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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十八号

平成十四年十一月二十九日(金曜日)
第三委員会室
午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長渡辺 康信君
副委員長服部ゆくお君
副委員長河西のぶみ君
理事執印真智子君
理事中嶋 義雄君
理事遠藤  衛君
福士 敬子君
小美濃安弘君
野島 善司君
相川  博君
石川 芳昭君
大西 英男君
曽根はじめ君
山本賢太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
大学管理本部本部長鎌形 満征君
管理部長飯塚 宏子君
調整担当部長久保  大君
改革推進担当部長菊地 輝雄君
参事清水 克則君
生活文化局局長三宅 広人君
総務部長嶋津 隆文君
広報広聴部長佐藤  広君
都政情報担当部長二ノ宮 博君
文化振興部長荒川  満君
都民協働部長中島 建夫君
交通安全対策担当部長脇  憲一君
心の東京革命推進担当部長島田幸太郎君
私学部長中澤 正明君
消費生活部長高田 茂穗君
参事金子 良江君
参事保持眞二郎君
教育庁教育長横山 洋吉君
次長幸田 昭一君
理事斎藤 尚也君
総務部長中村 正彦君
学務部長比留間英人君
人事部長臼井  勇君
福利厚生部長岡本 宏之君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長鈴木 雅久君
教育政策担当部長石川  武君
都立高校改革推進担当部長山際 成一君
参事星川 敏充君
参事瀧川  清君
参事渋井 信和君

本日の会議に付した事件
 請願陳情の取り下げについて
 大学管理本部関係
  陳情の審査
  (1)一四第六二号 都立新大学に関する陳情
 教育庁関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例
  ・都立新宿地区単位制高等学校(十四)改築工事請負契約
  ・都立豊島地区商業高等学校(十四)改修・増築工事請負契約
  請願陳情の審査
  (1)一四第四三号 都立水元高校の統廃合改編計画の見直し等に関する請願
  (2)一四第四八号 八王子市内の都立高校四校の統廃合反対に関する請願
  (3)一四第四七号 都立高校改革推進計画・新配置計画(案)の見直しに関する陳情
  (4)一四第五〇号 都立富士高等学校定時制課程の存続と新配置計画案の見直しに関する陳情
  (5)一四第五一号 新配置計画案の見直しと決定の延期に関する陳情
  (6)一四第五三号 東京都立杉並高等学校定時制課程の存続に関する陳情
  (7)一四第五四号 都立荻窪高校全日制課程の存続に関する陳情
  (8)一四第五五号 都立定時制高校五校(上野・両国・墨田川・小岩・小松川)の存続に関する陳情
  (9)一四第五六号 都立三鷹高校定時制課程の存続と新配置計画案の見直しに関する陳情
  (10)一四第五七号 都立武蔵高等学校定時制課程の存続と新配置計画案の見直しに関する陳情
  (11)一四第六〇号 大島高等学校定時制課程大島南分教場の廃校反対に関する陳情
  (12)一四第四五号 義務教育費国庫負担法の改正反対に関する請願
  (13)一四第四九号 学校事務職員等の定数改善と給与費等の義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情
  (14)一四第五七号 東京都初の本格的ボールパーク建設に関する請願
  (15)一四第七三号 水元青年の家の存続に関する請願
  (16)一四第五二号 平成十五年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情
  (17)一四第六一号 都立図書館のサービスの充実に関する陳情
  (18)一四第七〇号 東京都立盲・ろう・養護学校における給食・寄宿舎賄い調理業務委託に関する陳情
 生活文化局関係
  請願陳情の審査
  (1)一四第四六号 青少年の健全育成法の制定を求める意見書提出に関する請願
  (2)一四第六八号 学生が求める教育の継続と安心して学習できる学校環境に関する請願
  (3)一四第五八号 私学助成の拡充を求める意見書に関する陳情
  報告事項(説明・質疑)
  ・財団法人東京女性財団の解散について

○渡辺委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますけれども、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○渡辺委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 次に、請願陳情の取り下げについて申し上げます。
 請願一四第六一号、請願一四第六二号の二、請願一四第六五号、請願一四第六七号の二、請願一四第六九号及び陳情一四第六五号につきましては、お手元配布のとおり、議長から取り下げを許可した旨、通知がありました。ご了承願います。

○渡辺委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、生活文化局関係の報告事項の聴取並びに所管三局の請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。
 また、報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、質疑終了まで行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより大学管理本部関係に入ります。
 陳情の審査を行います。
 陳情一四第六二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○飯塚管理部長 一四第六二号、都立新大学に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、大科健介さん外一名から提出されたものでございます。
 陳情は、三項目ございます。
 まず一点目の要旨は、新大学では、大学院課程とともに学部課程においても昼夜開講制を導入することでございます。
 都立大学の昼夜開講は、夜間において勤労学生に教育の機会を提供することなどを目的として実施してまいりました。しかし、現在では、定職を持って働き、夜間でないと学べないという学生が減少する一方、夜間の大学院などで学びたいという社会人のより高度な学習に対する需要が増大する傾向にございます。こうした状況を踏まえ、東京都大学改革大綱では、新大学には学部の夜間課程を置かないこととしたところでございます。
 また、いわゆる昼夜開講制は、学部に昼間主コースと夜間主コースを置き、夜間のみで卒業できる教育課程を用意するという点では、夜間課程を置くことと同様であり、新大学での導入は予定してございません。
 新大学においては、夜間における教育の重点を学部レベルから大学院レベルに移し、主に社会人を対象に都心で夜間に大学院を開講するなど、都民の学習ニーズへの対応に取り組んでいるところでございます。
 次に、二点目の要旨でございますが、新大学において検討されている長期履修学生制度(パートタイム学生制度)について、検討段階から広く情報を公開し、よりよい制度をつくるための議論に学生の意見を取り入れることでございます。
 長期履修学生制度は、大学の定めるところにより、職業を有している等の事情により、学生に、通常の修業年限を超えて一定期間、計画的に教育課程の履修を認める制度でございます。
 東京都大学改革大綱では、この制度の導入に向けた検討を行うとしており、四大学と大学管理本部とで構成する検討組織において検討に着手した段階でございます。具体的な制度設計はこれからでございまして、この制度に対するニーズを適切に把握しながら、検討を進めてまいります。
 次に、三点目の要旨は、新大学において、経済的に厳しい学生への授業料減免措置の拡充を図ることでございます。
 新大学の授業料減免措置については、今後、授業料の設定を含め、法人化に伴う大学経営のあり方や受益者負担の原則、国立大学を初め他大学の動向などを踏まえて検討してまいります。
 以上、甚だ簡単ではございますが、説明とさせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○小美濃委員 それでは、何点か質問させていただきます。
 ただいま部長からご説明がございましたとおり、都立大学の夜間課程は、勤労学生に教育の機会を提供することが主な目的でありました。また、現在、定職を持って働き、夜間でないと学べない学生が減少しているというご説明もいただきました。そのために、夜間の学部教育の需要は減少している、こういった事情であります。
 このように、B類の設置目的と現状では大きな乖離がある、こういうことだと思うわけですが、そうした学生の実態に関する状況をどのように大学管理本部としては把握していらっしゃるのか、具体的なものがあれば教えていただきたいと存じます。

○菊地改革推進担当部長 学生の生活実態を把握するための調査といたしまして、都立大学生部が学生生活実態調査を隔年で実施してございます。また、昨年四月に続き本年四月にも、都立大学入試課が入学者に対しまして、今後の入試業務の参考とするため、志望動機や入試についてのアンケート調査を実施しています。これらのデータから、学生の実態に関する状況を把握しているところでございます。

○小美濃委員 学生の実態に関する状況は把握されているということは理解いたしました。また、夜間の学部教育の需要が減少し、教育の重点を大学院へシフトしていく、こういった考え方も理解できるわけであります。
 しかし、今、世の中も多様化してまいりまして、就労形態もそれに伴いましてかなり多様化しております。この状況に合わせまして、多様化している就労形態に合わせて修学形態も多様化させることが必要であると考えております。その意味で、先ほど説明の中にありました長期履修学生制度は特に注目されるところでありますが、この制度はどういうものなのか、またどういった層を対象と考えているのか、できましたら具体的にご説明いただきたいと思います。

○清水参事 長期履修学生制度は、職業に従事しているなどの事情により、通常の修業年限を超えて一定期間、計画的に教育課程を履修することを認める制度でございまして、具体的な制度設計については大学が定めるものとされております。
 平成十四年二月の中央教育審議会答申では、職業等に従事することにより、さまざまな制約を抱える人々に対して大学での学習を容易にすることや、在学中に何らかの事情により学習が困難になった学生が、休学や退学などをすることなく学習を継続できるようにすることを、そのねらいとしております。
 都立大学の夜間課程に通う学生の状況を見ても、フルタイムで定職について学んでいる学生は限られており、また学生の就労形態は多様化しております。こうした状況を踏まえ、通常の修業年限を超えて学習したいという学生のための柔軟な履修制度として設けてまいります。

○小美濃委員 さて、今回の陳情にもありますが、新大学において、この長期履修学生制度について学生の意見も取り入れていただきたい、こういった内容の陳情になっているわけです。
 今後検討するに当たって、広く学生の皆さんの意見を聞くということは大変重要なことだと思っております。しかし、制度にそれを取り入れていくということとイコールにはならないのではないかと思っております。たくさんの学生から広く意見を聞いた上で、東京都が主体的に責任を持って制度設計をしていくべきだと考えておりますけれども、その点につきましてどうお考えになっていらっしゃるのか、お伺いします。

○清水参事 学生からの意見につきましては、これまでも、改革の状況を周知するための説明会等で大学が意見聴取をしてまいりました。今後も、長期履修学生制度の検討の進捗状況を見ながら、適切な段階で学生からの意見を広く聴取してまいります。
 また、ご指摘のとおり、学生の意見については、その内容等を踏まえて取り扱う必要がございまして、意見の取り扱いや制度設計につきましては、四大学と大学管理本部とで構成いたします検討組織が責任を持って対応してまいります。

○小美濃委員 積極的に学生からの意見を広く聴取していくというご答弁でありますので、しっかりとその辺のところを行っていただきまして、取り入れるべきは取り入れ、また考えるべきは考えと、その辺は大学の主体で行っていただきたい、そんなふうに思っているところであります。
 さて、次に、陳情の三番目なんですけれども、経済的に厳しい学生さんたちは授業料の減免措置を望んでいるわけであります。
 新大学の授業料につきましては、法人化後の大学経営をこれからどう検討するかということでありまして、今の段階では、減免措置の拡充を約束する段階ではないと思っております。しかし、新大学の授業料が、法人化に合わせて現在よりも相当高く設定されるのもいかがなものか。なぜならば、あくまでもこれは都の設置する大学でありまして、その辺のところは考慮していただきたいと思っております。この辺につきましてはどうお考えになっていらっしゃるか、お伺いいたします。

○飯塚管理部長 独立行政法人化後の授業料の設定につきましては、現在まだ法人制度全般の検討段階のために、考え方をお示しできる状況にはございません。しかしながら、法人化されるとはいいましても、私学とは異なり、先ほど先生ご指摘のとおり、都が設置すること、それから都から交付金の投入が予定されていることから、法人として公的責任を果たしていくためには、全く自由に法人が授業料を設定できるものではないと考えてございます。
 今後、授業料の設定のあり方につきましては、新しい大学の制度設計の中で、国立大学を初め他大学の動向も踏まえ、総合的に検討してまいりたいと考えてございます。

○小美濃委員 ご要望にあるとおり、授業料につきましては今後適切に検討を行ってください。
 ところで、授業料については、さきの委員会質疑で、とある会派から、授業料を安くすることによって都立の大学の魅力をつくって、全国から学生を集めればいい、そんなような発言もあったわけでありますが、私はこれはいかがなものかなと実は思っているわけであります。全国から学生を安価で集めるならば、別に都がやる必要はないわけでありまして、国立がある意味そういう役目を負っているのかなと思っておりますし、今回の改革で本当に重要なのは、いってみればミニ東大からの脱却ではないかと思っております。都が大学を設置する意義、役割をしっかりと押さえて都民に説明していかなくては、およそ都民の負託にこたえられないと私は思っております。
 いってみれば、都立の大学は、日本の首都である東京の将来に責任をしっかりと持っていく人材を育てていく、育成していく、こういったことが目的の一つにあるわけでありまして、授業料が安いことのみが魅力で東京に集まる人間を教育する場ではないと私は思っているわけであります。
 また、先般、私の行いました当委員会での質疑でも、都立大学の学生さんの都民比率が、現在では三〇%台だということでありまして、これは、実質都民の税金で運営されている都立大学としてはいかがなものかという質問をさせていただいたんですが、それに対しまして当局から、都民比率を何とか五〇%に上げていきたい、こういった答弁もいただいているわけでありますし、大学管理本部には、そういう意識でしっかりと都民の負託にこたえる大学をつくっていただきたい、そう願うわけであります。
 その辺のところ、最後に本部長のご決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。

○鎌形大学管理本部長 ただいま小美濃先生のお話にございました先般の本委員会でのご発言は、とりようによりましては、都立の大学は都民にとって魅力がない、または質が余りよくない、だから授業料を安くして地方から学生を集めた方がいいのではないかというふうに受けとめられかねないというふうに考えております。改革に着手して以来、都民にとってより存在感があり、教育と研究を通じまして都民に一層貢献できる大学をつくりたいという思いで真剣に改革に取り組んでおります私どもにとりましては、極めて心外なご意見でございました。
 学生にとりまして、大学の最大の魅力というのは、何よりも質の高い教育の提供であるはずでございます。今日の都立の大学の教育レベルは、仮にその授業料がもっと高くても、優秀な学生を集めることができるレベルではないかというふうに考えてございます。
 授業料が私立の大学と比較してかなり低廉なのは、改めて申し上げるまでもなく、都民の方々から多額な税金を投入していただいているからでございます。このようなことから、さきのご発言は、都民だけではなく地方の方々にも誤解を与えかねないというふうに考えてございます。
 私ども、これまでもたびたびご答弁させていただいてきておりますけれども、都立の大学の教育レベルは今日でもかなり高いものがあるというふうに認識しておりますが、今回の改革によりまして、さらに学生本位の質の高い教育を提供し、真に都民の負託にこたえ得る大学にするため、引き続き全力を挙げて取り組んでまいります。

○曽根委員 ちょうど順番も、今取り上げられた発言をした私に回ってまいりましたので、誤解のないように、まず初めに、その点について私の見解も申し上げ、質問をしておきたいと思います。
 前回、私は、大学全体のあり方の中心問題として授業料問題を取り上げたわけではなく、提案の中の一つとして、学生の財政負担、これが今の不況の中で大変厳しいと。今までは国立と横並びで来たけれども、今後は、独立行政法人にもしなった場合は自分たちで決める。もちろん、今のままでも自分たちで決めることはできるわけですよね、東京都自身が。そういう点では、都立大学の学問的なレベルの高さではなくて、まさにそこに入学している学生さんたちの負担を少しでも軽くして、だれもが大学に入りやすくする、門戸を広げるという意味で申し上げたわけで、何か都立大学の現在のレベルが弱点があるから、それをカバーするために学費を安くなんていった覚えはさらさらありませんので、誤解のないようにしてください。
 それで、そのことに関連して、ちょっとお聞きするんですけれども、今の質問の中でも、学費についてももちろんでしょうが、減免制度についてもお話がありまして、これらはすべて、東京都が都立大学の改革の中で主体的に考えていくというふうなお答えがありました。
 陳情の趣旨は、大学生の意見を取り入れてほしいということですよね。で、都立大学を都民にとって魅力ある大学にしていくという点では、基本的には一致したところで出発していると思います。その上で、東京都が主体的に考え、決めていくという都の姿勢に対し、現在そこで学んでいる学生の皆さんが、学生の意見をぜひ聞いて取り入れてほしいといっている。
 どちらが都民にとって魅力ある大学になる方向なんだろうか。最終的には、都が決定し、我々議会が承認するという、形の上ではそうなりますが、現在学んでいる学生の意見を、全面的かどうかはともかくとしても、よいものは取り入れるという姿勢に立つことは、都民にとって喜ばれる大学づくりの一つの道筋として重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○菊地改革推進担当部長 都民にとって、また学生にとって本当に魅力のある大学、また都民に本当に貢献できる大学をつくっていくという意味では、学生を初め多くの都民の方々から意見を聞いていくことが大切であると考えております。

○曽根委員 そういうことだろうと思います。
 そして、ここで第二項目めにありますパートタイム学生制度というのは、私がいろいろ勉強したところ、実はずっと昔、都立大学が創立された当時に、今のB類をつくる過程の中で検討されたことがあるというふうに聞いています。
 当時は、夜間の大学の授業のあり方を、パートタイムというような形ができないかというふうに検討された。しかし、最終的な形としては、今、昼夜開講制ですよね。したがって、パートタイムの授業を、その学生のいろいろな条件に合わせながら、何とか時間をかけても大学を卒業できるように、それぞれの学生の置かれている現在の条件に合わせていこうという、この考え方は、私は非常に重要だと思うんです。大学のあり方としても、いわば新機軸を開くことができる可能性がある。
 それだけ、今の学生の置かれている仕事や生活の状況は厳しいと思うんです。そういう点では、このことについては、なお一層、その状況の中にまさに今ある、B類を初めとした学生の皆さんの意見をよく聞いて取り入れることが重要だという意見を申し上げておきたいと思うんです。
 ですから、二項目めは、当然これは受け入れるべき問題だと思います。
 そこで、B類についてなんですが、B類というものは廃止するということは、既に昨年の大綱で出ました。きょう出されている陳情の学生の皆さんの要望というのは、B類を残すかどうかではなく、昼夜開講制という、いわばあり方ですね、これを残してほしいと。二項目めとの関連でいえば、パートタイム学生制度をつくる中で、夜間の授業を組めば、そこに履修することができる可能性もあるわけなので、恐らく、そういったあり方も含めて可能性を残してほしいということだと思います。
 そこで、夜間の開講、これについての需要がどうなのかということなんですが、基本的な現状として、A類、B類の受験倍率というのは、先ほど都が説明されたようにB類の方が需要が下がっているのかどうかという点で、この五年間ぐらい、それぞれ何倍ぐらいの受験倍率だったのかをお知らせいただきたい。

○菊地改革推進担当部長 平成十年度から平成十四年度までの過去五年間、一般選抜に対する志願者数を合格者数で割った倍率を見てみますと、昼間課程、いわゆるA類でございますが、これは五・四倍から五・七倍、夜間課程、いわゆるB類は四・一倍から四・四倍の間でそれぞれ推移しています。

○曽根委員 公立大学としては、いずれもかなり高い倍率の方に属するでしょうか。これは実質倍率ですね。合格者数というのは定員数じゃなくて、定員以上にとるわけですよね、ほかに流れる合格者もいますから。これはですから実質倍率ということですね。そういう点では、どちらも高い水準で、むしろどちらも上がってきているということだと思います。
 それから、先ほどお話のあった隔年で行っている調査の中で、A類、B類に入学した学生の家庭の年間収入の調査も行っているようですが、これが、例えば前回と今回の調査の比較で見て、二年間ぐらいの間にどういう変化になっているか。A類の入学の学生の家庭の年間収入の変化、B類の学生の家庭の年間収入の変化をそれぞれ教えてください。

○菊地改革推進担当部長 都立大学学生部が隔年で行っています学生生活実態調査の集計結果によりますと、A類学生の世帯の総年収額の平均は、平成十一年度調査で約一千三万円であり、平成十三年度調査では九百六十六万円となっています。同様に、B類学生の世帯の総年収額の平均は、平成十一年度調査で約七百六十七万円、十三年度調査では約六百五十七万円となってございます。

○曽根委員 そうしますと、九九年、平成十一年には、A類の平均に対してB類の学生の家庭の平均が大体七七%ぐらいのところだった。ところが、二年たっただけで、二〇〇一年、平成十三年度では、それが六八%に落ちている。約一〇ポイント下がっていて、A類の家庭の年間収入も下がりぎみだが、それより激しい勢いで、B類に学生が入っている家庭の収入が落ちているという状況で、六百五十七万円という年間収入は、都内の勤労世帯の平均収入を大きく下回っていると思います。
 そういう点で、やはりB類に入学した学生の事情、その家庭の事情というのは、明らかに数字の上でも下がってきて厳しくなっているなと。B類の学費や、それから昼間働かなきゃならない条件などを考えた場合、B類を選ばざるを得ない、また、選んででも大学を卒業したいという学生の思いがここに、数字の上でもあらわれていると思うんです。
 先ほど、定職について、夜間でなければ通えないという学生は減っているんだというお話がありました。そこで、ちょっとお聞きしたいんですが、今、高校卒で、大学に通いながら、定職で五時ぐらいに終わらなきゃならないという形での定職勤務というのは、私の知る限り余りありません。よほど条件の悪い企業でなければ、そういう雇い方はできない。残業できない人はだめだというのが今の常識です。
 そういう中で、一割程度なんでしょうか、今、勤労学生は、定職を持っている学生は。しかし、昼間の時間があいているからこそ、アルバイトをし、アルバイト収入で、いわば自分の学生生活を支えていて、そのアルバイト収入がなければ都立大の学生としての生活を維持できないという場合もあるわけですよね。つまり、昼間の時間のバイトをやめたら、全日制といいますか、A類に行った場合には都立大に通えないという場合、これも含めて、B類でなければ通い続けられない学生というのは実態としてはどれぐらいいるのか、調べたことはありますか。

○菊地改革推進担当部長 学生生活実態調査では、何らかのアルバイトに従事している学生は、平成十一年及び平成十三年とも、しかもA類、B類とも八割を超えております。この数字には、短時間、臨時にアルバイトに従事している者も含まれているわけでございますが、今申し上げましたとおり、A類、B類とも同じような数字となっています。
 なお、先ほどの入学倍率のご質問とも関連しますが、この入学者アンケートでは、昼間就労をB類志望の理由として挙げた者は、ご指摘のとおり、十四年度でも一三・九%でございまして、また、B類学生の七割以上が入学時からA類への転部を希望しております。したがいまして、経済的事情や昼間就労事情、アルバイト等とB類志望理由との関係は必ずしも定かではないと考えております。

○曽根委員 私の質問にちょっとまともに答えておられないんです。つまり、私が聞きたいのは、定職を持っている学生の調査はあるんじゃないかと思いますが、アルバイトであっても、それなしには都立大学の学生として生活が維持できないという学生は、通えなくなるという学生は少ないと先ほどおっしゃったので、その少ないという根拠の調査はあるんですかとお聞きしたんです。

○菊地改革推進担当部長 ただいまお答え申し上げましたのは、私どもで、どうしてもB類でなければ通えないかどうかという観点でストレートに伺うことはできませんので、昼間就労という実態がどうであるかということを把握したわけでございます。それでは、一三%強というような数字。で、昨年は一二%強でございました。

○曽根委員 今おっしゃった一二%強から、ことし一三%強。これは、B類の入学時に、就労を前提にB類に入学している動機の中に書いてあるという方ですよね。だから、実際に就労したのかどうか、それは、学年が始まって、大学生活が例えば半年とか一年とかたった時点で見なければ、正確にはわからないわけですよ、入学時ですから、その時点はね。それから、当初は仕事につくつもりはなかったけれども、B類の学生として生活している中で必要が生じて、途中から就労したと。アルバイトではそういうことが多いわけですよね。
 したがって、私は、もし、B類でなければ仕事との関係で通い続けられないという学生が少なくなったというのであれば、それだけの根拠となる調査を行わなければならないと思うんです。その点について調査できていないようですから、この点は強く、これは、一つの大きな大学のあり方を変えるわけですので、当然、正面切って学生にその実態を問う調査が必要だということを申し上げておきたいと思います。
 それから、三番目の授業料の減免の問題なんですが、聞くところによると、都立大学の減免制度というのは、減免の額の総額が予算で決まっていて、学生の申込数に応じて配分されるというふうになっているそうですね。つまり、申込数が非常に多い場合は、全員が、もちろん基準に合えば受けられるんでしょうけれども、減免される額が調整されていくという制度になっているということなので、これは保健科学大学や科学技術大学と微妙に違うようですが、やはり今後は、経済状況が決して好転が見通しできない中で、しかも大学の学費についても大きく上がっていく可能性も含まれている中で、減免制度については、総枠を全部固めてしまう今のやり方から、やはり必要に応じて、学生の中でそれを必要とする学生が多くなれば、減免の予算もふやすというふうなことができるような制度。今、例えば高校の私学なんかではそういうやり方をとっているわけで、ぜひそういった方向に拡充が必要だというふうに思いますので、これは要望しておきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○執印委員 それでは、今までの質疑の中で重複している部分は質問をやめさせていただきますので、まず長期履修学生制度について、ニーズを把握しながら、この制度を固めてください、学生の意見を取り入れてくださいという陳情になっておりますけれども、具体的に学生の意見をどの段階でどのように取り入れていくつもりなのか。担当のご説明の中には、制度に対するニーズを適切に把握しながら検討を進めていくというふうにあるわけですけれども、具体的にどうお考えなのか、お聞かせください。

○清水参事 学生からの意見につきましては、これまでも、改革の状況を周知するための説明会等で大学が聴取してまいりました。
 今後は、長期履修学生制度の概要を提示できるなどの段階で、学生から意見を聴取いたしまして、その意見の取り扱いや制度設計につきましては、四大学と大学管理本部とで構成いたします検討組織が責任を持って対応してまいります。

○執印委員 これは、教育の改革の部分で、いろいろなところで発言させていただいているんですけれども、学生から直接意見を聞くということ、改革の委員会の中に直接入れるかどうかは別としても、生の声を聞きながらやらないと、ペーパーでアンケート調査はいろいろやっていらっしゃるようですけれども、本当に生の声を聞いていかないと、実態に合ったものができていかないと思うんですね。
 今のお答えだと、適切な段階で意見を聴取するということではあるんですけれども、いま一つ、具体的にどういうふうにやろうかということが見えてこないわけです。今、学生部長が学生の話を改革委員会にも持っていっているというふうにも、いろいろこれまでも聞いてきたんですけれども、直接、改革委員会のメンバーが学生と話し合うという場をぜひ設けるべきだと思いますが、それについてはいかがでしょうか。

○清水参事 学生からの意見でございますけれども、これまでも、改革の状況を説明する説明会等で、総長を初め学生部長が直接学生から意見を聴取する機会を持ってまいりました。
 今後とも、先ほど申しました概要がある程度まとまったような段階で、それらの意見を提示しながら、学生の意見を聴取してまいりたいと考えております。

○執印委員 これは、これまでのまちづくりとか、いろいろな面でずっといわれてきたことなんですけれども、行政というのは、ほとんど固まって、どうにも、みずからも、案を出した側もどうしようもないぐらいになってから情報を出して、それで意見を聞いてはいただくわけですけれども、聞くことはしますけれども、もうどうにもなりませんというのがこれまでのスタイルでしたので、このことをぜひ改めていただきたいということをお願いしておきます。
 それから、今、授業料の減免の話もあったんですけれども、今何人ぐらい受けているのかというのと、それは全学生の何%か。また、今の質疑の中で、額が決まっていて、それを減免を受けたい学生で割っているというんでしょうか、そういうようなことだと、質問の中に、質問というよりご指摘の中でしょうか、入っていたんですけれども、そういうことなのかどうか、あわせてお答えください。

○飯塚管理部長 平成十四年度前期に授業料減免を受けた学生は、四大学合計で七百八十五人でございまして、これは全学生の八%に当たります。
 それから、今、理事からご質問の減免の制度でございますが、若干各大学で制度設計が違っている部分がございまして、それにつきましては、前の委員会で、時期時期で、もし余裕があれば、各大学で、その大学に余裕があったり、片方の大学で非常に希望者が多いという場合には、四大学の中で融通できる制度を検討せよというご指摘をいただいていまして、今、財務当局等との検討に着手したいと考えているところでございますので、検討を進めていきたいと思っております。その点では、学生が希望者が多くて断るということのないような形で検討を進めていきたいと思ってございます。

○執印委員 この大学の改革に当たっては、どうも最初から、もうこういうふうにやるんだというのがあって、それに対して実際の現場で学んでいる学生さんからいろいろな声が上がってきても、もう決まったものだから、初めに行政が考えたやり方でやるんだという、そういうふうにしか見えないわけなんですね。それで、実際にアンケート調査で出てきたものをどう解釈し、判断するかということと実態が違っているんじゃないかというふうに私はずっと思っております。
 そこで、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、私、市議会議員をやりながら、市民参加ということをずっといってきていたわけですけれども、そのときに、もう十二年前ですけれども、職員から、自分たちは、ある程度もう固まったものを、自分たちで話し合って固まったものをしょって市民のところに出ていくので、市民から意見があって、それはそのとおりだなと、こういうふうに変えた方が確かにいいなと思っても、もう変えようがありません、どういうふうに市民参加をしていったらいいんですかというふうな質問を逆に受けたことがあるんです。
 今までの行政の仕事の進め方というのが、やはりそういう部分が非常にあって、それが逆の意味で融通のきかない仕事になってしまっているんじゃないかなというふうにずっと思ってきまして、そんなことも、市民参加、早い段階で意見を聞きながら、変えられると思うところは変えていくというふうにしないと、実際につくったものが、実は暮らしに合わなかったということがままあるわけです。今回のこのことについても、学生さんが何回も陳情を出してこられる。意見は聞いているというふうにおっしゃるんだけれども、それでもこういう形で出てくるということは、やはり十分じゃないんだと思うんですよ。そこは、固めてしまってから、意見をもらっても変えられないような段階に意見を聞くのではなくて、胸襟を開いて話し合うというような形で、学生さんの意向を十分にくみ上げていただきたいというふうに思います。
 それから、減免制度についても、今お話がありましたけれども、改革できるところはぜひ改革していただきたいというふうに思いますので、そのことをお願いして、質問を終わります。

○福士委員 私も、前の方と大分ダブっているところは省かせていただきながら、質問させていただきます。
 まず、この長期履修学生制度についてお伺いいたしますが、この制度については、例えば授業料にしても、学生の履修期間にしても、具体的な検討はこれからというふうに何度もお話がございました。しかし、大学管理本部としては、どの程度の授業料や履修期間を現在考えようとしているのか。ある程度の枠がなければ、皆さんも大変ご心配が多くて、そしてこの陳情も出ているというふうに思いますので、その辺のところを一点と、また、実際に制度が確定するのはいつごろかだけ、ちょっとお伺いしておきます。

○清水参事 新大学の授業料につきましては、法人化後の大学経営のあり方、受益者負担の原則、国立大学初め他大学の動向を踏まえまして、今後検討を行う事項でございます。
 長期履修学生制度の授業料につきましては、文部科学省の通達によりますと、通常の学生との均衡に配慮しつつ、学生の負担軽減を図る観点から、履修する単位数に応じて授業料を納めるなど、適切な方法によることが望ましいとされておりまして、今後、その趣旨を踏まえ検討を行ってまいります。
 長期履修の場合の履修年限につきましては、実験、実習等、学習の継続性など教育上の効果を踏まえ検討していくことになります。
 また、本制度の検討は、通常の履修年限における教育課程の検討が一定程度終了した段階から行う予定でございまして、おおむね平成十五年度中を目途と考えてございます。

○福士委員 そうしますと、今、執印理事からもご質問がありましたけれども、学生の方々からの陳情の中にもあります意見を取り入れるということについては、かなり早くやらなければ間に合わないんじゃないかというふうに思うんですね。
 今、情報公開の時代とか市民参画の時代というふうにいわれておりますけれども、まず教育現場からそういうことは実践していただきたいというふうに思いますし、本来ならば、学生の意見を取り入れることを前提として、この陳情にありますことを前提として申し上げたいというふうには私も思いますけれども、すべて意見を取り入れるということはできないというふうに思いますので、適切な段階での意見聴取というお答えが先ほど来ありましたので、早い段階で意見はたびたび聞くということを、とりあえずまずは要望しておきたいと思います。
 ちょっと確認をさせていただきたいんですが、二部に対しては要望が少ないということは何度もお答えが出ているんですけれども、入学志願者の競争率を拝見いたしますと、都立大学の一部で平均が九・五倍、二部では六・四倍となっておりますが、学部によっては九・六倍と高い学部があるわけですよね。そうしますと、一部も二部も余り変わらない形で志願者はあり、そしてまた競争率も高いということを考えれば、夜間部不要という論議は成り立たないんじゃないかというふうに考えますが、その辺のところはどういうことなんでしょうか。

○菊地改革推進担当部長 夜間部のいわゆるB類の需要についてのご質問だと思うんですが、倍率は確かに、先ほど申し上げましたとおり、A類が五・四から五・七倍、B類が四・一倍から四・四倍、これは学部間平均値になるわけです。そうしますと、A類とB類、そんなに変わらないんじゃないかというふうに確かにあるわけです。ただ、B類の根拠が、とにかく夜間専攻でなければ、夜間に専門に授業を受けなければ卒業できないという学生を対象にしたもともとの制度でございますが、これは今日のさまざまな事情の変化の中で--先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、入学した時点で学生に対するアンケートを実施しております。この段階で、A類に転部したいかどうかの希望を聞くわけですが、もう七割以上の学生が入学時から転部したいというふうに答えていること。また、就労の状況を確認いたしましても、先ほど申し上げましたけれども、昼間どうしても就労しなきゃならないという学生は一三%強ということ。大体一〇%ちょっといったぐらいの数字で、ここのところ推移しているわけでございます。そういたしますと、どうしてもB類でなきゃいけないというような需要というものは、ここからは見えてこないというふうに考えております。

○福士委員 需要というのは、そういうことばかりではないというのは先ほど来出ておりますけれども、今回の提案された長期履修学生制度というのは、中央教育審議会の答申に沿ったもののように受けとめておりますけれども、中教審は、幅広く社会人を受け入れるということが一つ、それから、今の制度ではその人たちに、学位を持たせることができないということがあって、きちんとした学位を持たせる制度としての推進策として考えているようで、決して今ある夜間学生を切るということを勧めているようには読めないんですよね。
 そうしますと、もう一ついえば、長期履修学生制度は、外国の制度も見習っているようなことが、ちらっと中教審の答申の中にも書かれておりますけれども、外国では、一定の入学資格を取れば、いつでも入学は可能だよという国もありますし、もちろん、入学した後、途中で見聞を広めるために休学したり、あるいは実社会で労働しながら、また戻ることもできるということがありますので、そういう制度として考えれば、今までの日本のように、留年の形や休学で授業料を払いながら、ずっとお金がかかる制度ではなくなるという意味では、必ずしも否定はしないんですよね、私も。
 ですけれども、この制度が夜間に通う学生の代替案にはなり得ないなということがあります。どう考えても、授業のこま数のとり方が今の一部の形と違うだけであって、午前中だけの授業でとか、月、水、金だとか、そういう形でだけ学校に行きますというようなことになり得ないわけですから、これも含めていえば、いろいろな形の制度があって、夜間の方がこの長期履修制度に移行しやすい形が見えてきた段階で夜間を廃止してもよかったんじゃないのかなという気はするんですよね。
 今、正社員であるかどうかを問わずに、昼間働いている夜間の学生が新制度にどう考えても移行できるとは考えられませんので、新制度の内容を示す前に夜間廃止をするというのは時期尚早じゃないかなという気がいたします。
 もう一ついわせていただければ、今回の夜間廃止は、夜間を切ることによって、その分の経費が浮くわけですから、そういうことが優先されて、社会に大学卒業者を送り出す効果を見捨てたようにしか私には見えないんですよ。そういうのは、また、中教審の意図する方向とも違っているのではないかなというふうに思われますので、ちょっとその辺だけもう一度確認をさせていただきたいと思います。
 その意味では、私は、この陳情の趣旨は全部採択してもいいのではないかというふうに考えているところなんですが。

○清水参事 B類の廃止につきましては、先ほどご説明したとおりの理由によりまして、大学の主力を大学院教育、社会人の学習要望にこたえた教育に転換していくということでございます。
 先ほど来ご質問いただきました長期履修学生制度につきましては、対象者については、先生もご指摘のとおり、仕事を持っている者、あるいは、在学中に家庭の事情等、何らかの事情によりまして学習が困難になるような者、通常ならば休学あるいは退学になってしまうような学生を、引き続き学習が継続できるようにしていくための制度とすることが趣旨でございます。そういう面で、先生ご指摘のとおり、その趣旨が違っているものでございます。

○福士委員 この夜間学生がどこから来るかという話も先ほど来出ておりましたけれども、地方からおいでになって都立大の夜間にお入りになったにしても、その後、都民としてしっかり仕事をしていただけるかもわかりませんし、その辺のところも踏まえて、地方から出てこられた方が必ずまた地方に帰ってしまうとは限らないわけですから、そういう修学の場というのはなるべくたくさんあった方がいいのではないかというふうに私は考えますので、そのことだけ申し上げておきたいと思います。
 中教審も、少なくともそういう高度の教育を受けた方たちがどれだけ社会に広がっていくかということを目指しての、あれは答申だったんじゃないかということも、あわせて申し上げておきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○渡辺委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一四第六二号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で大学管理本部関係を終わります。

○渡辺委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十四年第四回都議会定例会に提出を予定いたしております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 本定例会におきましてご審議いただきます教育庁関係の案件は、条例案四件、契約案二件でございます。
 初めに、条例案四件についてご説明申し上げます。
 第一は、学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。女性職員の母体保護措置の促進を目的として、妊娠時の全期間を通じて取得可能な休暇とするため、妊娠初期休暇を廃止し、妊娠障害休暇を新設するものでございます。
 また、国の法改正に伴い、子どもの看護休暇を設けるものでございます。
 第二は、学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。人事委員会の勧告に基づきまして、東京都職員の給与を改定することに合わせまして、学校職員の給与に関する規定を改正するものでございます。
 また、主幹の設置に伴いまして、給料表に特二級を設けるものでございます。
 第三は、学校職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。都財政の状況等を踏まえまして、現在実施中の給与削減措置の内容を一部改正するものでございます。
 第四は、義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。主幹の設置に伴いまして、教職調整額の支給対象職員として特二級を加えるため、関係規定を整備するものでございます。
 次に、契約案二件についてご説明申し上げます。
 第一は、都立新宿地区単位制高等学校(十四)改築工事請負契約でございます。都立高校改革推進計画に基づく校舎の改築でございまして、工事期間は平成十六年十月まででございます。
 なお、この高校は、三校目の進学重視型単位制高校として、平成十五年四月からの改編を予定いたしております。
 第二は、都立豊島地区商業高等学校(十四)改修・増築工事請負契約でございます。仮称でございますが、豊島地区商業高校を新たに設置するため、現在の都立牛込商業高校の校舎棟などの改修及び実習棟などを増築する工事請負契約でございます。
 この高校は、都立高校改革推進計画に基づきまして、池袋商業高校全日制課程及び牛込商業高校全日制課程を発展的に統合しまして、初の進学型商業高校として設置するものでございまして、平成十六年四月の開校を予定いたしております。
 以上が平成十四年第四回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 なお、詳細につきましては総務部長から説明いたさせます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中村総務部長 お手元に配布してございます資料、平成十四年第四回東京都議会定例会議案(条例)というものに基づきましてご説明させていただきます。
 目次をお開き願います。記載してございますように、今回提案を予定しております条例案は四件でございます。
 一ページをお開き願います。学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 三ページの新旧対照表をごらん願います。本条例の改正は、妊娠初期の女子職員が妊娠に起因する障害のため勤務することが困難な場合における休暇として、現在、妊娠初期休暇が設けられておりますが、妊娠初期だけでなく全期間を通して取得可能な休暇とするため、妊娠障害休暇を新設するものでございます。
 また、国の法改正に伴いまして、小学校就学前の子を養育する職員が、その子の看護のため勤務しないことが相当であると認められる場合の休暇として、子どもの看護休暇を新設するものでございます。
 四ページをお開き願います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 七ページをごらんいただきたいと思います。学校職員の給料表の改定でございます。東京都人事委員会勧告を受けまして、必要な改正を行うものでございます。
 あわせて、主幹の設置に伴いまして、記載のように、七ページ、八ページに特二級がございますけれども、この特二級を新設するものでございます。
 一八ページの新旧対照表をごらん願います。諸手当でございますが、初任給調整手当の引き下げ、一九ページになりますが、扶養手当の支給額の改定及び期末手当の支給割合の削減について改定してございます。
 なお、本条例の施行日は、平成十五年一月一日でございます。ただし、主幹制度にかかわる事項につきましては、平成十五年四月一日でございます。
 二五ページをお開き願います。学校職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 現在、平成十四年八月一日から平成十五年七月三十一日までの予定で、学校職員の給料を四%削減すること等の給与削減措置を実施中でございます。これを、平成十五年一月一日から平成十六年三月三十一日まで削減実施期間を延長し、率を二%に変更するものでございます。
 二八ページをお開き願います。義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特例措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 本条例におきまして、義務教育諸学校等の教育職員のうち、その属する職務の級が給料表の一級または二級である者には、その者の給料月額の百分の四に相当します額の教職調整額を支給することと規定されております。
 三〇ページの新旧対照表にありますとおり、今回の改正は、この教職調整額の支給対象に、主幹であります特二級の適用を受ける者を加えるものでございます。
 次に、お手元の資料、平成十四年第四回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案の説明をさせていただきます。
 目次をお開き願います。記載してございますように、今回提案を予定しております契約案は、工事請負契約二件でございます。
 一ページをお開き願います。都立新宿地区単位制高等学校(十四)改築工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は三十億八千六百七十九万円、契約の相手方は、東京都新宿区西新宿一丁目二十五番一号、大成・小田急・今西建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十六年十月二十九日まででございます。
 三ページをごらん願います。学校の案内図及び配置図でございます。四ページから一〇ページにかけましては各階平面図を、一一ページには完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 一二ページは、工事請負契約の概要を記載してございます。
 一三ページをごらん願います。都立豊島地区商業高等学校(十四)改修・増築工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十五億一千六百二十万円、契約の相手方は、東京都豊島区高田三丁目三十一番五号、株木・歌建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十六年二月十三日まででございます。
 一四ページをごらん願います。学校の案内図及び配置図でございます。一五ページから一九ページにかけましては各階平面図を、二〇ページには完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 二一ページは、工事請負契約の概要でございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 一点だけお願いしたいんですが、特二級の給与基準を新たに導入すると。これは、主幹制度導入に伴うものですが、前からお願いしている財源的なもの、いよいよ制度導入ということで、詳しくいただきたい。単価、総額、来年度、初年度ですね、次年度、三年度にかけて、どの程度の財源を、恐らく都単になると思うんですけれども、その辺の根拠も含めてお願いいたします。

○渡辺委員長 そのほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 ただいま曽根委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○渡辺委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一四第四三号、請願一四第四八号、陳情一四第四七号、陳情一四第五〇号、陳情一四第五一号、陳情一四第五三号から五七号及び陳情一四第六〇号を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 お諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第四三号、請願一四第四八号、陳情一四第四七号、陳情一四第五〇号、陳情一四第五一号、陳情一四第五三号から五七号及び陳情一四第六〇号は、いずれも保留といたします。

○渡辺委員長 次に、請願一四第四五号及び陳情一四第四九号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井人事部長 一四第四五号、義務教育費国庫負担法の改正反対に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都公立学校事務職員組合執行委員長田子榮一さんから提出されたものでございます。
 要旨でございますが、義務教育費国庫負担法の改正に反対し、少なくとも現行水準の義務教育費国庫負担を維持することを求める意見書を政府及び関係行政庁あてに提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都知事及び都教育委員会は、かねてより義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に対して提案要求してきております。
 さらに、国の財政事情による地方への負担転嫁は、都財政に重大な影響を与えるだけでなく、義務教育の円滑な推進に大きな影響を及ぼすものであることから、平成十四年第三回都議会定例会におきましても、国に対して制度堅持等を求める意見書を採択したところでございます。
 次に、一四第四九号、学校事務職員等の定数改善と給与費等の義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都教職員組合執行委員長中山伸さんから提出されたものでございまして、次のことを実現していただきたいとするものでございます。
 一つは、政府、文部科学省、財務省、総務省に対して、学校事務職員、栄養職員の給与費半額負担の適用除外をすることなく、義務教育費国庫負担制度を堅持することを求める意見書を提出することというものでございます。
 二つ目は、政府、文部科学省、財務省、総務省に対して、東京都を富裕団体とみなし給与費の制限等を行う、義務教育費国庫負担制度の減額措置をすべてやめることを求める意見書を提出することというものでございます。
 三つ目は、学校事務職員の要保護、準要保護加配などの定数削減をやめ、学校事務職員、栄養職員の定数を改善することというものでございます。
 現在の状況でございますが、1につきましては、都教育委員会はかねてより義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に対して提案要求してきております。
 次に、2についてでございますが、都は、当該年度前三カ年平均の財政力指数が一を超えることを理由に、義務教育費国庫負担金の財源調整措置を受けておりまして、その廃止を国に対して強く提案要求してきております。
 次に、3についてでございますが、学校事務職員の定数につきましては、本校一校に一人を基本といたしまして、さらに学級数が一定規模以上の学校及び要保護、準要保護児童生徒の多い学校につきましては、定数加配を行っております。栄養職員の定数につきましては、給食単独実施校について、二校に一人の基準で配置しております。
 現在、東京都は、厳しい都財政を踏まえた職員定数の見直しを行っており、定数の改善は困難な状況でございます。都教育委員会は、今後とも、国の動向を踏まえつつ、嘱託員等の活用を図りながら、適正な定数の確保に努めてまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。--発言がなければ、初めに、請願一四第四五号をお諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第四五号は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情一四第四九号をお諮りいたします。
 本件のうち、第一項及び第二項を趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第四九号中、第一項及び第二項は趣旨採択と決定いたしました。

○渡辺委員長 次に、請願一四第五七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 一四第五七号、東京都初の本格的ボールパーク建設に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、大田区、ボールパークを作る会代表山田貴昭さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、東京都に、ソフトボールと少年野球のための本格的ボールパークを建設していただきたいとのことでございます。
 現在の状況でございますが、平成十四年度に都教育委員会が実施した調査によれば、軟式野球や少年野球、ソフトボール競技を行う場として、国、都及び区市町村が都内に設置しているスポーツ施設は二百六十カ所、五百八十二面であり、多くの施設が野球及びソフトボールの兼用球場として使用されております。また、多くの公立学校では屋外運動場の施設開放を実施しており、サッカーや野球などとともに、ソフトボールにも利用されているところでございます。
 現在、宿泊施設、食堂、遊技場などの附帯設備も備えた本格的ボールパークを建設することは困難な状況であると考えておりますが、今後、都のスポーツ施設について、府県行政の立場から、都民のスポーツニーズや施設需要、財政の見通し等を勘案し、施設のあり方を総合的に検討してまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 一言だけ意見を述べさせていただきます。
 これは大田区の方からの請願で、紹介議員の方のお名前を見ると、湾岸地域を想定して、湾岸部、いろいろな空き地があります、都有地がありますので、そこにつくってほしいということかなというふうに思うんですが、一つは、臨海部、臨海開発地域も含めて、駐車場などに利用されているけれども、スポーツの施設をつくれば非常に有効な場所がかなりある。先日出たホッケーの専用グラウンド、あれは駒沢という指定がありましたけれども、スポーツ施設がまだまだ足りない東京で、この地域に専用の競技場をつくるという請願については、ぜひ積極的に検討していただきたいというのが一つです。
 それから、ソフトボールという競技については、最近オリンピックで女子のソフトボールが、優勝もしくはそれに近い、大変高い水準のレベルを国際的にも発揮しているということでは、国民的にも関心が高くなっているところであり、東京都が率先してこうした専用球場をつくっていくことには大きな意義があると思いますので、ぜひ趣旨採択をしていただければというふうに思っております。
 以上です。

○渡辺委員長 ほかにありませんか。--なければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第五七号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、請願一四第七三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 一四第七三号、水元青年の家の存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、水元青年の家の存続を求める会代表鈴木育美さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、水元青年の家を存続していただきたいとのことでございます。
 本請願についての現在の状況でございますが、都教育委員会は、平成八年六月の第二十二期東京都社会教育委員の会議の助言に基づきまして、都内に七カ所ある青年の家を再編整備し、新しい青少年社会教育施設ユース・プラザを区部と多摩地域に一カ所ずつ建設する、青年の家再編整備計画を平成十年一月に決定したところでございます。
 同計画に基づきまして、平成十年第三回都議会定例会におきまして、東京都青年の家条例の一部を改正し、平成十二年度末に五日市青年の家、平成十三年度末に八王子、青梅、狭山、武蔵野の各青年の家を廃止したところでございます。
 なお、区部ユース・プラザにつきましては、平成十四年六月に本契約を締結いたしまして、平成十六年三月三十一日の開館に向けて、現在着実に計画を推進しているところでございます。
 水元青年の家につきましては、青年の家再編整備計画におきまして、区部ユース・プラザの開館に合わせて廃止することとしてございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山本委員 東京都は、昭和三十年から四十年にかけて、勤労青少年のための余暇利用や仲間づくりの場の整備が求められる中で、都内の青少年の健全な育成を図るために七カ所の青年の家を設置いたしましたことは、皆様ご承知のとおりであります。この間、青年の家は多くの青少年に利用され、東京都の青少年教育において重要な役割を果たしてきたこと、これまた事実であります。しかし、建物の老朽化あるいは周囲の環境等の変化のために、いろいろ考え直さなければならないという状態になっていること、これまた事実であります。
 三年ほど前、私は自由民主党の同僚の仲間と、狭山、八王子、それから府中の青年の家を見てまいりました。そして、その後、この青年の家が廃止され、今回また水元の青年の家も十五年度で廃止されると聞きまして、実は昨日、私は水元の青年の家を訪ねてみました。
 ちょうど土、日じゃありませんでしたので、百五十人収容できるんでありますけれども、七人の方が利用されておりました。発声練習をしていたんですけれども、防音装置が不十分なために、外まで大きな音が漏れてきておりました。
 そこで、私は思いました。この間、文教委員会で福岡の体育施設のアクシオン福岡というのを見てまいりまして、感慨を深くして、生涯スポーツあるいは競技力の向上を目指した施設というのは、これからの二十一世紀は、こういう宿泊をし、そしてそこでトレーニングでき、そしてさらにいろいろなことができる、こういう施設こそ、いわば二十一世紀を見込んだ我々の設備しなければならない施設だろうと思ってまいりました。
 そこで、改めて、東京都における青少年社会教育施設の再整備の考え方を伺います。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 ご指摘のとおり、青年の家は、設立以来、多くの都民の利用に支えられてまいりました。しかし、近年では、施設設備の老朽化が進むとともに、都民のライフスタイルやニーズの多様化、高度化等、青少年を取り巻く環境の変化があり、必ずしも青少年等のニーズに対応できなくなってきている実情にございます。また財政的にも、青年の家の管理運営は必ずしも効率的とはいえず、厳しい財政状況の中にあって大きな負担となってございます。
 そこで、平成八年の社会教育委員の会議における助言を受けまして、平成九年度に青年の家再編整備計画を策定し、現行青年の家を廃止して、今日的なニーズに対応した新たな青少年社会教育施設であるユース・プラザを、区部と多摩地域に一カ所ずつ建設することと決定したところでございます。
 この計画に基づきまして、現在、区部ユース・プラザは、PFI方式により、平成十六年三月の開館に向けて建設が進められております。多摩地域ユース・プラザは、同じくPFI方式により建設することとし、平成十七年度の開館に向けて、この十月末に入札公告を行ったところでございます。

○山本委員 この青年の家というのは東京都だけのものではなくて、他県にもあるだろうと思うんです。他県においても、我々が受けている状況と同じような青年の家の状況があるだろうと、同じぐらいにつくっていますから、と思うんですが、その状況はどうですか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 各県とも、国の補助を受けまして、昭和三十年代から青年の家の整備を進めてきたところでございます。しかしながら、各県とも、施設の老朽化や青少年のニーズの変化等の状況を踏まえまして、青年の家の再編を検討しているのが現状でございます。
 例えば埼玉県では、県内に十カ所ある青年の家及び少年自然の家につきまして、二カ所を廃止、二カ所を市町村へ移管、六カ所を統合する再編整備計画を既に策定いたしまして、平成十五年度から順次実施していくという予定を聞いております。

○山本委員 今、埼玉県の例をいいましたけれども、青年の家の再整備が我が東京都だけの課題ではなくして、各県とも同様に課題として抱えておると。とすれば、これは避けて通れない大きな一つの時代の流れというか、三十年代、四十年代には適切な施設であったけれども、今日的にはどうだろうかという、そんな流れのあることを私どもは感ずるわけであります。
 その中で、青年の家が今日の青少年のニーズにこたえ切れなくなっていることについて、新しいユース・プラザにおいてはどんな点を改善していくというか、そういう点がありましたら、どうぞお聞かせください。

○瀧川参事 青年の家では、年間三十日程度の休館がございました。ユース・プラザは、原則として通年開館となります。
 また、従来は団体利用のみでございましたが、個人の利用も可能となります。
 宿泊室については、ユース・プラザにおきましては、シングル、ツイン、五人部屋、十人部屋とバラエティーに富んだ構成となっており、設備面では、各室に原則としてバス、トイレがつくほか、ベッドメークサービス等が行われ、また、先ほどお話に出ましたが、防音にも配慮した施設となる予定でございます。快適な宿泊環境を提供することができると考えてございます。
 また、青年の家では不十分であったスポーツ施設等も充実いたし、多様な研修室とあわせてさまざまな活動形態にこたえられる形になります。
 また、インターネット受け付け等が導入されて、受け付けや手続が簡単になります。
 また、PFIにより、民間のノウハウやホスピタリティーが発揮されて、柔軟なサービス提供や迅速な対応が期待できるものと考えてございます。

○山本委員 私は、実は中を一つずつ部屋を見せていただいてきました。懇談したり、仲間でいろいろ親しくなるには、ああいう方法も昔からあったんで、いいなと思ったりしたんですが、十五人が和室の中で雑魚寝するような形。雑魚寝といっても、ちゃんと……。それとか、和洋折衷でちゃんと洋式のベッドがあって、二段階になったりしてね。
 しかし、やはり私はこの間、福岡のあれを見てきたせいか、ああいうふうな立派な、ちゃんと個室に分かれて、立派なシングルの、あるいは二人の個室があるというようなことから見ると、時代離れしているなと。東京の子どもたちは、値段は確かに安いんだけれども、ちゃんとしたことにさせる必要があるのではないか。それらが我々の務めではないだろうかなんてことを思ってまいりました。そのようなサービスの向上が、今いったようなことが図られれば、現代の青少年のライフスタイルとも合ってき、合致して、ユース・プラザへの関心が深まっていくだろうと私は思うんです。
 ただ、一つ気になるのは、青年の家は、一泊、小中学生で百七十円、青年は三百五十円という低廉な料金であるのに対して、サービスの向上したユース・プラザにおいては、一泊、少年で二千円とか、あるいは青年で三千円とかなり--かなり以上の高額な利用料金になると聞いているんです。これは上限だろうと思うんですけれども、それにしても少し利用者の負担がふえるのではないだろうかな、ということをお聞きしますがね。
 私は、あそこの中を見て、所長以下十五人の職員が一生懸命やっている。だけれども、階段をどんどんどんどんとおりてくると、会議室にやかましい音が聞こえてきたり、それからまた、一カ所か二カ所ですが、雨漏りがしてくるとか、あるいは音楽をドンドンドンドンそこでやれば、防音装置が完璧でないのが当たり前で、古いですから、それが聞こえてくるとか、それから、もっといえば、今はやりのバリアフリーの問題で、障害者の人たちは今一階に入っているようでありますけれども、こういう問題なんかでは、やはりちょっとそぐわないかなと。
 だけれども、年間二万人も入っている、利用しているということなんか考えますと、料金の問題等、複雑な思いをしてきたんですけれども、利用者の負担がふえるということについてはどう考えますか。

○瀧川参事 ユース・プラザのような施設を利用する場合には、一定の受益者負担が原則であり、現行の青年の家より料金が高くなることはやむを得ないと考えてございます。単純な金額の比較では、大変高く感じられますが、施設設備の充実やサービスの向上等を総合的に勘案すると、必ずしも高いとは考えておりません。
 ユース・プラザと同様に青少年を対象としている国際ユースホステルと比較しても、妥当な料金設定だといえようかと思います。
 また、ユース・プラザにおいては、インターネット割引や平日割引など、各種の割引制度も導入される予定でございます。

○山本委員 これは、役人の皆さんは決して高くないなんていうかもしれないけれども、現実に利用する人から見れば高いんだよ、あんた。三百円やそこらで、百七十円で入れるのが、二千円にもなるんだもの、高いじゃない。
 だけれども、それをまず納得させるには、今度つくるもの、そのぐらいの規模の、そのぐらいのいい設備を持った施設と同格のものが、このぐらいの値段であるからという、そういうちゃんとPRとか説得力を持たせる。あるいは、割引を、大幅にいろいろな形で割引をしてあげるというようなことを--皆さんが、役人の皆さんが、ユース・プラザをPFIということで民間にお願いするならば、その民間のノウハウを最大限に生かすと同時に、その割引のことだとか料金のことなんかを、適正な料金体系になるように教育委員会からやっていただきたい、こう思います。
 ところで、今度、皆さんご承知のように、高校でもバランスシートの試行段階にあって、これからそういう形になっていく。東京都もバランスシートを会計決算で入れるといっている。財政負担が厳しい、みんなみんな、だんだん詰めていこうなんてやっている。この中で、それでは、現在、青年の家の運営に係る収支の状況はどうですか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 平成十三年度の決算によりますと、水元青年の家の運営に係る経費は、人件費を含めまして年間約一億九千万円でございます。一方、収入につきましては、水元青年の家で年間約八百万円でありまして、収入率は四・二%という低い率になってございます。

○山本委員 そうですか。
 ところで、きのう見て、ちょうど夕方だったんですが、すばらしい景色ですね。水元青年の家の廃止のことですが、あの家は広大な水元公園の真ん中にあって、水と緑に囲まれた実にすばらしい、で、対岸が三郷の公園でありますよね。そして、何というんですか、あのためたところですね。
 それで、知事がこの間、定例会で調子に乗ったというか何というか、水元公園について、レガッタの名所になるようにというようなことを指摘されておりましたね。すばらしい観光資源の一つであることを、知事が自分で見て、これはすばらしいと思ったから、早速知事は、私の漏れ聞くところによると、同じ学校のボート部の先輩や後輩にお話をされたようでありまして、東京都のボート協会があそこに何か施設をというようなことを考えておられるようでありますね。そして、来年の春にあそこで試走をしてみようなんていうようなことがあるやに私は仄聞いたします。
 いずれにしても、我々は、都市公園法という枠の中にあって、建物を建てたり、あるいは壊したりするわけでありますけれども、そんな状況の中にあることを知っているんですが、今見て、あの水元の青年の家は、すぐ取りつぶすには、来年なんていうのはもったいない。まだまだ使えるように私は思ってきたんですが、あの水元公園の中の一つの施設として、他に有効に活用される方策はないか、これらについてもう一度ね。教育委員会は、取り壊すといいながらも、片方の夢の島ができてきますが、それだから同時にぴしゃっとやめるんじゃなくして、まだ使える部分もあるんじゃないだろうかというようなことを感じてきましたけれども、それらの方策についてはどう考えておりますか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 水元青年の家の敷地は、ご承知のように建設局からの土地の使用許可により使用しているものでございます。したがいまして、基本的には、建物を取り壊し、更地にして速やかに返還することとなるのが通例でございます。
 水元青年の家の廃止に当たりましては、葛飾区を含む関係機関の意向を再度確認してまいりたいと思います。

○山本委員 我が党の二人の議員もそうでありますし、大勢の葛飾区民の皆さんから存続を請願されているわけでありますので、ぜひひとつ、そういうことを頭に入れて、昨今の厳しい財政状況と青少年を取り巻く状況の変化、これらを考えて--都民ニーズにこたえられるようになったとはいえ、限られた財源を投入するのはむだだという人がいるかもしれけれども、必ずしもそうじゃない場合もあるものですから、都民の快適に利用できる施設に再編していく、その前の過渡期でも、それを見ていくという、そんなことをぜひひとつ考えていただきたいと思う。
 ただ、職員の皆さんと話して、雨漏り、冷暖房機が古いためにだめなんですよ、とめたりなんかしなきゃならない。そういう老朽化、バリアフリーの問題。一階はやっと使えるけれども、もう二階は上げられない。それで引っかかる。それから、防音の問題、雨漏りの問題と建物の老朽化、諸設備が不足している、そういう意味からいうと、この施設は存在意義がそろそろ薄くなってきたんではないだろうか、こう思ってまいりました。
 これまで長年にわたって都民に親しまれてきた青年の家がなくなることは、残念な思いもありますが、これまで蓄積されてきた成果や果たしてきた役割を踏まえて、ユース・プラザを都民に親しまれるような施設として発展させて、ぜひやっていただきたい。水元青年の家をただただ見殺しにしないよう、私はこれを、いろいろ意見もあるでしょうけれども、保留にしていただきたい、このようにお願いいたします。
 以上です。

○曽根委員 水元青年の家の問題と、それから、今お話も出ていた江東区夢の島につくっているユース・プラザとの関係について。
 これは、ちょっともとを正せば古い話になりますが、ユース・プラザという青少年の活動の多様性に対応した新しい施設をという構想も生まれてきたと同時に、当初は、青年の家はそれとしての役割を持っていると。都内七カ所、地域的な役割が非常に重いということで、両方やっていくという構想の期間があって、その後、ユース・プラザ一本化するという話になっていったと思うんです。
 ユース・プラザについては、PFI方式その他について、ことしの六月の第二回定例会の際に私も質問を行いましたので、この点については省略いたしますが、ここに一本化されていこうとしている水元青年の家。聞くところによれば、来年の春の第一回定例会には廃止条例も予定されているかのように聞いておりますので、フレキシブルに議論ができるのは恐らく今回の請願のこの審査が最後の機会かな、このままいってしまうと、というふうに思いますので、大事な問題なので幾つか聞きたいと思うんです。
 非常に貴重な役割を果たしていることは、私も聞いておりましたし、また先日、現場にも伺って、確かに石原知事ならずとも、あのシチュエーション、水元公園、自転車をお借りして回ってみたんですが、ちょっとやそっとじゃなかなか回り切れないぐらいの広大な、二十三区の中にこんな公園があったのかというぐらいのすばらしい景観や、それから自然の保全がされているという中にあって、それとの一体で利用できる青年の家の施設。当日は、行った日は、スポーツ団体がそばの広場でバーベキューか何かやりながら、宿泊はこの青年の家、こういう使い方をしていたんで、そういうふうに利用されているんだなというふうなことを実感しました。
 それで、お聞きしたいのは、やはり区部のユース・プラザに一本化される場合、一番困るのは葛飾区民の利用だと思うんです。日帰り利用団体の中で、葛飾区の区民を代表者とする団体がどれぐらいあるのか、宿泊ではどうか、それぞれちょっとデータをお知らせいただきたい。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 葛飾区内、区外の別を、利用団体・者の居住地で区分いたしますと、平成十三年度の利用比率は、日帰り利用では、総利用団体数百七十のうち六十三団体が葛飾区内であり、約三七%でございます。なお、日帰り利用は、個々人のそれぞれの居住地を確認できない状況がございますので、人数については不明でございます。
 一方、宿泊利用は、総利用団体数五百二十四のうち七十二団体が葛飾区内でございまして、約一四%でございます。なお、年間宿泊者は一万九千六百十七名でございますが、葛飾区民の宿泊者は三千百五十四名でございまして、その割合は一六・一%でございます。

○曽根委員 宿泊よりは、日帰り利用の団体が非常に便利に利用しているんだと思うんですね。約四割近くの区内団体の利用があると。
 それで、私もはかってみたんですけれども、この葛飾区の水元周辺から、江東区夢の島のユース・プラザまで、新たに利用しようと思うと、交通機関を利用しても小一時間かかりますわね。そういう点で、仮に百歩譲って、あの形でユース・プラザをつくるとしても、その水元青年の家のところに何らかの今と同じぐらいに利用できる施設が欲しいというのは、切なる願いとしてあるだろうと思うんです。
 もう一つの面として、利用団体の構成といいますか、やはり青年の家ですから青少年団体が多いんじゃないかと思うんですが、利用団体、これは宿泊団体でいいんですが、宿泊利用団体の構成の内訳はどうなっているでしょうか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 主な宿泊利用団体は、大学生のサークルが三〇%、少年少女団体が二九%、社会人団体が二三・五%となってございます。

○曽根委員 学生もしくは少年少女団体で六割を占めている。社会人が二三・五%。この中には一部、障害者の方の団体も入っているんじゃないかなと思うんです。したがって、経済的には負担能力のなかなか高くない団体の方が、青年の家ということで非常に格安の料金ですから、非常に便利に利用していた。
 例えば、近くの福祉作業所の合宿だとか子ども会とか、お聞きすると、これぐらい便利な施設はないということで、本当に日常的に、特に春休み、夏休みの時期には、ほとんど施設は満杯という状態で利用されているというふうに聞きました。これらの方々が区部ユース・プラザで吸収できるのかと。地理的にももちろんなんですが、料金的にはどうにも難しいと思うんです。例えば、今まで青年の家を利用してきた方について、また青少年団体についての料金的な減免や、もしくは割引など、ユース・プラザの方で検討されているんでしょうか。

○瀧川参事 お尋ねの、ユース・プラザで例えば学校教育活動として利用した場合、減免制度があるか、この点についてお答え申し上げます。
 区部ユース・プラザにつきましては、条例設置の施設ではございません。都が減免や免除の制度を設けることはできません。ただし、事業者からは各種割引料金を設定するとの提案を受けており、具体的な割引料金の検討に当たりましては、都としても積極的に事業者に働きかけてまいりたいと考えております。

○曽根委員 残念ながら条例設置の施設ではないので、区部ユース・プラザで、例えば学校教育もしくは社会教育の団体だからということでの--青少年については料金が今二千円ぐらいですか、上限でね。それをさらに下回る料金設定というのは、今のところは検討されていないようです。
 したがって、葛飾区民であったり、もしくは青少年、学生の団体である、今利用している方々が区部ユース・プラザに利用がえをするに当たっては、かなり大きな障害があるというふうに思わざるを得ません。
 そこで、何らかの形で水元青年の家を残せないかと。私も聞こうと思っていたのですが、先ほどお答えがあったんですけれども、このまま廃止すれば、土地は建設局の持ち物ですから、更地になってしまう。たとえ古いとはいえ、施設が現にあるにもかかわらずですね。手直しすれば、まだまだちょっと使えるんじゃないかと私は思ったんですが、耐震補強も、二階建てですから、それほど高額の耐震補強工事は必要ないと思います。そういう建物であるにもかかわらず、取り壊して更地にしてしまうというのは非常にもったいないなと思います。
 その点で、地元の葛飾区との間で、跡地もしくは跡施設の利用をお願いするとか、もしくは何らかの協議をするとかいうようなことは行われているんでしょうか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、水元青年の家の敷地は建設局からの土地使用の許可により使用してございます。基本的には、建物を取り壊し、更地にして速やかに返還することとなるというのが基本でございます。
 廃止に当たりましては、葛飾区を含む関係機関の意向を再度確認してまいりたいと考えておりますが、既にちょうだいしております葛飾区からのご要望では、都が引き続き運営してほしいというのが趣旨としていただいております。

○曽根委員 担当部長さん、ご存じかどうか。ちょうど昨日、葛飾区の区議会本会議が開かれて、これは私どもの会派じゃないんですけれども、自民党の大森さんという区議会議員が本会議質問の中で、青年の家の都営での存続、そして、葛飾区として何らかの都営以外の方法を考えているのか、PFIとか、という質問をされたようなんですが、それに対して区の担当部長は、この水元青年の家は、地元住民の方々が長年運動し、求めてできた経緯があるということと、区だけではなく、区議会も含め、地元の住民の方々を含めて、これは都で残してほしいという決議を何度も上げているということで、この姿勢に変更はないということと、区が引き受けるということについては、施設の老朽化や雨漏り、耐震補強がされていないことから、財政的に困難という明確な答弁をされているようなんですが、お聞きになっておりますでしょうか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 昨日の件につきましては、大変恐縮ですが、私ども存じ上げておりませんでした。既に過去の話になりますが、平成十四年九月三十日、葛飾区議会から存続を求める意見書が提出されてございます。区は、財政難で水元青年の家の購入や運営は不可能ということで、お話は承っております。

○曽根委員 今のお話と、先ほど、区の意向を確認するということとを総合しますと、単純に考えると、廃止条例を提案するに当たって、東京都は葛飾区の意向を確認すると、葛飾区は財政難で受けられない、ああ、そうですかということで廃止条例が出る、それが通れば速やかに取り壊し、返還。
 じゃ、仮にですよ、建設局で施設を利用するというようなことがあり得るのかと思ったら、あの公園内には建設局所管の緑の相談所というのがあって、こちらは建物がまだ十年弱の新しい建物なんですが、局の方針により、緑の相談所の機能は閉鎖されて、まだ建物は新しいのにシャットアウトになっているんですよ。かぎがかかっている。中には自動販売機までそのまま置いてあるんだけれども、週に一遍、だれかが来てボランティア的にあけているらしいんですけれども、建設局も相当なものですよ。建物、まだ十年たってないぐらいの新しい建物です。そういう建設局に渡ったら、恐らくもう一巻の終わりだろうというふうに思います。
 したがって、この請願は、私はぜひ採択すべきだと思うと同時に、局は、この地元の総意というよりも、だれもが都で何とか残してほしいと求めている声を受けとめて、少なくとも第一回定例会に廃止条例を提案して、それでもってちょんとするようなことは絶対ないように、心からお願いしておきたい。
 以上です。

○渡辺委員長 ほかに発言がありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第七三号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、陳情一四第五二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○比留間学務部長 一四第五二号、平成十五年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、日野市、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長大滝文男さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、生徒の多様化、修業年限の弾力化、学校週五日制の実施など、当面する課題が山積している公立高等学校の定時制通信制教育の振興のため、次のことを実現していただきたいということで、まず1、定時制通信制高校の明確な位置づけ、(1)の、三年間でも卒業できる学校の整備拡充でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、三年間で卒業できる学校の整備拡充は、昼夜開講である単位制の定時制独立校の設置を通して行っているところであり、平成三年度に新宿山吹高等学校を設置し、都立高校改革推進計画においては、既設校の再編を進めながら、平成十九年度までに全都で十一校の昼夜間定時制独立校を整備することとしております。
 なお、新宿山吹高等学校の定時制課程や通信制課程との併修等により、夜間定時制課程においても三年間で卒業が可能な学校の拡充を図ってまいります。
 (2)、地域の特性を生かした、新たな特色ある定時制高校の増設でございます。
 特色ある定時制高校として、平成三年度に単位制の昼夜間定時制独立校である新宿山吹高等学校を設置し、平成八年度に開校した飛鳥高等学校に単位制の定時制課程を設置したところでございます。また、平成十二年度に桐ヶ丘高等学校、平成十三年度に世田谷泉高等学校をチャレンジスクール、単位制・総合学科の昼夜間定時制独立校として設置したところであり、今後、平成十九年度までに、チャレンジスクール五校を含め、全都で十一校の昼夜間定時制独立校の整備拡充を進めてまいります。
 また、学校間の連携や他校との併修の拡大、ボランティア活動等、地域の特性を生かした学習活動や技能検定の成果の単位認定等、既設の高校の特色化にも取り組んでまいります。
 次に、2、定時制通信制課程の管理運営、事務職員のローテーション勤務に伴う問題点の解消でございます。
 事務職員のローテーション勤務に伴う課題につきましては、学校内の教職員全体で工夫して適切に対応していくこととしているところです。
 次に、3、定時制通信制教育振興のための行事、(1)の音楽鑑賞教室、演劇鑑賞教室、生活体験発表会、総合体育大会に対する補助金の増額と運営への支援でございます。
 都教育委員会は、これらの行事について各団体と共催により実施し、運営への支援を行っているところでございますが、分担金等の増額は、現在の財政状況から困難でございます。
 (2)、部活動費の増額でございます。
 部活動の振興を図るため、指導員への謝礼、施設の使用料及び生徒が共同使用する物品購入等の経費について予算措置をしてきているところですが、この増額は、現在の財政状況から困難でございます。
 次に、4、施設設備の整備拡充等、(1)の食堂への冷房機器の完備でございます。
 高等学校の冷房化につきましては、音楽室、視聴覚室、図書室、パソコン室、LL室、ワープロ室、校長室等管理関係室及び交通騒音等により授業に支障がある普通教室などについて整備してきております。食堂につきましては、整備の対象とする計画はございません。
 (2)、専用普通教室の確保でございます。
 定時制の専用施設は、現在、職員室、生徒会室、教材室、厨房、食堂を設置してございます。普通教室及び体育館などについては、全日制と定時制が共用することとしており、定時制の専用施設とすることは考えてございません。
 次に、5、多様な生徒の受け入れ、(1)の夜食費や教科書代に対する補てんでございます。
 夜食費や教科書代に関する高等学校定時制及び通信教育振興奨励費補助金は、勤労青少年の定時制高校への修学を促進するため、国の制度として実施しているものでございます。平成七年度からは、国庫補助制度の改正により、有職者、求職中の者、疾病の者、心身に障害のある者等に限定して実施しているところでございます。
 (2)、奨学金制度の拡充でございます。
 経済的な理由によりまして就学が困難な生徒に対しては、日本育英会奨学金や東京都育英資金の貸付制度があり、今後とも、学校を通じてこれらの制度の周知を図ってまいります。
 次に、6、東京都公立高等学校定通PTA連合会の活性化促進、本連合会への補助金の増額でございます。
 定通PTA連合会に対する補助金は、社会教育関係団体補助により実施しているところでございますが、現在の厳しい財政状況の中において、補助金の増額は困難でございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件のうち、第一項の(1)及び(2)を趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第五二号中、第一項の(1)及び(2)は趣旨採択と決定いたしました。
 速記をとめてください。
〔速記中止〕

○渡辺委員長 速記を始めてください。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
午後二時五十九分休憩

午後三時十分開議

○渡辺委員長 休憩前に引き続き委員会を開会いたします。
 陳情一四第六一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 一四第六一号、都立図書館のサービスの充実に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京の図書館をもっとよくする会代表佐々木順二さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立図書館について次のことを実現していただきたい。1、資料費をふやして、来館者のレファレンスや区市町村図書館からの要望にこたえられるようにすること。2、日比谷図書館の資料費を確保すること。3、これまで収集してきた複本図書を除籍する作業を続けているが、この計画を中止すること。4、首都東京における情報、文化の基盤及び生涯学習の拠点としての都立図書館の整備計画を、都民に開かれた場で論議し、策定することでございます。
 本陳情についての現在の状況でございますが、1につきましては、都立図書館は、限られた予算を有効に活用して資料を購入し、来館者のレファレンスはもとより、区市町村立図書館からの要望に対しましてもこたえているところでございます。
 なお、現在の厳しい都財政の中で、資料費の増額は困難な状況にございます。
 次に、2についてでございますが、日比谷図書館の資料収集は、昭和四十七年から中央図書館で一元的に行っております。そのため、資料費も以前から中央図書館に一括計上されており、都立図書館全体で効率的に予算の執行を行っているところでございます。
 続きまして、3についてでございますが、都立図書館は、重複資料の再活用計画に基づきまして、区市町村立図書館等に資料を提供しており、有効活用を図っているところでございます。
 最後に、4についてでございますが、都立図書館は、高度情報社会に対応した都民サービスや区市町村立図書館に対する支援に努めており、機能の充実を図っているところでございます。
 なお、都立図書館の運営につきましては、都立図書館のホームページにおきまして、ご意見やご要望を常時メールで承っているところでございます。さらに、公募いたしました都民の方にもご参加いただき、東京都立図書館協議会という開かれた場で多様なご意見をちょうだいしているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 昨年度末に都立多摩図書館から当初の計画で十四万冊、最終的には十万冊弱になったそうですが、複本の図書をダブルで持たないということで、古いものから除籍処分にすると。これを、多摩を中心とした区市町村の公立図書館がそれぞれ受け取るという形で行われてきて、私たちもその際に、都立図書館のキャパシティーや図書館の持っている役割からいって、複本図書を今保存していくことは可能であるし、また都民が複数で利用することも考えれば、一つのタイトルの本を複数持っていることは、決して図書館としてむだなことではないという立場で、意見をいわせていただきました。
 その後も、さらに今年度に入って、聞くところによると、また十万冊、もしくはそれ以上の書籍の処分が次々行われているようですが、この間の経過についてお答えいただきたい。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 平成十四年一月に公表されました都立図書館のあり方検討委員会報告に基づきまして、収蔵の効率化を図るため、都立図書館の書庫を一体的に管理するとともに、中央図書館と多摩図書館で重複して所蔵している資料は、原則一点保存とし、重複資料は区市町村立図書館等に提供して有効活用を図っているところでございます。
 これまでの資料再活用は、平成十四年一月、八月の二回実施し、その結果、対象資料十三万九千四百六十七冊のうち、区市町村立図書館や都立学校等に十一万二千四百四十六冊をご提供申し上げました。
 なお、再活用先未定の資料につきましては、都立図書館で保管し、繰り返し再活用を図っていく予定でございます。
 また、三回目としまして、本年十月から約九万冊の再活用を図る計画のうち、区市町村立図書館の書庫の状況等を勘案し、約四万冊の再活用先を現在調査中でございます。また、残りの約五万冊につきましては、区市町村の状況を見ながら再活用を図っていく予定でございます。

○曽根委員 昨年度約十四万冊、そのうち十一万二千余りが既に区市町村立図書館などに行っている、残ったものは都立図書館で保管していると。
 最初の方針では、関係者への説明の中で、もし引き取り手が見つからない場合は、一般の利用者にご自由に持っていってくださいというふうに、よくやられている方法で提供し、それでも引き取り手がない場合は文字どおり焼却処分、清掃工場行きというお話もあったので、大変怒りが広がったというふうに聞いております。そういう説明の段階から見れば、三万弱が今まだ都立図書館の中に保管されているという点では、若干前進したのかなと思います。
 それから、もう少し聞いておきたいのは、ことしの十月に約九万冊の再活用を図る予定で、四万冊を活用先を調査中、五万冊はとりあえずは置いておくと。この四万と五万を振り分けた基準といいますか、九万冊、再活用を図りたいんだけれども、五万冊が残るというのはなぜなのか、その点について、もう少し中身と理由を詳しく教えてください。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 三回目の本年十月から予定しております九万冊のうちの四万冊の再活用先は、現在調査中でございますが、これは、多摩図書館以外の部分の図書でございます。したがって、残りの五万冊でございますが、区市町村の状況ということで、実は私どもも、町田市の事例が新聞等に掲載されまして、再活用につきまして十分な効果を果たすことについて期待しております。そういう点で、現在の区市町村の状況を見て再活用を図っていくということにしております。

○曽根委員 関係者の方にいろいろと実情をお聞きしたところ、現状では区市町村立図書館も、もちろんそこでも新しい本を、大分減ったとはいっても買い足していかなきゃならない、これは利用者からのニーズが当然ありますから。その分、古い本についての処分を考えなきゃならない。その上に東京都から、あの人たちにいわせると、押しつけられるものがあって、その分の引き取りも考えると、もう満杯と。したがって、九万冊どうぞといわれても、半分以上は受けられないという実情は、これは東京都の方も無視できないと思うんですよね。
 それで、東京都の方の書庫はどうかといえば、日比谷を初めとして、かなり書庫はまだあいていると。自分のところはあいていながら、区市町村がほとんど満杯なのに、合計すれば二十三万冊の本を区市町村に引き取ってくれ、引き取ってくれといっているけれども、無理だと。こういう実情から保管せざるを得ない。考えてみれば、ちょっととんでもない話じゃないかなというふうに思うんですよね。区市町村の方もたまったものじゃないと思うんです。
 それで、一点だけ事実確認をしたいんですが、今保管されている、昨年処分予定だったもののうちの残り三万冊弱、それから、ことしの九万冊予定のものの五万冊、これは都立図書館の中に保管されているけれども、貸し出しその他の提供は現在行っているんでしょうか。それとも、もうただ保管されているだけの状態なんでしょうか。

○鈴木生涯学習スポーツ部長 ご指摘の図書につきましては除籍をしてございます。したがって、都民の利用には提供しないという状況になっております。

○曽根委員 図書館の担当をしている部署として、こんな恥ずかしいやり方はないと私は思うんです。つまり、区市町村に押しつける方針もまた問題ですけれども、引き取り先がないからということで、とりあえず出せないと。出すとすれば、もう清掃工場行きですからね。で、出せない、しかし、いずれは出したいと思っているんで、都民の利用もさせない、ただ保管しているだけ。そうすると、この去年の三万冊弱、ことしの五万冊、合計八万冊弱の本が、事実上、都民利用もできないまま都立図書館の書庫でただ眠った状態、事実上、図書館の本としては死んだ状態という状況になっているわけで、これが何年続くかわかりません。
 今、多摩の市町村立図書館の中で関係者がいろいろなことを、今後のことについて話し合っているという事実は私も知っておりますし、それらの集まりに参加したこともあります。都立図書館がどうしても本を捨てるというんだったら、何とかせにゃならぬ、とにかく焼かせるわけにはいかないということで、多くの善意ある方々が努力をされているようです。しかし、それを当てにして、今、都立図書館に現にある本を、都民に貸しもしないで八万冊も眠らせておくなんていうことを、どうして東京都の図書館はやるのかという点では、こんなばかな方針は早く撤回すべきだということを申し上げておきたい。
 その趣旨からいって、私は、日比谷の、この間ちょっと行ってきましたが、本当にスペースがむだになっているなと思いました。開架の図書はごく一部に置いているだけで、あとは雑誌や新聞をちょっと置いているだけ。そういう点では、日比谷図書館の、せっかく都心にある図書館の活用も含めて、都立の三館体制をもとに戻して、それぞれ充実を図るという、本来の都立図書館のあり方に立ち戻るべきだということを申し上げて、これらの陳情の趣旨は受けとめるべきだということを申し上げて、終わります。

○渡辺委員長 ほかにありますか。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第六一号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、陳情一四第七〇号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○比留間学務部長 一四第七〇号、東京都立盲・ろう・養護学校における給食・寄宿舎賄い調理業務委託に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、新宿区、東京都盲・ろう・養護学校の給食をよくする会連絡会代表若宮康宏さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、東京都盲・聾・養護学校の給食、賄い調理業務委託の充実を図るため、次のことを実現していただきたいとのことで、まず1といたしまして、委託業務の履行で生じている異物混入や配膳時間のおくれ、衛生教育の不足などのさまざまな問題について厳正に対処し、改善することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、盲・聾・養護学校の調理業務委託は、きめ細かな給食の提供など、改善を図り、円滑に実施されているところであり、異物混入があった場合には、各学校においてその都度防止策を検討し、受託業者へ注意を促すなど、改善に努めているところでございます。
 配膳時間のおくれにつきましては、学校と受託業者との打ち合わせなどにより、献立や作業動線を見直すなどの改善を図っております。
 調理従事者などに対する衛生教育につきましては、各受託業者が実施し、資質の向上を図ることを仕様書にも明記してございますが、都教育委員会でも、調理業務受託者に対する衛生講習会を定期的に行い、衛生管理の徹底を図っているところでございます。
 次に、2、改善に向けた抜本的な対策として、業務委託に関する仕様書の当該部分を次のように改定すること。
 (1)の、調理従事者のうち調理師有資格者について、学校規模に応じて、百二十食未満二人以上、二百五十食未満三人以上、三百食未満四人以上、三百食以上五人以上とすること。また、特別食(形態別調理・アレルギー食など)については、さらに食数により増員することでございます。
 集団給食の調理業務は、調理従事者の中に複数の有資格者を配置することにより円滑な業務遂行を確保できると考えております。そのため、盲・聾・養護学校の給食調理の委託に当たりましては、調理従事者のうち二名以上の調理師等有資格者を配置することとし、円滑な業務執行を確保しているところであり、現行の調理業務委託において、この人数を増加する考えはございません。
 次に、(2)、業務責任者及び業務責任代理者の配置について、学校給食または病院給食における集団給食調理業務に五年以上の調理経験を有する者とすること、また、アルバイトやパートではない常勤社員とすることでございます。
 業務責任者は、調理業務を行うとともに、業務内容の円滑な進行管理などを担う者であり、調理師等の資格を持ち、学校給食または病院給食等における集団給食調理業務経験が三年以上あれば十分と判断しております。また、業務責任代理者は、調理師等の有資格者であり、一年以上の集団給食調理業務の経験があれば十分であると判断してございます。
 なお、円滑な履行を確保するため、いずれも常勤の雇用者としているところでございます。
 次に、(3)、委託業者の調理従事者の配置については、業務責任者及び業務責任代理者を除く全員について、集団給食(特定人に対し一回百食、一日二百五十食以上の継続的な給食を供する施設)の調理業務に三年以上の経験を有する者とすることでございます。
 集団給食調理のノウハウを習得するには、一年間、実際の調理業務に従事することが必要かつ合理的な期間であると考えており、委託に当たりましては、調理従事者は全員、集団給食の調理業務に一年以上の経験を有する者を配置することとしているところでございます。
 次に、3、業務責任者、業務責任代理者は、それぞれ別に配置することでございます。
 寄宿舎を設置している学校で、給食(昼食)と寄宿舎賄い(朝・夕食)を委託する場合には、一体として実施するよう契約しております。この場合、業務責任者は一名とし、業務責任代理者は三名以上配置し、朝食(賄い)、昼食(給食)、夕食(賄い)の各業務を分担して当たることとし、業務の円滑な履行を確保しているところでございます。
 次に、4、業者が上記のような仕様及び条件で請負契約するために必要な予算措置を講ずることでございます。
 盲・聾・養護学校の調理業務委託は、これまで円滑に実施されており、委託内容について基本的な事項を変更する考えはございません。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 陳情一四第七〇号、盲・聾・養護学校の給食、また寄宿舎の賄い調理業務委託について、この陳情者は、養護学校での給食が始まって六年ぐらいになるそうなんですが、その経過の中で特に大きな問題となっている異物混入や配膳のおくれなど、こうした事態について現場では対処し切れない大きな問題があるということで、教育庁に改善を求めているわけです。
 それで、最初にお聞きしておきたいのは、学校給食、なかんずく盲・聾・養護学校での学校給食を民間業者に委託するに当たっては、どういう特質を持つべきなのか。で、その特質に沿って対策を打っておく必要があると思うんですね、民間業者への委託事業の中でも。その特徴と対策について、今、教育庁として行っていることについて説明をいただきたいと思います。

○比留間学務部長 盲・聾・養護学校の給食調理業務委託では、学校の栄養士が立てた献立に基づく指示書によりまして、受託業者が給食の調理作業を行ってございます。調理作業に当たりましては、仕様書の作業基準あるいは文部科学省の学校給食衛生管理の基準、これらに即しまして安全衛生管理に十分配慮することが求められます。
 東京都教育委員会といたしましては、給食調理の委託業務が適切に行われますよう、受託業者の調理従事者を対象に調理実習などの研修会を実施いたしますとともに、衛生講習会も定期的に行っているところでございます。

○曽根委員 私は、この世界、素人なので、素人考えで考えてみても、今お話のあったように、まず給食の場合、栄養士さんが毎日別のメニューを立てる、それを指示書で調理師さんたちに渡すと。業務委託ですから、その先は委託を受けた業者の責任となりますよね。そういう関係で、毎日メニューが変わっていく、それに対応できる業者であることが必要だ。
 もう一つは、給食ですから、子どもたち、なかんずく障害児ですので、健康、そして安全といいますか、に直結したものである。しかも、障害児学校、先日、江戸川養護の肢体不自由校を見てきましたが、非常に特殊な調理法も含めてやっていますので、そういうことに対応できる必要があると思うんですね。
 それから、今お話にはなかったんですが、給食というのは大体朝かかって、何時から始めたとしても、でき上がりはお昼前にできなきゃだめということを、江戸川養護では説明を受けました。十二時前にでき上がらないと、子どもたちの食事の開始時間がおくれますので、肢体不自由校でいえば大体一時間は必要と。少しずつ少しずつ食べさせているんですよね。そして、一時半ぐらいに帰りのバスが出る。スクールバスは大体一時間半から一時間四十五分、長い時間では乗るそうですので、一時半のバスに間に合わなきゃならない。したがって、途中で、これはだめだとなったときのやり直しはほぼ不可能という、非常にシビアな条件があると思うんです。これも考えなきゃならない大きな条件だと思うんですよ。
 実際に、六年間の中で、異物混入や配膳のおくれがあったと。また、衛生教育の不足。これは具体的にいうと、白衣を着たままトイレに出入りするというような、学校給食調理師としてはイロハのイができていないという問題もあったそうなんですが、そういったことがあったというふうに聞いています。
 それで、具体的なデータを聞きたいんですけれども、今、調理業務委託が行われている盲・聾・養護学校は何校あって、そのうち、昨年度一年間でいいんですが、何校の学校でどういう、ここに書かれてあるような、第一項にあるような異常事態が何回ぐらいあったのかということをちょっと聞きたいんです。

○比留間学務部長 平成十三年度の調理業務委託校での異物混入の状況について申し上げますと、髪の毛、ペーパータオルの切れ端、卵の殻、こういったものが給食にまじっていたというケースが、今、委託校、三十八校ございますが、二十三校で六十三件報告されてございます。また、それ以外に、配膳時間のおくれや、ゆで過ぎ、煮崩れなどの報告もございました。
 異物混入を初めとする、これらの問題につきましては、実は調理業務委託校だけではなくて、直営校でも同様に生じてございます。このため東京都教育委員会といたしましては、直営校を含めて、課題があったケースについては学校全体で改善に取り組むよう指導いたしますとともに、都立学校調理職員や委託業者の調理従事者を対象に研修を定期的に行うなど、調理作業の質の向上に努めているところでございます。

○曽根委員 今、最後の方、聞き捨てならないお話があったんで、後でやりますけれども、三十八校のうち、昨年一年間だけでも二十三校で異物混入などが起きている。六十三件ということは、一校平均、混入が起きた学校で平均三回以上。業者によって非常にでこぼこがあるという実情は私も聞いていますので、多いところはもっとかなと思います。起きていないところも、逆にいうと十五校あったわけですね。したがって、程度問題というのはそれぞれあるんだと思うんですよ。業者の中にも、問題を起こしていない学校は現にある、その異物混入に関してはあるようなんですが、現在直営でやっている学校でということで、私、たまたま江戸川養護にこの間お伺いしたときに、先生方や校長先生に、異物混入なんていうようなことはどれぐらいあるんですかねとお聞きしたら、二、三年に一件あるかないかだと。それも髪の毛のようなものがほとんどだというようなお話でした。
 ところが、現場の方の取材をしますと、民間委託業者では、もちろん髪の毛その他、今お話しのもあるんですが、ちょっと考えられない、例えば金だわしの針金の一部とか、スポンジたわしのような毛の先だとか、料理をつくった後、なべかまを洗っているときにしか入らないようなものの切れ端が入っていることがまま見られたというお話がありました。これは、それぞれの程度問題がありますから、ここから先はもうだめだとか、ここから先はいいとかいう基準をなかなか引きにくい問題ですが、担当している栄養士さんたちの話では、初歩的なミスが多過ぎるという苦情をいっておられたわけです。
 したがって、異物混入のような問題を起こさないために、せめて、ここでいうように規模別に分けて、小規模な給食ならば二人以上でいいけれども、二百五十食、三百食、三百食以上となれば、三人、四人、五人と調理師免許を持った人をふやしてほしいと。私は、それは、現在直営でやっている学校、もしくは六年前までは全部直営だったんですが、そのころの調理師さんたちの水準に、民間業者になったとしてもちゃんと合わせるだけの資格者の配置とか、やってほしいという率直な願いだと思うんですよ。
 それで、今、民間業者に委託する際の調理師免許取得者の配置の基準は何人なのかということと、現実にまだ直営校はありますが、そこでの調理師免許を持っている人がどれぐらいいるのかという現状との関係では、それぞれどうでしょうか。

○比留間学務部長 現行の都立盲・聾・養護学校、養護学校の場合、知的発達障害の養護学校でございますが、この給食調理の委託契約におきましては、調理師等の有資格者の配置を調理従事者のうち二名以上ということで実施しておりまして、実際の委託校の実態は一校平均三名の配置ということになってございます。
 現在直営で実施しております養護学校は、養護学校のうち肢体不自由養護学校でございますが、直営の職員につきましては、都立学校の調理業務に従事する職員の採用に当たりまして、調理師資格というのは要件としてございません。したがいまして、現在の肢体不自由養護学校十四校に六十一人の調理職員がいるわけですが、この職員のうち何人が調理師の資格を取得しているかということについては把握してございません。

○曽根委員 調理師資格を持っているかどうかということで、料理の腕前がどの程度決まるのかということはありますよ。しかし、社会的に見て、少なくとも調理師としてのイロハがわかっているかどうかという基準というのは、調理師免許の取得以外にないと思うんですね。
 そういう点では、民間業者が入るんであれば、現状の、多くはベテランになりますよね、だんだんだんだん盲・聾・養護学校の中で直営が減っているんですから、給食調理に残っている人は、恐らく長年のベテランの方が残っているでしょう。その中で調理師免許を持っている人がどれぐらいいて、少なくともそれぐらいのものは、人数は、民間業者に委託するなら確保してほしいよというのは、私はもっともな、最小限の基準の上での要望だと思うんですよ。で、その現状がわからないと。業者の方は二名以上でいいと。三名ぐらいいるんですか、実際は。ということだと、この点の要望にどうこたえるかという点では、やはり調査をして、少なくともこれからのことを考える場合、今、肢体不自由校の計画も出ていますから、いわせていただければ、私は、全員調理師免許を持っているぐらいの水準でやらないと大変なことになるなというふうに実感を持っています。したがって、この要望についてはぜひきちんと実現させていただきたいということを申し上げておきます。
 もう一つ、時間のおくれの問題、私、すごく気になるんですよ。現実に起きていることとして、こういう苦情があったんです。つまり、栄養士さんが見ていて、もう間に合わないというのが明らかになった。十一時ぐらいになっても、まだ下ごしらえの段階にかかっている。十二時には仕上げて子どもに渡さなきゃならないのに、あと一時間で絶対できない。どうしましょうかということで、教育庁の方なんでしょうか、所管のところへ連絡をしたら、その方の場合は、もうあなたが手伝うしかないじゃないかっていわれたっていうんです。これは契約事項に反している指示だと私は思うんで、こういう指示が出たとすれば、それ自体問題になりますが、ほかに方法がなかったんじゃないかなというふうに思うんです。これは契約上の問題なので、事実として、そういう相談があった場合にどういう指示をしているのか、すべきなのか、ここのところをお聞きしたい。

○比留間学務部長 業務委託の契約でございますので、直接の担当者は学校の栄養士になりますが、直接調理従事者に指示を出すということは、これはできません。したがいまして、先ほど申し上げましたように、指示書で指示を出していくことになりますが、配膳時間のおくれ、作業のおくれというのは、実はさまざまな原因がございまして、その献立の内容でございますとか、調理の手順とか、養護学校の調理室の動線の問題とか、さまざまな問題がございますので、それらについて学校で全体として総合的に取り組むようにということで指導しているところでございます。

○曽根委員 総合的にいろいろな改善を図ってやるのは大いに結構だと思います。しかし、直営のときには、それで長年やってきた給食が、民間業者になって--まあ、不安定だということもあるでしょうがね、人の入れかわりも激しいようですから。で、間に合いそうもないというときの判断なんですよ。現実にそういう相談があった場合に、今までは、それはもう業務委託しているんだから、向こうの責任でちゃんとやらせなさいというふうに指示しているのか、それとも、もう間に合わないんじゃしようがないから、行って手伝いなさいというふうに指示しているのか、どっちなんですか。

○比留間学務部長 基本的には、先ほどご答弁申し上げましたように、担当である栄養士の方からその業務責任者に対して指示を出す、こういう形になります。

○曽根委員 私、そういう指示を出したということで理解しますが、そうすると、栄養士さんはどうするかと。業者の責任でやらせなさいということになれば、間に合わないわけです。食べられない子が出てくる。その日は、食べないでバスに乗せるということになる。そうすれば、時間に全く間に合わなかった業者が出た場合は、これはもう不良ですよね、完全に。私、業者取りかえになると思う。しかし、そういうことまでして、あえてやるかどうかなんですよ、栄養士さんが。現実には、何としても間に合わせて食べさせなきゃならぬということで、栄養士さんは現場に入って一緒に調理をやらざるを得ない。それは、業務委託が何だろうが、栄養士さんの良心ですよ、だって、その日、食べさせないわけにいかないんだから。給食というのは、掃除みたいにやり直しがきかないんですよ。
 ここは、民間に業務委託するかどうかの重大な問題だと思うんです。それで、現在もし不良業者が出ていればあれなんですけれども、聞いたところによると、やや不良はあるけれども、不良業者という、不良の判定をせざるを得ない業者というのは、去年も含めて出ていないというふうに聞いていますが、いかがですか。

○比留間学務部長 十三年度に給食調理業務、委託業務に関して業務委託成績評定というのが導入されまして、十三年度は試行、本年度から本格実施ということでございますけれども、十三年度の試行の評価の結果として、やや不良というふうに評価された業者は、三十八校中九校ございました。不良はございません。
 調理業務につきましては、学校が委託業者に綿密な指示をすることが必要な業務でありまして、学校と業者との意思疎通が十分でないと、円滑な履行が難しくなります。したがいまして、学校と業者のコミュニケーションがとれていないと、学校が実施する評価が低くなるという傾向がございまして、この場合、学校及び業者の双方で改善の努力をしていくことが必要になるというふうに考えてございます。
 東京都教育委員会といたしましては、業者との関係で改善すべき事態が生じたときには、担当者だけに任せないで、学校全体で取り組むように指導しているところでございまして、その成果もあって、十四年度、本年度の本格実施の評価では、やや不良は三十二校中二校ということで、評価について安定してきているというふうに考えております。

○曽根委員 さすがに東京都も、研修も始まったようですし、いろんな手を打っていると思うんですけれども、私は、その日その日に食べさせなきゃならない、それでちゃんとしたものを出さなきゃならないという給食の性格からいって、やっぱり清掃事業などの委託とは全く違う、相当きちんと、ベテランの人や経験を持った人、しかも資格をちゃんと持っている人を配置しなければできない業務だというふうに思うんですね。その点で、昨年九校の不良が出たと。
 これも現場の方にお聞きしたんですけれども、あなたのところは不良ですよ、判定が厳しいですよというふうに業者に指摘をすると、いや、それは東京都の側、学校の側も、栄養士さんが契約を超えて、契約の決めを超えて現場に入ってきていると。入ってきているのは契約違反ですね。契約に反することなんですよ。だから、業者の側にもいい分ができる。できた給食がまずかったとかよくなかったとかいわれても、栄養士さんも入ってやっているんだから、我々の責任だけじゃないというふうに反論が来る。そうすると、お互いに契約の履行の責任があいまいになって、結局、その業者がだめだ、不適格だという不良の判定が最終的にはできにくい。事実上困難だと思うんです。毎日ちゃんと給食を食べさせようと思えば、業者を不良にするわけにいかないんですから。だから、何とか食べさせて、やや不良という段階でとどめざるを得ないという栄養士さんのジレンマですよ、これは。はっきりいって、こういうやり方で給食の業務を肢体不自由校まで続けていったら大変なことになると思うんです。
 この間、江戸川養護--それぞれ養護学校は特徴があると思いますが、大体給食室でつくるのは、あの場合三種類ぐらいでしたでしょうか。三種類ぐらいの同じ材料を使ったメニューが出る。それをさらに各障害児の障害の程度に合わせて、ミルサーという機械だとかフードプロセッサーなんかで細かく砕いたりつぶしたりして、そして大体三十種類ぐらいのメニューが、最終的な子どもさんたちの口に入るまでにできる。それは教室で各先生たちがやっているんですが、その前段階をつくるに当たっては、ジャガイモ一つ煮るにも、栄養士さんが毎日入って、どれぐらいの固さで煮ればいいかというのを、調理師さんと毎日現場で、これぐらいでどうかということでやりとりしながらやらないと、教室に持ち込む段階がまずできない。教室に持ち込んだ段階から後が、また再調理がある。業者との意思疎通とおっしゃったけれども、指示書で基本的にやりとりしなきゃならない給食の世界で、現場に栄養士さんが入れない中で、ジャガイモの煮方のある段階で、これでいいんじゃないかとか、だめなんじゃないかというのをどうやって判断するかといったら、これは実態に全く合わないというふうな気がしてなりません。
 ですから、私、この請願の趣旨をきちんと生かしていただきたいのと同時に、肢体不自由校について検討するに当たっては、今調理しているベテランの調理師さんが少なくとも半年や一年徹底的に教え込めるぐらいの関係をつくらない限り、民間の業者に自動的に移行するなんということは到底無理だというふうに思うんで、これはまた別の機会に議論したいと思うんですが、ぜひこのことを検討していただきたい。
 はっきりいって、業務を委託するのに、お互いに違反承知でやらざるを得ないという世界では、これはもう成り立たないというふうに私は思いますよ。したがって、委託の契約の仕方そのものも根本的に再検討しないと、民間に任せられるものじゃないというふうに思います。
 以上です。

○執印委員 それでは、質問いたします。ちょっと重なる部分もあるかもしれませんけれども、視点が違いますので、質問させていただきます。
 異物混入についてちょっと質疑がありましたけれども、発生状況を、委託校と直営校、それぞれ教えていただきたいのと、数だけでは見切れないものがあると思うので、発生率という形でお示しいただきたいと思います。

○比留間学務部長 盲・聾・養護学校の給食の異物混入の発生状況でございますけれども、平成十三年の五月の一カ月間で申し上げますと、委託校は三十八校で十一件、給食実施延べ日数で申し上げますと、この一カ月間の発生率は一・四%でございます。一方、直営校は十六校で四件、発生率は同様に一・三%でございます。
 平成十四年五月、本年の五月で申し上げますと、委託校三十九校で三件、発生率は〇・四%、直営校は十四校で一件、発生率は〇・三%でございまして、異物混入の発生率で見ますと、委託校、直営校ほぼ同率でございます。

○執印委員 直営校も異物混入があるからいいという話でもないという趣旨の質問ですけれども、五月という比較の仕方をしていて、十三年度より十四年度は発生率が下がっているということだと思いますが、五月で比較しているということは、直営校と委託校で異物混入の報告の仕方に、東京都の教育委員会への報告の仕方に違いがあるんでしょうか。ここでしか比べられないというような違いがあるのかと思うんですけれども、そのあたりを教えてください。

○比留間学務部長 調理業務委託校につきましては、委託の履行を確認するために毎月提出を求めております調理業務委託状況表によりまして、異物混入の有無について把握をしてございます。
 直営校につきましては、緊急に対応すべき重大なケースについては都教育委員会に報告することというふうにしてございますけれども、その他につきましては各学校において対応しておりまして、毎月の状況の把握はしてございません。
 五月ということを先ほどお話し申し上げましたけれども、東京都教育委員会は、直営校の実態について毎年度五月に学校給食基本調査を実施してございまして、この中で五月一カ月間の状況を把握しているものでございます。

○執印委員 今のお話ですと、つまり、委託校は毎月で直営校は五月に把握しているということですし、直営校については、重大なケースは都教育委員会に報告することとなっているというふうになっていますので、重大なケースであるということをだれが判断するかということで、もしかしたら報告が来ていないものもあるんじゃないかというふうに思うわけです。
 それで、直営校は五月について調べているということなんですが、事が食べ物の安全ですから、これから三年間は肢体不自由校でも直営が続くということですけれども、直営校についても毎月報告させるべきだというふうに私は思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

○比留間学務部長 委託校につきましては現在、先ほどご答弁申し上げましたように、毎月状況について把握してございまして、直営校についても、異物混入だけではなくて、給食の実態について毎月その状況を把握するように、今後、検討してまいります。

○執印委員 報告することによって生まれる緊張感というのがあると思いますから、ここは、これまでの直営校でできてこなかった部分ですから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
 次に、どこの市でも、給食の調理業務委託というのは、いろんな議論の末に実施されるところもあるし、様子を見ているところもあるわけですが、この調理業務委託でどれだけ節約できたというふうに試算されていらっしゃるのかをお尋ねいたします。

○比留間学務部長 平成十四年度の肢体不自由養護学校を除きます盲・聾・養護学校の委託経費は、約五億二千万円でございます。この全校が直営と仮定した場合の人件費と比較いたしますと、その差は約四億一千万円、四〇%程度の減になるというふうに試算してございます。

○執印委員 いろんな形で節約できるものは節約することが必要だというふうに私も思っているわけですけれども、我が市のことで大変恐縮ですが、私の出身市である日野市は、日本一の給食というふうに評価をいただいているところです。O157の問題があって、給食でお子さんが亡くなったというようなことがあったと思いましたけれども、そのときに、自校方式で、非常にいろんな形で配慮されているということで大変評価をいただきましたが、その市ででも、調理の業務委託というのは一部分で始まっております。そのときの議論の中で、節約できた部分は教育に生かしていくということを基本理念として、基本的な約束事として、それであるならばということで進んできたというところがあるわけですが、これは保護者からすると非常に不安な部分というのがあるんですね。やっぱり直営から委託になるということについては、変わるということについての不安がまずあるわけですけれども、そういう中で、教育に生かすということで、とにかく二校やってみたということになっているわけです。
 委託による節約というのが、教育の充実、それから給食の充実にどのように生かされているのでしょうか。

○比留間学務部長 盲・聾・養護学校の給食の調理業務委託の目的でございますけれども、発達段階に応じた給食を提供する、きめ細かな給食を提供する、給食内容そのものの充実を図る、こういうことを目的に実施をいたしまして、ほぼこれについては所期の目的が達成できているというふうに考えておりまして、これらとあわせて、調理機器や食器等についても整備充実を、この委託にあわせて図ったところでございます。
 具体的には、各学校の実態に応じまして、蒸し物が調理しやすくなり、でき上がりもよくなるスチームコンベクション、こういう機器を入れる。それから、焼き物やいため物など献立の多様化に非常に役に立ちますティルティングパン、こういうような機器も導入してございます。それから、全校の食器につきまして、従来のアルマイトを使ったものから強化磁器にかえまして、食事環境の改善を図ったところでございます。

○執印委員 そういった形で充実もされているということなんですけれども、子どもたちの食事環境というのは、そういう意味では給食があって恵まれているように見えるところもあるんですけど、私どもの市もそうでしたけど、今どき犬も使わないアルミの食器などが使われているというような問題もあって、そういうところが改善されたということについては評価したいと思いますが、先ほど節約額が年間で四億一千万円というような話もありましたけれども、恐らく、本当にその一部分が学校給食の充実に戻ってきただけだというふうに私は思っているんですね。
 それで、今のやりとりとか、実情のお話もありましたけれども、ジャガイモの煮方もわからないような業者に委託されても困るので、その辺の研修はきちんとしていただきたいというふうに思いますけれども、私の要望としましては、年間四億円節約できているうちの、今のお話ですとせいぜい二億円とか、恐らくそれぐらいの数字じゃないかというふうに思うんですけれども、教育で節約したものはすべて教育にかけてほしいというふうにお願いをしておきます。この大変厳しい財政状況の中で、そんなことは難しいというふうに思われると思うんですけれども、ぜひこれはお願いしたい。先日も、こういった盲・聾・養護学校のクーラーの設置などもお願いしたんですけれども、こういう形で何かを変えることについてすべて反対するものではありませんけれども、ぜひ状況を見ながら進めていただきたいということと、それから、人員配置の充実が、今いろいろ出ている問題の解決になるのであれば、委託費の見直しというのもきちんとしながら、食べることですから、食べることはそのまま命につながるわけですから、ぜひ柔軟に今後対応していっていただきたいというふうに思います。
 最後になりますが、この陳情は給食を安全にしてほしいという趣旨なので、お尋ねしたいと思うんですけれども、また私どもの例で恐縮ですが、日野市では地場野菜を使っておりますし、石けん、これは環境にも、それからアトピーとかそういう皮膚病にも石けんの方がいいというふうにいわれているんですけれども、その石けんを使っているとか、それから輸入果物について、輸入果物も使わないということをはっきりと打ち出しているわけなんです。
 地場の野菜については、この間も給食展がありまして、子どもたちと生産者の触れ合いもあって、子どもたちが生産者に、何年野菜をつくっているのというふうに聞いたら、生産者の方が、三十年つくっているといって、それにとても感動したり驚いたりしていたというような、そんな記事もありましたし、そういう触れ合いの場としても有効だと思います。
 また、輸入果物については、何で使わないかというと、輸入果物は、国内に入るときに横浜の検疫所で青酸ガスを浴びさせて虫を殺すというふうになっているわけなんですね。(「陳情の趣旨で質問してよ」と呼ぶ者あり)それで、私は陳情の趣旨に沿って、さらなる給食の安全ということをお願いしたいわけなんですけれども、そういったことについてどれぐらい取り組みがあるのか。これは、いろんなお話し合いをしながら、栄養士の方とか、それから、委託している方とのお話し合いも必要だというふうに思いますけれども、この点についてお伺いいたします。

○比留間学務部長 地場産物、合成洗剤、輸入果物について今お話がありましたけれども、まず地場産物について申し上げますと、野菜や果物など地場産物を学校給食の食材として使用することは、産業振興や、学校と地域の連携による教育効果などが期待できるというふうに考えております。このため、東京都教育委員会は、平成十一年度から、地場産物の使用状況について調査をいたしまして、教育委員会が発行しております「学校給食の実態」に掲載して、学校への周知を図っているところでございます。
 合成洗剤についてお話がございましたけれども、洗剤には大きく分けて合成洗剤と石けんがありまして、食品衛生法にその成分規格や使用基準が定められているところでございます。学校給食における食器具類の洗浄に当たってどの洗剤を使用するかは、学校長の判断にゆだねているところでございますけれども、東京都教育委員会としては、食品衛生法による基準等を遵守するように指導をしてございます。盲・聾・養護学校を例にとって申し上げますと、現在、五十三校中五十一校で石けんを使用しているという実態がございます。
 それから、輸入果物について申し上げますと、学校給食の食材を選定するためには、食品に対する正しい知識や情報が必要でございまして、今後、学校栄養職員等を対象に研修を行うに当たりましては、輸入農産物の安全性に関する情報につきましても提供していきたいというふうに考えております。

○執印委員 ありがとうございました。
 こういう都立の盲・聾・養護学校、寄宿舎ですから、どういう食べ物を選ぶか、そしてどういうふうに調理をするかということが、子どもたちの一人一人の体にそのまま影響を与えていきますので、なくすることはできないものだというふうに考えております。行政のご努力については理解するところですけれども、この陳情の趣旨は、さらなる給食の安全を求めるものということですので、採択すべきものだということを主張いたしまして、質問を終わります。

○渡辺委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
〔賛成者起立〕

○渡辺委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一四第七〇号は不採択と決定をいたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。

○渡辺委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、請願陳情の審査を行います。
 請願一四第四六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中島都民協働部長 一四第四六号、青少年の健全育成法の制定を求める意見書提出に関する請願についてご説明申し上げます。
 説明表の一ページをお開きください。
 請願者は、大田区の明るい家庭をつくる会代表梅沢喜代造さん外千六百九十七人でございます。
 請願の要旨でございますが、政府に対し、青少年健全育成に関する法律の制定を求める意見書の提出を要請するものでございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 東京都では、東京都青少年の健全な育成に関する条例や東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例を制定し、青少年の環境の整備や青少年の福祉を阻害するおそれのある行為の防止など、青少年の健全な育成を図るためにさまざまな施策を行っております。
 平成十三年三月、東京都青少年の健全な育成に関する条例を一部改正し、一、不健全な図書類の指定事由として、著しく自殺もしくは犯罪を誘発するものを追加、二、図書類販売業者等に対し、不健全な図書類の区分陳列義務等、三、自動販売機等業者に対し、設置の際の届け出や不健全図書類の収納禁止など、各種の規制を課しております。
 テレホンクラブでございますが、東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例に基づき規制をしていたわけでございますが、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の改正により、新たに法で規制することになりました。
 条例で規制の対象としていないインターネット、携帯電話を介した有害情報や出会い系サイトにつきましては、本年七月及び十一月に、電子メディアに関するルールの整備及び関係業界への指導等の措置を講ずるよう関係省庁に要請してきたところでございます。
 なお、本年六月でございますが、立川市の関俊二さんから同趣旨の請願が提出され、九月の文教委員会でご審査をいただいております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどよろしくお願いします。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第四六号は保留といたします。

○渡辺委員長 次に、請願一四第六八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中澤私学部長 一四第六八号、学生が求める教育の継続と安心して学習できる学校環境に関する請願についてご説明申し上げます。
 説明表の三ページをお開きください。
 請願者は、荒川区の千代田学園保護者会役員岡野淑子さん外一万百七十二人でございます。
 請願の趣旨は、専門学校千代田学園の学生がきちんとした教育を継続して受けられるようにするため、次のことを実現していただきたいというもので、1は、学生や保護者に対し、なぜ民事再生するに至ったか、校地の売却益の行方などについての納得いく説明をするよう学園を指導すること。2は、在校生の教育を維持するため、必要な教員の解雇をやめて継続雇用するよう学園を指導すること。3は、在校生約九百名の教育の継続を保障するよう学園を指導すること。4は、民事再生手続の申し立てが棄却された場合には、受け皿となる別法人も視野に入れて検討し、学生たちが分散することなく授業を継続して受けることができるよう学園を指導すること。5は、国や都による教育費の補助的措置や行政指導の充実強化を図ることでございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 まず、学生や保護者に対し納得いく説明をするよう学園を指導することについてでございます。
 学校法人千代田学園は、かねてより生徒減少等により経営が悪化していましたが、本年九月二十七日付で東京地裁あて民事再生手続を申請いたしました。これに対し東京地裁は十月三日付で、民事再生法に基づく再生手続の開始を決定したところでございます。これは本来、学校法人がみずからの責任で、その経緯を生徒、保護者に説明すべきものでありますが、事態の緊急性や生徒、保護者の不安の高まりを考慮し、都としても同学園に対し、九月三十日付で、生徒・保護者説明会の早期開催を文書で要請するとともに、会場のあっせん等、できる限りの働きかけを行ってきました。その結果、十月二十八日に保護者説明会が開催されたところでございます。
 次に、教員を継続雇用するよう学園を指導することについてでございます。
 雇用の問題は、本来、当事者間で自主的に解決すべき問題であり、当学園については、教員の解雇後も、専修学校設置基準に定められた人員が確保されていることから、行政が継続雇用等について指導することはできません。
 次に、在校生の教育の継続を保障するよう学園を指導することについてでございます。
 在校生の教育の継続が最重要の問題であることから、都としても、学校の継続を最優先課題として学園側に働きかけてきました。しかし、既に民事再生法に基づく再生手続が開始された現時点では、法人の存続も、学校運営継続の可否も、すべて裁判所の判断にゆだねられているところであります。
 次に参ります。
 次に、民事再生手続の申し立てが棄却された場合には、受け皿となる別法人も視野に入れ、学生たちが分散することなく授業を継続して受けることができるよう学園を指導することについてでございます。
 別法人による学校の継続は、これまでも学園側から提起され、検討を行ってきましたが、具体化の段階で認可要件が満たせず、実現が困難となった経緯があります。現在、民事再生手続の申し立てが受理され、再生手続が開始されていますが、今後、学園から出される再生計画案が仮に債権者集会で否決され、不認可となった場合には、破産宣告を受け、清算法人に移行することとなります。この場合には、清算手続の範囲での限られた期間のみ学校の継続が許されますが、在籍生徒全員が卒業するまでの長期にわたる授業継続は、破産法の趣旨からいって困難とされているところでございます。
 最後に、国や都による教育費の補助的措置や行政指導の充実強化についてでございます。
 現在、専修学校への補助は、国からの経常費補助がなく、専門課程の教育施設・設備費の補助のみであることから、都は、これに加え、単独で高等課程の経常費補助や専門課程を含めた教育設備や研究図書等の整備費補助を実施しています。これらの補助制度以外に、一法人に対して個別に教育費の補助をすることはできません。
 また、私立学校法は、私立学校の自主性、主体性を重んずる法体系となっておりまして、これに基づいて行う学校法人への行政指導には一定の限界があるところでございます。
 以上、請願につきましてご説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います

○服部委員 ただいまの説明もありましたけれども、今回の請願は、保護者の方、あるいはそこに現在通学されている約九百名の学生さんにとっては、大変不安な思いで、今後どうなってしまうんだろう、そういうお気持ちでこの請願が都の方に出されたんだと思います。
 先般も、このことについては、私も保護者、保護者会の方ですとかそういった方々からも、いろいろ実情について本当にお話を伺いました。こういった、学校が経営破綻するという、あってはならないことが現に起きてしまっているわけで、また、私の方の地元台東区に設立されている学校法人でもあるわけで、私の方からは、都として今後この問題に対してどう対応していったらいいのか、その点について何点か質問をさせていただきたいと思います。
 なお、このことについては、十四日の文教委員会で、公明党の石川委員からも、基本的なことについての質疑もございました。私の方からは、より具体的に質問をさせていただきたいと思うんですけれども、経過だけ、時間もありませんので、私の方からちょっと簡単に申し上げます。
 私もびっくりしたんですが、ことしに入って九月十八日に、新聞各紙で千代田学園の問題が取り上げられて、破産状態で経営が困難とか、民事再生手続準備へとか、各紙が一斉に取り上げました。そして、今の説明にもありますけれども、東京地裁で民事再生手続の開始を決定したのが十月三日のことで、その後、なかなか学校側も保護者との説明会を開かない。誠意がないんですね。そういった中で、都の方からもいろいろ学校の方にも働きかけをされたと聞いておりますけれども、十月二十八日にやっと保護者の説明会が開かれた。この内容も、資料にも議事録等がありますけれども、やはり学校側の誠意というのは本当に感じられないというふうに私は思います。今後は、きょうですけれども、認否書の提出期限になっています。その後は、民事再生法で十二月、来月二十七日、再生計画案の提出の期限になっています。その提出をされた後、来年の二月二十七日に債権者集会、要するに再生計画案の認否を決定する、こういうことになっているわけです。
 そこで、この学校は、先ほども申し上げたように、台東区で四十年近くでしょうか、ある学校だったわけですけれども、この問題の責任は、最初にいいますが、やはりこれは学校の責任です。とはいうものの、在校生等のことを考えれば、私は本当にこれは憂慮すべき問題だと思います。
 そこで質問させていただきますけれども、この千代田学園が経営不振になったのはいつごろなのか。また、専門学校として民事再生を申請したのは初めてだということですけれども、ただいま申し上げましたように、学生さんや保護者の方々の不安、これは大変なものだと思いますが、どうしてこのような事態に陥ってしまったのか、その点について伺います。

○中澤私学部長 千代田学園の経営不振でございますけれども、平成十一年には、定員縮小によりまして三号館を売却しております。このころから経営的には厳しい状況になりつつあったのではないかと思います。その最大の要因でございますが、学園によれば、入学者数の大幅な減少にありまして、平成四年度には二千四百九十六人あった入学者数は、平成十一年度には千六十六人、平成十四年度には四百十四人まで落ち込んだことによるというふうにいっております。

○服部委員 私も地元で、上野郵便局の隣に第一号館があって、その後、今の説明のように学生さんが大勢入学される。二号館、三号館、どんどんどんどんできてきましたね。しかし、今のお話のように、平成四年度には約二千五百人だった入学者が、本年度、平成十四年度には四百十四人、六分の一に落ちているんですね。いろんな状況もあったでしょう。だけど、学校経営として考えるならば、やはりある一定の時期に戦線の縮小もしなければいけないことだと思いますし、さまざまな施策を講じていかなければいけないと思うんです。そういった意味での学校経営としての経営側の責任、あるいはまた教職員の解雇、リストラとか、そういったような努力だとか--そういった、とにかくどんどんどんどん建物だけ建てて、人数が減ってもそのままというのは、それはもう当然経営は破綻していくということにならざるを得ない。そういうようなことにまた追い込まれてしまった、そういうふうに思いますが、都は、この経営不振の法人に対して、これは法令上ですけれども、どのような指導権限を持っているのか。あるいは、このような経営破綻状態を回避するための指導権限、これを与えられているのかどうか、伺います。

○中澤私学部長 私立学校法では、原則として学校の自律的経営努力が求められております。経営上の問題は、基本的には法人の自己責任に任されております。また、私立学校振興助成法が適用される高、中、小学校などの学校法人につきましては、学校法人会計基準による会計処理や財務計算書類等の提出が義務づけられておりまして、一定の経営改善指導も可能であるということになっておりますが、当学園のように同法律が適用されない専修学校の場合は、法令上、収支報告義務もなく立入調査権もありませんので、学校法人の全体の経営状況を把握すること自体が困難な状態にございます。

○服部委員 各種学校ですとか専修学校に対して都のかかわる権限といいますか、立入調査権もない、そういうような説明もいただきましたが、先ほど私が申し上げた中で、学園が作成する再生計画案、これの提出期限は十二月二十七日ということですけれども、もしこれが期限内に提出をされない、そういう場合はどうなるのか、伺います。

○中澤私学部長 民事再生法第百九十一条には、裁判所の定めた期間もしくはその伸長した期間内に再生計画案の提出がないときは、裁判所は職権で再生手続廃止の決定をしなければならない旨の規定をしております。
 また、同法第十六条では、破産宣告前の再生債務者について、再生手続開始の申し立ての棄却、今もお話のありました再生手続の廃止、そして再生計画不認可または再生計画取り消しの決定が確定した場合において、裁判所はその再生債務者に破産の原因たる事実があると認めるときは、職権で、破産法に従って破産の宣告をすることができると規定をされております。
 したがいまして、再生手続が廃止をされると、学園の自力による再建は不可能となり、破産手続に移行することになると考えております。

○服部委員 破産手続になってしまう、そういったものが提出されなかった場合ですけれども。これはやはり、先ほどから申し上げているように、在校生といいますか、生徒さんたちには大変な不安だと思うんですね。卒業できるのかどうかもわからない。あるいは、このまま引き続き通学できるのかどうかもわからない。
 そういった中で、せんだって私も伺ったんですが、そこに通っていらっしゃる生徒さんの代表が、ぜひ行政にも実情を聞いてほしい、このように相談がありました。これは、例えば今の理事長も、たしか十日ほど前でしょうか、かわった。あるいは校長もかわった。そういうことになると、生徒さんもどこへ聞いていいのかわからないんですね、内容について。要するに学校がもう機能していない、そのような状況の中にあるわけです。本来、学園の運営については法人の責任として学園側が説明をすべきだ、これは十分承知をしております、しかし、民事再生手続の申請という異例の事態でもあるので、行政としても、こういった生徒さんといいますか学生さんの声、代表者の声をぜひ聞いていただきたい、そしてまたいろいろ説明もしていただきたい、そのように思うんですが、いかがでしょうか。

○中澤私学部長 ご指摘のように、学校運営に関しては法人が、その責任において生徒の皆さんに対応すべきだというふうに考えておりますが、今回の特段の事情を踏まえまして、できる限り生徒の皆さんからの声もお聞きしたいと考えております。

○服部委員 ぜひ、生徒さんの声や、またいろいろ説明もしていただきたい、そのように思います。
 そこで、こうした今の状況を見ますと、授業料のことなんですけれども、既に納入された方も、三五%でしょうか、いらっしゃるということも聞いておりますが、万一破綻した場合、これはもう戻ってこない、こういう危険性があるので、もう払いたくない、そういう人も多いというふうにも聞いています。また、せっかく払った授業料が適正に使用されていないのではないかという不安からやはり来ているんだな、そう思うのですね。そして、授業料が納入されなければ、今度は学校が立ちいかなくなる、破綻となることは必至である。しかし、それでもいいんだ、そういう保護者もいらっしゃいますよ。むしろ、民事再生手続の動向にかかわらず、生徒さんのことを考えれば、早く就学対策本部を立ち上げて、そして、ほかの学校への転学が円滑にできるようにしてほしい、そういう声もあるわけですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○中澤私学部長 確かに、そうした生徒、保護者の皆さんの気持ちもわからないではありませんけれども、授業料の不払いによってあえてこの時点で学校運営をとめてしまえば、卒業を迎えようとする生徒さんもありまして、卒業認定や就職活動の面で極めて大きなマイナスの影響を与えかねないという問題もございます。
 また、就学対策本部は、学校の存続が不可能になった際に、生徒の就学機会が奪われることを回避するために、緊急避難措置として設置するものでございます。民事再生手続が係属している間は、学校法人は再建の可能性があります。学校の設置者である法人が存続している以上、就学対策本部の早期立ち上げによりまして生徒の措置について介入することは、私立学校の自律的な経営を損なうことになるとともに、民事再生手続そのものを否定することにもなりますので、困難であるというふうに考えております。

○服部委員 ここにいただいた資料の中にも、議事録の中にも書いてありますけれども、メモとしてありますけれども、一般の企業ならとっくにこれは破産宣告ですね。しかし、学校ということで、学生さんのことを考えて、今延ばしている。卒業までは、そんなようなこともあるかもしれません。あるいは、立ち直って、そのままということもお考えになっていらっしゃるかもしれない。しかし、そういう中で、現在既にもう後期の授業も始まっているわけですね。ですから、授業料を払わないというわけにはいかなくなるとは思うんですけれども、今、心配だ、あるいは不安だというのは、先日の保護者会、説明会でもお話があったようですけれども、納付された授業料が適正に使われる保証があるのかどうか、また、せっかく授業料を納付しても途中で授業ができなくなってしまうのではないか、そういう不安があるんです。その点についてはいかがでしょうか。

○中澤私学部長 現在、民事再生法に基づく裁判所の決定により、監督員が配置をされておりまして、法人の債権債務の管理をしております。そういうことから、今後納付される授業料については、後期授業の継続のために適正に管理されるものと考えております。
 また、生徒の教育継続につきましても、監督員も重要性を十分認識しておられます。授業の継続については、民事再生手続の中で最大限の配慮が払われるものと考えております。

○服部委員 破産宣告を受けた場合は、生徒の保護者にとっては、通常、入学金は返還されませんね。だから、今度は転学するといっても、その学校にまた入学金を二重に払わなければならなくなるのではないか、そんなような心配もあります。また、これは法人の経営責任ですから、生徒さんや学生さんやあるいは保護者には何の責任もないんですよ。しかし、大変な負担をこうむることになる。だから何とかならないのかな、そういうところが率直な思いではないか、そう思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

○中澤私学部長 私立学校と生徒との関係は私法上の関係でございまして、経営破綻により学校継続ができなくなった場合の生徒の措置は、本来的には、法人が自己の責任において保障すべき問題であると考えております。
 しかしながら、法人が破綻をした場合、多くの生徒の就学の機会が失われることになるために、社会的混乱を避けるために就学対策本部の設置を要請することとしております。同時に、その際、都としては、保護者の負担軽減を図るために、東京都専修学校各種学校協会にも全面的な協力を仰ぎ、入学金等の二重払いを回避できるよう、転学先の学校に特段の配慮をお願いしていきたいというふうに考えております。

○服部委員 最後に、今、民事再生の手続をしているというところですから、先ほどの答弁でもありましたように、今直ちに就学対策本部を設置するということにはなかなかならないかもしれません。しかし、この先、先ほど申し上げた日程で来年に向けていった場合に、仮に破綻をした場合、それもやはりある程度想定をするといいますか、視野に入れながら、そのときに慌てて、そういう各種学校あるいは専門学校に要請をしてということではなくて、それはどういう形かはわかりませんが、ある程度その辺も頭の中に入れて考えていかなければ、ばたんといったときに、やはり相当慌ててしまうということになってもいけません。また、そうなったときにはもちろんすぐ就学対策本部を設置する、それは明確に今答弁をいただきましたけれども、その辺は、保護者ですとか、あるいは何よりも子どもたちが不安にならないように、これからもぜひ都としてできる範囲でできることはやっていただきたい、そのように要望いたします。

○曽根委員 今、服部副委員長の方からかなり綿密な質問があって、大半はダブっておりますので、その点は省略をいたします。
 私も、何よりも、今通っている生徒さん、学生さん、またその家族の立場に立って、これからもし転学というふうな事態になった場合には、改めての入学金の負担とかそういうことがないように、今まで払った授業料、学費がむだにならないように最大限努力をしていただくようお願いしておきたいと思うんです。
 私、ちょっと二点だけお聞きしておきたいのは、一つは、現在の理事者が、最近名前がかわったようですけれども、父母に対する態度が非常に不誠実であるということを、都としても指導する機会はなかったんだろうか、この点です。
 ことしの春に、一部授業を縮小したり、ビルのことについての届けの変更があった際に、都はこれを承認しているわけですね。その後、破綻が明瞭になって、新聞報道もされたわけですが、この一項目であるように、都の指導もあって、十月二十八日に保護者に対する説明会が行われています。その際、この記録を見ますと、学園の説明として、今までは学納金は振り込まれたものは保管してあるというふうにしてあったのが、現金は既に使ってなくなっているというような説明であった。すると、今までの説明というのは虚偽であったということになるわけで、これは重大な事実だと思います。この点については、都は事前にこのことを知っていたのか、知っていたとするならば、いつ知ったのかをお聞かせいただきたいと思います。

○中澤私学部長 保護者説明会がありまして、当日、職員が傍聴をしておりました。そこで、後期授業料の一部が既に使われているとの学園側の説明があったことは伺っておりますが、そのときに知ったということでございます。

○曽根委員 確かに、民事再生手続に入るか、または準備が始まった段階から、この財政の管理その他は監督員の方に移行するかもしれませんが、少なくとも春の段階、それから民事再生の手続に入る前の段階では、東京都には定期的な学園からの報告、特に重要な理事会からの報告があったと思うんですね。その中には、既に学園の経理状態が悪化して、父母に説明していることとは違う事態が進行していることが都にわかった段階があったんじゃないかと思うんですが、そういうことはなかったんでしょうか。

○中澤私学部長 千代田学園の経営の問題につきましては、先ほど来委員からご指摘がありますように、十四年度に入りましてからは、毎週の定期報告を義務づけ、報告を強化してまいりました。七月ごろから、給料の遅配など、資金状況の悪化が懸念されるということになりました。しかし法人側は、再建可能という説明を私どもにしてまいりました。ただ、都は、裏づけとなる資料の提出を求め、またそのほか、補助事業の現地調査等も行ってきましたが、補助金の適正執行は確認できたものの、法人収支の全貌を把握するということには至りませんでした。そういう状況の中で、保護者についての不安等の話が出てきた。そこで、私どもとしては学園に対して、保護者に対して、あるいは生徒に対してきちっと説明するようにということを文書でもって流したところでございます。

○曽根委員 いつの段階で破綻が明瞭になり、そして、民事再生手続に今入っていますけれども、もっと前に、別の、何といいますか、より健全な解決の道があったんじゃないかという問題は、既に学園の職員の方々などから告発もされて、警視庁も動き出しているというふうに聞いていますので、この中で明らかにされていくと思いますけれども、少なくとも、都が努力をすれば知り得た実態を、ちょっと手を出さないで傍観していた問題があるとすれば、これは重大なので、その点は改めて今後もただしていきたいというふうに思います。
 実際のところ、新聞報道されるまでは、内部情報についても本当に正確なところがわからなかったという今のお話ですが、そういう点でいうと、今後については絶対に後手に回ってはならないと思うんです。この点は服部副委員長の方から詳しくご質問がありましたので、省略しますが、少なくとも、万が一民事再生手続--これは私は率直にいって、理事者側の態度や内実から見て難しいと思うのですけれども、それが破綻した状況、民事再生手続はもうできないということが明らかになった段階で、速やかに何らかの対策を都が主導して行う必要があると思いますが、この点を改めて聞いておきたいと思います。

○中澤私学部長 破綻に至った場合、その後は、債権者等のお話もございますけれども、改めて事態の推移を明確に把握し、十分把握し、生徒が授業継続ができるように準備を進めていきたい、こういうふうに思っております。

○曽根委員 この問題は早晩結論が出るわけで、年内から年明けにかけて、私たち議会としても請願陳情を受けた以上は、できるだけ最大限この問題の解決に、我々、できるところで対応していきたいというふうに思っておりますし、ぜひ、この委員会の場も含めて、今後の対応を都にもお願いし、また私たちも、父母の方々、学生の方々の立場、身分が守られるように努力していきたいと申し上げて、質問を終わります。

○執印委員 それでは、以前も事務事業質疑の中でも質疑がありまして、それ以降、特段の動きはないようですので、その点については結構ですが、その事務事業質疑の中で、以前にも同様の事態があって、東京都が学生の受け入れ先をあっせんしたというようなお話がございましたが、そのとき、学生はすべて次の学校に行くことができたのでしょうか。

○中澤私学部長 過去の例では、東京都専修学校各種学校協会と当該法人が中心となりまして受け入れ先の確保を行ったものでございますが、すべての生徒に対して、その受け皿となり得る同じ分野の学校を紹介いたしましたけれども、生徒の希望により、紹介した学校とは別の学校に進んだ者もあるというふうに聞いております。

○執印委員 いろいろな特徴ある中から最終的に選んだものですから、そういうことも起きるというふうには思うのですが、いろいろご努力されたということはわかりました。
 次に、専修学校の中で、千代田学園にもあったようですけれども、高等課程に相当する学校、つまり、高校ではないけれども高校の学習を教えているという専修学校では、このほかに同様の事態が起きていないのか、また、どれくらいのお子さんがそういった専修学校で学んでいらっしゃるのか、お教えください。

○中澤私学部長 私立専修学校四百三十八校中、高等課程を持つ専修学校は現在七十三校ありまして、生徒数は六千六百二十九人でございます。これらの学校において、現在経営破綻的な状態に立ち至っているものがあるとは聞いておりません。

○執印委員 ぜひそういうことにならないような対策が必要だと思うのですけれども、今のご説明書によりますと、専修学校への補助は、国からの経常費補助がなく、専門課程の教育施設・設備費の補助のみであることから、都は、これに加えて、単独で高等課程の経常費補助や専門課程を含めた教育設備や研究図書などの整備費補助を実施しているということですけれども、どのような根拠で、現実的にどれぐらいの規模の財政支援を行っているのか、お教えください。

○中澤私学部長 都は、専修学校高等課程に対しまして、三つの目的、一つは教育条件の維持向上、二つ目に修学上の経済的負担の軽減、三つ目に経営の安定の向上ということを目的といたしまして、独自に私立専修学校教育振興費補助を行っております。これは私立学校振興助成法によるものではありませんで、補助要綱に基づき交付するものでございます。平成十三年度においては、四十校に対して約五億九千万円の補助を行っております。そのほかに、私立専修学校教育設備整備費補助一億四千万円、それから私立専修学校専門課程研究用図書等整備費補助七千五百万円を平成十三年度において行っております。

○執印委員 こういった形で、補助されているという意味も含めて、東京都として指導が行われるんだというふうに思いますけれども、どのような指導が今のところ行えるのでしょうか。

○中澤私学部長 法令に基づく義務ではございませんけれども、補助要綱上、学校法人会計基準による会計処理や財務計算書類等の提出を義務づけまして、それらに基づきまして適正な運営の指導を行っているところでございます。しかしながら、補助金執行の適正を図るための規定でございますので、学校法人の経営全般を調査し指導するに至るものではございません。

○執印委員 余り私学に対して踏み込み過ぎるという問題も当然あると思うので、全般を調査し指導するというのは難しいということがあるのかもしれませんけれども、先ほど来やりとりがありましたように、今までに納入した授業料、それから、これから先、本当に選んだ勉強を続けることができるのかどうか、それが何によって保障されるのかという不安が、生徒、保護者の皆さんにあるのは当然だというふうに思うんです。今のところ、こういった事態になったときに学生や保護者を保護する法律というのが恐らくないんだろうと思いますが、国へ法改正など、都から提案することはお考えでしょうか。

○中澤私学部長 私立学校法は、その目的を、「私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を高めることによって、私立学校の健全な発達を図ること」これは私立学校法の第一条でございますが、こういうふうに定めております。これは、国公立の学校と異なりまして、私立学校が私人の寄附、財産等によって設立、運営されることを原則とすることによるものでございまして、設立者の建学の精神や独自の校風など、その自主性、自律性が尊重されて、所轄庁による規制もできるだけ制限されているというところでございます。
 こうした私学法本来の精神を踏まえると、行政からの直接的な指導強化を進める法改正については慎重に検討すべきと考えておりまして、当面は、まず私立学校みずからが、自己点検や第三者評価の導入などを通じまして、学校運営における絶えざる自己革新が進められる方向が望ましいと考えております。

○執印委員 おっしゃるように、自主性、自律性が尊重されるべきだというふうに私も思いますし、行政が私学の、ちょっと表現があれかもしれませんけれども、懐に手を突っ込むような形で余り立ち入るというようなことは、確かにそれは制限するべきであろうというふうに私も思うわけです。
 ただ、今申し上げましたように、こうやって、だれが保護してくれるのかということについては、本当に不安定な立場に学生さんも保護者の方も置かれていると思うんです。先ほど千代田学園のやりとりの中でも、この二、三年で急激に生徒数が減っていたというようなお話がありましたが、保護者の側からすると、自分の子どもがどの学校を選ぶかということはあっても、その学校の経営状態まで調べて、そこまで情報を手に入れるということはなかなか難しいということもあるのではないかと思うのですね。
 そんな中で、今、法的な整備は難しいということでしたけれども、今の千代田学園の状況も聞くと、少子化のことも含めて、今までと違った専修学校を取り巻く状況が起きるかもしれないということは想定していく必要があるのかなというふうに思います。少なくとも万一の場合のセーフティーネットというのが常に働くように、過去にも、あっせんされたという取り組みもあったようですから、東京都が、東京都の専修学校各種学校協会というところとよく話し合って、そういうときの対策として、東京ルール的なものをぜひ明文化して、何かあったときには、セーフティーネットの役割を東京都の専修学校各種学校協会にもやっていただけるような、そういうような形をとっていく必要があるかというふうに思うのです。東京ルールについては、今までも東京独自のルールというのをほかの分野でつくってきたと思うのですが、ぜひそのことについてのご見解を伺います。

○中澤私学部長 専修学校破綻時の円滑なセーフティーネットの仕組みづくりを進めるということは、極めて重要な課題であると認識をしております。都としては、これまでも東京都専修学校各種学校協会とも協議の上で、会員校のボランティア的な連携、協力を得て進めてきたところでございます。
 ご提案のように、これを東京ルールとして明文化するということは、私学団体としての協力が義務的、規制的なものに位置づけられるということになります。このことが実質的な推進に支障を来さないように、セーフティーネットの仕組みとして適当かどうかという問題も含めまして、慎重な検討が必要であると考えております。

○執印委員 いろいろ難しい問題はあると思うのですけれども、今まで、学校を運営する側からの法律で進められてきたものを、学ぶ側の権利とか、それから、学校へやる保護者の権利としての取り組みというものが必要になってきている時代だというふうに思いますので、ぜひ検討していただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。

○福士委員 私も簡単に質問をさせていただきます。
 今回のような千代田学園の状況に対して行政がやれることというのが、認可だけして、あとは解散命令だけができますよというのも、何か情けないなという思いがあります。今ご説明いただいて、あれもできない、これもできないという現在の状況のご説明だったんですが、ご質問が出ると、それなりに頑張っていらっしゃるのかなということもありまして、行政は監督者として、少なくとも相談、指導ぐらいはできると思うんですけれども、実際にどこまでの対応が可能なのか、まず伺っておきます。

○中澤私学部長 行政が厳しく関与ができますのは、学校法人の設立認可に際しまして、校地、校舎を初めとする法人の基礎的な事項が法令等の基準に適合しているかどうかを調査、指導する場合でございまして、認可後の経営上の問題は、先ほど来申し上げておりますが、あくまでも法人の自己責任による自律的な運営に任されているものでございます。現行法令上も強制的な立入調査等の権限が規定されておりませんので、学校側がすべてを明らかにしない限り、正確な負債総額の把握もできないというのが実情でございます。特に、今回の千代田学園の民事再生法に基づく再生手続の着手後は、裁判所が法に基づきまして再生計画案の是非を判断していくことになりますので、行政としても、その動向を見守る以外にないというところでございます。
 そこで、法人に対しましては、生徒、保護者の不安を少しでも解消するよう、これまでの経緯や今後の学校運営の方針を十分説明し、理解を得るよう強く働きかけてきたところでございます。また、万一の事態に備えたセーフティーネットについて、私学団体との協議を進めているところでもございます。

○福士委員 民事再生法にもう乗ってしまったのでというようなお話もありましたけれども、一応弁護士の方にもちょっとお伺いいたしまして調べさせていただいたりもしてみたのですが、民事再生法について裁判所の決定が出るまでは、学校側に誠実な対応を求めることは可能だというふうに思うんですけれども、どうなんでしょうか。
 それから、もう一つあわせて伺っておきますけれども、内容的にも、都の指導によって生徒側の教育存続の可能性をフォローできなければ、都の役割というのは何をもってはかれるのかという疑問もありますので、あわせてお伺いしておきたいと思います。

○中澤私学部長 民事再生手続の着手に当たりましては、民事再生手続開始の決定が出るまで来期の生徒募集を延期するなど、法人としての誠意ある対応を求めております。また、万一当学園の再生計画が否決をされ、学校継続ができなくなった場合の生徒の措置は、本来的には法人が自己の責任において保障すべき問題でありますけれども、より円滑かつ速やかに教育の継続が図れるよう、側面的な支援が必要であると考えております。
 このため、当学園と私学団体とが共同で就学対策本部を設置して、同本部が、類似する学科を持つ学校への転学に向けた希望調整を図ることによりまして、すべての生徒の受け入れ先の確保が円滑にできるよう、都としても全力を尽くしていきたいと考えております。

○福士委員 先ほど来出ておりますように、私立専修学校にどこまで行政が介入すべきかというのは、私学の自律性を保つ意味では大きな問題点でもあるかなというふうに私も思っております。したがって、請願項目にあります、特に五項ですね、指導の強化については、一般的にいえば、私も賛同しかねる部分ではあるんですけれども、ただ、今回の場合は特異なケースであるということが一つ、それからもう一つ、今までも都としてご努力されてきた、その延長としてできる限りの努力を続けていただきたいという意味で、この請願に対しては私は趣旨採択を提案したいというふうに思っております。強制はできないけれども指導は可能ということで、できるだけの努力を行政としてもやっていただくことを、今まで再三再四ご答弁でもおっしゃっていらっしゃるので、頑張っておやりになるんだろうということは想定もできますけれども、一応お願いをしておきまして、私の質問を終わります。

○渡辺委員長 発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件のうち、第一項を趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第六八号中、第一項は趣旨採択と決定いたしました。

○渡辺委員長 次に、陳情一四第五八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中澤私学部長 一四第五八号、私学助成の拡充を求める意見書に関する陳情についてご説明を申し上げます。
 説明表の五ページをお開きください。
 陳情者は、千代田区の東京私立学校教職員組合連合中央執行委員長青木英二さん外一人でございます。
 陳情の趣旨は、私立高等学校等経常費助成補助金の削減を行わず、私学助成の一層の充実を図るよう、国及び関係行政庁に対し意見書を提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 都は、私立学校振興助成法及び東京都私立学校教育助成条例に基づきまして、都内に高等学校等を設置する学校法人に対し経常費補助を行っており、国は、経常費補助を行う都道府県に対し、私立学校振興助成法に基づき補助を行っております。
 経常費補助は、教育条件の維持向上、保護者負担の軽減、経営の健全性の向上を目的とした補助であり、都の私学助成の基幹的な補助です。
 このことを踏まえ、都議会におかれましては、経常費助成費補助金の充実についての意見書を平成十四年第三回定例会において可決し、平成十四年十月十五日付で国に提出をしていただいています。都においても、平成十四年十一月十二日付で国に対し同趣旨の要望を行っているところでございます。
 以上、陳情につきましてのご説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○渡辺委員長 説明は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一四第五八号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査は終わります。
 ちょっと速記をとめてください。
〔速記中止〕

○渡辺委員長 速記を開始してください。
 この際、議事の都合により、おおむね五分間休憩をいたします。
午後五時一分休憩

午後五時六分開議

○渡辺委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○金子参事 財団法人東京女性財団の解散についてご報告申し上げます。
 お手元の資料にございますように、財団法人東京女性財団におきましては、去る十一月二十五日、理事会、評議員会が開催され、財団の解散について議決が行われました。
 これは、お手元の資料の下の方に参考として記載してありますとおり、平成十二年十一月に発表した監理団体改革実施計画における、財団法人東京女性財団の廃止並びに財団事業の直営化の方針決定を受けまして、東京女性財団においては、平成十三年五月以降、そのあり方について検討が行われてまいりましたが、このたび、財団として解散との結論を出すに至ったものでございます。
 解散に係る議決の内容でございますが、解散の時期については、平成十四年十二月末とすることといたしております。
 次に、解散に伴います残余財産の処分でございますが、今後の解散及び清算に伴う事務処理に要する経費等を控除した残余財産の額は、おおむね二億九千九百万円と見込まれております。このうち、類似目的の公益法人への寄附を除いた約二億九千八百万円が東京都に寄附されることとなっております。ただし、この金額につきましては、清算の結果、その額を確定することとなるものでございまして、現時点では見込み額でございます。
 また、解散後の清算事務に当たる清算人の選任につきましては、民法第七十四条の規定に基づきまして、理事全員を清算人に選任することといたしております。
 次に、今後の予定でございますが、財団の解散につきましては、理事会、評議員会の議決だけではなく、主務官庁である東京都知事の許可が必要でございます。その手続を経た後、平成十五年一月以降、清算手続を行う予定となっております。
 なお、財団法人東京女性財団の経営状況説明書につきましても、お手元に配布させていただいております。
 簡単でございますが、以上、ご報告をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○渡辺委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○野島委員 簡単に何点かお尋ねいたします。
 実は先般、事務事業調査で、去年、委託から直営に切りかえた、どういう背景で、現状どうなんだ、こんなことをお伺いいたしました。再放送していると時間が長くなりますから、ダイジェスト版で、解散に至る経過も、そういう背景があってというふうに理解をしておりますので、そんなところはひとつダイジェストで、なるべく二十分かからない範囲内で終わりたいと思っております。
 そのときに申し上げたんです。僕は、財団がとやかくは全く触れませんでした。いわば行政事務を委託、あの場合には、ウィメンズプラザというのはある意味では公設民営ですわな。そういう場合のコスト面、事業効果、行政責任の放棄につながらないか、こういうフィルターを通して恐らくやっているだろう。フィルターを通したところ、いや、公設民営ではなくて直轄でやれよ、こういうことだから、十四年からそういうふうになられたというふうに承知をしております。
 説明にありましたように、東京都の監理団体の改革計画、こんなことでありますけれども、専ら財団は、当然のことながら一つの法人格を持っておりますし、意思決定、事業遂行していく、こういうことでそれぞれあるわけですから、解散するかどうかはその判断にゆだねるということは、全くさわらなかったんですね。
 私はそんな観点から質疑をしまして、コスト面では、事業費のうち九八%は都のお金であるとか、裏返せば、本来公益法人に求められる、自主事業等で公益性を発揮していくという展開がなかった、こういうことだろうと思いますし、今三億円が残っているのかな。要するに、つくったとき、平成四年も三億円なんです。ということは、財政基盤が極めて脆弱。ずっと脆弱。財政基盤がずっと脆弱というのは変ないい方ですが、いわば民間等の寄附がなくてという意味では、それが広く公益性を認知され、寄附をしてくれるような人もなかなかいなかった、あるいは、おんぶにだっこに肩車だったのかなというふうな感もいたします。
 そういうことでやりますと、特にこれから、例えばみずから事業をやっていくといったって、基本財産が三億百万ぐらい。今は低金利ですから、虫眼鏡で見てもわからないような金利で事業をやっていくのは大変でしょうから、そういういろいろな総合的な判断の中から今回に至ったというふうに思っております。
 そんなことを前提に置きながら、実は、男女共同参画社会における都の役割は何なのか、そんなこともそのときに質疑をいたしました。センター・オブ・センターズという、最近、東京都が都道府県行政の役割ということで好きな言葉。センター・オブ・センターズ、こういうことも、都の男女共同参画社会の実現に向けての事業の骨格をなすもの、こういうことでございました。いわば啓蒙啓発。各市区町村あるいはいろいろな類似の財団もあるだろうし、NPOもあるだろう。こういうところに対するそういう啓蒙的な事業をやっていく。あとは、喫緊の課題を行政が責任を持ってやらなければならないというふうな話がありました。具体的には、女性の就労の問題であるとか家庭内暴力とか、私はそういう問題というのは、都庁の中において何も生文局だけで完結する問題じゃないから、各局連携が必要だろうし、事によっては国に対する制度要望あるいは法改正、こういったこと、やはりその部分は行政でなければできないだろう、こんなふうに思っておりますから、ああ、なるほどなというふうに理解をしたところであります。
 そんなところで、私、こういう事業といいましょうか、権限行政の部分とサービス行政の部分というのがあると思うんです、行政の分野には。そういう意味では、社会全体を男女共同参画社会に変えていくというのは、もちろん権限としてできる。あるいは規制する、促進する、こういうさまざまな側面があると思うんですけれども、要は、都はプランナーであり、しかし現実問題、実際問題としては行政も一つの社会制度の中の一機構ですから、プランナーにとどまって、あとアクターはむしろ任せた方がいいという部分と、プランナーでありアクターでなければこの政策が実現できないという、二つの側面があると思うんです、皆さんのお仕事の中には。
 そういうふうに立ちますと、今までの経過からいって、財団が廃止されて直轄になったということは、きっと至当な判断だろうというふうに思っております。しかし、女性財団が廃止されたからといって、他の東京都の男女平等参画施策が後退してはならない、こんなふうに思うんです。その基本条例の前文には、本格的な少子高齢化社会を迎え云々かんぬんと書いてありまして、男女がその個性と能力を十分に発揮する機会が確保されていることが重要である、こんなふうになっているわけです。
 そこで、直轄になっていますから、去年からいろいろご努力されているというふうに思いますけれども、この条例の理念に基づきまして、東京ウィメンズプラザ、この事業運営も含めて、どういうふうに今後やっていこうというふうにお考えになっているのか、その辺をお伺いしておきたい。

○金子参事 男女平等参画条例に基づきましてことし一月に策定いたしました行動計画におきましては、第一に、雇用の分野における参画の促進、それから第二に、子育てに対する支援、第三に、家庭内等における暴力の防止、この三点を重要課題として掲げまして、都民、それから事業者とも連携を図りながら、男女平等参画施策の推進に努めているところでございます。
 東京ウィメンズプラザにおきましては、平成十三年度の直営化以来、普及啓発事業、相談事業など、これまで財団が実施してきた事業を引き続き充実させるとともに、先ほど野島委員ご指摘のように、センター・オブ・センターズ、公益センターとしての機能の充実を図っているところでございます。
 また、十四年度からは、配偶者暴力相談支援センターとして相談体制を拡充するとともに、区市町村を初め関係機関との連携や、支援に当たる各機関の職員研修の充実を図っているところでございます。
 あわせて、雇用の分野における男女平等参画の推進についても、女性社員の能力開発や活用などをテーマに、企業に対する各種の講座の開催、出前講座など積極的に取り組んでいるところでございます。
 都といたしましては、今後とも、区市町村や民間との役割分担、先ほどプランナー、アクターというご指摘ございましたけれども、そういった視点を踏まえて、あるいはそういった観点も入れながら、その役割分担を明確にして、かつ相互に連携を図りながら、東京ウィメンズプラザ、それから本庁部門一体となって施策の一層の推進に努めてまいりたいと考えております。

○野島委員 先般もお聞かせいただきましたので、もう質問はやめます。
 そういうことで直轄にして、去年、ことしとやってきた。その延長線上でぜひご努力いただきたいし、プランナー、あわせてアクターである部分はおのずからしっかりと踏まえて頑張っていただきたいと思うんです、前段の、プランナーであるけれどもアクターはお任せしますよといいましょうか、それも当然支援していかなきゃいけないわけですから。
 特に、バブルのときも含めて、その前から、いわゆる社会の制度が、官と民、民の多様化というようなことで、NPOとか財団とかいろいろな事業主体が出てきているんですね。一番大事なのは、そういう財団なりNPO法人なりがエンパワーを持たなければ、社会をつくっていく力にはならないと私は思うんですね。NPO法人も生文局の所管だというふうに理解をしていますけれども、まだまだそういう部分では、日本の社会システムの中で、NPOだとか財団に対する理解、あるいはその運営のあり方についての認識が、不足しているというとせっかく努力している皆さんに大変怒られますけれども、まだまだ深まっていないという実態だと思うんです。したがって、今後ともそういう視点に立ちながら、とりわけ男女共同参画社会の実現に向けての事業に当たっては、そういう視点に立ちながら、なおかつ新しく、なおかついろいろな意味で、家庭内暴力だとか女性の就労という難しい局面があろうかと思いますが、ぜひ、参事を先頭に頑張っていただきたい、このことを申し上げて、終わります。約束どおりで……。

○河西委員 それでは、引き続きまして、ご質問させていただきます。
 今、野島委員が、総論的な、基本的な質問をされました。私は、ちょっと具体的になるかもしれませんが、何点か質問させていただきます。
 まず、去る十一月二十五日、財団の理事会及び評議員会が開かれて、正式に解散の議決を行ったというご報告でございます。その際、解散の理由書、これが提出をされて、その理由書が議決をされたということだと思います。改めて、その解散の理由は何でしょうか。

○金子参事 東京女性財団の解散の議決において決定されました解散理由書によりますと、東京都の財団廃止の方針やこれまでの経過を踏まえ検討した結果、財団事業が東京ウィメンズプラザに引き継がれ、都としての今日の重要課題に対応するなど充実されていることから、今後とも直営による取り組みのもとで東京都の男女平等参画施策がさらに発展していくことを確信し、本法人を解散するものであるとされております。

○河西委員 理由書にはそのようにあったと思います。それを皆さんがご承認されたということだと思いますが、そもそも、きょう配られました経営状況説明書一ページにありますように、法人は平成四年に設立されて、十年間の活動をもっていよいよ正式に解散ということになったわけです。この財団が持っていました目的に沿った事業内容は、ここに列記されているように八点にわたっております。したがって、ウィメンズプラザの管理運営だけが財団の仕事ではなかったと、東京都における男女平等施策の推進のために、東京都と連携しながら、財団が積極的に自主的に民間の有利性を発揮して男女平等社会の実現に大きく貢献をしようということで設立された、そのもとで行われたこの十年間の活動だったというふうに思います。
 この十年間の財団の事業について、東京都はどのように総括をされているのか。評価すべきところ、あるいはそうでない部分もあるかと思いますけれども、十年間の総括についてお尋ねしておきます。

○金子参事 東京女性財団は、民間の活力や人材を導入して自由な事業展開を図り、都民、女性団体などと連携して男女平等の社会的風土づくりの事業を行うことを目的として設立されたものでございます。この目的のもとに、研究、研修、情報提供、相談等の事業を実施し、男女平等の社会的風土づくりに一定の成果を上げたものと考えております。
 しかし、この間、法制度の整備や区市における女性センターの設置など、男女平等に向けての基盤整備が進展し、こうした男女平等参画の新たな段階に対応いたしまして、都としてより個別具体的な課題に取り組んでいく必要が生じたことから、財団事業を直営化し、行政として一体的な事業運営を図ることとしたものでございます。

○河西委員 財団の解散、廃止方針を出されたのが平成十二年の十一月。十三年の四月一日に廃止され、それ以降、今日まで一年五カ月ですか、即廃止が決まらないで引き延ばされて、実質的には補助金も出ない、理事会も新たな事業展開ということで開催されることもなく、一年五カ月たって正式解散をされた。
 これにつきましても、きょう配布されました一枚のこのペーパーの、参考、これまでの経緯というところで書いてございますけれども、平成十三年の五月から--四月一日に廃止になったわけですけれども、なおかつその後、理事会は、東京女性財団のあり方を考える会をつくり、そしてそのもとに作業部会を設置して検討を続けてきた経過がございます。これも残念ながら、新たに独自で財団を継続するという存続の結論に至らず、今日を迎えているというふうに思いますけれども、ここのところが私は一つのポイントだというふうに思っています。財団の存続、廃止をめぐる関係者のたび重なる会合、あるいは直接関係者以外の広範な都民を巻き込んでの、この存続、廃止をめぐる議論の過程は、財団が求めていた、目標としていた男女平等の社会的風土づくり、一定の役割を果たした、次の段階だという認識はありながらも、財団のまだ残された役割があるのではないか、こういう思いの結果だったというふうに私は思います。
 したがって、今の総括の中身は、淡々とご答弁いただきました。いろいろやりとりをこの間もしてきた経過がございますけれども、財団をつくろうといってつくった皆さん、そして設立後、理事になった方、評議員になった方、そしてそのもとで活動が展開されたこの十年、関係者の皆さんの協力なり、やってこられたことに対して、きちんと評価すべきことは評価し、かつ今後の東京都としての男女平等施策の一層の推進--この廃止の理由書にもありますように、東京都が今後、男女平等施策がさらに発展していくことを確信しと理事会がまとめた、この解散のポイントだと思います。確信をし解散をするという、その確信に十分こたえられるような施策の展開をお願いしたいと思います。
 また、財団としての一応締めくくりですけれども、東京都の担当セクションとして、やはりこの十年間の総括を、かかわった皆さんと共有するというご努力も、今後ぜひちゃんとつくってやっていただきたいということを申し上げておきます。
 具体的な質問ですが、残余財産の処分の問題です。
 二十五日に理事会が開催されて、即新聞報道もございまして、ここに書いてあります二億九千万余の残余財産を東京都に寄附するということになっています。先ほどもありましたけれども、この財団の基本財産、出捐金が三億でした。そのほか寄附も一件あったということを含めて、三億百万円というのが、今まで直接手をつけずに、基金として置かれていたものだと思います。今回、二億九千八百万円ですか、ということで東京都に寄附され、類似目的の公益法人に百万円という、この残余財産の処分、三億円との関係で、もう少し中身をご報告、ご説明いただけますか。

○金子参事 東京女性財団の平成十四年三月末現在の正味財産の額は、基本財産三億百万余円を含めまして三億二百万余円となっております。詳しくは、お手元の経営状況説明書をごらんいただきたいと存じます。これに、平成十四年度におきます刊行物の販売等による収入を加え、その上で、理事会等の開催経費や、今後必要となる解散及び清算に伴う事務処理に要する経費を控除した結果、清算終了時の残余財産の額はおおむね二億九千九百万円と見込まれているものでございます。

○河西委員 きょう配布されました、これは十四年度、今年度の仮決算ということになるかと思うんですが……(金子参事「十三年度決算です」と呼ぶ)十三年度決算。十四年度は予算書ですね。ことしの十二月三十一日をもって解散をするわけですから、あと一カ月残っているわけです。十三年度の決算を見ましても、ちょっとわからないと思っていますのが、女性財団が行ってきた出版活動で、毎年事業報告の中で、販売された書籍の冊数等ご報告をいただいているわけです。十三年度は、ここにありますとおりに、刊行物が二千三百五十五冊、ビデオが二百六十四巻、映画が四巻ですか、ということで決算に出てきております。これはお聞きしたところ、資産の部にも財産目録にも全然出てこない。この今ある、在庫になっている書籍、発行物の取り扱いについてなんです。これは在庫数どのくらい今あるのか、この出版物、刊行物は今後どうなるのか、その扱いなどについてご説明いただきたいと思います。

○金子参事 東京女性財団におきましては、研修、普及事業の一環といたしまして、刊行物の作成、販売を行ってまいりました。このたびの解散議決に伴う残余財産の処分におきましては、財団が所有します物品については東京都に寄附をするということとされておりまして、財団の出版物につきましても、この物品の中に入れて都に寄附されるということになる予定でございます。
 出版物の在庫数は、九月末現在で約一万冊と聞いております。
 なお、財団の解散日となる十二月末までは、これまでと同様に財団において販売の努力が続けられることとなります。

○河西委員 財団の理事会、評議員会で、解散に伴って質疑がされたというふうに伝え聞いておりますが、その中で直接出たのかどうかちょっと不確かですけれども、これは資産ではないかというとらえ方をしていらっしゃる方がいまして、私も、物品の場合は計上しないでいいんだと、一たん買って、でも減価償却も何もないわけですから、今、その価値がどのぐらいあるかということだと思うんですね。一万冊というのは、発行年月日が古いものは価値が下がっているでしょうし、定価どおりに販売できないかもしれない。あるいは、新しいものはまだ定価どおりに売れるかもしれない。あるいは、古くてもやっぱり財団ならでは、東京都ならではの書籍、出版物であれば、定価を崩さずに売れるかもしれない。さまざま推測されるわけですけれども、この一万冊を資産に計上しないということは、物品扱いだという会計上の処理の問題だと思いますが、納税者であります私たち都民からすると、新刊本が一万冊残っていて、これをどうするのかなと。一カ月あるから、一生懸命売りますといっても、特段販売のルートが確立されているわけでもないし、販売計画をお持ちであるわけでもないように聞いていますので、この一万冊をやっぱり有効に活用するということは、今後の一カ月間の財団の仕事でもあり、その後の清算人の仕事でもあろうかと思いますが、これについてはぜひ工夫をして、取り扱いについては対応していただきたいというふうに思っています。
 女性センター、学校とか公共施設等々でも、希望すればお分けできるような、そんなことも必要じゃないかという声も聞いておりますし、そこら辺は今後の課題として、ぜひ東京都としても財団に、あるいは清算事務の事業の中でアイデアを提供されるようにお願いをしておきたいと思います。
 ついでに--ついでにといってはいけませんが、この出版刊行事業、前回の委員会でも私、申し上げました。ウィメンズプラザで講座を開いたりシンポジウムを開いたりという、そういう具体的な事業のほかに、財団が持っていた大きな役割として、調査研究や出版活動がある。センター・オブ・センターズの、それぞれのセンターではなかなかできない東京都全体の、あるいは全国的な実態調査ですとか情報の収集、それに基づく調査研究、出版事業、これは女性財団の大きな活動の柱の一つだと私は認識していますが、これを直営化のときに引き継がないということに決めて直営化をしてきた経過がございます。東京都としてぜひ積極的に、この調査研究、出版活動、続けていただきたいということを重ねてお尋ねいたしますが、現時点ではどのようにお考えでしょうか。

○金子参事 調査研究につきましては、都としても、昨年度、家庭等における暴力調査を実施いたしました。このように、行政として直接実施する必要性の高い実態調査などについては、その時々の重要課題に対応して実施してまいりたいと考えております。
 一方、民間の自主的な調査研究活動につきましては、都における男女平等参画の推進に寄与すると認められるものに対しまして、東京ウィメンズプラザで実施している民間活動助成事業におきまして引き続き支援してまいりたいと考えております。
 また、刊行物の作成につきましても、必要に応じてパンフレット、ビデオ等を発行いたしまして、普及啓発に努めているところでございます。

○河西委員 次に移りますけれども、直営化によって財政的には約七千万円の経常経費の削減効果があるという、これも新聞報道でされましたし、議会におきましてもこれまでご答弁があったかと思います。この七千万円の内容についてお尋ねしておきたいと思います。

○金子参事 直営化によります経費節減の効果でございますが、平成十三年度予算の歳出ベースで約七千二百万円と算定されております。その内訳は、理事会、評議員会の開催経費及び役員費、消費税等の租税効果、管理運営部門の見直しによる人件費の削減などでございます。

○河西委員 男女平等施策あるいは財団の総予算額からいきますと、七千万の削減というのは、微々たる財政効果、削減効果かなという印象も一方では持つわけですね。そのために廃止をしたとは思えないということにもなるかもしれませんけれども、いずれにしましてもこの七千万の経費が削減されている。財団にも、財団の職員は東京都の職員が張りついていたわけですから、そういう意味では、もともと財団の民間としてのパワーの発揮というのが、一定、スタート時点から制約されていたというか、制限されていたということにもなるかもしれません。
 その是非は、もう廃止を決定されましたので、今どうこうということは申し上げませんけれども、経費削減のために廃止したというのは、この金額では当たらないのかなという気もするということだけ申し上げておきます。
 最後になりますけれども、先ほど野島委員もいろいろご主張されましたし、東京都の平等施策についてのご認識、披瀝されました。私は、この十年は、財団を一つのポールにして結集された、東京都内の男女平等を推進しようという女性たちのパワーで、東京都の男女平等施策は底上げされたという認識を持っています。
 社会的風土づくりは目的達成したというけれども、これはまだまだいつ終わるということでなくて、新たに出てくる課題について絶えず、社会的風土、私は余りこういう言葉を使いませんけれども、男女平等についての認識度ということでしょうか、絶えずやらなければいけない問題ですし、要は、東京都が財団を廃止して直営にして、さらに積極的に平等施策を推進できるようになったということは、やっぱり財団のこの十年間の活動があったんだという、そういう気持ちを行政として持つべきだというふうに私は思っています。残念ながら、そういう民間と東京都の信頼関係の上に立った連携、協力というものが果たして今後できるのかどうか、若干不安を持っております。女性たちの燃える思いが、残念ながら、この廃止方針が出た後ずっと冷えてきているなという実感を率直に持っておりますし、東京都と民間の諸団体との関係が非常に貧しいものにならなければいいなというふうに思っています。
 そんな現時点での思いを持って、最後に局長にぜひお尋ねしておきたいと思うんです。
 この財団の解散に当たって、これまで財団にかかわってきた多くの方々に対するご認識、ご感想、同時に、今後、まさにこの解散理由書にありました、東京都直営によってさらに一層施策が推進していくだろうと確信するという、この確信に十分こたえられるような取り組みをぜひお願いしたいと思います。
 局長のご決意、ご見解を最後にお伺いいたしたいと思います。

○三宅生活文化局長 副委員長のご発言のとおり、財団の設立以来、今日まで、多くの理事、監事、評議員の方々を初め、財団の設立趣旨や事業目的に賛同された多くの方々のご協力をいただきまして、財団は運営されてまいりました。これらの方々のご協力に率直にお礼を申し上げたいと思っております。
 また、現在では東京ウィメンズプラザにおきまして、これまでの財団の事業を引き継いで実施しておりますし、今日の重要課題に的確に対応するとともに、区市町村や企業あるいは民間団体との連携のもとに男女平等参画施策を推進していくということで、なお一層取り組んでまいりたいと思っております。

○曽根委員 女性財団の問題については、昨年十二月に、このあり方を考える会及びその作業部会がつくった寄附行為の改正案が評議員会で否決をされた、その後に、三月十五日の本委員会で私も質問いたしました。その際、私は、自分たちで行く末を考えなさいという知事の答弁、廃止方針を一たんおいてそういう答弁が出たということで、それが切り開かれる可能性があるのかということでお聞きしながら、先ほどもお話がありましたが、要するに、女性財団を担ってきた女性団体のエネルギーや意欲を生かす方向で解決してほしい、それには女性財団を残すことが何よりも必要だというお話をいたしました。残念ながら、今回の結論はそれに全く反するものだったこと、そして、今後のあり方についても幾つか大きな問題を残しているということを指摘せざるを得ません。
 幾つか問題提起をしておきたいと思いますが、まず、前回私が、女性財団、自分たちでいわば行く末を考えるだけの条件があるのかということをお聞きしたときに、三つの答えがありました。
 一つは、財団に対する財源措置。これは、財団の仕組み上、東京都が設立した財団で、ほかからの寄附などで財源を賄うという寄附行為の改正案については、東京都からの収入以外は不安定な収入というふうにみなされて、都がお金を出さない以上は、財団としての財政的な糧道は絶たれている。
 二つ目に、公益法人の事業というのは寄附行為上に明確に規定をされており、ウィメンズプラザの運営を含めてこれをすべて行わなければならない。しかし、既にウィメンズプラザは東京都が直営で引き揚げている。したがって、寄附行為に載っている事業を女性財団はできない状態である。こういう事業内容における手続の問題。
 そして何よりも、寄附行為を改正するということについては、いわば財団の最大のオーナーである東京都の了解が必要であると。手続上の問題。
 三つの点から、女性財団は、このあり方を考える会及び作業部会の方々がどんなにいい案を出しても、糧道も絶たれ、手続上も、できない、存続はできないという、事実上そういう状態にあったということがわかりました。
 今後、東京都がさまざまな公益法人を設立したり、または協力関係を結ぶことがあると思いますが、自分たちで運命を考えなさいといっておきながら、実はもう詰め腹を切るしかない状態になっていたということについて、こういう関係を今後も続けていくとすれば、東京都と都民のさまざまな団体との協力関係はできないということを指摘せざるを得ません。二度とこういう事態がないようにしていただきたいと思います。
 今後の女性施策について、二つだけお聞きしておきます。
 一つは、昨年の三月に女性財団廃止が浮上したときに、これは直営でもできるし、直営だからこそ充実ができる、あらゆる面で東京都は女性施策を前進させるんだ、そのために直営にするんだという話がありました。しかし、どういうわけか、昨年からことし、そしてまたことしから来年にかけて、女性施策全体を見れば、予算もふえていないんじゃないかと思うんです。その点で、本当の意味での充実を図るならば、思い切った予算の拡充を図ってしかるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○金子参事 男女平等参画施策に係る平成十四年度の予算額は、約十億二千六百万円でございまして、平成十三年度の予算額約十億三千七百万円と比較いたしますと、約一千百万円、一%でございますが、減となっております。厳しい財政状況の中で、ウィメンズプラザにおける維持管理経費等について経費節減に努めながらも、配偶者暴力相談支援センターの開設に係る経費を新たに計上するなど、今日の重要課題に積極的に対応した予算であると考えております。
 また、ウィメンズプラザの講座、研修事業でも、限られた財源の中で、雇用の場における男女平等参画を進めるため、企業担当者向けの講座の充実を図るとともに、DV相談に対応する福祉の相談員等を対象にした研修を実施するなど、内容をさらに工夫して充実を図っているところでございます。

○曽根委員 今のお話ですが、昨年からことしの予算編成、また来年もそうですが、東京都は重点事業、重要施策という考え方で、すべての事業を一律にシーリングをかけるのではなく、重要と認めるものは、局ごとにシーリングをかけない部分をつくっていいよという方針もとったわけなので、私は当然、この男女平等参画の施策、新しくスタートするDVの相談センターも含めて、男女平等の施策全体を重点に位置づけて、シーリングをかけさせないというぐらいの意気込みが局の側にあっていいと思いますし、来年度についてはぜひそういう方向で再検討していただきたいと思います。
 もう一つ、この削られた部分の中に、先ほどもお話のあった女性財団の自主研究に対する支援の事業がありました。確かに理念的なことも含めて幅広くやられてきたものがあって、その中から東京都の施策に今生きているわけですけれども、まだまだ新しい課題が山のようにあると思うんですね、女性分野に関しては。したがって、ぜひ今後は、財政状況も見ながら、自主研究事業に対する支援もしくは東京都自身がこれを直接行うということを展開していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○金子参事 女性財団が行ってきましたテーマ研究につきましては、女性問題研究の基本的なあり方の報告書に基づきまして、計画的に実施し、平成十二年度をもって終了したものでございます。
 東京都としては、これまで、男女平等参画施策における重要課題など、個別具体的な課題の解決に必要とされる調査研究に取り組んでまいりました。具体的には、平成十二年度に、雇用の分野における男女平等参画状況調査、平成十三年度に、先ほど申し上げましたが、家庭等における暴力の調査研究を行うなど、雇用の場における男女平等参画の促進や、DV防止法の施行に伴う被害者支援のための施策に資する調査を行ってきているところでございます。
 このように、調査研究の成果が行政施策に反映させられるような、行政が本来行うべき調査研究について、今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

○曽根委員 最後に、一言意見を申し上げますが、やっぱりDVの問題、また国の方でいえばストーカー問題など、最も深刻な女性分野での社会問題について窓口を開くのは当然です。しかし、行政の側では、とにかく深刻な事態に対応しなければならないというだけで動いていたのでは、女性問題をめぐる幅広い二十一世紀の課題について取り組むことはできないと思うんです。例えば、人生の中で女性がなぜ結婚や出産を控えるようになってきたのか。これはもう私たち日本の社会にとって非常に重大な問題であり、その原因を解明し、解決に当たるということも含めて、雇用や労働、家庭、教育、人生のあらゆる場面での女性の選択、人生の選択が日本の社会の未来を決めていくという面が大きいと私は思っています。その点でも、幅広いテーマの研究は今こそ必要ということを指摘して、終わります。

○執印委員 それでは、重なる質問は省いた上で、質問させていただきます。
 今回の女性財団の廃止なんですけれども、私が議会に入ったときにはほぼ廃止の方向が出ていたということで、どうなるんだろうという思いで見ていたわけですけれども、日本は、約百二十年前に、女性は無能力だということですとか、新聞を発行してはいけないということを法的に決めてきたんですね。それが戦後まで続いたわけですけれども、そういったことに匹敵するぐらいの暴挙というふうにいうことができるかなと私は思っております。
 今、いろんな問題は解決されているんだというふうに、よく男性の皆さんはおっしゃるんですけれども、本当にやっとドメスチックバイオレンスについての緒についたばかり、これからどうするか、そういう状況だというふうに思うんですね。その辺の認識はきちんと持っていただきたいなというふうに思います。
 それで、基本財産の処分については、先ほど来ご質疑がありましたので、その点は結構ですけれども、今、男女平等推進基金というものがあると思いますが、この状況と、基金がどのように活用されているのか、伺います。

○金子参事 東京都男女平等推進基金は、基金条例第一条に定めるとおり、男女平等社会の実現に資する施策を推進するために、平成三年十二月に百億円を積み立て、設置したものでございます。果実活用型基金として、その運用益金はこれまで、都の男女平等参画施策並びに東京女性財団への補助及び委託料の財源として活用されてまいりました。
 平成十四年度におきましては、東京ウィメンズプラザの普及啓発事業、配偶者暴力相談支援センター事業等の経費に充当されております。
 平成十四年九月末の基金現在高は、百二億一千六百万円余でございます。
 以上でございます。

○執印委員 先ほど来、女性財団の解散に伴って東京都に寄附される残余財産についてのやりとりがあったわけですけれども、私どもは、ぜひこれを男女平等推進基金に積み立てて、今後の男女平等参画施策の推進のために活用するべきである、基金を積み増ししなさいということを考えているわけですが、所見を伺います。

○金子参事 都に寄附されます残余財産の扱いにつきましては、今後、局として検討しまして、関係部局と協議をしてまいりたいと考えております。

○執印委員 ぜひこれは、本当に男女平等の施策を進める気があるんだったら、関係部局、財務局だと思いますけれども、きちんと話し合いをして、負けることなく頑張っていただきたいというふうに思います。
 それで、これからのことについて、研究事業などのやりとりもありましたので、この質問はあえてしませんけれども、これから非常に東京都の姿勢が問われていくということをお伝えしておきたいと思います。
 それから、国連が、国連事務総長が、「開発への課題」ということで一九九五年に出したものがございます。これは国際連合広報センターというところが出していますけれども、その中でも、開発について、今後は女性の役割が中心的であるという理解が深まってきたとか、地球上の人口の半数を占める女性の本当の能力を抑圧する政策や制度は改革されなければならないというような指摘もされておりますので、ぜひ、こういった世界の流れというようなものもきちんと手に入れていただいて、それをもとに東京都としてしっかりと政策を進めていただくことをお願いして、質問を終わります。

○渡辺委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十五分散会

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