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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第四号

平成二十八年三月十五日(火曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長島崎 義司君
副委員長小林 健二君
副委員長清水 孝治君
理事あさの克彦君
理事田中たけし君
理事かち佳代子君
松田やすまさ君
尾崎あや子君
大松あきら君
木内 良明君
三宅 正彦君
田島 和明君
石毛しげる君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
中央卸売市場市場長岸本 良一君
管理部長野口 一紀君
事業部長白川  敦君
新市場整備部長飯田 一哉君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務金子 光博君
財政調整担当部長坂田 直明君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長赤木 宏行君
基盤整備担当部長若林 茂樹君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
港湾局局長武市  敬君
技監石山 明久君
総務部長浜 佳葉子君
企画担当部長オリンピック・ パラリンピック調整担当部長兼務中村 昌明君
調整担当部長矢部 信栄君
港湾経営部長古谷ひろみ君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長山口 祐一君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務原   浩君
営業担当部長有金 浩一君
港湾整備部長小野 恭一君
計画調整担当部長角  浩美君
離島港湾部長小林 英樹君
島しょ・小笠原空港整備担当部長神山 智行君

本日の会議に付した事件
中央卸売市場関係
予算の調査(質疑)
・第十号議案 平成二十八年度東京都と場会計予算
・第十八号議案 平成二十八年度東京都中央卸売市場会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第七十七号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
報告事項(説明・質疑)
・千客万来施設事業(六街区)事業予定者の決定について
港湾局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 港湾局所管分
・第二十号議案 平成二十八年度東京都臨海地域開発事業会計予算
・第二十一号議案 平成二十八年度東京都港湾事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第七十八号議案 東京都海上公園条例の一部を改正する条例
・第百七号議案 東京都立有明北緑道公園の指定管理者の指定について
報告事項(質疑)
・豊洲・晴海開発整備計画の一部改定について(案)

○島崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場及び港湾局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項の聴取を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○野口管理部長 千客万来施設事業(六街区)事業予定者の決定についてご報告申し上げます。
 お手元の資料1をごらんください。
 一枚おめくり願います。1、事業の概要についてでございますが、(1)、整備目的につきましては、築地特有の貴重な財産であるにぎわいを継承、発展させるとともに、豊洲市場本体施設と連携し、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出すことでございます。
 (2)、整備手法につきましては、期間を五十年とする事業用定期借地権方式によりまして、民間事業者が施設を整備、運営するものでございます。
 2、経過につきましては、平成二十七年九月に再公募の要項を公表後、平成二十八年一月に提案書の受け付け、同年二月に審査委員会による審査、選定を経て、同年三月に事業予定者を決定し、公表したものでございます。
 3、事業予定者につきましては、万葉倶楽部株式会社に決定いたしました。
 4、事業予定者の提案概要についてでございますが、(1)、施設構成につきましては、商業ゾーンと温泉、ホテルゾーンの二つの施設で構成されており、江戸のまち並みを再現したオープンモールで飲食、物販店舗を展開するなどとされております。
 (2)、提案貸付料につきましては、月額七百二十一万円となります。
 5、選定理由につきましては、江戸のまち並みによる施設と市場隣接の立地を生かし、集客性を高め食の魅力を発信するものであること、商業施設と温泉機能がおのおのの魅力を発揮し、相乗効果により多くの来場者を誘致するものであることでございます。
 二ページをごらんください。6、整備スケジュールについてでございますが、平成二十八年六月に基本協定を締結後、平成二十九年一月に建設工事に着工し、平成三十年八月に商業ゾーンを先行開業させ、平成三十一年八月に温泉、ホテルゾーンを開業する予定でございます。
 以下に配置図並びに施設のイメージ図を掲載してございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 千客万来施設事業(六街区)事業予定者の決定につきましては以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 報告は終わりました。
 本件については、次に行います予算の調査及び付託議案の審査の質疑の際にあわせて質疑を行いますので、ご了承願います。
 次に、予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第十号議案、第十八号議案及び第七十七号議案並びに報告事項、千客万来施設事業(六街区)事業予定者の決定についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○野口管理部長 去る二月十五日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます、経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。1、豊洲市場整備に係る当初事業費、執行済額及び見込額についてでございます。
 表の頭に、土壌汚染対策費、建設費、用地取得費及びその他関連工事費等の項目ごとに、上から順に、計画額、平成二十六年度までの執行済額、平成二十七年度予算現額及び平成二十八年度予定額を記載し、豊洲市場整備に係る事業費の見込み額をあらわしてございます。
 二ページをお開き願います。2、新市場建設懇談会の開催日程及びその内容についてでございます。
 新市場建設懇談会の設置時期、近年の開催状況について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松田委員 私からは、豊洲市場の移転についてお伺いをさせていただきます。
 移転に当たっては、ことしの十一月に市場業者の皆さんが安心して移転できること、そして移転した先でしっかりと商売を展開できることが大切であり、我が党はこれまでも、都が責任を持って市場業者にとって効果的な支援策を講じるべきであるというふうに、機会があるごとに強く求めてまいりました。
 開場年度の予算である来年度予算案には移転支援策の充実に向けた予算が計上されているということでありますが、まずは市場業者に対する都の支援の現状と取り組みについて質問していきたいというふうに思います。
 初めに、確認のためにお伺いをいたしますが、都による移転支援のこれまでの取り組み内容について伺います。

○長田移転支援担当部長 豊洲市場への移転に当たり、都では、市場業者が豊洲市場で展開する事業への不安を解消するため、経営相談や造作工事などの各種相談窓口を設置する一方、市場を取り巻く経営環境が厳しいことから、移転に関する資金需要への対応をきめ細かく行うため、各種支援策を実施しています。
 具体的には、公的機関の制度融資を利用した場合に、利子補給を行う利子補給事業を初め、制度融資などだけでは資金需要を満たすことのできない市場業者に対して、金融機関と連携した市場独自の融資制度である仲卸・関連事業者融資事業を新たに設け、いずれも平成二十六年十月から実施しております。
 また、個々の市場業者だけでなく、業界団体が移転に向けた事業を実施するために必要となる資金を融資する制度として業界団体融資事業を設け、平成二十六年十月から実施するとともに、環境負荷を低減する設備を導入した市場業者や業界団体の費用負担を軽減するため、環境・省エネ設備補助事業を平成二十六年四月から先行して実施しております。
 これらの制度の利用実績は、平成二十八年二月末現在、利子補給事業の申し込みが百二十七件、融資実行額が約四十億八千万円、仲卸・関連事業者融資事業はそれぞれ六件、六千万円、業界団体融資事業では十六件の申し込みがあり、融資実行額が約二十六億六千万円ございました。また、環境・省エネ設備補助事業では三百五十六件の申請を受け付けております。

○松田委員 ありがとうございます。利子補給事業を初めとして、多くの支援を都が行ってきたことは理解をさせていただきました。
 しかしながら、かつて例を見ない大規模な移転に際して、市場業者は移転時に集中する多大な設備投資や移転費用を捻出しなければならず、移転後の経営に対する不安が大きいことも課題となっております。
 こうした課題を背景として、昨年の十二月には、市場業界から我が党に対して、移転にかかる負担のさらなる軽減を求める要望書が提出をされました。市場業界の要望に対して、知事はさきの第四回定例会の我が党の代表質問において、必要な支援について早急に検討を行うと答弁をされました。これがリップサービスに終わることなく、確実に実行されることを強く望むものであります。
 私は、豊洲市場の最新鋭の施設設備と市場業者の高い集荷力や販売力がしっかりと組み合わさって初めて、都民の生鮮食料品の拠点としての役割が果たせるものと考えております。移転に伴うさまざまな負担によって市場業者の体力が衰えてしまい、営業さえもままならず、期待されるべき市場の機能が十二分に発揮されなくなってしまっては本末転倒ではないかというふうに感じております。その点において、移転を目前に控えた市場業者による負担軽減の要望には傾聴に値するものがあると考えております。
 そこで、都は、市場業者からの要望を踏まえて、来年度の予算案にどのような追加支援策を盛り込んでやるのかお伺いをいたします。

○長田移転支援担当部長 豊洲市場への円滑な移転と開場を実現し、市場業者が継続して事業を進めていくためには、移転に伴う経費負担が経営へ与える影響などにも十分配慮することが必要でございます。
 そこで、特に経営環境の厳しい中小零細事業者を対象に、冷蔵機器等の買いかえを促進し、移転費用の軽減と豊洲市場における環境衛生対策の一層の向上を図るため、環境・省エネ設備補助事業の補助対象を拡大するほか、仲卸・関連事業者融資事業の融資条件を緩和することといたしました。
 また、閉場後の速やかな施設の解体に向けて、原則として市場業者の設置した造作施設の原状回復義務を免除するとともに、引っ越しに伴い発生する廃棄物の処理に対して都が支援することといたします。
 さらに、低温施設を対象として新たに設定する使用料について、一定期間の経過措置を設けることにより、市場業者の負担を軽減することといたしました。
 以上の追加支援策の所要額は合計で約五十四億円を見込んでおり、二十八年度予算案には、当年度の支出として三億円、債務負担行為として約十二億円を計上したところでございます。
 これまでの移転時支援策とあわせて、市場業者が円滑に移転することができるよう、引き続き適切な支援を行ってまいります。

○松田委員 ただいまのご答弁から、市場業者の円滑な移転に向けて、一歩前に進んだ支援を都が用意したものと一定の評価をさせていただきたいと思います。
 本年十一月に移転を控えた市場業者が抱える課題は、事業形態や経営状況に応じて多種多様であると思います。都としては、業界団体と連携をしながらこうした声をしっかりと受けとめて、引き続き全力でサポートしていただきたいというふうに思います。
 冒頭、豊洲への移転を成功させるためには市場業者の円滑な移転が重要であると申し上げましたが、移転後に円滑に事業が行われ、さらに、仲買人の方々がスムーズに豊洲市場を利用していただくためには、市場へのアクセスがしっかりと確保されていることも重要な課題であります。
 築地の移転先である豊洲は、築地から直線にして二・三キロとのことであります。現在の築地を中心とした商圏とも近く、立地的に見ても、築地市場が持つ機能を豊洲市場は引き継ぐことができると思いますが、同時に、公共交通機関による市場のアクセス経路が大きく変わることもまた一方で事実であります。先日も、築地の市場に伺ったときに、業者さんからどうやって行くかイメージできますかといわれて、どうやって行くんだろうと、ちょっと一瞬考えてしまったところもあります。
 そこで今、都としては、豊洲市場への公共交通機関のアクセス、どうなるかという考えをお伺いしたいと思います。

○若林基盤整備担当部長 豊洲市場へのアクセスにつきましては、買い出し人や市場通勤者など市場利用者の利便性を確保するため、既存の「ゆりかもめ」の運行時刻の変更や新たなバス路線での対応を考えております。
 「ゆりかもめ」につきましては、早朝における市場前駅への到着時刻が現在の築地市場周辺で運行されている都営大江戸線などの鉄道と同程度となるよう、豊洲駅からの始発時刻を前倒しすることで調整を進めております。
 また、バス路線につきましては、現在、JR新橋駅から築地市場間で運行されている都営バスを、豊洲市場内の七街区管理施設棟前のロータリーに引き入れることで調整を行っております。
 加えて、交通局において、地元江東区内からのアクセスの充実を図るため、東陽町駅からの新たなバス路線の検討を進めております。
 引き続き、市場利用者の利便性の確保に向け、公共交通機関の整備について、関係者との調整を精力的に進めてまいります。

○松田委員 ありがとうございます。「ゆりかもめ」の始発を前倒しするですとか、バス路線の拡充といったことを今考えられているということでありましたが、引き続き関係者との調整を進めていっていただきたいと思います。
 また、環状二号線開通の折には、直通路線も含めた検討をぜひ進めていただき、アクセスの利便性向上を図っていただきたいというふうに考えております。要望しておきます。
 さて、これまで豊洲市場への移転に取り組む業者さんへの支援を中心に伺ってまいりましたが、今回新たに提案されている使用料についても、支援の一環として経過措置が講じられるという答弁がございました。
 そこで、次に、今回の条例改正で提案されている使用料改定についてお伺いをいたします。
 今回提案されている中央卸売市場条例の一部改正の中で、都が整備をする低温施設を適用対象とする新たな使用料の規定が設けられ、低温の卸売り場、荷さばき場、作業所について使用料を新設するとされております。
 そこで、低温施設を対象とした新たな使用料を設けることとした経緯とその基本的な考え方について改めてお伺いをします。

○坂田財政調整担当部長 市場使用料のあり方につきましては、平成二十一年に設置された、学識経験者及び業界代表により構成される市場使用料あり方検討委員会において検討が行われ、平成二十四年にその報告がなされております。
 この報告では、都が、従来、通常整備してきた施設整備の範囲を超えて、施設の低温化などの機能強化を図った施設を整備する場合、機能強化を図った施設とこれまで整備されてきた既存施設では品質管理等に大きな格差が生じるため、機能強化に要した費用を個別に加味した新たな使用料体系を検討すべきであるとの提言を受けました。
 豊洲市場では、低温管理に必要な機能を強化した卸売り場等を都において整備しており、市場使用料あり方検討委員会の提言を踏まえ、負担の公平の観点から、都が整備する低温施設を適用対象とする、低温化機能の強化に要した経費を加味した新たな使用料を設定するものでございます。

○松田委員 ありがとうございます。あり方検討会を踏まえて考えられているということでございました。
 従来整備をしてきた機能を上回る施設を都が整備する場合は追加コストが発生する一方、施設利用者にとっては、機能強化によって受益が大きくなるところもあると考えられます。学識経験者や業界代表による検討結果を踏まえて、他の市場との関係性もありますので、負担の公平を図っていくために、低温化機能を強化するためにかかったコストを加味した新たな使用料を設定するという趣旨は理解をできます。
 都民の食に対する意識、関心が高まる中、豊洲市場では、冷たい状態を保つコールドチェーンを確立した完全閉鎖型の先進的な市場として、高度に品質が保たれた生鮮食料品を首都圏を中心に広く供給をしていく責務を担っております。
 こうしたコールドチェーンの確立に向け、特に十度前後で管理をされる水産卸売り場を初めとする低温施設については、効率的かつ確実な低温管理を徹底するために、都において必要な施設設備の充実を図ったものと認識をしております。
 一方で、低温化機能を強化した施設を利用する対価である使用料として応分の負担を求めるのであれば、その金額設定も適切なものでなければなりません。
 今回新たな使用料が適用される低温施設の使用料は、具体的にどう算定していったのかをお伺いいたします。

○坂田財政調整担当部長 豊洲市場の水産卸売り場や転配送センターなどの低温施設については、従来の整備水準を上回る高性能の断熱材を初め、断熱性能を高めたシャッター、防熱扉など出入り口の温度管理に必要な設備を、建物本体と合わせ、都において一体的に整備しております。
 このような低温管理に必要となる個々の設備の整備費用は、これまでは、施設使用者がみずから造作する、あるいは都が整備主体となる場合でも、設備に係る負担金を個別に支払うなどの形で、使用料を負担した上で、別途、施設使用者がその費用を実質的に負担しております。
 低温施設を対象とする使用料の設定に当たりましても、こうした従来の整備手法における業者負担との公平性を考慮する必要がございます。このため、新たな使用料の金額は、豊洲市場で整備される低温施設で都が通常整備する水準を超えて付加的に整備した個々の設備の契約額に基づきまして、低温化機能に係る経費の相当額の単価を二百五円と算定いたしまして、現行の使用料額にこれを加算することにより設定しております。

○松田委員 ありがとうございます。これまでは、施設使用者が機能強化に係る費用を使用料と別の形で負担をしておられましたが、新たな使用料においては、この費用に相当する金額を、豊洲市場の低温施設で実際にかかった追加的なコストに基づいて算定をして、これを現行の使用料に、単価が二百五円ですか、上乗せした金額設定を行っているとのことでありました。低温施設を整備する場合における市場業者の負担額という観点からは、これまでとも実質的に同等となるものであり、金額設定についても適切なものであると認識をいたしました。
 一方で、この新たな使用料の対象となる豊洲市場への移転をする事業者は、移転に伴う負担が重くのしかかる一方で、豊洲市場開場後、早期に経営を軌道に乗せていく必要があります。
 今回の使用料改定が審議をされた昨年末の卸売市場審議会では、こうした状況について、我が党の委員からも意見をしたところであります。答申においても、豊洲市場に移転をする市場業者の配慮について要望が付されております。
 今回の経過措置に関しては、こういった経緯を踏まえたものであると考えておりますが、激変緩和という意味でも、経過措置については、どのような考え方に設定しているのかを伺います。

○坂田財政調整担当部長 ご指摘のとおり、昨年十二月の卸売市場審議会では、審議会委員から移転に当たっての市場業者の厳しい状況について発言があり、答申において、豊洲市場へ移転する市場業者の経営状況等に配慮することという要望が付されました。
 都としても、この答申を重く受けとめ、引っ越しに伴う費用や新たな設備投資など移転に際しての種々の負担が生ずる築地市場の事業者の経営状況等に配慮し、新たな使用料の適用に当たっても、負担軽減のための措置を講ずることといたしました。
 具体的には、現行使用料に上乗せする低温化機能に係る経費相当額について、二十九年度末までは三分の一、三十年度末までは三分の二として、段階的な引き上げを行うことにより、移転当初の負担が軽減されるよう経過措置を設定しております。

○松田委員 卸売市場審議会の要望をしっかりと受けとめて、移転当初の負担が軽減されるように、従来の使用料に上乗せをされる金額を段階的に引き上げていく。これは二年半かけてやるということですが、今までで最長ということでありますので、こういった経過措置を設けていただくことは適切な対応であるというふうに考えます。
 豊洲市場が我が国の生鮮食料品流通のかなめとなって、世界に冠たる卸売市場として役割を十分に果たしていくためには、その担い手となる業者さんが安心して事業経営を行うことができる環境をつくっていくことは必要不可欠であると考えます。
 このために、市場の移転という極めて大きな経営環境の変化に直面する市場業者さんが抱える移転に際しての不安の解消や負担軽減を図っていくことによって、経営の安定化や新たな事業展開に向けた主体性が促進されるように、都としても十分にサポートをしていただきたいというふうに思っております。
 先ほどフェイスブックで、市場の移転について質問しますよと書いたところ、地元のおすし屋さんから、そもそもどうして移転が必要なのかわからないという声もありました。まだまだこういった認識がありますので、こういった豊洲市場の重要性をしっかりと広報していくことにも力を尽くしていただきたいというふうに、一言添えておきたいと思います。
 従前の移転支援策に加えて、今答弁された多岐にわたる新たな支援策を講じられているということでございましたが、移転後の業者さんの経営を速やかに軌道へ乗せて、さらには、豊洲市場の利便性にもしっかりと目を配ることによって、豊洲市場が開場当初からその先進的な機能を最大限に発揮できるよう、着実に取り組みを進めていただきたいとお願いをして、質問を終わります。

○木内委員 先ほどのご報告の中で、千客万来施設の六街区の事業予定者決定の報告を受けたところでありますけれども、豊洲においては、生鮮食料品の供給を担う卸売市場本体と、後ほど触れるつもりでありますけれども、千客万来施設とが相互に連携することによって、この豊洲ならではの価値を創出することができるし、また、大切だと思うのであります。
 卸売市場の役割は、小売店や量販店などの小売業や飲食業の方、そして消費者の皆さんへ食の安全と安心をお届けすることでありまして、この市場は、首都圏の食を支えるにふさわしい、十分な規模と最新鋭の設備を備えた市場であると、このように理解をしたいのであります。
 豊洲に集まる魚や果物、野菜は、産地の思いと鮮度そのままに、家庭の食卓で、あるいはまちのにぎわいの場で、あるいはおもてなしの場の主役となるに違いないのでありまして、人々は、四季折々の食材の品質のよさやその安全性に信頼を寄せ、そして味覚を堪能できるのであります。つまり、多くの人々から豊洲市場に寄せられる期待に応えていくためには、まず何より、品質、衛生管理が確実に確保されなければならないと私は考えます。
 私は、本委員会でこれまで、地元江東区ということもあり、豊洲市場が築地で育まれてきたにぎわいを継承して、同時に、豊洲のまちの一員として見事に溶け込んで、さらにはランドマークとして親しまれる存在になってほしいと願って数々の提案をしてまいりましたし、事業執行の中で私の主張を随所に反映してもらっていることは高く評価をしたいのであります。
 十一月にいよいよ豊洲市場が開業するに当たりまして、以前から懸念をしてきたことであります、先ほど自民党の松田委員の方からも質疑がありましたけれども、豊洲市場への交通アクセス、特に公共交通機関の利便性の向上の問題は非常に緊要であります。
 多くは触れませんけれども、江東区は、一五九〇年の徳川家康の入府以来、今でいう総武線の線路のあたりを実は皮切りにいたしまして、四百年の長きにわたってずっと南に移転をしてきた。その途中、一八六〇年代、明治維新のころには、今の永代通りにまで埋め立てが進んできている。そうして、現在の交通網をいいますと、JR、都営新宿線、東西線、あるいは新木場を経由するさまざまな東西のアクセスというものは充実をしてきておりますけれども、南北交通網というのが極めて不十分な状態にあります。
 先ほどの答弁の中でバス路線の充実ということをいっておられたけれども、実は江東区的悲願といたしましては、この南北交通網の基幹をなす東京八号線、いわゆる地下鉄八号線の早期延伸実施が重要なテーマになっているのでありまして、前国土交通大臣の太田昭宏大臣、あるいは現在の石井国土交通大臣のところに、地元の山崎孝明区長、この方は、都議会議員時代、この経済・港湾委員会の大ベテランとして実は論陣を張った人でありますけれども、この大臣のところへ私は同行いたしまして、地下鉄八号線の早期実現を強く、たびたびにわたって訴えてきているという経過もあります。
 したがって、直接、これは市場の皆さんの範囲ではないけれども、バス路線の充実だけというのは極めて不十分な認識でありまして、あえて苦言を呈するならば、この豊洲の市場、それからここと住吉を結ぶ地下鉄八号線、これによってさまざまな東西の路線との結節が可能になるわけであります。あえて答弁は求めませんけれども、先ほどの松田委員への答弁の中でこの点について論及がありませんでしたので、この場をかりてしっかりと皆さんに訴えておきたい、こう思いますので、ご了解を願いたいと思うのであります。
 そうして、豊洲市場が開場すれば多くの方々が訪れるようになるのでありまして、今申し上げた築地市場のあった銀座方面を初めとした都心部からのアクセス、そして江東区の中心部からのアクセス、いずれも充実をさせなければならない。
 豊洲市場の開場に合わせて東陽町駅からのバス路線を新たに検討するという答弁は非常に重要でありますので、この検討の結果、極めて早期にこの事業を具体的に着手を願いたい、こう思うのであります。
 また、これらの取り組みを通じて、ひいては区内の公共交通網の充実という積年の課題の解決によって、より一層のアクセスの機能強化が図られることを期待したいと思います。
 さて、議論をもとに戻しますけれども、豊洲市場の品質、衛生管理について質問をいたします。
 築地市場は、歴史と伝統を支える人々の活気でにぎわう反面、施設の老朽化や狭隘が著しく、たばこのマナーなど衛生面でいささか心配な点がありますという指摘は、これまでも各分野、方面からあったところでありますけれども、今度の豊洲での新たな対応というところが非常に気になるところであります。
 豊洲市場は、食の安全・安心を確保できる品質、衛生管理に配慮された施設として、先ほども触れておられましたけれども、温度管理機能を備えた閉鎖型とされておりまして、建物を整備すれば品質、衛生管理の高度化が決して担保されるわけではありません。ハードに見合ったソフトが適切に運用されてこそ、初めて実現できるものであります。
 話が飛ぶようでありますけれども、私も実は、原発のサイトを複数箇所、これまで全国を回って見てまいりまして、この原発事故におけるさまざまなアクシデントの原因に目を転じますと、ほとんどが実はヒューマンエラーであります。ハード面は整備されているけれども、これを運用する人間の対応というものが誤ったためにさまざまなアクシデントを惹起している。この豊洲新市場においても、私は同じことがいえるんじゃないかと思うのであります。
 新しい市場の機能を十分に生かし、より高度な品質、衛生管理を実現するために、このソフト面での食の安全・安心の確保に、具体的に精力的に取り組んでいくことが大事だと思いますけれども、この点について、まず答弁を願います。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 豊洲市場は、閉鎖型で商品特性に応じた温度管理を行うことができるなど、高度な品質、衛生管理が可能な施設となります。
 こうしたハード面での機能強化に対応し、食の安全・安心を確保しつつ、内外のさまざまなニーズに応えていくためには、国内の衛生管理基準の遵守、徹底を図るだけでなく、国際標準である、いわゆるHACCPの考え方も取り入れました品質、衛生管理を行っていく必要がございます。
 このため都では、HACCPシステムに準じて、モニタリング、記録、検証といった活動を通じて商品の取り扱いを継続的に改善していくPDCAサイクルの要素を含んだマニュアルを、業界と協議を重ねて作成いたしました。
 既に、築地市場の卸、仲卸の全ての事業者を対象に、このマニュアルに基づく管理方法などの周知を図るための講習会を九回開催いたしまして、約一千百人が参加されましたし、本年の二月からは、このマニュアルに定められた工程管理に基づいて、卸、仲卸業者が実践してみまして、そこで衛生面が適切に確保されているか専門家が検証するというトライアル事業を試験的に実施しております。
 また、より高度な衛生管理を望み、輸出などへの対応を考えている市場業者に対しまして、HACCPに関する第三者認証、すなわち、HACCPの原則や手順を組み込んだ、例えばISO二二〇〇〇などでございますけれども、そうしたHACCPに関する第三者認証をとるための経費に係る支援を来年度から始める予定でございます。
 こうした取り組みを積極的に推進することによりまして、豊洲市場の食の安全・安心を確保してまいります。

○木内委員 具体的な事例を挙げて、新機軸のこのシステム、あるいは市場管理のあり方というものについて答弁がありました。
 この豊洲市場が、より高度な品質、衛生管理を目指して、意欲のある事業者への支援も含めて今の答えだったわけですけれども、積極的に取り組もうとしていることはよく理解できますので、それぞれの事業、それぞれのプログラムが着実に実施されるよう、強く今求めておきたいと思います。
 一方、適切な品質、衛生管理を確保するためには、そこで仕事をされる市場業者の方々にも高い意識を持っていただいて、日々の業務に取り組むことも重要でありまして、築地の慣習になじんだ市場業者の皆さんが、移転に合わせてその環境への切りかえ、同化ができるということが非常に重要でありまして、豊洲移転後、この業者の皆さんが品質、衛生管理面で適切に対応できるような取り組みというものも都に求められると思いますが、これを明らかにしてください。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 豊洲市場が、実需者や消費者の信頼に応え、生鮮食料品流通のかなめとしての役割を十分に果たしていくためには、新たな市場機能にふさわしい高度な品質、衛生管理を確保できる、ソフト面における幅広い取り組みが欠かせません。
 このため都では、先ほど申し上げました、築地の卸、仲卸の全ての事業者を対象とした品質、衛生管理の高度化に向けた講習会におきまして、量販店やホテルなどの民間による衛生管理の取り組み事例の紹介や、外部の専門家による講演などを行いまして、これらを通じて、衛生の面での意識啓発等に取り組んでおります。
 また、豊洲市場では、新たな品質・衛生管理マニュアルに基づく適切な商品の取り扱いが求められておりますことから、業界と私ども中央卸売市場というだけではなく、福祉保健局の衛生検査所とも密接に連携いたしまして、その徹底を図ってまいります。
 特に喫煙については、豊洲市場は閉鎖型になりますことから、定められた喫煙場所を除きましては、売り場、荷さばきスペース、加工エリアなどは全面禁煙となります。衛生面のみならず防災の面からも、ルールが守られますよう厳格な運用が求められます。
 このため、市場を利用する出荷者や買い出し人などに対しましてもルールの徹底を求めまして、巡回や通報を含めた監視体制を強化いたしますとともに、違反者に対する指導、処分の厳格化を検討しております。
 こうした取り組みによりまして、実需者や消費者の信頼に応えられる市場として、高度な品質、衛生管理の確保を図ってまいります。

○木内委員 次に、千客万来施設事業についてであります。
 私の理解としましては、豊洲新市場は、この市場機能の分野と、もう一つ大きな柱として、実は千客万来施設というものが存在をするのでありまして、千客万来施設は、決して一個の付随物、附属物ではないのでありまして、したがって、このことについても、そのシステムの充実を提案して、皆様にまたいろんなご意見も申し上げてきたんですけれども、さきに残念な結果になりまして、振り出しに戻ったわけであります。
 都民、幅広い立場の皆さんからはもとより、地元江東区民も大変に落胆をしておりますし、また江東区議会においても、さまざまな議論の中で、こうした、一回は振り出しに戻ってしまった千客万来施設のありようについて、非常にさまざまな期待とまた不安の声も出ているのが事実であります。
 昨年四月、前回公募の事業予定者が辞退した際には、この千客万来施設で本当に大きな期待が持てたんだけれども、なぜこうなったんだという、実は率直な疑問もあるんですが、それはさておきまして、都としても、この都民の切なる願いをその後真摯に受けとめて、速やかに再公募の手続を進め、九月には再公募の募集要項を公表し、今回の事業予定者を決定するに至っているところであります。前回の事業予定者辞退から一年足らずの間で新たな事業予定者を決定できた背景には、皆さんのご苦労も大変あったと思う。このことは理解できるのであります。
 事業者の応募を促すため、前回の募集要項の見直しも行われた。この経過について、しっかりご報告を願いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 再公募に当たりましては、民間事業者の創意工夫により早期開設を促すとともに、千客万来施設に関心を有する事業者を改めて広く募るために、公募条件の見直しを図りました。
 主な見直しの内容といたしましては、豊洲市場にふさわしい施設に対し、早期開設を評価する審査項目を設定したこと、採算性を高めるために、事業期間を前回の三十年から五十年としたこと、施設建設をめぐる厳しい状況を踏まえまして、開発しやすくするために、敷地について、前回の五街区、六街区の一体開発を六街区の先行公募としたこと、都の承諾によりまして、代表企業の地位、事業用定期借地権及び施設を一括して同一事業者に譲渡を可能としたことでございます。

○木内委員 答弁のように、募集要項をさまざまな角度から見直して、事業者が応募しやすい環境をつくったことが功を奏したということがいえると思いますし、前回は途中辞退もありまして応募者は一グループでしたけれども、今回は三グループの応募があったと仄聞をしております。その後、外部の専門家などにより構成された審査委員会での審査を経て、このたび、万葉倶楽部が事業予定者に決定をしている。
 事業予定者の選定理由の報告は受けましたけれども、審査委員会で、他のグループの提案と比較して特に評価された点についてご報告願います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 他のグループからも、体験型の施設の設置ですとか食の店舗の集積など、それぞれ工夫を凝らした提案をいただきました。
 今回の事業予定者の提案につきましては、新鮮で高品質な食材提供に加えまして、商業ゾーンを江戸のまち並みを再現した風情のあるオープンモールにするとともに、ウォーターフロントを一望できる足湯などの温泉機能を併設することで、おのおのが相乗効果を発揮する仕組みとするなど特色のある内容であり、多くの来場者の誘致を期待できる点で評価されたものでございます。

○木内委員 パースを見たり、基本設計の街区単位のさまざまな図面を、事前に、可能な範囲でこれまで見てまいりましたけれども、非常に工夫が凝らされているなという感を深くしました。
 私もこれまで、例えばニューヨークやワシントン、あるいはオランダ、フィッシャーマンズワーフといわれる、こうした千客万来施設に類似した、外国のいわゆるポートサイドといいますか、シーサイドの施設を何カ所か見てまいりましたけれども、この豊洲の千客万来施設は、我が国固有の文化を反映したり江戸の宿場町を模して街区をつくってみたりということで、非常に期待できるものであります。
 事業予定者の提案というのは、外部の専門家などで構成される審査委員会においても極めてすぐれたものであると評価をされた。したがって、今後都としても、この事業予定者としっかり協議をして、この事業というものを着実に今度こそは進めてほしいということを、口を酸っぱくしてきょうは申し上げたいのであります。
 一方で、事業予定者の計画によれば、平成三十年八月に施設の一部である商業ゾーンを先行開業するということでありまして、ことし十一月の市場開場に合わせて開業できないことは明白であります。
 豊洲における活気やにぎわいは豊洲にとって必要なものであるから、千客万来施設が開業するまでの間でも、例えば、そのかわりとなる取り組みが必要なのではないか。いんしんをきわめ、そうして、にぎわいの人間、人々の動線というものを、しっかりこの期間においても形成しておくことが必要じゃないかというふうに私は提案するんですが、見解を伺います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 千客万来施設を再公募するに当たりまして、事業者が開発しやすくするために六街区を先行公募することといたしましたが、地元区からは、施設がオープンするまでの間も、にぎわいを創出することについて強い要望を受けております。
 都といたしましては、この地元区の要望を踏まえまして、五街区の千客万来施設用地を暫定的に活用することを検討しているところでございます。

○木内委員 非常に期待どおりの答弁でありましたので、鋭意ご努力を重ねていただきたいことを強く求めます。
 千客万来施設が開業するまでの間も、豊洲の活気やにぎわいを創出していくという取り組みがなされるということが確認できた。また、地元江東区あるいは幅広い都民の皆さんの要望をしっかりと受けとめてもらって、地域のまちづくりや活性化に資するような取り組みを総合的に進めていっていただきたいことを強く求めておきます。
 最後に、繰り返し申し上げますけれども、豊洲市場と千客万来施設が連携し、豊洲ならではの価値を創出することが大切であります。必ず相乗効果というものが出てくる。一足す一は二ではない。一足す一は五になり、十になるというのが、この市場本体と千客万来施設の関係、相関関係であろうと私は思うのであります。
 特に、前回事業予定者が辞退した千客万来施設については、前回と同じ轍を踏んではならない。この豊洲市場をめぐる食の安全・安心の確保や千客万来施設事業の推進に向けた、きょうは、新たな決意を踏まえての市場長の考えをお聞かせいただきたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 ただいま委員ご指摘されましたとおり、豊洲市場と千客万来施設のそれぞれが本来の役割を十分に発揮するとともに、相互に連携することで豊洲ならではの価値が創造できると、そのように認識しております。
 豊洲市場におきましては、国際標準であるHACCPの考え方も取り入れた、より高度な品質、衛生管理を行っていくことが必要でございますし、市場業者に対する衛生面での意識啓発や、喫煙等に関するルールの厳格な運用などを行い、食の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
 また、千客万来施設におきましては、都としても事業予定者と連携し、市場関係者等との調整を着実に行い、平成三十年八月の商業ゾーン先行開業を含め、新たな東京の名所の一つとして確実にオープンできるよう取り組んでまいります。
 豊洲市場と千客万来施設が一体となり、今の築地における活気やにぎわいを継承させ、新たな豊洲ブランドをしっかりと確立させるよう全力で取り組んでまいります。

○かち委員 初めに、条例について伺います。
 第七十七号議案の東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例の関係で質問します。
 その内容は、市場使用料の見直しと、築地市場から豊洲市場に移転し、新市場の開場日を本年十一月七日とするものです。
 まず、使用料の見直しについてです。
 今回、豊洲新市場整備に当たり、一部低温設備の整備により、その負担金も使用料金に含めて徴収するとのことです。それによって、低温売り場面積、低温荷さばき場の使用料はこれまでの一・四倍に、低温作業場は一・一倍ということになるわけです。
 平米当たりで割り出せば二百五円の負担増ということになるわけですが、事業者にとっては掛ける利用面積で、償還するまで続くわけです。事業者にとって相当な負担増になることになります。
 急激な負担増の解消のため、二年余りの据え置き、その後、段階的に引き上げていくとのことですが、当該の事業者の理解を得ていると認識しているのかどうかお聞きします。

○坂田財政調整担当部長 移転当初の負担軽減措置につきましては、低温施設を対象とする新たな使用料の設定に当たり、豊洲市場で適用対象となる事業者と協議を重ねる中で強く要望されてきたものでございます。
 また、使用料改定を審議いたしました昨年十二月の卸売市場審議会でも、豊洲市場へ移転する市場業者の経営状況等に配慮することという要望が答申に付されております。
 今回の条例改正案における経過措置は、こうした経緯を踏まえ、新たな使用料の適用に当たり、移転当初の負担が軽減されるよう、豊洲市場開場後約二年五カ月にわたって設定するものであり、適用対象となる事業者に対しても、その具体的な措置内容を十分に説明し、理解を得ております。

○かち委員 引っ越しによる設備更新の負担、新たな施設では水光熱費のランニングコストも明らかになっていません。物流動線が全く変わる中での物流コストも見通せていません。移転後の取引相手の動向も不確実です。さらに、昨今の経済の減速は極めて深刻です。
 現段階で理解を得ているとしても、実際、今後の市場関係者の経営状況が悪化していくようでは元も子もありません。経過措置を固定化したものとせず、柔軟に対応していく必要があるということを申し上げておきます。
 次に、都は、豊洲市場の開場日を平成二十八年十一月七日としています。
 しかし、先日、築地市場パレード実行委員会が公開質問状を都に出したように、関係者の理解と合意が十分に図られているとはいえない状況です。
 移転日の延期を求める声が広がっていることについてどう認識していますか。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場の開場日につきましては、平成二十七年七月十七日の新市場建設協議会におきまして、築地市場の業界団体全ての合意を得た上で決定し、現在、本年十一月七日の開場に向け、都と業界団体が一丸となって移転準備を進めております。

○かち委員 業界団体で合意を得たというご答弁ですが、しかし、施設計画が業界に示されたのは二〇一二年八月の第二十二回新市場建設懇談会です。そして、その計画案については、都からこれだけの資料を示すのは初めて、この資料については非公開とされ、同じ図面が十一月末の新市場建設協議会で確認されたというものです。実際に施設を使う一軒一軒の事業者が現実を知ってくる中で、さまざまな問題が出されてきたというのが実態ではないでしょうか。
 移転日設定に当たって都はどういう説明をしてきたかといえば、二〇二〇年の五輪開会前に環状二号線を開通させなければならない、そのために、逆算すればこれしかないということで強行に進めてきたのが実態です。
 しかし、移転のためには、さまざまな具体的な疑問や課題が解決していません。具体的には、後ほど尾崎委員が質問しますが、こんな状況で果たして移転ができるのかと思わざるを得ません。それでも、とにかく決めたことだからということで強引に移転をし、その後にさまざまな混乱や立ち行かないというような状況になる方が、もっと重大なことになるのではないでしょうか。
 そのためには、本年十一月七日は延期して、関係者との十分な理解と解決の方向を明らかにすべきだと思いますが、いかがですか。

○飯田新市場整備部長 都は、市場業者の方々が抱える疑問や課題に対しまして、移転に係る経営面の課題へのサポートを初め、市場業者がみずから行う造作工事、引っ越し準備に関する相談に応える窓口を設置し、きめ細かく対応しております。
 また、水産、青果の仲卸団体が主催します説明会にも依頼に応じて参画し、さまざまな質問に対して丁寧に対応をしてきてございます。
 引き続き、業界団体と一層の連携を図り、各市場業者の理解の促進に努め、本年十一月七日に確実に豊洲市場を開場いたします。

○かち委員 相談窓口を設置して丁寧に対応しているとのことですが、豊洲新市場は、青果と魚市場が分断されている、魚類も卸と仲卸が分断されている、しかも荷の垂直搬送をしなければならないなど構造的欠陥があります。
 さらに、築地の一・五倍の広さだといわれながら、個々の仲卸店舗の実際は、閉鎖式ということもあり、人が横歩きしかできないような狭隘な施設になっているんです。
 こうした根本的な問題が解決していない中で、幾ら丁寧に対応しても、事業者の納得と合意は得られません。いま一度、まずはさまざまな問題と課題の解決方法を明らかにして、当事者、関係者、都民の合意のもとで移転日を決定していくべきだということを申し上げておきます。
 次に、市場会計問題についてです。
 市場会計における内部留保は、豊洲新市場整備開始時に幾らだったものが、平成二十八年度末では幾らになるでしょうか。

○坂田財政調整担当部長 豊洲市場整備に係る事業費の執行を開始した平成十三年度末の保有資金は約二千八百億円であり、来年度予算案の平成二十八年度末予定貸借対照表におきましては、保有資金は約四百五十五億円と見込まれます。

○かち委員 それでは、平成十三年度の企業債残高は幾らだったのが、二十八年度末では幾らになりますか。

○坂田財政調整担当部長 平成十三年度末の企業債残高は約九百五十四億円であり、来年度予算案の平成二十八年度末予定貸借対照表におきましては、企業債残高は約三千七百六十三億円と見込まれます。

○かち委員 保有資金は二千八百億円から四百五十五億円に、六分の一に減り、借金は九百五十四億円から三千七百六十三億円へと膨らみ、手持ち資金が激減していくことになります。
 今後予定されている各市場の施設整備を進める財源確保対策はどのようになっていますか。

○坂田財政調整担当部長 今後の各市場の施設整備については、来年度策定予定の第十次東京都卸売市場整備計画に基づきまして、着実に実施してまいります。
 これら施設整備に必要な経費につきましては、中央卸売市場会計の保有資金のほか、国庫交付金等の外部資金を積極的に確保するとともに、財政負担の平準化を目的として企業債を計画的に活用してまいります。
 さらに、築地市場の跡地処分収入も見込んでおります。

○かち委員 豊洲新市場に六千億円近い資金をかけることになったことは、本当に深刻です。
 経済回復がおくれ、需要が縮小していくこと、流通チャンネルが多様化していくこと、大手量販店や大手外食チェーン店が求めるコールドチェーンシステム、加工パッケージ等への対応は市場業者の負担につながること、これは、結果的に市場会計を圧迫していきます。収益的収支にも影響します。
 市場会計が身を削って資金を確保するという状態から脱却するためには、都の十一の市場の中央卸売市場は、それぞれの地域性に合わせた独自色を出す方向で改善し、生産地と消費者側の連携を強めることで活性化を図る時期に来ていると思います。
 また、市場業者が実需者側に、特に大型量販店などと公正な交渉力を持つことが重要であり、大型量販店などの優越的地位の乱用には、都としても市場取引委員会としても厳しくチェックできる体制整備が求められているということを申し上げておきます。
 次に、千客万来施設について一点お聞きします。
 六街区における千客万来施設事業予定者が、再公募の結果、決定したとの報告がありました。計画では、商業ゾーンと宿泊ゾーン、合わせて年間四百二十万人の来客を見込むものとなっています。
 今後のスケジュールを見ますと、計画では二〇一七年一月から工事着工となるわけですが、工事車両と市場運搬車両との交通交差について、どのように判断しているでしょうか。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 千客万来施設の工事につきましては、都と事業予定者が連携いたしまして市場関係者等と十分な調整を行うことで、市場関連交通に配慮するなど豊洲市場の運営に支障を生じさせないよう取り組んでまいります。

○かち委員 豊洲の運営に支障を生じさせないように取り組むとのことですが、実際どういう状況になるのか、シミュレーションなどもやっての判断をされているのでしょうか。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 千客万来施設の工事車両が通過する時間帯と市場関連交通のピーク時間帯とが重複しないよう、工事に関する諸調整を適切に行うことで豊洲市場の運営に支障を生じさせないよう取り組んでまいります。

○かち委員 来年一月の着工ということは、まだ環状二号線も開通していない中で工事が始まるわけです。そうでなくとも市場への交通アクセスが乏しい中、市場関係者の車両が集中することが予測されます。六街区への主なる出入り口は正面の出入り口であり、それだけでも渋滞が危惧される中、そこに工事車両も集中することになれば大変な事態が予想されます。
 千客万来施設整備を急ぐ余り対策が後手後手にならないよう、着工時期を含め十分な検討が必要だということを申し上げて、私の質問を終わります。

○石毛委員 卸市場の取扱量、金額は、一九九〇年代前半をピークに年々減少しております。農林水産省によると、水産物の卸売市場経由率は二〇〇八年度に六〇%を割り、青果物も二〇一二年度に五九%前後となっております。これは、少子高齢化はもちろんでありますが、輸入品の増加に加えて、生鮮食品流通の多様化に伴い、卸売市場の取扱量が減少しております。
 そんな中で、今回の豊洲への移転を好機と捉え、取扱荷の下落に歯どめをかけ、むしろ増加していくように転換していくことが重要と考えます。そのためには、人口減少時代に突入した日本がその食の多様性を逆に生かし、輸出を拡大するなど世界に活路を開く必要があると思います。
 歴史をひもといてみますと、コロンブスは新大陸に黄金と香辛料を求め航海に出ました。新大陸の異国での発見には、ジャガイモ、コーヒー、トウモロコシ、トマトなど、食料革命、また食卓革命の源となったものがあれば、サトウキビ、綿花、ゴムなど、近代工業の原料となったものも取り上げられます。
 また、我が国において、ファミリーレストランの先駆けといえば、すかいらーくがあります。そのファミリーレストランの定番のメニューの一つにハンバーグがありますが、そのつけ合わせ野菜に、すかいらーくは細心の注意を払ったといわれております。
 西洋料理になぜ白い皿を使うのか。ニンジン、ホウレンソウ、トウモロコシ、あるいはポテト、これは赤、緑、黄色の取り合わせの色彩感覚が白い皿に映えるからであります。特に、鮮明な赤いニンジンは不可欠であります。
 私は、なぜこの話をするのかといいますと、つけ合わせのニンジンの話であります。昔のニンジンは独特な臭み、苦みがあって、子供たちが嫌がって残してしまいました。ならば、子供たちも残さないようなおいしいニンジンができないかと、すかいらーくの経営者が当時の田無農協、東久留米農協にかけ合って、それを引き受けてくれました。
 改良に改良を重ね、甘く、苦みもなく、そして輪切りにしたときに内輪がなく、真ん中まで赤く、かつ円錐形でなく、つり鐘型の寸胴型をして、輪切りにしたときに歩どまりがよい品質のニンジンができました。これにより、子供たちもニンジンを残さず食べるようになったといわれております。当然ですが、お客様の食べ残しも少なくなったことはいうまでもありません。
 その後、皆様ご承知のとおり、すかいらーくは破竹の勢いで店舗を伸ばしてまいりました。これはハンバーグ革命ともいえる改良であり、食に対する情熱やこだわりともいえましょう。
 余談でありますが、なぜ、すかいらーくという名前になったかといいますと、創立者が、私の住む西武線のひばりが丘、英語でスカイラークの出身だったからであります。マークも、このヒバリがついているわけであります。
 今申し上げたように、食材の発見、改良、加工は消費を大きく左右いたします。つまり、しっかりした戦略であれば、世界中の食卓に築地ブランドや豊洲ブランドの食材が載る可能性があるということであります。
 日本橋魚河岸の時代から続く長い歴史と伝統、確かな品質と豊かな品ぞろえ、さらに、活気とにぎわいのある固有の魅力が備わっている築地ブランドをしっかりと豊洲ブランドに引き継ぎ、コロンブスのごとく、狭くなったといわれる地球を闊歩し、駆けめぐって、あらゆる家庭でこのブランドが愛され、食されることを願うものであります。
 世界への販路拡大のために、築地ブランドを継承し、新たな豊洲ブランドの確立に力を注ぐことが重要と考えます。そのために、築地のよさを引き継ぎながらも、豊洲独自の高度な品質、衛生管理を行う環境をそろえることなど、機能強化を図り、内外の新たな顧客を確保することが重要と考えます。
 そこで、築地から豊洲に移転するに当たって、市場の機能として何が強化されるのかお伺いします。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場は、高度な品質、衛生管理や、効率的な物流、実需者の多様なニーズに対応する機能を備え、先進的な市場流通を実現する卸売市場として整備を進めております。
 品質、衛生管理面につきましては、売り場施設の温度管理を可能とし、高温、風雨による品質劣化等を防止するための閉鎖型としてございます。
 物流面につきましては、外周道路の設置、待機駐車場や積み込み場の十分な確保などにより、円滑な車両通行を確保するとともに、車両誘導設備を導入してまいります。
 さらに、多様な顧客ニーズに対応していくため、加工パッケージ施設や転配送センターを設置するなど、市場施設全体の機能が強化されております。

○石毛委員 わかりました。
 現在、築地市場は海外のガイドブックにも掲載されるなど、その知名度から、日本を訪れる外国人観光客に絶大な人気があります。この外国人観光客に機能を強化された豊洲市場をアピールすることが、豊洲を世界に向けて知ってもらうための大きな力になると思います。
 東京を訪れる外国人観光客が豊洲市場を訪れ、高度な品質、衛生管理のもと取引を行う環境を体感し、その市場から供給される東京の食を堪能することにより、自国に帰ってそのよさを多く語ってくれるならば、豊洲の世界への発信に大きく寄与できる存在になると考えます。いわば外国人観光客の二つの口、つまり一つは、安全でおいしい食材を食べる口、もう一つの口は、口コミの口、ガイドブックだけではない生の声を伝えていくことです。
 豊洲市場を訪れる人々が市場の魅力を体感し、国内外に発信できるようにすることが重要であると考えますが、所見を伺います。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 豊洲市場は、築地の持つ活気やにぎわいを継承いたしますとともに、時代のニーズに即した施設整備を図っておりまして、多くの来訪者がその魅力を体感できるようにすることが大切であると考えております。
 このため、豊洲市場では、衛生面にも配慮しつつ、国内外の多くの方がマグロの競りを間近に見ることのできるデッキや、多種多様な生鮮食料品の取引の様子を一望できます見学者通路を整備してございます。
 また、市場の特色や歴史を学んだり、市場ならではの臨場感を味わっていただくために、多言語に対応したパネルや動画を映し出すディスプレーなどの設置も検討しておりまして、国内外の多くの方に関心を持っていただけますよう取り組んでまいります。
 さらに、今後整備されます千客万来施設を通じて、食の魅力を楽しみながら市場の活気やにぎわいを肌で感じることのできる場をつくってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、豊洲市場が多くの来訪者から愛され、親しまれますとともに、市場の魅力の発信につながりますよう取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 豊洲市場の開場に向けた取り組み状況について伺います。
 本年十一月の豊洲市場開場まで残り八カ月を切りました。平成十三年の第七次東京都卸売市場整備計画において豊洲移転にかじを切って以来十五年、さまざまな課題を乗り越えてようやく開場のゴールが見えてきました。
 この百年に一度ともいうべき一大プロジェクトの総仕上げに際して、最後の詰めが甘くなるようなことがあってはなりません。開場に向けて残された課題はないのか、課題があるとすれば、それに対して都はどのように取り組み、十一月の開場をなし遂げるのか。本日は、そうした観点から議論を深めたいと思っております。
 まず、ハード面の課題である施設整備について伺います。
 都の工事は順調に進捗していると聞いていますが、都の工事が完了しただけでは、開場に向けた施設整備が終わったことにはなりません。市場業者がそれぞれの業態に合わせて独自に行う造作工事が完了して初めて、開場を迎えるための施設整備が完了したといえることになります。
 しかし、造作工事は仲卸業者など約千もの市場業者が個別に施工するものであり、さまざまな工事がふくそうすることは避けられないものと思います。ましてや六月から九月までの短期間にこれほどの数の事業者が工事を行う状況を踏まえると、十一月七日に確実に開場させるためには、都が全体の工程管理をしっかりと行っていくことも必要なのではないかと考えます。
 そこで、現在の施設整備状況の確認とあわせて、市場業者の行う造作工事も含めた全体の施設整備を今後どのように進めていくのか伺います。

○佐藤施設整備担当部長 豊洲市場への移転、開場を確実に進めていくためには、都が行う本体施設工事、市場業者が行う造作工事といったハード全体の工程を適切に管理していくことが不可欠でございます。
 本体施設工事につきましては、水産卸売り場棟、水産仲卸売り場棟、青果棟、管理施設棟の主要な四施設の躯体や各種設備工事がただいま終盤を迎えておりまして、四月からは建築、消防などの各種法令に基づく検査に入り、また、五月末までには引き渡しを受ける予定でございます。
 引き渡し後、六月からは予定どおり、市場業者が行います店舗や事務室などの造作工事に入ります。都では、これら多数の造作工事が円滑に進められますよう、設計に係る相談、アドバイスや各種支援を実施しております。
 都といたしましては、これらの工程管理を徹底し、十一月には確実に開場し、円滑に営業が開始できますよう、全力を挙げて取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 都が、市場業者へのアドバイスなどとあわせて、全体の工程管理もしっかりと取り組むことが確認できましたので、開場に向けて、引き続き施設整備を順調に進めてもらいたいと思います。
 次に、豊洲市場整備に係るソフト面の課題について取り上げます。
 豊洲市場は、首都圏の食を支える基幹市場として品質、衛生管理の高度化を図るため、施設を閉鎖型にするとともに、物流の効率化などに対応するため、現在の築地市場とは大きく異なる施設配置となっています。こうした新しい施設を長年築地市場の施設になれ親しんだ市場業者の方々が、開場日からスムーズに使いこなせるのか不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
 市場業者の方々が、築地から移転したその日から新しい豊洲市場の施設で円滑に業務を行うことができるようにするため、開場までに都としてどのような取り組みを行うのか伺います。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場は、荷の搬出入が効率的かつ円滑に行えるよう、バースや待機駐車場、積み込み場など新たな物流施設を十分確保するとともに、車両の入退場管理設備や車両誘導設備を導入することとしております。
 こうした築地市場にはなかった物流施設を開場の日から十分に活用していくためには、利用者である市場業者が施設の構造や利用方法、運用ルール等につきまして理解し、習熟することが不可欠であります。
 このため都では、市場業者が現地で事前に車両動線の確認、垂直搬送機やターレ等での搬送、情報システムの運用などさまざまな訓練を十分積み重ねていけるよう、業界団体に対して訓練希望等のヒアリングを進めております。
 今後、外構工事や造作工事などとの工程調整を図りながら、五月末までに習熟訓練の内容等を取りまとめ、六月から順次実施してまいります。
 都としては、市場業者が習熟訓練を十分に積み重ね、開場の日から豊洲市場がその機能を十分に発揮できるよう、業界と一丸となって取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 ぜひ業界と力を合わせて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 豊洲市場におけるハード、ソフト両面の準備を着実に進めていくことに加えて、開場に向けて残る大きな課題は、市場業者が築地から豊洲へいかに移転するかです。約一千にも上る市場業者の引っ越しを四日間という短期間で滞りなく完了させることは、開場直前の非常に大きなハードルだと思います。引っ越しそのものは各市場業者や業界団体がそれぞれに行うものではありますが、全て業界任せでは必ずしもうまくいかないのではないでしょうか。
 我が党が先般の予算特別委員会でも提案したように、供用開始前の環状第二号線を活用するといった大胆な発想も含めて、都としても円滑な引っ越しをバックアップしていく必要があると考えます。
 前例のない大規模な引っ越しに際して、都は、市場業者を支援しながら、どのように引っ越しを進めていくのか伺います。

○赤木移転調整担当部長 豊洲市場への引っ越しにつきましては、昨年四月に引越準備委員会を設置いたしまして、市場業界とさまざまな課題について協議を重ねてまいりました。
 このたび、引っ越しの全体像を示した引越基本計画を作成したところであり、今後、業界とともに準備作業に取り組んでまいります。
 また、引っ越しにふなれな事業者が多いことから、各種相談に応じる引っ越し相談室を設置いたしまして、市場業者への支援を行いますほか、引っ越し業者の連絡会を通じて進行管理を行うなど、引っ越し全体のマネジメントを行ってまいります。
 さらに、引っ越し期間中はトラックなどの車両が築地市場と豊洲市場の間を頻繁に往復しますことから、供用前の環状第二号線を活用することで、円滑な運搬と地域における交通安全の確保を図ってまいります。
 四日間で確実に引っ越しを完了させるため、今後も市場業界や関係機関と協議を重ね、万全な体制を整えます。

○三宅(正)委員 市場を支える市場業者の移転が完了しなければ、生鮮食料品の搬入から搬出までの物流機能、目ききによる評価機能など、豊洲市場がその機能を十分に発揮することはできません。百年に一度の世紀のプロジェクトになると思いますが、市場業者が円滑に移転できるよう、都としてもさまざまなサポートをしていただきたいと思います。
 ここまで議論してきましたように、豊洲への移転によって、場内の施設配置、さらには豊洲までの交通アクセスなど、築地の環境から大きく変化する部分があります。そうした情報を、市場業者はもとより、全国の産地や買い出し人の方々などにもきちんと届けることで、来場者が戸惑うことなく豊洲市場を利用できるようにすることも開場に向けた課題の一つだと考えます。
 市場業界のさまざまな利用者が開場日から混乱なく豊洲市場を利用できるよう、必要な情報を都はどのように発信していくのか伺います。

○飯田新市場整備部長 豊洲市場の施設や交通アクセスなど業務に必要な情報につきましては、市場業者や産地、買い出し人など市場を利用される多くの方々が開場時に混乱することのないよう、あらゆる手段を活用してきめ細かく発信していくことが不可欠であると考えております。
 このため、築地から豊洲市場に移転する市場業者の方々には、業界団体との協議の場などを通じて、引き続き丁寧に説明をしてまいります。また、産地や買い出し人の方々には、日ごろ業務で身近に接する市場業者を通じたポスターの配布や、中央卸売市場のウエブサイトを一層充実させることなどにより、情報を確実に届けてまいります。
 こうした取り組みにより、産地から買い出し人まで市場を利用する全ての方々が、開場日から混乱なく、かつ快適に豊洲市場を利用できるよう、必要な情報を発信してまいります。

○三宅(正)委員 利用者が戸惑うことのないよう、都として必要な情報をしっかりと発信していただきたいと思います。
 開場に向けて残された課題について、本日の議論で確認したように、しっかりと対応していただくことで、豊洲市場のスタートを万全の体制で迎えることができるものと思います。
 また、本日報告があったように、昨年の事業予定者の辞退により宙に浮いていた千客万来施設も、新たに事業予定者が決まりました。豊洲市場と同時開業とはいかなかったものの、特色あるすばらしい提案であり、豊洲ならではの新たなにぎわいも十分期待できるものと思います。
 我が党は、世界で一番の都市東京にふさわしい市場をつくり上げようという思いで、築地から豊洲市場への移転整備を一貫して推進してまいりました。この思いを実現するために、これまでも議会の場を通じて、豊洲市場の目指すコンセプトや具体的な取り組みについて、さまざまな角度から議論をしてきたところでございます。
 開場までのゴールが見えてきた今、豊洲市場をどのような市場として開場させていくのか、改めて市場長の決意を伺います。

○岸本中央卸売市場長 豊洲市場は、昭和十年の開場以来首都圏の食を支えてきた築地市場の老朽化、狭隘化が著しいことから、都議会におきます議論を初め、長年にわたるさまざまな検討を経て、築地からの移転を決定し、整備を進めてまいりました。
 その豊洲市場を、我が国を代表する先進的な基幹市場とするため、生鮮食料品を安定的に供給することはもとより、品質、衛生管理の高度化や物流の効率化など、時代の変化に対応した市場機能の強化を図ってまいります。
 さらに、築地市場の伝統やにぎわいを継承するとともに、豊洲市場ならではの新たな価値を創造していくための取り組みを業界とともに進め、世界一の都市東京にふさわしい市場として発展させていきたいと考えております。
 開場までの八カ月の中で、引き続き都と業界が一丸となって残された課題についてしっかりと対応し、十一月七日に万全の体制で確実に開場いたします。
 また、千客万来施設についても、今回新たに選定した事業予定者と連携し、平成三十年八月には商業ゾーンを先行してオープンできるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 来るべき二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会のときに、世界中の方々に豊洲市場を通じておもてなしができますよう、全力で取り組んでいく決意でございます。

○三宅(正)委員 豊洲市場が、我が国を代表することはもちろん、世界に誇れる市場としての第一歩をしっかりと踏み出せるよう、都はぶれることなく十一月七日の開場まで気を緩めずに取り組んでいただくことをお願いして、質問を終わります。

○尾崎委員 豊洲市場の開場日が十一月七日と決まり、その日が近づいてくる中で、業者の皆さんからは不安の声が次々と上がってきています。
 豊洲新市場の水産仲卸店舗の間取りについて、現在使用しているダンベ、冷蔵庫を持っていくとなると、店舗内を人が通れなく作業ができない、狭過ぎるとの声が出ていることについて、どのような対策を講じるのですか、伺います。

○赤木移転調整担当部長 豊洲市場における水産仲卸店舗の面積や仕様につきましては、これまで都と水産仲卸業界で協議を重ねて決めてきたものでございます。
 店舗の平均面積は、築地市場の七・二平米から豊洲市場では八・二五平米に広くなるとともに、あらかじめ全ての店舗に堅牢な棚を設置するなど利便性を図っております。

○尾崎委員 仲卸店舗が八・二五平方メートルに変更など、確かに仲卸組合からの要望で変更していますが、詳細な図面などは、一軒一軒の業者に聞くと知らない人が少なくありません。それが、都がいう業界との協議の実態だということを認識すべきです。
 八・二五平方メートルというものの、店舗の外側の物流通路に一・二メートルはみ出した部分を含めたもので、店舗内の面積については六・五平方メートルしかありません。そういう認識不足が、業界へ責任を転嫁する対応になるのではないでしょうか。
 そもそも、業界にも図面が示されたのは、二〇一二年八月の第二十二回新市場建設懇談会です。このとき、都からの説明は、これだけの資料を示すのは初めて、設計中にも行ったことがないというもので、業界関係者からは、これで決まりというわけには到底いかないなどの意見が出されたものです。しかも、この資料については非公開とされ、十分業界内での意見が反映されないまま、十一月末の新市場建設協議会で同一の図面が示されました。業界と協議を重ねたといえるのでしょうか。
 従来の公表されたモデル店舗も、業界からの評判が悪く、業界が業者に新しい店舗図を示したのは昨年になってからではありませんか。
 私は、築地市場内の水産仲卸モデル店舗を見てきましたが、間仕切りの壁や洗面台などがあり、非常に狭く感じました。業者の方にも、実際に店舗の中でどう作業が行われるかも見せてもらいました。現在使用しているダンベをそのまま持っていかれないということもいっていました。冷蔵庫も小さいものでなければ入らない、そうなれば、扱える商品の量も減ってしまいます。今の時期に新たな出費がふえるということは、業者の不安は募ることになります。
 そこで、大事なことなので確認します。
 こうした不安に対して、都は、業界と協議を重ねてきたものだと突き放してしまうのですか。業者の要望に耳を傾け、少しでも使いやすい売り場にするための改善はしないのでしょうか。

○赤木移転調整担当部長 水産仲卸店舗の大きさ等についてでございますが、これまで水産仲卸業界からさまざまな要望がございまして、そうした要望を踏まえまして、協議を重ねて決定をしてきたものでございます。

○尾崎委員 改めて、業者の要望に応えるよう求めておきます。
 次に、売り場の中での海水の扱いについてです。
 豊洲市場では、海水を床に流すことができないと聞きました。水産卸、水産仲卸、買い出し人積み込み場、荷さばきスペースなど、各売り場における床面に水、海水を流すことについて、それぞれどのような仕様で設計発注されていますか。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 水産卸売り場、水産仲卸売り場、買い出し人積み込み場、荷さばきスペースなど、各売り場における床面は防水仕様になっておりますことから、上水を流すことは可能でございます。
 ただし、ろ過海水など塩水を継続的に使いますと、床、建具、設備機器など建物に塩害侵食が生じて施設の劣化を早めますことから、ろ過海水を清掃などに使わないよう業界団体に求めております。

○尾崎委員 それでは、豊洲市場では、海水が継続的に流れるのは魚を扱う以上当然ですが、そうした海水は流れても大丈夫な設計仕様になっていないということですか。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 卸売り場などの床面は防水仕様になっておりますけれども、活魚水槽など海水も使うエリアにおきましては、塩水を継続的に使うことによりまして建物に塩害侵食を生じさせますことから、海水が流れた場合は上水で洗い流すよう求めてまいります。

○尾崎委員 ただいまのご答弁によりますと、ろ過海水を使用しないように求めているということですが、そればかりでなく、ろ過海水はもとより塩水自体が、継続的に流れても大丈夫な仕様になっていないということになります。
 都が上水を流すよう業界に求めたとしても、実際の魚を扱う作業は常時行われているわけで、海水が流れるのはやむを得ないことで、現実的には不可能に近い話です。防水仕様にしただけで、日常的に塩水が流れても大丈夫な設計仕様、遮塩水性の被覆工法がとれていない仕様にしてしまった責任は重大だということを指摘しておきます。
 また、先ほど上水で洗い流すよう求めていくとご答弁がありましたが、これは大事なことなので、床を洗い流す上水代については都が負担するということですか、それとも、求めるだけ求めておいて負担は業者側になるのか伺います。

○櫻庭新市場事業推進担当部長 先ほども申し上げましたように、塩水の継続的な使用により建物に塩害侵食を生じさせ、施設の劣化を早めますことから、なるべく床面に流れ出ないように使っていただきたいと考えております。

○尾崎委員 負担の話はなかったようですけれども、これは非常にこれから大きく影響する問題だと思いますので、業者に負担がふえるようなことのないようにお願いをします。
 次に、鮮魚を扱う上で欠かせない氷の問題についてです。
 買い出し人、仲卸業者の角氷の需要についてどう把握していますか。豊洲市場では、角氷の入手方法はどうなりますか。

○赤木移転調整担当部長 現在築地市場で角氷を販売している関連事業者によりますと、角氷の需要は減少していることから、豊洲市場におきましては外部から購入すると聞いております。

○尾崎委員 関連事業者とはどなたを指すのですか。どの程度需要が減少しているのかと聞いているので、その辺をお答えください。

○赤木移転調整担当部長 関連事業者とは、都から許可を受けました氷類販売業者のことでございます。また、角氷の需要につきましては、年によって若干の増減はありますものの、減少していると聞いております。

○尾崎委員 築地市場での現在の角氷の需要は、どのように認識していますか。

○赤木移転調整担当部長 築地市場におきましては、需要に応じた必要量が供給されているものと認識しております。

○尾崎委員 角氷の製造について、豊洲市場内では行わないことについてどう認識していますか。

○赤木移転調整担当部長 角氷につきましては、氷類販売業者の経営上の判断によりまして、外部から購入をして販売するものと聞いてございます。

○尾崎委員 角氷は、魚を調理する人たちにとっては、通常の電気冷蔵庫の場合、魚が乾燥してしまうため冷蔵用に欠かせず、かなり需要があります。そのため、築地市場は場内で製氷され販売されています。
 ところが、今のご答弁では、都としては、業者の経営上の都合で外部から購入することになったとのことでした。
 私が製氷業者の労働者も入った組合から確認した際には、製氷業者を場内に置く設計が最初からされていなかった、場内には積載強度が不足して製氷機が設置できない、氷をつくるための水槽を置けないとの話も聞きました。
 改めて確認しますが、角氷の製造は業者の経営上の都合で、場内の積載荷重、耐荷重の問題ではないのですね。確認します。

○赤木移転調整担当部長 角氷についてでございますが、先ほどもご答弁申し上げましたが、当初から、氷類販売業者の経営上の判断によりまして、外部から購入をして販売するものでございます。

○尾崎委員 次に、各売り場の耐荷重問題についてです。
 売り場の耐荷重について業者の不安が広がっています。こうした状況になっている要因についてどう認識していますか。一部マスコミでは、積み荷の重さで床が抜けるおそれと報じています。
 都として、こうしたマスコミに対しては何らかの対応をしたのでしょうか。

○佐藤施設整備担当部長 構造設計に当たりましては、卸売市場の運営実態を踏まえ、通常の市場業務に支障のない強度を備えた建物としておりまして、床が抜けるおそれはございません。
 都といたしましては、今後、引き続き造作工事などに係る具体的なお問い合わせやご相談にきめ細かく対応し、説明をしてまいります。

○尾崎委員 市場当局としては、特にマスコミに対して抗議するようなことはしていない、否定もしていないということでしょうか。
 では、どの程度の耐荷重を備えているかどうか、具体的に確認していきたいと思います。
 最初に、水産仲卸売り場の耐荷重についてです。
 工事発注に当たっての床荷重表では、六街区一階の仲卸売り場は一平方メートル七百キログラムとなっています。四階の小口買い出し人積み込み場の積載荷重は一平方メートル八百キログラム、荷さばきスペースは一平方メートル七百キログラムとなっています。
 これは、何を根拠に算出したものですか。

○佐藤施設整備担当部長 床の積載荷重につきましては、卸売市場の運営実態を踏まえ、設計事務所の専門家の協力を得て設計をいたしました。
 水産仲卸売り場棟四階の小口買い出し人積み込み場では、四トン車の乗り入れを想定してございます。
 一階の仲卸売り場や四階の荷さばきスペースにつきましては、小型搬送車両の乗り入れを想定して設計をしております。

○尾崎委員 水産仲卸の主な売り場の耐荷重は、一階が一平方メートル七百キログラム、一階から四階の積み込み場が一平方メートル八百キログラム、四階、買い出し人積み込み場が一平方メートル八百キログラム、四階、荷さばきスペースが一平方メートル七百キログラムということですが、それぞれの耐荷重の根拠は、専門家の協力を得たということでした。都として、責任持って大丈夫だとストレートにはいえないのでしょうか。
 各売り場の積載荷重が示されたので、最初は床にどれだけの荷が置かれるように設計されており、それが実際に合っているかどうか、確認します。
 市場で取り扱う鮮魚の入った発泡スチロールについて、標準的な大きさ、水、氷を含めた重さはどのように想定したのですか。一平方メートル当たりの荷重はどう算定して、設計発注したのですか。

○佐藤施設整備担当部長 卸売市場の運営実態を踏まえ、ターレ、フォークリフトの総重量等は想定しておりますが、おっしゃるような発泡スチロール箱の標準的な大きさ、重さなどは、設計時には特に想定をしておりません。
 なお、発泡スチロールの長さ、例えば六十センチ程度の箱で、仮に一個当たり十五キログラム、一平方メートル当たりそれを四個置き、五段積んだと仮定しますと、全体で三百キログラム・パー・平方メートルでございます。
 床ははりで囲われるようにして支えられておりまして、床は、そのはりの間で床に載るものの荷重を支えることになります。床の積載荷重は、全体で見ますと、何も物を置くことのない通路部分なども存在するため、その分の平均積載荷重は少なくなっております。
 これらと比較していただければ、仲卸売り場の床の積載荷重は設計が七百キログラム・パー・平方メートルでございますので、問題はございません。

○尾崎委員 私も市場に行って、ちょっと発泡スチロールがどういうふうに置かれているのかというのを見てきています。(資料を示す)こんなふうな感じで置かれているわけですけれども、発泡スチロール箱、今ちょっと説明もありましたけれども、特に想定していなかったということでした。
 これについて、最も一般的な魚の場合、発泡スチロールのサイズは三十五センチ掛ける五十五センチ、水と氷を含めて一箱の重量は十五から十七キログラムとのことです。これを十段から十二段重ねるのが通常だそうです。
 だとすると、一平方メートル当たりの重量に換算すると、七百五十キログラムから千二十キログラムになります。冷凍エビや練り物などになると、魚よりさらに重いとのことでした。
 ということは、築地市場で日常的に行われている実態があるわけですけれども、このままでは、設計仕様を上回る荷が豊洲新市場では置かれてしまうということになります。
 そこで、大事なことなので確認したいと思います。
 中身の入った発泡スチロールの置き方については、豊洲市場では規制されることになってしまうのでしょうか。どうでしょうか。

○佐藤施設整備担当部長 特に数字的な規制を予定しているわけではないとお聞きしております。
 なお、先ほど例に引きました、私の方で仮に一平米当たりに十五キログラムの箱を四個置き、五段積んだと想定してというのは、あくまで、例えばフォークリフトで運ぶようなケースを想定して申し上げた次第でございます。
 また、重ねて申しますが、床は、はりの間で床に載るものの荷重を全て支えることになりますので、何も物を置くことのない通路部分などが存在する場合は、その分の平均積載荷重は少なくなると、ご認識をいただければと存じます。

○尾崎委員 先ほどのご答弁のように、今度の仲卸売り場の特徴は、頑丈な棚を設置して利便性を図るということでしたけれども、棚の上にも荷が載ることになるのではないでしょうか。
 大事なことなんですけれども、仲卸業者がどのように荷を置いても問題ない設計仕様だということでは、仲卸売り場の耐荷重、一平方メートル七百キログラムというのと矛盾するようになるのではないかと思います。
 大事なことなので、改めて確認をさせてください。

○佐藤施設整備担当部長 再度のご答弁でございますが、あくまで卸売市場の運営実態を踏まえ、ターレ、フォークリフトの総重量等は想定しておりますが、発泡スチロール箱の標準的な大きさ、重さなどは特に想定はしてございません。
 ですが、先ほどるるご説明いたしましたように、フォークリフト、パレットによる荷物の搬送等を想定した荷重設計としております。

○尾崎委員 床の積載荷重を考える上で、車両がそれぞれ、どこをどんな頻度、どの程度の荷を積んで通行しているのかと想定して設計仕様をしたのかを確認します。
 六街区四階の小口買い出し人積み込み場など、各売り場でのターレ、フォークリフト、トラックの通行頻度はどのような設計仕様になっているのですか。

○佐藤施設整備担当部長 水産仲卸売り場棟四階の小口買い出し人積み込み場の積載荷重は、先ほど委員からもご指摘いただいたとおり、八百キログラム・パー・平方メートルでございまして、設計に当たりましては四トン車の乗り入れを想定しております。
 建物内でトラックなどの車両は、急激な荷重の変動を生じさせるような高速移動ではございませんので、構造設計における車両の通行頻度を考慮せずとも問題はございません。

○尾崎委員 車両については、急激な荷重の変動を生じさせるような高速の移動はないので問題ないというご答弁がありました。
 我が党は、豊洲新市場における耐荷重性能に疑問の声が上がったのを受けて、市場当局に情報公開請求してきました。その結果、各用途別売り場のターレ、フォークリフト、トラックの通行頻度についての設計発注仕様書は文書不存在となっています。
 また、各階、各用途別売り場、各使用用途別スペース、各車両スロープごとのターレ、フォークリフト、トラックの通行頻度、積載荷重、置き荷、商品量などの総重量と、床の耐荷重に関するもの及びそれぞれの制限荷重に関する文書も不存在で出ませんでした。
 各売り場のターレ等の通行頻度、積載荷重、置き荷、商品量の総重量など、耐荷重を考える際の設計は何を前提にしてきたのか。開示請求で出てきたものは、十年以上も前の豊洲新市場基本計画、豊洲新市場実施計画のまとめです。この実施計画では、場内搬送は自動化が前提のものです。すなわち、ターレ、フォークリフトが走行するようなものではありません。
 そうしたことを前提にあえて聞いていきますが、床の耐荷重を考える基本として、フォークリフトの本体重量、積載重量について、どのように算定して設計を発注したのですか。各売り場の耐荷重について、どのような考え方で設計したのですか。

○佐藤施設整備担当部長 フォークリフトの本体重量は、メーカーカタログに示されました重量などを参考にいたしまして、また、積載重量につきましては、卸売市場の運営実態を踏まえ、設計事務所の専門家の協力を得て設計をいたしました。

○尾崎委員 具体的に本体重量、積載重量について、どう算定して、どのような設計仕様としたのか、お答えください。

○佐藤施設整備担当部長 具体的には、フォークリフトの本体重量につきまして、メーカーカタログから、荷揚げ能力が一・五トンのタイプの本体重量が約三トン、また、荷揚げ能力が二・五トンのタイプの本体重量が約四トンなどと想定をしております。
 積載荷重につきましては、築地市場におきまして、一・一メートル四方のパレットを使用した荷の移動が多い実態を踏まえまして、約一トン強積載していると想定して設計を行ってございます。

○尾崎委員 ターレ、フォークリフト、トラックの通行頻度、どこを通行するのかは、どのような設計仕様にしたのですか。

○佐藤施設整備担当部長 構造設計におきまして、ターレなどの小型搬送車両は、冷蔵庫や積み荷と同様に床上に置かれている状態か、もしくは定常的に低速で床上を通行している状態を想定してございます。

○尾崎委員 四トン車以外の乗り入れは、どのような想定になっていますか。

○佐藤施設整備担当部長 これまでお尋ねの水産仲卸売り場棟の積み込み場につきましては、先ほどご答弁にありましたように、四トン車の乗り入れを想定しております。

○尾崎委員 四トン車、それ以外のトラックの本体重量、積載重量については、どのような算定をして設計仕様として発注したのですか。

○佐藤施設整備担当部長 各種車両の本体重量や積載荷重はメーカーカタログなどを参考といたしまして、卸売市場の運営実態を踏まえ、設計事務所の専門家の協力を得て十分な強度を確保するよう設計しております。
 一般的に四トン車と呼ばれる中型トラックにつきましては、車両総重量を八トンと想定して設計をしてございます。

○尾崎委員 荷を積んだ各車両が、どこをどんな頻度、どの程度の荷を積んで通行していると想定して設計仕様をしたのか、きょうの質疑でも、卸売市場の運営実態を踏まえ、設計事務所の専門家の協力を得て十分な強度を確保するよう設計などというような抽象的な内容は出てきますが、情報開示請求で確認したように、具体的なものは何一つありません。
 建物内でフォークリフトや車両は、急激な荷重の変動を生じさせるような高速移動はないということについてです。
 車両の場合、総重量が車両に分散されるので、四トン車の場合の後輪の一つには、二・四トンほどの荷重がかかります。ブレーキなどをかけることで三トン以上になることもあり得るといわれています。
 そのため、現実的には、一分一秒を争って荷を運搬しているわけですから、築地市場の正門立体駐車場の床を見てもわかるように、剥離、ひび割れなどが起こっています。疲労損傷は構造耐力の低下につながるものであり、机上の空論になりかねないものです。
 水産卸については、業界の皆さんも了解しているということですので、細かくは確認しませんが、簡単に、同様の問題があり、同様な結果であることを確認します。
 七街区一階の水産卸売り場、活魚売り場も含めての耐荷重について、どのような設計仕様で発注したのか、ターレ、フォークリフトの通行については、どのような重量、頻度を見ていましたか。

○佐藤施設整備担当部長 水産卸売り場一階の活魚売り場、卸売り場の積載荷重は一トン・パー・平方メートルでございます。フォークリフトの通行につきまして、二・五トンフォークリフトの最大重量、約六・五トンを想定してございます。
 建物内でフォークリフトなどの車両は、急激な荷重の変動を生じさせるような高速移動はないため、構造設計における車両の通行頻度を考慮せずとも問題はございません。

○尾崎委員 七街区三階の車道について、耐荷重は幾らですか。
 設計に当たって、都としてどのような発注仕様書を提出し、耐荷重について求めた数値は幾らですか。
 その際、ターレ、フォークリフト、トラックの通行頻度はどのように示したのか伺います。

○佐藤施設整備担当部長 水産卸売り場棟三階の車路の積載荷重は二トン・パー・平方メートルでございます。
 設計に当たりまして、十トン車やセミトレーラーの乗り入れを想定してございます。
 繰り返しになりますが、建物内でトラックなどの車両は、急激な荷重の変動を生じさせるような高速移動はないため、構造設計における車両の通行頻度を考慮せずとも問題はございません。
 なお、これまで床の積載荷重に関しまして繰り返し答弁をさせていただきましたが、豊洲市場はいうまでもなく卸売市場でございます。卸売市場は集荷した物品を短時間で流通させる施設でございまして、荷を積み上げ、一定期間保管するようなことを目的としております物流倉庫などとは、その運用形態は大きく異なってございます。
 また、最新の構造基準に基づきまして、市場の機能が確保されますよう十分な強度を有する建物としておりまして、床の積載荷重に関しましては、全く心配する必要はございません。

○尾崎委員 水産卸売り場は、仲卸売り場より取り扱う重量が大きいので、総体的に重量は増していますが、本質的には仲卸売り場と同様のリスクがあるということです。
 先ほどの発泡スチロールの問題では、卸売り場では箱物も大量に扱われていますが、同様のことが起こります。車両の扱いについても同様です。先ほどるる説明がありましたけれども、やはり耐荷重の問題できちんと再検討することも必要だと思います。
 そもそも、倉庫の設計にかかわる最近の論文を見てわかるとおり、倉庫の床荷重は近年の標準で、一平方メートルで一・五トン、倉庫によっては三トン、七トンという、より頑丈なものも少なくないと記述されたものがあります。
 ましてや、この豊洲新市場は、我が党は過剰投資だと批判してきたように、首都圏六百万人の基幹市場を目指すとして、水産物一日二千三百トンの取扱量を扱う市場として計画された市場です。今の築地市場よりも取扱高の高い市場ですが、今よりも荷を置けない売り場の設計になっているという矛盾が起きるのではありませんか。
 荷さばきスペースをどう利用するか、小口買い出し人積み込み場をどう利用するかなども、施設使用料とも重なる問題で、いまだ業界との調整は確定していないと聞いています。
 しかし、設計は市場の運営実態を踏まえ、設計事務所の専門家の協力を得て設計し建設されています。どのように使用するかは、活魚の置き場について都側から業界に協力要請があったように、設計に合わせた使い勝手を強いられることになるのではありませんか。
 こうした問題が今になって顕在化してきた背景に、都の対応に問題があったということを指摘せざるを得ません。
 施設設計が業界関係者に示されたのは二〇〇九年七月の第十六回新市場建設懇談会です。このときの施設設計では、大まかな施設設計計画が示されたものの、水産仲卸売り場の三階、四階の計画もなく、水産卸売り場も今の八割弱の面積しかありませんでした。その後、新市場建設懇談会では、施設設計に関する話し合いも行われずに経過する一方で、実施設計は二〇一一年十月から行われていきました。
 二〇一二年八月末の第二十二回新市場建設懇談会で、ほぼ現在の施設設計が示されました。この懇談会に、都側からこれだけの資料を示すのは初めて、設計中にも行ったことがないとの説明もされる一方で、業界関係者からは、これで決まるというわけには到底いかないなどの意見が出されるなど、問題が内在した施設設計でした。
 しかし、この資料については非公開とされ、一件一件の業者の意見が十分反映されないまま、その三カ月後の十一月末の新市場建設協議会では、同一の図面が示され業界との合意がされたものとなりました。
 その後、施設設計についての議論は、新市場建設協議会でも、新市場建設懇談会でも行われずに、一年以上たった二〇一四年二月に建設協議会が開催されました。そこでは、業界との意見交換が行われてこなかったことへの不満が複数の委員から続出しました。しかし、既に実施設計は一年前の二〇一三年二月には契約が終了しています。
 耐荷重不足の問題は、それが即、床が落ちるかどうかという問題になるわけではないと思いますが、耐荷重を超える荷が置かれる、日常的に耐荷重以上の荷の移動が頻繁に行われる場合には、長期に使用している間にひび割れが起き、鮮魚を扱っているところでは、そこから塩水などがしみ込み劣化が通常よりも早まるという建築の専門家の見解を私たちはいただいています。
 豊洲市場は、将来を見据えた基幹市場として設計されたものです。耐荷重の問題は軽視できないと述べて、質問を終わります。

○あさの委員 私からは幾つか、ちょっと細かい話も多いのですけれども、確認をさせていただきたいと思います。
 まず、報告事項について伺いたいと思います。
 今回、千客万来施設事業の事業予定者というのが決定しましたということで、この事業予定者の提案には非常に期待をしているところであります。しかし、幾つか気になることもありますので、確認をさせていただきます。
 まず、商業ゾーンについてですけれども、一般的なショッピングモールみたいなものになってしまっては困るなという思いがございます。
 今現在の築地市場にあります場外市場というのは、市場そのものも含めた場外市場と、市場というのが歴史を持ってこれまで進化してきたわけですけれども、今回新たに豊洲に移転するに当たって、これをまた大きく進化をさせていく、そういった形になっていかなければならないと思っております。
 それで、まず、商業ゾーンというところが場外市場の魅力をどの程度引き継げるのか、つまり商業ゾーンのオープンモールというところでは、現在の築地場外市場に見られるような新鮮な食材を安く買うことができるといった、そういった内容を引き継ぐことができるのか、確認をしておきたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 千客万来施設は、築地特有の貴重な財産であるにぎわいを継承、発展させ、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出すことを目的としております。
 その目的を実現するため、事業予定者からも、豊洲市場に隣接する立地を生かしまして、商業ゾーンの飲食、物販店舗において、新鮮な食材を多く取り扱う提案がなされているところでございます。

○あさの委員 もちろん民間事業者が決めてやるということですので、東京都が、いろいろな縛りをかけることはもちろんできないと思いますけれども、いわゆる観光地価格みたいな形にならないように期待をしていきたいなというふうに思っております。
 場外市場というのも、もともとは外に向かって、プロの人たちが買いに来たりとかする形で、歴史を持って積み重なってきたものですから、これから先、豊洲新市場の千客万来施設も、長年培う中でいろいろと育っていく部分はあると思います。
 それが、いわゆる見た目には市場の場外市場っぽく見えるんだけれども、先ほどいったとおり、一般的なただのショッピングモールにならないように、ぜひ事業予定者さんにも頑張っていただきたいなというふうに思います。
 次に、その事業予定者がこれから先、順次事業を行っていって、いずれオープンという形になると思うんですが、いわゆるこの場所というのは、当然、市場本体は仕事をしている、生鮮食料品を扱う市場業務というのをやっているわけでして、そこの横にお客さんがいっぱい来る、観光客も来ると。
 今回のこの提案を見ますと、二十四時間営業の温泉、ホテルといったものもそこに近接するという形でありまして、いわゆる市場の競りなどを見たいという観光客の方にとっても、そこに一回滞在をして、朝早く出て、すぐそのまま見にいったりもできるという、そういったメリットもあるんです。一方で、特にオープン当初などは予想されるのが、来場者というのが非常に集まって、大量に車でお越しいただいた方々が駐車場に入り切れないという場面もあるんじゃないのかなというふうに思います。
 実際には、毎日毎日、年がら年中、朝から晩までずっと混んでいるということはあり得ないんですけれども、さまざまな他の施設を見ていても、やはり当初というのは非常に、予想以上にたくさんの人が集まる傾向にあります。
 そこで、来場者のそういった時期的なピーク、あるいは時間的なピークも含めて、来場者のピークの時間帯に、駐車場に入り切れない市場の周辺道路にあふれ出した車が、市場運営に与える影響を最小限にするための対策を行う必要があると考えますが、所見を伺いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 事業予定者からは、来場者見込み数をもとに十分な駐車台数を確保できる計画が提案されております。
 また、予想を超える混雑が発生した場合、誘導人員を配置するなどの対策を行いまして、市場運営に支障が生じないよう取り組むこととしております。

○あさの委員 もちろん駐車場誘導員等も配置をしていただけるんでしょうけれども、いわゆる商業施設を円滑に回す、お客さんを円滑に回すための誘導員と、それから市場運営の方での車の邪魔にならないように考えるということは連携が必要だと思っておりますので、その辺の打ち合わせがうまくいくように、都としても努力をしていただきたいと要望しておきます。
 次に、この千客万来施設ですけど、ご存じのとおり紆余曲折がいろいろありまして、今回、新たな事業予定者が決定したわけでありますが、私からすると、以前に、既にわかっていたはずの条件を理由として断ったということもあったんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、今回提案された中には、先ほど申し上げたとおり温泉やホテルゾーンというのがありますけれども、当然わかっているとおり、この近隣には既に温浴施設、温泉施設というものがあるわけでして、近隣に温泉施設があるにもかかわらず、今回の事業予定者の提案にある温泉、ホテルゾーンの運営に支障がないのかどうか、伺いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 事業予定者から提案された施設は、豊洲市場に隣接するという立地特性を生かして、新鮮で高品質な食材を提供するなど食の魅力を発信する商業ゾーンと、それから、ウォーターフロントを一望できる眺望を生かした足湯などの温泉、ホテルゾーンから構成される複合施設でございます。
 そのため、近隣の温泉施設にはない付加価値を見込んでおりまして、事業予定者からも温泉、ホテルゾーンの運営に支障はないものとして提案をいただいていることから、都としても支障はないものと認識しております。

○あさの委員 事業予定者さんみずからが運営に支障はないといっているのであれば、ぜひ期待をしたいところだと思います。
 世の中には、温泉地以外にも、港にあるこういった温浴施設というのがありまして、例えば小樽港には、フェリーターミナルのところに朝からやっている温泉施設もありますし、もちろん、今回入るところが行っているみなとみらいの施設もそうですけれども、海に面した温浴施設というのはそれだけでも魅力がある、入りに行きたいという気持ちがあって、そこに市場や商業施設というのがあるのは大きな魅力になりますし、ここが中核となって、またいろいろな人たちが集まって、このまち全体を活性化させていく、にぎわいをつくっていくという核になるように努力をしていっていただきたいなというふうに思います。
 また、既存の温泉施設もありますけれども、民間事業者同士ですから、適度な競争という関係の中で、お互いに良質なサービス提供ということができるような、そういう方向に向かうことについても、大きく期待をしたいと思います。
 今回、事業予定者というのはさまざまな提案をされているんだと思いますが、私も特に民間企業を経営しているわけでもありませんし、きっと、恐らく都の職員の皆さん方も企業の経験をしているわけではないんだというふうに思います。
 このまちにとってふさわしいもの、ふさわしくないもの、確かにいろいろあるとは思います。それは一概にいえないと思いますが、例えばギャンブル的なものであったりとか、あるいは性風俗的なものであったりとか、もちろん法律上だめなものもたくさんありますけれども、いろいろやっていく中で、さまざまな民間事業者の知恵で、やりたいけれども、そうはいってもなかなか難しいという部分もきっとあるのではないかなというふうに思います。
 ただ、事業予定者にとっては、収益を上げるということは、つまり、それはお客さんを集めるということですので、そういった知恵というのは、イコールこのまちを活性化させるための知恵だというふうに受けとめるべきだと思うんです。
 ですから、事業予定者にとっての収益を上げるための商業的なアイデアというのは非常に大切であって、これは都にもできる限り認めてもらいたいと考えておりますけれども、見解を伺いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 事業予定者の提案内容につきましては、外部の専門家等により構成された審査委員会ですぐれた提案として評価されたものでございます。
 そのため、事業予定者には、提案内容を踏まえまして事業を推進していただくこととなります。
 本事業をよりよいものとするために、さらなる創意工夫がなされる場合は、都は事業予定者と協議した上で適切に対応してまいります。

○あさの委員 適切に対応していくというお言葉をいただき、本当にありがたいなと思います。ぜひ、事業予定者さんはいろいろなことを、もしかしたら、その中でとっぴなことをいい出す場合も、もしかしたらあるかもしれません。
 ただ、その内容を精査して、よほど本当に問題があるものでなければ、基本的には、どうやったらできるのか、それが実現可能なのかという方向で一緒になって考えてあげていただきたいなというふうに思います。
 豊洲の新しい市場というのは、この千客万来施設、そして市場の本体というところで、新しいまちとして発展していかなければなりません。これは生鮮食品の物流の拠点のような、そのかなめというものだけではなくて、新たな観光地として発展していっていただかなければいけないと思っておりますので、さまざまな取り組みを柔軟に行っていっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、先日、市場の閉場に合わせて、地元中央区が場外でネズミ対策を講じていくとの報道がありましたので、そこについて簡単に確認をさせていただきたいと思います。
 ネズミというのは、餌を求めてあらゆるすき間から入り込む、これ、あらゆるすき間といいますけれども、実は、もう今はいないんですが、私の事務所、床下にネズミがいたんです。外からの入り口は全くないんです。床下に入るところは本当に一切ありません。なのに、いつの間にかガリガリいい出して、いつの間にかいなくなっていたという事態がありまして、野生のというか、動物たちの生きる力というのかわかりませんが、本当にすごいものだなというふうには思います。
 そういった形で、ビルだとか民家などに姿をあらわす--なかなか、私は正直姿を見たことはないんですけれども、--という形になっていると思うんですね。
 もちろん、当然、築地市場はあれだけ広い場所ですし、自然と寄りつくというか、少なくとも全くいないというのは、ちょっと考えづらいかなというふうに思います。
 そこでまず、都は、市場関係者と協力しながら、これまでどのようなネズミ対策を講じてきたのか伺いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 築地市場では、衛生的な環境を確保する観点から、都は、市場関係者と協力してネズミ対策に取り組んでおります。
 都は、ネズミの侵入口を塞ぐ防除対策等に取り組んでおります。また、市場関係者は専門業者による年二回の一斉駆除を初め、随時粘着シートを活用した駆除対策を実施しているところでございます。
 都は、今後とも市場関係者と協力しながらネズミ対策に取り組んでまいります。

○あさの委員 年二回の一斉駆除を初めとして、これまで市場関係者と都が協力をして、非常に努力をされているということはよくわかりました。
 もちろん、食べ物を扱う場所ですから、そういった思いは当然なんでしょうけれども、基本的に人がいるところにはネズミは出てこないんです。終わった後は、当然いろいろなものが片づけられているわけですから、正直なところ、下に落ちてしまった、ずっと排水の奥の方とか、そっちの方では何かやっているかもしれませんけれども、市場でそんなにたくさんいるような印象は正直持っておりません。
 ただ、それはどういうふうにいるかというのは全くわからないわけですし、何よりも大事なことは、中央区が、先ほどもいったとおり閉場に合わせてネズミ対策を講じるよといった背景というのは、それがなくなることによって、ほかの方々に不安を持たせないためだというふうに思っているんです。
 そこで、中央区がそういっている以上、都が築地市場を持っているわけですから、都は、築地市場を閉場するに当たって、当然、地元の中央区と協力しながらネズミ対策というのも講じていくべきだと考えますが、所見を伺いたいと思います。

○金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 一般的にビルの解体工事現場などで、ネズミが近隣に移転し迷惑をかけることがあるというふうなことは聞いております。
 このため、築地市場におきましても、解体に伴ってネズミが周囲に逃げ出し、近隣地域に迷惑をかけることがないように、ネズミ対策を確実に講じていく必要がございます。
 都は、中央区と連携いたしまして、築地市場閉場に伴うネズミ対策を着実に進めてまいります。

○あさの委員 今のご答弁のとおり、東京都は中央区としっかり調整を図っていっていただきたいと思います。
 飛ぶ鳥跡を濁さずという言葉もありますが、特によくいわれるのは、ネズミは非常に賢い動物だというふうにいわれておりまして、閉場してから、つまり人がいなくなって、物もなくなってから対策を講じようと思うころには、もう察知していなくなっている可能性も十分ありますので、移転の準備等で大変なときだとは思いますけれども、同時進行で閉場までの間に、まずは、もしいるのであれば囲い込むなり何なりという形で、専門家とも相談しながら、そして、中央区との協力関係の中でしっかりと取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○島崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十二分休憩

   午後三時二十五分開議

○島崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより港湾局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、港湾局所管分、第二十号議案、第二十一号議案、第七十八号議案及び第百七号議案並びに報告事項、豊洲・晴海開発整備計画の一部改定について(案)を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○浜総務部長 二月十五日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり七項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。臨海副都心地域の土地処分実績でございます。
 平成十七年度から二十六年度までの十年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額及び実績の内訳を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 二ページをお開き願います。臨海副都心地域を除く埋立地の土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成十七年度から二十六年度までの十年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額、実績の内訳を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 三ページをお開き願います。臨海副都心における公共用途での土地処分実績でございます。
 平成十七年度から二十六年度までの十年間における土地処分の実績について、それぞれ用途、面積及び金額を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 四ページ目をお開き願います。臨海副都心地域を除く埋立地における公共用途での土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成十七年度から二十六年度までの十年間における土地処分の実績について、それぞれ用途、面積及び金額を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 五ページをお開き願います。臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した事業費の推移と内訳でございます。
 平成十七年度から二十六年度までの十年間における臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した各年度の事業費と、その財源を一般会計、臨海地域開発事業会計、国費等の三つに区分して掲載しております。
 なお、単位につきましては、億円で掲載してございます。
 六ページをお開き願います。港湾整備費におけるふ頭等の新規整備の事業費でございます。
 平成二十一年度から二十八年度までの八年間の港湾整備費につきまして、ふ頭の新規整備分と道路等の新規整備分、その他に区分し、百万円単位で示してございます。
 七ページをお開き願います。輸出・輸入別のコンテナ個数の推移でございます。
 平成十七年から二十六年までの十年間のコンテナ個数について、全国、京浜港、東京港、それぞれの輸出、輸入、合計を掲載しております。
 なお、単位は千TEUで掲載してございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 私からは、大きく二点お伺いをいたします。まず一点目は、東京港の経営につきまして、そして二点目が、臨海地域開発事業会計における選手村等の用地処分について、お伺いをいたします。
 まず初めに、東京港の経営についてでありますが、昨年、都は、今後の東京港の経営について、国際戦略港湾の枠組みを維持しつつも、現時点では横浜港、川崎港が設立する港湾運営会社に参画せず、足元の港湾施設の機能強化に取り組み、利用者に使いやすい港づくりを目指していくという方向性を示しているところであります。
 これを受けまして、我が党は、今定例会の代表質問におきまして、東京港の機能配置の見直しなど、物流動向全体の変化も視野に入れた戦略的な取り組みについて質疑をし、都は、中長期的な視点を持って、我が国の物流のかなめともいえる東京港の機能強化に全力で取り組むと答弁をされております。
 また、平成二十八年度予算案を見ますと、国際コンテナ戦略港湾関連事業の経費として、二百三十三億七千万ほど計上されております。
 一つは、中央防波堤外側地区等のふ頭整備を推進するための八十四億三千七百万、もう一つは、臨港道路南北線等整備及び渋滞対策を推進する円滑な物流ネットワークの整備費として百四十九億三千三百万で、合計二百三十三億七千万ほどということであります。
 このような、いわゆるハードの視点、都市基盤の施策を進めると同時に、この事業を着実に推進していただきたいんですけれども、あわせて運営面、特にソフト面でこのハード面の事業をしっかり支えていかなくてはならないのだろうと思っております。
 そういう意味でも、現場を熟知した都と東京港埠頭株式会社が責任を持って東京港の経営を担っていくことが欠かせず、そのための体制をしっかり強化していく必要があると思っております。
 そこで、今回は東京港の管理運営体制を中心に何点かお伺いをしてまいります。
 これまで東京港埠頭株式会社は、特例港湾運営会社の指定を受けておりましたけれども、川崎港と横浜港が設立した港湾運営会社に東京港が参画しなかった時点で、この特例港湾運営会社としての指定は失効しているものと思われます。
 失効前と失効後において、東京港の管理運営は具体的にどのような体制で行われているのかお伺いをいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港埠頭株式会社は、今月三日をもって特例港湾運営会社の指定が失効しました。
 特例失効前は、東京港埠頭は、港湾法に基づき行政財産である岸壁を国や都から直接借り受け、自社が所有するガントリークレーンやヤードなどの上物施設とあわせてユーザーに貸し出すなど、コンテナターミナルの一元的な管理運営を行ってきました。
 特例失効後は、都と同社が同一のコンテナターミナル内において、岸壁や上物など各施設の財産区分に応じてそれぞれ管理運営を行っております。
 例えば、都有岸壁については、ユーザー対応を含め都が直営管理を行い、必要に応じて維持管理業務を同社に委託しております。
 また、同社が所有する上物施設などは、引き続き同社が直接ユーザーに貸し出すなど、これまでと同様の運営を行っております。
 このように、都と東京港埠頭が両者で分担しながら、これまでと同等のサービス水準を維持しつつ、責任を持って東京港の管理運営を行っております。

○田中委員 今ご答弁いただきましたように、失効前と失効後、いずれにおきましても、東京都と東京港埠頭株式会社は二人三脚によりコンテナターミナルの運営を行っているわけでありますが、特例港湾運営会社の指定失効前は、東京港埠頭株式会社が行政財産である岸壁も含めて管理運営していたのに対しまして、失効後は、岸壁は都の直営管理、上物施設は東京港埠頭株式会社の管理と管理主体が分かれており、現在の管理体制は一体感を欠いたような印象を受ける状況にあります。
 そこで、現在のこの管理運営体制について、都はどのような課題認識を持っているのかお伺いをいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 理事ご指摘のとおり、特例失効前は、同社は行政財産である岸壁も含めてコンテナターミナルの管理運営をしていたところ、特例失効後は、同一ターミナルにおいて管理運営主体が都と同社に分かれております。
 このことから、面的に連続している岸壁とヤードを同時に改修、修繕する際に、利用者の対応窓口が分かれるなど、ふ頭の一元管理という観点で課題があると認識しております。
 なお、このたびの東京港の管理運営体制は、サービス水準を低下させないよう、特例失効に基づく各種移行手続を短期間で円滑に進めることを優先させており、現行の法令や条例の枠組みの中で整理した暫定的な体制であります。

○田中委員 京浜三港がそれぞれ昨年の十一月下旬に、京浜港における経営統合にかかわる合意を公表してから、このたびの特例港湾運営会社指定失効までの約三カ月間で、これまでと同等のサービス水準が確保できるような管理運営体制を構築しなくてはならなかった、移行しなくてはならなかった状況にありましたけれども、無事に移行できたということは評価をしていきたいと思っております。
 しかし、かつては、都は都有岸壁に指定管理者制度を導入したり、荷役機器や上屋などの上物施設を東京港埠頭株式会社に現物出資するなど、同社を活用した外貿ふ頭の一元管理を進めていたと記憶をしております。
 今回の特例失効を機に、再びふ頭の一元管理という点が課題になってきたものと認識をしております。
 現在の東京港の管理運営体制は、今ご答弁ありましたが、暫定的なものであるということでありましたが、都は、こうした一元管理という課題にしっかり向き合い対応していくべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 今後、都は、外貿コンテナふ頭の都有岸壁について、平成二十一年四月から二十六年三月まで導入していた指定管理者制度を再度活用するなど、外貿コンテナふ頭を実質的に一元管理できる体制を整備していきます。
 また、従前導入した指定管理者制度よりも、指定管理業務の範囲を拡大させていきます。
 例えば、指定管理者に岸壁の使用許可権限を委譲したり、新たに利用料金制の導入を検討するなど、指定管理者がさらに主体的に一元管理できるよう、次年度における港湾管理条例の改正も視野に入れて制度構築を図っていきます。
 今後、条例改正や指定管理者の指定において、引き続き当委員会を初め都議会の先生方のご指導、ご支援を賜りながら、ユーザーにとって使いやすい港づくりを進めてまいります。

○田中委員 ただいまご答弁いただきましたけど、これまでのような指定管理者制度の活用にとどまることなく、今、初めてお伺いしましたが、新たに利用料金制の導入を検討するということでありますが、このようなさらなる改善を目指し、都は、次年度での条例改正も視野に入れて、ふ頭の一元管理を実現していくということでございました。
 指定管理者制度の再導入に当たっては、国際戦略港湾の一員として、国際競争力強化に資する体制づくりに取り組んでいただきたいと思っております。利用者に一層支持される東京港に向けて、ご尽力をいただくことを要望しておきます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、臨海地域開発事業会計に関連してお伺いをいたします。
 公営企業会計である臨海地域開発事業会計におけるオリンピック・パラリンピック競技大会関連予算についてお伺いをいたしますが、これまでも競技会場のうちのオリンピックアクアティクスセンター、有明アリーナ、海の森水上競技場の設計、施工業者なども決まり、競技会場の整備に向け準備が進んできております。
 そういう中、晴海の選手村の整備についても、これは重要な問題だと思っておりますが、この整備に関連する予算について、何点かお伺いをいたします。
 まず、確認の意味も込めますが、そもそも公営企業会計である臨海地域開発事業会計が担う役割といったものをお伺いしていきます。

○山口臨海開発部長 臨海地域開発事業では、東京港港湾区域及びこれに隣接する区域におきまして、都民生活を支える物流や魅力ある東京臨海部のまちづくりに資することを目的に、埋立地の造成、整備及び開発を行っております。この事業を支える会計が臨海地域開発事業会計でございます。

○田中委員 若干繰り返しになりますが、都民生活を支える物流や魅力ある東京臨海部のまちづくりに資する、埋立地の造成や整備及び開発事業を支える会計が臨海地域開発事業会計であるということでございました。
 この臨海部には、複数の大会競技施設の整備が予定されておりますが、晴海の選手村では、整備予定地のほとんどをこの会計が主管しております。
 このため、選手村の整備に当たりましては、この用地を臨海地域開発事業会計から、都市整備局が今度は事業主体となってまいりますので、一般会計に所管がえをした後に整備することとされております。
 一般会計の予算書によれば、所管がえに当たり、この用地を百三十二億円で受け入れるとされておりますが、改めて、この額はどのように算出されたものなのかお伺いをいたします。

○山口臨海開発部長 選手村の整備に当たりましては、IOCの基準にのっとりまして廊下幅を広くとるなど、選手村としての建物仕様とすること、大会までに整備する必要があるため、制約された工期で整備しなければならないこと、選手村として使用後に分譲などを行うため、投下資本の回収に長期の期間を要し収益性に劣ることなどといった条件をもとに、都市整備局において不動産鑑定士による土地価格調査を実施し算出したものでございます。
 港湾局におきましても、都市整備局の見積もり資料を精査いたしまして、適正な時価と判断して収入予算額として提案したものでございます。

○田中委員 ただいまご答弁いただきましたように、選手村の整備にはさまざまな制約があり、通常の住宅開発とは異なった条件のもとに、外部の専門家である不動産鑑定士が調査をし、算出した額をもって予算計上したということでありました。
 一方で、臨海地域の開発は、宅地の造成や周辺の都市基盤を整備するために企業債を起こし、整備後に付加価値の高まった土地を民間事業者に処分の上、起債を償還するという仕組みのもと成立をしている事業でありますが、今回、所管がえする用地についても、当然ながら、既に必要な都市基盤への先行投資が行われ、土地の原価として管理されているはずと認識をしております。
 そこで、お伺いをいたしますが、今回の選手村用地の所管がえに当たって、臨海地域開発事業会計側が計上する処分原価は幾らなのかお伺いをいたします。

○山口臨海開発部長 選手村用地の処分原価といたしましては、三百五十一億円を予算計上しております。
 一平米当たりの原価は、周辺埋立地域の約十二万六千円に対しまして、約二十七万六千円となっております。これは選手村用地の一部に、晴海見本市会場跡地の一部を平成十八年に取得した約二万六千平米の土地が含まれておりまして、その土地の原価が一平米当たり八十五万円となっているためでございます。

○田中委員 先ほどもお話があったように、売却するのは百三十二億円の収入に対して、処分原価は三百五十一億円となるということでありますが、選手村の開発に必要となる都市基盤でもある道路などの整備や、晴海の見本市会場跡地の取得に要した費用のうち、その差額でありますけれども、二百十九億円分を実質的に臨海地域開発事業会計が負担することとなるものと認識をいたします。
 そこで、公営企業会計である臨海地域開発事業会計として、この設置の趣旨から見た、今回の処分の妥当性について所見をお伺いいたします。

○山口臨海開発部長 東京都といたしまして、二〇二〇大会は必ず成功させなくてはならず、今回の所管がえは、二〇二〇大会に不可欠な選手村を整備するために行うものでございます。
 選手村の整備は、これに加えまして、都心と臨海副都心とを結ぶBRTが導入され、また、路線バス、自転車シェアリングなども利用できる複合的なターミナル施設も整備されるなど、この地域の交通インフラの充実につながるものでございます。
 あわせて、今回報告させていただいている豊洲・晴海開発整備計画の一部改定で示しました、船着き場の整備や水辺の周遊路の確保など、海に開かれ都心に近接した立地特性を生かした開発を進めていくことで、大会後には魅力ある住環境がレガシーとして残りまして、選手村だけではなく周辺のにぎわいも創出されることとなります。
 これは晴海地区全体の魅力あるまちづくりを実現するためにプラスのものでございまして、当会計の事業目的に合致したものでございます。
 このことなどから、今回の処分は、臨海地域開発事業会計が担う魅力ある臨海部の創出という役割を果たしていくためのものでございまして、今回の処分金額は妥当なものであると考えております。

○田中委員 東京大会に欠くことのできない施設である選手村の整備によりまして交通インフラの充実が図られ、船着き場の整備や水辺の周遊路の確保などにもつながるということで、晴海地区の魅力あるまちづくりへ貢献するのみならず、これは長期ビジョンにも記載されておりますが、スマートエネルギー都市のモデルとなったり、あるいは、水素エネルギーの活用にも拍車がかかるものと、この整備は期待をしているところであります。
 次世代を見据えた持続的な発展が可能な都市像を、たくさんの選手が体験することで、日本の技術力や魅力を世界に広げることができる絶好の機会であると思っております。
 選手村の整備に対しては、港湾局はもとより、都市整備局や環境局など各局が一丸となって取り組んでいただきたいと思います。
 これまで選手村のことを中心にお伺いをいたしましたが、東京大会に関連した都有地の活用は、選手村だけではありません。東京大会開催に当たっては、観客輸送や警備のための拠点などさまざまな土地需要が発生し、それらの土地需要に的確に応えていかなければなりません。
 このため、臨海地域開発事業会計においても東京大会への土地需要に積極的に対応していくと、これまでにも答弁されておりますが、臨海地域開発事業会計としては、どのような効果が得られると考えているのか、所見をお伺いいたします。

○山口臨海開発部長 臨海副都心を初めといたします臨海部では、多数の競技が予定されておりまして、東京大会の開催は、国内外から多くの選手や観光客の方々に臨海部の魅力を知っていただく絶好の機会でございます。
 この機会を最大限に生かすべく、未処分地においてスポンサーパビリオンなどを配置することにより、東京大会を成功に導くとともに、会場整備等に合わせ魅力あるまちづくりを進めてまいります。
 これらの取り組みによりまして、臨海部全体の認知度が向上することで、当会計の設置目的である臨海地域全体の発展につながるものと考えており、東京大会への土地需要に対しまして、今後とも未処分地の積極的な活用を図ってまいります。

○田中委員 東京大会を成功に導くため、公営企業である臨海地域開発事業会計において、積極的に未処分地を活用していこうとする姿勢は高く評価できるものと思っております。
 今後とも、しっかりとした財政運営を継続し、臨海部の開発を着実に進め、都民、国民に貢献していくことを切に願って、質問を終わります。

○木内委員 私は東京港の経営ということについて、この分野に絞ってお尋ねをいたします。今ほどの田中委員の質疑とテーマは同じですが、微妙に角度を異ならせてお尋ねをしたいと思うんです。
 京浜港の経営統合問題につきましては、つい最近のことのように、今、想起できるんですけれども、文字どおり、議会と執行機関が車の両輪であるという、この意に倣って、本当に私自身も、国交省とさまざまなネゴシエートを行ったり、あるいは局との緊密な連携の中で、議会としてのご意見を申し上げたりということで経過がございました。
 今日的な状況に至っているわけでありまして、東京都政におけるこのたびの件の選択と決断は間違っていなかったと、こういうことをまず、冒頭に申し上げておきたいと思います。
 昨年の第四回東京都議会でも取り上げました問題であります、経営統合問題については、東京都、ふ頭会社、事業者、そして、重ねて申し上げますが、都議会も一緒になって、オール東京港として取り組みまして、無事、国、三港で合意が図られまして、円満解決の経過をたどったのであります。
 私は、そのときの当委員会において、このたびの合意の影響、すなわち東京港が現時点で港湾運営会社に参画しないことによる影響について質疑を行いました。そしてそのメリットとデメリットを、都と東京港埠頭株式会社、それぞれの立場に分けて明らかにしました。さらに、東京港の利用者にサービス低下を断じてもたらさないようにということで、都に強く、これも求めたところであります。
 そこで、今回は東京港埠頭株式会社が受けていた特例港湾運営会社の指定失効後における、東京港の今日的サービス水準を確認するため、何点かお尋ねをします。
 まずは、東京港の管理運営体制について、特例港湾運営会社の指定失効前後の変遷について、その変更点を確認させていただきます。

○藏居港湾経営改革担当部長 今月三日の特例失効により、大きく管理運営体制が変わった箇所は、行政財産である岸壁の部分であります。
 具体的には、特例失効前は、東京港埠頭株式会社は、特例港湾運営会社として都有岸壁などの行政財産を直接借り受け、ユーザーに貸し出すなどの一元的な管理運営を行ってまいりました。特例失効後は、これらの岸壁は都の直営管理となり、必要に応じて、東京港埠頭に維持管理業務を委託しております。

○木内委員 行政財産である岸壁は、都の直営管理となっているということでありまして、現場の中で直接、東京港の管理運営に携わってきた東京港埠頭株式会社の立ち位置が、実は先ほどからも議論が若干あったんですけれども、都民に理解しにくいところがあるのも事実であります。
 そこで、東京港埠頭株式会社は、特例港湾運営会社指定失効後、いかなる立場で東京港の管理運営に携わっているのか伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港埠頭株式会社は、都有岸壁については、都の委託により維持管理業務の受託者としての立場で管理の実務を担っております。また、同社が保有する岸壁やガントリークレーンなどの上物施設は、財産所有者として、当然に同社が管理運営を行っております。
 このように、東京港埠頭は、管理業務の受託者という立場と財産所有者という立場で、東京港の管理運営に携わっております。
 なお、大井ふ頭や青海ふ頭の一部の外貿ふ頭については、岸壁や上物施設を含め、特別法の特定外貿埠頭の管理運営に関する法律により、同社が管理運営を行う者として、国土交通大臣から指定されている立場にもあります。

○木内委員 さすがに理解しやすい答弁だったと思います。
 今の答弁で、東京港埠頭株式会社が、特例港湾運営会社の指定失効後においても、引き続き、維持管理業務の受託者として東京港における現場の最前線を管理運営しているということが確認できました。
 また、東京港埠頭株式会社の法律的な地位、特定外貿ふ頭の管理運営者としての地位も正式に港湾局を通じて、今、確認することができているわけであります。
 都と埠頭株式会社がしっかりスクラムを組んで進めているということはよくわかりましたけれども、東京港の現場に携わる事業者の方々の心情というものにも重きを置かなくてはならないと思います。
 これは常に、私がこの委員会で申し上げることでありますけれども、誤解を恐れずに申し上げれば、全国的なそれぞれの港湾がありますけれども、東京港において、港湾関連団体、業者の皆さんと行政の東京都との親密なきずなによって結ばれた協力関係というのが、いわば、東京港の最も特徴的な歴史的事実であります。
 したがって、こうした歴史の大きな転換点における行政の変革、国への対応という局面にあるとき、その業者の方々が、どういう受けとめ方をしてきているか、また、受けとめ方をしたかということは、常に重点的に私たちも意識をしなければならないことであります。
 そこで、改めてお聞きするわけでありますが、東京港の現場の関係者の方々は、このたびの特例港湾運営会社指定失効、この事実をどう受けとめているか、どう、それを認識しているか、明らかにしてください。

○藏居港湾経営改革担当部長 都はこれまで、首都圏の物流活動を支える東京港の事業者の意見を伺いながら、東京港の経営に当たってきました。
 特例失効に伴う管理運営体制の変更についても、京浜港の港湾経営問題に係る国と三港合意の話とともに、東京港関係者に丁寧に説明を行い、意思疎通を図ってまいりました。このように進めた結果、特例失効についても、こうした関係者からはご理解をいただいており、異論はございませんでした。

○木内委員 今回の経営統合問題の判断に当たっては、業界団体からも大変に、緊密な連携のもと意見を聞いてきたという事実がありますので、今の答弁はまさにむべなるかなと、こういう感じがいたします。
 私はこれまで名古屋港、大阪港、神戸港等々、全国の港湾をずっと見てまいりましたけれども、東京港の歴史は何度も申し上げるけれども、そうした業界団体との緊密性というものが最も特徴である、こう重ねて申し上げたいわけであります。
 ここまでの質疑で、東京都と埠頭株、それから事業者が引き続き連携を密にして、それぞれがそれぞれの立場で東京港の管理運営に携わっていることがよく理解できるのであります。
 しかし一方、今月三日限りで、法制度の適用に変更があったことには変わりがございませんし、東京都による直営管理が復活するなど、横浜港、川崎港による港湾運営会社先行統合ということの合意から、実に短期間でさまざまな業務の引き継ぎが行われている、こうも推察できるわけであります。
 こうしたことによって果たして東京港の利用者に不便をかけることがないのか、断じてこれはあってはならない、こう思うのでありまして、特例港湾運営会社指定の失効日を境にした、このたびの管理運営体制の移行によって、現場の混乱なく、利用者に影響はなかったということを私は望むのですけれども、答弁を求めたいと思います。

○藏居港湾経営改革担当部長 特例失効に伴う管理運営体制の移行に当たっては、都と東京港埠頭が遺漏なく引き継ぎ業務を進めてきました。
 利用者への対応としては、本年一月中旬から二月初旬にかけて、都と東京港埠頭が合同で説明会を開催し、会社訪問を行うなど、体制移行後の具体的な窓口や事務処理方法、岸壁使用の料金などについて、十分な期間をとって丁寧に説明を行い、周知を図ってまいりました。
 その結果、サービスを低下させることなく円滑に体制移行ができ、その後においても、東京港の現場に混乱はなく、スムーズに管理運営ができております。

○木内委員 現場に混乱がなかったのは何よりだと思います。先ほどの答弁の中で、事務処理方法や岸壁使用の料金について、利用者向けに説明を行ったという、そういう言及がありました。恐らくそうしたご努力の積み重ねが、今日的な順調な経過に結びついているんだろうと、こう私は思うのであります。
 昨年四定の当委員会におきまして、東京都は、特例港湾運営会社の指定失効による影響について、東京港の利用者に、価格面等において負担を転嫁することなく、むしろ創意工夫してサービスが向上するよう、機動的で効率的な港湾運営を行っていくと、こう答弁をしているのでありました。
 念のための確認ですけれども、特例港湾運営会社指定の失効後、価格面で利用者の負担がふえていてはならないんですけれども、実態はどうでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 これまで特例港湾運営会社であった東京港埠頭は、国や都から借り受けた岸壁を効率的に管理運営することで、船会社などの利用者に対して、都が定める条例料金よりも低廉な価格で貸し出しを行ってきました。
 特例失効後においては、これら岸壁は都の直営管理となり、利用者が岸壁を使用する際には、条例料金に基づき、使用料を都に納付することになります。
 そこで、都は、国際競争力強化を目的に、東京港の利用者に制度変更による負担を転嫁させないよう本年二月に減免方針を策定し、これまでどおり、岸壁の利用者には特例失効前と同じ料金を適用させることとしました。

○木内委員 利用者への負担転嫁がないことはわかりました。この点を私は、あえてこの場で高く評価をさせていただきます。
 一方、創意工夫によって機動的で効率的な港湾経営を目指していくという点については、しかしながら、さらに工夫、改善の余地があるのではないか、私自身もその腹案を持っておりますけれども、港湾運営会社への参画を当面見送った東京港は、今後、より機動的で効率的な管理運営体制を形にしていくべきだと思うんですけれども、所見を伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 都は外貿コンテナふ頭における都有岸壁の管理運営について、従前に導入していた指定管理者制度を再活用し、さらに、指定管理者に現場での裁量をより発揮できる観点から、従前より一歩進めた制度構築を図っていきます。
 具体的には、都有岸壁に関して、使用許可権限などを指定管理者に移譲し、同一コンテナふ頭内の管理を指定管理者に一元化するとともに、弾力的な料金設定が可能となるよう、利用料金制を新たに導入することを検討し、次年度において、港湾管理条例の改正を視野に準備を進めてまいります。

○木内委員 今の答弁は、まさにきょうの私の質疑の肝でありまして、きょうはマスコミの方も何人か取材に見えておられて、大変皆さんの耳目をひく今の答弁であったと思います。
 従来より一歩進めた制度構築を今後進めていくということ、もう一つは利用料金制を新たに導入することを検討し、次年度において、すなわち、もう四月以降、港湾管理条例の改正を視野に準備を進めると、こういうことでありました。
 まさに機動的で柔軟な運営体制を実現するのに有効な一手だと、こう私は思います。ぜひ精力的に進めてもらいたいと思います。
 一方、かつて私は、平成二十年の当委員会におきまして、東京港における指定管理者制度の導入について質疑を行いましたけれども、港湾というものは極めて高い公共性を持っているわけであります。とりわけ東京港は、首都圏四千万人の生活と産業を支える国際物流を円滑にとり行うための一大都市インフラであるということを、そのときに申し上げました。また、指定管理者制度の導入に当たって、公共ふ頭としての機能がしっかり担保されるよう努力してほしいということも、そのとき、都に強く求めたのであります。
 今回も、公共ふ頭としての機能をきちんと考慮して、指定管理者制度の再導入を進めていくべきだと思いますが、所見を伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 委員ご指摘のように、東京港は首都圏の実需を支える港であり、とりわけ、都有岸壁のある公共ふ頭は、不特定多数の船会社が不定期使用など、必要に応じて機動的に利用できるふ頭であります。
 そのため、指定管理者制度の再導入に当たっては、引き続き、ふ頭の公共的な機能を十分に留意して検討を進めていきます。
 今後、条例改正や指定管理者の指定において、引き続き、当委員会を初め、都議会の先生方のご指導、ご鞭撻を賜りながら、東京港における、より機動的で柔軟な運営体制の確保と公共的な機能の確保を図ってまいります。

○木内委員 お尋ねする項目は以上でありますけれども、今、極めて淡泊に答弁をされたけれども、港湾が持つ高い公共性に配慮をしながら、さらに、機動的で効率的な運営体制を確保していくということは、実は相反する状況と相克が、ここにあるんですね。それを創意工夫によって、ぜひ、ともに知恵を出し合って実現をしてまいりたいと思うんです。
 そして、新たな指定管理者制度の導入によりまして、東京港の誇るべき伝統である、都と東京港埠頭株式会社、事業者の三者一体体制をさらに強固にして、東京港の主体性を発揮して、ひいては京浜港全体の発展につなげていかれるよう努力されることを強く要望して、私の質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からも、臨海地域開発事業会計での土地処分について伺います。
 新年度に予定されている埋立処分の内訳を、それぞれ明らかにしていただけますよう、お願いします。

○山口臨海開発部長 新年度に予定しております埋立地処分は七件ございまして、中央区晴海五丁目の選手村用地、それから中央区晴海五丁目、臨港消防署用地、江東区豊洲六丁目、豊洲宅地内の緑地でございます。江東区夢の島一丁目の公園用地、大田区城南島七丁目の、これは一般に公募をする用地でございます。江東区有明三丁目の駐車場用地、江東区青海一丁目のST区画でございます。

○尾崎委員 それぞれの処分先ごとの収入予算額から処分原価を引いた額について明らかにしてください。

○山口臨海開発部長 収入予算額から処分原価を引いた額でございますが、中央区晴海五丁目の選手村用地につきましては、先ほども答弁いたしましたが、マイナス二百十九億円、中央区晴海五丁目の臨港消防署につきましては約二十五億円のプラスでございます。江東区豊洲六丁目、豊洲宅地内緑地でございますが、こちらは約三十五億円のプラスでございます。江東区夢の島一丁目、公園用地でございますが、こちらは四百万円のマイナスでございます。大田区城南島七丁目の公募する用地でございますが、こちらは約七億円のプラスでございます。江東区有明三丁目、駐車場用地につきましては、約二十八億円のマイナスでございます。江東区青海一丁目、ST区画につきましては、約百十八億円のプラスございます。
 それぞれの用途、処分先の違いなどによりまして、プラス、マイナスが出ております。

○尾崎委員 今、ご答弁いただきました同じ晴海五丁目でも、選手村と臨港消防署の一平方メートル当たりの処分単価は、十万円と五十万円と金額が大きく違います。
 例えば、選手村用地と臨港消防署への所管がえは、それぞれどのような規定を運用して行うのでしょうか。

○山口臨海開発部長 選手村用地及び臨港消防署への所管がえは、いずれも東京都臨海地域開発規則第三条第一項に定めます、港湾局長が特に必要があると認めるときは、所管がえまたは所属がえをするものとするが根拠規定でございます。

○尾崎委員 今、ご答弁があったように、第三条では、まずは所管がえでは、第一に長期に使用承認をすることが原則として規定しています。そして、今のご答弁のようにただし書き、例外として、今回のようなことができるという規定のつくりになっています。
 所管がえ等の処分に当たって、収入予算額を算出する際の基準の根拠は何ですか。また、選手村用地とほかの処分案件とで算出方法に違いはあるのですか。

○山口臨海開発部長 まず根拠でございますが、東京都臨海地域開発規則第四条にあります、用地処分の予定価格は適正な時価により評定した額とするという定めによります。
 適正な時価の算出に当たりましては、通常は建蔽率や容積率などの公法上の規制のもとでの評定となります。
 一方、選手村用地では、通常の処分と異なりまして、廊下幅を広くとるなどの選手村としての使用に対応して建物を整備しなければならないこと、整備期間の途中に選手村としての一時使用があり、大会後、分譲または賃貸などにより資金を回収するまで長期間を要することから収益性が劣ることなどの制約があり、それらを予定価格の算出に加味しております。

○尾崎委員 処分価格は規則に基づき、適正な時価をもって評定しているということですが、臨海副都心地域以外のいわゆる埋立地の所管がえは、この五年間で中央卸売市場、消防庁、都市整備局への処分がありました。
 それぞれの所管がえでは、評定はどこがどのように行い、価格はどう確定していったのですか。また、予算計上に当たっての考え方はどのようなものですか。

○山口臨海開発部長 いずれも外部の不動産鑑定士に依頼して評価を実施したものでございます。評価は土地の状況などによりまして評価権を持つ局が実施しております。中央卸売市場への所管がえでは、港湾局所管用地以外の民有地も市場用地となるため財務局におきまして、東京消防庁への所管がえでは港湾局において、都市整備局への所管がえでは市街地再開発事業を実施する都市整備局において、それぞれ評価を実施しております。
 また、今年度の予算計上額につきましては、東京消防庁への所管がえでは、近隣地の相続税路線価をもとに算出しております。都市整備局への所管がえでは、都市整備局で実施した不動産鑑定士による評価を港湾局で精査し、妥当と判断して予算計上しております。
 なお、豊洲市場用地所管がえの予算要求に当たりましては、中央卸売市場におきまして実施した価格調査の結果をもって予算計上しております。

○尾崎委員 売る側が評定する場合もあれば、買う側が評定する場合もある、いずれも評価権を持つ局が外部の不動産鑑定士に依頼して評定しているということです。
 選手村については、さらに港湾局の職員が、その評価を精査したとのことでした。結果としては、豊洲新市場用地の購入価格は一平方メートル当たりの単価は四十六万円で、十二ヘクタールで総額五百五十五億円、消防庁の単価は五十万円で、〇・七ヘクタールで総額三十四億円、選手村は単価十万円で、十三ヘクタールで総額百三十二億円です。
 次に、この選手村の原価についてですが、新年度予算で埋立地の処分原価が、二〇一五年の埋立処分原価の倍近い一平方メートル二十四万円になっているのはなぜですか。

○山口臨海開発部長 処分原価には、通常は埋立地の造成や開発に必要となる道路等の整備に要した費用などについて、公営企業会計のルールに基づき収入に応じて計上するものでございます。
 来年度処分予定の用地の一部につきましては、埋立造成によらず過去に用地を取得したものが含まれているため、昨年度処分原価の単価より高くなっております。

○尾崎委員 今回の処分予定の用地のうち、埋立造成によらない過去に取得したものとは、どの部分のものですか。また、その原価の単価は幾らですか。

○山口臨海開発部長 埋立造成によらず過去に取得したものは、晴海の選手村用地の一部でございます。処分原価の平米単価は八十五万円でございます。

○尾崎委員 選手村用地の中には、かつて港湾局が単価一平方メートル八十五万円で入手した、二百二十四億円の土地があるということになります。この土地の購入に当たっては、その購入価格は、先ほどの臨海地域開発規則の第四条で適正な時価を評定して購入したということです。
 以前に二百二十四億円で入手した土地を、今度は二十六億三千万円で売却して、約二百億円の損失が生じることになります。そして、そのどちらも適正な価格と評価されているというわけですが、この事実をなかなか理解できないというのは私だけではないんじゃないかなと思います。
 選手村用地となる晴海の土地利用については、どのような過程を経て、今回のような土地処分に至ったのですか。

○山口臨海開発部長 晴海の選手村用地につきましては、豊洲・晴海開発整備計画の土地利用計画におきまして、国際交流拠点、業務・商業地並びに住宅地、新設の小中学校及び公園用地とされておりました。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致が決定した後、同地区に選手村の整備を予定していた立候補ファイルを踏まえまして、同地区が選手村用地となることを踏まえまして、平成二十六年三月に土地利用計画を住宅地、新設の教育施設及び公園用地に変更し、選手村として処分することにいたしました。

○尾崎委員 オリンピック・パラリンピックの選手村用地として活用するのはわかります。
 しかし、使用後は五十階建ての超高層のタワー住宅二棟など、六千戸近い住宅を分譲するなど、三井不動産レジデンシャルなど名だたるデベロッパーの十三者で開発が進められることになります。
 豊洲・晴海開発整備計画の一部改定については、こうしたまちづくりを進めるための改定であり、反対です。
 これからは人口減少社会、空き家の増加が社会問題化になろうという社会です。不足しているのは、貧困と格差是正のために必要な公共住宅です。
 港湾局の所管ではない課題かもしれませんが、貴重な公共用地を損失を出してまで手放し、タワーマンション等で住宅を過剰供給する必要があるのか、多くの都民が感じているということを申し述べて、私の質問を終わります。

○石毛委員 私からは、舟運の活性化について三点ほどお伺いいたします。
 昨年十一月から十二月にかけて、調査運航を実施したところであります。定数二百名に対して、十五倍の応募があったとのことですが、人気がうかがえます。
 参加者からは、日ごろは体験できない風景や海に浮かぶ東京の姿が楽しめたという声を聞かれたとのことであります。東京は隅田川から東京臨海部にかけて、魅力ある広い水辺空間を擁し、まさしく水の都であります。
 江戸時代には掘り割り、河川などを利用して、舟運が人や貨物の輸送など、さまざまな場面で活用されてきました。五街道の基点となる日本橋周辺では、全国から物資が集まり、一日七百隻もの船が往来し、庶民のタクシーのように気楽に船をとめて乗り込むこともあったようであります。
 また、海外に目を向けますと、フランスのパリではセーヌ川をバトームッシュという遊覧船が運航し、壮大なノートルダム大聖堂を眺望し、水上から楽しむことが可能であります。パリを訪問する観光客にリピーターが多いのは、こうした観光面での魅力があるからであると思います。
 一方、舟運は悪天候による風や波浪の影響により運休することがあり、また、移動手段として、自動車のように信号待ち、渋滞はないけれども、陸上交通に比べ、運航速度が遅いことから、時間がかかるという面はございます。
 しかし、平常時から水上ルートがあることによって、災害時において、舟運は大きな役割を果たすものと考えます。
 また、水辺の観光地など、多様な船や水上ルートで結ばれれば、東京の新たな楽しみ方がふえ、東京の魅力を違った形で発信することが可能であります。東京においても、舟運を東京の新たな顔として育てていくべきであります。
 観光であれば、水上のルートの歴史、例えばお台場、日本が鎖国をしていた一八五三年、開国を求めてペリーが日本、浦賀にやってきました。それで、江戸幕府が再度、黒船来航に備えて大砲を、台場を築いたものであります。その名残で台場とついております。
 また、船場で聖路加ガーデン前というのがございますけれども、明石、これは慶應義塾発祥の地記念碑が建っているところでありますが、一八五八年、福澤先生が江戸築地鉄砲洲に開いたと、今、聖路加のあるところでございます。
 ここは立教大学また明治学院大学の発祥の地でもございます。奇しくも一七七一年、杉田玄白などが集まって、オランダの解体新書、ターヘルアナトミア、これを苦労しながら解読したのもこの地でございます。
 また、この一角には三つの島がございます。
 石川島、石川島播磨、IHIですね、民間で日本初の洋式造船所が建てられ、こちらの石川島は、これ、よく捕物帳で登場いたします。人足寄せ場があったわけです。軽犯罪者、これの更生施設、それから職業訓練所、また、養療所などがあったということで、ここは、そうした江戸時代から脈々、続いているわけであります。
 もう一つの島は佃島でございます。つくだ煮の発祥の地でございますが、江戸時代に、これは徳川家康が同時に摂津から漁民を連れてきて、一六四五年、佃島に定住をしたと。これは住吉明神を住吉神社として分霊し、そのときの祭礼で、雑魚を煮詰めたものがつくだ煮ということでございます。
 もう一つも島でありますが、月島、これは、やはりもんじゃ焼きで有名でございます。これも江戸時代から明治にかけて食べられたというふうにいわれております。
 このように古い歴史の顔もあれば、最近の顔では、昨日も出てまいりました自由の女神、私は手を拝むわけでありますが、これはお台場にもございまして、これは日本におけるフランス年を記念して、平成十年から一年間、お台場海浜公園に来ました。その後、返却をされましたけれども、地元の強い要望でフランスにお願いをして複製の許可を得て、それで、新しくレプリカをつくったのが現在でございます。でありますから、最初にニューヨークの自由の女神、次にできたのがパリにある自由の女神、そして、お台場にあるのがその次であります。
 東京のはレプリカのレプリカと、こういうことになるわけでありますが、舟運の活性化を進め、東京の新たな顔として育成していくためには、さまざまな歴史の掘り起こしや建物や壁といった目に入る風景、この景色を整備し、舟運事業者が利用できる桟橋の増設といった新たな舟運サービスの展開を促進する取り組みが必要であります。
 特に、東京臨海部には、水上バスなど定期航路用等として設置した公共桟橋があり、まずはこうした既存の桟橋を活用することが重要と考えます。
 そこで、公共桟橋を活用した舟運活性化に向けたこれまでの取り組みをお伺いいたします。

○古谷港湾経営部長 都では、周辺施設などと連携いたしまして、一層利用可能な公共桟橋につきまして、定期航路等の定時運航を確保しつつ、多くの舟運事業者が安全かつ円滑に利用できる仕組みづくりを行った上で、屋形船やクルーズ船などの不定期航路事業者に開放する取り組みを進めているところでございます。
 一昨年九月からは、JR浜松町駅に近く、都市ホテルに隣接いたしました竹芝小型船桟橋を、また、昨年六月からは、東京ビッグサイトに隣接した有明桟橋を不定期航路事業者に開放する実証実験を開始しております。
 こうした取り組みによりまして、都市ホテルでのディナーとセットとなったクルーズなど、新たな舟運サービスが提供されるとともに、ビッグサイトでの展示会などに出展した企業による懇親会の会場としても舟運が活用されております。

○石毛委員 わかりました。公共桟橋の活用方法について、これまで以上に工夫することにより、新たな舟運サービスにつながることがわかりました。こうした取り組みはぜひ、引き続き進めていただきたいと思います。
 こうした公共桟橋を開放する取り組みのほかにも、舟運事業者が水上ルートをさらに拡大することを促進するような取り組みが必要だと考えますが、都の見解を伺います。

○古谷港湾経営部長 東京都では、羽田空港と都心や臨海部などを結ぶ航路の充実に向けまして、関係局が連携し、昨年十一月から十二月にかけ、先生のお話にもございましたが、水上ルート等の調査運航を実施したところでございます。
 この調査運航では、隅田川から臨海部、羽田空港など多様なルートを設け、都民やMICE関係者等に乗船していただき、ルートごとに印象に残ったポイントや船からの景観などのアンケート調査等を実施しておりまして、その結果を来年度予定しております新たな水上ルートの事業化に向けた社会実験に活用してまいります。
 また、新たな水上ルートの事業化を促進するためには、水深が浅くボトルネックとなります運河部等のしゅんせつが必要でございます。このため、羽田空港と都心や臨海部を最短で結ぶ重要なルートでございます海老取川、海老取運河をしゅんせついたしまして、水深三メートルを確保することにより、多くの船の運航を可能としていきたいと思っております。
 さらに、運河部における小型船などの水上ルート拡充に向けまして、田町駅に近い新芝運河の防災用の船着き場など、利便性の高い船着き場の改修や開放などを検討してまいります。

○石毛委員 東京臨海部における水上ルートには、さまざまなルートが考えられる。都心の高層ビル群を背景に、レインボーブリッジなどダイナミックな景観が広がる東京港の中心を運航するルートも魅力がありますが、運河部のルートには、まだ開発されていないところも多く、東京の新たな魅力を醸し出すことができる可能性が大いにあるものと考えます。
 そこで、運河部における水辺空間の魅力をより一層高めることが重要と考えますが、都の見解を伺います。

○小野港湾整備部長 委員ご指摘のとおり、貴重な水辺空間である運河部を、新たな観光資源として魅力を高めていくことは、水の都東京を実現するためにも重要でございます。
 都ではこれまで、運河部において護岸のテラス化や海上公園の整備など、都民が親しむことのできる水辺空間を広げるための取り組みを進めてまいりました。
 これに加え、第八次改訂港湾計画に基づき、水辺空間の特徴を踏まえた空間形成を進めるため、運河沿いの護岸部などを対象といたしましたキャナルウオークラインにおいて、水辺の散策や通勤通学など都民の生活に溶け込み、背後のまちと一体となったにぎわいと潤いを創出してまいります。
 具体的には、テラス化され遊歩道となっております運河沿いの護岸におけるライトアップや植樹等を検討するなど、船上からの眺望なども意識しました景観形成を進めてまいります。
 また、遊歩道を活用した規制緩和策の検討や、民間開発と連携しました護岸整備についても促進してまいります。

○三宅(正)委員 防災の観点から、何点か質問させていただきます。
 まず、東京港の防災、災害時の水上輸送について伺います。
 昨年秋に発生した関東・東北豪雨における鬼怒川の堤防決壊による水害は、多数の方々が犠牲になるなど、甚大な被害をもたらしました。私の地元、大島で発生した土砂災害の記憶とともに、自然災害の脅威と防災の大切さを改めて痛感したところです。
 また、この水害では道路網が寸断され、人の救助や災害物資等の輸送に苦慮したとも聞いています。災害時における人の搬送、物資の輸送ルートを早期に確保することの重要性についても再認識いたしました。
 このことについて、我が党は、先日の本会議において、発災時の緊急輸送ルートを早急に確保する仕組みを構築し、都民の命を守り、首都機能を維持していくことが不可欠であると提案いたしました。
 都は、沿道建築物の耐震化や無電柱化の状況を踏まえ、今年度末に緊急輸送ルートの確保に向けた基本方針を取りまとめていくとのことでありましたが、臨海地域は、運河や海で囲まれた地域もあり、災害時に地域間を結ぶ橋梁に万一のことがあった場合には、逃げ場を失うことになります。
 私は、こうした臨海地域では陸路に加えて、水上ルートの確保こそが重要であると考えます。橋梁が機能不全になった場合でも、水上ルートによって避難が可能であり、緊急物資の輸送や負傷者を病院に搬送することもできます。
 そのためには、輸送を行う船舶が着岸できる船着き場の整備が必要です。
 そこで、臨海地域を守る防災船着き場の整備について伺ってまいりますが、まず、都の防災の取り組みは東京都地域防災計画で定められていますが、地域防災計画における水上輸送の位置づけについて伺います。

○小野港湾整備部長 東京都地域防災計画では、輸送路の多ルート化を図るため、陸海空、地下と並び水上の輸送ネットワークを整備することとしており、水上輸送の拠点となる水上輸送基地、いわゆる防災船着き場につきましても必要な整備を図ることとしております。
 現在、東京港における防災船着き場は、日の出桟橋や有明客船ターミナルなど、都や区等が所有する十三の船着き場が指定されております。

○三宅(正)委員 輸送ルートの多様化を図るとのことですが、臨海地域では橋が機能しなくなると陸路が絶たれ、孤立してしまう地域もあります。広大な臨海地域内で水上輸送のための拠点が十三カ所では不十分だと思います。
 既存の船着き場を活用していくなどにより、一層の充実を図っていくべきですが、所見を伺います。

○小野港湾整備部長 大規模災害時に、万一、橋梁等の陸路が麻痺した場合におきましても、輸送ルートを確保するため、臨海地域の特性を踏まえまして、防災船着き場を適切に配置することが重要でございます。
 このため都は、委員ご指摘のとおり、既存船着き場を活用するなどにより、水上輸送拠点の一層の充実を図っていくため、東京港防災船着場整備計画を今年度末に策定し、防災船着き場の整備、改修を進めてまいります。
 具体的には、内陸への連絡ルートが少ない埋立地や防災会議が示す被害想定の大きい地域、災害拠点病院などの近接地に配置し、現在の十三カ所から新規整備七カ所を含め、三十八カ所に拡充いたします。

○三宅(正)委員 船着き場をぜひ、そのようにふやしていただきたいと思います。
 いうまでもありませんが、防災船着き場は、首都直下地震等の大規模な地震が発生した際に、確実に機能させることが重要です。
 そのためには船着き場の耐震性確保などが不可欠であるとともに、日ごろからその位置を認知してもらうことなども重要と考えます。都の所見を伺います。

○小野港湾整備部長 ご指摘のとおり、災害時に確実に機能するためには、防災船着き場の耐震性確保や住民に対し、その位置を周知していくことが重要でございます。
 このため、最大級の地震に対しましても機能するよう、桟橋を固定するくいの補強など耐震性の確保を図ってまいります。
 また、現地状況を踏まえ、日ごろから船着き場が認知されるよう必要なサインを設置するとともに、夜間の輸送業務に対応可能な照明等を設置してまいります。
 さらには、ストレッチャーや台車などによる搬送を円滑に行うためのスロープ整備等も行ってまいります。

○三宅(正)委員 ぜひ、災害時にしっかりと機能するように整備等を進めていただきたいと思います。
 防災船着き場には、ご答弁にもあったように、都が所有するものだけではなく、区が所有するものもあります。
 そのため、水上輸送ルートの確保に当たっては、区と連携して整備や管理を着実に行っていくことが重要であると考えます。所見を伺います。

○小野港湾整備部長 整備計画の中では、区と連携して整備等を進めていくため、防災船着き場の機能に応じ、各主体における整備や管理の役割分担を提示してございます。
 具体的には、新規整備につきましては、都が災害拠点病院や備蓄倉庫等に近接した船着き場の整備、管理を行い、区が災害時における地域内の輸送拠点である区の庁舎やスポーツ施設などに近接した船着き場の整備、管理を行います。
 なお、既存施設につきましては、現在の管理者が引き続き、維持改修等を行っていくこととしております。
 今後、この役割分担に基づき整備、改修を進めるとともに、災害時に有効に機能するよう、関係区との緊密な連携を図ってまいります。

○三宅(正)委員 ぜひ都と区で連携して整備等を進めていただきたいと思います。
 一方、災害時に、水上輸送が確実に行われるためには、人や物資を水上輸送する船舶の確保や防災訓練など、運用面における連携協力が極めて重要と考えます。
 港湾局における具体的な取り組みを伺います。

○小野港湾整備部長 災害時に確実な水上輸送を実現するため、船着き場の整備に加え、運用マニュアルの作成や防災訓練を実施してまいります。
 具体的には、来年度、関係区や舟運事業者等と連携し、連絡体制の強化や連絡がなくても参集する、いわゆる自動参集の導入を検討するなど、実効性のある船舶確保の方策等を盛り込んだ運用マニュアルを作成いたします。
 また、このマニュアルに基づく訓練を実施し、その結果をマニュアルに反映させていくなど、改善を図ってまいります。
 こうした取り組みにより、災害時に機能する水上輸送体制を構築し、東京沿岸部における防災力を高めてまいります。

○三宅(正)委員 臨海地域における防災力を高めるためには、陸上輸送ルートの確保も重要ですが、水上輸送の充実も欠かせません。
 ご答弁で、東京港における防災船着き場について、都が区と連携して施設整備を進めるとともに、災害時に機能するよう運用面からも取り組んでいただくことがわかりました。しっかりとこの取り組みを進めていただきたいと思います。
 さらに要望するならば、この東京港防災船着き場をより一層都民に認知していただくためにも、平常時に舟運などで活用することを検討していただきたいと思います。
 防災船着き場を舟運等で活用できれば、舟運活性化に資するとともに防災船着き場の認知度向上を図ることができ、まさに一石二鳥になります。
 こうした検討も要望して、次の質問に移ります。
 島しょ港湾等の津波対策について伺います。
 南海トラフ等の巨大地震が発生した場合、伊豆諸島、小笠原諸島の港では、二十メートルを超える津波が来襲すると予想されています。
 このため、島しょ地域の港湾、漁港においては、その施設利用者が地震発生から五分後に避難を開始したと計算しても、安全な高台などへ、たどり着くことが難しい大島や新島などの四島、九港に津波避難施設を整備していくとのことでありました。
 既に大島岡田港、新島港及び神津島港の施設整備に着手していると聞いていますが、他の港も含め、現在の津波対策の取り組み状況について伺います。

○小林離島港湾部長 津波避難施設につきましては、大島岡田港で避難通路の基礎工事が完了いたしました。現在、タワー本体などの工事契約手続を進めております。引き続き、新島港及び神津島港においても、来年度から現地工事に着手いたします。
 さらに、新島の若郷漁港や神津島の三浦漁港など四漁港においても、施設の位置や構造などについて地元町村と調整を進めており、今後、調査に着手する大島波浮港など二港湾とあわせて、早期の完了を目指してまいります。
 また、これまでに、来島者に津波への注意喚起を図る津波注意標識を船客待合所などに、さらに、発災後に迅速かつ適切に施設利用者を高台方面へ避難させるための避難誘導標識を岸壁などに、それぞれ設置を完了いたしております。
 こうした取り組みにより、今後発生するおそれのある大規模津波への対策を一層推進してまいります。

○三宅(正)委員 島にとりまして、港は玄関口であり、多くの島民や観光客が利用する場所となっております。その方々が心から安心して港を利用できるようにするために、速やかに津波避難施設等の整備を進めてもらいたいと思います。
 次に、津波が来襲した後の方策も講じていくことが重要となります。災害発生時には、港は島民の生命を守る島外避難及び緊急物資の輸送等に重要な役割も担っています。
 東日本大震災においても、離島の岸壁などが被害を受け、しばらくの間は孤立を余儀なくされるなど、厳しい状況が続いたとの報道もありました。
 そのような中、平成二十五年度に大島で発生した土石流災害時においては、緊急物資や行方不明者の捜索のための緊急車両などの搬入、さらには島民の一時避難などに港湾が重要な役割を果たしています。
 四方を海に囲まれた島にとって、港はまさに生命線ともいえる施設であり、大規模災害時といえども、港が利用できないことはあってはならないことです。
 そこで、島しょ地域の災害時の対応として、緊急輸送機能を有する岸壁の確保は非常に重要なことでありますが、都の取り組みについて伺います。

○小林離島港湾部長 島しょ地域の港湾、漁港におきましては、陸路による人や物資などの搬出入が不可能な島の特殊性に鑑みまして、発災後においても、緊急輸送用船舶が着岸できる岸壁を持つ港を、各島に一つ確保することとしております。
 そのうち、想定される最大級の地震及び津波が発生した場合、六島の港において岸壁を強化する必要があると判明したため、施設の改良整備などを進めることといたしました。まずは、空港がなく本土から最も遠い小笠原の父島二見港及び母島沖港の整備から着手し、来年度は、基本設計や地質調査を実施いたします。
 引き続き、利島など他の四島においても速やかに調査検討を行い、島しょ港湾等における地震、津波対策の強化に取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 今後もぜひ島民の生活と安全を守る港湾施設等の充実に取り組んでいただくよう要望しまして、質問を終わります。

○小林委員 私からは、本年度から実施をされております、おもてなし促進事業について何点かお伺いをいたします。
 臨海副都心には、現在、国内外から多くの人たちが訪れ、ショッピングや食事、広大なウォーターフロントならではの眺望などを楽しんでおります。
 我が党は従来から、都内でも先進的なエリアの一つである臨海副都心では、国内外から訪れる人たちがストレスを感じることなく観光などを楽しめるよう、受け入れ環境を整備することが重要であると主張してまいりました。
 都においては、平成二十七年度からMICE拠点化推進事業にかわる新たな補助制度として、海外からの来訪者の受け入れ環境整備に重点を置いた、おもてなし促進事業を実施しており、来年度も三億円を予算案として計上されております。
 今年度は、この補助金を活用し、世界初となる観光案内アンドロイドの常設や、観光インフォメーション拠点の整備など、これまでにない新たな事業が選定をされております。
 今年度、選定された事業は、臨海副都心の魅力向上に大きな効果が期待されるものと思いますが、選定された事業の現在の整備状況についてお伺いいたします。

○有金営業担当部長 ただいまお話のありました観光案内アンドロイドにつきましては、台場地区にありますアクアシティお台場、こちらの方に昨年十二月に設置をされました。日本語、英語、中国語で、身ぶり手ぶりで案内する姿が評判となり、休日には、このアンドロイド目当てに訪れる方も多く見受けられるなど、臨海副都心の新たな観光スポットとして集客力向上に大きく貢献をしております。
 また、東京テレポート駅前におけます観光インフォメーション拠点や、東京ビッグサイトにおけます光IDによる多言語対応デジタルサイネージの設置、飲食店メニューの多言語化などについても、年度末に向けて整備が進められております。
 このような取り組みが、臨海副都心のさらなる魅力向上につながっていくものと考えております。

○小林委員 この補助制度は非常に効果が高いものであると思いますが、補助金選定に当たっては、提案内容をしっかり見きわめることも、これは当然でありますけれども、さらに使い勝手のよいものとして運用していくことも、補助金の効果を高めていくことにつながると思います。
 例えば、今ご答弁にもありましたが、多言語による飲食メニューの作成などは、現在、年一回、五月のみ申請が限られているため、より使い勝手のよさを追求していくためにも、申請期間を柔軟に設定するなどして、制度運用を工夫する必要があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。見解を伺います。

○有金営業担当部長 来年度、平成二十八年度の補助事業の実施に当たりましては、海外から多くの来訪者を受け入れるための環境を早急に整備していくため、制度の一部見直しを行うこととしております。
 具体的には、今、副委員長からご提案のあったように、これまで例年五月に限っておりました申請期間を、補助金額が少額で、かつ事業効果がすぐに見込まれる事業、これは飲食メニュー作成も含まれますけれども、こういった事業につきましては、一定の補助金枠の中で、五月から十一月までの七カ月間、随時募集を受け付けるなど申請期間の拡大を図ってまいります。

○小林委員 ありがとうございます。今後も、事業者の声を生かして、制度の見直しを行うなど、より使いやすい補助制度としていくことを、ご努力、ぜひとも引き続きお願いしたいと思います。
 今年度までに選定された事業により、無料Wi-Fi環境の拡充などが実現し、外国人の方々も、臨海副都心の中で行きたい場所に自由に移動し、見たいものや食べたいものを自分で探して楽しめる環境づくりというものが進んでおります。
 特に、海外からの旅行者はショッピングを大きな目的としている方も多いわけですが、平成二十六年度に消費税の免税制度が改正され、化粧品やお菓子などの消耗品も対象となり、かつ五千円を超えて購入すると免税されるなど、制度が拡充をされました。
 こうしたことから、臨海副都心を含め、全国のまち中で免税店が数多く立地し、海外の方々が消費税を負担することなくショッピングが楽しめるような環境が整ってまいりました。
 こうした免税店は、外国人旅行者の消費拡大に大いに寄与しているものと思いますが、改めての確認ですけれども、免税の仕組みについてお伺いをいたします。

○有金営業担当部長 免税の仕組みについてでございますけれども、免税店には、消費税の免税店と、消費税に加えまして関税や酒税なども免税となる、主に空港に立地をしております保税免税店、この二種類がございます。臨海副都心も含めまして、まち中に多くあるのは、最初に申し上げました消費税免税店でございます。
 消費税の免税に当たりましては、免税店が購入者のパスポートを確認し、在留資格や上陸年月日、氏名などを記入する購入記録票、これを作成します。また、それを商品のレシートとともに旅行者のパスポートに張りつけ、旅行者は購入誓約書にサインをするといった所要の手続が必要となっております。
 臨海副都心でも、こうした消費税免税店におきまして、外国人旅行者が多くの買い物をする姿が見受けられております。

○小林委員 免税する種類により二種類の免税店があり、まち中に多くあるのは消費税免税店ということでございますが、多くの外国人旅行者が利用している免税店では、今、ご答弁にもありましたように、消費税の免税に当たってパスポートの確認、購入記録票の作成、購入誓約書へのサインなど、免税手続に時間がかかるなど不満が出ております。
 特に、団体旅行の場合は時間が限られているため、ショッピングを諦める方も多いというふうに聞いております。
 免税という大事な手続であるからこそ、慎重かつ適正に処理をしなければならないという事情もあると思いますが、やはり、おもてなしの観点からも、外国人旅行者が快適に買い物が楽しめるような環境づくりも、今後の大事な視点ではないかと思います。
 海外からの来訪者の消費税の免税手続、これを簡素化するような環境の整備も、この補助制度を活用して進めるべきではないかと考えますが、見解をお伺いします。

○有金営業担当部長 今年度におきましては、各店舗において、消費税の免税手続を短時間でできるシステムの導入経費も補助対象としておりましたが、補助対象者を商業施設のオーナーに限定をしていたこともあり、申請がございませんでした。
 このシステムは、旅行者のパスポートや購入した商品の情報を機械にかざすだけで自動的に免税書類が作成されるなど、外国人の方々の買い物時の不満やストレス改善に非常に効果があるものと考えております。
 そこで、来年度、平成二十八年度につきましては、テナントとして入居しております事業者につきましても、営業の継続性、これをしっかりと確認することなどを条件に補助対象といたしまして、多くの店舗でこのシステムが導入されていくよう支援をしてまいります。

○小林委員 補助対象の範囲を広げることで、事業者がこのシステムを導入しやすくなり、結果的に外国人旅行者が、より買い物を楽しめるような環境づくりに寄与することになりますので、ぜひ多くの事業者が補助金を活用し、このシステムを導入することを期待したいというふうに思っております。
 最後に、ムスリムの方々に配慮した環境づくりのことについて、お伺いをいたします。
 我が党は、これまでもムスリムの方々への配慮、環境づくり、こういったものを繰り返し議会の中で取り上げてまいりました。ムスリムの人たちが安心して滞在できる食事や礼拝室などの環境整備に向けた普及啓発などを提案してきましたが、年々ムスリムが多いマレーシアやインドネシアからの旅行者もふえており、その対応にもさらに力を入れていく必要があると考えます。
 特に、食事は旅行を彩る大切な要素であり、食に対する細やかな配慮はこれから必須であるというふうに思います。多様な国籍、人種、民族、宗教、価値観の人たちを受け入れるために、飲食メニューの多言語化だけではなく、飲食メニューの表記の中に、食材に関する情報も加えていくなど、環境整備を一層推進、工夫すべきであるというふうに思いますが、見解を伺います。

○有金営業担当部長 これまでも都は、東京臨海副都心まちづくり協議会と連携をしまして、ムスリムの方々を受け入れるためのセミナー開催やハンドブックを作成するなど、普及啓発や環境整備の観点から、進出事業者の取り組みを支援してまいりました。この取り組みにより、臨海副都心内にもハラール認証店舗や礼拝室が整備をされ、徐々にではありますが、ムスリム対応が進んできております。
 来年度、平成二十八年度は、多言語メニュー作成の補助条件に、肉の種類や乳製品などの料理に使用されている食材の表記も追加をいたします。これによりまして、ハラール対応だけではなく、アレルギーを有する方やベジタリアンの方にも安心して食事ができる環境整備に取り組んでいきます。
 あわせて、ムスリムの習慣などについて、進出事業者の理解を一層深めるため、イスラム圏の留学生と連携したセミナーの開催など、補助事業以外の取り組みも積極的に行ってまいります。

○小林委員 ありがとうございます。ぜひともムスリムの方々への視点というのは、今後もさまざまな形でご配慮をいただきたいというふうに思っております。
 今年度のおもてなし促進事業の募集開始の報道発表の中で、臨海副都心が世界中から来訪するお客様を迎えるにふさわしいホスピタリティーの高いまちとなるよう、外国人旅行者の受け入れ環境整備に資する事業などへ支援する補助制度を創設しましたとの記載がございました。
 お客様を迎えるにふさわしいホスピタリティーの高いまちを目指すことを眼目として、この補助制度が創設された以上、名実ともに臨海副都心が東京の、さらには日本のおもてなしの模範となるような地域にしていかなければならないと思います。
 民間の斬新な発想、技術、知恵が十分に発揮できるよう、今後も補助制度を充実させ、臨海副都心をおもてなしの粋を集めた地域に高めていただきますようお願いをいたしまして、質問を終わります。

○かち委員 まず、今回上程されております第七十八号議案、東京都海上公園条例の一部を改正する条例について、二、三確認しておきたいと思います。
 今回、都立昭和島北緑道公園二・五ヘクタールを大田区に移管し、都立有明北緑道公園を新たに新設するというものです。
 有明北緑道公園の広さは何ヘクタールですか。また、新規開園することによって、緑はどのぐらいふえるのか、お聞きします。

○山口臨海開発部長 有明北緑道公園の開園予定面積は、約〇・八ヘクタールでございます。東京都が定義するみどり率の考え方に基づきますと、この公園の新設によりまして、約〇・八ヘクタールの緑の量が増加することとなります。

○かち委員 都が、海上公園を区移管する場合、その目的、また、条件などは何らかの制約を付しているのでしょうか。

○山口臨海開発部長 移管に当たりましては、公園のより効果的、効率的な管理運営を図るため、おおむね十ヘクタール未満の公園、かつ住宅地に隣接いたしまして、市街地化された地域の公園などで、近隣居住者等の利用が主体の公園については、地元区と協議の上、区への移管を行ってございます。
 なお、区には、移管後二十年間は公園として広く一般に開放することを条件として付しております。

○かち委員 昭和島北緑道公園について、区の利用目的は何でしょう。区移管に伴い、緑はどのようになるか、お聞きします。

○山口臨海開発部長 大田区は、大田区都市計画マスタープランにおきまして、水と緑の潤いのある環境づくりに向けて、ウォーターフロントの整備及び水と緑のネットワーク形成の方針を示しております。
 今回の移管に当たりまして、区はこの方針に沿って昭和島北緑道公園を引き続き公園として活用していくため、本年二月、都市計画公園として位置づけております。

○かち委員 昭和島北緑道公園は樹林面積も相当あります。今後とも、区移管に当たっては、海上公園条例の目的に沿って、都市課題でもあるヒートアイランド抑制や、CO2削減対策としても大きな役割を果たす樹林は、極力残すことへの配慮、助言等で確保することを求めておきます。
 次に、今回報告のありました海上公園を中心とした水と緑のあり方について、中間のまとめについてお聞きします。
 このまとめの基本理念には、世界一の都市東京を実現するために、海上公園を中心とした水と緑のポテンシャルを最大限に引き出し、東京ウォーターフロントのブランド力の向上を図るとあります。
 そして、中間のまとめに当たって、海上公園を取り巻く環境は大きく変化しているため、新たな課題に対応していくことが求められていると書かれています。
 しかし、東京都には海上公園条例があります。この条例の目的には、自然環境の保全及び回復を図り、もって都民の福祉の増進と緑豊かな都市づくりに寄与することを目的とするとありますが、この目的が変わることになるのでしょうか。

○山口臨海開発部長 海上公園条例では、今、理事ご指摘のあったとおり、自然環境の保全及び回復を図り、もって都民の福祉の増進と緑豊かな都市づくりに寄与することを海上公園の設置目的としております。
 今回の基本理念は、その目的と合致しておりまして、条例の目的を変更することは考えてございません。

○かち委員 中間のまとめ基本理念は、世界一の都市東京を実現することを目的とすることになります。
 一方、今のご答弁は、そのことは自然環境の保全及び回復を図るという条例の目的を踏まえているということでしたが、条例があるもとで新たな理念も定めるということでしょうか。海上公園の本質的な変化をもたらすことになるのではないか、そこを確認したいと思います。

○山口臨海開発部長 海上公園条例には、三つの海上公園の種類が規定されておりまして、海浜公園は水に親しむ場所として都民の利用に供することを目的とする、また、ふ頭公園はふ頭内の環境の整備を図るとともに港の景観に親しむ場所として都民の利用に供することを目的とする、また、緑道公園は緑に親しむ場所として都民の利用に供し、あわせて海上公園の一体的な利用を促進することを目的とする公園とするということが、目的として示されております。
 こうしたことを実現していくことは、当然に世界一の東京の実現に寄与するものと考えておりまして、条例を変更することは考えておりません。

○かち委員 それでは、具体的に幾つかの点についてお聞きします。
 文中には、ニーズの多様化に対応し検討を進めるとありますが、このニーズはどのように変化しているのですか。それは何を根拠にしているのですか。

○山口臨海開発部長 例えば、台場地区では、平成になってからも大半が未利用地でしたが、現在では商業ビルが建ち並び、交通インフラが整備され、ビジネスパーソンだけでなく、多くの観光客が訪れるようになっております。
 また、工場や倉庫が広がっていた晴海、豊洲地区では、それらにかわって商業ビルや高層マンションが建ち並ぶようになりまして、子供連れの家族など、海上公園を日常的に利用する人が多く見られるようになりました。
 さらに、臨海地域では、二〇二〇東京大会で多くの競技が開催される予定でございまして、外国人を含めて海上公園を訪れる人がますますふえていくことが予想されます。
 このような変化に対応して、周辺の住宅地や観光地と一体となって、地域の魅力を向上させていくことが、海上公園の新たな役割として期待されるようになっています。
 また、平成二十五年度の都政モニターアンケートでは、海上公園に期待することとして、バーベキューやサイクリング、ドッグランなど、多様な利用ニーズが寄せられております。これらの施設につきましては、既に幾つかの海上公園には整備をしていますが、より一層の充実を求める強いニーズがあると考えてございます。

○かち委員 都政モニターアンケートをした結果、非常に期待が高まっているというお話がありましたけれども、平成十四年二月の港湾審議会で、利用規制の緩和の検討でドッグランやスケートボード場の導入、それから、海釣り、バーベキューエリアの拡大等で見直しをしていますよね。今回のモニターアンケートの上位三位までを見れば、海や水辺、東京港の風景を眺める、散歩、ベンチに座って休憩などが断トツです。水辺の環境空間の確保ということは欠かせない課題だということを押さえておいていただきたいと思います。
 まとめでは、民間活力を活用するとして、PFIの活用でのリニューアルや、ネーミングライツの導入等で、民間事業者が公園の整備、管理運営にかかわる機会を拡充するとありますが、指定管理者による管理だけではなく、公園整備までも民間に託すということを検討していくのですか。

○山口臨海開発部長 海上公園の管理に当たりましては、平成十八年度に、指定管理者制度を導入するなど、日ごろから社会状況の変化に合わせて効率的な管理に努めているところでございます。
 今回の中間のまとめにおきましても、施設整備や管理について、効率的な方法を幅広く検討していくことが提言されております。
 都におきましても、来園者にとって魅力的で快適な空間の創出を目指しまして、民間事業者などによるレストランやカフェなどの設置を初め、さまざまな民間活力の活用を考えてまいります。

○かち委員 そうすると、整備も含めて民間活力の活用を考えていくというようなお話でしたけれども、海上公園の整備、管理運営は、第一義的に都民の福祉の増進と緑豊かな都市づくりに寄与することにあり、公益的でなければならないものです。
 営利目的の民間企業に公園整備から管理運営まで任せることは、その目的からしても相入れないものと考えます。ましてや、自然環境の保全及び回復を図るという目的は、企業利益優先で壊されてきた自然環境を守り回復するというもので、公共的であるべきです。
 公園整備の中で、生態系の保全、歴史、文化などにも資することは重要です。観光目的などの公園整備も考えていくとのことですが、この際も、自然環境の保全及び回復を図る目的が必要であると思います。
 これは、提言だということですが、都の姿勢は明確にしておくべきだと思いますけれども、その点ではいかがでしょうか。

○山口臨海開発部長 今回の中間のまとめに基づきまして、それを具現化する際には、条例の趣旨を踏まえて、海上公園を利用する方々にとって、魅力的で快適な空間となるよう、それぞれの空間で最適な方法を検討してまいります。
 海上公園には、それぞれ立地条件等がございまして、生物の多様性保全を図るべきところ、また、先ほど申し上げましたように、景観等を楽しむべき公園、それぞれありますので、それぞれの公園の状況に合わせまして、適切な方法を検討してまいりたいと思っております。

○かち委員 それでは、指定管理者制度で管理費用の縮減を図るとしていますが、これまでの指定管理による縮減効果はどのようになっていますか。

○山口臨海開発部長 海上公園では、指定管理者制度によりまして、民間の創意工夫や発想を活用しつつ、サービスの向上を前提とする経費削減を図ってまいりました。
 平成八年度の指定管理料は、指定管理者制度導入前の平成十七年度の管理に係る費用と比べまして、約三割の縮減となってございます。この間、面積の増減等がございましたが、ヘクタール当たりの単価で計算いたしまして、約三割の削減となってございます。

○かち委員 今、平成八年度と聞こえたんですけれども、八年度でよろしいですか。

○山口臨海開発部長 済みません。ただいま答弁ミスをいたしました。平成二十八年度の指定管理料は、指定管理者制度導入前の平成十七年度の管理に係る費用と比べまして、約三割の縮減となってございます。これはヘクタール当たりの単価にしても同じでございます。

○かち委員 三割の削減ができたとのことですが、その内容までは確認することができません。その多くは人件費の縮減などによるものだと思います。仕事の多くを分割し、下請、二次、三次下請にという構図になっており、労務管理までは、都としてチェックする仕組みになっていないという問題があります。
 災害に強いまちづくりについては、災害時に自衛隊、消防、警察等のベースキャンプ地として、大型車両出入り口の確保、道路の改修等とあります。また、ヘリコプターの離発着場や船舶による緊急物資の輸送拠点としての機能を確保します。さらに、倒木等により、緊急輸送道路の機能を阻害することを避けるため、樹林管理を行うとありますが、この対象となる公園は、どのようなところでしょうか。

○山口臨海開発部長 東京都は、地域防災計画に基づきまして、災害時における緊急対策業務を行うこととしております。この計画に位置づけのある海上公園は、全三十八公園のうち二十五公園に上ります。
 計画では、例えば大規模救出活動拠点候補地としては、大井ふ頭中央海浜公園、若洲海浜公園が、また、水上輸送基地として大井ふ頭中央海浜公園、お台場海浜公園が位置づけられております。
 これらの公園では、災害時に求められる機能を充実させるため、指定管理者と連携し、施設設備の改修に取り組んでおります。
 なお、計画に位置づけられていない十三公園は、いずれも小規模なふ頭公園や緑道公園でございます。

○かち委員 小規模なふ頭や緑道公園以外の二十五公園が、大規模救出活動拠点候補地とされているとのことでした。
 今日、海浜公園に樹林が繁茂しているのは、東京都の長い歴史の中で試行錯誤を繰り返しながら、潮風や塩分を含んだ土壌にも強い樹木の植栽を繰り返してきたたまものでもあります。ヘリコプターの発着場の確保や緊急輸送道路の確保のためとして、樹林地の伐採などが過剰に行われることのないよう求めておきたいと思います。
 次に、臨港道路南北線の整備について、今回は事実だけ確認したいと思います。
 第八次港湾計画の東京港湾計画資料(その一)のⅢ-九三の現況道路交通量は、何を根拠にしたものでしょうか。

○小野港湾整備部長 理事ご質問の東京港港湾計画資料(その一)に掲載してございます現況交通量につきましては、平成二十四年九月時点における交通量の計測結果でございます。

○かち委員 その資料の計画交通量は、何に基づいて算定されたのでしょうか。

○小野港湾整備部長 当該資料の計画交通量につきましては、東京港第八次改訂港湾計画の目標年次でございます平成三十年代後半における取扱貨物量や土地利用により発生する交通量を想定し、その時点の道路ネットワークを踏まえ、主要な臨港道路の計画交通量を予測しております。

○かち委員 その資料の交通量は、国道三五七号、東京トンネルの整備を踏まえて予測しているのですか。

○小野港湾整備部長 ただいま申し上げましたように、港湾計画の目標年次でございます平成三十年代後半としているため、計画交通量につきましては、国道三五七号の東京港トンネルが開通している道路ネットワークで予測しております。

○かち委員 となりますと、東京港トンネル部分を含めて、国道三五七号の交通量についての予測値を示していただきたいと思います。

○小野港湾整備部長 国道三五七号につきましては、国の事業でございまして、国の資料によると、東京港トンネル部での計画交通量自体は示されておりませんけれども、江戸川区から大田区までの東京都区間全体で、平成四十二年度の計画交通量が一日当たり約一万四千台から約九万三千台となっております。

○かち委員 ありがとうございます。
 それでは次に、東京港における大型客船ふ頭整備についてお聞きします。
 東京港はこれまで晴海客船ふ頭がありました。ところが、二〇一四年のクルーズ船寄港回数は、横浜が百四十六回、晴海は二十二回です。
 晴海客船ふ頭への就航回数、一九九一年と二〇一三年の実績比較ではどうでしょうか。

○古谷港湾経営部長 晴海客船ふ頭への客船寄港回数は、一九九一年には三百六十一回、二〇一三年には四十二回でございます。

○かち委員 この二十年余りで大変な激減になっているわけですけれども、晴海客船ふ頭への就航回数の減少の原因についてどのように認識されていますか。

○古谷港湾経営部長 クルーズの形態の変化や船舶の大型化など、一九九一年当時とは状況が激変しているため、単純に比較することは困難であると認識しております。

○かち委員 単純に比較することは困難とおっしゃいましたけれども、その要因について分析しなくてもよいということでしょうか。
 状況がどう激変しているのか、それが晴海への寄港の激減にどう影響しているのか、晴海ふ頭に問題があるのか、ポートセールのあり方に問題があるのか、さまざまな分析があってしかるべきだと思いますが、そういう分析はしていないということでしょうか。

○古谷港湾経営部長 晴海ふ頭の課題につきましては、レインボーブリッジをくぐることのできない大型クルーズ客船が近年増加していることに加え、レインボーブリッジをくぐることのできる客船についても、乗客の荷物の積みおろしや乗下船客への対応能力が不足していることが課題であると認識しております。
 こうした課題にも対応していくために、新たに、臨海副都心地域に、世界最大級のクルーズ客船にも対応可能なふ頭の整備を行ってまいります。

○かち委員 主な原因はレインボーブリッジの高さ制限の問題だというようなご答弁でしたけれども、外国船の寄港が多い全国で第二位の長崎港の取り組みは、観光地、港湾施設が連携し、誘致拡大に向けた振興策の企画、受け入れ体制の充実、誘致活動の展開などを行っています。
 海外、国内の船社にポートセールスの実施、地元中小高校生が授業の一環として、外航客船学校交流を実施、客船受け入れ時にボランティアガイドによる外国語での観光案内、国際テレホンカード等の販売、外貨両替、英語の観光マップの配布等の実施、市民サポーターの醸成などに取り組んでいます。
 横浜港の寄港数が多いのは、このような取り組みを既にやっていると同時に、横浜市には、歴史、文化のまちであり、まちそのものの魅力があるからです。
 晴海ふ頭と横浜は、それぞれレインボーブリッジ、海面高五十二メートル、ベイブリッジ、海面高五十五メートルで、入港への制限はほぼ同等の問題を抱えているわけです。九万トン以上の客船は二割にもなりません。国内船が七割、晴海ふ頭についても、その気になれば、横浜港のように誘致は可能だということです。
 その一方で、大型客船ふ頭整備は、相当の大規模事業であるにもかかわらず、総事業費の概算すら出さずに進めています。
 それでは、他県での大型クルーズ船ふ頭の整備費用はどのぐらいかかっているのかお示しください。

○小野港湾整備部長 東京港における新客船ふ頭の整備につきましては、世界最大級の客船を対象に、地質等の調査を踏まえ、現在、岸壁等の詳細な設計を行っているところであり、今後、総事業費を算出してまいります。
 なお、他県で整備されました客船ふ頭につきましては、規模、構造、設計条件等が東京港の整備計画とは異なるため、他港と比較することは適当でないと考えております。

○かち委員 最近の他県の状況を見ますと、博多港で一バース、マイナス十メートル、延長二百七十メートル、長崎港で一バース、マイナス十二メートル、延長三百六十メートル、那覇港では一バース、マイナス九メートル、延長三百四十メートル、それぞれ二〇〇九年に就航となっています。
 一つ一つのふ頭については、さまざまな条件の違いがあり、総事業費の違いが生じるのは当然です。大規模な事業をやるときには、概算を出すことは、費用対効果という点でも、分析する上でも欠かせないことです。
 これまで都として、いろいろな事業をやってきましたが、皆さん方は停泊地のしゅんせつや岸壁整備のプロなんですから、出せないはずがないではありませんか。どうして総事業費の概算を出そうとしないのですか。都民の税金ですから、概算を出して進めるべきではありませんか。再度お聞きします。

○小野港湾整備部長 何度も繰り返しにはなりますけれども、整備費につきましては、詳細な設計を行った上で出すものが適切だというふうに思っております。
 概算につきましては、たとえ出したとしても、それをまた変更なんかで、やっぱり変わる要素はたくさんありますので、そうしますと、やはりよくない。これは、前もいいましたように、ちゃんと詳細設計を行いまして、そこで明らかにしたいというふうに思っております。
 以上でございます。

○かち委員 港湾局だけではなく東京都全体の大規模事業というのは、大体、概算を出しているじゃありませんか。出していないのは、この事業だけですよ。
 私は、都の計画と類似している那覇港の大型客船ふ頭整備について聞いてみました。沖縄の那覇港では、概算で百九十五億円でしたが、実際には約百九十二億円とのことです。概算を出してやっているではありませんか。総事業費の概算を出すべきだということを重ねて求めておきます。
 一隻の大型客船ふ頭の総事業費も不明な中、二隻同時に停泊できるふ頭の整備をという声もありますが、二隻同時停泊できるふ頭整備について都の見解をお聞きします。

○古谷港湾経営部長 世界のクルーズ需要が高まる中、東京港への寄港ニーズを確実に取り込んでいくためには、繁忙期に複数の客船が寄港する場合などにも着実に対応していかなければなりません。
 そのため、東京港においても外国の主要港と同様、二隻の客船を同時に接岸できる体制を確保することが不可欠であり、今後、新客船ふ頭での二バース体制を目指してまいります。
 先ほど、かち先生もおっしゃられました横浜港と同様に、東京港でも、客船誘致には積極的に取り組んでおりますことをどうぞご理解ください。

○かち委員 一隻の事業費も定かでない中、就航後の展望も確証のない中で、二隻同時停泊を進めるなど、余りにも計画性に欠けるといわざるを得ません。
 大型客船ふ頭整備における総事業費の財源は何によるのですか。

○小野港湾整備部長 新客船ふ頭については、一般会計予算により整備することとしておりまして、国に対しましても、財源の確保を要求しているところでございます。

○かち委員 今、東京都が計画している大型客船は、世界最大級の二十二万トン級の乗客定員五千四百人、従業員も入れれば八千人もの乗員の客船対応です。
 青海に整備する客船ふ頭に対応する公共交通の能力についてどのように認識していますか。その確保対策についてお聞きします。

○古谷港湾経営部長 新客船ふ頭におきましては、徒歩圏内に公共交通機関も存在いたしますが、今後、ふ頭やターミナルの具体的な仕様とともに、乗客の利便性確保についても検討を進めてまいります。

○かち委員 公共交通は「ゆりかもめ」しかありません。バスも用意しなければならないなら何台必要なのか、マックスでどうなのか。大井のときとは違って、平日の運用となると、外貿コンテナトラックなどとの交錯や広い駐車場の確保など問題が山積しています。
 一般財源でありながら、国からの負担金の当ても不確かな中で、一隻だけでも大変な混雑が予測される中、それが倍になるような計画は無謀といわざるを得ません。
 しかし、総事業費の概算も明らかにせず進めていますが、これまでの就航状況を見ても、横浜港との奪い合いにすぎず、今後、五輪後も、持続的に就航回数がふえる保証はありません。
 幾らかかるか、やってみなければわからないというような無責任な大型客船バースの整備はもとより、二隻同時停泊対応の整備は見直すべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。

○あさの委員 継続して、私からも、新たな客船ふ頭の整備についてお伺いしたいと思います。
 今さまざまな意見が出ておりましたけれども、正直、現状着く船が少ないから頑張って整備をして、その船をふやそうというのが前向きな努力なんだと私は思うんですね。
 横浜との取り合いという話もありました。小さい船が多いという話も、何かいっておりましたけれども、例えばちょっと調べれば、このアジアの地域で一番主力で動いている船というのは、中国から出て日本に来るものです。これ、十六万トンクラスでありまして、十六万トンクラスの船だと今現在の晴海では受け入れられないんですね。
 先ほど申し上げた中国の人たちは、いろいろな買い物もするし、そういった方々を受け入れるためには、やはりその船が入るようにしなければいけない。そこから、いろんなサービスをどんなに整備しても、船が着けないんでは話にならないので、そのためには、やっぱりふ頭を整備しなきゃいけないということは当然のことだと思います。
 その上でいわせていただきたいと思いますが、新たな客船ふ頭を整備するというのは、非常に時間も、もちろん費用もかかる事業ではあります。
 先ほどのお話でもあったとおり、近年、客船というのは大型化が進展しておりまして、同時に、整備に当たっては、将来も見据えて、大型クルーズ客船の寄港に対応可能なふ頭を整備すべきだと私は考えますけれども、このふ頭整備の考え方を伺いたいと思います。

○小野港湾整備部長 現在、東京港の晴海客船ふ頭では、レインボーブリッジの桁下の高さ約五十二メートルにより、七万総トン級までの客船が利用しております。
 臨海副都心地域に整備いたします新たな客船ふ頭につきましては、国内では寄港実績のない高さ六十メートルを超える世界最大級の「オアシス・オブ・ザ・シーズ」を対象としておりまして、二十二万総トン級、全長三百六十メートルの客船に対応し、岸壁延長を四百三十メートルとしております。
 また、水深につきましては、当該客船よりも喫水の大きい「クイーン・メリー二」を対象として、十一・五メートルとしております。
 さらに、世界のクルーズ需要が高まる中、繁忙期に複数の客船が寄港する場合にも対応できるよう、今後、二隻の客船を同時に着岸できる体制を目指してまいります。

○あさの委員 今お話あったとおり、今現在の最大の船で三百六十メートルなんですね。これが将来、さまざまな技術の革新や需要の創出があって、もし大きな船がもっとつくられたときに、一回つくったけど、やっぱり足りなくなったんでまたつくります、これは確かに事業としては、やっぱり僕は無駄になってしまうと思うので、ぜひ、例えば今いったツーバースというやり方も、時には、大きな船が来た場合には、それがもっと大きくなっちゃっても吸収できるという体制にも、対応可能になるんじゃないかと。つまり、そのぐらいフレキシブルに対応できるような事業計画をしっかりと考えていただいて、進めていただきたいと思います。
 特に、大型客船というのは、外国からの観光客を誘致するという面で、もちろん大型客船ふ頭で大きく誘致をしておりますけれども、私は、もう一つの側面が必要だと思うんですね。
 それはなぜかというと、いわゆる日本国民も、そういったものを、船を利用してゆっくりと休む、休暇をとるという発想にもつなげていかなきゃいけない。よくワークライフバランスを主張する方々に、だったら、そういう船が着岸できるのを間近に見せてあげて、ゆったりと休むということはどういうことなのかということもわかるような姿勢が必要なんじゃないのかなと。働き詰めにならないように、この客船を誘致するに当たっては、局長あたりは、ぜひ五週間ぐらい休みをとって、ヨーロッパで客船に乗って、実際どういうのが求められているのか実感をしていただくぐらいの姿勢が、やはり東京都の職員にもあっていいんじゃないかなというふうなことをいわせていただきたいと思います。
 続きまして、先ほどの話もありましたとおり、これはただ大きな船が着けるハードだけ整備すればいいんじゃなくて、大型客船が寄港すれば、当然、五千人を超えるという話がありましたけれども、最大の船、つい先日、六千人乗客を超えたという記録も生まれました。この五千人を超える乗客が乗りおりすることになるんですね。
 今度は、このターミナルの方で、どの程度の規模のクルーズ客船の受け入れを想定しているのか伺いたいと思います。

○小野港湾整備部長 新客船ターミナルは、ただいま理事からお話がありましたように、乗客数五千人を超えます世界最大級の客船であります「オアシス・オブ・ザ・シーズ」にも対応できる施設といたします。
 今後、新客船ふ頭の二バース体制やターミナルの増築など、新客船ふ頭のさらなる機能強化を実現したいというふうに考えております。
 こうした取り組みを進めることで、首都の玄関口であります東京港をクルーズ客船が集う一大拠点としてまいります。

○あさの委員 今、本当、強く決意をいっていただきましたけれども、ぜひそういった覚悟で進めていっていただきたいなというふうに思います。
 もちろん、オリンピックまでに、まず進めなきゃいけない整備というのもあるでしょうから、時間的な制約の中で、できることから始めるというのも、これもいたし方ないことだと思います。ただその一方で、長期的な目に立って、大きな船が来ても対応できるようなソフト、ハード両面での整備というのに、ぜひ力を尽くしていただきたいということを申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。
 続きまして、舟運の話ではありますが、ちょっと違う角度で、新視察船の外観について伺いたいと思うんですけれども、今、これから視察船「新東京丸」というのをつくりかえるよという話がありますが、一方で、舟運というか、水上バスの運航の中には、私の地元でもあります練馬区在住の松本零士先生がデザインをした宇宙船みたいな水上バスがあるんですね。
 外観を見ると、本当に一般的な船というよりも、何かちょっと違う異質なものが川の上に浮いている、水の上に浮いているというような姿勢が見えますけれども、ただ、逆にいうと、すごく目を引く存在でもあります。
 奇をてらったものがいいのかどうかというのは議論の分かれるところだと思いますが、せっかく、このたび、「新東京丸」の代替船を新造するということであれば、舟運の活性化もこれから目指していかなければいけないという東京都の方針もありますので、「新東京丸」の役目というのはもちろんあるわけですから、それを全否定できないところはわかっているんですけれども、少なくとも乗れる人数には限りがあるわけですし、であれば、むしろそれを見る人の方が多いんだと私は思うんですね。
 であれば、「新東京丸」の外観が船の機能を損なわない範囲で、それだけで引きつける、あるいは、浮かんでいる姿が東京の夜景とか、そういうところにマッチしていて、実にそれだけを写真に撮りたいと思えるような、そういった船というものをつくるべきじゃないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。

○浜総務部長 現在の「新東京丸」は、老朽化が著しく、更新の時期を迎えていることに加えまして、今後、二〇二〇年東京大会に向けて、国内外から東京港の視察がふえることが予想されますため、新しい視察船の建造に着手したものでございます。
 新視察船の外観につきましては、東京港のシンボルとなり得る洗練されたものになるようデザインを検討いたしまして、新しい時代にふさわしい視察船を建造してまいりたいと考えております。

○あさの委員 ぜひ、私は正直、デザイン能力は余りないので、私自身がこんな船がいいということはなかなかいえないんですけれども、ただ、そういったことの専門の方もいらっしゃるでしょうし、時には、多少費用がかかってもデザインをちょっと外注するなどという考え方もあると思います。
 何にせよ、新しいのを一回つくったら、それはもう何十年も使うものでありますから、せっかくつくるときには、これはすばらしいと思われるようなものが、ただ船として格好いいだけではなくて、それが本当に絵になる、そういったものをぜひつくっていただくように要望しておきたいと思います。
 また、次の質問に移らせていただきます。
 今度は、自転車走行空間の整備についてということで、自転車の走行については、これまでも、この委員会も含めて、さまざまなところで議論をされていることでもありますし、かなりいろんなことがもう既に議論し尽くされている感はありますけれども、また改めていわせていただきますと、自転車というのは、都市の有効な移動手段の一つであることはもう間違いなく、歩行者や自転車、自動車それぞれの安全・安心を確保しながら自転車走行空間の整備を進めるということが大事であることはいうまでもありません。
 平成二十六年十二月に公表されました東京都の長期ビジョンでは、臨海副都心エリアを含む臨海部において、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会までに、臨港道路などで自転車走行空間を三十二キロメートル整備する予定というふうになっております。
 一方で、臨海部には首都圏四千万人の生活と産業活動を支える東京港がありまして、コンテナ車を初めとする大型の物流車両が頻繁に走行しているという現実もあります。
 そこでまず、臨海部の自転車走行空間三十二キロメートルの整備に当たって、臨海部の特徴を踏まえ、どのような点に配慮して整備していくのか伺いたいと思います。

○原開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 首都圏の産業活動や住民の生活に必要な物資の流通を担う東京港の周辺におきましては、東京港と生産地や消費地とを結ぶ大型物流車両が多く通行しております。
 そのため、東京港を抱える臨海部の自転車走行空間の整備に当たりましては、円滑な物流及び自転車の安全の確保に十分配慮する必要があるため、特に大型物流車両の多いふ頭周辺の道路は整備対象から除外すること、また、自転車の車道通行を極力抑制するため、歩道を活用した走行空間の整備を進めていくこととし、その上で、歩行者と自転車とが接触しないよう、自転車と歩行者の通行エリアを植栽等で構造的に分離する整備形態を基本とすることなどに十分配慮して整備を進めてまいります。

○あさの委員 臨海部は、ホテルや展示場、商業施設などの集客施設が数多く立地するとともに、港だとか海に親しめる開放的な海上公園などが整備され、魅力的な空間であることは間違いないと思います。
 東京二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、臨海部には、国内外からさらに多くの観光客が訪れるということも予測できるのではないでしょうか。
 そのため、この臨海部において、自転車は移動のための手段だけではなく、観光ツール、あるいはスポーツ、そういったもので活用すべきじゃないかなというふうに思うんです。
 そこで、観光で訪れる人々が、臨海部の魅力が体感できるように自転車走行空間の整備を進めていくべきであると考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○原開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 臨海部は、最先端のアミューズメント機能を備えた都市型商業施設や水辺の景観が楽しめる観光エリアとなってございます。
 このため、自転車走行空間の整備に当たりましては、臨海部を訪れる観光客が自転車で快適に回遊し、観光スポットをめぐれるよう整備を進めてまいります。
 具体的には、観光スポットや二〇二〇年東京大会の施設周辺を優先的に整備するとともに、国道や区道等とも連携を図り、連続した観光ルートが確保できるようにしてまいります。
 このような取り組みによりまして、自転車に乗りながら、臨海部の魅力を十分に満喫することが可能になるものと考えてございます。

○あさの委員 これからの東京の臨海部には、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、もちろん観光客はますます増加していきます。
 自転車は有効な観光資源でありますし、利用者が臨海部の魅力を実感できるように、また、首都圏の生活と産業活動を支える東京港の重要性にも十分配慮しながら、着実に自転車走行空間の整備は進めていただきたいと思います。
 臨海部には大型物流車両も多く、実現は難しい面はあると思うんですけれども、例えば今、連続した観光ルートを確保というお話もありましたが、自転車の魅力というのは、とまっているときではなくて、乗っているときにあるんですね。つまり、走っているときが一番気持ちがいいものだと私は思います。
 そういった意味で、ちょこちょこ、ちょこちょこ、何百メートルとか一キロとか置きにとめられるよりは、できれば、ある程度一定の距離を連続でノンストップで回れるようなルートがあれば一番いいのではないかなというふうに思います。信号待ちなどを回避できれば一番理想的だとは思いますが、もちろん地理的な事情はあるだろうという気もいたします。
 ただ、例えば、これは昔の話ですけれども、戦後間もなくのころに、環状七号線が整備、計画をされようとしたときには、本来、その計画の審議等に参加していた大学の先生の中には、もう将来の需要を予測して立体交差にすべきだと主張していた方々もいたんですね。
 しかし、いろんなさまざまな事情で立体交差をやめて、平面交差で環状七号線を整備し、結果的に、その後、物すごい渋滞と時間とお金をかけて、もう一度、立体交差でつくり直すということもありました。
 整備するときには、思い切った方策をとることが時には非常に大きな効果を生むことがあると私は思います。
 例えば、これは一つの思い描く夢みたいなものですけれども、自転車の走行空間をむしろ歩道や車道から上げちゃって、空間の上をずっと一周で回っていけるようなものを一個整備してしまう。
 仮にそういった整備したものが、あるいは連続で回れる整備したものがあれば、例えば東京のオリンピック・パラリンピックを契機として、その走行空間を使って、日時を定めるなり、時間を決めるなりという形が必要だと思いますが、今現在、競技用でやっている人しかいない車椅子マラソン、これも一般の人も含めて、車椅子マラソンに日常的に専用のコースとして開放することで、それに触れる人たちが出てくるといったようなこと、さまざまな方向に広げていくことが可能になっていくんじゃないかなと、そして、そういったことができるようになれば、障害者スポーツの発展にもつながっていくのかなというふうに思います。
 ぜひ、こういった自転車道の整備ということも含めて、サイクリングというのは、一つの移動であり、観光でもありますけれども、やり方によっては、あるいは整備の仕方、応用の仕方によっては、いろんな方面に可能性を広げることができるんだということをぜひとも認識をしていただいて、これからも、計画、整備を進めていっていただきたいと強く要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○大松委員 私からは、まず、改正水防法への対応について質問いたします。
 近年、地球温暖化に伴います気候変動によりまして、豪雨や台風による災害が全国各地で相次いでおります。昨年九月には、関東、東北の豪雨災害で鬼怒川が決壊しましたが、東京におきましても、同様の大規模水害の危険が指摘されております。
 特に地盤の低い東部低地帯は、二十三区の面積の約四割を占め、そこには約三百万人が生活し、首都東京の中枢機能や都市機能が高度に集積し、また、地下鉄や地下街が網の目のように広がり、高潮等の水害に対して極めて脆弱な地域であります。
 そこで、人々の生命と首都東京の機能を守っていくためには、ハード対策に加え、ソフト対策を強化していかなければなりません。
 国は昨年、水防法を改正し、想定し得る最大規模の高潮等の水害に備え、対策の強化を促進しております。
 我が党も、法改正を受けまして、昨年の第三回定例会の本会議で、対策を強化するためには、関係局の連携が不可欠であり、局を超えた検討会を早急に立ち上げるべきと提案をいたしました。また、本年二月には、党として、大規模水害から人の命と首都東京を守る緊急提言も発表をいたしました。
 そこで、本日は、水防法改正に関連して、高潮対策について何点か質問いたします。
 まず、今回の水防法の改正はどのような内容なのか伺います。

○小野港湾整備部長 水防法とは、洪水、内水、津波または高潮の際に、水害を警戒、防御し、被害を軽減するための法律でございます。
 ご指摘のとおり、近年頻発する豪雨や高潮による浸水被害から生命、財産等を守るため、地震、津波対策と同様に、想定し得る最大規模の洪水、内水や高潮への対策を充実強化するための水防法が改正されました。
 高潮に関する具体的な改正内容は、大きく二点ございます。一点目は、想定し得る最大規模の台風に伴う高潮により、浸水が想定される区域を指定し、公表するなど、効果的な都民の避難確保を図ることでございます。二点目は、高潮による災害の発生を特に警戒すべき水位として、新たに高潮特別警戒水位を設定し、その水位に達した場合に住民等に周知することにより、高潮による被害を軽減することでございます。これらいずれも新たに創設された制度でございます。

○大松委員 改正法は、高潮により浸水が想定される区域を指定することで、起こり得る災害リスクをあらかじめ想定し、万全の備えを促すなど、ソフト対策の強化を促進するものでございます。
 そこで、冒頭でも述べましたけれども、昨年の本会議における我が党の提案に対し、都は、改正法に対応するため、関係部局による検討会を立ち上げ、連携を強化していくということでしたが、その取り組み状況について伺います。

○小野港湾整備部長 水防法改正に伴う高潮対策に対応していくためには、ご指摘のとおり、関係部局が連携していくことが重要でございます。
 このため都は、水防法の改正にかかわる関係五局から成る検討会を昨年の十月に設置し、議論を行っております。
 具体的には、海岸、河川、避難等を担当いたします各局が保有する情報の共有を図るとともに、課題や今後の進め方等の検討を進めているところでございます。
 来年度以降も、関係部局との連携を密にし、改正法に基づく水害対策の強化に向け、危機感を持って取り組んでまいります。

○大松委員 引き続き、関係部局で連携した取り組みを精力的に進めていただきたいと思います。
 先ほどの答弁の中で、新たに創設された制度に対応し、高潮による浸水想定区域を指定するとのことでしたが、こうした取り組みは、専門的知識が必要なため、行政だけではなく、学識経験者の知見を活用しながら検討していくべきと考えますが、都の所見を求めます。

○小野港湾整備部長 高潮による浸水想定区域は、台風の規模、速度、コースなどに加え、海流等による異常潮位を考慮するなど、さまざまな条件の中から最悪の事態を想定し、浸水が想定される区域を指定するものでございます。また、区域指定の際には、浸水の深さや浸水が継続する時間もあわせて示すことになっております。
 このため、区域の検討に当たりましては、来年度、高潮に関する造詣の深い学識経験者を交えた新たな検討会を設置し、浸水想定等を行ってまいります。

○大松委員 改正法への対応を早急に進めることは重要でありますけれども、拙速にならないように、学識経験者の知識や経験の活用を図りまして議論を深めていただきたいと思います。
 次に、高潮に関する特別警戒水位について質問いたします。
 高潮特別警戒水位は、これを超えると浸水被害が発生する可能性が非常に高くなり、避難勧告の発令の目安となる水位であると理解をしております。
 このため、特別警戒水位の設定に当たりましては、都だけではなく、避難の責務を担う関係区との連携協力が不可欠であると考えます。都の所見を求めます。

○小野港湾整備部長 高潮に関する特別警戒水位とは、都民の避難に要する時間、浸水想定区域の指定の際に得られた水位上昇の速度等を考慮して設定していくものでございます。
 このため、区における避難の考え方との整合が不可欠であることから、江東区や北区など港湾、河川エリアの関係区と連携協力しながら、特別警戒水位の設定について検討を進めてまいります。

○大松委員 高潮に関する警戒水位につきましては、避難の責務を担う区と深く議論して進めていただきたいと思います。
 今回の質疑を通しまして、都が高潮への備えに向けて、新たな取り組みといたしまして、最新の知見を得ながら、さらには区との連携も見据えていただきながら、庁内関係部局が協力をして、ソフト対策の強化を進めていることが確認できました。
 引き続き、都におきましては、人々の命と首都東京の機能を守るために、これまで培った技術力を結集し、改正水防法への対応を進めていただくように要望をしておきます。
 次に、新海面処分場の整備について質問をいたします。
 関連をいたしまして、本日、平成二十四年一月の撮影でございますけれども、この新海面処分場の写真が載っておりますパンフレットを机上にお配りをさせていただいております。参考にしていただければ幸いでございます。
 東京の活力を維持し、都民の生活を支えていくためには、廃棄物等を適正に処理する最終処分場の確保が必要不可欠であります。
 過密化している区部におきましては、内陸部に最終処分場を確保することが困難でありますため、現在、東京港の新海面処分場における埋立処分が行われているわけでございます。
 この新海面処分場を計画的に、できるだけ長期間にわたって利用していくことが重要な課題になるわけでございます。
 まず、新海面処分場のこれまでの整備状況について伺います。

○小野港湾整備部長 新海面処分場は、平成四年に東京港第五次改訂港湾計画において位置づけられた処分場でございます。
 この新海面処分場は、都内二十三区から発生する廃棄物やしゅんせつ土などの受け入れを行っており、二十三区内及び東京港内で確保することができる最後の処分場となっております。その埋立面積は約四百八十ヘクタール、埋立処分量は約一億二千万立方メートルの処分場でございます。
 お手元のパンフレットの表紙にございますように、全体を七つのブロックに分け、平成八年八月に中央防波堤外側埋立地に隣接するブロックから、随時、護岸工事に着手しております。これまでに四つのブロックの護岸整備が完了し、順次、埋立処分を行っているところでございます。現在は、さらに沖合側の五つ目のブロックで護岸を整備中でございます。

○大松委員 新海面処分場は、最後の処分場でありまして、埋立総量の削減を図るとともに、計画的に埋め立てていくことが重要であると考えます。
 廃棄物等の埋立処分計画について伺います。

○小野港湾整備部長 廃棄物等の埋立処分計画につきましては、埋立処分量が、今後の社会経済状況、廃棄物等の量や質、中間処理、リサイクルの技術革新等に応じて変化することが予測されることから、十五年間の処分量について計画を定め、おおむね五年ごとに見直しを行っております。
 平成二十四年に改定いたしました現在の廃棄物等埋立処分計画につきましては、平成三十八年度までの十五年間を計画の対象期間としております。
 この計画では、廃棄物等の受け入れ方針を定めるとともに、その発生予測量を推計し、そのうち埋立処分を行う量を定めることによって適正な管理をし、限りある処分場の延命化を図っております。
 現計画の十五年間の計画埋立処分量は約二千七百万立方メートルとなっており、前計画より一八%削減しております。
 埋立処分計画につきましては、社会経済状況に加え、東日本大震災に伴う影響など、この五年間の実績、動向を踏まえ、来年度に改定を行う予定でございます。

○大松委員 新海面処分場を一日でも長く大切に使うためには、計画的に埋め立てることが大切でありますけれども、処分の容量をふやして延命化する取り組みも重要であります。
 これまでの取り組み内容とその効果について伺います。

○小野港湾整備部長 新海面処分場の延命化対策につきましては、これまで、しゅんせつ土の受け入れ容量を増大させる深掘りと沈下促進の二つを実施してございます。深掘りは、処分場内の海底面を掘り下げるもので、平成十一年度から実施し、平成二十七年度末までに約五百七十万立方メートルの容量増大を図りました。また、沈下促進は、処分場内の地盤に含まれる水分を真空ポンプで吸い出すことにより、地盤を強制的に沈下させるもので、平成十七年度から実施し、平成二十七年度末までに約二百十五万立方メートルの容量増大を図っております。
 この二つの取り組みにより、新たに七百八十五万立方メートルの容量を確保し、これは平成二十六年度における埋立処分量の約四年半分に相当いたします。

○大松委員 これまでに、深掘りや沈下促進によって約四年半分の容量を新たに確保できたということは、大いに評価すべきことでございます。
 しかしながら、東京港最後の処分場である新海面処分場は、さらなる延命化の検討が必要であると考えます。都の見解を伺います。

○小野港湾整備部長 委員ご指摘のとおり、新海面処分場のさらなる延命化を図るためには、新たな技術を初め、あらゆる角度から可能性を探ることが重要でございます。
 このため、現在、埋立処分量の約四割を占めておりますしゅんせつ土に対して、脱水処理を行い、容積を小さくする新たな減量化の検討を進めているところでございます。来年度予算では約四千万円を計上しており、具体的には現地で実際のしゅんせつ土を脱水処理する実証実験を行うなど、実施に向けた取り組みを進めてまいります。
 今後も、深掘り、沈下促進に加え、しゅんせつ土の脱水処理を進めるとともに、しゅんせつ土の減量化に向けた新技術の導入に積極的に取り組み、新海面処分場の延命化を図ってまいります。

○大松委員 都市活動の中で排出されます廃棄物につきましては、その排出抑制やリサイクルなど、さまざまな取り組みをしていかなければなりません。
 本日議論いたしました新海面処分場の延命化の取り組みは、いずれも重要でございます。新海面処分場は、東京港内最後の処分場であり、将来を見据えて、今後も新技術の活用を初め、精力的に取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○島崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島崎委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時一分散会

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