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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第二十一号

平成十五年十二月一日(月曜日)
第三委員会室
午後一時四分開議
 出席委員 十三名
委員長東ひろたか君
副委員長臼井  孝君
副委員長大塚 隆朗君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事松原 忠義君
福士 敬子君
山下 太郎君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
曽根はじめ君
樺山たかし君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
理事斎藤 尚也君
総務部長比留間英人君
学務部長山際 成一君
人事部長臼井  勇君
福利厚生部長幡本  裕君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長鈴木 雅久君
教育政策担当部長石川  武君
都立高校改革推進担当部長山川信一郎君
参事齊藤 一男君
参事井出 隆安君
参事瀧川  清君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・都立世田谷地区工業高等学校(仮称)(十五)増改築及び改修工事請負契約
  ・都立台東地区単位制高等学校(仮称)(十五)改築その他工事請負契約
  ・都立目黒地区中等教育学校(仮称)(十五)増築及び改修工事(その二)請負契約
  請願陳情の審査
  (1)一五第二九号 都立水元高校の統廃合改編計画の見直し等に関する請願
  (2)一五第四三号 都立高校の全日制三十人学級実現、定時制の統廃合反対、志村高校廃校撤回に関する請願
  (3)一五第六〇号 都立戸山・文京・向丘・八潮高校定時制課程の生徒募集停止の延期に関する陳情
  (4)一五第三〇号 義務教育費国庫負担法の改正反対に関する請願
  (5)一五第五四号 学校事務職員等の給与費半額国庫負担等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情
  (6)一五第三九号 東京都高尾自然科学博物館の存続に関する請願
  (7)一五第五九号 都立学校の「学校経営計画」に関する陳情
  (8)一五第六三号 すべての子どもの豊かな学習と発達の保障に関する陳情
  (9)一五第六七号 東京都の心身障害教育の充実に関する陳情
  (10)一五第七〇号 「これからの東京都の心身障害教育の在り方について」に関する陳情
  (11)一五第六六号 都立盲・ろう・養護学校の不正問題に対する懲戒処分等の撤回に関する陳情

○東委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 最初に、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名ですが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○東委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十五年第四回都議会定例会に提出を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 本定例会におきましてご審議いただきます教育庁関係の案件は、条例案二件、契約案二件でございます。
 なお、契約案についてでございますが、当初、三件を提案する予定でございましたが、このうち、都立世田谷地区工業高等学校(仮称)(十五)増築及び改修工事請負契約につきましては、契約の相手方から辞退の申し出がございました。このため、東京都として検討した結果、仮契約を解除することとし、この契約案を撤回させていただく旨、所管しております財務局から通知がございました。したがいまして契約案は二件となります。
 初めに、条例案二件の概要につきましてご説明申し上げます。
 第一は、学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 この条例案は、深夜勤務の制限の対象となる職員の範囲を改めますとともに、育児または介護を行う学校職員の超過勤務の制限を制度化するものでございます。
 第二の学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、東京都人事委員会勧告などに基づきまして、学校職員の給料及び諸手当の規定を改正するものでございます。
 次に、契約案についてご説明申し上げます。
 第一は、都立台東地区単位制高等学校(仮称)(十五)改築その他工事請負契約でございます。
 台東地区単位制高校を新たに設置するため、旧都立忍岡高校の敷地にございます校舎棟などの改築、改修及び増築の工事請負契約でございます。
 この高校は、都立高校改革推進計画に基づきまして、忍岡高校と上野忍岡高校を発展的に統合しまして、単位制高校として設置するものでございまして、平成十八年四月の開校を予定いたしております。
 第二は、都立目黒地区中等教育学校(仮称)(十五)増築及び改修工事(その二)請負契約でございます。
 都立大学附属高等学校を中等教育学校に単独改編することに伴いまして、校舎棟の増築及び改修工事を行うものでございまして、平成十八年四月の開校を予定いたしております。
 以上が、平成十五年第四回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○比留間総務部長 お手元の資料、平成十五年第四回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、まず条例案の説明をさせていただきます。
 目次をお開き願いたいと思います。今回提案を予定しております条例案は、ごらんの二件でございます。
 一ページをお開き願います。学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 この条例の改正内容は、職業生活と家庭生活の両立支援のための方策の一つとして、育児、介護のために深夜勤務の制限を請求できる職員の範囲を拡大するとともに、育児または介護を行う職員の超過勤務を制限するものでございます。
 二ページに参りまして、施行日は平成十六年四月一日を予定してございます。ただし、勤務の制限の請求につきましては、公布の日から行えることとしてございます。
 六ページをお開き願いたいと思います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都人事委員会勧告などに基づきまして、職員の給料及び諸手当の規定を改正するものでございます。
 改正の内容は三点ございます。
 第一点は給料表の改定でございます。
 八ページをお開きいただきたいと思います。この八ページから一〇ページにかけまして、小学校・中学校教育職員給料表など三つの教育職員の給料表を人事委員会から勧告された給料表に改めるものでございます。
 第二点は諸手当の改正でございます。
 一四ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。この一四ページから一六ページにかけて記載してございますが、初任給調整手当の支給限度額及び扶養手当の支給月額を改正するほか、通勤手当について、現行の一カ月定期券相当額を毎月支給する方式を見直し、原則として六カ月定期券相当額を年二回支給する方式とするなどの改正を行うものでございます。
 第三点は期末手当の支給月数の改正でございます。
 一七ページをごらんいただきたいと思います。期末手当の年間支給月数を、再任用以外の職員につきましては〇・二五カ月、再任用職員については〇・一五カ月分引き下げるもので、本年四月からこの改定の実施の日の前日までの期間に係る公民較差相当額分を解消するため、特別給に係る調整につきまして、平成十六年三月に支給する期末手当の額において行うものでございます。
 恐縮ですが、一二ページにお戻りいただきまして、この条例の施行日は、公布の日の属する月の翌月の初日、公布の日が月の初日であるときは、その日を予定してございます。ただし、通勤手当に関する改正規定につきましては、平成十六年四月一日を予定してございます。
 次に、お手元の資料、平成十五年第四回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案の説明をさせていただきます。
 目次をお開きいただきたいと思います。ごらんの契約案のうち、番号一の都立世田谷地区工業高等学校(仮称)(十五)増築及び改修工事請負契約につきましては、ただいま教育長からご説明申し上げましたとおり撤回させていただくことから、今回提案を予定してございます契約案はごらんの二件でございます。
 九ページをお開きいただきたいと思います。都立台東地区単位制高等学校(仮称)(十五)改築その他工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十五億八千五百五十万円、契約の相手方は、東京都台東区根岸一丁目二番十三号、勝村・大友建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十八年一月十日まででございます。
 一一ページをごらんいただきたいと思います。学校の案内図及び配置図でございます。一二ページから一七ページにかけましては各階平面図等を、一八ページには完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 一九ページをお開きいただきたいと思います。都立目黒地区中等教育学校(仮称)(十五)増築及び改修工事(その二)請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十七億七千四百五十万円、契約の相手方は、東京都港区赤坂四丁目九番九号、日本国土・若築建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十八年三月三十一日まででございます。
 二一ページをごらんいただきまして、学校の案内図及び配置図でございます。二二ページから二七ページにかけましては各階平面図を、二八ページには完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 三〇ページ及び三一ページには、両契約案の概要をお示ししてございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 契約案件の二件について、一つはシックスクール対策について、最近、教育委員会も方向を出したんですが、今度の契約案件について何らかの具体化がされているかどうか、それがわかりましたら資料をお願いします。
 それから、前定例会、また今定例会と、二回にわたって契約の取り下げということが起きていて、今後に教訓としなければならないので、それについて現段階で対策として考えていることを資料としてお願いできればと思います。
 以上です。

○東委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 それでは、ただいま曽根委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。理事者におかれては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願いいたします。

○東委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一五第二九号、請願一五第四三号及び陳情一五第六〇号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山川都立高校改革推進担当部長 都立水元高校の統廃合改編計画の見直し等に関する請願など、請願二件、陳情一件について一括してご説明申し上げます。
 最初に、一五第二九号、都立水元高校の統廃合改編計画の見直し等に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立水元高校を守る会会長小松経子さん外六千五百八十人から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、都立水元高校の統廃合改編計画に関し次のことを実現していただきたいとして、1、地域の実情とニーズに基づいた学校づくりを目指すため、計画の見直しを行うことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、東京都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画・第一次実施計画、平成十一年十月に第二次実施計画を策定したところでございます。
 水元高校につきましては、本所工業高等学校と発展的に統合し、両校の伝統や教育実践を生かした葛飾地区総合学科高校を平成十九年度に設置することといたしております。
 今後とも、都民の高校教育に対する期待にこたえ、都民に信頼される魅力ある都立高校の実現を目指して、着実に都立高校改革を推進してまいります。
 2、地域住民、学校関係者の意見を再度くみ上げ、計画に反映させることでございます。
 これに関する現在の状況ですが、基本計画の策定に当たっては、該当校の校長、教職員が参加する検討委員会で検討するとともに、検討の過程で作成した中間のまとめに関する説明会を保護者や地域関係者を対象として実施し、多様な意見を基本計画に反映させるよう努めてきたところでございます。
 3、実施計画にかかわる情報の開示や意見聴取の機会を十分に設けることでございます。
 現在の状況ですが、基本計画策定後も関係者への説明を行っており、今後も必要に応じて説明を行い、学校関係者の理解を得るように努めてまいります。
 次に、一五第四三号、都立高校の全日制三十人学級実現、定時制の統廃合反対、志村高校廃校撤回に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、第四学区都立高校を守る会代表佐藤朝子さん外三千八百七十二人から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、次のことを実現していただきたいとして、1、都立高校の全日制三十人、定時制二十人学級を実現するとともに、都内公立中学校の卒業生の高校進学を保障するために、都立高校の定員をふやすことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律によりまして、公立高等学校の一学級の生徒数については、定時制課程は昭和四十二年度から、全日制課程は平成五年度から、四十人を標準としております。
 東京都におきましては、定時制課程について、昭和四十八年度から東京都単独で三十人学級にするとともに、全日制課程の職業学科につきまして、平成十二年度から、都立高校改革推進計画に基づき、ホームルーム定員の三十五人化を計画的に導入してきております。したがいまして、全日制課程三十人、定時制課程二十人学級定員にすることは考えておりません。
 また、都内全日制高校の受け入れについては、私学関係者とで構成する公私連絡協議会において、都内公立中学校卒業者が一人でも多く高校に進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行いました全日制志望調査の志望率を上回る率で受け入れを行うことで合意をしておりまして、それに基づき都立高校の募集定員を定めております。
 2、ニーズに合わない昼夜間定時制構想を白紙に戻すとともに、応募者が十名に及ばない場合は廃校にすることもあり得るという、都教育委員会がみずから決めた規定を無視した定時制高校の統廃合を行わないことでございます。
 現在の状況でございますが、都立高校改革推進計画の新たな実施計画に基づき、定時制課程における多様化する生徒、保護者のニーズにこたえ、全定併置校が抱える施設利用や指導時間の制約などの課題を解決するため、夜間定時制課程を統合して昼夜間定時制独立校の整備を図ってまいります。
 3、廃校が決定された後も応募者が多い志村高校の廃校計画を撤回することでございます。
 現在の状況でございますが、平成十一年十月に策定をいたしました都立高校改革推進計画・第二次実施計画に基づきまして、旧第四学区の生徒数の減少に対応して全日制普通科高校の適正配置を進めるため、板橋区内の北野高校と志村高校とを発展的に統合し、両校の伝統や教育実績を生かした板橋地区単位制高校を平成十九年度に設置してまいります。
 今後とも、関係者の理解を得るよう努めてまいります。
 次に、一五第六〇号 都立戸山・文京・向丘・八潮高校定時制課程の生徒募集停止の延期に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、都立九段高校定時制を守る会会長保田行雄さん外千九十五人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立戸山、文京、向丘、八潮高校定時制課程の生徒の募集停止を延期していただきたいでございます。
 現在の状況でございますが、多様化している夜間定時制課程に通う生徒の実態に対応し、昼夜間定時制高校を周辺の夜間定時制高校を統合しながら整備拡充することを通して、教育条件の改善を図ってまいります。
 統合される高校の定時制課程につきましては、千代田地区昼夜間定時制高校が開校する平成十七年度に募集を停止する予定でございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○樺山委員 何点か質問をいたします。
 今の説明にもあったわけでありますけれども、ちょうど四年前、平成十一年、都立高校改革推進計画・第二次実施計画が発表されたわけであります。内容は、統廃合とその改編を骨子としております。つまり、少子化による高校生の減少に伴って、就学計画をその将来を見据えて見直すというものと理解をいたしております。
 我が党は、このことについては、当然避けて通ることのできない基本的なことだという認識を持っておりまして、つまり、少子化対策として一定の理解を示しながら今日に至っているわけであります。
 しかし、このことはあくまでもグローバルな見解でありまして、それぞれの地域で統廃合の対象となる高校を持ち、その当該校と深いかかわりを持つ議員の中には、極めて複雑な気持ちでこの問題に対峙している者が少なくないわけであります。実は私もその一人であります。文教委員会にはたしか三年ぶりのカムバックでありますが、この問題が提起された直後に、地元議員として、今回の請願内容である水元高校の問題の件で質問をさせていただいた記憶がございます。つまり、水元高校の設立のいきさつや地域とのかかわり方を含めて、水元高校が地域にとっていかに必要な高校であるかを力説させていただいたわけであります。
 その後、幾星霜が流れたわけであります。しかしながら、地域の水元高校の存続、存立にかける思いや情熱は一向に衰えないわけであります。衰えないどころか、実は十七年度から募集停止という状況になって、まだなお、今年度は女子の倍率は二倍になるという人気校になっております。何年か先には間違いなくなくなるという高校が、依然としてこういう根強い人気を持っているわけであります。
 なぜこんな現象が起きているのか。それは地域の人は大体ご存じのことであります。つまり、水元高校がほかの都立高校にはない極めて強い特色を持っている。このことを地域はみんな知っている。それがこういった現象の基本になっております。
 十一年前の平成四年に、水元高校は独自の視点から類型別のカリキュラムを作成しました。つまり、生徒の個性や学習能力、さらには適性を見きわめる、そして一人一人の生徒と教師が一対一で向き合う、こういう独特の指導方法をとっているからであります。
 例えば、小学校時代、中学校時代に既に落ちこぼれたり、勉強や学習に全くついていけない、こういった子どもたちを積極的に受け入れている高校なんです。そして、三年の間に、よし、前を向いて頑張ろう、こういう気持ちに切りかえていく、そういう根気の要る指導を学校ぐるみ体当たりで実践している、こういう評価であります。
 もちろん、それでも落ちこぼれる子どももいるわけでありますけれども、大多数は、そういうきめ細かな体当たりの教育環境の中にあって見違えるように変わっていく、そんな現実を実績として高校自体が積み上げていっているからだというふうに理解をいたしております。
 今年度の募集から既に二学級減という対応をとっているわけでありますけれども、このことが実は複雑な現象を逆に起こしている。つまり、ほかの都立高校に微妙な影響が及んでいるという話を耳にいたしております。
 葛飾区内には、葛飾野、南葛飾、これは我々は南葛あるいは葛野というふうにいっておりますけれども、そしてこの水元と、三校の全日制の普通科高校があるわけでありますが、この学級減のあおりで、水元高校に入れなかった子どもの受け皿になってしまった感のある、例えば南葛飾高校、南葛の場合、もともと教育環境が違う上に、現場が対応の仕方を知らない、こういった状況下にあるがゆえに、現状としてかなり荒れた状況になったという報告が寄せられております。
 繰り返しますが、つまり、もともとほかの高校では受け入れることのできない子どもたちを、水元高校が独自の教育理念とシステムのもとでしっかりと受け入れて、極めて根気よく指導してきたということの裏づけであります。こういいますと、いかにも学校全体が荒れた高校のように誤解、曲解をされるわけでありますけれども、そういうことでは決してないわけでありまして、一部のそのような子どもたちをあえて受け入れて、学校全体の調和に順応させて、いつの間にかその子どもを未来をしっかりと見詰めることのできる、そういった人間に成長させるという、私なりに申し上げれば水元マジックとでもいうべき、かなり顕著な具体的な成果を上げているということであります。
 このことについては、前回の質問でも、地域の特性やその学校の特色あるいは校風、その設立に至る過程等を、統廃合に際しての絶対的な判断基準にすべきだと主張したところでありますけれども、改めてここで、現在進行中の実施計画の現状と、それから当該校である、この質問の目的であります水元高校の取り扱いも含めた現状認識についてお答えをいただきたいと存じます。

○山川都立高校改革推進担当部長 葛飾地区の総合学科高校は、全都で十校配置される総合学科高校の一つといたしまして、第二次実施計画におきまして作成されたものでございます。
 総合学科の高校といたしまして、今、先生の方からご指摘がありましたように、もう一方の統合対象校であります本所工業高校におけるこれまでの工業の専門教育の伝統、実績、そしてまた、今ご指摘があったような水元高校におけるスポーツ類型あるいは自然科学類型などの類型によるさまざまな教育実践を生かした形で基本計画を定め、平成十三年一月に基本計画としてまとめたものでございます。現在、その基本計画に基づきまして、その具体化に向かって、平成十九年四月開校に向けて準備を進めております。平成十七年四月には開設準備室を設置し、具体的な教育課程等の準備を進めていく予定でございます。
 また、施設の整備につきましては、十四年度に基本設計を行い、今年度は実施設計を進めており、十六年度から十八年度にかけて、三期に分けて工事を行う予定でおりますが、今、委員ご指摘の両校の伝統、教育実践等につきましては、その中で具体化をしてまいりたいというふうに考えております。

○樺山委員 予想どおりの、マニュアルどおりのお答えなわけでありますが、改めてもう一点、今度は違う角度からの質問をさせていただきたいと思います。
 我が葛飾区は、昭和四十二年に人口四十七万人を達成しました。つまりそれがマキシマムになっておりまして、その後、緩やかな減少傾向をたどりながらしばらく推移いたしました。つまり、大体四十二万人前後の人口状況で長らく推移を続けていたわけでありますが、ここ数年、再び、今度は緩やかな増加に転じております。大変喜ばしいことであります。
 それは、二十三区でありながら比較的、いわゆる地価が安い、あるいは水元公園や江戸川や寅さんのふるさとに代表されるような、都会でありながら非常に豊かな自然や人情に恵まれているという条件で、現在では四十三万人の後半に回復をしてきております。区としても、今後ともこのような傾向は続くと予測をしておりまして、それに伴ってあらゆる施策の見直しすら迫られているという現状にございます。
 実は、そこにもってきて、この水元地区に隣接する金町駅の北口にありました広大な三菱製紙東京工場が移転をいたしまして、都市基盤整備公団がその広大な跡地を取得いたしました。そして、間もなく大型高層住宅を相当数建設するであろうという予定が起きております。まだ具体的な計画が発表されていませんから、あくまでも予測でございますけれども、区の推測では、当初見込みだけれども、大体七千人から一万人の人口が、その住宅だけで区の増加分に加わると見ているようであります。もっともっとふえる可能性がある。
 実はこのことは全く新しい事実でございまして、そうでなくても葛飾区の人口増の象徴的な地域である水元地域は、今後さらに、ひょっとしますと爆発的な人口増となる可能性があります。これは地下鉄八号、十一号線の延伸問題とも絡むわけでございますけれども、さまざまな付加的な予想を下しても、人口は間違いなく急激にふえていく。こういう可能性というよりも、むしろそのことが確実といってもよいことと、実は地元ではなっているわけであります。そんな地域の現実がありながら、なぜせっかくある高校を一つわざわざ減らさなければならないのかという極めて素朴で率直な声や疑問が、地域から必然的にわき起こってきています。
 実は同様なことが、江戸川を挟んで対岸にあります、隣の千葉県の松戸市にあります県立松戸南高校という高校で起きているようであります。松戸南高校は、やっぱり県の統廃合計画の一環として、全日制を廃止して定時制高校に移行するということで準備に入っていたわけでありますけれども、地元の声や県議会からの疑問、さらには松戸市長みずからのこの問題に関する積極的な認識等によって、定時制移行の結論を一年延期して、今後、地域の多様な状況の推移を見守るという結論に達したとのことでございます。この松戸南高校の置かれた状況が、実は水元高校のそれと極めて酷似いたしております。
 都で出している東京都全体の教育人口推計でも、既に、この計画当初よりも年間五千三百人が増加するというデータも出ているようであります。したがって、全体の流れはともかく、ピンポイントで一カ所一カ所をこの際徹底して検証していただきたい。くれぐれも、つぶしてしまって後悔をするという過ちを決して犯してはならないというふうに率直に思います。
 そこで、繰り返すわけでありますが、人口の急増がわかり切っている水元地区のシンボルとでもいうべき水元高校に関する現在の計画、つまり十七年度からの募集停止については、松戸南高校の例にもあるとおり、とりあえず最低一年か二年延期をして状況の推移を見守るという選択肢があってもいいのではないか、むしろこのぐらい柔軟なランディングをする必要があるのではないかというふうな感を強くしてならないわけでございます。きょうのこの審議ではともかく、再編改革計画のこれからの喫緊の課題として、この点の取り組みをぜひしていただきたい。いわゆる判断材料として検討するための一つの大きなテーゼにしていただきたい、このことを強く要望し、あわせてこのことのお答え、大体わかり切った答えが返ってくるはずでありますけれども、そのお答えを一応お願いして、私の質問を終わります。

○山川都立高校改革推進担当部長 ご指摘の募集停止時期の延期についてでございますが、葛飾地区総合学科高校の開校が平成十九年度を予定していることから、統合対象校であります水元高校につきましても、平成十八年度末に閉校となるよう、平成十七年度の募集停止予定校として、本年十月に都民の皆様にお伝えしたところでございます。
 委員ご指摘の趣旨につきましては、東京都全体の就学計画の具体化の中で、今ご指摘のあったような部分も含めて、都立高校に進学を希望する生徒の受け入れについて十分な対策を講じてまいる所存でございます。

○野上委員 同じく都立水元高校の統廃合改編計画の見直し等に関する請願について質疑をさせていただきます。
 きのうの朝早く速達で、水元高校を守る会の会長さんの小松経子さんという方からお手紙をいただきました。多分、他の文教委員の方々にも送られてきていることと思います。
 その内容は二点ありまして、葛飾区を含めた東部地域の子どもの数が減ってはいない、これからふえてくるであろうと。先ほど樺山委員さんからのお話もありましたけれども、地元金町地域の三菱製紙工場跡地に大規模な集合住宅ができる予定であり、人口増に対して配慮があるのかどうか、これが一点でした。
 もう一点は、この新しい総合学科高校では、水元高校のように類型制を踏襲すると聞いているけれども、間口を広げるだけできめ細かい教育が果たしてできるのかどうか、そういう懸念を抱いているという内容、これが二点目でございました。
 第一点目に関しましては、都立高校改革にのっとり、適正規模、適正配置の観点から、水元高校だけでなく、東京都全体を通して考えていかなければならないのかなというふうに考えております。東京都も、学区制を撤廃したことによって、東京都のどの地域でも受検を希望できるシステムをつくったということは、生徒にとっては大変よかったのではないかと思っております。
 それから、第二点目に関しては、確かに水元高校の先生方は、一人一人の能力に応じた、理解しやすい、本当に丁寧な指導がなされている、すばらしい教育を行っているということを理解しております。そのノウハウが総合学科高校で生かされるような仕組みづくりをすることが大事なのではないかと思います。
 そこでお聞きしたいと思います。本所工業と水元高校を統合して葛飾地区総合学科高校を設置する計画に対して、本請願のように大変多くの反対の声もありますが、一方、新しい高校への期待の声も上がっているのも事実でございます。地元の人々の中には、新しい高校の開校を待ち望んでいるという賛成の声も聞いております。特に、地元に住んでいる、金町、水元に住んでいる高校生が水元高校に通っている数が少ないと。ほかの地域から電車で通学している生徒が多いわけなんですけれども、平成十九年度の開校予定と伺っております総合学科高校の開設の進捗状況はどうなっていますでしょうか。

○山川都立高校改革推進担当部長 進捗状況のお尋ねでございますが、葛飾地区総合学科高校の基本計画につきましては、先ほども申し上げましたように、水元高校の校長先生、本所工業の校長先生及び両校の教職員など学校関係者の参画も得て、平成十一年十二月に基本計画検討委員会を設置し、一年かけて検討を進め、平成十三年一月に報告書をまとめたところでございます。
 その基本計画に基づきまして、施設の整備について、十四年度に基本設計を行い、今年度は実施設計を進めており、十六年度から十八年度にかけて三期に分けて工事を行う予定でございます。また、平成十七年四月には開設準備室を設置し、具体的な教育課程等の準備を進めてく予定でございます。

○野上委員 生徒の人数も柔軟に考えていただいて、先の見通しを立てていただきますことを要望しておきます。
 といいますのは、今の江東区に豊洲小学校ができたときに、子どもの数が多くなっても対応できるように建設をしたはずだったわけであります。ところが、急激なマンション建設が進んで、とうとう小学校が新設されることになったということがございます。少子化の時代に子どもの数がふえるのは大変喜ばしいことですけれども、東京都の将来にわたる生徒の推移数の見込み違いで教室が不足することのないように、よろしくお願いしたいと思います。一たん壊してしまうと、もう一回それを新しくするということは大変難しいことだと思いますので、つぶしてしまって後悔することがないようにしていただければと思っております。
 しかし、水元高校の生徒たちに聞いてみましても、自分の母校がなくなるというのは大変寂しい気持ちがするものです。葛飾地区総合学科高校が新設されれば、水元高校、本所工業高校ともに廃校ということになります。それぞれの学校の歴史を残すメモリアルルームを設置してほしいという声も出ておりますが、その設置をお考えになっていらっしゃるのでしょうか。

○山川都立高校改革推進担当部長 水元高校、本所工業高校の歴史や伝統を継承するため、新たに発足する学校で、その設置の経緯を学校沿革史や学校要覧に記載するとともに、今お話のございました対象校の貴重な諸資料や記念品等を展示する資料室を学校内に設置する予定でございます。

○野上委員 ぜひ、今まで両校の発展に力を尽くしてこられたPTAの会長さんの写真なども丁寧に展示していただいたり、あるいは卒業生が訪ねてきたくなるような部屋にしていただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 それから最後に、水元高校の跡地利用についての計画はどのようになっているんでしょうか。

○山川都立高校改革推進担当部長 跡地利用の件につきまして、都立高校改革推進計画で生じました跡地につきましては、高校用地としての用途が終えたことによりまして、基本的には全庁的な有効活用を図る土地として財務局に引き継ぐことになります。しかしながら、教育財産として活用できる用地につきましては、関係局と協議をしながら有効活用を図っていく方針でございます。水元高校の跡地利用につきましては、今後、教育財産としての活用も含めて検討を進めてまいる所存でございます。

○野上委員 これからのことになると思いますけれども、ぜひ地元の方々の意見を聞いていただき、地元のためになるような教育施設を設置していただければと思います。
 例えば、地域の人に体育館なり教室を管理していただいて有効利用していく、NPO法人が経営していくとか、あるいは校庭を地域開放していくなど、使い道はいろいろあると思います。教育の目的で使わなければ、すぐに財務局の持ち物になり、建物も壊して平地にし、売ってしまって、民間のマンションが建ってしまったということのないように、地元のためになるような施設を考えていただけるようにお願いをして、質問を終わらせていただきます。

○曽根委員 私からも、水元高校、また第四学区志村高校問題、それから九段の定時制の父母の方から出されている、それぞれについて質問していきたいと思います。
 水元高校については、先ほどほかの委員さんから出された質問、地元の高校を愛する気持ち、私も都内の各高校についてもいろいろと勉強させていただきましたが、地元の委員さんがおっしゃる話につけ足すことはいささかもありません。水元のすばらしい教育実践について知り抜いている委員だからこその発言だと思います。また、その発言の中にある、何とかこのすばらしい実践と、それから地元の生徒たちが、だんだん子どももふえている中で、学校を何とか残してほしいという地元の声にこたえたいという気持ちは、私は、何とか生かされる方向で検討がされるべきだと思います。
 ただ、全体として高校計画について二つの大きな問題が浮き彫りになっていると思います。その一つは、第一回目の計画が九七年ですから、もう既に六年たっており、第二次計画からも既に四年たっています。その間に、やっぱり生徒の人口推計も含めて、社会状況の大きな変化があります。それについては、私も三年間この文教委員会におりまして、何度かお聞きして、全体の計画としては、三十校程度減らす計画を二十八校にしたり、若干の手直しをすることで人口増には対応していきたいというお話でした。
 しかし問題は、人口の推計というのは地域ごとにかなりなアンバランスがあって、葛飾のように人口急増も視野に入れなければならない地域もあるわけです。そういう点からいうと、各学校が置かれている地域、特に統廃合で非常に大きく影響を受ける地域での人口増にどう対応するのかというきめ細かさがあっただろうか。この点はやっぱり考慮しなければならない問題があると思います。それが一つです。
 それから、やはり学校というのは人でつくっているもので、ある高校を統廃合で、例えば水元の場合は総合学科になるわけですが、先ほどお話のあったように、水元でやってきた実践、そこで頑張ってきた生徒や先生たちでつくり上げてきたもの、それが、多少計画に生かされるとは思いますが、新しい総合学科高校で本当に実質的に残っていくんだろうかという心配があるわけです。
 そういう点で、きょう出されている請願、私も、小松さんからきょう速達で手紙もいただきまして、読ませていただきました。三つの項目を見ますと、もちろん計画の見直しを求めているわけですが、とにかく計画がどうなっていくにしても、この地域の実情、それから関係者の声、特にこの地域は、地元の住民で学校を支えてきたという非常に強い自負があって、その声を何とかこの計画に生かしてほしいんだという思いにあふれている三項目だと思います。そのための意見聴取の機会をつくってほしいとか、意見を再度くみ上げてほしいとかいうことだと思うんです。
 そこで、教育庁としてこの間、この計画が出てからもう四年たっているわけですが、どのようにこうした地元の声、関係者の声をくみ上げ、反映させる努力をしてきたのか、この点についてお聞きしたいと思います。

○山川都立高校改革推進担当部長 学校あるいは地域の声の反映のお尋ねでございますけれども、新しい学校をつくる場合に、その学校の骨組みになります基本計画検討委員会というものを立ち上げまして、新たな高校の基本的な骨組みなり教育理念なり、学校像を決めていくというような形をとっておるわけですが、その基本計画検討委員会の中に、当該校の校長先生や教職員あるいは同窓会の方の参加を得て、そうした検討の中身をまとめていくということが一つでございます。
 さらに、そこでまとまった中間のまとめにつきまして、保護者や地域にお住まいの方々に率直に開陳する中で、またそこでいろいろ意見を聞きながら、最終的なまとめをまとめていくということで、基本計画をまとめております。
 また、それ以外につきましても、個々に学校あるいは地域からのご要望がある場合につきましては、その都度、前向きに対応させていただいてきております。

○曽根委員 そうしますと、教育庁としては、計画の大筋はもう決めているけれども、地域の声を聞く耳は持っているし、それによって計画の中身を、どの範囲かはともかくとしても、改善をしていくことにやぶさかではないということだと、基本姿勢として確認をさせていただきたいと思うんです。
 であるならば、この三つの項目、もちろん地元の方が求めているのは、募集時期を一たん延期して、統廃合そのものを見直してほしいというのが本意であることは間違いありませんが、しかし、ここに出されている、もう何度目かになる請願の内容、考え抜いて出されたと思います。地元の声をさらに聞く機会を頻繁に持って、何とか地元の声を反映できる道を開いてほしいと。その機会は今、十分ではないということだと思うんです。そういう点での努力という点では、私たち議会としても、この請願は趣旨を生かして採択ということができるものではないかというふうに、私の見解を申し上げておきたいと思うんです。
 それから、先ほど申し上げました問題の条件の変化、もう一つの条件は、学校自身が、水元もそうですが、人気校になっているという現状をどう評価するかということなんです。
 これは、二つ目の第四学区の志村高校に関してなんですが、志村高校も第二次計画で廃校が決定されたんですが、その後、その廃校を決める、いわば一つの物差しになった第一次募集における定員割れですね、つまり人気がないという状況から大きく改善をしたというふうに聞いているんですが、この志村高校において、この決定前にどの程度の第一次募集の応募倍率だったのか、それからその後どの程度になっているのか、数字でお答えいただきたいと思います。

○山川都立高校改革推進担当部長 二次募集につきましては、平成六年度、七年度、八年度に実施をいたしましたが、その後、九年度からは一次募集で定員が確保できております。計画策定後の一般入試における募集人員に対する受検倍率でございますが、計画策定後の平成十二年度が一・四八倍、十三年度と十四年度が同率の一・三六倍、十五年度は一・五九倍でございます。

○曽根委員 水元の二倍という話が先ほどありましたから、それに比べると若干見劣りするかもしれません。しかし、計画を決める前に何年か連続して一次募集で定員割れをしたために二次募集にかけなきゃならなかった、そういう高校が、計画が出てから--これは恐らく計画が出たからだとも思いますよ、率直にいえばね。その学校を何とか守りたいという地域の思いから、学校の関係者も一生懸命中学校を回ったんだと思うんです。その結果、今、一・五九倍という、私は人気校といってもいいと思うんです。
 志村高校は確かに交通の便が余りよくなくて、駅から遠いんですね。したがって、地元の中学生にぜひ来てほしいと。で、たくさんの中学生が受検するようになり、それだけ学校の活性化も図られれば、何とか計画が見直しできるんじゃないかという思いも、関係者はあったんだと思うんです。
 そういう変化が起きている、このこと自体が、私はやっぱり、計画が出てからとはいえ、都立高校をもっとよくしていきたい、守っていきたいという思いから学校が活性化していくということは、現状において評価していいものではないかというふうに思うんですが、こうした、その学校の持っているエネルギーというか、活性化、そういう変化について、決定から四年たって改めて考えるという余地はないんでしょうか、そういう基準というものは考えられないんでしょうか。

○山川都立高校改革推進担当部長 二次募集実施校であった志村高校が、九年度より一次募集で定員を確保できるようになったという意味では、委員ご指摘のように応募者増と見ることも可能であるというふうに私どもも考えております。
 しかし、第二次実施計画におきまして、都立高校の適正規模、適正配置等の観点から、志村高校と北野高校の発展的統合を決めた方針の見直しをしなければならない特別の状況の変化があるとは考えておりません。

○曽根委員 板橋も葛飾区と同じく人口がふえ続けている区で、私が住んでいる北区のようにいまだに人口が減っている区とは違って、やっぱり今後の高校の生徒定員の不足というものが予想される地域であります。そういう点からも、しかも志村高校は、場所は確かに東京全体から見れば通いにくい場所かもしれませんが、板橋の区内の生徒にとっては、非常に地元色の強い、地元に支えられた学校ということができると思います。クラブ活動も大変盛んですし、なくなると決まって募集停止が迫っているにもかかわらず、地元からの生徒の応募がこのようにあるということは、第二次計画、既に最終計画が出された後ですけれども、統廃合計画の見直しにかける一つの特別の条件と考えるぐらいの度量の広さを教育庁にぜひ持ってもらいたいということを強く要望しておきたいと思うんです。
 それから、九段の定時制の方から出された陳情は、これは大変複雑な経緯があるようで、お聞きしましたら、九段高校が既に千代田区に移管されることが決まっているために、いわば千代田区の方にお願いしても、実際には九段高校定時制を廃止して中高一貫校になるんでしょうか、そういう方針を変えることは難しいという判断から、そこに学んでいる、また学ぼうとしていた夜間定時制の生徒たちが、またその後輩たちが行く学校を保障してほしいという趣旨で、その周辺の夜間定時制について何とか存続してほしい、または募集停止を延ばしてほしいということだそうです。なかなかいろいろ考えたんだなというふうに思います。
 そこで、今、九段高校の定時制課程というのはどういう特徴を持っているのか、そこに通う生徒の階層だとか条件で、ほかの定時制などと比べてどういう特徴があるのかを教えていただきたいと思います。

○山川都立高校改革推進担当部長 九段高校定時制の生徒の特徴ということでございますが、ご案内のように、都心の交通の便の大変よい場所に立地しておりますので、品川区を除く都内の広い範囲から生徒が通ってきております。さらにはまた、年齢層も、若い世代から熟年の世代まで、かなり幅広い生徒層が通っているのが特徴でございます。

○曽根委員 私も、九段高校定時制のパンフレットをいただいて見たんですけれども、いわば交通の利便地域にある定時制高校として、まさに都心に働きながらでも学ぶ、そういう条件を持った学校ということを一つの宣伝文句にもしていました。その点では非常に貴重な存在だということができると思います。
 それから、この陳情を寄せていただいた方も、その子どもさんは千葉に住んでいて、千葉から都心に通っていると。その勤めが終わった後に九段高校の定時制に行っているという、いわば何というんですか、千葉都民の一人として生徒さんが通っている。そういう形もこの九段の場合にはあり得るということ。これは結構数がいるそうなんです。
 そういう点から、本来ならば私は九段高校定時制を守るべきだと思いますが、この方々が陳情しているように、これがもしどうしてもなくなるのであれば、その周辺の都心の夜間定時制を残すということはもっともな話だと思います。
 それで、東京都の計画では、今、こうした夜間定時制高校の生徒たちを昼夜間定時制高校に受け入れるというふうにしているわけですが、実際にはどうなんでしょうか。私も前に指摘したことがありますが、カリキュラムの点でも、それから時間帯、そして何よりも、入ろうと思ってもなかなか入れないという現状からも、受け入れは実際には大変難しいんじゃないかと思いますが、見解をお聞きします。

○山川都立高校改革推進担当部長 今ご指摘の昼夜間定時制高校につきましては、多様で弾力的な教育課程の編成等を通じまして、現在、夜間定時制課程に通っている生徒を広く受け入れる学校として設置をしてまいります。
 また、通学の利便性を考慮して、できるだけ交通の便のよい場所に設置をすることといたしております。

○曽根委員 夜間定時制に行っている生徒たちの現状というのは、私は先日もちょっと質問で取り上げましたが、小中学校でかなり不登校を経験したり、いじめに遭って、心や体のハンディも背負っている子どもたちがいる。夜間でなければ通えないという条件の子どももいる。そして何よりも、受検ということに対してやっぱり条件が非常に悪い。中学でもずっと不登校だったという子どもたちも結構いるわけです。そういう生徒たちが受検するときに、昼夜間定時制が今、非常に人気があって、本来なら全日制に行くような子どもたちが逆に受けてきているという状況があるんじゃないかと思いますが、昼夜間定時制高校の現在の倍率、入学選抜における受検倍率はどのぐらいでしょうか。

○山川都立高校改革推進担当部長 平成十五年度の入学者選抜における受検倍率でございますが、一学年相当の分割前期、後期の総計で、桐ヶ丘高校が四・四四倍、世田谷泉高校が三・四四倍でありまして、新宿山吹高校では一・六一倍になっております。

○曽根委員 新しくできてきている桐ヶ丘と世田谷泉の昼夜間定時制は大変厳しい倍率です。確かにペーパー試験はないというような新しいやり方をとっていますが、夜間定時制に何らかの事情で行くことになるような子どもたちが、本当に昼夜間定時制に受け入れられるという日が一体いつ来るのか、この倍率では当分難しいだろうと。今までだったらむしろ全日制を受検していた子が、自分の好きな時間帯というか、都合の合った時間帯に学習できるということで、こちらを受けてくる方が圧倒的に多いんじゃないかという気がします。
 そういう点で、少なくともこの倍率が限りなく一倍に近くなり、今、夜間定時制に行っているような子どもたち、またこれから行くような子どもたちが安心して受けられるといいますか、入れるようになるまで、少なくとも夜間定時制については募集を引き続き行っていくという、この陳情の趣旨は大変もっともだし、合理的な考え方じゃないかと思いますが、行き場がなくならないようにするための対策についてのお考えをお聞きします。

○山川都立高校改革推進担当部長 今ご指摘ございましたように、昼夜間定時制高校につきましては、大変高い倍率からうかがえますように、保護者、生徒の期待が大変高い学校であるというふうに考えております。したがいまして、今後、全都の地域バランスを配慮しながら、昼夜間定時制高校につきましては整備拡充する中で、高い倍率の平準化に向けて努力をしてまいりたいというふうに考えておりますし、また、夜間定時制高校につきましても一定数残しておりまして、東京の交通事情等から通学可能な範囲に定時制高校が配置されているものと考えております。

○曽根委員 まず昼夜間定時制の倍率が平準化するよう努力するということは、ふやしていくということでしょうけれども、今の計画は十校ぐらいですか。これでは私は、ほかの普通科高校並みの、もしくは一倍に近い倍率に下がることはかなり難しいだろうというふうに思うんです。それから、夜間定時制も一定数残っているとはいいますが、計画では半分に減ってしまい、さらには将来、解消していくという方針が出されています。
 そういう点でいうと、少なくともこの倍率が平準化するとすれば、それを待って--それから、ここに出されている都心の夜間定時制が軒並み廃止されてしまうということから、都心に足りないという、九段高校の持っていた特徴を生かす都心の夜間定時制を残すという点でも、陳情の趣旨は生かしていくべきだというふうに思います。そういう点で、この陳情の採択をぜひお願いしたいということを申し上げて、終わります。

○東委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 それでは、ほかに発言がなければ、初めに請願一五第二九号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第二九号は、本日のところは保留と決定いたします。
 次に、請願一五第四三号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第四三号は、本日のところは保留と決定いたします。
 次に、陳情一五第六〇号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第六〇号は、本日のところは保留と決定いたします。

○東委員長 次に、請願一五第三〇号及び陳情一五第五四号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井人事部長 まず、一五第三〇号、義務教育費国庫負担法の改正反対に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都公立学校事務職員組合執行委員長田子榮一さんから提出されたものでございます。
 請願の要旨は、次のことを求める意見書を政府に対し提出していただきたいとするものでございます。
 まず第一点目は、義務教育費国庫負担制度を堅持し、地方の財政運営に支障の生じることのないよう措置することというものでございます。
 次に、二点目は、同制度から事務職員、栄養職員の除外を行わないことというものでございます。
 現在の状況でございますが、都知事及び都教育委員会はかねてより、義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に対して提案要求してきております。
 さらに、国の財政事情による地方への一方的な負担転嫁は、厳しい状況にある都財政の運営に重大な影響を与えるだけでなく、義務教育の円滑な推進に大きな影響を及ぼすものであることから、平成十五年第三回都議会定例会におきましても、国に対して制度堅持等を強く要請する意見書を採択したところでございます。
 次に、一五第五四号、学校事務職員等の給与費半額国庫負担等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都教職員組合執行委員長中山伸さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、次のことを求める意見書を政府に提出していただきたいとするものでございます。
 まず一点目は、給与費半額国庫負担を堅持し、定額化、交付税化、一般財源化を行わないよう、学校事務職員、栄養職員の給与費半額負担の適用除外をすることなく、義務教育費国庫負担制度を堅持することというものでございます。
 次に、二点目は、義務教育費国庫負担制度において、東京都を富裕団体とみなして行う給与費の削減等の措置をすべてやめることというものでございます。
 現在の状況でございますが、一点目につきましては、都知事及び都教育委員会はかねてより、義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に対して提案要求してきております。
 次に、二点目でございますが、都は、当該年度前三カ年平均の財政力指数が一を超えることを理由に、義務教育費国庫負担金の財源調整措置を受けておりまして、その廃止を国に対して強く提案要求してきております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 特に発言がなければ、初めに請願一五第三〇号をお諮りいたします。
 本件のうち、第一項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第三〇号中第一項は、趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情一五第五四号をお諮りいたします。
 本件のうち、第二項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第五四号中第二項は、趣旨採択と決定いたしました。

○東委員長 次に、請願一五第三九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 請願一五第三九号、東京都高尾自然科学博物館の存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都高尾自然科学博物館の存続によって高尾山を地球の遺産に考える会代表高橋英昭さんほかから提出されたものでございます。
 請願の要旨は、東京都高尾自然科学博物館を廃止せず、都の直営で存続していただきたいでございます。
 本請願についての現在の状況でございますが、東京都高尾自然科学博物館については、平成十二年十一月、行政評価制度の試行における評価結果報告書におきまして、高尾山の自然を背景に持つ、地域性の強い小規模な博物館であり、都として今後も所有し続ける意義は薄く、廃止が適当である、また、高尾山口という立地条件が生かせるよう、幅広い視点から利用用途を検討する必要があるという評価結果を受けたところであります。さらに、同年十二月に出されました都庁改革アクションプランでは、あり方を抜本的に見直しますと示されたところでございます。
 これを受けまして、都教育委員会といたしましては、博物館が所在する八王子市と、平成十三年十二月から、高尾自然科学博物館のあり方についての協議会を設置し、これまで十二回にわたって協議を進めてまいりました。
 平成十四年七月、第六回協議会において、八王子市から、博物館機能の継続を前提に、移管に向けて協議を進めたい旨の意向表明がございまして、平成十五年十月に開催いたしました第十二回の協議会では、博物館機能の継続を前提として、移管に関しての基本的な方向について確認するに至ったところでございます。
 現況の博物館機能の継続を基本的な条件といたしまして、地元八王子市と移管に向けた詳細な内容について、現在さらに協議を進めているところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山口委員 今ご説明がありましたように、二〇〇〇年度の行政評価制度の試行における評価結果では、廃止が適当であるとか、幅広い視点から利用用途を検討する必要があるとされ、その後に出された都庁改革アクションプランでは、あり方を抜本的に見直すというふうにされてきた経過があります。
 しかし、博物館を訪れる人は年間十万人を超えています。特にここ三年間は、関係者の努力もあり、その数もふえ続けています。子どもの自然観察や体験学習の場としても利用されている博物館であると聞いています。地元八王子市と協議会を設置し、二〇〇一年十二月からこれまで十二回の協議を進めて、ただいまも説明がありましたように、本年十月に開催した第十二回目の協議会では、博物館機能の存続を前提に、移管に関して基本的な方向について確認したということですが、そこで、基本的な方向とは具体的にどのようなことなのか、詳細の説明をお願いします。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 去る十月二十四日に開催いたしました第十二回の協議会では、移管の時期については平成十七年四月一日を目途とし、公有財産及び収蔵資料については、無償譲渡を条件として八王子市に移管する。また、八王子市は移管後、高尾自然科学博物館の機能を継続するという基本方向を確認し、今後、その具体的内容を詰めていくこととなっております。

○山口委員 公有財産とともに収蔵の資料も無償譲渡を条件として八王子市に移管することが確認されたようですが、事業概要によれば大変貴重な資料もあるようです。これらの資料は都民の財産であり、次世代にも引き継ぐべき財産です。市が、移管後、博物館機能を継続するとのことですが、収蔵する資料をさまざまな企画、事業などに活用することが大事だと思います。こうした貴重な博物館資料が譲渡されるとなると、都民への公開、展示という点ではどのような配慮がなされるのか伺います。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 ご指摘のとおり、貴重な資料も数多くございまして、それらの資料の散逸を防ぐ意味からも、また、八王子市が博物館機能を継続していくためにも、一括して移管することは妥当であると基本的に認識しております。活用につきましては、市の構想もあることから、多面的な活用について、今後、八王子市との協議を進めてまいります。

○山口委員 高尾自然科学博物館は建設後四十年を超えた建物で、施設は相当老朽化しているように考えられますが、今後、博物館機能を市が継続しやすいように十分協議していただきたいことと、移管後も広く都民が利用できる博物館として運用されるよう、都としても努力していただくことを強く要望して、質問を終わります。

○福士委員 意見だけ述べさせていただきます。
 高尾自然科学博物館の重要性と有為性は十分理解いたしますし、頑張っておられるなというふうにも思います。
 振り返って東京都のあり方を見ますと、知事は所信表明でもレイチェル・カーソンを引き合いに出されたりしますが、ディーゼルエンジンの規制はしても、結局は経済効率優先の方向から転換されたというふうにはなかなか思えないところがあります。レイチェル・カーソンのいう、人間生活の利便性を抑えても自然と共存することについて、どこまで考えておられるのかわからないところがあります。
 そのような中で、規模的には小規模な施設でもあり、都に依存するよりは、むしろ逆に、身近な自治体できちんと請願者の方々の意見を反映させながら運営された方が、私はベターではないかというふうに思います。広域展開については、都の施設であるなしにかかわらず、どのようにも活用できますし、そうすべきだというふうに思っております。その意味で、これはむしろ自分たちの身近な施設ということの重要性をもう一度お考えになった方がいいのではないのかと思いました。
 ただ、先ほど説明がありましたように、八王子市への移管については協議中でもあること、それから、博物館機能の継続は保障されるというところでもありますので、内容も含めて、しばらく状況を見守りたいというふうに思います。
 以上です。

○東委員長 ほかに、この問題で発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第三九号は、本日のところは保留といたします。

○東委員長 次に、陳情一五第五九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齊藤参事 一五第五九号、都立学校の「学校経営計画」に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、目黒区の田中克司さん外百十五人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、教育の受益者である生徒及び保護者に対し、都立学校の学校経営計画について校長が開示し説明する場を毎年設けることを校長に義務づける旨の規則またはガイドラインを設けていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、東京都立学校の管理運営に関する規則第十二条の十では、校長は、学校の教育活動その他の学校運営を組織的かつ計画的に行うため、委員会が別に定めるところにより、学校経営計画を策定し、公表しなければならないと規定しております。
 これを受けまして、都立学校経営計画策定要領におきまして、校長は、学校経営計画及び学校経営報告書を各学校のホームページ及び学校要覧により都民に公表しなければならないと義務づけ、本年七月から全都立学校のホームページに掲載するなど、周知徹底を図っているところでございます。
 今後とも、陳情の趣旨を踏まえ、学校経営計画の生徒や保護者に対する説明について校長に周知してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言をお願いいたします。

○石川委員 私は趣旨採択の立場でありますけれども、意見だけ申し上げたいと思っております。
 ただいまご説明ございましたように、ホームページあるいは学校要覧によって開示しなければならないと。しかし、このことは、十四年十一月に発表されました「都立学校におけるマネジメントサイクルの導入に向けて」の四ページにもありますように、都立学校は、学校経営計画を児童生徒並びに保護者、学校運営連絡協議会の外部委員等へ周知するとともに、というふうに明確に明記されております。周知徹底はされているんでしょうけれども、このような陳情が出されているということは、いわゆる生徒、保護者に対する説明責任が十分なされていないという証拠でもありますので、さらにこの趣旨を徹底し、周知方を徹底するようお願い申し上げておきたいと思います。

○東委員長 ほかに発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第五九号は、趣旨採択と決定いたしました。

○東委員長 次に、陳情一五第六三号、陳情一五第六七号及び陳情一五第七〇号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山際学務部長 すべての子どもの豊かな学習と発達の保障に関する陳情など、陳情三件について一括してご説明申し上げます。
 最初に、一五第六三号、すべての子どもの豊かな学習と発達の保障に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京の心障学級・通級指導学級の教育条件を守り発展させ、LD等の学びの場を充実させる会代表大渕淑子さん外一万二千三百六十八人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、東京都が築いてきた心身障害学級の教育と教育条件を評価し、決して後退させることなく、一層発展させる方向で保障していただきたいと要望されているものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、今後の小中学校における特別支援教育のあり方につきましては、東京都心身障害教育改善検討委員会において検討を進めているところであり、都教育委員会としては、最終答申や国の動向を踏まえ、今後の必要な方策について検討してまいります。
 次に、一五第六七号、東京都の心身障害教育の充実に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、障害をもつ子どものグループ連絡会代表岩塚道枝さん外五百十六人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、心身障害教育について次の四点を実現していただきたいとして、第一に、「これからの東京都の心身障害教育の在り方について」について都教育委員会は説明責任を果たすこと。保護者、障害教育に直接かかわる教員だけでなく、通常の学級の教員を初め、より多くの関係者にも説明し、意見を聞いて、不安や疑問に答えることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、東京都心身障害教育改善検討委員会の中間まとめの内容につきましては、ホームページや「広報東京都」への掲載、区部や多摩地区における二回のシンポジウムの実施などを通じて周知を図ってきたところでございます。
 また、七月に意見募集を行い、都民、関係者から千三百件近い意見が寄せられて、意見の把握に努めてまいりました。
 さらに、区市町村教育長、関係校長会、PTA等へ説明をするとともに、保護者、関係者に対して、これまで七十回に上る説明会を開催し、意見を聞くとともに、不安や疑問に答えるよう説明に努めてきたところでございます。
 第二は、これまでの都の障害児教育システムをさらに充実、発展させることとして、固定制の心身障害学級、通級指導学級を廃止しないこと、また、大規模学級を解消するために学級を新増設することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、今後の小中学校における特別支援教育のあり方については、本検討委員会において検討を進めているところであり、都教育委員会としては、最終答申や国の動向を踏まえ、今後の必要な方策について検討してまいります。
 また、学級の設置等については、設置者である区市町村がそれぞれの地域の実情に応じた教育計画に基づき対応しているところでございます。
 第三は、通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等の特別な配慮を必要とする子どもについては、それぞれの子どもに応じた新しい支援システムを早急につくることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、通常学級に在籍するLD等の特別な配慮を要する児童生徒に対する支援のあり方につきましては、本委員会の最終答申や国の動向を踏まえ、検討してまいります。
 第四は、障害児学級・学校の教員に対し、三年から六年の短期間の強制的な異動をさせないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、校長の学校経営を人的な面で支援し、学校教育の一層の充実を図るため、本年七月十日に東京都立盲・ろう・養護学校教員の定期異動実施要綱を改正し、学校経営計画を踏まえた校長の人事構想に基づく、きめ細かな人事異動を推進することといたしました。
 新たな異動要綱では、勤務年数三年以上を異動対象とし、校長の具申により六年まで勤務できることといたしました。さらに、校長が学校経営上、六年目以降も勤務させたいと具申し、都教育委員会が認めれば、六年目以降も在職可能とすることといたしました。
 都教育委員会としては、教員の人材の活用、育成等の観点を踏まえ、適材を適所に配置し、学校の活性化を図ってまいります。
 次に、一五第七〇号、「これからの東京都の心身障害教育の在り方について」に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、津浦たか子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都心身障害教育改善検討委員会の「これからの東京都の心身障害教育の在り方について」の最終報告において次の三点を実現していただきたいとして、第一に、LD等の子どもを新たに教育の対象とするため、現在の心身障害学級や通級指導学級に通う子どもの教育条件や人員、予算に加え、教室の新設等の新たな条件整備、人員、予算の確保を行うこと。
 第二は、これまで心身障害学級に在籍していた子どもを含めた障害のある子どもが通常の学級に在籍する場合には、小中学校の教職員、通常学級の保護者、児童生徒及び地域住民に理解を求め、通常の学級に対し副担任を配置することや、一学級当たりの児童の定数を減らすことなど、必要な条件整備を含めた検討を行うこと。
 第三は、多様な教育の場や特別支援教育を必要とする時間などについては、障害のある子どもやその保護者の選択権を保障することでございます。
 これら三点に関する現在の状況でございますが、通常学級に在籍するLD等の特別な配慮を要する児童生徒に対する支援のあり方や、今後の小中学校における特別支援教育のあり方につきましては、東京都心身障害教育改善検討委員会において検討を進めているところであり、都教育委員会としては、最終答申や国の動向を踏まえて、必要な方策について検討してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○松原委員 意見をいわせていただきたいと思います。
 この陳情は、前回の文教委員会で継続となりまして、このたび委員会の構成メンバーもかわりましたけれども、再度審議していくことになったもので、新しい陳情もほぼ同趣旨のものと思っております。
 私も、文教委員になりましてから、実にさまざまな方々から、各方面、各地域の保護者の方々あるいは現場の先生方からも、不安や疑問が寄せられています。この陳情について私なりに総合的に判断してみても、今の不安を抱えたまま実行していくことは好ましいことではないと思っております。
 しかし、ノーマライゼーションというんでしょうか、健常者と障害者がごく自然に生活をしていく社会をつくっていくということは、大変大切なことだというふうに思っております。ですから、このような不安や心配が取り払われるならば、いずれ検討していくこともいいことであると思っております。
 国は実行していこうとしているようですし、都も、多方面の方々から意見を聞きながら、モデルケースを考慮しているように聞いております。私は、このまま実施することは好ましいとは思いませんけれども、もし都がモデル校をつくり、そこで問題点を把握して、不安が払拭され、理解されるよう努めるならば、モデル校を来年度でも実施していったらいいのではないかというふうに考えております。
 そこで、本陳情に対する、一五第六七号第一項については趣旨採択ですが、残る三つについては一応継続にした方がいいと、こういう意見だけ付させていただきます。

○山下委員 私からも意見を述べさせていただこうと思っております。
 この統合教育に関しての流れというのは、世界的な流れを見ても、欧米諸国では進んできている。日本でも、あるいは国でも、東京都でも、統合教育と呼ぶかどうかは別にしても、一つの場所で一緒に学んでいこう、ともに認め合い、あるいは一つの個性として障害をとらえていこう、そういった中で思いやりの心を育てていこうじゃないかと。こういった観点に関しては、私もアメリカで九年間、まさに統合教育の中で学んできた者の一員としては、ぜひ積極的にこれは進めていくべきだろうと考えております。
 ただ、先ほど来、諸先輩方、先生方もおっしゃっておりましたが、私のところにも多々ご意見をちょうだいしております。こういう大きな変化の際には、当然のごとく不安や疑問が生じて、それに対してどう答弁していくかが重要になると考えております。
 私が先ほど来申し上げておりますのは、大前提として、不安や疑問をお持ちの方が、よし、わかった、しっかりやっていこうという気持ちにおいて進めていかなければ、この物事は真に思いやりの教育にはなっていかないのではないか、そのように考えております。
 わかりやすく申し上げれば、このいろんな方からお寄せいただいているものを私なりに解釈させていただければ、特殊学級という枠が仮に将来外れたとしても、さまざまな障害ニーズに合わせたケアはなくしていかないんだ、それを安心してもらえるように、東京都側から、教育委員会の側から、今後も強く説明責任を果たしていくべきだと考えますが、どのように見解としてお持ちでしょうか、一点だけ伺いたいんですが。

○山際学務部長 特別支援教育への移行に当たりましては、これまでの心身障害教育の成果と役割を継承するとともに、LD等を含む障害のある児童生徒への教育が一層充実するように努めてまいります。また、施策推進に当たりましては、関係者に十分説明し、理解をいただけるように努めてまいります。

○山下委員 しっかりと、そのことだけはぜひお願いしたいなと。ただ一方的に、これが決まったからこうですよという説明ではなくて、言葉のキャッチボールをぜひ今後も続けていただきたい。
 私、最後に一点だけ、この統合教育という大きな枠で物を申し上げさせていただくと、これは障害者の生徒さんの問題だけではなくて、健常者の生徒も、やっぱり大きく勉強になることだと思っています。本当に思いやりの教育というものが叫ばれている今日においては、いろんな形の、すべてこれだけで解決するとは思いませんが、統合教育もすばらしい方法の選択肢の一つであると私は確信しておりますので、さまざまな不安が生まれても、皆様方におかれましてはハードルを乗り越えていただいて、前向きに議論を進めていただきたいと要望いたしまして、私の意見にかえます。

○石川委員 では、私からも一、二質問をさせていただきたいと思います。
 五月に検討委員会の中間報告が発表されて以来、特に現在の固定学級あるいは通級学級に通わせていらっしゃる保護者の皆さんから、こうした教室がなくなるのではないかという数多くのご意見をいただき、我が党としてもこれまで、そうした保護者の不安を何とかなくすため、本会議、また当委員会でもいろいろ議論をさせていただいてまいりました。
 そうした経過を踏まえながら、昨今の関係者からの陳情請願の文章を見ておりますと、去る十一月六日の第十三回東京都心身障害教育改善検討委員会におきまして、「これからの東京都の特別支援教育の在り方について(最終報告素案)」が出されましたと。その内容もるる記載をされて、一歩前進した部分、なお不安な部分ということで、さらなるご検討、お力添えをお願いしますという文書が最近届き始めました。
 そこで、これまでも委員会等で、これまでの経過についてるる議論がございましたけれども、確認する意味で、まず第一点につきまして、検討委員会では、中間報告を出された後、意見募集を行い、委員を追加し、委員会開催回数もふやして丁寧な審議を進めてきたというご答弁でありましたけれども、この中で出された多くの募集意見について、どのような角度で検討されて、今、素案に反映させようとしているのか、伺いたいと思います。

○山際学務部長 中間まとめに関する意見については、さまざまな意見があったわけでございます。そうした意見あるいは各地域における説明会等で出された意見などにつきましては、改善検討委員会におきまして主要な課題ごとに論点を整理し、三回にわたる審議を重ねまして、それぞれの対応の方向性について検討してきたところでございます。現在、これらの意見も反映させた最終報告素案について検討が進められているところでございます。

○石川委員 そのような検討が行われていると。では、最終報告素案にそれらの意見はどのように反映されているのか、その主な事例について明らかにしていただきたいと思います。

○山際学務部長 現在検討を進めている最終報告の素案におきまして、募集意見等を反映させた主な事項についてでございますが、小中学校における特別支援教育の推進に当たりまして、これまでの心身障害学級の成果と役割を継承すること、あるいは特別支援教室の固定的な設置形態や拠点的な設置形態などの柔軟なあり方、さらに通常学級の担任、保護者等への理解推進の重要性などについてでございます。

○石川委員 もっと早い段階では、最終報告は十月末ごろを目途にというスケジュールでありましたけれども、今後のスケジュールについてお伺いしておきたいことと、あわせて、先ほどの現在の状況の説明の中で、最終報告を、そして国の動向を云々、こういうふうに述べられておりますけれども、国の動向は、これどのように判断すればよろしいんでしょうか。その二つについて教えてください。

○山際学務部長 ただいま二点ご質問がございました。
 改善検討委員会の今後のスケジュールに関してでございますが、前回、最終報告の素案について検討したところでございますが、今月、さらに一回、最終報告についての検討を行い、そして第十五回、年内にさらに一回、都合二回やって、最終報告案の決定という予定をしているところでございます。
 また、国の動向についてでございますが、これについては明らかになっておらないわけでございますが、特別支援教育への転換ということになると、これは大きな制度改正でございますから、国の法改正が行われて、その上で小中学校における特別支援教育が推進される、このようなことになるわけでございます。

○曽根委員 今回は、大渕さんを代表とするこの会の陳情は二回目ということで、前回は十万を超える、短期間での大きな署名をつけての陳情がありましたが、この方々が一番心配をしている現在の固定制または通級の学級制度がどうなるのかということについては、事実上の廃案といいますか、審議未了になった経過があります。今回は、議会としての全体が合意できるということを考えての項目だと思いますが、現在の心身障害学級の教育と教育条件を評価し、継承、発展させてほしいということですね。
 私、今の心障学級などに通う子どもたちの学ぶ場として、先ほどお話もあったように、ノーマライゼーションという言葉もありましたし、統合教育ですか、という言葉もありましたように、将来、健常児と一緒の場で学ぶときが来るということについて、いささかも否定するつもりはないんです。
 ただ、そのことを目指していくという大きな目標と現状との間にどれぐらいの距離があり、どれぐらいのハードルがあるのかということについて、やはり私たちは無視することはできないと。また、それにきちんと答えなければ、陳情している父母の方々の心配も消えないということだと思うんです。
 前回のこの問題の質疑のときに私も紹介しましたが、今、心障学級に通っている子どもさんの、多いところでは半分ぐらいが、通常学級でいじめや不登校になって心障学級に移り、そこで初めて生き生きと学校に通えるようになった、見違えるように変わったということを綿々と書いておられる手紙が多数寄せられてきたわけです。したがって、簡単に通常学級に入れるようにするんだということだけでは、その不安は消えないということは明瞭です。
 そこで、私はまず第一に、東京都の心障学級が築いてきたものは何なのかと。ほかの県や何かと大分違うわけですよね。拠点校方式があり、一定の学級を持ち、独自の教員配置も行ってきた。ここで築いてきた成果とは何なのか。また逆に言えば、そこでの問題点は何なのか。このことをきちんと見きわめた上で、次のことを考えていく必要があるというふうに思います。
 都としての基本的な心障学級の評価について、改めてになりますけど、お聞きしておきたいと思います。

○山際学務部長 心身障害学級につきましては、固定学級と通級指導学級があるわけでございますが、固定学級におきましては、障害のある児童生徒が一定の集団を形成して、安定した人間関係の中で成長することを可能にするなどの成果がございます。また、通級指導学級におきましては、地域や通常の学級の児童生徒との関係を継続しながら専門的な指導を受けることを可能とするなどの成果が挙げられると思います。
 また、課題といたしましては、東京では拠点的に設置をされているために、全小中学校における設置割合が全国と比較して二割程度と低く、通学や通級の負担があること、あるいは通常の学級との交流が必ずしも十分でないことなどが挙げられます。

○曽根委員 後の方の問題点として、今、指摘をされた、通常学級との交流が不十分というのは、私は当たっていないというふうに思いますが、その詳しい話はきょうは避けますけれども、確かに通学の時間が非常にかかっていて、障害を抱えた子どもさんが普通の子どもさんよりもはるかに遠い距離を、場合によっては交通機関まで利用して心障学級に通ってくるという実態がある。これは解決しなければならないと思います。それはまた、現状においては、心障学級を必要な学校に増設していくという中で一定の解決が図れるものだというふうに私は考えております。
 で、むしろ、今、評価の中で二つの点がいわれました。一つは、安定した子どもの集団をつくり、そこでの成長が図れること、もう一つは専門的な指導が受けられること。短いご説明でしたが、その二つの点が、いかに心障学級に通っている子どもにとって重要なことなのかというのは、私自身もまだよくわかっていないと思いますし、東京都として本当にそこに重きを置いたことができるのかどうか、これから問われるのはその点だと思うんです。
 これは詳しいあれは避けますけれども、例えば通常学級に障害児の子どもが今でも入っています。そういうときに、確かに健常児の子どもから見れば、障害を抱えているということの姿を目の前に見るわけですから、障害について学ぶこともできるし、その交流もできるという意味で、健常の子どもたちにとっては成長の一つの力になる。しかし、逆に、障害を抱える子どもにとって、通常学級にぽつんといるということがどういうことなのかという目で見なければ、この問題は解決しないわけです。多くの場合、周りの子どもたちにとっては勉強になるんですよ。しかし、障害を抱えた子どもにとっては、のけものになっているという実態が、主観的ではあってもあるということから、不登校問題なんか起きているわけです。
 そこで私は、安定した子どもの集団、そして専門指導、これを東京都の心障学級の大きな成果としてきちんと残していくという点で、私は前に主張しましたが、国の法律の中に学級制度を書き込んでいいじゃないかと。特別支援教室だけじゃなくて、学級制度という、一人の担任の配置基準があってグループが確保される、学習集団が確保されるという、その学級制度を書き込むことが私は必要だと考えています。
 しかし、いずれにしても東京都がこの心障学級の東京の成果を本当にきちんと認めて、これは継承発展させていくという姿勢があるということは、これは私、今後にとって非常に大事なことだと思いますので、その点については、今後、都としてこの成果を生かし、継承、発展させていくということについて確認をしておきたいと思うんです。いかがでしょうか。

○山際学務部長 改善検討委員会の審議におきましては、都内の小中学校における特別支援教育のあり方といたしまして、心身障害学級における教育の成果と役割を継承しつつ、各区市町村の心身障害学級の設置状況や教育条件等の実情を踏まえた検討が必要としておりまして、今後、最終報告を受けまして、区市町村とも連携をとりながら、具体的な対応について検討してまいります。

○曽根委員 陳情一五第六三号は、前回の審議を踏まえて、あえてこの一項目で出されておりまして、今お答えのあったとおり、心障学級の教育とその条件を評価し、一層発展させる方向で保障してほしいという、この願い一点に絞られています。したがって、これは、今お答えのとおりであれば、まさに採択できる内容だというふうに私は思います。
 そのほかについては、具体的ないろいろな問題が出ていますが、前回既に質疑を行っておりますので、今回は割愛させていただき、陳情一五第六三号はぜひ採択をしていただきたいということを申し上げて、終わります。

○山口委員 現在、検討委員会の最終報告を待っている段階であるとか、国の動向を踏まえた上での最終的な東京都の方向というところで、今、具体的なことを質問させていただいても、なかなかお答えがいただけないということで、今回は二点ほどお伺いいたします。
 一つは、先日、通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する実態調査の結果が公表されましたけれど、今後、特別な支援を必要とする児童生徒への支援策を進めるために、こうした子どもたちの認定はだれがどのように行っていくのか伺います。

○山際学務部長 障害のある児童生徒の就学につきましては、区市町村教育委員会の自治事務でございまして、お話のLD等の児童生徒の認定についても同様の対応となろうかと思います。
 そのため、都教育委員会といたしましても、就学相談あるいは就学指導委員会のあり方などについて、国の動向を踏まえつつ、区市町村との連携のもとで、今後検討を進めてまいります。

○山口委員 その際にも、保護者等の意見や意向が十分尊重される対応を要望させていただきます。
 それから、都が来年度実施に向けて検討しています特別支援教育に関するモデル事業においては、保護者や子どもの意見反映及びどのようにかかわっていくのか伺います。

○近藤指導部長 都で検討しております特別支援教育に関するモデル事業では、各学校が児童生徒一人一人の教育ニーズに応じた個別指導計画を作成しまして、その成果を適宜検証することが重要であると考えております。
 なお、この個別指導計画の作成に当たりましては、保護者とも十分に連携協力し、特別支援教育の担当者に意見や要望を伝えたり、また、指導目標の設定やその評価に深くかかわったりすることになります。また、実際に特別支援教室での指導を受けている児童生徒からも、確かな学力が身についたか、学習に意欲的になったりしたかなどの評価を行っていく予定でございます。

○山口委員 実際にこのモデル事業を開始するに当たっては、それぞれの地域、これから検討されていくんだと思うんですけども、そこにおいて、陳情などにも出ていますが、通常の学級に通う子どもや保護者への丁寧な説明が求められると思います。中間まとめ以降、東京都も今回、丁寧に説明会を開いていただいて、私たち生活者ネットワークも地域でいろいろと、何度かこれについての学習会なども企画してまいりましたけれども、今後もぜひこういった対応だけはきちんとしていただきたいということを強く要望いたします。
 それから、先ほど来、統合教育がどうか、あるいは固定学級とか通級学級の問題が、まだ大きな方向で、もちろん理念的には、インクルージョンというものの理想をだれも否定はしないと思うんですけど、なかなか難しい問題が、私もいろいろとこの間にも伺っているんですが、先ほど来出ていてちょっと気になったのは、通常の学級の子どもの思いやりにいいとか、障害児にとってどうとかということではなくて、教育というのは本来、それぞれ一人一人の子どもが鉱脈のように持っている能力をいかに引き出していくかというのが、私は教育のあり方だと思っています。どちらの子どもがどうとかということではなくて、障害児の教育に当たっても、やはり一人一人の教育を受ける権利というか、保障ということで、それは通常の学級の子どもにとっても、今の教室の状況なんかを見ますと、一人一人が本当に適切な教育を受けられているかという点では、私は非常に腹立たしく思う点もあるので、ぜひそういった視点を持ちまして、今回の検討についても十分に議論をしていただきたいというところで、私も今回は、大変悩みましたけれども、継続審議という形で態度をとらせていただきたいと思います。

○福士委員 それでは、心障教育については、中間まとめの段階でご報告もいただきまして、以後、質問をさせていただきましたし、その後、地域でも説明会をたくさんされております。そのこと自体は私は評価をしたいというふうに思います。
 ただ、それにつけましても、今回の考えは、最終目的が正しいとしても、急激な転換というのは、障害児にとっても保護者にとっても不安材料につながるものというふうには考えます。
 障害児の集団構成というのは、それなりに、先ほど来お話が出ておりましたけれども、集団の中で自己啓発あるいは前進の励みにもなるということを、教育委員会も考えてほしいというふうに思います。
 教育委員会としてやるべきことは、大改革の前に、まず教育委員自身がリベラルで、かつ、日の丸・君が代に見られるような押しつけ、権力的教育発想を転換して、人々の発想の自由を認め得て初めて、包容力のある一般教室への障害児受け入れということが可能な体制がとれるのではないかというふうに思いますし、このことはぜひ考えておいていただきたいというふうに思います。
 その上で、特別支援教育のあり方については、今後の必要な方策については検討していくというふうにご説明があったわけですが、検討項目の中に陳情者の意向をくみ入れていかれるように申し上げて、私の意見としたいと思います。
 陳情一五第六七号、七〇号については、すべて趣旨採択をしたいと思います。その他の一件については継続とさせていただきます。

○東委員長 それでは、ほかに発言がなければ、初めに陳情一五第六三号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第六三号は、本日のところは保留と決定いたします。
 次に、陳情一五第六七号をお諮りいたします。
 本件のうち第一項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第六七号中第一項は、趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情一五第七〇号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第七〇号は、本日のところは保留と決定いたします。

○東委員長 次に、陳情一五第六六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井人事部長 一五第六六号、都立盲・ろう・養護学校の不正問題に対する懲戒処分等の撤回に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、障害をもつ子どものグループ連絡会代表岩塚道枝さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、都教育委員会が行った平成十五年九月十一日付の都立盲・ろう・養護学校の不正問題に対する懲戒処分等については、事実を踏まえない極めて問題のある処分であり、撤回をしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、学校に勤務する教職員が法令等に違反した場合の懲戒処分等については、都教育委員会は、校長からの事故報告書の提出を受け、関係者からの事情聴取等により事実関係の調査を行い、教職員懲戒分限審査委員会の答申を受けて、任命権者でございます東京都教育委員会において決定されたものであり、撤回する考えはございません。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○石川委員 意見だけ申し上げておきたいと思います。
 今回の処分につきましては、ただいまご説明がありましたとおりだとは思います。しかし、現場の先生方にさまざまなご意見を伺いますと、陳情の理由にもありますように、今、こうした学校の教室不足、施設の不十分さ等々が指摘されておりますし、また、それぞれの現場現場で、児童に合わせて頑張ろうという先生もいらっしゃることも事実であります。
 したがって、こうした処分が行われる際に、そうした創意工夫あるいは頑張ろうと思っている教師の皆さん方が、これによってその意欲をなくすことになればマイナスであります。ぜひそうした先生方のご意見を十分伺って、今後とも学校運営に配慮していただきたいことを意見として申し上げておきます。

○曽根委員 今回の陳情は、九月に出されました東京都の教育庁からの、七生養護学校を初めとする養護学校についての性教育問題などの調査報告並びにそれに基づく処分、これに対して撤回を求めているものです。
 二つに分けて申し上げたいと思うんですが、一つは、東京都が行った調査、そしてその処分、これについては、私たちの会派としては断じて認められないという立場です。これは先日の委員会でも詳しく展開をさせていただきました。あえて繰り返しません。
 ここにおいて行われた、教育内容に実質的に踏み込んだ東京都の教育委員会のやり方は、東京都の教育史に、私は最大の汚点だと思いますが、そういうものを残すことだというふうに思います。
 それを踏まえまして、今回の陳情ですが、率直にいって、当事者の方々に断りなく出されているようなんです。この種の問題は、その処分を受けた教員の身分にかかわる重大問題で、その方個人の意向を抜きにしては、この議会での審議というのは、私、率直にいってちょっと問題があるなというふうに思っているんですね。やはり当事者間、特に教員の方を初めとする当事者のところで、今回の処分についてどう考えているのか、それから教育庁に対してどうするのか、このことが一番きちんと保障されなければならない問題だろうと思います。
 そういう点では、先ほど申し上げましたように、私たちの会派は、この報告や処分については断じて認められないという立場は明瞭ですが、この陳情に関しては、結論からいうと、この委員会として保留にせざるを得ないというふうに考えます。
 それから、これと関連しまして、この処分にあわせて行われた性教育の教材ですね、これについて、いまだに不適切なものについてどうするのかということについてはっきりしていない。これは教員の処分も問題なんですが、ここで使われた教材というのは、全国の多くの学校で現実に教材として活用されているものが多いわけです。それが東京都の教育委員会において不適切だと決めつけられて、場合によってはこれから処分されるかもしれない、焼かれるかもしれないというのは、これまた大きな禍根を残すことになります。これは意見として申し上げます。本当は質問を予定していたんですが、この陳情の扱いの関係で、私は意見にとどめますけれども、教材について、それがどう使われたかが問題であるならば、そこでの議論はあり得ますが、どう使われたかではなく、その教材の存在そのものが不適切として否定されるならば、私はとんでもないことになると思うんですよ。人形一つとっても、どう使われるのかを問題にしてきたはずで、それを存在そのものを焼却処分する、抹殺するということになれば、これは教育のもう一つの大きな汚点になります。そういう点を指摘しておきたいと思います。
 以上です。

○福士委員 それでは、本会議でも心障教育の中の性教育をポルノまがいの感覚で質問されたのは、私は大変残念に思います。さらに、教育委員会の方々がされた、自閉症、知的障害者等の現実も踏まえず、一方的な思い込みとしか考えられないような懲戒処分には、これが教育関係者のやることかなという思いがあります。
 前にも申し上げましたけれども、障害児たちにとって現実的な教育というのは、生々しいかどうかの前に必然性があるということを考えるべきです。これは、あの人形そのものが、外国でも幼児用のカウンセリングとしてつくられたようなことからも判断できるのではないかというふうに思います。ぜひ保護者のお話や現実、そして教育者の現場の判断も把握されて、労使で話し合っていただきたいということを申し上げて、私の意見とさせていただきます。

○東委員長 ほかに発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第六六号は、本日のところは保留と決定いたします。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十四分散会

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