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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第一号

平成十三年二月十五日(木曜日)
午後一時七分開議
 出席委員 十三名
委員長村松みえ子君
副委員長羽曽部 力君
副委員長大河原雅子君
理事服部ゆくお君
理事くぼた 光君
理事石川 芳昭君
織田 拓郎君
田代ひろし君
田中 智子君
田中  良君
井口 秀男君
桜井  武君
小林 正則君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鎌形 満征君
総務部長加島 俊雄君
学務部長若林 尚夫君
施設部長神山 隆吉君
人事部長小海 博指君
福利厚生部長小島 郁夫君
指導部長斎藤 尚也君
生涯学習部長嶋津 隆文君
体育部長桜井 武男君
同和教育担当部長幡本  裕君
人事企画担当部長臼井  勇君
都立高校改革推進担当部長山際 成一君
局務担当部長千葉 和廣君
参事佐藤  広君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
  第一回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十三年度東京都一般会計予算中、教育庁所管分
  ・平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、教育庁所管分
  ・学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
  ・義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
  ・東京都立高等学校の寄宿舎使用料徴収条例の一部を改正する条例
  ・都立世田谷地区単位制高等学校(十二)建設工事請負契約
  報告事項(説明)
  ・東京都大学改革基本方針について
  請願陳情の審査
  (1) 一二第五四号 義務教育費国庫負担法の改正反対の意見書提出に関する請願
  (2) 一二第四九号 学校事務職員等の定数改善と給与費等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情
  (3) 一二第五五号 都立高校の統廃合改編計画の見直しに関する請願
  (4) 一二第五九号 都立高校改革推進計画の都民参画による見直しと教育諸条件改善等に関する請願
  (5) 一二第七一号 都立小石川工業高校に係る統廃合改編計画の見直し等に関する請願
  (6) 一二第五六号 病弱養護学校高等部の設置に関する請願
  (7) 一二第七四号 平成十三年度の市民活動サービスコーナー予算の拡充に関する請願
  (8) 一二第四三号 平成十三年度東京都公立高等学校定通教育振興に関する陳情
  (9) 一二第五七号 教科書採択の適正化に関する陳情
  (10) 一二第五八号 区立中学校の歴史教科書の採択方法に対する都の指導強化に関する陳情

○村松委員長 ただいまより文教委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 当委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上ございましたので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○村松委員長 今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第一回定例会に提出を予定されております案件について説明の聴取、報告事項の聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は付託後に行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより教育庁関係に入ります。
 先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、横山教育長から紹介があります。

○横山教育長 去る二月一日付で幹部職員の異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 局務担当部長の千葉和廣でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○村松委員長 紹介は終わりました。

○村松委員長 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、説明を聴取いたします。
 理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十三年第一回都議会定例会に提案を予定いたしております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 第一回都議会定例会に提案を予定し、ご審議いただきます教育庁関係の案件は、平成十三年度教育庁所管予算案一件、平成十二年度教育庁所管補正予算案一件、条例案九件、契約案一件の、合わせて十二件でございます。
 初めに、平成十三年度教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 今日、我が国を取り巻きます社会環境は、経済、社会のグローバル化や情報技術革命、少子高齢化などにより急速に変化しております。時代の変化に主体的に対応し、日本の未来を担う人材を育成する教育がますます重要となっております。
 都教育委員会は、児童生徒の健全育成を初め、学校教育指導の充実、教員の資質、能力の向上、都立高校の改革、生涯学習社会の実現など、直面する緊急かつ重要な課題を解決すべく、積極的に教育改革を推進し、東京の教育に対する都民の期待にこたえてまいりたいと考えております。
 以下、平成十三年度教育庁所管予算案の概要についてご説明申し上げます。
 教育庁所管歳出予算額は八千八億六千三百万円で、前年度に比べますと二十八億七千七百万円、率にしまして〇・四%の増となっております。
 都教育委員会といたしましては、都財政の深刻な状況を踏まえた全庁的な予算編成方針に基づき、事務事業全般にわたり見直しを行い、徹底した経費の削減を行う一方、教育施策の充実を図り、教育改革を推進するため、重点的な予算の配分に努めたところでございます。
 また、東京都一般会計歳出予算に占める教育費の割合は、一二・九%となっております。
 次に、教育庁所管歳入予算額は、二千四百五十一億円余でございます。前年度に比べ十六億三千百万円余、〇・七%の減となっております。
 次に、歳出予算案のうち、主要な事業についてご説明いたします。
 初めに、学校教職員定数についてでございます。
 国におきましては、平成十三年度から十七年度までの五カ年計画で、義務教育諸学校につきましては第七次、高等学校は第六次の新たな教職員定数改善計画を策定いたしました。
 東京都といたしましても、国の改善計画に対応しまして、来年度から新たに、小中学校における主要教科の授業について少人数指導を実施することとするなど、平成十三年度は、初年度として合計四百三十五人の教職員定数の改善を行いました。
 第二は、児童生徒の健全育成に関する事業でございます。
 都教育委員会は、すべての子どもたちが、知性、感性、道徳心や体力をはぐくみ、人間性豊かに成長することができるよう、諸施策を推進してまいります。
 いじめ、不登校等の解決を目指しまして、引き続き、学校、家庭、地域社会、関係機関との連携協力を図るとともに、スクールカウンセラーの配置につきましては、国の補助制度を踏まえ、中学校での全校配置に向けて、平成十三年度から計画的に拡大を図ってまいります。
 また、アドバイザリースタッフにつきましては、これまでと同様の規模で派遣を行うほか、三宅島被災児童生徒に対する心のケアを実施してまいります。
 東京都の重点課題でございます心の東京革命につきましては、都教育委員会で策定いたしました教育推進プランに基づき、トライ&チャレンジふれあい月間の実施や道徳授業地区公開講座などのほか、来年度から新たに、世界の中の日本人としてのアイデンティティー教育やアドベンチャースクールなどの事業を実施してまいります。
 さらに、本年四月に教育相談センターを設置しまして、夜間電話相談を拡充するなど、子どもたちの心のケア、学校の教育活動や家庭の子育て等への支援を充実してまいります。
 第三は、高等学校教育の振興に関する事業でございます。
 高等学校生徒の就学計画につきましては、従来から、公私の協力により総合的な対策を講じておりまして、平成十三年度の計画進学率を、昨年度と同様九六%といたしました。
 都立高校の改革につきましては、都立高校改革第二次実施計画に基づく諸事業を実施し、着実に都立高校の改革を進めてまいります。
 平成十三年度は、新しいタイプの高校としまして、大学等への進学に対応し、専攻科もあわせ持つ科学技術高校と、都内で二番目のチャレンジスクールである世田谷泉高校を開校いたします。
 このほか、新たに学習指導用インターネットの全校導入、学校運営連絡協議会の全校実施、あるいはインターンシップ推進校の拡大、高大連携推進校を新たに設置することなど、特色ある学校づくり、開かれた学校づくりを進めてまいります。
 また、都立高校の施設整備につきましては、都立高校改革推進計画に基づく施設整備のほか、老朽校舎の改築や大規模改修、震災対策としての校舎の耐震補強などを計画的に進めてまいります。
 さらに、昨年新たに知事の補助執行事務となりました大学の改革に関しましては、改革大綱を策定し、具体的に改革を推進してまいります。
 第四は、心身障害教育の振興に関する事業でございます。
 心身に障害のある児童生徒の教育につきましては、それぞれの障害の程度や発達の状態に応じた適切な教育を行い、能力を最大限に伸ばし、可能な限り社会参加ができるようにしていくことが重要でございます。平成十三年度におきましても、こうした観点に立って、心身障害教育の充実を図ってまいります。
 まず、国の定数改善計画を踏まえまして、心障児童生徒の自立活動指導や教育相談等を充実するため、教員定数を確保するなど、重度重複化に適切に対応してまいります。
 また、開かれた学校づくりの一環としまして、学校運営連絡協議会を全校で実施するほか、老朽校舎の改築や校舎の増築など、盲・聾・養護学校施設の整備充実を進めてまいります。
 第五は、学校教育指導の充実に関する事業でございます。
 まず、来年度より新たに実施いたします少人数指導など、個に応じたきめ細かな指導により基礎学力の向上を図るとともに、児童生徒一人一人の個性のさらなる伸長を図ってまいります。
 このためには、子どもたちに直接指導に当たります教員の資質の向上、能力の開発を図ることが必要不可欠でございます。本年四月に設置します教職員研修センターにおきましては、これまでの研修を、ライフステージに応じた研修体系に再構築しまして、指導力不足教員に対するステップアップ研修や現職研修Ⅲ部などを新たに実施いたします。
 また、今年度導入しました人事考課制度も活用しまして、教員の資質、能力の一層の向上を図ってまいります。
 次に、学級編制における現学級維持でございます。
 小学校においては二年及び六年、中学校については三年にそれぞれ進級する際、児童生徒がより安定した学校生活を送ることができるよう、現在の学級数を維持する必要がある場合には、学級編制基準を弾力的に運用し、対応してまいります。
 第六は、生涯学習、体育・スポーツ及び芸術文化の振興に関する事業でございます。
 今日、都民一人一人が、生涯を通じてみずから学び、文化やスポーツに親しみ、社会参加ができる機会の充実を図ることが必要となっております。
 平成十三年度も、都立学校公開講座を実施しますとともに、特別教室、図書室などの学習・文化施設の開放を行い、さまざまな学習活動の機会の提供を進めてまいります。
 また、青年の家にかわる新たな社会教育施設としまして、仮称ではございますが、ユース・プラザの建設については、PFIの事業手法を導入する方針でございまして、区部においては平成十五年度、多摩地域については平成十七年度の開館に向けて、民間の活力を積極的に導入して建設を進めてまいります。
 次に、体育・スポーツに関する事業につきましては、引き続き都立学校体育施設の開放を推進するほか、都民のだれもがスポーツに親しむことができるよう、区市町村が行う地域スポーツクラブづくりを支援するなど、区市町村、学校及びスポーツ団体と密接に連携して、その充実に努めてまいります。
 以上、平成十三年度教育庁所管予算案における主要な事業について申し上げました。
 都教育委員会といたしましては、これらの事業を着実に推進し、都民の東京の教育への期待にこたえてまいる所存でございます。ご理解とご協力をお願い申し上げます。
 次に、平成十二年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
 このたびの補正予算の目的は、情報通信技術、いわゆるIT講習会の実施にかかわるものでございまして、国のIT講習推進特別交付金に基づきまして、都民を対象に、都の施設において実施するものでございます。そのうち、教育庁所管分についてご審議いただくものでございます。
 次に、条例案九件について申し上げます。
 まず第一は、学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 少人数指導を実施することや、児童生徒数の増減等に伴いまして、各学校種別ごとの学校職員の定数を改めるものでございます。
 第二は、学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 再任用制度の導入に伴いまして、再任用短時間勤務職員の一週間の正規の勤務時間等について規定するものでございます。
 また、学校職員の休憩時間について、一斉に付与しないことができるよう、明確に規定するものでございます。
 第三は、学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 再任用職員に係ります給与について新たに規定することや、東京都教職員研修センター設置条例の施行に伴い、規定を整備することなどでございます。
 第四の都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例及び第五の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例につきましては、ともに、再任用制度の導入に伴い規定を整備いたすものでございます。
 第六の学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例及び第七の東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございますが、学校職員及び東京都教育委員会職員の特殊勤務手当につきましては、社会経済状況の変化等により必要性の薄れた手当を廃止し、または支給範囲を縮小しますとともに、勤務実績に応じた支給とするため、月額支給の手当の日額化を行うものなどでございます。
 第八の東京都立学校設置条例の一部を改正する条例及び第九の東京都立高等学校の寄宿舎使用料徴収条例の一部を改正する条例は、都立高校改革推進計画に基づき新しいタイプの高校とするため、平成十一年度から生徒募集を停止した都立化学工業高等学校及び都立秋川高等学校につきまして、十二年度末をもって生徒がいなくなりますことから、廃止する必要がございますので、規定を整備するものでございます。
 最後に、契約案でございます。
 都立千歳高等学校と都立明正高等学校を発展的に統合し、普通科単位制高校として平成十五年四月に開校するため、現在の都立千歳高等学校の敷地において、校舎棟などの建設工事請負契約を行うものでございます。
 以上が、平成十三年第一回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○加島総務部長 教育庁関係の提出予定案件につきまして、お手元に配布してございます資料によりご説明申し上げます。
 最初に、平成十三年度教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 平成十三年度教育庁所管予算説明書をごらん願います。
 まず、目次をお開きいただきたいと存じます。教育庁所管予算につきましては、歳出予算について、教育委員会及び事務局の運営以下十一の項目に分けてお示しするとともに、債務負担行為のⅠ及びⅢをお示ししてございます。
 それでは、二ページをごらん願います。教育庁所管予算の総括表でございます。
 歳出予算の総額は、ただいま教育長から申し上げましたが、八千八億六千三百万円でございまして、これは、前年度に比べて二十八億七千七百万円、率にして〇・四%の増でございます。
 歳入予算額は、歳入の計の欄にありますように、二千四百五十一億円余でございまして、前年度に比べて十六億三千百万円余の減でございます。
 次に、歳出予算につきまして、主要な事業を中心にご説明させていただきます。
 三ページをごらん願います。まず、教育委員会及び事務局の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、二百九十四億九百万円でございます。
 経費の内容でございますが、五ページをごらん願います。
 概要欄の(4)に大学等改革の経費を計上してございます。都立の大学改革の基本となる大綱を策定するためのものでございます。
 九ページをごらん願います。九ページは、小中学校の運営に要する経費でございまして、歳出計は、三行目にございますように、四千六百十一億九千百万円でございます。
 一〇ページをごらん願います。小学校の運営でございます。
 右側概要欄に小学校の規模をお示ししてございますが、学校数は、本校、分校合わせまして千三百七十五校、児童数は五十二万七千七百九十五人、教職員数につきましては、定数と定数外に分けてお示ししてございますが、教職員定数は二万八千八百三十人でございます。これは、前年度に比べて二百四十七人の増でございまして、国の第七次定数改善計画に対応した、少人数による授業の実施などに必要な増員と、学級編制における現学級維持に伴う増員が主なものでございます。
 なお、第七次定数改善計画に伴います増員は、小学校と中学校の教員を合わせまして三百九十一人を計上しております。
 一二ページをごらん願います。一二ページは、中学校の運営でございます。
 規模でございますが、学校数は、本校、分校合わせまして六百五十八校で、うち一校には通信教育を併設してございます。生徒数は、本校、分校及び通信教育を合わせまして二十三万三千八百七十七人、教職員定数は一万五千九十人でございます。
 一五ページをごらん願います。一五ページは、高等学校の運営に要する経費でございまして、歳出計は、千五百五十二億七千三百万円でございます。
 規模につきましては、全日制は、本校、分校合わせまして二百三校、定時制は合計で百一校、通信制は二校で、併置校でございます。また、高等学校の卒業者等を対象とした専攻科を、本年四月に開校する科学技術高等学校に設置いたします。生徒定員は、全日制十四万四千五十五人、定時制二万千百八十人、通信制二千四十人、専攻科四十人でございます。また、教職員定数は、次の一六ページに記載してございますが、一万三千四百三十七人でございます。
 経費の内容について、一七ページをごらん願います。
 概要欄の1、職員費は、高等学校の教職員の人件費などを計上しておりますが、この中には、第六次定数改善計画に対応した増員、新しいタイプの高等学校である科学技術高等学校及び世田谷泉高等学校開校による増員の経費が含まれております。
 一八ページをごらん願います。(4)の都立高等学校の改革の推進でございますが、全校で実施する学校運営連絡協議会の運営及びインターネットの学習指導への活用、また、都立高校の学区制の見直しに要する経費などでございます。
 一九ページをごらん願います。(11)に三宅島火山活動等による災害対策の経費を計上しておりますが、これは、児童生徒の避難所となっております秋川高等学校、本年三月で閉校となりますが、そこの寮の運営費などでございます。
 二一ページをごらん願います。二一ページは、工業高等専門学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、三十一億九千万円でございます。
 規模でございますが、学校数は、工業高等専門学校、航空工業高等専門学校の二校で、学生定員はそれぞれ千人、教職員定数は合わせて二百二十人でございます。
 二三ページをごらん願います。二三ページは、盲・聾・養護学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、五百六十八億八千四百万円でございます。
 まず、盲・聾学校でございますが、規模について、概要欄にお示ししてございますように、学校数が十三校、幼児、児童、生徒数は九百十七人、教職員定数は、次の二四ページに参りまして、合計で七百三十二人でございます。
 次に、二五ページをごらん願います。養護学校でございます。規模は、都立養護学校が四十三校二分校、児童生徒数は六千三百四十八人。区立養護学校は、学校数が五校、児童生徒数は二百二十二人でございます。教職員定数は、二六ページに参りまして、都立、区立合わせまして、合計で四千三百三十五人でございます。
 二七ページをごらん願います。概要欄の1、職員費は、盲・聾・養護学校の人件費などを計上してございますが、この中には、第六次、第七次定数改善計画に伴う、自立活動指導の充実等を図るための増員に必要な経費が含まれております。
 三一ページをごらん願います。三一ページは、教職員の福利厚生に要する経費でございます。歳出予算額は、二十四億七千八百万円でございます。
 経費の内容について、三二ページをごらん願います。
 (3)、教職員住宅建設費でございます。概要欄1にありますように、大島の住宅建設に要する経費を計上しております。
 三三ページをごらん願います。三三ページは、退職手当及び年金に要する経費でございます。歳出予算額は、五百十億五千七百万円でございます。
 三五ページをごらん願います。三五ページは、教育指導の充実に要する経費でございます。歳出計は、三十四億二千二百万円でございます。
 経費の内容につきまして、三六ページをごらん願います。
 概要欄の1は、児童生徒の健全育成でございまして、スクールカウンセラーの配置に要する経費などを計上してございます。このうち、中学校へ配置するスクールカウンセラーにつきましては、前年度に比べ八十九校の拡大をしております。
 2には、学習指導の効果を検証するための学習到達度調査に要する経費等を計上してございます。
 3の都立高等学校改革の教育内容充実は、インターンシップ推進校の拡大や、新たに六校設置いたします高大連携推進校等に要する経費でございます。
 4は、トライ&チャレンジふれあい月間の推進やアイデンティティー育成事業など、心の東京革命の推進に要する経費でございます。
 次に、三九ページをごらん願います。概要欄12は、教員の資質の向上として、新設する教職員研修センターにおいて、研修、調査研究などを実施するための経費を計上してございます。
 なお、新たに現職研修Ⅲ部及び指導力ステップアップ研修を実施いたします。
 四〇ページに参りまして、概要欄2は、教育相談機能の充実として、新設する教育相談センターにおいて、アドバイザリースタッフの派遣、子どもテレフォンサポートなどを実施するための経費を計上してございます。
 四一ページをごらん願います。社会教育の振興に要する経費でございます。歳出計は、六十七億八千二百万円でございます。
 経費の内容でございますが、四五ページをごらん願います。
 概要欄の12は、心の東京革命の展開として、とうきょう親子ふれあいキャンペーンなどを実施するための経費を計上してございます。
 また、13の情報通信技術講習会でございますが、国のIT講習推進特別交付金に基づき、東京都がインターネットに関する講習会を実施するためのものでございます。
 四六ページをごらん願います。芸術文化の振興といたしましては、概要欄にございますように、財団法人東京都交響楽団に対して運営費補助を行うとともに、児童生徒のための音楽鑑賞教室の実施などに要する経費を計上してございます。
 四九ページをごらん願います。四九ページは、保健体育の振興に要する経費でございます。歳出計は、五十五億百万円でございます。
 経費の内容でございますが、五〇ページをごらん願います。
 概要欄の2にございますように、総合体育大会の開催や児童生徒の体力調査の実施など、学校体育の振興に要する経費などを計上してございます。
 五一ページに参りまして、都民体育大会の開催や国民体育大会への選手派遣など、都民体育の振興に要する経費などを計上してございます。
 また、五二ページに参りまして、概要欄7は、区市町村が行うモデル事業による地域スポーツクラブの育成や地域スポーツクラブマネジャーの養成、活用に要する経費を計上してございます。
 五三ページをごらん願います。学校保健給食につきましては、概要欄の2にございますように、副読本「環境と公害」の作成、エイズ対策としての啓発パンフレットの作成等、健康教育の推進などに要する経費を計上してございます。
 五五ページをごらん願います。概要欄7の定時制高等学校及び盲・聾・養護学校の給食の運営等では、給食の調理委託の経費などを計上してございます。
 なお、定時制高校の調理委託につきましては、経費の効率化と生徒給食費の軽減を図るため、これまでの各学校ごとの委託方式を、数校まとめた方式に順次改善してまいります。
 五六ページをごらん願います。五六ページは、都立学校等施設整備に要する経費でございます。歳出予算額は、二百五十六億七千六百万円でございます。
 経費の内容につきましては、五七ページをごらん願います。都立学校整備費でございます。
 概要欄の1の新しいタイプの高等学校の建設等では、江東地区チャレンジスクール等、新規校二校の建設等に要する経費、羽田地区総合学科高等学校等、継続校四校の工事に要する経費、及び準備校として四校の設計等に要する経費などを計上してございます。
 五八ページに参りまして、都立学校校舎等の増改築でございますが、高等学校老朽校舎改築及び体育施設整備に要する経費を計上してございます。
 五九ページに参りまして、概要欄の(3)の盲・聾・養護学校老朽校舎改築としては、継続校三校、準備校二校に要する経費を計上してございます。
 六〇ページに参りまして、(5)の都立学校の震災対策といたしましては、校舎等の補強工事に要する経費を計上してございます。
 (6)の都立学校大規模改修といたしましては、新規校一校、継続校三校の経費を計上してございます。
 六一ページをごらん願います。概要欄の(9)に三宅島火山活動等による災害復旧の経費を計上しておりますが、これは、三宅高等学校の校舎の改修や運動場の火山灰の除去等に要するものでございます。
 六二ページをごらん願います。社会教育施設整備費でございます。
 概要欄の1は、日比谷図書館の耐震補強工事に要する経費でございます。
 概要欄の2のユース・プラザの建設につきましては、区部は事業者の公募のため、また、多摩地域については事業の実施方針策定のため、それぞれアドバイザリー委託に要する経費などを計上してございます。
 以上で歳出予算に関する説明を終わらせていただきまして、次に、債務負担行為のⅠについてご説明申し上げます。
 六五ページをごらん願います。都立学校校舎等新改築工事に係る債務負担行為でございます。
 3の全体計画にお示ししてございます新しいタイプの高等学校建設等、高等学校老朽校舎改築などは、工期が複数年度にわたるため、平成十四年度から平成十七年度までに支出を予定しております経費について債務負担行為を計上するものでございます。
 六六ページをごらん願います。教職員住宅賃貸借に係る債務負担行為でございます。
 公立学校共済組合との教職員住宅譲渡契約締結に伴う譲渡代金元利金支払いに係る債務負担行為を計上するものでございます。
 六七ページに参りまして、都立学校給食調理等業務委託に係る債務負担行為でございます。
 調理業務の安定的な運用、内容の充実を図るため、平成十四年度及び十五年度に支出を予定しております経費について債務負担行為を計上するものでございます。
 六八ページをごらん願います。債務負担行為のⅢでございます。
 教育庁厚生貸付資金原資損失補償でございます。
 内容につきましては、六九ページをごらん願います。財団法人東京都福利厚生事業団が教職員に対して実施する一般生活資金等の貸し付けに要する資金の融資を、都が当該金融機関に対して損失補償するものでございます。
 以上で平成十三年度教育庁所管予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成十二年度教育庁所管補正予算についてご説明申し上げます。
 平成十二年度一般会計補正予算説明書をごらんいただきたいと存じます。
 今回ご審議いただきます教育庁所管補正予算は、情報通信技術、IT講習会に係るものでございます。
 一ページをごらんいただきたいと存じます。補正歳出予算額は、百七十一万円でございます。また、歳入予算額は、IT講習推進特別交付金から繰入金として、歳出額と同額を計上してございます。
 二ページをごらんいただきたいと存じます。概要欄にございますように、都立総合技術教育センターにおいてIT講習会を実施するために要する経費を計上してございます。
 簡単でございますが、補正予算案につきましては以上でございます。
 続きまして、平成十三年第一回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、条例案についてご説明申し上げます。
 目次をお開き願います。目次に記載してございますように、今回提案を予定しております条例案は、一、学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例など計九件でございます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 国の教職員配置改善計画による小中高等学校の少人数指導の実施及び養護学校の自立活動指導の充実、並びに児童生徒数の増減等に伴い、学校種別ごとの学校職員の定数を改めるものでございます。
 改正の内容につきましては、三ページをごらん願います。新旧対照表でございます。
 第二条第一項でございますが、小学校について、現行の二万八千五百八十三人を二万八千八百三十人に改めるほか、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校につきまして、それぞれ記載のとおり改め、合計では、現行の六万二千七百十三人を六万二千六百四十四人に改めるものでございます。
 なお、第二項は定数外職員について規定しておりますが、新たに大学院修学休業の職員を加えます。
 次に、五ページをごらん願います。学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 このたびの改正は、八ページの最後に提案理由としてお示ししてございますが、地方公務員法等の一部を改正する法律の施行に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 一〇ページからの条文の新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。
 地方公務員法第二十八条の五第一項に規定する短時間勤務の職を占める職員、すなわち再任用短時間勤務職員について、第三条に一週間の正規の勤務時間を、第四条に正規の勤務時間の割り振りを、第五条に週休日を、及び一二ページの第十五条に年次有給休暇を定めております。
 また、第七条第三項には、学校職員の休憩時間について、教育委員会の定めるところにより、一斉に与えないことができる旨の規定を新たに設けております。
 次に、一五ページをごらん願います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 二五ページをお開きいただきたいと存じます。二五ページに提案理由としてお示ししてございますが、今回の改正は、再任用職員の給与を定めるとともに、規定を整備するものでございます。
 二六ページからの新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。
 地方公務員法第二十八条の四第一項等の規定により採用された職員、すなわち再任用職員について、第八条第八項に給料月額を、二八ページの第二十四条に期末手当を、第二十四条の二に勤勉手当を、三〇ページの第二十四条の三に義務教育等教員特別手当について定めております。
 また、恐れ入りますが、二六ページに戻りますが、再任用短時間勤務職員について、第八条の二に給料月額を、第十四条に通勤手当を、二八ページに参りまして、第十七条第三項に超過勤務手当を定めております。
 また、第二十二条の休職者等の給与については、新たに休職を認められることとなりました大学院修学休業中の職員には、給与を支給しないことを定めております。
 この他、規定の整備を行っております。
 次に、三五ページをごらん願います。都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 三六ページをお開き願います。三六ページの提案理由にございますように、短時間勤務の職を占める者を本条例の適用対象外とするものでございます。
 三七ページは新旧対照表でございます。
 次に、三九ページをごらん願います。義務教育諸学校等の教育職員の給与に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 四〇ページの提案理由にございますように、短時間勤務の職を占める者を本条例の適用対象とするものでございます。
 四一ページは新旧対照表でございます。
 次に、四三ページをごらん願います。学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 五三ページをごらんいただきたいと存じますが、提案理由としてお示ししてございますように、今回の改正は、学校職員の特殊勤務手当の種類、支給範囲及び支給額を改めるとともに、規定を整備するものでございます。
 五四ページからの新旧対照表をごらん願います。
 第二条は、特殊勤務手当の種類を規定しておりまして、養護学園勤務手当及び秋川高校寮生訓育手当を廃止し、盲学校、ろう学校、養護学校等勤務手当を養護学校看護業務手当に改めるものでございます。これに伴い、現行の第六条を初め関係条文を削除し、あるいは改めます。
 第四条の舎監手当、第九条の夜間学級通信教育勤務手当、五七ページにございます第十八条の不規則勤務者業務手当については、それぞれの手当について、月額支給から日額支給へと改めるものでございます。
 また、五八ページの第十九条、小笠原業務手当については、手当の額を減額するものでございます。
 その他、規定の整備を行っております。
 五九ページをごらん願います。東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 六六ページの提案理由をごらんいただきたいと存じますが、東京都教育委員会職員の特殊勤務手当の種類、支給範囲及び支給額を改めるとともに、規定を整備するものでございます。
 新旧対照表の六八ページをごらんいただきたいと存じます。
 第五条の夜間定時制教育勤務手当は、都の職員としての学校警備の職がなくなったため、その文言を削除するものでございます。
 次ページの第七条、高所危険手当につきましては、手当の額を減額するものでございます。
 また、現行第八条、盲学校、ろう学校及び養護学校勤務手当については、給食調理従事職員に係る当該手当の廃止により、削除するものでございます。
 なお、その他の条文の改正については、さきの学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正と同様の内容で行っているところでございます。
 七三ページをごらん願います。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 七六ページの新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。
 都立化学工業高等学校及び都立秋川高等学校が本年度末をもちまして閉校となることに伴いまして、条文から両校を削除するなど、規定を整備するものでございます。
 次の七七ページは、条例案の最後でございますが、東京都立高等学校の寄宿舎使用料徴収条例の一部を改正する条例でございます。
 七九ページの新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。
 先ほどの条例改正と同様、都立秋川高等学校の閉校に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 以上、条例案の九件についてでございますが、いずれの条例も平成十三年四月一日から施行するものでございます。
 ただし、学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例及び東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例につきましては、それぞれの改正条例附則にお示しをいたしましたが、一部経過措置がございます。
 条例案の説明については以上でございます。
 続きまして、平成十三年第一回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案の説明をさせていただきます。
 一ページをお開き願います。今回提案を予定しております契約案は、都立世田谷地区単位制高等学校(十二)建設工事請負契約一件でございます。
 契約の方法は、制限つき一般競争入札、契約金額は二十四億四百五十万円、契約の相手方は、東京都新宿区西新宿一丁目二十五番一号、大成・大明建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十五年二月十四日まででございます。
 三ページをごらん願います。都立世田谷地区単位制高等高校につきまして、上段は案内図、下段は配置図でございます。四ページから七ページにかけましては各階平面図を、八ページに完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 九ページは、工事請負契約議案の概要でございます。
 以上、平成十三年第一回都議会定例会提出予定案件につきましてご説明を申し上げました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○田中(智)委員 十五点お願いします。
 まず一点目は、小中高の三十人学級の、学年進行形式で教員増と経費の増がわかるものをお願いします。
 二点目は、国の第七次定数改善計画対応の都の張りつき状況をお願いします。
 三点目、国の第七次改善の主要教科の少人数授業の全授業数に占める割合。
 四点目、現学級維持の教員配置の見込み数。
 五点目、いじめ、不登校、中途退学の推移を十年間分でお願いします。
 六点目、都立高校改革推進計画関連予算で、施設整備費、人件費など内訳がわかるものをお願いします。
 七点目、盲・聾・養護学校施設整備費の推移を五年間分でお願いします。
 盲・聾・養護学校スクールバス予算、配置台数の推移、平均乗車時間と最長乗車時間の推移を五年間分でお願いします。
 九点目、知的障害養護学校の教室不足状況。
 十点目に、都立高校定時制生徒の私費負担額の内訳を五年間分でお願いします。
 十一点目、東京都交響楽団への補助金の推移、今般の見直し方針の影響がわかるものでお願いします。
 十二点目に、生涯学習文化財団への補助金の推移、財政再建推進プランによる事業の廃止、見直しがされたものの内訳がわかるものでお願いします。
 大学改革は、よろしいですか。--次に、大学改革の関係でお願いしたいんですけれども、ことしできた大学改革担当部門の業務内容がわかるもの。
 二点目は、大学改革を検討する四大学学長事務局長会議の経過、検討内容がわかるもの。
 三点目は、いわゆる中学浪人の数で十年間分ということです。
 以上です。よろしくお願いします。

○くぼた委員 三点。
 高校への進学率、計画と公私別の実績、この推移が、この間の経過で五年ぐらいわかるもの。
 それから、教育相談センター、多摩の教育相談の体制がどうなっていくのかわかるもの。
 同じように、教職員研修センターにおける研究、研修の体制がどのようになるのかわかるものをお願いします。

○村松委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 ただいま、田中委員、くぼた理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。理事者におきましては、要求した委員と調整の上、提出願います。

○村松委員長 次に、理事者から報告の申し出がございますので、これを聴取いたします。

○佐藤参事 それでは、今回策定いたしました東京都大学改革基本方針につきましてご説明申し上げます。
 お手元に概要と本文の冊子がお配りしてございますが、本文に従いましてご説明申し上げます。
 まず、一ページをごらんいただきたいと存じます。
 下から四行目にありますとおり、今回策定した基本方針は、都立の四大学の改革につきまして、改革の基本理念と改革の方向性を示したものでございます。今後、幅広い議論を踏まえ、ことし夏に、具体的方策と実施計画を大綱として取りまとめていきたいと考えております。
 次に、二ページから三ページにかけましては、社会経済状況等の変化を初め、日本の高等教育の置かれている状況を、また、次に四ページから五ページにかけましては、都立の四大学の概要といたしまして、設立の理念や特色等を記載してございます。
 五ページをごらんいただきたいと存じます。3の都立の大学改革の必要性についてですが、必要性の第一といたしまして、(1)の存在意義の明確化ですが、都が設置する大学としての特性を生かし、存在意義を明確にする必要があること、第二といたしまして、六ページになりますが、(2)、人材の輩出や教育改革への貢献など、教育機能強化の必要性があること、第三といたしまして、七ページになりますが、(3)、〔1〕、東京を再生・発展させる役割、〔2〕の都政の一翼を担う役割、〔3〕の都民のニーズにこたえる役割など、都民生活、都政への貢献の必要性があること、次に、第四といたしまして、八ページになりますが、(4)、意思決定の早い体質への転換や効率的な運営の観点から、設置形態や管理運営体制の見直しの必要性を述べております。
 次に、九ページから一一ページにかけてでございますが、改革の基本理念でございます。
 基本理念として、都民にとっての存在意義を明確にするため、改革により目指す大学像と、取り組む教育研究の重点、さらに改革の重点目標を明らかにいたしました。
 まず、九ページになりますが、改革により目指す大学像は、一つ目に、知の創造拠点として国際的にも存在感のある大学、二つ目に、都市の活力生成拠点として東京の持続的発展に貢献する大学、三つ目に、学術、教育、文化等の交流拠点として都民が活用できる大学という、三つの目指す大学像をお示しいたしました。
 一〇ページをごらんいただきたいと存じます。2、教育研究における重点の設定による特色ある大学づくりでございますが、目指す大学像を創造していくためには、教育研究における重点の設定により特色化を図る必要がございます。特に、存在意義を明確にするため、都市や東京の課題に対応して、〔1〕から〔3〕に掲げました三点を重点として教育研究に取り組み、都立の大学としての特色を打ち出していくこととしております。
 また、一〇ページの中ごろ、3の改革の重点目標ですが、この基本理念に基づき改革を進めるため、重点目標として、(1)、〔1〕のとおり、教育機能の強化、一一ページになりますが、〔2〕の社会への貢献、また〔3〕の都民から信頼される運営体制の確立、さらに、(2)の大学の再編・統合の以上四つを定めまして、一二ページ以降で、それぞれの改革の方向性と取り組みについてお示しをしております。
 一二ページをお開き願います。教育機能の強化では、(1)といたしまして、学部における学生教育について、個性や創造性に富んだ人材の育成や、卒業生に対する社会の信頼や評価を確固としたものにするための改善を掲げました。
 一三ページになりますが、〔1〕、エで、都庁でのインターンシップの導入など、自治体現場と連携した特色ある教育を実施することなど、教育課程、教育内容の改善を初め、一三ページ、〔2〕の柔軟なコース制の導入、また、入学後に専攻分野を選択するなど、柔軟な履修の仕組みの導入や、〔3〕の教育活動への第三者評価の導入と、教員が教育に責任を持つための教育方法の改善を図ることといたしました。
 また、(2)の大学院における教育研究の充実についてですが、一四ページになりますが、〔1〕のプロフェッショナルスクールの開設、〔2〕になりますが、学部と修士課程との一貫した教育体制の整備などの取り組みを示したところでございます。
 (3)、初等中等教育等との連携では、一五ページになりますが、〔1〕の都内の高校からの推薦枠拡大や、聴講生として大学の指定した科目を一定単位以上履修し、好成績をおさめた場合に入学を認めるチャレンジ入試等による入学者選抜の抜本的見直し、〔2〕の高大連携カリキュラムの実施、〔3〕の一貫した教育システムによる人材育成などの取り組みをお示ししました。
 次に、一六ページをごらんいただきたいと存じます。2、都民や都政との接点の拡大による社会への貢献では、(1)で、産・学・公連携の充実強化といたしまして、都立の大学がその研究成果を十分に生かし、東京における産業活性化の中で重要な役割を担えるようにするため、〔1〕の科学技術大学の科学技術交流センターを中核とし、産・学・公の連携を強化すること、また一七ページになりますが、(2)、都市に関する教育研究機能の充実強化といたしまして、ますます複雑高度化する環境、都市構造、防災など、東京の抱える問題に関する教育研究の重要性の増加に対応するため、都立大学の都市研究所を中核とし、都市に関する教育研究機能を強化することなどの取り組みをお示ししました。
 また、一八ページから一九ページになりますが、(3)、都民に開かれた大学システムの再構築といたしまして、最近の学習需要の変化に対応するため、一九ページの〔1〕から〔5〕に掲げましたように、社会人のリフレッシュ教育需要への対応を初めとした取り組みを示すほか、一九ページ、(4)の都民に対する情報の積極的提供を図ることとしております。
 次に、二〇ページをお開き願います。二二ページまでにかけまして、効率的で都民から信頼される運営体制の確立について記載しております。
 (1)の大学の管理運営体制の改革では、〔1〕にありますとおり、大学の運営に第三者の意見を反映させていくため、外部有識者から成る運営監理委員会を平成十三年度に設置をいたします。
 また二一ページ、(2)、第三者評価システムの導入についてですが、今後、教育研究活動の改善目標を定め、その点検、評価を行うことで一層の教育研究の質の向上を図ることから、第三者評価システムを順次導入することといたしました。
 (3)では、今後の大学経営の自律性の確保という観点からも、効率的な経営体質づくりなどが必要となることから、二二ページになりますが、〔1〕から〔5〕に掲げた事例のほか、大学事業全般にわたる見直しを進めていくこととしております。
 次に、二二ページ、(4)、都立の大学の設置者機能の一元化についてですが、現在、総務局、衛生局、都立大学事務局の三局に分かれて大学の管理が行われておりますが、この都立の四大学の設置者機能を一元化し、大学を一体的に管理して大学運営の総合調整を行うとともに、都としての高等教育や学術研究についての政策を企画立案する組織を平成十三年度に設置いたします。
 次に、二三ページの大学の再編・統合についてですが、これまで述べてまいりました改革をより効果的に進めるには、現在四つに分かれて教育研究活動を行っております大学を一つの経営体として束ね、それぞれの機能が今まで以上に有効に発揮できるような体制へと強化することが必要であることから、都立の四大学について再編成を行った上で、新しい大学として統合することを目指すことといたしました。
 大学の再編・統合に当たっては、二三ページの〔1〕から二四ページの〔5〕に記載したとおり、現在の学部構成にとらわれない抜本的な再編を行うことなどの方針で臨むほか、二四ページの(2)の再編・統合の進め方では、今後四年程度の移行段階を設定いたしまして、四つの大学の再編・統合を目指すことといたしました。この再編・統合の具体的あり方等は、〔1〕、アに記載しておりますとおり、この夏に策定をいたします東京都大学改革大綱でお示しをいたします。
 再編・統合に向けましては、二五ページ、(3)に示しましたとおり、移行段階におきましても、設置者機能の一元化を初め、単位互換や一部授業の共通化、教員の交流など、大学間の連携、共同を順次進めていくこととしております。
 次に、二六ページをごらんいただきたいと存じます。2の法人化の実現に向けた取り組みですが、現在、国においても、国立大学の独立行政法人化の検討が行われておりますが、都立の大学におきましても、法人格を持つことは、大学の自己責任を明確にして、自主的、自律的で機動的な大学運営の確立が期待できることから、都立の大学にふさわしい形態での法人化を検討いたしまして、その実現に向けて取り組むことをお示ししたものです。
 最後に、二七ページから二八ページにかけてになりますが、今後の進め方として、十三年度における取り組みをお示ししました。
 まず、1、(1)にありますとおり、この基本方針をもとに、都民を初め活発な議論の展開をしていただき、ことし夏に、改革の具体策、実施スケジュール等を明らかにした東京都大学改革大綱を策定いたします。
 また、大綱の検討にあわせ、実施可能な改革方策は平成十三年度から着手することとし、その具体的内容は、二八ページに掲げてございます。
 なお、二九ページ以降には参考資料を掲げてございますが、説明は省略をさせていただきます。
 以上が東京都大学改革基本方針の概要でございます。
 なお、この基本方針は、東京都のホームページに掲載をいたしまして、広く都民の皆様から意見をいただくこととしております。
 説明は以上で終わります。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○村松委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言をお願いします。

○田中(智)委員 先ほど間違えて資料要求してしまいましたので、こちらで再度資料要求させていただきます。
 二点お願いします。
 大学改革担当部門の業務内容がわかるものと、大学改革を検討する四大学学長事務局長会議の経過と検討内容がわかるもの、以上、お願いします。

○村松委員長 ただいま、先ほどと同じですが、田中委員の方から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。理事者におきましては、要求した委員と調整の上、提出願います。

○村松委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 請願一二第五四号及び陳情一二第四九号は関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小海人事部長 一二第五四号、義務教育費国庫負担法の改正反対の意見書提出に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都公立学校事務職員組合執行委員長田子榮一さん外一名から提出されたものでございます。
 要旨でございますが、義務教育費国庫負担法の改正に反対し、少なくとも現行水準の義務教育費国庫負担を維持することを求める意見書を国に提出していただきたいというものでございます。
 都教育委員会は、かねてより義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育の水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に対し要請してきております。さらに、国の財政事情による地方への負担転嫁は、都財政に重大な影響を与えるだけでなく、義務教育の円滑な推進に大きな影響を及ぼすものであることから、平成十二年第三回都議会定例会におきましても、国に対して制度堅持等を求める意見書を採択したところでございます。
 次に、一二第四九号、学校事務職員等の定数改善と給与費等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都教職員組合執行委員長中川原隆さんから提出されたものでございまして、次のことを実現していただきたいとするものでございます。
 一つは、義務教育費国庫負担制度について、国に対し、次のことに関する意見書を提出することでございます。具体的には、学校事務職員、栄養職員の給与費半額負担を適用除外とすることなく、現行制度を堅持すること。また、都を富裕団体とみなし、給与費の制限等の減額措置を行うことをやめること。二つ目は、学校事務職員の要準加配等の定数削減をやめ、学校事務職員と栄養職員定数を改善することというものでございます。
 現在の状況でございますが、1につきましては、都教育委員会は、かねてより義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に要望してきております。また、都は、当該年度前三年間平均の財政力指数が一を超えることを理由に、義務教育費国庫負担金の財源調整措置を受けておりまして、その廃止を国に対して強く要望してきております。
 なお、意見書等の提出状況でございますが、都知事名、教育長名、都議会議長名で、それぞれ国に対し提案要求または意見書等を提出しております。
 最近の成果といたしましては、都の財源調整措置に係る部分の退職手当率が改善されました。平成十二年度では、義務教育教職員給与費の退職手当率が千分の二十から千分の八十四に引き上げられ、また、平成十三年度国庫予算内示では、公立養護学校教職員給与費の退職手当率が千分の二十から千分の八十四に引き上げられました。これに伴う増収は、平成十二年度予算におきましては六十二億円、また、平成十三年度予算におきましては三億五千万円となります。
 次に、2についてでございますが、学校事務職員は一校に一人、栄養職員は二校に一人が基本的な配置基準であり、厳しい都財政の中、定数の改善は困難な状況でございます。
 都教育委員会は、今後とも、国の動向を踏まえつつ、民間活力の導入、嘱託員等の活用を図りながら、適正な定数の確保に努めてまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 意見を述べさせていただきます。
 義務教育費国庫負担金の減額措置については、今ご説明がありましたように、行政も議会も一体となってこの間取り組んで、国に要請してきているわけです。
 その結果、今説明があったように、直近の成果でいえば、来年度の大蔵原案の内示に、公立養護学校教職員給与費における退職手当率が現行の千分の二十から千分の八十四に引き上げられるということが盛り込まれることになり、このように、少しずつではあるんですけれども、成果が上がっているわけです。引き続き減額措置を是正する要請を強力に続けることが必要なのは当然だというふうに、私ども思っております。
 また、陳情一二第四九号についても、子どもたちの教育条件を一層整備するという観点から見て、改善することはあっても後退させることはあってはならないというのは、これも当然だというふうに思うんです。
 よって、これら二件のすべての項目について、私たちは趣旨採択をすべきことを主張して、意見といたします。

○村松委員長 ほかに発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一二第五四号をお諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第五四号は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情一二第四九号をお諮りいたします。
 本件のうち、第一項を趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一二第四九号中、第一項は趣旨採択と決定いたしました。

○村松委員長 次に、請願一二第五五号、請願一二第五九号及び請願一二第七一号は関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山際都立高校改革推進担当部長 一二第五五号、都立高校の統廃合改編計画の見直しに関する請願外二件についてご説明申し上げます。
 請願一二第五五号は、都立高校統廃合計画の見直しを求める該当校連絡会代表世話人鳥井幸雄さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立高校の統廃合改編計画について、まず、1、地域の実情とニーズに基づいた学校づくりを目指すため、計画を見直すことでございます。
 東京都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画第一次実施計画を、平成十一年十月に同第二次実施計画を策定いたしました。この計画は、生徒の多様化に対応した特色ある学校づくりを推進するとともに、生徒の大幅な減少に対応して、都立高校の規模と配置の適正化を進めるものであり、今後とも、この計画に基づいて、既設校の発展的統合や改編により、新しいタイプの学校を設置してまいります。
 次に、2、地域住民や学校関係者の意見を十分酌み取り、計画に反映させることでございます。
 東京都教育委員会は、平成十一年六月に第二次実施計画適正配置計画案を該当校の校長に示し、その後も、教職員、PTA、同窓会等に対して説明や話し合いの場を持ち、理解を求めた上で、この計画を決定したものでございます。計画決定後においても、必要に応じ関係者との話し合いを続けており、今後とも引き続き理解を求めていきたいと考えております。
 また、新たな学校の教育課程の編成や施設設備等について検討する基本計画検討委員会には、該当校の校長や教職員が委員として参画するとともに、検討の節目において中間のまとめを示し、学校関係者や地域関係者の意見、要望を伺う機会を新たに設けたところでございます。
 次に、3、実施計画にかかわる情報の開示や意見聴取の機会を十分に設けることでございます。
 都立高校改革推進計画を推進するに当たっては、広報紙やインターネットのホームページ等を通じて、広く都民に対し計画の内容等について周知するとともに、教育モニター等を通じて、都民の意見、要望を聴取するように努めてまいりました。
 今後とも、都民への周知や都民からの意見、要望の聴取に引き続き努めてまいります。
 次に、一二第五九号、都立高校改革推進計画の都民参画による見直しと教育諸条件改善等に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立高校のいまを考える全都連絡会代表國松芳美さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、まず、1、都立高校改革推進計画について、(1)、計画に基づく統廃合・改編は、関係者の理解と納得を得ないまま一方的に実施しないことでございます。
 都立高校改革推進計画は、生徒の多様化に対応した特色ある学校づくりを推進するとともに、生徒の大幅な減少に対応して、都立高校の規模と配置の適正化を進めるものでございます。
 東京都教育委員会は、平成十一年六月に第二次実施計画適正配置計画案を該当校の校長に示し、その後も、教職員、PTA、同窓会等に対し説明や話し合いの場を設け、理解を求めた上で、この計画を策定したものでございます。計画決定後におきましても、必要に応じ関係者との話し合いを続けており、今後とも引き続き理解を求めてまいりたいと考えております。
 次に、(2)、生徒、保護者、教職員等の学校関係者及び地域住民等の都民参画による見直しをすることでございます。
 都立高校改革推進計画を推進するに当たっては、教育モニター等を通じて、広く都民の意見、要望を聴取するよう努めてまいりました。また、新たな学校の教育課程の編成や施設設備等について検討する基本計画検討委員会には、該当校の校長や教職員が委員として参画するとともに、検討の節目において中間のまとめを示し、学校関係者や地域関係者等の意見、要望を伺う機会を新たに設けたところでございます。
 今後とも、都民の意見、要望を聴取しつつ、この計画に基づき、既設校の発展的統合や改編により、新しいタイプの学校を設置してまいります。
 次に、(3)、改革に当たっては、少人数学級などの教育条件整備を優先させることでございます。
 都立高校改革推進計画では、生徒減少期を、都立高校の量的拡大から質的充実への転換を図る好機としてとらえ、教育諸条件を整備していくこととしております。
 このため、特色ある学校や開かれた学校づくりを進めるための教育条件の整備とともに、新しいタイプの高校の設置、ホームルーム定員等の改善、教職員配置の改善、資質向上、学校施設設備の整備等が計画されているところでございます。
 次に、2、希望するすべての子どもたちに高校進学の機会を保障し、長引く不況のもと、父母負担の軽減など公私を含めた公教育全体の責任を果たすことでございます。
 都内公立中学校卒業生の高等学校への受け入れは、毎年、総務局、教育委員会、東京私立中学高等学校協会等で構成する公私連絡協議会を設置し、都立、私立が協力して就学対策を講じてまいりました。
 全日制高校への就学対策は、学ぶ意欲と熱意のある生徒が一人でも多く進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行われる都立高校全日制志望調査の志望率を上回る枠を設定することとし、計画進学率を九六%に設定しております。
 また、都立高校の授業料については、保護者の収入が一定の基準以下になった場合は、減免制度が設けられております。
 次に、一二第七一号、都立小石川工業高校に係る統廃合改編計画の見直し等に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立小石川工業高等学校全日制同窓会会長石井文雄さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立高校の統廃合改編計画について、まず、1、都立小石川工業高校については計画を見直すことでございます。
 東京都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画第一次実施計画を、平成十一年十月に同第二次実施計画を策定いたしました。この計画は、生徒の多様化に対応した特色ある学校づくりを推進するとともに、生徒の大幅な減少に対応し、都立高校の規模と配置の適正化を進めるものでございます。
 生徒減少に対応して、工業高校の適正配置を進めるため、都立小石川工業高校と都立世田谷工業高校とを発展的に統合して、両校の伝統や教育実績を生かした世田谷地区工業高校を平成十八年度に設置してまいります。
 次に、2、計画を実施するに当たっては、地域住民や学校関係者の意見を十分酌み取り、計画に反映させることでございます。
 東京都教育委員会では、平成十一年六月に第二次実施計画適正配置計画案を該当校の校長に示し、その後も、教職員、PTA、同窓会等に対し説明や話し合いの場を設け、理解を求めた上で、この計画を策定したものでございます。計画決定後におきましても、関係者との話し合いを続けており、今後とも引き続き理解を求めてまいりたいと考えております。
 また、世田谷地区工業高校の教育課程の編成や施設設備等について検討する基本計画検討委員会には、該当校の校長や教職員が委員として参画するとともに、検討の節目において中間のまとめを示し、学校関係者や地域関係者の意見、要望を伺う機会を新たに設けたところでございます。
 次に、3、実施計画にかかわる情報の開示や意見聴取の機会を十分設けることでございます。
 都立高校改革推進計画を推進するに当たっては、広報紙やインターネットのホームページ等を通じて、広く都民に対し計画の内容等について周知をするとともに、教育モニター等を通じて、都民の意見、要望を聴取するように努めてまいりました。
 今後とも、都民への周知や都民からの意見、要望の聴取に引き続き努めてまいりたいと考えております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 まず、今、第二次実施計画の対象校の基本計画検討委員会報告書が、青梅地区総合学科を除いて作成をされた、こういう段階になっているわけですけれども、現時点において、今もるるご説明がありましたけれども、都民や関係者の合意や理解が得られているのか、得られていると考えられているのか、現時点での教育庁のご認識を伺いたいと思います。

○山際都立高校改革推進担当部長 現在の認識ということでございますが、中間のまとめの説明会あるいはインターネットのホームページにより都民の理解を得るとともに、意見、要望を聞く機会をこれまで持ってきたところでございます。第二次実施計画対象校の関係者におきましても、おおむね理解をいただいたものと認識いたしております。

○くぼた委員 関係者についてもおおむね理解を得られたというお答えでしたけれども、おおむね理解を得られたとは具体的にどういうことなんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 第二次実施計画の関係校は、三十有余の学校を対象としておるわけでございますけれども、関係の校長からも、関係者の理解が進んでいるというふうに話を聞いておりますし、また、関係校の多くの教員も、新たな学校づくりに前向きに取り組んでいるというように聞いております。

○くぼた委員 前向きに取り組んでいることと、理解を得られていることと、全然違うんじゃないですか。それから、理解が進んでいる、こういうふうにおっしゃいましたね。進んでいるのと、理解されているのとは違うと思いますよ。おおむね理解を得られているということは、まだ理解を得られていないところがあるということじゃないですか。おおむね理解じゃないと思うんですよ。
 それで、一次計画も含めてですけれども、二次計画の具体的な問題で、とりわけそういった関係者の声というのは非常に大きなものがあると思うんですね。今現に議題としてかかっている三件だけ合わせても、署名の数でいえば、五万近い署名が集められている。相当の数だというふうに思います。とても私は、このことからいっても、おおむね理解を得られているなんて状況じゃないというふうに思います。まずその認識を改める必要があるんじゃないかというふうに私は思うんですね。
 例えば、中間まとめ以降のことで伺いますが、高校改革に関して、この間どのような意見書とか陳情が上がっているでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 高校改革に関する意見書あるいは署名等についてでございますが、意見書につきましては、板橋区議会議長から、板橋区内の都立高校の統廃合に関する意見書というような形で提出されております。また、署名につきましては、東京都高等学校教職員組合農林全日制分会から、都立高校の第二次統廃合計画に反対し、専門教育を守り、都立農林高校の存続を求める要請書が出されております。また、請願については、本日現在ご審議いただいている都立高校の統廃合改編計画の見直しに関する請願外四件が提出されております。

○くぼた委員 今お答えになった中では、板橋区議会が意見書を上げております。それから農林高校に関するものも、これも五千人近い署名が添えられて陳情が上がっているということですね。それから今審議されている請願、そのほかにもう一件、まだこれから審議される請願が出ている。
 それから、今お答えにありませんでしたけれども、先日皆さん方は、高校生の皆さんから、統廃合を見直してほしい、自分たちの通っている学校をなくさないでほしいという要請も受けられているわけですね。
 つまり、中間まとめ以降も、さらに、理解できない、納得できないという声は広がっているという状況じゃないですか。
 これまでも、この高校改革の計画の見直しを求めるたくさんの請願や陳情が、多くの署名を添えて出されてきたわけですね。その一つでも、取り下げられたというものはないんですよ。つまり、実施計画発表以後、この間、今もおっしゃったけれども、都民の理解が進み、合意が得られたなんて状況はどこをとってもないということがいえると思うんですね。だから、この点からも、理解が進んでいるとか、おおむね得られたというのは、とんでもない認識だというふうに思うんです。
 今答えられた板橋区議会の意見書というのは、そもそもどういう内容なんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 板橋区内の都立高校の統廃合に関する意見書でございます。平成十二年の十一月二十二日に、先ほど申し上げたとおり、区議会議長から出されたものでございまして、その内容は、ちょっと読み上げさせていただきますが、「これまで東京都教育委員会は、都立高校の長期計画策定にあたり、広く都民の理解を求め進めるとしてきたが、これらの計画は、いずれも地元住民や区議会等の関係者に充分な説明が行われないまま進められ、多くの区民から不安の声があがっている。よって、板橋区議会は、東京都に対し、板橋区内の都立高校の統廃合について、学校関係者、地元住民等に対する充分な説明及び意見聴取を行うよう強く要望するものである。」以上です。

○くぼた委員 後半の部分、今読み上げていただいたとおりなんですけれども、つまり、都の教育委員会に対して、地元住民や区議会など関係者に十分な説明と意見聴取を行ってほしいと。これまでやってこられなかったという内容になっているんですね。これは、板橋区議会がこの問題で全会派一致で意見書を上げたということです。
 板橋区議会は、その前にも北区議会と一緒に、同じような内容の意見書を上げて、二度目なんですよ。逆にいえば、二度も同じような内容の意見書を上げなければならないほど、この間、都の教育庁というのは説明してこなかったということじゃないですか。つまり、理解とか合意とかいう前の、これは問題なんですよ。その前提となる説明すら十分やってこなかったということでしょう。そういうことでしょう、同じ意見書が二回も上がっているんだから。しかも議会ですよ。全会派一致ですよ。
 だから、当然、理解されたとか合意が得られたなんという認識に立つのが間違っているんです。求められた説明すらしないで決定したものだから--だから、中間報告出すんだ、それから最終報告出すんだ、こうやってどんどん進めていくというやり方、きょうも世田谷のあれが契約案件で説明されましたけれども、こういうのは、強硬に進めるということじゃないんですか。いかがでしょう。

○山際都立高校改革推進担当部長 東京都教育委員会は、平成七年に都立高校白書を発行しました。平成七年ですから、今から五年以上前になるわけでございますけれども、あるいは教育世論調査を平成八年二月にやっているというような状況もございます。そして長期構想懇談会の答申、高校のあり方について答申を受けたわけでございます。
 そうしたプロセスを通じまして、さまざまな意見を受け、計画の中に盛り込んだということで、その過程においては、各学校関係者あるいは保護者、同窓会、あるいは職員団体、PTA、そういう方々とも数多くの説明とか話し合いを持って、その上で計画したわけでございますし、また、計画が決定されてからも話し合いの場を持ち、ご理解をいただいてきたところです。関係者の一部には、いまだご理解いただけないという方もいることは事実でございます。

○くぼた委員 一部じゃないですよ、だって、板橋区議会が全会派一致で意見書を上げているんだから。少なくとも区民の代表が議会で意見書を上げている。それを一部というんですか、あなた方は。とんでもない認識じゃないですか。そういうのは強硬というんじゃないですかと私は伺ったんですけれども、それに対してお答えなかったですね。いかがですか。

○山際都立高校改革推進担当部長 先ほど申し上げましたとおり、さまざまな話し合いの場を持ち、意見を聞き、対応してきたものでございまして、強硬ということじゃございません。

○くぼた委員 話し合いの場を持ちといいますけれども、意見書の内容は、説明すらしてない、話し合いの場を持っていないというんです。話し合いを持ったという認識も間違っている。そのことを自覚してください。
 それだけじゃないですよ。中野の文教委員会から、三学区の実施計画に関する陳情を審査するに当たって、高校改革の担当者から直接話を聞きたいというふうに要請があったそうですね、ことしになってから。それに対してどのように答えられましたか。

○山際都立高校改革推進担当部長 今ご質問がありました、中野区議会の方から説明に来てほしいというようなことは承知しておりません。しかし、高校改革について、議会サイドでそういうご要望があれば、お受けしたいと思います。

○くぼた委員 文教委員会、中野区議会の文教委員会ですね、委員長から、吉田都立高校改革推進担当課長に直接会い、お願いをした。三学区の会が提出している陳情書を審査したいから、来てくださいと。吉田さん、そうでしょう。

○山際都立高校改革推進担当部長 要請があれば、こちらの方でお受けいたしますというようなお答えをしておるわけでございまして、要請そのものがこちらにあったわけではございません。
 しかし、いずれにしましても、先ほど申し上げたとおり、要請があれば、その説明を申し上げるということはやぶさかではございません。

○くぼた委員 要請したんですよ。それで何と答えられたかというと、多忙で、中野区だけに行くわけにいかない、そういうことを理由に、出席は難しい、こう答えられたわけですよ。そうでしょう。別に隠さなくたっていいじゃないですか。
 それで、その後日談もあって、もう一度委員長から要請があったと思うんです。そのときに何と答えられましたか。

○山際都立高校改革推進担当部長 正式な要請はございません。

○くぼた委員 正式な要請がないと行かないんですか。あなた方は、だって、要請があったら、説明する--なくたって説明しなきゃいけないと思うんですよ、いわれれば。
 この前、港区でも、これは別な話ですが、交通局のバスを廃止するということで、区議会が説明しに来てほしいといったら、来ましたよ、交通局の皆さんが議会に説明に。何であなた方はそういうことをやらないんだ。どうしてすぐに説明に行かないんですか。
 あなた方は、これまでも、私だけじゃなくて、各会派の皆さんが質問されたことに対して、説明に行くんだと繰り返し答弁をされているわけです。中野の文教委員会の委員長さんが説明に来てほしいといったら、二度目に、そういうふうにいったら、年度内は忙しくて行かれないと答えたそうじゃないですか。区議会にすら積極的に説明に行かないで、それで説明しているといえるんでしょうか。理解をしてもらうような努力をしているというふうにいえるんでしょうか。いかがでしょう。

○山際都立高校改革推進担当部長 私どもは、校長あるいはインターネットを通じて、いろいろな説明といいますか、報告をさせていただいているわけでございます。そのほかに、多様な、さまざまな関係団体がありますけれども、実際、仕事の関係があって行けないことはございますけれども、そういうことに耳を傾けるといいますか、説明するということは当然のことだというふうに考えております。正式な要請があれば、説明に行かせていただきます。

○くぼた委員 説明に行ってないということでしょう、結局。だから、今も明らかになったと私思うんですけれども、理解や合意が得られない背景には、まず第一義的な問題として、あなた方が十分な説明を果たしていないということなんですよ。それは改めるべきですよ。そんなの最低限のことじゃないですか。(「資料を送ってやれよ」と呼ぶ者あり)
 その次には、私は、出された質問にきちんと答えていないということがあるというふうに思うんですね。
 私、今回請願を出された小石川工業の同窓会の方々に話を伺いました。何とおっしゃっていたかというと、私たちは単純に統廃合に反対しているわけじゃないんだ、納得いく説明をしてほしいし、その裏づけとなるデータや評価の基準を示してほしいといっているんだ、それなくして単に理解してくださいというのは、黙っていうことを聞けというのと同じことだと、こういうふうにいっておられました。
 この間、こういった請願や陳情を出された多くの方々にも、同じようなことをたくさん伺いました。
 私も、統廃合ということの是非はともかくとして、それは、お互いに理解をしていく上での大前提のことだと思うんですね、理解をしてもらうために、きちんとデータや評価の基準とか示しながら、質問にまともに答えていくということは。
 したがって、都教委が計画を立てた根拠やその基準、あるいはそれを裏づけるデータなどをきちんと示して説明をしていくべきじゃないんでしょうか。今後は、少なくともそのようにするべきだと思うんですが、この点ではいかがでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 今、小石川工業というお話が出ましたが、対象校の選定に当たりましては、六項目の対象校選定の考え方によって個別の学校を分析し、そして対象校を決定したものでございます。お話の小石川工業につきましては、現在話し合いが続いており、関連の情報について、ご要望があれば、お聞きをいたして回答したいというふうに考えております。

○くぼた委員 話し合いが続いているんだけれども、だから、その中で、きちんとそういう基準を示したり、裏づけるデータを示したり、理解してもらえるような説明の仕方を今後はすべきじゃないんですかと伺っているんですが、どうでしょう。だって、それを改善しなきゃ、いつまでたっても理解されないですよ。理解されなくてもいいということですよ、あなた方の態度は。

○山際都立高校改革推進担当部長 先ほどもお話ししたとおり、同窓会との話し合いは現在続いているという状況で、関連の情報について回答してほしいというお話はございます。私ども、その要望をよく聞いて対応していきたい、かように考えております。

○くぼた委員 しつこいから、もうやめますけれども、よく聞いて対応していきたいということは、データを出すということですね。いいですね、それで。
〔「丁寧に資料を送ってあげなさいよ」と呼ぶ者あり〕

○山際都立高校改革推進担当部長 必要な情報を回答したいと思います。

○くぼた委員 以上のような点を踏まえて、つまり説明をちゃんとまずするということ、説明するに当たっても、必要な評価基準とかデータとかきちんと示してやっていくということを踏まえて、今後どのように皆さん方は説明責任を果たされていくのか、この点についてもう一度確認したいと思うんです。

○山際都立高校改革推進担当部長 都民にとって魅力ある、あるいは信頼される都立高校をつくる、そういう計画づくりを進めていくということで、都民の理解と協力を得ることは非常に重要なことだというふうに考えております。今後一層、都立高校の現状や改革の意義を広く説明してまいりたい、かように考えております。

○くぼた委員 何かまともに答えてないですけれども、ちゃんと説明をする、ちゃんとデータを示すということをぜひやってください。説明するに当たって--今、本当にごくごく常識的なことを伺ったんですよ。改めるところはきちんと改めてください。そうしないと、幾ら回数重ねたって、理解を得られるとか合意を得られるとかいう状況はつくれませんよ。それをつくり出してないのは、あなた方の責任なんですから。
 加えて、前回のときも申し上げましたが、高校改革の説明についても、現在対象になっている学校の関係者だけじゃなくて、むしろ、これから影響を受ける小中学校の保護者を初め、多くの関係者あるいは地域の住民にも説明する必要があると思うんですね。求められたときだけじゃなくて、そういったところに積極的に出向いて説明をしていくのは当然だと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 繰り返しますが、都立高校の改革を進める上では、広く都民あるいは小中学校の生徒、保護者、そういう方々の理解を得ることは非常に重要なことだと思います。これからも引き続き区市町村教育委員会とも連携いたしまして、小中学校へのPRにも努めるとともに、小中学校のPTA関係者らに対する説明や、あるいは意見聴取を行ってまいります。

○くぼた委員 私の伺った意味は、求められなくても積極的に行くべきじゃないかというふうに伺ったんですが、その点についてはどうなんでしょう。率直に答えてください。

○山際都立高校改革推進担当部長 できる限り、私どもは、都民の要望あるいは学校関係者の要望にこたえて対応してまいりたいと思います。

○くぼた委員 それは、要望がなければ行かない、説明しないということなんですか。そこのところを聞きたいんですよ。積極的にみずからアプローチしてやるということですか。答えてください、それ。

○山際都立高校改革推進担当部長 できる限りの対応をしてまいります。

○くぼた委員 では、どのようにこれから具体化されて、積極的に説明していくのか、厳しくチェックしていきたいというふうに思います。
 この請願陳情を審査するに当たって、今やりとりしたように、この委員会の場で、各会派の皆さんに繰り返し繰り返し、理解を得られるように説明していきたいと、皆さん方答弁されてきたんです。ちょうどそのことは、この今案件としてかかっている請願の項目でいえば、情報の開示や意見聴取の機会を設けることという項目に該当することなんですよね。今、やりとりでわかったように、そのことすらまともにやっていないということなんです。だって、区議会に対しても説明していないんだから。そういう態度、議会ではそう答弁しておきながら、実際にはそうじゃない態度をとるということは、私本当に憤りを感じます。ここで質疑をしている意味すら否定するということになるわけですよ。つまり、議会軽視、都民軽視の態度といわれても仕方がないと私は思うんです。そういった教育庁の姿勢を、この請願陳情は問うているというふうに思うんですね。
 私、ですから、これから委員の皆さんにいいたいんですけれども、計画を見直せという項目については、各会派の皆さん、さまざまな意見があるようですが、少なくとも、この地域住民や関係者の意見を十分に酌み取り計画に反映させること、情報を開示し意見聴取の機会を十分設けるといった項目については、この間、皆さん方がそれぞれ同じようなことで教育庁の皆さんに要求してきたことなんですから、こういった願意は、請願者の皆さんも、ここにおられる委員の皆さんも、共有できる願意だと思うんですよ。加えて、教育庁は、委員の皆さんにそういうふうにしますというふうに答えておきながら、実際には、先ほどいったように誠実な態度を示していないわけです。
 だから、なおさらのこと、この二つの項目については、私は趣旨採択するのは当然だと思うんですよ。そうしなければ、私たち議会も、この間のこういった教育庁の態度を容認していると思われても仕方がないということになってしまうんです。
 ですから、私は、この案件は、我が党は、このすべての項目について趣旨採択をすべきというふうに主張しますけれども、少なくとも、この請願一二第五五号及び請願一二第七一号の二項目めと三項目めについては、説明責任、情報の開示というごくごく基本的なこととして、趣旨採択を各会派の皆さんが一致してされるよう呼びかけて、質問を終わります。

○織田委員 今回の都立高校の統廃合、改革を進めるということに関しまして、今回の請願等も含めて、かなり多くのご意見が寄せられていることは周知のとおりでございます。今も質疑の中にありましたけれども、こういうものの、何といいますか、話し合いというものは、同じ土俵でやらないと、話し合いというのはなかなかつかないんだろうと思うんです。片方は、説明を十分にいたしましょう、そう努力をいたしますと、このようにおっしゃる。実態的に、形態的に、ある場所でそういう形での話し合いが行われる。片方の受けとめ方は、十分説明をしました。片方の受けとめ方は、全然説明すらしていない。こういうところから、実に私が受ける感じというのは、二十年も三十年も前の不毛の対立といいますか、そういうような状況になっては非常に困るなという思いを私は抱いているわけでございます。
 そこで、今回、この状況、現状の説明等をお伺いしておりますと、皆さん方、教職員等、さまざまな同窓会、PTA、説明や話し合いの場を持つということで、理解を求めた上でこの計画を決定した、その後においても関係者との話し合いを続けておられる、それは私もわかるわけでありますが、問題は、話し合って、意味があるなというふうに双方が感じていただかないと、この話し合いというのは不毛のものに終わってしまうんだろうなということを私は懸念するんです。
 そこで、都立高校の例えば統合改編計画、こういうことについて、お互いに、ここは譲れませんよというようなものが一方である、そして、ここは譲ってもいいな、話し合いの場に供してもいいなということもまたあるんだろうと思うんです。そういったものの共通理解をふやしていくということが、私は、現実的には非常に大切なことかなというふうに思うんです。どこの部分は、話し合ってこれから変えることもできるし、こういうふうにしていくこともできますよ、あるいは、ここの部分は変えてしまったら非常に困りますよ。例えば計画の基本的な骨格部分といいますか、それが一体どこなんだということの双方の理解がないままに話し合いを続けていると、双方にフラストレーションがたまったりして、今みたいな議論になるのではないのかなというふうに思うわけであります。ですから、この計画、変えられない部分、変えられる部分というものを、やはりきちんと明示する必要があるんだと思うんです。
 そこで、現段階において、既に内容が計画決定している、動かせない、断じてだめだ、こういわれるような内容、あるいは、ここの点は動かしてもいいよと、露骨にいえば、そういう内容を区分けをする必要性があると思うんですが、この点についてどういうお考えなのか、お聞かせいただければありがたいと思います。

○山際都立高校改革推進担当部長 平成十一年の十月に策定いたしました都立高校改革推進計画の第二次実施計画に記載しているものといたしまして、新しいタイプの高校等の種別、開校の予定年度、対象校、設置場所等がございます。また、本年一月に取りまとめました各基本計画検討委員会報告書に記載してあるものといたしまして、新しいタイプの高校等の教育理念あるいは教育課程編成の基本方針、施設設備の基本計画などがございます。これらの基本的な事項につきましては、いずれも、既に関係者のご意見等を伺う機会を設けた上で決定をしたものでございます。
 これらの基本的な事項の具体化に当たりましては、関係者の意見で反映し得るものがございましたら、それは取り入れていくことも可能であるというふうに考えております。

○織田委員 今おっしゃいました新しいタイプの高校の種別、単位制高校にするとか、総合学科高校にするとかという意味合いだと思いますが、それから開校の予定年度、対象校、新しい高校の設置場所、こういうものはやはり本当に動かせないものなんでしょうか。
 例えば開校の予定年度、あるいはそれに付随して募集停止年度というのがあります。例えばこの募集停止年度というのは動かせるんですか、動かせないんですか。

○山際都立高校改革推進担当部長 募集停止年度につきましては、生徒数の減少というふうな、そういうところを推計して年度を決めているというふうなこともございまして、基本的に動かすことはできないというふうに考えております。

○織田委員 それでは、もう一つ、設置場所。二校を統合して新しく設立される学校をこっちにつくりますよという、そういう決定でございましたけれども、社会的条件や何やらで、それを変えてもらいたいという、もし仮に意見が出たとしたら、こういうことについてはどういう考え方になりますか。

○山際都立高校改革推進担当部長 立地場所の問題でございますけれども、統合して発展的に新たな学校をつくるということにおきましては、教育条件をよくしていこうというような考え方に立っておりまして、交通の利便性あるいは敷地の広さ、使いやすさ、そういうものを踏まえて決定しておるところでございまして、立地場所を変えることは困難であるというふうに考えております。

○織田委員 例えば教育課程編成の基本方針というのがありますけれども、この基本方針の中で、総合学科高校や単位制高校やいろいろなタイプの高校がある中で、こういう科目を入れてもらいたいとか、もう少しこういう方向の別の教科内容というものを加えてもらいたいとか、そういった要望というのは、これは教育課程編成の基本方針の中に入るんでしょうか。ちょっと抽象的で申しわけないんですけれども、そういうたぐいのことについては、どう考えますか。

○山際都立高校改革推進担当部長 ただいまお話がありましたが、総合学科とかチャレンジスクールとか、そういう教育課程の基本方針そのものについては、変えることは非常に困難でございます。
 しかしながら、例えば地域の文化あるいは歴史等の特色ある選択科目の導入とか、そういうようなものについては取り入れることは可能であるというふうに考えております。

○織田委員 関係者のご意見というのは、確かに物すごく幅広いものであります。それで、よく、こういう団体の関係者ではございませんけれども、地域の高校に通っておられる方が、その対象校にいらして、お話を伺ってみると、それこそ本当にご意見は千差万別なんです。それをいかに受けとめて反映をさせていくのか。あるいはまた、反映はさせられないまでも、受けとめる中で、皆さんにきちんと説明ができるのか。先ほども議論になりましたけれども、的確なデータを示しながら、ある意味では地域の皆さんを説得するというようなことも、今後の作業として必要になってくるんだろうというふうに思います。大事なのはやはり情報発信だろうと思います。
 で、こういうことは、何というか、冷静に--私、一番危惧するのは、先鋭な対立に入ることなんです。これは皆さん方にいろんなところで私は申し上げてきたわけですけれども、先鋭な対立というのは何にも生みません。ですから、それをできる限り対話の場にのせて、譲れるところは譲り、譲れないところは説得をしという、まじめなそういう作業というのが本当に必要なんだろうというふうに思います。今後、いろんな形で計画を進めていくというときになりましたら、そういったスタンスというものをしっかりとっていただかなければ、私どもとしてもやはり困るというふうに思うわけでございます。
 したがって、この都立高校の改革、やはり私たちもそうですけれども、想像力が十全に発達しているわけではありませんから、ペーパーを見せていただいて、計画図を見せていただいても、それが全部ぴんときて、ああ、こういうことなのかということがわかることはなかろうと思います。まして、当事者であれば、それぞれの思いがあるわけでありますので、広く、その情報を提供していくということが本当に必要だと思います。
 そこで、先ほども、広く都民に周知するというふうにいいました。ここにも、ホームページ等にも載せる、計画内容等について周知をする、教育モニター等を通じて、都民の意見や要望を聴取するように努めてきたというふうに、現況をお述べになっておられるわけでありますけれども、例えばホームページで情報公開して、情報にアクセスしなきゃわからないというのじゃなくて、それを、では当事者--当事者といったら全員になっちゃうから、それは無理かもしれませんが、少なくとも区市町村の教育委員会や各学校に、こういう情報をぱあんと載せました、こういう情報がありましたということを二重三重にお知らせするというような、例えばそんなようなこともできるのではないかというふうに思いますし、あるいはまた、いろんな形でかかわったそういう団体に対して資料を、先ほども、資料を送ってやればいいじゃないかという、そういう話がありましたけれども、そういうきめの細かな、同じ土俵に乗っていただけるような土俵づくりをするような、何といいますか、そういうご努力といいますか、それを本当に特段力を入れてやっていただきたいというふうに、最後に思うんですけれども、いかがでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 都立高校改革を推進するに当たりましては、繰り返しになりますが、都民の理解と協力が非常に重要なことだというふうに考えております。そのために、その進ちょく状況に応じまして、対象校の関係者に対する説明会の開催あるいは情報提供等を適宜実施しているほか、広く都民に対して周知を図るために、ただいまご指摘のございましたインターネットあるいは広報紙などを通じた情報の提供、区市町村あるいは関係団体等を通じて情報提供を行っておるところでございます。
 今後さらに広く都民に周知するために、ご指摘がございましたが、ホームページ等で情報を公表した場合には、新たに各学校や区市町村に通知するなどのきめ細かな工夫を検討してまいります。

○織田委員 終わります。

○大河原委員 私からも、平成十二年の七月に発表された都立高校改革第二次案、基本計画の検討委員会の中間のまとめが昨年出ているわけですが、これは、十一月の文教委員会の資料にもありますけれども、開催の状況、そこに参加された方々の人数を見ましても、とても理解が広がっているというふうには見えないんですね。
 まず伺いたいのは、この中間のまとめの説明会の位置づけというのはどういうものでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 基本計画検討委員会の位置づけでございますけれども、新たな学校の教育課程の編成あるいは施設整備についてそのあり方を検討すると。構成メンバーにつきましては、関係の学校の校長あるいは教職員、そして教育委員会の職員でございます。

○大河原委員 中間のまとめの説明会の位置づけを伺ったんですけれども。

○山際都立高校改革推進担当部長 中間のまとめの説明会の位置づけでございます。これについては、基本計画検討委員会でまとめたその報告につきまして、地域あるいは関係者からの意見あるいは提案を受けとめるというものでございます。

○大河原委員 これは去年の文教委員会の資料ですけれども、例えば武蔵村山地区単位制高校、説明会の日付は七月十二日、参加者は六人です。それから多摩地区単位制高校、これも七月十四日、夕方の六時半から七時四十五分。夕方、昼間お勤めのある人でも参加できるようにという配慮だと思いますが、七人ですね。やっぱり、こういうところにまで行って、都立高校がどうなるんだろう、議論に参加したいというふうに思われる方は少ないのかもしれませんけれども、ここに上がってくる請願のように、たくさんの人たちが関心を持っているということも一方で事実です。
 この中間のまとめの説明会の、何というのでしょうか、広報の仕方、そのことに問題があったというふうにも思いますけれども、今お答えいただいたように、この中間のまとめの説明会では、地域のさまざまな意見を受けとめるために開いたというふうにおっしゃっているんですね。
 私も、やっぱり中間のまとめというからには、もう固まり切ったものを周知させるために開く説明会ではなくて、いわばたたき台として出したものに意見が出てきて、そしてそれを最終報告に向けて反映をさせていく、それがやっぱり中間のまとめの説明会のあり方だというふうに思います。そして多様な意見が出てくる。これまでも疑問があったところをただして、そして正しい情報を交換する、そういう場だというふうに思うんです。最終的な報告書も出されていますが、この中間のまとめから最終報告に至る中で、どんなことが最終報告に反映されたのか、伺います。

○山際都立高校改革推進担当部長 どのような反映がされているのかというお話でございますが、基本計画検討委員会では、先ほど申し上げたとおり、新しい学校の教育課程の編成あるいは施設設備について中間の検討をしてきたところでございますが、中間のまとめに関して関係者からいただいたご意見については、新しい学校の基本的なコンセプトを踏まえつつ、反映し得るものについては、その趣旨を取り入れるように努めてきたところでございます。
 具体的に申し上げますと、ある学校では、地域の特色を教育上生かすべきとのご意見を踏まえまして、当該地域の歴史あるいは自然等についての選択科目を開設することといたしました。また、ある学校では、IT活用能力や会話力の育成を行うべきというようなご意見を踏まえまして、インターネットを活用した国際交流事業や、あるいはディベートの科目も開設するというふうなことをいたしております。

○大河原委員 受けとめられるところは受けとめる。でも、受けとめられないことも出てきているわけですよね。だから、みんな、この説明会に来て、少しでも、このたたき台というか中間のまとめが、自分たちが考えているような、あるいは大勢の人に訴えて、今の方向が少し修正されるような、そういうことを求めているわけですよね。
 今お答えになったことは、かなり中身のことで、実は、この高校改革のそれぞれの学校のフレームに触れるようなことは動かさないんだという姿勢を私は感じているわけなんですが、都立農林高校からは、このフレームにかかわることが提案されたんじゃないんですか。どうでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 青梅地区の総合学科高校の基本計画検討委員会についてでございますけれども、ご指摘のとおり、農林高校の方から、総合学科と専門学科を併置する案が提案されておりました。

○大河原委員 先ほど、検討委員会のメンバーには当該の学校関係者もいるんだということを胸を張っておっしゃったわけなんですが、当然ここで、農林高校の学校側から提案が出ていたはずですよね。そのことを踏まえた上で中間のまとめに至ったと思いますけれども、農林高校が、伝統ある学校として、そして地域のニーズを受けとめて、また、新しいこれからの東京の産業としての農業や林業というところに人材を養成するんだという、強い、熱い決意を持っているということで提案してきたことについて、どういうふうにこたえたんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 先ほど申し上げましたとおり、農林高校側から、総合学科と専門学科を併置するというような案が出されてきておるわけです。その背景には、農業教育が衰退するのではないか、あるいは農業施設が、総合学科になることによって荒廃するのではないかというような議論が出されたわけでございますが、そのあたりの話につきましては、総合学科でも可能であるというようなことで、現在、あるいはその検討委員会のところでも議論を進めた経緯がございます。

○大河原委員 学校側からずっとそういう話が出てきていたけれども、フレームとしては総合学科でやっていける、中にコースをつくればいい、系列でやれば十分だというふうに、何というのでしょうね、大きな膜をかけたというか、そういう形で中間のまとめが出ているんですよね。
 都庁側の、教育庁側の、この準備会、すべての対象校を検討する委員に入っていますけれども、一人で何校受け持っているんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 基本計画検討委員会が十六ございますが、おおむね五、六校でございます。

○大河原委員 大変なお仕事だと思うんですよね。一つ一つ特徴のある学校をつくっていく、そして、それまで積み上げてきたところの調整をしながら新しい学校をというふうに、教育庁の方は皆さんに理解をしていただかなければいけない。そのために説明会を開いているわけですけれども、例えば、先ほどの農林高校の例ですが、私たちから見ると、農林高校の先生という専門家、そこから意見が出てきたことについて、総合学科で十分だという計画を遂行していってしまう、その議論が見えてきません。
 例えば、一つの農業高校を総合高校にしたという他県の例もあると思うんですね。その一つの例を見ても、多分、学校の先生方と検討委員会の他の委員の方とは見方が違ったんじゃないですか。先ほど織田委員が、同じ土俵でなければ、なかなかその議論は進まないんじゃないかとおっしゃったのは、まさにそのことだというふうに思うんですが、どうでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 中間のまとめについては、総合学科高校でいくという形で決まったわけでございますが、昨年の十二月に、最終的な基本計画検討委員会におきまして、中間のまとめを最終報告とするというような決定をいたしております。それは、該当校の校長先生も入ったものでございます。
 先ほど申し上げたとおり、一部といいますか、校長は別にして、先生方にその懸念があるのは、繰り返しになりますが、農業教育が衰退してしまう、あるいは農業関係の教員が少なくなってしまう、そして農業施設、これが荒廃してしまうのじゃないかという、そういう不安、懸念が、そういうような提言にあらわれているというふうに受けとめております。
 これについては、総合学科高校でもそうした不安は解消することが可能であるということで、校長とも十分に話をして、先ほど申し上げたとおり、最終的には、総合学科高校を最終報告にするというふうな結論に至ったわけでございます。

○大河原委員 総合高校でも専門性を確保する。要するに可能性を確保する。今どういうふうにおっしゃったかな、そんなふうな感じでおっしゃったと思うんですが、総合高校の中で、本当に専門性を持って--今、農林高校などの場合は、例えば林業をやりたい子が来ていたり、いろんな子がいると思いますが、これがやりたいんだと初めから目標を決めている子もいるんですよね。そうしたときに、その子たちのために専門の分野をきちんと確保しておくことが大事だというふうに、農林高校の関係者の方々がおっしゃったというふうに私は理解しているんですけれども、そのところは、農林高校との話し合い、あるいはこの説明会の中でも十分説明されたんでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 農林高校の教員の中に、先ほど申し上げたとおり、併置案というような考えを持っている教員が多いということは事実でございます。あわせて、同窓会あるいはPTAの方でも同じような見解をかなり強くお持ちでございます。
 それにつきましては、同窓会あるいはPTAとは、昨年来、私も二度ほどお話をしておりまして、十分にそのあたりは理解し得るのではないかということで、今後とも話し合いを続けていきたいというふうに考えております。

○大河原委員 これは農林高校に限りません。小石川工業高校でも、特徴ある建築科、そこを守ろう、そして、そこを目指してくる子どもたちもたくさんいるわけですね。
 確かに今回の十三年度の入試の志望率を見ても、新しくつくった桐ヶ丘や今度できる世田谷泉高校の倍率、泉高校などはたしか五倍近かったですね。四・八何倍でしたか。確かにニーズはあるんだ、新しいタイプの学校も必要、そのことはよくわかると思うんです。だからこそ、どんな中身をつくっていくのかを、より広い範囲で議論することが必要だと思うんです。
 そのことは、今、中間のまとめから最終報告になって、とりあえずというふうに思いますけれども、私は、中間のまとめをそのままといういい方は申しわけないけれども、余り中身が変わらずに最終報告になったんだなという認識です。
 この最終報告、農林高校の場合などのフレームにかかわること、中身に大変重要にかかわってくること、こうしたことは継続的に話し合いをしていくというふうにおっしゃっているわけですけれども、最終報告、どのような肉づけをしていくのか、その点についてはどうでしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 各基本計画検討委員会の報告書では、新しいタイプの学校の教育理念あるいは教育課程編成の基本方針、施設設備の基本計画等について取りまとめているところでございます。
 農林高校については、一応、先ほど申し上げたとおり、総合学科高校にする、しかも農業教育をベースにする総合学科高校にするというふうな考え方に立っておるわけですけれども、今後、農業教育をベースにした教育課程をどういうふうに編成していくのか、あるいは、低学年の全生徒に対して農林業関連科目を必履修にするということ、農業教育に関する学校間連携の拠点校にするというような点について、具体的に検討してまいりたいと考えております。

○大河原委員 今回の二次案、そして十四年度には三次案をつくろうとしているわけですよね。
 十三年度に、都民の意識調査や教育世論調査を行うというふうに聞いておりますけれども、その点についてはどのような計画でしょうか。

○山際都立高校改革推進担当部長 教育世論調査、具体的には都民意識調査でございますけれども、これについては、都立高校改革が平成七年度以降始まっているわけでございますが、平成八年の二月に実施したものでございまして、平成十三年度に第二回目の教育世論調査を実施したいというふうに考えております。
 具体的には、現在のところ、まだこれから詰めるというところでございますけれども、都立高校に対する期待、公私の比較、そして、これから何を目指したらいいのかというようなことも、調査項目にできれば入れたいというふうに考えております。

○大河原委員 その結果というのは、次の計画に生かされるということでしょうか。それとも、今までも同じように、この一次計画、二次計画も、三点セットのように、白書もつくった、世論調査もした、都民調査もした、そういうふうに来ているわけですけれども、やはり説明責任を果たさないと信頼はないわけですから、どのような扱いになるのか、お答えください。

○山際都立高校改革推進担当部長 都民意識調査につきましては、ただ形式的にやったものではございません。現在の都立高校改革、例えば総合学科高校あるいは単位制高校、このあたりにつきましても、都民意識調査の結果に基づいて、そういう設置を決めているところでございます。
 十三年度にやります都民意識調査について、その結果については、でき得る限り計画に反映するような形で対応してまいりたいと思います。

○大河原委員 私、どうも、教育庁のできる限りというところに余り信頼感がないものですから、不安な思いでいっぱいなんですけれどもね。
 先ほども、くぼた委員が説明責任のところでおっしゃいましたけれども、先生は子どもに、わからないところは、わかるところまで説明して教えるんですよ。その元締めであるというか、教育庁は、理解を得るところまで話し合うという姿勢がなかなかないと私は思いますよ。
 この都立高校改革を考える連絡会の方々が、都庁に、一時間という約束で説明を求められました。たった一時間ですから、事前に質問項目も出されています。それに答える皆さんの姿勢はどうだったかといいますと、聞くところによりますと、お願いしていた資料、これは少人数学級の資料だそうですが、それも、過去にそういう二十五人とか三十人とかシミュレーションはいたしました、しかし、ほかの部署でやりましたので、そこでは見せていないんですね。議会へ出しましたので、議会局の方でご参照くださいと。これは説明責任を全く果たしていませんね。一時間の中で説明を求められたんですから、当然、その資料はその場で、いらした方に渡せるように準備するのが筋じゃないでしょうか。
 最後に教育長に伺いますが、この説明責任、ここだけじゃないんですよね。もう学校すべて、教育分野で、本当に相手が納得するところまで話すという姿勢を持つのか持たないのか。その際には、求められたデータも、何もマル秘事項じゃありませんね、こんなものは。既に議会にも出されている。出したからには、そこの部署だって持っているはずなんですよ。どうして出さないんでしょうか。
 横山教育長に最後に、教育行政における教育長としての説明責任を果たす決意をお願いします。

○横山教育長 私ども、今、教育改革といいますか、高校改革というか、確かに改革とつく以上は、例えば白いキャンバスに全く新しく描くのじゃなくて、既存のものを改革するわけですから、そこには当然、利害関係がある。そういう段階で、当然、アカウンタビリティー的な思想というのは十分持っているつもりでございます。
 したがって、今までるる議論がございましたが、私自身が、高校改革の推進につきまして、そういった地元説明会であるとか、そういう報告は逐一受けております。そういう中で、私自身は、限られた人材の中で、相当精力的に説明をしているという印象を持っております。ただ、今るる議論がございますようなご懸念があることも事実でしょうから、教育長としての見解という話になりますと、当然、何か物事をなすにつきましては、相手方に誠意を持って説明をする、これは当然持つべき姿勢だ、そういう認識を持っております。

○小林委員 横山教育長が全然答弁していないので、答弁もらおうかと思って、質問しようと思ったら、今……。
 山際さんの話をずっと聞いておりまして、各委員の質問の中で、堂々と胸を張って答弁しているという感じじゃないんですね。何かそんな感じがしたんですね、これは私の印象だけかもしれませんが。
 やはり今回の教育改革というのは、物すごい歴史的に大きな改革だと思うんですね。そういう大改革をやるときに、そういうものというのは伝わってくるものがあるじゃないですか。皆さん、改革のまさに最前線にいて、この歴史的な大きな一ページを築こうという、そういう気概みたいなものが全然感じられないというのは、私だけなのかなと、疑問を感じたわけですね。
 ですから、大改革をやるときに、人が足りないとか、土曜だとか日曜日なんていってないで、だれかいってましたけれども、もう来なくていいといわれるぐらいまで行ってやらないと、相手が、もう来なくていい、わかったからといわれるぐらいまでやらないと、皆さんがやったやったといったって、少なくとも私が感じている限りで、多少好意的に見た私でさえも、そういう熱意が全然伝わってこない。伝わってこないんですよ。
 私の知り合いで主税局に一人おりますけれども、毎日大変だといっていますよ。土曜日、日曜日に行って、塩まかれるというんですよ、税金もらいにいくわけですから。それでも、そういうふうにやっているわけですよ。主税局のようにとは、全然セクションが違うから、意味合いが違うのかもしれないけれども、第一次、第二次、第三次で、もう大変だと思いますよ、この改革は。反対があるのは大体想像がつきますし、自分が出た学校がなくなるなんていうのは、賛成する人がいるわけないじゃないですか。それをあえてやろうとしている。それぐらいの腹構えがあってやる。それでまた、やろうとしているわけですから。そういう熱意、そういうものは全力を傾けて、全庁挙げてやるんだと。それができなかったら、これは全部白紙にするんだというぐらいの迫力を持って教育庁はやらなきゃいけない。アカウンタビリティーとか説明責任とか、そんなものはもう二十一世紀当たり前のことですから。資料なんか、出せなんていわれなくたって、こっちからどんどん出して、やる。その気構えを持たなきゃだめだと僕は思いますよ。
 教育長、最後、質問になるかどうかわかりませんが、気構え、気構え。
 終わり。

○横山教育長 高校改革につきましては、まさに、子どもたちの多様な選択肢の設定であるとか、あるいは現在の生徒減であるとか、そういった社会情勢の変化の中で、何としてもやらなきゃいけないと。
 これは、例えば関係者といっても、現実に高校について多額の税金が投入されている以上、都民全体が関係者でございまして、そういった意味での説明をして、何としてもご納得いただいた上でというか、説明した上で、全力を挙げて遂行してまいります。

○大河原委員 いいそびれてしまって、申しわけありません。
 先ほど質問させていただきましたが、生活者ネットワークは、ぜひこの請願を採択という形で、同僚諸氏にもお願いをいたします。

○羽曽部委員 短い質問をさせていただきますが、もっと具体的に質問をする必要があるのかなというふうに私は思っているんです。
 私は実は小石川工業の地元におります。地元におりますから、事情は大体わかる。これは動機として、なぜ、あそこを世田谷高校の方に統合していかなければならないのか、その辺のところの説明を二、三年前にしておりまして、地元では、地元の町会では、たしか署名には応じなかったはずです。この三千何人の中には恐らく余り入っていないんじゃないかなと思うんだけれども、それはどうなっているか、そこからお尋ねしたいんです。
 それから、もう一つ、あそこは、小石川工業の校庭の真ん中は、環状四号線の都市計画道路が走っているんです。これが、工事ストップしておりますけれども、一体、都市計画との関係でどうなっていくのか。こういうものはやはりきちっと説明していきませんと、抽象的な決意だけで、ただやるんだやるんだじゃなくて、何かやはり、そういう社会的な事情がある、しかも、都市計画道路の中では、都市公園の緑地地帯として代替地を求めなければできないというような、そういう事情もある。これは都市計画局にかかわりを持つわけですが、その辺のところも踏まえて、お答えをどなたからいただけるのか知りませんけれども、明確に答えておいてもらわないと、どうもこの仕事を進められないんじゃないかなと私は思っているんです。ただ足踏みだけしているんじゃ困る。私、そう思っています。

○山際都立高校改革推進担当部長 ただいま二点ほどご質問があったと思います。
 地元の住民の方の署名があったかどうかということにつきましては、大変恐縮ですが、よくわかりません。
 それから、都市計画道路四号、これにつきましては、かねてからこの計画がございまして、建設局に問い合わせをしましたところ、昨年の十月ごろから動き始めているというふうに聞いております。

○羽曽部委員 私のところも、環状四号線のところに二十坪ばかりとられることになって、かかっておりますから、わかっておりますけれども、やはりそれとのかかわり合いもちょっとあるんじゃないですか、あそこ。
 それで、小石川工業の反対される皆さんは、その校庭をよそに置いてもいいから、高い建物であってもいいから、あそこを残せという議論になっているように私は聞いておるんですが、その辺のところはどうなっていますか。

○山際都立高校改革推進担当部長 住民の、賛成が得られない方々が、どういう理由でこれに乗らないのかということについては、大変恐縮でございますが、私、お答えすることができません。
 しかし、一部において、あの狭い、しかも使い勝手の悪いところで建物を建てて存置させるというようなことを提言する方も、かつていたことは事実でございます。
 今回の二つの学校の統合につきましては、設置の最大のポイントというものにつきましては、先ほど来、小林委員からもお話がありましたけれども、統廃合ということが目的ではありません。あくまでも最大のポイントは、生徒が、あるいは保護者が行きたくなるような、そういう学校づくりが最大の目的でございます。世田谷地区の工業高校につきましては、広い世田谷の敷地を活用いたしまして、施設設備の充実に努め、魅力ある学校づくりを行う、それが最大の目的でございます。

○羽曽部委員 今の趣旨を生かしてほしい、これだけいっておきます。

○村松委員長 ほかに。よろしいですか。--ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第五五号、請願一二第五九号及び請願一二第七一号は、いずれも保留と決定いたしました。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
午後三時三十八分休憩

午後三時四十七分開議

○村松委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 次に、請願一二第五六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○若林学務部長 一二第五六号、病弱養護学校高等部の設置に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都立久留米養護学校保護者代表和賀智子さんほかから提出されたものでございます。
 病弱児童生徒に対し、次の三点について実現をしていただきたいということでございます。
 まず一点が、都立病弱養護学校の高等部を早急に設置をするということでございます。
 病弱養護学校の高等部につきましては、平成十三年度に設置する予定はございませんが、特殊教育に関する国の動向などを踏まえまして、病弱教育全体のあり方を検討する中で、対象者の見込み数や生徒の進路状況等を十分調査し、研究してまいります。
 次に、2に、平成十三年春以降、高等部が設置されるまでの間、中学を卒業する生徒に対する教育の場を保障することでございます。
 病弱養護学校の中学部卒業予定者につきましては、学校が行います進路指導と緊密に連携を図りながら、一人一人の病気の状態や進路先の希望などを十分把握いたしまして対応することができるよう、本人や保護者に対しましてきめ細かな進路相談を行っているところでございます。
 3、病弱教育のあり方を検討する際は、保護者代表を参加させることでございます。
 病弱教育のあり方の検討に当たりましては、保護者を初め関係者等のさまざまなご意見を参考にしてまいりたいと考えてございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田中(智)委員 若干質疑をさせていただきたいと思います。
 この請願は、本文の最後にも書かれておりましたけれども、既に十数年前から、病弱養護学校の高等部の設置を要請し続けてきたというものです。
 しかし、いまだに実現しておりません。現代の医学をもってしても完治することができない重い病気と闘って懸命に生きている子どもたちが、体の状況に見合って高等部でも勉強を続けたいという願いを実現してやりたい、そういう思いは、親として当然の願いであるというふうに思います。
 昨年の七月の文教委員会での請願の質疑で、我が党のくぼた議員の質問に対して、調査研究をしていくという答弁でした。
 まず伺いたいんですが、都はなぜ、今まで病弱養護学校に高等部の設置をしてこなかったんでしょうか。いかがでしょうか。

○若林学務部長 都立の病弱養護学校につきましては、六カ月以上の医療または生活規制を必要とする児童生徒を対象といたしまして、前籍校の復帰を目指した教育を行っておりまして、これまで、病弱養護学校の中学部を卒業した生徒の大部分は、高等学校へ志願をし、進学をしているという状況がございます。
 また、中学部を卒業後も引き続き六カ月以上の医療または生活規制を必要とする生徒が多く見込まれないことなどから、平成十三年度におきましては、高等部の設置を予定していないところでございます。
 そういう状況で、今後の国の動向も踏まえ、あるいは対象の見込み数、生徒の進路状況、こういうものを十分調査をしながら検討していきたいというように考えているところでございます。

○田中(智)委員 ほとんどの生徒が高校へ進学しているということですよね。もう一つの理由は、生徒が少ないというのが理由になっているというふうにおっしゃいました。確かに、進路状況を見ましたときに、普通高校、養護学校の高等部、高校にほとんどの子どもたちが進学しているということです。
 しかし、実際には、普通高校に行っても、病気による学力のハンデ、小学校から中学校まで病弱養護学校に通っている子どもたちが普通高校に通えるかどうかという意味では、学力のハンデだとか、病気に対する周りの理解が不十分だったり、いろいろな面で自信をなくしてしまうような状況というのが数々あるわけですね。中途で退学せざるを得なかったりという子もいるわけです。障害の違いのある、例えば知的障害の養護学校などに行かれているような状況から、教育内容が合わなかったり、体力的についていかれなかったりというような実態があるわけです。実際に先生方が追跡調査した結果によりますと、卒業生の三分の一が進路を変更せざるを得なくなっているというような実態もあるわけなんですね。
 高等部があれば、こうした進路を途中で変更せざるを得ないということとか、中退せざるを得ないというような実態がなくなるというふうに思うんですけれども、このように病弱養護学校を卒業した子どもたちの進路について、卒業後の状況について、東京都は把握しているんでしょうか。

○若林学務部長 卒業生のうち進路変更している方の数でございますけれども、年度によって異なります。それから、その要因についてもいろいろあるわけでございますけれども、進路先でのさまざまな状況があるわけです。
 そういうものにつきまして、現在も、その状況につきましては把握をしているところでございますけれども、今後も可能な限り、卒業生の進路先の適応状況、こういうものについての把握に努めていきたいというふうに考えてございます。

○田中(智)委員 把握をしているということですけれども、では、実際にはどういう状況になっているんですか。

○若林学務部長 先ほどもお話ししましたように、卒業年次あるいは卒業後の経過年数等によって異なりますけれども、年次によりましては、約三分の一が進路変更しているという場合もあるように聞いてございます。

○田中(智)委員 三分の一が進路変更しているという状況もあるというふうに認識しているということだと思うんです。
 というのであれば、なおさら、進学しているから高等部の必要性がないんだというのは、ちょっと実態に合っていない議論だと思うんですね。
 少なくとも、PTAの皆さん方がこうして何年間も高等部の設置を要望しているわけですから、こうした声にこたえるべきだというふうに思うんです。
 そこで伺いたいんですが、先ほどもちょっとおっしゃいましたけれども、病弱養護学校の対象となる児童生徒、どういう子どもたちが通っているんでしょうか。

○若林学務部長 先ほどもお話しいたしましたけれども、学校教育法施行令の第二十二条の三によりまして、慢性疾患の状態が六月以上の医療または生活規制を必要とする程度のものということでございます。それからまた、身体虚弱の状態が六月以上の生活規制を必要とする程度のものということでございます。

○田中(智)委員 学校教育法の施行令に、今おっしゃいましたような具体的な事例が書いてあるわけですね。「慢性の胸部疾患、心臓疾患、腎臓疾患等の状態が六月以上の医療又は生活規制を必要とする程度のもの」また「身体虚弱の状態が六月以上の生活規制を必要とする程度のもの」という事例です。
 これは、学校教育法の第七十四条で、「第七十一条の二の政令で定める程度のものを就学させるに必要な盲学校、聾学校又は養護学校を設置しなければならない。」「都道府県は、その区域内にある学齢児童及び学齢生徒のうち」「必要な盲学校、聾学校又は養護学校を設置しなければならない」という、その設置しなければならないということに応じて、その病状を政令で定めているということだと思うんです。
 そういうことからいえば、東京都は養護学校を設置しなければいけないというふうに定めているわけです。その内容が、六カ月以上の虚弱の方ですとか、病院に入院しているとか、生活規制を必要とする子どもということだと思うんですね。少なくとも、六カ月以上、何らかのそういった入院の生活をしている方は対象になるということになると思うんですね。
 この病弱教育の対象者となる人たちが実際に都内にどれくらいいらっしゃるのかというこの数については、把握をしていらっしゃるんでしょうか。

○若林学務部長 学校教育法第七十四条でございます。そこで、養護学校の設置の義務があるわけですけれども、都立の場合は、久留米養護と片浜養護二校がございます。両校、可能な限り、中学校卒業生の状況把握に努めているわけでございますけれども、都立の病弱養護学校への入学、転学希望、これにつきましては、まず第一に、区市町村の教育委員会で就学あるいは転学相談を受けまして、さらに都の相談を経て、都立の病弱養護学校へ就学をする、こういう段階を経てございますので、そういう相談を通じまして、区市町村教育委員会の相談状況を含めて、実態の把握に努めているところでございます。

○田中(智)委員 今いわれたのは、区市町村の教育委員会の就学、転学相談の中で実態を把握しているというふうにおっしゃったんですが、私が今伺いましたのはそういうことではなくて、六カ月以上の入院している方とか、虚弱の方とか、生活の規制が必要な方というのは、虚弱の教育、養護学校に行く対象者なわけですよね。ですから、その対象者としての把握、そういう把握の仕方というのは行っているんですか、そういうふうに伺ったんですが、いかがでしょうか。

○若林学務部長 全体の状況というのは把握できておりませんで、病気等で学校に行けない子どもたちの実態、こういうものは、先ほどお話ししたように、都や区市町村の教育委員会が行います就学相談、転学相談を通じまして実態把握をするという状況でございます。

○田中(智)委員 学校教育法施行令の中で、病弱教育の対象者とするということを規定しているわけですから、就学相談に来る前の実際の対象者、対象となる方が少なくとも都内にどれくらいいらっしゃるかということについては、やはり設置義務のある東京都としてつかむ必要があるんじゃないか、それをまず前提とするべきじゃないかというふうに私は思うんですね。病気で学校に通えない児童や生徒、現状ではどうなっているのか。病院に入院しているのか、それとも在宅で療養しているのか、少なくとも実態を把握すべきだというふうに思うんです。
 昨年七月の文教委員会での我が党の質問に、学務部長は、区市町村の教育委員会を通じて把握に努めていくんだというふうに、実態をつかむべきだといった質問について、そういうふうにお答えになったわけなんですけれども、この点ではどういうふうにつかんでこられたんでしょうか。

○若林学務部長 先ほど来お話ししておりますように、実態がいろいろございます。そういうことで、こちらから状況がどうだという個々の調査はできません。したがいまして、先ほどお話ししたように、就学相談、転学相談、こういうものを通じて実態把握をしているということでございます。

○田中(智)委員 同じ答弁なわけですけれども、受け身のそういう姿勢ではなくて、就学相談に来られた方の相談だけではなくて、それだとなかなか子どもの実際の状況というのはわからないと思うんですね。一人一人の小学校、中学校の義務教育の段階の子どもたちがどうなっているかということを--実際に通常学校に通っていて、学校の先生に子どものことで相談しても、病弱養護学校があることすら紹介してもらえなかったというような声が少なからず上がっているわけなんですね。
 ということは、いろいろ取り組まれているとは思うんですけれども、実際に保護者や学校、医療現場などへ、その理解と情報の周知徹底、これもまだまだ周知されていない。病弱養護学校があることすら知らないという学校関係者もまだ多いわけですから、そういう意味でも、きちんとこういう周知徹底も図る必要があるんじゃないかというふうに思うんです。
 文部省の学校基礎調査に、年間三十日以上の病欠者の数が出ていますけれども、最近の状況はどうでしょうか。小学校と中学校に分けて答えていただきたいと思います。

○若林学務部長 文部省が毎年調査をしているわけでございますけれども、年間三十日以上の病欠、連続で、あるいは断続して三十日以上欠席している児童生徒でございますけれども、小学校では二千四百八十五人、中学校では九百六十三人でございます。
 病気の内容等につきましては、ここの中では調査に含まれてございませんので、実態がわからない状況でございます。

○田中(智)委員 今報告がありましたように、小学校で二千四百人を超える児童が病欠で三十日以上休んでいるということです。中学校で千人近く、九百六十三人ということなんですよね。この子どもたちが何らかの病気で学校に通えないでいるわけですね。この子どもたちに適切な教育を保障されているかというと、大変問題があるといわざるを得ないと思うんです。
 東京都が九五年に行いました病院内教育検討委員会、この報告書では、入院している児童生徒三百八十八人のうちの半数以上が病院内教育を受けていないということが報告されております。本格的に調べてみますと、こうした結果が出るわけなんですね。
 ということは、入院している児童生徒にとっても、教育を受ける機会が十分保障されていないという状況がまだまだ多く残されているということがいえると思うんですよ。その分、分教室をふやしたりして、改善が多少はあったということですけれども、まだまだ対象となっている子どもが残されているというのが実態だと思うんですね。
 そういう意味からいえば、今、病欠の子どもたちが中学校で二千四百人、小学校でも千人近くの子どもたちがいるわけですから、どういう子どもたちがどういう実態でいるのかということについて、実態を把握するということは、東京都の病弱教育のあり方、これから考えていくんだ、検討していくんだというふうにおっしゃっているわけですけれども、まずその前提にならなければいけないんじゃないかというふうに思うんです。
 先ほど来、区市町村の就学相談や転学相談を行っているというふうにおっしゃいましたけれども、そういうこれまでの延長線上でない、何らかの形での実態の把握だとか調査をぜひ行っていただきたいというふうに思うんですね。六カ月以上、本当に対象となるというふうにいわれていますし、病欠の子どもたちもこれだけ多くいる。片や院内教育も、まだまだ半分の子どもたちが学習を保障されていないという状況ですので、ぜひ、どうなっているかということぐらいはやはりきちっと把握をしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○若林学務部長 先ほど申し上げました学校基本調査の人数は、三十日以上で、連続あるいは断続して年間での日数の人数でございます。それがすべて病弱養護学校の対象ということではございませんので、そこはお願いをしたいと思います。
 病気の子どもの状況、それから教育の場、こういうものは多様でございまして、把握が大変困難な面もございますけれども、区市町村教育委員会の聞き取り等を含めまして、より一層の情報収集に今後努めていきたいというふうに考えてございます。

○田中(智)委員 実態については、いろいろだというのも当然だと思うんですね。実際休んでいる子どもたちがどういう状況にあるのかというのも、みんなが病弱教育の、病弱養護学校の対象者になるのかどうかなんて、そういうことをいっているわけじゃないんですよね。そういう意味では、やはりきちんと調査をすることによって、その子どもたちがどういう状況で置かれていて、そしてどういう教育が保障されなければならないのかということを、きちんと東京都として責任を持って対応することがやはり必要だというふうに思います。
 今、区市町村の教育委員会への聞き取り等を含め、情報収集に努めていくということでお答えがありましたけれども、ぜひしっかり状況がつかめるよう取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 さらに、病弱養護学校を広く周知徹底させていくということも、潜在的なニーズを正確につかむ上で大変必要なことだというふうに思いますので、それもぜひ、きちんとした周知徹底の方法を、改善をしていただきたいというふうに思います。
 以上、強く要望いたしまして、加えて、この請願は、二項目めの、高等部が設置されるまでの間、中学校を卒業する生徒に対する教育の場を保障する、これも当然のことだというふうに思います。きめ細かな進路相談を行っているということですけれども、ぜひ、さらに一層の努力を求めていきたいというふうに思います。
 また、三項目めも、あり方を検討する際は保護者代表を参画させるということも、当事者の一人でありますので、このことも当然必要なことだと考えます。
 三項目そろって趣旨採択とすることを求めて、質問を終わります。

○村松委員長 ほかに発言は。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第五六号は保留と決定いたしました。

○村松委員長 次に、請願一二第七四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○嶋津生涯学習部長 一二第七四号、平成十三年度の市民活動サービスコーナー予算の拡充に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都立多摩社会教育会館「市民活動サービスコーナー」利用者交流会世話人代表奥田泰弘さんほかから提出されたものでございます。
 その趣旨でございますが、平成十三年度の都立多摩社会教育会館の市民サービスコーナー予算について、次のことを実現していただきたい。二点ございます。
 一点は、平成十三年三月に退職する社会教育指導員の後任は、これまでどおり、社会教育や市民活動支援に関する専門的な力量を持った社会教育指導員を採用できる予算を措置すること、二つに、事業予算を削減しないことでございます。
 本請願につきましての現在の状況でございますが、市民サービスコーナー事業につきましては、市民が自主的、主体的に活動を展開する中での学習要求にこたえるため、情報提供、団体、グループなどの支援、あるいは助言、相談等を行ってまいっております。
 本事業の業務は、常勤の社会教育主事の職務となってございまして、非常勤であります社会教育指導員は、事業の実施に当たって、社会教育主事を補助しつつ、市町村の社会教育の振興業務を行っておるという状態でございます。
 社会教育指導員は、東京都専務的非常勤職員設置要綱に基づいて任用する非常勤職員でございまして、雇用期間は一年以内となってございます。
 現在、財政再建推進プラン等に基づきまして、事業の見直しを行っているところでございまして、平成十三年度の予算におきましては、平成十二年度に退職する者の後任補充に要する予算措置は行ってはございません。
 また、事業予算につきましては、必要な経費を計上いたしました。
 以上でございます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○小林委員 それでは、簡潔、明瞭に質問させていただきます。
 請願の内容は、窓口の社会教育指導員を減らすなという要望が一つですね。それから、市民活動のサービスコーナーの事業予算、もうこれ以上減らすとやっていけないという、この二つの要望ですね。
 今度、この四月一日以降の十三年度予算、十二年度と比べて一体どうなっていくのか、それをまず聞きたいと思います。

○嶋津生涯学習部長 サービスコーナー事業の予算についてのお尋ねでございますが、十二年度予算が一千二百八万三千円、そして十三年度予算案は七百四十万七千円であり、その差額が四百六十七万六千円となってございます。
 ちなみに、減額の内訳でございますが、社会教育指導員の減一名分の人件費三百七十一万六千円、専門相談員、講師の派遣でございますが、その廃止に伴って五十六万四千円、事務費の減三十九万六千円となってございます。

○小林委員 一千二百万が七百万。もう、今までの活動はほとんどできないということですね。
 それで、この講師派遣事業が四月一日以降、全くできなくなって、実施ができなくなってしまうということになるわけですね。このサービスコーナーに関係する市民団体の要請にこたえて、今までは、多いときは四十回ぐらい講師派遣を実施されていたということもありますし、二千名に達する参加者もあったということです。ところが、本年度十二年度は二十回、本当に半分ぐらいになっているわけですね。
 講師派遣事業は、市民の教育の機会の拡大に大きな意義を持つというふうに思うし、私も、そういう実績をいろいろなところで聞いておりますが、その点はどうでございますか。

○嶋津生涯学習部長 専門の相談員の派遣、講師派遣でございますが、学習のために適切な講師を招くことができない団体やグループの要請にこたえ、会館の事業として、市町村における市民団体やグループへの派遣の支援を行ってきたというものでございます。

○小林委員 何で専門相談員の派遣を廃止するのか。それから、これから派遣の要請がいろいろ出てくると思うんですが、今まであったものがなくなるということですから、そういった要請に対してどういうふうにこたえていくのか、お答えください。

○嶋津生涯学習部長 なぜやめるのかということでございますけれども、市民活動は本来、市民団体が主体的、自主的に取り組むべきものということも一つございます。あるいは、その支援は、市民ニーズをより的確に把握できる、第一次的自治体である市町村の役割ではないかという考え方もございます。こういったことから、今回、廃止の方向でやっていきたいというように考えてございます。
 さはさりながら、東京都といたしましては、今後とも、市民団体の要請に応じた学習のための講師の紹介であるとか、そういった支援のサービスについては継続してやってまいりたいというふうに思ってございます。

○小林委員 基本的な考え方は、私もそれでいいと思いますよ。ですから、市民活動という名称になっているんだろうと思うんですね。行政が一〇〇%かかわれば、それは市民活動でも何でもないわけですよね。単なる行政の下請になるわけです。そうではなくて、自主的、自立的にやっていくというところで市民活動。だから、そのかかわり方が非常に難しいんですね。かといって、今までやっていたのが全部なくなるとか、半分になるとかなんていったら、自立も何もできなくなる。もともとの基本そのものが崩れていくということなんですね。だから、考え方はいいんですよ。私もそのとおりだと思う。
 ですから、市民活動サービスコーナーとか、基本的には自分たちでやる。自主的に地域において取り組む。そして、市民活動を支援する行政というのは、本来は、一番身近な基礎自治体といわれている区市町村がやるべきだというふうに私も思っております。
 そうしたときに、では東京都は何をするのかと。今までやってきた経緯もあって、今までやってきたの全部手を引くのかということになる。東京都として、広域自治体としてのかかわり方というのは当然あるわけですよね。その役割というのは、どういう役割になるんでしょう。

○嶋津生涯学習部長 これまでやってまいりました、市民活動サービスコーナーの事業内容でございます情報の収集であるとか、あるいは相談業務の実施であるとか、そういった業務につきましては、多摩社会教育会館の条例にも規定してございまして、この会館の本来的業務でありまして、今後とも、工夫を凝らしながら実施してまいりたいと思ってございます。
 今、委員のお尋ねの、では東京都が具体的に何をやるのかというお尋ねでございますけれども、ご指摘のとおり、社会教育行政の第一線は市町村にあると考えてございまして、東京都は、広域的、連絡調整的な立場からさまざまな施策を行うべきと考えてございます。
 その視点に立って、今後、都と市町村の役割分担の見直し、都が社会教育の本来的業務として引き続き取り組むべき事業は何かについて早急に検討してまいりたいというふうに思ってございます。

○小林委員 当然、区市町村の役割と都の役割は違うわけですから、それは明確にして、都の役割は逆に責任を持ってやっていくということを、早急に方針を出していただきたい。
 阪神・淡路大震災をきっかけに、市民活動への関心が非常に高まっておりまして、平成十年に、いろいろな積み上げもあってNPO法が成立をしたわけです。しかし、一方で、行政とNPOに代表される市民活動との協働が叫ばれているにもかかわらず、実態としてはそれが余りうまく進んでいないというのが現状だと思うんですね。
 今後、行政の各セクションは大幅なスリム化、これは行財政改革で、これはもう、だれもそのことについて反対する人はいないと思うんですね。ですから、スリム化をせざるを得ないというこの現状については、だれでもが当然というように思うわけです。これから、住民が要求して対応できなくなる、いろいろ行政が撤退していく部分とか、あるいは市民がやった方がいいとかということで、どんどん、財政再建も含めて、そういう大きな流れが、市民参加の流れも含めてあるわけですね。
 そうすると、住民が要求してもなかなか対応できないということも、これから逆に出てくる分野が結構あると思うんですね。そのことをカバーするNPO法人あるいは自立的な、NPO法的な活動が発生したりすることも、これから考えられると思うんですね。
 しかし、だからといって、多摩教育会館の市民活動のサービスコーナーの役割がなくなったということではないというふうに思います。逆に、ここで長年の間に蓄積されたさまざまなノウハウが、身近な地域で市民に還元されていくことが、私は、これからのあるべき姿だろうというふうに思います。
 都は今後どのように対応していくのか、見解を伺いまして、私の質問を終わります。

○嶋津生涯学習部長 ニーズが多様化する時代の変化の中で、行政とNPOに代表されます市民活動との協働は大変重要であるというぐあいに考えております。
 また、ご指摘のように、多摩の市民活動サービスコーナーにおきましても、大変蓄積された、NPOを初めとしたさまざまなノウハウがございまして、このノウハウを市民団体の身近な地域で還元、活用することは大変重要なことであると考えてもございます。
 今後、市町村との連携をさらに綿密に進める中で、NPOを初めとする諸活動等の先進的な事例の紹介など、情報提供サービスに努めてまいりたいというふうに思ってございます。

○田中(智)委員 私からも若干質疑をさせていただきたいと思います。
 今、小林委員の方から予算についてはお話がありましたので、予算については省かせていただきたいというふうに思います。
 市民活動サービスコーナーといわれましても、どういう活動を行っているのかというのがなかなかはっきりわからないわけなんですけれども、どういった事業を行っているのか、ちょっと具体的に教えてください。

○嶋津生涯学習部長 市民活動サービスコーナーは、立川市の東京都多摩社会教育会館におきまして、市民活動に関するさまざまな事業を行っておるところでございます。特に、都民が自主的、主体的に活動を展開する中であらわれるさまざまな学習課題に対応するために事業を行っているところでございまして、特に、都の役割といたしましては、広域的な情報、資料の提供、それから交流の場と機会の提供、あるいは団体、グループの支援、市町村事業の補完を重点にしてございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、市民活動資料あるいは情報誌の収集、提供、相談助言協力事業の実施、あるいはコピーなどの機器、あるいは集会室の提供等々を実施してございます。

○田中(智)委員 今、それぞれの事業をご報告いただいたんですけれども、この請願の中にもあります社会教育指導員、また社会教育主事という方々が社会教育の行政を行っていると思うんですけれども、それぞれの事業の中でどういう役割を果たしているのか、これを教えてください。

○嶋津生涯学習部長 社会教育主事につきましては、市町村の社会教育関係職員の研修、あるいは調査研究、相談協力支援、情報収集、提供などを本来的な業務として行ってございます。
 一方で、社会教育指導員は、非常勤ではありますが、事業の実施に当たって社会教育主事の業務を補助する役割を担ってございます。

○田中(智)委員 この請願にありますように、平成十三年三月に退職する社会教育指導員の後任がこれまでどおり採用できるようにしてほしいということなんですね。先ほど、予算が削減された中身についてなんですけれども、基本的に、ほとんど一人分の社会教育指導員の方の人件費だというふうに伺っているんですね。社会教育主事を助けて、市町村の社会教育の振興に必要な指導助言をするのが社会教育指導員の役割だというふうにおっしゃいましたけれども、では社会教育指導員の方はどういう方かというふうに見ますと、きちんと規則が定められております。社会教育主事講習の修了証書を有して、また教育職員の普通免許を有する者で、三年以上教育に関係のある職にあった者とか、文部大臣の指定する社会教育に関係のある職または事業に三年以上あった者だとか、社会教育に関する学識経験を有する者というような方が社会教育指導員になるというふうに定められております。ということは、非常に専門的な、社会教育という観点から市民を指導できる方だというふうに思うんですね。ということから考えると、この市民サービスコーナーの中で果たしている役割というのが大変大きいものがあるというふうに思うんですね。
 私、先日、実際にこの市民活動サービスコーナーを見せていただきました。今お話がありましたけれども、本当にさまざまな活動をやっているんですよね。例えば、情報の収集、資料の発行では、市民活動情報の収集ですとか、NPO法人の訪問というのも行っているんですよね。あと、「市民活動ひろば」という、こういう冊子とか「市民活動サービスコーナー資料集」という、いろいろな資料集も発行して、この中には、市民活動のミニコミ誌ですか、こういうものを市民活動の資料集として発行しているとか、冊子にまとめられているわけなんです。
 市民団体への援助ということでは、集会室の提供だとか、コピーだとか、印刷サービスだとか、年に一回の「市民活動交流のつどい」というのもやっているというふうに伺っています。例えばことしは、三月に、「もっと楽しく子育てしたい!」ということで、こういうチラシも配って、地域でできる子育ての支え合いを考えよう、こういうテーマで開かれているわけなんですね。
 あと、相談助言活動では、専門相談員の派遣ということ、先ほど、講師の派遣ということも話がありましたけれども、そういうことも行って、団体が自主的に行う学習活動に講師を派遣するというようなことも行っているわけなんですね。
 このコーナーを利用している方が、市民活動サービスコーナーが二十周年を迎えたときに、コーナー白書というのをつくられたわけなんですけれども、この中に、コーナーを利用している方の声がさまざまに載っています。私たちの企画に対して、私たちの願いや迷いを本当に丁寧に聞いてくださり、適切な助言と、いつもこちら側の要求にぴったり合った講師を推薦してくれる、自分たちで自由に計画したことが実現できる喜びを常に感じることができた、市民を生かすことを第一に考えてくれるというふうに語っておられます。
 このようなさまざまな活動をしている市民活動コーナーの果たしている役割、そして、何といってもやはり、適切な社会教育主事、社会教育指導員がいて、市民を生かすということを考えてくれたことが重要なことだというふうに思うんですけれども、市民活動コーナーの果たしている役割について、その評価はいかがでしょうか。

○嶋津生涯学習部長 市民活動サービスコーナーにつきましては、昭和四十七年、既に三十年前になりますが、自主的学習等の諸活動を積極的に支持していく目的で、相談、助言、情報提供を中心に設置された窓口でございます。
 特に、広域的立場から、情報の収集、提供や、市町村事業の支援、補完するということを積み重ねてきてございまして、都立施設としての役割を大きく果たしてきていたものと認識してございます。

○田中(智)委員 大きく役割を果たしてきたという認識だというふうに思います。
 先ほどの、二十周年のときの中に、職員の方が、一体自分たちの活動というのはどうだったのかというふうに書かれている文章があるんです。求めに応じるという姿勢を開設当初から基本に据えてきた、二十年たって振り返ってみると、コーナーは、市民の自主的な学習を援助するという社会教育の原点に立ったサービスをしようとしてきたというふうに記されているんですね。
 このように、昭和四十七年から伝統のある市民活動のコーナーとして、非常に大きな役割を果たしてきたわけですけれども、この役割が今、改めて見直しをされているといいますか、非常に重要な役割、また新たな役割として、NPOの問題だとかということで、住民参加という点で非常に見直されてきているわけですね。
 それは、昨年の五月に、「都民の地域社会づくりへの参画と生涯学習のあり方」という、東京都の生涯学習審議会の建議が出ておりますけれども、住民の社会参加と情報提供というところで、住民が地域社会づくりの主役として主体的に活動に参画していく際には、地域における諸課題に関する正確な専門的情報や行政情報が不可欠であるとして、そのため、住民ニーズを把握し、それらのニーズを反映した情報の収集から提供までの仕組みづくりについて考える必要があるというふうに指摘をしております。その中で、多摩社会教育会館の市民活動サービスコーナーを事例として紹介しているわけです。
 また、昨年七月の総務局の「都民との協働について」という報告書については、活動場所の支援についても、情報収集の支援についても、多摩社会教育会館の市民活動サービスコーナーが紹介されております。情報の収集の支援ということでは、今後とも、情報の提供を求める市民のニーズにこたえるための事業展開を積極的に進めることが必要だというふうに、総務局の行政監察室が出したボランティアとNPOとの協働をどうつくるかという報告書の中に、そういう文章が書かれているわけなんです。
 もともとこのコーナーは、一九七二年当時、高度成長時代に、公害問題などの非常にさまざまな問題が一挙に表面化した時代につくられたという性格があるんですね。市民の取り組みが活発に行われていたという状況の中で、その市民活動を援助するというようなことで始まった、そういう非常に伝統のあるコーナーなんですね。
 そして、今また、今日的な役割として、利用者団体からも、先ほどの生涯学習という点からも、ボランティアの活動ということからも、NPOの活動ということからも、非常に評価されて、意義とか役割、ますます求められているというふうに思うわけなんです。今日的にますますこの役割が大変重要になってきているというふうに思うわけですけれども、その点はいかがでしょうか。

○嶋津生涯学習部長 市民活動サービスコーナーは、市民が自主的、主体的に活動を展開する中で、さまざまな学習課題にこたえるために、さまざまな施策を実施してまいったところでございまして、市民活動を支援する上では重要な事業であると認識してございます。
 しかし、時代の変化もございます。この機能の重要さを認識しながらも、今後は、都と市町村の役割分担や、市民団体が主体的、自主的に地域社会において取り組むべきことが望ましい事業、あるいは東京都が社会教育の本来業務として引き続き実施すべき事業は何か、そういう視点から検討をしてまいりたいというように思ってございます。

○田中(智)委員 市民活動に対する都の組織の対応の現状、問題点ということも、総務局の行政監察室の報告の中であるわけなんです。市民活動に対していろいろ窓口はあるんだけれども、庁内体制としてはなかなかうまくいっていないんだということも、この中で報告されているんですね。多摩社会教育会館の市民活動コーナーなどは例外的であって、大方は、協働の事業を実施している担当者が窓口業務を行っており、主にボランティアの募集や、協働の相手との連絡調整程度の範囲を超えるものはほとんど見受けられなかったということで、やはり市民との協働だとかということでは、いろいろいわれているんだけれども、実際はなかなかそういう意味ではうまく進んでいないというのが実態なんですよね。
 そういう意味で、こういう市民活動コーナーの実績や、今までの蓄積してきたノウハウだとか市民との活動の協働のあり方ということについては、やはり大変大きな意味があることだというふうに思うんですね。
 そういう意味からいって、この市民活動コーナーの果たしている役割も、これからの市民との協働のあり方という点でも大変大きな意味があるし、また、この請願を出していらっしゃる皆さんからしても、ますますこのコーナーを充実させてほしいということが要求としてあるというふうに思うんですね。
 しかし、実際には、先ほどもありましたけれども、来年度の予算で、指摘されるように、職員の退職不補充だとか事業費の削減ということが盛り込まれているわけですが、そういう方向ではなくて、むしろ充実する方向で進めていただきたい。請願者の願意もそこのところにあるというふうに思うわけです。
 そういう意味でも、我が党としては、ぜひこれは趣旨採択をして、事業予算も削減しない、充実をしていただきたい、そのように主張して、終わりたいと思います。

○村松委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第七四号は保留と決定いたしました。

○村松委員長 次に、陳情一二第四三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○若林学務部長 一二第四三号、平成十三年度東京都公立高等学校定通教育振興に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長大滝文男さんから提出されたものでございます。
 定時制通信制高校に対しまして次のことを実現していただきたいということでございます。大きく六点ほどございます。
 まず一点が、高校の明確な位置づけについて、(1)、全日制、定時制、通信制の併置を解消することでございます。
 平成九年九月に策定いたしました都立高校改革推進計画では、昼間定時制高校を、既設校の規模や配置の適正化を進めながら、独立校として設置をしていくこととしてございます。
 第一次及び第二次実施計画では、昼間定時制総合学科のチャレンジスクールとして、昨年四月に桐ヶ丘高校が開校いたしまして、本年四月には世田谷泉高校が開校いたします。また、平成十六年度には江東地区チャレンジスクール、さらには平成十七年度には港地区チャレンジスクールが開校予定でございます。また、同じく十七年度に、昼間定時制単位制高校を多摩地区に開校する予定にしてございます。
 (2)が、三年間でも卒業できるよう制度を整備することでございます。
 現在、都立定時制高校百校のうち七校は、三年間で卒業できる道を開いてございます。都立高校改革推進計画におきまして、修業年限の弾力化を一層進めることとしているところでございます。そのため、学校間の連携を推進し、他校における学習成果を自校の科目の単位として認定することによりまして、修業年限の弾力化を図ってまいります。既に実施してございます定時制、通信制課程間の併修あるいは定時制課程相互の併修を拡充するとともに、全日制、定時制課程間の併修もできるようにいたしました。
 また、ボランティア活動等、校外での学習活動を教育課程に位置づけまして、単位として認定することといたしました。実用英語技能検定あるいは簿記検定などの技能審査の成果の単位認定、あるいは就労実務等をもちまして職業に関する科目の履修の一部にかえる実務代替の拡充等も図っているところでございます。
 (3)が、地域の特性を生かした新たな特色ある定時制高校を増設することでございます。
 平成三年度には、単位制昼間定時制独立校といたしまして新宿山吹高校、平成八年度には、単位制の飛鳥高校の定時制課程を設置いたしました。
 都立高校改革推進計画の第二次実施計画におきまして、定時制に通う生徒の生活実態や学習ニーズに対応いたしました特色ある定時制高校といたしまして、地域の特性を考慮し、昼間定時制単位制高校あるいはチャレンジスクール、総合学科の定時制課程等を設置してまいります。
 大きな二点目でございます定時制通信制課程の管理運営についてでございます。
 (1)が、事務職員の土曜休業やローテーション勤務に伴う問題点を解消することでございます。
 この実施に伴いまして、事務職員で対応できない電話応対等の業務は、学校内の教職員全体で工夫して適切に対応していくべきものと考えております。
 (2)が、非常勤講師の十分な勤務時間数を確保することでございます。
 非常勤講師の活用につきましては、原則として各学校の教育課程、教員の配置状況等を考慮いたしまして、予算の範囲内で措置をしてございます。厳しい財政状況の中ですが、必要な講師時間数の確保に努めてまいります。
 (3)が、学校の特色や生徒の実態に応じた教職員を配置することでございます。
 教員の配置につきましては、これまでも、学級数に基づく基本定数のほかに、習熟度別授業の拡大等、学校の特色や生徒の実態に応じまして配置をしてございます。
 今後とも、国の動向を踏まえまして、教育条件の改善に努めてまいります。
 大きな3、教育振興のための行事についてでございます。
 (1)、音楽鑑賞教室、演劇鑑賞教室、生活体験発表会、総合体育大会に対する補助金の増額と運営への支援を行うことでございます。
 これらの授業に対しましては、委託料または分担金として運営への支援を行っておりますが、予算の増額は、現在の財政状況から困難でございます。
 (2)が、部活動費を増額することについてでございます。
 部活動に要する経費は、受益者負担が原則でございますが、部活動振興のため、指導員の謝礼や施設の使用料、各種体育会への参加費及び生徒が共同使用いたします主な部品購入費等の経費について予算化をしてございます。
 今後とも部活動の振興に努めてまいります。
 大きな4、施設設備の整備拡充についてでございます。
 (1)が、食堂の冷房機器を完備することでございます。
 音楽室、職員室、用務員室、給食調理員の控室、専門学科のパソコン室、ワープロ室及び交通騒音等により授業に支障がある学校の普通教室などを整備してございます。現在、普通科のパソコン室、ワープロ室につきまして計画的に冷房化を進めてございまして、食堂の冷房化につきましては、現段階においては難しい状況でございます。
 (2)が、専用の普通教室を確保することでございます。
 定時制の専用施設といたしまして、職員室、生徒会室、教材室、調理室、食堂を設置してございます。普通教室及び体育館などの諸施設につきましては、全日制と定時制が共用することとしてございまして、専用普通教室を確保することは困難でございます。
 大きな5の、多様な生徒の受け入れについてでございます。
 (1)が、生徒の実態に応じた習熟度別授業と少人数指導の強化を図ることでございます。
 説明は、2の(3)、学校の特色や生徒の実態に応じた教職員を配置することと同様でございますので、省略をさせていただきます。
 (2)が、夜食費、教科書代に対して補てんを行うことでございます。
 これらの補助金事業は、勤労青少年の定時制高校への就学を奨励するため、国庫補助を受けて都が実施しているものでございます。平成七年度の入学生から、国の補助制度の改正によりまして、有職者、休職中の者、疾病の者、心身に障害のある者等に限定して実施をしてございます。
 なお、一年生は、入学後就労指導をすることから、全員が補助対象となってございます。
 (3)が、奨学金制度を拡充することでございます。
 特殊法人日本育英会が日本育英会法により実施するものと、東京都が条例により実施するものとがございます。いずれも定時制の生徒は貸付対象となってございます。東京都育英奨学生につきましては、都教育委員会は公立高校生の選考を担当してございます。定時制生徒の応募状況を見ますと、平成十一年度は二名の方が応募をし、対象となりましたが、平成十二年度は応募者がありませんでした。
 最後に大きな6でございます。都公立高等学校定通PTA連合会の活性化促進のため、同連合会への補助金を増額することでございます。
 定通PTA連合会に対する補助金は、社会教育関係団体補助により実施をしてございますが、現在の厳しい財政状況の中におきまして、補助金の増額は困難でございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 この陳情に関しては、同内容のものがこの間出されています。その質疑の中で、検討課題になっているものがありますので、その点について伺います。
 四項目の食堂の冷房化についてですが、我が党委員の質疑の中で、平成三年度から平成十二年度までの計画で、パソコン教室、LL教室、職員室、用務員室、給食調理員の控室などの冷房化を進めているところだと、食堂も含め、現在の計画にない部屋の冷房化につきましては、今進行している計画が終了した後の検討課題として検討させていただきたい、このように答弁されているわけです。
 ここで答弁をされている計画は、現在どのように進ちょくしているのか、今後の計画はどのようになっているのか、説明をしていただきたいと思います。

○神山施設部長 高校の冷房化につきましては、音楽室、LL教室、パソコン室等の特別教室や、職員室等の管理諸室を計画的に進めてきたところでございます。また、交通騒音などにより授業に支障がある学校については、空調設備の整備を進めているところでございます。
 この計画につきましては、一応、既存校のいわゆる高等学校の冷房化につきましては一たん終了いたしまして、現時点におきましては、高校改革推進計画に基づく多様な選択科目の開設や、生徒の学習意欲に対応するための小教室や自習室を整備する際の冷房化、及び盲・聾・養護学校における健康管理面等からの食堂の冷房化について実施しているところでございます。

○くぼた委員 今伺ったのは、定時制の食堂のことについて伺ったんですが、答弁は、検討されるといわれているわけですよね、計画が終わった段階で。それはどうなっているんでしょうか。どういうふうに検討されて、どうなったのか。

○神山施設部長 高等学校の食堂の冷房化につきましては、先ほど申したように、現在、小教室、自習室、あるいは盲・聾・養護学校の食堂の冷房化を実施しておりまして、こういう状況の中で、高校の冷房化につきましては、今後の課題と認識しておりますが、現時点では困難な状況でございます。

○くぼた委員 今後の課題として認識しているということで、前回と同じだということですね。ぜひ定時制の実態もちゃんと調査されて、実態に即して考えていただきたいというふうに思うんですね。毎回同じ内容で出されているわけですから、きちんとそれにこたえる姿勢は見せてもらいたいというふうに思います。
 次に、同じ四項目の定時制専用の普通教室の確保についてですが、これについても、答弁の中で、定時制専用施設の充実については、今後の検討課題としてこれから引き続き検討してまいりたい、このように答えられているんですね。
 そこでは、学級数が減った場合など、それを専用の普通教室として確保することも可能であるはずで、そういったことも含めて、少しでも改善する方向で考えられないのかということも伺っているんですね。
 それから三年たつわけなんですが、既に検討すると答弁されたんですから、いろいろと検討されたと思うんですけれども、その結果はどういう状況になっているんでしょうか。

○神山施設部長 全定併置の高校にありましては、全日制課程と定時制課程とが、普通教室のほか、特別教室や体育館、プール等を共用することといたしております。定時制課程の専用の部屋として整備しているのは、職員室、教材室及び生徒会室等でございまして、生徒個人が利用するロッカーなど、生徒個人別に整備しているところでございます。
 ご指摘の、生徒の減少期の中で普通教室において余裕教室が生じることがございますけれども、習熟度別授業による少人数教育とか多様な選択科目の設置に伴う教室など、共用を前提として弾力的な活用を図っており、定時制の専用の普通教室の確保は困難と考えております。
 なお、高校改革推進計画におきまして、生徒の希望に対応するとともに、全日制課程との併設による諸課題を解決するためにも、新しいタイプの昼間定時制独立校等を設置することに努めているところでございます。

○くぼた委員 だから、全然前進していないということですね。しかも、新しいタイプの高校をつくるために、今、定時制に通っている方々の教育条件はもうどうでもいいといっているのと同じじゃないですか、あなたの答弁は。それが高校改革なんですか。今、定時制に通っておられる生徒さんたちに、毎年同じような要望が出ていて、全然それにこたえない。そして一方で高校改革。先ほども質疑がありましたけれども、あれほど都民が、まだ合意もしていない、納得していない中で、たくさんのお金を使って、そっちだけはやっていく。
 あなた方、教育条件を整備するのが仕事でしょう。何で、定時制に通っている生徒さんたち、今苦労されて通っている生徒さんたちのこういう要望をずっとないがしろにするんですか。本当にそういう態度は改めてくださいよ。
 定時制の皆さんは、早く学校に来られたときに、併設校の場合、全日制の生徒さんたちがまだ部屋にいて居場所がない、こういうふうにいわれているんですよ。そういう実態をあなた見たんですか。少しでも改善するように提案もしたんです。ぜひそのことを真摯に受けとめて検討してください。
 三項目めには、部活費を増額してほしいという要望があります。
 今年度の予算のときに、私はこの問題で、必修クラブの予算がごっそりなくなって、全日制、定時制を問わず、部活をこれまでどおりに行うのが大変な状況になっているということを質疑しました。また、五項目め、定時制の夜食費の補助の削減について、負担がさらに重くなり問題であるということを、そのときに指摘をいたしました。これは指摘だけにとどめますが、この不況の中で、とりわけさまざまな困難を抱えて定時制の中で頑張っておられる生徒さんたちに、さらなる負担を負わせるべきじゃないというふうに思うんです。
 ですから、そういった点からも、こういった補助金の削減をやめる。それから、部活費などの私費負担がふえるようなことを抑えるためにも、増額をするということは、修学や夜食を保障する上でも必要なことであるし、当然の願いであるというふうに思います。
 そういったことも含めて、今、前回の答えを問いただす形で伺いましたけれども、私は、その他の項目もまことに当然のことだというふうに思いますし、今のご答弁を聞いていると、ある意味では高校改革の犠牲になっているということからしても、これらのすべてについて趣旨採択をすべきことを主張して、終わります。

○村松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第一項、第二項の(2)、(3)及び第五項の(1)は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一二第四三号中、第一項、第二項の(2)、(3)及び第五項の(1)は、趣旨採択と決定いたしました。

○村松委員長 次に、陳情一二第五七号及び陳情一二第五八号は、関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○斎藤指導部長 一二第五七号、教科書採択の適正化に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、教科書採択の適正化を求める都民の会代表の小久保翰弥さんほかから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、1として、特別区の教育委員会を六点にわたって指導することを求めるものでございます。
 まず、(1)、採択に当たっては、学習指導要領にのっとった視点で選定するよう、各区の採択要綱に明記することでございます。
 現在の状況についてでございますが、採択の対象となります教科書は、すべて文部省の検定済み教科書でございまして、学習指導要領に基づいて編集されております。
 都教育委員会は、このことを踏まえ、教科書の採択に当たっては、文部省の定める義務教育諸学校の教科用図書検定基準の中に示されている、学習指導要領の目標に従うことなどに特に留意するよう、説明会やヒアリング等を通じて指導助言してきたところでございます。
 (2)、各区の教育委員会の下部組織、教科書選定委員会等において、採択すべき教科書を一社あるいは数社に絞り込むことを避けることでございます。
 教科書の採択は、採択についての権限を有する教育委員会の責任において、適正かつ公正に行われる必要がございます。教科書の採択に当たっては、下部組織によるいわゆる絞り込み等の誤解が生じないよう、区教育委員会に対して、教科書選定委員会等への諮問等に際しては、諮問内容等の明確化、文書化等により、教育委員会の意向を踏まえた答申がなされるよう指導してきたところでございます。
 次に(3)、国民育成の根幹たる社会科や国語科は特に慎重な採択を行うことでございます。
 適切な教科書採択のためには、教科書の内容について十分かつ綿密な調査研究を欠かすことはできません。そのため、各採択地区等において、適切な採択組織、手続による専門的な教科書研究の一層の充実を図ることが重要でございます。
 都教育委員会は、教科書の採択に当たっては、採択についての権限を有する教育委員会において、社会科や国語科を含め、採択の対象となる教科書について十分な調査研究を行うよう、区教育委員会に対して指導してきたところでございます。
 次に(4)、いわゆる学校票、各学校が教育委員会に提出する希望の教科書を記入した書面で採択すること、あるいは、それに類する制度や慣行を廃止することでございます。
 都教育委員会は、教科書の採択に当たっては、採択教科書が学校の希望だけで決定されるとの誤解が生じないよう、採択権限を有する教育委員会の責任において、各区の実情に応じた適切な方法で行われるよう指導してきたところでございます。
 (5)、各区教育委員会の下部組織は、教員の意見だけを尊重することをやめ、教育委員会制度の趣旨にのっとり、保護者など住民の意見を広く取り入れるため、下部組織の委員を公募するなどの措置をとることでございます。
 教科書は、児童生徒や教員はもちろん、保護者にとっても身近なものでございまして、教科書や教科書採択に対する都民の関心は高いところです。教科書採択には、こうした保護者等の意見がよりよく反映されるよう工夫していくことが必要でございまして、文部省の通知にもそれが示されております。
 都教育委員会としては、こうした文部省の通知に基づき、各区教育委員会に対して、採択委員会等への保護者等の参加を図るよう指導してきたところでございます。
 次に(6)、教科書採択の公正を保つため、採択に当たっての選定資料、議事録及び関係者の氏名を公表することでございます。
 教科書の採択結果等の周知、公表につきましては、文部省通知で、開かれた採択の推進の観点から、各地域の実情に応じて、採択事務の円滑な遂行に支障を来さない範囲内で公表していくことが望まれるとされております。
 都教育委員会としましても、採択結果等の公表は、教科書採択に対する都民や関係者の理解を深めることに資することから、各区の実情に応じて公表していくよう指導してきたところでございます。
 次に、大きな二つ目の内容として、都教育委員会が作成する調査研究資料--平成十年度度以前は選定資料としておりました--は、学習指導要領を評価の基準にしたものとすることでございます。
 都教育委員会が作成する調査研究資料の対象となる教科書は、すべて学習指導要領に基づいて編集され、文部省の定める義務教育諸学校の教科用図書検定基準により、教科用図書検定調査審議会の審査を受けて合格した検定済み教科書でございます。
 都教育委員会は、こうしたことを踏まえて、各教科書の特徴を客観的に比較対照できるよう、教科書調査研究資料を作成し、各区教育委員会の行う教科書採択のための資料として提供してきたところでございます。
 次に、陳情一二第五八号、区立中学校の歴史教科書の採択方法に対する都の指導強化に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、明るい歴史教育を希う二十三区都民の会代表松本謙一さんほかから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、特別区の教育委員会に対し、区立中学校の歴史教科書をずさんな方法で採択しないよう指導強化することを求めるものでございます。
 適切な教科書採択のためには、教科書内容についての十分かつ綿密な調査研究を欠かすことはできません。このため、各採択地区等において、適切な採択組織、手続による専門的な教科書研究の一層の充実を図ることが重要でございます。
 都教育委員会は、教科書の採択に当たっては、採択についての権限を有する教育委員会の責任において、歴史教科書も含め、採択の対象となる教科書について十分調査研究を行うよう指導してきたところでございます。
 なお、都教育委員会は、去る二月八日、一月二十四日の文部科学省の指導を踏まえ、平成十三年度に行われる新学習指導要領に基づく小学校及び中学校の新しい教科書の採択に向けて、各区市町村教育委員会に対し、教科書採択に当たっての留意点を通知したところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 余り質問ないんですけれども、一点、今のお話でちょっとわからないところがあったので、教えていただきたいんです。
 保護者等という言葉がよく使われておりましたけれども、この開かれた採択というものは、東京都は目指すんでしょうか、目指さないんでしょうか。

○斎藤指導部長 先ほど申し上げました文部省の指導もございまして、東京都教育委員会としては、開かれた採択を目指しております。

○田代委員 わかりました。
 ということになりますと、東京都の教科用図書の選定審議会の委員の中で、二十名選ぶわけですけれども、一番最後に保護者というのがあるんですが、ここは、保護者等と直していただくことができるんでしょうか。

○斎藤指導部長 その区分指定につきましては、今後、教育委員会に諮りながら検討してまいります。

○田代委員 明確な答弁が出ない理由をちょっと教えてください。保護者でなくてはいけなくて、保護者等ではだめなんだという意味がありましたら、教えてください。

○斎藤指導部長 選定審議会の委員の構成につきましては、法で定められておりますものですから、それに照らしながら、教育委員会の意見を十分いただいて、そこで決定していただくということで、先ほど申し上げました。

○田代委員 法で定められているのは、保護者等ではないんでしょうか。

○斎藤指導部長 法で定められております区分は、学識経験者ということでございます。

○田代委員 それはよくわかるんですけれどもね。大学教授、何で大学教授に決めちゃうのかわからないですが、これも大学教授等なんて書いてあるんですね。これもいいと思います。私立学校の関係者、これも余り限定していませんよね。私立学校の経営者じゃなきゃいけないとか、学校の先生じゃなきゃいけないとかいうわけではない。報道関係者、これも非常に、だれにでも開かれたというイメージがある言葉なんです。
 そして、細かい点で今伺っているので、学識経験者という枠の中に、もう一つ保護者という文言が出ているんですが、その保護者について、先ほどから何回か、保護者等というお言葉をお使いになって、文部省からの通達もあってそういうふうにするということをおっしゃっていたので、テープを戻していただいてもいいんですけれども、それは間違いだったんでしょうか。

○斎藤指導部長 先ほど申し上げました、学識経験者という区分の中の内訳として保護者が入っているということでございます。ちょっと答弁になっていないかもしれませんが……。

○田代委員 そうですね。答弁になっていないので、これ以上は責めません。申しわけないけれども、今回は事前にいろいろでき合いの調整をしなかったので、でき合いゲームになっていないものですから。ちょっとまじめに仕事をしなくちゃならないと思ったものですから、答えを最初からカンニングしないで質問しているので、お気の毒だなと思うんですけれどもね。
 この問題について、陳情を出された方のお話も教えていただきましたし、それから、この陳情に対して反対の立場の方々からもいろいろと教えていただくことがいっぱいあって、私が、今、どちらというわけではないんですけれども、この陳情について幾つかの問題点があるぞということを教えていただいた方のご意見が、部分的に僕は納得するところもあるものですから、そういう観点からちょっと意見を申し上げさせていただきたいんです。
 この陳情について幾つか問題があるという中で、一つは、都議会に違法行為を求めている。検定済み教科書はすべて学習指導要領に沿っている、絞り込みを避けることはできない、学校票は違法ではない。これは、ある意味では僕は納得するところが幾つかあって、ふうんと思いながらお話を伺っていたんですけれども、都議会に違法行為を求めている、当たらずとも遠からずと思うんですね。
 都議会がこういうことをするのはどうなのかなと。行政がしっかりすればいいだけであって、都議会がどうだこうだというものではないので、これについては、僕、少し納得しているところがあるんですね。これは当然行政の仕事ですから、それについて都議会がいろいろ意見をいうのはいいんでしょうけれども、都議会自身が全部強制力を持ってやっていくというのは、その方たちのご意見でいう、いわゆる教基法が禁じている教育に対する不当な支配に当たるんだ。当たるかどうかはともかくとして、なるほどなと思うところがあります。
 検定済み教科書はすべて学習指導要領に沿っている、これはそのとおりなんですね。僕は、もっとこれは甘くてもいいような気がします。とてつもなく下品であるとか、とてつもなく情緒不安定にするような言葉、文言、あるいはイラストであるとか表であるとか、あるいは写真がある、こういうのはちょっと問題だと思いますけれども、教科書というのは、なるべく余りラインを高くしないで、いろいろな考え方の方たちの教科書を当然、文部省は、旧文部省は通していくべきだろうと僕は個人的に思うんですが、ここで今問題になっているのは、六十点以上とっている教科書はすべてどれでもいいんだというのではなくて、そろそろ、子どもたちに一番いいものを選ばせるような方法を具体的に考えてみようじゃないか。それがどれだというわけじゃないですね。それこそ絞り込んじゃいけないので、いろいろな考え方があって、これが一番子どもたちに役に立つんじゃないかというものが文部省通達で出ている。
 それが平成二年に出て、ずっと改善されていないので、新たに大英断をもって教育長から今度通知が出たわけですけれども、いろいろな教科書の中で一番子どもたちに合うものはどういうものだということを、東京都が、あるいは文部省が規定したものに沿ってやってみようと。果たしてそれでよくなるかどうかは、僕もよくわかりません。それで、この今の世の中の子どもたちのこういう精神状態、不安定な状態、将来が見えないというものが改善するかどうかわかりませんけれども、少なくとも決められたことに対してやってみよう、もしくは決められたことが気に入らないのであれば、法律改正をしていかなくゃならないのじゃないかなと思っています。
 決められたことが実際に行われていない、これが一つの問題なんですね。ただ、これは議会で云々というより、行政がなさることですから、ちょっとここの場で議論することかどうかはともかくとしてですけれども……。
 それから、絞り込みを避けることはできない。これはおもしろいんですね。教育委員会の下部組織が採択候補の教科書を一種または数種に絞り込むことを避けよと要求しています。しかし、これは、そもそも選定作業を不可能にするものです。教育委員が膨大な数の教科書をすべてみずから子細に検討せよといっているのに等しい。この論でいくなら、文部科学大臣の名において行われる教科書検定においても、大臣がすべての教科書にみずから目を通して検定せよということになりますと。
 これは、しかし、法律ですから、そうしなくちゃいけないんじゃないですかね。大変だからやらなくていいというのであれば、今、話は違いますけれども、ピッキングの事件が随分あって、土日にかけていろいろ犯罪が行われて、大した値段じゃないんだけれども、通知されると、月曜日になると、警察の方が頑張って行く。そこで調書をとる。なかなか大変だと思いますけれども、やはりやらなくちゃいけないことというのはある。
 我々が想像するだにびっくりするような値段、我々庶民の経済感覚から見るとかなりかけ離れた値段を、教育委員といわれる人たちに、しかも名誉職だというような勘違いでなさっている方もいらっしゃるみたいで、そういう多額のお金を払っていながら、しゃんしゃんしゃんと五分か十分でいつも委員会が終わってしまう。行政が全部つくった答えをそのまま丸のみにして、よっしゃよっしゃで進んでいくという今のやり方に問題があるのでありまして、確かに文部大臣が全部見れればいいんですけれども、それはある程度教育委員会にお願いする、これは仕方がないと思います。これが仕事ですから、これは一々聞くまでもなく教育委員会がやるべきことで、そして、膨大な数があるからやる、やらないというのであれば、もともと教育委員会なんて要らないわけですね。
 ただ、現実にこういう区があります。これは、二十三区の中で、おっしゃるとおりに、ある程度、数が多いので、学習指導の面から、学校からの報告を基本にして調査すべき教科と選定調査会で幅広く議論すべき教科がある、これで分けましょうと。そして、選定調査会で幅広く論議すべき教科としては、国語、公民、歴史と定めると書いてある。これは二十三区です。余り世の中でいろいろな問題が出ていないものまでほじくり返してどうだこうだするのは、そのときになってやればいいのであって、現実に沿って、今やはり問題になっているものをしっかりと見きわめていく、そういう方向で仕事をしていくということが、教育委員会委員の仕事なんじゃないでしょうか。
 逆にいうと、その絞り込み--お年寄りに任せて大変だから、物理的に大変だから、せっかく名誉職なんだから、そんな仕事しなくてもいいんだからというのであれば、これは果たして都民、国民の同意を得ることができるのかなという疑問点があります。やはり教育委員会委員というのは責任を持ってきちっと教科書を見ていく。そして、特に両方の意見があるものの教科書は、両方の意見をしっかり聞いて、これがいい、あれがいい。両方からいろいろな意見が出ると思います。両者の意見を十分聞いた上で、最終的にその五人の人が責任を持って選択していく。そして、それについてなるべく早く都民、区民に周知させる、市民に広報していくということが、民主主義の時代の一番原点なんじゃないかなと思います。
 それから、学校票は違法ではない。これは最後なんですけれども、(資料を示す)そんなにすぐ見せてどうかと思うんですけれども、簡単にざっと見るとわかるんですけれども、これ、学校票をつくるときのもとみたいなものなんですね。これを見ていますと、最初の四枚は全部同じパターンで、日本書籍の教科書のみというの、赤字で書いてあるのはみんなそうです。全部日本書籍のみと書いてあって、ほかのところは--幾つかあるんですよ。大体この比率です。ここには九の学校が四枚あって、ここには二つの学校しか出ていない。こうやって学校票を決めていくとき、最初から幾つか集めて学校票をつくっていくならいいんだけれども、一つのもの、もう最初から、学校票の前に、うちは日本書籍でいく、隣も日本書籍でいこうねという話で決まっちゃっているんですね。これはどういう理由なのか。
 学校票自身は、僕は実をいうと悪いとは思っていないんですよ。学校票自身が、学校の先生たちがみんな集まっていろいろ考えて--だれかボスがいて決めるのじゃなくて、あるいは教科書会社と非常に個人的に、経済的に仲のいい人がいるのじゃなくて、みんなが話ができるようになっているのであれば、学校票というのは非常に便利な方法だなと思っています。
 ところが、非常にいろいろな形の仲よしが出てくるといううわさがあったり、あるいはそれが結果としてこうやって、もう最初からそこしか見ない。学校票をつくる前に、それしか資料として学校で出せないようにしちゃっているという形が、ちょっと怖いなという気がします。
 基本的に教科書というのは、一番わかりやすい例でいいますと、南京大虐殺の例を挙げると一番わかりやすいと思うんですけれども、三十万人が虐殺されたという説、これは、書くのは、何回も申し上げているとおり、僕自身、全然反対じゃないんですよ。七万人という説もありました、三万人という説もありました、三千人もありました、ゼロという説もありましたという、いろいろな説を書いていく。ソ連共産党がつくった世界史から見た目、アメリカの目、日本の目、いろいろな目から見たものを、子どもたちの教科書に取り入れていくということが、ある年齢までは非常に重要なんじゃないかなと。基本的ないろいろな物の見方というものを子どもたちが選択できるような--かなり分厚い教科書になると思います。分厚い教科書になったら、要らないところはとっておけばいいと思うし、また、何年かすると教科書というものの形態がすっかり変わってしまって、今のIT革命の結果、非常に形が変わって、重たいものをわざわざランドセルに入れなくてもいいような時代が来るかもしれません。そのときのためにも、やはり教科書というものは幅広く、右からも左からもという、思想的なことじゃないんですけれども、いろいろな目で見たものでできていることが好ましいのじゃないかなと。
 それに対して、このたび横山教育長が出された、大英断である通知というものは、非常に東京都のあり方というものをしっかりと示しております。言葉は、先ほどちょっとお話があった中で、斎藤さんがおっしゃった言葉の中で、まだまだ横山教育長の書かれたこの通知を読んでいないところが、文言が随分違うところがあったので、もう一度しっかりと読み直していただけたら大変ありがたいと思います。
 支障のない限りなんていう言葉は入っていないんですね。支障がない限りといったら、それこそせんだっての保証協会の話にしたって、今度のKSDの話にしたって、支障がない限り話しますといったら、何でも支障が出てきちゃうわけですよ。支障がない限りじゃなくて、支障があろうとなかろうと何でもすぐ話すという体制でやっていかないと、教育というものは進んでいかないので、斎藤部長には、横山教育長の出された通知をもう一度しっかり読んでいただいて、この中身をよく見ていただいて、しっかりと行政の方で仕事をしていただきたいんですが、これは、この陳情の方にもお話を伺ったら、この通知によって全部陳情は終わっているわけですし、また、先ほどから申し上げましたように、ここで討論すべきものでも--僕が終わった後、いろいろなお話、自己満足的に話をなさる方がたくさんいらっしゃるかもしれないけれども、実際は、ここでやることではなくて、行政がやるものを我々がしっかりチェックをして、本当にそのとおりされているのか、あるいは、これが悪かったら、今度はその場で、通知に対してしっかりとした話をしていくというような形で仕事をしていくべきだと思います。
 お話によると、この陳情は、これで保留か何かになって、そして取り下げるというような形になるらしいですけれども、基本的には、ここまで話が進んでいれば、陳情の方たちは取り下げるとおっしゃっていますから、これ以上どうした方がいい、こうした方がいいということは、私申し上げませんけれども、横山教育長が出されたこの通知というものの大英断に心より感謝と尊敬をささげて、意見を終わります。
 以上です。

○くぼた委員 私は、教科書はそもそも、憲法とか教育基本法に基づいたものを、地域の子どもたちの実態にふさわしく、教員や地域の人たち、現場の意見が尊重されたものであればいいというふうに思うんですね。
 それから、検定制度についていえば、そもそもやはりこの検定制度というのは、国家権力の不当な支配から独立するという教育基本法に明らかに逸脱している。教育における統制強化の仕組みだと考えますし、言論や出版の自由を侵すという疑義もあり、こうした制度は当然改めるべきだというふうに考えています。そういった立場をはっきり示した上で、何点か質疑をさせていただきます。
 議題の二つの陳情そのものを読ませていただきました。実際のものをですね。共通して書かれているのは、来年度の教科書選定がずさんに行われており、学習指導要領に沿っていない教科書が採択されているかのように述べています。
 確認をする意味で伺うんですが、公立の小中学校の教科書で、学習指導要領に準拠していないものが教科書として選定されるということがあるんでしょうか。

○斎藤指導部長 主たる教材として学校で使用されます、使用が義務づけられている教科書は、文部科学省の検定を合格したものでございます。文部科学省検定済み教科書は、学習指導要領に基づいて編成され発行されたものでございます。
 ただ、盲・聾・養護学校におきます、学校教育法第百七条に基づく図書を教科書として使用することができるという例外規定はございます。

○くぼた委員 盲・聾・養護学校のはそうなんですけれども、とすると、当然、採択される教科書というのは、例外なく学習指導要領の目的を踏まえたものになっているということでよろしいですね。

○斎藤指導部長 先ほど申し上げたとおり、学習指導要領の範囲内でつくられたものでございます。

○くぼた委員 ところで、この陳情に共通して書いてある、平成十年度版、中学校学習指導要領の歴史分野の、我が国の歴史に対する愛情を深め国民として自覚を育てるという目標に基づく教科書が選定されるのはいつからでしょうか。

○斎藤指導部長 平成十年十二月に告示され、平成十四年度から実施されます中学校学習指導要領の社会科歴史的分野の目標のうちに、第一番目に示されている目標の一部の記述でございまして、この新学習指導要領に基づいた教科書が使用されますのは、平成十四年度からで、採択されるのは平成十三年度でございます。

○くぼた委員 つまり、この学習指導要領に基づいて編集し検定が行われるものは、平成十四年度に使われる教科書ということになるんですね。
 ということは、来年度、平成十三年度に使うことになる教科書において、陳情に書かれているように、我が国の歴史に対する愛情を深め国民としての自覚を育てるという学習指導要領の視点から真摯な検討がなされていない、だから採択が適正でないという、この両者に共通したいい方は、論理的にいうと正確ではないということですね。

○斎藤指導部長 そこの文言だけをとらえれば、その部分については、先ほど申し上げたとおり、十四年度使用の教科書でございますので、違うことになります。

○くぼた委員 まさしくそのように書いてあるんです、陳情の中には。だから、正確ではないということですね。
 私は、これら脈絡上の矛盾とか事実の誤認ということをあわせて考えると、結局、この陳情を出されている最大の願意というのは、学習指導要領に書かれている歴史の目的、我が国の歴史に対する愛情を深め国民としての自覚を育てるという部分を採択の基準として教科書を選定せよというものであると思うんです。私、採択の基準をこのような形で外部から持ち込もうとすること自体、教育に対する不当な介入に当たりかねないというふうに思います。
 しかも、この一二第五八号の陳情では、来年度多くの区立中学校で使うことになる歴史教科書が、我が国の歴史のほとんどを民衆圧迫と海外侵略に恣意的に結びつけようとする、甚だ客観性、公平性を欠いたものだ、こういうふうに一方的に決めつけているんですね、検定を通った教科書をですよ。だから学習指導要領を無視したものだ、こういうふうに書いてあるわけです。
 このような内容について、教育行政の政治的独立性の観点からして--私は、だから議会についても、この種の問題を扱うときには非常に慎重にするべきだというふうに考えます。
 同時に、先ほど田代委員から、この陳情を出した方が取り下げるというお話がありました。その理由は願意が達成されたから。つまり、先ほどご説明にあったように、文部科学省が開いた都道府県教育長会議での指導を踏まえて、通知を出したわけですね、教育長が二月の八日付で。その通知が出ているので、この陳情の願意が達成されたから取り下げる、こういう話だったわけですけれども、つまり、通知の背景に、その願意があるようなことがあったとしたら、私はこれは非常に重大なことだというふうに思うんですよ。また、そのことを私は非常に危惧するんです。
 なぜならば、皆さん方が出した通知の中に、全くこの二つの陳情に共通していることが書かれているからなんですね。つまり、この中に、教科書の採択に当たっては、各教科分野の目標を最もよく踏まえている教科書を選定するなどの観点から、教科書の専門的な調査研究を行うこと。例えば、中学校社会科歴史分野の歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を、世界の歴史を背景に理解させ、それを通して我が国の文化と伝統の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め国民としての自覚を育てるなどと。例えばという例え書きが書いてあるけれども、わざわざこの陳情と同じようなことを、これは偶然というかもしれないけれども、この陳情を出された願意と非常に共通性のある通知を教育庁の皆さんが出されているということに、私は非常に危惧を覚えるわけであります。
 まさに教育庁は、そういうことが背景にあったとすれば、教育基本法の十条、教育は不当な支配に服することなく行われるべき、そういうふうにうたっている内容に反するようなことになる、そう疑われるようなことになる、そういうふうに思うんですね。私は、都の教育行政として、そのようなことはみじんもすべきではない、したら法律違反ですからね、というふうに思います。私はそのことを指摘いたしておきます。
 ちなみに、私は、今の制度のもとでも、当然のこととして、教科書は学習指導要領に即して作成されていればいいというものではなく、教育基本法と憲法に基づいて作成されなければならないはずですし、むろん選定や採択に対しても、教育基本法や憲法の精神、規定にどれだけ沿っているかが問われなければならないというふうに思います。もちろん学習指導要領についても、その拘束力自体にさまざまな見解があるのはご承知のとおりであります。
 ところで、仮に学習指導要領の視点を採択の基準とした場合でも、都教委が示した採択基準を区市町村教育委員会の採択基準として指導するようなことはあるんでしょうか。

○斎藤指導部長 都教育委員会は、都内の義務教育諸学校において使用する教科用図書の採択の適正な実施を図るため、教科用図書の研究を行うとともに、区市町村教育委員会並びに国立及び私立の義務教育諸学校の行う採択事務について、適切な指導助言または援助を行っております。
 具体的には、都教育委員会として採択方針の作成、教科書調査研究資料の作成などを行いまして、区市町村教育委員会に配布しております。来年度採択する小中学校用教科書は、新学習指導要領に基づいて編成、発行されるものでございまして、都教育委員会としては、学習指導要領の改訂を踏まえた調査研究資料を作成する必要があると考えております。
 区市町村教育委員会は、都教育委員会の採択方針や教科書調査研究資料を参考にするとともに、最も適した教科書を選定するという観点から採択基準を設け、教科書の調査研究を行い、教科書の採択を行っていくという認識をしております。

○くぼた委員 つまり、都の基準に従わなきゃならないということはないというわけですね。
 教科書の採択制度の改善について、皆さん方は触れられていないんですけれども、一九九七年九月に文部省が都道府県の教育長あてに出した、教科書採択の改善についての通知の中で述べられている、公立の小中学校における教科書採択について政府の行政改革委員会の提言というのは、どのような内容でしょうか。

○斎藤指導部長 当時、文部省通知では、行政改革委員会の規制緩和の推進に関する意見第二次において、11、教育、(2)、教育内容の多様化の中において、教科書採択制度の改善について述べられております。
 その趣旨は、学校単位の採択とした場合の指導面の幾つかの問題点を挙げながらも、公立学校においても、将来的には学校単位の採択の実現に向けて検討していく必要がある、また、現在の制度においても、地域の実情に応じつつ、採択地区の小規模化や採択方法の工夫改善を図るべきであるという提言でございます。

○くぼた委員 つまり、ここでは、教科書採択は、将来、学校単位とすることが望ましいといっているわけです。
 私は、そういった方向こそ、採択にかかわるさまざまな問題を解決させていく方向だというふうに思うんですね。学校単位で採択するということになれば、広い範囲で同一の教科書が採択されるという仕組み自体がなくなるということであるわけですし、身近な地域の実情や子どもの実態に応じた多様な教科書が採択される道が開かれるということになるわけです。
 そして、身近な教員や保護者、子どもや地域の意見を聞け、採択のプロセスの透明性も確保できることになるわけであります。またそれは、教員が、教材の選択及び採用、教科書の選択並びに教育方法の適用について不可欠の役割を与えられるべきであるという、日本政府も批准しているILO、ユネスコ共同の教師の地位に関する勧告にも、現状よりもより一層合致することになるわけであります。そういった点からしても、私は、この陳情の内容は逆行の方向になるのではないかというふうに思います。
 以上述べた点から、私たちは、この案件について保留にするべきだということを主張して、終わります。

○小林委員 いろいろ質問を用意してきたんですけれども、前の方がかなり質問されたのもありますし、状況も、何か取り下げるというような方向もあったので、私の考え方というか会派の考え方を述べて、終わりにさせていただきます。
 さっきもやりとりがありましたが、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律、これによって、東京都の教育委員会が区市町村の教育委員会に適正な指導あるいは助言または援助を行わなければならないというのは、これは法律があるわけですから、しようがないというか、理解できるわけですが、しかし、都区制度改革の趣旨からいえば、せっかくこの地方分権の大きな流れの中で、やっと二十三区も自立の一歩を踏み出して、基礎自治体としての歩みを始めたわけですね。そういった自治権からすれば、この二十三区の教育委員会の立場は、私は尊重されるべきだというふうに考えます。
 都の教育委員会は、手続に関してだけで、中身には立ち入らないことでありますけれども、この種の問題には、どうしてもグレーゾーンが残るんですね。そうはいっても残るんです。ですから、特別区の自治権への侵害にもなりかねないということになります。したがって、本陳情については、特別区の議会において本来議論されるべきでありまして、都議会での議論にはなじまないという民主党の主張を述べて、終わります。

○大河原委員 私も、この陳情については、一応質問は用意しておりましたけれども、くぼた委員の質疑で大分重なりましたので、確認だけさせていただきたいと思います。
 教科書採択にかかわる通知というものが、文部省から、東京都教育委員会を通じて出ておりますけれども、たしか行政改革委員会の二次報告を受けて、市川教育長のときに出された通知が最後になっていて、最終報告では通知は出されておりませんけれども、そのことは、つまり市川通知がまだ生きている、そういうふうに理解してよろしいんでしょうか。

○斎藤指導部長 当時、平成二年の文部省の通知を受けまして、それをそれぞれの区市町村教育委員会の方に市川教育長名で送付しました。それはもちろん生きております。今回改めて横山教育長名で、その通知文に基づいて、また指導に基づいて、改めて通知を出した、こういう流れでございます。

○大河原委員 今の横山教育長名で出された通知についてでも、地域の教育委員会の選択、その責任が尊重されるということはもちろん当然のことだと思いますが、今回の通知には、採択に当たっての留意点というところで、先ほど例えに挙がりました、例えばということでついておりますけれども、科目は全科目について留意点をおつけになるおつもりなんでしょうか。そしてそれは、もしつけるとすれば、いつお出しになりますか。

○斎藤指導部長 ここは例示でございますので、当然ながら小中学校全教科の目標は示しまして、それに対する調査研究資料を区市町村に配布するということでございます。
 予定は、教育委員会で決めることでございますけれども、例年ですと、六月の予定になっております。

○大河原委員 私も、この陳情に関しては、先ほども小林さんがおっしゃったように、自治権の問題からいっても、この場で審議をするというものとは思いません。
 ただ、やはり、子どもたちが使う教科書、それについては幅広い意見を取り入れるべきだと思いますし、改善点にある、保護者等というところも大切にしていただきたいということを申し添えまして、意見を終わらせていただきます。

○村松委員長 ほかに発言は。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一二第五七号及び陳情一二第五八号はいずれも保留と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情のうち、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時四十五分散会

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