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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十三号

令和二年十月二日(金曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長両角みのる君
副委員長栗林のり子君
副委員長山崎 一輝君
理事森澤 恭子君
理事尾崎あや子君
理事伊藤 ゆう君
白戸 太朗君
栗下 善行君
高橋 信博君
まつば多美子君
藤井  一君
おじま紘平君
あぜ上三和子君
三宅しげき君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長村松 明典君
次長総務部長事務取扱坂本 雅彦君
産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務築田真由美君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務勝見 恭子君
商工部長土村 武史君
商工施策担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務荒井 芳則君
金融部長篠原 敏幸君
金融支援担当部長井上  卓君
観光部長松本 明子君
観光振興担当部長小林あかね君
農林水産部長上林山 隆君
安全安心・地産地消推進担当部長龍野  功君
雇用就業部長村西 紀章君
事業推進担当部長鈴木のり子君

本日の会議に付した事件
意見書について
産業労働局関係
付託議案の審査
・第百六十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)中、歳出、債務負担行為 産業労働局所管分(質疑)
・第百七十二号議案 東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百七十三号議案 東京都立食品技術センター条例を廃止する条例(質疑)
・第百八十三号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について(質疑)
・第百八十四号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について(質疑)
・第百八十六号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)中、歳出 産業労働局所管分(説明・質疑)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第八号)の報告及び承認について(質疑)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第九号)の報告及び承認について(質疑)
報告事項(質疑)
・令和元年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について
・地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価について
・食品産業振興に向けた支援方針について
・私債権の放棄について

○両角委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、委員外議員の発言の申し出について申し上げます。
 上田令子議員から、会議規則第六十三条の規定により、本日の委員会に出席して発言したい旨の申し出がありました。
 理事会において協議の結果、当該議員の所属委員会が同時に開催中であり、そもそも出席が不可能であるということの理由をもって、必要なしとの結論となりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○両角委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○両角委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百六十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)中、歳出、債務負担行為、産業労働局所管分、第百七十二号議案及び第百七十三号議案、第百八十三号議案及び第百八十四号議案、第百八十六号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)中、歳出、産業労働局所管分並びに地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第八号)の報告及び承認について外専決一件並びに報告事項、令和元年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について外三件を一括して議題といたします。
 それでは、追加提出されました第百八十六号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)中、歳出、産業労働局所管分について理事者の説明を求めます。

○村松産業労働局長 令和二年第三回東京都議会定例会に提出いたしました案件のうち、令和二年度補正予算案、追加分一件につきましてご説明申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により観光関連事業者は大きな打撃を受け、今なお大変厳しい状況が続いております。
 都内の感染状況を踏まえつつ、観光産業の早期回復を図るとともに、東京観光への都民ニーズに応えるためにも、時期を逸することなく、効果的な支援策を講じていくことが重要と考えてございます。
 こうした観点から、感染防止対策を徹底した上で、都民を対象とした都内観光を後押しするほか、安心して旅行ができる東京の魅力を発信するため、本定例会に補正予算案を追加提案いたしました。
 これらの取り組みにより、感染拡大防止と経済社会活動との両立を図りながら、東京の観光の回復に着実につなげてまいります。
 以上で令和二年第三回定例会提出案件の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、本案件の詳細につきましては、次長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○坂本次長 産業労働局所管の令和二年度一般会計の補正予算案の追加分についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、令和二年度一般会計補正予算説明書(追加分)をごらんください。
 本補正予算案は、去る九月十六日に、本委員会でご説明いたしました令和二年度一般会計の補正予算案の内容に追加して計上をするものでございます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをごらんください。総括表でございます。
 今回の補正予算額は、左下の合計欄にございますとおり、二十二億九千二百九十五万六千円でございます。
 三ページをお開きください。歳出の説明でございます。
 1、観光産業の振興の補正予算額は、二十二億九千二百九十五万六千円でございます。
 1、魅力を高める観光資源の開発の右側説明欄にございます、1、東京観光の魅力発信キャンペーンは、都内の観光関連事業者などが連携して、東京観光の魅力や、安心して旅行を楽しめるよう感染防止を徹底している様子などを効果的に発信するため、多様な広報媒体を活用し展開するキャンペーンを後押しするものでございまして、九千三百九十五万六千円を計上してございます。
 2、都内観光促進事業は、国のゴー・ツー・トラベル事業とも連携し、感染防止対策を徹底した都民向けの都内観光の旅行商品に対して定額の助成を実施するもので、二十一億九千九百万円を計上しております。
 以上で令和二年第三回定例会に提出いたしました案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 なお、その他の議案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○坂本次長 去る九月十六日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 目次でございます。資料は全部で五項目ございます。
 一ページをごらんください。東京都立食品技術センターに類する組織の他道府県における運営形態をお示ししてございます。
 二ページをお開きください。地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの収入及び支出の推移につきまして、それぞれの区分ごとに、上段に平成二十八年度から令和二年度までの年度計画における予算額、下段に平成二十八年度から令和元年度までの決算額をお示ししてございます。
 三ページをごらんください。同センターの役職員数の推移につきまして、平成二十八年度から令和元年度までの各年度末現在の人数と令和二年八月一日現在の人数をお示ししてございます。
 四ページをお開きください。同センターにおける研究員の採用、応募状況の推移につきまして、平成二十八年度から令和二年度までの一般型研究員及び任期つき研究員の応募者数を上段に、採用数を下段にお示ししてございます。
 五ページをごらんください。同センターの依頼試験、機器利用の区市町村別利用状況につきまして、令和元年度の利用企業に関して、所在地別に集計した件数をお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○白戸委員 今回の補正予算によりまして、中小企業の事業継続に対する支援の強化が図られておりますが、初めに、感染防止策への支援から質疑を行わせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、都民生活や企業活動にさまざまな制約が課されており、社会や経済の活力が大きく損なわれております。
 中小企業にとって大変厳しい経営環境が続いておりますが、感染症の終息を座して待つのではなく、今はそれに的確に対応していくことが求められています。当然のことながら、行政によるサポートも引き続き必要となってくるでしょう。
 都は、六月の第二回定例会の補正予算により、業種別ガイドラインに基づく感染予防対策の実行支援事業を開始いたしました。具体的には、業種別ガイドラインに基づく設備工事や備品の購入などを助成金により支援するものであり、多くの中小企業から申し込みがあると聞いております。感染症による影響は長期化しているため、細心の注意を払いつつ、経済をしっかり回していく視点が重要であり、中小企業への支援の強化が求められます。
 そこで、コロナ禍にあります中小企業が感染予防の対策を講じながら事業を継続できるよう、本助成金によるガイドライン対策への支援を拡充していくべきだと考えますが、現在の申請状況、そして今後の都の対応について伺います。

○土村商工部長 本助成事業は、ことし六月に申請受け付けを開始いたしまして、申請受け付け期限を八月末に設定しておりましたが、中小企業がコロナ禍において事業を継続していくためには、ガイドラインに基づく対策の一層の徹底が重要との考えから、申請受け付け期間を十月末まで延長いたしました。
 九月末現在で、当初の予定を大幅に上回る四千四百七十三件の申請を受けており、今回の補正予算案により八千件の上乗せを行い、支援規模を一万五百件まで拡充いたします。
 今後も本事業の積極的な活用を促すことにより、中小企業による感染拡大防止と事業活動の両立を着実に後押ししてまいります。

○白戸委員 開始から三カ月で四千件を超える申請があるという、非常にニーズの高い事業であり、ガイドラインの実効性を高める上でも、今回の拡充は大変重要な意味を持つと思います。
 中小企業の皆様が安心して事業を続けられることが大事であり、引き続き感染防止と経済活動の両立に対する適切なサポートを求めまして、次の質問に移ります。
 次に、中小企業のサイバーセキュリティー対策の支援について伺います。
 最近では、ウイズコロナの時代に沿った企業活動の一環として、テレワークの導入やECサイトの立ち上げなどに取り組む中小企業も多く見られるようになりました。
 こうしたオンラインを活用した取り組みは、業務効率の向上や新たな販路開拓などの面で大変有益でもありますが、その一方で、企業秘密や個人情報の流出といったリスクも伴います。このことを十分に理解せずに、万全のセキュリティー対策を講じなければ、かえって中小企業の利益を損なう事態も招いてしまいます。
 サイバー攻撃の増加が懸念される中、中小企業が安心かつ安全にオンラインの活用に取り組むことができるよう、セキュリティー対策に関する実効性の高い支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 都は、コロナ禍を機に中小企業によるオンラインの活用が一層進むことを踏まえ、セキュリティー機器の導入や現地での技術的なアドバイスを通じ、中小企業の自立的なサイバーセキュリティー対策につなげる支援を行ってまいります。
 具体的には、支援対象となる中小企業を選定しまして、セキュリティー機器を一定期間設置して、サイバー攻撃の検知などを行うためのシステムを構築いたします。
 サイバー攻撃などの事故が発生した場合には、専門家が現地に駆けつけて応急対応などのサポートを行うとともに、技術的な相談に応じることにより、中小企業がみずから対応できるスキルを身につけられるよう支援してまいります。
 これらの取り組みによりまして、中小企業に対するサイバー攻撃の実態を踏まえた適切な対策をモデルケースとして発信することで、都内中小企業のセキュリティーの向上に努めてまいります。

○白戸委員 中小企業は人材や資源が限られておりまして、みずからのマンパワーだけでは新しい取り組みを進めていくのは極めて困難です。
 都の支援により、中小企業によるオンライン活用が円滑に進み、安心して事業が継続できるよう丁寧なサポートを求めまして、次の質問に移ります。
 制度融資について伺います。
 新型コロナウイルス感染症による経済への影響の長期化が懸念されており、中小企業は非常に厳しい状況にあります。
 我が会派はこれまでも、中小企業にとっての血液である資金面での支援の重要性を訴えてまいりました。コロナ禍においても、我が会派は特にこの点を強く訴え、都は独自の新型コロナウイルス感染症対応融資を立ち上げ、支援の充実を図ってきました。
 そこで、本年三月の制度開始以降の新型コロナ対応融資における実績について、リーマンショック時と比較して伺います。

○篠原金融部長 新型コロナ対応融資の四つのメニューのうち、三月から開始しております都独自の三つのメニューを合わせた融資実績は、三月から八月末までで約七万件、金額で約二兆四千億円となっております。
 また、国の補助制度設置を受けまして、五月から開始した感染症全国の融資実績は、八月末までの累計で約六万三千件、約一兆二千億円でございまして、両者を合わせると、六カ月の間で約三兆六千億円の実績となっております。
 いわゆるリーマンショックの際、緊急対応として実施いたしました経営支援融資の実績は、二年五カ月の間で約二兆七千億円でございまして、今回の新型コロナ対応融資は既にこれを超える状況でございます。

○白戸委員 既にリーマンショック時を超えているということで、いかに今回の影響が大きいのかを物語っていると思います。と同時に、都の支援体制が適切であるということもわかりました。
 新型コロナウイルス感染症による影響の長期化により、都内中小企業が受けるダメージが深刻化しているというこの現在の状況を踏まえまして、引き続き中小企業の資金繰りを手厚く支援していくべきだと考えます。
 今後の新型コロナ対応融資についての都の考え方を伺います。

○篠原金融部長 引き続き中小企業の高い資金需要に対応していくため、今回の補正予算では融資目標額をさらに一兆三千億円引き上げることに加えまして、実質無利子融資の継続に必要な経費を計上しているところでございます。
 今後とも、経済情勢や感染者の状況を踏まえまして、都内中小企業の資金繰りをしっかり支援してまいります。

○白戸委員 都は、今定例会の追加提案で、都内観光促進事業の補正予算案を提出されました。
 この独自の支援策は、コロナ禍の観光振興策として、これまで都民ファーストの会東京都議団が要望で求めてきたものでありまして、評価するものであります。この事業が最大限の効果を発揮できるよう、幾つかの重要な論点について確認させていただきます。
 まずは、人の移動に伴う感染拡大のリスクを抑えるための取り組みについて伺います。
 本事業を実施したことにより、新型コロナウイルスの感染が再び拡大するということは決してあってはならないことです。
 そのため、都はこうした事態を防ぎつつ、本事業を実施し、感染防止と観光振興の両立の実現を目指すべきと考えますが、具体的にはどのように取り組むのか伺います。

○松本観光部長 本事業を実施する上では、旅行者を迎え入れる事業者と旅行する都民の方々双方に対しまして、感染防止対策の徹底を図ってまいります。
 そのため、事業者に対しては、感染防止徹底宣言ステッカーの掲示等を助成の条件としまして、感染防止対策の徹底を含め、適正な事務手続の実施についての誓約書を提出していただくとともに、都民の方々に対しては、旅のマナーを啓発するチラシを配布いたします。
 これらの取り組みにより、感染症防止と観光振興の両立を図ってまいります。

○白戸委員 事業者の感染防止対策の徹底を図りつつ、旅行者に対するマナー啓発を行いながら事業を実施するということなんですが、新型コロナウイルスの感染拡大などにより、やむを得ず中止せざるを得ないという状況が出てくる可能性もあると考えます。
 都は、この本事業をもし中止した場合に、キャンセル料についてどのように取り扱うのか伺います。

○松本観光部長 都は、今後の感染状況を踏まえまして、本事業を中止にする場合は、専門家の意見を聞きながら判断してまいります。こうした場合には、助成額を上限としまして、キャンセル料の一部を都が負担する方向で検討しております。

○白戸委員 東京観光への都民ニーズに応えるためにも、事業が継続できるよう、感染防止対策の徹底を図っていただくということをお願いしておきたいと思います。
 厳しい経営状況に直面している観光業界では、挽回のチャンスとして、本事業に対する期待も高まっております。その中でも、経営基盤の脆弱な中小旅行業者や宿泊事業者が着実に事業に参画できるような配慮や支援が必要と考えます。
 こうした観光関連事業者が本事業に参画しやすくなるための都の取り組み、具体的に伺います。

○松本観光部長 本事業では、助成額を一泊当たり五千円の定額とすることで、価格の低いツアーほど助成率が高くなるという仕組みになっております。
 また、国のゴー・ツー・トラベルに登録した宿泊事業者に直接予約する場合の支援についても検討いたします。
 さらに、より多くの都内の事業者が国の事業に参画できるよう、登録手続等必要な情報を提供するセミナーを開催するとともに、地域にアドバイザーを派遣いたします。
 先月、国の事務局の事務担当者を招き、第一回のセミナーを開催したところ、来場とオンラインで合わせて約二百名の参加をいただきました。
 今後もこうした取り組みを通じて、本事業の参加にもつなげてまいります。

○白戸委員 ここまで都内観光促進事業の実施に当たって、主な論点について質疑をしてきました。
 感染拡大防止と経済社会活動の両立を図るためにも、感染防止対策を徹底するとともに、ゴー・ツーのようにならずに、より多くの事業者が参画できるように着実に取り組みを進めていただきたいというふうに思います。
 続きまして、同じく追加提案されました東京観光の魅力発信キャンペーンについて伺います。
 都内観光産業の早期回復に向けた取り組みとして、都内観光事業者などが連携して実施しますこの東京観光の魅力発信キャンペーンが今回新規事業として盛り込まれております。
 そこで、この本キャンペーンの具体的な内容を伺います。

○松本観光部長 東京発着の旅行がゴー・ツー・トラベルの対象に加わり、都外から多くの旅行者をお迎えすることになるとともに、都内観光促進事業が始まれば、都民が都内をめぐる機会もふえてくると考えられます。
 そのため、感染防止対策を徹底すれば、安心して観光を楽しむことができるという趣旨を都内外に発信していくことが重要でございます。
 そこで、観光需要回復に向けてさまざまな取り組みを行っている都内の観光関連事業者等が連携し、東京観光の魅力発信キャンペーンを実施いたします。
 具体的には、事業者の感染防止の取り組みや三密を回避した旅の提案などを全国紙、旅行雑誌やオンライン広告等、多様な媒体を活用して広く発信するキャンペーンを展開してまいります。

○白戸委員 いわゆるこのウイズコロナ期における観光として、感染防止対策を徹底すれば安心して観光を楽しむことができるんだというメッセージを都内外に発信していくことは意義があると考えます。ぜひ、東京の観光が安全で安心できるというイメージの発信につなげていただきたいと思います。
 この魅力発信キャンペーンは、都内の観光関連事業者などが連携をして実施するということなのですが、都はどのようにかかわっていくのか伺います。

○松本観光部長 観光関連事業者等から構成される協議会に都も参画するとともに、キャンペーンに係る経費等を負担いたします。
 これにあわせて、都としても東京の魅力を改めて都内外に発信するため、東京ブランドアイコン、Tokyo Tokyoを活用した取り組みを推進してまいります。
 具体的には、官民が一体となって、オール東京で取り組んでいくため、Tokyo Tokyoの派生デザインを作成しまして、事業者等にさまざまな場面で活用いただきます。
 そのほか、Tokyo Tokyo公式サイトやSNSを活用し、今後の東京観光に向けて、写真や動画の投稿を広く呼びかけ公開するなど、東京観光の魅力を発信してまいります。

○白戸委員 これまでインバウンド向けに活用されてきましたこのTokyo Tokyoですが、ぜひ国内向けにもしっかりと活用いただきたいと思います。
 そして、感染防止対策の徹底と観光振興の両立を推進していくためにも、幅広い都内観光関連事業者と密に連携をすることが重要であります。
 東京の観光が動き始めた今こそ、オール東京でしっかりと東京観光の魅力を発信することに力を入れていただきたいと思います。
 次に、観光事業者の新たなビジネス展開について伺います。
 新型コロナウイルスの感染状況はいまだ予断を許さず、観光事業者は感染防止対策の取り組みが求められるだけではなく、今後の感染再拡大のリスクにも備えなければいけません。
 こうした状況の中、観光事業者の今後の事業展開を支えるため、都はどのような手だてを講じるのか伺います。

○松本観光部長 ウイズコロナ期における観光事業者の成長を後押しするためには、旅行需要の創出に加え、観光事業者が新たな手法で収益を確保する取り組みを支援することが必要でございます。
 そこで、今後は宿泊施設のビジネス利用を促進するため、Wi-Fiの増強など、テレワーク環境の整備に要する経費の三分の二を、三十万円を限度に支援する一方、宿泊施設を利用する企業が負担する借り上げ経費を、一日一室当たり最大三千円助成いたします。
 また、旅行業者等の新たな商品開発を支援するため、非対面によるオンラインツアーの実施に向けた事前調査や、VR映像等のコンテンツ作成、現地ガイドなどに要する経費の二分の一、最大二百万円を助成いたします。
 こうしたことによりまして、観光事業者の新たなビジネス展開を促進してまいります。

○白戸委員 新型コロナウイルス感染症の影響により、都内の観光産業は非常に厳しい経営状態に置かれております。
 一方、感染症を契機に、社会の変化や観光のニーズの変化も起きています。こうした変革期にあっては、観光需要の回復に向けた支援とともに、事業者の新たな収益確保などの経営力を高める支援も欠かせません。
 都内の観光事業者が直面する危機を乗り越えていくためにも、継続的な支援を実施していくことを求めておきます。
 次に、テレワークについて伺います。
 都内企業におけるテレワークの導入率が約六割に達した今、コロナ感染症の拡大防止のための一過性の取り組みにとどまることなく、ステージを上げて定着に向けて取り組みを強化していくことは重要であります。
 本定例会の代表質問におきまして、我が会派は、テレワーク東京ルールをてこにテレワークの定着を図り、働き方改革を促進するように求めました。知事からは、東京ルールの浸透に向けて、新たな融資制度の創出や人材確保面での企業をサポートするなど、実効性のある取り組みを展開するとの答弁をいただきました。
 また、我が会派の成清議員が一般質問において指摘したように、テレワークの定着に向けては、都や民間の調査で明らかになっています労働時間の管理、通信費、光熱費などの費用負担の問題、上司、同僚とのコミュニケーションの確保など、さまざまな運用課題の解決も求められています。
 そこで、テレワーク東京ルールの普及に向けた具体的な取り組み内容と、あわせて、運用課題を解決するための導入企業への支援について伺います。

○村西雇用就業部長 都は、東京ルールの普及に向けまして、テレワーク東京ルール実践企業宣言制度を創設し、専用のウエブサイトを立ち上げ、一万社を目標に各企業の実践ルールを掲出、公表するなど、広くPRを行い、テレワークの機運醸成を図ってまいります。
 また、こうした宣言企業には、信用保証料の補助等の支援を行う新たな融資制度を創設し、資金調達への支援を行うほか、テレワークを希望する求職者とのマッチングイベントを実施するなど、東京ルールへの取り組みに対するインセンティブを企業に付与してまいります。
 こうした取り組みとあわせまして、十一月のテレワーク月間を活用し、テレワーク就業時の労働時間の管理や健康への配慮、通信、光熱水費などの費用負担、非正規雇用従業員のテレワーク利用拡大に向けたポイントなど、テレワーク導入企業が抱えるさまざまな運用課題につきまして、解決ノウハウを社会保険労務士等の専門家が助言するオンラインセミナーを集中的に開催してまいります。

○白戸委員 このテレワーク東京ルールの普及に向けまして、東京ルールの実践企業宣言制度を新たにつくり、宣言企業に対して資金調達や人材確保の支援も行われるということであり、都内企業に広く浸透していくことを期待しております。
 また、テレワーク月間を有効に活用し、この運用課題の解決に向けて導入企業をしっかりとフォローする取り組みも展開していただけるということですので、ぜひこうした一連の施策によりまして、テレワーク推進と定着の加速化をしていただきたいと考えます。
 次に、雇用対策について伺います。
 国の発表では、新型コロナウイルス感染症の影響で、解雇や雇いどめなどにより離職される方が全国で約六万人、東京都内でも約一万六千人にも上ると見込まれています。この数は、わずか一カ月で四割近くふえています。
 コロナの影響が長期化し、雇用情勢の悪化に歯どめがかからない中で、我が会派は代表質問において、さらに踏み込んだ雇用対策を打ち出すよう都に求めました。知事からは、一時的に雇用過剰となった業界がある一方で、人手不足が持続している業界もあることから、マッチングの機会の充実を図ることで早期の再就職を支援していくとの答弁がありました。
 そこで今回、補正予算で緊急の雇用対策として提案されている早期再就職緊急支援事業の具体的な取り組みについて伺います。

○村西雇用就業部長 都は、新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や雇いどめで離職を余儀なくされた方々に対しまして、就職面接会など、マッチングの機会を数多く創出し、早期の再就職を支援する緊急対策を新たに実施いたします。
 若者、中高年、女性求職者などのニーズを踏まえ、成長産業であるITや人手不足が顕著な福祉、介護など、コロナ禍でも採用意欲の高い企業との就職面接会を、緊急対策として来年三月まで毎月切れ目なく開催してまいります。
 また、コロナの影響で解雇や雇いどめとなった方の中には、就職活動や再就職に向けた準備が不足している求職者も多くいることが想定されるため、キャリアカウンセリングから面接技法、業界研究に関するセミナー、就職面接会までを一日で集中して行う特別プログラムを提供し、マッチングを効果的に行ってまいります。
 緊急就職面接会と特別プログラムを合わせて全二十回、七百二十人の規模で実施することによりまして、マッチングの機会を大幅に拡充し、早期の再就職を後押ししてまいります。

○白戸委員 都内の食品産業は、都内の経済活動を支える重要な産業の一つですが、事業者数がこの十年間に約三割減少するなど、中小零細企業を初め、多くの事業者が厳しい経営下にありまして、コロナ禍においては、さらにさまざまな影響が生じるということが懸念されます。
 こうした状況を踏まえまして、都は七月に都内食品産業振興に向けた支援方針を策定したということです。
 都はこれまで、都立食品技術センターにおいて、食品製造業を技術的な側面から支援してきましたが、都内食品産業のさらなる振興に向けて、この支援方針ではどのような考えで支援の方向性をまとめたのか伺います。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都内の食品産業は消費者ニーズの多様化、AI、IoTの導入など、技術革新の進展、新型コロナウイルスの影響等に伴う販売チャネルの多様化など、その取り巻く状況は大きく変化しております。
 こうした中、食品産業のさらなる振興を図るためには、現在の都内産食材を生かした特産品開発などの支援から、今後は商工業振興の視点を重視した支援体制の構築が必要でございます。
 そこで、商工部門が主体となりまして、商品の企画開発から加工、製造、販路開拓まで切れ目のない支援を展開し、技術と経営の両面からサポート機能を向上させていくことを狙いとしております。

○白戸委員 コロナ禍におきましては、多くの都民の生活の基本であります食の大切さを改めて実感したのではないかなというふうに思います。
 そうした都民の食を支えるためにも、都として、この都内食品製造業の活性化をしっかりと実現させていただきたいと考えます。
 この支援方針では、都内食品産業のさらなる振興に向けて、新たな支援体制を整備していく方向性が示されております。
 食品製造業といっても、都内にはさまざまな事業者が存在していることを踏まえて、支援のあり方を考える必要があると思いますが、この支援方針を策定するに当たって、これまでどのような議論を積み重ねてきたのか伺います。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都では、昨年十一月に食品産業振興に向けた支援方針策定に係る専門家会議を立ち上げまして、計八回にわたって食品産業の振興のあり方につきまして幅広く議論を重ねてまいりました。
 この専門家会議からの提言を受けまして、本年七月、食品産業振興に向けた支援方針を策定し、食品製造業の活性化に向けた方策や、食品技術センターを産業技術研究センターへ統合することで支援機能の向上につなげていく新たな支援体制を整備する方向性をお示しいたしました。
 なお、専門家会議では、食品産業全般に知見を有する学識経験者や食品産業の団体から幅広くご意見をいただくとともに、都内食品業界のさらなる振興に向け、食品産業の団体と情報の共有や意見交換を行ってきたところでございます。

○白戸委員 この支援方針には、都内食品産業のさらなる振興に向けたさまざまな方策が示されていますが、中でも都立食品技術センターを産業技術研究センターへ統合する方向性が示されている点が非常に重要なポイントであると考えております。
 この組織統合によって得られる具体的なメリットについてどのように考えているのか、都の見解を伺います。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都内食品産業のさらなる振興を図るためには、技術と経営の両面からの支援を強化していくことが必要でございます。
 組織統合によりまして、技術支援では産業技術研究センターの持つ商品の製造に係る工学分野の幅広い技術の知見を生かし、例えばAI技術を取り入れた先端機器の導入に向けたアドバイスや容器などのデザイン性を高めるための支援などが可能となります。
 あわせて、経営支援では、中小企業振興公社とも連携強化を図り、市場ニーズを捉えた商品開発や販売ルートの開拓のサポートなどが可能となりまして、いわゆる川上段階から川下段階までを一気通貫で行う総合的な支援力の強化につなげることができると考えております。
 こうした支援を着実に実施するため、組織統合を行い、都内食品産業の活性化を後押ししてまいります。

○白戸委員 川上段階から川下段階、いわゆる開発、生産、そしてマーケティングまでしっかりと行うということであります。
 この東京の食の魅力は、世界に誇る貴重な資源でありまして、都市の競争力の源泉ともいえるかもしれません。東京の食を支える都内食品産業のさらなる活性化に向けてしっかりと取り組んでいくよう要望しておきます。
 次に、産業技術研究センターの中期目標に関連して質問させていただきます。
 中小企業が成長を生み出していくには、時代のニーズを捉えた斬新な製品やサービスを持続的に生み出していかなければなりませんが、中小企業の力だけでこれをなし遂げるにも限界があります。
 そのために、中小企業を技術面からサポートする産業技術研究センターが果たすべき役割は非常に大きく、先端技術の活用などを通じ、都内産業の発展に向けた取り組みを戦略的に進めていく必要があるでしょう。
 また、最近では、新型コロナウイルス感染症という新たな課題やニーズにも対応することが求められています。これらの観点を踏まえ、産業技術研究センターの今後の事業運営の方向性を確認させていただきます。
 まず、令和元年度の業務実績評価についてであります。
 全体の評価としては、中期計画の達成に向け、すぐれた業務の進捗状況にあるということであり、項目別の評価では、基盤研究、外部資金導入研究、3Dものづくりセクターの三項目で最も高いS評価となっています。
 このうち3Dものづくりセクターでは、3Dプリンターなどを活用したさまざまな支援を提供しているとのことですが、例えば3Dデータをもとにした試作の開発や、製品などを分解することなく、オンライン上、つまりパソコン上で欠陥を確認することなどが可能となりまして、まさにこのものづくりデジタル化の象徴的な支援といえるものでしょう。
 そこでまず、3Dものづくりセクターにおける令和元年度の取り組み内容と、今回の評価のポイントについて伺います。

○土村商工部長 3Dものづくりセクターでは、3D技術を活用した試作開発や精密測定などの支援を提供しております。
 このうち3Dプリンターによる造形のための機器利用や、寸法や形状を高精度に測定する依頼試験では、令和元年度は、前年度比約三割増の三万六千二百二件の利用実績を上げました。
 利用頻度の高い試験機器について、人員を集中的に配置して対応するなど、受け入れ体制の工夫が利用実績の増加につながったものでございます。
 また、本来、製品を分解して動作原理や構造解析しますリバースエンジニアリングにおいて、エックス線CTを用いて、製品を分解せずに製品内部を透過し、3Dの画像データとしてコンピューターで再現させるなど、デジタル技術を用いて、中小企業の製品化までの時間短縮や欠陥の発見に寄与する支援を実施いたしました。
 このように、高い利用実績と製品化に向けて効果的な技術支援を行ったことを高く評価したものでございます。

○白戸委員 やはりこの3Dものづくりセクターに対するニーズが非常にふえているということでありますので、引き続き、中小企業の多様な試験ニーズに応えていただくよう要望しておきます。
 次に、ロボット産業活性化事業について伺います。
 民間の調査会社によりますと、業務、サービスロボットの世界市場は、二〇二五年には対二〇一九年度比で二・三倍となります四兆六千億円までに成長することが見込まれております。介護やオフィス、店舗など、さまざまなシーンでロボットの活用が広がっており、特にこのウイズコロナ社会においては非接触をキーワードに、その流れが一層加速していくことが予想されます。
 私はむしろ、産業用の大型ロボットより、道案内や物品の運搬など、日常生活のさまざまな場面で活躍が期待できるサービスロボットこそ、中小企業の技術力が生かせる分野であると考えます。
 中小企業がロボットを開発し、事業化の流れに乗せていくためには、産業技術研究センターが蓄積してきた技術力やノウハウを中小企業にしっかりと伝えていくことが重要です。
 そこで、第三期中期目標期間におけるロボット産業活性化事業の取り組み内容について伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、案内や運搬、介護などをテーマとしまして、中小企業との共同研究によるロボットの開発を行うとともに、設計や構築に必要な知識やノウハウを提供するための人材育成事業を行っております。
 共同研究に当たりましては、センターが開発したロボット駆動部や音声認識装置等、ロボットのコアとなる技術を中小企業に提供するなど、低コストでのロボット開発を実現いたしました。
 また、昨年度、東京ビッグサイトと連携いたしまして、警備、運搬、案内、清掃の四種のロボットに関する長期の実証実験を行うことで、社会実装に向けた支援も実施いたしました。
 このような取り組みによりまして、第三期中期目標期間の五年間で二十九件の製品化、事業化を達成してございます。
 今後も、コロナ禍における非対面や非接触などの新たなニーズを中小企業が着実に取り込めるよう、引き続き、ロボット開発の支援に取り組んでまいります。

○白戸委員 この労働力不足やコロナ対応といった観点から、ロボット技術に対するニーズは、今後ますますふえていくことが予想されます。引き続き、着実に支援を進めるよう求めておきます。
 次に、プラスチック代替素材を活用した製品開発の支援について伺います。
 世界経済フォーラムの報告書によれば、二〇五〇年には海洋中のプラスチック量が魚の量を上回るといわれており、海洋生物がプラスチックごみを誤飲してしまうことによる生態系への影響も懸念されております。環境を守っていくためには、環境に対する我々人々の意識変革とあわせまして、このプラスチックにかわる製品の開発を進めていくことも重要です。
 小池知事も環境問題をライフワークとして取り組まれており、昨年十二月に策定したゼロエミッション東京戦略においても、プラスチックごみの海洋流出の防止に取り組むことなどがうたわれております。
 産業技術研究センターでは、昨年度からプラスチック代替素材を活用した製品開発プロジェクトを実施しているということですが、その取り組み内容とプロジェクトの進捗状況について伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、プラスチックの代替素材を活用いたしました製品開発を支援するため、昨年度より基盤研究一件、公募型共同研究を二件実施しております。
 基盤研究につきましては、プラスチック代替素材を活用したストローの開発を実施しており、今年度中の試作品の完成を目指しているところでございます。また、中小企業との公募型共同研究につきましては、紙パウダーと土の中で分解しますプラスチックを素材とした食品容器の開発、それと木粉を用いたウッドプラスチックを素材といたしました食品容器の開発を行っております。
 現在、試作品を用いて、耐熱や耐水など、安全性に関する性能評価試験等を実施しておりまして、引き続き、早期の製品化を目指して開発を進めてまいります。

○白戸委員 プラスチックごみ問題の解決は、SDGsの目標である海の豊かさを守ろうの実現につながる取り組みであり、引き続き、技術面からの支援を力強く進めていただきたいと要望しておきます。
 次に、第四期中期目標について伺います。
 新型コロナウイルス感染症を機に人々のライフスタイルが変化を遂げ、対面ビジネスからオンラインのビジネスへ、会社での勤務からテレワークの自宅勤務へというように、新しい日常が浸透しつつあります。
 中小企業がコロナ禍をピンチでなくビジネスチャンスと捉え、新たな需要を取り込んでいくことができるよう、技術面からサポートすることが重要でしょう。
 産業技術研究センターの今後の事業運営に当たっては、こうした社会経済状況の変化を十分に踏まえることが重要で、第四期中期目標の策定に当たって、基本的な考え方について伺います。

○土村商工部長 人口減少による労働力不足や情報通信技術の発展、足元のコロナ禍などの社会経済環境の変化を踏まえまして、産業技術研究センターでは、次の三つの視点から、中小企業の成長発展に向けた支援を展開することとしております。
 一点目に、中小企業の技術力や稼ぐ力の底上げといたしまして、中小企業が新事業分野へ参入し、新製品、新サービスの開発に挑戦することを支援してまいります。
 二点目に、先端技術や社会ニーズを捉えた東京の産業力強化として、中小企業が最先端のデジタル技術を活用して行う製品開発を後押ししてまいります。
 三点目に、センターの資源やネットワークを最大限活用していくことで、中小企業のオープンイノベーションを促進してまいります。
 以上の視点に基づきまして、中小企業が社会の課題やニーズを的確に捉え、また新たな製品等の開発を進めていくことができますように、産業技術研究センターが技術面から強力に支援を展開してまいります。

○白戸委員 ぜひこのピンチをピンチのままに終わらせることなく、チャンスにつなげていっていただけるような支援、よろしくお願いします。
 最後に、産業技術研究センターにおける先端技術を活用したイノベーションの促進について伺います。
 技術の進歩は目まぐるしいスピードで進んでおり、中小企業が成長を続けていくためには、最新の技術を取り込みつつ、時代のニーズに即したタイムリーな製品やサービスの開発に取り組んでいく必要があります。そのためには、デジタル技術の導入とともに、社外の知見や技術を取り込むオープンイノベーションを進めることも必要でしょう。
 産業技術研究センターの資源やネットワークを活用し、最新の技術も取り入れながら、新たなニーズに応える製品やサービスの開発を後押しするため、中小企業への技術支援を一層強化すべきと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 東京の産業を支える中小企業が、コロナ禍を機に新たに生じたニーズを捉え、新製品等を創出できるよう、技術力の向上を適切にサポートしていくことも重要でございます。
 このため、産業技術研究センターでは、異業種交流会やビジネスマッチング会などを開催しまして、中小企業の新たなビジネス創出に向けて、ほかの企業や大学、研究機関との協働を促進してまいりました。
 また、今月、5G環境を備えました実証実験スペースを新たに整備いたしまして、共同研究や技術支援などを通じて、中小企業による付加価値の高い製品等の開発をさらに強化することとしております。
 今後も、中小企業によるデジタル技術の活用やオープンイノベーションを推進いたしまして、新たなビジネスをより一層創出していけるよう、技術開発を後押ししてまいります。

○白戸委員 この新型コロナウイルス感染症が経済活動に与える影響は、マイナス面が非常に大きいものの、プラスとなる面も少なからずあると考えます。
 東京の中小企業のポテンシャルを最大限に引き出すために、産業技術研究センターが中期計画に定めるさまざまな取り組みを通じまして、着実に成果を生み出していくことを強く求めまして、私の質問を終わります。

○高橋委員 それでは、私からは、今般の新型コロナウイルス感染症対策に関する補正予算案につきまして、一つ目、区市町村による地域産業活性化支援、二つ目としまして業界団体等による販路開拓支援、三つ目といたしまして都内観光促進事業、以上の三つの項目について伺っていきます。
 まず、区市町村による地域産業活性化支援について、区市町村支援の実績と活用事例についてですが、新型コロナウイルス感染症の影響は長期化、甚大化しており、都内経済に大きな影響を及ぼしております。その影響は、都内のあらゆる地域や業界に及んでおり、とりわけ観光関連産業の被害も大きくなっています。
 東京の産業がコロナという難局を乗り越えて、再び成長を遂げていくために、産業労働局の総力を挙げて支援策を講じていただきたい、そのような思いから、今回の補正予算に関連して質疑を行います。
 まず初めに、地域の産業活性化策についてですが、都内には約六十二万カ所の事業所があり、製造業を初め、情報通信業、卸、小売業、宿泊業、飲食サービス業など、多様な産業が集積しております。当然ながら、地域ごとの特性も見られるため、事業者のニーズも多種多様であると思われます。
 こうしたことから、感染症の影響を受けている地域経済の回復を図る上で、地域の実情を最も正確に把握している区市町村による取り組みが大変重要となっております。
 都は、四月臨時会の補正予算において、区市町村による地域産業の活性化対策を支援する事業を開始いたしましたが、まず、これまでの実績と具体的な活用事例について伺います。

○土村商工部長 都は、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込む地域経済の活性化に向けまして、区市町村が行う事業者支援の取り組みに対し、事業費の二分の一について、二千万円を上限に補助しております。
 九月末現在で、十八自治体の取り組みに対しまして約二億円の支援を行っているところでございます。
 活用事例といたしましては、中小企業に対する相談窓口の設置や相談会の実施のほか、ECサイトの構築や展示会出展などの販売促進の取り組みへの費用助成、飲食店が行うデリバリーやテークアウトに関する情報の発信など、区市町村による幅広い取り組みを支援してございます。

○高橋委員 区市町村支援の申請期間及び追加申請についてですが、都の支援により、区市町村による創意工夫を凝らした支援策が行われている状況は理解をいたしました。
 また、ただいまのような実績を踏まえれば、今回予算を拡充し、引き続き区市町村による施策を着実に後押ししていくことも大変重要な取り組みでございます。
 しかし、本事業の拡充に当たっては、区市町村も補正予算などの措置が必要となるため、申請受け付けに当たっては十分な時間を確保することが必要であります。
 また、既に取り組みを進めている区市町村の中には、感染症が長期にわたり続いているため、事業者ニーズの変化に対応した新たな対策に取り組みたいという意向も出てくるのではないかと考えます。
 そこで、今回拡充する予算分について、区市町村からの申請期間をどの程度確保する予定なのか、また、追加申請のニーズにどのように対応するのか、あわせて伺います。

○土村商工部長 申請受け付けに当たっては、区市町村による施策の検討や予算措置等が着実に進められるよう、十分な期間を設定いたします。
 今回の補正予算成立後、速やかに募集を開始いたしまして、来年一月末までの四カ月間にわたり申請を受け付ける予定でございます。
 また、既に本事業の利用を申請し、交付決定を受けている区市町村についても、交付決定日以降に新たに開始または拡充する事業を補助対象とするなど、区市町村による地域産業の活性化策を幅広く支援していくこととしております。

○高橋委員 来年一月末までの四カ月間にわたり申請を受け付けるとのことでございます。引き続き、区市町村としっかり連携し、地域の実情に応じた経済活性化策を着実に進めていただくよう要望します。
 業界団体等による販路開拓支援についてですが、業界団体に対する支援について、感染症による影響は、対面でのサービス提供を基本としている飲食店を初め、さまざまな業界に波及しております。多くの業界団体が懸命に努力して感染防止対策を進めておりますが、こうした努力にもかかわらず、風評被害によりキャンセルが相次ぎ、来店者が激減しているといった悲痛な声も耳にいたします。
 さきの代表質問で、我が党の山崎幹事長は、中小零細企業が倒産や廃業に追い込まれることがないよう、事業者に寄り添ったさらなるサポートが必要であると指摘をいたしました。
 各業界団体による実効性のある感染予防対策や、顧客獲得のための新たなサービスなどが広く浸透していけば、風評被害を払拭して売り上げを回復させていくことも可能になるものと考えます。
 都は、四月臨時会の補正予算において、業界団体が行う販路開拓などの取り組みを集中的に支援する取り組みを開始し、今回の補正予算ではさらに拡充を図るとしています。
 そこで、まさに危機的な状況にある中小零細企業に対し、都は業界団体を通じてどのように支援していくのか、見解を伺います。

○土村商工部長 都は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている業界団体等に対しまして、販路開拓などの取り組みを支援するための助成を行っております。
 支援対象は、製造業や小売、卸売業のほか、飲食店を初めとしますサービス業など、さまざまな業種の団体やグループとしておりまして、各業界の実態に応じた取り組みを後押ししてございます。
 支援内容でございますが、新たな顧客開拓のための展示会への出展や、業界を挙げた感染防止の取り組みのPR経費などの五分の四につきまして、一千万円を上限に支援を行うものでございまして、今回の補正予算によりまして、支援規模を現行の十件から二十件に拡充することといたしました。
 先月末に開設しました事業再生特別相談窓口による集中的なサポートに加え、業界団体等を通じて、個々の企業に対する支援の強化を図ることによりまして、深刻な経営状況にあります中小企業が倒産や廃業に至ることのないよう、着実に支援してまいります。

○高橋委員 コロナとの闘いが長期化する中、新しい日常を意識しながらも、経済活動は着実に再始動している状況にあります。都内経済の回復に向けては、現場のニーズを踏まえたきめ細やかな支援こそ最も重要であります。引き続き、区市町村や業界団体などと緊密に連携を図りながら、その取り組みを強力かつ継続的にサポートしていくことを強く要望いたします。
 もう一つつけ加えれば、社会全体が長期にわたるコロナとの闘いにより疲弊しており、特にことしの年末は中小零細企業がコロナ禍を乗り越えていく上での本当の正念場となります。都として、中小零細企業の倒産や廃業を何としてでも防ぐため、経営者の思いに寄り添ったさらなる支援策を講じていくことを強く求め、次の質問に移ります。
 都内観光促進事業についてですが、まず、開始時期について、追加で補正予算が提出された都内観光促進事業について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の拡大により甚大な影響を受けている観光産業の早期回復を図るため、都は、国のゴー・ツー・トラベル事業とも連携した都独自の観光支援策を実施すると発表いたしました。
 倒産や廃業といった経営危機に直面している観光関連事業者にとっては、一日も早い事業の開始を期待したいところであります。都は事業開始を十月下旬からとしておりますが、効果を最大限高めるためには、国の事業と足並みをそろえてスタートさせることが必要でございます。
 そこで、都議会自由民主党は、本事業の実施に当たり、即効性と実効性を確保し、都民や事業者の納得が得られる事業となるよう、早期の事業開始について、先週、他の会派に先駆けて小池都知事に直接要望したところでございます。
 改めて、本事業の具体的な開始時期を都に伺います。

○松本観光部長 本事業の実施に当たりましては、まず、参画する旅行業者等を公募し、審査を経て登録事業者を決定いたします。その後、登録事業者において、旅行商品の開発、そして販売を行っていくという手順になります。
 こうした販売開始までの手続の効率化を図りまして、可能な限り早期に販売を開始できるよう努めてまいります。

○高橋委員 一刻も早く事業を開始できるよう、産業労働局には全力で準備に取り組むよう、改めて要望しておきます。
 次に、ゴー・ツー・トラベル事業との連携についてですが、早期の事業開始とあわせて、我が党は、国のゴー・ツー・トラベル事業と一体的事業として、申請手続等を簡潔かつワンストップとするよう、小池都知事に要望いたしました。
 都は、こうした申請手続等のワンストップ化も含め、ゴー・ツー・トラベル事業との連携をどのように行うのか伺います。

○松本観光部長 都は、国のゴー・ツー・トラベル事業と連携しまして、都内観光産業の早期の回復を図るため、国の事業への上乗せを可能とする助成事業を実施することといたしました。
 このため、国の事業の登録事業者は、本事業で国への提出書類を活用できるように手続を簡素化するなど、国の事業との連携を踏まえた都の事業の取り組み方法を検討してまいります。

○高橋委員 都民の利便性確保についてですが、旅行業者がゴー・ツー・トラベル事業や都の独自支援に参画するかどうかは事業者次第ということになります。
 そのため、どの事業者が国の事業や都の事業を活用しているのか、わかりやすく情報を提供するなど、都民がこれらの事業を利用しやすくなるような工夫が必要と考えますが、都の見解を伺います。

○松本観光部長 事業の実施に当たりましては、特設サイトを開設し、都民が旅行先を選択する際の参考となるよう、都がこれまで支援してきました多摩・島しょの魅力発信など、観光関連事業のサイトを紹介いたします。
 また、事業の仕組みや利用方法についてのわかりやすい説明や、事業に参画する旅行業者等の一覧を掲載するなど、都民が事業を利用しやすい環境の整備を図ってまいります。

○高橋委員 中小事業者への支援についてですが、報道によれば、国のゴー・ツー・トラベル事業は、比較的高級な宿泊施設と組み合わせたツアーに利用されているケースが多いといわれております。
 こうした状況も踏まえ、都がこれから独自支援を実施するのであれば、旅館や民宿を初めとする中小の宿泊事業者などが本事業を活用できるよう、これらの事業者をサポートすべきと考えます。
 旅行業者も含め、中小の事業者まで事業の恩恵が行き渡るような支援の実現に向けて、都はどのように取り組むのか伺います。

○松本観光部長 本事業では、助成額を一泊当たり五千円の定額とすることで、価格の低いツアーほど助成率が高くなるという仕組みになってございます。
 また、国のゴー・ツー・トラベルに登録した宿泊事業者に直接予約する場合の支援についても検討いたします。
 さらに、より多くの都内の事業者が国の事業に参画できるよう、国の事務局の事務担当者を招き、登録手続等を説明するセミナーを開催するとともに、地域にアドバイザーを派遣することで、本事業の参加にもつなげてまいります。
 これらに加え、旅行業者の企画するツアーに多くの中小の宿泊事業者等が参画できるよう、説明会の開催等により、地域の観光コンテンツの紹介やマッチングの機会を確保いたします。

○高橋委員 今回の都内観光促進事業は、報道等により、国のゴー・ツー・トラベル事業に上乗せて補助を行うイメージが広がっておりますが、実際には、ゴー・ツー・トラベル事業に上乗せをする場合、ゴー・ツー・トラベル事業とは連携せず都の補助のみを活用する場合の二つのパターンが存在いたします。そのどちらとするかは、それぞれの事業者が決めることですが、利用者の観点からはわかりづらく、課題であると思います。
 都は、中小事業者に説明会などを行うとのことですが、利用者に対して、どの補助メニューが適用されるのか、わかりやすく示すこと、さらに、利用者本位の立場から、国と都のメニュー両方を適用されるようにすべきであることなど、しっかりと説明するよう要望しておきます。
 次に、本事業を生かした多摩振興についてですが、私は日ごろから、「るるぶ」の視点が大事だと思っています。「るるぶ」の視点というのは、見る、食べる、遊ぶ、体験するということでございます。
 いろんな「るるぶ」、これは都内全域どこでもそうなんですけれども、例えば食べること--見ることは当然いろんな施設を見るわけですから、食べることについては、やはり多摩地区でいえば、武蔵野うどんだとか奥多摩のそばだとか、いろいろな食べることについても、あるわけでございます。
 あとは、遊ぶ、体験することについては、やはり摘み取り、何とか狩り、例えば春はイチゴ、夏は梨だとか、秋はクリだとか、いろんなことができるわけでございます。
 あとは、渓流釣りだとか、いろいろな--あとは多摩にたくさんございます酒造場の見学等を組み入れるとか、そういう体験できるようなもの、この三点セットを、やはり産業労働局は商工部があって、そして観光部があって、農林水産部がある。それを全て合体して、旅行業者等にそういうのをセットさせるということが大事かなと。
 それぞれ農協や商工会や、そういうことにだけ任せて、こういうことをやってくださいではなく、そういう得意分野なんですから産業労働局は。それをセットする、そして、旅行業者に旅行商品としてそういうものをやっていただくということが非常に大事かなと思っております。
 私の地元の小平市は、ブルーベリー栽培の発祥地であります。市内には摘み取り農園や、おいしい加工品が買えるお店がたくさんあります。ブルーベリーでいえば練馬区なんかでも、たくさん体験、ブルーベリー狩りだとか--いろいろ東京都といっても、それぞれ市や区によって特徴がありますので、一般的にはやはり、自分の近所のブルーベリーのところに行ったり、梨をやったり、季節が来れば、そういうことを考えるわけでございます。
 それがまた、東京都全体の底上げになる地産地消に結びつくわけでございますので、ぜひとも多摩地域には、このような地域ならではの魅力的な観光資源が豊富にあるわけでございます。ぜひこの機会に、都心にお住まいの皆様には多摩地域まで足を延ばしていただき、豊かな自然と、その恵みを堪能していただきたいと思います。また、多摩地域の皆様には、お住まいの地域の魅力を改めて見直すきっかけにしていただければと思います。
 そのため、都が本事業を実施する中で、多くの方に多摩地域へ足を向けてもらうためには、先般の我が党の田村議員の一般質問のとおり、魅力ある観光資源を生かすことが重要でございます。
 そこで、都は、本事業を実施しながら、地域の観光資源をどのように活用して多摩地域の観光振興に取り組んでいくのか、その具体策について伺います。

○松本観光部長 地域の魅力的な観光資源を今回の都の事業の対象となる旅行商品に組み込むことは、都民の都内旅行への関心を一層高めることにつながります。
 このため、都は、多摩地域独自の豊かな自然や文化を活用した誘客や地域の多様な主体が連携した新たな観光資源の開発を引き続き支援してまいります。
 あわせて、本事業においても、こうしたこれまで地域が力を合わせて磨きをかけてきた、例えば、森林体験や地域に代々伝わる食など、多摩の各地の魅力を取り入れたツアーを造成し、多摩地域全体に広げられるように促すことで、観光産業の回復につなげてまいります。

○高橋委員 国のゴー・ツー・トラベル事業が東京でも始動することに合わせ、都も国と連携した独自の支援策を開始することは、コロナ禍で大きなダメージを受けた東京の観光産業を再び成長軌道に乗せる起爆剤となります。
 この機を生かし、回復を確実なものとするために、説明会や事業者同士のマッチングなど、中小の事業者のサポートを、民間事業者や地域の観光協会任せにするのではなく、都がみずから率先して汗をかくよう強く求めておき、私の質問を終わります。

○藤井委員 質問に入る前に、今日まで、コロナ禍の影響で苦しんでいる都内の飲食店や、あるいは中小企業事業者に対しまして、産業労働局は、感染拡大防止協力金や、あるいは新型コロナ対応融資などで、職員の皆様が連日深夜に及ぶご苦労をされてきたことに心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 それに関連いたしまして、初めに、中小企業の感染症ガイドラインへの対応に関する支援について伺います。
 都内における新型コロナウイルス感染症の感染者数は、一進一退の状況が続いております。ことしの冬に向けて、さらなる感染拡大が懸念されております。感染症の流行に伴う企業活動の制約や消費者の行動変化などが、多くの事業者の売り上げに影響を及ぼしているといわれております。
 事業者がコロナにより、まさに長期戦を強いられている中、都はこれまで、さまざまな支援策を行ってまいりました。そのうち、この感染症対策ガイドラインに対応するための中小企業への補助金について、都は当初、八月末までとしていた募集期間を十月末まで延長することにしたところであります。
 さらに、今回の補正予算によって、補助金の予算枠を大幅に拡充し、八千件を上乗せするとのことであります。これは感染症の終息がいまだ見通せない状況の中で、事業継続のため必死に努力している事業者に寄り添った対応であり、高く評価するものであります。
 そこで、まず初めに、都が実施しているガイドライン対応の補助金の具体的な支援内容と対象となる事業者について伺います。

○土村商工部長 本助成事業は、中小企業等による業界団体等のガイドラインに基づく感染防止対策を支援するために実施しておりまして、内装、設備工事費について百万円を上限に、備品購入費については五十万円を上限に、必要な費用の三分の二について助成を行うものでございます。
 支援対象となる事業者は、中小企業や個人事業主のほか、NPO法人、一般財団法人、一般社団法人などとしております。

○藤井委員 幅広い事業者が支援対象となっており、助成額も最大で百万円という手厚い支援であります。
 答弁にありましたように、感染症防止のガイドラインは、各業界団体の実態に即した予防対策が盛り込まれているとのことであります。多くの事業者が何とか事業を継続していこうと、このガイドラインに記載されたできる限りの対策に取り組んでおります。こうした一つ一つの対策の積み重ねが、地域全体での感染拡大を防止しているというものと考えます。
 そのためにも、事業者の理解と協力を得られるよう、都がしっかり後押しをして、感染拡大を食いとめるよう、今後とも努力をお願いしたいと思います。
 次に、この補助金のこれまでの具体的な申請事例、どんなものがあるか伺います。

○土村商工部長 申請の事例でございますが、店舗内の換気のための換気扇の設置工事や網戸の設置工事、飛沫感染防止のためのパーティションの設置工事、来店者の検温のためのサーモグラフィーの購入などが多くなっております。

○藤井委員 事業者の方が、感染拡大を防止するためにさまざまな努力をされているということでございます。
 補助金の開始から三カ月余りとなりますが、事業者の中には、ガイドラインに基づく感染防止対策を実行したいと思っても、自分の考えている対策が果たしてガイドラインに適合する取り組みなのかどうか、あるいは補助金の支給対象になる取り組みなのかどうか、判断に迷うケースも多いというふうに聞いております。
 また、申請手続がうまく進まないなどの理由によって、せっかく利便性の高い補助金が利用されないということになってしまっては、これは元も子もないわけでございます。
 そこで、都は、事業者が補助金の申請をスムーズに行うことができるよう、きめ細かくサポートしていく必要があると考えますが、この点について伺います。

○土村商工部長 事業者が助成金の活用に当たりまして、自社の取り組み内容が本制度の申請要件に合致するかどうかをあらかじめ確認ができるよう、中小企業振興公社のホームページで具体的な取り組み事例を紹介しているほか、申請書類やその記入例などについて、動画を活用した解説も行っております。
 これに加えまして、申請手続を円滑に進められるようにするため、公社に専用のコールセンターを設置いたしまして、個別の状況に応じました丁寧な説明を行っており、これまで約一万六千件の問い合わせに対応しているところでございます。
 今後も、これらの取り組みを通じて、本助成制度の活用をきめ細かくサポートし、中小企業の事業継続をしっかりと後押ししてまいります。

○藤井委員 せっかくの補助金があっても、手続が面倒だからやめようなんて事業者の方々が思わないようにしなければならないと思います。
 今回の補助金の拡充によって、感染防止対策が一歩、二歩と着実に進んでいきますよう、事業者に寄り添った手厚いサポートを行うことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、制度融資についてです。伺います。
 新型コロナウイルス感染症の影響によって、多くの中小企業が厳しい経営状況に置かれております。我が党は、こうした状況に対して、いち早く無利子による融資を行うよう要請してまいりました。
 都は、これを受けまして、本年五月に、国の補助制度に独自の上乗せを行い、限度額一億円の実質無利子融資を開始したところであります。
 この手厚い融資制度は、厳しい情勢のもとで中小企業が事業を続けていく上で大変効果的であり、また、広く活用されるべき制度だと考えますが、まず、本年度の利用実績、どうなっているか伺います。

○篠原金融部長 新型コロナ対応融資の四つのメニューのうち、国の補助を受けて実施いたします感染症全国の実績は、融資を開始した本年五月から八月末までで約六万三千件、約一兆二千億円となっております。
 また、都独自の三つのメニューを合わせました融資実績は、四月から八月末までで約六万三千件、約二兆二千億円でございます。

○藤井委員 これまで、こうした融資にしっかりと対応してくれた金融機関あるいは保証協会の皆さんには、大変な努力をしていただいたということで、感謝を申し上げたいと思います。
 今後も新型感染症の影響が長期化する中で、資金を必要とする企業に融資が行き渡るように、これからの対応がますます重要であると考えます。今定例会には、融資目標額を一兆三千億円、さらに引き上げるための補正予算が計上されております。これで十分かどうかということも考えなければなりません。
 そこで、直近の融資の状況を含めまして、現在の資金ニーズがどうなっているのか伺います。

○篠原金融部長 新型コロナ対応融資の四つのメニューを合わせました実績について、無利子化を開始した時期以降、月別に見ていきますと、五月が約四千五百億円、六月が約九千五百億円、七月が約九千百億円、八月が約六千六百億円となっております。
 九月は未集計でございますが、ピークであった六月の六割程度の実績と見込んでおりまして、現時点でも引き続き、中小企業には高い資金ニーズがあると考えております。

○藤井委員 都内の中小企業には依然として高い資金需要があるということでございますが、新型感染症の経済への影響は予断を許さない状況にあります。今回の補正予算でも、私はまだまだ十分でないというふうに考えているところでございます。
 先日の代表質問でも、我が党の中嶋議員が述べたとおり、来年三月まで継続をし、中小企業の資金繰りを強力に支援するべきだというふうに訴えました。
 そこで、今後の中小企業への資金繰り支援について、今後の都の考え方はどうなるのか伺います。

○篠原金融部長 今後も、国の対応や感染症による経済への影響を見きわめながら、制度のさらなる継続を含めまして、中小企業の資金繰りを的確に支援してまいります。

○藤井委員 ぜひ状況に応じて柔軟に、そしてまた中小企業側に立った融資の執行をお願いしたいと思います。
 次に、雇用対策について伺います。
 新型コロナウイルスの経済への影響が長期化する中、雇用情勢も深刻さを増しております。解雇や雇いどめはふえているというふうに聞いております。しかし、従業員の解雇は企業にとっても貴重な人材の喪失につながるわけでございまして、コロナ禍においては、一時的に労働力の需給バランスが崩れています。
 一方、中長期的に見れば、労働力人口は減少傾向が続き、経済が回復した際には、確保していた人材が企業の成長に寄与するはずであります。そういった意味で、都内企業には、アフターコロナを見据えて、国において拡充された雇用調整助成金を活用するなどして、従業員の雇用維持に努めることができるように支援することが重要であります。
 現在、都は、雇用調整助成金の活用の促進に向けて、中小企業が行う非常時の職場環境整備の取り組みに対して奨励金を支給します雇用環境整備促進事業という事業を実施しています。今回の補正予算においても、規模拡充の予算が組まれておりますが、この具体的な事業の内容と実績はどうなっているのか伺います。

○村西雇用就業部長 雇用環境整備促進事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機に、国の雇用調整助成金の支給決定を受けた中小企業が行う非常時の職場環境整備に対する取り組みを支援する事業でございます。
 具体的には、感染症や災害の発生時における事業継続体制の確保や、勤務体制の整備、活用などにつきまして、各企業において課題を分析、把握した上で計画書を策定し、取り組みを実施した企業に対して十万円の奨励金を支給いたします。
 八月末までに約四千社から申請があり、企業の取り組み内容としましては、テレワークや時差勤務制度の導入、非常時における有給の特別休暇制度の導入、休業手当の就業規則の整備など、多岐にわたっております。

○藤井委員 ただいま答弁ありましたようにテレワークや時差勤務制度、あるいは非常時の有給特別休暇制度が職場に導入、整備されていれば、事業の継続や従業員が家庭と仕事を両立することが可能となりまして、企業にとって万一の場合の重要な備えになるというふうに考えます。
 また、国の雇用調整助成金は、事業主が労働者に休業手当を支払う場合に、その一部が助成される制度でございますが、雇用環境整備促進事業においても、企業に対して休業手当について就業規則に定めることを促す内容を取り入れていることは極めて重要であると考えます。
 休業手当の支払いは労働基準法に規定されていますが、就業規則等に明示されることで、その支払いが明確に担保されることに意義があると考えます。
 一方で、非正規社員として働く方々から、例えばテレワークは正社員しか認められておらず、非正規社員も対象にしてほしい、あるいは、非正規社員には休業手当が支払われていない等の声も我が党に届いております。
 そこで、この事業では、非正規社員の処遇の改善に向けてどのような取り組みが行われているのか伺います。

○村西雇用就業部長 雇用環境整備促進事業では、企業が取り組み計画書を作成する際に、当該企業の非正規の従業員につきましても、原則として正社員と同様に、非常時における勤務制度を活用できるよう取り組みを実施することを要件としております。
 申請された企業の具体的な取り組みとしましては、新たに整備するテレワークや時差勤務制度について、非正規社員も対象とすることや、休業手当の規定を非正規の従業員にも適用するなどの取り組みが行われております。

○藤井委員 この雇用環境整備促進事業は、国の雇用調整助成金の活用を促進するとともに、非常時における雇用環境整備を進める有効な取り組みであります。今回の補正予算によって規模が拡充されることも踏まえまして、中小企業の取り組みがさらに進むよう、引き続き支援をお願いしたいと思います。
 次に、中小企業人材オンラインスキルアップ支援事業について伺います。
 従業員の雇用維持に向けた支援とともに、社員の業務スキルを高めて生産性を向上させるための支援も重要であります。
 先日、コロナ禍において、休業やテレワークなどの在宅勤務で生まれたあき時間をチャンスと捉えて、オンライン学習講座へ申し込む社会人がふえているという報道がありました。企業がオンラインを活用して従業員のスキルアップを図り、人材を育成することは、経営戦略上重要な取り組みとなっています。
 しかし、地域経済の屋台骨であります中小企業は、コロナの影響を真っ先に受け、これまで経験したことのない苦境に直面をしております。都が積極的にこの中小企業に手を差し伸べるべきだと考えます。
 現在、都は、我が公明の要望も踏まえまして、中小企業がオンラインを活用した人材育成を支援する事業を行っており、今回の補正予算で拡充する提案がなされております。
 そこで、この事業の取り組み内容と企業からの申請状況はどうなっているのか伺います。

○村西雇用就業部長 都は、感染症の拡大防止のため、休業や在宅勤務が継続している機会を有効に生かし、従業員のスキルアップを図る中小企業を支援する中小企業人材オンラインスキルアップ支援事業を実施しており、中小企業が従業員に対してeラーニング研修を受講させた際の受講料等の経費を、補助率五分の四、補助上限額三十二万円で助成しております。
 eラーニングの研修や講座の具体的な内容としましては、新入社員や管理職層ごとに行う職層別の研修や、電気工事士、社会保険労務士等の資格取得の講座、さらには貿易やマーケティングなどの実務に役立つスキルアップの講座など、各企業の人材育成の目的に応じて多様な内容となっております。
 本事業につきましては、八月末時点で、予定した三百社を大きく超える約五百五十社の中小企業から申請がなされております。

○藤井委員 この事業は、新型コロナウイルス感染症の影響によって経営が厳しい状況にある中で、多くの中小企業の人材育成に利用されております。まさに時宜を得た事業であると考えますが、この事業を利用した企業からはどのような声が寄せられているのか、具体的な内容について伺います。

○村西雇用就業部長 都は、本事業を利用した企業からヒアリング調査を実施いたしました。ヒアリングしたIT企業からは、保育園に通えない子供の世話のために休業する社員にプログラミング講座を受講させたとの回答があったほか、建設業者からは、現場の待機時間などを利用して従業員に資格取得講座を受講させることができたなどの回答がございました。
 また、卸売事業者からは、オンラインによる販路拡大に向けた取り組みを行えるよう、自社のホームページを充実するために、休業中の従業員に受講させたとの回答も寄せられるなど、アフターコロナ時代を見据えた新たな事業展開のために本事業を活用していることも明らかとなりました。

○藤井委員 この事業は、コロナ禍において、中小企業の従業員のスキルアップを支援する取り組みとしてスタートしましたが、テレワークなどの働き方が急速に普及し、ワークスタイルが大きく変革する中で、中小企業の人材育成のメジャーな手法となっていく可能性があります。例年、四月から新入社員や転勤社員などに向けて多くの研修の機会が生まれるために、こうした企業ニーズを踏まえて支援が継続できるよう強く要望したいと思います。
 これに関連しまして、今定例会の代表質問において、我が党は、宿泊施設が客室をテレワークの場として提供する取り組みについて、都が適切な支援を講じることで、テレワークのさらなる促進、定着を図るよう求めたところであります。
 宿泊施設のテレワーク利用は、新たな働き方のモデルとして画期的なものであり、この取り組みを促進することの意義は大変大きいものと考えます。
 そこで、この事業の利用人数や回数、あるいは期間など、事業の具体的な内容と、どのように利用促進を図っていくのか、この点について伺います。

○松本観光部長 宿泊施設テレワーク利用促進事業では、企業が宿泊施設を社員のテレワークの場として利用する際の借り上げ経費につきまして、一日一室当たり最大三千円、一カ月当たり百万円を限度に、最大三カ月間助成いたします。その期間内で利用する社員の人数や回数などに制限は設けず、柔軟に支援することで企業の利用を促してまいります。
 さらに、本事業を東京テレワーク推進センターや商工団体等を通じて幅広く周知いたします。
 これらにより、新しい日常における働き方改革の促進だけでなく、宿泊施設の新たなビジネス展開にもつなげてまいります。

○藤井委員 最後に、都内観光促進事業について伺います。
 都は、都内の観光産業の早期回復を図るため、今定例会に対して、都内観光促進事業についての追加提案を行いました。そして、これを実施するとのことでありますが、一方で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を懸念する声も聞かれます。
 この事業を実施するに当たりまして、感染防止対策の具体的な取り組み内容について、まず伺います。

○松本観光部長 本事業の対象となる事業者に対しましては、ガイドラインの遵守や感染防止徹底宣言ステッカーの掲示等を条件といたします。
 また、旅行者に対しては、東京都が独自に行っている感染防止対策を踏まえた旅のマナーを啓発するチラシを作成しまして、旅行商品の販売時期に合わせて、旅行会社や都の観光情報センター等で配布いたします。
 チラシには、さらに観光庁の新しい旅のエチケットなど、感染症防止に役立つ情報を掲載し、感染防止対策を徹底した上で本事業を利用することを旅行者にお願いしていきます。
 こうした取り組みにより、感染防止対策の徹底を図ることで、旅行先の住民の方々の安心・安全の確保にも努めてまいります。

○藤井委員 こういった事業については、事業者や旅行をする都民の皆さんによる感染防止対策の徹底を図るということでありますが、実際に事業者が適切に感染防止対策を図ったかどうかという確認が大変重要だと思います。
 今回のコロナによって、例えば奥多摩というのがあります。大変自然が残されたところであります。コロナが始まりまして、奥多摩の人たちが心配したのは、果たしてこういった多くの観光客が押し寄せて、コロナがうちの奥多摩に広まるのではないかということが大変懸念されたところでございます。
 五月のゴールデンウイークのときにも多くの観光客が来て、そして、奥多摩の皆さんが大変心配された。あるいは伊豆諸島でも、各島も観光客は来てもらいたいけれども、コロナは持ってきてもらいたくないということで大変心配をされておりました。しばらくは伊豆諸島の中でもコロナの患者は出なかったわけですが、御蔵島でまず発生をし、そして大島、三宅島、八丈島、そして小笠原というふうに徐々に感染が拡大をしているところでございます。
 そういった意味で、観光によって多くの方たちが動くのはいいんだけれども、やはりこういったコロナによる感染が、大変地元では心配されているというのが状況です。
 そこで、都は、感染防止対策の確認方法についてどのように行うのか伺います。

○松本観光部長 事業者の感染防止対策の徹底を確認するため、ツアーに含まれる宿泊施設や観光施設等を訪問しまして、実施状況の調査を行います。
 こうした取り組みを行うことで、感染防止対策の実効性を高めてまいります。

○藤井委員 本当に大変だと思いますけれども、こういった、実際に観光施設を訪問して調査を行うというのは大変ご苦労があると思いますが、ぜひ都民の安心のためにも、皆さん方の努力をお願いしたいと思います。
 最後に、国のゴー・ツー・トラベル事業や、今回の都の事業の開始に対しまして、観光地周辺の住民の方々の感染拡大の懸念の声がある一方で、都内の観光関連事業者の方々からは、これらの支援事業への期待の声も多く寄せられております。
 そうした中で、国の事業は、旅行会社だけではなく、旅行者が宿泊施設に直接予約する場合でも利用することができるわけですが、今回、東京都の事業は、旅行会社の旅行商品が助成対象となっているわけでございます。そのため、宿泊施設に直接予約する場合も助成対象にしてほしいという都民の方々の要望をいただいております。
 そこで、都にはこのことを十分検討していただきたいと思いますが、これについての見解を伺います。

○松本観光部長 都は、観光産業の早期回復を図るとともに、東京観光の都民ニーズに応えるため、感染防止対策を徹底した旅行商品への支援を実施することといたしました。
 また、国のゴー・ツー・トラベルに登録した宿泊事業者に直接予約する場合の支援についても検討いたします。
 これらの施策により、観光関連事業者へのサポートを適切に進めてまいります。

○藤井委員 ただいま前向きな答弁いただきましたが、国ができているのに都ができないということはないと思います。もし東京都が、直接宿泊施設に予約するのはだめだとなった場合、都民から不公平だという声が出ることが予想されます。ここは思い切って、東京都も、やはり直接予約も認めるべきだと思いますが、局長に質問しようと思いましたけれども、その場でうなずいていただけるかどうか--ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○両角委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十九分休憩

   午後三時六分開議

○両角委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○尾崎委員 私の方からは、最初に、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの業務実績評価について幾つか伺っていきたいと思います。
 ことしは、これまで経験したことのない新型コロナウイルス感染症の拡大により、仕事が減少するなど、あらゆる業種に影響が出ています。今後どうなるのか見通しが見えないだけに、不安が広がっています。
 最初に、コロナ対策について伺います。
 新型コロナ感染症拡大により、産技研を四月から五月二十五日まで休館していましたが、現在、コロナ感染症対策はどのように行っているのか伺います。

○土村商工部長 東京都感染症拡大防止ガイドラインなどを参考にいたしまして、入館時の検温や消毒用アルコールの用意、電話やメールでの技術相談を行うなど、感染拡大の防止に努めながら業務を継続しております。

○尾崎委員 コロナ感染症対策本部が設置されましたが、いつ設置されたのか、また、メンバーはどのような方々か、対策本部が行っていることはどのようなことなのか伺います。

○土村商工部長 理事長を本部長といたしまして、理事や各部長をメンバーとするコロナ感染症対策本部を三月十七日に設置いたしました。
 対策本部では、感染症の影響を踏まえた業務対応方針の決定や職員の健康状況の確認などを行っているところでございます。

○尾崎委員 コロナ感染症対策として、セーフティーネット保証四号の認定を受けている中小企業者に対して、試験料金等の五〇%減額を実施していることは重要です。産技研のホームページには掲載されていますが、ホームページ以外でどのように周知しているのか伺います。

○土村商工部長 ホームページに掲載しておりますほか、メールマガジンの配信等により周知を行っているところでございます。

○尾崎委員 ホームページ以外に、産技研を利用しているメルマガにも掲載しているということでした。
 業務実績評価書によると、まだ実績はないということも掲載されていましたが、私はこれから要望がふえるのだと思っています。試験料金等の五〇%減額という思い切った決断は大変重要だと思います。
 製造業の経営者からは、国の持続化給付金は売り上げが五割以上減少している事業者が対象、家賃支援給付金も、一カ月の売り上げが五割以上減少または三カ月の合計で三割以上減少が対象になるが、そこまで売り上げは減少していないけれども、商売の状況はこれまで経験したことのない状況であり、大変困っている、支援が必要だとの声も寄せられています。
 事業者の中には、セーフティーネット保証四号認定は、セーフティーネットの融資を申し込むときには認定をとることは認識していても、それ以外でも認定書が必要だとは思わない事業者が多いと思います。
 そこで、セーフティーネット保証四号の認定は、区市町村長の認定が必要になります。認定を受けていなくても、売り上げが前年度比の同月と比較し二割減少している中小業者から希望があれば料金の減額を行うべきだと思いますが、いかがですか。

○土村商工部長 セーフティーネット保証四号の認定を受けている中小企業は、感染症の影響により売り上げが減少するなど、資金繰りが厳しく、支援の必要性が高いことから、試験機器の利用料金などを減額しているところでございます。

○尾崎委員 これまで利用経験のある事業者だけでなく、全ての事業者に知らせるためには、産技研のホームページとメルマガへの掲載だけでは不十分だと思います。
 コロナが長引くことによって、今までと同じ業態や商売のやり方では継続できなくなる可能性もあります。新たな挑戦が求められることも予測できるため、産技研での試験料金などが減額になれば、多くの事業者が助かると思います。認証がなくても、事業者からの申請で減額になるように検討することを要望しておきます。
 次に、コロナ禍の中で、非接触技術のニーズの高まりが予想されると指摘されていますが、具体的にはどのようなことが予想されますか。

○土村商工部長 新型コロナウイルス感染症予防のためには、対人接触を控えることが効果的であるため、音声認識による操作や遠隔監視などを行うIoTの活用に加え、案内や警備などの業務を行うロボットの活用が進むと考えられます。

○尾崎委員 業務実績評価書の中でも、中小企業によるロボットを活用した新事業創出を支援し、新たに十三件の製品化、事業化を達成したことが掲載されていました。コロナ禍の中で、感染拡大防止のために、施設の窓口や案内などでロボットを活用することは今後ふえていくと思います。それぞれの施設に応じたプログラムが求められる。ますます産技研の役割が重要になってくると思っています。
 産技研本部でも、一階フロアに産技研が取り組んだ新製品などの展示コーナーがあります。ロボットが展示の案内と説明をしていますが、番号を押すと、展示場所まで誘導し説明する姿を見学し、ロボットの開発がもっと進めば、展示会などの案内もコロナの感染防止に大きな役割を果たし、展示会の開催も具体的に進められるようになるのではないかと期待をしたところです。
 次に、生活関連産業の支援についてです。
 先日、産技研の本部を見学させていただき、大変勉強になりました。
 私は昨年、一昨年ともに、プラスチック製品の代替素材の開発などに取り組んできたことをこの委員会でも取り上げてきました。世界で年間三億八千万トンのプラスチックが生産され、その半分が一回限りの使い捨てとされています。年間八百万トンが陸から海へと流れ込んでいます。このままだと、二〇五〇年までに海のプラスチックごみが魚の総重量を超えるといわれています。
 ウミガメの頭を貫通したプラスチック製のストローや、死んで流されてきた鯨のおなかからレジ袋がたくさん出てきたことがニュースに流れ、映像に衝撃を受けました。生態系に与える影響は深刻であり、海洋プラスチックごみを初め、プラスチック問題への対策は、日本だけでなく地球の将来にかかった大問題だと思います。
 この間、大手企業の社員食堂や、スターバックスや外食大手のすかいらーくなどでも、プラスチック製のストローやカップなど、紙製になるなど努力が始まっていることは重要だと思います。レジ袋も有料になり、一定数の削減につながっています。
 しかし、プラスチック製の製品を抜本的に見直すためには、専門家も含めた研究が重要だと思います。今回の業務実績評価書に、プラスチック製品にかわる容器等の製品開発について、基盤研究で、海に優しいストローと子供用マイストローの開発は特許出願までできたとのことですが、開発から特許出願までどのくらいの期間を要したのか伺います。

○土村商工部長 基盤研究の着手から特許出願までに要した期間は約七カ月でございます。

○尾崎委員 産技研でプラスチック代替素材を活用した新製品づくりに取り組んでいることは大変重要であり、東京の中小企業を支援する産技研の役割が一層増していると思います。
 プラスチック代替素材を活用した開発・普及プロジェクトが二〇一九年にスタートしていますが、どのような取り組みをしているのか伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、プラスチックの代替素材を活用した製品開発を支援するため、昨年度より基盤研究一件、公募型共同研究二件を実施しております。
 基盤研究につきましては、プラスチック代替素材を活用したストローの開発を行っているところでございます。また、公募型共同研究については、紙パウダーと土の中で分解するプラスチックを素材とした食品容器の開発と、木粉を用いたウッドプラスチックを素材とした食品容器の開発を行っているところでございます。

○尾崎委員 プラスチック代替素材を活用した開発・普及プロジェクトの公募型共同研究の応募数は何社だったのか、採用は何社だったのか、そして進捗状況について伺います。

○土村商工部長 昨年度、公募の手続を行いまして、五社から応募があり、二社を採択いたしました。現在、試作品を用いて、耐熱や耐水など、安全性に関する性能評価試験等を実施しておりまして、引き続き、早期の製品化を目指して開発を進めてまいります。

○尾崎委員 障害のある方の中には、お箸が使えないために食事はスプーンで食べて、飲み物はストローを使用しています。一日に使うストローはかなりの数になるといいます。
 この方は、環境問題は大事だとわかっていても、竹や紙のストローは高くて買えない、限られた収入で暮らしのやりくりは大変だ、プラスチック製ストローは、一本の単価が安いので助かりますと訴えています。プラスチックにかわる素材での新製品の完成と、単価を下げての販売ができるようにすることも急務だと要望しておきます。
 プロジェクトは三年となっていますが、新型コロナウイルス感染症拡大の中で、予定どおりに進まない場合は、プロジェクトの延期も検討すべきですが、いかがですか。

○土村商工部長 公募型共同研究につきましては、現在の進捗状況を踏まえますと、期間の延長は必要ないものと考えてございます。

○尾崎委員 現時点では延期は必要ないということですけれども、今後、コロナの感染がどうなるのかわからない状況であり、必要があれば、プロジェクトの延期も検討することを要望しておきたいと思います。
 プラスチック代替素材を活用した開発、普及は今、世界的に重要な課題だと思います。産技研は、プロジェクト以外にどのような取り組みをしていますか。全国の産技研の交流や意見交換、大企業も含めて企業との取り組み交流なども重要になると思いますが、現在、産技研がかかわっていることはありますか。

○土村商工部長 プロジェクト事業以外では、昨年度、中小企業との共同研究により、海の中で分解する素材を開発いたしました。
 また、企業との交流につきましては、海洋プラスチックごみ問題の解決を目的に設立された連携団体に加入いたしまして、企業等との情報共有を行っているところでございます。

○尾崎委員 木材の廃材を利用したウッドプラスチックや、紙パウダーを加えたプラスチックで開発研究しており、最終的に微生物によって分解されるという、そういう研究をしているということも聞いていました。どのような配分で製品を完成させていくかなど研究し、新製品づくりに取り組んでいると、私も先日、説明を聞いたところです。
 産業界として、CLOMA、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンスという自主的取り組みがあり、化学業界を初め、流通、小売業界も含め、プラスチック製品のサプライチェーンに係る事業者が昨年一月に設立されたということも伺いました。
 持続可能な使用や代替素材の開発、導入等に取り組んでいますが、ここに産技研も入っていると聞きました。国や産業界との連携も重要だと思います。CLOMAなどで得たものを東京の中小企業の新製品づくりに生かしていただきたいと思います。
 開発された製品、新商品などは、展示会などで直接見て、触れて、製品のよさが確認できると思いますが、コロナ禍の中で展示会はどうなっていますか。今後の計画などはあるのかどうか伺います。

○土村商工部長 本プロジェクトの案件につきましては、いずれも開発途上の段階でございまして、現時点で展示会に出展する予定はございません。

○尾崎委員 先日、私は産技研の本部にお邪魔して、プロジェクトの担当者の方からもお話を伺い、開発中の新製品も見学させていただきました。新製品開発はプラスチックにかわる素材はもちろんですが、多くの人に受け入れてもらうためには、デザインが大きな鍵になると痛感しました。
 例えばグラスは、手に持ったときに手の関節にぴったりとフィットすることで、持ちやすく、使い心地がいいと感じました。素材と同時に、デザインで価値を引き上げることにつながることを理解しました。
 ただいまのご答弁で、展示会に出展する予定はないとのことでしたけれども、新製品は、ネット上で見るよりは展示会などで直接見て、手にとって見ることができて、よさを実感できます。特に、環境にかかわる新製品は、消費者の意識変革も必要なので、その点からも展示会の意義は大きいと思います。
 今後、コロナがどうなるか予想できない状況です。それこそ、展示会の案内にはロボットも活用して、入場制限するなど対策を講じて、展示会の開催が必要だと思います。新製品の開発途中でも展示会で意見を聞き、改善できることもあるのではないでしょうか。
 コロナ禍のもと、飲食業など、三密を避けて営業することは非常に大変な状況になっています。商売を継続させるため、宅配やテークアウトを始める事業者もふえています。しかし、宅配やテークアウト用の容器はほとんどがプラスチック製品です。
 中小企業、小規模企業は、地域や社会に貢献したいと思って商売を始めた人がほとんどです。環境問題にも関心の高い人がたくさんいると思います。プラスチック製品にかわる素材でつくるお弁当箱ができれば、環境に優しい素材を活用していることを一つの売り、お店の特徴としてアピールできると思います。そして、そのことが都民の問題意識を高めることにつながると思います。
 次に、包括外部監査にかかわって質問します。
 今回、包括外部監査で指摘され、今後改善が求められているのは具体的にどのようなことなのか伺います。

○土村商工部長 薬品の保管方法や図書室の管理運営などについて改善の指摘がされており、既に改善計画の策定など、必要な措置を講じたところでございます。

○尾崎委員 今後改善に取り組んでいくということでしたので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、第四期中期目標について伺います。
 第四期中期目標の基本的な考え方、三つの視点の中に、稼ぐ東京の実現のため、都産技研の資源やネットワークを最大限活用するとあります。また、中期目標の視点に、東京の中小企業の技術力と稼ぐ力の底上げとあります。
 稼ぐ力とは具体的に何を示すのか伺います。

○土村商工部長 中期目標におけます稼ぐ力とは、中小企業が社会ニーズの変化などを的確に捉えた新製品、新サービスを提供することにより、新たな付加価値を生み出す力と認識しております。

○尾崎委員 稼ぐ力という表現では余りにもわかりにくいため、今ご答弁あったように、新製品、サービスなどの新たな付加価値をつけるという、誰にでも理解できる表現に直した方がいいのではないかと指摘しておきます。
 業務運営の改善及び効率化に関する事項の中に、経費削減を目的として、業務内容や処理手続を見直すなど業務改革を推進するとなっていますが、具体的にどの経費を削減するのか、検討されているのか伺います。

○土村商工部長 業務運営の改善の内容につきましては、第四期中期目標に基づいて、産業技術研究センターが中期計画等を策定する際に検討していくこととなります。

○尾崎委員 中期計画の中で具体的には検討するということでしたが、コロナ禍の中で経済活動も変化が求められることははっきりしていますから、そのための人材や研究に必要な機械など、削減ではなく、逆にふやす必要があると指摘しておきます。
 最後に、財政運営の効率化についてです。
 私は毎年、この問題について厳しく意見を述べてきましたが、改めて質問したいと思います。
 現在も毎年度、前年度比一%の財政運営の効率化を行っていますが、何を根拠に前年度比一%なのか伺います。

○土村商工部長 これまでの業務運営実績や収支状況などを総合的に判断した上で、財政運営の効率化を図ることとしているものでございます。

○尾崎委員 業務実績評価などを総合的に判断してというご答弁でした。
 独立行政法人の一番の目的が財政運営の効率化にあるということでしょうか。条例や要綱、法令のようなものはなく、これまでの実績だということも聞きました。納得できる根拠ではありません。
 都立産技研では、確かにこの十五年間、効率化係数のもとに、毎年一%、標準運営費交付金が削減されています。中期目標期間の五年ごとに積算されていますが、標準運営費交付金には人件費なども含まれています。事業の部分では、人が介することでサービスの質が左右されることが多く、効率化係数という名で人件費が削減されることは、産技研センターの力を十分に発揮する上で障害になりかねません。
 都立産技研は、財政運営の効率化を目指す独立行政法人化を見直し、都として運営費、研究費を増額するとともに、基礎的研究ができる人員をふやすこと、中小企業への支援体制を拡充するよう強く求めるものです。
 次に、補正予算について質問をしていきたいと思います。
 最初に、専決処分した補正予算についてです。
 協力金ですが、八月三日専決処分では、第一回感染拡大防止協力金の不用額二百二十億円、九月一日の専決処分では、第二回感染拡大防止協力金の不用額二百七十五億円がそれぞれ産業政策の立案の歳出額になっています。
 第一回と第二回の感染拡大防止協力金のそれぞれの予算額と実績について伺います。

○築田産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 予算額でございますが、事務経費なども含めまして、第一回が九百六十億円、第二回が九百三十億円となっております。
 これに対しまして、九月末時点の支給額でございますが、第一回が約六百七十四億円、第二回が約六百二十二億円となっております。

○尾崎委員 第一回、第二回の感染拡大防止協力金は、まだ決定できないものもあるために、それを見込んで不用額を決めたということも聞いています。本来であれば、協力金が全て終了してから不用額という処理をすべきではないんでしょうか。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策条例を七月の臨時議会、終了したわずか三日後に専決処分しました。同時に、八月三日から八月三十一日まで、酒類提供の飲食店、カラオケ店の営業時間を午後十時までにする時間短縮要請を行いました。午後十時以降の酒類提供飲食店、カラオケ店が営業を自粛することが、コロナ感染拡大防止になるという科学的根拠があるのでしょうか。
 事業者からは、夜の十時からお客さんが来るのに、店を閉めなければならないとなると、売り上げはほとんど見込めない、なぜ夜十時以降自粛なのか理解できない、このような声もたくさん寄せられました。
 科学的根拠が示されなかったことは大問題です。都は、事業者が納得できるようにきちんと説明することが必要だったのではないでしょうか。
 また、酒類提供の飲食店、カラオケ店の時間短縮要請を九月一日から九月十五日まで延長しました。駅一つ移動するだけ、道路を隔てただけで自粛が求められるのは納得できないと、不満の声も出されました。なぜ特別区全体を自粛延長の対象にしたのか、これもまた、きちんと都民が、業者が、事業者が納得できる説明がありませんでした。
 新型コロナウイルス感染症対策条例の改定と時間短縮に協力した事業者への協力金について、議会に諮らず専決処分したことが大きな問題であったということも指摘しておきたいと思います。
 酒類提供の飲食店、カラオケ店の時間自粛要請に協力した事業者に対し、協力金を支給するということですが、八月の協力金は月二十万円、九月十五日まで延長する協力金は十五万円ということです。協力金の金額の根拠は何か伺います。

○築田産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 感染拡大防止協力金の支給額につきましては、事業運営に係るさまざまな経費を勘案して設定しております。

○尾崎委員 事業運営に係るさまざまな経費を勘案してということだけではなかなかわかりにくいものです。
 それでは、緊急事態宣言のときの自粛協力金は、休んでも、居酒屋などが営業時間の自粛であっても、一事業者五十万円でした。今回の酒類提供の飲食店、カラオケ店の時間自粛要請は、八月三日から三十一日までの協力金は二十万円、九月一日から十五日までの特別区の延長要請に対する協力金は十五万円でした。協力金の金額がその都度異なる理由について伺います。

○築田産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 要請の内容や対象となる期間を踏まえまして、事業運営に係るさまざまな経費を勘案し、支給額を設定しているところでございます。

○尾崎委員 協力金の金額がその都度異なる理由を聞いたわけですけれども、その答えも、要請の内容や対象となる期間、事業運営に係るさまざまな要素を勘案したということだけでは納得できません。事業者が聞いて、みんなが納得できる説明をすべきだと指摘しておきます。
 新宿区の歌舞伎町やゴールデン街で飲食店を経営している方々は、コロナの感染拡大を防止したいと思っている、一番望むことは、安心して商売を休みたい、しかし、今の状況でお店を休んだら暮らしていかれない、暮らせるだけの補償が欲しいんだと、多くの方が口をそろえて話していました。
 東京全体、もしくは特別区全体を一律に自粛要請するのではなく、各地域の状況を科学的に分析し、エピセンターになっている地域、感染者の多い地域を特定し、事業者に対して安心して休める補償を思い切って行い、感染拡大防止、自粛要請を行うべきだと要望しておきます。
 自粛要請に対する協力金が事業者にとってどう受けとめられたのか、事業者からの声をよく聞き、検証すること、事業者が望んでいることについても調査することを要望しておきます。
 次に、今議会に提案されている補正予算案について伺います。
 新型コロナ感染症対応に係る中小企業制度融資の目標額を二兆五千億円から三兆八千億円に引き上げることは大変重要です。本年度の融資件数はどうなっているのか伺います。

○篠原金融部長 新型コロナ対応融資の本年度の融資件数は、四つの融資メニューを合わせまして、八月末までで約十二万六千件となっております。

○尾崎委員 融資の件数からも、中小企業、小規模企業の経営が深刻であることがうかがえます。
 これまでは、返済のことを考えると借り入れを諦めていたが、コロナの影響で商売を潰したくない、商売を潰さないために借り入れをすることを決断した、融資を借りて助かったの声が私たちのところにも届いています。
 中小業者の思いに立てば、融資目標の引き上げだけでは不十分で、現在、国の制度を活用し、三年間は無利子になっています。無利子の期間を延長することを強く要望するものです。
 新型コロナ対応融資を既に活用した事業者が、資金繰りが大変で年越しができない不安を抱えている状況です。追加の融資を申し込んだ事業者が、金融機関や信用保証協会から断られたの声も出ています。コロナ禍では、中小企業、小規模企業の経営者が幾ら努力しても、売り上げを伸ばすことは困難です。
 今こそ丁寧な相談を行い、貸し渋りが起こらないよう、都が金融機関、信用保証協会へ働きかけるよう求めますが、いかがですか。

○篠原金融部長 都はこれまでも、信用金庫などの金融機関に対しまして、中小企業からの返済の猶予や、借りかえなどの相談や要請があった場合には、それぞれの事業者の実情を踏まえまして最大限の配慮をするなど、中小企業に寄り添った対応を行うよう働きかけておりまして、本年三月には、知事と金融機関の代表とのテレビ会議において直接要請も行っているところでございます。
 また、東京信用保証協会とは常に連携を図り、必要な対応を行っておりますほか、監督官庁である国に対しても、各金融機関が中小企業からの要請に柔軟に対応するよう、適切に指導を行うことを要望しております。

○尾崎委員 中小企業、小規模企業の皆さんが安心して年越しができるよう、中長期的な対策が求められます。
 バブル崩壊後に大規模な金融危機が発生し、金融機関の貸し渋り、貸し剥がしが非常に多くなり、社会問題になりました。一九九八年、一九九九年当時、都議会でも貸し渋り、貸し剥がしが大問題になり、特別区長会からも是正を求める要望などが出され、国や東京都も、貸し渋り、貸し剥がしの是正に大きな役割を果たしました。
 専門家からは、今後、倒産、廃業がふえるのではないかといわれています。東京の経済を支えているのは、中小企業、小規模企業です。都は、中小企業・小規模企業振興条例で、中小企業、小規模企業の重要な役割に光を当てています。中小企業、小規模企業が経営を継続できるよう、コロナ対策のさらなる拡充を図ることが必要です。
 日本共産党都議団は代表質問で、年越し給付金の創設などを提案しましたが、改めて検討していただくことをお願いしたいと思います。
 次に、新しい日常における観光事業者の経営力強化の補正予算案の中で、宿泊施設非接触型サービス等導入支援事業が拡充されたことは重要です。コロナ禍の中で、宿泊業の皆さんは大変深刻な事態になっています。
 この間の申し込み数はどうなっているのか伺います。

○松本観光部長 六月十八日の申請受け付け開始以降、九月末までに百五施設から補助金の申し込みがございました。

○尾崎委員 九月末までに、ただいまご答弁あったように、百五施設から申し込みがあったということです。
 今回の補正予算案で拡充となる提案ですけれども、当初の規模が五十件、今回の拡充で百三十件に広げるという提案ですが、既に百五件の申し込みがあるのであれば、規模をさらに広げる必要があると要望しておきたいと思います。
 私は、杉並区で海外からの観光客の方々を対象とするレストハウスの経営者の方に話を聞きました。二〇〇四年に開業し、和室を二部屋、二段ベッドで相部屋を二部屋、アジア圏や欧米からのお客さんが中心だったが、都の緊急事態宣言での休業要請はなかったものの、四月からお客さんがゼロになったので休業しているということでした。
 感染防止対策として、相部屋の二段ベッドにそれぞれカーテンをつけ、すき間があるところはベニヤ板を張りつけたということです。それでも感染防止対策がきっちりできているとはいえないと、経営者の方はいっていました。
 東京五輪に向けて、都は観光業の推進に力を入れてきました。その結果、民泊や宿泊業は大幅にふえたと思います。ところが、コロナの関係で海外からの観光客はゼロになってしまっています。その影響で、海外観光客を対象とする小規模の宿泊業は廃業する人がふえていると聞きました。
 都の責任は重大だと思います。宿泊業で宿泊施設非接触型サービス等導入支援事業に該当しない宿泊業の皆さんにも、支援が届くよう改善を求めるものです。
 次に、宿泊施設テレワーク利用促進事業が新規事業として補正予算案に盛り込まれました。
 コロナ禍の中で、今までと同じ業態では商売の継続が難しい分野もあると思います。今回の補正予算案で、宿泊施設をテレワーク利用にする際の支援ですが、自粛が求められているカラオケ店などでもテレワーク利用しているところが始まっています。宿泊施設に限っての支援にした理由について伺います。

○松本観光部長 宿泊施設テレワーク利用促進事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大により客室の稼働率が大きく落ち込むなど、深刻な影響を受けている宿泊施設の新たなビジネス展開等を支援するために実施するものでございます。

○尾崎委員 宿泊業の経営実態は本当に大変深刻です。しかし、カラオケ店なども同様に深刻になっています。産労局として、今のままの業態では継続が難しいと判断できる場合は、宿泊業だけではなく対象を拡大するなど工夫をする検討を求めるものです。
 テレワークについても補正予算案が提案されています。コロナ禍の中で感染リスクを少なくするためには、テレワーク導入も進んでいますが、テレワークを体験した労働者、企業の実態をつかむテレワークの課題についても明らかにする必要があると思います。実態調査を行うべきですが、いかがですか。

○村西雇用就業部長 都は毎年、都内企業及びその従業員に対しまして、テレワークの導入状況や利用状況等につきまして詳細な調査を実施しております。

○尾崎委員 都のホームページに、九月十四日付でテレワーク導入実態調査結果が掲載されています。調査の対象は、従業員三十人以上の一万社、無作為抽出で、回答は二千三十四社という結果でした。
 コロナ感染症の拡大で、当初、子供の学校が休業したことを契機にテレワークに変えたという人もいます。子供が家にいるため、落ちついて仕事ができなかった、家にパソコンが一つなので、子供がオンライン学習にパソコンが必要になり、パソコンの奪い合いになってしまった、自宅でテレワークしていると、仕事時間は自分で管理しなければならず、長時間パソコンに向かってしまうなどの声が私たちにも届いています。
 テレワークを体験したことで、改善点も明らかになったと思います。さらなる実態調査が必要だと思いますので、要望しておきたいと思います。
 次に、今回の追加の補正予算案についてです。
 追加で提案された都内観光促進事業は、都民が都内観光を支援するという内容で、国のゴー・ツー・トラベル事業とも連携した支援だということです。
 そもそも国のゴー・ツー・トラベル事業は、コロナが終息してからということになっていたはずです。七月の新聞各紙の世論調査で、国民の圧倒的多数が反対、疑問の声を上げていました。
 日本共産党は、実施を強行すれば混乱が広がるのは必至だ、中止し、観光支援策を全面的に見直すべきであると政府に求めていましたが、国は、東京を除外しスタートしました。その結果、沖縄県などでコロナ感染拡大につながったのではないでしょうか。
 九月十一日に開催された政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、今後の感染状況によっては、ゴー・ツー・トラベル事業の中止や延期も含めて都道府県ごとに判断するよう提言していたことが、九月二十四日の野党合同ヒアリングで明らかになりました。
 しかし、政府は、全国的に感染が減少傾向にあるとして、東京除外の解除を表明しました。野党合同ヒアリングで、どの都道府県が感染レベル、ステージ三なのかさえ国として承知していないとの説明があり批判の声が上がりました。政府は何を根拠に東京を除外解除にしたのか納得ができません。
 東京都が発表している新規陽性者数は、二十九日、二百十二人、三十日、百九十四人、そして、昨日十月一日は二百三十五人と減少しているとはいえない状況です。国のゴー・ツー・トラベル事業で東京が除外解除になったことで、都民や観光業者は期待と不安と両方抱えています。国や都は、この不安をなくすことが重要だと思います。
 しかも、秋から冬にかけてコロナ感染がふえるのではないかといわれています。都内のコロナ感染状況が増加傾向にある場合は、事業の延期も検討するのかどうか伺います。

○松本観光部長 本事業の延期の判断につきましては、今後の感染状況を踏まえ、専門家の意見を聞きながら判断してまいります。

○尾崎委員 事業がスタートしても、都内のコロナ感染状況がふえている状況であれば、事業をストップすることはあるのかどうか伺います。

○松本観光部長 本事業の開始後、中断をするか否かの判断につきましても、今後の感染状況を踏まえ、専門家の意見を聞きながら判断してまいります。

○尾崎委員 都が専門家の意見を聞きながら判断ということですが、例えば感染レベルがどのレベルになったらなどの具体的な状況は、ただいまの答弁でも示されませんでした。これでは曖昧で納得できません。
 しかも、専門家の意見を聞きながらということですが、都のモニタリング会議なのかどうかも具体的にはまだ決まっていないということですから、どうなるのかさっぱりわからない状況です。
 秋から冬に向けて感染拡大が懸念されていますが、コロナの感染などで事業が停止、または中止になり旅行がキャンセルになった場合は、キャンセル料はどうなるのか伺います。

○松本観光部長 都は、今後の感染状況を踏まえ、本事業を中止にする場合は、専門家の意見を聞きながら判断してまいります。こうした場合には、助成額を上限としてキャンセル料の一部を都が負担する方向で検討していきます。

○尾崎委員 私たちは小規模の旅行会社から話を聞きました。海外旅行はゼロなので、従業員には雇用調整助成金を活用して何とか維持しているが、従業員の給料はこれまでの手取り半分になってしまった。それで、従業員の人たちはアルバイトなどをしてしのいでいるという状況でした。
 観光業にかかわる全ての事業者の経営は大変厳しい状況です。観光業関連事業者の廃業も既に出ています。旅行代理店を募集するということですが、今、一番経営的にも深刻な状況になっているのは小規模な旅行会社です。
 今回の募集条件などの検討はしているのかどうか伺います。

○松本観光部長 本事業では、助成額を一泊当たり五千円の定額とすることで、価格の低いツアーほど助成率が高くなるという仕組みになっております。

○尾崎委員 都として、困難を抱えている小規模の旅行会社に積極的に支援していただくようお願いいたします。
 大手の旅行会社の中には、PCR検査もツアーの中に盛り込まれていると聞きました。小規模な旅行会社に対し、PCR検査費用の補助を東京都が行うべきだと思いますが、いかがですか。

○松本観光部長 旅行会社の中には、PCR検査つきのツアーを販売しているところもございますが、この検査費用は基本的に旅行代金に含まれております。
 本事業は、こうしたツアーも含め、感染防止対策を徹底した都民対象の都内旅行商品に助成するものでございます。

○尾崎委員 安心して旅行したいという思いはみんなの思いです。旅行代金にPCR検査費用も含まれているとはいっても、小規模の旅行会社ではなかなか難しい面もあります。
 小笠原村では、「おがさわら丸」乗船者に、乗船前に村と都、小笠原海運、医療センター、PCR検査センターなどとの連携でPCR検査の試行実施をしています。事前のPCR検査では陰性だったのに、滞在中に発熱し抗原検査で陽性になった人も出ています。島しょは観光業が基幹産業となっており、コロナの影響は大きく、暮らしは大変になっています。
 小笠原村以外からは、小笠原村のようにPCR検査をした上で島に来てほしい、都の支援をお願いします、竹芝での検査は午前十一時までで終わってしまう、せめて午後三時まで延ばしてほしいなどの声も上がっています。
 島しょの医療体制は脆弱で、感染者がふえれば医療崩壊の危機に直面します。PCR検査を乗船前に行うことを義務づけ、都の支援を抜本的に強化することを産労局からも要望してほしいと強く求めるものです。
 小池知事は、所信表明で、感染拡大防止と社会経済活動の両立をさせると述べました。感染拡大防止と社会経済活動の両立をするための鍵は、PCR検査の抜本的拡大だと思います。経済活動を活性化しようとすると、人の移動が多くなり感染の拡大につながるのは当然です。
 感染者が減少していない中で、都が今回のゴー・ツー・トラベル事業と連携しながら都内観光促進事業を推進することではなく、まずは感染拡大防止対策に全力で取り組むこと、コロナ禍の中で困難を抱えている小規模の旅行会社や小規模の宿泊業者など観光業者への直接支援が必要だと要望して、質問を終わります。

○森澤委員 私から、まず補正予算案についてお伺いをいたします。
 最初に、中小企業新戦略支援事業(団体向け)についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルスの影響を受けた各業界において、中小企業団体等が行う経営課題の解決に向けた販路開拓などの取り組みをコーディネーターがハンズオンで支援するということです。先ほどご答弁がありましたけれども、これは業界団体が業界全体の感染防止をPRし、集客につなげるような取り組みも支援されるということです。
 コロナ禍においては、これまで組織されていなかったけれども、困難をともに乗り越えようと業界内で団結しようという動きが生まれています。
 この支援事業においては、新しく生まれた団体、グループについても対象となるのか、見解を伺います。

○土村商工部長 この支援事業では、中小企業団体や四社以上の中小企業等で構成されますグループを対象としておりまして、コロナ禍を機に組成された新たなグループなどもご利用いただくことができることになっております。

○森澤委員 新たなグループなども利用できるということがわかりました。また、中小企業等には個人事業主も含まれると認識をしています。
 都の時短営業の対象となっていた事業者、あるいはライブハウスなどの個別具体の名前が出ていた業種には、いまだリスクが高い場所だと認識をされ客足が戻っていない、あるいは客足が戻る見込みがなく事業が再開できないという状況もあります。
 厳しさを増している業界にこの取り組みを周知、活用を促すとともに、感染防止対策を徹底しているところについては、都としても安全に利用できる、利用していいというメッセージをさらに強く発信していただきたいと要望します。
 次に、早期再就職緊急支援事業について伺います。
 新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人は、全国で五月に一万人を超えた後、七月に三万人、そして、八月に五万人を超え、見込みを含めて全国で六万人を超えたことが、厚生労働省がハローワークなどを通じて行った調査で判明しています。失業者が早期に再就職できるよう対策を講じていくことは必須です。
 今回、都は、早期再就職緊急支援事業において、失業者等に対しカウンセリングや面接会など、短期集中的な就職支援プログラムを実施するということですが、前回、補正予算を組まれて、先日始まった雇用安定化就業支援事業でも、即戦力を対象にしているというふうに認識をしています。
 前回の補正予算の雇用安定化就業支援事業との狙いの違い、また、継続的な就労につなげるため、ミスマッチを防ぐためにどう取り組んでいくのか、見解を伺います。

○村西雇用就業部長 先月開始いたしました雇用安定化就業支援事業は、求職者の方が労働者派遣の期間を通じて業務スキルを磨きながら、派遣先企業に対する理解や、適職かどうかを時間をかけて判断できるというメリットがございます。
 一方、今回提案している就職支援事業は、より多くの企業との面接の機会を持ち、早期の再就職を目指す求職者の方のニーズに応えるものであり、就職活動のノウハウの提供から就職面接会までを一日で集中的に行うことでマッチングを効果的に行っていく事業となっております。
 これらの事業の特徴を求職者にわかりやすく説明、周知し、ニーズに合った事業を利用できるよう適切に案内してまいります。

○森澤委員 ぜひニーズに合った事業に求職者がつながり、適切な再就職、職場につながるよう取り組んでいただきたいと思います。
 先日の一般質問でも指摘されていましたが、男性と女性を比較すると女性の失業者数が多く、コロナは特に女性の雇用に直撃しているという課題が一つ大きく挙げられます。
 七月の総務省労働力調査では、女性の就業者は前年同月比で五十四万人も減少し、二十四万人減だった男性の二倍強ということでした。
 それを受けて、政府はつい先日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で失業した女性の再就職支援を強化する方針を固めたと報道されました。資格取得やIT技術を身につける講座などを開く自治体に費用の半額を補助し、打撃を受けている女性の生活の立て直しを後押しするということです。
 都におかれましても、そういった女性の雇用に打撃が及んでいるということを念頭に、今回実施する事業などにおいて、応募状況などを見ながら、女性がその能力を生かした再就職ができるよう取り組んでいただきたいと思います。
 次に、中小企業における感染防止対策への支援の拡充についてお伺いいたします。
 今回、ガイドライン等に基づき実施する感染症対策に要する経費への助成を延長し増額したのに対して、学習塾やピアノ教室などのオンライン化等、業態転換を図ることを支援する非対面型サービス導入支援については、申請期間が既に終了しています。
 コロナとの闘いを長丁場で考えたときには、非対面サービスの導入も非常に有効な取り組みであり、引き続き支援していくべきと考えます。
 そこで、ガイドラインに非対面サービスの有効性が記載された業種は広く支援の対象とすべきと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 本助成事業は、業界団体等が定める感染症防止ガイドラインに沿った中小企業等の対策を支援するものでございまして、該当するガイドラインに記載がある対策につきましては、支援の対象としてございます。

○森澤委員 ガイドラインに記載があれば非対面サービスの導入についても支援されるということがわかりました。
 一方で、ガイドラインに記載されていないと対象にならないということですが、例えば席数を減らすなどのガイドラインを遵守するために非対面サービスの導入が有効と考えられる業種について、やはり支援が必要ではないかと考えるところです。
 事業者から相談があった場合は、業界団体等の意向も確認しつつ、有効な手段をガイドラインに盛り込むよう都側から働きかけることも必要ではないかと指摘しておきます。
 次に、宿泊施設テレワーク利用促進事業についてお伺いします。
 自宅でのテレワークはオンとオフの区切りがつけられない、家族の生活音などがあり集中できない、家族が語りかけてくることで集中できないといった理由から、自宅近くのカフェやシェアオフィスなどを使う場合もふえています。
 一方、そういった自宅以外の場所の一つとして考えられるのがサテライトオフィスですが、以前、都の認定を受けているサテライトオフィス事業者にお話を伺ったとき、企業側にサテライトオフィスを利用するという働き方が定着しておらず、利用がなかなか伸びないといった話がありました。
 自宅で仕事をすることが難しい場合、最寄りのホテルで場を確保するという働き方はテレワーク定着の観点からも重要だと思いますが、サテライトオフィス同様、同じような感覚が企業にあると考えられます。
 企業側にこの働き方を取り入れてもらうために、どのように働きかけていくのか、見解を伺います。

○松本観光部長 これまでに宿泊施設をテレワークで利用した企業からは、客室の落ちついた環境を評価する声が多くある一方、より安い料金での利用や、机や椅子、照明などの改善を求める意見も寄せられております。
 これを踏まえ、今後は宿泊施設がテレワーク環境を整えるために行う備品設置等に要する経費や、利用企業が負担する借り上げ経費の一部を支援するとともに、東京テレワーク推進センター等を通じて企業へ幅広く周知してまいります。

○森澤委員 利用する際の経費の一部を支援するというインセンティブは大事なことだと考えます。
 なお、今回は宿泊事業者の新たなビジネス展開を支援するという意味合いが強いことは認識しておりますが、テレワーク定着推進の観点や業態転換支援という意味では、先ほどもありましたが、カラオケ店のテレワーク利用やサテライトオフィスへの利用補助も同等に考えられるのではないかと思いますので、要望したいと思います。
 次に、テレワーク東京ルール普及啓発ムーブメントについてお伺いいたします。
 自宅以外でも仕事ができるようにするに当たっては、企業側が就業規則を改定することなども必要となると考えます。
 これまでもテレワークの普及啓発は再三行ってきていると考えますが、これまでの取り組みとの違い、今回の取り組みを行うことによるテレワーク定着がどう図られると考えているのか、見解を伺います。

○村西雇用就業部長 テレワーク東京ルールは、働き方改革や人材の有効活用などテレワークで実現する経営戦略上のビジョンを十分に踏まえ、各企業がその実情に応じて独自のルールを定め実践していく仕組みとなっております。
 都は、この東京ルールを普及させることによりテレワークの定着化を進めてまいります。
 具体的には、東京ルール実践企業宣言制度を創設し、宣言企業に対し新たな融資制度による資金調達への支援を行うほか、人材確保に向けて在宅勤務を希望する求職者とのマッチングイベントを実施するなど、東京ルールへの取り組みに対してインセンティブを付与してまいります。

○森澤委員 企業にとって経済的インセンティブがあることは重要だと思います。これにより定着が進むことを期待します。
 また、今後の施策の参考にするためにも、この経済的インセンティブ、融資によるテレワークの定着への有効性はぜひ検証していただきたいと思います。
 一方で、電車や駅が混雑している状況というのも現在見受けられます。感染防止のみならず、満員電車解消による都民のストレスの軽減、通勤時間削減により、家族と過ごす時間や趣味などに時間を割くことができるという都民の生活の豊かさの実現に寄与するテレワーク定着に向けて、より一層取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。
 次に、食品産業振興に向けた支援方針について伺います。
 農林水産省によると、食品産業は農林水産業といわば車の両輪として国民の豊かな生活の実現に貢献する産業であり、また、国内で生産される農水産物等の三分の二が食品産業向けということで、農林水産業を支える存在にもなっています。
 生活の多様化に合わせて食文化も多様化し、また、新型コロナの影響により中食市場が拡大する現在、食品産業振興は重要な取り組みであると考えます。
 支援方針を見ると、食品製造業の活性化に向けては、川上段階から川下段階までを一気通貫で行う支援とありますが、これまでの体制でどのような部分が課題になっていたのか、また、今回、都立食品技術センターを産技研と統合することで解消が期待される部分についてもあわせてお伺いをいたします。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 食品製造業者が売れる食品を開発できるよう、商品の企画開発から加工、製造、販路開拓に係るサポートまでを一体的に進めることが必要となっておりまして、これに適切に対応できる商工業振興の視点を重視した支援体制を構築してまいります。
 組織統合により、産業技術研究センターの持つ研究基盤や支援ノウハウを生かしまして、AI技術を取り入れた先端機器の導入に向けたアドバイスや、商品のデザイン性を高めるための支援など、技術面でのサポートの充実を図ってまいります。

○森澤委員 これまで以上に売るための支援、マーケット視点のアドバイスが行われること、さらに現場に先端機器を導入するアドバイスなども行われるということがわかりました。
 あるオンリーワン技術を持つ食品加工の中小企業から聞いた話によりますと、新型コロナの影響で商談会がなくなるなどしており、販路開拓も悩みの種になっているとのことです。加工技術を稼ぐ力に変えることができるよう取り組んでいただきたいと思います。
 関連して、今後の支援体制のイメージ図を見ると、産技研を挟んで川上と川下に中小企業振興公社が見られますが、具体的にどのように連携を図っていくのか、見解を伺います。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 商品の企画開発から加工、製造、販路開拓までを一体の流れとして総合的にサポートするためには、技術支援を担う産業技術研究センターと、経営支援に強みを持つ中小企業振興公社と連携を強化する必要がございます。
 このため、事業者の支援ニーズを的確に把握した上で、商品開発や販路開拓の後押しなどの面で公社の支援メニューに適切につないでまいります。

○森澤委員 公社の支援メニューに適切につなげることで支援の幅を広げていくということでした。
 そのような意味では、事業継続が困難な企業に対して、MアンドAなどの選択肢を提示していくことも重要な視点だと考えます。
 公社では、事業承継についても力を入れていると認識しています。どのように連携をしていくのか、見解を伺います。

○土村商工部長 都内の中小食品製造業者が減少する中、産業技術研究センターの技術的な知識やノウハウを生かした支援はもとより、事業承継に向けた各種支援を行う中小企業振興公社とも連携いたしまして、現在の事業者の経営力を高め円滑な事業承継や技術の承継を進めてまいります。

○森澤委員 こちらも公社との連携が非常に重要になると思います。川上から川下まで、販路開拓に終わらずに事業承継や技術承継にも積極的に取り組んでいただくようお願いします。
 続いて、食を通じて都民生活を豊かにするという視点から伺います。
 生活習慣が多様化し食に対するニーズも多様化していることは、規模ありきではない高付加価値な商品を目指し、小回りのきく中小企業にとってはビジネスチャンスといえます。
 中小企業のニッチなニーズに対するサービス展開をどのように支援をしていくのか、見解を伺います。

○土村商工部長 消費者の多様なニーズに応える商品開発などを行うためには、きめ細かい情報提供やアドバイスが必要であるため、都の支援機関が連携しまして、食品加工に関する研究開発機能やコーディネーター機能を発揮した支援を的確に実施してまいります。

○森澤委員 都の支援機関が連携して取り組むとのことでした。社会の変化を敏感に捉えた支援をできるよう機能を高めていただきたいと思います。
 新型コロナによる食習慣の変化、例えば中食へのニーズの高まりなどもチャンスといえます。食品の通販を手がける主要各社では、緊急事態宣言があった四月ごろから新規顧客がふえ、売り上げが好調に推移し増収が続いているという報道もあります。
 都内の食品製造事業者が、通販、Eコマースといった新たな機会を捉えられるよう取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 都は、事業者がEコマースなどの新たな流通の仕組みに対応していくために行う社内体制の整備などを支援してまいります。
 支援の実施に当たりましては、産業技術研究センターと中小企業振興公社が連携を図り、専門家によるアドバイスや情報提供などを着実に行ってまいります。

○森澤委員 専門家によるアドバイスや情報提供などを着実に行っていくということでした。
 一方で、人員などのリソースが限られている中小企業が、川上から川下、つまり物流までを一気通貫で行うのは現実的ではないというところもあると考えます。得意な分野で力を発揮していただけるよう、専門分野を持つ企業との連携を深められるようなマッチングにも取り組んでいただきたいと要望します。
 先日の本会議において、知事から、東京の食文化を未来の東京戦略ビジョンに盛り込んでいく旨の話がありました。食文化の裾野は広く、飲食店で私たちの口に入る前の段階で農林水産業や食品加工業などに従事する方々の尽力があることを忘れてはならないと思います。
 そういった意味で、このたび示された食品産業振興に向けた支援方針をしっかりと形にしていくことが重要ですので、今後の取り組みに注目したいと思います。
 続きまして、産業技術研究センターの業務実績評価についてお伺いいたします。
 産業技術研究センター中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価について、評価単位や全体評価の方法については改善の必要性は認められないということでしたが、アウトカム指標について、主観として達成した、満足したといったものだけではなく、例えば企業価値や売り上げの向上、技術革新による付加価値算定など、数値で測定できる指標も導入すべきと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、利用企業に対しましてアンケート調査を毎年行っております。この中では、利用満足度や目的達成度だけではなく、中小企業のセンター利用による経済的効果についても調査しておりまして、今後の事業運営や支援方法の改善等に活用しております。

○森澤委員 今ご答弁いただいたように、産技研の利用に関する調査、アウトカム評価報告書、あくまで主観のアンケートではありますけれども、経済効果についての記載は重要であると考えます。引き続き有効に活用していただきたいと思います。
 また、こうした効果の見える化は今後の産業支援政策全般に重要ではないかと思うところです。予算の取捨選択も迫られる中、局全体でぜひ知見を共有いただき、導入をいただきたいということを申し述べておきます。
 さて、産技研では、今後の少子高齢化対策並びに生活の質の向上対策として期待されているロボット産業の活性化事業を実施し、製品化、事業化の件数について昨年度よりも多くの実績を上げているということです。
 製品化するだけでなく、新たに社会実装を見据えた支援を行い成果を着実に上げているということでありますけれども、先日、羽田イノベーションシティで行われていました展示、実演では、民間の開発によるさまざまなロボットも展示、実演されていました。
 改めて、これまでのロボット産業の活性化事業における取り組み内容と、産技研がロボトの開発支援に携わる意義について、お伺いいたします。

○土村商工部長 人口減少による労働力不足への対応や、コロナ禍における非接触技術に対するニーズの高まりにより、ロボット産業の成長が期待されておりまして、中小企業にとっては大きなビジネスチャンスでございます。
 ロボット産業活性化事業では、安全性試験や共同研究に加えまして、産業技術研究センターが開発した駆動技術等を中小企業に提供することで、低コストでのロボット開発を支援してございます。

○森澤委員 安全性試験や共同研究に加えて、産技研が開発した技術を中小企業に提供し、低コストでのロボット開発が支援されているということでした。
 今後は、ポストコロナのニーズに応じて、ロボットを含めた非接触技術の必要性が増すことから、ロボット産業分野に対する支援を継続するというふうにありますけれども、技術そのものを磨くということもあれば、今ある技術をどう新たな価値としてサービスや生活に活用していくかという視点も重要だと考えます。
 実際に、羽田イノベーションシティでの展示でも、技術自体はそれほど新しいものではないけれども、組み合わせで新たな価値を生み出しているというものもありました。また、会場には、清掃や運搬といった単純作業を代替するものが数多く見られました。
 一方で、これからますます期待されるのは、人間のできることを拡張したり、より高度な行為を代替できるロボットであると考えます。例えば、薬を飲む時間を教えてくれて薬を出してくれる服薬支援ロボットのように、高齢者の生活の一部を助け、高齢社会の課題解決に資するようなものは、多くの都民からも必要とされると考えます。
 今後、人間の機能を拡張したり、高度な行為を代替することで、人間の生活をより豊かにするようなロボットへの支援にも力を入れていくべきだと考えます。
 そういった意味で、先日、羽田イノベーションシティでも展示されていた服薬支援ロボット、FUKU助は、ほかの服薬支援ロボットに比べて親しみやすいのも特徴であると考えます。
 また、従来の福祉の枠を超えたプロダクトや取り組み等を紹介する超福祉展というものがありますけれども、そこで展示されていた感情表現が可能な犬型ロボット、ゲルハチ公は、やわらかい素材でできていて安心感を与える感触となっていました。
 ロボットが人の生活に溶け込んでいくためには、機能だけではなく親しみやすいデザイン性や素材なども重要だと考えますが、産技研はこのあたりをどのように取り組んでいるのか、見解を伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、ロボットの開発に当たって、機能性だけではなく安全面からデザイン性や素材についても考慮しており、デザイン技術部門等と連携を図りながらロボットの形状やカラーリングの改良について支援を行っております。

○森澤委員 形状やカラーリングの改良について支援しているということでしたので、産技研からさらに親しみやすいロボットが登場することを期待したいと思います。
 羽田イノベーションシティでの展示、実演を見ていて感じたのは、産技研のブランディングの必要性です。民間企業の取り組みと比べると、場所の問題もあったとは思うんですけれども、少し地味で、せっかくよいことをやっていても伝わらないともったいないなというふうに感じたところであります。
 都民の皆様に、産技研の存在意義を感じてもらえるよう産技研の認知度向上に関する取り組みが必要だと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、これまでの研究発表会や展示会への出展等を通じた研究成果の普及に加えまして、ユーチューブを活用しました事業紹介も行っております。
 第四期中期目標では、情報発信の効果を検証し適宜見直しを行うなど、戦略的な広報活動を展開していくことで、認知度の向上を図ることとしてございます。

○森澤委員 ユーチューブを活用した事業紹介など、発信すること自体でさまざまな接点を持つという意味でも大事ですけれども、発信や出展した際の見せ方、自分たちがかかわることでどう変わったのかということをわかりやすく見せていくことも必要です。
 より多くの都民の皆様にその存在意義を理解いただけるような情報発信に取り組んでいただきたいと思います。
 そういった意味で、産技研自身がみずからの持つスペースやノウハウを活用し、都民がさまざまなロボットに触れ合うことができる場をつくり、人を呼び込んでいくような仕掛けも必要と考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、試作したロボットのPRと利用促進を図るため、現在、本部の一階に案内ロボットを配置しており、今後、ほかのロボットも投入していく予定でございます。

○森澤委員 以前、経済・港湾委員会で、港湾局から、産技研があるベイエリアは先端技術を開発する場としても発展してきたけれども、今後はこの強みをさらに伸長させ、先端技術の開発においても海外から注目され先進的な実装モデルのエリアになるよう検討していくという話がありましたけれども、産技研には、ぜひその先頭に立って進んでいただくことを期待したいというふうに思います。
 産業技術研究センター中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価の製品開発支援ラボの項目において、第四期に向けては研究開発型スタートアップ企業に対する支援の充実を望むとされていますが、現時点での課題認識と今後の支援の方向性について伺います。

○土村商工部長 研究開発型スタートアップが製品開発を進める上では、産業技術研究センターの知見や設備等を活用することが有効であると考えております。
 第四期中期目標では、製品開発支援ラボを活用し、都のスタートアップ支援事業や企業支援機関との連携によりスタートアップの事業化を後押しすることとしております。

○森澤委員 民間の企業支援という点では、ソフトサービスにおけるスタートアップ向けの施設はふえてきていますが、技術開発を伴うスタートアップへの支援拠点は民間事業者にはなかなか難しいというふうに考えておりまして、産技研の果たす役割は大きいというふうに考えます。製品開発ラボの入居率が高い現状に鑑みれば、さらなる拡大を視野に支援策を検討していただきたいと考えます。
 未来の東京戦略ビジョンにも、次々と新しい産業が生まれる世界一のスタートアップ都市東京を掲げ、スタートアップと大企業、中小企業、大学、研究機関とのコラボレーションから生まれた新技術やビジネスモデルが世界中で実用化、製品化、高齢化や貧困、気候変動などグローバル課題を解決とあります。
 その一端を産技研が担うことになるかと思いますので、引き続き、その飛躍を期待しております。
 次に、産業技術研究センター中期目標について伺います。
 産業の発展と都民生活の向上を目指したプロジェクト型支援の中で、新産業創出支援として、スマート東京の実現を支える5Gなどの高速通信や、IoT、AIを活用し成長分野における新技術開発や製品化、事業化を支援、中小企業のデジタルトランスフォーメーションの促進を支えるとあります。
 5G、AI、IoTといった先端技術が重要なのはいうまでもありませんが、それは使いこなして初めて意味があるものです。
 以前、産技研を訪問した際には、中小企業にはなかなか使いこなせる人材や企業がいないという課題も聞いていますが、その後の取り組み状況や課題認識について伺います。

○土村商工部長 中小企業がコロナ禍を契機とした新たな需要を取り込むためには、IoTなどの先端技術に精通した人材の育成や確保が重要でございます。
 産業技術研究センターでは、昨年度、ロボットのシステム設計や構築を行える人材を育成する事業を新たに実施するとともに、IoTの導入等に必要となる知識や技術を習得するための実践型のセミナーを充実しております。

○森澤委員 人材育成事業やセミナーの充実で支援しているということがわかりました。
 業務運営の改善及び効率化に関する事項において、都産技研自身のデジタルトランスフォーメーションの推進というのもありますけれども、実際に機器を扱うことや実験を行うことが産技研の強みといえます。
 一方で、コロナ禍において支援のデジタル化、オンライン化を進めることは重要です。そのような中で、産技研の中でデジタル化、オンライン化を進めるハードルになることは、どのようなことが挙げられるのかお伺いいたします。

○土村商工部長 技術相談等のオンライン化を進めるためには、パソコンやリモート会議ツール等の導入など、オンライン会議のできる通信環境の整備や情報漏えい防止のためのセキュリティー対策などが必要だと考えております。

○森澤委員 先ほど言及がありました利用者のアンケート調査でも、技術相談についてチャット形式での相談、あるいはテレビ会議での依頼や説明を望む声もありました。機器や環境整備については、ぜひしっかりと予算をつけていただき取り組んでいただきたいと思います。
 また、情報漏えい防止のためのルールについても早急に検討し、コロナ禍においても相談事業が滞ることのないよう進めていただきたいというふうに思います。
 ここで一点、確認をしておきます。
 コロナ禍において、企業のBCPや地域の避難計画が見直されるなど、災害対策についても考えを深めておく必要があると考えます。
 中期目標には災害対策や新興感染症対策について記載もあり、薬品や放射性物質なども保管されている中では、より厳しいチェック体制やシミュレーションが必要だと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 産業技術研究センターでは、薬品等の化学物質や放射性物質を取り扱っておりまして、関係法令に加えまして、センターで定める内規に基づき適正な管理に努めております。
 具体的には、薬品に関しては購入から廃棄までを一元的にシステムで管理しており、放射性物質については、日常点検のほか震災等の非常時における対応訓練を実施しているところでございます。

○森澤委員 震災時の非常時における対応訓練を実施しているということですが、職員の方はもちろんのこと、利用される企業の方などにも周知されるよう求めておきます。
 また、今後、産技研と食品技術センターの統合を進めていくことになり、組織の見直しも必要になると思いますが、業務改革への意欲や、コンプライアンスや企業の社会的責任といった観点、あるいは今述べました災害対策の認識などにおいて違いがあるかもしれないということを念頭に進めていただきたいと思います。
 統合の目的を果たして、両者の強みを引き出せるよう丁寧に取り組むことをお願いしたいと思います。
 最後にお伺いいたします。
 第四期中期目標において、社会的課題解決支援が明記されていることは歓迎しますけれども、社会課題の解決を図る企業の育成には、まず機会の提供が必要だと考えます。
 一方で、中小企業が製品開発を行う上では、単独で実証の場を確保することが困難なため、実証実験の支援を行うことが重要だと考えますが、見解を伺います。

○土村商工部長 中小企業が製品開発を行う上では、実証実験などにより安全性等を検証することが必要でございます。
 産業技術研究センターでは、昨年度、東京ビッグサイトと連携して開発を支援した複数のロボットを運用し、実用化に向けた実証実験の機会を提供するとともに、今月、5G環境を備えた実証実験スペースを新たに整備することとしております。

○森澤委員 今月から5G環境を備えた実証実験スペースを新たに整備するということで、多くの企業に活用いただくことを期待したいと思います。
 なお、今後の新産業創出に当たっては、技術開発と同様に規制緩和等も必要になってくると考えます。
 ソフト分野ではありますけれども、せっかくすばらしいシステムや技術を開発したのにもかかわらず、規制の壁に阻まれて事業化を断念したという事業者も聞いています。
 現時点で、産技研では、比較的技術面は法をクリアしてから相談に来るというふうにお伺いをしていますが、今後、規制緩和の相談が寄せられたときの支援、ワンストップの相談も検討いただきたいと考えます。
 もう一つ必要なのは、技術と課題の掛け合わせであると考えます。技術を持ちながら、それをどう生かせるか、自身が気がついていない企業もあります。実際、先ほどから言及しております利用者のアンケート調査には、社会問題解決のためのニーズを知りたい、一緒に解決をしていきたいという声も見られました。
 技術、具体的な解決策を持つのが企業とするなら、課題を集約するのは行政であるというふうに考えます。また、課題を認識しながら具体的な解決策を持たないのも行政の悩みの一つというふうに考えておりますので、課題を中心に置いて解決策をともに考える新しい官民協業の構築も目指していただきたいと申し述べ、質問を終わります。ありがとうございました。

○あぜ上委員 私からは、まず第十号の補正の雇用環境整備促進事業の拡充について伺いたいと思います。
 ことしの四月から六月期の国内総生産は、年率換算で実質マイナス二八・一%と、大変、戦後最悪の落ち込みとなったわけです。
 厚労省のデータを見ますと、雇用調整交付金の申請は百二十万を超える状況になっております。コロナ感染症が終息しない中で、苦境に立たされた事業者、そして労働者をどう守っていくのか、このことが国も、そして、東京都にも問われているというふうに思っております。
 国の雇用調整交付金などの支給決定を受けた中小企業等が行う取り組みに対する奨励金、今回の補正はこの対象をふやしたということであります。そのことは非常に大事なことだというふうに思っております。
 そこで、まず伺いますが、この規模拡大を二倍とした根拠は何か、また、具体的に事業所がどのような取り組みを進めているのか、そして実態をどうやって把握されているのか伺います。

○村西雇用就業部長 雇用環境整備促進事業の八月末までの申請件数は約四千件となってございます。九月以降の申請件数は、これまでの申請状況や申請企業が雇用環境整備に実際に取り組む期間などを考慮しまして規模を積算したものでございます。
 また、企業の具体的な取り組み内容としましては、テレワークや時差勤務制度の導入、休業手当の就業規則の整備など多岐にわたっております。こうした制度等につきましては、当該企業の非正規の従業員についても原則として正社員と同様に活用できるよう取り組みを行うことを要件としております。
 なお、企業が取り組みを行った後には、実績報告書と取り組み内容がわかる書類を提出いただくことなどによりまして取り組み状況を把握しております。

○あぜ上委員 国の労働力調査で明らかになったんですが、非正規の雇用の休業者は正規の雇用と比べて休業手当が支払われていない人が多いということが明らかになっています。
 今のご答弁では、この奨励金は、非正規の従業員についても原則として正社員と同様に活用できるように取り組みを行うことを要件としているということは大変重要だというふうに思います。
 雇用調整交付金は年内まで延長されました。そういう意味では、今後、状況を見てさらに対象を拡大し、非正規労働者の方たちにも確実に休業手当が支給されるよう促す、そういった取り組みを進めていただくよう求めたいと思います。
 また、厳しい労働実態から、雇用調整交付金等、休業支援給付金については来年一月以降も本来は延長すべきだというふうに私は思っております。これは国の制度ですので、都としても、ぜひ来年一月以降も延長するように国に求めていただきたいということもあわせて要望したいと思います。
 同時に、休業支援給付金の執行率が低い問題を解決する必要もあると思っております。会社として休業補償をして雇用調整交付金を受ける場合には、会社が一時立てかえないといけないということになって、やれない、それから、やらないという場合がかなりあります。そのため、労働者側が申請する休業支援給付金、この制度は、事業者にとっても、また労働者にとっても、とても重要な役割を果たしているというふうに思います。ただ、中小企業で働く労働者に知られていないというのが実態です。
 七月の臨時議会の際に、私は周知徹底のための補正予算、なぜ組まなかったのかという質問をいたしましたが、その際のご答弁が、休業給付金は労働相談情報センターにおいて相談に対応している、また、制度の概要の説明や国のコールセンターの紹介などを行っているとご答弁されました。
 しかし、そのような取り組みをされている中でも、休業支援給付金は、九月末が四月から六月分の申請締め切りになったんですけれども、これは九月の半ばの状況ですが、予算が五千四百億円に対して、執行はわずか、約一・四%なんです。ほとんど執行されていないというのが現状なんです。
 やはり、休業支援給付金については、国に周知徹底を求めるとともに、都においても周知に努めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○村西雇用就業部長 国の事業であります休業支援給付金の周知につきましては、都におきましても東京都新型コロナウイルス感染症支援情報ナビや、都の緊急支援策をまとめたパンフレットにおきまして幅広く周知を行っております。
 また、繰り返しになりますが、労働相談情報センターにおきましては、緊急労働相談ダイヤルでも、国の休業支援金・給付金コールセンターを確実に案内するなど、支援給付金に関する労働者及び企業からの問い合わせにも対応しているところでございます。

○あぜ上委員 コロナの影響は本当に深刻で、中小企業に働く方々が休業せざるを得ないという事態が今もあるわけですから、働く人自身が漏れなく申請できるように、例えば交通局と連携してトレインチャンネルの活用で周知するなど、休業支援給付金の周知をさらに頑張っていただきたいなと、都としても力を尽くしていただきたいと要望しておきたいと思います。
 先ほども申し上げましたが、事業者にとっても、やっぱり労働者から申請してもらった方が立てかえをしないで済むというメリットがありますので、事業者から労働者に申請を働きかけるように促すという、そういう取り組みも、ぜひ事業者側にも促していただきたいということもあわせてお願いしたいと思います。
 次に、早期再就職緊急支援事業についてです。
 解雇、雇いどめなどによる求職者に対しカウンセリングやセミナー、就職面接会など一日完結型の緊急就職面接会などの早期再就職緊急支援事業というのが今回補正でありますが、一日でカウンセリングも面接も実施するようにした理由、その背景を伺いたいと思います。

○村西雇用就業部長 新型コロナウイルス感染症の影響により、解雇や雇いどめとなった方の早期の再就職に向けましては、マッチングの機会を数多く創出する必要がございます。
 一方、こうした求職者の方の中には、就職活動等の準備が不足している方もいることが想定されるため、キャリアカウンセリングから業界研究などのセミナー、就職面接会までを一日で集中的に行い、マッチングを効果的に実施していくこととしたものでございます。

○あぜ上委員 私のところにもさまざまな声が寄せられていまして、本当に深刻だなと痛感しています。
 大手のアパレル関係や老舗の小売店なども倒産している中で、同じところで長く働いていて再就職面接など経験のない方もいらっしゃいます。そういう方々にとっては、一日でアドバイスを受けて、キャリアを生かすことのできるような就職ができるような支援というのは大事だというふうに思います。
 また、十月からほぼ採用が決まっていたけれども、仕事がないからと採用を断られたという方や、店は廃業し新たな仕事を探さないとならない、こういった声も寄せられております。本当に深刻です。
 東京都は、面接会に参加する事業者、会社側にどのような条件を求めているのか伺います。

○村西雇用就業部長 若者、中高年、女性求職者などのニーズを踏まえ、コロナ禍でも積極的な採用を続ける企業の正社員求人を中心に開拓し、面接会を実施してまいります。

○あぜ上委員 正社員求人を中心に開拓していただくことはとても重要だと思います。
 まさかこの年齢で再就職を探すとは思ってもいなかったと、こういう声も寄せられました。突然の失業に戸惑いと不安の声を伺ったわけですが、正規で働けるよう、都としてもぜひ、強く事業者側、会社側に働きかけていただきたいと思います。
 都内の失業者は今後さらに増加すると思いますが、状況をどう見ているのか伺います。

○村西雇用就業部長 厚生労働省が発表している新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報、九月二十五日現在集計分によりますと、都内における解雇等見込み労働者数は約一万六千人であり、今後、この状況を注視してまいります。

○あぜ上委員 今のご答弁のように、厚労省が把握しているだけでも、解雇、雇いどめは都内で一万六千人と、全国では六万人を超えているわけです。毎月一万人ずつふえ続けております。
 先日、労働情報センターのコロナ労働相談について、飯田橋の労働相談情報センターに伺ってお話を聞いてきたんですけれども、相談を受けていて、これからさらに深刻な雇用状況になるのではないかというお話がありました。
 まちの中でも、ある中小企業の経営者の方は、八月に入って厳しさが増し、雇用を維持することが厳しくなっているとお話しされました。また、アルバイトが打ち切られ家賃が払えない、親元に戻るしかないなど、収入を断ち切られたことでさまざまな困難を抱えていらっしゃいます。
 失業させない取り組みはもちろん最重要課題ですけれども、失業した場合、ただでさえショックで、多くの方は先が見えず苦しんでおられます。仕事の問題にとどまらず経済的な問題や住まいの問題など、丁寧な支援を他局とも連携してぜひ行っていただきたいと、これは要望しておきたいと思います。
 次に、議案の第百七十三号、東京都立食品技術センター条例を廃止する条例についてと、議案第百八十三号、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について質問します。
 ことしの第一回定例会の経済・港湾委員会におきまして、食品の産業振興に向けた支援方針の中間のまとめの報告がありまして、そのときに私も質疑をさせていただきましたが、都立食品技術センターは、中小、そして小規模事業者が九割を占める、そういう食品製造業の、都内産の食材を生かした特産品の開発などの支援を行うとともに、食の安全を担保するための表示支援や成分分析などの支援を行う、大変重要な役割を果たしているセンターであるということが質疑を通じてもわかりました。今後、さらに研究員を体制強化してセンター機能を拡充することが必要だということを実感したところです。
 今回、食品技術センター条例を廃止し、独立行政法人の産技研に統合するということなわけですが、その点について幾つか伺っておきたいと思います。
 まず、食品技術センターで食品に関する技術相談や、検査、研究を行っている研究員の方というのは、今、十二名いらっしゃいます。そのうち都の職員の研究員の方は十名です。事務系の一般の職員の方も三名いらっしゃると。つまり、食品技術センターで働く都の職員の方は十三名いらっしゃるわけです。
 現行の食品技術センターに派遣されている都の職員の身分の取り扱いはどう変わるのか伺います。

○坂本次長 今年度、都立食品技術センターに在籍している技術職の都職員に対して、地方独立行政法人としての都立産業技術研究センターの設立時と同様に、同センターの固有職員となることを希望するかどうかについて意向の確認を行い、希望をした職員については都職員から法人の職員に身分が変わる予定でございます。

○あぜ上委員 ご本人の意向を確認することは当然やるべきことでありますが、今の食品関連での研究職としてご自身の仕事を続けようと思ったら、産技研の職員となる、公務員ではなくなるということであります。
 しかも、産技研へ統合された場合、食品技術の研究員の人員体制はどうなるのか現段階では決まっていないということであります。
 現在の食品技術センターは、技術相談や実地支援だけでも年間千件を超えております。むしろ研究員をもっとふやしてほしい、体制強化してほしいということが、専門家会議の議事録などを読みますと、そういった声も出ておりました。この食品関連の研究員の体制が増員されるのか、それとも減らされるのか、そういった中身が定まらない中で統合することは大変不安であります。
 この間、私たちも繰り返し産技研の研究員の体制強化も求めてきたわけですが、体制整備については、ご努力されていることはこの間の経過を見るとわかるんですが、しかし、先ほど尾崎理事がお話ししたように、都立産技研では効率化係数のもとに毎年一%、標準運営費の交付金が削減されております。
 効率化係数という名のもとに、やっぱり人件費が削減されていくことは、結局、研究員の人員確保にも障害になりかねない、そのことは指摘しておきたいと思います。
 また、利用される食品製造会社の皆さんから歓迎されている無料の技術相談や実地支援、さらに有料の検査、研究、技術研究などについては、どう変わるのかも心配されるところです。
 技術支援や加工などの利用料金はどう変わるのか、値上げしないという歯どめがあるのか伺いたいと思います。

○土村商工部長 国の法律に基づきまして、地方独立行政法人である産業技術研究センターは、料金につきまして、都議会での議決も経て知事からの認可を受けた上限額の範囲内で金額を取り決めることとなってございます。

○あぜ上委員 そうしますと、現在、無料の技術相談や実地支援、これは先ほども年間千件活用されているということを申し上げましたが、それについては無償で継続するということで、そういう理解でよろしいんでしょうか。

○土村商工部長 利用料金につきましては、繰り返しになりますけれども、法に基づきまして、産業技術研究センターの方で上限額の範囲内で金額を取り決めることとなってございます。

○あぜ上委員 現行の食品技術センターの条例を見ますと、使用料や手数料は非常に簡潔になっております。
 それで、産技研の場合は一つ一つ料金が異なって、都議会のチェックは利用料金の上限額のチェックがあると今ご答弁がありました。産技研との統合によって、依頼試験などの経費が上がるかどうかということは、現時点では、つまりわからないということであります。
 また、産技研の依頼試験などへの補助制度を調べたんですが、これは十三区四市でありますけれども、全ての都内の自治体であるわけではありません。ですから、食品製造の委託試験などの利用料が上がる可能性も否定できないわけです。
 先ほどほかの委員の方のご答弁の中で、都としては、産技研への統合についてはメリットがあるよということで、商品の企画開発から加工、製造、販路開拓までを一体の流れとして総合的にサポートする支援体制を構築し、食品技術センターの機能向上を実現するんだというご答弁がありました。
 もちろん、食品を包むパッケージや、それから、容器包装の技術など、商品としての研究が産技研の新たな技術、研究、こういったものが連携されるということは、非常に私は重要だというふうに思ってるんです。
 ただ、同時に、やっぱり食品製造の場合には生産との関係も切り離せないわけです。例えば、お忙しい中、資料をつくっていただきました。全国の調査を、資料をつくっていただきましたが岐阜県では、今、直営となっておりますが、独立していた食品部門の研究室を、一度産業技術研究所に統合したんです。だけど、やっぱり食品産業の発展に貢献するとして、平成三十一年に食品科学研究所として独立させたということであります。そして、今は岐阜大学の中に移転をして、教育や研究を進める体制を拡充したというふうに伺っております。
 食品産業の振興に向けた支援の専門家会議の議事要旨、これも読ませていただきましたけれども、農商工、この連携が大事なんだという発言や、小規模な事業者への丁寧な支援を求める声や、手づくりなどのたくみのわざ、この価値も語られていたわけです。産技研との統合についても、拙速ではなく、まず共同プロジェクトを立ち上げるなどの提案がありまして、現場のことをよく知る方々の貴重なご意見が載っているなというふうに私は読ませていただきました。
 食品加工製造業種の方々とどのような話し合いを重ねて産技研への統合を決めたのか伺います。

○勝見企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 食品産業振興に向けた支援方針策定に係る専門家会議におきまして、食品産業の団体にご参画いただき、食品製造業者の立場からさまざまなご意見をいただきました。
 また、食品産業の団体とは、都内食品業界のさらなる振興に向けまして情報の共有や意見交換を行ってまいりました。

○あぜ上委員 業界のトップの方々とも情報共有をしたと。
 私は先ほども申し上げましたが、八回やった専門家会議の議事要旨、全て読ませていただきましたけれども、産技研との技術交流や共同開発などを求める声は確かにありましたが、そういう中でも、こういうご発言があったんです。
 研究だけではなく現場の苦労を知ることも必要であり、行政として、ぜひ事業者の立場に立って、食品産業の振興にとって何が必要なのか、どういった支援をするべきなのかを考えてほしいと、この発言はきっと業界の方のご発言なんだろうなと思って読んだんですが、やっぱり、ここが今、一番大事なところではないかと私は思ったわけです。
 東京の地産地消、都民の食の安全や食文化にとっても大変重要な役割を果たしている食品製造業、ここが本当に今大変なご苦労をされているわけですが、食品製造業が発展するには、やはり農林水産部門との連携と、それから、商工部門との連携と両者が不可欠ではないかというふうに思うわけです。拙速に農林水産振興財団で運営してきたものを産技研に統合してしまうというのは、乱暴ではないかというふうに思うわけです。
 秋葉原の庁舎内で検査や支援はやってもらいたいというのが食品産業の方々の、業界からの要望だというふうに伺っておりますが、それを確保するには、産技研の一部が秋葉原の庁舎の施設に移動してくるのか、その担保はしっかりとあるのかといえば、その点についてもまだ不透明です。
 食品という大事な安全や品質にかかわるものを、これまで素材からかかわってきた財団から外して独立行政法人の産技研に統合することには賛成できません。
 そのことを申し上げて、質疑を終わりたいと思います。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時散会

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