本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第四号

平成三十年三月二十日(火曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤 ゆう君
副委員長上野 和彦君
副委員長山崎 一輝君
理事尾崎あや子君
理事栗下 善行君
理事小山くにひこ君
鈴木 邦和君
細田いさむ君
柴崎 幹男君
森村 隆行君
ひぐちたかあき君
のがみ純子君
鈴木 章浩君
あぜ上三和子君

欠席委員 なし

出席説明員
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長澤   章君
理事福田  至君
管理部長松永 哲郎君
事業部長白川  敦君
企画担当部長吉村 恵一君
渉外調整担当部長有金 浩一君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務松田 健次君
財政調整担当部長長嶺 浩子君
移転支援担当部長赤木 宏行君
新市場整備部長岡安 雅人君
新市場整備調整担当部長影山 忠男君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長前田  豊君
事業支援担当部長西坂 啓之君
基盤整備担当部長村井 良輔君
技術調整担当部長鈴木  理君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
建設技術担当部長吉野 敏郎君
港湾局局長斎藤 真人君
技監小野 恭一君
総務部長古谷ひろみ君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務中村 昌明君
調整担当部長及川 勝利君
港湾経営部長蔵居  淳君
港湾振興担当部長相田 佳子君
臨海開発部長篠原 敏幸君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務山岡 達也君
臨海副都心まちづくり推進担当部長矢部 信栄君
港湾整備部長原   浩君
計画調整担当部長竹村 淳一君
離島港湾部長小林 英樹君
島しょ・小笠原空港整備担当部長松本 達也君

本日の会議に付した事件
港湾局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 港湾局所管分
・第二十一号議案 平成三十年度東京都臨海地域開発事業会計予算
・第二十二号議案 平成三十年度東京都港湾事業会計予算
中央卸売市場関係
予算の調査(質疑)
・第十一号議案 平成三十年度東京都と場会計予算
・第十九号議案 平成三十年度東京都中央卸売市場会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第六十二号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例

○伊藤委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び中央卸売市場関係の予算の調査並びに中央卸売市場関係の付託議案の審査を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、港湾局所管分、第二十一号議案及び第二十二号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○古谷総務部長 二月二十日開催の当委員会で要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり八項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。臨海副都心地域の土地処分実績でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの五年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額及び実績の内訳を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 二ページをお開き願います。臨海副都心地域を除く埋立地の土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成二十四年度から二十八年度までの五年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額及び実績の内訳を記載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 三ページをお開き願います。臨海副都心における公共用途での土地処分実績でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの五年間における土地処分の実績について、それぞれ用途、面積及び金額を掲載しております。
 なお、単位については、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 四ページをお開き願います。臨海副都心地域を除く埋立地における公共用途での土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成二十四年度から二十八年度までの五年間における土地処分の実績について、それぞれ用途、面積及び金額を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 五ページをお開き願います。臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した事業費の推移と内訳でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの五年間における臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した各年度の事業費と、その財源を一般会計、臨海地域開発事業会計、国費等の三つに区分して掲載しております。
 なお、単位については、億円で掲載してございます。
 六ページをお開き願います。港湾整備費におけるふ頭等の新規整備の事業費でございます。
 平成二十六年度から三十年度までの五年間の港湾整備費について、ふ頭の新規整備分と道路等の新規整備分、その他に区分し、百万円単位で示してございます。
 七ページをお開き願います。輸出・輸入別のコンテナ個数の推移でございます。
 平成十九年から二十八年までの十年間のコンテナ個数について、全国、京浜港、東京港、それぞれの輸出、輸入、合計を掲載しております。
 なお、単位は、千TEUで掲載してございます。
 八ページをお開き願います。伊豆諸島各島への就航率の推移でございます。
 平成二十五年から平成二十九年までの五年間の就航率について、大島から青ヶ島まで各島の貨客船と高速ジェット船、それぞれの就航率を掲載しております。
 なお、単位は%で掲載してございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○伊藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○森村委員 早いもので、二〇一一年の東日本大震災から七年がたちました。
 都は、震災の教訓を受け、平成二十四年の東京都防災会議において、被害想定の全面的な見直しを行いました。
 三十年以内に七〇%の確率で発生する可能性があるといわれる首都直下地震への備えを早急に行うことで、首都圏の都市活動を支える東京の港湾物流を一日も早く盤石なものにする必要があるという観点で、幾つかの質問を簡潔にさせていただきます。
 まず、大規模な災害が起こった際の緊急物資等の輸送には、陸上ルートだけでなく、海上からのルートを確保しておくことが重要です。
 東京港では、震災時の海上輸送を担うため、耐震強化岸壁を整備しておりますが、改めて、その目的についてお伺いします。

○原港湾整備部長 耐震強化岸壁は、緊急物資輸送に対応するものと幹線貨物輸送に対応するものの二種類に区分されます。
 緊急物資輸送対応の岸壁は、被災直後の食料品、医薬品等の緊急物資や避難者などの海上輸送を目的とし、また、幹線貨物輸送対応の岸壁は、被災後におきまして、外貿コンテナ貨物の輸送など、経済活動を支えるために必要な物流機能を維持することを目的としたものでございます。

○森村委員 東京港における岸壁の利用状況を確認しますと、常時タイトであり、港湾のキャパシティーそのものに余裕がないことが見てとれます。そのため、既存の岸壁の耐震強化を行うに当たっても、工事を行うために必要な余白を確保することが難しく、整備計画の進捗が気になるところです。
 そこで、東京港はこれまでどのように耐震強化岸壁の整備を実施してきたのか伺います。

○原港湾整備部長 都は、平成二十六年に策定いたしました第八次改訂港湾計画におきまして、緊急物資輸送対応で二十六バース、幹線貨物輸送対応につきましては五バースから二十二バースに拡充し、耐震強化岸壁として位置づけたところでございます。
 緊急物資輸送対応の耐震強化岸壁につきましては、二十六バース中、現在十三バースが完了し、五バースが事業中であり、また、幹線貨物輸送対応では、二十二バース中五バースが完了し、一バースが事業中でございます。
 耐震強化岸壁は、新規ふ頭において整備を進めるとともに、既存ふ頭におきましては、ふ頭関係者との調整協議を経て、合意形成を図った上で、着実に整備を進めているところでございます。

○森村委員 ありがとうございます。ぜひ着実な整備をお願いいたします。
 岸壁の耐震強化を進めることと同様に、大規模災害時に海上からの輸送を機能させるためには、その先の陸上ルートが機能することも重要です。
 東京港は、その構造から幾つもの橋梁で結ばれており、それらが大規模災害時に被害を受ければ、輸送上のボトルネックになるというリスクがあります。
 そこで、岸壁の耐震強化と同時に、橋梁の耐震化をあわせて進めていく必要があると考えますが、ふ頭背後の道路における橋梁の耐震化の状況についてお伺いします。

○原港湾整備部長 港湾局が所管いたします震災対策上重要な位置づけにございます緊急輸送道路上には、十二の橋梁がございます。
 このうち、現在、十の橋梁は既に耐震補強等を完了してございまして、大井中央陸橋等の二橋につきまして、落橋防止装置の取りつけや橋脚補強などの耐震補強工事を実施しているところでございます。

○森村委員 それでは、次に、陸上ルートの確保のために道路の確保も必要になります。円滑な輸送ルートの確保のために、また、大規模な地震により被害を受けた道路をいち早く復旧させるためにも、ふ頭背後の臨港道路における無電柱化の推進は重要です。
 先般、東京都無電柱化計画の素案が発表されましたが、本計画における港湾局の取り組み方針についてお伺いいたします。

○原港湾整備部長 東京都無電柱化計画は、都道や区市町村道に加えまして、東京港における臨港道路に関する無電柱化の取り組み方針等を示したものでございます。
 港湾局における取り組み方針としましては、臨港道路全線におきまして電柱の新設を禁止するとともに、災害発生時において、緊急物資の輸送や国際コンテナ物流の停滞を回避するため、全ての緊急輸送道路を対象として無電柱化を推進することとしております。

○森村委員 港湾局が所管する臨海部のエリアは、東京二〇二〇大会の競技会場が集中しており、大会開催時には多くの来訪者が集中いたします。
 防災力の強化に加えまして、景観等の観点からも臨海エリアでは優先して無電柱化の取り組みを進めていくことが必要だと考えます。
 そこで、東京二〇二〇大会後も含めた東京港の無電柱化に関し、具体的な取り組みについてお伺いします。

○原港湾整備部長 東京二〇二〇大会開催時には、外国の方を含め、多くの人々が訪れますことから、防災力強化はもとより、安全性や景観の観点からも、大会競技会場周辺の臨港道路等の無電柱化の整備を優先して進めることとしております。
 このため、現在、海の森水上競技場周辺の東京港臨海道路や国道三五七号と同競技場を結ぶ新木場若洲線など、大会開催まで整備する全七路線で事業中であり、大会開催までに完成するよう、競技会場周辺の無電柱化を積極的に推進しているところでございます。
 また、大会後におきましては、大井、青海、品川の各ふ頭背後の道路など、計二十二路線の無電柱化事業を着実に実施してまいります。

○森村委員 港湾における工事は比較的時間を要するものが多く、港湾事業者等との調整を含めて、整備にはご苦労も多いことと思います。
 引き続き、ぜひ意欲的かつ迅速に東京港の耐震化を進めていっていただきたいと思いますが、震災時の対策としましては、これまで質疑したようなハード面だけではなく、ソフト面での対応も重要です。
 東京港では、大規模地震が発生した場合でも事業が継続できるよう、港湾BCPを策定していると聞いておりますが、その概要と港湾局の役割をお伺いします。

○蔵居港湾経営部長 東日本大震災をきっかけとして、平成二十四年に国と都の主導により、災害時における東京港の事業継続を目的として、船会社や港湾運送事業者、関係行政機関などで構成する東京港連絡協議会を設立しました。
 この協議会で検討し、平成二十五年に港湾BCPを策定しました。
 港湾BCPは、大規模地震発生時に、東京港において緊急物資輸送を七十二時間以内に開始し、また、国際コンテナ物流をおおむね七日以内に復旧させることを共通の目的として、各関係者で共有すべき目標や行動、連携体制について時系列に整理し、まとめたものであります。
 港湾局は、海上輸送基地の確保や輸送船舶の確保、航路の啓開、海面浮遊物の除去などの役割を担っております。
 港湾BCPを策定後、定期的に図上訓練を実施し、その訓練の中で災害発生時に荷役機械へ供給する燃料の確保など、より実態に即した課題を想定し、実効性の向上に努めております。
 今後も引き続き、関係者への定期的な訓練を実施して、より実践的な港湾BCPとなるよう、万が一の際に関係者が共通の認識のもとに迅速に災害対策ができるよう取り組んでまいります。

○森村委員 東京港連絡協議会による定期的な訓練を行っているということですけれども、こうした訓練は、多くの気づきを与えてくれるものと考えております。
 港湾のオペレーションを考えるとき、そこで働く事業者の現場感なくして、有事の際に実際に役に立つ答えは得られないものと思いますので、今後もぜひ訓練の精度を上げながら、有事への備えを盤石にしていっていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 東京二〇二〇大会時の渋滞対策についてお伺いします。
 東京港周辺における道路状況は、物流規模や交通量に比して、後背地が十分でないことや道路整備が完了していないことなどから、現在、既に混雑ぎみです。特に朝晩は恒常的な渋滞に見舞われている状況が続いております。
 東京二〇二〇大会の競技会場のうち、かなりの部分が臨海部で行われることになりますが、東京二〇二〇大会はいうまでもなく、国内で他に例を見ない規模のイベントであり、両大会全体で関係者、選手、観客合わせて一千万人を超える人手となることが予想され、大会関係車両だけでも相当な数になることが予測されます。
 また、大会期間中は、国内外から多くの観光客が首都圏を訪れ、経済も活性化することが予想されますため、東京港で取り扱う貨物の量も、それに合わせて増加することになるでしょう。
 大会関係車両と港湾物流車両とのふくそうによって深刻な渋滞が発生し、港湾物流に大きな混乱が起これば、東京二〇二〇大会の成功はもとより、東京の都市活動そのものに大きな打撃を与えかねません。
 そこで、東京二〇二〇大会の期間を通して、港湾運営に支障をきたさぬよう十分な事前準備と対策を行う必要がありますが、現時点で大会開催時の輸送ルートに関する情報はどの程度まで公表されているのか伺います。

○蔵居港湾経営部長 大会組織委員会及びオリンピック・パラリンピック準備局では、大会輸送に関する検討、取り組み状況を取りまとめた輸送運営計画V1を昨年六月に公表しております。
 輸送運営計画V1では、選手村や競技会場を結ぶ大会ルートとして設定されている予定の高速道路について公表されております。
 臨海部では、首都高速湾岸線などが大会ルートとして設定されておりますけれども、具体的な運用や一般道路に関する情報については、現時点では検討中と聞いております。
 輸送運営計画は、今後、更新されることになっており、来年度中には輸送運営計画V2の案が公表される予定であると聞いております。

○森村委員 輸送運営計画V1では、詳細な輸送ルートまでは公表されておらず、V2案の公表を待っている状況ということですが、状況を分析しつつ、入念な準備を行うには時間がかかります。
 船社や荷役業者、トラック会社などの港湾関係事業者も大会期間中の円滑な物流体制の確保に不安を抱いているとお聞きしておりますが、重要なことは、港湾関係事業者の皆さんの十分な理解をいただきながら、さまざまな観点でのご協力をいただくことだと考えます。
 例えば、荷主との調整を経て在庫を一時的にふやしてもらうことや、競技日程に合わせて配達や集荷の日程や時間を変更すること、作業や配送時間を、例えば夜間にシフトすることなど、さまざまな想定があり得ますが、いずれにしても、でき得る限り事業者の方々に負担をかけない形での港湾運営が望ましく、輸送運営計画V2の公表前にも、当局として、あらゆる事態を想定して、混雑緩和策を練り上げることができるよう備えておく必要があります。
 そこで、大会組織委員会やオリンピック・パラリンピック準備局と緊密に連携し、大会開催時に予想される臨海部の交通状況についてしっかりと分析を行うとともに、港湾関係事業者の意見にも十分に耳を傾けた上で対策を検討すべきと考えますが、都の所見を伺います。

○蔵居港湾経営部長 東京二〇二〇大会開催中において、首都圏を支える社会インフラとしての役割を東京港が確実に果たしていくためには、大会関係車両と港湾物流車両の通行を両立させ、円滑な港湾物流を確保することが極めて重要であると認識しております。
 そのためには、委員ご指摘のとおり、関係機関や港湾関係事業者等と緊密に連携し、大会期間中の交通状況や対策について十分に検討を行う必要があります。
 港湾局では、輸送運営計画V1で公表されている情報等に基づき、大会期間中における臨海部の交通状況についての分析を開始しております。
 今後も引き続き、大会組織委員会やオリンピック・パラリンピック準備局と連携し、さらに詳細な分析を行うとともに、港湾関係事業者のご意見をしっかりと踏まえながら、対策について検討を行ってまいります。

○細田委員 私からも港湾行政、何点かお尋ねさせていただきます。
 まず、東京港における船舶の環境対策についてお伺いします。
 東京港は、我が国最大の物流拠点として、人々の生活や産業を支える極めて重要な役割を担っておりますが、多くの貨物を取り扱っているため、この盛んな物流活動に伴い、環境への影響が生じることになります。
 一方で、市街地に近くて、多くの人が生活して働く場でもあり、この臨海副都心には毎年多くの観光客も訪れております。
 そのため、東京港では、港湾物流機能を確保しながら、近接の市街地への環境負荷を確実に低減させる、こういうような効果的な環境施策を展開していくことが大変に重要なことであります。
 東京港には、毎日多くの船が着岸して、そして、大気汚染物質であります窒素酸化物や硫黄酸化物、いわゆるNOx、そしてSOxなどの排出ガスが放出されております。
 NOxは光化学スモッグを発生させる光化学オキシダントの原因物質の一つであるといわれておりまして、SOxもぜんそくなどの原因物質とされていることから、住民生活に影響が少なくないものです。
 このため、我が党は、都が船舶から排出ガスを抑制していく、こういう仕組みづくりについて積極的に取り組んでいただきますよう、これまで都議会などの質疑を通じて主張してまいりました。
 そして、これを受けまして、都は、平成二十七年四月、今から三年前ですが、外航船に対する排出ガスを抑制する仕組みでありますESI、エンバイロンメンタル・シップ・インデックス、済みません、あんまり発音よくないんで申しわけないですけど、ESIという環境船舶指標を活用したインセンティブ制度を我が国で初めて導入いたしました。
 そこで、このインセンティブ制度の効果や今後の進め方などについて、何点か伺いたいと思います。
 まず、確認の意味も含めてお尋ねしますけれども、都が平成二十七年度から実施しているインセンティブ制度の概要については、どうなっていますでしょうか。

○相田港湾振興担当部長 東京港は、平成二十七年度から、日本で初めて船舶の環境対策を評価する国際的な仕組みであるESIに参加し、環境先進港湾としてさらなる船舶の環境対策を進めていくことといたしました。
 ESIは、船会社の申請に基づき、海外の認証機関が船舶の環境対策に応じてESIポイントという評価値を付与する仕組みでございます。
 現在、船舶の環境規制としましては、国際海事機関、IMOによる規制が存在しておりますが、この規制を上回る対策、例えば排出ガスを抑制する高機能のエンジンを搭載するなどの、より高度な環境対策を講じることでポイントを得ることができます。
 東京港は、こうした環境対策を行う外航船舶に対して、取得したESIポイントに応じて入港料を減免するインセンティブ制度を実施し、入港する船舶の環境対策を促進しております。
 また、この制度は、船会社にとっても環境に配慮していることのアピールになるものと認識しております。

○細田委員 船会社は、環境対策に経費がかかっても、今おっしゃったように港湾のコストが削減される、こういうメリットがあるために、東京都としても、東京港の大気の環境が改善されていく、こういう非常によい取り組みであると感じます。
 しかし、このよい仕組みでありましても、これが具体的な効果、これを皆さんによくわかるように明示しながら、そして、そのやる気をさらに促進させながら、これが普及して拡大するような方向に進めながら取り組んでいくことが重要であります。
 そういう観点から、このインセンティブ制度の導入によりまして、実際にESIポイント、これを取得している船舶は増加したのでしょうか。この点についてお伺いします。

○相田港湾振興担当部長 インセンティブ制度を導入する前の平成二十六年度は、東京港に入港した外航船のうち、入港料の減免を受けられるポイントを取得していた船舶の割合は約一〇%の五百二十二隻でございました。この一〇%の船舶というのは、海外の他の港でインセンティブを受けるためポイント取得していた船舶があったということでございます。
 東京都の制度が導入された後の平成二十七年度は、約二一%の千百二十三隻、二十八年度は、約二五%の千三百六十二隻となり、着実に増加してございます。

○細田委員 インセンティブ制度を導入して、環境によい船の入港が促進された。一〇%、それから二五%というふうに着実にふえている、こういう効果を示していることだと思います。
 それでは、この環境によい船がふえた結果、東京港の大気汚染物質、この削減、これにはどのような効果があったのでしょうか。お伺いします。

○相田港湾振興担当部長 NOx、SOxの削減効果は、詳細な調査を行った平成二十二年度のデータを基準に比較することとしておりますが、平成二十八年度の外航船における総排出量は、それぞれ二百六十三トン、四百十三トン削減されております。
 これは、試算すると、都内の一般家庭のおよそ半分の電力を賄う規模である品川や大井の火力発電所と同規模の百万キロワットの火力発電所が排出するNOx、SOxのそれぞれ約四カ月分、一年分の量に相当する削減効果がございます。

○細田委員 都がインセンティブの制度を導入したことで、環境によい船の入港、これが促された、促進された、そして、NOxやSOxといった個別の大気汚染物質が削減されている、そういうことでありました。
 東京港の貨物量が増加する中でも、この仕組みが東京港やその周辺の大気環境の改善に効果的である、このことが示されております。東京港の周辺に四千万人の方々がいらっしゃるわけですから、大変に効果的な施策が進んでいる、このように理解しております。
 こうしたインセンティブ制度は、東京都が平成二十七年度に日本で初めて導入した後、今年度から横浜港が導入、そして、ほかにも導入を検討中の港がある、このように聞いております。
 多くの船舶が入港する都が率先して排出ガス抑制を促すシステムを導入し、効果を示したことで、国内のほかの港にも波及して、大気の環境の改善に結びついたといえるトップリーダーとしての役割を果たした。今後も船舶の環境対策の普及啓発に積極的に取り組んでもらいたいと思います。
 ところで、今の議論なんですが、本制度は外航船舶を対象としております。けれども、東京港への入港回数は内航船が、外航船じゃなくて内航船の方です。それが全体の約八割を占めている、このように聞いております。
 その点で、やはり東京港の大気の環境の改善を図るには、入港回数の多い内航船についても環境対策を進めていかなければならないと考えます。
 これが八割なんですから、進んでいけば、先ほどおっしゃっていた火力発電所、東京港に水辺の、船で東京港から見ても、あそこだけすごく大きく見えますよね、火力発電所の。あそこから出ている部分が削減されているという、こういう効果をもたらしている大きな効果が、内航船でも普及していくなら広がっていく、このように思われるわけで、我が党は、以前より、内航船に対しても排出ガスを抑制する仕組み、これをつくって、東京港の大気環境の改善をより促進していくべきとの提言を行わせていただいております。
 ちなみに、今から二年四カ月前のこの委員会、私の先輩の江東区選出の木内良明都議会議員が、この内航船に対しても排出ガスを抑制する仕組みをつくって、東京港の大気の環境の改善をより促進していくことを目指すべきであると考えますと、これを重要な提言として申し上げたいんですが、いかがですかと、このように質問をさせていただいて、都は、関係事業者と十分に調整を図りながら、こうした課題に対応した内航船の排出ガス削減に効果的な仕組みづくりを検討してまいります、このような力強い答弁をされておりました。私も楽しみにしておりました。
 そして、都は、この課題はあるけれども、関係事業者と十分に調整を図りながら検討していくわけでありましたけれども、この間、海運における排出ガスの規制にも進展があって、平成三十二年、この二〇二〇年よりはSOxの規制値がより厳しくなっていく、このように理解しております。
 平成三十二年はオリンピック開催の年でもありますし、多くの人に環境先進都市をアピールする絶好のチャンスであります。都は、規制に先駆けて、東京港の大気環境の改善を図っていくべきであります。
 そこで、改めて申し上げますが、内航船においても本制度を拡大していくことで、オリンピック開催に向けて、さらに環境改善のペースを速めるべきではないかと思いますが、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 ご指摘のとおり、東京港への入港回数は内航船が多く、一段の環境改善を図るためには、内航船への対象拡大が効果的です。
 しかし、内航船の入港料の単価は外航船の半分であり、小さい船も多いため、コストメリットが働きにくいことや、ESIは国際的な仕組みであるため、手続が全て英語で行われることなどから、制度の理解がされにくいといった課題がございました。
 こうしたことを踏まえ、これまで比較的大型で定期航路を運航する内航船社を対象に、環境改善への効果を示し、また、ESIポイント取得の手順を翻訳し、丁寧に説明するなど、積極的に働きかけてきた結果、複数の内航船社からぜひ利用したいとの回答が得られました。
 このため、都は、来年度から、環境インセンティブ制度の対象を内航船にも広げ、実施していくことといたしました。
 外航船のみならず、広く内航船も対象とすることにより、環境先進都市として排ガス対策の取り組みを加速させてまいります。

○細田委員 わかりました。内航船に向けても、大きな一歩がこの四月から行われていく、このように理解いたしました。まさにその八割、この二割から八割の部分にさらに拡大をしていただいて、内航船の会社に東京都が主体的に働きかけて、東京港の環境改善をぜひしていただきたいと思います。
 この三年間の間も、英語の問題で、翻訳の話だとかコストメリットを起こすだとか、細かい部分で都が積極的に働きかけてきたから四月からのスタートになった、このように理解をいたします。
 これからもESIを活用した、このインセンティブ制度を初めとした先進的な環境対策を実施していただいて、東京港が世界有数の環境先進港湾となることを要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 TOKYOミナトリエについてお伺いします。
 東京臨海部広報展示室、TOKYOミナトリエですけれども、東京港は首都圏の生活と産業を支える社会インフラなんですが、重要な役割を担っているにもかかわらず、その実態、事実、現状というものは意外と皆様に知られていないんじゃないのかな、こんな気がします。
 先日、江東区の青海にある東京港や臨海副都心を紹介する展示室、ミナトリエ、ここを拝見に、視察に訪問させていただきました。実際に見て、そして、手で触れてみて、大変に勉強になりました、おもしろかったです。おもしろいといっていいのか、魅力的な展示をされておりました。
 このミナトリエは、以前の東京みなと館を昨年の四月にリニューアルしたと聞いております。
 東京港や臨海副都心をよりわかりやすく紹介していくために、ミナトリエのリニューアルに当たって工夫した点、コストもかければいいというもんじゃないから、でも、あれを展示していく、また、わかるようにしていくには、いろんなさまざまな工夫があった、このように理解するんですけど、その点についてお尋ねいたします。

○古谷総務部長 ミナトリエは、日本の経済や生活を支える東京港や、国内外から多くの人々が訪れる臨海副都心について、その歴史や現在の姿、未来を紹介することを目的といたしましてつくりました展示室でございます。
 よりわかりやすく紹介するための工夫といたしまして、まず、楽しみながら学べる体験型の展示を行っていることが挙げられます。
 具体的には、タッチモニターやタブレットなど最新の機器を使用し、東京港に入港中の船舶情報をリアルタイムで確認できるコーナーや、荷役機械であるガントリークレーンの操縦席にいるような臨場感あふれる映像を体験できるコーナーなどを設置しております。
 加えて、過去から未来へ、時代の流れに沿って外国語にも対応した展示を行っていることであります。
 東京港の発展や臨海副都心のまちづくりにつきまして、年表や動線に沿って、印象に残りやすい写真や動画を配置するとともに、QRコードを活用いたしまして、四カ国語で説明を表示できるようにしております。
 これらの点は、利用者の皆様から大変好評をいただいておりまして、ミナトリエは昨年四月に開設して以来、二万人を超える方々にご利用いただいております。

○細田委員 今のご答弁から、東京港や臨海副都心の理解を深めてもらう、そのための工夫を努力している、取り組んでいる、このように理解しました。
 私も実際に訪問した際には、ふだん立ち入ることができないガントリークレーン、操縦席に乗った映像をタブレットを使って体験させていただきました。
 このタブレット、iPadですけど、動かすと視点が変わって、足元に向けると、ガントリークレーンの上から下をのぞいている風景が広がって、思わず本当に足がすくんでくるんです、おもしろいもので。そういうような映像も体験しました。まさに、楽しみながら学べるという施設であると実感いたしました。
 既に二万人が訪れているということでございましたけれども、せっかくの好評なすばらしい施設であります。東京港や臨海副都心への理解をさらに深めてもらうために、より多くの方にミナトリエを利用してもらうべきと考えますが、都の取り組みについて伺います。

○古谷総務部長 ミナトリエをより多くの方々にご利用いただくためには、施設のPRや利用を促す取り組みが重要であると考えており、開設以来、さまざまな取り組みを展開してまいりました。
 具体的には、都内の全小学校に対し、社会科見学の施設として周知するとともに、SNSを初めとする媒体を活用してPRを行ってまいりました。
 加えて、「新東京丸」の乗船とミナトリエの訪問を組み合わせて、東京港の仕事に興味がある大学生を対象とした見学会を実施するとともに、夏休みにはミナトリエで家族向けのイベントを開催しました。
 今後は、臨海副都心のイベントと共同でスタンプラリーを行う等、さまざまな機会を捉えてPRし、多くの方々にご利用いただけるよう取り組んでまいります。

○細田委員 東京港や臨海副都心が今後もさらに発展していくために都民の理解が不可欠でありますから、今おっしゃっていたようなさまざまな施策、取り組んでいただいて、今後、ミナトリエを通じて、子供から大人まで幅広い世代の方々に、そして、国内外に向けて、東京港や臨海副都心の魅力をぜひ発信していただきたい、このように思います。
 そのためにも、これからもさまざまな企画や展示の実施を初め、各種イベントや周辺施設との連携、また、その工夫をしていただいて、多くの方にご来場いただき、喜んでいただけるよう取り組んでいただくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 新客船ふ頭について伺います。
 現在、昨日の審議でも、これまでの審議でもありますけれども、国を挙げて観光施策が進められております。
 国の計画では、平成三十二年度までにインバウンド観光客を四千万人に引き上げることを目標としており、これが実現すれば、実現していくときの訪都外国人観光客、これの目標達成に向けて全力で進めていく、大きな施策になってくると思います。
 その中でも、国交省は、訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人を目標に、クルーズ客船の誘致に注力しており、ことしの一月の報告値では、昨年の訪日クルーズ旅客数は、前年比二七・二%増の二百五十三万人、また、寄港回数では前年比三七%増の二千七百六十五回となり、いずれも過去最高を記録しております。
 これは、クルーズ市場が我が国において急速に拡大してきていることを示しています。
 このような状況を踏まえて、都においては、東京港がクルーズの拠点港として多くの来訪者を呼び込み、臨海副都心のMICE、国際観光拠点化を推進するため、東京港におけるクルーズ客船の誘致の方向性を示す東京クルーズビジョンを平成二十六年一月に策定し、これまで施策を展開してきたところであります。
 そこで伺いますが、現在、東京都が臨海副都心地域に整備を進めている新客船ふ頭について、どの程度の規模で、どの程度の利用を見込んでいるのか、改めて伺います。

○相田港湾振興担当部長 近年の客船の大型化傾向を踏まえ、新客船ふ頭は、高さ制限のあるレインボーブリッジの外側に配置することで、世界最大級のクルーズ客船に対応する施設として整備を行っております。
 その規模は、岸壁延長四百三十メートル、水深はマイナス十一・五メートルとし、ターミナルの延べ床面積は約一万九千平方メートルでございます。
 開業する二〇二〇年には年間約百回の寄港を目標としており、現在、目標の実現に向けて積極的な誘致活動を展開しているところでございます。

○細田委員 新客船ふ頭が、世界最大級の客船にも対応が十分に可能なスペックであるということで、また、年間約百回もの寄港を目標としているということですけれども、国内には、ほかにもクルーズの振興に力を入れている港もあることでありまして、実現のためには、相当誘致に力を入れていかなければならない、このように思うところであります。
 目標が絵に描いた餅、これで終わってはいけないと思うんですけれども、都は、これを担保していくために、この目標を達成していくために、どのようなクルーズ誘致の取り組みを行っていくのか伺います。

○相田港湾振興担当部長 世界的にクルーズ市場が活気を呈する中、日本を含むアジア地区への配船に意欲的なクルーズ船社が増加しております。
 都としては、これら船会社の配船方針を的確に捉え、個別訪問などにより、東京港の優位性や新客船ふ頭の利便性についてきめ細かく説明を行っているところでございます。
 また、二〇二〇年の開業に向けて、海外で行われるコンベンションへの出展や、東京港を客船のホームポートに認定する取り組みなどを進めております。
 今後とも、あらゆる機会を捉えた誘致活動を活発に行い、東京港が多くのクルーズ客船でにぎわう国際的なクルーズ拠点となるよう取り組んでまいります。

○細田委員 二〇二〇年の新客船ふ頭の開業に向けまして、ぜひ多くの客船の誘致を成功させていただきたい、このように願います。よろしくお願いします。
 次に、客船の受け入れ体制についても質問したいと思います。
 先ほど、新客船ふ頭は世界最大級の客船にも対応した施設である、このような答弁がありましたが、十万トンクラス以上の大型客船が入港してくるとなりますと、三千人以上の乗客を乗せているんだというふうに聞いております。
 その三千人以上の乗客が短い時間で円滑に客船に乗り降りできる受け入れ体制が整っている、このことが実際問題として極めて重要であると思います。
 先ほどの答弁で、ターミナルは十分な広さを持っているように思いますが、それだけではなくて、バスによるターミナルへのアクセスなど、乗客の方々が円滑な移動ができなければなりません。これがきちんとできるのか、こういう点について確認したいと思います。
 新客船ふ頭の乗客をさばくのにどれくらいの時間がかかるのか、また、ふ頭から目的地までの円滑なアクセスに対してはどう対応していくのか、都の見解と認識、これを伺います。

○相田港湾振興担当部長 新客船ふ頭では、お客様が快適にクルーズを楽しむことができるよう、客船の規模や顧客層に応じて柔軟な受け入れ体制を整備する必要があります。
 特に世界最大の乗客約五千人規模のクルーズ客船が寄港した場合、二時間半程度で全員の下船を完了させることが求められております。
 新客船ふ頭ターミナル内には、速やかな入出国手続や保安検査を行えるよう、十分なスペースと円滑な動線を設ける予定です。
 また、ふ頭内には、バス及びタクシーの十分な台数の待機スペースを確保するとともに、観光バス等が集中する場合に備え、周辺の地域にも駐車場を確保してまいります。
 さらに、最寄りの公共交通機関とのシャトルバスの運行など、輸送計画の策定にも取り組んでまいります。

○細田委員 最寄りの公共交通機関と、また、シャトルバスの運行など、その輸送計画に取り組む、まさにそういうソフトの想定と準備というのは大事なので、ぜひ入念な取り組みをよろしくお願いいたします。
 さて、十五号地のコンテナふ頭の整備について伺います。
 ことしの四月には、海運大手の三社が、日本郵船、商船三井、川崎汽船さん、この三社さんですけれども、コンテナ事業を統合して、世界規模の新会社が設立されていきます。まさに国際間競争が激しさを増している、このことのあらわれであります。
 一方、東京港においては、第八次港湾計画に基づいて、国際貿易拠点港としての整備が進められていますが、この競争に打ち勝つためには、確かな戦略が必要だ、このように認識をしています。
 私が江東区議会に在籍していました三年前には、東京都は江東区議会に対し、都区協があるんですけれども、そこで十五号地のコンテナふ頭を整備する計画が提示されておりましたが、景観への配慮や環境対策が十分に示されていなかったこと等もありまして、引き続き協議をしていく、そういうことになっている、このように理解をしております。
 その後の状況はどうなっているのか。そして、今後の十五号地コンテナふ頭の整備について、今後の必要性はあるのか、また、対応策についてはどうされるのか、このことの見解を伺います。

○原港湾整備部長 東京港は、コンテナ貨物取扱量が施設能力を大きく上回る状況が続いており、現在、中央防波堤外側地区に整備しているコンテナふ頭など、抜本的な機能強化に今後も取り組んでいく必要がございます。
 十五号地コンテナふ頭につきましては、平成三十年代後半にさらにコンテナ貨物量が増加するという見込みをもとに、第八次改訂港湾計画に新たに位置づけたものでございます。
 今後、貨物量の動向や、大井、青海、品川等のコンテナふ頭の再編整備の効果などをしっかり見きわめた上で、景観や環境対策、渋滞対策など、地元区と必要な調整を行いながら、十五号地コンテナふ頭の計画の具体化を図ってまいります。

○細田委員 発展している東京港であるからこそ、さまざまな課題あらわれてきていると思います。
 どうぞ地元区とも綿密な連携、情報提供等も行っていただいて、港湾行政が確実に前進していくよう望みまして、私の質問を終わります。

○柴崎委員 東京港は、首都圏四千万人の生活と産業を支える社会インフラとして、日本の成長に欠かせない重要な役割を担っているわけであります。
 近年、我が国の産業構造の変更が進む中、東京港では輸入を中心に貨物がふえ続けております。特に外貿コンテナ貨物取扱個数は十九年連続で国内最多となっているわけであります。
 しかし、東京港のコンテナ貨物取扱個数は、施設の取扱能力を大きく超えている状況が続いておりまして、交通混雑発生の要因にもなっているわけであります。
 増加し続ける貨物に適切に対応し、そして、円滑な物流を実現させていくためには、東京港の抜本的な機能強化が必要不可欠であります。
 そこで、本日は、東京港の機能強化に関する都の取り組みについて、何点か質問をしたいと思います。
 まず、東京港における昨年一年間の外貿コンテナ貨物取扱個数について伺います。

○蔵居港湾経営部長 昨年の東京港における外貿コンテナ貨物取扱個数は、最速報値の段階ではありますが、一昨年と比較して五・九%の増、過去最高となる約四百五十万TEU前後となる見通しです。
 東京港の外貿コンテナ貨物取扱個数が初めて国内最多となった二十年前と比較すると、外貿コンテナ貨物取扱量は約二倍強にふえており、ほぼ一貫して増加傾向にあります。

○柴崎委員 東京港における昨年の外貿コンテナ貨物取扱個数は、過去最高を記録することがほぼ確実であるということであります。
 この結果は、東京港が荷主や船会社などの利用者から高く評価されているとのあらわれであり、まことに喜ばしいことでもあります。東京港の現場を支える港湾関係事業者の方々に改めて敬意を表したいと思います。
 しかしながら、この評価を維持し続けていくためには、増加し続ける貨物に適切に対応し、そして、交通混雑などの課題を解決することが必要であることはいうまでもないわけであります。そのためには、現状の外貿コンテナ貨物の量に対しまして、決定的に不足をしている施設の取扱能力を抜本的に増強することが不可欠であります。
 また、世界的にコンテナ船の大型化が進んでいることから、これらの船に対応した施設を整備することも極めて重要なわけであります。
 このために、従来より我が党は、大型コンテナ船にも対応した新たなコンテナふ頭を整備することの必要性、そして、重要性を繰り返し強く主張してまいったところであります。
 都は、中央防波堤外側において新たなコンテナふ頭の整備を進めているわけでありますが、現在の状況について伺います。

○蔵居港湾経営部長 現在整備を進めている中央防波堤外側コンテナふ頭は、Y1、Y2、Y3の三バースから構成され、約百二十万TEU分のコンテナ貨物処理能力を有するとともに、Y2とY3バースに関しては、大型コンテナ船の受け入れが可能となるよう、大水深岸壁と十分な広さのコンテナヤードを整備することとしております。
 Y1バースについては、株式会社上組を借受者として昨年十一月に供用を開始し、ことし一月初めにはコンテナ貨物船が初入港しております。
 一方、Y2バースにつきましては、Y1バースと同じ昨年十一月の供用開始を目指しておりましたが、借受予定者であった韓国の海運会社韓進海運が経営破綻したことで、工事の一部を一時中止せざるを得ない事態が発生しました。このため、岸壁等の整備は既に完了させておりますが、現在も引き続きコンテナヤードの整備工事を行っている状況です。
 Y3バースにつきましては、平成三十六年度中の完成を目指して取り組みを進めており、現在は環境影響評価を終え、岸壁工事の着手に向け、国と調整を図っているところであります。

○柴崎委員 施設の取扱能力を大幅に上回る貨物を取り扱う状態が続いている東京港にとりましては、Y1バースの供用開始は東京港の抜本的な機能強化に向けた重要な第一歩であり、大いに期待したいと思います。
 その一方では、Y2バースにつきましては、Y1バースと同じ時期での供用開始を予定していたものの、借受予定者の韓進海運が経営破綻した影響で工事がおくれており、いまだ供用を開始できないとのことであります。
 しかしながら、大水深バースと十分な広さのコンテナターミナルが整備される予定のY2バースは、世界的に主流となりつつある大型コンテナ船への対応も可能なことから、東京港の機能強化を図る上で極めて重要な施設であるといえます。
 ふえ続けるコンテナ貨物と貨物船の大型化に対応するために、Y2バースの供用開始を一日も早く実現させるべきだと思います。
 都は、今後どのように取り組むのか伺います。

○蔵居港湾経営部長 委員ご指摘のとおり、大型コンテナ船への対応が可能なY2バースは、コンテナ貨物が増加し続けている東京港の抜本的な機能強化を進めるに当たって必要不可欠な施設であり、可能な限り早く供用を開始する必要があると認識しております。
 Y2バースの借受予定者である韓進海運は、一昨年の八月に、日本の会社更生手続に当たる回生手続の申し立てを韓国の裁判所に対して行った後、経営再建に向けた調整を行ってまいりましたが、昨年二月に裁判所より破産宣告を受け、現在は破産手続を進めている状況にあります。
 このため、東京都及び東京港埠頭株式会社は、先般、韓進海運に対してY2バース予約契約の解除を通知するとともに、今後、新たな借受者の公募に向けた調整を急いでいるところであります。
 また、工事を一時中止していたコンテナヤードについても工事を再開し、来年度末には整備を完了させることとしており、これらの取り組みを着実に進めることで、平成三十一年度中の供用開始を目指してまいります。

○柴崎委員 平成三十一年度中でのY2バースの供用開始を目指していくとのことであります。新たな借受者の公募やコンテナヤードの整備など、供用開始に向けた取り組みを着実に実施し、そして、ぜひ早期に実現をしていただきたいと思います。
 また、Y3バースについても早期の供用開始に向けて、引き続き着実に取り組みを進めてもらいたいと思います。
 しかしながら、東京港の機能強化は、中央防波堤外側における新たなコンテナふ頭の整備をもって達成するわけではありません。冒頭に確認をいたしましたが、昨年の外貿コンテナ貨物取扱個数が前年度比約五・九%増となる過去最高の四百五十万TEUになる見通しであります。
 こうした中におきまして、既存のコンテナふ頭を含めた全体の機能強化を図っていかなければ、今後もふえ続けることが予想される貨物量に対応することはできません。結果としては、荷主や船会社が東京港から離れていってしまう、こうした事態も招きかねないわけであります。
 先日の代表質問で、我が党は、長期的な視点からの戦略をしっかりと持って、東京港の機能強化に取り組む必要があることを主張したところであります。新たなコンテナふ頭整備を契機として、引き続き、大井や青海、品川などの既存のコンテナふ頭についても再編を実施するとともに、交通混雑の緩和に向けた取り組みをあわせて進めることで、初めて東京港全体の機能が強化され、利用者ニーズへの適切な対応が可能となるわけであります。
 今後も東京港が利用者に選ばれる港であり続けるためには、新たなコンテナふ頭の整備だけではなく、ハードやソフトのさまざまな取り組みを引き続き積極的に展開し、東京港全体の機能強化を確実に行っていくべきと考えます。都の所見を伺います。

○蔵居港湾経営部長 東京港が増加する貨物に適切に対応し、首都圏四千万人の生活と産業を今後もしっかりと支え続けていくためには、新たなコンテナふ頭の整備に加え、委員ご指摘のとおり、機能強化に向けたハード、ソフト、双方のさまざま施策を積極的推進し、東京港を引き続き利用者ニーズに的確に対応することができる港としていくことが必要であると認識しております。
 ハード面の取り組みとしては、臨港道路南北線の整備を着実に進めていくとともに、中央防波堤外側のY2及びY3バースへの利用者の移転等を契機とした既存コンテナふ頭の再編を実施し、施設の更新や改良を行うことで、東京港のコンテナふ頭全体の効率性、生産性を向上させてまいります。
 また、ソフト面の取り組みとしては、港湾関係業者等と連携し、コンテナふ頭におけるゲートオープン時間の拡大や車両待機場の運営などを引き続き実施し、交通混雑の緩和を図ってまいります。
 こうした取り組みを通じて、東京港全体の機能強化を実現させることで、東京港が持つ首都圏を支える国際海上物流のかなめとしての重要な役割を確実に果たしてまいります。

○柴崎委員 首都圏ひいては東日本を支える社会インフラとしての東京港の役割を今後もしっかりと果たしていくことができるよう、新たなコンテナふ頭の整備に加えまして、既存のコンテナふ頭の再編や渋滞対策などの取り組みも着実に行うことで、東京港の機能強化を確実に実現させていくよう改めて要望いたします。
 続きまして、伊豆諸島地域の交通アクセスについて伺います。
 島しょ地域における港や空港等は、本土や他の島へのアクセス拠点であり、島民の生活や産業、観光等を支える重要な役割を担っているわけであります。
 これまでも施設の整備を着実に進めており、就航率も向上してきてはおりますが、厳しい気象海象条件等もあり、いまだ十分とはいえない状況であります。
 島しょ地域で暮らす住民にとりましては、台風や大型低気圧により、各交通機関が麻痺するなどの非常に極端な荒天の場合を除き、必要であれば必ず島から本土に渡れる、そして、また島に帰れる、このことが望まれているわけであります。
 特に、利島、御蔵島、青ヶ島などの小離島といわれる島に暮らす住民からは、海が荒れる冬場では何日も連続して船がつかないことがあると聞いております。
 空港がない小離島においては、一つしかない港に定期船がつかないと、生活物資も届かないということであります。したがって、欠航が何日も続くと島民の生活や暮らしに大きな影響を与えることになるわけであります。
 そこで、利島、御蔵島、青ヶ島、これら各島において、これまでどのような施設整備を進めてきたのか伺います。

○小林離島港湾部長 小離島につきましては、複数の港を整備することが難しい島の特性に応じまして、風の向きや波の大きさによって接岸する岸壁を使い分けるよう、一つの港に二つの突堤を整備する方式により、取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、利島では、二つ目の突堤となる岸壁が完成いたしまして、引き続き、岸壁を囲む防波堤の延伸整備を進めております。これにより、波浪の影響を受けやすい高速ジェット船の就航率は、ここ十年程度で約三〇%から七〇%と飛躍的に向上しております。
 また、御蔵島では、二つ目となる新たな突堤について、今年度からは現地の工事に着手するなど、早期の完成を目指しております。
 さらに、青ヶ島におきましては、二つ目の突堤となる護岸整備を引き続き進めているところでございます。

○柴崎委員 就航率の向上に向けて、各島において整備を進めていることはよくわかりました。
 島民の生活や島しょ地域の振興のために、引き続き、港湾整備に必要な予算をしっかりと確保していただいて、整備を着実に推進していくことをお願いいたします。
 また、都では、島しょ地域の振興策として、個性と魅力あふれる地域づくりへの取り組みを進めております。その中で、伊豆諸島交通アクセス検討調査を来年度から新たに実施するとのことであります。
 そこで、検討調査の目的、そして取り組み内容について伺います。

○小林離島港湾部長 本委託は、島しょ地域のさらなる就航率の向上などに向けまして、今後の交通アクセス向上策について検討調査を行うものでございます。
 調査は、従来の航路、航空路の状況を踏まえるとともに、新たな視点、発想からの幅広い観点から検討いたします。
 具体的には、現況交通アクセスの特性把握や離島交通に関する国内外の事例収集、また、その分析など、ハード、ソフト両面から方策案をまとめてまいります。
 さらに、外部委員を加えた検討委員会を設置いたしまして、学識経験者等の有識者による新たな知見、多角的な視点を取り入れるとともに、関係各局と相互連携を図りながら、島しょ地域の振興に向けて取り組んでまいります。

○柴崎委員 島しょ地域の振興には、島民の定住人口と国内外から訪れる観光人口、この増加が必要不可欠であります。この二つの人口や物流を結ぶ生命線は、航路や航空路といった交通アクセスであります。
 島しょ地域の一層の発展に向けた取り組みを、今後も積極的に展開していくことを期待いたします。
 次に、離島航空路による運賃低廉化について伺います。
 島民が安心して生活を送れるようにするためには、航空機は重要な移動手段であり、そしてまた、運賃の低廉化を図る必要があります。
 都議会自民党の要望を受けまして、都は、今年度から、有人国境離島法の施行に合わせ、本土と伊豆諸島南部地域とを結ぶ離島航空路線の島民運賃割引の大幅な拡充を図り、そして、島民の利用率が大幅に上がっているというふうに仄聞いたしております。
 また、さきの一般質問におきましては、我が党の清水議員から、伊豆諸島全体の振興の観点から、北部地域についても島民割引の拡充を図るべき、この質問をいたしました。この質問に対しまして、南部地域と同様に島民運賃割引を実施するとの答弁がありました。
 そこで、南部地域で導入した島民運賃割引につきまして、北部地域にも導入する意義について改めて伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 離島振興の観点からは、南北に広がる伊豆諸島を一体的に支援することが極めて重要でございます。
 今年度から、有人国境離島法におきまして、安定的な居住環境の維持を図るべき地域に指定されました三宅島と八丈島では、航空路運賃の島民割引を大幅に拡充したことによりまして、三宅島においては、島民の利用が約三割ふえるなど、大きな効果を上げているところでございます。
 このため、来年度からは、特定有人国境離島地域に指定されていない北部地域についても離島振興に関する国の補助を活用いたしまして、現行の普通運賃を約四〇%割り引く新たな島民運賃割引を導入してまいります。

○柴崎委員 負担が軽減されれば、島しょ地域で暮らす方々が、例えば病院に通われたり、親族等に会うために本土に渡ることがこれまでより容易になります。結果として、より安心して島しょ地域で生活することができるわけであります。
 ところで、伊豆諸島では、全ての島には空港が整備されているわけではありません。
 利島や御蔵島等の小離島においては、航空路を利用して本土に渡るためには、空港のある島まで船やヘリコプターを乗り継がなければなりません。
 今回の制度では、利島や御蔵島の島民の方が航空路を利用する場合、最も合理的な一ルートが島民運賃割引の対象となると聞いております。本土との距離を考えると、利島は大島経由、御蔵島は三宅島経由となるわけであります。
 しかしながら、例えば、利島からその日のうちに本土に渡ろうとすると、定期船の到着時刻の関係から、大島経由だと調布には十六時過ぎの到着になるわけであります。しかしながら、新島経過だと十時過ぎには調布に着くことが可能となるわけであります。
 運賃は多少高くなりますが、通院など、その日のうちに本土で用事を済ませてしまうことを考えると、決して割高とはいえないと思います。
 そこで、空港のない小離島の島民が複数の航空路を選択できるようにすべきではないかと考えます。都の見解を伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 島民割引の対象となるルートの設定につきましては、利用する島民の負担を考え、経済的かつ時間的に合理性のある一ルートを設定したところでございます。
 しかしながら、ご指摘のとおり、空港のない小離島、例えば利島、御蔵島等では、航空機に乗り継ぐために必要な船やヘリコプターの発着時間が限られているために、複数のルートを設定し、島民の利便性向上を図ることが必要だと考えております。
 この点を踏まえまして、より使い勝手のよい島民運賃割引の導入に向けまして、今後、国や航空運送事業者等との調整を行ってまいります。

○柴崎委員 島民の利便性を考慮し、選択の幅を広げておくことは非常に重要であります。都には、今後も島民の利用、生活実態により即した島民に寄り添ったきめ細かな対応を実施していくようお願いしたいと思います。
 ところで、島民にとって本土の玄関口である調布飛行場の利便性や安全性も重要であります。そのため、常に良好な状態かつ安全に利用できるよう、適切に飛行場施設の管理運営を行っていく必要があります。
 そこで、安全性に関する来年度に行う主な施設整備について伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 調布飛行場の安全性を高めるためには、常に万全の状態で活用できるよう施設を更新するとともに、保安上も必要な施設の整備を図りまして、セキュリティー機能を強化していく必要がございます。
 こうしたことから、来年度から本格的に滑走路の改修に着手いたしまして、航空機のさらなる安全運行に寄与してまいります。
 加えまして、監視カメラを増設することで、空港施設におけます死角をなくし、保安機能の向上も図ってまいります。

○柴崎委員 調布飛行場の役割を踏まえまして、引き続き施設整備や保安機能の強化に取り組んでいただきたいと思います。
 また、安全対策等を万全にすることはもとより、調布飛行場を管理運営していく上では、地元自治体や住民の理解と協力を得ることは不可欠であります。このため、住民の不安の払拭と安全・安心を確保する上で、あってはならないことでありますが、万が一にも事故があった場合、被害を受けられた方が速やかに救済される仕組みを整えておくことが必要となるわけであります。
 平成二十七年に起きました航空機墜落事故の被害者救済がなかなか進まない中で、私は昨年十一月の事務事業質疑におきまして、従来の公の施設における管理者の役割を超えた被害者救済策について、都に求めたところであります。
 都からは、一時支援金と貸付金制度を創設するとともに、今回の事故被害者にも遡及適用するとの答弁を得ました。この対策は一定の評価ができるものでありますが、地元住民からは、さらなる被害者救済策を求める声もあると仄聞しております。
 航空機事故につきましては、加害者がいる中で、空港管理者である都がどこまで踏み込むものか、これは大変難しい面もあると思います。しかしながら、都営空港の安定的な運営を図る上では、都民の不安を払拭することは不可欠であります。
 都には、住民の不安解消や信頼回復に向け、現行の救済制度よりもさらに踏み込んだ被害者救済策について検討するように強く求めまして、私の質問を終わります。

○あぜ上委員 それでは、私からも伊豆諸島の航空路運賃補助事業について伺います。
 今、部長からもご説明がございましたが、有人国境離島法に基づき、伊豆諸島南部の三宅島、また、御蔵、八丈、青ヶ島の住民に対して、本年度から航空運賃の四割補助がされているわけです。しかし、これによって、伊豆諸島の北部地域の空港運賃の方が高くなるという逆転現象が起きてしまったわけです。
 そのため、来年度から、伊豆諸島北部の大島、利島、新島、式根島、神津島も航空運賃の四割が補助されるということであります。そのことは大変重要だというふうに思います。
 そして、先ほどご答弁でありました、どのルートを使ってもこの補助の対象にするという点は、島民の皆さんの使い勝手がよくなるという点で、大変私は重要なことだというふうに思います。
 私たち共産党都議団も、島の皆さんからいろいろご意見を伺ってきて、予算要望などでも提案してきましたが、本当に複数のルートを使って、皆さんこちらに、調布に来るということもわかりました。
 利島の住民の皆さんからは、大島、また、新島、どちらを使っても航空運賃補助をしてほしいんだという切実な声が寄せられていました。そういう点では、非常に大きな前進であるというふうに思います。
 また、御蔵島の場合でも、一番近い三宅ルートがこれまで補助対象ということでありましたが、御蔵島の方々に伺いますと、ヘリで三宅島に到着後すぐに大島便に乗って、大島から飛行機で乗る場合が実は多いんだということだったんですね。
 それはなぜなんだろうということで伺ったら、三宅島はヘリポートが空港から大変離れていて、タクシーで行くと三千円ぐらいかかる、また、天候不順などで飛行機が飛ばなくなった場合には、三宅島に泊まらないとならなくなると。そういう点では、大島はヘリポートと空港が近いし、また、空路が欠航であっても船便で行けるということであって、大島を使うことが多いんだということもわかりました。
 あらゆるルートを使っても行けるという前進をさせたことは非常に重要だと思いますが、先ほどのご答弁では、そういうふうに今度の予算からするということでありますが、そうなりますと、具体的にはいつごろから実施を予定されているんでしょうか。その点、伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 ただいま委員からご質問がございました複数ルートの選択についての実施時期についてでございますが、複数ルートの選択につきましては、今後、国や運送事業者等との協議を行いまして、より使い勝手のよい島民運賃割引の導入となるよう検討してまいります。

○あぜ上委員 国とも相談をしてということでありますが、今の島民割引のルールというのは、搭乗手続のときに住所と本人確認ができるもの、それを提示するだけで割引になっているわけですね。そういう点では、大変複雑な仕組みではありません。
 そういう点では、早急に対応していただきたいと思いますけれども、その点はいかがですか。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 有人国境離島法に伴います島民運賃割引、それから、来年度から実施いたします離島振興に関する国の補助を活用しました北部地域への島民運賃割引につきましては、基本的には、島民であることを証明するカード等の提示を求めているところでございます。
 現在は、経過措置を設けまして、運転免許証等、住所、氏名が確認されるもので割引を実施しているところでございますが、今後、統一していくための島民カードの利用等を図っていく予定でございます。
 そういった調整も含めまして、国や運送事業者等との協議を詰めまして、より使い勝手のよい島民運賃割引の導入になるように検討してまいります。

○あぜ上委員 島民カードということでありますので、その部分の調整が必要だというご答弁でありました。
 そういう点では、できるだけ早く、より使い勝手のよい島民の運賃割引の実施を求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、東京港の中央防波堤外側ふ頭Y2、Y3についてです。
 東京港のY1バースについては、昨年の十二月から上組が借り受けをして営業を開始したというふうに報道されておりました。そして、二〇一八年度予算では、中央防波堤の外側、Y2ふ頭、この整備を図るとして、七十一億円が計上されているわけです。
 本来、先ほど質疑の中でも明らかになりましたが、平成三十一年度に供用開始ということを考えていたけれども、当初借り受けを予定していた韓進海運、経営破綻をして、現在は破産手続を進めているということであります。
 そうなりますと、Y2バースの借受予定者、これは今のところ見通しはどうなんでしょうか。

○蔵居港湾経営部長 Y2バースにおきましては、経営破綻した韓進海運につきまして、先般、Y2バースの予約契約の解除を通知したところでございますが、今後新たな借り受け者の公募につきましては、現在、関係者と調整をして、急いで公募に向けまして取り組みを進めてまいりたいと考えております。

○あぜ上委員 ということは、今のところ、借り受け人の予定は未確定ということでよろしいんでしょうか。

○蔵居港湾経営部長 現在、借り受け予定者は解除通知を行っておりますので、新たな借り受けにつきましては、新たな公募を行った上で決めていくという考えでおります。

○あぜ上委員 ということは、新しいバースの借り受けするところは、今は決まっていないと、これから公募するということであります。
 二〇一八年度は、バース背後の整備も行うということでありますが、青海のコンテナふ頭、A3バースなんですけれども、こちらも韓進海運が専用貸付の契約をしているところ、ことし十月までは使用するというふうに伺っていますが、その後、どのような見通しになっていらっしゃるんでしょうか。

○蔵居港湾経営部長 青海のA3バースにつきましては、韓進海運につきましては、現在、破産宣告を受けまして、破産手続が終結するまでは会社として存続しております。したがいまして、現在もA3バースの借り受け者ということではあります。
 昨年一年間では、このA3バースで東京港のコンテナ貨物取扱個数の約一割弱が取り扱われております。
 韓進海運によりますA3バースの借り受けは、本年十一月末までとなっております。韓進海運が破産宣告を受けていることから、都及び東京港埠頭株式会社といたしましては、契約の更新を行わないこととしております。
 A3バースの今後につきましては、現在検討しておるところでございます。
 今後も引き続き、利用者ニーズに応える適切なふ頭運営に努めてまいりたいと考えております。

○あぜ上委員 そうすると、一割弱の取り扱いをしている韓進海運が十一月の末まで一応継続すると。しかし、ことしの十二月以降はまだ未定だという理解でよろしいんでしょうかね。
 それでは、Y3のバース、これについては、当初計画では、来年度までに整備するというふうになっていたんですけれども、見直しがされ、東京五輪大会後となったわけですが、その要因はどういうことでしょうか。教えてください。

○原港湾整備部長 東京港におきましては、施設能力を大幅に上回る外貿コンテナ貨物を取り扱っており、中央防波堤外側コンテナふ頭Y3バースの整備は、東京港の抜本的な機能強化に向けまして必要不可欠でございます。
 一方、東京二〇二〇大会期間中におけます物流機能を確保するためには、臨港道路南北線の整備をY3バースに先行して進める必要がございます。
 このため、当面の間、施設能力を超えるコンテナ貨物につきましては、これまで以上の一層効率的なターミナル運営を行い、コンテナふ頭や道路ネットワーク等の既存施設を最大限活用することで対応していきたいと考えてございます。
 こうしたことを踏まえまして、国と協議した結果、Y3バースの完成時期を平成三十一年度から平成三十六年度に変更することとしたものでございます。

○あぜ上委員 Y3は必要不可欠なんだというお話だったんですけれども、私はこの際、このY3、この計画が果たして適切なのかどうか十分な検討をし、見直しをする必要があるんじゃないかというふうに思います。
 先ほども、昨年の外貿コンテナ取扱量が四百五十万TEUで過去最高となったんだというお話がありました。確かにアジアの貨物、この増加によって伸びているというのは認識しておりますが、国土交通省の港湾局の港湾統計、全国の港湾取扱貨物量の推移を見てみますと、外貿については、ここ数年、五、六年はほとんど変わっていないんですね。
 先ほども海運業界の大手の三社、日本海運業界の八〇%以上のシェアを占めているといわれています日本郵船、商船三井、それから川崎汽船、この三社は、コンテナ船事業を統合した新会社を設立したということでありますが、報道によりますと、市況の低迷などに伴うコンテナ船事業の収益悪化などが背景にあるというふうに報道されておりました。
 そもそも施設能力の試算値、これを第八次計画で、既存ふ頭能力、これは三百四十万TEUだというふうにして、実績値よりもかなり低く見積もって設定して、そして、将来推計は六百十万TEUと、その差が二百七十万TEUだというふうにして、新たなふ頭づくりをしなければならないというのが、第八次の計画だったわけですね。
 そういう点では、既存のふ頭能力の見積もり自身が非常に低く見積もり過ぎているし、また、果たして六百十万というこの将来推計、あと五年後までに六百十になるということがいかがなものかというふうに思っております。
 国は、国際コンテナ戦略港湾は残しております。しかし、日本海側拠点港湾についても、中国、ロシア等の中心に航空路拡大を図ろうとしております。
 そういう点では、私は、やはり、よく知事が鷹の目とおっしゃいますけれども、本当にそういう鷹の目を持って見きわめていく時間ができたんですから、今ある東京港の岸壁の耐震補強、シャーシプールなどの拡充、こういったことをしっかりと図っていって、ワイズスペンディング、賢い支出のためにもしっかり立ちどまって見直すことを求めて、私の質問を終わります。

○鈴木(邦)委員 私からは、ホテルシップの活用による二〇二〇大会の宿泊需要への対応、そして、ハイブリット小型船の実証実験について伺います。
 初めに、ホテルシップの活用について質問いたします。
 二〇一六年の都内の宿泊施設の稼働率は約八割に上ります。二〇二〇大会期間中には、一千万人以上が首都圏を訪れることが予想され、宿泊施設の供給増は急務です。
 こうした現状に対して、国は、大型クルーズ船をホテルがわりに活用するホテルシップの導入を検討しています。
 二〇一六年のリオデジャネイロ大会では、大会組織委員会が乗客定員四千人のクルーズ船を十九日間停泊させるなど、過去の大会でもホテルシップを運用してきました。
 日本では、一九八九年の横浜博覧会で、「クイーン・エリザベス」が六十五日間停泊した例があります。宿泊施設として使ったほかに、ランチ営業や結婚式を開いたという記録も残っており、合わせて約十八万人が乗船したということです。
 そこで、初めに、二〇二〇大会におけるホテルシップの活用の意義について、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 東京港内において、東京二〇二〇大会期間中にホテルシップを実施することは、クルーズ拠点としての東京港を広く世界にアピールし、さらなるクルーズ客船の誘致につながる効果があると認識しております。
 さらに、クルーズ船社からも、大会期間中の東京港での実施はビジネスとしての成功が見込めるだけでなく、クルーズ客船及びクルーズ業界全体のPRになることから、強い要望がございます。
 加えて、日本全体のクルーズ振興の拡大に寄与することから、政府からも、東京港での実施を要請されているところです。
 現在、リオデジャネイロの場合のように、組織委員会などによる東京二〇二〇大会関係の利用は予定されておりませんが、国のクルーズ船のホテルとしての活用に関する分科会からホテルシップの実現に向けて一定の考え方が示されたこともあり、東京港のクルーズ客船誘致施策の一環として積極的に取り組んでまいります。

○鈴木(邦)委員 ただいまご答弁いただきましたように、ホテルシップの活用に都としても積極的に取り組んでいくとのことです。
 今月、国は、東京、神奈川、千葉にある五つのふ頭をホテルシップが停泊する候補地として示し、今後は、宿泊施設として活用するためのガイドラインをまとめるという報道がありました。
 ホテルシップが着岸するふ頭として、東京港では十五号地木材ふ頭が候補に挙がっているとされています。候補地としては、交通アクセスがすぐれていることや、安全かつ長期的に係留でき、保安体制、非常災害時への対応などが可能な点が重要です。
 そこで、ホテルシップを停泊させる上で必要な条件をどのように考えた上で候補となる停泊地を選定するのか、また、ほかの候補地の可能性はないのか、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 ホテルシップは、クルーズ客船を約一カ月といった長期間停泊させることで宿泊施設等として活用するものでございます。
 このため、東京港においてホテルシップを実施する際には、岸壁延長、係留能力など、まず物理的にクルーズ客船が停泊できる施設能力を備えたふ頭であることに加えて、日常の物流活動を妨げないことが必要となります。
 さらに、東京二〇二〇大会開催時であることから、大会の運営や警備の障害にならないことも重要な条件となります。
 これら条件を勘案した結果、東京港におきましては、十五号地木材ふ頭を対象とすることといたしました。
 なお、新客船ふ頭につきましては、東京二〇二〇大会開催時はクルーズ船社から通常の寄港の要望が多く、ホテルシップには使用しないことといたしました。

○鈴木(邦)委員 東京港においては、さまざまな条件を勘案した上で、十五号地木材ふ頭を対象にするとのことです。
 一方、ホテルシップの活用を進める上での課題は、規制や手続にあります。例えば、旅館業法は、営業許可基準に換気や採光などがあるのに対して、一般的に客船は三分の一程度の部屋に窓がなく、現行法では部屋が限定される可能性があります。
 また、入国管理法では、クルーズ船の乗員上陸の許可は、一港のみの寄港の場合はわずか七日となっており、これもホテルシップの障害となります。
 さらに、関税法の枠組みでは、外航クルーズ船に積載している食材をホテルシップ宿泊客に対して提供する場合は、あらかじめ輸入許可が必要で、関税や消費税などを納付する義務があります。
 こうした数々の規制に対して、横浜市では、同法の適用除外を求める必要があるとして、市は国家戦略特区制度による規制緩和を国に提案し、内閣府の作業部会は検討を始めました。
 そこで、現行法におけるホテルシップ運用の課題についてどのように認識されているのか、また、課題に対しての制度の改正を含めてどのように取り組んでいくのか、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 クルーズ客船は、法的には宿泊施設ではなく、移動手段とみなされており、外国船の場合、公海上は日本の法律が適用されないことになっております。
 しかし、クルーズ船をホテルシップとして活用した場合、実態としては国内の宿泊施設と同様の営業がなされることから、日本の各種法令に適合させる必要が生じるという課題がございます。
 具体的には、ご指摘のとおり、旅館業法における営業許可の要否、入国管理法における乗員の上陸許可期間の取り扱い、関税法における食料等の輸入手続などでございます。
 国の分科会において、一定の考え方が示されたものの、所管官庁の今後の通達等に委ねられたものもあり、法の運用が実施の障害にならないよう、規制緩和に向けた速やかな対応を国に求めてまいります。

○鈴木(邦)委員 国に対して規制緩和を求めていくとのことでした。
 今回のホテルシップの活用において、各自治体は、場所を民間事業者の方にお貸しするのみで、運営そのものにはかかわらないと聞いています。
 他方で、基本的には、クルーズ船社は一年から二年先の配船計画を決めていることから、速やかに民間の船社と協議し、岸壁の長期使用許可を出していく必要があります。
 そこで、二〇二〇大会における活用を見据えて、ホテルシップの民間事業者に対して早急に働きかけを行う必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 ご指摘のとおり、船社によって異なりますが、二〇二〇年の配船スケジュールは本年五月ごろまでには固まることから、ホテルシップを実施するクルーズ船社を早期に決定することが必要です。
 決定に当たっては、公平かつ透明な手続として公募を行うこととし、早急に選定してまいります。
 実施場所の関係から、対象は一社一隻とし、客船の規模としては最大七万トンまでを想定しております。
 今後、クルーズ船社を早期に選定し、選定された船社と緊密な協力体制を構築することで、長期係留に必要な給水や下水処理等の課題を解決しながら準備を進め、東京二〇二〇年大会時のホテルシップを安全かつ効果的に実施してまいります。

○鈴木(邦)委員 今後、クルーズ船社の早期選定に動いていただけるということでありました。
 横浜市の大桟橋には、一九六四年の期間中に三千五百人が宿泊し、約六万人が船の見物に訪れました。ホテルシップは短期的な宿泊需要への対応だけでなく、にぎわいの創出やMICEへの活用など、経済効果も期待できるものです。
 そこで、二〇二〇大会時のホテルシップを大会後のクルーズ振興にどのようにつなげていくのか、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 東京が世界から注目される東京二〇二〇大会は、東京港がクルーズの一大拠点であることを国の内外に発信できる好機と考えております。
 大会期間中は、滞在している方々だけでなく、メディアを通じて世界中の人々が新客船ふ頭を利用する多様なクルーズ客船とともに、木材ふ頭に停泊しているホテルシップを目にすることになります。
 この機会を的確に捉え、船社ともタイアップして、東京港の魅力や優位性を力強く世界に発信することで、より多くのクルーズ客船の誘致を実現し、二〇二〇年以降も東京港が多くのクルーズ客船でにぎわう拠点港となるよう取り組んでまいります。

○鈴木(邦)委員 今回のホテルシップの活用を通じて、二〇二〇大会の宿泊需要に一時的に対応するとともに、将来的なクルーズ客船のさらなる誘致につなげていただきたいと思います。
 次に、パラレルハイブリッド小型船の実証実験について質問いたします。
 昨年三月に、港湾局は、ハイブリットシステムを搭載した小型船の実証実験を実施することを発表しました。パラレルハイブリット小型船の活用は、船舶分野における省エネルギー対策として期待されるものです。
 そこで、まず、今回のパラレルハイブリット小型船の実証実験の概要について伺います。

○古谷総務部長 パラレルハイブリット小型船は、船舶用としては国内で初めて開発される電動モーターとエンジンの両方を動力としたパラレルハイブリットシステムを搭載しております。
 電動モーターのみの利用時は、CO2を排出しない運行ができる環境に優しい船舶でございます。
 今後、小型船の市販化の検討に必要となりますハイブリッド技術の検証を行うために、都と民間事業者で協定を締結し、実証実験を行うこととしたものであります。
 実証実験期間は、本年七月から平成三十二年度末までで、都は、民間事業者から小型船の無償貸与を受けて、港湾局の業務や視察に活用してまいります。
 あわせて民間事業者は、都から小型船の運行データを取得し、ハイブリット技術の検証を行うこととしております。

○鈴木(邦)委員 今回のパラレルハイブリット小型船は、スマートシティーの実現に取り組む東京にふさわしい実証実験だといえます。
 また、私も実際に写真を拝見しましたが、環境に優しい船であると同時に、そのデザインも非常に洗練されています。国内外の賓客やオリンピック関係者に乗っていただくのにも適しており、東京港のPRにも寄与するのではないかと考えます。
 そこで、東京港におけるパラレルハイブリット小型船の活用について、都の所見を伺います。

○古谷総務部長 東京二〇二〇大会までの間、また、大会期間中、東京港は国内外から高い注目を集めることが期待されております。
 実証実験期間が東京二〇二〇大会の期間と重なりますことから、この小型船を活用し、大会関係者を初め、少人数の視察や海外メディア向け見学会など、国内外からのさまざまな視察、見学を通じて、東京港のPRに努めてまいります。
 あわせて、すぐれた技術を持つ環境に優しい小型船を積極的に活用することにより、東京港においてもスマートシティーの実現に取り組んでまいります。

○鈴木(邦)委員 今回のパラレルハイブリット小型船は、主に省エネ対策の取り組みですが、先ほど細田委員からご指摘がございましたNOx、SOxに加えまして、今後は、船舶の温室効果ガス削減も重要なテーマになってくると考えます。
 国際海運による温室効果ガス排出量は、世界全体の排出量の三%を占めています。二〇五〇年には排出量が現状の五〇%から二五〇%増加すると見込まれており、IMOは五年以内に規制を設けることを検討しています。
 こうした温室効果ガス排出規制の強化に先駆けて、新技術の開発を通じて、既に削減目標を達成した民間の船舶事業者も出てきています。今後は、パラレルハイブリット小型船に加えまして、温室効果ガス削減に寄与する船の活用についてもご検討いただくことを求めまして、私の質疑を終わります。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十三分休憩

   午後三時開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○上野委員 私からは、まず初めに、東京港海岸保全施設整備計画について質問します。
 都は現在、東日本大震災を教訓に策定しました東京港海岸保全施設整備計画に基づきまして、施設の耐震対策などに取り組んでいるところであります。
 整備計画の策定から五年がたち、折り返しの時期を過ぎましたが、首都東京の安全・安心を確保するためには、この整備計画に基づく施設の整備を推進していくことが不可欠でございます。
 そこで、整備計画の平成二十九年度末までの進捗状況についてお尋ねいたします。

○原港湾整備部長 津波や高潮による水害から、都民の生命や財産、首都東京の中枢機能を守るためには、防潮堤等の海岸保全施設が重要な役割を担っております。
 都は、平成二十四年十二月に策定いたしました東京港海岸保全施設整備計画に基づき、水門や排水機場の耐震、耐水対策、防潮堤や内部護岸の耐震対策に取り組んでいるところでございます。
 現在までの進捗状況でございますが、水門及び排水機場につきましては、整備対象十六施設のうち、新たに完了した豊洲水門を含め七施設が完成し、新砂水門や辰巳排水機場の再整備など残る九施設で事業を推進しております。
 防潮堤につきましては、計画延長約十七キロメートルのうち、約十キロメートルが完成し、残り約七キロメートルで事業中であり、また、内部護岸につきましては、計画延長約二十六キロメートルのうち、約三キロメートルが完成し、約十二キロメートルで事業中でございます。

○上野委員 先ほどの答弁によりますと、水門や排水機場については、整備対象の全十六施設で事業に着手し、このうち七施設が完成、そして、防潮堤については、計画延長約十七キロメートルの全区間で事業に着手し、このうち約十キロメートルが完成したとのことでございました。
 これまでに、整備が着実に進捗してきているということで、安心をいたしております。
 ただ、一方、内部護岸につきましては、計画延長約二十六キロメートルに対し、未着手の区間が約十一キロメートルあるようでございます。
 そこで、内部護岸の整備をこれまで以上に積極的に推進していくべきであると考えますが、今後の取り組みについてお尋ねいたします。

○原港湾整備部長 整備計画に基づく施設整備につきましては、東京の沿岸を第一線で守る重要な施設である水門、防潮堤を平成三十一年度末までに完成させるよう、優先して整備を進め、内部護岸につきましては、平成三十三年度までに完成させることとしてございます。
 内部護岸につきましては、護岸の前面水域を活用し、船舶事業等を営んでいる水域利用者や、事業箇所に隣接して生活している住民に影響を及ぼすことなどから、事業に対する理解や協力を得るまでに時間を要してございます。
 このため、事業の実施に当たりましては、早い段階から十分な説明を行うとともに、水域利用者等への影響が最小限となる施工手順の選定を行うなど、きめ細かく丁寧な対応に努めております。
 こうした取り組みをより一層精力的に行い、内部護岸の事業の推進に努めてまいります。

○上野委員 切迫性のある首都直下地震などに備えるためにも、東京の水際を第一線で防御する水門や防潮堤につきましては、平成三十一年度末までに完成させるよう、最優先で整備を推進していただきたいと思います。また、内部護岸につきましては、引き続き、十分な説明により地域の皆様の理解と協力を得て、信頼関係を築きながら事業を推進し、東京の防災力の向上に努めてもらいたいことを要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 東京港の港湾施設などの維持管理について質問をしたいと思います。
 海岸保全施設においては、耐震、耐水対策など既存の施設に手を入れている施設もありますが、それ以外の多くの施設は、高度経済成長期に集中的に整備を行ってきたところでございます。相当、経年劣化が進んでいるのではないかと、このように危惧しているところでございます。こうした施設の維持更新には膨大な費用が必要であり、これからの大きな課題ではないかと認識しております。
 加えて東京港が、引き続き都民の生活や産業、経済活動を支えるとともに、地震、津波、高潮から都民の命と財産を守るためには、経年劣化によるさまざまな弊害を確実に排除していかなければなりません。
 そこで、まず、東京港の港湾施設のうち主要な施設である岸壁、桟橋などの係留施設の建設からの経過年数についてお尋ねいたします。

○竹村計画調整担当部長 都が管理する岸壁、桟橋などの係留施設は、平成二十八年度末現在で百十七施設ございます。
 このうち、係留施設の耐用年数である五十年以上を経過したものが約三割、これを含めて設置後三十年以上経過している施設は約七割ございます。

○上野委員 係留施設の耐用年数でも五十年以上が約三割、また、設置後三十年以上経過している施設は約七割と、相当な数に上ります。
 それでは、海岸保全施設のうち、防潮堤や内部護岸の状況はいかがでしょうか。

○竹村計画調整担当部長 地震、津波、高潮から都民を守る防潮堤や内部護岸で都が管理する延長は、平成二十八年度末現在で約八十キロメートルございます。
 このうち五十年以上を経過したものが約二割、これを含めて設置後三十年以上経過している施設は約五割でございます。

○上野委員 ただいまのご答弁のように、具体的な数字を聞いてまいりますと、現時点でも建設から経過年数が長い施設が多いということが明らかになったわけでございます。
 こうした施設が港湾だけでなく、東京都には、道路も橋梁も河川も水道も、下水などさまざまなインフラの更新時期を迎えている、これが今の現状でございます。これらの施設を、予算の制約がある中、今後どのように管理していくかが大きな課題となっております。
 施設の更新には、多額の費用と長期間の工事が必要であります。社会的にも大きな影響を与える。これを何としても最小限に抑えるということが重要なわけでございます。
 こうした背景の中、東京都は、更新時期の平準化と総事業費の削減を図るために、また、損傷や劣化が進行する前の段階で適切な対策を行っていこうということで、予防保全型管理を進めることにしたのは、もう既に皆さん周知のところでございます。
 そこで、港湾局は、この建設からの経過年数が長い施設の維持管理にどのように取り組んでいこうとされているのかお尋ねします。

○竹村計画調整担当部長 委員ご指摘のとおり、これまで都は、港湾施設等の維持管理の基本方針であります東京港港湾施設等予防保全基本計画を平成二十三年度に策定いたしまして、従来の対症型療法から、定期的な点検診断に基づき劣化や損傷が進む前に計画的に補修を行う予防保全型の維持管理に方針を転換いたしました。
 この基本計画に基づきまして、耐用年数を超えた施設の長寿命化を図るなど、安全に使用できるよう効率的かつ適切な維持管理に取り組んでまいりました。
 さらに、より一層効率的な維持管理を推進するため、昨年九月、予防保全基本計画を更新し、現在、これに基づき施設の維持管理を実施しております。

○上野委員 今のご答弁で、予防保全基本計画を更新し、維持管理を進めているということでございましたが、更新した予防保全基本計画の主な変更内容について説明をしていただきたいと思います。

○竹村計画調整担当部長 予防保全基本計画の主な変更内容は、めり張りをつけた維持補修の実施と、維持管理計画の策定の二点でございます。
 一点目につきましては、更新した計画では、桟橋を例にとりますと、重要な構造部材でありますくいなどは早急に補修を行うこととし、一方で、桟橋表面の舗装などの部材は、利用上支障を及ぼさない限界まで使用した後に補修を行うなど、桟橋を構成する部材の種類に応じてめり張りをつけた維持補修を実施することといたしました。
 二点目につきましては、各施設の点検、補修を計画的に実施するため、施設ごとに維持管理計画を策定することといたしました。

○上野委員 今のご答弁、めり張りをつけた維持補修と維持管理計画の策定、この二点が変更内容であるということで説明があったわけでございますが、この基本計画を更新したことによりまして、一体効果はどのぐらい出てくるのか、このことについてお尋ねします。

○竹村計画調整担当部長 基本計画の更新によります効果でございますが、各施設の全ての部材を一様に補修を行うのではなく部材の種類により、めり張りをつけた維持補修を実施することにより、従来より一層、維持補修費を縮減することが可能となります。
 また、施設ごとに補修スケジュールを調整しました維持管理計画を策定することによりまして、東京港全体の維持補修費を平準化することも可能となるなどの効果が期待できます。

○上野委員 この基本計画を更新したことによります効果、これを生かすためにも、施設ごとに維持管理計画をつくり、そしてまた、これに基づきめり張りをつけて維持管理を実施するということが重要であると思います。
 一方、施設の数が多いことから、計画的に策定し、しっかり進行管理をしていく必要があります。
 そこで、実施状況をもう少しわかりやすく説明していただきたいと思います。

○竹村計画調整担当部長 維持管理計画につきましては、昨年度、計画に着手いたしました。
 それから、主要な施設につきましては三年間で計画策定を完了する予定でございます。
 港湾施設につきましては、昨年度、水深七・五メートル以上の係留施設の計画を策定し、今年度は、水深七・五メートル未満の係留施設、防波堤、トンネルなどの計画策定に取り組んでおります。
 さらに、来年度は、橋梁、埋立護岸などの計画を策定する予定でございます。
 また、海岸保全施設につきましては、昨年度、江東地区の計画を策定し、今年度は、中央、港地区の計画策定を進めております。
 来年度は、東部、港南地区などの計画を策定する予定でございます。
 計画の実施に当たりましては、局内関係部署で構成する予防保全型維持管理推進会議を設置いたしまして、維持管理に係ります情報共有を行うとともに、点検診断や補修工事の進行管理を徹底してまいります。

○上野委員 三年間で、維持管理計画を策定するとともに、計画に基づきしっかりと進行管理を進めていただきたいと思います。
 進行管理とともに重要なのが、維持管理業務を効率化することであります。
 最近では、トンネル内においてカメラを搭載した車両走行型の点検システムなどの、新技術導入の試行も行われております。
 そこで、東京港でも、こうした新技術を積極的に導入すべきと考えますが、見解をお尋ねいたします。

○竹村計画調整担当部長 東京港の施設の維持管理におけます新技術導入の取り組み状況につきましては、これまで目視によりトンネルの壁面の浮きや、ひび割れなどを把握してまいりましたが、今年度から、高解像度のカメラや、レーザースキャナーを搭載した車両による走行式点検システムを新たに試行しております。
 また、来年度は視認のしにくい桟橋下部の劣化状況を計測するため、東京港において初めてとなります遠隔操作型の小型探査船を使用したコンクリートのひび割れの点検診断について試行する予定でございます。
 今後とも、維持管理の省力化、効率化のため、新技術の導入に積極的に取り組んでまいります。

○上野委員 東京港における維持管理業務の効率化のため、今後とも積極的に新技術の導入に取り組んでもらいたいと思います。
 また、ふ頭関係者の方々が円滑に事業活動を行うことができるとともに、都民の命と財産が守られるよう、予防保全型の維持管理を着実に進め、東京港の機能維持、強化に万全を尽くしていただくよう期待いたしまして、次の質問に移ります。
 葛西海浜公園のラムサール条約への登録について質問をいたします。
 東京湾、特に葛西沖はかつて、夏になると潮干狩りに出かけたり、冬になると名産の葛西ノリが多く採れるなど自然豊かな干潟でありました。
 こうした干潟を将来にわたり保全し、都民に開放していこうという考えのもと、整備されたのが葛西海浜公園であります。
 私はこれまでも、昨年の予算特別委員会や本委員会においても、すばらしい自然、これが残り多くの都民に親しまれているこの公園を次世代に確実に引き継ぐためにも、ラムサール条約湿地に登録すべきと主張してまいりました。
 そこで、まず、現在の葛西海浜公園がラムサール条約湿地の登録要件を満たしているのか、確認の意味でお尋ねいたします。

○篠原臨海開発部長 ラムサール条約では、国際的に重要な湿地として指定する要件に九つの基準を定めておりまして、登録湿地となるには、いずれかの基準を一つ満たす必要がございます。
 葛西海浜公園は、定期的に二万羽以上の水鳥を支える湿地であるという基準と、一つの水鳥の種の全個体数の一%以上を支える湿地であるという基準の二つが該当しております。
 先般、実施いたしました調査におきまして、公園内の水域に約二万羽のカモ類が飛来していること、それからスズガモ、カンムリカイツブリと呼ばれる二種の水鳥につきまして、全個体数の一%以上の存在が確認できております。
 したがいまして、条約の登録基準を満たしているということでございます。

○上野委員 最近の調査で、今のご答弁にありますように、ラムサール条約湿地の基準を満たす調査結果になったということでございますので、早期の登録に向けまして確実に前に進めていただきたいと思います。
 そこで、ラムサール条約湿地への登録に向けました今後の取り組みについて、お尋ねいたします。

○篠原臨海開発部長 都では現在、ラムサール条約湿地の登録の前提となります国指定の鳥獣保護区の指定を行うための手続を国と連携して進めておりまして、国において、その指定に係るパブリックコメントが終わったところでございます。
 これに引き続きまして、パブリックコメントに寄せられた意見や間もなく開かれる予定となっております公聴会を踏まえまして、国の審議会に諮られる予定となっております。
 今後も国や地元区とも連携して、年内の登録を目指してまいります。

○上野委員 ぜひともしっかり頑張っていただきたいですね。
 この葛西海浜公園が、ラムサール条約の登録湿地となれば、これは都内で初めての登録になるわけでありますし、また、国際的にもこうした東京という大都市にラムサール条約の湿地帯があるということについては、これは貴重なものになるという思いがいたします。
 東京二〇二〇大会では、この公園のすぐ隣でカヌースラローム競技が行われます。葛西に国内外から多くのお客様が間違いなく訪れることになるわけであります。
 こうした機会に合わせまして、この公園をラムサール条約湿地として紹介することができれば、東京を、すばらしい自然環境に恵まれた都市として世界に胸を張ってアピールすることにつながると、このように思うわけでございます。
 引き続き、都は、ラムサール条約湿地登録実現に向けまして積極的に取り組むよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

○山崎委員 私からも何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、東京二〇二〇年大会に向けた臨海副都心の受け入れ体制整備についてお伺いをいたします。
 間近に迫りました東京二〇二〇年大会に向けて、臨海副都心の来訪者の受け入れ体制について伺っていきます。
 東京二〇二〇大会において、臨海副都心は競技会場の多くが配置され、世界中からたくさんのお客様が来訪する場所となります。また、大会期間中は、競技会場の映像や情報がさまざまな形で発信をされ、もちろんいうまでもなく、世界にアピールできる絶好の機会となる場所がこの臨海副都心であります。
 都はこの好機を最大限に活用し、臨海副都心の魅力を向上させる取り組みを進めていくべきであると考えます。大会までは、わずか二年しかありません。しかし、大会に向けたこれまでの都の取り組みを見ると、大会に必要な基盤整備を初めとして、必ずしも期待どおりに進んでいない状況が見受けられます。
 その一例が、環状二号線の整備のことでもあります。このような状態で、果たして臨海副都心のプレゼンスを本当に高めることができるのか、非常に不安になるところがございます。
 また、例えば、世界中から来訪するお客様は、言語や生活習慣が多種多様である。このため、海外から訪れる誰もが不自由なく過ごしていただくための環境づくりが重要でありますが、残された二年間で多言語対応など充実した環境整備がどこまでできるのか。
 言語による壁を少しでもなくして、外国人旅行者への受け入れ体制をしっかり行うことが、臨海副都心の国際的な知名度を高めることにつながると考えますが、そのための都の取り組みは、まだまだ不足をしている、十分ではない、そういうのが実感であります。
 都は、この課題に今までどう取り組み、また、今後どう対応していくのか、まず伺います。

○矢部臨海副都心まちづくり推進担当部長 都は、臨海副都心におきまして、これまで、多言語対応の歩行者案内版などを整備し、また、民間事業者が行う取り組み、例えば無料Wi-Fiの整備や多言語対応デジタルサイネージの設置、あるいは海外カードを決済できる機器の導入などへの支援を行ってまいりました。
 東京二〇二〇大会に向けて、臨海副都心に来訪する方々への利便性向上のために、引き続き、このエリアでの多言語による表示盤の整備などを実施してまいります。
 また、ムスリムなど異文化への理解を深めるため、民間事業者の実施する研修などに対しても支援を進めてまいります。

○山崎委員 今、外国人旅行者の受け入れ環境整備に向けて一定の取り組みを実施し、また、今後も対応していくという答弁でありました。
 ぜひ臨海副都心のマップなどにこのような、例えば、多言語対応のデジタルサイネージの場所だとか、この場所は無料Wi-Fiであるだとか、そういったことをしっかりと、臨海副都心の地図などに地図落としをして明記をすることや、例えば、ホームページ、それ以外にもSNS、そういったものでしっかり発信して、皆さんに周知を図ることが非常に大切であると私は思います。
 そのような意味では、外国人対応以外にもまだまだやるべきことはあると思います。
 そこで、二つの観点から質問をしていきます。
 一つは、東京二〇二〇大会に向けた課題への対応であります。
 大会期間中の酷暑が大きな課題であり、選手や観客のための暑熱対策は確実に手だてを打つ必要に迫られております。このことは、競技会場として多くのアスリートや観客を迎え入れる臨海副都心ももちろん例外ではありません。
 暑さ対策については、さらに加速をして取り組む必要があると考えますが、所見を伺います。

○矢部臨海副都心まちづくり推進担当部長 酷暑の時期に開催される東京二〇二〇大会において、暑さ対策は、取り組むべき喫緊の課題と認識しております。
 このため、臨海副都心では、ロードレースのコースとなる道路への遮熱性舗装の導入を行うほか、シンボルプロムナード公園及び駅前広場において日よけや微細ミスト、送風機などを組み合わせたクールスポットの整備を検討しております。
 こうした整備によりまして、夏場の暑さをしのぐ快適な環境をつくり出してまいります。
 また、近年、民間事業者の実施する暑さ対策につきましても、例えば建物内やその周辺に微細ミストを設置するなど、多様な取り組みがありますことから、都として、そうした積極的な活動を後押しし、まち全体で、官民一体となった取り組みを進めてまいります。

○山崎委員 今も答弁もありました。とにかく港湾局、また東京都だけではどうにもならないこともあると思いますからしっかりと、こういったところは民間の事業者とも連携して、官民一体となった取り組みを、またさらに推進していただきたいと思います。
 平昌の冬季オリンピック・パラリンピック大会も終わり、世界の注目はもちろん東京に向かうわけであります。先ほどもいったとおり、東京二〇二〇大会は酷暑の中でさまざまな競技が行われ、アスリートや観客は直接暑さにさらされることになります。これは、もちろん生命にかかわる問題でもあります。先ほども指摘させていただきましたが、民間とも協力連携をしながら、快適な環境づくりに向け、一層真摯な対応を求めておきたいと思います。
 そしてもう一つは、大会に向けてのみではなく、大会後の臨海副都心の発展、ひいては、東京の都市力の向上につなげていくべく、中長期的な視点であります。
 我が党はこれまでも、臨海副都心を、東京を世界で一番の都市にしていく上での重要なエリアと捉え、その開発を着実に進めていくべきと、提言してまいりました。
 そうした観点で見た場合、大会での外国人旅行者などへの対応や暑さ対策は、いわば当たり前であり、大会後をにらんでプラスアルファとなる魅力づくりが必要と考えますが、都の所見を伺います。

○矢部臨海副都心まちづくり推進担当部長 東京二〇二〇大会以降も、大会レガシー、あるいは広大な公園などを有する臨海エリアの特色を生かしながら、この地域ならではの魅力ある環境づくりを進めることが、大切なことと考えております。
 こうした観点から、シンボルプロムナード公園などにつきましては、商業イベントの誘致や、カフェ、キッチンカーなどの店舗の出店により、にぎわいのあるスペースとなるよう活用策を検討しております。
 また、例えば、大会後にもその感動や大会の記憶を伝える写真やデジタルアートの展示を行うなど、アートを活用した魅力の創出も視野に入れております。
 こうした取り組みにより、大会後も、地域のにぎわい、まちの発展につながる魅力的な空間となるよう臨海副都心の整備を進めてまいります。

○山崎委員 今、答弁の中でありました店舗の出店、オープンカフェやキッチンカー、こういったこともしっかり取り組んで検討していくとお話をされておりましたし、また、イベントの誘致、そして、大会後には大会の感動などを伝えるアートというか、そういった部分に力を入れていく、そういったことも視野にしていくという答弁がありました。
 ある意味、そういったことは、私は当たり前のことだと思います。ですから、それより、そのプラスアルファというものも、しっかりと考えていかなきゃいけないと思っておりますので、そういった点も我々自民党としてもしっかりと後押しをし、また、提言も、詳しいこともいっていきたい、そのように思っております。
 大会後の臨海副都心に多くの人が集まって、世界中から注目をされる活気あるエリアとなるようスピード感を持って取り組んでいただくことを要望しておきたいと思います。
 また、つけ加えるとすると、IRとの関係もこれから出てくると思います。国の動向を皆さんも注視されているわけですから、なかなかIRの議論というものが前に進んでいない、また、小池知事がどのように考えているかということがまだお示しされていない部分も見受けられます。我々は、IR、そういった部分の観点も含めて、この臨海副都心というポテンシャルの高さをしっかりと考えていくべき時期にもう来ていると思います。オリンピック後に考えているようでは、そのこともオリンピックの後、すぐに進めることができないと思います。
 これは今までも、私もいろいろな質疑をやらせていただきましたが、そのことを常々お話をさせていただいておりますけれど、やはり臨海副都心の活用という部分では、今から、オリンピックの前から、計画というものはしっかり前に進めていくべきと考えておりますので、ぜひそういった観点もよろしくお願いをしたいと思います。
 続きまして、東京港の交通混雑対策について何点か聞いていきたいと思います。
 東京港の外貿コンテナ貨物取扱個数は、平成二十八年まで十九年連続で国内の最多となっております。昨年についても国内最多となる見通しになっていると聞いております。
 また、輸出入額で見ても、ことし一月に、これは財務省の発表ですが、外国貿易額の速報値によれば、東京港における昨年一年間の外国貿易額は約十七兆五千六百億円となっており、これも四年連続で国内のトップという状況であります。
 我が国の成長戦略を着実に実現させていくためにも、東京港が持つ物流のかなめとしての機能をしっかりと発揮させていくことが不可欠であります。
 しかし、これは私も今まで指摘を、また質疑をしてきたわけでございますが、ふ頭周辺で慢性的な交通混雑が発生しており、これは大きな課題となっております。
 加えて、東京二〇二〇大会が、東京港が立地する臨海エリアを中心として開催されますが、大会期間中において、大会の運営を円滑に行うとともに、東京港の物流機能に支障を来たさないようにするためにも、東京港のふ頭周辺における交通混雑対策を着実に行わなければならないと思います。
 交通混雑が発生している根本的な要因は、東京港のコンテナ貨物取扱個数が施設の取扱能力を大きく上回っているということにあるため、まずは新たなコンテナふ頭を着実に整備することが重要になりますが、ふ頭整備には時間を要することから、都ではさまざまな取り組みを推進し、交通混雑の解消を図ってきたところであります。
 そこで、まず、これまでの都の取り組みによって、東京港のコンテナふ頭における渋滞は具体的にどの程度改善されたのか、お伺いをいたします。

○蔵居港湾経営部長 東京港において発生している交通混雑は、物流の効率化を妨げ、外部不経済を生じさせるとともに、周辺環境への悪影響もあることから、解決すべき重要な課題であると認識しています。
 このため、都は、平成二十六年に東京港総合渋滞対策を策定し、交通混雑の解消に向けたさまざまな取り組みを進めてきました。
 具体的には、港湾関係事業者の協力のもと、コンテナふ頭のゲートオープン時間を通常より一時間前倒しし、混雑の激しい夕方での貨物引き取りを早朝へシフトさせる取り組みを行うとともに、コンテナふ頭の周辺に車両待機場を複数箇所設置することによって、道路上に滞留しているコンテナ車両の減少を図ってまいりました。
 また、コンテナ車両の台車部分を道路上に放置する、いわゆる台切りシャーシーに対する取り締まりの強化にも取り組んできたところでございます。
 このような取り組みの結果、東京港のコンテナふ頭における渋滞の平均の長さは、平成二十三年から二十八年までの五年間で一・二六キロメートルから〇・六三キロメートルまで、六百三十メートル減少しており、約五〇%改善された結果となっております。

○山崎委員 さまざまな対策に取り組んだ結果、コンテナふ頭における渋滞の平均の長さは、一昨年までの五年間で約半分に改善されたということが今のお答えになったわけでございますが、ある意味、これはあくまでも平均であるんですね、平均値。これは、季節や時間帯によって、まだ解消されていない場所も見受けられます、私はそのように考えます。ぜひ引き続き強化していくことを、渋滞が発生しない、そういったものを、しっかり東京都が先頭に立って強化を望んでいきたいと思います。
 東京港におけるコンテナ貨物量は増加をし続けていることから、円滑な物流の実現に向けては、さらなる取り組みが必要でありますが、その一つとして期待されるのが、昨年の三月に開始したストックヤードの実証実験であります。
 これについては、一昨年の経済・港湾委員会において質疑をさせていただきましたが、二十四時間利用可能な輸入貨物の一時保管場所をコンテナふ頭の近くに設置して、コンテナターミナルが比較的あいている時間帯における貨物の引き出しを促すことで、交通混雑の緩和と物流の円滑化を図るという取り組みであります。
 実証実験の開始から一年が経過しようとしておりますが、これまでのストックヤードの利用状況はどういうものだったのか、またあわせてどのような課題があり、そして、どう対応をしたのか伺いたいと思います。

○蔵居港湾経営部長 昨年三月から実証実験として運用しています、輸入貨物の一時保管場所でありますストックヤードは、大井コンテナふ頭近くに整備したものであり、約百八十台のコンテナ車両が利用できます。
 ストックヤードの利用率は、実験開始当初は五割程度でしたが、月を追うごとに順調に上昇してきており、先月は約九割を超える状況にあります。
 利用者は、コンテナターミナルが比較的すいている午前中などに輸入貨物を引き取り、ストックヤードに仮置きする運用ルールになっておりますが、それらの貨物は、ふ頭周辺の道路がすいている早朝に搬出される傾向にあり、この事業の目的、夕方の混雑緩和に資する利用となっていることが確認できました。
 また、利用者ヒアリングを踏まえた運用ルールの一部変更も実施しております。例えば、ストックヤードの利用日については、その二日前に確定し通知していましたが、地方から東京港に来るトラック事業者等から、配車計画を立てやすいよう早目に確定させてほしいとの意見があったことから、利用日の確定は四日前に早めることにいたしました。
 また、利用当日のキャンセルについては、違反回数を重ねれば一時的に利用を禁止する運用ルールも設定していましたが、道路混雑等によるやむを得ないキャンセルもあることから、利用禁止とする違反回数の基準を緩和する変更も行いました。
 このような見直しにより、ストックヤードが利用者にとってより一層使いやすいものとなるよう随時改善を図っているところです。
 来年度も引き続きストックヤード実証実験を実施し、東京港の混雑緩和に関する効果の検証を行ってまいります。

○山崎委員 夕方の混雑緩和を避ける形で貨物の搬出入を行うという利用状況が確認されたとともに、利用率も極めて高い状況にあるということでありました。
 私は一昨年の経済・港湾委員会において、実証実験を進める中で早期に課題を把握、整理をして、今後の展開につなげていくべきであるという主張をしましたが、ただ、今の答弁によれば、利用者からの意見も踏まえた運用ルールの見直しも迅速に行ったとのことであり、こうした対応がストックヤードの高い利用率につながっているものと高く評価をいたしたいと思います。
 引き続きしっかりと効果の検証を行い、混雑緩和に効果的な取り組みとなるようにしてもらいたいと思います。
 一方、交通混雑緩和に向けた新たな取り組みとして、同じく昨年の三月にトライアルとして運営を開始したのが大井車両待機場であります。
 この大井車両待機場は、道路上で待機しているコンテナ車両を減少させるとともに、またトイレや自動販売機を設置するなど、トラック運転手の方々の労働環境を改善することも目的として整備された施設であり、大井ふ頭周辺の交通混雑を緩和させることが期待されておりました。
 しかし、トライアル運営期間中にさまざまな問題が発生したことから中止を余儀なくされたと聞いております。
 そこで、大井車両待機場のトライアル運営で確認された課題はどのようなものであったのか、また、その解決に向けてどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 大井車両待機場では、昨年三月に一部のコンテナ車両を対象としたトライアル運営を開始しましたが、システムにふぐあいが確認されるとともに、夜間の待機スペースとして車両待機場を利用するコンテナ車両が、想定を上回る台数で一時的に集中したこと等によって、混乱が発生しました。
 また、車両待機場からコンテナふ頭へ向かう道路上において、他の車両とのふくそう等により円滑な通行が困難になる状況も発生したことから、やむを得ずトライアル運営を中止したところであります。
 この間、システムの改修を行うとともに、港湾関係事業者やトラック事業者などと課題の解決に向けた検討を行ってきましたが、大井地区内にある橋梁の補修工事によって一部のコンテナふ頭へ向かうコンテナ車両動線を変更する必要が生じたことから、本年四月から工事が終了するまでの間、代替の車両動線の一部としてこの車両待機場を暫定的に運用することといたしました。
 この暫定運用において、車両待機場からコンテナふ頭までの円滑な車両通行の確立など、課題解決に向けた取り組みを積極的に進めながら、運営再開に向けて引き続き関係者との協議を行ってまいります。

○山崎委員 車両待機場の運用は、周辺の道路の交通状況やコンテナヤードの作業状況などと密接に関連をしていると聞いております。難しいものであることは理解しますが、交通混雑を解消させるためには車両待機場の早期再開がやはり不可欠であります。
 当面は先ほども答弁にありました橋梁工事、これは東京都の建設局の部分になると思いますけれど、工事に伴うコンテナ車両動線変更への対応として暫定的に車両待機場を運用していくようですが、暫定運用を通じて課題解決に向けた検証も行うなど、引き続き関係者とともに粘り強く課題解決に取り組み、車両待機場としての運営を確実に再開できるように要望しておきたいと思います。
 次に、東京二〇二〇大会開催時における港湾物流について伺います。
 東京港を含めた臨海エリアは、競技会場や選手村、関連施設などが多く配置されることから、大会開催時には相当な数の大会関係車両が東京港のふ頭周辺の道路を走行することが、もちろん予想されます。
 このため、大会関係車両と港湾物流車両などによって、港湾物流に大きな影響が出るのではないかという疑念が、荷主や港湾関係事業者の間で広がっております。
 大会開催期間中において円滑な港湾物流を確保するためには、これまでの質疑で触れてきたさまざまな取り組みをしっかりと行うことが重要でありますが、それに加えて、大会期間中に予想される交通状況を分析し、港湾関係事業者の意見に十分に耳を傾けた上で、必要とされる対策を着実に実施していく必要があります。
 一方で、荷主が指定した納品時間にトラック事業者が、東京港で貨物を引き取り荷主のもとへ配送するといった、これが一連の流れであります。これを踏まえると、対策の実施に当たっては、港湾関係事業者や港湾局の努力のみではもちろん限界があり、荷主の皆さんの協力を得て初めて効果的な対策になると考えます。
 大会と港湾物流を両立させるためには、港湾事業者の意見を踏まえた対策の検討を行うとともに、配送時間を指定している荷主などからの協力を得ることも重要だと思いますが、都の見解を伺います。

○蔵居港湾経営部長 東京二〇二〇大会の開催地において円滑な港湾物流を確保するためには、副委員長ご指摘のとおり、港湾関係事業者と連携したさまざまな取り組みのほか、混雑緩和に向けて荷主のご協力とご理解を得ることが必要であると認識しております。
 このため、都は、今後公表される輸送ルートや大会競技日程に基づき、港湾関係事業者と必要な対策を検討するとともに、大会組織委員会等と緊密に連携し、大会期間中における円滑な港湾物流の確保に向けた取り組みに関して広く荷主に対して情報提供を行い、例えば貨物の納品時間の変更等についてご理解とご協力が得られるよう、積極的に努めてまいります。

○山崎委員 これは周知期間というのが非常に大切になってくると思いますので、そういった部分も含めて荷主の皆さんにもご協力をいただかなくてはならないわけでございますので、ぜひその点はよろしくお願いをしたいと思います。
 また、大会の組織委員会、国、経済団体と連携して積極的な広報活動を行うことも、もちろん重要であると思います。
 そして、きょうはあえて触れませんでしたが、臨海部からのアクセスという意味では、やはり環状二号線、環二の本線が開通しないという致命的な状況になってしまっていることを、あえて最後にお話しさせていただきたいと思います。
 もちろん、オリ・パラだけの環二ではないんです。港湾と臨海部からのアクセス、そして物流の強化、また東京港の強化に際しての必要な環状二号線だったわけであります。この責任は本当に大きいと私は思います。この点は、ぜひ皆様にも事実をしっかりと見ていただきたいと思います。
 しかし、この後、どう対応していくということが問われていると思います。我々も、この環状二号線、先日の予算特別委員会の中でも私は触れさせていただきましたが、オリンピック開場前の今の状況の対応、そしてオリンピック時の対応、そして、その後、本線が開通するまで恐らく二年、三年かかると思いますけれど、それまでの対応という意味では、三パターンがあると思います。そういう意味も含めて、臨海部からこの環状二号線というのは全部つながっておりますので、そういったことも含めて、この点はこれからもしっかりと皆さんにもお話を聞いていきたい、そのように思っておりますので、よろしくお願いをさせていただきたいと思います。
 冒頭にもお話をさせていただきました。日本経済の成長には、東京港が持つ物流のかなめとしての機能を確実に発揮し続けることが不可欠であって、大会期間中においても、東京港の物流機能が一日たりともとまることのないよう、関係者とともに引き続きしっかりと取り組みを進めることを要望しておきたいと思います。
 最後に、先ほど都民ファーストの鈴木委員からも質問がありましたが、ホテルシップについて、重複しないように質問していきたいと思います。
 先日、たしか三月五日に、新聞報道も読売新聞だと思います。ホテルシップについて検討する関係省庁の会議の分科会が開かれという、東京の中では、先ほども話がありました木材ふ頭という場所が選定されるんではないか、そういう報道もございました。
 そして、この国の分科会においては、旅館業法などの各種規制の取り扱い整理などについて、一定の取りまとめを行ったものであります。
 開催都市である東京にとっても、ホテルシップの実施が期待されており、今後、都としてこのホテルシップにどのように取り組むのか、多くの都民がもちろん関心を持つことと思います。
 そのため、都民がクルーズ客船を身近に感じるよい機会にもなるとも考えられ、新客船ふ頭の整備との相乗効果、よりクルーズの魅力を広く浸透させることに私はつながると期待しております。
 しかし、一方で、東京港は、日本一のコンテナ取扱量を誇り、東日本の経済を支える重要な物流拠点でもあります。東京二〇二〇大会期間中においても、東京港には、日々多数の船舶が入出港し、物流車両が周辺を通行していきます。
 ホテルシップを実施するとなれば、長期間停泊するクルーズ客船を利用する多くの人や車両が周辺を通行することになり、物流への影響に加え、安全面でもきちんとした対応が求められることになります。
 特に候補地である十五号地木材ふ頭は、直背後で、木材貨物を取り扱っており、関係の事業者に迷惑をかけないか、また心配であります。
 そこで、都は、ホテルシップの実施に当たり、物流面への影響や安全面の確保にどのように取り組むのか、お伺いいたします。

○相田港湾振興担当部長 東京港においてホテルシップを実施する際には、日常の物流機能を阻害しないということに加え、ホテルシップ利用者及び周辺住民、事業者の方々を含めた安全の確保が不可欠であると認識しております。
 このため、都は、ホテルシップを実施するクルーズ船社に対し、実施場所となる十五号地木材ふ頭の円滑な運営を阻害しないことや、発生する交通量の抑制に努めること、また、必要なフェンスの設置や警備員の配置などについても義務づけてまいります。
 こうした点については、今後実施する予定のクルーズ船社の公募条件として示していくことで、万全の態勢をもって臨める船社を選定してまいります。

○山崎委員 物流への影響や安全の確保は、今後実施する船会社の公募の条件にしていくという答弁がありましたが、都民が心配することのないように、都として責任を持って前へ進めていただきたいと思います。
 また、先日の国の分科会では、旅館業法については、所管の厚生労働省が、自治体の判断に委ねるという通達を出しております。この自治体というのは、まさに十五号地木材ふ頭のある江東区であり、つまり江東区の保健所になるわけです。
 今後、この旅館業法の取り扱い以外の点においても、地元自治体である江東区には、さまざまな面で協力を依頼することになると思いますけれど、ホテルシップは、クルーズ振興を進めていく上で、非常に意義のある取り組みであることから、東京都と地元の江東区が一体となって取り組むことが、この事業の成功の鍵になるのではないかと私は考えております。
 そこで、今後ホテルシップを実施するに当たり、地元区とどのように連携を進めていくのか伺います。

○相田港湾振興担当部長 ご指摘のとおり、ホテルシップの実施に当たっては、地元自治体である江東区の理解と協力が重要だと認識しております。
 このため、これまでも江東区には、十五号地木材ふ頭を候補地として検討していることや、国の検討会の状況を詳細に伝えているところでございます。
 今後、ホテルシップの事業を実現するに当たり、クルーズ船社を早期に決定し、運営の内容について詳細を詰めていく中で、江東区とのきめ細かい情報共有を図ってまいります。
 さらに、周辺の安全確保や住民生活、交通への影響などの観点については、特に緊密な連携を図り、江東区との協力体制を構築した上で事業を進めてまいります。

○山崎委員 最後に、ホテルシップを実施するクルーズ客船の決定については、東京港を利用する具体的な計画を持った船会社を優先すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○相田港湾振興担当部長 大会期間中に東京港においてホテルシップを実施することは、クルーズ客船のPRにつながることから、複数の船社が希望しており、選定に当たっては、公平かつ透明な手続による公募を行う予定でございます。
 ご指摘のとおり、東京港が東京二〇二〇大会以降も、クルーズの一大拠点港として発展していくためには、東京港を母港として利用するクルーズ船社を誘致していくことが重要です。
 このため、ホテルシップの公募に当たっては、一定回数以上の東京港の利用を条件にするなど、具体的なクルーズ客船誘致につながる項目を盛り込むことも検討してまいります。
 ホテルシップを実施することにふさわしい船社を選定し、港の風景を華やかに演出する魅力的な観光資源として活用していくことで、国内外の人々にクルーズ客船の魅力をPRし、東京港のクルーズ拠点化をさらに進めてまいります。

○山崎委員 ホテルシップの件、お話をずっとしてきましたけれど、これは先ほども鈴木委員がお話をされておりましたが、東京港だけじゃありません。横浜、川崎、木更津、五港が手を挙げている状態であります。ホテルシップの停泊施設地ということでありますので、ほかの、今いった横浜、川崎、木更津、そういったところに負けないように、東京港はやはりすばらしい、都心への立地条件も一番いいですし、利便性も高い、ずば抜けているわけでありますので、そういった観点から、しっかりこの点も前に進めていただきたいことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からは、調布飛行場について幾つか質問させていただきます。
 二〇一五年七月二十六日、調布飛行場を離陸直後、住宅に墜落する事故が起きました。調布飛行場は、島しょ間との旅客、貨物の輸送が中心であり、大変重要な役割を持っています。しかし、住宅街の中にある飛行場であるため、住民を巻き込む危険性が強く、墜落事故から二年半以上経過しても住民の不安は薄れることはありません。
 私はこの問題を、継続してこの委員会でも質疑をしてきました。今回は、住民の疑問に沿って、事実を確認するために質問したいと思います。
 最初に、昨年七月十八日、運輸安全委員会が調布飛行場墜落事故の原因について、航空事故調査報告書を公表しました。これを受けた住民説明は、何回開催しましたか。また、参加された人数について伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 運輸安全委員会の航空事故調査報告書の公表結果を踏まえた取り組みについての住民説明会でございますが、調布市、府中市、三鷹市で延べ三回開催し、参加者は約百五十名でございます。

○尾崎委員 私は、事故直後に行われた二〇一五年十月二日の経済・港湾委員会で、届け出書の目的について、現行では航空運送事業、航空機使用事業、その他の三分類だけでしたが、遊覧飛行、慣熟飛行など、もっと詳しく届け出を求めるべきだと、第三者的な専門家の確認、チェック体制が必要だとただすと、管理運営の状況全般について検証を着手すると答弁されました。
 また、自家用機の運航を全て停止することを求めたのに対し、今後のあり方については、地元市や専門家の意見を聞きながら検証していくとご答弁されました。
 そこで、事故後、都が改善したことについて伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 都では、調布飛行場周辺小型機墜落事故を受けまして、直ちに航空機の運航に関する安全対策の強化や調布飛行場の管理運営の適正化等に取り組んでまいりました。
 具体的には、事業用機、自家用機の全てに事故等緊急時の責任者を設定するとともに、調布飛行場において安全啓発講習会を開催いたしました。
 また、安全講習会の受講義務を機長、整備士等に義務づけるなど安全意識のさらなる徹底も図っております。
 さらに、都営空港を離着陸した航空機が都内で、万が一、事故を起こした場合に、その被害者を迅速に救済する制度を平成二十九年十一月に創設するとともに、本年二月からは航空機の飛行予定、実績について公表しております。
 これまで改善してきました安全対策に加えまして、飛行目的の明確化とその目的に応じた搭乗者の制限、事前登録や本人確認の徹底、調布飛行場独自のチェックシートの作成や飛行のための基準値をより厳しくする調布ルールの導入等について取りまとめてまいります。

○尾崎委員 ただいまのご答弁の中で、調布独自のチェックシートの作成や飛行のための基準値をより厳しく、調布ルールの導入等についてまとめていくということでした。チェックシートの内容はどうなるのか、シートだけでなく、第三者の専門家確認は行うのか。重要なのは、チェック体制をつくるかどうかだと思います。体制の強化を求めておくものです。
 次に、慣熟飛行の搭乗者に対する聞き取り調査を都は行ったようですけれども、どのような内容で実施されたのですか。調査項目についても伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 事故機を除きまして、平成二十六年一月一日から平成二十七年七月二十六日までの期間に、おおむね月二回以上、慣熟飛行等を行ったパイロットが操縦する機体の同乗者に対し聞き取り調査を実施いたしました。
 調査項目は、搭乗目的、金銭収受の有無等でございます。

○尾崎委員 慣熟飛行の聞き取り調査の対象者は何人でしょうか。また、回答者数についても伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 ご指摘の調査でございますが、連絡可能な同乗者は三十名、そのうち具体的な聞き取りを行えたのは十一名でございましたが、調査対象のパイロットが操縦する調査期間内に飛行した自家用機、五機全てについて調査が実施できたものでございます。
 また、同乗者の連絡先が確認できなかった場合や、事業機の運航分につきましては、パイロットへの調査や関係者への聞き取りを行い、調査を補完いたしました。

○尾崎委員 今回の慣熟飛行の聞き取り調査で明らかになったことは何ですか。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 当該調査におきましては、遊覧飛行等が疑われるような不適切な事例は発見されませんでした。

○尾崎委員 一九九七年、平成九年ですが、東京都は調布市などの地元三市と協定と覚書を結びました。事故や騒音の被害を低減するために調布飛行場の機能を制限することが盛り込まれ、その中に、遊覧飛行の禁止、自家用機の移転の促進も盛り込まれています。
 そこで、調布飛行場には、今、自家用機は何機ありますか。また、登録者は何人いるのですか。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 現在、調布飛行場に常駐機登録している自家用機の機体数は十九機でございます。
 また、自家用機の登録操縦者数は、現時点で百十二名となっております。

○尾崎委員 都は、調布飛行場で自家用機を減らす努力をしているということですけれども、取り組みと実績について伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 自家用機の削減につきましては、都が国から飛行場の管理運営を引き継いだ平成四年以降、駐機スポットの削減や新規の常駐を認めなかったこと、共同所有による集約化等によりまして確実に減少し、三十五機から十九機となっております。
 また、分散移転先として大島町との協議が調ったため、都営大島空港に必要な施設整備を進め、移転を働きかけてまいります。

○尾崎委員 自家用機を減らしていこうということで取り組んでいると思います。ただいまのご答弁ですと、平成四年以降で十九機と確実に減らしてきていると、当初は三十五機だったのが十九機と減らしてきているということでした。
 でも、今回の墜落事故以降は、ほとんど変化はありません。自家用機の常駐登録が十九機であっても、登録操縦者数が百十二人であれば、なくしていく方向、ゼロにできるのかとの展望が持てません。都は、住民説明会などで一定の時期がたてばなくなると説明したようですが、時期がたてばなくなるという状況では全くありません。積極的に取り組むことを強く求めておきます。
 次に、救済制度については、昨年十一月に創設されました。救済制度の具体的な内容について伺います。

○松本島しょ・小笠原空港整備担当部長 都では、都営空港を離着陸した航空機が都内で事故を起こした場合に、その被害者を迅速に救済する制度を創設いたしました。
 具体的には、被害者が当座必要となる資金を迅速に支出する一時支援金と、被害者の速やかな生活再建のため、住宅の建てかえや補修等のための資金を無利子で貸し付ける貸付金の二本立てでございます。

○尾崎委員 事故の被害者救済のためにつくった制度ですから、被害者の負担にならないようにする、このことを強く求めるものです。
 今回の墜落事故の被害者には、新しくつくった救済制度が適用されることは大変重要だと思います。しかし、パイロットが死亡しているだけに、困難もあると聞いています。まだ補償が決まらない中で、市民の方たちからは、被害者に借金だけが残るようなことはあってはならないと厳しい声が上がっています。
 調布飛行場の管理責任は、東京都にあります。被害者救済を最優先する立場に立って、救済制度についても、改善が必要であれば検討するよう求めるものです。
 調布飛行場は、住宅街の中にあり、もし何かあれば逃げ場がないことが最大の問題です。元パイロットの方は、パイロット仲間では、何かあれば住民を巻き込まないようにすることを一番に考えながら、川、高速道路、学校のグラウンドなどを頭に入れて、緊張して操縦していたといいます。
 調布飛行場は、伊豆諸島などを結ぶ大事な飛行場です。しかし、二度と同じような事故を起こさないためには、調布飛行場の閉鎖を目指し、伊豆諸島などと結ぶ飛行場の確保をするために本格的な検討を始めるよう強く求めて、質問を終わります。

○のがみ委員 私の方からは、新海面処分場の延命化について、ご質問をさせていただきたいと思っております。
 二十年ぐらい前、私が議員になる前のことなんですけれども、ごみの減量化を含めて地域の方々と、運動論として活動していたことがありました。その中で、やっぱり野菜等のかすですよね、それをまとめて埋めて肥料化するとか、それから、買ったものは必ず消費期限内におなかの中に入れて処分するとか、それから、過剰な包装紙は断るとか、あるいは、買い物には必ず自分のマイバッグを持ってレジ袋を断るようにするとか、それから、紙なども雑紙としてしっかり再生化するとか、そういうような細かいことなんですけれども、多くの方々と一緒になって、そうした運動を行っておりました。そのうちに、ダイオキシンを発生しないという高温の清掃工場ができまして、そういうグループは発展的に解消したわけでございます。
 そして、私、議員になったときに一番気になっていた最終処分場の年月、一体何年もつのかと聞いたときに、五十年もちます、逆にいえば五十年しかもたないということを聞いておりました。今回、改めてこの経済・港湾委員会で質疑をするときに、あと何年もつのですかといったら、やっぱり五十年でございました。だから、十七年間、延命をしたのかなというふうに思っておりますけれども、その理由についてお伺いしたいんですけれども、これは多分、答えとしては、埋立処分する廃棄物等のリサイクルが進んだこととか、有効利用をしたんだというようなことが出てくるんだと思っております。
 新海面処分場は、東京港内最後の処分場でございまして、将来にわたり快適な都民生活や都市の活力を維持していくためには、できるだけ長く使用することが大事だと思っております。
 こうした認識のもと、改めて新海面処分場について三点お伺いいたします。
 まず最初、新海面処分場の整備状況及び受け入れ状況についてお伺いいたします。

○原港湾整備部長 新海面処分場は、東京都内二十三区で発生する廃棄物やしゅんせつ土等の埋立処分を行う東京港最後の処分場として、整備、供用を行っている最終処分場でございます。
 具体的には、全体を七つのブロックに分けまして、埋立処分量に応じて、段階的に護岸整備を進め、完成したブロックから順次、廃棄物等の埋立処分を行ってきており、現在、五つ目のブロックの護岸整備を進めているところでございます。
 また、受け入れ状況につきましては、現在、完成している四ブロックのうち、最初に整備した一つ目のブロックでは、受け入れが完了しており、残りの三ブロックにおきまして、廃棄物やしゅんせつ土の受け入れを行っているところでございます。

○のがみ委員 新海面処分場の整備は、着実に進められているということでございますけれども、新海面処分場では、廃棄物のほかに、しゅんせつ土も受け入れているということでございます。新海面処分場をできるだけ長く使用していくためには、しゅんせつ土の受け入れ量の削減が長年の課題であると認識しております。
 そのためには、しゅんせつ土の有効利用の取り組みが特に重要であります。
 そこで、しゅんせつ土の有効利用のこれまでの取り組みとその成果についてお伺いいたします。

○原港湾整備部長 新海面処分場をできるだけ長く使用していくためには、しゅんせつ土の受け入れ量の削減が課題となってございます。そのため、東京港で発生するしゅんせつ土の一部を有効利用しております。
 具体的には、現在、東京湾内の他の港湾管理者が管理する海域におきまして、漁場整備の材料などとして利用し、水質や生物環境の改善など、東京湾の環境改善にも寄与しているところでございます。
 これまで約二十年間で約二千四百八十万立方メートルのしゅんせつ土を有効利用してきており、これは、新海面処分場での平均年間受け入れ量に換算しますと約三十年分の受け入れ量に相当するものでございます。

○のがみ委員 二千四百八十万立方メートルのしゅんせつ土ということで、約三十年分の受け入れ量に相当するものを受け入れているということでございます。これまでのしゅんせつ土の有効利用が、大きな成果につながっていることがわかりました。
 これは、多くの関係者の方々の努力の結果でありまして、これは高く評価したいと思います。
 特に東京湾の漁場整備の材料としての有効利用は、新海面処分場の延命化だけではなく東京湾の環境改善にも寄与することから、着実に進めていくことが重要でございます。
 また、新海面処分場が限られたものであることを考えると、有効利用等に引き続き取り組むとともに、将来に向け、新技術や新工法を活用した新たな延命化対策に取り組むべきと考えます。
 東京都では、新海面処分場の延命化に向けた新たな取り組みを進めていると聞いております。
 そこで、新海面処分場の延命化に向けた新たな取り組みについての進捗状況についてお伺いいたします。

○原港湾整備部長 延命化に向けました新たな取り組みといたしましては、新海面処分場で受け入れましたしゅんせつ土を掘り起こしまして脱水改良し、処分場護岸背後の盛り土等の材料として有効利用する取り組みを進めてございます。
 今年度はこれまでに、新海面処分場に受け入れ済みのしゅんせつ土を掘り起こす重機やしゅんせつ土の性状を改良する実験用プラントを設置した現場での実験が完了しまして、現在、実験データを踏まえ、品質、コスト等につきまして、検討を進めているところでございます。
 この検討結果を踏まえまして、来年度から新海面処分場に本格稼働用のプラントを設置し、本格的に新たなしゅんせつ土の有効利用を実施してまいります。

○のがみ委員 しゅんせつ土をしっかりと固めて、コンクリート等も少し入れながら、かちかちの土として再利用していけますと、例えば、葛飾の新小岩にこれからつくろうとしている高台化の材料として、利用とかも考えられるのではないかなというふうに思っております。リニアの土を国から、ただでもらって使うことになっておりますけれども、なかなかこのリニアの残土が出てこないので、そういうことも考えられるのではないかなと思っております。検討していただければと思っております。
 新海面処分場は、東京港内で確保できる最後の処分場であることから、さらなる延命化に向けて、こうした新しい技術に取り組むなど、不断の努力を続け、より一層の延命化につなげていただきたいと思っております。
 質問を終わります。以上でございます。

○鈴木(章)委員 るるいろんな質疑がありましたけれども、東京都の港湾局が所管する東京港、また臨海部地域というのは、本当に日本の経済にとってもいうまでもなく重要なエリアであるわけですけれども、東京二〇二〇大会に向けても、その整備、活用は欠かすことができないものと思います。本日もそうした観点でさまざま議論されてまいりましたけれども、私もそうした観点で、観光都市東京への取り組みということで、本日は、舟運の活性化についてお伺いしたいと思います。
 東京の下町や臨海部の水辺空間には、スカイツリーや高層ビル群、またレインボーブリッジ、コンテナふ頭等のガントリークレーンなどダイナミックで洗練された景観が広がっており、まさに魅力あふれる観光資源といえます。
 国際観光都市東京のにぎわいをさらに高めていくためには、こうした水辺空間に広がる観光資源を水上から周遊できる舟運の活躍が、私は欠かせないものと思います。これまで東京都も、都市整備局、そして建設局及び港湾局の三局が連携して舟運の社会実験を実施して、舟運の活性化に取り組んできております。
 本委員会で、舟運の活性化に向けた今後の取り組みについて、これから伺っていくわけですけれども、三局で実施されてきた舟運の社会実験では、さまざまな知見、そして課題を得ることができたというふうにも思います。また、一つとして、例えば船着き場の場所のわかりにくさも、私はなかなか解決できない課題の一つといえるというふうに思っております。
 多くの都民に親しまれている隅田川の水上バスでは、浅草や両国の船着き場の認知度は高いように思われますけれども、例えば、臨海部や運河部での船着き場の認知度というのはまだまだ不十分ではないかと思います。特に二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の競技場が集まる臨海地域には、多くの観光客や観戦客が来訪することとなり、注目度も一層高くなるわけです。
 これらの観光客等を舟運に導くには、臨海部や運河部の船着き場のわかりにくさを解消する取り組みをぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 臨海部等での船着き場の認知度を高めていくために、今後、港湾局はどのように取り組んでいくのか、まずお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 臨海部等での船着き場の認知度を高めていくためには、船着き場へのスムーズなルート案内や船着き場での情報提供が重要と認識しております。
 これらの船着き場は、最寄り駅等からの動線がわかりにくいことから、今年度、お台場海浜公園の船着き場周辺でモデル的に案内サインを設置しました。
 現在、都ではその成果を踏まえ、舟運における案内サインの整備指針を作成しております。今後、この指針のもとに、管理者ごとにばらばらであった案内サインを統一的なものといたしまして、各船着き場等に展開していくことで、より一層わかりやすい案内表示の実現に取り組んでいきます。
 また、船着き場では、出航時刻を情報提供するなど、舟運の利便性の向上にも努めてまいります。

○鈴木(章)委員 今、ご答弁ございました案内サインの充実などによる船着き場の認知度の向上とか出航時刻の情報提供等による利便性の向上に向けた取り組みというのは、結局そうしたことによって、結果として、観光客の潜在的な需要を掘り起こすことにもつながるというふうに考えられます。
 また、今既に開放されている田町、品川の防災船着き場においても案内サインをぜひ統一していただきたいというふうにも思います。
 私もそうですけれども、多分東京に住んでいる人も、ここに船着き場があるということも知らないと思いますし、実際に足を運んでも、乗り場ということもわかりにくいんではないかなというふうにも思います。
 舟運の認知度を高める取り組みについては、そのほかにも、イベントと連携して臨時便等の運航も効果的であると考えられます。特に臨海部ではさまざまなイベントが開催されております。私の地元の大田区でも毎年、OTAふれあいフェスタというイベントが開催されておりますけれども、昨年もそのイベントとタイアップした臨時便が運航されて、天気もよく、とても好評であったというふうに聞いております。
 今後、イベントと連携した臨時便の運航により、舟運を活性化していくべきと考えますけれども、都の見解をお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 委員ご指摘のように、多くの人々が集まるイベントにおいて、舟運をPRしていくことは、多くの都民等に舟運の魅力を効率的にアピールできる機会であると認識しております。
 東京ビッグサイトで毎年開催され、五十万人以上の来訪者があるコミックマーケットに合わせて、今年度、最寄り駅の船着き場の有明から若者等に人気のある秋葉原まで臨時便を運航し、船旅を楽しんでもらったところ、満員の乗客から好評を得たところでございます。
 このようにイベントと舟運をタイアップさせることは、舟運の活性化や水辺のにぎわいの創出にも有効であることから、こうした取り組みを進めるなど、イベントの集客力を生かした舟運の活性化をより一層進めてまいります。

○鈴木(章)委員 舟運の活性化を進めていく中で、私はSNSの活用というのも大変重要だというふうにも思います。モニター等も活用して、ぜひフェイスブックとかツイッターで拡散していく。そして、この舟運の魅力を知らないと本当におくれているというふうに思われるぐらい、ぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思います。そうした発信がふえればふえるほど、今まで逆に気づくことができなかった手つかずの魅力というのも、新たにふえていくんではないかなというふうに思います。
 そのためにも、観光を所管するセクションとか、そうした団体等とも連携して、イベントを舟運の活性化につなげる取り組みをぜひ積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 また、そのほかにも、広大な海と空が広がる東京港には多様な魅力があるわけですけれども、私は、夜景もその魅力の中の大きな一つであるというふうに思います。
 今年度の社会実験では、夜景を観賞することを目的として、夜間の運航も行ったと伺っております。
 東京の夜景という魅力ある観光資源を生かすとともに、多くの方に水辺の魅力を体感してもらうために、今後は、低廉な価格で、気軽に船から夜景を楽しめる取り組みに進んでいただきたいというふうに私は思います。
 そこで、夜間に気軽に乗船できる舟運の活性化に向け、積極的に取り組んでいくべきだと考えますけれども、当局の所感をお伺いいたします。

○蔵居港湾経営部長 都は、昨年の夏休みと十二月のクリスマスシーズンの来訪者が多い時期の夜間に、お台場海浜公園の船着き場を舟運事業者に開放する社会実験を行いました。
 この社会実験では、乗船料を五百円から千円と比較的リーズナブルな価格に設定したことなどから、夜間の運航にもかかわらず、五時、八時ころの時間帯には満員近くになるなど、夜間のニーズやポテンシャルは非常に高いことが把握できたところでございます。
 来年度も継続してこの夜間開放を実施し、民間事業者による運航を促進していきます。
 今後も、都民や東京港を訪れる観光客が船から気軽に夜景を楽しめる機会をふやし、さらなるにぎわい創出と舟運の活性化を図ってまいります。

○鈴木(章)委員 行ってみると本当にとてもいい場所なわけですけれども、カップルにとってもデートに欠かせないコースの一つにぜひしていただきたいなというふうに私は思います。
 ただいまの答弁で、都民や東京港を訪れる観光客が船から気軽に夜景を楽しめる機会をふやしていくということでございましたけれども、そもそも夜景に魅力がないと、その実現は難しいわけでございます。東京港の夜景の魅力を向上させることが重要であり、その取り組みの一つとして、日の出ふ頭において、ライトアップの社会実験を実施したと聞いております。
 そこで、ライトアップ社会実験の取り組み状況についてお伺いいたします。

○原港湾整備部長 日の出ふ頭におけますライトアップの社会実験につきましては、舟運活性化や水辺のにぎわい創出に向け、魅力的かつ効果的なライトアップ手法等を検証するため、本年二月九日から十八日までの十日間、一般都民等約五百人の参加を得て実施したものでございます。
 具体的には、港の雰囲気を感じさせる、古い平屋建ての上屋の壁面や屋根に複数パターンのライトアップを施しまして、一般都民等から意見を頂戴するための船上見学会を開催いたしました。
 船上見学会には、三千五百人を超える応募があり、夜景クルーズへの高い関心が示されるとともに、ほとんどの参加者からライトアップを高く評価する意見を頂戴したところでございます。
 今回の社会実験の結果を踏まえまして、より魅力的かつ効果的なライトアップ手法等の検討を進め、現在策定中のライトアップマスタープランに反映させてまいります。

○鈴木(章)委員 観光雑誌か何かに世界の夜景ランキングというのがあるらしいんですけれども、ぜひそこの、少なくともベストスリーぐらいに入るような夜景に私はしていただきたいというふうにも願っております。
 夜間の舟運活性化と、その魅力を一層高める夜景スポット創出に向けたライトアップの推進にこれからも積極的に、そのような観点で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 国際観光都市東京のにぎわいをさらに高めていくためには、東京、ひいては日本の玄関口である羽田空港と都心部を円滑に結ぶことも重要であるというふうに思います。
 このことを舟運という視点で見たときに、私の地元の大田区にも、実は羽田空港に隣接して二つの船着き場があります。そこには、これまでも指摘されましたように、空港と船着き場のアクセスの課題があるわけです。
 天空橋船着場は、国際線ターミナルから鉄道で約一駅分の距離があって徒歩での移動というのは大変困難なわけでございます。
 また、国際線ターミナルの近隣の民間企業が所有する羽田空港船着場は、徒歩ではやや距離があるということで、船を使って円滑に都心部に移動できる、そういった状況ではないということでございます。
 こうした中、現在、羽田空港船着場の背後のエリアでは再開発事業が行われており、空港への連絡通路が計画されているなど、利便性が大幅に向上するとも聞いております。
 一方、二〇二〇年には臨海副都心に大型のクルーズ船が寄港する客船ターミナルもオープンする。クルーズでは、海外から飛行機で来訪して、地元観光を楽しんでから大型客船に乗船して、クルーズを楽しむ、いわゆるフライ・アンド・クルーズも人気が高いというふうにもいわれます。
 ぜひ、羽田と客船ターミナルの二地点を舟運で結ぶことでフライ・アンド・クルーズの観光客を東京に呼び込む起爆剤になるように、将来を見据えた視点を持って舟運の活性化に取り組んでいただきますよう強く要望して、私の質問を終わります。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時三十四分休憩

   午後四時五十一分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第十一号議案、第十九号議案及び第六十二号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布しております。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松永管理部長 去る二月二十日の当委員会で要求のございました二点の資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをお開き願います。1、豊洲市場における施設別面積及び主な施設使用料一覧でございます。
 まず、(1)、施設別面積についてでございます。各項目について、街区ごと及び合計の面積を示してございます。なお、施設の利用方法等は市場業界と調整中でございまして、使用指定及び使用許可面積は未確定となっております。
 次に、(2)、主な施設使用料一覧についてでございます。主な施設の使用料について、一月一平方メートル当たりの税込み単価をお示ししてございます。なお、表中、種別の欄に米印で1と表示しております卸売業者低温売り場、低温荷さばき場、低温作業所につきましては、平成二十八年三月三十一日の条例改正により新設されたものでございます。
 二ページをお開き願います。2、豊洲市場における追加対策工事の再積算の主な項目等についてでございます。このページは、(1)、地下ピット床面等追加対策工事について、また、次の三ページから五ページまでは、(2)、地下水管理システム機能強化対策工事について、街区別に、再積算の項目、内容、理由、積算価格等を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○伊藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○ひぐち委員 先般、都民ファーストの会東京都議団増子ひろき幹事長の代表質問において、中央卸売市場に関する多角的な検討の必要性について伺いました。
 小池知事からの答弁でもありましたように、卸売市場を取り巻く状況は、単独世帯の増加による食の外部化、ICT技術の進展に伴う取引形態の多様化、さらには、物流環境など大きく変化をしております。現に、中央卸売市場の取引量、金額とも長期低落傾向にありますし、また、仲卸や卸の数も減少傾向にあります。少子高齢化、単身世帯の増加により、特に魚の需要は減少傾向、日本が誇る魚食文化の危機ともいわれるほどになってきました。
 他方で、卸売市場を通さない生鮮食料品の流通ルートは拡大の一途をたどっており、漁港直送などの生産者と小売店の直接取引、また、ネットの普及拡大などにより、地域限定ではありますが、最短で四時間後に生鮮食料品を配送するアマゾンフレッシュのような新たな宅配サービスまでもが始まっているのです。
 このように、市場経由量は減少し、そして市場経由率も低下し続けており、全国的に卸売市場の経営状況の悪化の傾向が依然として続いているわけであります。
 東京都の中央卸売市場のデータでも、競りは金額ベースで見ても青果で二・一%、水産物で一三・九%となっており、取引のほとんどは相対取引という状況です。
 このように、市場を取り巻く厳しい環境下において、また、中央卸売市場の公共性が揺らぎかねない。平成二十九年十一月、農林水産省、卸売市場を含めた流通構造についてという資料によれば、制度と実態が乖離してしまっているように見える。
 こうした状況において、今こそ、これからの時代に即した市場のあり方、市場会計の健全化などについて、中長期的な視点でしっかりと検証していくべきではないでしょうか。
 また、今まさに、市場関係者の皆様のご理解とご協力をいただきながら、豊洲市場への移転が準備されているわけでありますが、こうした状況の中では、築地市場が豊洲に移転するだけでは、長期低落傾向を転換することができないのではないかとも思われます。
 活力を取り戻す、そうした市場でなくてはなりません。このような問題意識を持ち、幾つか伺ってまいります。
 先般の代表質問にて、知事からは、五年を期間とする卸売市場整備計画において、市場ごとに経営戦略を策定し、交通アクセスを生かし、産地との連携や、加工パッケージ対応の強化など、創意工夫の取り組みを推進するとの答弁がありましたが、中央卸売市場の経営戦略を練っていくには、競合他社の生鮮食料品の流通方式の研究も必要だと考えます。
 スーパーマーケット、商社、インターネット、宅配会社などの流通についての調査研究の取り組みについて伺います。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都は、卸売市場の計画的な整備を図るため、五年ごとに東京都卸売市場整備計画を策定してございます。
 策定に当たりましては、国の審議会や研究会等の資料の収集や市場関係者へのヒアリングのみならず、産地や量販店、外食産業などの実需者、物流業者等にヒアリングを実施するなど、さまざまな角度から調査検討を行っているところでございます。
 ヒアリングにおきましては、産地からは、卸売市場の温度管理や衛生管理の向上について、また、量販店からは、地域特性を踏まえた品ぞろえの充実などについて意見がございました。
 昨年二月に策定いたしました第十次東京都卸売市場整備計画におきましては、こうしたニーズを踏まえまして、市場ごとに、都と市場関係者が一体となりまして経営戦略を検討、確立し、時代の要請に応えるための戦略的な機能強化を図っていくこととしているところでございます。

○ひぐち委員 産地、小売、そして物流業者にそれぞれヒアリング、調査を行い、その検討結果を今回の第十次東京都卸売市場整備計画における経営戦略に反映させているとのことでありました。
 また、産地から、あるいは小売、量販店からあるとおり、温度管理、衛生管理の向上、地域特性を踏まえた品ぞろえの充実などは、まさに時代の要請であります。
 平成二十九年十一月二十四日、第八回規制改革推進会議農林ワーキング・グループ・未来投資会議構造改革徹底推進会合において、卸売市場を含めた流通構造の改革を推進するための提言によれば、生産者、消費者の双方にメリットのある新たな食品流通構造の実現に向けて、四つの方策が挙げられています。
 一、パレットの標準化、モーダルシフト、配送の共同化などの物流の効率化の徹底。二、受発注、仕入れ、在庫管理、代金決済、あるいはニーズの迅速的確な把握、トレーサビリティー確保などのICTの活用。三、コールドチェーン整備、HACCP対応などの品質、衛生管理の強化。四、加工、小分け重要、海外市場への輸出対応などの国内外への需要への対応。以上の四つであります。
 第十次東京都卸売市場整備計画においても、時代の要請に応えるための五つの取り組みとして、品質、衛生管理の高度化、多様なニーズへの対応、物流の効率化、サービス水準向上及び取引の電子化、輸出促進への取り組み、情報力の活用などによる取引の活性化とあります。
 政府の改革への方策も踏まえますと、都としても、市場関係者に限らず市場外の物流業者、そして、実需者も交えてこれからの食品流通構造のあり方、その中において市場のあり方を、そして、それぞれの市場の特性を踏まえた経営戦略を大いに検討し、活力ある市場に向けて進めていくべきと考えます。
 次に、市場会計についてです。
 我が会派の代表質問でも指摘させていただきましたが、十一市場の収支状況についていえば、平成二十八年度決算で合計三十二億円の赤字会計で、豊洲開場後は年間で百四十億円から百五十億円の赤字が見込まれており、十一市場のうち黒字基調なのは築地と大田市場のみ。豊洲市場だけではなく、大田市場以外の市場についても経営は厳しい状況にあり、時代の変化を捉えた市場のあり方が改めて問われているといわざるを得ないのであります。
 知事からは、中長期的な視点での市場会計の持続可能性を考慮しながら、国におきまして予定されている市場法改正の影響も踏まえて、時代の変化に対応できる市場運営を目指すとありました。
 ここで、まず、豊洲市場を初めとする十一の中央卸売市場を各経営単位として、収支を明確にすることから始めることを提言したいと思います。具体的には、資金計画、支出計画、将来の事業見通し、収支見通しなどといった経営計画を市場ごとに作成すること、検討されるべきだと考えます。
 こうしたことなくして、市場会計並びに市場ごとの収支、資金の改善策は立てようがありません。
 先ほど述べましたとおり、都ではそもそも、各市場において特色ある市場づくりに向けて経営戦略を検討、確立していくわけですから、ぜひとも収支の明確化もあわせて行っていただきますよう、強く要望いたします。
 さて、その中で、支出について、特に維持管理コストについて伺います。
 維持管理コストは、委託するような警備、清掃、植栽、設備などの管理費、また、電気、水道、ガス、いわゆる光熱費があるわけであります。こうしたコストも大変巨額であり、開設者である都、そして使用者である市場関係者には大きな負担であります。
 例えば築地市場を例に挙げますと、市場関係者の平成二十八年度、年間の電気料金は七億五千百九十七万七千四百八円、水道料金は二千九百九十二万千三百六十九円でありました。
 そこで、都は来年度、市場施設の維持管理コストを削減すべきと考えますが、具体的にどのような取り組みを行うか伺います。

○松永管理部長 市場会計を健全に運営していくためには、収入と支出の両面から収支改善に向けた取り組みを積み重ねていくことが必要であり、特に、市場施設の維持管理を効率的に行い、その経費削減を図ることは収支改善に寄与し、市場会計の持続可能性につながるものと認識しております。
 このような認識のもと、平成三十年度、来年度でございますが、その取り組みといたしまして、施設の効率的な維持管理の観点から、市場で使用する電力の価格競争による調達や、卸売り場等の照明のLED化による使用電力量の削減を図ってまいります。
 電力の価格競争による調達は、本年度、平成二十九年度から順次、各場に導入しておりまして、約二割の経費削減効果を見込んでございます。また、大幅な使用電力量の削減効果が期待できる照明のLED化は、平成二十五年度から設備の更新に合わせまして行っておりまして、平成三十年度も、葛西市場など計七市場で行う予定でございます。
 今後とも、これらの取り組みを進め、市場会計の持続可能性を確保するよう努めてまいります。

○ひぐち委員 ありがとうございます。市場会計の収支改善に向けた取り組み、光熱費の中でも一番多くを占める電力量の削減についての取り組みを伺いました。特に、電力の競争入札により、およそ二割の経費削減効果があり、またLED化は、一般的には五割の電力使用量の削減効果があるともいわれています。
 今後も具体的な効果を着実に出していく。こうした取り組みは、都だけではなく、市場関係者にも喜ばれる話でありますので、切りかえのタイミングを見据え、今後も鋭意取り組んでいただきますようよろしくお願いいたします。
 さて、中央卸売市場は、現在もなお、食品流通に重要な役割を果たしていますが、一方で、戦後の食料難の時代からの生鮮食料品の安定供給の役割を終えつつあり、そういった公共的な役割は過渡的なものであったともいえます。
 政府が提出を予定している卸売市場法の改正と今後の五年ごとの見直し、また、日本各地での中央卸売市場の統廃合、関係業者の統廃合は、そのことを明確に示しているようにも思います。
 もちろん、第九次の整備計画にもあるように、都民の食生活の安定を担保、都民の食の安全を確保、受託拒否禁止原則、差別的取り扱い禁止原則、集荷と分荷、生産者、実需者がいつでも利用できる開かれた取引の場ということは、中央卸売市場に課せられた基本的な役割であります。
 先般の代表質問にて、知事は、都の卸売市場が都民の食生活を支える社会的なインフラとしての責務を果たしていく、そのためには、それぞれの市場が、立地特性や顧客ニーズなどにも対応し、活性化に取り組む必要があると答弁されていますが、そもそも中央卸売市場は公共的な役割があるがゆえに、東京都が設置しています。
 一方、都立病院が担っている行政的医療、すなわち民間病院が担うことができない不採算の医療の提供に相当する、民間の流通サービスが担うことができない中央卸売市場の公共的使命とは何か、都の所見を伺います。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 卸売市場は、季節や天候などの要因により、必ずしも供給が安定しない生鮮食料品等を全国各地から集荷するとともに、実需者ニーズに応じました品目、量に分荷し、消費者に安定的に供給するという流通拠点でございます。
 また、出荷者または仲卸業者等に対しての差別的な取り扱いや、出荷者からの生鮮食料品等の受託拒否、こういったものを禁止されておりまして、生産者、実需者がいつでも利用できる開かれた取引の場としての役割を担っているところでございます。
 こうした基本的役割に加え、加工パッケージなど、多様化するニーズへのきめ細かな対応や、災害時における生鮮食料品等の流通の確保、さらには、日本の食文化の発信などの多面的な役割が求められているところでございます。
 これらは中央卸売市場の公共的役割でございまして、今後もその役割を果たしていくことが中央卸売市場の使命であると考えているところでございます。

○ひぐち委員 先日、私は、未明から朝九時まで、築地市場に伺ってまいりました。午前五時過ぎ、活魚の競りも拝見いたしました。その様子、狭い空間に仲卸さんたちが階段状に立ち、立ち込めた熱気、独特の競りの声、私には随分活気があると感じたのですが、昔から働く仲卸さんにいわせれば、往時に比べると大分寂しくなったと、そのようにも聞きました。
 基本的に、競りを行うのは天然、高級魚だけ。冒頭述べましたとおり、競りは金額ベースで見ても青果で二・一%、水産物でも一三・九%となっています。
 つまり、取引のほとんどが相対であるという状況も、まさにRの外側、昔のプラットホームのところで行われていた、いわゆる鮮魚競り場で相対取引を見ていると、ああ、なるほどなと、実態をよく理解いたしました。
 そして、小揚げの荷受けから荷さばき、出荷に至る流れを高いところから俯瞰して見ていますと、荷物の引き渡し、仲卸の出荷については茶屋があり、それに加えてあいているスペースでは、あちらこちらでターレットが行き交い、ウイングもしくは後方をあけたトラックに荷をおろし、あるいは積んでいる様子を見るにつけ、生鮮食料品の荷さばき場、物流センター化しているという感を強くいたしました。
 とはいえ、競りや相対での目ききの力、私も現場でまざまざと体感したのですが、仲卸さんたちのその力は健在であり、そこでのご商売、知識、経験は、それこそが世界が憧れる日本の魚食文化を支えている源泉だとも考えているわけであります。
 さて、その日本の魚食文化であります。あえていうまでもないことですが、世界的に日本食ブーム、ましてや築地ワンダーランドという映画が海外でも評価されているように、まさに海外にも認知されているわけであります。
 そうした中、中央卸売市場の役割として、周辺の卸売市場へのハブ機能があり、また、特に今後は、全国の生鮮食料品を海外へ輸出することが期待されています。
 一方、これらは、都民への生鮮食料品の供給ではありません。都が設置する中央卸売市場が担っていく理由について、都の所見を伺います。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 近年の出荷団体の大型化、集約化に伴いまして、産地が比較的規模の大きい市場を選択して出荷する傾向が見られまして、当該市場からの他市場への転送の動きが強まっているところでございます。
 また、近年の日本食ブームや、インバウンド効果によります海外における日本食を求めるニーズに応えるため、市場関係者による農水産物の輸出の取り組みが進められているところでございます。
 こうした動きを見据えまして、市場間の流通ネットワークの強化や、輸出を通じた新たな販路の拡大は、都民の豊かな食生活の充実を担う中央卸売市場全体の取引の活性化につながるものと考えております。

○ひぐち委員 都民への生鮮食料品の供給という意味では、間接的にも感じますけれども、海外への輸出拡大が市場を活性化するということであります。
 とはいえ、話を戻しますが、卸売市場法の改正経緯からしても、中央卸売市場に対する保護と規制を緩和し、競争原理を導入し、経営責任を全うしていただく方向にあるわけであります。
 今後も当局には、民間の流通機構との比較を行っていただく上で、改めて公益、公共的な使命を明確にしていただくよう、しっかり検討いただくようお願いいたします。
 さて、そもそも豊洲市場は、自動搬送装置やバース形式による効率的な物流システム、ICタグや車両誘導を行う情報システム、また、完全閉鎖型施設であり、HACCP的な視点に立った高度な品質管理、被害想定要因への対応策、温度管理による鮮度保持、そして、小売からのニーズに対応した加工パッケージ棟の整備など、まさに、大東京の大消費地を預かる新たな中央卸売市場として整備されたわけであります。
 この意味で、品質、衛生管理の強化は、なされていますし、海外市場への輸出対応についても、先日新聞にも出ていましたが、今、築地の水産仲卸業者は、例えば東南アジアのタイへの輸出拡大を図るため、農水省の支援を受け、研修や検証などをしているわけであります。
 今後、さらに効率化を図るためには、市場外も含めたパレット規格の標準化などの物流の効率化の徹底、トレーサビリティー確保などのさらなるICTの活用が不可欠であります。
 実際、農業協同組合連合会、ホクレンによる物流効率化の取り組み、仙台市中央卸売市場卸売業者である仙台水産によるICT化の取り組みはかなり効果を上げ、活力ある市場に向けた興味深い取り組みでありました。
 このように取り組むべき課題が多くありますけれども、やはり私は、目指すべきは、活力みなぎる市場の実現にあると思います。合理化、効率化、そして品質、衛生の向上も、全ての施策が市場に活力をもたらすものであります。
 食品流通の中間拠点である市場ではありますが、開設者である当局の皆さんには、中核市場である中央卸売市場の発展のために、市場関係者の皆さんとともに、まずは、意識改革に取り組んでいただき、そして、中小企業の業界の皆さん単独ではなかなか取り組みにくい業務課題、そして、市場内外の改革も一緒になって検討し、さまざまにサポートしていくべきと考えます。
 このことを強く要望しまして、そして、私自身もしっかり汗をかいていくことを誓いまして、私の質疑を終えさせていただきます。

○細田委員 私からは、豊洲市場の開場に向けた取り組みについて伺います。豊洲市場の安全・安心の発信であります。
 昨年の十二月の九件の契約締結以降、追加対策工事が進められています。もとより、法的、科学的な安全性が確認はされているところでございますけれども、この追加対策によって、さらにそれが向上することになる。こうした追加対策工事についてはしっかりと進める必要があり、また、その内容や意義を都民にもきちんと理解していただく必要があります。
 そこで、追加対策工事の現在の進捗状況と、都民に向けた情報の発信について、東京都、市場の対応について伺います。

○吉野建設技術担当部長 追加対策工事は、契約締結後、受注者と調整し、詳細な工事工程を定めたところであり、現在、この工程に基づいて工事を進めております。
 地下ピットの追加対策については、ひび割れ抑制に配慮したコンクリートの打設や、換気用ダクトの設置といった工事を進めております。
 また、地下水管理システムの機能強化では、地下ピット内での揚水ポンプの設置工事や、真空ポンプによる揚水などを始めたところでございます。
 こうした追加対策工事に関する都民への情報提供については、工事の内容や進捗状況について、説明図や施工現場の写真を活用して、順次、ホームページで公表しております。

○細田委員 まさに、今の進捗状況を随時オープンにして発信していく、大切なことです。安全・安心は、繰り返し正確な情報を発信することで醸成されていく、このように思います。都民の皆様の理解を促進する上での有効なことは、豊洲市場の現場を肌で感じて理解していただく、そのように不断に努めていかなくてはいけない、このようなことであります。
 東京都は、都民や地元の住民の方を対象とした見学会、予算委員会でも伺いましたが、この取り組みを進めており、今週末には、豊洲市場魅力発信フェスタ、これも行われます。私も、上野副委員長も一緒に訪問をさせていただく予定でありまして、多くの都民とともに豊洲市場の魅力を感じていきたい、このように考えています。
 先ほど、追加対策工事についてホームページで発信する、そのようなご答弁がありましたが、こうしたイベントの場もぜひ活用して、来ていただいた方に追加対策工事の内容を理解していただく、また、そこからさらに広がっていく、こういうことも有効な手だてではないだろうか、このように思います。
 そこで、豊洲市場魅力発信フェスタの中においても、追加対策の内容や豊洲市場における空気の測定結果など、安全性に関するPRをするべきだと考えますが、東京都の見解を伺います。

○前田移転調整担当部長 豊洲市場に関する都民の理解を促進するため、現場を実際に見ていただきながら、市場の安全性について発信することは有効でございます。
 このため、都はこれまでも、都民見学会等の際に、豊洲市場における都の取り組みや空気調査の結果などを都民にわかりやすく情報提供してまいりました。
 今週末に開催いたします豊洲市場魅力発信フェスタにおきましても、こうした取り組みを行う予定でございまして、今後も客観的なデータについて、わかりやすい形で情報発信を行うなど、豊洲市場の安全性について都民の理解を促進してまいります。

○細田委員 やっていただけると。ぜひしっかりと取り組んで、今週末のときにもしっかりと取り組んでいただいて、豊洲市場の安全性、この見える化を図っていただきたい、このように要望します。
 安全性という観点からは、市場業者の方々にも、また関係者の皆様にも安全に働ける市場である、そのことを理解していただく必要があります。
 先ほども、HACCPの基準を満たす本当にすばらしい市場になっている、このような話も出ましたけれども、豊洲市場については、市場業者の皆様から、ターレスロープや六街区のランプウエーなどについて、ターレや車で走行する際に危ないのではないか、このような声も寄せられていると聞いています。私の耳にも届いております。
 こうした声に応えて、六街区のターレスロープ、それから、ランプウエー、これを安全に走行できるようにしていく、こういった取り組みも重要である、このように考えておりますが、東京都の取り組みについてはどうなっているんでしょうか伺います。

○吉野建設技術担当部長 六街区のターレスロープや東側ランプウエー付近の走行については、業界から改善の要望が寄せられていたことを踏まえまして、改善に向けた取り組みを進めております。
 具体的には、ターレスロープについては、大型カーブミラーや注意喚起標識の設置が完了しており、また、東側ランプウエー付近では、車両動線を見直すことで車両のふくそうを解消するとともに、カーブ部分の舗装をわかりやすく色分けすることなどにより、安全性の向上を図っております。
 都では、こうした取り組みについて、業界団体の方々とともに現場確認を行うなど、緊密に調整を重ねながら工事を進めてきており、今後とも業界と連携して、安全で安心して働ける豊洲市場を目指してまいります。

○細田委員 予算特別委員会の一般質問でも述べましたが、市場を動かすのは市場の業者の方々でありまして、こうした方々の声は、今後もぜひ大切に、細かく、しっかりと拾い上げていって、反映していっていただきたい。
 豊洲市場にとって大切なのは、市場機能をしっかりと発揮できることでありまして、そのためには、効率的な物流を実現する必要があります。これは、豊洲市場のコンセプトの一つにも挙げられておりまして、先ほどお話をお伺いしましたターレスロープやランプウエーも物流施設の一つであります。既に完了しているということ、また、市場業者の方々にも見ていただいているということ、確認しながら、一つ一つ前に進めているということで、安心いたしましたが、工場が終わるまで不断の努力を続けていただいて、これを前に進めていっていただきたい、こういうふうに思います。
 そこで、確認しておきますが、これまでの施設整備において、効率的な物流の実現に向けては、どのような工夫を行ってきたのか、東京都の取り組みについてお尋ねします。

○前田移転調整担当部長 豊洲市場は、効率的な物流を実現するため、さまざまな施設面での工夫をしております。
 具体的には、市場内の外周道路の設置や、待機駐車場、積み込み場などの確保といった取り組みに加え、荷さばきスペースを売り場近くに一体的に配置することなどにより、円滑な車両交通や、搬入から搬出までの一貫した荷の流れに配慮した施設となっております。
 また、車両入退場管理設備や車両誘導設備を整備し、三車両を入り口からバースまで誘導するほか、未登録車両の入場を制限することとしております。

○細田委員 さまざまな工夫を凝らして施設整備が進められてきたということで、十月の開場まで見据えますと、やはりこの施設をしっかりと使いこなしていく、そのことが大変重要であります。
 現在、業界団体では、さまざまな習熟訓練を実施しておりまして、実際にトラック等も持ち込んで物流面の検証も行っています。
 こうした訓練の結果を踏まえて、業界団体からはさまざまな意見が出されていますが、そこで、習熟訓練ではどのような意見が出されているのか、また、それに対してはどのように対応しているのか、東京都の見解を尋ねます。

○前田移転調整担当部長 水産物部及び青果部は、それぞれトラックやフォークリフトなど、車両を使用した習熟訓練を実施しております。
 この習熟訓練を受けて、業界からは、一方通行表示の明示など、来場者にとってよりわかりやすくなるよう、場内サインを改善してほしいといった要望が出されております。
 こうした声を踏まえ、業界と調整を行い、今年度は、五街区において交通表示の充実や駐車場所の明示など、サインの改善を行ったところでございます。
 今後、他街区のサイン改善につきましても、業界との調整を進め、市場内における安全で円滑な交通の確保を図ってまいります。

○細田委員 開場まで、もう半年となりました。時間は限られております。開場後の円滑な物流、実現ができるように、しっかりと取り組んでいただきたい、このように思います。
 この間の施設整備を初めとしたハード面での対応に加えて、今後重要となるのはソフト面、また、まさにすなわち運用面への取り組みであります。市場の物流を支える関係者の方々は多岐にわたり、トラック等による輸送のほか、場内での荷の運搬や保管を行う方々もいます。業界内でも会社の再編などの取り組みが進んでいると聞いていますが、東京都も、業界との間で物流に関するソフト面のルールづくりなどを進めていく必要があると思います。
 今後、効率的な物流を実現していくために、運用面での取り組みについて、業界団体と十分に調整をしながら進めていただきたいと考えますが、都の所見を伺います。

○前田移転調整担当部長 豊洲市場におきまして、効率的な物流を実現するためには、実際に業務を行う市場業者と調整して、運用面のルールづくり等を進めていくことが重要でございます。
 現在、街区ごとに物流施設管理協議会などを設け、荷の搬出入をスムーズに行うためのバースや積み込み場の車両割りつけ、管理方法などの検討を進めております。あわせて、各街区幹事会におきましても、運用面のルールなどについて検討を行っております。
 今後も、効率的な物流の実現に向けて、業界団体と十分調整してまいります。

○細田委員 さきの予算委員会、質疑でも知事に申し上げましたが、平成三十年度は安全・安心を担保して、都民の皆様、市場関係者の方々、そして、豊洲地域を含む地元江東区の住民の方々に、皆さんに喜ばれて、移転できてよかったね、このようにいってもらえるよう、決着をつける年度になりますので、ぜひ、開場を半年後に控え、しっかりと緻密な、そして、今いったしっかりとした取り組みをやっていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○鈴木(章)委員 本題に入る前に、一言申し上げておきたいと思います。
 先週十三日の予算特別委員会における我が党の山崎一輝委員による代表質問において、山崎委員は小池知事に対し、中央卸売市場とはどのようなものか知っておりますかという質問をいたしました。これに対し、知事は、法律に基づいて設置された卸売市場である、また、都内における市場は全て中央卸売市場で、その数は十一でありますと答弁されました。
 この答弁に対して、何も修正メモも入りませんでした。まさに小池都政のありようを象徴的に示している例なんだなというふうに感じたわけでございますけれども、この答弁に対して、その後、知事も何も言及されておりません。
 法律に基づいて設置された市場というのであれば、都内十二ある地方卸売市場もあるわけです。知事は多分、都内における地方卸売市場の存在すら認識されておらず、さらに、中央卸売市場と地方卸売市場の区別すらついていないのではないかとさえ思ってしまいます。
 私たちは、知事の揚げ足取りをしたいわけではありません。しかし、そのやりとりから、知事に重要なものが欠けていると申し上げたいのです。知事は、政治家であると同時に、東京都という地方自治体の行政をつかさどる長であります。行政の仕事というのは、本来、派手なものでなく、地味で目立たないものでもあります。言葉をいいかえれば、多くの名もなき庶民が東京というまちに安心して暮らすことができるように汗をかくのが、私は行政であるというふうに思います。
 もちろん、実務面においては、ここにおられる皆様の意見を聞き、そして、議論しながら政策を練り上げていくものでありますが、知事である以上、基本的な知識、また、大枠の議論に必要な考え方ぐらいは、ぜひ持っていただきたいというふうに思います。
 卸売市場について、せめて中央市場と地方市場の違い、そして、卸売業者と仲卸売業者との役割の違い、さらに、卸売市場と商店街、築地においては場外市場との違いなどを知っていないと、正しい判断に基づく市場行政をやっているのかと、都民は大変不安に思ってしまいます。
 これまでの築地は守る、豊洲は生かすといった発言も、最近では、築地も豊洲も生かすというふうに知らない間にお話しになっておりますけれども、まさにこうした認識不足によるものと思えば理解はできますけれども、そのことにより、多くの都民の方々に不信感を与えているのが現実です。
 今、知事に求められることは、思いつきの人気取りではなく、都民の信頼を得ていく努力であり、豊洲市場における風評被害対策や安全宣言など、都民に正しい、真摯なメッセージを使えることであると思います。
 私たちはこれまで、都民の皆様や市場関係者から直接ご意見を伺い、それを施策に生かすよう努力してまいりました。それは、一つ一つの施策に魂を入れていくのは現場で働く方々の熱い思いであると信じるからであり、その信念を持って、理事者の皆様とこれまでも議論をしてまいりました。私たちはこれからも都政を前に進めるため、いうべきことはしっかり、都民の与党として全力で頑張っていきたいということを改めて表明いたしまして、本題に入らせていただきます。
 先日、市場法改正案が閣議決定されました。先ほどの質疑にもありましたけれども、ここにおられる委員の方々はそのことは既にご存じとは思いますけれども、その内容を一言でいえば、これまで、卸売市場が公正な取引の場として食品流通の中で重要な役割を果たしていることを踏まえつつ、取引規制の一部を緩和し、卸売市場を含めた食品流通の合理化を図るための改正であるというふうに思います。
 ただし、このような内容になるまでには、さまざまな局面で紆余曲折があったことも事実です。一昨年十一月の規制改革推進会議において、市場法の改正の必要性が問題提起された後、いわゆる卸売市場不要論が大手を振って論じられ、本当に市場がなくなってしまうのではないかと心配された業界の方々も大変多かったと聞いております。
 以前から私が申し上げてきたように、卸売市場は、東京の豊かで多彩な食を支える公的インフラであります。不要論など、現場を見ない空論としかいいようがございません。
 これまで、さまざまな市場関係者や産地の方々の声も受けとめながら、一年数カ月に及ぶさまざまな議論を通して、国がこうした卸売市場の持つ公共的役割をしっかりと認識していただき、それを踏まえ、今回改正法においても市場が果たしてきた役割を評価しているということは、よしというふうに思うわけですけれども、同時に、流通環境を初め、卸売市場を取り巻く環境というのは、いうまでもなく大きく変わっております。
 そうした変化にしっかりと対応していくことが、今後も卸売市場が都民の期待に応えていくために欠かせないものと改めて考えさせられたわけであります。
 ここ数年、東京における市場問題といえば、それは築地市場の豊洲移転問題でありました。もちろん、それは重要な問題でございますけれども、いつまでもこの問題ばかり論じている段階ではないというふうにも思います。今般の市場法改正を契機として、今後の卸売市場はどうあるべきか、そして、どうしていくべきかという根本的問題を論じる時期に、私は来たというふうに認識しております。
 検討の仕方についても一言申し上げたいと思います。
 今回の改正法では、主要な取引ルールが撤廃されたことによりまして、規制が緩和されて、自由に取引ができると歓迎する声もありますが、市場に必要な荷が入ってくるのだろうかと懸念を示す声もあり、市場関係者からもさまざまな意見や要望も入ってまいります。
 重要なことは、開設者である東京都がリーダーシップを持っていただいて、現状維持をよしとするかどうかといった議論ではなくて、業界の皆さんに対し、まず、将来の市場の姿に対する開設者の思いというものをしっかりと伝えることではないかなというふうに思います。その上で、現に業界の皆さんが抱えている悩みとか問題といった現実に耳を傾けていくべきであるというふうに思います。
 市場業者ごとに置かれている環境の違いや、おのおのの商売の仕方など、都が丹念に、そして地道に市場関係者の声を聞きながら、地に足のついた検討を積み重ねて、一つ一つ課題を解決していくことを惜しまずやっていただきたいというふうに思います。
 話題をもとに戻しますけれども、まずは法改正の考え方を確認していきたいというふうに思います。
 改正法では、まず、どのような取引ルールが自由化され、ルールの設定になるのでしょうか、お伺いいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 改正法案におきましては、共通ルールとして、差別的取り扱いの禁止、受託拒否の禁止、売買取引の方法の公表等につきまして、引き続き定められているところでございます。
 一方、共通ルール以外の第三者販売の禁止、直荷引きの禁止、商物一致の原則等につきましては、卸売市場ごとに市場関係者の意見を聞くなど、公正な手続を踏み、理由を公表した上で、共通の取引ルールに反しない範囲におきまして、その他の取引ルールとして定めることができるとされているところでございます。

○鈴木(章)委員 確認でしたけれども、共通の取引ルール以外に、卸売業者や仲卸業者等の意見を踏まえて、市場に応じてその他の取引ルールを設定することができるということであり、これまでの取引方法が突然変わるわけでなく、各市場が果たしてきた卸売業者、仲卸業者の調整機能を生かしつつ、市場ごとの運用が可能であるということであるというふうに思います。
 市場に応じてその他の取引ルールを設定することができるということでありますけれども、このことにおいても、卸業者、仲卸業者、小売など、市場業者の立場によっても、その主張というものが大分違うわけでございますので、その調整には、法改正の趣旨や、また、市場を取り巻く環境の変化もしっかりと踏まえて、都がリーダーシップを発揮して調整していただきたいというふうに思います。
 また、法改正のポイントの一つに、許認可制に変えて認定制の創設がありますけれども、卸売市場のうち、要件に適合しているものは、農林水産大臣が中央卸売市場、また、都道府県知事が地方卸売市場を認定するということであります。
 また、これまで、中央卸売市場の運営は地方自治体のみでございましたけれども、改正案では、民間事業者も認定要件を満たしてさえいれば開設が可能となるということであります。
 一方、現行法では、卸売業者は農林水産大臣の許可、仲卸業者は都道府県や政令市などの開設者の許可が必要であるわけですけれども、改正案では、卸売業者、仲卸業者はどのように規定されているのか、お伺いをいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現行法におきましては、卸売業務、仲卸業務は、国や都道府県等の開設者の許可を受けた者でなければ、行ってはならない旨、規定されており、また、その業務もしくは財産に関しまして報告を求め、検査を行うことができ、法律に違反した場合等には、監督処分を行うことが可能であるとされているところでございます。
 改正案では、卸売業者、仲卸業者の定義がなされておりますが、国による関与は開設者に対してのみでございまして、卸売業者等に対する指導等の関与は規定されてございません。

○鈴木(章)委員 ご答弁ありましたけれども、改正案では、卸売業者、仲卸業者はどういう人たちであるかという定義がされているのみであるという。それは、許認可のように一定の条件を備えていることを求められているわけではないため、本当に極論をいえば、実績がなくても、卸売業者、仲卸業者として市場で業務ができるということでございます。
 今回の改正案は、単に許認可制が認定制に変わるといったものでなく、現行法によって確立されていた市場業者の位置づけが大きく変わるものであると考えられます。
 そこで、改めて、食品流通における卸売市場の役割と、卸売業者、仲卸業者が果たしている役割というものはどのようなものか、お伺いをいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 卸売市場は、季節や天候の影響を受け、供給が不安定な生鮮食料品等を全国から集荷するとともに、量販店や小売店等の実需者のニーズに応じた品目や量に分荷し、かつ公正な価格形成、出荷者への確実な代金決済の機能を果たしているなど、都民に安定的に供給する流通拠点としての役割を担ってございます。
 こうした中で、卸売業者の全国の産地と連携した集荷機能や、仲卸業者の実需者ニーズに応じた分荷機能など、それぞれの調整機能が発揮されることにより、卸売市場の役割が果たされていくものと考えているところでございます。

○鈴木(章)委員 卸売業者と仲卸業者による集荷、分荷、価格形成等の調整機能によって、日々、滞りなく、適正な価格で消費者の皆さんの食卓へ生鮮食料品等が届けられており、卸売業者、仲卸業者の役割は、卸売市場にとって、とっても重要なものであるわけです。
 とりわけ東京の卸売市場は大消費地を抱えて、全国から大量かつさまざまな種類の生鮮食料品等が集まることからも、社会的インフラの一つとして極めて公共性の高い役割を担っているというふうに思います。
 しかしながら、法改正では、これまでの卸売業者、仲卸業者の許可等に関する規定や取引委員会の規定が大幅に削られておりまして、今後どのように卸売市場の秩序を保っていくのかということも課題となるという印象を受けました。
 法改正によって、今後の市場運営のあり方が大きく変わるわけですけれども、十一もの卸売市場を持つ東京都は、円滑な市場の運営、卸売市場の公共性、卸売市場の活性化など、改めて卸売市場のあり方を議論して、卸売市場の将来を検討する機会と考えるべきだと思いますけれども、見解をお伺いいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 卸売市場は、集荷、分荷、公正な価格形成、迅速で確実な代金決済など、生鮮食料品等の円滑かつ安定的な供給を確保するための重要な社会的インフラとして機能してまいりました。
 その一方で、少子化の進展や単独世帯の増加などに伴う消費者ニーズの変化、小売形態の変化や物流環境の変化など、卸売市場を取り巻く状況は大きく変化してございまして、これらの変化に的確に対応していく必要がございます。
 今回の法改正は、こうした卸売市場を取り巻く状況を踏まえ、生産者、消費者双方のメリットのある食品流通構造の実現の観点から見直しを行うものでございまして、都といたしましても、法改正の趣旨を踏まえて、市場全体の活性化に向け、市場関係者と議論を重ねてまいります。
 これを契機に、卸売市場が将来にわたり都民の期待に応えていくことができるよう、精力的に検討を進めてまいります。

○鈴木(章)委員 私も重ねて述べますけれども、今ご答弁にありましたけれども、本当に大切なことは、こうした変化を新たな発展の好機として捉えて、これからも都民に必要とされる中央卸売市場として役割機能が発揮されて、今後も食品流通の核として新たに発信していただきたいというふうに思います。あわせて、豊洲新市場の開場と一体となって、新しい中央卸売市場に変えていかなければならないということも強く指摘しておきます。
 そのために、具体的に、法改正を契機として、卸売市場をより使いやすくするための工夫も必要となってくると思います。市場の休業日の問題も同様であり、時代の変化に見合った設定が必要ではないかなというふうに思います。
 この件に関しては、昨年の事務事業質疑において、私も、開場日と休業日は、都民の食生活への影響、市場業務に従事する者の労働条件、また、産地の出荷事情等についても、現場の実態や意見を十分に把握して設定していく必要を指摘させていただきましたところ、都はその答弁において、卸売市場の開場日と休業日のあり方についての検討に当たり、今年度中に業界団体と意見集約を行うとの答弁をいただきました。
 そこで、青果、水産などの部類ごとに、市場業者や産地などからはどのような意見が上がっているのか、お伺いいたします。

○白川事業部長 都の中央卸売市場の開場日と休業日、いわゆる休開市日は、都民の食生活への影響、市場業務に従事する者の労働条件、産地の出荷事情等について、現場の実態や意見を十分に把握して設定していく必要がございます。
 そのため、昨年十月から、市場業者のみならず、産地、出荷者やスーパーマーケットの事業者団体との意見交換を実施したところでございます。
 この中で、市場業者も含め、おおむね共通した意見といたしましては、まず、水産と青果では商品特性が異なっておりまして、おのおのがその特性に合わせた対応をしていること。また、市場の休業日においても、仲卸業者が開場日に取引した商品を引き渡すなどの対応を行っていること。さらに、どの事業者においても人材確保が難しくなってきておりまして、その定着のため、休業日の増加を志向している状況にあることなどが明らかになったところでございます。
 なお、スーパーマーケットの事業者団体からは、重要な仕入れ先である市場の機能を維持するという面でも、現行程度の休開市日数について、業界内の理解は得られていると思うとの意見がございました。

○鈴木(章)委員 それでは、開場日と休業日の設定について、業界団体とは合意がなされたのか、お伺いいたします。

○白川事業部長 都はこれまで、翌年の休開市日等の設定につきまして、夏ごろから、各業界団体等から成る連絡調整会議において具体的な調整を重ね、了承を得た上で、秋に開催されます東京都中央卸売市場取引業務運営協議会において決定してきたところでございます。
 来年度は、これまで行ってきた意見交換等の内容も踏まえまして、早期に業界団体等と調整を開始し、休開市日が設定できるように努めてまいります。

○鈴木(章)委員 これまでも、今、卸売市場は厳しい環境の変化の渦中にある、そして産地の生産環境、そして消費者のニーズ、物流環境、働き方の見直し、そして、法改正によるさらなる経営環境の変化といった状況において、特にことしの十月十一日には、豊洲新市場という新しい市場が誕生するわけです。
 このような状況にあるからこそ、都は開設者として、市場関係者の声に真摯に耳を傾けて丁寧な議論を重ねていくことは当然として、さらに、一番大事な都民、消費者の声をしっかりと受けとめて、その期待に応えていくことが大事だと思います。
 開場日と休業日、いわゆる休開市日の問題というのは、これまでどちらかというと、市場業者の中だけの議論であったとも思える側面があるわけですけれども、今回は、産地、出荷者はもちろんのこと、スーパーマーケットの団体にもヒアリングしたとのことであります。
 来年の開場日と休業日の設定に当たっては、こうした市場の外の声も十分に加味して設定するようにすべきであると指摘をさせていただきます。
 法改正の趣旨である卸売市場のさらなる活性化を進めていくには、卸売市場の施設整備についてもよく検討し、実りのあるものにしていかなくてはならないと思います。
 直近の大規模な施設整備の例として、大田市場プロセスセンターの整備があり、来年度予算においても約六十一億円の経費が計上されております。
 そこで、確認しますけれども、大田市場プロセスセンター整備事業のスケジュールを改めてお伺いしたいと思います。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 大田市場におきます青果プロセスセンター整備事業は、第十次東京都卸売市場整備計画に基づきまして、老朽化した第三荷さばき場等の建てかえを行うとともに、大田市場青果部の機能強化を目的として整備するものでございます。
 平成二十五年度に基本設計、平成二十六年度から二十七年度にかけまして実施設計を行い、平成二十八年度から工事に着手をいたしまして、平成三十年度に竣工予定でございます。

○鈴木(章)委員 平成三十年度に竣工予定ということでございますので、しっかりと、滞りなく進めていただきたいと思います。
 大田市場は、ご存じのように、我が国最大の青果市場であります。取扱数量も、市場全体が減少する中で増加を続けており、より一層の効率的な敷地利用などの課題が発生していると聞いております。
 そこで、プロセスセンターを整備することによって、大田市場においてどのようなメリットが生まれるのかをお伺いします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 青果プロセスセンターは、大田市場におきます取扱量の増加などに伴う場内の狭隘化と、第三荷さばき場等の老朽化に対応するために整備されるものでございます。
 本事業は、荷さばき場や低温施設を整備するとともに、上部階、上の階ですけれども、上部階に消費者や実需者のニーズに応えるための加工パッケージ施設を設置することによりまして、大田市場青果部のさらなる機能強化につながるものと考えているところでございます。

○鈴木(章)委員 大田市場のプロセスセンターの整備というのは、効率的な荷さばき、また、温度管理の充実、そして、加工機能の強化という、今の卸売市場にとって必要な課題に対する、私は、解決策であるというふうに思います。こうした施設を、限りある敷地を活用して整備していること、それに加えて、卸、仲卸、そして買参という市場業者の各プレーヤーが協議をして、すみ分けながら、この施設を使用していくことになっているという点が、私は大きいというふうに考えます。
 つまり、大田市場青果部において検討され、策定された経営戦略に合致した施設であるというふうにもいえます。これは各市場においても、都と市場関係業界とが一体となって、これからのあり方を検討して、具体的な方策に踏み込んだ検討を行っていくことが重要であって、市場法が改正された後においても、こうした動きをしっかりと進めていくべきであるというふうに申し上げたいと思います。
 こうした戦略的な検討を経て整備された施設は、その目的や使用形態などにおいて、都と業界との間で事前に十分な話し合いと意思疎通が積み重ねられており、スムーズな運用、そして顧客ニーズへの的確な対応が期待され、ひいては取扱数量の増加にもつながり、これからの卸売市場整備のあり方を先取りしているものとも考えられます。
 大田市場の事例を出して確認していきましたけれども、都内には、大田や築地だけでなく、ほかにも九つの中央卸売市場が存在しております。
 都民からは、取扱量が大きな市場が注目されがちでありますけれども、それぞれの地域や、地域の小売店、スーパー、レストランなどの飲食店、そしてまた学校給食など、顧客ニーズに応える地域密着型の卸売市場があってこそ、私たちは豊かでバラエティーに富んだ食生活を送ることができるというふうに私は思います。本当にここが重要であって、経営効率化だけで語ることのできない、都の卸売市場としての役割であるというふうに私は思っております。
 そこで、都民の食生活を支える重要な役割を担っている十一市場について、計画的な施設整備が必要であると考えますけれども、都の所見をお伺いいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都の卸売市場は、大田市場はもとより、十一の中央卸売市場がそれぞれの役割を生かし、相互に補完しながら、一体としてその機能を発揮してございます。
 都は、昨年二月に策定しました第十次卸売市場整備計画に基づき、老朽化施設の維持更新に加えまして、品質衛生管理の高度化、物流の効率化、加工パッケージ対応などの機能強化を図っていくこととしております。
 これらを通じまして、十一市場全てがそれぞれの特色を生かし、生鮮食料品等を円滑かつ安定的に供給していくことができるよう、着実に整備を推進してまいります。

○鈴木(章)委員 大消費地である東京において、日々、生鮮食料品を安定的に供給していくためには、十一の市場が連携して、一体となって機能していくことが重要であるというふうに思います。
 先ほど、東京都の卸売市場について、よくご理解されていないような質疑もございましたけれども、本当に重要なことは、生産者、市場者に、そして消費者が三方よしの、そして東京の豊かな、多彩な食を支える、そうした取り組みにしていくことが大事であるというふうに思います。
 今後とも、そうした観点において、それぞれの卸売市場の特色に応じた機能や役割を発揮して、卸売市場全体が活性化するよう、必要な整備を計画的に進めることを強く要望します。
 また、整備計画に基づきまして、計画的に市場運営を行っていくためには、市場会計を健全に保つことが大切であるというふうに思います。中央卸売市場会計は、公営企業会計として、独立採算を原則として運営されており、市場業者が負担する使用料が主な収入となるわけです。
 この使用料は、地方公営企業のサービスに対して徴収するものであって、公正、妥当なものでなければならず、かつ効率的な経営のもとにおける適正な原価を基礎として、地方公共団体の健全な運営を確保することができるものでなければならないわけです。これが、受益と負担の関係であります。事業の経常収支が均衡しているということが受益と負担のバランスがとれた状態であって、市場会計が健全に運営されているということであるというふうに思います。
 こうした市場会計の健全性を考えれば、安易に、特に築地市場以外の市場業者の方々は、今、自分たちが支払っている使用料が市場運営と全く関係ないところで使われていることに本当に不信感を持っております。また、築地市場の用地を中央卸売市場が保有しているという理由で、安易に、築地再開発を検討するための経費を中央卸売市場会計に計上すべきでないと皆さん考えているというふうに思います。そして、これまでの安易な会計処理が、多くの市場業者に不信感と不安を与えているのが現実でございます。
 そこで、改めてお伺いをいたしますけれども、都の卸売市場が整備計画に基づいて計画的に市場運営を行っていくためには、市場会計を健全に保つことが何よりも大事だというふうに思いますけれども、市場会計の健全性について、市場長の見解をお伺いいたします。

○村松中央卸売市場長 都の中央卸売市場会計は、公営企業会計として独立採算を原則といたしまして、都内十一の中央卸売市場全体に係る経費を全市場の収入で賄うという考え方で財政運営を行っております。
 このような考え方のもと、中央卸売市場十一市場全体の機能を維持向上させ、都民への生鮮食料品等の安定供給という役割を果たしていくためには、事業実施の基盤となります市場会計を全体として捉えた上で、財政収支に配慮した取り組みを継続的に実施いたしまして、その健全性を保っていくことが重要であると考えております。
 今後とも、個々の事業を実施するに当たりましては、費用対効果を十分に考慮し、効率的な執行に努めますとともに、後年度へ負担軽減にも配慮しながら、財政基盤をより強固なものとし、卸売市場が求められている役割を適切に果たしてまいります。

○鈴木(章)委員 改めて確認いたしますけれども、市場ごとの収支、そして市場ごとの効率性というのは本当に大事だというふうにも思います。しかしながら、東京の中央卸売市場の役割を果たしていくためには、今、市場長に答弁していただきましたけれども、十一市場がしっかりと全体で取り組んでいくという考え方が求められるのではないかなというふうに思います。
 市場の皆さんは、ことし一年、随分悔しい思いをしてこられたのではないかというふうに思います。市場法改正の議論にしても、休開市の検討にしても、市場不要論が喧伝されて、また、三百六十五日営業が当たり前の世の中に市場は休み過ぎなどと的外れな意見が、さも正しい意見のように取り上げられるなど、卸売市場の果たしてきた役割や、日々果たしている機能を一方的に決めつけるかのごとき議論がまかり通ってきたということであるというふうに思います。
 市場法改正にあっても、市場は生鮮食料品等の公正な取引の場として重要な役割を果たしていると評価されております。その証拠になりますけれども、スーパーマーケットの鮮魚売り場に行きますと、築地市場仲卸から直送と掲げられたのぼりを目にすることがよくあると思いますけれども、市場離れの象徴にいわれていることの多いスーパーマーケットでさえ、実は卸売市場を頼りにしているという現実が、どれだけの方々にご理解されているのかなというふうにも思います。
 法改正は間違いなくこれからの卸売市場のあり方を変えていく。それは悲観的なものではなくて、現在、卸売市場が果たしている役割をより一層強固なものにする方向に向かっていかなくてはならないと思います。
 都は、そうした方向性をみずからの使命として認識していただいて、業界の皆さんと膝詰めで話し合っていただいて、卸売市場を将来にわたり都民生活に欠かせないインフラとして機能させていただくよう強く要望いたしまして、私の質疑を終わります。

○あぜ上委員 それでは、私の方からは、築地市場移転についての市場関係者や都民の合意についてです。
 予算の総括質疑の中で、我が党の曽根議員が、築地市場労組従組連絡協議会議長の意見を紹介いたしましたが、新市場建設協議会において、豊洲市場の開場日が決まったが、これまでの経緯からすると議論が尽くされたとは思えない、新しい施設でどのような物流を行うかについても十分な情報がなく、コスト面も含め、現場で働く者として不安を感じている、このような現状においては、開場日を踏まえた臨時休業日の設定自体は理解するものの、賛同することはできないという意見でありました。その紹介がありました。
 そこで、まず伺いますが、この築地市場の現場で働く労働者の代表であります築地市場労組従組連絡協議会議長の意見、これをどのように受けとめていらっしゃるんでしょうか。

○岡安新市場整備部長 豊洲市場への移転につきましては、築地市場で事業を営む市場業者で構成される業界団体の代表者を委員といたしました新市場建設協議会において調整をしているところでございます。
 開場日につきましても、この場におきまして業界と合意をした上で、都として正式に決定したところでございます。

○あぜ上委員 私の質問に答えてください。築地市場の取引業務運営協議会の持ち回りの中で、今いった労働者の代表が、議論が十分尽くされたとは思わないよと、そして新しい施設でどのような物流を行うかについても十分な情報がなく、コスト面も含め、現場で働く者として不安を感じていますよと、こういっているんですよ。これについて、どう受けとめていらっしゃるのか、そのことを私は聞きたいんです。

○岡安新市場整備部長 ただいまご答弁申し上げましたが、豊洲市場への移転につきましては、築地市場で事業を営む市場業者で構成されます業界団体の代表者の方々をメンバーといたしました新市場建設協議会において、さまざま議論し、また調整を行いまして、その上で、開場日につきましても、業界の代表の皆様方と合意をした上で、都として正式に決定したものでございます。
 なお、市場業者の中には、移転についてさまざまな思いを抱いている方々がいらっしゃることは承知してございます。
 都はこれまでも、追加対策工事の内容を初め、都の取り組みにつきまして、市場業者にも開かれた場である新市場建設協議会におきまして説明いたしまして、また、今後とも、市場業者の方々に対しまして、丁寧に対応してまいります。

○あぜ上委員 この方は、議長は、築地市場で働く数千人を代表していっているわけですよ。私は、このことをまともに受けとめた姿勢というふうには、残念ながら今のご答弁を聞いて感じられませんでした。
 私は、築地市場に行って、現場の労働者の方々にもいろいろお話を伺ってきました。本当に大きな不安を抱えて仕事をされているんだ、そのことを痛感しました。もちろん、使い勝手の悪さ、これも非常に大きな不安の一つであることは事実ですが、新市場建設協議会を傍聴された労働者の皆さんからは、何よりも、食の安全・安心が一番の基本の市場なのに、豊洲市場は本当に大丈夫なのかと、こうした声をたくさん伺いました。築地市場の現場で働く数千人規模の労働者の代表が、意見をつけて賛同できない、こういっている根本的な不安を、私は重く受けとめるべきだというふうに思います。
 築地の場内の飲食や物販の業者の皆さんはどうでしょうか。場内には約百軒ほどの飲食、また物販のお店があります。築地市場の場内の飲食、物販業者の豊洲市場での習熟訓練、いつ、どのように行われたんでしょうか。

○影山新市場整備調整担当部長 現在、各業界団体では、移転に向けまして、創意工夫を凝らしながら、複数の団体が合同で実施する大規模な習熟訓練や、テーマを絞って行う個別の習熟訓練などを実施しております。
 このうち、飲食業者につきましては、各街区店舗への資材搬入動線や、お客様の入場動線等を確認するため、二月に習熟訓練を実施しております。
 また、物販業者につきましては、各店舗等の位置や各街区間を往来するための車両動線の確認、車両スロープの走行確認などのため、一月と二月に習熟訓練を実施しております。
 このほか、飲食、物販業者とも、一月に実施いたしました各業界団体合同の習熟会にも参加いたしまして、来場方法の確認や場内各施設、取引先店舗等の確認を行っております。

○あぜ上委員 物販は、今ご説明があったように、一月の十七日に初めて組合として習熟訓練に行ったと。そしてその後、今お話もありましたが、団体合同の習熟会ということで、一月二十四日に仲卸と一緒にやったと。しかし、三軒しか参加しなかった。私の聞いたところでは、本当にこんなところにお客さんが来るんだろうか、不安でたまらない、こういう声です。
 そして、飲食の関係者の方からは、管理棟に入るお店は資材の搬入のエレベーターはなく、お客様と同じエレベーターしか使えない。使い勝手が悪過ぎる、やっぱり築地で修繕してもらって仕事を続けたい、そして、繰り返し安全宣言を求めても、してもくれない、知事は安全宣言ではなく安全PRをするといっていますけれども、何かあったときに自己責任といわれたら、本当に困る、こういう切実な声を上げていらっしゃいました。
 いうまでもなく、市場というのは安全・安心が全ての土台となっており、一度でも有害物質が出てしまった、そんなことがあれば、食の信頼は破綻するんですよ。彼らにとっては死活問題なんですよ。だから、科学的な論証がない中で、市場の業者の皆さんは本当に不安なんです。
 これまで東京都は、たった三人の専門家会議の方の話を錦の御旗にされて、地上は科学的に安全だといわれています。それをずっと繰り返しています。(発言する者あり)委員長、注意してください。
 しかし、追加対策工事が終われば、地下水からシアンや環境基準を超えるベンゼンは出なくなるのかといえば、そのことも答えられない。また、地下水は目標水位まで必ず下がるのかといったら、そのはっきりした根拠も示せませんでした。
 私は買い出し人の方々にもお話を聞きました。ある練り物屋さんは、おいしい練り物をつくるために、冷凍物ではなく生の魚を使っているために、築地に買い出しに行っています。買っているのは魚だけではありません。野菜も買い、また、場外でその他の食材や道具も買っています。それをみんなかまぼこ協会の前の茶屋に運んでもらう。そして、築地は門から入り、すぐ青果、隣に水産、場外も近く、U字型の形もよく、買い回りとして大変すぐれていると思っています。しかし、豊洲市場に行ったら、青果と水産が遠い。場外からも遠く離れてしまい、買い出しが大変になってしまう。私の周りでは、移転に賛成する声はほとんど聞きません。最近、賛成だという方と会いました。しかし、その方は冷凍物を扱う方で、設備が最新の豊洲市場がよいのかもしれませんねと、そういうふうにおっしゃっていました。
 また、ある小料理屋の方は、築地市場だから場内、場外の買い回りがよいけれど、豊洲市場になったら、場外と両方行くことになったらランチはできなくなる。また、築地市場の移転のために、買い出しに行っていたお店が既に閉店することを決めてしまった。豊洲市場に移転するんだったら、もう買わない。こういうふうにお客さんが離れていると、仲卸業者の方の声も聞きました。
 私が聞いた方の中には、もう巨額を投入して建物ができてしまったんだし、低温管理ができているんだから賛成だ、そういう買い出し人の方もいらっしゃいましたが、そうした方々も、移転賛成の方も、コンクリートを敷いて汚染物質は出ないはずだと、安全が担保されていることは移転の当然の前提だというふうに話していらっしゃいます。
 ある買い出し人の方は、何で利用する買い出し人を後回しにして、地元やブロガーの見学会なのか、私たちの意見も聞くべきじゃないのかとおっしゃっていましたが、私は当然の声だと思います。
 築地市場に欠かせない買い出し人の方々の築地市場移転の合意と納得も、私は重要だというふうに思いますが、都の認識を伺います。

○影山新市場整備調整担当部長 豊洲市場への移転につきましては、築地市場で事業を営む市場業者で構成される業界団体の代表者を委員としました新市場建設協議会におきまして調整をさせていただいているところでございます。この委員の中には、買い出し人の団体でございます東京魚商業協同組合、築地東京青果物商業協同組合の代表の方も含まれております。
 開場日につきましても、この場におきまして業界と合意した上で、都として正式に決定したところでございます。

○あぜ上委員 業界のトップは合意しました。確かに合意したけれども、現場では、本当に実際に食の安全に不安がある上に、買い出しの時間に間に合わなくなって営業そのものに大きな影響が出る、こういったたくさんの心配の声が出ているんですよ。そのことに対する認識を私は伺ったんです。もう一度ご答弁できますか。

○影山新市場整備調整担当部長 豊洲市場への移転につきましては、築地市場で事業を営む市場業者で構成されます業界団体の代表者を委員といたしました新市場建設協議会におきまして調整しております。
 開場日につきましても、この場におきまして、さまざまな意見を踏まえまして業界と合意した上で、都として正式に決定したところでございます。

○あぜ上委員 先ほども卸売市場の役割というお話がありましたが、本当に卸売市場というのは大事な役割を果たしているわけですね。その中でも、やはり築地がなぜ築地ブランドといわれるのか。それはやっぱり、築地市場は水産物の取扱数量が全国トップです。そして、まさに世界最大級の取扱規模で、一日当たりの入場は約四万二千人、車は一日一万九千台。
 先ほど、市場の経由量が減っているというお話がありましたけれども、確かに市場を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。築地市場の場合は、冷凍の分野は減っていますけれども、生鮮分野は、ほかと比べ物にならないほど頑張って維持しているんですよ。それがやっぱり築地なんですよね。
 この間、私もいろんな方々とさまざまにお話を聞いてかかわってまいりましたが、的確な情報と質を提供する、本当に目ききの仲卸を初めとしたさまざまな職種の方たち、多くの方たちによって、この築地ブランドが育まれてきたんだということを、私はお話を伺って痛感してきました。
 同時に、今るるお話をいたしましたが、市場で働く仲卸業者の皆さんを初め、労働者の皆さん、そして卸の皆さん、また、物販や飲食の皆さん、多くの皆さん、そして、市場関係者のこういった皆さんからは、本当は豊洲市場に行きたくないけれども行くしかないのかという、私が知る限り、行きたいといっている人はほとんどいないよと、市場内の中では大変厳しい意見が多く聞かれるのが実態ではないでしょうか。
 東京都は、昨年十二月の新市場建設協議会の合意を得て開場日が決まったんだとおっしゃいますけれども、これまでの経緯からすると、仲卸の団体代表が仲卸業者の納得をしていただいたというような安易な発言はしないでもらいたいと、そう発言されていましたように、議論が尽くされたとは思えません。
 市場は、開設は東京都ですが、運営は市場関係者の皆さんですし、買い出し人あっての市場です。皆さんの合意と納得なしに市場移転を強行すべきではありません。
 私は、買い出し人にあっての市場でありますし、皆さんの合意と納得なしに移転を強行すべきではないということを強く求めます。
 二月十三日、都は、豊洲市場の魅力発信ツアーと銘打ったイベントを開きました。ブログや会員制交流サイトで影響力のあるインフルエンサーを招き、新市場を見学し、タイの刺身を食べるというものだったようですが、現在、東京都では、こうしたインフルエンサーを招いて見学イベントなど、さまざまな取り組みを行っているようですけれども、その企画提案で行った全体経費は一体幾らかかったのか伺います。

○有金渉外調整担当部長 ただいまお話のありました二月十三日の件もそうでございますが、豊洲市場魅力発信プロジェクトということとして、今回のイベントを初めといたしまして、これまで各地で開催されるイベントへの出展、また、都庁の展望台でのパネル展示、また、今週末二十四日、二十五日の豊洲市場用地を活用したイベントなど、さまざまな取り組みを推進するということになっております。
 これらにつきましては、民間企業が持つ柔軟なアイデアを活用いたしまして、豊洲市場の魅力を発信していくため、プロポーザル方式により業務委託として実施し、各種イベントの経費として、契約額は総額で約五千九百万でございます。

○あぜ上委員 安全宣言もできないのに、五千九百万も使ってPR活動をしたということですが、今、市場として本当にやるべきは、ネットを使って盛り上げて、豊洲市場は安全だというPRをするんじゃなくて、本当に安全宣言もできない盛り土や地下水の汚染の状況をしっかりと調査して、市場関係者や都民に説明することじゃないですか。
 さきの予算特別委員会の総括質疑において、曽根議員が質疑で明らかにいたしましたが、盛り土が地下水で汚染されていないとは明言できなかった、地下水は必ず改善されるということも明言できませんでした、そして、中長期的には改善されると思うと、そういうふうにご答弁されましたが、十年先か、何十年かかるのか、時期もいえませんでした。
 こういう中で、地下の土壌や地下水の汚染にいつまでもおびえながら仕事をする生鮮食品市場の当事者の皆さんのことを考えてください。そして、消費者のことを考えてください。
 豊洲市場に移転し、築地市場を壊してしまえば、百年の悔いを残します。移転を中止し、築地市場の現在地での再整備を求め、私の質問を終わります。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十五分間休憩いたします。
   午後六時二十三分休憩

   午後六時五十分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○栗下委員 豊洲新市場の議論も大変大切なんですが、私からは、そんな中でも決して忘れていただきたくない、私の地元大田区にあります大田市場について質問させていただきたいと思います。
 大田市場は、旧神田市場の狭隘化の解消、市場配置の適正化のため、平成元年に、当時の神田市場、荏原市場の青果部、大森市場の水産部を統合する形で開設をされてまいりました。平成二年には、城南地域の花き地方市場も組み込まれ、青果部、水産部、花き部の三部門を持つ総合市場として、その後、今日まで歩んでまいりました。
 大田区の臨海地域で、約四十万平方メートルという広大な敷地を持ち、東側には東京港、北側にはJR貨物基地、南側には羽田空港、そして首都高湾岸線にも簡単にアクセスができることから、物流拠点の強みを生かして、青果部、花き部においては日本一の取扱規模を誇っております。
 また、この大田市場青果部での決定価格は、水産物部における築地市場と同じように、全国の建て値市場としての役割を果たしております。
 先ほど、我が党のひぐち委員からもありましたけれども、卸売市場全体の取扱規模は減少傾向にあります。しかし、この大田市場青果部においては、取扱量が増加傾向にあるわけであります。
 まだ潜在するポテンシャルを引き出すために、バックアップをこれからも行っていくべきだと思いますが、都はどのように取り組んでいるのか、まずお伺いをいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 大田市場は、羽田空港などに近接し、消費地にも近いなど、恵まれた立地環境を有しているところでございます。
 このうち、大田市場青果部でございますけれども、このような立地環境も相まって取扱数量が増加し、敷地の狭隘化が進んでおりまして、今後、市場内のさらなる有効活用が求められることなどが課題となっているところでございます。
 このため、大田市場青果部におきましては、昨年度、都と市場関係業者による検討組織を立ち上げ、調査分析の成果をもとに検討を行い、基本戦略を策定したところでございます。
 今後、この基本戦略をもとに、市場関係業者と連携し、我が国の青果物流通拠点としての役割を果たせるよう、具体的な取り組みを展開してまいります。

○栗下委員 ありがとうございます。敷地の狭隘化が進んできているので、土地をさらに有効活用していくことが大きな課題だというふうに答弁の中でありました。
 先ほどの鈴木章浩委員の質問の中にもございましたけれども、そういった問題を解決していくための一つの対策として、平成二十八年度から、老築化した第三荷さばき場の建てかえを行って、三階建ての青果プロセスセンターの整備を現在進めている最中であるかと思います。
 この青果プロセスセンターについては、プロセスセンターの二階の一部に低温設備を設置すると聞いておりますが、一部の業者さんからは、低温設備をもっとふやしてほしいというふうな声もあるやに聞いております。
 実際に、先ほど答弁の中でお示しをいただいた経営戦略の策定の中で行われた、今、卸売市場が提供する機能の中で一体何を一番期待するかというアンケートの中で、最も多かったのも、低温、温度管理を初めとした品質管理の高度化ということでありました。
 同様に、現在何が最も大きな課題かという問いについても、この問題点、コールドチェーンをつないでいくための新たな高度化が必要であるという声が最も多かったわけであります。
 この新しい青果プロセスセンター、一部設置される低温設備以外で低温施設として使いたい業者さんに対しては、新たにでき上がったプロセスセンターの施設の壁や床、天井などを壊して、新しく業者さんが加工し直さなくてはいけないということもあるようで、新たにコストをかけて新しくでき上がった真新しい施設に手を入れて改築するということに疑問も感じるという業者の声も一部聞こえてくるわけであります。
 このプロセスセンター設置直後に改修をするなど、二重の工事によっていたずらに収容業者の負担がふえることのないように、低温施設として使いたい業者のニーズがそもそもどれくらいあるのかについて改めて把握するとともに、工事の進め方について、工事が二重になるといった無駄が極力出ないようにとり得る工夫はないのか、ぜひとも検討を進めていただきたいと思います。
 また、この経営戦略の中にありました輸出業務に対応可能な体制の整備が重点項目の一つとして掲げられているわけでありますが、今後、具体的にどのような形で具現化していくのか、お伺いをいたします。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 卸売市場を通じた輸出は、新たな販路の開拓による取引の拡大や、市場関係業者の経営基盤強化などに寄与することから、市場取引全体の活性化につなげていくことが期待できると考えているところでございます。
 大田市場におきましても、市場関係業者の輸出に対する関心が高まっている一方、卸売市場からの輸出に際しましては、相手国が求める衛生基準等への対応や、輸出に関するさまざまな手続が必要となってくるところでございます。
 今後、将来的な輸出展開の可能性を視野に入れ、輸出を希望する市場関係業者が取り組みやすくなるよう、これらの課題の研究を行ってまいります。

○栗下委員 ありがとうございます。この青果の輸出については、実際多くの市場の方々の期待があるというふうに伺っております。
 国内市場においての需要というのは、どうしてもこれは上限がありますので、新たに青果物の輸出をふやそうという強いチャレンジ精神を持った業者の方々もいらっしゃいます。
 また、海外においても日本の青果は高いブランド力がありますので、これに対して多くの潜在的需要があることは想像にかたくないわけでありますが、国の農林水産省の方も農林水産業の輸出力強化戦略というのを平成二十八年に策定して、実際に過去五年でおおむね毎年一〇%ずつ農林水産業の出荷はふえていると、一〇%ずつの勢いでふえているということであります。そして直近のデータでは、数ある品目の中でも野菜や果実、青果については最も高い伸び率となっているわけであります。
 実際に輸出の際に必要となるさまざまな手続をクリアできるように、研究を今後進めていくという、そういったご答弁だったというふうに思いますが、現在、成田空港の近くに、二〇二〇年に新たに整備される予定の新成田市場が、輸出拠点としての整備を精力的に進めていこうとしております。
 今後、爆発的に成田新市場から青果物の輸出をふやそうということが試まれておりまして、東京が誇る大田市場がそれに対して立ちおくれないためにも、この輸出業務に対応可能な体制の整備については、さらにスピード感を持って、ぜひ進めていただきたい、このように思います。
 また、同時に進めていただきたいのが、築地のように多くの観光客がこの大田市場に集まる取り組みであります。
 日本の最大の青果、花き市場であるわけでありますが、率直にいうと、築地と比較をすると、まだまだ国内外にブランド力向上の余地はあるというふうに思っておりますので、これが築地ブランドのように、魚の築地、豊洲に移るわけでありますけれども、そして青果の大田というふうな形で認知が高まっていけば、これは輸出の際にも大きな武器になっていくのではないかというふうに思っております。
 我が党の予算要望の中でも、見学者の通行する通路周辺の美化と場外施設の整備については要望させていただきましたけれども、こういったところも進めていただけるよう重ねてお願いを申し上げます。
 ことしは、大田市場が開場してから三十年を迎える節目の年であります。施設の老朽化等、さまざまな課題もありますけれども、同時に、多くの潜在力を秘めているわけでありまして、行政のサポートで、ぜひこの弱点を補強するとともに、輸出を初めとする強みをさらに引き出すことで、東京のみならず日本を牽引する力になっていくものと私は確信をいたしております。
 今回の基本戦略で分析をされたように、大田市場には大田市場に合った対応を進めていくことで、卸売市場全体を牽引することにつながると思います。
 注目を集めている豊洲市場ももちろん大切でありますけれども、大田市場にもぜひご注目をいただきたいと思います。
 最後に、大田市場発展にかける都の決意についてお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。

○松田市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 第十次東京都卸売市場整備計画におきましては、卸売市場を取り巻く環境が大きく変化する中で、各市場がみずからの特性を踏まえ、創意工夫しながら、画一的でない、特色のある市場づくりを進めることは、都民のさまざまなニーズにきめ細かく対応する上からも、市場の活性化を図る上からも重要だと考えておりまして、大田市場につきましても同様でございます。
 このため、市場関係業者が、産地や実需者、消費者の視点で卸売市場について考え、新たな発想でさまざまな工夫に取り組むなど、各市場において経営戦略を検討、確立することが不可欠でございます。
 これらを踏まえまして、都と市場関係業者の適切な役割分担のもと、戦略的な機能強化を図ることにより、将来を見据えた卸売市場の整備に努めてまいります。

○上野委員 私は土木職で東京都庁に入りまして、約二十八年間、防災対策などに取り組んでまいりました。
 昨今の地震、火山爆発、非常に心配しております。東日本大震災もありました。熊本地震もありました。そして、一昨年末には茨城沖の地震もありました。震度六弱です。
 今、私たちの住んでいるこの日本の地下の部分で、本当にどういう動きが起こっているのか。今にも地震が、首都直下地震が起こるかもしれない。専門家の先生がそういわれているわけであります。
 そうした中で、築地は本当に大丈夫なのか。築地で多くの方が今働いている。首都直下地震のような大きな地震が来たときに、本当に築地は大丈夫ですかと。中央卸売市場は一生懸命、耐震化工事もやってまいりました。
 今想定されている首都直下地震のようなのが、もしも今、あるいはあした起きたときに、築地の建物は大丈夫ですか。このことについて、まず最初にお答えしてもらいたいと思います。

○白川事業部長 築地市場で現在都が保有している防災上重要な施設、これは千平方メートル以上、三階建て以上という基準がございますが、この十六棟におきまして耐震調査を行いましたところ、五棟が当初から耐震基準を満たしておりました。残り五棟が、工事を行った結果、耐震基準を満たしたところでございます。残り六棟が、現在基準を満たしていないことがわかっております。
 現在、避難経路の周知の徹底ですとか、通常の日常の点検を行いまして、営業を継続しているところでございます。

○上野委員 私は、今回の豊洲の新市場、これを最初に、なぜ必要かといったときには、やはり築地がもう老朽化してる。そこで働いてる方が、もしも潰れたら大変なことになってしまう、命に及ぶ。そうした意味では、もう一刻も早く豊洲新市場にやはり移っていただいて、安心して仕事ができるようにしてもらいたい。
 この豊洲新市場は、専門家の先生方がはっきりと、大きな首都直下地震などの地震が来ても大丈夫だということをいわれたわけですよ。証言されたわけです。そうした意味では、本当に一刻も早く追加対策工事もぜひともやっていただいて、安全・安心な新市場をつくっていただきたい。
 昨年末に、この豊洲市場の追加対策工事は全て契約されました。
 現在、安全・安心な豊洲市場を目指して、中央卸売市場は精力的に今取り組んでいらっしゃる。大変な思いをされて、今、現場は取り組んでいらっしゃる。
 そうした中、今もって、この工事そのものに対しても危ないんじゃないかといったような、一部のマスコミを初め、報道されているわけでございます。
 入札に当たり、不調後の再積算により工事予定価格が見直されたことをもって、都は業者のいいなりになって予定価格を上積みして公表したなど、積算が、そういったものが、幾つかの報道がされている。それを見させていただきました。
 こうした報道に関しまして、事実なのか事実ではないのか。こういったところを、やはりきょうははっきりしなきゃならない。こういう思いで質疑をしたいと思います。
 まず、再積算に当たりまして、都はどのような体制でどのように取り組みを行ったのかお尋ねします。

○鈴木技術調整担当部長 都では、工事予定価格と入札価格の間に大きな乖離が生じた要因を分析した上で、これを踏まえた再積算を行ってまいりました。
 入札参加者や資機材メーカーへのヒアリングを初め、再積算に当たりましては、中央卸売市場の契約部署や機構関係部署の関係管理職で組織的に対応いたしまして、透明性やコンプライアンスの確保を図りつつ、適切かつ速やかに契約手続を進めてまいりました。

○上野委員 答弁でありました入札参加者や資機材メーカーへのヒアリングを行ったということでございます。
 ヒアリングの結果、どのようなことがわかったのか。まず、地下ピット床面等の工事についてお聞きいたします。

○吉野建設技術担当部長 ヒアリングの結果、入札参加者は、本工事における施工環境の特殊性などを考慮して経費を見積もっているということが明らかになりました。
 例えば、六街区の床面工事では、本工事と同時期に一階店舗部分で造作工事も行われることを考慮し、コンクリートの打設口はマシンハッチ一カ所のみとすることで打設距離が長くなることから、事業者は、高圧ポンプ車を用いて施工する前提で積算をしておりました。
 また、七街区の床面工事では、地下ピット内は配管等がふくそうするとともに、かつ低い位置にあり、また作業の支障となる床面からの支持材が多数あるという他街区以上に厳しい施工環境にあることから、事業者は、配管下での鉄筋の組み立て作業などについて、標準以上の人員を想定しているということがわかりました。

○上野委員 それでは、次に地下水管理システム機能強化対策工事について、いかがでしょうか。

○鈴木技術調整担当部長 地下水管理システム機能強化対策工事では、独自性の高い設備の改良をするため、納入メーカー等が限定されまして、コストダウンが図りづらい実態が明らかになりました。
 加えまして、ふぐあいやおくれの許されない工事との意識から、工事の安全性や施工性をより高めようとする面が経費に反映されていることなどが明らかになりました。

○上野委員 今、ご答弁等が続いたわけですけれども、このヒアリングによりまして、入札価格と都の工事予定価格の積算内容との間で、乖離があることが見えてきたということであります。
 再積算に当たりまして、都はゼネコンのいいなりに金額を上げたのではないかとの一部主張があるようでございますが、この主張に対する都の見解を求めます。

○鈴木技術調整担当部長 再積算につきましては、入札参加者へのヒアリング等により、工事予定価格と入札価格の間に乖離が生じた要因を分析した上で、必要と判断した費用を積算基準などのルールに基づき、適切に計上しております。
 また、再積算後の予定価格につきましては不調となった際の入札金額を下回っておりまして、入札参加者もコストダウンを検討した上で応札したものと考えられますことから、ゼネコンのいいなりとのご指摘は当たらないものと認識してございます。

○上野委員 大事な答弁です。これまでの答弁を聞いてもおわかりのように、事業者のいいなりになっていないということでございます。
 これは当たり前のことですよ。私も、都の職員時代に積算業務、こういったものもやってまいりました経験がありますけれども、この積算というのは、しっかりとした根拠を持って、そして説明できるように進める。
 市場業者の皆様や、皆様の大事な大事なお金、これが正しく使われているか、きちんとこれは監査があるんです。そのために、監査、検査があるんです。だから、決してゼネコンのいいなりに積算するということは、これはできないんです。そうした仕組みになってるんです。
 答弁のとおり、今回の追加対策工事も適切な積算が実施されている。このことは当然であるということを、やはりこうした記事に惑わされることなく、都民の皆様に理解していただきたいと思います。
 次に、豊洲市場の地下ピットにおける追加対策についても、ある報道によりますと、床面コンクリートにひび割れが生じることをもって、追加対策が無駄であるといったような報道が一部にありました。
 このような報道を都民が聞きますと、当然に不安になりますよ。それが正しい理解の上のもので書かれているのか、あるいは偏った方の意見をもとに報道されているのか。また、一番心配なのは、ある意図を持って、報道やあるいは話をされているのか。やはり報道というのは、正しい根拠を持って、一方的な記事でなく、平等な取材による内容を伝えるべきであると私は思います。
 そこで、都民や市場関係者の方に、対策の内容について正確にご理解をいただき、不要な不安を持たれないよう確認していきたいと思います。
 まずは、改めて地下ピット内における追加対策の趣旨や内容を説明していただきたいと思います。

○吉野建設技術担当部長 地下ピット内における追加対策は、床面へのコンクリートの打設による揮発性ガスの侵入の抑制と換気を組み合わせて実施することで、ピット内における揮発性ガスの濃度上昇を防止するものでございます。
 コンクリートは、その性質上、ひび割れは生じますが、ひび割れを抑制するために必要な措置を講じることとしており、また定期的に調査を行うなど維持管理についても適切に実施してまいります。

○上野委員 今の答弁にありました再度お話しします地下ピットの追加対策工事については、換気と床面コンクリートの組み合わせによる対策ということを改めて確認したわけでございます。
 次に、床面コンクリート打設についてお聞きします。
 ある報道記事によりますと、こう記されているんですね。地下ピットの床面のコンクリートに目地を網の目状に設ける図面となっており、目地を設ける以上、あらゆる箇所に亀裂が入ることが前提の工事である。こういった内容が記されていました。
 しかし、今回の地下ピットの床面コンクリートに設置している目地は、ひび割れをその目地に誘発させて、そのほかの部分には極力生じさせないために設けるものであること。これは当然、土木、建築に携わる方であれば極めて常識なことなんですね。
 そこで、改めて確認いたしますが、コンクリートのひび割れを抑制するために必要な措置とは具体的にどのようなことなのか、都民の皆様にもご理解いただけるようにご説明お願いします。ゆっくりお願いします。

○吉野建設技術担当部長 地下ピットでのコンクリートの打設に当たっては、ひび割れ抑制に配慮するため、日本建築学会のひび割れ制御に係る指針を参考に、コンクリートの調合を工夫するとともに、鉄筋の配置や目地を適切な間隔で配置することとしております。
 コンクリートの調合については、単位水量を抑え膨張材を用いるとともに、通常の床コンクリートよりも強度を強くし、密実なコンクリートとしております。
 また、鉄筋を配置するとともに、一回当たりのコンクリート打設区画を千平方メートル以下としております。
 さらに、目地についてでございますが、今、副委員長からも説明がございましたとおり、六メートル間隔で設置した目地部分に微細なひび割れを誘発させることで、目地以外の面でのひび割れを抑制することとしております。

○上野委員 だから目地を、誘発するということで、素人で聞いてる方は、この目地の誘発したところのひびから揮発性のガスが出るんじゃないかとか、そういうふうに思われているところがあるわけです。
 そういったことで、ある報道紙には、網の目状に設けられた目地から揮発性ガスがピット内に侵入し、ふたの役割を果たさないと、こういったんです。
 コンクリート面の目地からの揮発性ガス侵入に対して、どのような工夫がされているのか説明をお願いします。

○吉野建設技術担当部長 目地の上部でございますけれども、気体を通しにくいゴム系の材料で塞ぐこととしており、これにより、揮発性ガスのピット内への侵入は抑制されるものと認識しております。

○上野委員 今の内容は、非常に本当は大事なんですよ。ふたをしていないという表現に対しては、そういったシール材でふたをしているということを、これをやっぱり本来書かなきゃいけないんですね、記事の方も。その目地から揮発性ガスが出るというふうなことに対してふたをしているということを、きょうはしっかりと確認されたわけでございます。
 さて、次に、地下水管理システムです。
 地下水管理システム機能強化は、地下ピット内揚水ポンプの設置、また観測井戸の揚水井戸化、そして真空ポンプによる揚水など、幾つかの対策があります。
 ある報道では、おおむね対策が講じられているにもかかわらず、地下水位が下がっておらず、追加対策工事を実施しても効果は見込めないなど、こういったことが記事としてありました。
 このような報道をこれまた信じ、不安を感じてしまう都民もいるのではないでしょうか。私は非常に心配しております。
 改めて、こうした報道の内容が正しいのかどうか、市場当局の明快な答弁を求めます。

○鈴木技術調整担当部長 副委員長のお話のとおりでございますが、本工事では、地下ピット内の揚水ポンプの設置を初めとした複数の対策を行うこととしてございます。これらの対策につきましては、一部は実施しておりますものの、その多くは現在着手し始めた段階でございます。
 今後、観測井戸からの揚水や、水位が高いところを対象とした真空ポンプによる揚水、いわゆるウエルポイント工法のことでございますけれども、こういった対策等を本格的に実施してまいりたいと考えてございます。
 都といたしましては、追加対策工事を着実に実施していきますことで地下水位は低下していくものと認識しているところでございます。

○上野委員 追加対策工事の効果は見込めないなどと、こういった報道に対してもやはり、まだ工事の途中なんですと。いまだ全ての対策が講じられているわけではない。ここは大事なところです。今後、残る対策を実施していくということが答弁の中からわかったわけでございます。
 私は、昨年十月の経済・港湾委員会で、ウエルポイント工法について都民にわかりやすい説明を求めました。
 土木工事などの施工の際、高い地下水位を低下させるのに非常に効果的な工法であることを明らかにいたしました。また、地層の構造や、あるいは液状化しないための地盤改良の実施によって、場所により地下水が流れづらいところがあることを指摘いたしました。
 このようなことから、地下水位が高いところをウエルポイント工法で水位を下げたとしても、再び雨が降ってまた高くなってしまった場合は、水が流れづらいわけですから、また水が高くなってしまう可能性がありますと。したがって、このウエルポイントを残すべきだということを主張して、答弁を求めたわけでございます。
 そのとき、市場当局からは、ウエルポイント工法は現在地下水位が高いところを対象として実施する予定で、地下水位の現状を踏まえて、一部については残置する計画との答弁があったわけであります。
 そこで、ウエルポイントを残置するとの答弁について、どのように反映されたのかお尋ねいたします。

○鈴木技術調整担当部長 ウエルポイント工法でございますが、雨水が地下に浸透しやすい緑地部など、地下水位が高いところを対象として施工するものでございまして、地下水の現状ですとか地盤の土の性状を踏まえまして、設計段階におきまして、全部で三百五十九本打ち込みますライザーパイプのうち、百二十九本につきまして残置する計画としているところでございます。

○上野委員 引き続き、地下水管理システム機能強化対策工事を安全かつ着実に進め、豊洲市場用地の地下水を管理していただきたいと思います。
 追加対策工事に対するさまざまな報道に対しまして、不安になる都民も少なからずおられます。本日の質疑によりまして、都民の皆様の報道による不安が少しでも解け、正しい内容をご理解いただき安心につながることができれば、この思いで本日質疑をさせていただきました。
 今後とも、市場当局は引き続き、追加対策工事の着実な実施によりまして豊洲市場の安全・安心をさらに向上させていただくよう強く要望いたしまして、私の質疑を終わります。

○柴崎委員 私からは、品質、衛生管理という観点から質疑をさせていただきます。
 豊洲市場と築地市場ということに注目が今集まっているわけでありますが、先ほど我が党の鈴木委員からも質疑がございましたように、都内にはこのほかにも大田市場などの中央卸売市場があり、さらには地方卸売市場があるわけであります。これらが相互に補完しながら、都民の消費生活を支えているわけであります。
 しかしながら、卸売市場を取り巻く環境は、国内生産量の減少ですとか流通チャネルの多元化等を背景といたしまして、卸売市場経由率の低下など、大きく変化しているのが事実であります。こうした変化に対応するために、卸売市場はさまざまな課題に取り組んでいかなければならないわけであります。
 その中でも、食品の流通拠点である中央卸売市場における食の安全・安心の確保が、今日の消費者の意識の高まりの中、大変重要な課題であります。
 都は、この課題に対しまして、市場業者と連携して不断の取り組みを行うことが必要であると考えます。
 そこで、まず、中央卸売市場における食の安全・安心の確保に向けた現在の体制について、改めて確認をしたいと思います。

○白川事業部長 中央卸売市場に流通する食品の安全・安心を確保するためには、開設者である都と市場業者との連携協力が何よりも重要でございます。
 そのため、都は、各市場の卸売業者や仲卸業者等から選任した安全・品質管理者、セーフティー・アンド・クオリティー・マネジャーといいますけれども、それと連携し、人の健康を損なうおそれのある食品等の情報を速やかに全市場に連絡し、調査、回収などを適切に行う体制を整備しているところでございます。

○柴崎委員 中央卸売市場全体で体制が組まれているということがよくわかりました。
 それでは、市場業者に対して、食の安全・安心についての具体的な取り組みについても改めて確認をさせていただきたいと思います。

○白川事業部長 都民に安全な生鮮食料品を供給するためには、市場業者みずからが品質管理を実施していくことが重要でありまして、有効でございます。
 そのため、都はこれまで、市場業者みずからが施設の清掃、点検や温度管理などの一般的な衛生管理項目の手順を定める品質管理マニュアル、この作成支援や、現場での巡回指導、また品質管理や衛生対策の専門家による研修会を実施いたしまして、市場業者の品質、衛生管理の意識及び自主管理の向上を図っているところでございます。

○柴崎委員 次に、食品衛生法等の改正に伴いまして、いわゆるHACCP制度化への対応について伺いたいと思います。
 今確認いたしましたけれども、これまで、食の安全・安心の確保への取り組みにつきましては、先ほど答弁がございましたように、いわれる一般的な衛生管理、これをベースとしたものであるといえると思います。
 一方、国におきましては、我が国の食や食品を取り巻く環境の変化や、国際化等に対応いたしまして、食品の安全を確保するために、広域的な食中毒事案の対策の強化、そして、事業者による衛生管理の向上等の措置を講ずることを趣旨とした食品衛生法等の改正案を今の通常国会に提出しているわけであります。
 この主な改正内容というと、HACCPによる衛生管理の制度化を初めといたしまして、広域的な食中毒事案に対応するために、広域連携協議会、この設置など七つの項目が挙げられております。とりわけHACCPによる衛生管理の制度化に当たっては、原則として食品製造から販売業を含む全ての食品等事業者を対象としているわけであります。
 その詳細は政省令に委ねられているとのことでありますけれども、市場業者につきましても、今後、必要な対応が求められてくるものと思われます。
 そこで、水産、青果の各市場におけるHACCPへの対応状況と、都における今後の取り組み予定について伺います。

○白川事業部長 HACCPによる衛生管理に対応するためには、一般的な衛生管理に加えまして、取扱品目に応じた危害要因分析や管理基準の作成、作業工程管理等を行う必要がありまして、その具現化には、事業者みずからがHACCPの考え方を取り入れたマニュアルを作成することが必須でございます。
 水産、青果の各市場につきましては、HACCPによる衛生管理の制度化の動向を踏まえまして、都は来年度から、マニュアル作成の指針となるガイドラインの策定や、マニュアル作成支援の講習会等を実施する予定でございます。
 特に築地市場におきましては、豊洲市場への移転に向けまして、ガイドラインを既に策定しております。
 今年度は、業界主催の衛生講習会等におきまして、また個別事業者に対しましてマニュアル作成の支援を行っているところでございます。
 来年度は、これに加えまして、部類ごとのマニュアル作成支援講習会や、品質、衛生管理に係る認証等取得補助金交付事業、これを実施いたしまして、さらに高度な品質、衛生管理を目指す事業者を支援する予定でございます。

○柴崎委員 例えば、都と東卸組合衛生委員会では、仲卸向けに品質・衛生管理マニュアルといったハンドブックを時間とコストをかけて作成したとのことであります。
 こうしたマニュアルも、役立つかどうかというのは、やはりこれからの都の施策にかかっているのではないかなと、こんなふうに思うわけであります。
 そこで、今、答弁いただきましたけれども、今後、豊洲へ移転に向けて、衛生管理に関する点で二点ほどお伺いしたいと思います。
 その第一は、豊洲市場、この建物においては、屋上緑化あるいは壁面緑化が施されておりまして、省エネ対策も含めて、二酸化炭素の排出削減に向け、大変、環境面におきましても非常に重視をしたすばらしい施設、建物であります。
 一方、こうした緑化が、虫や鳥を誘導するリスクも発生する可能性があるわけであります。通常、食品工場などにおきましては、屋上緑化はリスク要因の一つと考えられているようでありますが、しかしながら、都として、この緑化という取り組みは大変大きなメリットもあるわけであります。その反面では、こうしたデメリットも生じる可能性があるということを認識する必要があるかと思います。
 つまり、万一にも昆虫の混入など事故が起きないよう、こうした対策を講じる必要があるということであります。この点につきまして、都の見解を伺いたいと思います。

○佐藤施設整備担当部長 豊洲市場における緑化に当たりましては、食品を取り扱う市場施設であるということを考慮して整備を進めてまいりました。
 具体的には、落葉樹を避け、常緑樹を主体といたしますほかに、病害虫に強く、花や実をつけない樹種を選定いたすなど、鳥や虫の寄りつきを最小限に抑えるよう配慮してございます。
 また、施設整備に際しましては、出入り口に昆虫等の侵入を防ぐシートシャッターやエアカーテンなど、閉鎖型施設として必要な設備を整備してまいったところです。
 これに加えまして、衛生管理マニュアルを策定し、この中で昆虫等を介した汚染の防止策等についても業界に周知しておるところでありまして、今後、業界と連携し、衛生管理の取り組みも徹底するということで、適切に品質、衛生管理のできる豊洲市場を実現してまいります。

○柴崎委員 しっかりとお取り組みいただきたいと思います。
 次に、もう一点は、市場業者の中にはFSSC22000、この認証を取得している事業者を初めといたしまして、認定取得に向けて準備中の事業者もかなりいるとのことでございます。
 しかしながら、この設備投資をしていく中では、ほとんど多くは民間側の整備となりまして、この設備投資の負担というのは桁違いに大きなものになっているようであります。
 移転に向けまして、流通面、そしてまた衛生面で大きな設備投資を行う、前向きの事業者に対しまして、都の特段の支援体制が必要ではないかと考えますが、所見を伺いたいと思います。

○赤木移転支援担当部長 都では、豊洲市場への移転に関する経済的負担を軽減しますため、市場独自の融資制度や、環境・省エネ等に寄与する設備導入に対する補助制度などの移転支援策を実施してまいりました。
 平成三十年度は、こうした移転支援策を延長して実施することとしておりまして、お話のような設備投資につきましても支援策を活用することが可能でございます。
 また、先ほどの答弁にございましたが、FSSC22000などの認証取得補助制度の創設や、事業者が取り組む衛生管理マニュアル作成へのサポートなど、的確な支援体制を構築してまいります。

○柴崎委員 平成三十年度、来年度の中央卸売市場会計予算案には、ただいまの答弁に関連する項目も計上されておりました。今後も各市場での取り組みをしっかりと行っていただいて、都の中央卸売市場全体の品質、衛生管理レベルを向上させていただくことを期待いたしております。
 そして、先ほど食の安全・安心の確保に関する質疑をさせていただきましたけれども、都は現場での巡回指導を実施しているという、先ほど答弁がありました。
 この点に関してお伺いをしたいと思います。市場での取引が公正に行われるよう、また秩序を保つ上でも、現場の都の職員が日々の業務を監督し、指導していくことが大切であると考えております。
 そこで、市場業務における指導監督の具体的な内容について伺いたいと思います。

○白川事業部長 都は、中央卸売市場における生鮮食料品等の取引の適正化や円滑な運営を確保するため、巡回調査や市場内業者に対する経理及び業務検査等を行っております。
 まず、取引業務の巡回調査につきまして、各市場の卸売業者に対しまして、今年度は水産物部において八回、青果部においては五回実施するとともに、現場職員による早朝巡回指導などの日常の指導もあわせて行っているところでございます。
 経理及び業務検査につきましては、今年度は卸売業者十六社、仲卸業者七十社に対して実施をいたしまして、検査結果は検査対象者にも口頭と文書で講評いたしまして、改善が必要なものにつきましては改善措置を求めているところでございます。

○柴崎委員 市場業務が適正に行われるよう、日々職員の皆さん方が頑張っているということがよくわかりました。こうした日々の取り組みが、中央卸売市場に対する都民の信頼を確保していくことにつながっていくというふうに、私はこの点について指摘をしておきたいと思います。
 ここまでは、中央卸売市場についてお伺いしてまいりました。ここで、地方卸売市場における指導監督についても触れさせていただきたいと思います。
 私の地元練馬区におきましては、二十三区唯一の地方卸売市場である練馬青果地方卸売市場があるわけであります。
 この市場は、青果物の安定供給を行うとともに、地元の小学校から市場見学の受け入れなどの地域貢献事業の実施回数においては、地方卸売市場の中でも一番多いとのことであります。地域に根差した取り組みに、大変尽力をいただいているわけであります。
 また、そのほか十一の地方卸売市場につきましても、多摩地域の生鮮食料品等の流通において重要な役割を果たしていることは論をまたないわけであります。
 都は、中央卸売市場の開設者としての役割だけでなく、地方卸売市場の許可権者でもあることですから、地方卸売市場における取引や運営が適正に行われるよう指導監督する役割も大変重要であるかと思います。
 そこで、地方卸売市場の事業者に対しまして、都は具体的にどのような指導監督を行っているのか、この点について伺いたいと思います。

○白川事業部長 都は、地方卸売市場における業務の適正かつ健全な運営が確保されるよう、毎年、地方卸売市場を定期的に巡回し、荷受けから販売、保管等の業務運営状況などについて、開設者と卸売業者に対して調査をし、必要な指導を行っているところでございます。
 また、卸売業者に対し、地方卸売市場条例に基づきまして、毎年度の事業報告書の提出を義務づけるとともに、定期的に経理検査を実施し、財務状況や経営実態の把握、また経営改善を促す助言等を行っているところでございます。

○柴崎委員 ここまで、卸売市場の現場で行われている指導監督の実態について、確認をさせていただきました。
 ところで、先ほど来お話がありますように、国におきましては、現在、卸売市場法の改正を予定しているわけでありまして、この改正案については、市場業者に対して、開設者の指導監督に関する議論が余り見えてこないようであります。
 卸売市場をめぐる状況が大きく変わろうとしている中におきまして、適切な指導監督を通じて適正な市場業務を担保する仕組みを確保していかなければ、産地や実需者、そして都民から信頼される卸売市場を維持していくことが非常に難しくなるのではないか、こんなふうに考えるわけであります。
 今後の法改正に向けた対応に当たっては、こうした観点からもぜひ議論を行っていただきたい、このように思うわけであります。
 また、老朽化いたしました築地市場、そして豊洲市場を比較すれば、衛生面で豊洲市場が圧倒的にすぐれているのはもう明白であります。枝葉末節な問題が針小棒大にいわれているところがあり、都民の豊洲市場に対するイメージが毀損されている現状、これは極めて残念なわけであります。
 今まさに必要とされているのは、小池知事ご自身から安全宣言を行うことなわけであります。これは市場事業者の皆様が求めているということを改めて申し上げておきたいと思います。
 引き続き、都民の信頼を得られる卸売市場にしていかれることを期待いたしまして、私の質問を終了とさせていただきます。

○尾崎委員 最初に、豊洲市場の追加対策についてです。
 そもそも豊洲市場用地は東京ガス工場跡地で、土壌汚染が深刻な問題を抱えていました。
 我が党は、最初から一貫して、土壌汚染のある豊洲市場への移転は反対してきました。
 都民や市場関係者の強い要望と運動で、石原元都政の中で土壌調査を行い、ベンゼンは環境基準の四万三千倍が検出され、専門家会議がつくられ、土壌汚染対策の提言が出されたのです。
 しかし二年前、小池知事が誕生してすぐに、我が党は建物下の盛り土がないことを発見し、都政を揺るがす大問題になりました。再度、専門家会議が集められ、盛り土のないかわりの追加対策が提案されたのです。
 予算特別委員会でも追加対策の問題点を明らかにしてきましたが、まだ疑問点が残っているので、事実を確認するために幾つか伺います。
 追加対策工事の最初の入札にはなく、再入札で新たに加わった準備費の内容について伺います。

○鈴木技術調整担当部長 準備費についてでございますが、工事内容をよりわかりやすく周知する必要性があることから、工事広報板を設置する費用といたしまして、各街区六万八千円を計上したものでございます。

○尾崎委員 工事の内容を知らせる広報板は、どの工事でも必ず必要なのではないでしょうか。それが、なぜ最初の入札に入っていないのか理解できません。
 ただいまのご答弁だと、準備費は、工事広報板を設置する費用で六万八千円ということでした。
 私は、最初の入札の積算と再入札の積算を詳しく調べてみました。例えば、準備費は六万八千円だけではなく、五街区で見れば、観測井戸揚水施設設置工の準備費として、再入札で約五百十万円が加わっています。
 また、運搬費も最初の入札にはなく、再入札で新たに加わっています。運搬費の内容について伺います。

○鈴木技術調整担当部長 運搬費についてでございますが、ピット内の資機材を小型重機で運搬するための費用を計上してございます。
 地下ピット内での運搬につきましては、資機材の搬入口が限定されておりまして、また狭隘な空間であることから、作業効率は低くなります。
 こうした中、本工事を確実に工期内に施工するためには、施工環境が悪い広大なピット内に点在する釜場に、重量物や電気機器など多様な資機材を安全かつ効率的に運搬する必要があることから、小型重機を用いて運搬することとしたものでございます。

○尾崎委員 入札の積算を見ると、例えば、五街区の運搬費は約四百四十万円になります。地下ピット内に資機材を入れるときはマシンハッチしかないのは、最初からわかっていたはずです。
 次に、技術管理費も最初の入札にはなく、再入札で新たに加わっています。この技術管理費の内容について伺います。

○鈴木技術調整担当部長 新たに加わりました技術管理費につきましてでございますが、観測井戸揚水施設設置工におきまして、工事期間中に、現在公表しております地下水位を測定するための費用や、ウエルポイントで揚水した地下水を管理するための費用を計上してございます。
 地下水位の測定につきましては、当初は別途委託契約を締結することを想定しておりましたが、工事現場内で測定作業を行いますため、施工中の安全管理を図る必要性があることから、必要な費用を本工事で計上したものでございます。
 また、ウエルポイントにつきましては、真空ポンプを適切に運転し、揚水した地下水を監視、調整する必要があることから、必要な人件費を計上してございます。

○尾崎委員 ただいまのご答弁の中で、ウエルポイントについて、揚水した地下水を監視、調整するための人件費も入っているんだということですが、人件費だけでも約一千万円です。運搬費や技術管理費も、要するに人件費が主な費用です。工事を請け負う業者の裁量で変えられるものだと建設の専門家は話していました。
 先日の予算特別委員会でも取り上げましたが、最初の入札の積算が再入札の積算で大幅に増額になったものは、ほかにも仮設工事費があります。約五倍も増額になっているんです。仮設は工事が終われば解体するもので、後で確認しにくくなります。
 都の最初の積算は、専門の会社に委託して行ったものだと思います。ほんの数日間で金額が大きく変わる、最初になかったものが新規でふえることは考えられないと思います。一回目の入札から再入札で建設費用が約一・四倍に膨れたことは、やはり納得できません。
 次に、地下水管理システムの強化についてです。
 ウエルポイントの揚水期間が、最初の入札のときには六十日でしたが、再入札では八十日になっています。八十日になった理由について伺います。

○鈴木技術調整担当部長 ウエルポイントによる揚水期間でございますが、当初の積算では、複数の施工箇所で同時に稼働させて揚水することを想定してございました。
 しかしながら、地下水管理システムの処理能力の中で、降雨量の変動に対しまして適切に対応する必要性があることから、施工スケジュールを見直したものでございます。
 具体的には、複数の施工箇所におけます工事を同時に施工するのではなく、順次施行することに改めまして、稼働期間を平準化することといたしました。

○尾崎委員 ただいまのご答弁で、順次施工することに改めたからだということがわかりました。
 ウエルポイント工法は、そもそも地下水の多い地盤を掘削する際の補助工法の一つで、比較的浅い掘削に設けられる手軽な工法です。目的とする工事が完了すれば撤去するものだということは、昨年の公営企業決算の総括質疑でも指摘をさせていただきました。
 しかし、仕様書を見てみると、ウエルポイント工のライザーパイプについて、一部を今後も継続的な利用に想定しているために残置する構造とすることが明らかになりました。
 先ほど上野副委員長の質問もありましたので省略させていただきますが、今回、ウエルポイント工法の揚水期間は八十日間、しかもライザーパイプを残すところは、三つの街区で植栽部に設置したものばかりです。
 私は、土木の専門家から、ライザーパイプは、地下水管理システムの井戸のポンプよりも目詰まりがすると聞きました。そもそも長い間継続して使うものではありません。植栽部は、雨が降ると水位がほかのところよりも上がってくるということです。地下水管理システムだけでは水位を下げられないことを示しています。
 ライザーパイプを残置するという場所は--パネルを準備させていただきました。どこにライザーパイプを残置するのかということが一目でわかるように、このようなパネルをつくりました。
 五街区では、ナンバー5-3、五街区のナンバー3、ここですね。ここには十四本のライザーパイプを残置させます。
 六街区では、赤いところがありますが、ナンバー6-1、そしてナンバー6-4、ここの二つで五十一本を残置するということです。
 そして七街区、三街区の中では一番地下水位が高い、こういわれている七街区では、ナンバー7-1、7-2、7-4で六十四本のライザーパイプを残置することになるわけです。
 植栽部のウエルポイント工のライザーパイプの位置に近いところの地下水位の測定結果を重ねてみると、三月十四日付で確認をしたところでは、全てが海抜A.P.プラス三メートルを超えていました。
 ウエルポイントのライザーパイプを残置するということは、台風や集中豪雨になれば地下水位が上がってしまうことを心配しているからだということになるのではないでしょうか。ライザーパイプを残置することで、メンテナンスの必要もふえることになります。
 次に、地下水について幾つかお尋ねします。
 地下ピットの強制排水は、今どうなっているのか伺います。

○鈴木技術調整担当部長 地下ピットからの排水の状況でございますけれども、現在、追加対策工事の中で引き続き実施することといたしているところでございます。

○尾崎委員 それでは、最近の地下水管理システムによる排水量はどうなっているのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムの排水量は、市場のホームページで公表しております。
 現在、一月末までのデータを掲載しているところであり、一月のデータでは、一日の排水量に違いはありますが、三街区合計の一日当たりの排水量は、平均で約百四十立方メートルであります。

○尾崎委員 排水量についてですが、昨年の五月から八月中旬までは、排水目標の六百立方メートルの約一割、六十立方メートルにもならない状況が続いていました。井戸の掃除などを行い、四百立方メートル前後まで排水量はふえました。
 ところが、地下ピットの強制排水量が少なくなると排水量は減って、私もホームページで確認をしましたけれども、一月三十一日がホームページで最後に書かれている数字です。一月三十一日には百九十立方メートルにとどまっています。
 そこでお尋ねいたしますけれども、バキューム車はいつからいつまで運行していましたか。また、バキューム車による一日の排水量は幾らになるのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 豊洲市場では、昨年九月に委託契約を締結し、十一月初めまで旧観測井戸からバキューム車で揚水する作業を行っておりました。その際の一日当たりの排水量は、約九立方メートル程度となっております。
 なお、今後の旧観測井戸からの揚水作業については、追加対策工事の事前作業として実施することとしており、順次作業を開始しております。

○尾崎委員 地下水管理システムの井戸の掃除はどうなっているのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 揚水井戸の洗浄は、昨年五月以降、順次実施しており、本年二月には五十八カ所の揚水井戸全てについて作業が完了しております。
 なお、専門家会議では、井戸の洗浄に加えてポンプの交換についても提言していただいており、都といたしましては、揚水井戸の機能を維持するため、定期的な維持管理作業を引き続き適切に行ってまいります。

○尾崎委員 専門家会議では、地下水管理システムの目標水位、A.P.プラス一・八メートル以下にできない中で井戸の目詰まりも指摘され、この間、井戸の掃除を行ってきました。
 ただいまのご答弁で、井戸の掃除は二月末で終了したとのことです。
 しかし、井戸の掃除は終わっても、建物下の強制排水以外のところでは、地下水位の目標であるA.P.プラス一・八メートル以下になっているところは、三月の十六日時点でも一つもありませんでした。七街区は、建物下であってもA.P.プラス一・八メートルは一つもありません。
 統計学の研究をしていらっしゃる方から、大変興味深い資料をいただきました。豊洲市場用地の地下水管理システムの井戸ごとに、前日までの降雨量が井戸の水位変動を決めるものといえるかどうか、これを調べたということです。
 詳しくは時間がないので説明しませんが、結論は、雨が降っても全然水位に反映しない井戸と、雨が降ればすぐに水位に反映する井戸があることがわかりました。もちろん、建物の下は雨の影響が少ないことは当然です。
 例えば、先ほどのパネルで、ここの、青く印をつけたところがあります。7-8です。ここは、井戸の水位は降水量に関係しないということが明らかになりましたが、統計学の立場から分析すると、降水量ではなく六街区の6-7の井戸、そして七街区の7-9の井戸の変化量が関係しているということを述べています。
 地下水位が、目標水位を日常的にA.P.一・八メートルに管理することは、土壌汚染対策、そして液状化対策の大前提です。しかし、地下水管理システムが本稼働しても、いまだに達成できない状況があります。
 今回の追加対策工事で、本気になってこの目標水位にしようということであるならば、井戸について、一つ一つの原因を分析して対策を講じることが必要だったのではないかと考えます。
 そして、せめて豊洲市場用地内に雨量計の設置を求めるものです。
 次に、豊洲市場用地で水質調査を行ったのはいつか伺います。

○村井基盤整備担当部長 ただいまのご指摘は、たまり水が地下水……、かつて地下ピット内のたまり水の水質調査ということでよろしいでしょうか。(尾崎委員「はい」と呼ぶ)専門家会議では、一昨年九月に地下ピット内のたまり水を採水し、水質分析を行っております。
 その結果については、専門家会議において、地下ピット部の水と周辺の地下水に含まれる溶存成分の組成がほぼ同じであることから、地下ピット部の水は地下水であると判断できるとされております。

○尾崎委員 今ご答弁があったように、一昨年九月に私たちが見学したときに、地下ピット内にたまり水がありました。この水の由来を調べたのが、水質調査で唯一行ったものです。
 パネルにしてみました。これが、水質調査を行った結果のヘキサダイヤグラムというものだそうです。
 私も専門的なことはよくわかりません。しかし、ヘキサダイヤグラムは、水質組成を判断する基本的データだそうです。
 この豊洲市場のたまり水は、左右、陽イオンと陰イオンというようですが、これが左右対称になっていません。いびつな形になっています。特に五街区は、左右対称にはなっていません。
 東京都に説明を求めたときに、ほかのところでの水質調査の状況を示すヘキサダイヤグラムを見せていただきました。ほかのところは、左右対称に必ずなっているということです。
 通常のヘキサダイヤグラムは左右対称、バランスがとれているはずなんです。しかし、豊洲のヘキサダイヤグラムの左右のバランスは欠いたままです。水質調査の目的は、たまり水の由来はどこかというものを調べるものだから、そのことは、左右対称になっていない結果については問題になっていないんだと伺いました。
 しかし、私たちは土壌汚染対策の専門家の方たちに話を聞きました。先ほど示しました五街区は、圧倒的な陰イオンの不足を示している。普通であれば、水質調査は分析エラーとなって、クレームがついてしかるべき内容である。きちんと水質調査を行うべきだといっていました。
 ヘキサダイヤグラムの左右のバランスを欠いていることは、土壌汚染問題の専門家は、豊洲市場用地が東京ガス工場跡地だったことが影響しているのではないかとも述べています。
 地下水の問題は、今後も、五十年、百年と続くものです。少なくても水質調査を継続して東京都が行うことを求めるものです。
 第一回定例会の代表質問や予算特別委員会でも質疑をしてきましたが、豊洲市場の追加対策工事がいかにいいかげんなものかということが明らかになりました。
 地下ピットの追加対策、コンクリートの打設をしても、専門家会議そのものが、揮発性ガスを遮断することはできない、封じ込めることはできない、揮発性ガスの侵入を低減するにとどまるんだと答弁しているんです。専門家会議はそういっています。そしてこれまでも、予算特別委員会でも、そう答弁を繰り返してきました。
 豊洲市場の盛り土がないかわりの追加対策をしても、食の安全・安心は担保されません。これでは到底都民の納得は得られません。
 豊洲市場への移転を中止することを求めて、質問を終わります。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時七分散会

ページ先頭に戻る