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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十四号

平成二十六年十一月二十日(木曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長近藤  充君
副委員長加藤 雅之君
副委員長鈴木あきまさ君
理事中山ひろゆき君
理事田中たけし君
理事かち佳代子君
鈴木 章浩君
田中  健君
まつば多美子君
堀  宏道君
尾崎あや子君
三宅 正彦君
木内 良明君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
港湾局局長多羅尾光睦君
技監石山 明久君
総務部長浜 佳葉子君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック開催準備担当部長兼務山口 祐一君
調整担当部長田中  彰君
港湾経営部長古谷ひろみ君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長笹川 文夫君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務原   浩君
営業担当部長中村 昌明君
港湾整備部長大和田 元君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長小野 恭一君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君
労働委員会事務局局長遠藤 雅彦君

本日の会議に付した事件
労働委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
港湾局関係
事務事業について(質疑)

○近藤委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局及び港湾局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取してありますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○木内委員 私は頻繁に、労働委員会事務局については事務事業質疑をこれまで累年にわたって行ってきております。その理由は幾つかございますけれども、私自身の議会人としての大きな責任感に基づくものであります。
 議会における質疑の意味というのは幾つかございますけれども、議会の権能として、例えば、予算を決定するためのさまざまな議論を行い、これを決めていくということ。この決定された予算に基づく事業が適切に執行されているかどうかをチェックしていくということ。さらに、議員としての立場から施策へ反映させるべく政策提言を行って、これを結実させていくということ。さらに、第四点目として私がいつも強調するのは、事務事業ということでありますけれども、執行機関の各分野、各局における、地味ではあるけれども懸命なご努力をし成果を上げている、その実績について、都民を代表する立場から、それをより深く認識して明らかにし、時には宣揚、顕在化していくという、そういう議会の機能、これに基づいてさまざまなことをお尋ねし、提案もしていくわけでございます。
 特に、地味ではあるけれども、目立たないけれども、都民の生活の現場に対する影響、あるいは産業の振興などなどといった視点から、労働委員会事務局の果たしてきている役割、これから期待されるものは非常に大きいのでございます。
 例えば、私ども議員のところには実に多様な相談が持ち込まれますけれども、その中で非常に多いのが雇用や労働に関する問題もあります。働いている労働者の方々からだけでなく、中小企業の経営者の皆様など、いわゆる使用者側からもいろいろなお尋ねやご相談をいただきます。
 誤解を恐れずに申し上げれば、かつての時代、ある経営者の方と話をいたしておりましたとき、木内さん、実は私たち経営者が一番怖くて夢にまで見るのは、朝、会社へ行ったときに赤旗がにわかに林立をして、そうして労働争議が起こっている、こういう事態に直面するような夢を見ることもあるんですという使用者側の意見もあれば、全く逆の立場から労働者の方々からのご相談も受けるわけであります。いわゆる中小企業の経営者、使用者側からのご相談も多い。反対の立場も多い。
 労使紛争というと、三井三池炭鉱の労働争議や国鉄のスト権ストなどを思い出し、もう過去のものと思っている方も多いかもしれませんけれども、しかし、昔陸軍、今総評、こういうふうにやゆされた時代のような大きな紛争は、現今、ほとんどなくなりましたけれども、身近なところでは、当事者にとって極めて大きな負担と、また、おもしとなるような事件が起きているのであります。
 東京都労働委員会は、こうした労使紛争を解決するための重要な機関でもございまして、日ごろのそのご苦労を評価するとともに、さらにその職責をしっかり全うしてほしいという立場から、きょうは事務事業ということで質疑を行ってまいりたいと思います。
 雇用労働問題に関しても、ブラック企業やブラックバイト、あるいは妊娠した女性に対するマタハラなど、日々、新たな問題が惹起をしてきているのであります。経済・港湾委員会もメンバーがかわりました。年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず、また、明年花開いてまた誰かあらんという劉希夷の漢詩にもありますけれども、新たな委員会の審議のスタートに当たりまして、この漢詩の一節を脳裏に描きながら、労働委員会の仕事の基本をしっかり理解し押さえていくという意味で、質問をさせていただくものであります。
 まず、私どもに労働問題に関する相談があった場合には、その内容に応じて、産業労働局の労働相談情報センターなどを私などはご紹介することが多いんですけれども、これに対して、労働委員会というものの役割と機能、また、センターなどの機関との相違についてよく理解しておくことが必要でありますので、まずその点を確認いたします。

○遠藤労働委員会事務局長 労働委員会は、中立公正な立場から労使紛争を簡易、迅速に処理するため、労働組合法及び地方自治法に基づき設置されている機関でございます。労働組合への支配介入や正当な理由のない団体交渉拒否などの不当労働行為に関する審査と、労働争議の調整を主な業務としているところでございます。
 労使紛争の解決機関といたしましては、木内委員がただいまご指摘いただきました産業労働局の労働相談情報センターのほか、国の労働局などがございますけれども、労働組合と会社の間の集団的労使紛争の解決を専門として扱う機関は労働委員会のみとなっております。

○木内委員 非常にわかりやすく局長からご報告いただきましたけれども、そうした側面的特質を持っている労働委員会であります。集団的労使紛争の解決を行う専門機関として、その存在意義を発揮しているということであります。
 しかしながら、労使紛争に限らず、法律上の紛争については裁判所という存在もこれまたあるわけであります。そこで解決してもらえばいいんじゃないか、こういうふうに多くの都民の方は考える、そういうことがあっても不思議ではない。不当労働行為などの労使紛争に関して、裁判所だけでなく、労働委員会という行政機関にも紛争解決の役割が担わされているわけであります。
 裁判官と労働委員会の違いについて、さらに、この労働委員会にも紛争解決機能が与えられた理由について明らかにしてください。

○遠藤労働委員会事務局長 労働委員会は、公益委員、労働者委員、使用者委員の三者により構成されております。これにより労使の利害が適切に調整され、公正で説得力のある紛争解決の実現を目指しており、調査や審問に参与する労使各側の委員が命令に当たって意見を述べることができることや、和解に積極的に参与できることになっております。
 また、裁判所では、労働者が請求する内容について法的な理由があるかを判断して、その請求内容の範囲内で判決を命じるのに対し、労働委員会では、請求された内容にとどまらず、委員会の裁量で救済方法まで具体的に示して命令を出すことができることとなっております。
 こうした裁判所とは異なる特色を発揮し、より積極的に将来の安定的な労使関係秩序を構築するための役割が労働委員会に対し与えられているところでございます。

○木内委員 非常に明快な答弁でありまして、わかりやすいです。
 労働委員会では、請求内容にとどまらず、委員会の裁量で救済方法まで具体的に示して命令を出すことができるというわけでありまして、労働委員会が公労使の三者委員会から構成されていること、救済方法について裁量が与えられていること、いわれたこの二点が裁判所と異なる特色でありまして、そのために労働委員会に紛争解決の役割が担わされているという、こういう答弁だったと認識をいたします。
 二つの特色の前者の方は大変よくわかるんですけれども、後者について、労働委員会がその裁量で救済方法まで具体的に示して命じることができるというのは、やや抽象的でわかりにくい。具体的にどういうことなのか、事例があれば丁寧に説明を願いたいと思います。

○遠藤労働委員会事務局長 裁判所と異なる役割の二点目ということで、具体的な事例をということですが、例えば労働者の解雇や自宅待機をきっかけといたしました不当労働行為事件に関して、単に職場復帰や賃金の支払い、いわゆるバックペイといわれるものを命じるだけではなく、労働委員会の裁量によりまして、長期にわたる解雇期間中、その間に低下した職務スキルの回復措置を命じた例、あるいは将来に向けて、例えばパワハラなどが生じないように職場環境の是正を命じるといった例がございました。

○木内委員 より具体的な答弁で了としたいと思いますけれども、単なる職場復帰や、あるいは賃金の支払いといったことだけでなく、より実態的、現実的にこの命令を行うために裁量権が認められているということであります。今後とも、労働委員会に与えられた権能の特色を生かして、その役割を十全に果たしてもらいたいと強く求めたいと思います。
 さて、ここまで労働委員会の基本的な役割について聞いてきましたけれども、どんなに立派な権能、機能を与えられていても、それが活用されないのでは宝の持ち腐れでしかありません。
 そこで、不当労働行為審査の件数等を聞きますけれども、東京都労働委員会に昨年度申し立てられた不当労働行為審査の件数、その内容、種別等について報告を願うんですが、申し上げたように、たびたびにわたって質疑をこれまで累年行ってまいりましたけれども、直近の例として、昨年度についてご報告を願います。

○遠藤労働委員会事務局長 平成二十五年度中に申し立てられました不当労働行為事件は百二十七件ございまして、その件数を不当労働行為の類型別に見ますと、団体交渉拒否が七七%と最も多く、次いで支配介入が四八%、不利益取り扱いが四四%となっております。
 また、最も申し立ての多い団体交渉拒否事件における紛争の端緒、きっかけを見ますと、賃金未払いなどの問題が三一%と最も多く、解雇や雇いどめなど雇用契約の終了に関するものが二五%、賃金以外の労働条件に関するものが一一%という構成になっております。

○木内委員 やはり賃金や解雇、こういったテーマの労働者にとって極めて深刻な問題、これをきっかけとした労使紛争が労働委員会に持ち込まれているということが、今の答弁の数字の上でもよくわかります。
 一方で、申し立てがあった事件の結末といいますか、平成二十五年度中の事件の終結状況についてはどうですか。

○遠藤労働委員会事務局長 平成二十五年度は百十四件の事件が終結しております。そのうち、和解で解決したものが六十四件で五六%、命令を発出したものが三十九件で三四%、自主的解決などによる取り下げは十一件で一〇%でございました。

○木内委員 私は、昨年のこの事務事業質疑で、労使紛争の複雑化や企業の置かれた社会経済状況を反映して和解率が低下している傾向があると、こういうふうに仄聞したわけであります。和解と命令の割合に関する前年度との比較でありますけれども、実態はどうなっていますか。

○遠藤労働委員会事務局長 ただいまの和解に関するご質問でございますが、平成二十四年度と比較いたしますと、和解は五六%で、率としては同率であったのに対して、命令が、平成二十四年度の二五%から平成二十五年度は三四%へと急激に高まっている状況にございます。

○木内委員 使用者と労働者の双方が納得づくで解決する、いわゆる和解というのは、お互いに気持ちよく仕事をしていくという現実的状況の中で、そういう意味で一番いい解決方法なのではないかと私は思います。
 そういう意味で、和解率の低下に一定限度ブレーキがかけられたということは非常にいい傾向ではないか、よかったのかと、こういうふうに思うわけであります。安定的な労使関係の構築のためにも、引き続き和解に尽力し、和解率の向上に努めてもらうよう強く要望したいと思うんです。
 さて、不当労働行為の審査と並んで、労働委員会のもう一つの重要な機能にあっせんがあります。私は、労使紛争というものは、まずは当事者同士で解決するということが重要であって、その手助けをする労働委員会の調整機能というものが、これまた非常に重要な機能であると考えております。労使紛争解決手段としてのあっせんを、ぜひ都民の皆さんはより深く知っていくべきだと、こういうふうに思うんですね。
 そこでまず、あっせん制度の概要とその実施状況について伺います。

○遠藤労働委員会事務局長 自主的に解決することが困難となりました労使紛争について、労働組合法第二十条に基づき、当事者からの申し立てを受け、労働委員会があっせんを行っております。
 あっせんは、労働委員会会長から指名されたあっせん員が、労使双方から主張の対立点や事件の背景等について事情を聴取し、争点を整理しながら、両者が納得できる接点を求めて調整することにより紛争を解決するものでございます。
 不当労働行為の救済申し立てとは異なり、あっせんの申請は労使双方から行うことができるのが特徴でございまして、当委員会では、平成二十五年度は百十九件のあっせんを実施したところでございます。

○木内委員 当事者同士での解決を図るため、年間百件を超えるはあっせんを実施しているということであります。あっせんによる解決は労使間の機微に触れる問題でありますから、新聞等で取り上げられたりマスコミで報道されるということはなかなか少ないのでありますけれども、都民や、あるいは中小企業の経営者などの皆様には余り知られていない制度なんじゃないか、こう思います。
 例えば、当事者が公表を望んでいないなど、なかなか微妙で難しい面もありますし、実際にあった事件、直截的には報告できないものもあると思いますけれども、労使紛争のさなかにある当事者にとって参考となるモデルケースのようなものがあれば、この場で紹介願いたいと思います。可能でしょうか。

○遠藤労働委員会事務局長 過去に実際にあったあっせんの事例を参考にいたしまして、二点のモデルケースについてご紹介をさせていただきたいと思います。
 一つ目は、春闘において、会社玄関前での労働組合による激しい抗議活動が行われ、労使交渉が進展していなかったところ、対応に困った会社側からの申請に基づく委員会のあっせんにより、労働組合は激しい抗議活動を控え、その後の労使交渉が正常化した上で、賃金改定額について合意して妥結に至ったというようなケースがあります。
 もう一つご紹介いたしますと、中小企業において経営が厳しくなったとして、突然賃金が減額された例でございます。会社はやむを得ない措置だと主張したのに対し、労働組合はその手続を問題にするとともに経営責任を追及し、逆に役員報酬の削減を求め、交渉が膠着状態になった。労働組合の申請に基づく委員会のあっせんにより会社が手続の不備を認め、これまでの賃金の減額分の補填を行う一方で、労働組合も賃金の減額提案に対し改めて団体交渉の席に着くこととなり、解決したというようなケースがございます。

○木内委員 当事者同士の激突を避けて、いわゆるあっせんという行為によって、これが事態解決の方向に向かう二例が紹介されましたけれども、これは代表的なものであって、大変にこういう事例、あるいは類するものが多いんじゃないかということで、仕事の成果をしっかり評価させていただくものであります。
 特に、紹介されたモデルケースの二つ目、顕著な形でありますけれども、中小企業における例だということでしたが、実際にあっせんの対象となった事件のうち、小規模な事業所からの申し立てはどんな割合ですか。

○遠藤労働委員会事務局長 平成二十五年度に申し立てがあったあっせんのうち、事業所規模が百人未満の企業からの申し立てが、約半数の四七%となっております。

○木内委員 答弁のように、事業所規模百人未満の企業からの申し立てが約半数近いパーセントであった。これは重要な数字だというふうに思います。紛争内容も身近なものがより多いわけでありますし、もう一つは、比較的小規模な企業での紛争が多いということがこの数字から読み取れます。
 こうした小規模な企業では、実は労働紛争に関する知識も十分ではないんですね。そうした中、労働委員会のあっせんというのは、労使双方にとって、専門家の知識を活用できる有効な解決手段なんだと、これは間違っていないと思うんです、私の認識は。この労働委員会のあっせんというのは、労使双方にいろんなメリットを実は生じさせることができる。この点はぜひこの場でアピールしてもらいたいと思うんですが、どうでしょうか。

○遠藤労働委員会事務局長 当労働委員会におきましては、経験豊富な委員や職員によるあっせんを実施しており、比較的短期間での事件解決を図っているところでございます。手続的にも、不当労働行為の審査や裁判と比べまして、書面等を準備する必要がなく、当事者に高度な専門的な知識がない場合、委員ご指摘のような中小企業の使用者なども含まれると思いますけれども、その場合であっても大きな労力をかけずに済むというメリットがございます。
 また、あっせんを開始しても、相手方が不誠実な態度で臨むなど解決が見込まれない場合には、あっせんを打ち切ることも可能でありまして、紛争の長期化を防止できるとともに、状況に応じて、不当労働行為審査等、他の手続に切りかえることも可能となっております。

○木内委員 大変重要な答弁でありまして、当事者に高度な専門知識がない場合でも、大きな労力をかけずに済むメリットというものがあると、また、不誠実な態度で臨むなど解決が見込めないような場合には、あっせんを打ち切って紛争の長期化を防止できる。これは非常に重要な点だと思うんです。
 あっせんのメリットについて確認、アピールをしていただきました。行政の方はいいにくかったかもしれませんので、私からつけ加えますと、不当労働行為もあっせんも、手続は全て無料でできるというのも重要な要素なんだというふうに思います。
 ここまでの質疑を通して、労働委員会の役割の重要性を改めて強く認識することができたんですけれども、こうした私自身の毎年の質疑を通じて、労働委員会の事業というものを喧伝しているんですけれども、残念ながら、私の周りで労働委員会の存在、機能、役割を知っている人がこれによって大きくふえたという印象は余りないのが実情であります。しかしながら、冒頭申し上げたように、地味ではありますけれども、極めて重要な都の行政機能の一翼を担っているのが当局の仕事だと思うのであります。
 もちろん、労働委員会としてもさまざまな広報活動を行っていると思いますが、労働委員会をもっと広く都民の皆様にも知ってもらって、もっと活用してもらいたいと私は強く思うんです。そのためにもインターネットを使った広報が効果的だと思いますが、東京都労働委員会のホームページの主な内容、アクセスがどのくらいあるかとお聞きするんですけれども、私は、局長は元来、報道担当の理事として知事本局で、いわゆる広報の専門職でおられたわけでありまして、その手腕を発揮して、よりこの分野についても研ぎ澄まされた感覚を駆使して、より充実、拡大をしてもらいたいと思うんですけれども、まず、お聞きした主な内容とアクセスについてご報告願います。

○遠藤労働委員会事務局長 東京都労働委員会のホームページでございますが、都民に行政機関としての基礎的な情報をお知らせする観点から、労働委員会の仕組みの紹介や利用手続を掲載しているほか、事業の実績として、不当労働行為に関する命令の概要や事件の取扱状況などを示した資料についても記載をしているところでございます。
 また、トップページの過去三年間のアクセス数は、おおむね月七千件前後となっております。

○木内委員 実は、ホームページ、とってみた。こういういい方をすると大変失礼になるかもしれないけれども、おもしろくも何ともないページもあります。なるほどとうなずくところもある。もう少し工夫があってもいいんじゃないかなと感じるところもあります。
 アクセス数が月七千件前後ということでありまして、実際の紛争当事者でない方で労働委員会のホームページを見ようとする方は少ないでしょうから、仕方がないとは思いますけれども、月七千件というのは決して多い数字とはいえないのではないかと思います。
 また、内容についても、実際にページを見てみましたけれども、申し上げたように内容が専門的でかたいイメージを受けてしまいました。申し立ての様式などが掲載されていて、労働委員会の利用をしようとしている方々には、あるいは使い勝手はいいと思いますけれども、労働委員会ってどういうところなんだろうという一抹の興味といいますか、あるいはそうした関心を持った方、一般の都民に向けては、まだ改良の余地があるのではないかと思います。
 そこで、東京都労働委員会の存在をより多くの働く人や中小企業の経営者の皆様、そして広く都民の方々に知ってもらうべきと考えますが、所見を伺います。

○遠藤労働委員会事務局長 当委員会では、これまでもホームページやパンフレットなどを作成し活用するとともに、よりわかりやすい広報を目指し、その内容も随時見直しをしてまいりました。
 しかしながら、木内委員のただいまのご指摘のとおり、その内容は、ややもすると、労働組合など労働委員会制度を既に知っている、あるいは利用しているといった方々を対象とした専門的なものになりがちな側面があることもまた事実でございます。
 今後は、ご指摘も受け、都民の労使紛争解決システムの選択肢をふやし、労働問題に係る課題解決に寄与していくため、より多くの都民の皆様に、まずは東京都労働委員会の存在を知っていただくという観点からホームページを改善するなどの見直しを行い、より積極的な広報活動を展開してまいりたいと思います。

○木内委員 ただいま局長から、まずは東京都労働委員会の存在をより多くの都民に知ってもらうよう取り組んでいくとの答弁がありました。
 平時から、労働委員会の存在を知っていれば、不幸にして労使紛争が生じた場合にも、その存在を思い出して相談することによって適切な対応ができたり、紛争の拡大が防げたりするケースがふえていくことは十分に期待もできるし、想像もできます。申し上げたように、局長は前職が報道官ですから、その経験も生かして、ぜひともわかりやすく親しみのあるホームページをつくってもらって、労働委員会の将来にわたる安定的な労使関係の構築という大事な役割をPRするとともに、労働問題の側面から産業の発展に貢献をされるよう強く要望して、私の質問を終わります。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○近藤委員長 これより港湾局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○浜総務部長 十月九日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり三項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。臨海副都心関連予算・決算の推移でございます。
 臨海副都心関連の整備費等に係る費用を、臨海副都心整備に係るものをAの欄に、関連事業に係るものをBの欄に区分して記載し、昭和六十三年度から平成二十四年度までは決算額を、二十五年度、二十六年度の二カ年は予算額を億円単位で計算しております。
 また、参考として、臨海副都心建設株式会社への貸付金額の推移を同様に記載しております。
 二ページをお開き願います。臨海地域開発事業会計における企業債償還の推移でございます。
 臨海副都心開発の基盤整備にかかわる企業債を転貸債、建設元利金債の二つに区分し、平成元年度から三十六年度までの発行額及び償還額を百万円単位で記載してございます。
 平成二十四年度までは決算額、二十五年度は決算見込み額、二十六年度は予算額、二十七年度以降は計画額を記載してございます。
 なお、平成二十六年度に発行予定の企業債の利子につきましては、利率等が決定しておりませんので計上しておりません。
 三ページをお開き願います。臨海副都心における有償処分予定地の現況一覧でございます。
 有償処分予定地を開発確定面積と今後開発予定面積の二つに分けてございます。そのうち、開発確定面積を処分済み及び処分手続中に区分し、また、今後開発予定面積を公募中及び今後処分予定に区分しております。そのおのおのの項目について、昨年度末時点の面積をヘクタール単位でお示ししてございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○近藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木(あ)委員 私からは、東京港の交通混雑対策についてお伺いをさせていただきます。
 東京港における昨年のコンテナ貨物取扱量は四百三十五万TEUと、国内のほかの港が伸び悩んでいる中、四年連続で東京港としての過去最高を更新するとともに、十六年連続日本一の取扱量となっております。輸入がますます拡大する貿易構造への変化、アジア貨物の割合の増加、そして、コンテナ船の大型化など、我が国の海運を取り巻く状況が大きく変化する中、東京港だけが突出して貨物量を伸ばしているということが、これは荷主など利用者がますます東京港を必要としていることにほかならないと思います。
 一方で、東京港のコンテナ貨物取扱量がコンテナターミナルの施設能力を既に上回っていることから、貨物のピーク時には、一部のコンテナターミナルの周辺では交通混雑が発生をしております。私の地元にある大井コンテナふ頭は、東京港のコンテナ貨物の半分を扱う主力ふ頭でありますが、やはり夕方などにはコンテナの受け取りを待つトレーラーの列が東京港野鳥公園付近まで続いておりまして、一般車両の交通を著しく妨げている状況を目の当たりにすることがございます。
 東京都は、この交通混雑の解消に向け、ことしの二月に東京港総合渋滞対策を策定して、ハード、ソフトの両面から対策を進めております。しかし、この東京港の宿命ともいうべき交通混雑問題は一朝一夕に解決できるものではありません。そのため、我が党はこれまで継続して議会で取り上げ、進捗を確認するとともに、さまざまな問題提起を行ってまいりました。今回も、現状及び今後の展開などについて幾つか質問させていただきたいと思います。
 そこでまず、交通混雑の現状であります。
 東京港の交通混雑問題はさまざまな場面でクローズアップされており、常に五、六時間待たされるという声も聞いたことがございます。これをそのまま真に受けるつもりはございませんけれども、やはり地元の目から見ますと、どうしてもコンテナ車が道路上にあふれているという印象が強いんですよね。
 そこで、東京港における交通混雑の現状について、まず改めてお伺いをいたします。

○古谷港湾経営部長 東京港における交通混雑は、貨物そのものの量、コンテナ船の配船や荷役のスケジュール、また、陸上運送事業者の業務サイクルなどの影響を受けることから、ターミナルによっては状況が異なりますが、季節や時間帯などによる大きな波動性がございます。一般的な傾向として、季節的には貨物が集中する年末年始や大型連休前後などに、時間的には陸上運送事業者が翌朝に荷主のもとへ届ける貨物を受け取るために集中する夕方などに、交通混雑が発生しております。
 東京港全体におけるここ数年の傾向としては、コンテナ貨物が増加し続けている中でも交通混雑は緩和に向かっておりまして、コンテナを受け取るまでの待機時間や道路上の渋滞の長さは短縮しつつございますが、今後も継続した対策が必要であると認識しております。

○鈴木(あ)委員 ただいま夕方などに交通混雑が発生していると、こういうようなご答弁もございましたが、ここのところ、夕方、環七等々も慢性して交通渋滞になっているんですよね。コンテナ貨物がふえ続けている中、交通混雑がさらにひどくなることなく、少しでも緩和に向かっているという事実は重要ではありますが、これまでの取り組みの効果をしっかりと検証した上で、有効なものはさらに発展させていくなど、今後の施策に生かしていく必要があると考えております。
 そこで、交通混雑の解消に向けたこれまでの取り組みと、その効果についてお伺いをいたします。

○古谷港湾経営部長 東京港における交通混雑の解消に向けましては、都は、東京港埠頭株式会社や民間事業者と連携しまして、ハード、ソフト両面からさまざまな取り組みを実施しており、ここ数年で徐々に効果が出てきております。
 まず、早朝ゲートオープンでございますが、これは夕方に集中する輸入コンテナの引き取りを分散するため、コンテナターミナルの朝の開門時間を一時間前倒しする取り組みでございまして、開始前に比べまして、十七時以降の処理台数が二〇%以上減少しております。
 また、コンテナターミナルを運営する東京港埠頭株式会社や荷役作業を行う民間事業者が、荷役機械の更新、ゲートの増設、コンテナヤードの改良などを順次行ってまいりました結果、コンテナターミナルの処理能力が向上しまして、コンテナ引き取りまでの待機時間が短縮に向かっております。
 さらに、青海コンテナふ頭については、中央防波堤外側に車両待機場を新たに整備しましたことから、コンテナふ頭周辺の道路には以前のようなコンテナ車の滞留が生じなくなっております。

○鈴木(あ)委員 これまでの地道な取り組みが少しずつ成果を上げて、よい流れができつつある様子と、こういう答弁でございますが、まだまだ道半ばなのかなと、そんなような思いでおります。さらなるこういった取り組みの継続をお願いしたいと思います。
 さて、ここで車両待機場についての答弁がありましたが、この車両待機場については議論があります。確かに、道路上のコンテナ車が待機場に引き込まれて見た目の渋滞は解消するわけです。しかし、陸上運送事業者の立場に立ちますと、道路であろうが待機場であろうが、待っている時間は変わらないわけです。あくまでも応急処置であり、本質的な解決策にはならないという声もあるわけなんですね。
 東京港総合渋滞対策では、大井コンテナふ頭に新たな車両待機場を整備するというふうにありまして、大井ふ頭その一、その二の間、いわゆる大井-城南島間の約二十一ヘクタールの埋立地を種地として、五百三十台のコンテナ車を収容可能な車両待機場を確保する計画が示されております。
 そこで、車両待機場の効果についての見解、また、大井ふ頭の新たな車両待機場の整備に向けたスケジュールについてお伺いをいたします。

○古谷港湾経営部長 車両待機場の整備は、車道に滞留しているコンテナ待機車両を減少させることで、コンテナふ頭周辺の円滑な道路交通が確保されるとともに、待機場内での秩序立った交通整理が行われるため、待機時間自体の短縮にもつながると考えております。
 また、車両待機場における運転手の方々の休息が可能となりまして、自動販売機やトイレも利用できるなど、労働環境の改善にも資するという効果がございます。
 大井車両待機場の整備に関連したスケジュールでございますが、まず、平成二十七年夏に大井ふ頭その一、その二間埋立地の約半分である十一ヘクタールが竣工する予定でございます。そこに現在の大井バンプール、シャシープールを移転いたしまして、この跡地に大井車両待機場を整備することとなりますが、これは平成二十八年度中の供用開始を予定しております。

○鈴木(あ)委員 今、待機場のスケジュール等々をお伺いしましたけれども、この待機場で自動販売機やトイレも利用できるという労働環境の改善に資する、そういった工夫もしてくれるという答弁もありました。
 いずれにいたしましても、平成二十八年度中の供用開始ということですので、期待をしていきたいというふうに思っております。車両待機場がただの応急処置ではなくて、待機時間の短縮にもつながるものであれば有効な取り組みでございます。大井地区への整備はスケジュールどおり、しっかりとやっていただきたい、このように要望しておきたいと思います。
 さて、これまでの取り組みや成果について聞いてまいりましたが、東京港の交通混雑のそのものの原因を考えますと、やはり施設能力不足という問題に立ち戻ります。つまり、貨物のピーク時のコンテナターミナルにおいても、コンテナ貨物の受け取りや引き渡しが迅速になされるよう、ターミナルの処理能力を抜本的に改善しない限り、本当の意味での交通混雑の解消にはつながらないわけであります。答弁いただいた取り組みはどれも必要でありますが、あくまでも東京港の抜本的な機能強化こそが交通混雑解消のかなめであります。ここはぜひとも確実に進めていただきたい、このように改めて要望させていただきたいと思います。
 それでは、最後に、今後の東京港における交通混雑対策について、ぜひ局長の見解をお伺いしたいと思います。

○多羅尾港湾局長 東京港の交通混雑問題は、物流の効率化を妨げ、周辺環境にも悪影響を及ぼすものであるため、この解決を当面の東京港の最重要課題であると認識し、さまざまな取り組みを進めております。
 この交通混雑の解消に当たっては、副委員長ご指摘のとおり、東京港の抜本的な機能強化が決め手となることから、中央防波堤外側Y1からY3コンテナターミナルの早期供用、既存コンテナふ頭の再編などを確実に実施し、現在直面している施設容量不足を解消してまいります。
 一方で、抜本的な施設整備を待つことなく、早朝ゲートオープンの取り組みや違法駐車に係る取り締まりの強化など、即効性のある取り組みも積極的に実施し、少しでも東京港の交通混雑を緩和してまいります。
 貨物量が一日のうちでも時間帯によって、また、曜日や季節によって、さらには、長期的な時代のトレンドによって大きく変化する港湾にありまして、港湾施設を常に遊ばせることなく効率的に稼働させ、一方で、利用者の方にとっても常に便利に使っていただくために、港湾経営の力を磨いていかなければならないと思っております。このバランスをとることは必ずしも簡単ではございませんが、ここが港湾管理者の腕の見せどころだと、こういうふうに思いますので、頑張ってまいりたいというふうに思っております。
 今後も、東京港のコンテナ貨物取扱量の増加が見込まれておりますが、先般策定された第八次改訂港湾計画を基本に、経済状況や利用者ニーズを踏まえながら、東京港の施設容量のさらなる拡大及びそれに対応した道路交通ネットワークの拡充を行うとともに、物流効率化に向けたソフト施策も十分に検討し、交通混雑のない東京港の実現を目指してまいります。

○鈴木(あ)委員 港湾局長の強い決意を今お伺いさせていただきました。
 この東京港が今まさに直面している施設容量の不足を克服するために、現在進行中のハード整備は着実に、また、できるだけ早期に完成をさせていただきたいと思います。また、その先においても、この東京港のコンテナ貨物取扱量の増加が見込まれる中、これに対応した施設整備など、しっかりとこの対策を継続していただきたい、このようにお願いしておきます。
 繰り返しになりますが、交通混雑問題は東京港の宿命的な課題であるといえると思います。東京港は日本の国際競争力強化の鍵を握るといっても過言ではなく、この交通混雑問題が足を引っ張るようではいけません。海運や港湾をめぐる目まぐるしい状況変化の中、東京都は、今後も選ばれる港であり続けるために、東京都が責任を持って東京港の経営を担うと表明をしているところでありますが、今、まさにその真価が問われているときでもございます。現場を持っている東京都がやってこそ、ユーザーニーズに沿った港湾経営が実現できるということを、ここでしっかりと示すためにも、この交通問題、交通混雑問題の解決に向けて、力強く前進をさせてください。
 以上、質問を終わります。

○加藤委員 初めに、舟運の活性化について伺います。
 私の地元墨田区には、一昨年五月にオープンした東京スカイツリーが新たな東京の観光名所としてにぎわいを見せています。累計では、開業して約二年後に都の人口に匹敵する一千三百万人余の方が来場され、付随する商業施設スカイツリータウン、ここでは、今から約二カ月前になりますけれども、日本の人口に迫る一億人を突破いたしました。
 高いところから地上を見おろす景色も最高ですが、逆に、この東京スカイツリーを船に乗って水辺から眺める。そして、隅田川に沿って浅草から日本橋、浜離宮やお台場などに至る景観は、昼は昼で、夜は夜でさまざまな表情を見ることができ、大変貴重な観光資源といえます。
 水上バスや屋形船事業者などにおいても、東京スカイツリーを目玉とした新しいクルーズコースなどができており、観光の面からも舟運はさらに盛り上がってきています。
 一方、最近では、羽田空港の国際化により、羽田空港を利用して訪日する外国人がふえています。昨年十一月の規制緩和では、羽田空港と臨海副都心とを結ぶ旅客不定期航路について、乗り合い片道運航が可能となりました。さらに墨田区においても、観光舟運を活性化するため、墨田区内の船着き場を起点、終点とする旅客不定期航路について、同様の規制緩和を国に要望していると聞いています。
 舟運により、羽田空港と水辺に点在する観光地が不定期航路で結ばれ、観光回遊性が高まれば、アクセス手段が多様化され、利用者の利便性が向上するとともに、水辺を楽しみながらの移動が可能となり、東京の魅力がさらに高まるものと考えます。
 観光としての要素と、また、地域の方々の足となり得る交通としての要素もある舟運の活性化を一層進めていくためにはさまざまな課題がありますが、何よりも不定期航路事業者が利用できる桟橋をふやしていくことが必要です。
 本日は、我が党の提案によって、公共桟橋の開放への取り組みが進められている竹芝小型船桟橋の不定期航路事業者への開放の試行と、有明桟橋での屋形船による東京港クルーズの実証実験について質問をします。
 まず、竹芝小型船桟橋を不定期航路事業者に開放をする試行について、この九月から開始したばかりでありますが、現時点での利用状況について伺います。

○古谷港湾経営部長 竹芝小型船桟橋は、東京都が保有する視察船「新東京丸」専用の桟橋でございますが、「ゆりかもめ」の竹芝駅やJR浜松町駅に近く、利便性のよいところに立地しております。
 都では、屋形船やクルーズ船などの不定期航路事業のニーズが高まる中、舟運活性化に向けた取り組みを進めるため、本年九月から平成二十八年三月まで、「新東京丸」が運航していない平日の夜間や土日、休日に屋形船やクルーズ船などの不定期航路事業者に竹芝小型船桟橋を開放する試行を開始しました。
 現時点での利用状況についてでございますが、試行開始から十月までの二カ月間に、合計九回利用されております。主に平日や土曜日の夕方から夜にかけて出航いたしまして、臨海副都心などの夜景や食事を楽しむナイトクルーズとして利用されております。
 また、周辺ホテルとタイアップしたクルーズメニューもできているなど、舟運は多様な展開を見せてきております。現在の利用事業者のほかにも、屋形船やクルーズ船など、複数の事業者が竹芝小型船桟橋利用に向けた準備を進めていると聞いておりまして、今後は利用事業者がさらにふえていくのではないかと期待しております。

○加藤委員 試行期間はあと約一年半あるとのことですので、じっくりと課題を検証し、解決しながら、しっかりと本格実施に結びつけていただきたいと要望します。
 次に、先日行われました有明桟橋における屋形船による東京港周遊クルーズの実証実験についてですが、まず確認のために、有明桟橋で実証実験を行った意義と実施内容について伺います。

○古谷港湾経営部長 有明桟橋は、現在、水上バスの発着施設として活用しておりますが、年間約三百件のイベントが開催され、毎年一千万人以上の来場者がある東京ビッグサイトに隣接しているという立地特性を有しております。
 この立地特性を生かし、MICE、国際観光機能強化策との連携という観点から、舟運とイベントとのタイアップ、アフターコンベンションとしての活用など、舟運利用のニーズを把握し、課題の分析や検討を行うため、有明桟橋で実証実験を行うことといたしました。
 今回は、東京ビッグサイトでのイベントに合わせ、十月三十一日と十一月一日の二日間、屋形船事業者団体にご協力をいただき、レインボーブリッジ、東京タワー、高層ビル群など、都会的な景観や国際物流拠点である東京港のダイナミックな夜景を海から眺めながら周遊する約一時間のクルーズを昼間と夕方に実施いたしました。

○加藤委員 有明桟橋は、ふだんは屋形船に開放していないということですので、そこから屋形船に乗船しクルーズするというのは、乗船されたお客様には、恐らく貴重な体験だったのではないかと思います。
 そこで、今回の有明桟橋での実証実験の結果がどうであったのか、参加人数や参加者の感想なども含めて伺います。

○古谷港湾経営部長 今回、実証実験を行いました二日間は、雨が降ったりやんだりとあいにくの天気でありましたため、合計百五名のお客様に乗船をしていただきました。
 乗船されたお客様が有明地区に来た主な目的は、屋形船への乗船を目的とした方が五割でございましたが、東京ビッグサイトでのイベントの際に立ち寄り、乗船していただいた方も約四割と多数を占めておりまして、今後のイベントとの連携に可能性がある結果でございました。
 また、今回のクルーズの感想としましては、今後も屋形船やクルーズ船に乗ってみたいと回答された方が約九割であり、間近に迫るレインボーブリッジなど、ふだん見ることのできない海からの景色が非常によかったとの意見を多くいただいております。
 さらに、実証実験に参加していただきました舟運事業者などからも、有明桟橋は立地がよく、この桟橋を活用した事業はビジネスとして成り立ち得るという意見をいただいております。
 今回は二日間の実証実験ではございましたが、有明桟橋の今後の活用として、臨海副都心への来訪者を対象としたイベントとのタイアップやアフターコンベンションとしての舟運の潜在的ニーズが見込める結果でございました。

○加藤委員 これまでも我が会派は、臨海副都心へのMICEの誘致に当たっては、アフターコンベンションという要素が重要であると主張してきました。会議や展示会後に、主催者や参加者などが船に乗りながら親睦を深め、意見交換する、こうしたことで会議自体の魅力を高めることができるのではないかと訴えてまいりましたが、今回の実証実験を通じて、こうした考え方が正しかったことが確認できました。
 さて一方、民間でも舟運活性化に向けてさまざまな動きが活発になってきています。
 例えば、昨年七月には、ある民間事業者が陸上におけるハイヤーのような水上リムジンボートの運航を開始しました。旅客定員十二名の高級感のある船でありますが、完全予約制で、羽田から日本橋や浅草など、お客様のニーズに合わせて運航し、多くの方に利用されていると聞いています。
 また、時刻表に従って運航する水上バスとは異なり、利用者が希望する時間帯やコースを運航する水上タクシー事業の立ち上げに向け、積極的に動かれている民間事業者もいます。
 こうした民間における動向を踏まえ、都としても、舟運の活性化を積極的に進めていく必要があると思いますが、見解を伺います。

○古谷港湾経営部長 東京には、東京スカイツリーを初め、お台場やコンテナふ頭のガントリークレーンなど、水辺からの眺望を楽しめる場所が幾つもございます。水辺からの眺望は、初めて東京にいらした方、また、もともと東京に住んでいる方にとっても新鮮なビューポイントでございます。
 こうした観光資源を生かし、東京の魅力を高め、水辺の利便性向上を図っていくためには、舟運の活性化は有効な手段であると認識しております。
 今後は、引き続き竹芝小型船桟橋の試行での課題を検証していくとともに、今回の有明桟橋での実証実験の結果なども踏まえ、円滑な公共桟橋の利用の仕組みや安全運航のルールづくりなどの検討を進めてまいります。
 また、お話の民間事業者の動向なども踏まえながら、国際観光都市東京の今後の発展に向け、舟運活性化のための環境づくりに積極的に取り組んでまいります。

○加藤委員 本日の質疑で、我が党がこれまで提案してきました竹芝小型船桟橋の開放を初めとする舟運の活性化に向けたさまざまな取り組みにつきまして、着実に前進していることがわかりました。
 舟運の活性化は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、東京の観光振興に大いに寄与し、東京の魅力を高めるものであります。今後とも、舟運活性化に向けた取り組みをさらに着実に進めていただくことを強く求めて、次の質問に移ります。
 小笠原諸島の港湾整備についてです。
 小笠原諸島は、貴重でかけがえのない豊かな自然を有し、平成二十三年に世界自然遺産に登録されました。先日の産業労働局に対する事務事業質疑でも申し上げましたが、私は都議会公明党の小笠原視察団の一員として、先月、小笠原諸島を訪れ、父島や母島において、島民の方々と意見交換を行ってきました。
 島では、都会では味わえないダイナミックな自然を満喫できる一方、例えば救急搬送に九時間もかかるなど、本土では想像もできないような苦労など、東京から約一千キロ離れたこの島の実情について、率直な話を伺ってきました。
 その際、観光面では、世界自然遺産登録後、小笠原を訪れる人が増加しており、春や夏の観光シーズンには多くの観光客でにぎわい、活気があふれているとのことでありました。
 しかし、現在、小笠原と本土とを結ぶ交通手段は、おおむね一週間に一度、竹芝から発着する「おがさわら丸」のみであり、現在の「おがさわら丸」は、平成九年に就航を開始してから十七年が経過し、経年劣化が進んできています。また、父島と母島を結ぶ定期船「ははじま丸」も平成三年の就航開始後、既に二十三年が経過しています。
 このため、都では運航事業者と調整し、平成二十八年度中に「おがさわら丸」と「ははじま丸」を新造し、大型化する計画であると聞いています。船が大型化し、快適性、利便性も増すということで、島民の方々も大変期待をしておりますが、大型化にあわせて、港湾施設の改修も必要と聞いています。
 そこで、新しい船の就航に間に合うように整備を進めていかなければならないと思いますが、現在の状況を伺います。

○小野離島港湾部長 新しい「おがさわら丸」は、現在の約六千七百トンから約一万トンに大型化をしまして、全長も現在の百三十一メートルから約百五十メートルへと約二十メートル長くなります。
 また、「ははじま丸」につきましても、全長が現在の五十六メートルから約十メートル長くなります。
 父島二見港では、既に「新おがさわら丸」に対応できる岸壁が整備済みではございますが、「新ははじま丸」用の岸壁の長さが足りないため、二十メートル延伸するとともに、その前面水深を確保するための泊地しゅんせつを実施いたします。また同様に、母島の沖港におきましても、「新ははじま丸」用として二十メートルの岸壁延伸、泊地しゅんせつを実施いたします。
 二見港、沖港両港とも、新船の就航予定であります平成二十八年度から利用できますよう、今年度から工事を始め、二十七年度末までには改修を完了いたします。

○加藤委員 「おがさわら丸」、「ははじま丸」は、島民にとっては、本土とを結ぶ唯一の交通手段であり、新船効果が新たな観光客やリピーターの掘り起こしにつながるよう期待をしています。
 新たな定期船に対応できるよう、港湾施設の整備を進めることも重要なことですが、この豊かな自然環境への配慮も忘れてはならないと思います。父島の二見港の岸壁は海域公園も近く、周辺にはサンゴの群生エリアもあります。私もボートに乗って実際に見ましたが、船が着岸する湾内にサンゴがびっしりと群生していました。
 このように、小笠原の海には、多様な海洋生物、海中動物などが数多く生息しており、島にとっては貴重な観光資源にもなっています。このため、港湾事業実施に当たっては、自然環境に十分配慮しながら工事を進めるべきと考えます。その取り組みについて伺います。

○小野離島港湾部長 副委員長ご指摘のとおり、自然豊かな伊豆、小笠原諸島では、港湾事業を実施するに当たりまして、自然環境を保全していくのは重要なことでありまして、特に小笠原へは一層の配慮が必要と考えております。
 このため、今回延長する岸壁の構造形式を選定するに当たりましては、環境への負荷が少なくなるよう、岸壁及び背後地とも桟橋形式を採用しました。さらに二見港は、自然環境を保全すべき海域公園地区にも近いため、実施事業におきましても、サンゴなど生育、生息環境を維持するために、濁水の発生を抑える工法を取り入れるなど、貴重な海中動物等の保全を図ってまいります。
 今後も貴重な小笠原の自然を守るため、自然環境や景観等への影響を極力低減するよう、計画、設計段階から事業実施に至るまで環境に配慮してまいります。

○加藤委員 小笠原の島々は、南米のガラパゴス諸島と同様、一度も大陸と地続きになったことのない海洋島であり、独自に進化した多くの固有種が生息しています。
 工事に当たっては、外来種を持ち込まないなど、小笠原特有の自然環境を守る努力を行いつつ、島民の生活を守る大切な定期船が発着する岸壁の整備を確実に進めていってもらいたいと要望します。
 ところで、小笠原近海は貴重なサンゴの生息地となっており、地元の漁業者も資源を大切に守りながら操業をしています。先ほどの答弁でも、都もサンゴ等に十分配慮しながら工事を進めているとのことでありました。にもかかわらず、昨今、極めて多くの中国の漁船が大挙して押しかけ、地元では決してやらない漁法でサンゴを乱獲しており、資源の枯渇、漁場の荒廃等が強く懸念され、まことに遺憾であります。
 国では、違法操業に対する罰金引き上げなどの法改正がなされましたが、東京都も、都民の貴重な海や自然を守るため、引き続き国や関係機関と協力して、積極的に対策を講じていってもらいたいと強く要望して、質疑を終わります。

○かち委員 私からは、第八次改訂港湾計画について伺います。
 この答申は、九月の東京都港湾審議会から出されました。私は、六月にこの委員会で、中間の報告について質疑をいたしましたが、全体的に過大計画であり、見直しを求めました。
 この計画のベースになっていることが、平成三十年代の後半までに約二十年間で、内外貿易取扱貨物量を現在の四百五十八万TEUから六百十万TEUにふやすというところから始まっています。
 この改訂計画の主要整備課題は、中央防波堤外側のコンテナふ頭と臨港道路南北線の整備となりますが、国の直轄事業ではありますが、コンテナふ頭整備で千百億円、南北道路では千百億円、合わせて約二千二百億円も要するものです。そのほかにも、付随する経費が相当額かかるわけです。そのほかにも、十五号地の新規ふ頭整備などのための埋め立てなどにも相当額を要することになります。
 一方、港湾事業の重要な役割の一つである海岸保全整備、これは東日本大震災の教訓からも、早急に対策を進めなければならない事業です。海岸保全整備では、地震、津波、高潮対策として、平成二十四年から三十三年度までの十年間で、概算事業費として千五百億円を見込んでいるわけです。
 そこで伺いますが、今回、九月の東京都港湾審議会から出された東京都港湾審議会の答申は、中間報告との変更点があると思いますが、それは何か、また、本計画確定はいつになるのか、お聞きします。

○大和田港湾整備部長 第八次改訂港湾計画につきましては、中間報告以降、関係機関等との調整により、施設規模等の一部修正を行いましたが、計画の方針、将来貨物量、施設配置等の基本的な計画内容は、中間報告と同様でございます。
 主な変更箇所でございますが、既設の品川コンテナふ頭につきまして、施設規模が調整中であったものを延長五百五十メートル、二バース、水深十一メートルといたしました。
 また、大井水産物ふ頭のコンテナふ頭化につきましては、延長を四百五十メートルから四百メートルに変更いたしましたほか、十五号地新規ふ頭につきまして、水深十二メートルとしていたものを、十一から十二メートルといたしました。
 このほか、幹線貨物輸送用の耐震強化岸壁につきましては、既定計画の五バースから計画数を大幅にふやしましたが、再整理を行い、中間報告の二十三バースから二十二バースといたしました。
 第八次改訂港湾計画につきましては、十一月十四日の国の交通政策審議会港湾分科会で審議され、了承されましたので、年内または年明けに公示される予定でございまして、その段階で効力を発生いたします。

○かち委員 それぞれ若干の縮小の見直しがされたようですが、基本路線の変更はないということです。そして間もなく執行となるということでした。
 その中でも、十五号地を埋め立て、新たなコンテナふ頭の整備計画が示されています。このふ頭では、製材品の輸入がコンテナ貨物として入荷する傾向にあり、木材専用のコンテナではなく、アジアを中心としたコンテナを取り扱うふ頭となるとのことです。
 この隣接地には、製材品の木材会社の倉庫などもあります。埋め立てたふ頭には、当然、東京港臨海道路までの取りつけ道路の拡張や、上屋整備、ガントリークレーン設置など、相当額を要することになります。
 また、十五号地の埋立地については、江東区議会から異議が上がっていると聞いておりますが、どのように対応されているのでしょうか。

○大和田港湾整備部長 十五号地におけますコンテナふ頭の新規計画につきましては、今後、江東区と十分な協議を求める旨、意見が出されまして、区と協議を行っております。
 都は、十月十五日の江東区清掃港湾・臨海部対策特別委員会におきまして、東京都港湾審議会の内容報告等を行ったところでございますが、計画の具体化に当たりましては、江東区の理解を得られるよう協議を行っていきたいと考えております。

○かち委員 この十五号地の埋め立てについては、コンテナ輸送に伴うトラックが、東京臨港道路に集中すること、隣接地にキャンプ場や釣り場など、都民の憩いの場になっていますが、騒音や大気汚染や潮流の変化など、環境が悪化、変化することに対する危惧が挙げられています。
 現に、東京ゲートブリッジができて、日常の交通量が平均二万六千台ともなっているわけですから、そこにさらに物流のトラックが増加することに対する危惧の声が上がるのは当然です。こうした環境悪化は回避すべきです。
 コンテナ貨物取扱量について伺います。
 東京港のキャパシティーは三百四十万TEU、それを約二十年後には倍近い六百十万TEUにするというわけですが、容量の二倍近くもコンテナ貨物をふやすということによる交通渋滞問題、先ほどもありましたが、さらなる新たな発生について、どのように検討し、解決しようとしているのでしょうか。

○大和田港湾整備部長 港湾計画の目標年次におけるコンテナ貨物の取扱量は、首都圏人口の推移、生産拠点の海外シフト等産業構造の変化、貨物量実績等により、平成三十年代後半には現在より三割程度増加すると見込まれております。
 こうした貨物を円滑に取り扱うためには、コンテナふ頭の拡充が必要となっており、整備中の中央防波堤外側コンテナふ頭を初め、施設能力の確保に取り組んでまいります。また、ふ頭の整備等に合わせまして、臨港道路南北線等の整備を推進することとしており、東京港の道路交通の円滑化を図ってまいります。

○かち委員 目標年次の人口は、これまでにも横ばいとおっしゃっておられましたが、東京の人口推計では、二〇二〇年の千三百三十五万人をピークに急激に減少し、二〇五〇年には千百七十五万人と一二%も減ると推計されているわけですから、その先は減っていくことが明らかです。にもかかわらず、コンテナ貨物を伸ばし続ける計画は過大だといわざるを得ません。そのために巨額な経費をかけて、中央防波堤外側のふ頭整備や臨港道路南北線を整備するということは、税金の使い方が問われる問題です。
 平成二十五年度年次財務報告書でも指摘されているように、少子高齢化が進むもとで、今後、一層社会保障関係費、さらに社会資本ストックの維持更新の巨額な財政投入を伴う新規事業について再検討と見直しが求められています。
 国際コンテナ戦略港湾の一つに位置づけられた京浜港の中に、東京港、横浜港、川崎港が組み込まれています。再来年九月までに経営を一本化することになっていますが、三社の話し合いはどのように進んでいますか。

○藏居港湾経営改革担当部長 経営統合については、現在、東京港、川崎港、横浜港の三港で検討を進めているところであります。
 港湾運営会社の設立に当たっては、京浜港の実情を踏まえた適切な形を検討することが必要であり、都としては、現場の実態を熟知する自治体が責任を持って港湾の経営を担うことができる体制の構築が必要であると考えております。
 今後も引き続き、関係者との十分な議論を行った上で、川崎港、横浜港との合意形成を図り、国との交渉を行ってまいります。

○かち委員 それぞれの歴史的経緯や成り立ちが異なる三つの港湾経営を民営化し、一つの民間会社に統合すること自体が無理なことであると思われます。そこに後から国の関与を強化するというようなやり方は、それぞれの自主的な港湾運営の秩序を乱すものであります。
 この計画は、国際競争に打ち勝つとして、釜山に追いつけ追い越せを目標にしているわけですが、しかし、釜山やシンガポールなどとそもそもの成り立ちが違うし、規模からも比較すること自体、無理があると思います。にもかかわらず、三港連携の京浜港としての計画では、平成二十四年の外貿コンテナ量七百万TEUを平成四十二年には千百四十から千三百万TEUに設定しています。
 ところが、横浜のコンテナ総量では、平成二十二年をピークに、その後、減少傾向に入っているんです。横浜港は自動車輸出を主流にやってきましたが、昨今の自動車産業は、海外での現地製造が増大する中で、横浜港の輸出量の展望は大変厳しいものがあるわけです。
 ですから、京浜港としての取扱量の推移を見ても、計画どおりに進んでいないのが実態です。平成二十五年で八百数十万TEUのはずが、七百万TEUにも満たない状況です。
 横浜港では、既に南本牧港にマイナス十六メートル、また、二十メートルという大水深バースを整備したにもかかわらず、こういう状態です。過剰な予測に合わせた港湾整備を推進することは、整備費も、その後の維持管理費にも相当な負担がかかることになります。このような実態からしても、京浜港計画そのものの見直しが必要だということを申し上げておきます。
 重要なのは、東京港の津波、高潮などにも強い防災保全対策です。港湾整備費全体の中で、ふ頭の新規整備事業費とその他の推移について、平成二十年度と二十五年度を比べ、どのように推移しているでしょうか。

○大和田港湾整備部長 ふ頭の新規整備費につきましては、平成二十年度は三十五億三千八百万円、平成二十五年度は九十七億三千五百万円となっております。
 その他の事業費につきましては、それぞれ百六十二億四千八百万円、七十七億五百万円となっております。

○かち委員 国際コンテナ戦略港湾という位置づけで、さらなる貨物量の増大を見込んでの新規ふ頭整備費が相対的に増大している中で、最も安全確保を急がなければならない防災保全対策が後退している実態をどう認識されていますか。

○大和田港湾整備部長 ふ頭の新規整備費には防災対策も含まれておりまして、ふ頭の新規整備費とその他の事業費を相対的に比較することには意味はなく、後退しているという指摘は当たらないと考えております。
 平成二十五年度につきましては、ふ頭の新規整備費の多くは中央防波堤外側コンテナふ頭Y2や、中央防波堤内側X4、X5の事業費でございまして、これらの新規ふ頭は、大規模地震発生時にも機能するよう耐震強化岸壁として整備しているものでございます。
 また、その他の事業費につきましても、品川ふ頭や十号地その二ふ頭で耐震強化岸壁の整備を推進しております。
 さらに、水門、防潮堤等につきましては、海岸保全施設整備計画に基づき対策を強化しております。

○かち委員 港湾整備費の中に、新規のふ頭整備費以外はその他のくくりになっていて、その他の中に何でも入っているということで、それを道路とか、橋梁とか、岸壁とか、それぞれの内訳をお聞きしてもはっきりしない、そこが問題だと思うんです。
 新規のふ頭整備費で耐震強化が図られているのは当然でありますが、港湾整備費は六年間で一〇%の減ですが、その中の新規のふ頭整備分は三倍近くもふえています。港湾整備費から新規のふ頭整備費を除いたその他の事業費は半減しておりますが、その大きな要因は、ゲートブリッジの整備終了によるものです。しかし、その中には、橋梁や道路、ふ頭岸壁の維持、補修費などが含まれているわけですから、今後、新規の事業がふえることにより、これらの維持、補修、改修費が圧縮されることが危惧されるわけです。
 港湾事業は、過大なコンテナふ頭に偏るのではなく、現実的に予想される首都直下地震から都民の生命、財産を守るため、安全確保の港湾設備、海岸保全の確保を重点に計画を進めるよう重ねて申し上げ、私の質問を終わります。

○中山委員 私は、一期生として昨年も経済・港湾委員会の方に所属をさせていただきました。まさに東京港は、東京にとって貴重な空間であり、首都圏四千万人の生活と経済に必要な物資を国内から迅速かつ安定的に供給する一大物流拠点として、重要な役割を果たしていると、この委員会を通しまして、強く実感をいたした次第でございます。
 まさに、東京港の一義的な役割は、物流ターミナルであることは間違いありません。ただ一方で、この委員会を通してご報告があったわけでございますが、二〇二〇年までに、いわゆるクルーズ客船が着岸できるふ頭をつくっていこうと、そういった事業も、今後、本当に夢のある事業であって、また、二〇二〇年を目指して、大変重要な事業であるとも考えるわけでございます。そういう意味では、時代に即した課題解決に向けて、ブラッシュアップを常に行っていくことが求められております。
 そこで、東京港コンテナターミナル等について、質問をまずさせていただきたいと思います。
 先ほども渋滞解消の質問がありましたが、首都圏の旺盛な消費需要により、コンテナ貨物の搬出入のピーク時には、一部のターミナル周辺に交通混雑が発生しており、外部不経済を解消する抜本的な対策が求められていると認識しております。
 そういったことから、都では、東京港の抜本的な機能強化と短期的かつ多角的な取り組みを盛り込んだ、東京港総合渋滞対策を昨年度発表しました。東京港の抜本的な機能強化策として、中央防波堤外側のY1からY3コンテナターミナル整備、青海、大井コンテナふ頭再編、大井その一、その二埋め立て、道路交通ネットワークの拡充等が挙げられております。
 また、短期的かつ多角的取り組みでは、早朝ゲートオープン、車両待機場所の整備、違法駐車対策、東京港のポータルサイトによる情報提供が挙げられております。
 抜本的な強化策としては、最大の目玉としては、やはり何といっても中央防波堤外側のY1からY3のコンテナターミナル整備であることはいうまでもないであろうと思います。そして、東京港に関する事業者も早期の整備実現を今か今かと待ち望んでおります。
 そこで、Y1、Y2ターミナルの借り受け者が決定していると理解をしておりますけれども、現状の進捗状況を伺いたいと思います。

○古谷港湾経営部長 大井、青海と並ぶ東京港における将来の主力コンテナふ頭と予定されております中央防波堤外側のY1、Y2ターミナルについては、その借り受けに係る公募を行いまして、平成二十五年七月に借り受け候補者が決定したところでございます。
 現在、これらの早期供用を目指し、ガントリークレーンやコンテナヤードなど、地上構造物の具体的な仕様などについて、借り受け候補者と協議を進めているところでございます。

○中山委員 ある意味、東京港の知見が薄い私でも、やはりゲートブリッジから見たり、あるいは「新東京丸」もこの前乗らせていただきましたけれども、見える中央防波堤外側のY1からY3の空間整備が大変重要であると認識をした次第でございます。今後も、早期の事業推進を期待いたしております。
 そこで、Y3ターミナルについては、平成二十五年度から整備が開始され、今後、早期に借り受け者を選定していくとのことであります。また、新ターミナル整備を機に、大井、青海コンテナふ頭の再編を行い、ヤードの拡張などに荷役効率アップ、貨物の分散化による各ターミナルへの車両流入台数の平準化を図るとしております。
 借り受け者の公募から選定、契約、さらには供用開始までの今後のスケジュールについて伺いたいと思います。

○古谷港湾経営部長 Y3ターミナルに係るスケジュールでございますが、国直轄工事である岸壁部分の完成は平成二十九年度と予定されております。
 公募などのスケジュールにつきましては、国直轄工事の進捗状況や現在調整を進めておりますY1、Y2ターミナルの契約などの状況を踏まえまして、今後の対応を決定してまいります。

○中山委員 今、Y1からY3についてのスケジュールを確認させていただいたと同時に、供用開始においては、Y1、Y2が先行して供用開始されるということを理解できました。
 そこで、東京トラック協会が発表した調査によりますと、東京港各ターミナルにおける海上コンテナ車両待機時間調査では、平成二十五年十二月調査時と平成二十六年五月の調査時では、待機時間が短縮しているなど、改善が見られるとの発表もありました。それは、短期的かつ多角的な取り組みによって成果があらわれたものと認識をいたしております。
 そこで、短期的かつ多角的な取り組みを今後とも進める必要があるとも考えますが、今後の新しい改善策について伺いたいと思います。

○古谷港湾経営部長 都は、本年二月に策定いたしました東京港総合渋滞対策に基づきまして、東京港の交通混雑解消に向けましたさまざまな施策を推進しております。
 今後の具体的な取り組みといたしましては、これまで実施してきたターミナルへのコンテナ引き取り車両の集中を分散させる早朝ゲートオープン、待機車両の収容スペースである車両待機場の整備に加えまして、ふ頭周辺の違法駐車に係る取り締まりを強化するなど、引き続き努力を重ねてまいりたいと思っております。

○中山委員 質問するに当たって、いろいろと課長の方からレクチャーを受けたわけでございますけれども、いろんな法律もあって、なかなかすぐ改善できないところも中にはあるということも聞かせていただきました。
 今後とも、短期的かつ多角的な見地から、いろいろな方法を協議していただきたいと思います。
 次に、東京港における防災事業計画について、何点か質問をいたします。
 東京都に大きな被害をもたらす大規模地震が発生した場合、東京都の果たす使命は大変大きいものと認識しております。耐震強化岸壁は、食料、生活必需品のみならず、仮設トイレや仮設住宅等、救援物資及び重機等の復旧資材を被災地へ運ぶ、まさに輸送拠点であるからであります。また、東京港においては、国内海上輸送の業務継続が経済活動の前提条件でもあります。
 そこで、耐震強化した既設の岸壁、そして、今後計画されている岸壁がありますが、東京港の緊急物資輸送用の耐震強化岸壁は、計画が一〇〇%だとすると、どの程度今の時点で進んでいるのか、明らかにしたいと思います。

○大和田港湾整備部長 緊急物資輸送用の耐震強化岸壁は、大規模地震発生時に港湾から一定範囲の背後人口等に応じまして、緊急物資等の円滑な輸送を行うために計画するものでございます。
 第八次改訂港湾計画では、緊急物資輸送用耐震強化岸壁といたしまして、東京港全体で二十六バースを位置づけてございまして、現在、十二バースが整備済み、二バースが工事中でございまして、ほぼ半分程度整備が進んでおります。

○中山委員 半分程度進んでおるということでございまして、この事業というのは、やはり今回の東日本大震災においても、いろんな面から重要性がわかったわけでございまして、そういう面では、今後とも早期の整備を期待いたしております。
 次に、ソフトの面から防災事業計画について質問させていただきたいと思います。
 港湾活動は、多岐にわたる関係者のネットワークにより支えられていると認識をしております。
 つまり、大規模地震が発生した場合に、港湾被災による港湾機能が低下することによる国民生活や社会経済の影響を最小限とすべく、東京港における行政機関及び関係団体が相互に連携を図り、東京港が被災した場合の港湾機能の復旧や他港が被災した場合の支援について、事前協議が求められております。
 東京港では、港湾BCPによる協同体制構築に関する東京港連絡協議会が設置されております。災害発生時における各関係者の行動や相互の関係を事前に協議し、情報を共有しているといったことを聞いております。
 そこで、大規模地震発生における港湾局の主要な役割について伺いたいと思います。

○古谷港湾経営部長 東京都地域防災計画におきまして、芝浦ふ頭などの東京港の耐震強化岸壁は、大規模地震発生時に国や他の道府県などからの支援物資を受け入れるための拠点である広域輸送基地として位置づけられております。
 大規模地震発生時には、東京港が広域輸送基地としての役割を着実に果たしていくためには、岸壁などを耐震化するハード面の取り組みに加え、船舶から貨物の積み上げを行う港湾運送事業者を初めとする東京港の関係者との連携を強化するなど、ソフト面での取り組みが不可欠でございます。
 このため、都は、平成二十五年三月に、本協議会において、大規模地震発生時に港湾関係者間で共有しておくべき目標や行動、協力体制について、東京港における首都直下地震発生時の震後行動、いわゆる港湾BCPを取りまとめたところでございます。
 お尋ねの大規模地震発生時における港湾局の主な役割は、耐震強化岸壁が広域輸送基地としても機能するよう、岸壁や荷さばき地などの復旧を迅速に行うとともに、必要に応じ関係団体に荷役を行うための人員や資機材の確保を要請していくことでございます。
 今後は、この港湾BCPで定めた基本対応パターンに基づく訓練を通じて、重要業務の実施手順の確認を行うとともに、課題を抽出し、対応策を立案することで、随時、港湾BCPの完成度を高めてまいります。

○中山委員 大変貴重な答弁でありまして、いろんな意味で、この港湾BCPで定めた基本対応パターンについて、随時いろんなところでブラッシュアップされているということでもあるわけでございます。
 次に、液状化予測と港湾機能について伺いたいと思います。
 都では、新たな地質データを加えて、平成二十五年三月に東京の液状化予測図を公開しました。これを見ると、港湾地域については、液状化の可能性がある地域、液状化の可能性が高い地域が多く見られております。
 そこで、港湾機能を低下させないためには、どのような対策を行っているのか、伺いたいと思います。

○大和田港湾整備部長 東京の液状化予測図は、地域ごとの液状化の発生の可能性を目安として示したものでございまして、公共施設や民間建築物などの液状化対策を検討する上で基本となる情報の一つでございます。
 港湾局では、岸壁など港湾施設の整備に当たりましては、技術的な基準に基づき必要があると認められた場合には、液状化層をセメントで固める地盤改良工法などの対策を実施しております。

○中山委員 今、技術的な面でしっかりやっていますというご答弁でございまして、私ども素人が普通に考えると、幾ら岸壁を強化したからといって、液状化すると、結果的に物流が機能しないんじゃないかということが容易にわかるわけでございまして、そういう視点から質問をさせていただいたわけでございます。
 次の質問に移りたいと思います。臨海副都心MICE拠点推進事業について伺いたいと思います。
 現在、国も都も少子高齢化、生産年齢人口の減少が進む中で、消費は低下する一方でもあります。そのような中、外国人が訪日することは、国内の経済を浮揚するとともに、外貨を獲得する大きな機会でもあります。
 特に二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの東京開催は、観光政策にも大きな追い風になると思います。現状で円安効果、ビザ発給緩和や羽田空港の国際線発着枠の増加等により、訪日外国人がふえております。さまざまな理由により訪日する外国人がいる中で、ビジネス機会を意図的につくるとともに、日本を楽しむ機会を政策的につくり出すのがMICE戦略と理解しております。
 臨海副都心は、MICE政策を行う上で最も重要な地域であり、東京の拠点であることはいうまでもありません。港湾局において、臨海副都心のMICE、国際拠点化を推進しておりますが、一方で、これは産業労働局の方でも、このMICEについて強く政策を打ち出しているわけでありまして、港湾局との違いというものはどういった違いがあるのかと考えております。
 そこで、港湾局が実施しているMICE拠点化推進事業は、どのような位置づけで事業を展開しているのか、伺いたいと思います。

○中村営業担当部長 MICEの誘致は、シンガポールを初めとするアジア諸都市が経済的な躍進を遂げる上で重点的に取り組んでいる戦略であり、東京をアジアのヘッドクオーターへと進化させ、東京の競争力強化や日本の経済を牽引するための重要な戦略であると考えております。
 このため、東京都は、厳しい都市間競争に打ち勝つため、一定規模以上の国際コンベンションの誘致や開催に係る経費への助成などを行っているところでございます。
 臨海副都心においては、さらにMICE拠点化推進事業により、コンベンション施設の整備を初め、新たな観光資源となるエリア一帯でのイルミネーション事業、外国人旅行者の利便性を向上させる多言語対応のデジタルサイネージ設置や無料Wi-Fiの整備などを行う民間事業者に対して補助を行うなど、ハードとソフトの両面にわたる支援を行い、MICEを誘致する環境を整備しております。

○中山委員 今、ご答弁がありましたけれども、ハードとソフトの両面にわたる支援を行うということでございますが、どちらかというとハードのイメージで考えたらいいのかなと思っております。
 そういう意味では、港湾局もまた違った事業をやっているということがわかったわけでございます。
 次の質問に移ります。臨海副都心は、最大のコンベンション施設である東京ビッグサイトを初めとするMICE施設を多く有しているほか、東京を代表する観光地の一つであることから、まさにMICEを誘致すべき適地であり、このエリアにおいて民間事業者と連携し、ハード面での支援を行っていることがわかります。臨海副都心のMICE、国際観光拠点化をさらに推進するため、今後、どのような施策を進めていくのか、方向性を伺いたいと思います。

○中村営業担当部長 観光庁の発表によれば、本年九月末現在で一千万人近くの海外からの旅行者が来日しており、昨年を大幅に超える勢いでふえてきております。今後も、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックも見据え、外国人旅行者がますますふえてくるものと考えております。
 東京の中でも、臨海副都心において、こうした方々が旅行中に困ることの多い言語の壁の解消や無料Wi-Fi環境の整備をさらに進めていくこととともに、新たな観光資源を整備していくことにより、このエリアの国際的なブランド価値を高め、MICE、国際観光拠点化を推進してまいります。

○中山委員 よく二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けてという話があるわけでございますが、まさにこれはMICEと一体だと思います。MICEが東京オリンピック・パラリンピックに向けた施策を、その後も充実させる一つの大きな東京の施策だと理解をしております。
 今後とも、このMICEについても、よりいろんな研究をしていただきまして、港湾局として事業を進めていただきたいと思います。
 そんなことを期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。

○鈴木(章)委員 久々の経済・港湾委員会ですので、大変楽しみにしております。
 私、その中で港湾局というのは、本当にあらゆる面で東京の活力、そして何よりも魅力、そして、私は、希望を与える大切な局であると思っております。
 そうした意味においても、私は、今回は、京浜三港連携についてお伺いするわけですけれども、ぜひ希望の持てるような答弁、また、やりとりをさせていただきたいと思っております。
 日本経済の再生の鍵というのが、何よりも貿易立国としての国際競争力を高める我が国の国際港湾の機能強化であると思います。特に、日本を代表するメーンポートであり、外貿コンテナ貨物輸出入基地としての東京港の役割は、近年ますます大きくなってきており、私は、本年三月の定例議会においても、その機能強化は今後の成長戦略の実現に欠かすことができないものと主張してまいりました。
 現在、経済のグローバル化の進展と海上輸送貨物量の世界的増加によって、海上輸送の効率化の観点から、大量一括輸送としてのコンテナ輸送船舶の大型化が世界的に進んでおります。
 一方、中国などアジア諸国は、近年、製造業を中心とした国際分業化が世界的に進展する中で、海外先進国からの投資を積極的に受け入れ、高い経済成長率を実現、海上貨物取扱量は急増し、我が国の港湾と、特に釜山港など、アジア諸国との国際競争は激化の一途をたどっており、現在、大きくおくれをとっているというのが現状であると思っております。
 今後、国際分業が進展してきたことにより、部品と完成品の輸出入の増加によって、従来と異なる物流需要が顕在化しており、また原材料調達から生産、販売に至るまでの効率的な流れを計画、実行、管理するサプライチェーンマネジメントを重視したロジスティック全体の変化に対応するための新たな港湾戦略が求められているといえます。
 そうしたことを踏まえて、これまでの三港の取り組みを発展させながら、スケールメリットを生かして、東日本の海上物流の拠点である京浜港に立地する東京、川崎、横浜の三港が連携して、物流の効率化、サービスの質の向上など、取り組んできた意義は大きいといえます。
 そこで改めて、これまでの三港連携の取り組みについてお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 都は、京浜港の国際競争力を向上させるため、自治体みずからの判断で、平成二十年三月から、京浜三港連携の強化に着手し、これまで港湾コストの低減や、事業者サービスの向上に向け、さまざまな取り組みを展開してまいりました。
 具体的には、従前、東京港、川崎港、横浜港に連続して寄港する場合には、船会社は三港分の入港料を負担してきましたが、これを実質的に一港分の負担に変え、手続も一本化する、いわゆる入港料の一元化を実現しました。
 また、空となったコンテナの回送や海外から最初の港湾に到着したコンテナを荷主により近い京浜港内の別の港へ輸送する際に、いわゆる、はしけによる海上輸送を活用し、三港間輸送の効率化に努めるとともに、荷主や船会社に対するセミナーなどを開催し、共同でポートセールスを実施してきました。あわせて、各港の港湾計画の基本となる京浜港の総合的な計画を平成二十三年九月に策定しました。

○鈴木(章)委員 港湾連携の成果というのは、私は幾つかあると思っております。その中で国際海上物流というのは、港だけを効率化しても不十分ということで、生産地と消費地といった内陸部と港湾とを結ぶ陸上物流の効率化というのが大変大切だと思います。
 例えば、そうした成果の具体例として、国道三五七号線の整備につながっている。また、首都高速湾岸線における社会実験の実施など、道路インフラの整備にもよい影響も出てきているのかなと思いますし、また共同バンプールの設置など、空きコンテナによる交通渋滞の緩和にも、私は大きくつながっているんだろうと思います。
 先ほどご答弁にありましたように、少し遅きに失したような気もしますけれども、入港料の一元化というのは本当に画期的なものであると思っておりますし、サービスの均一化や利便性の向上、利用コストの低減化を図るとともに、計画の一本化を進めるなど、サービスの質の向上にも、私はこの三港が協力して推進してきたことによる実績だと思います。
 しかし一方で、国は選択と集中という理念のもと、港湾の国際競争力強化に向けた取り組みとして、国際コンテナ戦略港湾政策を展開しております。東京港は、川崎港、横浜港とともに、平成二十二年八月に京浜港として国際コンテナ戦略港湾に選定されましたが、その後、平成二十三年三月には、港湾法改正によって、港湾運営会社制度が創設されたわけであります。
 私は、この制度ができたことによって、これよりも新しい港湾運営会社が港湾の計画の変更だとか提案、そして何よりも、計画段階からかかわれるようになってきたということで、これは大変大きな改革で、港湾運営会社の経営に対する権限が強化されたことになるわけです。
 さらに、国は、港湾運営会社への国の出資を可能とする法改正を後出しで行うようになってきたわけですけれども、先ほど答弁いただいた三港の自主的な取り組みである京浜三港連携を逆手にとって、東京港の運営に大きな影響力を持とうとしております。
 しかし、私は、このことが今後の都の京浜港の取り組みには、本当に大きなマイナスに働く可能性があると思っております。
 そこで、港湾運営会社制度では、今後、三港のふ頭会社が経営統合することになっておりますけれども、改めてその概要についてをお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 港湾運営会社制度は、港湾運営の民営化を推進し、港湾の国際競争力強化及びさらなる港湾運営の効率化を図ることを目的として、平成二十三年度の港湾法改正により創設されました。
 本制度では、最終的に京浜港の三ふ頭会社が経営統合することが予定されております。さらに、本年の港湾法の改正により、統合会社に対しては、当初予定されなかった国の出資が可能となりました。
 経営統合については、単純合併に加え、既存のふ頭会社を存続させ、新たな港湾運営会社を設立する上下分離方式が制度上認められております。

○鈴木(章)委員 私も、先日、この統合形態のあり方についていろいろ学ばせていただいたんですけれども、今回、国際戦略港湾に選定された阪神港、そして京浜港、これは二港選ばれているわけですけれども、置かれている環境というのが全く違うんだなということがわかりました。
 特に阪神港において一番大きな影響を及ぼしているのが、一九九五年の阪神・淡路大震災以降の復興という観点が特にクローズアップされているのかなというふうに思っております。
 それまでの大阪港、神戸港としての歴史を踏まえながらも、アジア諸国の発展、特に釜山港という強力なライバルに大きく差を広げられている中で、その危機感が経済界全体として、現在の本年十月に設置された阪神国際港湾株式会社につながっているのかなというふうにも思います。
 阪神港はまさに、運営部門を担当する上物会社と資産を保有する下物会社に分離した上下分離方式であるわけですけれども、そこで、統合形態の複数の方式が認められておりますけれども、それぞれの特色についてをお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 単純合併方式では、組織、人員が一本化される一方で、組織の肥大化等により、現場対応の機動性の低下や、各自治体とふ頭会社の関係が薄まり、現場の実情や各港の特色を踏まえた柔軟な経営が行いにくくなります。
 上下分離方式は、上下の役割分担によっては、単純合併と同様の弊害が生じるおそれがありますが、既存のふ頭会社の役割を大きくすることができれば、各港の実情に応じた柔軟な経営を行うことができます。

○鈴木(章)委員 今ご答弁いただきましたように、一長一短があるんですね。
 いずれにしましても、私は、東京港の発展というのは港湾の現場の方々の努力によって支えられてきたものであるというふうにも思って、今後、経営統合をする場合においては、そうした方々の、港湾運営に確実に反映することが何よりも大事であるというふうに思っております。
 私が先ほど述べた、国が現場の経営に大きく影響力を行使するという、そのマイナス部分というのは、まさにこの部分でありまして、東京港の発展というのが本当に現場の声を大切にしながら当局がともに歩んできた、私は大きなその取り組みが今日につながっているというふうに思います。
 また、東京、川崎、横浜の三港では、歴史や機能が異なっておりまして、三港のふ頭会社の経営統合は、そんなに簡単な話ではないというふうに私は思います。東京港の歴史もちょっと調べさせていただいたんですけれども、十五世紀に江戸城を築いた太田道灌が江戸前島の平川河口に江戸湊を開いて、海上輸送を行ったのが始まりというふうにいわれております。その後、十七世紀になって、江戸に幕府が開府してから、江戸庶民の生活に必要な物資の輸送手段として、大量輸送の海運が一層重視されて、諸国を結ぶ回船の重要な寄港地として大きな役割を果たしてきたんですね。
 戦後、経済成長に伴って首都直下の港湾施設の拡張が急務となり、豊洲ふ頭が整備され、一九五一年に特定重要港湾に指定され、間もなく晴海ふ頭、そして、品川ふ頭、大井コンテナふ頭が完成して、青海コンテナふ頭の整備など、五大港の一つとして今日に至っております。
 こうした歴史を見ますと、東京港は本当に先ほども申しましたけれども、生産地と消費地がバックボーンとして大変近い。そして何よりも、それを支えてきたのが現場の方々の努力だったということが私は一番重要なんだろうというふうに思って、それが大きな特徴だろうというふうに思います。
 また、横浜港は、一八五八年に締結された日米修好通商条約に基づき開港されて、生糸貿易の中心港として、京浜工業地帯の工業港、東京の外港として大きく発展した歴史があります。
 また、川崎港は、京浜工業地帯の発展の中で、同じように今日にあり、つまり、京浜工業地帯でつくられた製品を広く行き渡らすという使命を持って発展してきた港湾といえます。
 そこで、確認の意味も含めまして、東京港、川崎港、横浜港の特色についてご認識を改めてお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 委員ご指摘のように、東京港は、戦前は国内貿易の拠点でございましたけど、戦後は海外貿易を中心としまして、地元の民間事業者と都が一体となってサービスを提供し発展した歴史を持っております。
 その具体的な取り扱いとしては、食品、衣料、家具などの消費財を中心に取り扱う商業港でございます。輸入が七二%を占めており、全体貨物におけるコンテナ貨物の割合、いわゆるコンテナ化率は九六%でございます。
 川崎港は、背後に石油化学工場、製鉄所などが立地し、原油や鉄鉱石などのエネルギー資源、工業用の原材料を中心に扱う工業港でございます。輸入が八四%を占めており、コンテナ化率は一%でございます。
 横浜港は、戦前から官営の貿易港として発展した歴史を持ちまして、背後に製油所、造船所などが立地しまして、商業港と工業港の性格をあわせ持ちます中間港でございます。輸入が五七%を占めておりまして、コンテナ化率は五四%でございます。
 また、平成二十五年の外貿コンテナ貨物取扱個数は、東京港では四百三十五万TEU、横浜港は二百五十九万TEU、川崎港は三万TEUとなっております。

○鈴木(章)委員 今ご答弁いただいたように、三港で共通しているのは、コンテナを取り扱っているという共通点はあるんですけれども、東京港は商業港、川崎港は工業港、そして横浜港は現在その両者をあわせ持つ中間港であり、まさに性格は大きく異なっております。
 加えて、先ほど申しましたように、発展の歴史も異なる状況の中で、三港のふ頭会社の経営統合を進めていくことは、私は本当に大変難しい問題であると感じております。東京港の国際競争力を強化していくためには、京浜三港の協調を生かせる取り組みこそ、まさに重要であるというふうに思います。しかし一方で、各港には、それぞれ個性もあります。そうした個性を生かしながら、港間で競争していくことが多様なサービスの提供につながっていく欠かせない要素でもあるというふうに私は思います。
 東京港においては、コンテナ輸送では、これまでも各港がサービス向上を競い合い、営業努力を積み重ねることで利用者サービスの向上につながっており、そういったよさを絶対壊してはいけないというふうに思います。
 そのために、まずは東京港がしっかりと強みを発揮し、発展していくことが、京浜港の競争力を強化していくためには絶対に必要です。
 そこで、東京港がさらに強みを発揮し、発展していくため、今後、三港連携にどのように取り組むのかをお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港が発展していくためには、東京港みずからの取り組みとともに、広大な背後圏を共有する京浜港が連携を深めながら総合力を発揮していかなければなりません。
 しかしながら、委員ご指摘のとおり、京浜三港はそれぞれ異なる機能や特色を持ちつつ発展した経緯があることから、今後も、おのおのがその強みを生かし、港湾機能の充実強化に取り組んでいくことが必要であると考えております。
 さらに、利用者の目線で考えれば、三港が連携施策を展開しつつも、健全な競争関係にあることが望ましいものであり、各港が切磋琢磨しながら、利用者サービスの向上と港湾コストの低減を実現していくことが東京港の発展を図り、ひいては京浜港全体の国際競争力を強化していくことで、推進してまいります。

○鈴木(章)委員 明快なご答弁いただきましたけれども、本当に私は、三港連携は連携すること自体が目的ではない。各港が物流動向の変化やその特性を生かして、ともに発展していくことが私は一番大事だというふうに思います。
 港湾法改正によって、平成二十七年度までに京浜三港のふ頭会社も経営統合が予定されておりますけれども、三港の会社が統合しただけでは、利用者サービスの向上にはつながらないわけで、統合すること自体に意味があるわけではなく、大切なのは利用者サービスを向上させるにはどうしたらいいのかという観点であることを改めて私は指摘させていただきます。
 阪神港においてふ頭会社の経営統合がなされたようでありますけれども、統合は手段であるにもかかわらず、その経営ビジョンがいまだ示されてなく、統合することだけが目的であるかのようにも思われるような状況です。
 私は、京浜港においては、こうしたことは厳に避けなくてはいけないわけであり、今後、統合を行う場合でも、東京港の強みがしっかりと発揮できるような形態として、東京港が引き続き利用者に選ばれる港となるように、そして、都としての戦略をしっかりと持って、三港間はもとより、国に対しても毅然とした態度で交渉に臨むことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○田中(た)委員 ただいまの鈴木章浩委員に続きまして、同様、国際コンテナ戦略港湾について、若干角度を変えてお伺いをさせていただきます。
 今日の東京港は、東京のみならず首都圏四千万人の生活と産業を支える大変重要なインフラとなっております。これまでさまざまな景気変動や幾多の財政危機の中にあっても、我々都議会においては、港湾関係者とともに、こと東京港の物流機能の強化に向けて全力で支援してまいりました。
 その結果、東京港は多くの利用者から選択していただける港として、我が国で唯一、四百万TEUを超える貨物を取り扱い、十六年連続で国内最大のコンテナ貨物取扱量を誇る港に成長してまいりました。
 このような中において、現在、東京港は重大な局面に差しかかっております。もともと国は、港湾の国際競争力を強化するため、選択と集中の理念のもと、重点投資の対象となる港湾として、平成二十二年八月に京浜港と阪神港を国際コンテナ戦略港湾に選定いたしました。
 その後、港湾運営の民営化を推進し、港湾の国際競争力強化及びさらなる港湾運営の効率化を図ることを目的として、平成二十三年の港湾法改正により、港湾運営会社制度が創設されました。
 しかしながら、国は、本年四月に港湾運営会社に対する国の出資を可能とする港湾法の改正を行いました。これは、効率的なふ頭運営を進めるために必然的に掲げられた港湾運営の民営化、民の視点の導入という大前提を大きく転換し、これまでの港湾の現場に全くかかわってこなかった国が突然前面に出てきて、港湾経営を支配しようとしているものだといわざるを得ません。
 これまでの東京港の発展を支えてきたのは、東京都とふ頭会社が一体となり、港湾関係者とともに、現場感覚に基づいた港湾運営を行ってきた結果であり、今後も東京港がさらなる発展をしていくためには、この体制を維持することが不可欠であり、国の関与はできる限り抑えていかなければならないと強く認識をいたしております。
 一方、先般、同じ戦略港湾である阪神港では、大阪港、神戸港の両ふ頭会社が経営統合し、国が三分の一を超える出資を行う港湾運営会社が、今後、阪神港の港湾運営を担うことを表明いたしました。
 私は、阪神港は、阪神・淡路大震災などの影響を受け、コンテナ貨物取扱量が長期的に伸び悩むなど、京浜港とは異なる事情があるものと認識をいたしております。事情の異なる京浜港では、阪神港のように国が会社を主導するような、出資を受けるべきではないと考えております。
 そこで、港湾運営会社への国の出資についてどのように考えているのか、改めてお伺いをいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 港湾運営会社への国の出資は、国の関与の強化を伴うものであり、民の視点による現場の声を踏まえた柔軟な経営を妨げるものであると認識しております。
 加えて、東京港は、港湾エリアと都市エリアが近接しており、港湾施設と道路、倉庫群などが一体化していることから、港湾施設の整備や管理にのみ国が関与しても港としては機能しません。
 このように、国の出資にはさまざまな問題があり、国が港湾運営会社の主導権を握るような出資を行うことは、妥当性を欠くといわざるを得ないと考えております。

○田中(た)委員 国際競争力強化は待ったなしの課題であることは論をまちませんが、国が出資をしたから解決するような単純なものではないと思っております。
 国は何のために出資をするのか、国際競争力強化の名のもとに、港湾運営会社制度の導入が目的化しており、国土交通省港湾局がただ権限拡大を狙ったものではないかと疑いたくなります。
 東京港の国際競争力を強化するためには、都と国が適切な役割分担のもと、おのおのがその責任を果たしていくことこそが重要だと考えますが、都のご見解をお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 理事ご指摘のとおり、国際競争力を強化していくためには、都と国が適切な役割分担のもとに取り組んでいくことが不可欠であると認識しております。
 現場の実態を熟知する都は、責任を持って港湾の経営を担うことが必要であり、これまでも、都は、港湾関係者とふ頭会社と一体となって、港湾関連施設の充実強化など物流機能の効率化に取り組んでまいりました。
 一方で、国は、港湾運営会社の出資などということではなく、港湾整備の重点投資や三環状道路といった道路ネットワークの早期構築など、国としての責任をしっかり果たすべきであると考えております。

○田中(た)委員 東京港の国際競争力強化に向け、東京都が主体的に港湾経営を担っていくよう、都議会としても全力で対応してまいりたいと思っております。
 また一方で、都は、これまで港湾を初めとした社会基盤施設の整備に係る費用を相当負担してきております。例えば、岸壁やコンテナターミナルなどの純然たる港湾施設に加え、レインボーブリッジや臨海トンネルなどの道路ネットワークの充実強化についても、全事業の五割を超える負担をしてきました。
 加えて、臨港地区における百ヘクタールを超える都有地を低廉な価格で長期貸付することにより、物流倉庫群を形成するなど、円滑な物流の実現に寄与してきております。
 港湾整備に係る必要な財源を確保するよう、都としても国に対してしっかりと働きかけていくべきと考えますが、このように、東京港の運営に当たっては、都の多くの財産が大いに活用されていることを改めて申し上げておきたいと存じます。
 したがって、見方を変えると、運営会社は、都民の税金を投入し整備してきた財産を活用する会社となり、その会社の設置は、都にとって大変重要な問題であります。
 そのため、港湾運営会社設立に当たっては、都議会の関与を踏まえるべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 港湾運営会社の設立は、今後の港湾運営のあり方の根本にかかわる問題であるとともに、都の産業政策、環境政策、まちづくりなど大都市行政とも密接不可分であります。
 そのため、日本の成長戦略に欠かすことのできない重要な物流インフラである東京港における港湾運営会社のあり方は、極めて重要な問題であります。
 また、理事ご指摘のとおり、都民の税金により整備された財産を活用する新たな会社を設立することになることから、都としても大変重要な判断を行うことになります。そのため都議会の適切な関与を得て、進めていく必要があるものと認識しております。

○田中(た)委員 これだけ重要な施策であります。都議会の適切な関与は当然のことであり、その点を踏まえた上でしっかりと対応することを改めて求めておきます。
 国出資制度の導入や、阪神港におけるふ頭会社の経営統合など、取り巻く状況に大きな変化が見られますが、我が党はこれまでも主張してきたとおり、現場を熟知し、さまざまな港湾の現場における課題を着実に解決してきた都が、今後も引き続き東京港の経営を担うべきと考えます。
 都は、現場を熟知する立場から、東京港のさらなる発展に向け、貿易構造や港の特性を踏まえた実のある国際競争力強化策を展開していくべきであると考えます。
 そのため、単に貨物の絶対量を増加させることが国際競争力の強化につながるというようなまやかしではなく、荷主などの利用者ニーズに的確に対応していくことこそが必要なのだと考えます。
 そこで、都は、現場に責任を持つ港湾管理者として東京港の真の国際競争力強化にどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

○古谷港湾経営部長 都は、これまで港湾関係者の方々、東京港埠頭株式会社と一体となって、都議会の皆様の支援も得て、利用者のニーズに的確に応えた振興策を積み重ねることにより、今日の東京港の発展を築いてまいりました。
 具体的には、都が積み上げてきたノウハウを生かし、営業を継続させながらのふ頭再編や、東京の道路網と一体となった交通ネットワークの充実強化を図ってまいりました。
 都としては、利用者である荷主が求める迅速、安定を重視した国際海上輸送を実現するため、ゲートオープン時間の柔軟化などの物流効率化策を一層進め、東京港ならではのサービスの提供に、今後とも港湾関係者、東京港埠頭株式会社と一体となって取り組んでまいります。
 今後も、現場の実態を熟知する都が責任を持って東京港の経営を担うことにより、真の国際競争力強化策を展開し、引き続き東日本のメーンポートとしての役割をしっかりと果たしてまいります。

○田中(た)委員 昨今、一部では、国際間の競争は国と国の争いであることから、それを勝ち抜くためには、地方自治体ではなく国が行わなければならないとの主張がなされておりますが、果たしてそうした主張が正しいのでしょうか。港湾の問題に限らず、現場のことは現場に最も近い地方自治体が担うことが問題の真の解決のためには不可欠であります。
 そもそも、国が全国津々浦々に港湾を整備し、我が国における輸出入貨物を分散させたことが我が国の港湾の競争力が低下した原因ではないでしょうか。過去にこのような政策を推し進めてきた国に、これまで多くの関係者が一体となって築き上げてきた、この東京港の運営を任せるわけには決していきません。
 経営統合に向けては、今まさに、大変重要な局面を迎えております。港湾の将来を見据えるならば、ここで国に安易に妥協するのではなく、真の国際競争力強化につながるよう、港湾の経営に最も適切と考える体制を実現しなければなりません。そのためにも東京都の果たすべき役割は大変重要であり、都議会との連携のもと、全力で取り組んでいただくことを強く要望し、私の質問を終わります。

○近藤委員長 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十一分休憩

   午後三時三十分開議

○近藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○木内委員 これまで私は臨海副都心開発について、これを応援、支持、推進する立場から、さまざまな議論やあるいは提案を行って、具体的な事業をしっかりと推進させていただく役割を担ってまいりました。みずから応援団を任じているのであります。
 こうした経過を踏まえて、今、臨海副都心を訪れると、非常に多くの人々でいんしんをきわめておりまして、住宅や業務商業機能のほか、私がかねて主張しておりましたけれども、病院や教育機関、大学、研究機関など、複合的な機能が集積して、職、住、学、遊のバランスのとれたまちとして発展しているというのは厳然たる事実であります。
 港湾局においては、このような臨海副都心における成果を生かし、人、物、情報、技術が交流する世界トップレベルのMICE、国際観光拠点を目指すとしておりますけれども、この地域には、オリンピック・パラリンピック東京大会においても多数の競技施設の配置が予定をされ、世界中から注目されており、今後さらに多くの人々が国内外から集まることになります。
 概して人気の高い観光地等においては、一度大規模な災害が発生すると甚大な被害が発生することが予想され、また、多くの人々が集まるがゆえにパニックに陥りやすく、一斉に帰宅しようとし、被害をさらに拡大させるおそれも高いのであります。
 こうしたことから臨海副都心では、開発当初から防災モデル都市として災害に強いまちづくりを目指して、レインボーブリッジを初めとする橋梁や「ゆりかもめ」等に対して、公共インフラの耐震、液状化対策を施し、発災時においても避難する必要のないまちとして整備を進めてきているのであります。
 東日本大震災においても液状化やインフラ施設の被害はなく、ハード面においては災害に強いまちとして、その安全性の高さが証明されているのでありまして、この事実は偉大なことでありまして、高く評価されるべきと思います。
 しかしながら、事実として、さきの大震災の際には、東京は震度五強程度でありながら、あれほどの混乱が起き、臨海副都心においても多数の帰宅困難者が発生し、不安な一夜を過ごした人々がいたのであります。
 私はかねてから、首都直下地震の切迫性が指摘されている中で、臨海副都心においても、さきの大震災の貴重な体験を積極的に生かし、発災時における一斉帰宅の抑制対策等のソフト面での取り組みについて強化が必要であると、たびたびこれまで主張してきました。
 こうした観点から、まず、臨海副都心における帰宅困難者対策等の実施状況を明らかにされたいと思います。

○中村営業担当部長 委員ご指摘のとおり、臨海副都心は、開発当初から災害に強いまちづくりを行っており、発災時に避難する必要のない地区内残留地区に指定されております。
 このため、就業者などの帰宅困難者対策といたしまして、進出事業者から構成される臨海副都心まちづくり協議会で、一斉帰宅を抑制するための東京都帰宅困難者対策条例に関する説明会の開催や、発災時における具体的な対応措置などについて地元との協議を行っております。
 また、来訪者に対する措置として、第三セクター所有ビルなどの九施設について、都の一時滞在施設としての指定を受け、帰宅困難者対策用の食料等の備蓄や、災害時の通信手段としてのWi-Fi環境の整備を行っているところでございます。
 さらに、ショッピングモールなどの民間進出事業者においても、従業員はもとより、来訪者に対する帰宅困難者対策の一環として、食料等の備蓄を各施設において積極的に行っております。

○木内委員 臨海副都心における進出事業者の方々の積極的な自助、共助の取り組みについては、評価できるものであると私は思います。
 震災後、東京モーターショーが幕張から二十四年ぶりに戻ってきまして、私もオープニングのセレモニーにご招待をいただいて行ってまいりました。トヨタの社長のご挨拶、じかに聞いて、もう本当に感動いたしましたけれども、実はこのときに、主催者に、なぜこの臨海副都心でやったんですかということを聞きましたら、一つは、この臨海副都心には将来性があって象徴的だと。もう一つは、災害に強い都市基盤がしっかりと整備されているのも、また理由の一つであった。これはまさに臨海副都心への信頼のあらわれなんだと、こういうふうにも実感をしたわけであります。
 しかしながら、東京モーターショーなどの大規模イベント開催時に地震が発生した場合、ハード面での対策が十分であっても、数万人規模の来場者に対する避難誘導や帰宅困難者の受け入れなどのソフト面での対応については、イベント主催者や特定の事業者の努力だけで対応できるものではないということが実は厳粛な事実であります。
 よく、科学が発達し、あるいは社会システムが構造的に進む中で、これだけ安全対策が施されているのに、なぜ事故が起こって犠牲者が出るんだという議論をされるときにいわれるのはヒューマンエラーということ、人間の力がどこまでこれに対応できるかということであります。
 機械の力、科学の力に相対する、人、人間力、人の心の力というものを発揮させなければいけない。特に新しいまちづくりに燃えているこの臨海にあっては、関係者による一体化した心のいわゆるソフト対策というものが極めて重要だと思うのであります。
 この数万人規模の来場者に対する避難誘導や何かは、イベント主催者や特定の事業者の努力だけで対応できるものではないということを認識していく必要がある。一方で、さきの大震災のように、大規模な地震発生時には、行政が行う公助は必ずしも期待できる状況にはなく、このようなときにこそ、私どもが常日ごろから主張しているように、隣近所で助け合う近助の取り組みが重要であります。
 このため、臨海副都心を真の防災モデル都市として発展させていくためには、進出事業者の取り組みをより積極的に束ね、地域全体の防災力を高めていく取り組みが必要だと考える。
 したがって、今後、港湾局としては、関係団体、関係機関の役割と対応をシステム化するなど、この地域における対応策を具体的に進めていくべきことを提案するんですが、明快な答弁を願いたいと思います。これは、きょうの私の質問の肝です。

○中村営業担当部長 地域の防災力を高める取り組みといたしまして、臨海副都心まちづくり協議会におきまして防災部会を設け、進出事業者の連携を強化していくため、各地区での帰宅困難者対策に関する意見交換会を開催するなど、地域としての取り組みを行っております。
 また、東京臨海ホールディングスにおいても、グループ各社を初めとした臨海副都心内の交通機関等が参加する合同防災訓練の中で、乗客や公園利用者の一時滞在施設への誘導訓練などを実施しております。
 今後、さらに地域全体の防災力を高めるため、各進出事業者の自主的な備蓄の実施状況や避難誘導計画を把握の上、地域として取り組むべき課題の洗い出しや対応策の検討を行い、災害時における関係機関の役割と対応をマニュアルとして取りまとめ、地域の防災訓練を通じて、その実効性について検証してまいります。

○木内委員 私のこの提案の趣旨を踏まえて、極めて具体的な答弁を得ることができました。ぜひ今の答弁に沿って、積極的、真剣な取り組みを進めていただきたい、このことを強く要望したいと思います。
 関係機関の役割と対応のマニュアル化、あるいは課題の洗い出しや対応策の検討、あるいは備蓄の実施状況や避難誘導計画を把握するなどの作業、災害は待ってくれませんから、一日も早い、この成就、完成を強く願うものであります。
 地域の防災力の向上に向けて、地域独自の防災対策マニュアルを策定していくことについては極めて前向きでありますけれども、当然ながら、地震はいつどこで発生するかわからない。先ほど数万人規模の来場者に対応できるよう、進出事業者も連携して取り組んでいるという答弁がありましたけれども、特に昨年中に東京都を訪れた外国人旅行者が六百八十万人を超えているということを考えれば、発災時に国外からビジネスや観光を目的に訪れている方々への対策を考える必要は、今後ますます高くなってくるのであります。
 さきの大震災の際にも、都内には多くの外国人旅行者が滞在しておりまして、その中には初めて地震を経験しパニックになった人もおられたと聞いています。このように、言葉のコミュニケーションなどに問題を抱える外国人旅行者が、ふなれな環境下において落ちついて行動することは極めて困難でありまして、必要なでき得る限りの対策をあらかじめ講じておく必要があるのであります。
 そこで、質問の三点目でありますけれども、臨海副都心をMICE、国際観光拠点として開発を進めていくということであれば、外国人旅行者が安心して訪れることのできる十分な事前の対応策を、例えば言語対応も含めて、必要があると考えるんですが、所見を伺います。

○中村営業担当部長 委員ご指摘のとおり、発災時に、外国人旅行者が混乱なく、安全かつ迅速に行動できるようにするためには、事前の対策が重要であると認識しております。
 このため、進出事業者との連携のもとに、地震に関する知識や災害時の対処方法、臨海副都心の安全性、地域内における一時滞在施設の位置などを多言語で記載した臨海副都心防災マップを作成してまいります。
 また、MICE、国際観光拠点化推進事業により整備を進めております無料Wi-Fi環境を利用し、今後、作成予定の臨海副都心防災マップのスマートフォンによるダウンロードサービスなどについても取り組んでまいります。
 これらの事前の対策を進めていくことにより、外国人旅行者が安心して訪れることのできる環境が整備されるものと考えております。

○木内委員 非常に明快な答弁でありました。臨海副都心防災マップをつくっていく、多言語対応であるなどなど、これも事業として速やかに進めていただきたい、こう思います。
 MICE、国際観光拠点を目指すためにも、災害時の外国人対策については、ぜひしっかりと各課題について取り組んでいただきたいと思います。災害時に一般の人々よりも困難な状況に陥ってしまうのは、外国人旅行者に限った問題ではありません。
 二〇二〇年のパラリンピック開催時には、障害を持った方々が実は多数お越しになる。会場は臨海にいっぱい関連してある。障害を持った方々は、障害のない人に比べ、こうむる犠牲と被害の実態は極めて深刻であります。
 NHK調査によれば、東日本大震災においても、障害のある人が障害のない人に比べて死亡率が二倍に上ることが判明をいたしているのであります。これは、まことに胸の痛くなる数字であります。我が党は、そして私は、このような実態を踏まえて、これまで、障害のある人が災害時などに周囲の支援を求めるためのヘルプカードの標準化と普及について提案をして、これを実現してまいりました。
 パラリンピックの開催を見据え、臨海副都心においても、障害を持った方々が安心して訪れることのできる環境を積極的に整備していく必要があると考えますけれども、見解を伺います。また、ヘルプカードの活用についてもお答え願えればと思います。

○中村営業担当部長 障害を持った方々の中には、みずから身を守ることも、また、身を動かして指定された避難所に移ることもできない方もおられ、災害発生時、このような要配慮者を支援するためには、進出事業者の共助の力が必要であると認識しております。
 このことから、臨海副都心まちづくり協議会との連携のもとに、進出事業者との協力体制づくりを進め、ヘルプカードを保有している方はもちろん、その他障害を持った方々への支援方法等について普及啓発を行ってまいります。

○木内委員 この前、私は九州の大牟田へ行きまして、いわゆる彷徨徘回老人の対策の実態を見てきました。人口五万強のまちでありましたけれども、見事にまちじゅうが一体化して、そして、認知症のお年寄りなんかの保護、対応に当たっておられる姿が非常に印象的でありましたけれども、今の答弁を踏まえて、臨海副都心では、新しいまちのあり方、障害者に対する思いやりと、そしてまた配慮の行き届いたまちというものが理想形として構築されていくならば、こんなにすばらしいことはないと思いますし、まちづくり協議会にしても関係団体にしても、非常に団結のあるそういう地域でもありますので、その特性を生かして、ぜひ、今いわれた答弁に基づいた施策の展開を強く要望しておきたいと思います。
 地球上でほんのわずかな面積でしかない我が国において、世界中で起こるマグニチュード六以上の大地震の約二割がこの日本で発生している。このことからも、日本が世界で有数の地震大国であることは周知の事実であります。
 私どもは、これまでにも切迫性が指摘されている首都直下地震から、人の命と都市を守るために、さまざまな提言を行ってきました。国内外から多くのお客様が集まってくるオリンピック・パラリンピックにおいて、災害が発生した場合であっても、全ての人々の生命を守るためには、臨海副都心の先駆的に整備してきた都市基盤を生かしたソフト面における災害対策の充実が重要であります。
 このため、先ほど答弁のあった防災マニュアルの策定に当たっては、これまで答弁いただいてきた災害時要配慮者対策についても積極的に対応していく必要があるのであります、このことを訴えます。
 そこで、最後に、臨海副都心における外国人旅行者等の災害時要配慮者対策についての方針と決意をしっかり伺いたいと思います。

○笹川臨海開発部長 臨海副都心は、東京全体のまちづくりに貢献する防災モデル都市として、災害に強いまちづくりを進めてまいりました。
 今後は、これまでに整備してきた財産を生かし、災害時要配慮者対策などのソフト面での対策を一層充実させていく必要がございます。
 今後、臨海副都心独自の防災マニュアルを策定していく中で、委員ご指摘の外国人旅行者等の災害時要配慮者対策につきましても、着実に取り組んでまいります。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催に向け、進出事業者とともに連携いたしまして、ハード、ソフトの両面から防災対策を充実させていくことにより、世界中から来訪する全てのお客様が安心して訪れることのできるまちの実現を目指してまいります。

○木内委員 あえて繰り返しませんけれども、きょうは、このわずかな時間の質疑の中で、三点の具体的な答弁がありました。
 こうした答弁のやりとりの中から、私は、臨海副都心における外国人旅行者等の災害時要配慮者対策がより充実していくものと、今の笹川部長の答弁をも踏まえつつ、実感をしたわけであります。確信を得ました。
 引き続き、臨海副都心を誰もが安心して訪れることのできる世界一災害に強い安全なまち、都市として実現するよう、今後とも、この防災対策に積極的に取り組まれることを強く要望をしておくものでございます。
 さて、次に、臨海部における道路交通の円滑化ということについてであります。
 実は、ことしの六月に臨海地域の有明で、小学生が学校前の横断歩道で、右折してきた十三トントラックに巻き込まれて亡くなるという、まことに痛ましい事故がありました。このような事故を二度と起こさないために、さまざまな関係者がそれぞれの立場で、努力を重ねていかなければなりません。
 まちづくりが急速に進んだために、派生的にいろんな問題が起こってきている。マンションのすばらしい建物はできた。しかし、交通安全対策、あるいは教育環境、あるいは保育の環境であるとか、行政サービスの面とか、いろいろなものがまだバランスを欠いている実態がありますけれども、そうした実態の中でも、特に交通の安全の問題というのは、住民の皆さんがひとしく脅威に感じ、また強い関心と要望を持っているものでございます。
 こうした市街地への大型車の流入による交通問題があるということを念頭に置きながら、この臨海部における道路交通の円滑化について、何問かお尋ねをします。
 きょうは何人かの方から出ておりますけれども、東京港の今後の施設整備の基本となる港湾計画については、去る九月十九日に第八次改訂港湾計画として東京都港湾審議会に諮られました。
 三宅委員もご一緒しておりましたけれども、活発な議論がここで交わされました。私も当日は審議会委員として出席をし、若洲地区の十五号地に--田中委員もそうでしたね、たしか。(田中(た)委員「あ、私もおりました」と呼ぶ)どうも、失念しておりまして、済みません。港湾審議会ですよね。
 私も当日は審議会委員として出席し、若洲地区の十五号地に--鈴木先生どうでしたか。(鈴木(あ)委員「今度かわりました」と呼ぶ)失念しちゃうと申しわけないんで、間違っていればおわびいたしますけれども、いろいろありがとうございました。(田中(健)委員「私も港湾委員です」と呼ぶ)そう。はい、閑話休題、もとに戻ります。
 私も当日は審議会委員として出席し、若洲地区の十五号地にコンテナふ頭を整備することによる交通事情など、環境の変化に十分留意する必要があることを指摘いたしました。私、あえて重ねて発言を求め、高橋会長に対して、この新たな事態に対する問題を指摘し、地元区との協議をしっかり行うなど、関係者の合意を得ながら進めるべきであることを、しっかりとこの会議録に残してほしい旨の発言をいたしました。
 これがきょう申し上げることの、実は文言として残っているわけでございますけれども、東京港は、首都圏の生活と産業を支える重要な役割を担っているわけでありまして、コンテナ貨物量の増加にあわせてコンテナふ頭を整備していこうという、その方針はよく理解はできます。しかしながら、新たにふ頭を整備するに当たっては、交通事情などに対する地元区の懸念を払拭して、理解と協力を得ていくことが絶対の前提条件になるということを忘れてはならないのであります。
 そこで、コンテナふ頭の整備にあわせて、道路交通の円滑化に向けた取り組みが必要という観点からお尋ねをしていきます。
 まず、コンテナふ頭の整備ですけれども、これまでは東京港のメーン航路である第一航路側、すなわち東京港の西側がコンテナを取り扱う拠点でありました。しかし、今回は、東側の十五号地木材ふ頭の前面水域にコンテナふ頭を計画している。その考え方の基本的な認識について伺います。

○大和田港湾整備部長 東京港で取り扱われるコンテナ貨物量は増加傾向にありまして、現在稼働中の大井、青海、品川のコンテナふ頭は、大変混雑している状況でございます。
 第七次改訂港湾計画では、中央防波堤外側で三バース、新海面処分場で一バースのコンテナふ頭を計画いたしましたが、今後も増加が見込まれる将来の貨物量に対応していくためには、さらなるコンテナふ頭の拡充が必要となっております。
 しかしながら、東京港に残されたスペースが限られておりまして、その限界も見据えて、施設の利用状況の変化や貨物量の増加、船舶の大型化などの時代の要請に応えていく必要がございます。
 そこで、今回の第八次改訂港湾計画では、第七次の計画だけではコンテナ取扱能力が不足する分につきまして、大井水産物ふ頭の機能転換を行うとともに、活用可能な水域が残されております十五号地前面を有効活用することとしたものでございます。

○木内委員 東京港の東側の地区は、かつては輸入原木を取り扱う一大拠点でありました。原木は一旦、投下泊地で水面に投下され、ここでいかだに組んで貯木場に運ばれて保管されたため、当時は広大な水面が必要であった。しかし、今日では、輸入原木はほとんどなくなって、製材の多くはコンテナで輸入されるようになっている状況から、水域が残されているということだというふうに思います。
 こうした貴重な空間を、今回の港湾計画で十五号地コンテナふ頭として計画しているわけでありますけれども、地元区は、交通事情の変化等を極めて憂慮し、心配しているのであります。
 計画に当たっては、交通量の変化を捉えるべきでありますけれども、この計画に伴って、コンテナ車両の交通量をどう見込んでいるのか伺います。どうも、その数字が人によって違っているので、改めてこの公の場で明らかにされたいと思います。

○大和田港湾整備部長 第八次改訂港湾計画では、十五号地コンテナふ頭を整備した場合に取り扱うコンテナ貨物量を四十万TEU、四十万個でございますが、と見込んでおりまして、これを搬送するコンテナ車両としては、一日当たり約千台程度を見込んでございます。
 ふ頭内への出と入りがございますので、台数を二倍いたしますと、交通量としては約二千台程度と想定しております。
 十五号地の主要道路でございます臨港道路新木場若洲線は六車線ありまして、一日当たりおおむね五万台程度の交通容量から勘案いたしますと、二千台程度の増加は処理できるものと考えております。

○木内委員 今、答弁で明らかになりましたけれども、一日約千台、ふ頭内への出入りを加味して台数を二倍すると、交通量としては二千台程度という計算で、これから議論が進んでいくんだと思うんです。
 十五号地にコンテナふ頭を整備すると、約二千台の車両の交通量がふえるということですので、地元の方々にとってはこれは大きな問題なんだ。交通量がふえることによって交通渋滞が発生したり、区立のキャンプ場や魚釣り施設を利用する方々にとっては、安全性の面でも不安を生じることになります。
 ある大型台風のときに、実は、キャンプ場の先にある魚釣り場の金属の金具が、鉄柵が壊れまして、釣り団体の方から私のところにご相談に見えて、これを急遽つくり直して、予算を措置して工事したことがありましたけれども、実はすごい憩いの場になっている。特にあそこは家族連れ等も来て、ディズニーランドなんかは、いきなり行ってあの敷地のホテルに泊まるとものすごく高いんですね。そこで、地方から来るご家族はみんな工夫して、若洲のキャンプ場に泊まって、安く上げて、翌日車でディズニーランドへ行くとか、そういう二次的、三次的な使い方もしたり、いわば憩いと安らぎの場になっているんです。
 そこに、実は二千台という車がばんばん通るようになる。これに対する地元地域、区の懸念は、私は当然だと思いますし、これに対する安全対策、今後の見通し、方針を立てるということは極めて重要です。
 都は、しっかりと対策を考えてしかるべきでありますけれども、このふ頭の整備に当たっては、交通渋滞対策についての方針をどう持っているのか伺います。

○大和田港湾整備部長 十五号地におきましては、これまでの利用形態も踏まえ、木材、建材、コンテナなどを取り扱う物流機能と、区立公園など、都民が利用する機能とが共存できるように取り組んでまいります。
 また、十五号地のコンテナふ頭整備に当たりましては、改めてその時点の交通状況を正確に把握し、円滑な交通を確保する方策を検討してまいります。
 具体的には、道路上にコンテナ車両が滞留しないように、十五号地コンテナふ頭内に十分な車両待機場を確保していきたいと考えております。
 また、コンテナ搬出入時間の分散化や違法駐車車両の取り締まり強化などにも取り組み、コンテナふ頭周辺での交通渋滞の解消とともに、交通安全の確保に努めてまいります。

○木内委員 答弁を聞いて、しっかり対応をしていく旨の決意はよく理解できましたけれども、今までのふ頭と違って、立地の環境というものが異なるわけで、いわゆる新しい環境の中におけるふ頭のあり方、トラックの行き来等も含めた対応を真剣に考えていただきたい、このことを強く申し上げておきます。
 十五号地のコンテナふ頭整備に当たっての取り組みの方向性は確認できましたけれども、ここに出入りするコンテナ車両は、ふ頭と荷主との間を走行するのでありまして、道路交通問題を考えるに当たっては、ふ頭周辺はもちろん、さらに広域的な対策も必要だ。
 そこで、臨海部における道路交通の円滑化の観点から、都の総合的な考え方を伺います。

○大和田港湾整備部長 東京港の道路整備につきましては、これまでもレインボーブリッジや東京港臨海道路など、港湾の利用に必要な臨港道路の整備を行ってまいりました。
 今後も、東京港の港湾整備にあわせまして道路網を拡充していくことが必要であり、オリンピック・パラリンピック競技大会開催までに、臨港道路南北線を供用開始できるよう、整備を推進していくこととしております。
 また、国道三五七号につきましても、東京港トンネル部等の整備推進を国に働きかけてまいります。
 こうした取り組みによりまして、東京港のコンテナふ頭から発生する道路交通量は分散され、十五号地コンテナふ頭を整備いたしましても、臨海部の円滑な交通が確保できるものと考えております。

○木内委員 方針どおり、楽観することなく慎重に、そして万全の準備をして取り組んでもらいたいことを重ねて申し上げます。
 臨海部の道路網の拡充によって、この物流機能が十分発揮されることを期待したいと思います。
 さっきも申し上げましたけれども、第八次改訂港湾計画についての議論が行われた港湾審議会において、原案を適当と認めるとされた一方で、私の強い求めに応じて高橋会長からは、十五号地におけるコンテナふ頭の新規計画については、地元区である江東区の理解を得られるよう、十分協議を尽くされたいとされているのであります。
 本日確認した十五号地コンテナふ頭計画に関する道路交通対策などについて、しっかり地元区と協議していくべきでありますけれども、あの審議会の後、区とどのような協議を行ってきたのか、その経過についてご報告を願います。

○大和田港湾整備部長 十五号地コンテナふ頭計画につきましては、江東区長の意見及び東京都港湾審議会の答申を踏まえまして、江東区と協議を行っております。
 去る十月十五日に開催されました江東区清掃港湾・臨海部対策特別委員会におきましては、東京都港湾審議会の内容を報告するとともに、新木場、若洲地区におきます道路交通の円滑化に向けての都の考え方を説明したところでございます。
 今後、国道三五七号東京港トンネル部や臨港道路南北線の開通等に伴う交通状況の変化等を捉えまして、江東区にその状況を報告してまいります。
 十五号地コンテナふ頭計画の具体化に当たりましては、その時点の交通状況を踏まえ、円滑な交通を確保する方策を検討するなど、江東区の理解を得られるよう協議を行っていきたいと考えております。

○木内委員 臨海部における道路交通の円滑化の取り組みを確認することはできたと思いますが、東京港の強みは、港にかかわる関係者が十分に連携し、港を整備、管理、運営し、きめ細かいサービスを提供しているということ、これが強みであります。地元区とも十分協議しながら、今後も東京港の強みを生かしていけるよう、しっかり取り組んでもらいたいと思います。
 冒頭申し上げたように、小学生が亡くなるという痛ましい事故がありましたけれども、今後開発が進むにつれてこうした危険性が高まっていくことが懸念されます。港湾局だけで解決できる問題でないことは重々承知しております。警視庁や関係局等と連携して、住民の安全のために、鋭意努力してもらうことをここに要望させていただきます。
 さて、次に、国際コンテナ戦略港湾政策についてであります。
 きょうのこの港湾局の事務事業質疑の中で、三人、四人と複数の同僚委員から、この問題についての質疑が行われました。いずれもが東京都港湾局の日々の活動に敬意を表するとともに、その方針をしっかりと支持をしていくという旨の質疑であったように、私は受けとめたのであります。
 この戦略港湾につきまして、私は議連の役員もしておりますし、また、さまざまな立場で、これまで質疑を何度も繰り返してまいりましたけれども、きょうは若干角度を変えて、具体論も踏まえながらお聞きをしてまいりたいと思います。
 京浜三港のふ頭会社を統合して設立する港湾運営会社について、果たして設立する意味や必然性があるのかと懸念を常に訴えてまいりました。そうして、運営会社に対する国の関与が強まれば、港湾管理者として都がふ頭会社や業界関係者と一体となって東京港の発展に取り組んできた体制を国に引き裂かれて、これまでのような円滑なふ頭運営を維持していくことができなくなるおそれがあるのではないかなど、警鐘を鳴らしてきました。
 きょうは余り激しいことは申し上げませんけれども、東京港以外の港については、それぞれのよって来る歴史と経過と、そしてまた財政面も含めたいろいろな実態の差異があるわけでございまして、東京港の健全な歴史のあり方というものを勘案しながら、この問題には取り組んでいかないとえらいことになってしまう、これをまず申し上げたいと思うのであります。
 国は、本年の通常国会において、ふ頭会社が経営統合して設立する港湾運営会社への国の出資を可能とする港湾法の改正を行うなど、民の視点の経営を行っていくという前提を大きく変更し、その関与を一層強めようとする真逆の取り組みを行いつつあります。私は懇意にしている同じ党の関係議員を通じて、国会での議論の中で、この法改正に際しての附帯決議をつけるように強く訴えまして、附帯決議が付されました。果たして附帯決議のままに国が行動しているのか、これに私は大変な疑問を持つわけであります。
 こうした国の対応に対し、現場の港湾関係者の方々からは、折に触れさまざまな不安の声が多く寄せられています。こうした中、さきの第三回定例会の代表質問で、我が党は、政策の前提が変わった今、経営統合については、関係者の意見をしっかり聞いた上で慎重に進めるべきと、重大な問題点をも指摘をいたしました。これに対して港湾局長は、また明快に本会議で答弁もされているのであります。
 きょうはこうした問題点を改めて明らかにするとともに、他港の前例も引用しながら、もしこれが東京都の意向に反する形で事が進んでいくならばどんな事態になるのか、もう一度ここで警鐘を乱打させていただきたい、こう思うのであります。
 そもそも、国際コンテナ戦略港湾政策の目的は、選択と集中の理念のもと、京浜港、阪神港に重点投資して、民の視点の経営により、港湾運営会社が主体となって港湾経営の効率化を進めるものだと認識をしています。
 今般の国の出資制度の導入は、民の視点による経営という理念がどんどんどんどん後退していった、そして国の権限の拡大が懸念をされているわけでありますけれども、そもそも国は、港湾運営会社への国出資の導入の目的と意義、効果をどのように説明をしているのか、まずお尋ねをします。

○藏居港湾経営改革担当部長 本年の通常国会における港湾法改正の審議において、国は、国出資の導入の目的と意義について、国際コンテナ戦略港湾の競争力強化を図るためには、国が前面に出て、港湾運営会社の財政基盤を強化し、広域的な貨物集荷を行う必要があり、そのためには港湾運営会社に対する国の出資が不可欠であると説明してまいりました。
 また、出資された資金の活用による効果につきましては、当該出資金を使うことで、遠隔操作の荷役機械の導入に向けた技術的な検証を行うなどと説明しているところでございます。

○木内委員 今、何点かにわたって問題点の要旨が述べられましたけれども、いずれも納得できるものではありません。技術的な検証をなぜ国の権限と立場によって行わなきゃいけないんですかなどなどあるんですけれども、今、答弁にあった目的と意義や効果のために、港湾運営会社への国の出資がなぜ必要なのか、このこと自体がまず理解できない。
 元来、これが国会の場であれば、港湾法改正の議論の中でこうしたことは行えるけれども、東京都港湾局の皆さんにこれをお尋ねすることは、関係からいってできませんよね。なぜ港湾運営会社への国の出資が今いわれた目的や意義や効果のために必要なのか、誰もが疑問に思う。明快に答えられる人は、この場に一人もいないんじゃないんでしょうか。
 貨物の集荷についていえば、これまで民間企業である各ふ頭会社が、積極的な営業活動を展開して着実な成果を上げてきたものと私は認識をしているのであります。
 そこへもってきて、国は広域的な集荷を行うというが、出資をすることでなぜ広域的な貨物の集荷ができるんですかと部長に聞いたって答えられない。いっていることが矛盾だらけなんですよ。理解に苦しむ、牽強付会、こじつけというんです、これ。あるいは羊頭を掲げて狗肉を売るという、まさに俚諺のとおりのやり口で国は進もうとしているのであります。
 加えて、国が出資して、遠隔操作の荷役機械の導入に向けた技術的な検証を行うという説明では、港湾関係者の方々の理解が深まるどころか、かえって、自分たちの働く現場はどうなっていくのかといった疑念が湧き起こってくるのが現実であります。
 幾らここで叫んだって国に届かなきゃしようがないんだけれども、この議論の経過というのは、それぞれの立場で国に持ち上げていかなきゃいけない。恐らく港湾局長もお立場は大変だと思うけれども、こうした経済・港湾委員会における戦略港湾に関する議論の経過というのをよく伝えていただいて、そういう場があるわけですから、ぜひ私どももそうした局長の戦い、活動に呼応して、各党のこの趣旨に賛同する会派の縦の系列によって、これをしっかり国に持ち上げて訴えていく、こういうことが大事だと思うんです。
 ところで、西日本の戦略港湾である阪神港では、十月に大阪港、神戸港の両ふ頭会社の経営統合がされたようですけれども、その内容はどうなっていますか。

○藏居港湾経営改革担当部長 本年十月一日に、大阪港、神戸港の両ふ頭株式会社は、経営統合し、阪神国際港湾株式会社が設立されました。
 統合会社は、大阪港、神戸港のコンテナ事業及びフェリー事業の運営を全て行うとともに、十月以降は、クレーンなどの上物資産の建設整備を担います。
 一方、既存ふ頭会社は、これまで整備した岸壁やクレーンなどの資産を保有し、統合会社へのこうした保有資産の賃貸等業務のみを行います。
 当面の統合会社の資産構成としては、大阪市、神戸市がそれぞれ四億五千万相当の株式を保有し、会社の資本金は四億五千万円、資本準備金、四億五千万円、合わせますと株式資本は九億円であります。
 統合会社は、現在、港湾運営会社の指定申請を行っているところであります。報道によりますれば、港湾運営会社の指定を受けた後、年内には国から五億円の出資を受け、国が出資比率三分の一を超える筆頭株主となる見込みでございます。

○木内委員 これはあえてお尋ねしませんけれども、この阪神港の旧来からの当事者の皆さんにおける心境の変化といいますか、国のやり方に対するさまざまな思いというものが伝わってくるような気がしてならないんです。これがまさに実態です。
 例えば統合会社は、大阪港、神戸港のコンテナ事業とフェリー事業の運営を全て賄って行う。それで、既存のふ頭会社は、これまで整備してきた岸壁や、苦労して整備してきたクレーンなどの資産を保有して、そして、統合会社へのこうした保有資産の賃貸業務だけを行う。こういう実態がもう顕現されているわけであります。京浜三港の歴史というものも、こういう道をたどるとすれば大変なことであります。
 国は統合会社の出資比率三分の一を超える筆頭株主になる一方で、大阪市、神戸市とも、出資比率は三分の一を下回り、特別決議の拒否権を失うなど会社経営の実権を保てなくなるのではないかと私は危惧もするわけです。実態がない、空洞化してきちゃう。もし仮にこれが東京港で行われたら、こんなざんきの念にたえることはありません。
 いつもいつも局長初め部長の皆さんがいうように、東京港こそは、関係団体や地域の皆さんとの協議一体化によってこれまで歴史を本当に築いてきた、そういう歴史がある。東京港にも自負がある。関係団体にも誇りと矜持がある。これが東京港の実は特色なんです。
 統合会社と既存ふ頭会社の事業は、どういうふうに切り分けされるんですか。

○藏居港湾経営改革担当部長 公表資料によりますれば、既存ふ頭会社の人員、機能は、基本的に全て統合会社に継承し、統合会社はコンテナ事業などを運営します。
 既存ふ頭会社は、保有する資産について必要最低限の管理機能を維持し、これまでの債務償還を行います。

○木内委員 どうも部長のご答弁を聞いていると、淡々として客観的な見通しなり事実を述べているから感情が伝わってこないんだけど、実は大変なことなんですよ。ねえ、笹川部長、いきなりお聞きして悪いけれども。港湾局の各部長はみんな心配しているんだ。ねえ、古谷さん。力を合わせて頑張らなきゃいけないと思う。
 阪神港における統合会社の内容を聞く限り、国が主導権を握る会社が、ふ頭運営の業務を全て行うことになっているじゃありませんか。港湾経営に関するほぼ全ての事業を担う会社の資本が、国や民間企業の出資がなされた後でも十五億円程度であり、五億円を出資する国が主導権を握るというこのスキームこそ問題。まるで国が、資本金百六十億円の大阪港埠頭株式会社及び資本金百九十億円の神戸港埠頭株式会社を二束三文で買いたたいているんですよ、というふうにも思えてくる。ひどい話だと思いませんか。東京港はこの道を歩んでは断じてならない。
 阪神港では、貨物量の伸び悩みや経営上のいろんな事情があったものと仄聞しておりますけれども、事情の異なる京浜港においては同じ手法はとり得ない。京浜港には京浜港にふさわしい方式をしっかり検討すべきだと、こう思います。
 京浜港では、ふ頭会社が整備し、管理してきたみずからのふ頭施設の運営権限を統合会社に譲渡したり、都や国から借りた資産をそのまま丸貸しすることなく、みずからが運営するなど、引き続き、ふ頭会社が現場の業務を担っていく体制を構築していくべきと私は考えるし、訴えるんですが、どうですか。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港の発展のためには、委員のご指摘のとおり、これまでと同様に、ふ頭会社が現場の業務を担っていく体制を今後も維持していくことが大変重要だと考えております。
 これまで東京港では、発生するさまざまな課題に対し、港湾管理者と港湾関係者の方々や東京港埠頭株式会社が綿密な協議や調整を行い、問題を解決してまいりました。
 例えば、コンテナ搬出入時間を前倒しする、東京港独自の渋滞対策であります早朝ゲートオープンの取り組みなどは、現場の方々と真摯な意見交換の中から実現した取り組みであります。
 今後とも、こうした民間の方々と行政のチームワークのよさを生かした運営体制を構築しながら、東京港のさらなる振興に取り組んでまいります。

○木内委員 たびたび指摘をしてきたことでありまして、改めていうまでもありませんが、東京港のこれまでの輝かしい歴史は、港湾関係者の方々、ふ頭会社、東京都が一体となって築き上げてきたものであります。
 そのため、今後、京浜三港のふ頭会社の経営統合を検討していくに当たっても、こうした港湾関係者の声を十分に聞きながら進めるべきであり、これは重大な意味がありますが、決して拙速にすべきではないということを、ここで私はあえて申し上げておきます。
 経営統合について、法的な期限が平成二十八年九月に迫る中でも、都はしっかりと港湾関係者の声を聞き、検討を進めていくべきだと考えるんです。
 多羅尾港湾局長は、歴史にその名を残す名港湾局長であると私は信頼をしております。私は戦友だとも思っております。しこうして、この戦略港湾の問題の渦中に、コンテンポラリーなこの時期に局長としておられることの使命と役割は、かつてないほど大きなものがあると思うのであります。
 そこで、最後に局長の心境と決意を伺いたいと思います。

○多羅尾港湾局長 国際コンテナ戦略港湾政策について、国は、港湾運営会社への国の出資を可能とする港湾法の改正を行うなど、民の視点の活用から国主導へと、具体的な理由をほとんど示さないまま、途中でその前提を大きく転換させたところでございます。
 このため、港湾運営会社の設立の検討を進めるに当たっては、これまで以上に慎重に取り組むことが必要であると認識しております。
 また、港湾運営会社の担うべき役割や出資構成などの重要な課題は、東京都の港湾行政に大きくかかわるだけではなく、委員のご指摘のとおり、東京港で長年事業を営み、戦後、ゼロから日本一のコンテナポートに発展させてきた東京港の港湾関係者の方々にも、大きな影響を与える問題でございます。
 新たな会社の設立の検討に当たっては、さまざまな関係者のご意見も踏まえた上で、関係者がきちんと納得できる形で進めていくべきものと考えております。
 なお、本年十月には阪神港において、ふ頭会社の経営統合がなされましたが、京浜港と阪神港では、立地特性や特に経営環境なども大きく異なることから、港湾運営会社の検討に当たっては、京浜港の実情を踏まえた適切な形態を検討することが必要であると考えております。
 東京都といたしましては、今後も関係者の方々のご意見を十分にお伺いしながら、地域に密着して運営されてきた東京港、京浜港が今後も国際競争力を向上させていくためにはどうすべきか。法定期限が視野に入ってきた今だからこそ、地に足のついた検討を進めていきたい、このように考えております。

○木内委員 非常に真剣な答弁であったと思いますので、しっかりご努力をお願いしたいと思います。
 実はタイミングからいっても、締め切りの時期が視野に入ったという表現をされましたけれども、統合に向けた検討は、これからがいよいよ正念場であると思っています。
 ふ頭会社の経営統合の検討に当たっては、統合時期ありきで進めるのではなくて、関係者の意見を十分踏まえた上で取り組んでいくべきであり、こうした関係者の方々の理解なくして統合などはでき得ないんだと、改めて私は断言、付言をしておきたいのであります。
 東京港が今後も引き続き発展し、首都圏の生活と産業を支える役割をしっかりと果たしていけるよう、都が責任を持って東京港の経営を担うという考えを基軸として、安易な妥協をすることなく、今後、川崎港、横浜港と調整を行い、そうして港湾局長、都知事を先頭に国と交渉を行っていただきたい。このことを強く要望して、私の質問を終わります。

○田中(健)委員 東京港は、アジアと欧米を直接結ぶ基幹航路のコンテナ船が多数寄港するメーンポートとして重要な役割を果たしております。これに関しては、多くの委員からも今回質問があったところであります。
 一方、東京湾の水辺の空間は、都民に潤いや安らぎを提供してくれております。臨海副都心は、この水辺の景観や緑にも恵まれ、国内のみならず、海外からの観光客にも人気の地域へと発展してきています。
 その中で、先ほど加藤副委員長からも質疑がありましたが、舟運についても伺いたいと思います。かぶる部分も多々ありますので、そこは割愛しながら進めていきたいと思っております。
 まず、現在、東京港内にある、不定期航路の事業者が利用できる旅客船用の小型桟橋というのが幾つあるのかから伺います。

○古谷港湾経営部長 現在、東京港内で旅客船を運航している事業者が利用できる小型船桟橋としては、都有の桟橋が七カ所、民間等所有の桟橋が五カ所ございます。
 このうち、都有桟橋一カ所と民間等所有の桟橋三カ所、計四カ所については、不定期航路事業者も利用することが可能となっております。
 この都有桟橋とは竹芝桟橋でございまして、平成二十六年九月から試行として不定期航路事業者への開放を行っております。

○田中(健)委員 この九月からということで、つい最近、唯一、都としては一カ所でありますが、不定期航路事業者に開放したのがこの竹芝桟橋ということであります。
 この竹芝桟橋の開放の、試行段階ということでありますが、これを実施した経緯について伺います。

○古谷港湾経営部長 都有の桟橋につきましては、これまで水上バスや視察船など公共的な用途に限定し、使用を許可してまいりました。
 近年は、国際観光都市としての東京の発展に向け、水辺の観光資源を有効に活用していく必要性が高まっていることに加えまして、屋形船やクルーズ船など不定期航路事業者からの利用ニーズも増加しております。
 このような中、立地条件がよく、視察船の発着所という本来用途との調整が可能な竹芝桟橋につきまして、不定期航路事業者への開放を平成二十六年九月から二十八年三月までの期間で試行することといたしました。

○田中(健)委員 ちょうどこの九月から始まって、一カ月たち、二カ月目を迎えているわけでありますが、これまでのこの桟橋の利用実績についても伺います。

○古谷港湾経営部長 試行を開始いたしました二十六年九月から十月までの実績は九回でありまして、いずれもクルーズ船運航会社により利用されております。

○田中(健)委員 一カ月たち、九月、十月で九回ということで、大変にいい滑り出しをされていると思うんですけど、この竹芝桟橋の開放について、都として、今後の取り組みをどのように考えているのか伺います。

○古谷港湾経営部長 現在、竹芝桟橋については、利用者による協議会を設置いたしまして、そこで定められたルールに基づく運営を行っております。
 試行期間は平成二十八年三月までで一年半やりますが、この間の利用状況、運営状況等を検証しまして、利用者調整のあり方や安全面などにおける課題を整理するとともに、新たなニーズなども見据えながら、本格開放を視野に入れた検討を進めてまいります。

○田中(健)委員 この竹芝桟橋、皆さんもご案内のとおり、「新東京丸」の発着の施設としてこれまで使われておりまして、私も何度か「新東京丸」を使わせていただきました。
 この「新東京丸」は、運航については現在では一日に午前、午後で二回で、土日は運航がなく、大変もったいないなと思っていたところでありまして、これが試行されたということで、大変に有効利用としては第一歩かと思っております。
 さらに、この横にターミナルもありまして、ターミナルもそのときしか使われていないということでありますから、これから本格開放を視野に入れた検討ということでありますので、ターミナルを使い、また、横にはインターコンチのホテルもありますので、そことのコラボレーションもこれから可能かと思いますので、ぜひとも使いやすい、都民にも親しまれる発着所になるように、まず第一歩としては推進してもらいたいと思います。
 しかし、ここでもう一つ重要な点は、一番最初の質問にもありましたけれども、不定期航路の事業者が利用できる桟橋として、開放を都が初めて今回認めたということであります。
 この不定期航路事業に関しては、旅客不定期航路事業、片道運航、二地点間の、正確には乗合旅客の運送というそうでありますが、これについては、海上運送法の第二十一条の二で禁止をされてきました。
 私自身も、平成二十一年の経済・港湾委員会の中で質疑をして、この開放ができないかと問うたときにも、当時の港湾経営部長、小宮経営部長でありましたが、年間三日を上限にして、臨時に運航する場合に、乗り合いについても、また貸し切りでも認めていると聞いておりますとの答弁でありました。つまり、この当時では、一般的にはまだ認められていない状況でありました。
 今回、この中で桟橋の開放以外にも、この間、舟運の活性化に向けて、多くの規制がある海運法でありますが、規制緩和が進められてまいりましたが、こうした現状、状況をどのように認識して、またこの取り組みを進めてきたかを伺います。

○古谷港湾経営部長 昨年十一月には、都が国に申請したアジアヘッドクオーター特区が認定されまして、羽田空港とMICE会場間における不定期航路事業に係る特例措置が講じられました。
 具体的には、これまで不定期航路事業者が乗り合い運航を行う場合、起点と終点が同じである航路しか認められておりませんでしたが、羽田と東京ビッグサイトなどMICE会場との間を結ぶ場合には、片道運航も可能となりました。
 このような規制緩和の流れは、不定期航路事業者の選択肢を広げ、乗客の利便性を向上するなど、今後の舟運活性化に向けた大きな可能性を有していると認識しております。

○田中(健)委員 このアジアヘッドクオーター特区の中で、港湾局がMICE、国際観光拠点を進めるために、力強く海上運送法の特例をかち取ったというか、変更を何とか実現したということで、大変評価すべきことであり、大きな前進だと思っております。
 この間、行政の規制緩和と同時に、民間もそれに呼応するかのように桟橋の整備を進めてまいりました。日本空港ビルデングが整備をしてきました羽田空港の船着き場はまさにその好例でありまして、二〇一一年に桟橋、待合所を供用開始しまして、二〇一三年にはお台場海浜公園と、さらには横浜の方のみなとみらいとも結ぶ不定期航路も開始しております。
 これは昨年一年間で年間百十二回の利用があったということで、本年のちょうど七月二十日からでありますが、この不定期航路が大変に利用ニーズがあり、採算に乗ったということで、定期航路に開通をするに至ったということも聞いております。
 このように大きな発展がある中、屋形船だけではなくクルーズ船などの不定期航路事業が、いよいよこれからビジネスとして大きく飛躍する素地ができてきたと思っております。
 それに対して、このさらなる活性化に向け、都として今後どのような展開が考えられるか伺います。

○古谷港湾経営部長 東京が国際観光都市として発展していくためには、水辺の観光資源を有効活用するとともに、交通アクセスの利便性を高める手段として、舟運の活性化を図っていくことが必要と認識しております。
 このような中、屋形船やクルーズ船など不定期航路事業者のビジネスチャンスを拡大するため、竹芝桟橋を初めとする都有の桟橋を開放していくことは、一つの有効な手段と考えております。
 今後は、竹芝桟橋開放の試行状況を見ながら、実際の利用ニーズや集客の可能性等を十分に検証し、他の公共桟橋についても開放の可能性を検討するなど、不定期航路事業の活性化に向けた取り組みを進めてまいります。

○田中(健)委員 この舟運のことをいつも質問させてもらうと、舟運が当たり前になってくる東京湾を想像すると大変夢があります。羽田におり立って船でそのままお台場に行けたり、浅草に行けたり、またスカイツリーに行けると、全く違った新しい東京の姿がそこから見えてくるかと思っております。
 さらに、やっぱり船に乗ったことがない人はなかなかわからないと思うので、ぜひいろんな場面で、せっかく海上法も変わったということで利用してもらえればと思います。
 例えば、きのう、産業交流展にも行かせていただきましたが、羽田におり立った人が羽田から国際展示場に来てもらうように、民間と連携をして、ゲストや来賓の方が船からビッグサイトに来られるとか、また、先ほど、木内委員から東京モーターショー、私も参加をさせてもらいましたが、国内外の多くの方が来られますから、羽田におり立った人がモーターショーも船から利用するといった、そういったことをこれから広げていくことで、ますます港湾事業が広がっていくと思っております。
 この公共桟橋の開放の可能性を検討するということも、今、最後述べてもらいまして、力強い答弁をいただきました。
 ぜひ行政側は、その整備をもちろん進めていくと同時に、民間側もそれに呼応するように、ともに足並みをそろえて前進していく必要があると思いますので、ぜひとも力強い支援と、また、これからの取り組みを最後に要望して、質問を終わります。

○三宅(正)委員 私からは、まず、離島航空路線について伺います。
 今、離島航空路にとって一番大きな懸案事項は、全日空の大島-羽田航空路線の存続です。
 この問題につきましては、去る第三回定例会の代表質問で、我が党幹事長の村上議員が取り上げており、あえてこの場では質問はしませんが、村上議員が述べたとおり、この路線は、全日空が当初、搭乗客数の不振を理由に、ことし十月末をもって休止する意向だったものを、我が党の粘り強い要請活動の結果、来年十月下旬まで運航を継続されることになったものです。したがって、この路線を今後も維持し続けていくためには、搭乗率の向上が欠かせません。
 全日空は、来年十月下旬までの運航継続を決めた際、七〇から八〇%の搭乗率が見込めなければ存続は困難といっていたようですが、都が粘り強く要請した結果、今はその路線存続の目安となる搭乗率を五〇%にする意向を示していると聞いています。
 しかし、五〇%に下がったといっても、そのハードルは相当高いものと思っています。
 都は、第三回定例会の村上議員の質問で答弁したように、搭乗率向上に向けた取り組みが着実に進むよう、大島町、全日空を最大限支援していくことをまずは強く要望しておきたいと思います。
 さて、私がこれまで強く求めてきた調布飛行場への計器飛行方式の導入が昨年の六月中旬から、また、調布-三宅島航空路線の新設がことし四月からそれぞれ実施されました。いずれも地元の三鷹市、府中市、調布市の理解、協力があって実現したものであり、順調に実施されているようで、島民から大変喜ばれております。
 そこで、最初に確認の意味で、それぞれの実績を伺いたいと思います。
 まず、計器飛行方式についてですが、一昨年のこの委員会において導入後の見込みを聞いたところ、就航率は九〇%程度になる見込みとのことでありました。計器飛行方式の運用による、これまでの実績について伺いたいと思います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 計器飛行方式及び調布-三宅島航空路線のいずれも、導入後、順調に運営されておりますが、委員ご指摘のとおり、これはともに三鷹市、府中市、調布市の地元三市の理解、協力のもとに実現したものであり、都としても、地元三市には深く感謝しているところでございます。
 計器飛行方式のこれまでの実績についてでありますけれども、計器飛行方式を導入した昨年六月十八日からことし十月末までのその離着陸回数の実績は六百四十七回であり、このうち五十回以上の月は六回ございました。
 就航率につきましては、当初の見込みどおりとなっておりまして、ことしの一月から十月末までの平均就航率は九〇・九%に達しています。計器飛行方式が導入されていなければ八四・八%にとどまっていたところでありまして、約六ポイント向上の効果が見られ、計器飛行方式の導入は、就航率の向上に確実に貢献しております。

○三宅(正)委員 今のご答弁で、期待どおりの導入効果があらわれているということがわかりました。
 次に、ことし四月から運行が開始された調布-三宅島航空路線について伺います。
 本路線は、一日三便運航され、利便性が格段に向上し、特に新路線となって就航率が大幅に向上し、島民もとても喜んでいるところです。
 しかしながら、火山ガスの噴出量はほとんど変わらないのに、就航率が大幅に向上したのはなぜでしょうか。調布-三宅島航空路線の運航状況及び以前より就航率が向上した理由をあわせて伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 昨年度まで運航しておりました全日空の羽田-三宅島航空路線は、一日一往復で運航しておりましたけれども、火山ガスの影響で就航率は極端に低く、昨年度の年間平均就航率は三八%でございました。
 今年度から、新中央航空が十九人乗りのドルニエと呼ばれる小型機で調布から一日三往復で運航しておりますが、火山ガスが依然として出続けているにもかかわらず、四月から十月末までの平均就航率は九一・三%にも達し、昨年同期間の約二倍となっております。
 このように、就航率が飛躍的に向上いたしましたのは、一日一往復が三往復となることで離着陸する機会がふえたこと、また、小型機になったことにより小回りがきき、火山ガスを避けながら離着陸できるようになったことが大きな要因と考えます。

○三宅(正)委員 就航率が九〇%というのは大変すばらしいことですが、この後、冬場の就航状況を見なければ安心できません。ただ、ドルニエは風にも強いと聞いておりますので、大いに期待したいと思っております。
 さて、調布飛行場は昨年四月の新ターミナルビルの供用開始に始まり、計器飛行方式の導入、調布-三宅島航空路線の開設、さらには、調布駅と飛行場を結ぶ路線バスの大幅増便など、近年、その充実は目覚ましく、まさに島への空の玄関口となっています。
 利用者数も年々増加し、今年度は三年前の六万人から二万人以上ふえ、約八万人以上の利用が見込まれるとのことです。
 私は昨年の第一回定例会の当委員会において、こうした状況を見据え、この調布飛行場ターミナルビルを、地域住民や島民の方々が交流する場として大いに活用するべきであると質問しましたが、その際、島しょの特産品を扱う売店などの設置に努め、島しょと地域住民の交流をさらに深めていくとのことでした。
 残念ながら、売店の出店希望者がなく、島しょの特産品は自動販売機での販売になってしまいましたが、今年度に入って二度ほど島の物産展が開かれ、地元の方々に喜ばれたと聞いています。
 今、調布飛行場まつりが毎年十月に開催されており、島しょと多摩地域の交流に役立っています。
 飛行場まつりに加えて、こうした島しょの物産展を定期的に開催すれば、なお一層交流が深まると思いますが、見解を伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 調布の新たなターミナルビルでは、昨年度の供用開始以来、地元の方々に東京の島々を身近に感じ、親しんでもらえるよう、島の特産品の自動販売機や展示コーナーを設置し、島しょと多摩地域の交流に努めてまいりました。
 加えて、今年度に入り、島しょ及び地元三市の協力を得て、二回、島しょ物産展を開催いたしました。具体的には、四月に三宅島便就航を記念し平日に三日間、また七月には大島復興支援を目的に土日に二日間開催し、いずれも多くの方々に来場いただき、好評を得たところでございます。
 委員ご指摘のとおり、こうした物産展は飛行場まつりのように継続的に開催することにより認知度が高まり、地域住民との交流もより深まっていくと考えられることから、来年度以降、毎年定期的に開催してまいります。
 なお、地元との交流をより一層深める意味においては、地元三市からの出展も重要と考えておりまして、現在、調整を進めているところでございます。

○三宅(正)委員 ぜひとも、その定期開催を実現していただきたいと思います。また、地元三市の参加も積極的に促していただきたいと思います。
 次に、小離島におけるヘリポート整備の技術支援について伺います。
 離島で大規模な災害が起こった際には、離島の空港は、昨年の大島での台風災害の例からも明らかなように、救援物資などの輸送基地として重要な役割を担うことになりますが、地形的な制約から空港の整備が困難な小離島では、村が整備したヘリポートを利用し、島民の避難や救援物資の輸送を行うことになります。
 しかしながら、これらのヘリポートは自衛隊などの大型ヘリが利用するには手狭であり、駐機スペースもないことから拡張する必要がありますが、技術者がいない村が独自に行うには課題が多いものとなっております。
 そうした中、御蔵島では大規模な災害に備え、ヘリポート再整備に取り組み始めています。
 そこで、技術的知見の豊富な港湾局には、御蔵島を初め、他の小離島のヘリポート再整備に対し、ぜひ技術支援を行ってほしいと考えますが、見解をお伺いします。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 島しょの防災力向上は、東京都においても重要な課題でございます。
 空港がない小離島におきまして、ヘリポートの担う役割は極めて大きく、災害に備え、救難活動の中心的な役割を果たす大型ヘリに対応できるよう機能強化を図ることは、島しょの防災力向上において非常に重要でございます。
 このため、御蔵島村では、既存のヘリポートの隣接地に新たにヘリポートを整備することとし、昨年度の基本設計に引き続き、今年度は詳細設計を行っており、来年度には工事に着手する予定とのことでございます。
 そこで、港湾局では、ことし九月に御蔵島村と技術支援について協定を結び、現在、村が行っている詳細設計業務に加わり、構造や施工計画の検討に際し、技術的なアドバイスを行っております。
 さらに、来年度からの工事に当たっては、港湾局が村から工事を受託することにしており、港湾局の技術を最大限発揮することで、早期完成という村の期待にしっかり応えていきたいと考えております。
 今後、他の小離島においてもヘリポートの再整備が想定されますが、その際には、御蔵島と同様、技術支援を積極的に行ってまいります。

○三宅(正)委員 港湾局による技術支援、本当に大変心強く思います。
 港湾局では長年にわたり、島しょの厳しい気象、海象条件のもと、多くの大規模工事を行ってきた実績があります。それらにより培ってきた技術的知見を生かし、小離島の島民が安心して暮らせるよう、御蔵島を初め、ヘリポートの拡張要望が強い利島などのヘリポート整備に対し、積極的な支援をお願いしたいと思います。
 次に、竹芝客船ターミナルについて伺います。
 竹芝客船ターミナルは、伊豆、小笠原諸島にお住まいの方々はもちろんのこと、島しょへの観光客も多く利用しています。近年は、島しょへのクルーズ客船の寄港がふえていることに加え、自然を身近に親しむことのできる各種ツアーなどの人気も高く、外国人観光客が増加しています。東京が二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催都市に決定したことを受け、今後、竹芝客船ターミナルを利用する外国人観光客は、さらにふえていくことが見込まれます。
 このような中、客船ターミナル施設におけるおもてなしも、当然に問われることになります。無料Wi-Fiや多言語による適切な案内表示などは、今や国際的なスタンダードとして求められています。
 そこで、竹芝客船ターミナルにおける外国人観光客の利便性向上に向けた取り組みについて伺います。

○古谷港湾経営部長 国際観光都市東京にとって、伊豆、小笠原諸島における貴重な観光資源を有効に活用していくことは極めて重要であり、本土と島しょを結ぶ玄関口である竹芝客船ターミナルにおけるサービス向上は不可欠であると認識しております。
 無料Wi-Fiの導入については、外国人観光客のニーズが高いことであることから、年内を目途に無料Wi-Fiスポットを設定してまいります。
 また、多言語による案内表示については、乗船手続や乗客の動線に合わせ、設置場所や表示内容を見直すなど、さらにわかりやすい案内が可能となるよう、運航事業者と連携し、取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 無料Wi-Fiの導入は、非常にニーズが高いと認識しています。ぜひとも、ご答弁いただいたとおり、確実にお願いしたいと思います。
 また、大島の元町港や新島港など、島しょの船客待合所では、無料Wi-Fiが順次導入されていますが、観光客からの特にニーズが高い小笠原の二見港などへの設置を急いでいただきたいと要望しておきます。
 次に、島しょの災害対策について伺います。
 大島の台風による土石流災害から、十月十六日で一年が経過し、二十六日には大島町において、知事を初め多くの来賓や地元島民らが参列する中、追悼式が行われました。当日は、多くのとうとい命が失われたこの災害を改めて思い起こすとともに、この経験を無駄にすることなく、災害に強い島づくりと復興に向けた取り組みを着実に進めていくことを決意した次第です。
 この台風では、大島の港湾や漁港にも大きな被害が発生しました。特に元町地区の被害は甚大であり、元町漁港の漁船を係留する水域が土石流で埋まるなどの被害が発生しました。また、漁港に近接する弘法浜の海水浴場にも、大量の瓦れきなどが流れ込み、利用できない状況となりました。
 島しょにとって港湾や漁港は、島で暮らす人々の生活を守る施設であるだけではなく、漁業や観光業などの産業を支える基幹となる重要な施設であり、島の復興のために必要不可欠なものとなっています。
 そこで、発災から一年が経過し、大島にとって欠かすことのできない漁港等の復旧状況について伺います。

○小野離島港湾部長 昨年十月の台風二十六号で発生いたしました土石流によりまして、委員のお話にありましたように、元町の港湾、漁港に五万立米を超える土砂や瓦れきが流入し、漁船等が利用できない状況となりました。
 このため、都は、早期の漁業活動再開のため、緊急工事を行い、漁船が停泊する水域のしゅんせつや、隣接する海水浴場に流入した瓦れき等の撤去を実施いたしました。
 町や漁業協同組合の協力を得まして、急ピッチに作業を進め、本年夏の観光シーズン前には、しゅんせつ等の作業が終了し、おおむね漁港の復旧作業が完了いたしました。その結果、六月に漁港利用が再開され、七月には海水浴場のオープンが実現し、にぎわいを徐々に取り戻しております。
 また、岡田漁港は、荷さばき地に向かう唯一の道路が斜面崩壊により利用できない状況でございましたが、斜面補強、防護フェンスの設置も完了し、安心して通れる道路が復旧いたしました。
 今後も、大島の産業振興や観光業の発展に寄与する岸壁や荷さばき地など、港湾や漁港施設の整備を着実に推進してまいります。

○三宅(正)委員 瓦れき等の撤去が完了し、漁港として、もとのように利用できるようになったことは大変よかったことなんですが、まだまだ大島の復興は道半ばであり、今後も港湾施設等の整備を着実に進めていってもらいたいと思います。
 一方、大島や三宅島では、近年においても三原山や雄山の火山噴火が発生し、全島避難を経験しています。避難指示が発令された場合、速やかに島外へ避難する必要があることから、災害時に港湾が利用できないことがあってはならないことです。
 昨年の災害でも、緊急物資や救援資機材の搬入、さらには島民の一時避難などに、港湾が重要な役割を果たしました。四方を海に囲まれた島にとって災害時の港湾は、まさに生命線ともいえる施設です。
 島しょの災害時の対応として緊急輸送機能の確保は非常に重要なことでありますが、どのような方針のもと、岸壁等の整備を進めているのか、お伺いします。

○小野離島港湾部長 港湾局では、平成二十六年一月に伊豆・小笠原諸島における港湾等防災対策基本方針を策定いたしまして、災害に強い港づくりを進めております。
 具体的には、災害時、陸路による人員、物資等の搬出入が不可能な島の特殊性を鑑み、発災後におきましても、大型船舶の着岸が可能となるよう、緊急輸送用岸壁や静穏度確保に必要な防波堤等を整備いたします。
 加えまして、大島や三宅島におきましては、火山噴火による溶岩流や土石流による外周道路が分断されることが予想されるため、複数の港から避難が可能となるように避難用岸壁などを整備してまいります。
 さらに、今回の土石流災害等におきましても空港が大変重要な役割を果たしたことから、発災時の輸送ルート複数化の観点からも重要な空港施設の耐震化を確保して進めてまいります。

○三宅(正)委員 災害はいつ起こるかわかりません。早急に緊急輸送用岸壁の整備や空港の耐震化を進め、災害に強い島づくりを進めてもらいたいと思います。
 次に、津波避難タワーについて伺います。
 都では、南海トラフ等の巨大地震により発生する津波に対し、津波到達までの時間が短く、高台へ避難する時間がないと想定される九つの港に、津波避難タワーを計画していると聞いております。
 巨大地震による津波から人命を守る避難タワーは大変重要な施設であり、早急に整備を進める必要があります。
 そこで、今年度から工事が始まる大島岡田港の避難タワーの整備概要と今後の予定について伺います。

○小野離島港湾部長 岡田港の津波避難施設は、想定される津波高さが低いものの短時間に襲来する津波に対応するために、岸壁近くに設置いたします延長約二百八十メートルのデッキ部と、到達するまで時間は比較的長いが大きさが最大となる津波に対応するための高さ約二十四メートルのタワー部から構成されております。
 このうちタワー部は、平成二十七年度末の完成を目指し、設計作業等を進めており、年度内に工事着手をする予定でございます。
 タワー部は、船客待合所との合築として建設され、一階から三階までは、待合所として大島観光の拠点となるとともに、四階に相当いたします屋上部分は、平常時に展望スペースとして、津波襲来時は避難スペースとして活用されます。
 津波から人命を守る避難施設は大変重要であり、その他の港につきましても早急に整備を進められるよう、積極的に取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 島にとって港湾は島の玄関口であり、多くの島民や観光客が利用する場所であります。その方々が心から安心して港を利用できるようにするために、迅速に避難タワーの整備を進めていってもらいたいと思います。
 豊かな自然に囲まれた島しょ地域は、都民に潤いと安らぎを与える東京の宝ともいえる存在です。一方、時に自然は、我々に牙をむくことがあります。島しょ地域は、台風による高潮や高波、また火山噴火や土石流など、自然の猛威を経験しています。その経験を生かした対策を今後も進めていただくことを要望して、質問を終わります。

○まつば委員 初めに、水辺空間の魅力向上について質問いたします。
 東京港は、首都圏の生活と経済活動を支える重要な役割を担っておりますが、一方で、都民が水辺と親しむ貴重なレクリエーション空間としての機能も有しております。
 お台場など臨海地域は、多くの都民や観光客が集い、魅力ある都市空間として広く知られております。また、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックでは、東京ベイエリアで多くの競技が開催され、国内外から数多くの観光客が訪れることになるわけであります。
 都ではこれまで、水辺の魅力向上やにぎわい創出を支援する施策として、運河ルネサンスの取り組みを進めております。この中では、芝浦など五つの地区が推進地区に指定され、それぞれの地域の特色を生かした取り組みが進められ、成果を上げていると聞いております。
 ただ、運河ルネサンスは、地域の方々の総意を前提とした仕組みとなっていることもありまして、そのにぎわいは推進地区の範囲内にとどまって、地域的な広がりにつながっていないという課題もあります。
 水辺空間の魅力向上を図るためには、特定の地区だけではなく、連続性を持たせるための施策も展開していくべきと考えます。
 オリンピック・パラリンピックの開催も見据え、こうした連続性の視点も取り入れつつ、東京港の貴重な水辺空間の魅力を一層向上させることが必要と考えますが、見解を伺います。

○大和田港湾整備部長 これまで海岸護岸のテラス化や海上公園の整備など、都民が水辺に親しみ、より身近なものと感じられるエリアを広げる取り組みを進めてまいりました。
 第八次改訂港湾計画では、こうした水辺空間の特徴を踏まえた空間形成につきまして、連続性の視点も取り入れまして、キャナルウオークライン、シーサイドアミューズライン、ハーバービューラインの三つのコンセプトを定めております。
 キャナルウオークラインは、運河沿いの内部護岸等を対象とし、水辺の散策や通勤通学など都民の生活に溶け込み、背後のまちと一体となった潤いとにぎわいを創出していくものでございます。具体的には、テラス化された護岸の整備や連続化、ライトアップ、植栽などを検討しております。
 また、シーサイドアミューズラインは、比較的静穏な水域の水際を対象とし、マリンレジャーやイベント、観光などに活用していくものでございまして、水際の緑地整備や、ボート遊びなどができるレクリエーション水域の設置などを検討しております。
 このほか、ハーバービューラインは、東京港の広大な水域を望む水際を対象とし、往来する船舶や航空機など、世界とのつながりを実感できる眺望空間を創出していくものでございます。具体的には、人々が集まる新たなビューポイントの整備などを検討しております。
 この三つのタイプの空間形成に資する取り組みを、都と地元の区や企業、地権者等との役割分担のもと、民間活力の導入や規制緩和により推進いたしまして、東京港全体に広げていきたいと考えております。

○まつば委員 さまざまな取り組みにつきましてご答弁ございましたけれども、ぜひ、すばらしい水際が広がる東京港にしていただきたいというふうに思います。
 しかしながら、こうして水辺空間の魅力を高めましても、そこにある水が悪臭を放っていたり、きれいだといえなければ、その価値は台なしとなってしまうわけであります。水辺の魅力を高めるためには、水環境の改善についてもしっかりと取り組むべきであるというふうに考えます。
 私の地元杉並区には、神田川や善福寺川や妙正寺川が流れております。この三河川の水は、東京最古の上水道で十七世紀初めの江戸時代に開設された神田上水として明治時代まで使用されておりました。
 これらの河川も高度成長期には、都内の多くの河川と同様に水質が悪化をいたしましたけれども、下水道の整備などによりだんだん改善をされてまいりまして、生息する水生生物の種類も増加をしてきております。ただ、大雨が降りますと、悪臭が発生をしたり、水質の悪化等もありまして、今後も、合流式下水道の改善事業等に取り組んでいくことになっております。やはり、水環境の維持改善につきましては、努力をし続けていく必要があるということを感じております。
 東京港の水環境につきましては、徐々に改善されつつあるものの、海水の汚染度を示す指標であるCODの値は、昭和五十年代以来、横ばいの状況が続いていると聞いております。また、水生生物の生息状況については、年間を通じて必ずしも良好であるとはいえず、水環境の改善はなかなか簡単ではないという話も聞いております。
 東京港を訪れる人々が安心して快適に水辺に親しむためにも、臭気のない透明な海や運河を目指して努力していく必要があると考えますが、現状の取り組みについてお伺いをいたします。

○大和田港湾整備部長 東京港は、閉鎖的な水域である東京湾の奥に位置し、外海との水の交換が行われにくいため、汚濁の原因となる物質がたまりやすくなっております。
 特に、海水の交換が行われにくい運河部では、海底に水質悪化や臭気の原因となるヘドロが堆積しやすく、このヘドロを取り除く汚泥しゅんせつや、ヘドロを砂で覆い封じ込める覆砂を進めてきました。
 汚泥しゅんせつは、昭和四十七年度から東京都地域公害防止計画に基づいて進めてきておりまして、これまでに東京ドーム三・五杯分に相当する四百三十九万立方メートルのしゅんせつを実施してきております。
 また、自然浄化能力の回復を図るため、浅場や干潟など、水生生物が生息しやすい場の整備を進めておりまして、これまで羽田沖浅場を初め、葛西海浜公園や野鳥公園などの水域に砂浜や干潟などを整備してまいりました。
 こうした取り組みもあって、運河部にも、ハゼやスズキが確認されるなど、徐々にではありますが、魚が戻ってきている状況でございます。

○まつば委員 長年にわたりまして、地道で大変な作業が続けられてこられているということがわかるわけでございますけれども、非常に重要な取り組みでございます。今後ともご努力をお願いしたいというふうに思います。
 東京港を含む東京湾は、かつては江戸前の魚介類を育む豊穣な海であったと聞いております。しかし、埋め立てが進んだ現在、東京湾では、閉鎖性水域のもう一つの問題として、季節によって海水中の酸素が著しく不足してしまう貧酸素化の問題も指摘されております。
 七月二十日付の日本経済新聞でも特集が組まれておりました。東京湾や大阪湾、伊勢湾など、都市部の内海を中心に海底の酸欠状態が続いている、気温が高くなる夏場は広い海域で発生しやすく、魚がいなくなったり、貝など海底に住む生物が死んだりするという内容の記事でありました。
 そこで、東京港の水域における貧酸素化の実態についてお伺いいたします。

○大和田港湾整備部長 先ほどもご説明いたしましたが、東京港の水域は海水の交換が行われにくくなっております。このことによるもう一つの負のポイントといたしまして、海底付近で貧酸素化の状態が春から秋にかけて発生しております。
 特に夏場は、海水面付近の水温が上昇し、海底付近の冷たい水とまざりにくくなってしまうため、大気から海水に溶け込んだ酸素が海底付近へ供給されにくい状況が生じております。
 また、この時期は多くの植物プランクトンが活動しやすく、プランクトンが異常に増殖いたしまして、赤潮の発生が頻繁に見られます。
 この大量発生したプランクトンの死骸が海底に沈み、バクテリアによって分解される際に酸素が消費されまして貧酸素の状態となってしまい、それがさらに生態系環境の悪化を招くという負のスパイラルが生じております。
 運河部におきましても貧酸素状態が生じておりまして、勝島運河では水深が四メートルより深い箇所で、酸素が完全に消費されてしまった無酸素状態も確認されております。

○まつば委員 生物の生息環境が失われてしまう貧酸素化の悪循環については、非常に深刻な問題であると考えております。
 説明にあった環境悪化のスパイラルを断ち切るための方策についてお伺いしたいと思います。

○大和田港湾整備部長 勝島運河におきましては、貧酸素化が特に著しい水深が深い箇所をこれまでよりも厚く砂で覆う新たな覆砂モデルによります試験施工を検討しております。覆砂により水深を浅くすることで貧酸素の影響を受けにくくし、生物の生息場を創出するものでございます。
 また、東京港全体におきましても、生態系を回復し、悪循環の解消に大きく寄与する干潟や浅場の再生が極めて重要と考えております。
 第八次改訂港湾計画では、海が持つ本来の自然浄化機能や生態系を取り戻しまして、東京港を訪れる人々が自然環境を体感できる浅場や海浜を城南島海浜公園の北側や海の森公園の東側の水域など、新たに四カ所拡充しております。
 今後も、こうした水環境の改善に向けた取り組みを積極的に進めまして、水辺空間の魅力向上に取り組んでいきたいと考えております。

○まつば委員 さまざまな新たな取り組みが明らかになったわけであります。水環境の改善はすぐに効果があらわれるものではないと思いますけれども、ご答弁にございました取り組みを継続的に積み重ねていくことが重要であると思っております。
 多くの人々に美しい東京港の水辺空間をアピールできますよう、引き続き、景観や水環境の改善など魅力向上にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、海の森事業について伺います。
 海の森事業は、ごみの山を美しい森に変えるプロジェクトでありまして、東京にとって広く世界に誇れる事業ではないかと考えております。
 オリンピック競技大会の会場としても位置づけられている海の森については、この委員会のこれまでの事務事業質疑においても、我が党の委員が毎年その事業の進捗について確認をし、人と人との交流の拠点となるよう、さまざまな提案をしてまいりました。
 私も、この海の森、大変注目をしてきた一人でもございます。二〇〇九年に初めて海の森、訪問をさせていただきました。最初の印象はまさに荒野を思わせる状態でございまして、本当にここに森ができるんだろうかというふうに率直に思ったわけであります。
 それが昨年、改めて訪問させていただきましたら、山もできておりましたし、木も育っておりまして、これをどういうふうに表現したらいいのかなといろいろ考えて、やっぱり思い浮かぶ言葉は、気持ちがいいという言葉であります。立っていても、また歩いていても、気持ちがいい場所だな、気持ちがいい空間だなというふうに感じるわけでありまして、ここまで劇的に変化をしてきたこの海の森、情熱を持って港湾局のご担当の方々が取り組まれてこられたご努力のたまものだと、敬意を表したいと思います。
 今後もさらに魅力的な海の森にしていただきたいという思いから質問をさせていただきます。
 ことしは東京都海の森倶楽部の活動も始まりまして、秋の海の森まつりという形で九月末から十一月まで、都主催の植樹まつりや民間主催のさまざまなイベントが入れかわり立ちかわり実施されていると聞いております。知名度も確実に上がっているようでありまして、植樹まつりなどはさぞかし盛況だったのではないかなというふうに思っております。
 二〇一六年度の一部開園が楽しみでありますけれども、まず、この一部開園に向けた現在の整備の進捗と、今年度の植樹まつりの参加者数を確認したいと思います。

○笹川臨海開発部長 計画面積八十八ヘクタールの海の森は、平成二十八年度中に、森のエリアのうち整備が完了をいたします約四十七ヘクタールを一部開園する予定でございます。
 既に約七割に当たる部分の基盤造成や斜面部分の植樹がほぼ完了しておりまして、整備当初に植樹したエリアでは、膝高程度だった苗木が既に三メートルを超えているものも見られるほどに樹木が成長しております。
 また、台地上部では、天候のよい日には、東京のまちはもとより富士山や筑波山も望める小高い丘の造成や、ゲートブリッジやスカイツリーなどを眺められる幾つものビューポイントをつなぐ園路の整備などが進んでおります。
 植樹につきましては、先週、昨年秋の二倍に当たる約三千六百人の方々の参加を得まして、四ヘクタールの植樹を行ったところでございます。
 今後は、あと二ヘクタールの植樹を今年度末の春に行う予定でございます。

○まつば委員 順調に整備が進んでいる様子、また、ことしの植樹まつりが大変盛況だったということがわかりました。
 時々、新聞でも紹介をされておりますが、海の森倶楽部の設置により、本当にさまざまなイベントが開催をされております。海の森倶楽部といいますと、我が党の栗林委員が主張しておりました婚活イベントが最初に実施されたのが印象に残っております。
 この倶楽部の設置趣旨は、これまでの植樹などの森づくりのメニューに加えまして、民間の活力やノウハウの活用により、多様で魅力的なイベントを開催し、多くの人々に海の森にお越しいただき、海の森のコンセプトを知っていただけるようにしていくことだと理解をしております。
 設置の意図を全うできるよう、倶楽部を効果的に運営し、多くのイベントを実施していくことが重要であると思います。
 そこで、東京都海の森倶楽部の運営状況と、イベントの実施状況について伺います。

○笹川臨海開発部長 現在、東京都海の森倶楽部は、メーカーやマスコミ、あるいは社会福祉法人など、さまざまな分野から四十五団体の参加を得ておりまして、二カ月に一回程度の頻度で、全体での意見交換会を行うとともに、各団体から持ち寄られました企画ごとに実施に向けたミーティングを重ねてまいりました。
 その結果、今年度から実施しております秋の海の森まつり期間中のイベントも含めまして、本年三月の第一弾事業以降、十二のイベントが実施されております。
 中でも、九月に実施されました「COLOR ME RAD」というランニングイベントでは、二万人以上に上る来場者を得まして、多くの方々に海の森事業を知っていただきました。

○まつば委員 昨年度末から実施され始めました倶楽部によるイベントも、好調な滑り出しのようでございまして安心しております。
 婚活やランニングイベントなど、若々しく元気な若者向けのイベントは大盛況だったということでありますけれども、こうしたイベントをこれからも積極的に実施をしていただきたいと思います。
 さらに私は、次世代を担う子供たちにもっともっと海の森に来ていただきたいというふうに思います。海の森には、今やさまざまな生き物が暮らしているというわけでありますけれども、バッタとかを追いかけながら、じかに触れたり、草地や樹林地など、さまざまな立地もあります。また、季節によって異なる鳥や昆虫の生態など、多様で豊かな自然でありますので、そしてまた、都心にありますので、気軽になれ親しんでもらって、子供たちに楽しんでもらいたい、そのように思っております。
 ごみの山からよみがえった緑の島の広々とした空間で、海の森の成り立ちも含めて、環境問題や自然環境の豊かさをぜひ学んでいただいて、子供たちが伸び伸びと走ったり歩いたりしながら環境学習を行う拠点としても、海の森は大きなポテンシャルを持っているのではないかというふうに思います。
 保育園等を運営する社会福祉法人なども倶楽部会員として登録されているようでありますし、子供がわくわくして参加できるイベントも大いに期待できるのではないかなというふうに思います。
 これまで実施されたイベントの中でも、子供向けのプログラムがあったようでありますけれども、今後より一層充実させていくべきだと思いますが、伺います。

○笹川臨海開発部長 子供を対象としたイベントといたしましては、これまで小学生向けの海の森こども写生会、あるいは、小さなお子さんを対象といたしまして、交流を深める鬼ごっこや生き物観察を行う親子で楽しむ海の森野外教室などが開催されております。
 このほか、子供には限定はしていないイベントでも、例えば子供たちも含めファミリーに楽しんでもらう防災キャンプイベントなどが開催されました。
 これまでの意見交換会では、他の会員団体からも、例えば星空を観察するキャンプ企画など、子供たちにとって魅力的な提案がなされておりまして、子供向けイベントのより一層の充実に向け、こうした企画が確実に実現するよう努めてまいります。
 今後、より多くの子供たちが海の森を訪れ、自然の豊かさや環境問題等を学び、子供同士の交流を深める機会を拡充させてまいります。

○まつば委員 ただいま答弁ございましたさまざまな取り組みを進めていただきまして、より一層子供向けイベントの拡充を図っていただきたいと思います。
 また、私は、子供向けの企画の充実とともに、もう一つ、外国の方々へのPRについても取り組むことが必要であるというふうに思っております。
 最近では、臨海副都心を訪れる外国人観光客の方が大変ふえているというふうに聞いております。さらに、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催を控えまして、これからは海外からも多くのお客様が訪れることが予想されます。まさに、外国の方々に海の森事業を伝える絶好の機会であると思います。
 海の森事業を外国の方々に知ってもらうことは、環境を重視して都市づくりに取り組む環境先進都市東京の姿勢を理解してもらい、共感や好感を持ってもらうことにつながり、さらには、環境問題を抱えている国々の施策のヒントになっていくのではないかというふうに思います。
 加えて、大都市の眼前の海に浮かぶ緑の島として、国際的な観光名所になるようなポテンシャルも抱えていると私は思います。海の森を訪れた外国の方々が母国の環境問題や自然に思いをはせるとともに、海の森そのものが外国人同士の交流拠点となれば、それはまたすばらしいことではないかというふうに思います。
 外国の方々を呼び込むイベントを拡充するとともに、発信力を強化すべく、今後、一層のPRに取り組むべきと考えますが、所見を伺います。

○笹川臨海開発部長 外国の方々に海の森に関心を持っていただき、訪れていただくには、多様なイベントの開催はもとより、多言語によるアナウンスが重要でございます。
 このため、近傍で開催される国際会議の時期に合わせた海外の方にとっても魅力的なイベントの実施や、既存の外国人ネットワークの活用など、外国人の誘致につながる海の森倶楽部の運営に努めてまいります。
 例えば、本年三月末に実施いたしました各国の駐日大使館の職員やその家族と一般公募の参加者がともに歌やダンスを楽しみ、植樹を行った国際交流イベントは好評であり、今後も継続していく予定でございますが、大使館関係者のみならず、多くの留学生にも参加していただくなど、より幅広く外国人の参加を得られるよう取り組んでまいります。
 このほか、委員ご指摘の海の森事業につきましての発信力を強化するべく、多言語対応はもとより、外国人向けのわかりやすく楽しいリーフレットの作成や、より見やすく関心が深まるようホームページを改善するなどいたしまして、外国の方々に向けて、より一層のPRに努めてまいります。

○まつば委員 とても希望あふれるこれからの取り組みのお話がございましたけれども、海の森の魅力が多くの外国の方々に伝わるように取り組んでいっていただきたいと思います。
 先ほども言及いたしましたが、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックは、ごみの山を美しい森に変えるという、海の森のすばらしい事業を展開している東京ということを伝える絶好の機会であるというふうに思います。このチャンスを逃すことなく、海の森事業の推進に取り組んでいただきたいと思います。
 そして、この海の森が樹木や生き物を育むだけでなく、国籍や世代を超えた多様な多くの人々の交流をより一層育むよう取り組んでいっていただきたいことを申し上げまして、質問を終わります。

○堀委員 私は、海上公園のあり方及び、今質問がございました海の森の事業について質問をさせていただきたいと存じます。
 東京の臨海部には、葛西海浜公園などの海上公園が海に親しめる公園として広がっております。中には、お台場海浜公園のように、レインボーブリッジを背景としたその姿が全国的にも知られている、いわば東京の顔ともいえる公園もございます。
 そもそも海上公園は、人々に身近な空間だった東京の海が、高度経済成長期に進んだ埋め立てなどにより心理的にも物理的に遠いものとなってしまったことを反省し、東京の海を都民に取り戻すため、約四十年前に構想され、整備が進められたものだと聞いております。
 つまり、前回開催の東京オリンピック後に都市問題の解決策の一つとして構想され、事業が進められてきたのが海上公園であるわけですが、次回の二〇二〇年大会時には、海上公園の整備の結果、魅力を増した臨海地域を多くの人々に見ていただくチャンスだと思うのであります。これはまつば委員と同様の意見でございます。
 こうしたことから、海上公園について、幾つか質問したいと思います。
 まず、現在の海上公園の開園規模や利用状況、そして、現在進められている整備についてお伺いをいたします。

○笹川臨海開発部長 海上公園は、昭和四十年代後半から、東京港に自然環境の計画的な保全と都民の自然と触れ合える場、レクリエーションの場の確保を目的に整備を進めてきたものでございまして、現在、お台場海浜公園など三十八カ所、水域部分も含め約七百九十ヘクタールを開園しております。
 これらの海上公園は、砂浜や磯浜における水遊びを初めとするレジャーや、にぎわいあふれるイベント、あるいは緑豊かな緑道での散策など、年間約八百万人以上の方々にご利用をいただいております。
 近年では、臨海副都心の骨格となるシンボルプロムナード公園の整備のほか、中央防波堤内側埋立地におきまして、ごみの山を緑の島によみがえらせるべく海の森の整備、あるいは各公園における防災機能を強化するための施設整備などを進めております。

○堀委員 既に七百九十ヘクタールの海上公園が整備をされて、多くの人に親しまれている施設であることは理解できました。年間八百万人という、もうすさまじい人が、利用者があるということが報告をされましたけれども、水辺のロケーションは人の心を引きつける、そして、やまないのだと改めて思います。
 以前、私の後援会の企画で、葛西海浜公園で水族館見学とバーベキューを楽しむ行事を行うに当たって事前に情報を仕入れたら、土日に行くのであれば、それこそ二カ月前の予約は九時ゼロ一分、一分でもう勝負は決まるなんていう話があったものですから、それこそ何人かで同時にかけて、五十人以上参加するものですから、場所の確保に当たったということで、それで何とかとれたわけであります。とれただけではなくて、そこに行って、非常に高い評価を後援会の方々もしておられて、本当にそういった意味では、皆さん方のご努力でこういった施設があるんだなということを改めて高く評価をしたいと思っております。
 海上公園は、その誕生から四十年余りが経過しております。この間、都市開発等によって海上公園周辺は大きく変容を遂げております。臨海地域にはオリンピック・パラリンピックの競技会場も多く計画されておりまして、今後ますます開発が進み、多くの人が訪れるようになるであろうと思います。
 例えば晴海ふ頭公園は、その隣接地において、今後オリンピックの選手村整備等が進み、エリア一帯は、多くの人が住み、訪れるまちに生まれ変わる予定であり、これまでとは利用者層が大きく変化してくるに違いないと考えております。
 今後は、内外から訪れる多くの人々に、成熟都市東京の海の豊かな自然や文化を伝える工夫なども一層必要となるはずであります。
 そこで、海上公園の現状について、時代の変化に合わせ見直しを行い、より海上公園の魅力を高めるような取り組みが必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。

○笹川臨海開発部長 海上公園は、港や海に触れ合うことのできる空間として都民に親しまれておりますが、その魅力を維持向上させていくには、周辺の開発状況などに合わせ、各公園のあり方を見直していくことが肝要でございます。
 例えば、当初、ふ頭で働く人のために、ふ頭の環境整備の一環としてつくられた公園の周辺が複合市街地に生まれ変わる場合は、公園についても、周辺の洗練されたまちと一体となり、海や船を眺めながらサイクリングや食事などが楽しめる空間などにしていくことも必要でございます。
 あるいは、砂浜等の広がる公園は、直接水辺に触れ合える魅力をより発揮させ、水浴やノリづくりなどのイベントや体験も可能とし、東京の文化を内外に伝えていく場として活用していくことなども重要でございます。
 今後、臨海地域全体の魅力がより一層高まるよう、良好な環境形成における海上公園が果たすべき役割、各公園が立地するエリア特性や今後の利用想定を踏まえたあるべき姿などについて検討を進め、その実現に向けて取り組んでまいります。

○堀委員 今ご答弁の中で、周辺環境の開発状況に合わせて各公園のあり方を見直していくことが肝要という答弁をいただきました。ぜひ、積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 二〇二〇年には、ぜひ、来訪者が東京港の魅力や海のすばらしさを再発見できるような、新たな海上公園像の実現に取り組んでいただきたいと思います。
 ところで、海上公園は、内陸の公園と異なり、開放感あふれる水辺に面することはもちろんのこと、最先端の商業施設が集まる観光スポットや、港のダイナミックな物流活動が展開されている地域に存在することから、内陸域で見られる通常の公園計画の発想では、その立地特性やポテンシャルを生かし切れないのではないかと思います。
 このため、海上公園のあり方の見直しに当たっては、臨海地域独特の景観を公園からどう見せるのか、観光客が多く訪れる場として何を見せていくのか、アクセスはどうするのか、あるいは、周辺の開発に合わせ、どのような姿の緑地がそれぞれのまちの魅力を高めるのかなど、多角的な面からの検討が必要だと思われます。
 そこで、新たな時代にふさわしい海上公園のあり方の見直しの進め方についてお伺いをいたします。

○笹川臨海開発部長 海上公園のあり方に関する見直しに当たりましては、知事の諮問により、東京都港湾審議会において調査、審議することとされております。
 そのため、東京都港湾審議会に諮問を行い、観光や歴史文化、自然環境など幅広い視点から、当審議会の場におきまして、今年度ご検討を開始していただき、来年度中には答申を受け、関係機関と調整の上、新たな海上公園のビジョンを取りまとめていく所存でございます。

○堀委員 今、答弁のあった取り組みを進め、早期に新たな時代にふさわしい海上公園像を明らかにしてもらいたいと思います。
 そして、二〇二〇年には、競技会場のみならず臨海地域全体においても、訪れた方々に感動を与えられるような公園の整備を進めていってもらいたいと思いますので、強く要望しておきます。
 次に、海上公園の中でも、最近特にメディアでも話題になることが多い海の森についてお伺いをいたします。
 質問に先立ちまして、先週の日曜日、十六日に植樹祭に参加をしてまいりました。現地を視察するに当たって根来課長にもおつき合いいただいて、くまなくいろんなところを回りまして、いろんな説明を丁寧に受けてまいりました。
 その中で、海の森は、都心に至近な広大な土地に整備が進められており、平成二十八年度には約四十七ヘクタールもの規模を一部開園ということでありますけれども、具体的にどのように開園するのか、また、その具体像がまだ明確に見えてきておりません。
 先々の運営を考えますと、どのような人にも安全で快適に利用していただくには、運営についても、今のうちにルールをはっきりさせておいた方がよいと思われます。海の森の一部開園に先立ちまして整理が必要な事項について、どのように認識されておられるのか、お伺いをいたします。

○笹川臨海開発部長 開園後、訪れた人々に安全で快適に利用していただくには、一部開園する具体的な範囲はもとより、公園として提供するハード、ソフトの水準、あるいは利用上のさまざまなルールを定め、これを明確にするとともに、これらを実現する方策を整理しておく必要がございます。
 具体的には、立ち入れる範囲や夜間利用、あるいは火器の使用やイベント実施の可否などがございます。あわせて、管理運営の主体やボランティアなどに関する基本的な考え方についても整理しておく必要がございます。
 このため、再来年度の一部開園に向け、今年度中には、環境局など関係局の参加も得ながら検討を行いまして、必要な事項を取りまとめてまいります。

○堀委員 私も見させていただいた中で、先ほど海の森倶楽部のお話もございました。一般の方々も大勢訪れて、また、そこにはボランティアの方々の汗もありました。また、企業の参画等々もございまして、将来すばらしい楽園のようなものになるのではないかと期待せずにはいられません。ぜひ取り組みを進めていただいて、海の森の円滑な開園につなげていってもらいたいと思います。
 ところで、海の森は、ごみの山を緑の島によみがえらせる事業であるが、見事な森になってきますと、そもそもそこがごみの山だったかということが忘れられてしまうのではないでしょうか。
 すばらしい森に育てることはもちろん大切でありますけれども、開園後も、海の森の成り立ちや、すなわち、ごみの山に建設発生土を盛り、今まで焼却処分していた剪定された枝葉からつくられた堆肥を混入し、都民に育てられた苗木を都民参加で植えてきたという過程をしっかりと伝えていくことが重要です。
 ガイドによる案内もいいですが、来園者が自分のペースでじっくりと海の森について学べるような施設も必要だと思います。よく国立公園などで見られる森や生き物、環境などについて、解説展示がされているビジターセンターのような環境学習等の拠点が必須の公園なのではないかと私は考えております。
 こうした環境学習拠点施設の必要性について、局の見解を伺います。

○笹川臨海開発部長 海の森は、資源循環や都民協働というコンセプト及びその成立過程をお伝えしていくことが重要であり、そのためにも、来園者が展示物や屋内セミナーなどで学ぶことのできる環境学習拠点施設としてのビジターセンターが必要でございます。
 このため、開園に間に合うよう、来年度の建築工事に向け、今年度、設計を進めてまいります。来年度は、建築工事と並行いたしまして、展示内容や、来園者が理解しやすい展示手法などを検討いたしまして、ビジターセンターの開館の準備を行ってまいります。
 開園後には、ビジターセンターで、まず海の森について学んでいただき、園内での散策を楽しんでいただけるよう、その配置についても工夫をしてまいります。

○堀委員 前向きなご答弁、まことにありがとうございます。答弁にもございましたように、海の森は、資源循環や都民協働というコンセプトやその成立過程をお伝えしていくことが重要というふうにございました。子供たちが環境学習を行うには絶好の場所であると思います。
 また、学習拠点施設としてのビジターセンターは本当に必要だと思いますので、ぜひとも積極的に取り組んでいただきますように重ねてお願いを申し上げます。
 海の森も、隣接する水路が既に二〇二〇年の競技会場の一つとして予定されており、多くの人々が訪れることになるでありましょう。ぜひ、このすばらしい事業が多くの人々に理解されるよう取り組んでいってもらいたいと強く要望して、質問を終わります。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十七分散会

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