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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第二号

令和二年三月二日(月曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長両角みのる君
副委員長栗林のり子君
副委員長山崎 一輝君
理事森澤 恭子君
理事尾崎あや子君
理事小山くにひこ君
白戸 太朗君
栗下 善行君
高橋 信博君
まつば多美子君
藤井  一君
おじま紘平君
三宅しげき君
あぜ上三和子君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長村松 明典君
次長十河 慎一君
総務部長坂本 雅彦君
産業企画担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長成長戦略担当部長兼務
武田 康弘君
商工部長土村 武史君
金融部長加藤  仁君
金融支援担当部長井上  卓君
観光部長松本 明子君
観光振興担当部長鈴木 誠司君
農林水産部長上林山 隆君
安全安心・地産地消推進担当部長龍野  功君
雇用就業部長篠原 敏幸君
事業推進担当部長村西 紀章君
中央卸売市場市場長黒沼  靖君
管理部長豊洲市場活性化担当部長兼務福崎 宏志君
港湾局局長古谷ひろみ君
技監原   浩君
総務部長梅村 拓洋君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長調整担当部長兼務深井  稔君
港湾経営部長相田 佳子君
港湾振興担当部長戸谷 泰之君
臨海開発部長中村 昌明君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務鈴木  理君
臨海副都心まちづくり推進担当部長矢部 信栄君
臨海副都心開発調整担当部長高角 和道君
港湾整備部長山岡 達也君
計画調整担当部長和田 匡央君
離島港湾部長片寄 光彦君
島しょ・小笠原空港整備担当部長松本 達也君
労働委員会事務局局長松山 英幸君

本日の会議に付した事件
港湾局関係
提出議案について(説明)
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 港湾局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 港湾局所管分
産業労働局関係
提出議案について(説明)
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 産業労働局所管分
付託議案の審査
・第五十九号議案 東京都イノベーション創出基金条例を廃止する条例(質疑)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 産業労働局所管分(質疑)
・第百五号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 産業労働局所管分(説明・質疑)
報告事項(説明)
・食品産業振興に向けた支援方針 中間のまとめ
付託議案の審査(決定)
・第五十九号議案 東京都イノベーション創出基金条例を廃止する条例
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 経済・港湾委員会所管分
・第百五号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 経済・港湾委員会所管分

○両角委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局、産業労働局関係の令和二年度補正予算案の説明聴取及び中途議決に係る付託議案の審査並びに産業労働局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、令和二年度補正予算案及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、港湾局所管分について理事者の説明を求めます。

○古谷港湾局長 令和二年第一回東京都議会定例会に追加提出いたしました当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回、追加提出いたしました案件は、令和二年度一般会計補正予算案の一件でございます。
 今回の補正予算案につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う今後の備えの強化として、クルーズ客船入港時における衛生管理体制の充実に四千万円を計上してございます。
 以上で、第一回定例会追加提出案件の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○梅村総務部長 ただいまの局長の概要説明に続きまして、追加提出案件の詳細につきましてご説明を申し上げます。
 お手元に配布の資料1、令和二年度一般会計補正予算説明書によりご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。総括表でございます。
 今回の補正予算案に計上しておりますのは、1、東京港整備事業でございまして、補正予算額の合計は、最下段に記載のとおり四千万円でございます。
 なお、財源につきましては、一般財源でございます。
 恐れ入ります、五ページをお開き願います。歳出の内訳でございます。
 1、東京港整備事業のうち、1、港湾施設運営事業の補正予算額は四千万円でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄に記載のとおり、クルーズ客船入港時における衛生管理体制の充実でございまして、具体的には、客船ターミナル施設において、消毒液など必要な備品を配備するものでございます。
 なお、六ページには、一般会計の歳出合計及びその財源内訳を記載してございます。
 以上で、簡単ではございますが、令和二年第一回都議会定例会に追加提出をいたしました当局所管の案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○両角委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、港湾局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○あぜ上委員 補正予算第九十九号議案についてです。
 最終補正において、島しょの港湾整備事業の補正額、これは当初予算の一四%を超えております。島しょ等港湾整備事業の補正額が三十四億一千八百万となっている理由をまず伺いたいと思います。

○片寄離島港湾部長 今回の減額補正予算につきましては、歳出を精査の上、国庫補助額の減に伴う工事等の見直しや、契約不調、契約差金などの発生により不用額が生じることが明らかになった事業について減額しております。

○あぜ上委員 ちなみに、調べてみますと、東京港の港湾整備事業においての補正額は当初予算の四%となっておりました。やはり一四%減額補正があるというのは、島しょ特有の事情があるんじゃないかというふうに思ったわけです。
 私は、事務事業質疑でも、島しょの港湾整備事業の工事については、気象や海象状況が大きく影響することもありますけれども、同時に、島しょゆえの人手確保の困難性もあるのではないかということもお話しさせていただきましたが、今ご答弁のあった補正で、工事契約の不調は何件あったのか伺いたいと思います。
 また、あわせて、その不調の理由をどのように考えていらっしゃるのか伺います。

○片寄離島港湾部長 今回の減額補正に係る契約不調件数は七件でございまして、不調理由につきましては、島しょ工事における人員の確保や施工時期など、さまざまな要因が考えられます。

○あぜ上委員 台風などもあって、限られた工期の問題とか、人手の問題など、さまざまな要因があるということでありました。
 島しょの工事に関しては、資材の運搬費などは工事積算に上乗せをされているわけですが、それでも足りないからこそ、こうした不調が起きているのかなというふうに思うわけです。
 補正では今、七件、不調があったというお話がありましたが、島しょの現時点での不調は十三件あったと伺っています。その要因をしっかり分析していただいて、必要な対策を講ずる必要があると考えるわけですが、今後、どのような具体的な対策を講ずるのか伺います。

○片寄離島港湾部長 島しょの港湾整備におきまして、工事の進捗は、ただいま委員ご指摘のとおり、気象、海象状況によって大きく影響を受けるところでございます。
 このため、これまでも春から夏にかけての天候の穏やかな時期に工事が実施できるよう早期発注を図るとともに、施工条件を踏まえ、適切な工期の設定を行ってきたところであり、今後もこうした取り組みを進めてまいります。

○あぜ上委員 港湾局の皆さんがご苦労されている、ご努力されているということはわかります。
 ご答弁でもあったように、比較的天候の穏やかな春から夏にかけての工事にすると。つまり、工事の前倒しをされるということも、島の港湾整備としては大事なことなのかなと、今ご答弁を伺って思ったわけですが、同時に、島しょの業者の方々が応援を頼んだときの技術者、また、職人の宿泊代、こうした補助を上乗せするなど、島しょの特殊性に見合う加算についてもやはり検討が必要になっているのではないかというふうに思うわけです。
 ぜひ島しょの実情、それから、島しょの方々の意見もよく把握していただいて、計画的に港湾整備事業や漁港の整備事業ができるように、契約の問題ということで財務ともぜひ協議をしていただいて、対策をしっかりと行っていただきたいと、そのことを求めまして、質問を終わります。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これに異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○両角委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、産業労働局所管分について理事者の説明を求めます。

○村松産業労働局長 令和二年第一回東京都議会定例会に提出いたしました案件のうち、新型コロナウイルス感染症対策に係る産業労働局関係の令和二年度補正予算案一件につきまして、概要をご説明申し上げます。
 新型コロナウイルスの感染が国内外で広がる中、インバウンドの減少やサプライチェーンの寸断などによる東京の経済活動への影響を最小限に抑えるため、万全の対策を講じていく必要がございます。
 このため、当局といたしましては、第一に、感染拡大に伴い事業活動に影響を受けている中小企業に対し、金融、経営両面からのきめ細やかな支援を行うこと。
 第二に、速やかなインバウンド需要の回復に向けて、海外での観光PRなど、時宜にかなった取り組みを進めること。
 第三に、企業における事業継続や従業員の感染防止等の安全対策として、テレワークの活用を一層促進すること。
 この三点を柱といたしまして、令和二年度補正予算案の歳出総額で三百四億九千万余円を計上しております。
 今後とも、都内の産業や事業者への影響を的確に把握しながら、これらのセーフティーネットの取り組みを総合的に進め、東京の経済の活力維持に全力を挙げて取り組んでまいります。
 以上で、令和二年第一回定例会提出案件の令和二年度補正予算案の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○坂本総務部長 今回、令和二年第一回東京都議会定例会に提出いたしました産業労働局所管の案件のうち、令和二年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、令和二年度一般会計補正予算説明書をごらんください。
 表紙をお開きいただき、一ページをごらんください。総括表でございます。
 今回の歳出の補正予算額は、合計欄にございますとおり三百四億九千百三十六万三千円でございます。
 三ページをお開きください。歳出の説明でございます。
 1、中小企業対策の補正予算額は二百九十九億九千七百四万六千円でございます。このうち、ページ右側説明欄の上段にございます、1、緊急販路開拓助成事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)は、売り上げ減少等の影響を受けた中小企業に対し、新たな販路を開拓するため、国内外の展示会への出展に要する経費を助成するものでございまして、一億七千万円を計上してございます。
 次に、中段にございます、1、海外展開総合支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)は、取引先などへの影響により、海外での販路開拓を目指す中小企業に対し、海外のビジネス事業に詳しい企業OBなどによる海外取引や、海外進出に向けた実践的な支援体制の充実などを図るもので、五千四百九十一万六千円を計上してございます。
 次に、下段でございます。下段にございます、1、総合支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)は、新型コロナウイルスの感染拡大への備えとして、経営の悪化や取引上のトラブルなどの課題が生じた中小企業に専門家を派遣し、経営改善に向けたアドバイスや法律相談などを実施するもので、二千二百十三万円を計上してございます。
 次に、四ページをお開きください。ページ右側説明欄の上段にございます、1、中小企業制度融資及び2、制度融資信用保証料補助は、新型コロナウイルス感染症により事業活動に影響を受ける中小企業の資金繰りを支援するため、新型コロナウイルス感染症対応緊急融資を創設するとともに、本融資において信用保証料の全額を補助するもので、二百九十七億五千万円を計上してございます。
 次に、中段の2、観光産業の振興の補正予算額は三億七千二百九十八万九千円でございます。
 このうち、ページ右側説明欄の中段にございます、1、インバウンド需要回復に向けた緊急観光PRは、インバウンド需要の回復と事態収束後の誘客の促進を図るため、海外メディアや空港のサイネージを活用した観光PRを行うもので、三億一千九十八万九千円を計上してございます。
 次に、下段にございます、1、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う区市町村観光インフラ緊急整備支援事業は、事態収束後の旅行者の増加につなげるため、区市町村による外国人旅行者向けのイベントの開催や、それに伴う多言語対応などの施設整備等に要する経費を助成するもので、六千二百万円を計上してございます。
 五ページをお開きください。3、雇用就業対策の補正予算額は一億二千百三十二万八千円でございます。企業が安全に事業を継続する上で、テレワークを活用することの有効性をPRするキャンペーンを実施するものでございます。
 以上で、令和二年度一般会計補正予算案に関する説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。

○両角委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第五十九号議案、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、産業労働局所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、産業労働局所管分を一括議題といたします。
 本案のうち、追加提出されました第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、産業労働局所管分について理事者の説明を求めます。

○村松産業労働局長 令和二年第一回東京都議会定例会に提出いたしました案件のうち、新型コロナウイルス感染症対策に係る産業労働局関係の令和元年度補正予算案一件につきまして、概要をご説明申し上げます。
 先ほど令和二年度補正予算案概要説明でも申し上げましたとおり、新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、中小企業に対する金融、経営両面からのきめ細かな支援や、速やかなインバウンド需要の回復に向けた観光PR、さらには、企業における事業継続等の安全対策としてのテレワーク活用の一層の促進を図るため、令和元年度補正予算案に歳出総額で六十二億八千万余円を計上しております。
 以上で、令和二年第一回定例会提出案件の令和元年度補正予算案の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○坂本総務部長 先ほどのご説明に引き続きまして、当局所管の令和元年度一般会計補正予算案の追加分についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、令和元年度一般会計補正予算説明書(追加分)をごらんください。
 本補正予算案は、去る二月十七日に本委員会でご説明いたしました令和元年度一般会計補正予算案の内容に追加して計上をするものでございます。
 表紙をお開きいただき、一ページをごらんください。総括表でございます。
 今回の歳出の補正予算額は、合計欄にございますとおり六十二億八千三百七十五万五千円でございます。
 三ページをお開きください。歳出の説明でございます。
 1、中小企業対策の補正予算額は五十九億五千六百三万六千円でございます。このうち、ページ右側説明欄の上段にございます、1、総合支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)は、令和元年度の補正予算と同様、経営悪化などの課題が生じた中小企業に専門家を派遣するもので、六百三万六千円を計上してございます。
 次に、下段にございます、1、中小企業制度融資及び2、制度融資信用保証料補助は、新型コロナウイルス感染症により事業活動に影響を受ける中小企業の資金繰りを支援するため、新型コロナウイルス感染症対応緊急融資を創設するとともに、本融資において信用保証料の全額を補助するもので、五十九億五千万円を計上してございます。
 四ページをお開きください。2、観光産業の振興の補正予算額は五千四百四十万円でございます。インバウンド需要の早期回復に向けて、海外メディアを活用し、PRを行うものでございます。
 次に、下段の3、雇用就業対策の補正予算額は二億七千三百三十一万九千円でございます。感染症予防等の安全対策につながるテレワークの活用を図る企業に対して、機器などの導入に要する経費を補助するものでございます。
 以上で、令和元年度一般会計補正予算案の追加分に関する説明を終わらせていただきます。
 先ほど、若干いい間違えたところがございまして、1、総合支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)でございますが、こちらの方、新型コロナウイルスの感染拡大への備えとして、経営の悪化や取引上のトラブルなどの課題が生じた中小企業に専門家を派遣し、経営改善に向けたアドバイスや法律相談などを実施するという、こういう内容でございました。おわびして訂正をいたします。
 以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 その他の議案については、既に説明を聴取しておりますので、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○栗下委員 私からは、新型コロナウイルス対策の補正予算について質問をします。
 初めに、感染患者が国内で見つかったのが一月の十六日のことでございました。それからわずか一カ月余りの間であったわけでありますが、感染拡大の恐怖は物すごいスピードで拡大をして、日を追うごとに新しい出来事が起きております。
 この感染拡大自体も大きな脅威ではあるんですけれども、それによる経済のダメージ、これも非常に恐ろしいものがあります。実際に、イベント等の自粛は全国的な広がりを見せておりますし、観光や飲食、これらを初めとして、消費活動の落ち込みが顕在化をしております。
 大和総研が先週発表した最新の予測によれば、この二月から五月にかけての個人消費は例年に比べて三・八兆円落ち込んで、二・五兆円落ち込んだあの東日本大震災のときを大きく上回る経済的なダメージになるのではないかというふうにいわれております。
 こういった中において、また、まだ事態の収束がはっきりと見通せない中で、中小企業の方々が抱える大きな不安、そして、資金調達などへの支援のニーズに的確に応えていくために、この補正予算の中にある緊急融資を迅速に措置することは極めて重要であります。
 そこで、今回の補正予算によって、都が創設をする感染症に対応した緊急融資の狙いについて、まずお伺いをいたします。

○加藤金融部長 新型コロナウイルス感染症により、観光客の減少やサプライチェーンの寸断など、経済へのさまざまな影響が懸念されており、こうした影響を最小限に抑えるための支援を迅速に進めていくことが重要でございます。
 感染症によるさまざまな制約がある中で、中小企業が事業活動を継続していくためには、必要な事業資金を早急かつ低コストで調達することが欠かせないものとなります。
 こうしたことから、都は、中小企業の円滑な資金調達を後押しするため、制度融資において、感染症への対応に特化した緊急融資を創設することとしたものです。

○栗下委員 ご答弁の中に早急かつ低コストでという言葉がありました。この感染症による影響を受けている中小企業では、事業活動が停滞をしたり、混乱を来すなど、想定外の事態に今見舞われております。
 企業によっては、もともと経営体力が弱っているところもございます。そういったところにおいては、まさに生きるか死ぬか、死活問題であるわけでありまして、こういう厳しい立場に置かれた中小企業のための緊急的な措置である以上、その負担軽減に十分に配慮をした支援内容にしていく必要があると思います。
 そこで、今回実施をする緊急融資の貸付期間や金利など、主な融資条件について伺います。

○加藤金融部長 本緊急融資では、融資限度額を二億八千万円とし、融資期間につきましては、設備資金は十五年以内、運転資金は十年以内とし、その据置期間につきましては、設備資金は三年以内、運転資金は二年以内といたします。
 また、融資利率につきましては、融資期間に応じまして一・七%から二・四%以内に設定し、信用保証料につきましては、全額を都が補助することにより、借り入れ時の中小企業の大幅な負担軽減を図ってまいることとしております。

○栗下委員 この緊急融資は、感染症への対応を目的としておりますが、経営面での課題というのはそれぞれの中小企業によって多種多様であります。
 例えば、同じ製造業であっても、中国の下請を使っているところには、部品供給が滞って特に甚大な被害が出ていたりと、業種や規模を問わずに被害の度合いが千差万別になってきているということが今回の一つの特徴であるかと思いますが、支援に当たっては、これまでにない困難に直面し喫緊の対応を迫られている中小企業が、幅広く支援を受けられる状況をつくることが何よりも大切になってくるかと思います。
 そこで、緊急融資ではどのような中小企業が利用対象となるのか、その条件と具体例をあわせてお伺いいたします。

○加藤金融部長 この緊急融資では、感染症により事業活動に影響を受けるとともに、最近三カ月の売り上げ実績または今後三カ月の売り上げ見込みが、感染症が発生した令和元年十二月以前の直近同期と比べまして、五%以上減少している中小企業を幅広く支援対象といたします。
 想定されます具体例としましては、感染拡大防止のためにイベント等が中止となった場合、その企画会社だけでなく、飲食や物販、宿泊業などの関連企業にも多大な影響が及ぶことが考えられます。また、中国における物流の停滞により、製造業などにおいて、先々の輸出の見込みが立たなくなることも考えられます。
 このように、感染症による影響が多岐にわたることを踏まえまして、融資対象を設定することとしております。

○栗下委員 感染症の拡大によって、さまざまな方面に今まさに影響が広がっておりますけれども、緊急融資に対するニーズはいっときで終わるものとはいい切れません。時間の経過とともに資金需要が増加をしていく、こういったことも十分に考えられますため、質と量の両面から充実した支援を行っていくことが求められるかと思います。
 都は、今回の緊急融資の目標額を一千億円と設定しているわけですが、その算定根拠について伺います。

○加藤金融部長 融資目標額でございますが、一月三十日に設置いたしました資金繰りに関する特別相談窓口におけます相談件数や、最近の制度融資の利用実績などをもとにいたしまして、ことし三月から来年三月までの十三カ月間に想定される融資の総額といたしまして積算したものでございます。

○栗下委員 ありがとうございます。まだ、この感染症が終息をするめどというのは立っていないわけでありますが、経済活動への影響が長期化をする場合にも、これは備えておく必要があるかと思います。
 また、緊急融資の受け付けが始まった後に、想定を上回る中小企業からの融資の申し込みが入る可能性というのも想定をしていかなくてはなりません。
 そこで、都は、緊急融資の実績が目標額である一千億円に達した場合、どういうふうに対応していくのか、お伺いをいたします。

○加藤金融部長 緊急融資の実績が一千億円に達しまして、さらなる資金需要が見込まれます場合におきましても、中小企業の資金繰りに支障を来すことのないよう、適切に対応してまいります。

○栗下委員 特に、政府によって出された大規模イベントの中止や延期の要請などに伴いまして、売り上げが完全に途絶えてしまう、そういった中小企業も今、少なからずいるものというふうに思われますが、こうした中小企業が経営の安定化を図ることができるよう、できる限り早急に支援の手を差し伸べられるようにしていくことが望まれるかと思います。
 そこで、この緊急融資の受け付けをいつから開始するのかについてお伺いをいたします。

○加藤金融部長 この緊急融資は、令和元年度補正予算の成立後、速やかに制度融資を取り扱います全八十三の金融機関などにおいて受け付けを開始いたします。緊急融資による支援を迅速に開始することで、感染症により経営への影響を受けております中小企業の資金繰り支援に万全を期してまいります。

○栗下委員 ぜひ一刻も早い受け付け開始ができるよう、ご尽力をいただきたいと思います。
 次に、同じく中小企業支援のための総合支援事業について質問をします。
 新型コロナウイルス感染症は、都内中小企業の事業活動にも大きな影響を及ぼしておりまして、このような希有な事態に対して、経営資源に限りのある中小企業の経営者はどう対応してよいか悩んでいる、そういったお声が我々のもとにも届いております。
 特に、発注先との急な取引停止や従業員の感染症患者の発生など、突然の事態に不安を抱える経営者は、第三者からのアドバイスを今、必要としております。
 そこで、まず、都では一月三十日から新型コロナ感染症に関する特別相談窓口を開設し、中小企業の経営者からの相談にいち早く取り組んできているわけでありますが、これまで具体的にどのような相談があったのかについてお伺いをいたします。

○土村商工部長 新型コロナ感染症に関する特別相談窓口は、一月三十日に設置しまして、受け付け開始からの相談件数は、先週末、二月二十八日現在で計四十六件となっておりまして、内訳は、電話での相談が三十一件、Eメールでの相談が四件、来社での相談が十一件となってございます。
 相談内容につきましては、旅行業の方から、感染症の影響で休業状態になっているが、雇用を継続するためにどうしたらよいかといった相談や、製造業の方からは、中国に発注している部品が入荷できないが、今後どうしたらよいかといった相談、また、小売業の方からは、社内での感染者発生の際の対策についての相談などを受けておりまして、あわせまして、こうした場合の資金繰りをどうしたらよいかといった相談が寄せられてございます。

○栗下委員 今、四十六件というお答えがありましたけれども、二十七日にお聞きをした時点では三十一件でございましたので、やはり今、急速にこういったニーズがふえてきているということだと思いますが、これまでに四十六件のご相談を受けて、経営面での相談や従業員に関する相談があったというふうに思いますが、今後、この相談内容といったものも、新しい出来事が起こってくるにつれて、いろいろと多岐にわたってくることも想定をされます。
 今回の補正予算では、こうした相談の中で、さらに専門家のアドバイスが必要な場合にも迅速に対応できるように、無料で専門家の派遣を受けられることとしたわけでありますけれども、どのような専門家の派遣を想定されておられるのか伺います。

○土村商工部長 今回の令和元年度補正予算案では、新型コロナウイルス感染症の影響により、中国からの部品の納期遅延や従業員の感染発生に対する労務上の対応など、さまざまな課題に対して、経営資源に制約がある中小企業が迅速に対応できるよう、現在、東京都中小企業振興公社に登録しております約二百八十名のさまざまな専門家を無料で派遣できるようにいたしました。
 具体的には、特別相談窓口にて相談を受けた方を対象に、より専門的な支援が必要な場合、経営の専門家である中小企業診断士や従業員の労務面でのサポートを行う社会保険労務士、契約上のトラブルへの法的アドバイスなどを行う弁護士など、相談内容に応じまして、さまざまな専門家を、一社当たり四回を限度としまして、延べ二百四十回派遣できることといたしております。

○栗下委員 次に、テレワーク活用緊急支援について伺います。
 現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、重大な局面を迎えております。都は、経済団体などにテレワークの実施やオフピーク通勤を呼びかけておりますけれども、感染源や感染経路が不明な症例を増加しつつある中、都内企業の協力は欠かせません。
 また、企業側においても、今回、テレワークの重要性がクローズアップをされまして、利用ニーズも大きく高まっております。
 こうした中、今回、補正予算に盛り込まれましたテレワーク活用緊急支援は、感染症予防のためにテレワークを活用する企業の機器導入等を後押しするものであり、緊急対策として評価をしたいと思います。
 そこで、どのような企業がこの支援事業を活用できるのか、補助の範囲、適用の条件を確認いたします。

○篠原雇用就業部長 今回の緊急支援についてでございますが、支援対象となる事業者は、常時雇用する労働者が千人未満で、都内に本社または事業所を置く企業等でございまして、あわせて、二〇二〇TDMプロジェクトへの参加を補助要件とする予定でございます。
 こうした企業等がテレワーク環境を整備する場合に必要となるパソコンやモバイル端末などの情報通信機器のほか、テレビ会議のためのツールやデータ共有のためのソフトウエアなどを補助対象とする予定でございます。

○栗下委員 ありがとうございます。現在の重大局面を鑑みますと、多くの企業にテレワークを導入していただいて、総力を挙げて感染拡大を防止したいところであります。
 一方で、予算の制約もありまして、希望する全ての企業が都の事業を活用できるわけではないかもしれません。また、緊急的な対策であることから、このテレワークについては期限を区切って支援していくことも必要かと思います。
 そこでお尋ねをいたしますが、今回の緊急支援は、テレワーク導入を何社が行える積算になっているのか、お尋ねいたします。

○篠原雇用就業部長 今回の令和元年度補正予算案では、一社当たり助成限度額を二百五十万円として、百社分を計上しているところでございます。

○栗下委員 百社分ご用意いただいているということで、上限額を使った場合ですね、感染者が今、増加をしている中で、この都の支援を受けられるのであれば、テレワークをぜひ導入したいという企業は、私は大変多いのではないかというふうに思います。この事業を必要としている企業に確実に情報を届けることが、それがすなわち感染拡大の防止にもつながっていきますし、積極的に取り組んでいきたいポイントであります。
 そのために鍵になってくるのが、やはり知っていただく、周知をすることになりますが、この周知をどのように行っていくのか、お伺いをいたします。

○篠原雇用就業部長 今回の令和元年度補正予算に計上しておりますテレワークの導入に関する支援につきましては、チラシやホームページ、SNSなどを活用しながら積極的にPRを行ってまいります。
 あわせまして、経済団体や大企業を訪問いたしまして、参加企業などへの周知、広報を要請してまいります。さらに、来年度にも新聞広告や交通広告などを活用いたしまして、より強力なキャンペーンを展開していく予定としております。

○栗下委員 より多くの方々にこのテレワーク支援を使っていただけるようにしていただきたいと思います。
 最初に申し上げましたが、このコロナウイルスの問題が深刻化をしてきましたのは、このわずか一カ月間余りの出来事でございまして、この間、現場でさまざまに起こる問題に対応しながら、この補正予算案を編成された職員の方々の働きというものは、私は高く評価をされるべきであろうというふうに思いますし、その内容についても、国が行う支援の一歩先を行くものになっているかと思います。
 特に、中小企業の存続に直結をするこの緊急融資につきましては、国の方でも本日からセーフティーネット保証の受け付けを開始しましたけれども、実際に信用保証料の一〇〇%補助を受けられる企業が二〇%以上の売り上げ減になってしまったところであるとか、その保証の条件であるとか、そういったところにおいては都よりもシビアな設定になっているわけでありまして、国内産業の中心地である東京都で国の先を行く対応ができるということは、私はこれは東京都の産業だけではなくて、国全体の経済を守っていく上で、これは大きな助けになるんだろうというふうに思います。
 まだまだ取り組むべき点というのはたくさん残っていると思いますけれども、我々も全力で協力をしてまいります。混乱の早期収束、感染の抑止に向けて、産業労働局の皆様の引き続きのご尽力をお願いして、私の質問を終わります。

○山崎委員 私からも、今回の補正予算案における新型コロナウイルス感染症に関する中小企業支援について何点か伺っていきたいと思います。
 初めに、緊急融資の予算について伺います。
 新型コロナウイルス感染症は、いまだに終息のめどが立っておらず、集客イベントの中止や延期など、都民生活への影響も刻々と広がっております。現在のような状況が長引けば、東京の経済活動の停滞を招き、その結果、日本の経済全体にはかり知れないダメージを与えることになります。
 国は先月、金融面のセーフティーネットとして、五千億円の緊急貸付、保証枠を設けるなど、思い切った緊急支援を打ち出しました。今は感染拡大を抑制できるかどうかの瀬戸際であり、感染症との闘いの正念場であります。こうした状況下での国における金融面での緊急支援の実施は、中小企業が抱いている先行きへの不安に対し、速やかに手を打ったものといえます。
 先週、我が党は、二階幹事長、岸田政務調査会長に対し、緊急経済対策に関する要望を行いました。また、さきの代表質問においても、我が党は、新型コロナウイルス感染症対策は首都東京が直面する喫緊の課題であり、まさに国難への挑戦として捉え、都に対し、大型の緊急対策をとるべきと訴えました。
 国が五千億の緊急貸付、保証枠を設ける中、今般、都は、補正予算に融資目標額を一千億円とする緊急融資の創設を盛り込みました。
 これは、国の姿勢に呼応したものとも受け取れますが、そこでまず、今回の緊急融資に係る予算の内訳と、その目的について伺います。

○加藤金融部長 令和元年度補正予算では、緊急融資に係る予算といたしまして、預託金を五十五億円、信用保証料補助を四億五千万円、合計で五十九億五千万円を計上しております。
 それぞれの目的でございますが、預託金につきましては、中小企業への貸出金利の低減を図るとともに、金融機関の積極的な融資を促すため、融資原資の一部を預託するものでございます。
 また、信用保証料補助につきましては、中小企業が借り入れ時に支払う信用保証料の全額を都が補助し、中小企業の負担軽減を図るものでございます。
 これらによりまして、感染症により経営への影響を受けている中小企業の円滑な資金繰りを支援してまいります。

○山崎委員 次に、この緊急融資における信用保証料の補助の効果についても伺っていきたいと思います。
 私が最も危惧しているのは、地域経済を支える中小企業の事業の継続への影響であります。売り上げの減少や取引先の破綻などにより、事業の歯車が一度狂ってしまうと、それを元どおりにすることは至難のわざであります。
 感染症による経済活動への影響はさまざまな業種に及んでいます。ホテルや旅館などの宿泊事業者、観光バスやタクシーなどの交通事業者、また、イベント関連事業者などなど、観光関連産業が特に深刻な状況にありますが、そのほかにも、仕入れや販売などを中国企業に依存している企業も多く存在します。
 図らずも今回の感染症により、経済面における日本と中国の切っても切れない関係性が浮き彫りともなりました。中国経済の先行きに対する不確実性があるがゆえに、近い将来に起こり得る事態を想定し、大胆な支援に打って出ることも必要であります。
 そうした意味において、信用保証料の全額補助は思い切った支援であり、国難ともいえる状況に対峙する上でも有効でありますが、その効果を事業者の目線でわかりやすく示していくことも重要であります。
 そこで、都が緊急融資において、信用保証料の全額補助を行う理由と、これによって期待される効果について、具体的な事例を用いてわかりやすく説明を願います。

○加藤金融部長 今後、感染症の拡大により経済活動への影響がさらに長期化しました場合、厳しい資金繰りを強いられる中小企業が増加していくことも想定されます。
 そのため、中小企業の経営への影響を最小限に抑える観点から、必要な事業資金を迅速かつ円滑に調達できるよう、信用保証料の全額補助を行うこととしたものです。
 全額補助による効果の事例でございますが、財務状況が標準的な中小企業が、十年間の融資期間で二千万円の融資を受ける場合、借り入れ時に必要な約百十六万円の信用保証料の負担が不要となります。

○山崎委員 また、この緊急融資の普及方法についても伺います。
 我が党は、さきの代表質問において、緊急融資による支援を中小企業に着実に行き渡らせるため、相談体制の整備が重要であるとも指摘をさせていただきました。
 せっかく緊急融資を立ち上げても、都内の隅々まで情報が伝わらなければ、支援を必要とする中小企業が借り入れの機会を逸することになります。
 つなぎの運転資金などを円滑に調達できるかどうかは、中小企業にとってまさに死活問題であります。
 都の制度融資は、既に多くの中小企業が利用しているとはいえ、今回のような過去に経験したことのない危機に直面をし、初めて借り入れを考える方も多いのではないでしょうか。また、今すぐ資金を調達する必要がないとしても、先行きが不透明な状況の中、このようなセーフティーネットが万が一のときに使えるという情報を知っていただくだけでも大きな意味があると思います。
 緊急融資を立ち上げる以上、一刻も早く取り扱いを開始すべきであり、あわせて、都内の一社一社に迅速かつ確実に情報を届ける必要があります。
 そこで、緊急融資の今後のスケジュールと、中小企業に対する周知の取り組みについての見解を伺います。

○加藤金融部長 希望する中小企業がいち早くこの緊急融資を利用できますよう、令和元年度補正予算の成立後、速やかに制度内容の詳細を公表し、融資の受け付けを開始いたします。
 また、周知の取り組みについてですが、都の特別相談窓口では、金融の実務経験が豊富な専門相談員が制度内容を丁寧に説明するとともに、信用保証協会や取扱金融機関を通じた案内も行います。
 これに加えまして、各地域の中小企業に緊急融資の情報を着実に届けるため、区市町村や商工会議所、商工会等を通じた周知も行い、制度内容の普及に万全を期してまいります。

○山崎委員 中小企業の経営者の皆様、新型コロナウイルス感染症の終息が見えないという不安の中、歯を食いしばって耐えているのが現状であります。都と国、区市町村などが連携し、関係団体とも一致団結して、この国難ともいえる状況に立ち向かっていく取り組みが、今求められております。
 東京の経済の活力が失われることのないよう、今後の事態の推移もよく注視しながら、緊急融資を初めとしたきめ細かい中小企業支援を実行するよう要望しておきます。
 最後に、私から、東京都イノベーション創出基金の廃止について一言申し上げておきたいと思います。
 初めに、東京都イノベーション創出基金は、東京のさらなる成長のためのイノベーションの創出に向けた基金として創設され、都内中小企業の成長と、東京の産業基盤の充実に資する事業に活用されてまいりました。
 景気動向や都税収入の変動等に左右されることなく、中小企業の技術革新や生産性向上などへの支援策を安定的に確実に実行できるという意味で、本基金の果たす役割は大きいと考えます。
 こうした中、都は今般、スマート東京を進めるためとして、イノベーション創出基金を廃止し、新たに五百億円のスマート東京推進基金を設置することとしております。
 イノベーション創出基金の残高は百九十二億円、全額スマート東京推進基金に充当されると聞いています。平成二十八年度の補正予算でイノベーション創出基金、三百億円が創設されたのですが、今年度の最終補正予算の時点で、その残額は、先ほどもお話をさせていただきましたが、百九十二億円、つまり基金のほぼ三分の二がまだ残っている状態でした。その基金残額、全額がスマート東京推進基金に組み入れられてしまったのであります。
 今回、基金の統合をきっかけにほかの分野にも財源が使われることになり、その結果、都における中小企業の支援の取り組みが後退することがあってはならないと思います。
 さきの代表質問で我が党はこの点を取り上げ、小池知事からは、このような答弁がありました。
 スマート東京推進基金は、データと最先端技術を駆使し、社会におけるサービスの高度化や、中小企業等によるイノベーションの創出を推進することを目的としている。そのような答弁でありました。
 都が目指すスマート東京の取り組み自体を否定するものではありませんが、スマート東京推進基金の目的の一つとして掲げる中小企業等によるイノベーションの創出に、今後も十分な財源が確保されるのか、その懸念は依然として残ります。
 同時に、大企業を中心としたサービスの高度化に財源が偏って使われるのではないのかという疑念が拭い去れないのも率直なところであります。
 今後、本格的な人口減少や技術の飛躍的な進歩など、社会経済環境が大きく変化する中、都内の中小企業において、新たなチャレンジ、すなわちイノベーションが不断に求められるのはいうまでもありません。
 すぐれた技術やアイデアを持つ中小企業がイノベーションの担い手として、新事業や新サービスに果敢にチャレンジできるよう、財源面から下支えするために基金が活用されるべきであります。
 我が党は今後も、意欲ある中小企業のイノベーションの創出に向けた取り組みに、確実に財源が確保されるよう注視していくことを、ここに意見として申し上げ、また、産業労働局だけでなく、これは、今回は産労の中で廃止の条例でありますけれど、イノベーションの方が廃止になりますけれど、しかし、これから使っていくスマート東京の基金の方は、戦略本部の方が恐らく予算として上げられている中、やはり中小企業支援というものは、皆さん方が今までずっと築き上げてきた、産業労働局がまさに中心となって中小企業支援を行ってきたわけですから、しっかりと連携をとりながら、また、財務局ともしっかりと連携をとっていただきながら、確実に中小企業支援がなされることを強く要望して、私の質問を終わります。

○藤井委員 私からも、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いをいたします。
 東京都は、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を設置いたしまして、協議を進め、先ほどご説明がありましたように、この新型コロナウイルス感染症の感染拡大への都民の不安の解消、それから、都民の生活の安全・安心の確保に向けて、感染症対策を強化するための補正予算を組んだところでございます。
 このコロナウイルスによって、都内の産業、経済への影響は大変大きいと予想されますが、これを最小限にとどめるために、中小企業や、あるいは観光産業に対して、補正予算を編成し、積極的かつきめ細かな支援策を発表されたところであります。
 今回の補正予算は、まさに編成作業は二月七日に着手をされ、わずか十日余りで仕上げるという、こういった迅速な対応をされたと伺っております。産業労働局を初め、東京都の努力に敬意を表したいと思います。
 さて、都は、新型コロナウイルス感染症予防策の安全対策といたしまして、テレワークの活用を図る企業に対して、機器及びソフトウエア等の導入経費を補助することと、その普及啓発を図るために、令和元年度には三億円、二年度には一億円の補正予算を計上いたしました。
 現在の、感染が拡大をしている状況を考えれば、多くの企業に東京都の事業を活用してテレワークを導入していただいて、従業員の在宅勤務などを推進していくことが重要だと考えます。
 現に、既に、電通では五千名の社員を在宅勤務にしたと聞いておりますし、あるいは、先週には花王と、それから日本たばこ産業が、全社員を対象にいたしまして、在宅勤務を実施したというふうに聞いております。
 また、同じく都庁も、窓口対応を除きます本庁の職員全員を対象に、週二回のテレワークの実施をする予定でございましたが、これを今回、週四回を目安に行うというふうにしたところでございます。
 さて、一方で、今回はテレワーク機器等の導入経費を補助率十分の十で補助するために、単なる機器の購入に終わらないで、感染症対策としての実効性を確保することが重要であると考えます。
 そこで、今回の緊急支援では、どのようにして実効性を確保するのか伺います。

○篠原雇用就業部長 今回の緊急支援の事業では、事業者から助成の申請を受ける際に、導入するテレワークの目的や内容を示した事業計画を提出いただく予定でございます。
 都は、この事業計画によりまして、テレワーク導入の目的が感染症の予防や拡大防止であること、さらに、従業員の在宅勤務に活用することなどを確認することとしておりまして、これによりまして、事業の実効性を確保してまいります。

○藤井委員 余談ですけど、伊豆諸島の八丈島というのがありますが、私も大好きな島なんですが、ここはまだコロナウイルスが出ていないんだそうです。この八丈島は貸し別荘があります。この貸し別荘は、去年と比べて、今、三倍以上の予約が来ているそうです。というふうに運営会社が発表いたしました。三月はほぼ満室で、ふだんだったらば、大体、宿泊日数が二、三日なんですけれども、今回の予約は五日以上の長期滞在者が、申し込みが多いというふうに聞いております。
 これがコロナウイルスの影響なのか、ある意味では、安心なところに避難をして、そこで在宅勤務をする人もいるのではないかなと思っておりますが、いずれにいたしましても、この事業は補正予算の中で、新型コロナウイルス感染症への緊急的な対応に位置づけられております。
 速やかに事業を実施いたしまして、企業へのテレワーク導入を推し進めることが重要だと考えますが、この事業の開始時期はいつになるんでしょうか。

○篠原雇用就業部長 感染症の拡大防止及び予防への安全対策といたしまして、テレワーク導入を進める企業への支援を迅速に進めることが重要でございますので、助成金を受ける事業者の募集につきましては、補正予算の成立後、速やかに開始する予定としております。

○藤井委員 このテレワークは、事業継続を図るための危機管理対策として大変注目を集めておるわけですけれども、今回の感染拡大を受けまして、都の事業を活用してテレワークを導入したいと考える企業がふえてきているのではないかと思います。予算を上回る申し込みがあった場合には、柔軟な対応をお願いしたいと思います。
 また、今回の補正予算だけではなく、来年度予算のテレワーク事業とも連携しながら、導入したいと考える企業の期待に応えていただくことを要望しておきたいと思います。
 次に、中小企業支援について伺います。
 産業労働局は、本年一月三十日に、新型コロナウイルスに関する中小企業者等特別相談窓口というのを設置いたしました。これは、新型コロナウイルスの流行によりまして、事業活動に大きな影響を受ける、もしくはそのおそれがある中小企業を支援するものであります。
 具体的には、資金繰りに関する相談窓口を都庁第一本庁舎に開設いたしまして、電話や窓口での相談を受け付けているというふうに聞いております。
 そこで、この資金繰り相談窓口の開設から一カ月がたちましたけれども、この相談件数及び相談内容の主なものについて伺います。

○加藤金融部長 資金繰りに関する特別相談窓口における相談実績でございますが、二月末日までの二十日間で百三十八件、一日当たり平均約七件となっております。
 相談内容の事例といたしましては、宿泊業やバス事業において、中国人観光客のキャンセルに伴い売り上げが減少しているケースや、卸売業や製造業において、中国国内の工場の操業停止に伴い輸出入が遅延しているケースなどがございます。
 また、運転資金の速やかな調達を希望する相談がある一方で、今後の資金繰り悪化に対する不安についての相談も寄せられております。

○藤井委員 この間、相談窓口には多くの中小企業からさまざまな相談が寄せられていると。まさに支援が待ったなしだというふうに思います。
 東京都は、今回の補正予算におきまして、中小企業を対象に新型コロナウイルスに対応した緊急融資を新設するとともに、融資にかかわる信用保証料を全額補助するというふうにしております。このことを大きく評価したいと思います。
 まず、この緊急融資の対象となる中小企業の要件とはどういうものか、その考え方について伺います。

○加藤金融部長 新型コロナウイルス感染症による都内経済への影響を最小限に抑えるため、今回の緊急融資は、感染症により事業活動に影響を受け、一定の売り上げ減少などがある中小企業を利用可能といたします。
 一定の売り上げ減少の基準につきましては、最近三カ月の売り上げ実績、または今後三カ月の売り上げ見込みが、感染症が発生した令和元年十二月以前の直近同期と比べまして、五%以上減少していることといたします。
 感染症による影響は、今後さらなる広がりが懸念されますことから、現下の厳しい経営環境を踏まえ、幅広い中小企業を支援対象とするものでございます。

○藤井委員 新型コロナウイルスによりまして大きな打撃を受けているのは、特に海外から旅行客を受け入れていた旅行業者、あるいは宿泊業者、あるいは飲食業、こういった、まさに大きな打撃を受けております。
 聞くところによりますと、外国からの旅行者のキャンセルが相次いでいる。特に中国からは、もう日本に来ませんので、こういったキャンセルが三月末までに約四十万件、これは全国ですけれども、四十万件のキャンセルがあったと。本当に大きな打撃を受けるところが多いわけですね。
 私の地元大田区ですけれども、先ほど栗下委員からもお話がありましたけれども、羽田空港から近いという立地もありまして、中国から多くの旅行者を受け入れていたんですけれども、そのために、大田区、特に蒲田周辺には、ここ数年でビジネスホテルがばんばん建ちました。また、外国客を相手にした飲食業もふえました。
 そういった宿泊業や飲食業を中心に売り上げが激減している、また、私の知り合いの旅行会社の方に聞きますと、まさに外国からの旅行がほとんどもうキャンセルばっかりで、仕事にならないということをいっておりました。
 このような影響を受けております宿泊業や、あるいは飲食業も、この緊急支援の支援対象に含まれると思いますが、これを確認のためにお伺いいたします。

○加藤金融部長 ただいま委員のお話にもございましたような宿泊業や飲食業などにおきまして、感染症による影響を受け、一定の売り上げ減少などが生じました場合は、この緊急融資の利用対象となります。

○藤井委員 この影響は、観光業だけではとどまりませんで、それに関連するさまざまな産業にも広がっております。経済活動が停滞することによって、地域の活力が奪われることがないように、感染症への対応に、さらに取り組んでいる中小企業を強力にサポートしていく必要があると考えます。
 そこで、この緊急融資の使途、使い方や貸し付けの条件など、具体的な支援内容について伺います。

○加藤金融部長 緊急融資は、観光客の減少や中国における物流停滞などを受け、宿泊施設や飲食店及び製造業者などにも影響が出ているため、運転資金の調達や設備の新設、増設など幅広い資金需要に対応できるものといたします。
 主な融資条件でございますが、融資限度額は二億八千万円、融資期間は、設備資金は十五年以内、運転資金は十年以内とし、その据置期間につきましては、設備資金は三年以内、運転資金は二年以内といたします。
 また、融資利率でございますが、融資期間に応じまして、一・七%から二・四%以内に設定し、借り入れ時に一括で支払う信用保証料については、都がその全額を補助いたします。このように、中小企業が利用しやすい仕組みとすることにより、円滑な資金調達を後押ししてまいります。

○藤井委員 本日から、全国の小中高校が休校となったわけでございますが、この休校によりまして、都内の町田市にあります学校給食の事業会社が、社長がいっていた言葉が大変印象的でした。それは長期の学校給食によって--毎日学校給食を届ける業者ですから、この期間、約二千万円の損失になるというふうに語っておりましたが、まさにこういった影響が大きく出ているわけですね。
 こういった被害や影響の拡大がこれから報道され、また、問題の長期化が懸念されるところであります。当初の目標額を超える融資の申し込みが来る可能性もあるというふうに考えるわけですが、都は、今後の情勢をよく注視いたしまして、目標額が一千億円を超えた場合であっても、追加の手だてを講じるなど、切れ目のない支援を行うよう要望し、私の質問を終わります。
 なお、委員長、ちょっと若干かぶるところがありましたけれども、私の質問時間、半分にしましたので、ご容赦いただきたいと思います。

○尾崎委員 私の方からも、最初に、新型コロナウイルス感染症対策に係る補正予算、追加分について伺っていきたいと思います。
 民間の信用調査会社、東京商工リサーチが二月十六日までの十日間、都内に本社を置く企業に対するインターネット調査を行いました。三千二百六十社から回答があり、新型コロナウイルスの発生で、企業活動に影響を及ぼしているのかの質問に、既に影響が出ていると答えた企業が二八・五%、現時点で影響はないが今後出る可能性があるが四三・三%で、合わせると七割以上が既に影響が出ているか、今後影響が出る可能性があると答えており、東京の経済に大きな影響が出る可能性を示しています。
 また、新しくできる東京国際クルーズターミナルへの寄港を予定していた大型クルーズ船が既にキャンセルになったとも報道されています。都庁周辺の飲食店経営者からも、お客さんが減っている、特に夜の宴会が軒並みキャンセルになって大変だという悲鳴が上がっています。小中高校、特別支援学校が一斉休校になり、給食にかかわる事業者、農家の皆さんは既に影響が出ているので困る、こういう声も上がってきているところです。
 都は、観光業や中小企業への新型コロナウイルス感染症の影響について、どこまで把握しているのか伺います。

○武田産業企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長成長戦略担当部長兼務 本年一月末に設置をいたしました特別相談窓口や、商工団体からの聞き取り、定期的な調査などによりまして、中小企業等の状況を把握してございます。
 製造業や小売、卸売業では、中国での生産や物流の停滞により仕入れへの影響が生じている事業者があり、観光関連では、観光客の減少に伴い、売り上げが減少している事業者などがございます。

○尾崎委員 新型コロナウイルスの流行は、今後どうなるのか。現時点では、三月、四月がピークになるともいわれています。しかし、観光業や中小企業への影響が表に出るのは、一定の期間を置いてからになると思います。
 都として影響調査を行うべきですが、いかがですか。

○土村商工部長 都では、中小企業の状況についての定期的な調査等によりまして、感染症拡大による都内への影響を把握しておりまして、引き続き、的確な実態の把握に努めてまいります。

○尾崎委員 先ほど冒頭に紹介しました東京商工リサーチのアンケート調査では、全国の企業を対象にした調査の平均よりも、東京の調査が五・四ポイント上回っていることが明らかになっています。この調査からも、東京の影響が全国に比べても大きいということがわかります。
 産業別に見ると、製造業で既に影響が出ていると回答した企業が三割を超え、理由として、中国などからの商品、部品の調達が滞っていることなどを挙げています。小売業では、半分近くの企業が、今後、影響が出る可能性があると答えていることです。
 一回のイベントが中止されると、主催者の被害だけでなく、さまざまな業者に影響が広がることなども示していました。このように、あらゆる業種に影響が出るのははっきりしています。新型コロナウイルスの感染拡大が今後どうなるのかわからない状況の中で、中小企業、小規模企業の不安は深刻です。
 ただいまのご答弁でも、都は引き続き実態の把握に努めるということですが、積極的に訪問や聞き取りなどの調査を行うよう要望しておきます。同時に、実態に応じた支援策の拡充も検討していくことを要望するものです。
 次に、今年度補正予算案で五十九億五千万円、来年度補正予算案で二百九十七億五千万円の預託金で、融資目標額一千億円との緊急融資が提案をされています。
 今年度予算案の金額の根拠について伺います。

○加藤金融部長 緊急融資に係る補正予算額でございますが、資金繰りに関する特別相談窓口における相談件数や、最近の制度融資の利用実績などをもとに積算したものでございます。

○尾崎委員 今回、信用保証料を全額都が補助するということは大変重要です。この融資の対象と条件は、どのようになるのか伺います。

○加藤金融部長 緊急融資では、感染症により事業活動に影響を受け、最近三カ月の売り上げ実績、または今後三カ月の売り上げ見込みが、令和元年十二月以前の直近同期と比べて五%以上減少している中小企業を対象といたします。
 また、主な融資条件は、融資期間を最長で十五年、据置期間を最長で三年、融資利率を、融資期間に応じて一・七%から二・四%以内とし、信用保証料については全額を都が補助いたします。

○尾崎委員 ただいまのご答弁で、融資期間は最長で十五年、据置期間が最長で三年ということでしたが、これは設備資金の場合でだと思います。運転資金の融資期間と据置期間がどうなるのか伺います。

○加藤金融部長 運転資金につきましては、融資期間を十年以内、その据置期間を二年以内といたします。

○尾崎委員 運転資金の場合が、融資期間が十年、据置期間が二年、設備資金の場合は、融資期間が十五年、据置期間は三年ということです。据置期間が通常の融資制度よりも長くなっていることは大変重要です。しかし、長期に営業に影響が出てしまうと、回復するのに時間がかかります。
 私は、中小企業、小規模企業が消費税の増税による影響と、今回の新型コロナウイルスの感染拡大による影響、このダブルパンチを受けて、とりわけ多くの小規模企業が廃業に追い込まれることのないよう、支援の拡充を求めるものです。
 今回の緊急融資は、信用保証料の全額を都が補助すること、そして据置期間を通常の融資よりも長めにしていることなど、努力していただいていることがわかりますが、さらに、利子補給も都が支援していただけるよう求めるものです。
 また、現在、制度融資を借りて返済している中小企業、小規模企業の皆さんが新型コロナウイルス感染拡大による影響によって、今借りている制度融資の返済が難しくなった場合、返済猶予などの相談、対策も行っていただくことを強く要望するものです。
 次に、新型コロナウイルスの感染拡大による経営への影響で総合支援も提案されています。本人の経営努力にかかわらない、いってみれば災害被害と今回は同じだと思っています。事業を継続するためには自治体の支援が必要です。しかも、長期的な支援が求められると思います。
 無料の専門家派遣は重要ですが、具体的にはどのように行うのですか。専門家の人数や、派遣先の中小企業数などはどのように考えているのか伺います。

○土村商工部長 都では、新型コロナウイルスに関する特別相談窓口にて相談を受けた中小企業を対象に、より専門的な支援が必要な場合、東京都中小企業振興公社に登録しております経営や法律などの専門家、約二百八十名のうちから無料で派遣することとしておりまして、令和元年度補正予算案では、一市当たり四回を限度としまして、延べ二百四十回を想定してございます。

○尾崎委員 専門家派遣についても、必要に応じて相談員の登録もふやしていただき、中小企業、小規模企業の皆さんの不安を解消し、経営改善につながるようお願いいたします。
 次に、雇用就業対策についてです。
 新型コロナウイルス感染が拡大する中、安倍首相は二月二十七日、全国の小中高、特別支援学校を連休明けから春休みまで臨時休校するという表明をしました。
 保護者の皆さんからは、子供を一人で家に置くわけにはいかない、不安と怒りの声が寄せられています。共働きがふえている中で、子供を預かってもらえるところがない、仕事を休むしかないが、パートで働いているので収入が減ってしまう、こういう状況だから仕方がないが、家庭への丸投げで困っていると切実な声が広がっています。
 都は、テレワーク活用を促進するために、二・七億円の補正予算案の提案ですが、この金額の根拠について伺います。

○篠原雇用就業部長 今回の令和元年度補正予算案では、助成限度額二百五十万円で百社分の補助金と、補助事業の実施に必要な事務費等を合わせまして、計二億七千万円を計上しているところでございます。

○尾崎委員 テレワークができる業種、できにくい業種があると思いますので、テレワークの活用の促進以外の支援も検討すべきだと思います。
 私は、東日本大震災のとき、都内でも計画停電が行われ、その影響で非正規雇用の人たちが首を切られたことが頭から離れません。私の活動地域の青年は、今の仕事が大好きで、頑張って正規社員になりたいと希望を持って働いていました。しかし、この東日本大震災のとき、経営が厳しくなったことを理由に一方的に首を切られ、お金が底をついて、展望が見えず、みずから命を絶ってしまいました。こんなことを二度と繰り返すわけにはいかないというのが、私の活動の原点です。
 そこで、テレワークができない業種で働いている人たちや、体調が悪く、休みたくても休めないようなパート、派遣労働者、アルバイトなどの方たちが安心して休める環境づくりが必要ですが、いかがですか。

○篠原雇用就業部長 都はこれまでも、パートタイム労働者や派遣労働者など、非正規雇用労働者の処遇改善や、働きやすい職場環境づくりに向けた企業の取り組みを支援しているところでございます。

○尾崎委員 小池都知事は、二月二十八日、国に対し雇用調整助成金を要求したということです。新型コロナウイルス感染症の影響による事業縮小で仕事を休んだ人に、休業期間中の収入を保障するため、売り上げが減少している事業主に対する国の支援策として、雇用調整助成金に特例が設けられていますが、非正規雇用やパートの人たちで、社会保険に加入していない人は対象になりません。対象は社会保険に加入している、そして、企業に対する助成金です。
 安倍首相は、新しい助成制度をつくると記者会見で述べました。社会保険に加入していない非正規雇用や派遣労働者、アルバイト、パート、そしてフリーランスの人たちも欠勤扱いでなく、収入が保障されるよう、国の制度の拡充、感染の疑いや体調が悪くて休む場合でも欠勤扱いにせず、国がきちんと支援することを、都として求めていただきたいと思います。
 国も、予備費を使って支援の拡充を行うということです。都としても、中小企業、小規模企業の実態をつかみ、労働者の要望もあわせて国に要望することを重ねてお願いするものです。
 全体にかかわっては、新型コロナウイルス感染症対策に係る補正予算案の内容を広く知らせることが重要だと思いますが、どのような方法で周知していくのか伺います。

○武田産業企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長成長戦略担当部長兼務 本補正予算案の新型コロナウイルス感染症対策に係る事業内容につきましては、議会の議決を経た後に速やかにプレス発表を行うこととしております。
 また、ホームページやSNSを活用した情報発信とともに、相談窓口での案内を行うなど、きめ細かい周知を行ってまいります。

○尾崎委員 新型コロナウイルス感染の拡大から都民の命と暮らし、中小企業、小規模企業の営業を守るため、都の支援策の周知に取り組んでいただきたいと思います。影響の実態に応じて支援策の拡充についても検討することを重ねて強く求めるものです。
 次に、台風被害にかかわる補正予算案について伺います。
 都内農林水産業の台風十九号被害はどのような状況になっていますか。被害額についても伺います。

○上林山農林水産部長 台風十九号の大雨により、山間地のワサビ田や林道などに大きな被害が発生しており、その被害額は、農業で約三十四億円、林業で約二十五億円、水産業で約八千万円となっております。

○尾崎委員 ただいまのご答弁で台風十九号の被害額が明らかになりましたが、中には十二月の第四回定例会に補正予算として復旧費用が決まったもの、来年度予算案に盛り込まれる予定になっている復旧費用もあります。
 そこで伺いますが、台風十九号被害のうち、今回の補正予算案にかかわるものは何ですか。

○上林山農林水産部長 補正予算案では、大雨によるワサビ田の流出や農地への土砂流入、河川の氾濫による取水堰の損壊などの農業被害や、山腹からの土砂流出や、林道施設の被災といった林業被害に対する復旧費用を計上しています。

○尾崎委員 補正予算案の農地及び農業用施設災害復旧事業の内訳について伺います。

○上林山農林水産部長 農地及び農業用施設災害復旧事業といたしまして、ワサビ田の復旧費用に約二十二億五千万円、農地の復旧に約二億四千万円、農業水利施設等の復旧に約四億五千万円を計上しております。

○尾崎委員 十二月の第四回定例会で補正予算案が提案されたとき、奥多摩地域のワサビ田が流出されれば出荷もできず、ことしの収入も当てにならないわけです。しかも、ワサビ田は山中など遠距離にあるものもあり、林道が土砂崩れで埋まり、水でえぐられたりして車が通れないところもあります。復旧には数年単位でかかるのではないかとの声も出ています。
 今回の補正予算だけでなく、来年度予算の中にも長期的な支援を盛り込む必要があると思いますと要望しました。今回の補正予算案は、甚大な被害を受けたワサビ田流出への支援が盛り込まれたことは大変重要です。しかし、ことしの収穫が全くなくなった農家の方もいます。
 貸し付けではなく、収入補填の検討が求められますが、いかがですか。

○上林山農林水産部長 台風十九号により被害を受けた農業者に対しましては、経営安定などに必要な資金を無利子で融資する特別対策を実施してございます。

○尾崎委員 台風十九号、または台風二十一号による農業被害を受けた人への無利子の融資、農業特別対策資金を実施していることは重要です。
 奥多摩町のワサビ農家の方は、川苔という地域にワサビ田があるけれども、台風で道路が寸断され復旧していない、車が通れないとワサビ田まで行かれない、ことしは収穫がなく、静岡からワサビを購入してワサビ漬けをつくっているが、ワサビが高くて大変、こういう声が寄せられています。
 そして、後継ぎがいなくて、自分はもう八十七歳になるので、今回の被害を契機にやめようかと考えているとの声も寄せられています。
 ワサビ田の復旧費用を支援してもらうのは本当に助かるとの声がある一方で、この時期は畑を耕し、苗を五月に植えて、翌年の一月に収穫になる、収入がないと暮らしていかれないんだという声もあるんです。
 無利子であっても、融資を借りれば返済しなければなりません。ワサビの収穫がなく、収入が全くないという事態は大変深刻です。継続して農業ができるようにするためにも、収入補填などの支援をぜひ検討していただくことを要望するものです。
 最後に、東京都イノベーション創出基金条例を廃止する条例について幾つか伺います。
 東京都イノベーション創出基金条例を廃止する理由は、新たにつくるスマート東京推進基金を設置するということです。二〇一七年三月に創設された東京都イノベーション創出基金の目的について改めて伺います。

○坂本総務部長 東京都イノベーション創出基金は、東京のさらなる成長に向けたイノベーションの創出に資する事業に要する資金に充てることを目的として設置したものでございます。

○尾崎委員 東京都イノベーション創出基金の年度ごとの残高について伺います。

○坂本総務部長 東京都イノベーション創出基金の残高についてでございますが、平成二十九年度末で三百億百四万六千四百五十七円、平成三十年度末で二百五十五億九千八百八十九万五千三十五円、令和元年度末は、予算上でございますが、百九十一億六千八百三万一千三十五円の見込みとなっているところでございます。

○尾崎委員 ただいまご答弁ありましたが、基金の残高を見ると、二〇一八年度のイノベーション事業で基金を充当したのは約四十四億円、二〇一九年度はまだ決算がまとまっていませんが、約六十四億円が基金から充当されるということがわかります。
 私は、東京都イノベーション創出基金の創設を提案された二〇一七年三月三日の経済・港湾委員会で、条例案の中に、中小企業支援という文言がないことを指摘し、産労局の補正予算で基金がつくられるものですから、都内の中小企業が事業を継続し、発展のためにこの基金を活用できるようにすることを強く求めました。
 そこで、東京都イノベーション創出基金を活用した事業について伺います。

○坂本総務部長 東京都イノベーション創出基金は、平成三十年度において、次世代イノベーション創出プロジェクト二〇二〇など、七事業に充当をされております。

○尾崎委員 七事業に充当ということでしたけれども、次世代イノベーション創出プロジェクト二〇二〇の事業のほか、医療機器産業への参入支援、地域産業活性化支援事業、中小企業へのIoT化支援事業などがあります。中小企業への重要な支援事業も含まれており、重要な基金だということがわかります。
 都は、今年度補正予算において、イノベーション創出基金の残高金額、百九十二億円を取り崩してスマート東京推進基金に充当するとしています。しかし、スマート東京推進基金をどのように活用するのか、具体的には何も決まっていません。
 具体的にしているのは、イノベーション創出基金を充当してきた事業については、二〇二〇年度においても引き続きスマート東京推進基金から財源充当するということだけです。
 それでは、二〇二〇年度予算案の中で、スマート東京推進基金を活用できる事業は何なのか伺います。

○坂本総務部長 来年度予算におきまして、スマート東京推進基金は、中小企業の5G・IoT・ロボット普及促進事業など、十事業に充当することを予定してございます。

○尾崎委員 十事業の中には、医療機器産業への参入支援、航空機産業への参入支援事業、ものづくりベンチャー育成支援、バイオ基盤技術を活用したヘルスケア産業支援事業などもあります。しかし、その先、スマート東京推進基金をどのように活用するのか、現時点では全く明らかにされていないんです。
 私は、スマート東京推進基金については、都の役割を明確にし、事業の必要性及び実行性において、きちんと都民の合意が得られるような説明が必要だと思っています。
 日本共産党都議団としては、現段階でスマート東京推進基金を創設するのではなく、一般会計の単独事業で行いながら検討すべきだと考え、スマート東京推進基金は時期尚早と考えています。
 よって、イノベーション創出基金は今のまま存続し、この間の事業の検証を強め、必要な事業を推進していくことを求めるものです。
 以上で質問を終わります。

○森澤委員 私からは、新型コロナウイルス感染症対策に係るテレワーク活用促進緊急支援についてお伺いいたします。
 都はこれまでも、テレワークの活用については、ワークスタイル変革コンサルティングでテレワーク導入を促し、はじめてテレワークで在宅勤務、モバイルワークなどを行うための環境構築費用を補助したり、就業規則へのテレワーク制度の整備を支援してきました。
 そこで、今回、改めてこの緊急支援を決めた狙いについてお伺いをいたします。

○篠原雇用就業部長 今回の補正予算に伴います緊急支援事業は、企業によるテレワークの活用を促進し、新型コロナウイルスの感染症等の拡大を防ぐとともに、こうした状況下でも企業が事業継続を図れるように、ハード、ソフト両面から支援することを目的としたものでございます。

○森澤委員 事業継続が狙いということでした。先ほどもお話がありましたけれども、大手企業などが続々と在宅勤務へ切りかえを始めています。
 一方で、中小企業については、そのノウハウや知見も乏しく、どのタイミングで在宅勤務とするのかなど、在宅勤務などについての実施基準が必要だという声が上がっています。
 今回の緊急支援では、実施計画策定を要件とするということですが、中小企業の中には、どういった計画を立てればよいのかわからない可能性も高いと考えます。
 計画策定に当たっては、指針となるようなガイドラインが必要ではないかと考えますが、都の見解を伺います。

○篠原雇用就業部長 テレワークの適切な導入及び実施に向けましては、厚生労働省が労働基準関係法令の適用及び留意点などを示しましたガイドラインをまとめておりまして、都が運営する東京テレワーク推進センターでも、セミナーなどで紹介しているところでございます。
 今回の補正予算に係る補助金の申請手続におきまして、必要に応じ、事業者の計画策定などに関して相談や助言を行ってまいります。

○森澤委員 もちろん相談や助言、乗っていただきたいと思うんですが、私もちょっとこの厚生労働省のガイドラインを拝見したんですが、割とボリュームがあって、細かくてわかりにくいところもありまして、この緊急性を鑑みて、ぜひウエブ上などでわかりやすくまとめていただきたいなというふうに思っています。また、今後、オンライン申請なども要望したいと思います。
 中小企業からは、テレワークを活用した在宅勤務を行うに当たっては、顔を合わせなくても業務が適切に遂行されるという、お互いの信頼関係がベースとなるため、そういった社内文化が醸成されていない中では、逆に業務効率低下のおそれもあることから、実施するのはハードルが高いという声も聞こえてきます。
 また、実際、在宅勤務が始まった先に、どうすれば社員同士が信頼感を失わずに業務をスムーズに進めていけるのか、例えば、その日に誰が在宅勤務を行っているのかをどう共有するのか、あるいは電話がかかってきたら、その電話転送をどうするのか、音声チャットをオンにした業務遂行で、確実に業務をされていることを確認するなど、導入後の具体的なチップスも共有が必要ではないかと考えるところです。
 また、今回、感染症予防等となっておりますが、気候変動に伴う自然災害も多発する中、これを機に、企業には感染症対策以外でも、今回のように想定外のことが起こったときの事業の継続性も意識して計画を立ててもらうべきだと考えることをつけ加えておきます。
 さて、通常のテレワーク支援策では、申請から審査がおりるまで三カ月程度かかるということですが、今回は緊急的な措置でもあり、企業ができるだけ早く実装できるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○篠原雇用就業部長 企業が速やかにテレワーク導入に取り組めるよう、本助成金を受ける事業者の募集を、補正予算の成立後、速やかに開始する予定としております。

○森澤委員 募集は速やかに開始するということなので、申請から審査がおりるまでも、ぜひ短い期間でそれが入ってくるように短縮を求めたいと思います。
 これを契機にテレワークを進めていこうというメッセージには賛同するものですが、一方で、現実として年度内に環境整備や支払いまで完了できる企業は少ないように考えます。例えば三月に申請すれば、導入は四月以降でもいいといったような柔軟さが必要ではないかと考えますが、見解を伺います。

○篠原雇用就業部長 今回の令和元年度補正予算案は、来年度の対応も含めた十三カ月予算として考えておりまして、この事業でも年度をまたいだ対応を念頭に入れているところでございます。

○森澤委員 年度をまたいだ対応をしていただけるとのことでした。
 今、在宅勤務が始まっている中、クラウドビデオ会議、Zoomなどによるオンライン会議なども活発化しています。そういった中で、実際、導入時のツールの活用、オンラインサービスの活用など、ソフトの面でも相談に乗る必要があると考えます。
 加えて、不要不急の外出を控えることが奨励される中、在宅勤務を推奨する事業であるわけであり、導入に当たっては、電話やオンラインでの相談も充実させていくべきと考えますが、見解を伺います。

○篠原雇用就業部長 都が企業のテレワーク導入を支援するために設置いたしました東京テレワーク推進センターでは、職場で活用できるテレワークの機器やツールを展示しておりまして、コンシェルジュの相談を受けられるようになっております。
 また、現在、東京テレワーク推進センターでは、労務管理や情報セキュリティーなど、広くテレワークに関する相談を電話で受け付けているところでございます。

○森澤委員 通常時は、テレワーク推進センターでコンシェルジュの相談を受けられるようになっていることは理解しました。
 一方で、センターに行かなければ相談を受けられないということは、今回に至っては若干、本末転倒なことになってしまいますので、極力避けるべきでないかと考えます。ぜひ電話やオンラインでの相談の拡充をお願いしたいと思います。
 加えて、ホームページを拝見しましたら、東京テレワーク推進センターではさまざまなセミナーなどを行われていますが、できれば、これまで過去やってきたものなど、動画などで撮っておりましたら、そういったこともわかりやすくオンラインで発信することも必要であるというふうに指摘しておきます。
 また、先ほどZoomの件も申し上げましたけれども、セミナーや説明会、イベントなどをオンラインで実施するケースもふえてきています。企業によっては、セミナーやイベント自体が事業となっていて、それが自身の働き方につながっている場合があります。こういったオンライン開催などにふなれな中小企業に対しても、実施方法などの相談に乗っていただけるよう、あわせてお願いしたいと思います。
 さて、ここで事業の周知についてお伺いしようと思いましたが、先ほど出ましたので割愛させていただきますが、チラシやホームページ、来年度は新聞広告を活用するというようなお話がありました。
 一つ要望したいのは、即効性であれば、やはりインターネットで、今回、在宅勤務であるとかテレワークなどで検索したときに検索上位に出てくるような、あるいは広告といったものも有効であるかと思いますので、そういった効果的な周知も検討していただければと思います。
 さて、今回、十分の十補助するからこそ、テレワークを導入したことの事業者が享受した多面的な効果や課題などを把握し、よりよい政策立案につなげていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○篠原雇用就業部長 都は毎年度、テレワークに関する実態調査を実施しますほか、これまでのモデル事業や助成事業等を通しまして、企業のニーズや課題等を把握し、事業の立案や改善に生かしてきているところでございます。

○森澤委員 今回は事業継続を狙いとして緊急支援として行うものであり、後日でも構いませんので、この施策によってどれだけテレワークが推進できたのか、導入後の課題はなかったかなど、効果検証できるよう、アンケート調査などを行うべきと要望しておきます。
 企業の意識を、今回のコロナ対策にとどまらず、オリ・パラ時の交通需要抑制につなげていくべきだと考えますが、取り組みを伺います。

○篠原雇用就業部長 今回の緊急支援事業で支援する企業は、二〇二〇TDM推進プロジェクトの参加を要件とする予定でございまして、これによりオリンピック期間中の交通混雑緩和につながるものと考えております。

○森澤委員 喉元過ぎればではないですが、この新型コロナウイルス感染症対策の必要がなくなっても、オリンピック・パラリンピック時にも、この交通需要抑制という観点からもテレワークがしっかりと行われるよう、情報提供やフォローアップを行っていただきたいと思います。
 今すぐにすべきことと、将来を見据えてすべきことの二つの時間軸が必要ではないかと考えます。テレワークの導入促進に向けて、今回の補助率の引き上げによる環境整備は、効果が出るまでに一定のタイムラグが伴うと考えます。
 同時に、企業への時差通勤や出勤抑制の働き方もしっかりと行っていくべきと考えますが、所見を伺います。

○篠原雇用就業部長 今回の緊急支援事業の実施に当たりましては、テレワークだけでなく、時差通勤の推進などを含めましたスムーズビズとして周知を図ってまいります。

○森澤委員 図らずも新型コロナウイルス感染症対策を契機に、想定外の事態での事業継続とともに、東京の働き方が誰もがより快適に働ける方向へとさらにかじを切れるよう、産業労働局の引き続きの取り組みを期待します。
 さて、これまで聞いてきましたけれども、中小企業の中でも今回、誰に届けたい施策なのか、明確に打ち出していくべきであると考えます。
 先ほど言及しましたが、都内の大手企業では既に全員に在宅勤務を命じるような企業もあり、こうした企業にとっては、機器などのハード面での環境整備ではなく、考え方や実行面での変化が必要だったということが見てとれるのではないかと思います。
 今回のテレワーク推進事業は、これまで頭ではわかっていても導入を踏み切れなかった中小企業に対して有効な施策だと考えます。それが、情報が届かなかったからなのか、社内風土の問題なのか、あるいは機器などのハードの整備が追いつかなかったのか、やり方がわからなかったのか、理由はさまざまであると推測します。
 補助率を上げるだけではその効果は限定的となってしまう可能性もあり、きちんと対象に対して情報が届き、また実態に即した運用としていただきたいと要望いたします。
 さらに、現場仕事の多い中小企業などからは、在宅勤務をすることは現実的ではないという声も聞かれ、テレワークがなじまない職種の方もたくさんいることを忘れてはいけません。
 そのような方々が事業継続に当たって必要なのは、例えば、建設現場でいえば工期に余裕を持たせることであったり、介護職の方であればマスクやアルコールなどの予防のための備品の拡充であったりすると考えます。
 もちろんこうした配慮は産業労働局だけが担えるものではありませんが、危機的状況だからこそ、産業労働局の目の前にいる方々の声を組織を横断して届けていくことも必要であり、引き続きオール都庁で新型コロナウイルス感染症を乗り越えることができるよう尽力していただきますことをお願いし、私の質問を終わります。

○栗林委員 私の方からは、先ほど藤井委員の方から幅広く質疑がございましたので、二点、絞って質問をさせていただきます。
 新型コロナウイルスの感染拡大はとまりません。都内でも陽性者の確認が相次ぐ中、都議会公明党は、感染拡大防止策の強化や相談窓口の設置拡充、さらには被害の影響が及ぶ中小企業等に対する資金繰り支援策など、小池知事に直接緊急要望を行い、先日の本会議の代表質問においても、着実な都の取り組みを求めたところでございます。
 一方、今、まちの中で起きていることは、誤った情報、中傷非難、こういったSNSなどによるフェイク情報、フェイクニュースですね。こういったものがございます。
 そして、深刻なのは、風評によりキャンセルが相次いでいる観光業を初め、幅広い業種がダメージを受けています。こうしたことは、中小企業が自力で対処することは非常に困難でございます。
 そこで、都は、こうした企業が直面しているさまざまなリスクに適切に対処し、再び安定的な経営を行えるようマネジメントを行う専門家を派遣するなど、支援を早急に進めるべきだと考えますが、見解を求めます。

○土村商工部長 新型コロナウイルス感染症の流行によりまして、外国の発注先からの突然の取引停止や、感染へのおそれから予約をキャンセルされるといった風評被害など、さまざまなリスクが顕在化しつつありまして、こうしたリスクから中小企業を守ることが重要でございます。
 しかし、経営資源に制約のあります中小企業は、リスク管理に関する専門的なノウハウは必ずしも十分ではございません。
 そのため、適切なリスク対応を進めるためには、風評被害などに対して、正しい情報の発信や効果的なプロモーション対策のアドバイスができます中小企業診断士などの専門家のサポートが必要でございます。
 都は、今回の令和元年度補正予算におきまして、一社当たり四回を上限に、無料で専門家派遣を行うことといたしました。
 このような支援を通じまして、風評被害など中小企業が直面するリスクを最小限に抑えまして、安定的に経営を継続できるよう支援してまいります。

○栗林委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 また、こうした影響を受けたさまざまな業種の中小企業は、売り上げの減少だけにとどまりません。
 とりわけサービス業においては、感染の拡大や風評被害の防止策として、消毒作業や、また備品の交換などが必要となっており、新たなコスト負担というものも大きくなっていることにも目を向けなければなりません。
 そこで、都は、このたびの補正予算による緊急融資を柔軟に運用し、その実効性を確保していくべきと考えますが、見解を求めます。

○加藤金融部長 新型コロナウイルス感染症による経営への影響は、宿泊業やバス事業といった観光産業のほか、中国の企業と取引関係のある製造業、販売業など、さまざまな業種に及んでおります。
 こうした状況を踏まえまして、今回の緊急融資では、売り上げ減少などの直接的な影響を受けている場合に限らず、取引先の変更や施設の安全対策など、間接的な影響により対応が必要となる場合も支援対象といたします。
 また、直近の売上額が前年の同時期と比べて減少している中小企業に加え、現段階では売上額への影響が生じていないものの、今後の減少が見込まれる中小企業についても利用可能といたします。
 このように、感染症による影響など、個々の中小企業の実情を十分に踏まえつつ、緊急融資の適切な運用を図ってまいります。

○栗林委員 ぜひきめ細かな支援策をお願いしたいと思います。リアルタイムな要望を把握していただきまして、対策を講じるよう求めるものでございます。
 国の方も対策をどんどん打ち出しているところでございますが、政府系の金融機関に対しましては、返済の要件緩和ということも始まったと聞いておりますし、また、民間の金融機関にも要請しているというお話も聞きました。
 東京都といたしましても、多くの中小零細企業が取引をしている地銀とか信金さんとか、こういったところにも支払い猶予などの対策をしていただけますように、東京都の方からもぜひ協力を求めていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、何としても総合力をもってこの危機を乗り越えてまいりたいと思いますので、引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。

○両角委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○武田産業企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長成長戦略担当部長兼務 食品産業振興に向けた支援方針中間のまとめにつきましてご説明をいたします。
 資料でございますが、資料3が概要、資料4が本文となっております。資料3によりましてご説明をいたします。
 まず、1、食品製造業をめぐる社会情勢の変化と都内食品製造業の現状をごらんください。
 近年、急速な高齢化の進展や共働き世帯の増加等の社会情勢の変化に伴い、消費者の食に対するニーズが多様化するとともに、新しいバイオ技術やAI、IoTの導入等、技術革新が進むなど、食品製造業を取り巻く環境は大きく変化しております。
 こうした中で、本支援方針は、都内食品製造業の九割以上を占める中小零細事業者が抱える課題とその解決方法、東京都の行政としての支援の方向性を明らかにする中間段階のまとめとして作成をいたしました。
 2、都による食品製造業に対する支援ですが、農林水産業振興及び商工業振興の面からの技術支援、経営支援等、食品製造業に対する現行の都の支援状況と課題を整理いたしました。
 3、食品製造業の活性化に向けたポイントですが、社会情勢の変化や都内食品製造業の現状、現行の都の支援状況や課題を踏まえまして、今後の食品製造業のさらなる振興に向けたポイントといたしまして、(1)、中小零細事業者の支援ニーズを十分に把握し、それぞれの事業者の実情に応じたきめ細かな支援の実施、(2)、商品開発、製造、販路開拓など、製造業の基盤となる各プロセスに対する支援の充実、(3)、食の安全・安心の確保や都内産の食材を生かした特産品開発の継続支援、(4)、商品の企画、開発から、加工、販売までを一気通貫で行う総合的な支援の実施の四つを掲げました。
 続きまして、裏面をごらんください。4、今後の食品製造業の支援に関する具体的な方向性ですが、食品市場を取り巻く環境の変化に的確に対応するため、支援の具体的方向性を取りまとめております。
 1、多様化する消費者ニーズなど、外部環境の変化に対応した支援では、社会の潮流を的確に捉えた商品開発支援や六次産業化推進における生産者等との連携促進に向けたコーディネート機能を充実していくこととしております。
 2、中小食品製造業者の基盤的な経営力の強化では、中小食品製造業への総合的支援方針を定め、商品開発から加工、製造、販売までを一貫支援するために、農林水産部門と商工部門による一体的なサポートを展開するなどとしております。
 3、売れる魅力的な商品の開発への支援では、ブランド戦略の展開に当たり、オープンイノベーションの観点を取り入れられるよう多様な主体との連携をコーディネートするとともに、知的財産活用に、中小企業振興公社の支援メニューを提供していくことなどとしております。
 4、販路開拓のサポートの効果的な展開による売上げの確保では、Eコマースなどに対応する社内体制整備への支援や、効果的な海外販路開拓に向けた専門家による助言等を行ってまいります。
 5、技術の高度化や新技術の導入を支援では、新技術導入をサポートできるよう都立食品技術センターと都立産業技術研究センターとによる総合的な技術支援を展開するとともに、デザイン面の支援等に、都立産業技術研究センターを活用していくこととしております。
 6、新しいサポートを支える体制の確保では、中小食品製造業者への支援を、川上から川下まで一気通貫で行うため、商工部門が主体となり、農林水産部門との十分な連携を図りつつ、食品産業支援を推進することとしております。
 具体的には、技術支援の充実に向けた都立食品技術センターと都立産業技術研究センターの支援態勢の融合や、事業者からの相談へワンストップで対応できる支援体制などを検討してまいります。
 最後に、5、今後の検討の進め方でございますが、この中間のまとめで整理した支援の方向性をもとに、充実強化すべき施策の詳細な内容や、それらの実施にふさわしい組織のあり方について検討を深め、専門家会議での議論も十分に踏まえ、本年夏ごろを目途に支援方針を取りまとめてまいります。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○両角委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第五十九号議案、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分を一括議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、第五十九号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○両角委員長 起立多数と認めます。よって、第五十九号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認めます。よって、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定をいたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時八分散会

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