に応じて当該学生向けに一部科目を開講するなどの方法が考えられるところでございます。
 いずれにいたしましても、現大学に在学している学生が卒業するまでは責任を持って現在の大学のカリキュラムを提供するものでございますけれども、ただ、このことは、現在の大学の教員による指導体制を残すということとは必ずしも一致するものではございません。既に、普通の場合でも、大学院において教員の割愛とか退職という事態がありまして、その場合は組織的に対応するなどの措置をとっておりまして、新大学においても同様な対応をするというふうな形になるものでございます。

○曽根委員 もしこの二十三年度以降の扱いが、新大学のカリキュラムにはめ込めるものは、振りかえてはめ込むということが基本であるならば、これは教育課程の存続ではないというふうにいわざるを得ないと思います。
 それから、教員の指導体制については、確かに今でも、また今までも、教員には退官もありますし、また転学もあるわけで、そういった場合にどういう保障をしてきたのか。これはもう既に、何年か前から教員の補充がされないために崩れてはいますけれども、それまでは、まず研究講座や研究室の中で、その先生が抜けた場合、後にそれを埋める、水準を落とさずに埋めるだけの先生はいるのかということを学内で調整し、どうしても学外から招聘する必要があるとなれば、そこにかかわる教員の人たちが話し合って候補者を挙げて、どんなことがあっても今までの研究レベルを落とさないような方を招くという、非常に手間暇かけて研究の質を守ってきたというふうにお聞きしました。こういう体制が守れる保障は、今のお話ではないと思います。
 私は、やはり今の都立大学の院生の人たちが受けている教育のシステムがあってこそレベルがあるわけで、このシステムをきちんと保障するということを強く求めておきたいと思います。
 それから、管理本部に対して、学生や院生、それから教員の人たちもなかなか直接意見を聞いてもらえないと。先ほど、教学準備委員会には、十人ぐらいですか、教員の方の代表が出ているというような話がありましたが、学生や院生も含めれば、大多数の大学構成員にとっては、管理本部に意見を出したり、またそれを反映させる道がほとんどありません。要望の多くの項目の中でこのことを強く求めているわけです。開かれた協議というのはそういうことだと思います。
 まず学生については、直接学生の意見を聞くという場を持ってしかるべきではないかと思いますが、本部の見解はいかがでしょうか。

○大村参事 現在の大学につきましては、直ちに廃止をして新大学に移るということではなくて、現在の学生さんが現在の大学の名前を持ったまま、授業科目も含めて、平成二十二年度までは存続するということでございますので、現在の大学の方で、基本的には現在の大学の状況、そしてそれぞれの学生さんの状況を見ながら指導していただいて、説明していただくというものかなと思っておりますので、現在の大学の方に、学生さんに直接私どもがお話しするということではなく考えてございます。
 ただ、逆に、現在の大学の学生さんたちに先生たちがいろいろやっていただいた中で、問題が起きれば上げていただいて、いろんな部門で検討し、またそれをフィードバックさせていただいて、より問題を少なくするようにしたいと考えてございます。先ほどの平成二十三年度以降の取り扱いについても、そのような中から出てきたものでございますので、そのような体制でいきたいと考えてございます。
 なお、新しい大学、これは新しい大学の学生さんが今度新しく入ってくるわけでございますから、それについては、私どもは受験生や受験指導をされる方については直接説明する責任があるかなと考えてございますけれども、当面、現在の大学の学生さんについては、大学を通じてご説明をしたりご要望を聞いたりしていただければというふうに考えてございます。

○曽根委員 それでは、二つの点でちょっとお聞きしたいんですが、一つは、現在の学生の勉学諸条件、都立大学のですね、これは、新しい大学がもし発足しても残るという意味では、その学内で解決するということで直接やってほしいというお話でしたが、それにしても、勉学諸条件を保障する大もとの予算とか運営の基本については大学管理本部がつくっていくわけで、皆さんからしても、大学側が管理本部の意向を学生にきちんと伝えているとはいえないというようなお話が盛んにあったし、学生側が、じゃあ大学に意見をいえば、それが本部にそのままきちんと伝わるのかという保障も逆にいえばないというふうに考えた場合、学生さんたちが、今の大学の自分たちの置かれている条件の問題の改善などを本部に要望するというのは、どういう立場に立っていても常識的にはあり得ることだと思いますが、この点は、それでもやっぱり直接意見を聞いたり、また説明したりすることはしないのかどうか。
 もう一つは、学生や、また大学院生もそうですが、新しい大学、どういうふうな大学をつくるのかということについての意見を本部として聞くというルートを、今全く話し合われてなかったんですが、全くこれは拒否しているわけですか。いかがですか。

○大村参事 一点目につきましては、大学の方でやはりいろいろ今ある問題点というのも全部掌握していただく必要がございます。そして新しい大学ができるときに、併存するときにどういう問題点があるだろうかも含めまして、それぞれの大学の事情、学生さんの事情もよく掌握しているわけでございますので、現在の大学のところでまず今現在では掌握していただいて解決していただく。それに対して必要があれば私どもに上げていただいて、一緒にいろいろ考え、必要な改善点があればそれを改善していきたいというふうに考えてございます。そういう意味で、まず一義的に、今の段階では各大学の学生さんは各大学の方にしていただければと思っております。
 先ほどの学習保障の見直しにつきましても、現在、例えば都立大学のホームぺージでも丁寧に出していただいておりますし、何か問題や意見があれば、大学の教員や事務局の方に知らせてくださいということで、大学の方でも一生懸命やっていただいていますので、そういう形で学生さんは大学の方に次々と、いろいろ問題があれば、あるいは意見があれば出していただければと思っております。
 なお、私ども、新大学に入る方、新大学の対象になる方がターゲットでございますので、今いる学生さんについては、今いる大学としてどうしようということについては、大学を通じていろいろ積極的な意見をいただければと思いますけれども、新しい大学は新しく入ってくる方の大学でございますので、これについて現在の大学の学生さんから直接私どもが意見を聞くということは考えてございません。

○曽根委員 一点目だけ、もう一回ちょっと確認ね。
 つまり、大学を通じて意見は出してほしいとか、改善要望は出してほしい、それはいいですよ。しかし、ちゃんと伝わっている保障がないから、直接、大学管理本部に、学生もしくは学生の団体が要望したいというときに、それを断る理由はあるんですか。私はないと思うんですよね、基本的に。それが一点。
 それから、二点目はわかりました。つまり、新大学をどうするかということについて学生の意見は聞かないということですね。学生、院生の意見を聞く耳は持たないということですね。
 一点目について答えてください。

○大村参事 一点目につきましては、そういう形で私どもに来ていただいても、個々の事情を私ども承知しているわけではございませんので、十分それに対応できるわけではございません。どういう背景で来ているとか、どういう状況にあるというのは、やはり大学の方が承知しておりますので、来ていただいても、そうですかというだけで、聞き置くだけになってしまいます。それでは意味がありませんので、やはり基本的にはまず今ある大学の方で、どういう問題があるかも含めて整理をしていただいて、そしてその中で改善の必要があれば大学を通じて出していただくというふうに考えております。
 そのような意味で、私どもは個々の大学の内容、そして学生の個々の置かれた立場について掌握している立場でないので、来ていただいて、いろいろ具体的な質問とか具体的な意見を出されても、ちょっとそれに答えられる状況にはないということをご承知いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○曽根委員 よくわかりました。
 私ね、大学ってやっぱり学生がいなきゃ大学じゃないんですよね。大学の学生にとってよりよく学べる大学にしようという改革のはずだったのが、その全くの当事者である大学の意見、学生の意見を聞かない本部が今やっている。すると、大学改革の本部というのは何のためにつくったんだと。学生の意見を排除するためにつくったのかと。だったら、都立大学とか各大学でそれぞれ人を出して、四つの大学共同で改革本部をつくったっていいじゃないですか。その方が学生の意見が直接聞けるじゃないですか。わざわざ本庁舎にこれだけの人数、これの何倍もするような職員を置いて本部をつくって、改革だといってて、当事者である、一番の利益享受または影響を受ける学生の意見は直接は聞きませんと。新しい大学についても聞きませんと。こんな改革本部はどこにあるかといいたい。ほかの自治体、そう非常識なことをやるところはないと思いますよ、世界じゅう探したって。これはいっておきたいと思う。
 それから、法人化についてお聞きしたいんですけれども、法人化の問題で国会決議がありますよね。で、先ほど既に飯塚部長から見解を述べられた。つまり、大学の自治とか学問の自由は、新しい大学の構成員において保障されるもので、現大学の構成員は別だというお話がありました。そうしますと、新しい大学における学問のあり方、それからいわば運営のやり方の中で、どのように大学の自主性、自律性が貫かれるのかということについて、代表はもちろん一部出ているでしょうけれども、広く大学の教員の方々の意見を聞く、いわゆる民主性、そこでの大学の、意見を出せる、それが反映できる自律性、これがどこで保障されるのか。現大学の構成メンバー、特に教員のことについてお聞きします。

○宮下参事 新しい大学の教学的な中身については、教学準備委員会で教員も参加しながらやっているということは、先ほど来大村参事が述べているとおりでございます。
 それから、国会の附帯決議の中で、地方独立行政法人化に当たっては、雇用問題、労働条件について配慮して対応するとともに、関係職員団体または関係労働組合と十分な意思疎通を行うと。これに関する質問であるとするならば、現在、新法人の人事給与制度の構築に当たりまして、この国会の附帯決議の趣旨に沿いまして、これまで組合と接触を図ってきたところでございますが、今後とも組合との協議を重ねていく予定でございます。
 また、経営準備室の構成員に、各大学の総長、学長の参加を得て検討を進めているところでございます。さらに、各大学からは、人事任用制度の概要をお示しした後に、種々の疑問点、意見等を出していただきまして、それを集約いたしまして、回答をお示ししているところでございます。
 そして今後の予定ですが、各大学に順次出向きまして、教員の方々に制度の説明を行うとともに、その場で建設的な意見等があれば、制度の詳細設計に当たりまして取り入れてまいりたい、このように考えているところでございます。

○曽根委員 最後の点はちょっと重要なので、改めて確認をしたいんですが、そうすると、今後、各大学に皆さんの方で出向いて、そして教員の方々とも話し合いをしたいということでよろしいですか、何らかの形で。

○宮下参事 先日、都立大学に赴きまして説明をしたところですが、その後、三大学につきましても、今、日程調整を行っているところでございます。近々伺って意見交換等を行いたい、このように考えております。

○曽根委員 それはどういう形かというのはちょっと細かくはやりませんが、やはり、去年の八月一日以降初めて、一部の先生だけを入れた委員会での論議を超えて、皆さんの方から何らかの話し合いの場を持つということは、一歩前進といえるかどうかはともかく、前に進むのかなと思います。
 ただ、これがもうちょっと早く、少なくとも八月一日に構想を出す前の段階でそういった話し合いが持たれていれば、現在のような事態には少なくともならなかったということは申し上げなきゃならない。そして、もし話し合いを持つのであれば、この多くの要望の中で出されているように、やはり大学の自治を今担っているのは、教員でいえば評議会とか各学部の教授会、それから学生の自治会があり、院生の会もある、助手の皆さんの集まりもあるということで、それぞれの構成員ときちんと胸襟を開いて改めて話し合うということを求めておきたいと思います。
 最後なんですが、これはもういい答えが出ないので、要望というか意見にしておきますけれども、新大学の設立の時点までに、教員の身分、つまり雇用制度とか給与水準とか昇任昇格の仕組みとか、すべて仕上げなきゃならないわけです。後一年。少なくとも四月の申請までに何らかの労使合意がされないまま申請されるということになれば、大混乱になります。
 これはかつて、私も記憶にいまだに焼きついているんですが、父親が国鉄だったものですから、国鉄の分割民営化になったときに、やはり一千名を超える労働組合員が切り捨てられました。それから十七年間ぐらいたちますか、いまだに闘っているんですよ。亡くなった方もいれば、家族散り散りになった方もいれば、もう悲惨ですよ。しかしまだ闘っているんです。まだ解決していない。最高裁の判決でも、とうとう不当判決で負けましたけれども、でも納得していませんよ。十数年間引きずることになるんです、これ間違うと。
 都立大学でそういう事態を招いて、後々に大きな傷を残し、そして新しい都立大学にもやはり大きな、何ていいますかね、やっぱりダメージが残ることは間違いありません。こうした事態を絶対に招かない。労使合意に基づく身分のことだって、解決してもらわなきゃなりませんよ。
 そう考えると、本当に四月申請、来年四月開学できるのか、今の話し合いの現状からいって。私は、はっきりいって、どう考えても難しいと思う。そういう点では、ちょっと最初に戻りますが、意思確認書問題を含めて、改めて労使合意が成立していく、合意がされていく中での意思の確認や何かがされる。仕組みの上でも手続の上でも段取りをきちんと踏んでいただく。良識ある段取りを踏んでいただく。改革を進めるならば、最小限それだけのことはやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 それから最後に、これらの請願陳情、先ほど何度もいっているように、極めて真っ当な請願陳情の内容です。これについて採決を求めるというような意見がほかの会派の方から出ていますけれども、もし、こういう請願も議会として受けられない、のめないということになったらどういう事態かと。
 同じ文教委員会で、例えば都立高校の統廃合については、二百以上の都立高校のうち半分ぐらいが統廃合の対象になって、この六年間やってきましたが、これに関する膨大な請願陳情のただの一つも否決されておりませんよ。その学校が、場合によっては廃止になって条例上消えてなくなるまで、そこの学校を残してほしいという請願陳情には保留で対応してきたんです。これが文教委員会としての誇りある歴史だと私は思うんだ。一個も否定していないんですよ。それはすごい、学校廃止やめてくれ、撤回してくれというのもありますよ。しかし、どれ一つも、やっぱりその学校を残してほしいという思いに、教育というのは多数決でそれを断罪することはできないということで、保留でやってきたんだと私は思うんです。それが文教委員会としての、何といいますか、最小限の節度だと思います。
 私は、都立大学に関して、ごく当たり前の要望に対して、当委員会が本当に良識ある判断を下すように最後に呼びかけまして、質問を終わります。

○山口委員 私の方も、大分質問の方もダブってしまいますし、それから、請願陳情の大学管理本部の方の説明の中ともダブるかと思うんですけれども、その辺なるべく省いてやっていきたいと思います。
 まず最初に、新大学構想が発表後、多くの意見表明とか声明、それから申し入れ書、質問状など、各委員のところにもたくさん届いているかと思います。そうした文書が送付されていると思いますが、どれくらいの数に上っているのか、そしてまたその内容などは集約されているのか、伺います。

○大村参事 昨年八月一日以降、この二月までに届いた文書は約四百件ほどございます。特に要望の多かった事項は、おおむね在学生の学習、研究環境の保障、また、大学側と話し合い協力しての改革の推進、現学生向けの説明会の開催の三点でございますが、ここのところ、改革をどんどん進めてほしいという意見などもどんどん届いているところでございます。

○山口委員 要望の多かった事項というのが今回の請願に上がっている部分がかなりあるかと思うんですけれども、私、このことについては前回の委員会でも既に質問しているんですけれども、これだけ数が上がってきているということでも--教学準備委員会等の議事録作成と情報公開が今回も求められているわけですよね、請願の中で。つまり、経過の透明性を求める声、特に学生においては、直接、大学管理本部に説明をしてほしいというものが相当数あると思うんですけれども、それでもなおかつこの要望に対して、大学管理本部としては今後の対応にあくまで変わりはないのか。そしてまた、今、情報公開の状況についても、既にホームぺージ等のことはご説明いただいていますけれども、今後もこれについては今までと同じような形式で行われていくのかを確認させていただきたいと思います。

○大村参事 まず教学準備委員会の件でございますけれども、大学改革につきまして、賛否も含めさまざまな意見などが、個別委員のところへも働きかけがあるというふうなことも含めまして、教学準備委員会においては、その場で各委員が現在の立場にとらわれず、あるいは外野のいろんな声にとらわれず自由に議論していただく必要があるだろうということで、非公開で、またやりとりの議事録をとらないで闊達にやっていただこうということでございますので、そういう形で議事録は特につくってございません。
 それから、現在の学生さんへの説明につきましては、現在の大学を直ちに廃止してどうにかするという場合は、やはりそれは廃止をする責任者が出ていく部分はあるかと思いますけれども、今回、現在の大学につきまして平成二十二年度まで存続して、教育課程も保障するというふうなものがございます。そういう中で具体的に出てくるご要望とか、知りたい情報というものは、むしろ現在の大学のスクリーンを通して、新大学の部分でこういうふうなところが現在の学生さんに影響するとか、こういうふうな形になりますというふうなものをまず情報提供していただき、また一方で、現在の学生さんからの個々の要求、要望、意見、これらを大学の方で取り入れていただいて、新大学との関係も含めて、こうした方がいいというのを私どもにいただくのが一番効果的でもあります。そういう意味で、私どもは個々の学生さんの事情も承知しているわけではございませんので、そういった形で各大学の方で説明し、また各大学の方にご意見を寄せていただきたいというふうに思っております。
 なお、情報公開につきましては、先生もおっしゃったように、ホームぺージでは随時、最新の情報、教学準備委員会あるいは経営の話も含めまして、また在学の皆さんへの情報も含めまして取り扱うことにしておりますので、これについては今後も積極的に随時掲載していって、学生さんや都民の皆さんへ、新大学あるいはそれに伴って現大学のことの基本が、どういう検討が今されているかということについて情報提供していきたいというふうに思っております。

○山口委員 確かに、教学準備委員会ですとか、決まったことに関してはきちんと出して、そしてまたそれについての資料も添付されているんですけれども、やっぱり求められているのは、その間の経過の中でどういうような議論がなされて、その結果が得られたのかということだと思うんですね。議事録ももちろん作成はしないし、会議も非公開となると、やはりこれは、一般的にいわれたら、密室的なところで行われているといわれても仕方がないと私は思うんですね。
 せめて、もう少し経過がわかるような、会議の内容の概略がわかるような、報告書といっていいのかどうか私はちょっとわかりませんけれども、そうしたようなことも含めて今後は出せるようなことを、もう一度ぜひ大学管理本部には考えていただきたいということを要望していきたいと思います。
 それから、先ほども出ていました学校教育法に、重要事項を審議するために教授会を置かなければならない、それからまた東京都の都立大学条例にも、大学の運営に関する重要事項は教授会や評議会が審議するとあるにもかかわらず、今回の廃止計画については大学管理本部の設置者責任として決定したと聞いていますけれども、それほどの権限を有しているにもかかわらず、再三いわれているように、新大学のことに関しては、あくまでも現在の大学の学生に対する説明は大学側、現大学側が行うべきだという、その根拠というのはどういうところにあるんでしょうか。

○大村参事 大学の新設であるとか廃止といったような決定につきましては、これは設置者の責任であって、例えば学校教育法や何かの重要事項というふうなことで書いてある、そういう事項をさらにはるかに超えるものだということで、私ども、弁護士さんなどにもちゃんと見解を確認してございます。そういう意味で、設置者の責任でこれはやらせていただくとご説明をさせていただいています。
 それが、直ちにこれを廃止して、もう明日から学生さん出ていってくださいというふうな状況の廃止の仕方であれば、これは私どもがまず第一線に立って説明をしなければいけないんですけれども、そうではなくて、新しい大学と並行して、今の大学を平成二十二年度まで残します。さらに、二十三年度以降については移籍をしてというふうな形でやってございます。そういう意味では、現在の大学が残って、現在の大学の学生さんは、基本的には、教育課程を含めて在学中保障されているというふうな部分で出てくる問題でございます。したがいまして、一義的にはこれは現在の学生の教育責任を持っている大学側が、責任問題であれば説明する責任があるといえるというふうに考えてございます。
 ただ、そういうふうな責任論だけではなくて、個々の学生さんの事情、現在の教科の問題も含めたいろんな事情も含めて掌握しているのは今の大学でございますので、現在の学生さんがどういうところで困って、どういう意見を持っている、あるいはどういう状況にいるというふうなのを掌握した上で、学生さんの意見なんかも踏まえて、何かあれば私どもにいっていただいて、必要な基準の改正も含めて検討いたします。そういう意味で、大学の方で説明していただき、また大学の方に意見を寄せていただいて、そして大学と私どもでいろいろ検討する中で、方針としては一緒に出していきたいというふうに考えております。そのような形で、まず一義的には説明は大学の方でお願いしたいというふうに考えてございます。

○山口委員 法律の解釈というのも、それぞれ、なかなかその立場に立つとあるということもあると、じゃ、何をもって私たちは信じていいのかわからないというところがあるんですけれども、それほど学生に対する説明はあくまで大学側ということであれば、今、大学側と、おおむね都立大学だということなんだと思うんですが、大学側との検討体制が閉鎖的という批判が多いわけですから、改めて四大学の構成員である大学側との協議の場を再構築する必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。

○大村参事 教学面、研究面では昨年九月から、教育研究面では教学準備委員会というのを設置しております。この委員会自体には、具体的には都立大学の五人の学部長先生、それから科学技術大学の学長、保健科学大学の学長の先生が出席しているわけです。さらに、この具体的な作業には、関係者、全教員に呼びかけて、一緒にやっていきましょうというふうな形で呼びかけてやっているところでございます。
 また、経営面の検討組織としては経営準備室を設置して、二月からは、都立大学総長も含めて四大学の学長、総長が参加してやってきて、さらに、そのやりとりをする中では大学の意見も聞いていくというふうな形でやってございます。
 そういう意味では、今全くやっていないということではなくて、むしろ今の制度の中にそれが保障されている、あるいは検討する中で先生たちと一緒にやっていくという体制が既にできていて、そして、かなり多くの先生たちと今一緒に教学面でも設計をしておりますし、また経営面でもこれから一緒にやっていきましょうという形でやっておりますので、ここについては、再構築をする必要というふうにいわれちゃいますと、その必要はないと。現状、そういう組織としてもう既にできているというふうに考えてございます。

○山口委員 ここでも議論が堂々めぐりしてしまうんですけれども、開かれた体制でいっているということが伝わらないことが、また今の対立構造を招いているのではないかと思うので、ぜひその点については、もう再三申し上げているんですが、大学管理本部としてはきちんと真摯に受けとめていただきたいということを私は強く要望しておきたいと思います。
 やはり同じく要望の多かった学習、研究環境の保障についてなんですが、現都立大生についてはカリキュラムを保障するとしていますけれども、新大学設立後の具体的な学習環境などについて説明できるのはいつごろになるのか。また、新大学の構想について、私は再三、先ほどもありましたけれども、やはり直接的に学生との意見交換など、今あらゆるものでパブリックコメントなんていうことも行われている中で、当事者である大学生との意見交換を当然考えるべきだということは思うのです。お答えは予想はできますが、一応聞かせてください。

○大村参事 現在の大学の学生さんの事情や何かをよく承知しているのは現在の大学でございます。そういう意味では、新しい大学の検討の中で、現在の学生さんにどういう影響があるかというのもすぐにわかるのは、それぞれの大学の先生たちでございます。そういう意味では、いろいろな新しい、現在の大学の学生さんがカリキュラム保障や何かで具体的にどうなっていくのかというののご検討も、現在の大学の先生たちに掌握していただくわけでございますから、そういう中での説明は、そういう問題が起きて、それぞれ検討が進んだ段階で、それぞれの大学でご説明いただけるものと思っています。また、その中でトータルとして検討していかなければいけなければ、私どもとか教学準備委員会、経営準備室の方に上げていただいて検討し、またそれを各大学の方を通じて学生さん方にフィードバックしていくということになりますので、そういったことでございます。
 そういう意味では、個々の学生さんと私どもというよりは、そういった形で現在の大学を通じてそれをやっていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 じゃ、カリキュラムと学習環境なんですが、施設とかサービスなどについても保障するということについてはお答えをいただいていないと思うんです。

○大村参事 教育上の施設面や何かについて、教室とか図書館の利用とかそういうのは今と変わるものはないわけでございますけれども、例えば、クラブ活動や何かで使っている学生会館とかそういうのをどうやっていくかというのは、これから新しい大学のクラブをどういうふうにつくっていくんだとかいうのも含めて、一緒にやっていくのかとか、いろいろな部分があろうと思います。これについては、そういうのの検討が進み、またそういう中で、それぞれの大学と調整をする中で必要な情報が与えられていく。
 またサービスについては、場合によっては、新しい大学でいいサービスができた場合、現在の学生さんが十七年四月以降、それも使えるようになるかもしれない。それについては、新しい大学の検討が成った段階で、それを皆さんも使えますよという形でのPRはされるかもしれません。
 そういう意味では、施設面、サービス面では変更面もあると思いますので、それらについては、検討ができ次第、それらは発表させていただくということになると思います。

○山口委員 クラブ活動とかそういうことも考えれば、当然やっぱり現在の学生さんたちとも、きちんと意見を吸い上げていただきたいと思います。
 最後ですが、先ほど、衆参両院の総務委員会での地方独立行政法人の採決に当たっての附帯決議を重んじるということで出たかと思います、学問の自由と大学の自治を侵すことがないようにという、このことなんですが、解釈の見解の違いがあるんですけれども、もう少し柔軟にというか、幅広く受けとめて行うべきではないかと思うんですが、いかがですか。

○宮下参事 衆参両院の附帯決議ですが、先ほど申しましたのとまたもう一つ別に、公立大学法人の定款の作成、総務大臣及び文部科学大臣等の認可に際しては、憲法が保障する学問の自由と大学自治を侵すことがないよう、大学の自主性、自律性が最大限発揮し得る仕組みとすることという附帯決議がございます。
 この趣旨は、法人化をするに当たって、現大学の教授会等がその準備を行うべきであるというような趣旨では全くございませんで、法人化後の新しい大学における学問の自由、大学の自治が保障されるようにしていくべきであるという趣旨でございます。当然、定款の作成を初めとして、法人化後の新しい大学における学問の自由、大学の自治は当然保障されるべきでありまして、そのように定款の作成を初めとしていろんな仕組みを今後準備していきたい、このように考えているところでございます。

○山口委員 そういう解釈をするのだなというふうな感じがあるんですけれども、本当に今回、何かというと新しい大学ではこうで、今の都立大学は平成二十二年度までだということで、その辺のところをいろいろと使い分けられて、うまくかわされているなという気がしてしまうんです。先ほどもありましたけれども、確認書の件でも、やはり話し合いがうまくいっていないというニュアンスがぽろっと出たんですけれども、まさしくそこのところに尽きるわけですよね。だから、最初のボタンのかけ違えが今ここに至っているので、やはりもう少し、なぜこんなに急いで改革をしなければいけないのかということ。それはいろいろ、まあ知事の公約もあるので、何とか一日も早くというのがあるのかもしれないんですが、やはり現場の声を大事にして、慎重に取り組んでいただきたいということを最後に強く要望しておきたいと思います。

○福士委員 大分重なりましたので、省きつつ質問をさせていただきますが、意思確認書の数はもう伺いました。何度も伺いましたので結構ですけれども、意思確認書の文面において、先ほどちょっと出ておりましたけれども、確実な意思確認をとって対応せよという強い意見があったという、文部科学省が言明しなかった言葉を入れたのはなぜか、もう一度確認をしたいと思います。

○大村参事 これにつきましては、組織と組織でやりとりしている中でいろいろ出てきた部分がございまして、私ども、法科大学院のトラブルがいろいろ起きた中で、文部科学省さんに大分ご心配をおかけしまして、我々としてもその重大性を深く受けとめているところでございます。また、こうした経過を踏まえまして、今般、法科大学院の事態にならないように、新大学設置申請に当たって、設置者として就任承諾の意思をきちっととっていく必要があるということを考えまして、意思確認書をとることにしたということでございまして、そういうふうな中でのものでございます。

○福士委員 大変な状況にあって、お気持ちはすごくお察し申し上げます。ご苦労されているんだろうなと思いますけど、一言一句こだわる行政が、国の威をかりるつもりで逆に否定されてしまって、もっと情けない状況になっていくということは、教育にかかわるお立場としても、あんまりいい結果じゃないのかなというふうに私は思うんですよね。そういう意味でいえば、こういうことも含めて、もっと冷静に事を進めていくように、これは要望しておきます。
 そして次に、文部科学省の申請に必要な様式の就任承諾書についても、先ほど来、今どうしても必要だというようなお話がありましたし、意思確認書を提出した教員を主に、一、二かわるのかもしれませんけれども、おとりになるというようなことですけれども、仄聞によりますと、新理事長予定者の高橋氏と大学側と懇談された席では、法的なものではないしというようなお話もあった上で、これからも話し合いを続けるということでしたので、これも含めて、新学長予定者も含めて、よくご検討されるように、これも質問が出ておりましたので、私からは要望として出させていただいておきます。
 次に学生の教育保障に関してですけれども、ダブったところを飛ばしまして、今までも他大学などの修得制度があったわけですけれども、わざわざ単位バンクというふうに銘打った制度をつくられました。前回私が質問したときに、すべての単位を学外で取るような歯どめがない部分については、検討するというお答えをいただきましたけれども、これはどうなったんでしょうか。
 この場合、カリキュラム評価委員会で判定するということは、より煩雑な制度になっていくのかなという気もちょっとしますので、この辺はあわせてお答えいただきたいと思います。

○大村参事 単位バンクの制度につきましては、現在、教学準備委員会の中に先生方でつくる単位バンクの部会が設けられておりまして、そこの方で検討してございます。その中で現在検討中でございますけれども、その単位バンクの趣旨としまして、学生が自分のキャリア形成にとって必要とされる知識、能力を修得するために最適なカリキュラムを、キャリアカウンセラーとか教員の指導助言をもとに選択して、それぞれ内外の幅広い教育資源を利用して修得するシステムであるというふうに定義づけまして、そして、前はカリキュラム評価委員会ということで案はつくってあったんですが、今回、部会の方では、まだ仮称ですが、科目登録委員会というのを設置して、この単位バンクをやっていこうということであります。
 この科目登録委員会は、学外だけではなくて、学内のすべての授業科目も登録をする。それは一定の基準のもとに評価をして、基準をクリアした科目を登録ということで、学内科目もすべてここの科目登録委員会で認定して、学生はそこから履修をしていく。ですから、学外も学内も登録している中から履修をするということでございます。したがいまして、科目登録委員会における登録プロセスは、修得できる知識、能力を明確にする上で行うもので、単位バンクを機能させるために避けられないものであって、というふうなシステムに今考えられてございます。
 そういう意味では、あえて複雑になるというよりも、むしろ、すべての科目をクリアに基準で評価をしたものを、学生が内外問わず取っていけるというふうな制度になっていくというものでございます。
 なお、すべての科目を学外の科目で履修するというのは極端なケースでございまして、首都大学東京としてのアイデンティティーも必要ということで、この前お話ししたところでございますけれども、その具体的な制限については、現在、先ほど述べた部会などで検討していただいているところでございます。

○福士委員 今まだ検討中であれば見えないということですので、また改めて質問をさせていただきます。
 続きまして、新大学とその大学院の設置年度が実質的には異なる。これは、設置年度というより構成年度というべきですかね。大学院の構成年度が異なるというのかな、ずれていく形になりますよね。で、大学院の設計や構成、あるいは学部との関係はどうなっていくのかなというふうに思います。学生の学習権の問題も絡むと思うんですけれども、その専攻系列の整理だけでもできているのかどうか、その辺はいかがでしょうか。

○大村参事 首都大学東京の大学院につきましては、まず十七年度から当然設置するわけでございますけれども、この大学院につきましては、現在の都立の大学の大学院と同様の構成でスタートするというもので考えてございます。そして十八年度から、新しい大学の構想の理念に基づいた構成の大学院に再編して、そこから入る学生さんについては、そこからスタートするというふうに考えてございます。
 現在は、四月の文科省の申請に向けまして、教学準備委員会で学部構成を優先的に詰めているところでございまして、新大学の理念に基づいた新しい大学院の構成については、その後、早急に入念な設計を行う予定でございます。
 大学院構成は、これから首都大学東京を受験する学生にとって関心事であることは十分承知をしておりまして、教学準備委員会の検討が得られ次第、できるだけ早く概要は公表させていただきたいというふうに考えてございます。

○福士委員 今おっしゃったように、大学に入学するときは大学院とセットで考えられる学生さんも多いと思いますので、そこはなるべく早くというより、本当に一日も早くやっていただきたいと思うんですが、そういう意味で、大学院と大学というのは一体化しているというふうに見られるんですけれども、いまだに概要が煮詰まっていないというのは、学部との関係にとらわれないものも含めて考えておられるのかなあというふうに見えてきちゃうんですね。
 先ほどの意思確認の中間まとめで、五百五人中二百八十二人が承知したと報告されて、きょうの十九日の新聞報道の中で、産経新聞には、確保したかった人数に近く、開学に支障はないというようなことが書かれているんですけれども、新設校では授業科目が異なるとはいえ、大学院の専攻科目も含めて、かなり狭まるというふうに心配が出てしまうんですが、その辺のところはいかがなものなのか、伺っておきます。

○大村参事 確認書が出た方の人数や何かを今、教学準備委員会の学内委員という方に知らせておりますので、このもとで、学部や何かの設計をどうしていくかというのを、今、打っているところでございます。これらのご検討をもとに、また、教学準備委員会の座長でもある西澤学長予定者とも相談しながら、今後のものについては詰めていきたいというふうに考えてございます。

○福士委員 いつごろ出ると聞いても、お答え出ないですかね。

○大村参事 十七年度の大学院の構成については、当然、今回四月の申請で申請しなければいけませんから、これについては早急にやっていくということになります。ですから、いつごろって、きょうかあしたかとか、そういう意味でのいつごろは無理にしても、早急に、四月にどういう形で申請をしていくかということの結論を出さなければいけないと考えております。

○福士委員 もう一つ心配なのは教員の任期制なんですが、それはちょっと別の機会にまた伺いますが、例えば、理工系では現実として学生の教育補助の多くは助手の方が担っていらっしゃるようですけれども、新大学では任期制となるわけですね。そうすると、継続的または十分な教育ができるんだろうかという心配も出てくるわけです。教授に関しては、また本会議中にもありますので、そのときに伺いますが、この件にだけちょっとお答えをいただきたいと思います。

○宮下参事 新大学におきまして、研究員は研究と教育補助を担うものというふうに位置づけてございます。ご質問のありました教育補助の継続性というんですか、それにつきましては、組織的に対応をしていくということで、特に支障はないものと考えております。
 むしろ、国の各種報告書でも指摘されておりますが、若いうちに競争的環境の中で多様な経験を積むことが研究者を育成する上で重要であると。諸外国もそういう例が多く、日本はインブリーディングで純血主義でずっといる、それが弊害であるということが指摘されているところです。そういったことも踏まえまして、今回新しい大学におきましては、研究員を含めまして任期制を導入するというふうにしたところでございます。

○福士委員 メリットもあればデメリットもあるというところがたぶん出てくるはずなんですよね。落ち着いて研究できないとか、人と競争に励む余りに地味な研究ができにくいとか、いろいろな問題が出てくるだろうと思いますが、また任期制のときに、そのことについてはお伺いいたします。
 次に、新大学のあり方についてもう一度お伺いしますが、独立行政法人化では、大学の自治と自律をうたいながら、大学管理本部は次々と情報公開しないまま、というふうに私には見えるわけです。そしてさまざまな押しつけを行って、大学との関係のみならず、文部科学省との関係も含めて、混乱を招いているように私には見えますが、そのことについてはどういうふうにお考えになっているのか、お伺いします。

○大村参事 教学面では、昨年九月から、西澤先生を先頭として全先生に呼びかけをして検討体制を整えてきたところで、教学準備委員会というものを設けてまいりました。その下の作業チームは、全教員に呼びかけている体制でございまして、そういう意味では全員体制で詳細設計に取り組む体制がとれているというふうに考えてございます。
 また、経営準備室の方も、都立の大学の学長先生、総長先生が入っているというふうなことで、大学との関係もそういうふうな形で入れてきています。
 また、会議等で決まったことは速やかにホームぺージで情報公開をしているところでございまして、そういう意味では開かれた体制で検討を進めているというふうに考えてございます。
 また文部科学省とも、四月の本申請に向け、随時協議を進めてございます。
 このように新しい大学づくりは今進んでおりますので、大きく混乱を招いているというふうなことでは考えていなくて、むしろ混乱を招かないように、現在、先生方全員に向けて、早く参加してくださいということで意思確認書をお送りして、一緒に大学をつくりましょうと呼びかけているところでございます。そのような状況というふうに考えてございます。

○福士委員 そこでいい合ってもしようがないのであれですけど、大学の地方独立行政法人の設立に関しては、大学の自主性、自律性を最大限発揮するための必要な措置を講ずることがうたわれているということは、先ほど来ずっと出ていますね。で、大学設置及び設置後の運営についても、当然このことは継続すると思うんです。そこの理解がどうもかみ合わないんですけれども、もう一度伺っておきます。

○宮下参事 法人化後の新大学におきましても、法律や定款の規定に沿って、大学の教育研究の特性に配慮いたしまして、教育研究に関する重要事項を審議する教育研究審議機関を設置することとされております。そうした機関を設置することによって、大学の自主性、自律性を確保した大学運営を行っていく予定でございます。

○福士委員 改革の進め方なんですけれども、皆さんからいろんなことをずっといわれていますんでね、私もあんまりいろんなことはいいませんが、労働組合、学生、院生など、大学管理本部との対話が望まれて、今回の請願陳情が出されているわけです。現況を打開するためには、やはりきちんと情報交換することが改革の第一歩だろうなというふうに私は思うわけです。
 で、新大学の学長予定者も含めて、対話の場を持つことについては、高橋理事長予定者も大学とお話し合いになられて、今後も行われるやに聞いているわけですけれども、そのことを含めて、対話の場を持つということ、今までずっと否定、否定、否定というお答えばっかり返ってきているわけです。なぜそこまで否定しなければいけないのかというのは、私には非常に不思議で、お立場はお立場としても、対話を持つことに何らのマイナスはないと思うんですが、そのことについてはいかがなものか、お考えを伺っておきます。

○大村参事 労働組合とは現在、人事給与制度の構築に当たって協議を進めていて、法人化の準備を進めているところでございます。
 また、現大学の学生さんへの説明につきましては、これは再三申し上げている部分ございますけれども、現在の大学でやっていただく。これとしましては、現在の状況をご存じでいるのは現在の大学の先生たちでございますので、それぞれの学生さんの掌握している中身を踏まえた上で、ご説明し、意見を聞いていただいて、また全体にフィードバックしていただくという形でやっていくのが一番内容があるものだというふうに考えてございます。
 それから、教学や経営の検討につきましては、先ほどからもありますように、各大学の総長、学長、あるいは教員の方も含めた体制をとっておりまして、十分な検討体制に入っているというふうに考えてございます。また、先般、高橋理事長予定者が都立大学を訪れ、また順次ほかの大学も訪れていくという姿勢を示されておりますので、こういうふうな形で引き続きやっていきたいというふうに考えております。

○福士委員 学長の方が学生の状況をご存じだというお話ですが、ただし、今まで伺っていても煮詰まらない話がまだいっぱい出てきているわけですよね。そうすると、学長もお答えになれないし、じゃ行政の方が、大学管理本部がお答えになれるかというと、そうはいかない部分もまだいっぱい何かありそうな気がいたしますけれども、今どこどこまでの状況ですということのほかに、大体こういうふうになりそうだということも含めて情報公開というのはあって、今まででも、いろんな部署で中間報告のまとめの段階で発表というのもありますよね。それはもう決まったことだからじゃなくて、今こういうところまで考えています、だから皆さんのご意見いかがですかというようなところを踏まえて、最終答申までには手直しをしたりなんかされているわけですから、そういう状況を生むためにも、お話し合いをされることに何もかたくなにお考えになることはないんじゃないのかなというふうに思います。
 最後に、ちょっともう一言申し上げておきますけれども、地方独立行政法人法ですね、その附帯決議に関しても、先ほど来、公立大学法人の設立に関しては、途中抜きますけれども、憲法が保障する学問の自由と大学の自治を侵すことがないよう、大学の自主性、自律性を最大限発揮し得るための必要な措置を講ずることということが書かれておりますけれども、請願一五の九三の四項ですかね、それに関していえば、現大学の教授会等の自治により大学づくりは行われるべきという趣旨と異なるというご説明があったんですけれども、それも私、拡大解釈というか、あるいは狭い解釈というべきですかね、そういう部分があるような気がいたしますね。
 少なくとも、大学の自主性、自律性を最大限発揮し得るための必要な措置をどれだけ大学管理本部が講じたかの責任というのは残るんじゃないのかなというふうに思いますので、このことだけは申し上げておきたいというふうに思います。
 それとあわせて、意思確認についても、都立大以外は皆さんお出しになったというご説明が先ほど来何回かされておりましたけれども、都立大が一番大きく制度が変わっていくわけですよね。そうすると、改正されてどのような職種、どのような給与体制をとられるのかというのもわからないままで意思確認をせよといわれても、つらいところがおありになるような気もいたしますので、その辺のところも含めて、社会通念上として高橋理事長予定者がおっしゃったように、冷静な話し合いをされて、よい結果を出すことの方に最大限の努力、そのためには、それはうちがかむ話であるとかないとかというような切り捨て方をなさらないで、どこにでも出ていかれて、いい結果を出されることを最大の目標というふうにされるべきだということを申し上げて、私の質問は終わります。

○東委員長 福士さん、答弁を求めますか。

○福士委員 いいたいことがあったら、いってください。

○大村参事 先ほど、意思確認書の提出状況のお話の中で、一番変わるのは都立大学だというふうなおっしゃり方がございましたけれども、実は都立短期大学というのは今回の改革の中で廃止ということになります。先生たちは、そういう中で、新しい大学のいろんな分野にばらばらというふうな形で行く。そういうふうな中で、ここの大学の先生方は一〇〇%、意思確認を出していただいて、新しい大学に自分たちも参加しようということで前向きにやっておられます。
 そういうのも含めまして、今それぞれの先生たちがいろいろな立場でいろいろお考えになっていますので、私どもとしましては、組織的な部分というよりも、それぞれの先生が、いい大学をつくるために前向きにどうしたらいいかということで、ぜひこの意思確認書を提出していただいて、新しい大学に参加していただきたいと思っておりますので、そこのところをご理解いただきたいと思います。

○村上委員 昨年の八月に都立大学の構想を発表して以来、都議会やマスコミなどさまざまな議論が続いています。しかし、それらの多くの議論は、きょうなんかもそうなんですが、検討体制や手続のことに終始しているんではないかと。ここでいま一度、本来の大学改革の必要性について確認をさせていただきたいと思います。
 全く新しい大学を実現するためには、来年四月に開学する首都大学東京が、今後、都民の負託にこたえ、社会的責任を果たす大学として、我が国をリードする人材の育成を積極的に行うことが重要であると考えます。
 そこで、お聞きいたしますが、この新しい大学の構想で目指すものは何か、また、首都大学東京が都民にとってどんな意義のある大学を目指しているのか、改めて明確に示していただきたいと思います。

○大村参事 大学改革は、都が進めてきました教育改革の集大成であるというふうに考えられてございます。首都圏には二百以上の大学がある中で、東京都が都立としての大学を持つ意味、それらを踏まえた中で、大都市の大学としての使命を今回明確にしようということで、大都市における人間社会の理想像の追求、これを一つの新しい大学の理念としていくことにしてございます。
 そして、その中で、都市環境の向上あるいはダイミナックな産業構造を持つ高度な知的社会の構築、活力ある長寿社会の実現という三つのコンセプトに基づきまして、抜本的な教育研究を進めていく改革を進めようということで都が設置するというふうにしたものでございまして、これまでの都立の四大学を廃止して、新しい大学という形でスタートをしようというふうに決めたものでございます。
 この首都大学東京では、大都市が抱えるさまざまな問題に積極的に取り組むなど、大都市の大学として現実に立脚した教育研究を進めるとともに、大都市で求められる人材を育成していこう、それによって大都市東京に貢献していこうということで設立するものでございます。

○村上委員 ところで、来年四月の新大学の開学に向かって今準備を進めているとは思うんですけれども、請願にある、これまでに培われた都立四大学の教育研究上の蓄積、これに関してはどのように思っていらっしゃるでしょうか。

○大村参事 首都大学東京では、新しい大学の今ご説明申し上げましたようなコンセプトに基づきまして、大都市の複合的な課題の解決に向けて、旧来の個別の学問分野にとらわれない、総合的、学際的な教育研究に取り組んでいくということが必要であると考えられております。
 そのため、新大学においては、これまでの分野ごとに細分化された教育研究の蓄積を総合的な観点で見直すとともに、経営的な観点からも再構築して、新しい分野にも積極的に取り組んでいくなど、社会からの要請に的確にこたえていくことが必要であると考えておりまして、教育部分でも、学部、学科、専攻という形でやるのではなく、むしろ学生が自由に学べるように、コース制であるとか、そういうふうな形で取り組む。そして、単位バンクなどを使って、自分がむしろ学びたいもの、与えられるものではなくて学びたいものを学んでいける学生を育てるというふうなこともしていきたい。また研究分野でも、ナノテクセンターを初めとして、地域の産業との関連も含めて、東京全体との関係でこれらの蓄積を生かしていただくような体制が積極的にとれるようにしたいというふうに考えてございます。

○村上委員 これからの大学は、数年後には希望者が全入の時代が来るといわれています。国立大学を初め各大学は、生き残りをかけた改革に取り組んでいるということです。都立大学も、新しい大学の構想実現に向けて、東京都として大学改革をきちんとなし遂げる必要があると思いますけれども、これは最後に本部長のご見解をお願いしたいと思います。

○山口大学管理本部長 村上委員お話しのとおり、昭和三十年には進学率が一〇%ぐらいでしたが、平成十二年には約五割。一方では十八歳人口が減少しておりまして、今お話のありましたように、平成二十一年には全員入学みたいな時代が来ます。そして現状は、前回の委員会でもお話ししましたように、平成十五年度の私大の二八%に定員割れが起きているというような状況がありますので、そういう意味では、大学間の競争はすごく激しくなっていくということになっています。
 そういうことで、我々は今、新しい大学、首都大学東京ということをコンセプトにやっていきますし、そのためには経営的な視点を導入して、競争ができる大学にしようということで取り組んでいるところでございます。
 十七年四月の開学を延ばそうというお話も一部には聞こえてきますが、我々は、いろいろ大学の先生たちのご理解を深めながら、十七年の四月開学に向けて着実に設置者として責任を持って大学づくりに取り組んでまいりたいと思っております。

○大塚委員 最後に、私ども都議会民主党として、きょうの請願、そしてまた陳情三件についての意見のみ述べさせていただきます。
 我々は、都立大学につきましては、旧態依然の大学のままでいいというものではなくて、学問研究の充実と同時に経営の視点をも重視して、社会からの要請にこたえる魅力ある大学づくりをするべきだと考えております。
 しかし、改革を進める進め方については、きょうの委員会でもありましたとおり、まだ議論もあり、まだまだ問題もあるというふうにも思えるわけでございます。また、大学管理本部として関係者の皆さんに説明など、また情報の共有、意思疎通などについて一層の努力をしていただきたいというふうに思うわけでございます。
 タイトなスケジュールで、来年四月の開学に向けて進行中であるわけですが、新大学の準備作業には丁寧に取り組んでいただき、よりよい形での開学をし、いい大学をつくっていただきたいという思いも一方ではあるわけでございます。
 そのような観点から、今まさに準備を進めている段階であるわけでございまして、私どもとしては、本日結論を出すのではなくて、保留という形が望ましいのではないかということを意見として述べさせていただきます。
 以上でございます。

○東委員長 ほかに発言ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一五第八七号を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第八七号は、本日のところは保留といたします。
 次に、陳情一五第八八号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○東委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第八八号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一五第八九号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○東委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第八九号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一五第九三号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○東委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第九三号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で大学管理本部関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三分散会

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