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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十九号

平成十四年十二月十二日(木曜日)
第三委員会室
午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長渡辺 康信君
副委員長服部ゆくお君
副委員長河西のぶみ君
理事執印真智子君
理事中嶋 義雄君
理事遠藤  衛君
福士 敬子君
小美濃安弘君
野島 善司君
石川 芳昭君
大西 英男君
曽根はじめ君
山本賢太郎君

 欠席委員 一名

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長幸田 昭一君
理事斎藤 尚也君
総務部長中村 正彦君
学務部長比留間英人君
人事部長臼井  勇君
福利厚生部長岡本 宏之君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長鈴木 雅久君
教育政策担当部長石川  武君
都立高校改革推進担当部長山際 成一君
参事星川 敏充君
参事瀧川  清君
参事渋井 信和君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 教育庁関係
  契約議案の調査
  ・第二百三十七号議案 都立新宿地区単位制高等学校(十四)改築工事請負契約
  ・第二百三十八号議案 都立豊島地区商業高等学校(十四)改修・増築工事請負契約
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百四十九号議案 学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百五十号議案  学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百五十一号議案 学校職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百五十二号議案 義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例

○渡辺委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○渡辺委員長 この際、先般の人事異動に伴い、生活文化局の幹部職員に異動がありましたので、生活文化局長から紹介があります。

○三宅生活文化局長 去る十二月一日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 参事で特命担当の奥秋彰一です。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○渡辺委員長 紹介は終わりました。

○渡辺委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の契約議案の調査及び付託議案の審査を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しは、お手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十四年十二月十一日
      東京都議会議長 三田 敏哉
文教委員長 渡辺 康信殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
  記
1 調査議案
 第二百三十七号議案 都立新宿地区単位制高等学校(十四)改築工事請負契約
 第二百三十八号議案 都立豊島地区商業高等学校(十四)改修・増築工事請負契約
2 提出期限 平成十四年十二月十三日(金)

○渡辺委員長 これより教育庁関係に入ります。
 契約議案の調査を行います。
 第二百三十七号議案及び第二百三十八号議案を一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○曽根委員 私から、豊島地区の商業高校の改修、増築工事の請負契約に関連して何点かお聞きしたいと思います。
 都立高校改革の推進計画の一環として、この工事は、現在の牛込商業高校の場所に、牛込商業と池袋商業を統合して新しい商業高校を立ち上げるということで、これは校舎の改修及び増築を行うというふうになっています。金額が十億円余ということで、改修工事としては額が少し大きいかなと思いますが、最初に、基本的な点として、大規模改修の主な中身はどういうものかということと、増築というのはどういうものをつくるのかについて、説明をお願いいたします。

○比留間学務部長 豊島地区の商業高校の改修と増築についてでございますけれども、改修工事につきましては、基本的に現在の校舎棟大規模改修を行うものでございまして、管理諸室、教室棟あるいは社会科教室棟、これらを合わせて約一万三千平米の改修を行います。それとあわせまして、実習棟が不足いたしますので、実習棟について増築をするということで、約二千平米について増築を行うものでございます。

○曽根委員 牛込商業の建物は、たしかまだ耐震補強が行われていないと思いますが、今回の改修の中に含まれているんでしょうか。

○比留間学務部長 今回の大規模改修の中で、耐震補強工事についても同時に実施をしてまいります。

○曽根委員 それから、新しく校舎を、二千平米を増築するということで基本計画の案をいただきました。国際ビジネス科というのを設置するというふうに聞いていますけれども、この実習棟をその施設として充てるんだと思いますが、どういう内容を教えるものなのか、教えてください。

○山際都立高校改革推進担当部長 今、曽根委員からご指摘ございましたとおり、豊島地区商業高校におきましては、国際ビジネス科を設置いたしまして、ビジネスの基礎、基本を学びつつ、大学等への進学を可能にする教育課程を編成いたしまして、国際ビジネスの場で活躍できるような人材を育成することを目的としているところでございます。
 こういった観点から、例えば国際ビジネスあるいは経済活動と法、マーケティング、原価計算、時事英語、情報ネットワークなどのビジネスの基礎、基本に関する特色ある科目を設置するとともに、大学進学も可能となるように、普通教育に関する教科科目、特に英語を重視した教育課程を編成することといたしております。

○曽根委員 一つの商業高校として考えれば、国際ビジネス科を新設して、そのための施設も拡充する。新しい時代の要請にこたえた課題に挑戦するという点では、また、耐震補強もあわせて行うという点で評価できると思います。
 私たちが問題にしているのは、これが商業高校の統廃合計画と直結した契約案件であるからです。第四学区の中で、今までは赤羽商業、池袋商業、牛込商業の三校があったわけですが、これが、牛込と池袋商業の二校の統合によって三分の二になってしまう。私、地元が北区で、第四学区。もう来年度から学区はなくなるわけですが、地元としても、商業高校を減らしていいのかなという疑問もあります。しかし、さらに東京全体で見ると、もっと商業高校が大きく減らされていく計画になっていると思うんです。高校改革推進計画全体で、商業高校は、全日制、定時制、それぞれ何校から何校になろうとしているんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 商業高校の削減校数についてでございますが、平成九年度に全日制商業高校は十九校ございました。二十三年度には十一校になる予定でございます。また定時制につきましては、同様に十五校ございましたが、それが四校になる予定でございます。

○曽根委員 この減り方は、全体でいえば、全日制が二百八校から百八十校、定時制は百三校から五十五校、この削減の割合に比べても非常に大きいと思うんです。普通科高校や工業高校、その他の専門高校に比べても、商業高校が約半分まで計画全体で減ってしまうというのは、削減の幅から見ても、ほかの分野に比べて大きいんじゃないでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 商業高校の削減校数についてでございますが、商業高校につきましては、ご指摘のように、産業高校を含めても、当初計画より削減校数は多くなっておりますが、例えば中学校長会による進路志望調査によりますと、商業科を希望している中学校三年生は、商業科の募集定員を下回っているというような状況にございます。したがいまして、目的意識を持って商業高校に進学してくるような生徒に対しては、十分進学できるようになっている、あるいはそういうような対応をしていくというふうに考えております。

○曽根委員 都立の高校改革というのは、もちろん、今、受験生に人気がないかあるかということだけで、改革全体を決めるんじゃないと思うんです。それは、今の時代や、職業高校の場合には産業界のニーズや、それから、都民が何を都立高校に要望しているのかを判断しながら、全体としてどういう人材、または高校の卒業者としての社会人や、大学進学の人もいるでしょうが、そういう生徒を育てていくのかという理念も必要でしょう。
 そういう点で、今のお話では、とにかく最初から商業を目指してくる生徒が少ないということが最大の理由のようですが、私は、ことしの五月に出された専門高校検討委員会報告書というのを読ませていただきました。ここでは、商業高校が確かに受験生になかなか人気がない。それはやっぱり、商業というのは簿記ばっかりやっているという古臭いイメージがあったり、それから、結局、学力の低い受験生の受け皿になってしまっているということの悪循環といいますか、そういう問題がやっぱりあると思うんですね。
 しかし、じゃ、その商業高校に進んだ生徒たちが卒業したときに、満足度でどうなのかというと、私が知る限りでは、この学校に来てよかったという卒業生がやっぱり圧倒的なわけです。私が知っているのではそうなんですね。しかも、この検討委員会の報告書の分析の中にも、専門高校の卒業生の就職先として見ると、昭和五十三年と平成十二年の、大体二十年ちょっとですか、違いを見ているんですが、男子では余り変化はないんですが、女子の場合は、卸や小売業に就職している割合が、昭和五十三年の二一・六%から、平成十二年では三六・二%と、非常にふえているわけで、産業界からは、いわば商業分野の人材のニーズが現にこのように割合が高くなっている。商業高校は女子生徒の方が多いですから、そういう点でも、ニーズはむしろ、専門高校の中でも商業についてふえてきているというのが、この統計一つ見てもいえるんじゃないかと思うんです。
 そして、現状は確かに受検生が定員割れしている学校もあるということで、どうしたら活性化できるかという、商業高校の活性化の方向について、さまざまなアイデアをここで出しています。私は意見の違うところもありますが、しかし、商業高校を活性化して産業界のニーズにもこたえ、また、すぐれた人材を産業界に送り出していこうということ自体は、都立高校として当然考えなければならないことだと思うので、そのことと、いわば高校全体を減らすことの一番の削減の幅を商業に持ってくるというのとは、やっぱりちょっと筋が違うんじゃないかなというふうに思うんですが、都としては、商業高校の活性化という点については、単純な削減ではなく、どういうふうに活性化を進めようと考えておられますか。

○山際都立高校改革推進担当部長 商業高校をめぐる状況につきましては、普通科志向の強い流れがある、そういう中で、非常に厳しい状況にあるところでございます。私どもも商業校長会といろいろと協議し、認識を同じくし、また施策を講じているところでございます。特に、商業校長会では最近、商業教育に対する新たな活性方策を打ち出しております。私どもも魅力ある高校づくりに対する支援を行い、成果が上がるように努めてまいります。

○曽根委員 やっぱりそういう意味で商業高校の単純な削減ではなく、私は活性化こそ必要だと思うんです。産業分野全体を見ても、確かに今、不況で大変厳しく、商業高校にしても工業高校にしても、卒業して自動的に就職ができるという状況ではない。どちらも厳しい状況は共通しています。しかし、ある専門家に伺いますと、確かにどちらも、工業も商業も厳しいんだけれども、工業の例えばものづくりの分野が、ベテランの技術者に対して若手がなかなかかなわないのに対して、商業部門、流通部門などでは、はるかに若手が活躍できる条件があるというふうにお聞きしています。例えば、昔の簿記に比べて、ITの活用によって財務管理や商品管理、売れ筋商品の開拓など、市場は大変さま変わりしている。市場の調査や商品のディスプレーなど、時代を先取りした仕事という点では、若手が先輩を追い抜いて活躍できる可能性が、ものづくりの分野に比べても非常に高いというふうにいわれているそうです。今、商店街を支えている年配の方々からも、二代目、三代目の人材育成を期待する声を、私もたくさん聞いています。そういう点で、商業高校の役割を大いに発揮させるチャンスではないかと思うわけです。
 そうした点で、商業高校のあり方については、将来へのこうした展望もにらんで、単純な学校の削減対象にするのではなくて、産業界に自立した能力も高い商業人を送り出す方向でもっと検討すべきだと考えます。その点で、この案件は、私の地元でもあると同時に、商業高校の九七年に計画された第一期の統廃合のいわば第一号なものですから、工事の契約案件でありますけれども、あえて問題提起をさせていただきました。ぜひ検討をお願いいたします。よろしくお願いします。

○執印委員 きょう、ちょっとのどの調子が悪いものですから、お聞き苦しいかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
 まず、両方の高校の契約の落札率がどうなっているかということと、それから、入札予定価格と落札価格、全体では公表が進んでいるわけですけれども、教育委員会の公表の状況についてお教えください。

○比留間学務部長 まず、新宿地区の単位制高校につきましては、予定価格が三十一億四千八百三十七万二千五百円、落札価格は三十億八千六百七十九万円で、落札率は九八・〇%でございます。
 豊島地区商業高校について申し上げますと、予定価格は十五億四千八百七十五万円、落札価格は十五億一千六百二十万円で、落札率は九七・九%でございます。
 それから、予定価格あるいは落札価格の公表状況についてでございますが、入札予定価格の事前公表につきましては、平成十一年から、九億円を超える工事契約案件について実施をしておりまして、この十四年四月一日から、事前公表の対象範囲をすべての競争入札対象案件というふうに拡大してございます。
 それから、落札結果の公表につきましては、平成十年から、すべての競争入札対象案件について実施をしているところでございます。

○執印委員 公表を進めているということなので、十分にお願いしたいということと、それから、決算の中でもお願いしましたけれども、各分野ごとに、都民がそれを使って今の落札の状況がわかるような仕組みをしてほしいということをお願いしておりまして、財務との関係があると思いますが、教育委員会でも十分に進めていただきたいと思います。
 次に、新宿高校について何点か伺います。
 プールが七階に設置されておりますが、その理由はどういうことなんでしょうか。

○比留間学務部長 新宿高校の敷地でございますけれども、これにつきましては、面積が余り広くない上に、二つに分割されたような変形の形状になってございます。このため、校舎の改築に当たりましては、敷地の一方の区画に校舎等の建物を集中させまして、もう片方の区画の方をグラウンドとする、こういう必要があることから、校舎棟と体育施設を一体化せざるを得なかったという状況がございます。
 プールの配置につきましては、校舎棟と体育施設を一体化した場合には、建物の一階に置くか、最上階、この場合七階になりますけれども、最上階に置くことになりますけれども、一階に設置した場合は、プールの水について加温しなければならない、あるいは照明や換気設備等、こういったものが必要となりまして、ランニングコストが割高となります。また、高校のプールという性格上、できるだけ自然光のもとでの活動が望ましいというふうなこともございまして、これらの点を総合的に判断いたしまして、七階に設置するということにしたものでございます。

○執印委員 今、ご説明の中で、一階にするとさまざまな問題があるということと、割高だというお話もあったんですけれども、具体的に、七階に水を上げるに当たっての費用も含めたランニングコストの計算と、プールを一階に置いたときのコスト計算というのはされているんでしょうか。

○比留間学務部長 プールを一階に設置した場合と七階に設置した場合の経費でございますけれども、一階に設置した場合は、屋内になりますので、太陽の光が当たらないということがございまして、水を加温する必要がございます。また、照明や換気の設備等も必要になってまいります。七階に設置した場合は、これは外気に接しますので、加温は必要ございませんけれども、七階まで水をポンプアップする電気料金が必要になってくるということで、こういったことを前提に、夏場を中心とした一シーズンのランニングコストを試算いたしますと、七階に設置した場合は、水をポンプアップする電気料金が一シーズンで約二千五百円、一階に設置した場合は、換気や照明に要する電気料金、水を温めるガス料金等で約九十六万円というふうに試算をしてございます。

○執印委員 試算の上ということではあるようですけれども、こういった資料を提出したときにはすぐ出していただけるように、今後は十分にお願いしたいと思います。
 それから、大体理解はするところなんですけれども、例えば、一階にしまして地域開放するとかいうような発想があってもよかったかなという気もするんです。例えば山吹高校のように、温水にして地域開放するというところもあると聞いておりますが、都立高校で温水プールにしている学校数とその理由、それから、そういう検討が新宿に関してはあったのかなかったのか、お教えください。

○比留間学務部長 現在、都立高校では、七校について屋内にプールを設置してございます。この屋内にプールを設置する理由でございますけれども、高層マンションあるいは高速道路、こういったものが校地に近接をしておりまして、遮へいのために屋内に設置せざるを得ない、屋上か一番上の階では遮へいができない、こういうために屋内に設置するというものと、それから、新宿山吹のお話がございましたけれども、地域に開放して通年で利用する、このために屋内に温水プールを設置する、こういうことで七校について屋内にプールを設置してございます。

○執印委員 ここの周りを見ますと、すぐ近くに大きなビルもあって、今、温水プールにしている学校のご説明もあって、いろいろプライバシーのことも関係しているかなというふうに思うんですけれども、ここは七階ですから、他のビルからのプライバシー保護というようなものはどのようにされていくのか。今、社会の中で、盗撮の問題ですとか、それから、かなり高精度のカメラなどができているというふうに聞きますので、プライバシーの保護がどのように対策されているのか、伺います。

○比留間学務部長 新宿高校の場合、近隣のほかのビルからの視界を遮断するために、プールの周囲に約四メートルの囲いをめぐらせまして、教育環境の確保を図ることとしてございます。

○執印委員 まちの中に学校をつくるというのはなかなか大変なことだろうと思いますけれども、プライバシーを保護しながら、だけど余りうっとうしい環境にならないように配慮していただきたいと思います。
 それから、もう一点、私もいろいろ伺わせていただいている中で、このプールに関して、障害の生徒、例えば車いすのお子さんなどが都立高校にも通われているようですけれども、配慮がどのようにされているのかを伺います。調べていただきましたら、三十二人、全日制にいらっしゃる車いすのお子さんは、十二名がプールの授業を受けていらっしゃるけれども、あとは、二十名は代替授業か見学ということで、それぞれ状況に応じて話し合いがされてのことだと思いますが、受けたい生徒さんには受けさせられるような配慮があるのかどうか、お伺いいたします。

○比留間学務部長 この新宿高校のプールにつきましては、特別な障害者対応の整備というものは予定をしてございません。障害のある生徒が入学した場合には、施設面、指導面等で適切に対応していくという考え方でございます。

○執印委員 次に、バリアフリー対策についてお伺いいたします。
 今のことにも関連しているんですけれども、今回二つの契約案件が出てきまして、豊島地区の商業高校の方は、図面を見ますと、各フロアに障害児トイレというのがついているんですけれども、新宿高校の場合には、全階に見当たらないように思うわけですが、どのような設置状況になっているでしょうか。

○比留間学務部長 新宿高校の改築に当たりましては、東京都福祉のまちづくり条例に基づき設計をしているところでございます。具体的には、車いす対応のエレベーター、障害者用の駐車場、スロープによる段差の解消、エントランスの自動ドア、主な階段への点字ブロック、廊下、階段の手すりなどを設置いたしまして、障害者用のトイレにつきましては、一階と二階の二カ所に設置をしてございます。

○執印委員 一階と二階というのを見ますと、例えば食堂だとか職員室だとか、そういうところになっていまして、三階、四階、五階が子どもたちが学ぶフロアになっていますよね。それで、全日制の方で見てみると、一つのフロアに三百二十人、お子さんが入ることになっているわけですが、私もずっと車いすのお子さんについて関心を持って、この間何度か関連の質問をさせていただいているんですけれども、たくさんお子さんがいらっしゃるわけですから、例えば体育の授業だとかクラブ活動でけがしたとか、それから、例えばしばらくの間松葉づえになってしまったとか、そういう生徒さんも出てくるということを考えると、今、障害者トイレというふうに豊島地区の高校の方にも書いてありますけれども、福祉のまちづくり条例では、だれでもトイレというような名称でつくって、だれでも使えるような、そういう箇所を一カ所つくるというふうになっているんだと思うんです。この建物に二カ所あるから、福祉のまちづくり条例にはきちんと対応されているということだと思うんですけれども、図面を見ても、それから、そういった動き盛りの生徒さんたちが活動する場所ということを考えても、そういったスペースが可能であれば、当初から各階に、だれでもトイレという形で設置すべきではないかと思いますが、そのあたりのご検討はいかがでしょうか。

○比留間学務部長 今、豊島地区の商業高校のお話もございましたけれども、豊島地区の商業高校の場合、四階建てでございまして、この場合は横に長い動線になります。ということもございまして、豊島地区の方には各フロアに障害者対応のトイレを設置していく。新宿高校の場合は、七階建て、四階建てよりは、通常の高校の校舎よりは高層の建物で、しかも敷地の制約が厳しい中で、かなりいろいろな工夫をしながら設計をした面がございます。七階ということで、横の動線もございますけれども、縦の動線が重要になってくるということで、エレベーターを二基設置することで、この辺については対応していこうということで、現時点では一階と二階の二カ所に設置してまいりますけれども、障害のある生徒が入学した場合は、その子どもの障害の程度にきちんと対応できるように検討してまいりたいというふうに思います。

○執印委員 検討ということでも結構ですけれども、今お話ししたように、生徒さん、たくさんいますから、例えば、けがした、すぐあした、今はない階につけるということはできないわけですから、私は、当初からつけた方が工事的にも費用がかからないんじゃないかなというふうに思っておりますし、この図面を見せてもらうと、各階にトイレが二カ所ずつあるんですよね。だから、一カ所どちらかに、だれでもトイレという形でつけても、ほかのお子さんが人数が多くて使いにくいということにはならないと思うので、ぜひ検討してください。きょう、この図面で、この契約金額でということですから、その辺のいろいろなかかわりもあるとは思いますけれども、つくるんだったら最初からつくった方が、絶対費用的にもいいと思いますので、お願いしておきます。
 それから、この契約金額には、既存プール棟解体その他一式というふうに入っておりますけれども、既存校舎の解体費用、これは既存プールの解体ですから、新しい校舎を建てるに当たって、今ある既存プールを取り壊すという費用だと思うんですけれども、今使っている既存の校舎、その解体費用と解体の方法、それに伴う廃材の処理、相当なものが出るんだろうと思うんですけれども、その処理と、リサイクルについての取り組みはどうなっているか、伺います。

○比留間学務部長 既存校舎の解体費用はおよそ九千四百万円というふうに見積もってございまして、これは今回の工事には含まれてございません。新しい校舎の建設が完了した後、平成十六年度に別途契約を締結して実施する予定でございます。
 この既存校舎の解体方法あるいはリサイクルについてでございますけれども、この既存校舎のコンクリートなどにつきましては、破砕処理を行いまして敷地内に敷きならすことにより、極力現場内で再利用に努めていきたいというふうに計画をしております。その他の発生材につきましては、材料ごとに分別をいたしまして、鉄、ガラスなどリサイクルが可能なものにつきましては、適正に処理をいたしまして、できる限り廃材が出ないような工夫をしてまいります。

○執印委員 現場に敷きならすということなんですけれども、今の技術ですから、安全をきちんと確認された上で、しかも使うに当たって安心というような形にするんだと思いますけれども、十分に対応をお願いしたいと思います。
 それから、改めていうまでもないことですけれども、近隣の道も少し狭いようですから、交通安全対策というのも十分にお願いしたいと思います。
 それから、今のお話ですと、新しい校舎ができて、既存の校舎を取り壊して、そしてグラウンドが使えるようになるまで、ややしばらく時間がかかるかと思うんですけれども、それまでの間、生徒さんが使うグラウンドというのは、どのように対応されていくんでしょうか。

○比留間学務部長 グラウンドの整備につきましては、十六年度末から既存校舎を解体して、それに引き続いて十七年度に整備するという予定でおります。
 このグラウンドが整備されるまでの間の対応につきましては、近隣の閉校予定の都立高校のグラウンドや公立の体育施設などを利用する予定でございます。

○執印委員 わかりました。多少の時間がかかるでしょうけれども、ぜひ対応をお願いいたします。
 次に、古い歴史のある高校ということでございまして、同窓会館というものが敷地の中にあるというふうに伺いましたが、その同窓会館はどんなふうになるのかということと、もし今あるところからなくなるようでしたら、その後の対応というのは検討されているのかどうか、伺います。

○比留間学務部長 同窓会館につきましては、今回の改築に伴いまして解体をいたします。この同窓会館の中に現在あります書籍あるいは資料その他、学校の歴史をとどめる品々などにつきましては、新しい校舎の中に保管のスペースを設けまして、保存をしてまいります。

○執印委員 皆さんにとっては大切な歴史でしょうから、きちんと対応していただきたいということと、いろいろな同窓会の会合などをするときには、ぜひご配慮をお願いしたいというふうに思います。
 それから、この新宿高校、定時制も、平成十九年まででしたか、入っているということなんですけれども、高校改革について、統廃合が予定されている学校の保護者の方ですとか生徒の検討への参加というのを、この委員会で何度かお願いしてきたわけですが、そこについてはどのような対応になっているでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 新たなタイプの昼夜間定時制独立校の学校づくりを進めるに当たりましては、学校の教育理念等に関する基本構想検討委員会を設置いたしまして、その中に同窓会あるいは保護者等の学校関係者や、あるいは地域関係者の方が参加する機会を設けるよう、現在準備を進めておりまして、早急に具体化してまいります。

○執印委員 参加する機会を設けるようということで、少しご検討いただいたかなという気もするんですが、その基本構想検討委員会というものは、全体的な委員会の中の小委員会のような、そういう位置づけのものなんでしょうか。どのような位置づけをしていくんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 基本構想検討委員会の性格についてでございますが、先ほど申し上げたとおり、例えば学校の教育理念等に関する、そういう検討をする、つまり新しい学校づくりの基本的方向性を検討する会議でございます。この会議の検討結果を踏まえて新たに基本計画検討委員会を設置して、そこで教育課程の具体的内容等について検討する、そのような手順で対応してまいります。

○執印委員 私もそうですし、保護者の方、生徒さんからも要望が出ているのは、十分に実情を反映させてほしいということですので、今伺うと、基本構想検討委員会の次に基本計画検討委員会というのがあるということですから、この構想の検討委員会で話されたものが、しかし、実は基本計画検討委員会に行ったときに生かされなかったということがないように、十分に対応していただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に関する質疑はこれをもって終了したいと思いますけれども、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○曽根委員 第二百三十七号議案及び第二百三十八号議案について、日本共産党の意見を述べます。
 ともに都立高校の再編に関連する契約案件です。我が党は、都立高校改革推進計画全体に対しては、将来の生徒の増加や学級定員の少人数化の展望も持たないまま、また、関係者の疑問や反対の声を押し切る形で都立高校の大幅削減が進められており、生徒の教育条件の改善という見地からも、計画の抜本的な再検討を求めております。ただ、新タイプも含めた高校の建設、改修については、問題点は指摘しつつも、単純に反対という態度はとっておりません。この点で、新宿高校の建てかえについては賛成をいたします。
 豊島地区商業高校の改修、増築も、工事内容としては拡充として評価できます。しかし、この工事契約案件は、都立の二つの商業高校の統廃合の連動として提案されており、なおかつ本案件は、推進計画の第一期計画の具体化で、商業高校同士の統廃合の最初の案件です。商業高校については、先ほど質疑したように、時代にこたえる商業人の育成について都立商業高校の果たす役割は、むしろこれからこそ重要であり、安易な学校の削減は許されないと考えます。よって、再検討を求める立場から、この案件については反対いたします。
 以上です。

○福士委員 私からも一言申し述べます。自治市民’93としての意見です。
 二百三十七号、二百三十八号議案ともに契約案件でございますけれども、まず、都立高校改革のあり方に疑問があります。かつて受験戦争時代があって、そして、その抑圧で、いじめや差別など、心むしばまれた問題の多い社会現象が起きました。その傷さえいえぬまま、また同じようなことを繰り返すことが改革とは、私は思えません。高校の段階でエリート集団の学校に入り、同じようなレベルの中で競争力をたたき込まれ、勝ちだけを意識した若者が、さらに自己中心的な人間として社会に送られるのではないかと心配をいたします。また、あるいは途中で挫折した者たちの焦燥感と虚無感が、ゆがんだ社会を一層広げるのではないかという危惧もあります。少なくとも高校くらいまでは、ピンからキリまでという雑多な成績と個性の社会の中で生きることが望まれます。
 そして、都立高校に関する都民意識でも、都立高の在学生は過半数が、そして卒業生の半数近くが都立高校をよしとしていますが、その理由は、授業料の安さということを除くと、七割近くが自由であることを挙げています。進学校という理由は一七%弱でしかありません。少なくとも公教育では、エリートを育てるのではなく、一般常識と一般的学力、知識を持って社会を支える人材育成を目指すべきです。その教育の中で、知事も常々いわれる、自分の好きなことを一生懸命やればよいという方針で、自然にエリートが生まれる環境をつくるべきだというふうに考えます。エリートはエリート校で育てるのではなく、どこにいても自由な発想でみずから伸びていく者こそエリートになり得ると思っています。その芽を摘まないことが教育ではないかというふうに考えております。
 その意味で、一連の高校改革のあり方に疑問があること、新宿地区単位制高校がエリート育成校であること、また豊島地区商業高校も、統廃合の対象として今回の改修、増築がされることとあわせて、エリート校をつくることから反対をいたします。(「つまり何もするなというに等しい」と呼ぶ者あり)いや、そんなことない。そんなことないです。

○渡辺委員長 発言は終わりました。
 本案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○渡辺委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第二百四十九号議案から第二百五十二号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○中村総務部長 去る十一月二十九日の事前説明におきまして要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会資料をごらんいただきたいと思います。
 一ページをお開き願います。特二級職設置に伴う給与費増分(試算)でございます。
 主幹職の設置初年度の平成十五年度から、配置が完了いたします平成二十一年度までの七カ年間につきまして、特二級の職員数及び給与費の増分をそれぞれ概数でお示ししてございます。
 資料の説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大西委員 公立学校の教員の給与についてお尋ねをしていきたいと思うんですけれども、先日、十一月の二十二日ですか、時間内における組合活動の見直しが労組との間で妥協したということで、大変心強く思っています。その間、大変だったと思うんですけれども、当たり前のことがようやく当たり前に行われるようになってきたわけで、意見を異にする人もいるかもしれませんけれども、都民にとっても大変歓迎すべきことではないかと思うんです。
 こういった今の教育の現場の中で、時間内の組合活動というのが今まで野方図に行われていて、そして、組合活動で先生が出張しているために児童生徒が自習をさせられていたとか、そういうような実態もたくさんあったわけですね。あるいは、指導力不足の教員の問題というのが最近の新聞等もにぎわしていますし、父母にとっても大変心配なことでもあるわけで、この間、セクハラの問題も質問がありましたけれども、言語道断な--議会もあんまりいえないんですけどね、変な人が一人出ましたんでね。(笑声)ですから、言語道断なこういうことが教育現場で行われているということは、ゆゆしき事態だと思うんですね。そして一方では、大半の教員の人たちというのは、使命感に燃えて、児童生徒のために献身的に努力を惜しまない教育も行われている。こういう先生方と、こういった問題教師と、給与面ではほとんど変わらないという実態があるというふうに、私ども伺っているんですよね。
 そこで、幾つかお聞きしていきたいと思うんですけれども、教員の給与制度、どういうシステムで決定されているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○臼井人事部長 教育公務員特例法におきまして、公立学校の教育公務員の給与の種類及びその額は、当分の間、国立学校の教育公務員の給与の種類及びその額を基準として定める旨の規定がされておりまして、都道府県におきましては、この規定に基づきまして公立学校教員の給与制度を定めております。

○大西委員 今、国立学校の独立法人化の動きが平成十六年に向けて進められているわけですね。そうしますと、いずれにしても、移行した場合については、国立学校に準拠していたという方法がとれなくなってくるわけですね。文部科学省も今後の対応を検討していると聞いていますけれども、その方向性がどのようなものになるのか、わかる範囲で結構ですから、教えていただきたいと思います。

○臼井人事部長 平成十六年四月以降、国立学校が独立行政法人化されることに伴いまして、教員給与制度に関する各都道府県の権限と責任は大幅に拡大されます。各都道府県は、地域の実態を踏まえまして、法律の範囲内で、より自主的、主体的に判断できるようになるというふうに聞いております。

○大西委員 そこで、教員の給与というのは一般の公務員の人たちと比べて優遇されている、高いというふうに私どもは伺っているわけですけれども、現在の教員の給与と一般公務員の給与とではどのような違いがあるのかを教えていただきたいと思います。

○臼井人事部長 教員の給与につきましては、法律に基づきまして、給料の水準が一般行政職より高く設定されているほか、教職調整額、義務教育等教員特別手当、産業教育手当、定時制通信教育手当など、一般公務員にない給与が支給されております。

○大西委員 その中で、義務教育等教員特別手当ですか、これがどういう根拠で支給されているのかということが一つ。
 次に、教職調整額というのがあるんですね。これはどういうものなのかをお聞かせいただきたいと思います。

○臼井人事部長 まず、義務教育等教員特別手当でございますけれども、教育界にすぐれた人材を確保するために制定されました、いわゆる人材確保法に基づきまして、全教員を対象に支給されております。その額は、職務の旧号級に応じまして五千円から二万二百円以内の定額となっておりまして、給料月額の約三%に相当しております。
 次に、教職調整額でございますけれども、教職調整額は超過勤務手当相当の性格を持つ給与で、教員のうち管理職を除いた一般教員全員が支給対象でございまして、支給額は給料月額の四%相当額となっております。これによりまして、教員には超過勤務手当制度が適用されておりません。

○大西委員 これらの三%に相当する義務教育等教員特別手当とか、あるいは教職調整額というのは、一律支給されているんですね。これは例外ないんですよ。例えば指導力不足で問題のある教師にも支給される。あるいは、こういった例もありますね。私どもの身近なある小学校で、個別相談を受けて、教育委員会の方にもお話をしたわけですけれども、小学校一年から担任を受け持った、四年間ずっと持ち上がっていったけれども、そのうち何と三分の一ぐらいしか出勤していない。しかも、一番大事な一学期から二学期にかけて、その教員は出勤していない。ですから、教頭だとか校長先生がかわりに児童を見ざるを得ないような状況の中で、学級崩壊に近いような現実が起きていて、父母から切実な相談を受けて、教育委員会や区の教育委員会なんかとも打ち合わせながら、この問題に対処していったわけですけれども、こういった教員も、一律、この調整手当はもらっているんでしょう。もらっているということになるんですね。私は、こういうことが果たして許されるのかどうかと思うんですね。
 さらに、超過勤務手当は支給していないということですけれども、私は地域で剣道の会の会長という役を仰せつかっていまして、学校体育館を使って、毎日、夜、けいこをやっているんですね。そういうときに、そこの小学校の教員も参加していただいて、指導者として子どもたちに本当に熱血あふれる指導をしてくれているわけですよ。それで、先生、いいねと。父母の中には、超勤手当稼ぎにそうやって子どもたち面倒見ているの、なんて冷やかしている父母もいますけれども、とんでもありませんよと、こういう実態ですから、そんなことがあるはずない。そういった意味で、例えば部活動の顧問として頑張っている教員なんかについては、何らかの手当というのがあるんですか。

○臼井人事部長 放課後の部活動につきまして特に頑張っている先生にどうかということですけれども、放課後の部活動につきましては特に手当の支給はございません。ただ、土曜日、日曜日に行う部活動指導であれば、四時間以上従事した場合に、一回につき千二百円が教員特殊業務手当として支給されております。

○大西委員 千二百円といったら、今、児童五、六人にジュースを買ってやって終わりですよね。これじゃ、なきに等しい実態であるわけですね。今、週休二日制が実施されて、こういったクラブ活動の大切さというか、課外活動の大切さというのが見直されている時期ですね。そういったときに、教員に、献身的にそういった児童生徒の希望に沿った部活動や課外活動ができるように指導していってもらわなきゃいけない。そういったときに何らの手当というものが認められないというのは、これは実態としてどうかなと感じるんですね。教師というのは崇高なもので、パンのために生きるのではない、それはやっぱり国家の人材を育てるために献身的にやるんだ、そういう心意気は心意気でいいとしても、やっぱりパンを食べなければ生きていけないわけで、そういう点では、こういったことに対しても考えていく必要があるんじゃないかと思うんですね。
 そういった中で、もう一つは、一般教員の問題はそういう実態にあるわけですけれども、今度は校長、教頭、こういう人たちの給与の実態がどうかということに関連をして、定時制通信教育手当とか産業教育手当というのがあるんだそうですけれども、この内容はどういうことなのかを教えてもらいたいと思います。

○臼井人事部長 定時制通信教育手当及び産業教育手当につきましては、昭和三十年代に、産業教育及び定時制通信教育に従事する教員の人材を確保する目的で、法律によりそれぞれ設けられた手当でございます。手当額は、支給対象教員について、全員一律、給料の一〇%相当額で、四十五歳の教員を例にとりますと、約四万四千円でございます。

○大西委員 これもまた優遇されているんですよね。一律一〇%で四万四千円ということでしょう。これが、工業科と定時制と普通科があるでしょう。それほど違うのかなと思うんですね。それこそ、こうした格差を設けるほどの職務内容の違いがあるとは、私たちには思えないんですね。そういった場合に、それじゃ、こういう手当をもらっている先生、それと教頭との給与の比較はどうなっているのか、ちょっと教えてほしいんです。

○臼井人事部長 平成十四年度のベースの試算で申し上げますと、四十五歳の定時制工業高校の一般教諭で年収は約一千四十万円でございまして、同じ四十五歳の全日制高校の教頭で年収は約一千七十万円で、その差は約三十万円でございます。

○大西委員 わずか三十万円しか差がないんですね。教頭、校長の職務というのは大変ですよね。特に、手ごわい組合を相手にして教育正常化のために取り組むなんていうときに、数を頼りにして、集団リンチとも思えるような状況の中で、つるし上げられたりなんていう状況を我々も聞いていますよ。そういった中で必死に頑張って、良識ある父母や児童生徒の期待にこたえて学校の正常化をなし遂げようということで頑張っている。そういう人と一般の教員とが、わずか年間三十万円しか違わない。それで、超勤手当ももちろんないわけですよ。これは果たしてどういうものなのかな。これで、校長、教頭よ、あくなき労働者の利益を実現するために闘いを挑んでくる組合ときちっと対決して、闘って、そして教育正常化をなし遂げろなんて、そんなこといえますか、という話になっちゃうんだと思うんですね。
 ましてや、今、児童生徒を取り巻く状況というのは、いろいろな意味で問題点がたくさんありますよ。指導力不足の先生に対してどうするんだ。あるいは、不適切なセクハラまがいのそういったことを行うような教員がいることも事実。そういう先生たちに対する指導や何かも、これは教頭や校長にかかってくるわけでして、こういったことについても抜本的に考えていく必要があるんじゃないかなということを率直に感じます。
 そこで、こういった管理職として頑張っている校長だとか教頭に対して、現在の段階の手当はどういうものがあるのかをお聞かせいただきたいと思うんです。

○臼井人事部長 公務員には、前年の業績が特に良好な場合には昇給時期を短縮いたします特別昇給制度がございまして、一般教員と同様に、校長、教頭についても、頑張って業績を残している校長、教頭については、この特別昇給の制度を活用しております。
 また、管理職には、勤勉手当におきまして、前年の業績評価による成績率が導入されております。

○大西委員 言葉でいうと何か優遇されているように思いますけれども、実態としてはさほどのものがない、これは、先ほどのお話でも明らかなことですね。こういった意味では、学校現場の中で児童生徒の健全育成のために努力を惜しまない、汗を惜しまない、そして真剣に努力をしている先生に対しては、報われる給与制度をやっぱり確立していく必要があるんじゃないかと思うんですね。それで、まじめにやっている先生もそうでない先生も全く公平、平等だ、これは悪公平、悪平等ですよ。そして、それは、教員の後ろ姿を見て育っている子どもたちに対する教育的な影響も好ましくないと思うんですね。
 そして、今、主幹制度が導入されて、教育の職員の給料表に特二級を設けるというのが提案されていますね。そして、給与体系が五つの職務段階になったわけですけれども、まだこれは不十分だと思うんですね。やっぱり公務員制度の中でもさまざまな見直しが今行われて、能力や業績に応じた処遇だとか信賞必罰の制度というものを導入していかなければならないということで、さまざまな工夫がなされているわけです。
 そこで、これからの教育改革を進め、そして、教育現場の中で真剣に児童生徒のために人生をかけて取り組んでいく、そういった教員が意欲を持って、後顧の憂いなく教育現場で働けるような給与制度をこれからつくっていくべきではないかと思うんですけれども、これは余り--私も、いつも時間、時間なんていって、皆さんにきつくいっていますから、最後に、教育長に決意のほど、お考えを伺って、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

○横山教育長 ただいま、教員の給与に関しましてるる議論がございましたけれども、要は、直接子どもと接する教員のモラルアップを図って、結果的に学校における教育力を向上させる、これが多分ポイントだろうと思います。そうした点からしますと、ご指摘のように、現在の年功一律的な給与制度を見直しまして、本当に頑張っている、そういう先生には厚く、こういった能力、業績に応じた給与制度の構築が必要であろうと思います。
 先ほど話がございましたが、現行の教員の給与につきましては、特例法によりまして国に準拠をする、こういう制約がある中で、私どもとしては、能力、業績に応じた弾力的な運用を図りたいと思っていますが、結果的には限界がある。幸いといいますか、早ければ平成十六年四月にも、国立学校の独立法人化に伴いまして、こうした国準拠の制約が基本的にはなくなる、こう思われますことから、現在、庁内に給与制度検討委員会を設けまして検討を行っておりますが、この中で、ご指摘の点を踏まえまして、学校の教育力を高めるという視点から、能力、業績に応じた給与制度を構築してまいりたいと考えております。

○河西委員 それでは、私の方から、付託議案の第二百四十九号、学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部改正についてお尋ねしたいと思います。
 今回の改正内容の一つであります子どもの看護休暇、これの新設については評価をするところであります。年五日間という日数で今回新設をされるわけですが、この日数、期間の是非は、実施した後、またご検討の対象になるのかなという感想もあわせて申し上げておきます。実態に即して、この期間の問題もいずれ検討の対象になるのではないかということでございます。
 もう一つ、妊娠初期休暇にかわって、今回、妊娠障害休暇ということで提案をされております。これにつきましては、これまで、妊娠中の初期における休暇ということで十日間取得できる、期限が限られていたものを、妊娠の全期間、必要に応じて十日間取得できるという内容でございますが、これにつきまして、それでは、現在、妊娠初期休暇取得以外に、妊娠中期、後期で、妊娠による休暇ということで取得している数がわかったらお知らせいただきたい。また、今後、取得するであろうという想定人数、把握していらっしゃったら、お教えいただきたいと思います。

○臼井人事部長 現在の妊娠初期休暇取得期間以外に、今回提案しております休暇を取得する想定人数等については、データがございません。
 なお、平成十三年度に、東京都の公立学校教員で妊娠初期休暇承認件数につきましてはデータがございまして、百四十九人で一千百二十二日でございます。

○河西委員 妊娠の初期休暇以外の、例えばつわりですとか軽い妊娠中毒症ですとか、こういう疾病で休暇をとった人、これは病気休暇とか年次有給休暇ということで取得していたわけですから、カウントされてない、今、データがないということはわかりました。
 実は、この休暇の名称について、現場の教職員等から、ちょっとこの名前はわかりにくいし不快感があるとか、もっと別な名称にできなかったのか、こういうお声をいただいています。私どもも、我が民主党の会派の中で部会がございまして、そこで検討もしてきたところなんですけれども、この名称を妊娠障害休暇とした理由についてお尋ねしたいんです。
 それで、私どもの調査の結果、現在、この妊娠中の休暇の条例規定を持っているのは、全国で四十三都県ございます。その中で、障害という用語を使っていない休暇を条例で規定しているのは七県。あと、わかりにくいということについて、ちょっと調べてみますと、妊娠に起因する障害休暇だということで、妊娠障害の具体的な中身を説明している、こういう条例規定があるのが二十九県でございました。そこを踏まえて、東京都が今回妊娠障害休暇、こういう名称にした理由についてお尋ねしたいと思います。

○臼井人事部長 妊娠障害という名称につきましては、東京都産業労働局発行の男女雇用機会均等法の解説書、これは二〇〇二年版でございますが、「働く女性と労働法」、あるいは旧労働省、現在の厚生労働省の出しました平成九年度の女性雇用管理基本調査を初め、他の地方公共団体の休暇制度や、日本弁護士連合会あるいは連合等においても、妊娠障害休暇という名称を用いている例がございます。妊娠障害休暇という用語は、そういう意味では既に世間一般で広く使用されているということから、妊娠に起因する障害のために勤務することが困難な場合における休養として与える休暇として、妊娠障害休暇という名称を使用することが適当と考えたものでございます。

○河西委員 確かに世間一般で妊娠障害休暇が通用している、広く使われているということよりも、私は、これまで働く女性たちのさまざまな処遇の改善の要求運動の中で、ぜひ欲しいということで、とりあえず妊娠初期における、いわゆるつわり休暇に該当するような形で休暇が取得されてきた。それを超える全期間において、妊娠に起因する、妊娠に伴って休業が必要だというケースがあるわけですので、そういう意味では期間を拡大する。それは、母体保護等に対して、そのまま勤務することが差しさわるという意味で、障害という名前がついたというのはわかりますし、私も、通称として妊娠障害休暇、これを使ってきた一人でもあるんですけれども、先ほど申し上げたように、妊娠期間中のいわゆる障害に当たるものというのは、つわりとか軽い妊娠中毒ですとか、あとは重い貧血ですとかありまして、休業とか時間短縮を必要とされる、そういう症状というのは、厚生労働省のガイドラインでも十種類に上っているわけですね。
 これらの症状というのは、改めて本当にこれは障害なのかどうかということなんです。受け方によっては非常に不快感がある。あるいは、わかりにくい。妊娠中のそういった母体保護あるいは胎児保護のための休暇は、障害と呼ぶにふさわしいのか等々の意見が出ておりまして、私は、今回提案する折に十分な検討があったのかなということと同時に、今後、名称の見直しの余地がないのかどうか、その点をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○臼井人事部長 先ほどもお答えしましたように、今回の妊娠障害休暇は、母体保護のために、妊娠に起因する障害のために勤務することが困難な場合における休養として与える休暇として、妊娠障害休暇という名称を使用することが適当、このように考えたものでございまして、現時点においては変更する考えはございませんが、今後、国や他県あるいは民間等の動向を注視してまいりたいと考えております。

○河西委員 というご答弁をいただきました。私は、この休暇は、もう私からご説明するまでもなく、雇用機会均等法の二十三条を根拠法にしておると思います。この二十三条の規定に沿った、均等法の指針として、妊娠中の諸症状に対応する休暇ということで、一覧表がついているわけですね。したがいまして、時短や休業を必要とする、こういうケースの場合の休暇の呼び方は、そういう誤解を招いたり、わかりにくかったり、不快感があるという中で、改める方向をぜひお願いしたいと思うんです。この雇用機会均等法の二十三条規定に基づくガイドラインで示されている名称を使うのも一案かなというふうに思いますし、現時点で、理事者側で変更する考えはない、今後はそのような状況を注視しながらというご答弁をいただいておりますので、私は改めて、通称としては妊娠障害休暇でいいかと思いますが、条例にきちんと明文化するその際には、名称を改めた方がベターであるということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、これはご答弁要りませんけれども、今回のいわゆる妊娠障害休暇は、十日間、一回限りということで要件がありますが、私はこれも、導入後の教職員の取得状況を勘案して、一回、十日に限るという、こういう取得が現状にマッチしているのかどうか、今後も実情を見定めながら、しかるべき時期に改善方が必要になるだろうと思いますので、その折には前向きに対応していただきたいとご要望申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○曽根委員 付託議案に関連して何点か質問しますが、先ほど大西委員からも教職員の給与問題で質問があって、私も聞いていて、いろいろ考えるところがありました。
 いつもいうので、もう嫌になっている方もいるかもしれませんが、私とかみさんの話にまたなるんですけれども、私と争うぐらい毎日帰りが遅くて、ちょっと一回残業代として計算してみたらどうなんだといったことがあるんですよ。いわゆる調整手当の四%分ですか、はるかに超えるぐらいの残業手当をもらうぐらいやっているんじゃないかなと思って。しかし、教育というのはそういうものじゃないんだといって、断固としてそういうことは拒否されるんですよね。だけど、まあ、合わない仕事だなというふうに、はたから見ると思ったりしているわけです。やっぱり働いて頑張っている教職員に、それに相応した分だけの、当然その努力に報いる報酬というか、給与が与えられてしかるべきというのは、私も大きな意味ではそういうことが必要だろうなと思うんですね。その上で、だれがそういう働き具合を判断するかという問題があるからこそ、私は単純にそういうふうにならないんだろうと思います。
 先日、国の教育政策研究所が行った中学校の先生に対するアンケートで、非常に衝撃的な結果が出たんですが、今の学習指導要領について、つくった文部省は学校現場のことをわかっていないじゃないかという声が、中学校の教師で九七%、校長先生でも九割を超えたという結果が出たんですね。私は、これはもう本当に愕然としました。そういう点では、いわゆる不適切といわれている先生どころか、まじめに頑張っている先生の圧倒的多数が、その頑張っている先生方が働く基本方針を決めている国の方針に対してこれだけ不信感があるときに、今、学習指導要領を進める側から、いわばそれにちゃんとやっているかどうかの判断をして給料を決めるというシステムをずっとつくっていったらどうなるかというと、私はやっぱり矛盾がますます拡大するだけじゃないかと。そういう点で、私も、タブーを持たずに、教育現場の問題は論議をしていきたいという立場を、かつても表明しておりますので、大いに議論したいんですけれども、そういう問題があるということが一つなんです。
 それともう一つは、これもかみさんの職場で起きているんですけれども、どういうわけか低学年しか持たせてもらえないものですから、一年、二年、また一年に戻って、一年、二年。一、二、一、二と、この数年間それを繰り返して、よちよち歩きじゃないんですけど、低学年ばっかりやっているわけです。そうすると、かなりなれてきまして、鍛えられてきて、低学年の授業や子どもたちの、さまざまなことがありますよね、低学年ですから、そういうことについて、非常にベテランになったと思うんです。そうしたら、隣の学校でたまたま学級崩壊が起きて--私のかみさん、板橋区なんですけれども、板橋区は今、小学校を自由に選択できるようになってきているものですから、今年度はどっと二十人ぐらい、うちのかみさんの学校の方が落ちついているらしいということで、児童がふえた。そういう、けがの功名というか何というか、そういうことがあるわけなんですね。何といったらいいのかわかりませんが、そういうふうに親が選んで、どんどんこっちに子どもをよこすようになるということが、じゃ、学校の実績であり、本当の意味で教育効果が上がっていいことなのか。学級崩壊とかそういううわさが立った学校はがくっと減っちゃう、そういうことがこれからいろいろ起きてくると思うんですね、現に一部起きているようです。これは教育全体にとってどうなんだろうと。地域に開かれ、地域に支えられる学校のあり方としてどうなんだろう。こんなに漂うように子どもたちがあちこちあちこち離れた学校にクロスしたりして行っていていいのだろうか。そういう学校はたくさんあるわけですから、その一つの地域での学校の教育全体の底上げといいますか、レベルアップをどう図っていくかという問題抜きには、成績主義的なやり方というのはどうなのかという問題もまたあると。こうした問題も含めて、ぜひ検討をしていただきたいし、私もその立場から、今後も必要な質疑をさせていただきたいと思います。
 きょうは、質問としては主幹制度についてお聞きしたいんですけれども、主幹制度は、主に今、学校で起きている不登校やいじめ、学級崩壊などの問題に対処する対策の決め手として提案をされてきました。しかし、私、質疑でやってきましたが、その根拠は、主に校長のリーダーシップを発揮させたいということが中心で、これが本当に深刻な子どもの問題の解決のために、例えば教職員の目がもっと行き届くように学級定数をもう少し少人数化するとか、そういうような基本条件の改善ではなくて、むしろ学校内の管理がきつくなる方向になるんじゃないかということが危惧されることがあります。
 もう一つは、人数の多くない学校現場ですから、主幹制度という新しい中間管理職をふやすことには、これは都内の大半の教職員、都の教職員組合が行った、七割の教職員が参加したアンケートでも、圧倒的に反対の声がありましたし、私たちが今年度も懇談した校長会や教頭会の皆さんからも、不安の声も率直に出されておりました。職につく本人にとっても、その職務や責任について必ずしも十分な説明や理解がされているとは思えません。そういう点から問題点を指摘してきたところです。
 今回、給与体系を定めるに当たって、最小限の問題について質問、要望いたしたいと思います。
 一つは、初年度の募集は既に終わっていると思いますが、応募状況はどうか。聞くところによると、若手とベテランとで区別して募集しているようですけれども、それぞれの応募状況はいかがでしょうか。

○臼井人事部長 主幹選考の応募状況でございますけれども、申込者数は全体で二千六百四十三名でございました。校種別に申し上げますと、小学校が千二百十二名、中学校が八百八十四名、高等学校が四百三十五名、盲・聾・養護学校が百十二名でございました。合格予定者数二千名に対します倍率は、一・三二倍でございます。
 また、若手と中堅、区分Ⅰ、Ⅲの数でございますけれども、区分Ⅰの若手の申込者が千二百四十八名、区分Ⅲの中堅の申し込みが千三百九十五名でございました。

○曽根委員 これは最終的には七千四百名ぐらいが必要になってくるという制度で、初年度とはいうものの、その三分の一程度の応募しかなかった。倍率も一・三倍程度。
 聞くところによると、この中には管理職試験に、合格してはいないんでしょうけれども、これから合格していく人も出てくるだろうと思うんですね、そっちの方も恐らく多くの方が受けているでしょうから。そうすると、実質的にはほとんど一・〇倍に近い応募倍率になるのかなというふうに思います。これは、制度自体への理解や周知という点では、現場の先生方に余りきちんとした、納得ももちろんですけれども、制度はこういうものだという周知も必ずしも十分じゃないという気がするんですが、どういった形で周知をしてきたんでしょうか。

○臼井人事部長 主幹選考の申し込みの数につきましては、初年度の数字としては、私どもとしては妥当なものであると考えております。
 また、制度の周知についてでございますが、制度の周知につきましては、全教員向けのパンフレットを作成、配布いたしまして、制度の周知を図ったところでございます。
 また、主幹制度Q&Aや主幹活用事例集などリーフレットを作成し、区市町村教育委員会や校長会、さらには学校を訪問するなど、あらゆる機会を通じて周知を図ってきたところでございます。

○曽根委員 今お話のあった全教員向けのパンフレットというのは私は持っていないんですけれども、主幹制度Q&Aというのはこの冊子ですよね。先日、教育庁の方から資料としていただきました。これはかなり詳しく、中身も、それから、これに関するさまざまなこれまでの経過も書かれていて、疑問にもQアンドAで答える形になっています。よくも悪くも、これを見るとかなりわかりますよ、主幹制度がどういうものかということは。ただ、これが、その対象となれる年齢の人たち全員に配布するぐらいのことをやっているのかなと思ったら、そうではないらしいですね。ごく一部にしか配布されていないということで、率直にいって、この制度をつくって導入するというんだったら、少なくとも客観的に中身についてはちゃんと説明しないと、応募する方だって不安だと思うんですね。そういうことは、ある意味ではちゃんとやるべきだというふうに思うんです。
 それから、応募倍率が低いということは、つまり、申請すればほとんどの方が受かってしまう状況であって、特に若手の人の場合は、なってから先が長いわけですよね。主幹に昇任すれば、基本的にはもとへ戻れない、平の教師には戻れないわけですから、その人が本当に主幹になるにふさわしい指導力や資格という点でどうなのかという審査は、当然、これから先二十年、三十年やるという方については特に慎重でなければならないと思うんですね、経験という点でも、まだなかなかつかみ切れないものもあるわけですから。そういう点では、倍率が余りないというのはどうなのかなと。やっぱり時期としては非常に尚早という感を免れないということを指摘しておきたいと思うんです。
 もう一つは、これは全国でも例がなく、新しい試みです。しかも、最終的には十一億円ぐらいの人件費も増額して取り組むわけですから、その制度を設けた効果を検証することは、当然厳格に行うべきだと思います。制度実施による当初の目的に照らして教育効果はどうかということについての検証をする仕組みについて、具体的な計画はあるんでしょうか。

○臼井人事部長 主幹制度の導入によりまして、学校の組織的な課題対応能力が向上し、学校が大きく変わっていくものと、私どもとしては確信しております。制度導入後は、学校がどのように変わったのか、学校運営連絡協議会などを通じまして検証しまして、また、保護者、都民からもさまざまなご意見が出てくると思われますので、これらも参考にしながら検証をしてまいりたい、かように考えております。

○曽根委員 これだけの本格的な制度を導入するのに、今お話のあった学校運営連絡協議会は既に存在している、地域の方を招いての協議会で、また、父母などの声を聞くという話はありましたが、きちんと検証する仕組みが考えられていないというのは、制度をつくる側としてはやっぱり責任を果たしていることにならないと思います。導入はもう決まって、これからやっていくわけですから、その効果はどうかということをきちんと検証することについては、責任を持ってやらなければならないと思います。この点は改めて検討を求めておきたいと思います。
 以上です。

○執印委員 まず、ほかの方の資料請求で、かかる費用というのも出てきたわけですけれども、主幹制度について、現在一つの事業を立ち上げるときには、他の事業のスクラップなどという形で財源の面からの検討を行うという方針が東京都全体としてあるというふうに聞いておりますが、この制度に関する財源の捻出というのはどのように行われるのか、お尋ねいたします。

○臼井人事部長 主幹制度は、東京都の重要施策として位置づけられましたことから、東京都全体の予算の中で、今回、財源を措置するものでございます。

○執印委員 以前からいっておりますように、私、都立高校改革も含めてずっと考えていくと、小中学校の人数を少なくして、不登校とかいじめというのをなくしていく方がいいんじゃないかなというふうに思っているわけですが、そこが根本的に違うものですから、こういう制度として導入されるということなんですが、先ほどの質問にもありましたけれども、私も、こういった制度を導入したときに、その効果の評価、検証ですね、それをきちんとしていくことが必要だと思うんですが、どのような時間軸で、どのような方法で行おうとしているのか、伺います。

○臼井人事部長 先ほどもご答弁しましたように、主幹制度の導入によりまして、学校の組織的な課題対応力が向上しまして、学校が大きく変わっていくものと、私どもとしては確信しております。制度導入後は、学校がどのように変わったのか、学校運営連絡協議会などを通じまして検証し、また、保護者、都民からもさまざまな意見をいただきまして、今後の参考にしたい、このように考えております。

○執印委員 続けて質問します。
 この制度の導入による児童生徒の快適度、絶対変えられるというふうに思っていらっしゃるんだということはわかるんですけれども、児童生徒の快適度というのはどのように図られていくのでしょうか。

○臼井人事部長 学校運営連絡協議会の中には学校評価委員会が設置されることになっておりまして、この学校評価委員会では、児童生徒や保護者、地域社会等を対象としたアンケート調査等を実施いたしまして、教育活動全般に対する意見を把握、分析しまして、学校にその結果を提言していただいておりますので、こうしたことから、学校運営連絡協議会等を通じまして意見をお伺いすることが可能である、かように考えております。

○執印委員 それでは、この制度の導入による顧客、前回の委員会で、私--スクールプラン、これから学校経営計画ですか、それになっていくものだと思うんですけれども、その中に顧客という言葉もありまして、顧客である児童生徒、保護者と、教育を受ける権利と、東京都が考える教育というものと、どういうふうにマッチングしていくのかなというふうに思っているわけですけれども、百歩譲るとしまして、顧客の満足度調査、これはどのように行われるのでしょうか。

○臼井人事部長 先ほど申し上げましたとおり、学校運営連絡協議会の中には学校評価委員会が設置されておりまして、この評価委員会には、児童生徒や保護者、地域社会等を対象としたアンケート調査をすることも可能でございまして、そういう中で、児童生徒の満足度等についても測定できる、私どもこのように考えております。

○執印委員 今、満足度を測定できるというお答えだったんですけれども、例えば都立高校ですと、それぞれの学校でそれぞれの目標をつくって、特に数値目標を持つことなどが示されておりますね。スクールプラン、学校経営計画の前身となるものを見ると、例えば国公立大学に何人入学させようとか、遅刻の率をこれだけ減らそうとか、そういうふうに数値目標が示されておりましたが、教育委員会として、主幹制度に関して数値目標の設定というのは行わないんでしょうか。私、一度、例えば不登校の数をこれだけ減らすというような数値目標を持ったらどうですかというような質問をしたことがあるんですけれども、これに関してはいかがでしょうか。

○臼井人事部長 主幹制度は、学校を組織として適正に機能させることによりまして、児童生徒の教育環境を向上させ、より質の高い教育を提供することにございます。そういう意味では、学校のトータルな課題解決能力を高めるという意味で、学校における数値目標の達成を支援したい、このように考えております。

○執印委員 今、質問したのは、教育委員会として主幹制度導入によって何らかの数値目標をきちんと持って、教育委員会としてこの制度を導入してこれだけのことができたから、この主幹制度は、ここの部分では目的どおりだったというような、そういうものは持たないんですかというふうに伺ったんです。今のお答えだと、学校が持っている数値目標を応援することが教育委員会としての達成度だというような意味だったかと思うんですけれども、その辺もう一度ご説明ください。

○臼井人事部長 主幹制度は、学校を組織として機能させまして、学校のトータルな課題解決能力を高めるということを目的にしておりまして、そういうことによりまして学校における数値目標の達成を支援する、このように考えております。

○執印委員 先ほどと同じ答えだったと思うんですけれども、今、二問目から今の質問まで、いろいろ検証ですとか、児童生徒の快適度、顧客の満足度、それから数値目標について伺ってきたんですけれども、行政のすべての施策に対して、これまでいえてきたことだと思うんですが、制度の導入時と、導入後五年、十年とたったときに、担当者も責任者も大概異動しておりまして、制度の検証が十分行われないままに次に移ってしまうということが、それが行政というものなのかもしれませんけれども、そういうことがあったんだと思うんですね。それで、今のお答えでは、学校運営連絡協議会という個別の学校の評価、それから、人事考課制度というようなものも入ってくるのかもしれませんけれども、そういった内部の評価、それからそれぞれの学校が持っている数値目標を達成させることが教育委員会としての数値目標の達成だというような趣旨だったのかと思うんですけれども、そういったものではなく、例えば福祉ですと、来年度から第三者評価というのがすべてに導入されるんでしょうか、そういった形で第三者制を担保した評価の仕組みというのが必要になってくるというふうに思うんです。
 それで、私がいっているのは、個別の学校でチェックしていますからいいということじゃなくて、教育委員会総体として第三者制を担保した評価の仕組みというのを、これは多分いろいろな形で考えていかないとつくれないものだと思うんです。考えるべきだというふうに思うんですけれども、この点に関してはいかがでしょうか。

○臼井人事部長 教育行政につきましては、レイマンコントロールによる、教育委員によります、常にチェックを受けておりますし、また、都議会におきましてもこのようにさまざまな観点から論議されていくものと認識しております。

○執印委員 教育委員のお話も出てきましたが、教育委員というのは、首長が提案して議会が承認して、それでなっていくものですけれども、ただ、その制度では足りないから、今いろいろな問題が起きているわけですから、そこのところは--教育委員もかわってしまうということもありますし、私自身も、じゃ、こういう評価をというふうに、今、画期的な案が提案できるわけではありませんけれども、行政の、無謬性という言葉だというふうに思いましたけれども、もちろん悪くしようと思ってやっている人はいないと私自身も思っておりますけれども、さっきもいったように、人が異動していく中で制度が十分に検証されない。それを補完するものというのは必要だと思いますので、そのことはここで訴えておきたいというふうに思います。
 次に、この件に関しては結構ですけれども、先ほど妊娠障害休暇についてのやりとりがありましたので、関連する部分はやりませんが、ちょっと具体的に、私自身がわからないので、お答えいただきたいんです。
 先ほど、通称と条例上の文言を変えることでもいいのではないかというふうなお話もありましたけれども、それは具体的に可能なんでしょうか。

○臼井人事部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、この名称につきましては、既に広く国や他府県で使用されているということで適当と考えたものでございまして、ただ、先ほどの質問がございましたとおり、今後、国あるいは他府県の動向等について注視をしていきたい、かように考えております。

○執印委員 済みません。ありがとうございました。
 私どもも、妊娠障害休暇の名称については、先ほどの河西副委員長と同じような視点で問題意識を持っておりまして、私どもとしては、例えばセーフティーネット的な意味の、妊娠安心休暇というような文言を検討していただきたいというふうに思っておりますので、その点に関して意見として申し上げておきたいと思います。
 次に、子どもの看護休暇についてお伺いしますが、これは男女ともとれるものという規定だと思いますが、それでは、今ある育児休暇について、これも女性、男性それぞれとれるものだと思いますけれども、今、取得率というのは何人で何%になっているんでしょうか。

○臼井人事部長 育児休業の取得者のお尋ねでございますけれども、平成十三年度の実績で申しますと、女性の育児休業取得者数は一千百四名、男性の育児休業取得者数は五名でございまして、合計一千百九名でございます。教職員全体に占めます割合は、女性が一・八三%、男性は五名で〇・〇〇八%でございます。

○執印委員 これは教職員の世界、教員の世界ですかね、だけじゃなくて、全体的に男性の育児休暇というのは低いんだということはわかりますけれども、とても差があって、ちょっと私自身も驚いたんですけれども、この子どもの看護休暇についても、男性も取得されるように働きかけをしていく必要があると思いますが、その点に関してはどのようにお考えでしょうか。

○臼井人事部長 子どもの看護休暇につきましては、男女共同参画社会の実現並びに仕事と子育ての両立を図る支援策の一つとして設定するものでございます。制度導入に当たりましては、通知文等を通じまして、男女の別なく取得できることを、校長や区市町村教育委員会に周知徹底を図ってまいりたいと考えます。

○執印委員 ぜひお願いしたいと思います。
 それから、妊娠したときの権利と子育てするときの権利の中で、こういった妊娠障害休暇がとれるとか、子どもの看護休暇が取れるということは非常に重要なことだというふうに思っているんですが、片方で、子どもたちを学校へやっている側から考えますと、その間、先生が休んでしまう。看護休暇だと突然休んでしまうとか、妊娠障害休暇だと十日間休むということになるんだと思うんですけれども、そういうときの対応というのは、この制度の導入に関して何か考えられているんでしょうか。

○臼井人事部長 代替教員についてのお尋ねでございますが、妊娠障害休暇につきましては、十日を限度とする休暇でございまして、私どもとしては、原則として校内で対応するものと考えております。
 なお、妊娠障害休暇を妊娠出産休暇と連続して取得するような場合については、今後、人的な措置を検討したいと思っております。
 なお、子どもの看護休暇につきましては、五日が限度の休暇でございますところから、校内で対応していくものと、かように考えております。

○執印委員 いろいろなケースがあると思うんですけれども、ぜひ両方、先生も子どもも安心して過ごせるように対応をお願いしたいと思います。
 次に、いろいろ休暇のことなど考えておりまして、現在の教育の中の女性管理職の割合、これは、有資格者でいらしても受験されないとか、管理職につかれない方もいらっしゃると思うので、女性管理職の割合と有資格者と受験者数、それから合格者を含めて、状況のご説明をいただきたいと思います。

○臼井人事部長 平成十四年五月一日現在の女性の教育管理職は、全校種の平均で申し上げますと一七・一%でございます。内訳は、校長で一五・八%、教頭で一八・三%となっております。
 また、平成十三年度に実施いたしました教育管理職選考における女性の構成比率を申し上げますと、女性は、有資格者では五三・四%、受験者では一二・九%、合格者では二一・六%でございます。
 このように、有資格者に対する受験者の比率は低いわけでございますけれども、受験者に対する女性の合格の比率は高くなっております。

○執印委員 これも、特に小学校なんかは女性の先生が多いというふうに思ってきましたので、管理職の割合が非常に低くて驚いたわけです。私も表にしたのをいただいたんですけれども、小学校だと圧倒的に女性の先生が多いんですが、中学校でちょっと男性の先生が多くなって、高校になると、二倍半ぐらい男性の先生が多くなるというような状況なんです。
 それにしても、資格があるんだけれども、その資格試験をそもそも受けられない女性の方が多い状況なんだと思うんですね。それで、受けると合格される率が高いということなんですけれども、やはり男女平等教育を進めるためにも、それから、今、給料表も出てきたわけですが、それはご自身の判断ももちろんあると思いますけれども、こういったものを男女ともにきちんと受けていくというためにも、女性の管理職をふやすための方策を教育委員会として考えていく必要があると思いますが、その点に関してはいかがでしょうか。

○臼井人事部長 東京都の男女平等参画などの東京都の行動計画によりますと、都庁における男女平等参画の推進として、管理職選考試験等の受験について、男女双方の職員に積極的に奨励することとされておりまして、私どもとしては、そういう観点から受験するように働きかけていきたい、かように思っております。

○執印委員 この問題に関しては、最新の厚生労働省の資料によりますと、男性の家事の時間が三十六分、女性が三時間強ということで、非常にそういったところに差があるわけですね。これは、男女平等施策を進めないと、もう国がどうにもならないところに来ていると思って、私は質問しているんですけれども、東京都の出生率が一・〇一ですよね。過去最低になったんですね。つまり、東京で子どもを産むということを選択しにくくなっているんだというふうに思うんです。私は、男も女も子どもを持ったら一人前というような考え方にはくみしませんけれども、ただ、産みたいと思ったら産めるようなまちにしていくということと、そのバリアを取り払っていくことが必要だというふうに思うんですね。それで、こういったさまざまなものが、女性の管理職がなかなかふえないというところに関連していて、そこを個人の問題としていかないで、男女がともに働き、ともに子育てをし、ともに介護をしていく社会をつくろうというのが、国でも法律ができましたけれども、東京都も男女平等基本条例を持っていると思いますが、その考え方だというふうに思うんですね。それは当然、教育委員会として取り組まなきゃいけないことだと思いますし、今のままの出生率でいきますと、東京が多分全国で一番低いと思いますが、全国的にも下がっておりますので、例えば、国を愛する気持ちを教えたいと思ったとしても、子どもが生まれないと、国が将来的にはなくなってしまいますから(発言する者あり)そう考えること自体が何の意味もないということで、(笑声)これは本当に笑っている場合じゃない、大変な課題だというふうに思うんです。
 それで、まずは家事のできる男をつくらないといけないと考えるわけですが、きちんと男女平等教育をして、それぞれの自立を高める、特に男の自立を図らないといけないというふうに思うわけです。そのためには教育委員会の中で……(「余計なお世話だ」と呼ぶ者あり)余計なお世話といっていると国が滅ぶと思います、私はいいんですけれども。そのためには、きちんと男女平等教育を進めて、社会的につくられた性差というものを、きちんとジェンダーフリー教育を進めていくことが大事だと思っております。この問題をきちんと解決していかないと、それこそ国の存亡にかかわる問題だと思うんですが、教育長の男女平等教育、ジェンダーフリー教育への取り組みの決意を伺いたいと思います。

○横山教育長 実は、ジェンダーフリー教育につきましては、今回の高等学校の教科書の採択問題の際、教育委員会の中でも、各教育委員からそのような意見がございました。正直申し上げて、現在の国を含めたジェンダーフリーの方向性については懸念を持っているというのが、都の教育委員会のおおむねの方向でございます。それはいろいろ価値観はございましょうが、例えば、一つとして男らしさ、女らしさという言葉自体がいけないというのは一体どういう趣旨なのか、今のジェンダーフリーの方向性というのは懸念を持っております。
 それに敷衍して、今、女性管理職云々という話がございましたが、東京都は、教育管理職もそうですが、非常に公平な、まず全国一といっていいほど、男も女も差がない、こういう仕組みの中でやっておりまして、私自身、すばらしい実績を上げている女性の校長先生の多くを知っております。そういう中で、女性管理職は、確かに受験率が低いというのは事実でございますが、その要因の一つに、今、委員がおっしゃったような理由があるのかもしれませんが、一概には多分いえないだろうと思います。それ以上に私どもが期待しますのは、女性教員に対して、教師としての自己実現を図る一つの手法というのは、やっぱり学校経営に参画し、教育管理職として教師の自己実現を図っていくという道もあるわけですから、そういった意味では、学校運営への参画意思をもっと高めていただけないか、そのことが結果として女性管理職の比重のアップにつながる、このような感じを持っています。

○執印委員 教育長は今、女性の管理職がふえない理由というのは、どういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。女性の管理職がここまで低い。特に小学校だと、教員数、男性七千人に対して女性一万七千人からいるわけですけれども、この低い理由というのは、教育長はどんなふうに分析をしていらっしゃるんでしょうか。

○横山教育長 その点について特段の分析をいたしたことはございませんが、少なくとも教師というのは、私がいろいろ接している限りでは、例えば生涯一教諭という道もございます。教師としての使命感の自己実現という面がございます。そういった意味で、個々の教師がどういう思いを持っているかというのは承知しておりませんが、少なくとも教師として学校運営に参画し、教師としての自己実現を図っていく、こんな意識をぜひとも高めていただきたいと、こういう思いでございます。

○執印委員 そうしますと、教育長のご判断では、生涯一教師でいたいのが女性に多いというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。なぜそうなるかということについては、今の社会状況から見て、どういうふうにご判断されているんでしょうか。

○横山教育長 ただいま申し上げましたように、個々の女性教員が管理職の道を志向しない理由について、私ども詳細に分析はしておりません。ただ、先ほどおっしゃったように、それが家事の労働の問題であるという、それは一因であるかもしれませんが、それは、まさにそういう意識が最も高いのが教員の世界の話だろう。そういった意味では、いろいろな要因が重なって多分そうなんだろうと。私どもは、学校運営に参画する意思を高めてほしいという思いを今申し上げただけでございます。

○執印委員 一つの教育委員会を行政のトップとして預かっている方としては、申しわけないけれども、こんな答えが返されるとは思わなかったものですから、私、本当に驚いてもいるわけですけれども、何のために国が男女共同参画社会基本法をつくり、東京都が男女平等基本条例をつくったか、全くその根本のところがおわかりになっていないと思うんですね。ぜひもう一度、きちんとこのことを考え直していただきたいというふうに思います。私は、妊娠することも、子どもを持つことも障害じゃないと思うんですけれども、ただ、制度がきちんとしていないと、バリアになっていくんですよ。
 それで、私ども、子育てコスト調査というのを実はしたんですね。子どもを育てるときにどれぐらいお金がかかるかと、ゼロ歳から六歳までやったときに、そのことに対しては、ゼロ円から二十七万円まで、非常に差があったんですけれども、一番求めるものというアンケートをとりましたら、一番が配偶者の協力、二番目が職場の協力だったんですよね。だから、意識というのは、制度をどうつくるかということからも影響をされますし、この状況において、それぞれの意識が問題で女性の管理職が少ないんだというふうに考えていらっしゃるんだとしたら、それは余りにも、これからの東京都の職員に対してどういう働きかけをしていったらいいか、または、教育の現場で男女平等教育をなぜしなければならないかというところが全く理解されていなくて、私ども女性が考えていることと大変大きな開きがあるんだということを認識するしかなくて、ただ、このままにしておくと、東京の出生率は今こういう状態ですから……(「今、出生率の話じゃなくて職員給与の話をしているんでしょう」と呼ぶ者あり)それがかかわっているんですよ。(「職員給与じゃないの」と呼び、その他発言する者多し)かかわっているんです。だからね……。

○渡辺委員長 静かにしてください。質問が聞こえなくなるから、ちょっと静かにしてください。

○執印委員 こんな状態だということを、私、認識して、この質問を終わるつもりはなかったんで、大変残念ですけれども、もう少し今の状況をよく把握していただきたいと。試験を受けないのは女性にその意識がないからだというようなお考えでは、学校の中もよくなりませんし、子どもたちの社会もよくなりませんし、出生率もこのままになるでしょうから、そういうことだけお伝えして、質問を終わります。

○横山教育長 どうも誤解されているようですが、私は先ほどから、男女平等参画社会を否定しているものでも何でもございません。当然、男女共同参画社会というのは、教育の中でも実践をしていかなければならない。
 ただ、ご質問が、教育管理職の比率が低い理由が何かというお話でした。ただ、私どもは女性教員に対して、個々の管理職志向をしない理由を詳細に調べているわけではございません。したがって、その理由は、一概にはいえない、いろいろ複層的な理由があるというふうに思います。そういう中で、私どもとしては、一つの要因として、ぜひとも学校運営に参画するという意識をぜひ持っていただきたい、そういう思いを申し述べたにすぎません。

○執印委員 お答えは要らなかったんですけれども、要するに、そういうふうになってしまう背景を教育委員会としてきちんと考えたときに、男女平等教育を学校の中で進めなきゃいけないんじゃないですかというふうに私は質問したんですけれども、それはそれでよろしいんですか。

○横山教育長 そのとおりでございます。私どもも、男女共同参画社会に向けた教育を実践しているつもりでございます。

○執印委員 そういうお答えがありましたから、十分に--時間のこともありますので、ここで質問をやめますけれども、ほかの方からも、教育長の答えは非常に一面的だというようなお話もありましたし、そのことはよく考えていただかないと困るというふうに思います。男女平等教育はとにかく進めてください。それから、ジェンダーフリーについても、行き過ぎだという、おかしいというふうに教育長が考えていること自体が、私にはちょっと信じられませんので、よく女性の声と、それから今の社会の状況と、それぞれの法律、条例が何を目指しているのかということをもう一度きちんと見ていただきたいというふうに思います。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りしたいと思います。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時八分散会

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