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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第三号

平成二十六年三月十七日(月曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長三宅 正彦君
副委員長栗林のり子君
副委員長田中たけし君
理事高橋 信博君
理事中村ひろし君
理事かち佳代子君
かんの弘一君
小松 大祐君
柴崎 幹男君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
谷村 孝彦君
木内 良明君
高島なおき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長塚本 直之君
管理部長坂巻政一郎君
市場政策担当部長日浦 憲造君
財政調整担当部長飯田 一哉君
事業部長野口 一紀君
移転支援担当部長高木 良明君
新市場整備部長志村 昌孝君
新市場事業計画担当部長加藤  仁君
基盤整備担当部長加藤 直宣君
施設整備担当部長中山  衛君
港湾局局長多羅尾光睦君
技監前田  宏君
総務部長岡崎 義隆君
企画担当部長古谷ひろみ君
港湾経営部長笹川 文夫君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長石原 清志君
開発調整担当部長小野 恭一君
営業担当部長山口 祐一君
港湾整備部長石山 明久君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長大和田 元君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君
労働委員会事務局局長岳野 尚代君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 労働委員会事務局関係
 予算の調査(質疑)
 ・第一号議案 平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出 労働委員会事務局所管分
 付託議案の審査(質疑)
 ・第九十五号議案 東京都労働委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
 中央卸売市場関係
 予算の調査(質疑)
 ・第十号議案 平成二十六年度東京都と場会計予算
 ・第十八号議案 平成二十六年度東京都中央卸売市場会計予算
 付託議案の審査(質疑)
 ・第九十一号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
 ・第九十二号議案 東京都立芝浦屠場条例の一部を改正する条例
 報告事項(質疑)
 ・豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外 市場衛生検査所整備電気設備工事について
 ・豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外 市場衛生検査所整備空調設備工事について
 ・豊洲新市場(仮称)青果棟ほか建設工事(その二)について
 ・豊洲新市場(仮称)水産仲卸売場棟ほか建設工事(その二)について
 ・豊洲新市場(仮称)水産卸売場棟ほか建設工事(その二)について
 ・千客万来施設事業事業予定者の決定について
 港湾局関係
 予算の調査(質疑)
 ・第一号議案 平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 港湾局所管分
 ・第二十号議案 平成二十六年度東京都臨海地域開発事業会計予算
 ・第二十一号議案 平成二十六年度東京都港湾事業会計予算
 付託議案の審査(質疑)
 ・第九十三号議案 東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
 ・第九十四号議案 東京都営空港条例の一部を改正する条例
 報告事項(質疑)
 ・豊洲・晴海開発整備計画の一部改定について(案)

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○三宅委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十六年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十六年三月十四日
東京都議会議長 吉野 利明
経済・港湾委員長 三宅 正彦殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十日(木)午後五時

(別紙1)
経済・港湾委員会
 第一号議案 平成二十六年度東京都一般会計予算中
 歳出
 繰越明許費
 債務負担行為
 経済・港湾委員会所管分
 第七号議案 平成二十六年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
 第八号議案 平成二十六年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
 第九号議案 平成二十六年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
 第十号議案 平成二十六年度東京都と場会計予算
 第十八号議案 平成二十六年度東京都中央卸売市場会計予算
 第二十号議案 平成二十六年度東京都臨海地域開発事業会計予算
 第二十一号議案 平成二十六年度東京都港湾事業会計予算
 第百二十九号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中
 歳出 経済・港湾委員会所管分 (別紙2省略)

○三宅委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局、中央卸売市場及び港湾局関係の予算の調査及び付託議案の審査並びに中央卸売市場及び港湾局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出、労働委員会事務局所管分及び第九十五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○三宅委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第十号議案、第十八号議案、第九十一号議案及び第九十二号議案並びに報告事項、豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外市場衛生検査所整備電気設備工事について外五件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布しております。
 資料について理事者の説明を求めます。

○坂巻管理部長 去る二月二十五日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。豊洲新市場建設工事の主な発注概要等でございます。
 昨年九月三十日と十二月二十七日に入札公告いたしました豊洲新市場建設工事について、入札公告の内容及びその結果を記載してございます。
 二ページをお開き願います。豊洲新市場整備に係る事業費の計画額と執行額の推移でございます。
 土壌汚染対策費、建設費、用地取得費及びその他関連工事費等の計画額並びに年度別の執行額を記載してございます。
 三ページをお開き願います。新市場建設懇談会の開催日程及びその内容でございます。
 懇談会の設置時期、近年の開催状況について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 全国的に建設工事の入札不調が増加しており、公共工事において入札を重ねても落札しない案件や、予定価格を引き上げてようやく落札している案件が見受けられます。これら建設工事の不調は、職人不足による人件費の上昇、建築資材の価格の高騰などが影響しているといわれております。
 都の発注する工事においても不調となる案件がある中で、昨年十一月に、豊洲新市場の主要な三つの施設が不調となりました。この三つの施設は、施設面で大規模であるばかりか、金額的にも非常に大きなものでありました。
 その後、都は、年内に再発注を行い、先月、三施設全てが無事に落札いたしまして、月末には私も起工式に出席いたしましたが、建設工事に着手したところであります。
 しかし、建設工事に着手できたとはいえ、再発注に当たってかなり大きな工事費の増額が見受けられております。
 改めて、今回の不調対応について確認をしたいと思いますが、まず、当初の発注が不調となった主な原因と、再発注に向けた対応についてお伺いをいたします。

○中山施設整備担当部長 不調の原因ですが、東日本大震災からの復興や経済復調による全国的な建設工事が増大したことにより、職人が不足し、人件費や専門の職人を要する工事費などが急騰したことや、建築資材価格が上昇したことでございます。
 早期の工事着手を目指す豊洲新市場としては、極めて大規模な施設をこの時期に発注せざるを得ないことから、こうした資材の高騰や職人不足の影響を非常に大きく受けました。
 この状況を的確に反映するために、直近の標準単価や建設資材定期刊行物などの採用と、単価設定のない項目については、改めて設計会社へのヒアリングなどにより把握した実勢価格を踏まえて積算を行いました。その結果、三棟で予定価格を合計約四百億円増額し、十二月二十七日に再公告したものでございます。

○田中委員 ただいま、不調になった原因をお伺いいたしましたが、再発注に当たっては、直近の標準単価のほか、実勢価格を調査し、工事の予定価格に反映したとのことでありますが、金額は四百億円と大変大幅に増加をいたしております。
 そこで、建設工事費の増加について、具体的な内容をお伺いいたします。

○中山施設整備担当部長 三棟の合計増加額は、当初発注時から再発注までの間の標準単価上昇分などと実勢価格の増加分を合わせて約四百億円となりました。
 主な内容でございますが、鉄骨工事においては、鉄骨の使用量が五万トン以上と非常に大規模であるため、価格上昇の影響を大きく受けるとともに、このような大量製作が可能な工場を保有する会社が限定されていることから、工事需要の高まりを背景に価格が急騰したことです。
 また、不透水層を乱さずに地盤改良を行うための重機の不足や、くい工事の重機の手配難などにより価格が上昇したことです。
 そして、その他の躯体工事や内外装工事なども、資材や加工費の上昇、職人の不足などの影響が顕著にあらわれて大幅に費用が増加したことでございます。

○田中委員 不調対策として、今回は予定価格を見直しているということでありますが、このような状況にあっても、このような大規模な工事では、費用を抑えるためにさらにあらゆる手段を講じていくのは当然のことだと思っております。
 今回の不調に対して、どのような手段を講じたのか、お伺いをしたいと思います。

○中山施設整備担当部長 築地市場は、施設の老朽化や狭隘化が深刻でございまして、安全性の面からも一刻も早い豊洲新市場への移転が最優先であると考えております。
 このため、本年度の予算の範囲内で可能な限り速やかに再発注の契約手続に入り、昨年十二月末に入札の再公告を行いました。
 再発注に際しては、機能に影響しない仕上げ部分の材料などの一部見直しを行うとともに、必ずしも早期の着手を必要としない一部の工事について、後年度に行う対応をとりました。

○田中委員 私も、一刻も早い豊洲新市場への移転が最優先であると認識をしております。
 早期の再発注に当たりまして、職人不足、材料不足もあり、一部の工事を後年度に送っているということでありました。今回、報告のあった工事のほかにも数多くの建設工事が予定されていると伺っております。
 今後発注する建設工事については、工事費や、その工事の進め方など、どのように考えているのか、お伺いをいたします。

○中山施設整備担当部長 発注を予定している建設工事は、現在入札公告中である設備工事に加え、水産卸売り場棟と仲卸売り場棟をつなぐ連絡通路、加工棟や通勤駐車場などの工事などでございます。
 市場本体の設備と連絡通路などの来年度の工事予算においては、実勢価格を踏まえて算定した物価上昇分や、消費税増税分などを反映しております。
 今後、再発注に当たり後年度工事としたものについても、市況と施設の特殊性を踏まえて精査してまいります。
 また、工事の実施に当たっては、都と各工事受注者で構成する工事連絡協議会において綿密な調整を行い、安全管理や品質管理に万全を期し、円滑に工事を進めてまいります。

○田中委員 今後発注する工事も含めまして、全体が完成して初めて新市場移転が行われると思っておりますので、今後発注する工事につきましても速やかなる対応をお願いしたい、ぜひとも経費を圧縮するための努力もあわせて行っていただきたいと思います。
 先ほども申し上げましたが、先般、起工式が行われ、いよいよ本格的な建設工事の段階へと入ってまいりました。今後は、各施設を予定どおり、確実に完成させるように全力で取り組み、首都圏の基幹市場として新豊洲新市場を整備していっていただきたいと思います。
 次に、築地市場の豊洲新市場への移転に伴う業界支援について、何点かお伺いいたします。
 市場を取り巻く流通環境は厳しさを増しており、市場業者は、業況や豊洲移転に伴う今後の事業継承に不安を抱えていらっしゃいます。
 そうした中、我が都議会自民党といたしましては、市場業者の移転に伴う費用面での不安を解消し、豊洲新市場への移転を円滑に進めるためには市場業者に十分な配慮をした支援策が必要であると主張してまいりました。
 こうした声を踏まえまして、都は、移転支援策の具体的方向性として、平成二十四年一月に豊洲新市場への移転時支援策を策定し、さきの我が党の代表質問に対する答弁の中で、これまで以上に関係者との緊密な調整や、前向きで効果的な支援策を着実に実施していくことを表明したところであります。
 また、来年度から始まる移転時支援に先行して、都は既に平成二十四年度から、移転前支援として、制度融資等を利用して運転資金を調達した市場業者を対象に利子補給を実施しているところであります。
 そこで、平成二十六年度からの移転時支援の開始に当たって、この利子補給事業をより充実するべきだと考えておりますが、都の対応をお伺いいたします。

○高木移転支援担当部長 新市場への移転を控え、これまで使用してきた什器、設備類の更新を見送ってきた多くの市場業者が、移転を機に新たに設備類を導入することが見込まれます。
 そこで、現在、利子補給事業の対象融資内容で運転資金のみとしている資金使途を設備資金にも広げるとともに、対象融資メニューについて、事業者の利用目的にあわせて二つのメニューを追加し、制度融資など合計七つのメニューとして利便性の向上を図ることといたしました。
 また、市場業者の利子負担を現在の〇・八%から〇・五%に軽減することで、市場業者の資金需要に応えることとしております。

○田中委員 移転前支援に対して、さらに移転時においての支援もあわせて行っていただくということで、移転時にあわせて充実する都の方針、支援策、理解できました。
 しかし、市場業者は中小零細企業が多く、市場取扱数量や市場経由率の減少、また小売業者や飲食業者の廃業等に伴い、その経営は非常に厳しい状況にあります。
 こうした経営の苦しい市場業者の中には、制度融資等の既存の銀行融資を受けることが困難である事業者も多いと伺っております。そうした状況にはどのように対応するお考えなのか、お伺いしたいと思います。

○高木移転支援担当部長 既存の銀行融資で融資を受けることが困難な事業者や、制度融資等だけでは資金が足りない市場業者に対しまして、都が金融機関と連携し、通常の銀行融資に比べて融資が受けやすい市場独自の融資を創設いたします。
 具体的には、業界団体がその構成員である市場業者に対して融資を行う組合転貸融資を実施し、組合に対する利子補給を行います。また、組合から転貸を受けられなかった中小零細の仲卸関連事業者が金融機関から融資を受けることが可能な融資制度をあわせて実施し、それに対する保証料の補助を行ってまいります。
 このように、制度融資等に対する利子補給や市場独自の融資を複合的に実施することにより、市場業者の資金面での不安を軽減し、より多くの市場業者が豊洲新市場へ移転できるようにしてまいります。

○田中委員 制度融資など、既存の融資を受けられるかどうかは、各事業者の経営努力によるのが原則と考えますが、昨今の厳しい市場業界の状況を見ておりますと、今ご説明いただいたように、組合がしっかりと市場業者を守るスキームのもとでのこうした支援策、大変重要だと、必要だと思っておりますので、ぜひお進めをいただきたいと存じます。
 豊洲新市場建設に向けましては、幾つか目指すところがありまして、食の安全・安心の確保、多様なニーズの対応、そして効率的な物流の実現、環境配慮などを目指しながら新市場建設に今取り組んでいるところでありますが、豊洲新市場は、今以上に効率的な物流の実現はもとより、場内運搬車両の電動化や省エネ機器の採用を促進するなど、環境に配慮した先進的な市場として、今お話ししたように位置づけられております。
 しかし、こうした設備の導入の推進は、市場業者には多大な負担となってまいります。その負担をどのように軽減していくお考えなのか、お伺いしたいと思います。

○高木移転支援担当部長 豊洲新市場では、環境に配慮した先進的な市場を目指して、場内運搬車両の電動化や空調、冷蔵庫などの省エネ機器の採用を推進してまいります。
 その一方で、省エネ機器の導入費用は、業況の厳しい市場業者にとっては大きな負担となります。
 そこで、豊洲新市場の省エネ化を促進するとともに、市場業者の設備費負担を軽減するため、環境負荷低減省エネ型設備の導入に際して、原則として大企業は費用の三分の一、中小企業及び業界団体は費用の二分の一の補助を行い、市場業者の規模に応じて移転費用の負担軽減を図ってまいります。

○田中委員 市場業者の方々は、豊洲新市場への移転資金の確保に大変大きな不安をお持ちでいらっしゃいます。今もさまざまな手厚い支援策をお伺いしてまいりましたけれども、そうした不安にあらゆる面から最大限応える支援を実施し、市場業者の移転費用の確保にぜひ万全を期していただきたいと思います。
 これまで、個々の市場業者の視点から伺ってまいりましたが、豊洲新市場には、個々の市場業者のほかにさまざまな業界団体がありまして、そうした団体は、移転を機に、その構成員や業界全体の活性化のため、さまざまな事業を検討していると伺っております。
 しかし、これらの事業には、施設の整備など、大規模な資金需要が見込まれるものも多くあるとも伺っております。業界団体の中には、こうした資金を独自に調達することが難しいという団体も実際ございます。
 そこで、個々の市場業者に対する支援のほかに、業界全体の活性化のため、こうした団体の事業にも支援をする必要があると考えておりますが、都のご見解をお伺いいたします。

○高木移転支援担当部長 個々の市場業者だけでなく、市場業者等を構成員とする業界団体も市場業務の重要な担い手でございます。
 今回の移転に伴い、例えばコールドチェーンによる品質管理を目的とした低温卸売り場の整備や、物流の効率化を図るためのシステムの構築などの事業を、業界団体が独自に実施する予定でございます。
 豊洲新市場の移転に際しては、個々の市場業者に対する市場独自融資に加えて、これら業界団体が実施する独自の事業に対応する融資制度の創設と、それに対する利子補給を実施し、業界団体の資金需要を支援するとともに、業界全体の活性化を図ってまいります。

○田中委員 これまでの質問で、市場事業者、また組合を含むスキームのもとでの事業者に向けての支援、また、今お話もいただきましたが、業界全体の事業に対しても一定の支援を行い、円滑に豊洲新市場への移転を進めようとしている状況を改めて確認させていただきました。
 いよいよ来年度から本格的に業界支援を行っていくこととなりますが、さまざまな移転支援策の実施に当たって、ぜひ、ここは市場長のご決意をお伺いしたいと思います。

○塚本中央卸売市場長 豊洲新市場を、築地市場の歴史と伝統を引き継いだ魅力ある市場としていくためには、時代のニーズに応えた施設整備を行うとともに、食材に関する目ききやノウハウを有する市場業者が新市場に移転することが必要不可欠でございます。
 そのため、市場業者の移転に対する要望や意見を幅広く聴取することを目的としまして、平成二十二年度から豊洲移転サポート相談室を開設するとともに、これまで二回にわたり、市場業者に対する個別面談を実施してまいりました。
 これらの取り組みで得た市場業者の意見をもとに、移転時のみならず、その前後の時期にも支援を実施するとともに、資金調達の困難な事業者や業界団体が独自に行う移転事業に対しましても支援の対象を広げ、手厚い内容としております。
 今後も、業界団体や市場業者とのコミュニケーションをさらに深めながら、施設整備と移転支援策を着実に実施し、移転を希望する多くの市場業者が新市場で事業継続ができる環境を整え、豊洲新市場を移転後も活気あふれる首都圏の基幹市場としてまいります。

○田中委員 市場長より、ご決意をいただきました。ありがとうございます。その思いのもと、我々もしっかり開設に向けて取り組んでいきたいと思っておりますが、竣工後の豊洲新市場への移転を円滑に実施し、豊洲新市場を世界に誇る市場とするためには、市場業者のニーズを踏まえた支援を実施することにより、多くの市場業者が安心して新市場に移転できる環境を整えることが必要であります。
 今後も、市場業者の要望を聞き取る努力を継続しながら、施設整備や市場業者への支援を着実に実施していくことを改めて要望しておきます。
 次に、豊洲新市場に隣接し、民設民営で整備される千客万来施設についてお伺いをいたします。
 千客万来施設は、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出すことで豊洲新市場の魅力を高め、さらには食の魅力や市場に対する興味、楽しさを肌で感じることができる、大いに期待される施設であります。
 先般、都は、千客万来施設の事業予定者を決定し、そのことは新聞各紙等でも取り上げられておりましたが、都民を初め多くの方々が関心を寄せたと伺っております。
 そこで、その採用された企画提案について、審査委員会ではどのような点が評価されたのか、一方、よりにぎわいを創出するためにさらに検討すべきとされた点があったのか、仮にあったとしたら、都は、今後その点についてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

○加藤新市場事業計画担当部長 千客万来施設の事業予定者の選定に当たりましては、食文化、観光などの各分野の専門家などで構成します審査委員会を設置し、企画提案内容の審査及び最優秀提案者の選定を行ったところでございます。
 まず、審査委員会で評価されました点としましては、多種多様な飲食、物販店舗の配置など市場らしいにぎわいや集客性の高い取り組み及び用途変更可能な建物構造など、将来的な需要の変化にも柔軟に対応可能な提案がされている点などが評価されております。
 一方、さらに検討すべきとされました点としましては、観光バス対応や駐車場不足時における対応などの点がございました。
 こうしたさらに検討すべきとされました点については、都といたしましては、今後、事業予定者が実際の事業運営のために策定します詳細な事業計画の検討段階から、改善に向けて働きかけてまいります。

○田中委員 審査委員会で高評価を得た点は、ぜひ着実に実行し、にぎわいを創出していただきたいと思います。
 また一方で、さらに検討すべきとされた観光バス対応等々につきましては、民設民営ではありますけれども、都もしっかりと事業予定者をリードしていただきたいと思います。
 次に、現在の築地は、卸売市場とその盛況にあわせ発展してきた場外市場とが一体となって、活気やにぎわいにあふれております。このような現在の築地市場に鑑みますと、この千客万来施設には、世界に冠たる豊洲新市場に隣接するという大きなアドバンテージがあり、こうした恵まれた立地条件は他にはないと思います。
 千客万来施設が卸売市場と十分に連携することにより、市場業者にとっても有意義な施設となることが重要と考えます。
 そこで最後に、この千客万来施設と市場関係者との連携についてどのようにされるのか、お伺いをいたします。

○加藤新市場事業計画担当部長 現在の築地を上回るようなにぎわいを創出するためには、豊洲新市場との連携、とりわけ市場で活躍しておられる市場関係者との連携は極めて重要であると考えております。
 このため、事業予定者はより市場らしいにぎわいを創出するとともに、ビジネスチャンスの創出など、市場業界の発展にも貢献する施設とするため、今後策定する事業計画の検討段階で市場関係者との協議を進めてまいります。
 また、今回選定されました事業予定者の企画提案では、市場関係者も運営に参画する、仮称でございますが、にぎわい創出協議会を設置し、多様な食のイベントを開催するなど、市場関係者と事業予定者及び都などが連携し、にぎわい創出に向けたさまざまな企画立案や運営をしていくこととしております。
 このように、市場関係者と事業予定者及び都などとの密接な連携のもと、千客万来施設のにぎわいを市場関係者の経営の活性化、ひいては市場の取引拡大につなげるなど、豊洲新市場の魅力を大いに高めてまいります。

○田中委員 ぜひとも都民、観光客、市場関係者など、広く皆様から親しまれる千客万来施設にしていただきたいことを要望します。
 また、まさに世界に冠たる豊洲新市場開業に向けまして、引き続き皆様のご尽力のもとで、計画的に予定どおり建設されますことを要望しまして、質問を終わります。

○栗林委員 私の方からは、初めに、豊洲新市場の広報について伺わせていただきます。
 今月七日の本委員会での質疑を通じて、都は、新市場用地の安全・安心を確保するために、土壌汚染対策を着実に進めてきたとの説明がありました。
 しかしながら、依然として、土壌汚染が心配との理由から、豊洲新市場に対してのマイナスのイメージを持つ都民が少なからず存在するのも事実であります。
 そこで、土壌汚染対策が着実に行われていることを、関係者とか、関心を持っている人以外にも、広く都民に理解してもらうことが重要であります。
 そこで、これまで、そういう広く都民に理解をしてもらうという点でどういう取り組みを行ってきたか、伺います。

○坂巻管理部長 土壌汚染対策につきまして、市場関係者や都民代表、学識経験者等で構成する土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会を、対策工事の進捗に応じてこれまで五回開催いたしました。対策工事の状況や対策時の土壌及び地下水の分析結果、対策終了後に行った大気、地下水、土壌の調査結果などを示し、情報の共有を図るとともに意見交換を行ってございます。
 また、工事に際して行いました各種調査結果などにつきまして、もととなるデータとあわせて図面等でわかりやすく整理し、ホームページなどで公表してございます。
 さらに新市場用地などをバスでめぐるセミナーを十一回開催したほか、築地市場内のPRコーナーにおけるパネル展示、市場をPRする広報誌の配布などを行う中で、土壌汚染対策の概要や進捗状況を広く都民に周知してございます。
 セミナーに参加した方からは、安全対策がしっかりとられていること、あるいは安心が保証されていることについてご意見をいただいているところでございます。
 今後とも引き続き、こうしたさまざまな広報手法を組み合わせた情報提供や意見交換を行うことで、市場関係者や都民の理解を深めてまいりたいと思っております。

○栗林委員 私も時々ホームページを見せていただくと、かなり詳しく情報公開がされて、公表してくださってはいるんですけれども、やはり特に関心を持っている方とか関係者の方はチェックをすることが多いと思いますが、一般の都民の方はなかなかそこまで入ってはいかない場合が多いと思います。
 さまざまな手法を用いながら、土壌汚染対策に対する都民の理解を深めるという、今ご答弁いただきましたけれども、土壌汚染対策に関する情報がきちっと都民に伝わらなければ、豊洲イコール土壌汚染というイメージが先行してしまいまして、やはり、根拠はないけど何となく心配というふうに感じてしまうのではないかと思います。
 だからこそ、都がこれまで説明をしてきた、法律の規定をはるかに上回る二重、三重の対策を講じてきたことや、そしてまた我が国を代表する学識経験者で構成する技術会議において対策の完了が確認されたといったことを、ぜひともわかりやすく都民に伝えていっていただきたいと思います。
 こうした取り組みを継続して行うこと、とにかく何回も何回も繰り返し継続して行うことが都民の不安の払拭につながると思いますので、今後も努めていただきたいと思います。
 先日、我が国を代表するある科学者の方がとても感銘を受けることをおっしゃっていました。それは、我々科学者というのは、科学の力で人を幸福にすることを願いながら、日々、研究し、開発をしているというこの国を代表する専門家が、今日まで土壌汚染対策に向けて努力を積み上げてこられたのではないかと思います。
 むしろそういった、安全という結果が出たことに対して、やはり高く評価することも必要ではないかと思いますので、この不安解消、これからも積極的に継続をしていっていただきたいと思います。
 また、次に、豊洲新市場への移転に際して、都民に対してだけではなく、市場業者の抱える不安とか疑問にも応えていく必要があると思います。
 先ほど田中副委員長も触れられていましたけれども、やはり私の方にもお声が届いております。青果の仲卸業者の方は、ちょうど昨日ですか、店舗の抽せんを三月十六日に行われたそうです。業界は、新市場移転に向け具体的な準備を進めています。
 移転時期が近づくと、移転に対する希望と同時に不安も感じてくるのではないかと思います。市場業者の一部からは、都が設置したサポート相談室に問い合わせをしても、移転後の施設使用料や光熱水費などの店舗に要する費用が、移転費用に対する支援の具体的な内容がわからず、とても不安であるという声が上がっていると聞いています。
 市場業者が負担する費用が今どうなっているのか、また、移転費用に対する支援の内容とあわせて伺います。

○志村新市場整備部長 豊洲新市場開場後の市場使用料につきましては、学識経験者や業界代表で構成する市場使用料あり方検討委員会の提言を踏まえ、コールドチェーンの確立や物流の改善など、新たな機能を付加した施設を東京都が整備する場合に、その費用を加味する新たな使用料体系を構築するなど、多面的な検討を行っておりまして、今後、改定時期を含め、適切に判断してまいります。
 また、光熱水費につきましては、各事業者の電気、水道等の使い方がそれぞれ異なることから一概には申し上げられませんが、豊洲新市場においても築地市場と同様の電気、水道等の使い方をすれば、基本的には築地市場と同等の光熱水費がかかることとなります。ただし、築地市場にはない新たな機能を付加することにより、新たにかかる光熱水費等につきましては、現在より増加することとなります。
 市場業者の移転費用につきましては、既に実施してございます制度融資等に対する利子補給事業を拡充するとともに、既存の銀行融資を受けられない事業者が金融機関から融資を受けることが可能な市場独自の融資を新たに構築してまいります。
 さらに、省エネ型機器の購入費用の一部を補助することによりまして、移転費用の確保に不安のある中小零細企業の移転費用に対する不安を軽減してまいります。

○栗林委員 今ご説明していただいたことが市場業者さんにもしっかり届くように、多少上がるところはどのぐらい上がるのかとか、現状維持のものは維持だという、その辺のところを、不安が一日も早く解消され、不安が期待に、希望に変わるよう取り組んでいただきたいと思います。
 市場業者に対して都から丁寧に情報提供し、少しでも不安が取り除けるようお願いをします。
 さて、先月二十八日に施設の建設工事が着工したことで、豊洲新市場の整備は新たなステージに入りました。広報の取り組みも、新市場に対するプラスのイメージをいかに醸成していくかが重要になると思います。
 そこで、今後の広報の取り組みの中で、どのようにして豊洲新市場をPRしていくのか、伺います。

○坂巻管理部長 築地市場には、長い歴史や伝統と確かな品質や豊富な品ぞろえ、さらには活気とにぎわいなど築地ブランドと呼ばれる固有の魅力がありまして、豊洲新市場の整備は、こうした魅力を継承し、さらに発展させるものでございます。
 平成二十四年度から開始いたしましたTOKYO ICHIBA PROJECTでは、まず、卸売市場の役割や機能、さらには築地市場の現状や時代変化を踏まえた移転の必要性を中心に広報を行ってまいりました。
 今後は、施設の建設工事が本格化するのにあわせまして、閉鎖型施設になることによる食の安全・安心の確保など、新市場の新たな姿を中心とした広報へと、プロジェクトも、副委員長がおっしゃったように、新たな段階に入っていくと考えてございます。
 今後のプロジェクトに当たりましては、豊洲新市場が目指す姿をパンフレットなどでわかりやすく、かつ記憶に残るメッセージとともに発信し、新市場に対する一人でも多くの都民の理解、共感を得てまいります。

○栗林委員 メディア等も大いに活用していただければと思います。
 豊洲新市場は、都民、さらに首都圏三千三百万人の食生活を支える基幹の市場であるだけでなく、東京の魅力的なスポットとして、国内外から多くの観光客が訪れる場所にしていかなければならないと思います。
 そのため、都は、豊洲新市場の整備にあわせ、新しい豊洲ならではの活気やにぎわいを創出する、先ほど田中副委員長も触れていらっしゃいましたけれども、千客万来施設を民設民営によって整備することになりました。そして、先日のこの委員会では、この施設を整備運営する事業予定者が選定されたとの報告がありました。
 そこで、確認の意味も含めまして、この事業予定者の選定経過について伺います。

○加藤新市場事業計画担当部長 豊洲新市場においてにぎわいを創出する千客万来施設につきましては、民間事業者が持つ高い企画力、技術力、運営力及び経営能力を活用するため、公募型プロポーザル方式により、最もすぐれた企画提案者を選定いたしました。
 都は、昨年八月に募集要項を公表し、同十一月に二グループからの応募を受け付けました。その後、同十二月から本年一月末にかけまして、食文化、観光などの各分野の専門家などで構成される審査委員会において、企画提案内容の審査及び最優秀提案者の選定を行ったところであります。
 なお、審査期間中に一グループが提案を辞退いたしましたが、審査委員会では、残されたグループの企画提案内容次第では、最優秀提案者を選定しないという確認のもと、厳格な審査を行いまして、その企画提案内容は、国内外から多くの観光客を引きつけ、にぎわいを創出していく提案であると認め、最優秀提案者として選定いたしました。
 都は、審査委員会での選定結果を踏まえまして、去る二月十九日にこの最優秀提案者を千客万来施設の整備運営を行う事業予定者として決定したところでございます。

○栗林委員 公募型プロポーザル方式による審査によって、結果的には一グループしか残らなかったけれども、厳格な審査の結果、選定されたグループの企画提案が、国内外から多くの観光客を引きつけ、にぎわいを創出できるとの評価を得て選定されたということでございます。
 そこで伺いますが、この千客万来施設では、国内外から多くの観光客を引きつけ、にぎわいをもたらすために、今後どのような取り組みを行おうとされているのか伺います。

○加藤新市場事業計画担当部長 千客万来施設は、築地特有の貴重な財産であるにぎわいを継承、発展させるとともに、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出すことで、豊洲新市場の魅力を高めていくことを整備目的としてございます。
 今回選定されました事業予定者の企画提案では、例えば百四十の多種多様な飲食、物販店舗で構成される豊洲場外市場や隣接する豊洲新市場からの新鮮な食材を提供する千席のフードコート、さらには露天風呂やレストランなどを備えた首都圏最大級の温浴施設を整備することとしております。
 また、にぎわい広場などでは年間を通じて参加体験型のイベントなどを開催するなど、ソフト面でもにぎわい創出の工夫がなされております。
 加えまして、語学や接客の徹底した教育を受けたスタッフが、国際レベルのおもてなしで観光客を迎えることとしております。
 千客万来施設は、このようなハード、ソフト両面にわたり市場らしいにぎわいを観光客に体験していただける東京の新たな観光拠点として、豊洲新市場ににぎわいをもたらすものと考えております。

○栗林委員 二〇二〇年には東京でオリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。また、昨年十二月には和食が無形文化遺産に登録されました。今後は、世界中から多くの観光客が日本、そして東京を訪れることになると思います。東京は、そうした方々に最高のおもてなしを提供していかなければならないと思います。
 今ご答弁で、国際レベルのおもてなし、大変期待をするところでございます。おもてなしのモデルをぜひつくっていただきたいと思います。
 そうした中で、日本の食文化の拠点として、千客万来施設も含めた豊洲新市場が果たす役割は非常に大きいものがあると思います。ぜひとも、豊洲新市場が世界に誇れる市場になってほしいと思います。
 そのためには、豊洲新市場の魅力を、都民だけではなく国内、さらには世界に向けて発信していくことが重要であると考えますが、その取り組みはどのように考えていらっしゃるか伺います。

○坂巻管理部長 豊洲新市場を国内外から支持される食文化の拠点としていくためには、築地ブランドの魅力を確実に受け継ぎつつ、新しい魅力を加えていくことが重要でありまして、そのために戦略的に広報を進めてまいります。
 国内に向けましては、フェイスブックを初めとするSNS、いわゆるソーシャルネットワーキングサービスですが、これを活用するなど、双方向のコミュニケーションを通じて情報の拡散を図り、新市場に対する多くの都民、国民の関心を高めてまいります。
 さらに、海外に向けては、千客万来施設のプロモーションとも連携しながら、パンフレットやホームページを多言語表記とすることで、築地市場の移転について周知を図るとともに、豊洲新市場の魅力を広く発信し、新市場に対する期待感を醸成してまいります。
 新たな機能を備えた新市場の施設であることとあわせて、東京の観光スポットとしての千客万来施設を整備するとともに、豊洲新市場のPRを積極的に行っていくことで、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出し、国内外の多くの人々を魅了する豊洲ブランドを構築してまいりたいと考えてございます。

○栗林委員 ぜひ、日本の誇る食のテーマパークとして開設されることを期待しております。
 豊洲新市場の開場まで約二年となった今、今後の広報戦略が新市場のイメージを左右するといっても過言ではありません。新市場のイメージをいかに形成していくかが重要であります。そのためには、さまざまなメディアを使った広報の取り組みを繰り返し行いながら、着実に理解促進を図っていく必要があると思います。
 加えまして、千客万来施設を中心に多くの観光客を豊洲に呼び込むことで、にぎわいや活気がもたらされ、それが新市場の新たな魅力の創出につながっていくものと思います。
 本日の質疑でした視点も踏まえながら、豊洲新市場の魅力を高め、さらにその魅力を、日本だけではなく世界も視野に入れながら発信していくことを強く要望いたしまして、質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からも、豊洲新市場の建設工事にかかわる点を中心に質問していきたいと思います。
 豊洲新市場の青果棟、水産仲卸棟、水産卸棟など、施設の第二回目入札公告の予定価格は第一回目、六百二十八億円から千三十五億円まで上昇しています。
 第二回目公告の予定価格は、どこでどのように算定されたのですか。一回目の積算との違いは、何によるものでしょうか。

○中山施設整備担当部長 青果棟、水産仲卸売り場棟、水産卸売り場棟の再発注時の予定価格については、当初発注時と同様に財務局の積算基準に基づき適正に積算しております。
 当初発注との違いは、改めて直近の標準単価などを採用したことや、より実勢価格を踏まえた積算をしたことなどでございます。

○尾崎委員 第二回目公告の予定価格が公正、公平に算定されているということは、どのようなものですか。

○中山施設整備担当部長 再発注時の予定価格については、不調の原因である資材価格の高騰や職人不足の影響などを的確に反映するため、財務局の積算基準に基づき、直近の標準単価や建設資材定期刊行物などを採用の上、単価設定のない項目は設計会社へのヒアリングなどにより把握した実勢価格を踏まえ、適正に積算を行ったものでございます。

○尾崎委員 管理棟については、第一回目公告の予定価格で入札され工事契約が行われたにもかかわらず、三つの市場棟の入札が不調となったことについてはどのように認識されていますか。

○中山施設整備担当部長 青果棟、水産仲卸売り場棟、水産卸売り場棟は、延べ面積が管理施設棟に比べ非常に大規模な施設でございます。
 また、三つの施設は、卸売り場や仲卸売り場、荷さばきスペースなど大空間が多くを占める市場特有の建物で、一般的な事務所建築物である管理施設棟に比べて仕上げの割合が少なく、構造躯体の割合が多いという特徴がございます。
 現在、建設資材価格や職人の人件費の高騰、職人不足といった状況の中、三つの施設については施設規模が非常に大きく、躯体の割合が多い特徴から、工事に多くの職人の確保が必要になるなど、工事費への影響が管理施設棟よりも大きくなり、結果として入札不調となったものと考えております。

○尾崎委員 豊洲新市場の施設建設以外の電気、給排水衛生、空調、消火、エレベーター、荷物エレベーターなどの各工事費の予定価格は増加はしていますが、それでも一〇%以下です。
 一般財団法人経済調査会の都市別建設資材価格指数を見ると、昨年九月からことし二月の間の上昇率は八%です。一般財団法人建設物価調査会などの価格審査会の審議内容を見ても同程度です。
 施設建設工事費だけが異常に六十二%から六十八%増加しています。直近の標準価格や建設資材単価を反映したとはいえません。
 単位面積当たりの工事費上昇率を比較すると、青果棟が八五%、水産仲卸棟が七八%、水産卸棟が六五%とばらばらで、市場特有の工事といういい分も成り立ちません。
 人件費の上昇についても言及していますが、二〇一三年度から都内の公共設計労務単価は約一八%上昇しましたが、財務局発注のほかの建設工事の予定価格について、財務単価の引き上げを適切に反映していますといっていますが、一%から三%の引き上げにしかなっていないと中小建設業者からの声が上がっています。
 昨年七月、全社辞退した武蔵野の森メーンアリーナの場合は、一部除外した施設はあるものの、入札方式を変えるなどしても、予定価格は九百六十九億円から千五十一億円と、八%の引き上げです。豊洲新市場建設事業における六十数%もの予定価格の上昇は、どこから見ても極めて異常なものです。
 この異常な価格上昇の工事を請け負う業者ですが、第一回目入札、第二回目入札に参加したのは、都の説明によると、青果棟が鹿島をトップにしたJV共同企業体、水産仲卸が清水JV、水産卸が大成JVで、第二回目もほぼ同一のJVのみが参加し、予定価格のほぼ一〇〇%で落札しました。それぞれの業者は、土壌汚染対策工事の契約業者と一緒です。
 豊洲新市場予定地での建設工事は、地盤に深刻な土壌汚染があります。しかも、土壌汚染対策法による二年間のモニタリング調査で土壌汚染の浄化を確認しておりませんので、地下の土壌は汚染土壌としての扱いとなり、その移動、処理に厳しい取扱規制がかかります。
 建設工事で搬出される土量、その処理費用について、どのように見積もられているのか、伺います。

○中山施設整備担当部長 建設工事においては、できる限り土を区域外に搬出しないよう、市場用地内で活用することとしております。
 工事上やむを得ず市場用地外に搬出、処理する土に関しては、土壌汚染対策法など関係法令を踏まえ、適切に費用を算出しております。

○尾崎委員 適切に算出されるという、その内容が問題なんです。都は、土量、費用について明らかにもできないということです。
 土壌汚染工事では、その土壌の処理単価が八倍にもはね上がりました。土壌汚染対策法に基づく二年間のモニタリングをしていないがため、どこの街区がどの範囲で土壌汚染地かを厳しく管理することが求められます。
 しかも、土壌汚染状況を把握した業者でなければ、十メートル区画の百立方メートルごと、事細かく管理することは容易ではありません。これが、豊洲新市場予定地の建築工事とほかの建築工事との大きな違いです。
 二年間のモニタリングをしないという都の対応で、土壌汚染による建設費がどれほど増大するかを明らかにすることは、建設費は使用料、手数料にはね返るわけですから、都の責任で行うべきだと考えます。
 さらに、建設工事を詳細に調べていくとどうなるか。建設費について、例えば水産仲卸棟について見ると、第一回目の公告と第二回目とでは、工事面積は一ヘクタール減少しています。一体何がどれだけ、今回の契約から除外されたのでしょうか。

○中山施設整備担当部長 水産仲卸売り場棟については、再発注に際し、巡視詰所、北側積み込み場、連絡ブリッジなど約九千平方メートルを後年度工事といたしました。

○尾崎委員 二回目の公告で除外された北側積み込み場、連絡ブリッジ、巡視詰所など、除外した理由はどのようなものですか。
 それぞれ建設費はどのように見積もっていますか。
 今後、工事契約はどのようにして、建設はどう進めていきますか。

○中山施設整備担当部長 本年度の予算の範囲内で早期に再発注を行うために、水産仲卸売り場棟の建設工事では、巡視詰所、北側積み込み場、連絡ブリッジなどを後年度工事といたしました。
 後年度工事の建設費は、今後精査を行い、工事契約は、水産仲卸売り場棟の建設工事の工期内に適切に対応してまいります。

○尾崎委員 今お聞きをしたそれぞれ先送りしている工事は、誰がやるのか、いつまでに完成させるのか。二年後の竣工の市場全体の姿が曖昧な答弁です。
 契約は随意契約で、相対で価格が決まることになるのか、契約JVの設計変更によって工事費が増加するかは、これも先ほどの答弁では明確でありませんでした。
 先送りされたものは、どれも必要な施設とされているわけですから、とりあえず本来の全体の工事費を少なく見せかけるものであって、今後についてはどの程度の増加が見込まれるのかもはっきりしません。
 また、これから業界要望に基づき、都が整備することとなった民間施設のほか、駐車場、加工パッケージ施設も追加されます。加えて、消費税の増税が予定されています。とにかく、全体の工事費は一・六倍どころではない額が増加することは明らかです。
 青果棟、水産卸棟も同様です。都は、とにかく二年後の開場先にありきとして建設費をとにかくふやしていますが、では一体、その建設費はどうやって捻出するというのでしょうか。財源は、何をもって充てるのでしょうか。

○飯田財政調整担当部長 財源といたしましては、中央卸売市場会計の保有資金、国庫交付金のほか、築地市場跡地の売却収入を充てていくこととしております。

○尾崎委員 市場会計の保有資産は、企業債が同額程度あるので相殺されます。国庫交付金は、建設費総額の一割程度が見積もられていました。当てにできる財源は、跡地の売却収入です。
 築地市場跡地の売却といいますが、現在の路線価を見ると、築地通りが一平米当たり百二十八万円、場外市場の市場寄りの通りが八十五万から六十二万円です。土地の売却価格によっては、財源を捻出できないリスクもあり得るということになります。
 二〇一六年度までに開場ありきは、建設費の増大を招くことになります。都民の財産を湯水のように使っていますが、使い勝手はどうでしょうか。
 二月二十一日に開催された新市場建設協議会では、安全宣言の問題、業界関係者からは、幹線道路によって市場機能が分割されて物流効果が悪いということなど、具体的に指摘されていると聞いています。
 業界は、食の安全・安心の確保は豊洲新市場開設の大前提としてきました。国の審議会でも、土壌汚染対策工事について認可基準に合致することにならないのであれば、整備計画の対象から外れることを明確にすべきだといわれています。
 都は、第十六回、十七回の技術会議の土壌汚染対策の完了の確認をもって、既に建築工事に着工しています。都としては、何を担保に業界が求める安全宣言を行うのですか。

○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地におけます土壌汚染対策工事は、専門家会議や技術会議の提言に基づくものでございまして、ガス工場操業地盤面であるA.P.プラス四メートルからA.P.プラス二メートルまでの土壌につきましては、汚染の有無にかかわらず、きれいな土で全て入れかえ、A.P.プラス二メートルより下の操業由来の汚染土壌は掘削除去し、汚染地下水は浄化するとともに、液状化対策や盛り土を実施するものでございます。
 そして、建設工事に当たりましては、ガス工場の操業に由来する汚染対策が確実に完了したことについて客観的なデータを示して、学識経験者により構成された技術会議において確認したものでございます。
 具体的には、汚染土壌の掘削除去につきましては、掘削深度及び掘削底面がわかる工事写真、汚染地下水の浄化につきましては、対策完了時の地下水の水質が基準以下であることを示す分析結果、さらには対策が終了した後、一定の期間を置いて行いました大気、地下水、土壌の調査結果が全て基準以下であったことを示すデータなどにより確認いたしました。
 こうした技術会議における汚染処理完了の確認を経た上で建設工事に着手したところでございます。
 さらに、液状化対策や盛り土などを含めた土壌汚染対策工事全体につきましては、全街区が完了したことを来年度の技術会議で確認することとしてございます。

○尾崎委員 結局、安全宣言も行わない中で、とにかく土壌汚染対策工事が終わったから移転だということになってしまいます。この土壌汚染地を市場用地に選定した都の責任は極めて重いものがあります。
 新市場の青果、水産仲卸、水産卸の各売り場が幹線道路で分断されることによって、実際の運営に当たってどのような問題が生じると認識していますか。

○志村新市場整備部長 豊洲新市場の敷地は三つの街区に分かれてございますが、六街区の水産仲卸売り場と七街区の水産卸売り場との間をスムーズに行き来できるよう、補助三一五号線の下に四本の連絡通路を設け、閉鎖型の一体施設として利用可能な構造としているほか、水産仲卸売り場棟と水産卸売り場棟をつなぐ外周道路を配置し、車両が街区間を自由に行き来可能な設計としてございます。
 また、水産、青果の一体性を確保するため、五街区の青果棟と七街区の水産卸売り場棟との間には、環状二号線下にアンダーパスを配置し、接続いたします。
 さらに歩行者につきましては、各街区の施設にアプローチできるよう、歩行者デッキと連絡ブリッジを配置してございます。
 こうしたことから、豊洲新市場においては、築地市場よりも一層効率的かつ品質管理に配慮した物流が実現され、卸売市場の競争力が強化されるものと認識しております。
 なお、先ほど委員から、二月二十一日に開催した新市場建設協議会のお話がございましたが、この新市場協議会において市場業者からさまざまな意見が出されましたが、施設計画につきまして、東京都と業界が合意し、建設工事の着工という段階になったことで、新市場の開場がより現実的なものとなったことから、開場後の場内物流や施設の利用等に関し率直な意見が出されたものと認識してございます。
 もとより、豊洲新市場の開場を想定する、これを前提に検討を進めていくことで、さまざまな意見や要望が出てくることは当然のものでございます。都としては、今後とも市場業者と緊密に連携、調整し、場内物流の方法など、開場後を見据えた市場の利用等について検討、調整を行ってまいります。

○尾崎委員 さまざまな意見が出ているということで、やはりそれをぜひ尊重していっていただきたいと思っています。
 新市場の水産仲卸棟に象徴されるものですが、売り場が上下に重層化することによる問題点が業者から指摘されています。
 都としては、それぞれの指摘についてどのような対策をとろうとしていますか。

○志村新市場整備部長 豊洲新市場におきましては、物流効率化の実現はもとより、産地や顧客の多様なニーズに応じ新たな機能を確保する必要から、加工パッケージ施設や転配送機能等を担う施設を整備してまいります。
 こうした新たな機能を取り込むことにより、重層化する施設につきましては、車両ランプウエーを効果的に配置し、車両のスムーズな入退場を可能にするとともに、施設内におきましてはターレ用スロープを設置するほか、エレベーターやエスカレーターなどを設置し、上下の物流動線を十分確保し対応することとしてございます。

○尾崎委員 業界から指摘されているさまざまな問題も解決されないまま山積しているということですが(発言する者あり)、さまざまな意見が出ているということはそういうことになるんだと思います。
 かつての現在地再整備が中断した最大の原因でもある、都が業界との合意形成に最大限の努力をするという点を、都が現時点では学んでいないんじゃないかと思えて仕方がありません。
 第十四回新市場建設協議会の豊洲新市場建設工事施設計画で、その後に変更された点についてはどのように公開されているのですか。設計図面で合意を得て確認されていますか。それが公開されていないのはなぜでしょうか。

○中山施設整備担当部長 平成二十四年十一月二十七日の第十四回新市場建設協議会で市場業界と合意した施設計画については、その後大きな変更はございません。

○尾崎委員 一昨年の十二月の委員会質疑でも、第十四回協議会の施設計画は、都と業界は合意、各業界との間で綿密に詰め、それを積み上げて業界との合意に至ったなどとの回答を繰り返してきました。
 しかし、ことし二月に行われた都と業界の新市場建設に向けての協議会では、工事の進め方、費用分担、物流動線など、業界代表から問題点が指摘される事態となっています。ということは、都は合意されていると思っていても、業界からは納得されていないということだと思います。
 既に双方の間に食い違いが生じています。第十四回協議会の図面では、業界が合意していると思っている施設計画と、都が業界と合意していると思っている施設計画及びそれに基づく工事会社と契約している施設計画の内容について、それぞれ食い違いが生じることは目に見えているのではないでしょうか。

○中山施設整備担当部長 豊洲新市場の施設計画については、市場業界と具体的な協議を重ね、平成二十四年十一月二十七日に開催した第十四回新市場建設協議会の資料として業界との正式な合意に達し、まとまったものでございます。

○尾崎委員 今後、業界から出てくる施設要望に応えるということは、契約上の設計変更ということになるのですか。誰がどう責任をとるか、具体的にはどうなりますか。

○中山施設整備担当部長 仮に今後、業界から工事の要望が出された場合におきましては、工事内容を精査した上で、都による実施の有無及び実施する際の費用の負担者を決定していくこととなります。

○尾崎委員 さらに具体的に、ターレがどこを通れるかという点ですが、これを我が党の清水都議が一昨年十二月の委員会で質問しています。都の答弁は、外周道路をターレが走行することは想定していない、業界との了解は今後協議していくとしていましたが、五街区と七街区間のターレの通行の可否も業界関係者の中では知られておりません。
 都は、業界に対して具体的な物流計画一つ一つについて合意されている具体的な内容はどのように発表されているのですか。

○志村新市場整備部長 今、お話のありましたとおり、五街区と七街区を接続する環状二号線下のアンダーパスは外周道路でありまして、閉鎖型施設における品質、衛生管理等の観点から、ターレの走行することは想定してございません。
 これは、今お話のありましたとおり、二十四年十二月三日の当委員会における清水ひで子委員の質問に対して、私と当時の施設整備担当部長が答弁したとおりであり、恐縮でございますが、議事録をお読みいただきたいと存じます。
 卸売市場における荷の搬入、搬出方法などの事業活動に直結する物流については、市場業者において主体的に検討していくものであるが、その一方で、都は市場開設者の立場から、開場後の施設管理を適切に行っていく必要がございます。こうしたことから、東京都がかかわりながら新市場の物流について整理していく必要があると考えてございます。
 このため、現在、東京都と業界代表とで構成する物流に関する施設運用検討会のもとで具体的な検討を進めているところでございまして、今後、物流に関して必要なルールづくりについて協議してまいります。

○尾崎委員 業界との合意の前に、既にターレが外周道路を走行できないと都は決めています。業者が知らない間に一つ一つのことが決まってしまっていることが混乱のもとになっているのではないでしょうか。
 業界の方は、青果、水産の各売り場が分断された上、各売り場が上下階に分散することに伴う物流コストの増加にも不安を抱えています。ところが都は、この負担に具体的な根拠を示すことなく、物流経費は削減できるというだけです。
 業界合意が得られていない中で、施設内の物流動線に伴う業者負担となる物流経費への影響については、都としてはどのように見積もっていますか。

○志村新市場整備部長 豊洲新市場の施設計画につきましては、平成二十四年十一月に開催した新市場建設協議会におきまして市場業界全体と東京都が合意したものでございます。
 現在、合意した施設計画に基づき建設工事を発注し、先般着手したところでございます。この計画では、十分な荷さばき場や駐車場を確保するほか、各街区に外周道路を設けることなどにより、荷の流れが効率的になるよう設計されてございます。
 この施設における荷の搬入、搬出などの場内物流を具体的に検討するに際しては、市場業者や関係者が負担するコスト面も含め、最も効率的となるような方法を検討し、ルールづくり等をしていくことが重要と考えております。
 お話の業者負担となる物流経費への影響は、施設計画の問題だけに限らず、市場業者が場内において荷の搬入から搬出までどのように行うのか、産地からの生鮮品を最終的に買い出し人などにどのように引き渡されて搬出されるのかという体制だとか、あるいは搬送器具、いわゆるマテリアルハンドリングというものでございますが、こういったものも含めた場内物流の方法に密接にかかわるものと考えております。
 このため、現在、市場業界全体と合意した施設計画におきまして、効率的な物流を実現するための施設運用について、都と業界の代表で検討を進めており、こうしたソフト面も含めた効率的な物流の実現を目指してまいります。

○尾崎委員 今ご答弁いただいたような方向で進めるということであれば、より業者の方が理解しやすいように見積もりを行っていく必要があると思いますが、現段階では見積もっていないということになると思います。
 まだ物流線をどうするのかは検討段階です。しかも、業界の代表どまりです。
 業界の不安は、物流コストだけではありません。四月からは消費税値上げ問題があります。水光熱費がどうなるのか、使用料がどうなるのかと不安を抱えています。閉鎖型施設となり、水光熱の増加、ろ過海水の使用がどうなるのかなど、業者は不安を持っています。
 水光熱費などの諸経費、経費負担についてはどのように見積もられていますか。

○志村新市場整備部長 光熱水費につきましては、豊洲新市場においても築地市場と同様の電気水道等の使い方をすれば、基本的に築地市場と同等の費用がかかることとなりますが、築地市場にはない新たな機能を付加した場合には、その分の光熱水費が現在よりも増加することとなります。

○尾崎委員 最後の方で、新たな機能を付加した場合にはということでしたが、増加するということが明らかになりました。だからこそ、都として業者の不安に応えて、何らかのシミュレーションなどで示すことぐらいはできるのではないでしょうか。
 豊洲新市場を利用する業者の使用料、手数料については、都としてはどのように対応する方針でしょうか。

○飯田財政調整担当部長 東京都中央卸売市場の使用料は、全十一市場に係る経費を全市場の業者が等しく負担する総括原価主義を採用しており、その会計につきましては、市場財政全体の収支や業者の経営状況等を踏まえ行うこととしております。
 現下の市場財政は、豊洲新市場整備など、市場施設の建設改良事業を進める一方で、一千億円を超える保有資金を有するほか、築地市場の移転後に跡地売却に係る収益が見込まれることから、直ちに市場使用料に影響を及ぼす状況にはございません。
 新市場開場後の市場使用料につきましては、学識経験者や業界代表で構成いたします市場使用料あり方検討委員会の提言を踏まえ、コールドチェーンの確立や物流の改善など、新たな機能を付加した施設を都が整備する場合に、その経費を加味する新たな使用料体系を構築することなど、多面的な検討を行っており、今後、改定時期も含め適切に判断してまいります。

○尾崎委員 一千億円を超える保有資金は、同程度の企業債があるので相殺されます。跡地の売却額が、建設費が増大しているので賄えるかは不確かです。閉鎖型施設による水光熱費のアップと同時に、それに対応して使用料体系の検討まで行っていることが今のご回答で明らかになったことは重要だと思います。
 そのほかにも、例えば水産の仲卸の業者になると、二百万円するターレの購入費、二百万から三百万円するダンベという店舗用の冷蔵庫、共同の冷凍冷蔵庫など、設備投資がたくさんかかります。
 こうした中、業者の方は、移転に伴う主要コストの見通しが立たない状況です。しかし、仲卸の組合からは移転への意向調査も行われ、期限を決められた判断が迫られているという状況です。
 二年後の新市場の竣工に向けて、例えば水産仲卸店舗の意向の確定はいつごろがタイムリミットになるのですか。

○加藤新市場事業計画担当部長 都は、水産仲卸組合に対しまして、整備する店舗数とその配置場所を設計に反映させるとともに、その後の建築基準法上の手続などの期間を考慮いたしまして、本年四月十日までに店舗数等を都に報告するよう依頼しているものでございます。

○尾崎委員 業者の方々は、四月十日までに判断できない、あるいはその後変更する場合もあり得るのではないでしょうか。
 都が依頼した四月十日までの意向調査で、都が業者の方々の意向を確認、確定してしまい、店舗数とその場所の設計に入ってしまうのでしょうか。

○加藤新市場事業計画担当部長 豊洲新市場の建設工事を確実に進めるために、四月十日までに店舗数等を確定するように、十分な協議の上、水産仲卸組合の理解を得て、都から依頼したものでございます。

○尾崎委員 東卸協同組合は、今月六日から八日にかけて組合員向けの説明会を開催しました。説明会では口頭で、三月三十一日までに廃業の意向を申し出た組合員には、一店舗につき七百万円で買い取り、三月三十一日以降に申し出た方には六割程度となりますなどという説明がされ、当日配布された文書には、ご理解、ご協力いただけない事業者については、ご希望に沿いかねる場合がございますなどと、意向調査票には廃業を促すような案内をしています。また、実印を必ず押印してくださいなどと組合員に求めています。こんなやり方ではうまく進まないのではないでしょうか。
 きょうの質疑を通じて、建設費の増大の要因、内訳など、都は具体的に示しませんでした。その一方で、施設計画は曖昧な合意で進める、物流コスト、水光熱費などのコストもシミュレーションもせず、新たな使用料体系を検討、意向調査にタイムリミットを設けるなど、都の対応は業者の要望に真摯に対応しているとはとても思えません。
 強引な進め方はやめて、現在地再整備も視野に入れた検討も含め、業界との合意形成に努めるべきだということを求めて、質問を終わります。

○志村新市場整備部長 これまで申し上げました物流の検討などを含めまして、新市場の開場に向けまして具体的な検討につきましては、業界と緊密にこれからも連携して、新市場の開場を着実に進めていきたいと思っております。
 なお、現在地再整備の検討につきましては、現在地再整備が困難なことは過去において既に十分議論されたところでございまして、これらを踏まえて、平成二十二年十月に当時の石原知事が豊洲新市場整備の推進を決断したところでございます。
 先般、本委員会の委員の皆様方にもご出席を賜りまして起工式を行い、既に建設工事を着工したところでございます。したがって、改めて現在地再整備の検討を行うことはあり得ないと考えております。

○尾崎委員 ただいまのご意見ですけれども、やはり業者の方たちときちんと話し合っていないからこそさまざまな問題が出ているんだというふうに思います。
 もう一つの問題は、どれだけ経費がかかるのか、これからのことも含めるとよくわからないというような状況で強引に進めていいのかということです。
 以上です。

○中村委員 それでは初めに、豊洲新市場の建設工事について伺います。
 さきの委員会で報告されましたが、一度入札が不調になった水産仲卸売り場棟、水産卸売り場棟、青果棟がようやく落札されました。水産仲卸売り場棟が四百三十五億円、水産卸売り場棟が三百三十九億円、青果棟が二百五十九億円とのことです。
 他の公共工事についても、建設資材の高騰などにより不調になる事例が多くあるのですが、豊洲新市場についてはかなりの大きな金額になりました。
 改めて、最初の入札に比べて金額と増加割合を伺うとともに、今後、工事期間中に大幅な増加により予定の金額を超えることはないのか、人材不足等の状況で契約どおりに工事が進むのか、見通しを伺います。

○中山施設整備担当部長 豊洲新市場の主要な三施設の建設工事は、昨年十一月に入札不調となったため、今回の発注では実勢価格を踏まえた積算を行い、当初発注した予定価格の六割に当たる約四百億円を増額いたしました。
 現在の市況の中、今回契約した工事金額については、契約条項に基づいて適切に対応してまいります。
 また、工事の実施に当たっては、都と各工事受注者で構成する工事連絡協議会において綿密な調整を行い、安全管理や品質管理に万全を期し、円滑に工事を進めてまいります。

○中村委員 当初の予定価格からすると一・六倍になったとのことです。三棟の合計だけでも一千億円を超えるので、これは財政的には大変なことです。引き続き建築資材の高騰などの状況の変化はあり得ますので、今後の工事の発注についても、そうした状況を的確につかみ、適切な価格と工期による発注を要望します。
 さて、これから建設工事が始まりますが、土壌汚染対策工事後、地下水のモニタリングで二年間連続して汚染物質が基準以下になることが必要と考えます。
 そこで、地下水のモニタリングの現在の状況を伺います。

○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地におけます地下水のモニタリングは、自然由来の物質の存在も考慮に入れて地下水の水位、水質を監視することにより、リスク管理を行い、市場の安全・安心の確保に万全を期すものでございます。
 現在、確実に地下水のモニタリングが実施できるよう、所管部署とも調整しながら観測方法や進め方、観測井戸の位置等について具体的に検討を進めているところでございます。
 今後、建築工事等を含め、関係する工事全体との工事調整を実施し、モニタリングに必要な観測井戸等の設置を行ってまいります。

○中村委員 モニタリングの内容についてはまだ検討中とのことですが、大変重要なことですので着実に行っていただきたいと思います。
 さて、冒頭にも質問しましたが、工事予算の高騰や、先日可決した補正予算でも土壌の処理などで九十億円が計上されるなど、予算が大幅にふえました。
 そこで、改めて新市場関連予算の総額が幾らになるのか、見通しを伺います。

○志村新市場整備部長 豊洲新市場の事業費は四千五百億円程度と見込んでございましたが、今年度最終補正予算に土壌汚染対策経費約九十億円を計上したほか、全国的な建設工事の高まりなどを背景とした工事費の上昇に対応するため、約四百億円の増額で建設工事の再発注を行うなど、事業費が増加してございます。
 今後、再発注に当たり、後年度工事としたものについても、市況と施設の特殊性を踏まえ、精査してまいります。

○中村委員 当初四千五百億円の見込みが、既に約五百億円増額しています。
 先ほども述べましたが、今後の工事についても内容をしっかり精査して取り組んでいただきたいと思います。
 総工事費が大きくなりましたが、豊洲新市場整備の財源としては、築地市場の売却収入に期待されていると思います。しかし一方で、事業費が大幅に増加しています。
 財源の見通しはどうなっているのか、伺います。

○飯田財政調整担当部長 豊洲新市場整備の財源といたしましては、中央卸売市場会計の保有資金、国庫交付金のほか、築地市場跡地の売却収入を充てていくこととしております。
 その売却収入につきましては、築地市場の移転・再整備に関する特別委員会の審議の過程で、平成二十二年一月時点の近隣地の公示価格等から三千五百億円程度と試算しておりましたが、今後、土地の利用等が具体化した後、適切に算定を行ってまいります。

○中村委員 今議会には、四月からの消費税改正を前に条例の改正が提案されて、市場の使用料が変更になりますが、その考え方を伺います。
 また、豊洲新市場整備の事業費の増加により使用料にはどう影響があるのかを伺います。

○飯田財政調整担当部長 今回の条例改正の考え方についてでございますが、中央卸売市場会計は法令上、消費税の納税義務が課せられていることから、法の趣旨にのっとり、消費税率引き上げ分につきまして、使用料に円滑かつ適正に転嫁することとしたものでございます。
 豊洲新市場の整備の使用料への影響についてでございますが、東京都中央卸売市場の使用料は、全十一市場に係る経費を全市場の業者が等しく負担する総括原価主義を採用しており、その改定につきましては、市場財政全体の収支や業者の経営状況等を踏まえ行うこととしております。
 現下の市場財政につきましては、豊洲新市場整備など市場施設の建設改良事業を進める一方で、一千億円を超える保有資金を有することから、築地市場の移転後に跡地売却に係る収益が見込まれることから、直ちに市場使用料に影響を及ぼす状況にはございません。

○中村委員 今回の条例改正では消費税分だけで、総工事費の増額が直ちに使用料の増額にはつながらないということが確認できました。
 市場を取り巻く厳しい環境の中、引き続き適切な対応を求めます。
 さて、さきの委員会では報告事項として、千客万来施設事業の事業予定者が決定したとの説明を受けました。築地のにぎわいを継承、発展させるとのことは趣旨としては理解できますが、この事業者の選定に当たり、当初、二グループが応募し、その後一グループが辞退したことで、一グループのみの提案となったとのことです。
 一グループだけでは健全な競争が働いたとはいいがたいのですが、この事業について、市場は魅力を感じてはいなかったのでしょうか。この状況をどう考えるのか。また、一グループしかないからそのままそこに決定というわけにいかないと思いますが、都はどのように評価をしたのか伺います。

○加藤新市場事業計画担当部長 千客万来施設につきましては、民間事業者が持つ高い企画力、技術力、運営力及び経営能力を活用するため、公募型プロポーザル方式により、事業予定者を選定したところでございます。
 都は、昨年八月に募集要項を公表し、その後、応募の前提条件となる希望表明書の提出を求めたところ、十七事業者、グループから提出されるなど、本事業は高い関心を集めておりました。
 そして、同年十一月に応募を受け付けたところ、二グループから企画提案が提出されたものです。応募を見送りました主な複数事業者にヒアリングをしましたところ、人件費や工事費の急騰及び資材価格の上昇などが辞退理由であり、本事業のスキームの問題ではなく、こうした社会経済状況の変化が影響したと考えております。
 次に、昨年十二月から本年一月末にかけまして、食文化、観光などの各分野の専門家などで構成する審査委員会において、企画提案の審査及び最優秀提案者の選定を行いました。審査期間中に一グループが提案を辞退いたしましたが、審査委員会では、残されたグループの企画提案内容次第では最優秀提案者を選定しないという共通認識のもと、厳格な審査を行い選定したところです。
 都は、審査委員会での選定結果を踏まえ、都が求めている豊洲ならではのにぎわい創出などを実現できる企画提案であると認め、去る二月十九日にこの最優秀提案者を千客万来施設の整備運営を行う事業予定者として決定したものでございます。

○中村委員 一グループだからそのまま決定したのではないということの答弁でした。
 千客万来施設事業については民設民営なので、都は直接運営にかかわるわけではないとは思いますが、市場本体との連携など相乗効果を出し、本来の目的を達成できるよう要望いたします。
 さて、最後に、この中央卸売市場の機能の強化について伺います。
 市場会計は、累積欠損が全体で約六十億円となるなど、財政状況は厳しく、さらに少子高齢化や人口の減少、流通形態の多様化など、卸売市場を取り巻く環境は大きく変化をしています。
 そのような状況の中で取扱量が減ってきていますが、市場を流通する商品は、適正な価格で食の安全が守られているなど独自の価値であり、中央卸売市場は生鮮食料品流通の重要なインフラであると考えています。
 中央卸売市場が引き続きその役割を果たしていくため機能強化を図るべきだと考えますが、所見を伺います。

○日浦市場政策担当部長 市場を取り巻く環境は一段と厳しさを増しており、品質管理の向上及び生産者や量販店、専門小売店の多様なニーズに応えるため、市場機能を強化する施設整備が求められております。
 これまで、コールドチェーンを確立するための低温施設整備や、物流を改善するための荷さばき場の整備のほか、小売業者等のニーズに対応していくための加工施設などの整備に市場関係者とともに対応してまいりました。また、これらの市場本来の業務にかかわる整備に加えまして、各市場に非常用発電機の設置を順次進めること等により、災害対応力も強化しております。
 将来にわたって安全・安心な生鮮食料品を安定的に提供していくため、今後とも各市場の特色、特性を踏まえた機能強化を計画的に推進いたしまして、都民の豊かな食生活を支えてまいります。

○中村委員 食の安全を含めて、中央卸売市場の役割は重要だと思います。とりわけ、長年築地が培ったブランド力は、どこが生産地かということとはまた別に、築地で取り扱ったということで価値も出るに至っています。
 中央卸売市場で扱われた生鮮食料品は完全で確かな価値があるものとして扱われるよう、さらなる取り組みを要望して、質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○三宅委員長 これより港湾局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、港湾局所管分、第二十号議案、第二十一号議案、第九十三号議案及び第九十四号議案並びに報告事項、豊洲・晴海開発整備計画の一部改定について(案)を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○岡崎総務部長 二月二十五日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載の五項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。臨海副都心の土地処分実績でございます。
 平成十五年度から平成二十四年度までの十年間における土地処分の実績につきまして、各年度の面積、金額及び実績の内訳を掲載してございます。
 なお、単位については、面積は平方メートルで、金額は百万円で掲載してございます。
 二ページをお開き願います。臨海副都心を除く埋立地の土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成十五年度から平成二十四年度までの十年間における土地処分の実績につきまして、各年度の面積、金額及び実績の内訳を掲載してございます。
 三ページをお開き願います。臨海副都心の公共用途での土地処分実績でございます。
 平成十五年度から平成二十四年度までの十年間における土地処分の実績につきまして、それぞれ用途、面積及び金額を掲載しております。
 なお、単位につきましては、面積は平方メートルで、金額は百万円単位で掲載してございます。
 四ページをお開き願います。臨海副都心を除く埋立地の公共用途での土地処分実績でございます。
 こちらも前ページと同様に、平成十五年度から平成二十四年度までの十年間における土地処分の実績につきまして、それぞれ用途、面積及び金額を掲載してございます。
 五ページをお開き願います。臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した事業費の推移と内訳でございます。
 平成十五年度から平成二十四年度までの十年間における臨海副都心のまちづくりの都市基盤整備に要した各年度の事業費と、その財源を一般会計、臨海地域開発事業会計、国費等の三つに区分して、億円単位で掲載してございます。
 以上をもちまして、簡単でございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 私からは大きく二問、臨海部の観光施策についてと、東京港の渋滞対策についてお伺いをいたします。
 まず、観光の視点でありますが、これまで国では、訪日外国人旅行者数を二〇一〇年までに一千万人、二〇二〇年までに二千万人にするとの目標を掲げ、ビジット・ジャパン・キャンペーン等を実施するなど、外国人誘致に取り組んでまいりました。
 リーマンショックや東日本大震災により一時的に外国人旅行者数は落ち込みましたが、アベノミクスによる円安が進んだこともありますが、国や都などによるさまざまな取り組みの成果として、昨年、千三十六万人となり、初めて一千万人の大台に達しました。
 しかし、先日発表された最新の国の予測では、目標の二千万人に到達するのは二〇二二年以降になる見通しとのことであり、その道のりは容易ではありません。
 この目標を早期に達成していくためには、都としても今まで以上に力を入れ、東京を世界一の観光都市として発展させていく必要があります。そのためには、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を追い風に、外国人旅行者へのおもてなしを向上させ、東京の魅力をアピールしていくことが重要であると認識をしております。
 このような状況の中、今や日本を代表する観光スポットの一つへと成長した臨海副都心においても、ショッピングや観光を楽しむ非常に多くの外国人の方々が見受けられております。
 今後、さらにより多くの外国人の旅行者の方々に来訪してもらうような取り組みが必要であると考えますが、臨海副都心における外国人旅行者をお迎えするための、まずはこれまでの取り組みについて確認をさせていただきます。

○山口営業担当部長 都はこれまで、臨海副都心のMICE、国際観光拠点化に向け、平成二十四年度に創設した都の補助制度を活用いたしまして、進出事業者などと連携し、訪日外国人旅行者からの要望が最も高い無料Wi-Fi環境の整備を初め、言語の障害を取り除くため、多言語による観光や公共交通の案内、医療環境の整備などにも取り組んでまいりました。
 多言語対応のシステムなどの整備に当たりましては、外国人旅行者のさまざまな要望に柔軟にわかりやすく対応できるよう、持ち運びが容易なタブレット端末や大型ディスプレーにより画像や文字で情報を伝えるデジタルサイネージといった最新の機器を活用し、好評を得ております。

○田中委員 ただいまのご答弁により、臨海副都心において外国人旅行者が観光を楽しめるようなさまざまな取り組みが実施されていることを確認させていただきましたが、さらにより多くの外国人旅行者をお招きするためには、さまざまな取り組みが必要でありますので、さらなるご尽力をお願いしたいと思います。
 近年、ビザ発給緩和や格安航空会社、LCCの就航が功を奏し、東南アジア諸国から、特にマレーシアやインドネシアなどの訪日旅行者がここ十年で倍以上、多い国では四倍以上へと顕著に伸びてきております。
 さらに具体的数字を見てみますと、昨年二〇一三年、韓国から二百四十六万人、台湾から二百二十一万人と、二百万人を超える旅行者が訪れましたが、これらと比較するとまだまだ少ない状況でありますが、マレーシアとインドネシアからの旅行者数の合計が三十万人を超えており、今後の取り組み次第では非常に魅力的なマーケットになり得ると考えております。特に、マレーシアやインドネシアには、イスラム教徒であるムスリム人口だけでも約二億人もの方々がおられることに私は注目すべきだと思っております。
 ムスリムの方々は、日本とは異なる文化や習慣、風習を持っており、日本に高い関心を持ちながらも、残念ながら、食事を初め、受け入れ側の環境整備面の不安から、訪日をためらっている方もいらっしゃるのではないかと思います。
 先ほどのご答弁によれば、ムスリム旅行者の受け入れ環境についての取り組みに言及はされていらっしゃいませんでしたが、臨海副都心においても早急にムスリム旅行者の受け入れ体制を整備すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

○山口営業担当部長 ムスリムの人口は、世界人口の四分の一に相当する十六億人にも上り、臨海副都心においても、近年、マレーシアやインドネシアなど、東南アジア諸国からの観光客の方々をよく見かけるようになっております。
 しかしながら、臨海副都心の各施設を見ますと、イスラム教の戒律で許された食べ物、いわゆるハラールフードにつきましては一部の店舗での提供にとどまっているほか、専用の礼拝スペースが整備されないなど、ムスリム旅行者への対応はまだ不十分な状況にございます。
 また、ムスリム関係団体からのヒアリングによれば、副委員長ご指摘のとおり、ムスリムの方々は、日本の四季や和食などに高い関心を持っているにもかかわらず、食材等への不安から、訪問に二の足を踏む潜在的な訪日希望者が多数いるという状況が判明いたしました。
 さらに近年、東南アジア諸国における経済成長を背景に、企業のインセンティブ旅行や、観光で海外旅行を楽しむ中産階級が増加してきている中、日本に高い関心を持っているムスリムの方々は、インバウンド観光を拡大させるための重要なターゲットと考えられ、その受け入れに係る環境整備は急務と考えております。

○田中委員 残念ながら、これまで先進的な取り組みを続けてきた臨海副都心においても、ムスリムの方々への対応の重要性を認識しつつも、その取り組みはまだ不十分であるという状況であろうと思います。ただ、これは臨海部だけの状況ではなくて、都全体としても同様な状況があるものと私は認識をしております。
 ムスリムの方々への対応を難しいものと捉えるのではなく、ほかの外国人旅行者への対応と同様に、いかに丁寧におもてなしができるかというところから考える必要があると思います。
 先日、イスラム教が国境となっているインドネシアとマレーシアに隣接しておりますブルネイ、ダルサラーム国の大使館を訪問いたしました。ムスリムやハラールなどについてのお話を伺ってまいりました。
 豚肉やアルコールは口にしていけないということは一般的に知られておりますが、ソースには豚肉の成分が含まれているからだめ、みりんもお酒からつくられるからだめ、それら調味料を使った料理は一切だめと、食材だけではなく調味料にも厳しく確認をしていかなくてはならないということでありました。そのため、ムスリムの方々がレストランで食事をしようと思っても、日本語表示しかなかったり、料理の食材や調味料などがハラール認証を受けているかがわからず、安心して食事を楽しめないことがあるということでありました。
 こうした場面での工夫が、ムスリムの方々はもちろんのこと、全ての外国人の方々へのおもてなしにつながるものと考えております。
 また、マレーシアやインドネシアなどからの旅行者は、訪日外国人旅行者の半数を占める韓国、台湾からの旅行者と比較しても、滞在日数も旅行支出額も上回っていると伺っております。
 臨海副都心にムスリム旅行者を積極的に受け入れるため、できることから取り組んでいく姿勢が必要であると考えますが、今後の取り組みをお伺いしたいと思います。

○山口営業担当部長 ムスリムの方々の受け入れ環境の整備に向けまして、臨海副都心まちづくり協議会や東京臨海ホールディングスと連携して、進出事業者向けにムスリムの方々に関する知識の普及啓発のためのセミナーを三月中に開催するとともに、リーフレットの配布を行っていくことといたしました。
 こうした取り組みによりまして、例えばレストランにおいて、メニューや食材の多言語表記や料理の写真表示の導入を促し、ムスリムの方々に安心して食事を楽しんでもらえる環境の整備につなげてまいります。
 今後、町全体としてムスリムの方々を歓迎する環境整備を促進し、臨海副都心を魅力的な観光地として、また、国際的なビジネスの舞台としてムスリムの方々に選択してもらえる町へと発展させてまいります。

○田中委員 まだまだわずかではありますが、ムスリムについて伺っておりますと、多くのことへの対応が求められていると認識をしております。
 臨海部でのムスリムの方々の受け入れ環境整備は、外国人旅行者に対するおもてなしを向上させ、東京を世界一の観光都市に成長させる重要な取り組みであるため、早急に取り組みを進めていただきたいと強く要望をさせていただきます。
 続きまして、東京港における交通混雑対策、渋滞対策についてお伺いをいたします。
 東京港における交通混雑対策についてですが、我が国のメーンポートである東京港で取り扱う外貿貨物のうち九六%がコンテナ貨物であります。年間四百万TEUを超えるコンテナ貨物を扱う日本一のコンテナポートの主力をなすのが、私の地元の品川区に立地する大井コンテナふ頭であります。
 東京港では、近年のアジア経済の急成長を背景といたしまして、アジア貨物の急増によりコンテナ貨物増加の勢いがとまらない状況にあります。貨物量の増加自体は喜ばしいことでありますが、季節や時間帯などの貨物量のピーク時には、ふ頭周辺においてコンテナ待機車両による交通混雑が発生することがあり、地元では大変大きな問題となっております。
 これは、東京港の物流機能を大きく妨げることに加え、周囲の環境や安全な道路交通に悪影響を及ぼすものであるため、我が党は、その解決に向けた対策の実施を強く求め、たびたび議会で取り上げてきたところであります。
 こうした流れを受けまして、都は先月、東京港総合渋滞対策を公表いたしました。これは、東京港の交通混雑解消に向け、ハード、ソフト両面からの取り組みを初めて体系的にまとめたものであり、都がこれまで以上に本気で交通混雑対策に乗り出していく姿勢が十分にあらわれており、地元としても期待をしているところであります。
 この動きが今後の確実な渋滞解消につながることを願い、何点かお伺いをいたします。
 都はこれまでも、東京港の交通混雑対策を実施してまいりましたが、これまでの取り組みによる効果と、現在の交通混雑の状況についてお伺いをいたします。

○笹川港湾経営部長 都はこれまで、東京港埠頭株式会社、各コンテナターミナルで実際に荷役作業を行う港湾運送事業者と一体となりまして、東京港の交通混雑解消に向けた取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、中央防波堤外側コンテナターミナルなどの整備を進めるとともに、港湾労働者の方々のご理解、ご協力により早朝ゲートオープンを平成二十三年十二月から実施し、平成二十四年十二月には、青海コンテナふ頭の交通混雑解消のために中央防波堤外側に車両待機場を開設いたしました。
 各ターミナルでは、民間事業者により、荷役機械の更新、ヤードの改良、ターミナルゲートの追加など、機能強化が実施されてきました。その結果、平成二十三年度から二十五年度の三年間で見ますと、コンテナ貨物取扱個数が伸びてはいるものの、私ども都の調査では、交通混雑は年々緩和の傾向を示しております。
 具体的には、コンテナターミナルが最後の待機車両を受け入れる時間が平均で約三十分程度早まるとともに、十二月時点でのターミナルゲートからの渋滞の長さを比較いたしますと、一ターミナル当たり平均で約〇・六キロ短縮しております。

○田中委員 ただいまご答弁をいただいたとおり、さまざまな取り組みを行っていただいております。
 それ以前にも、専用レーンの整備だとか、あるいはバンプールの整備などにも取り組んでいただいていることも理解をしておりまして、少しずつでありますが、確実な効果が出ているとも受けとめております。
 ただ、交通混雑の解消はいまだ道半ばであり、だからこそ、都は東京港総合渋滞対策を策定し、交通混雑対策をさらに加速させていくのだと、私は理解をして、また期待をしているところでもあります。
 さて、この対策の中で、幾つかの新規施策を打ち出しておりますが、その一つが、大井地区における収容台数五百三十台の規模の車両待機場の整備であります。
 そこで、この大井地区における車両待機場の整備について、その効果をどのように見込んでいるのか、お伺いいたします。

○笹川港湾経営部長 車両待機場の整備は、車道に滞留していますコンテナ待機車両を減少させる対策の一つでございまして、一般車両の円滑な動線と道路交通の安全性を確保するとともに、運転手の方々の福利厚生にも資することができます。
 大井地区におきましては、現在、車両待機場がないため、コンテナ待機車両が路上に滞留することがございますが、過去の実績では、最大で四百台程度でございますため、五百三十台収容可能な待機場を整備することにより、この地区における路上のコンテナ待機車両の滞留は理論上、解消することができます。
 なお、青海コンテナふ頭におきましては、平成二十四年十二月に新たに二百十台分の車両待機場を供用したことで、路上のコンテナ待機車両の滞留がほぼ解消されております。

○田中委員 ご答弁いただいたように、今、青海におきましては、平成二十四年十二月に二百十台の収容を持つ車両待機場を整備したことによって、ほぼ渋滞が解消されたということでありました。
 大井地区の車両待機場は、平成二十八年度末整備、使用開始予定でありまして、大井地区においての渋滞解消につながるように、大井だけに、まさに大いに期待をしているところであります。
 この東京港総合渋滞対策にも示されておりますが、交通混雑には二つの側面があると記載されております。一つは一般都民から見た混雑、そして二つ目はトラック事業者から見た混雑ということであります。
 路上のコンテナ待機車両が全て解消されれば、一般車両やコンテナふ頭周辺の方々からすれば、交通混雑は解消したことになり、大いに結構なことであります。これはまさに一般都民から見た混雑が解消されるということであります。
 ただし、コンテナ待機車両、つまりは陸上運送事業者の方々の視点では、路上で待っていようが、待機場で待っていようが、待っているという状態が解消するわけではありません。東京港の交通混雑解消という意味では、そもそもコンテナターミナルが決められた時間内でどれだけのコンテナ貨物を処理することができるか、その処理能力を向上させる東京港の抜本的な機能強化が全ての基本であります。
 東京港総合渋滞対策では、この東京港の抜本的な機能強化を軸としておりますが、ぜひともこの点にしっかり取り組んでいただきたいと思っております。
 最後に、これまでの議論も踏まえながら、東京港の交通混雑の解消に向けた局長のご決意をお伺いしたいと思います。

○多羅尾港湾局長 どんなにたくさんの貨物があって、港がにぎわっていたとしても、交通混雑が発生して物流効率化に悪影響が生じているようでは、それは重大な問題であって、最優先で解決すべき課題だというふうに思っております。
 港湾管理者の使命といたしましては、十分な貨物量を確保し、また、経済の状況に応じて適切に貨物量をふやしながらも、一方で交通混雑が発生しない、その調和点を追及していくことだというように思っております。
 副委員長ご指摘のとおり、東京港の交通混雑解消に当たり最も重要なことは、東京港におけるコンテナ貨物取扱能力を向上させる抜本的な機能強化でございます。このため、中央防波堤外側Y1からY3ターミナルの整備、それに伴う大井、青海の既存コンテナふ頭の再編、臨港道路南北線など、道路交通ネットワークの充実などを着実に進めてまいります。
 一方で、車両待機場の整備、台切りシャシーなど違法駐車の取り締まり強化、そして関係者の理解を得ながら早朝ゲートオープンの取り組みを進めていくなど、短期的かつ即効性のある取り組みを早急に実施してまいります。
 これまでも都、ふ頭会社、港湾関係者が一体となった取り組みを進めてきた結果、交通混雑緩和の効果が出ているところではございますが、今後はこの東京港総合渋滞対策の策定を新たな契機といたしまして、さらに交通混雑対策を加速させ、ユーザーに選ばれ続ける使いやすい港づくりを進めてまいりたいと考えております。

○田中委員 ありがとうございました。国際コンテナ戦略港湾をめぐる一連の動きなど、国の節操のない港湾政策の変遷の中、東京港にとって慌ただしい状況が続いております。
 このような中、本当に大切なのは、国の出資によることで国際競争力が強化されるなどという机上の空論ではなく、港湾の現場をしっかりと見据え、ユーザーのニーズに応えた使いやすい港づくりを進めていくことにあると思います。そのためには、常日ごろから地に足のついた地道な取り組みを積み重ねていくことが必要であり、東京港における交通混雑対策は、まさにその基本ともいえるものであると考えております。
 交通混雑の解消に向け、東京港の抜本的な機能強化を軸に、ハード、ソフト両面から一つ一つ確実に実績を積み重ねていただくことを強く要望し、質問を終わります。

○三宅委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三分休憩

   午後三時十九分開議

○三宅委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○谷村委員 それでは、初めに臨海副都心における産学連携について質問いたします。
 臨海副都心には、国の産業技術総合研究所の研究交流施設や、都立産業技術研究センターの中小企業に対する技術支援など、青海地区南側に研究開発機関が集積しております。この強みを生かし新たな産業、ビジネスを創出できるような取り組みが、町の発展のためには重要だと思います。
 臨海地域には、豊洲、晴海まで視野に入れますと、大企業から中小企業、ベンチャー企業まで、さまざまな規模のものづくりの企業が進出しております。また、大学も芝浦工大を初め、多数存在しており、これだけの環境を生かさない手はないと思います。
 私ども公明党がかねてより主張しております、機能連携の視点を持った取り組みが重要と考えるわけでございます。
 集積している研究開発機関とこれらの企業や大学が連携すれば、すばらしいものづくりのイノベーションにつながるのではないかと思うからであります。
 そこで、臨海副都心を中心とした、産学連携の今後の展望についてお伺いをいたします。

○山口営業担当部長 先月末、国の独立行政法人産業技術総合研究所が中心となりまして、東京都立産業技術研究センターと連携して、臨海副都心だけでなく、豊洲・晴海地区のものづくりに関連した企業、大学などの産学連携に向けた交流の場として、臨海地区産学官連携フォーラムが開催されました。
 このフォーラムでは、臨海地域に進出している企業、大学、研究機関など四十六団体が参加し、主な企業、団体から事業の紹介が行われ、今月末の第二回のフォーラムの開催が決まるなど、積極的な意見交換が行われました。
 このような交流の場を通しまして、研究機関、大学や企業の連携が生まれ、それぞれの専門技術や斬新なアイデアを持ち寄り、単独の機関だけではなし得ない、新製品の開発や事業化、いわゆるオープンイノベーションにつながっていくことが期待できます。
 都といたしましては、臨海副都心の研究機関等の集積による連携を支援し、その成果をPRするなど、こうした研究機関、企業者等による交流を促進し、臨海地域のブランド力の強化につなげてまいります。

○谷村委員 臨海副都心を中心とした、こうした産学連携は、イノベーションや新産業の創出など、ビジネス機会を拡大し、中小企業の振興やベンチャー企業の創業を促進する重要な取り組みであると思います。
 今後、ただいまご答弁にありましたこのフォーラムがきっかけとなり、幾つものオープンイノベーションにつながっていくことをご期待申し上げておきたいと思います。
 次に、臨海副都心における新たな文化イベントについてお伺いをいたします。
 日本有数の観光スポットとして、先ほど田中たけし議員からもお話がございました人気の高い臨海副都心では、年間を通して、モータースポーツからランニングイベント、国際色豊かなビール祭りなど、町のにぎわいを創出するイベントが多数開催されております。
 こうしたイベントの内容を見渡してみますと、企業が主体となった商業的なものから、一般の市民による手づくりのもの、また、トップアスリートが参加するようなハイレベルのスポーツイベントまで、実にさまざまなイベントが展開されてきました。
 臨海副都心は、開発から四半世紀を経たとはいえ、まだまだこれから発展をしていく町であると思います。
 臨海副都心の広大なスペースを持つ公園には、多くの人が集うことができ、音量あるいは集団での踊りなどにも自由度が高いという利点もあります。こういう自由度が高いということは、若者が使いやすい、利用しやすい、活気みなぎるものになっていくのではないかと思います。
 そこで提案させていただきたいのですが、こうした特徴を生かして、若者の自由な発想によるチャレンジの場を提供していってはどうかと思うわけであります。このようなイベントは、必ず町の名物にもなっていくと思いますが、見解をお伺いいたします。

○山口営業担当部長 委員ご指摘のとおり、日本の将来を担う若者が中心となり、臨海副都心の名物となるようなイベントを開催することにより、新しい文化を発信していくことは、今後の町の発展に向けて必要と考えております。
 そこで、大学生の主催による、大規模なジャズフェスティバルを、臨海副都心を東西南北に貫くシンボルプロムナード公園に誘致することといたしました。
 このイベントは、都内の大学生で実行委員会が構成されまして、高校生ボランティアとともに、企画から運営、実施まで学生が中心となって開催されるジャズフェスティバルでありまして、今後ますます発展、成長していく臨海副都心にふさわしいものと考えております。
 全国各地から、約七百名の学生がジャズ演奏を繰り広げる大規模なイベントでございまして、大がかりな大学祭のような肩の凝らない催しでございます。また、一流アーティストの演奏とは一味異なり、来訪される方々が、ただ聞くだけでなく、飛び入り参加ができるジャズセッションやジャズ教室の開催など、お客様も演奏者と一緒に楽しむことができる工夫が凝らされ、今後、臨海副都心の名物イベントとして育っていくことが期待されます。
 今後とも、臨海副都心が、国内外から訪れる多くのお客様の交流の場となるよう、こうした若者ならではのアイデアを生かしたイベントの誘致や支援に努めてまいります。

○谷村委員 すばらしいご答弁をありがとうございます。
 私も、こう見えても、中学、高校時代、ロックバンドを組んで活動しておりました。楽器店の地下室が、有料ですけど、いつも、練習場だったりしまして、こういう発表の場あるいは交流の場があるというのは、恵まれた環境となり、本当にうらやましく感ずるものであります。
 六〇年代、七〇年代のロックというのは、当時はライブの音もレコードでしか聞くことができなかったわけですけれども、あのころのライブというものを今はDVDだったり動画サイトで見れるような時代になりまして、であるがゆえにおやじバンドというのが、今、本当にはやり始めた、あるいは、はやっている一因なのかなというふうに思っています。
 そういう意味で、ジャズというのはもともと年齢層が広いものですけれども、今、ロックンロールもかなり年齢層が広がってきておりまして、来月にはディープ・パープルが来日公演をするという--反応で大体通じ合うものを感じますけれども、あるいはローリング・ストーンとかベンチャーズとかという、私たち世代の例かもしれませんけれども、まだおやじバンドが活発になっている要素かもしれません。
 あと、文化というと、いつも発信というふうになるわけですけれども、受信をしていくということもかなり大事なものだと思っております。我が国の文化というのは、我が国の文化そのものは大陸から、あるいは欧米からの文化を受け入れつつ、受容しながら発展をし続けてきました。近代史的には音楽だけでもついつい英米系が多くなるのですけれども、ラテン系なども含めて、もっともっと文化の受信もしていく取り組みがあっていいのではないかと思っております。
 日本の将来を担う若者が主体となって、手づくりで、工夫を凝らしたイベントを臨海副都心で新たに開催しようとしていることは、本当にすばらしいことだと思います。
 音楽は、国境も年齢も性別も関係なく楽しめる、世界の方々との交流を進めるための世界共通語といっても過言ではないと思います。
 この学生たちのすばらしいイベントが臨海副都心で継続して開催され、さらに大きく成長していけるように、ぜひとも盛り上げていっていただきたいと思います。
 次に、臨海副都心におけるエリアマネジメントについてお伺いをいたします。
 平成元年に開発に着手以来、都は、単に臨海副都心の土地を処分するのではなく、進出事業者と連携しながら、開発を進めておられます。
 最初のころは、ウォーターフロント計画なんてところからスタートしたかと思いますけれども、この過程において、これまで公明党が主張してきました、臨海副都心の持つさまざまな機能連携が行われ、現在では、日本有数のビジネス拠点、観光スポットにまで成長してきました。その取り組みを高く評価するものであります。
 その発展は、進出事業者の協力があったからこそでありますが、進出事業者との連携はどのような仕組みで行われてきたのか、お伺いをいたします。

○山口営業担当部長 町の発展には、そこで働き、事業を行う方々の協力は不可欠と考えております。
 臨海副都心では、平成九年に進出事業者と都が連携し、臨海副都心まちづくり協議会を設立し、現在では五十二団体の会員を擁しております。
 このまちづくり協議会は、町を永続的に発展させるために、町づくりなどの課題に対応することを大きな目標としており、防災、景観、観光振興などの活動に力を入れてまいりました。
 特に、観光振興のために、臨海副都心で行われるさまざまなイベントの共催、あるいは、後援者となり、町の発展を助けてきております。
 具体例としては、昨年九十万人を超える入場者でにぎわいました東京モーターショーにおきまして、花火の打ち上げを初めとした、地域全体でのおもてなしの取り組みを取りまとめ、成功に導いたことなどが挙げられます。

○谷村委員 進出事業者が一体となったまちづくり協議会の役割は大変に重要であるということを改めて確認させていただきました。臨海副都心は、現在までに七割の土地処分が完了し、着実な開発が進んできたため、協議会がより一層町の発展に主体的にかかわっていくことが求められると思います。
 また、ご案内のとおり、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、世界中から来訪される多くのお客様を迎えるため、改めて申し上げるまでもなく、まちづくり協議会の役割はますます重要になってくると思います。
 そこで、都とのパートナーシップのもと、臨海副都心の発展に寄与してきたこの臨海副都心まちづくり協議会が、その取り組みを強化していくための課題、そしてその対応についてお伺いをいたします。

○山口営業担当部長 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催決定を受けまして、まちづくり協議会では、今後、より主体的に町の運営に取り組んでいこうとする機運が高まっております。
 しかしながら、同協議会は、現在、任意団体でございまして、金銭の管理や事業などの責任が個人に集中するなど、体制面での課題を抱えております。
 これらの課題を解決するためには、同協議会の法的地位を確立することが必要でありまして、現在、法人化に向けた検討が進められております。
 法人化により、さまざまな事業の実施主体となることが可能となるほか、資金管理や雇用など運営体制の強化にもつながると考えられます。
 都としても、臨海副都心を持続的に発展させていくためには、進出事業者の意思疎通を図り、主体的に町の維持発展に寄与する同協議会の機能強化は欠かせないものと考えております。
 今後、臨海副都心のますますの発展に向けて、同協議会とのより一層の緊密化を図り、法人化を支援してまいります。

○谷村委員 今後、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催、またさらに、その後も見据えて、町がさらに発展していくためには、町の運営をしっかりと進めるまちづくり協議会の体制強化というのは本当に重要になってくると思います。
 都は、協議会との連携を深めることにより、町のエリアマネジメントを強化し、臨海副都心をさらに魅力ある町にしていただきたいと思います。
 最後に、東京港のCO2排出削減について質問させていただきます。
 先月の東京は、都知事選挙の投票日も挟んで二週連続の大雪となりました。特に二月八日は都心でも二十七センチの積雪となるなど、四十五年ぶりの記録的な大雪となったわけであります。これにより首都圏の交通が大混乱したほか、各地に孤立した集落が発生するなど都民生活に多大な影響を与えました。
 またその一方で、昨年の夏は大変な猛暑となり、都内でも三十五度以上の猛暑日が十七日間も記録され、熱中症で病院に搬送される方が続出しました。我が国は、もはや四季、フォーシーズンズではなく、真冬と真夏の二季だとおっしゃる方もおられます。
 こうした異常気象の原因は、CO2など温室効果ガスの排出による地球温暖化の影響だと指摘されております。
 異常気象から都民の生活を守る上で、私はCO2の排出削減に取り組むことは大変重要な行政課題だと認識をしております。
 東京都が世界初の大規模事業所をも対象にしたCO2排出量削減義務化の制度を新設し、その条例改正が行われましたけれども、その際は、私は環境・建設委員会で委員長を務めさせていただいておりました。二〇一四年度は削減計画期間の第一計画期間の五年間が終了する年でもあります。
 首都圏の生活と産業を支える物流拠点として重要な役割を果たす東京港においても、当然CO2の排出削減の率先した取り組みが求められているわけであります。
 そこでまず、東京港におけるCO2の排出量をお伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 私どもの直近の調査によりますと、東京港からのCO2排出量は、約五十万トンでございます。
 これは家庭からのCO2排出量に換算いたしますと、約十万世帯分に相当いたしまして、文京区の世帯数とほぼ同じでございます。

○谷村委員 東京港の物流拠点としての重要な役割を考慮しますと、ある程度排出量が多いということは理解できるわけでありますが、十万世帯分の排出量というのは、かなりの大きさであります。
 CO2削減には、幾つかの手法がありますけれども、中でもCO2をほとんど排出しない太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーについては、舛添知事が都内の再生可能エネルギーの利用率を二〇%まで引き上げるという政策も掲げておられます。港湾局でもこうした分野でさらに力を入れて取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 こうした再生可能エネルギーの中でも、技術的にも安定しており、取り組み事例も多いのは何といっても太陽光発電であります。
 そこで、広大な面積を持つ東京港において太陽光発電の導入を積極的に進めれば相当の電気を生むことができ、CO2の削減につながることと思いますが、これまでの取り組み状況についてお伺いをいたします。

○笹川港湾経営部長 平成二十一年度以降、都は上屋などの施設の屋上に太陽光発電パネルの設置を進め、品川内貿ふ頭、辰巳ふ頭、中央防波堤内側ふ頭の施設三棟に設置をいたしました。
 また、東京港埠頭株式会社は大井コンテナターミナル内の施設に、平成二十年度以降、太陽光発電設備を順次導入してまいりました。
 これらにより削減されるCO2は年間約三百四十トンで、これは家庭からのCO2排出量に換算いたしますと約七十世帯分に相当いたします。
 平成二十六年度に整備に着手する十号地西側ふ頭の上屋にも太陽光発電パネルを設置する予定でございます。
 今後も設置可能な場所に、太陽光発電設備の積極的な導入を進めてまいります。

○谷村委員 大変頑張っていただいてはおりますが、現時点での削減効果はまだまだこれからだと思います。太陽光発電の活用も積極的に進めていただき、引き続きその導入を促進していただきたいと思います。
 一方で、東京港の外貿コンテナふ頭では、ガントリークレーンなど電力や石油を消費する多数の荷役機械が稼働しております。
 こうした荷役機械からのCO2排出量の削減を図ることも必要と考えますが、ご所見をお伺いします。

○笹川港湾経営部長 外貿コンテナふ頭を管理いたします東京港埠頭株式会社が省エネ型の荷役機械の導入に努めております。
 会社が所有するガントリークレーンにつきまして、従来型に比べて消費電力を約三〇%削減できるインバーター式コンテナクレーンの導入を進め、ふ頭全体の合計三十六基のうち約四割に当たる十五基をインバーター式に切りかえました。
 また、コンテナターミナルの中でコンテナの移動やトラックへの積みおろしを行うトランスファークレーンにつきましては、環境負荷を軽減させる機器への更新に向け、会社がインセンティブを与えることで、従来型に比べて軽油使用量を約四〇%削減できるハイブリッド式クレーンの導入が進んでおります。
 その結果、例えば大井ふ頭では六十四基の半数を上回る三十六基についてハイブリッド式への切りかえが進んでおります。
 こうした取り組みにより削減されるCO2排出量を試算いたしますと、年間約一千七百トンとなり、これは家庭からのCO2排出量に換算いたしますと約三百四十世帯分に相当いたします。
 今後も、荷役機器からのCO2削減を推進してまいります。

○谷村委員 東京港埠頭株式会社におきましても、コンテナふ頭の荷役機器についても、CO2削減を進めておられることが、ただいまのご答弁で大変よくわかりました。引き続き頑張っていただきたいと思います。
 一方で、東京港の物流活動に伴って発生するCO2全体の削減を進めるに当たっては、東京港内で排出されるCO2とは別に、東京港と荷主の物流拠点との間を走行するトラックからも多くのCO2が排出されております。
 こうしたCO2を削減するためには、東京港から荷主までの輸送手段を、トラックから船舶や鉄道などに切りかえる、いわゆるモーダルシフトを推進することがより有効であるといわれております。
 このモーダルシフトの推進は、環境対策のみならず、ふ頭周辺の渋滞対策にもつながる一石二鳥の取り組みであり、これまでも十分に取り組んでこられたことでもあります。
 そこで、船舶を活用したモーダルシフトのこれまでの取り組み状況とその成果についてお伺いをいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 国の調査によりますと、同じ貨物を同じ距離輸送する場合、東京港と八戸港や仙台塩釜港など地方港を結ぶ船舶、いわゆる内航船のCO2排出量は、営業用トラックの約三分の一でございます。
 東京港は、主に東日本の貨物集荷の観点から、海上コンテナを輸送する内航船の活性化に向けた支援策を実施してまいりましたが、環境対策の観点からも積極的に活用を図るべき輸送手段と考えております。
 具体的には、内航コンテナ船の入港料などを減免するインセンティブ制度や補助制度を実施してまいりました。
 それも一助となって、平成二十四年度の内航船の海上コンテナ取扱量は二十フィートコンテナに換算して三十五万八千個と、補助制度を開始する前の平成二十二年度の三十一万八千個に比べまして約一三%増加しました。
 今後も補助制度を活用しながら、環境に優しい輸送の実現に取り組んでまいります。

○谷村委員 大変わかりやすいご説明をありがとうございます。
 内航船も環境対策に大変効果的だということを改めて確認させていただきました。
 あと、鉄道の方ですけれども、こちらの方はいかがになっていますでしょうか。東京港の地図を拝見しますと、東京貨物ターミナル駅はコンテナターミナルに隣接し、大変よい立地にあることがわかります。
 こうした地の利を生かし、鉄道をもっと活用して、モーダルシフトを進めていくべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 鉄道輸送は、CO2排出量が営業用トラックの約六分の一でありまして、内航船に比べても約半分と、非常に環境に優しい輸送手段でありますが、数年前までは東京港においては利用が低迷しておりました。
 その主な要因は、日本貨物鉄道株式会社、いわゆるJR貨物が所有する海上コンテナ専門の荷さばきに使う荷役機械の不足や、ダイヤ編成が旅客優先のため貨物ダイヤが確保しづらいなどの問題がありましたが、またそれ以外の課題もありました。
 具体的には、委員ご指摘の東京港のコンテナターミナルとJRの東京貨物ターミナル駅とは、極めて近接しておりますが、短い距離ながらもトラックに積みかえて輸送することが必要であり、これに要する追加コストが課題となっておりました。
 そのため、都は平成二十三年四月から、このトラック輸送に対する補助制度を実施し、こうした取り組みも一助となって、輸送量が年々増加し、平成二十四年度の鉄道による海上コンテナ輸送実績は約一万六千個にまで達しました。
 平成二十六年度予算でも一千五百万円の予算を計上しており、JR貨物との連携により荷主企業への働きかけをさらに強めるなど引き続き鉄道輸送の拡大に努めてまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。
 鉄道による海上コンテナの輸送量が増加していることは、CO2排出削減の観点から見ても大変にすばらしいことであると思います。都としてもJR貨物にしっかり働きかけるなど、鉄道へのモーダルシフトを今後とも積極的に推進していただきたいと思います。
 これまでの質疑を通じて、東京港が、港湾局の方々が今後を見据えたさまざまなCO2削減対策に取り組んでおられることが大変よくわかりました。
 かつて地球温暖化の危機を警告した「不都合な真実」という作品がありましたが、その作者であるアメリカの元副大統領アル・ゴア氏は、ノーベル平和賞授賞式の記念スピーチで、地球温暖化の問題の解決に、現在の我々の世代がどう立ち向かったか、将来の世代に問われるときが来るだろうと述べております。
 不都合な真実というものは今はエネルギー問題にもいえるわけでありますが、東日本大震災の福島第一原発の事故により、CO2排出量削減の国家的な取り組みというものがどこかに置き去りにされそうな感もあります。
 エネルギーについては供給のあり方ばかりが論じられがちでありますが、エネルギーの大消費地である東京にあっては、需要の側面こそもっともっと語られなければならないと思っております。そのためにはライフスタイルやワークスタイルの見直しこそ進めていかなければならないわけで、話を戻しますけれども、地球温暖化防止のためのCO2の排出削減は何はともあれ待ったなしの状況であり、子供たちの世代にこの問題を先送りしないためにも、都は、荷主企業や港湾関係事業者の理解と協力を得ながら、地道ながらも確実に、着実に環境改善を図っていく必要があると思います。
 今後とも、首都圏の一大物流拠点である東京港がCO2排出削減に向けた取り組みをさらに先駆的に、積極的に行っていただきますよう強く要望させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○かち委員 私からも、東京港のコンテナ輸送におけるトラックの渋滞問題について何点かお聞きします。
 この問題は先ほど来、質疑がありますけれど、往年の課題となっています。港湾局として本年二月に出された東京港総合渋滞対策、このまとめが出されましたので、これに関連して何点かお聞きします。
 東京港周辺の交通渋滞で、コンテナ輸送トラックのドライバーについて、法令拘束時間の遵守さえできない状況や、渋滞に巻き込まれるとトイレにも行く時間がとれない、そのために膀胱炎になってしまった女性ドライバーもいるなど、人権的問題ともいえる状況が出ていることに対し、都はどのように認識しているでしょうか。

○笹川港湾経営部長 東京港では、近年の貨物量の増加によりまして、季節や時間帯など貨物のピーク時に、一部のコンテナターミナル周辺で交通混雑が発生していることがございまして、これは、東京港のさらなる発展に向け解決しなければならない課題であると認識をしております。

○かち委員 荷物の搬出入ですので、波がある、時間的にも曜日的にもいろいろあるんだと、平均すればこのぐらいだというようなご答弁もありましたけれど、やっぱり長いときには相当長いという実態もあるわけです。
 こういう中で、トラックドライバーの人権的な問題について認識が示されませんでしたけれど、港湾管理の責任者として、渋滞問題が深刻な形であらわれていることに心を寄せてほしいと思います。
 この問題はトラック協会全体の問題ともなっていて、昨年十二月は日経新聞に意見広告を出しています。コンテナトレーラー運転は拘束時間が長く、賃金が割安などのために離職者がふえていること、一日十三時間を超えないなど法令拘束時間の遵守もままならない状態で、優良事業者の撤退、縮小が後を絶たないことを告発しています。
 こうなってくるとどうなってくるかということですけれど、低廉で雇用されるドライバーがふえます。その場限りのドライバーがふえることによって、マナーの問題や周辺環境への配慮の欠如、品質管理の問題等にもなります。東京港の関係者が歴史的に培ってきた秩序が乱れ、東京湾としてのブランドにも傷がつきかねない、こういう問題になるわけです。
 トラック運送業者の渋滞による経済的損失、人材確保への障害などについて、どのように認識されているでしょうか。

○笹川港湾経営部長 東京港における交通混雑問題は、物流の効率化を妨げ、周辺の環境にも悪影響を及ぼすものであることから、解決すべき重要な課題であるというふうに認識をしております。

○かち委員 貨物が荷主から船会社、船会社から荷主へ確実に安全に渡るためには、運送業者に対する適切な労働条件の確保が必要不可欠です。コンテナの陸上輸送コストを、荷主、船会社、港湾管理者が適正に負担すべき問題です。運送会社への犠牲でしのいでいくことは、港湾関係全体の質の低下にもつながります。
 渋滞を背景にした人身事故を含む交通事故の多発状況は、具体的にどのように把握していますか。また、その要因についてはどのように認識しているでしょうか。

○笹川港湾経営部長 渋滞と人身事故の因果関係は定かではございませんが、東京港のコンテナふ頭が所在するエリアの所轄署でございます東京湾岸警察署管内における交通事故件数は、平成二十五年で三百五十五件であり、平成二十四年の四百十三件と比べまして減少をしております。

○かち委員 全てが港湾関係の事故ではないことはいえますけれど、大きな要因になっているともいえるものです。
 私もこの間の東京湾岸署管内の交通事故の発生状況を調べました。平成二十一年四百二十六件、二十二年三百九十件、二十三年四百十件、二十四年四百十三件、二十五年三百五十五件ということで、一昨年に比べ二十五年は若干減ってはいるものの、今後の傾向を示すものとはいえません。五年間の平均でも三百九十八件、これは一日に一件以上の人身事故が起きているという状況です。
 警察もいっているように、長時間の渋滞による待ち時間の中で、いらいらや疲労の蓄積などで発生していることも否めません。こうした事態を解決することが急務です。
 今回の港湾局のまとめでは、早朝ゲートオープンをしたところ一定の渋滞改善が見られたとのことですが、この社会実験は全部のふ頭で行ったわけではないと聞いていますが、早朝ゲートオープンを行っていないふ頭はどこですか。それは、なぜでしょうか。

○笹川港湾経営部長 早朝ゲートオープンの取り組みは、現場の第一線で働く方々のご協力が不可欠であり、十分なご理解を得た上で、平成二十三年十二月から実施をしているものでございます。
 これまでに、大井、青海、品川の全てのコンテナふ頭で実施実績がございます。
 現時点では、大井ふ頭においては実施をしておりませんが、これは、各コンテナターミナルで荷役作業を行う港湾運送事業者の、混雑状況や費用対効果などを踏まえた判断によるものでございます。

○かち委員 結局、船会社や荷主、荷役などはここにコストをかけることを避けるということです。港湾関係には多くの事業者がかかわっており、それぞれの利害関係等もあって調整はなかなか困難であるということもわかりますが、そこを調整するのが都の役割です。
 ハード面、ソフト面においてそれぞれ対策をとっているわけですが、大井ふ頭や青海ふ頭に比べ、品川ふ頭の渋滞は依然として改善していないのが実態です。
 品川ふ頭周辺の渋滞対策について、どのような取り組みで解決していくのかお聞きします。

○笹川港湾経営部長 品川コンテナふ頭におきましては、早朝や昼休みのゲートオープンなど柔軟な対応を行っておりまして、今後も、交通混雑解消に向け、こうした取り組みを実施してまいります。

○かち委員 今日もなお渋滞状況は続いています。東京港の取扱能力三百四十万TEUに対し、四百二十四万TEUの貨物が現実に取り扱われています。
 根本的な渋滞解決策は、東京都、警察、荷主、船会社や荷役事業者、運送業者など関連会社とともに、検討を進めることが重要だと考えますがどうでしょうか。また、今後どのように進めていくのかお聞きします。

○笹川港湾経営部長 都は、平成九年に東京港振興促進協議会を設置いたしまして、港湾運送事業者、船会社、陸上運送事業者及び関係行政機関などとともに、東京港のさまざまな課題解決を図ってきておりまして、交通混雑問題の解決に向けた検討も継続して行っております。
 また、東京湾岸警察署の呼びかけによりまして、港湾運送事業者や陸上運送事業者などとともに、東京港の交通混雑解消に向けた活発な議論を行っております。
 今後も、さまざまな関係者と議論をし、検討を行っていくことで、交通混雑問題の解消に取り組んでまいります。

○かち委員 東京港振興促進協議会は、幹事会が年に一、二回程度のものです。渋滞問題で報告事項になっているのは、二〇〇九年以降は二〇一三年一月の幹事会だけです。港湾管理者である都として、もっと渋滞解決に向けての協議の場を設定することを強く求めておきます。
 二十四時間ゲートオープン化については、どのような見解でしょうか。

○笹川港湾経営部長 港湾の二十四時間化という世界的な潮流のもと、東京港においても必要なところは実施をしておりまして、船からの積みおろしは二十四時間対応となっております。
 一方、ゲートオープン時間に関するニーズは、物流全体の流れと大きな関連性を有しておりまして、現在は、荷主企業の店舗や工場が基本的に二十四時間稼働とはなっておらず、物流体系全体が二十四時間化に対応していないと認識をしております。
 なお、コンテナターミナルのゲートオープン時間は、産別労使協定によりまして、八時三十分から十六時三十分となっております。

○かち委員 既に港湾の二十四時間化は実施している。にもかかわらず、ゲートオープン時間が限られているところから、このような渋滞問題が発生している要因でもあります。
 資料にもありますが、青海ふ頭では、時間帯別の渋滞状況を見ると夕方になるほど混雑する。これは、四時半までにゲートに入らなければ、翌日の荷物をトラックに積んで早朝出発できないからです。そのために延々と並び、荷物を受け取り、トラックに積み上げる。作業を終了するまで午後の九時、十時までかかるというものです。
 ここのゆがみを解消するためには、すぐに二十四時間オープンができなくとも、今のゲートオープン時間の延長を実施し、ドライバーの労働条件を確保するため二交代制を組むなどの試行も必要なのではないかと思われます。今後、関係者参加のもとで検討することを求めておきます。
 次に、先ほど質疑がありましたけれど、トラックの渋滞問題は環境対策としても課題となります。ふ頭までの鉄道輸送について効果があると思いますけれども、もう一度、ご答弁をお願いします。

○笹川港湾経営部長 鉄道を利用いたしましたコンテナ貨物の輸送は、道路交通の負荷を低減する上で有効な手段であると認識をしております。
 しかし、東京港では、コンテナターミナルから鉄道路線までの間に一般道路があるため、その間の貨物輸送にコンテナ車両を使わざるを得ず、ご指摘の鉄道利用は、ゲート前の渋滞解消にはつながらないものと認識をしております。

○かち委員 簡単につながらないという結論づけではなくて、関係者と研究、検討していただきたいと思います。
 東京港における渋滞問題は、古くて新しい今日的問題です。都は、既にキャパシティーを超えている東京港の中で、さらに取扱量をふやしていく計画です。中央防波堤外側に大型のコンテナターミナルを増設しても、また貨物も輸送もふえるということで、渋滞解消対策の問題は今後も続きます。
 今後、人口減少時代を迎える東京の将来に見合った東京港のあり方を見据えていく必要があるということを申し上げて、質問を終わります。

○中山委員 魅力ある港づくりについて質問させていただきます。
 平成二十六年度は、東京オリンピック・パラリンピック開催準備のスタートの年といわれておりますが、大型クルーズ客船の対応可能なふ頭の整備を進める意味でもスタートの年だという認識をしております。
 クルーズ客船の一大拠点となるポテンシャルを有していながら、一方で近年の実績ではクルーズ客船の寄港数が伸び悩んでいるという状況であります。
 また、世界で主流となる十万総トン級以上の大型客船がレインボーブリッジをくぐれず、晴海客船ふ頭に着岸できないという施設面での限界を抱えている中、今回のプロジェクトの期待は本当に大きいというふうに思います。現在、中国とか韓国とか台湾で約六割方、訪日外国人がいる中で、これから東南アジアのお客さんをどんどんどんどん呼び寄せていくという意味では、本当に大きな期待がかかってくるということでございます。
 そして、客船寄港は大きな経済効果をもたらすとともに国際観光都市の発展に大きく寄与することから、都は、こうした状況を打開すべく、昨年は大型客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」を大井水産物ふ頭に、改良して受け入れる試みを実施するとともに、レインボーブリッジ外側の臨海副都心地域に新たな客船ふ頭を整備するという、そういった経緯であります。
 さらに、東京オリンピック・パラリンピック招致プレゼンテーションに、東京の魅力は交通網の充実、そして時間的正確性初め、治安だけではなくて、臨海副都心から近郊には魅力ある水辺空間、観光地の集積など、立地的な優位性があると考えております。
 そこで、クルーズ客船誘致に当たり、国内他港と比較して、多くの寄港ニーズを有していると期待できます。東京ならではのポテンシャルはどのようにとらえているのか、まず質問いたします。

○笹川港湾経営部長 クルーズ客船の誘致に当たりまして、首都東京の港である東京港は、国内他港にはないポテンシャルを秘めております。
 具体的には、羽田、成田空港や東京駅に近接しているという交通の至便性、浅草や上野、銀座など国内有数の観光地が近接していること、また、背後圏にクルーズ市場として有望な首都圏四千万人の人口が集積していることが挙げられます。
 今後は、これらのポテンシャルを意識した誘致施策を展開してまいります。

○中山委員 今、ご答弁をいただいたように、観光地までのアクセスのよさがあります。
 加えて、オリンピック・パラリンピックでよく八キロ圏内という表現をされるわけでございますが、臨海副都心から近郊に楽しめる、買い物ができる、食事ができるといった地域が点在しているといった立地的な優位性とポテンシャルを十分に踏まえて、その施策展開にも期待をいたしますので、よろしくお願いいたします。
 そんな中、近年クルーズ利用者の訪日外国人が増加傾向にあることから、寄港時間の短いクルーズ船観光客に対し迅速な入国審査を行うため、平成二十四年六月から寄港地上陸許可制度を活用した入国審査方式を取り入れ、その結果、上陸許可数が大幅に増加したと聞いております。
 大型クルーズ船乗客の上陸審査迅速化のため、乗客の顔写真を省略し、指紋照合後に仮上陸許可書で下船させて、入国審査官が船内に残り、預かった旅券、パスポートの審査と出国手続を済ませるものであります。
 その背景には、大型クルーズ船は一回の寄港で数千人の乗客が観光や買い物を行うので、七十二時間以内でできるだけ早く観光地点にたどり着いて観光していただく、買い物や食事時間をできるだけ確保するということが、まさに商品につながるわけでございます。
 また、それには観光バスを利用するオプショナルツアーが円滑にできるような仕組みを今後構築していかなければなりません。下船からバスの駐車場への移動なども考慮する点があると思います。
 そこで、クルーズ客船の寄港は、早朝に入港し、夕方から夜間にかけて出港するケースが多いが、このような短時間で多くの乗客が円滑かつ快適に手続を済ませ、乗降を行うためには、現在のところ、どのような課題があるのかお示しをいただきたいと思います。

○笹川港湾経営部長 昨年、東京港に入港いたしました大型客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の発着クルーズの例では、約三千人の乗客が午前中に下船し、同じく約三千人の新たな乗客が午後に搭乗を行いました。
 また、寄港クルーズの例では、同じく三千人の乗客が午前中から観光バスなどを利用したオプショナルツアーを利用いたしまして、夕方までに船に戻ってくるという動きがございました。
 これらの流れを円滑かつ快適に確保していくためには、船からの十分な動線や諸手続に必要なスペース、そして、ふ頭からの交通アクセスの確保が必要であるとともに、個々の手続を可能な限り短縮していくことが課題であると認識をしております。

○中山委員 今、答弁をいただきましたけれども、整備に当たっては、スタートの年であります。私が要望するまでもなく、これらの課題に取り組んでいただいていることは承知しているところでございます。
 また、東京港のイメージアップだけではなく、臨海エリアのMICE、国際観光拠点化の推進にも大きな効果が期待できると思いますので、重ねてお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 船旅といえば、お金持ちの娯楽というイメージがありましたが、近年のクルーズ市場は、サービスレベルの高い、ラグジュアリー、プレミアム、カジュアルの三クラスに大別されており、そのうち最も安価でクルーズ人口の多い層は、一週間以内で一定のコースを定期的に周遊し、料金は一泊大体百ドル前後のカジュアルクルーズであると聞いております。
 また、乗客一人当りのコストが削減できることから、クルーズの大型化が進んでいるということであります。
 私のような素人が世界地図を広げてみても、東京港の立地からして、国内の各地へのアクセスや世界へのアクセスにすぐれていると予測がたちますし、首都圏の人口集積により、豊富な寄港ニーズを要しているということでございます。
 そこで、近年は、クルーズ客船の大型化が進み、カジュアル層の利用が増加しておりますが、都としては、今後の需要予測をどのように捉えているのか、伺いたいと思います。

○笹川港湾経営部長 各種の調査によりますと、世界のクルーズ市場では、船舶の大型化によって安価な商品が提供されることで、クルーズの大衆化が進んでおります。
 現在、北米市場ではカジュアル層が約八五%を占めておりまして、アジア市場や日本市場においても、今後はこのカジュアル層を対象としたクルーズ旅行がますます盛んになってくることが予想されます。
 こうしたトレンドがある中、アジア各国の海外旅行ブームや日本国内でのクルーズ旅行の普及と、東京の持つ交通アクセスなどの利便性や国際的な観光地としての魅力などが相まって、今後は、東京港へのクルーズ客船の寄港ニーズもますます高まっていくことが予想されます。

○中山委員 このごろ新聞などの広告欄にも、よくこのクルーズ客船というような広告が出てくるわけでございまして、本当にニーズが高まってくるんだろうと。それに加えて、発展著しいアジア市場への今後のセールス展開が期待されるところであります。
 繰り返しになりますけれども、東京港にクルーズ船を寄港させることは東京港のイメージアップだけではなく、臨海エリアにおけるMICE、国際観光拠点化の推進にも大きな効果が期待できるものであります。また、乗客のための食料等の物資を寄港地で調達するので、非常に経済効果をもたらすと考えます。
 したがって、クルーズが人気となる中、東京港を大型客船が寄港できる施設に整備することだけではなくて、十分な規模のチェックインスペースだとか、あるいは駐車場等の必要な機能もあわせて整備し、首都の玄関口としてふさわしい港にすることを確認させていただいた次第でございます。
 港湾局は、平成二十六年一月、東京都が二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催都市として、また、国際観光都市として、今後のクルーズ船誘致施策を積極的に展開していくために、おおむね十五年後の目標とその実現に向けた取り組みをまとめた東京クルーズビジョンを策定しました。二〇二八年時点での年間誘致目標を、東京港クルーズ利用人口を五十万人といたしました。クルーズ客船利用回数を二百八十回と設定いたしたわけでございます。
 ビジョンを設定するとともに、はっきりとした目標を設定したことは大いに評価するものであり、大変強い意気込みを感じるわけでございます。もちろん、今後はこのビジョンに沿って、積極的な誘致施策を進めていくことと思われます。
 そこで、今後の積極的な誘致活動を展開していくに当たり、どのようなセールス活動を行っていくのかお示しをいただきたいと思います。

○笹川港湾経営部長 都は、今後のクルーズ客船誘致に当たりましての基本的な考え方を示しました東京クルーズビジョンを策定いたしまして、委員ご指摘のとおり、二〇二八年、平成四十年時点の東京港寄港回数二百八十回、利用客数五十万人を目標として設定いたしました。
 今後は、東京港のポテンシャルを最大限生かすために、発着港としての体制を強化し、積極的な誘致活動を展開してまいります。
 具体的には、臨海副都心地域に世界最大のクルーズ客船にも対応可能な客船ふ頭を新たに整備するとともに、国内外の船会社や旅行会社などへの情報提供や積極的な営業活動を実施いたしまして、首都の玄関口である東京港をクルーズの一大拠点へと成長させてまいります。

○中山委員 今、ご答弁ありましたけれども、多羅尾局長が視察されて、この「都政研究」の方で視察のご報告をされていたわけなんですが、あれがかなり参考になったわけでございまして、これから東南アジア圏の訪日外国人をふやすことは、新たな層を訪日させるということでございまして、本当に期待するところであります。
 先ほど田中副委員長の方も話がありましたけれども、私どもは台東区で、浅草、上野地域なんですけれども、そういった地域の商店連合会なども、ハラール戦略とか、あるいはベジタリアン対応だとか、今後、そういったお客さんをどうやって受け入れていくかという研究がまさに始まっているわけでございまして、おもてなしが地域でも進んでいるわけでございます。
 その中で、クルーズ誘致推進はMICE戦略と並び二大戦略と位置づけてもよろしいんではないかなというふうに思っております。今後とも、多羅尾局長を中心に、積極的な施策の推進を期待しまして、質問にさせていただきます。ありがとうございます。

○かんの委員 それでは、最初に、東京港における船舶の安全運航の確保についてお伺いしたいと思います。
 先日、東京港を私の地元の方たちと一緒に、コンテナふ頭など、視察をさせていただきました。大変その際にはお世話になりました。笹川部長にもおいでいただいてありがとうございました。そのときもコンテナふ頭だけではなくて、東京港全体を見ることができたわけですが、また、先般の利島、大島の視察の帰路の船からも、この東京港が非常に多くの船舶が行き交う港であるということを改めて実感いたしました。後でお聞きしたところ、年間二万六千隻もの船舶が入出港をしているということです。
 日本を代表するコンテナふ頭である大井ふ頭と青海ふ頭は、航路を挟んで向かい合っていて、さらに青海ふ頭の北側には新たな客船ふ頭も建設されることになりました。ただ、これらのふ頭は近接しており、東京港のメーン航路である第一航路を利用するため、入出港する船舶が行き違い、あるいは複数の船舶が続いて航行するようなことも多いものと思われます。
 大型船は、一度動き出すとすぐに方向を変えたりすることは困難だと聞いています。また、貨物の積み込みが終わり、出港する際には船を反対向きに方向転換することが必要で、そのためには広いエリアが必要であるともお聞きしました。
 そう考えますと、例えば入港する船と出港のために方向転換している船とが接触するようなこともあり得るのではないかと大変心配になります。特に、霧や夜間など見通しが悪いときには大変危険であると思います。
 そうした状況の中で、船舶が事故を起こすことなく安全に着岸し、滞りなく貨物の積みおろしや積み込みをして円滑な物流を確保することは、首都圏四千万人の生活を支える東京港にとって非常に重要であります。
 そこでまず、船舶の安全な運航を確保するために、どのような仕組みがあるのかをお伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 船舶が予定どおり安全に航行することは、円滑な物流の確保や効率的な港湾運営のために極めて重要でございます。
 船舶航行の安全確保に向けては、海上保安庁が航路管制を行っております。第一航路の場合、全長三百メートル以上の大型の船舶が航行する際には、当該船舶とそれに向かって対面航行する全長百メートル以上の船舶の交通整理が行われております。
 かつては、ほとんどの船舶が管制の対象でございましたが、東京港を利用しやすい港にするために、官民で協力いたしまして、段階的に規制を緩和してきたものでございます。
 そのため、現在では、東京港を入出港する船舶の大半が海上保安庁の管制を受けてはおりませんが、安全に万全を期すためには、それを補完するような港内の交通整理の仕組みが必要となってまいりました。
 都は、港湾サービスの向上などのため、ポートラジオと呼ばれる無線局を開設いたしまして、船舶の運航状況の把握や関係者間の連絡調整の業務を行ってまいりましたが、こうした動きに対応いたしまして、平成二十二年より東京港独自のサービスとして、新たにポートラジオを活用した港内の交通整理、誘導を行っております。

○かんの委員 利用しやすい港にするということと船舶の安全航行の確保を両立させるために、都がみずから一歩前に出て、ポートラジオ通信局を開設して、それをさらに活用し、交通整理を行っているということであります。それは無線による誘導ということですが、具体的にどのような業務なのか、もう少し掘り下げてお聞きしたいと思います。
 具体的に、そのポートラジオの業務を実際どう行っているのかをお伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 ポートラジオでは、通信士が入出港する船舶との通信を行い、円滑かつ安全な航行ができるよう、日本語及び英語により誘導をしております。
 具体的には、現在位置や入出港におくれがないかなど、船舶の運航状況を把握するとともに、例えば入港の場合であれば、水先人やタグボート、船舶代理店に到着予定時刻を連絡して、入港や着岸作業の準備をしてもらうなど、円滑に着岸できるようサポートをしております。
 また、船舶に対し、他の船舶の動きなどの情報提供や注意喚起を行うなど、危険な状況になることを防止いたしまして、船舶の安全航行を確保しております。

○かんの委員 ポートラジオは、今や東京港の運営にとって非常に重要な機能だということがわかりました。万一、この機能が停止してしまうと、船舶の運航に大きな支障となり、港の運営に重大な影響を及ぼすことになってしまいます。
 ここで思い起こされるのが、三年前に発生した東日本大震災であります。東京も大きな揺れが襲い、東京湾内には津波警報が発令されました。また、福島第一原子力発電所の事故により、都内でも計画停電を余儀なくされていました。
 そこで、東日本大震災の際には、ポートラジオはどのような状況だったのか、お伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 ポートラジオは、大田区城南島にございます大井信号所で業務を行っておりますが、機械に異常はなく、停電も発生しなかったため、業務を継続できました。
 しかし、津波警報が発令され、海上保安部から東京港に入港している船舶に対して、港の外への避難勧告が出されたため、当時、港内にいた四十二隻の船舶のほとんどが避難をいたしました。
 避難する船舶が集中し、それぞれタグボートの手配要請など出港に必要な連絡を行ったため、通信回数が通常の三倍に上ったほか、特に外国船は英語での情報を入手できる機関がポートラジオしかなかったため、地震や津波に関する最新情報について問い合わせを多数受けるなど対応に追われる状況でございましたが、各船舶が安全に避難できるよう懸命にサポートを行いました。

○かんの委員 さきの大震災の際にも、避難する船舶のために、ポートラジオが精力的に対応されたということは大変評価したいと思います。
 東京港は外国船が多く来航しており、中には地震や津波になれていない船長もいるものと思います。災害時においては、英語などの外国語による情報が少なく、外国人は情報過疎になる可能性が高くなります。そうした問い合わせに対応することは、船舶が安全に避難する上でも大切であります。
 首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの被害想定が発表されていますが、事前の備えにより、被害を相当軽減することができるとのことであります。ポートラジオの業務においても、災害時にしっかりと対応できるかどうかは、地震や津波などの災害に対し、平常時から着実に準備を行っているかどうかにかかっています。危機管理という考え方からは、業務の継続に障害となることを一つ一つ洗い出し、そうしたリスクに対する対応を検討し、対応策として整えていく必要があります。
 そこで、ポートラジオを運営していくのに当たり、危機管理上の課題として、現状、どのようなものがあるのか、お伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 首都直下地震や南海トラフ巨大地震など、来るべき地震や津波に対し万全の体制をとるためには、建設後三十六年が経過いたしました信号所の建物そのものの経年劣化への対応を図る必要がございます。
 また、信号所には非常用発電の設置がなく、無線など最低限の機器が動く容量の携帯型発電機しかないため、長期間の停電への備えが十分ではございません。
 加えて、船舶の運航状況の把握や関係者間の連絡調整だけでなく、船舶航行における危険防止などへと業務の幅が広がりまして、これに対応するための人員や機器もふえております。
 こうしたサービス範囲の拡大と高度化への対応として、施設の拡張も必要でございます。

○かんの委員 今後のポートラジオの運営に当たっては、信号所建物の経年劣化を初め、さまざまな課題があることがわかりました。特に、電源の確保や信号所の老朽化対策は、危機管理面から喫緊の課題であると思います。業務を的確に運営するためには、これらの課題を速やかに解決する必要がありますが、大井信号所は業務の拡大により、既に手狭になっているということであります。非常用発電機の設置場所の確保や業務実態に合った施設に充実させていくためにも、この際、信号所の建てかえを検討していく必要があるのではないかと思います。
 都は、信号所の建てかえにより、危機管理体制の確立など、将来に向けて業務実施体制の整備を行うべきと考えますが、ご見解を伺いたいと思います。

○笹川港湾経営部長 委員ご指摘のとおり、ポートラジオの運営においては、来るべき巨大地震に対する危機管理面などの課題がございますが、これらの課題を解決し、的確な業務運営を行うため、来年度、基本調査を実施し、信号所の建てかえに向けた検討を開始いたします。
 その際、十分な容量の非常用発電機の設置など、危機管理面を含め、業務が適切に実施できるよう検討を進めてまいります。
 東京港を利用する船舶が安全に航行し、災害時においても適切に対応できるよう、ポートラジオの的確な運営に向けて積極的な対応を図ってまいります。

○かんの委員 ポートラジオというサービスを行っていることは、今回視察をして初めて知りましたが、これは船舶が安心して航行するための非常に重要なインフラであり、東京港を支える縁の下の力持ちであります。
 実際、ポートラジオを知っている都民は少ないと思いますが、こういうサービスがあって初めて東京港の円滑な運営が可能となっているのであります。
 東京港を世界一のサービス水準の港にしていくためには、ハードだけではなく、ソフト面からも船舶や荷主のニーズに手が届くきめ細かいサービスの提供が必要であり、そのためにもポートラジオの存在は不可欠であります。
 大井信号所の建てかえに向け、しっかりと調査検討を行い、ポートラジオがその役割を存分に発揮できるように、東京港の危機管理能力の水準を高め、世界から信頼される港としてさらなる成長を遂げられるように、ぜひとも頑張ってほしいと要望して、次の質問に移ります。
 先月、整備が進む海の森を視察いたしました。海の森は、オリンピック競技大会の会場としても注目を浴びていますが、東京港の真ん中に位置していることから非常に景色もよく、ぜひたくさんの人に出かけていただきたいスポットだと思いました。
 私が視察した当日は天気もよく、ディズニーリゾートや房総方面、また、富士山なども見えましたし、東京タワーや六本木ヒルズなど都心の様子までもとてもよく見えました。正直なところ、実際に現地に行ってみるまでは、樹木はどれもまだとても小さいのかと思っていましたが、場所によっては既にこんもりと茂っていて、思ったより大きく育っていることに驚きました。平成二十八年度の一部開園が今から楽しみです。
 この整備事業は、資源循環と都民協働、そして風の道の起点という三つのコンセプトにより進められているとのことで、なるほどボランティアの方々が大切に育てている苗木の様子や、大勢の方々が参加して植えられたという植樹場所の様子にも感銘を受けました。
 そこで、私が特に興味を持ったのは資源循環の取り組みです。海の森の基盤造成には、再開発事業や高速道路の地下トンネルの造成等で発生した大量の土をリサイクルして使っているとお聞きしましたが、そうした発生した土は、残念ながら、決して栄養に富むものではないため、そこに堆肥を混入して使用しているとお聞きしました。
 さらには、この堆肥についてもリサイクルによって製造したものであるということで、これまで廃棄物扱いであった剪定枝葉を堆肥にかえて使うという資源循環のすばらしい発想だと思いました。
 そこで、詳しくお聞きしたいと思いますが、まずは、海の森事業における堆肥の生産状況、剪定枝葉の活用状況についてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長 海の森の造成におきましては、植樹対象地の表層一・五メートルを植栽基盤とし、建設発生土に堆肥を二割程度混入したものを盛り土してございます。
 この堆肥については、委員ご指摘のとおり、これまで可燃ごみとして焼却処分されていた都内の公園や街路樹の剪定枝葉をリサイクルして製造したものでございます。
 具体的には、大田区内に設置いたしました海の森みどりの資源化センターにおきまして、公共事業で発生した剪定枝葉を受け入れ、製造する堆肥の原料としております。
 平成十九年度の事業着手から平成二十四年度末までの実績では、二十三区とその周辺自治体で発生しました約三万トンの剪定枝葉を受け入れ、二十五メートルプール約二百杯分に当たります約七万立方メートルの堆肥を生産しまして、海の森の植栽基盤とすることができました。

○かんの委員 都内の街路樹や公園から発生する剪定枝葉の処理は恒久的な課題といわれていましたので、大変よい取り組みと思います。
 しかしながら、この海の森事業において、森となる部分の大半は平成二十八年度の一部開園までに造成が終わると聞いています。大量の堆肥を必要とする海の森における植栽基盤造成が完了すると、せっかくこれまで活用していた剪定枝葉がまた廃棄物として処理されるようになってしまうのではないかと心配をしています。
 資源循環をコンセプトとする海の森事業を進めてきた港湾局には、剪定枝葉の活用について、今後も継続、発展させてもらいたいと思います。
 そもそも、剪定枝葉は、何も堆肥に限定せずとも、ほかにさまざまな活用方法があるのではないかと思われます。また、そうした可能性を探る必要もあるのではないでしょうか。剪定枝葉を資源として認識することが重要だと思います。
 そこで、海上公園で発生する剪定枝葉の堆肥化も含めた活用状況についてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長 海上公園で発生する剪定枝葉の多くは、海の森みどりの資源化センターに運搬しまして、堆肥化の原料としているほか、剪定枝葉のエネルギー源としての活用可能性を検証するため、指定管理者の協力を得まして、大井ふ頭中央海浜公園におきまして平成二十三年度から実験を開始しております。
 この実験では、三十八ある海上公園のうち、南部地区の十六公園において発生する剪定枝葉をチップ化の上、ボイラー燃料として活用することで温水を製造し、スポーツ施設利用者の更衣棟の給湯や暖房への供給を試みるものでございます。
 ボイラー燃料としてチップを燃焼させる場合、チップが十分に乾燥していることが望ましいのですが、その乾燥には時間と手間がかかる中、最も効率的に燃料として取り扱うことのできるチップの含水率とはどの程度のものなのかを検証しております。
 その結果、含水率を五〇%から二五%に下げることによりまして、重量当たりの熱量は一・七倍程度になること、また、この乾燥チップをボイラー燃料として活用することで、熱量としては、例えば冬季の給湯については、都市ガスの使用量の約八〇%の削減につながることがわかりました。
 今後、実験を継続しまして、剪定枝葉をより一層活用できるよう、基礎データ蓄積などに努めてまいります。

○かんの委員 今のご答弁でも、剪定枝葉をチップ化するというのは、他局の施設や他の自治体においても聞いたことがありますけれども、大井ふ頭中央海浜公園におけるその実験は、チップと都市ガスの代替の可能性を検証しているということで、これまで聞いたことのないような、なかなかおもしろい実験だなというふうに感じました。
 大井ふ頭中央海浜公園にとどまらず、こうした実験などの試行はもっともっと進めるべきだと思います。海の森事業の推進により、多くの造園企業等もリサイクルの大切さを認識したものと思いますので、そうしたネットワークを活用することなどにより、堆肥についても新たな供給先を探っていくこともできるかと思います。また、先ほどのチップのように、堆肥とは異なる形にして活用していくことも探るべきであろうかと思います。
 いずれにせよ、剪定枝葉というのは大きな資源になり得るものだと思います。これからも剪定枝葉の活用方法等について、海の森事業で培ったノウハウを生かしていただいて、発展的な検討を行ってもらいたいと思います。そしてその際には、バイオマス発電など視野をもっと広く持つことも必要なのではないでしょうか。
 あわせて、東海ふ頭公園予定地に整備され、多くの造園会社等に認知された資源化センターのさらなる活用等の可能性についても検証していくべきと考えますが、剪定枝葉の活用に関する今後の取り組みについてのお考えをお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長 これまでの公園での活用実績からも、剪定枝葉は資源として大きなポテンシャルを有しているといえます。
 今後、剪定枝葉の活用策について、大井ふ頭中央海浜公園における実験の継続を初め、堆肥やバイオマス発電燃料や舗装材料など、幅広く需要を調査するなどいたしまして、効果的な循環システムの構築を検討していきます。
 あわせて、この検討の中で、お話の資源化センター事業の今後の取り扱いにつきましても検討いたしまして、これまでの経験やネットワークを最大限に活用できるよう取り組んでまいります。

○かんの委員 ぜひそうした取り組みを行っていただき、大量に発生する剪定枝葉の活用を図っていってもらいたいと思います。
 海の森事業で取り組みを進める資源循環の思想をさらに発展させ、世界に誇れる環境都市のありようを、ぜひこの港湾エリアからも発信していってもらうことを要望して、次の質問に移ります。
 最後に、豊洲・晴海開発整備計画について伺います。
 晴海地区は、国際見本市会場が去って以来、都心にあり、ポテンシャルが高い地域であったにもかかわらず、十五年以上の間、開発の契機に恵まれず、まちづくりが進んでおりません。
 しかし、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決まり、そこに選手村が整備されることになりました。長らく眠っていた町がいよいよ目覚めるときであるといえます。
 地域と行政が膝詰めで話し合い、個々の利害を超えて調整し、ぜひとも未来に伝えるすばらしいまちづくりを行ってほしいと希望します。
 そこで今回、選手村が晴海地区に整備されることに伴い、豊洲・晴海開発整備計画を一部改定するとのことでありますが、今回の一部改定をどのような背景で行うこととしたのか、お伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長 豊洲・晴海開発整備計画につきましては、平成九年以降、晴海地区における改定が行われておらず、今後、良好なまちづくりを進めるためには、この間のオフィス需要の減退など、土地利用の需要動向等を踏まえた晴海地区全体を対象とする見直しが必要となってきております。
 こうした状況の中、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決定し、晴海地区に選手村が整備されることとなりました。選手村の建物につきましては、大会終了後に改装を加え、住宅等として有効活用することとされておりますが、その予定地の大部分は、従前の土地利用計画上、国際交流拠点となっており、住宅等を整備することができないため、土地利用計画などを見直す必要が出てまいりました。
 さらに、選手村整備のスケジュールが非常に厳しく、地元住民、地域の方々からの要望を踏まえた豊洲・晴海開発整備計画全体の見直しを行う時間が十分にないことから、選手村の整備を切り離して進めることができるよう、一部改定をすることとしたものでございます。

○かんの委員 計画の一部改定を今年度内に行う必要性については、やむを得ないものだということは今のご答弁からも理解できましたが、たとえ一部の改定ではあっても、地元の方々には大きな関心のあるところであろうかと思います。
 そこで、改定の細かい内容について伺いたいと思います。
 本計画における人口などの開発フレームは、開発規模を示すもので、計画の根幹をなすものであります。今回の改定では、その開発フレームにおいて居住人口が増加し、その一方で就業人口については減少するとの説明がありましたが、人口フレームの見直しはどのような考え方に基づいて行ったのか、お伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長 従前の計画では、選手村予定地に、先ほど申し上げた国際交流拠点のほか、住宅やオフィスビルなどの整備を予定しておりました。
 選手村跡地の居住人口につきましては、一万五千人程度が見込まれておりますが、従前の計画で、住宅地に既に三千人程度が予定されていたため、差し引きで一万二千人程度の増といたしました。
 また、就業人口につきましても、従前の計画でオフィスビルなどを予定している用地にも住宅等を整備することから、その用地に予定されておりました三千人程度を減ずるものでございます。

○かんの委員 見直しの考え方はわかりましたが、選手村の後利用で、居住人口が一気に一万二千人も増加すると、地元にとっては大きな影響があります。小中学校を初めとする公共公益施設や、スーパー、コンビニなどの生活利便施設が不足するなど、地元にとっては不安な点もあるのではないかと思いますが、そこで今回の一部改定における中央区や地元住民等との協議の経過はどうだったのか、お伺いします。

○小野開発調整担当部長 今回の一部改定におきましては、中央区や地元住民、地権者の方々と協議を重ね、案を詰めてまいりました。
 協議の過程で、地元の方々からは、選手村を整備することに反対するものではないが、選手村があった思い出の残る町にしてほしいとのご意見や、オリンピックは一時のものなので、オリンピック後のまちづくりについて、インフラの整備なども含めてしっかり考えてほしいなどのご意見が寄せられました。
 これらの協議の結果、三月四日には、中央区や地元住民の方々等から成る晴海まちづくり協議会において了解をいただき、このほど計画の一部改定を行ったところでございます。

○かんの委員 選手村の整備はもちろん重要課題であります。しかしながら、地元と話し合う過程の中で寄せられた意見にもありましたように、ここではオリンピック後を見据えたまちづくりに取り組むことが重要であります。まちづくりは、住民にとって日々の暮らしに直結する重大な関心事でありますので、まずは行政と地元とで全体のイメージを共有した上で取り組むべきものと考えます。
 そのためにも、引き続き、地元住民、地権者と十分議論を重ね、晴海地区全体を対象にした計画改定を行い、住民がまちづくりに参画し、晴海地区のポテンシャルを最大限に生かした誇りを持てる町の開発に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、今後の全体改定に当たり、地元住民等と協議していく具体的な事項や課題について、お考えをお伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長 豊洲・晴海開発整備計画につきましては、今後、平成二十七年度中に社会経済状況の変化を踏まえた全体改定を行うこととしており、土地利用計画を見直すとともに、必要となる公共施設の配置等についても検討してまいります。
 具体的には、小中学校について、今後の居住人口の動向を見据えて、整備主体となる中央区と設置箇所数や場所等について協議してまいります。
 また、交通基盤につきまして、現在、環状二号線の整備や大江戸線勝どき駅の改良などが進められておりますが、今後、中央区のBRT構想が具体化していく状況を踏まえ、都として必要な技術的支援や情報提供を行うなど、晴海地区の交通アクセスの向上に取り組んでまいります。
 こうした課題につきまして、中央区や地元住民の方々等と十分に意見交換を行いまして、全体改定に取り組んでまいります。

○かんの委員 学校や交通基盤など、まさに課題山積の状況で、これからが本番であるといっても過言ではありません。選手村の整備を着実に進めるとともに、地元の要望に十分耳を傾け、丁寧な説明、きめ細かく協議を行うなど、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを契機とした晴海のまちづくりにしっかりと取り組んでいただくことを強く要望して、私の質問を終わります。

○木内委員 去年のこの委員会で、私は津波、高潮対策について質疑を行いました。その際、港湾局からは、都民の生命、財産を守り、首都東京の中枢機能を確保するため、十年間で千五百億円の事業費を見込んで、防潮堤などの耐震対策や水門の電気機械設備の耐水対策などを推進していくということを確認したわけであります。たしかこのとき、テロ対策としてのSOLAS条約に基づく港湾整備についてもお尋ねをしたと思いますけれども、安全・安心の東京、安全・安心の臨海、これを目指す上からも、きょうは非常に重要な指摘をさせていただきたいと思います。
 そこで、前回は触れなかったんですけれども、実は防潮堤や水門以外にも、いざというときに開閉操作が必要な陸閘という防災施設が陸上部のあちこちに多数あることが、東日本大震災を契機として一般の人たちにも知られるようになってきた。経済・港湾委員会の同僚委員の中にも、この陸閘という言葉を初めて聞く方もあるいはおられるかもしれない。閘門という言葉がありますけれども、慣習上、陸閘というときには、陸という漢字に閘を平仮名で書いて、「陸こう」とすることが多いのであります。
 そこで、今まで余り議論されなかったんですけれども、陸閘などのように、非常時に操作が必要となる施設についても、いつ起こるかわからない自然災害に対して、迅速、確実に対応できる体制を整えておくことが大事であると、こういう視点から、一、二お尋ねをいたします。
 まず、確認のためですが、陸閘の概念及び設置状況、機能などについて明らかにされたいと思います。

○石山港湾整備部長 陸閘は、防潮堤と道路が交差する箇所や港湾貨物を取り扱うふ頭の出入り口など、防潮堤を連続させられない箇所に設けた開閉式のゲートでございます。
 このゲートは、ふだんは人や車両が通行できるように開放しておりますが、台風や地震などの非常時には、高潮や津波による被害を防ぐため、水門と同じように閉鎖する施設でございます。
 陸閘は、陸上部で一定の地盤高がある場所に設置されているため、常に潮位の影響を受ける水門より施設規模が小さく、閉鎖する頻度も少ないものの、東京港全域を守る防潮機能の一部をなす重要な施設でございます。

○木内委員 閉鎖する頻度も少ないんですけれども、答弁にあったように、東京港全域を守る防潮機能の一部をなす、大変重要な施設だと。
 きょう私は、関係者にお配りをするつもりでコピーもしてきたんですが、手間がかかるからこの紙だけでごらんいただきますけれども、(資料を示す)これがいわゆる陸閘というやつです。水門があって、防潮堤があって、陸の上で開閉をして、防潮機能を実は期待するもの、これが陸閘というやつなんですね。
 これが非常に重要な機能になっておりまして、例えば、さっきの月島、中央区の話にもありましたけれども、月島地区における陸閘というのはこういうものです。陸上ですから、道路で。それから、これは竹芝地区の陸閘。ふだんは余り皆さん気にされないと思うんです。日の出地区の陸閘、これが一朝事あるときには、担当者が行ってこれを手作業で管理し、開閉をするという、基本的にはそういう仕組みになっている、これが陸閘なんです。
 水門と同じような機能を持ったものでも、水路にある場合と陸上にある場合では、運用にも違いが見られるということは、今の答弁でもわかったんですけれども、防潮堤や水門と同様の働きをする重要な施設という認識をした上で、東日本大震災を経験して、水門の遠隔操作を行う高潮対策センターについては、新たに二つ目の高潮対策センターを整備し、バックアップ機能を強化している。
 陸閘に関しても、管理運用面を強化すべきであると私は考えるわけでありますけれども、まず、これまでに実施してきた管理のための取り組み内容をご報告願いたいと思います。

○石山港湾整備部長 陸閘を閉鎖する場合には、操作員が現地に赴き、直接、閉鎖操作を行う必要がございます。
 東日本大震災を教訓として、津波の襲来等に備え、迅速かつ確実に閉鎖を行うため、管理体制の見直しを行ってまいりました。
 具体的には、即時閉鎖を可能とする人員体制の強化や、通信手段として衛星携帯電話の配備等を行いました。
 また、陸閘そのものを削減し、防潮堤が不連続となる箇所を少なくすることで、安全性を向上させる取り組みも行っております。
 東日本大震災の発生当時、東京港には四十六カ所陸閘がありましたが、環状二号線の整備にあわせて、晴海地区の防潮堤の位置を変更するなどして、十一カ所削減し、三十五カ所といたしました。さらに、このうちの七カ所は、ふだんは閉鎖管理としております。

○木内委員 津波に対しても迅速に対応できる管理体制を整えるということだけではなくて、閉鎖操作が必要な施設そのものをなくしていったり、閉め切ったりして、安全性を向上させるという方針はむべなるかなと、こう思うのであります。陸閘そのものを削減して、防潮堤が不連続となる箇所を少なくすることで安全性を担保するという答弁であったと思います。
 陸閘は、今後も削減できるものはできるだけ削減に取り組むべきであって、削減できないものについても、管理体制の強化が必要だと思うんですけれども、所見を伺います。

○石山港湾整備部長 陸閘につきましては、今後も一層の削減に取り組んでまいります。その方法として、現在、三つのやり方を考えております。
 一つ目は、新たに防潮堤を整備して防潮ラインを変更することにより、防潮機能が不要となる既存の陸閘を削減する方法であります。
 二つ目は、陸閘が設置されている開閉部を塞ぎ、それを乗り越えられるスロープを整備することで、開閉部にあった通路機能を確保しつつ、陸閘を削減する方法でございます。
 それから三つ目は、ふ頭の出入り口に近接して複数設置されている陸閘を集約して削減する方法でございます。
 設置方法の状況に応じて、ふさわしい方法を選び、可能な限り陸閘を削減してまいります。
 また、現地の状況等により、陸閘の削減が困難な箇所につきましては、管理体制の強化に取り組むこととし、遠隔制御システムの導入等を図りながら、確実性、安全性の向上を図ってまいります。

○木内委員 非常に明確な答弁であります。実はこの部分のやりとりは、きょうの私の質問の肝ですから、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 今の答弁にあった、例えば遠隔制御システムの導入でありますとか、可能な限りふさわしい方法で陸閘を削減するという答弁がありました。この課題について、具体的な検討内容、時期について、差し支えない範囲で答弁できればお願いしたいと思います。

○石山港湾整備部長 陸閘については、既に即時閉鎖が可能な人員体制を整えておりますが、残さなければならない陸閘については、発災時の対応をより確実にするため、現在、遠隔制御システムの導入の可否について検討を行っております。
 既に検討が進んでいる港区内の二カ所の陸閘については、関係者の理解を得ながら、来年度には実施に向け設計を行っていく予定でございます。

○木内委員 この陸閘についての極めて明快な方針と今後の計画が明らかになりましたので、答弁を了としたいと思います。
 さて、角度を変えてお尋ねをいたします。カウントダウン花火であります。
 さきの予算特別委員会で我が党の同僚議員がただしたように、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、今、町中至るところで文化イベントを展開し、大会を成功させるための機運を盛り上げていくことが必要である、こういう主張をいたしました。
 さまざまな角度から各議員がいろんな提案をし、執行機関としてもこれを受けとめて、できるものはどんどんこの民意というものを行政に反映して、そして、五輪機運というものを盛り上げていこうという実はやりとりが、本会議、代表質問、一般質問、予特の代表総括、一般総括で随分出ました。
 その際に、日本ならではの伝統文化や祭りが重要なキーワードになってくる。たしか伊藤議員の質疑の中では、都庁の前の広場ですか、スペースに、全国から各地のみこしを集結させて、大勢の担ぎ手によって、日本文化をここから喧伝しようじゃないか、これについても執行機関から大変前向きな答弁がありました。
 いわば、日本の歴史や伝統、盆踊りなんかも全国から集めよう、そしてオリンピック機運を盛り上げよう、民意の高まりの中から出たアイデアというものをどんどん行政がこれを受けとめて実施をしていくという、その議論が今定例会でもあったわけであります。
 例えば、きょう申し上げる花火、これは江戸の昔から多くの花火師が切磋琢磨し、すぐれた技術、日本の文化を育て上げてきたんです。日本の花火というのは、技術的にも、またアイデアからいっても、知恵と工夫からいっても世界一だといわれている。
 よくいわれるんですけれども、例えば、夏の風物詩として花火の打ち上げが東京湾なんかで行われるときに、飛行機からこれを見た人が、すごいですね、日本の花火は。上から見ても真ん丸ですね、横から見ても真ん丸ですね、下から見ても真ん丸ですね。こういう花火というのは世界にないんですって。
 後で申し上げるけれども、ドバイだとか、あるいは香港なんかでカウントダウンの花火があるんですけれども、これは真ん丸じゃないです。いわゆる和花火のようにはいかない。そのくらい日本の花火は、伝統と技術に培われて長い歴史を持ったものなんです。
 しかしながら、日本では、一部の集客施設を除いて、夏の風物詩としてのみ花火が打ち上げられることが多かったんです。
 実は、ある方の提供された資料なんですが、ロンドンアイの花火、ビッグベンの壮大な音色とともに、大みそか、午前零時の新年とともに花火が打ち上げられる、非常に人々の気持ちに大きな夢と希望と印象を与えるようになっている。
 ニューヨークのタイムズスクエアでも、大みそかの日の花火の打ち上げとカウントダウンというのが行われている。また、世界遺産オペラハウス、オーストラリア、これを実は中核にした地域でも打ち上げ花火というのがカウントダウンで行われている。ドバイなんかでもそう。
 あるいは、いらしたことがあると思うけど、香港にビクトリアハーバーというのがありますけれども、ここで大みそかに行われる花火のカウントダウン、これはもう九龍や香港島のどちらからもよく見えて、ホテルの上の方から見ると、自然の夜中の大キャンバスの上に繰り広げられる絵巻物というか、一大ページェント、こういう世界の各地でカウントダウンの花火というのが行われているわけであります。これは夏の風物詩とはいうものの、今、発想の転換をして、この東京湾における花火の打ち上げで大みそかのカウントダウン、新年を祝い、オリンピック・パラリンピックを祝福し、そして世界に喜びと希望を発信するイベントを行ってはどうかというご意見を、ある方から私はお寄せいただいたのであります。
 岩元さんとおっしゃる方なんですけれども、非常に深い見識をお持ちで、東京五輪の成功を熱望しておられる方で、首都東京の新たな歴史を紡ぐ文化醸成の発想からのご提案を私は聞いたわけであります。民間の方の現場から発信されるこのアイデアというものが尊重されなければならないと思うのであります。
 そこで、まず第一に、仄聞するところ、お台場においても冬場に花火大会が実施されているそうでありますけれども、このお台場の花火大会の開催までに至る経緯と現状について明らかにしてください。

○山口営業担当部長 お台場での花火の打ち上げにつきましては、平成二十三年に、二十四年ぶりに東京で開催されることとなりましたモーターショーを地域全体で盛り上げ、来場されたお客様に楽しんでいただくために、地域のにぎわい創出につなげていくことを目的に開始されました。
 実施に当たりましては、東京臨海ホールディングスやまちづくり協議会、進出事業者が実行委員会を組織し、近隣住民への説明、海上保安部や警察、消防との調整、財源の確保、企画、広報などを行っております。
 その後、モーターショーの開催されない年も含め、毎年冬に開催されております。昨年は十一月二十三日から毎週土曜日、十二月二十八日まで計六回開催されております。
 各回とも十九時からわずか十分間の実施ではございますが、多くの方に楽しんでいただいております。

○木内委員 今の期間は、十一月から十二月にかけてでありまして、大みそかではないものの、十二月のイルミネーション輝くお台場で、大勢の来訪客が花火を楽しんでいることがわかった。
 さっき申し上げた岩元さんからお話をいただいて、私はけさ、屋形船の団体の役員の方に電話して聞きました。きょう都議会でこういう提案をしようと思うんだけど、どうか。ぜひやってほしい。屋形船も、舟運の活性化等ということでよくそういう角度から議論をされるんですけれども、これはお客さんが必ず来ますと。横浜港の花火大会、あるいは江戸川でやる江東区砂町花火大会、もう江東区から屋形船が何十そう出ている。江戸川区からも来る、そういうところでありますが、これはもう、景気の活性にもつながるという意味からも申し上げることができるのであります。
 東京港では、ご存じだと思うんですが、汽笛吹鳴、吹き鳴らすといって、船の乗務員、船乗りが、年が明けたその瞬間、船の汽笛を一斉に鳴らす習慣があります。私も、わざわざそれを聞きに東雲に行ったことがあるんです。東雲の都営住宅の十階あたりから、ちょうどカウントダウンの午前零時を待つ、そうすると十二時の時報とともにわあっと一斉に、東京湾に停泊していたり、あるいは航行中の船から汽笛が鳴る、この汽笛吹鳴というのであります。
 大みそかの夜、紅白歌合戦が終わるころから花火でのカウントダウンが始まれば、二十四時を回り、新しい年の始まりに皆さんの胸が高鳴るのはもとより、来るべき東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運も高まるのではないか、こういうふうに思うのであります。
 繰り返していいます。都民の皆さんの間から出てきた貴重な提案であります。こういう民間で何とか企画をして、企業や団体、あるいは賛同する関係分野に働きかけを行って、ぜひ、この花火のカウントダウンを実現したいという民間の方がおられるんです。こうしたいわば熱意に対して、港湾局は、東京都は、しっかりとまた応援をすべきだとも思うのであります。
 ただし、先ほどもありましたけれども、課題もある。海上保安部や警察、消防との調整、財源の確保、企画、広報などいろいろあります。
 そこで、大みそかの真夜中に実施したいという行事について、花火は日本文化の最たるものであり、実現に向けた検討ができないか、あるいはそういう申し出があれば、課題について検討するなどの新しい一歩が刻めないか、こう思うんですが、どうでしょうか。

○山口営業担当部長 現在、お台場で毎年冬場に実施されている花火は、十九時からの開始でございます。
 大みそかの真夜中に花火を打ち上げるとなりますと、近隣住民に与える音や光への対応、交通規制に当たる警察との調整など、大きな課題があると思われます。
 今後、具体的な提案が出てきた場合には、主催者から十分話を伺い、海上保安庁や警察、消防などとの調整などの課題について検討してまいります。

○木内委員 答弁されたように、課題も多くあると思いますけれども、今後、具体的な提案が出てきた場合には、ぜひ今の答弁のとおりに検討を願いたい、こう思いますので、強く要望したいと思います。
 次に、舟運の活性化ということについて伺います。
 昨年末の臨時国会で交通政策基本法が成立して、観光立国の実現や災害対応の観点からの交通機能の重要性が改めて認識されています。
 東京は、江戸時代からの舟運の歴史がありますけれども、近年においても、水上バスや屋形船が外国人観光客に人気を博しておりまして、東京らしいおもてなしを充実させていく意味で、舟運を活用した観光振興が強く望まれるわけであります。
 私自身も、実は海外をずっと回っておりますときに、パリのバトームッシュという、すばらしい周辺の空間を手にとるように鑑賞することのできる舟運を利用したことがありました。これは一生の思い出として命に刻まれるようなことであります。
 舟運というのは水がつきものでありますから、水というのは人間をほっとさせる、生命の起源は水にあったなんていうことをよくいう人がいますけれども、そういうこともいえるんじゃないかと思うんです。
 また、災害時にも舟運は活用できるわけでありまして、阪神・淡路大震災の際、ビルや高速道路の倒壊により道路がふさがれ、物資輸送に支障を来したけれども、舟運を活用して緊急物資を輸送したほか、船舶を避難所としても使った。舟運は大都市の交通機能の一翼を担えるものでありまして、その活性化を推進する必要があります。
 私は、以前から何度も何度もこの舟運の活用ということを訴えてきておりまして、ちょうど一年前、昨年の第一回定例会のこの委員会の場でも、公共桟橋の開放を提案し、利用頻度の少ない桟橋についてできる限り早く開放できるよう取り組みを進めると、そういう答弁を得たのであります。
 先日の本会議で、我が党の同僚議員の質問に対し、舟運活性化に向けて、公共桟橋の開放を試行するとの答弁があった。試行ではあるけれども、これは東京の舟運にとって非常にインパクトのある施策でありまして、我が党の主張の実現に向けた大きな一歩であると、こう思うのであります。
 本委員会では、施策の内容や課題などについて掘り下げた議論ができればと思うんですけれども、まず、申し上げた、今回開放する竹芝桟橋の現状と開放の内容を伺います。

○笹川港湾経営部長 今回開放に向けた試行をする竹芝小型船桟橋は、都保有の視察船「新東京丸」専用の桟橋でございます。
 「新東京丸」は、年間で一万二千人の方がご利用されておりまして、多くの都民に東京港の役割についての理解を深めていただいております。
 ただし、平日の夜間及び土日、休日は原則として運航していないことから、その時間帯について、屋形船を初めとする不定期航路事業者に対し、桟橋の開放を試行するものでございます。

○木内委員 私は、数十カ所ある船着き場、桟橋をできるだけ開放して、舟運の活性化、航行の拠点にすべきだといってきました。いよいよ竹芝が開放される、限定的だけれども、「新東京丸」がここを使わないとき、これは有効利用の理想形だというふうに思うんです。
 視察船としては、「新東京丸」は多くの方々に利用され、日本一のコンテナ貨物取扱量を誇るこの東京港の役割や重要性について、都民の皆さんの理解を得るために非常に有効に役立っている、こういうふうに思うのであります。視察船が利用しない時間帯、そこを開放する。公共桟橋の有効な活用の形態であると思うのであります。
 単に、財産の有効活用というところにとどまってはなりませんし、不定期航路事業者への開放によって、より多くの事業者が桟橋を利用できるようにすることで、船を活用した新たな観光資源の開発を促していくべきだと思うんです。
 それで、私は港湾局の皆さんといろんな協議を重ねて、何度もこの委員会で提案をしてまいりました。不定期航路、水上タクシー、いよいよ実現したじゃないですか。これがまた、使うのに思ったより値段が安いんですね。三越のある、道路元標のある日本橋近くの船着場から、十人乗りで二万円で竹芝だとか東京港に来られる。十人で二万円だとすると、一人二千円です。タクシーよりも安いし、時間は正確ということで、今、各方面から物すごい関心と興味を集めているわけであります。
 この前、私、葛西臨海公園へ行ってきましたら、水上バスの発着場があるんです。臨海公園というのは、要するに葛西臨海公園駅からも近いんだけれども、水上バスもある、海と挟まれていて、それで水族館はあり、ホテルはあり、ヘブンアーティストが一生懸命演技をする広場もあり、大変いろんな機能があって、日本一の大観覧車に乗ってきました。すばらしいところです。
 よく見たら、あそこにあるホテルは安くて、非常に簡便で、聞いてみたら、全国からあそこへ来るのは、ディズニーランドへ家族で行くために前の晩--こういうこといっちゃいけないのかもしれない。ディズニーランドのホテルは決して安くないので、一つは臨海公園の安いホテルに家族で泊まって翌朝行く。もっと安く上げるには、若洲のキャンプ場がある。あそこでテントを張って、前の晩は家族で寝て、車で翌日ディズニーランドへ行く。庶民の知恵なんですよ。そのとき、水上バスのダイヤ表を見たら、余り頻度は高くないんだけれども、浅草の二天門ですとかずっと内陸部の方に路線がつながっている。これはコラボレーションというか、物すごい効果的な立地をこれからも生かしていける余地がある、こういうふうにも思ったわけであります。
 桟橋開放は、そういうことで非常に意味があるんですが、不定期航路事業者への桟橋の開放によりまして、周辺のホテルと連携した企画など、舟運活用の観光振興が期待できると思うんですけれども、どうでしょうか。

○笹川港湾経営部長 桟橋を不定期航路事業者に開放することで、屋形船やレストラン船、遊覧船、水上タクシーなどのご利用が可能になります。
 竹芝小型船桟橋は、「ゆりかもめ」の竹芝駅から近く、JR浜松町駅にもほど近いところにあり、乗客の利便性も高いと考えられます。すぐ隣には国際的なホテルがあり、例えば、ホテルの宿泊と屋形船やレストラン船でのクルーズを組み合わせたツアーなど、委員ご指摘のような、周辺のホテルなどとタイアップした企画も可能でございます。
 観光客に魅力的なメニューをふやすことで、舟運を活用した観光振興に役立つものと考えます。

○木内委員 ホテルとのタイアップなど、いろんなアイデアを生かした舟運観光を進めることによって、外国人を初めとする観光客の誘致にもつながり、東京観光の可能性を広げることになると思います。
 また、桟橋の開放は、災害時の利用という点でも非常に重要だと考えます。屋形船組合の方に聞いたんですけれども、桟橋がそこにあるからといって、実はすぐに使えるわけではないんですね。船を安全に桟橋につけるには、桟橋の長さ、水面からの高さ、波の立ち方、周辺の水域の利用のされ方、あるいは水深なんかも、きちっと一定のものが担保されなければ着岸できない。そのためにしゅんせつが必要になったりするわけでありますけれども、特徴を知った上で着岸をする必要があるんです。
 日常的に利用することで、一朝事あるときに、災害時にも混乱なく、物資輸送や避難者輸送などに活用できるようになるんです。ふだんから使い勝手をよくのみ込んでおくことが必要なんですね。こうしたことも効果として考えて、開放を進めてもらいたい、行政誘導してもらいたい、このことを強く求めたいんです。
 桟橋の開放に当たっては、課題もあると思います。東京港はコンテナ船などの大型船が多いけれども、そうした船との衝突なども非常に心配です。
 先日、千葉県の鋸南町の鋸山に行って、ロープウエーで東京湾を見ました。走水、浦賀の方、富士山まで見える、貨物船の行き来が物すごいです。そこにまた何本目かの、何か国土交通省が本当にいっているのかどうか、羽田空港の滑走路をまたつくるとかつくんないとか、冗談いっちゃいけない、簡単に。あれは自然破壊もあるけれども、船の航路を実は阻害する要因になるんで、ただ滑走路だけつくればいいっていう話では--話は脱線しましたけれども、桟橋の開放に伴う課題に十分な対策を講じながら、安心して利用できるようにすべきだと思うんですが、所見を伺います。

○笹川港湾経営部長 委員のお話にもございましたが、東京港はコンテナ船などの大型船が多数往来をしており、特に大井コンテナふ頭や青海コンテナふ頭への道となる第一航路は東京港のメーン航路でございます。
 小型船の往来がふえますと、船舶同士の事故などの危険性が高まり、こうした船舶のふくそうに対する安全性の確保が重要な課題となります。
 また、港内には水上バスなどの定期航路があり、ダイヤを組んで運航していることから、これら公共性の高い航路の定時運行を確保する必要がございます。
 桟橋の開放に当たりましては、これらの課題について、海上保安部や水域の利用者と対応策を十分に検討、調整し、桟橋の利用ルールや航行ルールなどを整えた上で開放を行ってまいります。

○木内委員 いろんな課題がありますけれども、安全面などの課題をしっかりと検討し、解決した上で、安心して開放できるように頑張ってほしいと思います。その意味で、きょうの質疑が非常に重要な意味があると、こういうふうに思うわけであります。
 舟運を活性化するには、船が着く桟橋がなければ始まらない。竹芝の開放は、公共桟橋開放の第一歩として評価いたしますが、舟運のさらなる活用に向けては、屋形船や、あるいは申し上げた水上タクシーなど、不定期航路事業者が利用できる桟橋をふやしていくことが必要であります。
 都は、公共桟橋のさらなる開放を進めるなど、舟運活性化の一層の推進を図るべきと考えます。志を同じくして、本当に責任を持って港湾行政に当たってくださる港湾局長の決意を伺います。

○多羅尾港湾局長 舟運は、今後の東京の観光振興に大きな可能性を秘めていると考えております。
 例えばでございますけれども、神戸ですとか横浜、こういったところは夜景で有名な六甲山とか、港の見える丘公園とか、町全体を眺める著名なビューポイントがございます。東京にもスカイツリーなどのビューポイントはございますけれども、発展する臨海エリアを展望することのできるポイントというのは、意外と少ない現状でございます。
 この点、舟運というのは、海の上から広く臨海エリアを眺めることのできる新しいビューポイントを提供できるものでございます。
 今後、例えば、世界から来られるお客様が東京を観光するならば、まず船に乗ってみようと、こういうふうにいわれるようになることが非常にいいのではないかというふうに考えております。
 さて、委員ご指摘のとおり、舟運の活性化に向けては、公共桟橋の開放などにより、不定期航路事業者が利用できる船着き場をふやしていくことは重要でございます。今回の竹芝での試行により、課題解決に向けた検証を行い、その結果を受けて、他の公共桟橋についても開放に向けた検討を進めてまいります。
 また、桟橋所有者と舟運事業者とのマッチングによる民間桟橋の活用にも積極的に取り組むなど、民間事業者や地元区、国と連携しながら、MICE、国際観光拠点化の有力な手法として、舟運の活性化を強力に推進してまいります。

○木内委員 今、局長から、ほかの公共桟橋についても開放の検討を進めると力強い話がありました。臨海副都心は、MICE、国際観光拠点であり、例えばビッグサイトでの国際会議の後に屋形船で食事をするなど、アフターコンベンションなどへの舟運の活用は、東京らしいおもてなしになると思うんです。
 ちょうど、イザベラ・バードという明治時代に来日したイギリスの女性旅行家の「日本紀行」というのを今読んでいるんですが、上巻が終わって下巻に入っている。このイザベラ・バードさんがいっているんですね。要するに、日光に行った、金谷ホテルがあった、立派な木造の民家をちょっと大きくしたような宿泊施設。すごく憧れて、ここに泊まりたい。どんどんかごが来る、このかごに乗って東北に旅行に行くんです。あるいは馬に乗っていく、時には牛に乗っていく。我々日本人が忘れた、クラシックなそういうものに対する憧憬というのが外国人には実はあるんですね。
 だから、例えばMICEという格好いい国際会議場のコンベンションの後、屋形船に乗って浅草行くとか、いろんなプログラムをつくって、これにどんどんおもてなしの心を込めて歓待をする。考えても楽しいわけでありまして、今後とも、舟運の活性化に向けて、しっかりと施策の歩みを進めていっていただきたいことを強く要望して、私の質問を終わります。

○三宅委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時二十分休憩

   午後五時三十四分再開

○三宅委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○中村委員 それでは初めに、東京都営空港条例の改正に関連して質問いたします。
 七日の補正予算の審議でも、大島の早期の復興について支援するよう述べましたが、観光産業の支援のための離島航空路補助事業も盛り込まれていました。
 地元の三鷹市でも、観光協会で椿まつりのこうしたチラシの方も配布をして、市民への呼びかけも行っていました。(資料を示す)これは船便の方なんですけれども、離島航空路の方も観光支援としては大変重要であり、日常的な利便性の向上のためにも大変重要です。
 調布の飛行場は、三鷹市、調布市、府中市の三市にまたがり、大島、新島、神津島と結ばれています。住宅街にあることから、周辺に住む方々からは、常に安全対策や騒音対策が求められているため、都と地元三市の協定で離発着回数が制限されてはいます。
 多様な目的で使用され、住民の方々にもさまざまご意見はありますが、離島航空路については、営業目的の使用とは異なり、おおむね理解がされていると受けとめてはいます。離島で暮らす方々にとっては、離島航空路の利便性の向上が求められると聞いています。
 そこで、今回の条例改正で、大島空港と三宅島空港の使用時間が延びることになりますが、その意義をまず伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 大島空港の運用時間は、三月から九月まで、現在の十六時三十分を十七時三十分まで延長することとし、三宅島空港は、新島空港、神津島空港と同様、夏休み期間中とゴールデンウイークの期間について、現在の十七時を十七時十五分まで延長することにしました。
 これによりまして、大島と三宅島路線については、調布行きの最終便の出発時間を遅くでき、特に大島路線では、日の長い季節は調布にもっと遅い時間に到着するようにしてほしいという利用者ニーズに的確に応えることができるようになります。
 さらには、これらの空港の運用時間の延長は、調布飛行場を起点に、大島、新島、神津島、三宅島に就航する路線のダイヤ編成の自由度を広げることになり、離島航空路全体にとって、利便性のさらなる向上に資することになると考えます。

○中村委員 調布の飛行場の方は、四月から八月は十八時まで、それ以外は十七時まで運用できますので、大島、三宅島の運用時間が延びることで、離島航空路の利便性が向上するのは望ましいと思います。
 三宅島の空港については、これまでは羽田空港との定期便がありましたが、羽田が利用できなくなるため、都は、調布飛行場との定期便の準備を進めていました。
 そこで、三宅島と調布を結ぶ路線が来年度始まるとのことですが、概要の方を伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 三宅島と調布を結ぶ新規航空路線は、ことしの四月二日から十九人乗りのプロペラ機で一日三往復、新中央航空株式会社により運航されます。
 なお、現在の全日本空輸株式会社の羽田―三宅島路線は、この三月末をもって廃止されます。

○中村委員 四月二日からの運航開始ということですので、当初、羽田の利用が昨年度末までといわれていたのですが、ほぼ、間なく航空路が確保されたことに、関係各位のご努力には敬意を表します。
 一方、調布飛行場開設以来、初の定期航空路の追加になるので、これまで同様、安全輸送の対策は着実に行っていただきたいと思います。
 さて、空港の周辺地域にとっては、これで三宅島との距離が一気に縮まるので、関心が高まる機会にもなります。毎年十月に行われる調布飛行場まつりは、離島と地元との交流を図る上で意義があると考えますが、昨年は台風二十六号の大島土砂災害が発生し、中止となりました。
 昨年四月にはまた、新規にターミナルビルも完成をしました。これを活用することによって、離島と地域との交流をより一層強めていくよう取り組んでいくべきと考えますが、所見を伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 調布飛行場まつりのようなイベントはもとより、日常的に利用される新ターミナルビルを、島しょと地元との交流の場として活用していくことは極めて意義があると考えます。
 このため、新ターミナルビルのロビーに、昨年の十月から島の特産品であるツバキ油やノリ、クサヤなどを取り扱う自動販売機を設置し、好評を博しております。
 また、ことしの二月からは、島の特産品である焼酎や塩、ガラス製品などを展示するスペースを常時設置しております。
 さらに、本年四月二日の三宅島航空路線の新設の際には、離島航空便の運航に対する地元の理解と協力への感謝を込めて、二日から四日までの三日間にわたり、島の物産展を開催することにしております。
 都は、今後もターミナルビルの一層の活用を図り、島しょと地元との交流をさらに深めてまいります。

○中村委員 ただいまお話のあった三宅島の物産展については、東京都からの要請で、三月十六日付の三鷹市の広報、こちらにも掲載されていますので、多くの市民の方が来場することを期待したいと思います。
 私の自宅からは自転車でも二十分で調布飛行場に行くことができまして、そこから飛行機で二十五分で大島に到着します。先日の委員会視察では、新木場からヘリコプターに乗ったんですが、三鷹からヘリポートに着くまでに大島に着けるほど時間的には近いものがあります。
 この質問に当たって、先週の週末にも行ってきたんですが、新しいターミナルができて、小さな子供連れの親子も飛行機を見ながらお弁当を食べている姿を見ました。また、先ほどご説明のあった自動販売機も確かに見てまいりましたら、好評を博しているということでしたが、やはり売り切れになっているものもありましたので、実際、好評を博しているんだなということを見てまいりました。
 同じ東京都として、より身近に感じていただき、島しょ振興が図られるよう引き続きの取り組みをお願いします。
 次に、臨海会計の運営と今後の開発に向けた取り組みについて伺います。
 準公営企業会計に基づく臨海副都心のまちづくりは、企業と同様に会計面のバランスも考えながら開発を進めることが重要であることから、臨海地域開発事業会計の運営状況を伺いながら、今後の開発の方向性や取り組みなどについて明らかにしていきたいと思います。
 まず、この経済・港湾委員会資料の平成二十六年度当初予算説明書を見ると、四七ページのところに、臨海地域開発事業会計の支出額について、平成二十六年度の予定額は千八百六十八億円であり、前年度の四百七十六億に対して二九二%増となっています。増加した大きな要因は、企業債の元金償還金の千五百三十四億円です。
 そこで、この元金償還金が増加した主な理由と臨海副都心開発に係る企業債償還のこれまでの経過及び今後の償還計画について伺います。

○石原臨海開発部長 増加の主な理由でございますが、千五百三十四億円の元金償還金のうち、臨海副都心の開発に係る企業債千四百五十五億円の償還期が来年度に当たっているためでございます。
 臨海副都心開発に係る起債は総額で五千百八十五億円でございまして、これまでに約五五%に当たる約二千八百三十二億円を償還済みでございます。
 今後は、来年度に千四百五十五億円、平成三十二年度に八百九十八億円、合計で二千三百五十三億円を償還する予定でございます。

○中村委員 既に半分以上を償還しているという状況がわかりました。
 一方で、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決まり、開催計画では、今後開発予定の有明北地区に四つの競技施設が配置される予定であり、そのほかにもオリンピック・パラリンピック関連でさまざまな土地需要があると聞いています。土地処分にも影響を与えるのではないかと思います。
 このような状況の中で、今の答弁にあったように、起債償還にも取り組んでいくことになりますが、償還計画に影響はないのか、伺います。

○石原臨海開発部長 内部留保金として約千九百億円を有しておりまして、来年度の償還額千四百五十五億円を支払うことも可能でございます。
 しかし、オリンピック・パラリンピックの成功もにらんで中長期のスケジュールで開発を進めていく必要がございまして、来年度の千四百五十五億円は償還した上で、九百七十五億円を借りかえる予定でございます。

○中村委員 借りかえによって、低金利とはいえ、新たな金利負担が生じることをしっかりと認識することが必要です。
 一方で、企業会計を運営していく上で、借りかえは工夫の範囲内でもあり、また、オリンピック・パラリンピックの成功に向けて土地を有効活用していくことも不可欠です。バランス感覚を持って、適正な会計運営に取り組んでもらいたいと思います。
 さて、臨海副都心では、シンガポールやソウルなどの諸都市が力を入れているMICE分野において、厳しい都市間競争を勝ち抜くために、今後開発予定の青海地区北側を中心に、MICE、国際観光拠点化を目指してさまざまな取り組みが進められています。
 この目標には大きな意義があると思いますが、先ほど来の質疑からも明らかなように、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの成功というもう一つの目標とどのように整合性を確保して開発を進めていくのでしょうか。
 今後の開発の方向性について伺います。

○石原臨海開発部長 臨海副都心は、世界中から人、物、情報、技術が集まるMICE、国際観光機能が既に一定程度集積し、観光と交流の町として発展してきております。また、域内には、今後の大きな発展可能性のある、都心に残された数少ない用地も有しているところでございます。
 そこで、こうした用地を有効活用しまして、オリンピック・パラリンピックの成功に向けて関連施設の整備を着実に進めつつ、大型クルーズ客船ふ頭の新設や新たな観光資源の誘致など段階的な開発を進め、世界一の魅力を持つ、MICE、国際観光拠点へと発展させてまいります。

○中村委員 今後の取り組みに大いに期待したいと思います。
 ところで、この臨海副都心は、平成元年の開発着手から四半世紀が経過をして、職、住、学、遊のバランスのとれたグローバルなまちづくりのコンセプトのもとで開発が進められてきました。現在では就業人口五万二千人の町に発展し、大手企業を初めとして一千五百社もの事業者が進出をし、ビジネス拠点としても着実に成長してきています。
 臨海副都心には、研究開発機関の一定の集積やベンチャー企業の創業支援に対応できるオフィスビル環境などが整っているという、ほかの町にはないアドバンテージを持っています。アジア諸都市との厳しい都市間競争を勝ち抜いていくために、その強みを生かして、外国企業の誘致に取り組むなど、さらなる企業集積を進め、グローバルなビジネス拠点としての発展を図るべきと考えますが、所見を伺います。

○山口営業担当部長 現在、臨海副都心には、都立産業技術研究センターや国の産業技術総合研究所などの学術研究機関が集積し、企業等が共同で研究開発を行ったり、製品の性能試験や分析をする環境が整っております。
 域内のテレコムセンタービルやタイム二十四ビルなどのオフィスビルにはインキュベーション施設なども整備され、ベンチャー企業や中小企業が進出しており、こうした学術研究機関などが集積している環境を生かした取り組みが行われ、中には外国からも注目される最先端の研究開発も行われております。
 そこで、都は、こうした集積の強みを生かした取り組みをさらに加速するため、都の補助制度を活用いたしまして、ベンチャー企業等への研究環境の整備や海外からの視察への対応力の強化などを行い、国内外からの視察の増加や共同研究などにつなげております。
 こうした取り組みを強化するとともに、今後、進出事業者などによる異業種交流会への支援など、国内外の企業の誘致に努め、臨海副都心のより一層のグローバル化を図ってまいります。

○中村委員 臨海副都心の研究機関などの集積の強みを生かして海外企業を誘致することができれば、グローバルな拠点として町が発展していくとともに、中小企業との連携も生まれ、東京の産業力を牽引する非常に有効な取り組みとなります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの際には、ベイエリアには、仮設も含めて競技施設の三分の二に当たる二十一の競技施設が整備され、その中でも臨海副都心では十の競技会場が予定されています。オリンピックは短い期間ではありますが、そこに世界中からお迎えするお客様は一日数万人を超えることが予想されます。
 さらに、オリンピック開催時だけではなく、これからオリンピックまでの期間にも視察などを含め、たくさんの海外からのお客様をお迎えすることになります。これらのお客様に好印象を抱いていただけるような、おもてなしの心のこもった対応は、東京への再訪の気持ちを醸成し、まさにグローバルな発展につながるものだと思います。
 東京都や進出事業者等が一体となってまちづくりを進めてきた臨海副都心では、町全体でお客様を歓迎する取り組みをさらに充実させていくべきと考えますが、所見を伺います。

○山口営業担当部長 観光庁のアンケートによれば、海外からのお客様が旅行中に困ったこととして、無料Wi-Fiの環境が少ないこと、目的地までの公共交通の経路情報の入手や利用方法がわかりづらいことなどが挙げられています。
 そこで、臨海副都心では補助制度を活用いたしまして、最も要望の高い無料Wi-Fi環境についてもサービスを開始するとともに、「ゆりかもめ」の各駅への多言語対応のタブレットやデジタルサイネージを配備いたしまして、外国人旅行者に対する経路案内を可能といたしました。
 また、進出事業者で構成する臨海副都心まちづくり協議会などと連携して、冬の夜空を飾る花火の打ち上げや複数のビルにわたる大規模な最先端のイルミネーションなど、観光地としての魅力の創出にも努めております。
 今後は、これらの取り組みに加え、多言語対応の案内板の充実などを進出事業者との連携により進め、おもてなしの心にあふれた臨海副都心へと発展させてまいります。

○中村委員 ご答弁ありがとうございました。これからますますふえると思われる海外から来訪されるお客様にとって、快適で楽しい滞在となるよう、今後とも工夫を凝らしておもてなしの取り組みに尽力し、東京、臨海副都心の魅力を発信していただきたいことを要望しまして、質問を終わります。

○柴崎委員 まず初めに、海上公園における防災公園としての整備についてお伺いしたいと思います。
 私は、臨海エリアというのは余り行かないんですが、たまに行くと、お台場海浜公園などの海上公園は、海を近くに感じることのできる東京ならではの魅力的な公園であり、毎年多くの人が訪れているようだということでございまして、実際、水に近づき親しむことができる公園も多くあるようでございます。
 公園といいますと、内陸の市街地にも大規模な都立公園も多く見られるわけでありますが、私の地元練馬区におきましては、光が丘公園、ここでは防災公園整備という事業が進められておりまして、近年、応急給水槽やかまどベンチといった災害時に活用できる施設の整備が行われております。
 この光が丘公園は、地域防災計画に、医療機関近接ヘリコプター緊急離着陸場候補地として位置づけられており、そうしたことからも整備が進められているようであります。
 臨海部でも、例えば大井ふ頭中央海浜公園や辰巳の森海浜公園、こうした大規模な公園がエリアの核となるような場所に見られるようであります。
 私は、海上公園においても、発災時への対応が可能な施設の整備が必要なのではないかなと、こんなふうに思うわけであります。
 そこでお聞きしたいんですが、東京都地域防災計画におきまして、海上公園が災害時に期待されている役割と現状に対する認識、これについてお伺いいたします。

○石原臨海開発部長 東京都地域防災計画においては、三十八ある海上公園のうち十六公園が、何らかの防災上重要な施設としての位置づけがなされております。
 具体的には、若洲海浜公園が大規模救出救助活動拠点として位置づけられているほか、六公園がヘリコプターの災害時臨時離着陸場に、二公園が水上輸送基地となっております。
 さらに、内陸部の公園と異なり、海上公園ならではの位置づけとして、海上輸送基地機能を確保するため整備を進めております耐震強化岸壁の背後地の荷さばき場として、八公園の位置づけがございます。
 委員ご指摘のとおり、海上公園が発災時にこうした役割を果たしていくことが重要でございまして、広い面積を有する救出救助の活動広場や災害時対応トイレなどの確保が必要と考えております。

○柴崎委員 海上公園が地域防災計画上も多様に位置づけられているということが今のご答弁でわかりました。
 オリンピック・パラリンピックの競技会場にも多くが位置づけられているこの海上公園でありますが、防災力効果が不可欠な施設であり、防災公園としての整備を早期に実現することが必要じゃないかなと、こんなふうに思うわけであります。
 海上公園における防災公園としての整備に向けた取り組みについてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長 海上公園において、発災時に防災公園としての機能が確実に発揮されますよう、今年度、地元自治体の協力を得まして、防災公園としての整備計画策定に取り組んできており、年度内に取りまとめる予定でございます。
 具体的には、例えば陸域におきましては、大型の緊急車両の進入が可能となる出入り口の拡幅や園路舗装の強化、円滑な避難を誘導する非常用照明の設置などの整備を行うとともに、水域につきましては、海上公園施設である桟橋を災害時の人的、物的輸送手段として適切に使用できるようにするなどの整備を進めることとしてございます。
 おおむね十年以内の整備完了を目標としておりまして、特にオリンピック会場に位置づけられている辰巳の森海浜公園や大井ふ頭中央海浜公園、あるいは若洲海浜公園などにつきましては、優先して五年以内の完了を目指し、整備を進めてまいります。

○柴崎委員 海上公園でも、防災公園としての整備に向けた計画が策定しているということを聞きまして、大変安心をした次第でございます。ぜひ予定どおり年度内に取りまとめていただいて、来年度から計画に基づいた着実な整備を進めていただきたい、こんなふうに思う次第でございます。
 ところで、公園の防災関連施設は、整備を終えた後、その施設をいざというときに誰がどのように使うのか、あるいは使わせるのかという想定をきちんとしておくことも重要だと思います。いいかえれば、ハードだけでなくてソフトが重要だということであります。
 つまり、例えば、ヘリコプターの離着陸場に位置づけられている広場から、滞留している来園者を誰がどのように退出するように誘導するのか、あるいは災害時に使われるかまどベンチ、これ、いざというときには誰がどのように座板を撤去して、かまどとしての利用を可能にするのか、こうしたことを、実際に使われ方が決まっていないと、せっかく整備をしても生きてこない。そしてまた、防災機能が発揮されないといった方がいいかもしれません。
 冒頭紹介いたしました光が丘公園におきましては、整備された防災施設を使いながら、指定管理者が地元練馬区と合同で訓練を実施したりしております。そしてリーフレットを作成して、町会、自治会に施設内容を普及啓発する、こうした取り組みが見られるわけであります。
 最近は、地元企業等と連携したペットの避難訓練、こうした取り組みもしておりますし、また、都民にとりましても心強く思われているのではないかと思います。したがって、ハード整備後のソフト、魂の込め方が大切ではないかと私は思うわけであります。
 そこで、海上公園における防災公園としての整備を生かすソフト面での今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長 発災時に防災公園としての機能を確実に発揮させるには、それぞれの施設が円滑に利用されることが必要であると考えております。
 このためには、地域防災計画などに基づき、都や指定管理者、地元自治体、町会等さまざまな主体がそれぞれの役割について共通の認識を持つことが重要でございます。
 例えば、非常用マンホール型トイレについて、整備については都が行いますが、点検や維持管理は公園の指定管理者が行い、いざ地震が発生したときに各マンホール上にテントを準備し、トイレとしての利用を運営するのは地元区であるなどの役割分担を明確にしておくことで、発災時のスムーズな対応が可能となります。
 そこで、海上公園においては、防災公園としての整備を進めることと並行しまして、指定管理者や地元自治体等との連携を深め、利用計画を定め、それぞれの役割を明確にしてまいります。
 あわせて、発災時に想定どおり施設を利用できるよう、地元区を初め、関連するあらゆる主体が参加する合同防災訓練等についても実施してまいります。

○柴崎委員 ぜひそうした取り組みを進めていただきまして、いろいろな組織ですとかいろいろな方々と連携を図りながら、実際の地震のとき、見事な連係プレーを見せていただけるような、ソフト面でも強靱な防災力を有する海上公園としていただきたいと思います。
 我が党におきましては、昨年の都議会議員選挙で掲げました十本の柱から成る政策集におきましても、六つの分野で世界一を目指すこととしており、その第一番目の分野としては、防災都市を挙げております。地震大国の日本の首都として、災害対応力の強化、こうしたことを確立し、強靱な防災体制を構築しなければならないものと考えております。
 海上公園におきましても、防災公園としての整備を推進し、早期に防災力を向上することに努めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 続きまして、東京港の将来ビジョンである港湾計画についてお尋ねをいたします。
 東京港は、首都圏四千万人の生活と産業を支える極めて重要な物流拠点であります。そのコンテナ取扱個数は、日本の他の主要な港を引き離して、平成二十三年から年間四百万個を超える、こうした我が国を代表するメーンポートであります。
 現在、都では、海事関係者や学識経験者等と議論を行いながら、第八次改訂港湾計画について策定作業を進めているとのことであります。
 港湾計画は、港の発展の基本となるものでありまして、おおむね十年間、東京港をどのように整備していくのか決めるものだと聞いております。このことは、都民生活や我が国の経済成長に大きく影響するものでありまして、港湾計画の改定について、幾つかお尋ねをしていきたいと思います。
 まず、取扱貨物量についてでありますが、将来の取扱貨物量は、東京港が今後整備していく施設規模に直接かかわる重要な要素であると思います。
 そこで、現在、改定に取り組んでいる港湾計画では、おおむね十年後、この取扱貨物量をどの程度と見込んでいるのか、まずお伺いいたします。

○石山港湾整備部長 現在、策定作業を進めております第八次改訂港湾計画では、東京港で取り扱う貨物量を、衣類等の雑工業品、野菜・果物、輸送機械等の代表的な二十七品目に分類し、世界のGDPの将来予測、国内の将来推計人口等の社会経済フレームや、近年、引き続き増加している東京港の貨物量実績の伸びなどから推計しております。
 その結果、外内貿のコンテナ取扱個数は、平成三十年代後半には約六百十万個と、現在の取扱貨物量に対し約三〇%増加することが見込まれるという結果になりました。

○柴崎委員 確かに東京港の過去の貨物量の伸びに加えまして、アベノミクスによる景気の回復、そして東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催、さらには高い経済成長が見込まれる東アジアを中心とする貨物量の伸びなどを見ると、一定の増加はあると思います。
 しかし一方では、今後、我が国の人口が減少していくわけでありまして、そしてまた高齢化がさらに進んでいく中で、消費貨物を多く取り扱う東京港の貨物量はさほど伸びないのではないかなと、そんな素朴な疑問も湧いてくるところであります。こうした疑問にもわかりやすくお答えいただきたい、説明責任を果たしていくことも重要だと思います。
 そこで、どうしてこの東京港が、将来、貨物量が増加していくと見込むのか、その理由を教えていただきたいと思います。

○石山港湾整備部長 東京港は、外貿貨物の七割が輸入貨物であり、その多くは、衣服、日用品、食品等の消費財でございます。
 これら消費財は、かつては主に国内で生産されていましたが、近年はこれらの企業が生産拠点をアジアの新興国へ移しており、輸入品として国内に入ってくることになりまして、国民一人当たりの輸入消費財は年々増加しております。
 昨年の政府系金融機関の中期的見通しによれば、繊維、化学、食品といった内需型産業の海外展開は引き続き高水準となっており、この傾向はさらに続くものと考えられております。
 また、我が国の将来人口は減少すると予想されていますが、東京港の輸入貨物の九二%は首都圏で消費されておりまして、港湾計画の目標年次である平成三十年代後半においても、首都圏の人口は現在と比べ、ほぼ横ばいと見込まれております。
 さらに、高齢者の割合は年々増加していくと予想されていますが、国の家計調査によれば、六十歳以上の高齢者世帯一人当たりの衣類、家具・日用品、食品の消費財支出額は六十歳未満の世帯よりも大きい傾向があり、高齢者の購買意欲が下がるという傾向は見られません。
 こうしたことから、今後も東京港の貨物は安定的な増加が見込まれると考えております。

○柴崎委員 輸入消費財の増加傾向、あるいは首都圏の人口推移などの傾向に加えて、高齢者の消費支出の傾向が意外に高いということが今のご説明でわかりました。そういうことであれば、今後も東京港の貨物量が安定的に伸びていくと思われます。
 一方では、冒頭で少し触れましたが、港の持つ施設能力は、その港で取り扱う貨物量に見合うことが理想であると思います。
 現在の東京港は、季節ですとか時間帯のピーク時に交通混雑を起こしておりまして、既に施設能力以上に貨物が集まってきている状態ではないかと思います。
 そこで、現在の東京港の施設能力と取扱貨物量の関係はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。

○石山港湾整備部長 現在、東京港のコンテナふ頭は、国の基準等で標準的な施設能力を算出すると、約三百四十万個でございます。
 一方で、東京港の外内貿コンテナ取扱個数の平成二十四年の実績は約四百五十八万個であります。
 したがって、ご指摘のとおり、取扱貨物量が標準的な施設能力を百万個以上オーバーしており、これを早朝ゲートオープンの実施や臨時のコンテナ置き場の整備等の実施により対応している状況でございます。

○柴崎委員 現在、東京港が施設能力を百万個以上、上回る貨物をさまざまな工夫によって処理をされているんだなということが今のご答弁でわかりました。
 先日も東京港総合渋滞対策が公表されたわけでありますが、渋滞対策についても前向きに取り組んでいる、このことについては評価できると思います。しかし、応急的な対策でしのいでいくにも限界があると思います。今後は、将来想定される取扱貨物量に見合う施設能力を備える、このことが都民の生活を守るためにも必要不可欠ではないかと思います。
 そこで、お伺いいたしますが、将来の貨物量六百十万個に対応するために、どのような施設整備を行っていく計画なのか、お伺いいたします。

○石山港湾整備部長 現在、事業着手している中央防波堤外側コンテナふ頭は、施設能力が約百二十万個であり、これを早期に整備していくことが大事だと考えております。
 これに加えまして、さらに必要とされる施設能力に対応するため、新たな施設の整備を検討してまいります。
 具体的には、大井水産物ふ頭を用途変更し、新たなコンテナふ頭として計画に位置づけるとともに、利用が低下した若洲地区の木材関連施設のあり方を見直し、機能転換も図ることも一つの方法と考えております。
 また、大井、青海などの既存のコンテナふ頭の岸壁の機能強化を図り、コンテナ船の大型化に対応する計画としてまいります。
 あわせて、道路交通ネットワークの充実を図るため、あす供用開始される新木場交差点立体区間のみならず、臨海エリアの最重要幹線である国道三五七号東京港トンネル区間や、このたび国で事業採択されました臨港道路南北線の整備を促進してまいります。
 第八次改訂計画では、これらの施策を取り込み、東京港を今後とも発展させてまいります。

○柴崎委員 インフラ施設は、初期投資のみならず、ランニングコストも多額な費用を要するために、慎重な将来予測に基づいて、真に必要な施設を計画していく必要があろうかと思います。
 答弁を今お聞きしましたところ、現在策定中の港湾計画は、しっかりとした分析によりまして、東京港には不可欠なインフラを整備していく計画となっていることがよくわかりました。
 きょう明らかになりました将来の貨物量をきちんと取り扱うことができるような計画を策定していただいて、それに基づいて、着実に東京港の施設整備を推進していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○栗林委員 私の方からは、先ほど、かんの委員も触れていらっしゃいましたけれども、海の森について、その中でも特に、海の森における人と人との交流に向けた取り組みについて伺います。
 この国が抱える最大の課題は、私は少子化だと思っております。少子化の原因の一つに、非婚、晩婚化の急増が挙げられると思います。
 この少子化対策は福祉保健局の所管となっていますけれども、私はもう全庁挙げて取り組むべきと考えています。その上から、婚活支援の必要性の実現に向けて、さまざまな部局に問い合わせをしたものの、どこの部局からも、結婚は自分で何とかするものとか、公的支援の対象ではないという、こういうスタンスの対応を受けてまいりまして、婚活支援は施策として都政の中で体系化されていない。しかし、この問題については、それぞれの所管する事業の中で取り組み、横断的にやっていく必要があると考え、二年前の予特の中で問題を取り上げさせていただき、当時の石原知事から前向きな答弁をいただき、そのときの質疑の中で、私は海の森の苗木を植える活動をボランティアとして、未婚の若い男女もどんどん加わっていただいてという例として挙げさせていただいたのでございます。それをまず真剣に受けとめてくださって、課題を乗り越え、諸課題を整理しながら今回事業化していただいた多羅尾局長初め港湾局の皆様などのご努力に、まず初めに敬意を表したいと思っております。ありがとうございます。
 この経済・港湾委員会の事務事業質疑でも昨年述べさせていただきましたが、私は東京の臨海部、また、東京港は新たな人生の船出の港、単なる物流の港ではなく、人生の船出の港となるよう、人と人との出会いの交流のエリアでもあってほしいということを申し述べたところでございます。
 海の森というのは、水と緑のネットワークの拠点だけでなく、ボランティア等を通じた人と人との交流の拠点として大きなポテンシャルを有していると思います。つまり、海の森が若い男女が出会うきっかけとなる場、いわば新しい時代の地縁の役割を担えばいいのではないかと思っておりました。
 そうした主張を繰り返してきた中、昨年の第四回定例都議会の中で、海の森における若い男女の交流のきっかけとなるような工夫について質問をしたところ、イベントなどの開催により、新たな交流が生まれる機会づくりの工夫を行っていくとの答弁をいただきました。やっと得られた答弁、その実現をとても楽しみにしているところでありました。
 そこで、海の森において、若い男女を初めとした人々の新たな交流を生み出すための取り組みについて伺います。

○石原臨海開発部長 海の森に多くの方々に訪れていただき、新たな交流を生み出すには、幅広い層を対象とした多様で魅力的なイベントなどを実施していくことが有効であると考えております。
 このため、海の森のコンセプトを生かした多様なイベントを経験豊富な民間のノウハウを取り入れまして開催することが可能となるよう、東京都海の森倶楽部を昨年十二月に設置いたしました。
 会員を公募したところ、多様なジャンルから予想を大きく上回ります四十に上る企業等の参加を得たところでございます。
 早速、三月中に三件のイベントを実施することとなり、第一弾として、三月二日には独身男女を対象としたアウトドア婚活in海の森を開催したところでございます。

○栗林委員 アウトドア婚活、この婚活という文字が入るということは、本当に大変なご努力をいただいたと思います。私もこの情報をいただいてから、そういうイベントがあるよという宣伝にも努めさせていただきましたけれども、当日は、イベントの様子をこっそり隠れて見に行きたかったんですが、行くことができなく、とても残念でありました。
 ちょうど三月二日は雨模様で、大変肌寒い一日で、東京は場所によっては雨も降っていたと思います。参加者は、本当に寒い中でありましたので、どんな感じだったんだろうかと大変心配もしたところでございますけれども、当日の具体的な様子と参加者の反応についてお伺いいたします。

○石原臨海開発部長 このイベントは、海の森倶楽部会員であるアウトドアグッズメーカーが、同じく会員でございます環境学習を得意とするNPOの協力を得まして実施したものでございまして、当日は六十六人の未婚の男女が参加いたしました。
 参加者はまず、NPOのガイドによりまして、海の森の生い立ちを学びながら園内を散策いたしました。その後、バーベキューやニュースポーツの一種であるドッジビーなどを楽しみまして、プログラムの後半では植樹も行われました。
 多くの参加者がイベントを通して気になる異性ができまして、終盤の告白タイムでは、新たに九組のカップルも誕生いたしました。
 広々とした海の森において、人目を気にせず伸び伸びとした気持ちで参加者が楽しめる工夫がなされたプログラムであり、大音量のBGMとともにスポーツを楽しむなど、海の森ならではのイベントであったというふうに考えております。
 参加者の声でございますが、東京にこんなところがあったのかとか、あるいは初めて体験するスポーツで盛り上がれたとか、バーベキューや植樹など盛りだくさんなプログラムが楽しかったなどの声が寄せられ、好評なイベントであったと考えております。
 海の森事業のPRにも有意義な企画であり、このイベントにより生まれた交流がさらに深まることを期待しております。

○栗林委員 ありがとうございます。周知期間も本当に短い中で、また悪天候という状況にもかかわらず、七十人近い方が参加されたということは本当にすばらしい企画だったのではないかと思います。今後も、この海の森は、人と人との交流の拠点となるように期待をしています。
 民間の経験が導入されると、やはり豊かなメニューが出てくるものだなと話を聞いて改めて思いました。そうした意味では、東京都海の森倶楽部は、まさに人と人との交流を深める新たな仕組みとしてぴったりのものといえると思います。せっかく設置した東京都海の森倶楽部を大いに活用していただき、ぜひ海の森が人と人との交流の拠点、新しい地縁の役割を担うよう取り組んでいっていただきたいと思います。
 そこで、人と人との交流を生み出す海の森倶楽部の今後の運営について伺います。

○石原臨海開発部長 これまで開催した海の森倶楽部の会合におきましては、来年度に向けての企画についても活発な提案と意見交換がなされているところでございます。
 例えば、ダンスやランニングを好む老若男女を対象としたランニングイベントや動物と子供の触れ合いなど、さまざまな企画が提案されておりまして、今回のイベントのような企画を初め、新たな人と人との交流が生まれるようプログラムを充実させていく予定でございます。
 今後も、海の森において多様な人々の交流を生み出すことはもとより、海の森や事業意義を広く国内外にPRできるよう、海の森倶楽部の運営に努めてまいります。

○栗林委員 今いろいろご紹介いただきました。これからさまざまなイベントが開催されるよう期待をしております。
 自然の中で動物に触れ合うことなどは、なかなか日常生活の中では経験できないこともあり、子供の命を大切にする心を育む、そういったことにもつながると思います。ぜひそうした取り組みを行い、海の森の魅力を高め、海の森が人と人との交流の核となるよう取り組んでいっていただきたいと思います。
 オリンピック・パラリンピックの競技会場にも位置づけられている海の森は、世界中から注目を浴びるようになっていくと思います。世代や性別を超えた交流、職場、学校、地域を超えた交流、あるいは国籍を超えた交流など多様な人々の交流が生まれるよう、この倶楽部を積極的に運営していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして、先日視察をさせていただきました利島港の港湾整備について伺います。
 この利島港の港湾整備でございますけれども、この利島港は島内唯一の港で、東京からの定期船が発着するとともに、漁港としての役割も担っており、島の交通、産業の中心となっております。
 しかしながら、視察の際にも地元の方から説明があったとおり、利島は気象、海象条件が大変厳しく、夏は台風、冬は低気圧の影響等により、海が荒れて港が利用できない期間が長引くことも多いと伺いました。
 都は、これまでも港湾整備を着実に進めて、利島では、残念ながらいまだ定期船の安定的な就航が実現できているとはいえず、特に船体が小さく、風の影響を受けやすい高速ジェット船の就航率が低い状況にあると聞きました。
 私も実際に現地を視察させていただき、風や波の影響を強く受けるこの場所での港湾整備の困難さを実感したところではあります。
 東京と約二時間半で結ぶ高速船の安定的な就航は、島民の皆様の足の確保のみならず、利島における観光業の発展にも大きく寄与するものであると思います。
 そこで、大型定期船や高速ジェット船の安定的な就航に向け、都の取り組みを伺います。

○大和田離島港湾部長 利島における平成二十五年の就航率--岸壁に着岸できる率でございますが、大型定期船で八〇%、高速ジェット船で七三%となっております。
 特に冬場は大型定期船の就航率が六〇から七〇%とさらに低く、高速ジェット船に至っては、冬場の就航便数が少なく、二月と三月は着岸が厳しいために就航しておりません。
 利島港は、島内でほかに港を整備できる適地がございませんことから、一つの港に二つの突堤を整備し、風向きによって利用する岸壁を使い分ける一港二突堤方式で整備を進めております。
 しかし、これだけでは船の安全な着岸に十分ではないことから、大型定期船用として岸壁の沖側に、また、高速ジェット船用として岸壁及び水域を囲む形でそれぞれ防波堤の整備を進めております。
 これらの整備により、静穏な水域の確保に努めまして、就航率のさらなる向上を目指してまいります。

○栗林委員 大型定期船と高速ジェット船のそれぞれに合った防波堤を整備し、天候や風向きに左右されない港づくりを目指しているというご説明がありました。ぜひ着実に整備を進めていっていただきたいと思います。
 利島はきれいな海に囲まれた自然の宝庫であり、近年ではイルカウオッチングなども盛んに行われていると聞いています。
 しかし、港の周辺は波が高く、かつ流れも速いため、島の子供たちが安心して海水浴ができる場所がないのが実情とも伺いました。海に囲まれ、すばらしい環境であるにもかかわらず、眺めているだけで泳げないというのは本当にかわいそうですね、悲しいなと思います。以前はやはり死亡事故も起きているようなことも伺いました。島の人々や観光で来島する人が、利島のすばらしい海に安全に親しむことができるよう、都において人口海浜を整備しているとのことでありますが、いつごろからこれが利用できるようになるのか、伺います。

○大和田離島港湾部長 利島は、波の高さ等の海象条件が厳しい上、遠浅の砂浜などの海水浴に適した場所がなく、海が身近にありながらプールの利用が中心となっております。
 そのため、平成二十三年度から、子供たちが自然の中で楽しめるよう、人工海浜の整備を進めております。
 具体的には、港の奥の二つの突堤で囲まれた部分に海浜を造成することとし、今年度、一つ目の突堤を完成させたところでございます。
 引き続き、二つ目の突堤の整備後、砂浜をつくり、平成二十七年度の完成を目指してまいります。
 今後、村とも協力いたしまして、子供たちが安心して泳げる場となるよう必要な対策を講じ、整備を進めていきたいと考えております。

○栗林委員 平成二十七年の完成ということでございます。
 利島に伺ったときに出迎えてくれた保育園の園児さんたちが、あともう少しで完成となると、本当に大きな影響があったのかなと、喜んでいただけるのかなと思うと、本当にうれしく思います。どうか着実にこの完成に向けて頑張っていただきたいと思います。
 利島の子供たちが自分たちの海で泳ぐことができるようになることで、大変これは喜ばしいことでございます。島の人々も大いに楽しみにしていると思います。一日も早い完成を期待いたします。
 さらにいえば、更衣室とかシャワーなどが整備され--聞くところによりますと、家が近いので、濡れたまま帰ってもすぐ乾きますといっていらっしゃった方もいましたけれども、やはり観光客等々がいらっしゃったときには、そういう環境はなかなかなれていませんので、やはりシャワーがあったり更衣室があったり、それも後々必要になってくると思います。より使いやすくなるので、ぜひとも今後とも検討していただきたいと思います。
 利島に暮らす方々にとって、港は人や物を運ぶ定期船の発着場所としてだけではなく、島の主要な産業で生活の糧を得る漁業を営む場所でもあります。さらに、今後は子供たちが安心して海水浴を楽しめる遊び場にもなっていきます。港湾局の仕事は、このようなさまざまな役割を担う港の整備に関することであり、大人から子供まで全ての島民の安全・安心、暮らしを支え、生活を守るなど、なくてはならないものとなっています。
 今後も、地元の声に十分耳を傾け、より親しみやすく使いやすい施設となるよう、着実に事業を実施していくことを強く心から要望し、質問を終わります。

○小松委員 私からは、臨海副都心の交通対策と小笠原諸島の港湾整備についての二点、伺いたいと思います。
 まず、臨海副都心の交通対策についてですが、この副都心への来訪者が平成二十四年に初めて五千万人を超えたと伺っております。まさに東京を代表する観光地として着実に発展してきているのかなというふうに思っています。
 柴崎委員もお話しされていましたが、まさに海を身近に感じる公園が数多くあり、「ゆりかもめ」の車中やお台場から見る景色のすばらしさというものも堪能できる臨海副都心というのは、我が家にとっても大変にお気に入りのスポットの一つでございます。
 今後、オリンピック・パラリンピックの開催で国内外からさらに注目が集まり、また、MICEや国際観光拠点化も進むということで、ますます多くの人々が訪れることが期待されるわけでございます。
 私は、この広大な東京の港湾部というのは、国際都市東京の最大のポテンシャルだと考えております。どこまでこの可能性を引き出せていけるかどうかというのは、この地域をこれからどのように開発していくのかということを考えますと、都議会にとっても大変に重要なテーマだというふうに認識しているところでございます。
 そこで懸念されるのが交通網でございまして、臨海副都心というのは、もともと交通基盤が脆弱だといった声も聞いております。改めて交通対策について検証していくべきではないかと考えるわけでございます。
 そこでまず、臨海副都心への来訪者がどのような交通機関を利用しているのか、現況をお答えいただきたいと思います。

○小野開発調整担当部長 臨海副都心への主な交通手段といたしましては、新交通「ゆりかもめ」やりんかい線、バスを含む自動車がございます。
 交通手段別の割合は、「ゆりかもめ」とりんかい線がそれぞれ約四割となっており、鉄道及び軌道として合計約八割、バスを含みます自動車が約二割となっております。
 来訪者は年々増加傾向にございますけれども、この割合はここ数年変わってはございません。

○小松委員 交通手段として、鉄道や軌道が担う役割が大きいということがわかりました。先ほども述べましたように、今後さらに多くの人々が臨海副都心を訪れますと、「ゆりかもめ」やりんかい線への負担も増大していくものと考えられるわけでございます。
 これまでにも、例えば昨年のこの委員会でも質問したときにお答えいただきましたが、「ゆりかもめ」の新型車両の導入をされるなど、輸送力向上の努力をされているということは理解しているわけですが、今後予定される開発に伴い、来訪者が増加するといったことに対して、現状の鉄道や軌道のキャパシティーで果たして需要し得るのか、伺いたいと思います。

○小野開発調整担当部長 「ゆりかもめ」とりんかい線は、平成二十四年度実績で、平日の朝八時―九時の通勤時間帯で混雑率が最大となっておりまして、九〇%から一〇〇%でございます。
 この混雑率は、乗車人数を定員数で割ったもので、国土交通省は、新聞が楽に広げて読める程度である一五〇%以内とすることを目標値として掲げておるものでございます。
 このため、現在の混雑率からいたしますと、輸送力には余裕があると考えております。
 また、今後、MICE、国際観光拠点化等の開発が進みますと、商業機能が中心になりますことから、人々が来訪する時間が通勤時間帯とずれることにより分散され、乗車人員がふえましても混雑率の上昇が抑えられると考えているところでございます。
 加えて、ただいま委員からもお話ありましたように、本年一月から実施しております「ゆりかもめ」の新型車両への更新によりまして、輸送力の一割程度の向上が見込まれており、これまでの鉄道や軌道の利用状況から見れば、今後の開発に伴う利用者の増加につきましては、対応が可能であると考えております。

○小松委員 現時点では、鉄道や軌道の輸送力は問題ないというようなことでありました。
 ただ、私どもは東京を世界一の都市にするということを目指しております。今後も気を抜かずに、国内外から多くの方々を迎える交通機関として、さらに利用しやすいものとなるように取り組んでいただきたいと思います。
 次に、自動車による来訪者も二割いるということでございました。MICE、国際観光拠点化等の開発が進みますと、この自動車での来訪者も増加していくものと考えられます。臨海副都心に車で行くためには、トンネルや橋を通らなければ行くことができないわけでございまして、現状でも、時間帯によっては、非常に大きな大渋滞も見受けられます。
 こういうことですと、例えば休日、渋滞で疲れるから、きょう行くのやめようと、私のような観光客、お父さんがふえてしまいかねないというふうに心配するわけでございまして、やはり気軽にアクセスできるということが臨海副都心の魅力づくりや発展には不可欠だと考えています。
 そこで、臨海副都心へ向かうアクセス道路をさらに整備していくべきだと考えますが、見解と現在の進捗を伺いたいと思います。

○小野開発調整担当部長 臨海副都心への自動車によるアクセスの向上や渋滞を解消するためには、さらなる道路交通網の充実が必要であると考えております。
 現在のアクセス道路といたしましては、レインボーブリッジ、晴海通り、首都高速湾岸線等があり、今月二日には補助三一五号線の有明―豊洲間が開通したところでございます。
 また、環状二号線や昨年十月に羽田方面のトンネルが開通いたしました国道三五七号線の東京港トンネル西側行きも、平成二十七年度の開通を目途に工事を進めておりまして、これらによりまして、臨海副都心へのアクセスの充実を図ってまいります。

○小松委員 本当に整備がどんどん進んでいくことを期待したいなというふうに思います。一日も早い開通を目指していただきたいと思います。
 関係機関と協力をして整備を進めていただいてきたわけですが、しかし、この周辺の道路交通網が整ったとしても、臨海副都心内部で渋滞が発生しては、その価値が半減してしまうわけでございます。
 今後、臨海副都心へのアクセス道路の充実が図られますと、より多くの自動車が域内に流入してくることから、交差点での渋滞も発生することが予見されるわけでございます。また、来訪者の駐車場需要も現在より高まってくるわけでございまして、この駐車場が不足するのではないかということについても懸念をしています。
 こうした需要の変化予測と対策が必要なことはいうまでもありません。こうしたことを踏まえまして、臨海副都心地域内の自動車交通対策について、十分な検討や調査が必要であると思いますが、ご見解を伺いたいと思います。

○小野開発調整担当部長 臨海副都心地域内は、委員のご指摘のとおり、自動車の円滑な移動のための渋滞対策と快適な利用のための駐車場確保が重要であると考えてございます。
 そのためには、増加する自動車が臨海副都心地域内の交差点に与える影響などを分析し、交差点改良などの対策や、現在駐車場として利用しております未処分地の開発により、不足するだろう駐車台数を検証し、駐車場の再配置や土地利用の工夫による台数確保などの対策を実施する必要がございます。
 また、MICE、国際観光拠点化等による開発によりまして、自動車の交通量やピーク時間帯、駐車場のニーズなどにも変化が出てくると考えております。
 そこで、平成二十六年度に、今後の開発を見据え、臨海副都心における交通計画調査を実施し、将来の交通実態に合わせた対策を進めてまいります。
 さらに、この調査の中で、自転車を初めとした他の交通機関との連携など、臨海副都心地域内を安全で快適に移動できる総合的な交通対策についても検討してまいります。

○小松委員 ただいまの質疑に対する答弁について、交通基盤が脆弱であるとの声もある臨海副都心も、交通対策が着実に進んできている様子がわかったわけでございます。
 しかし、この臨海副都心は、今後観光に、そしてビジネスに、また、住まう町としての発展も期待されるわけでございます。まさにこの東京の顔である、地域のいわば安全、快適性など交通機関に求められる全てのサービスを、いずれも最高水準で提供する大都市交通のモデルを示せるエリアとしていただきたいと願うわけでございます。
 臨海副都心と都心部を結ぶ交通機関も、臨海副都心地域内の交通機関も、利用者のニーズを一歩も二歩も先取りするそのくらいの姿勢で交通基盤の整備に当たっていただきたいと思います。
 まずは、部長より先ほど答弁していただきました交通計画の調査について、速やかに着手することをお願いして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、小笠原の港湾整備について伺いたいと思います。
 小笠原諸島は、多くの固有種、希少種が生息し、独特の生態系を有するなど、世界的にも貴重でかけがえのない自然の宝庫であります。加えて、水産資源や鉱物資源などの確保に向けた領海や排他的経済水域の基点として、我が国の経済上、重要な役割も担っております。
 この小笠原諸島と本土等を結ぶ交通手段は、おおむね一週間に一度、竹芝を発着する「おがさわら丸」のみであります。現在の「おがさわら丸」は、平成九年の就航以来、十七年が経過し、老朽化も目立ち始めていると聞いております。特に平成二十三年の世界自然遺産登録後、この小笠原を訪れる観光客が大幅に増加しております。
 観光政策の観点からしますと、まさにこのおもてなし力を高めていくためにも、例えば船旅に一層ゆとりと快適性が求められるなど、「おがさわら丸」更新への期待が高まっているのではないかなというふうに思っているところでございます。
 こうした状況に対応すべく、都では、新船の建造に向けて運航事業者等と調整し、平成二十八年度の就航を目指すとのことであり、さらに父島と母島を結ぶ「ははじま丸」についても、時期を同じくして、船を新造する計画があると伺っております。
 そこで、今まで述べてまいりましたような観点から、新たに就航する船舶はどのような特徴があるのか、また、父島と母島の港湾施設は、この新船に対応する準備ができているのか、伺いたいと思います。

○大和田離島港湾部長 新しい「おがさわら丸」は、現在の約六千七百トンから約一万トンへと大型化し、旅客定員が約九百名へと二割程度増加いたします。また、運航時間も片道二十四時間となり、これまでより一時間半短縮されます。
 さらに、利用者の多様なニーズに対応するため、客室や共有スペースが拡大されるとともに、展望デッキや多目的ルームも配置されるなど快適性が向上いたします。
 また、新しい「ははじま丸」につきましても、全長が約十メートル大きくなり、旅客定員が増加いたします。
 二見港は、既に新しい「おがさわら丸」に対応できる岸壁が整備済みであり、新船は既存施設で接岸が可能でございます。
 しかし、大型化した新「ははじま丸」につきましては、二見港の岸壁の長さが十分ではないため、平成二十七年度末までに母島の沖港とあわせまして岸壁を延伸することとしております。

○小松委員 新船が就航し、旅客定員の増加や運航時間の短縮など、竹芝とのアクセスが改善されるということは、島民生活の向上や来島者の増加につながり、産業振興にも大きく寄与するものであると期待しています。このため、新船の就航に合わせた港湾施設の整備は大変重要でございますので、運航事業者などとも十分連携を図り、支障がないよう工事を進めていただきたいと思います。
 また、最近では、小笠原に寄港するクルーズ船が増加しているとも伺っております。船旅そのものを楽しむことに加え、世界自然遺産を体感できるので、多くのクルーズ船が就航しているのではないかと考えられるわけでございます。
 さかのぼってみますと、一昨年の当委員会の答弁において、都では、クルーズ需要に対応するため、より大型のクルーズ船が寄港できるように、係留ブイの大型化を進めているとのことでございました。
 そこで、クルーズ船大型化への対応工事の進捗状況、また、今後の大型クルーズ船の寄港予定について伺いたいと思います。

○大和田離島港湾部長 新たな観光客の掘り起こしが期待できますクルーズ船の誘致は、小笠原にとって非常に意義があり、需要の高まりを受け、大型化するクルーズ船に対応できる港湾施設を整備することは重要な課題でございます。
 このため、国内最大級のクルーズ船「飛鳥Ⅱ」にも対応できるよう、係留ブイを大型化するとともに、ブイの間隔を広げる工事を完了させたところでございます。
 ことしの「飛鳥Ⅱ」の寄港予定につきましては、運航会社と調整いたしました結果、神戸を出航後、七月五日、二見港に初入港することが決定しております。その後、さらに二回の寄港計画があり、そのほかのクルーズ船を含めますと、十月までにクルーズ船の寄港が計二十回予定されております。
 今回のブイの改修により、係留可能な船舶の大きさが三万トンから五万トン級にまで引き上げられましたことから、今後、小笠原に寄港するクルーズ船がさらに増加していくものと期待しております。

○小松委員 いうまでもございませんが、観光は島の最も大切な産業であります。そして、大型クルーズ船が寄港し、たくさんの人々に来島してもらうということは、島の活性化や経済効果につながることが大いに期待されるわけでございます。
 同時に、「飛鳥Ⅱ」などの豪華クルーズ客船の寄港は、小笠原の観光地としてのイメージアップにつながるとも考えられます。
 折しも、港湾局では、ことしの一月に東京クルーズビジョンを策定し、二〇二〇年東京オリンピックを見据え、東京港へのクルーズ客船誘致の方向性を打ち出したところでもございますし、ここで、同じ東京都でありながら、亜熱帯の大自然をも満喫できる小笠原の魅力をあわせてPRすることで、さらなるクルーズ需要の掘り起こしも見込めるのではないかと期待が膨らむわけでございます。
 知事にもぜひ先頭に立ってPRしていただけるように、局長を初め、積極的に働きかけをお願いしたいというふうに思います。
 例えば、大都市東京の観光を堪能した翌日にホエールウオッチングをするなど豊かな自然を楽しめます。この東京の二つの魅力を一度に味わえるツアーを組むということもおもしろいと思います。木内委員もおっしゃっていましたけれども、MICEに行った後に屋形船と、こうした両方の魅力を味わえる、そうした一粒で二度おいしい観光を積極的につくっていただきたいと思います。
 また、二〇二〇年には大勢の海外観光客の方が東京を訪れるわけでございまして、この東京のポテンシャルを一層高める、小笠原のクルーズスポットとしての魅力をそのときまでにぜひ高めていただきたいというふうに思います。
 最後に、一言意見として申し述べます。
 一方で、この小笠原は、離島という立地条件を考えますと、地震や津波への対策も忘れるわけにはいかない重要な課題でございます。港湾局では、先日の予算特別委員会において、南海トラフ巨大地震をも想定し、防潮堤などの構造物で守り切る防災対策や津波に対して倒壊しにくい構造に改良するなどの減災対策を推進していくと聞いております。
 小笠原の港湾、漁港の津波対策においても、しっかりと進めていただかなければいけないわけでございますが、ただ、世界自然遺産や環境負荷への配慮も必要だという島民の方の声もあります。そうした声を聞きますと、全てをハード対策に頼ることはなかなか困難ではないかなとも考えるわけでございます。
 今後、これらのさまざまな諸課題に対して、ぜひ知恵を絞っていただき、村や住民の方々の意見にも十分耳を傾けていただいて、スピード感を持って着実に対策を進めていただくことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わりたいと思います。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時四十九分散会

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