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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第二号

平成十五年一月三十一日(金曜日)
第三委員会室
午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長渡辺 康信君
副委員長服部ゆくお君
副委員長河西のぶみ君
理事執印真智子君
理事中嶋 義雄君
理事遠藤  衛君
福士 敬子君
小美濃安弘君
野島 善司君
相川  博君
石川 芳昭君
大西 英男君
曽根はじめ君
山本賢太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長幸田 昭一君
理事斎藤 尚也君
総務部長中村 正彦君
学務部長比留間英人君
人事部長臼井  勇君
福利厚生部長岡本 宏之君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長鈴木 雅久君
教育政策担当部長石川  武君
都立高校改革推進担当部長山際 成一君
参事星川 敏充君
参事渋井 信和君
参事瀧川  清君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
  第一回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 教育庁所管分
  ・平成十四年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 教育庁所管分
  ・東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都教育委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
  ・東京都青年の家条例の一部を改正する条例
  ・東京都立多摩社会教育会館条例の一部を改正する条例
  ・東京都体育施設条例の一部を改正する条例
  請願陳情の審査
  (1)一四第一七三号 すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願
  (2)一四第一七六号 すべての子どもたちへの行き届いた教育と心の通う学校づくりに関する請願
  (3)一四第一八五号 都立高校改革推進計画の都民参画による見直し等に関する請願
  (4)一四第七一号 都立九段高校の千代田区立六年制中等教育学校への変更反対と都立での存続に関する陳情
  (5)一四第七二号 都立高校改革推進計画・新たな実施計画の見直しに関する陳情
  (6)一四第七四号 公立小・中学校における卒業アルバムの元号併記に関する陳情
  (7)一四第七五号 区立中学校の教員人事に関する陳情
  (8)一四第九〇号 都立高校入学試験制度の改善に関する陳情
  (9)一四第九二号 都立高校入学者選抜試験の改善に関する陳情

○渡辺委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十五年第一回都議会定例会に提案を予定いたしております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 第一回都議会定例会に提案を予定し、ご審議いただきます教育庁関係の案件は、平成十五年度教育庁所管予算案一件、平成十四年度教育庁所管補正予算案一件、条例案八件の合わせて十件でございます。
 初めに、平成十五年度教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 都教育委員会は、時代の変化に主体的に対応し、日本の未来を担う人間を育成する教育がますます重要であるとの認識のもとに、平成十三年に策定いたしました教育目標に基づき、子どもたちが知性、感性、道徳心や体力をはぐくみ、人間性豊かに成長することなどを目指しますとともに、直面するさまざまな課題を解決すべく、教育改革に向けて具体的な施策を進めているところでございます。
 平成十五年度におきましては、東京都の重要施策におきまして、学校・家庭・地域でのトータルな教育改革が七つの戦略的取り組みの一つとして位置づけられ、その実現のために、東京都教育ビジョン、仮称ではございますが、この策定や、生徒の可能性を伸ばす都立学校改革の推進等が重点事業として選定されております。
 都教育委員会は、これらの重点事業を中心としたさまざまな事業に積極的に取り組み、さらに教育改革を推進し、都民の期待にこたえてまいりたいと考えております。
 以下、平成十五年度教育庁所管予算案の概要についてご説明申し上げます。
 教育庁所管歳出予算額は七千九百四十一億六千九百万円で、前年度に比べ六十九億一千百万円、率にして〇・九%の減となっております。
 平成十五年度の東京都の予算は、財政再建推進プランの最終年度の予算として、財政構造改革に全力を挙げて取り組みつつ、現下の緊急課題や東京の再生に積極的に挑戦する予算と位置づけられ、緊急・重点課題対応型予算という基本的な考え方で編成されております。
 教育委員会といたしましては、都の歳出予算が都税収入の落ち込みにより厳しく抑制されている中で、内部努力と事業の見直しにより経費の削減を行う一方、教育施策の充実を図り、教育改革を推進するため、重要施策にかかわる事業を中心に、重点的な予算の確保に努めたところでございます。
 なお、東京都一般会計歳出予算に占める教育費の割合は一三・九%となっております。
 また、教育庁所管歳入予算額は二千六百二十八億円余でございまして、前年度に比べ十四億五千八百万円余、〇・六%の増でございます。
 次に、歳出予算案のうち主な事業についてご説明申し上げます。
 初めに、児童生徒の健全育成に関する事業でございます。
 いじめや不登校等の問題に対応し、すべての児童生徒の健全な育成を図るため、引き続き学校、家庭、地域社会、関係機関との連携協力を図ってまいります。このために、来年度は、国の補助制度を踏まえまして、全公立中学校にスクールカウンセラーを配置してまいります。
 また、「心の東京革命」教育推進プランに基づく事業につきましては、トライ&チャレンジふれあい月間、地域教育サポート事業、子育てパートナー事業などの諸事業を引き続き実施いたしますとともに、来年度は新たに、子どもの読書離れに対応するための子ども読書活動推進事業や、地域NPOとの連携による地域学習活動活性化支援事業を実施し、区市町村との連携を図りながら、さまざまな取り組みを拡充、推進し、より一層、児童生徒の思いやりと規範意識の涵養を図ってまいります。
 さらに、次代を担う人材を育てるという視点から、公立、私立を含めた学校、家庭、地域全体を視野に入れ、新たな教育のあり方を示すことを目的に、組織横断的に都の教育施策を総合化して、東京都教育ビジョン、これも仮称でございますが、これを策定してまいります。また、都立高校と新たな都立の大学との連携により、日本の将来を担う改革型リーダーを育成する(仮称)東京未来塾の設置に向けた検討を行ってまいります。
 第二は、高等学校教育の振興に関する事業でございます。
 これまでも、都民に信頼される魅力ある都立高校の実現を目指し、都立高等学校の改革を推進してきたところでございますが、平成十五年度は、昨年十月に策定いたしました都立高校改革の新たな実施計画に基づきまして、新しいタイプの高校の開校やITを活用した教育推進校の指定を行うなど、学校の個性化、特色化を進めてまいります。
 また、各学校がそれぞれの学校経営計画に基づき、校長のリーダーシップのもとに、組織的に教育活動の改善に取り組めるよう、校長の予算面での裁量権限を拡大する自律経営推進予算の仕組みを導入いたしますとともに、自律的改革を進め、改善への取り組みに成果を上げている学校を重点支援校に指定するなど、各学校の自律的改革を支援してまいります。
 また、都立高校の施設整備につきましては、新たな実施計画に基づく施設整備のほか、老朽校舎の改築や大規模改修、震災対策としての校舎の耐震補強などを計画的に進めてまいります。
 第三は、心身障害教育の振興に関する事業でございます。
 心身に障害のある児童生徒の教育につきましては、それぞれの障害の程度や発達の状態に応じた適切な教育を行い、能力を最大限に伸ばし、可能な限り社会参加ができるようにしていくことが重要でございますことから、平成十五年度におきましても、こうした観点に立って心身障害教育の一層の充実を図ってまいります。このために、肢体不自由養護学校における、一人一人に応じた自立活動の指導を充実するための教員定数を改善いたしますとともに、ITを活用した教育推進校の指定及び盲・聾・養護学校への自律経営推進予算の導入を行ってまいります。
 また、肢体不自由養護学校の給食調理業務の委託を実施し、給食内容の改善充実を図ってまいります。
 さらに、老朽校舎の改築や大規模改修、震災対策としての校舎の補強など、学校施設の整備充実を進めてまいります。
 第四は、学校教育指導の充実に関する事業でございます。
 児童生徒一人一人に応じたきめ細かい指導を行い、基礎的、基本的な学力の向上を図りますとともに、個性や能力をさらに育成する教育を行ってまいります。このため、国の定数改善計画を踏まえまして、学年や教科の特性及び一人一人の習熟度等に応じた少人数指導の実施に必要な教員を増員いたしますとともに、来年度は、新たに中学二年生全員に対象を広げた、児童・生徒の学力向上を図るための調査を実施し、学習指導と評価方法の改善を図ってまいります。
 また、来年度から、新たな指導監督職として主幹を学校に配置し、学校が直面するさまざまな課題に対する組織的な対応の充実を図ってまいります。
 さらに、直接、児童生徒の指導に当たる教員の資質、能力の向上を図るため、来年度は、新たに十年経験者研修や主幹研修を実施いたしますとともに、引き続き初任者研修、管理職研修、専門研修を充実してまいります。
 第五は、生涯学習及び体育・スポーツ等の振興に関する事業でございます。
 都民一人一人が生涯を通じてみずから学び、スポーツに親しみ、社会参加ができる機会の充実を図るため、都立学校公開講座や都立学校施設の開放事業を引き続き実施いたします。
 また、新たな社会教育施設としてのユース・プラザ(仮称)につきましては、PFIの事業手法により、区部は建設工事を、多摩地域は契約締結を予定しております。
 さらに、都民が気軽にスポーツ活動を楽しむことができる環境整備のために、地域スポーツクラブの育成やクラブマネジャーの養成等を行ってまいります。
 なお、平成二十五年に開催予定の東京国体の準備を来年度から進めてまいりたいと考えております。
 以上、平成十五年度教育庁所管予算案における主な事業についてご説明を申し上げました。都教育委員会といたしましては、これらの事業を着実に推進し、教育に対する都民の期待にこたえてまいる所存でございますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 引き続き、平成十四年度教育庁所管補正予算案についてご説明申し上げます。
 平成十四年度の教育庁補正予算案は、人事委員会勧告に基づく給与の減額改定と労使合意に基づく給料の二%削減措置による給与の減額補正及び校舎改築校のグラウンド予定地の土壌が汚染されていることが判明し、平成十四年度中の施工が不可能になったことによる減額補正でございます。
 簡単ではございますが、補正予算案につきましては以上でございます。
 次に、条例案八件の概要についてご説明申し上げます。
 第一は、東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 教育公務員特例法の一部を改正する法律によりまして、十年経験者研修が新たに設けられたことに伴いまして、当該研修の実施について特別区及び市が事務処理を行うこととする規定を整備するものでございます。
 第二の学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例は、小中高等学校の少人数指導の実施及び児童生徒数の増減並びに学校の新設や廃止等に伴いまして、各学校種別ごとの教職員定数を改めるものでございます。
 第三の東京都教育委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例は、教育委員会の委員の報酬の支給方法につきまして、月の途中で就職または退職したときは日割りとするよう、規定を整備するものでございます。
 第四の学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、教育公務員特例法の一部を改正する法律の施行に伴いまして、規定を整備いたすものでございます。
 第五は、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 都立高校改革推進計画に基づきまして、都立明正高等学校、都立城北高等学校、都立桜水商業高等学校及び都立牛込商業高等学校を廃止しますとともに、都立忍岡高等学校の位置を変更いたすものでございます。
 第六の東京都青年の家条例の一部を改正する条例は、青年の家の再編整備方針に基づきまして、区部ユース・プラザを平成十六年三月三十一日に開館することにあわせまして、東京都水元青年の家を廃止いたすものでございます。
 第七の東京都立多摩社会教育会館条例の一部を改正する条例は、多摩社会教育会館の機能の見直しに伴いまして実施事業を改正しますとともに、施設使用料の改定を行うものでございます。
 第八は、東京都体育施設条例の一部を改正する条例でございます。
 多摩スポーツ会館の昭島市及び八王子市への移管、夢の島総合体育館の区部ユース・プラザへの移行に伴いまして、両施設を廃止するほか、東京武道館の規定を整備いたすものでございます。
 以上が、平成十五年第一回都議会定例会に提案を予定いたしております教育庁関係の案件でございます。
 なお、詳細につきましては総務部長から説明をいたさせます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○中村総務部長 教育庁関係の提出予定案件につきまして、お手元にご配布してございます資料によりご説明申し上げます。
 初めに、平成十五年度の教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 資料のうち、平成十五年度教育庁所管予算説明書をごらんいただきたいと思います。
 まず、目次をお開きいただきたいと思います。教育庁所管予算につきまして、歳出予算につきましては、教育委員会及び事務局の運営以下十の項目に分けてお示ししますとともに、債務負担行為のⅠ及びⅢをお示ししてございます。
 二ページをお開きいただきたいと思います。教育庁所管予算の総括表でございますが、歳出及び歳入予算の総額、増減率等につきましては先ほど教育長からご説明申し上げましたので、次の三ページから、歳出予算につきまして主要な事業を中心にご説明させていただきます。
 まず三ページは、教育委員会及び事務局の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、二百五十一億八千四百万円でございます。
 経費の内訳でございますが、三ページから四ページにかけて、教育委員会の運営費、総務部等の人件費を記載してございます。
 五ページに参りまして、概要欄2の(4)、ここに東京都教育ビジョン、仮称でございますけれども、策定に要する経費を計上してございます。また、概要欄3には、教育施設の運営委託等に要する経費を計上してございます。
 七ページをごらん願います。概要欄の下段の3には、来年度から新たな指導監督職として主幹を学校に配置してまいりますが、その選考に要する経費を計上してございます。
 九ページをごらん願います。学校保健給食費でございます。
 概要欄2の(2)には、来年度から、学校へ専門家を派遣するなど、養護教諭が行う健康相談活動を支援する事業を行うための経費を計上してございます。
 一一ページをごらんいただきたいと思います。概要欄の6には、定時制高等学校及び盲・聾・養護学校の給食調理業務の委託経費などを計上してございます。
 次の一二ページに参りまして、小中学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、三行目にありますように、四千六百十三億一千四百万円でございます。また、特定財源として、国庫支出金である義務教育教職員給与金など一千九百十七億五千七百万円余を見込んでございます。
 次の一三ページにございますのは、小学校の運営でございます。概要欄に小学校の規模をお示ししてございますが、学校数は、本校、分校合わせまして一千三百四十五校、児童数は五十三万六千二十二人、教職員数につきましては、定数外を除きまして二万九千百六十六人でございます。
 なお、一四ページの概要欄1にございますように、国の教職員定数改善計画を踏まえまして、少人数指導の実施等に必要な教員につきまして、来年度は、小学校に二百四十三人、また、次の事項にございます中学校に百四十五人を増員し、それぞれ拡充を図ってまいります。
 次の一五ページは、中学校の運営でございます。学校数は、本校、分校合わせまして六百五十二校で、うち一校には通信教育を併設してございます。生徒数は、本校、分校及び通信教育を合わせまして二十二万二千六百九十三人、教職員定数は一万四千九百十四人でございます。
 一八ページをごらんいただきたいと思います。高等学校の運営に要する経費でございます。歳出計は千四百六十二億六千五百万円でございます。
 学校の規模につきましては、全日制は百九十九校、定時制は、本校、分校合わせまして九十四校、通信制は二校、専攻科は一校でございます。生徒定員は、全日制が十三万四千八百十人、定時制二万三百七十人、通信制二千四十人、専攻科八十人でございます。また教職員定数は、次の一九ページに記載してございますが、一万二千八百九十一人でございます。
 経費の内訳につきましては、二〇ページをごらん願いたいと思います。
 二〇ページの概要欄1の職員費には、高等学校の教職員の人件費などを計上してございますが、この中には、新しいタイプの高等学校であります芦花高等学校の開校による増員などの経費が含まれております。
 次の二一ページの概要欄(4)から(6)には、都立高校改革の新たな実施計画に基づく新しいタイプの高校の開校等に要する経費、ITを活用した教育推進校に要する経費、自律経営推進予算及び学校経営の重点支援に要する経費を計上してございます。
 なお、自律経営推進予算は、既存の学校運営費を再構築しまして、校長の裁量権限を拡大する仕組みを導入するものでございます。
 二三ページをごらん願います。概要欄の1には、高等学校入学者選抜におきまして、全日制高校十校で実施します学力検査問題の自校作成に要する経費を計上してございます。
 次の二四ページは、工業高等専門学校の運営に要する経費でございます。歳出計は三十億二千五百万円でございます。
 学校数は、工業高等専門学校、航空工業高等専門学校の二校で、学生定員はそれぞれ千人、教職員定数は合わせて二百二十人でございます。
 二六ページをごらん願います。盲・聾・養護学校の運営に要する経費でございます。歳出計は五百七十八億九千五百万円でございます。
 まず、盲・聾学校でございますが、概要欄にお示ししてございますように、学校数が十二校、幼児、児童、生徒数は八百六十三人、教職員定数は、次の二七ページに記載してございますが、合計で六百九十四人でございます。
 次の二八ページは、養護学校でございます。都立養護学校が四十四校一分校、児童生徒数は六千九百五十三人でございます。区立養護学校は、学校数が五校、児童生徒数は二百三十七人でございます。教職員定数は、次の二九ページに記載してございますが、都立、区立合わせまして、合計で四千四百九十一人でございます。
 三〇ページの概要欄1には、職員費といたしまして、盲・聾・養護学校の人件費などを計上してございますが、この中には、肢体不自由養護学校における自立活動指導の充実を図るための増員に必要な経費が含まれております。
 三一ページの概要欄(8)には、ITを活用した教育推進校に要する経費、概要欄(9)には、自律的な学校経営の確立を図るための自律経営推進予算をそれぞれ計上してございます。
 三四ページをごらん願います。教職員の福利厚生に要する経費でございます。歳出予算額は二十二億七千七百万円でございます。
 三五ページは、教職員住宅の維持管理及び建設に要する経費でございます。
 次の三六ページは、退職手当及び年金に要する経費でございます。歳出予算額は六百三十四億三千九百万円でございます。
 三八ページをごらん願います。教育指導の充実に要する経費でございます。歳出計は三十七億百万円でございます。
 経費の内訳につきましては、三九ページをごらん願います。概要欄1は、児童生徒の健全育成でございまして、公立中学校全校にスクールカウンセラーを配置するために要する経費を計上してございます。
 概要欄2には、小中学校における児童生徒の基礎的、基本的学力の向上を図るための経費を計上してございます。児童・生徒の学力向上を図るための調査を、中学校二年生全員を対象に実施し、学習指導と評価方法の改善を図ってまいります。
 概要欄3は、都立高等学校の改革の推進のための経費でございます。高大連携推進校、インターンシップ推進校などの実施や、新しいタイプの学校のカリキュラム検証に要する経費、生徒による授業評価開発委員会等の運営に要する経費を計上してございます。
 概要欄の4には、都立高校と新たな都立大学との連携によります、(仮称)東京未来塾の設置に向けました検討を行うための経費を計上してございます。
 概要欄の5には、心の東京革命教育推進事業に要する経費でございます。トライ&チャレンジふれあい月間の推進やアイデンティティー教育を実施するための事業に要する経費を計上してございます。
 四二ページをごらん願います。概要欄の15には、教員の資質、能力の向上を図るための経費を計上してございます。平成十五年度には、新たに十年経験者研修や英語教員研修及び主幹研修を実施してまいります。
 四三ページの概要欄3には、教育相談センターにおきますアドバイザリースタッフの派遣事業や、教育相談機関等との連絡協議会を実施し、教育相談体制の充実を図るための経費などを計上してございます。
 四四ページをごらん願います。社会教育の振興に要する経費でございます。歳出計は六十四億五千八百万円でございます。
 経費の内訳でございますが、四六ページにお示ししてございます生涯学習審議会の運営のほか、四七ページにお示ししてございます都立学校公開講座の実施や、四八ページに参りまして、都立学校施設の開放事業に要する経費及び同じページの概要欄10にございますように、社会教育関連の心の東京革命教育推進事業に要する経費を計上いたしております。
 平成十五年度は、新たに子どもの読書離れに対応するための子ども読書活動推進事業及び地域NPOとの連携によります地域学習活動活性化支援事業を実施してまいります。
 五二ページをごらん願います。概要欄の2には、都民体育大会の開催や国民体育大会への選手派遣など、都民体育の振興に要する経費などを計上してございます。
 五四ページをごらん願います。概要欄の6には、クラブマネジャーの養成等を行う広域スポーツセンター事業や、地域スポーツクラブの育成事業に要する経費を計上してございます。
 概要欄の8には、平成二十五年に開催予定の東京国体の準備に要する経費を計上してございます。
 次の五五ページは、都立学校等施設整備に要する経費でございます。歳出予算額は二百四十六億一千百万円でございます。
 経費の内訳につきましては、まず、五六ページの都立学校整備費でございます。概要欄の1には、新しいタイプの高等学校の建設等として、芦花高等学校を初め五校の建設工事に要する経費等を計上してございます。
 五七ページの概要欄2の(1)には、都立学校校舎等の増改築として、高等学校老朽校舎の改築二校、次に五八ページに参りまして、概要欄の(2)には、盲・聾・養護学校老朽校舎の改築三校の経費を計上してございます。
 五九ページの概要欄の(4)には、都立学校の震災対策といたしまして、校舎等の補強工事に要する経費、また概要欄の(5)には、都立学校の大規模改修に要する経費等を計上してございます。
 六〇ページに参りまして、概要欄の(8)には、自律的な学校経営の確立を図るための学校経営の重点支援予算のうち、施設の整備に要する経費を計上してございます。
 六一ページをごらん願います。社会教育施設整備費でございます。(仮称)ユース・プラザの建設に要する経費を計上してございます。PFIの事業手法によりまして、区部は建設工事を、多摩地域は契約締結を予定しております。
 次の六二ページは、体育施設整備費でございます。多摩スポーツ会館の改修工事に要する経費を計上しております。
 以上で、教育庁所管の歳出予算に関する説明を終わらせていただきます。
 次に、債務負担行為のⅠについてご説明申し上げます。
 六四ページをごらん願います。都立学校校舎等新改築工事にかかわる債務負担行為でございます。
 概要欄3の全体計画にお示ししてございます、新しいタイプの高等学校の建設、高等学校老朽校舎の改築などにつきまして、工期が複数年度にわたるため、平成十六年度から平成十七年度までに支出を予定しております経費につきまして債務負担行為を計上するものでございます。
 次の六五ページは、教職員住宅賃貸借にかかわる債務負担行為でございます。
 公立学校共済組合との教職員住宅譲渡契約締結に伴いまして、譲渡代金の二十年間にわたる元利金支払いにかかわる債務負担行為を計上するものでございます。
 六六ページに参りまして、都立学校給食調理等業務委託にかかわる債務負担行為でございます。
 調理業務の安定的な運用や内容の充実を図るため、平成十六年度及び十七年度に支出を予定しております経費につきまして、債務負担行為を計上するものでございます。
 六七ページをごらん願います。(仮称)多摩地域ユース・プラザの建設及び運営等にかかわる債務負担行為でございます。
 PFIの事業手法で実施するため、平成十七年度から二十六年度までに支出を予定しております経費につきまして、債務負担行為を計上するものでございます。
 次に、債務負担行為のⅢについてご説明申し上げます。
 七〇ページをごらん願いたいと思います。教育庁厚生貸付資金原資損失補償にかかわる債務負担行為でございます。
 財団法人東京都福利厚生事業団が教職員に対して実施します一般生活資金等の貸し付けに要する資金の融資を、都が当該金融機関に対して損失補償するものでございます。
 以上で、平成十五年度教育庁所管予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成十四年度一般会計補正予算説明書をごらんいただきたいと思います。
 一ページをごらん願います。補正予算額は百二十七億六千七百万円余の減額でございます。その内容は、後ほどご説明いたします高等学校校舎改築にかかわる三億円を除きまして、すべて人事委員会勧告に基づきます給与の減額改定及び労使合意によります給料の二%削減措置に基づくものでございます。
 また、歳入予算として計上してございます国庫支出金のうち、義務教育教職員給与金等が、給与の減額改定に伴いまして五十二億六千三百万円余減収の見込みとなっております。
 次の二ページから六ページにかけまして、項目ごとに職員費等の減額補正額を計上してございます。
 恐縮ですが、七ページをごらん願います。都立科学技術高等学校のグラウンド予定地から重金属類が検出されまして、平成十四年度中の施工が不可能となりましたので、平成十四年度予算は減額補正をいたしまして、改めて平成十五年度予算にグラウンド・外構工事に要する経費を再計上するものでございます。
 補正予算案につきましては以上でございます。
 続きまして、お手元資料の平成十五年第一回東京都議会定例会議案(条例)をごらんいただきたいと思います。
 目次をお開き願います。今回提案を予定しております条例案は、ごらんの八件でございます。
 一ページをお開き願います。東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 本条例の改正は、二ページの提案理由にございますように、教育公務員特例法の一部を改正する法律によりまして、教職十年を経過した教員に対しまして、指導力及び資質の向上を目的といたします十年経験者研修を新たに実施することになったことに伴いまして、当該研修の実施について特別区及び市が事務処理を行うこととするほか、特別区及び市が処理する事務の範囲を改めるものでございます。
 四ページ、五ページが新旧対照表でございます。
 六ページをお開き願います。学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 国の教職員定数改善計画によります小中高等学校の少人数指導の実施や児童生徒数の増減等に伴いまして、各学校種別ごとの教職員定数を改めるものでございます。
 改正の内容につきましては、八ページの新旧対照表をごらん願います。小学校につきましては、現行の二万八千九百一人を二万九千百六十六人に改めるほか、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校につきまして、それぞれ記載のとおり改めまして、合計では、現行の六万二千四百八十七人を六万二千三百七十六人に改めるものでございます。
 九ページは、東京都教育委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 一二ページの新旧対照表をごらん願います。現行にありますとおり、教育委員会の委員の報酬は月額により支給する旨規定されておりますが、月の途中に就職、退職または失職したときは、日割りにより計算した額を支給するように改めるものでございます。
 一三ページをごらん願います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 一五ページが新旧対照表でございます。休職者等の給与に関して規定しております第二十二条におきまして、先ほどの十年経験者研修が新たに設けられたことに伴いまして、教育公務員特例法の適用条文の番号を改めるものでございます。
 一六ページをお開き願います。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 二〇ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。都立高校改革推進計画に基づきまして、都立明正高等学校、都立城北高等学校、都立桜水商業高等学校及び都立牛込商業高等学校が本年度末をもちまして閉校となることに伴いまして条文から削除するほか、平成十八年度開校予定の台東地区単位制高校の設置準備のために都立忍岡高等学校を移転する必要から、その位置を変更するものでございます。
 二二ページをお開き願います。東京都青年の家条例の一部を改正する条例でございます。
 青年の家の再編整備方針に基づきまして、区部ユース・プラザを平成十六年三月三十一日に開館するのに合わせまして、東京都水元青年の家を廃止するものでございます。本条例の施行は、附則にありますとおり、平成十六年四月一日を予定しております。
 二五ページをお開き願います。東京都立多摩社会教育会館条例の一部を改正する条例でございます。
 三〇ページの新旧対照表をごらん願います。第二条にございますとおり、同会館の事業を施設の利用に関する事業に改めるなど関係規定の整備のほか、三二ページ以下の施設及び附帯設備の使用料について改定するものでございます。
 三七ページをお開き願います。東京都体育施設条例の一部を改正する条例でございます。
 四〇ページの新旧対照表をごらん願います。東京都立夢の島総合体育館でございますが、平成十六年三月三十一日に開館を予定しております区部ユース・プラザのPFI事業者に貸し付けますことから、廃止するものでございます。
 次に、多摩スポーツ会館分館陵北野球場の八王子市への移管につきましては、八王子市との協議が調いまして移管するため、施設を廃止するものでございます。
 また、四四ページから四五ページにかけて掲載してございます東京武道館の仮設席につきましては、老朽化が著しく使用不能となりましたために、条文から削除するものでございます。
 いずれも、平成十五年四月一日を施行期日として予定しております。
 次の四六ページをごらん願います。多摩スポーツ会館の昭島市への移管につきましては、昭島市との協議が調いまして、平成十五年度に老朽化対応の改修工事を行った後、昭島市へ移管するため、同施設を廃止するものでございまして、平成十六年四月一日を施行期日として予定しております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 まず第一に、都立高校改革・新実施計画について、これを論議した教育委員会での主な意見、また、この計画に対しての都内の教育関係団体からの主な意見を資料でお願いします。
 二つ目に、都立高校改革について、これまで区市町村議会から都に出された意見書、決議、要望などの一覧をお願いします。
 三つ目に、養護学校の給食調理の生徒一人当たりと全体の公費の負担額。民間委託導入前と導入後の現在、さらに、肢体不自由校まですべて完了した場合の試算もお願いします。
 第四に、各盲・聾・養護学校の教室不足数、教室転用数、教室分割数の一覧をお願いします。
 五番目に、社会教育予算の推移と内訳を十年分お願いします。
 最後に、都立図書館、またその他の視力障害者向けのサービスはいろいろあると思うんですが、これらの一覧と、この間の推移、五年分ぐらいをお願いします。
 以上です。

○渡辺委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 ただいま曽根委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。
 理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○渡辺委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一四第一七三号及び請願一四第一七六号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○比留間学務部長 一四第一七三号、すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願及び一四第一七六号、すべての子どもたちへの行き届いた教育と心の通う学校づくりに関する請願の二件についてご説明申し上げます。
 最初に、一四第一七三号、すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、国分寺市、三多摩高校問題連絡協議会代表河津マサヱさんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、すべての子どもに豊かな高校教育を保障するために次のことを実現していただきたいということで、まず1、高校進学希望者全員が入学できるように計画することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会、生活文化局、東京私立中学高等学校協会で構成する公私連絡協議会におきまして、学ぶ意欲と熱意のある都内公立中学校卒業者が一人でも多く高校に進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行った全日制志望調査の志望率を上回る九六%を全日制高校の計画進学率として就学計画を定めているところでございます。
 次に2、全日制三十人、定時制二十人の学級定員を即時実現することでございます。
 公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律によりまして、公立高等学校の一学級の生徒数につきましては、定時制課程は昭和四十二年度から、全日制課程は平成五年度から、四十人を標準としているところでございます。
 東京都におきましては、定時制について昭和四十八年度から東京都単独で三十人学級とし、全日制につきましては平成十二年度から、都立高校改革推進計画に基づきまして、職業学科ホームルーム定員三十五人化を進めているところでございます。
 次に3、働きながら学ぶ青年や全日制に行きたくても行くことができない生徒のために、夜間定時制の統廃合をせず、また、差別を一層強める新しいタイプの高校づくりをしないよう、都立高校改革推進計画・新たな実施計画を見直すことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立高校改革推進計画・新たな実施計画の策定に当たりましては、新配置計画(案)を該当校に提示し、保護者、同窓会、教職員等の学校関係者や地元自治体等への説明を積極的に行って、計画に対する理解を得られるように努め、十月二十四日に計画を策定したところでございます。今後とも、関係者の理解を得られるよう努めてまいります。
 次に4、問題の多い推薦制を初め現行の入試制度を抜本的に見直すことでございます。
 推薦選抜を初め、都立高校の入学者選抜制度につきましては、毎年度、公立中学校長会や都立高校長協会の代表などを委員とする入学者選抜検討委員会を設置し、十分に検討を行い、必要な改善を行っているところでございます。
 次に5、学区撤廃を見直し、現在の学区を守ることでございます。
 学区制度につきましては、生徒の学校選択幅の拡大や特色ある学校づくりを推進するため廃止し、平成十五年度入学者選抜から実施したところでございます。
 次に6、すべての障害児に発達を保障する高校教育を進めることでございます。
 障害のある生徒の後期中等教育につきましては、都立盲・聾・養護学校高等部において、生徒一人一人の障害の状態や発達段階等に応じた指導の充実を図り、社会参加、自立の基盤となる生きる力の伸長に努めているところでございます。
 次に8、以上の項目について、生徒、保護者、教職員、都民の意見を十分に取り入れて進めることでございます。
 今後とも、教育行政を進めるに当たりましては、生徒、保護者、教職員、都民の意見を聞くように努めてまいります。
 次に、一四第一七六号、すべての子どもたちへの行き届いた教育と心の通う学校づくりに関する請願についてご説明いたします。
 本請願は、ゆきとどいた教育をすすめる都民の会代表丸木政臣さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、憲法、教育基本法、子どもの権利条約に基づき、次のことを実現していただきたいということで、教育委員会の所管は、2以下の内容でございます。
 まず2、小中高の三十人学級(高校職業科は二十五人、定時制は二十人)を東京都独自で早期に実現し、教職員の数をふやして、行き届いた教育が行われるようにすること、全日制三十人、定時制二十人の学級定員を即時実現することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、学級が持つ社会的集団としての教育効果等の観点から、学級編制基準については変更せず、国の教職員定数改善計画を踏まえ、平成十三年度から、教科等の特性に応じて多様な学習集団を編成し、少人数の授業を実施するなど、指導の充実に努めております。
 高等学校につきましては、さきの請願一四第一七三号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に3、どの都立高校でも行き届いた高校教育が保障され、希望者全員が入学できるように計画進学率を引き上げ、入学者選抜制度について公私立含めて抜本的に見直すことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、計画進学率につきましては、先ほどの請願でもご説明申し上げましたように、公立中学校三年生の志望率を上回る九六%を全日制高校の計画進学率として就学計画を定めているところでございます。
 学区制度につきましては、生徒の学校選択幅の拡大や特色ある学校づくりを推進するため廃止し、平成十五年度入学者選抜から実施しているところでございます。
 次に4、義務教育の無償化を進めるとともに、都立高校の授業料等の値上げを行わず、教育費の父母負担を軽減することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、義務教育にかかわる費用のうち、公費で負担すべきものについては既に無償化されているところでございます。また、修学旅行費、学用品費などにつきましては保護者の負担となっておりますが、こうした費用等についても、経済的理由により負担が困難な児童生徒の保護者に対して、区市町村教育委員会は必要な援助を行っているところでございます。
 都立高校の授業料等の改定につきましては、受益者負担の適正化を図るため、地方交付税算定基準及び他の道府県の動向、また、公私格差の是正を考慮の上行うこととしており、十五年度入学生につきましては改定は行いません。
 次に5、障害児教育の充実についての(1)、障害の重度、重複化に応じた学級、学校の増設と教職員の配置基準を改善することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、重度、重複学級の編制につきましては、児童生徒数の推移及び障害の状況等を十分に把握した上で適切に対応してまいります。
 また、教職員定数につきましては、国の教職員定数改善計画を踏まえ、定数改善に努めてまいります。
 次に(2)、病弱養護学校に高等部をつくることでございます。
 病弱養護学校高等部につきましては、東京都心身障害教育改善検討委員会におきまして、その必要性等を審議してまいります。
 次に(3)、社会教育の一層の充実を進めることでございます。
 現在、都立盲・聾・養護学校においては、休日となる土曜日に、心身に障害のある児童生徒の地域活動を充実させるための学校外活動事業や、区市町村と連携して、地域活動の担い手となるボランティアなどの人材を養成する指導者養成講座及び障害者地域交流集会を実施しているところでございます。
 また、区市町村を対象として、都単独の補助事業である、心身に障害のある児童・生徒の地域活動促進事業を実施しており、心身に障害のある児童生徒が地域で豊かに生活ができるよう、社会教育事業の充実に努めているところでございます。
 次に6、老朽校舎を改築し、子どもたちに安全で快適な学習環境を保障することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立学校校舎の改築につきましては、学習環境を確保するとともに、震災対策を進めるため、都財政の状況も踏まえて計画的に進めているところでございます。
 次に7、長期不況下の子どもたちの就学保障のために、公立、私立の児童生徒に授業料減免制度や奨学金制度等を充実することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立学校の授業料、入学料の納付が困難な生徒の就学を援助するため、生活保護受給世帯及び同程度の世帯につきましては全額免除、生活保護受給世帯に準ずる世帯については二分の一に減額する制度を導入しておりまして、今後も制度の周知を図ってまいります。
 また、経済的理由によって修学困難な生徒に対しては、日本育英会や東京都の奨学金の制度があり、今後とも、学校を通じてこれらの制度の周知を図ってまいります。
 最後に8、すべての子どもたちに基礎的な学力が身につくよう、学習指導要領を見直し、押しつけはやめることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、新学習指導要領では、児童生徒に基礎的、基本的な学習内容を確実に身につけさせるとともに、総合的な学習の時間等を通して生きる力を育てることをねらいとしております。このため、各学校が児童生徒や地域の実態等を十分に踏まえ、個に応じた指導の充実を図るとともに、創意工夫を生かした教育活動を展開していくよう、指導助言をしてまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を求めます。

○曽根委員 二つの請願について何点か質問したいんですけれども、分野も、また要望事項も多岐にわたっているので、高校全員入学とか学区の問題などについては、後の方で入試制度についての陳情が出ていますので、その際にまとめて質疑をさせていただくようにしたいと思うんです。
 最初に、要望について、二つほどお願いしておきたいんですが、障害児教育について、このゆきとどいた教育をすすめる都民の会の請願の中に三点出ているわけですね。(2)に、病弱養護学校に高等部をつくることと、(3)は、社会教育の一層の充実というのがあります。これはちょっと時間の関係で要望にしますけれども、病弱養護の高等部の設置については、一昨年来、片浜養護学校の問題などもあって、高等部設置は悲願であるという声があり、場所も含めていろいろな提案も、ほかの会派の方々もされたわけです。で、前向きに検討するというような話もありました。
 今、盲・聾・養護学校全体の見直しに入っているわけで、その中にくくり込まれるようですけれども、少なくとも東京都は、病弱のために、要するに、ほかの障害の子どもと一緒に障害の養護学校の高等部に行くか、それとも普通の高校に行くか、結局、普通の高校に行ったけれども、病弱のために途中で断念せざるを得なかったというような実態についてもつかんできているというお話ですので、全体の見直しの中に解消されない問題として、高等部がないのは病弱だけですので、ぜひ設置方、前向きな検討を引き続きお願いしたいと思うんです。
 それから、社会教育の充実については、先ほどお話のあったように、都の単独事業としては地域活動促進事業ということで、これは、五日制が月に一回か二回始まったあたりからやってきたわけですよ。今もやっているわけですが、平成十二年度、二〇〇〇年度から、新しい事業はもう打ち切りということになって、あと三年もすればなくなってしまうわけですよね、この単独事業は。したがって、もう国の補助事業しか大体残っていないようになってしまいますので、五日制が本格実施されている今こそ、都の単独事業として、特に都立養護学校に通う、特に障害の重い子どもたちの居場所がないという問題について対処をお願いしたい。
 以上二点、要望しておきます。
 質問は、二つとも三十人学級の要望が入っておりますので、この問題について何点かお聞きしたいと思うんです。
 この丸木さんが代表になっている、ゆきとどいた教育をすすめる都民の会の請願は、今この人数でいくと百四十一万五千八百七十人になっていまして、この間、三万人ぐらい積み上がったんですが、団体の方にお聞きしましたら、住所が不備なのではねられたものを入れれば、団体として議会に提出したのは、百六十三万を超える署名が提出されているそうです。もちろん、都議会に出される請願陳情で、これだけの規模で、しかも繰り返し毎年要望が出されている請願はほかにはないと思います。抜きん出た運動の規模になっているわけです。
 私も何度か、三十人学級、少人数学級について質問しましたが、きょうはちょっと学習の中身の問題も含めてお聞きしたいんです。
 たしか二年ほど前だと思うんですが、我が党の吉田議員が少人数学級の優位性について質問した際に、横山教育長から、学習集団としては少人数はすぐれているが、生活集団としては切磋琢磨できるだけの人数が必要であり、現在の四十人学級が必要だという、大まかにはそんなような趣旨の答えがあったと思います。その後、東京以外の各府県で、四十人を下回る学級制度が広がってきております。
 この会の皆さんは、もちろん学力不足の不安が非常に広がっているのももちろんだが、何よりも学校で起きている、いじめや不登校などの問題を解決していくためには、先生の目がなるべく一人一人の子どもに行き届くように、学級定員をせめて三十人以下に、高校職業科はもっと少なく、定時制などはもっと少なくということですが、小中学校は三十人以下にすべきであるとの趣旨で、このような多数の署名で実現を求めてきているわけです。私は、これはまさに正論であって、都も最近、学校の最大の問題は、いじめ、不登校の問題であるというふうに認識を示しているわけですから、この要望を受けとめて少人数学級に踏み出せない理由はもはやないというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○比留間学務部長 東京都教育委員会では、児童生徒が社会性を養うための教育効果の観点から、生活集団としての学級には一定の規模が必要であるというふうに考えております。一方、基礎学力などの向上に配慮して、きめ細やかな指導を行っていくには、学級とは異なる少人数の学習集団を編成し、指導していくことがより効果的であるというふうに考えております。
 こうしたことから、学級編制基準につきましては引き続き四十人として、教科等の特性に応じて多様な学習集団を編成し、少人数の授業を実施するなど、指導の充実に努めているところでございます。

○曽根委員 先ほど私が紹介した横山教育長の答弁と全く同じ認識だと思うんですけど、既に都が進めている習熟度別の少人数授業、少人数指導は、モデル実施の段階からいよいよ本格実施に、各校にそのため加配された教員が配置されてきています。既にこのように始まっているわけですが、都として、習熟度別授業による学習の少人数化といいますか、そういうやり方がよりすぐれているというような成果が現に把握できていると考えているんでしょうか。

○近藤指導部長 基礎的、基本的な学力の定着と向上を図り、個性を生かす教育を充実するためには、児童生徒の習熟の程度や興味、関心に応じた少人数指導を推進していくことが大切でございます。都教育委員会では、少人数学習集団による指導を効果的に進めるため、平成十三年度より研究推進校を設置してございます。
 この推進校の報告では、少人数指導を行うことにより、児童生徒が学習に意欲的に取り組むようになったこと、教員が児童生徒の学習状況をより正確に把握できるようになったこと、また、個に応じたきめ細かな指導が一層可能になったことなど、効果が挙げられております。
 今後とも、推進校における研究の成果をリーフレットにまとめるなどいたしまして、多くの学校にこの成果を広め、少人数指導を一層推進してまいります。

○曽根委員 少人数指導、なかんずく文部科学省の方針のように、習熟度別もしくは課題別、単純な分け方ではなくて、そうした到達度に応じて分けるというやり方については、もう既に多くの専門家から、子ども同士の差別感が起きやすいとか、それから、私はさらに重要だなと思うのは、例えば二クラスを三クラスに小分割させていって、例えば算数や国語などについて個別にグループ分けして行った場合、自分の担任している子どもの状態が、主要な授業ですね、つかみにくくなってくる。それから、授業の準備のために、同じ時間に同じ学年全部のクラスが同じ科目をとらなければ少人数ができないとか、やっている先生の側からいえば非常にカリキュラムが組みにくくなるというような問題を含めて、さまざまな問題点が指摘されているわけです。
 要は、この少人数学級制度と少人数授業、習熟度別授業との比較において、都がいっているように、習熟度別を引き続き進めていく、その方がいいんだというだけの根拠をお持ちになって、あえて進めていこうとされているんでしょうか。

○比留間学務部長 東京都教育委員会の学級編制基準と少人数指導に関する考え方は、先ほど申し上げたとおりでございまして、学級編制基準につきましては、生活集団として維持するために現行の四十人をということで、先ほど申し上げましたとおり、少人数指導については効果を上げているというふうに考えております。

○曽根委員 私は率直にいって、ほかの県では、一つの学校の中で、文部省の加配を受けて少人数指導の習熟度別授業をやっている学年もあれば、もう一年生から既に少人数学級制度が始まっているという事態が現実に起きていて、同じ学校の中で二つの制度が動いていると。したがって、具体的に比較検討がされざるを得ないというところにもう来ているわけですね。ですから、率直にいって、この二つの制度のどちらをこれからとっていくべきなのかということについて、明確な根拠を持たないで、ただ習熟度別をやっていって、今ここに成果があるからいいんだというふうにはならないと思うんですが、その点をもう一度お聞きします。

○比留間学務部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、児童生徒の社会性を養うためには、生活集団として学級には一定の規模が必要であるというふうに考えてございます。したがいまして、学級編制の基準は引き続き四十人ということにいたしまして、教科等の特性に応じて多様な学習集団を編成していく、こういった形で進めてまいりたいというふうに考えております。

○曽根委員 都の考え方はそうだというのは、さっきから繰り返されているんですが、それなりの根拠を持たずに、いつまでもそういうことをいい続けていることはできないと思うんです。
 例えば、前からよく引用されている、国立教育政策研究所がおととし、前の国立教育研究所から、政策という言葉が入って、より政策的なことを課題にしようということなんでしょうね、スタートして、最初に取り組んだ、学級規模に関する調査研究という研究紀要が出ていますけれども、私、詳しく読ませていただきました。これを見ますと、なかなか興味深いんですよね。この調査のやり方というのは、全国の公立の小中学校の都市部、町村部など平均しまして五百八十校を抽出して、学級規模を十二人から二十人まで、二十一人から二十五人までというような五段階に、四十人まで分けて、さまざまな角度から比較調査を行っているわけです。さらに、そこから百七十学級を無作為抽出するという二段階方式の抽出をやって、厳密に調査をする。八割以上の回収率という点でも信頼性の高いものだと思うんです。
 ここで出ているのは、理科と数学については、例えば、同じ問題での到達度テストもやっているわけですね。確かに二十人以下のクラスの平均点が他の人数のクラスよりも、どの問題でも少しずつ高い。つまり、学力の点でやはり違いが出ているということです。しかし、統計上意味がある、ここでは五%以上の差を統計上意味があると見ているんですが、そういう差は見られないというのが学力についてのこの判断なんです。
 私にいわせれば、これは当然のことであって、統計上の差が出るほどならば、現場でははるかに大きな違いが出るわけですよ。しかも、四十人学級制度の中でたまたま二十人以下の学級とか、何人の学級とかということを調べているわけですから、四十人学級制度の小中学校の中で差が出ちゃまずいわけですよね。二十人以下の学級がよかった、こっちはまずかったとならないわけですから、当然、先生方は努力して、同じレベルになるように現場ではやっているわけですから、差がつきにくいわけです。そういう結果だろうと思うんです。
 ところがですね、この研究で、少人数と大きい人数で明らかに違いが見られるというふうに指摘されているのは、むしろ子どもたちの学校生活に対する意識に大きな差が見られるというふうにいっているんですよ。生活集団の方をこちらは違いを認めているんです。例えば、友達のせいで授業に集中できないとか、間違えたとき笑われたり冷やかされたとか、授業や話し合いが終わるのに時間がかかり過ぎるなどのいわゆるネガティブな経験は少人数学級ほど少なく、大きい人数の学級ほど多いと。逆に、友達が困っているとき、だれかが助けたとか、自分のクラスはまとまっていると感じるなどのポジティブな経験は、少人数が大きい人数の学級よりも多いという差がはっきり出たと。これは小中学校ともに共通して出たというふうに指摘されているんです。
 つまり、学習の効果の違いもあると思います。ただ出にくいだろうと、統計的にはね。あると思いますが、ここでははっきりと、生活集団としては、子どもたちの経験からいって、よりポジティブな経験、ここの学校でよかったと思う経験が少人数学級の方が明らかに出ているという研究結果を発表しているんですよ。これはもちろん皆さん知らなければならない立場だと思うんですが、こういうことさえ、もう国の研究所でさえ出ているということについて、どう受けとめますか。

○比留間学務部長 ただいま、文部科学省の国立教育政策研究所の研究の内容のご紹介がございましたけれども、その研究の内容は、それは一つの成果といたしまして、東京都教育委員会としては、先ほど来ご説明申し上げておりますように、生活集団と学習集団を適切に組み合わせて教育の効果を上げていく必要があるというふうに考えてございます。

○曽根委員 同じことで頑張ってもしようがないと思うんですけどね。
 私、主幹制度の導入のときに議論したときに、当時、人事部長で、今、総務部長の中村さんも、今、学校で起きている最大の問題はいじめや不登校の問題だと……(発言する者あり)ちょっと静かにしてくださいよ、質問しているんですから。不登校やいじめの問題だと、それを解決するためにも、主幹制度が一つの大きな役割を果たすというふうにおっしゃられたので、私もそうだと思うんですよ。そのときに、まさにいじめや不登校の入り口になりそうな友達との関係、いわゆる差別感や冷やかし、そういったもの、子どもの気持ちが離れていく、そういう経験が大きい人数のクラスでやはり多いという結果を発表している、こういうのをまともに正面から考えるならば、切磋琢磨とかいっている場合じゃなくて、いじめや不登校は引き続き大変な大問題なんですから、まともに解決しようと思ったら、やはりそういう研究結果を受けとめて、せめて比較検討をちゃんとやろうというぐらいにならないんですか。

○比留間学務部長 学級編制の規模の考え方については、先ほど来ご説明申し上げていますように、児童生徒が社会性を養っていくためには一定の規模が必要であると、こういうふうに考えております。それと、学習集団の問題については、少人数指導ということで工夫をして、それを組み合わせてやっているところでありまして、あわせて、いじめ、不登校といった問題行動に対応するための努力というのは、これは各学校で全力を挙げて努力をしているところでございます。

○曽根委員 らちが明かないんで、もう少し具体的に。
 先ほどいいましたように、ほかの県では、少人数学級制度が小学校の一年生ぐらいから始まり、その上の学年では相変わらず、文部科学省の加配を受けて習熟度別の授業をやっていると。もう比較せざるを得ないわけですよ、どっちが本当に子どもたちが落ち着いて勉強でき、クラスとしてまとまって、いじめや不登校がなくなっていくだろうか、解決できる道が開くだろうかということで。そういう中で、既に踏み出している各県から、さまざまなレポートや報告が出ているし、私が聞くところによると、東京都の教育委員会の皆さんも、そういうことを直接聞く機会もいろいろ持っておられるというふうに思うんですね。そういうのを聞いていて--やはり私も調べてみたら、少人数学級制度については、どの県でも、学校の先生方や、もちろん子どもたちや父母からも大歓迎を受けているというふうに聞いているんです。当然そういう話も受けとめておられると思うんですが、いかがですか。

○比留間学務部長 各道府県によりまして、学級編制の問題についてさまざまな考え方があるということは承知しておりますし、それから、取り組みをしている他の道府県との間で、東京都教育委員会も情報交換はしてございます。他県のそういった動向については、今後とも必要な実態の把握に努めてまいります。

○曽根委員 もうほかの県では白黒が--白黒つくというのはおかしいですね。どっちの制度を主流とすべきかという決着はついていきますよ、実践的にもう。東京都は頑迷に習熟度しかやらない。だから、それしか皆さんはつかみようがないわけですね、現実には今都内では。そういうことを続けていくならば、大きな学校についての各自治体での取り組みの流れから取り残されていくというふうに思います。
 それで、私は率直にお聞きしたいんですけれども、昨年、私が紹介したように、少なくとも中学校の先生の九七%、校長先生でさえ九割以上の方が、今の文部科学省の新学習指導要領のやり方は現場の苦労をわかっていないという不信感を持っている。その文部科学省の方針につき従っていていいのかということなんですよ。逆に、本当に現場で起きている問題にまともにこたえようと思ったら、今、少人数学級制度に、少なくともモデル実施とか、何か取り組みを開始しようとか、調査してみようとか踏み出していく。そういう姿勢を示すならば、百六十万人の署名を寄せた方々、父母の方々が中心だと思いますが、そういう方々はもちろんですが、小中学校で今現場で苦労している、私のかみさんも含めて現場の先生方、校長先生、だれ一人、この少人数学級制度の取り組みに、待った、それは困るよという人はいないと思うんですよ。文字どおり九割以上の圧倒的な学校現場に携わる方々が大歓迎すると思います。大歓迎すると思いませんか。いかがですか。

○比留間学務部長 繰り返しになりますが、東京都教育委員会といたしましては、学級が持つ社会的集団としての教育効果等の観点から、学級編制基準につきましては引き続き四十人として、教科等の特性に応じて多様な学習集団を編成して少人数の授業を実施するなど、指導の充実に努めてまいります。

○曽根委員 何を聞いても同じ答えしか出ませんので、これで終わりにしますが、横山教育長に最後にお聞きしたいんですが、私、百六十万人の数字って、これは無視できないことだと思うんですよ、人口の一割五分を占めているわけですからね。それで、学校の現場で聞けば、やはり少人数学級ですよ。少人数指導は、先生から見ても大変なんですよ、これは。子どもたちだって、特に小学校の低学年では生活集団と学習集団を分けられないというのが、国の研究所の指摘の中にもありました。その点では、東京都が決断をすれば、現場はやはり歓迎すると私は思うんです。東京都の今までの考え方はよくわかりましたが、現場の先生方や子どもたちや父母にとっては、この少人数学級制度はやはり歓迎されるだろうなと個人的には思われませんか。教育長、いかがですか。

○横山教育長 学級編制基準についての考え方は、今、所管部長が説明したとおりですが、ただ一点、議論を聞いていてですね、私は、その生活集団と学習集団に分けて考える意味は、要するに、教育というのは、厳しい社会に出て、どう対応できる人間をつくるか、そういう教育だろうかと、そこに本質があるような気がします。ただ少人数にして和気あいあいとやればいいというんじゃなくて、非常に厳しい、だから、そういった教育もやっぱり必要だろう。まさに生活集団としての教育というのはそこが本質だろうと思っておりますので、現行の学級編制基準を変えるつもりはございません。

○曽根委員 私、横山教育長の本音がよくわかったという思いですよ。社会は確かに競争と差別の社会ですよ、今の日本ははっきりいって。その大人の社会を学校の中に同じように厳しく持ち込んで、学校の中でも子どもたちに競争させて、切磋琢磨という言葉は使っているけれども、結局は、世の中に出たときにショックを受けないようにということを教育の中でさえやろうとするやり方は、教育の本旨と全く違うということを指摘して、終わります。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、初めに、請願一四第一七三号についてお諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、よって、請願一四第一七三号は保留といたします。
 次に、請願一四第一七六号をお諮りします。
 本件のうち、第一項の一、二、五、第五項の三、第六項及び第七項を趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第一七六号中、第一項の一、二、五、第五項の三、第六項及び第七項は趣旨採択と決定いたしました。

○渡辺委員長 次に、請願一四第一八五号、陳情一四第七一号及び陳情一四第七二号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山際都立高校改革推進担当部長 一四第一八五号、都立高校改革推進計画の都民参画による見直し等に関する請願など請願一件、陳情二件について一括してご説明申し上げます。
 最初に、一四第一八五号、都立高校改革推進計画の都民参画による見直し等に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立高校のいまを考える全都連絡会、國松芳美さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立高校改革推進計画等について次のことを実現していただきたいとして、1、教育人口等推計の変化など、計画策定当初の前提が大きく変化しており、新たな実施計画では内容的にも大幅な変更があるので、都立高校改革推進計画は、生徒、保護者、教職員、地域住民を初めとした都民の参画により見直すことでございます。
 これに関する現在の状況ですが、都立高校改革推進計画・新たな実施計画については、関係者への説明を積極的に行い、教育人口等推計の変動にも対応して、平成十四年十月に実施計画を策定したところであり、今後とも、関係者の理解を得るよう努力をしてまいります。
 2、同計画に基づく統廃合・改編は、都立高校長期構想懇談会答申時の座長談話の精神にのっとり、十分な検討の時間を保障し、関係者などの理解と納得を得てから実施することでございます。
 現在の状況ですが、都立高校改革推進計画に基づく新しい学校づくりに当たっては、教育課程、教育内容・方法及び施設設備等に関する基本計画について、該当校の校長、教職員等が参加する検討委員会を設置するとともに、関係者の声を基本計画に反映できるよう、中間のまとめを作成して説明会を実施してまいります。
 さらに、新しいタイプの昼夜間定時制高校や産業高校などにつきましては、基本計画の検討に先立って、学校の教育理念等に関する基本構想検討委員会を設置しまして、同窓会や保護者等の学校関係者や地域関係者の参加の機会を設けるとともに、該当校ごとに適宜説明会を開催して関係者の意見を聴取するなどの取り組みを行ってまいります。
 3、都立高校改革に当たっては、三十人(定時制二十人)以下学級の実現など、教育の諸条件整備を優先して行うことでございます。
 現在の状況でございますが、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律により、公立高等学校の一学級の生徒数については、定時制課程は昭和四十二年度から、全日制課程は平成五年度から四十人を標準としているところでございます。東京都におきましては、定時制について昭和四十八年度から東京都単独で三十人学級とし、全日制については平成十二年度から、都立高校改革推進計画に基づき職業学科のホームルーム定員三十五人化を進めているところでございます。したがいまして、全日制三十人、定時制二十人の学級定員にすることは困難でございます。
 4、希望するすべての子どもたちに高校進学の機会を保障することでございます。
 現在の状況ですが、都教育委員会、生活文化局、東京私立中学高等学校協会で構成する公私連絡協議会におきまして、都内公立中学校卒業者が一人でも多く高校に進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行った全日制志望調査の志望率を上回る率を全日制高校の計画進学率として就学計画を定めているところでございます。
 次に、一四第七一号、都立九段高校の千代田区立六年制中等教育学校への変更反対と都立での存続に関する陳情でございます。
 本陳情は、都立九段高校を守るOB・OG有志の会代表清水厚志さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立九段高校について次のことを実現していただきたいとして、1、同校を、千代田区が考えている区立六年制中等教育学校ではなくて、現在のまま都立九段高校として存続させることでございます。
 これに関する現在の状況ですが、平成十四年五月二十二日、千代田区より東京都に対して、都立九段高校の移譲についての要望書が提出されました。東京都教育委員会では、この要望を受けて検討を行い、九段高校の移譲に関する基本的な考え方として、第一に、区市町村が主体的に中高一貫教育校を設置しようとする際は、都として積極的に支援を行うこと。第二に、中高一貫教育校の設置に際し区市町村が都立高校の移譲を希望する場合、移譲を希望する理由が妥当と判断され、移譲後の当該校の充実発展のために必要な条件が整う場合には、都立高校を移譲すること等を定めたところであります。
 この基本的な考え方に基づき、東京都と千代田区は、都立九段高校の移譲に関して具体的な検討を行うための協議会を発足させ、広く関係者の意見聴取等も行いながら、六回の協議会を開催して議論を重ね、都立九段高校移譲のための条件を定めたところでございます。十月二十四日に開催されました東京都教育委員会において、この移譲条件を妥当なものとし、都立九段高校の千代田区への移譲を決定したところでございます。
 2、卒業生の意見も尊重し、一方的に同校をつぶさないことでございます。
 現在の状況ですが、昨年七月に東京都と千代田区の間で設置された協議会では、六回に及ぶ協議を行う中で、同窓会、PTA等の学校関係者や千代田区民等の意見を聴取する機会を設けております。また、随時、同窓会やPTAへの説明を行っているところでございます。
 なお、十月二十四日の千代田区への移譲決定後も、同窓会等との協議の場を設けるとともに、PTA等への説明会も適宜開催しており、今後も、移譲に関する具体的な条件等の検討に際しては、学校関係者の意見を聴取してまいります。
 次に、一四第七二号、都立高校改革推進計画・新たな実施計画の見直しに関する陳情でございます。
 本陳情は、八王子工業高校統廃合計画反対を考える会代表千葉香織さん外七百五十七人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立高校改革推進計画・新たな実施計画における都立八王子工業高校と都立第二商業高校の統廃合計画を見直していただきたい、でございます。
 これに関する現在の状況ですが、東京都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画及び第一次実施計画、平成十一年十月に第二次実施計画、平成十四年十月二十四日には、教育を取り巻く環境変化を踏まえ、都立高校改革の締めくくりとなる新たな実施計画を策定したところでございます。
 新たな実施計画において、第二商業高校と八王子工業高校を統合して八王子地区産業高校を設置し、幅広い視野と豊かな勤労観に裏づけられた職業人の育成や、商工業の知識をもとに、将来みずから起業を目指そうとする志あふれる人間を育成することとしております。
 今後とも、都民の高校教育に対する期待にこたえ、都民に信頼される魅力ある都立高校の実現を目指して、着実に都立高校改革を推進してまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○石川委員 これまでも我が党はさまざまな機会に、この高校改革については議論してまいりましたので、この場では意見だけ述べさせていただきます。
 新たな実施計画においては、時代の変化に応じて踏み込んだ施策を展開する中で、多くの都民の方々からさまざまな意見が出ているのは事実であります。特に、昼夜間定時制高校の設置に伴い、周辺の夜間定時制課程が統廃合される中で、保護者や同窓会の方々の間には、計画決定後もなお根強い反対の意見があります。
 こうした中、都教育委員会では都立高校改革ガイドブックを作成し、都内の全公立中学校の全生徒に配布し、また新しい学校づくりに向けて、地域の方々や同窓会、PTA関係者をメンバーに加えた委員会を設置するなど、私どもの提案を真摯に受けとめ、保護者、生徒を初め学校関係者の理解と協力を得るための取り組みを進めていることは評価するところであります。
 しかし、真の改革を実現するためには、生徒、保護者を初め多くの都民の方々の理解と協力を得ることがまず何より必要であります。学校関係者の、そして地域の方々の、そして都民の方々の理解なくして、改革推進計画が本当の改革になることはあり得ないでありましょう。都教育委員会として、この視点を基本として、引き続き全力を尽くして努力していただきたいと思います。
 都民の方々の理解と協力が得られる中で、今回の計画を本当の意味で二十一世紀に向けた都立高校の改革につなげていくことが東京都教育委員会の使命であり、また私の期待することであることを明らかにし、私の意見とさせていただきます。

○曽根委員 最初に、九段高校のOB・OG有志の会の方からの陳情についてお聞きしたいんです。
 昨年の秋、ちょうど教育委員会がこの問題を審議しているころ、九段高校の父母の方、私には保護者の方から手紙をいただいたんですが、恐らく当時の委員の方にはいろいろ来ていたと思うんです。ここには、OB・OG、いわゆる同窓会だけではなくて、生徒、教職員、PTAこぞって反対をし、署名なども行っているけれども、全く通じないんだということで、議員の方に、ぜひ中身を、名前だけじゃなくて、九段高校の中身を残してほしいんだという切々としたお手紙をいただいたわけなんです。
 その後、先ほどの山際部長の話によれば、理解を得ながら進んでいるようなお話だったんですが、これらの反対の署名なども集めたというふうにお書きになっているんです。議会には来ていないんだけれども、どういうふうな話し合いの状況になっているんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 学校関係者への説明につきましては、同窓会関係者との協議の場といたしまして、千代田区立中等教育学校に関する検討委員会を昨年十二月に設置しまして、これまで二回の検討委員会を開催しているところでございます。また、PTAに関しましては、移譲決定した十月二十四日、その当日を含めまして二回の説明会を開催しているとともに、先ほど述べました検討委員会におきましても意見表明の場を設け、要望等をお聞きしているところでございます。また生徒に関しましても、計画決定後、私どもといたしまして全校生徒に対する説明を行っているところでございます。

○曽根委員 そういうそちらの取り組みを通じて、今、基本的に理解が得られつつあるという認識をお持ちなんですか。

○山際都立高校改革推進担当部長 先ほど申し上げましたいろいろな会を通じて説明をいたしまして、ご理解をいただきつつある、このように考えております。

○曽根委員 私、率直に、このお手紙をいただいた方に連絡をとってみたんですよ、どうなっていますかということで。そうしたら、生徒についていえば、幾らいっても、もう決められてしまったので、いろいろ皆さんの説得もあったんでしょうけれども、あきらめた状態。しかし、納得したんですか、このままでいいんですかといったら、いや、納得していないと。じゃ、お母さんはどうですかというふうにお聞きしたら、女性の方ですけれども、私もどうにも気持ちが納得できないんだけれども、絶対反対だというふうに今叫んでみてもむなしいというようなお話でした。なかなか複雑な思いなんだなという--率直な現状を話してくれましたよ。
 それで、私は、この関係者の意向がきちんと尊重されなきゃならないという点では、これは東京都立の高校の手を離れるわけですから、区立に移譲ですから、そういう点でも、引き続き都が責任を持って、本当の納得を得られる努力をしなきゃならないだろうと思うんです、この計画が正しいというのであればね。
 それと、先ほどお話のあった、説明をしたということなんですが、一方的な説明ではなく、私はこの間ずっといっていますが、父母の方や先生やPTA、OB、もちろんですけれども、何よりも生徒の方の声を聞いてもらいたいんですよ。ここに書いてあるような、私も読めないような難しい、大体古い都立高校にはあるんですけれども、「兀々地」という座右の銘があってとか、その後書いてある字は私は読めないんですけれども……(「至大荘行事とか立派な行事がある」と呼ぶ者あり)ですよね。そういうことを生徒さんが守りたいんだというからには、よほど学校が好きなんだろうなと思うんですよ。じゃ、そういう気持ちを何とか生かしてやる道はないのかというふうに考えるべきだと私は思うんです。私たちは基本的に中高一貫校に持っていくことには反対なんですけれども、しかし、生徒さんの気持ちを生かす道というのは幾らでもあると思うんですよ、いろいろと。それは尊重してもらいたいんですよ、率直にいって。ですから、生徒の意見を聞く場を今後もきちんと持つ、また尊重すべきは尊重するという、ここのところはぜひ確認をしておきたいんです。

○山際都立高校改革推進担当部長 生徒あるいは保護者も含めて、これまで築き上げてきた九段高校の伝統を尊重してほしい、これが生徒を含めた関係者の切実な声である、そういうことについて具体的に現在検討し、なおかつ合意に近づきつつある、これが現在の状況でございます。
 生徒の声についてというお尋ねでございますが、私ども、昨年設置されました千代田区立中等教育学校に関する協議会におきましては、校長の意向を踏まえ、生徒の意見陳述の場を設けてきたところでございまして、今回の検討委員会におきましては、生徒側からの意見表明について、特に希望がある場合には、学校長等の意見を聞きながら、その対応について考えてまいります。

○曽根委員 門戸を閉ざさないというだけ、少し前に進んだのかなと思いますが、ぜひ、この点は具体的にお願いしたいんです。
 一つだけ、要望が出されましたので、いっておきます。それは、募集停止をかけてから何年かたって次の中等校の募集をかけるというやり方はしないでほしいという、これは切なる要望なんですよ。なぜかというと、学校の伝統というのは人から人に伝わっていくもので、生徒を一回募集停止で切ってしまうと、そこで切れてしまうと。上の学年から下の学年に、大体一つのクラスが縦でつながっていますから、そういうふうにして先輩から後輩に伝わっていくらしいんですね。それが切れないように最大限の努力をしてほしいということが出ていますので、その点についてぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、次に八王子工業なんですけれども、ここもOBの方から陳情で、私は前にもこれを取り上げましたので簡単にしますが、両校の伝統をぜひ生かしてほしい、このまま統合されたのでは両校のいいところはそれぞれなくなってしまうよということですよね、この陳情は。それで、これについても今の九段高校と全く同じように、これは八王子工業の場所になりますけれども、両校は対等に、今後の学校のあり方については、基本検討委員会でいいんですけれども、参加できるように、生徒もその中に参加をして意見表明ができるような場を設定していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 八王子地区産業高校につきましては、第二商業と八王子工業が発展的に統合して設置をするというものでございます。これにつきましては、市当局あるいは地元産業界の参加を得まして、既に基本構想の検討を行ってきたところでございますが、今後、基本構想について学校関係者に説明して意見を聴取するとともに、来年度設置をいたします基本計画の検討委員会におきまして、新しい学校づくりに建設的なご提案をいただけるよう、関係者の参加について検討してまいります。

○曽根委員 これは改めて確認しますけど、両校が対等平等で参加をして検討するということと、生徒の声も、九段と同じように何らかの方法をとってちゃんと直接聞けるような場をつくれるんですね。

○山際都立高校改革推進担当部長 八王子地区産業高校のこれからの基本計画のあり方についてのメンバーについては、今後検討することになるわけでございますが、各地域の方々のご理解、ご協力を得てこの学校をつくるためにも、さまざまな方々のご意見をいただいて、この基本計画はつくってまいりたい、かように考えております。

○曽根委員 改めて要望しておきますが、これは、計画は八王子工業の場所に行くんだから、商業高校の方は吸収合併みたいな受けとめがあるわけですね、気持ちの上では。そういうことは絶対にあってはならないし、今後どういう形で学校をつくっていくにせよ、それぞれの学校が基本検討委員会の中で話し合って、その中で、やはり合併は無理だと、一緒になるのは無理だということであれば、それはまた立ち戻ることだってあり得ると私は思うんですが、それはともかく、中身についてはそれぞれ意見が違いますが、少なくとも話し合いの場に、最も大事な当事者である生徒を入れるように、重ねてお願いしておきます。
 最後に、高校改革新計画についての論議の中で、私が聞くところによると、教育委員会の方で、一次、二次に反対の声がまだ残っていると。今度は最終計画ですよね、新計画で。そこでもまだ反対が強く出て、これをずっと引きずっていくということになれば困ると、東京都の責任が問われるよと。ですから、今度は反対がちゃんと解決されていくようにしてもらいたいという意見があったと思うんです。この九段や八王子はもちろんなんですが、私のところへもずっとこの間、第二次計画の小石川工業など、引き続き、やっぱり納得できないという関係者の声が届いているわけで、これらについて、この教育委員が述べた意見についてきちんと受けとめられるのか、そして、そういうことがちゃんと実現できるような話し合いがされる保障をつけられるのか、その点について改めてお伺いします。

○山際都立高校改革推進担当部長 関係者の間にいろいろな意見があることはご指摘のとおりでございますが、高校改革に対する多くの都民の期待もあることは、これまた事実でございます。
 お尋ねにつきまして、新たな実施計画の推進に当たりまして、新しいタイプの昼夜間定時制高校あるいは産業高校など、今までに例のない学校につきまして基本構想の検討委員会を設置しまして、地域の産業界あるいは同窓会、そしてPTA等の参加の機会を設けるなどいたしまして、これまでにないような取り組みを行い、関係者の意見聴取に努めてまいります。
 今後とも、広く関係者の意見を聞きつつ、計画を推進してまいります。

○執印委員 それでは、私からは一四の七一、九段高校に関係する質問をさせていただきます。
 この請願陳情の説明表にも記載されておりますけれども、協議会ですね、これを持って意見聴取してきたという説明が先ほどもあったわけですけれども、この協議の場というものは、どういったメンバーで進めてこられたんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 都立九段高校の千代田区への移譲決定後、九段高校のより具体的な移譲条件等を検討する場といたしまして、昨年十二月に千代田区立中等教育学校に関する検討委員会を設置して、現在協議を進めているところでございます。
 この検討委員会には、千代田区の教育委員会、そして東京都教育委員会、さらに九段高校の関係者のほかに、都立九段高校同窓会から五人の方に正式のメンバーとして参加をいただいております。

○執印委員 同窓会からも正式なメンバーが入って検討してきたということですが、陳情者は、この陳情の文を読むと、本当に出身校を愛しているんだなということと、心配しているんだなというふうに思うわけです。この願意の二番目には、卒業生の意見も尊重して、一方的に同校をつぶさないことというような表現まであって、その心配の度合いがわかるわけですけれども、この陳情者が心配しているような幾つかの点について、今お話のあった協議会で同様の意見が出されているのかどうか。また、その解決策の話し合いはどのようにされているのか、伺います。

○山際都立高校改革推進担当部長 同窓会等の九段高校の関係者が最も懸念していることについては、区に移譲されることによって九段高校の伝統、校風が損なわれてしまうのではないかというようなことでございました。今回設置した検討委員会におきましては、九段高校の伝統、校風をいかに継承、発展させていくかという視点から、例えば学校名あるいは学校行事などにつきまして、率直かつ具体的に議論が行われているところでございます。

○執印委員 今お話のあった点については、いただいております十月二十四日付の教育庁の資料にもそのことも書かれているわけですが、この中に、今お話があったように、伝統、校風をどう継承していくかと、それから名前のことなどが出てきましたが、このいただいた資料の十月二十二日付の都立九段高校移譲のための条件の文書というのがありますが、その中にも、至大荘行事など伝統的学校行事については、これを尊重し継承する。それから、九段の校名は継承する。また、この陳情者の方が理由の中で述べられている、最後の方にあるんですけれども、九段高校が区立の学校になると、これまで多く進学してきた区外の生徒の希望がつぶれるというふうになっていますが、これについても、入学者については、千代田区民と区民以外の都民の比率は一対一を目途とするというふうに、条件という中に入っていますので、こういったものが条件となってこの話し合いが進んできたんだというふうに思っているんですが、この文書はどこが出したものかというものがはっきりしておりません。これは別紙3という資料になっているんですけれども、それの前に、例えば別紙1の資料は学務部、それから別紙2は、移譲を希望する理由とかというふうに入っているわけですけれども、その一番前にあるものについても、移譲について、学務部というふうに、それぞれどこが出したかということがはっきりした資料となっているんですが、この移譲の条件というものだけは、日付は書いてあるんですけれども、どこが出した文書なのかはっきりしないということもありまして、一体どういう意味と性格を持つものなのかということと、それから、これ以外に、これがどういうものかわからないということもあるんですけれども、具体的な手続が必要となっていくのかどうか、その点はどのように考えていらっしゃるか、伺います。

○山際都立高校改革推進担当部長 まず、この協議会でございますが、この協議会の設置については、都教委が最終的に決定をしたものでございまして、この報告書そのものについては、都教委が承認した都のものでございます。
 また、これの性格についてお話がございましたが、これは東京都と千代田区の間で合意された内容でございまして、両者が遵守すべき、そういう性格を持つものでございます。
 なお、財産の移譲等に関する事項あるいは学校の廃止等に必要な条例整備等、こういうものもございますが、それらにつきましては、今後、千代田区と十分に調整をしながら、必要な手続を進めてまいります。

○執印委員 合意された内容ということですので、お互いにその辺は大事にしていかれるんだというふうに理解をさせていただきます。
 それで、先ほどもやりとりがございましたけれども、今、同窓会がメンバーに入っていろんな検討をしているとか、今まで行われてきた行事の継承だとか、これまで学校をつくってきた皆さんからの意見などがこの中に反映されつつ進んでいるんだというふうに思うんですが、実際の在校生ですね、現役の生徒さんたちの声が、この合意文書ができるまでに、この条件ができるまでにどのように反映されてきたのか、それから、今後どのように反映させていくのかを伺います。

○山際都立高校改革推進担当部長 生徒の関連でのお尋ねでございますが、この九段高校移譲のための条件に関連しまして、これについて生徒からの意見を聞く場を持たせていただいております。その中で、先ほど申し上げたとおり、区になるとこれまでの伝統が崩れてしまうのではないかというような発言がございました。
 今後の対応についてでございますが、今回の検討委員会は、現在やっておりますところでございますが、生徒側から特に希望がある場合には、学校長の意見も聞きながら、生徒参加についての対応を考えてまいります。

○執印委員 今、希望がある場合にはということだったんですけれども、ここをぜひもっと積極的に生徒の意見を聞いていただきたいということをお願いしておきます。
 伝統とか校風というのは、それぞれ引き継ぎながらでき上がっていくものだと思うので、在校生はとても重要だというふうに思いますし、実は、こういったものを題材にしながら、いろいろ違う意見をどういうふうにまとめ上げていくかというのは、非常に重要な教材だったのではないかというふうに思うわけですが、そのあたりが、意見を聞き取りましたということで終わっている点が少し残念に感じられます。
 私どもは、基本的には、教育の分権という立場から、今回のような自治体の取り組みというのは応援をしたいというふうに思いますが、ただし、強引に進めるものではないということと、具体的なところになると、実際に、じゃ、どうやって学校が運営されていくんだろうかという疑問点がいろいろあるわけですね。例えば、教職員の雇用と異動に関してはどのように対応するのか。これは恐らく、区立ということになれば、区が雇用するということになると思うんですが、そのときに、同じ先生が同じ学校にいるようになったときに、それがいい面もあるでしょうし、問題となる面もあるでしょう。まだ区立のこういった六年制の学校を持つところがここしかないわけですから、今のところはですね。だから、そういった問題をどうクリアして、そのことに対する保護者の、もしくは生徒の不安をどのように解消していくかということも、十分な理解を得ていくかということも非常に重要な問題点だというふうに思うんですが、このことについてどのように対応されるのかということと、区との話し合いはどのような状況になっているのか、お伺いいたします。

○山際都立高校改革推進担当部長 九段高校の関係者との協議を進めておりまして、同窓会あるいはPTAの方々のご発言を聞きますと、九段の発展につながるような、そういう学校づくりに積極的に手を伸べていこうというような考え方で臨まれておるところでございます。
 今、人事のお話がございましたが、これについて、都立九段高校の移譲のための条件におきましては、第一に、採用は区が行うが、教員確保等については東京都教育委員会との連携を図る、そして第二に、採用、人事異動、研修等に関しましては、引き続き東京都教育委員会と調整し、実施方法を検討するという二点について合意に達しているところでございます。
 人事の具体的な実施方法については、今後、区との間で協議を進めてまいります。

○執印委員 具体的な話し合いはこれからだというふうに思うんですが、先ほども申し上げましたように、教育も分権をしていくべきだという立場で、取り組み自体は応援をしたいと思いますが、丁寧に丁寧に話し合いを進めていただきたいということと、それから、こういった形が今後の教育の分権のひな型ともなるわけですから、十分にその点の配慮をしていただきたいというふうに思っております。
 特に、財政的な支援をどうするかということを考えていきますと、例えば、東京都では私学に対しては補助をしているわけですから、こういったケースについてどうするかということ。
 それから、生徒の選考方法をどうするかということ。これは、一対一で区内の生徒さんと区外の生徒さんを受け入れるということですけれども、私が心配しておりますのは、例えば校長の推薦が必要というふうになったときに、いい子にしていなきゃいけない年齢が下がるとなると、それは子どもの発達にとって本当にいいんだろうかという不安が一つありますので、そういった点についても十分に考えていっていただきたいというふうに思います。
 それから、募集時の男女枠です。今お聞きするところによると、都立高校は募集の男女枠があるということですが、こういった問題を移譲したときにどうするのか。
 それから、東京都が進めている男女平等教育ですね。今はこれはどこの自治体でもというか、自治体の方が進んでいるかもしれませんけれども、こういった積み重ねてきたものをどうするかということ。区民の皆さんから見ても、それから都民全体から見ても、公正で公平な学校運営が引き続き行われていると感じられるような、そういった進め方を、陳情者の方の願意も十分に酌み取っていただきながら進めていただきたいということを強くお願いいたしまして、質問を終わります。

○福士委員 意見だけ申し述べたいと思います。
 今回、区の責任がやはりこれは大きいのかなというふうに思うんですけれども、今になってこのような陳情が都に出されることに、まず問題を感じます。
 この千代田区立中等教育学校に関する協議会報告というのを拝見いたしました。これを拝見して流れを見ておりますと、昨年、区は二月に素案を発表して、五月にもう東京都に高校移譲の要望が出されていますね。その後、九段高校の移譲について九段高校の校長に説明がされている。そして、七月に協議会を設置されて、六回の協議会が行われたけれども、この十月にこの陳情が出されている、こういう経過で来ています。この期間的なものにも大きな問題点があるというふうに私は思います。
 この協議会報告の中身を拝見しておりますと、当事者のPTAとか生徒も反対をしている、だけれども他校の賛成はあるというような、こういう相互理解に向けた話し合いの場となっていないんですね、それらの話が。それぞれが一方的に述べ合っているだけに終わっているように思います。
 今のこの陳情に対する都のご説明では、十月に移譲決定後も協議をしているというようなお話がありましたけれども、そういう場合は、千代田区への移譲を決定した後で協議をするということは、協議を続けるからいいじゃないかというふうに聞こえたんですが、意味が違うんだと思うんですね。この形式が許されるのは、ほぼ大方の納得は得られている、しかし、どんな学校をつくるかという場合に、決定をした後で協議をしていきましょうという形になるんだろうと思います。
 で、今回、このような区の要望に対して、都はよく区と、それから市民の意見の状況を把握した上で、移譲するなり何なりの決定をすべきだというふうに私は思います。状況が整っていない場合には、市民参画のあり方とか、あるいはそれは時間がかかるんだというようなことも含めて、東京都は指導すべき立場にあるんじゃないかというふうに思っておりますので、そのことを勘案しておいていただきたいというふうに申し述べておきます。
 その意味で、この今回の陳情の趣旨には、私は賛成をしたいというふうに思っております。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第一八五号、陳情一四第七一号及び陳情一四第七二号は、いずれも保留といたします。
 ちょっと速記をとめてくれますか。
〔速記中止〕

○渡辺委員長 速記を始めてください。
 この際、議事の都合により、おおむね五分間休憩をいたします。
午後二時五十九分休憩

午後三時五分開議

○渡辺委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 次に、陳情一四第七四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○近藤指導部長 一四第七四号、公立小・中学校における卒業アルバムの元号併記に関する陳情についてご説明を申し上げます。
 本陳情は、大田区、得田太郎亮久さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都内の公立小・中学校の卒業アルバムについて、西暦だけではなく元号も併記していただきたいというものでございます。
 このことに関する現在の状況でございますが、卒業アルバムは、在学中の学校生活の思い出を記録するものであり、その費用は保護者が負担しているものでございます。また、公立小中学校における卒業アルバムの作成に当たりましては、保護者を中心とする卒業対策に関する委員会等を設置し、その計画のもとに、児童生徒や教職員が協力し作成しているところでございます。
 したがいまして、卒業アルバムの内容等につきましては、それぞれの卒業対策に関する委員会等の判断により決定しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 今説明があったように、私のいる北区でもそうなんですが、卒業のアルバムは一定の補助が出ている区もありますけれども、大半は父母の負担で発行しているもので、これは区の教育委員会が関与できるものでもないと、ましてや都の教育委員会や我々都議会が判断すべき問題ではあり得ないということから、これについては筋違いといわざるを得ないということで、不採択を主張いたします。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第七四号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、陳情一四第七五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井人事部長 一四第七五号、区立中学校の教員人事に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都大田区在住の得田太郎亮久さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、大田区立の中学校において、問題のある教員に授業を行わせないようにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況ですが、本件につきましては、大田区立の中学校教諭が、平成十三年六月九日午前零時三十分ころ、世田谷区池尻三丁目五番先の歩道にあったかぎのない自転車に乗り、百メートル程度走行した同区池尻三丁目二十二番付近で警察官に職務質問を受け、同日午前一時ごろ警察署に連行された後、事情聴取を受け、上申書を作成し、同年七月三日、東京地方検察庁に書類送検された事件であります。七月九日付で大田区教育委員会から、その報告を受けております。
 なお、同教諭につきましては、同年七月二十六日付で起訴猶予処分となっております。
 東京都教育委員会は、この報告を受けまして、同教諭の行政処分について、過去の同種の事例等を参考とした上で、同年九月十四日、同教諭を戒告処分とすることに決定し、同月十八日、同教諭に戒告処分の発令を行ったところでございます。
 その後、都教育委員会は、同教諭に服務事故再発防止研修を行い、みずからが行った行為を十分反省させております。現在は、校長の監督のもと、授業を初め校務を適切に行っていると報告を受けております。
 東京都教育委員会としましては、今後とも服務事故について適切な対応に努めてまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大西委員 これは質問じゃないですけど、先ほどの元号併記の問題について意見だけちょっと申し上げておきたいと思うんです。
 これは教育委員会が関与するような問題ではないというような曽根委員からの反対意見がありましたけれども、これはやっぱり、アルバム制作委員会がやっているとしても、教職員が入っているわけですよ。そういう教職員に対して指導していくのは教育委員会の役割なんだよ。しかも、元号を併記するというのは当たり前のことじゃないか。本来だったら元号だけでいいんじゃないかという、私たちは考え方だけれども、そういったことについてもきちっと指導していかなきゃだめですよ、指導していかなきゃ。私としては、これは採択にすべきだという考え方でありますけれども、委員全体のご意見もございますので……(発言する者あり)この問題についてはもう済んでいますから、保留ということになっていますが、極めて不満であるということを申し上げさせていただきたいと思います。
 次に、この大田区の教員の問題ですが、戒告処分にしたということですけれども、教員の懲戒処分というのがどういう段階というか、どういう種類があるのか、この際お聞かせいただきたいと思います。

○臼井人事部長 教員の懲戒処分につきましてのお尋ねでございますけれども、教員につきましても、一般の公務員と同様、地方公務員法が適用となります。懲戒処分の種類につきましては、免職、停職、減給、そして戒告の四種類でございます。
〔「一番軽い処分」と呼ぶ者あり〕

○大西委員 今いみじくもご指摘があったように、一番軽い処分ということですよね。このような盗難事件ですよね。教員としてあるまじきことだと思うんです。
 私も、参考のためにと思いまして、公益性の強い、例えば東京電力だとか、あるいは東京ガスの人事担当者、知り合いを通じて意見を聞いてみたんですよ。あなたたちの会社でこういった職員がいたら、どういう処分をしますかといったら、免職まではいかないにしても、少なくとも停職、減給処分にはいたします、それが社会に対する会社側としての責任ですと、こうはっきりいっていました。だから、そういう意味で、今回の処分というのは軽過ぎるんじゃないかと思うんですね。
 これは要するに地方公務員法に基づいて処分が下されているわけですけれども、教員の場合は、人材確保法等によって、地方公務員の中でも身分が手厚く保障されているわけですね、給与面でも待遇面でも。しかも、その使命たるや、次代の国家社会を担う青少年の倫理観とか道徳観とか人間としてのあり方だとか、そういうことを教えなければいけない、聖職ともいわれている職務にある人間ですよ。それが夜中の一時近くまで--我々はきのうも一時過ぎまで飲んでましたけれども、一時過ぎまで飲んでですよ、しかも、PTAの役員の人たちと飲んだというような話ですよ。これも問題があります。私もPTAの会長をやったことがあるけれども、その中にはご婦人もいらっしゃる。女性もいらっしゃる。ですから我々も、その日のうちに帰りましょうを合い言葉に、教員の人たちとのコミュニケーションというのはやはり綿密にしていかなければいけませんから。昔からいわれるように、百杯コーヒー飲むよりは、一杯の酒を飲んだ方が人間性が深まる、そして、お互いの理解が深まる、こういわれているわけで、私は、こういった行為がいけないとはいっていませんよ。教員がPTAと酒を飲んじゃいけないとはいっていないけれども、常識があるじゃない。夜中ですよ、一時。しかも、その後行ったことが何だ。これは窃盗と同じですよ。ここに書いてある窃盗ですよ、窃盗。それを、遺失物等横領罪の容疑で書類送検されたというんですけど、本来だったら窃盗容疑で逮捕して書類送検されたって、あるいは身柄拘束のまま送検されたっておかしくない事例であるわけで、そういう意味では、今、教員としての倫理が問われているわけで、先ほどの論議じゃないけれども、数だけふやせばいいという問題じゃない。やはり児童生徒の模範となるべき教員を厳しく養成していくためにも、一罰百戒ではないけれども、この教員に対する処分のあり方というのを考えていくべきじゃないかと思うんですね。
 ですから、地方公務員法の規定は規定として、新たに、例えば教育公務員特例法の中で規定を整備するとか、あるいは教職員の倫理規程みたいなものを新たに設ける等行っていくべきではないかと思うんですね。
 どうもこの委員会の中でも、数をふやせとか、あるいは教育制度がどうだとか、そういったことをいう人に限って、こういった教員の犯罪行為に対して甘い、考え方が。そういう人たちがこういう犯罪を助長しかねない、教育を崩壊させかねない、そういうように思うわけでございまして、これについては私は答弁は求めませんが、ぜひよく検討していただきたい、そのように思います。
 以上です。

○曽根委員 この陳情について意見表明をさせていただきます。
 これは、聖職という役割も持った教員にとってあるまじき行為で、一般の社会人、民間の企業の従業員、なかんずく一般の公務員と比べても、教員というのは倫理性において高いものが求められる。こうした事件を起こした場合には、やはり厳に厳しい処分を受けることがあってしかるべきという点では、私も同様です。(「そうだ」と呼ぶ者あり)そうなんですよね、本当に。私たちだって本当に許されない思いですよ、身近に教員を持つ者としては。
 それで、問題は、この陳情者の、授業をさせないという、つまり事実上教員としての資格を奪ってほしいということなんですよ。これは、教育者としての高い倫理性が求められると同時に、やはり一個の人間としてやり直しということはあり得るわけで、どうしたらそういうことの再発を防げるのかということを、当該の学校の校長先生を初めとした教育委員会で考えていかなきゃならないことで、そのために何が必要かという点で、いわばこの人の教員としての仕事を奪うということが、この再発を防ぐ最も正しい道なのかというふうに考えれば、おのずとそれについては違うんじゃないかというふうに思わざるを得ないんです。その点では、教員の事件に対して厳しい処罰を求めるという気持ちについては、私も共感するものがあるわけですけれども、しかし、この求めていること自体にはおこたえすべきではないという立場をとらざるを得ないと思います。
 以上です。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第七五号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、陳情一四第九〇号及び陳情一四第九二号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○比留間学務部長 一四第九〇号、都立高校入学試験制度の改善に関する陳情及び一四第九二号、都立高校入学者選抜試験の改善に関する陳情の二件についてご説明申し上げます。
 最初に、一四第九〇号、都立高校入学試験制度の改善に関する陳情についてご説明いたします。
 本陳情は、大田区の森光男さんほかから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立高校入学試験制度について次のことを実現していただきたいということで、まず1、希望するすべての子どもたちに高校進学の機会を保障することでございます。
 これに関する現在の状況ですが、都教育委員会、生活文化局、東京私立中学高等学校協会で構成いたします公私連絡協議会において、学ぶ意欲と熱意のある都内公立中学校卒業者が一人でも多く高校に進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行った全日制志望調査の志望率を上回る九六%を全日制高校の計画進学率として就学計画を定めているところでございます。
 次に2、高校受験が中学生やその保護者に過度の不安を与えないよう、都立高校入学者選抜試験の改善を図ることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立高校の入学者選抜制度につきましては、毎年度、公立中学校長会や都立高校長会の代表などを委員とする入学者選抜検討委員会を設置し、十分に検討を行い、必要な改善を図っているところでございます。
 また、改善内容についてわかりやすく説明したリーフレットや、選抜日程、選抜実施方法などを詳細に説明した募集案内を作成して中学校三年生に配布し、周知の徹底を図っているところでございます。
 さらに、生徒が各都立高校の特色を踏まえて学校を選択できるよう、本年度から、各都立高校の本校の期待する生徒の姿をまとめた冊子を作成し、中学校へ配布するとともに、都教育委員会のホームページへ掲載し紹介しているところでございます。
 次に、一四第九二号、都立高校入学者選抜試験の改善に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、国立市の稲吉律子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨及び現在の状況でございますが、ただいまご説明申し上げました陳情一四第九〇号とすべて同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 それでは、都立高校の入試制度にかかわって何点かお聞きしたいと思うんです。
 一つは、先ほどの請願の中にも含まれていましたが、都立高校を含めた全日制を希望する人は、ぜひ希望者全員を受け入れてほしいという要望が出ているわけです。これについては、公私連絡協議会でしたでしょうか、そこで九六%という計画進学率を設定しているわけですね。
 都の考えでは、毎年暮れぐらいですか、中学の卒業予定者から全日制希望者の数をとると、今回の場合は九五%弱だった、そういう意味では、九六%の計画進学率というのは、それを若干上回っていて、受け皿になっているんだということのようなんですが、しかし実際には、受験が終わってみると、全日制希望者の中で千名単位で入れない中卒者が出てきて、希望していない定時制に回らざるを得ないという事態が毎年繰り返されているわけです。
 この原因の一つとしては、私立に行けない、都立一本で希望している生徒が、結局のところ都立で受け皿をはみ出してしまいますから、あふれてしまうという問題と同時に、中学生の中で今三%ぐらいいる不登校児ですね、この生徒たちが、実際上は全日制に行きたいと本人が思っていても、実際にはそこを受けることが事実上できない、定時制に最初から行かざるを得ないと、本人も含めてあきらめさせられている状況があるんじゃないか。これは質問をしても正確なお答えというのはちょっと難しいかもしれないので、こういう実態を私も個人的にいろいろ聞いているもんですから、この改善と、実態がどうなっているのかということをぜひつかんでほしいのと、やはり不登校を生まないための対策を、先ほども制度問題をいいましたけれども、強化して、本当に全日制に気持ちの上では行きたい子が行ける状況を中学校の中でもつくっていく必要を強く感じているわけです。
 もう一つ、学区を今度から廃止していくわけですけれども、これについてはもうさんざん私も意見をいいました。で、それと同時に、最近、永山高校など幾つかの高校、商業、工業それぞれありますが、地域との連携による中高連携校というのが指定されました。
 私よくわからないんですが、東京都内の学区を全部廃止して、都立高校はどこの地域からどの学校を受けてもいいというふうにしている一方で、地域の特定の中学校と連携して、そこからの受検生については学力テストや何かについては省略をして、簡便な選抜方法で基本的には受け入れる方向で特別の関係を結ぶという高校をつくる。だったらば、最初から、その地域での高校との結びつきを強めるんであれば、学区制度の改善の中で本来なら対処すべき問題じゃないのかなと。学区を外しておいて、また一方で個別の高校にそういう地域とのつながりを別の方法でつくっていく。つくれない学校というのはどうなるのかということも含めて、政策的な整合性はどうなっているのかという疑問があるんですが、いかがですか。

○山際都立高校改革推進担当部長 学区撤廃の趣旨につきましては、都立高校がそれぞれ特色ある学校づくりを進める中で、生徒の学校選択幅の拡大を図ろうとするものでございます。しかし、学区が撤廃されましても、例えば地域の人材あるいは施設の活用など、学校の教育活動を充実させるためには、都立高校は地域との連携を推進していく必要があろうかと思います。
 ご質問にございます連携型中高一貫教育校につきましては、教育課程の編成あるいは教員、生徒間の交流等の連携を深めることによって、教育内容を充実させ、個性化、特色化の推進を図るものでございまして、連携型中高一貫教育を実施する高校におきましても、連携する中学校から簡便な方法により受け入れる一定数の生徒以外は、地域の制限なく受け入れることにしておりまして、学区制撤廃の趣旨に反するものではございません。

○曽根委員 この連携型の中高一貫校ですか、こういう制度を、学区を撤廃した後の各高校の特色化の一つとして制度を活用するということですよね。今ね、特色の一つとして。私、これは非常に邪道だと思うんです。なぜかというと、今まで全国で、ほとんどの地域連携型の学校というのは、東京で今回指定のあった三宅島、新島のように、ほかからの入学生が基本的にはごく限られたことでしか考えられない。ほとんど地元から高校に行く形だけれども、実際には行かないで、島から出て都内の高校に行ってしまう。それを何とか地域の中に残ってもらうために、それを受け入れましょうというのが、各地方の県では過疎対策、少子化対策の一環であり、そこの地元の教育、人材、人の育成を保障するために、何といいますか、窮余の策としてとっている場合が多いんですよ。東京の場合も、ある意味ではそういう性格があるかもしれないけれども、地域からも入るけれども、ほかからも入ってくる。そうすると、中学校から事実上フリーパスで入った子どもと、ほかの地域からも結構受けてくるかもしれない。そういう子がまざって高校教育を受けるんですよ。私は非常に心配なんですね、こういうやり方は。入った後の生徒間のあつれきなり、違いの意識が非常に起きやすいというふうに思うんです。
 それから、現実に都が進めている統廃合との関係で見ても、例えば永山高校の近くに稲城高校というのがあって、もう募集停止になりますけど、これは募集停止になることが第二次計画ではっきりしているにもかかわらず、昨年は倍率ががっと上がったわけですよね。葛飾水元高校でも同じことが起きているわけです。募集停止になるとわかっているのに、そこに殺到したわけですよ、受験生が。なぜかというのは、まだはっきりと都の方もつかんでいないようですけれども、統廃合の中で、各地域のいわゆる底辺校といわれている、学力的になかなか難しい生徒を受け入れてきた都立高校をどんどん削ってきたために、そういうところに受検生が集中するという傾向が、つまり、そこなら入れるということですよね、もっと上をねらうと失敗するかもしれないけれども。今、そういう受検生の中での不安から、底辺校に集中する、もしくは募集停止がわかっている学校に、ここなら大丈夫だろうということでばっと集中しちゃうということだって起きているわけです。だから、永山高校がこういう地域連携型をとることが、逆にいうと、そういう子どもたちが入ろうと思っても、地域連携でそれぞれ縛りをかけて、枠を狭めるというようなことにもなりかねない。非常に難しい問題を逆に引き起こすことになりかねないと思うんです。
 私は、もともと学区でもって、多少周辺学区やほかの枠から入れる学校をつくって、そして、今まで基本的には他学区からの受け入れ枠を大きくはみ出すようなことはなかったわけで、現行制度を改善しながら、学区制度については撤廃はまだ時期尚早であり、もっと十分な見直しが必要だというふうにいってきましたけれども、今度の中高連携校ではそういう矛盾が起きかねないということを指摘したいと思うんです。
 それからもう一つ、自己PRカードについて、これも前に文書質問したことがありますが、いよいよ作成が行われて、間もなく提出になると思うんです。自己PRカードを生徒がどのように書いて仕上げようとしているのか、それに対して、受験の指導の先生や担任の先生が、どういう指導のかかわり方をそれぞれやっているのかは、実態をつかんでおられるでしょうか。

○比留間学務部長 自己PRカードにつきましては、受検者が志望校に入学を希望する理由、中学校での学習活動や部活動の中で特に自分として努力したことやその成果を受検者本人が記入する、こういうものでございます。生徒が記入いたします際に、担任の教師が必要に応じて指導や助言を行っているということは聞いてございます。受検者本人が自分のよいところを志願校に伝えるという自己PRカードの趣旨からいたしますと、生徒の実態から大きくかけ離れた内容となるような行き過ぎた指導が行われることは望ましくありませんが、こうしたケースはほとんどないだろうというふうに考えております。
 一方、評価する都立高校の方でございますけれども、自己PRカードの評価に当たりましては、各学校がそれぞれ評価基準を定めまして、入学を希望する理由、中学校での具体的な活動状況やその成果、こういったものを採点するもので、単に文章が整っていれば高得点になるというような内容のものではございません。
 また、東京都教育委員会といたしましては、各高校に対して、自己PRカードに記載された内容から受検者のよいところを読み取ることができる評価基準を作成するように指導を行っているところでございます。

○曽根委員 たとえ評価基準のよいところを読み取るようなというふうに指定したとしても、これは百点から百五十点までの点数がつくわけですよね。点数で差がつくわけですよ。したがって、これは競争になるわけですね、点数による。なりますよ。全部満点をつけない以上は競争になるわけですよ。だから、公正な競争になるのかどうかということは、どうしたって問われるわけですよね。学力テストであればマル・バツがつく。しかし、これはマル・バツをつける性格のものじゃないですよね。ですから、書いてあること一つ一つについて、他の受検生との関係での相対的な点数をどうつけるのかという非常に難しいことになるわけです。
 しかも、私のところに生徒の近親の方から寄せられた事例によると、担任の先生が相当手を入れているものもありますよ。しかし、担任の先生が見て、ここはもっとこういうふうにした方がいいよという程度ならば、そう大きく実態とは離れないと思うんです。しかし、ある生徒は不登校経験で、したがって、先生から勧められて三部制の定時制を受ける。三部制の定時制というのは倍率四倍以上ですよね。大変な難関ですよ。不登校経験の生徒が難関の高校を受けなきゃならないんですよ、今。そのために、その生徒さんの告白によると、うそを書いていると。リサイクル活動に参加もしていないのに、先生には本当のことはちょっといえないので、先生から勧められたある団体の活動に参加した、喜ばれたというふうなことも書いてしまったということを、近親の方に相談したわけです。このうそは、これがちゃんと書かれていれば、だれもチェックできないで、そのまま高校へ行きますよ。参加していないよりはしている方がいいに決まっているんですから、それで点数がとれるかもしれない。難関の高校を受けるんだから、それぐらいのことを考える生徒がいても不思議じゃありませんよ。しかし、これは公正な競争には反するわけですよね。反することを生徒がやってしまったときに、それを正すことができなければ、これは教育じゃないですよ。そういうことがチェックできないでしょう、高校の側では。チェックできないものを点数つけて、それで落としたり、合格したりできますか、これ。私、制度的には根本欠陥だと思うんですが、いかがですか。

○比留間学務部長 この自己PRカードの内容でございますけれども、大きく欄が三つに分かれておりまして、その学校を志望する理由、それから選択教科でございますとか総合的な学習の時間の取り組みの状況、それから諸活動、例えば部活動とか、今お話がありましたようなボランティア活動というのはここに該当するわけですが、基本的には、この自己PRカードというのは生徒本人が記載するものでございます。
 ただ一方で、中学から高等学校の方に調査書というのが送られますが、同様に、この中で諸活動の記録という欄がございます。当然、中学では進路指導の一環として、担任の教員がこういう問題についてはきちんと子どもたちのよいところを引き出す、あるいは、どういう活動をしてきたかということを話し合う、それも進路指導の一環でございますので、そういう生徒に対する指導ということが中学校で行われて、そういう調査書というものが記載されていく、こういうシステムになってございますので、今お話しのような内容が事実かどうかというのはわかりませんけれども、各学校で、そういう進路指導の面で、教員と生徒の間の信頼関係に基づいたきちんとした指導がなされていくべきだろうというふうに考えております。

○曽根委員 今、最後におっしゃったことは、学務部長の希望としてはわかりますが、それを保障する手だてはないんですよ。しかも、これは中学校の段階で行わなければならないというけれども、それをやらせているのは、東京都のこの自己PRカードがあるゆえなんですよね。それは無理ですよ、中学の先生といえども。不登校で、自分の日常生活の中で何をやってきたかまで全部知り尽くすことまではできませんよ。だから、子どもの心の傷を残すだけになってしまう。こういうことだって起きかねない。さっき、事実かどうかとおっしゃったけれども、事実ですけれども、こういうことが起きても不思議ではないわけですよ、現実の問題としては。特に不登校の経験者については、難関なんですから、全日制にはなかなか行けないわけですから。三部制の定時制に行けといったって、それは今大変な難関でしょう。
 ですから、私は、もしどうしてもやるというんなら、全員満点にせざるを得ないと思うんです。よほど変なことを書いていない限り、基本的に満点をつけるしかないんですよ。もしくは、この制度はもう少し検討というふうにならざるを得ないと思うんですよ。これは別に教育の専門家じゃなくたって、一般人の常識として、公正な競争が保障されない制度を強行突破してはならないということは、教育者ならばだれしも考えなきゃならないことだと思うんです。このことを申し上げて、終わります。

○遠藤委員 高校の関連で大分出ておりますけれども、一つお願いなんですが、都立の広尾高校の教諭で、はっきり実名でいいでしょうけれども、城野博司さんという方、ペンネームが宮崎留美子さんという方のホームページをもう当然見ていると思いますけれども、もし見ていなかったら、それを見ておいていただきたい。後ほど何らかの形で、その先生の姿勢といいますか、そういったことについてお聞きしたいと思いますので、きょうは一応こういうことのお願いだけさせていただきます。よろしくお願いします。
 以上です。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、初めに、陳情一四第九〇号の採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
〔賛成者起立〕

○渡辺委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一四第九〇号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一四第九二号の採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
〔賛成者起立〕

○渡辺委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一四第九二号は不採択と決定いたしました。
 以上で、請願陳情の審査を終わります。
 これをもって教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時四十分散会

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