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経済・港湾委員会速記録第十三号

平成二十六年十一月十八日(火曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長近藤  充君
副委員長加藤 雅之君
副委員長鈴木あきまさ君
理事中山ひろゆき君
理事田中たけし君
理事かち佳代子君
鈴木 章浩君
田中  健君
まつば多美子君
堀  宏道君
尾崎あや子君
三宅 正彦君
木内 良明君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長山本  隆君
次長藤田 裕司君
総務部長村松 明典君
産業企画担当部長久原 京子君
商工部長十河 慎一君
金融部長松永 竜太君
金融監理部長片山  謙君
金融支援担当部長西川 泰永君
観光部長杉崎智恵子君
農林水産部長寺崎 久明君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長矢田部裕文君
事業推進担当部長久我 英男君
就業施策担当部長貫井 彩霧君
中央卸売市場市場長岸本 良一君
管理部長坂巻政一郎君
事業部長野口 一紀君
新市場整備部長加藤  仁君
市場政策担当部長日浦 憲造君
財政調整担当部長移転調整担当部長兼務金子 光博君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場事業推進担当部長飯田 一哉君
基盤整備担当部長若林 茂樹君
施設整備担当部長中山  衛君

本日の会議に付した事件
産業労働局関係
事務事業について(質疑)
中央卸売市場関係
事務事業について(質疑)
報告事項(質疑)
・豊洲新市場桟橋等整備工事

○近藤委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の事務事業に対する質疑並びに中央卸売市場関係の事務事業及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○村松総務部長 去る十月九日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 目次でございます。資料は全部で八項目ございます。
 一ページをお開きください。1、商店街助成事業の実績についてですが、平成二十四年度以降の実績をお示ししてございます。
 二ページをごらんください。2、特定施策推進型商店街事業申請状況につきまして、平成二十二年度以降の実績を内容別にお示ししてございます。
 続きまして、三ページから四ページにかけまして、3、中小企業制度融資の目標と実績の推移につきまして、過去十年間の実績をお示ししてございます。
 五ページをお開きください。4、都内製造業の事業所数、従業者数、製造品出荷額及び付加価値額の推移につきまして、直近の平成二十三年までのデータをお示ししてございます。
 続きまして、六ページをごらんください。5、都立職業能力開発センターの応募状況と職業紹介実績、就職率につきまして、過去五年間のデータをお示ししてございます。六ページが応募状況、また、七ページが職業紹介の実績及び就職率でございます。
 八ページをごらんください。6、委託訓練の科目委託先の定員・応募状況・就職率につきまして、過去三年間のデータをお示ししてございます。
 九ページをお開きください。7、雇用形態別都内就業者数の推移につきまして、直近の平成二十四年までのデータをお示ししてございます。
 一〇ページをごらんください。8、農地面積及び農業生産額の推移ですが、過去十年間の推移をお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○近藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○堀委員 私は、産業労働局の事務事業について、東京の産業活力の源となっている中小企業の振興、そしてそれを支える人材の確保や雇用対策の点、それからオリンピック・パラリンピックの開催に向けた観光の振興という点から順に伺ってまいります。
 まず、中小企業の振興に向けた設備投資の促進について伺います。
 東京の持続的な発展を実現していくためには、産業を支える中小企業が一層力強く成長していかなければなりません。今後の成長が期待できる産業分野を中小企業がしっかりと見きわめ、みずからの技術やノウハウを生かして積極的に参入を果たしていくことが期待されます。
 そのためには、最新鋭の工作機械など、高度な機能を持つ新たな設備を導入することも必要になってきますが、資金力に限りがある中小企業、とりわけ小規模零細企業は、思い切った投資になかなか踏み出せないのが実情であります。
 こうした状況を踏まえ、我が党は、中小企業の設備投資に対する積極的な支援を強く求め、都は、これを受け入れて二百億円の基金を創設し、今年度から、成長産業分野への参入に必要な先端設備などの導入経費を助成する事業を開始しました。
 そこで、この事業の実績と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○十河商工部長 都は今年度より、健康、医療、環境、危機管理等の成長産業分野への参入などに取り組む中小企業の設備投資について、一億円を限度に経費の二分の一を助成し、また、資金負担力の弱い小規模事業者には三千万円を上限に助成率を三分の二とする成長産業等設備投資特別支援事業を開始いたしました。
 第一回目の募集では百六十件を超える申請を受け付け、審査会の審査を経て、そのうち九十一件を採択したところでございます。主な採択例といたしましては、品質管理の厳しい航空機部品の製造に必要とされる高度な測定機の導入や、ロボットなどに用いられる軽量歯車部品用の精密な金型製造設備の導入などがあります。また、採択された企業の約三割は従業員二十名以下の小規模事業者でございました。
 本事業は今年度中に二回目の募集を行いますが、中小企業支援機関や地域の金融機関などの協力を仰ぎながら、事業の趣旨や内容について広く周知を図り、より多くの中小企業が活用できるよう努めてまいります。

○堀委員 中小企業の競争力を高めていくために、設備の更新や充実は極めて重要でございます。これから行う第二回目の募集を含め、多くの企業で最新設備の導入が進められるよう、引き続き力強い後押しをお願いいたします。
 次に、東京の産業に新しい活力を呼び込み持続的な成長のエンジンとしていくためには、意欲ある若者の創業を活発化し、次代を担うベンチャー企業を数多く生み出していくことが重要であります。
 現在、国や自治体の創業支援セミナーは多くの参加者で活況を呈し、大企業などによるベンチャー企業への投資も活発化するなど、創業支援の機運が高まっております。この機を逸することなく、将来有望な人材を積極的に掘り起こし、育成していくべきだと考えております。
 民間の創業支援機関や自治体でも、さまざまなビジネスプランコンテストを開催して、すぐれた人材やビジネスプランの発掘に努めております。大いに進めるべきと考えますが、私は、ここで大切なのは、単にプランの優劣を競い合うだけではなくて、コンテストを契機に将来の経営者としての資質を高め、実際に創業に結びつけていくことだと考えております。
 都では、これまで実施していた学生起業家選手権を大幅に見直し、今年度から、創業にチャレンジする若者を後押しする新たな取り組みを開始したとのことでございますけれども、この事業の現在の取り組み状況についてお伺いいたします。

○十河商工部長 都は今年度から、すぐれたビジネスプランを持つ将来有望な若手人材を発掘、育成し、起業家としての成長を後押しする次世代アントレプレナー育成プログラムを実施しております。
 本事業では、四十歳未満の若者を対象にビジネスプランを募集し、書類、事業計画及びプレゼンテーションの三回にわたる審査を実施いたします。この過程で、各審査の通過者に対しましてビジネススクールの開催や先輩起業家によるアドバイスなどを行い、創業のスキルや意欲の向上を図ります。最終的に残った十名による公開コンテストを開催いたしまして、最優秀賞一名、優秀賞二名を選出いたします。
 公開コンテストは、去る十一月十六日に開催されまして、最優秀賞には、置き薬のシステムを活用して、アフリカの農村部へ医薬品を提供するビジネスモデルを提案いたしました女性が選出されました。
 また、公開コンテストに残った十名に対しましては、受賞の有無にかかわらず、今後、企業経営者とのディスカッションを通したビジネスプランの磨き上げや会社経営の実務、資金調達のノウハウの提供など、さまざまな支援プログラムを集中的に実施してまいります。さらに、会社設立時には資金を交付し、確実な創業を後押しいたします。
 こうした取り組みにより、次世代の若手起業家を輩出し、東京の産業の活性化につなげてまいります。

○堀委員 コンテストやその後の支援を通じてビジネスプランのブラッシュアップを図ることで、よりレベルの高い事業を目指すという点が特徴だと思います。
 新しい事業分野を切り開く創業者は、産業活力の源泉となります。ぜひとも、この事業を通じて多くのすぐれた創業者を掘り起こし、育成していただきたいと思います。
 次に、中小企業の海外での取引拡大に向けた支援についてお伺いいたします。
 近年、アジアを中心とした海外市場でビジネスを展開しようとする中小企業がふえておりますが、単に製品の売り先が見つかったというだけではなく、ビジネスを継続的に発展させ海外市場で成功をおさめていくのは難しいようであります。
 製品を販売する場合には、当然のことながら、定期的なメンテナンスや故障した場合の修理に対応する必要がありますし、クレームにもきめ細かく対応していかなければなりません。海外で販売する場合にはこうした点が大きな課題となり、ある程度商談が進んでいても、相手方が現地での対応に不安を感じ、最終的に契約まで至らないケースもあると聞いております。
 都内の中小企業が海外での取引を継続し、さらに拡大していくためには、現地でのアフターサービスや追加注文にすぐに対応できる体制を整えていく必要があります。
 都は今年度から、こうした現地での活動を支援する現地拠点支援アドバイザーを設置するとしておりますけれども、具体的な取り組み状況についてお伺いいたします。

○十河商工部長 海外市場において中小企業が円滑な事業展開を図れるようにするためには、海外での販売先の確保と同時に、現地で行う継続的な営業活動に対するサポートを充実させることが重要であります。
 このため、去る九月九日、中小企業振興公社がタイのカシコン銀行との間で連携協力に関する覚書を締結し、同銀行が今後、現地拠点支援アドバイザーとして都内中小企業の現地における営業活動への支援を行うこととなりました。
 具体的には、公社と連携して都内中小企業に対し、営業拠点の設置に関するアドバイスやビジネスパートナーの紹介など、販売やメンテナンスに関する現地での体制づくりを支援してまいります。
 こうした取り組みを通じ、海外市場に挑戦する企業が現地での事業を安定的に継続できるよう後押ししてまいります。

○堀委員 中小企業が現地での活動を進めていく上で、商習慣も含めて、現地でさまざまな相談ができる相手先があるということは本当に心強いだろうと思います。今後とも、こうした現地での企業活動に対する支援の充実強化を強く要望しておきます。
 また、拡大するアジア市場を舞台に海外企業との厳しい競争に打ち勝つためには、個々の企業の取り組みをサポートすることと同時に、都が率先して都内中小企業の力を世界に向けて発信していくことも必要だと考えます。
 都は今年度から、今後の成長が期待されるベトナムの展示会において、都内中小企業のすぐれた技術力や製品をPRする取り組みを始めましたが、具体的な取り組みについてお伺いをいたします。

○十河商工部長 都は、去る十月九日から十一日までホーチミン市で開催された機械、金属加工の国際展示会、メタレックスベトナムに東京パビリオンを出展いたしまして、公募により選定した都内中小企業十四社それぞれのすぐれた製品や技術とともに、東京の中小企業が有する高い技術力を都として一体的にアピールいたしました。
 東京パビリオンには、現地企業などから五百件を超える商談の申し出があるなど大きな注目を集め、出展企業からは、新規顧客の発掘や現地ニーズの把握、企業ブランドのPRなどにつながったという声をいただいております。
 今後は、この事業を通じて得た現地行政機関や商工団体とのネットワークも活用し、都内中小企業のベトナムでのさらなる認知度向上と、取引拡大に向けた支援を継続的に行ってまいります。

○堀委員 海外で製品や技術をアピールするにはさまざまな情報やノウハウが必要で、中小企業にとってはなかなか難しい面もあります。東京都という看板を有効に生かして、ぜひとも積極的な支援を進めていただきますようお願いをいたします。
 こうした海外での取引拡大とともに、足元にもしっかりと目を向け、東京の産業集積を守っていくことも非常に重要であります。
 都内の各地では、高い技術力を持ち、日本のものづくりの基盤を支える数多くの中小企業が特色ある集積を形成しております。地域の企業が互いに協力して部品の受発注や製品加工を行い、依頼元からのさまざまな要求にもしっかりと応えられる仕組みが維持されており、これが強みとなっております。
 その一方で、工場周辺の宅地化が進み、近隣住民から騒音などの苦情が出て操業を続けることが難しいとの声もよく耳にします。周辺環境に配慮するための工場の改修費用の工面や改修中の操業場所の確保などの悩みを抱え、他の地域への移転や廃業を余儀なくされるといった状況も生じております。
 こうした課題に対応し、地域の産業集積を将来にわたり維持し、さらに発展させていくためには、それぞれの地域の特色や実情に通じた市区町村と連携して取り組んでいくことが重要だと考えますが、都はどのような支援を行っているのかお伺いいたします。

○十河商工部長 都は、ものづくりを支える中小企業の集積を確保するために、区市町村が計画を策定して実施する施策に対し、必要な経費の二分の一を三カ年にわたり助成するものづくり産業集積強化支援事業を実施し、現在、八区市の取り組みを支援しております。
 各区市では、本事業を活用して企業誘致のための助成や工場アパートの整備、製造業と異業種との連携を推進するための人材交流支援などの取り組みが進められ、集積の促進や区域外への流出防止、企業間連携の強化などの効果を上げております。
 また、中小製造業が都内で操業を継続することができるよう、防音、防臭のための工場の改修やそれに伴う一時移転などを行う企業に対し、都と区市町村が連携して経費の四分の三を助成する都内ものづくり企業立地継続支援事業を今年度より実施しております。
 これによりまして、例えば大田区では、これまで区の助成制度では対象とならなかった小規模な改修工事に対する新たな制度を創設するなど、支援の充実が図られているところでございます。

○堀委員 多様な産業の集積と高度なものづくり技術の蓄積という東京の強みを生かしていくため、地域の産業集積の維持発展に向けた区市町村の取り組みに対し、引き続きしっかり支援していただきたく思います。
 次に、こうした都内中小企業の活動を支えるための資金繰り支援についてお伺いいたします。
 厳しい経営環境のもとでも、前向きに会社の発展を目指して取り組んでおられる社長さんが都内には数多くいらっしゃいます。しかし、金融機関からの借り入れがある程度残っている場合、直ちに追加の借り入れを受けることは難しく、まずは既存の借入金を弁済するか月々の返済負担を減らすことで経営の安定化を図り、その上で次の事業展開を目指すという二段構えの取り組みが必要となります。
 都は、我が党の要望に応え、今年度から制度融資の特別借換融資について、経営者の方の資金ニーズに沿った、より柔軟な借りかえができるよう制度の拡充を図っております。これにより、中小企業の当面の資金繰り改善にとどまらず、将来を見据えた計画的な事業展開を後押しすることができ、経営者の方にとって大変使い勝手のよい制度になったものと考えております。
 そこで、特別借換融資の今年度の利用状況についてお伺いいたします。

○松永金融部長 都は、借り入れ中の保証つき融資を一本化し返済期間を延長する特別借換融資について、ことし四月から事業実施に必要な資金を新たに上乗せして融資できるよう制度を拡充いたしました。
 本制度を利用した企業のうち約九割が、今回の制度拡充により上乗せした事業資金を活用して、受注の回復に伴う人材の確保や新たな販売商品の投入など、経営改善に対するより一層前向きな取り組みを行っております。
 制度拡充後のことし四月から十月までの利用実績は二千七百四十四件であり、拡充前の前年同期と比較して約一・八倍と大幅に増加いたしました。
 このように、特別借換融資の制度拡充により、中小企業が先を見据えた事業展開を行うことが可能となり、利用実績の増加につながっているものと考えております。

○堀委員 特別借換融資は、昨年三月の中小企業金融円滑化法終了への対応として我が党の求めに応じて創設された制度ですが、今回の制度拡充により、さらに多くの中小企業に利用されている状況がよくわかりました。
 特別借換融資を今後も継続していただくことを初め、厳しい経営環境のもとで懸命に事業を続けようとしている都内中小企業の資金繰り支援に向けて、引き続き制度融資をしっかりと運用していただくよう要望しておきます。
 次に、中小企業の活動を支える人材の確保や育成も都として取り組むべき重要なテーマであります。
 雇用情勢の改善が進む中、中小企業の人材の確保が困難になっているとの声も聞かれる一方で、仕事に求められるスキルを持たず、働く意欲がありながら就業できずにいる若者が数多くいることも事実であります。
 こうした就業能力のミスマッチを解消し、産業から求められる人材を育成して中小企業への就職に結びつけていく必要がありますが、その重要な役割を担っているのが都内各地にある職業能力開発センターでの公共職業訓練だと思います。
 そこで、公共職業訓練の現状と基本的な考え方についてお伺いいたします。

○久我事業推進担当部長 中小企業における人材確保の支援と求職者を着実に就職に結びつけるため、公共職業訓練の果たす役割は重要でございます。
 このため、都では、都内十四カ所の職業能力開発センター等で直接実施する訓練と、都内に相当な規模で集積する民間の教育訓練機関に委託して実施する訓練を組み合わせ、それぞれの特徴を生かして、柔軟かつ機動的に職業訓練を展開しております。
 都の施設では、ものづくり系の科目など産業の基盤を支える分野や、施設設備に負担を要し民間での対応が困難な分野などを中心に、地域の産業特性を踏まえた多様な訓練科目を展開しております。また、民間のノウハウや設備等を活用する観点から、事務系職種など民間での実施が可能で事業効果が見込まれる場合には、民間に職業訓練を委託しております。
 平成二十六年度は、職業能力開発センターで直接行う訓練が約五千人、民間教育訓練機関に委託して行う訓練が約一万二千人、合計で約一万七千人規模となっております。これらの訓練をより効果的に実施するため、地域の産業ニーズの変化や訓練の実施状況などを踏まえまして、毎年、訓練科目について見直しを行っております。
 今後とも、社会経済環境の変化を踏まえつつ、職業訓練の一層の充実を図ってまいります。

○堀委員 今、社会経済環境の変化を踏まえつつ取り組まれるとのお話がございましたが、例えば、3Dプリンターの普及により中小企業の現場は急速に変化しており、こうした変化に対応した職業訓練を実施していくことが必要であります。
 一方で、これまで民間では対応が難しかった職業訓練が、IT技術の革新や機器の普及により民間で実施可能となっているケースも出ております。東京に集積する民間の持つ力を有効に活用するため、民間との役割分担についても常に見直しが必要であります。
 中小企業は、都の職業訓練に大きな期待を寄せています。東京の産業を支える人材の育成のため、職業訓練のさらなる充実に努めるよう強く要望いたします。
 次に、関連して、若者の雇用について伺います。
 景気回復に伴い、新卒者を中心に雇用情勢は改善傾向にありますが、リーマンショック後の経済が低迷しているときに就職期を迎えた方や既に大学を卒業された方の中には、安定した職につくことができないまま、やむを得ず非正規雇用を続けている方が依然として多くいらっしゃいます。
 資源の少ない我が国にとって、人材こそが国の将来を支える貴重な財産であり、正社員を目指しつつも、不本意ながらフリーターとして働かざるを得ない若者等が希望を持てるよう支援していくことが必要であります。非正規雇用のままではキャリアアップの機会が乏しく、正社員になる可能性も限られてしまいます。
 そこで、非正規雇用などを余儀なくされている方を支援するため、都では今年度から、二十代の若年求職者を対象にセミナーと企業内実習を組み合わせた事業を実施しておりますが、この事業の実施状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○矢田部雇用就業部長 正社員として働くことを希望しながらも非正規雇用を余儀なくされている若者を支援し、安定した雇用に結びつけることは重要でございます。
 このため、都では今年度からは、若者就職応援基金事業として、卒業後三年以上経過した非正規雇用などの二十代の若者を対象に、セミナーと企業内での実践的な職場実習を組み合わせたプログラムを提供し、正社員としての就業を支援しております。
 本年十月末時点で三百八十五人がセミナーを受講し、このうち三百三十八人が企業内実習に参加しました。実習を修了した方には、専任のキャリアアドバイザーが就職に向けた支援を行っております。
 今後も本事業を引き続き行い、若者の就業を支援してまいります。
 また、本事業では、参加者のうち二十九歳及び二十八歳が約四割を占めていることから、今後は非正規雇用で働く三十代の方などに対する効果的な支援策も検討してまいります。

○堀委員 答弁にもございましたけれども、この事業の支援対象者は二十代の若者で、現在三十歳から四十歳を超える年齢となった、いわゆる就職氷河期世代は対象となっておりません。雇用情勢が安定している今こそ、こうした方々に対しても、既存事業の検証を行いながらきめ細かな支援を行っていただくよう要望しておきます。
 次に、女性の活躍推進について伺います。
 女性の活躍推進は国の最重要課題であり、先月、すべての女性が輝く政策パッケージが取りまとめられるなど、国を挙げた取り組みが進められようとしています。
 都議会自民党としても、女性の活躍は日本の経済社会の中心である東京こそが率先して取り組むべきであり、とりわけ女性が働きやすい職場環境づくりを進める中小企業への支援を積極的に行うよう求めてまいりました。
 女性が生き生きと活躍することは、企業において優秀な人材が確保できるだけではなく、女性ならではの視点による新たな価値や創意工夫をもたらすことで、社会全体に活力を与えることにもつながるものと考えております。しかし、多くの中小企業では、女性の活躍を推進するためのノウハウや情報が不足していることから、具体的な一歩を踏み出せない状況もあるようです。
 こうしたことを踏まえ、都は今年度、新たに女性の活躍推進事業を開始し、中小企業に向けて参考となる事例を広めるための取り組みを行っていると聞いておりますが、現在どのように取り組んでいるのかをお伺いいたします。

○矢田部雇用就業部長 中小企業において女性が働きやすい職場づくりを進めていくためには、取り組みの実例など参考となる情報を提供することは有効でございます。
 都が今年度開始した女性の活躍推進事業は、中小企業団体による普及啓発活動や中小企業等における具体的な取り組みなど、女性の活躍推進に向けて他のモデルとなる事業を募集し、必要な経費助成を行うことにより支援しております。
 本年九月には二団体、三企業のプロジェクトを支援対象として選定いたしました。具体的には、中小企業団体による傘下の企業に対する意識調査やコンサルティング等の取り組み、また、建設業や情報サービス業などの中小企業による女性用更衣室の設置や在宅勤務制度の導入など、職場の環境改善に向けてモデルとなる取り組みを最長三カ年にわたり支援することとしました。
 今後は、選定されたプロジェクトの実施状況や成果について広く発信することにより、中小企業における女性の活躍を後押ししてまいります。

○堀委員 女性が生き生きと働き続け活躍できる社会をつくっていくためには、それぞれの職場における取り組みが大変重要です。今後もさらなる創意工夫を重ね、トイレや仮眠室などハード面の整備も含め、都が中小企業の職場環境の改善の取り組みをしっかりと支援していただくことを要望いたします。
 次に、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて大きなテーマの一つである観光の振興についてお伺いいたします。
 全世界の旅行者数は、今後二十年間で約二倍の十八億人になると予想されております。世界の旅行需要をしっかりと取り込み新たな消費を生み出すことは、東京の経済成長を支える重要な柱の一つであります。
 都が先週発表した、ことし上半期の東京を訪れる外国人旅行者数は、過去最高であった昨年を約三割上回る四百十七万人を記録したとのことでありますが、この現状に甘んじることなく、オリンピック・パラリンピック開催都市の知名度を最大限生かし、世界中の国々から旅行者を獲得し続けるべく、取り組みを強化するべきであります。
 日本を訪れる旅行者は、中国、韓国、台湾で全体の過半数を占めているとのことですが、著しい経済発展や円安などを追い風に、特に東南アジア地域からの旅行者が急増しております。
 今後も旅行者の大幅な増加が見込まれる東南アジアに対する都の取り組みについて、お伺いいたします。

○杉崎観光部長 訪日外国人旅行者数全体の約一割を占める東南アジアは、経済成長やビザ緩和に伴う旅行市場の拡大や、航空路線の新規就航、増便などにより、今後、旅行者の増加が特に期待できる重要な地域でございます。
 このため都は、タイ、マレーシア、シンガポールでの旅行博出展等のPR活動に加え、昨年度から、新たにベトナムとインドネシアで、東京への旅行商品の一層の造成につなげるため、現地の旅行事業者を対象とした商談会や観光セミナー等実施しております。
 今年度はさらに、家族向け、富裕層向けなど対象別のセミナーを実施し、旅行者のニーズに合わせた具体的な観光情報を提供いたします。
 今後も、旅行市場の拡大が期待できる国や地域に対するプロモーション活動を展開することにより、さらなる旅行者の獲得につなげてまいります。

○堀委員 東南アジアからの旅行者はまだ一割程度とのことでありますが、潜在的な需要が見込まれる市場であり、より一層力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 これに加えて、外国人旅行者数の増加を目指すためには、欧米豪といった地域から着実に旅行者を呼び込まなければなりません。欧米豪地域では、アジア諸国と比較して、東京への移動時間や費用などに対する旅行者の負担感が大きいことから、東京への旅行意欲を高める効果的な取り組みが不可欠と考えます。
 そこで、都は、欧米豪地域に対してどのような誘致活動を展開しておられるのか、お伺いいたします。

○杉崎観光部長 都はこれまで、現地の旅行事業者に対して、旅行商品の造成を働きかけるため、欧米豪の十都市に東京観光レップを配置し、個別のセールス活動を実施するとともに、東京の観光情報をきめ細かく継続的に提供してまいりました。
 近年、欧米豪地域では、行き先や目的をみずから自由に選択する個人旅行者が増加していることを踏まえ、一般市民向けPRを強化し、東京への旅行機運の向上を図るとともに、個人向けの旅行商品の販売を促進しております。
 今年度は、訪日旅行者数が欧米豪地域で最も多いアメリカにおいて、旅行者の興味、関心が高い食をテーマとして、有力メディアを招いた著名なすし店での広報イベントや、地元のレストランと連携した市民向けキャンペーンを展開し、東京の魅力を効果的に発信いたしました。
 今後も、国ごとに異なる旅行者の特性やニーズを踏まえ、積極的なプロモーション活動を展開してまいります。

○堀委員 アジア、そして欧米豪といったそれぞれの地域に対して、東京、そして日本の魅力を効果的に発信することで、より多くの外国人の方々に訪れていただけるよう取り組んでいただきたいと思います。
 以上、ただいまの観光振興、そして中小企業支援やそれを支える雇用就業の推進と、多岐にわたり都の産業振興施策についてお伺いしてまいりました。
 東京はオリンピック・パラリンピックを六年後に控えており、今後とも我が都議会自民党は、世界で一番の都市の実現に向けて具体的かつ実効性の高い政策提言を行い、都民本位の政治を全力で推進してまいります。
 また、首都東京が景気回復、経済再生を力強く牽引し、懸命に頑張る中小企業の経営者や都民の方々が明るい希望を見出せるよう、その重責を担う産業労働局に対しては、より一層の邁進を期待しております。
 そこで、最後に、今後の産業振興に向けた局長の決意を伺って、私の質問を終わります。

○山本産業労働局長 都内事業所の九九%を占める中小企業の業況は一進一退の状況にございまして、いまだ厳しい経営環境から抜け出せない事業者も多いのが現状でございます。
 東京の産業力を強化し、持続的な成長を実現するためには、刻々と変化する社会経済状況を十分に踏まえ、現場のニーズに迅速かつ的確に対応していくとともに、中長期的な視点に立ちながら中小企業に新たなビジネス機会を提供するなど、積極的な取り組みを進めていくことが重要でございます。
 委員からお話がありましたとおり、都といたしましては、成長産業分野への参入促進や創業支援、海外市場における販路開拓など、中小企業の成長への後押しを強力に推進してまいります。
 同時に、制度融資といった中小企業の経営基盤の強化に向けた取り組み、あるいは、若者や女性を初めとする全ての都民が産業の担い手として活躍できるきめ細かな支援、これも行ってまいりたいと考えております。
 また、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックという明確な目標があることを強みとしながら、さらにその先も見据えて、外国人旅行者の誘致や受け入れ環境の整備を強化するとともに、観光分野のみならず、広く東京の産業全体への開催効果を波及させるため、官民一体となった取り組みにも力を入れてまいります。
 今後も、東京が日本全体を牽引するという考えのもと、局の総力を挙げまして産業振興や雇用就業対策に全力で取り組んでまいります。

○まつば委員 雇用就業の推進について質問をいたしたいと思います。大変に多岐にわたる分野でございますが、今回は、仕事と育児や介護との両立支援、女性の再就職支援、障害者雇用、若者支援について何点かお伺いしたいと思います。
 初めに、ワークライフバランス、仕事と生活の調和を実現していく上で、仕事と家庭生活の両立というのは重要でございますので、その点について質問いたします。
 出産、育児、介護など、ライフステージに応じて多様で柔軟な働き方を選択でき、働き続けることができるよう、企業における仕事と家庭生活の両立の実現が必要であります。このワークライフバランスは、いうまでもなく男女を問わず、働く人全てにとって重要な課題であると私は考えております。
 ただ、これまで、仕事と家庭生活の両立につきましては、どちらかといえば女性の活躍推進、女性が働き続けることができる職場づくりという視点から取り上げられることが多いというふうに感じております。しかし、この問題は男女を問わずの問題であります。
 例えば、介護につきましては、介護離職というのが大きな問題になっています。平成十二年の二〇〇〇年でございますが、介護保険法が施行された時点での調査では、家族介護者は圧倒的に女性が多く、男性介護者は約一割にすぎませんでした。
 しかし、昨年発表の就業構造基本調査によりますと、男性が既に三割を超えております。いわゆる介護退職も年間約十万人と深刻な課題になっております。特に五十代が介護との両立という問題にぶち当たるケースも多く、役職にかかわらず、誰もが直面する可能性があり、今後の高齢化の進行に伴い、より深刻化することが懸念されております。
 そこで、企業における仕事と育児や介護などの家庭生活との両立に向けて、都は積極的に取り組む必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○矢田部雇用就業部長 男女を問わず、労働者が生き生きと働きながら育児や介護など家庭における役割を果たすためには、仕事と家庭生活との両立が可能となる雇用環境を整備することが重要でございます。
 都は、仕事と家庭生活との両立について、すぐれた取り組みを進める中小企業を東京ワークライフバランス認定企業として認定、公表し、社会的機運の醸成を図っております。今年度は、これまでの育児、介護休業制度充実部門について、育児と介護とを独立した別の部門として、それぞれの特徴に応じた取り組みを掘り起こすとともに、女性の活躍促進部門を新設し、合わせて六部門で十二社を新たに認定いたしました。今後、一月に開催するワークライフバランスフェスタなどを通じて広く発信する予定でございます。
 これから両立支援に取り組もうとする企業に対しては、社会保険労務士などの専門家を派遣して助言を行っております。また、在宅勤務やモバイル端末を使った社外での勤務を可能にするためのシステムの導入や、育児、介護支援のための勤務時間、休暇などに関する社内制度の整備といった具体的な取り組みに対して費用も助成しております。
 今後も、仕事と家庭生活の両立に向けて積極的に支援してまいります。

○まつば委員 都が、仕事と家庭生活の両立支援に積極的に取り組んでいるということを評価したいと思います。今後も、誰もが生き生きと働き続けられる社会づくりに向け、一層力を入れていただきたいと思います。
 また、繰り返しになりますけれども、仕事と介護の両立に関してでありますが、昨年、第四回定例会の我が党の代表質問で提案をさせていただきまして、都は、今後の施策展開を検討するために、今年度、仕事と介護の両立に関する特別調査を行っておられます。介護との両立支援のあり方は大変に難しい取り組みになるというふうに思いますけれども、まずは現場の実態をしっかりと把握していただいている、その積極的な取り組みを評価させていただきたいと思います。
 ぜひとも、結果を効果的な事業の構築に役立てていただくことについても、改めて要望をさせていただきます。
 さらに、申し上げておきたいことがあるんですけれども、東京都の長期ビジョンの中間報告が九月に発表されたわけでありますけれども、その中で、ワークライフバランスの推進についてでありますが、これが女性の活躍促進という、その項目に位置づけられておりまして、政策の方向性が示されております。
 当然のことながら、女性の活躍を推進するために、さまざまな取り組みをすることは大変重要でございますので、これはしっかり進めていただくということであるわけなんですけれども、その上で、男性も女性も仕事と生活のバランスのとれた働き方ができる環境を整備することが重要であるというふうに思っております。
 東京都長期ビジョンにつきましては、政策企画局が取りまとめているということであると思いますけれども、産業労働局におかれましては、この両立支援に関しては、男性、女性問わずの課題として施策を進められているわけでございます。
 そうした観点から、ワークライフバランスの推進については、この長期ビジョンの中の整理といたしまして、やはり独立した形の項目立てで、このワークライフバランスについては重要な柱として取り上げていただきたいというふうに思っておりまして、このことにつきまして、ぜひとも産業労働局からも働きかけをしていただきたいというふうに要望させていただきます。
 次に、女性の再就職支援についてお伺いをいたします。
 第一子の出産で約六割の方が退職をするというふうにいわれておりますけれども、退職の理由はさまざまであると思います。さまざまな制約の中で、やむを得ず退職しなければいけない、そういう方もいらっしゃいますし、子供さんが小さいうちは子育てに専念をしたい、そういう理由で退職をされる方もいらっしゃいます。理由はさまざまでありますけれども、ただ、一旦退職をされますと、今度はなかなか再就職が難しいという、そういう状況は変わらないわけであります。
 就職活動におきましても、それ自体、子供の預け先を確保することや、また、ブランクへの不安、これは大変大きいわけですけれども、また、育児と両立しながら働くことができる就職先をどのように探したらいいのかなど、さまざまな課題があります。
 平成十七年の第四回定例会の一般質問で、私は、しごとセンターにおいて相談時の託児サービスを提案させていただきました。その後、託児サービスも開始し、支援も行っていただいておりますけれども、ことし、しごとセンターに再就職を支援する窓口として、女性しごと応援テラスを開設して、専門のアドバイザーによる支援を行っていらっしゃいます。
 先日、この窓口を視察させていただきました。お話を伺いましたところ、この女性しごと応援テラスは、ことしの七月二十六日にオープンをされております。ちょうど十年前に、しごとセンターが開設した日が七月二十六日だったということでありまして、このしごとセンター開設の十年の節目に新たな取り組みとして、これをオープンされたということでありまして、大変意気込みを感じたところであります。
 一階に位置をしていまして、外からの専用の入り口があって、オレンジに彩られた明るい雰囲気で、子供連れの方のためのキッズスペースも用意されておりまして、伺ったときには、このキッズスペースの横の相談コーナーでアドバイザーの方が利用者の方の相談に熱心に対応されていらっしゃった。大変期待が持てる、そうした応援テラスでありました。
 求職者の女性の再就職を後押ししていくためのこの窓口でございますけれども、開設から三カ月たったわけでありますが、改めて、この女性しごと応援テラスで行っている支援の内容、また利用実績についてお伺いをいたします。

○矢田部雇用就業部長 都は本年七月、出産や育児で離職した女性などの再就職を支援する窓口として、東京しごとセンターに女性しごと応援テラスを開設いたしました。
 この窓口では、専任のアドバイザーによるキャリアカウンセリングや、仕事と家庭の両立支援に関する情報提供を行うとともに、利用者の希望に合った求人を紹介するなど、きめ細かな支援を実施しております。
 窓口開設から十月末までの約三カ月間で新規利用者は五百人を超え、就職が決まった方も出始めております。利用者からは、アドバイザーの助言や温かい励ましにより、就職活動に前向きに取り組めたことが就職につながったといった声などが寄せられております。

○まつば委員 ただいまの答弁で、新規利用者は五百人を超えていると、また就職に結びついた方もいらっしゃるということでございました。
 この女性しごと応援テラスの室内の壁に就職が決まった方のお声が掲示をされておりまして、率直な感想がつづられておりまして、思わず引き込まれるように私も読ませていただきました。
 こんな感想もあったので一つ紹介をしたいと思います。
 このたび、事務の正社員として就職が決まりました。二カ月前、家庭で深刻な事情が重なり、私は、お先真っ暗な気持ちで東京ハローワークのサイトを開きました。十七年も会社勤めをしていないのに、今さら正社員で雇ってもらえるわけがないよ、しょんぼり眺めていると、リンク先に掲載されていた東京しごとセンター、女性しごと応援テラスの記事が目にとまりました。少しの好奇心と救いを求める切実な気持ちで女性しごと応援テラスを訪れたのが再出発の始まりです。アドバイザーの方に勧めていただいた女性再就職サポートプログラム十日間が、ブランクにおびえていた自分に、もう一度立ち上がる勇気という、心に実際的な栄養を与えてくれました。内容も新鮮で、グループワークも楽しく、本当に手厚いプログラムです。弱気にかつのはあくまで自分自身ですが、一人で苦しみを抱えず、ぜひ、支援のプロの力と仲間との出会いを獲得してください。
 これは四十代の方のお声でありましたけれども、このお声のほか、たくさんの感想が掲示をされていまして、読むだけで勇気が湧いてくるなという掲示であったわけですけれども、まずはこうした窓口があることを都民の皆様に知っていただくということが大事でありますので、この窓口のPRを積極的に行っていただきたいと思います。
 そして、求職者の方の状況をよく把握していただきまして、その方に合った求人開拓にも力を入れていただきまして、再就職につなげていただきたいというふうに思います。
 また、利用者の声を十分に踏まえながら、支援のさらなる充実を図っていただくように要望いたしておきます。
 働きたいと考えている女性の中には、今、ご紹介した感想の方のように、ブランクに不安を抱えている人が大変多いというふうに思います。また、保育などに対する不安がある方もいらっしゃいます。こうした方の再就職に向けての最初の一歩を踏み出すということが非常に重要ですけれども、なかなか踏み出せないという方が多いわけです。
 女性のこうした不安を解消し、就職活動につなげていくための最初の支援が自宅の周辺で行われて、気軽に参加できるように工夫をしていく必要もあると考えておりますが、都の取り組みはいかがでしょうか。

○矢田部雇用就業部長 都では、仕事と子育ての両立に不安を抱いている女性を対象に、働くための動機づけや保育に関する情報提供を行う子育て女性向けセミナーを今年度から開始しております。
 このセミナーは、身近な地域で気軽に参加できるように、都内各地域の利便性が高い公共施設などを会場とし、会場の確保や事業のPRなどで地元自治体の協力を得て実施しております。また、育児中の方が参加しやすいように、子供連れでも受講可能としております。
 今年度は六カ所での開催を予定しており、これまでに二回、立川市及び杉並区において実施いたしました。いずれも予定人員を上回る応募をいただき、子育てをしながら就職を目指す上での悩みを参加者で共有し、解決方法を一緒に考えるとともに、都や区市町村の子育て支援情報等を提供しております。
 今後とも、地域との連携を図りながら支援の充実に向けて取り組んでまいります。

○まつば委員 ただいま答弁いただきましたけれども、この働きたいと思っている女性のニーズにしっかりと応えていただくために、区市町村とも連携を図りながら、ぜひ、こうしたセミナーの拡充も図っていただきたいというふうに思います。
 また、不安を抱いている利用者が孤立することがないよう、利用者同士の交流を促す取り組みなども検討していただくよう要望いたしておきます。
 次に、障害者の就労支援についてお伺いいたします。
 障害者の働く場を拡大していくためには、企業において障害者雇用に関する理解を深めていくことが重要であります。特に中小企業では、障害者の受け入れに関するノウハウがないために、雇用に向けて踏み出せないところも多いと聞いております。こうした企業で障害者の雇用を進めていくためには、受け入れの核となるキーパーソンが必要だと考えます。
 この点に関しましては、第一回定例会の一般質問において、我が党の中山議員から質問をさせていただいております。都からは、二十六年度から中小企業の人事担当者等を対象として、障害者を職場で受け入れるために必要な知識やノウハウを身につける講座を開催するとの答弁がありました。
 企業内に障害者の受け入れに関して理解のある方がいてこそ、障害者雇用の取り組みが円滑に進められ、また、障害者の方々にとっても安心して働き続けることができる職場が可能になると考えます。
 そこで、この講座の具体的な内容及びこれまでの実績についてお伺いいたします。

○貫井就業施策担当部長 障害者雇用を促進するためには、障害者雇用について理解し、企業現場で中心的な役割を担う人材の存在が重要です。
 このため、都では今年度から、初めて障害者を雇用しようとする中小企業の人事担当者等を対象として、基礎的知識やノウハウを身につける障害者雇用実務講座を開催しております。
 具体的には、講義や企業見学などを通じて障害者雇用に関する制度や障害特性について学ぶ知識ノウハウ習得コースと、演習、グループワークを通じて障害者を受け入れるために必要な準備や体制づくりを学び、自社における今後の取り組み案を策定し発表する実践演習コースの二コースを年二回ずつ実施することとしております。
 七月から開催した知識ノウハウ習得コースでは、定員十名に対して五十一名の申し込みがございました。企業見学など受け入れ体制について工夫した結果、このうち四十四名の方に受講していただきました。

○まつば委員 定員十名に対して五十一名の申し込みがあったということでありますので、中小企業の人事担当者にとって障害者雇用に関する基礎的な知識が学ぶことができる、この講座への関心が高いことがわかります。
 今後も障害者雇用に取り組もうとする企業はふえてくることが予想され、この障害者雇用実務講座に参加したいというニーズもさらにふえてくることが見込まれるわけであります。
 また、こうした取り組みを通して、企業の中で、障害者福祉の経験がある方が障害者の採用にかかわり、障害者が働きやすい職場環境を整えていくことになれば、より一層、障害者雇用の取り組みが進むというふうに考えます。ぜひ、この障害者雇用実務講座を拡充していただくように要望いたします。
 次に、若者の使い捨てが疑われる企業等の問題について質問をいたします。
 少子化に伴い若者が減少していく中で、ますます貴重な存在となる若者の育成、活躍なしに、将来の我が国の社会経済の発展は望めないという視点から、私ども公明党は、若者が働きやすい社会について議論を重ね、取り組みを進めてまいりました。
 本年五月にも、若者が生き生きと働ける社会の実現に向けてと題して、国に対して七項目の提言を行ったところであります。この中では、若者の使い捨てが疑われる企業等への対応として、労働基準法等の違反が疑われる企業等に対する指導監督体制の充実強化や、労働関係法令等に関する学生の理解促進などについて、具体的な取り組みを提言したものであります。
 法律に違反した企業に対する指導監督は国の権限で行われるものと承知をしておりますが、都としても、この問題に的確に対応していく必要があると考えております。
 そこで、都は、こうした若者の使い捨てが疑われる企業等の問題についての取り組み内容を明らかにしていただきたいというふうに思います。

○矢田部雇用就業部長 若者が安心して働ける雇用環境を確保することは重要であり、労働基準法など関係法令を遵守することは企業の当然の責務でございます。
 法令に違反する企業に対する指導や取り締まりにつきましては、法に基づき、国がその役割を担っております。都は、企業に法令の内容を十分に理解していただくとともに、若者が働く上で、みずからの権利を守ることができるよう、労働関係法令に関する普及啓発や職場でトラブルを抱えた方への支援などを実施しております。
 具体的には、労働法の基礎知識や、若者の使い捨てが疑われる企業の見分け方と対処方法などのセミナーを開催しているほか、労働関係法令のポイントをわかりやすくまとめたリーフレットを七千四百部作成し、街頭労働相談や合同就職面接会等で配布しております。
 加えて、就職活動やアルバイトを行う学生向けに、必要な法令知識等を解説した冊子を十三万部作成し、都内大学や全都立高校などに配布しております。
 また、労働相談情報センターでは、長時間労働や賃金不払いなど、さまざまな労働問題に関する相談を受けており、解決に向けた助言を行っております。

○まつば委員 都も、若者の使い捨てが疑われる企業等の問題に対して、さまざまな取り組みを行っていることを確認させていただきました。大事な取り組みでございますので、今後もしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 一方で、最近では、ブラックバイトとも呼ばれておりますが、アルバイトの学生が不本意な雇用形態を押しつけられ、トラブルに巻き込まれる問題がマスコミでも取り上げられるようになっております。この中では、学校の試験期間中も勤務を休ませてもらえないなど、学業に支障が出ているケースもあると聞いております。
 そこで、都は、こうした若者のアルバイトに関するトラブルの防止に向けて取り組みを強化する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○矢田部雇用就業部長 若者のアルバイトについては、都内の大学からも、無理な勤務シフトを組まされたとか、商品の買い取りを強要されたなどの相談が学生から寄せられているとの声を聞いております。
 こうしたことから、若者に対して、アルバイトで働く際に必要な労働関係法令についての理解を広めるとともに、トラブルに巻き込まれた際の相談窓口を知ってもらうことが必要でございます。
 このため、学生向けに、アルバイトに関する注意喚起や、相談窓口として労働相談情報センターの周知を図るためのポスターを作成し、都内の全ての大学、短大に配布するとともに、その内容をチラシとして街頭労働相談等で配布しております。
 また、より多くの若者に対して、働く際のルールについて関心を持ってもらうため、今年度末を目途に、新たに、アルバイト先でのトラブル事例をもとにしたわかりやすい動画を制作し、インターネットを活用して発信するほか、DVDとして区市町村等の関係機関に提供してまいります。
 今後もこうした取り組みを通じ、若者に対する労働関係法令の普及啓発を行うとともに、トラブルに巻き込まれた際には労働相談情報センターを利用してもらえるよう努めてまいります。

○まつば委員 ただいまご答弁で、新たな取り組みといたしまして、動画を作成していくと、またDVDとして区市町村等の関係機関に提供するというご答弁がありました。まず、これを評価したいと思います。
 若者がおかしいなというふうに気づくということがまず第一でありますので、そのためには働く際のルールというのを学んでおくということが大変必要でもあります。ぜひとも、この取り組みを進めていただきたいと思います。
 また、未来ある若者がトラブルに巻き込まれてしまった場合に、適切な相談を受けれるよう取り組んでいただきたいと思いますが、今、東京都労働相談情報センターを活用していくという話もございましたが、私も先日、この東京都労働相談情報センターを訪問させていただき、事業内容、また最近の相談状況等もお伺いをさせていただきました。
 昨年度も五万二千六百八十四件、労働相談がありまして、やはり第一位、退職、二位が解雇、三位が職場の嫌がらせ等のさまざまな相談があったわけでありますけれども、労働相談のうち、あっせんという形で労使間の中立的な立場での自主的解決の手伝いをするといったことで解決をした件数が、解決率が七三・一%ということで、そうした意味では、この相談員の皆様がご努力をされているということを率直に感じたわけであります。
 その上で、相談に来られる方、また、お電話をされる方々というのは、職場で嫌がらせにあったりと、さまざま、賃金の不払いだったり、大変な悩みを抱えられて相談されていらっしゃるわけであります。
 また、学生の方のお母さんからの相談もあったというようなお話もありまして、いわゆるブラックアルバイトといわれているような、そうしたことのご相談も既にお受けになっていらっしゃるようでもあります。ぜひとも、この東京都労働相談情報センターで、労使間の解決へ向けまして、さらに、さらにご努力をお願いしたいというふうに思います。
 若者が安心して働ける雇用環境を確保していただくために、引き続き、さまざまな角度から取り組みをしっかりと行っていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○尾崎委員 最初に、農業問題について質問します。
 緑豊かな都市農業は、農地は都民に潤いと安らぎを与えています。市民農園や体験農園では、農業体験を通じて農業を見直し、収穫に喜びを感じる新たな魅力が生まれています。東日本大震災以降、安心・安全なものを子供たちに食べさせたいという意識が強まり、つくっている人の顔が見える農産物は、新鮮で安心して食べられる、安全なもので安いと軒先での販売も広がっています。また、災害時には一時的な避難場所としての農地の活用にも注目されています。このように都市の農業、農地には多面的機能、社会的役割があります。
 ところが、いただいた資料によると、この十年間で農地面積は九百九十ヘクタール減少、農業生産物は二十九億円減少しています。そこで、都の認識を伺います。

○寺崎農林水産部長 東京の農地は、現行の生産緑地制度や相続税制度など制度面の課題を抱えており、相続等を契機に年々減少しております。それに伴い農業生産額も減少していると認識しております。

○尾崎委員 今のご答弁にあったように、生産緑地制度や相続税制度など制度面の問題が大きいので、引き続き国への要望が重要です。それとともに、都としても、都市農業の保全策、都市農業振興等を拡充することが必要です。
 私は先日、杉並区で農業をしていたお父さんが亡くなり、息子さんは、相続税が高くて払うのが大変だが農地は手放したくないと考え、お父さんが取り組んでいた体験農園は、都市農業をアピールできるものなので自分で再開したいと準備をしていました。
 市民農園は、農家から区市町村などが借り受けて農地にし、利用者が自由に農作物をみずからの知識をもとに、農具などもみずから用意して、独自の方式で栽培しています。
 一方、体験農園は、農家のきめ細かい指導のもと、道具も苗なども用意され、農業体験しながら農作物を農家の一員となって育てていきます。そのため、都市住民からの人気が高まっています。
 体験農園は、地域の住民との交流を深め、農業の魅力を広げる上で大きな役割を果たしていると思います。都内の体験農園はどのくらいあるでしょうか。

○寺崎農林水産部長 都内の農業体験農園の数は、平成二十五年三月末現在、二十五区市で九十農園でございます。

○尾崎委員 体験農園に対する都の具体的な支援内容について伺います。

○寺崎農林水産部長 農作業を指導する施設や利用者に対し貸し出す農機具の置き場など、農業体験農園を開設する際に必要となる施設整備等に対して、都市農業経営パワーアップ事業等により支援を行っております。

○尾崎委員 体験農園にはさまざまな支援をしているということですが、ハード整備に改善要望が寄せられています。体験農園を開設する際に必要な施設設備等については、都市農業経営パワーアップ事業などで支援しているということです。
 清瀬市で体験農園を去年から始めたという方から話を聞きました。スタート時は二十二人の参加でしたが、自分も農業の体験をしたいという要望が強く、現在では四十人を超える参加者になっています。伺ったときには、ちょうど秋の収穫祭の準備をしていました。その方から、女性の参加者もふえているので水洗トイレに補助も出してほしいと市に問い合わせたら、市は、水洗トイレはだめなんだといわれた。区市町村の担当者に対して都の事業の内容を徹底することとあわせて、パワーアップ事業のさらなる拡充を求めます。
 次に、ソフト面の支援等の改善についてですが、体験農園を運営する上で、参加者への指導や事前の準備が鍵になります。体験農園ボランティアの育成が必要になると思いますが、都の認識を伺います。

○寺崎農林水産部長 農業体験農園は、農業者である園主が直接、栽培技術を利用者に指導することに特徴があると考えております。
 なお、区市町が育成している援農ボランティアにつきましては、農業体験農園でも活用可能でございます。

○尾崎委員 農業者が利用者に種まきから収穫までの作業を指導するわけですが、指導する前の準備が大変だということを聞いてきました。
 例えば、畑全体と参加者一人一人の作付の区割り表をつくったり、作業の段取りのレジュメをつくる、そして参加者へのニュースの発行など、農作業以外で必要なことがたくさんあります。区市町村が育成している援農ボランティアとはまた違った役割があります。
 体験農園ボランティア育成のための研修会、交流会の開催を都として行うよう求めますが、いかがでしょうか。

○寺崎農林水産部長 農業体験農園は、先ほどご答弁したとおり、利用者が園主の技術指導のもとで農作業を行う仕組みとなっております。
 なお、都や区市町においては、援農ボランティアの育成のため、農業技術の習得に向けた研修会を実施しております。

○尾崎委員 私は、体験農園に取り組んでいる二人の農家からお話を聞いて、都民にもっともっと広がっていってほしいと実感しました。昨年定年して家にこもりがちだった人が、体験農園を通じて積極的に人とかかわれるようになった、雪や雨の日には外に出て畑の心配をしている農家の気持ちがわかった、外で作業するので健康にもいいなど、農業の新たな魅力が広がっています。
 この取り組みをもっと広げることが都市農業の振興につながると思います。そのためには体験農園ボランティアが鍵になります。都として、体験農園ボランティアの育成と交流を進めるよう要望しておきます。
 体験農園を進めていくためには、農業振興プランでの体験農園の位置づけから見ても、都市農業経営パワーアップ事業での体験農園への支援は重要ですが、今後は体験農園を立ち上げるための特別の独自の支援策が必要だと思いますが、いかがですか。

○寺崎農林水産部長 農業体験農園の立ち上げに必要な施設整備や都民へのPR活動等に対しては、都市農業経営パワーアップ事業や農業経営サポート事業等により支援を行っております。

○尾崎委員 都は、さまざまなメニューで取り組んでいるということですが、農業振興プランには、都民のライフスタイルの変化などを見据えて、潜在的なニーズを積極的に開拓し経営に生かす、新しい東京スタイルの経営モデルを確立するとし、農業者の新たな農業ビジネス創出などの取り組みをハード、ソフトの両面から支援していくとなっています。
 体験農園を広げるためには、設備以外にも取り組みの交流など農業者への支援が必要です。また、区市町村の担当者によっては農家への対応に差があります。区市町村も農業振興プランの立場に立って対応するよう、都の働きかけを要望しておきます。
 次に、災害対策についてです。
 私も、雪の被害では、委員会でも取り上げてきました。奥多摩のワサビ田の被害も調査し、壊れたワサビ田のモノレールへの支援も要望してきました。
 ことし二月に雪の被害があり、六月にはひょうの被害がありました。この間の異常気象に伴う被害に対する都の支援の実績を伺います。

○寺崎農林水産部長 二月の大雪や六月のひょうによる農業関連施設等への被害に対しましては、現在、国庫補助事業や都の補助事業により復旧に向けた支援を実施しております。
 また、被災農業者に対しましては、当面の運転資金として農業近代化資金の無利子貸付を行っております。

○尾崎委員 ことしは想定外の事態が続きました。六月のひょうの被害では、府中市のブドウ農園などの調査を行ったところ、ブドウについてはことしは全滅だという深刻な事態でした。
 都は、雪やひょうのような被害は広域的なものだけで、局所的な被害については対象にならないということです。しかし、最近の気象変化による被害は局地的であり、発生も想定外で、被害がいつ起こるかわからないという状況です。それだけに、災害対策として公的にどのようなことが求められるのか、研究、検討が必要ではないかと思います。
 災害対策の強化を求めますが、いかがですか。異常気象による局所的な被害もふえているので、その場合にも対応することを求めます。

○寺崎農林水産部長 気象災害による被害に対しましては、農業共済制度による補償や農業近代化資金による貸し付け、国と連携した補助事業等を実施するなど、必要な対応を行っております。

○尾崎委員 二月の雪の被害でハウスが倒壊し、補助の申請を行ったが、まだ実行されていないという声を聞きます。国が三回に分けて交付しており、現在、二回目の調査が始まったところだと聞きました。被害者の六割は来年の一月ころになるだろうということですが、とにかく時間がかかり過ぎだと思います。都も国に要望しているようですが、手続はできるだけ簡素化し、迅速に行うことを求めます。
 また、今後も局所的な豪雨が予想されますので、局所的な被害であっても支援することを要望しておきます。
 次に、森林再生と地域経済振興について伺います。
 多摩地域の森林から一定の木材が産出されています。都も多摩産材の普及及び利用拡大のために助成しています。
 先日、多摩の職業能力開発センターを視察しました。体育館は多摩産材を使っていると説明があり、入ると木の香りとぬくもりがあり、もっと活用できるようにしたいと私も痛感しました。
 奥多摩の森林については、急峻なところが多いため、その循環を進めるためには、山主、森林組合、製造業者、工務店、専門店などの知恵と力を総結集し、コストを削減して循環できるような仕組みをつくることが必要であり、それは、森林再生、地域経済を振興する上でも大きな力になると思いますが、いかがですか。

○寺崎農林水産部長 多摩の森林は急峻な地形が多く、森林の循環を進めるためには木材搬出コストの低減が課題となっております。
 そこで今年度から、大学、研究機関、林業事業体等と連携し、現場条件に適した木材搬出方法の導入など、低コスト林業技術の開発を進めております。

○尾崎委員 ただいまのご答弁で、山主さんや森林組合、製造業者、工務店、そして大学、研究機関などの専門家の連携は既にしているということでした。
 私の聞くところによると、主な取り組みは住宅への多摩産材の利用促進ということです。私は、そこに中小企業、地域金融機関も加わり、あらゆる角度から検討し、知恵を出し合うことが今求められていると思います。急峻な山でもコストをかけずに切り出すことができる生産工具の開発で改善できるのではないか、そのことに都内の中小企業の力をかりれば、中小企業も社会的役割を感じて力を発揮することができるのではないかと思っています。
 森林組合と製材業者の協力、端材や木くずの再利用の仕組みづくりなど、トータルでのコストを検証する。必要な資金は、都と金融機関の協力を得る。大学などの専門家も協力してもらう。そして、多摩産材の流通で都内で雇用を生み出し、お金を循環し、それが森林事業への再投資、森林再生、地域経済の振興に大きな力になるのではないでしょうか。実現を強く求めるものです。
 次に、雇用問題です。
 昨年から、ブラック企業、ブラックバイトが社会問題になってきています。先ほどもありましたが、私のところからも質問をさせていただきます。
 若者を使い捨てにするブラック企業、ブラックバイトなどに関する啓発などのパンフ、チラシ、ポスターなど、今年度の実績について伺います。

○矢田部雇用就業部長 労働関係法令のポイントなどをまとめたリーフレットを七千四百部作成し、合同就職面接会等で配布しております。加えて、就職活動やアルバイトを行う学生向けの冊子を十三万部作成し、都内大学や全都立高校などに配布しております。
 また、学生がアルバイト先でトラブルに巻き込まれる事例があることから、注意喚起や、相談窓口として労働相談情報センターの周知を図るためのポスターを作成、配布しますとともに、その内容をチラシとして街頭労働相談等で配布しております。

○尾崎委員 今年度、学生アルバイト対策で、新たに都内の全ての大学、短大にポスターを配布し、チラシにもしたことは大変重要だと思います。
 アルバイトの問題では、専門学校の生徒にもかかわる問題であり、都内の専門学校にもポスターを配布するなど、都内の図書館やコンビニなどにもポスターを掲示し、チラシを置かせてもらうなど、範囲を広げ、より多くの都民に知らせるよう要望します。
 労働相談情報センターに寄せられる相談が労働者の現状を反映するものだと考えます。二〇一三年度の労働相談件数は五万二千六百八十四件、八年連続五万件を超え、労働者の置かれている状況は大変深刻だということがわかります。
 その中でも、パート、アルバイトに関する労働相談は、二〇一二年度は八千件でしたが、二〇一三年度は九千件に増加しています。相談内容も賃金不払いが最も多くなっています。都の認識を伺います。

○矢田部雇用就業部長 非正規労働者の割合が増加する中で、パート、アルバイト関連の労働相談も増加傾向にございます。
 相談内容につきましては、賃金不払いや解雇、退職などが多く、労使双方に対して労働関係法令に対する理解を広めていく必要がございます。
 このため、法令知識の普及を図るためのセミナーや啓発資料の作成、配布とともに、毎年十一月をパート・派遣・契約社員等の労働月間と定め、セミナーや相談会などの取り組みを集中的に行っているところでございます。

○尾崎委員 毎年十一月に、パート・派遣・契約社員等の労働月間と定めて取り組みを集中的に実施しているということですが、相談件数も増加しているわけですから、年一回ではなく、もっと回数をふやすことが必要だと思います。
 また、上司から嫌がらせがふえ、介護休業の相談がふえています。都は今年度、都内中小企業及び都内中小企業従業員の仕事と介護の両立の現状や課題などを把握し、効果的な施策を検討する仕事と介護の両立に関する特別調査を実施しているわけですが、中小企業に働く労働者の介護休業などの取得を促進するため、中小企業に対して休業期間中の賃金助成や代替職員配置のための支援を拡充することを求めます。
 困ったときに無料で相談できることは、労働者にとってはとても心強いことです。しかし、若者の中には、どこに相談したらいいかわからないという人がふえています。都の支援策を知らせるためにも、無料の街頭労働相談会は大きな役割があります。
 しかし、現在は、開催時間は遅くても午後五時で終了しています。街頭労働相談会の開催場所、時間、回数の改善を求めますが、いかがですか。

○矢田部雇用就業部長 街頭労働相談は、気軽に相談していただく場を提供するとともに、労働相談情報センターのPRを図るため、都民の方々が多く集まる主要駅頭や地域イベント等で開催しております。
 街頭労働相談の開催場所などにつきましては、これまでも毎年、工夫を凝らしながら実施しているところでございます。
 なお、労働相談の利便性を高めるといった観点では、既に街頭労働相談以外にも、専用電話の開設や夜間相談、土曜相談、特別相談会の実施など、多様な手法を取り入れております。

○尾崎委員 神奈川県では、この十一月だけで十一カ所で延べ十四回開催しています。時間も夜七時まで対応しているものもあります。都民に見えるという点では、街頭労働相談会の効果は大変大きいわけですから、せめて開催場所をふやし、相談時間を工夫し、延長するなど改善を強く求めます。
 次に、創業支援についてです。
 長期ビジョン中間報告では、東京の経済の活性化のため、現在の開業率四・六%を、アメリカやイギリス並みの一〇%台を目指すとしています。
 都内での開業率一〇%台を目指すために、これまで区市町村と連携して検討したことはありますか。

○十河商工部長 都はこれまで、必要に応じて区市町村との意見交換を行いながら、創業支援施策についても検討しているところでございます。

○尾崎委員 開業率を上げるためには、社会保障や税金面などの見直しも必要になると思います。区市町村との意見交換はもちろんですが、都庁内でも一丸となり、全庁で取り組む課題だと思いますので、関係する各局との連携を求めます。
 東京は、家賃も高く、事業所を維持するための水道光熱費、通信費などの値上げと消費税増税、円安で材料費が高騰し、大変な事態になっている中で、創業しようとする人をふやすわけですから、容易なことではありません。特に創業するときに、場所は大きな問題となります。東京都中小振興公社などのインキュベーション施設は常に満杯状況です。
 そこで、区市町村が行うインキュベーション施設の運営など、創業支援事業に都が財政支援を行い、専門家派遣事業に対しては、専門家の育成、登録、商店街の空き店舗の活用など、インキュベーション施設の拡充を求めますが、いかがですか。

○十河商工部長 都が実施している創業支援事業は、創業希望者やベンチャー企業、民間の創業支援事業者などを直接対象としております。
 また、専門家派遣事業につきましては、中小企業振興公社において幅広い分野の専門家を登録し、創業希望者等の課題解決に向けたアドバイスを実施しております。
 また、空き店舗を活用したチャレンジショップの設置などにつきまして、商店街の取り組みを支援しているところでございます。

○尾崎委員 インキュベーション施設などの創業支援事業へも、区市町村への支援は創業を大きく進める上で有効なことだと思います。ほかの施策では区市町村への支援を行っているわけですから、区市町村へも拡大するよう求めておきます。
 区市町村の取り組みには大きな温度差もあります。今後は空き工場、空き店舗などをうまく活用し、インキュベーションマネジャーも配置して、創業支援事業を位置づけることを要望しておきます。
 開業率をふやすには、創業支援融資と開業後のフォローが重要になります。今年度の事業で注目している女性・若者・シニア創業サポート事業の進捗状況について伺います。

○松永金融部長 都は、創業の担い手として期待される女性や若者、シニアがそれぞれの持ち味を生かして身近な地域で創業する際、融資に加え、事業計画書作成のアドバイスから創業後の経営サポートまで支援する都独自の女性・若者・シニア創業サポート事業を今年度新たに立ち上げました。
 現在、三十五行の信用金庫、信用組合と十九の地域創業アドバイザーが参画して、きめ細かな支援を実施しております。

○尾崎委員 地域創業アドバイザーについては、どういう基準で決めるのですか。また、セミナーの開催地、開催日時、内容などについては、どこが決めるのでしょうか。

○松永金融部長 地域創業アドバイザーにつきましては、事業の実施団体であります東京都信用金庫協会及び東京都信用組合協会が、信用金庫、信用組合と連携して、地域に根差した創業支援活動を実施できる団体を選定いたしております。
 また、セミナーにつきましては、地域創業アドバイザーの統括団体が、時期や地域に偏りがないように、それぞれのアドバイザーと調整しながら開催地、開催日時、内容などを決定しております。

○尾崎委員 融資の返済については、据置期間三年以内、取扱機関で異なるということもあるようですが、据置期間を三年以内とする根拠はどこにありますか。

○松永金融部長 創業者の創業初期の返済負担を極力抑えるため、据置期間は最長三年としております。

○尾崎委員 女性・若者・シニア創業サポート事業は据置期間が三年以内であり、融資実行後、五年間、無料で経営サポートするというのは、開業率の引き上げや経営を持続させる上で大きな役割を果たすと考えます。
 しかし、アドバイザーの数やセミナーの開催地は、全地域的にはまだなっていませんし、開催数も少ないと思います。
 先日、ある信金にお話を伺いました。東京都の女性・若者・シニア創業サポート事業で取り組みがしやすくなった、しかし、一信金への原資は小さく、もっと規模をふやしてほしいということでした。女性・若者・シニア創業サポート事業の拡充を求めておきます。
 既存の制度融資の拡充も必要だと考えます。都の制度融資、創業支援融資でも、女性・若者・シニア創業サポート事業に準じて据置期間三年以内にすること、都が利子補給し保証料の補助を行うなど制度の拡充を行うべきですが、いかがですか。

○松永金融部長 都の制度融資では、中小企業の資金ニーズに応えるためのさまざまな融資メニューを設定しておりまして、国の法令等を踏まえて必要な融資条件を定めております。
 このうち創業融資につきましても、こうした考え方に基づき、適切な融資条件を定めて創業者を支援しております。

○尾崎委員 国の法令等を踏まえて、必要な融資条件を設定しているということですが、そうであるならば、国に改善を求めるようお願いします。
 保証協会つきの融資ではさまざまな問題もあります。ある信金の方は、開業に当たっては、金融機関の独自の融資を申し込む人が圧倒的に多い。その理由は、保証協会の保証づきだと、必要な許認可をとってからでないと申し込めず、これから創業するために資金が必要という手続と相反するということです。
 制度融資の創業支援融資ですが、信用保証協会の保証については、創業者にとってどのような問題点があると認識していますか。

○松永金融部長 都の制度融資における創業融資では、東京信用保証協会が創業者の相談にきめ細かく対応し、経営者としての資質、事業の実現性や将来性などを総合的に勘案して保証審査を行っており、引き続き、こうした観点から、資金繰り支援を適切に行ってまいります。

○尾崎委員 例えば、店舗の改修をして飲食店を始めようとするとき、改修が終わって手洗いなどを完備し、保健所の許可がなければ融資を申し込む資格が生まれてきません。しかし、当事者は、店舗を改修するのに不足している資金を借りたいというのが最大の要望なんです。開業率を上げるためには、このところの改善が鍵になると思います。開業率改善を目指し、都としても、関係機関との協議を進め、早急に改善するよう強く求めて質問を終わります。

○中山委員 私の方は、事務事業質疑として、観光振興を中心に質問させていただきたいというふうに思います。
 昨今、本当に東南アジアの方々がこの日本に来られる、その姿というものをよく見るようになりました。これもいろんな理由があるとは思いますけれども、特に、東南アジアの方々が観光地以外でもよく見受けられるわけでございます。
 これは、多分、議会の調査情報課で出されているやつだと思うんですけれども、イスラム教徒の観光客誘致ということなんですが、昨今、日本の政府の観光局によりますと、平成二十五年の訪日観光客は、前年の七十七・五万人と比べ、四八・二%ふえたということでございます。特に、これは本当驚きなんですが、タイが七四%ふえております。また、ベトナムも五三%ふえております。次いでインドネシアということになってくるわけなんですけれども、このインドネシアの人口が二億一千万ということで、これからこのイスラム教徒に対する受け入れ環境というものが大変重要になってくるだろうというふうに思っております。
 昨年から経済・港湾委員会の方に所属をさせていただいたわけでございますが、東京都の大きく二つ役割があると思います。それは、やはりこの東京を世界にどうやって発信していくのかということと、やはり受け入れ環境として市区町村のしっかり後押しをしていく、あるいは牽引していくということだというふうに思っております。まさにこのムスリム対応も、これから大変、都にとって重要な使命になってくるだろうというふうに思います。
 まず、そこで、都はどのようにムスリムの受け入れ環境整備に取り組んでいるのか、伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 ムスリムの旅行者につきましては、提供する食材や礼拝に必要な設備などに一定の配慮が求められております。
 そこで、都は今年度、ムスリム旅行者の受け入れに必要な食事や礼拝に関する基礎知識や対応策、取り組み事例等についてリーフレットを作成するとともに、飲食店や宿泊施設等を対象にセミナーを開催し、ムスリム旅行者が東京の観光を安心して楽しむことのできるよう、普及啓発に努めております。

○中山委員 今、部長の方から答弁があったとおりでございます。もうまちの方の、例えば商店連合会だとか、あるいは観光協会だとか観光連盟の方も、このムスリム対応がまさに待ったなしというような状況になってくるわけでございまして、先ほどの調査情報課から出されているやつでも、平成二十四年度はインドネシアから十万人、マレーシアから十三万人訪日されているということでありまして、本当に地域の人たちも、いろんな意味で、どうやってムスリム対応をした方がいいのかということが大きな課題になってくるわけでございます。
 そうした状況を踏まえながら、一方で、マスコミ報道によれば、例えば、豚肉を調理した器具を使い回したり、アルコール由来のみりんを使ったりしているのにハラール食品として売っているような、ムスリムに関する正しい理解がまだまだ進んでいない例も見受けられるようでございます。
 こうした状況を踏まえ、都はどのような考えのもとに普及啓発に取り組んでおられるのか、伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 ムスリムの方々には、宗教上の戒律に基づくさまざまなルールが設けられております。例えば食については、豚肉やアルコールなどを口にすることはタブーとされておりますが、実際には、国や個々人の考え方によって求められる水準はさまざまともいわれております。
 このため、都としては、ハラール、すなわち許可されたものであるか否かの判断は、ムスリム旅行者個々人に委ねるものとし、この判断がしやすいよう、飲食店や宿泊施設等の事業者に対し、使用する食材や調理方法など、必要な情報を提供するよう働きかけを行っております。

○中山委員 今ご答弁があったとおりでありまして、一概にはこれといったものがないわけでありまして、そういう面では難しい課題でもあるわけでございます。ただ、都の方が、実際、ある程度の大まかな要件を事業者や、あるいはまち場に知らしめるという意味は大きな意義がありますので、これからもムスリムに関する正しい理解と知識の普及に向けて、積極的にぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、事業概要には、欧米豪におけるプロモーションと成長開拓市場におけるプロモーションとの展開とあります。それぞれの国において、生活習慣、文化、伝統など多岐にわたるため、日本の国に対しての見方も大きく違いがあることはいうまでもありません。都において、大きく分ければ欧米系の先進国とアジアを中心にした新興国とは、プロモーション戦略も当然違ってくると認識をしています。
 私たちのまちでも、どちらかといえば欧米豪と見られる方々は、個人だったり、あるいはスーツを着てビジネスで多分来られたんじゃないかなというようなお客さんが大変多いわけでございます。
 一方で、東南アジアというと、大体、添乗員さんが旗を持って、バスからおりてこられて、ぞろぞろぞろぞろ歩いている姿をよく見受けられるわけでございます。
 そこで、このような欧米豪における観光プロモーションと成長開拓市場における観光プロモーションを都では行っていると認識しておりますが、大きく分けてどのような違いがあるのか、伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 欧米豪地域は、旅行形態としましては、個人旅行の比率が高いことから、新聞雑誌等への広告掲載や、現地の旅行商品販売事業者を通じた情報提供など、主に一般市民に向けて東京の魅力を訴求する取り組みを展開しております。
 一方で、ベトナム、インドネシアのような成長開拓市場は、団体旅行が主流ではありますが、いまだ旅行商品の造成数が少ないことから、現地の旅行商品造成事業者に対し、旅行目的地としての東京の認知度を高めるため、セミナーや商談会を開催して、団体旅行の商品造成を働きかけております。

○中山委員 欧米豪の方々にはある程度認識されて、これからも同じような形で継続して行っていくということでありまして、これからの成長開拓市場においては、いろんな商品を造成していくということがわかったわけでございます。
 しかし、いろんな意味で、海外に対して、外国人に対して、この東京なり日本をアピールしていくわけなんですけれども、どういった、日本に対してのニーズをしっかり把握して、その中でこの商品造成をしていかなければいけないというふうに思っております。
 都では、国別の外国人旅行者行動特性調査を実施していると事業概要の中でも書かれているわけですが、実際、この観光プロモーションにはどのように生かされているのか、伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 外国人旅行者を効果的に誘致するためには、国ごとに異なる旅行者の特性を的確に把握し、誘致活動に反映させることが重要であります。このため、都は、外国人旅行者の都内での訪問先や滞在中の行動などについて国別に把握する調査を行い、プロモーションに活用しております。
 例えば、アメリカでは、日本食に関心が高く、個人旅行者が多いことなどが調査から判明しております。これを受けまして、今年度のアメリカでの観光プロモーションでは、食の魅力をテーマに、現地のメディア等に対するセミナーや市民向けキャンペーンなどを実施いたしました。

○中山委員 各国、いろんな東京を見る目とか、あるいは、この日本を見る、日本に対してのニーズというものが違ってくるんだろうというふうに思っております。それをぜひ、この観光プロモーションに的確に生かしていっていただきたいというふうに思っております。
 そこで、このプロモーションをした後、これを実際、継続的に実施していかなければいけないというふうに思っております。ただプロモーションしただけで終わってしまったら、それまでの話になってしまうわけでございます。当然、プロモーションの実施後には、たくさんの旅行エージェントなどから問い合わせや引き合いを受けることになると思います。情報提供をさらに深く実施することが旅行者誘致の鍵になることは容易に予測が立てられます。
 東京都の方で--レップという言葉、なかなか我々もすぐ、レップとは何だろうということでいろいろと調べたんですけれども、このレップ対応をされてるということでありまして、事業概要に書かれているとおり、都は東京観光レップを設置、運営しているとのことでありますが、このレップの機能について伺います。

○杉崎観光部長 東京向け旅行商品の造成や販売の促進を図るためには、現地の旅行事業者やメディアに対し、東京の最新の観光スポットなどの情報をきめ細かく提供することが重要であります。このため、都は、欧米豪地域の十都市に東京観光レップを設置し、個別にセールス活動を実施するなど、継続的な働きかけを行っております。

○中山委員 容易に予測がつくんですけれども、このプロモーションを行ったままではなく、各十都市にレップを置いて、いろんな引き合いがあった、そういった旅行関係事業者に対して、しっかりとした情報を提供されているということでございます。これからは十都市にかかわらず、また今後も、先ほど成長開拓市場というようなプロモーションをしたということもありましたけれども、やはりこれからはまた、東南アジアにも何都市にも、このレップを設置するということになってくると思いますが、ぜひ幅広い各国にアプローチ、そしてまた、その受け入れ環境を整備していただきたいと要望させていただきます。
 事業概要に書いてあるんですが、東京のブランディング戦略を確立する調査を行っております。オリンピック・パラリンピック開催都市を決めるプレゼンテーションなどでも、この東京のブランディングというものは既に確立しているんじゃないかなと考えるのは私だけではないというふうに思っております。いろんな角度から、東京オリンピック、あるいはパラリンピック開催都市が決まるときのこのプレゼンテーションにおいても、あの当時の知事や総理の方から、この東京の優位性というものを発信されました。我々も、確かに東京のブランドというものを改めて感じたわけでございます。
 そこで、なぜ今、東京のブランディング戦略、あるいはブランディングの戦略会議を設置するのかということが私の中であります。そこで、あえてこの東京のブランディング戦略会議を設置することの意図、これを伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 二〇二〇年、さらにその先を見据えて、より一層外国人旅行者を誘致するためには、旅行地としての魅力を強く印象づける東京ブランドを確立し、世界に向けて発信していくことが重要でございます。
 このため、都は、東京の強みや課題、海外都市の先進事例などを調査し、これを踏まえて戦略を構築するため、学識経験者や民間事業者など、外部の有識者による東京のブランディング戦略会議を設置したものでございます。

○中山委員 答弁ありがとうございました。ただ、今の答弁だと、なかなか明確に伝わってこないわけでありますが、要するに、ニューヨークだとか、ロンドンだとか、先進的な都市があるわけでありますが、それと一緒くたにされては困るというようなことだというふうに思っております。特に、ニューヨークとの違いは何なのか、あるいはロンドンとの違いは何なのか、上海との違いは何なのか、これをもう一度、この東京の方で、都として確立していこうということでございますので、ぜひ、このブランディング戦略会議の成果が出るように、ひとつ我々にも明確にこのブランディング、日本の東京のブランドは何なのかということを教えていただきたいというふうに要望をいたしたいと思います。
 次に、都では、商店街事業において、既に広域的視点に立ち、商店街双方で、互いの商店街を紹介し、販促につなげていこうという事業を展開しております。商店街での広域的視点も大切ですが、観光産業においては、さらに私は大切な視点じゃないかと常々考えております。それは、観光客にとっては、市区町村との境界線はそれほど意識をしていないのではないかなというふうに推測ができるからであります。
 私たちの地域でも、上野、浅草という二大観光都市がありますが、来る人は、ここが台東区であるということは、認識をしているわけでは余りないんじゃないかなというふうに思っております。また、スカイツリーがある加藤先生の墨田区においても、スカイツリーが、じゃあ、本当に墨田区かということを認識して来ているお客さんというのは、そんなに多くないんじゃないかなというふうに思います。
 つまり、市区町村をまたいで観光客が回遊すれば、地域における滞在時間がふえ、さらに消費につながるわけでございまして、お茶を一杯飲んだだけでも、計算しただけでも相当な消費額になるわけでございます。そして何より、観光資源を活用した観光事業などが重層的に深くなってくるような気がします。
 確かに、これ、とはいっても、市区町村のアイデンティティーというものがありますから、このまちの観光連盟とこのまちの観光協会と商店街で一緒に事業をやれよというようなことは、容易ではないというふうに思っております。ただし、その広域的な視点を東京都が牽引して持たない限り、そのような視点は絶対に育たないというふうに認識をいたします。もちろん、都が強引に市区町村の連携を働きかけることはできませんが、連携事業に対して支援することは、広域的な観光振興を牽引することにつながると思います。
 都においても広域的な観光振興を推進されておりますけれども、事業の具体的な内容について伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 都は、昨年度から、魅力ある資源を特産品や旅行商品に育てようとする観光協会等のアイデアと、民間事業者が持つ商品化に向けたノウハウとを結びつけ事業化を図る地域資源発掘型実証プログラム事業を実施しております。
 今年度は、旅行者の回遊性を高めるため、複数の地域が連携した広域的な取り組みに対する支援を新たに開始いたしました。具体的には、航空路線で結ばれている調布と新島が連携したモニターツアーや、武蔵野と武蔵村山をうどん街道としてつなぐイベントを実施しております。

○中山委員 広域的な視点に立った取り組みをこれからもお願いしたいところであるんですけれども、一つの事例に、これは台東区、文京区にまたがるところなんですけれども、よく谷根千という言葉があるわけでございますが、谷中と根津と千駄木ということで、台東区と文京区が広域的にこのごろ観光産業が盛んに行われているわけでございます。
 先日も谷中の菊まつりというものと、谷中圓朝まつりというのがあるんですけれども、これも三十周年を迎えまして式典があったわけでございますが、また、もともと、元参議院の地元の自民党の保坂三蔵先生がこんなことをおっしゃっていたんですけれども、この谷中においては、この菊まつりと、そしてまた圓朝まつりをやったことによって、静かな谷中を静から動に変えたというようなお話をされていたんですけど、うまいこというなというふうに思ったわけでございます。
 これは、実は、谷中の三崎坂にあるおすし屋さんのアナゴずしで有名な野池会長がいらっしゃるんですけれども、この野池会長が中心になって、この谷中の文化をもう一度復活させようということで、菊まつりなんかは、三崎坂では大変歴史があるところでありますけれども、その歴史をもう一度、地域の人たちに知ってもらおうということで菊まつりを実施したわけですね。そして、その地元の人たちが、来たお客さんに対して、どういうまちかというものをどんどんどんどん広報していこうという仕掛けがこの菊まつりでございまして、つまり、この野池幸三さんが本当に一つの観光リーダーになったということで、これからはやっぱり人間力といいますか、この人材こそが観光産業につながっていくし、あるいは、観光資源を掘り起こしていく一つの大きなポイントになるのではないかなというふうに思っております。
 そこで、都では観光まちづくり支援で、アドバイザー派遣を初め、東京の多様性を活かした観光まちづくり推進支援事業など、観光資源をさらに磨き上げることや、観光資源を再発見して、それらを現在に生かせるように、さまざまな事業の展開を図っているところであります。観光資源を地域の中で育てることは、地域の人材の育成にもつながり、地域のアイデンティティーを創造していくことにもつながるわけでございます。
 そこで、地域において観光まちづくりに携わる人材の育成を都がどのように支援しているのか、伺いたいと思います。

○杉崎観光部長 地域が主体となり、観光の視点に立ったまちづくりを進めるためには、人材の育成は重要でございます。
 そのため、都は、特色ある団体等の取り組みを紹介する事例集を作成し、地域への普及啓発を図っております。また、シンポジウムを開催し、機運の醸成を図るとともに、観光協会など、地域で活動する方々の情報交換や交流の場として活用しております。
 こうした取り組みにより、地域の観光まちづくりを担う人材の育成を支援しております。

○中山委員 具体的にはまだまだこれから進めるという段階だというふうに思っておりますけれども、やはり観光、このまちづくりにとっては、人材発掘というのが一番大事だというふうにも思っておりまして、先ほどの谷根千のお話をさせていただきましたけれども、そういう一人の人材が次の後継者をつくり、そういったお祭りや、あるいはまちの観光資源を継承していくということにつながるというふうに思っておりますので、このアドバイザー派遣においても、各地域のやる気がある方々をぜひ引き上げるような、そんな施策にしていただきたいと要望をさせていただきたいと思います。
 最後になりますけれども、観光ボランティアの活用について伺いたいと思います。
 外国人旅行者を温かく迎え入れる環境の整備を進めるため、東京の観光スポットを案内する観光ボランティアを育成することは、今後の観光施策でも重点課題であります。ボランティア登録される方々はさまざまな経験と見識を持っている方も多く、やる気のある人材が豊富であると確信をいたしております。そういう面では、都が自信を持ってお勧めできる観光ボランティアさんであり、ボランティアさんたちも自信と誇りを持って充実した課題を行えるよう、都としても積極的にボランティアの育成に取り組むことが大切であると考えますが、都の見解を伺います。

○杉崎観光部長 観光ボランティアの皆さんがやりがいを持って活動に取り組むことができるよう、都は最新の観光情報を提供する研修を実施するとともに、ウエブサイト上で、ボランティア同士が情報交換し、相互交流できる場の提供を行い、モチベーションの維持向上に努めております。
 また、今年度から、ボランティア活動をより幅広い世代による活動へ広げていくため、新たに中学生、高校生が外国人旅行者を英語で観光案内するおもてなし親善大使の育成を開始いたしました。
 こうした取り組みを通じ、観光ボランティアの育成に努め、外国人旅行者を温かく迎え入れる環境の整備を進めてまいります。

○中山委員 ご答弁ありがとうございました。
 まず台東区においても、観光ボランティアさんの登録をいっぱいされているわけなんですね。私、一回申し上げたことがあるんですけれども、ボランティアさんの着ているものが--着ているものといったら失礼なんですけれども、着ていただいているようなジャンパーが、私たちが選挙のときに運動員が着るようなジャンパーを着られていたんですよね。
 やっぱり世界に冠たる観光地でありますし、あるいは、この東京のこれからのボランティアということもありますから、やっぱりブレザーぐらい着ていただいて、しっかりマイクの方の整備もして、本当に冠たるボランティアガイドなんだというような誇りを持ってもらうような、そういう体制が、形からというわけではないんですけれども、そういうすばらしい方ばかりですから、もっともっと、その人たちが誇りを持てるようなボランティアガイドの、そういった、何ていうんですかね、環境をつくるべきじゃないかと私も区にお願いしたことがあるんです。
 ぜひ東京都におきましても、このボランティアさんをしっかり受け入れて後押ししていくというような環境整備をぜひお願いさせていただき、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

○近藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時十七分開議

○近藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○三宅(正)委員 私からは、多摩・島しょ地域における農林水産業の振興について伺います。
 初めに、小笠原諸島や伊豆諸島での中国漁船によるサンゴの違法操業に対する対応について伺います。
 九月以降、小笠原諸島の周辺海域において、サンゴの密漁が目的と見られる外国漁船が領海内でも多数確認され、地元漁船の操業が妨害されたり、地域住民に不安を抱かせるなど、断じて容認できない事態が発生しています。
 現在では、小笠原海域のみならず、伊豆諸島南部の海域でも外国漁船が確認され、その数は、多いときには合わせて二百隻を超えています。
 小笠原諸島、伊豆諸島は、我が国の約四割にも及ぶ排他的経済水域を支えており、その基幹産業である水産業を維持するとともに、地域住民の安全・安心を確保することは、都民の利益のみならず、国益という点からも極めて重要です。
 都議会自民党は、尋常ならざる事態の発生に対し、知事、そして外国漁船の取り締まり権限を有する国に対し、違法操業に対する取り締まり体制の強化などを強く要望してきました。
 そこでまず、今回の事態に対する都のこれまでの対応について伺います。

○寺崎農林水産部長 都はこれまで、外国漁船の取り締まり権限がある国に対し、その体制の強化等を要望するとともに、漁業調査指導船や地元漁船が外国漁船を確認した際に海上保安庁等に速やかに通報を行うなど、関係機関と連携協力して、今回の事態に対応しております。
 具体的には、九月以降、小笠原海域に外国漁船が多数確認され、漁業の操業に著しい支障が生じる事態が発生したため、都は、十月十日に海上保安庁長官、水産庁長官に対し、違法操業の取り締まり体制の強化を要望いたしました。
 その後、小笠原海域のみならず、伊豆諸島南部海域で多くの外国漁船が確認されるなど、事態が一層深刻さを増したことから、十一月六日に知事が直接、官房長官に面会し、内閣総理大臣に対し、取り締まり体制の強化及び必要な法整備等も含め、政府として、より実効性のある対策を講じるよう重ねて要望いたしました。
 さらに、十一月十三日には、取り締まり活動における連携の確認や、現場の小笠原村の要望等への対応などについて、関係機関の情報の共有化を図るため、東京都、小笠原村、関係省庁をメンバーとする小笠原諸島及び伊豆諸島周辺海域における外国漁船の違法操業に関する連絡会議を新たに立ち上げたところでございます。

○三宅(正)委員 今回の事態への対応に当たっては、取り締まり体制や罰則の強化などに向け、国への働きかけとともに、現場においては、地元の漁船や都の調査指導船が外国漁船を発見した場合の迅速な通報、さらには、小笠原村や地元の漁協への速やかな情報提供など、都と関係機関が緊密に連携していくことが必要です。
 今、答弁にありました連絡会議の立ち上げは、都議会自民党が国土交通大臣に直接要望活動をした際に、都と国との連携強化の対策として打ち出されたものであります。
 先週十三日に第一回の連絡会議が開催されていますが、出席者の間でどのような意見交換が行われたのか、伺います。

○寺崎農林水産部長 第一回の連絡会議では、小笠原村、東京都のほか、関係省庁である海上保安庁、水産庁、外務省からそれぞれ現状報告がなされ、活発な意見交換が行われました。
 小笠原村村長からは、サンゴなどの水産資源の枯渇や漁業、観光業への影響に対する懸念が示され、上陸に対する村民の不安などについて報告がございました。
 また、海上保安庁からは、現在の外国船の違法操業の状況と取り締まりの現状について、水産庁からは、関係法令の罰則の強化に向けた検討状況及び水産資源への影響調査について、外務省からは、外交ルートにおける申し入れの内容や中国政府の反応などについて、それぞれ報告がございました。
 都からは、漁業調査指導船の監視活動と海上保安庁等の取り締まり活動との連携のほか、外国漁船の位置情報をリアルタイムで漁業者に提供することなどについて関係機関に要請を行いました。
 出席者からは、関係者が一堂に会し、情報の共有化を行うことは大変有意義であり、今回の事態に連携して対処していく上で有効だとの発言があり、今後も継続して連絡会議を開催していくことを確認いたしました。

○三宅(正)委員 国、東京都、小笠原村など、関係者が緊密な連携のもとに一致団結して、今回の事態に対処することが求められていますので、都は国と村をつなぐ連携体制の中心として、今後も十分その役割を果たしていただきたいと思います。
 また、外国漁船による違法操業のために、地元の漁業者は漁に出たくても出られない状況が続いているなど、漁業経営に深刻な影響が出ています。加えて、違法操業による漁場の荒廃を心配する声も漁業者から多数上がっています。
 島しょ地域における基幹産業である漁業を守っていくためにも、都として、漁業への影響などに対して、しっかりと対応していくよう要望しておきます。
 我が国の領海や排他的経済水域内での外国漁船による違法操業を直ちにやめさせるとともに、地域住民の安全で安心な生活を一刻も早く取り戻すために、都議会自民党は、今後も先頭に立って行動していくことを申し上げ、次の質問に移ります。
 次は、漁船用の燃油に対する支援について伺います。
 漁業では、その経費に占める漁船用の燃油費の割合が他産業と比較して高いことに加えて、島しょ地域においては、海上輸送費が上乗せされるため、近年、燃油価格高騰により、漁業経営は著しく圧迫され、一段と厳しいものになっています。
 こうした状況を踏まえ、昨年九月に東京都漁業協同組合連合会からの要望を踏まえ、都議会自民党が知事に対し、島しょ地域において、燃油価格高騰に対する緊急対策の実施を要望したことを受け、都において、新たな燃油対策事業がスタートしています。
 本事業がスタートして約一年が経過しますが、事業の実施状況について伺います。

○寺崎農林水産部長 水産業は、コストに占める漁船用燃油費の割合が、他産業と比較しても高いため、近年の燃油価格の上昇が経営に与える影響は大きいものがあります。
 そこで都は、燃油価格高騰の影響を抑えるため、平成二十年度から、島しょ地域の漁船用燃油について、海上輸送費を補助する事業を行っております。
 これに加えまして、最近の燃油価格の急激な上昇に対応するため、昨年十月から、燃油価格高騰時に価格差を補填する国の制度を活用し、補填金を都が上乗せする事業を開始いたしました。
 本事業を利用する漁業者は、都が補填金の上乗せを開始する前の二十三名から、本年十月末現在で百二名に増加し、また、昨年度の本事業による燃油使用量は、島しょ地域全体の漁業用燃油使用量の約四割強を占めるなど、主要な漁業者の経費負担の軽減に大きく寄与するものとなっております。
 今後も、漁船用燃油価格の推移に留意し、円滑な事業実施に努めてまいります。

○三宅(正)委員 国の燃油対策の補助に上乗せする都の事業は、答弁にありましたとおり、今や百名を超える漁業者が利用しており、漁業経営の効果的な支援策となっています。
 島しょ漁業を取り巻く現在の経営環境からすれば、緊急対策をやめる状況にはありません。国の制度は、当初は平成二十五年と二十六年度中の措置でしたが、来年度に向けても概算要求をしているようですから、都としても、引き続き対策を継続するよう要望しておきます。
 次に、農業の振興について伺います。
 島しょ地域では、花きやアシタバ、パッションフルーツなど、温暖な気候を生かした農作物や果樹の生産が行われ、各島に特産品があるなど、農業は島しょ地域の活性化に欠かせない重要な産業となっています。
 そして、各島においては、島しょ農業協同組合が、アシタバなどの特産品の共同出荷、共同販売を担うなど、島しょ農業の振興に重要な役割を果たしています。
 しかし、現在、島しょ農協は単年度で大きな赤字を計上するなど、経営状況が悪化しており、経営の健全化に向けて、一部の島における支店の廃止も含めた抜本的な経営改善策が検討されています。一部の支店の廃止ということは、島にとっては農協機能が廃止されるということですから、農業者にも大きな影響が出てくることが想定されます。
 島しょ農協では、こうした経営改善に取り組んでいるところですが、今後、都としてこの課題にどのように対応していくのか、伺います。

○寺崎農林水産部長 島しょ農協は、農業資材の供給や農産物の共同出荷、直売所の運営など農業者に必要なサービスを総合的に提供しており、島しょ地域の農業振興を図る上で、極めて重要な役割を果たしております。
 一方、島しょ農協は、旅行者を含め島内人口の減少や農産物の売り上げの減少など、幾つかの要因が重なって経営状況が悪化しており、現在、来年六月の通常総代会に向け、経営改善計画をまとめる方向で検討を進めているところでございます。
 これに先立ち、ことし六月に行われた総代会では、経営改善に向けて、信用事業の整理や一部の島における店舗の廃止について決議がなされております。
 経営改善計画で予定されている信用事業の整理につきましては、現在、JA東京グループが島しょ農協を含めた関係機関と調整し、東京都信用農業協同組合連合会への事業譲渡に向けた準備を行っております。
 また、店舗の廃止が想定されている島におきましては、現在、農業者や町村が主体的に廃店後の後継組織のあり方などについて検討を行っているところでございます。
 今後、都といたしましては、各島がこうした検討の結果を踏まえ、専門農協など新たな組織を立ち上げる際には、その設立を認可する立場から適切な助言を行うなど、島しょ地域の農業者が安心して農業を継続できるよう対応してまいります。

○三宅(正)委員 島しょ農協における経営改善策は、最終的には、組合員の総代会で決定される事項ではありますが、一部の支店の廃止は、各島の農業振興に大きな影響を与えることになります。
 店舗が廃止される各島において、これまで農協が担ってきた役割を、どのような組織にいかに円滑に引き継いでいくのかが重要でありますので、都としてもその動向を把握し、町村などと緊密に連携して、必要な対応を行うよう求めておきます。
 次に、農業の施設整備に対する支援について伺います。
 農産物価格の低迷や生産コストの上昇など厳しい経営環境が続く中、限られた農地で安定した農業経営を展開していくためには、栽培施設や加工施設などの整備を進め、生産性や収益性を向上させていくことが必要です。
 しかし、パイプハウスなどの生産施設などの導入には、多額の投資が必要であるため、都の支援は不可欠です。
 都は現在、施設整備の補助を行う都市農業経営パワーアップ事業や山村・離島振興施設整備事業を実施していますが、農業者からは事業対象の拡大などの要望が寄せられています。
 ことしの予算特別委員会での我が党の指摘に対し、都から補助事業をより使いやすい採択要件にするとの答弁がありましたが、その取り組み状況について伺います。

○寺崎農林水産部長 都は、農業経営力の向上に資するパイプハウス等の施設整備に対しまして、都市農業経営パワーアップ事業と山村・離島振興施設整備事業により支援を行っております。
 都市農業経営パワーアップ事業では、今年度から採択要件を見直し、小規模な施設でも利用が可能となるよう、最低事業費を五百万円から二百万円に引き下げました。平成二十六年度は、野菜や花きなどの生産に必要なパイプハウスなど栽培施設や経営の多角化に向けた加工施設の整備など、十五件の取り組みを支援しております。
 また、山村・離島振興施設整備事業では、これまで支援対象を三戸以上の農業者等のグループとしていましたが、今年度から単独の農業者も対象とし、機動的でより使いやすい利用要件としております。
 平成二十六年度は、島しょ地域において、高品質な観葉植物や花き類の安定的な生産に必要となる、強風にも耐えるハウスと新規就農者の確保、育成のための研究施設などの整備を行うとともに、山間地域においては、急傾斜地での農作業に不可欠な農業用モノレールなど、九件の取り組みを支援しております。
 今後も、農業者のニーズに合ったきめ細かな支援を行ってまいります。

○三宅(正)委員 生産性と収益性の向上には、都の施設整備に対する支援は不可欠でありますから、今後も意欲ある農業者の方々の声に耳を傾け、支援策の拡充に向けて積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、地産地消の推進について伺います。
 都はこれまで、区部と多摩地域において、東京産の農林水産物を使った料理を提供する飲食店をとうきょう特産食材使用店として登録し、都民にPRすることなどにより、地産地消の取り組みを進めてきました。
 一方で、伊豆・小笠原諸島といった東京の島しょ地域においても、魅力的な食材や独自の伝統料理などがあり、観光客にとっては、島ならではの料理を楽しみたいというニーズも高いと考えられます。
 島の食材を使用し、伝統料理を提供する飲食店などを積極的に紹介していくことは、東京の地産地消を進めるとともに、観光振興の観点からも大変意義がある取り組みと考えます。
 都は今年度から、新たに島しょ地域においても、島内での地産地消を推進するために、食材使用店の登録制度を開始していますが、その実施状況について伺います。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 都は、島しょ地域での地産地消を一層推進するため、島の農林水産物を使った特色あるメニューを提供する飲食店等を、東京島じまん食材使用店として登録する事業を開始いたしました。
 今年度につきましては、伊豆諸島や小笠原諸島で地元産の新鮮な食材を活用した創作料理や伝統料理などを提供している飲食店や宿泊施設等から、申請のあった三十七店舗について登録を行いました。これらの登録店には、登録証とともにロゴ入りのPRボードを提供して、観光客などがわかりやすいように各店舗に掲示してもらうこととなっております。
 今後、各島の観光案内なども盛り込んだ登録店のガイドブックやホームページを作成し、訪れる観光客などに島の魅力をPRすることで、島しょ地域の地産地消を積極的に推進してまいります。

○三宅(正)委員 今、おっしゃられたような取り組みは、島の農林水産物のPRとともに、観光振興にも寄与することが大きいと考えますので、ガイドブック等の作成の際には、観光客を意識したものとなるよう工夫していただきたいと思います。
 地産地消の推進に関連して、先月、丸の内地区で開催された東京味わいフェスタについて伺います。
 十月十日からの三日間、丸の内仲通りと行幸通りで東京味わいフェスタ二〇一四が開催されました。私も、オープニングセレモニーに出席し、会場も拝見しましたが、天候にも恵まれ、多くの都民の方々が東京産の食材を用いた料理を味わい、伝統工芸品などに親しんでいただいた様子でした。
 東京産の農産物の多くは、直売所や地元の小売店を中心に販売、流通しているため、多摩・島しょ地域では地元の食材や特産品については知られているものの、区部地域を初め、都民の多くは、東京産の特産物について余り知らないのが現状であると思います。地産地消を推進するためには、まず、東京産の農産物や水産物を知ることが前提ですから、今回のような多くの都民が参加できるイベントの開催は、効果的な取り組みだと考えます。
 このイベントは、ことし初めて開催されたものですが、都が本イベントを開催した狙いと、その開催効果について伺います。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 地産地消を推進するためには、多様な食材に恵まれた東京の魅力を都民はもとより国内外に発信していくことが重要であることから、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催決定により、世界の関心が高まるこのタイミングを捉えて、国際的交流空間である丸の内仲通りと行幸通りを活用して、東京味わいフェスタ二〇一四を初めて開催いたしました。
 具体的には、丸の内仲通りにキッチンカーを配置し、有名シェフの協力を得て、トウキョウXの豚肉や伊豆諸島産のキンメダイやアワビなどの東京産の食材を使った特別メニュー料理を提供するとともに、行幸通りでは、生産者団体などの協力を得て、都内で生産された新鮮な野菜のほか、伊豆諸島産の焼酎やくさやなど、東京ならではの特産品を販売いたしました。
 こうした取り組みにより、期間中は六万五千人の方々が来場され、テレビや新聞などに多数報道されるとともに、十八カ国の各国大使等が参加され、国内はもとより海外へのPRも行うことができました。
 今後とも二〇二〇年東京大会の高い注目度を生かして、魅力ある東京産食材の地産地消を推進してまいります。

○三宅(正)委員 本イベントの開催は、地産地消の一層の推進に効果的な取り組みであるとともに、オリンピックの開催も見据え、東京が多彩な食材に恵まれた大都市であることを世界に発信し、東京の魅力を一層高めることにもつながると思います。今後の展開に期待し、次の質問に移ります。
 多摩産材の利用拡大について伺います。
 都民共有の財産である豊かな森林を次世代に継承していくためには、林業の振興を図り、伐採、利用、植栽、保育という森林循環を維持していくことが不可欠です。
 この森林循環を促進するためには、東京の木、多摩産材のさらなる利用拡大を図ることが重要です。都はこれまで、庁内利用など公共利用を中心にその拡大を図ってきましたが、民間も含めた利用拡大を図るには、多摩産材の調達先や利用者のニーズに応じた木材製品に関する情報などを速やかに提供することが必要です。
 都は、我が党の提案により、こうした多摩産材の調達相談窓口である多摩産材情報センターを今年度に開設していますが、その運営状況について伺います。

○寺崎農林水産部長 都は、ことし六月、青梅市に多摩産材情報センターを開設し、多摩産材の調達方法や製品情報等の問い合わせに対して、多摩産材を扱う地域の製材所などの情報提供や、利用者の求めに応じて利用者と製材所とのマッチングを行っております。
 また、多摩産材を扱う製材所等の問い合わせ先や製品情報などを掲載したパンフレットを作成し、関係機関等に配布するなど、多摩産材及び情報センターのPRを実施しております。
 情報センターには、これまでに公共施設の建設受注者を初め、多摩産材利用を検討している工務店、建設会社、設計事務所、木材加工メーカー、企画会社等の事業者や自治体のほか、住宅の新築や改築、家具の購入を検討している都民など、幅広い利用者から約百件の問い合わせがあり、相談内容に応じて製材所や木工所を紹介しております。商談にまで発展した案件も十四件に上り、多摩産材の利用拡大に向け、大きな役割を発揮しつつあります。
 今後、専門誌への広告掲載や展示会等への出展などについて検討を行い、多摩産材及び情報センターのPRに積極的に取り組んでまいります。

○三宅(正)委員 多摩産材情報センターは、今おっしゃられたように大きな役割を発揮しています。今後とも、東京の木、多摩産材を効果的にPRすることで、さらなる利用拡大を図るとともに、新たな利用先も開拓する取り組みを加速させていただくよう要望します。
 これまで、多摩・島しょ地域の農林水産業の振興について、多岐にわたる質疑、要望をしてまいりました。冒頭、申し上げたとおり、我が国の領海や排他的経済水域において、外国漁船による違法操業が続き、地元の漁業者を初め、島の住民の平穏な暮らしはいまだ取り戻せておりません。
 最後に、この問題を含めて、多摩・島しょ地域の農林水産業の振興に向けた局長の決意を伺って、私の質問を終わります。

○山本産業労働局長 多摩・島しょ地域において、豊かな自然や気候特性を生かして展開されている農林水産業は、地域経済を支える基幹的な産業となっており、その一層の振興を図ることは、多摩・島しょ地域はもとより、東京全体の経済の活性化にも寄与するものでございます。
 しかしながら、現在、お話のとおり、小笠原諸島や伊豆諸島におきまして、外国漁船による大規模な違法操業が続くなど、極めてゆゆしき事態が発生しております。この状態が長引けば、島の漁業はもとより、観光産業への影響も深刻なものとなる懸念がございます。
 この問題につきましては、国や小笠原村を初め、関係機関と緊密に連携をいたしまして、都民の安全で安心な生活を一刻も早く取り戻せるよう、都の総力を挙げて対応してまいります。
 多摩・島しょ地域の農林水産業は、大消費地を抱える優位性を生かすことで、消費者ニーズに素早く対応した経営の展開や、商工業や観光業との連携など大きく発展をしていく可能性を秘めております。
 今後、都としては、こうした可能性を最大限に引き出せるよう、さらに積極的に施策を展開し、多摩・島しょ地域の農林水産業の振興を進めてまいります。

○木内委員 執行機関の皆様のいろんなご努力と事業の成果を確認しながら、私自身の政策提言も含め、事務事業質疑ということでありますので、進めてまいりたいと思います。
 東京には、世界で活躍する最先端の企業から、芸術家を初めとするクリエーティブ人材まで、あらゆる分野のすぐれた技術や才能が集まっておりまして、日々新しいものが創造されているのであります。
 同時に東京では、歴史や伝統を大切に守って、今日に至るまで受け継がれてきた産業や文化もしっかりと息づいているわけでありまして、いわば新しさと伝統の共存が東京の魅力である、こうもいえるのであります。
 私ごとになりますけれども、九月の半ば、私は日本橋三越で当時行われておりました第六十一回の日本伝統工芸展、初めて足を運びました。日本を代表する芸術家、作家の方々が魂魄をとどめて制作、創作を行った作品、約七分野にわたって六百点展示をされておりました。
 陶芸、染色、漆芸、木目込み人形の分野などなど、それは日本人であることの誇りと感動をみずから実感できるような作品群との遭遇であったわけであります。私は実は雷鳴に打たれたようにショックを受けました。全国でこれだけのものがある、思いを東京に転じてみるならば、どうであろうか、こう思ったわけであります。
 例えば、東京には極めて多分野にわたって数多くの伝統工芸品が生産をされておりますが、これを単に保存、継承するだけではなくて、新しい技術や新しい発想によって、新しいその伝統を守りながら、新しい感覚の芸術作品が創出できないものか、こう思ったわけであります。
 これは実は日本伝統工芸展で入手いたしました写真集の資料なんですけれども、技法としては、いわゆる伝統をしっかりと守りながら新しい技法を反映させて、新たな分野の芸術性の高いものをつくっておられる、そういう姿がありました。
 さっき中山委員が質問しておられたけれども、谷根千の一部、文京区の部分にべっこう屋さんがあります。古いべっこう屋さん、べっこう細工の店。ワシントン条約以降、べっこうというのは輸入できないんですけれども、今までのストック分のものは実は細工できるんです。
 作家の皆さんがそこに、かつては不可能だったべっこうを薄く切る技術を使って、LEDという新しい科学の成果をこれとコラボさせてランプシェードというのをつくった。これが実は産業技術研究センターで展示をされていたのを見て、これが新しい芸術のあり方、べっこうのよさと希少価値を十分に担保しながら、新しい技術でランプシェードをつくっている。これなんかも新しい技法だと私は思うのでありますけれども、いずれにしても、その展覧会を見て、東京版の伝統工芸展というものができないだろうか、こう発想をしたわけであります。
 伝統工芸品というのは、大量生産品にはない素材のよさや手づくりのぬくもりを味わうことができますし、また、東京の各地に東京を代表する地場産業として残っている。
 そこでまず、こうした東京の伝統工芸品の指定の実態について、明らかにしていただきたいと思います。

○十河商工部長 都では、長い年月を経て、東京の風土と歴史の中で育まれてきた地域の工芸品を東京都伝統工芸品として指定し、その保存と発展を図っております。
 おおむね百年以上にわたり受け継がれてきた技法、材料を用いて、手づくりにより製造されている工芸品であって、都内に一定の産地が形成されているものを対象に指定を行うこととしております。
 現在、染色品の東京染小紋やガラス工芸品の江戸切り子、木工品の江戸指物を初め、織物や人形などさまざまな分野にわたり、計四十品目を指定しております。

○木内委員 今ご報告いただいただけでも大変に裾野の広い分野であります。この指定対象からも、百年以上、つまり江戸明治から続く伝統の技法と素材に加えて、一つ一つを手づくりで仕上げていくことが伝統工芸品の特質であるということがわかります。
 手づくりの伝統工芸品づくりには、すぐれた技能を持った職人さんの存在が欠かせませんし、東京都では、高い技術と豊富な知識を持つ伝統工芸品の制作者を、伝統工芸士として指定する制度があるというふうに聞いています。
 また、職人や作家の皆さんの中には、その道をきわめられて人間国宝に指定された方もおられるし、私は副議長のころに名誉都民の選考委員をずっとやっておりましたけれども、この名誉都民の対象となった方の中にも、こういう伝統工芸品に携わる方も多かった。いわゆる人間国宝の方も中にはいらっしゃるという、そういう東京のポテンシャルというのが実はあるわけでございます。
 そこで、伝統工芸品づくりに携わる職人の方々の実態、それから、工芸士などの指定状況も含めて、ご報告をお願いしたいと思います。

○十河商工部長 都の調べでは、伝統工芸品産業の従事者は約二千人でございます。
 また、都においては、十五年以上にわたり伝統工芸品の製造に従事し、高度な技術や技法を有している職人の中から伝統工芸士を認定しております。現在も活動を行っている伝統工芸士の方は約三百人でございます。
 長年にわたってすぐれた創作を続けられている伝統工芸品の職人の中には、お話のように人間国宝と呼ばれる重要無形文化財保持者として国の認定を受けられている方もおります。

○木内委員 今日の進んだ工業化の時代にあって、二千人もの職人さんが従事されているということは、今なお伝統工芸品の魅力が高く評価をされて、たくさんの消費者に愛用されているということの証左であると、こういうふうに私は思います。
 また、教育庁から仄聞したところでは、都内在住の人間国宝の方は、工芸技術の分野で九人いるということであります。私の地元江東区では手描き友禅、べっこう細工等多数の職人さんが、区の無形文化財保持者となっておられます。まさに文化芸術の域に達している工芸の大家であります。
 先週、私は、葛飾区西新小岩というところの在住でございます小宮康正先生、人間国宝の方でありますが、この方をお訪ねしてまいりました。江戸小紋の大家でありまして、人格的にも非常にすぐれた方で、いろいろご指導をいただきました。
 江戸小紋というのは、聞いてみますと昔、江戸時代に、幕府が庶民のぜいたくを戒めるために、実は模様のついた布地というものを禁止した。このときに庶民の知恵で、遠くから見ると平板な、全くないように見えるけれども、近くに行くと、よく小さな粒々によって小紋というのが描かれている。庶民の知恵とおしゃれの所産が江戸小紋だ。これがずっと今日に至るまで伝統が継承されていて、すばらしいものでございます。
 小宮さんにもお聞きをいたしました。伝統工芸展あるいは東日本伝統工芸展等、本当に造詣の深い方でございまして、東京でこれは可能ですかねと聞きましたら、全国あるいは東日本伝統工芸展に占める東京所産のいわゆる伝統工芸というのは相当の部分を占めていますから、東京版でこれを十分できると思う、そのためのいろんなアドバイスもいただきましたけれども、そういうことでございました。さっきのべっこう細工の職人さんが無形文化財保持者ともなっておられる、こういう例があります。
 まさに私が申し上げるのは、職人と作家の違いなんです。職人というのは、その方にお聞きしましたら、例えばろくろを回すときに、一〇〇%ぎりぎりまで伸ばせるだけの高みに伸ばすのが職人さん、作家というのは、芸術性を持った方というのは、ろくろを回して伸ばせる高さの八割までにとどめておいて、あとの二割で自分の個性や訴えたいもの、感受性を反映させる、あるいは一〇〇%以上の部分で、この自分の思いというものを凝縮させて制作をする、これが作家だと、こんなふうなこともお聞きをいたしました。
 こうした伝統工芸品産業の事業者は、個人営業や職人主体の零細な企業が一般的には非常に多くて、事業の継続、発展や技術の継承といった課題に単独で取り組むことは大変難しい状況にあります。
 そうした状況のもと、東京都は、産業労働局の所管では伝統工芸品産業の振興策としてこれまでさまざまな支援を行ってきている。この実態について、まずご報告を願います。

○十河商工部長 都では、伝統工芸品の保存と発展を図るため、伝統工芸品の指定や伝統工芸士の認定制度を運用するほか、中小企業振興公社と連携し、販路開拓、人材育成などの支援に取り組んでおります。
 具体的には、先生のお考えとどれぐらいそぐうかわかりませんが、東京都伝統工芸品展を毎年開催しておりまして、実演、制作体験や展示販売を行うことにより、伝統工芸品の普及促進と市場開拓を図るほか、全国展示会への参加に対する支援なども行っております。
 また、後継者育成のためのセミナーの開催や、若手職人に対し新作の展示販売の機会を提供するなど、将来の伝統工芸品産業を担う後継者の育成支援に取り組んでおります。

○木内委員 まさに答弁のとおり、本当にご努力をされて、伝統工芸品の普及促進、市場開拓、あるいは展示販売の機会の付与などということで、本当に大きな成果も一方で上げているわけであります。
 今、部長が答弁冒頭にいわれたように、きょうは私の思いとどこまで一体的に議論ができるかというところが課題になっているわけでありまして、これに加えて、いわゆる芸術性の担保といいますか、新たな製品開発支援策、これをぜひ検討すべきだということを訴えているわけであります。
 例えば製造事業者、作家の方とさまざまな人材、例えばアーティスト、デザイナー、技術者とのコラボによるプロジェクト方式の製品開発、あるいは今、申し上げたプロジェクトの完成品などを、いっているところの伝統工芸展のように、いわば展覧会を開いて披露、PRする機会を確保していくということなどのいわゆる工夫、ぜひこれを進めていきたい、このことを訴えるものであります。
 これについては産労だけではなくて、関連の局もありますので、しっかり共管なり、主体は産労でぜひお願いしたいけれども、例えば生活文化局、アーティスト、デザイナー、国、都や、無形文化財保持者を掌握しておられる。あるいは教育庁では、都の文化財保護審議会委員等の方がもう既に構成をされていたり、さまざまな分野と関連を持っているわけでありますけれども、ぜひそういうことでこれを進めていきたい。
 販路の開拓や後継者の育成など、伝統工芸品業界の直面する課題に対応した支援を行っておられる点は、高く高く、私は評価をいたします。
 近年では、厳しい状況にある伝統工芸品の世界においても、新しい動きが起きていると強く感じています。
 例えば、切り子細工をあしらった指輪、それからペーパーウエート、文鎮といった、これまでにない新しい用途の製品やモダンデザインを取り入れた現代の感性に合う製品など、さまざまな発想で新たなものづくりが試みられているのであります。さっきいったランプシェードもそうであります。産技研センターのシステムデザインセクターの技術支援でありますけれども、この全般的な事業内容はさきの経済・港湾委員会でも私はお尋ねをしたところでありますけれども、例えばべっこう製品の開発においては、いろんな技術支援がここで行われたわけですね。
 これは一例でありますけれども、ランプシェードとべっこう、それからLEDのコラボ、どんな経過をたどってきたのか、ご報告ください。

○十河商工部長 産業技術センターのシステムデザインセクターでは、最新の各種試作用機器などを活用することによりまして、中小企業の製品開発を企画、設計の段階から支援しております。
 べっこうを用いた新たな製品開発の支援におきましては、まず、職人を対象に商品企画の手法に関するセミナーを開催いたしまして、べっこうの素材特性を踏まえた新商品の検討を支援いたしました。
 また、実際の製品開発におきましては、希少性が高く、加工も難しいべっこうを用いて試作を多数繰り返すことは非常に困難なことから、3D-CADや3Dプリンターを活用することによりまして、デザインの検討や試作品の製作を効果的に支援したものでございます。
 お話のべっこうの模様や透かしの特性を生かしたランプシェードにつきましては、発熱量の少ないLEDライトを使用することにより、熱に弱いべっこうの特性を克服し、試作品の完成に結びつけたものでございます。本製品は、べっこう製品の製造者団体におきまして、今後の発売に向け、準備が進められていると聞いております。

○木内委員 非常に評価と人気が集中している一つの事例でありまして、時代を超えて受け継がれてきた手づくりのものづくりに、技術という新たな要素を取り込んだこの事例は、伝統工芸品の新たな展開を示唆していると考えます。
 日本の伝統工芸は、製品としての完成度と工芸品としての美しさを兼ね備え、世界的にも極めてすぐれた水準にあるのであります。この産技研の支援事例のように、東京の伝統工芸品に先端の技術や先鋭的なデザインなど新しい息吹を吹き込むことにより、芸術性にしても、あらゆる角度からの評価にしても、さらなる高みに押し上げていくことが今、大変強く求められております。
 こうした点を踏まえて、例えば申し上げたように東京版の伝統工芸展、申し上げた私の思想、主張を反映した、こうした行事の実施も含めて、今後の支援策のあり方について答弁を求めます。

○十河商工部長 お話のとおり、伝統工芸品は長い年月をかけて育まれた製品としての機能美や高い質感、手づくりの味わいなど規格品では得られない特徴を有しております。
 こうした魅力をさらに引き出し、伝統工芸品産業の活性化を図っていくためには、新しい感性によるデザインの導入や、現代のライフスタイルに合わせた製品の開発などにより、市場への発信力を高め、一層の浸透を図っていくことが重要でございます。
 都といたしましても、これまでの支援策を着実に実施していくとともに、職人とデザイナーとの連携による新たな製品づくりなど、伝統工芸品産業の活性化につながる発信あるいは支援のあり方を検討してまいります。

○木内委員 極めて明快な答弁でありますので、高く評価をさせていただきます。
 新しい活性化に向けての支援のあり方を検討していくということであります。財務の予算措置等の時期もこれから、にわかにきな臭くなるわけでありますけれども、あらゆる方面に向けて、私は働きかけを行って、ぜひ産労局中心にこの行事というものが、来年の秋には何とか実現されるよう、希望と要望として申し添えておきたいと思います。
 議会というのは本当に大事なことであって、議論を交わすことで一定の結論と方向性を紡ぎ出していく、そうして新たな事業が議会における提案として実を結んでいく。非常に重要なことであります。
 伝統工芸品は、産業のみならず、文化芸術の視点からも捉えていくことが重要です。そうした意味では、文化財や芸術などを担当する教育庁や生活文化局とも、さっきも申し上げたけれども、密接に連携をしていただきたいと思いますし、新しい伝統工芸品の創造と世界への発信に向けて、ぜひとも都庁一丸となって取り組んでいただくことを要望いたします。
 次に、観光政策について若干お尋ねします。
 二〇二〇年に向け、地域の観光振興を進めようとする機運は非常に高まっております。しかしながら、それぞれの地域が国の内外からより多くの旅行者を呼び込むためには、地域に根差した観光資源の活性化、にぎわいの創出といった取り組みが一層推進されなければならないと考えます。
 観光振興は、地域がまちづくりを進めていく上で非常に大きなファクターであります。昨年度のこの委員会の事務事業質疑においても、地域の観光振興について提案を行ってまいりましたけれども、本日はその後の状況について、確認も含めてお尋ねをします。
 まず初めに、改めて地域の観光まちづくりに対する都の取り組み方針をご報告願います。

○杉崎観光部長 都は、観光まちづくり基本指針に基づき、地域が主体的に地域の特性を生かし、観光の視点に立った活力あるまちづくりを進めていくことを支援しております。
 観光まちづくりを進めるためには、地元の機運を高めるとともに、まちづくりの中心となる人材の育成や、具体的な行動を起こすための地域の推進母体の創設などに取り組んでいくことが重要でございます。
 このため、都は、観光まちづくりに取り組みたいと考える地域住民や観光協会、自治体に対して、具体的な手順を示したマニュアルを策定し、周知をしております。
 また、アドバイザー派遣事業を通じ、地域団体の要請に応じて、観光分野の専門家などを派遣し、推進体制の構築や、地域の実情を踏まえた観光振興計画の策定などに助言指導をしております。

○木内委員 それぞれ議員には地元というのがあるわけでありまして、それぞれに観光資源というものがあります。
 その一方で、関係者がそれぞれの観光資源をどういった切り口からどう発展させるかということについて、正解が一体どこにあるのかというのでいつも頭を悩ませて、そうした観光振興に熱意を持って取り組む地域にとっては、アドバイザー派遣事業というのは、非常に効果的な事業であります。
 昨年、天王洲という、羽田空港や都心にも近接する交通利便性や、東京湾に面した水辺空間といった大きなポテンシャルを持つエリアに対する都の支援について、私は提案もし、質疑を行いました。
 あの天王洲、海辺のまち、運河のまち、近くに東品川の宿場町があり、東京海洋大学がありなどなどの観光資源を一体どうやって一体化して売り出していくのか、地元では悩んでいる。ぜひ、ここに東京都が行っているアドバイザー事業を適用して進めたらどうかということで、早速に派遣をしていただいて、今その議論が天王洲では極めて活発に行われているというのがあります。
 本当にすごいことです、これは。この委員会から発信されたアドバイザー制度の活用が、今まさに、コンテンポラリーな状況で進められているという事実に刮目をしたいのであります。
 昨年度、天王洲という、空港や都心にも近接する交通利便性や、東京湾に面した水辺空間といったポテンシャルを持つエリアに対して私は提案した。その後、このまちづくりの取り組み状況はどうなっていますか。

○杉崎観光部長 天王洲地区のまちづくりに取り組む方々は協議会をつくり、四方を運河に囲まれた水辺環境といった立地を生かして、他のエリアとの明確な差別化を図るために、地域のブランディングを形成することを目指しております。
 都は今年度、この協議会の要請を受け、既存の施設を活用したまちのコンセプトづくりに精通するアドバイザーを派遣し、地域のブランディングづくりを支援しております。
 協議会では、アドバイザーからの助言を受け、天王洲地区の持つポテンシャルの活用や、天王洲の魅力を訴えかけるターゲット層の明確化などについて検討を進めるため、九月には天王洲で活動する幅広い世代の就業者や住民約二十名を交えてワークショップを実施したところ、活発な議論が交わされたとのことでございます。
 今後は、協議会において、ワークショップでの意見を取り込み、ターゲット層に応じた誘客の方策について検討を進める予定でございます。

○木内委員 委員会での議論の経過を踏まえて、着実に事業が進んでいる。さらに、今後期待したいと思います。
 地域には、それぞれ伝統や文化、水辺など旅行者を引きつける価値のある観光資源が存在しています。各地域が観光地としての魅力を高めていくためには、観光まちづくりの機運醸成や推進体制の整備のみならず、そうした観光資源のポテンシャルを十分に活用すべきであると考えます。
 こうした視点から昨年度、都の支援策である舟運を基軸とした観光振興事業や歴史的建造物等を生かした観光まちづくり事業についてお尋ねをいたしました。事業の対象は舟運や都が選定した歴史的建造物に限られていたり、ハード事業とソフト支援の一体的な実施が要件となっていました。
 先ほどの同僚委員の質問にもありましたけれども、いわば二つの自治体にまたがる、あるいは複数の地域に、ゾーンにまたがる、このときにさまざまな事業がいろんな角度から検討される。単独である場合もある。この制度というものは柔軟にすべきであるということを申し上げまして、当時、支援対象や支援要件が限定的になっていたから、柔軟な支援を反映するように、取り込むように提案を行いました。その際、都としては有効な支援の手法を検討するとの答弁がありましたが、この答弁でいわれる検討は、その後どのように進みましたか。

○杉崎観光部長 都内の各地域では、多様化が進む旅行者ニーズを踏まえ、歴史的建造物のみならず、地域の魅力的な景観や伝統的な食文化などを観光資源として活用しようとする機運が高まっております。
 また、舟運につきましては、防災船着き場の開放が進み、民間において観光を目的とした新規ルートが開発されるなど、周辺環境に変化が生じております。
 このため都は、今年度から従来の歴史的建造物を生かしたまちづくりや舟運の活性化の促進に加え、水辺の魅力向上や有形無形の伝統文化を生かしたまちづくり、さらには食やスポーツといった幅広い地域資源を活用する地域の取り組みにも支援対象を拡大いたしました。
 また、ソフト事業、ハード事業という枠にとらわれず、事業の目的や内容などを踏まえて対象とするなど、より地域の主体性が発揮できるよう、事業の再構築をいたしました。

○木内委員 提案した内容がそのまま結実をしているという報告だとしたいと思います。
 観光の最後ですけれども、その見直しで、今回新たに支援対象とした事業をご報告願います。

○杉崎観光部長 今年度は墨田区が、おしなり公園船着場で、利用者がスカイツリーの眺望を楽しみながら待ち時間を快適に過ごせる休憩施設の整備事業を進めております。
 また、江東区では、郷土料理である深川飯や江戸文化を伝える櫓こぎ和船などの地域資源を紹介し、QRコードにより動画も楽しむことができる観光PRパンフレットの作成を進めております。
 さらに、練馬区では、マラソン大会の新規開催に合わせ、地元の農産物や伝統工芸品を紹介する取り組みを実施する予定でございます。
 こうした、地域が行うその土地ならではの多様な魅力を生かした観光振興の取り組みを支援の対象としたところでございます。

○木内委員 昨年度の議論を踏まえて、都の支援制度が地域の自由な発想や、創意工夫に対応できる効果的な事業になっているということを評価したいと思います。
 今後も地域のポテンシャルを十分に活用し、にぎわいを生み出すための熱意ある地域の努力に対し、都も柔軟な支援にさらに応えていくよう、強くこの場で要求をさせていただきます。
 次に、東京都エコ農産物認証制度の取り組みであります。
 ことし七月に発生した、中国で製造された鶏肉に期限切れのものが混入していたとされる事件などから、食の安全・安心に対する関心が高まっています。そうした中で、消費者の顔が見える都市農業への期待は一層高まっておりまして、新鮮な農産物を販売している直売所や、都内産の食材を使用する店舗が今後ますます注目されることになる。
 この前、世田谷で市場まつりがあって行ってまいりました。それはそれはもう近郊農家の農産物が見事に並べられておりましたし、花き類に至って--花きとは花です、これは、名前はよくわからないけど、一番高い花は何ていいましたか、ランの花か、あの白い、一本一万円とか(「コチョウラン」と呼ぶ者あり)コチョウランなんか、だあっと近在の農家から持ってきて、それが競りにかけられたり、それはそれは、いわゆる東京農業の底力をこの目で見た思いがするのであります。
 したがって、今、食の安全・安心に対する関心が高まっておりまして、そうした中で、消費者の顔が見える都市農業への期待は高まっている。新鮮な農産物を販売している直売所、都内産の食材を使用する店舗はますます今後注目される。
 都市農業では、住宅地と農地が隣接していることからも、化学農法や化学肥料などの使用を抑えて、環境に対する負荷をできる限り低減した生産方法への取り組みが重要であります。
 東京都は、昨年度から化学肥料や農薬の使用を控える都独自の制度として、東京都エコ農産物認証制度を開始していますけれども、その取り組み状況と実態について明らかにしてください。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 食の安全・安心を求める消費者の期待に応えるとともに、環境への負荷を軽減する観点から、都では、東京都エコ農産物認証制度を昨年から開始いたしました。
 本制度は、都が定めた化学農薬と化学肥料の使用基準から二五%以上削減、五〇%以上削減、不使用の三区分を設け、その区分に応じて生産された農産物を認証するとともに、これらの農産物には、認証マークを表示し、他の商品と差別化して販売できる仕組みとなっております。
 平成二十五年度は、二百九十三名の農業者が生産したコマツナや梨、お茶など延べ千九百五品目の農産物について認証し、農業者は申請内容に沿って今年度から生産を開始しております。
 また、平成二十六年度は、年間目標人数百名のところ、百十四人の農業者が新たに申請しており、既存の認証農産物の生産者からの追加申請と合わせて、延べ六百八十五品目の農産物について申請が上がっております。
 これらの申請につきましては、来月開催される学識経験者、消費者、流通業者、農業者代表などの委員で構成される認証委員会を経て、認証されることとなっております。

○木内委員 答弁で、例えば百十四人の農業者の申請、また、延べ六百八十五品目の農産物の申請等々、この場で明らかになった数字があります。この議会での報告を非常に私は重要視しているわけでありまして、さらにこれが今後、拡大されるような施策というものが展開をされることが望ましいわけであります。
 化学農薬や、あるいは化学肥料の使用を控えた安全・安心な農産物が、既に直売所などで販売開始されておりまして、昨年度に認証された二百九十三人に加え、ことしは目標を上回る百十四人の農業者が、新たに認証される見込みということでありました。
 この制度は、消費者のニーズに応え、農業者の努力についてもアピールできる非常に私はすぐれた制度であると、こう思っているわけでありまして、したがって、さらに広く普及、周知していく必要があるんです。
 そこで、東京都エコ農産物認証制度の農業者への普及と消費者への理解促進のための、具体的な推進策を講ずるべきだと思うんですが、どうでしょうか。

○武田安全安心・地産地消推進担当部長 都では、東京都エコ農産物認証制度を生産者と消費者の双方に普及するため、さまざまなPRを行っております。
 生産者に対しましては、認証農産物のPR及び流通促進のため、今年度から新たに都内産農林水産物を積極的に使用している、とうきょう特産食材使用店に対して、東京都エコ農産物の需要量調査を行い、生産者と食材使用店とのマッチングを進めております。また、生産者を量販店などに紹介し、販路を拡大するとともに、直売所などでのPRを充実させてまいります。
 さらに、消費者の理解を深めるため、エコ農産物生産者の取り組み状況を東京都のホームページや、農産物販売PR集などを通じて公開するとともに、認証農産物の農薬の残留状況を調査し、結果を毎年公開することにより、制度の信頼性を確保してまいります。
 このような取り組みにより、農産物の安全・安心を確保し、東京の農業を振興してまいります。

○木内委員 非常に具体的な答弁を得ました。
 エコ農産物の需要量調査を行う、直売所等でのPRの充実を図っていく、またホームページや農産物販売PR集などを通じて公開する、認証農産物の農薬の残留状況調査を進めるなどなど、結果を毎年公開して制度の信頼性を高めていくということであります。都民は大きな期待を持っておりますので、ぜひ鋭意ご努力をお願いしたいと思います。
 これまで、伝統工芸品産業の振興、地域の観光振興、安全・安心な農業の推進など地域に根差した産業振興などなどの観点からお尋ねをしてきました。
 いずれの取り組みも、東京の都市としてのポテンシャルを高めるために大変重要であります。世界一の都市を目指す東京であります。こうした東京の各地域で頑張っている中小零細企業や団体などにおいては、熱い情熱を持ちながらも、まだまだビジネスに結びつけるノウハウや情報発信力などが不足しておりまして、都としてきめ細かくバックアップしていくことが不可欠の要件になります。
 私の尊敬する山本産業労働局長、今、私が申し上げた点を十分踏まえた上で、その感懐をお述べいただきたいと思います。

○山本産業労働局長 東京は、江戸以来の伝統、あるいは世界に誇ることができる食文化、さらには都心の身近にある自然環境など、多彩な特色を持つ都市でございまして、これらの魅力が東京という都市の多様性を生み出しているわけでございます。
 地域経済を活性化するためには、伝統工芸品、地元の観光資源や農林水産物といった地域資源を生かしていく取り組みを推し進め、産業として発展させていくことが重要であると認識しております。
 都といたしましては、先生から冒頭お話がありましたような、伝統工芸におけます新たな商品開発、そういったものへの支援でございますとか、農産物のブランド化、こういったものを促進するなど、地域資源を活用した製品、産品の開発を積極的に支援してまいります。
 さらに、アドバイザー派遣による地域の観光まちづくりを推進するなど、地域の自立的な成長も後押ししてまいります。
 先月、東京都が開催した東京味わいフェスタでございますが、味わうというのは、食はもとよりでございますが、時代を超えて受け継がれてきた伝統や文化など、東京の多彩な魅力を国内外の多くの方々に味わっていただくということを目的としております。今回のイベントにおきましては、東京の食材を用いた料理メニューを提供したほか、東京の伝統工芸品の展示販売に加え、実演、体験コーナーを設置し、東京の伝統とたくみのわざを体感できる企画に取り組みました。このように、東京の風土と歴史の中で培ってきた食や伝統工芸といった地域資源の情報発信にも力を入れていきたいと考えております。
 今後とも、東京が持つ多様な地域資源の潜在力を最大限に引き出し、地域における産業振興を強力に推進してまいります。

○木内委員 非常に誠実で、真摯で、真剣な局長の答弁をいただくことができました。勇将のもとに弱卒なしであります。どうか産業労働局一体となって、それぞれの事業の推進に邁進をしていただきたいことを切に願って、私の質疑を終わります。

○かち委員 私からは、小規模企業の振興策と職業能力開発事業について伺います。
 まず、本年六月に制定されました小規模企業振興基本法に基づく基本計画が十月に示されました。これは、小規模企業の振興を進める施策を総合的、計画的、継続的なものとなるよう、おおむね五年ごとに見直しをする。毎年、PDCAサイクルで構築、実践することにより、基本計画の実効性を担保するとしています。国はこのように基本法に基づき、具体化を進めています。都ではどうでしょうか。
 第二回定例会で産業労働局長は国の動きも踏まえつつ、小規模企業の支援に取り組んでまいりますと答弁されました。産労局として、この間検討に当たって、小規模企業者、中小企業団体等からの意見聴取などは、どのように行ってきたのか。
 小規模企業基本法の成立、小規模企業基本計画の閣議決定を受けて産労局、商工部として、いつ、どのような形で、どのようなことを検討されてきたのか、お聞きします。

○十河商工部長 都は、中小企業団体や各種業界団体との連絡会を通じて、小規模企業の状況に関する情報交換を実施しております。
 小規模企業基本法や基本計画につきましては、公表後内容を確認し、都が実施している支援策との整合性などを検討してまいりました。

○かち委員 中小企業団体や各種業界団体との連絡会を通じて情報交換を実施したとのことですが、私は国の中小企業庁の担当者の方から説明を受けましたが、中小企業庁がこの法案を提出し、計画を立てるに当たっては、直接現場に足を運び、小規模事業者や商店主などの意見を聞いて具体化を図っているということを知りました。
 間接的ではなく、直接当事者の声を聞くということが大変重要だと思います。そのことを、施策にぜひ反映させていただきたいというふうに思います。
 日本の産業の九九%を占める中小企業、その中でも七、八割を占めるのが小規模、小企業であります。
 しかし、これまでの中小企業基本法では、これらの企業は配慮する存在としか位置づけられておりませんでした。そこにようやく光が今、当たり始めたといえると思います。
 基本法では、中小企業基本法の理念である成長発展のみならず、事業の持続的な発展、継続、これを小規模企業振興の基本原則と位置づけました。これを前提に、基本計画を地方公共団体、支援団体などが、基本計画を小規模企業振興の方針として認識を共有し、連携して進めることが重要だと述べています。
 これを都の施策の中で、どのように具体化を図っているのかお聞きします。

○十河商工部長 都はこれまでも、区市町村や中小企業支援機関等と連携して、経営、技術、資金繰りなどの面からさまざまな事業を展開し、小規模企業を幅広く支援しております。

○かち委員 これまでも幅広く支援してきているんだということですけれども、東京の実情は、事業所数上位の他府県と比べても都内の小規模企業の減少は著しく、半減しています。
 中小企業、小規模企業の現状は技術者を初め、人手不足のために事業の継続が困難で、倒産、廃業する事業所がふえています。こうした事態をどう認識しているでしょうか。

○十河商工部長 都内中小企業の人手不足の状況や企業数の減少につきましては、都としても各種統計調査等により把握しており、経営環境は依然として厳しい状況にあると認識しております。

○かち委員 厳しい状況にあるとの認識とのことですが、アベノミクスによる円安、燃料や原材料の値上げなどの経営環境が厳しい中で、中小企業、とりわけ小企業は、大手企業の就職状況が回復しつつある中でも深刻な人手不足に陥っています。
 ここに直接的な支援が求められているんです。例えば、商店街対策について、私は区市町村の担当者に聞きました。直接支援をどうするのか、今の課題だと聞きました。
 国は小規模事業者がみずから経営計画を作成し、販路開拓に取り組む費用を支援しています。昨年は補正予算を組み、小規模企業、商店などへの直接補助金上限五十万円、三分の二の補助制度をことし五月、七月に取り組んで一万四千件の申請があったとのことです。このことが、小規模事業者が経営計画を作成し、販路開拓に取り組む意欲を引き出しているとのことです。
 都としても、こうした取り組みへの支援について、地域の経済活性化を図る上で必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○十河商工部長 都は、これまでも小規模企業に対しまして、展示会出展費用の助成や専門家派遣によるアドバイス、商工会や商工会議所が行う小規模企業の経営改善に向けた事業への助成などを通じまして、販路開拓の取り組みを支援しているところでございます。

○かち委員 都が行っている展示会への助成や専門家派遣、販路拡大の取り組みは、それは重要なことであります。もっと拡充すべきだとも思いますが、厳しい経営環境の中で営業や商売を続けていく意欲も失いかけている方々に対し、国の直接支援は、例えば、商店の中にある理髪店、高齢者が多いことからユニットをリクライニングに変えてみた、そしてトイレをバリアフリーにしてウォシュレットに変えた、そのことによってお客さんがふえるようになったという例も示されました。
 こうしたことが、モチベーションを引き出す上でも大きな役割を果たし、こうした支援が、まちの工務店など仕事おこしにもつながり、まさに地域循環型の経済波及効果を生み出しているということなんです。
 よく例に出されるのは、高崎市のこうした、まちなか商店リニューアル助成事業ですけれども、これは本当に補助金の何十倍もの経済波及効果を生み出している。もう実証済みなわけです。こういう地域経済の活性化というのが、もう例として出ているわけですから、こういうことに、やっぱり都としても挑戦してみるべきではないかと思います。
 国も効果を確認しているから、補正予算から本予算に引き上げようとしているんです。ぜひ都としての具体化を図ることを重ねて求めておきます。
 基本法で、手続の簡素化、施策情報の提供を掲げています。
 小規模企業の施策の活用を促すために、申請書類や手続は、小規模企業の視点に立って簡素化、合理化を進めることが必要です。そのための簡素化、合理化を推進し、国は三枚以内を目指すとしています。あわせて、ネットを活用した電子的な申請手続も促進するとしています。
 都としても、申請手続の積極的な簡素化、合理化を図る必要があると思いますが、見解を伺います。

○十河商工部長 都は、事業を適正かつ円滑に執行するため、個々の事業の性質に応じて、合理的に必要な申請手続を定めているところでございます。

○かち委員 都にも、こうした事業者の皆さんからの声は届いていると思うんです。国もそのことに耳を傾けて、これは簡素化しようということに足を踏み出そうとしているわけですから、ぜひ必要なものは必要としながらも、どうしたらこれを簡略化できるか、効率化できるかということを本当に具体的に検討していただきたいというふうに思います。
 人手不足の中で、煩雑な事務手続に追われる申請はしたくてもできないというのが小規模、小企業者の実態です。この声に応えることが必要なのではないかと思います。ぜひ検討を求めます。
 小規模企業振興を本格的に取り組むために、小規模企業基本条例をつくる必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○十河商工部長 都は、東京都産業振興基本戦略などに基づきまして、小規模企業に対する施策を着実に実施しているところでございます。

○かち委員 都にはまだ条例化ができていないわけですけれども、すぐれた施策の実効性を担保するのが条例化です。既に、中小企業振興に関する基本条例は、全国四十七都道府県中三十の自治体で条例制定をしています。実に六四%の自治体で実施しているんです。
 例えば三重県では、県が先頭に立って中小企業、小規模企業の特性に応じた支援を行うとともに、特に小規模企業に配慮した支援を行う、そのため中小企業、小規模企業の振興について基本理念、基本施策などを条例化しています。
 中小企業、小規模企業が集中している東京での条例化が期待をされているわけですから、ぜひその期待に応えていただきたいと思います。
 次に、先ごろの農林水産政策研究所調査では、買い物難民が二〇二五年には五百九十八万人になると推計しています。さらに、都市的地域での増加が農村地域を上回ると報告しています。単純推計でいえば、東京では六十万人近い買い物難民が出る可能性があるということです。
 都が行う買い物弱者支援事業について、その重要性について改めて認識をお聞きします。

○十河商工部長 地域の商業活動の拠点であるとともに、コミュニティの担い手である商店街が買い物に制約や支障のある住民に対し、商品を効果的に提供する取り組みを実施することは重要と認識しております。

○かち委員 事業は重要だと認識をされているようですけれども、それでは、買い物弱者支援事業、今年度までの三年間、モデル事業として実施されてきましたけれども、その実績はどうなっているでしょうか。また、その結果をどのように分析しているでしょうか。

○十河商工部長 買物弱者支援モデル事業では、これまでに三つの地域でモデル事業が実施されており、商店の空白地域で商店街の商品を販売する店舗の開設や、商店街で買い物をした商品の配達サービスなどが実施されております。
 助成対象期間の終了した二つの地域においては、現在も取り組みが継続し、サービスの改善により利用者のニーズに一層対応するなど、成果があったものと考えております。

○かち委員 少子高齢時代を迎えて本当に買い物に、すぐそばにあってもなかなか行けないという高齢者の方の声もたくさん聞いております。こうした方に、商店街が応えていくということの事業が大変重要なわけですけれども、三年間のモデル事業で、初年度には二つの商店街が実施し、昨年はゼロでした。本年も後半になって、一商店街が取り組んだということですけれども、モデル事業としては十分な実施状況であったとはいいがたいと思うのですが、支援の意義は大変大きいと思います。
 しかし、なぜ商店街から手が挙がらないのかといえば、これまでにも繰り返し申し上げてきましたが、一旦こういうことに取り組んでも、人手やランニングコストで行き詰まってしまうというものです。継続できる支援が必要なんです。今後、ますます増加する買い物弱者に対する支援の拡大と継続性が求められています。
 持続可能な支援策を求めますが、いかがでしょうか。

○十河商工部長 モデル事業は、平成二十四年度から今年度までの三カ年で終了となるため、今後、来年度に向けて事業の検証を進めてまいります。

○かち委員 ぜひ積極的な検証をして、これを生かしていただきたいと思うんです。商店街は、日常生活に欠かせない機能を持った地域の公共財産として位置づけ、住民、商店街、行政が一体となった取り組みが求められます。
 ですから、この買い物弱者対策も産業労働局だけとして取り組むのではなく、福祉保健局などオール都庁的な対応が求められていると思います。商店街支援とともに福祉的視点、まちづくりの視点などを入れて、抜本的な拡充が必要です。
 今後とも、買い物弱者支援策は継続して取り組むとともに、商店街が継続して取り組める方策の助言や支援策の拡充を求めておきます。
 次に、円安による輸入原材料やエネルギー価格の上昇で、中小企業の経営は厳しい環境にさらされています。帝国データバンクによれば、大企業が過去最高の利益を上げているにもかかわらず、下請企業の約七割で売り上げが減少しています。
 東京商工リサーチの調査によれば、一月から十月までの円安を原因とした倒産は二百三十八件発生し、前年同期の二・二倍です。大企業に対して不公正な取引を是正することを強く要請すべきですが、いかがですか。

○十河商工部長 都は、下請取引の適正化を図るため、下請センター東京におきまして、下請企業からの相談対応や調停などを行うとともに、今年度より取引適正化相談員を増員し、親企業に対しても巡回指導を強化したところでございます。

○かち委員 外国為替レートの変動が最近激しくなっていますが、都として中小企業者に対し、外国為替レート変動に対応するリスク管理支援体制をつくる必要があると思いますが、どうでしょう。

○十河商工部長 都では、中小企業振興公社のワンストップ総合相談窓口や海外展開支援の担当部署において、各企業の実情などを踏まえ、為替リスクの管理につきましても相談や助言を行う体制をとっております。

○かち委員 国においては、政策金融公庫から円安、燃料高、物価上昇による経営悪化に遭遇している農林漁業者に対し、据え置き三年、〇・四五%程度の超低金利などの融資制度があります。中小企業、小規模企業に対し、都として緊急相談窓口の設置とともに、同様の融資を実施することを求めますが、いかがですか。

○松永金融部長 都は、中小企業の資金繰りを支援するため、金融相談窓口を設置し、さまざまな相談にきめ細かく対応しております。
 また、都の制度融資では、原油価格の上昇など外部環境の変化に伴い、事業活動に影響を受けている中小企業に対し、最優遇金利を適用した経営支援融資を実施しておりまして、据え置き期間を最大二年に設定するとともに、小規模企業に対しては信用保証料の二分の一を補助するなど、手厚い措置を既に講じております。
 したがいまして、お話のありました緊急相談窓口の設置や円安対応緊急融資の実施は考えてございません。

○かち委員 都としてもやっているとのことですが、条件は国の方がもっと使いやすく、据え置き三年です。通常の相談窓口とは別に緊急相談ができる窓口が必要なのです。さらなる拡充と、今、本当に窮している方々に情報が届くような広報、ホームページでも一目でわかるような工夫をして、都民に寄り添う施策展開をしていただくことを求めて、この質問は終わります。
 次に、東京都における職業能力開発に係る課題についてお聞きします。
 今日、東京のものづくり、人材の育成、確保、都民の技能、技術習得への支援は、中小企業の維持発展の上でも、東京の産業を支える基盤であり、職業能力施策の充実が求められています。
 そこで、都は、第九次職業能力開発計画、平成二十三年から二十七年のこの計画では、職業能力開発計画を実施する中で、公共職業訓練が果たす役割をどのように位置づけ、何を重点に行ってきたのか、また、今後の課題は何か、お聞きします。

○久我事業推進担当部長 第九次東京都職業能力開発計画では、雇用情勢や産業構造の変化への的確な対応とセーフティーネットのさらなる強化を公共職業訓練の役割として位置づけております。
 こうした考えに基づきまして、東京の産業の成長を支える人材の育成、確保の促進とセーフティーネットを強化し、雇用の安定と質の向上を図る職業能力開発の推進に取り組んでまいりました。
 平成二十七年度までを計画期間としている本計画では、課題として中小企業における人材の育成、確保などを掲げておりまして、引き続き今後も課題として取り組んでまいります。

○かち委員 東京の産業の成長を支える人材の育成、確保促進と、セーフティーネットを強化、雇用の安定と向上を図るために取り組んできたとのことですが、その訓練校も統廃合が進められています。亀戸校が今年度で廃校、武蔵野校は二〇一〇年度に廃校されました。東京の産業の成長を支える人材の育成、確保がこれだけ強調している中で、このような進め方は逆行だといわざるを得ません。
 そこで、公共職業訓練の推進予算のうち、施設整備費、再就職促進委託訓練費などを除いた金額は、この五年間でどのように推移しているのかお聞きします。

○久我事業推進担当部長 公共職業訓練の推進予算のうち、施設整備費等を除いた金額でありますが、平成二十二年度は三十九億七千五百万円、平成二十六年度は三十九億五千三百万円となっております。

○かち委員 訓練の予算的には大きな差違はありません。しかし、内容が大きく変わってきています。民間でできるものは民間でという方針のもとで、九年前当初から、施設内民間委託科目と定員はどのように推移しているでしょうか。

○久我事業推進担当部長 施設内で実施していました科目の民間への委託につきましては、平成十八年度から始まり、平成十八年度は一科目定員八十人、平成二十六年度は十八科目定員千五百二十人となっております。

○かち委員 民間委託が、当初は一科目八十名から、今日に至っては十八科目千五百二十名までふえているということです。
 セーフティーネットとしての職業訓練では、質の向上と就職支援の強化が求められていますが、実際はどのように行われてきているのでしょうか。

○久我事業推進担当部長 求職者の就業を促すため、多様な職業訓練の受講機会を提供するとともに、訓練科目を不断に見直しまして、充実を図ってまいりました。
 また、ハローワークとも連携いたしまして、就職支援の強化に取り組んでまいりました。

○かち委員 九次の計画では、基本的方向として、セーフティーネットを強化し、雇用の安定と質の向上を図る職業能力の開発の推進を掲げています。しかし、今のご答弁にあるように、多様な受講機会の提供、これは民間委託科目をふやすということですよね。就職支援強化というのは、民間教育訓練機関等の就職支援担当者への指導強化ということで、民間の指導、支援、アドバイザー、こういうことを民間就職支援機関を使って就職支援体制を構築してきたということなんですが、その委託料も年間八千六百万円余りにもなっています。
 都が、こうした民間委託をした受講者の就職に対し、直接指導、点検、評価をする仕組みにはなっていないんですね。民間委託科目修了者の就職状況では、正規と非正規、こういう区別ではどのようになっているのか把握しているでしょうか。

○久我事業推進担当部長 訓練の就職実績におきまして、正規、非正規での区別では把握しておりません。

○かち委員 正規、非正規の区別もしていないし、その実態をきちんとつぶさには把握していないというのが実態ではないでしょうか。
 資料を出していただきましたが、委託訓練の中でも施設内委託訓練の就職率は、今回、二十三、二十四、二十五年で出していただきましたが、以前出していただいた二十一年からのものと比較してみますと、就職率は依然としてこの五年間の平均で四〇%を推移している。そのうちのどれくらいが正規雇用なのかも把握していないということです。
 民間委託科目修了者の低い就職率の要因は何か、その改善策が必要だと思われますが、見解をお聞きします。

○久我事業推進担当部長 民間委託訓練の就職率は、直営の訓練の就職率に比べまして低くなっておりますが、民間委託訓練は事務系を中心に実施しておりまして、就職率は訓練科目や職種によって異なるため、単純に比較することは適当でないと考えております。

○かち委員 民間委託する科目については、社会的需要が高いところのものを民間に委託するというようなことをいわれてきましたし、方針でも出されていたと思うんですが、そういうところに出しているにもかかわらず、就職率が四〇%というのはやっぱり低いといわざるを得ないんじゃないでしょうか。
 別に直営と比べてどうかといっているわけではないんです。その分析も改善策も示されないまま質の向上と安定的な雇用を目指してやっているといわれても、納得できるものではありません。
 熟練技能者の後継者不足が課題となる一方で、公共職業訓練に対するニーズが高まる中でも、ものづくり、とりわけ、基盤技術訓練における応募状況はどのように推移していますか。

○久我事業推進担当部長 職業能力開発センターで実施しています訓練は、ものづくり系の訓練科目を主体としておりまして、平成二十一年度は、応募者九千九百七十八人、応募倍率二・一三倍、平成二十五年度は、応募者五千七百七十七人、応募倍率は一・二六倍となっております。

○かち委員 五年の経過の中では、応募率が二・一三倍から一・二六倍ということで、応募する人が減っています。このままいくと一を割りかねないような状況でもあるわけですが、ものづくり系訓練科目については、訓練受講者が伸びていない要因をどのように見ているのか、また、その解決策をどのように立てているのかお聞きします。

○久我事業推進担当部長 応募者数減少の要因を特定できるものはありませんが、見学会の実施や高校への働きかけなどによりまして、ものづくり訓練科目への誘導に努めているところでございます。

○かち委員 確かに要因は、社会的、経済的要因等々さまざまありますし、産労局だけで解決できる問題ではないというのもわかります。
 しかし、先日私は、千葉職業能力開発短期大学校を視察させていただきました。ここでも、ものづくりのコースの入校者を募るのはなかなか大変だということを聞きました。どこへ行って人を集めるかといえば、ネットカフェや夜間高校を訪問したり、先生方みずからがそうした人たちの集まるところに足を運んでいる、あるいは在学生のつながりの中で入校を促してきているなどというお話を聞きました。
 この課題では、ものづくり技術、技能がなくなってしまったら、日本の将来は大変展望がなくなるわけで、ここをやはり、基盤技術を支え、そして、広げていかなければいけないわけですが、そのためには社会的位置づけを向上させることも大変重要です。
 この仕事で展望が見出せる環境もつくっていかなければならない。そして、教育的な観点としては、子供たち、小さい小中学生からものづくりのおもしろさ、そういうものを身につけさせるための職場見学とか、そういうことをさまざま協力しながらやっていかなければならないわけですけれども、でも、担当局としては、公募について、さらなる努力をしていただきたいというふうに思います。
 一方、靴をつくるコースの定員は五から六倍の応募倍率であり、就職率も断トツに高いわけです。こうした需要に見合ったコースは拡充すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○久我事業推進担当部長 限られた施設の中での設備の増設は困難であることなどから、定員増は難しいと考えております。

○かち委員 大変そっけないご答弁ですけれども、いろんな工夫もあると思うんですよね。二期制にするとか、夜、昼と分けるとか。そして、設備の拡充もぜひ研究していただきたいと思うんです。人材不足、就職難といわれる中で、これだけ応募率が高く、就職率も高い科目の定員枠はぜひふやしていただくことが、都民要求に応えることだということを述べておきます。
 千葉職業能力開発短期大学校では、CAD製図について三十年前から行っており、在職者訓練を通して、企業の必要としている技能を先生が身につけ、高度な能力形成に生かしていると伺いました。
 現在のCADはシミュレーションもできるようになっており、ものづくりには欠かせない技術だと説明を受けました。ものづくりの基盤となるCAD製図技術は、技術革新が目覚ましいものづくりの現場が必要とするように拡充するとともに、また、直営で継続すべきだと思いますが、見解をお聞きします。

○久我事業推進担当部長 技術の進歩とCADソフトの普及等によりまして、CADにつきましては幅広いものづくり現場で必須の技術となっております。
 このため、職業能力開発センターで実施しています機械加工科や電気工事科、造園土木施工科など、多くの訓練科目のカリキュラムにCADの要素を取り入れております。
 CADによる製図に特化した科目につきましては、民間教育訓練施設におきましても実施することが可能となったため、民間に委ねることといたしました。

○かち委員 今、ご説明があったように、CAD技術そのものはものづくりの基礎的な要素であり、大変重要だとおっしゃいました。ものづくりというのは、基盤技術として都が直営でやっていくんだというお話も聞きました。にもかかわらず、CAD製図だけを特化して民間に移すということは、ちょっと納得できないんですけれども、CAD製図科目については、年間の途中ですよね。この年末で廃止をするということを聞いていますが、どのような経緯で、どのような判断をされてきたのか、そのプロセスをお聞きします。

○久我事業推進担当部長 訓練科目につきましては、外部の有識者の意見等も踏まえまして、翌年度に向けて毎年見直しを行っており、CAD製図科につきましても継続的に見直しの対象としてきましたが、民間での実施可能性が確認できたため、二十七年度から委託化することといたしました。

○かち委員 二十七年度からという今のご説明だと切りがいいようですけれども、一四年度、今年度の当初計画にはなかったことですよね。それを突然、一月からの募集を中止し、来年度から民間に委ねることにしたという緊急性がどこにあるのかということです。
 そういう判断をしたプロセスについてお聞きしているんですが、はっきりとお答えになりませんでした。民間での可能性ができたからといって、年度途中で方針を変えなければならない緊急性などないんではないですか。
 年四期に分けて募集をしているものを来年度から廃止するということで、一月からの募集を中止するとのことですが、予算もまだ決まっていない中で、来年度に合わせた執行をするということ自体、拙速ではないかと思います。いかがですか。

○久我事業推進担当部長 直営の訓練を民間委託に切りかえることに伴いまして、年度をまたぐ一月から六月を訓練期間といたします訓練を中止するものでありますが、四月には民間委託先での訓練が始まる予定でございます。
 なお、受講希望者の混乱を招かないよう、ハローワークと十分に連携するなど、適切に対応していきたいと思っております。

○かち委員 四月からの、またがないようにということは、今年度の分についてはまたいでしまうということなんですよね。(発言する者あり)だから、講師の先生だって年間で契約をしているのに、途中で切ってしまったら、教える生徒がいなくなってしまうではありませんか。
 こういうことが非常に拙速に、ずさんに行われているということなんです。混乱を招かないようにハローワークと十分連携するなどといっておりますけれども、既に混乱が生じています。
 CAD製図科は四校で行っているんです。四期入校制をとっているのは、江戸川校と府中校です。ネットで検索したところ、府中校ではいまだ四期入校制が残っています。しかし、一月の募集はしませんと一行だけ書いてあるんです。これはどういうことなのか、四月からはどうなるのかわからないわけです。
 江戸川校に至っては、現在まで十月入校生が在籍しているにもかかわらず、CAD製図科が抹消されているんです。一体どうなっているのかということです。
 そして、局が出している今年度のこの入校案内パンフレット、ここにも四期入校制というのはちゃんと書いてあるわけですよ。これが実際にはやられないということは、都民に違う情報を提供しているということになるわけです。いかに拙速に事を進めているかということではないでしょうか。
 受講生は、ハローワークを必ず通して来るとは限りません。現に産労局が発行したこのパンフレットも、そのようには書いてありません。一月から受けようとしていたという人もいるんです。
 行政の事業は、関係者、都民への影響を最大限もたらせないことが求められるわけです。民間委託にするにしても、来年度予算で四期募集のコースを二期制にするとかして、二十八年度から委託に切りかえることだって十分にできるではありませんか。なぜそのようにしないんでしょうか。

○久我事業推進担当部長 民間に存在する訓練資源を活用して、多様な訓練機会を提供するために委託化するものでありまして、先延ばしする必要はないと考えております。

○かち委員 それは全く局の都合です。対象が少ないから、この程度のことはいいだろうということで進めているのではないでしょうか。都民に混乱をもたらし、都民軽視の姿勢ということを厳しく指摘をしておきます。
 いろいろ聞いてまいりましたが、これまで都は、求人ニーズの高い分野で委託訓練を実施するとしてきましたが、結果的に就職率は四〇%程度にとどまっています。民間委託のあり方、その見直しを強く求めるものです。
 また、職業訓練校は、中小企業従事者の能力開発向上訓練を行っており、身近な場所にあることが必要であるにもかかわらず、統廃合を進め、人材育成、確保の基盤が縮小しています。
 都民を混乱させる拙速な民間委託は見直し、公共職業訓練校の本来のあり方に立ち返り、都民の技能、技術習得への支援、東京の産業を支える職業能力開発施策を実施されるよう強く求めて、質問を終わります。

○田中(健)委員 都が今年度から新たに取り組んでいる金融支援について伺いたいと思います。
 まず、動産・債権担保融資、アセット・ベースト・レンディング、ABL制度について伺いたいと思います。
 大企業の一部は売り上げを伸ばしているところもありますが、多くの中小企業は、いまだ厳しい経営環境があることはいうまでもありません。中小企業の経営者の方からは、担保にできる土地や建物がなく、必要な借り入れができないとの声も聞かれます。その中で、不動産以外の資産を担保とした融資の取り組みは、民間の金融機関の間ではまだまだ限定的であります。
 こうした中、都が率先してこのABL制度を立ち上げたことは、中小企業にとっては望ましいことだと考えますが、今回どのような工夫を講じて、この制度を運用しているのか伺います。

○松永金融部長 都のABL制度では、売掛債権や在庫、機械設備など、中小企業が持つ幅広い資産を担保にした融資が可能となっております。
 この制度では、担保の種類ごとに、評価や保証に関するノウハウを持つ専門機関が融資を実行する金融機関をサポートしております。
 また、中小企業が負担する担保の評価などに必要な諸費用について、都が補助いたしております。
 こうした仕組みにより、中小企業の新たな資金調達手段であるABL制度の利用を一層促進してまいります。

○田中(健)委員 この制度は、そもそも国が二〇〇一年の中小企業の信用保険法の改正によって創設された制度でありまして、そのときは売掛債権担保融資保証制度ということで始まりました。それが発展して二〇〇七年には、流動資産の担保融資制度へと拡充をしたものでありますが、その当時は、そもそもこの売り掛け先が倒産してしまうと、この売掛債権は価値がなくなってしまう、パアになってしまいますから、大変大きなリスクがあったり、この売掛金の債権というのは、担保として管理するにはコストが銀行でもかかるんで、これはコストがかさむ。また、資金繰りが悪いから、この売掛債権を利用して資金調達をするんじゃないかと、最初は、この制度が始まったときは風評被害があったりして、なかなか進まなかったんでありますが、これを払拭する意味でも、東京都がこの制度を進めるということは、大変に意義があると思っております。
 さらに、国が始めたときは、信用保証協会を使って保証をするものであったため、やはり中小企業はどうしてもこの枠をいっぱい使っておりましたから、この枠がいっぱいで使えないという声がある中、今回の制度では、今おっしゃってもらいましたが、担保物件の評価費用、また、保証料の必要経費の補助に加えて、今、いいました一般融資の中での融資制度ということで、使いやすさが特徴であるかと思っております。
 不動産は価値がわかりやすく、担保となることは誰もがわかりますが、会社にあるトラックとか工作機械とか、また印刷機なども、自分では担保となるかどうかわからないものも、今回の制度の中では専門機関に、自分の中小企業にあるそういったものを全て評価してもらって、こんなものも担保となるのかと、融資の幅が広がる可能性を秘めています。
 今回は、この新しいパンフレットをつくって、今、PRしているということではあるんですが、まだまだこの制度は始まったばかりということもあり、認知が広がっていないということでありますので、ぜひこのPRをすることを要望したいと思いますし、少しでもその中で、厳しい中小企業の資金調達の選択肢として広がることを期待したいと思います。
 もう一つの今年度から始まった金融支援については、女性・若者・シニア創業サポート事業があります。これは、先ほど尾崎委員からも質疑があった事業であります。
 都内の産業の活性化を図っていくためには、新たな産業の担い手を創出していく必要があります。現状では、なかなか創業したいという思いがあっても、資金の確保やノウハウの不足などで足踏みをする創業者が多く、意欲だけで創業を実現するというのは困難な状況であります。
 このような中、都は、女性・若者・シニア創業サポート事業を立ち上げましたが、本事業では、創業者に対してどのような支援を行っているのかを伺います。

○松永金融部長 この事業では、都内での女性、若者、シニアによる地域に根差した創業を支援するため、信用金庫、信用組合による融資だけではなく、地域創業アドバイザーによる経営サポートもあわせて実施しております。
 具体的には、信用金庫、信用組合は、支援する創業者のニーズに合った適切なアドバイザーを選択し、紹介いたします。アドバイザーは、ノウハウや経験がない創業希望者に対しても、セミナーや面談による事業計画書の作成支援に加え、融資後五年間にわたって、経営アドバイスを年三回まで実施いたします。
 このようなきめ細かな支援を行うことで、都内の創業をより一層促進してまいります。

○田中(健)委員 この制度を見てみますと、低金利、無担保であるというのが特徴でありますし、さらに融資原資を信用組合、信用金庫に預託をしていますので、先ほどのABL制度と同じように、保証協会の枠がいっぱいでも使うことができるのは大変ありがたい制度であります。
 また、この制度はインターネットで引いてみますと、金融機関というのはNPOのページによくこの制度は載っておりました。といいますのも、個人事業主や株式会社に加えて、NPO法人や一般社団や一般財団でも今回利用ができるということが特徴であるかと思っております。
 この制度も、幅広い層の人にぜひ使っていただいて、この制度の説明の中にもあったんですが、働くことを助ける、例えば家事代行サービスや地域のお年寄りを見守る介護サービスとか、地元商店街での飲食店開業とか、地域の需要や雇用を支える事業に発展して、各地域での創業がふえることを期待したいと思います。
 今この二つの新しい事業は、両制度ともまだ年度途中ということもあり、本当はこの場で実績や具体的結果を聞いて、それがどのように広がるか、また、その課題を議論したかったんでありますが、まだまとまっていないということでありますので、よい事例をぜひ挙げてもらって、今後、成功例としてアピールして、さらにこの事業が広がるように次の報告を待ちたいと思います。
 次は、ものづくりの企業グループの支援についてお聞きをします。
 都内の各地域には、高度な技術力を持ったものづくりの中小企業が数多く集積をしており、東京の産業基盤を支えており、地域工業の活性化に向けて、そうした企業をしっかりと支援していくことが重要であります。
 しかしながら、その多くは経営資源やノウハウが不十分で、単独で今までにない技術の開発にチャレンジしたり、新たな市場をその一社だけで切り開いていくためには、大変多くの労力が必要で、さらに大きな負担もかかります。
 こうした状況を打破するためには、複数の中小企業がグループを組み、それぞれが持つ技術力や販売力、人的ネットワークなどの強みを生かして、製品開発や販路開拓を進めていくことが効果的であります。
 これはさっきもいわれていることではありますが、都は、こういわれている中に加えて、今回、中小企業グループの取り組みを後押しする事業を開始したということでありますが、今回のこの事業の取り組みについて伺います。

○十河商工部長 都は今年度より、ものづくり企業グループ高度化支援事業を実施いたしまして、中小企業がグループを組んで取り組む試作品の製作から販路開拓に至るまで、最長三年間で五千万円を上限に助成しております。
 今年度は、これまで二件の事業を採択しておりまして、その一つは、印刷会社と化学会社が互いの技術を生かして、樹脂シートを活用した新たな表面加工技術を共同で開発するものでございまして、もう一つは、電機メーカー二社が省電力でコンパクトな家庭用サウナの蒸気発生器を開発し、これに販売を担当する会社が加わることで、販路の開拓までを共同で行う取り組みでございます。
 現在、二回目の募集を実施しているところでございまして、本事業により、中小企業のグループによる取り組みを促進することで、地域工業を活性化し、都内中小企業の競争力の強化を図ってまいります。

○田中(健)委員 私の地元の大田区でも、中小企業のものづくり、また、多くの集積地でもありますので、こういった例がありまして、特に下町ボブスレー、ご存じの方もいらっしゃるかと思うんですが、この開発の取り組みがなされています。
 この開発は、若い人が中心であることや、全く違う分野の中小企業が集まって、一つのプロジェクトに取り組んできたことや、単年度ではなくて、オリンピックを目標にして長い期間での計画でプロジェクトを進めてきたという経緯があります。まさに今回、ものづくりの企業グループの高度化支援事業に先んじて取り組んできたプロジェクトであります。
 この下町ボブスレーを聞きますと、今でこそ有名になりましたが、最初はやはりみんな手弁当で、費用の面でも調達も大変苦労したということでありますので、ぜひ下町ボブスレーのような活動が、今回のこの制度によって、大田区だけではなく、各地域でそれぞれの特徴を生かした企業グループ、また、中小企業の取り組みが進むことを期待したいと思いますし、さらにこの事業も今、二件の採択例を紹介してもらいましたが、実際もう動き出しているということでありますし、二回目の募集も現在進行中ということでありますので、ぜひ進めていただければと思っております。
 話は変わりまして、今度は観光ホームページについて伺いたいと思います。
 昨年の訪日外国人の旅行者は、一千三十六万人と一千万を超える過去最高を記録して、ことしはさらに昨年を上回る勢いであり、二〇二〇年には二千万人という大きな目標を掲げております。
 こうした多くの外国人旅行者が快適に東京の観光を楽しめるよう、旅行者が必要とする観光情報を提供する取り組みが重要であることはいうまでもありません。東京都としては、公式のウエブサイト、ホームページに「GO TOKYO」というものがあり、このホームページによって東京の観光に関する情報を提供しています。
 このホームページを多くの外国人に利用してもらうためには、これまでも順次進めてきたということでありますが、このウエブサイトの多言語化を一層進めるべきと考えておりますが、都の取り組み状況を伺います。

○杉崎観光部長 これまで都は、東京の観光公式サイト「GO TOKYO」で、都内の観光スポットや観光のモデルコースなど、さまざまな情報を八言語で提供してまいりました。
 今年度からは、これに加え、急増しているタイからの旅行者に対応するため、新たにタイ語のウエブサイトを作成し、九言語での情報提供を行っております。
 また、リアルタイムな情報発信が可能なフェイスブックの言語数を大幅に拡充するなど、SNSを通じた情報発信力の強化にも取り組んでおります。

○田中(健)委員 タイの旅行者が急増しているということで調べてみますと、観光庁のデータであるんですけど、タイの訪問者数は二〇一一年が十四万五千人、一二年が二十六万人、そして昨年の一三年が四十五万人と、この間、大幅に増加をしております。
 さらに、タイ人がどの都道府県に訪問したかという率もあるんですが、都道府県訪問率は、東京が第一位で、実に六三・一%と高い値を占めております。タイ語は九言語目ということでありますが、大変時宜にかなった取り組みだと思っております。
 その中で、先ほどありましたが、さまざまなSNSやフェイスブックの取り組みもある中で、スマートフォンという取り組みも東京都は始めているということであります。スマートフォンに代表される情報通信技術の発展に伴って、まちでは、日本人も外国人も含め、スマートフォンで全て写真もできますし、ネットも調べられますし、いろんな情報を手に入れることができます。まち中でもスマートフォン片手に、歩きスマホとかながらスマホはよくないのでありますが、しかし、観光に必要な情報を収集している姿をよく目にします。
 「GO TOKYO」でも、スマートフォンに対応しているということをお聞きしましたが、スマートフォン版ではどのような点に配慮して情報提供を行っているのか、伺います。

○杉崎観光部長 スマートフォンなどを用いて情報収集を行う外国人旅行者の増加に的確に対応し、旅行者の利便性を高めることは重要でございます。
 このため都は、東京の観光公式サイトの携帯端末用サイトを構築し、イベントや観光スポット、ショッピング、グルメなどの実用的な情報を提供しております。
 携帯端末用サイトでは、交通情報など、外出先で必要な情報が取得しやすいよう、トップページの構成を工夫するとともに、GPSを利用した現在地周辺の情報検索機能を追加しております。
 加えて、レストランなどで活用できる簡単な指さし会話集を掲載するなど、旅行者の旅先での利便性向上につながるよう、さまざまな配慮をしているところでございます。

○田中(健)委員 スマートフォンに関しても、観光庁の先ほどの同じデータなんですが、訪日外国人の消費者動向調査というものが四半期で出されていまして、それを見ると、その普及が顕著にあらわれています。
 出発前に入れた旅行情報源で役に立ったもの及び日本滞在中に得た旅行情報源で役に立ったものというのを外国人の方に調査してみるんですけど、主要な情報源はほとんどインターネットであります。さらに、二〇一〇年のインターネットの内訳は、パソコンが四一%、スマートフォンが五%ということで多くの情報はパソコンであったんですが、昨年の、直近の一四年では、パソコンが三五%に比べ、スマホが四三%と、スマートフォンを活用する人の方が、今、パソコンをする人よりも急増しているということであります。
 これに対しても、都としては昨年からですが、スマートフォン対応を進めているというのはこれも時宜にかなっていることであり、これは必須であると思っております。その中で、外国人の旅行者が快適に東京の観光を楽しめるよう、ウエブサイトを通じた観光情報の提供の体制を、タイ語、また、スマートフォン等を充実してきたことは大変評価をしたいとは思うんですが、一方で、このウエブサイトの充実に当たっては、多くの費用がかかっているということも忘れてはなりません。
 もともと都の観光ホームページは、東京都版、観光財団版と二つが存在して、これを一つにした経緯があります。また、費用においても大変高額な費用がかかったといった経緯もあります。「GO TOKYO」で一つに統合されてからは、都が東京都観光財団に補助金という形で運営をされているということを聞いています。調べてみますと、また、お聞きをしますと、都が財団に対してこの運用費用を交付した額は、二十四年度が五千二百九十四万円、二十五年度の交付額は、先ほどいいましたスマートフォンなどの対応により六千百二十五万円、さらに平成二十六年度は、先ほどSNS等のリアルタイムな情報発信の拡充が必要だったということで、予算ではありますが、一億一千百七十一万円となったと聞いております。これだけ見ると、この三年で二倍以上に額がふえております。
 もちろん外国人旅行者の増加に対する必要な施策であるということで、私も必要であるというのはわかっておるんですけど、やはり「GO TOKYO」の運営に当たっては、今後も費用を精査しつつ、効果的な事業に取り組んでいかないと、何でもかんでも全部やるとなると大変な費用がかかると思いますので、これについては、これからの取り組みに、ぜひとも精査を厳しくすることを要望して、質問を終わりたいと思います。
 以上です。

○近藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
   午後五時二十三分休憩

   午後五時五十五分開議

○近藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○加藤委員 それでは、初めに小笠原諸島周辺海域での中国漁船によるサンゴの密漁問題に関して申し上げます。
 都議会公明党は、十月下旬に小笠原諸島に視察団を派遣し、いち早く現地調査を行いました。私も同行し、中国漁船の極めて乱暴な操業のやり方や、飲食物容器など、廃棄物の不法投棄の現状などを確認したほか、小笠原村長と村議会、漁業、観光関連事業者からは、水産資源の保全と漁業者の安全確保、事態の早期解決、上陸などに対する住民の不安解消に全力を挙げてほしいとの切実な要望を受けました。
 島民の安全対策の観点から、早急に関係機関と連携をとり、警察官二十八名とパトカー一台の派遣が決まったところであります。
 また、現地の要望を踏まえ、都議会公明党は都に対し、違法操業に対する取り締まり強化や厳格な処罰を課すための法改正、外交レベルでの厳重な抗議などを国に強く求めること、加えて、都の調査指導船による監視活動の強化や、国、関係機関と連携した水産資源の実態調査などを要望いたしました。
 その結果、都においても、国への要望を初め、調査指導船による海上保安庁等への通報など、とり得る対策は講じていただいたと、先ほどの三宅正彦委員の答弁でも改めて確認をいたしました。
 今後も、国や村など関係機関との緊密な連携を図り、一刻も早く問題が解決されるよう、必要な対応をお願いしたいと思います。都議会公明党は、違法行為は断じて看過できないとの立場から、この問題に全力を挙げて取り組んでいくことを申し上げ、質問の重複を避けるために、次に移りたいと思います。
 中小企業支援、特に下請企業対策について伺います。
 我が国の経済は緩やかな回復基調が続いているとされていますが、内閣府が昨日発表しました七月から九月のGDP速報値が二期連続のマイナス成長となったことにあらわれているように、まち場の景況感は依然として厳しさが続いています。消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動が長引くことも懸念され、中小企業を取り巻く環境は予断を許さない状況にあります。
 私の地元墨田区には、東京のものづくりを担う中小零細の下請企業が数多くありますが、経営者の方々からは、親企業からのコストダウン要請に加え、消費税率の引き上げや円安による仕入れ高に直面していると、価格競争が厳しく簡単には値上げに踏み切れないという声も伺っています。
 こうした状況にある下請企業が、消費税の転嫁を拒否されるなど、立場の弱さにつけ込まれて不利な取り扱いを受ければ、会社の経営に重大な支障が起きかねません。
 都は今年度から、消費税の価格転嫁対策を初めとした下請企業の取引適正化に向け、支援策の拡充を図っておりますが、その取り組みについて伺います。

○十河商工部長 都は、中小企業振興公社に下請けセンター東京を設置し、下請取引に係る相談対応や紛争の解決を図るとともに、講習会の開催などにより、取引の適正化に向けた普及啓発の取り組みを実施しております。
 今年度からは、消費税の転嫁拒否を含む親企業とのトラブルなどに迅速に対応するため、弁護士相談の実施日を週二日から週五日に拡大いたしました。
 さらに、下請取引の実務に精通した専門の相談員を増員し、親企業や下請企業を現場で指導助言する体制を強化し、今年度は九月末までの半年間で、前年比四割増となる約九百件の巡回訪問を実施したところでございます。
 その際、親企業に対しましては、消費税の転嫁拒否の事例を具体的に提示するなどによりまして、不適正な下請取引の未然防止に努めるとともに、下請企業に対しましては、たび重なる値引き要請や不利益な契約などへの対応方法につきまして、きめ細かな助言等を行ったところでございます。

○加藤委員 報道では、消費税率の引き上げを延期するのではといわれておりますけれども、いずれにしても、引き上げというものは将来あるわけですから、今後も下請企業の支援に向けて万全の体制を継続していっていただきたいと思います。
 次に、下請企業に対する資金面からの支援についても伺います。
 中小零細の下請企業は、親企業の業況悪化や経営方針の転換などが、その収支に大きな影響を及ぼすため、手元の運転資金の確保など、円滑な資金繰りが大きな課題となります。
 具体的には、親企業からの入金が公共料金等の支払い日に間に合わず、支払いが滞ってしまうケースや、親企業による納入代金の切り下げにより手元資金が減ってしまい、金融機関への返済が滞ってしまうというケースもあると聞いております。
 これらの場合のように、一度経営の歯車が狂ってしまうと、それを立て直すことは極めて困難となります。
 都は制度融資において、中小零細企業に対するさまざまな資金繰り支援を実施していますが、とりわけ、下請の多くを占める小規模企業の視点から、その経営を支える施策を展開していくことが重要であると考えます。
 そこで、都は、制度融資において、小規模企業向けの金融支援の取り組みをどうしているか伺います。

○松永金融部長 都は制度融資において、小規模企業向けの融資メニューや負担軽減措置の実施など、その経営基盤を考慮したさまざまな支援策を講じております。
 今年度からは、小規模企業向けの小口融資に、原則三営業日以内の保証審査により、三百万円までの小口資金を迅速に融資する短期つなぎ特例を新たに設けまして、日々の資金繰りの改善を支援しております。
 また、中小企業金融円滑化法終了への対応として、昨年三月から実施しております特別借換融資では、小規模企業に対し、その負担軽減を図る観点から、信用保証料の二分の一を補助しております。
 この特別借換融資では、これまでの利用者のうち七割以上が小規模企業であり、同じく約八割が借入期間七年超の長期の借りかえを利用しており、小規模企業を中心に、その経営安定化に役立っているものと考えております。
 引き続き、下請企業を初めとする小規模企業に対しまして、資金面からの支援を適切に実施してまいります。

○加藤委員 小規模企業に対する金融支援は、経営者の方が収支に見合った返済を無理なく続けられるよう、借入期間や保証料など、さまざまな視点から負担の軽減に配慮した融資条件を設定する必要があると考えます。
 また、国は今後、地域の経済や雇用を支える小規模企業に焦点を当てた施策を充実させるとしておりますが、都もこれに呼応した取り組みを継続していくべきです。
 引き続き、東京のものづくりを担う中小零細の下請企業を支えるため、経営、資金の両面からの支援を適切に実施するよう要望して、次の質問に移ります。
 中小企業に対する販路開拓支援について伺います。
 都内の中小企業が抱える大きな経営課題の一つに、販路の開拓があります。人口の減少などによる国内需要の縮小が懸念される中、中小企業が経営の安定を図るためには、これまでの取引先との関係の維持はもちろんのことですが、新たな取引先の開拓も積極的に進めていかなければなりません。
 多くの中小企業では、すばらしい製品を開発しても、人材の不足から、営業までは十分に手が回らないのが実情です。
 こうした中、都では、これまで中小企業の製品の販売を支援するために、豊富な営業経験や幅広い商品知識を持つ企業のOB等を活用した支援を実施しており、着実に成果を上げていると聞いています。
 しかし、消費者のニーズが多様化する中において、中小企業の販路開拓をさらに後押しするためには、中小企業から持ち込まれた製品の販売支援だけでなく、商品の開発段階から市場の声を中小企業に伝え、製品開発後により売れるような支援に取り組むべきと考えます。
 そこで、都の販路開拓支援の実績と今後の展開について伺います。

○十河商工部長 すぐれた技術力を有しながら、営業力の不足から販路開拓が困難な中小企業を支援するため、都では、平成十五年度から中小企業ニューマーケット開拓支援事業を実施しております。
 豊富な営業経験を持つ大手商社やメーカーなどのOB六十名をビジネスナビゲーターとして配置し、長年にわたり培ってきた営業ノウハウやネットワークを活用して、取引先の紹介や商談の成約に向けたアドバイスなどの支援を行っております。
 平成二十五年度は約三千七百件の商談を実施した結果、二百二十七件の成約につなげることができました。今年度は、九月末までで既に百四十件の成約となっております。
 ご指摘のように、中小企業が新たな販路開拓をより一層効果的に進めるためには、的確なマーケティングに基づき、企画、開発段階から市場のニーズを反映した製品づくりを行っていく必要がありまして、都は今後、専門家を活用したマーケティングや試作品に対する市場の反応調査など、支援の強化を検討してまいります。

○加藤委員 大手は体力がありますから、徹底したマーケティングや市場調査を行ってリスクを減らし、もうけを追求するのですが、中小企業にはなかなかそうしたことはできません。したがって、専門家を活用した支援の強化に期待するところです。
 今後も、都による販路開拓支援は、中小企業にとって非常に心強いものですので、ぜひとも支援の充実に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、観光施策について伺います。
 日本政府観光局が発表した訪日外国人数調査によれば、一月から九月までの訪日外国人数は九百七十三万人となり、過去最高を記録しました。
 今後、より一層多くの外国人旅行者に日本、そして東京を訪れてもらうためには、外国人旅行者に東京の観光を存分に楽しんでもらい、東京へのリピーターをふやすことが大切です。そのためには、多言語に対応した旅行者の滞在環境の整備が重要であります。とりわけ、食は東京を訪れる外国人に人気であり、外国人旅行者が東京の多様な食の魅力を一層堪能できるよう、外国語メニューを提供する飲食店の拡大を進めるべきと考えます。
 都では、飲食店に対して、ウエブサイト上で外国語メニューの作成を支援するサービスを行っていますが、今後ますます増加する旅行者の多様なニーズに対応するためには、よりきめ細かな情報を多言語で提供できるシステムへ見直しを進めるなど、一層の機能充実を図るべきと考えますが、見解を伺います。

○杉崎観光部長 外国人旅行者に東京の多様な食の魅力を伝えるためには、外国語メニューを提供する飲食店の数を増加させていくことが重要であります。
 このため、今年度、飲食店の外国語メニュー作成を支援するウエブサイトの再構築を進めており、アジア圏などからの旅行者の増加にも対応するため、タイ語、ベトナム語、アラビア語なども追加し、対応言語数を五言語から十一言語に拡充いたします。
 さらに、多様な文化や習慣、アレルギーを持つ方などに配慮するための食材や調理法、飲食店こだわりの東京食材、お通しといった日本独特の習慣による用語などを追加し、用語数を約三千語から約六千語へ拡充いたします。
 今後、都内の飲食店にこのウエブサイトを用いたメニュー作成の研修を実施し、外国語メニューの作成を促進してまいります。

○加藤委員 ウエブサイトで簡単に外国語メニューが作成できるといっても、取っかかりは必要ですので、その意味で、この研修を行うことは大切だと思います。取り組みに期待をしております。
 一方で、外国人旅行者が都内を観光する際に頼りにするのは案内サインですが、中には書体のデザインに凝る余り、かえって見にくい事例も見受けられます。
 案内サインは、外国人旅行者のみならず、障害者や高齢者も利用するものであり、誰にでも見やすい文字を用いるなど、視認性の高い案内サインの整備を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○杉崎観光部長 東京を訪れる外国人旅行者や障害者、高齢者などの方々が安心して迷うことなくまち歩きを楽しむために、案内サインの視認性の向上は重要でございます。
 そのため都は、平成二十年に歩行者用及び鉄道用案内サインの標準化指針を策定し、文字の書体や大きさ、色彩などについて考え方を提示するとともに、普及啓発に努めてまいりました。
 また、今年度、新たに観光施設等を対象に加えて、標準化指針の改定に取り組んでおり、これを普及させることで、わかりやすい案内サインの整備をさらに推進してまいります。

○加藤委員 今後、デジタルサイネージでの案内サインもふえていくと思いますので、わかりやすい案内サインの整備をお願いしたいと思います。
 次に、小笠原の視察で、先ほど申し上げましたように、村役場、観光協会、商工会など、さまざまな方々とお会いして、島が抱える、サンゴの問題以外の課題についても多くのご意見をいただきました。
 その中から、島の主要な産業の一つである観光振興について伺います。
 平成二十三年六月の世界自然遺産登録によって、小笠原の知名度は大きく向上し、観光客は大幅に増加しました。二十五年度に入り、登録直後のブームは落ち着いたものの、年間四万人が小笠原を訪れています。
 世界遺産登録に伴う旅行者の増加を一過性のものとせず、リピーターや新たな客層を呼び込むためには、魅力ある特産品の開発も重要です。こうした取り組みに対する都の支援について、具体的な内容と成果を伺います。

○杉崎観光部長 小笠原の観光を振興するためには、特産品の開発も重要であることから、都は、平成二十四年度に小笠原の地域資源を活用した特産品の開発を支援いたしました。
 具体的には、地元で製造されている菓子のパッケージ改良など五つの事業について、旅行者ニーズを踏まえた試作品の製作やマーケティング調査、損益分析などに取り組みました。また、現地の観光事業者等を対象に、小笠原のブランドづくりに関するセミナーを開催し、魅力的な商品開発につながるノウハウを提供いたしました。
 こうした取り組みの結果、小笠原のイメージを表現した新しいパッケージの商品が販売され、また、冷凍薫製商品の常温販売に向けた検討などが地元の企業や組合によって進められております。

○加藤委員 地域の魅力を高め、旅行者誘致を促進するためには、都の積極的な支援が重要です。
 都は、平成二十五年度から地域の魅力ある観光資源を民間事業者のノウハウと結びつけ、事業化を図るという事業も実施しています。こうした事業も活用しながら、小笠原の観光振興に積極的に取り組んでいただくよう要望して、次の質問に移ります。
 小笠原への出発を待っている間、竹芝桟橋で「多摩×島info」、レポーター大募集と書かれたチラシを受け取りました。一般の旅行者から、多摩地域や伊豆諸島、小笠原諸島での旅行体験を募集するもので、都が今年度から開始したと聞いています。
 旅行者を誘致する側からではなく、旅行者側からの情報発信という点で、新しい取り組みといえますが、この事業の具体的な内容について伺います。

○杉崎観光部長 都は、十月からフェイスブックを活用し、旅行者の目線で、多摩・島しょ地域の魅力を発信する事業を開始いたしました。
 具体的には、多摩や島しょへの旅行者に、地域の観光スポットや特産品、美しい風景などを現地から、旅先での感動とともにフェイスブックに投稿していただくものでございます。
 本事業を通じて、多摩・島しょ地域の旅行先としての認知度の向上を図り、旅行意欲を喚起してまいります。

○加藤委員 実は、私も体験しようと思って、島に着いて最初書き込みを行ったんですけれども、時間がなくて、その後続かなかったわけですけれども、やはり現地リポーターをやっているときに、リアルな感動が非常に伝わってきまして、非常に印象に強く残っております。
 一般旅行者の目線を活用した魅力発信という取り組みは効果的だと考えます。本事業を通じて、多くの皆様に多摩・島しょ地域の魅力を伝えていただき、観光振興につながることを期待いたしまして、質問を終わります。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○近藤委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 事務事業及び報告事項、豊洲新市場桟橋等整備工事に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取してあります。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○坂巻管理部長 去る十月九日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。1、中央卸売市場における市場別業者数の推移(十年間)でございます。
 過去十年間の水産物部、青果部、食肉部及び花き部の市場別の業者数の推移を記載してございます。
 一ページに卸売業者、二ページに仲卸業者、三ページに売買参加者について記載してございます。
 四ページをお開き願います。2、中央卸売市場における取引方法別割合及び取扱金額の推移でございます。
 四ページに取引方法別割合の推移、五ページに取扱金額の推移について記載してございます。
 六ページをお開き願います。3、卸売業者・仲卸業者の数及び経営状況でございます。
 卸売業者及び仲卸業者につきまして、それぞれ業者数とそのうちの赤字業者数を部類ごとに記載してございます。なお、仲卸業者欄の括弧書きは、調査業者数に対する赤字業者数の割合でございます。
 七ページをお開き願います。4、豊洲新市場整備に係る当初事業費及び執行済額でございます。
 これは、豊洲新市場整備に係る当初事業費と平成二十五年度末時点の執行額について、土壌汚染対策費、建設費、用地取得費、その他関連工事費等に区分して記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料につきまして、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○近藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○堀委員 都内の市場は、それぞれ長い歴史を持って、地元に根差した、文字どおり地域になくてはならない市場として機能してまいりました。
 地元の豊島市場を初め、幾つかの市場を見てまいりました。そこで考えることは、生鮮食料品の流通過程において、区民の台所であります卸売市場は必要な機能であるということでございます。
 しかし、市場を取り巻く環境は大変厳しいと認識しております。さまざまな要因によりまして、市場経由率の低下や取扱数量が減少傾向にあり、このままでは市場の存亡にかかわると危惧しております。
 そこで、厳しいといわれる生鮮食料品流通の現状をどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。

○日浦市場政策担当部長 生鮮食料品の流通事情の現状を、まず、消費者側から見ますと、人口の減少や高齢化等から食料消費量は減少傾向にあり、世帯構造の変化や女性の社会進出等により、加工品や外食などの需要が増加するなど、社会構造の変化による影響がございます。
 また、生産者側では、従事者の減少、高齢化等を背景として、国内生産力の低下が進む中、出荷団体は大型化するとともに、出荷先を絞り込むなど、事業の効率化を図っております。
 さらに、量販店などが行う産地との直接取引や商社による輸入品の増加など、いわゆる市場外流通が増加しており、流通チャネルの多元化が進行しております。
 このような状況を背景に、都内における中央卸売市場の取扱数量も十年前と比較しますと、水産で二六%、青果で一七%減少しており、厳しい状況に置かれておりますが、市場経由率が低下する中、青果では六〇%、水産では五六%の生鮮食料品が市場で取り扱われており、流通過程における市場は必要かつ重要な機能と認識しております。

○堀委員 ただいまの答弁にありましたけれども、十年前と比較すると、水産で二六%、青果で一七%減少しておるということでございました。卸売市場をめぐる厳しい状況を踏まえて、我が党は、市場の活性化が市場業者の経営を安定させ、ひいては生鮮食料品の都民への安定供給につながるものと考え、これまでも取り組みを求めてまいりました。
 そうしたこともあり、都は、卸売市場全体の活性化の取り組みを政策の大きな柱として位置づけております。
 そこで、都や市場業者が行ってきた市場の活性化について、これまでの取り組み状況とその効果についてお伺いいたします。

○日浦市場政策担当部長 平成二十三年度に策定いたしました第九次東京都卸売市場整備計画におきましては、生鮮食料品流通の変化などにより、卸売市場の取扱数量や金額が減少傾向にある中、市場の活性化を図るとする方針のもと、都はさまざまな取り組みを推進しております。
 例えば、取扱数量が特に厳しい状況にあります大田市場水産物部や足立市場においては活性化を図るため、市場業者と都が一体となって経営戦略を策定し、市場業者が主体となり、開設者である都が支援する形で連携を図る新たな事業を展開いたしました。
 具体的には、大田市場水産物部では、朝、小田原に水揚げされた新鮮な魚を、その日の夕食に提供するおおたの朝獲れ鮮魚という取り組みを行い、好評を得ました。
 また、足立市場におきましては、消費者の魚食、食育への興味や理解を広めることなどを目的として、消費者が営業日に買い物ができる特別な日として、足立市場の日を実施するなど、それぞれ市場の活性化に寄与したと考えております。

○堀委員 今の答弁にもございましたけれども、大田、足立の両市場の取り組みはマスコミにも取り上げられまして、卸売市場のよいPRともなって、成功例の一つといえると思います。
 また、ほかの市場でも、その市場の特色に合った活性化策を展開するなど、必死の思いで販路拡大に努力していると聞いております。
 私も先日、地元であります巣鴨にございます豊島市場の市場まつりに出席をさせていただきました。多くの地元の方々が楽しみにしていて、当日も大変なにぎわいで活気づいておりました。それは、地元にさらに親しまれる市場になろうという、市場関係者の方々の並々ならぬ努力があったからこそと思っております。こうした努力をさらに一歩前に進める取り組みが必要であると考えております。
 例えばですけれども、豊島市場のすぐそばには高岩寺、いわゆるとげ抜き地蔵がございまして、巣鴨地蔵通り商店街は、日本一行ってみたい商店街ランキングで一位を獲得するなど、おばあちゃんの原宿として、日本全国で知らない人がいないほど、毎日高齢者のアンケートなどで必ずテレビに映し出される場所であり、四のつく四日、十四日、二十四日は縁日となり、おおむねそれぞれ十万人から十五万人の人が訪れるといわれております。
 この観光資源を、直線距離でおおむね百五十メートルほどの豊島市場でも動線として取り組み、市場を理解し、親しんでいただく試みを検討するなど、まさに地域に根差した手法で活性化を進めるなど、工夫を凝らした取り組みを進めてもらえないか提案したいと存じます。
 初めにお聞きしたように、市場を取り巻く環境は厳しいことはわかっております。しかし、そうした中にあっても、こうした取り組みによって、頑張って商売を伸ばしている市場業者や市場がございます。
 地域に密着して努力している業者や、大きく事業展開を図ろうとする業者など、それぞれの市場に合った商売をしようとする市場業者がいると考えております。
 そこでお伺いしますが、都内にある中央卸売市場を今後どのように運営していこうとされておるのか、見解をお伺いいたします。

○日浦市場政策担当部長 都の中央卸売市場は、首都圏の基幹的な役割を担っている市場や、あるいは地場野菜など特定の商品に強みを持ち、地元の専門小売店、飲食店などを顧客とする地域に密着した市場など、それぞれ特色を有しております。
 それぞれの市場が持つ特徴を生かしながら、都は施設整備や市場運営を行うとともに、卸売市場全体のネットワークを生かし、多種多様な生鮮食料品を供給することで、都民の豊かな食生活を支えております。
 市場を取り巻く環境の厳しい中、都は、各市場の特徴や強みを最大限に生かせるよう、第九次東京都卸売市場整備計画に基づく市場の整備を着実に進めるとともに、市場業者の意欲的な取り組みの支援を行ってまいります。
 今後も、都内十一の中央卸売市場において、市場業者と開設者である都が一体となってさまざまな活性化策に取り組むことによって、都民への生鮮食料品等の安定供給など、卸売市場の役割を果たしてまいります。

○堀委員 市場の存亡にかかわると申し上げましたが、厳しい状況にあっても、市場業者はそれぞれ努力して頑張っていると思います。
 都民への生鮮食料品の安定供給には、都内の市場連携のもと、市場業者の経営基盤の強化と、新たな発想での販路拡大が必要と考えております。
 これからもさらなる業界への支援を強力に進めることを強く申し上げておきます。
 さて、厳しい卸売市場の現状にあっても、都内十一の中央卸売市場は、それぞれの特色と連携により、都民への生鮮食料品の安定供給を確保しており、これからもその役割を担わなければなりません。その先駆的市場として豊洲新市場が整備されると考えております。
 そこで、豊洲新市場の整備について何点かお伺いをいたします。
 市場を整備、運営する上で何よりも重要なのは、安全で、かつ安心な施設で生鮮食料品を取り扱うということはいうまでもありません。豊洲新市場ももちろん、安全・安心への対策は万全でなければならないと考えております。
 そうした意味からも、まずは、土壌汚染対策の取り組みについてでありますが、豊洲新市場用地で行われてきた土壌汚染対策が本年十月末に完了したとのことですが、そこで、これまで都が行ってきた土壌汚染対策の取り組みについて、改めてお伺いをいたします。

○若林基盤整備担当部長 都では、豊洲新市場用地の安全・安心を確保するための対策の策定、対策実現のための具体的な技術、工法について検討する目的から、学識経験者による専門家会議及び技術会議といった二つの会議体を設置し、これまで、その会議体の提言に基づく対策を実施してまいりました。
 具体的には、街区周縁部に遮水壁を設置し、周辺地域との地下水の移動を遮断した後、ガス工場操業地盤面から深さ約二メートルのAPプラス二メートルまでの土壌について、汚染の有無にかかわらず、全てきれいな土に入れかえる、また、APプラス二メートルより下については、操業由来の汚染土壌を全て掘削除去し、地下水についても環境基準以下に浄化するものでございます。
 都では、こうした土壌汚染対策につきまして、土壌及び地下水におけるガス工場の操業に由来する汚染対策が完了したことを客観的データに基づき、技術会議において確認してまいりました。
 これまで三年余りにわたり実施してきました土壌汚染対策工事については、十月末に完了しており、十一月末を目途に技術会議を開催し、全街区における対策工事完了の確認を受けていく予定でございます。

○堀委員 今の答弁にもございましたけれども、街区周縁部の遮水壁の設置や周辺地域との地下水の移動の遮断、また、汚染の有無にかかわらず、土を入れかえるなどの、これまでに十分な対策が確実に実行されてきたものと認識しております。技術会議の確認を注視しております。
 次に、都はこれまで本委員会などの答弁で、二年間モニタリングを実施するといってきておりますが、この二年間のモニタリングについてはどのように実施されるのか、お伺いをさせていただきます。

○若林基盤整備担当部長 土壌汚染対策法に基づく二年間モニタリングについては、土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインに基づきまして、三つの街区合わせて二百一カ所の観測井を設置し、この十一月から、年四回、二年間にわたりモニタリングを実施してまいります。
 この二年間モニタリングは、形質変更時要届け出区域台帳から操業由来の汚染物質を削除するといった記載事項の変更をするための手続に必要な措置として実施するものと認識してございます。
 なお、各回ごとの調査結果につきましては、土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会に情報提供するとともに、その資料についてホームページにより公表するなど、業界関係者を初め、広く都民の皆さんにお知らせしてまいります。
 さらに、今後、地下水管理システムを構築し、徹底したリスク管理に取り組んでまいります。

○堀委員 都民の不安を払拭する意味でも、このモニタリングの実施は大変有意義だと評価をしております。生鮮食料品を扱う卸売市場においては、食の安全・安心の確保が何よりも重要であり、しっかりと取り組んでもらいたいと切に要望いたします。
 土壌汚染対策の完了によって、施設建設についても、いよいよ本格的な段階に進んでまいりました。豊洲新市場は、延べ床面積が四十万平方メートルを超える極めて大規模な工事であり、建設に当たっては、計画的な進行管理が必要不可欠であります。
 そこで、現在の施設整備の進捗がどのようになっているのか、お伺いをいたします。

○中山施設整備担当部長 青果棟や水産卸売り場棟などの市場本体施設については、本年二月に建設工事に着手し、各街区ともに工事を進めているところでございます。
 現在の工事の状況でございますが、五街区青果棟、六街区水産仲卸売り場棟、七街区水産卸売り場棟は、それぞれくい工事、基礎工事を行っております。
 七街区管理施設棟は基礎工事を行っております。
 また、六街区の水産仲卸売り場棟と七街区の水産卸売り場棟をつなぐ屋内の連絡通路についても工事に着手し、現在、基礎工事を行っております。
 今後は、各街区において、これらの工事に続き、上部の躯体工事などを進めていく予定でございまして、引き続き綿密に調整を行い、工程管理や安全管理、品質管理に万全を期し、円滑に工事を進めてまいります。

○堀委員 各街区での施設整備が着実に進捗していることがわかりました。一日も早い豊洲新市場の開設に向け、綿密に工程管理を図りながら、遅滞なく整備を進めてもらいたいと存じます。
 豊洲新市場は、五十年先まで見据えた首都圏の基幹市場として、築地市場が果たしてきた豊富で新鮮な生鮮食料品流通の円滑化と価格の安定という機能に加え、食の安全・安心の確保、効率的な物流の実現など、産地や顧客、消費者のさまざまなニーズにも対応していく市場となります。
 この実現には、都と市場業界が一体となって全力を挙げて取り組んでいく必要があると思います。
 そこで、豊洲新市場の整備に向けた市場長の決意を最後にお伺いいたします。

○岸本中央卸売市場長 豊洲新市場は、開設から八十年近くが経過し、老朽化、狭隘化の著しい築地市場を、高度な品質、衛生管理機能を備え、流通環境の変化等に対応し得る首都圏の先進的な基幹市場として移転整備するものでございます。
 先ほど来ご答弁申し上げているとおり、約三年にわたり実施してまいりました土壌汚染対策工事につきましては、本年十月末をもちまして全ての対策を完了し、市場業界と合意を図りつつ進めてまいりました各市場本体施設の建設につきましても、着々と整備を進めております。
 市場業界がこれから行います各種工事との調整、また、市場業界が抱える移転に対する不安の解消など、円滑な開場に向け、まだまだ取り組むべき課題は多くございますが、都と市場業界が一体となり総力を挙げ、そうした諸課題を乗り越え、世界一の都市東京にふさわしい豊洲新市場の整備に邁進してまいります。

○堀委員 さまざまな諸課題がある中で、豊洲新市場の整備に向けた市場長の強い決意を受けとめました。
 一つ一つ問題を解決して、しっかりと豊洲新市場の整備を進めるとともに、他の市場との連携によって、都民への生鮮食料品の安定供給に尽力されることを申し上げて、質問を終わります。

○木内委員 今の堀委員の質疑を聞いていまして、非常に示唆に富んだ、また、大変鋭い角度の指摘もありました。
 その中で一つ印象を強くしたのは、地蔵通り商店街。これは私、日経MJ、新聞だと思ったんですが、誤解を恐れずにいえば、全国のアンケート調査で、一番行ってみたい商店街が地蔵通り、二番目に行ってみたい商店街が横浜の元町商店街、三番目に行ってみたい商店街が江東区の砂町銀座商店街。
 何でこんなことをいうかというと、実は私、いろんな機会に外国へ行ってきまして、港湾に面した市場、マーケットも随分回ってきた。ワシントン、ニューヨークあるいはオランダのスケベニンゲンですか、変な名前だけど、そういう港町があって、そこにフィッシャーマンズワーフというのがあるんです。これは、いわゆる市場機能を専らにするんじゃなくて、市民が憩うて、そこに来て、楽しんで、一日過ごして帰っていける、実はそういう動線がつながっている市場がフィッシャーマンズワーフなんです。
 だから、豊洲新市場は今、都民に大きな夢と、そしてまた希望を与えている。このことをぜひきょうは、市場長を初め、皆さんに訴えたいし、自信を持ってがんがん進めていってほしい。
 機能面だけじゃなくて、総体的な、いわゆる周辺環境への配慮をしながら、本当に日本の歴史に残る、人類の歴史に英知の結晶として残るような、そういう市場を、一緒に知恵を出し合ってつくっていきたいという立場から、きょうは質疑を行います。
 中央卸売市場の喫緊の課題が、築地市場の豊洲移転であることはもう論をまたないわけでありまして、反対するのは何をかいわんやでありまして、これまでこの問題というのは、現在の築地市場の側から語られてきた、また、論じられてきた場面が多く占めてきたんです。
 それは、ある意味当然なんですけれども、実はその一方で、移転先である地元の区の立場から、この問題が都議会で取り上げられるということは余り多くなかった、ほとんどなかったんじゃないかと思うんです。
 結論から先にいうと、私は、豊洲新市場が地元の江東区のまちそのものの一員として、とても重要だと考えているんです。そのために、私はさっき、大きな夢と希望を持っている象徴的な、そういう意向というものが今、満ちてきているわけであります。
 例えば江東区で申し上げれば、特に戦後東京の中でもいささか特異な歴史を歩んできているんですね。私の住んでいるところは、江東区大島というところだけれども、あそこは昔の大きな化学工場だとか、倉庫だとか、あるいは南砂から臨海に近いあたりは汽車会社ですとか、新幹線がつくられたような大きな工場がいっぱいあった。これがどんどんどんどん移転していって、その後に高層住宅ができたり、団地ができたりということで、まちづくりが進められてきたわけであります。いわば、区内に重工業やエネルギーの工場がつくられた。それらが我が国の発展を支えてきたという反面、そこに住む者にとっての生活環境への影響は大きかったんです。
 今、江東区長になっている、私の先輩である山崎孝明先生は、この経済・港湾委員会で、時の江東区のことを想定し、三宅先生はおられたのか、質疑の中で、歌を歌われましたよね。委員会のこの辺の席で、本当に大事にする、ふるさと江東のまちを語るんです。語りながら、いろんなクレーンの音ごうごうととか、煙のあれがもくもくととかという類似した歌詞が地元の小学校にある。この歌を何分かじっと目をつぶって歌って、今日の江東区の発展を本当に喜び、思いをはせるような、そんな場面が先生、たしか経済・港湾委員会でありましたよね。(発言する者あり)そうそう、いろんなエピソードがあるわけですよ。
 区内にそういう工場や倉庫があって、それで生活環境への影響が大きかった。それらが撤退した跡地に今度は、申し上げたように大規模な団地が建設されて、そして、消費は美徳と喧伝された高度成長の時代には、ふえ続けるごみがひたすら東京湾を目指し、廃棄物処理場はとどまるところを知らぬ勢いで増殖していったんです。
 それらを通じて多くの課題が発生して、区民は悩み、苦しんできた。つまり、東京という都市の抱える課題が、ある意味、この地元の区に集約をされてきて、そうして結果、都市問題の縮図ともいえる環境下で区民は生活をしてきた。実は、こういう地元の区の歴史があるんです。
 今、江東区は山崎区政、すごいものです。このままこの江東区に住み続けたい、住んでいたいとアンケートに答える人が九〇%を超えているという、安心・安全、快適なまちになってきているのであります。
 新市場を迎える豊洲も同様なんです。かつては造船所やエネルギー工場のまちとしての顔を持つ一方、区民が気軽に立ち寄ったり、親しむことのできる場所では決してなかったんです、豊洲は。
 皆さん、皆さんといったって、これは演説会じゃないんだからあれだけど、キャナリーゼという言葉があるんです。これは何かというと、港区の白金に住んでいるセレブの若い主婦たちのことをシロガネーゼという。江東区の豊洲に住んでいるそういう女性たちはキャナリーゼと呼ばれている。それは何かというと、運河とか海峡とかという意味で、要するにすばらしい環境ですよ。そういうまちになってきている。
 なぜこんなことをいうかというと、何度もいうけれども、そういうところに豊洲新市場が来るんです。だから、そのまちづくりに合った、まさに理想的な機能を機軸とした市場にして、世界に誇るべき市場にしようじゃないかと、こういうことをきょうは訴えたいわけであります。
 時代は変わって、豊洲は都内で最も魅力的なまちの一つとして生まれ変わって、大きな注目を集めるようになった。都心へのアクセスの容易さ、ショッピングモールなどの多数あることの利便性、そして水辺に近いという環境、これらが今、豊洲の魅力の核になっている。
 区民は、新しく区の一角を占める豊洲新市場には、過去、繰り返されてきたようなものではなく、地域の発展に寄与しつつも、立地環境のポテンシャルを生かしながら、区民も親しめる要素を備えたものになってほしいという願いが厳然とあるんです。
 先ほど来申し上げてきた、これまで江東区がたどってきた歩みを考えれば当然だと思う。かつて四十一万、二万だった人口が、年とともに四十四万、五万になり、ことしは四十八万を超えて、来年は五十万を超えようとしている。江東区がまさに人類の未来を象徴するようなまちになってきているんです。
 豊洲に新市場を受け入れることを表明して、十年が経過しました。また、新市場の竣工が目前に迫っている今、私は今、申し上げた視点、つまり、豊洲というまちとの調和という角度で考えることは、ひいては、東京というまちをどういうふうにつくっていくかということを考える際にも、少なからぬ示唆を与えるものだと、このように思って、以下、質疑をしてまいりたいと思うんです。
 まず、豊洲新市場は、豊洲というまちの目指すコンセプトを十分考慮し、それにマッチしたものとして整備されるべきであると考えます。
 江東区は、かつては池波正太郎や藤沢周平、今は住民でもあります門前仲町に居を持っている山本一力さん、こういう方々の時代小説にも登場するように、江戸時代のころから運河や掘り割りの中で人々が暮らすまちでありました。水辺はある意味、人々がなれ親しんだ当たり前の光景であり、新しく住まう方々にもそれは受け継がれてゆくべきものである、私はこう思います。
 豊洲地区も同様で、水辺と親しむことができるような空間づくりには絶好の環境と要素と場所であると思います。
 そこで、豊洲新市場を水辺と親しむことができる場所という視点から整備を進めるべきである。そして、豊洲のまちづくりに貢献していく必要があると思うし、それが中央卸売市場長として、あるいは市場の局の大きな責任でもあると思う。その見解をまず確認したいと思います。

○加藤新市場整備部長 豊洲地区では、ウオーターフロントという恵まれた立地特性を生かし、水辺に親しみ、豊かな緑が感じられ、にぎわいのあるまちづくりが進められております。
 豊洲新市場におきましては、このような豊洲地区のまちづくりの動きと一体となり、水辺と親しむことができる環境を整備することは、地域住民や国内外からの来訪者に対して、ゆとりと潤いのある質の高い空間を提供することとなります。
 さらに、新鮮で多様な食材や市場ならではの活気に魅力を感じて集う、多くの人々によるにぎわいを創出することにより、豊洲のまちの一層の活性化に寄与できるものと考えております。
 豊洲地区のまちづくりと調和しながら、水辺空間を有効に活用した豊洲新市場を整備することは、まちの発展に貢献していく上でも重要であるため、引き続き水辺という立地特性に十分配慮しながら、整備に努めてまいります。

○木内委員 やっぱり水辺という特殊な要素を活用した整備は、大前提に進めてもらいたいと思います。その都度、計画についてはご報告いただいておりますし、私も注文が多い方だと思うけれども、よくそれを反映してもらいたいと思います。
 かつて私は、有明地区において親水護岸の整備を提唱しました。実現に尽力をした経過があります。余談だが、それに反対する方々がいました。会派がありました。こうして親水護岸をつくると生物がいなくなる、自然環境を破壊すると随分いわれた。私の名前が活字にもなった。今、親水護岸ができました、ほかの場所で。生物はいなくなりましたか。カニやハゼはいなくなりましたか。前よりもふえたじゃないですか、この親水護岸によって。だから、間違った世論をリードする存在は許してはならない、このことを私はきょうはっきり申し上げておきます。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。
 それに反対する方々もおられるけれども、過去のそういう遺物のような古い価値観や固着したかのごとき観念論をもてあそんで、歴史の必然性を認識しない主張は、そのときだけでなく、今回の豊洲新市場の件でもいたずらに繰り返され、時間を費やすこととなってしまった側面がある、このことを残念に思うわけであります。
 それはさておき、こうした水辺と親しむための取り組み、具体的には、豊洲新市場の建設予定地は豊洲駅周辺から連続しており、親水護岸等の整備をすれば、そこを訪れる人々の憩いの場として魅力的な場所となるわけであって、これを積極的に推進していくべきであると、このことをまず主張するものであります。
 豊洲新市場周辺を親水護岸として整備することを進めるべきだが、都はどう考えますか。

○加藤新市場整備部長 水辺を擁する豊洲のまちづくりにおきましては、水と親しむことで人々が潤いや安らぎを覚えることから、親水護岸は欠くことのできない大切な要素であります。
 豊洲新市場におきましても、豊洲地区で進められている親水護岸の整備を予定してございます。この親水護岸は、誰もが快適に市場外を散策でき、水辺に親しむ憩いの場となるよう、整備に努めてまいります。

○木内委員 今、緑道とか道路整備、緑というワードが出てきましたけれども、地元区は水辺と緑というのがまちのキーワードになっていることはご存じだと思うんです。豊洲新市場用地は四十ヘクタールを超える広大な面積を擁するわけでありまして、もちろん生鮮食料品の供給基地であるという本来の役割、首都圏における基幹市場、その機能の重要性はいうまでもありませんけれども、その本来の役割をしっかり果たして、それを妨げない範囲で緑の豊かな場所にすべきである。
 例えば昔、これも誤解を恐れずに申し上げれば、綾瀬のし尿処理の船に周辺区から出たし尿を積み込む、このし尿処理船の船底に穴を開けて、し尿を入れると同時にどんどん流していたことがあって、都議会でこれが大問題になった。
 本来ならば、東京湾を南下して、富津、木更津の先をずっと通って、東京湾まで行って、そこで捨てるはずが、業者が金もうけのためにどんどんそこで流したために、実は、東京湾に金色、黄色の帯ができて、初めて日本を訪れて羽田に着こうとする飛行機の中の外国人が、一体あれは何だと、当時の呼称でいうスチュワーデスさんに聞く。スチュワーデスさんは、し尿の黄色い色ですとは説明できないから、本当に答えに窮したという話があります。
 今は逆に夢を語りたい。例えば飛行機が東京湾上空に来る。そのときに、実は、あの東京湾の臨海地域に立派な緑の一角がある。緑があちこちに点在している。その最も樹相の茂ったのが豊洲新市場の周辺である。こういうふうにしたら、どれだけ玄関口で外人を迎える日本人の心証としていいものになるかわからない、こういうふうに思うんです。
 それで豊洲新市場を緑豊かな場所にすること、これをさらに重ねて強く主張するんですが、どうでしょうか。

○加藤新市場整備部長 緑は人に潤いや安らぎを与えるとともに、まちの景観を高め、さらにヒートアイランド現象の緩和など、都市環境の改善のためにも、まちづくりにおいて不可欠でございます。
 そのため、豊洲新市場においても、市場本来の機能を優先しながら積極的に緑化に努めてまいります。具体的には、水産仲卸売り場棟の屋上や市場外周部の歩道など、市場の敷地全体で約十二ヘクタールの大規模な緑を創出し、緑豊かな市場施設としてまいります。
 さらに、親水護岸の緑化にも努め、水際から連続した緑地を整備してまいります。

○木内委員 今、十二ヘクタールといったね。これは芽出しの答弁で、私は大事に胸に抱きたいと思うんです。
 それから、なかったけれども、連続的な緑地帯あるいは接続する公園、あるいは幹線道路に接する敷地、スペース等には植栽を施すとか、あるいは市場機能を損なわない範囲で、できるだけ緑化を進めてほしい。
 植栽についてどうですか。特に答弁しませんか。やめとこうか。じゃあ、うなずいてください。敷地についても連続的な緑地が接続する公園に加えて、幹線道路には植栽を施して緑化していく。
 私は、水辺と緑を総合的に考えて、一体的に整備するという考え方が非常に有効であると考えるんです。どういうふうに整備すれば効用が高まるのか、訪れる方々が喜んでくれるのか、豊洲のまちづくりの担い手としてアイデアを絞り、具体化していってもらいたい。そのためには、何よりも関係機関と連携し、着実に企画、実行していくことが必要であります。
 親水護岸、今いった水際緑地により、この新市場周辺に快適な水辺空間を創出するために、さらに今後、地元区との連携をより緊密に行って進めてもらいたいと思うが、見解を伺います。

○加藤新市場整備部長 木内委員ご指摘のとおり、豊洲新市場の周辺に静穏な水域と豊かな緑を生かした快適な水辺空間をつくるためには、地元江東区と連携し、一体的に取り組むことは極めて重要でございます。
 そのため、都は平成二十五年三月に、豊洲新市場の外周に係る施設の整備及び維持管理について基本的な事項を定めた覚書を江東区と締結しております。
 豊洲地区のまちづくりに貢献するためにも、引き続き、水と緑のまちづくりに積極的に取り組んでいる江東区と連携を密にし、豊洲新市場の整備を進めてまいります。

○木内委員 江東区は、内部河川が二十本以上ある。水と切り離しては考えられないまちづくりが進んでいて、例の水陸両用自動車のスカイダックは物すごい人気がありまして、土日のお天気のいい日なんかは、もう押すな押すなの大盛況、要するに、地元区にとって水、緑というのはもう生命線なんです。ここに新市場が来るわけだから、ぜひ区と一体となったまちづくり、緑と水に配慮を願いたい、このことを強くいっておきます。
 今、答弁の中で総合的な視点で考えると、やっぱり全体的に、一体的に考えて整備していくということが大事であって、どうも行政というのは気をつけていないと縦割りになったり、連携がばらばらになったり、ちんぷんかんぷんになっちゃって、支離滅裂な結果をもたらさないように強くいっておきます。特に環境とかエネルギー問題についても今、お尋ねするんだけど、豊洲地区一帯について、特に環境への配慮や省エネルギーに配慮したまちとするプラン、構想を地元区は持っているんです。
 そもそも新市場のような大規模な事業施設については、環境やエネルギー消費についてきめ細かな配慮をすることは、もはや社会的責任である、責務である、このことを強くこの場で私は申し上げておきますし、豊洲新市場も、環境への配慮や省エネルギーについて積極的に進めていくべきであると私は考えます。
 さっきいった緑化の問題、自動車排ガス対策、あるいは太陽光発電といろいろ考えられる要素はあるけれども、具体的な取り組み、今、考えられるものについて答弁を願います。

○加藤新市場整備部長 豊洲新市場の整備に当たりましては、市場が周辺環境に及ぼす環境負荷の低減を図るため、自然エネルギーの活用、省エネルギーの推進など、環境対策に積極的に取り組んでまいります。
 具体的には、太陽光発電設備の導入、冷蔵、冷凍車両のアイドリングストップ対策でございます停車時の冷却用外部電源装置の整備、場内運搬車両の電動化、LEDを用いた省エネ型照明機器の設置などを行います。
 さらに、ヒートアイランド現象の緩和や建物の断熱効果を高めるため、敷地内や屋上に大規模な緑化を行うなど、環境性の向上を図るさまざまな取り組みを推進してまいります。

○木内委員 答弁で新たに出てきたいろんな項目があります。きょうの質疑は本当に重要でありますから、心して推進をしてもらいたいと思います。
 特に太陽光発電についてでありますけれども、私、この委員会でよく発言をしては実現してきたのが、例えば下水道局の南砂の事業所、それから、江戸川の事業所、可動式の太陽光発電の機能設置を推進しました。
 太陽光発電というのは非常に重要でありまして、これをまた都民や関係者に十分理解を求めていくことも重要なんです。最近、大規模施設で相次いで設置が進んでいる太陽光発電というのは、幾つかの課題があることを差し引いても、内外にいろんな意味でインパクトがあるんだと私は考えてまいりたいと思うんですね。
 もって、この豊洲新市場というのは、人類の英知が誕生させた環境対応型、世界一のそうした機能を備えた市場である、これを目指してもらいたい、こういうふうに思うんです。その一環として、太陽光発電を特に第一段階、積極的に整備を進めるべきであると考えるんですが、どうですか。

○中山施設整備担当部長 太陽光発電につきましては、環境負荷低減の積極的な取り組みとして、五街区青果棟と七街区水産卸売り場棟の屋上に、市場としては国内で最大規模となる二千キロワットのメガソーラーを設置します。
 この設備の年間発電量は、一般家庭の約五百八十世帯分の年間電力使用量に相当するものでありまして、発電した電力は、場内運搬車両への充電利用を含め、施設全体で使用するほか、災害時の停電対策などにも資するものでございます。

○木内委員 数字がはっきり出ました。年間使用予定電力量の三%って、豊洲新市場全体の三%ということで捉え方はいいですか。-に相当するというわけね、五百八十世帯。で、構内運搬車への充電利用のほか、停電時対策にも供するということですね。何かうなずき方が中途半端だ。何か答弁があればお願いします。

○中山施設整備担当部長 国内で最大規模となる二千キロワットのメガソーラーを設置いたしますが、この設備の年間発電量につきましては、豊洲新市場の年間電力使用量のおおよそ三%程度に相当するものでございます。

○木内委員 私の方がしっかり聞いていなかったから、ご迷惑かけて、おわびいたします。済みません。
 それで、きょうの質疑の内容を私は地元の皆さんに逐一報告したいと思いますし、こういうことをしっかり進めていただくならば、江東区は大歓迎だと思います。
 一言でいえば、豊洲新市場を都民にとっても誇りあるものにしたいと思いますし、以前質疑をいたしましたけれども、千客万来施設をにぎわいの拠点として立派なものとしてほしいのはもちろん、これに加えて、水辺と緑に親しむための工夫も重ねてもらいたいと思うんです。
 さきに、千客万来施設は、すしざんまいの木村さんのところ、JVというのかな、二者に今、任せて設計しているようですけれども、本当に行って楽しい、すばらしい千客万来施設を進めてもらいたいと思うんです。
 もちろん、卸売市場として本来果たすべき機能、都民だけでなく、内外のお客様、さらには日本の食を世界中に発信し行く拠点としての役割をより一層充実させ、にぎわいの源泉にしていくべきことは当然であります。
 それに加えて、豊洲を訪れる多くの方々が新市場に足を運んだとき、ここでも水辺に親しみ、緑を楽しみ、さらには環境や省エネルギーといった、今日的にも非常に重要な課題にもしっかり対応していると実感することができる、そういう施設にしてほしい。実感できる施設というのが大事であります。
 こうした取り組みは、来る二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、東京というまちの多様な魅力をアピールすることにつながるばかりか、より長期的な視点に立ち、さらには東京というまちの将来像をつくる上での確かな骨格、筋肉にもなっていくものと確信します。
 以上をもって、私の主張をるる申し上げましたけれども、最後に、市場長に伺いたい。
 豊洲新市場を周囲からも親しまれるためのものとして整備し、さらには東京というまちを形づくる上での重要なパーツとして、環境や省エネルギーにも配慮した市場としていくことについて、見解を市場長に伺いたいと思います。

○岸本中央卸売市場長 豊洲新市場は、首都圏におきます基幹市場として、将来にわたり、豊富で新鮮な生鮮食料品等を安定的に供給できますよう、食の安全・安心の確保、効率的な物流の実現、多様な消費者ニーズといった課題に的確に対応するための施設整備を進めていくこととしております。
 このような卸売市場本来の目的に加え、委員ご指摘のように、地元のまちづくりとの調和や、社会的な要請でもございます環境への配慮といった視点が重要であると認識しております。
 このため、地元江東区と連携し、親水護岸の整備や緑化などの取り組みを行い、地域の皆様や多くの来訪者にとって親しめる、にぎわいのある市場としてまいります。
 また、太陽光発電や省エネルギー機器の積極的な導入を進め、市場が環境に与える負荷の軽減を図り、環境に優しい市場を目指してまいります。
 こうした取り組みにより、これからの市場のモデルとなる世界一の都市東京にふさわしい豊洲新市場の実現に向け、全力で取り組んでまいります。

○木内委員 きょうの質疑は非常に意義があったと思います。特に岸本市場長のこの時代、新市場建設に向けて最も重要な時期の、重要なお立場の市場長でありますので、そのことを拳々服膺して、議会での議論を踏まえ、しっかり取り組んでいただきたいことを求めて、質疑を終わります。

○かち委員 私からも、豊洲新市場整備について伺います。
 食の安心・安全を最も確保しなければならない市場というものを、東京ガス操業の跡地につくるというところからそもそもの問題が発生しておりまして、膨大な土壌汚染対策等々を費やしてきたわけですけれども、それでも安全を確保できたという確証に至っていないというのが今の現状だと思います。
 先ほどの質問にやや重なるところがあると思いますが、視点を変えて聞きますので、ご容赦をいただきたいと思います。
 二度の入札によって、ようやく市場本体の建設工事請負契約が成立し、本年二月末にくわ入れ式が行われた豊洲新市場整備事業ですが、あれから約九カ月になろうとしています。二〇一六年三月末に竣工予定の豊洲新市場整備事業に関してお聞きしますが、現在までの豊洲新市場整備工事の進捗状況について、建設本体工事、土壌汚染対策工事及び民間整備から都整備に変更になった小口買参積み込み場などの施設整備について、それぞれ具体的にお答えください。

○加藤新市場整備部長 現在までの豊洲新市場の工事の進捗状況でございますが、市場本体施設につきましては、五街区、六街区、七街区ともに基礎工事などを行っております。
 土壌汚染対策工事につきましては、本年十月末に全て完了いたしました。
 また、民間整備から都整備に変更になりました小口買参棟や通勤駐車場棟などにつきましては、準備が整いました六街区加工パッケージ棟ほか建設工事の入札公告を行ったところでございます。

○かち委員 豊洲新市場整備における当初予算と昨年度までの執行額について、資料を出していただきました七ページにありますが、土壌汚染対策費、建設費、用地取得費、その他関連費等で、当初予算事業費では四千三百十六億円の見積もりが、昨年度末までの執行額で二千八百五億円、今年度の予算としては幾らと見積もられたのかお聞きします。

○加藤新市場整備部長 豊洲新市場整備に係る平成二十六年度予算といたしまして、約三百六十七億円を計上しております。

○かち委員 三百六十七億円は建設費だと思いますが、昨年度までの累計で二千八百五億円。今年度、一定議会で、土壌汚染対策費の追加分は補正額で九十億円がプラスになります。来年度は、建設工事費も最終段階で、二千二百億円以上が推計されています。これらを類推すれば、五千五百億円にも至ることが予測されます。
 当初見積もりよりも、一千二百億円以上の増額にもなるこの新市場整備工事でありますが、最も懸念されている安全対策について伺います。
 私はこの間、地下水モニタリングの重要性から、何度もその具体化の進捗状況を聞いてまいりましたが、建設工事着手から九カ月にもなります。
 改めて、モニタリングと地下水管理システムについての取り組み状況はどうなっているのか、お聞きします。

○若林基盤整備担当部長 土壌汚染対策法に基づく二年間モニタリングにつきましては、土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインに基づき、三つの街区を合わせて二百一カ所の観測井を設置し、この十一月から年四回、二年間にわたりモニタリングを実施してまいります。
 なお、地下水管理システムにつきましては、構築に向け検討を進めているところでございます。

○かち委員 本体工事が既に始まっているにもかかわらず、地下水モニタリングはようやく今月に入って、二百一カ所の観測井からの測定が始まるとのことですが、それも全体から採取するのではなく、ほぼ操業由来に限定したところのみで、平均すれば二千平方メートル、四十五メートル四方に一カ所ということになります。
 当該の土地は、粘土質で、しかも四方を遮水壁で閉鎖しているものですから、流れにくい環境になっています。それで本当に土壌汚染対策によって、浄化の実態が把握できるとは思えません。
 ちなみに、田町東京ガス工場跡地では、十メートルメッシュモニタリングをしているんですね。ましてや、生鮮食品を扱う市場を立地しようとしている現場です。二百一カ所についての具体的な観測井の場所と考え方について、速やかに都民に公表することを求めておきます。地下水管理システムについては、いまだ検討段階ということです。
 本年十月の台風十八号は、五日から六日の未明にかけて都心に大雨が降りました。
 六日の午前に、都民の方から工事現場の写真を撮られたのを見せていただきました。それがこれなんですけれども、わかりにくいんですが、これから一週間たった後がこれですね。七街区の水産卸売市場の状況です。水がこれだけ冠水しているような状況になっているわけです。
 大雨の影響で新市場予定地が冠水状態になったのです。この状況の経緯と実態をどのように見ているのか。また、土壌汚染対策工事、地下水管理について、何らかの具体的な対策について、検討されたことがあるのかどうか、お聞きします。

○若林基盤整備担当部長 雨水の処理については、各街区とも雨水を集水するための窪地を設け、集まった水を沈砂槽にポンプで送水した後、土砂などを除去して既設の雨水管に放流しております。
 十月五日から六日にかけて東京都に大雨をもたらした台風十八号は、気象庁の降雨データによると、江戸川臨海地域では、最大で時間二十六ミリの雨が降っており、各街区とも現場に設置した排水ポンプにより雨水の排水を行いました。
 この状況は、地盤の低い箇所に一時的に雨水がたまったものであり、暫定ポンプによる排水で対応し、翌日には排水が完了した箇所から順次工事を再開いたしました。

○かち委員 こういう状況というのは、一時的に一部にたまったということではなくて、全体的に大きなプールの中にたまっているわけです。
 こうした状況で一番懸念されるのが、地下水位の状況がどうなっているかということなんです。
 現在、地下水位の管理状況は、どのようになっているのかお聞きします。

○若林基盤整備担当部長 豊洲新市場用地における地下水位は、これまでの計測からAPプラス二・〇の地盤面より、おおむね〇・二メーター以深となっております。
 当用地において、地下水位に影響を及ぼす要因としては、降雨の影響が考えられます。
 このため、降雨時には必要に応じて、暫定ポンプによる雨水排水を適切に実施しております。
 なお、降雨による雨水の浸透は、工事で締め固めを完了した地盤の透水係数から勘案すると、仮に数日程度、雨水がたまっている状態では、地下水の深さまで到達することはないと考えております。

○かち委員 だから特別な措置はとっていないということなんですね。
 雨水が浸透しにくいというだけで、浸透しないという客観的な根拠は、示すことはできないわけですね。地下水は流れにくいとなれば、上昇しやすいということにもなるわけです。
 地下水位が上昇し、雨水と混合したかどうかの調査は行っているんでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 先ほど答弁いたしましたとおり、雨水は浸透しにくく、地下水と雨水が混合することはないと考えておりますことから、それを前提とした調査は行っておりません。
 地表面にたまった雨水は、各街区とも適切に排水を行っております。
 なお、排水に当たっては、環境確保条例に基づき、適切に水質分析を行っております。

○かち委員 排水に当たっては、環境確保条例に基づいて適切に水分分析をやっているんだというお答えでしたけれども、その適切な水分分析というのは、何をどのように分析しているんですか。

○若林基盤整備担当部長 環境確保条例に基づき排水する雨水につきましては、排水過程で通る沈砂槽にて、定期的に外観、水素イオン濃度、浮遊物質量、ノルマルヘキサン抽出物質含有量の四項目について分析しております。

○かち委員 ここで出た汚染物質については、調べていないということなんですね。
 締め固めをしたとしても、コンクリートで固めたわけではありません。大雨が降れば地下にも浸透するでしょう。しかも工事中です。
 しかし、現状では、地下水位の状況を把握する仕組みはできていないわけです。
 地下水と雨水が混合したかどうかについても調査をしていないわけですから、混合していないことを示すことはできない。汚染物質についての調査分析はやっていない。市場予定地だからこそ、安全確認は念には念を入れて行うことが求められているんです。
 ここは、環境基準、四万三千倍のベンゼン、一千倍のシアンが検出された場所です。十メートルメッシュで区切った四千カ所のうち、地下方向に汚染を調査した箇所は、シアンは一千カ所、ベンゼンは六百カ所程度に過ぎません。不透水層までくい打ち工事を行っており、地下水と雨水が混合することは想定できるものでございます。にもかかわらず、吸い上げたものは雨水と決めつけ、水分分析は有害物質についても調査をしていないというのは、都民は納得できないものです。
 形質変更時要届け出区域の指定解除のために、土壌汚染対策法に基づく二年間のモニタリングを実施する必要があります。
 二〇一六年の三月末の竣工時には、区域指定の解除ができませんが、どのように認識しているでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 都では、豊洲新市場用地の安全・安心を確保するための対策の策定、対策実現のための具体的な技術、工法について検討する目的から、学識経験者による専門家会議及び技術会議といった二つの会議体を設置し、これまで、その会議体の提言に基づく対策を実施してまいりました。
 具体的には、街区周縁部に遮水壁を設置し、周辺地域との地下水の移動を遮断した後、ガス工場操業地盤面から深さ約二メートルの、APプラス二メートルまでの土壌について、汚染の有無にかかわらず、全てきれいな土に入れかえる。
 また、APプラス二メートルより下については、操業由来の汚染土壌を全て掘削除去し、地下水についても環境基準以下に浄化するもので、操業に由来する汚染物質は、確実に除去できたと考えております。
 なお、土壌汚染対策法では、自然由来の物質が存在する場合、形質変更時要届け出区域が残ることとされており、豊洲新市場用地においても同様であります。
 したがいまして、豊洲新市場用地における二年間モニタリングは、形質変更時要届け出区域台帳から操業由来の汚染物質を削除するといった、記載事項を変更するための手続に必要な措置として実施するものと認識しております。

○かち委員 今回の大雨のような状況になったときに、地下水の状況把握もできていない、除去していないという状況です。
 ヒ素については、自然由来ということで、測定も本当に不十分な中で、形質変更時要届け出区域は将来にわたって外すことはできない。そういうことを承知の上で、食の安全が求められる市場という施設を、この地に開設しようとしている都の責任は重大です。
 卸売市場の許認可を持つ農水省は、環境省との間で、形質変更時要届け出区域内で、区域指定を受けたまま土地を利用することは可能ですが、今回の豊洲のようなケースについては、生鮮食料品を取り扱う卸売市場用地の場合は想定していない。(資料を示す)これ、農水省のつくった資料の中に想定できないというふうに書いてあるわけです。これは農水省自身がつくった文書です。
 こういうやり方で市場建設を進めることは許されないということを指摘し、私の質問を終わります。

○若林基盤整備担当部長 豊洲新市場用地については、先ほども答弁しましたように、自然由来の物質が存在することから、形質変更時要届け出区域は残ることになります。
 しかしながら、豊洲新市場用地における都の土壌汚染対策は、ガス工場操業地盤面から下二メートルの土壌を、汚染の有無にかかわらず全てきれいな土と入れかえることに加え、さらに二・五メートルをきれいな土で盛り土するなど、自然由来についても、法の定める対策を上回る二重、三重の封じ込めを行うものでございます。
 したがって、指定区域が残ることをもって、市場用地の安全性について、先ほどいわれましたけれども、問題あるとは考えておりません。

○かち委員 国の基準以上に安全対策をとっているから大丈夫だといわれました。不透水層があるから大丈夫だということもいってきました。しかし、不透水層の下からも出ていたんです。自然由来といわれるヒ素については、自然由来だからということで、十分な調査もしていません。そういう中でこの市場をつくるということは問題だということを申し上げて、私の質問を終わります。

○田中(健)委員 豊洲新市場の議論が続きましたが、私は大田市場について伺いたいと思います。最後でありますので、よろしくお願いします。
 大田市場は、青果、水産物、花きの三部門を有する総合市場であります。青果と花きは文字どおり日本一の取り扱いをする中央卸売市場でありますが、水産は、築地が本拠地で主力の流通を展開しておりますので、取り扱いはこれまで低迷をしてまいりました。
 そんな中、大田市場の水産物部では、平成二十四年に大田市場の水産物部経営戦略を策定し、現在、その取り組みを順次進めている最中であると聞いております。
 実際に、先日、大田市場の水産物部に行ってまいりましたが、実際に行ってみてもまだ、仲卸の売り場は点々と空き店舗が多く、仲卸業者の数もこれまでも減少傾向であり、きょうの報告にもありましたが、まだまだ増加が見えてきておりませんが、都はこれまでどんな取り組みを対策として行ってきたのか伺います。

○日浦市場政策担当部長 大田市場水産物部の取扱量は長期的に減少傾向にあり、従前から都としては、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 具体的には、低温卸売り場の整備や卸売り場におけるコンテナ冷蔵庫の整備を行い、品質管理の高度化に努めてまいりました。
 また、仲卸売り場の空き店舗につきましては、広く市場への新規参入を促す観点から、新たに都のホームページを活用し、仲卸業者の公募を積極的に行い、取引の活性化に努めてまいりました。
 さらに、首都圏における生鮮食料品流通の中核を担うことを目指して、平成二十四年度に、大田市場水産物部経営戦略を策定し、今後の市場運営の方向性と、それを実現するための行動計画を定めるなど、ハード、ソフト両面で、活性化への取り組みを進めてまいりました。

○田中(健)委員 その経営戦略の取り組みの中で、新しい流通事業、また実証事業として、昨年度から朝獲れ鮮魚事業というものが始まっております。
 この具体的な取り組みについて、伺いたいと思います。

○日浦市場政策担当部長 大田市場水産物部経営戦略に基づき、取扱商品の魅力を高める取り組みの一つとして、他市場にはない鮮度あふれる商品の開発を進めることを目的に、おおたの朝獲れ鮮魚事業を平成二十五年度から実施しております。産地市場や大田市場関係者の努力により、その日の朝に小田原等で水揚げされた新鮮な魚を、その日のうちに首都圏の飲食店等に販売する取り組みを行いました。

○田中(健)委員 昨年の取り組み、私も初日に大田市場に行かせていただきまして、届くところを見させていただきました。大変に活気にあふれていて、水産物部はそのとき元気があったと思っております。
 この朝獲れ鮮魚事業や他の取り組みを含めて、市場業者から一般の飲食店にまでこの事業が広がりを見せております。
 その成果と、今回は実証実験ということで取り組んできた事業だと思うんですが、この事業の継続に当たっては、まだ課題もあるかと思っております。
 今後どのようにこの事業を対応していくのか、さらに伺います。

○日浦市場政策担当部長 おおたの朝獲れ鮮魚のほか、仲卸業者と地域の鮮魚店や飲食店が共同して、全国各地の旬の味覚をお届けするおおたの魚祭りなどの事業に取り組んだ成果として、マスコミにも取り上げられ、大田市場水産物部のよいPRとなり、注目を集めることができたと考えております。
 今後、消費者からのアンケート調査や市場関係者へのヒアリングを通じて課題を検証し、事業運営の改善を進め、商品の拡充及び販売の促進につなげてまいります。

○田中(健)委員 今いっていましたおおたの魚祭りは、ちょうど現在行われているところでありまして、毎月、各地域を定めて鮮魚を届けるということで、九月が北海道、十月が三陸、今月は房総ということで、大田区、品川区を中心に五十店舗の業者が、一般の飲食店にまで協力が広がっているということであります。このおおたの朝獲れ鮮魚から、今の魚祭りまで、だんだんとこの事業が拡大をしていることを大変うれしく思っております。
 しかし、この朝獲れ事業などについても、先ほどいったように、まだ実証実験の段階でありまして、経営戦略の中でどのように将来像とつなげていくのか。また、それらを実際の商売に結びつけ実現するためには、どんな取り組みがこれから行われていくのか、伺いたいと思います。

○日浦市場政策担当部長 大田市場水産物部では、今後の市場運営の方向性を導くために、市場関係者のみならず、産地等へのアンケートやヒアリングを実施した上で、経営環境や重点課題の整理を行い、経営戦略を策定いたしました。
 その経営戦略において、市場の目指すべき将来像を、活魚、鮮度そして立地を生かす大田市場として、地域に根差しながら、さまざまなニーズにも対応できる魚市場と定めております。
 この将来像を実現するために、おおたの朝獲れ鮮魚の商品強化戦略や、おおたの魚祭りの販売強化戦略等の行動戦略を設定し、都と市場関係者が一体となり、大田市場水産物部の活性化を目指して取り組んでおります。

○田中(健)委員 小田原市場の協力がすごく大切で実現できているということであります。
 小田原市場の現状を聞いてみますと、水揚げは午前三時で出荷は七時だったのを、この事業では、出荷を四時半に繰り上げてくれているということであります。
 実際、注文もふえて仕事もなれ、荷づくりできる個数も限られた中であったんですが、だんだんとふえてきて、反響もあってプラスになっているということも述べられておりました。
 今、水産事業はどこでも生き残りが厳しい中、ぜひ皆がウイン・ウインになるように、このような小田原市場の協力もあってできておりますから、この新しい流通の形を大田市場から発信して、大田市場だけでなく水産業全体が発展するようなことを、この事業からできることを望みまして質疑を終わります。
 以上です。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、事務事業及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時三十三分散会


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