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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十号

平成二十八年十月六日(木曜日)
第十五委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長島崎 義司君
副委員長小林 健二君
副委員長清水 孝治君
理事あさの克彦君
理事田中たけし君
理事かち佳代子君
松田やすまさ君
尾崎あや子君
大松あきら君
木内 良明君
三宅 正彦君
石毛しげる君
三宅 茂樹君

欠席委員 一名

出席説明員
産業労働局局長藤田 裕司君
次長村松 明典君
総務部長寺崎 久明君
商工部長野間 達也君
金融部長山巻  毅君
金融支援担当部長西川 泰永君
観光部長坂本 雅彦君
観光振興担当部長浦崎 秀行君
農林水産部長藤田  聡君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長貫井 彩霧君
事業推進担当部長小金井 毅君
中央卸売市場市場長岸本 良一君
次長澤   章君
管理部長野口 一紀君
事業部長白川  敦君
新市場整備部長飯田 一哉君
渉外調整担当部長有金 浩一君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務金子 光博君
財政調整担当部長長嶺 浩子君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長赤木 宏行君
新市場整備技術担当部長福田  至君
基盤整備担当部長村井 良輔君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
港湾局局長斎藤 真人君
技監小野 恭一君
総務部長古谷ひろみ君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務中村 昌明君
調整担当部長矢部 信栄君
港湾経営部長松川 桂子君
港湾振興担当部長蔵居  淳君
臨海開発部長篠原 敏幸君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務山岡 達也君
営業担当部長塩田 孝一君
港湾整備部長原   浩君
計画調整担当部長竹村 淳一君
離島港湾部長小林 英樹君
島しょ・小笠原空港整備担当部長神山 智行君

本日の会議に付した事件
意見書について
港湾局関係
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
産業労働局関係
契約議案の調査
・第百六十七号議案 東京国際フォーラム(二十八)改修工事請負契約
・第百六十八号議案 東京国際フォーラム(二十八)空調設備改修工事請負契約
・第百六十九号議案 東京国際フォーラム(二十八)電気設備改修工事請負契約
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
・平成二十七年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について
・第二期中期目標期間地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について
・地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター第二期中期目標期間事業報告について
中央卸売市場関係
報告事項
・豊洲市場への移転の延期及び豊洲市場建物下の盛土について(質疑)
・「東京都卸売市場整備基本方針(答申)」について(質疑)
・築地市場(二十八)青果部卸売場仲卸売場棟解体工事(質疑)
・築地市場(二十八)水産物部本館及び卸売場棟解体工事(質疑)
・築地市場(二十八)水産物部仲卸売場棟解体工事(質疑)
・豊洲市場地下ピット内の水質調査及び空気測定の結果について(質疑)
・「豊洲市場の地下空間設置と盛土がなされなかったことに関する自己検証報告書」について(説明・質疑)
・豊洲市場用地における地下水のモニタリング(第八回)の結果について(説明・質疑)
・「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」の設置について(説明・質疑)
・豊洲市場及び築地市場における施設内空気等の測定結果について(説明・質疑)
・豊洲市場用地における地下水位について(説明・質疑)
・地下水管理システムの概要について(説明・質疑)
陳情の審査
(1)二八第六六号 豊洲市場の開場計画に関する陳情
(2)二八第六九号 豊洲市場予定地の地下水及び土壌汚染に関する陳情

○島崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、昨日の理事会について申し上げます。
 九月二十七日の経済・港湾委員会で、中央卸売市場に委員会として資料要求を行いました。それらの要求資料は、理事者から本日の委員会へ提出されております。
 ところが、委員会要求資料の一部を、本日の委員会を待たずに、おとといマスコミに公表した委員がおり、これは重大な問題と考え、急遽、昨日の理事会を開き、経緯を確認し、当該委員から陳謝がありました。
 本日、改めて、あさの理事から発言があります。

○あさの委員 このたび、委員会での要求資料の取り扱いにつきまして、不適切な対応がございました。まことに申しわけございませんでした。

○島崎委員長 発言は終わりました。

○島崎委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件については、本日の理事会において協議の結果、いずれも調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○島崎委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十八年十月五日
東京都議会議長 川井しげお
経済・港湾委員長 島崎 義司殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百六十七号議案 東京国際フォーラム(二十八)改修工事請負契約
 第百六十八号議案 東京国際フォーラム(二十八)空調設備改修工事請負契約
 第百六十九号議案 東京国際フォーラム(二十八)電気設備改修工事請負契約
2 提出期限 平成二十八年十月七日(金)

○島崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の契約議案の調査、港湾局、産業労働局及び中央卸売市場関係の報告事項の聴取、中央卸売市場関係の陳情の審査を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○斎藤港湾局長 去る十月一日付で当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介をさせていただきます。
 計画調整担当部長の竹村淳一でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○島崎委員長 紹介は終わりました。

○島崎委員長 次に、報告事項、私債権の放棄についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○島崎委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 青山産業企画担当部長は、病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、契約議案の調査を行います。
 第百六十七号議案から第百六十九号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 ご発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○島崎委員長 次に、報告事項、私債権の放棄について外三件に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際、要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○寺崎総務部長 去る九月二十七日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料、経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 目次でございます。資料は全部で四項目ございます。
 一ページをごらんください。地方独立行政法人東京都立産業技術センターの収入及び支出の推移につきまして、それぞれの区分ごとに、上段に平成二十四年度から二十八年度までの年度計画における予算額、下段に平成二十四年度から二十七年度までの決算額をお示ししてございます。
 二ページをお開きください。同センターの役職員数の推移につきまして、平成二十四年度から二十七年度までの各年度末現在の人数と、平成二十八年八月一日現在の人数をお示ししてございます。
 三ページをごらんください。同センターにおける研究員の採用・応募状況の推移につきまして、平成二十四年度から二十八年度までの一般型研究員及び任期付研究員の応募者数を上段に、採用数を下段にお示ししてございます。
 四ページをお開きください。同センターの依頼試験、機器利用の区市町村別利用状況につきまして、平成二十七年度の利用企業の所在地別に集計した件数をお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○島崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○三宅(正)委員 それでは、産業技術研究センターの第二期中期計画の業務実績評価について伺います。
 産業技術研究センターは、ことしの三月に第二期中期計画の五年間の計画期間が終了いたしました。
 この五年間を振り返りますと、平成二十三年当時の日本経済は、リーマンショックからの回復途上で、東日本大震災による影響を受け、生産や消費需要が大きく落ち込んだ時期でした。その後、震災からの復興への取り組みが始まり、経済は、翌年の平成二十四年に誕生した第二次安倍政権のもとで、ゆっくりではありますが、着実に回復してきました。
 そのような中、産業技術研究センターは、平成二十三年に北区西が丘から江東区青海に本部を移し、前年の平成二十二年に開設した昭島の多摩テクノプラザとあわせて、区部と多摩地域それぞれに新たな産業支援拠点を立ち上げました。
 第二期は、新しい体制で基盤技術や先端技術において質の高い技術支援サービスをものづくり企業に提供し、成果を上げてきたものと認識しています。
 そこでまず、第二期の事業について、具体的にどのような点が評価されたのか、評価のポイントを伺います。

○野間商工部長 第二期中期計画におけます産業技術研究センターの業務実績につきましては、計画の実施状況から見て、業務全体がすぐれた達成状況にあるとの評価を受けてございます。
 主に評価された点といたしましては、商品企画から試作、販売促進まで一貫して支援を行うシステムデザイン部門や、製品開発試験を担う実証試験部門等の体制を整備いたし、中小企業の支援ニーズに応えてきたことが挙げられます。
 また、広域首都圏輸出製品技術支援センター、MTEPといいますが、これを開設いたしまして、中小企業の海外展開支援を充実させ、実績を積み重ねたことなども高く評価されてございます。

○三宅(正)委員 産業技術研究センターは、ものづくり中小企業の技術力を支える支援拠点として重要な役割を果たしています。経済のグローバル化や技術革新が進む中、中小企業の技術支援ニーズも絶えず変化を続けています。
 第二期全体としては高い評価を得ていますが、目標の達成がおおむね良好であるB評価を受けた項目を中心に、まだまだ取り組みを伸ばせる部分があると思います。
 引き続き高い評価が得られるような法人運営をしていただきたいと思います。
 続いて、製品開発支援について伺います。
 中小企業にとって、自社製品の開発とその事業化は、大きな夢であるとともに、自分だけの力ではなかなか乗り越えられない大きな壁となっています。そのため、中小企業のものづくりには、産業技術研究センターの多岐にわたる支援が必要です。
 先ほど答弁がありましたとおり、システムデザイン部門では、今では一般的になっている3Dプリンターをいち早く取り入れ、また、多摩テクノプラザや城東支所などの各支所にも整備していると聞いております。
 今では中小企業の製品開発にとって必要品といっても過言ではない機器の整備を行っており、こうした取り組みは、地方独立行政法人の柔軟で機動的な事業運営といえるものです。
 そこで、システムデザイン部門ではどのような支援をしてきたのか伺います。

○野間商工部長 システムデザイン部門では、製品の構造や素材、デザインの検討から、試作品の動作や使い勝手の確認まで幅広く対応してございます。
 特に、3Dプリンターは、さまざまな形状の試作品等を比較的短時間で作製できることから、開発コストの低減や作製時間の短縮を可能としてございます。
 こうした支援を活用した製品化事例といたしましては、省エネ性能を格段に高め、静粛性に配慮いたしました高機能扇風機や、グッドデザイン賞を受賞するほどデザイン性を高めつつ安全性に配慮したライン引きがございます。

○三宅(正)委員 今では世の中に普及しつつある3Dプリンターですが、製品開発に用いることとなれば、まだまだ高額であり、中小企業にとっては容易に導入できるものではありません。
 一方で、開発までのスピードも求められます。産業技術研究センターで提供している技術サービスをより多くのものづくり企業が有意義に利用できるよう、高いニーズにも工夫をもって対応し、さらなるサービスの向上を目指していただきたいと思います。
 次に、多摩テクノプラザや支所の取り組みについて伺います。
 東京のものづくりは、地域によって業種や業態に特色があるため、企業が技術支援に求めるニーズも大きく異なります。
 例えば多摩地域では、大学や研究機関とともに先端技術を追求する企業が集積しています。
 一方、ものづくりの盛んな城南地域では、金属加工、生産用機械、輸送用機械といった多様な業種で活躍するトップクラスの中小企業が集積しております。
 こうした各地域の産業特性に応じた技術支援を行うことは非常に重要なことであり、産業技術研究センターには、こうした企業からの要望に耳を傾けて、地域に応じた技術支援を提供していくことを求めたいと思います。
 そこで、第二期における多摩テクノプラザを初めとする支所の特徴的な取り組み状況についてお伺いいたします。

○野間商工部長 平成二十二年に開設いたしました多摩テクノプラザでは、地域の産業特性を踏まえまして、電子や機械技術、繊維等に関する依頼試験、機器利用等の技術支援を実施してございます。
 特にこの拠点では、電気、電子機器への電磁波の影響を測定する大型の試験設備を備えてございまして、測定するのみならず、製品を輸出する際に海外で通用する試験成績書を発行することもできます。
 城南支所におきましては、平成二十六年に先端計測加工ラボを開設いたしまして、成長産業分野である航空機や医療機器の分野に用いられる加工機や計測機器を整備いたしまして、依頼試験や機器利用等のサービスを提供しているところでございます。
 また、墨田支所では、地域の生活関連産業を支援するために、平成二十五年に生活技術開発セクターを開設いたしまして、例えばマットレスの寝心地といった日用品に求められる快適、健康、安全・安心、使いやすさにつきまして評価機器を整備いたしまして、高付加価値なものづくりを支援しているところでございます。

○三宅(正)委員 各支所におきましては、今後も地域企業の声に耳を傾けて、ニーズを酌み取り、きめ細かい技術支援を実施していただきたいと思います。
 次に、私が着目したのは、中小企業への海外展開支援であります。
 近年、経済のグローバル化は一層進み、企業間の取引が国境を越えて活発に行われるようになった結果、新興国市場における海外企業との競争も激しさを増しています。
 このような中、ものづくり中小企業がライバルとなる海外企業との競争に打ち勝ち、今後も持続的に成長していくには、ASEANを初めとする活発な成長を見せる海外市場を積極的に取り込んでいくことが重要であります。
 海外輸出に目を向ける中小企業の技術支援を行うため、産業技術研究センターでは、平成二十四年に、周辺自治体と連携して、一都四県でMTEPを開設いたしました。
 さらに、平成二十七年には、ASEAN市場への製品輸出の足がかりとなる技術支援拠点をバンコクに開設しました。
 こうした海外展開支援の取り組みが実際にどのように企業のニーズに応えて役に立ったのか伺います。

○野間商工部長 産業技術研究センターでは、中小企業が製品を輸出する際の現地の製品安全規格や法規制への適合を支援するため、MTEPを開設いたしました。
 MTEPでは、専門相談員によります海外規格や規制等に関する相談に応じ、さまざまな情報提供を行っていることに加えまして、規格適合評価試験の実施や各種セミナーの開催等、多様な取り組みを実施しているところでございます。
 現在では、連携する自治体が一都十県一市に拡大いたしまして、相談実績では、平成二十四年度の三百六十三件から昨年度には千四百五十七件に増加しております。
 また、昨年四月に開設いたしましたバンコク支所では、一年間で三百四十五件の技術相談に対応するとともに、現地の試験機関の見学会を開催いたしまして、日系企業と試験機関とのパイプ役になるなど、海外拠点ならではの支援を行っているところでございます。

○三宅(正)委員 第二期で初めて本格的に中小企業の海外展開の支援を始めていますが、法整備が十分に進んでいない国もあるため、現地での規制や手続など、中小企業にとっては乗り越えるべき課題がまだまだ数多くあります。
 MTEPとバンコク支所、どちらも中小企業の海外展開支援に大きな役割を果たすものと期待しております。
 これまでの質疑を通して、産業技術研究センターは、中小企業のニーズを的確に捉えた事業運営を図っていると思います。
 一方、今回の評価では、SやAばかりではなく、B評価を受けたものもあります。その一つが産学公連携による支援ですが、評価委員会からは、経営支援機関等との連携強化が期待されています。
 中小企業が新しい製品やサービスをつくり出し、市場に売り込んでいこうとするとき、これをサポートするには、産業技術研究センターが行う技術支援だけではなく、研究開発に強い大学や研究機関との連携に加えて、経営面を担う中小企業振興公社、資金面を担う金融機関などと協力連携することで、研究開発の初期段階から製品化の完了後まで、きめ細かく支援していくことが重要であります。
 そこで、産業技術研究センターにおける産学公連携の取り組みをさらに促進すべきと考えますが、見解を伺います。

○野間商工部長 産業技術研究センターでは、これまで信用金庫等の十の金融機関や国の研究機関と提携し、相談会や交流会などを実施してまいりました。
 また、平成二十七年度における連携に向けた相談実績は千五十八件でございましたが、企業と大学のマッチングの成約件数は二十二件になっております。
 今後は、多くの支店を持つ金融機関のネットワークを活用して企業を発掘し、中小企業や大学、研究機関等がそれぞれ保有するシーズやニーズを結びつけ、新たな製品や技術開発に発展させるとともに、経営支援機関とも連携し、産学公連携を活性化してまいります。

○三宅(正)委員 企業が技術開発や研究開発したものを製品化や事業化につなげていくには、ある程度の時間がかかり、すぐに成果は出ないと思います。研究開発から製品化の段階に進むところには大きな谷間があり、製品化にたどり着けないことが少なくないとも聞いております。
 今後、産学公連携がさらに進み、こうした困難を協力して乗り越えていくことで画期的な成果事例が一つでも多く生まれることを期待しております。
 最後に、今後の東京のものづくり産業振興について伺います。
 我が党は、さきの代表質問で、イノベーションを創出するような未来への投資を行う中小企業を強力に後押ししていくべきと述べました。
 こうした取り組みは、東京の産業を活性化するために重要です。産業技術研究センターは、果敢に挑戦する中小企業に対して強力に技術支援を行っていただきたいと思います。
 また、未来への投資とともに、ものづくり企業は常に製品開発のスピードアップや製品の高付加価値化、品質の向上が求められ、こうした企業にとっても産業技術研究センターの存在は重要です。
 産業技術研究センターは、独法化して十年が経過いたしました。この間、中小企業のニーズを捉えた事業運営に取り組んできましたが、これからも時代の潮流を捉えて、東京のものづくり中小企業の役に立つ技術支援に取り組むべきと考えます。
 産業技術研究センターの取り組みを踏まえて、今後のものづくり産業の振興について局長の見解を伺いまして、私の質問を終わりにします。

○藤田産業労働局長 東京のものづくり産業の発展は、すぐれた技術や開発力により付加価値の高い製品を生み出していく中小企業によって支えられてまいりました。
 産業技術研究センターでは、幅広い技術分野におきまして高度な機器を配置し、製品の性能や材料特性等を評価するとともに、研究員がさまざまな技術課題について解決に向けてアドバイスを行ってまいりました。
 さらに、個々の企業のニーズに合いましたオーダーメード開発支援等を実施するなど、技術の支援拠点としての役割も果たしてまいりました。
 こうした中核となる取り組みに加え、本日ご議論いただきました海外支援につきましては、バンコク支所を開設し、海外にビジネスチャンスを求める企業を支援するなど、機動的な事業運営を図ってまいりました。
 今後も、地域の産業特性を踏まえた事業展開を図るとともに、航空機、医療機器、ロボット等の成長産業分野への参入やIoTを活用した技術開発を後押しするなど、産業技術研究センターの技術支援を充実させることが必要であるというふうに考えてございます。
 都といたしましては、産業技術研究センターとの連携をこれまで以上に強化いたしまして、さまざまな中小企業振興施策を展開することで、未来への投資に果敢に挑戦する中小企業を力強く支援し、東京のものづくり産業の発展を目指してまいります。

○木内委員 産業技術研究センターの業績評価につきましては、毎年度こうした報告がありまして、このセンターが独立行政法人としての強みを生かして、中小企業に対してきめ細かいサービスを提供し、技術支援の中核拠点としての役割を果たしてきていることを、毎年私は本委員会で確認してまいりました。実は後ほど引用しますけれども、毎年閲覧することのできる、この都産技研活用事例集を拝見するのが非常に楽しみでございまして、このセンターの機能と活動の中から紡ぎ出され、また完成を見るさまざまな中小企業による製品、こうした事例は、大変に元気と、また勇気を与えてくれるものでございまして、後ほど触れますけれども、ぜひとも、皆さんのまたご苦労を、心からお願いしたいと思います。
 一方で、私は、現状に満足しないで、技術支援や研究をさらに充実させて、製品化や事業化を進めるよう、その都度要望もし、また、恐縮でございますが、激励もさせていただいてまいりました。
 ことしは年度評価とあわせて、第二期中期目標期間の総括的な評価というものがあったわけでありますので、この第二期の五年間を振り返って、産技研センターが技術ニーズの変化に対応して中小企業を具体的にどう支援してきたか、その取り組み状況について確認をしてまいりたいと、こう思うわけであります。
 第二期の始まった平成二十三年度は、東日本大震災の発生直後でありまして、エネルギーに対する国民の皆さんの意識が変わって、照明器具のLED化や太陽電池等の普及が進んでまいりました。
 産業技術研究センターにおきましては、LEDの性能評価に対する試験ニーズが大きくなってまいりまして、平成二十六年度には、独立行政法人製品評価技術基盤機構より、国際規格に適合する試験所として認定を受けられました。そうして、電球型LEDランプの測定において、品質に関する証明書も発行できるなど、大きく充実、また機能が強化をされてきたのでありまして、私がこの委員会でも取り上げたことのあるLEDのランプシェードの開発もその一例と申し上げることができるのであります。
 また、最近では、時代のニーズを反映する形で、航空機、医療機器、ロボットなどの産業の成長が見込まれることから、産業技術研究センターでは、先端計測加工ラボやロボット産業支援プラザなどを開設して体制を強化するなど、時々の技術ニーズに対応して、この技術支援というものを拡充してもきました。
 とりわけ、さっきも若干触れておられましたけれども、技術相談の件数というものが毎年増加をしてきて、昨年度、過去最高の実績を達成しているという報告もあります。
 技術相談は、依頼試験や研究開発等につながるだけではなく、中小企業のニーズや技術課題を把握することもできるため、産業技術研究センターのさまざまな事業を支える、いわば起点ともいえる貴重な情報源でありまして、これはまさにきめ細かく対応すべきであります。
 現場第一主義と私どもはよく標榜するのですけれども、現場からのニーズ、現場からの相談、現場からの意見というものがこの機構の中でこうして吸収され、事業に反映されていくということは極めて重要だと思うのであります。
 そこで初めに、この五年間の技術相談の傾向についてご報告を願います。

○野間商工部長 第二期目標期間の技術相談を技術分野別に見ますと、相談件数が多い順番に、材料、製品の安全性等の評価技術、エレクトロニクスであり、全体の約半数、四六%を占めてございます。
 また、ITや環境、福祉、バイオ関連の相談件数は、全体の約一〇%でありますが、技術動向や社会ニーズを反映して、増加率が材料、評価技術等よりも二倍以上高い傾向になってございます。
 技術相談の内容には中小企業のニーズが含まれており、こうした情報を的確に捉え、技術支援に結びつけていくことが重要と考えてございます。

○木内委員 ご報告のあったように、エレクトロニクスや材料などの基盤技術がものづくり産業の基本ということになるわけでありますが、ITや環境関連などの新たな技術分野も進展をしてきておりまして、こうした分野への支援は極めて重要だということになります。
 産業技術研究センターの技術相談の傾向というものは、今の報告にあったように、世の中の動きに対応しています。しかし、技術の進展というものは極めて速いものがありまして、今後とも技術の動向を踏まえた支援をさらに推進するよう強く求めておきたいと思います。年々歳々こうした機能というものが強化をされている、このセンターにおけるそうした充実ぶりはよく存じ上げているところであります。
 そこで、次に、増加する技術相談というものに対しまして、この産業技術研究センターが対応している内容について見解をお聞きします。

○野間商工部長 産業技術研究センターは、技術相談から技術ニーズを把握し、そのニーズに対応いたしました依頼試験項目や機器利用サービスの拡充を図っております。
 また、多様化する相談業務に効率的かつ効果的に対応するために、総合支援窓口の体制を整備いたしまして、複数の技術分野にまたがる相談への一括対応や、ホームページからの相談対応を強化するなど、相談体制を充実させております。
 このように、中小企業のニーズに的確に、かつ迅速に対応いたしまして、技術支援サービスを拡充するとともに、利用者の利便性向上を図ってきたことによりまして、技術相談件数は、平成二十七年度には過去最高の十三万九千百一件となってございます。

○木内委員 この技術相談というのは各種支援の起点となるものでありますから、ぜひともしっかり今後も対応してもらいたいと思うんです。
 いつぞやのこの委員会でも触れたんですけれども、岡山県のある中小企業の、れんが工場が放射線を遮断するれんがを開発した。非常に大変な製品なんですけれども、使い勝手が悪いというか、使い道がない、それからつくるのに非常にコストがかかるなどの問題がありまして、私のところへ相談に見えて、このセンターのトップの方にお引き合わせをしたところ、極めて適切に指導をしていただいて、今、事業が軌道に乗っているということも聞いております。
 何というんですか、技術相談から依頼試験あるいは研究開発につなげていく、そうして製品化、事業化の事例がふえていくということが望ましいので、規模の小さな中小企業者にとりましては、こうしたセンターの機能のようなワンストップサービスといいますか、ここへ行けばさまざまな業際、学際にわたって見識や知見をお持ちの方が指導してくれる、これは大変心強いものがあるわけであります。
 また同時に、中小企業から寄せられる技術相談というものそれ自体が貴重でありまして、相談の内容から、こちら側から見れば、中小企業のニーズが見えてくるという、そういう利点もあるわけでありまして、今後のこの産業技術研究センターの事業運営にこうした力をぜひとも生かしていただきたい、こう強く要望しておきます。
 次に、依頼試験でありますけれども、依頼試験につきましては、試験項目を拡大して順調に実績を上げていると認識をしております。
 平成二十七年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績報告書を拝見しますと、平成二十七年度にブランド試験の試験項目がふえていますが、このブランド試験は、研究員の専門性や高度な設備といった産業技術研究センターの強みを生かしたものでありまして、こうしたほかの公設試験研究機関にはない試験によりまして中小企業を支援していくことがこのセンターの特徴でもあり、また、存在性もあり重要だと、こう思うわけでありまして、このことをずっと私は主張してまいりました。だから、このサービスのありようというものの充実が一層求められるわけであります。
 そこで、平成二十七年度におけるブランド試験の新しい試験項目の内容について明らかにされたいと思います。

○野間商工部長 産業技術研究センターでは、他の試験研究機関では対応の難しい依頼試験をブランド試験と位置づけており、現在、音響、照明など十の分野が対象となってございます。このうち、平成二十七年度には、照明試験及びガラス試験で試験項目を拡充させているところでございます。
 照明試験につきましては、電球の照度測定におきまして、新たにJIS規格に準じた試験項目を加え、より実用的な評価が可能となってございます。
 また、ガラス試験につきましては、ガラスの製造過程における試験ニーズがふえてきましたことから、電気炉によります加熱試験を試験項目として新たに追加したところでございます。

○木内委員 いずれの試験も、信頼性の向上や、あるいは製品開発に結びつく意味を持つ試験でありまして、この産業技術研究センターが中小企業のニーズに迅速に対応してくれていますけれども、このブランド試験は、産業技術研究センターのかなめでありますので、今後も中小企業の付加価値の高い製品開発に役立つよう、技術分野や試験項目の拡充に努めていただきたいと思いますし、具体的な方針につきましてはお聞きしませんけれども、強く要望しておきたいと、こういうふうに思います。
 また、昨年度には、新たに航空機産業関連の依頼試験も開始しているという記載があります。
 航空機産業は、成長が見込まれる、いわば未来を展望する上で極めて重要な分野という位置づけができる産業でありまして、この産業技術研究センターでは、航空機産業との関連の中で、どういった試験内容のものを今進めておられるか、ご報告を願います。

○野間商工部長 航空機関連産業に関する技術相談がふえてきましたことから、航空機の飛行状況を再現できる環境試験機器を導入いたしたところでございます。この機器を使用いたしまして、圧力や温度など環境が変化する中で、電子機器等が正常に動作するか否か等の耐久性や強度を試験しております。
 例えば、ドクターヘリコプターに搭載する血液搬送装置につきましては、飛行高度が上昇した際の圧力変化による影響を評価することで、製品化を支援したところでございます。
 このように、産業動向を捉えて技術支援を拡充していくことは重要と考えているところでございます。

○木内委員 大きなハードの機体であるとか、あるいはジェットエンジンであるとかということではなく、日本の産業が得意とする分野、今ご報告のあった電子機器でありますとか、さまざまな測定関係の機器というもの、こういったところに中小企業の力を発揮する舞台があるわけでありまして、照明や音響などのブランド試験とともに、こうした強度や耐久性などを評価する基本的な試験というものが、よりこのセンターでは重要な位置づけになってくると思います。
 産業の動向に合わせて試験機器の充実を図り、支援していくことが産技研の役割だと、こう思いますので、今後も試験分野の拡充にぜひ期待をさせていただきたいと思います。
 次に、機器利用サービスについてお尋ねをします。
 機器利用サービスは、中小企業みずからがさまざまな設備を低廉な料金で利用することができることから、中小企業にとって大変役に立っているサービスでありまして、私も何度かこのセンターの現場をお訪ねして、そして測定機器等を拝見する中で、例えば、一回中小企業が開発した製品を測定試験するのに幾らかかるんですかと、値段なんかを聞きますと、驚くような安い値段で測定をしてくれたり、あるいは便宜を図ってくれる。中小企業にとっては、こんな大事な存在、ありがたい立場なのがこの機器利用サービスということがいえると思います。
 昨年のこの委員会で、機器利用サービスのライセンス制度の充実に向けた方針について、私は確認をさせていただきまして、より多くの企業に利用してもらえるよう、サービスの充実をさらに進めるべきだと、このことを強く求めました。
 事業報告より、この五年間の機器利用サービス全体の利用実績を見ると、平成二十三年度の約七万四千件から平成二十七年度には約十三万件に増加しておりまして、中小企業の皆さんの利用がいよいよ強く大きく進んできているということがいえます。
 そこで、機器利用サービスの利用促進を図るためのさまざまな工夫をしてこられたと思うんですが、第二期のこうした工夫の取り組み状況について伺います。

○野間商工部長 機器利用につきましては、利用者ニーズや技術動向を踏まえまして機器を整備いたします。
 機器を利用した試験項目を平成二十三年度の三百五項目から平成二十七年度には四百六十五項目に拡充するとともに、機器の利用に関連した講習会やセミナーを開催し、利用促進に努めております。
 また、平成二十三年度に始めました、高度先端機器の操作を習得して機器利用することができる、今ご質問がございましたライセンス制度では、対象機器を順次拡大しているところでございます。
 昨年度は、本部で利用者の多い、高倍率で高精度な電子顕微鏡を二台体制で運用することといたしましたが、同一の機種とすることで、操作方法を新たに習得することがないよう、利用者に配慮しているところでございます。
 さらに、ホームページ上で機器の予約状況を確認できる対象機種を、平成二十三年度の三十機種から平成二十七年度には四百四十九機種に拡大いたしまして、利用者の利便性向上を図っております。

○木内委員 ご報告のように、さまざまな知恵と工夫を凝らして、利便性の向上を図っているということは、高く評価をさせていただきたいと思います。
 特に、ホームページ上で機器の予約状況を確認できる対象機種を、かつての三十機種から平成二十七年度には四百四十九機種に拡大をして、利用者の利便の向上を図っているということであります。
 昨年度、多くの企業に利用してもらえるよう知恵を絞ってほしいと、こう私が要望した議会での議論を反映していただいた形でありますので、その功績を多としたいと思います。
 対象機器が拡大し、サービスの充実が図られているわけでありますけれども、こうした要望が事業に反映されているということは、また極めて重要なことでありまして、中小企業の技術や製品を開発するためには、一社でも多くの企業にご利用いただくことが必要です。引き続き利用促進に向けて工夫して、さらにサービスを充実してもらいたいと思いますし、やはり議会の、細かいことですが、この委員会におけるやりとり、質疑というのは大事なんだなということを重ねて痛感しているということを申し上げたいと思います。
 次に、研究開発ということについて伺います。
 これまでも、この委員会で事例を挙げながら研究開発の成果を確認してまいりました。産業技術研究センターは、研究開発で新しい技術の種を数多く見つけて、中小企業に積極的に移転していくことが重要であります。
 ここで、産業技術研究センターの開発したその技術を中小企業が製品化した、新素材を利用した漆器の事例を紹介したいと思うんです。
 近年、環境負荷の小さい社会が求められておりますけれども、産業技術研究センターの研究員がバイオマス材料に着目をして、そうして、日本を代表する工芸材料である漆と間伐材の杉木粉、木の粉です、木粉等の植物繊維を混合した成形技術を開発しました。
 これは、この事例集の中に、サスティーモという素地の名称とともに一七ページに掲載がしてありまして、小さい現物でありますけれども、持ってまいりましたので、ぜひ同僚委員の皆様にもごらんをいただきたいと思うんです。どっちから回しましょうか。尊敬する三宅先生の方から回します。
 この技術を活用して、企業と共同研究を行って製品化をしたというふうに仄聞しております。製品化に当たっては、商品企画の段階から3Dプリンターにより試作を重ね、試行錯誤を繰り返して、一〇〇%バイオマスの成形体を作製しました。
 いわば最先端科学技術と、それから我が国古来からある伝統工芸の技術をコラボレーションといいますか、合体をさせて、実は新しい製品化に成功した事例であります。
 そうして試行錯誤を繰り返して、一〇〇%バイオマスの成形体を作製しました。最後に漆塗装をして商品化したもので、実は今、海外へのお土産としても大変人気があるというふうに聞いております。
 こうした事例がますますふえることを期待しますけれども、そのためには質の高い研究を行う必要がある。研究成果を都内中小企業に積極的に技術移転していくことも必要だと思うんです。
 そこで、技術支援の根幹となる基盤研究の取り組み状況についてご報告を願いたいと思います。

○野間商工部長 産業技術研究センターでは、機械や電気などの基盤技術研究を着実に実施するとともに、今後の成長が期待されます環境・省エネルギー、バイオ応用、EMC半導体、メカトロニクスの四つを重点分野として研究を実施しております。
 第二期中期目標期間の五年間で三百六十三件の研究を行い、研究員のレベルの向上や新たな技術分野の対応を図ってきたところでございます。
 こうした基盤研究では、技術相談などからニーズを把握し、実用性の高い研究テーマを設定し、研究終了後には、大学の教員等の専門家による外部評価を行いまして、その質の向上に努めております。

○木内委員 今ちょうどこの製品をごらんいただいているときに、清水副委員長から、おちょこじゃないかという指摘がありました。全くそのとおりでありまして、刻漆おちょこカップという製品名がついておりますので、さすが炯眼だなと思ったわけであります。
 都の産技研活用事例集によりますと、五年間で八十件の製品化事例が掲載されています。産業技術研究センターの依頼試験や機器利用サービス等の利用件数を考えると、公表できないものがあるとはいえ、もっともっと製品化されてよいはずだとも思います。
 今後もより多くの事例が掲載されるよう、産業技術研究センターには期待をさせていただくものであります。
 さて、次に、外部資金導入研究も極めて重要であります。
 特に、文部科学省の科学研究費は、若手研究者を対象とする項目でもありまして、若手研究員の育成に極めて有用であります。将来、中小企業の技術支援に役立つものであるため、積極的に取り組むべきであると、こう訴えたいと思います。
 外部資金導入研究には、産業振興を目的とした中小企業の技術支援に役立つ研究もありまして、これも重要です。
 そこで、科学研究費を含めた外部資金導入研究の取り組み状況を明らかにしてください。

○野間商工部長 外部資金導入研究につきましては、文部科学省が取り扱う社会科学から自然科学までの全ての分野にわたる科学研究費や、経済産業省が所管する産業振興を目的とする研究委託事業費などを獲得しており、第二期中期目標期間中の五年間の実績は、目標の六十件に対しまして、六十八件の研究が採択されております。
 産業技術研究センターでは、中小企業のニーズを踏まえ、基盤研究を発展させて外部資金導入研究へ展開させるとともに、ベテラン研究員が若手研究員を指導する仕組みを検討し、積極的に外部資金導入研究に応募していくこととしております。

○木内委員 若手研究員の皆さんは、将来の産業技術研究センターを担っていかれる存在でありまして、このセンターが目標を上回る外部資金導入研究を実施しているということがよく理解できました。
 若手研究員を育てる観点からも、外部資金導入研究を積極的に実施をしてもらいたい、このことも強く要望しておきます。
 次に、ロボット産業活性化事業、これも重要であります。
 ロボット産業は、国の調査によりますと、市場規模が二〇三五年には約九・七兆円まで成長すると予測されておりまして、成長産業として、今後、中小企業の参入が見込まれています。
 また、これを目指す中小企業の方々とも、よく産業交流展等ではお会いするわけでありますが、特に若手の経営者を中心に、このテーマに熱意を持って取り組もうとしている方を多く見受けるのであります。
 そういう状況の中で、産業技術研究センターでは、昨年度よりロボット産業活性化事業を開始し、ことしの四月にロボットの開発拠点となる東京ロボット産業支援プラザを開設されました。
 ロボットは、少子高齢化や防災などの社会問題を解決する切り札として期待されておりまして、東京のみならず、人口の減少が進んでいる地方への波及効果も大きいことから、こうしたことを踏まえて、関連事業を進め、拡大していくことが重要です。
 東京ロボット産業支援プラザが本格稼働して六カ月がたちまして、公募型の共同研究開発が開始して一年になりますけれども、現状についてご報告を願います。

○野間商工部長 産業技術研究センターでは、中小企業が新たにロボット産業分野への参入を促進するために、ロボットを構成する基礎技術の開発や製品化、事業化に向けた技術支援を行っております。
 具体的には、案内支援や介護支援等の分野で活用するロボットの実用化に向けた共同研究開発事業を開始しております。この研究開発事業では、全国から事業化の可能性が高いテーマを公募しており、平成二十七年度には三十六テーマの申請がございまして、八テーマが採択されております。
 また、日本各地でロボットのデモンストレーションを行いますロボット実用化プロモーション事業を実施いたしまして、全国の中小企業と交流を図っております。
 さらに、中小企業がロボットを低コストで開発できるよう、産業技術研究センターが駆動部に当たるロボットベースを開発いたしまして、その技術を中小企業に提供しているところでございます。

○木内委員 案内支援ですとか介護支援、まさに時代の要請に応える形での研究も進んでいるわけであります。
 このセンターが積極的にロボット技術を紹介して、全国の中小企業にロボット産業への参入促進を図っている形になっているわけでありますけれども、ロボットの実用化に当たっては、ユーザー側が安全性や信頼性に不安を持って導入がなかなか進まないというケースもよく見聞するわけであります。そうしたユーザーに安心してもらって、有用性を理解してもらうのも産業技術研究センターの役割だと私は理解をしたいのであります。
 そこで、今後のロボットの実用化に向け、具体的に取り組んでいく方針というものがあると思いますが、これをご報告願います。

○野間商工部長 公募型共同研究開発事業におきまして、開発者である中小企業だけではなく、大学やロボットを使用する側の企業等を含んだコンソーシアムで開発することを条件としてございまして、これによりまして早期の実用化を図っていくこととしております。
 また、ロボットの実用化に当たりましては、ただいまお話がありました安全性、信頼性の確保が課題であることから、産業技術研究センターに設置いたしました東京ロボット産業支援プラザの試験装置を活用いたしまして、安全性を検証し、機能向上を図ってまいります。

○木内委員 産業技術研究センターは、中小企業の技術を結集して、そしてロボット開発につなげていく役割を担っていますので、ぜひとも我が国における全体の分野でもリーダーシップを発揮して、少しでも早く実用化に向けた中小企業の研究開発が進展することを期待したいと思います。
 これまで第二期中期目標期間中における産業技術研究センターの技術支援や研究開発の取り組みについて、確認も兼ねてお尋ねをしてきました。今後、AI、ビッグデータ等を活用して第四次産業革命が到来するといわれておりまして、ものづくり産業の構造が大きく変わろうとしています。今後、ますます産業技術研究センターの役割は大きくなると思います。
 藤田局長とは、長い期間ご交誼をいただいておりまして、その誠実なお人柄をよく存じ上げておりますし、また、仕事への熱意というものは大変大きな強いものをお持ちでございますが、この業務実績評価を踏まえて、産業技術研究センターにおける技術支援のあり方を局長としてどうお考えになるか、見解をお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

○藤田産業労働局長 産業技術研究センターは、江東区青海に移転しまして、ちょうど五年を迎えるところでございます。
 委員には、先ほどお話のとおり、茜硝子、それからLEDランプシェードといったものを、さまざまな機会に、議会も含めまして、ご紹介いただいてまいりました。
 このような技術支援を行っております当センターでは、技術相談や依頼試験、それから機器利用サービスで高い水準の利用実績を上げるなど、都内中小企業の製品開発支援の強化を図っております。
 また、企業からの多種多様な相談の中から得られるニーズを捉えるとともに、さまざまな技術動向にも対応した新たな研究開発なども行ってございます。
 こうした事業展開を図るためには、何よりも研究員の高度な知識や技術が必要でございまして、産業技術研究センターでは、職員のレベルアップに取り組んでいるところでございます。
 今後とも、中小企業へのきめ細かな支援、基盤研究の高度化、人材育成の取り組みを有機的に連携させることにより、産業技術研究センターの技術の支援機能を一層高めてまいります。
 IoTやロボットなど、さまざまな分野で技術の高度化が見られておりますけれども、それは日進月歩という技術革新の中でございますので、常に質の高い技術を持った支援を継続的に実施していくことで、都内中小企業の飛躍的な発展と東京の産業の活性化に今後ともつなげてまいります。

○木内委員 以上で私の質疑を終わります。

○あさの委員 私からも、東京都立産業技術研究センターの平成二十七年度及び第二期中期目標期間の業務実績評価書の中身について伺いたいと思います。
 資料でお配りいただいておりますけれども、ともに、平成二十七年度、それから第二期中期目標期間の業務実績評価書、前半には東京都の東京都立地方独立行政法人の評価委員会による評価というのが記載されておりまして、後半部分には業務実績報告書として、当産技研による自己評価というものが掲載されております。
 今回の評価書では、産技研の実績の中身、もちろん評価はS、A、Bとさまざまありますし、それぞれによって、いいところ、悪いところはもちろんあるんですけれども、総じて非常にこの五年間あるいは平成二十七年度の実績というものはすばらしいものがあるのかなというふうに私も思っているところでございます。
 しかし、一方で、自己評価の部分を見てみますと、数値目標では、平成二十七年度計画値というのが設定されている部分もありまして、その計画値が前年より前に達成しているものも少なくありません。平成二十七年度の達成値が、中期の目標値の達成割合で三〇〇%を超えている、四〇〇%を超えているという中で、前年比との数値と関係しますと、これは前の年にもう既にクリアしているな、あるいはその前の年も既にクリアしているなと推測できるものが多々あります。
 もちろん数値目標だけではないのでしょうけれども、ここ二、三年間で安定して達成している数値目標では、平成二十七年度において大幅に達成した、三〇〇%を超えたとしても、それはある意味、継続したともいえると思います。
 中には、前年比で数値が下がっていたとしても、S評価がついているといったものもございました。もちろん、これは、何度もいいますが、数値だけで評価しているわけではないということはわかっておりますけれども、ただ、実際そのぐらい達成状態がいいというものであれば、もっともっと上を目指していただきたいということを感じるわけであります。
 そこで、この中期計画で定められた目標値を、五年間といった時間を待たずに達成した場合は、年度計画ではさらに上方修正というか、上を目指したものにすべきだと考えますけれども、所見を伺いたいと思います。

○野間商工部長 産業技術研究センターは、産業技術に関する試験研究、普及及び技術支援等を行うことにより、都内中小企業の振興を図ることなどを目的に設立されており、その業務内容は多岐にわたっております。
 設立団体である都は、産業技術研究センターが達成すべき業務運営に関する目標といたしまして、五カ年の中期目標を定めることにより、政策意図を反映させております。
 また、同センターは、その目標を達成するために、技術支援の質やサービスの向上など、さまざまな観点から取り組み内容を設定した五カ年の中期計画を策定し、それを実行するための取り組みを定めました年度計画を作成しております。
 なお、中期目標期間において、中期計画に記載のない項目を自主的、自立的に年度計画に掲げることは可能でございます。
 産業技術研究センターは、第二期中期目標期間中において、年度計画では数値目標を設定しておりませんが、企業ニーズを的確に捉え、中小企業の海外展開を支援いたしますMTEPや、成長産業分野への参入を支援いたしますロボット産業活性化事業など、中期計画には記載されていない取り組みを年度計画に掲げまして、機動的に実施しております。

○あさの委員 今ご説明にあったとおり、中期計画では載っていないことを年度の中でも追加してやっているということで、それは非常にすばらしいことだと思います。
 ただ、実際問題、この業務実績評価書というものを開いて見てみましても、どれが計画に載っていないものかということがわかるようにもなっておりませんし、実際にこれを見て、どんな状況なのかと、この独法産技研が成績評価がいいことはわかったんだけれども、どの分野が非常に伸びていて、どの分野が伸び悩んでいるのかといったこと、あるいは計画に向かってどのような努力をしてきたのかということも、総じては何となく頑張っていたんだなということはわかりますけれども、具体的な細かい項目はなかなかわかりづらいのかなという感じがいたします。
 特に、先ほど申し上げましたとおり、前半に評価委員会の評価が載っておりまして、後半部分というのは、実際の独法産技研自身が自己評価をしたものというのが載っております。
 その中には、もちろん自己評価と評価委員会による評価には違いがある部分もございます。それはもちろん当然のことだと思いますが、評価基準というのがどういうものかというのを見てみますと、Sが計画を大幅に上回って達成しているというような書き方をしてあって、中には細かく、どういうことかというと、もちろん数値が上回っているだとか、あるいは難易度の高い課題をクリアしているだとかという説明は書いてあるんですけれども、そうはいっても、どれがどんなふうに反映されているのか本当にわかりづらいんですね。
 評価書をずっと読み込んでいったとしても、一体どの部分が評価されて、例えばSになったのか、Aになったのか、Bになっているのかということがなかなかわかりづらいというような気がいたします。
 特に、先ほど申し上げましたとおり、自己評価と違う部分については、なぜ評価委員会が、独法が出した評価と違う評価をしたのかということも、なかなか理解が難しい書き方になっているのではないかなと、非常にそれが伝わりづらいのかなというふうに感じます。
 今後、こういった評価が出たときというのは、やはり検証あるいは分析をして、産技研自身が今後に生かしていけるように、例えば、具体的な数値目標を計画時から定めるだとか、あるいは数値だとか評価ポイントがもっと伝わりやすいような評価書にすべきじゃないかと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○野間商工部長 東京都地方独立行政法人評価委員会は、法人から提出されました業務実績報告書につきまして、ヒアリング等を実施した上で、産業技術研究センターの自己評価及び計画設定の妥当性を含め、年度計画の進捗状況及び成果を総合的に評価いたしまして、業務実績評価書を作成しているところでございます。
 業務実績評価書は、全体評価と項目別評価で構成されており、項目別評価では項目ごとに評語と評価ポイントを記載しております。
 評価書には、項目ごとに評定の内容や理由、今後に期待することなどをわかりやすく記載していると考えておりますが、引き続き、わかりやすさに配慮した評価書作成が必要と考えております。
 なお、年度計画において、産業技術研究センターが数値目標を設定するか否かは法人の判断に委ねられておりますが、同センターの業務につきましては、件数をいかにふやすかということだけではなく、企業等への適切なアドバイスや製品化に向けた支援など、質的な要素を高めていくことが重要だと考えております。
 また、業務一件当たりにかかる時間やコストは多種多様でございまして、件数のみではかることは、実態にそぐわない側面もございます。
 さらに、都は、中期目標を策定することによりまして、その政策意図を反映させ、産業技術研究センターは、中期目標を達成するための具体的取り組みを中期計画や年度計画として定めまして、自主性、自立性を持って業務を実施することとされております。

○あさの委員 自主性、自立性を持って業務をやることは、本当に大事なことだと思います。
 最初に申し上げましたとおり、産技研の取り組み自体は、トータルで見ると非常にすばらしいものがあるということは理解しております。
 ただ一方で、せっかくここまで頑張っているのですから、よりもっとよくするためには、せっかくの評価委員会が行った評価の内容というものが、よりわかりやすく、特に、もし私が産技研の担当者でこの評価書しかなければ、自分たちが次に立てる計画というのをどのくらいのものにしたらいいのかということはなかなか見えづらいかなと。結局、自分たちが立ててきたことだけを見ることになってしまうんじゃないかなという気もいたします。
 ぜひ、こういった評価の仕方というのも、もっともっと伝わりやすいものを研究していただきますように要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○島崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時十分休憩

   午後二時二十一分開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 報告事項、豊洲市場への移転の延期及び豊洲市場建物下の盛土について外十一件の報告事項の聴取及び陳情の審査を行います。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○野口管理部長 私の方からは、まず、豊洲市場の地下空間設置と盛土がなされなかったことに関する自己検証報告書について、お手元の資料1、豊洲市場の地下空間設置と盛土がなされなかったことに関する自己検証報告書についてに基づきまして、ご説明申し上げます。
 一枚おめくりください。資料一覧のとおり、資料1-〔1〕から1-〔4〕まで四点をお示ししております。
 一枚おめくりください。資料1-〔1〕、自己検証報告書(ポイント)に記載のとおり、論点ごとにご説明申し上げます。
 論点一、いつ、どの時点で誰が決定して盛り土をしないことになったのかにつきましては、平成二十年十月ごろから内部検討が始まり、平成二十二年十一月の基本設計の起工から平成二十五年二月の実施設計完了にかけて、建物下について盛り土をしないこととする方針を段階的に決定としております。
 表のとおり、プロセスを第一段階から第五段階に分け、時期や内容をまとめております。
 一枚おめくりください。論点二、なぜ、都議会、都民等への説明責任を果たしてこなかったのかにつきましては、土壌汚染対策を担当する土木担当と建物建設を担当する建築担当との連携不足等としております。
 論点三、なぜ、環境影響評価の変更手続を行わなかったのかにつきましては、変更の必要性を認識していたか、単なる失念かは十分に解明できないものの、盛り土せずという重大な変更事項を報告しなかった事実は重いとしております。
 論点四、なぜ、専門家会議、技術会議に報告しなかったのかにつきましては、法の義務を超える万全の対策、建物下のコンクリート厚みの確認などにより、安全性は十分に対応との認識や思い込みにより、報告する発想に至らずとしております。
 続きまして、資料1-〔2〕、本年九月三十日公表の豊洲市場の地下空間設置と盛土がなされなかったことに関する自己検証報告書につきましてご説明いたします。
 一ページをお開きください。Ⅰ、はじめににおきまして、本報告書が、小池知事の命により、中央卸売市場、政策企画局、総務局、都市整備局が合同で実施した自己検証の結果を取りまとめたものであること、検証に際しては、監察手続の一環として、当時及び現在の幹部職員に対するヒアリングを実施するとともに、過去の契約関係書類、議会答弁、部内資料の精査等を行っております。
 検証の最重要ポイントは、いつ、どの時点で誰が決定して盛り土をしないことになったのか、なぜ、都議会、都民等への説明責任を果たしてこなかったのかの二点ございます。
 Ⅱ、豊洲市場の主要施設に地下空間が設置され、盛り土がなされてこなかったことに関する経緯につきましては、一ページから二ページにかけて、1、専門家会議の結論、平成二十年七月において、敷地全体に盛り土を行うよう提言を行ったこと。
 二ページをお開きください。2、技術会議、平成二十年におきまして、建物下に作業空間が必要との議論がなされたこと。
 そして、三ページから、3、石原元知事のケーソン活用指示。
 四ページから、4、土壌汚染対策法改正への対応を図る中で、モニタリング空間が必要との認識があったこと。5、技術部門における内部検討の状況。
 五ページからは、6、平成二十二年には具体的な検討ステージである基本設計を進めていたこと。7、平成二十三年八月に新市場整備部・部課長会が開催され、地下にモニタリング空間を設置することが議論されたこと。
 六ページから、8、平成二十三年九月、実施設計から建設工事契約へ。
 そのほか、七ページから八ページにかけまして、9、環境影響評価手続のそご、10、盛り土に関する歴代市場長の認識についてのヒアリング結果を、それぞれ記載しております。
 次に、八ページ下のⅢ、自己検証のまとめにつきましては、1、いつ、どの時点で誰が決定して盛り土をしないことになったのかについて、系列的に五段階に分けて整理しております。
 その結果、一〇ページの二段目のとおり、平成二十二年十一月から翌二十三年九月にかけての意思形成期間を経て、モニタリング空間を地下に設置することが段階的に固まっていき、最終的には実施設計完了をもって、地下にモニタリング空間があり、建物下に盛り土を行わないことが確定いたしました。
 組織決定のポイントは、〔1〕平成二十二年十一月に基本設計の起工書を決定し、地下を想定して検討が行われ、平成二十三年六月に成果物として提示された建物下全体に地下空間が記載された断面図を認めたこと、〔2〕平成二十三年八月、新市場整備部の部課長会において部として地下空間設置を確認したこと、〔3〕同年九月、実施設計の起工決定が市場長によりなされたこと、〔4〕実施設計における調整を経て、最終的に平成二十五年二月の実施設計完了により、建物下に盛り土を行わないこととして着工に至ったことでございます。
 次に、2、なぜ、都議会、都民等への説明責任を果たしてこなかったのかについて、一一ページ五段目に、都議会における答弁に関する記載がございます。総じて、虚偽と認識しての答弁であったとは認められなかったものの、事実と異なる答弁を行っていたことは明白であり、結果として、都議会、都民、市場関係者に対する説明責任を果たしたとは到底いえないとしております。
 次に、六段目の対外説明用冊子やホームページについてでございますが、平成二十一年二月発行の「築地市場の移転整備 疑問解消BOOK なぜ移転が必要なの?」の冊子中、土壌汚染対策の具体的な技術、工法において、土壌汚染対策を説明する概念図として、盛り土された上に市場建物が乗った図を示しておりました。その図は、中央卸売市場のホームページにもアップされ、本年九月まで変更されませんでした。当該図の掲示を漫然と継続することで、都民や市場関係者に誤解を生じさせるおそれがあることは当然予見できたはずであり、都民に対する説明責任を果たしていないとしております。
 続きまして、一二ページのところでございますが、3、なぜ、環境影響評価の前提が変わったにもかかわらず、変更手続を行わなかったのかにつきまして、今回の調査では十分解明できなかったが、盛り土を行わないという重大な変更事項を環境局に報告しなかった事実は重いとされております。
 続きまして、4、なぜ、盛り土を行わず地下空間を設けることを専門家会議、技術会議に報告しなかったのかについて、地下空間の設置を判断する際の安全性について、十分対応できているとの認識があったことや、専門家会議や技術会議に報告するという発想には至らなかったとされております。
 最後に、一三ページ上段の5、要因分析といたしまして、本件を招いた要因を探っていくと、以下のとおり、意思決定プロセスの不備や連携不足、ガバナンスの欠如など、組織運営上の問題があったとされております。
 Ⅳ、おわりにといたしまして、組織運営全般にわたり抜本的見直しを図っていく旨、述べられております。
 なお、資料1-〔3〕及び〔4〕につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で、豊洲市場の地下空間設置と盛土がなされなかったことに関する自己検証報告書に関する説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料2、豊洲市場用地における地下水のモニタリング(第八回)の結果について報告いたします。
 一枚おめくりください。去る九月二十九日に公表したものでございますが、地下水を分析したところ、全二百一カ所の観測箇所のうち、五街区の三カ所において、土壌汚染対策法における地下水基準を超える結果となりました。
 本結果については、今後、土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会、専門家会議及び市場問題プロジェクトチームにおける検証を踏まえまして、適切に対応していく所存でございます。
 なお、別添資料として、観測箇所がわかる資料をつけておりますので、後ほどごらんください。
 続きまして、資料3、豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議の設置について報告いたします。
 一枚おめくりください。去る九月十六日に、食の安全・安心を確保する観点から、改めて土壌汚染対策について専門家により検討を行うため、専門家会議を設置いたしました。
 主な検討事項としては、地下ピットがある状態の確認と評価及びリスク管理上必要な対応策の検討でございます。
 なお、専門家会議の委員等は記載のとおりでございます。
 続きまして、資料4、豊洲市場及び築地市場における施設内空気等の測定結果について報告いたします。
 一枚おめくりください。まず、豊洲市場において、調査期間の八月十五日から十六日までの間及び八月二十二日から二十三日までの間に、ベンゼン、シアン化水素、水銀を調査した結果、いずれも環境基準を上回る値は見られませんでした。
 次に、築地市場におきまして、調査期間の八月十四日から十五日までの間に、同じく、ベンゼン、シアン化水素、水銀を調査した結果、いずれも環境基準を上回る値は見られませんでした。
 詳細につきましては、別紙1から別紙3をご確認ください。
 続きまして、資料5、豊洲市場用地における地下水位について報告いたします。
 一枚おめくりください。去る十月三日から、地下水管理システムの観測井戸における地下水位の測定を開始いたしました。二十一カ所の測定箇所にて一日二回測定を行い、測定結果については、東京都中央卸売市場のホームページにて公表しております。
 続きまして、資料6、地下水管理システムの概要についてご報告いたします。
 一枚おめくりください。地下水管理システムとは、地下水位を一定水位に管理、制御するとともに、地下水質を監視していくものでございます。現在は試運転中であり、今月中に本格稼働する予定でございます。
 詳細につきましては、別紙1、2をつけておりますので、後ほどごらんください。
 報告は以上となります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 報告は終わりました。
 本件に対する質疑は、既に説明を聴取しております豊洲市場への移転の延期及び豊洲市場建物下の盛土について外五件の報告事項とあわせて一括して行いますので、ご了承願います。
 なお、報告事項、陳情につきましては、いずれも関連がありますので、質疑はあわせて行いたいと思います。ご了承願います。
 報告事項、豊洲市場への移転の延期及び豊洲市場建物下の盛土について外五件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○野口管理部長 去る九月二十七日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます、経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 表紙を一枚おめくり願います。経済・港湾委員会要求資料の一覧表でございます。
 1、地下水のモニタリングの調査スケジュールでございます。
 2、地下水管理システムの観測井戸配置図及び地下水位測定結果でございます。
 3、土壌汚染対策工事に係る盛り土の完了確認でございます。
 4、土壌汚染対策工事入札経過調書、特記仕様書の抜粋でございます。
 5、関係区への説明資料の抜粋でございます。
 6、建設工事基本設計及び実施設計の断面図でございます。
 7、技術会議委員の選定過程にかかわる記録でございます。
 8、土壌汚染対策工事の設計変更についてでございます。
 9、豊洲新市場建設工事基本設計の抜粋でございます。
 10、建設工事不調後のJVヒアリング結果でございます。
 11、地下水管理システムの運転実績でございます。
 12、豊洲新市場予定地土壌地下水処理工事設計に係る見積経過調書、特記仕様書、報告書の抜粋でございます。
 13、形質変更時要届出区域指定の申請書でございます。
 14、平成二十三年七月における豊洲新市場建設事業に係る環境影響評価書の抜粋でございます。
 15、豊洲新市場建設工事実施設計の抜粋でございます。
 16、東京ガス株式会社との打ち合わせ記録でございます。
 なお、このうち、9の豊洲新市場建設工事基本設計の抜粋と16の東京ガス株式会社の打ち合わせ記録につきましては、現在、会社先に情報の開示依頼を行っているところでございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 説明は終わりました。
 次に、陳情二八第六六号及び陳情二八第六九号は、内容に関連がありますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○飯田新市場整備部長 お手元の資料7、請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 陳情二八第六六号、豊洲市場の開場計画に関する陳情、陳情二八第六九号、豊洲市場予定地の地下水及び土壌汚染に関する陳情の二件につきましてご説明申し上げます。
 お手元の請願・陳情審査説明表の一ページをごらんください。
 整理番号1、陳情二八第六六号、豊洲市場の開場計画に関する陳情でございます。
 陳情者は、新宿区NPO法人日本消費者連盟代表運営委員、田坂興亜さんからでございます。
 陳情の要旨は、都におきまして次のことを実現していただきたいというものでございます。
 まず、1、豊洲市場の開場計画について、築地市場関係者及び消費者団体と合意が得られるまで凍結することでございます。
 現在の状況でございますが、豊洲市場の開場日につきましては、当初、平成二十八年十一月七日を予定しておりましたが、安全性への懸念、費用の増大、情報公開の不足の三つの疑問が解消されていないことを踏まえ、築地市場の豊洲市場への移転に当たっては、都民や市場関係者の納得が重要であることから、都は移転を延期することといたしました。
 次に、2、平成二十八年二月二十二日に、守ろう築地市場パレード実行委員会が都知事宛てに提出した公開質問状に対し、速やかに回答することでございます。
 現在の状況でございますが、豊洲市場に係る課題につきましては、本年九月に設置が公表されました豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議や市場問題プロジェクトチームにおきまして、原則公開のもと検証することとしており、その検証結果につきましては周知してまいります。
 続きまして、二ページをお開き願います。
 整理番号2、陳情二八第六九号、豊洲市場予定地の地下水及び土壌汚染に関する陳情でございます。
 陳情者は、豊島区の新日本婦人の会東京都本部会長、佐久間千絵さん外四千七百八名からでございます。
 陳情の要旨は、都におきまして次のことを実現していただきたいというものでございます。
 まず、1、豊洲市場予定地の土壌及び地下水の汚染に関し、直ちに調査し、さらに対策を行うことでございます。
 現在の状況でございますが、豊洲市場の土壌汚染対策の安全性等につきましては、本年九月に設置が公表されました豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議や市場問題プロジェクトチームにおきまして、原則公開のもと検証することとしており、その検証結果につきまして周知してまいります。
 次に、2、豊洲市場への移転を延期することでございます。
 現在の状況でございますが、豊洲市場の開場日につきましては、当初、平成二十八年十一月七日を予定しておりましたが、安全性への懸念、費用の増大、情報公開の不足の三つの疑問が解消されていないことを踏まえ、築地市場の豊洲市場への移転に当たっては、都民や市場関係者の納得が重要であることから、都は移転を延期することといたしました。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより報告事項及び陳情に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○田中委員 過日の経済・港湾委員会で、豊洲市場の開場延期、築地市場の解体工事延期、また豊洲市場の盛り土や地下空間等に関する報告があり、また、豊洲市場の開場延期、土壌や地下水の汚染調査等を求める陳情が出されており、本日、これらを一括して質疑を行いたいと思います。
 まず、その前に、我々は、常日ごろから二元代表制について触れております。都知事も、我々議会を構成する議員も、直接都民から選ばれているため、ともに都政に対し責任ある立場にあり、時に連携し合い、時に牽制し合い、ともに都政発展に努めていく責務があると認識をしております。
 このたびの豊洲市場移転に関しまして、これまで議会で長く時間をかけて、さまざまな視点から議論を行い、最終的に移転決定をいたしました。
 しかし、このたび、全てのモニタリング調査が終了していない中での移転日程が設定されており、小池都知事の判断で十一月七日の開場が延期され、その後、豊洲の各施設の下には盛り土がなく、地下空間が存在することが判明し、現在、開場のめどが立たない事態となりました。
 これまで議会での全ての説明は、土壌改良がされた上、敷地全体に合計四・五メートルの盛り土が敷かれ、さらにその上に建物が建てられるから安全であるとのことであり、盛り土を前提に全ての質疑が行われてまいりました。
 これまで、事実と異なる、結果的に虚偽の説明を続けてきた中央卸売市場の皆さんには強い憤りを感じると同時に、盛り土の話しか聞いていなかったものの、地下空間の存在を見抜けず、結果として、移転のめどが立たない事態となり、築地で取引をされている全ての関係者の皆様、築地、豊洲の地元である中央区民、江東区民の皆様、中央卸売市場から提供される食材を食していただいている東京都民の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけいたしましたこと、二元代表制のもと、都政に責任ある立場である議会の一人として、私自身の思いとして、心よりおわびを申し上げたいと思います。まことに申しわけございませんでした。
 また、本日は、多くの都民の皆様、市場関係者の皆様も多く傍聴されていらっしゃいます。改めておわびを申し上げます。まことに申しわけございませんでした。
 また、言葉だけではなく、本日の質疑を初め、しっかりと都議会として問題点を明らかにし、安全性の確認をし、都民の皆様に一刻も早く安心していただける中央卸売市場に再生するため、信頼回復に向け、全力で取り組んでいくことをお誓い申し上げたいと存じます。
 その上で、私は、今回の豊洲市場問題について、質疑のポイントは、豊洲市場の施設が安全なのかどうか、また、豊洲の仲卸でマグロの包丁が使えないなどの指摘をされていますが、豊洲市場の使い勝手、機能面が大丈夫なのか、そして、当初、十一月七日開場が予定されていましたが、開場が延期されることとなり、それに伴ってどのような影響があるのかなどの課題があると認識しており、順次質疑を行ってまいりたいと思います。
 しかし、これまでの一連の豊洲市場問題で、議会において、土壌対策に関して、敷地の全面に合計四・五メートルの盛り土を行うので安全であるとの説明を受けてまいりましたが、実際は建物の下には盛り土がされず、地下空間が存在しており、事実と異なる答弁が繰り返し行われてきました。結果として、議会で虚偽の答弁をし続けてきたため、中央卸売市場に対して完全に信用をなくしている状況にあります。
 これから質疑を行うためには、まず中央卸売市場の皆さんの信頼回復が求められていると思っております。なぜ虚偽の説明がされてきたのか、中央卸売市場のガバナンスはどうなっているのかなど多くの疑念があるため、まずこの点から質疑を行いたいと思います。
 そして、まず冒頭、市場長に確認をしたいのですが、一昨日、我が党の高木幹事長がトップで代表質問が行われました。
 私は、今回の豊洲問題で多くの方々にご迷惑をおかけしていること、築地市場の方々がどれほどの思いで豊洲移転を決意されたのか、豊洲周辺に住む江東区民の方々がどれだけ心を痛めていらっしゃるのかなどなど、もし市場長が考えていらっしゃったのであれば、質問に対する答弁の前に、まずおわびの言葉があるべきではなかったのでしょうか。決して、我が党の高木幹事長がトップだから、そのように申し上げているのではなく、代表質問の冒頭での市場長のおわびの言葉がなぜなかったのか。
 聞かれたことには答えるが、聞かれなかったことには答えないという市場長の姿勢が中央卸売市場に蔓延し、盛り土があったはずなのに、いつの間にか地下空間に変わっており、誰が、いつ、どこで決定されたかもわからない事態に及んでいるのではないでしょうか。事務系の職員と技術系の職員との連携がない、土木系の職員と建築系の職員との連携がとれない等々の問題が、まさにこのような事態を招いたのではないでしょうか。改めて市場長にお伺いをいたします。

○岸本中央卸売市場長 今回の盛り土に関する問題によりまして、都議会や市場関係者の皆様、そして多くの都民の皆様に多大なるご迷惑、ご心痛をおかけしておりますことに、改めまして心からおわびを申し上げます。まことに申しわけございませんでした。
 ただいま、田中理事から、私の姿勢に対する大変厳しいお言葉がございました。今回の問題に関しましては、当委員会の冒頭、私からおわびを申し上げさせていただきましたが、ただいま理事ご指摘のとおり、問題の大きさに鑑みますれば、全議員がいらっしゃる前で、私から改めておわびを申し上げるべきでございました。その点に思いが至らなかったことは、まことに私自身の姿勢の問題であると改めて反省をしております。
 私ども職員は、それぞれ豊洲の移転に向けて懸命に取り組んでおりますが、ご指摘の組織のガバナンスの問題、連携の問題、こういった問題は、やはり長である私の姿勢にかかっているというふうに、改めて今ご指摘をいただいて痛感したところでございます。その点が、今回の問題のやはり淵源にあったのではないかと改めて認識いたしました。まことに申しわけございませんでした。

○田中委員 私も、このような質疑をするのはつらいです。今の市場長の言葉をしっかり受けとめ、ぜひ信頼回復に向けた取り組みを行っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、ただいま報告もございましたけれども、これまでの一連の事態に関する調査が行われ、九月三十日、自己検証報告書が公表されました。この内容に沿って、質問を続けさせていただきます。
 まず、今回公表された自己検証報告書、この調査方法、取り扱い等についてお伺いをしてまいります。
 この報告書は、どのような体制で取りまとめられたのか、お伺いをいたします。

○有金渉外調整担当部長 この自己検証報告書の取りまとめの体制でございますが、知事からの調査の指示を受けまして、関係局が集まりまして、調査特別チームをつくりました。
 調査の期間につきましては、九月十六日から二十六日までの間、集中的に調査を行いました。
 検証に関しましては、監察手続の一環、この仕組みを活用して行っております。
 調査特別チームのメンバーは、政策企画局長、同次長、総務局長、都市整備局長、同技監、中央卸売市場長、同次長、総務局主席監察員と行政監察室の監察員でございます。ただし、今申し上げた中の市場関係者につきましては、ヒアリングをする方のメンバーからは除かれております。

○田中委員 この調査のポイントはヒアリングだと思っておりますが、このヒアリングの対象者及び人数はいかがでしょうか。

○有金渉外調整担当部長 ヒアリングの対象者及び人数でございますけれども、前田前副知事、また、歴代の市場長を筆頭といたしまして、管理部門の部課長や技術系の部課長を対象に、OBも含みますけれども、合計三十二名のヒアリングを行っております。

○田中委員 このヒアリング内容が、事実の究明に向けた重要な証言となるものと思っております。
 このヒアリング内容は、まず、公開できるのかどうか確認をしたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 ヒアリング内容の公開についてでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、このヒアリングにつきましては、監察手続の一環という形で実施をいたしました。
 ヒアリングは、行政監察の事情聴取という位置づけになりまして、聴取を受けていること、事情聴取で発言していること自体が個人情報に当たります。また、聴取者からの任意による聴取を前提として記録をとったものでございますので、個人情報保護条例、また情報公開条例に基づき、非公開という扱いになります。

○田中委員 個人情報保護条例、情報公開条例に基づいての非公開扱いのものである。また、行政監察の一環として行われた結果であって、私は、この内容は大変重い報告書だという認識のもと、これ以降、その内容について質疑を続けていきたいと思います。
 まず、この空間ができたということ、我々議会には盛り土等の説明がありましたけれども、実は、施設の下は地下空間となっておりました。その空間がそもそも何なのか、地下空間についてお伺いしたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 建物下の空間についてでございますけれども、そもそもの発端は、技術会議の方でいろいろ検討されております。第九回の技術会議におきまして、仮に地下水中から環境基準を超える汚染物質が検出された場合には、汚染地下水の浄化ができるよう、建物下に作業空間を確保する必要があるという形で記載がございます。
 また、その後、土壌汚染対策法の改正がございます。これによりまして、二年間の地下水モニタリングが必要との認識が定着をし、モニタリング空間の必要性が中央卸売市場の中でさらに認識をされるようになりました。
 あわせて、建物下には、通常、配管等の空間が必要だということになりますので、配管スペースや建物下のモニタリング空間、また、万一のための作業空間ということで、建物下の空間をつくるというような形になっていったということでございます。

○田中委員 ただいまの説明、経過としてはわかりましたけれども、モニタリング空間が必要だということでありましたが、場所については、地上ですとか、あるいは盛り土をした上に確保していくなど、いろいろな選択肢があったのではないかというふうに思っております。
 モニタリング空間の場所について、それがどのような議論を経て地下空間が有力になっていったのか、お伺いをいたします。

○有金渉外調整担当部長 モニタリング空間の場所につきまして、どのような議論を経てできてきたのかということでございますけれども、報告書の中では、第一段階から第五段階に分けまして、建物下について盛り土をしないこととする方針を段階的に決定したという形にしております。
 まず、第一段階でございますが、こちらは平成二十年から二十一年にかけまして、技術会議での議論ということでございます。この中で、先ほど申し上げましたが、第九回の技術会議の提言という形で、モニタリングと作業空間の必要性、こういったものが提言をされております。
 その後、第二段階でございますが、これは基本設計の起工時という形になります。この特記仕様書の中には、モニタリング空間等の設計を含むという記載がございます。これによりまして、平成二十三年六月、基本設計の成果物につきましては、断面図の中では、寸法の明示はございませんが、地下空間が建物下全体にわたって示されているという形になっております。
 続きまして、第三段階でございますが、これは平成二十三年八月十八日、新市場整備部の部課長会でございます。こちらの中で、地下にモニタリング空間を設置する方針を、この会議の中で確認しております。
 続きまして、第四段階でございますが、これは二十三年九月の実施設計の起工時でございます。この起工書につきましては、起工書のもとの中には基本設計の断面図がついているということで、この基本設計の断面図が、先ほど申し上げましたとおり、地下空間が建物全体にわたって示されている、こういったものを起工書につけているということでございます。
 最後の第五段階でございますけれども、これは二十五年二月二十八日になりますが、実施設計の完了時になります。実施設計の完了報告書の中に、その断面図の中に高さ寸法が明記をされた地下空間が建物下全体に示されており、盛り土がされていることになっていないという形になります。この時点で建物下の盛り土なしが最終的に決定をされたということで、段階を踏んで、こういった決定がされてきたという形で報告書は取りまとめております。

○田中委員 今、ご説明いただいたように、段階を経てモニタリング空間の確保に至ったという話ではありますが、そもそも我々議会に対しても、専門家会議の答申に基づいて、地盤面の二メーター分を取り除いて、その下の土壌改良をし、そして、合計四・五メートルの新しい土を埋め戻す盛り土をすることによって安全性を確保するという提言がなされてまいりました。建物計画の今の合理性という観点ではわかるんですけれども、モニタリング空間は、安全性、安心を高めるといいながらも、結果的には、専門家会議の方々が示された盛り土を行わないというような形をとってしまったということは、私は安全・安心に反する話だと思っておりますが、なぜこのようなことに気づかなかったのか、大変驚いているところであります。
 今の経緯も踏まえながら、私は、土壌汚染対策の一つとして盛り土を提言した専門家会議の報告書に対する認識が大変甘かったのではないか、そのように受けとめざるを得ません。
 当時、この盛り土案に対しましてどのように認識をされていたのか、お伺いいたします。

○福田新市場整備技術担当部長 ヒアリングを踏まえた自己検証報告書によりますと、食の安全性を確保する上で、専門家会議の提言につきましては、重く受けとめておりました。盛り土も必要な土壌汚染対策の一つと認識していたとされております。

○田中委員 それであれば、なぜ専門家会議の提言を破るようなことを平気で行ったんでしょうか。どういう思いから、当時の人たちはそのような決断をしたのか、そこをお伺いしたいと思います。

○福田新市場整備技術担当部長 これもヒアリングを踏まえた報告ということでの解釈でございますが、法の義務を超える二重、三重の安全対策を専門家会議の中でいろいろ講じてきたこと、それから建物下と地下空間の間の厚いコンクリートによる遮蔽等により十分との思い込み、こうした証言もありまして、それと、技術会議にて地下空間を設けることを報告済みであったということもあり、こうした思い込みなどから、専門家会議などに報告するという発想に至らなかったものと思われます。

○田中委員 確かに、専門家会議の方々の提言は、土壌汚染対策法の義務基準に比較してみますと、非常に手厚い対策となっているのは事実であります。ただ、それこそが豊洲市場の誇るべき食の安全・安心につながっていくのではないでしょうか。
 もしかしたら、その手厚い対策だからこそ、一つくらい抜けてもよい、つまり過剰な対策だと捉えていたのではないでしょうか。そもそも、土壌汚染対策法に比べて手厚い専門家会議の提言を過剰対策と考えていたのではないでしょうか、お伺いします。

○福田新市場整備技術担当部長 ヒアリング等を踏まえた報告によりますと、食の安全・安心として、ふさわしい対策、ここは食の安全・安心をとるべきところという認識はあったものと思われます。
 したがいまして、過剰な対策という意識よりは、やはり二重、三重の安全対策や厚いコンクリートによる遮蔽等により十分という思い込みがあったものと思われます。

○田中委員 食の安全・安心を高めようとして、モニタリング空間をつくるときに、盛り土という別の安全・安心を削ってしまうということになぜ思いが至らなかったのか、大変残念でなりません。せめて、百歩譲って、そのときに専門家会議の先生に、盛り土ではなくて地下空間を設けることに対する相談をすべきだったのではないでしょうか。そして、安全性の検証をしてもらう。そういったことができたのではないでしょうか。今から思うと大変悔やまれます。
 続きまして、地下空間の決定プロセスについて順次お伺いをいたしますが、先ほど有金部長からも段階的にご説明をいただきましたけれども、報告書に出ておりますトピックごとに幾つか確認をしていきたいと思います。
 まず、頂戴した資料1-〔4〕の三二ページにも記載されておりますけれども、平成二十一年一月十三日の日付が入ったユンボの資料、これは恐らくこの地下の部分にユンボが掲載されている図面となっておりますけれども、これは誰がどういう趣旨でつくったのか、まずお伺いをしたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 平成二十一年一月十三日の日付が入ったユンボの資料でございますが、こちらにつきましては、地下空間を活用した場合の簡単なポンチ絵として描いたという証言が、この調査報告書の中では書かれております。
 具体的に誰が描いたかということにつきましては、ヒアリングの内容にもかかわるということでございますので、こちらの方はお答えを差し控えさせていただきます。

○田中委員 先ほどの報告書の取り扱い、条例に基づいた扱いがあるということで、明確にはできないということでございますが、この段階では、ポンチ絵という絵が、ある意味簡単に記載されているので、地下空間を設けるということの認識が組織内でどこまであったのかというのは、まだそれほどではなかったのかなということは推測をされるものであります。
 続きまして、平成二十二年十一月の基本設計発注書の特記仕様書に、これも資料でいただいておりますけれども、モニタリング空間設計等は本設計に含むという記載がされております。これを見ますと、明らかに地下を想定していたのではないかというふうに読み取れますが、このことについてはいかがでしょうか。

○有金渉外調整担当部長 平成二十二年十一月の基本設計発注時の特記仕様書につきましては、理事ご指摘のように、モニタリング空間設計等は本設計に含むという形の記載はございます。
 こちらにつきまして、いろいろとヒアリング等をしている中では、初めてモニタリング空間が公式文書に明記されたというということは確認できます。ただ、このモニタリング空間が地下空間であるか否かを含めて、詳細なところは示されておりません。

○田中委員 先ほどの質疑でも、モニタリング空間の場所についての確認も行いましたけれども、おっしゃる意味としては、この書類からはモニタリング空間が地下なのかどうなのかは表示がないという意味合いなんだろうと思いますが、本当でしょうかというのが実のところの私の受けとめ方でございます。
 続きまして、平成二十三年三月に都から日建設計に基本設計を委託されておりますが、その後、これもいただいた資料に記載されておりますが、翌四月の実務者打ち合わせでは、都から検討素材として地下空間が記載された断面図及び地下空間に小型重機が入った図面が提示されたと記載をされております。
 このように、日建設計に対して基本設計を委託した後に地下空間の図面を提示したということでありますが、これらの時点では地下空間が決定していたのではないでしょうか。また、この図面は誰の判断で提示をされたのか、お伺いいたします。

○有金渉外調整担当部長 平成二十三年三月に都から日建設計に基本設計を委託した際のお話でございます。
 そのときの図面にございましては、先ほどお話のあった平成二十一年一月十三日の日付が入った資料でございますけれども、この資料につきましては、ヒアリングの中では、検討の素材として事務レベルで提示をしたものということでございます。したがいまして、この段階で、必ずしも地下空間を設けることを決定したものではないという形で我々の方でも推察しております。
 また、誰の判断かということにつきましては、現時点では、当時の経過の情報は、この報告書では盛り込まれておりません。

○田中委員 素直になかなか受けとめづらいところでございますが。
 続きまして、平成二十三年六月に基本設計が完了いたしております。基本設計報告書もいただいた資料にございますが、これを見ますと、地下空間のある図面で納品されております。この時点では地下空間が決まっていたのではないでしょうか、お伺いします。

○有金渉外調整担当部長 基本設計完了時のお話でございます。これにつきましては、先ほど申し上げた段階でいうと、第二段階に当たると思いますけれども、検討案の成果物として受け取ったものでございます。当然、意思決定過程の一つのポイントになるということではございますが、この時点で地下空間をつくるということが決定をしていたわけではないと推察しております。
 ただし、その後、実施設計等を進めるに当たっての与条件を確認するための内部会議、これが八月に開かれています。これが第三段階の新市場整備部の部課長会になりますけれども、こういった形で、内部の検討がこの先まだいろいろと行われているということでございますので、決定という段階はこの先になるというふうに認識をしております。

○田中委員 ちょっと私も理解が進まないところがあるんですが、先ほどお伺いしました平成二十二年十一月十二日の基本設計発注時の特記仕様書の起工書というのも資料でいただいておりますが、ここには図面は添付されておりませんけれども、モニタリング空間のことは記載されている。
 そして、その起工書には、大変多くの担当部長、担当課長、係長等々の、多くの判こが押されておりまして、こういったものを見ると、受けとめ方としては、もうある一定の認識が、それぞれ合意がとれていて、そしてそのもとに、こういった起工書にそれぞれの担当者が捺印をされて、依頼されていったのではないかなというふうに私は受けとめるものであります。
 いろいろ先ほど聞いてまいりましたけれども、情報公開等々の条例に基づいた答弁しかいただけないということでありますけれども、実務レベルでの検討は、今お話しのように段階的に少しずつ進んできたのかなというふうな受けとめ方をしております。ただ、いわゆる責任、専門家会議から盛り土案で提案されたにもかかわらず、ある日突然、いつの間にか地下空間方式に変わってしまっていたことに対する責任というものを、さらには変わったことを認識していながら、専門家会議の方々等への報告もしていなかったということも含めて、私はある一定の組織としての責任というものが発生してしまうのではないかというふうに思っております。
 その責任の所在をどう考えるのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 今、私どもから答弁でも申し上げましたとおり、段階的に行きつ戻りつしながら、事実としては進んでいったのだろうというふうに考えておりますが、今理事ご指摘のとおり、節目、節目で文書による意思決定が行われておりますので、そういった意味では、そこに名を連ねた者、最終的には組織の長である市場長、そういったところが組織としての責任を負っているんだろうというのは間違いないというふうに考えております。

○田中委員 私も、いわゆる犯人捜しというような観点でこの質疑を行っているのではなくて、やっぱり組織として、知事もよくいわれる、いわゆるガバナンスというものがとれていたのかどうなのか。組織としての、中央卸売市場としての組織力はどうだったのか。そういったところがまさに問われているんだろうというふうに思っております。
 ぜひ、まだこれからもこの調査は進めるという、本会議でも都のご答弁がありましたけれども、しっかりその部分は明確にしていただいて、再発防止に努めていく。そして、その上で信頼回復に努めていただきたい。強く願っております。
 それにつけても、都が専門家会議に相談せず、一方的にこの話を進めてきたのは、繰り返し申し上げますけど、本当に残念で残念でなりません。そのときにいっていれば、こういった事態はなかったんだろうと思いますが、改めて、モニタリング空間を地下に設けることが有力になった時点で、盛り土がなくなっても安心かどうかということを、なぜ専門家会議や技術会議にフィードバックしなかったのか。その前に、盛り土がなくても安全だということを誰が判断したのかということを改めて確認したいと思います。

○福田新市場整備技術担当部長 繰り返しになりますが、二重三重の安全対策や厚いコンクリートによる遮蔽等により十分との思い込み、技術会議にて地下空間を設けることを報告済みとの思い込みがあり、誰が判断した、あるいは安全かどうかを専門家会議に検証したということなく進めてきてしまったというのが、これまで推定されるところでございます。

○田中委員 まさに私も同様の思いでして、建物下に盛り土を行わないことについて、誰も専門家会議に相談する、諮るということに気づかなかったのかという、そういうことに気が回らなかったのか。なぜ回らなかったのか。大変信じがたいわけでありますが、改めてそこはどうだったのか、お伺いしたいと思います。

○福田新市場整備技術担当部長 ヒアリングを踏まえたこの調査の中では、誰かが気づいていたという報告はございませんでした。

○田中委員 先ほど市場長には要望いたしましたけれども、ぜひこの調査、しっかりと進めていただくと同時に、そういう答えしか返ってこないというのは、まさにガバナンスのなさのあらわれではないかというふうに受けとめざるを得ませんので、ぜひしっかりとしたご対応をお願いしたいと思います。
 そして、対外的に事実と異なる説明をしてきたという観点なんですけれども、特に、ここは経済・港湾委員会でございまして、議会でありますが、その議会の立場からも何点かお伺いをしていきたいと思います。
 冒頭にも申し上げましたけれども、経済・港湾委員会や、あるいは公営企業決算特別委員会等々で豊洲市場に対する質疑が行われ、そして、盛り土形式であるために大丈夫だと、安全だというような説明がずっと繰り返されてきました。
 お伺いしますと、説明をされた方は、本会議場であれば市場長でありますけれども、委員会におきましては土木担当の部長が答弁をされると。土木担当の部長は、盛り土のことしか、土壌のことが主ですから、盛り土はあるという前提で考えていらっしゃいますけれども、きょうもそうですけれども、委員会が開かれますと、市場長以下、関係する部課長さんがこのように一堂に会して質疑が行われております。なので、本会議はどこかの部屋で傍聴されているのかもしれませんが、これまでも再三、委員会においては、特に、土木担当部長が、盛り土があって安全だということを答弁されたことを、建物を担当する部長が、必ずこの場にいて、それを聞いていらっしゃったんだろうと思っております。
 そういったことも含めて、土木担当部長の答弁に対して、建物担当の部長が、いや、実は下に空間があって、実際はそうじゃないんだよということを、なぜいわなかったのかというところも、私は、これは大きなガバナンスの欠如、組織としての対応の甘さが出ているのではないかというふうに思っております。その意味で、なぜ議会に対して虚偽の答弁をずっと繰り返してきたのか、改めてお伺いします。

○福田新市場整備技術担当部長 理事ご指摘のように、答弁の担当は、歴代の土木担当部長でございました。建物下に盛り土がないとの認識がなかったか、あるいは土壌汚染対策の基本的な考え方を述べているという認識があって、前例に沿って答弁してしまったというものでございます。
 また、建築担当部長につきましては、建物下に盛り土がないということを認識しておりましたけれども、答弁所管の土木担当部長は基本的な考え方を述べているというふうに考えて、修正をしなかったということでございます。
 また、答弁のチェック機能を果たすべき市場長なども盛り土が行われていなかったことを知らなかった、あるいは知っていても矛盾を感じなかったということでございまして、先生ご指摘のように、土木と建築の縦割りによる連携不足、あるいは担当部署の問題意識の甘さ、市場長等の認識不足などが要因と思われます。

○田中委員 まさに認識不足であったと思われますが、冒頭も申し上げましたけれども、聞かれたことには答えるけど、聞かれないことには答えないという、何かそういう、自分のことだけを、それを縦割りと呼ぶのでしょうか、セクショナリズムというのでしょうか、そういう組織であるからこそ、自浄、改善力が発揮されなかったというのでしょうか、そういうことに至ったのではないかと思われます。
 資料要求されて提出された資料の中に、平成二十三年八月以降の議会においてのこれに関する答弁が、合計で二十二回、経・港委、予特、また、先ほど申し上げました公決の分科会等々で、ずっと盛り土があるから大丈夫という説明でした。
 これも犯人捜しといわれてしまうかもしれませんけれども、ここはしっかり突きとめていかなくてはいけないので行いますけれども、最後の、まさに一番直近のことで確認をしていきたいと思いますが、いただいた資料の平成二十七年十月の公営企業会計決算特別委員会におきまして、当時の基盤整備担当部長から、盛り土があるために安全だよという答弁がございました。同様の、皆さんがおそろいの中で、そういう答弁がなされたわけでありますが、そのときに、まず市場長は、建物下に盛り土が行われていなかったということをご存じだったのでしょうか。いかがでしょうか。

○岸本中央卸売市場長 私自身は、建物下に盛り土はないという、そういった正確な認識を持っておりませんでした。私の市場長という立場にあれば、当然、正確な事実を知っておかなければならなかったと思いますが、私の認識不足がございまして、誤った認識のまま事実と異なる議会での答弁をチェックできなかったというところにつきまして、大変に責任を痛感しているところでございます。

○田中委員 私は、余りこういう、質問は--まあ、せざるを得ないのでしょう、します。
 そうしましたら、この委員会室にいらっしゃった管理部長はそのとき、建物下に盛り土が行われていたことをご存じだったのか、確認したいと思います。

○野口管理部長 盛り土がなされていなかったということについて、私自身、報告を受けておりませんでした。また、盛り土が全くされていないことについては知りませんでした。

○田中委員 そうしましたら、答弁に立った土木の担当部長の上のラインになるんでしょうか、新市場整備部長はいかがでしょうか。

○飯田新市場整備部長 建物下に盛り土が行われていなかったことについては、認識はございませんでした。知りませんでした。

○田中委員 改めてここで、全員にというのも必要があるのかもしれませんけれども、これから行われる調査、厳正なる調査を通じて、決して私、これは犯人捜しということでやっているわけではなくて、自己改善力を取り戻すといいますか、いわゆる信用回復に向けるためには、それがないと同じ過ちを繰り返しますから、ぜひ調査を徹底し、情報を共有していく。そして、まさに豊洲市場を開場するというのは、後で私、触れますけれども、ビッグプロジェクトでありまして、東京ガスという土壌汚染のある場所を、わかっていた上で、でも、それでも日本の技術の粋を集めて土壌改良し、そこに食べ物を扱うということで、大変デリケートな施設をつくる。これは、まさに中央卸売市場が一致結束して、団結して臨まなくては果たし得ない、私はビッグプロジェクトだと今も思っております。
 そのためにも、決して犯人捜しという意味ではなく、組織一丸となって情報共有ができて、事に当たれるような組織に、ぜひ生まれ変わってもらうために尽力していただきたい。強く強く願うものであります。
 今回、代表質問で我が党の高木幹事長も述べておりましたが、当時、高木幹事長は特別委員会のメンバーでもありましたけれども、もし議会に対して盛り土を変更する報告があったらば、新市場の建物の工法が今までと違うが、土壌汚染対策の面で、今までと同等またはそれ以上の安全性が担保されるのかと問いかけるはずであった、問いかけることができたというふうに本人も申しております。
 仮に組織内の自浄能力がないとするならば、ここは二元代表制である我々議会にもぜひ報告をして、ともにチェックし合いながら、都政を前進させていくということも私はできたのではないかというふうに思っておりまして、そういった意味からも返す返す、この場では盛り土が行われていて安全だよという答弁しかなかったことが、本当に本当に残念でなりません。
 そういった意味で、我々としては、大変信頼をなくしてしまっていると思っておりますけれども、今後、我々議会と中央卸売市場の方々との信頼関係を回復していくためには、何が求められるか、必要なのか、どう感じているのか、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 今回の問題におきまして、私ども中央卸売市場、都議会の皆様からの信頼を失ってしまったということにつきましては、まことに残念で、申しわけなく考えております。この信頼を取り戻すのは容易ではないと思いますが、私どもといたしましては、今、理事からもお話しいただきましたように、この問題を契機に、私を初めとする職員の意識改革及び先ほど来お話に出ておりますガバナンス、組織運営の改善を必死になって進めていかなければならないなというふうに考えております。
 特に、都議会を初め、市場関係者の皆様、都民の皆様に対し、正確な情報をスピーディーに、わかりやすく伝えていくという努力を重ねていくことがさらに必要になってくるのかなというふうに思っております。

○田中委員 ぜひ、その言葉にのっとって、行動で、また結果で示していただけるようにお願いをしておきたいと思います。
 そして、これまでの対応で、我々議会に対しても信頼関係を損ねたと思っておりますが、さらにいえば、専門家会議の方々に対しても、大変失礼な対応をされてきたんじゃないかと思っております。当時、石原知事のもとで組織された専門家会議の方々は、大変ご苦労の中、この土壌を改良し、食の取引が行えるような施設を何としてでもつくるんだ、そういう決意のもと、土壌改良して盛り土を行うという、そういうことを我々に提案してくださいました。
 そのことを、ご本人たちに何の相談もなく、いつの間にか勝手に変えてしまったということは、専門家会議の方々からすると、一体我々の仕事は何だったのかという、そういう思いを当然されてしまうのではないか。専門家会議との信頼関係をまさに損ねてしまっているのではないかと思っておりますが、今後も、また再検証するに当たりましては、専門家会議の方の力を得なくてはなりません。そのためにも、ぜひ信頼関係を回復していくという、そういう姿勢を示していかなくてはならないと思いますが、いかがでしょうか。

○飯田新市場整備部長 専門家会議の皆様方には、心より申しわけなく思っております。専門家会議の提言と異なることを、知見、相談を得ることもなく行った経過につきまして、専門家会議の方々に誠意を持って説明し、信頼回復のために、これから一つ一つ積み重ねていきたいと思っております。

○田中委員 ぜひ、お願いすると同時に、今後の豊洲の安全性確認のためにも、専門家会議の方のお力が必要でございますので、しっかりとした丁寧なご対応をしていただきますようにお願いしたいと思います。
 そしてまた、同趣旨の質問になってしまうので、悲しいんですけれども、今度は環境アセスの手続について、お伺いをしたいと思います。
 平成二十三年の環境アセス評価書では、盛り土形式を前提としてアセスをかけておりまして、その後、何回も変更の手続がなされておりますが、一番最初のアセス評価書案を出したとき、このときは盛り土案だったのでしょうか。盛り土の状態だったのでしょうか。
 まずは、評価書案は、誰が一番最初に作成されたのか。また、それに付された後、環境審議会で審議が行われるわけですが、そこに誰が出席をして説明されたのか、お伺いしたいと思います。

○佐藤施設整備担当部長 環境アセスにつきましては、平成二十二年十一月にまとめました評価書案につきまして、公示縦覧の上、意見書を受け、それに対します見解書をまとめるなど一連の手続を進めながら、平成二十三年七月に評価書を提出したものでございます。
 並行して、平成二十三年三月から、主要棟の基本設計業務において地下空間を設置する検討等が進められておりましたが、検討案の段階であり、地下空間の高さなども含め、内容が決まってございませんでした。このため、環境影響評価書につきましては、盛り土を前提とした案で提出したものでございます。
 なお、評価書案につきましては、中央卸売市場として作成をいたしまして、環境影響評価審議会におきましては事務局側から説明が行われたものでございます。

○田中委員 またここで土木担当者と建築担当者との連携不足が生まれるわけでありますが、評価書案そのものは、平成二十三年七月に出されて以降、何回も変更がなされてきております。それは別の変更が盛り込まれてきたわけですが、そのいずれかのタイミングで、もう地下空間の存在というのは明らかになっており、環境アセスの評価書の変更届も出すことができたのではないかと思うんですが、そこも同様で、土木担当者と建築担当者との連携がなされずに、変更届がなされなかったんだろうと思いますが、改めて、地下空間が明らかになった以降も、なぜ変更届を出さなかったのか。また、今後の手続はどうなるのか、お伺いいたします。

○佐藤施設整備担当部長 環境影響評価書においては、対象事業の内容といたしまして、土壌汚染対策につきまして、A.P.プラス四・〇メートルまでの埋め戻し後、計画地のうち、新市場の建物予定地以外はA.P.プラス六・五メートルまで盛り土する。また、建物予定地はA.P.プラス六・五メートルから建築工事の根切りを除く高さまで盛り土すると記載してございます。
 これまで、なぜ盛り土についての変更が行われなかったのかにつきましては、自己検証報告書におきましても十分に解明はできておりませんでしたが、手続に問題があったことは事実でございます。当初の評価書までさかのぼらずに、年度ごとの事後調査報告書の対応に追われており、本来であれば、建物の設計が固まった実施設計終了後の段階で、これを踏まえた変更手続を速やかに行うべきでありました。にもかかわらず、これを怠って現在に至るところは、非常に重く受けとめているところでございます。
 盛り土が地下空間となったことの影響につきましては、今後、専門家会議の提言を踏まえ、必要な対策等を行うこととなります。
 以上のことを受けて、環境保全するための措置を含む変更届を環境局に提出していきたいと考えてございます。この変更届を受け、環境影響評価審議会で意見をいただくものと考えております。
 以後、このような轍を二度と踏むことがないように、組織として相互連携し、適切に環境アセス手続が進められますよう努める所存でございます。大変申しわけございませんでした。

○田中委員 ぜひ改善を求めますが、環境審議会の評価によっては、軽微な変更であるということであれば、通常一カ月ぐらいで回答が得られるんだろうと思いますが、いや、そうではなくて、これは根本的な変更だからと、仮にやり直しとなると、十五カ月ぐらいかかるというふうなことも聞いております。
 どういう判断がなされるかというのはわかりませんけれども、そのことが、きょうお見えの多くの都民の皆様や、あるいは築地を初めとする中央卸売市場の--市場の方ですね、皆さんじゃなくて、市場の取引をされている方々にも、また多大なるご迷惑をおかけすることにつながるかもしれないわけでありまして、ぜひ再発防止に向けたご対応をよろしくお願いしたいと思います。
 これまでいろいろ確認をしてまいりましたけれども、いわゆる無責任体制、ガバナンス上の問題、こういったものを改めてどう考えているのか。また、今後はここにぜひ力を入れていただきたいんですが、どう改善していくのか。改めてお伺いしたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 今回の問題を引き起こしました原因として、組織のガバナンスの問題がある。小池知事からも無責任体制であると、厳しくお言葉がございました。私自身を含め、心から反省しているところでございます。
 今回の検証報告書では、この組織の問題として、意思決定プロセスの不備、それは具体的には、いつ、誰が、どこで決めたかというのがはっきりしない、意思決定プロセスの不備、それから上司と部下のコミュニケーション不足、そして職種間の連携不足など、さまざまな問題点が指摘されております。
 ただ、こういったことの背景にあるのは、先ほどお答え申し上げましたとおり、やはり意識の問題であるというふうに私は考えております。それぞれの職種間、上司と部下をさらに統括する立場の者は、市場長を初めとしておるわけでございますので、私を初め、そういった者たちの意識をまず変えることが、組織としてのガバナンスを取り戻す第一歩であろうというふうに私は考えております。そういった意味で、今回の問題を厳しい教訓として、組織の見直しに全力で取り組んでまいりたい、そのように考えております。

○田中委員 ぜひ、その言葉どおりのご対応をいただく中で、二度と同様な過ちを犯さないように努めていただきたいですし、また、中央卸売市場職員全員が、ある意味生まれ変わった気持ちで信頼回復に全力で取り組んでいただきたいと強く思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして、豊洲関連の市場の関係について質問してまいりますが、その前段として、なぜ豊洲なのかというと、これまで東京を代表し、日本を代表する築地市場が運営されてまいりましたが、いわゆる長年の老朽化、開場から八十年以上も経過しておりますので、建物も寿命があります。いろいろなところにそごが出てきてしまったりとか、あるいは、これからの新たな市場に求められるものというのは、品質管理の上から、コールドチェーンであったり、あるいは物流のさらなる効率性であったり、新しい時代に応じた市場が求められてきている中で、当初は、この東京、そして日本を代表する築地の場で、現在地で再整備をしていこうというようなことも計画をされました。さまざま築地市場の取引をされている市場の関係者の方々の甚大なるご努力があったけれども、残念ながら現在地での再整備を断念せざるを得なかった、そういう経過があるというふうに我々は認識しております。
 改めて、築地市場の現在の状況について確認をしていきたいと思います。老朽化、あるいは狭隘化等々の施設面での状況は、どういう状況なのでしょうか。

○飯田新市場整備部長 築地市場につきましては、開場から八十年以上が経過しており、老朽化、狭隘化が著しく、安全面、そして物流面に多くの課題、問題を抱え、一刻も早く抜本的な対策を行わなければならない状況にございます。
 施設の老朽化の面につきましては、全体の半数を超える施設が築四十年を超えており、そのうち水産物部の卸、仲卸売り場などは昭和十年の開場当時からの建物でございます。そのため、こうした施設におきましては、柱、床、壁の劣化、雨漏り、冷蔵庫及び低温設備の性能の低下など、至るところでふぐあいが発生している状況にございます。
 また、敷地の狭隘化の面におきましては、高い品質を保持するために必要な低温施設を拡張することができず、駐車場や荷さばき場も不足していることから、路上においての荷の積みおろしなどが恒常的に行われております。
 さらに、狭い通路には荷があふれ、車、ターレといった場内搬送車両、買い出し人が入り乱れて作業を行い、場内において効率的な荷の搬送が行えず、円滑な買い回りにも支障を来しており、人身や物損の交通事故の件数も他市場に比べて多くなっているというのが現状でございます。

○田中委員 八十年経過しているということ、あるいは狭隘化といいますか、ターレが、あるいはトラックが相互に交差するような状況というのは、ある意味、築地での取引が活発であるから、多くの取引業者の方があそこに集まって取引がなされているから、そういう状況ではあるんですが、さらなる発展ということを考えたときには、大分狭くなってしまったのか。あるいは機能的にも、当時の運送手段としては、鉄道による運送手段であったために、構造的にも貨物車両が入るような構造である建物を、今のトラック輸送の形に置きかえて使っているというところでの使い勝手の余りよくないような状況も生まれているというふうな認識をしております。
 そういう中、豊洲市場への移転ということが検討され、一旦は決定されたわけでありますが、今回のこういうことが起きてしまうと、多くの方々は、いや、それであれば、豊洲ではなくて、築地でまた再整備すればいいんじゃないのという声もないわけではありません。そういうふうに主張する方もいらっしゃいますが、しかし、既に我々は、一度このことにトライをして、一生懸命やろうと思ったけれども、現在地での再整備を断念したという経過があるわけであります。
 このことについて改めて確認をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○飯田新市場整備部長 お尋ねの件につきまして、当時、現在地再整備が断念された経緯、そして、議会の方で現在地再整備案が出された経緯、この二点についてお答えさせていただきたいと思います。
 現在地再整備に当たりましては、営業を続けながらの工事を進めるために、活用できる空地を種地といたしまして、そこに仮設建物を建設して仮移転し、さらに移転元の建物を取り壊して、再度そこに新たな建物を建てるというローリング計画を立てて実施するものでございます。
 築地市場におきましては、平成三年から仮設工事といたしまして、駐車場や卸売り場、搬出入路などの建設から進めていってございます。その後、現に営業しております店舗の仮移転を伴います市場棟の建設工事に入る際に、仮移転先での営業の困難さや仮移転店舗の使いにくさなど、業界団体から営業活動への深刻な影響が懸念されるようになり、業界調整が難航し、ローリング計画を進めることができなくなったということが理由で、約四百億円かけました再整備事業は中断をいたしました。
 その後、都議会、そして東京都の方で検討しましたとき、議会の方から出てきました現在地再整備案の問題点といたしましては、建設の工期だけで十二年以上にもなるということ。そして、複数案の中で、建設費が高いものですと一千八百億円近くになるという割高な建設費。そして、豊洲との比較におきまして、使用料も上昇するということ。そして、仮移転、長期の工期、使用料の上昇等、経営に致命的な打撃を与えるという業界団体の強い反対がございました。

○田中委員 さまざまトライはしたけれども、四百億円という多くの費用はかけたけれども、断念せざるを得なかったということで、新たな土地を求めようということになり、豊洲市場が選ばれたわけであります。
 豊洲市場といいますか、今後の、将来の市場のあり方、今日的な市場に何が求められているのか。そして、そのことと、今の築地でそれが果たし得るのかといったところを確認していきたいんですが、食の安全・安心の確保に向けて市場機能をさらに強化していくということに関して、何が求められているのでしょうか。

○飯田新市場整備部長 今、食の安全・安心の関心の高まりから、消費者におきましては、コールドチェーン、そして低温施設、物流の円滑化など、そういったものが求められておりまして、そのためには低温で荷が流通できる施設、そして大型貨物車が十分入れるような大きな駐車場等が必要になってまいります。
 豊洲市場におきましては、約四十ヘクタールという敷地を備えておりまして、十分な駐車スペース、そして荷さばき場を確保しておりますとともに、閉鎖型の施設を完備しておりまして、加えて低温で荷を流せるという構造になってございます。

○田中委員 豊洲でそういう最新の市場を実現しようとして、今、準備が進められているわけでありますが、仮に、築地でそういったものをつくり上げていこうとすると、当時の検討されていた特別委員会のメンバーも、例えば大阪へ視察に行かれておりますが、大阪市の中央卸売市場の構造は立体高層であるということで、要は、狭い中にただ多くの機能を持たせるとなれば、どうしても立体化せざるを得ない。その事例として、大阪を見にいこうということで、当時の委員会メンバーは行かれたようでありますが、結論からすると、やはり取引の効率性等々を考えたときには、立体化というのは、これは大阪の方がおっしゃっていたということでもありますが、効率性は悪いと。できるならば、平場な形での市場にすべきではないかという提言も受けて帰ってきたというふうに、私は委員会メンバーから伺っております。
 そういう意味で、ありとあらゆる角度を通じて、築地での再整備、当時も、また、つい数年前においても検討してまいりましたけれども、どんなにしても今の築地では、最新の設備を整えた、今の時代に応じた施設をつくることは残念ながら難しい、困難である、そういう結論に至って豊洲にということに流れてくるんだと思います。
 多くの築地市場ファンの方もたくさんいらっしゃると思いますが、これは残念ながら、我々もいろいろ検討したけれども、結果的には、その思いを果たし得ない結論に至ったということを、ぜひご理解をいただきたいと思います。
 続いて、私は、新しい豊洲市場の安全性という観点から何点か確認していきたいと思います。確認すべきポイントは、土壌がどういう状況なのか、地下水はどうなのか、実際に取引を行う施設内の大気はどうなのか、そして、地下空間の存在というのはどうなのかといった観点から、安全性という視点からの確認をしていきたいと思います。
 今回の盛り土の問題については、市場にこれまでもずっと猛省を促してまいりましたけれども、そのことと、市場用地の安全性は別に議論する必要があると思っておりまして、土壌汚染対策に対して、しっかりとこれまでも行ってきたものというふうに認識をしております。
 都はこれまでどのような土壌汚染対策を講じてきたのか、お伺いいたします。

○村井基盤整備担当部長 これまで専門家会議の提言を踏まえまして、土壌汚染対策としては、ガス工場操業地盤面より二メートル下までの土を搬出しております。また、帯水層内の操業由来の汚染土壌は掘削除去し、地下水も浄化しております。さらに、地下水管理システムにより永続的に地下水を管理してまいります。
 敷地全体で盛り土をするとしていたことにつきましては、建物下において盛り土がなされておりませんでしたので、このことについては、今後、専門家会議で検証していただきます。

○田中委員 今、ご説明いただきましたけれども、要は、盛り土されているところ、されていないところを含め、操業地盤から二メートルよりもさらに下の部分の土地は、汚染されたものは掘削されて浄化されているということで、安全な浄化された土地になっているということであります。そういった意味では、ある一定の安全・安心であるというふうな思いを受けとめているところであります。
 ただ、専門家会議の方からすると、さらにその上に盛り土が必要だったということでありますが、そうすると、建物の下には、現在、盛り土がない状況にあります。地下空間の底には砕石層があるような状態、その下は、今お話しのように、掘削して浄化されている土地であるということでありますが、この状態はいわゆる土壌汚染対策法上は問題ないのかどうなのか、お伺いしたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 土壌汚染対策法上につきましては、事前に届け出を行っております。その内容に従いまして、拡散防止措置として、工事中は、豊洲市場用地内の全域が関係者以外立入禁止となっております。開場後も、地下空間は一般の方の立ち入りを禁止する措置をとることとしております。

○田中委員 拡散防止措置がなされている、あるいは、その地下空間には、コンクリートで覆われており、そして立入禁止にもなっているから、ある一定の安全性は確保されているということですね。
 その地下空間につきましては、先ほどの質疑もありましたけれども、地下空間の目的、あるいは役割というのは、設備のメンテナンスのスペースが必要であったり、あるいはモニタリング調査をするためのスペースであったり、万々が一のための浄化作業をするためのスペースだというふうにこれまでも伺ってきております。私自身も視察に行ってまいりましたけれども、そこに水がたまっていたということで、大変多くの都民の方々も不安になっていらっしゃいます。
 都は九月に、地下ピット内の水質と空気の調査を実施いたしました。その結果については、既にホームページで公開されておりますけれども、都民の不安を払拭するためにも、改めて、その場所での状況を確認していきたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 三つの街区の主要な建物において、一階で大気、地下空間で大気と地下水を調査しております。全ての結果が環境基準以下となっております。これらの結果について、速やかにホームページで公開しております。

○田中委員 今、調査の結果は、環境基準以下であるということでありました。私は、このことは素直にしっかり受けとめるべきだと思っておりますが、ある一部の方々は、例えば大気中のベンゼンは、環境基準は〇・〇〇三ミリグラムが基準値でありますけれども、このときの調査では〇・〇〇一九だったでしょうかと記憶しておりますが、そのことを指して、環境基準の六割もベンゼンが存在していたというふうな捉え方をされていらっしゃいました。
 私は、環境基準を下回っているのであれば、これは問題ないんじゃないか。そして、その方流に私なりの表現で申し上げれば、環境基準の四割も低い数字でしかなかったんじゃないか。ある意味正確に、素直に受けとめる中で、決してこれは油断するとかそういう意味ではなくて、客観的な事実として受けとめていくことが、必要以上の不安を及ぼすことなく、冷静な判断ができるんじゃないかなというふうに受けとめているところであります。
 そういった意味でも、私自身も、議会からも正確な情報というものを発信していくべき、私自身も発信していきますし、議会としても発信していかなくてはならないと思っております。ただ、いずれにしても、この施設は、いわゆる食を扱う施設でありまして、その下の水がどういう状況であるかということは、消費者の方々も大いなる関心を持つ内容でありますので、ぜひこの管理、しっかりと対応していただきたいと思います。
 この地下空間になぜ水が漏れ出してきている、あふれているのか。その原因について、まずお伺いしたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 地下空間に地下水がたまっていることにつきましては、降雨などによる影響により、地下水上昇を伴うピット内への地下水の浸入などが考えられますが、このことにつきましては、専門家会議で検討していただくこととしております。

○田中委員 その検討の結果を冷静に受けとめていくべきだというふうに思います。
 そして、今、お話にあります、各街区は遮水壁によりプール状の構造になっていることから、降雨により地下に浸透する水の逃げ道がないような状態でありまして、唯一の逃げ道である地下空間に水が入ってしまう。地下水管理システムの本格稼働がまだされていないために、今、水がたまっているような状態なんだろうと思います。
 地下水を下げるポイントは、この地下水管理システムの稼働だと思っておりますが、改めて地下水管理システムの機能や役割についてお伺いをいたします。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムとは、市場用地全域にわたり地下水を常時一定水位で管理、制御するシステムでございます。技術会議の提言により、市場用地全域を対象に、地下水位を観測する井戸及び地下水を揚水する井戸を設置しております。あわせて、下水道排除基準まで浄化可能な浄化処理施設を設置しております。この地下水管理システムによりまして、永続的に徹底したリスク管理を行ってまいります。

○田中委員 豊洲市場内の土壌等々、さまざまな安全性の確認をしていく中で、土壌などはある一定の処置を講じれば、環境基準以下の対応がなされれば、ある一定の期間といいますか、その状態が続くかと思いますが、一方、地下水の場合は雨水が入ってくるわけで、絶えず上下するわけであります。そういった意味からも、地下水をしっかり管理していくためには、この地下水管理システムというのが大変大きな役割を果たしていくものだと認識しております。
 ですから、現在、水がたまっている状況でありますが、一刻も早くこれを本格稼働させて、今たまっている状態というのは一時的な現象であるような形に持っていくことを私は期待しているものであります。
 この地下水管理システムを稼働し、地下水位を下げることが必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムは、現在、試運転中でございます。今月中には本格稼働をする予定でございます。地下水管理システムの排水能力は、三つの街区合計で、一日当たり六百立方メートルでございます。
 この問題を解決するために、水位をできるだけ早急に下げるため、専門家会議に検証していただきまして、必要があれば必要な措置を講じていくというふうに考えております。

○田中委員 ぜひ本格稼動により、この水位が下がることを期待しております。
 現在、都は、豊洲市場開場に向けまして、二年間にわたってのモニタリング調査を実施しております。これまで過去七回の調査結果では、地下水は基準以下でありました。しかし、先日発表がございました八回目の結果は、基準値を三カ所オーバーしておりました。ベンゼンが二カ所、ヒ素が一カ所出たということであります。
 基準超過していたわけですが、このことをどう受けとめていくのかということであります。不安に感じる方も多いと思いますが、今回の基準超過はどういう意味を持つのか。そして、このことに対して、どう今後対応していくのかお伺いいたします。

○村井基盤整備担当部長 この問題につきましては、専門家会議の平田座長より、現在は土壌汚染対策後の地下水中の濃度の推移を確認している状況であり、今後、推移を見守るべきであるとのコメントをいただいております。
 今後は、継続して地下水モニタリングを実施し、専門家会議で検討していただきたいと考えております。

○田中委員 その平田先生のお話をしっかり受けとめながら、観測結果に、ある意味一喜一憂することなく、そして必要以上に不安をあおることもなく、冷静な判断を、専門家の方々による科学的な判断を尊重して、繰り返しますが、冷静に今後の推移を見守るべきというふうに考えております。
 今、話題にしておりますが、この地下水というのは、さまざまな利用の仕方があります。一般の井戸水のように飲み水として使うところもあれば、そうでないところもありまして、産地や買い出し人の方々の中には、豊洲では地下水で魚や野菜を洗うのに、それが汚染されているなどとんでもないというふうにおっしゃっている方も、どうもいらっしゃるようであります。
 そもそも、この地下水は、豊洲市場で実際に業務上使うことがあるのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 豊洲市場の地下水は、飲用や業務用などには利用いたしません。

○田中委員 ですから、飲まないし、その水を使って野菜など、魚等々洗うこともないということでございました。ないということでありますので、そこは誤解なきように、ぜひお願いを皆様にしていただきたいと思います。
 では、そういった形でこの水は使わないとするならば、この水は一体どのような形で処理をされていくのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 豊洲の地下水は、技術会議の提言により、整備した地下水管理システムにより各街区に設置した揚水井戸から排水施設等に送水され、下水排除基準を確認した上で下水道の汚水として排出いたします。

○田中委員 いわゆる下水の排出基準を満たしているものは排出されるということでありまして、施設内には浄化システムもありますので、万々が一、その数値を超えたものは、管理システムの中の浄化機能を活用して、ある一定の基準に戻して排出されるというふうにも伺っているところであります。
 殊さら不安をあおってはいけないという意味でも、まず豊洲の中の地下水は、そういった形で上水としては使わない、一定基準以下のものはそのまま下水として放流され、基準を仮にオーバーしたとしても、それを処理する機能も備えているということであります。
 今、モニタリング調査でも基準に照らし合わせながら調査されていますけれども、地下水の環境基準というのは、要は飲料水として適合されるのかどうかという視点から、七十年間、毎日二リットル飲み続けても人体に影響が出ない数値というふうに承知しております。
 ですから、その数値に対して、ある一定の範囲内であれば、それがどうなのかということは余り心配しなくてもいいのかなというふうに私は思っておりまして、冷静な対応が求められると思っております。
 一方、地下水ではなくて、私は何よりも施設内の大気ということの方がむしろしっかり状況把握をしていく必要があるのではないかというふうに思っております。実際に取引を行うのは地下空間でもありませんし、外の盛り土がなされている上で取引をするわけではなくて、閉鎖型の施設の中で取引をされるわけですから、その中の施設内の大気はどうなのかということが、私は一番チェックをしていかなきゃいけないポイントだと思いますが、どのような状況なのかお伺いをいたします。

○村井基盤整備担当部長 施設内の大気についてはこれまで、八月には主要な建物の一階及び沿道で調査を実施し、九月には主要な建物の地下ピット内及び一階で測定し、いずれも環境基準値を下回っております。
 現在も、主要な建物の地下ピット内及び一階において定期的に測定を行っております。結果については、専門家会議において評価、検証していただくこととなっております。

○田中委員 これまでの調査で問題がないということでありますので、安心はしておりますが、ただ、予断なくしっかり管理をしていただきたいと思います。
 繰り返しになりますけれども、豊洲の市場は施設内で食品を取り扱うということでありまして、何よりも、この大気の状態がどういう状況なのかというところをしっかりチェックしていかなきゃいけないと思います。
 これまでの調査の結果、恐らく地下空間はまず存在しておりました。そして、そこに水が、地下水が恐らくあったんだろうと。そういう状況の中で、その上の施設内の大気の検査結果は安全であったと、基準値以内だったというところは、この事実は冷静に受けとめていくべきであろう。ただし、平田先生を初め専門家の方のおっしゃるとおり、今後の経緯、推移といったものはしっかり見守っていく必要があると思っております。
 そして次に、環境アセスについてまたお伺いをいたしますが、盛り土の問題から派生して、豊洲市場の環境アセスについても不備があったことが先ほどの質疑も通じて確認しております。豊洲市場の環境アセスメントは、建物の下に盛り土をしている前提で行われておりまして、本来であれば、先ほども申しておりましたが、変更届を提出されなければならないところ、その手続が行われなかったということであります。
 先ほどのお話もありましたけれども、地下空間があるという前提のもとでの今後のアセスについて、都はどのように対応していくのかお伺いします。

○佐藤施設整備担当部長 先ほどもご答弁いたしましたとおり、本来ならば、建物の設計が固まりました時点で、例えば実施設計終了後速やかに変更できたにもかかわらず、盛り土を行わないという重要な変更事項を環境局に報告しなかったことにつきましては、重く受けとめているところでございます。
 盛り土を前提とした提言をいただいた専門家会議におきまして、安全性を評価、検証していただき、環境影響の予測、評価と対策を取りまとめ、変更届を提出したいと考えております。

○田中委員 これまで確認してまいりましたけれども、土壌や地下水、大気等の調査は継続してしっかり安全性を確認していただきながら、また、アセスの視点からもぜひ変更届を出して、この点からも安全性をしっかり確認していただきたいと思っております。
 続きまして、これもぜひ確認をしていきたいんですが、豊洲市場のいわゆる機能性の観点から幾つかお伺いしていきたいと思います。
 新しい市場の使い勝手のことについて、さまざまな視点から指摘があります。実際にどうなのかということも含めて確認をしていかないといけないと思っておりますが、この施設の使い勝手はさまざま、実際に取引、特に、水産仲卸の方々などからの不安の声なども報道を通じて私も承知しているところであります。
 今、新しくできた豊洲の仲卸の施設というものは、どういう形で設計されてきたのか、その経緯、要は実際に利用する取引業者の方々の意見が取り入れられているのかどうか、これまでの施設をつくるに当たっての協議経過をお聞かせいただきたいと思います。

○飯田新市場整備部長 平成十三年十二月、豊洲移転を決定して以降、市場業者と協議を重ね、その意見を踏まえながら計画や設計を進めてきております。
 具体的には、東京都と築地市場業界の皆様、卸さん、仲卸さんたちとの協議機関でございます新市場建設協議会を十八回、その下部組織でございます新市場建設懇談会を二十七回開催し、さらに、各種検討会や分科会などを加えると、相当回数の協議を重ねてきております。

○田中委員 今お話しのように、二十七回の協議が重ねられた結果として、今日に至っているということでありますが、さまざまその協議を通じて、いろいろな業界の方々から要望書という形なのか、さまざまな声といいますか、要望があったことと思います。そのご要望の内容について、そしてまた、それぞれのご要望に対して、どのように対応されてきたのかお伺いしたいと思います。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場の設計に当たりましては、施設の構造、配置、仕様など、各業界団体から数多くの要望が出されております。
 例えば、待機駐車場の積み込み場への転用、路面の仕様や車両動線などの施設面から、引っ越しなどのソフト面まで、さまざまな要望が出されてきておりました。こうした要望につきましては、各業界の皆様方と十分協議、調整を図りながら、可能なものにつきましては、できるだけ反映できるように努めてきております。
 東京都としても、今後も市場施設が可能な限り市場の関係者の皆様に利用しやすくなりますよう、市場業者の皆様の声に耳を傾け、できるだけの対応を図ってまいります。

○田中委員 協議を重ね、要望を受け、そして要望に可能な限り対応された結果としての今の豊洲市場の配置状況だろうと思いますが、実際に、これから営業はされるわけですが、報道などを見ておりますと、特に水産仲卸の方々の入居予定の店舗、ここに間仕切りがあるために、特に大物を扱う、マグロを扱う業者さんは、要は長い包丁がぶつかって使えない、だからこれを撤去してほしいというような、そんな声も報道を通じて私も受けましたけれども、この間仕切りの壁というのは必要なんでしょうか、お伺いします。

○赤木移転調整担当部長 水産仲卸業者が営業許可を申請するに当たりましては、食品衛生法の規定に基づく営業施設基準を遵守する必要がございます。店舗間間仕切りは、この営業許可基準の一つでございまして、食品衛生法施行条例第三条に規定されております。
 その目的でございますが、物理的な区画を設けることにより、衛生管理区画を明確にし、食材等の相互汚染を防止するなど、食中毒等のリスク軽減を図るためと所管の福祉保健局から聞いております。

○田中委員 まさに食を扱う施設であるので、当然、食中毒等々発生してはいけませんので、その対応として、食品衛生法に基づいての措置であるということであります。
 ただ、今の築地は、この食品衛生法が制定される前の施設であるために、築地はこれがなくてもいい状況で、ただし、衛生管理はしっかりされていらっしゃいます。壁がない状況で営業されている。一方、新たにつくる施設はこれが必要であるということでありますが、テレビで拝見しておりましたらば、壁が邪魔になってマグロがうまく切れないと先ほども申し上げましたが、そういう仲卸の業者さんがいらっしゃいました。
 この現象というのは、仲卸業者さんが、一区画だけで営業される方はそういうことが起こる可能性もあるわけでありまして、複数区画をお持ちの方は、その範囲内で食品衛生法上の衛生管理が果たされていけば、その壁を取り除くことはできるわけでありまして、そういう複数区画を持つ方では、包丁で大物をさばく際に壁にぶつかるということは起き得ないというふうに思っております。
 そしてまた、伺うところには、一区画だけの営業の方も、お隣がやはり同種の食品を扱うお店、例えばここではマグロと規定しますけれども、一区画だけの業者さん、マグロを扱う業者さんのお隣もマグロを扱う業者さんであれば、両者の合意のもとで、しっかり両者で衛生管理が果たせるという確約がとれれば、一区画しか使わない業者さんであっても、真ん中の壁は取り除くことはできると聞いております。そのことによって、包丁がぶつかるということはないんだろうなというふうに思います。
 私も先日、築地に参りまして、仲卸の方に伺いました。今の築地の状態でも、非常に狭い中でもさまざまな工夫をしながらさばいていらっしゃる方もいるというふうに聞きました。場合によっては、今、築地の区画は七・五平米、一区画当たりですが、今回は八・二五平米と広くなります。これを横に使えばぶつかるんですけれども、幅の狭い方で、一・五メートルの方でやればぶつかるんですけれども、縦の五メートルのところの脇でやれば、うまく工夫すればできるんだよという、工夫をしようとする仲卸の業者さんの声も、私は伺ってまいりました。
 ですから、さまざま、いろいろな工夫が、どうしても食品衛生法上つけなきゃいけない。しかし、隣同士があれば改善できるし、また、一区画であっても、ぶつからない形で工夫をすればできるということも伺いました。
 ただ、それでもなかなか自分の店ではできないよという方に対しては、築地にも共同加工場というのはありますけれども、今度、豊洲にもそれが用意されているというふうに聞いております。
 しかも、マグロの共同加工場は、水産卸の施設にも、卸棟にもありますし、水産仲卸棟の方にもあるということで、そういった意味では、マスコミを通じて、包丁がぶつかってマグロをさばけない、営業できないからというご心配は、さまざまな工夫なり、あるいは、市場で用意している施設を活用することを通じて、私はこういう心配は払拭されるんじゃないかなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

○赤木移転調整担当部長 こうした店舗間間仕切りにより、営業に影響が出ると想定されますのは、マグロ等の大物魚種を取り扱う一店舗事業者でございます。その数は、築地の案内マップやホームページによりますと、水産仲卸業者の一割程度と聞いてございます。
 店舗間間仕切りにつきましては、これまで市場業者から多くの意見や要望を受けてまいりました。
 そこで、食品衛生法を所管する福祉保健局と協議を重ねまして、豊洲市場におきましては、一店舗業者が並び、かつ、おのおのの取り扱い品目が同一である場合に限りまして、例外的に店舗間間仕切りを不要とする措置を適用してございます。
 また、委員のご指摘のとおり、水産仲卸売り場棟と水産卸売り場棟のそれぞれに、市場業者の要望に応じました共同加工場を整備いたしまして、市場業者の皆様の利便性の向上を図っております。

○田中委員 事前にそういう報道を通じて、特に私は、豊洲市場の視察に行ったときに仲卸場棟も見てまいりましたし、比較をする意味で、その前日には築地に行って、仲卸の業者さんのところも見て、比較してまいりました。
 比較していく中で、なぜこういう報道で、ある意味間違った形で情報が流れてしまったのかなと自分なりに考えてみたときに、築地に行ったとき、もうご案内のとおりで、豊洲のモデルルームがありました。
 モデルルームは、区画は一・五の五メートルの、広さはまさに豊洲サイズであったわけですが、そこにサンプルとして置かれていた、これは恐らく冷蔵庫を想定してのものだと思いますけれども、それが余りにも大きいものが置かれていて、報道でなされていたように、狭いところにすき間に横になって入り込んで、そこでやらなきゃいけないのかと思ってしまうような実はモデルルームでありました。
 その後、私は、築地の実際に取引をされている業者さんのところに行ったところ、モデルルームのあんな大きい冷蔵庫を使っているところは全くなくて、もっと小さな合理的な冷蔵庫を使っていらっしゃいました。
 だから、ここが、中央卸売市場の情報発信のあり方が、誤解を招くようなモデルルームを設置しているがために、そういう仲卸の方々の不安につながっている要素も私はあると思っておりますので、ここは、正確な情報を発信していくという意味からも、一刻も早く冷蔵庫風のものは取り除いて、実際のサイズに合わせて置きかえていただく。あと、もう一ついえば、大変汚れた状況でありましたので、もうちょっと見ていただく。
 ただ、今回延期になりましたので、逆にいうと、そのモデルルームの活用期間が延びるわけでありまして、適正な正しい情報提供につながるモデルルームに置きかえていただきたいと思います。
 あと、よく機能面でマスコミ等でいわれているのは、物流に対する不安でございまして、ウイング型のトラックの搬入による搬入出が困難ではないかという声もあります。この点はいかがでしょうか。

○飯田新市場整備部長 業界の皆様からは、幾つかの不安の声が届いていることを承知しております。
 実際には、例えば水産仲卸売り場棟へ進入する車両、カーブにつきましては四トン車両が十分に切り返しを行うことができるよう、またターレにつきましても十分切り返しが行えるよう設計してございます。また、ことしの八月からはターレなどに実際の重さに近い荷物を積んで、実地走行テストを行いましたが、安全に走行できることを確認しております。
 また、バースにつきましても、水産卸売業者などが七街区におきまして搬入訓練を既に行っておりまして、横開きの、委員ご指摘のウイング車両におきまして、側面からフォークリフトで荷を取り出す方法と後方から取り出す方法、いずれも問題なく行えることを確認してございます。
 こうした物流面の不安に対しましては、開場までに現地での訓練を実施できるよう、課題等があれば必要に応じて運用方法の見直しなど、業界と、皆様と協議してまいります。

○田中委員 実際にウイング型のトラックを使って実験もされているということでありまして、これも業者さんの実際に使う方の意見をしっかり捉えて、対応いただきたいと思います。
 そして、幾つかまだ報道等で疑問を投げかけられているターレのヘアピンカーブ、危ないんじゃないかという指摘もありますし、たくさん荷物を積んだターレが同時に何台もそこを通過すると、荷重に耐えられないんじゃないかという心配をされる方もいらっしゃいます。ここはぜひ正確な情報を発信していただいて、マスコミ等々通じて、あるいは直接も含めて、多くの取引を今後予定されている方々からの不安の声がまだまだあるんだろうと思いますが、そういったものに対しても丁寧に対応し、そして不安解消に努めていただきたいと思います。
 そして、もう一つしっかり確認をしていかなきゃいけないのは、今回、当初、十一月七日が開場予定日でありましたが、知事のご判断もあり、また地下空間のこともあり、延期となりました。そのことによりまして、これもまた多くの築地から豊洲に移ろうとご決意をされた方々を初め、多くの皆様にご迷惑をおかけしているわけでございまして、そういう方々のまた不安の解消も、私は中央卸売市場の皆さんのまさに一番大きな課題だというふうに思っているところであります。
 そういった多くのさまざまな不安を抱えている方々が既にたくさんいらっしゃいます。そういう方々にどういう対応をされていくのか、お伺いしたいと思います。
 過日の本会議での質疑でも、相談窓口を設けるというお話でありました。そのときのご答弁は、今月の十日に開くということでありますが、十日といわずぜひ一刻も早く、その相談窓口を開設していただいて、一刻も早くその不安解消のための取り組みを皆様にやっていただきたいと強く願っているものでありますが、いかがでしょうか。

○長田移転支援担当部長 今回の移転延期を踏まえまして、都では関係局や金融機関とも連携し、あす七日から、築地市場内及び近隣の金融機関などにおいて、市場業者の方々の今後の資金繰りに関する相談にきめ細かく対応する特別相談窓口を設置することといたしました。
 あわせて現在、築地市場内に設置している豊洲移転サポート相談室においても、今後増加が見込まれる市場業者からの相談に丁寧に対応できるよう、相談員の増員を図るとともに、金融機関の協力を得て、資金繰りなどの相談にも専門的なアドバイスを行える機能を付加するなど、体制の充実を図ってまいります。

○田中委員 もう時間でございますので、最後お伺いをしてまいりますが、これまで我が国、あるいは東京は、戦後の廃墟の中から復興をなし遂げてまいりました。そして、高度成長を果たして、大きく大きく発展してまいりました。経済発展のために、当時としては重厚長大が求められ、東京も京浜工業地帯の一角として経済発展に向けて大きな役割を果たしてまいりました。
 その後、社会の変化によりまして成熟した社会が求められるようになり、いわゆる軽薄短小、付加価値の高い高密度で高効率なものが求められて、産業構造の変化がなされてまいりました。そのことに伴いまして、東京の土地利用というものも大きく転換してまいりました。京浜工業地帯の地域も徐々に、いわゆるウォーターフロントなどと呼ばれるように、商業地域や、あるいは住宅地域へと変化してきております。
 そのような中、築地市場の豊洲移転ということでありますが、土壌汚染のある東京ガスの工場跡地を、私が先ほども申し上げましたように、日本の技術の粋を結集し、極めてデリケートである食品を扱っても大丈夫だといえる土地に再生させていく、これがまさに、一番最初の大きな大きな壮大な挑戦であったと、豊洲移転というのはそういう意味もあっての挑戦だったというふうに思います。
 その壮大な目標達成のためには、土壌改良等々、多くの課題に突き当たることは想定されておりましたし、現に突き当たっておりますが、そういう難局を、中央卸売市場の皆さんが、ぜひ一丸となって事に当たっていけば、この難局、課題は乗り越えられるものというふうに期待をしておりました。
 しかし、残念なことでありますが、今の現状になってしまっているわけであります。ただ、まだこれは経過中でありまして、今回のこういう大きな大きな課題が投げかけられたというのも、またある意味大きな目標達成に向けての試練でもあるし、またこれを何とかして乗り越えていくことによって、その先のその大きな大きな目標につなげていってもらいたい。皆さんが、ぜひ一致結束、一丸となって事に当たっていただきたいと思います。
 そういう視点からいうと、事務系のメンバーと技術系の人の連携が悪いとか、あるいは、土木部門の人たちと建築部門の人たちの連携が悪いとか、そんなちっぽけなことをいっている場合じゃないんですよ。ここはぜひ、市場長を中心に、改めて結束していただいて、この難局をぜひ乗り越えていただきたい。その上で、私は改めて市場長の決意をお伺いしたいと思います。お願いします。

○岸本中央卸売市場長 このたびの問題におきまして、当中央卸売市場が、議会を初め、市場関係者の皆様、多くの都民の皆様から信頼を失ったことにつきましては、まことに残念、私、深く改めておわびを申し上げたいと思います。
 その上で、今、田中理事からお話がございました、この豊洲移転という大きなプロジェクトを少しでも前に進めていくために、まずは私自身の意識改革から始め、ガバナンスを早急に回復した上で、今ご指摘のございました市場の安全性、それから使い勝手、そして何より市場関係者の皆様に対する対応、そういったさまざまな課題を早急に一つ一つ乗り越えていって、それで、今お話がございました、まさに難局でございますが、それを局一丸になって乗り越えていきたいと、このように考えております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○田中委員 どうぞ期待をしておりますので、よろしくお願い申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○島崎委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時四十四分休憩

   午後五時開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○木内委員 去る平成二十七年三月十七日のこの経済・港湾委員会で、私は豊洲市場用地の安全性について質疑を行いました。その際、敷地全域にわたって盛り土をしてきたとの確信にあふれた、そういう趣旨の力強い答弁を受けまして、万全の安全対策が講じられていると心から信じてきました。
 しかし、この豊洲市場の建物の下には盛り土がなく、地下空間が設けられていると聞きまして、その信頼はもろくも崩れたのであります。
 私は、強い怒りを持ち、このままでは許さない、議会との信頼を損ない、人間としての信義を無視した暴挙にも似たこの事実に基づかない発言を断じて許すことはできない、怒り心頭に発したのであります。
 生鮮食料品を扱う市場で万が一にも安全対策で不備があってはならない、そういう思いでこれまでも豊洲市場の安全性については確認をしてきたわけでありますけれども、東京都はその思いを結果として踏みにじった。そして、食の安全・安心の確保という都民の要請、信頼を裏切ったのでありまして、その罪は極めて大きいといわなければなりません。
 この問題発覚後、私ども都議会公明党は、都民の皆様の期待と負託を一身に背負って、すぐさまプロジェクトチームを立ち上げ、九月十四日の第一回の視察、二十一日の第二回目の視察等々現地調査を重ねました。そして、リオ・パラリンピックから戻ったその日の小池知事に、今後の安全対策、さまざまな施策の提案の緊急申し入れを行いました。そして、その間、専門的な知見を持った学者の皆さんや、あるいは関係者との会見、会談、面談等を通じて、今後へのさまざまなご意見を聞きました。まさに現場第一主義、調査第一主義の公明党であります。
 その公明党が今こそ都民の皆様の期待に応えなければならない。二十三名の議員は一丸となって、この問題の解明と解決に今取り組んでいるところでありまして、その二十三人の思いを代表して、私はきょう、市場長初め幹部職員の皆様に質疑を試みるものであります。
 そして、きょうは首都圏の台所、この台所の安全・安心をないがしろにした中央市場の病理というものを徹底究明して、都の姿勢をしっかりただしていきたい。まず冒頭、このことを申し上げておきます。
 したがって、答弁をされる幹部職員の方は、しっかり一つ一つの問いに対して、心して答弁を願いたい、このことをまず申し上げておきます。
 一昨日、またきのうの本会議では、厳しい指摘が相次いだわけでありますけれども、まず、現在の市場長の率直な心境をお尋ねします。

○岸本中央卸売市場長 今回の盛り土の問題に関しましては、本来行われているべき盛り土がなされておらず、そのことについて本委員会初め議会、またさまざまな場で事実と異なった説明を繰り返し行ってまいりました。
 このことによりまして、都議会の皆様を初め、多くの都民の皆様、そして築地で働く市場関係者の皆様に食の安全に対する不安を抱かせ、そして、都政に対する信頼を失墜させたこと、まことに申しわけなく、重く受けとめている次第でございます。
 ただいま委員から、私の率直な心境というお話がございましたので、一言申し上げますと、やはり今回の件で失った信頼というのがいかに重いものであったか、これを現在痛感しているところでございます。議会の皆様からの信頼、都民の皆様からの信頼、そして、築地の業界の皆様からの信頼、私ども、全てを失ったというふうに考えております。
 なぜもっと早くこの件に関して気づき、手を打つことができなかったか、私自身、自省の念でいっぱいでございます。
 以上でございます。申しわけございませんでした。

○木内委員 今後の対応で重要なのは真相の究明を進めていくことであります。
 私は、きのうの本会議の一般質問で、我が党の伊藤こういち議員の質問に対しまして、知事から、この真相究明への決意と意気込みを聞くことができました。刮目して知事のこの問題解明への決意を肌で感じて、その姿勢に対して評価をさせていただきました。
 引用が多少多くなりますけれども、きょうの質疑はまず、知事はこういうふうに答弁をされました。
 責任の所在を明確にしていくことでございます。歴代の市場長につきましては、既に退職をした者も含めまして、明確にしてまいります。また、その他の幹部職員につきましても個人の特定などの行政監察手続を進めまして、退職者も含めて懲戒処分などのしかるべき対応をとっていく、このように考えています。これ以上明確な知事の答弁はありません。
 しこうして、先ほど報告がありましたけれども、豊洲市場地下空間に関する調査特別チームの自己検証報告書が出ました。可能な限り誠実に包み隠さず答弁を願いたいと思います。
 時系列的にさまざまな会議でさまざまな議論が行われて、豊洲の地下空間に盛り土をしないという方向に考え方の流れが逐一変わってきた事実経過が、この報告書に見てとれるのであります。そうした場面場面で一体誰がその主軸となって、その主張をし、音頭をとってきたのか、これを今からお尋ねしていきますので、お答えを願いたいと思います。
 まず、自己検証のまとめの欄に、端緒となる第一段階は技術会議においてモニタリング空間に関連する論議が行われていた時点である。第八回技術会議(平成二十年十二月十五日)において、都はモニタリング空間の必要性を説明している。第九回技術会議においても、これは平成二十年十二月二十五日のことでありますけれども、技術会議の独自提案としてモニタリング空間が提示された、こういう記述がある。
 この第八回技術会議で、モニタリング空間の必要性を説明したのは誰ですか。

○村井基盤整備担当部長 当時説明したのは、新市場建設課の建設調整担当課長でございます。

○木内委員 その方のお名前をおっしゃるのは差しさわりがあるんですか。公職が明確になっている個人名が出せないんですか。答弁願います。

○村井基盤整備担当部長 大変申しわけありませんが、手元にその資料がございません。ご答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

○木内委員 手元に資料がないから答弁できない、資料があれば答弁できるという、そういうお話だと承りたいんですが、だったら資料を持ってきてください、今。
 これじゃ審議できません、とめてください。

○島崎委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○島崎委員長 速記を始めてください。
 暫時休憩します。
   午後五時十一分休憩

   午後五時十二分開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。

○村井基盤整備担当部長 大変失礼いたしました。その当時の課長は山形という者でございます。(木内委員「もう一回、済みません」と呼ぶ)山形でございます。

○木内委員 そして、第二段階は基本設計を進めていた時点のことでありますが、平成二十二年十一月十二日、基本設計が起工されたという記述です。関係部課長の協議を経て、建設技術担当部長が決定した。発注時の特記仕様書に、モニタリング空間設置等は本設計に含むと明記されました。
 このときの建設技術担当部長はどなたですか。

○飯田新市場整備部長 平成二十二年十一月十二日当時、砂川担当部長でございます。

○木内委員 第三段階は、平成二十三年八月十八日、新市場整備部において部課長会が開催された時点である。実施設計及び土壌汚染対策工事を進めるに当たっての与条件を確認するため、部課長会を開催し、コスト縮減の議論がある中、地下にモニタリング空間を設置する方針が部として確認されました。
 このときの新市場整備部長はどなたですか。

○飯田新市場整備部長 平成二十三年八月十八日当時、宮良部長でございます。

○木内委員 第四段階は、平成二十三年九月六日に実施設計の起工決定が行われた時点であります。新市場整備部などの関係部課長の協議を経て、中西市場長(当時)が決定した。本決定が局における地下空間設置の機関決定であると判断をされる。こういう記述であります。
 これは文言どおり間違いありませんか。

○有金渉外調整担当部長 実施設計の起工書、これは起案書になりますけれども、そこの決定権者の欄には中西という判こが押してありますので、間違いはございません。

○木内委員 そして、第五段階は、実施設計完了の時点である。実施設計は、平成二十三年十月十四日に契約。平成二十五年二月二十八日に完了した。市場長は、塚本市場長(当時)だった。この間、地下空間の高さ設定に関する調整を含めて実施設計が進められ、断面図には、高さ、寸法が明記された地下空間が建物下全体に示された。
 このときの市場長は塚本さんになっていますが、この内容に間違いありませんか。

○有金渉外調整担当部長 自己検証報告書に記載の内容につきましては、証言等をもとにして記載のものでございますので、間違いはございません。

○木内委員 今、それぞれ個別に関係し、そうして、この空間に盛り土を行わないという、この流れをつくるのに関与した当時の幹部職員の方々の確認をさせていただきました。
 さて、そこで、先ほど申し上げた都知事の答弁、これは明らかに懲戒処分などのしかるべき対応をとっていくとされておりまして、このバックグラウンドとなるのが、今お訴えした調査特別チームの報告書の内容と、その作業であったと判断できますけれども、今まさに確認できた、それぞれ個別具体の方々、この人たちが懲戒処分の対象となると考えてよろしいでしょうか。

○有金渉外調整担当部長 ただいまお名前が挙がった人たちも含めまして、ヒアリングをしている内容につきましては、ここではお答えはできませんけれども、この後、そのヒアリングの内容は事情聴取というものの一環になります。その事情聴取の内容を踏まえて、最終的には行政監察室の方で判断が下されるものと考えております。

○木内委員 最終判断は行政監察室が行うと、こういう答弁でありましたけれども、申し上げて一々引用するときに長文を全部読み上げましたが、明確に、この地下空間、盛り土をしないという方向にかじを切ろうとし、あるいは切った、あるいは決定をいたしたと、こういう方々ばかりだと思います。
 したがって、今後のさまざまな作業はあるでしょうけれども、知事が決意をしておられる、この懲戒処分の対象として、申し上げた事実経過からして、その可能性は非常に高いと思うんですが、どうなんでしょうか。
 あるいは、これについては全く言及できませんか。客観的事実を私は申し述べた。
 なぜ、こんなことをいうかというと、一体誰が盛り土をしないことを決めたのか、どの時点でこんなことが決まったのか、いまだに不明だからです。こんなばかな話はありません。これだけの事業を計画とは全く異なる方向に持っていった。誰かがいたんだよ。誰かがいなくて、こんな方向に行くわけがないんです、工事というのは。だから、声を荒らげて確認をさせていただいているんです。だから、心して答弁をといったのは、そのことです。
 もう一度、答弁してください。

○有金渉外調整担当部長 今回、報告書をまとめるに当たりまして、調査検討チームがさまざまな形でヒアリングをしております。そのヒアリングは、行政監察の一環といたしまして事情聴取という形で行っております。
 あわせて、過去の資料、また、そういったもの、過去の資料等を含めて集めて、今回はこの調査報告書を整理しているところでございます。
 したがいまして、この内容を踏まえて、最終的には事情聴取の中身も含めて、東京都の処分を行う機関であります行政監察室の方で、最終的には判断することになると思われます。

○木内委員 これは、幾らここでやりとりをしても切りがない話のようでありますけれども、しかし、この読み上げて引用した文章と記録、時系列的な事実の経過を考えますと、ほかに考えられない。
 知事の意向というのは、一体誰が盛り土をしないことを決めたんだ、その流れを誰がつくったんだということです。ですから、今いわれた答弁、私は是としませんけれども、しかし、今後の行政監察室等のさまざまな事情聴取がまだ続くのであるし、今の段階では、お立場上、部長はおっしゃれない、こういう判断をさせていただきますけれども、これは、果たさなければいけない目的作業であります。
 誰かがやったんだ、それを明確にすることこそ、今、議会に求められているんです。議会は一体何をやっているんだ、盛り土の現場を見に行けばよかったじゃないかと。全工事箇所を見るわけにいきません、我々、予算措置して、議員として予算を採決して。だから、権威ある議会という場でやりとりを行って、安全確認をして、そうしてそれを信頼して、さらに議論を先に進めることができるんですけれども、その答弁とやりとり自体が事実と異なる内容であるとすれば、ほかによすががないじゃないですか。議員がチェックするよすががない。そんな事態にしたのは、市場のこの答弁です。
 これは結果を待ちたいんですが、いつごろ結果は出るんですか。

○澤次長 ただいまの説明を補足させていただきます。
 ただいま名前が挙がった職員が、意思決定過程で関与したことは事実でございますけれども、その度合いというのはさまざまであったと思います。
 例えば第八回の技術会議において説明をした課長が、どの程度、決定に関与していたかということは、きっちりしたヒアリングの結果を精査する必要があるというふうに思っておりますし、懲戒処分そのものについて、私どもでいつまでということをお答えする立場にはございません。

○木内委員 次長の非常に率直な答弁を多としたいと思います。思うけれども、今後、この検証というのがどういう形で行われていくかということは非常に重要でありまして、都民は知る権利があります。しかし、個人情報であったり、捜査の手法であったり、調査の形というものは、あるいは言外には出せないこともあるかもしれないから、それは結果を待とうじゃないかと。厳正な、実は方向というものを目指してもらいたいという思いであります。
 そこで、調査というのはどういう形態で行われたのでしょうか。例えば、自己検証というもののありよう、これはどういうことでしょうか。

○有金渉外調整担当部長 調査の形態でございますけれども、平成二十八年九月十二日、これは知事からの指示を受けまして、政策企画局、総務局、都市整備局及び中央卸売市場が合同で実施いたしました。その中で、豊洲市場の地下空間の設置と盛り土がなされなかったこと等に関する自己検証、これをテーマとして開始したところでございます。

○木内委員 つかぬことを伺いますけれども、このチームのメンバーに岸本市場長が入っておられる。次長もたしかおられたな。先輩の、いわばOBの市場長への調査、これには立ち会わなかったと、さっきの答弁にあったと思うんですけれども、これはどういうことですか、どういう理由で立ち会わなかったんですか、チームでありながら。むしろ、よく知っている人なんでしょう、聞く側は--どうぞ。

○澤次長 岸本市場長と私は、確かにチームのメンバーに入っておりますけれども、市場として全体的にヒアリングを受ける立場にございましたので、二名は直接的なヒアリングは行っておりません。

○木内委員 よくわからない、もう一回。

○澤次長 ヒアリングを市場長と私が行っておりませんで、市場長の場合にはヒアリングを受ける立場にございました。

○木内委員 そうすると、先輩の市場長に対するヒアリングが行われているときに、ヒアリングの当事者、働きかける側ではないけれども、岸本市場長は、その場にはいたんですか、あるいはいなかったのか、どっちですか。

○澤次長 短期間におけるヒアリングでございましたけれども、技術職に対するヒアリングは、主に最後のページの名簿にございますような技術系の局長級、理事級が行っております。また、市場長等局長級に対しても、局長級クラスの人間がヒアリングを行っております。
 そうした中で、直接的にヒアリングというのは、一対一あるいは一対二というような形で行っておりますが、私どもが立ち会うということはございませんでした。

○木内委員 一対一ないしは一対二でヒアリングをやったんですが、そのときは、ほかのチームの方は同席しないんですか。

○澤次長 市場長及び私は、直接、ヒアリングの場におりませんでしたので、具体的にどういう形で行っていたかということは明確ではございませんけれども、ヒアリング結果は私どもが閲覧しておりまして、そこから類推するに、一対一あるいは一対二という形で実際のヒアリングは行われていただろうというふうに考えております。

○木内委員 例えば、一人の対象に対して平均時間はどのくらい費やすんですか。そして、こうした形態のヒアリングはいつまで続くんですか。

○澤次長 ヒアリングの時間等については、把握をしてございません。
 また、今回の自己検証に係るヒアリングにつきましては、この自己報告書をもって一旦終了しております。

○岸本中央卸売市場長 ヒアリングにつきましては、今、次長から説明したとおりでございますが、実は、私も本件に関しまして、今回、ヒアリングを受けておりまして、歴代市場長の一人としてヒアリングを受けております。
 ヒアリングの相手方は複数名でございまして、私の場合には一時間程度のヒアリングが行われたと。これは、私のことですので申し上げます。

○木内委員 先ほどの次長の答弁の中で、ヒアリングはこれで終わりになると。それで、先ほど答弁がありました、処分の対象になるかどうかは行政監察室に委ねられるという趣旨だったと思うんです。そうすると、既に行政監察室に処分するかどうかの判断材料は全て行ってしまっている。これ以上、ヒアリングはやらないということでありますから、そういう判断でよろしいですか。

○澤次長 九月末日に提出をしました、この自己検証報告書は、一旦ここで最終報告ということになりますけれども、先日及び一昨日に本会議場で知事がおっしゃった、今後、検証するということに関しましては、行政監察室の方で実施されるヒアリングのことを示しているというふうに理解しております。
 したがいまして、市場として任意で行うものに関しましては、先日、市場長が技術会議のメンバーの方に対するヒアリング、それから基本設計の契約当時の市場の関係者及び設計会社、この二点に関しましては、市場の責任において、局としてヒアリングを実施していきたいというふうに考えております。

○木内委員 一旦ピリオドを打ったヒアリング、どうも簡単に考えれば、今の答弁から、行政監察室にそれがバトンタッチされて、向こうでのヒアリングに移行していくんだと。したがって、今まで行ったヒアリングに加えて行政監察室におけるヒアリング、この意味合いも全部重ね合わせて、処分の対象になるかどうかということを検討すると、こういう段取りだというふうに考えていいでしょうか。

○澤次長 今後、行政処分がどのような形で行われていくかにつきましては、市場としては把握をしてございません。

○木内委員 この盛り土がなかったことの検証が、いろんなところで議論されていろいろいわれるけれども、結局わからないまま時が推移していく。都民は、この謎に対する不信感をいよいよ募らせざるを得ないことになる。
 しかし、ここは総務委員会ではないし、あるいは予算特別委員会でもありませんから、市場の方にこれ以上、確認を迫ることは難しいんだというふうに判断せざるを得ませんけれども、実は、ここでこういう議論が行われたこと自体の意味は大きいと思います。いわば、この流れの中で、一体誰が何をしたんだということの証左の確認をしていくことの重要さを、私は今、訴えたわけでありますけれども、そのことは、市場の皆さんもあわせて今後ともかかわり合いを持っていくわけですから、どうか心にとどめておいていただきたいと思います。
 そこで、視点を変えまして、都のこれまでの土壌汚染対策の説明について誤っていた点、これはどこにあったか明らかにしていただきたいと思います。都の所信を伺います。

○村井基盤整備担当部長 専門家会議で提言された土壌汚染対策では、敷地全体に盛り土をするとなっておりました。しかし実際は、建物敷地では盛り土が行われておりませんでした。このことを、専門家会議などに確認しておりませんでした。
 都議会、都民、市場関係者の皆様に対しては、事実と異なる答弁や説明を行ってきたということに対しては、大変申しわけなく思っております。

○木内委員 これまでの都の説明は、専門家会議の提言に基づくものでありましたけれども、実際は、建物下について盛り土を行っていなかったという点において誤っていたということが、まずはっきりした。これには強い憤りを禁じ得ないわけでありますけれども、この事態がいつから生じたのか、その経過をやはり知っておく必要があります。
 まず、有識者が土壌汚染対策を議論する専門家会議において、敷地全体に盛り土を施す対策を提言したのは平成二十年七月であると聞いています。これに対して、都は同年十一月、別の有識者が工法を検討する技術会議において、外部から提案のあったさまざまな技術について比較考量し、議論をしていたと耳にしています。
 その中に、建物下を利用した提案があったと聞いています。その点を掘り下げて確認したいんですけれども、技術会議で建物下を利用する提案については、どんな議論があったんですか。

○村井基盤整備担当部長 平成二十年十一月二十七日に開催されました第七回技術会議において、一つの案として、市場と一体となった地下空間の利用の提案がありました。駐車場を想定したものでした。
 しかし、第八回での議論を経て、平成二十年十二月二十五日に開催されました第九回技術会議にて、当該案を、土地の利用、機能、経費などの観点から、地下空間の利用は採用されませんでした。

○木内委員 この建物下を利用する案というのは採用されなかったようですけれども、一方で、土壌汚染対策上、万一の問題が発生した場合、作業空間が必要となる旨の議論も技術会議で出てきたと聞いています。私は、これを是認するんじゃないです、中身について。出てきたという事実関係を申し上げているんです。
 よく、この議論をするときに間違えちゃいけないのは、実は、盛り土をすることが当たり前だ、これは予定だ、だけれども、どうしてこういうそごが起きてしまったんだということが問題なのであって、実は地下空間を残すことの是非論というのも、一方で両論併記みたいにあるかもしれないけれども、それは、今は議論の外です。なぜ予定が変わってしまったんだということの議論に絞らなきゃいけないと、こう思うわけであります。
 そこで、技術会議でなされた作業空間に関する議論が、どんな内容のものだったかご報告願います。

○村井基盤整備担当部長 平成二十年十二月十五日に開催されました第八回技術会議において、土壌や地下水の汚染物質を除去、浄化した後、地下水質のモニタリングを行うとともに、万が一、地下水中から環境基準を超える汚染物質が検出された場合には、汚染地下水の浄化が可能となるよう、建物下にこれらの作業空間を確保すると説明しております。

○木内委員 これは極めて不可解な話なんです。建物下に作業空間を設ける話は技術会議で決定されたわけではないにもかかわらず、現実には、主要な建物下に地下空間が存在している、これは極めて摩訶不思議な話なんです。
 大概の都庁の職員の方は、有識者の意見を大切にし、お墨つきを得ながら慎重に物事を進めるという、そういう大変生真面目な方が多いわけでありますけれども、それゆえ、この現実をにわかには、私は受け入れがたいのであります。
 そこで、建物下を作業空間とすることについて、専門家会議に伝えた形跡はあるんですか。

○村井基盤整備担当部長 専門家会議は、平成二十年七月で閉じられていたとはいえ、座長や委員に報告することはしておりませんでした。
 当時の担当者は、地下空間を設けることを技術会議で報告済みとの思い込みなどから、専門家会議には報告するという発想に至らなかったと思われます。

○木内委員 そうすると、ある意味、都は独自の判断で建物下に作業空間を設ける方向でかじを切ったといえます、答弁を整理すると。
 平成二十三年には、都は、盛り土なし地下空間ありの建物の設計図を作成したようですけれども、その経緯を明らかにする必要があります。
 そこで、平成二十三年に完成した図面に地下空間が記されているようですけれども、その作成の経緯について明らかにしてください。

○佐藤施設整備担当部長 先ほどのご答弁にもありましたが、平成二十年ごろ、技術会議で地下水の長期モニタリングと処理の必要性について議論がなされておりました。その議論の時期を経て、当時の中央卸売市場管理部新市場建設課が平成二十二年十一月、基本設計の起工書の中で、モニタリング空間設計等は本設計に含むとの特記仕様書を示しました。
 平成二十三年に行いました基本設計業務において、そのモニタリング空間のあり方を検討し、各種ライフラインの設置管理や市場の使い勝手の観点から、モニタリング空間を地下に設ける案をまとめました。
 平成二十三年六月に完了いたしました基本設計の中では、建物地下に空間が広がった図面が示されております。

○木内委員 今週火曜日の代表質問で、我が党の東村幹事長が、地下空間利用を推し進めた経緯と理由についてただしたところ、各種ライフラインの設置管理や市場の使い勝手の観点から、モニタリング空間を地下に設けられる考え方が共有化されていったと推定されると市場長は答弁されました。
 そこで、モニタリング空間を地下に設ける考えをどこで誰が共有化していったのか伺います。

○有金渉外調整担当部長 どこで、誰が、いつ、どのような形で共有化をしていったかということでございますけれども、これは、自己検証報告書の中でも記載のあるとおり、第一段階から第五段階まであるということで、当初は、平成二十年十月ごろ、これは、技術会議の第四回のころでございますけれども、このころから内部の検討が始まり、平成二十二年十一月、基本設計の起工から平成二十五年二月の実施設計完了にかけまして、建物下について盛り土をしないこととする方針を段階的、今、申し上げた報告書で五段階に分けて決定をしてきたという経緯がございます。

○木内委員 これに続いて市場長は、こうした中、平成二十二年十一月、基本設計の起工書の中で、モニタリング空間設計等は本設計に含むとの特記仕様書が示されて、平成二十三年六月に完了した基本設計では、建物地下に空間が広がった図面が示されたと答弁しています。
 そこで、基本設計は誰が作成したんですか。

○佐藤施設整備担当部長 当時の豊洲市場基本設計業務の担当部署は、当時の管理部新市場建設室であり、現在の新市場整備部施設整備課に当たります。

○木内委員 議論が若干前後しますけれども、例えば、先日の代表質問に対する答弁で、建物を建築する際には、基礎部分の地盤を掘り下げてピットを設けることが基本的な措置である、あるいは、いわゆる高床式に関しては、取りつけ道路が急勾配になるなど現実的ではないなどの議論を経て、各種ライフラインの設置管理や市場の使い勝手の観点から、モニタリング空間を地下に設ける考え方が共有されていったと考えられるんです、推定されると、こういう答弁をしておられる。
 これは、まさに今、やりとりの中でいわれている基本的な考え方の共有化ということで、これはどの範囲で、いわばどの人たちが共有化していったのですか。

○有金渉外調整担当部長 まさしく場面場面で物事が決まりながら共有化されてきたということになると思いますが、この共有化されていった段階というのは、先ほど私が申し上げたとおり、第一段階から第五段階までそれぞれのステージがあって、そのステージごとに共有をして、次に進んでいくという形で物事が決まっていったのかなというふうに考えております。

○木内委員 中央市場に非常に知恵のある人がいて、うまいボキャブラリーというか語彙を使われるんです。考え方が共有化されていったと、すごく耳ざわりのいい言葉だけれども、やっぱりそのベクトルでリードする人、あるいは発信源になる軸というものがあるはずですよ。何となく地下空間をつくる、盛り土をしないという、そういう思想の方向に持っていこうとする力が働いているはずなんです。
 共有化ってどういうことですか、これ。すごい便利だけど、わけのわからない言葉だ。誰かが誰かにこれを勧めたんです。あるいは、どこかの会議から有識者の意見として伝えられて、そうして地下空間をつくろうということになったんですか。何ですか、これは。

○佐藤施設整備担当部長 過去、この設計に携わっておりました担当者に聞いたところによりますと、当時の議論といたしましては、水産卸売り場棟、水産仲卸売り場棟、青果棟の主要三棟に加工パッケージ棟を加えました四棟について、一階で食品を扱う売り場等がありますため、万が一の場合、建物直下の土壌の確認や、必要に応じて掘削等の作業が行えるようにする必要があるとの議論があったとのことです。
 具体的には、地下ピットをモニタリング空間として位置づけ、基礎ばりの下端から地下ピット底面までの高さをおおむね二メートル程度確保するとともに、小型の建設重機のための搬入口を設ける必要があるといった議論だったと聞いております。
 なお、この地下空間は、通常は設備配管スペースとして活用しておりまして、万一の場合は、必要に応じて、この配管の切り回し等も行い、作業空間を確保するという議論もなされておったと聞いております。

○木内委員 今、まさに答弁のあったように、議論はあったんですね。それも、盛んに行われていた。それで、地下への入り口のハッチの部分まで我々も現場を見てきました。大変な大きさの機材が搬入できる広さでありまして、地下は広い空間になっている。だけれども、それは何の市民権もない考え方であるにもかかわらず、共有化されていったという事実なんですね。
 こうした中、平成二十二年十一月、基本設計の起工書の中で、モニタリング空間設計等は本設計に含むとの特記仕様書が示され、平成二十三年六月に完了した基本設計では、建物地下に空間が広がった図面が示されたと。
 これは、どこで作成されたんですか。この基本的考え方は、どこが発信したんですか。

○佐藤施設整備担当部長 先ほどもご答弁させていただきました、当時の豊洲市場基本設計業務の担当部署は、当時の管理部新市場建設室でありまして、現在の新市場整備部施設整備課に当たるところでございます。

○木内委員 今、読み上げたように、平成二十三年六月に完了した基本設計という答弁がなされている。二十三年六月に完了したというのは、何が完了したんですか。報告されて完了したんですか、承認されて完了したんですか、あるいは勝手に完了したんですか。

○佐藤施設整備担当部長 基本設計が完了したというのは、契約内容に盛り込まれた事柄が完了したことを指すところでございます。
 通常、設計期間中は、発注者として意思決定を行いながら事務を進めてまいります。その後、基本設計の委託者が契約内容を完了した際に完了届が提出され、設計完了時には、その内容について完了時確認を行っておるところでございます。

○木内委員 大変失礼ないい方で誤解を恐れずに申し上げれば、うまい答弁をするものだなと思うんですよ。誰も完了なんか認めていないんでしょう、これ。だけれども、完了した基本設計ということになっている。そうして、さらなる議論を経てとか、いろいろいうんだけれども、これはどういう議論があったんですか、さらなる議論を経てというのは。完了した基本設計でしょう。その上、さらなる議論があったというんだよ。

○佐藤施設整備担当部長 この検証報告書によりますと、この時期、完了後も、建築部門から、コスト圧縮のための地下空間の検討など、さらなる--例えば工期の検討ですとか、そういう事務をなして、実施設計完了後も、実際に発注するにはどうしたらいいかという議論をなされていたというふうに聞いております。

○木内委員 さらなる議論を経て、地下にモニタリング空間を設けることについて、平成二十三年八月に担当部としての確認を経て、同年九月に実施設計を起工し、市場として組織決定したと、この答弁。ジャンプに次ぐジャンプで論旨が合わないんですよ。
 市場として組織決定したって、これはどういう意味なんですか。

○有金渉外調整担当部長 実施設計起工の仕様書の中には、基本設計で成果物として出されました地下空間が建物全体に広がっている断面図、これが添付されております。したがって、実施設計の起工の決定、これが、地下モニタリング空間が設置をするという局の機関決定という形で判断をしているところでございます。

○木内委員 地下にモニタリング空間を設ける、イコール盛り土をしないということは、この段階で市場としての決定を見たと、こういうふうに判断していいですか。

○有金渉外調整担当部長 基本設計の断面図には、高さだとか、そういう数値が入っておりませんが、地下に空間をつくるということにつきましては、機関決定をしたというふうに判断をしております。

○木内委員 これ、普通の神経で聞いていますとわかりません。だけれども、このときに機関決定している。これははっきりしたわけだけれども、そのときに、また不思議なことがあって、これが資料についていた起工書です。この中で、いろんな人の判こが押してありますが、主管部長のところが空欄になっている。それで、決定権者が中西さん、当時の市場長の判こが押してある。これは、どういう意味ですか。

○佐藤施設整備担当部長 資料のコピーの関係で見えづらくなっており、大変申しわけないところでございます。このときの主管部長は、施設整備担当部長でございます。

○木内委員 これは、部長、公文書でしょう。それで、オーソライズされた機関といいますか、チームなり検証するグループが出してきて添付しているんじゃないかと思うんですよ。なぜ、この主管部長の欄が空白になっているんですか。

○佐藤施設整備担当部長 重ねておわび申し上げます。資料のコピーの関係で大変見えづらくなりまして、大変申しわけございませんでした。このときの主管部長は、施設整備担当部長でございます。印影が薄くなり、大変申しわけありません。

○木内委員 これ、部長、間違えないでいただきたいんだけど、私が聞いているのは、当時の主管部長が誰でしたかというお尋ねじゃないんです。なぜ、ここが空欄になっているんですか。何か意味があるんですか、あるいはコピーの関係とか何か、今、おっしゃっていたけど、そんなことあり得るかね、ほかの判こが全部鮮明に出ていて。
 幹部職員の方、ごらんになっているでしょう、これ。誰が見たって同じ疑問を持つよ、これ。ありますか、そこに。
 ちょっととめてください。

○島崎委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○島崎委員長 速記を始めてください。
 再開します。

○木内委員 委員長のご判断をいただいて、資料が届くまで、皆さん、時間がロスしちゃいますので続行させていただきますけれども、なぜこのことについて厳しく、詳しく、神経質にお尋ねをするかということの意味はよくおわかりだと思うんです。
 時系列でいって、この起工書の存在は非常に重大なんです。なぜならば、機関決定をしたと。そうして、その証左として、中西市場長が判こを押して、そして起工書を交わしているんです。言葉を変えれば、中西さんが責任者じゃないですか。これを発注した決定権者でしょう。そう判断したいんですが、間違っていますか。

○澤次長 機関決定をしたというのは、その当時のトップが決定をしたという意味でございます。

○木内委員 だから、形態として、実質的にそういうことはいえる。同時に、例えば盛り土をしない起工書、これを中西さんが責任者になって判こを押して交わしているということ。これは、もう動かしがたい事実でしょうと申し上げている。
 いわずもがなでいいですか--そのとおり。じゃあ、しっかり答弁してほしい。

○澤次長 おっしゃるとおりでございます。

○木内委員 議論によって一つずつ結論を紡ぎ出していくということは、議会で非常に重要なことです。時間はかかるけれども、きちっとした結論が出て、真実というものが見えてきて、事実が浮かび上がってくる。これで随分、きょうの議論ははっきりしたわけであります。やっぱりそうだったんだという、そういう思いの人も多いと思うんです。
 さて、資料並びに東京都の説明から判断すると、技術会議は、盛り土はないことをわかっていたとしか思えない、時系列的に考えて。知事の見解を求めたときに、こういう答弁になっているんです。技術会議は専門家会議の提言を具現化するために設置されていた機関であり、土壌汚染対策工事の具体的な工法や確実な施工を確認する役割を担っていたと。
 何で今、私、また長文の引用をするかというと、一つは、中西さんの存在というのが明確になった。同時に、技術会議についても、大きな発信力を持っていたということがいえるわけでありますからいうんですけれども、先日公表した知事答弁、先日公表した調査によれば、建物の実施設計が完了した平成二十五年二月には、建物の下に地下空間を設けることが確定していたこととされている。このことから、東村議員お話しの平成二十六年時点での技術会議で配布された資料では、建物建設時には盛り土がされていない図面が添付されていた。しかし、会議の場でもそのことを明示して、都側から特段の説明をしておらず、質問や議論もなかったため、技術会議の委員の方々が建物下に盛り土がないことをわかっていたかどうかはわからない。そして、知事は最後に、いずれにしても、担当部局の説明不足は明らかである。
 この流れから類推しますと、例えば、この技術会議における会議の性格から考えて、盛り土の有無に関心なり知見を持たないというのは、これはあり得ない話なんです。もっといえば、技術会議というのは、専門家会議から出てきていろんな工事が必要になる。そのために工事を進めるための技術者のプロの集団です。この人たちが何の関心も持たないというのはおかしいと思うんだけど、どうでしょうか。

○澤次長 先生ご指摘のとおり、当時、盛り土をするということが前提になっておりましたので、技術会議のメンバーの方々がそのような認識を持っていただろうと思いますが、お一人お一人の考え方については、今現在、確認がとれておりませんので、確定的なことは申し上げられません。

○木内委員 次長の答弁、非常に正直だと思います。
 さて、そこで、本会議で東村議員が質問を行った際に、岸本市場長が答弁しています。例えば、これはある説明の資料ですが、盛り土の工法を検討する専門家の技術会議が建物の下に盛り土がないことを認識していたかどうかについては、東村さんから提案があって、急ぎ、技術会議の委員一人一人に聞き取り調査を行うべきだと提案したところ、市場長は、局として対応していくと答弁しています。
 局としての対応とは、具体的に何ですか。

○澤次長 先ほど申し上げましたことと関連いたしますけれども、局が責任を持って、技術メンバーの方々一人一人にヒアリングを行って、事実を確認していくということを行ってまいります。

○木内委員 重ねて聞きますけれども、事実を確認していくということですが、当時の状況を確認する。そのときに、この盛り土をしないということへの賛否でありますとか、いろいろな意見があったと思うんです。これも含めて確認をしていくという作業になると思うんですけれども、そういう理解でよろしいですか。

○澤次長 今、論点になっております盛り土、あるいはその関連する部分につきましては、広くヒアリングを行っていきたいというふうに思っております。

○木内委員 ちょっと次長、私が聞いているのは違うんですよ。技術会議のメンバーに個別に当たって、そうして確認をしていくというでしょう。何を確認するんですか、そこで。それを聞いているんですよ。広くじゃないですよ。個別に当たるんでしょう。

○澤次長 まだヒアリング項目は具体的に詰めておりませんけれども、基本的なところは、当時、それぞれのメンバーの方々が、盛り土があるなし、その認識があったかどうか、この部分について確認をしたいと思っています。

○木内委員 いつから始めますか。

○野口管理部長 速やかに開始させていただきます。来週ぐらいには、お答えというか、当たりまして、それで盛り土の有無につきまして確認はさせていただきたいと思います。
 ただ、先方の日程等もございますので、それを含めまして、できるだけ早急にやりたいと思います。

○木内委員 私の主張に対して、随分明確な答弁だと思いますので、それを多としたいと思いますが、ちょっと確認したいんです。来週、そのヒアリングの作業を始めるということなのか、あるいは検証といいますか、ヒアリングの結果をまとめる作業もするというのか、いつまでにという--恐らく、明確に日限は切れないでしょうけれども、作業工程だけ、おっしゃられる範囲でいいからやってくれないかな。
 例えば、来週から個別の訪問なり聞き取りを始める、まとまったデータといいますか内容については、いつごろまでにこれを--というのは、何でこんなに細かいことにこだわるか。一つは、さっき中西さんという存在が明確になった。それからもう一つは、さっき時系列的にいろんな会議での根回し役なり先導役の存在が明らかになって、今後、行政監察室の方で、これが一生懸命審査されて、処分対象になるかどうかが明らかになる。幾つかの線が浮かび上がってきている。
 もう一つは、私、何度もいうように技術会議なんです。だから、その意味で確認したいんです。それが、相乗作用で極めて明快な輪郭を浮かび上がらせることになるからです。
 どうぞ。

○野口管理部長 来週中までにヒアリングは実施をさせていただきまして、もちろん、これはヒアリングの項目も私どもは整理しなきゃいけませんので、それを含めて来週中いっぱいまでにはヒアリングを進めさせていただいて……。

○木内委員 進めるというのは。

○野口管理部長 ヒアリングを実施するということです。

○木内委員 実施する。終了ではない。

○野口管理部長 終了ではありません。それを目途にして精いっぱい努めたいと思っております。
 その後に、それをまとめる作業がございますので、これは本当に大まかな話になりますが、その後、約一週間いただいて、その上で、その方向で取りまとめていきたいというふうに考えております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、相手方のご都合等がございますので、そのことについては十分配慮しながら、できるだけ早くまとめていきたいと思っております。

○木内委員 今の管理部長のお話は非常に理解できますので、可及的速やかに着手をして、データの分析なり、あるいは結果のまとめをやっていただいて、議会なり、あるいはしかるべき形で都民にわかるように発信をしていただきたい。
 今の想像で物をいうことは避けなければいけませんけれども、その盛り土の件で技術会議の方が知らなかったということは考えられませんし、したがって、そういった項目も恐らく入るんでしょう。ぜひ、これは強く求めておきたいと思うんです。
 同じようなケースが、これまでの議論の中で、全体の設計を請け負った日建設計さんについても実はいえるわけであります。これ、市場長の答弁だったかな、じゃないか、日建設計さんは民間だけれども、私が仄聞したところでは、この発注先の日建設計は、発注元の東京都の要請にしか応えられないと。この盛り土の問題、工事の実態論については、他の機関が行っても教えることはできない、こういうことのように聞いていますが、であるならば、東京都がここまで前向きにやろう、何とかしよう、市場長を先頭に考えているわけですから、可能になっていくんだろうと、こういうふうに思うんですね。
 これ、誰か答弁できますか、日建設計に確認する作業。これ今までできていないんだよ。要するに、盛り土に関するところ。いわないんだって--いわないというか、いえないといって門戸を閉ざしているそうなんですよ。

○佐藤施設整備担当部長 本件の確認作業につきましては、当局より日建設計に協力を仰いでまいりたいと考えております。

○木内委員 きょうの質疑は、物すごく実り多いんですよ、こうやって、時間が流れていっているけど。今まで、日建設計に発注者の東京都が確認作業をするということはしていないんだから。恐らく、これは民間企業でありますから、日建設計さんの了解があって云々とかいろいろなのが入るけれども、今、部長の答弁は非常に前向き--ぜひ進めてください。これ、何本目かの、実は、盛り土をしなかったことの事情というものをはっきりさせる輪郭の太い一本ですから、ぜひ進めていただきたいと思います。
 重ねてしつこいけど、その作業をいつから始めますか。

○佐藤施設整備担当部長 日建設計に対しましては、本件に関しまして、確認作業の意義につきまして理解と協力を強く求めてまいり、可及的速やかに実現するように努めてまいります。

○木内委員 答弁を多としたいと思います。
 さて、先ほどお願いした起工書はもう届いていますか--届いている。

○佐藤施設整備担当部長 先ほどは大変失礼いたしました。どうかご容赦いただきたいと思います。
 建設工事実施設計の原議はございます。どうかご一覧いただけますでしょうか。

○木内委員 ちょっと委員長、代表で見てください。こういう薄い判こが押してある。

○島崎委員長 はい。押してあります。

○木内委員 時間と作業の関係で、全体の方にはごらんいただきませんけれども、これを見てよくわかりました。余りにも薄くてコピーで消えちゃうぐらい。こういうのは無責任な捺印だよね。そう思いませんか。

○佐藤施設整備担当部長 二度とこのようなことがないように……。

○木内委員 三宅先生、これ見ますか。--よくわかりました。大変遠いところというか、走っていっていただいて、ご努力してくださって感謝します。ありがとうございます。
 今、全体への発言として申し上げるのは、押捺といいますか、捺印はしてありましたが、余りにも薄くてコピーの段階で見えなくなったというご説明がよくわかりました。ただし、こういう重要な議論でありますので、それすらやはり着目をしなければいけない点だったということをご理解いただきたいと思います。
 それから、日建設計さんについては、公共性のある工事だということで、ぜひ確認作業に応じるべきであると、このようにおっしゃっていただいて、進めてもらいたいと思います。
 さて、事実と異なる答弁に至った経緯と責任ということについてお尋ねをいたします。
 去る二十七年三月十七日、本経済・港湾委員会において、私は、まさにこの問題について的を絞ってお尋ねをしました。また、長い引用になりますけれども、お聞き願いたい。
 都が行った土壌汚染対策工事の具体的な対策の内容、また、その工事の完了を確認した手順について、明らかにしてもらいたいと思います。そのときの基盤整備担当部長の答弁、提言を受けた万全な対策でございます。具体的には、ガス工場操業地盤面から下二メートルまでの土壌は、汚染の有無にかかわらず全て入れかえ、その上に二・五メートルの盛り土をすることに加え、操業に由来する汚染土壌を全て掘削除去し、汚染地下水は七十年間、一日二リットルの地下水を飲用しても健康に対する有害な影響がない濃度として法に定められた基準値以下に浄化するなどの対策を実施したものでございますと明確にいっているんです。
 これについては今まで随分議論がありましたから、重複の部分は避けますけれども、一般的にいう局内、中央市場内で委員会答弁を部長以上の方がされるわけですけれども、答弁内容の確認、承認、あるいは共通の認識作業はどの場で行われますか。

○岸本中央卸売市場長 委員会答弁につきましても、最終的には市場長である私のところで最終確認が行われます。

○木内委員 中断して申しわけありません。まず、おわびを申し上げます。今こういうメモが入りまして、日建設計の打ち合わせの議事録が二十三年六月の基本設計の中に入っている。東京都はこれを持っているはずだ。管理部長は意味わかりますか、このメモの意味は。日建設計の打ち合わせの議事録が二十三年六月の基本設計の中に入っているって、基本設計、恐らく打ち合わせでしょうけれども、東京都が持っているはずだというんです。
 じゃ、これ、にわかに大事なものですが、回ってきましたけれども、時間の都合上、これだけ申し上げておいて、あした、小林さん、もう一回やるんですね。このときうちから出るんですね。我が会派から、また改めてこの問題についてお尋ねしますので、後ほど、これは打ち合わせをさせてください。重要な立場の人からのサジェスチョンでありますので、このことをまず申し上げたいと思います。
 それで、今、市場長の答弁があったように、縦の線だけでなく、横断的に各部長も全部知った上で委員会に臨みますか、答弁調整というか、答弁の確認は。あるいは縦線だけでいきますか。

○岸本中央卸売市場長 例えば新市場整備部の答弁でございますれば、それぞれ担当部長がおりますので、担当部長のところでまず案をつくりまして、それを新市場整備部の部として一旦見た上で、私、市場長のところで、管理部長、総務課長なども入りまして、最終確認するという流れが一般的でございます。

○木内委員 このことをお尋ねする理由は、例えばさっき私が会議録を読み上げた二十七年の三月十七日の答弁を作成し、局として、中央市場として了解をして、恐らく市場長の責任のもとで答弁があると思う。このとき、他の同席する幹部職員の人も、そうじゃないよと、盛り土していないんだよということを知っていて、黙って聞き流していたことがあるんじゃないですかといいたいわけだ。これだけの幹部職員の方がそういう重要な事項について、認識や、あるいは知ることがなくているのか、果たして、盛り土が本当はされていないんだぞ、大変なことをいっちゃっているぞという思いをした人もいるんじゃないかと思うんですが、もしそうだとしたら、集団的な詐術ですよと私はいいたいわけです。私はそれだけ、何十人の人に、言葉は悪いけれども、事実と異なる発言を受け入れざるを得ない状況に持ち込まれたんです。
 市場長、うなずいておられるけど、意味わかりますよね。その私の思いを知ってくださいよ。それだけの大勢の前で恥をかいたんですよ。屈辱的な恥ですよ。
 そうして意気揚々として地元の会合に出て、私は江東区ですから、皆さん、区民の関心は高いんだ。経済・港湾委員会でこういう安全対策について質疑を行ったときに、万全な対策で盛り土を行って安全の確保をやっているという答弁を私は得ていますから、大丈夫ですよ、議会答弁ですよ、これは何十人の幹部職員が聞いている前での発言なんです、こういってきたんです。その信頼関係の壁がもろくも崩れたというのが今回の話なんですね。
 さて、次に、豊洲市場の地下水について伺います。
 いずれにしても、どうか、事実と異なる答弁をしたことの重さを深く考えていただいて、今後へのご努力をしかとお願いしたいと思うんです。
 豊洲市場の地下水であります。九月二十一日、何回も公明党が視察した中で、二十一日の視察にも私は参りました。青果棟を視察した。卸売り場など真新しい施設にすがすがしさを感じ、心洗われるところもありましたけれども、施設の地下に足を運ぶと、広大な暗闇が目の前に広がって、そこには大量の水がたまっていました。長靴を履いてじゃばじゃば私も歩かせていただいた。同僚議員は一生懸命、水深をはかったり、懸命に調査をしておりましたけれども、一階と地下との余りの乖離に戸惑いながらも、巨大な地下空間をまぶたに焼きつけたところであります。
 青果卸売り場や青果仲卸売り場の直下で水がたまっている状況について都は、当初、雨水が入り込んだ可能性があると説明していましたが、専門家会議の平田座長は地下水であることを明言しました。こうした事実に基づかない都の説明が私は問題だと思うんですが、そういう行政の発言が都民に誤解を生んで、不信感や憤りを覚えさせる原因となるのだと思います。
 さっきも他の同僚議員から話がありました。正確な情報を発信すべきだと思うんですけれども、あだやおろそかにいいかげんな情報を流してはいけない。
 さて、平田座長から、たまり水の水質は安全だとのコメントがあるようですけれども、この水は今後どうしていくのか確認をしたいんです。青果棟など主要施設の地下にたまっている水について、今後どういう対応をしていくのか所見を伺います。

○村井基盤整備担当部長 地下にたまった水に関することでございますが、豊洲市場の建設工事中においては、各街区とも雨水を集水するためのくぼ地を設け、集まった水を沈砂槽にポンプで送水した後、土砂などを除去して既設の雨水管に排水してきております。また、地盤の低い箇所に一時的に雨水がたまった場合は、必要に応じて仮設ポンプにより排水を実施してきております。
 このように、雨水を可能な限り地下水化しないように努めておりましたが、水位については地下水管理システムで計測することとしていたため、システムが計測可能となるまで水位の計測や監視は行っておりませんでした。ご指摘のとおり、十月三日より地下水の計測が可能となったため、そのデータをホームページで公表しているところでございます。
 今後は、専門家会議での検証の後、適切に対応してまいります。

○木内委員 地下に水が長期にわたって存在することになりますと、腐敗や悪臭の原因となりかねません。食の安全・安心を確保しなければならない市場でそうした事態が発生することは、厳に避けなければなりません。適切な対応をするように強く求めておきます。
 ところで、地下水管理システムが近く本格稼働するとのことでありますけれども、仮にこの大量のたまり水に対処していくこととなった場合、地下水管理システム単体で対応していくことになるのかどうか、その点を確認したい。専門家会議での議論も踏まえての対応となるでありましょうけれども、当面の都の考え方を確認したいと思います。
 この青果棟など主要施設の地下にたまっている水への対応を含め、地下水管理システム単体で地下水管理が可能であると考えているのかどうか説明願います。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムは、約四十ヘクタールの豊洲市場用地全域にわたり、地下水位を常時一定水位に管理、制御する非常に重要なシステムでございます。
 本年八月から試運転を行ってきており、例えば各井戸のポンプや処理施設の稼働状況の確認、バックアップ機能の確認、排水の際の水質確認など、自動運転に向けた調整を行っております。九月中旬からは夜間を含めた連続運転の試行を行っており、現在、全体の五割程度の稼働状況であります。
 今月中の本格稼働に向け、機器の最終調整を進めております。できるだけ早期の定常運転を目指してまいります。

○木内委員 この地下水の対応については、専門家会議の議論を踏まえて慎重に対応をしてもらえればと、こんなふうに思います。
 さて、九月二十九日には、八回目の地下水モニタリング調査結果が都から公表されました。二百一カ所の観測井戸のうち三カ所で基準値を超える有害物質が確認されている。
 そこで、八回目の地下水モニタリング調査結果で、基準値を超えた結果が出ているけれども、これをどう受けとめているのか、今後のいわば、ありようについてご報告を願います。

○村井基盤整備担当部長 これまで実施した八回のモニタリングのうち、七回までは地下水基準以下でありましたが、今回、基準の超過を確認いたしました。
 専門家会議の平田座長からは、現在は土壌汚染対策後の地下水中の濃度の推移を確認している状況であり、今後の推移を見守るべきであるとのコメントをいただいております。
 このため、継続して地下水モニタリングを実施し、推移を確認するとともに、できるだけ早期に専門家会議を開催し、今後の対応を検討していただくことと考えております。

○木内委員 専門家会議にいろいろと相談をしていく、あるいは指導を受けるということですが、いつごろ次をやるのか、時期を明示してもらえますか。都民はこれを非常に望んでいると思います。適切な対応というものが専門家会議の指導あるいは助言によって進められるということの安心感、都政への信頼感が生まれるわけですから--答弁できますか。

○村井基盤整備担当部長 現在、座長を初め、委員の先生方と日にちについては調整している最中でございますが、今月の中旬には開催したいと考えております。

○木内委員 専門家会議が今月の中旬、それは今回のモニタリング調査の結果が中心話題になりますでしょうか。そういうふうに考えていいですか。

○村井基盤整備担当部長 専門家会議の主な議題は、盛り土がされなかったことによります地下空間の存在でございます。そこの安全性を検証していただくことが一番の大きな話題でございます。
 モニタリングの基準値を超過したことについても、この会議で検証していただくということでございます。

○木内委員 これはお尋ねしておいてよかったと思います。中旬に専門家会議が行われて、テーマは二本柱と。一つは地下空間の件、それからもう一つは、モニタリング調査の三カ所の件を中心とした今後のあり方ということでよろしいと思います。
 それで、第八回地下水モニタリングで、三カ所の観測井戸で基準値を超える結果が出たことは、豊洲市場の円満な開場に支障を及ぼす可能性があるというのはよくマスコミでも喧伝をされていることでありますけれども、これについての都の所見、恐らくいつになるんだろうか、あるいはもう厳しいんじゃないか、このまま放置できない事態がどんどん起こってきているんじゃないのかという懸念も、都民の皆さんの間には強く今出てきています。後に触れますけれども、私の地元江東区南部地域というのは、最近非常に発達著しいまちでありまして、ここに憧れを持ち、喜びを感じようとして引っ越してこられた方が、高値になったマンションを買ったんだけれども、豊洲のこういう問題のために資産価値が落ちてしまったというようなこともあるわけであります。
 私はこれはゆゆしき問題だと思っているんですが、率直にどういう感想をお持ちでしょうか、感想というか、見通しを。

○村井基盤整備担当部長 地下水モニタリングの基準超過については、引き続き調査を継続し、安全性の検証をしてまいりたいと思います。その結果を専門家会議などで議論していただくという形になります。
 何より、我々は、市場関係者や都民の皆様に速やかに正確な情報を伝えて理解を求めていくことが大事だというふうに考えております。

○木内委員 次から次へといろんな課題が出てくるんで、本当に懸念を強くしているんですけれども、最近よく報道されていることの一つに、補助三一五号線下の土壌汚染対策というのがあります。きょうは恐縮ですが、小林副委員長にパネルを持っていただいています。
 これは六街区、七街区を結ぶ連絡通路下の補助第三一五号線高架下に汚染が残っているとの新聞報道でありました、私が接したのは。市場関係者にも不安が広がっている現実があります。
 きのうの新聞報道では、三一五号線の下に汚染、しかも高濃度の汚染が残っているとの報道がありました。ここは水産卸と仲卸とをつなぐ連絡通路があるところで、もし何もしていないとしたら問題であります。しかし、市場に聞いてみると、可能な限りの対策をしているということであって、懸念材料ではありますけれども、万全な対策を市場が講じているなら、それはしっかり見守ってまいりたいし、そうでなければ、さらに知恵を出し合って対策を講じていかなければならない。実際のところどうなのか。
 実は、この図柄にあるように、ガス管が長距離にわたって下に横たわっておりまして、砕石層があって、汚染土壌は掘削除去をしていますけれども、液状化対策等が決して十分ではない、あるいは土質改良というものが行われていなくて、まだ十分でない。不透水層がここにある。上にベントナイトの混合土層があって、砕石層がある。そのような舗装道路の橋桁になっている。こういう、実は二律背反ともいうべきガス管というのは非常に怖い存在だという関係者もいるわけですけれども、この点について状況はどうなっているのかお尋ねします。

○村井基盤整備担当部長 補助第三一五号線の高架下を、市場が道路を占用して六街区と七街区を結ぶ連絡通路を整備しております。市場施設として六街区と七街区を一体的に使用することから、この下においても土壌汚染対策を実施しております。
 対策内容といたしましては、操業に由来する汚染土壌は、ガス中圧管や橋脚に影響を与えないように可能な限り掘削除去し、掘削に伴い、汚染地下水も可能な限り対策を講じてございます。土壌汚染対策法の要請を上回る対策となっております。

○木内委員 対策の具体的な内容は今お聞きすることができました。
 答弁にありましたけれども、ここにはかなり重要なガス管が入っています。このガス管への影響や地震の際の配慮がどうあるべきか、これについてお聞きします。

○村井基盤整備担当部長 工事の際は、ガス中圧管への影響を与えないよう細心の注意を払い、施工しております。一方、ガス中圧管や橋脚の影響範囲を除き、液状化対策を実施し、液状化対策範囲を考慮して、部分的に液状化しても地表に噴砂が生じないように、地中に遮断するための砕石層を設置しております。

○木内委員 ところで、残っているのは高濃度のベンゼンという報道もありました。そうだとすると、ふたをするだけで十分なのか、覆土をするだけで十分かという心配が出てくるんです。
 そこで、法の要請を上回る土壌汚染対策が実施されたということですけれども、揮発性物質に対しての安全性についてはいかがですか。

○村井基盤整備担当部長 揮発性物質に対しては、放射性廃棄物の処分場でも実績のあるベントナイト混合土層を地中に設置することで揮発性物質の暴露経路を完全に遮断しております。
 また、先ほどもご答弁させていただいたとおり、可能な限り液状化対策を実施するとともに、地表に水や砂が噴き出してこないように地中で遮断する砕石層を設置し、耐震対策にも万全な対策を講じております。

○木内委員 非常に重要なガス管が入っているということを聞いておりまして、そうした中で、できる限りの対策をしているということは今の答弁で理解できます。また、ベンゼンにも配慮しているということがわかりました。
 しかしながら、問題はこうした取り組みがきちんと説明されていないと、地域住民や関係者の方の不安が拡大してしまうということがあるのでありまして、市場として、きょうたびたび触れられておりますけれども、正しい情報をスピーディーに発信するように強く求めておきます。
 さて次に、江東区との関係を、これまでの経緯を理解しながら確認したいと思うんです。
 平成十三年十二月に、都は第七次東京都卸売市場整備計画を策定して、築地市場を豊洲地区に移転することを決定しました。都は江東区に協議を呼びかけ、平成十六年十月、区として移転を前提とする協議に応じることを了承し、都と区の協議が開始されたところであります。
 平成二十年、二〇〇八年五月に、豊洲市場用地の土壌から、環境基準の約四万三千倍のベンゼンを検出した問題が発生しますけれども、平成二十三年、二〇一一年七月、江東区は、新市場整備について了承をしております。
 その際、食の安全・安心に対する区民の不安を払拭するため、都は土壌汚染対策を確実に実施するとともに、その実施状況については、区民へのきめ細かな情報提供はもちろんのこと、江東区議会清掃港湾・臨海部対策特別委員会に引き続き丁寧な説明を求めるとの条件が付されているのであります。
 まず、その約束が果たされているかどうか確認したいと思います。盛り土問題が発覚する以前は、江東区議会に対してどんな説明をしてきたのかもあわせて伺いたい。豊洲市場の土壌汚染対策について、盛り土を中心に江東区議会に対しどのように説明してきたのか、都の所見を聞きます。

○村井基盤整備担当部長 これまで江東区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会に対しては説明をしてきておりますが、その内容につきまして、建物下に盛り土があるような誤った説明をしており、この点については深く反省しております。早急に現在の状況を区議会に説明するよう、説明に行きたいと思っております。

○木内委員 恐縮ですが、いつ行かれますか。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場に関します江東区議会への説明につきましては、これまでも江東区議会清掃港湾・臨海部対策特別委員会の場におきまして説明を行ってきております。今回、答弁内容が事実と異なる説明となった経緯につきましても、移転延期後の一連の動きとあわせて、十月十四日に開催予定の同委員会においてご説明させていただきたいと考えております。

○木内委員 江東区は、東京都民全体のために、実はこうむるべきさまざまな負担というものを我慢しながら、まちづくりで頑張ってきたという経過があるんです。昔のごみ戦争の例を申し上げるまでもなく、東京じゅうのごみが、そしてトラックが区内を走り回ってほこりを上げ、また、さまざまな生活上の支障も出た中で、しっかりと東京都全体への貢献をしてきたという歴史があります。
 そうした今回の江東区の豊洲市場への理解と、さまざまな議論を経ての了解といういきさつがあるにもかかわらず、苦労して議会活動をやっている議員の皆さんや行政の山崎区長を先頭とする担当者の方々の心配があるのに、こういう問題が起こって、説明に行かない、報告に行かない、これは余りも片手落ちというか、余りにも配慮に欠けた生き方だと、私はこういうふうに思います。誰かがそのことに気がつかなければいけなかった。今答弁がありましたけれども、遅きに失してはいますけれども、日程どおり江東区に足を運んで、しっかりと報告をしてもらいたい。
 都議会のみならず、江東区議会においても誤った答弁を行ってきたということが明らかになった。これは、私は単純な地元ソング、あるいは地元だからいうんではない、豊洲市場が来るということで江東区がさまざま呻吟した経過というのがあるから、そのことを理解すべきだといっているんです。
 本年九月二十三日の江東区議会本会議において、山崎江東区長が、都から盛り土問題について説明がないとして、区民、都民の信頼を回復すべく誠意を持って取り組み、誰もが納得できる説明を行うことを強く求める、こういう発言をしています。都は、平成二十三年七月の約束を果たすべく、今回の問題について、江東区議会に対し、いわれるとおり速やかな報告をされるべきです。
 そこで、都は、答弁の誤りについて、江東区議会に対しどのように説明をされますか。所見を聞きます。

○飯田新市場整備部長 江東区議会に対します説明につきましては、ただいまご説明させていただいたとおり、十月十四日に開催予定の同委員会においてご説明させていただく予定ですが、今後、区議会とどう向き合っていくのかにつきましても、江東区は豊洲市場の地元区でございまして、これまでもさまざまな議論を重ね、現在に至っている経緯がございます。
 江東区が豊洲市場の移転受け入れを決めた際にも幾つかの約束をしてございまして、とりわけ土壌汚染対策を最重要課題というふうに位置づけてございます。
 まずは、食の安全・安心に対します区民の不安を払拭するために、土壌汚染対策につきまして、専門家会議などで科学的に安全性を確認してもらうことが肝要であるというふうに考えております。その上で、豊洲に対します不安を払拭していくことに努めさせていただきたいと存じます。

○木内委員 今答弁にあったように、山崎区長を先頭に、今回の豊洲の、江東区への移転ということについては、当初、土壌汚染の問題を最優先課題として対策を講ずるようにというのが江東区民の総意であり、行政の思いでもあったわけであります。築地市場の豊洲移転に際し、地元区の協力は絶対欠かせないです。ぜひとも区と信頼関係を紡ぎ直して、良好な関係を築いてもらいたいことを改めて要望いたします。
 さて、豊洲市場が連日、テレビ報道され、全国津々浦々に豊洲の名は浸透したけれども、有害物質で汚染された市場というネガティブなイメージも定着したことは否めない。この現実の中でネガティブイメージを払拭していく必要があります。
 そこで、豊洲市場の風評被害の発生すら懸念される中で、豊洲市場のネガティブなイメージを払拭していく必要があると思いますけれども、都の見解を伺います。

○飯田新市場整備部長 連日、テレビや新聞などで豊洲市場の問題に関しますさまざまな報道があり、多くの都民や消費者が不安を感じていると感じております。このような不安は、ともすれば風評被害につながりかねないことから、きちんと不安を解消できますよう正確な情報を継続して発信していくことが必要であると考えております。
 そのために、まず、専門家会議や市場問題プロジェクトチームにおきまして、安全性を確認してもらうことが肝要だというふうに考えております。
 例えば盛り土がない状態につきまして、そのままでも安全なのか、何らかの対策をとる必要があるのかにつきまして、それぞれの専門分野の知見に基づき、科学的な検証を行っていただくこととしております。
 次に、会議での検討過程や結論をわかりやすく正確に継続して都民を初め対外的に発信してまいります。また、専門用語などで都民にはわかりにくいものが多いことから、そうした用語には注釈をつけるなど、受け手である都民にとって理解しやすい情報として周知してまいります。

○木内委員 この豊洲市場のみならず、豊洲のまちのイメージダウンも実は懸念されているんです。こういうところでいうのがふさわしいかどうかはわからないけれども、実は山の手の、江東区にとっては西の方から、若い世代のご家族、ヤングファミリーの皆さんが、例えば江東区の臨海地域、豊洲、有明、東雲といった高層高級マンションを目指して、どんどん今移転してこられているんです。新天地で本当に快適な生活の日々を送っている中でこういう問題が起こってきた。江東区の土地というのはベンゼンが出る、ヒ素が出る、何が出る、もう、どれだけイメージがダウンしてきているかわからないわけでありまして、ぜひとも今いわれたことも含めて、イメージダウンにならないような、風評被害に地元の方が悩まないような対策を講じていくことが大事であります。
 そもそも食の安全・安心の確保は、市場にとって至上命題です。都民、消費者、小売店舗、産地が求めるしっかりとした衛生管理を実現し、中央卸売市場の看板を維持していただきたい。
 しかし、これまでの議論でお示ししたとおり、都から正確な情報が伝達されない、関係者間で情報共有がなされていないなど、あえて申し上げるけれども、数々の不手際が明らかになってきました。市場行政に一抹の不安を覚えざるを得ませんけれども、こうしたことを組織の問題として認識し、速やかに是正していくことが今後重要であります。
 また、風評被害の懸念が生じている旨、言及しましたけれども、豊洲市場は開場前から重い十字架を背負うことになりました。ご承知のとおり、東日本大震災に伴う福島への風評は根強く残り、いまだに世間では福島産の農水産物を敬遠する向きもあるのであります。こういうことを被災地支援を通じて知っている中央卸売市場が、豊洲市場への風評被害を放置することは断じて許されません。都民、消費者、小売店舗、市場関係者が豊洲市場経由の生鮮食料品を安心して手にすることができるよう、都は環境整備を急ぐべきだと思います。
 そこで、こうした山積する課題解決に向けて、市場は今何をすべきなのか、どう行動すべきなのか、市場長を先頭に新しいご苦労と工夫が始まるわけでありますけれども、市場長の心境をまた改めてお尋ねしたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 冒頭申し上げましたとおり、このたびの盛り土に関する問題におきまして、私どもに対する信頼というものは失われている状況でございます。したがいまして、この信頼をいかにして取り戻していくかというのが、私どもにとっての最大の課題であろうかなというふうに思っております。
 それには、やはり一連の問題の発端となりました盛り土がなされていなかったことについて、まず、専門家会議でしっかりとした検討をしていただくということ、その結論を都として着実に実行していくということ、それがまず第一歩かと思っております。
 その上で、例えば市場の使い勝手ですとか、その他の安全性についてもさまざまな場で検証が行われますので、それらについてもしっかりと対応し、そして今、委員からお話がございました正確でわかりやすい情報を迅速に発信していくこと、これもやはり重要だと思っております。さらに、市場の関係者に対して丁寧に対応していくこと、これも非常に重要だと思っています。
 こういった努力を一つ一つ積み重ねていくことで、私どもといたしましては、信頼を少しずつでも回復し、大変な道のりだと思いますが、豊洲市場の開場に向けまして一歩ずつでも前に進めていきたい、そのために全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○木内委員 非常に中身のある質疑だったと思いますけれども、答弁に沿って、鋭意それぞれの分野でご努力をお願いして、私の質疑を終わります。

○島崎委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時五十八分休憩

   午後七時十五分開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○尾崎委員 豊洲新市場をめぐって、都民の皆さん、市場関係者の皆さんから、さまざまな疑問、不安の声が渦巻いています。その中でも最大の疑問、一体、食の安全・安心が守れるのかという立場から、まず最初に、地下水管理システムについて幾つか質問します。
 地下水から揮発したベンゼン、シアン化合物がガスとして上昇し、すき間や亀裂から建物内に進入していくことによる人の健康及び生鮮食品等への影響を防ぐために、汚染された地下水をしっかり監視、管理し、汚染物質が地上に出ないようにすることが不可欠です。
 そのため、都は、地下水が上昇しないようにする地下水管理システムを、土壌汚染対策の重要な対策装置として位置づけています。
 そこで、地下水の管理システムについて伺います。
 まず、地下水の揚水井戸についてですが、全体に何本あって、一時間に揚水できる能力はどのくらいなのか、各街区ごと、そしてその合計でお答えください。

○村井基盤整備担当部長 三つの街区のうち、五街区は十九カ所、六街区は十四カ所、七街区は二十一カ所、合計五十八カ所設置してございます。
 処理能力は、ポンプの能力というよりは、排水するところの処理が一日二百トンでございます。合計で六百トンということで、それを排水するというふうな計画になっております。

○尾崎委員 今のご答弁ですと、合計で全体五十八本、一日に六百トンということですが、五十八本ある各揚水井戸の揚水能力は幾らですか、全ての揚水井戸は同一の能力ですか、伺います。

○村井基盤整備担当部長 揚水井戸一つ一つの能力については、手元に資料がございませんが、全部、井戸を稼働させたとしても、最後に下水に放流するときの量が、今、一日で二百トンしか処理できません。ですから、最大やっても、ためる水槽の能力で、このシステムは制御されてくるという形になります。

○尾崎委員 今、私が質問したのは、五十八本あるんですけれども、一つ一つはそれぞれ能力が違うのか、それとも一緒なのかということです。

○村井基盤整備担当部長 ポンプの能力は全て一緒でございます。

○尾崎委員 地下水位の高さ、地下の地形、土壌の性質などをどのように考慮して揚水井戸の能力、配置場所を決めたのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 ポンプの能力を決定するに当たりましては、これまで降った雨の一時間最大、そして一日最大、三十日の最大、こういった過去の雨の記録から、東京で降った雨の最大値をもとに設計がされております。

○尾崎委員 現在の揚水能力、揚水井戸の配置場所、そして五十八本という数で、近年増加している豪雨に耐えられるのですか。現在の地下水管理システムで、地下水位を海抜一・八メートルにするという専門家会議の提言に沿った地下水管理ができるのですか。
 新市場用地は、三つある街区の周囲をそれぞれ遮水壁で区切っています。そのため、水は逃げ場がないので、豪雨があれば大量の雨水で一気に地下水位が上昇することになり、地下水管理システムが、専門家会議がいうように、地下水を海抜一・八メートルより下に抑えられるよう管理できるかどうかは重要な問題だと思います。
 そこで、それぞれの街区で、地下水管理システムの試運転はいつからいつまでやるのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 試運転を開始いたしましたのは、五街区が八月の上旬、六、七街区におきましては九月の上旬となっております。

○尾崎委員 この試運転はいつまでですか。本稼働はいつからになりますか。

○村井基盤整備担当部長 本格稼働の予定は、十月の中旬を見込んでおります。(尾崎委員「中旬」と呼ぶ)はい。(「日にち……」と呼ぶ者あり)この工事は竣工日が十月十七日となっております。ただ、稼働に際しては、できるだけ早く本格稼働させようと思っております。

○尾崎委員 試運転による地下水管理システムの稼働率はどうなっていますか。

○村井基盤整備担当部長 現在は五割程度となっております。

○尾崎委員 私も、この間、技術会議の議事録などを振り返って読んでみますと、第七回技術会議、二〇〇八年の十一月二十七日に行われていますが、都は地下水管理システムの維持管理について報告しています。そこで年一回の保守点検を実施するとし、これから起こりそうな問題点として、目詰まりを起こすことや計測機器のふぐあいについて述べています。
 そこで、揚水井戸が目詰まりしたことはありますか。

○村井基盤整備担当部長 目詰まりを起こすことについては、技術会議でも議論がされております。その際は、井戸の中を洗浄するということになっております。
 なお、井戸の中にはポンプが二台設置されておりまして、交互に運転をしております。ですから、片方が壊れたときにも、片方は動くような状態になっております。(発言する者あり)失礼いたしました、目詰まりはまだございません。

○尾崎委員 揚水井戸が目詰まりしているかどうかは、どうやって判断できるようになっているのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 ポンプの稼働状況は集中管理ができておりますので、ポンプが動かなくなった状態を人間がそこに見に行ったときに、ポンプをまず取り上げて、ポンプに異常がないか、そして次に、要因としては、ポンプの下で、井戸の下の方で目詰まりが起こっているかどうか、そういうことを確認しながら原因を探します。

○尾崎委員 試運転をして間もないという状況ですけれども、もう目詰まりを起こしているというような感じがするわけですけれども、地下水管理システムは本当に機能しているんだろうかというふうに不安を持って、この間、私は地下の、建物の下を見学したときに思ってしまいました。
 そこで、これまでの試運転によって排出した量は、我が党の要求資料によると、五街区、千九百立米、六街区が八百二十立米、七街区が四百四十立米ですが、これは極めて少ないというふうに思うのですが、なぜですか。

○村井基盤整備担当部長 数値については、実際に排出した量でございまして、稼働率がこれまで五割以下であったということでございますので--今現在、五割程度でございますが、それまではもっと低い状態にあったということでございます。

○尾崎委員 この間のことを伺いますけれども、地下水管理システムが停止した日はありますか。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムの点検や運転が安定するまでの間は、休日は運転をしておりませんでした。

○尾崎委員 今、私が聞いたのは停止した日ということなんですけれども、それは休日だから、わざととめているということでいいんでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 委員ご指摘のとおり、休日であったために停止しております。

○尾崎委員 揚水井戸ごとの揚水量の記録はありますか。

○村井基盤整備担当部長 井戸ごとの揚水量というよりは、我々の方で把握しているのは排水するときの量でございます。

○尾崎委員 観測井戸の地下水位は要求資料で提出していただいているんですけれども、揚水井戸の水位の変化、これは常時計測しているんでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 揚水井戸の運転の考え方は、一定に管理します高さが一・八メーター、これに達すると井戸が動き出します。一・三メーターになると井戸が停止するような状態になっております。
 ただし、現在は工事中であるために、手動で運転をしておるためいろいろと、正常な一・八から一・三という形では、運転がまだ行われていないという状況でございます。

○尾崎委員 揚水井戸の水位の変化というのは、大変大事なものだと思います。そういう点では、今後も計測はしないんでしょうか、それとも計測する予定はあるんでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 観測井戸での水位については、現在、ホームページなどでも公開しております。
 揚水井戸につきましては、地下水の性質といいますか、一旦くみ上げますと、水がにじみ出てくるまで時間がかかります。水位がいっぱいになるまでですね。そういった状況でありますので、水位の観測は、変位する関係上、できないということで……。

○尾崎委員 そういうことも計測できずに地下水管理ができるわけがないんじゃないかと思いますので、今後計測するように検討をまずしていただきたいと要望します。要望です。
 それで、東京都は、十月三日から地下水位の測定を始めました。十月三日から昨日までの具体的なデータをお示しください。

○村井基盤整備担当部長 先ほども申しましたように、観測井戸で観測したデータについてはホームページ上で公開しております。
 一覧表をつくりまして、日ごと、それぞれの観測井戸の地点で、A.P.から何メーターの位置にあるかということは一覧表で掲載しておりますが、現在、一番高いところで五メーターほどございますし、低いところでは三メーターを切るぐらいの高さがございます。

○尾崎委員 私たちのところに専門家の方から、各観測井戸付近の雨量の観測データが発表されていないと、地下水管理システムが機能しているかどうかわからないではないかと指摘されています。なぜ雨量の観測データを発表していないのですか。

○村井基盤整備担当部長 築地市場におきましては、雨量計は設置しておりません。その設計時、採用した雨量の地点としては、東京の気象台、気象庁の方で観測しているデータをもとに設計はしておりますが、雨量計は現地にはついておりません。

○島崎委員長 築地ですか。

○村井基盤整備担当部長 失礼いたしました。豊洲でございます。訂正いたします。

○尾崎委員 地下水位の測定のデータを見ますと、十月三日の九時のデータで、観測井戸二十一カ所のうち七カ所が点検中となっていますけれども、その理由をお答えください。

○村井基盤整備担当部長 十月三日の日は、水位が観測できるようになった日でございますので、点検作業をしておったということでございます。全てが観測できるようになった午後には、夕方には、全ての地点の数値が観測できております。

○尾崎委員 今のご答弁ですと、ちょっと理解ができないんですけれども、二十一カ所のうち、七カ所が点検中だったわけですけれども、これは測定できなかったということですか。
 点検中となっているのは、そこははかっていないということなのか、ちょっとその理由を明快にお答えいただきたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 点検中というのは、電源を落として点検を行っている関係で、水位の方のデータもとれない状態になっているということでございます。

○尾崎委員 地下水五メートル超とは、実際には何メートルなんでしょうか。五メートル超というのは想定外で、測定できない水位だということでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 先ほども申しましたとおり、このシステムは一・八メーターを管理する水位として設定しております。水位が上がっているために、五メーター以上については観測ができない状態ということになっております。

○尾崎委員 現在、観測井戸の地下水位は、先ほどご説明があったように、三メートルから五メートル超あると公表されていますけれども、これでは地下水管理システムで地下水位を海抜一・八メートルで抑えるという機能が働いていないとしか思えませんが、いかがですか。

○村井基盤整備担当部長 今現在は工事中でありますので、工事を完了するとともに今現在の状況を専門家会議の方にも諮って、この状況をどう対処すべきかということも検討していただきながら、検証結果が出れば適切に対処したいと考えております。

○尾崎委員 ちょっと納得いかないご答弁なんですが、次に行きます。
 土曜日、日曜日、祝日は計測データが発表されませんが、その理由は何でしょうか。

○村井基盤整備担当部長 このシステムの水位の計測値は、管理棟にありますシステムの方で確認できるのが完成時の状況でございます。
 今現在、観測しているのは、現場にありますメーターを見てその高さを確認したり、一部データが来ているものについては管理棟で見られますが、見た状態で確認するには、休工日といいますか、休みの日はそこに人がおりませんので、土日は計測できないということでございます。

○尾崎委員 今のご答弁から察すると、先ほど、前のご答弁も一緒に考えますと、工事が全て完了すれば、土曜、日曜、祝日もちゃんと計測データが出るということでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 完成した状態でありましても、現場にシステムを確認する人が張りついてないと、そのデータを読み取って記載しておる関係で、データがないということで、休工日はデータがとれないと。実際にデータはとっておる……(発言する者あり)はい、データはとっているんですが、データは動いているんですが、人間が確認してデータを記載しているという関係上、人がいないと観測値が発表できないということでございます。

○尾崎委員 そうなってきますと、例えば集中的な豪雨があったその日が土曜日だった、日曜日だった、もしくは目詰まりしてしまって動かない、それが土曜日とか日曜日であった場合には、大変な事態になるんじゃないかというふうに心配をしてしまうわけですね。
 この観測井戸データですけれども、地下水位が三メートルから五メートル超というデータから、地下水管理システムの受注業者、日水コンはどのような分析をし、東京都に報告を上げているのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 地下水管理システムの設計においては、過去に降った雨を想定して設計しております。先ほども申しましたとおり、一時間の最大降雨量、そして一日の最大降雨量、三十日間の最大降雨量を実際にシミュレーションいたしまして、設計をしております。

○尾崎委員 そうしますと、地下水管理システムの受注業者である日水コンからは、東京都には報告はないということでいいんでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 日水コンからは報告といいますか、設計書ができたときは当然ながら成果品を上げていただいておりますし、その間、実験結果等についても打ち合わせはしております。

○尾崎委員 そうしますと、日水コンからの報告は実験結果だけだということですね。--いいです、はい。
 本来、ここの用地では海抜一・八メートルの水位に保つことになっているのに、地下水位が三メートルから五メートル超ということでは、試運転といっても、地下水管理システムが機能しているとはいえないのではありませんか。

○村井基盤整備担当部長 今現在、地下水管理システムは工事中であるため、このような事態になっているということでございます。
 そして、専門家会議の方でも早期に検証いただいて、現場の方でも何らかの対策を講じていきたいというふうに考えております。

○尾崎委員 そういうふうになりますと、今、工事中だからということですが、これが工事が終わって本格稼働しても、どうなるかわからないような感じにしか聞こえないんですが、専門家会議で何らかの対策をとなれば、やっぱり対策が必要な事態なんじゃないかと思われるわけです。
 土壌汚染対策終了後、既にもう四年たっているわけです。その間、地下水は海抜一・八メートルで管理されていなかったために、盛り土は再汚染されている可能性があります。調査をするよう求めますが、どうでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 これまで土壌汚染対策工事については、A.P.二メーターから下につきましては環境基準以下に抑えるような工事を施してきております。
 そういうことでありまして、またモニタリング調査も実施しながら、その状況も確認しながらやってきておりますので、対策は十分に施したというふうに考えております。

○尾崎委員 既に地下水位五メートル超になっているわけです。ということは、盛り土しても、それを超えて地下水があるということになるわけですから、汚染されているんですよ。ですから、ぜひ今後、調査をするように求めておきます。
 次に、地下水位は、高いところでA.P.五メートルを超えるところもあります。
 私たちはこの結果について、日本環境学会の元会長、畑明郎さんに聞きました。
 A.P.、海抜三メートルから五メートル超もあり、平均でも四メートルはあります。つまり海抜二メートルの地下空間底面の砕石層よりも、二メーター以上、上に地下水位があることになります。このことは、海抜二メーター上の盛り土層が汚染地下水にどっぷりとつかっており、盛り土の再汚染が起こっていることを示す重大なことです。地下水管理システムは機能しておらず、地下水のくみ上げに失敗していることを意味します。
 これは専門家会議のときから指摘していますが、豊洲の汚れた泥、これに揚水井戸パイプのストレーナーの目詰まりが起こり、揚水できずに、地下水位が下がらないことが起こっている可能性がありますとコメントしています。
 市場長は、この専門家の意見をどう受けとめますか。

○岸本中央卸売市場長 先ほど来、担当部長からご答弁申し上げていますとおり、この地下水管理システムがまだ試運転期間中でございまして、揚水能力が十分にまだ発揮できてないというのが一点。
 それから、現在、施設の外構工事が進んでいる途中でございまして、本来であればアスファルト舗装されて、雨が地中にしみ込まない形になるわけなんですが、まだ土の部分が結構これまでありましたので、雨水が直接地下にしみ込むということ、それから、この秋の例年にない長雨、こういったさまざまな要素が重なって、現在の高い地下水位になっているものというふうに私どもは考えております。
 今後のことなんですが、いずれにしましても、まずは専門家会議にこの状況をお諮りします。十月の中旬に専門家会議が開かれるということでございますので、それにお諮りした上で、今後、適切な対策を講じますが、我々といたしましては、この地下水管理システムをできるだけ早く本格稼働させるということ、それから外構工事を早目に終わらせて、できるだけ早く地下水位について適切な水位まで持っていきたい、そのように考えております。

○尾崎委員 何をおっしゃっているんでしょうか。本当に大変な事態になっているということを正面から受けとめるべきではないでしょうか。
 また、日本環境学会の元副会長の坂巻幸雄さんからは、測定結果が出ているのは二十一カ所、土日祝日は初めから報告が除外されている、肝心な雨量の観測はなし、この種のステーションは連続遠隔測定が常識と考えていただけにはてなと思っていました、専門家会議が提唱した地下水管理が最初から破綻していたことがよくわかるとのコメントが寄せられました。
 専門家には、市場長がいうようないい分は通用しないんです。もはや地下水管理システムは、専門家が機能していないと指摘するような重大な事態なんです。こんな状態で本格稼働して大丈夫なのか大変不安になります。
 そこで、地下水管理システムを受注した日水コンとの契約についてお聞きします。
 四日の代表質問で、豊洲市場の地下水管理システムの設計を受注した日水コンが契約条件を満たしていないのではないかとただしたところ、知事は必要があれば調べると答弁しました。これは重要です。
 日水コンは、上下水道のコンサルティング企業として全国的に有名な会社です。多くの実績を有していることは、多くの自治体からの受注実績、表彰実績、表彰論文などからもよくわかります。
 しかし、豊洲新市場の地下水管理システムは、上下水道とは違い、地下の複雑な土壌中の地下水を管理する。それも土壌汚染されている中の地下水を管理するもので、上下水道の水などを管理するのとは全く違います。
 しかも食の安全・安心の確保が求められる卸売市場をつくるために、四十ヘクタールという広大な土地で、地下の地形、地層が複雑で、高濃度に汚染された可能性がある地下水を管理するという、過去に類を見ない大きな事業です。日本でも初めてであり、高度の技術を持つ企業に担ってもらうのが当然ではありませんか。
 皆さんには資料をお配りしました。パネルをごらんください。
 これは地下水管理システムに関する施設等詳細設計の見積もり参加の条件です。ここに赤で線を引いていますけれども、この〔4〕、地下水の流動解析を行うための実験施設を有することと記されています。
 まず、地下水流動解析を行うための実験施設を有する条件について、ただします。
 市場長は、我が党の四日の代表質問に対し、会社概要のパンフレットなどによって実験研究施設を有することを確認の上、契約しており、本委託は適切に契約されたものと認識していると答弁されました。
 ここに日水コンのパンフレットを持ってきました。市場長が根拠にしたパンフレットがここにありますが、市場長は会社概要のパンフのどこで実験施設があることを確認したのですか。明確に答弁してください。

○長嶺財政調整担当部長 株式会社日水コンは、さきの代表質問でご質問ありましたとおり、契約期間中に水質分析業務を分社化し、子会社を設立しております。子会社は水質分析業務を、事業を移すという形で設立しております。
 その際、地下水流動解析を行うための実験研究施設の所有も子会社に移転したのではないか、そういったご指摘だったかと思いますけれども、当該施設は受託者が引き続き所有していることを確認しておりますので、不適格な業者への発注というご指摘は当たらないものと考えております。

○尾崎委員 本社にあるということですか。ちょっと聞き取れないところもあったので、もう一度ご答弁してください。

○長嶺財政調整担当部長 子会社を設立して、水質分析業務については子会社の方に移しているということですけれども、実験施設につきましては日水コンが引き続き所有しているというふうに聞いております。

○尾崎委員 何をおっしゃっているのかなと思うんですけれども、私たちは、日水コンの本社に行って事務所も見て、総務課長から、実験する、研究する施設は持っていないと話を聞いているんです。中央研究所というのは組織上、研究開発業務を仕切っているもので、分析とか実際にやっているわけではない、実験装置があるということでもないと直接話を聞いた上で今回質問もしているわけです。ですから、根拠を持って指摘をしているわけですから。
 それで、子会社の話も出ましたけれども、私たちは日水コンの子会社にも行ってきました。実験は外部委託にある。子会社も専門ではないので、外部委託にする。自社内にはそういった施設はないといっているんです。
 もう一度お聞きしますが、このパンフレットでどうやって実験施設を持っていることを認識されたのですか。

○長嶺財政調整担当部長 株式会社日水コンのパンフレットに環境分析センターがあるアクア21ビルというものが記載がございまして、こちらが実験施設というふうに考えております。

○尾崎委員 私たちは、さっきもいいましたけれども、このパンフに書いてある子会社、そこに行って、職員の方にも話を聞いてきたんです。地下水の流動解析というのは数値解析ですから、施設はないと。受託したときに、またそういう施設を個別につくっていきますといっています。子会社の実験施設はないということがはっきりしています。
 実は、私たちも、そういう施設を持っているところがほかにどういうものがあるのかということでいろいろ探してみました。そして、皆さんの資料の二枚目に、お配りした資料の二枚目にありますが、これは日本工営という会社のパンフレットです。
 パネルをごらんください。この中で、数値解析技術と実験技術を融合した施設環境があり、土壌の地下水汚染調査、地下水流動解析調査など、さまざまな環境解析、評価を行っていることをきちんと明示しています。
 中央研究所には、水理実験、土質試験、水質及び土壌分析のための施設が備えられています。試験、実験によって物理的に検証することで、国や大学の研究機関に引けをとらない研究施設があると、きちんとパンフレットを出しているんです。
 ところが、日水コンのパンフレットには、そうした説明はないではありませんか。日水コンのパンフレットだけで地下水の流動解析をする実験施設があることを確認したのですか、お答えください。

○長嶺財政調整担当部長 株式会社日水コンは、子会社に水道水質検査事業を限定的に分社化しているというふうに聞いてございます。
 日水コンの事業内容を見ますと、国内及び海外における事業の企画、調査、研究等ということで、上水道、下水道及び工業用水道以外にも、治水、利水及び河川、湖沼、沿岸海域に係る環境管理、産業廃水、都市廃棄物等の処理、建築、都市開発及び地域開発等々の項目が挙げられてございます。

○尾崎委員 今のご答弁ですと、やっぱり日水コンのパンフを見る限りでは、この会社が数値解析技術や実験技術を融合した施設環境になっていないということがはっきりするわけじゃないですか。土壌の地下水汚染調査や地下水流動解析調査なども、そういう意味では見えてこないということです。
 私たちはちゃんと調査して、根拠も示し指摘をしているわけです。盛り土で虚偽答弁を繰り返して、また偽りの答弁をすることは許されません。入札参加の条件にかかわる重要な問題です。
 委員長にもお願いをしたいんですけれども、この問題は大変重大な問題だと思いますので、この委員会の中で明らかにする必要があると思っています。そのために、私たち日本共産党は参考人招致を要望しているわけですが、その中の一人に日水コンの社長も求めておきたいというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。理事会で協議することをぜひ確認していただきたいと思います。
 次に、日水コンは地下水管理システムの実績があるかどうかという問題です。
 四日の代表質問に対して、測量調査設計業務実績情報システムにより確認したと答弁されました。それによれば、実績はどういう内容でしたでしょうか。

○長嶺財政調整担当部長 日水コンの業務実績につきましては、浄水処理施設設計の実績があることを確認しております。

○尾崎委員 地下水管理の実績、汚染水対策の業務実績についても、私たちは直接、日水コンから本社で説明を受けました。総務課長は、弊社のメーンは、水道、下水道のコンサルティング、設計コンサルティング等だ、地下水管理システム、土壌汚染調査技術は主力商品ではない、地下水汚染処理、地下水管理技術で表彰されているかとの質問には、それがメーンではないと説明を受けました。
 (パネルを示す)お配りしました資料の三枚目をごらんください。これは入札経過調書です。それにもかかわらず、市場は日水コンと随意契約をしています。
 地下水管理システムの詳細設計の入札は、競争によらない公募型見積もり合わせの随意契約の公募を行いました。しかし、入札に参加したのはわずか三者で、日水コンと契約しました。どうして日水コンと契約したのか伺います。

○村井基盤整備担当部長 日水コンは、先ほどパンフレットが手元になかったものでお時間かけましたが、こちらにパンフレットがございます。ここには、契約時、分析センターがあるというふうにパンフレットにも記載がございます。
 このようなことから、まず実績についても、TECRISにおいて、当時、平成十五年定山渓処理場脱水汚泥調査とか、このときの条件は、見積もり参加条件を読んでいただく、見ていただくとわかりますが、汚染水に関する対策検討でございます。
 地下水管理システムというのは国内でもなかなか前例がございません。ですから、そこを条件にしているわけではございません。汚染水に関する対策検討業務の実績を条件にしているものでございます。
 また、このパンフレットからは、当時、日水コンには研究施設があるということを確認しております。

○尾崎委員 私たちは本社も子会社も両方行って直接聞いてきたわけですから、そこが一番の根拠になっていると思います。もしあれでしたら、東京都ももう一度確認をしていただければと思います。
 土壌汚染対策法に基づく指定調査機関は、土壌汚染の調査は試料の採取地点の選定、試料の採取方法などにより結果が大きく左右されるので、調査結果の信頼性を確保するためには、調査を行う者に一定の技術能力が求められます。したがって、調査を的確に実施することができるのを環境大臣が指定をし、土壌汚染対策法に基づく土壌汚染調査を行う者は当該指定を受けた者のみに限るなどとされているのです。
 市場長は、この指定調査機関の重要性についてどのように認識していますか。日水コンが土壌汚染対策法に基づく指定調査機関かどうか把握していましたか。

○村井基盤整備担当部長 土壌汚染対策法上の指定調査機関は、試料の採取地点の選定や試料の採取方法など、土壌調査の実施に一定の技術能力があるとして環境大臣が指定するものであり、同法に基づいて調査義務が生じる土壌調査を行う機関でございます。
 地下水管理システムの設計業務は、現場で土壌調査をすることを求める内容ではございません。その技術的能力については、汚染水に関する検討業務の実績を有することを見積もり参加条件とすることにより確認しております。

○尾崎委員 市場長に伺いたいと思います。豊洲新市場予定地は深刻な土壌汚染地であり、地下水管理システムでは有害物質の濃度も継続して測定という役割もあります。指定調査機関でない請負業者が地下水管理システムの業務を請け負うことは問題ないというのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 本業務の委託は土壌汚染の対策の検討でございまして、現地にて土壌汚染の試料を採取するものではございません。この資格要件は、あくまでも土壌の採取をする資格でございますので、その必要はないと考えております。

○尾崎委員 済みません、もう一度。今の答弁でいいますと、確認をしたいんですが、指定機関でなくても構わないというご答弁ですか。

○村井基盤整備担当部長 豊洲においては、この委託をする前に、既に土壌、地下水については浄化しております。このため、指定機関でなくても、日水コンでも可能であるというふうに考えております。

○長嶺財政調整担当部長 土壌汚染対策法に基づいて調査義務が生じる土壌調査につきましては指定調査機関に委託する必要がある一方、これ以外の調査の場合には指定調査機関の指定は必要とされてございません。
 地下水管理システムに関する一連の契約は、施設等詳細設計などの設計委託でございます。受託者に土壌汚染対策法の指定調査機関の資格は必要ございません。見積もり参加条件にも入ってございません。

○尾崎委員 先ほども私の方で発言しましたけれども、豊洲というのは、もともとどういうところなのかということが大変重要だと思います。それで、あれだけ広い、四十ヘクタールある土地を本当に管理するというのは、それなりの最高の技術をもってしなければできないんじゃないか。そういうところとの関係で、指定管理機関ではなくてもいいんだというふうに東京都の方が思っているのであれば重大ですし、今後、何があるかわからないような状況で責任はどうなるのかと。
 私は、土壌汚染対策の大事な対策は、盛り土をする、地下水管理システムをきちんと稼働させる、それで遮水壁をきちんとやる、この三つが土壌汚染対策で大事な問題です。
 それがことごとく、盛り土もされていない、地下水も五メートル超も上がってきている、そして、きょうはやりませんが、遮水壁だって、専門家会議で提言された中身ではない。こういう状況で、都民や私たちも納得できるわけがありません。そういう点では、この問題、もっときっちりと調査もしていただきたいと思います。
 そういう点では、市場長に、大事なことなのでもう一度確認をしますが、今後どうするのですか。日水コンが契約可能な唯一の企業として契約を継続するのでしょうか、伺います。

○岸本中央卸売市場長 私どもといたしましては、適切な契約に基づいて、今後とも地下水管理システムを適切に運用していきたいというふうに考えております。

○尾崎委員 先ほども議論してきたように、日水コンには幾つかの問題があります。
 指定調査機関でなくてもいいと東京都が判断したことも大きな間違いだと思いますし、日水コンが契約した最初の五件の時期は、土壌汚染対策法に基づく指定調査機関としての資格が日水コンにはありませんでした。
 日水コンとの契約はその後十件、日水コンは契約可能な唯一の業者として、特命随意契約で総額三億円余の契約を進めています。資格のない企業と四年余りにわたって特命随意契約を行ってきたんです。とんでもない失態ですよ。
 この重大な責任をどう認識しているのか、もう一度、市場長に伺います。

○村井基盤整備担当部長 まず、資格条件につきましては、見積もり参加条件を十分満足しておりまして、汚染対策の実績は確認しております。
 そして、先ほどから委員がおっしゃっている指定調査機関というのは、あくまで現場で調査をする資格でございます。
 そして、日水コンは、このような初めての、なかなか国内に事例がないようなシステムを検討する機関としては十分な機関だというふうに、コンサルタントだというふうに我々は認識しております。
 そして、こういった複雑なシステムを一度設計することで、ほかの業者がなかなか現場の条件とか、そういうのを把握するには難しいことがございます。随契の条件としては、現場の条件をよく知っていること、そしてシステムの設計時からここに携わっていたということで、随契の条件としては十分あるというふうに認識しております。

○尾崎委員 大体、日水コンのホームページでは、表彰論文、表彰業務の紹介をしていますけれども、土壌汚染地における地下水管理にかかわるものは見当たりませんでした。したがって、二〇一一年三月三十一日から二〇一五年六月二十三日は、土壌汚染対策法に基づく土壌汚染調査にかかわる信頼性を確保した技術能力はあると客観的に示せる状況ではなかったんです。
 豊洲市場は、地層が、もともとの地層の上に盛り土をしており複雑です。過去の調査でも、水の浸透の仕方が複雑であることを示しています。しかも、地下水位が高いのです。東京都は、既に、地下水浄化を行っているときに、もう経験しているのではありませんか。
 したがって、本来であれば、必要な条件を明確にして、その条件に適格な業者を指名して競争入札で最良のところに地下水管理システムを頼むのが筋ではありませんか、伺います。

○長嶺財政調整担当部長 日水コンが受託いたしました豊洲新市場予定地における地下水管理システムに関する施設等詳細設計でございますが、こちらは複数の者に見積もりをとるという、いわゆる見積もり合わせ方式という形で、競争性の担保されている契約方式でございます。
 そして、見積もり参加条件を満たす者は複数ございますので、そういう意味でも競争性というのは担保されているというふうに考えてございます。

○尾崎委員 私は、先ほども資料でお示ししましたけれども、この入札の経過調書ですね、最初は七者あったわけですけれども、辞退したりして三者が残ったわけです。そのうち入札の金額が一番少ないのが日水コンなんです。
 私は気になって、技術会議を何度も何度も読みました。地下水管理システムのことをどう議論しているのか。読み直しますと、座長の方が、地下水管理システムのコストをいかに安くするか、こういう発言まであるわけです。
 そういう意味では、先ほども委員長に申し入れをしましたが、日本共産党が提案をしている参考人質疑の中に、ぜひこの日水コンの社長を呼んでいただいて、私たちが納得できるように説明を求めていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、地下水管理システムの運転保守業務は日水コンの直営でしょうか、それとも再委託されているのか、伺います。

○村井基盤整備担当部長 委託については、日水コンに直営でやっていただいております。

○尾崎委員 日水コンが受注している運転保守業務では、何人が雇用されているのでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 人数については、今、把握しておりません。

○尾崎委員 今のご答弁で、何人雇用されているか把握していないということでしたけれども、ぜひ把握をしていただきたいと思います。
 いろいろ質問してきましたけれども、地下水管理システムが機能しているかどうか、極めて曖昧だということがわかりました。
 土壌汚染対策問題の第一人者ともいえる大阪市立大学特任教授、日本環境学会会長も務めた畑明郎さんは、日水コンは水道や下水道の設計をするコンサルタントであり、地下水管理システムの経験は余りないと思います、したがって、地下水管理システムの実績は疑わしいと回答いただいています。
 この問題での最後ですけれども、今回明らかになった豊洲市場の建物下の盛り土がされていなかった問題は、今の都政の縮図だといわなければなりません。当時の石原都知事がトップダウンで進め、市場関係者や専門家の意見も聞かず、問題があっても移転先にありきで強引に進め、コスト削減を指示し、食を扱う市場で一番大事な食の安心・安全をないがしろにしてきました。
 豊洲市場の問題を全容解明するには、石原元都知事や歴代の市場長などの参考人招致をし、質疑することが必要です。
 それでも解明できない場合には、都議会がその役割と責務を果たすために、強い調査権を持ち、証人喚問を行い、偽証罪も問える百条委員会を設置するよう、委員の皆さんにも呼びかけをするものです。
 次に、遮水壁について少し質問をさせていただきます。
 生鮮食品を扱う市場で、土壌汚染対策として遮水壁も同時に行う必要があります。
 私たちが豊洲市場の建物の下、床下を視察した際、東京都が建物下の床にあるたまり水の由来は雨水といっていた根拠について伺います。

○村井基盤整備担当部長 建物下にあるたまった水について、現場において、雨水というよりは降雨による影響だろうというところで説明をした職員がおります。
 これが雨によるというところに解釈されて、雨によるということになりましたが、正確にいいますと、雨が降った場合は下から地下水位が上がっておりますので、砕石層から上がってくる可能性、それから地下室の壁などからしみ込んでくる可能性、まだまだ可能性としてはいろいろあったんですけれども、その点において、現場において適切な説明でなかったことは事実としてございます。

○尾崎委員 我が党の調査によれば、豊洲市場予定地の土壌汚染対策の重要な柱の一つである地下水管理において、一つは、専門家会議の提言だった建物下の地下水は環境基準以下にすることができない状況になっていること、二つ目が、その地下水によって建物下から揮発した汚染物質が漏れ出す危険があること、三つ目は、地下水を海抜二メートル以下に管理できていないことなど、三つの基本的な問題が明らかになりました。
 専門家会議の提言は、建物下に有害物質のベンゼン、シアン化合物など、地下水から蒸発してくるのは問題がある、せめて建物下は環境基準以下にしよう、そのために建物下は遮水壁で囲もうというものでした。
 この専門家会議の提言については、二〇一〇年二月十八日の当時開かれていた委員会で、畑参考人から、土壌中の水分を絞り出すことは非常に困難で、とりわけ地下水位が高い予定地ではかなり狭い範囲で遮水壁をたくさんつくり、地下水をくみ出す必要がある、プールの水を管理するようにはいかないということが指摘されていました。
 ところが、専門家会議の提言を具体化するためにつくられた技術会議は、ただでさえ困難な地下水管理を、建物下であろうがなかろうが、区別せず敷地全体で管理するというものに変更してしまいました。
 そこで、質問をさせていただきます。専門家会議の提言でも不十分な遮水壁ですが、それさえも技術会議で変更した理由について伺います。

○村井基盤整備担当部長 技術会議を行った当時においては、建物下については環境基準、そして、建物以外のところについては十倍の基準で土壌汚染対策をやる予定としておりましたが、実際に行われました土壌汚染対策工事は、建物も建物以外も全て環境基準以内におさめるということになって、建物と建物以外の間に壁をつくる必要がなくなったということで遮水壁はなくなっております。

○尾崎委員 第三者の専門家から指摘されていることなどを議論もなく、経済性を、コストを下げるというような、そういうことを最優先にして建物下の遮水壁設置を取りやめたとしか考えられないのですが、いかがですか。

○村井基盤整備担当部長 当時、専門家会議では、建物以外については基準の十倍でよいとしておりました。
 しかし、技術会議の中で、建物の下も建物以外についても、より豊洲の安全・安心を考えて、基準を統一して、環境基準と同じレベルにしたわけでございます。ということは、より一層レベルを高くした環境基準で土壌汚染対策をやるということに決めたわけでございます。

○尾崎委員 今のご答弁ですと、レベルを高くしたということでしたけれども、現状としては、この間の、二年間のモニタリングや、そして六月に行った建物の空気中の物質、こういうものにも出ているわけです。
 それで、実際に行われた土壌汚染対策工事では、建物下には遮水壁がなく、あるのは土どめ壁です。この土どめ壁は、建物とは分離されたものです。
 したがって、埋立地である市場予定地では、今後、地盤沈下が起きやすいため、一階床部分下と土どめ壁のすき間が拡大していくことになります。それによって生じるすき間から、地下水から揮発した汚染物質は売り場等に上昇していくことになります。このことについてはどのように認識していますか。

○村井基盤整備担当部長 現在行っております土壌汚染対策工事は、建物以外も建物の下も同じ環境基準以内におさめるということでやったものですので、そこを仕切る壁の必要性がないということでございます。
 ただし、地下ピットの問題につきましては、盛り土がなかったということで、現在、専門家会議の方で検討していただいて、必要があれば対策を講じるという形になると思います。

○尾崎委員 なかなかかみ合わないご答弁のような感じで、すっきりしないわけですけれども、問題がいろいろあるということはわかりました。そういう点では、やっぱり一つ一つ、もっとわかりやすく私たちにも説明をしていただく必要があると思いますし、実際はどうなっているのかということをきちんと説明していただきたいと思います。
 専門家会議は、ベンゼン、シアンの揮発による上部売り場の大気濃度の試算をし、地下水を環境基準以下にして、四・五メートルの盛り土をすれば問題ないレベルになるとしました。
 しかし、二〇一六年四月に青果棟一階売り場から採取した室内空気からは、ベンゼン濃度〇・〇〇一九ミリグラム、一立米でですが、専門家会議が想定した一立米で〇・〇〇一三ミリグラムを上回る事態になりました。
 これでは、専門家会議が示した、揮発した有害物質が生鮮食品に付着しても食の安全・安心を確保できるレベルになることが担保されませんが、どうでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 専門家会議の平田座長には、現場の方も確認していただいております。その際、現在は土壌汚染対策後の地下水中の濃度推移を確認している状況であり、今後の推移を見守りたい、見守るべきであるとのコメントをいただいております。
 したがいまして、今後、この対策については専門家会議の方で検討していただき、必要があれば対策を講じるということになります。

○尾崎委員 盛り土がされていない地下空間への入り口は、都の説明によれば、各売り場室内に二カ所あります。その出入り口の扉にはゴムパッキンはなく、汚染物質が各部屋に広がる危険がありますが、その点ではどうでしょうか。

○村井基盤整備担当部長 平田座長の方に現場を視察いただいたときにも、大気についても観測しなさいというご指示をいただきまして、現在も、大気を観測しております。今のところ環境基準値以内におさまっております。

○尾崎委員 ここまでいろいろ質問させていただきましたけれども、やはり納得ができないのは、豊洲の市場の建設にかかわって一番大事にしなければならない食の安全・安心がどこへ行ってしまったのかと思ってしまいます。きょう、ご答弁の中でも、今後、専門家会議で検討させていただいてというお話がたくさん出てきましたけれども、私たち日本共産党は専門家会議も不十分だと思っているんです。
 そういう点からは、第三者の専門家の人たちの意見をよく聞く、水質の調査などもクロスチェックをしていくということを提案して、そこを強く要望しまして質問を終わらせていただきます。(拍手)

○島崎委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後八時四十分休憩

   午後八時五十五分開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○あさの委員 長い本日の委員会も、私が最後の質問者でございます。最後まで誠意のある答弁をよろしくお願いいたします。
 今、東京都民、いえ、全国たくさんの方々がこの問題に注目をしております。連日のように報道がされ、全国民が関心を持っているといっても過言ではないのではないか、そんなような状況だと思います。
 今、求められておりますのは、あえていわせていただきますが、今回のこの不手際に至った真相の究明と、そして食の安全、東京の台所であるこの市場がどうなっていくのか、その不安、その問いへの答えであると考えております。
 これより質疑を始めるに当たり、まず最初に確認をさせていただきたいと思います。
 九月二十七日の委員会の冒頭でおっしゃった市場長の発言、全容の解明に全力で協力していくという、その発言、この姿勢に間違いがないか、お答えください。

○岸本中央卸売市場長 今、あさの理事からお話ございました、さきの九月二十七日の当委員会で、私から、今回の事態につきましては、ただいま全庁を挙げて原因を調査中ですが、当局といたしましても、この調査に全面的に協力するなど、早期の原因解明に向け全力で取り組んでまいりますと申し上げました。
 その姿勢に今も変わりはございません。

○あさの委員 ありがとうございます。
 今、市場のトップである市場長が全力で協力をしていくとおっしゃっております。皆様方にも、ぜひともその姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 まず最初に、設計プロポーザル技術審査会について伺いたいと思います。
 本日配られました要求資料の二七四ページ、これは株式会社日建設計が東京都に対して技術提案として出された書類、四枚組がきょうはついてきておりますけれども、その冒頭一枚目、手法について書かれたものでございます。この技術提案書、そして、これを受けて、その後、二八二ページ以降にこの技術提案書を受けてのヒアリングの中身について議事録を提出していただきました。しかし、残念ながら、相変わらずノリ弁状態、いわゆるノリ弁、黒塗りの状態でございます。
 先日、都議会民進党の代表質問への答弁で、知事は、情報公開について、原則開示の趣旨にのっとるように改めて各局に徹底したと述べていらっしゃいました。
 市場としても知事から指示を受けたはずでありますが、どのように受けとめているのか、このように黒塗りではない資料を出し直すつもりがないか、お答えいただきたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 知事の方針を受けまして、現在、東京都の中で、都政改革本部の情報公開調査チームにおきまして、情報公開制度の見直しも検討課題となっております。
 こういった中、正しい情報をスピーディーに発信していくことは重要であり、このような観点からも、これまで以上の情報公開を進めていくべきと考えております。
 当局におきましても、今後、原則開示を基本としつつ、個人情報や企業の活動情報、特にこれは相手方の同意が必要になってきますので、こういったものにも配慮しながら対応してまいりたいと思っております。

○あさの委員 済みません、この黒塗りの資料、黒塗りじゃない状態で出し直すつもりがないかというところについても答えていただきたい、お願いします。

○有金渉外調整担当部長 現在、黒塗りになっているところは、企業の活動情報、そういったところがメーンとなっておると思いますので、これから企業の方に、あるいは相手方の方に同意をとるという行為をいたしまして、同意がとれれば、これは開示していくという方向で進めてまいりたいと思います。

○あさの委員 ここでちょっと管理部長に伺います。
 先日の理事会の中で、きょう今、示されました技術提案書四枚、これが日建設計の厚意で出されたというような説明があったと思いますが、これが出された経緯というか、やり方というか、そこについて、もう一度ここでご説明いただきたいと思います。

○野口管理部長 私どもといたしましても、知事の命により、できる限り事業活動に配慮しながらもきちっと情報開示をしていきなさいと、そういうお話がありました。
 それを受けて、このプロポーザルの提案資料につきましては、これまで非公開でございました。非公開なものですけれども、これは現実、日建設計さんが所有して持っておられるということで、正式には日建設計さんの方から提出していただかないと我々の方も提出はできませんので、その上で日建設計さんの方にお願いをいたしまして、それで議会に出すということで、ご厚意で了解いただいたわけです。
 ただ、それ以外の黒塗りのところの資料につきましては、これはきちっとチェックしないとなかなかすぐにお出しできませんというお話もいただいております。そういうことで、恐らくですけれども、かなり以前の話になってまいりますので、当時の方々と多分チェックというか、そういうことをされるんだろうかというふうに思っております。
 できる限りということでお出しいただければありがたいということで、開示をできる限りしていただきたいと、そういう思いでやっております。

○あさの委員 今のご答弁で、少なくとも今の黒塗りの部分について、できるだけその部分、相手の理解を得て外そうという努力をしていると、現在進行形であるということで間違いないということがわかりました。
 既にこの問題が起こってから一カ月近くたっているわけであります。ですから、私からいたしましては、もっともっと早く進めておいていただきたかったかなというところがあります。現在進行形であるというのであれば、相手もあることですから強制はできないとは思いますけれども、できるだけ早く出していただきたい、そのように思います。
 今回、追加で報告のありました自己検証報告書によれば、二〇一〇年、平成二十二年十一月の十二日に決定しました基本設計発注時の特記仕様書には、モニタリング空間設計などは本設計に含むと、初めてモニタリング空間が公式文書に明記されたとしております。
 この十一月十二日の決定を受けて、中央卸売市場は、十一月の二十九日に基本設計に係るプロポーザル方式の実施要領を公表し、十二月十日、参加表明書受け付け終了、翌年一月の七日、技術提案書の提出を締め切り、二月の四日、ヒアリングを実施、そして三月四日に日建設計と特命随意契約を締結しております。
 我々都議会民進党として資料要求をさせていただいた、この日建設計が提出した技術提案書の提案内容で、先ほど申し上げました二七四ページの真ん中、若干下の部分、図がありまして、この図をパネルで大きくして見ていただければと思うのですけれども、この図の部分を拡大したものがこちらになりますが、その図の中には、建築部分の盛り土不要という文字がはっきりと記述されているわけであります。
 今回報告されました自己検証報告書にもない、この盛り土不要という文字、ここにあります、建築部分の盛り土不要。この盛り土不要という文字、この記述については、確認できる資料としてはこれが最も古いものではないかと思います。
 まず、この盛り土不要の技術提案について、どのような経緯で提案されてきたのか確認させていただきたいと思います。

○佐藤施設整備担当部長 この技術提案書は、当時の設計プロポーザル技術審査会の審査過程の中で、設計事務所がみずから提案したい技術的な内容を技術提案書として提出いただいたものでございます。

○あさの委員 今のご説明だと、これは日建設計さんですから、日建設計さんが全くゼロの状態から自分たちで思いついて、あるいは考えついて提案してきたというように受け取れるわけですけれども、これは本当にそれでいいのか。日建設計独自の提案なのか、それとも東京都との調整などを経て提案されたものなのか、再度確認をさせてください。

○佐藤施設整備担当部長 今ご質問いただいたとおり、日建設計の独自の提案でございます。

○あさの委員 ちょっと質問が前後いたしますけれども、これ、さきの起工書というか、プロポーザルの要領によれば、先ほども申し上げたとおり、十二月十日の参加表明の前に、十二月三日から十二月七日までの間に、質問があった場合はその質問をメールで送ってきてください、そして回答は十二月七日までに送るということになっております。このメールの送り先は東京都中央卸売市場管理部財務課となっております。
 まず、ちょっと中身を確認させてください。送られてきた質問書について回答書がつくられて、相手先に送られるまでの流れについてご説明をいただきたいと思います。

○長嶺財政調整担当部長 質問から回答までの流れについてでございますが、プロポーザルへの参加を検討する者は、必要に応じ、受け付け期限までに質問書を東京都中央卸売市場管理部財務課へ電子メールにて送付することができます。
 受け付け期限内に送付された質問書については、財務課で取りまとめ、起工部署へ回答の作成を依頼、起工部署は、回答を作成して財務課へ提出いたします。
 管理部財務課は、回答日である平成二十二年十二月七日に、それぞれの質問者宛て電子メールにて回答書を送付いたします。

○あさの委員 ちなみに、株式会社日建設計から質問書があったんでしょうか、教えていただきたいと思います。

○白川事業部長 プロポーザル方式の実施要領に基づきまして、質問の受け付けを十二月三日までに行い、質問に対する回答を十二月七日に行って以降、参加表明書が提出されてから技術提案書が提出されるまでの間、担当同士のやりとりはございません。

○あさの委員 質問のメール自体があったかどうかはわかりますでしょうか。もしわかれば、それを教えていただきたいと思います。

○白川事業部長 それはございました。

○あさの委員 当然、質問書があったということでありますから、回答書を送っているんだと思います。
 まず、この回答書を送るに当たり、先ほど財務課が取りまとめると、起工部署が回答をつくるという答弁でございましたけれども、今、この場合の起工部署というのがどこに当たるのか、また、その際の決定権者の役職も教えていただきたいと思います。

○白川事業部長 主管の課長でございます。

○あさの委員 十一月十二日付の起工書で見ますと、これは新市場建設課ということになっていますので、新市場建設課長ということで間違いないでしょうか--はい、ありがとうございます。うなずいていただきました。
 それでは、最終的にこのとき契約に至った日建設計から送られてきた質問の内容があるかと思いますが、簡単に項目だけで構いませんので、質問の内容をお教えいただきたいと思います。

○白川事業部長 ご質問の内容でございますが、参加表明書を提出するに当たり、主に必要な事務的な手続の事項にかかわるものが内容となってございます。

○あさの委員 念のため確認しておきます。主に事務的な内容ということは、そうじゃない部分もあったということで、そうじゃない部分に、盛り土、あるいは土壌汚染対策工事など、当該のこの盛り土不要だというところに至るにかかわると思われるような内容があったかどうか、お答えいただきたいと思います。

○白川事業部長 そのような内容はございません。

○あさの委員 今のお話、メールそのものを見ているわけじゃありませんので、うのみにしていいかどうかという判断はありますけれども、今のが真実だとして、ということは、この技術提案書、先ほどの答弁の中でも、実際に提案がされるまでの間にもやりとりが全くなかった、担当とのやりとりはない、質問でもこの件は触れていないということでありますので、ということは、ヒアリングの際に、そこについてさまざまなことを聞くということになると思います。
 そこで、またちょっとパネルを見ていただきたいと思うんですけれども、きょうの要求資料の中にもございます。これはヒアリングの際に参加した人たちのコメントの一覧でございます。
 かなり黒塗りの部分がありますけれども、この中に注目をしていかなければならないところがございます。それはこのへの人、上が整理番号1番、2番で、我々が調査したところによると、1番が契約をとった日建設計さん、日建設計の手法の部分で、への部分で書いてあるコメントですけれども、読み上げます。市場の施設及び採用する土壌汚染対策について、よく研究されており、実現性が高い内容と考える、このようにおっしゃっているんです。
 この資料四枚を見ていただくとわかりますが、この四枚の中に土壌汚染対策工事に絡んだ提案が出てくる場所は、この盛り土不要の部分だけなんです。しかも、この図だけを見て、採用される土壌汚染対策工事について、よく研究されているというコメントが出るとはとても思えません。
 ということは、先ほど黒塗りになっているヒアリングをしている中で、ここ詳しく聞き取っているはずなんです。この詳しく聞き取っている部分で、我々はこれを黒塗りで見ることはできませんけれども、この中で、この土壌汚染、あるいは盛り土不要と書いてあることの真意、こういったものについて確認をしていたのではないか、あるいは推察のできる話があったのではないかということが思われるわけです。
 ですので、この部分についてかなり深く確認をしなきゃいけないと思うんですが、この技術提案書、あるいは議事録、先ほどいったメールなども含めて、先ほどの調査プロジェクトチーム、自己検証報告書の中に、調査をした際に、この辺ちゃんと確認をされたのかどうかについてお答えいただきたいと思います。

○澤次長 確認をしておりません。

○あさの委員 そうだと思います。なぜなら、もう一度パネルを出しますけれども、このきょうの報告事項にも入っている報告書、この報告書の中で、実際にこの一覧表があります。A3判の資料1-〔3〕と書かれたものですけれども、この中には、日建設計が盛り土不要だという提案を出してきたという記載が一切ありません。
 今回、いつどこで誰が、ピンポイントで決めることは難しいと都知事はおっしゃいましたが、少なくともある資料が全部提供されて検討、調査をしていかなければ、見えるものも見えなくなるだろうと。こういった形でモニタリングの処理について話す、モニタリング空間を設計に入れる、そういった話が出ていきますけれども、ちょうどこの特記仕様書でモニタリング空間の設計などを含むと表示されているところと、都から地下空間が記載された断面図を提示するこの間に、盛り土は不要ですよと書いた提案書があったということ、これ、非常に大事なポイントだと思うんです。そして、しかも、ヒアリングでそれについて恐らく詳しく話をしていると思われる。
 そして、その技術提案書が提出されてヒアリングをしているときに参加をしている方々、プロポーザル技術審査委員会では、矢野教授の名前はこの資料にも出ております。資料の二八七ページを見ていただければ、委員長の首都大学東京の上野教授と流通経済大学の矢野教授の名前が出ておりますけれども、あとは役職名です。財務局技術管理担当部長、中央卸売市場管理部長、新市場整備部長、新市場事業計画担当部長、新市場事業推進担当部長、施設整備担当部長、築地市場設備課長、この方々がこのヒアリングに参加をして詳しく話をしたと思われる方々です。
 この提案に対して評価をした人物は、先ほども申し上げたとおり、協議の中で少なくとも盛り土についても話をしているはずです。少なくとも当時の委員会メンバーで、現在も都の職員である人物には、ヒアリングを行っていなくてはならないと私は考えます。
 さきに述べた今の委員会メンバーで現在も都の管理職にいるのは何人で、今回この自己検証報告書をつくるに当たって、そのうち何人からヒアリングを行ったのか、お答えください。

○白川事業部長 ご質問の、現在も都の管理職でおる者は四人おります。
 また、ヒアリングは行ってございません。

○あさの委員 ヒアリングを行っていないんだったら聞いてみるしかありません。
 二五四ページのこの起工書の部分と、ここに新市場担当部長、野口さんという判こが押してあります。当時の新市場担当部長、そして二月の時点では、新市場の事業計画担当部長であったのは、今の管理部長、野口部長じゃありませんか、お答えください。

○野口管理部長 そうでございます。

○あさの委員 では、野口管理部長にご質問させていただきます。
 この黒塗りの評価の中で、盛り土に関して、あるいは汚染土壌の工事に関して、具体的な提案があって、それを評価するためにさまざまな議論のやりとりがあったと思いますけれども、それは間違いないでしょうか。

○野口管理部長 私の記憶では、三回会議をやっております。それで、主に話の中心であったのは、これは私は事務的な話で、できるだけ、豊洲というのは今後何十年も使うので、維持管理だとか、あと環境への配慮だとか、そういったものがやっぱり必要な市場だろうと、そういったような発言をした記憶がございます。ただ、その場で技術的な側面で議論されたかというのは、定かな記憶がちょっとありません、正直申し上げまして。
 この盛り土を削るというのは、恐らくですけれども、これは推測です、工期をできるだけ短くしたい、そのためには効率的にやっていきたいという趣旨でされたのかなというふうな、今、資料を見ましてそういうふうに思いました。

○あさの委員 さきの報道で、これは私たちが直接聞いたわけでもありませんし、ちゃんと裏がとれたわけではありませんので、あくまで報道ベースの話をさせていただきますが、報道で、当時の日建設計の設計担当者という方が取材に答えていて、それは文字だけの放送でありましたけれども、その報道での答えは、確かにこの提案をしましたと。そして、それは、建築をしているときは、どうせ基礎工事で掘りますので、盛り土をしないでそのまま基礎工事をして、その後、土を入れて盛り土にしていく。つまり、その時点では、地下ピットをつくるという、地下空間をつくるという発想ではなくて、あくまで柱をどうせ植えるんだから土を盛っておく必要はないでしょうという話というふうに答えていたようです。
 ただ、私がここで気になりますのは、もしそれが事実だとすれば、そこから地下の空間をつくるというところになるまで、つまり、今回の自己検証報告書の中で見ますと、二十二年の十一月から二十三年の九月、およそ十カ月間の間に少しずつ意向が固まっていったという報告になっておりますけれども、少なくとも二十三年の二月の時点では、まだかかわっている人全員が、今聞きましたとおり、都から提案したわけではない、日建設計からの独自の提案だということであれば、かかわっている人間は、少なくとも全員まだその時点で盛り土をするつもりでいたということがわかるんです。とすれば、二十三年の二月から二十三年の九月の間ということで、七カ月に縮めることができます。調査は、このように具体的に証拠をもって進めていかなきゃいけないと思うんです。
 そして、それに全面的に協力すると最初に市場長がおっしゃった姿勢というのは、まさに今、私たちが聞くこともなく、この議事録、参加していた野口部長であれば、当然のことながらこの中を見て、少なくとも自分の発言の部分は黒塗りを外すことができるでしょうし、あるいは知事に対して報告をすることができるんだと思うんです。
 相変わらず何度も何度も、他の会派さんもいわれておりましたが、聞かれたら答える、それは聞く側がそこまでたどり着かない限り、その質問すら出てこないんです。知っていることをまず明らかにしてください、これは何度も何度も私たちも申し上げてきました。
 委員会の場において、できるだけちゃんと報告をしてほしい、それは私たちだけではたどり着けないかもしれないから、今、都民も国民も真実を知りたがっている。だとしたら、全力で協力するというのであれば、皆さん方、記憶をフル動員して、当時もしかかわっている部分があるのであれば、みずからその情報を、少なくとも調査チーム、あるいは市場長に直接上げるべきではないでしょうか。その行動をとらないで、どうして真相の解明に全力で協力するということを、市場として示されているとは私には思えません。
 今、私たちがこうやって一つ一つひもといていく作業も、本来、皆様方が大多数の情報を明らかにしていれば、ここまで時間をかけなくてもいいのだと思います。本当に確認する部分だけ確認したらすぐに本当はわかるはずなんです。それが意識しなくても、周りから見て、国民の皆さん、都民の皆さんから見て、あるいは我々都議会から見ても、市場が隠蔽体質なんじゃないかといわれるゆえんだということを、ぜひ心に刻んでおいてください。発言があるならどうぞ。

○野口管理部長 豊洲市場の基本設計受託の、これは受託選定をプロポーザル方式で行った際の、お手元の提案書というのは、その資料でございますけれども、このプロポーザルにつきましては、豊洲市場の設計業務について、技術的に最適なものを選定するためのものです。設計内容そのものを選定する、そういうものでございません。
 なお、同社から提案された内容につきましては、これはさまざまな提案が入っております。この盛り土工事を建築工事の基礎工事と一体的にというふうに書かれておりますけれども、それ以外にさまざまな提案がされています。そのさまざまな提案の中の一つでございまして、こういった内容につきましては、その技術力があるのかないのか、技術の応用力があるのか、そういった視点から、この設計プロポーザルの審査会が開催されたわけであります。
 したがって、日建設計さん以外にも出ていらっしゃいまして、そういった話をいろいろ聞いております。これをもって日建設計に決めたと、そういうことは全く、記憶の中ではそういうのはございませんでした。
 また、豊洲市場の、今地下にあるような空間の提案も、それもございませんでした。
 これにつきましては、客観的に審査をするということで、その関係の新市場整備部の部長級が中に参加をしていると。あわせて、財務局の方からも入っていただいて、そして大学の先生には建築部門のそういった詳しい方、そういったものに入って総合的に判断をしていただくと、そういう冷静な形で決めていったものですから、これをもって盛り土がなくなってしまう事実がここで判明したとか、また地中にそういった大きな空間ができるとか、そういったことを決める会議ではございません。
 恐らく日建設計さん以外でも、例えばほかの建設会社さんでも、同様な提案をされる可能性はあります。それは否定できません。
 ただ、当時、審査会では非常に冷静に議論をしておりまして、そして、さまざまな提案を受けた中のものの一つ、そして、地下空間については、そこでは一切議論がありませんでした。それだけは覚えております。
 以上でございます。

○あさの委員 まさに私はさっきからそのようにいっています。一言もここで地下空間が決まったとはいっていません。この時点で誰も盛り土をしないという発想にはなっていなかったということがわかるんだから、ということは、これ以降ということがはっきりしますよねといういい方をしたんですね。ですから、別に私はここで盛り土がなくなることを決めたなんていうつもりはありません。
 ただ、ここにかかわる議論が全部、全てです。つまり、これだけじゃありません。この後、日建設計の中なのか、あるいは部署の中なのか、市場の中なのか、会議でいろんな議論をしています。その一つ一つをひもといて、ここではその話はしていない、していないとわかることも大事なんです。そうやって一つ一つ潰していく中で、いずれ真実が見えやすくなってくるのですよねと。だから、自分たちからどんな情報を出していくんだ、特にここで会話をしていなければたどり着く可能性が低いんです。
 今回はたまたまこの提案書にこの言葉が入っていたから、この部分は、私たちは注目しましたけれども、書いていなければここでやったかどうかわからないよねで終わるんです。だからこそ、参加された野口部長にはぜひとも、あしたも委員会があります。我々の仲間も質問に立ちます。それまでにもう一度議事録を読み直していただいて、このときのヒアリングを思い出していただいて、一体どんな会話をしたのかということ、あしたもう一度聞きますので、答えていただけないでしょうか。

○野口管理部長 覚えている範囲で極力思い出すようにいたしますけれども、お答えはさせていただきます。

○あさの委員 ご本人ですから読むことはできると思うんですね。議事録を読んでということでお願いをしていますので、ぜひ、記憶に頼るのではなくて記録に頼っていただきたいと思います。議事録をしっかりと読んでいただいて、曖昧な部分をはっきりさせてお答えをいただきたいと思います。
 次の質問に進ませていただきたいと思います。
 またもう一つ、先ほど話が途中で終わってしまいましたけれども、先ほどいった自己検証報告書、この資料ですけれども、この自己検証報告書、今回は正式に報告された分が出てきました。そして、ここには残念ながら、こういった盛り土の記載があるプロポーザルの資料であるとか、そのときのヒアリングの議事録であるとか、あるいはその会議に参加した人物のヒアリングだとか、そういったことをしていないということで、残念ながら結果として、この自己検証報告書はまだ不十分だといわざるを得ません。もっと調べることがあるんだと思います。
 そこで、まず、この盛り土不要という言葉、さまざまな説明がありますけれども、現在、この自己検証報告書の一週間ほど前に、リオから帰国した小池知事に説明をした、いわゆる歴史年表みたいな二枚紙といわれている報告書、これを我々は九月二十七日の委員会でも要求資料として挙げさせていただきました。今回提出されておりません。その理由についてお答えください。

○澤次長 自己検証のチームの検討は、中間の報告といいますか、途中経過報告が私の記憶では九月の二十一日に知事になされたと思います。そのときに、先生がご指摘の年表みたいな二枚紙も含めて説明をしておりますが、このうちの一枚は、最終報告といいますか、九月三十日に提出をした報告書の一番最後についているA3の資料でございます。
 それからもう一つは、本当に検討経過において補足的に説明をする資料ということで、最終的には添付してございません。

○あさの委員 事前の段階での説明と異なっております。申しわけありませんが、私たちはその理由だったら添付しないことにオーケーは出しません。単純に中間のものだったからというのであれば、あしたの委員会でその資料も出してください。どうでしょうか。

○澤次長 あすの委員会に提出をいたします。

○あさの委員 では、あしたの委員会で追加で資料、追加にしていただけるということでお願いをいたします。
 そして、先に進めさせていただきます。今回、盛り土不要という言葉が記述されておりません。それが調査報告書の中にも載っておりません。これは、中央卸売市場の管理職の方々、技術提案書を見たことのある人たちならばなおのこと、この存在については、記憶にあったかどうかは別として、少なくとも思い出せる立場にあったと私は思っております。
 この自己検証報告書の作成チームから、この技術提案書の盛り土不要との記述、これを知っていたのか知らなかったのかなどに関してヒアリングを受けているのかどうか。受けたとすれば、どなたから受けているのか、どのようなヒアリングを受けたのかについてお答えいただきたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 この検証報告書をまとめるに当たりまして受けたヒアリングは、当初申し上げましたとおり、行政監察の一環として行っております。
 そのヒアリングの聴取内容につきましては、今後、処分だとか、そういったものにかかわってくるという内容ですので、非公開ということになっておりますので、こちらの方はお出しすることはできません。

○あさの委員 非公開と、事情が事情ですから、それは答えられないなら答えなくても構いません。
 ただ、最初に申し上げましたとおり、少なくとも自己検証、特に真実を知りたいといって調べる、ましてや知事が直接、命を出して調べるということであれば、当然のことながら市場としても、こういったさまざまな書類をもう一度自分たちで精査をして提出するぐらいの姿勢を見せなければ、本当の意味で全容解明に協力をするという姿勢には見えないと私は思います。そうでなければ、相変わらず聞かれたら答えるという姿勢、それは本当に変わらないねという見方は、全く変わらないんだと私は思います。
 それでは、先にプロポーザルの会議について、審査委員会についても伺いますが、先ほどいっていた、当時、野口管理部長も参加をされていたという、審査をした中央卸売市場の設計等の業務プロポーザル技術審査委員会、これは、プロポーザルの技術審査委員会の中には、先ほど申し上げたとおり外部の専門家というのは二名しかおりません。あとは七名全てが都の管理職でございます。
 ですので、都の管理職が部長六、課長一ということで入っておりますけれども、例えば生活文化局が行っているプロポーザル方式の審査委員会では、指定管理者の選定についてであるものの、いずれも半数以上が外部の委員で占められております。また、新国立競技場整備事業の技術提案等審査委員会は、七人全てが外部委員で行っております。
 こうしたことと比べると、外部委員の割合が極めて低いように思われます。審査委員の構成は適切であったのか、この構成はどのように決まったのか、お答えいただきたいと思います。

○白川事業部長 東京都全体でございますが、東京都技術力評価型総合評価方式試行要綱では、学識経験を有する二名以上の者から意見聴取をするというふうになっております。
 また、中央卸売市場におけるプロポーザル技術審査委員会においては、二名以内の外部委員として審査に加わっていただくということで、公正な審査を行えると判断したところでございます。

○あさの委員 ちょっと今の答弁に対するお話に入る前に、先ほど次長に、あしたぜひ出してほしいというお願いをいたしましたが、一応念のため、委員長、これ、資料を出していただくということでよろしいでしょうか。

○島崎委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○島崎委員長 速記を始めてください。

○あさの委員 他の会派さんのご協力もいただいて、一応、委員会の資料要求ということにさせていただきましたので、よろしくお願いをいたします。
 今の答弁についてお話をさせていただきますと、今のご説明だと、市場の方で外部の人は二名以内と決めているから、それで公正にやっていますというふうに聞こえたんですが、なぜ二名以内に決まっているのかということについて、もう一度ご説明いただきたいんですけれども。

○白川事業部長 再度のお答えになってしまいますが、当市場におけますプロポーザル技術審査委員会において、二名以内ということで決めておりますので、それに沿ったものでございます。

○あさの委員 決まりだから二名以内でいいんですといわれると、これが本当に適切なんですかといわれたときに、決まりだから適切ですといわれちゃうと、そこから先、議論にはならなくなると思うんですけれども、先ほどいったように、他の局、あるいは他のところの事業で行っているものでも、外部の割合というのは結構、割合高く入れております。
 もちろんゼロにしろとまではいいませんが、少なくとも九名のうち七名が内部の人間で二名だけが外部の人間というのは、少しほかから見ると変わっているというか、異常に見えるのではないかと思いますので、これはぜひ再考を促したいと思います。
 では、逆に、そのたった二名の枠に入っております首都大学東京の建築学域教授の上野教授、あるいは流通経済大学の矢野教授、どのような理由から選任されたのか伺いたいと思います。

○白川事業部長 今お話しの上野氏は、建築の専門分野としての委員歴を踏まえて選任をいたしました。また、矢野氏は、物流と流通の専門知識を有しているとして選任をいたしたところでございます。

○あさの委員 あくまで一般論ではございますけれども、例えばこうした審査委員会の委員が、第三者を通じるなどして事前に特定の案を見せられ、その案の支持を求められた場合など、公正な審査ができるのかという懸念は確かにどうしても生まれてきちゃうと思います。
 そこで、このような不正防止に向けて、このプロポーザル技術審査委員会では、どのような不正防止策が講じられていたのか、お答えいただきたいと思います。

○白川事業部長 課題についての提案におきましては、参加表明者などが特定される記載をしないように求めるとともに、事業主管課と異なる事業部施設課において審査委員会を運営しているところでございます。

○あさの委員 異なるところでやっているので不正は起きないよということであると思います。もちろん、いろんなやり方があるでしょうから、そのやり方まで逐一口は出しませんが、少なくともさまざまな視点でチェックをするという姿勢が必要だと思います。
 この自己検証報告書にも書いてありますとおり、漫然と前例に倣ってただ進めていけばいいと、先ほどもいったように、なぜ二名以内なんですかといったら、決まりだからといわれては、それは本当に前例に倣っていないといえるんですかという質問がすぐに飛んでくると思うんですね。ぜひ、現状に対して本当にこれでいいのかという疑問を持ち続けていただきたいというように要望をしておきます。
 先ほど申し上げました、へと書いた資料の、二八一ページに載っております、への部分の上の方々、この方々がいっています、この課題、手法、課題(1)、課題(2)、課題(3)というのは、資料でいえば、前に出てくる提案書二七四ページからの四枚の提案書がそれぞれに対応しております。一番、一ページ目が手法であり、そこから課題の1、2、3です。主に1がCO2、省エネに関することで、2がメンテナビリティーですね。そして3が周りの環境との調和みたいな形のイメージだと思われます。
 それぞれの課題に答えたものとプラスして、どのようにやっていくのかということの提案を受けて選んでいる中のコメントが、先ほどの小さくいろいろ枠組みになった上の方にあるコメントでありまして、再度の説明になりますが、先ほど申し上げたとおり、恐らくここはもう土壌汚染対策の話が出てくるのは、本当にこの盛り土のところしかありませんので、この部分を詳しく議論をしたということがわかるということになると思います。
 この、への委員が誰であるのかというのは、少なくとも市場だったらわかると思うんですけれども、これは誰であるということをはっきりいうつもりはありませんか。

○白川事業部長 誰かというお尋ねでございます。審査を客観的に、また公正に行うとの理由で、わからないようにしております。委員の間においても、このいろはにというのが、自分以外がわからないようにしておるところでございます。

○あさの委員 ちなみに確認しておきますが、へが野口管理部長だったりはしないでしょうか。

○白川事業部長 先ほど申し上げましたように、人物の特定は不可能となっております。

○あさの委員 つまり、本人でもわからないということになっているということですね。
 自分のコメントかどうかがわからないというのが本当にいいのかどうかという気はいたしますが、では、逆に、このコメント欄からわからないのであれば、議事録の方、黒塗りのノリ弁みたいな資料の方を見ていただきたいと思うんですけれども、その黒塗りの資料の一一ページ目、ですから二八四ページですね。
 先ほど実際にその会議に参加をしていた野口管理部長にお話しいただいたとおり、この盛り土の件に関しては、恐らく資料を見て思ったところというふうにいっておりましたけれども、工期の短縮や何かでいってきたんじゃないかという話がありました。
 まさにこの二八四ページで、G委員という方が、今のお話の続きなんですけれども、工期の短縮で、ほにゃららをご提案していただいて、それによる、にゅにゅにゅとおっしゃいましたけれども、それは何かこれまでのご経験とかなんでしょうか。それからもう一つは、コストの面でもというお話がありました。ふにゅにゅにゅという話があるんですね。
 この前後の設計業者、整理番号1という、1は日建設計さんだということでございますので、この二つですね。この二つの部分というのを、非常に気になるところではあります。この部分で恐らく日建設計の盛り土の言及があるのではないかというふうな気がいたしますけれども、この部分でその土壌汚染の話をしているのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○白川事業部長 提案に関する内容として非開示としておりまして、この会議では冒頭に非公開と説明し、相手方にも録音を認めていないところでございます。
 ただし、先ほど渉外調整担当部長、管理部長がお話をしましたとおり、相手方の同意が得られた場合には開示の方向で検討していきたいと思っております。

○あさの委員 ぜひ相手方の皆様方にもご協力いただきたい。まあ、企業でどうしても出せない部分は一行で、例えば個人名だとか、そういった部分を消すならまだしも、こういった完全に何を話したか全くわからなくするというのではなくて、特に、既に採用されている側であれば、もともとの提案書も、それから、その仕事自体はもうしてしまっているわけですから、そういった意味ではいろんな部分が公開になっているところはあると思うので、提案時点での話も、これは二十三年ですから、今からもう五年以上前の話になりますから、ぜひ開示をしていただきますようにお願いしておきたいと思います。
 この自己検証報告書を調査特別チームというのが全部つくって--検証報告書、先ほどもいいましたが、本当にこれはやはりまだまだ不十分だなという気がいたします。
 市場長、ここで一つお願いがあります。今の時点ではさまざま忙しいと思いますが、知事にいわれるまでもなく、これはきちっと市場としても、ぜひ内部調査をかけるべきなんじゃないかというふうに思いますけれども、いかが思いますか。

○岸本中央卸売市場長 私どもといたしましても、この間の盛り土の問題につきまして、例えば技術会議の委員にヒアリングするとか、局としてやはり必要なことはやっていかなければならないと思っておりまして、それ以外のことについても、できるだけのことはしていきたいと思っております。

○あさの委員 できるだけのことはしていきたいとおっしゃっていただきました。
 特に私、お願いしたいのは、誰かを見つけるとか、その調査をするというのは、例えば外の局がやるにしても、結局この盛り土に関する資料というのを最も持っているのは市場なんですね。だからこそ、ぜひ市場としてもそういったデータを全部ちゃんと集めて、どこにどんな資料があって、何が書いてあるのかということが把握できるようにしておく、ほかのところが知りたいといったときには、それがすぐ出せるようにしておくというぐらいの整理、この盛り土に関して関係する資料を全部一回、それぞれの関係するところがチェックしてみて、それを集めておく、データベースとして集めておくということはやっておいていただきたいなということをお願いしておきます。
 次に、今度は、市場の安全の問題について伺いたいと思います。
 豊洲市場の安心・安全について、市場への移転の延期を宣言した小池都知事は、九月の十日、豊洲市場の地盤で、土壌汚染対策で行ったと都議会、都民に説明してきた盛り土が建物直下で行われていないことや、その経緯と安全性を検証していくことを公表されました。
 当時、昔は民主党、今の都議会民進党は、豊洲市場予定地で汚染が発見された当初から、汚染原因者である東京ガスへの適正な費用負担や、都による土壌の全面的な除去、地下水の管理徹底など、誰が見ても納得ができる徹底した土壌汚染対策を講じて、都民の不安を払拭するよう求めてきました。都としても、石原知事が私たちの代表質問の答弁として、都民や市場関係者が安心できる安全な土壌汚染対策を講じ、豊洲新市場の整備を進めると答えております。
 しかし、なぜ、専門家会議で提言が行われ、石原元知事も都民や市場関係者が安心できる土壌汚染対策を講じると述べた対策の一つである盛り土が、建物直下で行われなかったのか、またモニタリング空間とする地下空間がつくられたのか、そして土壌汚染対策工事は万全なものだったのか、市場移転問題の解消に向けて全て明らかにしていかなければなりません。
 そもそも、なぜ生鮮食品を扱う市場の移転先として東京ガスの工場跡地が選ばれたのか、その経緯を改めて検証する必要があると考えます。
 都は、二〇〇一年十二月、石原都政下において、築地市場の移転を、東京ガス用地の汚染対策の完了を前提として、有明北、石川島、中央防波堤内側、豊洲、晴海の五地区のうちから豊洲地区への移転を選びました。
 しかしながら、二〇〇五年までに東京ガスによって汚染処理されたはずの土壌から、二〇〇七年十月、環境基準の千倍のベンゼンが、さらに二〇〇八年五月、環境基準の最大四万三千倍のベンゼンが検出されました。
 そこで、都議会民進党、当時は民主党ですけれども、汚染土壌の問題が解決されない中、築地市場を豊洲に移転することには反対してまいりました。
 まずは、一九九〇年ごろから始まったと考えられる築地市場の豊洲地区移転の経過について伺いたいと思います。

○飯田新市場整備部長 平成十一年十一月、築地市場再整備推進協議会におきまして、現在地再整備は困難であり、移転整備へと方向転換すべきとの意見集約のもと、平成十三年七月、築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意におきまして、東京都と東京ガスが築地市場の豊洲移転について協力して協議していくということを合意いたしました。
 平成十三年十二月、第七次東京都卸売市場整備計画におきまして、広い敷地の確保、交通条件の良好な位置、築地との近接性などの条件を満たす場所として、築地市場の豊洲地区への移転が決定されました。
 平成十四年七月、豊洲地区開発整備に係る合意等で、東京都と民間地権者らにより築地市場の移転を合意いたしました。
 平成二十一年二月、土壌汚染対策工事を確定し、豊洲新市場整備方針を策定いたしました。同年九月、東京都議会におきまして、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会が設置され、移転、再整備の検討が始まりました。
 平成二十二年十月、都知事が豊洲移転の決断を表明したものでございます。

○あさの委員 今の後半の部分、平成二十一年から先の部分については、私もちょうど初当選をして、その渦中の中でさまざまなものを見てまいりました。
 本当に、いろんな会派さんがおっしゃっていたとおり、あのとき我々が費やした時間とエネルギーというのは、皆さんもそうですけれども、本当に多様なものであった、本当にさまざまな議論をした。現在地の再整備も含めて議論をして、そして、土壌汚染対策をきちっとやるという約束のもとで進んだ移転。だからこそ我々は、今回このことを明らかにしない限り、なかなか前に進めないんだと思うんです。だからこそ真相をちゃんと明らかにしてほしいと思うんです。
 まず、一番最初、原点の原点です。東京都と東京ガスの協議議事録というのがございます。今回も話し合いについて資料要求をさせていただきました。相変わらず、この一番最後、三二三、三二四ページについておりますけれども、真っ黒。先ほどの議事録以上に、本当に名前と都、ガスという文字しか残っていない。それ以外全てが黒く塗り潰されるというものが、これは当時、我々の仲間の議員が資料要求したとき、あるいは情報開示請求をかけたときから、ずっとこのままです。
 そして今回、小池都政において、市場に対する都民の信頼を回復していくためにも、情報公開の徹底が欠かせません。知事も、先ほど申し上げたとおり、今回この東京ガスの件についても、個人情報や企業の事業活動情報にも配慮しながら、非開示部分を最小限にしていくという答弁がございました。
 今回、第三者照会中となっておりますけれども、東京都と東京ガスとの協議議事録は今後どう開示が進められ、そして、その交渉経過を明らかにしていくのか伺いたいと思います。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 これまでも都は、情報公開制度の趣旨を踏まえまして、可能な限りの情報公開に、情報開示に努めてまいりましたが、企業の経営情報など民間企業の事業活動情報を含むものにつきましては、相手方との信頼関係の維持や、企業の競争上の地位や事業運営上の地位、社会的な地位などを損なわないために、相手方企業に意見を照会しまして、理解を得られた部分についてのみ開示をしてまいった次第でございます。
 九月の下旬に都政改革本部の情報公開調査チームより、改めて原則開示という方針が中間報告されましたことを受けまして、東京ガスの件につきましても、個人情報や企業の事業活動情報などにも配慮しながら、相手方企業から都政の現状等に対する理解を得まして、開示部分の拡大、非開示部分の最小化を図ってまいりたいと考えております。
 先ほどお話ありましたとおり、今回要求いただきました資料につきましては、現在、東京ガスに開示についての意見を照会中でございます。

○あさの委員 ちょっと確認をさせていただきますけれども、結局これ、一部開示なのか、全面開示なのか、今までどおりなのかという結論はいつごろ出るんでしょうか。目測だけでもいいのでお答えください。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 さきの知事、都政改革本部の方針等を受けまして、可能な限り速やかに対応を図ってまいりたいと存じております。先方の企業にも十分な理解を求めてまいりたいというふうに考えております。
 大変申しわけありませんが、いつというのはちょっと、なかなかこの場では申し上げにくいですけれども、できるだけ知事の方針、趣旨を踏まえまして、早い段階でというふうに考えたいと思っております。

○あさの委員 ちなみに、先ほど話がありましたとおり、議事録や何かで公開はしませんよという形の話をしてやっているので、今、了解をとっている作業というのがありますという答えもありました。
 今後こういった交渉をする際に、例えば三年たちました、五年たちましたら公開をさせていただきますけどいいですかとか、事前に確認をして交渉に入るということもあり得るんじゃないかと、少なくとも都政改革本部から求められている情報公開という面でいけば、常に求められたら開示できるかどうか相手に聞くというだけではなくて、はなから、ある程度の年限がたったら、それが公開できるように準備をしておくという姿勢も、これも情報公開の姿勢だと思うんですけれども、そういった考えがあるのかどうかについてお答えください。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 委員ご提案のようなやり方も一つの方法ではあろうかと存じます。
 それはやはりケース・バイ・ケースでございまして、どのぐらいの年限で開示できるものなのかといったものについては、事の進め方でありますとか事業の内容等によっていろいろと異なってくるのではないかと思いますけれども、ご提案の趣旨は一つありではないかなというふうに考えておるところでございます。

○あさの委員 ぜひ、情報公開というのは、先ほどから何度も、最初から何度もいっていますけれども、求められて答えるのではなくて、できるだけ開示をするということだと思います。
 それは日ごろの準備から始まるんだと思うんですね。ですので、できるだけ開示ができる体制はどうつくったらいいのかという姿勢で、これからも、もちろん仕事をしていればいろんな情報がある、もちろん絶対開示できないものもきっとあると思います。それはそれでいいんです、これはまだ開示できないと。ただし、それはできるだけ限定的に、どこまでだったら開示できるかを常に考えておいていただきたいと思います。
 この東京ガスの協議の問題というのは、市場移転用地、つまり、ただの、ほかのいろんなものだったら、極端な話、例えば、それが絶対いいとはいいませんけれども、展示場であったり、要は人が常駐して住むわけではなく、あるいは食べ物などの直接体に入るものではないものを扱っている場所であれば、まだ土壌汚染対策をした上で使うというのはそれなりに価値があるのかなと思いますが、今回、市場移転予定地として、なぜ土壌汚染が発覚した工場跡地を購入したのかということだと思います。こうしたことになった経緯を伺いたいと思います。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 豊洲市場の用地は、東京ガス株式会社が平成十三年一月に、ベンゼン等の有害物質に関する調査結果と汚染土壌処理対策を既に公表しておりましたけれども、同社の責任で操業に伴う汚染について対策を実施するということを既に表明していたものでございます。
 さらに、平成十四年七月に、都と、東ガスを含めた民間の地権者、あの豊洲地区の民間の地権者さんとの間で開発整備に係る合意などを締結いたしまして、その際、土壌汚染処理については、それぞれの地権者が、都の環境確保条例に基づきまして、従前の所有地に対して、責任を持って土壌汚染にかかわる調査を行い、汚染が判明した場合には必要な処理対策を実施するということを合意しております。
 さらに、平成十七年の五月には、東ガスを含めた民間地権者と土壌処理に関する確認書を締結いたしまして、特に東ガスにつきましては、処理基準の十倍を超える汚染物質、これを深さにかかわらず除去すると、これだけではなくて、それに加えて工場操業時の地盤面から深さ二メートルの処理基準を超える汚染物質、これは処理基準十倍ではありません、処理基準そのものを超える汚染物質を基準以下にすると、こういう追加の対策の実施を取り決めたところでございます。
 東京都は、東京ガスが行いますこれらの土壌汚染対策が、法律、それから条例が求める対策の水準を上回るレベルの安全対策を講じる計画であることから、市場用地としての安全性を確保できるものと考えた次第でございます。
 その後、東ガスは、これらの都との合意に基づいて土壌汚染対策を実施いたしまして、平成十九年までに環境確保条例に基づく手続を完了いたしましたところでございます。
 その後、委員の皆様方もご承知のとおり、市場の用地としての安全性をより高いレベルで確保するために、東京都は専門家会議を設置いたしまして、そのご提言に基づいて敷地全域にわたる詳細な調査を実施いたしました。
 そうしましたところ、都市ガス製造の操業に由来する汚染物質が確認されました。
 そこで都は、市場用地の安全性に万全を期すために、必要な対策を東京都がみずから実施することといたしまして、その経費の一部につきましては東京ガスが負担してくれるように協議を申し入れ、最終的に東京ガスは、卸売市場が公益性の高い施設であること、それから現にガス製造工場の操業に由来する汚染物質が検出されているといった事実を踏まえまして、条例上の手続は完了しておりましたので、これは法律の専門家にも確認しましたけれども、法的な責任はないということでございましたけれども、東京ガスの方は、その社会的な責任を果たすという意味から対策経費の一部を負担することに合意をいたしまして、これをもって東京都は東ガスから土地を購入したものでございます。

○あさの委員 今の話で決して忘れてはいけない部分があると思うんですね。それは、東京ガス、土壌汚染が発覚していることもわかって、その上で、費用負担の話もありましたけれども、東京ガスの土地を市場移転用地として使うと決めたとき、環境基準や法令、条例の基準以上の対策をとって、これでもかというほど対策をとって、だからこそ、この汚染された土地でも市場は開場できるんだといって、あそこに移転を決めたはずなんで、それは私も、もう基準以上のことをやるということをずっといい続けた当時の石原都知事のことを覚えていますけれども、そういう発言があったにもかかわらず、なぜ盛り土がなくなっているのかと。
 最近、ともすると、市場の安全性をうたうときに環境基準以下だから大丈夫ですという説明をされることがあるんです。しかし、あそこでオープンするときの話というのは、環境基準ではなくて、それをはるかに厳しく見たものを行うから、対策工事をやるから、それであそこにオープンをするんだといっていたはずなのに、なぜいつの間にか環境基準を守っていればいい、法令の基準を守っていればいい、条例の基準を守っていればいいと、いつの間にかこれ、汚染対策としては後退しているんじゃないですかと。
 そして、その意識の後退こそが、いつの間にか、盛り土がなくても地下ピットで、必要だっていっているからと、少しずつ少しずつ意識が変わった、まさにこの自己検証報告書の中に出てきた、少しずつ意思が形成されていって、結果として実施設計が完了した時点でほぼ盛り土がなく、地下の空間を置くというものに固まっていったという報告になっていっているんじゃないかと思うんです。
 正直、都の職員さんですから、全体的にいろんな動きがあると思うんですね。ずっと市場にいるだけじゃない人たちもいらっしゃると思います。でも、その中で意識をつないでいかないと、あのとき我々が時間を割いて議論をしてきたのは、この土地を使うんだったら、基準じゃなくて、本気でやれるだけやるんだと、とことんやるんだと、それこそが都民の安心を生むんだと、その姿勢でいったからこそ了承された計画だったんではないかと。それをいつの間にか法基準に合わせるというやり方にしてしまっては、やはりこれは結局こういう問題を生んでしまうんじゃないかと思います。そこの部分もぜひ市場として、実際、今のような考え方、これから先もずっと持ち続けていただきたい。
 ぜひ、今の話を聞いて、大変申しわけないですが、市場長、一言コメントをお願いいたします。

○岸本中央卸売市場長 この豊洲に関します安全対策につきましては、今、あさの理事おっしゃったとおり、もともと法の定める基準というのは、はなからもうこれはクリアしているわけでございまして、そこがゴールではないと。やはり食の安全・安心のためにできるだけのことはやろうということで、専門家会議の提言を受け、私どもといたしましても技術会議に諮りながら、さまざまな対策を講じてきたということだと思っております。
 ただ、一つだけちょっと、今の理事のお話で、環境基準をはるかに上回るということでありますと、これはなかなかちょっと大変なことになるのかなと思っていまして、現に我々といたしましても、やはりよりどころとしては、環境基準というのは本当は、理事よくご案内のとおり、七十年間そこで、例えば摂取しても大丈夫だという基準でございますので、やっぱり、理事おっしゃる趣旨というのは、法の定めを守っているからいいんだということではないんだというのは、まさに理事おっしゃるとおりだと私も思っております。これからもその考え方で進めてまいりたいと思っております。

○あさの委員 環境基準をはるかに超えると、そのはるかがどのくらいかというので、市場長としては少し不安を持ったかもしれませんが、私がいいたいのは、ただ、意識としては、少なくとも環境基準が最低ラインだぐらいの感覚でいてほしいという気持ちです。
 そうじゃないと、要は、環境基準は確かに相当厳しいと思います。思いますが、いつも私が思っているのは、安全であることと安心を与えることは全く別物ですから、安全だとどんなにいっても、そしてそれを誰が保証しても、安心というのはそんな簡単には生まれません。それを生むことが一番難しいし、でも、それを生まないと、特に市場というのはブランド力をつけていくことはできません。ですので、そこの部分はぜひ意識をしてこれからも行っていっていただきたいと思っております。
 そういった形で都が少しずつ地下の空間をつくって、いつの間にかそのかわりに盛り土が消えていくということになっていったわけですが、都はいつどの時点から、どのような必要に応じて、建物直下にモニタリング空間として地下空間を整備する考えを始めたと考えているのか伺いたいと思います。

○佐藤施設整備担当部長 平成二十年ごろ、技術会議におきまして地下水の長期モニタリングと処理の必要性について議論されておりました。それを受けて、都の技術部門におきましては、この技術会議前後からモニタリング空間に関する内部検討も進められ、技術面での可能性や課題について検討が進められたものでございます。
 片や、こういった卸売市場という大規模建築物につきましては、建物直下に排水管などの配管ピット機能も不可欠でございまして、そういったピットの設置や、その維持管理に関する検討も進められてございました。各種ライフラインの設置、管理や、市場の使い勝手の観点から、モニタリング空間を地下に設ける案をまとめ、これを二十三年の基本設計に反映したものと考えております。

○あさの委員 百歩譲って今の話を理解したとします。ただ、私もやっぱり解せないのは、仮にああいった設備をつくるときに、地下の空間という、地下ピットといわれるようなものが必要だとして、必要なものをつくりましたと。そして、そこには汚染された水が入ってくる可能性がある、当然、防水加工はしていないんですから。入ってくる可能性があるとなっているときに、なぜ市場内で出入りができるようなつくりにしてしまったのかと。少なくともメンテナンスをやるために毎日入るわけじゃないんですから、メンテナンスをやるためだったら扉を外にもつくれると思うんです。
 要するに、考え方として、先ほども申し上げたとおり、本当に安心を守りたいと思っているんであれば、必要は必要でいいんです、そこで議論をしなきゃいけないと思うんです。協議はそこでやるんだと思うんです。
 必要なんだけれども、上を守るためには、じゃ、例えばコンクリートの厚さを何センチにしよう、その上で、ここは市場とは別の出入り口で、全くの別空間として、建物はつながっているけれども別空間としてつくりましょうと、何でそういう議論にならないのかなと。どうして一体型の建物でつくっちゃうんですかと。その部分が食の安全を守るという責任に欠けているんじゃないかという批判につながっていくんだと思うんです。
 やはり、これをつくっていくときに、いろんな事情はあったんだと思います。先ほどいったように、百歩譲って、そのものが必要だったと、地下の空間が必要だったとしましょう。でも、そこで要請されている事項、約束したこと、守らなきゃいけないこと、現実の課題、それをどうやってクリアするかを考えるのが知恵だと思います。その知恵を出すのが協議だし、それこそが民間の知恵、行政の知恵、議会の知恵、さまざまなものを結集する、だからさまざまな情報を開示していきましょうと我々は求めているんです。それが、全部結論が出て、この状態で何とかしてくれといわれても、なかなか出ないものはたくさんあると思うんです。そこをぜひ、今後いろんな形で皆さん方からそういう情報が発信されることをご期待しておきたいと思います。
 少し飛ばさせていただきまして、このモニタリング空間である地下空間について、塚本前市場長は、設計図を見せられ、建物の下に空洞があることを認識していたという発言をしていることが先月、九月の三十日に報じられております。
 それでは、いつ前市場長にこの豊洲市場の地下空間が含まれる設計図を見せたのでしょうか。これについての見解を伺いたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 済みません、私は前市場長に直接ヒアリングしておりませんが、ヒアリングメモを見ましても、いつ前市場長がこの設計図を見せられたかということについては明確に書いておりませんでしたので、恐れ入りますが、この場でちょっとお答えしかねます。申しわけございません。

○あさの委員 今後さらに継続した調査の中でぜひ明らかになっていけばいいかなと思っております。
 舛添前知事が、重要な土壌汚染対策であるこの盛り土が建物直下にない、地下空間が広がっているという土壌汚染対策工事の重要な変更事項を知らされずに、二〇一五年七月に、開場を決め、記者会見を行っていたとすれば、長年市場移転に向けて取り組みを進めてきた市場関係者、そして土壌汚染対策を見守ってきた都民を欺く行為であり、都の信用が大いに損なわれたといっても過言ではありません。
 この部分、知事があのとき開場を決めてきたというときのこの部分は、本当にかなり重要な問題だと思っております。市場長の見解を伺いたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 平成二十六年の十月に土壌汚染対策工事が完了いたしまして、その年の十一月に第十八回の技術会議を開催いたしまして、土壌汚染対策工事が予定どおり完了したことを確認しております。その際、地下水についても環境基準以下になっているという、そういったデータを全てお示しして、技術会議で確認いただいております。
 それをもちまして、都といたしまして豊洲市場用地の安全性が確認できたものと判断するという、そういう見解を出しております。それを踏まえて舛添知事が豊洲への移転を、最終的に移転時期を表明したということでございます。
 理事のお話のとおり、私どもの方にこの盛り土が適切に行われていないという、そういった認識が欠けておりましたので、この知事の判断もそういった間違った情報の上に立っていたということで、まことに申しわけなく思っております。

○あさの委員 ここから先は、再発防止をどうするかということだと思うんです、どうやって同じようなことが--過去、私もわずか七年少しの議員生活の中で、何度か都の大きなミスみたいなものにぶち当たったことがあります。そのたびにいつも思っているのが、基本的に、人間ですから全くミスをしないということはもう不可能です、人はミスをする生き物ですから。だけど、それを組織とシステムとでどうやってカバーするか、ミスが起きないようにする、あるいは起きても最小限でとどまるようにするということを常に考えていかなければ、特にこういった大きな問題が出たときには、それも考えていかなければいけないと思います。
 ぜひ市場としても、その部分、早急に、どう構築していけばいいのか、単純に意識を共有しようとか情報を共有しようとか、何かちょっと抽象的なものではなくて、具体的にどういうシステムをつくっていけばこういったことが防げるのかということは、真剣に検討していただきたいと思います。
 さて、我々都議会民進党も、この市場には現地視察、何度も行かせていただきました。正直いえば、昨年の十一月から求め続けて、ことしの九月になるまで、いろんな理由をつけてなかなか行くことができなかった。それは我々も強引にでも入ればよかったかと今では思っておりますけれども、少なくともちゃんと、きちっとした正規の手続を踏んでということにこだわっていたが余り、結局この九月まで行くことができず、この間、三回集中して行かせていただきましたけれども、この都議会民進党の豊洲市場移転の問題プロジェクトチームが九月の十二日、十六日の両日、豊洲市場の五街区、六街区、七街区の地下空間を視察させていただいたときに、たまり水が、もう水がたまっている状態というのはもちろん確認ができました。
 豊洲市場の五街区、六街区、七街区の地下空間のこのたまった水の水質調査の分析結果について、改めて伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 九月の十三日から十五日までの間に三回、各街区の地下ピット部において、ガス工場操業由来の汚染物質であるベンゼン、シアン化合物、鉛、ヒ素、水銀、六価クロム、カドミウムについて水質調査を実施し、その結果は、いずれも基準を満足するものでありました。

○あさの委員 次の二つの質問は先ほど別の会派さんで答えておりましたので飛ばしますが、九月二十三日のプロジェクトチームによる視察のときには、加工パッケージ棟の地下空間にも水がたまっていることが確認できました。
 そして、私たちが水質調査を環境検査研究機関に依頼した結果、水質はいずれも環境基準を満たしており、検出成分から地下水と判断されるとの評価を得ました。
 都としても今度はこの加工パッケージ棟の地下空間のたまった水を採水し、水質調査を行うべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 現在、専門家会議の指導のもと、加工パッケージ棟においても水質の調査を実施しております。
 結果については、専門家会議で評価、検証していただきます。

○あさの委員 水質調査もしていただいているということで、同時に、加工パッケージ棟と、それから管理施設棟の地下空間の空気の測定も行うべきと考えますが、それについてもお答えをお願いします。

○村井基盤整備担当部長 現在、加工パッケージ棟、管理施設棟においても空気測定調査を実施しており、結果については、専門家会議で評価、検証していただきます。

○あさの委員 今回、豊洲市場の地下水モニタリング調査では、ベンゼン、シアン、ヒ素、鉛、水銀を分析項目として監視をしておりますけれども、今回の調査によって環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出されました。
 専門家会議の座長からどのような調査結果の評価が行われたのか伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 この件に関する専門家会議の平田座長のコメントとして、土壌汚染対策実施後に地下水中の汚染物質濃度が変動しながら低下していくことはよくある現象である、現在は、対策後の地下水中の濃度の推移を確認している状況であり、一時的な上昇をもって判断するものでなく、今後の推移を見守るべきであるとしています。
 こうしたことから、今後継続して地下水モニタリング結果の推移を確認していく必要があると認識しております。

○あさの委員 基準の超過というのがありましたけれども、これは周辺に影響を及ぼすのか、そして、基準超過をした地下水の拡散防止策についてあわせて伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 豊洲市場用地は地下水の飲用などの利用がございません。
 モニタリング調査についても、継続して推移を確認していきたいと考えております。

○あさの委員 今回環境基準を超えたベンゼンが検出された二つの観測井の箇所は環境基準以下の検出で推移していて、五月に行われました前回調査においてはベンゼンは検出されませんでした。また、環境基準を超えたヒ素が検出された観測井も環境基準以下の検出で推移をしていまして、五月の前回調査におきましては今回の四分の一以下の値の検出となっていたようでございます。
 第七回までの地下水モニタリング調査の結果、そして第八回の環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出された調査結果を踏まえて、都は豊洲市場の地下水の状況を今どのように評価しているのでしょうか、伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 豊洲市場の地下水の状況でございますが、これまで実施した八回のモニタリングのうち、七回までは地下水基準以下であったが、今回、基準の超過を確認いたしました。
 専門家会議の平田座長からは、現在は、土壌汚染対策後の地下水中の濃度の推移を確認している状況であり、今後の推移を見守るべきであるとのコメントをいただいております。
 このため、継続して地下水モニタリングを実施し、推移を確認するとともに、できるだけ早期に専門家会議を開催し、今後の対応を検討していただきたいと考えております。

○あさの委員 今回環境基準を超えるベンゼンの分析値が検出された二つの観測井は、L30-1、J35-6という場所ですけれども、これは、都が土壌汚染対策工事を行う前に行った土壌調査においてベンゼンによる地下水汚染が分布したメッシュの場所となっておりました。
 土壌汚染対策工事後も環境基準を超えるベンゼンの分析値が検出された結果に対してどのように考えているのか見解を伺いたいと思います。

○村井基盤整備担当部長 この件につきましては、やはり継続して地下水モニタリングを実施し、推移を見守るようにしていきます。
 できるだけ早期に専門家会議等にも確認をとっていきたいというふうに考えております。

○あさの委員 できるだけといわずに、本当に最速でやっていただきたいと思います。
 この検出結果から、都が万全とする土壌汚染対策工事が本当に万全だったのかが問われてくると思います。改めて、工事は万全だったのか、現在の都の認識を確認したいと考えます。

○村井基盤整備担当部長 豊洲市場用地での土壌汚染対策工事では、土壌汚染対策法に沿った汚染状況調査で確認されたガス工場操業に由来する有害物質について、土壌は掘削除去し、地下水は揚水、復水などにより環境基準以下となったことを平成二十六年十一月に技術会議で確認しております。
 しかし、現在、建物下の盛り土がなされていない部分については、専門家会議で検証いただくこととなっております。
 今回環境基準の超過が確認されたことについても、先ほどから申しているように、座長のコメントに従い、継続してモニタリング調査を確認していきたいというふうに思っております。

○あさの委員 改めて、今現在、正直、専門家会議の意向を述べただけだというふうに思っております。もちろん今の状態では都としてはどっちだとはいえないということだというふうに受け取っておきたいと思います。
 ちなみに、これまで地下空間の話や地下水の汚染監視の状況などについていろいろ伺ってまいりましたが、先日市場に行ったときにいわれたのが、そこで働いている方々、もちろん全員に聞いたわけじゃありませんけれども、市場関係者の方々は、本当に自分たちは何の情報もないと、何がどうなっているんだか全然わからないということをいっていた方がいらっしゃいました。
 こういった地下空間の整備、盛り土をしていないということも含めて、あるいは今まで話をしてまいりました地下水の汚染監視の状況などについて市場関係者へきちっと説明をすべきだと考えておりますが、いつごろ実施するつもりでしょうか、市場長に伺いたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 今回の盛り土に関します件につきましては、九月九日に発覚いたしました後に、たしかその翌週だったと思いますが、私が市場関係者の代表のところに出向きまして、直接、報告とおわびを申し上げております。
 今回の地下水のこの基準を超えたことにつきましては、議会中でもございましたので、連絡はいたしましたが、まだ直接お話はしておりません。
 今後、業界代表の方も入っております土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会というのがございますので、そういった場をできるだけ早く開きまして、そこできちんと報告をしていく、そういう必要があると思っております。

○あさの委員 今の市場長のお話、もちろん迅速に動いていただくのはありがたいんですけれども、市場長みずからが動くんであればそういう形になるんでしょうが、私が市場全体としてお願いしておきたいのは、市場の中で働く方々、特に仲卸の方なんかはそうだと思いますけれども、やはりお一人お一人が経営者なんです。幾ら団体の代表さんがいるといっても、団体の代表に話をしたから市場関係者みんなに説明しましたというのは、やっぱりちょっとこういう場合は乱暴かなと。
 どうにか、お一人お一人全部訪問しろとはいいませんが、少なくとも二回か三回、全員が集まれるようなものを何回かセットしておいて、どこかには来てもらえるような形で、個々人をちゃんと対象にした説明をしていただきたいと思います。
 それをやって初めて、市場関係者に説明したんだと。まずは一報、代表者の方に連絡を入れる、これはこれで大事なことですけれども、これをやった上で、きちっと準備をして皆さんに説明をするとならなければ、幾ら代表に連絡を入れても、俺たちは聞いていないという話になってしまうと思いますので、その辺はしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 きょうのプレス発表でも、相談窓口を拡充するなどという話が出ておりまして、それはそれですばらしいと思いますが、こういったことも、要は姿勢の問題だと思うんです。こちら側の問題があるときには、こういったことをやるのも大事なんですが、どこかで一回はせめて皆さん方全部に告知がかけられるような、つまり、欲しい人だけ来てください、聞かれたら答えますに見えかねませんので、相談室をどんなに拡充しても。それはちゃんと相談会なりというものを全部一回開いて、皆さんが来れるような形にするだとか、何かいろんなアイデアをしっかりと考えていただきたいと思います。
 最後に、この間、私も市場に行って、余り褒められたことじゃないんですが、いろんなアンケートをとってまいりました。(パネルを示す)これは歩道でとってきました。築地と豊洲、日にちは九月の二十六日の朝七時に築地市場前の歩道でとってきました。これは単純に、わずか一時間半の間で二百五十三名の方々に答えていただいて、もちろん都民じゃない人もいらっしゃいました。いろんな人たちが通る中で、今のところは、このままだと築地と同じような、それだけ築地のブランド力が高いともいえますし、今この問題が起きている真っ最中だからということもありますけれども、ただ、この際にちょっと気になることを伺いました。
 市場内でメディアが取材をする際に、その取材内容によっては許可を出さない、今回でいえば、豊洲の移転問題に関して取材するんであれば取材の許可は出しませんといわれていますというような声を聞きました。事実かどうかについてお答えいただきたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 市場の中には、仲卸団体だとか団体にお貸しをしている敷地があります。そこの敷地の中を取材をしたいといった場合は、その方々の協力がなければ取材はできないという形になりますので、敷地の中、市場の中、その方たちの土地以外の市場の中であれば、それはうちの方で許可を出すことはできますけれども、仲卸団体さんにお貸しをしているそこの中につきましては、その方たちの協力が得られれば取材は可能だという形になりますので、そういった手続が必要になってまいります。

○あさの委員 今のお話ですと、きっと取材に来る方々は、観光客さんだったり働いていらっしゃる方がいるところに、本当に競りをやっているところにテレビカメラが入って取材をしているとは思えないので、やっているということで、そういう場合だと、仲卸さんの団体の協力を得られないと、市場だけでは判断できないという説明だと伺いましたけれども、もう一度確認します。
 では、市場としては少なくとも、取材内容、よほど何か食べ物にそぐわないような取材は別として、豊洲の問題だからとかそういったことで取材を断ることは市場としてはないんだということで理解させてもらっていいのか、もう一回答弁をお願いしたいと思います。

○有金渉外調整担当部長 当然、取材を受ける場合は、その取材の目的だとか、どこの場所を取材したいのかだとか、そういう内容を確認します。
 その上で、取材の内容が問題がなければ、なおかつ仲卸団体の、例えばその方に貸している土地の中を使うのか使わないのか、そういったものを踏まえた上で、使う場合は、仲卸団体の協力を得た場合は貸すことは可能、もしだめであればそこの部分以外のところで取材を認めると、そんなような対応になってくると思います。

○あさの委員 今うなずいていただいていたので、市場長はわかっていただいていると思うので、もう一回聞きます。
 市場長、私が聞きたいのは別に、もちろんケース・バイ・ケースは当然あると思います。ただ、原則として、例えば、極端な話、豊洲市場問題に関して取材したいといわれたことを理由に断ることはないですねと、そのことだけ確認させてください。

○岸本中央卸売市場長 都として、豊洲市場に関する取材だということで取材を断るということはございません。
 先ほど来、我々は施設の管理者でございますので、やはり管理の目的に抵触するようなものであれば当然だめでございます。先ほどから担当部長が申し上げていますのは、それぞれ、ほとんどの場所が業界団体さんにお貸ししている場所でございますので、その場所を取材するときは業界団体さんのやはり許可を得てくださいと、そういう話を申し上げているわけで、その団体さんのご判断としてこの取材はいいとか悪いとかとあるのかもしれませんが、少なくとも私どもの方でそういったことを判断するということはございません。

○あさの委員 ありがとうございます。
 今までさまざまな議論をさせていただきましたが、あくまで私は、何度もいっていますけれども、求められて答えるのではなくて、みずから開示をしていくという姿勢が一番大事だということをいわせていただきました。
 先ほどまでさまざまな質問をさせていただきましたけれども、質問の中、ちょっと再度確認をさせていただきたい。質問の中で要求をさせていただきました九月の二十一日に小池都知事に提出したとされる自己検証報告書の前段階のもの、二枚の紙、一枚は同じものだとおっしゃっていましたけれども、この報告書というのが、委員会の資料要求としてあしたの委員会に提出していただきたいということでお願いをしたいというふうに思いますけれども、よろしいでしょうか。

○島崎委員長 ただいま、あさの理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○あさの委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 以上で私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)

○島崎委員長 この際、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、十月七日の委員会において質疑を引き続き行うことにいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後十時四十一分散会

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