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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十八号

平成十五年十一月十三日(木曜日)
第三委員会室
午後一時四分開議
 出席委員 十一名
委員長東ひろたか君
副委員長臼井  孝君
副委員長大塚 隆朗君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事松原 忠義君
福士 敬子君
山下 太郎君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
曽根はじめ君

 欠席委員 二名

 出席説明員
大学管理本部本部長山口 一久君
管理部長飯塚 宏子君
参事大村 雅一君
参事宮下  茂君
生活文化局局長三宅 広人君
総務部長嶋津 隆文君
広報広聴部長島田幸太郎君
都政情報担当部長二ノ宮 博君
文化振興部長荒川  満君
都民協働部長高島 茂樹君
交通安全対策担当部長脇  憲一君
私学部長中澤 正明君
消費生活部長高田 茂穗君
参事田村 初恵君
参事奥秋 彰一君
参事八木沼今朝蔵君

本日の会議に付した事件
 生活文化局関係
 ・事務事業について(質疑)
 大学管理本部関係
 ・事務事業について(質疑)

○東委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 まず、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○東委員長 初めに、委員の退職について申し上げます。
 去る十月二十八日付をもって松本文明委員が公職選挙法第九十条の規定により議員を退職した旨、議長より通知がありました。
 なお、議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○東委員長 次に、今後の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局及び大学管理本部関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○嶋津総務部長 去る十月十五日の本委員会におきましてご要求のございました資料につきまして、ご説明を申し上げます。
 お手元配布の平成十五年度文教委員会要求資料、生活文化局をごらんいただきたいと思います。
 資料は、目次にございますように、1の特定非営利活動法人の活動分野別設立認証状況から、6の都内の配偶者暴力に関する相談の状況までの六件でございます。
 一ページをお願いいたします。特定非営利法人の活動分野別設立認証状況でございます。
 平成十五年九月三十日現在までに東京都が認証いたしました特定非営利法人の認証団体数及び活動分野別の団体数につきまして、表の区分ごとに記載してございます。
 二ページをお願いいたします。私立学校経常費補助及び公立学校教育費の推移でございます。
 平成十年度から十四年度までの過去五年間につきまして、高等学校、中学校、小学校の区分ごとに、私立学校の生徒児童一人当たりの経常費補助額と公立学校の一人当たりの教育費の推移を記してございます。
 三ページをお開きいただきたいと思います。私立高等学校(全日制)入学者数の推移でございます。
 平成十年度から十四年度までの私立高等学校の入学者数の内訳につきまして、表の区分ごとに記載してございます。
 四ページをお願いいたします。私立高等学校における授業料減免制度の活用状況でございます。
 平成十年度から十四年度までの私立高等学校における授業料減免制度の利用者数の推移及び高校生全体に対する利用者の割合並びに減免補助額につきまして記してございます。
 なお、注書きにございますように、学業成績優秀の理由によります授業料減免補助制度につきましては、平成十三年度で廃止してございます。
 五ページをお願いいたします。消費生活相談件数の推移と特徴でございます。
 平成十年度から十四年度までの過去五年間につきまして、都及び区市町村の消費生活相談件数の推移及び対前年度比で顕著に増加した相談事項につきまして記載してございます。
 六ページをお願いいたします。都内の配偶者暴力に関する相談の状況でございます。
 平成十二年度から十四年度までの過去三カ年につきまして、都及び区市町村の配偶者暴力に関する相談状況の推移を表の区分ごとに記載してございます。
 以上、簡単でございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いをいたします。

○東委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、事務事業に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○野上委員 駅前放置自転車対策についてお伺いしたいと思います。
 都内の駅前には、多くの自転車が歩道などに放置されております。このため、歩行者が歩く際の妨げとなっていて、特に高齢者や障害者の方が安心して歩くことができない、危険な障害物となっております。また、都市景観の点からも、美観の面からも、清潔できれいな町にする上で妨げとなっております。そこで、この放置自転車対策について何点か質問いたしたいと思います。
 都は、毎年、駅前放置自転車の現況等の調査を行っております。平成十四年度に実施された調査結果によれば、前年の放置台数がトップの駅は蒲田駅です。三千五百九十一台が放置されておりましたが、昨年には約千五百台減って、二千七十七台に減少しています。この駅で大幅な減少となったその理由は何なのか、それをお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 蒲田駅前における放置自転車が大幅に減少した理由についてでございますけれども、地元大田区では、放置自転車ワーストワンという厳しい結果を踏まえまして、自転車駐車場の増設や撤去活動の強化といった従来からの対策を促進するとともに、平成十四年一月からは、区民や警察と共同いたしまして、啓発キャンペーン蒲田駅前放置ゼロ運動というものを実施しております。
 また、自転車駐車場の利用促進を図るために、登録制駐車場を買い物客用に休日無料開放という形で実施したほか、駅近くの駐車場については、日曜、平日とも二時間までなら安い料金に設定するなどの工夫を行ったと聞いております。
 このように、大田区が中心になって、区民や関係機関と連携しながらさまざまな対策を積極的に行ったことが、放置自転車を大幅に減少させることにつながったのではないか、そういうふうに考えております。

○野上委員 積極的に啓発キャンペーンとかをやって減らしていった。そのキャンペーンのことなんですけれども、先月、十月に都内では、駅前放置自転車クリーンキャンペーンという普及啓発活動が行われていて、その一環として、多くの駅前で広報チラシなどを配布しておりました。このキャンペーンではどのようなことを行っているのか、その内容をお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 駅前放置自転車クリーンキャンペーンは、東京都と区市町村が主催いたしまして、毎年十月二十二日から三十一日までの十日間実施しているもので、ことしで二十回目を迎えました。
 キャンペーンの推進に当たりましては、国、警視庁、東京消防庁など関係機関や交通事業者、商工団体、高齢者、消費者団体などに幅広く参加していただき、それぞれの役割に応じて多様な取り組みを行っております。
 例えば、鉄道事業者に対しましては、車内づりポスターの掲出や車内放送などをお願いしたり、各関係機関、団体の持つ多様な広報媒体を活用した普及啓発活動を行っております。また、ただいまお話のありました駅頭での広報チラシの配布や放置自転車の撤去活動なども集中的に行っているところでございます。

○野上委員 私は今、葛飾区に住んでいるんですけれども、主に利用している駅は青砥駅なんです。この青砥駅の周りにも本当に多くの自転車が放置されております。区では、ほとんどの駅周辺に放置自転車整理区域を設けて、撤去を行うなどの取り組みを行っております。
 それでは、放置自転車の課題の解決に向けて、都や区がこれまで講じてきた対策はどのような内容であり、どのような効果があったのかをお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 放置自転車に対する対策としては、ただいまご説明いたしました全都一斉に行うクリーンキャンペーンなどの広報啓発活動のほか、区市町村では、自転車の放置を禁止する区域を設けて、自転車整理員等を活用して撤去活動を行うとともに、自転車駐車場の整備を進めるなど、独自の取り組みを行っています。
 また、都といたしましても、区市町村、関係機関との連絡調整や情報交換を行うとともに、交通安全教育担当者に対する講習会を実施するなど、区市町村に対する支援を行っております。
 放置自転車台数の状況につきましては、平成二年に最も多い約二十四万台に達した後、近年は約二十万台前後の横ばいで推移してきました。しかし、昨年の調査では約十七万一千台となり、前年より約二万七千台、率にして実に一四%減という大幅な減少を見ました。これは、これまで積み重ねてまいりました関係機関等の努力が徐々に実を結び始めてきたのではないかと考えております。

○野上委員 次に、先ほどの調査によりますと、平成十四年十月現在、都内の自転車駐車場は千六百七十六カ所ございます。ここに駐輪が可能な台数は約七十七万台です。駅に乗り入れた台数を約四万四千台上回っているわけです。このように収容能力に余裕がありますけれども、それでも十七万一千台の自転車が放置されているというのが実態です。この実態について、都は原因はどこにあると考えているのか、お伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 個別に見ますと、まだまだ自転車駐車場の絶対数が不足している駅がございます。また、充足している場合でも、駅ごとにさまざまな要因が考えられます。全体的な傾向としては、設置場所が駅から比較的遠いところとか、あるいは地下にある自転車駐車場の利用率が低くなっています。また、駐車場の料金に対する抵抗感も一因になっていると聞いております。
 しかし、いずれにいたしましても、自転車を利用する方々の意識の問題が大きな原因になっていると考えております。現在、都内では、約一・五人に一台の割合で自転車が普及しております。身近で便利な乗り物として、子どもからお年寄りまで幅広く利用されているわけでございますが、自転車を放置しない、させないといったことも含め、交通ルールの徹底やマナーの向上が重要でございます。
 したがって、今後ともさまざまな機会をとらえまして、区市町村や関係機関と連携しながら、効果的な放置自転車対策の推進に努めてまいります。

○野上委員 これまで放置自転車についてはさまざまな対策を講じて、その結果、昨年の放置自転車の台数は前年よりは大幅に減ったということでした。ただ、依然として十七万台の自転車が放置されているという、そういう現状があるわけですけれども、この状況は重く受けとめるべきだと思います。都は、区市町村、関係団体とともに、今後も放置自転車対策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、同じく道路上の問題としては、違法駐車がございます。都内では、随所に違法駐車が見られますが、これは交通の流れを阻害し、交通事故を引き起こす原因にもなっております。また、環境にも悪影響を及ぼす重大な問題です。そこで、違法駐車について、違法駐車の現状と対策について幾つか質問したいと思います。
 まず、都内の違法駐車の実態からお聞きします。
 最近の都内全域における違法駐車の台数はどのくらいあるのか、お伺いいたします。

○脇交通安全対策担当部長 平成十五年六月の警視庁調査によりますと、都内の瞬間路上駐車台数は十四万四千台あり、そのうち約八割の十一万三千台が違法駐車でございました。平成二年には違法駐車台数が二十万台を超えていたのに比べますと、かなり減少しているといえます。

○野上委員 都内の違法駐車台数は、ひところに比べてかなり減少していますけれども、現状の違法駐車台数は決して少ない数ではありません。私たちの身の回りでも、至るところに違法駐車が見られます。特に、交通が集中する都内においては、こうした違法駐車が交通の流れを妨げ、交通事故の可能性はもとより、都民の経済活動また生活環境に悪影響を及ぼしていることは容易に想像できます。
 そこで、東京都が警視庁と連携して違法駐車対策、スムーズ東京21に取り組むことになった経緯と目的についてお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 違法駐車は、ご指摘のように、交通渋滞や交通事故の原因になるなど、さまざまな社会問題を引き起こしております。これまでも違法駐車対策については、関係機関がそれぞれの立場から個別に取り組んでまいりました。
 しかし、特に交通が集中し、違法駐車による交通渋滞が著しい幹線道路や繁華街地域においては、ハード、ソフト両面から総合的、重点的に対策を実施することが必要であります。このため、平成十三年度から東京都では、靖国通りなど四路線と新宿など三エリアを対象に、都市計画局、建設局、生文局、そして警視庁が連携協力し、三カ年のパイロット事業としてスムーズ東京21に取り組み、渋滞解消などを図っていくことといたしました。

○野上委員 違法駐車は、排除するだけではなく、いかにして防止するかということが重要であります。このためには、放置自転車対策とも共通することですけれども、駐車場の利用を促進する方策や、違法駐車はしないという一人一人の意識向上、すなわち普及啓発活動が重要になってきます。
 かつ飾区でも、違法駐車防止活動に地域の方々とともに取り組んでいるところですけれども、スムーズ東京21では、こうした対策を含めて、関係局及び警視庁が総合的に取り組んでいるとのことですが、その対策の概要と、その中で生活文化局が担当している交通指導員について、具体的業務内容をお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 スムーズ東京21では、交通の妨げとなる交差点付近の違法駐車を排除するため、ハード面の対策といたしまして、まず交差点付近の駐停車禁止区間、法定では五メートルでございますけれども、これを三十メートルに拡大するとともに、この区間を赤く舗装して明示いたしました。また、違法駐車車両に対して所轄警察署からテレビモニターを見ながら音声で警告することのできる駐車抑止システムも整備いたしました。あわせて、一部ではありますけれども、貨物車などの荷さばき用の停車スペースも設置いたしました。
 また、ソフト面の対策として、広報キャンペーンのほか、ただいまご質問の交通指導員も配置しております。この交通指導員は、対策交差点を巡回しながら、ドライバー一人一人に駐停車禁止であることの周知を行い、指導啓発を行うとともに、近隣の駐車場マップを示しながら、駐車場の利用も案内いたします。また、この業務を効率的に、効果的に実施するため、交通指導員に東京都、警視庁連名の腕章及びチョッキを着用させまして、悪質、迷惑、危険性の高い車両は所轄警察署に通報するなど、警視庁との連携体制もとっております。
 なお、配置の規模ですが、平成十四年当初から十名を配置しているのに加えまして、十五年八月からは、緊急地域雇用創出特別基金事業、いわゆる緊急雇用事業でございますが、これを活用して、さらに四十二名を増員したところでございます。

○野上委員 このスムーズ東京21というのは三年間のパイロット事業ということで、ことしが最終年度になりますけれども、これまでの全体事業における取り組み実績と今後の予定についてお伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 これまでの二年間の取り組み実績でございますが、まず路線対策としては、靖国通りの市ヶ谷駅前から浅草橋までの区間、十カ所の交差点整備を計画どおり完了いたしました。また、明治通りなどの一部の交差点についても着手しているところでございます。
 エリア対策としては、新宿と渋谷の一部地域において、地元商店会等の協力を得ながら、主に駐車場の有効活用を働きかけるとともに、貨物の積みおろしのための荷さばき用パーキングメーターを設置いたしました。
 なお、渋谷駅西口のタクシー乗り場では、客待ちのタクシー列を一列から二列にする取り組みも行いまして、待機列の短縮化を図りました。
 次に、平成十五年度の予定ですが、明治通りの池袋六ツ又交差点から渋谷区の並木橋までの間約九キロでございますが、ここを中心に残された交差点の整備を行うとともに、新たに池袋駅東口周辺のエリア対策にも取り組んでいるところでございます。

○野上委員 事業としては着実に進めてこられたようですけれども、その結果、事業効果は具体的にどのような形であらわれているのか、お伺いしたいと思います。

○脇交通安全対策担当部長 対策を講じる前の平成十三年九月と、対策を講じた後の十四年九月に調査を行っております。
 対策が進んでいる靖国通りの、先ほどの市ヶ谷駅前から浅草橋までの間について、これらの結果を比較いたしましたところ、違法駐車台数は、整備が完了した六交差点付近の合計で六十台から四十八台となっておりまして、約二〇%減少いたしました。また、同区間の交通量は約一〇%増加しているにもかかわらず、同区間の通過に要する時間については、十二時間平均で見ますと、二十四分から二十分へと約二〇%の短縮を見ました。その他、渋滞の長さや信号待ち等で停止する回数も約三〇%近く減少するなど、多くの指標で交通の流れが円滑化する効果が見られました。

○野上委員 今のご答弁にありましたように、スムーズ東京21では、交通渋滞を解消するために違法駐車対策を実施することで具体的な効果があらわれているわけですが、一方では、こうした対策を講じる対象路線や地域が限られた事業であります。スムーズ東京21は今年度で終わりますし、交通渋滞は深刻な都市問題であり、違法駐車対策がこの解消に効果があることを踏まえると、こうしたよい効果をほかの路線にも幅広く拡大をして、積極的に取り組んでいくのが望ましいと考えます。
 こうした意味で、都道に限らず国道とも連携して広く実施していくべきと考えますけれども、都の見解を伺って、私の質問を終わります。

○脇交通安全対策担当部長 平成十五年度から、スムーズ東京21と並行いたしまして、五年間の予定で集中的な渋滞対策、スムーズ東京21拡大作戦というものを実施しております。この拡大作戦は、これまでの違法駐車対策に加え、交差点の特性に応じて、例えば右折レーンの延伸とか、あるいはバスベイの設置など、新たな対策メニューも組み合わせながら、国道も含めて対策箇所も大幅に拡大していくものでございます。
 現在、この事業は知事本部において全体の調整を行っていますけれども、生活文化局といたしましても、この事業に参画いたしまして、広報キャンペーンや交通指導員の配置等を担当しているところでございます。
 今後、この拡大作戦の推進に当たりましても、違法駐車対策として実施してきたこれまでの成果を生かしてまいります。

○曽根委員 私からは、青少年の健全育成の問題を中心に幾つか質問していきたいんですが、その前に、ちょっとこれは意見、要望にとどめておきますけれども、私学助成に関する資料を幾つか今回お願いしまして、第二次財政再建プランが出される過程の中で、前々から補助金がターゲットにされ、また、その中で大きな位置を占めている私学助成が、かなり多くの削減対象として具体的に名前が挙がるんじゃないかというようなことが心配されたものですから、この場でも必要な質疑をしたかったんですけれども、まだ今のところは財政プランも名指しで事業名が挙がっているわけじゃない、例示ということになっていますし、大きな切り込みの動きがまだ出ていないということで、今回は、ぜひこの事業の意義を引き続き堅持していただき--前の高橋局長のときに、私、重点事業には入っていないし、生文局の中でいえば大きな事業であって、基幹事業であり、同時に重点的な事業なんだということを確認させていただいたことがあります。
 そういう意味で、私学助成のこれまで積み上げてきた原則である経常経費の二分の一補助、そして今日の情勢のもとでどうしても拡充の必要がある、家計急変その他生活の実態に即した授業料減免制度などの拡充、また、都立に比べてどうしても入学者が今減っている、入学者の促進ですね、こういったものを引き続き重視していただきたい。
 あと私立幼稚園についても、父母負担軽減費を非常に心配されている声を聞きますので、この点も、都民の若い夫婦の子育てを支えている制度として、私立幼稚園の父母負担軽減費の助成制度、これも堅持充実を求めて、最初に意見を述べておきたいと思います。
 それで、青少年健全育成の施策についてですが、まず一つ目に、先日十月に、前田雅英さんを座長とする、子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言する会の緊急提言が出されておりまして、それを受けて十月二十八日に青少協で知事の諮問が行われて、青少協の諮問に基づく検討課題として、青少年を犯罪に巻き込まないための方策を青少協として検討するということになったわけです。
 この緊急提言の中には、これまで以上にさまざまな分野の緊急対策がとられていて、その中には、私たちも当然というふうに思うものもたくさんあるんですが、やはり警察権限や行政権限での、青少年の行動、学校生活などに対する調査、また、踏み込んだ取り締まりの強化、さまざまな行政との連携による警察権限の拡大というような流れがやはりかいま見えているということで、私は大変心配をしているわけです。
 青少協の場でも申し上げましたが、確かに青少年の非行、犯罪がふえている事実があって、これまでは、刑罰適用の年齢の引き下げが行われてきた。十四歳まで下がってきた。しかし、先日の長崎県の事件のように、さらに低年齢化する。もう年齢が、重大犯罪が起きる年齢に合わせていたのでは間に合わない。もっと発想を変えなければならないという事態が明らかになってきていると思うんです。
 それから、もう一つは、子ども自身を責めるだけではなくて、その家族、保護者を責め立てるという論調が国の責任者の中からも出てくるということで、非常に乱暴な発言があったということからも、こうした取り締まり強化や厳罰主義では少年犯罪、非行は解決しないということを改めて肝に銘ずる必要があるというふうに申し上げました。
 それから、むしろ、虐待や子ども自身が大人の社会の被害を受けている問題も含めた、子どもやその家族に対する被害、もしくは加害に対するアフターケア、社会的なケアの体制こそ充実する必要があるということを申し上げました。
 それで、具体の問題なんですけれども、ことしの一月三十日にこの文教委員会で審議されました書店組合からの請願で、いわゆる書店の万引き問題、青少年の万引き問題が、新古書店の進出によってもたらされているのではないかということでの実態調査と、それに対する新古書店業界に対する是正や自粛の指導を求める請願があって、このことが緊急提言の中でも、また諮問の中でも話題になりました。
 それで、私もこの中で審議に参加しておりましたので、ちょっとただしておきたいと思います。
 ここで請願が採択されたのは、業界に対する指導や自粛要請、こういったものをやる前に、いわば実態調査をきちんとする必要があるだろうということで、請願でいうと、二項目あったうちの第一項目めの、実態をちゃんと調べてほしいというものについて趣旨採択されたわけです。
 したがって、これが前提になければならないと思うんですが、趣旨採択された、新古書店の進出が本当に書店組合のいっている青少年の万引きなどの増加の要因となっている事実が認められるのかどうか、この辺の調査がどうなっているのか、この点をまずお聞きしておきたいんです。

○高島都民協働部長 曽根委員の質問にお答えいたします。
 当委員会で採択されました請願につきましてのその後の調査結果でございます。これにつきましては、まず平成十五年三月二十四日に、大手の新古書店で組織されましたリサイクルブックストア協議会、こちらの方からまず事情聴取いたしました。その結果、一つは、自主規制として、保護者同意書の提出をもって買い入れていること。それからもう一つ、同じ書籍が二冊以上持ち込まれた際は買い取らないこととしている。それからあとは、店舗に盗品売買禁止ポスターの掲示を行っていること等々を事情聴取いたしました。
 それから、同年四月八日でございますが、東京都古書籍商業協同組合から同様に事情聴取いたしました。その結果、青少年から書籍の売却があったときは原則として買い取らないこととしている。例外的に買い取る場合は、保護者が同行すること、電話により保護者の承諾を確認すること、または保護者同意書を持参することで買い取りを行っているということでございました。

○曽根委員 新古書店側の今のお話、いい分については、当時の一月三十日の審議のときにも、大体同じようなことが既に生文局の方から報告されていたので、問題は、犯罪の実態、万引きの実態についての聞き取りだけではない、何らかの踏み込んだ調査というのがあったのかなと思ったんですが、それはまだ行われていないということでよろしいですか。

○高島都民協働部長 曽根委員のご質問にお答えいたします。
 具体的な実態調査でございますが、これについては、ご案内のとおり、私ども捜査権限等持ってございませんので、なかなか難しゅうございますが、先ほどご紹介がございました、子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言する会、こちらの方におきまして、今回、古物の規制につきまして提言がなされたわけですが、その中で、警視庁からご出席の委員から、詳細はちょっと今数字は申し上げられませんが、具体的に、そのような書籍を万引きして、それを売ったような事例があるというようなご報告がなされているのは事実でございます。

○曽根委員 これは文教委員会での生文局の質疑だったんで、ここでの調査が必要という点での趣旨採択に沿って、聞き取りだけではなくて、もちろん警察権限はないわけですが、適切な調査が行われる必要があると思います。
 で、少なくとも生文局が押さえている範囲では、量的にも質的にも、新古書店の進出が社会的な一定の割合で少年の書籍万引きを誘発しているという事態がはっきり結論づけられているわけではないということは、今お話があったとおりだと思うんですね。そういう一、二の事例が警察側から出たということ。
 したがって、まずそのことがはっきりしない上で、何か事が重大であるかのようにして、警察の調査権みたいなことの拡大の一つの理由にされるというのはやっぱり筋違いだろうというふうに、私はまず指摘をしておきたいと思います。
 それから、もう一つ、もし仮に、警察の方でも事例を持っているということで、そういったことが量的にも問題になるぐらいあるというふうに確認せざるを得ない事態の場合、だとしても、ここで提言の中にも出ていますが、万引きした少年の通報を直ちに警察や学校にしなきゃならないとか、そういった義務づけを強化する、とにかく子どもを締め上げるみたいな印象の取り締まりのやり方、この方面ばかりが強化されるというのは非常に危険な動きだと思います。
 私、せっかく生文局が所管している青少年健全育成条例があって、今度の諮問いかんによっては、健全育成条例の改正も問題になってくるでしょうから、改めて、こうした問題については、対青少年については、あくまで教育的な指導、そして犯罪に巻き込まれない。つまり、いわば新古書店がそういう万引き本の買い取りを商業行為の一部に組み込んでいるとすれば、それはもう大変な、業界そのものの重大な問題になりますから、そのことの是正こそ最も緊急重大な課題としてやらなきゃならぬ。で、それに巻き込まれた青少年の方の取り締まり強化というのは本当に筋違いのことになってしまうということを考えますので、その点で、もしそういう事実があったときには、業界の指導、また自粛要請、こういったものを中心に対策を考えていくべきだと思うわけですが、いかがでしょうか。

○高島都民協働部長 曽根委員のご質問にお答えいたします。
 ただいま委員からご指摘ありました統計的な裏づけ、それから論理的な因果関係等々につきましては、青少年問題協議会の方に知事の方から諮問させていただきまして、この古物の買い取り規制につきましてご議論いただいている、その中で、多角的な観点からご議論いただけるものじゃなかろうかと思っております。
 いずれにしましても、少年を犯罪に巻き込まないためにどのような方策がいいか、あらゆる角度からご検討いただき、そしてその中で適切なご意見を賜りたいというふうに、私ども、青少年問題協議会にはお願いしている最中でございます。よろしくお願いします。

○曽根委員 青少協に諮問されておりますので、そういう流れになっていくと思いますけれども、改めて生文局としては、青少年の健全育成の条例の精神である、あくまで青少年の育成、そして自立、これの促進という立場で接していく、この問題に対処していくということを忘れないでいただきたいということを申し上げます。
 それから、もう一つの問題に行きたいと思うのですが、今、これも青少協の一つの検討課題になったんですが、社会的ひきこもり、その前から問題になっている不登校ですね。社会的なかなり大きな問題として拡大してきている。特に、新しい問題として、ひきこもり問題は青少協でもいわば検討の課題になってきて、この中で先日まとめが行われたわけですが、行政の役割も非常に重要という方向が出されたわけです。
 生活文化局として、これの中心的な担当局として、こうした青少年のいわばひきこもりも含めた社会的な不適応、非社会的な行動、暮らしぶり、そうしたものに対する相談、気軽に相談できる窓口をつくり、対策の入り口をつくる、そして、そこを起点にして対策の体制をつくっていくということは非常に重要な問題だというふうに思うのですが、青少年センターが今、相談の事実上の窓口になっている。この相談機能については、非常に重要な役割を果たしているということは、先日この委員会でもやりましたので省略しますが、この点についての、改めて認識、現在の青少年センターの相談機能、役割についての認識をお聞きしたいと思います。

○高島都民協働部長 曽根委員のご質問にお答えします。
 青少年センターの役割についてのお尋ねでございます。
 青少年センターにつきましては、お台場にございますが、一つはいわゆる貸し館業といいますか、施設を一般の青少年に開放し有効利用していただく、青少年の健全育成活動をやっていただくというのが一つ。それから、もう一つは、青少年相談の一般的な窓口という形で役割を担っております。
 この青少年センターにつきましては、実は平成十三年度の行政評価で廃止が適当という勧告がなされております。この背景といたしましては、一つは、近接にいわゆるユース・プラザ、類似施設ができまして、その関係で、貸し館業としての機能はそちらで大分代替できるということが一つ。それから、もう一つは、今お話がありました相談機能の問題でございますけれども、これにつきましては、区市町村における相談の窓口が大変ふえているというようなことも背景となっています。それからまた、都庁の中におきましても、健康局、福祉局、それぞれ専門的な相談窓口を青少年向けにもつくっております。そういうことを背景としまして、青少年センターの相談件数が大変減っておりまして、平成十四年では二千三十二件ということに相なっております。その観点から、逆に区市町村の方の青少年相談がかなりふえているということも踏まえつつ、青少年相談の窓口につきましての再編整理ということが行政評価でも求められているところでございます。
 この青少年相談の機能、この重要性は論をまたないところでございますが、今申し上げましたように、この窓口につきましては、区市町村でいいますと、五十二区市町村で約百二カ所、都では、児童相談所、精神保健福祉センター、教育相談センター、青少年センターと多岐にわたっております。
 そういう意味では、社会経済情勢の変化を踏まえつつ、それらの役割分担を見直しながら、新しい行政需要に対応していくということが必要じゃなかろうかと思っています。特に、相談機能でございますので、やはりできるだけ地域に近いところにあって、身近なところでご相談いただくという、そういう地域性の問題、それから、またもう一つ、これはその裏返しとなりますが、専門的なことについてはより集中的な専門機関で相談したい、こういう背景を踏まえつつ、それぞれの役割分担を抱えながら、社会経済情勢の変化に合わせて適切な対応をとっていくのが最適じゃなかろうかというふうに思っております。

○曽根委員 確かに、青少年相談という範疇に入る窓口は、今お話しのようにほとんどの区市町村に、百二カ所というふうにおっしゃいましたか、ぐらいある。ただ、これは私も調べてみたら、まず半分ぐらい教育相談窓口ですよね。それから、子育て相談、子ども家庭支援センターなどでやっている子育て相談、これも入っている。本当に青少年相談窓口と銘打っている窓口というのは、例えば文京区だとか、本当にちらほらしかありません。
 問題は、例えばひきこもりなどの場合、もう二十代を過ぎて三十代までひきこもりが続くという問題が今大きな社会問題になっているわけで、もう教育の枠も、少年の枠も、子育て相談の枠も超えた年齢のところを今問題としなければならない。そこにこそまた深刻な実態もあるということになっていて、病気ではないが、ひきこもりの状態という点でいうと、本当の本来的な意味での窓口も、第一次窓口も、第二次専門的な窓口も、それから対処の専門的な機関もまだ全く未整備というふうにいっていいんじゃないかと思います。
 そういう点で、今後、検討となると思いますが、例えば区市町村の窓口でとても専門的で扱い切れない、専門的な相談がより必要だという場合に都に上がってくるものや、それから第一次的に青少年、二十歳を過ぎた青少年の問題として相談したいという方へ答える窓口の問題や、最終的にはそれに対する対処のシステムをつくっていく組織としても、青少年のひきこもり問題に対する相談と対策の機構、窓口は、ぜひ東京都として、生文局として責任を持って具体化していくという方向で検討していただきたい。青少協などもそういう方向を求めていると思いますので、この点について改めてちょっとお聞きしておきたい。

○高島都民協働部長 曽根委員のご質問にお答えいたします。
 ひきこもり等の新しい社会的不適応に関する相談機能の強化ということでございます。
 実は青少年問題協議会、現在は、先ほどお話しさせていただきました、いわゆる子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言する会からご提言いただいた内容を踏まえた、青少年健全育成条例の改正についての審議をさせていただいておりますが、実はこの一年間、ひきこもり等の社会的不適応問題について青少年問題協議会の中でご議論いただきまして、先般、答申をいただいたところでございます。
 ひきこもり、不登校等の問題につきましては、個々の生徒児童の方々にとってもさまざまな原因があり、また家庭環境のいろいろな要因が絡み合っているということで、一概に一律な処方せんは示し得ていないところでございますけれども、今お話がありました、相談機能として行政の役割というものも触れられているところでございます。そういう意味では大事な点じゃなかろうかなというふうに思っております。
 いずれにしましても、先ほど申しましたように、区市町村における相談窓口、相談機能、それから都が持っております、福祉局、健康局、教育庁、それから警視庁、それぞれ持っております相談機能、これらのネットワークを有機的に活用しながら、先ほど申しました地域性、専門性、そして総合性、そういうものを加味して役割分担を明確にしつつ、今申し上げたような問題についても適切に対応し、都民の方々に対する福祉の向上に努めていくべきだろうというふうに考えております。

○曽根委員 青少年センターはもう廃止の話が出ていて、四定というのが見送りになるというような話も聞いていますが、これは、ユース・プラザをつくるということが代替するんだというふうな話だと思うんですね。
 ところが、ユース・プラザの方は、もともとは確かに、ひきこもりの相談機能を持つということが構想の中ではあったんですが、PFI事業で民間事業者にお願いするということになった。そうすると、極めてプライバシーの問題の、微妙な問題のある相談、ひきこもりなどの青少年相談は、たとえ社会教育の主事を置いたとしても民間事業者ではできないということで、構想から落ちたわけですね、この部分は。
 したがって、青少年センターが今持っている音楽室だとかそういった機能は、ある程度はユース・プラザに引き継がれるものはあったとしても、結局、ひきこもり問題など、青少年の新しい時代の問題がやっぱり抜け落ちてしまう危険性があるということから、私、非常に心配しているので、青少年センターの問題は、またいずれきちっとやらなきゃなりませんが、少なくとも、ここで辛うじて果たしている、貴重な相談窓口としての役割を失うことのないように、具体策をお願いしておきたいと思います。
 それから、ちょっと具体の事業の話になって申しわけないんですが、去年まで、たしか教育庁で、もう三十年以上の歴史があると思うんですが、音楽鑑賞教室というのが学校の児童生徒を対象にして行われていたわけですよね。これは何か最近、関係者の話をお聞きすると、ことしからなぜか、教育庁の予算ではあるんだけれども、生文局に移ってきていると。来年度はもう教育庁の方は予算はないというふうな話で、事業終了の連絡を関係者が受けているという話が聞こえてきたわけです。これはどういう経過でこうなっているのか。
 それから、はっきりいって、事業終了となりますと、今ほとんどの小中学校で非常に、年に貴重な機会なんですね。区市町村が半分でしょうか、それから都が半分補助して、本格的なオーケストラや芸術にも触れる機会を持つ。私は、健全育成の立場からも、これはこれで非常に重要な役割を持っている事業だと思うんですね、歴史的にも。これが本当に終了になっちゃうのは大変なことだと思いまして、今どういう経過でこっちの生文局の方の仕事になっているのか、それから、来年以降どういうふうなお考えなのかをお聞きしておきたいと思います。

○荒川文化振興部長  お話の音楽鑑賞教室でございますけれども、先生のご質問の中でありましたように、教育庁が中心になって昭和四十年度から実施しております。今年度につきましては、例の文化行政の一元化というのを十四年度から始めておりますけれども、その経過措置という形で、教育庁から生活文化局が執行委任を受けまして、おおむね従来と同様に各区市町村の教育委員会と東京都が共催しまして、東京都交響楽団、それから日本演奏連盟に委託しまして、年間百七回の教室を開催することにしております。
 しかしながら、この音楽教室といいますのは、対象が公立学校、主に小中学校の子どもたちを対象にしておりまして、そういう子どもたちに、公立学校に限定されているということ。それからまた、学校の授業の一環ということでやっているために、むしろ子どもたちが自分の好きな演目を自分でなかなか選ぶことができない。上からといいますか、先生たちの方から、あるいは学校の授業の中で押しつけといいますか、与えられたものを聞くというような形で、ある意味で問題点を抱えているわけでございます。
 で、文化行政の一元化に伴いまして、現行の音楽教室というのは十五年度で終了することとしております。現在、生文局におきまして、学校教育という観点ではなくて、文化振興の観点から見直しも行っているところでございます。もちろん、青少年がすぐれた芸術文化に触れるということは非常に重要なことであるというふうに考えております。
 また、都議会の超党派で結成されておられる東京都芸術文化振興議員連盟の方からも、音楽鑑賞教室に関するご要望がございますので、そうした点も踏まえて見直しを進めていきたいというふうに考えております。

○曽根委員 確かに公立の学校以外の、例えば私立だとか、もっと幅広い意味での子どもたち、青少年に対する、芸術文化の高い水準のものに触れる機会が必要だと。生文局、大いに頑張ってもらいたい。しかし、それが教育庁の事業を投げ捨てて成り立つということでは、私は本当に本末転倒になってしまうというふうに思う。これは教育庁にいうべきことなので、またの機会にいわせてもらいます。
 そういう点では、子どもたち、青少年に対する貴重な機会であったこの事業の本来の趣旨、歴史的な役割を失うことなく拡充、充実を求めておきたい。
 最後ですが、全体として、今、国の方でも次世代育成支援対策推進法ができて、これに基づく都道府県行動計画というものが提案されているわけですね。この中にも、児童の健全育成ということで、拠点施設としての青少年教育施設を、地域における活動拠点として役割を果たすことができるように計画的に整備することや、また、体系的な研修や人材の養成、効果的な広報活動及び関係機関との間の連絡協力体制の構築を図ることが必要であるというふうに明確に述べられておりまして、青少年の健全育成にかかわる人材や施設、機関等の充実がうたわれております。
 また、少年非行の問題でも、やはり児童の立ち直り支援、保護者の子育て支援、並びに、ひきこもり及び不登校への対応などの充実をいろいろなネットワークで、行政のネットワークでつないでいく必要があるよということがいわれているわけで、こうした趣旨も生かしながら、今後、青少年健全育成の全体の施策の充実を進めていただきたいということを求めて、質問を終わります。

○山口委員 初めに、NPO法人に関連して、二、三伺います。
 二〇〇三年に公益法人の抜本的改正を目指すとされてきましたが、本年二月になって政府財調は、新しい非営利法人は原則課税とし、非収益事業である寄附金、会費、助成金についても課税する方針を明らかにしました。国で検討されている公益法人の制度改正について現状を伺います。

○高島都民協働部長 公益法人改革の国での動向でございます。
 これにつきましては、平成十五年の六月二十七日に、公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針というのが閣議決定されております。ちょっとその内容をかいつまんでご報告、ご紹介させていただきますが、改革の方向としましては、やはり民間非営利活動いわゆる共助活動が今後重要性を増していくだろうということで、その担い手たる公益法人のあり方が現状のシステムの中ではなかなか硬直的になっているので、これを抜本的に見直し、新しい社会経済システムの中に位置づけてはどうかということで、基本的な方向が示されております。
 具体的には、既存の民法法人、社団法人、財団法人、これらの公益法人につきましては非営利法人として組み直し、いわゆる今の許認可のような法人格取得でなく、準則主義に立って、原則申請したものについては受け付けるというような形で再構成するというような報告が出ております。
 それから、公益性の判断につきましては、幾つかの指標を踏まえて検討していく必要があるというようなことも訴えられております。
 それから、税制上の優遇措置につきましてでございますが、これにつきましては、いろいろな視点から今後さらに検討していく必要があるということで、先送りされております。
 このような基本的方向を踏まえつつ、今後のスケジュールでございますけれども、平成十六年末までに、さらに基本的枠組みを具体化したいと。さらに、それを踏まえて、平成十七年度末までに法制上の措置等を講ずることを目指すということが政府の方で閣議決定されております。

○山口委員 公益法人と中間法人、NPO法人の一本化原則など、非課税の公益法人への課税が検討されてきた経過がありますが、東京都として、国の基本方針に対し課題をどのようにとらえているのか、見解をお伺いします。

○高島都民協働部長 山口理事のご質問にお答えいたします。
 東京都として、この国の方針を踏まえ、課題をどのようにとらえているかということでございます。これにつきましては、国に対する予算、制度の要望の中で既に具体的に活動しておるところでございますけれども、いわゆる国の方の公益法人スキームがまだ明確になっていないところがございます。公益性の判断基準等々につきまして明確になっていない。これにつきまして、今後、実務上支障がないような形で明確な内容を決めていただきたいということ。それから、現行の法人の非営利法人への移行については、さまざまな検討課題があろうと思いますが、これにつきましても十分に国の方で精査していただいて遺漏なきを期していただきたい、そのようなことを提案要求で国に対して要望、要請をしておるところでございます。

○山口委員 公益性について国が判断するなどは、行政関与の最小化を目指した改革の趣旨に反するものとなりかねません。NPOの活動が規制されることのないよう、国にもぜひ提案していただきたいと思います。
 さて、そのNPOとの協働事業も、地域では、福祉や環境などいろいろな分野で広がっています。今後も、地域で必要なサービスを市民がつくり運営するNPOへの期待が深まっていると思います。二千七百を超すNPO法人を認証し、各局が協働事業を展開している中で、市民の参加を広げるため、選択しやすい情報の公開や評価の仕組みをどのように考えるのか、見解と今後の対応を伺います。

○高島都民協働部長 山口理事のご質問にお答えいたします。
 今後の協働事業に参画される一般の市民の方の情報の取得、それに対する我々の情報の公開、それから評価の仕組み、これについてどのように考えるかというお尋ねでございます。
 これはもう先ほどもお話し申し上げましたように、今後、共助社会の実現といいますか、こういう一般の都民の方々がボランティア活動、NPO活動で積極的に参加されまして、今までいわゆる自助と公助だけで、社会のシステムがかなり偏ってきておりましたので、そういう意味で共助の部分を補っていただいて、活力ある社会をつくっていくということについては、ご異論は多分ないんだろうと思っております。そのために、いろいろなこういう参画していただくための一般住民の方への情報提供、こういうものをやっていく必要があるということも論をまたないところだろうと思います。
 その観点から、私ども都なり、それからボランティア・市民活動センターなりで、こういうNPO法人に関する情報を提供させていただいております。また、現在、一般都民の方がこういうNPO活動にご参画いただく際に参考としていただけるような、NPO選択のためのチェック項目というものなども現在検討をいたしております。
 いずれにしましても、NPOに関する都民の関心は高まっておりますので、それにつきましては適切な情報を提供し、今後とも積極的に対応してまいりたいというふうに考えております。

○山口委員 NPOが期待されている反面、NPOを隠れみのにしている団体も出てきていると聞いています。自主的に自己評価を行っているNPOもありますが、今後は、NPOの自己評価などを含め、チェック機能も求められていくのではないでしょうか。NPO自身もみずからの課題としてとらえ、行政とこういった点でも共同作業で知恵を出し合い、いい仕組みを検討していかなければならないのではないでしょうか。ぜひ都も今後の課題として検討することを要望して、次の質問に移らせていただきます。
 二〇〇二年四月に全面施行となりましたDV防止法、いわゆるドメスチックバイオレンスの防止法ですが、被害者や保護命令の定義が限定され、身体的暴力に限定するなど課題が見受けられる中、来年は法改正の時期を迎えます。
 現在、DV防止法施行に伴い、配偶者暴力相談支援センターが設置され、相談が増加し、十四年度で七千三百件を超す状況は、法施行により、女性への暴力が犯罪であり、人権侵害として認知されてきたことによるもので、法整備は重要なことだったと思います。
 しかしながら、東京都における被害者支援などが、相談体制と一時保護だけでは不十分です。被害者の自立までの就労や住宅確保などの生活支援をどのように充実させていくのかを伺います。

○田村参事 被害者の自立支援についてでございますけれども、被害者の自立支援のためには、住居や働く場の確保、同伴する子どものケアなど、さまざまな課題がございます。
 東京ウィメンズプラザでは、相談窓口や自立支援講座の開催などを通じて、被害者への助言や情報提供を行うとともに、心理的ケアのための専門家によるカウンセリングなどを実施しております。
 今後、さらに被害者の状況に応じた適切な支援を行うため、福祉事務所を初めとする関係機関との連携の一層の強化に努めてまいりたいと存じております。

○山口委員 ぎりぎりに追い詰められた生活から逃れてきた被害者にとっては、ほかの地域で生活を送らざるを得なく、住まいや子どもの学校など、本当に早急に解決しなければならない問題です。
 住宅や教育関係部局など、地域連携も必要かと思いますが、都では、支援機関ネットワーク構築のため、被害者支援関係機関連絡会が開催されているとのことですが、具体的な協議の内容はどのようなものなのでしょうか。
 また、シェルター運営やサポートを行っている民間NPOなどとの連携を含め、ネットワークを生かした支援をどのように展開させていくのか伺います。

○田村参事 DV被害者支援関係機関連絡会においては、各機関における相談や対応の実態について情報交換を行いまして、具体的な課題に即した被害者支援のあり方についての情報の共有化を図っております。
 今後、さらに連絡会における検討、協議を積み重ねまして、それぞれの関係機関で実施されているDV被害者支援のためのさまざまな施策やサービスが迅速かつ体系的に提供できるシステムづくりに向けて取り組んでまいります。

○山口委員 DV法施行以前から支援活動を行ってきた実績を持つNPOなどが果たす役割もますます重要になると思いますが、運営の厳しさを耳にします。こういった団体やNPOへの支援策についても、局間連携の中で早急に検討していただきたいと思います。
 次に、DVの加害者といえば男性の割合が多いと思いますが、加害者も、性別役割分業を温存させてきた男社会、経済競争社会の中のある意味での被害者といえる一面もあるかと思います。今後は、抜本的な解決のために、男性加害者への対策も求められると思います。
 こうした観点から、都が男性に対する相談を行っていることは画期的な取り組みであり、評価するものです。相談の内容はどのようなものなのか、また、DV加害者からの相談はどのぐらいあるのでしょうか。
 さらに、DVに対する抜本的な課題解決として重要であり、アメリカなどで実施されている加害者更生プログラムなどの取り組みや今後の対応についても伺います。

○田村参事 男性のための悩み相談でございますけれども、配偶者暴力に関する相談のほか、離婚や別居などの夫婦関係に関する相談、家族や人間関係、仕事上の悩みなど、さまざまな内容の相談が寄せられております。平成十四年度の相談件数は百六十件ございまして、そのうちDV加害者からの相談は、全体の約三〇%に当たる五十二件となっております。
 配偶者暴力の防止には加害者の意識を変えていくことが重要であり、現在、加害者を対象とした啓発パンフレットを作成中でございます。
 なお、今後の加害者対策のあり方については、男女平等参画審議会でご審議いただいておりまして、その結果を踏まえ検討してまいります。

○山口委員 都内でもNPOなどが先行してこうした取り組みをしているところもご存じと思いますので、ぜひ具体的な連携を検討していただきたいと思います。
 最近では、若年層の恋人間においての暴力、いわゆるデートDVも深刻化しつつあり、幅広い層にDVに対する認識を広めることが、抜本的な解決において必要なことであり、今後の取り組みについて伺います。

○田村参事 配偶者等からの暴力を防止するためには、暴力が個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなるものであるという社会的認識が広く形成されていくことが重要でございます。
 これまでも、都においては、啓発用パンフレットやビデオの作成、講演会、研修会等の開催等を通じまして、配偶者暴力防止のための普及啓発に取り組んでまいりました。今後も、民間団体との連携も含め、幅広く都民への普及啓発を図ってまいります。

○山口委員 意識を変革できるような青少年期からの啓発は重要であり、手にとりやすいパンフレットの活用や学校における取り組みなど周知を図り、人権意識の向上とともに進めていただきたいと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。

○東委員長 ほかにありませんか。--発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑は以上をもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○東委員長 これより大学管理本部関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○飯塚管理部長 去る十月十五日、当委員会におきましてご要求のございました資料につきまして、ご説明を申し上げます。
 お手元の大学管理本部文教委員会資料をごらんくださいませ。
 表紙の次の目次でございますが、ご要求のございました資料はごらんの九点でございます。
 一枚おめくりください。新しい大学構想発表までの検討経緯とその後の経過等でございます。
 本年八月に新しい大学の構想を発表いたしましたが、左側のページには、新構想発表以前の検討の経緯をお示ししてございます。右側上段には、新構想の検討経緯とその内容について、その下には、新構想発表以降の検討経過について、それぞれ検討組織も含めまして、お示ししたものでございます。
 二ページをごらんくださいませ。新構想の策定過程において参考にいたしました意見等を、主に企業経営者からのものと都立の大学の在学生からのものとに分けてお示ししてございます。
 三ページをお開き願います。常勤の教員一人当たりの週平均の授業こま数を各大学学部別にお示ししたものでございます。
 四ページをごらんくださいませ。本年十月一日現在の助手の人数を、各大学別、在職年数別に分けて一覧にしたものでございます。
 五ページをごらんください。大学における社会貢献の事例を、社会と連携協力するための取り組み、研究成果の活用に関する取り組み、そして教育サービス面における取り組みに分けまして、それぞれの件数などの実績を学部別にした一覧とともにお示ししたものでございます。
 六ページをごらんくださいませ。司法制度改革の概要でございます。
 司法制度の改革は、平成十三年六月に司法制度改革審議会から出された意見書を踏まえ、同年十一月に公布された司法制度改革推進法及び十四年三月に閣議決定された司法制度改革推進計画に基づいて、総理大臣を本部長とする司法制度改革推進本部が推進しているものでございます。
 中ほどにございますように、司法制度を支える体制の充実強化策として、法曹人口の拡大や法科大学院の導入などの法曹養成制度の改革がうたわれております。
 ページをおめくりくださいませ。七ページから八ページにかけまして、十六年度に開設が予定されております法科大学院を一覧にしてございます。
 国立では二十校、公立では都立大学を含めて二校、私立では五十校で開設予定となっておりまして、全国七十二校で設置される予定でございます。
 九ページをごらんくださいませ。科学技術大学費の予算額と決算額につきまして、科目別に過去五年間の推移を一覧にしたものでございます。
 一〇ページをごらんくださいませ。各大学別に施設の開放状況を一覧にしたものでございます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○東委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、事務事業に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○遠藤委員 平成十七年度に設置される新大学について何点か質問させていただきます。
 平成十二年度の外部監査において、少人数教育を見直し、学生数の増員について検討すべきとの提言が行われております。新しい大学では教員一人当たりどの程度の学生にするのか、まずお伺いをいたします。

○大村参事 平成十二年度の外部監査の時点では、都立の大学全体で、教員一人当たりの学生数は十・九人でございます。私立大学の平均三十五人に比べ著しく少ないという状況を指摘されてございます。
 新しい大学では、社会や学生のニーズ、経営的視点から、学生数や教員数を見直していきたいと考えてございまして、他の大学と競争できる規模である、教員一人当たり学生数十五名程度としたいというふうに考えてございます。

○遠藤委員 前回の文教委員会の資料では、人文学部は教員一人当たりの学生数が四・六人ということでありましたけれども、これに対して人文学部長がマスコミ等で、人文は全学の語学や教養科目を担当している、学部の学生数だけで比較するのはおかしいと反論をしているわけでありますけれども、このことについてどうお考えか、お尋ねいたします。

○大村参事 前回の委員会での数字四・六人は、単純に学生数を教員数で割ったものでございますけれども、教養科目の部分について考えまして試算いたしましても、人文学部の教員一人当たりの学生数は五・七人というふうに私ども試算してございまして、いずれにしても少ない数であり、見直し、適正化が必要と考えてございます。

○遠藤委員 こうした取り組みは、人件費が大きい大学の収支を改善することにつながると考えておりますけれども、外部監査では、大学の収支構造の改善についても指摘をされているところであります。法人化を予定している新大学では、こうした取り組みも含め、どのように収支改善を図っていくのか、お尋ねいたします。

○宮下参事 新しい大学は地方独立行政法人となる予定でございますが、そうなりました暁には、発生主義会計の導入、それから効率的、機動的な予算執行によるコストの削減、外部資金の獲得、財産の有効活用、アウトソーシングの活用などによりまして、収支構造の改善を図っていくつもりでございます。
 また、知事が第三回定例都議会でお答えいたしましたように、経営にすぐれました理事長を民間企業からお迎えして、適切な運営をしていく予定でございます。

○遠藤委員 経営にすぐれた理事長を迎えることですけれども、新大学は理事長と学長を別に置き、責任ある執行体制を整備するというふうに聞いています。
 そこで、理事長と学長はどなたが決めるのか、お尋ねいたします。

○宮下参事 地方独立行政法人法の規定によりまして、理事長は知事が任命し、学長は、学長選考機関の選考に基づきまして理事長が任命することとされております。
 ただし、法人設立後、最初の学長は、定款で定めるところによりまして理事長が任命することになっております。定款には、知事の指名に基づきまして理事長が任命する旨規定する予定でございます。

○遠藤委員 理事長と学長が新大学設立以前の準備作業に参加せず、設立後初めて業務を担当するということは、責任を負い切れないのではないかというふうにも思います。運営組織や中期計画、教育課程など、新大学の重要事項を決定するに当たっては、新大学設立以前から理事長予定者や学長予定者にもかかわってもらう必要があるのではないかというふうに思いますけれども、ご見解をお伺いします。

○宮下参事 委員おっしゃいますとおり、新大学設立前から検討作業に参加していただく必要があろうかと思います。
 八月一日の構想発表後、新大学設立本部を設置いたしまして、そのもとに経営準備室、教学準備委員会を置き、それぞれ経営事項と教育研究事項の検討を進めているところでございますが、その構成メンバーといたしまして、理事長予定者と学長予定者にも入っていただく予定になっております。
 現在、まだ決まっておりませんので、大学管理本部長が代行を務めてございますが、理事長予定者と学長予定者につきましては、できるだけ早く決定していきたいというふうに考えているところでございます。

○遠藤委員 できるだけ早くということでございますけれども、理事長予定者と学長予定者はいつごろ決まるんですか。

○宮下参事 知事には腹案もございますようですが、相手方の事情もこれありということでございまして、現時点では決まってございませんが、できるだけ早く決まるように、知事にお願いしていきたいというふうに思っております。

○遠藤委員 残された時間は大変少ないわけですから、理事長予定者あるいは学長予定者を交えた検討体制を早期に整えて、大学管理本部一体となって新大学の設計に全力で取り組んでいただきたいと思います。
 次に、新大学設立に向けた施設整備について何点かお伺いいたします。
 今年度の予算に盛り込まれている文系、理工系の各教養基礎教育校舎、先端科学技術系校舎という三つの施設整備について現在どのような進捗状況なのか、お伺いします。

○大村参事 平成十七年四月の新大学の開校に向けまして、文系の教養基礎教育校舎につきましては、既に契約を終えまして、着工を間もなくするところでございます。また、理工系の教養基礎教育校舎につきましては、年明けに契約を行いまして、年度内に着工する予定でございます。

○遠藤委員 今回の構想ではキャンパス配置を見直しておりますけれども、施設整備には影響がないのか、お尋ねします。

○大村参事 この七月までの検討では、教育研究を南大沢キャンパスに集中するという考えから、この南大沢キャンパスに三つの棟の施設を計画していたところでございます。今回の新しい構想では、基礎教養教育につきましては、引き続き、どの学部も共通で南大沢キャンパスで行うということの考えでございます。そのために、二つの教養基礎教育校舎については予定どおり整備を進めてまいります。
 しかし、先端科学技術系校舎につきましては、工学系のシステムデザイン分野が日野キャンパスで授業を行うことや、また都心展開など、キャンパス配置が変更されたということもございますために、南大沢キャンパスでの先端科学技術系校舎についての建設は必要ないものというふうに考えてございます。

○遠藤委員 先端科学技術系校舎の建設はしないという見解でありますけれども、それでは、新大学の施設整備はそれで大丈夫なのか、再度お伺いします。

○大村参事 先端科学技術系校舎の建設につきましては取りやめまして、計上されております予算の取り扱いにつきましては、財務当局と相談してまいりたいと思ってございます。
 ただし、日野キャンパスにつきましては、従来、学生がいない計画でございましたけれども、今回の新しい構想ではシステムデザイン学部を置くということを考えてございまして、この日野キャンパスの校舎につきまして、耐震補強も含めて施設整備の検討をしていく必要が出てまいりましたので、検討していく予定でございます。

○遠藤委員 これは、質問、最後でありますけれども、学生への対応についてお伺いいたします。
 九月に本委員会でも触れたことでありますけれども、依然として学生からの不安を訴える文書が私のもとに届いています。きょうもお持ちしてありますけれども、今までとほとんど変わっていないようなものがほとんどであります。恐らくほかの委員さんのところにも来ていると思いますけれども、大学管理本部として、学生に不安を与えないようどんな措置を講じてきているのか、お尋ねいたします。

○大村参事 現在の在籍している学生につきましての、個々の学生のこれからについての説明は、本来は、現在の各大学の教員が責任を持って果たすべきであるというふうに考えられます。ところが、残念なことに、都立大学の一部に、その職責を果たしていない教員がいるために、学生が動揺しているのではないかというふうに思っております。
 大学管理本部では、現在の大学の学生につきましては、現行の教育課程のもとに責任を持って教育を行っていくという方針を示してございます。各大学では九月末に、その方針に沿った内容を学生に対して周知したところでございます。さらに、今月からは、より具体的な内容につきまして、各大学において学長名での掲示を行っているところでございます。
 なお、その際、科学技術大学、保健科学大学では、わかりやすい掲示をそれぞれ考えて掲示をされたり、教員から学生にいろいろ説明を行うというふうなことに対しまして、都立大学では、大学管理本部からの通知を、総長名での伝聞による掲示をしただけで、十分な対応が行われていないところがございます。この点につきまして、大学管理本部から都立大学に、周知の徹底を図るように指示しておるところでございますが、残念ながら、総長以下教員の協力が得られない状況でございます。今後、都立大学事務局ともよく連絡をとって、学生に対して周知できるようにしてまいりたいと考えてございます。
 また、短期大学では、廃止に対する取り扱いについて、既に学生に周知済みでございます。

○遠藤委員 都立大の協力といいますか、理解といいますか、それが得られていないといいますか、そのような努力をしていないような答弁でございますけれども、十七年度の開校に向かってなお一層努力をして、不安のない体制をつくるようにお願いをして、一応質問を終わりますけれども、今、最後の答弁にありましたように、その辺のことは学校の方にも徹底して、しっかりと説明を徹底するようにお願いしておきます。
 以上で終わります。

○野上委員 同じく都立大学改革についてご質問いたします。
 先ほどの遠藤委員と同じように、私のところにも、都立大学の大学院の方とか、あるいは大学の先生方から多くのメールや、そしてファクスやお手紙等をいただいております。十センチぐらいの厚みに今なっておりますけれども、情報がなかなか少ないために、うわさがうわさを呼んだり、あるいは憶測で物をいったりとか、そういうこともあるのではないかということがあります。そして、学生の方々も非常に不安感を募らせていらっしゃるのではないかと思いますので、私の方からは、これからの構想についていろいろと質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、都立の新大学については、平成十三年度に東京都大学改革大綱が策定され、改めてこの八月一日でしたかしら、公表された新しい構想の中で、新たな方向性が示されたところであります。その内容については第三回定例会でも取り上げられたところですけれども、まず、新大学が目指そうとしているものはどういったものなのか、このことについて伺いたいと思います。
 また、都が設置する大学としての意義を明確に示す必要があります。そのためには、具体的に、新大学における教育研究が都民に還元される形が見えてこなければならないと思っております。そのためには、まず新大学において東京で活躍する人材を育成していくことが重要であると思いますけれども、この点についてもお伺いしたいと思います。

○大村参事 都立の新しい大学は、大学としての使命を、大都市における人間社会の理想像の追求といたしまして、具体的には、都市環境の向上、ダイナミックな産業構造を持つ高度な知的社会の構築、活力ある長寿社会の実現、この三つをキーワードにいたしまして、大都市に立脚した教育研究を目指してまいりたいと考えてございます。
 また、人材育成については、都市で活躍する人材に必要な教養を基礎にしまして、幅広い専門性を養成する都市教養部と、大都市の課題に対応いたしました実践的な学部として、都市環境学部、システムデザイン学部、保健福祉学部を設置いたしまして、大都市東京で活躍できる人材を養成してまいりたいと考えてございます。

○野上委員 大都市における人間社会の理想像の追求という使命を負った学生を育成していくということなんですけれども、新しい大学では、ぜひ東京の次の時代を切り開いていく人材を輩出していってほしいと思っております。
 そのためには、まず、私は、入試方法についても変えていく必要があるのではないかと思います。従来の偏差値教育というんですか、偏差値偏重の入試では、本当に有用な人材を育成していくことは難しいのではないか。そこで、学力中心、学力試験中心の入試だけではなく、学生さんの意欲あるいは目的意識を問うような入試を行う必要があるのではないかと思っております。
 第一回定例会で我が党の東村議員が一般質問を行いましたけれども、新しい大学では人材発掘型の入試を検討しているという答弁がございましたけれども、その検討状況はどうなっているんでしょうか。

○大村参事 新しい大学の入学者選抜制度につきましては、学力試験によります一般選抜だけでなく、ペーパーテストだけでははかれない能力や個性に着目した人材発掘型の入試を実施してまいります。
 具体的には、高校生を対象にしまして、土曜日や夏休みに特別授業を受講していただきまして、その成績で選抜いたしますゼミナール入試や、あるいはプレゼンテーションを含みます面接とか、課題論文などにより選抜いたしますAO入試などを実施いたしまして、ペーパーテスト以外に一定割合をこのような形の入試で選抜していきたいというふうに考えてございます。

○野上委員 新しい大学構想の中で、新しい大学には四つの学部、都市教養学部、都市環境学部、システムデザイン学部、保健福祉学部という四つの学部が設置される予定になっておりますけれども、各学部のもとではどういった構成で教育組織が編成されていくんでしょうか。また、新大学の教育の特色はどういうものなのか、また現在の検討状況はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

○大村参事 学部の教育組織につきましては、学部のもとにコースを設けまして、学生が、自分の専門分野だけでなく、より柔軟に学べる体制をつくってまいります。また、単位バンク制度を導入いたしまして、学生が所属するコースの授業のほかに、ほかの大学の授業その他のいろいろな経験も加えまして、学生のキャリア形成に応じた柔軟なカリキュラム設計を可能としてまいります。このような検討を現在、外部の専門家あるいは都立の大学の教職員の方も入っていただいて設計中でございます。

○野上委員 こういったことが導入されてくると、学部の構成は大きく変わることになりますけれども、この学部教育を担う教員の定数は、どういった考え方に基づいて今後設定していくのか。特に都市教養学部については、従来の都立大学の学部が大きくくくられて、その中にコースが設定されるということを聞いておりますけれども、例えば英文学を初めとする文学系の教員の定数、これはどういうふうになるんでしょうか。

○大村参事 各学部の教員定数につきましては、各学部で行う教育研究に必要な教員を配置していくという考え方のもとに、経営的な視点も踏まえまして、教員一人当たりの学生数の適正化をも検討してございます。
 文学系の教員につきましては、現在の都立大学では、全学の基礎教養教育を担当しているという事情はございますが、教員一人当たりの学生数が他大学などに比べて極端に少ないということでございます。このために、新しい大学では、文学系の教員定数は経営の観点から適正化していくということを考えてございます。
 また、新大学におきましては、縦割りでなく、幅広い柔軟なコース制をとりますが、文学系の専門科目もその中で提供していくことになるので、都市教養学部の中に設置を予定してございます国際文化コースの中で、文学系の教育ニーズにも対応できる体制をつくってまいります。

○野上委員 国際文化コースの中に、哲学とか、歴史とか、文学、そしてその文学の中に五つの語学を設置していくという形になるんだと思うんです。で、今までの教員定数が大幅に今度削減されるようになると思うので、そこら辺が、今先生方が大変不安に思っていらっしゃる部分じゃないかと思うんですけれども、これは今後どういうふうになるのか、通告していなかったんですけれども、ちょっと。

○大村参事 ただいまご紹介いたしました国際文化コースの中では、各国の文化あるいは文学あるいはその他の、そういう文化関係の部分を教えていく。特に、新しい大学では、日本を含みますアジアの文化を重視しておりまして、そのようなところを中心に文化を総合的に教えていくということになります。
 そういう中で、今、文学あるいは哲学などを教えている先生もそちらの方に行っていただく方も出まして、総合的に教えていただくということになります。ただ、語学につきましては、スキルの問題というふうに考えてございますので、このコースの中で語学を教えるというよりも、全学に対して語学教育を提供するセンターをつくりまして、そのような中で基礎教育をしていくというふうに考えてございます。

○野上委員 語学関係に関しましては、自分が学びたい語学があって、その語学を教えてくれる先生がそこにいらっしゃって、自分のニーズにこたえられるような、そういったシステムがつくられていくということになるんですか。お伺いしてよろしいですか。

○大村参事 語学教育につきましては、全学的な問題でございますので、コースの中ということではなくて、全学的な規模でどういうふうに語学を展開していくか、そして、卒業要件に一定の語学能力が必要だというふうに考えられますので、それをやっていく。
 それとは別に、国際文化コースの中では、文学とか、哲学とか、あるいはさまざまな文化の関係について、日本も含むアジアあるいは国際的な視野で学んでいただくというふうなことでございまして、それぞれ希望する語学や何かにつきまして学んでいける体制をつくりたいというふうには考えてございます。
 ただ、世界にはたくさんの語学がございますので、基本的な語学についてはもちろんそろえますけれども、今全部のものを都立の各大学でもそろえているわけではございませんので、それなりの語学の内容にはなるというふうに考えてございます。

○野上委員 語学については、別の機会にでもまたお聞きしたいと思います。
 あと、もう一つ、構想の中では大学院については示されていないわけですけれども、大学は、大学院における教育研究と一体となって進められていくものでありますので、大変大事だと思います。このため、大学院のあり方についても早急に明らかにしていく必要があるのではないかと思います。
 特に、資料によりますと、理工系で修士課程まで進学する学生が多くなっているということで、新しい大学の大学院がどうなるのか、関心が高まっているところです。現在の検討状況はどうなっているんでしょうか。

○大村参事 新しい大学の大学院につきましては、新しい大学の開学、十七年四月に同時に設置をする予定でございます。
 この新しい大学の大学院の構成でございますけれども、十七年度につきましては、現在の都立の大学の大学院と同様の構成でスタートいたしまして、十八年度から、新しい大学の構想の理念に基づいた大学院構成に再編したいというふうに考えてございます。これは、現在、学部構成については大きく検討したところでございますが、その上で、大学院についてはどうしたらいいかということを、これから時間をかけてじっくり検討していきたいというものでございます。
 なお、詳細につきましては、現在、外部の専門家、また都立の各大学の先生も入りまして検討中でございまして、なるべく早い時期に検討内容を明らかにしていきたいというふうに考えてございます。

○野上委員 一日も早く検討内容を提示していただければと思っております。
 新大学における教育が魅力的なものとなるためにも、その基盤である学生の学習環境を整備していくことが重要であります。その学生さんが抱いている不安の中の一つとして、例えば、今、学生教育のための図書、本、蔵書、そういったものが、新しい大学が開設されると処分されてしまうのではないかとか、あるいは、今まで学生教育のために図書購入経費というのがあったそうなんですが、そういった経費がなくなるのではないか、それがどうなっていくのかとか、あるいは、今の都立大学の大学院の方、大変優秀な方が多いということも聞いておりますし、学生さんが自由に勉強する自習室ですか、学内で勉強するスペースの整備、そういったものは今後どういうふうになっていくのかについてお聞きしたいと思います。

○大村参事 新しい大学の図書の取り扱いにつきましては、現在検討中でございますが、基本的には、教育研究に必要な図書につきましては、引き続き都立の各大学の図書を所蔵してまいる所存でございます。
 また、図書購入経費につきましては、今後、独立行政法人になりますが、法人化後の予算措置の問題で、検討はこれからの問題ということになりますが、学生教育に必要な経費については当然予算措置を図っていくことになります。
 また、学生の学習スペースにつきましては、今年度建設を行います文系教養基礎教育校舎の中に、教室のほかに学生が自由に使えるスペースを確保いたしまして、無線回線を経由してインターネットなどに接続できます情報環境も整備します。
 なお、こうした学習環境は、現大学に在籍する学生にも引き続き提供される予定でございますので、学内での学習スペースについては確保されるというふうに考えてございます。

○野上委員 インターネットとかも自由に使えるという形になると思います。
 大学改革大綱の策定時には、私も二年前、文教委員会に所属して、審議に加わっていましたけれども、今回打ち出された構想は、都が設置する大学としての意義や方向性が、その当時に比べれば大変明確になってきたという印象がございます。
 さて、最後に、現在の都立の大学に在籍する学生さんのことについてお伺いしたいと思います。
 新しい大学が発足した後も、引き続き、大学に入学した学部生や大学院生さんが在籍しておりますけれども、こうした学生さんに対する教育はどう保障されるんでしょうか。この点についても多くの学生の方たちが不安に感じているところです。第三回定例会の本委員会において、責任を持って教育を行うという答弁がございましたけれども、具体的にどういった措置をとっていくのか、そのことについてお伺いしたいと思います。

○大村参事 現在都立の大学に在籍しておられる学生、院生につきましては、現在の大学の学部や大学院の課程を修了するまで、現在の大学が責任を持って教育できるように対応してまいります。
 ただ、現在の大学の存在期間につきましては、平成二十二年までというふうにしてございます。この経過期間が最も短くなる学生でも、七年は現在の都立の大学での教育を保障してございます。
 この二十二年までの期間の設定は、できるだけ早く人材を社会に送り出すことが大学の役割であることや、公立大学法人が中期目標を達成する期間が六年間と法定されておりまして、十七年度以降、新大学とあわせまして現在の都立の四大学もこの独立行政法人の中に入ってまいりますので、この六年間に当たる平成二十二年まで現大学を存続させるものといたしました。
 そういうことで、基本は学部生四年、修士二年、博士三年というふうなことでの修了期間があるわけでございますけれども、さらにそれを超えて在学できる年限が、例えば学部では八年、二部の場合は十年、修士課程四年、博士課程六年というふうな規定もございます。ただ、十五年度の状況などを見ますと、この七年間の経過措置に相当する期間以上の在籍となっている方は都立大学にいるだけでございまして、在籍する学生のうち学部生では〇・七%、大学院生では〇・六%という数字でございます。このため、二十二年までとする経過措置は妥当なものと考えてございます。
 ただ、確かに七年間の経過措置を超えて学生が在籍する可能性もございますが、規定の修業年限を超えて在籍している学生には、学業不振の方、その他事情がある方ということで、これらの学生は比較的低学年から学業不振になったりする傾向もございますので、早い段階からしっかりとした指導を行うことが重要であるということで、個別指導を強化するというふうなことで、年限いっぱいまで在籍しなくても卒業できるようにしてまいりたいと思っております。
 そしてまた、さらに、やむを得ず期間を超えてしまう場合は、新しい大学への転入など個別の措置を検討いたしまして、責任を持って学生の皆さんの教育を引き続きしていくというふうに考えてございます。

○野上委員 最後ですけれども、せっかく都立大学に優秀な成績で入学した人たちを全員きちんと卒業させていくということが大事だと思います。全員をきちっと救っていくというのは難しいかもしれないんですけれども、セーフティーネットというんですか、必ず新しい大学への転入などの個別の措置を検討していただけるということで、今不安に思っていらっしゃる学生さんも確実にきちっと卒業していける、そういった保障をしていただければということを要望して、終わりたいと思います。
 以上でございます。

○東委員長 この際、時間が大分たっておりますので、議事の都合により、おおむね十分間休憩にしたいと思います。
午後二時五十八分休憩

午後三時十分開議

○東委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。

○曽根委員 それでは、私の予定した質問に先立って、先ほどほかの委員の方から、人文学部の教員の方が持っている学生数について、四・六人という大学本部の前回のデータに対する反論があるが、どうかと。教養部門を入れると五・七人ですか、そういう話が答えであったんですけれども、先ほどお話の出た人文学部長の方の主張を、多分本部の方もご存じだと思うんですけれども、見ると、もうちょっときちんと公平に比較をするためには、都立大学で教養部、学部を通じて四年間、通常の学生が卒業するまでに何単位を取得するのか、その単位数の中で人文学部の先生の持ち分というんですか、それをかなり細かい計算もして比較するというと--はっきり、もっと砕いていえば、それぞれの先生が持っている授業時間数にほぼ並行しているのかなというふうに思いますが、それで比較をしたというようなお話がありまして、それによると、人文は教員一人当たり九・九人であると。で、そのほかの学部が、例えば法学部で十一・七人、経済が十三・九人、理学が八・一人、工学が八・六人、平均が九・五人。平均よりも人文の先生は、ほかの学部や教養部の学生の授業を見ている、単位の取得に貢献をしているというような計算をされているんですが、この人文の先生のお話というのは、素朴な質問なんですけど、これは間違いではないですね。

○大村参事 今お話のあった人員、データについては掌握してございませんが、私どもは現在の設置基準上の必要数などから計算いたしますと、人文学部教員の持っている学生数を先ほどのような約五・七人というふうに出してきたものでございます。
 なお、先生のおっしゃった数字や何かから見ましても、もし万が一そういう数字であったとしましても、先ほどございましたように、外部監査の指摘では、非常に他の大学に比べて少ないというふうなことで、他の大学ですと、例えば上智大学では平均十九・一人、理工系でも十六・五人、人文系の文学部でも二十五人とか、成蹊大学でも平均三十五人、人文系でも三十五人、理工系では二十八人、あるいは国際基督教大学でも平均十六・九人、人文系で十五人とか、あるいは理工系では十三人というふうな数字もございます。
 これら全体から見ましても、やはりトータルの数字として、各学部トータルをすると少ないというふうに見られますので、中の配分がどうこうというだけではなくて、教員定数の全体の見直し、そしてその中での各分野の必要を見直すというのが必要だというふうに考えてございます。

○曽根委員 私は解釈を聞いたわけじゃないんで、事実を聞いたんですが、事実は次回確認します。この計算そのものですね、授業時間数で、ある学生が卒業するまでに単位を取得する、それにどの程度時間的に貢献しているのか、授業を持っているのかということで単純に比較したもの、これでもって次回確認しますので、よろしくお願いします。
 一人の先生が持っている学生数がほかの大学に比べて相対的に少ないじゃないかという、都立大学全体の問題を後半でおっしゃいました。それについては後で、質問の中で取り上げたいと思います。
 それで、予定の質問に入りますが、まず、前回既に新大学構想の質疑がありまして、その際、私の質問の最後で本部長が、だれが新大学構想に反対しているのかわからないというふうな発言を最後におっしゃって、私、いろいろいいたいことあったんだけど、あえて反論しなかったんですけど、その後、十月九日に都立大学総長の、大学改革を真に進める立場からもトップダウンのやり方を改め、大学構成員との自由闊達な協議を求めたいというような内容の声明が発表され、またそれと前後して、教員、院生、学生の抗議、要請が相次いでいると思うのです。
 私どもの方にも、こうしたものを大学本部に提出したということで、多くの方々からの要請や郵送の、またメール、ファクスなどの提供がありました。また十一月一日には、都立大学の改革を都民の立場から進めようということで、都民の会というのもつくられたと聞いています。そういう事態の動きがある中で、改めて、それでは、新大学構想についてどういう評価が今されつつあるのかということをまず取り上げたいと思います。
 私がいろいろ見た限り、最もきちんとその構成員の多くの声を集めたのは、A類と夜間の学生自治会のアンケートです。これは、私も学生の経験があるので、大変だなと思いますが、十月一日現在の一、二年時、つまり、新大学が仮に予定どおり発足した場合も都立大学に残るであろう学生の二千三百十五名の総数に対して、回収枚数が千二百十八と過半数を超えるアンケート回収を行った自治会のアンケートが、私どもにも資料提供されました。
 これを見ますと、まず、新大学構想について魅力的だと思うものは何かということで、単位バンクその他ありますが、単位バンクが二四%のマークがついているだけで、あとはほとんど数にならないということで、魅力なしとする評価が六八%を占めている。
 次に、新大学構想について問題があると思うものを幾つでも選んでくださいとなると、一番多いのが、情報がない、学生に対して情報提供がないということで、次に、少人数教育の縮小、トップダウンのやり方、学部編成に対しての批判、こういうものが上位に並んでいる。
 三つ目に、現在進められている大学改革に都立大の現学生の意見を取り入れるべきだと思いますかというのに対しては、九六・三%が取り入れるべきだと答えている。では、この構想に都立大生の声がどの程度反映されていると思いますかと。全く反映されていないが八六・九%、十分されているというのが一・三%しかいない。それから、新大学が発足した後も都立大生の学習環境を最後まで保障するといっていますが、何か不安がありますかという問いに、あると答えているのが七六・九%。
 そして最後の設問が、今回の改革案を総合的に判断して賛成ですか、反対ですかと。反対が八六・五%。
 それから、個々の意見を読みましても、前回の質疑の際に、たしか本部の答弁の中に、学生の声も参考にしたという話があったと思うんですが、本当に参考にしているんだったら、こんな結果が出るはずない。都立大が新しくなったとしても、そこに残る学生の過半数が圧倒的に批判的だということですよ。中身も、それから手続も、情報についても、自分たちの意見の反映についてもですね。こんなことが、やっぱり現実に声が出ているということ自体が、今回のやり方の異常性を示すものじゃないかと思うんです。
 それで、当然本部の方にもこれは提出されていると思うんですが、これについてきちんと受け取って、それをちゃんと受けとめた何か対処を考えているのかどうか、その点をお聞しておきたいと思います。

○大村参事 本部にはお届けいただいているのかどうかちょっとわかりませんけれども、申しわけございません、私は見てございませんが、新聞などで、出したというのは情報として伝わってございます。今ご紹介のあった内容などを見ますと、まさにそうではないかと思っていたところが、そのとおり書かれているというふうに考えてございます。
 都立大学の中では、新しい大学、それから現在の学生さんがどうなっていくかというふうなことについての情報が十分伝わっていないというふうなところから、いろいろ不安があったり、誤解を招いたりというふうなことがございます。私ども、大学の方には、なるべくそういうのを伝えてほしいというふうなことでいろいろお願いはしているところですが、それが十分伝わらない中で、そういうアンケートがとられておりますので、十分中身がわからない中で不安あるいは疑問が出てくるのは当然であるというふうに考えてございます。

○曽根委員 それで、先ほどの答弁で、大学本部の方としては、大学の学長なり総長なりの学生に対する、いわば連絡や情報提供がアンバランスがあって、都立大が悪いんだという話があったけど、では、大学管理本部自体が学生に対してどのような情報提供をきちんとやってきたのか。それから、今後については、では、都立大の先生たちが信用できないというんだったら、本部としてちゃんと提供する用意があるのかどうか。その点はどうですか。

○大村参事 私どもは、教学準備委員会などの状況の、基本的な方針をまた大学の方にお伝えして、それを具体的にどうしていくかというのは、大学の方が、現在の学生を教育する責任がございますので、やっていくものだというふうに考えてございます。
 そういう中では、大学管理本部の方から大きな方針を幾つか出しまして、それに基づいた具体的な現在の学生の皆さんに対する周知をお願いしているところでございます。ただ、九月の掲示につきましても、各大学の学長の中ではかなり、学生に対して心配をしないようにと、何かあったら相談に来てくださいというふうな掲示だったんですが、都立大学総長名の掲示では、何かそっけなく掲示し、何かあったら本部に伝えますというだけであったり、また、今回の十一月の掲示につきましても、私どもが出した通知の中のごく一部をとって、それをそのまま後は張るだけというふうな形でございます。ほかの大学では、具体的に学生さんの状況を見ながら、こういうケースの場合はこうだというふうなことをかなり細かく図示したりしながら掲示をされた。また、いろいろあれば先生たちがそういう相談に乗るという体制をとっているというふうに聞いてございます。
 そういう中で、いろいろインターネットでできないか、場合によっては、個々の学生さんに周知する方法はないかと、都立大学の事務局の方もいろいろ頭を悩ませているところではあるんですけれども、残念ながら先生方の協力がなかなか得られないというふうな状況だと聞いてございます。

○曽根委員 結局余りやる気がないんだよね。大学に任せたといいながら、大学がやらない、やらないと、人の責任にしているというのは、私はとんでもないことだと思うんですよね。
 では、学生さん、正式に本部の方に要請に来たときに、ちゃんときちんと交渉の席を持つのか。どうも今まで、いつも門前払いだというふうに聞いているんで、だったらきちんと、直接来たときには、大学本部としての明確な考え方も示して、それなりにやっぱり要請も受ける、申し入れも受け、また意見交換もするというふうな場も持つように、強く求めておきたいと思います。
 それから、この構想をつくる際に参考にしたという、本部の方の学生の声の調査なんですけど、私がいただいた資料によると、七月ごろに事務局の窓口などで五百件ぐらいでしょうかね、アンケートを回収されていて、その中身を参考にしたというようなことらしいんですが、その中にある、都立大学に入学した動機というのと、在学中に何をしたいと考えているかという、それぞれ主な質問項目、これの上位二つずつはどういう内容になっているか、お答えいただきたい。

○大村参事 現在の学生の生の声を聞いてもらおうということで、各大学の事務局にお願いをしまして、大学の事務局ごとに頭をひねっていろいろ調べていただきました。その中での都立大学のアンケートは、五百名以上の方のアンケート結果が出たということでございますけれども、今ございました入学動機につきましては、一位が学費が安いからということです。二位が自分が志望する学部、学科があるから。大学で何をしたいかにつきましては、専攻の勉学に励みたい、二位が大学の生活をエンジョイしたいという、数字的にはそういう順番になってございます。

○曽根委員 きょうの資料で見ますと、この統計は出ていなくて、学生の声ということでいろいろ個別の意見が書いてあって、そこにはなぜか--ここには、志望の学部、学科があり、その専攻を頑張りたいといっている回答が多いんだけど、そこではなぜか、学生の面倒見がよくないとか、特徴がないとかいう回答が多いんだよね。
 量的には、都立大学を目指したのは、志望の学部、学科があるからであって、これが六割ですよね。ほかの大学は私もよく知らないけど、五割以上ですよね。それから、専攻の勉学に励みたいというのが六五%近いわけですね。にもかかわらず、今、面倒見がよくないとか、特徴がないというのが、当局に資料をお願いすると出てくるというのが、私、すごく恣意的だと。前回は、つまみ食いじゃないかって申し上げましたが、実態もそうだと思うんですよ。
 で、今いる学生の少なくとも過半数の人たちは、専門で学べる志望の学部、学科があるからこそ入ってきたし、またそれで勉強したいといっているわけですよね。それがアンケートに出ているわけだ、皆さんのつくったアンケートでも。にもかかわらず、目指している方向はどちらかといえば、それぞれの専門を深く学ぶというよりは、都市教養というような形で割合浅く広くというふうにいっちゃ悪いかもしれないけれども、教養的なものを重視する方向に進もうとしているが、これが本当に学生の声を生かした改革の基本方向としてなっているんでしょうか。

○大村参事 このアンケートを単純に集計した結果を新しい構想に生かすということではなくて、新しい大学をつくるために、その中からいろいろな声、いろいろなアイデアを得ているわけでございまして、これには、そのほか各界からのヒアリングとか、あるいは受験産業から、今の受験者の方たちはどういうニーズがあるかとか、そういうものからさまざまなものを挙げたものでございます。
 当然、現在都立大学に在学する学生さんが、現在の自分の専攻の勉学に励みたいと思うのは当然でございますので、これはこれでいいんですけれども、では一般的に今度新しい大学をつくるときはどうするかということでございますので、そのときに参考にした内容などにつきまして今回資料に挙げさせていただいてございます。
 なお、このような現在の学生さんの声なども考えながら、今回、新しい大学ができたときに、並行して都立の現在の大学も平成二十二年まで、そういうことで、現在の専攻も含めて平成二十二年まで存在できるような形、いきなり新しい大学に全部切りかえるのではなくて、並行した形で現在の専攻も残すというふうなことにも参考にさせていただいてございます。そういうふうなことでございまして、主なものを資料に挙げたということで、必ずしも数の大小だけでいろんなことを判断していくものではないということでございます。

○曽根委員 最後にいったことは重要です。私ね、おかしいな、おかしいなと思っていたんですよ。つまみ食いだというのが本当にはっきりしたと思うんですけど、つまり、今の学生が求めていることを、量的にも質的にも正面から受けとめて、それを改革に生かすというんじゃなくて、結局は、皆さんの考えている改革の方向に都合のいい学生のアンケートの答えを拾い集めて、ここに改革の面の声があるんだといって、あなた方は取り上げている、こういう実態ですよね。だから、数の問題じゃないと。そうすると、結局は、学生のアンケートを、都合のいいところを利用しているといわれても仕方がない実態だと思うんですよ。
 それから、もう一つ、じゃ、学生のもっと外の都民や、都立大学をこれから目指して、新しい大学になっている都立大学を目指してくるであろう、そういう人たちの声はどうかということでも、私は決して期待が広がっているという状況じゃないと思うんですね。例えば受験生や家族、それから受験指導の先生方、こういう人たちの声は聞いているんでしょうか。それからまた、どういう傾向にあるんでしょうか。

○大村参事 トータルとして受験生の動向などを把握している受験産業などにもヒアリングを行いまして、現在の学生の傾向、そしてそれが個々の細かい分野の専攻というよりも、現在の時代は複雑怪奇な時代でございますから、幅広く学際的に学びたいとか、かなり柔軟な学び方をしたいとか、そういうふうな声がかなり強いというふうなことまでも含めまして参考にさせていただいてございます。

○曽根委員 具体的に受験を考えている人たちが現実にはもっと大変な具体的な心配を持っているということを本当はつかんでいるはずなんですが、私のところに来ている話でも、十月二十八日に東京都の高等学校進路指導協議会と関東地区高等学校進路指導協議会の共催で、大学見学会が都立大学で開かれた、高校の進路指導教員四十名近く参加したということで、管理本部の方も出たと思うんですけれども、そこでいろいろ、時間切れになるぐらい質問や不安がいろいろ出て、その中では、例えば前回の委員会でもどなたかおっしゃっていましたけど、何ですべて都市という、都市何とか学部という冠がついているのか、これでは、大都市に関係することしかやらないと思われて、都立大で積み上げられてきた学問の蓄積が曲解されてしまうのではないか、学部構成を見てがっかりしたという意見だとか、生徒が学部の名前を見て選ぶ上で中身がわからないのが心配だとか、B類がなくなってしまうのは、そこに希望している生徒もいるので困るとか、こうした疑問の声がほとんどだったというふうに聞いているんです。こういう事実、当然ご存じのはずなんですが、いかがですか。

○大村参事 当日、ここに、後ろにおります私の部下が行ってまいりまして、その報告を受けた限りでは、そこに書いてあることと若干というか、かなり違ったイメージでございます。今回、そこで説明した内容は、八月一日に発表させていただきました新規構想でございますので、学部の内容につきましてまだ詳細に決まっていない段階でございます。そういう中で、進路指導の先生たちは、実際には、どういう中身が学べるコースがあるんだろう、どういう試験科目があるんだろう、そういうのがわからないとなかなか指導はしづらいなというふうな声は聞いたというふうなことで、これについては早急に出したいというふうなことで行いまして、逆に、不安や不満の声というよりも、そういうふうな形でのお話があったということでございますので、若干ちょっとニュアンスが違うというふうに聞いてございます。

○曽根委員 大村さん、それだったら、さっき私、受験指導の先生の声を聞いているかとわざわざ聞いているんだから、いえばいいじゃないですか、最初に。いわないで隠すから、あなたが今おっしゃったニュアンスが違うというのだって、もう信用できなくなっちゃうわけですよ。まあ、いいですよ、もう。
 これは、正確な記録があるんだったら、後で出してもらいたいんですよね。これは資料をお願いしておきますよ、次回にまたやりますから。
 私は、今一番心配しているのは受験を予定している人たちなので、しかも、それを指導している先生たちですよ。で、受験の要項はまだ出てこないわけで、見学会はもうやらなきゃならないというか、やった。で、非常に抽象的で一般的な新構想の段階で話を聞く。それだけでも相当疑問が出るというのは、それは部分的にお認めになったので……。
 しかも、その中身はどうかということでいうと、やっぱりこれについても多くのところで疑問の声が出ている。これはむしろ、大学に今いる人たちの圧倒的な声は、これまでの都立大学の基本的な学部、学科の構成を残して検討してきた、七月までの検討の経過に立ち戻るべきだという声が、私の知る限り圧倒的だと思うんですね、都立大学の中では。この点はやっぱり受けとめるべきだということを申し上げておきたいと思うんです。
 じゃ、その構想は、大学生の多くの声を聞いたのでもなく、また都民の声も今回集めていない。ですから、結局どなたかが--何か、この間の十一月一日に都民の会が結成されたときに、学生自治会の委員長さんがおっしゃっていたようなんですけど、要するに、知事が、学生のためなんだといっているけれども、実は自分の理想の大学をつくるということにすぎないんじゃないかというふうに発言したそうなんですが、私もこれは当を得た今回の中身だなというふうに思わざるを得ないと思うんです。
 これに対して、知事や管理本部の皆さんが進めようとしている今の大学の改革に対して、今の都立大学は、じゃ、どう評価をされているのか。それを大きく、全く新しい大学というふうな知事のいい方でいうように、変えるほどの、要するに古くさいものなのか、価値の薄れたものなのかということもちょっと問題にしておきたいんですけれども、現都立大学の社会的評価という点で、これはいろんな角度からの評価はあると思うんです。ただ、一般的にビジネス界だとかそういうところの評価の中で、また都民の評価の中で、都立大学は共通してどういうところが評価が高いのか、低いとすれば、どういう点が評価が低いのか、この点を管理本部としてはどうとらえておられますか。

○大村参事 初めに、先ほどの件につきましてちょっと補足させていただきますと、先ほどは十六年入学者のための進学説明会で、私どもの職員が行って、十七年に開校する新大学についてもついでに説明した状況でございます。したがいまして、受験を指導している先生たちの意見を聞く会ではなかったというふうなことでございまして、そこでは、そこでいわれたような、今先生がおっしゃったような内容について、私どもの職員は聞いていないというふうにいってございますので、ちょっとニュアンスが違っているところがございます。
 それから、今のお話、評価のところでございますけれども--ちょっとお待ちください。
 現在の評価でございます。都立大学の評価につきましてですが、大学受験の面では難関校というふうにいわれておりまして、比較的偏差値が高い。ただ、それに比べまして、その併願校になっています有名私立に比べまして、社会的、一般的な認知度が必ずしも高くない。大学としての存在意義が必ずしも明確になっていないためではないかというふうなことを考えられてございまして、特に、入り口では難関校ということですが、出口、卒業した後どうなっていくということが余りはっきりしていない大学というふうに評価されているのではないかというふうに考えてございます。

○曽根委員 やっぱり管理本部の立場に立った評価。一体どこでそういう評価が出ているのか知りたいぐらいですけど、私、一番新しくて具体的な評価を、ビジネス界でいうと、「ダイヤモンド」という週刊誌があって、ここはこういうのをやっているらしいんですけど、「ザ・大学ランキング」十月二十五日付ですから、最新の大学のデータ。受験などに活用する、もしくは、これはビジネス界の雑誌ですから、そこの卒業生の就職だとか採用に参考にするんだと思うんですね。
 ここの中でいわれていることは、もっと具体的なんですね。例えば都立大学が最も評価を受けているものは、第一位というのがあるんですけれども、これは、この五年間に文科省が出している科研費の伸びを見ているわけですね。都立大学は二〇〇%、つまり、この五年間で文科省からの科研費が二倍になったわけですね。私は、改革論議も恐らくそういう刺激にはなっていると思いますよ。そういう意味では、改革論議というのはあってよかったと思うんですけど、そういう意味で、先生たちが文科省の評価につながる科研費を、ちゃんと取るべきものは取ろうという努力も、この間されてきた。あれ、取るのは大変らしいんですけどね。それを五年間に二倍にふやしたというのが、全国でトップなんですね。ほかにも二〇〇%が何校かありますが、これが一番評価のポイントになっていて、それから、少人数教育というのがあるんですね。先ほどちょっと話の出た一先生当たりの学生数。これは、この「ダイヤモンド」によれば、一教員当たりの学生数は少ないほどいい大学、つまり手厚い教育が行われている大学という評価なんですよ。そういう点でいうと、都立大学はトップテンに入るというぐらいの高い水準をやっぱり示しているということですね。
 もちろん、私もちょっといろいろ調べてみたんだけれども、大学の予算自体が学生数に対して決して多いわけじゃない。だから、先生の数、人件費を含めた大学全体の予算が決して膨らんじゃって大きいというわけじゃなくて、つまり、例えばほかの事務職員の方なんかは、率直にいって、例えば大阪府立大学に比べて相当少ないですから、事務職員の方々のいわば人数を犠牲にしながら、学校の先生を、大学の先生をふやして、学生への手厚い教育の体制をつくっている。よしあしありますけど、そういうことが少人数教育としての評価につながっているんです。ですから、マイナスじゃないんですね。これはビジネス界でも評価はむしろ高いわけですよ。
 そういう点が評価されているとか、それから、司法試験とか国家公務員試験とか公認会計士等々の資格取得も、全国百四十五大学の中で十五位ということでトップクラスに入っているということなど、産業界、社会全体に対する貢献度という点でも、総合的に見て、都立大学は、大学らしい大学という点で総合評価の非常に高い大学ということが、この「ダイヤモンド」などでも評価が得られているという点は非常に重要だと思うんですよ。
 それから、もう一つ例を挙げますが、昨年、たしかこの委員会で取り上げられたようなんですけれども、「nature」という雑誌に論文が載ったという方がいて、私じゃないんですけれども、たしかほかの委員さんが取り上げて、すばらしい先生がいるという話がありました。その研究者が、今、外国の大学に客員研究員として、ことしの三月に都立大学をやめて、移られているんですね。その方から、ほかの委員さんも来たかもしれませんが、私あてにメールが来ていまして、率直な意見が寄せられているんですよ。これを読んで、私、愕然としたんですが、この方は都立の人文学部出身なんですね。で、学生と大学院合わせて九年間、人文学部に学んで、助手として二年間勤務した。で、彼の意見ですが、都立大学は評判どおりのすばらしい大学で、その最大の特徴は少人数教育であると。教員と学生との距離が非常に近く、教員は一人一人の学生の特徴と興味を把握してくれていて、きめ細かな指導を受けられたというようなことで、自分が自由に自分のやりたい研究をやることができたのも、まさにそういう大学の中だったからこそだ。だからこそ、評価の高い「nature」誌に掲載されるような革新的な発見をすることができたと信じている。これは私個人の成果ではなく、都立大学が革新的な研究を生み出す環境を持っていたことによるんだ。だからこそ優秀な教員が集まり、優秀な学生が集まったんだと振り返っている。
 ところが、なぜ、このすばらしい大学を彼はやめざるを得なかったかというところが、後でまた書いてありまして、つまり、改革の波に巻き込まれて、研究時間を割かなきゃならなくなってしまった。改革といっても、結局は学部教員の縮小整理であって、何らシステムを新しくするわけでもなく、全体が少ない人数に多くの仕事をやらせるという体制に移行することだった。それで、自分の研究条件を確保するために、万やむを得ず離れたということなんですが、しかし、去った後も、この大学のこの八月一日以降の動きも、外国の大学でも全部つかんでいまして、彼は、今後の都立大学の動きを非常に危惧しているわけです。
 こうした、現実に人材流出が起きてしまっている。ここの委員会でも取り上げたほどの優秀な人材が、こうやって流出して、それでもなおかつ、もとの大学を心配している。この声にやっぱりきちんとこたえるのが--その声にあったように、今の都立大学の本当に一番大事なところをいかに守って、その上に改革を進めていくかということが、まさにこのメールは象徴していると思いますが、これをどう受けとめますか。

○大村参事 「nature」に載ったのは、ちょっと人文学部の先生が載ったことについてはわかりませんで、生物の先生が前に載ったという記事はあれしてございますけれども、いずれにしましても、少人数教育というふうなことを評価されている面も、研究者の方はあろうかと思いますけれども、その一方で、卒業する学生の就職率、あるいは卒業した後の進路把握率、これは極めて低いということにつきましては、「ダイヤモンド」とは別の雑誌でもありました。やはり今、学生さん、入学したときに一番心配なのは就職だと。これをきちっと体制をとれ、把握するということが重要であるというふうなことも述べられておりました。
 先ほどちょっといい忘れましたけど、受験産業やいろんなところに聞きましても、やはり入っただけでなくて、その後どうするかというのを先生たちが真剣に考えてくれる、就職も含めて考えてくれるという部分が大事だというふうに考えてございます。
 確かに、大学院に残り、さらに教員になる、研究者になる人については、少人数教育の方がいい面もあるかもしれませんけれども、大学の使命はそれだけではなくて、大部分は通常に四年間、あるいは修士も入れて六年間教育をして、社会に出す。そして、社会でそれぞれで活躍していただくのが大事でございます。そういう意味では、基礎研究も重要でありますけれども、そういった社会に出て活躍する人材を育成する、これも大事な使命でございますので、そこのところは大事だと。今度の新しい大学の構想では、そこのところを重視していきたいというふうに考えてございます。

○曽根委員 都立大学、先ほどいいましたように、手厚い教育体制をしき、かつ大学院大学という位置づけというのは、つまり、学部と同等ぐらい、またそれ以上に大学院の院生の育成にも力を入れている。これは私、いろいろ聞くと、やっぱり大学の先生を目指す、研究者を目指すという方々が、都立大学の場合には、研究、勉学の環境として非常にすぐれているというふうに声をそろえていっているんですね。
 例えば、人文学部の院生の方々が、この間たくさん来られて、話を聞きましたが、共通して、要するに院生の場合、誤解を受けやすいんだけれども、留年とか単位が足りなくて卒業がおくれているんじゃなくて、自分の研究者としての磨きをかけるために、大学にいられる期間に、例えば何年もかけて外国に留学をするとか、語学の習得、資料のいわば研究、こういうものに膨大な時間のかかる研究者への道をきちんと歩むために、かなりの年月、大学にとどまって頑張っていくという形が多いらしいんですね。そのためにも、二十二年という期限の問題はあるんですが、後でいいますが、こういったあり方、これも大学としての一つの特徴なんですよ。
 先ほど、大学らしい大学といいましたけれども、確かにビジネス界にどんどん人材を送り出す、実業中心の大学というのはあるし、恐らく知事もそういった方向を考えておられるんだと思うんですが、目新しさを追う余り、今まで都立大学がつくってきた貴重な信頼の蓄積というものを投げ捨てて、例えば、都市という名前だけ冠したこの学部名や、ツーリズムとか、そういう実学重視の流れにおもねっていくとするならば、本当に社会にも産業界にも貢献する知的なリーダーを育てる土台を失ってしまうのではないかというのが、私の最大の心配です。
 これは卑近な例としては、中国で先日、日本人留学生が、外国文化への余りの無理解のために、国際問題になったわけですよね。やっぱりこういう問題を起こさないためには、本当の意味で諸外国の異文化と理解し合える力を持った知的なリーダーが日本には本当に足りないというふうに、私はこの事件で痛感したわけです。
 そういう点では、都立大はまさにその特徴を生かす、物すごいすばらしい財産を持っているということを強調したいと思うんです。
 それでは、現学生、院生の条件保障の問題をちょっと最後にやっておきたいと思います。
 この点では、先ほども質問があって、相当細かい答弁がありましたが、問題は、二十二年で現大学打ち切りとなれば、当然それにこぼれてしまう学生が出るわけです。学生だけじゃなくて、院生の場合はもっと大変で、院生は少なくとも再来年度はないわけですね。スタートできないということがはっきりしているわけですね。仮に十八年度スタートだとしますよ。そうすると、それから二十二年まで六年しかないわけだ。そうすると、院生は修士二年のマスター三年ですから五年で、あと一年しかないわけですよ。留学でもすれば、もうオーバーしちゃうわけですね。ですから、私は、先ほどいったように、留年とか単位不足ではなくて、まじめに研究しようと思って、都立大で残って研究、勉強しようという学生にとって、院生にとって大変なことだと思うんですね、二十二年で切られるというのは。その後に自分の居場所が残っていない。留学生が帰ってきたら場所がないというようなことも起こりかねないわけですよね。
 これは明確に、開校の説明のときに、学生の皆さんに対して荻上前総長が、留年した学生も必ず最後まで面倒を見ますと約束したということははっきり聞いていますので、この約束は守れないということになりますよね。その点をはっきりさせておきたい。

○大村参事 答弁の前に一点だけ。
 十八年度にできます新しい大学院は、新しい大学の方の大学院でございまして、二十二年までというのは、現在大学院に在学している皆さんのいる、都立大学なり科学技術大学の現在の大学が二十二年までということです。十八年に大学院に入った方は新しい大学なので、それからずっと存在していますので、そちらの方は……。

○曽根委員 十七年が最後の年度でしょう。

○大村参事 十七年は新しい大学です。

○曽根委員 大学院。

○大村参事 大学院は、今の構成と同じですけれども、新しい大学の大学院ですから。ですから、十六年入学者については、今の大学の大学院ですので二十二年までですけれども、十七年入学者については、新しい大学の大学院なんですが、構成だけは現在の大学の大学院。大変わかりにくくて申しわけございませんけれども、そんな状況でございます。
 そういうふうなことでございますので、現在いらっしゃる方、これを中心に答弁させていただきますと、これについては、先ほど申しましたように、学部でいうと四年、それから修士でいうと二年、あるいは博士ですと三年が標準の期間でございますけれども、基本的にはそういうふうなものでございますけれども、やむを得ない事情でいろいろ残ったりとか、あるいは休学をしたりというふうなのが出てくるケースが多少あると思います。そういうふうなケースを見ましても、二十二年度まで、まず今の大学として存在する、そうすると七年間あるということでございます。
 そして、実際、今の統計数字を見ますと、博士課程で七年間を超えていらっしゃる方は十名でございます。これは全員都立大学でございます。それから、昼間課程で七年間を超えて在学されている方は十一名というふうなことでございます。この中には、先ほど申しましたように学業不振者などもございますので、これについては、これからいろいろしりをたたいたり、いろんな補講をする。あるいは、経済困難者で一時休学をするとか、さまざまな事情があるところでございます。これについては、さまざまな事情を、個々の指導している先生たちに指導していただいて、なるべくこの二十二年、現在の都立大学あるいは科学技術大学が存在する期間中に卒業できるようにしたいというふうに考えてございます。
 ただ、それでも残っちゃった場合はどうするかというのは、また個々の事情に応じて、新しい大学院への転入その他の措置をとるというふうなことでございますので、基本的には、今いる在学生についていろんな形で保障するということについて、約束をしたことについてたがうというものではございません。
 なお、国立大学などでは、新しい大学ができますとそこに全部移ってしまうので、卒業証書、これにつきましては新しい大学の名前でしか出ない。図書館情報大学に入学していたはずなのに、いつの間にか筑波大学と統合されると、図書館情報大学の課程の修了の名前のは出ますけど、名前は筑波大学卒業になってしまう。あるいは、今回、東京商船大学と水産大学が一緒になりましたけれども、商船大学にあこがれて入った方は、商船大学名の卒業証書がもらえないわけでございますが、今回、私どもが考えた二十二年までは、都立大学なら都立大学、科学技術大学なら科学技術大学の卒業証書が出るということで、学生さんのいろんなニーズにもこたえているというふうに考えてございます。

○曽根委員 そうすると、やっぱり前総長が学生に直接約束したことは守れないということだよね。それを聞いているんですけれども、いろいろ別の答弁したんだけれども、それを確認しておきますよ。
 それから、さっきの話はちょっと気になるので、また後で機会を見つけて細かくやりたいんだが、つまり、十七年度の大学院入学生は、行くその研究室とか指導教官は今の体制の教官のところに行くんだが、研究室に行くんだが、翌年から新しい大学になれば、新しい大学の院生なんだからということで、その変更の中に組み込まれるということになると、一年で自分の居場所が変わるということになりますよね、新しい大学の院生だとなるとね。古い大学の院生のままならば、それは古い大学の延長部分に入ってくるんだろうけど、それはちょっと気になるので、後でちょっと確認させてください。(大村参事「今、答えても……」と呼ぶ)いいですか。じゃ、お願いします。

○大村参事 最初に、前段の前の総長のお話、荻上総長が何か保障すると説明したのにつきまして、大変申しわけございません、私ども、いろいろ調べたんですけれども、学生の説明会の中で、B類の学生について保障しますよというのは聞いたんですけど、それはありましたけれども、それ以外についてはございませんでした。
 先ほどのような形で、最後まで保障するというふうなことで、いろいろ面倒を見ようと思っていますので、荻上先生のいい分について、それを否定したということにはならないというふうに考えてございます。
 それから、十七年度と十八年度で、新しい大学、両方とも新しい大学なんですけど、大学院の構成は変わるんですけれども、十七年度に入学した大学院生は、十七年の構成のままで修了まで、その二年間なり、博士三年なりでは、その研究科が構成される形になります。暫定的にそれまでありますので、翌年入った人と、ちょっと研究室なりの名前が、同じことをやっていても変わってしまったり、ちょっとずれるというふうなことですが、十七年に入ったときの研究科がそのままそれまで残るということで、ちょっとわかりづらくて申しわけございません。そんな形でございます。

○曽根委員 その部分は、その当事者になってみれば非常にわけのわからない話になりますので、後でちょっときちんとやりたいと思います。
 それで、年限が切られているという問題だけじゃなくて、実際にその指導教官がいなくなっていくということがあり得るわけですよね。特に人文関係ですね。先生はどんどん減っていくだろうといわれているわけで、恐らく現実にそうなるでしょう。半分ぐらいになっちゃうということですよね。
 そうすると、指導教官がいなくなるということが、学部生ももちろんですが、院生にとっては決定的な問題になるわけで、そういう点でも、私は、大学院生の勉学環境を保障するというのであれば、指導教官がこの改革のために大学を去ってしまうとか、どこかに動かなきゃならないとか、何とかセンターに押し込められるとかいうことがないように、最大限、大学の院生との指導関係では配慮が必要だと思うんですよ。このことは、どうせいい答弁が来ないから、要望しておきます。
 最後に、院生の人たちは、外国人もいるわけです。韓国とか、私のところにも幾つかの国の学生から、ちょっと日本語としては、てにをはがおかしいなと思う文章ですが、切々たる文書が来ました。つまり、指導教官が仮にいなくなり、自分のいるべき大学院の場所が実質なくなった場合、期限前でも、もう自分の研究テーマがなくなれば学生としてやっていけなくなる。そうすると、やっていけなくなれば自動的に帰国になるわけですね、留学生資格で来ているわけですから。これは大変な問題だということで、当事者としての危惧の念が示されていました。
 こうした院生の声は最大限尊重してもらいたい。前回まで、学生についてはいろいろ話がありましたが、院生について、少なくとも当事者の要望をちゃんと大学本部自体が聞いて、その改革の中にもその要望を尊重するという姿勢は示してもらいたい。いかがでしょうか。

○大村参事 まず、新しい大学につきまして、その大学のコンセプトに賛同できる方については、全員新しい大学に移行していただくとともに、兼務をして、二十二年までに残る現在の大学の教育も引き続き担当していただきます。したがって、新しい大学でどの学部、あるいはどのセンターに所属になろうと、現在の大学の大学院なりを担当していれば、その方が、その学生がいる限りその面倒を見るという体制ができておりますので、それについてはやってございます。
 ただ、途中でいろんな事情で、定年退職も含めまして退職される教員があると思いますけれども、こういうふうなことは通常でもあるわけでございまして、それについては、同じ学科やその他の周りの教員なんかも含めまして、どうフォローしていくかというのを先生たちに考えていただくというふうなことで、その学生をきちっと育てていきたいというふうに考えてございます。
 なお、先ほどちょっと一点だけ、平成十七年の新しい大学につくる大学院は現在の構成なんですけれども、この現在の構成でやるのは二十二年まででございます。したがって、二十二年以降になる場合は、新しい十八年以降の構成の方に今度移っていただく必要がありますので、そこのところについてはちょっとわかりにくいので、後で細かく先生の方には個別に答えさせていただきます。失礼いたしました。

○曽根委員 後で細かくやりましょう。本当にわからないな。
 それで結論としては、都立大学、ここまで来るのに、これだけの国際的、国内的評価、ビジネス界も含めた社会的名声を獲得するのに半世紀かかっているわけですね。この半世紀、私は、ようやく花開いてきたところだと思うんですよ。特徴がないとかなんとかいうことは、昔、聞いたことがありますが、しかし、今よく見てみれば、非常に評価は高いわけですね。科研費も伸びている。国としての評価も高い。
 これが、いわば知事と、知事が選んだ少数の人たちでつくった非常に一方的な、都市にこだわった構想のために、全く新しいものというので一たん壊されて、この知的財産に取ってかわるものができるのか。それがまた都立大学にふさわしいのか。それから、施設だけではなく、教員や学生、院生といういわば人間の集団が日々勉学、研究活動をしている、そういう中で、この強引なやり方が通用するのか。それから、最終的には、都民がそんなことを本当に期待をしているのか。一つ一つ考えてみれば、いずれも知事や本部の説明は、私は、説得力が本当に欠けていると思うのです。
 まだ遅くはないので、都立大学総長を初めとして多くの関係者が声を上げているように、やっぱりレールを敷き直して、ルールのある都立大学改革の道、四大学それぞれについても、それぞれ本当に統合がふさわしいのかどうかも含めた論議のやり直しが必要だというふうに、私は強く申し上げておきたい。
 科学技術大学、先日、見に行ったんですよ。施設の耐震改修はするんですかね。ただ、体育館とか、さびが出ちゃって大変です、あれ、施設はね。新しいのは交流センターがありますけれどもね。
 それと、科技大は首都圏の中で数少ない工学系の単科大学で、しかも公立の大学というのは、あと高崎工業大学ですか、があるぐらいで、都内にあるのは唯一らしいんですね。そういう意味でも貴重な存在で、本当に都立大学と統合しなければその存在価値を伸ばせないのかどうか、私、その点もまた疑問になってしまったんですね。
 そういうことも含めて、本当の意味でこの大学改革が都立の四大学それぞれの魅力を高める方向に進むように心から期待をしまして、質疑を終わりたいと思います。

○山口委員 ちょっと重なる部分も多少あるかと思いますが、同じく新大学構想について何点かお伺いします。
 今まで検討されてきた大学改革構想が、従来の検討を行ってきた設立準備委員会のメンバー、大学当事者や議会に周知されないまま大幅な転換を行ったことは、余りにも非民主的な手段だったといわざるを得ません。当事者である大学職員や学生を初め、さまざまな立場の人たちから、今回のトップダウン的な都の変更の仕方に対して批判の声が上がっています。都に対しても、抗議声明、意見表明、また公開質問状などが出されていると思いますが、書面を含めた回答など、都はどのような対応をしてきたのか伺います。

○大村参事 これまでの検討を突然というふうなことでございましたけれども、検討しているということにつきましては、既に、例えば議会でありますと六月の第二回定例会で、知事が所信表明の中で、検討していると、八月には、夏には新しい大学の構想を出したいというふうなことで申しておりました。また、従来の準備検討組織に対しても、見直すというふうなことをいってございました。それについて、実際の中身が八月一日に発表されたというもので、全く周知されないままということではないというふうに考えてございます。
 なお、学生等から新大学に対する質問状が文書で届けられておりまして、これらに対しては、それぞれ内容に応じて、所属の大学その他において対応するという部分で今やってございます。
 また、教学準備委員会で方向が決まったものにつきましては、大学を通じて順次学生の皆さんにも周知しておりますが、残念ながら、大学で周知を十分していない部分がございまして、学生の皆さんに不安あるいは誤解が生じている部分があるのが残念でございますので、これにつきましては引き続き周知をして、誤解のないように、不安のないように過ごしていただけるようにしたいというふうに考えてございます。

○山口委員 大学において対応しているとのことですけれども、大学管理本部として打ち出した新大学構想に対する書面での質問に対して、きちんと対応すべきではないでしょうか。説明責任を果たすべきですし、このようなやり方が、学生や教員などに不信を招いていると思います。
 確認させていただきますけれども、では、書面での回答はしていないということですね。

○大村参事 大学管理本部にはたくさんの文書であったり、メールであったり、電話であったりのお問い合わせや何かが来ております。これについて、大変申しわけないんですけど、一つ一つに個別に回答するということではしてございませんで、その中身で、必要に応じて検討した上で、各大学を通じて検討内容を周知させていただいてございます。
 そういう意味では、一方的に送ってこられて、何日までに回答せよといわれましても、ちょっとそれには応じかねる部分もございますので、そこについてはご理解いただきたいと存じます。

○山口委員 応じかねるというところが、応じかねるならかねるなりのやり方があるのではないかと思うのですが、このやりとり、何度やっても同じかと思います。
 次に、大学教員に、新大学における新たな構想への参加を、積極的賛成を前提とし、検討事項の守秘義務を課すという同意書を示したと聞いていますが、その意図について伺います。

○大村参事 現在、新しい大学の設計をするために、外部の専門家と、それから都立の大学の先生方で、教学準備委員会というのをつくってございまして、この準備委員の方については、新しい大学の構想をご理解いただいた上で設計しなければいけませんので、新しい大学の内容に対する同意と、それを、検討途中でございますので、それまでは口外しないようにという内容の承諾書をいただきましたが、今、大学の先生全員に対して、具体的なカリキュラムの設計をお願いしています。そこでお願いしているのは、新しい構想に同意ということではなくて、新しい大学でいったら自分はこの立場にあるから、そこの立場を理解した上でカリキュラムの設計に参加しますと。ただ、これについては、検討途中のカリキュラム内容について誤解を招くといけませんので、また自由闊達な議論をしていただく必要からも、ほかに口外しないようにという趣旨はございますけれども、そういうことで、全員の先生に新構想すべてに賛成した上で参加してくれという内容ではございません。
 なお、先ほどの部分でございますけれども、外部に検討段階の情報が漏れますと、誤解を招くとともに、それぞれの分野で自由闊達な議論をしていただき、自分の大学に戻ったときに、無用な周りとの摩擦が出てもしようがありません。むしろ新しい大学での理想的なカリキュラムを設計していただくためには、隣の研究室の先生の部分の学科、それがこれから伸びていくんなら伸ばしていこうと。その先生の顔を思い出すんじゃなくて、その学科の内容を見ながら検討していただく。あるいは、この分野を縮小してでも、こっちが要るんじゃないかというカリキュラムをつくるときには、それを現在担当している先生たちの顔を思い浮かべるのではなくて、そのあるべき姿をやっていただくために自由闊達な議論をしていただく。そういうふうなことのために、その場の検討はその場でやりまして、大学に戻って、あいつはこんなことをいってたよというふうなことを口外するのでは、そういった議論はできませんので、そういった趣旨から、他に口外しないようにというふうなことを求めたものでございまして、これについては、公表できるときは当然公表できるため、口外しないようにというものでございまして、社会人としての当然のマナーを文書化したものであるというふうに考えてございます。

○山口委員 誤解を招かないため、自由闊達な議論を妨げないためといって、それでも、こうした閉鎖的な進行方法で、改革への理解や合意がとても得られるとは思えないんですね。当事者との協議の場を持ち、公開すること、それからまた、都立の大学という立場から、都民の意見反映など、ぜひ再考して、設置者としての説明責任を果たすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○大村参事 教学準備委員会には、外部の専門委員、それに現在の都立の大学の先生方も加えまして検討を進めております。そして、その検討状況につきましても、現在の都立の大学のすべての教員に情報の共有化を図ってございます。それをもとに、すべての先生に、カリキュラム設計に参加してくださいということを要請しているところでございます。
 また、都民の意見などにつきましては、東京都大学改革基本方針の策定の際にも求めており、また、この構想はこの基本方針を見直したものではないので、今回、改めての意見募集はしてございませんけれども、それ以降、いろいろ発表してございますので、説明責任については十分果たしているというふうに考えてございます。

○山口委員 その教学準備委員会で検討を進めているということですけど、どのような検討がされているのか、教学準備委員会の議事録の公開はどのようになっているのでしょうか。
 また、経営準備室が設置されていると聞いていますが、その人選、あわせて進行状況について伺います。
 それから、準備室となっているんですが、その位置づけについても教えていただけたらと思うんです。

○大村参事 まず、教学準備委員会でございますけれども、これについては、自由闊達な議論をしていただくために、議事録を特に作成はしてございません。ただ、これにつきましては、それぞれ決まったものについては決まった段階で公表しておりますし、また、物によっては各大学の先生限りでというふうな形、そして、さらにそれを検討してフィードバックして、決まったものについては、また社会に対して公表していくというふうなことで考えてございます。
 この教学準備委員会では、この新しい大学では四つの学部を設けることが決まっておりますが、その学部のもとでの具体的なコース、教育組織、教育課程、入試方法などの検討を行ってございます。
 また、経営準備室につきましては、弁護士、公認会計士、また大学管理本部職員で構成し、法人の運営組織、人事給与制度、財務会計制度等の検討を行っているものでございます。

○山口委員 どう考えても余り情報公開がされていると思えないんですけど、検討の場が非常に密室的ということで、今後も、準備段階での議事録、記録といったものはつくらない方針ということですか。

○大村参事 これは今、具体的に、例えば入試方法で何科目の何教科、あるいはどうしようとか、あるいはカリキュラムをどう設計していこうとかいうことですので、これを自由闊達にいろいろ議論していただくというふうな形でやっていますので、特に議事録をつくるというふうな会議ではないというふうに考えてございます。
 ただ、これらについては、決まり次第、決まった内容はこうだ、あるいは、こういうふうに決めたいけれども、今ある都立の各大学ではどうだろうとフィードバックをしたりすることによって、今の都立の大学の教員の皆さんにも周知し、またそれをフィードバックし、そしてある程度のものが固まった段階では、また社会の皆さんにも公表する内容に固めていくというものでございます。

○山口委員 では、資料にもありましたけれども、今後の新大学設置に向けたスケジュールですが、議会の審議も含めて、どうなっていくのか伺います。

○大村参事 新大学設置に向けたスケジュールといたしましては、なるべく早い時期に、新しい大学の入試の内容なども含めました大学概要を発表したいというふうに考えてございます。
 また、平成十六年四月に、文部科学大臣に新大学の設置認可申請を行うというふうな手続を進めていきたい。
 また、十六年度には、法人の定款、中期目標について議会で審議をお願いするとともに、十六年度中には、今ある四つの都立の大学についての廃止条例というふうなことを議会でご議論いただくということが必要になってまいります。

○山口委員 では、在学生の修学を保障する経過措置のあり方を伺うとともに、次期の受験生に対する新大学構想の周知はどのように行うのか伺います。

○大村参事 現在、都立の大学に在学している学生、院生につきましては、卒業まで、基本的にはその課程を修了するまで、現在の大学が責任を持って教育できるように対応するということで、基本的には、先ほどあれしていますが、学部四年、修士二年、それから博士は三年ということで、それぞれの年限が決められておりますけれども、それを何らかの事情で超えて留年をしてしまったり、あるいは休学をしてしまったりする学生もいるというふうなことも考慮いたしまして、平成二十二年度まで現在の大学を存続させるというふうなことにいたしました。この経過期間が最も短くなる学生でも七年間はございますので、この間に卒業できるように、そして、そこの間でどうしてもそれが十分できなかった場合は、新しい大学への編入などの個別指導を行うというふうに考えてございます。
 また、次期の受験生に対する新大学の周知につきましては、現在取りまとめをして、近々発表できればと思っております新しい大学の構想、概要につきまして発表させていただいて、それに基づきまして、受験生あるいは進路指導の先生、保護者の方向けの説明会を繰り返し、また、新たな部分ではいろんな説明会などをやることによりまして周知を図っていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 済みません、ちょっと前後しちゃったんですけれども、二〇〇四年の四月に大学設置認可申請するということでしたけれども、文部科学省への事前相談の状況と、文科省からの何か指導の内容があれば、伺います。

○大村参事 文科省の正式の規定では、四月に設置申請をすればいいということになってございますが、役所でございますので、事前にそういうふうなものをある程度持ってこいというふうなことがございまして、事前相談の制度がございます。
 これについては、現在、認可申請のための事前相談に向けて、さまざま書類をつくってございまして、各大学の先生などにも、カリキュラムの具体化などを含めて、その資料をつくっていただいているところでございます。そういう意味で、事前の相談に向けて現在準備をしているというふうなことでございます。

○山口委員 最後の質問ですが、教育課程など教学準備委員会で検討中ということですが、東京の抱える課題解決に当たる専門性を持つ人材の育成を今後の大学改革には期待するものとして、学問は経済効果や即効性ばかりを求めるものではなく、学問の根底には、権利の保障や男女平等の視点が欠かせないと思います。ジェンダーバランスに配慮した授業の充実とともに、障害者とともに学べるユニバーサルデザインの構想、また両立支援として託児施設の設置など、将来展望が必要と思いますが、考え方と見解を伺います。

○大村参事 個々のカリキュラムの内容につきましては、今、教学準備委員会での大きな方針のもとに、都立の大学の先生たちほぼ全員が参加して作成中でございまして、具体的な内容は、そこで現在検討されてございます。
 また、ユニバーサルデザインということでございますけれども、身体の不自由な学生の受け入れにつきましては、大学での学習が可能かどうかなど、個々のケースにより検討し、可能であれば前向きにどんどん受け入れたいというふうに考えてございます。
 また、託児施設についてでございますけれども、実は新しい大学では単位バンクという制度を設けまして、さまざまなライフスタイルに応じて対応できる制度で、修学期間、修学年数、また、一度修学をやめて、また在学復帰するというふうなことができるようになりますので、子育て期間中のライフスタイルに合わせての柔軟なカリキュラム設計もできるというふうなことでございます。そういう意味では、従来と異なり、大学での学習が、子育て期間中あるいは出産前後からのそういう部分がやりやすくなるというふうに考えてございますので、そちらの方での対応が十分可能であるというふうに考えてございます。

○山口委員 障害のある人については、個々のケースについて、受け入れられるものは受け入れられる。それから、お子さんのある人たちも、何も急がなくてもゆっくり修学ができる。でも、子育て中には学校に来なくても大丈夫、いいんだよというようなニュアンスもちょっとうかがえるんですね、今のお答えだと。
 で、ちょっと意見としていわせていただきます。
 障害のある人の学ぶ権利を保障して、学ぶ意思を大学が受け入れられるように検討すべきだと思います。また、社会人入学など多様な学び方を選択する時代に、子育て中の学生、もちろん男女ともですが、託児施設は必要になるものだと思います。既に、日本女子大を初め幾つかの大学でも実施し、好評を得ていると聞いています。未来を担う新大学の構想には、こうした視点をぜひとも取り入れていただきたいと思います。
 最後に、改革に向けた協議には、再三申し上げているプロセスの透明性、そのための情報公開を行い、早急に事を進めるべきではありません。大学院の方向性も示せない過程での公表など、不安をあおるばかりだと思います。
 先日も、学生が大学改革と新大学に関するアンケート調査を行い、学生の八六・五%が新大学構想に反対であり、都側からの情報がないことが問題だと考えている学生が八二%、さらに、都立大生の意見反映については、八七%が全くされていないという方向が出されました。そのほかにも、教員や卒業生などからも、非民主的な都の手法に対し、意見や要請が私どもの会派にもたくさん届いています。こうした意見も真摯に受けとめ、情報の公開と開かれた協議の場を検討していただくことを強く求めまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○東委員長 この際、議事の都合によりまして、おおむね五分間休憩にしたいと思います。
午後四時二十一分休憩

午後四時二十六分開議

○東委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質問を続行いたします。

○福士委員 それでは、大学改革については今までも質問をしてまいりましたし、各会派のご質問もずっと前から伺ってきましたので、簡単に伺います。
 まず最初ですけど、学生に対して、先ほど来さんざん答弁もございましたけど、平成十六年度までに入学した者は、平成二十二年まで旧大学に残れるという発表を大学管理本部がされておられるようですけれども、在学期間というのは、教授会が決める学則で八年というふうに定められたはずだと思うんですよね。どういう権限で七年という期間を大学管理本部が発表されたのか伺います。

○宮下参事 大学管理本部では、設置者の方針といたしまして、学生が現大学で卒業できるよう配慮いたしまして、新大学の第一期中期目標期間、これは六年ございますけれども、これが終了いたします平成二十二年度まで、現大学を経過措置として存続させることといたしました。そして、各大学がその方針に従いまして現学則を変更するよう依頼したところでございます。
 各大学では、学生の留年を防ぐきめ細かい指導を実施してまいりますけれども、平成二十二年度までに卒業が困難である相当の理由のある学生につきましては、新大学への転入学など、個別具体的な措置を検討してまいります。
 なお、大学の在学期間についてでございますが、すべての大学で在学期間を八年と規定しているわけではございません。都立大学や保健科学大学では八年、科学技術大学では六年、短期大学では四年と定められているところでございます。

○福士委員 八年なのか六年なのかということも含めて、それは学生にとって重要な問題ではありますけど、期限の問題だけ、期間の問題だけで伺ったんじゃなくて、ルールとして大学管理本部がすべきことと、大学自身が学則で定めるべきことと、はっきりさせるべきじゃないかという意味で伺ったんですよ。大学の責任分野にまで手を突っ込んでしまうのは、どうもいかがなものかなというふうに思ったものですから伺ったわけで、学則変更については、今、依頼をしているというふうにお話がございました。それでは、大学側でもそれは確定したので、この結果を大学管理本部として発表したということなんでしょうか。

○大村参事 学則変更は、期限までに変更するようにお願いをしているというふうなところでございますけれども、今回行いましたのは、設置者として、新しい大学、それから現行大学をいつ設置して、いつ廃止するか、そして、法人のもとでそれはどこまで経営するのかという設置者としての方針を示したものでございまして、それに合わせて、じゃ、実際の大学での学則についてどうしたらいいかというふうなことで、こういうふうな方針の中でお願いしたいというふうにお願いしているところでございます。

○福士委員 いや、お願いしているところはわかったんですよ。で、確定した結果、発表したのか--まだ、それじゃ、確定じゃないというふうに思っていいということでしょうか、今のお返事だとね。

○大村参事 学則上は、実際のそれぞれの大学で決めていただくので、まだ確定しておりません。ただ、新しい大学はいつできる、それから、今ある大学をいつまで残す。国立大学のように、新しい大学ができるときに直ちになくしてしまうケースもございますし、それから大阪府立大学は、既に夏に発表したのでは、新しい大学と現在の大学を並行してしばらくやるという方針を出しています。それについてどうするかというのを、設置者として方針を出しましたので、それに合わせると、今ある大学は二十二年までは存続します。じゃ、それに合わせて学生をどういうふうにしていくかというのは、それぞれの大学の今ある教育責任として、教育の責任者としてどうするか、決めていただくことになるものでございます。

○福士委員 次の質問に移りますけれども、先ほど来、野上理事と曽根委員からもご質問がありましたけど、もうちょっとわからないので。
 新大学では、人文系を中心に専攻数、教員数が減るという話は皆さんもしていらっしゃいました。で、旧大学での既存学生に対する学習権保障のためには、例えば教授陣も百三十から六十ぐらいという感じで、多分半分以下に減るわけですね、今までの過去の委員会でもそういうお話がありましたので。そうすると、その学習権の保障というためには、どのような算段がなされるのかなということ。語学センターをつくるとかいう話じゃなくて、どういう算段で旧大学の学生の学習権を保障するのかという、見えるような形のちょっとご説明をいただけませんでしょうか。

○大村参事 新しい大学が十七年からできるわけでございますけれども、基本的にはここで経営するための一定の人数、経営目標のための定数というのは設定しなければなりません。ただ、現在、都立の四つの大学、短大にいらっしゃる教員の先生の中で、新しい大学に賛同していただける先生については、全員新しい大学の方にまず移っていただくというふうに考えてございます。そういう意味では、いきなり首になるとか、リストラになって人数が減るということではございません。そういう意味では、しばらくはあり得べき定数よりも多い人数の先生が当然いらっしゃいます。
 そうしますと、新しい大学では、その先生たちは学部に所属したり、いろんなセンターに所属したりすることになりますが、その一方で、現在の大学は並行して存続することになりますので、そこでは今の、例えば何々学部の何々学科の教授という名前の部分を兼務する形になります。そういう意味では、賛同していただければ、かなりの先生が今どおりいらっしゃる。そして、例えば十七年でいえば、新しい大学の一年生は、新しい大学の教員の立場としてお教えになりますけれども、二年生以上は、今いる学科の、今いる教授の立場で教えていただくというふうなことになりますので、そういう意味では、現在の大学生へのカリキュラムの提供は支障なく行えるというふうに考えてございます。

○福士委員 では、定数を超えても、過渡期は削減せずに、もし先生さえ残りますよとおっしゃれば、今の形でやるというふうに考えてよろしいんでしょうかね。
 では、そういう意味では、不安というのが、先ほどもアンケートの中で--あのアンケートも、過半数の回答がありましたけど、人文だけではなくて、すべての学部の方からの回答が入っていたみたいですので、確認いたしましたら、そうおっしゃっていましたが、その七七%の方がおっしゃっている不安、それからフリーアンサーにも幾つもいろんなことが書かれておりましたけれども、それについても、大丈夫ですよというふうにいってよろしいのでしょうかね。
 次ですが、曽根委員からもありましたけど、大学管理本部は学生の意見を聞きましたというお話がありました。でも、学生の方は情報を知らされていないということでしたが、大学がちゃんとやっていないんじゃないのというようなお話でしたけれども、どういう聞き方をされたんでしょうか。そこの辺、もう一度ちょっと確認をします。
 聞き取り調査で企業経営者には聞いた、アンケート調査で在学生には聞きましたという、この資料をいただきましたけれども、もうちょっと細かく教えてください。

○大村参事 今のご質問の前に、先ほどの、先生たちが希望すれば残れるという部分で、しばらくは定数以上に残れるというふうな部分がございます。で、法人の部分になりますので、実際には東京都から運営交付金という形でそれをいただかなければいけませんので、そういう意味では、その運営交付金をご議決いただく都議会の方でお認めいただければ、そういう措置が認められますので、そこをぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、今のご質問でございますけれども、具体的には、今回の構想の策定過程で、都立の大学において、学生に対する大学に関してのアンケートとか、インターネットによる意見募集を行いました。これは、都立大学、科学技術大学、保健科学大学、短期大学、それぞれの大学の規模あるいは学生のいろんな親密度とか出会うあれもございますので、それぞれの大学が工夫をして行っております。都立大学ではアンケート用紙を配ってのアンケート調査ですが、ほかの大学では、学生さんに集まってもらっていろいろ声を聞いてみたり、いろいろな手法がとられてございます。そのような形でやりました。
 それから、企業経営者につきましては、新大学で大都市で活躍できる人材育成を目指していることから、東京で活躍されている創業者とか教育界の方などで、社会が求める人材像についての聞き取り調査をいたしました。
 で、それをまとめたものの主な意見、新構想や何かに参考にできる意見なんかにつきまして、資料の二ページにまとめさせていただいた内容ということになってございます。

○福士委員 意見は、先ほど来、都立大のアンケートでは、九六%がもっと学生の意見を取り入れてほしいということでしたし、反映されたのかどうかが、ここがもう一つよく見えないんですが、この調査方法は今わかりました。で、調査されたこれの解析ってどうなっているんでしょうか。それから、それがどういうふうに反映されて、こういう改革案が出てきているのかというところまでちょっと。

○大村参事 解析につきましては、そういうふうな形でアンケート調査や何かで、あるいは聞き取り調査や何かで行いましたので、それらの中のそれぞれ重要な、あるいはいろいろアイデアとして重要な意見などにつきましてピックアップし、それらを新しい大学の中でどう生かすか、あるいは逆にいうと、そのマイナスも含めまして、それをどう克服するかなどについてやったものでございます。
 こういう中で、やはり一つは、柔軟に、そして楽しく学べるようにできるとか、あるいは就職も含めて先生たちによく教育していただきたいとか、そういうのもありますので、そういった面については大変参考にさせていただいてございます。
 特に、どちらかというと研究中心で、教育について熱心じゃない先生なんかもいらっしゃるようでございますけれども、そういうことのないようにこれからは教育をしたり、また、単位バンクや何かによって柔軟に学べるような仕組みなどは、これらの学生さんの意見を踏まえたような形にもなってございますので、個々のこれの意見がこうだということではありませんけれども、広く大きく新しい構想に反映されているということになってございます。

○福士委員 ちょっと後で、その辺についてはもうちょっと述べたいと思っていますが、そもそも今回の大学改革ですけど、廃止新設なのか、移行なのか。私が聞くところでは、教職員や学生に対しては廃止新設といいつつ、国に対しては、文科省に対しては移行という話もちょっと耳にしましたので、その辺のところはどういうふうになっているんでしょうか。それからもう一つ、その申請の段取りも含めて教えていただきたいと思います。

○大村参事 まず、国に対して移行というふうないい方をしている事実はございません。そういう意味では、現在の大学を廃止し、新しい大学を新設するというものでございます。
 ただし、これは、大学の廃止新設の問題と大学の法人化の問題がございます。そして、行政上としまして、東京都としての方針として、今ある大学は廃止して、新しい大学は新設するといういい方をしています。その一方で、それと同時の日に行うのでわかりにくいのですが、独立行政法人化をするという部分があります。そして、独立行政法人化に伴う言葉として、通常、今ある大学がそのまま移行する場合は、移行型というのが使われております。国立大学の場合、例えば十月に統合する大学、今回、東京商船大学と東京水産大学が合併した大学は、十月には統合していまして、独立行政法人化は四月でございますので、わかりやすいんですけれども、十七年四月に同時に、新しい大学をつくり、そして、その新しい大学が独立行政法人に移行するという形になりますので、そこの部分では移行というふうな言葉が使われています。だから、これは新しい大学と今ある大学の廃止新設の関係とは別の話でございます。そういう意味では、そこのところをあれしていただければと思います。
 そして、文部科学省申請上も設置申請をいたしますし、平成二十二年までに、現在ある大学の廃止の申請をするという形になります。
 後段お尋ねの国の申請に対しては、現在、文部科学省には事前相談の準備をしているところでございますが、正式な文書としては、四月に文部科学大臣に新大学の設置認可申請を行う。で、おおむね七月に認可申請を得られるのではないかというふうな予定になってございます。

○福士委員 一般的な話として、都立大がどうかという話はちょっと置いといてですが、文科省なんかに伺っても、大学で三カ月で認可を得られるというのは、実質移行の手続の場合だろうというようなことを伺ったことがあるんですよ。一般的に普通の申請手続だったら一年ぐらいかかりますよみたいな話を聞いたんですが、今のお話で、三カ月ぐらいで認可がおりるということであれば、これは申請ということじゃないんですか。ああ、移行ね、移行申請。

○大村参事 文科省の申請上、移行という言葉はございません。これは、大学の設置等の認可の申請手続に関する規則の第一条に設置手続というのがありまして、この手続に基づいて設置の手続をいたします。したがいまして、そういう意味では、移行という言葉を、大学、文科省の申請上で使うことはございません。
 ただ一点だけ、新しくそういうふうに設置をするんですけれども、どこかに先生とか、施設とか、設備とかありまして、それをもとにそういう設置をする場合は、大学の先生の審査というのがあるんですけれども、それを改めてしなくていいよという規定がございます。ですから、全くの新設ですと、どこのどういう先生かわからないので、一人ずつ審査をして、教員審査というのを受けた形で開設手続をするわけですけれども、今回は、既に今いる大学の先生が大部分、新しい大学へ希望すれば行っていただけるというふうなことでございますので、既にその大学教員としての身分を持っている先生たちをもとに新しい大学をつくろうというふうなことでございますので、設置手続が短くて済む。
 ただ、四月に設置申請をするんですけれども、役所のことでございますので、判こを押したものの前に、事前申請というのはこの秋からやるというふうなことになってございますので、そっちの方は今、早急に準備をして手続を進めているところでございます。

○福士委員 先生の問題もさることながら、新設なのか--ごめんなさい。さっき私いい間違えて、認可申請といったと思うけど、移行申請ですよね。そういう言葉が正確にあるかどうかはわからないんですけれども、移行申請という言葉はないというふうに今おっしゃったから、それはわかりました。
 けれども、もう一つの問題として、移行なのか新設なのかというところで、一般的な概念でですよ、正式な言葉としてじゃなくてね、受験生に対する試験科目の問題が出てくるんじゃないのかなと思うんです。新設だったらどういうふうにつくってもいいんでしょうけれども、そうじゃない場合は、前のを踏襲していくのかなと思ったんですが、その辺のところはどうなるんですか。さっきもちょろっと出ていましたけれども、もう一度ちょっと確認をさせてください。

○大村参事 新しい大学の入試の問題につきましては、現在、教学準備委員会で検討していただいていまして、今の大学のいろんな制度にとらわれない形で設計をしていただいています。したがって、一つは、ペーパーテストでも、センター試験を使うか使わないかはご議論いただいて、とりあえず使うんですけれども、その科目数をどうするかというふうな議論をしていただいたり、また、その配点の関係とかも含めた技術的な問題も議論していただいています。
 それとあわせまして、AO入試であるとかカリキュラム入試といった、ペーパーテストによらない、その人の個性とか意欲とかそういうふうなものをもとにした入試をやっていこうというふうなことも検討しておりますので、今の入試の制度とは変わってくる。今ある都立の四つの大学の入試制度とは変わってくるというものでございます。

○福士委員 個性的な面に関しては、ぜひぜひそれはそれでおやりになったらよろしいですけれども、準備する側としては、何教科でどういう科目があるのかみたいなことというのは非常に心配されるだろうと思うんですよ。そちらの方が早く見えてこないことには、やっぱり受験生が大変なので、それは早くやってくださいというしかないので、そういうところも含めて早く情報開示というのはやっていただきたいなというふうに思いますので、それは申し上げておきます。
 それから、先ほど来も出ていますし、それは前回の委員会でもいわれておりましたけど、工業等制限法の廃止で都心にキャンパス設置が可能となりましたというような話が再三再四説明されているんですけど、今とりあえずの話は、新設しますよという話はまだ見えてはきませんが、キャンパスの都心回帰というのはどうも考えられていらっしゃるみたいなんですけど、例えば臨海副都心につくろうかとか、あそこは赤字で大変なので、赤字解消の穴埋めにあそこにつくろうかとか、そういうことはどうなんでしょうかね、考えられているのかどうか。都心の設置というのはどの程度のことなのか、もう一度確認をさせてください。

○大村参事 新しい大学の構想では、今ありましたように、工業等制限法の廃止に伴いまして、区部への学部等の設置が可能になったことに伴いまして、東京全体をキャンパスにするという一つのキャッチフレーズを打ち出してございます。この東京全体をキャンパスにするというのは、別の意味でも、都内の各施設での学生さんの実習とか、あるいは都内のいろいろな施設を使って文化的にも刺激をして、東京全体で学生を育てていこうという考え方でもあるわけですけれども、そういう意味では、物理的なだけではなくて、平面的、空間的な面でも、東京全体をキャンパスにするということになっております。
 ただ、施設面でも都心への進出を考えてございます。当面のものといたしましては、大学のサテライトキャンパスとか、あるいは産業活性化に貢献する分野については、区部の試験研究機関などとの連携強化とか既存施設の活用など、いろんな形での都心のキャンパス展開をしていくことを検討してございます。どんな場所にしようかというのは、今いろいろ物色をしているところでございます。
 なお、既に、ビジネススクールにつきましては新宿、この都庁舎の中に、また来年度からできます法科大学院につきましては、中央区の晴海に設置する予定でございます。

○福士委員 学生さんに伺っても、あるいは私の周りの学生たち、あるいは学生OBに伺っても、都心にあるということについては、ありがたいというような声が多くて、そのこと自体は否定しないんですけど、例えば、ちょっと気になるのは、臨海にカジノをつくります。で、近くにカジノがあるから、観光事業としてディーラー育成には便利だからみたいなことにならないように、中身の方針や先の問題、もっと先々の見通しもきちんと考えて、何でもかんでもやってしまうというか、急いでどんどんつくってしまうよというようなことだけは、これはやらないようにお願いをしておきたいというふうに思います。
 今伺った限りでは、とりあえず区部の試験研究とかというようなことですので、まあまあその程度だったら理解はいたしますけれども、今の中身については、本当にこれだけ議論が噴出しているわけですから、そこのところはきちんと踏まえて、内容的なものの方を優先順位として考えていただきたいということは申し添えておきたいと思います。
 それから、もう一つ、今までもさんざん皆さんおっしゃっているわけですが、八月一日以降の突然の方針転換というように受けとめられていますし、しかも、都立大学の総長も無視した転換というふうに私なんかも見えてしまうわけですが、非民主的であると考え、普通の人たちというか、多くの人たちがそういうニュアンスの質問をされていることも含めて、大学管理本部としては、こういう感じというのをどういうふうに思っておられるのか、もう一度改めて伺っておきます。

○大村参事 突然ではございませんし、総長を無視しているということでもないというふうに考えてございます。八月に発表いたしました新大学構想につきましては、大学改革大綱のベースにもなっております平成十三年二月の東京都大学改革基本方針、この考え方を踏まえてございます。その具体的な部分では、大学改革大綱を見直した部分もございますけれども、基本的には、この基本方針と大綱をベースに改めて見直しを行ったものでございます。そして、これにつきましては、東京都大学運営諮問会議の会長でもある西澤先生を座長に、専門家の検討会で検討を行ってまいりまして、そういう検討を行っているよということにつきましては、各大学のトップや、あるいは準備組織の方にもお伝えをしてきてございます。また都議会においても、知事の方で六月の定例会で表明をしているところでございます。
 そういうふうな中で、構想発表以降の詳細の検討につきましては、改革の趣旨に賛同をいただいているすべての大学の先生方の英知を集めて、今、設計をしているところでございますので、そういう意味では、都立の各大学の先生たちの英知を集めていい大学をつくろうという状況になってございます。ただ、残念ながら、ごく一部の先生の中には、ご理解いただいていないという部分がございます。
 いずれにしましても、そういう意味で突然ではないし、四つの大学の学長先生にはよく説明して、理解をしていただいてございますけれども、残念ながら、都立大総長だけが賛意を示していただいていないという状況になってございます。

○福士委員 今のお話だと、検討しているよということは伝えたと。だけど、こんなことを検討していますよという中身までは伝えられたんでしょうか。

○大村参事 今回の検討会では、平成十三年の東京都大学改革基本方針、また大綱をつくった以降に急速に時代が変わっているという部分もありますので、専門の先生たちにかなり自由闊達に意見の交換をしていただきました。また、この検討の中には、前の都立大学の総長先生、また、前の科学技術大学の学長先生も入って検討していただいています。ただ、これも自由闊達にしていただいている部分もございますので、これについて途中段階で、こんな検討、あんな検討というのはしてございません。そういう意味で、まとまった段階で発表をさせていただきました。
 その後、これを発表しました後、現在、準備委員会などでも検討をしておるところでございますが、残念ながら、そこに参加しているそういう専門委員の先生たちのところに膨大な量の迷惑メールのようなものが来たり、あるいは紙が来たり、とんでもない時間に電話がかかってきたりという、そういうふうなこともございました。
 そういう意味では、八月以前の検討段階で、途中段階でいろいろ公表していたら、そういうふうな形で自由闊達な議論はできなかったのではないかと危惧をされていたところなので、こういう方法がやむを得なかったのではないかというふうに考えてございます。

○福士委員 私、自由闊達な意見というのは、そうだねということだけが自由闊達とは思えないんですよね。反対意見も含めてどれほど説得できるか、時間の枠の中で大事な問題もありますけれども、説得しつつ、それから、お互いの議論を踏まえて、反論したことに対して、是としている人はまたそれなりの反論をしていただいて、そうだねということになってもならなくても、大方の意見が妥当だねというところに落ちつくようなやり方というのが、一番民主的な形じゃないかなというふうに思うんですね。
 今までのお話ですと、賛同する方はいいけれどもみたいなニュアンスが、あちこちで今までも出ていて、賛同する人たちだけが固まってやるということは、むしろ議論をしていないというふうに私には思えるわけですよ。システムの問題点も含めて、それから中身の問題点も含めて、問題点が逆に見えなくなるおそれというのはないんですかね。
 いいよいいよの話だけだったら、行け行けゴーゴーになっちゃうわけで、問題点が出てきたときに、じゃ、その問題はこういうふうにクリアしましょう、それからカリキュラムの問題もこういう問題があるから、じゃ、それはこうしましょうというようなのが、普通は議論だというふうに思いますし、いいよいいよで行ってしまったら、逆にいうと、ミスの連続になる可能性もあるんじゃないかと思って、その辺は危惧しているんですが、どうなんでしょうか。

○大村参事 教学準備委員会のもとの部分で、今、各大学の先生が参加して自由闊達にカリキュラムを設計していただいてございます。この新しい大学というのは、学部構成などが全く従来の都立大学、科学技術大学、保健科学大学、短期大学と違いますから、新しい学部にはそれぞれの、必ずしも四つの大学それぞれから来るとは限りませんけれども、いろんな先生が参加をする必要がございます。そういう意味では、新しい大学の立場で自由闊達に議論をしていただいて、後ろに背負っている自分の大学の陣取りといいますか、有利になるとかそういうふうなことはやはり避けなければいけません。
 そういう意味では、新しい大学の理念に基づいて自由闊達に議論をしていただいてやることが非常に必要かなと思ってございますので、そういう意味では、今ちょうどカリキュラム設計が佳境に入ってございますけれども、大学を超えていろんな設計をする、それであり得べき姿を今模索しているという段階なので、ご心配に及ぶようなことはないというふうに考えてございます。

○福士委員 先ほど来出ていますように、都立大の人文というのは、別にメールをいただいた方だけじゃなくて、私の周辺の方にも伺って、かなり高い評価を得ている。それは確かに華やかじゃないかもしれないですよね。その辺を否定することだけが新しい大学の行き方であるかどうかも含めて、私は、やっぱりきちんと議論すべきだというふうに思います。
 最後の質問になりますが、都立大の総長が反論に近いような意見表明をされました。その後、都立大以外の三大学の学長による意見表明が大学管理本部名で発表されましたけれども、これはなぜ大学管理本部の発表という形になったんでしょうか。

○大村参事 本年十月九日に、科学技術大学の学長さん外二学長が、新大学開設準備に向けて積極的な取り組みを行う旨の意見表明というのをおつくりになりました。東京都の場合、各局の事業がプレス発表を行う場合は、局が窓口になるところでございます。大学管理本部は、規定上、都立の四つの大学の管理運営を所掌しておりまして、大学が対外的な発表をする際、その窓口になるのは、大学管理本部が当然行うべきものでございます。
 なお、十月七日に、都立大学総長が夕方六時過ぎに学内に声明を掲示し、それを大学管理本部に知らせることなく、直接文部科学省の記者クラブの特定の新聞社に声明を公表された。このような発表の仕方は実は極めて異例でございまして、普通のノーマルな発表は、十月九日の三学長さんたちのような仕組みであるというふうに考えてございます。

○福士委員 そういうのがノーマルというんですかね。大学管理本部自体の意見表明なら、局事業のプレス発表でいいというふうに私も思いますよ。しかしながら、学長の意見表明は各大学としてやるのが筋じゃないですか。現に都立大は総長が意見を表明されて、それが気に入るか入らないかはわかりませんけれども、とりあえずご自分で意見表明されて、インターネットにも載せておられたので、私はインターネットで見ましたけれども、他の三大学も、都立大学の意見がすべてではないよといいたいんであれば、ご自分たちで思ったような意見発表をされてしかるべきだというふうに私は思うんですね。それが三つの大学そろい踏みじゃなくても、それぞれの大学でおやりになってもいいし、連名でおやりになっても、それはどっちでも構いませんけれども、普通、プレス発表したければ、それぞれの大学でご自分たちでおやりになるべきだし、その段取りぐらいは大学ご自身おわかりになるでしょう。
 大学の学長ともあろう方々に、管理本部が何かやらせの意見書を書かせたように見えちゃうような気がしちゃうので、私は、むしろそれは避けた方がいいんじゃなかったのかなというふうな気がするんですよ。何かちょっと変、何となく変だなというふうに思いますし、感覚的といえば、何か親が子どもを使ってという感じがありましたし、三大学の方は、親にぶら下がって依存した子どもたちという感じに受け取れちゃうので、世間の誤解を招くようなことを上塗り、上塗りで重ねるべきでは--私は、大学管理本部はやってはいけないというふうに思うんですね。それぞれの立場というのをきちんと踏まえておやりになるべきであるし、大学が三大学でお出しになったら、それはそれで、プレス発表をする気がなければ、ただその意見表明をされただけで終わっちゃうでしょうし、プレス発表したければそちらの方でおやりになるように、むしろ逆に指導なさるべき立場であることも考えていただきたかったなというふうに思うんですね。
 ここは、最終的に、企業経営者の意見としてある、この上のところに書かれているのが、物の本質を考える力、見きわめる力が企業現場では必要だということ、それから、実体験が重要で、東京の課題解決に当たれる人材が必要だということ、それから、決断力のあるリーダーもそうですけれども、一つ飛ばして、知の活用の訓練は十分でないということがあるんであれば、やっぱりそれぞれの、大学管理本部もそうですし、それから大学そのものも、この場に立てるかどうかというのが問われているわけですから、自立して、自己責任でいろんなことをやれるように、逆に指導なさるべきではなかったかなというふうに思います。
 これは大学生の教育のあり方にもかかわる問題だろうと思います。何でも枠に当てはめて、いうことを聞けばいいよねというように、ここの間ずっと聞こえてくるものですから、そういうことのないようにぜひぜひお願いをしたい。真の教育ということをぜひお考えいただきたいとお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○大村参事 一つだけ補足答弁させていただきます。
 東京都の普通の組織では、いろいろな部分で事業が行われますと、その局が取りまとめをして発表してございます。都立大も、いろんな事業を行ったり、あるいは入試概要を発表したときは、私ども東京都の大学管理本部が窓口となって、都庁クラブでそれを発表させていただいています。そういう意味では、通常のルールでは当然のことのように、大学で発表したといっても、記者がその場にいるわけでございませんので、都庁クラブを使って発表するということになりますので、私ども大学管理本部が窓口になるものでございます。
 三大学の学長さんの場合も、そういうふうなことで出したよというふうなことなので、取り次ぎを行っただけで、それ以上のものではございません。通常の都立大学のいろいろな部分と全く同じような形で発表させていただいております。
 また、新しい大学では、都市教養という、現代の都市で生きるに必要なそれなりの人材育成をしようというふうに考えてございますので、先生のおっしゃったような趣旨を十分踏まえた教育が行えるようにやっていこうというふうに考えております。
 そういう意味では、新しい大学では、単なる縦割りの学部だけではなくて、幅広い教養を身につけ、それをもとに自分なりの専門を設けて、社会にそれなりの有用な人材として育成して出す、そういうコンセプトを持っていますので、今、そのような形での設計を進めているということでございます。よろしくお願いします。

○松原委員 ちょっと質問の前にお尋ねしたいんですけど、きちんとじゃなくていいんですけど、理事者の中で、都立大学を出ていらっしゃる人はどのぐらいいらっしゃるんですか、ここで。いらっしゃらない。--いらっしゃる。いろいろ関心があるでしょうね。コメントは求めませんから……。
 それじゃ、質問に入ります。
 私の方からは、いろいろ皆さん熱心に討議なされているんですけれども、司法制度改革と法科大学院についてお尋ねをしていきたいと思います。
 現在進められております司法制度改革では、司法制度を支える体制の充実強化策として、法曹人口の拡大と法曹養成制度の改革がうたわれています。新たに法科大学院が設置されるとともに、司法制度も大きく変わることになります。来年四月の法科大学院の開設に向けて、現在、文部科学省に許可申請中とお伺いしてありますので、お伺いいたしたいと思いますが、資料にありますように、新制度では、司法試験は原則として法科大学院の修了者が受験することとなる。このため、法学部を設置している多くの大学で法科大学院を設置するようですが、このことによって、現在の法学部をめぐる状況はどのように変わっていくのか、お尋ねいたしたいと思います。

○宮下参事 司法制度改革によりまして、今後は、弁護士や裁判官あるいは検事を目指して司法試験を受験しようとする者は、法科大学院に入学して、その課程を修了しなければなりません。したがいまして、法科大学院を持たない大学の法学部教育というものは、単に法的な素養をつけるための教養法学になってしまうんじゃないかとまでいわれております。こうしたことから、法科大学院を持っていなければ、法学部に現実的に学生を集められないという状況が生まれることが予想されます。

○松原委員 今の答弁ですと、結局、平たくいえば、司法試験を受ける受験資格というんですか、それがとにかくロースクールを出ていなきゃだめだ、こういうふうに理解していいわけですか。
 我々のころ、もう三十七、八年前なんですけど、できの悪い人が一生懸命頑張って、もう一回司法試験をやるんだということで受かった人も何人も私も知っていますし、いろいろそういう制度があったんですけど、時間が短縮して、卒業してから何年というふうに置かれちゃったんです。そういった意味では、今度は受験資格みたいな形で入っちゃうから、これはどうしても出ていかなきゃいけない、こういうことですね。
 それから、提出資料によりますと、全国で七十二校の法科大学院の設置が予定されていますが、その入学定員の合計五千九百五十人というのと、平成二十二年ころの司法試験の合格者を三千人程度に見込んでいくというふうに発表されています。そうしますと、司法試験の合格率は約五割となりますけれども、この合格率を都としてはどういうふうに見るのか、教えてください。

○宮下参事 今回の改革では、司法試験という点のみによる選抜ではありませんで、法学教育、司法試験、司法修習を有機的に連携させたプロセスとしての法曹養成制度を目指しております。そして、当初、法科大学院卒業者の七割から八割を司法試験に合格させる構想でございました。しかしながら、先ほど申し上げましたような事情で、多くの大学が法科大学院を設置するということになりましたために、司法試験の合格率は全体としては低下することになりました。
 今後は、法科大学院間におきまして、合格率をめぐる激しい競争が繰り広げられることが予想されます。合格者がいない、あるいは少ない法科大学院は淘汰される状況が生まれるであろうといわれております。

○松原委員 これ、本当に大学、七十二もありますから、学校によってやっぱりどうしても学力の差というか、内容の質の問題がきっと出てきますよね。そのときに、都立大学だけはよくなっていてほしいなとも思うんですけど、そこで、この法科大学院の教育水準を確保するために、第三者評価による適格認定制度が導入されるということですけれども、これはどういうことなのか、お尋ねいたします。

○宮下参事 法科大学院を設置します際は、一定の基準を満たしていれば認可されますが、その後、入学者選抜の公平性や法曹養成機関としての教育水準、成績評価の厳格性などに対しまして、継続的に第三者評価機関による適格認定が行われます。したがいまして、設立後においても、適格認定されないと、最悪の場合は設置認可を取り消されることもあり得るという厳しいものでございます。

○松原委員 大変厳しいあれなんですね、これ。設置認可を取り消されることもあり得るということですから、もしなくなったということになると大変なことになるので、ぜひともやっぱりレベルアップというか、質を上げていかなければならないというふうに思います。
 このように大変厳しい状況下で、法科大学院は、司法試験合格者を多く出し、特色ある教育をしていかなければ、学生は集まらないと私は思います。また、これからは、金融関係や知的財産など、特に金融関係でいうと、とにかく日本が一番おくれていまして、国際ビジネスの中で、アメリカなんかは弁護士さん、物すごく多いですよね。やたらとすぐぱっと法律問題に持っていきます。日本というのは、語学も下手だし、法律的にも非常に少ない人しか出てきません。大体、弁護士さんで金融関係に詳しい弁護士さんは余りいないんじゃないですか、日本でね。まだ少ないですよ。すごい少ないと思います。
 それから、知的財産、これなんかも、知的財産の方で特許、特に中国は今、世界の工場といわれていて、私なんか大田区なものですから、町工場の人たちが向こうへ持っていくと、みんな盗まれちゃうんですよね。だから、どうしようかという相談を受けて、産業労働局の方で、そういった知的財産の問題についてのいろんな援助をしてくれていますけれども、これからは特にこういうところの分野、これの弁護士さんも、国際最前線の企業、日本の物づくりというもの、製造業というものを守っていくためには、どうしても大きく必要になってくる部分だなと思います。
 もう一つ、私、常々思っているんですけれども、これだけ高齢化が、二十年もしないうちに四人に一人が六十五歳以上となると、お年寄りの人たちがすごくふえてきて、自分の財産を処分していかなきゃいけない。これも元気なうちならいいんですけれども、多少痴呆症になったり、動けなくなったり、こういう問題が出てきて、やはりお年寄りの法律相談というのも物すごくふえていく、そういう感じがしてならないんですね。その権利義務というんでしょうか、財産管理、こういう問題も大変大きな社会的な要因になってくるというふうに思います。
 そこで、都立大学においても法科大学院を設置するんですが、大学としての、ロースクールとしての売りというか、目玉というか、その特徴というか、そういったものをどういうふうにつくろうとしているのか、お尋ねしたいと思います。

○宮下参事 都立大学法科大学院は、大都市におけますさまざまな分野での法律的課題に対応できる高度な能力を備えます、国際的な企業活動などにおいても活躍できる、首都東京にふさわしい法曹の養成を目指してまいりたいと考えております。
 先生おっしゃいました知的財産などの分野にも対応できる法曹を、将来的には養成していきたいと考えておりますが、実際には、その法科大学院でどういう先生が教えているかというのが、その法科大学院の特徴にならざるを得ないという側面がございます。固有名詞を挙げさせていただきますが、幸い都立大学の法学部には前田先生という刑法の先生がいらっしゃいまして、この先生は司法試験の委員もされておりますし、治安対策本部の有識者懇談会の座長もされているようであります。で、その先生が連れてまいります実務家の教員という方も、これまた力がある方だと聞いておりますので、当面、そういう方面をこの都立の法科大学院の売りという形でやっていきたいと思っております。
 将来的には、先ほど先生がおっしゃいましたような知的財産などの最先端の分野にも対応できるような法曹が養成できるような法科大学院にしてまいりたい、このように考えております。

○松原委員 今、前田先生のことをいわれましたけど、本当にそういう目玉の方というのが非常に必要だと思うんですね。ただ、一人だけではちょっとあれですから、やっぱり幅広くそれぞれの分野で、今の置かれた法律家の立場の中で、ぜひそういうふうな人たちに一人でも多く協力してもらって、充実した講師陣で、やっぱり都立大学へ行けばそういう立派な先生に会えるんだというのは、生徒さんにとってはすごい励みになりますし、それが司法試験に受かる一つの大きなレベルアップにもなると思うので、ぜひこの辺は教師陣の質をしっかりと頑張っていただいて充実してほしい。これは要望しておきます。
 それから、学生が法科大学院を選ぶ際に、授業料の額も一つの大きな基準になると思うんですね。そこで、都立大学の授業料の設定をどういうふうに考えているのか、お尋ねいたします。

○宮下参事 授業料につきましては、国では、実務家教員の採用などからコストがかかるため、一般の大学院授業料の一・五倍に当たります七十八万円を標準額としているところでございます。私立大学につきましてはさらに高額となる模様でございますけれども、国からの補助金を得まして、百八万円程度に抑えるというふうに予想されているところでございます。
 都立大学の法科大学院の授業料の額につきましては、国の標準額を参考にしながら、現在検討中でございます。しかし、学生の負担をできるだけ少なくするため、コストの低減を図りながら、国立大学の標準額よりも低額となるように検討してまいりたい、このように考えております。

○松原委員 今の答弁ですと、要するに、国立大学の場合には七十八万円ぐらい、私立大学では百八万円ぐらいということですが、都立大学としては、国立大学七十八万円より低くしたい、こういうことですね。その幅はどのぐらいだか、今のところ、いえますか。まだこれから検討ですか。

○宮下参事 国立大学七十八万円というのは標準額でございまして、それのマイナス一〇%から上はプラス五%の間で、各国立大学がそれぞれ授業料の額を決めるということになっております。
 私どもといたしましては、国立が七十八万円の下限がマイナス一〇%ということでございますので、それらを勘案しながら近々決定をしてまいりたい、このように考えております。

○松原委員 その負担額は、やっぱり都負担ですね。都単独事業でやるわけですね。そういうことになりますね、まけていくのだから。いいですよ。
 それから、もう一つちょっとお聞きしたいんですが、これね、現実に私の在学中にあった話なんですけど、これは私立大学の方なんですが、大学院に行って修士課程をやって、その方は大学の教授になろうと思って一生懸命頑張ったんですよ。ところが、博士課程においてお父さんが亡くなって、お母さんもいなかった方ですから、結局、学業をあきらめざるを得なくて、地方の大学の先生の口があったんですが、それをやっぱりあきらめて、考えたほかの形の中で学習塾をやって、今すごく立派な学習塾としてやっていらっしゃる人を知っていますけれども、やはり経済的な理由で勉学を続けることが困難となるような学生に対して、これはどのような救済措置を考えているのか、お尋ねしたいんです。

○宮下参事 法科大学院の学生は、法学部を順調に卒業しても二十二歳以上ということで、通常であれば、同級生などは学部を卒業して就職して、みずからお金を稼いでいるというような時期でございます。そういう中で、アルバイトをするというようなこともなかなかできないでしょうし、それなりの措置をしないと、収入のない中で勉学に励むということはなかなか難しいのではないかと考えております。
 そこで、日本育英会奨学金の活用でありますとか、あるいは金融機関の融資制度、これは、この司法制度改革が、法科大学院の修了者が司法試験の受験生ということになりましたのに伴いまして、いろいろな金融機関で今検討をしているところでありまして、アルバイトなどしなくても勉学に励めるような融資制度を考えているようでありますので、これらと連携いたしまして、都立大としての制度を考えていきたい、このように考えております。

○松原委員 こういう経済下でもありますから、ぜひともそういったところは配慮してほしいと、こういうふうに思います。
 それから、社会貢献について伺いたいんですが、一般的に理科系の学生さんと文科系の学生さんと比べると、理科系の方はかなり産学連携というのが最近は進んでいるように私は思っているんです、まだまだですけどね。しかし、文科系の人はほとんどないような気がするんですよ。それで、商学部も経済学部も余りないし、法学部も今までない。だけど、法学部というのは、さっきいったように、世界の国際競争力とか社会の変化によって、社会的な需要が非常に強い部分になってくると思うんですね。そういう中で、大学の使命として社会貢献がいろいろといわれているわけですけれども、大学と企業との連携によって新しい産業が起こったり、大学発のベンチャー企業をふやそうなどと、大学に対する期待も今そういった意味では大きくなっています。
 しかし、提出資料を見ても、都立の大学においては、産学連携が盛んに行われているというふうには私には見えません。そこで、新しい大学では、産学連携をもっと推進できるのではないかと思いますが、この点どういうふうに考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○宮下参事 新しい大学におきましては、産学公連携センターを設置いたしまして、産学公連携の体制を整えてまいりたい、このように考えております。
 また、企業との連携でございますが、大学が法人化いたしますと、教員が非公務員化いたします。活動がより弾力的に、自由に行えるというようなメリットが出てまいりますので、そのメリットを生かしますとともに、中小企業が多い都心方面へ大学の研究機能を展開してまいりまして、より積極的に産学連携を行ってまいりたい、このように考えております。

○松原委員 これは今、都心方面ということですけれども、ある程度そういう検討も進んでいるんですか、これは。

○宮下参事 今の段階で具体的にどの場所でということは申し上げられませんけれども、検討を具体的に進めているところでございます。時期が来ましたらまたお伝えしてまいりたい、このように思います。

○松原委員 今の答弁のように、産学共同研究を行っていくということなんですが、特許につながるような発明とか発見が生まれていくことは十分あると思うんですね。この場合に、知的財産の管理はどのようにしようと考えているのか、お尋ねしたい。

○宮下参事 現在のところ、企業との共同研究から生まれました発明、発見の権利は、教員個人に帰属する場合が多いわけでございますけれども、大学が法人化いたしますと、このような知的財産は大学に帰属させることが可能となります。このため、今年度から知的財産整備本部を設置いたしまして、大学における知的財産管理の検討を始めたところでございます。
 新大学におきましては、適正かつ効果的な管理を行いまして、研究成果を効率的に社会に還元していく仕組みをつくってまいりたいと思います。

○松原委員 ぜひ効率的に、特に社会に還元できるような形で考えていってほしいと思います。
 それから、大学はあくまでも人材育成の場であります。提出資料によりますと、各大学では、科目等履修生の受け入れや公開講座の実施がなされているようですが、これからの大学では、社会に役立つ研究だけではなくて、社会が求める人材を教育することが重要になると思いますけど、この辺をどういうふうに考えているか、お尋ねします。

○宮下参事 新大学におきましては、まず正規学生につきましては、社会ニーズに合わせた学部の再編を行い、常に社会ニーズに合わせた教育を行っていくとともに、社会人など正規学生以外に対しましても、エクステンションセンターにおきまして、さらに学習機会を提供してまいります。
 それから、ものづくり人材を育成するために、産業技術の大学院の設置を、城南地域に設置しようということで検討しているところでありまして、このほか、IT関係の人材育成につきましては、十七年四月に秋葉原にITセンターができる予定ですけれども、これとの連携を図っていくなど、時代の要請に応じた人材育成を行っていく所存でございます。

○松原委員 ちょっと最後に要望させていただきますけれども、以上、都立大学法科大学院について質問してきましたけど、まず、魅力ある法科大学院として優秀な学生をぜひとも確保してほしい。これが一点目ですね。
 それから、せっかく入ったんですから、そういった生徒諸君に司法試験において実績を上げてもらいたい。東大に負けないように、ぜひ都立大学から--頑張って改革するというふうに知事もいっているわけですから、ぜひ司法試験においてはいい成績を上げて、ベストテンを目指して、さっき十五番という話がありましたけど、とりあえずベストテンを目指して頑張ってほしいと思います。
 そして、この東京都の法科大学院というのは、日本国じゅうで、また世界じゅうでも、あるんだという、有名な法科大学院を期待して、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

○石川委員 私からも若干質問をさせていただきます。
 初めに、今、大村さんの方から、この改革に当たって、四大学が対象ですけれども、都立大学の総長以外はご理解をいただいている、しかし都立大学の総長はご理解をいただけていないと。しかし、これは単純にご理解いただけないというだけで済まない問題ですよね。やっぱり大学にも大学の自治があるわけですから、設置者である本部が乗り込んでいって、何とかしなさいといったって、これはなかなか無理があると私は思います。
 しかし、今、大勢の在学している学生は、正しい情報が入ってこないというので本当に不安がってるんですよ。心配しているんです、どうなっているんだって。私は、第一義的には総長に責任があるとは思いますけれども、そのことが事実とするならば、やっぱり設置者としても、大学の総長の自治権というのはありますけれども、ひとつ在学している学生が安心できる情報提供のための対策を講じていただきたいことを、まずお願いをしておきたいと思います。
 それから、私はこれまでも、当委員会に所属をしながら、この改革の問題についてはいろいろ議論をしてまいりました。なかんずく今在学している学生、院生の学ぶ機会はきちっと確保してくださいよと、先ほど来も議論がありましたけれども、これはお願いをしてまいりました。
 いよいよもう十七年の四月の開校ですから、今度はやっぱり新しい大学がどんな大学になるんだって、それこそ、今、高校二年生の皆さんは本当に期待しているわけですよね。しかし、もう半年を切ったのに、その具体像が見えてこない。今こういう状況にあるわけですので、その辺だけ、きょうはちょっと確認をさせていただきたいと思うんです。
 十七年四月にこの新大学に進学する、今の高校二年生、あるいは浪人生も含めまして、その進路選択に当たって新大学を選んでもらうためには、新大学の概要、特に、都立大学の総長問題がこうなってくると、やっぱりどういう総長を選ぶかということも大事なことなんですよ。それらも含めて、新大学の概要、特に入試科目等を初めとする入試情報が不可欠なんです、もうこの段階で。そこで、新大学の概要を早急に発表するべきと考えますが、その発表時期と発表する内容について教えてください。

○大村参事 ご質問の前に、冒頭ご要望いただいた件につきましては、都立大学の総長以下の教員の方の中に、十分な情報を与えていただけない状況がございますけれども、都立大学の事務局と私ども大学管理本部とよく連携をとりまして、十分な情報が学生個々に行き渡るように工夫したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、ご質問の件につきましては、まさに現在、平成十七年の大学入学予定者といいますと高校二年生ということになりますけれども、この方たちが進路を選ぶ大事な時期に差しかかってございます。そういう意味では、新大学の概要については近日中にも発表したいと思ってございます。
 概要の内容、中身につきましては、平成十七年四月に設置いたします各学部の学科コースの概念の内容、それから平成十七年度入試の募集単位ごとの入学定員や入試科目、大学院設置の基本的な考え方などでございまして、高校二年生の方にも十分わかるような形で発表をしたいと思います。なるべく早急に発表したいというふうに考えてございます。

○石川委員 特に新しい大学ですから、その大学の目指す理念、人材、その学校の経営陣だとか、そういうことをやっぱりきめ細かにぜひ発表の中に加えていただきたいと思うんです。ぜひ一刻も早い発表をお願いいたします。
 次に、募集単位ごとの入学定員を発表するということですが、都民の入学機会の確保という観点から、新大学の学生定員が現行の四大学の昼間の学生定員を下回ることは絶対に看過できない旨は、私もこの委員会で再三申し上げてきました。そこで確認ですが、新大学の入学定員はどのくらいの規模になるのか、再度お伺いいたします。

○大村参事 平成十七年四月の新しい大学の発足時の学生定員につきましては、現行の都立の大学の昼間の学生定員を若干上回ります千五百名強程度の人数を考えてございます。平成十八年四月以降につきましては、新分野がスタートいたしますので、学生定員はさらに増員を図るということを考えてございますが、その学生定員増の規模につきましては、今検討しているところでございまして、検討でき次第、また発表させていただきたいと思います。

○石川委員 都民も当然ですが、希望者の入学機会が広がりますように、学生定員の拡大についてはぜひとも積極的にご検討いただきたいと思います。
 さて、冒頭の質問でも触れましたが、新大学の最初の受験生である現在の高校二年生を初めとする多くの都民の中には、新大学の限られた情報の中で不安を持っている人も今、実はたくさんいらっしゃいます。そこで、新大学の概要のPR方法と、新大学のさらなるPR活動として今後どのようなことを考えているのか、具体的にお伺いします。

○大村参事 新しい大学の概要を発表しました後、速やかに高校の進路指導の先生を中心に、また受験生の方やその保護者も対象とした新大学の説明会を十一月中には開催しまして、十一月から始めまして開催しまして、新しい大学の概要について周知を図っていきたいと存じます。
 また、新しい大学のさらなるPR活動といたしまして、新しい大学のPRパンフレットを作成し各方面にお配りしたり、また、さまざまな団体が主催いたします大学の共同説明会へのPRコーナーの出展など、あるいは情報受験雑誌とかいろいろなところへのPRなど、可能な限り広報活動を行いまして、都民や受験生、学校関係者等への新しい大学のさらなる理解を求め、また、有能な方たちが新しい大学にどんどん集まってこられるように、受験生にPRしていきたいというふうに考えております。

○石川委員 ぜひ積極的なPR活動を行い、優秀な学生を集めていただきたいと思います。
 そこで、新大学を積極的にPRするといっても、やっぱり名前が決まらないといけないだろうと私は思いますよ。そこで、現在の四つの大学を廃止して一つの新しい大学とするには、それにふさわしい新大学の名称を決めなくてはならないと思います。新名称はどのようにして決めていくおつもりでしょうか。

○飯塚管理部長 平成十七年四月に開学を予定してございます新大学の名称につきましては、都民の方々から広くご提案いただくために、九月十日から十月十五日まで名称公募を行いました。応募のあった名称を参考に、専門委員の先生方などの意見も踏まえながら、最終的には、知事が新大学にふさわしい名称を決定することになってございます。

○石川委員 名称公募を行っているということですが、公募状況はどのような状況でしょう。また、新大学のPR活動を行う上で、広く都民にアピールするために、名称を早期に決定する必要があると考えますが、いつごろの決定となりますのか、最後に伺っておきます。

○飯塚管理部長 名称公募の状況でございますが、応募総数は三千三百二通、応募点数は四千四十七点となり、大変多くの方々からご応募がございました。応募のあった名称は、東京、首都、都市といったキーワードを使った名称が多く含まれてございました。
 なお、公募結果は、専門委員の先生方の意見も添えて知事に上げており、新名称が決定され次第、できる限り早く発表させていただきたいと考えてございます。よろしくお願いいたします。

○東委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 それでは、ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で大学管理本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十八分散会

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