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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第一号

平成十二年二月十七日(木曜日)
   午後一時八分開議
 出席委員 十三名
委員長植木こうじ君
副委員長大河原雅子君
副委員長島田  久君
理事中嶋 義雄君
理事くぼた 光君
理事井口 秀男君
田代ひろし君
和田 宗春君
石川 芳昭君
鈴木 一光君
桜井  武君
内藤  尚君
西田ミヨ子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長中島 元彦君
次長中野 英則君
総務部長加島 俊雄君
学務部長小海 博指君
施設部長神山 隆吉君
人事部長上條 弘人君
福利厚生部長梶井  稔君
指導部長斎藤 尚也君
生涯学習部長小栗愼次郎君
体育部長土村 孝夫君
都立高校改革推進担当部長若林 尚夫君

本日の会議に付した事件
 副委員長の辞任及び互選
 教育庁関係
  第一回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十二年度東京都一般会計予算中、教育庁所管分
  ・平成十一年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、教育庁所管分
  ・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
  ・東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例
  ・学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
  ・教育職員免許法関係手数料条例
  ・銃砲刀剣類所持等取締法に基づき東京都教育委員会が行う事務に係る手数料に関する条例
  ・公務災害認定に伴う給与不当利得者に対する不当利得返還請求訴訟事件に関する和解について
  ・都立町田工業高等学校(十一)改築工事請負契約
  ・都立武蔵高等学校(十一)改築工事請負契約
  報告事項(説明・質疑)
  ・教員等人事考課制度導入に関する検討委員会報告について
  請願陳情の審査
  ・一一第七七号 都立小石川工業高校の統廃合(案)撤回及び現在地存続に関する請願
  ・一一第八三号 都立南高校、大森東高校の統廃合反対及び両校存続に関する請願
  ・一一第八六号 都立館高校・八王子高陵高校の統廃合に関する請願
  ・一一第八七号 都立八王子高陵高校の存続に関する請願
  ・一一第八八号 都立館高校・八王子高陵高校の統廃合反対及び存続に関する請願
  ・一一第一〇〇号 芝商業高校定時制の廃校反対に関する請願
  ・一一第一〇四号 志村高校・北野高校の統廃合反対及び両校存続に関する請願
  ・一一第六五号 都立国分寺高等学校の改編に関する陳情
  ・一一第六九号 青年の家の廃止延期に関する請願
  ・一一第五六号 平成十二年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情
  ・一一第六四号 学校事務職員給与費半額負担等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情
  ・一一第一〇四号の二 NPOに対する事業環境の整備及び支援制度の創設に関する陳情

○植木委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、桜井武副委員長から、副委員長を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、申し出のとおり、桜井武副委員長の辞任は許可されました。

○植木委員長 ただいまの辞任により、副委員長に欠員が生じましたので、これより副委員長の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○くぼた委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名をしていただきたいと思います。

○植木委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には、大河原雅子委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には、大河原雅子委員が当選されました。

○植木委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
 この際、議事の都合により暫時休憩いたします。
   午後一時十分休憩

   午後一時二十七分開議

○植木委員長 休憩前に引き続き委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 当委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○植木委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第一回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項について説明の聴取を行いますとともに、請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は付託後に行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○中島教育長 平成十二年第一回都議会定例会に提案を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 第一回都議会定例会に提案を予定し、ご審議いただきます教育庁関係の案件は、平成十二年度教育庁所管予算案一件、平成十一年度教育庁所管補正予算案一件、条例案五件、事件案一件、契約案二件の、合わせて十件でございます。
 初めに、平成十二年度教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 現在、我が国は、社会経済全般にわたり大きな変化の時代を迎えており、こうした変化に対応して、教育もまたさまざまな課題に直面しております。中でも、いじめ、不登校などに対応する児童生徒の健全育成、学校教育指導の充実、都立高校の改革、生涯学習社会の基盤づくりなどに関する諸問題は、引き続き全力で取り組むべき重要な課題であります。また、今後、教育内容を一層充実させていくためには、開かれた学校づくりとともに、教員の資質、能力の向上に積極的に取り組むことが必要であります。
 都教育委員会は、教育行政に対する都民の期待にこたえるため、これらの課題の解決に向け、諸施策を積極的に推進してまいります。
 以下、平成十二年度の教育庁所管予算案についてご説明いたします。
 教育庁所管歳出予算額は、七千九百七十九億八千六百万円で、前年度に比べると三百八十億二千九百万円、率にして四・五%の減となっております。これは、都財政の深刻な状況を踏まえた全庁的な予算編成方針に基づき経費の節減等に努める一方、施策の内容、実施方法等を工夫し、教育条件の維持向上に努めたものでございます。
 また、東京都一般会計歳出予算に占める教育費の割合は、一三・三%となっております。
 次に、教育庁所管歳入予算額は、二千四百六十七億三千百万円余でございます。前年度に比べると八十四億一千三百万円余、率にして三・三%の減となっております。このうち、国庫支出金につきましては、前年度比四・四%、約八十五億円の増となっております。これは、主に義務教育費国庫負担金における退職手当率の改善によるものでございます。
 次に、歳出予算案のうち、主要な事業についてご説明いたします。
 第一は、児童生徒の健全育成に関する事業でございます。
 都教育委員会は、すべての子どもたちが未来に対して明るい希望を持ち、健康で生き生きと充実した生活を送ることができるよう、諸施策を推進してまいります。いじめ、不登校の問題の解決を目指して、引き続き、学校、家庭、地域社会、関係機関の連携と協力を図るとともに、国の制度によるスクールカウンセラーの配置に加えて、都単独事業としてのスクールカウンセラー配置の拡大充実やアドバイザリースタッフの派遣を行ってまいります。
 さらに、東京都の重点課題でもある心の東京革命に関連して、トライ&チャレンジふれあい月間の実施や道徳授業地区公開講座などの諸事業を、平成十一年度に引き続き積極的に実施いたします。
 第二は、高等学校教育の振興に関する事業でございます。
 高等学校の就学対策につきましては、従来から、公私の協力により総合的な対策を講じているところであり、平成十二年度の高等学校の計画進学率は、平成十一年度と同様、九六%といたしました。
 都立高校の改革につきましては、生徒減少期における都立高校の一層の充実に向け、昨年十月に都立高校改革推進計画第二次実施計画を策定いたしました。都教育委員会は、この実施計画に基づき、特色ある学校づくり、開かれた学校づくり、都立高校の適正な規模と配置など、都立高校改革を総合的かつ着実に推進するため、全力を挙げて取り組んでまいります。
 平成十二年度に実施する新たな事業といたしましては、多様化する生徒に対応し、よりきめ細かな指導を行うため、職業に関する学科のホームルーム定員を三十五人とすることに着手するほか、生徒の勤労観、職業観を培うため、企業等での就業体験、インターンシップを実施いたします。
 また、生徒がより幅広く学校選択を行うことができるよう、学区制度の見直しを行い、その一環として、学区制度に関する都民意識調査を実施いたします。
 さらに、都立高校の施設整備につきましては、老朽校舎の改築や校舎等の大規模改修などを進めるほか、震災対策として、引き続き校舎の耐震補強を着実に実施いたします。
 第三は、心身障害教育の振興に関する事業でございます。
 心身に障害のある児童生徒の教育につきましては、障害の程度や発達段階等に応じて適切な教育を行い、能力を最大限に伸ばし、可能な限り社会参加ができるようにしていくことが重要であります。
 平成十二年度におきましても、心身障害児理解教育の推進、養護学校高等部の職業教育の推進、養護学校救急医療体制の整備など、必要な施策の充実を図ってまいります。
 さらに、開かれた学校づくりの一環として、学校運営連絡協議会の設置校を拡大するほか、都立養護学校の増築を初め教育環境の整備に努めてまいります。
 第四は、学校教育指導の充実に関する事業でございます。
 学校教育におきましては、二十一世紀を展望し、社会の急激な変化に対応し得るよう、教育内容、方法の改善充実、教職員の資質の向上など、教育条件の整備に努めてまいります。
 平成十二年度は、引き続き、新しい学習指導要領による教育課程が円滑に行われるよう事業を推進してまいります。
 教職員の資質の向上といたしましては、現職研修Ⅰ部及びⅢ部を実施するとともに、新たに教頭研修を導入するほか、教職を離れて行政機関等へ派遣する長期社会体験研修の試行を引き続き実施いたします。さらに、教員のライフステージに応じた新たな研修システムを構築することとし、そのために必要な体制の強化を図ってまいります。
 また、教職員の資質、能力の向上と学校組織の活性化を図るため、平成十二年度から、新たな人事考課制度を導入いたします。
 第五は、生涯学習及び体育・スポーツの振興に関する事業でございます。
 今日、個性的で多様な生き方を目指してさまざまな学習活動を行い、心豊かに生き生きとした人生を送りたいという都民の願いが増大しています。平成十二年度も、都立学校公開講座を実施するとともに、特別教室、図書室などの学習・文化施設の開放を行い、開かれた都立学校の実現に取り組みます。
 また、青年の家にかわる新たな社会教育施設としてのユース・プラザの建設に向け、区部ユース・プラザの実施設計及び多摩ユース・プラザの基本計画を行います。
 次に、体育・スポーツに関する事業につきましては、引き続き都立学校体育施設の開放を推進するほか、都民がスポーツに親しみ、生涯を通じて明るく豊かで健康的な生活を送ることができるよう、区市町村、学校及びスポーツ団体と密接に連携し、その充実に努めてまいります。
 以上、平成十二年度教育庁所管予算案における主要な事業について申し上げました。
 都教育委員会といたしましては、これらの事業を着実に推進し、都民の期待にこたえ、東京の教育水準の向上を図ってまいる所存でございます。ご理解とご協力をお願い申し上げます。
 次に、平成十一年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
 このたびの補正予算は、緊急雇用対策でございまして、国の経済対策である緊急地域雇用特別交付金に基づき、東京都が、雇用、就業の機会の創出を図るものでございます。教育庁所管として、一億八千三十三万一千円を追加計上するものでございます。
 次に、条例案五件についてご説明申し上げます。
 まず、第一は、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例についてでございますが、現在、都立高等学校は、平成九年九月に策定した都立高校改革推進計画に基づき、都立高校が抱えるさまざまな課題を解決するとともに、都民の高校教育に対する期待にこたえ、都民に信頼される魅力ある都立高校の実現を目指しております。そのため、新しいタイプの高校とするため、平成十年度から生徒募集を停止した東京都立江東工業高等学校につきまして、平成十一年度末をもって廃止するために必要な条例改正を行うものでございます。
 第二は、東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例でございます。
 都立高等学校及び高等専門学校の授業料及び入学考査料等の額の改定に加えて、新たに高等学校の入学料を徴収するものでございます。
 第三は、学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 児童生徒数の減少等に伴い、学校職員の定数を改めるものでございます。
 第四及び第五は、いわゆる地方分権一括法の施行に伴い条例を定めることが必要となったものでございます。
 第四の教育職員免許法関係手数料条例につきましては、現行の東京都手数料規則に定める手数料額と同額としており、第五の銃砲刀剣類所持等取締法に基づき東京都教育委員会が行う事務に係る手数料に関する条例については、地方公共団体の徴収する手数料の標準に関する政令に基づき手数料を定めるものでございます。
 次に、事件案でございます。
 公務災害認定に伴う給与不当利得者に対する不当利得返還請求訴訟事件に関する和解についてでございます。
 公務災害により基金から休業補償を受けた期間中に都が支払った給与の返還請求の訴えを提起したところ、返還請求金が全額支払われたことにより、裁判所の勧告に基づき和解するため、議決をお願いするものでございます。
 最後に、契約案でございます。
 老朽化に伴う整備を図るため、都立町田工業高等学校及び都立武蔵高等学校の校舎棟の改築工事請負契約を行うものでございます。
 以上が、平成十二年第一回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 なお、詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。
 よろしくお願い申し上げます。

○加島総務部長 教育庁関係の提出予定案件につきまして、お手元に配布してございます資料によりご説明申し上げます。
 最初に、平成十二年度教育庁所管予算案についてご説明申し上げます。
 平成十二年度教育庁所管予算説明書をごらん願います。
 まず、目次をお開きいただきたいと存じます。教育庁所管予算のうち歳出予算について、教育委員会及び事務局の運営以下の十一の項目及び債務負担行為のⅠ及びⅢをお示ししてございます。
 それでは、二ページをごらん願います。平成十二年度教育庁所管予算の総括表でございます。
 歳出予算の総額は、先ほど教育長から申し上げましたように、七千九百七十九億八千六百万円でございまして、前年度に比べて三百八十億二千九百万円、率にして四・五%の減でございます。
 歳入予算額は、歳入の計の欄にありますように、二千四百六十七億三千百万円余でございまして、前年度に比べて八十四億千三百万円余の減でございます。
 次に、歳出予算につきまして、主要な事業を中心にご説明させていただきます。
 三ページをごらん願います。まず、1、教育委員会及び事務局の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目、三百二十三億三百万円でございます。
 内容について、五ページをごらん願います。(3)に緊急雇用対策の経費を計上してございます。国の経済対策である緊急地域雇用特別交付金に基づき、東京都が雇用、就業の機会の創出を図るものであり、実施期間は平成十一年度から十三年度までの三年間でございます。教員に対してコンピューターの研修を行う情報教育アドバイザー、部活動指導者等の指導力向上を図る部活動アドバイザー等の経費を計上してございます。
 九ページをごらん願います。2、小中学校の運営に要する経費でございまして、歳出計は、三行目にありますように、四千六百億九千九百万円でございます。また、五行目の国庫支出金は、七十一億七千三百万円余の歳入増でございますが、義務教育費国庫負担金における退職手当率の増によるものが主なものでございます。
 内容については、一〇ページをごらん願います。小学校の運営でございます。右側概要欄に小学校の規模をお示ししてございますが、学校数は、本校、分校合わせて千三百八十八校、児童数は五十二万五千五百三十八人、教職員定数は二万八千五百八十三人でございます。
 一二ページをごらん願います。中学校の運営でございます。概要欄に中学校の規模をお示ししてございますが、学校数は六百六十校で、うち一校には通信教育を併設してございます。生徒数は、本校、通信教育合わせまして二十三万九千九十五人、教職員定数は一万五千二百三十一人でございます。
 一五ページをごらん願います。3、高等学校の運営に要する経費でございまして、歳出計は、三行目にありますように、千五百八十七億千百万円でございます。また、下から二行目の特定財源計の中には、都立高校の授業料等の単価改定及び入学料の新設による歳入増四億四千九百万円余を見込んでおります。
 高校の規模につきましては、概要欄にお示ししてございますが、全日制は、本校、分校合わせて二百七校、定時制は合計で百一校、通信制は二校で、併置校でございます。生徒定員は、全日制十四万七千六百九十五人、定時制二万千三百九十人、通信制二千四十人でございます。また、教職員定数は、次の一六ページに記載してございますように、一万三千六百八十七人でございます。
 経費の内容については、一七ページをごらん願います。
 概要欄の1、職員費は、教職員の人件費などを計上しておりますが、この中には、桐ヶ丘高校開校による増員の経費が含まれております。
 また、2、事業費の(2)、イ、定時制高校生徒への修学旅行費補助につきましては、社会情勢の変化等に対応し、支給対象者の見直しをしております。
 一八ページをごらん願います。(5)に都立高校の改革の推進の経費を計上しておりますが、個性化、特色化の推進、学校運営連絡協議会の運営、都立高校の学区制の見直しに要する経費等でございます。
 二一ページをごらん願います。4、工業高等専門学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、三行目にございますように、三十二億七千二百万円でございます。また、特定財源計の中には、授業料等の単価改定を見込んでおります。
 規模につきましては、概要欄にお示ししてございますが、学校数は、工業高等専門学校、航空工業高等専門学校の二校で、学生定員はそれぞれ千人、教職員定数は合わせて二百二十人でございます。
 二三ページをごらん願います。5、盲・聾・養護学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、三行目、五百六十四億五千二百万円でございます。
 まず、盲・聾学校でございますが、規模は、概要欄にお示ししてございますように、学校数が十三校、幼児、児童、生徒数は九百四人、教職員定数は、二四ページに参りまして、合計で七百四十四人でございます。
 次に、二五ページに参りまして、養護学校でございます。規模は、都立養護学校が四十三校二分校、児童生徒数は六千百十人、区立養護学校は、学校数が五校、児童生徒数は二百二十一人でございます。教職員定数は、次の二六ページに参りまして、都立、区立合わせまして、合計で四千二百四十八人でございます。
 三〇ページをごらん願います。三〇ページの概要欄、就学奨励費のうち都単独事業につきましては、一部限度額等を設定する見直しを行っております。
 三一ページをごらん願います。6、教職員の福利厚生に要する経費でございます。歳出事業費は、一行目にありますように、二十五億五千八百万円でございます。
 三三ページをごらん願います。7、退職手当及び年金に要する経費でございます。歳出事業費は、一行目にありますように、四百八億八千百万円でございます。
 三五ページをごらん願います。8、教育指導の充実に要する経費でございます。歳出計は、三行目、二十七億七千六百万円でございます。
 経費の内容については、三六ページをごらんください。概要欄の1は、児童生徒の健全育成でございます。スクールカウンセラーの配置及びアドバイザリースタッフの派遣等に要する経費を計上してございます。このうち、都制度として中学校へ配置するスクールカウンセラーは、前年度に比べて二十校の拡大をしております。
 2には、新教育課程に対応するための経費等を計上してございます。
 4は、トライ&チャレンジふれあい月間の推進など、心の東京革命の一環である心の教育の推進に要する経費でございます。
 三七ページに参りまして、6には、教員の資質の向上として、初任者研修、現職研修Ⅰ、Ⅲ部、管理職研修などを実施するための経費を計上してございます。
 なお、管理職研修につきましては、十二年度より教頭研修を新たに実施いたします。
 9は、心身障害児理解教育の推進に要する経費でございます。
 四一ページをごらん願います。9、社会教育の振興に要する経費でございます。歳出計は、三行目にございますように、七十一億二千六百万円でございます。
 経費の内容でございますが、四四ページをごらん願います。概要欄の7は、都立学校公開講座に要する経費でございます。
 なお、公開講座につきましては、受益者負担の適正化の観点から、一人一時間当たり百円の水準で有料化を図ります。
 四五ページをごらん願います。概要欄の11の都立学校施設の開放は、都立学校において特別教室や図書室などの学習・文化施設を地域に開放する経費と体育施設開放の経費を計上してございます。
 四六ページをごらん願います。芸術文化の振興として、概要欄にございますように、東京都交響楽団に対して運営費補助を行うとともに、児童生徒のための音楽鑑賞教室の実施に要する経費を計上してございます。
 四九ページをごらん願います。10、保健体育の振興に要する経費でございます。歳出計は、三行目、五十八億七千百万円でございます。
 経費の内容でございますが、五〇ページをごらん願います。概要欄の2にございますように、総合体育大会の開催や児童生徒の体力調査の実施など、学校体育の振興に要する経費を計上してございます。
 五一ページに参りまして、都民体育大会の開催や国民体育大会への選手派遣など、都民体育の振興に要する経費を計上してございます。
 五五ページをごらん願います。概要欄7の定時制高校及び盲・聾・養護学校の給食の運営等でございますが、(2)の定時制高校生徒への給食費補助では、受益者負担の適正化の観点から、都単独補助金の見直しを行っております。
 五六ページをごらん願います。11、都立学校等施設整備に要する経費でございます。歳出事業費は、一行目にございますように、二百七十九億三千七百万円でございます。
 経費の内容につきましては、五七ページをごらん願います。まず、都立学校整備費でございます。
 概要欄の1の新しいタイプの高校の建設等では、世田谷地区単位制高校等新規校三校の建設費、科学技術高校等継続校三校の工事費、準備校として二校の設計等の経費及び体育・福祉高校の基本計画費などを計上してございます。
 五八ページをごらん願います。都立学校校舎等の増改築でございますが、高校老朽校舎改築及び体育施設整備に要する経費を計上してございます。
 五九ページに参りまして、概要欄の(4)の盲・聾・養護学校老朽校舎改築としては、継続校二校、準備校二校に要する経費を計上してございます。
 六〇ページに参りまして、(6)の都立学校の震災対策として、校舎等の補強工事費を計上してございます。
 (7)の都立学校大規模改修として、新規校一校、継続校三校、準備校一校の経費を計上してございます。
 六二ページをごらん願います。社会教育施設整備費でございます。
 概要欄1のユース・プラザの建設につきましては、区部ユース・プラザの実施設計、多摩ユース・プラザの基本計画に要する経費などを計上してございます。
 六三ページをごらん願います。体育施設整備費でございます。
 概要欄にございますように、武蔵野の森総合スポーツ施設のスポーツ振興センター工事に要する経費を計上してございます。
 以上で歳出予算に関する説明を終わらせていただきまして、次に、債務負担行為Ⅰについてご説明申し上げます。
 六六ページをごらん願います。都立学校校舎等新改築工事に係る債務負担行為でございます。3の全体計画にお示ししてございます高校建設、老朽校舎改築などは、工期が複数年度にわたるため、平成十三年度から十五年度までに支出を予定しております経費について債務負担行為を計上するものでございます。
 六七ページをごらん願います。教職員住宅賃貸借に係る債務負担行為でございます。公立学校共済組合との教職員住宅譲渡契約締結に伴う譲渡代金の元利金支払いに係る債務負担行為を計上するものでございます。
 六八ページに参りまして、都立学校給食調理等業務委託に係る債務負担行為でございます。調理業務の安定的な運用、内容の充実を図るため、平成十三年度及び十四年度に支出を予定しております経費について債務負担行為を計上するものでございます。
 七〇ページをごらん願います。債務負担行為のⅢでございます。
 教育庁厚生貸付資金原資損失補償でございます。内容につきましては、七一ページをごらん願います。東京都福利厚生事業団が教職員に対して実施する一般生活資金等の貸し付けに要する資金の融資を、都が当該金融機関に対して損失補償するものでございます。
 平成十二年度教育庁所管予算案については以上でございます。
 続きまして、平成十一年度教育庁所管補正予算についてご説明申し上げます。
 平成十一年度一般会計補正予算説明書をごらん願います。
 今回ご審議をいただきます教育庁所管補正予算は、緊急雇用対策事業に係るものでございます。緊急雇用対策事業の趣旨につきましては、平成十二年度予算案でご説明したとおりでございます。
 それでは、一ページをごらん願います。平成十一年度教育庁所管補正予算の総括表でございます。歳出予算の総額は、一億八千三十三万一千円でございます。
 二ページをごらん願います。右手にございます概要欄をごらん願います。都立学校における就職活動のための民間企業調査に要する経費でございまして、補正予算額五百四十万八千円でございます。この事業は、都立高校生の就職活動を支援し、また在学中の職業体験を推進するため、受け入れ企業の調査等を行い、データベース化するものでございます。
 三ページをごらん願います。同じく都立学校における就職活動のための民間企業調査でございまして、対象が都立盲・聾・養護学校の生徒でございます。盲・聾・養護学校の生徒の就職活動も厳しさを増しており、生徒の進路相談に活用するための調査を行うものでございます。補正予算額千百二万五千円でございます。
 四ページをごらん願います。情報教育アドバイザー事業でございます。コンピューターの専門家をすべての都立学校へ派遣し、教員を対象とした研修及び教材作成の補助をさせるものでございます。補正予算額一億九百九万一千円でございます。
 五ページをごらん願います。山地域遺跡・江戸遺跡の確認及び分布調査以下の三事業は、いずれも文化財の保護等に関連する事業でございます。また、四番目の都立図書館所蔵洋図書のデータ遡及入力事業は、現在所蔵している洋図書を図書館電算システムに入力し、都民の利便性を向上させるものでございます。補正予算額三千八百七十六万八千円でございます。
 六ページをごらん願います。都立学校施設の現状調査事業でございます。都立学校施設の維持管理に資するため、専門家による施設設備等の現状調査を行うものでございます。補正予算額は千六百三万九千円でございます。
 補正予算案については以上でございます。
 続きまして、平成十二年第一回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、条例案についてご説明申し上げます。
 まず、目次をお開き願います。目次に記載してございますように、今回提案を予定しております条例案は、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例など計五件でございます。
 一ページをお開き願います。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 本条例の改正は、都立高校改革推進計画に基づき新しいタイプの高校とするため、平成十年度から募集を停止している都立江東工業高校を廃止するものでございます。
 二ページの附則にございますように、この条例は、平成十二年四月一日から施行いたします。
 なお、同校は、都立化学工業高校と発展的に統合し、仮称科学技術高校として、平成十三年度に開校を予定しております。
 次に、五ページをごらん願います。東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例でございます。
 この条例の改正は、都立学校の授業料などの額を改定するとともに、新たに高校の入学料について規定するものでございます。高校の授業料、入学考査料及び入学料につきましては、地方交付税で算定されております国の基準に基づいて、また、高等専門学校の授業料等につきましては、国立高等専門学校の改定に伴い、その均衡を考慮して改定を行うものでございます。
 改正内容につきまして、一〇ページの新旧対照表をごらん願います。
 第二条第一項第一号の授業料につきまして、高校全日制課程の授業料、現行十万四千四百円を十万八千円に改めるほか、以下、一一ページにかけて、併修生、定時制課程及び高等専門学校の授業料を記載のとおり改めます。
 第二号の入学料につきましては、高校全日制課程は五千五百五十円、定時制課程は二千五十円、通信制課程は四百八十円を、新たに平成十三年度生から徴収いたします。高等専門学校の入学料は、現行四万円を四万一千五百円に改めます。
 次に、第三号の入学考査料につきましては、高校の全日制課程を二千二百円に改めるほか、定時制及び通信制課程、高等専門学校について記載のとおり改定いたします。
 一二ページに参りまして、第四号以下の通信教育受講料、聴講料、聴講生考査料について、記載どおりの改定をいたします。
 この条例改正の施行期日でございますが、授業料等につきましては、平成十二年四月一日以降の入学生から施行いたします。
 なお、入学料は平成十三年度生から適用し、また、入学考査料及び聴講生考査料は平成十二年六月一日から適用いたします。
 次に、一三ページをごらん願います。学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 児童生徒数の減少等に伴いまして、平成十二年度の学校職員の定数を改めるものでございます。
 改正の内容につきましては、一六ページをごらん願います。新旧対照表でございます。
 小学校について、現行の二万八千六百八十二人を二万八千五百八十三人に改めるほか、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校につきましてそれぞれ記載のとおり改め、合計では、現行の六万三千二百九十九人を六万二千七百十三人に改めるものでございます。
 一七ページをごらん願います。教育職員免許法関係手数料条例の制定についてでございます。
 この条例につきましては、次の条例案と同様、いわゆる地方分権一括法の施行に伴い制定するものでございます。
 一九ページにかけて、手数料徴収に必要な条文を記載してございますが、二〇ページに、第二条関係別表として、教育職員普通免許状授与手数料三千三百円を初め六種類の手数料を定めております。料額については現行と同額でございます。
 続きまして、二三ページをごらん願います。銃砲刀剣類所持等取締法に基づき東京都教育委員会が行う事務に係る手数料に関する条例の制定についてでございます。
 二五ページにかけて条文を記載してございますが、二七ページに、第二条関係別表として、登録申請手数料六千三百円を初め三種類の手数料を定めております。
 なお、料額については、国の政令を標準として条例で定めることとされていますので、登録申請手数料及び登録証の再交付手数料は改定し、製作承認申請手数料は現行と同額として定めております。
 次に、事件案についてご説明いたします。
 平成十二年第一回東京都議会定例会議案(事件)をごらん願います。
 一ページをお開き願います。今回提案を予定しております事件案は、公務災害認定に伴う給与不当利得者に対する不当利得返還請求訴訟事件に関する和解についてでございます。
 当案件につきましては、訴訟の提起について、平成十一年第一回東京都議会定例会におきまして議決をいただいたものでございます。
 二ページに、和解する訴訟当事者及び訴訟の目的の価額について記載してございます。
 また、事件の概要を七ページにかけて記載してございますが、公務災害と認定され休業補償を受けた期間における給与の返還を求める訴訟を提起したところ、裁判所から、和解による解決について強い勧告がなされ、その内容が当事者間で合意に達したため、議会の議決をお願いするものでございます。
 八ページから和解条項(案)を記載してございますが、その一にありますように、東京都の請求元本二千三十万余円につきましては、既に返還されているものでございます。また、二以下の返還遅延による利息の支払い等についても、記載のとおりでございます。
 事件については以上でございます。
 次に、平成十二年第一回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案の内容の説明をさせていただきます。
 目次をお開き願います。今回提案を予定しております契約案は、ごらんいただきますように二件でございます。
 まず、一ページをお開き願います。都立町田工業高等学校(十一)改築工事請負契約でございます。契約の方法は指名競争入札、契約金額は二十九億六千百万円、契約の相手方は、東京都新宿区西新宿一丁目二十五番一号、大成・井上・高尾建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十四年六月二十八日まででございます。
 三ページをごらん願います。都立町田工業高校につきまして、上段は案内図、下段は配置図でございます。四ページから八ページにかけましては各階平面図を、九ページに完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 一一ページをごらん願います。都立武蔵高等学校(十一)改築工事請負契約でございます。契約の方法は指名競争入札、契約金額は二十一億五千二百五十万円、契約の相手方は、東京都港区芝二丁目三番八号、りんかい・大春建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十四年二月八日まででございます。
 一三ページをごらん願います。都立武蔵高校につきまして、上段は案内図、下段は配置図でございます。一四ページから一八ページにかけましては各階平面図を、一九ページに完成予想図をそれぞれお示ししてございます。
 二〇ページは、工事請負契約議案の概要でございます。
 以上、平成十二年第一回都議会定例会提出予定案件についてご説明申し上げました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○田代委員 平成十一年度の東京都の教科用図書選定審議会の委員の名簿というのが出ているんですけれども、それの備考欄が抜けているところがありますので、それを補充したものをひとついただきたいと思います。

○くぼた委員 何点かお願いします。
 経済的中途退学者及び授業料滞納者の実態。
 それから、教職員の採用人数の推移及び年齢構成と将来推計。
 三点目が、いじめ、不登校、体罰の実態についての推移。
 四点目が、都立学校卒業生の中で、就職希望者の就職率の推移。
 障害児学校の卒業生の進路の実態がわかるもの。
 次が、障害児学校生で、医療的ケアの必要な児童生徒の数の推移。
 その次が、就学奨励事業の見直しで新たに負担増となる対象者数。負担増はどのようになるのか、わかるような資料をお願いします。
 その次に、定時制、通信制課程の修学旅行補助金についての、現行の対象者数と、今度の見直し案での生活保護受給者かつ勤労青年に限定した場合の対象者数、これをお願いします。
 その次に、東京辰巳国際水泳場の水泳大会利用時のライフガードの配置人数、その推移を、今度予算を削減されるそうなんですけれども、そういう案が出ているそうなんですが、そうなった状況の予定数も含めて、お願いしたい。それによって利用者負担はどうなるのかということがわかるような資料をお願いします。
 最後に、日比谷図書館の施設利用者の数がわかる資料をお願いします。
 以上です。

○桜井委員 十二年度の教育庁の予算説明書の中の六二ページ、ユース・プラザのところでございますが、これは、今までも建設計画が発表されてきているわけでございますけれども、今年度の予算措置も含めて、次年度以降、従来の発表されました計画が順当に行われるのか、行われないのか、そのあたりのところにつきましてお願いいたします。

○植木委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 ただいま、田代委員、くぼた理事、桜井委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求した委員と調整の上、提出願います。

○植木委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取します。

○上條人事部長 教員等の人事考課制度に関する検討委員会報告についてご説明申し上げます。
 教育職員の人事考課制度に関しましては、昨年十月二十六日の文教委員会におきまして、検討委員会の中間まとめについてご説明申し上げ、十一月十八日の文教委員会で質疑をいただいたところでございます。その後十二月には、検討委員会から東京都教育委員会教育長に対して制度に関する報告が行われ、これを受けて、十二月の教育委員会において、教育職員の人事考課に関する規則が制定されております。
 本日は、若干時間が経過してしまいましたが、この検討委員会の報告につきましてご説明申し上げるものでございます。
 お手元に、検討委員会の報告書でございます「教育職員の人事考課制度について」この冊子でございますが、それから、報告書の概要等を記載した三枚つづりの資料を用意させていただいております。説明は、三枚つづりの資料を中心にさせていただきたいと思います。
 まず、資料の1の人事考課制度導入に向けての経緯でございます。
 平成十一年十月の中間のまとめの報告までは、前回の文教委員会でご説明申し上げたとおりでございますので、説明は省略させていただきます。
 十一月には、検討委員会が四つのPTA団体、それから六つの職員団体から、中間のまとめについての意見聴取を行い、そこでの意見を踏まえ、十二月には「教育職員の人事考課制度について」を東京都教育委員会教育長に報告しております。また、十二月の教育委員会におきまして、教育職員の人事考課に関する規則が制定され、平成十二年四月から実施することが決定しております。さらに、本年一月には、都立学校及び区市町村立学校のすべての校長、教頭を対象とする評価者訓練を開始し、一昨日、第一回目の評価者訓練の全日程を終了したところでございます。
 なお、評価者訓練につきましては、今後、第二回目を本年五月から六月にかけて、また、第三回目を七月から八月にかけて行う予定でございます。都合三回の評価者訓練を通じまして、校長、教頭の評価能力を高めていくこととしております。
 続きまして、2、「教育職員の人事考課制度について」の概要でございます。
 これは、PTA団体及び職員団体から聴取した意見等を踏まえ、中間のまとめに必要な加筆等を行ったものでございます。加筆等を行った箇所につきましては、資料に太字で示しておりますので、その部分を中心にご説明申し上げます。
 まず、第1章でございますが、これは、人事考課制度の目的や趣旨等についてより一層の理解を図るため、章全体を新たに加えたものでございます。
 〔1〕として、さまざまな教育課題を解決するための人的な面での条件整備の一環として、能力開発型の人事考課制度を構築し実施するという、人事考課制度の目的、趣旨について述べております。
 〔2〕として、人事考課制度は、自己申告制度と業績評価制度を柱とするという、人事考課制度の仕組みについて述べております。
 〔3〕として、校長、教頭の指導助言、研修、自己啓発、さらには処遇への適切な反映という、人事考課制度の活用の考え方について述べております。
 また、中間のまとめでは主として教諭の人事考課制度についての検討結果を示しておりましたが、〔4〕において、養護教諭や実習助手など教諭以外の職種の教育職員についても能力開発を図り、学校組織全体としての活性化を進める必要がある旨述べております。
 次に、第2章でございます。
 ここでは、自己申告、業績評価の対象となる職務分類、範囲について述べておりますが、資料二ページの〔3〕にございますとおり、教諭以外の職種の教育職員の職務分類の考え方等について加筆を行っております。
 続きまして、第3章でございます。
 自己申告について述べておりますが、ここでは、〔3〕のとおり、面接を契機として、校長、教頭と教育職員との間にコミュニケーションの機会がふえ、信頼関係が深まることが期待されると述べ、自己申告に当たり、校長、教頭と教育職員とが面接を行うことの意義について強調しております。
 第4章では、業績評価の目的や仕組みについて述べております。
 関係団体からの意見聴取の場におきまして、多くのPTA団体から、保護者の意見を評価に反映させてほしいという要望が寄せられました。それを受けまして、〔5〕において、児童生徒、保護者の意見を授業改善等に向けて活用するため、学校運営連絡協議会が設置されている場合にはそれを活用して意見を聞いていくという、より具体的な意見聴取の方策を示しております。
 第5章は、今後の検討課題でございます。
 〔1〕の評価者訓練の実施方法につきましては、基本的な検討を終え、さきにご説明申し上げたとおり、既に評価者訓練を実施しているところでございます。
 〔2〕は、評価結果の本人開示についてでございます。教育職員の指導育成に活用していく観点からも、評価結果の本人開示が必要と考えるが、制度全体の成熟度も考慮する必要があるので、本人開示の時期と範囲及び苦情処理の仕組み等について検討するとしており、検討委員会において引き続き検討を行っているところでございます。
 三番目の課題が、教育職員の人材育成の具体策ということでございますが、これにつきましても現在検討を進めているところでございます。
 検討委員会報告書の説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○植木委員長 報告は終わりました。
 本件について発言を願います。

○井口委員 まず最初に、平成十年から導入に向けて検討を進めてきたということでありますが、平成十年に人事考課に関する研究会の設置に踏み切った経緯についてお聞かせいただきたいと思います。

○上條人事部長 現在、学校教育をめぐっては、解決しなければならないさまざまな教育課題が山積しているとともに、新しい時代に向けた教育改革への取り組みが求められております。このような状況に適切に対応していくためには、児童生徒の教育に直接携わる教員の意識改革と資質、能力の向上を図るとともに、校長を中心とする学校組織の活性化が求められております。そのためには、これまでの画一的、年功序列的要素の強い教員の人事管理を見直し、能力と業績に応じた人事管理を通じて、教員一人一人の特性や経験に即した人材育成を図る必要があるというふうに考えております。
 このような観点から、人事考課の役割は一層重要性を増しているところでございますが、従来の勤務評定制度は、導入当時の職員団体との話し合い等の経緯から、評定結果を異動や給与等の処遇に反映させない取り扱いとなっております。また、日常の指導育成にも十分活用されているとはいいがたい状況にございます。そのため、平成十年七月に、教員の人事考課に関する研究会を設置し、新たな人事考課制度の検討を開始したところでございます。

○井口委員 今回、人事考課制度を教育職員に導入するに当たって、私たちから見ますと、ざっと過去五十年間、今日まで、教育の場として歩んできたいろいろなことの中で、私たちは大変気にして、心配していたことが思い出されます。
 たまたま私は小中学校のPTAの会長や役員をしてきましたので、ある程度学校を見てきたつもりでございます。昭和四十二年ころ、地元の小学校には、今は想像できませんが、選挙のたびに候補者のポスターが張られていたり、こうした状況は好ましいことではないなと当時から私たちは考えておりましたが、それがまかり通ったということであります。
 また、当時は、学校というところは先生が児童の教育をするという考えが強かったせいか、あるいはまた一方的な考えがあったせいか、運動会のときなど、親も地域の住民も運動場に入れず、塀の外で見ているということも、私ども、近くの小学校で見てまいりました。どういうことなのかな、学校というのはどういうところなのかなと、こういうことを事実、私たちは見てまいりました。
 昭和六十年ごろまで、学校の先生は、ゼネストの問題や労働争議があると、必ずといっていいほど授業を放棄していた。いうならば自習というような格好であったことがあります。市教育委員会などでも事態を十分把握せず、また、校長、教頭が責任を問われることも余りなかった。また、そういう雰囲気がつくられてきた。こういう歴史があったんだろうと、私はそう思っています。今から考えると、まさに許されざることが行われていた、そういっても過言でないと、私はこんなふうに思っています。
 異常な教育環境の中で育った児童も、私たち考えるに、多くは、余り左右されずに、立派な社会人に育ってきている、そう思っています。それは、全体的に見れば、日本の家庭と地域社会がしっかりしていた、そのおかげではないかなと私は考えています。
 二番目の質問として、しかし時代は変遷し、今日では家庭と地域社会の教育力が低下して、学校ではいじめや不登校、いわゆる学校崩壊等、かつては考えもしなかった大変な問題が生じてしまっております。学校がこうした課題を解決していくためには、新しい発想と試みを摘み取る学校現場の横並び意識、頑張っても頑張らなくても処遇は同じといった昭和四十年代から引きずっている体質を改めなくてはならないと考えておりますが、いかがでございましょうか。お答えをいただきたい。

○上條人事部長 ご指摘のとおり、今日の学校が抱えるさまざまな課題を解決していくためには、教育職員の意識改革と学校組織の活性化を図る必要があるというふうに考えております。
 人事考課制度を導入することにより、教育職員一人一人が、校長、教頭の指導助言を受けながら、自己の職務目標を設定し、主体的に職務に取り組み、自己評価する、また、評定結果を適切に処遇に反映させていく、こうすることにより、意識改革と組織の活性化が図られるものと考えております。

○井口委員 現場の体質を変えるには校長のリーダーシップがぜひとも必要である、こう思います。ところが、現在、学校の運営が校長を中心になされているといえるのかというと、私が知っている範囲では、まだまだ疑問があるわけであります。教育職員の意識改革のためには、校長がリーダーシップを発揮できる環境づくりと、指導力ある校長の育成策が欠かせないと思いますが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○上條人事部長 都教育委員会といたしましては、校長が十分なリーダーシップを発揮して学校運営を進められるよう、これまでも、職員会議の位置づけの明確化や主任制度の改善を行ってきたところでございます。しかし、まだ定着したとはいえない面が残っており、引き続き、各学校においてより適切に運営されるよう、徹底を図ってまいりたいと考えております。
 また、これからの校長には、児童生徒の教育上の問題を的確に把握し、その解決に向かって教職員を組織し指導していく能力と意欲が求められております。来年度から実施する新しい教育管理職任用制度に基づき、こうした人材を任用するとともに、管理職研修についても見直しを図って、教育管理職の資質向上に努めてまいりたいと考えております。

○井口委員 人事考課制度の導入を通じて、校長のリーダーシップのもと、教職員全員が今日の困難な教育課題に取り組むようになってくれることを期待しています。そのためには、人事考課制度がその趣旨どおり確実に実施されなくてはならない、こう考えています。
 職員団体を中心に反対する動きがあるようであります。昨日、私も教職員の組合の方と会いました。その人たちのいい分には、このことを進めることによって学校が混乱すると、こういう話をされましたので、そんなことはないと、校長がしっかりし、先生が本当に子どものことを思うならば、そんなことで混乱するはずがない、私はそういうふうにその人たちと話をしたわけでありますが、この制度を実効あるものとするための対応策についてお伺いをしておきます。

○上條人事部長 職員団体の主な主張は、ただいま理事からもお話がございましたように、教員の職務の性格から客観的な評価はできないのではないか、あるいは、人事考課を導入すると職場の協力体制が崩れるのではないか、あるいは、勤務条件が変更するので職員団体と協議すべきではないか等々、いろいろございます。
 いずれにしても、人事考課制度の趣旨、内容に関する誤解に基づくものであるというふうに私どもは考えております。都教育委員会といたしましては、教育職員の初任者研修や現任研修の場を活用したり、パンフレットを作成して全教育職員に配布するなどして、制度に対する誤解を解き、その趣旨や内容が十分理解されるよう、引き続き周知徹底を図ってまいります。

○井口委員 人事考課制度の導入は、先ほど来私が申し上げましたように、四十年来の課題である。実施に当たって種々課題は出てくるだろうと思います。いろいろなことがあるでありましょう。過去の轍を踏むようなことがあってはならないと思います。本来の目的を達成するために、教育委員会としてどのように取り組むつもりなのか、最後に教育長にその決意をお聞きして、私の質問を終わります。

○中島教育長 四月から導入いたします新たな人事考課制度は、学校が抱えるさまざまな課題解決のために、児童生徒の教育に直接携わる教育職員の資質、能力の開発、向上と、学校組織の活性化を目指したものでございます。
 都教育委員会といたしましては、来るべき二十一世紀に向けた教育改革を推進するために、その円滑な実施は、最優先で取り組まなければならない課題であると考えております。このため、私は、教育職員に対する制度の周知に全力を挙げつつ、教育職員の人材育成に向けて、断固としてこの制度を実効あるものとする決意でおります。

○西田委員 それでは、私からもこの問題について質問させていただきたいと思います。
 質問に入ります前に、ただいまの井口理事さんのご質問に言葉を返すわけではありませんけれども、昭和四十年代の学校の様子が若干述べられました。私も、ちょうど昭和三十八年から昭和四十九年まで、小学校の教員をやっておりましたので、誤解のないように申し上げておきたいと思いますけれども、選挙になると学校の中にポスターが張られた、こんなことは、少なくとも江戸川区の小学校では一校もありません。中学校でもありませんでした。さらに、運動会になると、塀の外に見学があって、学校へ父母が入ることが許されない、こんなこともありませんでした。むしろ、私たちは、お父さん、お母さんが子どもたちの様子を本当によく見学することができるように、日曜日にわざわざ運動会を開く、あるいは学芸会を開く。こうして、常にお父さん、お母さん、PTAの方々が学校に来て、子どもへの理解を深めていただく、こういう取り組みを進めてまいりましたので、どういう地域の学校かわかりませんけれども、少なくとも私の現職教員としての経験ではそういうことは見たことがないというのは、一言申し上げておきたいと思います。
 さて、この問題についてですが、これまで、いろいろな角度から私も質問してまいりました。教職員団体等から反対の声や、あるいは十分な時間をかけて慎重に検討することを求める声も、マスコミを通じてなどありました。しかし、今ご報告がありましたように、都教委はこういう声を押し切られまして、昨年十二月、新たなこの規則を制定したわけであります。
 私は、こうした拙速で強引なやり方というのが、それでなくても今困難な子どもたちと教育の現場に、新たな負担や困難、これをもたらすものではないかと危惧をするものであります。それは決して私だけではないと思います。そういう立場から、以下、質問をさせていただきます。
 まず、都教委は、四月の実施を目指して評価者訓練を行っているわけですが、現場の教職員の皆さん、この人事考課に対する理解はどのように深まっているのでしょうか。

○上條人事部長 これまでも、検討委員会におきまして検討を進めてきたわけでございますけれども、検討委員会における検討状況について、会議資料や会議概要、会議要旨等を逐次公表したり、また校長会などを通じて、人事考課制度の目的、意義などの周知徹底を図ってきたところでございます。規則制定後におきましても、学校長が所属職員に対して人事考課制度の内容を説明しており、制度に対する教職員の理解は着実に進んでいるというふうに考えております。

○西田委員 ただいま、いろいろな努力をなさって、教職員の理解は着実に進んでいる、このようにおっしゃいましたけれども、果たしてそうでしょうか。
 ここに、東京都教職員組合が十二月の十七日に集約した、人事考課についての全教職員投票の結果があります。これは、組合員の人だけではありません。教職員の参加数は三万一千六百人ということですから、多数の組合員じゃない先生方も参加しておられる投票ということになります。導入に賛成か反対か、こういう問いに対して、賛成というのはわずか二%、どちらともいえないという方が一〇%余り、反対というのは、二万六千七百四十五人ですから、八四・六四%に上っているわけであります。これは、全教職員の――全教職員ですよ、投票に参加した人という意味ではなくて――ほぼ半数に上る方々が、はっきりと反対だという意思表示をしているものであります。
 都教委は、このような状況にもかかわらず、今、教育長さんもおっしゃったわけですけれども、何が何でも四月実施に突っ込むつもりなのかと私は問いたい。本当に聞きたい。こうした現場の状況を、本当にこうした現場の状況をどのように考えておられるのか、もう一回、部長、お答えいただきたいと思います。

○上條人事部長 ただいま委員の方から、職員団体のアンケート調査のお話がございましたけれども、このアンケート調査がどういう形でどのように行われたのか、私ども承知しておりませんので、その結果に対してコメントをする立場にはございませんけれども、私どもが把握している限り、この人事考課制度に対する教職員の理解は着実に進んでいるというふうに考えております。
 なお、まだ引き続き教職員団体も強く反対しているということは事実でございますので、まだまだ周知徹底を図っていく必要があるというふうに考えております。今後、東京都教育委員会といたしましても、制度の趣旨や内容を説明したできるだけわかりやすいパンフレットを早急に作成し、配布するなど、引き続き周知徹底を図ってまいります。

○西田委員 あえて部長さんは、教職員団体、教職員団体、こういうふうにいわれるわけです。で、着実に前進していると。まあ、そうですね。確かに、九割の人が反対だったけれども、今七割の人まで来たということも、着実に前進の中に入るかもしれませんね。このアンケートでは、全教職員に対する五割以上の人が反対をしている、こういう現状があるということが明らかだというふうに思うんですね。
 私は、一般行政職ではない、物をつくる民間企業でもない、教育の現場だからこそ、しかも、直接子どもの教育に携わる教職員の反対をそのままにして、これを強行することがあってはならない、このように思うんです。教育の現場というのは――子どもたちのこと、地域のこと、だれが一番よく知っていますか。先生たちが一番よく知っているんですよ。そして、いろんなことがその子どもたちの教育にどう影響するのか、これも一番よく知っているのは先生たちなんですね。そういう中で、これだけの教職員が明白に反対の意思表示をしているということには、私はちゃんとした理由があると思うんです。
 今、部長さんが今後の対応の問題についてお話をされましたけれども、これについては後でまたお伺いすることにいたしまして、私がこれまでも何回か質問してまいりましたし、そして、改めてこの内容を見て問題だと思うところは、本当に数え上げれば切りがないほどあります。それを全部ここでやるわけにはまいりませんので、私が考えて、ここは教育の条理から考えてやっぱり違うんじゃないかと思う問題について、二、三質問をしたいというふうに思います。
 まず、第二条の自己申告ということ、規則の第二条ですね、報告では自己申告、どっちでも同じですよね。これはどういう制度ですか。お答えいただきたいと思います。

○上條人事部長 人事考課は、自己申告と業績評価の二本立てで行うということでございまして、まず自己申告につきましては、職員が、校長が定める学校経営方針を踏まえて、みずから職務上の目標を設定し、その目標についての達成状況について自己評価をしていくというものでございます。

○西田委員 今述べられました自己申告につきましては、現在行われている勤務評定、評定というか、評価にはなかったものだというふうに思うんですね。みずからの目標を持って、どこまで達成できたかを自己評価する制度ということですが、今度の都教委の定めたこの規則には、前提があるんですね。今もお話がありました。校長の定める学校経営方針を踏まえる、これが自分の目標を立てる前提なんですよね。そこでいわれている学校経営方針とは何でしょうか。そして、それはだれが作成して、どういう手続で決定をするのでしょうか。お答えください。

○小海学務部長 学校経営方針でございますが、学校の教育目標を達成するため、校長が学校を経営するに当たっての長期的、短期的な具体的方針を示すものでありまして、所属職員に対して、教育目標達成に向けての教育活動の指針を与え、その活動を統括する機能を有するものでございます。
 この学校経営方針は、所属職員の建設的な考え方や意見をよく聞いた上で、校長の権限と責任のもとで策定されるものであり、前年度の学校運営上の課題などを踏まえ、当該年度の取り組みの重点について、年度当初に学校経営方針としてまとめ、所属職員に対して周知していくことになります。

○西田委員 今、校長の権限のもとにということで、職員に周知をするというふうにいわれました。校長が定めるというふうに規則には書いてあるんですが、校長が決めて、全教職員に周知する。もう一回お聞きしますけれども、これは校長が一人で決めるんですか。

○小海学務部長 ただいまお答えしました、校長の権限と責任のもとで策定するものでありということで、最終的な権限はもちろん校長にございますが、その前に、建設的な考え方や意見を所属職員からいろいろ聞くという前提がございます。

○西田委員 所属職員や何かの意見を聞く。なぜそれが、決めたものを周知するということになるんですか。なぜ周知するということになるんですか。で、教員が自分の目標を立てるときに、その校長が定めた学校経営方針を踏まえて立てるということになるんですか。

○小海学務部長 所属職員に対して周知するという言葉が不適正であるならば、所属職員に示すということになると思います。

○西田委員 周知するでも、示すでも、余り変わらないというふうに思いますけれども……。
 実はここに、これは文部省の学校教育局が発行した本なんですね。「新制中学校 新制高等学校 望ましい運営の指針」というのがあります。これは文部省が、昭和二十四年ですか、つくった本なんですが、前書きを読みますと、いろいろな諸法規が、教育基本法を初め法律がありますよね、だけれども、そこには大体量的な基準というのは示されているけれども、質的な基準というのが欠けているということで、それを補うために出された指針だというふうに書いてありまして、学校の組織とはとか、あるいは教育方針の樹立だとか、教育計画はとか、いろいろな基準的なことがここに記されているんです。これは昭和二十四年、一九四九年の十月の発行のものなんですけれども、これを読みますと、学校運営について、今でも示唆に富む指摘がなされているわけなんですね。
 ちょっと紹介をさせていただきたいと思うんですが、この第二という項目に、教育方針の樹立というのがあるんです。そこではこのように書かれています。
 学校に関係する教育者と一般の人とは、その学校の教育方針を、相当期間にわたって研究した上で、これを立てなければならない。これを立てるには、校長も教師も生徒もその土地の人々も、これに参加することが必要である。そして、生徒の性質及び学習過程の本質についての校長や教師や父兄の研究が進むとともに、これを次々と改訂していくことが大切である。この教育方針は、教育学、教育史、教育心理学、教育社会学、教科課程編成の技術及び正しく有効な教授法についての知識を絶えず深めていき、それに基づいて立てられなければならない。教育方針を作成するに当たっては、生徒の特性、民主主義の理想、生徒の必要、志望、行動及び地域社会の内外に起こっている社会的、経済的変革を考慮に入れることも大切であり、その地域社会での職業、文化及びレクリエーションに関する機会、生徒の能力と必要、その地域社会で用いられる教育上の設備及びその地域社会の人々の持つ教育に対する観念に注意を払うことも忘れてはならない。このように昭和二十四年に書かれているんですね。
 教育方針の決定、樹立のプロセス、それから学校経営のあり方について、今の都教委のお答えですと、私は、これとは大きく違いがあるのではないかというふうに思うんですね。私、今求められている、今日求められている教育改革の方向というのは、まさにこの終戦直後の文部省の示した方向に明確に書かれているのではないかというふうに考えますけれども、どうですか。

○斎藤指導部長 学校におきます教育目標あるいは目的の理念の問題でございますけれども、学校におきましては、それぞれの学校におきまして、教育基本法とか、あるいは学校教育法に定めた教育の目的あるいは目標の達成を目指すものでございまして、教育活動全体を通して達成すべき、具体的、実践的な目標を定めております。その際に、学校では、児童生徒の実態あるいは教職員の考え方、指導のあり方、保護者の願い等を十分酌み取りまして、その上で具体的な強調点あるいは留意点を明確にして、学校における教育目標を定めて、実践しているということでございます。
 学校としては、教育目標を定めた後で、毎年見直し等を行いますけれども、しかし、それは理念的な部分、理想的な部分がございますので、見直しはするけれども、引き続きその目標に向かってまた次の年度も実践をしていく、そういうふうな実態がございます。実際、学校におきましてはそのような実態がございまして、毎年その目標についてその都度変えていくとか、そういうことはなかろうと私は受けとめております。

○西田委員 私は、今読み上げた文部省の教育方針の樹立というのは、教育目標に限ったことをいっているんじゃないと思うんですよね。参加をする、地域の人々も保護者も生徒もみんな参加をするとか、具体的にこれを実践をしていく計画だとか、教育目標だけじゃなくて、具体的なそれを見直していくプロセス、で、どうやって今年度は経営していくのかというものも、いわゆる学校経営方針とあなたたちがいわれるならば、その問題も含めて、これは運営の指針ですから、ちゃんと入っていると思うんですよ。で、そのことが、今お答えになったような、これは理想だからという話で、この文部省の指針があたかも教育目標に限られているかのようなそういう答弁というのは、ちょっと違うんじゃないかというふうに思うんですね。
 では、もう一回聞きますけれども、その学校経営方針というのを、校長がいろいろ聞きながらとおっしゃいますが、もうちょっとそのプロセスをちゃんと説明してくださいますか。学校の中で、学校経営方針というのはどうやってつくり上げていくのか。この文部省の示す指針のつくり方、学校運営の基準、これは私はすばらしいものだと思っているんです。そして、現場でこのとおり行われていったら本当にいいものになるというふうに思っているんですが、その校長が定めたという、そういうこととあわせて、どうやって具体的に学校経営方針というのはつくっていくのか、もうちょっと詳しくお話ししてくださいますか。

○小海学務部長 校長は、日ごろから所属職員とのコミュニケーションを図るということと、それから、都立学校については、校長、教頭、事務長、主任などで構成される企画調整会議という場がございます。その場を活用して、あるいは、小学校、中学校においても、企画委員会あるいは運営委員会などという場も活用します。そして、所属職員の考え方や意見を聞いていくことになります。そして、必要に応じまして職員会議の場を活用するということがあります。それから、私どもが翌年度の予算を編成する際に、予算編成マニュアルというのを出しております。それによりますと、来年度のものは秋口、十一月ごろまでに決めるわけですけれども、その予算編成方針の中に、今年度の学校の課題だとか、そういう中身を、教育目標というものを盛り込んでいくことになっております。そのときに、予算編成会議などの中でも教職員と話し合いをしていくという場がございます。

○西田委員 そういう教職員との話し合いを通じて、協議を通じて、学校経営方針をつくっていくんだというふうに受けとめていいでしょうか。もしそうであるならば、ここに評価者訓練のテキストⅠというのがありますね。その中に、学校経営方針案というのが示されていますよね。なぜこのようなものを評価者訓練の中で例示をしなければならないのですか。

○上條人事部長 この学校経営方針案でございますけれども、これは、先ほど学務部長がご説明申し上げましたような手続にのっとって策定した、ある学校の例を参考にしてつくったものでございまして、若干加工はしてございますけれども、具体的な学校の事例の一つでございます。

○西田委員 これは、加工して、例示を示して、評価者訓練で配っているわけですよ。こういう学校経営方針案を――案ですからね、何もこれと全く同じじゃなくていいわけですけれども、示す必要ないじゃないですか。学校では、学校経営方針案を、それぞれの学校の先生たちが、その地域の特性や子どもたちの状況や、よく考えながらつくっていくんだ、校長の権限、責任のもとでつくっていくんだ、そうなっているんだということであれば、こんな学校経営方針案を示す必要ないでしょう。どうなんですか。これからこういうふうにつくりなさいというものなんですか。

○上條人事部長 これはあくまで参考でございます。これをもとに、それぞれの学校で創意工夫して、自分の学校にふさわしいものをつくるということでございます。

○西田委員 私は、今、そうではなくて、都教委が評価者訓練でこんなものを出さなければならない、そこに問題があるんだと思うんですよ。先ほどの文部省の指針でも――とにかく学校経営方針、教育目標を含めて、開かれた学校と今言葉でいわれますけれども、まさにその開かれた学校の中身がここにあると私は思うんですね。父母も教師も生徒も地域の人々もみんな一緒になって参加して、どうやってこの地域の子どもたちを成長させていくのか、そういう具体的な方針をつくっていく。だから、学校ごとに、みんなそれぞれ別々でいいはずなんですよね。様式がなくたっていいはずじゃありませんか。そういうのは、校長が定めるというふうに言葉で書いてありますが、そんなふうに校長が定めるといったら、一人で決めるととられたっておかしくないわけですよ。そんなに簡単にできるものではない、このように思うんですね。
 ここに示されている案を見ますと、当該学校の子どもたちの現状だとか、保護者の生活実態だとか、地域の特性だとか、そういう中で学校の役割、目標、それをどう作成していくのか、そのための具体的な取り組みはどういうものなのか、こういうことが、この小学校の事例を見ても、何にも特色がないんですよ。現状の分析がまるでない例が示されているんですね。ここに書いてあることを見れば、後で皆さんお読みいただければいいと思いますが、これはAという学校じゃなくても、BでもCでもDでもEでも、どこの学校でもこれは通用しますよ。そういうものであっていいのでしょうか。
 この文部省の指針の中におもしろいことが書いてあるんですよね。この教育方針は、何らかの専門図書や学習指導要領から写してきて、のりとはさみででっち上げたようなものではなく、学校が信じ、教職員がその学校で実現することを欲する独創的な教育目標を簡潔に述べたもので、しかも、できもしない目標を掲げたものではなく、実際的なものでなければならないと。だから、これは教育目標をいっているわけですが、経営方針だって、私は同じことだというふうに思うんですね。
 このような重い責任を、重い荷を校長先生に負わせる、このことが大変だから、あなた方はこういうのを出しているんじゃないですか。私は、校長先生は本当に今重い課題を負わされていると思いますが、どうですか。

○上條人事部長 現在学校が抱えているさまざまな課題を解決していくためには、校長の役割、責任というのは非常に大きいものであるというふうに考えております。そのためにも、こういう形で学校経営方針をきちっと教職員に示して、さまざまな課題を抱えている学校に対応していくということが求められているのだろうというふうに考えております。

○西田委員 校長の責任は重い、だから、こういう経営方針を示して、やっていけと、こういう話ですね。
 自己申告書というのは、このあなたたちが例示したような学校経営方針に従って自分の目標を立てて、自己評価をする、こういうことになるわけですね。私は、貧弱なこの学校経営方針だと思っているんですが、このような経営方針を土台にしたものでなければならないということになったら、先生たちは、本当にもっと現実に、子どもたちの姿をリアルにとらえなければならないわけですから、それに沿った自主性だとか人格的な自由だとか、そういうものが抑圧されるものになる、このように考えても仕方がないんじゃないかと思うんです。
 さらにいえば、評定者である校長や教頭というのは、あなた方に評価を受けているんですよね。その上に、校長のリーダーシップ、あるいは職員会議の補助機関化、こういうことが、この人事考課を準備する前につくり上げられてまいりました。結局、この人事考課制度の導入が、都教委の上意下達のそういう体制をつくるとか、あるいは都教委の一元的、集権的な教員コントロール、こういうことになるのではないかと、教育の歴史を振り返ってみれば、心配するのは当然のことだというふうに思うんですね。もしそういう方向につながるとすれば、これはまさに教育改革に逆行するものであって、そういうものがあってはならないというふうに思います。
 もう一つのこの人事考課の問題が、業績評価に関して相対評価というのが入れられるという問題です。なぜ相対評価が必要なのか、どうやって、どのような基準に基づいて行われるものなのか、説明いただきたいと思います。

○上條人事部長 教育職員のモラールの向上や学校組織の活性化を図るために、評価結果を給与や昇任等に適切に反映させる必要があることから、分布制限を付した相対評価を行うものでございます。
 相対評価は、校長の行った絶対評価の結果に基づきまして、校長とのヒアリングを行ったり、学校訪問を行い、さまざまな情報を把握しながら教育委員会が行うものでございます。
 なお、相対評価は、原則として教育職員の職種別に、都立学校にあっては全高等専門学校、高等学校全体、それから盲・聾・養護学校全体を単位とし、また、区市町村立学校にあっては、区市町村別に小学校全体、それから中学校全体を単位として行うこととしております。

○西田委員 その明確な基準というのはあるんですか。つまり、学校が絶対評価で校長がやったものを、今度は教育委員会が分布制限を付した曲線に合わせてはめ込んでいくわけですよね。そのときにどういうふうにはめ込んでいくのか。今、情報を把握してとか、ヒアリングをしてとかいわれましたけれども、絶対評価をそれぞれ学校でやったものを、都教委が情報を把握しながら、江戸川区なら江戸川区の小学校全体の教員を一定の分布曲線に当てはめていく。これは私は至難のわざだというふうに思うんですが、基準は明確なものがあるんですか。

○上條人事部長 検討委員会報告にもございますように、評価基準がございまして、その基準に基づきまして評価を行います。したがいまして、相対評価におきましても、校長が行った絶対評価の結果や、それから、先ほどご説明申し上げましたように、学校長とのヒアリング、それから学校訪問等を通じて得た情報を総合的に判断して、教育委員会が行うものでございます。

○西田委員 そうすると、それぞれの学校は、教員に対して基準に基づいて絶対評価をするだけ、都教委にはそれ以上のものは提出をしないということですか。

○上條人事部長 教育長が相対評価を行うに当たっての参考資料とするために、校長は、一定の配分率に従って三段階に分けた資料を教育長に提出することにしております。その資料も、相対評価を行うに当たっての重要な参考資料になるというふうに考えております。

○西田委員 学校が教員に対して絶対評価で評価をする。それを都教委が相対評価に変えていくときに、学校にも、その相対評価で三段階に分けてやらせる。これは、教員にはその過程は開示されるんですか。

○上條人事部長 これは、あくまで参考資料として校長が教育長に提出するものでございまして、開示の対象にはならないというふうに考えております。

○西田委員 そうすると、開示の対象にはならないわけですから、全く秘密裏に、これが校長と都教委との間のヒアリング等で行われていくということですね。これで本当に公正で公平な評価ができるのでしょうか。私は、だれしもが当然の疑問として、果たしてどうなのかと思うのは当然だと思うんですね。しかも、その評価結果を給与や昇進に反映させる。そのことによって、結局先生方にランクづけをしていくわけなんですね。で、競争をさせる、こういうことになっていくわけですよ。こういうことが教育の現場に果たしてプラスになるのか、こういう問題なんですね。まあ、プラスになるという人もいるでしょうが、私はそうは思わないし、学校の先生たちはみんな肌身に感じて、そうはならないというふうに思っているんですよ。
 一例を挙げますが、これは最近ある小学校で実際にあった話です。小学校六年生のクラスがいわゆる学級崩壊状態になった。担任の先生は本当につらいんですね。しかし、どうにもならない。そこで、思い切って同僚の先生に訴えたんですね。申しわけありません、助けてくださいと、このようにご本人はいわれた。ご本人の言葉をかりれば、このこと自体が、本当に勇気を持って、プライドを投げ捨てていわれたというのが実感だったそうであります。そうだと思いますね、やっぱり自分の担任のクラスですから。私も小学校の教師をしていたからよくわかるわけなんですが、私も、担任のクラスが本当に大変だったときに職員室で泣いたことがあるんですね。そうしたら、ほかの先生が、あんた珍しいねって、人の前で涙を見せる先生なんて今まで見たことがないと、こういわれましたけれども、この先生は同僚の先生に訴えて、校長先生や教頭先生にもお願いして、授業を持ってもらったり、あるいは快く協力してもらったんですね。そして、子どもたちの父母にも実情を率直に訴えた。そして、ほぼ全員の親御さんが連日集中的に授業参観に入られて、学校での子どもの様子を見て、家での我が子の様子との違いに驚いて、これは大変だと立ち上がってくれたんだそうですね。
 で、子どもが荒れた原因は当然さまざまあるわけですけれども、重要な一因だったのは、算数がよくわからないということだったんだそうです。そこで、六年の二クラスを三コースに分けて、少人数にして、自分はどこのコースでやりたいか希望で選択してもらって、たくさんの先生の協力を得て、面倒を見てもらったそうです。
 子どもの感想がありますので、ちょっと紹介いたしますと、私は算数ではBコースになりました。なぜなら、小数計算が苦手で、よく小数点を書く場所を間違えたり書き忘れたりするからです。人数が少ない方が勉強をやりやすかったです。毎日先生がかわるので、次は何先生か楽しみでした。こんな感想を述べているんですね。もう一つ紹介いたしますと、私は算数が苦手です。でも、今はA、B、Cに分かれてやっているので、とっても楽しい。よくできます。いつもはわからない算数も、人数が少ないと、よくわかるような気がします。これなら、中学校へ行っても、結構数学が得意になるのかもしれません。このようにいっているんですね。子どもが算数がわかるようになってとっても喜んでいる姿が目に浮かぶようですが、こうしてこの学年は落ちつきを取り戻し、無事卒業していったそうであります。
 また、あるお父さんの意見もありますので紹介いたしますと、さて、二学期以降、一気に問題が噴出したかのような状況で、クラス便りにも先生の苦悩がにじみ出ていて、正直いって読むのがつらくなったほどでした。でも、単に一学級のみならず、全国的な課題になっているところを見ると、子どもというのは、よくも悪くも時代の子なのだと実感しています。先生も、恐らく、一人一人の子どもたちというよりも、むしろ時代と格闘しているかのごとく感じておられたのではないかと推察しています。三学期の授業における特別編制や父母との連携作業など、彼らの未来に何がしかのプレゼントになることを信じたいと思います。本当にありがとうございます。こういうものなんですね。
 子どもをどうするのか、学級をどうするのか、それだけを考えて、学校を挙げて先生たちが一致協力して立ち向かう。父母もどんどん協力してもらう。こうした実践は、今広がっているんじゃないかと思うんですね。
 昨年七月に教育庁が発表した、都内の初めての学級崩壊の調査結果がありますが、問題解決のために他の教員の協力を得たとか、あるいは保護者の協力を得たなどの努力が広がっていることが紹介されていますね。教育現場にあるこうした困難な課題も、こうやってこそ克服できる、こういう方向にこそ展望がある、このように思うわけであります。教育庁は――教育長さんじゃなくていいんです――私は、とにかくこういう方向に展望があるんだというふうに思うんですけれども、どうですか。

○上條人事部長 ただいま委員からるるお話がございまして、その中に学級崩壊の具体的な事例、なかなか同僚教員にもお話ができないで苦悩しているというようなお話がございました。
 今回の人事考課制度を導入いたしますと、例えば学級崩壊等で先生が苦しんでいるというような状況が生じた場合には、もう速やかに校長、教頭と面談等を通じ、あるいは日ごろのコミュニケーションを通じて、そういう状況を校長、教頭が把握することができるようになります。その上で、校長、教頭は、一人の教員に任せるのではなくて、学校全体の問題として対応することができるようになるというふうに考えておりまして、まさに先ほど委員がおっしゃったとおりのよい方向に向かうのではないかというふうに考えております。

○西田委員 人事考課制度を導入されなくても、こういう実態はもうあるんですよ、いっぱい。頑張って、努力されて……。そういう評価で賃金に差がついたり、そんなことがない今だからこそ、率直に泣いたり、頼んだり、校長先生に協力を頼んだりできるんですよ。いいですか。
 私は、先日、ある学校の先生と会いました。たまたま会ったんですが、すごい頑張っている若い先生のようでした。その方が、校長先生が、本当にいいねえ、よかったねえ、すごいねと自分の実践を褒めてくれるというんですよ、最近ね。何だか気持ちが悪いって。で、人事考課が四月から実施されるなんて話になってからのそういう話なんですが、そうじゃないときは、校長先生、そうでしょうって、僕はこういうふうに、こういうふうに、こういうふうにやったら、このクラスの子どもがこうなったんだって、胸を張って誇りを持って校長先生と対話ができた。だけど、最近になって、何か、会うたんびに、いいねえ、すごいねえと、こういわれても、何だか気持ちが悪いと。
 つまり、学校の中というのは、もう本当にみんな、子どものために力を尽くしたいと、だれも思っているんですよ。そういう中で、心を開いて協力し合って、力を合わせるから、今のこういう実践が生まれるんですよね。ところが、今のお話ですと、これからそうなるんだというんですが、そうじゃないと思う先生が圧倒的に多いから、心配しているんですよ。こういう例が、人事考課なんかなくたって生まれているわけですし、こういう教員の努力や、開かれた学校づくりや、少人数学級などの教育諸条件の整備こそが、今、教育行政の任務として求められているのではないでしょうか。
 教育諸条件の整備につきましては、予算議会もありますので、きょうは触れませんけれども、いずれにしても、皆さんが要求した問題が、定員が、財政難を理由にしてばさばさ切られるようなそんな不十分な状況の中で、こういうものだけが進められていくということになれば、それはやはりおかしいと私は思います。
 それで、最初に戻りますが、この評価制度についての評価者訓練を行っているわけですが、校長先生、教頭先生から疑問や意見は出ていないのでしょうか。出ているとしたら、どんな疑問が出ているのか、それに対してどのように対応しているのか、お答えいただきたいと思います。

○上條人事部長 評価者訓練を実施いたしまして、その終了後に質問票という形でそれぞれ意見等を記入してもらい、回収しております。現在、回収した疑問を集約して、回答を作成しているところでございまして、後日、QアンドAの形式でまとめたものを配布する予定にしております。
 しかし、一部、任意に私が見たところで、多数意見というわけではございませんけれども、二、三ご紹介させていただきますと、一つの意見といたしまして、自己申告の未提出を含めて予想される事態に対する説明を聞くことができ不安がなくなったとか、この制度を実施することにより、教員の意識も変わり、教育に対する姿勢も深まると同時に、教員自身の能力も高まることになると思ったとか、あるいは、学校に対する期待が強くなっている現在、学校長をリーダーとして、組織的、計画的に教育活動を展開するためにこの制度を生かしていきたいというような意見がございました。

○西田委員 いみじくも今、部長さんは、多くはないがといわれましたね。随分都合のいい答弁じゃないでしょうか。私が直接にお聞きしたら、いっぱい出ていますって、そういうふうにおっしゃっていたじゃありませんか。意見や疑問がいっぱい出るというのは、私は当然のことだというふうに思うんですね。教職員の皆さんの疑問も反映されているわけですから、校長先生や教頭先生は、そういう先生たちの疑問や意見に対して答えなければならないわけですね。
 私は、都教委は、これから、校長先生たちの疑問や意見に対して、テキストだかマニュアルだか、回答書をつくるとか、こういうふうにいわれましたけれども、とにかく一般の教職員の方々の、さっき誤解があるといわれましたが、この誤解は解かれていないんですね。私は、本当にあなた方が、この評価制度が最善のものであり、必ずこの評価制度によって学校がよくなるんだと、こういうふうに自信を持ってお考えであるならば、堂々と教職員全体に対して説明をし、そしてその意見、疑問を受け、それに回答し、理解と納得が得られるまで努力をすべきじゃありませんか。そういうことはやられていないでしょう。その全教職員アンケート投票でも、九割を超える方々が、教職員と協議なしに一方的に導入することについて問題がある、こういうふうにいわれているんですよ。やっていないですよね。そういうことをやったらどうですか。

○上條人事部長 なかなか誤解が解かれていないというお話がございましたけれども、私どもも、その誤解がなぜ解かれないのか、不思議でなりません。
 例えば、先ほど委員からもお話がございましたように、平等に処遇されてきたけれども、人事考課制度を導入することによって、その教職員の処遇に差が生まれるんじゃないかというようなお話もございましたが、例えば、現在、特別昇給制度というのがございます。これは、勤務成績が特に良好な職員に対して昇給期間を短縮する制度でございますけれども、現在、この勤務成績が特に良好な者の判断といたしまして勤評制度が使えないわけでございますから、個別に校長がそれぞれ判断をして、勤務成績が特に良好かどうかの判断をしているわけでございます。恣意的な判断が加わらないようには努力していますけれども、しかし、今度の人事考課制度が導入されれば、非常に明確な評価基準をつくり、それから、本人からの自己申告を出してもらい、なおかつ、校長、教頭が複数で面接を行って、客観的、公平な評価を行うということでございますので、まさに、今までの特別昇給制度よりはるかに公平で客観的な制度になるというふうに私どもは理解しておりまして、この制度が教職員に理解されていないというのは、全く私どもの方として理解できない状況でございます。

○西田委員 一番現場の実態を知っている先生たちが、九割を超える方々が、一方的に、先生たちとの協議もなしに、話し合いもなしに導入することについて問題だといっているんですよ。なぜ理解できないか不思議だなんて、よくもいえますね。だとしたら、区市町村ごとに、あるいは、それでは大きかったら、その中のブロックごとに――組合の先生と私はいいませんよ。全教職員の方々に集まってもらって、あなた方の本当の思いをしっかりと伝えて、その疑問もしっかりと受けとめて、そして、その誤解を解く努力を、文書とか何かじゃなくて、生身で話し合って、肌で感じ取って、説得されたらいいじゃないですか。なぜそれをやらないんですか。

○上條人事部長 今、各学校におきまして、学校長を通じて、理解が深まるよう努力を進めているところでございます。また、職員団体に対しましても、交渉事項ではございませんけれども、要請等を何回か受けて、十分話し合いの場を持っているところでございます。

○西田委員 私は、そんな何回かの場――もう本当に圧倒的多数の先生方が、いろいろな角度から心配されているわけですよ。教職員間の協力がしにくくなる、あるいは管理職との溝が深まる、これはみんな、八割超えて投票した方々。だから、全体の五割を超える先生方がそういうふうに心配していらっしゃるんですよ。そうなったら、今みたいな本当の子どものための努力ができなくなるから、心配しているわけですよね。そういう先生方に、何であなた方、これをちゃんと理解してもらえないまま強行しなければならないのですか。
 私はもう本当に百歩譲って、そういうことをおやりになる、努力をする、こういう姿勢を示して、そして、四月一日実施、ここを強行しないで凍結して、とにかくそういう努力をする、そういうことにすべきじゃないですか。どうですか。

○上條人事部長 これまでも教職員の理解を深めるための努力を進めてまいりましたけれども、これからも、先ほどもご説明申し上げましたように、制度の内容をできるだけわかりやすく説明したパンフレットを作成するなど、引き続き周知徹底を図って、四月一日に円滑に実施できるように最善の努力をしてまいります。

○西田委員 私は、今度の都教委の人事考課制度につきましては、もう繰り返しになりますが、多くの教員が反対していること、そして、PTAや管理職からもたくさんの疑問や意見が出されていること、承知しています。この問題はマスコミでも取り上げられて、新聞紙上で社説として取り上げられたり、投書にも頻繁に登場しています。その多くが、都教委がやろうとしていることを疑問視しているんです。それでも強行する。教職員に本当に理解してもらう体当たりの努力もなしに、これを強行する。こんなことになったら、教育行政の面から教育現場に新たな困難をもたらすものとして、教育行政を預かる者として絶対やってはいけないことをやろうとしている、こういわれても仕方がありません。
 私は、四月の実施というのは、このような状況の中で絶対にやってはならないと思いますし、凍結をして、本当に関係者の合意が得られるように努力をすべきだ、そして再検討すべきだと、このことを申し上げて、終わりたいと思います。

○植木委員長 この際、議事の都合により、おおむね五分間休憩したいと思います。
   午後三時三十分休憩

   午後三時三十八分開議

○植木委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○石川委員 それでは、私の方からも若干質問をさせていただきたいと思います。
 新たな教育職員の人事考課制度が四月一日から導入をされるわけであります。まさにこの報告書の初めに論じられておりますように、今、学校のいわゆる現場で解決をしなければならない課題は山積しているわけでありまして、そのことに対しましてはだれ人も異を唱える人はいないと思います。その一翼を担うべき新たな人事考課制度が、導入の本来の目的が公平に達成されるようにしていくためには、まだまだクリアしなければならない課題があるのかなと、今こんな認識を持っております。
 私も昨日、急遽、教職員組合の方からビラとアンケートの結果が届けられまして、率直に、組合はいち早く行動を起こされたなと、こんな思いに駆られましたし、今、教育の現場は、校長先生、教頭先生、教職員含めて問題解決に当たらなければならない時期に、また父母をあおるようなビラを配り始めたことに、実は大変憤りも感じている一人でありますが、この組合発行のパンフレットを見ますと、人事考課制度をやめさせるため力をかしてくださいという表現になっております。
 実は、私の子どもも今公立の小学校に行っておりますけれども、既にビラをもらってきております。このビラを見ますと――多くの父母はまだこの人事考課制度について理解をしておりませんから、組合の方から一方的な情報だけが速やかに流されているという今日の現場の状況について、教育長、まず、どうお考えでしょうか。

○中島教育長 新たな人事考課制度の検討の状況の段階から、私ども、学校関係者だけではなくて、特にPTAを通じまして、あるいは保護者等の方々にもこの問題についてぜひご理解をいただきたいという形で、さまざまな情報提供をしてきたつもりでございますが、今、委員ご指摘のございましたように、すべての方々にそのような情報がまだ行き渡っていないという現状にあることは事実でございまして、私ども、制度の導入等、間近でございますけれども、できるだけそういう情報提供について、保護者を含めた方々への理解を深めるような努力をこれからも続けていきたいと思っております。

○石川委員 このチラシの評価についてはこれ以上言及しませんけれども、いずれにいたしましても、新たな制度の導入、また新たなことを始めよう、こうしますと、必ず組合というのは反対の立場で大量の宣伝運動を展開するわけであります。この人事管理、特にこの考課制度で、いわゆる給与にも影響してくるということでありますけれども、現に今日の社会環境変化、今、企業にとりましてはまさに給与体系そのものが変革を迎えている時期でありますし、学校の先生だけが従来の給与体系、あるいは従来の人事管理のあり方を踏襲するということは、多くの都民の皆さんの賛成は得られないと私は思います。
 したがいまして、今日の教育現場が抱えている課題解決の一つの方法として、資質の、いわゆる能力の優秀な先生を育てようという基本方針は、私は多くの都民、父兄の皆さん方は賛同を寄せると思います。そこで、この制度が、冒頭申しましたように、導入のねらいどおりに運用されるということが最大大事な点ではないだろうかと、私はこういうふうに思います。
 そこで、これも組合が行ったアンケートで、教職員組合が先生に行ったアンケート結果については、私はこれはこのとおりなんだろうなと思いますが、実は、管理職の方々に行ったこの投票結果を見て驚きました。教員の方は絶対数が反対であります。ところが、管理職の方が、いわゆる賛成、反対、どちらともいえないと、各質問項目に対して大体三分の一程度に実は分布しております。先ほど、組合がやったことだから関知しないと、こうおっしゃいますけれども、これまで評価者訓練を、第一回目が一昨日終わりましたと、こういうことでございますが、この第一回目の訓練を終えた段階で、管理職の皆さんはこの制度に対して大方どのようなご意見を持っておられるのか、承知をしておりましたら教えていただきたいと思います。

○上條人事部長 ただいま委員のお話がございましたように、全教頭、校長を対象にいたしまして、とりあえずは自己申告についての評価者訓練を実施いたしました。先ほども少し申し上げましたように、研修終了後にアンケート調査と申しますか、意見等を書いて提出していただいたわけです。全体の集計は現在しているところでございますけれども、かなり今までより理解が深まったと、前向きの姿勢で回答しているケースが目立ったというふうに私ども認識しております。

○石川委員 最終的には管理職が行う制度でございますから、管理職の方に、この制度に対するいわゆる自信というものがない限り、この制度の運用は失敗してしまうんだろうと私は思います。したがいまして、今後、二回目、三回目の研修、訓練があると伺っておりますけれども、そうした場を通じまして、この制度をより理解を深め、管理職の皆さんが、この制度をもとにして、教師の資質の向上と人材の発掘をしていくんだという強いリーダーシップを持って運用しなければならないと思いますけれども、ご決意のほどを伺います。

○上條人事部長 まさに評価を行うのは、校長、教頭、管理職でございます。校長、教頭が制度の趣旨をきちっと理解し、公平、公正な評価を行うことが、この制度を定着させ、教職員にも理解される最も重要なことであるというふうに考えておりますので、これからも引き続き、研修等を通じ、あるいは日ごろの接触等を通じまして、校長、教頭の理解を深めていきたいというふうに考えております。

○石川委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 ところで、管理職は、新たな仕事といいましょうか、ふえるわけでありますけれども、この制度は公立の小中学校すべてに導入されるということであります。学校の規模によりまして、管理職の方々が見る先生の数というのはおのずから違っているんだろうと思いますけれども、今、平均しますと大体どのような分布になっているのでしょうか。

○上條人事部長 手元に正確な資料がございませんけれども、目安でございますが、大体、小中学校で二、三十人ですか、それから高校が五、六十人、盲・聾・養護学校はもっと多くて、一番多い盲・聾・養護学校でいいますと、百五十人を超える学校がございます。

○石川委員 小中学校が二、三十人。ここには最低、校長先生お一人と教頭先生お一人がいらっしゃるんだろうと思うんですね。お二人で三十人程度の先生を見られる。高校になりますと、五十人から六十人規模になる。
 実は、盲・聾・養護学校の校長先生から、私たちは普通学校に比べますと非常に教職員が多いんですと、そのために、今は二人の教頭先生の配置もしていただいておりますけれども、もともと大変な学校運営の中で、新たにこうした制度を導入されて、いわゆる仕事がふえるということになると、他の小規模の学校のことをいうのではありませんけれども、やっぱりしんどいなという思いがあるのが本音ですと、こういうご要望もいただきました。
 今後、この運用に当たりまして、こうした大規模校というのですか、多くの先生方がいらっしゃる学校についての、こうした制度導入のための支援策というものについてもひとつご検討をしていただいて、冒頭申し上げましたような、公平そして公正な制度の運用が確保されるようにお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思いますが、もしご答弁があれば、ご答弁いただきたいと思います。

○上條人事部長 ただいまご指摘のとおり、一部の養護学校では、校長、教頭の配置数に比べ教職員数が多いという現状にございます。こうした状況を踏まえまして、公正で客観的な評価が行えるよう、今回の制度では、自己申告時の面接、それから授業観察の実施方法等について、画一的に定めるのではなく、学校の実態に応じて、その時間設定や、校長、教頭の分担方法などを工夫することができるようにするとともに、主任から参考意見を求めることができるようにしたところでございます。
 主任につきましては、現在、都道府県教育長協議会において、主任の位置づけの明確化、それから職務権限の拡大などを国に要望しておりまして、都におきましても、こうした動向を見ながら、主任の積極的活用策について今後検討してまいります。
 また、委員ご指摘の教頭の複数配置、既に大きな学校については複数配置しているところもございますけれども、さらに複数配置の拡大につきましても鋭意検討をしてまいりたいというふうに考えております。

○和田委員 今回の教員等人事考課制度の導入、これはこの四月からでありますけれども、さかのぼって平成七年には、東京都立の高等学校及び区立学校等の管理職の業績評定に関する規則ができています。したがって、平成七年の管理職の業績評定、それから、平成十二年四月から出発をするこの教員等の人事考課制度、この両方をもって、教育現場におけるそれぞれの立場、職責を超えた評価なり人事考課制度がスタートしたというふうに私は思うのでありますが、ここに至るまでの、それぞれ管理職の業績評定、それから今回の人事考課制度導入に至るまでの経過について簡単にご説明をお願いいたします。

○上條人事部長 委員ご指摘のとおり、教育管理職に対しましては平成七年から導入されておりまして、既に、自己申告、それから、それに基づく業績評価を実施して、非常に効果が上がっているというふうに考えております。
 一般教員につきましては、こういう動向も含め、また、先ほど来ご説明申し上げておりますように、勤評制度が十分活用されていないというようなことから、ぜひ一般教職員まで拡大して導入を図る必要があるということから、今回の導入に向けての検討に入り、四月から導入する運びとなったところでございます。

○和田委員 これは感想を申し上げておきたいんです。お答えは要りません。
 その平成七年にできた管理職の規則を読みますと、この目的というのは、公正かつ科学的な人事管理を行い云々と、こうなっています。これはサイエンスという意味ですね、化学ではなくて。こういう用語が使われて、平成七年に管理職の業績評定に関する規則ができています。今回は、同じような目的でありますけれども、公正かつ確実な評価をしたいというふうになっておりまして、この辺のことを大事にする教育庁でありますから、来るべきときには、科学的などということが業績評定になじむかどうか、ぜひ一考を要する、ということを要望として、これは置いておきます。
 さて、今回のこの人事考課にかかわることであります。今の管理職の業績評定と比較することにもたまたまなるかもしれませんが、それについてもお答えいただきたいと思うんです。
 今回のこの人事考課については、第一次評定者が教頭だ、第二次は校長だ、こういうことで絶対評価はなされます。相対評価については、都立学校については都の教育長、それから区市町村立の学校については区市町村の教育長というのが相対評価をされる、こうなって、この意味では、教頭、校長がそれぞれ職員の方々の評価を下すということでスムーズに流れていると思うんですが、一方、平成七年の業績評定に関する規則、管理職の方ですが、これを見ますと、第一次については、教頭については校長がやるんですね。それから、第二次評定については教育庁の人事部長がおやりになるわけです。これも、校長と人事部長ということでもって、教頭については一次、二次の――これは評定といいます。評価とはいわない。評定者にそれぞれなられますが、それでは校長はどうなのかというふうに読みますと、校長の第一次評定者というのは、東京都のさっき出てきた人事部長がおやりになる。さて、第二次評定者はだれかというと、これがいないんですね。ですから、教頭までは、それぞれ校長なり教育庁の人事部長がおやりになる。しかし、校長については第一次評定者だけで、第二次評定者が欠落をしたまんま評価が行われてきている。これについてはどういう説明をされますか。

○上條人事部長 一般的に、業績の評定は、被評定者の上位の職にある者が実施しております。教頭につきましては、校長と人事担当部長の二段階の上位者がいるため、二次評定まで実施しておりますが、校長につきましては、人事担当部長が上位の職にある者でございまして、その上位には、最終評定を行う教育長がいるだけでございますので、第一次評定のみ実施しているところでございます。業績評定につきましては、必ずしも二次評定を必要とはせず、第一次評定だけでもその趣旨は生かすことができるというふうに私どもは考えております。

○和田委員 校長先生必ずしも全員人格者ではありませんし、もとより教頭もそうですし、教職員もみんなそうです。昨今マスコミをにぎわす教育現場の管理職の中にも、いうならば破廉恥罪をやるような人もいれば、まじめな方もいる。そういう中で、かつての学校管理者の持っていらっしゃった責任感とか、あるいは高潔な人格などというものがだんだん失われてきている傾向にあると私は思うんです。私は、今から二、三十年前から地方議員をやっておりますけれども、その間、今日ほど学校現場の管理職の皆さんの不名誉な出来事を見たことはありません。したがって、今日は、子どももそうですけれども、学校現場の先生、それも管理職も含め、相当混乱されているのではないのかなと思うんです。
 したがって、かつて、この平成七年時点、科学的、公正な評価を下そうということでつくられたこの規則でありますけれども、私たちは、少なくとも私は、この上位が下位を評価するという見方によって、校長先生の第二次評定者は、上位はいないのだから、これはもう一人で済ませてしまうというような簡単なことではないだろうと。今お話しのとおり、必ずしも第二次評定者を必要としないということであれば、初めから第二次評定者を入れなければいいわけでありますが、普通の教職員には、教頭や校長を一次、二次に配している。それから、都立の教頭先生にも、当該学校の校長を第一次に入れ、それから教育庁の人事部長を第二次に入れて配しているわけでありますから、必ずしも二次は必要ないということは当たらないだろう。したがって、校長先生にのみ第二次評定者がいないというこの現象については、何らかの打開策を考えるべきだと思うんですが、いかがですか。

○上條人事部長 先ほども申し上げましたように、校長についての上位者ということになりますと、人事部長、その上は教育長ということでございまして、人事部長が第一次評定者にならざるを得ないというふうに考えておりますけれども、ただ、委員ご指摘のように、一人の目だけで十分な評価ができるのかということはご指摘のとおりでございますので、人事部長がその評価者にはなりますけれども、当然、部下職員、例えば人事部長で申し上げますと、職員課長あるいは管理主事というのがございますけれども、そういう部下の意見を十分聞きながら評価をするということになろうかと思います。

○和田委員 それと、自己申告の基準日があります、管理職の方と、それから今回の人事考課制度の。これが日にちがずれていますね、自己申告基準日が。これは五月一日と四月一日で、あえて一カ月前後させることによる効果があるのかどうなのか。あるいは、新しい人事考課制度をスタートさせる際にそれを同一にするのかどうなのか。この見通しについてはいかがですか。

○上條人事部長 教育管理職につきまして、基準日はご指摘のとおり五月一日になっているわけですけれども、これは実際に自己申告をする日というような意味での五月一日でございます。そういう意味では整合性がとれていないということで、この業績評定の基準日につきましては、整合性を考慮して、教育管理職の業績評定に関する規則を既に改正したところでございます。また、自己申告の基準日については、単年度で都の実施要領で定めておりますので、今後、実施の際に改定する予定になっております。

○和田委員 それで、校長先生は、市区町村の学校、都立を問わずに、一次の評定者で終わっているということについては、何も上位が評価する、評定するという見方じゃなく、対等な人が対等な人を評価、評定するという見方をすれば、例えば、今の人事部長だったところに課長さんが入る、そして、それぞれ二次評定者を入れるというようなことも都合がつくだろうと思いますから、それについては鋭意――校長先生だけが第一次評定者で終わっているということについての注文はつけさせていただきたいと思っています。
 それから、この評価制度における児童生徒、保護者の立場であります。今まで、委員各位のご論議の中で、先生の立場あるいは学校の立場というのはあったんですが、問題は、そこに間に挟まっている児童生徒、それから、そばに付き添っている保護者、これがこの人事評価制度の中でどう扱われているかというと、この評価制度の報告書の中でたった一行、一二ページに、児童生徒や保護者の意見は、直接業績評価に連動させるのではなく、教育職員が行う授業等の改善に向けての参考意見として活用していく必要があるというふうにいわれているんです。これはあくまでも教育現場の先生方の人事考課、評価の問題だから、児童生徒、保護者については、そばにいて見守っていてくれればいいよというお取り扱いだと思うんですが、この私の理解については、どう感想をお持ちですか。

○上條人事部長 保護者や児童生徒の意見の業績評価への反映についてのお話でございますけれども、児童や保護者の意見、なかなか総合的な意見というわけにはいかなくて、かなり偏った意見になる可能性があるので、それをストレートに業績評価に反映させるのはいかがなものかなということを私ども今危惧しておりまして、ここの検討委員会の報告では、そうはいっても、参考意見として積極的に授業等の改善に生かしていく必要があるということで、例えば学校運営連絡協議会が設置されている場合には、それを活用して意見を聞く方法を例示で出しておりますけれども、そのほかの活用策も含めて現在検討を進めておりまして、本年三月までに検討をまとめる予定になっております。

○和田委員 二度にわたる絶対評価がなされ、最終的に相対評価で、先生の給与も含め待遇が決められる。それは、学校経営者である校長先生と教職員の、いうなら労使関係者だけではなくて、本来は、その中間にいる児童生徒が、どれだけその教職員によって教育を受けられているのか、あるいは育てられているのかということを評定すべき、この制度だと思うんですね。勤務の状態とか、そういう表に出てくる数量的な問題じゃなくて、中身、質的に、その教職員がどれだけ児童生徒に教育的な一つの恵沢を与えているかというようなことを評価するのが、本来の人事考課制度だろうと思うんですよ。
 したがって、余りにも企業用語でいう労使だけの評価に偏ってしまうと、教育現場で教育庁が採用している人事考課制度になじまないものになっていくだろうということであります。児童生徒や保護者の意見はできるだけ吸収していく、それが結局は教育全体の水位の向上につながってくるだろうと思うわけでございますから、もう少し突っ込んだ形で、児童生徒、保護者の意見はどのようにこの考課制度の中に入れていくのか、お考えでしょうか。

○上條人事部長 先ほどもご答弁申し上げましたように、現在、検討委員会において検討を進めているところでございます。その検討結果を三月までにまとめる予定でございますので、ご了解をいただきたいと思います。

○和田委員 あくまでも視点は、教育現場の人事考課制度であって、学校で働く労使の人事考課ではない。そこに当然子どもがいるんだという視点を強く意識して、最終的にそれらの制度をつくり上げていただきたいと思うんです。
 それから、さきの委員会で私は、この制度を導入したら情報開示は絶対に必要だ、それから、苦情申し立て機関は絶対必要だと、こう申し上げておきました。今回、この報告書の最後の方に、今後の検討課題というところで、そのことは盛り込まれておりますから、私は、その意味ではそういう方向をぜひ望んでおくのでありますけれども、さきに立ち返って、管理職に関するこの業績評価の中に、今申し上げた、自分の情報開示、それからまた苦情申し立てを受けるというような窓口はあるんですか。

○上條人事部長 教育管理職の本人開示につきましては、既に絶対評価を開示するということで実施しております。しかし、苦情処理につきましては、苦情処理機関というような形で制度化されたものはございませんが、それぞれ本人開示する段階で、本人との話し合いの中で苦情等を寄せられるケースもございまして、そういう意味では、制度的な機関はございませんけれども、苦情は受け付けているということでございます。

○和田委員 さきに申し上げましたが、平成七年の管理職の評定制度のスタート、それから、時を置いて十二年の一般教員等の人事考課のスタートと、両輪そろうわけでありますから、今私が指摘をしたような、できれば相互に同じ、整合性という言葉になるのでしょうか、そういうことのできるような制度については、この際きちっと合わせてスタートすることの方が好ましいのかなというふうに私は思っております。したがいまして、学校現場の管理職、学校現場の一般教員等、それぞれの評価制度に変わりはないわけでありますから、一方は右へ行く、一方は左じゃなくて、できるだけ整合性のある制度にぜひしていただきたいというふうに思います。そのことは強く要求しておきたいと思います。
 それから、最後になりますが、お聞きしておきたいのは、十一月に、中間まとめの後に、PTAだとか職員団体にもその説明をする、それを参考にしたいというようなことだったのですが、とりわけPTA団体の交渉の中で、説明の中で、どういうご意見があったのか、それから、今度、最終まとめに、ここに到達する過程で、どこにそれらが入れられたのか、お答えいただきたいと思います。

○上條人事部長 PTA団体からの意見、一番大きなものは、子どもや保護者の意見を評価の中に反映できないかという意見が一番多い意見でございました。そのほか、基本的には、教員にも評価制度を取り入れるという点では人事考課制度に賛成であるというような意見もございました。そのほか、評価基準や方法につきましては、一定の評価基準が示されることで、教員は子どもに対して画一的な指導を行うことになりはしないかというような懸念の声も寄せられております。

○和田委員 そういう声が出されているということが、繰り返しますが、最後のところが大事だろうと思っていますから、あくまでも校長先生と教職員の間の綱の引っ張り合いじゃなくて、そこに子どもがいて、この人事考課制度が生きてくるということを強く意識をして、スタートに向かって鋭意努力していただきたいということを要望して、私の質問を終わります。

○桜井委員 質問をさせていただきます。
 まず初めに、この人事考課制度について、この説明書が書いてありますので、これについて一、二点確認をさせていただきます。
 今も和田先生の質問にもありましたが、これの第5章、今後の課題というところで、三月までに検討を行うということで、(1)、(2)、(3)と書いてありますよね。こういったところあたりが、まだ結論が出ておらない状態で、きょう委員会で質疑が行われているわけでございますが、本来ならば、もう少し十分に検討の結果が出た段階で――ただいまいっているように、本人開示が必要と考えるというふうに書いてあるくらいですけれども、今後の検討になっているわけですよね。こういったことを、まだ結論が出ないうちに質疑になっちゃっているものですから、そこらあたりのところについては、ちょっと時期的に早過ぎるかなという感じもするわけであります。
 もう一つは、評価者の評価能力、これも同じことでございますけれども、この点についても、三月というと、きょうは二月だから間もなくかもしれませんけれども、そこらあたりのところで、もう少したってからやってもよかったのかなという感じもするんです。そういった点も一応、今、自分で実感していることを述べておきまして、質問をさせていただきます。
 これは検討委員会の答申というんですか、これに書いてありますが、こういう人事考課制度というものをつくらなければならないのが、残念ながらといっては失礼かもしれませんが、現在の実態であるという認識のもとに、こういう制度を発足しようというふうにお考えになっていると思うんですね。言葉をかえていうならば、こういう制度をつくらないで現状のまま推移していくと、もっともっとひどくなっていってしまう、あるいは、現在の山積している問題の解決が遠のいてしまう、だから、それをやるためにはこういう制度を新しくつくる必要がある、こういう考えがあってつくられたと思うわけでございます。
 それで、先ほど来の質疑の中にも出ておったのでございますが、学校という職場は、他の職場――他の職場というと、ちょっと正確じゃないんですけれども、学校という職場以外の職場はたくさんありますが、そういったところは、ほとんどすべて評価というんですか、そういったものがあって、それによって、係長さんになったり、課長さんになったり、部長さんになったり、そういう仕組みになっているわけですよ。民間の会社であってもそうだし、役所でもそうだと思うんですね。
 ところが、学校という現場は、一〇〇%ないとは限らないわけでございますが、ややそういった点に欠けるというのが実情であると。でありますから、どうしても――こういう言葉を使うと多分反発を買うと思うんでございますが、反発を買わない表現をするならば、切磋琢磨をする、そういう雰囲気がなかなか持ち上がってこない。そういうような観点があって、やはり切磋琢磨をしていただかないと困る、そのことが子どものためになる、そのためにこういう制度をつくろうとしているというか、つくったと、このようにまず一点受けとめてもいいかどうか、この点を質問します。

○上條人事部長 委員ご指摘のとおり、およそどのような職場や組織におきましても、勤務の評価というのは必要であるというふうに考えておりまして、教員も例外ではないと考えております。
 教育の分野におきましても、個々の教員の資質、能力の向上、学校の組織の活性化を図るために評価制度は必要である、ぜひ導入したいということで、現在検討を進め、四月から導入の運びとなったものでございます。

○桜井委員 そこまでまず一点質問しまして、もう一点質問しますけれども、こういう制度ができ上がりますと、先ほど、どなたでしたか、アンケートの結果か何か知りませんが、今まではうまく協力体制でやってきたけれども、こういう切磋琢磨の制度をつくると協力体制がぶち壊しになっちゃうよ、そういう心配があるよと。これ、何か管理職の――管理職というのは校長先生、教頭先生も入っているのか知りませんが、そういった先生のことをいうんだと思うんですけど、今のお話の中に出ておりましたが、そういった管理職の先生も含めて、こういう制度が導入されると、現在はうまくいっている協力体制がぶち壊しになっちゃう、そういうふうにお考えになっていらっしゃる方々がいらっしゃるんですかね。そのあたり、どうなんですか。

○上條人事部長 今回の人事考課制度を実施することにより、教育職員一人一人の能力や適性、希望等を的確に把握し、能力開発を図るとともに、校長のリーダーシップのもと、教職員間のコミュニケーションを円滑化し、学校全体として組織的に課題解決に当たる体制を築くことができるというふうに考えております。

○桜井委員 ということは、こういう制度をつくることによって、従来の協力体制がより一層いい協力体制になっていくに違いないというように確信をされていらっしゃる、こういうふうに受けとめさせていただきます。
 三点目ですけれども、先ほど西田先生の質問にもあったのでございますが、学校の経営方針は校長先生の権限のもとに決める、こういうふうに解釈していいんですか。

○小海学務部長 学校の経営方針は、校長の権限で決定をいたします。

○桜井委員 学校の経営方針は、学校の校長先生の権限のもとに校長が決める、このように解釈してよろしい、そういう答弁がありましたので、確認をさせていただきます。
 そうすると、先ほども出ておりましたが、校長の責任は非常に重いわけですね。非常に重大な責任を負っているということでございますが、そのために、校長先生の重い責任を助けるというか、少しはサポートするというか、そういった意味合いにおいて、一つのマニュアルにすぎないというようなことをさっきおっしゃっていましたけれども、教育委員会の方から学校の経営方針、西田先生にいわせれば、A校、B校、C校、D校、どこへ行ったってみんな当てはまるような、極めて抽象的といいますか、そういった経営方針というのが、校長先生に対する助けといいますか、サポートとして提示されている。こういう考え方は、ちょっと足らないんですかね。いかがですか。

○上條人事部長 先ほどもご説明申し上げましたように、学校経営方針はあくまで参考として私ども用意したものでございまして、ごらんいただけばおわかりのとおり、小学校、中学校、高校でそれぞれスタイルも違っておりますし、規定している内容も全く異なっております。これはあくまで参考でございまして、これに肉づけをしていただいて、それぞれの学校にふさわしい経営方針をつくっていただくということでございます。

○桜井委員 次に、五段階かに評価されて、それによって給料ですかね、そういったものにも影響が出ると。民間の会社ではほとんど当たり前のことかもしれませんね、これは。しかし、これが学校、先ほど冒頭に申し上げました学校という職業現場ですかな、そういう現場に持ち込まれるのは初めてのことですか。いかがですか。

○上條人事部長 先ほどもご説明したかと思いますけれども、現在も特別昇給制度というものがございまして、勤務成績が特に良好な者に対して昇給の対象とする措置がございます。この特別昇給制度において、特に勤務成績が良好な者という判断をするのは、校長が評価を行って判断をしているわけでございまして、現行の制度は、きちっとした制度の仕組みにのっとってやっているわけではないものですから、ともすると恣意的になったり、あるいは、校長の独断とはいいませんけれども、そういう形でやられるケースもあった場合に、それをチェックできないというふうなこともございます。今回のこの制度を導入することによりまして、きちっとした評価が行われて、適正な特別昇給が実施されるというふうに私どもは考えております。

○桜井委員 よくわかりました。私はですよ、私はよくわかりました。私の理解の仕方について不満のある方もいらっしゃるかもしれませんが、私はよくわかりました。
 ところで、もう一つ伺っておくんですけれども、今回のこの制度を四月一日から導入するについて、先ほど来大分説明がありましたけれども、もう一度確認するんですけれども、四月に導入することが拙速であり、そして強引であり、強行であるというふうに思っていらっしゃいますか、そうじゃないと思っていらっしゃいますか、もう一度、再確認いたします。

○上條人事部長 今回の制度の導入に当たりましては、研究会を設け研究を重ね、さらに、その研究会の成果を踏まえて、検討会をつくって検討を重ねてきた結果でございまして、昨年の十二月に、それらの検討結果を踏まえまして、東京都教育委員会に諮って規則を制定したものでございます。
 まだまだご理解いただいていない方もございますけれども、私どもとしては、ある意味では遅きに失したというような感じもしておりまして、今まで勤評制度が全く使われていないというような状況を、このまま引き続き放置するわけにはいかないということで、一日も早くこの制度を導入しなければならないと考えておりまして、決して拙速だというふうには考えておりません。

○桜井委員 もう一歩踏み込ませていただきますけれども、どの先生がどの先生ということは、私は全く知識がないのでわからないんですけれども、先ほど来の質疑の中で想定しますと、現職の管理職を務めていらっしゃる方でも、管理職たり得ている方とたり得ていない方とあるような感じがするんですよね。それについては質問はいたしませんけれども、あなた方もこれから管理職に対する評価というのをやっていくということでございますから、それはそこでまた一つの結果が出てくると思うのでございますが、人が人を評価する、特に学校の先生を評価するということは大変難しい作業だと思うのでございます。ぜひ評価をする方の資質、あるいは評価能力というんですか、これに書いてあるとおり、三月までに検討すると書いてありますけれども、評価者訓練の実施方法というんですか、これを本当に――時間がかかりますから、一気にはいかないと思うんでございますけれども、十分評価に足り得る、そういう管理職を養成していただきたい。このように強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。
 以上です。

○植木委員長 ほかに発言ございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 なければ、本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○植木委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一一第七七号、請願一一第八三号、請願一一第八六号から八八号、請願一一第一〇〇号、請願一一第一〇四号及び陳情一一第六五号を一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○若林都立高校改革推進担当部長 請願七件、陳情一件についてご説明申し上げます。
 最初に、一一第七七号、都立小石川工業高校の統廃合(案)撤回及び現在地存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立小石川工業高校を守る会代表松田紘さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、まず1、世田谷工業高校(全・定)との統廃合計画案を撤回し、現在地で存続させることでございます。
 都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画第一次実施計画、それから平成十一年十月に同第二次実施計画を策定したところでございます。この計画は、生徒の多様化に対応した特色ある学校づくりを推進するとともに、生徒の大幅な減少に対応して、都立高校の規模と配置の適正化を進めるものでございます。生徒の減少に対応して工業高校の適正配置を進めるため、都立小石川工業高校全日制・定時制と世田谷工業高校全日制・定時制とを発展的に統合いたしまして、両校の伝統や教育実績を生かした世田谷地区工業高校を平成十八年度に設置してまいります。
 次に2、現行の小学科の全日制五科、定時制三科の廃科は行わないことでございます。
 現在、当該校の校長、教職員、教育庁職員等を委員といたします世田谷地区工業高校基本計画検討委員会を設置いたしまして、新たな学校について設置する学科、教育課程等を検討してございまして、平成十二年中に最終報告を取りまとめる予定でございます。
 なお、小石川工業高校定時制の電気科は、定時制の募集停止基準に基づきまして、平成十二年度の募集を停止したところでございます。
 次に3、都立高校の統廃合・改編計画については、各学校の保護者、生徒、教職員等の意見を十分尊重し、一方的に実施しないことでございます。
 都教育委員会は、平成十一年六月に第二次実施計画適正配置案を該当校の校長にお示しし、その後も、該当校の教職員、保護者、同窓会あるいは職員団体、PTAその他の団体に対しまして、説明あるいは話し合いの場を持ち、理解を求めた上で計画を決定したものでございます。計画決定後も関係者との話し合いを続け、理解を求めていきたいと考えてございます。
 また、基本計画検討委員会の検討の節目におきましては、保護者や関係団体等、学校及び地域関係者の意見、要望を伺っていきたいと考えてございます。
 次に、一一第八三号、都立南高校、大森東高校の統廃合反対及び両校存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、山田重信さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、まず1、南高校、大森東高校の適正配置(統廃合)計画案を撤回することでございます。
 第二次実施計画策定の必要性及び経過につきましては、ただいまご説明申し上げました請願一一第七七号と同じでございます。
 そこで、南高校、大森東高校についてでございますが、第一学区の生徒減少に対応いたしまして、全日制普通科高校の適正配置を進めるため、同じ大田区内の両校を発展的に統合いたしまして、両校の伝統や教育実績を生かした大森地区単位制高校を平成十七年度に設置してまいります。
 現在、当該校の校長、教職員、教育庁職員等を委員といたします大森地区単位制高校基本計画検討委員会を設置してございまして、平成十二年中に最終報告を取りまとめる予定でございます。
 次に2、都立高校の再編計画案の策定については、現場の教職員、保護者、生徒、同窓生、地域住民の意見を十分に尊重し、一方的な統廃合を行わないことでございます。
 計画策定まで、あるいは策定後の学校関係者等への対応につきましては、請願一一第七七号と同じでございます。
 次に、一一第八六号、都立館高校・八王子高陵高校の統廃合に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都高等学校教職員組合館高校分会、東京都八王子高陵高校統廃合対策会議代表坪根信幸さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立館高校、八王子高陵高校の統廃合を白紙撤回していただきたいでございます。
 第二次実施計画策定の必要性及び経過は、請願一一第七七号と同じでございます。
 そこで、館高校、八王子高陵高校についてでございますが、第七学区の生徒減少に対応いたしまして、全日制普通科高校の適正配置を進めるために、八王子市内の両校を発展的に統合いたしまして、両校の伝統や教育実績を生かした八王子地区単位制高校を平成十七年度に設置してまいります。
 現在、当該校の校長、教職員、教育庁職員等を委員といたします八王子地区単位制高校基本計画検討委員会を設置してございまして、平成十二年中に最終報告を取りまとめる予定でございます。
 次に、一一第八七号、都立八王子高陵高校の存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立八王子高陵高等学校PTA会長峰岸克亙さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立八王子高陵高校の統廃合案を見直し、現在地で存続させていただきたいでございます。
 内容は、ただいまの請願一一第八六号と同様でございますので、説明は省略をさせていただきたいと思います。
 次に、一一第八八号、都立館高校・八王子高陵高校の統廃合反対及び存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、八王子・日野地区よりよい高校教育をめざす会代表清水久夫さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、まず1、都立館高校、八王子高陵高校の統廃合案を白紙撤回し、現在地での存続を認めることでございます。
 この内容も、請願一一第八六号と同様でございます。
 次に2、都立高校改革推進計画の実施に当たっては、事前に学校関係者、地元住民の意見を十分聞いて、合意の上で進めることでございます。
 計画策定まで及び策定後の学校関係者等への対応につきましては、請願一一第七七号と同じでございます。
 次に3、子どもたちのために、都立高校の三十人学級、定時制二十人学級などの教育条件の整備、改善を進めることでございます。
 公立高校の学級編制に密接に関連する高等学校の教職員定数の標準につきましては、平成十年九月に出されました中央教育審議会の答申では、従来の全国画一的運用を改め、各自治体の裁量を認める方向が提言されております。このため、文部省は、専門家や教育関係者から成る調査協力者会議を設け、現在検討中でございます。
 学級編制基準の見直しにつきましては、中央教育審議会答申を受けた国の方針が出された後、適切に対応していきたいと考えており、現在のところ、全日制高校の三十人学級を実現することは困難でございます。
 また、定時制の学級編制は、国基準は四十人でございますが、昭和四十八年度から都立高校は三十人としてございまして、二十人学級とすることは困難でございます。
 なお、都立高校改革推進計画におきまして、職業に関する学科における実験・実習の安全確保や指導の充実を図るため、職業に関する学科のホームルーム定員を三十五人に改善することとしてございます。この計画は、平成十二年度から実施をいたしまして、平成十八年度に完成する予定でございます。同計画では、普通科の一部の学校につきましても、学級の弾力的な展開によるホームルームの少人数化を図っていくとしてございます。
 次に、一一第一〇〇号、芝商業高校定時制の廃校反対に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、市川祥夫さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、芝商業高校定時制の廃校計画を撤回していただきたいでございます。
 第二次実施計画策定の必要性及び経過は、請願一一第七七号と同じでございます。
 そこで、芝商業高校定時制課程についてでございますが、第一学区の生徒減少に対応いたしまして、全日制普通科高校の適正配置を進めるとともに、定時制課程の規模と配置の適正化を進めるため、城南高校全日制課程と、日比谷高校、三田高校、芝商業高校、青山高校及び第一商業高校の定時制課程を発展的に統合いたしまして、それぞれの学校の伝統や教育実績を生かした港地区チャレンジスクールを平成十七年度に設置してまいります。
 現在、当該校の校長、教職員、教育庁職員を委員といたします港地区チャレンジスクール基本計画検討委員会を設置してございまして、平成十二年中に最終報告を取りまとめる予定でございます。
 次に、一一第一〇四号、志村高校・北野高校の統廃合反対及び両校存続に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、緒方敬司さんほかから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、昨年十一月二十六日ご審議いただきました請願一一第五〇号と同趣旨でございます。
 まず1、志村高校、北野高校の統廃合計画を白紙に戻すことでございます。
 第二次実施計画策定の必要性及び経過は、請願一一第七七号と同じでございます。
 そこで、志村高校、北野高校についてでございますが、第四学区の生徒減少に対応いたしまして、全日制普通科高校の適正配置を進めるため、同じ板橋区内の両校を発展的に統合し、両校の伝統や教育実績を生かした板橋地区単位制高校を平成十九年度に設置してまいります。
 現在、当該校の校長、教職員、教育庁職員等を委員といたします板橋地区単位制高校基本計画検討委員会を設置してございまして、平成十二年中に最終報告を取りまとめる予定でございます。
 次に2、板橋区議会と北区議会の意見書を尊重することでございます。
 板橋区議会からは、平成十一年六月三十日付で、平成九年九月の都立高校改革推進計画にかかわって、今後の計画も含め、区内の都立高校の統廃合について慎重に検討するようにとの意見書をいただいてございます。また、北区議会からは、平成十一年九月二十九日付で、統廃合を進めるに当たっては、拙速に決定することなく、関係者、地域の声を十分聞くよう求めるとの意見書をいただいてございます。
 計画策定まで及び計画策定後の学校関係者等への対応につきましては、請願一一第七七号と同じでございます。
 次に3、三十人学級など教育条件改善を最優先することでございます。
 この内容は、先ほどの請願一一第八八号と同様でございますので、説明は省略をさせていただきます。
 次に、一一第六五号、都立国分寺高等学校の改編に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都立国分寺高等学校保護者代表古瀬礼子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、まず1、生徒募集に係る男女枠の撤廃は行わないことでございます。
 男女別定員制につきましては、戦後の新制高校の発足以来、学区に属する普通科高校において設置しております。これ以外のコース制の普通科高校、あるいは新しいタイプの高校である総合学科高校、単位制高校につきましては、すべて全都募集でございまして、男女別定員制をとってございません。そのため、新しいタイプの高等学校である国分寺高校につきましても全都募集といたしまして、男女別定員制をとらない考えでございます。
 次に2、学区制がある間は、九学区の地域枠を何らかの方法で優先させることでございます。
 国分寺高校は、全学区のバランスを考え設置されている普通科高校から、新しいタイプの進学を重視する単位制高校として改編され、全都に開かれた、特色ある教育課程を有する高等学校として開校する予定でございます。この進学を重視する単位制高校は、都全体で三校、区部二校、多摩一校で設置をする計画でございまして、それぞれ設置時期も異なってございます。このような数少ない新しいタイプの高等学校につきまして、九学区の地域枠を設定し優先するといった考え方は、都全域を対象とする高校の入学者選抜方法となじまないものと考えております。
 次に3、改編後の高等学校の平成十四年度開校はやめることでございます。
 国分寺高校は、現在改築工事を実施してございまして、平成十三年度中に工事はすべて竣工する予定でございます。生徒も新校舎に移ることとなってございます。都民の新しいタイプの高校等に対する期待にこたえるため、工事竣工後は可能な限り早期に開校することが必要であると考えてございます。そのため、平成十四年度の開校としたものでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 今回は、高校改革推進計画第二次実施計画に対して八件の請願陳情が、今ご説明があったように出されているわけですけれども、これが出されたのは、日付を見てもわかるように、実施計画案のときでした。それぞれの学校が、都教委のところにも同様の要請をもちろんされているわけです。つまり、それぞれの関係者の皆さんが、この計画は納得ができないんだから決定するのは待ってほしいという願いを持って、議会に陳情や請願を出されたということなわけですね。同時に行政側、皆さん方にも出されたということです。にもかかわらず、そういった声を無視して、こういった請願が出されたほぼ一カ月後の十月十四日の教育委員会で、これが決定をされるということになっていったわけです。この経過を見ただけでも、私は非常に強権的なやり方だと、待ってほしいといっているのに、わずか一カ月後に決定をしたというふうに思うんです。
 そこで伺うんですが、こうして文書で議会にも要請文が出されている。それを受けて、決定まで一カ月間、都教委の皆さん方は、それを出した関係者の方々にどういう対応を図ったのか。全体でいうといろいろあると思いますが、今回はこういう請願陳情が出ているわけですから、これに関係するところだけで結構ですから、一カ月間どういう対応を図られたのか、教えていただきたいと思います。

○若林都立高校改革推進担当部長 若干長くなるかもわかりませんけれども、計画から若干説明させていただきたいと思います。
 都教育委員会は、平成七年に都立高校白書を発表して以来、三年間にわたりまして改革の準備を進め、その節目におきましては、都民や議会に公表いたし、報告をし、意見を伺ってきたものでございます。
 そういう過程を踏まえまして、平成九年一月、一年間にわたる検討を重ねた長期構想懇談会の答申を受け、これに基づきまして、同年九月に都立高校改革推進計画を策定したものでございます。
 計画の策定に当たりましては、全都立高校の校長と意見交換をしながら、中学校の校長会、あるいはPTA連合会、区市町村の教育委員会等に説明をし、意見を伺うとともに、広報を通じまして計画内容を周知いたしまして、都民の意見も伺ってきたわけでございます。
 第二次実施計画の策定に当たりましても、こうした考え方に立って、これまでに寄せられました多くの意見も参考にしながら検討を進めてきたわけでございます。特に都議会等の意見も踏まえまして、適正配置計画案の提示につきましては、昨年六月、第一次実施計画の段階よりも早い段階で該当校の校長にお示ししまして、教職員、保護者、同窓会、あるいは職員団体、PTAその他の団体等々、数多くの説明や話し合いの場を持ちまして、昨年の十月に計画を決定したものでございます。決定後も、学校関係者等との話し合いの場を持ちまして、都立高校改革についての理解を求めてきたところでございます。
 これらの姿勢につきましては、今後とも引き続き一層努力をしていきたいというふうに考えてございますけれども、例えば世田谷地区工業高校につきましては、請願をいただいた後につきましては特段対応はしてございませんけれども、十月には、定時制を守る会連絡会からの要請、都立小石川工業高校全日制を守る会あるいは定時制を守る会等からの要請を受けたところでございます。
 それから、八王子地区単位制高校につきましては、九月十六日の都議会への請願を受けた後、やはり八王子高陵高校のPTA等からの要請を受けたということもございますし、また八王子・日野地区よりよい高校教育をめざす会からの要求書もいただいたということで、十月十四日の決定を受けて以降につきましては、特段の動きがないという状況でございます。

○くぼた委員 私が伺ったのは、そういう要請が出されて、それぞれの該当校の皆さんが意思表示をされたわけですよ、要請という形で。その後一カ月間は何をやったかということを伺ったんです。今、長々、伺いましたけれども、結局内容がないものだから、前段で長々、こういうふうに都民にいってきた、こういうふうにやってきたと、手続論をずっといっただけじゃないですか。結局聞いた内容は、何にもやってないということじゃないですか。それで十月十四日、決定をしたということですよね。
 じゃ、いろいろあるんですけれども、一つだけ例を挙げて伺いますが、例えば小石川工業高校の全日制、定時制の皆さんが、十月五日に、そちら、中島教育長あてに要請文を送っているんです。なぜうちの学校が廃校になったのか、その理由をぜひ教えてほしいということで、四点にわたって、例えば、山手線の中にあるんだから適正配置じゃないかというようなことや、五科、定時制に三科あって、社会的なニーズに対応している、これがなくなったら応じられなくなっちゃうじゃないかとか、入学希望者は増加しているじゃないか、こういう状況なのになぜ廃校にしなきゃいけないんだ、こういう要請文を出されたわけです。それについて十月五日に回答を求めたわけです。これに対する回答は、何をどういうふうにされたんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 四点のうち三点につきましては、ただいま申し上げました都議会に出された請願内容と同一でございます。
 それから四点目に、電気科の存続を求めるということで――小石川工業の定時制の電気科が平成十二年度募集停止になったわけでございますけれども、これにつきましては、都立高校改革推進計画に基づく募集停止基準、二年連続で入学者が十人以下の学校で、今後とも応募者のふえる見込みがない場合、募集停止を行いますという基準がございますけれども、それに基づいて募集停止になったということでの回答をしているところでございます。

○くぼた委員 その回答はいつされたんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 昨年の十二月七日でございます。

○くぼた委員 十月十四日に決定をされたわけですよ。その前に要請書を出して、ぜひ決定する前に納得のいく説明をしてほしいということで回答を求められた。それで、その回答が出されたのが十二月ということですね。
 その内容は、今ご答弁がありましたように、定時制の募集については具体的なことを今おっしゃいましたけれども、それ以外の小石川工業高校の統廃合の問題については、どのように答えたんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 都議会に出されている請願内容でございますので、審査が終了した段階で、必要があれば要請の場に応じますという回答でございます。

○くぼた委員 つまり、この要請というのは、ここにもありますけれども、教育委員会、教育庁に出されているんです。今のご答弁は、都議会に同じような内容の請願が出されているので、その審議が終わってから、要請があればやりますよという回答を十二月に出されたんですね。なぜ議会の――つまり、きょうの場ですよ。きょうの場の論議が終わってから、この要請を出された方々に返事をします、こういうことでしょう。なぜそういう態度なんですか。決定前に早く説明してほしい、納得いく説明をしてほしい、こういうふうに要請があったにもかかわらず、なぜこの三カ月後、四カ月後の議会の審議が終わってから回答します、こういう態度なんですか。それが教育庁のスタンスなんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 都議会に出されている請願の中身につきましては、ご審議をいただいた後で適切に対応するということで、私どもは、議会との信頼関係、議会軽視にならないような配慮をしたということでございます。

○くぼた委員 議会軽視も何もないじゃないですか。議会にも出されたし、それを議会で審議する。行政側にも出されたわけですよ。それをなぜ、議会の回答があるまで行政が返答するのを待たなきゃいけないんですか。そういう決まりがあるんですか、法律上の何か。そういう対応をされているのをおかしいと思いませんか。都民軽視じゃないですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 議会に出された請願内容と同一でございますので、慎重を期し、議会との信頼関係を築いていくということの一点でございます。

○くぼた委員 議会との信頼関係が、説明を住民の皆さんにされたからって、壊れないですよ。それは方便じゃないですか。どうしてそういう態度なのか、よくわからないですね。
 そういう態度というのは、例えば道路計画があって、住民が、説明会を求めるという陳情を行政に出す、議会に請願を出すと、その議会の請願の審議が終わるまで、道路計画の説明をしなくていいということになるんですか。そんなことあるわけないじゃないですか。だから両方出しているんじゃないか。両方出しているんだから、当然それに答えればいいじゃないですか、積極的に。
 今のこの請願の趣旨を説明するときにも、理解を得られるように対応してまいりたいということなんでしょう。議会の審議が終わるまで待たなくたっていいじゃないですか。どんどんやればいいじゃないですか、決定する前に。それをやらないで――一切やってなかったわけですよ、一番初めに伺ったように。それで決定をした。こういう非民主的なやり方というのは許されないですよ。こういうことを今後改めるつもりはありますか。

○若林都立高校改革推進担当部長 私どもは、この議会請願事項以外のことにつきましては、いろいろと要請があれば話し合いもし、理解を求めてきているわけでございまして、その辺のあくまでも議会との信頼関係ということで考えているところでございます。

○くぼた委員 改めるつもりがあるかどうかを伺っているんです。
 もう一つ、それは全都庁的なスタンスなんですか。議会と行政側に陳情が出されたら、議会で審議するまで行政事務はストップするということなんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 私どもの考え方でやってきてございます。

○くぼた委員 非常に教育庁の特異なやり方だということですね。そういうやり方をもし重視するというんでしたら、統廃合をやめてほしいという審議がきょうやられているんですから、その結果を待って、この二次統廃合計画を決めるべきじゃないですか。論理的にはそういうことになるじゃないですか。
 ということは、あなた方のスタンスからいえば、この十月十四日の決定は無効だと、議会の審議をやる前にやったんだから、それは議会との信頼関係を崩すことになるから。今そうおっしゃいましたよね。だから、この十月十四日の決定は無効だということをいわない限り、議会との信頼関係は崩れるという理屈になりますよ。それでよろしいんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 話し合いの場を持ち、理解を求めるということについては、従来から同じスタンスでやってございます。ただ、回答そのものについてのスタンスを、信頼関係を維持しながらやっていくということでのスタンスを持っているということでございます。

○くぼた委員 いっていることが全く私、理解できないんです。行政に出された陳情は、どんどん行政で答えていけばいいじゃないですか、議会の審議を待たなくたって。当たり前じゃない、それは。だって、現にそういうふうにやっているじゃない。この廃校の計画、待ってくれって、これだけ八件出ているわけですよ。審議する前に決めちゃっているじゃないですか、教育委員会で。それとどう整合性を保つというんですかね、今の理屈は。だから、そのことを聞きたい。その一点だけでいいです。もう一回答えてください。今後改めるのかどうかです。

○若林都立高校改革推進担当部長 議会の皆様のご意向であれば、私どもは一向に、その辺の考え方については結構だと思います。

○くぼた委員 あなた方のスタンスはどうだって、議会の皆様方のご意向――じゃ、議会の意向を全部受けると。議会に陳情が出されたら、あなた方、全部事務をストップするということでよろしいんですね、今後。

○若林都立高校改革推進担当部長 話し合いにつきましては、従来からやってございまして、そういう考えにつきましては、これからも理解を得られるように努めてまいりたいと考えてございます。

○くぼた委員 まともに答えてくれないので、もうこの辺でやめておきますけれども、都民から行政側に要請が出された、請願が出された、陳情が出された、そうしたら、それにすぐ答えるのが行政として当然の態度じゃないですか。ぜひそういう対応をこれからしてください。
 それで、十月十四日に二次計画を決定したわけです。その日の教育委員会の議事録、私、読ませていただきました。改革推進担当部長は、結論的に、改革につきましては総論的にはご理解をいただいている、こういうふうにいっておられるんですね。だけれども、関係者にとっては、どうしてこの高校が対象になったのか、やはり根強い反対がございます、このように提案されているんです。総論的にご理解いただいたというのはどういう――総論って何かよくわかりませんけれども、その後段の方、根強い反対もあるということを認識した上で、つまり、それを百も承知の上で実施計画案を皆さん方は提案をし、そして、それで決定したということなわけです。つまり、反対は知っているけれども、それでも決定するんだということを、この十月十四日にやったわけですね。
 そこで伺いますけれども、反対を知りつつ、なぜ十月十四日に決定をしなければならなかったんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 都議会への請願者や陳情者を初め、保護者あるいは同窓会などの学校関係者、地域の関係者に対しまして、適正配置計画を提示後、あるいは計画策定後も、生徒の多様化への対応や、生徒数の急激な減少による学校の活力の問題など、改革の必要性、あるいは具体的な改革内容等を説明し、理解を求めてきたということで、新しいタイプの学校への総論的な理解は得られたということで、十月十四日、決定をいただいたわけですけれども、推進計画に基づく具体的な計画につきまして、速やかに実施をしていくということが、今、私どもの都立高校改革に与えられた課題であるというふうに考えたところでございまして、十月十四日の教育委員会で決定をし、現在、新しい学校づくりに向けて具体的な取り組みをしているというところでございます。

○くぼた委員 つまり、速やかに進めていくということなんでしょう、決められた計画を。都民の世論がどうであろうと、皆さん方がつくった計画を速やかに進めていく。その上で、十月十四日に決めなきゃならなかったということじゃないですか。日時が来たから、もう決める、こういうスケジュールを優先したということだと思うんですね、今のご答弁は。
 この日の教育委員会で、各委員から、個々の学校の問題でも理解を深める努力をしてほしい、こういう要望が、一人だけじゃなくて、各委員から出されているんです。これについて、その後どうやったかというふうに思うんですけれども、それは先ほど答弁いただきました。それはやってないということです。つまり、教育委員会で決定するに当たって、教育委員から、それぞれの皆さんに理解を求める努力をしてほしいという要望が出されているわけですけれども、その要望すら皆さん方はサボっているということじゃないですか。
 皆さん方は、繰り返し繰り返し、当該校の皆さんや、理解いただいてない皆さんには説明をし、理解を求めてまいりたいというふうにいっていますけれども、それは口でいっているだけで、教育委員の皆さんのそういう要望も無視して、全く何もやってないということじゃないですか。そういうことでしょう。

○若林都立高校改革推進担当部長 教育委員会の決定の場で、教育委員さんから、引き続き理解を得られるような努力をしていただきたい、それと、改革についてのいろいろなご意見、ご要望については弾力的に対応されたいというご意見をいただきました。
 私どもは、計画策定後につきましても、団体等とのお話し合い、意見交換をしてございますけれども、そのほかにも、地教委を通じたり、あるいは直接小学校、中学校のPTA連合会、連合協議会等への説明をいたし、あるいは小中学校へ推進計画の冊子をお配りして、推進計画についての理解の徹底をしているところでございます。
 今後も、基本計画検討委員会の中で、一定の節目のところでは意見の聴取を図りたいというふうに考えてございまして、そういう場で皆さん方の意見を吸収していきたいというふうに考えてございます。

○くぼた委員 そういう努力はされたかもしれないけれども、その場で教育委員さんがいったのは、個々の学校の問題でもというふうにいわれているんですよ。今、団体に対して説明したとか、そういうことをいわれている。だけれども、個々の学校の問題についても説明して、理解を深める努力をしてほしいといわれているにもかかわらず、それをやらなかったということでしょう。今の答弁は、そういうことを認めたということじゃないですか。
 だから、私、繰り返しいっているように、今後理解を求めてまいりたいと幾らここでいっても、やってない態度だ、それは明らかじゃないかということなんですよ。だから、それを今後やりたいといったって、それは信用できないということになるじゃないですか。それこそ議会との信頼関係を失わせることになるじゃないですか。そういう口だけで答弁して、この場を済ませばいいというようなやり方は、ぜひやめていただきたい、繰り返しいっていますけど。
 次の問題について伺いたいと思いますが、それぞれの当該校の皆さんは、皆さん方に要請しただけじゃなくて、決定機関の教育委員のメンバーの方々にも、ぜひうちの学校の実態を知ってほしいということで働きかけをされているわけなんですね。私は、それは至極当然のことだというふうに思うんですけれども、あるこの学校の関係者の方が教育委員さんのところに、ぜひうちの学校の実情を知ってほしい、ぜひ会っていただきたいということで、アポイントをとろうとして連絡されたそうです。そうしたら、その中の教育委員の方が、私は教育庁から、関係者とは直接会ってはいけないといわれているというふうに話されたそうなんですけれども、そういうことを皆さん方は教育委員にいったことがあるんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 私どもから教育委員さんにそのようなお話をした経過はございませんし、教育委員さんもそのような受けとめ方はしてないというふうに考えてございます。

○くぼた委員 いったかいわないかというのは水かけ論になるから、これ以上いいませんけれども、つまり今の答弁は、特にそういうふうに制約をすることはないということをはっきりとされたわけですね。教育委員の皆さんがいろんな判断をする際に、さまざまな情報を集めるということは、当然個々の皆さんの判断でやられることだというふうに思います。
 そこで私は、それを一歩進めて、教育庁として、教育委員会のメンバーがこういった決定事項の関係者と直接意見を交わしたり交流したりする機会が持てるように、そういう積極的な場を設けたり、あるいは、関係者や要請者の連絡先などを情報として教育委員の皆さんに提供したりしてもいいというふうに考えているんですけれども、教育委員会としてそういったことを提起するつもりはあるでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 重要案件につきましては、教育委員会事務局が広く都民や関係者から意見聴取、あるいは文書の取りまとめをいたしまして、教育委員会に提供してございます。説明会、あるいは要請受け付け、こういうものを積極的にやってございまして、教育委員会での意見聴取につきましては、教育委員の意見を踏まえまして、今後慎重に研究してまいります。

○くぼた委員 ぜひそういう提起もされて、教育委員会で検討して、直接そういう話す場を設ける、あるいは連絡をとれる場を設ける、そういうことを提起してください。それを要望しておきます。それがやっぱり情報公開にもつながるし、民主化にもつながっていくというふうに私は思っております。
 これからは、個々の問題について、陳情者や請願者の皆さんから出されている何点かについて伺いたいと思うんです。
 まず、今お話ししてきた小石川工業高校の問題ですが、この要請書に、なぜうちの学校が統廃合になるんだということがいわれているんですけれども、理由を教えてください。

○若林都立高校改革推進担当部長 都立高校改革推進計画では、生徒の減少に合わせまして各学校の規模の確保を図るとともに、学区や地域のバランスを考慮して規模と配置の適正化を図るということにしてございます。
 小石川工業高校は、校舎が老朽化してございまして改築の必要があること、中途退学が多く改善を要する学校であること、都市計画道路により約二千七百平米が削減され、敷地面積は一万八千平米となりまして、かつ敷地が分断され使い勝手が悪くなること、それから、世田谷工業高校の敷地は五万七千平米ございまして、両校の発展的統合による新しいタイプの高校の用地として十分な広さがあるなどを勘案いたしまして、総合的に判断したものでございます。

○くぼた委員 校舎が古い、中退が多い、都市計画道路がかかっている、それから世田谷工業高校の方が敷地が広い、それに、前提条件が地域のバランスとか、そういうことをいわれたんですけれども、八王子高陵のように、校舎が新しくても廃校、志村、北野のように、敷地が広くても廃校。だから、校舎が古いとか敷地がどうのこうのというのは、一般的な基準じゃないわけですよね。
 そういうことを考えていくと、結局、適正規模、適正配置だという非常に何かあいまいな基準だというふうに私は思うんです。だから、どうしてなのかということがなかなか説明できないんだと思うんですね。そういういろいろ理由を挙げても、それが該当する理由だという説明にはならないと思うんですね。
 そこについては、後でまた少し詳しく伺いたいと思いますけれども、校舎が古いというのは、皆さん方がサボってきたから古いわけで、中退が多い、二次募集があるということも、別に二次募集があることは悪いことじゃないわけですし、そういう理由にならないと思うんですよね。
 それで、この小石川工業に対して、廃校に反対する要請というのは、どういったところからどういった内容で上がっているんでしょうか。今、一つは学校関係者の皆さんから上がっているわけですけれども、それ以外にどういったところからどういう内容が上がっているんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 小石川工業高校に関しましては、全日制・定時制を守る会と小石川工業全日制同窓会、それから小石川工業全日制PTA等からの要請等がございます。

○くぼた委員 それだけじゃないでしょう。新宿区議会や、この周辺の地域の西富久街づくり組合、地元でまちづくりを進める住民からも、存続を求める要請が都に対して出されているわけですよね。新宿区議会なんかは、文教委員の皆さんが視察に訪れたということだそうですし、地域の住民は、町会として署名運動に取り組まれた。そういうことで、非常に地域から認知されている、必要だとされている学校だと思うんですね。こういう要望がたくさん地域からも出されているにもかかわらず廃校を決定する。その地域の要望というものは、皆さん方は無視するということなんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 新宿区議会からは、区議会としての要望ではなくて、議長さんの要望という形で出てございます。
 私どもは、地域から出されました要望、要請につきましては真摯に受けとめて、可能な限り反映できるものは反映していくという立場でございます。

○くぼた委員 それでは、そういった地域から要望があったところに説明は行っているのか、理解を得るためにどういうことをされたのか。

○若林都立高校改革推進担当部長 団体等に関しましては、要請があれば、お話し合いを続けてございますし、これからも続ける予定でございます。
 それから、区の教育委員会につきましては、適正配置の案の段階でお話をさせていただいて、また、決定後にも速やかにお伺いして、説明をさせていただいているところでございます。

○くぼた委員 地域住民から要請があったんだけれども、説明してないということですね。結局、地域も無視しているということじゃないですか。
 それでは、小石川工業と世田谷工業に通う生徒の主な居住地、大体どこら辺から通ってこられているのか、簡単にお答えください。

○若林都立高校改革推進担当部長 小石川工業高校の生徒さんたちは、新宿区内が大体一三%、それから、二学区という形での学区内から合わせますと二〇%でございます。一番多いのは四学区の二五%、それから五学区、六学区あたりからの生徒さんが多いということでございます。

○くぼた委員 世田谷工業の方はどうでしょう。

○若林都立高校改革推進担当部長 世田谷工業高校につきましては、世田谷区内については三〇%、学区内全体といたしましては四〇%弱でございます。一番多いのが多摩地域からでございまして、四五%強になっているところでございます。

○くぼた委員 つまり、小石川工業の方は、東京でいえば北部と東部の生徒さんが多くて、世田谷工業の方については、杉並、世田谷、あるいは調布、町田、そういったところの南部、西部、多摩地域の生徒さんが通ってくるということですよね。この二つを統合するという計画のわけですけれども、通学地域が重複している地域は少ないわけですよ。それぞれの通学地域、通学できる範囲の地域の生徒を受け持っているというのが実態なわけです。
 したがって、小石川工業を統合して世田谷工業にしちゃうということは、事実上は小石川工業を廃校にするということでしょう、生徒からすれば、通えなくなっちゃうんだから。重複しているわけじゃないんだ、ということだと思うんですね。
 小石川工業には、建築科とか建設科という、工業高校の中では非常に特徴のある科があるわけですけれども、そういった生徒さんは、世田谷工業高校にそれができたとしても、通えるのかどうかというと、通えないわけなんです。そういう方々はどうするんでしょう。

○若林都立高校改革推進担当部長 小石川工業高校に入学している生徒さんにつきましては、現在地の小石川工業高校で卒業を迎えるという考えでございます。
 また、建築科、建設科がほかにないのではないかということでございますけれども、今回の適正配置につきましては、公立中学校卒業生が、平成八年度の九万余人から平成二十二年度には七万余人になると推計されまして、二二%の減少が見込まれるという推計でございます。生徒の減少に合わせまして各学校の規模の確保を図りますとともに、学区や地域のバランスを考慮して適正配置を進めるということで、生徒のニーズに応じた新しい学校づくりを行うということでございます。
 現在の都内の交通機関の状況を見ますと、通学の機関は十分確保されているというふうに考えてございます。
 それから、世田谷地区工業高校に設置いたします学科、教育課程については、現在、基本計画検討委員会の中で検討してございまして、七月くらいには中間報告を取りまとめて、学校関係者等の意見を伺っていきたいというふうに考えてございます。

○くぼた委員 ニーズに応じるとか、交通機関が発達しているから通えるとか、こういうお話ですけれども、例えば建設科というのは田無にしかないわけですよね。そうすると、例えば江戸川の方とか葛飾の方で、今、小石川工業に通っている、そういう地域の方から建設科へ行きたいという場合には、田無まで通わなきゃいけない。交通機関はつながっているから行けるかもしれませんけれども、膨大な通学時間がかかるわけですよ。今、生徒のニーズにこたえる、そのためにやるんだといいましたけれども、そういう地域に住んでいる生徒のニーズには全くこたえないということじゃないですか。それでももう理屈が成り立たないと思いますけれども、結局そういう生徒たちの選択肢を狭めるということにすぎないわけです。
 小石川についていえば、この学校がいいということで選んでくる生徒さんだっていらっしゃいます。こういう資料をもらったんですけれども、きょうは時間が余りないので説明しませんけれども、エコ・ランというのがあって、要するに、一リットルでどのくらい走るかというのらしいんですけれども、こういうのを小石川工業でやっているからぜひ行きたいということで入っていらっしゃる生徒さんもいるということです。そういうやる気のある生徒さんの学ぶ権利を、小石川工業をなくすことによって奪ってしまうということじゃないでしょうか。そういう学ぶ権利を保障していくのが大人の役割じゃないかと私は思うんですね。皆さん方は、一番そういうことをやらなきゃいけない立場にあると思うんですよ。
 もう一つ、道路の計画が廃校の対象だというふうな理由をいっておられましたけれども、それじゃ、ここに通る道路、環状四号線、都市計画決定されたのはいつですか。それで、現状どうなっているんでしょうか。――時間がかかりそうなので、こっちでいいますけれども、昭和二十一年です、都市計画決定されたのが。現状どうなっているかというと、結局決定されただけという状況になって、実施に向けて何か動いているとか、そういうことじゃないですね。
 私、この問題については建設局に伺いました。環状四号線、どういう現状なのかということで伺いました。そうしたら、こういうことをいっておられました。もしここに道路をつくろうとするならば、学校の廃校が前提だということなんです。学校がどかなければ道路はつくれないということなんですよ。だって、昭和二十一年に都市計画決定されて、今まで五十数年動かないできたんですから、環状二号線も同じですけれども。それが動く、実施計画に向けるための前提条件は学校の廃校なんです、こういうことなんですよ。
 しかも、学校の隣の敷地は、都市計画公園の道路にかぶさっているわけです。そういう矛盾もあるんですよ、都市計画上の。その決定を外すのも、これまた非常に手続が要るということなんです。だから、もしここで学校の廃校が決まれば、道路計画もそれによって動き出すことになるでしょうということでした。
 地元の方々はどうかというと、先ほどもお話ししたように、学校を廃校してまで道路をつくってほしいなんていうことは要望されてないんです。そういうことを前提として道路づくりを要望されていないということです。したがって、道路計画があるからというのは統廃合の理由にならないということだと思うんですね。
 それから、敷地の問題についてもいわれました。確かに分断されるから使いにくいという問題はあるかもしれませんけれども、敷地の面積からすれば広いわけですよ、まだほかの学校に比べても。今度新しく大田地区単位制工業、土地を買われましたけれども、この敷地は何平米ですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 買う予定になっているということでございまして、約一万五千平米でございます。

○くぼた委員 これからつくろうというところよりもまだ広いわけです、道路が通ったってね。それもやっぱり理由にならないということですね。
 伝統を引き継ぐということをいわれました。小石川工業高校、八十一年の伝統があるんですけれども、例えば卒業生がたくさんいて就職率もいい。求人倍率、どのくらいでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 約八倍と伺ってございます。

○くぼた委員 八倍もあるんですよ。この時代にあって、本当に夢のような数字だと思いますよ、一般からすればね。しかし、どうしてそういうことになっているかというと、八十一年の伝統があって、卒業生がいっぱいいらっしゃるわけです。それが社会人として働いておられて、うちの学校の生徒ならぜひうちの会社で雇いたい、そういう人脈がたくさんあるわけですよ。しかし、統合して名前も変わってしまうと、どういうことになるか。現に、最近統合されて名前が変わった学校の話を伺いましたけれども、世間の認知度が非常に低くて、就職が困難になっているのが実態だということを伺いました。名前が変わったということだけでも、なかなかその伝統、実績を引き継げないということだと思うんですね。
 つまり、皆さん方の理屈というのは、どこをとっても成り立たないというふうに私は思うんです。そういう点で、やっぱりこれは見直すべきだということを述べておきたいと思います。
 それから、芝商業定時制について伺いたいと思うんです。
 この芝商業定時制は、南部で唯一の定時制商業。これを廃校して港地区チャレンジスクールに統合していく。この第一学区の五校の定時制を、全部港地区のチャレンジスクールに統合するわけですよね。で、皆さん方のおっしゃる言葉で、伝統と実績を継続していく。五校の学校と城南高校全日制、六校の学校の伝統と実績を継続しちゃったら、どういうことになるの。ごちゃごちゃになっちゃうんじゃないかと思いますけれども、そういう計画になっているわけです。
 私、芝商業定時制のお話を伺ってきましたけれども、少人数教育で非常にいい実践をやられていると思ったんです。例えば、車いすの生徒さんが二人いらっしゃるそうです。首から上しか動かないので、口に棒をくわえてキーボードをたたいて勉強している。そういうハンディキャップがある中で、健常者でさえ取ることが難しい簿記の三級だとか、表計算のエクセルの二級だとか、ワープロ検定の三級だとか、そういう資格を取得されたということです。それからまた、学校行事でスキー教室に行って、蔵王の頂上から下まで車いすでスキーをした。それができたのは、やっぱりクラスメートや周囲の介助があったから、少人数で先生の目が非常に行き届いたから。そういうことがあったからこそ、車いすで、首から上しか動かせないこういうお子さんも、そういう社会的に認知できるような資格を取るような実践がされているわけですね。そういう実態を見て、その地域の小学生や中学生の障害者のお子さんが、じゃ、僕も芝商の定時制に行きたいと、目指しているお子さんもいらっしゃるというお話でした。
 それ以外にも、全日制が合わなくて定時制に来たとか、小中学校で落ちこぼされた子が、そこで学ぶ中で自分自身を取り戻す場になる。そういう方々が通っていらっしゃったり、帰国子女の方々や外国人、高齢者の方々もいて、多様な人たちが通っている、そういう学校なわけですね。
 こういう少人数のよさというのは、私、非常にいいと思うんですけれども、皆さん方はお認めになるんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 定時制高校、今、入学を希望される生徒さん、あるいは在校生、大変多様化してございまして、また、生徒数が大幅に減少して、学校の小規模化が進んでございます。
 学校の小規模化は、さまざまな生徒に対しましてきめ細かな指導が可能となる反面、選択科目の設置や特別活動の実施などにおきまして、生徒の多様なニーズに十分対応することが困難でございまして、学校全体の活力の低下が懸念されるところでございます。
 生徒一人一人の興味、関心、あるいは能力、適性に対応するために、多様な選択科目を設置し、また、活力ある学校行事の実施や集団活動の教育効果が十分得られるよう、適正な規模を確保していきたいというふうに考えてございます。
 チャレンジスクールは、このような要請にも幅広くこたえるために設置していくものでございまして、不登校を経験した生徒など、多様な生徒の入学を想定してございまして、十分期待に沿えるものと考えてございます。

○くぼた委員 今取り上げて、私、皆さん方にこういう状況だよというふうに話したのは、まさに多様なニーズにこたえて、それぞれの皆さんのやる気を引き出して、教育成果が上がっている例をいったわけですよ。そういうことをお認めになるのかどうかというふうに伺ったんですけれども、余りはっきりした答えはなかったわけです。だから、それは認められないからチャレンジスクールにするんだということだと思うんですけれどもね。
 じゃ、ちょっと具体的に伺いますけれども、今のような車いすのお子さんがチャレンジスクールへ行って、同じような状況になれる、そういう確証はあるんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 チャレンジスクールは、まさに多様な幅広い生徒さんに対応できる高校として設置をしていくものでございますので、十分期待に沿えるものと考えてございます。

○くぼた委員 だけど、クラスじゃないわけですよ、チャレンジスクールというのは。そういう中で、介助をするとか、じっくりその生徒さんについて教えるとか、そういう深い人間関係をつくれるはずないと思うんですよ。先生の目だって、いっときは行くかもしれないけれども、学校にいる全体を通して、生活全般を見通すということにはなかなかなりにくいんじゃないかというふうに思うんですね。
 そういうことを生徒さんは自身の体験として察知しているから、担当者の皆さんに、現場に来てぜひ見てください、話を聞いてください、こういうふうに要請したわけです。しかし、それは一向に今まで実現されてないわけですね。なぜそういう生徒さんの、当事者である高校生の意見、あるいは芝商の場合は保護者の話も直接聞こうとしないんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 学校を訪問いたしまして、学校の実情につきまして十分、校長を初め教頭さんから意見をいただき、あるいは実態を視察してございます。
 また、生徒さん、保護者の意見ということでございますけれども、基本的には、学校の運営にかかわる――学校の構成員の生徒さん、保護者でございますので、基本的には校長から説明をし、理解を得る努力をしていただきたいというふうに考えてございますが、直接私ども教育委員会の話を聞きたいという要請がございますれば、校長の立ち会いのもとにお話し合いをするということは一向に差し支えないと考えてございます。

○くぼた委員 今、行かれたとおっしゃいましたけれども、結局、生徒さんもいらっしゃるときに行かれたんだけれども、校長先生と教頭先生に会っただけでしょう。何で直接話さないんですか。非常に閉鎖的な感じがしますけどね。
 生徒さんが、ぜひ私たちの話を聞いてくれといって、行かれたわけですよ。なぜ生徒さんと会うことをしなかったんですか。校長先生の立ち会いという話もありましたが、校長先生の話だけでは納得できないから、皆さん方にぜひ聞きたいということで、要請があったわけです。なぜお話しされなかったんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 その経過のところにつきましては、学校長から、教職員への説明をしていただきたいという要請を受けて参ったわけでございます。そういう場で、事前に、生徒さん、保護者のお話を伺うという場の設定であれば、私どもは話し合いを拒む予定はございません。

○くぼた委員 その場では、教職員にも説明してないんじゃないですか。教頭さんと校長さんに会って、それで回っただけでしょう。そういういいかげんなことをいわないでください。
 時間がないので、くどくいいませんが、じゃ、生徒さんからそういう要請があったら、こたえるわけですね。

○若林都立高校改革推進担当部長 基本的には学校の構成員でございますので、校長さんから説明をし、理解を得られる努力をしていただきたいということでございますけれども、直接都教委の話を聞きたいということであれば、校長の立ち会いのもとにお話をすることは一向に差し支えないものと考えてございます。

○くぼた委員 じゃ、要請があればこたえるということですね。その場に校長先生も立ち会ってくれということで、皆さん方も校長先生に働きかけてくれると。校長先生がそれに立ち会うの嫌だといったら、今の話は成り立たなくなりますから、そこのところだけちょっと聞かせてください。

○若林都立高校改革推進担当部長 先ほど来お話ししてございますように、校長からお話をし、理解を得られる努力をしていただきたいということでございまして、校長がそういうご判断であれば、そういう対応も考えていきたいというように考えているものでございます。

○くぼた委員 はっきりわからないんですけれども、要請があったらこたえるということですね。校長先生が、私は嫌だという場合もあるかもしれませんけれども、その場合にちゃんと校長先生を説得されて、生徒さんと直接お話をなさるということですね。イエスかノーかで答えてください。

○若林都立高校改革推進担当部長 校長の判断に従うということでございます。

○くぼた委員 それじゃ、そういうやり方というのは、子どもの権利条約に照らしてどうなんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 教育委員会と学校、学校と生徒、教育委員会と生徒という関係の中では、教育機関である高等学校の場において、学校の教育課程や教職員管理など学校経営に責任を持つ校長が、在籍する生徒の教育に係る事項について責任を持って生徒に対応することが必要でございます。
 このため、まず校長が対応し、さらに要望がある場合は、校長と十分相談した上で、教育委員会が対応する場合もあるということでございまして、生徒が意見を表明する機会を制限するというものではございません。

○くぼた委員 生徒が意見を表明する機会を制限するものじゃないと、当然そういうことだと思います。
 それは、そういう事例があったから聞いているんで、校長先生が取り合わないよといわれて実現しなかった場合もあるわけですよ。私、校長抜きでやれなんていってませんよ。皆さん方が、ちゃんとそういう場にはいなきゃいけないよと、生徒が意見を表明する場をつくらなきゃいけないよということを説得されて、そういう場を設けて直接話すことはあるんでしょうねということで伺っているんですよ。それはあるということですね。よろしいですね。――違いますって、後ろからいわないでください。

○若林都立高校改革推進担当部長 校長と相談をいたしまして、校長が判断をした場合に、私どもが相談に応じるということでございます。

○くぼた委員 ここで時間をとってもしようがないので、ぜひ積極的にそういう場をーーだって、ご理解をいただくために努力するって何回もいわれているんだから、そういう立場からすれば、当然そうならなきゃおかしいですよ。生徒は、学校に通っている権利者の一人じゃないですか。当然そういう立場で対応してください。
 次に、八王子高陵のことについて若干伺いたいと思います。
 八王子高陵高校は、八八年に新設された新しい高校で、地域から、普通高校にしてほしいという強い要望があったにもかかわらず、皆さん方の鳴り物入りで、都立高校初のコース制を導入したわけです。それを廃校にして館高校に統合する、それで単位制高校をつくるということなわけですね。
 もう一つ出ている南、大森東。その南も、やはりコース制ということでは同じで、ここも、さまざまな意見があったにもかかわらず、普通科から六年前にコース制にしたわけです。
 南の先生からお話を伺うと、六年前にコース制にしたわけで、まだ六年しかたっていないと。高校生は三年間だから、三年のサイクルをつくるということが非常に重要なわけですね、コース制にして。それがまだ二回、まだ六年しかたっていないということなわけです。ようやく六年たったところで、どういうカリキュラムを何年生にやったらいいかといろいろ試行錯誤されて、論議もされて、ようやく固まりかけてきたのが南高校だそうなんですね。
 それだけじゃなくて、例えば生活科学コースでは、コース別の学習として、ごみ処理施設の見学とか、福祉施設の見学、それから、そういった講演もしてもらっている。福祉の授業も多くて、多くの福祉施設へ見学や体験、かなり行っている。そういうことで、地域の福祉施設といろんなつながりができている。つまり、地域にお世話になっているというか、コース制になってこの六年間、そういう関係をつくってこられたわけです。で、つい先日、介護実習室も完成したというわけなんですね。そういう努力をこの六年間されてきて、いろんな議論がある中でコース制をやろうということになって、軌道に乗り始めた。それを、大森東高校と統合して単位制高校にしようという計画なわけですね。こういった努力はどこへ行っちゃうのか。南では、ようやくそういうことで軌道に乗ろうとしているときに、なぜそれを壊すようなことをやるのか。そういう現場の努力を、なぜ壊すようなことをやるんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 南高校につきましては、平成六年度にコース制を導入いたしまして、保健体育コース、生活科学コース、国際文化コースの三つのコースを設置したところでございます。コース制の導入後につきましては、明確な目的を持って入学してくる生徒が増加したとか、中途退学が減少したなどの一定の効果があらわれてきている部分もございますけれども、二次募集を実施するコースも出てくるなど、コース間での隔たりが見られるところでございます。
 こうした現状や都立高校改革推進計画を踏まえまして、現在、既存コースの見直しについて検討を進めているところでございますけれども、南高校と大森東高校との統合につきましては、先ほど来いろいろ適正配置の考え方について述べているような点も踏まえまして、発展的に統合するという形で考えているところでございまして、南高校のコース制の実績を十分生かして、新しいタイプの単位制高校を設置していきたいというふうに考えてございます。

○くぼた委員 いろいろ現場で苦労されてきているのにもかかかわらず、発展的統合というと聞こえはいいけれども、実際そうならないということは、これまでの例でも明らかだと思うんですね。そういう道の半ばで上からかき回すようなことをやることが、私は間違っていると思うんですね。それは、試行なら、やってみて、いろんなことが明らかになって、見直すことはあるかというふうに一般的には思いますけれども、皆さん方、そういったことを、現場の意見も聞かないで一方的に評価して、単位制を押しつけるというようなやり方をしているわけですから、そういうやり方に現場から批判があるのは当然だと思うんです。
 これは学校だけの問題じゃないわけですよ。先ほどもちょっと紹介したように、地域の福祉施設とかにも非常にかかわりが今できているわけです。そういう地域の信頼も、それによって裏切ってしまう。そういう地域の支援も断ち切ってしまうということになるわけです。私、そういうふうに上から押しつけてかき回すようなやり方は間違っているし、それはやめるべきだというふうに思うんですね。
 むしろ皆さんは、そういった現場での努力をどう支援するかという立場に立つのが本来の姿じゃないんでしょうか。それをしないで、現場にこういった混乱を持ち込んでいるから、こういった声がたくさん上がるわけです。だから、まさに机上の論理だけで計画をつくって、冒頭にもあったように、それを押しつける、そういうやり方をこういうのは示していると思うんですね。
 それから、八王子高陵とか、志村、北野もそうですけれども、統廃合によって生徒の通学が大変になる問題もあるわけです。八王子の場合には、地元の八王子の生徒が大半通っている。それを統合することによって、八王子の北西部の子どもたちが遠距離通学を余儀なくされる。選択肢が狭まっちゃうわけですよね。それから、北野や志村でも、徒歩とか自転車で通う、通学時間が三十分以内という生徒が圧倒的なんです。しかも、このどちらも、年少人口が増加している傾向がある地域だということなんです。これらの地域の子どもたちにとっては、それを統廃合しちゃうということは、選択肢が狭くなるということじゃないですか。通学時間や経費がよりかかるという点でも、通学が大変になるということなんです。そういう生徒はどうしろというわけですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 八王子高陵高校はコース制ですから、全都募集になってございまして、多くの地域から通ってきている生徒がございます。特にこの八王子高陵高校につきましては、大変交通の便が悪いところでございまして、このところ毎年二次募集を実施するようになってきてございます。
 そういうことも踏まえまして、これからの生徒数の減少に対応し、生徒の多様化、学校の規模の確保という観点から統合を考えているところでございますので、それにつきましてはご理解をいただきたいと思います。

○くぼた委員 統合すると、より通学するのに不便になるんだということなわけです。そういう危惧があるということなんですよ。なぜそういう声を聞かないんですか。一方的に、交通の便が悪いとか、そう決めつけて統廃合の対象にする、そういうやり方は間違っているということをいっているんです。だから、地元の八王子市議会も全会派一致で、八王子の北西部の生徒たちが不便になる、そういったことを明記した意見書を出しているわけですよね。
 その意見書についていえば、八王子市議会からのものや、同様に、志村、北野については板橋や北区議会で、高校の存続や、関係者の意見を十分に聞くことを求める意見書が上がっているわけです。先ほどの小石川も、そういう地元からの声が上がっている。そういう地元の意見にも耳を傾けないで、決定を強行してしまう。
 高校改革推進計画の中では、保護者や地域との連携、地域の教育力の導入など、地域、社会に開かれた学校づくりの推進ということも述べられているわけです。これらの点からも、こういったやり方は地域の信頼を失わせることになると思わないんでしょうか。皆さん方の出した計画自身にも矛盾するんじゃないかと思うんです。先ほどの福祉施設の問題もそうです。地域の支えがあって、やっとやってきたんです。それを、意見も聞かないで一方的に統廃合すれば、地域の信頼を失わせることになるんじゃないか。その点はどうでしょう。

○若林都立高校改革推進担当部長 今回の実施計画につきましては、適正規模を確保するということで、その際には、なるべく交通の至便なところに統合するという考えでやってございますので、通学の便が悪くなることはないというように考えてございます。
 それから、地域との関係につきましては、推進計画でも、開かれた学校づくりに対する地域との連携、支援をいただきたいという形で進めてございますので、私どもは、引き続き地域との連携強化に努力をしていきたいというふうに考えてございます。

○くぼた委員 今私が伺ったのは、残してほしいとか、いろんな意見を十分聞くべきじゃないかという地域の要望があるにもかかわらず、そういったことすら無視をしてやって、地域に開かれた学校づくりなんていうことを地域の人に理解してもらえるのかどうか、そう思っているのかどうか、それを伺いたいんです。

○若林都立高校改革推進担当部長 先ほどからお話ししてございますように、新しい学校づくりに向けた基本計画検討委員会を設置してございます。そういう中で、中間段階での報告をいただいた段階で、地域の皆さんのご要望、ご意見を伺う場を設けて、そういう中で意見の反映に努めていきたいと考えてございます。

○くぼた委員 計画が出されて、地域のいろいろな意見が出ているにもかかわらず、一方的に統廃合を決めてしまう、そういうやり方をすれば、地域から信頼を得られないのは当たり前じゃないですか。その後、一生懸命皆さん方の意見を聞きますよ、どんどん声を出してくださいといったって、それは信用できないということになりますよ。そういう認識は改めるべきです。そういう地域に開かれた学校にしますよといういい方をいうんだったら、やっぱりそういう態度で対応していただきたいというふうに思います。
 最後に、国分寺高校の問題について若干伺いたいと思います。
 国分寺高校については、進学重視型単位制高校への改編導入が問題になって、この陳情にもありますように、三年間こういう論議がされてきたそうです。この間、都教委とPTAが繰り返し話をされてきたという経過があるそうですね。そういった経過をたどりながらこの間来たわけですけれども、こういった陳情が出されたということについて、皆さん方はどういう認識、どういうとらえ方をされているんでしょう。

○若林都立高校改革推進担当部長 国分寺高校につきましては、新しいタイプの学校でございますので、男女別定員制とか、あるいは地域枠の優先とかという形でのご要望には沿えないという形で私ども考えてございまして、その理解の努力に努めているところでございます。

○くぼた委員 私が伺ったのは、そういう話し合いをこの間されてきたんだけれども、こういう陳情が出された、皆さん方に要請されたと思うんですが、それをどう受けとめておられるのかということです。

○若林都立高校改革推進担当部長 進学重視の新しいタイプの学校づくりにつきましては、十分理解をいただいてございますので、ここでお話しになっているような点につきましては、ご要望に沿えないという形で考えてございます。

○くぼた委員 話し合いはしてきたけれども、その要望にこたえられないというか、要望にこたえない、聞き入れないような決定をしたから、こういう陳情が出されてきたということですよね。つまり、皆さん方の態度というのは本当に一貫していて、これと決めたら、もう、話し合いはしますよと、しない場合もあるわけですけれども、だけれども意見は聞き入れない。で、なぜその要望に沿うことができないかという納得いく説明もない。それで決定だけはしてしまう。こういう姿がここでもやっぱりあらわれているというふうに思うんですね。
 納得できない事柄の一つが、ここに書かれてあるように、男女枠をなくさないこと。もう一つが、第九学区の地域枠を、学区がある間は優先してほしいということです。この二点が陳情に述べられているわけですけれども、それはどういった点で理解が得られないと認識されているんでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 新しいタイプの進学重視の高校ということでの国分寺高校でございますので、これは全都募集でございます。そういう中で、国分寺高校の地域枠、あるいは男女定員制につきましては、学区制の普通科高校以外はこういう形をとってございません。既に、新しいタイプの学校、あるいはコース制等の普通科高校、これはすべて男女枠を設けてございませんので、そういう形での統一を図っていくということでございます。
 それから、地域枠につきましても、全都で進学重視の高校を三校設置する、それも地域バランスを図りながら三校設置をするということで、全都対応を考えてございますので、地域の枠を特別設けるという形での不公平感をなくしていくという考えでございます。

○くぼた委員 それは、だから、あなた方の理論としてそういうことだということはわかりますけれども、私が今伺ったのは、地域の方々にどういった点で理解が得られないのか、地域の方がどういう認識をされているかということを伺っているんです。どういう点で理解できないといっているのか。

○若林都立高校改革推進担当部長 新しいタイプのこの国分寺高校につきましては、地域の方々、あるいは学校関係者の理解は既に得られているということでございます。

○くぼた委員 得られていないから陳情が出されているわけでしょう。どういう内容で得られていないのかということを、私は認識を伺っているんです。つまり、相手がどういうことをいっているのかということを伺っているんですよ。あなた方はそれをどういうふうに受けとめているのかということを伺っているんです。
 なぜそういうことを伺うかというと、あなた方の理論をここではさんざん説明するけれども、相手が何をいっているかということを、あなた方は聞いてないんじゃないかと思うんですよ、場所には同席するかもしれないけれども。相手のいうことを理解して、それで説得が始まるんでしょう。だから、どういうふうに理解されているのか、なぜ皆さん方のやろうとしていることが理解されていないのか、その認識を伺っているんですよ。

○若林都立高校改革推進担当部長 地域の方々、あるいは学校関係者、地教委の方々には、その新しい進学重視の高校としての全都募集で、男女枠を設けないとか、地域枠を設けないとかということの理解は得られているという判断でございます。

○くぼた委員 得られていたら陳情は出ないですよ。取り下げになるでしょう。出された事実についても認めないんですか、あなた方は。
 私、PTAの方の話を伺ったんですよ。高校の手直しをするということで、ずっと説明されてきた。だけれども、そうじゃないんだと。新規格の学校を押しつける内容なんだ。こういう内容にしてしまうと、学校の個性、今まで培ってきた伝統が守れないんだ、伝統が発展できないんだということを危惧されているわけですよ。
 その伝統というのはどういうことかというと、国分寺高校というのは、三十年前に、市民やPTAの皆さんなどが大きな都立高校の誘致運動を起こして、それで開校になったわけです。その後も、国分寺でただ一つの都立高校ということで、市民の皆さんと一緒に歴史を刻んできた高校なんです。この学校の存在というのは、そういう伝統と不可分なわけです。それが、発展、継続というんだけれども、継続できない、伝統が引き継げない。だから反対されているんじゃないですか。
 そういう認識にまずあなた方は立って、じゃ、どう説明しようかな、どう説得しようかなという態度が、理解を得られるように説明するという内容じゃないですか。あなた方、それにこたえられないということは――話は聞きました、だけど、いうのは、私たちの一方的な主張だけをいいます、そういう態度じゃないですか。理解を得ようとやっている態度じゃない。
 伝統を引き継ぐということは、都教委の推進計画の中でもいわれているわけですよ。方針としても一致しているわけですよ、伝統を引き継ぎたいということは。これは否定しないでしょう。その最も基本的な点で理解が得られていないんだから、もっと話し合う必要があるんだというのが請願の趣旨の三番目じゃないですか。それには時間が必要なんだということじゃないですか。
 それで、上の二点、男女枠の問題、地域枠の問題については、昨年の九月二十七日のこの委員会でも取り上げられています。そのときに改革推進担当部長さんは、今後もきちんと話をさせていただいて進めたいと答弁されています。さらに、教育長さんが重ねて、個々の問題についても、それぞれの学校の関係者、PTA等々のご理解をいただくことは非常に重要な問題と思っておりますので、当然お話があれば、担当者を含めてお話しに行きたいと思っておりますし、私も職員を指揮して、そういう形のご理解を深めるような努力をこれからもずっと続けていきたい、このように答弁されているわけですよね。
 このような答弁をされているわけですから、理解を得ることが非常に重要な問題だといわれているわけですから、この答弁からしたって、十四年度の開校をやめるべきというのは当然じゃないでしょうか。どのようにお考えでしょうか。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○植木委員長 傍聴者の方は発言を禁じられておりますので、ご静粛にお願いしたいと思います。

○若林都立高校改革推進担当部長 国分寺高校の関係者につきましては、平成十一年六月三日に、PTA会長から教育庁へ、部活動の重視、あるいは進学校としての発展、改編に当たっての学校関係者との民主的な話し合いということについての決議文が出され、また、同窓会からも都教委に対して、改編に当たって、国分寺高校が二十一世紀に向けた魅力ある都立高校になってほしいという旨の要望書の提出を受けまして、決定に持っていったわけでございます。
 そういう点では、おおむね学校関係者、地域の皆さんのご理解をいただいているわけですけれども、一部そういうご理解がいただけない方がございまして、こういう陳情になっているものと考えてございます。

○くぼた委員 陳情の代表者は保護者代表でしょう。一部じゃないじゃないですか。
 今お話があったように、七月九日の当委員会で、PTAからの、改編は慎重にしてほしい、国分寺の伝統を重んじ、知、情意を兼ね備え、調和のとれた人間の育成を目指すことといった内容の、都知事、教育長あての要請書の受けとめを、我が党の委員が聞いたわけです。そうしたら改革担当部長さんは、本決議の趣旨を踏まえて、同校の伝統と実績をさらに発展させ、必要な支援を行っていく考えでございます、こう答弁されております。
 今のやり方は、支援どころか、まさに破壊じゃないですか。そういうことを陳情者の方はいっているわけですよ。だから、この委員会でされた答弁に照らしても、十四年度の開校というのはやめるべきじゃないんですか。もう一度伺います。

○若林都立高校改革推進担当部長 学校の改築につきましては、もう既に工事に入ってございまして、十三年度中には竣工することになってございます。そういうことで、生徒さんが新しい校舎に移りますので、できるだけ早期に新しいタイプの都民の期待にこたえるということでは、十四年度は希望にこたえる必須の条件ではないかというふうに考えてございます。

○くぼた委員 改築のお話をされましたけれども、改築と進学重視型にするということとはリンクするんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 新しいタイプの進学重視の高校へということでの都民の期待は十分高いものがございますので、十分こたえるものであるというふうに考えてございます。

○くぼた委員 今伺ったのは、十四年度の開校と改築の問題とはリンクするんですかって伺ったんですよ。

○若林都立高校改革推進担当部長 新しい学校ができた段階で、速やかに都民の期待にこたえるというのがベストであると考えてございます。

○くぼた委員 進学重視型にすることと改築が終わるということとリンクするのかどうか、イエスかノーかで答えてください。ちょっとわからない。

○若林都立高校改革推進担当部長 直接、改築と改革はリンクしないかもわかりませんけれども、それをリンクさせて期待にこたえるのがベストであるというように考えてございます。

○くぼた委員 イエスかノーかでも答えられない。何かよくわからないね。結局、今の答弁はリンクしないということなんですよ。だから、改築が終わったから十四年度に開校しなきゃならないという、条件じゃないということですよね。
 そういうことで、十四年度開校というのは、ちゃんと市へも説明するといっていらっしゃるんだから、これはやっぱり見直すべきだということを再度主張しておきます。
 これだけいろんなところから要請が出て、議会のこの場での議論も、各会派から、やっぱり一方的じゃないか、やり方が民主的じゃないんじゃないかというような声も出ているわけですよ。今ここで答弁していただいても、前回もそうでしたけれども、聞いていることに対してまともに回答してくれないということですよね。
 今の高校を取り巻く状況からしても、少しでも現状をよくしようというのは、多くの都民の願いだと思うんです。子どもの数が減るこういう時期だからこそ、教育条件の整備充実を図ることができるわけですよ。三十人学級が実現できるということなわけです。そういう多くの都民の願いにこたえないで、皆さん方は、自分たちで決めた高校改革は、都教委の専売特許だということをいっているのと同じです。だから都民は何も口出すな、現場関係者は何も口出すな、こういうやり方で進めているわけです。そういった都民不在の高校改革は、現状抱える問題を一層困難にするというように私は思います。都民に高校改革ということで押しつけるという今の姿勢をいち早く改めるべきだ。その中で、都民あるいは関係者の協力も得て、一次の計画、二次の実施計画とも見直すべきです。
 そういった観点から、これらの請願陳情は趣旨採択すべきだということを主張して、私の質疑を終わります。

○石川委員 若干質問をさせていただきます。
 私は、昨年の十月からこの委員会に所属いたしまして、前に開かれた委員会の席上、この問題の進め方につきまして、同じような課題を抱えている他の道府県のこうした問題に取り組む姿勢について質疑をさせていただきました。
 その中で、必要な改革であり、また、多くの関係者がかかわってくる問題であり、私としては、いわゆる総論の段階で広くこの問題に対する周知徹底、そしてまた、都教委の考え方というものを示して、幅広く議論をする進め方が大事ではないですか、こういうふうに申し上げたところであります。
 しかし、過ぎてしまいまして、今日では第二次実施計画が策定をされている段階でありますので、一、二、確認だけさせていただきますけれども、いわゆる第一次実施計画を決める際には余りにも短期間過ぎたのではないかという意見が相次いで出されました。そして、第二次計画策定に当たりましては、その点どのように改善をされたのか、また、一次計画と二次計画の策定までのプロセスはどう変化したのか、明らかにしていただきたいと思います。

○若林都立高校改革推進担当部長 改革推進計画の一次計画策定までの経過につきましては、先ほどからお話ししてございますように、都立高校白書、あるいは長期構想懇談会の答申を平成九年一月にいただきまして、九年七月十五日に適正配置計画案を該当校の校長に提示をし、関係者に説明をいたしまして、九月十一日に教育委員会で決定したものでございます。
 それから、第二次実施計画につきましては、それまで第一次実施計画の決定過程の中でいろいろ意見を寄せられたものを反映をいたしまして、なるべく早目に計画案をご提示するのがいいのではないかということも踏まえまして、六月末に提案をしまして、十月に教育委員会の決定を得たということで、一次計画よりはご意見をいただく期間を十分とって対応したということでございます。進め方、方法等につきましては変わりませんけれども、そういう努力をさせていただいたということでございます。
 学校関係者、地域関係者に対する説明等、確実に実施いたしまして、広く意見を聴取するために、学校関係者に対しましては、基本的には学校長に説明をしていただいて理解をいただくということで進めてございまして、地域関係者、あるいは複数の学校の学区等に関する団体、全都的な対応につきましては教育庁が担当するということで、校長との連携のもとに協力体制を図ってきたところでございます。

○石川委員 第一次が二カ月なかったわけですよね。第二次の場合には、若干時間をあれしまして二カ月半。約半月間、タイムスケジュールが延びた。また、第一次のときには都教委と校長先生の役割が不明確であったので、その点を改めて明確にして、関係者に説明をしたということであります。
 しかし、第一次計画、また第二次計画に対しまして、それぞれ対象になった学校からは、今、くぼた理事からもお話がありましたように、それぞれの思いで請願陳情が出されているわけであります。
 そこで、もう一つ確認をしておきたいのは、対象校になる選定基準、これは先ほどもちょっと答弁がありましたけれども、もう一度整理をして教えていただけませんか。

○若林都立高校改革推進担当部長 適正配置の基本的な考え方として、規模の確保を図るということと、教育条件の維持向上を図るということをベースにしながら、適正配置の対象校の選定の基準といたしましては、施設の老朽化など著しく改築改修を必要とする学校であること、校地面積が狭隘な学校であること、交通が不便な学校であること、四点目といたしまして、都市計画道路等が予定されており、計画が実施されると教育環境が大幅に制約される学校であること、五点目といたしまして、二次募集あるいは中途退学が多いなど改善の必要のより高い学校であること、その他特別な事情のある学校であるということなどを総合的に判断して決定しているものでございます。

○石川委員 選定基準は、その他も含めて六項目は明示をしましたよ、こういうことが都教委の考え方でありますね。それに対して、対象校になりましたそれぞれの学校は、確かに選定基準に該当する部分もある。しかし、出されております請願陳情、また、いただいておりますさまざまな資料に目を通しますと、そうであるけれども、なぜ我が校なんだというのが本音の部分ではないだろうかと、こういうふうに私は理解をいたしております。
 確かに関係される方々にとりましては、我が関係した学校が、都立高校の改革とはいえ、なくなってしまう、あるいは学校の性格が変わってしまう、あるいは統廃合として新たな出発をする、こういうことになることに大変寂しさもありますし、また、卒業した母校がなくなるつらさも私はわかります。
 そこで、この問題については種々論議をされておりまして、最終的には関係者の理解、そして協力、これなくしてはなし得ないものだろうと思いますし、今後、これまで都教委が取り組んできた以上に、関係する学校関係者に対しましては、より一層きめ細かく――今も担当部長が一人でお答えになっておりますけれども、もし現場から、その人員が足りないというならば、教育長、人員を整備して、一つ一つに真心込めて答えていくというやり方をしないと、この改革の問題の円満な解決、関係者の納得する解決はできないのではないだろうか、私はこんなふうに考えている次第であります。
 したがいまして、今、くぼた理事もおっしゃられましたように、いかにして関係者の声に耳を傾け、親切丁寧に理解を求める努力をしていくかという一点にかかっていると思いますので、教育長のご決意を聞かせてください。

○中島教育長 今、さまざまなご議論をいただきましたが、私どもも、この都立高校改革推進計画といいますのは、魅力ある都立高校をつくるためにはぜひ必要な計画であり、着実に推進する必要があると考えておりますので、その基本となります適正配置計画につきましても、できるだけ円満に、スムーズに改革が進むよう努力しなければならないことは当然のことと考えております。
 したがいまして、今お話がございましたように、さまざまな形で今までもお話し合いを進めておりますけれども、これからも、それぞれの担当部署を初めとする教育庁の職員が、必要性、あるいはいろいろなご意見等を伺いながら、なぜここの部分をこう変えるのかという点につきましてのご説明をきっちりする機会をふやしまして、それぞれの学校での理解が進むように努力してまいりたいと思います。
 特に適正配置計画は、三カ年の実施計画の中に定めておりますけれども、それは着手のベースでございますので、その点につきましての努力というのは、まだこれからも引き続き精力的に続けていく必要があると考えているところでございます。委員のお話にございましたような点も踏まえまして、できる限りの機会をつくりたい、このように思っております。

○石川委員 ぜひお願いをしたいと思います。
 若干具体的なことで恐縮でございますが、八王子高陵高校、まだ新しい立派な施設、仮にこの計画どおりに進むとなりますと、今の校舎はどんなふうにされるんですか。確認だけ……。

○若林都立高校改革推進担当部長 平成十七年に新しい八王子単位制高校に変わるわけでございますけれども、八王子高陵高校の利用計画につきましては、今のところございません。

○石川委員 これは今後、どんなあれで検討されていくんですか。

○若林都立高校改革推進担当部長 跡地利用計画につきましては、教育庁の財産として活用できるものについては極力検討するということで、教育財産としての利用目的がないものにつきましては、財務局に所管がえをするという考えでございます。

○石川委員 今後、統廃合についての話し合いが行われるわけでありますけれども、仮にこの形になるとするならば、高陵高校の跡地についても関係者ときちっと相談をしていただきたいと要望しておきます。
 もう一つ、国分寺高校の改編でありますけれども、先ほども議論がございました。私たちも文書をいただいております。経過は先ほどのとおりなんでしょうけれども、教育課程が今度変わってきますよね。すると、この国分寺高校は、一年生は新教育課程の単位制、二年生は旧教育課程の単位制、三年生は旧教育課程の学年制という形になりますよね。すると、当然、これまでの普通高校からいわゆる単位制――単位は変わらないんだけれどもというお話がありますけれども、単位は変わらないけれども、学ぶ範囲はふえるわけですよね、単位制高校ですから。十八単位か何かありまして、例えば数学であれば、数学A、B、それよりももっと専門的に学ぶということに、単位制ではなってくるわけですので、このままの先生方の配置では、先生方にかかってくるさまざまなことが大変多くなるんじゃないか、こういう心配をされる声がある。そうしたことに対してはどのような配置を考えているのか、お伺いします。

○若林都立高校改革推進担当部長 教員の負担ということでございますけれども、学年制あるいは単位制の学校、いずれも教師一人の持ち時間数というのは特段変わるわけではございません。ただし、単位制高校になりますと、選択科目、講座数を大変多く設けますので、そういう点で、一人当たりの教員の対応する科目の講座が多くなるということがあろうかと思います。
 一方で、少人数指導、習熟度別授業、あるいはチームティーチングなど、多様な指導形態の導入などをやりますので、一講座当たりの生徒さんは少なく、それだけ教育指導が徹底できるというメリットが出てくるんだろうと思います。
 進学重視の単位制高校になると教員の負担がふえるのではないかということでございますけれども、そういう点で、ふえるということでなくて講座が多くなる、そのために必要な教員配置をしなきゃいけないということになろうかと思います。
 そういうことにつきまして、高校改革推進に教育庁内全体で取り組むということでございますので、必要な教員数の配置につきましては、特段の努力をしながらバックアップしていきたいというように考えているところでございます。

○石川委員 国分寺については、十四年度を都教委の方は目指しているわけですね。学校側では、十五年からでもいいのではないですかというご意見があるようであります。その背景として、ちょっと今申し上げましたように、十四年度開校になりますと、三年生は旧教育課程の学年制、二年生は旧教育課程の単位制、新一年生は新教育課程の単位制になるということで、それぞれの学年がばらばらの教育課程で学ばなきゃならなくなるという不安、これに対してはどうお考えでしょうか。

○若林都立高校改革推進担当部長 十四年度に開校いたしますと、ちょうど十五年からの新教育課程への移行という形で、一時期ですけれども、今おっしゃられたような三段階の対応をしなきゃいけないということで、学校側のいろいろな課題が出てくるんだろうと考えてございます。これらにつきましては、十四年度の開校に合わせまして、そういう教員の負担等に対応する手だてをしていきたいというように考えてございます。

○石川委員 ぜひひとつ、さまざまな具体的な検討事項、また要望事項があるようでございますので、十分なる話し合いをして、円満な運営に努力していただきたいと思います。

○植木委員長 ほかに発言ございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、本件はいずれも保留と決定いたしました。

○植木委員長 次に、一一第六九号、青年の家の廃止延期に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小栗生涯学習部長 一一第六九号、青年の家の廃止延期に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、東京都青年の家を守る会から提出されたものでございまして、その要旨は、多摩地区ユース・プラザの完成まで、多摩地区の五日市、八王子、狭山、青梅、武蔵野の青年の家五館の先行廃止を延期していただきたいということでございます。
 本請願についての現在の状況でございますが、平成十年第三回都議会定例会におきまして、平成十二年度末に五日市青年の家、平成十三年度末に八王子、青梅、狭山、武蔵野青年の家を廃止する内容の条例が可決されております。
 以上でございます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 請願一一第六九号、すなわち青年の家の廃止延期に関する請願は、これまでの経過からすれば、非常にささやかな願いであるというふうに思いますし、また、もっともな内容ですから、私たちは趣旨採択をすべきことを主張いたしたいと思います。その点で、若干意見を述べたいと思います。
 請願者の本来の思いは、青年の家が、青少年の社会的自立や社会参加など、青少年の成長に果たしている役割に照らして、多摩地区の青年の家をなくさないでほしいということだと思います。
 しかし、一昨年の九月定例会で、青年の家の廃止を一年から三年延期はしたものの、廃止条例が決まってしまった結果を受けて、今回の請願になり、せめても多摩地区のユース・プラザが開設するまで、空白の期間が生まれないように廃止を延期してほしいという、本当に控え目だけれども、至極妥当な願いだということで請願を出されたわけです。
 この廃止条例が出された一昨年の文教委員会でも、各会派から、多摩地域の青年の家五施設の先行廃止によって空白の期間が生ずる問題点がそれぞれ指摘されたわけです。それに加えて、例えば来年度予算の案では、日比谷図書館の改修費が査定によってゼロにされてしまっていることを見ても、都の財政状況を理由に、この多摩ユース・プラザの予算についても同様なことになるんじゃないかということが危惧されるわけであります。
 そういう点からしまして、本請願をぜひ趣旨採択すべきだということを意見として述べておきます。
 以上です。

○桜井委員 青年の家の廃止の問題につきましては、さまざまな議論をしてきたわけでございますが、結論だけ申し上げますと、余り正確ではないかもしれませんが、ユース・プラザと引きかえに――引きかえにといういい方は語弊があるかもしれませんが、ある意味におきましては、ユース・プラザと引きかえにということがあったわけであります。したがって、ユース・プラザができるならば――もちろんつくるつもりでしょうから、できればいいんでしょうけれども、できないうちにというか、もしユース・プラザの完成が予定よりも財政状況等によって先に行っちゃう可能性があるというようなことが理事者側においてわかった場合には、現存する青年の家を壊しちゃうのを少し先送りするということはできないものなのか。
 ということは、これは今ご答弁をいただくわけじゃないんでございますが、そういう意見が非常に強いわけでありますので、ぜひそこらあたりのところは――これは、八王子にあるからどうかというのじゃなくて、青年の家というのは、私らみたいな下町の人間だって結構使わせていただいておりますし、東京都全域の子どもというか、若い者というのか、そういった者で結構使っているわけですから、ユース・プラザができ上がればそれでいいんでしょうけれども、最終的にはでき上がるかもしれませんが、でき上がるのが予定よりも延びる可能性があるんじゃないかなという感じがしますので、そういう場合には適時適切に対応していただきたいということを、これは要望ですけれども、私の方から申し上げておきますので、よろしくお願い申し上げます。

○石川委員 二点だけ確認をさせてください。
 今説明がありましたように、また、議会でもるる議論をし、条例を改正いたしまして、平成十年第三回定例会において修正案が可決をされている案件であります。
 そこで、都は、青年の家を再編整備し、新たに区部と多摩地域に広域的にユース・プラザをそれぞれ一館ずつ建設することとしておりますが、今日の進捗状況についてまず教えてください。

○小栗生涯学習部長 区部のユース・プラザにつきましては、平成十年度に基本計画を策定いたしまして、本年度は基本設計を行っております。平成十二年度に実施設計を行いまして、平成十三年度から建設工事を行い、十五年度に開設いたしたいと思っております。
 また、多摩地区のユース・プラザにつきましては、本年度基本構想を策定し、平成十二年度に基本計画を、以下順次、基本設計、実施設計、建設工事を行いまして、平成十七年度開設いたします。

○石川委員 今、桜井委員からもありましたように、非常に財政状況が厳しいものですから、区部の十五年度、多摩の十七年度の開設の担保が本当に大丈夫なんだろうか。他の五つの施設は、このスケジュールに合わせて廃止をしますよというんですから、この開設がおくれるようなことになった場合に、他の五施設の閉鎖にどのようにかかわってくるんでしょうか。開設がおくれても、廃止は予定どおりやるという考え方なんでしょうか。そこのところを説明してください。

○小栗生涯学習部長 十二年度の都の予算につきましては、まだ議会で審議される前でございますけれども、知事原案の中におきましては、区部のユース・プラザにつきましては実施設計の費用、多摩ユース・プラザにつきましては基本計画の費用につきまして予算の中に入っておりますので、私たちは、その予算は確保しているものと確信しておりますし、予定どおりに十五年、十七年の開設に向かって努力をしていきたいと思っております。

○石川委員 ぜひ最大限の努力をしていただきたいと思います。
 二つ目に、廃止する五つの青年の家につきましては、これまでいろんな歴史があるわけであります。東京都は、広域的に区部と多摩に一カ所ずつユース・プラザをつくります、そのほかについては、地方自治の原点である区市町村でそれぞれの対応をというお考えでありますけれども、この五つの青年の家の利用、取り扱いでありますが、ただ役目が終わったから廃止するということを宣言するのではなくて、それぞれ当該の市には残るわけでありますから、そうした市ともお話し合いをされ、また利用者等々の声も伺って、この施設の利用のあり方について、都としてもいろいろ関係者と協議をしていただきたいなと、こんな思いがあるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○小栗生涯学習部長 青年の家の跡地等の利用についてでございますが、青年の家は、建築後四十年経過した施設もあり、また、その用地は、都有地のほか、市から無償で貸与を受けているものもありますので、市からいろいろな要望があるものと思います。
 今後、廃止後の跡地等の利用につきましては、関係市の意向を伺い、関係部局と協議してまいりたいと思います。

○和田委員 このユース・プラザ、青年の家については、私も本会議で、初めに廃止ありきではないということを申し上げたところです。
 この請願の件でありますが、今、両委員がご指摘のとおり、所在する市に、その後の利用計画なり何なりをきちっとご説明申し上げ、お願いするとか、そういうことをまずしっかりすべきだということであります。
 その次には、財政が先行き見通しが立たないというときでもありますし、新プラザが建つと同時に廃館といいましょうか、廃止といいましょうか、そういうことが望ましいわけでありますから、初めに廃止ありきというような形で、新しいものができる前に十四年につぶすということではなくて、雨漏りがしたり、あるいは、もう使用にたえないようなものは別でありますけれども、できる限りそのような工夫、努力ができるのかどうなのか、お答えいただきたいと思います。

○小栗生涯学習部長 先ほどお答え申し上げましたように、その所在の市等との協議は十分進めてまいりたいと存じております。
 それから、廃止のことにつきましては、先ほどご答弁申し上げましたように、今、既定の方針で予算等はついておりますし、その形を前提にした形で今努力をさせていただいておるところでございます。
 ということで、私たちといたしますれば、今までどおり、それをベースにした形でユース・プラザを建設する、十五年、十七年につくるという形で行動させていただきたいというふうに思っております。

○和田委員 十五年、十七年の建設はいいんですよ。それは結構なんですが、廃止はどうなのかということですね。廃止をできるだけ十五年、あるいは十七年のぎりぎりのところまで、切りかえるところまで延ばせないのかということは、技術的に、あるいは契約もあるかもしれませんけれども、どうですか。

○小栗生涯学習部長 この件につきましては、平成十年度の都議会で修正を受けましたけれども、条例が可決されておりますので、それを前提にした形で行動することが前提になっておるものと思います。ということで、私たちとしますれば、委員のご指摘とは逆の方になりますけれども、ぜひそれをベースにした形で、建設の方についてはきっちりやっていくという形でご理解いただきたいと思います。

○和田委員 確かに条例化をして、廃止条例というか、そういうものがあって、それから建設ということになると思います。ただ、先ほど桜井委員の方からもご指摘があったとおり、財政がまだ不確実なところがあるだろうと。確かに実施設計なり基本設計というようなものも予算がここにありますけれども、それとてもどうなるかわからない。それとてもというか、その後はどうなるかわからないように我々は思える。したがって、初めに廃止ありき、それを初めに更地化してしまうということが大変恐ろしいというか、先読みができないときだけに不気味な感じがするんですけれども、そこについては担保できるんですか。

○小栗生涯学習部長 この五施設のことにつきまして、今私の方も申し上げたわけでございますけれども、実は青年の家は七施設ございまして、府中と水元という、中規模というんですか、宿泊定員でいいますと百五十人規模の二館につきましては、新しくできるユース・プラザと接続する形でやっていくという基本方針がございます。そういう形でありますので、そのことで担保しているというふうにいうことはできませんけれども、そういう形の連続性はございますので、先ほど申し上げましたように、建設の方をぜひ予定どおりやっていくという形で努力したいと思っております。

○和田委員 あくまでも不確実要素があるという点、それから、この種の施設は集中した方がいいか分散した方がいいかというのは、いろいろ考え方があると思うんですが、利用する側の立場からすると、できるだけ地域に分散した方がいいという声もあるわけでございますから、すぐに真一文字に進むということではなくて、幅広く大所高所から、財政的な問題、あるいは利用者の声などを含め対応していただきたいということを要望しておきたいと思います。

○大河原委員 私からも、このユース・プラザ、一言意見を申し述べさせていただきます。
 議会の修正議決があるわけなので、今お答えになったように、区部、そして多摩部のユース・プラザの建設には最大限の努力をして、きちっと進めていっていただきたいと思うんです。
 ただ、子どもたちの教育環境なり、今、東京都教育委員会がみずから進めようとしている子どもたちの中でのコミュニケーションとか体験の場というものを確保するためには、このユース・プラザができるまで、何がしかの場をもっともっと確保していくという立場があっていいはずだというふうに思うんですね。
 ですから最後に、青年の家、ユース・プラザの価値、意味というものをどのように東京都教育委員会はとらえているのか、そのことだけお答えいただいて、この請願の審査に入っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○小栗生涯学習部長 青年の家、それからユース・プラザ、連続しているものと我々は考えているところでありますけれども、どちらにしましても、東京の都市の中で、青少年を中心とした社会教育施設として大変重要なものだと思っております。
 ということで、今までも青年の家で持っていた機能につけ加えまして、現在の新しい青少年が抱えている課題等につきましても解決する一助として機能するような形の新しい規模のユース・プラザ、それから、学校との連携というものを考えた形で、小学校、中学校の学年でユース・プラザを使うことができる規模のもの、すなわち二百五十人規模というふうに一応思っているわけですけれども、そういうような規模のものをぜひ確保したいというような形で思っております。
 ということで、青年の家の今まで持っていた機能につけ加えまして、ユース・プラザでは新しい問題に対しても機能していきたいと思っております。大変重要な施設だと思っておりますので、先ほどから申し上げておりますように、ぜひ予定どおり建設の方に向かっていきたいというふうに思っております。

○井口委員 先ほどから、地域行政機関とも十分話し合うということですから、そのことはわかるんですが、場所によっては、例えば学校と組んで市が、そこのところが近いので仕事をしたいとか、そういうことで財産を譲ってもらいたいとか、また、都市計画上そこの地域が非常に公園などで大事になる、したがって、緑化のためにそれが欲しくなるとか、そういうような関連を持ったことで、地元自治体がこれが欲しいというようなときには、東京都にはそういう相談にのる気持ちがあるのかどうか、参考に聞かせていただきたい。

○小栗生涯学習部長 青年の家が今まで置かれていた各市のご意向というのは、大変重要なものだと思っております。私たちといたしますれば、その意見をお聞きして、そして庁内における所管の部署、財務局等になりますけれども、そういうところにそのお言葉を十分伝えることによって、東京都としてどういう形で判断するかという問題が出てくると思います。
 私たち担当の方といたしますれば、その言葉を間違いなくお聞きして、遺漏なく伝えるということの任務に入ると思います。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、請願一一第六九号は保留と決定いたしました。

○植木委員長 次に、一一第五六号、平成十二年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小海学務部長 一一第五六号、平成十二年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長大滝文男さんから提出されたものでございます。
 まず1の、定時制通信制高校の明確な位置づけについてでございます。
 (1)、全日制、定時制、通信制の併置を解消することでございますが、都立高校改革推進計画におきまして、昼間定時制の単位制高校とチャレンジスクールを、既設校の再編を進めながら、独立校として設置することとしております。第一次実施計画及び第二次実施計画におきまして、昼間定時制の単位制高校は、平成十七年度開校予定の多摩地区単位制高校を計画しております。また、昼間定時制のチャレンジスクールは、本年四月に桐ヶ丘高校が開校いたします。平成十三年度に世田谷地区チャレンジスクール、平成十六年度に江東地区チャレンジスクール、平成十七年度には港地区チャレンジスクールが開校予定でございます。
 (2)、三年間でも四年間でも、ゆとりを持って卒業できる学校を整備することでございますが、現在、都立定時制高校百校のうち、七校は、三年間で卒業できる道を開いております。都立高校改革推進計画において、修業年限の弾力化を一層進めることといたしました。そのため、学校間の連携を推進し、他校における学習成果を自校の科目の単位として認定することによりまして、修業年限の弾力化を図っていきます。既に実施している定時制、通信制課程間の併修や定時制課程相互の併修を拡充するとともに、全日制、定時制課程間の併修もできるようにいたしました。また、ボランティア活動等、校外での学習活動を教育課程に位置づけ、単位として認定することとしました。実用英語技能検定や簿記検定などの技能審査の成果の単位認定や、実務等をもって職業に関する科目の履修の一部にかえる実務代替の拡充等も図っております。
 (3)、地域の特性を生かした新たな特色ある定時制高校を設置することでございますが、平成三年度に単位制昼間定時制独立校の新宿山吹高校、平成八年度に単位制の飛鳥高校定時制課程を設置いたしました。
 都立高校改革推進計画の第二次実施計画におきまして、定時制に通う生徒の生活実態や学習ニーズに対応した特色ある定時制高校として、地域の特性を考慮し、昼間定時制単位制高校、先ほど申し上げましたチャレンジスクール及び総合学科の定時制課程等を設置してまいります。
 2の、定時制通信制課程の管理運営についてでございます。
 (1)、事務職員の土曜休業やローテーション勤務に伴う問題点を解消することでございますが、この実施に伴い、事務職員で対応できない電話応対等の業務は、学校内の教職員全体で工夫して、適切に対応していくべきものと考えております。
 (2)、非常勤講師を確保することでございますが、定時制勤務の可否欄を設けた講師一覧を配布し、各学校の実態に即した講師を確保できるよう努めております。
 なお、講師の確保が困難な教科や地域につきましては、全日制の教員による兼職を認めております。
 (3)、学校の特色や生徒の実態に応じた教職員を配置することでございますが、学校教育が円滑に行われるよう、人事異動要綱に基づき、学校長の具申を尊重し、異動を行ってまいります。
 (4)、深夜における生徒指導に対する交通費実費を完全支給することでございますが、深夜の生徒指導等が校務として行われる場合は、旅費条例の規定に基づき、旅費を支給しております。
 なお、通常の交通手段によりがたい場合で、校長が必要と認めたときは、タクシーの利用も承認しております。
 3、定時制通信制教育振興のための行事について、音楽鑑賞教室、演劇鑑賞教室、生活体験発表会、総合体育大会に対する補助金の増額と運営への支援を行うことでございますが、これらの授業に対して、委託料または分担金として運営への支援を行っております。しかし、予算の増額は、現在の財政状況から困難となっております。
 4、施設設備の整備拡充等について。
 (1)、食堂の冷房機器を完備することでございますが、音楽室、職員室、用務員室、給食調理員控室、専門学科のパソコン室、ワープロ室及び交通騒音等により授業に支障がある学校の普通教室などは整備しております。
 現在、普通科のパソコン室、ワープロ室について計画的に冷房化を進めており、食堂の冷房化については、現段階においては難しい状況にあります。
 (2)、専用普通教室を確保することでございますが、定時制の専用施設として、職員室、生徒会室、教材室、調理室、食堂を設置しております。普通教室及び体育館などの諸施設につきましては、全日制と定時制が共用することとしており、専用普通教室を確保することは困難でございます。
 5、多様な生徒の受け入れについて。
 (1)、夜食費、教科書代に対して補てんを行うことでございますが、これらの補助金事業は、勤労青少年の定時制高校への就学を奨励するため、国庫補助を受けて都が実施しているものです。平成七年度入学生からは、国の補助制度の改正により、有職者、求職中の者、疾病の者、心身に障害のある者等に限定して実施しております。
 なお、一年生は、入学後就労指導をすることから、全員が補助対象となっております。
 (2)、奨学金制度を拡充することでございますが、特殊法人日本育英会が日本育英会法により実施するものと、東京都が都条例により実施するものとがあります。いずれも、定時制生徒も貸付対象となっております。
 東京都育英奨学生について、東京都教育委員会は公立高校生の選考を担当しております。定時制生徒からの応募状況を見ますと、平成九年度、平成十年度とも応募者はおりませんでした。
 最後に6、都公立高等学校定通PTA連合会の活性化促進について。
 (1)、連合会への補助金を増額することでございますが、定PTA連合会に対する補助金は、社会教育関係団体補助により実施しておりますが、現在の厳しい財政状況の中におきまして、補助金の増額は困難でございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、第一項の一号から三号まで及び第二項の二号から四号までを趣旨採択することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一一第五六号は、第一項の一号から三号まで及び第二項の二号から四号までは趣旨採択と決定いたしました。

○植木委員長 次に、一一第六四号、学校事務職員給与費半額負担等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○上條人事部長 一一第六四号、学校事務職員給与費半額負担等の義務教育費国庫負担制度の堅持等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都教職員組合から提出されたものでございまして、政府に対し、次の事項に関する意見書を提出していただきたいとするものでございます。
 一つは、学校事務職員、栄養職員の給与費半額負担を適用除外することなく、現行制度を堅持すること。二つ目は、都を富裕団体とみなし給与費や退職手当の制限等の減額措置を直ちにやめることというものでございます。
 現在の状況でございますが、1につきましては、都教育委員会は、かねてより、義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の堅持を国に要請してきております。また、学校事務職員、栄養職員に関しましても、学校教育の基幹職員であることから、国庫負担の対象から除外されることのないよう要望してきております。
 次に、2についてでございますが、都は、当該年度前三年平均の財政力指数が一を超えることを理由に、義務教育費国庫負担金の財源調整措置を受けておりますけれども、その廃止を国に対し強く要望してきております。
 なお、要望書の提出状況でございますが、教育長名、都知事名、都議会議長名で、それぞれ国に対し要望書または意見書を提出しております。
 この成果といたしまして、国の平成十二年度予算内示では、都の財源調整措置に係る部分の退職手当率が千分の二十から千分の八十四に引き上げられました。これに伴う増収は、六十六億円となります。
 説明は以上でございます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一一第六四号は趣旨採択と決定いたしました。

○植木委員長 次に、一一第一〇四号の二、NPOに対する事業環境の整備及び支援制度の創設に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○土村体育部長 一一第一〇四号の二、NPOに対する事業環境の整備及び支援制度の創設に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、特定非営利活動法人青少年自立援助センター理事長工藤定次さんから提出されたものでございまして、教育や福祉分野の非営利団体(NPO)を支援するため、体育館やテニスコートなどの都立体育施設の使用料の減免及び利用の際の便宜を図ることということでございます。
 現在の状況でございますけれども、都教育委員会は、都民スポーツの振興を図るために、東京都体育施設条例施行規則第九条の規定によりまして、全国的または全都的に組織されましたアマチュアスポーツ団体が運動競技大会に使用する場合等は、施設の使用料を減額しております。
 また、同施行規則第四条の規定によりまして、体育・スポーツ及び身体的活動を伴うレクリエーションの世界大会、全国大会、全都大会等に使用する場合には、優先受け付けを行っているところでございます。
 したがいまして、都立体育施設の性格から申し上げまして、NPOであるということだけでは使用料の減額や優先受け付けは行っておりませんけれども、今申し上げました要件に該当すれば、NPOに対しても使用料の減額や優先受け付けが可能でございます。
 以上、よろしくご審議のほどお願いいたします。

○植木委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くぼた委員 この一一第一〇四号の二、NPOに対する事業環境の整備及び支援制度の創設に関する陳情に関して、趣旨採択を主張する立場から意見を述べます。
 NPO法は、文化、スポーツ、福祉、環境などの分野で、企業や行政では果たしにくい部分で行動をとるので、ボランティアや市民団体が行動する場合に、法人格がなかったためにさまざまな制約が出てきたことを受けて、法人格の取得によってこれまで以上に活発に活動できるようにすることを目的として成立しました。これを軌道に乗せていくためには、行政として支援策が必要だというふうに考えます。
 この陳情は各局にわたっており、支援のあり方については全庁的に検討すべきだと思いますし、陳情者の願意はそういったところにあると直接伺いました。したがって、都の体育施設の利用についても、一定のルールを決めるなどした上で便宜を図ることは可能だと思うんです。陳情者のお気持ちは、そういった意味では理解できますので、趣旨採択にすべきということを意見として述べておきます。

○植木委員長 ほかに発言ございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 発言がなければ、本件は、生活文化局所管分もございますので、決定は生活文化局所管分審査の際行い、本日のところは保留といたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一一第一〇四号の二は保留と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情のうち、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時七分散会

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