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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十八号

平成十二年十一月十六日(木曜日)
午後一時六分開議
 出席委員 十三名
委員長村松みえ子君
副委員長羽曽部 力君
副委員長大河原雅子君
理事服部ゆくお君
理事くぼた 光君
理事石川 芳昭君
織田 拓郎君
田代ひろし君
田中 智子君
田中  良君
井口 秀男君
桜井  武君
小林 正則君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都立大学事務局局長川崎 裕康君
次長二村 保宏君
生活文化局局長高橋 信行君
外務長田邊 隆一君
総務部長幸田 昭一君
交通安全対策担当部長宇波 興宣君
東京二〇〇〇年祭担当部長高橋 敏夫君
コミュニティ文化部長三好 勝則君
調整担当部長尾崎 眞幸君
国際部長山口 一久君
女性青少年部長高西 新子君
心の東京革命推進担当部長村松  満君
消費生活部長中澤 正明君

本日の会議に付した事件
 都立大学事務局関係
  事務事業について(質疑)
 生活文化局関係
  事務事業について(質疑)

○村松委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都立大学事務局及び生活文化局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより都立大学事務局関係に入ります。
 これより事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○二村次長 去る十月二十四日、当委員会におきましてご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会資料の目次をお開きいただきたいと存じます。ご要求のございました資料は、目次に記載のとおり、四点でございます。
 一ページをごらんください。都立大学の改革の取り組みについてのこれまでの検討経過と主な検討事項をお示ししてございます。
 二ページをごらんください。授業料の減免許可者の推移の過去五年分でございます。
 授業料の減免許可は、半期ごとに行っておりますので、許可者の人数につきましても、各年度とも、授業料免除、減額の半期ごとの人数を合わせたものでお示ししてございます。
 三ページをごらんください。教員の研究奨励費、都市研究費、受託研究費、施設整備費の予算推移の過去五年分でございます。
 注にはございませんが、施設整備費では、国庫補助金を括弧内に内数として記載してございます。
 四ページをごらんください。都立大学の施設の教育研究以外の利用につきまして、基本的な考え方や使用許可の相手方と施設、対象となる財産、具体的な使用事例についてお示ししてございます。
 以上、大変簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、事務事業に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○羽曽部委員 先ほどの説明がありましたけれども、その資料に基づいて、都立大学の大学の施設ですか、これについて幾つかの点でお尋ねをしたいというふうに思っております。
 いうまでもないわけでありますけれども、都立大学は、都民の貴重な税金で運営されている大学でございます。大学で擁している施設は、都の公有地であるわけであります。しかし、一方では、大学は人間の価値を創造していく。魂というものを磨いていく。いわゆる、人間そうでございますけれども、いつでも、どこでも、人生は魂を磨く学校だと私どもは位置づけておりますが、殊に学究とか学問とかの追求の場でもございます。
 この教育や研究に支障があって困っているような都民というのもあるわけでありますから、広くカルチャーセンターとしてこの施設の利用などというようなことも、改革していっていいのではないか、こんなふうに私は思っているところであります。ぜひひとつ、施設を有効活用しながら、この都民のニーズにこたえていく、国民のニーズにこたえるというのは、大学の目的かなというふうに思うわけでございます。
 私は、この点について、これから幾つかの点で質問させていただきます。
 まず第一点として、大学の教育研究施設を教育研究以外に多目的に活用することについて、都立大学は一体どういうふうにこれから展開しようと考えているのか。殊に、これからベンチャー精神の時代だといわれております。今までないこと、全くやっていなかったこと、こんなことも勇気を持って手始めていく、そんなことができれば、世の中はずいずいと動いていくし、変わっていくなというふうに思いますので、その辺のところからまずお尋ねしたいと思います。

○二村次長 都立大学の教育研究施設は、公の財産でございます。教育や研究に支障がないという前提はありますけれども、財産の効率的、効果的活用の面でも、また、都立大学は都民に対し開かれた大学を目指しております、そうしたことからも、多目的に活用することは、ご指摘のとおり大変有意義なことであると私どもは考えている次第でございます。

○羽曽部委員 ありがとうございます。そういう意味で、これは具体的に切り込んでいかないと、今の答弁だけじゃちょっと物足りないわけですから、この施設の多目的な財産の運用の仕方、効率よくここをどう使っていくか。
 古い話ですけれども、大学というのは象牙の塔だなんていわれていたでしょう。そんな時代はとっくに、後ろを向いたって見えないぐらい過去の時代になったと私は見ているんです。ですから、これからの施設のありよう、あり方というものは、具体的にどういうふうな発想で、どんなビジョンをつくっていくかということが大事だと私は思っているんです。ですから、その点で、私は次のような質問をしたいんです。
 大学は、キャンパス以外に教育研究のフィールドを広げていくことが必要と私は思っているんです。そんな時代に来ているんです、今は。デジタル感性の時代だなんていわれるんですからね。インターネットが盛んに進んでいる時代でございます。
 ですから、そういう意味で、都立大学が、福島の、ちょうど私の郷里のところですが、田島に保有してある田島寮、大学施設がありますけれども、これは今後どのような考え方で運用されていこうとしているのか、その辺のところ、具体的にお話を聞かせていただければと思います。

○二村次長 会津田島寮でございますが、敷地約五万八千平米を有します、大学における教育研究等の諸活動に資するとともに、団体生活を通じまして相互信頼と豊かな人間形成を図ることを目的に設置されているものでございます。
 福島県南会津郡の豊かな自然の中で、理学部の地理学、生物学では、事業案内にも明記されておりますけれども、実習授業を行うなど、研究活動のフィールドとして、演習林の役割を果たしているものでもございます。また、合宿ゼミのセミナーハウスとして、理学部以外の学生も、課外活動の合宿の場としても活用しているところでございます。

○羽曽部委員 そういうような答弁がありましたけれども、それでは、これまで、この田島寮がどのように利用されたというか、そういう実績がありましたら、それにお答えいただきたい。

○二村次長 会津田島寮でございますが、昭和六十一年に開設しております。開設以来十四年間で、延べ五万五千人近くが利用されております。平成十一年度では、理学部の地理学や生物学の本施設での実習授業、研究活動での敷地周辺のフィールドでの研究、また、学位論文の中間報告やゼミ合宿など、合計しますと三千九十七人が利用しているところでございます。

○羽曽部委員 会津田島寮というのは、都立大学の直営施設となっているわけでありまして、都立大学生や教職員以外にも利用を認めているのかどうか、これも含めてお尋ねをしておきたいところでございます。

○二村次長 田島寮につきましては、本学の教職員以外に、平成十一年度からは、都立の科学技術大学、保健科学大学、それと短期大学の三大学の学生や教職員にも利用を拡大しているところでございます。

○羽曽部委員 ここから大事な質問に入りますから、よく聞いておいて答弁を願いたいんです。
 田島寮は、昨年の行政評価においては、都の直営事業としては廃止すべきだ、こういうことを私は仄聞いたしておりますが、これはどんな内容なのか。
 つまり、三つあるんですよ。変えるべきもの、変えざるを得ないもの、変えてはならないもの、この三つがあるんだけれども、この中で、この施設は、行政評価という中で、中身もちょっと教えてほしいんですが、これで廃止するというんだけれども、どんな視点から、どういう角度でそうなっていったのか、その推移というか、それを聞かせていただきたい。なるべく細かに聞かせてください。

○二村次長 昨年十二月に示されました行政評価でございますが、ここでは、寮の運営に要する経費に比べて利用者負担が低いこと、利用に季節的偏りがあり、通年施設として維持していく必要のないことなどの理由から、今後の方向として、都の直営事業としては廃止すべきだとされたものでございます。

○羽曽部委員 今お答えをいただいたわけでありますけれども、行政評価の際、都立大学としては一体どのように、都立大学ご自身が、自分探しというか、都立大学のありどころというか、あるべき姿、ある姿からあるべき姿も踏まえて、どうお考えになっているのかをお聞かせ願いたいんです。

○二村次長 大学といたしましては、利用者の減少によって、施設の有効利用を十分に果たしていないという面はありますけれども、先ほど来申し上げておりますように、教育研究面ではおおむね良好な成果を上げているとの意見を出していたところでございます。

○羽曽部委員 利用者の減少、施設が有効に活用されていないから、不十分な--都立大学の評価としては十分なところなんだというようなお話もありますけれども、教育研究という面から考えると、これは問題があるなと私は思っているんですけれども、また最後で総括しながら、そのことは申し上げたいと思います。
 そこで、地元の福島県の田島町として、施設開設時の用地取得に協力しながら--これも十年前ですよね、たしか、つくってから。町が、そのためには視察もした。あれも見た。費用もかけて、中期的、長期的な展望の中で、こんな寮が必要なんだなという何かがあったんだろうと私は思っているんですが、町では、このために振興公社が施設管理運営を受託してやっている。会津田島寮は今後どういうふうに変わるのか心配だということで、つい先月でございますけれども、先月の十八日に、田島町長を初め、施設の存続についての陳情書を知事あてに提出しております。私もその場に同席をさせていただいておりましたが、その後、この陳情はだれがどのように検討されていっているのか、その辺の経緯等も踏まえてお尋ねをしたいです。

○二村次長 会津田島寮につきましては、大学の附属施設ということで、田島町に委託をし、また、町が設置した振興公社が寮の管理運営を受託している、こういう状況に、間柄にございます。
 今回、町長初め町の関係者の方が知事あての陳情書を出されたわけですが、この陳情書の写しにつきましては、財務局を初め関係部局に配布され、現在検討中でございます。結論はまだ出ておりませんけれども、財務局の方では、陳情の趣旨は理解できるが、東京都の財政の状況が大変厳しい中、現状のままでは、都の直営施設として経費を負担する形で存続させることは困難であるという考えであると聞いているところでございます。

○羽曽部委員 あなた方、そのようなお話を聞いていて、都立大学として今後どのように対応していこうとしているのか、この一点をまず聞かせていただきたいんです。
 その上で私は申し上げたいんですが、石原知事の聖域なしの一律カットみたいなお話がありますけれども、前段で私が申し上げたように、変えるべきもの、変えざるを得ないものの、変えてはならないものの一つだと私は思っているんですよ、これは。なぜかなら、大学というのはお金の積み重ねが全部じゃないんです、これだけは。これは人間の価値を創造するものだと私は思っている。人間の価値を創造していく、そういう良識や素養や教養を磨く一つの立派な立場にあるなと私は思っておるんです。教育こそは何物の政策よりも優先しなくちゃならない。人間の価値を創造するための、金銭は手段ですから、勘違われちゃいけないんです。いろいろなことがあるけれども、ここは大事だ、ここは優先すべきだというのがあるとすれば、こういうところに力を注いでいかなきゃいかぬと思うんだけれども、あなた方、大学当局としては一体これをどうしようとしているのか、この辺のところをしっかりとお答え願いたいんです。

○二村次長 会津田島寮は、実習授業の場及び全学的な合宿ゼミナールの場として、教育に利用するだけではなく、研究活動の拠点としても、大学運営にとって不可欠な施設であると考えております。また、課外活動の合宿の場として、学生が、さまざまな体験、交流を通じまして豊かな人間形成を図る施設でもございます。さらに、地元田島町とは、大学が現地で主催します公開講演会などを通じまして、田島町と東京都や都立大学との交流を図ってきたところでもございます。
 事業廃止ということになりますと、現に実施している実習授業や合宿ゼミナールの場を他の方法で確保しなければならないなど、多大な影響が出てくるところでございます。大学といたしましては、何らかの形で会津田島寮を存続させ、利用を続けられますよう、田島町及び関係部局と現在調整を図っているところでございます。

○羽曽部委員 今、答弁をいただきましたけれども、施設は、せっかくいろいろな形の中で、お金をかけて、検討されて、まだ十年たたないうちに、あるいは減ったからといったって、人口減少なんていうのはわかっているわけだから。戸籍を見れば、ああ、本当に少子化になっているななんていうのはわかるわけです。高齢化は、死ぬ人によりけりだけれども、死なないこともわかっているわけだから、そういう中で行政というのは組み立てていく、予算も立てていく、施設もつくっていく、こういうふうになっていると私は思っているんです。
 これはちょっと古い話で、申し上げますけれども、あれはたしか昭和六十三年の八月に、私の調査では、文部省が、そういう人口の減少とかいろいろな形の中で、公共的な施設、殊に学校の施設は、文教施設のインテリ化に関する調査研究者の会議を、諮問して設けたんです。その答え、最後に出ているんです。最後に出ているんですが、つまり、複合施設化しながら合理的にこれを社会に使っていく。単なる大学の単一の使用、利用、これは中学校でも高等学校でもみんな同じだと思うんだけれども、単一の利用というような形じゃなくて、複合施設としてインテリジェント化していく、カルチャーセンター化していく、こういうことが私は必要なんじゃないかと。そんなビジョンを立てながらしっかりとやっていってほしいと思うんですよ。その辺のところで、もう最後ですが、お答えしてくださいよ、きちっと。もっとビジョンがないとだめですよ。単なる機械的、事務的にこうだ、ああだといったんじゃ、これは私どもは承服できない。ひとつ、ビジョンを立てたところの構想というのを持っているんだろうと思うから、抽象的なことじゃなく、検討中だなんていっていないで、具体的にここでお示しください。

○二村次長 先ほどもご説明申し上げましたように、我が大学にとりまして、教育研究の場あるいは課外活動の場として大変重要な施設だと私ども受けとめております。したがいまして、この会津田島寮につきましては、東京都の大学の直営事業としては存続は困難でありますけれども、田島町が現在進めております、大学の寮の近くに生涯学習村などをつくっておりますので、そことの一体性を図るということも含めて、田島町の事業としていただきまして、そこに都立大学としてこれまで以上に利用を続けていくという関係ができればということで、今、田島町と調整を進めさせていただいているところでございます。

○くぼた委員 まず初めに、資料をお願いしましたので、大学改革について伺いたいというふうに思います。
 都立大学の改革については、最近の取り組み状況ということで、ここに時系列的なものが書かれてありますし、その主な検討内容ということで箇条書きにされているわけですけれども、具体的にどのようなことを検討されているのかということについてご説明を願いたいと思います。

○二村次長 最近の大学改革の取り組みの状況でございますが、平成十一年四月に、開学五十周年を契機に、二十一世紀にふさわしい都立大学の将来像を構築するため、新たな大学改革の取り組みを開始したところでございます。
 その後、本格的な検討を開始するため、学内に大学改革推進本部を設置いたしまして、本年二月に、知事へ、大学改革の検討状況を報告したところでございます。その際、九月じゅうに改革案を提出するようご指示がございまして、これを受けまして、九月末に、それまでの検討結果について報告を行ったところでございます。

○くぼた委員 それでは、その内容をもう少し具体的に説明してください。

○二村次長 知事へは、学内で進めてきました検討の内容を九月末に報告したところでございます。具体的には、入りやすく出にくい大学を目指すということから、入試改革や厳密な成績評価の導入等を行って、入りやすく出にくい大学をつくっていきたいという報告をいたしました。
 また、首都東京が抱えております課題の解決に向けた都市研究の推進、あるいは産・学・公の連携などを通じて、学術研究の活性化と産業振興への貢献を図るなど、社会との連携強化などについてもあわせて報告したところでございます。

○くぼた委員 検討事項の内容としては大体そのようなことなのかなというふうに、今説明をされれば、一応は理解できるわけですけれども、先ほどおっしゃいました、九月に都立大学が知事に提出した報告書そのものは公開はできないんだというふうに伺いましたけれども、一体どうしてなんでしょうか。都民の財産でもあり、都民の生活及び文化の向上、発展に寄与するという大学の設置目的があるわけですから、もっとオープンに議論されてもしかるべきじゃないかというふうに私は思いますし、そういう中で都民的な論議を沸き起こしていくということにもなるわけですから、そういう点でもオープンにして、都民的な論議を引き起こしていくことが必要だというふうに思うんですが、その点はどのようにお考えでしょうか。

○二村次長 九月末に報告をいたしました後、知事の補助執行機関であります教育庁のもとに設置されました大学改革担当におきまして、都立の四大学全体の改革について検討が行われております。本学につきましても、その報告内容を踏まえました検討が行われているところでございます。年度内には、改革の基本的な方向について教育庁として取りまとめをし、都議会の先生を初め都民の方々、大学関係者等で広くご議論いただきまして、改革案をまとめていくと聞いております。したがいまして、報告の詳細につきましてはいましばらくご猶予いただきたいと存ずる次第でございます。

○くぼた委員 非常に重大な問題です、いろいろな問題があると思いますから、今、拙速に結論を出す必要はないと思いますけれども、今のお答えだと、なぜ、都立大学として独自につくってきた改革案が公開されないのかというところについては、私よく理解できないわけなんですよね。
 後段で、一定程度まとめができた段階で広く都民の論議に付すということをいわれましたので、それは当然そうだというふうに思いますし、そのことをもっと大いにやっていただきたいというふうに思いますけれども、しかし、何か大学改革というのが、こういう状況ですと、非常に都民の目から離れたというか、暗やみの中で都民とかけ離れたところで行われているんじゃないかというのが、多くの都民の実感だというふうに思うんですね。現に、大学の関係者とか先生とか学生も含めてですけれども、自分たちの改革案というのはどういうふうになっているのかということがよくわからないという声も、いろいろなところから聞かれるわけです。
 それでは、大学改革が今、教育庁のところで行われている、検討されているということでしたけれども、そこでどういうことを内容にされているのか、そして今後どういうふうなスケジュールになっているのかということ、ここはちょっと教えていただきたいと思うんです。

○二村次長 教育庁の改革担当がどのような検討をしているのかというお尋ねでございます。
 本年八月に教育庁に大学改革の担当組織が設置されまして、先ほど申し上げましたように、都立の四大学の改革について検討がスタートしているところでございます。
 検討内容につきましては、今までの国を初めとする大学改革の状況、都立の大学の改革に当たっての問題の認識など、基本的な事柄について議論を行っております。
 また、大学の問題点のとらえ方については、例えば大学の公立大学としての存在意義、経営責任、経営効率、教育課程、教育内容、それから研究、産・学連携、入試等々、さまざまな切り口がありますけれども、とりわけ、都民にとって都立の大学がなぜ必要かという存在意義を明確にすることが第一歩である、この点を中心に現在議論を行っているという状況にあります。

○くぼた委員 スケジュールについても教えていただけますか。

○二村次長 スケジュールでございますが、先ほど申し上げましたように、年度内には、改革の基本的な方向について教育庁として取りまとめるということになっておりまして、先ほど申し上げましたように、基本的な改革の方向を示した後、都議会の先生初め都民の方々、大学関係者等で広くご議論いただいた後、来年の夏ごろには改革案をまとめていきたいというふうに教育庁の方から伺っているところでございます。

○くぼた委員 最初にも申しましたけれども、そういう過程とかプロセスが非常に見えにくいわけですよね。来年の夏あたりにはもう方向性を出して、それからということじゃなくて、ぜひその過程でも逐次都民に情報を公開して、また、大学の関係者にも情報を公開して、改革についての論議を広く行うような形でぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 これまでも、都立大学は主体的に大学改革、五十年間全く何もやってこなかったというわけじゃないと思うんですね。取り組んできたはずなんですけれども、これまでの取り組みについて簡単にお聞かせ願いたいと思います。

○二村次長 これまでの都立大学の改革の検討状況でございます。
 近年の状況を申し上げますと、平成四年六月に将来計画委員会を設置いたしまして、平成六年十二月に、この将来計画の基本方針を取りまとめたところでございます。
 この将来計画では、都民が世界に誇り得る大学を目指すことを基本目標に、その実現に向けて全学を挙げて大学改革に取り組んできたところでございます。その主な内容といたしましては、自己点検、評価を実施すること、学生が授業科目をより自由に選択できるようなカリキュラムの改革を行うこと、大学院生の定員増などによる大学院教育の強化を図ることなどを主な内容としているところでございます。

○くぼた委員 今お話があったように、将来計画委員会の改革については、九四年から二年間の審議を経て、教育課程の改革とか入学選抜の改革とか大学運営の改善、そのような七項目の方針を出して、これまで、講座の再編とか大学院重点化というようなことを具体化されてきているわけですね。
 それから、それ以前にも、全学移転に当たって将来計画についての検討がされて、そのときも、大学の国際化とか開放とか大学の個性化とかいうことで取り組みが行われてきたというのが、この間の都立大学の改革の経過だというふうに思うんですね。
 そういう中で、例えばこれなんか、教育と研究の改革ということで、自己点検、それから評価報告書とかということで、それぞれの取り組みに対して一定程度のこういう成果も積み重ねているというのが、これまでのやり方というか、やってきた経過だというふうに思うんです。そういうやり方というのは、私は非常に尊重していくべきものだというふうに思いますし、その上に立って、では次はどういうステップなのかということで、検討をしていくのが当然必要だというふうに思います。
 今回の改革の論議に当たって、今までのこういったやり方に対して、今回は、知事が例えば都立の四大学統合とかというようなことを発言されたり、この十二年度の包括外部監査報告書などというものが都立大に対して出されて、今、教育庁といいましたけれども、知事サイド、つまり設置者サイドから、これまでと違った次元からの改革の要請が非常に際立っているというふうに感じるわけですね。むしろそれが今回の非常に大きな特徴だというふうに思うんです。
 私も、この包括外部監査報告書という、都立大に対する、四大学が対象ですけれども、見させていただきましたが、それによると、非常に気になるところは、例えば、先ほど存在意義ということをいわれましたけれども、東京にはたくさんほかに大学があるんだ、それと都立大学が差別化が行われているわけじゃないとして、存在意義が問われているんだというようなことが書かれてあるわけですね。そういうようなことや、あるいは大学を営利事業として位置づけることは不適当としながらも、しかし、採算性を含めた観点から見直すことを求め、そして、その方途として、学生数の増員とか、あるいは四大学の統合ということが挙げられているわけです。それからもう一つは、都の大学事業全体を把握する観点として、都立四大学の結合収支計算書というのを挙げて、それで総合的に所管する部署の設置を求めているというような内容になっているわけですね。
 そうすると、この包括外部監査を見ますと、この間の都の大学の改革をめぐる方向性というのは、非常に監査報告書の内容に沿った方向であるというふうに私には思われるわけです。
 しかし、先ほど羽曽部副委員長が大変いいことをおっしゃって、私もそのとおりだと思ったんですけれども、教育や研究の成果というのは極めて多様であるし、収支報告書にあらわれるような短期間な利益を、収益を求めているわけじゃないわけですね。ですから、そういうところではかれるはずがないと思うんですね。しかも、この中では、収支が大幅な赤字だというふうにいっていますけれども、しかし、これは別に都立大学が特別そうだということじゃなくて、他の国公立大学でも同じような計算書、同じような数字が出て、何も突出しているということじゃないわけなんですね。ですから、そういうところを殊さら取り上げて、何か都立大学だけが収支が赤字だとか、存在意義がないとかという、そういう内容になっているというふうに非常に感じるんです。
 したがって、私は、大学改革がもしそういうところが出発点、採算性とかいうことが出発点だとしたら、それに引きずられるべきじゃない、都立大として、というふうに思うわけであります。
 いずれにせよ、学問の自由や大学の自治という立場から行われてきた大学としての検討内容を、広く都民に示していく必要があると思うし、そういう中で、都民的な論議の中で検証されるべき問題だというふうに思います。
 ですから、大学の関係者、広く都民の参加を求めたりしながら都民的な論議をしていくためにも、改革の内容やその経過が都民に明らかになるように、情報をきちんと公開していくということで、再度要求をしておきたいというふうに思います。
 次に、もう一点資料をお願いいたしました、減免の許可者の推移ということに関連してお伺いしたいと思います。
 私、ことしの予算審議のときに、この問題を取り上げました。この予算審議のときには、今の経済状況の中でますます都民の生活が厳しくなっている、そういう中で、都立大の入学金や授業料の値上げとか、あるいはスライド制の導入、こういうことが強行されたわけであります。私たちは、都民生活からしてそういうことはすべきではないということで反対しましたが、結果、そういうふうな形で強行されてしまいました。
 その結果どうなったかということなんですが、都立大の学生さんから自治会が行ったアンケート、私、そのまとめをいただきました。これをちょっと見ますと、都立大の相対的に安い学費に引かれて入学したんだという学生が八割いらっしゃる。それでも学費の負担が家計に影響があるんだということを、七割の親御さんが答えているわけですね。また、学費値上げに対しても、七割近くの学生が、学費の値上げとかスライド制に反対だ、導入に反対だということを述べておられますし、五割近くの学生が、値上げによって生活に影響があるというふうに答えているんです。働いて学費を稼いでいるけれども、値上げによって体がぼろぼろになっていくというような学生の声なんかも、この中で載せられているんです。
 東京都は、そうやってみずから財政赤字だ、財政赤字だということで、負担を学生や親に転嫁したわけですけれども、学生や親は他に転嫁するところがないわけですから、ますます生活が大変になるのは当たり前だと思うんです。
 詳細については、予算審議のときに述べましたので、繰り返しませんが、こういう状況だからこそ、この減免枠の拡大をするようにということで求めたわけです。この点について、現時点でどのようにお考えでしょうか。

○二村次長 授業料の減免制度につきましては、高等教育を受ける機会を保障する立場から意義のあるものと私どもは考えております。しかしながら、現在、都の財政状況が大変厳しいものがありまして、授業料減免の拡充を行える状況にはないものと認識しております。
 今後とも、社会経済情勢や他大学の動向などの把握に努めまして、奨学金の活用を図るなど、適切な就学援助に努めてまいりたいと思っております。

○くぼた委員 財政が大変だからということで、枠の拡大をする必要はないというようなことをおっしゃいましたけれども、しかし、それを転嫁された方の親とか学生は、どこにそれを求めていったらいいのか。ないわけです。自分の生活を切り下げるか、あるいは勉強する時間を減らして働くか、そういうところなわけですよ。ですから、授業料なんか値上げしたわけですから、減免の総枠を拡大するのは当然だというふうに私は思うんですね。
 このいただいた表を見てもわかるように、減免許可者の推移は年々ふえているわけですね。で、この表の中ではあらわれませんけれども、全額免除の対象になりながら、枠が狭いために半額で我慢してもらう、減額で我慢してもらうというような状況があるわけですから、私、もう一度この問題については考え直していただいて、予算編成のときに枠を広げるようにぜひ検討していただきたいというふうに要望を強くいたしておきます。
 最後に、就職問題について伺いたいというふうに思います。
 昨年度の就職をめぐる状況は、学生に対する有効求人倍率が一・〇九と、前年に比べて若干改善されたものの、大学卒の未就職者の数は約七万人ということだそうです。非常に状況は依然として厳しい、こういう状況になっているということが、この数字を見てもわかりますし、ことしも、来春卒業予定の就職内定率は、十月一日現在ですが、六三・七%。最悪だった昨年同期に比べて、わずか〇・一ポイント改善されただけなんですね。ですから、この数字を見ても、依然として就職の超氷河期が続いているのが現状だと思うんです。
 そういう中で、この間の都立大学における就職率というのはどのような推移になっているでしょうか。

○二村次長 本学の卒業生の就職率でございますが、過去三年間について見ますと、平成九年度卒業生が九四・三%、平成十年度が八八・六%、平成十一年度が八八・一%となっております。

○くぼた委員 なかなか就職が厳しくなっているという状況も、今の推移からうかがわれます。全体的に比べればまだいい方だということはいえるかもしれませんけれども、いずれにしろ、こういうふうな状況になってきているわけです。
 ですから、私は、ことしの予算の中でも、学生の就職支援の体制を一層強化する必要があるんだということで、例えば、あのときには、就職相談室にプリンターを設置するというようなことも、そんなわずかなことなんですけれども、含めて要望しましたけれども、その後どういうような進展があり、成果が上がっているんでしょうか。また、今後、就職支援についてどのような方向で取り組まれるのか、そのことについてお答え願いたいと思います。

○二村次長 大学といたしましては、就職率の厳しい状況を踏まえまして、昨年から就職ガイダンスの回数をふやしております。また、模擬面接会及びディベートトレーニングなどの就職講座も行ってきております。また、就職支援用パソコンを設置するなど、就職活動に関する環境整備に加えて、就職相談員による相談も始めたところでございます。
 本年度は、就職ガイダンスの回数をさらにふやすとともに、従来より早期に実施するなど、学生への情報提供に努めているところでございます。また、新たに業界研究会を実施する予定でございます。さらに、現在、来年度設置に向け、就職担当課長の組織定数要求を行っているところでございます。
 今後とも、相談等で把握できたニーズを踏まえながら、就職活動支援体制の一層の強化に努めてまいりたいと思っております。

○くぼた委員 いろいろと取り組まれるというお答えでしたけれども、最後に、一人、人の配置を要求するということのようです。そういったことは、私、前進だというふうに思いますけれども、しかし、今の超氷河期といわれている実態からすれば、それだけでは、就職を開拓するため、例えば企業を回るとか、それから相談を受けるにしても、とても今の学生の要求に応じられる状況とはほど遠いということは明らかだというふうに思うんです。学生の皆さんも、去年なんかは自主的に就職対策の催し物を行って、積極的に活動をされているようですし、今後、そういったことで学生の希望も聞きながら、就職の相談の体制、就職の支援の体制を、ハード、ソフトの両面で強化して、全学的に就職支援ができるような体制を充実させていってほしいということをお願いしまして、質問を終わります。

○織田委員 私は、産・学・公の連携ということについて簡単に質問をしたいと思います。
 最近、日本の物づくり技術というのは非常に危機にさらされているのではないかという指摘が各所からされます。それは、技術的な発展という面もさることながら、途上国、特にアジアの技術が向上して日本に追いついてきた、同時にまた、人件費というコストもうんと格差が出てきたというところから、非常に独自性を出していかなければ乗り越えられないのではないかというようなことが指摘をされるわけであります。
 一方、日本の国内においては、大学生でありながら、小学校、中学校程度の算数ができない学生が非常にふえているというようなことや、果ては、センセーショナルに取り上げられましたけれども、医学部の学生が生物の単位をとっていないというような、そういったことまでいわれている。これは底流に理科離れとか、そういった理工系というものに対する社会的な関心、興味の低下、あるいは、それを学んでいこうとする方々が少なくなっているというようなことも関係しているのかなというふうに私自身は考えているわけであります。
 私自身は工学系の大学に行っていましたので、物づくりとか、そういったものについては大変関心があるわけですけれども、問題は、そういった優秀な技術者、科学者が、社会の中でどれだけいわゆる処遇、待遇というものを受けているのかなといったときに、私自身もそうでしたけれども、そういう面では大変不満があった。どうしても法学部とかそういう文系の方々が大手を振って歩いていたというような、そういう時代を過ごして、大変残念な思いをしたわけであります。
 私が学生の当時も、産業界と大学との連携というものはありました。しかし、研究テーマとか、研究室に回ってくるようなそういう受託研究等を見ておりますと、完全に企業の下請、そのような研究が最も多かったように私自身は感じているわけであります。
 ところが、最近、その辺の大学の水準というものもうんと向上してきて、企業との差が非常に縮まってきたのではないかというふうに実感するわけですけれども、そういった中から産・学の連携というものをより一層進めていく、大きい意味での基盤というのが整ってきたのかなということを実感しているわけであります。
 そこで、この産・学・公の連携ということでありますけれども、同じような研究をいろいろなところでやっている、それが互いに交流をし、そして相互に相乗的な作用を及ぼして発展をしていくということは、好ましいあり方であろうというふうに私は思っているんです。この産・学連携について、都立大学においてはこれまでどういうような形で取り組んできたのか、まず概括的に教えていただきたいと思いますし、そして、その中で特許に関する状況ということなども含めて、また説明を伺いたいと思います。

○二村次長 本学では、これまで、民間企業のニーズに応じた受託研究などを積極的に実施いたしまして、その研究成果を産業界に還元してきたところでございます。
 受託研究費について見ますと、この五年間で三倍以上に大きく実績を伸ばしているところでございます。また、民間企業等からの研修員の受け入れなどによりまして、産業界からの要請にもこたえてきたところでございます。さらに、産業界との交流を深めるために、東京都と東京商工会議所が主催します技術協力サミットへの参加や、学内での産学交流会などを実施してまいりました。
 本年度には、産・学・公連携担当窓口を学内に設置いたしまして、研究の受託、技術相談、交流事業の拡大などを図っているところでございます。
 それから特許についてでございますが、平成十年度に関連規定を整備したところでありまして、それ以前の状況については明らかでないため、平成十年度以降について見ますと、特許の前提となる職務発明の実績として、十年度及び十一年度にそれぞれ十三件だった発明の届け出が、今年度はさらにこれを上回る勢いであり、その多くについて、現在、特許申請中という状況にございます。

○織田委員 委員会に提出されました資料を見ても、受託研究費は平成八年度が一億四千万、平成十二年度が四億九千万、確かに三倍強にふえていることで、これは大変好ましいことであろうというふうに思っているわけであり、そしてまた、都立大のそういう、主に理学部、工学部だろうと思いますけれども、その水準もうんと上がってきたのかなというふうに感じるわけです。
 同時に、今行われているような産学交流会であるとか技術提携のフォーラムであるとかいうような、そういう相互交流を図っていくということは、ヒントを得るということで大変重要なことであろうと思いますし、そういう方向のものをどんどん進めていただきたいというふうに思うわけでありますが、本年四月に産業技術力強化法が施行されまして、大学でさまざまに行われている研究成果というようなことを広く活用できるような、そういう支援策が講じられたというふうに聞いております。こうした動きを受けて、都立大学としては、どうい方向あるいは施策というものを行おうとしているのか、それをちょっとお伺いしたいと思います。

○二村次長 本年四月に施行されました産業技術力強化法におきましては、大学の研究成果の産業界への移転の円滑化や、研究活動の活性化のための環境整備などが図られたところでございます。
 これを受けまして、都においても、教員が、その研究成果を活用する企業や技術移転機関の役員に就任することができるよう、兼業に関する規定の見直しを行ったところでございます。また、外部資金の受け入れを円滑化するための会計事務規則の改正について、現在準備を進めているところでございます。

○織田委員 兼業に関する規定の見直しというようなことは、先般もニュースで出ていましたように、教授なり教員が学内に籍を置いたまま会社の役員に就任できるとかいうことでは、共同研究とかそういったものについてもうんと、媒介がなくなるわけですから、スムーズにいくというようなことで、一つの前進かなと思いますし、あるいはまた外部資金の受け入れということについても、役所の会計年度というのは四月から三月ということで、ところが、何か研究をするという場合は、それが十月ごろスタートしたり、また新たな発見があって、それをもう一歩進めようというようなことになると、会計年度からいえば中途半端な時期からスタートするというようなことで、大変その辺のところのそごがあるので、その辺を柔軟に扱っていただくと使い勝手がよくなるというようなことも一方であり、そしてまた、行政の持っている非常に使い勝手の悪い資金のあり方というようなものも改善をされてくるということになれば、それは大いに進んでいくだろうというふうには思うわけでありますが、同時に、そういう受託研究のほかに、研究の成果が出てくる、そういった、例えば技術開発ができて特許の取れるような、あるいは新たな発見があったというようなことに対して、それを活用していく、あるいはそれを利用して、社会のために役立てていくというまでには、随分長い道のりが恐らく必要なんだろうと思います。
 特に特許なんかについては、非常に手続等も煩雑なようであります。こういった特許を活用することについては、アメリカなんかは非常に進んできていてという状況があります。日本でも本当に特許みたいなものが、大学で特許がどんどん生まれていくというような状況が起こってくれば、これはまた産業界にとっても大きな活性化になりますし、大学といわゆる産業界との連携というものも非常にスムーズに深まっていくだろうと思うわけです。
 そういうことについて、特許を取るとか、それを維持するとか、いろいろなことがあると思うんですけれども、その活用がなかなか現状進んでいないということだろうと思います。その課題というのは一体どの辺にあるというふうに認識されておるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。

○二村次長 大学教員の特許の取得につきましては、先ほど先生からもお話がありましたように、手続等が煩雑であるということ、また高額な手続費用がかかるなどの問題などから、これまで消極的な面があったと思います。
 平成十年度には、特許化の前提となる、職員の発明に関する規定を整備いたしまして、関連手続を簡素化するとともに、教員に対して特許についての講習会を開催するなど、特許取得の奨励と条件整備を行ってきたところでございます。
 今後の課題といたしましては、大学における研究成果と企業における開発のニーズを結びつけまして、具体的な製品開発につながる特許として活用できるような橋渡しの機能が必要であるというふうに考えております。こうした技術移転機関といたしまして、本年四月に、広域多摩地域における企業や大学を中心としたTAMA-TLOというものが設立されたところでありまして、大学といたしましては、このTAMA-TLOと連携いたしまして、研究成果の特許化や活用に向けた取り組みを進めていきたい、こういうふうに思っております。

○織田委員 今おっしゃられた、大学の成果と企業のニーズというものを結びつけていく機関、私、これは非常に大事だなというふうに思っております。このことが、この機能というのが本当に充実をしてこないと、なかなか花開いていかない。製品化まで相当かかるわけですし、それは大学でやれといったって、研究費の問題もありますし、なかなかそんなところまでいかない。また、それをやるのが大学の本分ではないということもある。それを結びつけていく機関というのを、そういう機能をどのように強化していくのかというのが大変大事な視点だと思います。
 そこで、今いわれたTAMA-TLO、これについて簡単に、どんな組織なのか、お伺いしたいと思います。

○二村次長 TAMA-TLOでございますが、これは、埼玉県南西部から神奈川県中央部にまたがる広域的な多摩地域におきます産・学・公連携の推進機関でありますTAMA産業活性化協議会、これが母体となりまして、本年七月に設立されたものでございます。
 大学の研究成果を活用して、新しい事業であるとか新しい製品を創出して、これによって広域多摩地域の大学と産業を活性化することを目的として、国公立の大学教官や私立大学などの出資による株式会社となっております。
 したがいまして、本学の場合は、公立大学という性格から、教員が個人で参加をし、技術移転の支援を受けることとなりますが、大学としても、TAMA-TLOと連携を図りながら、特許取得の促進など、教員の研究成果の活用を支援していきたいと思っております。

○織田委員 特許取得の支援ということで、パンフレットをいただいて見ると、大学側についてのメリットあるいは企業側についてのメリット、さまざま書いてあります。本年七月の設立ですから、実績的にはまだほとんど何もないということで、これは今後の推移を見守っていきたいというふうに思いますけれども、これについても今後どういうような形がさらに最適なのか、走りながら考えていく、そういう必要があろうかと思います。
 話は変わりますけれども、特許の活用ということについて、先ほど私、冒頭に申し上げましたけれども、理工系の研究者なり、そういう学者さんがやった業績、学者の業績というのは、論文とかそういったものではかられて、ステータスがついていくものだろうとは思いますけれども、理工学系の研究には、純粋な数学とかそういったものは別にいたしまして、実学に関するものについては大変お金がかかります。やりたい実験というようなものも、随分予算に気兼ねをしながら、国公立の大学の場合であれば、節約して、本来なら欲しい機器、器材というものも、何かほかのもので代替しながら細々とやっているというのが実情だったわけなんです。
 そういう意味でいえば、本当にやる気のある研究者、そして業績を上げた研究者に対して、この特許を活用した形の果実というものを大いにリターンをしていただいて、そしてそれをばねに、またさらに研究に邁進していただく。そして、そういうことを見て、こういう研究なら私もやってみたいなというような形で、そういう面でのすそ野というものが開いていくというか、広がっていくというか、そういうことがあろうかと思うんですね。
 ですから、そういう研究に対するインセンティブといいますか、そういったものを大いに与えていくという方向が私は必要だと思います。人文系ではなかなか難しいかもしれませんが、それはご本人、本を書いたりというようなことで人文系の場合はやっておられる方が多いわけですけれども、理工系の場合、そういう研究自身がリターンとなって返ってくるような、やりがいのあるというか、何といいますか、建前ではない、そういうものもきちんとした形で組み込んでいかなければいけないんだろうというふうに思うんですが、このあたりについての見解はどうなんでしょう。

○二村次長 大学教員が産業化につながる研究を推進し、研究成果を特許化していくことは、産業活性化に貢献するだけではなくて、大学の研究全体の活性化につながるというメリットがございます。そのために、特許使用料としてのいわゆるロイヤルティー、このロイヤルティー収入の一定割合を教員に還元しまして、教員がそれを次の研究に役立てることができるようにすることは、大きなインセンティブとなりまして、教員の研究意欲を高めることになるものというふうに私どもは考えております。

○織田委員 確かにそういう面でインセンティブをしっかり与えていただきたいと思いますし、そのインセンティブにしても、契約だとか何だとか非常にうるさいことがあって、それを手助けするというのも、TAMA-TLOみたいな、そういうものができて、うんと手助けをしてあげて、そしてまた、企業との交渉とかというようなことも手がけていけるシステムになっているようでございますから、期待をしていきたいというふうに思うんですけれども、今、国立大学では、独立行政法人化というような課題もあったりして、公立大学もどうなるかわかりませんけれども、そうなってくると、財政基盤というものをきちんと考えていくということが、これからは本当に必要になってくるでありましょうし、今後の高等教育なんかでは、海外の有力な私立のそういう高等教育機関は、寄附だとか、あるいはそういったものに頼りつつも、基本的にはきちっとした財政基盤を持ってやっておられるというようなところも結構あるわけですから、例えばこういう特許とか、まかり間違えば、本当に一年間の運営費が生み出せてしまうというようなことも可能性としてはないわけではありませんし、そういったことも本来なら生み出していただきたい。
 財政難であるからというようなことを理由に、教育についてのいわゆるお金を出し渋るということはよくありませんけれども、現実にそういうような状況になったときに、その財政基盤をしっかりしておくということは、これは絶対にやっていかなければならないし、努力をしていかなければならないことでありますので、そういうロイヤルティーの収入だとか、あるいはライセンスを譲渡したとか、そういったようなことに対するリターンというもの、大学自身に貢献ができるような、そういうことを考えていかなければいけないんじゃないか。それが単に、先ほどもいいましたけれども、研究者がどんとインセンティブをもらってということも大変結構ですが、しかし、同時に、それが大学全体の利益に還元をし、そして貢献をしていく、そういうシステムといいますか、小さなシステムかもしれませんが、そういうこともしっかりと今考えていくべきじゃないかと思うんですが、これについてご見解を伺いたいと思います。

○二村次長 特許の活用によるロイヤルティーなどの収入につきましては、いろいろなTLOがございまして、各TLOや大学によって、その取り扱いはさまざまでございますが、TAMA-TLOについて申し上げますと、発明者、大学、TLOにそれぞれ一定割合で、このロイヤルティーの収入を配分するということになっております。
 そこで、大学の配分につきましては、大学が研究のために柔軟に使えますよう、ただいま先生ご指摘のような方法、例えば基金の設置であるとか、あるいは資金の運用のシステムなどにつきまして今後検討していきたい、こう思っております。

○織田委員 ぜひ検討していただきたいと思います。
 今、東京都の会計の予算の仕組みからいきますと、利益として上がってきた場合は、そういうものは、一般会計に一たん全部吸い上げられてしまって、都立大の場合には、予算で査定されてまた幾らか出てくるという形になりますから、大学が一生懸命頑張っても、なかなか残らないというか、貢献できないというか、簡単にいえばそういうような形になっているんだろうと思うんです。基金がいいのか何がいいのか、私はわかりませんけれども、ぜひそういう形で、大学に財政的な基盤が強化されるような、そういう仕組みをひとつしっかりとお考えになっていただきたいというふうに思います。
 そういうことも含めて、都立大、この特許ばかりではありません、普通の研究でもそうですし、さまざまな形でそういうものが社会貢献をして、そのリターンが必ずあるはずであります。そういう意味からも、大学の研究者あるいは理工系の幅広い人たち、あるいは子どもにまで影響が出るような、そしてまたいい影響が出てくるような、そういう産・学連携というものをぜひ進めていただきたいと思うんです。
 最後に、都立大学として、この産・学連携ということについて積極的に進めてもらいたいわけですけれども、その辺の方向性を局長にちょっと答弁をいただければ……。

○川崎都立大学事務局長 今後、大学として産・学連携をどのように進めていくかということでございますけれども、我が国産業の活性化のために、新産業の創出、それから先端技術の開発ということが大変重要な課題として今挙がっているわけでございますけれども、そういう中で、先生おっしゃったとおり、大学に対しても産業界から大きな期待がかけられているというのが現状でございます。
 私どもとしましても、先ほど話題になっておりましたけれども、今検討しております大学改革の中で、産・学・公連携による社会への貢献というのを重要な課題の一つとして取り組んでいくつもりでおります。
 お尋ねの研究成果の活用につきましては、今までるるお答えしてきました特許の活用だけでなく、この研究成果を広く内外に情報提供し、企業ニーズに対応した製品開発の支援を行うとともに、技術指導などについても充実を図っていきたい、このように考えているところでございます。
 今後とも、労働経済局や、同じ大学でございます科学技術大学を初め、TAMA-TLO、TAMA産業活性化協議会など関連機関と広く連携して、産・学・公連携事業をより積極的に推進していくつもりでございます。よろしくお願いいたします。

○村松委員長 ほかに発言……。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしました。
 以上で都立大学事務局関係を終わります。

○村松委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 これより事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料についての理事者の説明を求めます。

○幸田総務部長 去る十月二十四日に開かれました当委員会でご要求がございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 お開きいただきますと、まず目次でございます。ご要求のございました資料は、ここに掲げてございますとおり、十八件でございます。
 以下、順次ご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。貸出施設の状況でございます。
 左側の表側にございますように、東京国際フォーラム、東京都江戸東京博物館、東京都写真美術館、東京都庭園美術館、東京ウィメンズプラザにつきまして、各施設ごとの現況及び改善状況について記載してございます。
 二ページをお開き願います。施設のアクセス及び案内表示の状況でございます。
 一ページ同様、各施設の交通アクセス及びサインの状況について記載してございます。
 三ページをお開き願います。財団法人東京国際交流財団、同じく東京都歴史文化財団、同じく東京女性財団に対します補助金の実績の推移でございます。
 各財団の、平成七年度から平成十一年度までの五年間にわたりまして、その実績の推移を記載してございます。
 四ページをお開き願います。東京空襲犠牲者追悼・平和関係モニュメント及び東京空襲犠牲者名簿の進捗状況でございます。
 表にございますとおり、それぞれの区分に応じまして、その進捗状況を記載してございます。
 なお、下の(注)にございますように、犠牲者氏名の収集実績数は、平成十二年十月末現在のものを掲げてございます。
 五ページをお開きいただきたいと存じます。都市交流事業の実績でございます。
 平成八年度から平成十二年度までの五年間にわたりまして、その主な事業の実績を記載してございます。
 六ページをお開きいただきたいと存じます。ニューヨーク事務所及びパリ事務所の経過でございます。
 1といたしましてニューヨーク事務所、2といたしましてパリ事務所のそれぞれの所在地、組織、開設年月日、業務終了日、事務所閉鎖日について記載をしてございます。
 七ページをお開きいただきたいと存じます。米軍施設従業員の安全・衛生対策及び離職者対策でございます。
 表にございますとおり、それぞれの区分に応じまして、その事業内容を記載してございます。
 八ページをお開き願います。女性問題普及啓発の状況及び今後の取り組みでございます。
 目的、対象、事業手法の区分に応じまして、その現状とあわせ、今後の取り組みを強化していく内容について記載してございます。
 九ページをお開き願いたいと存じます。東京ウィメンズプラザの相談件数、内容、対応状況でございます。
 左側の表側にございますように、一般相談、特別相談、集中相談、グループ相談の区分に応じまして、平成九年度から十二年度までの相談件数、その内容、対応状況をそれぞれ記載してございます。
 一〇ページをお開きいただきたいと存じます。物価・表示調査監視事業の内容及び状況でございます。
 表にございますように、重要商品価格動向調査、物価調査、表示調査、計量調査のそれぞれの区分に応じまして、その内容及び状況を記載してございます。
 一一ページをお開き願いたいと存じます。野菜くずの資源化・還元流通システムの経緯と現状でございます。
 平成十年九月から平成十二年の現在までの取り組み内容を記載してございます。
 一二ページをお開き願います。東京ふるさと野菜供給事業の実績でございます。
 平成二年度から平成十一年度までの十年間にわたりましての品目、契約量、入荷量、入荷率、価格差補償金についてそれぞれ記載してございます。
 一三ページをお開きいただきたいと存じます。米飯学校給食環境整備等支援事業実績でございます。
 1といたしまして、米飯給食用食器等購入支援事業でございますが、平成七年度から平成十一年度までの五年間にわたりまして、区、市、村に対し支援を行いました実績を記載してございます。
 また、2といたしまして、米飯給食推進オリジナル事業支援事業でございますが、平成七年度から平成十一年度まで支援を行いました事業名、回数、参加人員をそれぞれ記載してございます。
 一四ページをお開きいただきたいと存じます。東京都消費生活総合センター予算額の推移でございます。
 平成九年度から平成十二年度までの同センター事業の当初予算額の推移を記載してございます。
 一五ページをお開きいただきたいと存じます。東京都消費生活総合センターの相談件数の推移と特徴でございます。
 平成八年度から平成十二年度までの五年間にわたりましての相談件数、その特徴について記載してございます。
 一六ページをお開きいただきたいと存じます。消費者金融に関する相談件数及び内容でございます。
 平成八年度から平成十二年度までの五年間にわたりましての相談件数、内容につきましてそれぞれ記載をしてございます。
 一七ページをお開きいただきたいと存じます。エステティックに関する苦情及び相談事例でございます。
 左側の表側にございますように、契約、危害、倒産、次々契約、未成年者契約の区分に応じまして、それぞれの苦情及び相談事例を記載してございます。
 なお、下の(注)にございますように、この苦情及び相談事例は、平成十年度から平成十二年度の間に東京都消費生活総合センターが受け付け、処理をした事例を記載したものでございます。
 一八ページをお開きいただきたいと存じます。特定計量器の検定個数等の推移でございます。
 検定、定期検査、商品量目立入検査の区分に応じまして、平成七年度から平成十一年度までの五年間の実績を記載してございます。
 以上をもちまして資料の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○村松委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、事務事業に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○羽曽部委員 心の東京革命についてお尋ねをしたいと思っております。これについては、たしか前段の資料説明で説明したところであります。
 そこで、この心の東京革命というのは、これは切り込みが大事かなと私は思っておるんです。資料を見ましたら、当たり前で、そんなこと何十年もいわれてきたようなことが書いてあるみたいな話でありますけれども、私は、この国をだめにしてしまった、これは何なのか、これをしっかりと踏んまえた中で、心の東京革命があるのかなというふうに思うわけでございます。
 私、これは委員長の許可を得て、こういうものを皆さんにずっと手渡しで渡していただければあれなんですが……。--理事者の方にも渡してください。
 お手元に、何か恐ろしいようなことを書いたものですよね、「魔語」だなんて。書きましたけれども、心の東京革命といったら、これまでのやり方ではだめなんだなということだけははっきりしているんです。戦後、自由だとか公平だとか平等だとかいっていましたけれども、あるいは命が大事だとかいっていましたけれども、一つ例を挙げます。実は、心の東京をどう革命するかといったら、こんな事例を挙げれば、皆さん思い浮かんでくると思うんです。
 実はこの夏休みに、ある中学校の生徒が、これは女の生徒ですが、学校で組がえしようとしたんです。これは教育の問題じゃないですよ。文化局の問題として聞いてくださいよ、心の東京革命の問題ですから。組がえをしようとしたら、今までお友達と仲よく一緒に席を並べていた女のお子さんが、うちへ帰ってから泣きじゃくった。お母さん、大変だ、私、長いつき合いをしたお友達と分かれなきゃいけない、こんなことをしたら、私は自殺したい、こうきたんです。これは真剣に訴えた、お母さんに。お母さんも、それは大変だ、学校が悪いということになって、匿名で学校の担任に電話をかけた。そうしたら、学校の先生びっくりしちゃいましたよな、死ぬというんだから、自殺するというんだから。それで、娘をどうしてくれるんですかと。また、娘からも匿名で学校の担任に電話をかけた。担任の先生、どうしようもないものですから、困った。どうしようもないですね。それで、教頭さんと話し、校長さんと話しながら、死ぬとか死なないとかいうのがずっと続いたんです。実は一カ月ぐらい、これはもめたんですね。
 これは、学校の名前や校長さんの名前をいうわけにいきませんから、私はここでは伏せておきますけれども、実は私にも相談がありました。大変なことになっちゃった、死ぬというんだ。ともかく、あの親しい仲間と組がえして分かれちゃうなんてとんでもないことだ、こういうことになっておったようです。学校の名誉にもかかわるし、死なれては困るし、どうしたらよかろうかの話をいろいろな形の中で検討されておったようであります。
 これは、組がえぐらいで、人の生命が、自殺するところまで行っちゃっていますからね、これは大変なことだということで、非常に校長さんも考えたんです。教頭さんも担任の先生も三人になって考えた。学校の名誉にもかかわるし、校長の名前にも触れるし、それで死んだなんというのは、組がえ、たった組がえなんですからね。考えてみればこれはとんでもないという形でございましたけれども、さあ、どうした。校長さんは大変すばらしいことを考えた。どうもあの組がえやめようじゃないか。こんなに死ぬとか生きるとかになっちゃったら、これはだめだということになって、命というのは、これは地球より重い、こういうところまで行っちゃったんです。次元が高くなっちゃった。まさにこれなんです。言葉の中間に、空間に生命が入ったんです。命が入っちゃった。地球よりも重い、こうなっちゃった。だから、組がえはやめて、そのお子さんの命を守ろうと、こうなっちゃった。まさに言葉の悪魔を、校長先生、使っちゃった。それで教育を放棄しちゃうんですよ、そこでね。
 しかし、私も、相談がありましたから--人の出会いというものは、大人社会に入るところの条件だ、私はそう思っているんです。大人社会に入るためには、組がえして新しい仲間をつくることによって、その出会いから訓練していく、これが教育だ、僕はそう思ったんです。親御さんも学校の校長さんも教頭さんも、うちへ来てもらいました。お母さん、一番あなた悪い、わがままを抑えることを教えてないところに、この問題があるというふうに、私はこれに切り込んでいったんです。そして、校長さんも、いや、それはそうです、そのとおりだということで--あの生命は地球より重いというこの魔語、言葉の悪魔です、これは。言葉のちょうど空間にこの言葉を使われると、これは反論のできない正論ですよ。思考も停止しちゃうんです。地球より生命は重いというんですから、当たり前なんで、私もそのとおりだなと思うわけでございまして、そういうようなスタイル、ここが私、問題だなと思うんです。
 ですから、切り込みは、わがままを抑えること、そして、大人社会の条件に、どうやるかというと、これは大人の責任なんだわ。子どもを教育するのは、親の責任ということもありますが、これは大人の責任だなと私は思っているんです。ですから、その辺のところで、現状はどうなっているのか、どうしてなのか、どうなっていくのか、このままではどうなっていくのか、どうしたら、どんな対策がいいのか、ここが具体的にならないと、心の東京革命は絵にかいたもちに終わってしまうのではないか。本当は、百年も千年もこんなこといわれてきているんですよ、人間の生きざまについてはね。
 ですから、今、ここで真剣に考えることは、今、私が具体的な例を挙げましたけれども、学校はそれで結論としては組がえをやって、学校の教育を捨てないで、本当の子どもさんの気持ちをわからせていただいて、そして組がえをしたという経緯が実はあるわけだけれども、いずれにしても、心の問題。心が変われば意識が変わっていく。意識が変われば慣習も変わってくるわけです。慣習が変われば、これは当然人格まで変わりますよ。人格が変わったら、世の中の構造や動きや、そういうものが変わるなと私は思っているんです。
 この辺のところの切り込みというものが、心の東京革命の中にきちっと入り込んでこないと、見せていただいたマニュアル、あれだけじゃ、何だ、こんなの当たり前じゃないかで終わっちゃう。すっと行っちゃうような気がするから、その辺のところについて、これからの心の東京革命の中で、親御さんもそうだけれども、大人も含めて、どんなふうに把握して、あなた方、分析しているのか、まずお答えをしてください。

○村松心の東京革命推進担当部長 心の東京革命行動プランの関係でございますが、少子化や都市化の進展あるいは個人主義の誤解などを背景にいたしまして、核家族化によって、親から子へ、子育ての知恵の伝承がなされなかったり、また、親自身が子どものしつけに無関心であったり、親が子どもの教育に自信と力を失ってきている現状がある、そういうことで親の教育力が低下をしてきている、こういうふうに行動プランの中では分析をいたしております。

○羽曽部委員 答弁をするときは、自分でアイデンティティーをぴっぴっと出してもらわないと迫力がないんだ、これは。文書を読んで帰っちゃったら、何かあなた、こっちはカンニングされているような感じで、おもしろくないんだ、本当にこれは。これは申し上げておきますけれども、いいにくいのかもしれないけれども、いいにくいことを私はいうことにしております。
 やはり親というのは、実は私もそうなんだけれども、私のことをいった方が早いと思うんだけれども、子どもに喜ばれたいんです。喜ばしたいんです。そして、子どもの不機嫌な顔なんか見たくないんです。これはお互いに、人間の本性は快楽追求、どこまでも快楽を追求したいさがを持っています、率直にいってね。であれば、子どもの甘やかしをずっとやりたいんですよ。何でもいいから喜ばして、東京ディズニーランド、そういうところに、ああ、そうかそうかで、いいんです。そうして、そんなわがまま、今の組がえでさえ、死ぬとかといっちゃうんですよね、死にもしないくせに、本当は。いうんです。こういう点にやはり問題がある。だから、親がきちっと、大人がしっかりと、子どもがどんな子どもなのかというのを自分で見きわめながら、どんなふうな姿で育てていくか。わがままを抑えることを、抑えて、しかられることをしっかりと教えてくれないといけないんです。しかられ方を子どもに教えないと、また自殺されちゃうんですよ。あんなにいい子いい子してくれたのが、怒られたから、頭にきたから、うちへ帰らない。そして、野宿していたら、携帯電話か何か知らぬけれども、私、自殺したい、こうなんだ。これがまたおどかされちゃう。ですから、その辺のところの抑えというか、こういうところに基本があるかなと私は思っているんだけれども、またその辺のところでもう一度答えてもらわないと、単なる親の教育能力がないとかあるとかというのじゃ困るわけだから、きちっとその辺は踏んまえて答えてほしいんです。アイデンティティーを駆使しながらやっていってください。これは活力ある都政を練り上げていく基本的なところでございますから、ぜひひとつお願いしたいんです。

○村松心の東京革命推進担当部長 心の東京革命の現状、始めるに至った現状ということでございますけれども、まず、社会における価値観の変質があったということでございます。これは、精神的な価値よりも金銭的、物的価値を求めたり、あるいは社会的責任よりも権利意識が優先する、そういう社会における価値のバランスが崩れてきている。こういう戦後社会における価値観の変質がございまして、そういうものが子どもたちの行動や態度にあらわれてきている。例えば、公共の場での基本的マナーを守ることができないとか、あるいはあいさつができない、それから、良好な人間関係が築けなかったり、そういう子どもたちの状況が現在出てきている。
 こういう実態を踏まえまして、一体どうしてこういうことになってきたのかというのも、行動プランの中では分析しておりますが、一つは、第一の背景としまして少子化の進行があったであろう。それから、もう一つは情報化の進展。あとは、物質的な豊かさ、それとあわせて都市化の進展がある。こういう中で、子どもたちが先ほどのような状況に変わってきている。こういう背景を前提にしまして、先ほど私が申し上げました家庭での教育力の低下、あるいは学校での教育力の低下、それから地域での教育力の低下、あとは、社会全体の風潮が、そういったものを助長するような形で動いてきている。こういう問題を我々は抱えておりまして、それらを踏まえまして、子どもたちをどのように育てていくか、こういうふうなことでこの計画を立てたわけでございますが、大きく申しますと、子どもの育成の方向として、五つを私たちは提示させていただいております。
 そのうちの一つは、社会の決まりや人との約束を守る、思いやりを持つ、みずからを律することができる、それから責任感、正義感を持つ、もう一つは、人々や社会のために役立つことに喜びを見出す、そういう人間に育ってほしいという育成の方向を定めました。これらを、我々大人、親みずからが自覚を持って、その責任を感じ、一人一人が都民として行動をとっていく。その行動の指針を、今回の行動プランで明らかにさせていただいたということでございます。
 そのうちの大きな柱が、七つの呼びかけということで、ご案内と思いますが、提示をさせていただいた。さらに詳細なものについては、三十五項目の行動指針ということで掲げてございます。これを都民の皆さんに提示させていただいて、それを指針として、それぞれの場で行動を起こしていただければ、そういう思いで行動プランを作成したということでございます。

○羽曽部委員 長くなりそうだから、ちょっと割愛しますけれども、今のマニュアルに書いてあるとおり、僕らも読みましたから、それはわからなくはないんだけれども、そこからどういうような展開をしていくか、これがやはり大事だと思うんですよ。
 ともかく、いろいろな書物の中で評論家の書いたような文章や、今ご答弁されたようなことは、私はいっぱいいっぱい頭の中でわかっています。皆さんもわかっている。全部わかっているんです。どういうような切り込みをするかなんです。切り込みの仕方なんだけれども、ですから、本当はそういうことを踏んまえてしっかりやらないと、心の東京革命、期待に反しちゃうなと。意気込んでやっているんですからね、これはベンチャー精神ですよ、ここは。今までないことを勇気を持って起こすというのがベンチャーですよ。ベンチャー企業でもベンチャーカルチャーでも同じですよ。ともかく、そういう意気込みがないとだめなんで、事は始まらないし、新しく変わっていかないなと私は思う。
 次の質問に入りますが、親の教育力の低下が見られるんだというんだけれども、先ごろの政策報道室からの発表等ありましたね。青少年に関する世論調査でもそうでありますけれども、最近の青少年像が、家庭の教育について触れられているというんだけれども、何がそれは特徴としてあらわれているか、その辺から切り口をさせていただいて、質問をさせていただきたいと思っていますが、どうですか。

○村松心の東京革命推進担当部長 まず、青少年の現状についてでございますが、感情をコントロールできなくなったと考える人が六三%、また、先生や親のいうことを聞かなくなったというものについては、四一%がそう思うというふうにしてございます。また、これに関連しまして、青少年の健全な育成を阻害している要因としまして、親子のコミュニケーション不足を指摘する人が一番多くて、五〇%に及んでおります。さらに、家庭のしつけや教育が余りされていないことにつきまして、約八〇%の人がそう思うとしております。あと、都政への要望としましては、家庭でのしつけや教育の大切さについての啓発をしてほしい、そういう意見が最も多くて、三二%となってございます。

○羽曽部委員 今、答弁の中で指摘がありましたように、感情のコントロールができないとか、家庭のしつけもできていないとか、いろいろな社会的な現象をつかんでいらっしゃるようでございます。だから、そういう指摘の中で、やはりこの社会現象が起こっているわけですから、これをどういうふうに持っていったらいいのか、私はそう思うんです。
 そこでお伺いしますよ。心の東京革命は、これは大人がしっかりとすべき運動だなと私は思うんですよ。これは、子どもに対して呼びかける、子どもだけになんてわけにいかないですよ。親だけでもだめです。もっと社会全体、大人も含めて、そんな運動が心の東京革命だというふうに私は理解をするんだけれども、これは間違っているかどうか。

○村松心の東京革命推進担当部長 副委員長ご指摘のように、今日の子どもたちの問題は、結局は、そう育ててきた大人自身の責任に帰せられるものであるというふうに考えております。心の東京革命の取り組みは、その反省の上に立った、親や大人自身の運動として進めていくべきものと認識をしております。

○羽曽部委員 それでは次に、先ほど挙げました世論調査、その結果について、都への要望として、家庭のしつけや教育の大切さについての啓蒙、これが出ているわけであります。そこで、そのほかに主要な要望としてはどんなものが例示されているというか、挙がっているのか、それも教えてください。

○村松心の東京革命推進担当部長 そのほかの都に対する要望ということでございますが、青少年の悩みについての相談窓口の充実というのが二七・九%ございました。それから、地域での青少年の居場所づくりが二二・〇%、学校での道徳教育の充実が二一・八%、それからボランティアや体験活動の充実が二一・六%といったものが主なものでございます。

○羽曽部委員 それでは、都は、このような都民の要望に対して今後どのように取り組んでいくのか。このままではしようがないんだから、どうなって、どう対応していくのか、この対応策の基本的な姿勢、この考え方をちょっと具体的にお話をしてください。

○村松心の東京革命推進担当部長 心の東京革命は、家庭、学校、地域等におきまして、都民の皆さんが主体となって、いわば主人公として、それぞれの場で取り組んでいくものでございます。東京都は、それらを側面から、いわばわき役として支援をし、環境整備や機運づくりを行っていくという考えでございます。

○羽曽部委員 今、世の中で大事なのは自分探しなんですよ。自分をどうするか、みんな探して、アドバイザーというかアドバイスを求めている。自分探し、みんなそうなんです。おのおの不安もあるし、先行きのこともあるし、心の交通整理もあるし、自分探しを一生懸命みんなやっているわけでございますから、今おっしゃるような答弁のように、その辺のところを、自分が主人公で、あとは行政はわき役よ、そんな形で心の東京革命は推進していく必要がある、私はそういうふうに思っています。
 ですから、都は、家庭や地域での都民の行動のわき役なんだという、この議論をしっかりしておかないといけない。東京都の役割は、主役にまで突っ込んでいっちゃったら、これはパアになっちゃうと僕は思っているんですよ。自分の仕事の役割、そこまで入っちゃうと、かえってどうにもならなくなっちゃう。だから、あくまでもこの役割をしっかりと見詰めてほしい。そして、自分の役割というもの、広域行政の中で、東京都として整合性のとれる仕事は一体何なのかを、しっかりと心の東京革命の中でも位置づけていってほしいなと私は思っているんです。あとは区市町村で、身近、手近な問題として、また活力ある、そういう知事が提案した心の東京革命の推進に応援をしてもらいたい、私はそんなふうに思っておるんです。どうですか。

○村松心の東京革命推進担当部長 ご指摘のとおり、都民や地域の団体が、家庭や地域等で、心の東京革命に関するさまざまな行動を展開していく上で、区市町村の役割は非常に重要だというふうに考えております。
 心の東京革命行動プランにおきましても、例えば子育て支援ですとか道徳教育の充実、それから体験学習への取り組み、こういったものについては区市町村が主体として取り組みまして、東京都としましては、それを人材養成や情報提供、こういった側面から支援することとしてございます。

○羽曽部委員 今答弁にありましたように、私は、そういう心の東京革命に関する施策の展開については、あくまでも基本的な方針とか方向性というものを都は示していく、これでいいと思うんですよ。それを、どっぷり浸っちゃうと、ちょうど水車があるでしょう、ガッタンコンコン回る車が。あれは、水と車が合体してくるくる回るんだけれども、じゃあ、水と仲がいいんだからといって、水をいっぱい入れちゃったら、カッコンもいわなくなるんですよ、あれね。だから、つかず離れずに回る、その呼吸が、心の東京革命に必要なんじゃないかなというふうに僕は思っています。
 ぜひひとつ、そういう意味で、区市町村がやる仕事まで手を出さない、そこまでは任せる、そうして、そういう研修のような人を、リーダーになるような人を、広域行政の自分の仕事としてやっていく、こんな姿勢が大事かなと私は思っているんです。これは私、勝手な考えかもしれませんけれども、ここは大事なところだと信念を持って申し上げますので、そのことについて誤りあらば、ご指摘ください。なければ、答弁は要りません。

○高橋生活文化局長 今、先生からるるご指摘がございまして、特に具体的な取り組みについては、東京都が音頭をとったりするとしても、具体的な子育てのお話であるとか、地域の活動の取り組み等については、まさに地域に密着した行政を展開している区市町村でまず運動を展開するようにというお話だろうと思います。
 まさにそのとおりだろうと思いまして、私どもも、区長会、市長会等でもお願いをしたり、あるいは関係の部課長会等でお話をしているわけでございます。先生のお話のように、これはあくまで行政は最初の音頭をとることでございまして、まさに家庭や地域や学校が、それぞれの主体がみずから取り組むものだろうというふうに考えておりましす。そういう意味で、地域でいろいろな動きが出てくることを、私どもも非常に期待をしておるわけでございます。

○田中(智)委員 私は、提出されました資料も踏まえまして、東京都の女性施策について伺いたいと思います。
 ことしの三月三十一日に東京都男女平等参画基本条例が制定されました。この条例の前文で、男性と女性は、人として平等な存在であり、互いの違いを認めつつ、個人の人権を尊重しなければならない、すべての都民が、性別にかかわりなく個人として尊重され、男女が対等な立場であらゆる活動にともに参画し、責任を分かち合う男女平等参画社会の実現を目指すとされております。この条例をより実効性のあるものとしていくための都の具体的な施策の充実、これがより一層これから求められていくものと考えます。
 そういう意味からいいましたら、今までの都と区市、また民間の方を含め、さまざまな方々との連携により進めてきました女性施策、より一層全面的に求められるべきと考えます。
 そういう意味ではこれからが大事というときに、男女平等の社会的な風土づくりのために大きな役割を果たしてまいりました東京女性財団が廃止されると聞いております。なぜ今廃止なのか、理由についてお答えいただきい。

○高西女性青少年部長 女性財団は、民間の活力や人材を導入して自由な事業展開を行い、都民、女性団体などと連携して社会的風土づくりの事業に取り組むために設立されたものでございます。財団はこれまで、研究、研修、情報提供、相談等の事業を、民間の方々と連携しながら実施し、男女平等の社会的風土づくりに成果を上げてまいりました。
 この間、国の改正男女雇用機会均等法、それから男女共同参画社会基本法及び東京都男女平等参画基本条例の施行等、法制度が整備されてまいりました。また、区市におきましても女性センターが多数設置されるなど、設立時に比較しまして、男女平等に向けての基盤の整備は一定程度の進展が見られるというふうに考えております。
 一方、行財政改革及び監理団体の総点検におきましては、都の関連団体の抜本的な見直しが求められており、また、条例の施行を機に、今後は、法制度の普及啓発、参画促進、家庭内暴力対策など、より個別的な課題への取り組みを強化する必要があると考えております。
 これらのことから、財団の事業は都の直営とし、本庁とウィメンズプラザとが一体的な事業運営を図ることが最も適切であると判断したものでございます。

○田中(智)委員 そもそも女性財団がどういう経過のもとに設立されたのかということですけれども、その設立趣意書の中には、世界的な機運の高まりの中で、法や制度面での改善には多大の進展が見られたけれども、固定的な性別役割分担意識に根差した女性差別や女性蔑視は、社会慣行や因習としていまだに広く残っている、加えて、産業構造の変化、高齢化の急速な進展など、社会経済情勢の著しい変化に伴う新たな女性問題も生じているという認識のもとに、東京女性財団は、男女平等の社会的風土づくりと機運の醸成を積極的に図り、都民一人一人が自分自身の問題として主体的に参画する必要がある、その取り組みの一層の推進を目指して、広く行政と都民及び民間団体とが連携をし、創意ある多様な活動を効果的に展開する中心的な役割を果たすために設立されたというふうに、趣意書の中で明記されているわけです。
 ということになりますと、このような女性財団が廃止されるということになりますと、結局、男女平等の社会的風土づくりというこの財団の設立の趣旨、この財団の役割は終わった、こういうことなんでしょうか。いかがでしょうか。

○高西女性青少年部長 ただいまお話しのとおり、東京女性財団は、これまで、都民全般を対象といたしまして、男女平等の社会的風土づくりを目的とした普及啓発活動を行ってまいりました。こうした意識や慣習にかかわる風土づくりは今後も必要と考えておりますが、現在では、区市でも女性センターが数多く設置され、積極的な普及啓発活動を推進しているところでございます。
 都といたしましては、今後も、インターネット等を活用しまして幅広い普及啓発を行うとともに、現在の段階を踏まえまして、法制度の整備等、男女平等参画の状況を勘案して、参画促進、家庭内暴力対策など、緊急、重要なテーマに即して積極的な普及啓発活動を行ってまいりたい、そういうふうに考えております。

○田中(智)委員 今お答えがありましたように、風土づくりについては今後とも必要と考えているということがいわれました。ということは、それが財団廃止の理由ではないということになると思うんですね。
 だったら、じゃあ何で廃止なのかということなわけですけれども、役割は引き続き重要だということは、認識は今おっしゃいましたので、この風土づくりについては重要だということなんです。私は、先ほど基盤の整備が進んだというふうなことをいわれましたけれども、基盤の整備が進んだのは大変重要なことだと考えています。しかし、法整備が進んだからといって、それによって個人の意識、また社会的な慣行がなくなったかのように考えるのは、私はこれは大きな間違いだというふうに思います。
 それは、東京都自身の各種の調査で明らかになっていることなんですね。例えば、東京都がことしの三月に調査をしました「東京の男女平等参画データ二〇〇〇」というのがあるわけですけれども、この中で、夫やパートナーからの暴力と性別役割意識について大変興味深いデータが掲載されております。
 夫やパートナーからの各種の暴力行為について、どんなことがあっても許されないと考えるかどうかというのを尋ねたところ、男性の性別役割意識、これは、男は仕事、女は家事、育児、女性は結婚したら自分のことよりも夫や子どもを優先して生活する方がよい、男性は結婚したら自分が妻や子を引っ張っていくつもりで生活する方がよいなどの考え方、この性別役割意識を肯定する人と、そうではない人との間に明らかな差が見られたということなんですね。性別役割意識を肯定する男性に、各種暴力行為について、どんなことがあっても許されないという意見が概して少なくなっているという結果が明らかになっております。例えば、平手で打つという暴力行為に対してですけれども、どんなことがあっても許されないと考える人が、男は仕事、女は家事、育児という考え方に肯定的な人は六四・六%、こういう考え方に否定的な方は、七二・七%の方が、どんなことがあってもこういう行為は許されないんだというふうに答えているわけで、既に八%もの差が生じているわけなんですね。
 そういうことからいうと、今大きな問題になっておりますドメスティックバイオレンス、家庭内暴力の問題にも、こうした性別役割意識、女性差別、また女性蔑視、これを改革していくことが、当面根本的な問題だということがいえるというふうに思うんです。まさにそうした意識を変えていく教育や啓発、暴力や差別を許さない風土づくりが本当に今こそ求められているというふうに思うんですね。
 このことは、東京都の男女平等参画基本条例の前文でも指摘していることであります。この中では、「長年の取組により男女平等は前進してきているものの、今なお一方の性に偏った影響を及ぼす制度や慣行などが存在している。」と指摘していることから見ても、大変重要なことだというふうに思っております。この条例の前文については、どのような認識をされているでしょうか。

○高西女性青少年部長 ご指摘の記述は、都の男女平等参画に関する現状認識を示しているものでございます。

○田中(智)委員 では、そのように認識しているということでよろしいんですね。確認できますね。

○高西女性青少年部長 基本条例の前文にあります、「今なお一方の性に偏った影響を及ぼす制度や慣行などが存在している。」という記述は、現状認識を示しているものでございます。

○田中(智)委員 現状の認識を示しているということです。
 ということですと、まさに風土づくりを進めるために今まで多大な貢献をしてきました女性財団の廃止、では何で、まだ役割があるのに廃止をするのかということがやはり問題だと思うんですよ。
 そうなると、結局、先ほどお答えにもありましたように、監理団体総点検における見直し、突き詰めていけば財政問題ではないのか、やはりそれが大きな問題だったのかというふうに受け取られても仕方ないというふうに思うんです。
 先ほど、抜本的見直しが求められているというふうにお答えになりましたけれども、その抜本的な見直しとは一体何でしょうか。

○高西女性青少年部長 監理団体の総点検は、社会経済状況の変化に応じた設立趣旨等の見直しや、直営と団体における費用対効果の検証、自律的経営の促進などを内容としておりまして、財政的理由からだけというわけではございません。
 また、このたびの女性財団につきましては、総点検だけではなくて、先生も今おっしゃられました家庭内における暴力等の対策に今後効果的な対応をしていくために、本庁とウィメンズプラザとを一体的に運営することが最も適切と判断したものでございます。

○田中(智)委員 今、今後効果的な事業運営を図るんだというふうにおっしゃいましたけれども、では、効果的な事業運営とは一体何でしょうか。

○高西女性青少年部長 ウィメンズプラザと本庁とを、直営化により一体化するということによりまして、やはり東京都として、各種の暴力問題等も含めまして、相談に、都の行政としての責任を果たしつつ、効果的に対応できるというふうに考えております。
 あるいはまた、今後は、企業における参画促進ということも条例でうたっておりますが、企業等にも積極的に働きかけてまいりたいというふうに考えているところでございますが、これはやはり、東京都として働きかけるのが大変有効ではないかというふうに考えているところでございます。

○田中(智)委員 今までも、東京都の女性施策というのは、東京都の役割というのがあったと思うんですね。区市との連携もそうですし、おっしゃったような企業との関係もそうでしょう。だから、それぞれに役割分担をしながら、きちっと今までも対応してきたというふうに思うんですね。
 そういう意味で、一体的な運営が望ましいというふうに判断したといわれますけれども、今ある財団を廃止するということの理由にはならないというふうにいわざるを得ないと私は思います。
 一九九七年七月に、財団の設立五周年を記念した、ここにこのような冊子があります。「男女平等の社会的風土づくりを目指して、来た道、そして進む道」というものがあります。私、これを読ませていただきまして、私も初めて、この女性財団の設立から経過にわたる長い歴史を見せていただきまして、本当に心が、胸が熱くなりました。
 最初に、女性のための、例えばウィメンズプラザが、多くの方の粘り強い運動、そして熱意でできたことを知りました。まず最初に女性のための会館の建設、これが浮上したのが一九七一年です。それから婦人会館の建設の準備委員会まで順調に進みながらも、結局、都財政が逼迫したということで実現が図られませんでした。その後、この会館建設の必要性というのがずっとうたわれる中で、情報機能だけでもスタートさせてほしいということが、多くの団体の方からお話がありまして、それで、一九七九年、都立日比谷図書館の一角に東京都婦人情報センター、これがオープンしたわけです。その後、一九八七年に、鈴木知事の時代に「マイタウン東京’87、東京都総合実施計画」の中に東京ウィメンズプラザ構想が盛り込まれたということで、東京都婦人問題協議会の中で検討を積み重ねて、ようやく東京女性財団が設立された、これが一九九二年の七月ということです。それから過ぐること三年、ウィメンズプラザができたのが一九九五年の十一月ということなわけですね。こうして実に二十数年の長い歳月をかけて、都民女性の活動の拠点としての会館がようやくできたということなわけですね。
 この中に、いろいろな方の思いが書かれておりますけれども、元東京都の民生局の局長で、初めからこの問題に取り組んできました、現在ジャーナリストの縫田さん、日本における自治体初の情報センターから出発した東京ウィメンズプラザは、長年にわたる女性たちの夢と努力の結実であるというふうに書いております。また、初代の理事長であった鍛冶千靍子さん、この方は、不平等の長い歴史は風土となり、文化を形成してしまった、この変革には、意識や慣行、そして文化にも切り込まざるを得ない、だからこそ民間としての財団に期待される役割は大きい、一歩ずつではあるが、財団は着実にこれにこたえているはず、これからも、男女平等の理念を風土におろす道筋をつけていきたいと、その思いを語っております。
 このような女性財団の設立の経緯、そして他の財団にはない独自性、特徴、そして設立に努力された民間の方々の思い、このような声に対してどういうふうに、どう考えていらっしゃいますか。

○高西女性青少年部長 今、田中委員のいわれましたように、東京ウィメンズプラザあるいは女性財団ができるまでの過程には、本当に民間の女性、女性だけではないのかもしれませんけれども、さまざまな方々の熱意あるご努力があったというふうに聞いておりますし、またそのように認識しております。また、そのおかげさまで、大変いろいろ紆余曲折を経て、そういうふうなウィメンズプラザなり女性財団ができてきて、またその後も民間の方々と連携しながら、非常に活発な事業展開をなさって、風土づくりに一定の成果を上げてこられたというふうに認識しております。
 今後、財団を直営化いたしましても、ウィメンズプラザというものは堅持していきたいというふうに思っておりますし、そこにおける活動、あるいは財団事業は東京都が引き継ぐわけでございますけれども、今後とも、民間の方々、都民あるいは団体あるいはその他さまざまな方でございますけれども、そういう方々とは、職員であれ、あるいは利用者の方であれ、あるいは参加される方であれ、ネットワークを組んで、連携協力して事業の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 これらの方々の思いは--その財団設立の過程では、民間がいいのか、直営がいいのかという、そういう論議もあったことは承知しております。しかし、こういう形になって、今、八年目を迎えようとしている中で、一方的な廃止ということで、それでいいのかという思いは大変大きなものがあるといわざるを得ないわけです。
 先ほど私も紹介しましたように、女性財団というのは他の監理団体とは、その構成においても、設立の経緯も違うという意味で、極めて特徴のある財団だというふうに思っております。それが他の監理団体と同じように一律な見直しをかけられて、利用者団体の方や職員の方も含めて、長い年月をかけてようやく設立し、そしてこれからと、本当にこれから頑張ろうと思っている矢先に廃止をされるというのは、本当に納得できないというのは当然のことだと思うんですね。
 結局は財政問題といわれても仕方がないと思うんですけれども、しかし、これを見てみましても、財政問題といっても、財団固有の職員は常務理事と非常勤の方のみです。そして、半分の方は都からの派遣職員ということですから、基本的には現在でも九五%、ほぼ一〇〇%近くが東京都の補助金で賄われているんですよね。ということは、突き詰めていけば、財政問題でもそれほどの影響があるというのはいえないと私は思うんです。
 そうなると、では何で、何が問題なのかということになると思うんですね。結局は、問題は、男女平等を目指す都の女性施策の後退につながるんじゃないか、こういう懸念を出さざるを得ないですね。現在でも、東京都の財政、大変厳しいというふうにいわれております。では、その中で現状のこういった活動の事業の維持ができるのかどうなのか、これについてはどうなんですか。

○高西女性青少年部長 財団は、今でもほとんど職員、あるいは経費の部分でも直営と同じではないかというふうなお話がございました。まさにそうでございまして、現在財団は、ただいまお話がありましたとおり、派遣職員、あとは非常勤職員、常務理事等はおりますけれども、経費的にも、九八%程度は補助金あるいは委託料という形で運営されているところでございます。非常に直営に近い状態ということがいえようかと思いますが、ただ、そこに、財団が財団であるがゆえに固有の経費、いわゆるマネジメントと申しましょうか、財団を維持運営するための経費というのが事業費とは別にかかってまいります。一応これを間接経費というふうに申しますと、事業費等のほかに、そこの部分がかかってくるということがございまして、現在直営に近い状態であれば、そこの部分の経費を節減するのが妥当ではないかという判断も一つにはあるということでございます。
 施策の後退につながるのではないかというご懸念でございますけれども、今後、財団の事業を直営化することによりまして、企業における参画促進や相談事業の充実強化を図っていくつもりでございますが、そのほかにも、男女平等参画の促進には、教育や子育て支援、あるいはその他さまざまな分野がかかわっております。これらにつきまして総合的な行動計画を策定いたしまして、全庁挙げて推進してまいりたいというふうに思っておりますので、施策の後退につながるというご懸念は当たらないというふうに思っております。

○田中(智)委員 いただきました資料の中で、財団の補助金の実績の推移も入っております。東京女性財団につきましても例外なく削減をされているというのが実態です。平成七年度から比べますと、十一年度はほぼ七割程度ということで、三〇%近くも削減をされているわけなんですよ。既にこういう削減が財団にも押しつけられ、そして、その中でも効率的な運営のために努力をしてきたというのが実態だというふうに私は思うんです。
 それで、先ほど、今後一層の努力をしていくんだ、効率的な運営をしていって、今後一層の推進を図っていくんだというふうにおっしゃいましたけれども、その一層の推進というのは、具体的にはどういうことなんですか。

○高西女性青少年部長 東京都の男女平等参画の促進につきましては、先ほど申し上げましたとおり、さまざまな分野で取り組みが必要と考えておりますので、今後、行動計画を策定して着実に推進してまいる予定でございますが、特に、喫緊の課題でございます、条例にもうたっておりますけれども、企業における参画の促進、あるいは家庭内における暴力等、権利侵害についてさまざまな相談も寄せられておりますので、これらに対して対応を強化してまいりたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 資料の八ページにも今後の取り組みについて書かれておりますけれども、現状では都民全般の対象が、今後の取り組みでは主として市区町村の担当者、企業・団体等、男女平等参画推進担当者だというふうにいわれておりますね。ですけれども、個別的な対応だというふうにおっしゃいました。個別的な対応は当然必要です。必要ですけれども、先ほどのこの中でも、既に東京都自身がアンケートした中身でもうたわれているとおりに、基本的には、性別による役割分担意識、これが根本にある。そこを切りかえなければ、幾ら対症療法を積み重ねても、私は、ドメスティックバイオレンスそのものをなくすことはできないというふうに思うんですね。
 そういうことから考えますと、本当に私は、普及啓発、この必要性、これについて手を引くべきじゃないし、もっともっと充実させるべきだというふうに思うんです。
 現在、情報提供だとか調査研究だとか相談事業だとか、社会参画を推進するためのさまざまな事業を財団が推進しているわけですけれども、結局、今のようなお答えでは、こうした事業が切り捨てられることになるというのが、何の保障もないと思わざるを得ないというふうに思います。いろいろいわれますけれども、納得はできません。
 それだとするならば、廃止をするということ、財団を廃止するという意味そのものがなくなってしまうんじゃないかというふうに思うんです。ということからすると、都の政策誘導的な事業に偏って、自由な事業内容に支障を来すということがないとはいえないと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

○高西女性青少年部長 自由な事業運営ということのお尋ねなのかなというふうに受け取らせていただきましたけれども、今後も、ウィメンズプラザを直営としていく過程の中、いった後も、さまざまな民間の都民の方あるいは団体の方のご意見を伺いながら、企画運営してまいりたいというふうに思っておりますので、一定程度--行政、行財政運営の中で全く自由という中身も、ちょっとよくわかりかねる部分もございますけれども、都民の皆様のニーズに即した事業運営を図ってまいりたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 先日、十一月十四日ですけれども、国際婦人年連絡会加盟の四十九団体から、女性財団の廃止に反対するという請願書が出されました。これは副知事とも交渉したというふうに伺っております。これについて、内容についてはどうでしょうか。

○高西女性青少年部長 去る十一月十四日に、国際婦人年日本大会の決議を実現するための連絡会という会の代表の方がお見えになりまして、要望をいただきました。男女平等参画推進のために東京女性財団の存続を要望するということで、要望を承ったところでございます。

○田中(智)委員 この中で、都の施策に基づく事業の成否は、ひとえに行政と東京女性財団の密接な連携にかかっている、財団の存続によって一層充実した事業が展開できることを強く期待するとしております。今までも、都は財団と一体となって施策の推進に当たってきたというふうに思っております。あれかこれかということではなくて、それぞれがその趣旨にふさわしい形態で事業を行えばいいことだというふうに思っているんです。そして、こうした声にどういうふうにこたえて、このように存続を強く希望しているわけですけれども、どういうふうにこたえていきますか。

○高西女性青少年部長 先ほど来申し上げておりますように、東京都といたしましては、監理団体の総点検及び今後の男女平等参画推進のためには、直営化するのがよいというふうに判断したわけでございますので、この直営化の意義を皆様にご説明して、ご理解をいただきたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 しかも、手続的にも大変一方的です。廃止の方針は、どこでどういうふうに検討されたんですか。

○高西女性青少年部長 従来の行財政改革、監理団体の経営評価、そしてこのたびの総点検を通じまして、女性財団とは、経営改善や事業展開のあり方について緊密に協議を重ねてまいりました。
 このたびの直営化につきましては、都の関係部局及び財団と協議、調整する中で、都として最も適切であると判断したものでございます。

○田中(智)委員 どこでどういうふうに検討されたのかというふうに伺ったんですけれども、それについて、ここでこのような検討をして、こうして決まったんだということについて、明確なお答えはなかったのではないかなというふうに思うんです。
 私が直接聞いたことによりますと、女性財団に廃止の問題で正式に話があったのは九月二十九日だということです。しかも、意見を聞くということではなくて、ことしでやめさせてもらう、廃止をしますという一方的なものだったということです。
 事は財団の継続にかかわる根本的な問題なわけですね。それが、都が一方的に廃止を決めて通るとするならば、財団とは一体何なのかということになるんじゃないでしょうか。本来は、廃止するかどうかというのは、財団が決める問題ですよね。都が決めて、こうしなさいというものではないはずなんですよ。それなのに、もう一方的に廃止をします、もう来年から補助金はつけません、こういう形でやられるとすれば、私は大変一方的だといわざるを得ません。
 これまで、その目的のために、民間の女性団体などとも一緒になって、男女平等のための施策を積極的に進めてきたわけです。このような一方的な決め方で廃止を強行すれば、今までこのような方々と培ってきました信頼関係、都に対する信頼関係を奪うものといわざるを得ないと思いますし、民間の協力が得られないという事態になるのではないんでしょうか。私は、マイナスになるとしかいえないと思うんですけれども、少なくとも、最低限の問題として、財団自身、そして、これまで都と一緒に女性施策を進めてきた女性団体の方々に、納得できるような説明をきちんと都としてすべきだというふうに思います。
 納得のもとに検討することが--納得ができないならば、拙速に、来年で、ことしでやめますよ、そういう廃止が先にありますということではなくて、納得できるまで協議をすべきだというふうに思いますけれども、いかがですか。

○高西女性青少年部長 大変限られた時間の中ではございますが、今回の直営の意義につきましてご理解をいただきますように、一層努力をしてまいりたいと考えております。

○田中(智)委員 限られた時間の中で。では、その時間で、来年の三月までのわずか四カ月の中で決めるんだということですか。そうじゃなくて、拙速に来年すぐやるんだということじゃなくて、きちんと納得できるように、そういうふうに行うのが当然じゃないですか。どうですか、もう一度お答えください。

○高西女性青少年部長 なお一層努力をしてまいりたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 納得できなければ廃止しない、そういえないんですか。いかがでしょう。

○高西女性青少年部長 このたびの直営化につきましては、東京都の方針として決定したものでございますので、ぜひご理解を賜りたいというふうに考えております。

○田中(智)委員 一番最初にもいいましたけれども、ことしは、男女平等参画基本条例ができて最初の年です。いよいよこれから風土づくりが大事だというときに、東京女性財団の一方的な廃止の強行はやるべきでない、私どもは反対だ、このように主張しておきたいというふうに思います。
 先ほどのお話にもありましたけれども、この条例が、法整備が進んだんだということが、あたかも廃止の理由であるかのようにいわれるというのは、非常にそれと受け取られかねないような状況だというふうに私は思います。では一体何のための条例だったのだ、東京都の施策をより充実させるための施策じゃなかったのか、こういうふうにいわれるのも当然じゃないんですか。私はそういうふうに考えざるを得ないというふうに思うんです。
 ということに、重ねて、一方的な廃止の強行はやめるべきとして、拙速に決めるのではなくて、納得を得るまでは進むべきではないと強く主張いたしまして、質問を終わります。

○村松委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
午後三時三十三分休憩

午後三時四十七分開議

○村松委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いします。

○織田委員 交通安全対策について二、三伺いたいと思います。
 最近、交通事故が大変ふえているということで、知事が九月の二十九日に「緊急アピール!都民のみなさまへ」というものを出したということを伺いました。具体的にここにかなり書いてありますけれども、死傷者が八月末で六万七千人を超えました、高齢者の事故、二輪車、自転車の事故が多発していますというようなアピールでございまして、具体的にどの程度増加をしているのか、その割合はどんなものなのか、特に高齢者と自転車の事故、これはどのぐらい増加をしているのか、概略で結構ですから、お答えいただきたいと思います。

○宇波交通安全対策担当部長 交通事故の発生件数でございますが、警視庁の統計によりますと、本年九月末では六万六千四百四十三件と、昨年に比べて二三・八%の増、五年前の平成七年九月に比べますと五八・九%増加しております。
 このうち、高齢者では八千五百一件で、昨年に比べまして三一・八%の増、五年前に比べますと一一五%の増加となっております。
 また、自転車の事故発生件数でございますが、二万二百七十六件で、昨年に比べまして三六・九%の増、五年前に比べると九六%の増加でございます。

○織田委員 高齢者それから自転車、それぞれ、大ざっぱにいうと五年前の倍になっているということだろうと思うんですね。五年間に倍にふえるというのは、これはちょっと尋常な数ではない、統計という観点から見ると、そういう感じがするわけです。
 特に、最近、身近のいろいろな交通安全施設、これは都道だとか区道だとかありますけれども、そんなお話を伺っております。危ないからここにカーブミラーをつけてくださいよとか、そんなお話をいっぱい聞くんですね。どうしてといって現場を見させてもらうと、一方通行を逆走する形で自転車が走ってくる。それで、交差点でドシャンと自転車と自転車、あるいは自転車と歩行者がぶつかっちゃう。区道ですから、区にちょっと問い合わせてみると、いや、一方通行を逆走するということについては考えていないんですよねと、建前の返事が戻ってくる。
 あるいはまた、乗用車、自動車のための安全施設というのは結構あったりしている。ところが、それが自転車とか歩行者のための安全施設というと、非常に弱いような気がする。そんな矛盾をはらみながら、なかなかその辺のところは難しい問題だなというのを実は感じているわけなんです。
 そこで、高齢社会が進展をしてきて、昔であれば、自転車にひっかけられたというような事故は、大したことはないというようなことで実は見過ごしにされて、車に歩行者が巻き込まれたり、自転車とぶつかったというようなことは重視をされるわけなんですけれども、そこで、高齢者と自転車、これがクロスした、そういうような事故の統計、わかれば教えていただきたいんですが。

○宇波交通安全対策担当部長 警視庁交通年鑑によりますと、自転車の事故発生件数の中で、自転車対歩行者、そういう統計はとってございますが、ご指摘の自転車対高齢者という統計はとっておりません。

○織田委員 これはいってないので恐縮なんですけれども、それじゃ、どんな統計をとっておられるんだろうか。今ある統計で結構ですから、どういうような統計をとっておられるのか。統計のとり方によって問題意識がはっきりしてくるんだろうと思うんですね。
 それともう一つ、これは、統計をとるのは警視庁ですか。どこがとっているのか、ちょっとそれも確認しておきたい。

○宇波交通安全対策担当部長 統計をとっているのは警視庁でございます。
 あと、どんな統計をとっているかというお話でございますが、統計にはいろいろなとり方がございまして、いつ事故が発生しているのが多いかとか、いろいろあります。
 お尋ねの自転車の事故発生につきましては、例えば、自転車対乗用車、あるいは自転車対貨物車、自転車対二輪車、自転車同士、自転車対歩行者といったような統計のとり方をしております。

○織田委員 わかりました。
 それでは、その統計のとり方自体は後で申し上げたいと思いますけれども、この五年間で二倍にもふえているという事故に対して、交通安全対策室、交通安全を所管する側としては、これまでどういうような取り組みをされているのか。

○宇波交通安全対策担当部長 まず、高齢者の事故防止でございますが、高齢者の事故防止につきましては、交通安全対策の重要課題と認識しておりまして、春、秋、年末の交通安全運動等の重点に取り上げ、区市町村や関係機関と連携して、各種の対策を行っております。
 特に、高齢歩行者は道路横断中の重大事故の発生が多いことから、正しい道路の横断等に向け、マスメディアや啓発用パンフレットの配布等により、事故の防止を図っているところでございます。
 また、庁内関係局、警視庁、区市町村で構成します高齢者交通安全対策推進会議を開催するなど、関係機関と連携して、高齢者に対する交通安全対策を推進しております。
 また、自転車の事故防止でございますが、これにつきましては、自転車利用者の交通ルールの遵守やマナーの向上とともに、走行環境の整備を図ることが必要でございます。そのため、啓発用のチラシ等を作成し、区市町村や警察署と連携を図りながら、自転車利用者のルールやマナーについての普及啓発を行い、自転車の事故防止に努めてまいりました。
 また、建設局におきましては、自転車道のモデル事業の推進により、安全な走行環境の整備を進めているところでございまして、警視庁でも、悪質な自転車利用者に対して、街頭指導や厳正な取り締まりを行っているところでございます。

○織田委員 今お答えになりましたけれども、事実を考えてみますと、この事業概要等にも、いろいろなチラシを配ったり、あるいは講習会を開いたり、展示をしたり、さまざまな安全思想の普及啓発をやっております。あるいはまた、高齢者交通安全対策推進会議、十一年度に一回やっているんですね。これで事故は減っているんですかというと、ふえている。効果あるんですか。
 私は、こういうものの取り組みというのは、先ほど、統計のあり方、統計どういうふうにとっているんですかとお伺いしましたけれども、私は端的に高齢者と自転車の事故というふうに申し上げましたけれども、そのほかのこともそうであろうと思いますし、これは、どんな事故がどういうふうにふえているのかという把握をする場合に非常に大事なことなんだろうと思うんです。
 普通に考えますと、事故の統計というのはどうやって上がってくるんだろうと。警視庁が、あるいは、事故が起きましたよと、お巡りさんが出かけていって、事故ですね、事故証明出しましょうというようなこと。それは全部、保険支払いというようなことが関係してくるから、恐らく的確につかまえられているんだろうと思います。
 じゃ、自転車が五歳ぐらいの子どもをひっかけた、事故です、そうなったときに、それはつかまえられていますか。僕は、つかまえられてないんだろうと思います。せいぜい親が謝りに行ったり、示談で済ませたり、上がってこないです、統計に。統計に上がってこないものを、どうやって手を打つんですか。僕、お役所は手を打たないと思います。
 その物事のつかまえ方というのが一番大事なことなんだろうと思います。高齢社会を迎えるに当たって、バリアフリーだとかいろいろな認識の仕方、物のつかまえ方、あるわけですけれども、交通事故ということに対して、高齢者の事故がふえています、せっかく、それに対して対策を立てましょうといっている。確かに、大きな事故についての対策、これは優先されなければならないわけですが、細かな事故でも、今は、物すごい負担になっている場合が高齢者の場合多いんです。自転車とぶつかりました、死亡事故も例がたしかあります。そこまでいかなくても、骨折をいたします。お年寄りの場合、骨折をしましたというのは大ごとです。入院をしました、骨がくっつきません、そのまま寝たきりの状態に移行していくということ、これは、皆さんの身近で恐らくいっぱいあるんだろうと思います。
 そうしたことを考えていった場合に、これから高齢社会になっていくという場合には、そういう細かな事故でも、実は、都民、国民が受ける、本人や家族の負担というのは、大事故と大して変わりがないんです。
 そういう認識に立っていったならば、実はそういうものこそつかまえなければならない、メルクマールを一つきちっとしなきゃいけないということだと思うんですが、恐らく、現在のシステムの中ではとりようがないということで、上がってきてないんだろうと思います。問題意識はあろうかと思いますが、とりようがないんだろうというふうに、まあ推測をするわけであります。
 もうちょっと延びますけれども、初めての委員会なものですから……。
 この東京都の中で、私も、高齢者の事故ということを何とかしなきゃいかぬなというふうに思って、事業概要等、ずっと並べてみて、交通安全対策というのは、警視庁を除いて、どこにあるんだろうなということを考えて、ずっと眺めていったら、生活文化局というところにあるということで、生活文化局、何やっているんですかというふうにお伺いしたら、こうこうこういうことをやっておりますからと。それはわかりました。総合調整業務というのは一体何なんですか。どこにも、はしにも棒にもひっかからない--失礼ないい方ですけれども、要するに、そんな境界、領域があって、それに対して、こういう問題状況がありますよと。で、私、一般質問で自転車道の問題、質問したんですけれども、そのときに、質問のたらい回しですよ。どこが受けるんですかみたいなことでした。
 そういうときに、確かに権能もなかなか与えられていないというようなことで、問題意識を持って、このことをどう解決していくのかということを考えていった場合に、それをどう実現するのか。生活文化局というのは、そういうもののノウハウの塊というものであらなければならないなという、そういう感じを受けたんですけれどもね。
 それで、交通事故のこの話になりますけれども、じゃ、こういう高齢者の交通安全対策ということについて物を考えていって、これは非常にやりにくいことはよくわかります。しかしながら、これをどういう形で今後議論にのせ、実際の施策に結びつけていくのか。単にパンフレット配りましたよ--それこそ費用対効果じゃないですけれども、費用かけたって効果はどうなんですかということをいいたくなってしまう。
 もっといろいろな考え方があるでしょう。例えば、そういうことが事故として上がってきていない。これほど車の事故、交差点内の事故、いろいろな事故を全部、交通安全対策の面から検証されて、事故というものを分析されています。じゃ、高齢者と自転車という事故は分析されているんだろうか。分析されているかもしれません。しかし、何となくそこには重点がないように感じられて仕方がありません。
 最近は、キックボードみたいなものが出てきています。相当のスピードが出ます。あれだって、お年寄りにとっては凶器になります。どういうふうに取り扱っていいのかわからない。あれは一体何なんですか。軽車両に入るんですか、自転車と同じ扱いなんですか、おもちゃなんですか、三輪車なんですか。そんなわからない手段が出てきたときに、行政が後手後手に回って--少なくとも、そういう兆候が出てきたときに、それに対応していかなきゃならないだろうと私は思うんですね。
 ですから、そういう意味で、この交通安全対策、非常にいろいろおやりになっているだろうと思いますけれども、事業概要を眺めさせていただく限り、私は大変に不満であります。
 こういうことについて、本格的に何か、セクションがあるわけですから、どういう方法論をとってどういうふうにやるのか。私にもわかりません。しかし、それを何とかやっていただきたいというのが、私の希望であり、そしてまた、この個々の数字にあらわれてきていない、事故の件数には含まれてきていない小さな事故を負った方々の声だと私は思うんですね。統計数字に上がってきません。だけど、僕ら歩いていると、いろいろな方とお話をしていると、そういう話をいっぱい聞くんですよ。
 ですから、そういう面で、どういうふうな実効ある施策というものをつくり上げていただくのか、それに対してのお答えをいただきたいと思います。部長と局長、両方にお願いをしたいと思います。

○宇波交通安全対策担当部長 ただいま、先生から大変大事なご指摘をいただきました。私ども、その点も含めてしっかりやっていきたいと思います。
 また、交通事故は、道路交通の量的拡大や高齢者人口の増加、あるいは交通安全意識の低下などの要因が複雑に絡み合って発生しておりますので、今後、できる限り、ご指摘にもございましたが、交通事故の実態を踏まえ、警視庁や区市町村等関係機関と十分連携して、交通事故の防止に努めてまいりたいと考えております。

○高橋生活文化局長 交通事故の問題、特に高齢者あるいは自転車の問題でございますけれども、冒頭に先生がお話しされましたように、今年度、知事から緊急アピールが出たほど、都内の交通事故件数が非常にふえておりまして、そういう意味で、交通安全対策自体の緊急性、重要性というのが、現在、非常に増しているというふうに、まず思っております。
 その中で、特に高齢者の問題あるいは自転車の事故の問題に触れられましたけれども、まさに生文局というのは、きめ細かな対応をする局でございます。生文局の事業自身は、先ほど先生が、事業概要の中で、余り事業、対策が少ないんじゃないかというふうなお話がございましたけれども、ある意味では、生文局というのは、いろいろな局なり、いろいろな事業を調整したり、ネット産業だと、私、常々局内で申しておるんですけれども、そういう意味で、まさに交通安全対策につきましても、私どもの直接事業そのものは少のうございますけれども、警視庁あるいは道路公団、関係方面等と調整をしまして、交通安全の全体的な計画をつくっておるわけです。
 その中で、特に高齢の問題等についても、先生おっしゃいますように、高齢の事故そのものの総体というよりも、どういう事故がどういうふうにふえているんだと。あるいは自転車、歩道なり車道を走るというような区分の問題も含めて、その中で、自転車が道交法の適用を受けるというような自覚が、どの程度、乗っている人にあるかというような問題等もございます。
 いずれにしましても、先生おっしゃるように、そういうきめ細かな分析をし、関係方面に調整をするという努力が、私どもとして必要だと考えておりまして、次の第七次交通安全計画というものを今後策定していく予定でございますが、そうした中で、特に、先生おっしゃるような高齢者、自転車の交通事故というような新たな視点等についても十分検討を加えて、その対策等について練っていきたいというふうに考えております。

○織田委員 ぜひお願いしたいと思います。
 第七次五カ年計画が策定されるという時期に来ておりますので、自転車なんかの位置づけといいますか、そういったものも、本当に実態に即して変えていかなけきゃならないでしょうし、細かなことをいえば、まさにその辺のルールづくり。今までのルールでやっていて、何ら効果的なあれができないというのが実情じゃないかと思いますので、実態に即した形で安全というものを考えて、ルールづくりを考えないと本当にいけないんだろうというふうに思います。
 そういったことや、あるいはマナーのあれにしても、今までのチラシ、パンフというようなことではなくて、例えばテレビ番組をつくっていただくとかそういう形で、非常に効果的に広く国民の中に周知できるような、そういうことを一生懸命仕組んでいただいて、そういうのが局の事業として出てきていいのではないかというふうに私なんかは思うんですけれども、そんなこともやっていただいて、一層努力をしてやっていただきたいということをお願い申し上げまして、交通安全対策という方から移りたいと思います。
 もう一つ、経過等あるので、先ほど田中委員の方からお話がございました女性財団のことについて、簡単にお伺いをしておきます。
 先ほど来の議論を聞いておりまして、今どうして直営化をするかということについては伺いました。端的に聞きたいことをお伺いすることにいたします。
 一つは、財団を直営化しました、今やっている事業がありますと。その事業について水準は維持されるんですか、されないんですか。これは、理由のところでも説明されましたけれども、各区市にそういうセンターができた。私の住む板橋区にも開設された。先月だったか、もうちょっと前だったと思いますが、開設されたということがあるわけで、確かに各区市にそういったものが設置されておりますけれども、いろいろな役割分担の関係もありますし、冷静に総体として見て、この普及啓発活動というものが、全都的なレベルで落ちない、あるいはまた向上していく、このようにいえるかどうか、その点が第一点ということです。
 まとめてお伺いしますけれども、第二点目に、特に個別の課題というものが大変重要になってきているということは、私もよく存じております。特にドメスチックバイオレンスの問題なんか、もう相談の窓口が大変限られている。実態的には、非常に手厚いケアというかフォローというのが必要な状況がよくわかります。そういう機能が、都の直営になって強化されるのかどうかという点。
 もう一つ、三点目。直営にする。先ほどもいろいろな議論があったわけでございますけれども、直営のメリット、これはどういうことがあるのか。それから、直営にして起き得るデメリット、それに対してどういうような補完策というものを考えておられるのか。
 以上三点、端的で結構です、時間も押しているようですので、お答えいただければと思います。

○高西女性青少年部長 三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず一点目、財団の直営化後、その普及啓発の全都的な水準はどうなるのかということでございますけれども、ご指摘のように、区市におきまして、最近、多数の女性センター等が設置されてきておりまして、普及啓発に関しまして、身近な区民、市民を対象に積極的な活動をされております。
 今後、直営化後におきましても、東京都といたしましても、先ほども申し上げましたが、インターネットの活用等、幅広く普及啓発を行う。あるいは、緊急、重要な課題に即しまして積極的に普及啓発をするということとあわせまして、区市町村等に対しまして情報提供等を行うなり、支援をいたしまして、東京都全体での水準向上を図ってまいりたいというふうに考えております。
 二点目のドメスチックバイオレンス、いわゆる家庭内等における暴力ということへの対応ということでございますが、現在これは非常に深刻な状況というふうに認識しておりまして、昨年度から、東京都の関係各局あるいは警視庁あるいは区市町村の福祉事務所等、さらには民間のシェルターの方等にも入っていただきまして、連絡会というのを設けておりまして、そこで対応策等もまた検討しているところでもございます。
 今後、直営化後も相談機能も拡充してまいりたいということとあわせて、さらに有効な施策等も、この連絡会におきまして検討してまいりたいというふうに考えております。
 それから三点目、直営のメリット及び、デメリットがあるとすれば、どういうふうに補うのかという点でございますけれども、まずメリットといたしましては、財団が財団として運営するための経費、すなわち間接経費が節減できるということ、そして、ウィメンズプラザと本庁が一体的に運営することが可能となりまして、企業への働きかけ、あるいは都民からの相談に、より効果的に対応することができるということが挙げられるかと思います。
 また、一方、直営方式にいたしますと、民間の団体や有識者等との連携協力が十分にはできなくなるのではないかというふうにご心配される向きもあろうかと思いますけれども、ウィメンズプラザの運営に当たりましては、民間の専門家、あるいは非常勤専門員、さらに都民、団体とのネットワークの活用を図るという観点から、利用者、団体、有識者等との連絡会を設置することなどにより、こうしたデメリットを補うことは可能だというふうに考えております。

○小林委員 女性財団についていっぱい質問を用意したんですけれども、みんなやられちゃって、ほとんど網羅してるんですけれども、ちょっと違った視点で何点か質問させていただきます。おかげで、いろいろメモをとったり、いい質問ができるなと思っています。
 財団の運営というのは、ほとんど補助金、委託料が九八%ということで、むしろ財団の運営費の方で、そこに直接は行っていませんけれども、そこがかなり今回の監理団体の見直しの中の重要な位置で、今回廃止の方向になったんだ、そんなような方向の答弁をされていましたけれども、ちょっと細かい数字で申しわけありませんが、じゃ、その補助金、委託料以外に、財団そのものの運営の費用というのは、そんなに細かい数字はいいですけれども、どのぐらいかかっているのか、お伺いします。

○高西女性青少年部長 財団で行う事業費とは別に、財団を運営する経費、先ほど来、間接経費と申し上げているところでございますが、これには、役員費、あるいは管理するための要員の人件費、それから租税公課といったようなものが含まれておりまして、女性財団の場合、十二年度ベースでおおよそ七千万円強というふうに算定しております。

○小林委員 資料提供の中で三億二千五百八万、これがいわゆる補助金と委託料ということになるわけですけれども、例えば、その七千万を半額にするとか、あるいは一千万にするとか--どうしてもこれは残してほしいからいっている話ですからね。例えば、一気になくすということではなくて、どの程度が適正な数字なのかどうかとか、全体でいろいろ議論が出ていますけれども、ようやくいろいろな法整備や何かができて、各地域の中でいろいろな女性の組織ができたり、活動の拠点ができたりして、一定の役割というのはそこで生み出されたことは確かでしょうけれども、これから逆に、役割というよりは、むしろ象徴として残していかなければ、逆に、やっとできてきて--大体、全国一道二府四十三県というのは、東京を目指して、東京がやっているじゃないかということで、地方も--男尊女卑ですよ、地方なんて物すごい男尊女卑なんです。私は新潟生まれですからね。物すごい男尊女卑なんです。新潟だってやろうとしているんだから。それはみんな東京目指してやっているんですよ。
 そのときに、その象徴的なこの財団がなくなっていくというのは、地方に与える影響というのは物すごいです。また、地域の中でいろいろできてきたというのは、この東京の女性財団があるからできてきたし、また、あるから、これから充実発展していくんだというふうに思うんですよね。
 ですから、その七千万がなくなれば東京都の財政がうまくいくか、あるいは生活文化局の中の、いろいろな見直しの中の、局としての責任とか役割というのは当然あるんだろうけれども、七千万で、せっかく根づいてきた象徴的なこの財団が、顔としての財団がなくなっていくということのはかり知れない財政効果というのは、七千万どころの騒ぎじゃないです。この辺どう思いますか。

○高西女性青少年部長 女性財団が、全国のと申しましょうか、男女平等施策のシンボル的になっているというお話は、ある意味では大変ありがたく受けとめさせていただきたいと思います。
 ただ、今回の直営化の判断というのは、先ほど、間接経費七千万強と申し上げましたけれども、これも一つの理由ではございますが、今後、ウィメンズプラザ及びその事業を直営化することによって、より一層効果的な男女平等参画施策の推進が図れるというふうな観点も踏まえて判断したものでございます。
 今後、さらにそうした事業を充実させてまいりたいというふうに考えておりまして、ウィメンズプラザの事業という総体でもって、さらにシンボルという役割を果たせていければというふうに考えております。

○小林委員 今度直営でやるというのは、それは直営のメリットというのは当然あるでしょう。情報がダイレクトに入りますから、それをダイレクトにいろいろな形で返していくというのはあります。逆に、直営だから入ってこられない団体の人たちとか、直営だから逆に参加しづらい構造というのはあるわけなんです。そういうのがあるんですよ、本当に。そういうのがある。
 だから、財団というのは、もともと都が直接やりにくいところとか、あるいは民間とか、あるいは、やむを得ないで相談に行こうといったときに、やはり直営というのはなかなかバリアがあるんですね。財団だとかなり柔軟な運営とかできるわけですよ。ボランティアだって入りやすいし、あるいはいろいろな関係団体も--インターネットでやるといったって、インターネット使える人なんて、まだそんなにいませんからね。だから、そういった意味で、財団というのは非常に大きな役割を、実務的にね。
 あと、僕は、どちらかというと、顔ね、シンボルとしての役割。東京都における位置からすると、全国におけるその位置づけというのは非常に大きいだろうと思います。
 財団の運営の中で、一部問題があるとかということを私は聞いております、それが正しいかどうかは別にしても。だから、その七千万が高いということであれば、それは、何というのかな、少し減らすとか、もう少し健全な運営をするとか、補助金を少し削るとか、いろいろあるじゃないですか。いきなり、今まで三億出したのが急になくなるというのは、それは確かにやはりみんなびっくりするよね。せっかくやってきたのにね。例えば三年ぐらいかけてやるとか、二年でやるとか、今回提案して、一年間少し財団の中の改善とか。いろいろ財団の中だって、すべていいとは思わないしね。それはそれであるんだろうと思うんですが、それをいきなりというのは、僕はやはりおかしいと思う。
 特に、いろいろなところで、セクハラとか性犯罪とか、女性を蔑視したものが根底にあって、ああいう犯罪が起きているわけですから、そういったものが今一番必要なときに、直営にして見えにくくしていくというのは、私はいかがなものかなというふうに考えます。答弁もらうと、余りいい答弁期待できないから、これで終わります。

○大河原委員 私も、生活文化局の大切な重要な柱の一本であります男女平等施策について質問させていただきます。
 既に、女性財団の廃止問題という形で、この委員会の中ではっきり単語としても出てきましたし、それに対する答弁も出てきておりますので、用意しております質問も、少し方向性を変えて、お答えをいただきたいと思います。
 とにかく、ことしは男女平等参画基本条例ができました。これは本当に待ち望まれていた条例で、特に東京都がこの条例に、国の方では共同参画と銘打たれていたものを、平等参画と銘打ちまして、平等がいまだ実現されていないというところを大変はっきりと打ち出したことに、大勢の女性たちが拍手をしたというふうに思っています。
 そして、ここに至る経緯というのは、先ほど田中委員の方からも説明がありましたけれども、本当に全国に先駆けて東京都が男女平等施策を進めてきた、その一定の成果だというふうに思っています。
 女性の社会的地位の向上とか社会参加の促進、それから、まず大事なのは、女性問題を解決しようという意思が、本当にその施策の隅々に、あるいは、そこの施策で行われているさまざまな相談事業や、あるいは企画をされる事業、そういったものにあらわれているか、それをきちんと都民、国民に受けとめてもらえるかということではないかと思います。
 女性財団のできた経緯と意義、そういったものは、これまでのご答弁でいただきましたけれども、その当時は東京都婦人情報センターでしたね。女性情報センター、設立されたのが七九年ですけれども、この事業だけでは、さまざまなニーズに対応できないんだということで、もっと多岐にわたる女性問題解決のためのニーズにこたえようということで、この東京ウィメンズプラザ構想が立ち上げられました。そこに、ウィメンズプラザで行われる事業、ウィメンズプラザの管理をするということで、財団も立ち上げられたわけです。
 ですから、女性財団とウィメンズプラザの事業というのは、私は不可分だというふうに思っています。そして、もちろん、ウィメンズプラザ構想ができたときに、このウィメンズプラザをどういう形で運営していくかということは、大変大きな議論になりました。直営でやるか、公設民営でやるかという議論の中で、東京都はまさに公設民営、女性財団に運営管理を委託するという方法を選んだわけです。
 そして、その理由がやはり、東京都が直営したのではできない、もっと自由な、多岐にわたる活動をしている人たちと交流ができる、また、真摯な研究、民間の研究者にも支援ができる、そういう大きな目標を持っていたと思います。
 そこで、当時、女性財団が持っていた将来展望といいますか、そういったことにはどのような認識をお持ちでしょうか。

○高西女性青少年部長 財団の当時の将来展望ということでございますが、設立趣意書によれば、豊かで平和な男女平等社会の実現のためには、男女平等の社会的風土づくりと機運の醸成を積極的に図り、女性問題解決に向けた活動に都民一人一人が主体的に参加する必要がある、また、企業や女性団体など各種団体による多面的な取り組みも求められている、としておりまして、財団法人東京女性財団は、これらの取り組みの一層の推進を目指して、広く行政と都民及び民間団体とが連携し、創意ある多様な活動を効果的に展開する中心的な役割を果たしていくことを目指すものである、とされております。

○大河原委員 女性財団が運営をするプラザの機能として、六つの機能が提示されていました。すべての都民に開かれた、出会い、触れ合いの広場として、そしてまた、多様な情報を提供する。これは国内外ということで、国外に対しても国際的に発信できるというような情報センターとしての役割です。そしてまた、ここに集う女性たちが、自己開発のためにさまざまなことをしますけれども、相談にも乗ってもらう自己開発のセンターとして、それから、自主的な活動をしている人たちがここで交流をし、そして新たな連帯もして、もっと広がっていこうという、先ほど局長がお答えになりました生文局のネットワーク性というか、この女性財団、プラザの機能の中には、ネットワークセンターということも挙げられておりました。
 そして、もう一つ、女性の自己変革、自主性を援助していく。そのための相談機能というところでは、他の相談機能には変えがたいものがあります。それはなぜかといえば、やはり先ほどの、平等はいまだ実現していない、女性問題を解決するための相談をするということです。ですから、対症的な相談だけにとどまらない、そういう相談センターとして、このプラザの機能が位置づけられております。
 そして、もちろん、先ほど申し上げました研究や調査の機能、こうしたものから、本当にこのプラザ構想に寄せられた思い、それから、東京都が果たした役割、すごく大きいものがあるわけなんです。
 そして、もちろん、これがつくられた都政の時代といえば、世界に向けて東京を発信しようと、鈴木都政の中では、世界都市という東京の位置づけです。ですから、世界の中では、日本の女性の地位というのが大変低い、そのような評価がある中でこのウィメンズプラザ、そして女性財団に託された役割の大きさ、本当に大きなものがあると思います。
 そして、どのような事業がどんな運営のもとで実施され、そして実際に活用されていくのか、そのことが最も重要なことだったと思いますけれども、女性財団が進めてきた男女平等の社会風土づくり、特徴的な事業について、どのような評価をお持ちでしょうか。

○高西女性青少年部長 財団は、各種講座の開催や女性団体との交流事業などの実施、刊行物やビデオの作成、頒布などによりまして、男女平等の社会的風土づくりの機運の醸成に成果を上げてまいりました。
 また、一般相談のほか、特別相談、他機関と連携した集中相談、グループ相談など、利用者のニーズに対応した多様な相談事業の展開を図るとともに、民間女性団体への研究活動助成事業の実施など、積極的な事業展開を図ってきたところでございます。

○大河原委員 本当に利用者のニーズに対応したという点では、それこそ年末年始のお休みしかなくて会館の運営もされています。そして、少ない予算の中から、非常にいろいろな意見を取り込んだ運営がされている、自主的な活動を本当に応援しようというところが見えていたというふうに、私は評価をしております。
 もちろん、財団の運営の中で、まだまだ改善の余地があるということもあったかもしれません。先ほど、財団運営についての評価と、メリット、デメリットというお話も出ましたけれども、その中では、財団として設立されたこの事業を運営していくことについて、男女平等施策を推進するというこのことが、経済効果でははかれない、公設民営を選択した意味について、設立のときの議論を思い出しますと、今、直営化をするという判断をどのような形でしたのか、まだまだ納得のいくところではありません。
 民間の人材を幅広く活用して、そして社会状況にいち早く対応しようとすれば、もっと自由な自主的な活動がなければ、そして民間との連携がなければ、立ち行かないというふうに思います。
 財団に対しては、経営改善ですか、そうしたことで批判もされています。もちろん改善計画も出されてきたわけです。平成九年、十年に、財団の経営評価が行われておりますけれども、それは、一層の努力を必要とする経営状況であるとされております。その具体的な内容についてお聞かせください。

○高西女性青少年部長 平成九年度及び十年度の経営評価の具体的内容でございますが、財務面におきましては、自主財源の拡大を図り、公設民営のメリットを生かした経営にも努力をされたい。また事業面につきましては、費用対効果の観点から事業見直しを行い、斬新でPR性に富む自主事業の企画を実施されたいという内容でございました。

○大河原委員 その九年、十年に実施された経営評価の中で、九年のときには一般監理団体として区分されておりました。私は、当然、この女性財団、基本財産も東京都から、そしてまた男女平等推進基金からの益金を使って事業が行われるわけですから、特別監理団体だというふうに思っているわけですけれども、ここで一般監理団体から特別監理団体にという変更が行われております。そのことについてはどのように把握をしていらっしゃるんでしょうか。

○高西女性青少年部長 平成九年の四月現在におきましては、女性財団は一般監理団体として位置づけられておりました。これは、本来的には特別監理団体に当たるものではございますが、自主的、自律的な運営が期待できる団体ということで、行政管理委員会で位置づけられたものというふうに聞いております。
 その後、平成九年度の経営評価におきまして、一層の努力を必要とするということとなったために、特別監理団体に区分変更がされたものでございます。

○大河原委員 総務局の方の監理団体の総点検を行っている部署ですね。これは一般監理団体だというふうに最初把握をしていた。そのこと自体が、私は、生活文化局が持っている男女平等施策を推進していくという、全体の施策推進体としての生活文化局に対する認識が少し違うんじゃないかなというふうに思います、これは総務局の方にいわなければならないことですが。
 実際、この東京都監理団体総点検の三つの基本指針というのは、団体の設立の趣旨の見直し、自律的経営の促進、経営の透明性の向上。全部、経営中心、経済効率中心で見られているわけですね。特別監理団体としての女性財団は、自主的な力で資金を得るということが大変難しい団体なんじゃないでしょうか。高西部長、どうでしょう。

○高西女性青少年部長 女性財団につきましては、男女平等の社会的風土づくりを行うという事業の性質上、やはり自主財源を確保するということはなかなか困難であろうかというふうに考えております。
 ただし、出版事業でありますとか、あるいは講座で一部有料であるものもございまして、そういう事業収入につきましては期待していたところはあろうかというふうには存じます。

○大河原委員 本当に自主財源を持つということが大変難しい団体なんですね。確かに出版部門もあるでしょう。それから、講座を一部有料化してというところもあるかもしれません。物すごい人気が出る、そういう講座も生まれてくるかもしれません。
 しかし、根本的に、この財団は、ウィメンズプラザの管理運営を任されており、そこからもっと事業を拡大するために何かできることがあるかといえば、私が見せていただいた範囲では余りないんですね。例えば、ホールがありますけれども、あそこの使用料は、財団には入ってこないで、東京都に行っている。そういったことからも、本当に難しいことがあると思います。
 しかし、一層の努力を必要とする経営状況だといわれて、それぞれ九年も十年も改善計画を出してきたわけです。九年、十年度の経営改善状況についてはどんなふうだったでしょうか。

○高西女性青少年部長 経営評価の指摘等を踏まえまして、東京女性財団が広域センターとしての機能や財団としてのメリットの発揮を図るよう、取り組んできたところでございます。
 広域センターとしての機能の発揮の面では、夫婦間の暴力等をテーマとした講座、トレーナー養成講座、それから集中相談等の重層的な実施でありますとか、区市の女性センターの強化を目的とした人材養成、さらに企業等への講師の派遣などを行いました。
 自主財源の確保の面では、寄附金、協賛金の受け入れや、一般都民を対象とした協力会員制度について検討を進めましたが、実現には至っておりません。

○大河原委員 本当に残念なんですよね。今、答弁の中に、最後に、自主財源の確保の面では、寄附金や協賛金の受け入れ、一部、都民を対象とした協力会員制度などについて検討を進めてきた。今、NPOの時代です。非営利の団体の活動に対して、普通の市民が寄附をしよう、応援しようという時代にやっとなってきたんですね。
 そこで、今、この女性財団が廃止をされる。東京都が直営にしたときに、市民は生活文化局に寄附をすることができますか。

○高西女性青少年部長 生活文化局に対する寄附でございますが、詳しい規定は存じませんが、一定の条件のもとに可能であろうかというふうには考えております。

○大河原委員 平和祈念館のところで一例があると思います。特別なことをしなければ、あるいは一時的なことを考えなければ、とても恒常的な寄附は難しいと思うんですね。
 そして、この財団の運営費には、男女平等推進基金、これが条例をつくられて、この益金を使うということになりました。民営化をするといったときには、この基金条例、民法三十四条の設置でできている法人が女性財団ですね。今、一つしかありません。そこに委託をしないとなったら、この基金条例は一部改正をしなければならないと当然思いますが、どうでしょうか。

○高西女性青少年部長 基金条例についてでございますが、現在、男女平等推進基金につきましては、その運用益が非常に厳しい状況にございます。直営化した場合の取り扱いについてでございますが、これは、必要に応じまして改正等を検討してまいりたいというふうに考えております。

○大河原委員 ここは私の想像力の豊かなところといいますか、直営にしなければ、基金からきちんとお金が行く、女性財団へ基金を、益金を使う、そちらへ使うということで、基金が取り崩されてこなかったんじゃないか。もしここでその歯どめがなくなれば、東京都の厳しい財政の中では、さまざまな基金が取り崩しに遭ってきました。直営になったときに、こうした男女平等推進施策を本当に実現していこうといったときに、ここにかけられる予算はますます削減されてしまう危険性もあるのじゃないかと、私は大変心配しております。
 ちょっと、もとの方に戻ろうかと思いますけれども、男女平等参画基本条例ができて、確かに、これからどういうふうに東京都がその政策を進めていくのだと、注目を浴びているところだと思うんです。そして、このウィメンズプラザというのは、ますます施策推進の拠点として位置づけられていると思うんですけれども、その点についてはどうでしょうか。

○高西女性青少年部長 ウィメンズプラザはこれまで、センター・オブ・センターズとしまして、都民、事業者、団体、区市町村等との連携のもと、さまざまな事業の展開あるいは活動の場の提供等、都における男女平等の社会的風土づくりの拠点としての役割を果たしてまいりました。
 今後、直営化後も、ウィメンズプラザは、都民や団体の活動や交流の拠点であるとともに、センター・オブ・センターズとしての機能、さらに、本庁と一体となった施策の推進の面でも重要な役割を担っていくというふうに思っております。

○大河原委員 今のご答弁ですと、ウィメンズプラザはセンター・オブ・センターズ、地域にたくさん女性センターはできてきましたけれども、そことの実際の、もっと具体的な連携を果たしていくために重要な役割は変わらないんだ、ますます重要な役割を負っていくんだというお答えだったというふうに思います。
 その運営をだれがするのかということは、ちょっとこれまでの議論でありましたけれども、もう少し大きな視点から、東京都のこの男女平等施策を進めていく体制を見ていきたいと思います。
 私は、事務事業概要、ことしの分と去年の分を見比べてみました。これまでの男女平等施策を推進する、そのためには、全庁、オール都庁で男女平等推進会議、これがありましたよね。知事が長です。そして、各局に男女平等推進員という形で、総務部長さんがその役割だと思いますが、この男女平等推進員から成る幹事会というものがあったと思うんです。これが、十二年度になって男女平等条例ができ、どういうふうに変わったんでしょうか。

○高西女性青少年部長 東京都は、本年六月、男女平等参画の促進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、これまでの男女平等推進会議、同幹事会にかえまして、男女平等参画推進会議を設置したところでございます。
 この会議の設置の趣旨は、会議の構成員を全局長から関係部長とすることによりまして、実質的な審議を行うことができるようにしたことでございます。

○大河原委員 実質的な審議をするために形が変わっていく、推進体制が変わったというふうにとりますよね。もちろん、これまでのオール都庁でやる、年に二回ぐらいですか、開かれる、石原知事になってからは開かれませんでしたけれども、そういったものが形式化してしまった、その反省はありながらも、本当にオール都庁でやった方がいいものはあるんだと私は思っているんです。
 そして、今、男女平等参画推進会議が設置されて、それは、生活文化局長を長として関係部長によると。この方たち、九人ですね。そうすると、以前ありました、各局にあった男女平等推進員、このことについては何も示されていません。このことはどうなっているんでしょうか。

○高西女性青少年部長 従前の会議が変更になりましたことに伴い、男女平等推進員というものは、現在のところ、その名称では、ございません。ただ、各局におきましては、セクシュアルハラスメントというふうなことにはなっておりますけれども、その担当窓口として、それぞれの窓口が置いてあるところでございます。
 さらに、必要に応じましては、関係各局あるいは関係各局の担当部長等、総務部長会等もございますけれども、必要に応じましてそこで協議することは可能であろうかというふうに考えております。

○大河原委員 実質的な体制を整えた、そのようにここでは説明されましたけれども、条例によって、男女平等参画審議会が設置されていますね。メンバーが総入れかえになったという印象を私は持ちました。これまでの女性問題協議会、この条例への取りまとめをして、これが事務事業概要にはっきり書いてありますが、ことしで廃止、終了というふうになっています。
 新しい審議会ができているときに、これまでの経緯を十分知り、そこで議論をしてきた方たちが、今度、さらに進んだ行動計画をつくるところにいらっしゃらないことに、一人もいらっしゃらないことに、私は強い怒りを持っています。おかしいと思います。何で全員違ってしまうのか。そこまでの経緯を説明するだけで、それは大変じゃないでしょうか。
 メンバーを見せていただきました。いろいろな方々がおられました。それなりに活動を評価されて、この委員会に加わっておられますけれども、これまでの経緯を考えたならば、流れを十分に知っている人が入っていて当然だというふうに思います。
 そのこともあり、今伺いました全庁的な推進体制、実質的なものをとって、この男女平等参画推進会議にかえたというところをおっしゃるわけですが、私には、どうも本当に強力にやっていこうというふうには思えないんです。今後の男女平等施策推進について、局長はどのような展望をお持ちなのか、伺いたいと思います。

○高橋生活文化局長 お答えになるかどうかわかりませんが、まず最初に、直営化の問題にちょっと触れさせていただきたいと思います。
 今まで部長がるるお答えをしてまいりましたけれども、この財団の直営化の問題というのは、従来の財団の事業の改善の延長にある議論ではないというふうに私は理解をしております。ある意味では、財団の総点検という中で、いろいろな団体が点検という議論になっているわけですけれども、先ほど部長が申し上げましたように、間接費が大きいという、お金の問題でとりあえず申し上げましたけれども、事業の内容とか規模と比べて管理部門が大きいというような、いってみれば、平たくいえば頭でっかちというか、頭が大きいというような、そういう財団のあり方、つまり、経営単位としての財団というものをつくるかどうかという議論の中で、一つは直営化という議論が出ているんだろうというふうに考えております。
 それから、そういう意味で、今、小林先生が、経費を一部節減すればいいじゃないかというようなお話がございました。もちろん、頭でっかちというような議論、経営単位を設けるという議論は、当然、経費のコストの問題をその背後に含んでおるわけですけれども、部分的に一千万削減すればいいとかという議論よりも、そういう頭でっかちの--頭でっかちというのは、あくまで経営単位ですよ。経営単位として頭でっかちの団体というようなことが、都庁のいろいろな団体の中でどうかという議論が一つあるというふうに思っています。
 それからもう一つ、風土づくりとの関係で--済みません。政策展開の方向ではなくて、直営化の問題、ちょっと述べさせていただきますが、風土づくりの問題も、これからも別にやっていくわけですけれども、ある意味でステージが変わったということを、先ほど来部長は申し上げているわけで、風土づくりそのものをやらないとかそういうことをいっているわけじゃないですけれども、風土づくり自身が、男女平等参画条例等ができて、法そのものの中で、いってみれば意識啓発の内容そのものみたいなものが、こうしてはいかぬとかいうようなことが決められている状況の中で、ある意味ではステージが変わってきている。それから、区市町村等で施設ができているというような問題もございます。
 それと同時に、先ほど来部長が申し上げていますけれども、田中先生のご質問にありましたが、バイオレンスの問題等についても、財団といいますか、ウィメンズで相談を受けているような事業について、ある意味では、財団として相談を受けるというよりも、行政機関としてそういうものを--例えば、福祉局だ、あるいは衛生局だ、そういうところと相談なり調整をする際に、もちろん財団ができないということではございませんが、財団としてやるより、行政機関がそういうものを調整することがふさわしいという意味で、先ほど来部長が申し上げているわけで、それらを含めて、直営化ということを都として決めて、これから財団と協議をしていこう、こういうことですので、ぜひご理解を賜りたいと思います。
 直営化の問題は、私としてはそれぐらいですけれども、今後の男女平等施策推進そのものの全体の方向というご議論でございます。
 これも、知事が参りまして最初の臨時会の施政方針だったと思いますけれども、二十一世紀の東京を豊かで活力に満ちた都市として発展させていくためには、一人一人の個人が、その持てる能力や個性を十分に発揮でき、努力や成果が正当に評価される、報われる社会をつくり上げていかなければいけないというようなことを、たしか--たしかなんていういい方はいけませんが、知事の施政方針でも述べているわけですが、そのためには、政治、経済、社会のあらゆる場面で、参画の機会が各人に確保されていることが必要でございまして、ある意味では機会の平等という議論がございますが、そうした条件を制約するような、つまり機会の平等といいますか、参画の機会を平等に担保するということが制約されているような、そういうことを除く措置というものを社会全体で講じていくことが必要だろうと思います。
 男女平等参画施策の推進につきましても、こうした考え方を踏まえて、その推進に当たっていきたいというふうに考えております。

○大河原委員 局長が大変丁寧に展望を述べてくださったんですけれども、やはり、さきの心の東京革命と同じで、人の心にかかわることというのは、お役所がやるのは大変難しいと思うんです。
 そして、先ほど具体的な例としてDVの問題が出ました。本当に連携が大切です。そこがうまくいってなかったということもあるのかもしれません。そうしたら、これをバックアップしている生活文化局が全庁に呼びかける、そういうことでカバーをして連携を強化する、そのことが、私は、この施策を進めていく本来の姿だろうと思うんですね。
 この財政監理団体の見直しの方針の1の、団体の設立趣旨の見直し、これはとても大事なことですね。これを、総務局の監理団体総点検というところだけで議論をされてしまっては困ると思います。
 何しろ、この直営というふうになってきたというのも、まだ発表されておりませんから、どういう過程でそこにたどりついた議論なのか。例えば、経営改善のための計画書を女性財団がどう書いたのか、それについて指導する立場にある生活文化局は、どのようなものをつくって出したのか、やりとりはどうだったのか、そこまでのプロセスが全く明らかにされていない。こういうことでは、この総点検自体も信頼を得られるものにはならないんじゃないかと思うんです。
 東京問題を考える懇談会の経営者の方々といいますか、集まっていらっしゃる方のご意見にも、ここで出てきたものをインターネットにかけて、大勢の都民の声を聞こうじゃないかと書いてあるんですね。知事もそれを賛成しています。
 でも、そのことは、どういうデータをもとにこういう判断をしたのか、また、その結果についても意見をもらう、そのようには今進んでいません。私たちは、本当にそのことについては強い怒りを持っていますし、むしろ不信感を強めるばかりです。
 私は、自主財源を得るために、財団が、寄附金の受け方や都民協力会員制度を検討した、むしろ、そういった改善の方法を応援して、これまでの方法でむしろ進めていくべきだ、財団は廃止すべきじゃない、そのように思います。
 そして、これは生活文化局に大いに関係がありますが、石原都政は、世界都市東京の流れ、もっと千客万来の国際都市東京ということをいっています。世界の流れは、NPOが新しい時代をつくっている、そういうことです。そのことからすると、東京ウィメンズファウンデーションがなくなるというのは、世界的な位置になったときに、どういう印象を東京都に与えるんでしょうか。ぜひともその点をお考えいただいて、女性財団の廃止については、もっと広く声を聞くべきだというふうに思います。
 終わります。

○田代委員 先ほどいただいたこの資料について、ちょっとご質問させていただきます。
 エステティックの苦情というのが出ています。せんだって、有名な某大手のエステティックサロンが倒産ということになったんですけれども、これで、業界挙げて一応協力体制を持つということになっているようです。特に、今、それについての苦情、あるいはそれ以外に、それに関係しての苦情というのがあったら、教えていただきたいと思います。

○中澤消費生活部長 東京都消費生活総合センターに寄せられるエステティックに関する相談は、平成十年度五百九十六件、十一年度六百七十二件、十二年度、これは九月末現在でございますが、三百七件でございまして、約九割が、契約あるいは解約に関するものでございます。

○田代委員 特に、その中で、今回の問題に直接関係したようなものがあったんでしょうか。また、そういうものに対してどのような改善策を指導なさっているのか、教えていただきたいと思います。

○中澤消費生活部長 センターに寄せられた相談件数でございますが、今回のエステに関しましては、報道された十六日以降から十月末で、四百五十八件に達してございます。
 内容的には、例えば、ことし一月にエステに申し込みをして、百五十万円を現金で払いました、五十万円ぐらい利用したところでエステが自己破産を申請したので、もう通いたくないので解約したいとか、あるいは、倒産した会社と、フィットネスあるいは健康食品の契約をしていた、健康食品は渡されているが、フィットネスの利用回数が残っているとか、そうした契約等の苦情が寄せられているところでございます。

○田代委員 改善策は何かあるの。

○中澤消費生活部長 改善策でございますが、このエステdeミロードにつきましては、通産省が早くに情報を収集いたしまして、業界に対しましてその改善策を要請したところでございまして、業界あるいはその関連のところが、それに対して今対応をしているということでございます。
 東京都としては、その国の動きを、情報を集めながら見守っているというところでございます。

○田代委員 政府の方で対応するというのもいいんですけれども、東京都の方もやはり消費者の立場に立ってお考えいただけたら、大変ありがたいなと思います。
 続きまして、計量器の問題なんですけれども、いろいろな計量器があります。デジタル表示をしている、消費者の人に見やすい形のもの、いろいろあると思うんですけれども、今現在、どういう状態でしょうか。調査をした中で、何か大きな問題があったかどうか、そして、それに対してどのような改善策をとっていらっしゃるのか。あるいは、これから、この計量器について、二十一世紀の東京ではどういう考え方を持って進めていった方がいいというようなお考えがあれば、教えていただきたいと思います。特になければ構いません。

○中澤消費生活部長 ご質問は、計量検定所で取り扱っております特定計量器の関係のお話だろうと思っておりますが、この検定個数、ごらんいただきますように、全体としては減ってきているという状況にございます。不合格率も若干低下傾向にあるということでございます。
 計量器は、極めて生活に密着した、基本的な行政でございますので、私どもとしても着実に進めたい、こう思っております。

○田代委員 それとあわせて、東京都の、今から、どういう見やすい計量器に、消費者向けに考えているかというのが、ビジョンがあればお答えいただきたいと申し上げたんですが、特にないと考えてよろしいですね。わかりました。
 それから、今問題になっております、何か経済的なことで廃止されてしまうなんていうことが、どこにもかしこにも広がっていくと困りますので、私はちょっと話を広めにとらせていただいて、管理している施設の貸出状況について資料を出していただいたわけですけれども、前々からずっと申し上げていますように、もうちょっと時間的にも曜日にも工夫をしていただいて--これは東京都の、あるいは生文局の財産というわけではなくて、都民全体が共有する大切な財産ですから、これの貸し出しというものがもうちょっと柔軟性を持って行われるといいと思うんですが、何か、これについて特にお考えあるでしょうか。次年度以降こういう工夫をしてみたいなんていうのがあれば、お教えいただきたいと思います。

○三好コミュニティ文化部長 例えば江戸東京博物館のような施設につきまして、できるだけ都民の方が多く利用できるようにということで、今までいろいろな工夫はしてきております。ただ、具体的に、今、先生のご指摘のような点について、特段今のところ予定はございません。

○田代委員 前から申し上げていますように、結婚式に使えとはいいませんけれども、何か発表会ですとか、成人のですね--ご存じのとおり、ベルサイユなんていうのは、日本の企業がバブルのときはめちゃめちゃ借り出して、夜中にパーティー開いて、随分大もうけしたわけです。大もうけがいい悪いという問題じゃないですよ。
 ですから、どこの国でも、ニューヨークでもどこでも、大きな信用のおける企業、例えばアパレルメーカーなんかの発表会は、必ずそういうところを使う。それに、使うだけの、都民に良識がないとは僕は思っていないんですね。やはり余り注意し過ぎちゃうと、逆にかたいものになってしまう。庭園美術館でもどこでも、いろいろな意味で使えるものを、共有の財産ですから、少しでも経済的にも潤うような形で使っていただきたいということを、以前からずっと申し上げているので、なるべく早くそういう体制を整えていただきたいと思います。
 ちょっと関連するんですけれども、東京の大空襲の犠牲者の追悼碑、今、都民から浄財を、また全国からいただいて、進めていただいているわけですけれども、九千万円を超えるというお話です。この追悼碑ができる横網町公園、この場所が、以前はちょっと、それで僕もめたんですけれども、なかなかお年寄りが行きづらい、駐車場も問題があるということで申し上げたら、駐車場は大丈夫だなんてことをおっしゃっていた方がいらしたんです。その方はもう今いらっしゃらないので、ここで蒸し返す気はないんですけれども、どうなんでしょう。やはり、そういう関係者の方は高齢になられていると思うんですね。気楽にそういうところに慰霊に訪れるようなことができる、自分で歩ければいいんですけれども、やはり車ということにもなると思うんです。こういうものの交通状況、アクセスのインフラがどうなっているのかを教えていただきたいと思います。

○三好コミュニティ文化部長 ご質問の都立横網町公園でございますけれども、ご指摘のとおり、駐車場は設置されておりません。ご高齢の遺族の方が乗用車を利用する機会は多いと考えております。幸い、都立横網町公園にすぐ隣接をしてテナントビルがございまして、その中に、百台以上収容できる有料の駐車場がございます。ここはテナントビルの中ですが、どなたでもご利用できるということでございますので、こちらなどを利用されるように、ご案内をしていきたいと考えております。
 それから、先ほどの件でちょっと補足をさせていただきますけれども、江戸東京博物館などでは、貸出施設につきまして、例えば、江戸、東京の歴史と文化に関連するものという使用目的があるわけでございますけれども、その辺も多少柔軟に解釈をしたりすることも可能ですし、それから、庭園美術館でも先日演劇を行ったりというようなことで、できるだけ本来の目的を生かしながら、いろいろな利用を考えているところでございますので、さらにその辺努力してまいりたいと思います。

○田代委員 本来の目的に沿うのも大切なんですけれども、ある時間を超えたら施設として利用するという、ちょっと柔軟性もお考えいただけたらありがたいなと思うんです。
 今お話しいただきました江戸博なんですけれども、江戸博もこのそばにあるわけですね、横網町公園の。そちらの方の駐車場というのも、なかなか今まで不便でしたのですが、それがどうなっていくのかということが一つ。
 それから、今お話しいただきました隣のテナントビル、これは、百台もあれば、そんなに急に込むということもないんでしょうけれども、そういうものをご案内しても、特に問題がないのならいいんですけれども、多分、都の所有物ではないわけですよね。そういうところをお使いなさいというのであれば、それなりのお話し合いはなさっていらっしゃると思いますけれども、そういうところでトラブルがないようにしていただきたいということが一点。
 それから、やはりその近所にある、今申し上げました江戸博、これが前から非常に気になっておりまして、我々議員が行きますと、すっととめられるんですけれども、一般の方が行くと全然とめてもらえないという。何となくこっちが恥ずかしくなってしまう。江戸博の手前でおりて歩いていくような始末になってしまうわけで、こういうのがどうなっているのか。
 それから、お子さんたちが課外授業としていらっしゃるとすれば、乗用車ということはないと思います。電車ということもあるでしょうけれども、バスということもあると思いますので、そういうものに対してどうなっているのか。
 それから、都営の大江戸線、これが開通するわけですよね。非常に便利になると思うんですけれども、この大江戸線の両国駅というのは、桜井先生なんか、ご地元でよくご存じだと思いますが、清澄通りの側にできるわけですよね。そういうところの利用、当然いろいろお考えいただかなくちゃいけないと思うんです。階段で高齢者の方がいらしたり何かというときの工夫がどういう形になっているのか、案内を含めて、詳しい今の進捗状況があれば、教えていただけたらありがたいと思います。

○三好コミュニティ文化部長 まず最初の、横網町公園の隣接のテナントビルでございますけれども、このビルそのものは、東京都とそれから墨田区も出資をしております、いわゆる第三セクターでつくられたビルでございますので、当然そちらのビルともお話をした上で、この祈念碑ができるまでには、そういうご案内ができるようにしておきたいというふうに考えております。
 なお、この中では、バスそのものの駐車場はございませんけれども、バスの乗りおりもできるようにしていきたいというふうに考えております。そういういろいろ便利が図れるように、ビルの方とも話をしていきたいと考えております。
 それから次に、江戸東京博物館でございますが、バスにつきましては、従来から、事前の予約申し込みをいただきまして駐車スペースをとっておりました。
 一般乗用車につきましても、いろいろな声がございまして、今年度四月から、一般乗用車についても駐車が可能なようにいたしました。この一般車両につきましては、ただいま申し上げた、団体バスのような事前の申込制度を設けておりませんので、当日、駐車スペースがあれば駐車できるということにさせていただいております。
 また、休日など、一般の乗用車の来館が多い場合には、バスの駐車場で予約など入っていない場合には、バスの駐車スペースを一般駐車場に振り向けるなど、できるだけ弾力的に対応していきたいと思っております。
 また、どうしても満杯の場合には、近隣にあります駐車場、こういうところがありますよというご紹介もさせていただいております。
 それから、大江戸線の両国駅の関係でございますが、ご指摘のとおり、大江戸線の出口が清澄通り側にございます。清澄通り側からは、ちょうどすぐ目の前に階段が見えるんですけれども、案内が必ずしも十分でないという点もございます。三階に上がる階段のほかに、地下鉄出口から博物館一階北側のタクシー乗り場に向けての平面の通路、一階での平面の通路もございますので、この案内をできるだけわかりやすくいたしまして、そちらもご利用いただけるようにしてまいりたいというふうに考えております。

○田代委員 ありがとうございました。非常に施設を使いやすく、使いやすくしていただくことが必要なんですが、これが最後になります。
 今まで何回か、各都議会の先生方、海外の都市事情視察ということで大変ご労苦いただいて、いろいろな情報を、この東京に運んでいただいているわけですけれども、今回、いろいろと財政的な問題もあったと思うんですが、海外の事務所の閉鎖ということになりました。
 ニューヨークやパリに設置されていました事務所が廃止された、これについて、今まで、海外の事務所が東京にとってどのような意味や役割を持っていたのかということを問題にちょっと取り上げていただきたいと思うんですけれども、約十年間ぐらい、現地で活動していたわけですね。で、両方の事務所、ニューヨークとパリ、主にどのような業務を行っていたのか。それから、特に現地とのコンタクトも非常に多かったと思いますし、有益な情報もたくさんあったと思うんですが、撤退に関して何か現地とのトラブルというか、いろいろな思いがあったと思うんです。現地の行政府並びに関係各会社を含めて、民間も含め て、関係団体との摩擦といったらおかしいんですけれども、何かあったら、その点についてお教えいただきたいと思います。

○山口国際部長 ことし六月に閉鎖いたしましたニューヨークとパリの事務所の主な業務といたしましては、都市提携に伴う交流事業にかかわる連絡調整、外国諸都市の行財政等にかかわる情報収集や調査研究、外国の諸都市に関する都政情報の提供、東京都の調査団の受け入れや連絡調整などを行ってまいりました。
 それから、海外事務所を閉鎖する際の現地関係機関との関係でございますけれども、事務所廃止の方針が明らかにされた当時、両都市の関係機関は、パリにつきましては、パリ市、イル・ド・フランス地方圏、日本大使館、財団法人自治体国際化協会パリ事務所、ニューヨークにおきましては、ニューヨーク市姉妹都市委員会、国連開発計画の途上国間技術協力部、それから、先ほどいいました財団法人自治体国際化協会のニューヨーク事務所、これらにつきまして、一様に、極めて残念なことということで、都との友好関係の今後に何らかの支障が生じるのではないかという懸念を抱いたようです。
 そのために、本年二月に国際部長が現地に訪れまして、直接、両市や関係機関に、廃止の理由や、関係維持にかかわる都の姿勢に変わりがないということ、あわせて今後の連絡方法につきましても、るるご説明しまして、現在では相手方の懸念を解消することができたというふうに考えております。

○田代委員 それだけ相手が心配してくれるということは、しっかりと友好関係が保たれてきた。それだけ役に立っていた。今度の状態で廃止になったのは残念なことなんですけれども、そのように現地でさまざまな情報収集あるいは調査活動というものをなさっていた。これからの、廃止された後のそういう活動はどのようになさるのか、お教えいただきたいと思います。

○山口国際部長 廃止後の現在の情報の収集、調査についてでございますけれども、インターネットの活用、財団法人自治体国際化協会への海外調査の以来、在京各国大使館、外務省在外公館への照会、姉妹・友好都市への直接の照会、それから、必要に応じて行う現地での調査などによって対応しております。

○田代委員 確かに、インターネットなんかが発達しておりますから、以前に比べればずっと情報はとりやすくなったと思うんですが、そういうものも、ある部分では手の加わったもの、生の情報とはいえないわけですね。
 今から、メガコンペティションという、世の中、大競争時代に入っていく、この中で、やはり現地の生きている生の情報を得ていくということも、都市としては必要なことだと思うんですね。首都機能を維持していくためには、各国、特に先進国の中でも、同じようにいい意味での競争をしていかなくてはならないわけで、今後の都政を考える上で、そういう点をどう情報を集めていくか、日本がどういう目で見られているか、あるいは東京都というものにどういう考えを持っているのか、加工されていない生のものを情報収集するということが非常に重要だと思うんですが、その点についてお答えいただきたいと思います。

○山口国際部長 これからの時代は、世界的な規模で都市化が進展しまして、人口の過半数が都市に住む、都市の時代といわれております。また一方で、世界的な大競争時代でありまして、都市間の競争が一層激しくなることが確実視されております。
 こうした時代に、東京が魅力ある国際都市となるために、経済や都市問題あるいは行政情報など、生の海外情報が重要だということは、田代委員ご指摘のとおりだというふうに認識しております。
 現在、海外事務所廃止に伴う代替手段につきましては、先ほど申し上げたとおり、さまざまに工夫を凝らして情報収集を行っているところでございますけれども、特に先進都市につきましては、現地調査機関への委託調査なども検討しておりまして、必要な情報を収集して、今後の都政に役立てていきたいというふうに考えております。
 今後の都市外交を進めていく中で、これらの方法を十分に検証しながら、最新の海外情報がさらに適切に把握できますように、今後も一層その方法について検討していきたいというふうに考えております。

○田代委員 私も立場上、時々、医者として向こうに、短期間ですけれども住んで、仕事をしたり、あるいは向こうに仕事に出向いたりするときに、思いがけない差別、偏見に遭うことが多い。ここでわざわざ大東亜戦争のことを持ち出す気はさらさらありませんけれども、やはり、日本というものはどういう立場にいるかということを、海外の人たち、それも、同じ人間ですから、平等な目で、相手の考え方というものをこちらが知っておくということも必要なことだと思いますので、こういう結果になって大変残念ですけれど も、一刻も早く、またそういう情報収集が具体的に現地でできるような方策をお立ていただけたらありがたいと思います。
 以上で終わります。

○くぼた委員 私は、消費者行政について伺いたい。その中でも、とりわけ、都の消費生活総合センターで行われている事業を中心に何点か伺いたいと思います。
 資料として、センターの予算の推移の資料、一四ページですか、いただきました。これを見ますと、四年間に約九億から五億五千万円へ、約四割、予算が削減されているということがわかります。この面から、消費者センターの事業が予算の面では後退しているんじゃないかということが推察されます。
 そういう中で、今日、消費者がどういう状況に置かれているのかということを考えたときに、こういう後退というのは、私は非常に危惧を覚えざるを得ません。
 先日、朝日新聞に載っていたんですけれども、これは国民生活センターの調査で、介護の問題について報道されていましたが、デイサービスを希望したら、不要なレンタルベッドや車いすを契約させられたとか、ヘルパーの交通費について事前の説明がなかったということで、介護保険が導入されたと同時に、こういう介護のトラブルが多発しているという内容が報道されていました。
 介護保険の導入というこのこと一つとってみても、今日において、消費者行政の充実や消費者センターの体制の強化というのはますます必要になっているんじゃないかと思うんです。
 そこで、まず、相談の機能についてなんですが、これも資料を、相談件数の推移ということでいただきました。これによると、昨年、都の消費者センターで扱った相談件数、約三万件ということでありますけれども、まず初めに確認をしておきたいのは、この三万件という件数は、何をカウントしたものなんでしょうか。

○中澤消費生活部長 この数字でございますけれども、消費生活総合センターで受け付けました新規の相談件数でございます。

○くぼた委員 新規に受け付けをしたものが三万件ということです。ですから、つまり、同じ人が、相談の事態の進展に従って繰り返して相談するということは当然あり得るわけですけれども、そういう数は含まれていないということになります。
 それでは、そういう数も含めて、実際に相談に対応している数は年間どれぐらいになるんでしょうか。

○中澤消費生活部長 ただいまお答え申し上げましたように、新規のみの数字でございまして、同じ相談者が、同一の案件につきまして継続的に相談されることもございますけれども、この数字については把握をしてございません。

○くぼた委員 統計をとっていないということですから、実際に受けているのはどのぐらいかよくわかりませんけれども、私がこの前ちょっとお話を伺ったら、やはり一人で四回五回というふうに相談をされる方も多いということでしたので、この数倍の件数になるんじゃないかというふうに思うんです。
 次に、この間の新規の件数の推移を見てみますと、都のセンターでは大体三万件台ということで横ばいなわけですけれども、東京全体で考えると、区市町村ということで、あと加えると、その推移はどのぐらいになっているんでしょうか。

○中澤消費生活部長 東京都で受け付けました相談件数と、それから区市町村を加えました相談件数、合計でございますけれども、平成八年度が八万三千四百五十九件、九年度が八万七千五十九件、十年度が八万七千五百八十四件、十一年度が九万二千三百八十三件、十二年度は、九月末現在でございますが、四万七千八百三十九件、こういう数字でございます。

○くぼた委員 今、まとめて答えていただいたわけですけれども、区市町村の分だけでカウントすると、八年度は約五万二千ぐらいなんですね。今年度は、まだ半期ですけれども三万二千ぐらい。その倍とすれば六万四千ということで、要するに、区市町村で受け付けた分は大体一・二倍から一・三倍ぐらいになっているわけです。
 私は、また別の、国の国民生活センターでやっている、パイオネットと呼ばれている相談のデータベースをちょっと見ましたら、これはことしのデータはないんですけれども、この四年間で十一万件ふえている。昨年は四十六万件ということで、これも、四年前と比べると大体一・三倍の件数を扱っているということになります。
 ですから、国や区市町村の相談件数は上がっているのに、なぜ都の相談件数は横ばいなのか。どうして傾向が違うんでしょうか。

○中澤消費生活部長 消費生活の複雑多様化を受けまして、都民から寄せられる消費生活相談の件数は、ご指摘のとおり、都内全体では伸びてございますが、都センターの受け付け件数はほぼ横ばい状態でございます。
 したがって、今ご指摘のとおり、区市町村で増加をしているということになるわけでございますが、都民の消費生活相談に、都と区は、それぞれの役割に応じて対応しているということでございまして、都センターは、府県機能として、広域、専門的な相談処理、体制が不十分な区市町村の補完、それから消費者行政全体のセンサー機能、インフラ機能を果たすということとしてございまして、相談窓口の充実は、第一義的には、住民に身近な自治体である区市町村の役割というふうに考えております。これまで、区市町村は、相談受け付け体制の整備を着実に進めてまいりまして、その差が受け付け件数の違いとなってあらわれた、こういうふうに思っております。

○くぼた委員 もうちょっと具体的に伺いたいと思いますが、この間の都及び区市町村の相談窓口の体制というのは、どのように推移しているんでしょうか。

○中澤消費生活部長 都の場合は、月十六日勤務の相談員二十四名が、飯田橋と立川の二つのセンターで相談に対応しております。また、区市町村につきましては、それぞれの区市町村により相談員の勤務日数は異なりますけれども、一人から七人の相談員が交代で従事してございます。
 都と区市町村の相談体制、一概に比べるのはなかなか難しゅうございますが、相談体制を相談員の延べ人員ということで見させていただきますと、指数で申し上げますが、都では、平成八年度を一〇〇とした場合に、十一年度は一〇三・四でございます。区市町村は、平成八年度を一〇〇とした場合、平成十一年度は一二〇・八というふうになってございます。

○くぼた委員 今お答えがあったように、区市町村の窓口というのは、人が配置されていても、短時間だけであったり、それぞれ実態が違うので、単純に比較できないわけですけれども、今のお答えで、延べ人数ということでいえば、区市町村は一二〇、都の方は一〇三と、ほとんど変わっていないという実態ですよね。そういうこともあるし、例えば、私の地元港区では、この間、相談員は常勤が一人減るとか、そういう実態もあるわけなんですね。
 そういう中で、結局、今のお答えを伺うと、都のセンターの件数が横ばいだという、その原因は、やはり受け付けのキャパシティーが限界に来ているということだと思うんですね。今お答えがあったように、都では、相談員が一日当たり十六人ということですから、単純に三万で割り返すと、新規の受け付け分だけでも、毎日八件の新規の受け付けを一人の相談員が受けているということになります。実際には、それに加えて継続分もあるわけですし、受け付けた相談をまとめる作業も当然あるでしょう。それから、いろいろな今の事態の進行に対して、新しい知識を得るという時間も必要でしょうから、そういう意味からも、都の窓口の受け付け能力というのはもう限界に来ているというのは容易に想像できることなんです。つまり、都民のそういう相談をしたいというニーズにこたえ切れていないというのが現状じゃないかというふうに思うんです。
 ですから、私は、そういう点では、今もうこれだけの状況になっているわけですから、相談員の配置とか、あるいは電話回線の増設、そういったことで相談体制の強化をする必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○中澤消費生活部長 相談窓口の充実は、第一義的には、住民に身近な自治体である区市町村の役割であるというふうに考えてございます。これまでも、区市町村では体制整備を進めてきたところでございますが、都としても、その役割に期待をしてございます。
 都センターは、センター・オブ・センターズとして、区市町村との相談情報ネットワークを運営し、情報提供、研修、専門家によるアドバイザー制度等を通じて、区市町村での相談を支援をしていきたい、こう考えてございます。

○くぼた委員 今お答えいただいたのは、行政側の役割の分担のお答えですよね。つまり行政の都合ですよ。しかし、消費者からしてみれば、今のこういう複雑になった市場のメカニズムの中でいろいろなことが生じる、介護保険が導入されたとかいうことで、いろいろなことが生じる、だから相談したいという思いが非常に高まっているわけですよね。
 そういう点では、都であろうと区であろうと、都民のニーズにこたえ切れていないというのが現状ですから、当然これにこたえていくというのが都の役割だ、地方自治体の役割だというふうに思うわけなんですね。
 ここに、経済企画庁の国民生活局が国民生活審議会消費者政策部会報告というのを出していますけれども、この中に、都の消費生活部指導課がつくった資料が掲載されているんですが、ここを見ても、都の相談件数は、都の相談電話が満杯でつながりにくい状況があるんだと、ニーズが非常に大きいと書かれているわけです。つまり、電話がもう満杯だということは、皆さん方の認識でもあるわけなんで、そういう意味では、相談したいと思ったときにすぐ利用できる体制をつくっていくことが、やはり非常に重要だと思うんです。
 そのことは、経済活動や消費者行政の信頼性を高めることにつながっていくというふうに思うんですね。長い目で見れば、将来の健全な発展にとって非常に必要なことだというふうに思うんです。だから、消費者が相談をしたいと思ったときに、電話をかけてもつながらないというようなことが放置されているようでは、これから先、相談しようかなんて思う人自体が少なくなる。そのこと自体が、やはり市場の活性化を妨げる要因にもなってくるというふうに思うんです。
 そういう意味では、ぜひとも相談体制を都としても強化するようにしていただきたいというふうに、私は重ねて要求をいたしておきます。
 次に、そうした相談を受けて、被害を未然に防ぐために、必要な情報提供や啓発、教育の観点から伺いたいと思うんですね。
 この間の消費者センターにおける情報発信というのは、どのようにしているんでしょうか。

○中澤消費生活部長 消費者の自己責任による適切な行動を可能とするためには、情報の発信、情報の提供が重要であると認識をしてございます。このためにセンターでは、情報誌「東京くらしねっと」、新聞広告など、さまざまな媒体による情報提供に努めているところでございます。
 情報の提供に当たりましては、財政状況や広報効果を勘案いたしまして、ラジオスポットなどの事業を廃止する一方で、例えば、平成十一年度からはホームページによる情報提供を新たに開始したほか、平成十二年度からは、若者を対象とした広報を、テレビスポットから新聞広告、雑誌に変えるなど、社会経済状況、環境の変化を踏まえた効果的な情報提供に努めているところでございます。

○くぼた委員 予算が削られる中で、いろいろな工夫をして、メディアを変えたりということでやられている、そういうことはある程度は評価できるのかもしれません。
 しかし、政策報道室がことしの三月に行った消費生活に関する世論調査、これちょっと中を見ますと、消費者対策として行政に対して望むことの第一位というのは、商品の安全性に関する情報など、情報提供の充実ということなんですね。これが五割を占めているわけです。
 昨年、消費生活モニターのアンケートでも、「消費者教育」という、このモニターのアンケートの中でも、センターで実施している情報提供や教育事業のうち、今後、力を入れていくのがよいと思う事業は何かという問いに、テレビやラジオを通じての消費者啓発が五七%を占めている。これが最も多くなっているんですね。
 まさに、今お答えがありましたけれども、ラジオとかテレビを削って、ほかのメディアに移したということですが、都民が求めているのは、テレビやラジオを通じて消費者啓発をしてほしいということが、一番求めている内容なわけです。だから、この点でも、やはり都民の求めるものにこたえるのが、私は都の務めだというふうに思います。
 次に、消費者団体、消費者運動も、消費者行政のパートナーとして大切な役割を果たしてきたと思うんです。これまで消費者団体が果たしてきた役割というものをどのように認識されておられるでしょうか。

○中澤消費生活部長 これまで、消費者団体は、消費者問題解決のために、さまざまな活動を通じまして、消費者行政の推進に大きな役割を果たしてこられたものだと思っております。
 今日の社会におきまして、NPO法の制定に見られますように、市民活動団体がさらにその活動を広げて、社会問題解決のための重要な担い手として期待されている、こう思っております。そのために、消費者行政のパートナーとして、消費者、市民活動団体と連携、協働を進めることがますます重要になっている、こう思っております。

○くぼた委員 私もまさにそのとおりだというふうに思います。
 契約という認識が消費者に根づいている欧米と違って、日本の消費者運動というのは、みんなで集まって相談して行動する、こういう形でこの間進んできて、その運動が市場の暴走を抑えてきたし、消費者行政を支えて前進をさせてきた、それがこの間の経過だというふうに思うんですね。
 また、そういった運動を通じて、消費者の権利意識が多くの消費者に広まったり深まったりしてきたというふうに思うんです。だから、そういう役割というのは、これからますます必要になってくるのは変わらないというふうに思うんです。
 今まで、日本の商取引というのは、どちらかというと相互の信頼関係を中心に成り立ってきました。しかし、今、この時代になって、今度は、そういう信頼関係じゃなくて、契約というのが商取引の中心になりつつあるわけですから、そういう中で、学校などでの消費者教育とともに、市場の暴走を許さないという点でも、消費者の権利と意識をさらに広げていく、そういう意義を持つ消費者運動の果たす役割というのは非常に大きいというふうに思うんです。
 だから、そういった観点からも、学校での教育と同時に、団体の活動を一層支援をしていただきたい。予算なんか削っている場合じゃないというふうに私は思うわけであります。ぜひ支援をしていただきたいというふうに思います。
 次に、この間、マスコミでも取り上げられました、ジェットバスの給水口が原因とされる死亡事故の問題に関連して伺いたいと思います。
 この問題にしても、三菱自動車の問題にしても、事故の苦情が情報として扱われていれば被害の拡大を防ぐことができたというふうに、これはだれでも思うんですね。このジェットバスの問題だって、あれが報道されたら、私のところでもそういうことがありましたと。三年前も同じようなことがありました。だから、それが情報として扱われれば、防げたかもしれないんです、今回の事故は。そういう意味で、被害の拡大を防ぐ、そういうことに役立てる必要があるというふうに思うんです。
 ちょっと国の方のを調べてみましたら、通産省の製品評価技術センターの消費生活用品の事故情報というのがありました。これによると、一昨年の商品による死亡事故件数は九十四件、九〇年の七倍にふえているんですね。そういった情報がきちんと消費者に提供されれば、事故が、個人の責任や偶然の出来事として扱われるのじゃなくて、商品やサービスに原因があるのではないかという解明が進んで、商品やサービスに起因する被害を未然に防ぐことができるはずなんです。皆さん方の商品テスト課なんかもそういう役割を果たしているというふうに思うんですけれども、そういう意味で、国民生活センターの方では、そういった危害情報を協力病院から収集するシステムを構築をしているわけです。
 こういう点で、都としてはどのような対応になっているでしょうか。

○中澤消費生活部長 情報の収集でございますけれども、都は現在、幼児、高齢者の事故アンケート調査を実施し、情報の掘り起こしを行う。当然、先ほど来お話がありました苦情等の情報、そうしたものも収集をしてございます。また、庁内各部署、関係機関あるいは事業団体などとの情報交換の場を設けまして、情報の共有化を図るということをしているところでございます。
 今後とも、情報収集のネットワーク強化に努めたいと思っておりますし、相互の協力のもとに、迅速、的確な安全対策を進めたい、こう思っております。

○くぼた委員 まあ、一定程度のことでやられているというふうに思います。
 しかし、やはり縦割り行政の弊害というのは非常にあると私は思うんですね。例えば、マンショントラブルであれば、窓口として住宅局が一応あるわけです。金融トラブルということになれば労経局、事故ということであれば消防とか警察といった、権限などに付随した窓口があるわけですね。当然そういうところに行く苦情もあるということなんです。
 そういった情報を収集して分析する、これは今やられていると思いますけれども、そういう方向をさらにもっと緊密に、縦割り行政の枠をなくしてやっていく必要があると思うんですね。
 そして、それを分析をすれば、皆さん方のところの商品テスト課などで分析をすれば、消費者として受ける危害や危険を未然に防ぐことができる。これはだれが考えてもそう思うんです。
 私は、そういうことでは、この間のIT化の中で、都もだんだんそういうふうになってくるわけですけれども、そんなに費用もかけなくてできる情報の連携、収集の体制、できるものだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○中澤消費生活部長 今も申し上げましたように、庁内各部署あるいは関係団体との情報交換の場を設ける、あるいは常日ごろから情報交換をしていくということは、極めて大事なことでございますし、その手法として、ITというものも一つの手法であろうかというふうに思っております。

○くぼた委員 ぜひ、そういう情報通信網を使って、すぐに集約できる、そして分析に入れるというような体制を、将来に向けて構築していっていただきたいというふうに思います。
 こうした役割は、都が商品テスト体制を持っているということと同時に、広域的にさまざまな行政サービスを行って、それに付随した権限を持っている東京都だからこそ、効率的にできるんだと思うんですね。そういう意味でも、ぜひ体制を強化していただきたいというふうに思います。
 今、危害という点から、消費者行政推進の必要性を述べさせていただきましたが、消費者行政は、時代の急激な変化の中で、今日的な意味での推進をやはり求められているというふうに思うんですね。
 私もいろいろ調べたら、例えば、今、一部の医薬品がコンビニで販売できるようになったり、あるいは、携帯電話など移動体通信業務に競争環境が導入されるというようなことになったり、銀行窓口による保険販売や海外預金の自由化など、九五年からこれまでに、住宅、医療、教育、流通、金融など十五分野、千七百十五項目にわたって規制緩和措置がなされているんですね。
 その一方で、電子商取引の規模は、昨年三千五百億、前年に比べて二倍になっている。五年後には、この電子商取引は七兆円を超えるというふうに予想をされています。
 一方、条件整備の方でも、PL法ができるとか、消費者契約法が制定されるという内容なんです。
 その点からも、そういう実効性を確保する上でも、消費者センターの役割は改めてクローズアップされてきているということであると思うんです。
 ことし成立をした消費者契約法に対する衆参両院の附帯決議でも、消費者行政の強化が求められております。また、ことし七月に出された、先ほどちょっとご紹介した国民生活審議会消費者政策部会報告では、地方財政の逼迫や、地方分権の中で、消費者センターの統廃合などによる地方消費者行政の後退を懸念する、こういう背景もあって、改めて都道府県レベルでの消費者行政の推進の必要性が述べられているわけです。
 同時に、このときには、都道府県知事に対して経済企画庁国民生活局長名で、消費者行政の推進についての要請が通知をされているわけです。その通知について、そこで述べられている内容を簡単に説明してください。

○中澤消費生活部長 国民生活審議会消費者政策部会では、平成十二年の七月に、「都道府県と市町村における苦情相談・処理業務のあり方について」というのを報告をしてございます。
 この報告書では、都道府県と市町村における苦情相談処理業務の役割等に関して、都道府県には、一つは、広域的、専門的な問題に対応するための苦情相談処理を、二つ目には、市町村の補完としての苦情相談処理を、三つ目に、適切な消費者行政を行う上でのセンサー機能、インフラ機能としての苦情相談処理、この三つの重要な機能を担う苦情相談処理を行う責務があるとしてございます。
 この審議会報告を受けて、ご指摘のように、所管の経済企画庁において各都道府県に対して、この報告を参考に消費者行政の適切な推進を図るよう、通知を出されたところでございます。

○くぼた委員 その内容、今いわれたほかに、この通知の中で、私はこれは非常に重要なことだと思うんですけれども、政策の重点が、縦割り行政の事前規制型からルール重視、事後チェック型へ移る中で、それは、よしあしはいろいろあると思うんですが、消費生活センターは消費者を支援し、裁判外紛争処理機能を担い、さらには、市場システムを円滑に機能させるためのルールが守られているかどうかをチェックするという意味で、公共性のある重要な役割を担うようになっている、こういう指摘がされているわけですね。そして、都道府県におかれましては、この報告を参考として消費者行政の適切な推進を図られますよう、というような内容の報告書が出ているわけであります。
 そういう意味でも、情勢的な変化に対応するという意味でも、こうしたさまざまな要請、状況の中で、健全な経済発展を維持していく上から、消費者行政を後退させるなどというようなことがあってはならないということは、もう明らかだというふうに思うんですね。
 これまでるる述べてきましたけれども、予算も減らされているわけですが、都として、今後、消費者行政を一層推進強化させていくという時期に来ている、財政が大変だとかなんとかいっている状況じゃないというふうに思うんですけれども、その点ではどうお考えでしょうか。

○中澤消費生活部長 今、先生からは、特に、センターの機能を中心にしてどういうふうに進めるのか、さらに積極的に進めるように、こういうご指摘をいただいたものと思っております。
 都の消費生活総合センターは、広域的、高度専門的相談の処理機能を持つとともに、区市町村の消費者行政を支援するセンター・オブ・センターズとしての機能を果たしております。
 今後、規制緩和の推進によりまして、先ほど来お話がありましたように、市場ルールが重視される社会情勢の変化の中で、消費者被害の救済と、そして未然防止のために、裁判外紛争処理機関として、また市場ルールのチェック機関としての消費者センターの役割は重要になってくる、こう思っております。
 このため、高度専門的相談処理を行うために、弁護士等専門家によるアドバイザー制度をより一層強化するとともに、電子商取引等の新たな消費者問題にも適切、迅速に対応できるよう、相談員研修の充実を図っていくというつもりでございます。
 また、消費者に対する情報提供を積極的に行うなど、消費者が自己責任を全うできる環境整備に努めていきたい、こう思っております。

○くぼた委員 ぜひ、そういう質的な充実もやっていただくと同時に、やはり量的な充実もぜひお願いしたい。そのどちらを進めるにしても、やはりこれはお金の問題になるわけですね。本当にそこが必要だということを、もっと広く積極的にアピールして、推進を図る立場で交渉に当たってもらいたいというふうに私は思うんです。
 健全な経済活動を維持する上で、公正で自由な市場メカニズムが維持されることが必要なのはいうまでもないことだと思います。消費者被害の増大というのは、消費者の市場不信を招いて、経済発展のマイナス要因になることは明らかです。したがって、消費者の利益、権利保護といった消費者行政を強化していくということは、資本主義の健全な発達を図っていく上でも重要なことであるというふうに私は思います。
 だから、そういう意味でも、繰り返しいっているように、財政が大変だからという理由で、さきに述べたような現状の中で都が消費者行政を縮小すれば、東京という最大の消費地で、都みずからが、将来に向けた経済の健全発展を阻む要因を放置することになりかねないというふうに思うわけであります。
 都の消費者行政は、これまでも全国の自治体を牽引してきたわけです。消費者の権利を明確にした条例を持った都が、全国の消費者行政に与える影響は大きいわけで、こうした点を真摯に見据えて、来年度はもとより、将来に向けて消費者行政を一層前進させる施策と、それを保障する予算を確保するように強く求めて、質問を終わります。

○桜井委員 もう時間が六時ごろなんで、やめようかと思ったんですけれども、せっかくですから。やるんならじっくりやります。
 私は、計量行政についてやります。
 その前にちょっと、先ほど田代先生からの質問の中で、うちの地元なものですからひっかかるんですけれども、隣のテナントのビルの地下駐車場というのは、宣伝か何かする場合に、余りあれは書かない方がいいと思うよ。だって、あれは小さいし、上にホテルがあったり、テナントがあったりする。江戸博の方を使うというのはいいと思うんですけれども、あの地下のことは、来て使うのは構わないけれども、わざわざ宣伝に書くことはないと思う。
 本題に戻りますけれども、本年の四月一日より地方分権一括法が施行されました。財源の移讓が先送りされるなど、大きな課題を残したままでありますが、多くの事務が国から地方自治体に移讓されています。
 計量関係の事務に関しては、明治二十四年の度量衡法制定以来、検定や立入検査といった実務は、国の包括的指揮監督権のもとで行う機関委任事務として位置づけられていましたが、今回、これらの事務の大部分が自治事務となり、これからは、それぞれの都道府県が責任を持って計量行政を推し進めていくことになったわけであります。
 それに伴い、東京都においても、本年の第一回定例会で計量法関係手数料条例を制定するなど、関連する規定の整備が行われたところであります。そこで、この機会をとらまえまして、東京都の計量行政について幾つか質問いたします。
 まずお伺いしますが、要求しました資料がここに出ておりますけれども、一八ページですね、資料を見ますと、この五年間で検定個数が半減しています。半減していますけれども、その主な理由は何なのか、まず最初の質問です。

○中澤消費生活部長 ご指摘のとおり、検定個数が減少しておりますけれども、その最も大きな理由は、ガスメーター、水道メーターの検定個数の減少によるものでございます。
 資料にありますように、平成七年度には約百六十四万個の検定を行ったところでございますが、このうち約九十二万個をガスメーター、水道メーターが占めておりました。しかし、製造工場の都外移転等によりまして、ガス、水道メーターの検定個数は、平成十一年度には約四十二万個に減少している、こういう状況でございます。

○桜井委員 要するに、メーカーが移転したために減ったということですよね。
 次に、検定や定期検査に不合格の場合は、その計量器は取引や証明に使用できないわけでありますけれども、この資料によりますと、不合格率は両方とも低下しております。その理由をまず伺います。
 また、平成十一年度は、検定〇・七%、定期検査は〇・六%という不合格率になっていますが、東京都は、この不合格率をどのように判断、考えているのか、質問します。

○中澤消費生活部長 最初に、検定の不合格率低下の理由でございますけれども、その最大の要因は、体温計の不合格率が、平成七年度は一〇・一%ございました。それが、都の指導もございまして徐々に低下いたしまして、平成十一年度には二・三%になったということでございます。また、ほかの特定計量器の不合格率も、わずかでございますが低下をしてきてございます。
 次に、定期検査の不合格率でありますけれども、これにつきましては、ご指摘のとおり、過去三年間は低下をしてきているんですが、平成九年度には上昇しており、必ずしも安定しない状況というふうに思っております。
 検定、検査制度は、正しい計量器が供給、使用されるための計量法の最も基本的な制度でありまして、不合格率がゼロに近づくよう、事業者に対する指導啓発をしていくのが行政の責任である、こう考えております。

○桜井委員 それはそうですよね。不正確なものが使われておったのではたまらないわけですからね。
 次に、商品量目の立入検査の不適正事業所ですね、その事業所の率が増加しておりますけれども、その理由を伺います。

○中澤消費生活部長 ご指摘のように、近年、不適正事業所率は増加の傾向にございます。その原因としては、最近の消費者ニーズの多様化に伴いまして、商品の量目には含まれません包装容器の種類、形態が増加するなど、計量が複雑になっていることがございます。また、雇用の多様化が進んでまいりまして、計量に関する社員教育が不足しがちなことなどが、その背景にあるのではないかと考えております。

○桜井委員 まだ幾つかあるのでございますが、以上、計量行政の現状を幾つか伺ったところでございますけれども、製造工場の都外移転等により、特定計量器の検定件数が大幅に減少している一方、立入検査の不適正事業所率は高いまま推移をしているわけであります。
 また、先ほども申し上げましたように、計量行政は、今までの国の機関委任事務から、東京都の自律的な責任のもとで行う自治事務へと、その位置づけを変更しているわけであります。こういった状況を踏まえまして、今後の計量行政をどのように推進していくつもりなのか、東京都の考えをお伺いいたします。

○中澤消費生活部長 都の計量行政の基本方針は、計量法と東京都消費生活条例に基づきまして、適正な計量の実施を確保し、消費者の利益を守っていくことでありまして、自治事務となった現在、都の責任はますます重大であると思います。
 ご指摘の商品量目立入検査につきましては、他の業種と比べ不適正事業所率の高いスーパーマーケットへの立入検査をさらに充実するとともに、不適正事業所を複数抱えておりますチェーンストア本社を直接指導するなど、効果的な行政指導を実施してまいります。
 都としては、今後も検定、検査を適正に実施するとともに、立入検査等を通じた事業者指導の充実強化を図るなど、時代の変化に的確に対応し、より東京の実情に合致した計量行政を推進していきたいと考えております。

○桜井委員 最後にですけれども、計量制度は、社会生活や経済活動を営む上で、貨幣制度と並ぶ最も基本的な約束事と考えられます。地味でありますが、教育のようなもので、ふだんは少しも気づかないわけでありますが、なくなると命にも影響を与えかねない、そういう大切なものであると思います。
 地方分権などの流れの中で、現在、計量行政は大きな転換点にありますが、東京の経済の発展のためにも、また消費者のためにも、これまで以上に適正な計量の実施に努力していただくことをお願いしまして、終わりたいと思います。

○村松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○村松委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時一分散会

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