ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第三号

平成十五年二月十七日(月曜日)
第三委員会室
午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長渡辺 康信君
副委員長服部ゆくお君
副委員長河西のぶみ君
理事執印真智子君
理事中嶋 義雄君
理事遠藤  衛君
福士 敬子君
小美濃安弘君
野島 善司君
相川  博君
石川 芳昭君
大西 英男君
曽根はじめ君
山本賢太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
大学管理本部本部長鎌形 満征君
管理部長飯塚 宏子君
調整担当部長久保  大君
改革推進担当部長菊地 輝雄君
参事清水 克則君
生活文化局局長三宅 広人君
総務部長嶋津 隆文君
広報広聴部長佐藤  広君
都政情報担当部長二ノ宮 博君
文化振興部長荒川  満君
都民協働部長中島 建夫君
交通安全対策担当部長脇  憲一君
心の東京革命推進担当部長島田幸太郎君
私学部長中澤 正明君
消費生活部長高田 茂穗君
参事金子 良江君
参事保持眞二郎君
参事奥秋 彰一君
教育庁教育長横山 洋吉君
次長幸田 昭一君
理事斎藤 尚也君
総務部長中村 正彦君
学務部長比留間英人君
人事部長臼井  勇君
福利厚生部長岡本 宏之君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長鈴木 雅久君
教育政策担当部長石川  武君
都立高校改革推進担当部長山際 成一君
参事星川 敏充君
参事渋井 信和君
参事瀧川  清君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百三十四号議案 平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 教育庁所管分
 大学管理本部関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百三十四号議案 平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 大学管理本部所管分
 生活文化局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第四十八号議案 東京都男女平等推進基金条例を廃止する条例
  ・第四十九号議案 東京都国際平和文化交流基金条例を廃止する条例
  ・第百三十四号議案 平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 生活文化局所管分

○渡辺委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の平成十四年度関係の付託議案の審査を行います。
 これより教育庁関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十四号議案、平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、教育庁所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○執印委員 それでは、高等学校の校舎改築の補正予算のことに関連して、前後の対応について少しお伺いいたします。
 この科学技術高校のグラウンド予定地の土壌汚染調査で判明した汚染物質、資料等はいただきましたけれども、健康にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

○比留間学務部長 科学技術高校のグラウンド予定地で今回判明した汚染物質は、鉛、砒素、セレン、総水銀の四種類でございます。これらの物質は、長期間にわたる摂取により体内に蓄積されると、慢性的な中毒症状を起こすことがあり、また、発がん性があることも指摘されております。

○執印委員 今、健康への影響についてお話があったんですけれども、この汚染が判明したグラウンドは、どのような対策工事をするのでしょうか。

○比留間学務部長 科学技術高校のこのグラウンド予定地につきましては、昨年十一月一日から土壌汚染の詳細な調査を行いまして、結果が本年一月三十日に判明いたしましたけれども、地表面から十五センチの深さから基準を超える鉛が検出されたため、直ちに防水シートによる被覆を行い、飛散防止の措置をとったところでございます。その後、二月の十日から本日までの間で、本格的な対策工事を行うまでの措置といたしまして、必要な箇所にアスファルトによる被覆を行っているところでございます。
 本格的な対策工事につきましては、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に基づきまして、グラウンド予定地の土壌を約〇・八メートルから二メートル掘削をいたしまして、その後、全体を健全土で覆う方法を計画してございます。
 今後のスケジュールでございますけれども、この実施設計を本年四月から七月までに行い、その後、八月以降、対策工事とグラウンドの整備工事を一体として実施をいたしまして、平成十五年度中には完了させる予定でございます。

○執印委員 場所によっては、かなり深く掘って土を取りかえるという方法だと思うんですけれども、グラウンドの土というのは、どのくらいの量を取りかえることになるのかというのと、掘削された土というのは、汚染物質が含まれている土だというふうに思いますが、どのような処理をされるのでしょうか。

○比留間学務部長 今回のグラウンド改修の対象面積は約一万一千七百平米でございまして、対策工事では〇・八メートルから二メートルの程度で掘削をする予定でございまして、掘削した土壌のうち、汚染土壌として校舎の敷地の外に搬出する処分量は、おおむね二千五百から三千立方メートル程度というふうに見込んでございます。
 この掘削した土壌につきましては、所定の処分場で処理することとなりますけれども、これらの土壌につきましては、薬品による中和処理などの浄化処理を行い、処分場の基準に適合させた上で搬出するということを計画しております。

○執印委員 相当な量になるんだと思うんですけど、十トントラック五百五十台分ですか。それで、中和して処理ということなんですが、この対策に係る処理経費は幾らなのかということ。
 それから、この処理経費ですね、汚染原因者が負担する場合と、そうでない場合と、いろいろあるようですけれども、当該の汚染の原因者の追及はどのようにされたのかということと、どのように判断されたのかということをあわせてお尋ねいたします。

○比留間学務部長 この土壌汚染対策の工事費といたしまして、平成十五年度予算に約九千五百万円を計上してございます。
 科学技術高校の敷地につきましては、明治二十年から大正十二年まで肥料工場が操業しておりましたけれども、関東大震災により焼失し、工場は移転し、その後、昭和十四年から学校の用地というふうになってございます。
 今回の土壌汚染とこの肥料工場との関係についてでございますが、当該工場の製造工程や廃棄物の処理状況が、かなり昔のことですので、正確に把握できる資料が存在しないということがございます。それから、この肥料工場の操業当時には、製造過程で発生する廃棄物についての処分を法律で規制していなかったということがございまして、こうしたことから、当該肥料工場を今回の汚染の原因者、汚染した者として特定することができないため、東京都において対策工事を行うこととしたものでございます。

○執印委員 このことについては承っておきます。
 それから、先ほど、この汚染物質の影響について、慢性的な中毒症状とか発がん性があるということも指摘されているということですが、生徒とか教職員の健康被害調査というのは実施する予定があるのでしょうか。

○比留間学務部長 現在、科学技術高校では、毎年度、全生徒及び教職員を対象に定期健康診断を行うとともに、必要な生徒や教職員につきましては、学校医等による指導や健康相談を行っておりまして、改めて健康被害調査を行うということは考えてございません。
 今後とも、健康診断、健康相談などを適切に行いまして、生徒及び教職員の健康状況の継続的な把握に努めてまいります。

○執印委員 今、学校にいらっしゃる方については、これからの健康診断とか健康相談などで進めていくということですが、歴史の長い高校のようですから、例えば、過去にさかのぼって卒業生から健康の不安の相談があったときの対応ですね。
 それから、今まで、特に過敏な生徒に対しての対応というのが、なかなかしっかりと見きわめられなくて、学校に行くとぐあいが悪くなると、精神的なものとして片づけられてきたような部分があったかと思うんですけれども、特に過敏な生徒から要望があった場合、健康調査にも対応すべきではないかと思いますが、そこはどのようにお考えでしょうか。

○比留間学務部長 生徒から健康状態について相談要望があった場合には、学校医による検診等で病状等を把握の上、必要な場合には専門医の診察を受けるなど、適切に健康管理に努めてまいります。
 また、卒業生から相談があった場合には、学校において適切に対応してまいります。

○執印委員 わかりました。よろしくお願いいたします。
 それでは、建設中それから完成後合わせて、定期観測システムをする予定はないでしょうか。かなり深くまで掘って土を全部入れかえるということではあるんですけれども、周りの環境もあると思いますし、その学校の部分は取りかえても、また新たな近隣との関係で汚染が発生することも考えられるのではないかと思いますが、その定期観測のシステムと、最低五年間ぐらいは、後のモニタリングが必要ではないかと思いますが、その点に関してはいかがでしょうか。

○比留間学務部長 科学技術高校の土壌汚染につきましては、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に基づきまして必要な対策工事を実施するということにしており、工事の施工に当たりましては、防風ネット、散水設備等を設置するなどにより、汚染土壌が飛散することがないように万全を期してまいります。
 また、今回の汚染物質については、その性格上、覆土により完全に封じ込めができますことから、工事完了後に定期観測を行うということは計画をしてございません。
 なお、生徒、教職員の健康への影響につきましては、先ほど申し上げましたとおり、毎年度の定期健康診断において問診を十分に行うなど、継続的に健康状況を把握してまいります。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。

○渡辺委員長 これより大学管理本部関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十四号議案、平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、大学管理本部所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で大学管理本部関係を終わります。

○渡辺委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第四十八号議案、第四十九号議案及び第百三十四号議案、平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、生活文化局所管分を一括して議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○野島委員 それでは、議案第四十八号の関係について何点かお尋ねをいたします。
 実は私、この文教委員会に籍を置いて一年半になります。この間、こういう男女平等参画社会に関する事務事業説明に対する質疑、あるいは財団の関係とか報告を受けました。そんなことをつらつら整理してみますと、この男女平等参画社会に関して東京都が直接関連する事業の変遷、こんなことでとらえますと、ウィメンズプラザの直営化をした、それから、直接的ではないにせよ、その担い手であった財団が解散をし、基本財産を都へ寄附した、そして今回の男女平等参画推進基金の廃止、こういうふうなことでございます。で、巷間、この基金の廃止条例があたかも男女平等参画社会施策の後退を招くというふうなとらえ方もされるのかな、いわばそういう印象を与えるのかなというふうに思っています。
 まあ、物事は、表面づらで見る場合と、その実態がどうであるのか、それから、そういう変化はするけれども、しかしやっていくべきことはちゃんと進んでいくのか、こういう実質的な面で見ませんと、ただ単純に、なくなったから後退すると、こういう部分ではないというふうに私は思うんですね。
 もちろん東京都全体が大変厳しい財政事情ですから、例えば道路用地が買えなくなるとか、こういういろいろな部分はあると思いますよ。それは東京都全体の財政あるいは国全体の絡みでありますから、そういう意味でいきますと、そういうものではないのじゃないかというふうな思いで、私は都のほかの施策との絡みもあって思っていますので、何点かお聞かせいただきたいと思うんです。
 特に、今回のこの男女の基金の廃止条例の提案理由が、社会経済情勢の変化に伴い、こういうことでございまして、極めて行政の方が好きな言葉で提案理由がされておりますので、その辺も含めて何点かお伺いしたいと思います。
 最初に、実は私、今までもこれについて何件かご質問も申し上げてきました。基本的な認識を申し上げておいた方が質疑、答弁に資するものというふうに思いますので、申し上げておきますと、この男女平等参画社会を実現していくのだと、こういうことから都の役割は何か、こんなことで昨年の事務事業質疑の段階でお尋ねをしました。ウィメンズプラザをなぜ直営化したのか、こういうことであります。
 恐らく昨今は、以前と違いまして、啓発、啓蒙とかこういう部分というのは、市区町村でも始めているところは極めて多いですし、NPOを含めて民間のいろいろな団体も育ってきた。そういう意味では、そういう部分というのは、いわゆる広域センターとしての支援機能を充実していくとか、そういうことだろうと。いわばセンター・オブ・センターズという、これも皆さんの好きな言葉ですけど、そういう機能があるだろう、こういうふうに思っているんですね。
 と同時に、直営化した段階で、例えば雇用の分野の男女平等参画促進、あるいは家庭内の暴力対策、こんなことにつきましては、やっぱり行政という立場で関係機関との連携を含めて施策を強化していきたい、いわば都が直接的に喫緊の課題に対処していく、こういうことだろうというふうに理解をいたしております。
 そのときにも私申し述べたんですけど、こういう社会をどうつくっていくかという部分というのは、いろんな考え方があるというふうに思うんですね。よしあしではなくて、それぞれがよしと思い、それぞれがあしと思う。あしと思っている人に対して、自分がよしと思っているところもあるわけですから、そういう部分では、こういう部分を実現し、豊かな生活を何とか実現し、手元に置いておきたいということとしては、いわば都はプランナーの部分ということだろうと思っているんです。広域行政としての先ほどいったような責任を果たしつつ、その実施主体としての区市町村あるいは民間が自主的創造性を発揮する。そしてまたそれぞれが連携をし、いわば都民、企業、NPO、こういう中で都が役割を果たしていく。これが施策の基本になるのではないかなと、私はこんなふうに思っております。
 そこで、まずお尋ねをいたしたいと思うんですけれども、いわばそういう前提に立ちまして、一つには、なぜ--この果実活用型基金について、基金の利息、まあ法定果実ですよね、これをもって事業を行っていくという仕組み自体が役割を終えているという知事の説明もありました。確かに極めて超低金利でありまして、虫眼鏡で見てもわからないような利息しかくれない時代でありますから、その運用利子に多くを期待できない、こういうことは当然のことだろうと思っております。まあ、百億近くの基金があったというか、予算書で見ますとあるわけであります。恐らくピーク時には相当な額の実入りがあっただろうし、今はさっきいったような状態ですから極めて少ない、そういう部分で事業をやっていく、それはもう限界があるのかなと。
 と同時に、都の財政全体を見ますと、そこに金を置いておいて、虫眼鏡で見てもわからない、そろばんのけたに入らないような利息をもらっているという実情と、退職手当もなかなかままならないから退職手当債も発行しなきゃいけない、あるいは都の重要な課題についていろんな起債も起こしていかなきゃいけない、こんな状態にあるんですね。そういうことを考えますと、私は、この基金に限らず、そういう基金の扱い方というのは、可能な限り流動化させて、その元金を財源対策に充てていかざるを得ない状態だろう、こんなふうに思うんです。
 一方、さりとて、この基金を設置した理由があろうかと思うんです、最初にね。確認の意味で、その辺の最初に基金を設定した目的、こんなところをひとつお教えいただきたいなと思っております。

○金子参事 男女平等推進基金の設置目的でございますが、東京ウィメンズプラザにおきます普及啓発などの男女平等社会の実現に資する施策を推進するためでございます。その果実を活用して、これらの各種施策を安定的かつ継続的に行うために基金を設置したものでございます。

○野島委員 だれでも、一定の蓄えがあってそれをちまちま使っていくんじゃなくて、一定の蓄えを貯金しておいてそこから出た利息で何とかできれば、それにこしたことはないし、そういう意味で普通預金と定期預金というようなことでいけば、定期性の預金だろうと思っているんですね。こういうふうなことで、そういう形でつくって、果実を利用して事業をやってきた。
 一方、この果実活用型基金というのは、男女平等のこの基金だけに限らないと思うんです。それなのに、なぜこの基金を--特目基金とかなんとかいろいろあると思いますよ、基金の性格は。あるいは転がしていく基金だとかね。いわば果実を使ってやるという男女平等推進基金をなぜ廃止するのか。
 極論しますと、金利が低いということであれば、元金を積み増しすれば必要な金というのは出てくるわけですよね。まあ利息が、かつて一・五だったから、それが今〇・〇幾つぐらいでしょう。そうすると、百倍積めば追っつく話ですから、やっていただいたらどうかなと思うんですね。
 それから、だったら、元金を取り崩しながら--生活が苦しくなれば定期預金を取り崩したり、子どもが大学へ行くために今までの分を取り崩す、こうあるわけですね。百億ぐらいあるのですから、十億ずつ使ったって十年もつわけですよ。そういう選択肢もあり得るわけですね、と思うんですよ。
 で、ほかの引き続き残存する基金もあるわけですね。その辺の相違点というのか、なぜそこを廃止しちゃうんだ、こういうことについてお聞かせいただきたい。

○金子参事 男女平等推進基金などの果実活用型基金は、今日の低金利下ではその仕組み自体が効果を発揮できない状況にございます。野島委員のご指摘のとおりでございます。このため、基金を廃止し財政調整基金に統合することにより、財源として有効に活用することとしたものでございます。
 基金条例を廃止することといたしましたのは、男女平等推進基金につきましては、他の三基金と異なりまして、具体的に申しますと、平成十四年九月末現在で約百二億円の基金残高でございますが、これに対しまして男女平等施策、十五年度予算案の額でございますが、約十億円ということでございまして、こういうことで、多額の元本を直接充当する事業がございませんで、そのため、有効活用を図るために財政調整基金に統合することといたしまして、そのためには基金条例を廃止する必要があるためでございます。

○野島委員 いわば財政論の絡みも当然あるわけですね。さっき極論をいいましたけど、だったら積み増ししてくださいよといったって、退職手当債まで出して財政をやりくりするという状態の中で、じゃあ倍にしてくださいといったら、それは無理な話だと思うんですよ。なるほどそこの施策だけ見れば必要性があったって、東京都全体の財政事情の中でその施策をどうとらえていく、その仕組みがどうだという、こういう部分がありませんと、ただただ残しておけという旗を上げていても何の意味もないんでね。
 極論すると、事業充当に、百何億あって十億ですから、これは十年間もつわけです、それだけの勘定でいけば。だけど、ほかの九十億が寝ちゃうんだよね。次も八十億が寝ちゃって、七十億が寝ちゃうでしょう、十億ずつ使っていけば。一方、そういう財政事情ですから、やっぱりそれは有効に使っていくために--利息はありますけど、不良債権とはいいませんけれども、ある種、東京都が今大変財政の厳しい中で、そこに資金が停滞しちゃうわけですよね、取り崩していったって。百億全部一年でばらまいちゃえば別ですよ。だけどそんなことなんてあり得ないわけだから、事業充当していったって、そこで寝ちゃうんだからね。
 だから、そういう部分では私は、廃止して、まあ財調に入れて、要するに財調の中で一財として有効に使っていくと。これは、そこから吸い上げたから、男女平等参画社会の施策には使えませんという話じゃないんだよね。いわば一財としてやっていく。僕は、財政の仕組みはまさしくそのとおりだろうと思うんです。
 そんなことで、わかりましたけれども……。(「わからない」と呼ぶ者あり)わからない。わからなければ、もうちょっと話をしましょうか。
 いわば、そういうことでのやり方というのは、僕は当然だというふうに思っているんです。だから、冒頭いったように、それがなくなっちゃうと男女平等施策が後退してしまう、こういうことがあってはいけないわけですよ。そういうことになりますと、今、わからないと、どなたがいったかわかりませんが、まさしくその方と私、意見が一致しちゃうんです。やっぱりトータルの財政論の中で施策をどう転がしていくという視点がなければならないし、そういう意味ではやむを得ないものというふうに私は思っているんですね。
 しかし、昨年この委員会で申し上げましたとおり、今までもるる申し述べていますが、この基金を廃止した後、この影響を受けることなく--受けることなくというのは、事業量として前年同額が確保されるとかされないとか、そういうことじゃないんです。冒頭申し上げた基幹的な、都が喫緊の課題としてやることはしっかりやるよと、それ以外のセンター・オブ・センターズ機能、こういったようなこともしっかりやるよと、このことがないと、旗がなくなりました、やっぱり東京都は男女平等参画社会の基金をなくして旗もどこかに行っちゃいましたという話になりかねない。そうするとあらぬ誤解を招いちゃいますから、ひとつその辺を、これから必要な事業についてはしっかり着実に実施していっていただきたい、そんなふうに思っているんですが、その辺については、担当参事としてはどういう決意で臨むのか、その辺をお聞かせいただきたい。

○金子参事 都はこれまで、基金の運用益を活用いたしまして、東京ウィメンズプラザで実施している講座、研修などの普及啓発事業や配偶者暴力相談支援センターとしての事業などに積極的に取り組んでまいりました。
 ご指摘のように、基金の廃止にかかわりませず、必要な事業につきましては、一般財源を充当することによりまして、引き続き男女平等参画施策の推進に着実に取り組んでまいります。
 特に、今日の重要課題でございます配偶者暴力の防止や被害者への支援の対応、雇用の分野における参画促進を中心に、関係各局や区市町村、関係機関、民間事業者などとも連携を図りながら、今後とも施策の充実に努めてまいります。

○野島委員 これで終わりにいたします。意見を若干申し述べておきたいと思います。
 さっきもいったように、基金を廃止するということは、すなわち男女平等参画社会の旗をおろすことにつながるという認識をお持ちになる方もいらっしゃるというふうに私は思います。ただ、今いったような財政事情の中で、やっぱり全体のことを考えつつその施策をやっていくという、担当の参事さんのお話もありました。私は、ただ宣言的に男女平等参画社会を実現していきますよということなら、何も廃止しないで、科目だけ立てて千円か二千円積んでおきゃいいと思うんです。だけど、そういうことじゃないと思うんですね。基金を減らしておけばいいという問題ではない。全体を考えたときにはやっぱり回し込んでいかなきゃいけない。そういう中で、厳しい財政状況でありますけれども、その施策を確実に実施していく。このためには、冒頭に申し上げました喫緊の課題は都が行政機関として主体的に直接に取り組んでいく、こういうことが当然必要であります。
 一方、区市町村や民間団体と連携して、都はセンター・オブ・センターズ、いわば都がプランナーであり、アクターとしてのいろんな民間の、そういう行政体も含めたいろんなところにご協力をいただきながら、いわば官の役割を明確にしていくということと、あとは協働してやっていくという、これがこの施策の中で一番大事なことだと私は思うんですね。
 特に、社会をどうつくっていくかという部分は、役所が一方的に旗を振って、基金を持っているから、はいでき上がりましたというものじゃないですよ。そういうものは大切にしながら、どういうふうに民間の皆さんや都民の皆さんの意識を高めていくか、こういうことでございますから、そういう部分に人と物と金を投入していく、こういうことは当然必要だろうと思っております。厳しい財政状況の中でありますから、全体の施策の整合性の中でそういうふうに判断され、なおかつ今、参事の強い決意表明がありましたので、了といたしたいと思っております。
 ややもすると、木を見て森を見ないという、とりわけ財政というのは都民の皆さんになかなかわかりづらい。何も百億そんなところへ持っていかなくたって、ほかから用立てできるでしょう。あっちの再開発をやめれば、百億なんて、そんなやらなくていいでしょう、こういう意見もあると思いますよ。しかし、総合政策をやっていかなきゃいけないわけですから、当然のことながら、そういう部分というのはあるだろうと思っております。
 ぜひ、木を見て森を見ないという議論じゃなくて、都政という森を見ながら、その中に引き続きこの男女平等参画社会施策も、しっかりと一本の木として、都民の皆さんの理解を得られるように、ひとつ局長以下、頑張っていただきたい。このことを申し上げて、終わります。

○河西委員 それでは、今回の国際平和文化交流基金及び男女平等推進基金、いずれも果実活用型の基金ですが、廃止という方針が提起されています。今、野島委員の方からもるるございました。特に男女平等推進基金、これの廃止に焦点を当てながら、この廃止条例についての質疑をさせていただきます。
 今議会の代表質問でも、民主党田中幹事長の方からも、五基金のうち三基金は継続、二基金廃止、ここに何らかの意図があるのではないか、こういう立場から質問をいたしまして、答弁もいただいております。今、参事からもご答弁のあったように、基金を廃止しても施策の後退はない、必要に応じて一財から財源を充当していくのだというご答弁も既にいただいているところです。
 ただ、委員会でこの議案を審議するに当たりまして、もう少し突っ込んだご見解なり、今後の方針につながるご認識をお聞きしたいというふうに思っています。
 今、野島委員との質疑の中で--確かに今回、果実活用型の基金を廃止するということに対して、さきの財団の廃止等々とも関連して、東京都の男女平等推進施策が後退するのではないか、もっと目に見える形で、過日の局長答弁をきちんと担保してほしい、こういう声が届いています。
 具体的に申し上げると、今質疑の中にも出ましたけれども、果実活用型の基金ではなくて、特定目的の基金として、どうせ財調の基金に積むのだったら、特定目的の基金に積むということもあるじゃないか。あるいは、百億全額をその特目基金に積むということが無理なら、半分ではどうだろうか。あるいは、これまでの推進事業にかかってきている経費を考えますと、三十億でもいいのじゃないかとか、そういうことも含めてですが、一定の都の姿勢を見せる、あるいは推進事業の前進のためにその財源を担保しておくということも必要な手法ではなかったのか、こういう声が届いております。私もそうかなという気もいたします。
 それで、そういう声に対して現時点でどのようなご認識をお持ちなのか、所見をまずお伺いしておきたいと思います。

○金子参事 このたびの男女平等推進基金の廃止は、基金の運用利子を充当して事業を行うという仕組み自体がその役割を終えていることから、これを廃止し、財政調整基金に統合するとしたものでございます。今日の厳しい財政状況のもとでは、基金の元本を財源として有効に活用するための措置というふうに考えております。
 基金は廃止いたしましても、男女平等参画施策については、今後も一般財源を充当して、引き続き必要な事業をより効率的、効果的に実施してまいります。

○河西委員 という、ご答弁をいただきました。
 ちょっと、質問に当たりまして、過去、基金が創設されて以降、この基金の運用がどうだったのか、私なりに調査をさせていただきましたけれども、設置目的については、さきのご答弁で、男女平等社会の実現に資する施策を推進するためであって、このための各種施策を安定的かつ継続的に実施していくためだ、これが設置目的だというお話がございました。
 では、具体的に、この基金の果実はどのように使われてきたのか、果実の金額、充当先について具体的にお答えいただきたいと思います。

○金子参事 男女平等推進基金の運用益金につきましては、平成四年度の約六億円を最高にいたしまして、平成五年度が約四億八千六百万円、平成六年度が約三億九千四百万円と年々減少を続け、平成十三年度には約五千八百万円まで減少しております。
 また、基金の対象事業は、男女平等に関する普及啓発など、男女平等社会の実現に資する事業でございまして、具体的には、東京ウィメンズプラザで実施している講座、研修、民間活動助成、情報提供、相談等の事業を中心に充当してまいりました。

○河西委員 この創設時、平成四年は百億円。そのうちの五十億は、運用貸付ということで都の財源に運用されていました。これにも利息がついていて、これは五・一七五%から始まって、平成十一年度まで五%台の利息で、同じ利率で運用されていた。その果実がそれなりにあった、私が金額を申し上げなくてもわかると思いますが。残りの五十億については市中金融機関で運用されていて、その市中金利の経過も見ますと、確かに平成四年、五年、六年までは二%台、六%、四%、二%、こういう利率で運用されていて、平成七年から一%を切って、〇・八ですとか、一番最近でいいますと、十三年度は〇・一六%ということになっています。おっしゃるように、この二つの運用金の利息あるいは市中金利、これを合わせましても、今ご答弁いただいたことで、約十分の一になってきているということは確かだと思います。
 そこで、私が冒頭申し上げました、今までも既に、利息はつけていたけれども、五十億、半分は男女平等施策以外のところで都の財源として運用されてきているということ等も勘案しますと、やはり私は何らかの形で男女平等施策を推進していく、その財源を担保するものとして、目に見える形で、何らかの形で残すということもまた正論ではないかなというふうに思っております。
 具体的にはこういう意見も届いています。今、ウィメンズプラザは、年七億円近くの賃料を払って借りているわけです。七億円、十年間で七十億、家賃だけで払っているわけですね。この際、その基金をもとにして購入したらどうかという意見もあります。これは、建物だけは男女平等施策の拠点となるわけで、次に売却するときはまた大変な問題になると思いますが、そういう意見はどうだろうかという意見もございました。
 そのほか、私、実は去年の予算委員会でも--東京都が持っています条例、それに基づくアクションプラン、その中で出されていました三つの柱の一つであります雇用の問題で、ポジティブアクションを今つくって、つい最近、そのアクションプランを見せていただきました。この中身を見ましても、この中身の議論は予算委員会でやられる話なんですけれども、これを本気になってやるためには、今のこういう経済情勢の中で、企業が積極的に男女平等の職場づくりですとか、女性も男性と同じように働きたいという意思を持っている人は、子育てなり介護をしながらでも働き続けられる、そういう状況をつくるためには何らかの行政の支援も必要だと。今、東京都が持っていますそのための援助制度、助成制度わずかですけれども、ありますね。あとは民間が努力してやっている。こういう中で、本気になって雇用をめぐるポジティブアクションを実行に移すということになれば、それなりの東京都としての財源を用意してバックアップしていくということも当然近々出てくる。目に見えています。
 それから、配偶者等による暴力防止の施策につきましても、現状を見ますと、スタートして、振り返ってみますと、例えばですが、女性保護施設での、今まで保護施設が受け入れていた売防法に関する方々と、DVでの一時避難で行っている方々との現場での問題ですとか、あるいは、本当に自立に向けてきちんと、配偶者等の暴力防止センターが果たさなきゃいけない役割の中で、人的な増員も含めて、既に問題になっていますし、拡充しなきゃいけない、こういう課題があるわけです。
 そういうことを総合的に勘案しますと、私は、本当に後退させないで男女平等施策が推進されるのかな、事業が拡大していくのかなということについては、もちろん意気込みも結構ですが、財政的な担保というのも必要だろうと改めて思っているところです。
 そこで、局長に、今回の基金廃止、これに伴って東京都の平等施策の後退はないんだということについて、ご決意をお伺いしておきたいと思います。

○三宅生活文化局長 男女平等施策、あるいは事業の後退を絶対にさせないというご質問でございますけれども、この男女平等参画の事業につきましては、この委員会でも随分、ほとんど毎回に近いほど議論されておりますし、その都度いろいろご報告も申し上げてきたところでございます。今回、我々としましては、基金条例を廃止するということでご提案させていただいておりますが、こういった基金の設置の趣旨等に書いてありますような、男女平等社会の実現に資する施策の推進、これについては後退させたくないということは思っております。
 これまでも、先ほど副委員長もおっしゃいましたように、一般財源を運用益にプラスして事業の財源として充当してきたわけでございますが、今後も、そういった意味では必要な事業については一般財源を誘導するということで、引き続き実施していきたいと思っております。
 それから、今後でございますが、基金の条例がつくられて、基金が設置されてから既にもう十年たっておりますが、そのときに想定されなかった施策を現在我々もやっているわけでございます。そういう意味では、先ほどの家庭内暴力の話とか、あるいは雇用の問題等について、その都度その都度時代に応じて新しい施策も展開していかなければならないと思っておりますので、今後どういう展開になるかも予想できないわけでございますが、着実に推進していきたいと思っております。

○河西委員 今後取り組むべき課題について予想もできない、確かにそういう側面もございますけれども、東京都は条例をつくっておりまして、条例の趣旨、目的に沿って行動計画を持っております。その行動計画に盛られている中身のさらにポジティブアクションとして、雇用の分野でのプランがこのたびまとまりました。そういうことで、一応計画行政ということでいけば、そこに盛られていることは最低限財源をつけてやらなければいけない、やってほしいというふうに思っているんです。
 今、生活文化局長からご答弁いただきましたが、これまで基金は生活文化局の事業だけに充てられていたわけじゃなくて、産業労働局や福祉や教育や、さまざまなところでこの基金は活用可能でした。目的である男女平等社会の実現に資する施策に充当できる、そういう性格を持っていました。今、局長にご答弁いただきましたけれども、この局長の答弁だけで、男女平等施策が後退しないという担保にはならないというふうに私は思っています。というのは、産業労働局長からご答弁、ここではいただけませんが、他局にまたがる施策事業であれば、やっぱり何らかの形で、所管局は生文局かもしれませんが、その男女平等施策を条例、計画に基づいてやっていくのは東京都全体でございますので、他の局長のところまで、あるいは他の局の事業も後退させないんだということを、局長答弁だけでは、担保にするというわけにはいかないんですけれども、そこら辺は所管局としてはどうなんでしょうか。最後にそこのところだけをお伺いしておきます。

○金子参事 ただいまのご質問でございますが、私ども、先ほど来お話しになっておられますポジティブ・アクション・プログラムにつきましては、産業労働局さんの会議に一緒に参加させていただいて、いろいろ協議をさせていただき、意見も申し上げております。そういう意味では、産業労働局と一体となった施策運営を行っております。
 その財源でございますが、現在ございます予算、講座とか、その他男女平等のための施策の経費として計上されているものが生活文化局の中にかなりございます。そういうものと一体となって、効果的な、効率的な、例えば雇用の場における男女平等の促進の施策を進めてまいりたいと考えております。

○河西委員 肝心なのは、事業を進めていくためにはお金と人が必要でして、産業労働局で予算を幾ら局要求したとか、査定でどうなったとか、そこに生文局が口を出すことは直接的にはできない話です。そういう意味で、私は、果実活用型の基金というのは提案どおり、そういう意味では、意味がなくなった、役割を果たしたといういい方も納得できるんですけれども、局にまたがって全庁的に取り組まなきゃいけない男女平等施策の推進については、やはり財源のそれなりの担保がないと、東京都は看板をおろしたのか、こういう見方をされても当然だし、現実問題として、厳しい情勢の中で後退させませんという決意をお聞きしても、それだけではちょっと大丈夫かなという疑念はぬぐえないということを申し上げておきます。
 したがって、私は、今回は廃止条例ですので、廃止そのものにはやむを得ないなという思いはございますが、今後の施策の展開、事業の推進について、直接担当している局としての、あるいは部、課としての決意を改めてお持ちいただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

○曽根委員 それでは、私からは、中途議決にかかわる生活文化局所管の三つの議案について、それぞれちょっと意見を申し上げたいと思うんです。
 一つは、補正予算については、今もお話があって、これから私も申し上げる二つの基金の廃止が含まれておりますが、これ以外は、中心的には職員の給与改定に伴う補正が中心ですので、これは労使合意が成立しておりますので、賛成をしたいと思います。しかし、この二つの基金については、それぞれ一言ずつ意見を述べておきたいと思うんです。
 まず、国際平和文化交流基金ですが、私たち、東京国際フォーラムのむだ遣いについては、かつて私も質問で取り上げたこともありますし、知事がいう点には大いに共感するところがありますが、だからといって、これを株式会社にして民間任せにしてしまうということについては厳しい批判を持っています。ただ、この国際平和文化交流基金についてはこの担っている事業は、本来ならば東京都が一般会計で十分やれるものだし、またやるべきものだという点からいうと、果実活用型という性格も含めて、この基金の廃止には反対するものではないということです。
 最後に、女性財団の廃止といわば関連を持っております男女平等推進基金なんですがこの点では、私の前に質問された河西副委員長と全面的に私も同感の思いです。というのは、一つは、この基金は実施主体が女性財団であったこと、また実施事業の中身も、財団が頑張ってきた事業がほとんどその基金の運用で含まれていること。女性財団の廃止問題については、私もかねて質問で取り上げたように、この財団の将来も含めた必要性はむしろ高まっており、財団廃止のやり方、手続についても到底関係者の合意や理解を得られるものではなかったということなどは、既に私たちも解明してきたところですが、そういう点から見ても問題があるということが第一です。
 二つ目に、基金の性格として、果実活用型というのが限界があるのは当然だと思いますがしかし、単なる廃止ではなく、百一億の、現在百二億ですか、財源の活用方法についてはもっといろいろ検討する余地がある。この点では、河西副委員長のおっしゃったことなども含めて、さまざまな選択肢がまだ十分あったのではないかということがいえます。
 三つ目に、それでは、直営にしたウィメンズプラザの運営を含めた男女平等推進の施策はどうなっているかというと、来年度確かに増額というお話もありましたが、十億の全体の枠から見て百万円程度の増額にすぎない。仮にこの基金を充当するということを考えれば千年分ですよね。そういうことを考えれば、百歩譲って、ほかの施策が五%、一〇%切られている中での増額じゃないかということを考えても、百年分、二百年分ぐらいに当たるだけの基金を全く廃止しておいて、増額はほんのちょっとというのでは、やっぱり男女平等施策の推進の気構えが問われるということは否めないと思います。
 そういう点では、この基金の廃止については、それにかわる男女平等推進の財源的な保障、その方策を示すべきであって、単純に基金の廃止だけで事を済ませようというこの問題については納得するわけにはいかないというのが私たちの意見です。
 以上です。

○執印委員 それでは、私からも、この男女平等推進基金条例と東京都国際平和文化交流基金の廃止についてお尋ねをいたします。
 まず、国際平和文化交流基金の設置目的を伺います。

○荒川文化振興部長  平和文化交流基金の設置目的でございますけれども、この条例がございまして、その第一条でも明らかにしております。国際的な文化交流及び市民交流並びに都民による国際協力を推進することによりまして、文化の振興及び国際的な相互理解と連携の促進に寄与するために設置したものでございます。
 この目的の実現のために、ちょうど十五年前にこの条例を設置しまして、基金を設置したわけでございますけれども、先ほどから男女平等の基金でお話も出ていますように、今日までの長い低金利を反映しまして、果実が非常に小さくなっておりまして、基金本来の役割が果たせない状況にございます。

○執印委員 状況まで一緒にご説明いただいたんですけれども、この基金の特性を生かしてこれまで実施してきた事業の成果及び評価というものをどのようにされているか、伺います。

○荒川文化振興部長  これまで実施してまいりました主な事業を申し上げますと、文化交流の関係では、民間が行う芸術文化国際交流事業への助成ですとか、あるいは東京国際映画祭への助成をやってまいりました。それから、市民交流、国際協力では、都内高校生の海外留学事業、それから民間が行います国際交流、協力事業への助成、あるいはシンポジウム開催やホームページ等による普及啓発事業などがございます。
 このような事業の実施によりまして、総体としましては、基金の目的でございます文化の振興及び国際的な相互理解と連携の促進に寄与できたものと考えております。

○執印委員 特に、例えば若い人たちが国際交流をしていく、若い世代、そして市民のレベルで国際交流をして、平和についての気持ちを高めていくということは、非常に重要なことだと思うんですね。私どもも、こういう基金とは関係なく、いろんな、韓国の人たちと交流するということもしている中で、日本の若者が自国の歴史を余りにも知らなくて、韓国に行って、その歴史を初めて知る、そういうようなこともあって、そういう若いうちから、草の根レベル、市民レベルの交流の必要性というのを特にこの中で感じるわけですが、市民間による協力や交流など、パートナーシップに向けてどのように見解を持っていたのか、伺いたいと思います。
 特に、日本の学校の中では近代史というのが、どうしても後半飛ばし飛ばしになってしまうということがあって、それだけでは多分ないと思いますけれども、本当にアジアの歴史を知らないという若い人がたくさんいるわけです。そういうわけで、そこで初めて知るそのことを知らないがために、国際社会で日本人が生きていくときに大きなマイナスになるということも実はあるというふうに私は考えているわけですが、こういった若者や市民間の協力や交流など、どんなふうに見解を持っていたか伺います。

○荒川文化振興部長  今、パートナーシップのお話が出ましたけれども、国も自治体も同じなのですが、行政の役割といいますのは、公共的な課題の解決に取り組むということでございます。ただ、今日では、従来のように行政だけが中心になって実施するということが必ずしも最善の方法ではなくなりまして、文化振興ですとか、あるいは国際協力の面でも、NPOあるいはNGOの主催、あるいは市民ボランティアが運営する美術展ですとか音楽会、国際交流、協力事業が増加しているわけでございます。
 現在、都庁の行政改革というのを進めておりますけれども、その中でも都民や企業との協働ということを改革の視点として掲げてございまして、今先生からお話があったパートナーシップというのも、これと同じ考えをするものだというふうに理解しております。こういう市民のエネルギーを東京の文化の向上あるいは活性化に生かすことが今後とも大事だと思いますし、財政状況を踏まえまして、文化交流あるいは市民交流事業を効率的、効果的に実施していきたいというふうに考えております。

○執印委員 次に、男女平等推進基金条例に関して伺いますが、設置目的については先ほどやりとりがありましたので、これは結構ですが、基金と、これは決着がついた議論ということかもしれませんけれども、女性財団の廃止。そういう関係があって、基金を設置して、女性財団をつくって、ウィメンズプラザをつくって、そして運営してきた。これらは、男女平等施策の展開を東京都としてどのように構想してつくってきたものだったのでしょうか。

○金子参事 男女平等推進基金は、その果実を活用して、都及び財団法人東京女性財団が男女平等に関する各種施策を実施していくために設置したものであります。基金の対象事業としては、男女平等に関する普及啓発など、男女平等社会の実現に資する事業でありまして、東京ウィメンズプラザで実施している講座、研修、民間活動助成、情報提供、相談等の事業を中心にその基金を充当してまいったところでございます。

○執印委員 ご説明は、先ほど来のご説明が繰り返されていると思うんですが、細かい果実についてのやりとりなどは先ほどありましたので、これについて私の方から申し上げませんが、この間、基金などの特性を生かして実施した事業の成果と評価というのをどのようにお考えでしょうか。

○金子参事 男女平等推進基金の運用益金につきましては、繰り返しになりますが、東京ウィメンズプラザにおける普及啓発、相談などの事業に充当いたしまして、男女平等施策推進の財源として活用してまいりました。こうして東京ウィメンズプラザ事業の着実な推進を図ってきたほか、企業の人事担当者向けの講座の開催、配偶者暴力相談支援センターの開設など、今日の重要課題であります雇用の分野における参画促進、配偶者への暴力への対応にも取り組んできたところでございます。しかしながら、社会経済情勢の変化によりまして、果実活用型基金が効果を発揮できない状況となりまして、男女平等推進基金はその役割を終えたものと考えております。

○執印委員 その役割を終えたということを、お金の面だけで判断していいのかということがあると思うんですね。ご説明については私もよくわかりますし、東京都の財政状況が厳しいということも決してわからないわけではもちろんありませんけれども、それだけで判断していいのかということを考えたときに、男女平等の社会をつくっていこうという目的があったわけですね。それはどうしても女性の権利を獲得するというところだけに目が向きがちで、そこだけが語られがちだと思うんですけれども、実際には、男性も人間らしく生きていこう、ともに助け合って生きていこうということが、男女平等、男女共生社会の根本にあるというふうに思うんですが、その社会をつくろうというふうに目指したところから見て、今、東京都でその到達状況というのをどのようにとらえていらっしゃるんでしょうか。どこまで、その根本的な考え方というのは達成されたというふうにお考えでしょうか。

○金子参事 平成三年度の基金設置以来、平成七年には東京ウィメンズプラザを開設いたしまして、普及啓発、情報提供、相談等の事業を実施してきたところでございます。一方男女平等参画の基本理念と施策の基本的事項を定めました男女平等参画基本条例を平成十二年に制定いたしまして、また平成十四年には条例に基づきます行動計画を策定し、施策の推進に取り組んでいるところでございます。

○執印委員 もう少し数字で把握をしていただくべきじゃないかなというふうに思いますが、この間、条例をつくったり、行動計画をつくったりしたことはもちろん私どもとしては評価をしているわけですが、それこそどちらの立場から判断するかによって、その目的が達せられているかどうかということの判断は大きく違うのが、特にこの男女平等ではないかというふうに思います。
 それで、改めて、今お話があった中で、今後の課題というものをどういうふうにとらえていらっしゃるのか、そこをお尋ねいたします。

○金子参事 今後の課題についてでございますが、東京都行動計画におきましては、第一に、雇用の分野における参画の促進、第二に、子育てに対する支援、第三に、家庭内等における暴力の防止を今日の男女平等参画施策の重要課題としておりまして、これらの施策の推進に努めているところでございます。

○執印委員 先ほど来、ご答弁も繰り返しという形だというふうに思うんですけれども、今、課題もありましたね。それは、何というんでしょうか、今東京都が特に力を入れてやっている部分だというふうに思いますけれども、私は、先ほどもお話ししたように、今、非常に財政状況も厳しい、金利も低い中で、この基金だけではこの施策ができないということはもちろんわかるわけですが、ただ、男女共生社会、平等社会をつくるんだというふうにして考えたときに、一体全体この議案の出し方で、議会への諮り方で、女性施策を考えていったときに本当にこれでいいんだろうかという疑問が残るわけです。
 一つには、財団を廃止するということを決めました。それはもちろん、財団自身が決めたという形にはなっているわけですけれども、もっと違うやり方、財団が続くような形で東京都が考えるということがあってもよかったというふうに思いますし、それから、その財団の廃止を決める委員会がございまして、そこでいろいろ質疑をいたしました。廃止に伴って、財団の財産については、私どもはこの基金に繰り入れて施策を推進するべきではないかということも提案をしてきたわけです。あれはたしか十一月の末の委員会だったかと思いますけれども、この基金の廃止が示されたのは一体いつだったんでしょうか。トータルの女性の施策をこういう形で進める、そういったことをきちんと議会に示しながら本来は進める必要があったのではないかというふうに考えるわけですが、その点に関してはいかがでしょうか。

○金子参事 ご指摘のございました東京女性財団の廃止は、企業等における参画促進や配偶者暴力の防止など今日の重要課題に対応して、都庁とウィメンズプラザが一体となって行政として責任を持って施策を推進していく必要があることから、財団事業を直営化したものでございます。
 また、都の男女平等参画施策は、男女平等参画の基本理念と施策の基本的事項を定めた先ほど申しましたが、基本条例に基づきまして推進を図っておりまして、この条例に基づきまして、東京都行動計画において施策の体系を明らかにし、都と事業者の事業計画を掲げているところでございます。
 また、財団の廃止につきましては、議会に対しご説明し、ご審議をいただいているところでございます。

○執印委員 基金の廃止が示されたのはいつだったんでしょうか。その考え方が示されたときが当然あったと思うんですけれども、それはいつだったんでしょうか。

○嶋津総務部長 昨年、平成十四年の三月に予算特別委員会が開かれまして、その場所におきまして、知事は、果実活用型基金の財政調整基金への統合などを含めまして、社会経済状況の変化の中で基金のあり方を今後十分に検討していく必要があるというぐあいに発言してございます。
 それ以降、男女平等推進基金等を含めまして、その必要性やあり方などについて、さまざまな角度やさまざまな立場から私どもとしては検討を行い、その結果といたしまして、このたび平成十五年度の予算原案の発表の段階で、二基金の廃止方針を東京都として決定したものでございます。

○執印委員 三月の段階で示されたときには全体的な議論だったと思うんですね。個別な議論ではなかったというふうに思うんですけれども、それでは、五基金のうち二基金だけが廃止ということについて、どのように局として判断されたのでしょうか。私は、局長としてもっと抵抗すべきだったというふうに思いますし、男女平等の施策を考えたときに、こんな提案の仕方で本当にいいというふうに判断されているのかどうか。
 また、先ほど来、来年度予算はふえているというお話があるわけですけれども、この間の男女平等に関する施策の進め方を見ていくと、例えば、来年度予算少しふえたとしても本当に東京都の施策の底に男女平等を進めていこうという考えが私には見えないわけなんですけれども、局長にぜひお伺いしたいと思います。
〔「ふやして怒られてるんじゃ」と呼ぶ者あり〕

○三宅生活文化局長 局としてこういった方針に抵抗したのかというお話でございますが先ほども総務部長が申し上げましたように、抵抗とかそういうことではなくて、財政運営の議論と施策の事業の予算要求の議論、それが合わせて行われているわけでございましていろんな議論があったことは当然でございます。
 次に、今後の問題ではございますが、それは我々として、先ほど来申し上げていますとおり、男女平等参画基本条例がつくられておりますし、あわせて行動計画もつくっておりますので、そういったものを基本としながら進めていくということ、将来に向けての気持ちとしてはそれを申し上げるということでございます。

○執印委員 局長の決意は決意としてお伺いいたしましたけれども、一つのこの流れに大変不安を持っているわけですよ。先ほどもお話ししたように、当然、この基金を廃止して来年度予算を乗り切るためには、いろんなご判断があったことだというふうに思いますが、そこから先、経済状況が上向くという、そういった見通しも保証もないわけですから、そのときに、今の流れでいきますと、本当にさらに厳しくなるんじゃないかということが心配なわけです。そこはぜひ頑張っていただきたい。ふやして、別に怒っているわけじゃないんですけれども、この間の流れとして、東京都の心底にあるものがかいま見えるような気がいたしますので、そこは指摘をしておきたいというふうに思います。
 それから、この基金に関しても、今までもいろいろご指摘がございましたけれども、いろいろな判断があったと思うんですね。そのときに、本当にこの二基金だけ廃止ということで、なぜこんな判断になったんだろう、どうしてそれを受けてきたんだろうということは私の中では大変疑問でございまして--それはわかりますよ、わからないわけではないですけれども、ただ、このやり方は余りにもひどい。女性の立場からしたときに、男女平等は男性ももちろんともに社会をつくっていくためですけれども、それにしても、今の社会を見たときに、もっともっとやらなきゃいけないことがある中で、こんな形で仕事を進めるのは私は非常に納得がいかないということを最後に申し上げて、質問を終わります。

○福士委員 重なった質問がたくさんございますので、一、二点だけ伺います。
 基金を廃止しても、今後とも一般財源を充当して必要な施策はしっかり進めていきますというお答えがたびたび出ておりました。ちょっと確認の意味も含めてお伺いしたいんですが、一般財源になった場合に、事業の必要性をどう評価するかによって、財源をどんどんどんどん削られていく場合もあるんじゃないかなと。今のところは、とりあえず今年度基金を廃止しますということですから、来年度でごそっと基金を削ってしまえば、皆さんから無視しているんじゃないかというふうに見られるから、その分はまだ担保されたとしても、今後数年、あるいはこれはもっと長い間やっていかなきゃいけない事業ですから、そういう事業の中でどんどん削られたときに、どういう担保の保証があるのかなというふうに、それは、今伺いながらすごく疑問に思いました。ちょっとその辺のところをお答えいただきたいです。

○嶋津総務部長 男女平等を含めまして、先ほどから申し上げておりますように、条例もございます。あるいは行動計画もございます。それをベースに、私どもとしてはそれを着実に詰めていくということでございますが、加えて申し上げれば、私どもの熱意は不可欠かなというぐあいに思ってございます。

○福士委員 現在、超低金利の中で果実活用型基金が活用できないというお話はもう再三出ておりまして、それはそうなんだろうというふうに思いますが、だから基金を廃止しなければいけないのかなというのは、やっぱり私も疑問に思います。で、先ほど来、もっと何らかの方法があったんじゃないかというご質問もたくさん出ておりました。例えば、基金の一部をその設置目的に合う事業向けに取り崩したにしても、残りは今まで行ってきたように一般会計に貸し出す、そして各基金の設置意義を生かしながら基金を活用できるというふうには思うんですけれども、その辺のところはいかがお考えでしょうか。それだけ伺って質問を終わります。

○嶋津総務部長 この厳しい経済社会状況の中でどういった形で財政の担保をとっていくかということにつきましては、先ほど来申し上げているように、いろんな立場から、いろんな角度から議論をしてまいりました。その結果といたしまして、この二基金については条例の廃止という方針を東京都として定めたものでございます。

○山本委員 関連して。
 実は、基金の点については、かつて一兆円近く、東京都は財政的に恵まれまして、税源が入って、つくったときがあります。そして、この中で、先輩の皆さんご承知のように、例えば国際文化交流基金だとか、今の男女平等参画の基金だとか、いろいろ基金をつくってきたわけです。
 しかし、よくいうように、ないそでは振れない。今財政的に、税収はこんなに、四兆円を切った税収の中でいろんなやりくりをして、あちこち埋めて、それぞれいろいろなご批判もいただいて、おかしいじゃないかという議論もたしかあって、やってきているわけでね。その中で、今特にご指摘があったような基金の取り崩しをして、男女平等についての東京都の政策が疎んじられていくんじゃないかというご懸念で、先ほどからご発言されていると思うの。それについて、今のところ、東京都の全体のバランスから見て、基金を今一般財源の中に入れて、とにかくやりくりをやっているんだということです。
 ただし、その男女平等という理念は、生活文化局、そしてまた産労が、例えば雇用の面であってもそうですが、男女平等の理念というものは絶対のものですからね。その男女平等というのは、男性から見れば権限が少なくなってきたか、あるいは女性から見れば権限が多くなる、これは見方によるかもしれないけれども、しかし、このことは今日本じゅう、だれだって男女平等でなきゃならないし、あるいは家庭内暴力なんか許しちゃいけない、こんなことになっているんですから、この理念は絶対に守っていくんだということを、局長でもどなたでも、ちゃんといえば、ご理解されるんじゃないですか。

○三宅生活文化局長 今、山本委員からご指摘がありましたように、基金を設置したときから比べれば、基本条例もつくりましたので、私どもは、議会で承認された条例に沿って仕事をやっていくわけでございますから、それは不退転の決意だということを申し上げます。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十六分散会

ページ先頭に戻る