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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第二号

平成二十六年三月七日(金曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長三宅 正彦君
副委員長栗林のり子君
副委員長田中たけし君
理事高橋 信博君
理事中村ひろし君
理事かち佳代子君
かんの弘一君
小松 大祐君
柴崎 幹男君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
谷村 孝彦君
木内 良明君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長塚田 祐次君
次長山本  隆君
総務部長澤   章君
特命担当部長松永 竜太君
商工部長十河 慎一君
金融部長寺崎 久明君
金融監理部長黒沼  靖君
金融支援担当部長片山  謙君
観光部長杉崎智恵子君
農林水産部長津国 保夫君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長矢田部裕文君
事業推進担当部長戸澤  互君
中央卸売市場市場長塚本 直之君
管理部長坂巻政一郎君
市場政策担当部長日浦 憲造君
財政調整担当部長飯田 一哉君
事業部長野口 一紀君
移転支援担当部長高木 良明君
新市場整備部長志村 昌孝君
新市場事業計画担当部長加藤  仁君
基盤整備担当部長加藤 直宣君
施設整備担当部長中山  衛君
港湾局局長多羅尾光睦君
技監前田  宏君
総務部長岡崎 義隆君
企画担当部長古谷ひろみ君
港湾経営部長笹川 文夫君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長石原 清志君
開発調整担当部長小野 恭一君
営業担当部長山口 祐一君
港湾整備部長石山 明久君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長大和田 元君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君
労働委員会事務局局長岳野 尚代君

本日の会議に付した事件
産業労働局関係
提出議案について(説明)
・第百二十九号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 産業労働局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第八十七号議案 東京都農業構造改革支援基金条例
・第八十九号議案 東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
・第百二十三号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 産業労働局所管分
港湾局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 港湾局所管分
中央卸売市場関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十六号議案 平成二十五年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第一号)
労働委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 労働委員会事務局所管分
付託議案の審査(決定)
・第八十七号議案 東京都農業構造改革支援基金条例
・第八十九号議案 東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
・第百二十三号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 経済・港湾委員会所管分
・第百二十六号議案 平成二十五年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第一号)

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局、港湾局、中央卸売市場及び労働委員会事務局関係の中途議決にかかわる付託議案の審査並びに産業労働局関係の平成二十六年度補正予算案の説明聴取を行います。
 なお、平成二十六年度補正予算案については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、第百二十九号議案、平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、産業労働局所管分について理事者の説明を求めます。

○塚田産業労働局長 平成二十六年第一回東京都議会定例会に提出いたしました産業労働局関係の補正予算案についてご説明申し上げます。
 本件は、平成二十六年度一般会計予算に関して、既に提出してございます予算案に防災対策の加速化及び中小企業等の国際展開支援に要する経費を追加するものでございます。
 詳細につきましては総務部長からご説明いたします。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○澤総務部長 本定例会に提出をいたしました産業労働局所管の平成二十六年度一般会計補正予算案につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の資料1、平成二十六年度一般会計補正予算説明書をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページをごらんください。総括表でございます。
 今回の補正は歳出予算について行い、補正額は、歳出の合計欄にございますとおり十六億七千五十七万一千円でございます。
 二ページをお開きください。内訳でございます。
 中小企業対策で補正を行います。ページの右側の説明欄にございます先進的防災技術実用化支援事業は、都内中小企業等が持つ先進的な防災技術につきまして、その実用化から普及までを一貫して支援し、防災対策の取り組みを加速化するもので、新たに十二億七千五十七万一千円を計上しております。
 また、その下の東京発クールジャパンの推進は、ファッションなどクールジャパンの魅力発信につながる都内中小企業等の国際展開を後押しするため、人材育成や販路開拓等の取り組みを支援するもので、新たに四億円を計上しております。
 以上で産業労働局所管の平成二十六年度一般会計補正予算案についての説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○三宅委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第八十七号議案、第八十九号議案及び第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、産業労働局所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○澤総務部長 去る二月二十五日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。目次でございます。資料は全部で四項目ございます。
 一ページをお開きください。過去十年間の都内労働者の賃金の推移をお示ししてございます。
 続いて、二ページをごらんください。派遣労働者数の推移及び都内における派遣労働者の雇いどめ等の状況でございます。
 1に全国と東京都内の派遣労働者数の推移を、また、2に東京都内におきます派遣労働者の雇いどめ等の状況をお示ししてございます。
 三ページをお開きください。派遣元事業所数、派遣労働者数、一般労働者派遣事業・特定労働者派遣事業別の派遣労働者の賃金の推移につきまして、全国と東京都内それぞれについてお示しをしてございます。
 四ページをごらんください。過去十年間の東京の農地面積の推移をお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○高橋委員 それでは、最初に、大島の災害復旧について伺います。
 先月十七日に、私ども経済・港湾委員会は、台風により大きな被害を受けた大島を訪れて、現場の状況を詳しく見聞きする機会を持ちました。島の災害の現状の生々しさを目の当たりにいたしまして、私どもは改めて防災対策の大切さを認識し、産業の復興に向けた速やかな対応の必要性を痛感した次第であります。
 今回の視察では、流れてきた土砂により農地やパイプハウスが壊滅的なダメージを受けた元町神達地区でお話をお聞きいたしましたが、農業の再開のためには、町と緊密に連携し、一刻も早く支援策を打ち出すべきだと強く感じました。
 また、島にある二つの農業用の貯水施設が被害を受けたり、林道が崩れて不通になっているとの話も伺いました。
 島の各地域がダメージを受ける中、経済活動は停滞して、観光業も深刻な影響が続いており、効果のあるてこ入れが不可欠であるとも実感をいたしました。
 こうした状況を踏まえ、都は補正予算をつくり、大島の産業復興を進めようとしているわけでございますが、事業展開の考え方や内容について伺います。

○澤総務部長 昨年十月の台風災害は、大島町の農林水産業に甚大な被害をもたらしました。こうした中、都は、発災直後に職員を現場に派遣し状況調査を開始するとともに、国や大島町などの関係機関とも調整を図ってまいりました。
 こうしたことに基づきまして、このたびの平成二十五年度補正予算としまして八億七千二百七十三万八千円を計上しており、農業貯水池については速やかに復旧させるとともに、治山、林道の復旧工事にも着手いたしました。
 今後は、大島町の復興計画とも整合を図りながら、被災された農業者の営農再開に向けた支援を行ってまいります。
 また、引き続き治山、林道の復旧工事を計画的に実施してまいります。
 次に、観光振興についてでございますが、今回の災害によって激減した観光客数の回復を図り、島の観光産業復興を進めるためには、大島観光の情報や魅力を強力に発信する必要がございます。
 このため、補正予算としまして三千二十八万九千円を計上し、十二月より都庁内におきまして物産販売を実施いたしました。さらに、一月からは椿まつりを契機に観光復興の取り組みをスタートさせた伊豆大島と足並みをそろえまして、観光キャンペーンを開始し、都庁舎や東京マラソンなどでの物産展を開催するとともに、地下鉄の駅などにおける観光ポスターの掲示や新聞への広告の掲載などのPR活動を行っております。
 これらの取り組みを通じまして、大島の産業復興を的確に進めてまいります。

○高橋委員 大島の産業復興について、ぜひ確実に進めていただきたいと思います。
 次に、農業振興について伺います。
 東京では、都民に新鮮で安全・安心な農産物を供給するため、農業者の方々が一生懸命働いております。しかし、農業者の高齢化は進み、中には農作業を続けていくことが困難な方もいます。このままでは農地の遊休化が進み、長期化すると簡単には耕作することができなくなってしまいます。
 一方、近年、農業に興味を持ち、就農を希望する若者も多く、都内でも新たに農業に参入された方がいます。こうした方から、農地を確保することが難しいとの声が聞かれます。農地を必要としている方がスムーズに農地を借りられ、農地の遊休化が防止されるような仕組みの構築が必要だと考えます。
 さきの本会議では、我が党の高橋かずみ議員から、農地の遊休化防止に向けた取り組みに関して質問し、都からは、流動化を進めるために基金を造成し、農地の貸し借りを行う農地中間管理機構を設置するとの答弁がありました。
 そこで、まず、農地の流動化に取り組む意義について伺います。

○津国農林水産部長 今回の事業の対象となる農業振興地域は、多摩や島しょ地域に広がっておりますが、この地域では農業者の高齢化や担い手不足がより深刻化しており、農地の遊休化が懸念されております。
 一方、経営規模の拡大を望む農業者や新たに農業への参入を希望する人もおり、農地への需要は高まっています。
 このため都は、農地の流動化を進めることにより、農業経営に意欲のある人が農地を借り受けて有効に活用し、生産性を上げていくことが、農業を振興する上で重要であると認識しております。
 こうした中、国が農業経営の規模拡大や農業への新規参入等を促進するため、農地の流動化を目的とした、農地中間管理事業の推進に関する法律等の関連二法を制定し、基金を造成するために必要となる交付金を予算化いたしました。
 そこで、こうした流動化の取り組みを安定的に実施できるよう、国の交付金を活用して東京都農業構造改革支援基金を造成するものでございます。

○高橋委員 農業振興地域の高齢化や担い手不足の問題や、国の法整備等によって基金を造成することなどがよくわかりました。この基金をうまく活用して、農地の流動化を加速させていくことが大切でございます。
 次に、都は、この基金で具体的にどのような取り組みを行っていくのか伺います。

○津国農林水産部長 都は、この基金を活用し、農地の流動化を進めるために三つの事業を実施してまいります。
 一つ目は、農業振興地域における農地利用の効率化、高度化を促進するため、農地の貸し借りの中間受け皿となる農地中間管理機構の設置、運営を支援いたします。
 二つ目は、農地の貸し出しを促進するため、経営転換等に伴い農地を機構に貸し出した者等に対し、市町村を経由して協力金を交付いたします。
 三つ目に、農業委員会で整備している農地の所有者等の氏名や住所、農地の利用に関する意向等の情報を記録した農地基本台帳について、農地法の改正により公表が義務づけられましたことから、台帳の電子データ化を支援いたします。

○高橋委員 今、農地台帳の公表についてのお話がありましたが、農業委員会などからは、開発規制の緩やかな市街化区域においては、こうした情報が容易に取り出せるようになると、開発を助長するのではないかとの声も聞かれます。
 都は、公表についてどのように考えているか伺います。

○津国農林水産部長 農地中間管理機構の事業実施区域は農業振興地域となっており、お話の市街化区域内の農地は事業の対象外となっております。
 このため都は、国に対して、市街化区域内農地に係る台帳を公表する必然性はなく、公表の対象から除外すべきであるとの意見を提出したところでございます。

○高橋委員 市街化区域内の農地を保全することは、大変重要でございます。今後も、農業委員会などの意見を聞きながら、国への働きかけをお願いしたいと思います。
 さて、農地中間管理機構の立ち上げ等により農地の流動化を進めていくということですが、東京の農地は全国の状況と異なり、小規模な農地が多く、流動化の難しさもあると考えますが、こうした中で、都はどのようにこの取り組みを進めていくのか伺います。

○津国農林水産部長 農地の流動化を進めていくには、事業の実施に際して、農地の出し手と借り手の情報をいかに集約し、結びつけていくかが重要でございます。
 こうした地域の状況等を熟知しているのは市町村や農業委員会であることから、随時、情報交換を行うことにより、出し手の農地情報と借り手の情報を収集いたします。
 その上で、インターネットなどにより、広く借り手を募集し、それぞれの地域での営農状況などを踏まえ、借り手の意向にふさわしい農地を選定し、貸し付けを実施いたします。
 こうした取り組みにより、農地の有効活用を図り、東京の農業を振興してまいります。

○高橋委員 東京には、農業経営に意欲ある人が大勢います。一方で、農業者の高齢化も確実に進んでいることから、こうした信頼できる機構が受け皿となって新たな担い手に活用してもらえるようになることは、非常にいいことだと思います。
 農地の遊休化を防止することは、全国だけでなく東京においても大変重要でありますので、ぜひとも地元の市町村や農業委員会とも連携して、積極的に取り組むようお願いして、次の質問に移ります。
 雇用就業対策について伺います。
 景気は緩やかに回復し、完全失業率が六年ぶりに低水準となるなど、雇用情勢も改善しつつあります。
 国は、昨年十二月、経済の成長力の底上げと好循環の実現を図るため、経済対策を策定いたしました。
 その中で、女性、若者、高齢者を初め頑張る人たちの雇用を拡大するため、地域における人材育成、雇用拡大の取り組みを支援することが盛り込まれ、本年二月には国の補正予算が成立し、緊急雇用創出事業の枠組みを使って新たな事業が創設されました。
 今回の都の補正予算は、国から交付金を受け入れて、都及び市区町村が事業を行うために提案されたとのことでございますが、まず、この新たな事業の狙いとその仕組みについて伺います。

○戸澤事業推進担当部長 新たな事業である地域人づくり事業は、地域経済を活性化し、国の成長戦略による経済成長を確実なものとするため、地域の実情に応じた多様な人づくりにより、女性や若者、高齢者等の雇用の拡大や処遇改善に向けた取り組みを推進することを狙いとしております。
 本事業のスキームは、従来の緊急雇用創出事業と同様に、国からの交付金を受け、都及び市区町村が事業主体となって、民間企業や各種団体等へ委託し実施していくこととなっており、失業者の雇用の拡大を図るプロセスと在職者の処遇の改善を図るプロセスの二つの取り組みを行うものであります。
 雇用拡大プロセスは、失業者に就業に必要な知識や技術を習得させるための人材育成により、安定的な雇用を目指すものであり、また、処遇改善プロセスは、非正規労働者の正社員化や販路拡大等の事業者の取り組みを支援することにより、在職者の処遇の向上を図るものでございます。

○高橋委員 地域人づくり事業では、雇用拡大プロセスと処遇改善プロセスに取り組むとのことでございますが、具体的にどのような事業が想定されていますか。また、そうした事業を実施することで、都にとってどのような意義があると考えているのか伺います。

○戸澤事業推進担当部長 具体的には、雇用拡大に向けた支援といたしまして、未就職卒業者や女性に対する座学研修、企業実習に加え、就職支援セミナー、合同採用説明会などが想定されております。
 また、処遇の改善に向けた支援として、企業に対する生産性拡大に関するコンサルティングやグローバル人材の育成支援、若手社員に対するメンタルトレーニングなどが想定されております。
 都はこれまで、若者や女性の就業支援、非正規雇用労働者の正社員化、在職者の能力開発などに取り組んでまいりました。こうした施策に加え、雇用拡大や処遇改善につながるさまざまな事業を実施することができる地域人づくり事業を活用することによりまして、東京における雇用就業施策の一層の充実につながるものと考えております。

○高橋委員 失業者の雇用拡大や在職者の処遇改善に向けた、さまざまなメニューが用意されていることがわかりました。
 雇用情勢は回復傾向にありますが、望んでも正社員になれない人がいまだに多く存在しており、また、業種によっては、求人、求職のミスマッチが生じているなど、依然として厳しさが残っております。
 地域人づくり事業を活用し、しっかりと成果を出すよう取り組んでもらいたいと考えております。
 今後、都はどのような目標を設定し、事業を進めていくのか伺います。

○戸澤事業推進担当部長 地域人づくり事業では、都が雇用拡大及び処遇改善に関し、雇用就業者数や処遇改善事業所数といった定量的な事業目標を立てることとなっております。
 この事業目標については、庁内各局や市区町村が取り組む個々の事業計画で明らかにされた目標を集約し、都の目標として設定していくことになります。
 庁内各局や市区町村が事業計画を作成する際には、都は国の事業例などを参考として示し、より大きな効果が得られるように働きかけるとともに、事業の進捗を管理してまいります。
 こうした一連のプロセスをしっかり行うことにより、事業の趣旨にかなった成果が得られるよう、積極的に取り組んでまいります。

○高橋委員 実施する事業は今後具体化していくと思いますが、ぜひとも、この事業に効果的に取り組み、雇用拡大や処遇改善の成果につなげていただくことを期待いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○かち委員 私からも、第百二十三号議案、平成二十五年度一般会計補正予算について、賛成の立場から、一点質問しながら意見を述べます。
 ただいま高橋理事からもお話がありましたが、台風二十六号による甚大な被害は、二月十七日の委員会視察でも、大島のその爪跡の大きさ、深さを実感してきたところです。
 間もなく被災から五カ月がたとうとしていますが、いまだ復興、再建も道半ばというのが実態です。
 都としても、大島町の復興、復旧支援には、生活と住宅の再建支援、仮設住宅の建設、瓦れき撤去、椿まつりの支援など、さまざまな課題に取り組んでいるところです。
 しかし、大島町の地域社会全体の復興、再建にとって不可欠の観光業、農業、漁業などのなりわいの再建の支援では、直接支援の具体化がなく、産業振興の名目で、中小企業への制度融資などによって、借入金の利子補給などにとどまっています。
 質問は省きますが、このたび観光振興の一環で、補正予算で観光キャンペーンの展開として三千万円余が計上されていますが、その内容は、都庁内での物産展やポスターの製作、掲示、新聞広告などのPRを実施するというものです。大島の魅力を多くの方に知ってもらい、観光で大島に来てもらうという点で、このような広報、キャンペーンも重要だと思いますが、それだけでは不十分です。
 人口八千三百五人の大島町の主要産業は観光です。年間十八万人の観光客がある中で、椿まつりには、約二カ月でその半分を占める状況でした。しかし、ことしの椿まつりは昨年の七割に届くかどうかという状況です。
 復興再建のために重要なことは、なりわい再建のための直接支援がなく、多額の借金に頼らざるを得ないことから、ちゅうちょや再建を断念してしまうという状況があることです。
 私は、町内にある、比較的大きなあるホテルで聞きました。二月の客数が昨年の五三%で、九百人も減ってしまったといい、どこも同じような傾向だとお聞きしました。また、あるホテルでは半壊の痛手をこうむりましたが、再建の見通しがなく廃業を決めたと聞いております。
 都は、東日本大震災支援の取り組みとして、福島への被災地応援ツアーとして、日帰り、宿泊ツアーに補助金を出しています。大島観光の復興のためにも同様の支援が必要だと思いますか、いかがでしょうか。

○杉崎観光部長 伊豆大島は、椿まつりを契機に観光復興の取り組みをスタートさせました。都は、大島町や観光協会と連携しながら、引き続き観光キャンペーンを進め、伊豆大島を支援してまいります。

○かち委員 手をこまねいている間に、旅館業などがどんどん廃業に追い込まれてしまいかねません。そうすれば、ますますツアー客など受け入れが困難になってしまいます。やり方は工夫次第で可能です。
 これまで、国や都の制度では具体化されず、切望されているなりわいへの支援として、大島町は第三回の義援金の配分を、店舗やホテル、民宿、工場などに配分、活用しました。例えば店舗やホテル、民宿、工場などは最大四百万円、事務所や借家などは最大二百万円、倉庫や車庫などは最大三十万円です。
 このようなやり方について、被災者に対する国の支援のあり方に関する検討会の委員である室崎益輝神戸大学名誉教授は、被災者のニーズ、気持ちに沿った配分だ。大島町では、個人経営の商店や旅館など、地域に密着した存在であり公共性がある。こうした人たちが元気にならなければ地域は活性化できないとコメントしています。
 一日も早く大島町が復興再建されるよう、都として、宿泊補助や観光にまつわる商業、特産販売などに対する補助などの支援を検討されることを求めて質問を終わります。

○中村委員 それでは、緊急雇用創出事業に関する条例改正と関連する補正予算について質問します。
 今般、国の緊急雇用創出事業の項目の一つとして、地域人づくり事業を追加されるに伴い、条例に、基金の設置目的として求職中の若年者、女性等の雇用機会の創出及び在職者の処遇の改善を加え、百二億円の基金の積み増しをするとのことです。現下の社会経済状況で雇用対策は重要であり、雇用拡大と処遇改善が図られるよう取り組むことは望ましいことです。
 そこでまず、国が新たに創設した地域人づくり事業について伺いたいと思います。
 この事業の狙いは何でしょうか。また、都が基金として交付金を受け、都が直接民間企業等に委託する方法と、市区町村が民間企業等に委託する場合に補助をする事業と両方あると聞きますが、それぞれどのくらいの規模で行うでしょうか。
 また、都は今後どのように事業を進めるのか伺います。
 さらに、今回新たに追加された緊急雇用対策で、どのくらいの雇用拡大と処遇改善を見込むか、あわせて伺います。

○戸澤事業推進担当部長 まず、この事業の狙いでございますが、地域人づくり事業は、地域の実情に応じた多様な人づくりにより、女性や若者、高齢者等の雇用の拡大や処遇改善に向けた取り組みを推進するものでございます。
 次に、実施規模についてでございますが、地域人づくり事業を効果的に実施するため、市区町村と庁内各局から自主的に提案される事業計画に基づき実施することとしております。したがって、あらかじめ市区町村と東京都の配分を設定することはいたしません。
 また、今後の事業の進め方についてでございますが、都は、国の具体的事業例を参考として示すことなどによりまして、より大きな効果が得られるように取り組みの計画、実施を働きかけてまいります。
 最後に、雇用拡大の見込みについてでございますが、都は、今後明らかになる市区町村等で実施する個々の事業目標を集約し、雇用拡大や処遇改善に関する都としての目標を設定していく予定でございます。

○中村委員 まだ今年度では交付金を積み増すにとどまり、事業そのものは今後になるようですが、せっかくの制度ですから、着実に雇用拡大や処遇改善につながるように努めていただきたいと思います。
 さて、今回、この地域人づくり事業は、雇用拡大プロセスと処遇改善プロセスの二本立てになっていますが、これまでの緊急雇用対策事業と異なる最大の特徴は、この処遇改善プロセスです。すなわち、雇用を伴わない施策にも事業が適用されることになりました。これは、事業者の生産性拡大に関するコンサルティングを行った結果が従業員の正社員化につながったり、海外販路拡大等の結果が賃金上昇につながるという考え方のようです。
 そこで、これらの事業を通じて、本当に定着支援、正社員化、賃金上昇につながるのか所見を伺います。
 また、そのために都はどのようにこれに関与し、どう検証するのか伺います。
 また、この地域人づくり事業は平成二十七年度末までですが、事業終了後も、支援を受けた企業が、そのノウハウを生かして、賃金上昇や定着支援の取り組みを継続してもらいたいと考えますが、あわせて所見を伺います。

○戸澤事業推進担当部長 本事業の処遇改善プロセスでは、定着支援、正社員化、賃金上昇等の成果が得られるような事業を予定しており、事業者は事業計画の中で、目標や、そのための具体的な取り組み内容などを定めることとなっております。
 事業の実施に当たっては、都は、市区町村等を通じて、個々の事業目標に向けた取り組み状況の進捗を管理していくこととなります。
 こうしたプロセスを通じまして、事業の趣旨にかなった成果が得られるよう適切に取り組んでまいります。
 また、事業終了後は、支援を受けた企業において、この事業を通じて蓄積したノウハウを今後に生かしていくことが期待されております。

○中村委員 この地域人づくり事業のうちの処遇改善プロセスは、賃金上昇や定着支援といった処遇改善を目的とした事業になっていますから、都は、これまでも企業に対して、このメニューとまた違って、さまざまな経営支援を行ってきたと思いますが、こういう経営支援という目的ではあっても、公的な目的で企業の支援を行うので、単に経営者のためだけではなく、そこで働く従業員を含めた支援につなげることが望ましいと思います。
 今回の制度は処遇改善のための経営支援ということですが、今後、他の経営支援などの事業でも、賃金上昇等の処遇改善が達成できるような制度になるよう検討していただくことを要望しまして、質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からも、最初に、東京都農業構造改革支援基金条例に対して反対の立場から、幾つかの質問をしながら意見を述べていきたいと思います。
 今回の補正予算、農地中間管理機構関連予算についてですが、これは政府が昨年六月十四日に閣議決定した日本再興戦略がもとになっています。農地中間管理機構を通じて、農地集約を進め、担い手が利用する農地面積を、全農地の、現状は五割ですが、これを八割に拡大していく、新規就労し定着する農業者を倍増し、四十代以下の農業従事者を、現状では二十万人ですが、これを四十万人に拡大する、法人経営体を、現状では一万二千五百法人ですが、これを五万法人に拡大するという内容です。これは環太平洋連携協定、TPPに参加を前提にした生き残り策としているものであり、市場開放、規制緩和で企業が参入しやすくするもの、農業への企業参入を狙うものといわざるを得ません。
 そこで、最初に、TPPによる東京の農業への影響について試算しているのかどうか伺います。

○津国農林水産部長 政府の試算には、都内の主要品目である野菜や花き等の算入がないため、都の実態が反映されておりません。また、対象となる農産物も決定しておりません。
 このように不確定要素が多く、技術的にも算出が困難なことから、都として独自に試算を行ってはおりません。

○尾崎委員 農水省は、TPPに参加することによって、全国で農林水産物三兆円の生産減少と試算しています。
 しかし、さまざまな分野の専門家で構成されているTPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会では、政府試算に基づいて農林水産物の生産額が約三兆円減ると仮定すると、関連する商業、製造業、運輸業などの生産額も約七兆円減少し、合計で約十兆円に上り、これらを考慮すると、GDPは約四・八兆円、一%減少するとしています。
 また、東京の影響度について、農林水産物等の減少額三十一億円に対し、都内の全産業へのマイナス影響は一兆八百七十四億円になると試算しています。東京に与える影響は、農業以外の第二次、第三次産業が受けるマイナス影響が非常に大きい。そして、TPPは雇用や医療にも大きな影響を与えることは明らかです。
 東京都は、国がTPP交渉中であり、算出が困難ということですが、TPPに参加すれば都民への影響は大きいわけです。TPPによる都内の影響調査は、都内全産業に与える影響が大きいという専門家による調査もある以上、東京都はこの試算を無視するのではなく、都として行うことを要望するものです。
 都として、農地中間管理機構関連予算について、東京の農業振興にとって、どのような影響があると認識しているのか伺います。

○津国農林水産部長 この事業を実施することにより、遊休化が懸念される農地の流動化が進み、農地の有効活用が図られることで生産性が向上すると認識しております。

○尾崎委員 条例の提案説明でも、今お答えいただいたような同様のことで説明されています。
 条例制定の理由説明で、農業の生産性を高める、農業構造の改革を推進するためとしていますが、都は、この条例で具体的に目指そうとしているのは何でしょうか。都がその根拠としているものは何でしょうか。

○津国農林水産部長 都内の遊休化が懸念される農地を流動化させ、農地の所有から利用へと拡大を図ってまいります。また、農地の有効活用を図ることで生産性が向上すると考えております。

○尾崎委員 遊休農地を流動化させる、農地の有効活用、利用が拡大されるとの回答です。
 では、そのためにどうしていこうとしているのかということについて伺っていきます。
 都の説明によると、遊休農地など、農地を電子地図化するとともに、遊休農地を担い手に貸し出すための農地中間管理機構をつくるとのことです。
 最初に、電子地図化についてです。
 農地台帳については、農地の状況をつかみ、整備するというのは必要なことだと思います。今でも各地の農業委員会では、つかんでいるわけです。問題は公表するという点です。
 私は、農業会議、JA東京、農業委員の皆さんの、関係する方からも話を伺いました。市街化区域については公表すべきではない。農地の流動の際、賃借の名前や金額も公表されることになるわけで、お金が絡んでくる。公表する内容には配慮する必要があるという意見でした。
 そこで、電子地図化した農地台帳の公表について、問題を指摘されていることはありますか。都として、それに対してどう対応していますか。

○津国農林水産部長 東京都農業会議やJAなどが、事業の対象となっていない市街化区域内の農地について、公表の対象とすることは適当でない旨の申し入れを国に行っていることは聞いております。
 都としては、農地中間管理機構の事業実施地域ではない市街化区域内の農地に係る台帳については、公表の対象から除外すべきであるとの意見を国に対して提出しております。

○尾崎委員 今の答弁で、都も国に指摘しているということでした。引き続き東京都には、都内の農業関係者の声を代弁し、市街化区域の情報は公開しないよう頑張っていただくとともに、都としては、公表の対象から除外する対応をすることを強く求めておきます。
 次に、農地中間管理機構についてです。
 農地中間管理機構は、都道府県に一つ、つくるとなっています。条例では、農地中間管理機構は農業経営の規模拡大、農地の集団化、農用地利用の効率化及び高度化の促進などが目的とされています。
 都内で、こうした目的で、事業が実際どこでどのように行われると考えられますか。

○津国農林水産部長 農業振興地域において、都から指定された機構が農地を借り受け、農業経営に意欲のある人に貸し付けを行うこととなっております。

○尾崎委員 農業従事者の高齢化や、後継者がいないなどで困っている農家や、実際に自分たちではもうできないと遊休農地になっているところでは、これで対策ができるのではないかと期待もあると思います。
 しかし、一定のまとまった土地でなければならないわけです。借り手が利用しないとなれば返却され、次の借り手が決まらない場合もあります。特に企業が参入するとなると、利益につながらないとなって撤退もあり得るわけです。
 農地中間管理機構に農地を出したが、協力金が出るとは限らないのではないでしょうか。

○津国農林水産部長 農地の賃借料は借り受けの成立にかかわらず支払われますが、機構集積協力金は、経営転換を図る農業者等が貸し出した農地について、借り受けが成立した場合に協力金が支給されることなど、交付されるには一定の要件がございます。

○尾崎委員 農地中間管理機構は、具体的には誰が事業を行うのでしょうか。

○津国農林水産部長 農地中間管理事業の推進に関する法律において、農用地の利用の効率化及び高度化の促進を図るための事業を行うことを目的とする一般社団法人または一般財団法人と規定されており、今後、申請された団体が要件を満たすか確認した上で、指定をしていくこととなります。

○尾崎委員 農地中間管理を一般社団法人または一般財団法人に委託して行うということですが、農業関係者の要望、意見が十分反映できるかどうかという心配もあります。
 この予算を執行した場合の影響について、農業者、農業団体の人たちがどのように思っているか、聞き取り調査などをしていますか。

○津国農林水産部長 国や農業関係団体と今後の農業政策について話し合うことを目的に設置した、地域の活力創造会議などにおいて意見交換をしております。

○尾崎委員 農業委員会やJAから厳しい意見が出ています。今後も農業者、農業団体の人たちの意見をよく聞いて、合意のもとで事業を進めることを強く要望します。
 農業委員会、農業委員は、地域で信頼され、役割を発揮してきたわけです。今後も、地域での役割は変わることなく重要なものだと思っています。
 国会での議論の中で、当初、農業委員会を排除するような意見もありました。農業政策を推進する上で、農業専門家の意見こそ重視するという立場を貫くよう求めるものです。
 そこで、都内の農業委員会、農業委員が果たしている役割について、どのように認識していますか。

○津国農林水産部長 農業委員会及び農業委員は、農地として利用すべき土地の農業上の利用の確保や農地の利用の集積、効率的な利用の促進などの課題の解決に向けて中心的な役割を担っており、今回の事業においても、機構に協力して農地の流動化を進める上で重要な役割を担うと認識しております。

○尾崎委員 都の答弁にあったように、農地の流動化でどこに利用してもらうのがよいか判断できるノウハウは、農業委員会に蓄積されています。私は、農業の専門家からも意見を聞きました。農地の貸し出しシステムは、従来から人・農地プランなどに基づき、地域の農業委員会などにあり、既にやっていることであり、実績もある。その機能を維持してほしいとの意見です。
 小泉構造改革で、株式会社へも農地利用を認めるようにしました。株式会社は、子会社をつくり、農業生産法人の資格を取れば利用可能になるというものです。これをさらに進めて、農地は耕作する農民や地域が管理するという農地法の原則をさらになし崩しにする、農業委員会の役割も排除するということにつながりかねないという危険を指摘しておきます。
 国は、現状を、担い手の農地利用は全農地の五割であり、今後十年間で担い手農地利用が全農地の八割を占める農業構造を実現するということを目標としています。
 東京の現状と目標について伺います。

○津国農林水産部長 東京において、担い手の農地利用は現状で約二割と試算しています。
 目標値については、東京の実態に即したものとする必要があることから、今後、国や農業関係団体と調整し、設定することとしております。

○尾崎委員 農地中間管理機構の借り貸しは、市街化区域が除外され、農業振興地域が対象とされます。具体的には、瑞穂、日の出町、青梅市、あきる野市、八王子市、大島、新島、神津島、三宅、八丈島の十地域だということです。この条例では、具体的な内容は知事が決めるというものになっています。条例としての体もなしていないということを指摘するものです。
 次に、緊急雇用創出事業臨時特例基金条例改正案について質問します。
 緊急雇用創出事業臨時特例基金条例改正案が対象としている地域人づくり事業は、政府の説明によると、安倍政権が昨年六月に閣議決定した日本再興戦略が目指す、経済成長を目指す事業の一つとなっています。
 日本再興戦略は、民間の力を最大限に引き出すことを地域経済への道筋の第一に掲げています。若者が学校を出て就職し、一生同じ会社で働くというシステムは今や過去のものと、安定した雇用を維持拡大することを否定し、多様な働き方の実現と称して、多様な正社員、労働者派遣法の改正、労働契約法の改正など、非正規雇用の拡大、固定化を進めようとしているものです。
 都内の民間企業で働く人の年間平均給与総額は、この十五年間で平均五十五万円も減少しています。年収二百万円以下のワーキングプアは約二〇%です。そして、正社員になりたいと思っても、正社員になれない状況が広がっており、若者と女性の二人に一人が非正規雇用となっています。
 このような状況のもとで、雇用の拡大や定着、賃上げなどの処遇改善は、都としても対策が強く求められている分野です。補正予算の基金事業である地域人づくり事業によって、雇用拡大、処遇改善に確実に成果として結びつくよう、都としてしっかりと対応していただくことが重要だと考えています。
 そこで質問します。地域人づくり事業は、国が今まで取り組んできたつなぎ就労を中心とした雇用拡大を進める事業委託を柱として、緊急雇用対策の枠を超えて雇用拡大と処遇改善を目的に行う事業としていますが、都としては、その雇用効果についてどのように認識していますか。事業を実施し、その最大限の効果を得るために、どのような配慮をしていますか。

○戸澤事業推進担当部長 地域人づくり事業は、失業者を雇い入れるなどの雇用拡大と、非正規労働者の正規雇用転換といった処遇改善を行う事業でございます。この事業を実施することにより、安定的な雇用の可能性が高まるなどの効果が期待されております。
 こうした効果をより高めるため、制度の趣旨に基づき的確に対応してまいります。

○尾崎委員 最大限の効果を得るための配慮については、制度の趣旨に基づき的確に対応と、抽象的な答弁です。
 それでは、今回の地域人づくり事業での雇用創出効果について、都はどのような目標を立てているのでしょうか。

○戸澤事業推進担当部長 地域人づくり事業では、あらかじめ雇用拡大及び処遇改善に関する事業目標を立てることとされております。
 庁内各局や市区町村が実施する事業が具体的に明らかになった後、都として目標を立ててまいります。

○尾崎委員 庁内各局や区市町村の具体的な目標が都の目標になるということですが、産業労働局がこの事業の所管としての役割、リーダーシップを発揮して、都としての目標を積極的に決めて取り組むべきだと考えます。
 東京の雇用の現状をよくつかみ、分析し、どのような支援を強めたら雇用拡大や処遇改善につながるのか、産業労働局としての具体化が求められています。
 次に、事業内容である雇用拡大プロセスや処遇改善プロセスでは、都としてどのような事業に取り組もうとしているのか、区市町村にはどのような取り組みができると案内しているのか伺います。

○戸澤事業推進担当部長 雇用拡大プロセスや処遇改善プロセスとも、国がさまざまな事業例を示しており、都が取り組む事業については、庁内各局に対し、これらの例を参考に計画し実施するよう促してまいります。市区町村に対しても同様でございます。

○尾崎委員 国の事業例では、建設業における若年者の入職促進、人材育成を支援、介護業界の人材確保を促進、農業の就職促進を支援、精神障害者の社会復帰を支援、生涯現役に向けた取り組みを促進など、十二の例を示して効果や委託先のイメージが示されていますが、そう簡単に効果が出てくるのか、特に、賃上げにつながるまでの効果はすぐに出るのか疑問が残るところです。
 そこで伺います。処遇改善プロセスは、生産拡大、販路拡大などによって、企業、受託事業主が経営拡大することで従業員に還元していくということですが、一つの企業が経営力アップして成果が目に見えるまでには一定の期間が必要だと思います。少なくても五年は必要ではないかと考えますが、都の認識を伺います。

○戸澤事業推進担当部長 処遇の改善に向けた支援では、事業者への経営支援だけでなく、人材育成支援などさまざまな支援を行うことで、在職者の処遇改善につなげていくこととしております。
 国の制度にのっとり、庁内各局や市区町村が定められた事業期間内で成果が得られる事業を計画し、実施していくものでございます。

○尾崎委員 今の答弁では、処遇改善につながるかどうか、誰がどのような形でチェックし事業効果を検証するか、非常にわかりにくいところもあります。事業の計画をつくるということですが、受託事業者、一社、または団体への支援規模についてはどのくらいと試算しているのでしょうか。

○戸澤事業推進担当部長 支援内容や事業規模により、事業経費が大きく異なるものと考えております。

○尾崎委員 先ほどもいいましたが、所管である産業労働局として、もっと具体的にこの制度をどう運用していくか、積極的な提案が必要ではないかと考えます。
 企業経営は、第三者の目から見て、適切なアドバイスによって改善されるということはよく聞くところです。経営コンサルタントもふえています。入札時の条件などはどうなるのでしょうか。

○戸澤事業推進担当部長 経営コンサルタントを活用する場合も含め、本事業を実施する際には、それぞれの自治体が事業者と委託契約を結ぶことになります。
 事業者の選定など必要な手続は、各自治体の契約規程等に基づいて行われることとなります。

○尾崎委員 雇用の拡大、定着、賃金の上昇は待ったなしの課題です。ところが、百二億円もの基金を使うというのに、雇用拡大にしても、処遇改善にしても、具体的な効果がいまいち見えにくいという状況です。
 地域人づくり事業による雇用拡大や処遇改善がより効果を発揮するためには、目標との関係でどこまで進んできたのか、改善されてきているのかなどの管理は、年度で点検するにとどまらず、三カ月、六カ月など定期的に行い、検証すべきではないでしょうか。
 今回の事業で雇用拡大、処遇改善などの成果につながるよう、都としての検証を強く求めて質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○三宅委員長 これより港湾局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、港湾局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 先月十七日に、我々、経済・港湾委員会のメンバーで、島しょにおける災害復旧状況等の調査を目的として、利島と大島を視察いたしました。
 まず、利島では、島内唯一の港である利島港について、平成二十三年の台風により、岸壁を構成する何千トンもの巨大なコンクリート構造物が七メートル以上も移動したとの報告を受けた後、現場で復旧状況などを確認してまいりました。島しょにおける台風のすさまじさ、破壊力の大きさに驚くとともに、このような場所に港湾施設を整備することの難しさを実感してまいりました。
 また、大島におきましては、昨年十月の台風二十六号により被災した神達地区の斜面崩壊現場で、今なお残る生々しい傷跡を目の当たりにしてまいりました。ここで発生した猛烈な土石流の一部が海まで押し寄せ、元町港や元町漁港の水域を埋没させたとのことであり、改めて今回の土砂災害の規模の大きさを思い知らされた次第であります。
 視察では、元町漁港の現況及び復旧作業の状況を確認いたしましたが、今回の台風被害が最も大きかった大島では、元町漁港周辺のみならず、岡田漁港においても土砂崩れによる道路等の被害があったとも伺っております。
 改めて、台風二十六号による大島の港湾等の被災内容と復旧状況についてお伺いをいたします。

○大和田離島港湾部長 今回の台風で甚大な被害を受けた大島では、元町港、元町漁港及び岡田漁港におきまして被害が発生いたしました。
 元町港では、土砂や流れてきた倒木が岸壁や駐車場の一部に堆積し、港が利用できない状況でございましたが、被災後直ちに復旧工事を進め、三日後には利用が可能となっております。
 元町漁港には、大型トラック五千台分を超える大量の土砂等が漁港や周辺に流れ込みまして、漁船の停泊する水域が埋まる重大な被害が生じました。このため、関係機関による捜索活動の終了後、速やかに堆積した土砂や流木等の除去を開始いたしました。
 現在、掘削機械を備えた船を使用するなど、最適な工法により撤去を進めておりますが、土砂等の量が非常に多く、一部の作業を除き五月に完了する見込みでございます。
 また、岡田漁港では、岸壁に通じる道路が斜面の崩落により通行できなくなる被害が発生いたしましたため、漁業活動の支障とならないよう仮設道路を設置いたしました。
 今後、崩落した山腹斜面の復旧工事終了を待って落石防護柵を設置し、九月ごろまでに道路の本復旧を完了する予定でございます。

○田中委員 都において、速やかに応急復旧を図るとともに、本格的な復旧に向けて着実に作業を進めていただいていること、改めて確認をさせていただきました。
 また、元町漁港においては、五月にも操業が再開できる見通しであるということであり、少し安心した次第であります。
 ところで、大島視察時に開催された委員会では、漁港のうち、浅くなってしまった防波堤の内側の水域だけではなく、水深が確保されている外側についても、流木等の瓦れきの除去を進めてほしいとの要望も受けてまいりました。
 そこで、元町漁港の周辺水域に堆積した土砂等の撤去の見込みについてお伺いをいたします。

○大和田離島港湾部長 海底に流木等の瓦れきが堆積しております防波堤の外側の水域では、平常時は水深が確保されているため、船舶の航行に支障はございません。しかし、今後、低気圧や台風等の激しい風や高波により流木等が巻き上げられ、船底に接触するなどのおそれがございます。
 このため、岸壁前面の水域の土砂撤去と並行して、クレーンつきの作業船を新たに配備し、堆積した瓦れき等の撤去を開始したところでございます。
 これらの瓦れきは広い範囲に堆積し、かつ、量が非常に多いことから、除去範囲や堆積している瓦れきの厚さなどを詳細に調査いたしまして、最適な方法を検討した上で、早期復旧に向けて全力で取り組んでまいります。

○田中委員 漁業は島の基幹産業であり、その基地となる漁港は、操業の安全性はもとより、漁獲物の出荷などにも重要な役割を担っております。瓦れきの撤去を計画的に実施していくとのことであり、島民が安心して利用できる漁港へと復旧することを目指して、全力で取り組んでいただきたいと思います。
 残念ながら、今回は時間の関係もあり、大島と利島の二島のみの視察となりましたが、昨年の台風は、大島だけではなく、伊豆諸島の各島でも多くの被害を受けております。私も八丈島の方から、農業や漁業の施設や機材が壊され、多くの民家等も被害を受けたという話も伺いました。
 現在は港湾局の質疑ですので、今回の台風による大島、利島以外の漁港等における被害と復旧状況についてお伺いをしたいと思います。

○大和田離島港湾部長 今回の台風で最も大きく被災いたしましたのは、大島の元町漁港とその周辺でございますが、伊豆諸島のほかの島でも被害が発生しており、台風の通過後、速やかに被害状況の把握と復旧方法の検討を行いました。
 その結果、八丈島では陸上防潮堤の一部が転倒したほか、神津島では防波堤等の基礎部分を防護するブロックの一部が飛散するなどの被害がございました。しかし、幸いにも岸壁等の利用に支障を来すような重大な損傷はなかったため、島民の生活及び産業や観光への影響は最小限に抑えられました。
 現在、各島におきまして被災箇所の復旧工事を精力的に進めており、本年五月を目途におおむね完了する見込みでございます。

○田中委員 それぞれの島の被害状況は異なりますが、島民の生活や産業を支えている港湾施設には重大な損傷がなかったとのことであります。復旧工事も五月にはおおむね完了する見通しとのことでありますので、引き続いてのご尽力をお願いしたいと思います。
 このたびの視察で、伊豆諸島の自然環境の厳しさ、自然の力の恐ろしさを改めて実感するとともに、都では被災後速やかに対応し、復旧に努めていただいていることもわかりました。
 また、島しょにとって港は生活や産業の生命線であり、被災時においても物資の搬入などで重要な役割を担っていることから、台風等の自然災害に強い港づくりも引き続き進めていっていただきたいと思っております。
 伊豆諸島は台風の通り道であり、今後とも、いつ、どのような災害を受けるかわからないので、災害時の対応や港湾等の整備に、ぜひ万全な体制で臨んでいただきたい、そのことを強く要望いたしまして、質問を終わります。

○栗林委員 今、田中副委員長も触れられましたけれども、先月十七日に経済・港湾委員会で利島と大島を訪れ、港湾施設等における災害復旧状況を視察させていただきました。
 利島では、全島民が三百名余りの小さな島であるにもかかわらず、当日は百名を超える方たちがヘリポートで私たちを出迎えてくれました。横断幕を掲げ、今回このように都議会議員と、また局長を初め都の関係者の方、委員会として利島を訪れていただいたのは初めてのことですということで、大変喜んでいただき、また、私たちに対する期待の大きさというものを実感した次第でございます。こうしたあたり、やはりこの行動する委員会、これは大変重要なことだなと思いました。中には、本当に保育園児の小さいお子様たちが、かわいい小さなもみじのような手を振りながら、一生懸命出迎え、送ってくださいました。
 その後、平成二十三年の台風により被災した利島港の復旧状況などを視察して、台風による波の力の大きさに驚くとともに、このような厳しい自然環境の中ではありますが、着実に港湾整備を進めていることがわかりました。
 次に、ヘリコプターで大島に向かいましたが、その途中で、三原山の斜面崩壊の爪跡から、今回の台風二十六号による土石流災害のすさまじさを改めて実感いたしました。
 このような大災害を受けた大島の皆様に対して、復旧に必要な予算を計上すべきとの考えに立ち、今回の平成二十五年度の一般会計補正予算について意見を述べさせていただきます。
 まず、災害復旧事業についてです。
 土石流により被災した港湾施設等の災害復旧事業に要する経費として十二億九千万円を計上しています。今回、漁港等の水域が土砂等で埋没する被害がありましたが、漁業は島の基幹産業の一つであり、迅速な対応が望まれています。視察当日にも、島の人たちから早期の復旧を要望する声が相次ぎました。漁業を営む人々にとって、漁港は唯一の生活の糧であり、一日も早い漁港の再建に向けた取り組みを強く望みます。
 次に、離島航路・航空路補助事業についてです。
 今回、大島の早期復旧に向けた観光客等の旅客誘致促進事業に要する経費として一億五千万円を計上しています。椿まつりは島を挙げて行われる最大のイベントであり、まさにこの機会を捉え、大島観光復興の第一歩としなければなりません。
 この補正予算で新たに実施している航路及び航空路の運賃補助は、災害による悪いイメージを持つ人々に対して大島来訪の背中を押す効果があるともいわれ、新たな観光客層の掘り起こしにもつながるものであると期待をしています。
 また、本来、ハード面の整備をするハード局である港湾局が、今回、大島復興という大きな目的の達成を目指し、ソフト事業である観光客誘致事業に積極的に取り組んだことも高く評価するものであります。
 大島町は、復興と再生に向けて、未来を見据えた新たな活動ステージを迎えています。今後とも、ハード、ソフト両面での着実な取り組みにより、一日も早い大島再生がなし遂げられる施策を強力に推し進めていただくよう要望し、終わります。

○かち委員 第百二十三号議案、平成二十五年度補正予算について、賛成の立場から二、三、質問をして、意見を述べます。
 先ほど来出ておりますけれども、大島町を襲った台風二十六号による甚大な被害を受けながらも、町民の皆さんは懸命に復興しようと頑張っています。恒例の椿まつりを開催し、都としても、それに応える支援が求められているところです。
 今回、港湾局として、椿まつりの支援の一環として、平成二十五年度補正予算案で、航路、航空路の運賃補助一億五千万円が計上されていますが、その算出根拠と見込まれる効果について伺います。

○大和田離島港湾部長 台風による甚大な被害を受けました大島を支援するため、椿まつりが実施される平成二十六年一月二十六日から三月二十三日までの期間、船舶や航空機を利用して大島に来訪する観光客等の旅客に対しまして、片道、船舶千五百円、航空機二千五百円の運賃補助を実施しております。
 予算額は、おおむね椿まつり期間に相当する二月と三月の過去三年間におきます船舶及び航空機の最大利用者数に補助額を乗じて算出してございまして、この運賃補助が大島の観光客誘致に資することを期待しております。

○かち委員 それでは、過去三年間、各年度の椿まつりの期間における観光客を含む来島者は、船舶と航空機別に、それぞれどのぐらいあったのでしょうか。

○大和田離島港湾部長 平成二十三年は、船舶利用者が約八万人で、航空機利用者が約四千人、二十四年は、船舶が約八万六千人で、航空機が約三千八百人、二十五年は、船舶が約九万二千人で、航空機が約四千六百人となっております。

○かち委員 お聞きしましたように、ここ三年間の傾向は、航空路、船舶合わせて、各年度、八万四千人、八万九千八百人、九万六千六百人とふえる傾向にあったわけですね。
 ちなみに、資料をいただきましたが、椿まつりの期間中、一月二十六日から二月末までの間では、昨年が船舶、航空機合わせて四万七千三百人、ことしは三万二千八百人とのことです。昨年は期間を通して九万六千六百人でしたから、三月は四万九千三百人の来島があったということです。期間中の六九%が三月に来島しているということになります。
 ことしの三月、残された期間に昨年並みを達成するためには、昨年の二〇%増しで、三月中に六万三千二百人を達成しなければならないということになるわけですが、その実績、効果をどのように見込んでいるでしょうか。

○大和田離島港湾部長 二月末時点におきまして、航空機の利用者は昨年より増加しているものの、大島への旅客の約九五%が利用する船舶につきましては、旅行者が増加する週末に大雪で三日間全便欠航したことなどが影響し、昨年に比べて減少してございます。
 椿まつりは三月二十三日まで実施されますため、事業効果の検証は期間終了後に行ってまいります。

○かち委員 私たちの視察の際にも町長も話しておられましたが、一月はボランティアの方々もいて、来島者はそれなりにいたものの、二月に入ってからは例年の三分の一ぐらいだともいわれていました。その要因としては、二月、二週続けて土日にかけて大雪に見舞われ、三日間欠航になるという状況もありました。これは雪害ともいえるものですが、そのような影響は大変甚大なものだと思います。
 一億五千万円の運賃補助を計上していますが、このまま経過をすれば、予算の七割程度で推移する可能性があります。島にとっては観光が主要産業であり、観光客が来てくれなければ経済そのものにも大きな影響を及ぼすことになります。
 復興にはまだまだ時間がかかりますので、今後も一定の期間、このようなイベント、少なくとも椿まつりの期間は引き続きこのような補助を行って観光客の復活を図るよう求めて、質問を終わります。

○中村委員 平成二十五年度の補正予算について質問します。
 私も先日の委員会の視察に参加をし、大島、利島を訪問しました。今なお残る被害の大きさに、本当に自然災害の脅威を痛感させられました。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りいたします。また、一日も早い復興に全力を尽くすことが必要だということも痛感いたしました。
 今回の補正では、災害復旧事業、離島航路・航空路補助事業として十四億四千万円が計上されていますが、当然賛成の立場からではありますが、質問させていただきます。
 災害発生以来、港湾局を含めて都の職員の皆様にもご尽力いただいております。改めて、今回の台風被害に対する、大島を含めた伊豆諸島全体の港湾局の取り組み状況を伺います。また、既に復旧事業に取り組んでいますが、今回の補正予算を計上するに至った状況について伺います。

○大和田離島港湾部長 今回、台風が直撃した伊豆諸島では、最大の被害があった大島のみならず、ほかの島でも被害が発生いたしました。大島では、斜面崩落により流出いたしました土砂等により、元町漁港やその周辺が埋没するなどの被害が発生いたしましたため、被災箇所に応じた最適な方法を選定し、迅速に復旧作業を進めております。
 また、ほかの島では、八丈島や神津島で、陸上防潮堤の一部転倒やコンクリートブロックの飛散などの被害が発生いたしましたため、現在、被災箇所の早期復旧に向け、全力で取り組んでございます。
 予算につきましては、大島以外では被害が比較的軽微であったため、当初予算の範囲内で復旧が可能でございましたが、大島におきましては被害が甚大で、復旧に多額の費用が必要となりますことから、補正予算により対応することといたしました。

○中村委員 ご答弁いただき、大島以外の復旧にも取り組んでいるということを伺わせていただきました。
 さて、先日の視察で元町漁港を訪れまして、しゅんせつ工事の状況も視察した際に、まだ多くの漁船が陸の上にある様子も拝見し、生活への影響が心配されました。
 大島の台風被害以降、元町漁港を利用していた方々の現在の状況がどうなっているのか伺います。
 また、早急にしゅんせつを完了させ、一日も早く再開されることが必要です。今後のしゅんせつの完了見込みはどうなっているのか伺います。

○大和田離島港湾部長 元町漁港におきましては、台風に備え、多くの漁船を陸上の船揚げ場に避難させておりましたが、土砂等により水域が埋没したため、船がおろせず、漁港が利用できない状況となっております。また、台風が来る前に下田等のほかの港に避難していた一部の漁船につきましては、島内のほかの漁港を利用していると伺ってございます。
 現在、現場状況に応じた掘削機械を使用するなど、最適な方法によりましてしゅんせつ作業を進めており、なお非常に多くの土砂等が残ってございますが、一部の作業を除き、五月に完了する見込みでございます。

○中村委員 五月に完了する見込みということを聞いたので少しは安心いたしましたが、船が陸上にあるという姿は本当に心を痛めるものでございますので、早急な対応の方をお願いいたしたいと思います。
 次に、離島航路・航空路補助事業について伺います。
 毎年行われている椿まつりにも大きな影響が出ているとのことです。都では運航費補助などの支援策を実施しているものの、椿まつりの観光客は昨年と比べて減っているとも聞きます。その主な理由は何でしょうか。また、運賃補助の効果は出ているのでしょうか、伺います。
 また、私の地元三鷹市を含む地域には調布飛行場があり、大島と定期便で結ばれています。大島との交通の多くは船による移動が多いのですが、飛行機も大切な経路です。船便の運賃には千五百円の補助が出されるのに対して、飛行機の運賃には二千五百円の補助が出されるとのことです。航空路の状況についてもあわせて伺います。

○大和田離島港湾部長 大島への旅客の約九五%が利用いたします船舶を運航する事業者によりますと、椿まつり期間の旅行客の約三割を占める団体ツアー客は、通常十一月から十二月に予約決定をいたしますが、今回は台風の被害の影響もあり、昨年内の団体客の予約が激減したとのことでございます。
 また、個人客につきましては、ことしに入って徐々に予約が入り始めましたものの、旅行客の第一ピークであります二月中旬の週末に二週連続して大雪が降り、計三日間全便欠航したことなどが影響し、結果的には昨年より減少していると聞いております。
 一方、航空機の利用者数は台風災害以降増加傾向にあり、この椿まつり期間におきましても、昨年より増加してございます。
 補助事業が旅客数の増減にもたらす効果につきましては、椿まつりが三月二十三日まで実施されますことから、検証は期間終了後に行ってまいります。

○中村委員 航空路の方は大きな影響がなかったというふうなことですけれども、今後、これは椿まつりが終わった後のこともありますから、地元自治体とも協力しながら、島との交流の方ができるようにしていただきたいと思います。
 今回の事業そのものの宣伝の方は産労局になると思うんですけれども、今年度は台風の影響もあって、飛行場まつりの方も中止になっています。飛行場まつりそのものは、飛行機が好きな方が遠方から来ることも多いんですけれども、ぜひともこの離島との交流ということがしっかり深まるようなことを、また来年度以降検討していただいて、やっていただけることをお願いいたしまして、質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○三宅委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十六号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○坂巻管理部長 去る二月二十五日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。土壌汚染対策費の補正についてでございます。
 仮設土壌処理プラントで発生する残渣等の処分先の変更に伴う増額について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小松委員 私からは、豊洲新市場用地における土壌汚染対策工事について、ただいまもご説明がございましたけれども、何点か質問させていただきます。
 我が東京都議会自由民主党は、新市場の整備に当たり、食の安全・安心が何よりも優先されるべきであるとの立場で取り組んでまいりました。つまり、土壌汚染対策を確実に行って、初めて豊洲新市場への移転の道が開かれるものと考えています。
 先般の技術会議において土壌汚染対策が完了したとの確認を受け、先月の二十八日、私も参加させていただきましたが、豊洲新市場建設工事の起工式がとり行われて、工事に着手をしました。このことは、築地市場の豊洲移転に向け、大変に重みのあることだと考えています。
 こうした中、本年度の補正予算として九十億円の土壌汚染対策費が計上されたわけでございます。
 そこで、まず一点伺いたいのが、工事費がなぜここまで大きく増加するのかについて、理由をお聞かせいただきたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事におきましては、掘削した土壌は六街区内に設置した仮設土壌処理プラントで処理しており、そのうち洗浄処理プラントで処理した際に発生する残渣等につきましては、セメントの原料としてセメント工場へ搬出処分しておりました。
 しかし、東日本大震災を契機とする原子力発電所の停止に伴い、稼働している石炭火力発電所から発生する石炭焼却灰が増加し、その受け入れ先がセメント工場となっていたことから、本工事からの残渣等の受け入れ量が制限されることになりました。このため、残渣等の処分先として、セメント工場のほかに、セメント工場より処理費用が高い管理型埋立処分地等も活用することが不可欠となり、工事費が増加いたしました。
 なお、汚染土の掘削量は、今後対策する分を含めましておおむね予定どおりであり、外部に搬出する残渣等の処分量についても予定どおりでございます。

○小松委員 ご説明ありがとうございます。
 今回の工事費の増加については、今もご説明ありましたとおり、東日本大震災の影響を受けたことによる処分先の見直しによるものであります。このことは、いわば社会経済状況の変化によるものといえるわけですが、しかしながら、残渣等の処分費用として、セメント工場と管理型埋立処分地等では、どうしてこのように九十億円もの開きが発生するのか、あわせて伺いたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事におきまして、約十一万立方メートルの残渣等をセメント工場に搬出した場合の費用は約三十三億円でございます。これに対し、管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用は約百二十三億円で、その差が九十億円の増加となってございます。
 セメント工場の場合、残渣等はセメントの原料として活用されるので単価は低く抑えられているのに対しまして、管理型埋立処分地等の場合は、セメント工場と比較して、受け入れに要する費用が相対的に高くなってございます。
 加えて、震災による災害廃棄物の処分や復興に伴う発生土の増加により、受け入れ容量が有限である管理型埋立処分地等への需要が高まったことから、受け入れに要する費用が高騰してございます。あわせて、ダンプトラックの不足や燃料費の高騰などにより運搬費も高騰していることから、残渣等を管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用が大きく増加することになりました。

○小松委員 管理型埋立処分地等の処分費用は、震災による影響や物価高騰により、セメント工場の場合と比べて高額になっているということでありましたが、九十億円というのは相当な金額でございます。
 なぜ、この費用が高い管理型埋立処分地等による処分を行わなければならないのか、また、ほかに処分先を選択する余地はなかったのか、伺いたいと思います。
 あわせて、今回のこの九十億円というものでございますけれども、さまざまな理由で、物価が高騰するなどの理由で増加しているわけでございまして、今後、この九十億円からさらに増加するなどの懸念はないのか、お願いします。

○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地の土壌汚染対策工事で発生いたします残渣等を外部に搬出する場合は、土壌汚染対策法などの許可を受けた施設に運び込む必要がございます。
 これまで、許可を受けたセメント工場に搬出してきましたが、セメント工場以外で搬出可能な施設は、同様に許可を受けた管理型埋立処分地等に限られてございます。このため、セメント工場への搬出量が制限されることになって以来、全国のセメント工場や管理型埋立処分地等を対象に、新たな処分先の確保に最大限努めてまいりました。
 土壌汚染対策を速やかに完了させるためには、残渣等を着実に外部搬出する必要がございまして、新たな処分先として、管理型埋立処分地等を活用することといたしました。
 なお、残渣等の処分量等を適正に見込んでございますので、今回の処分費用がさらに増加することはないと考えてございます。

○小松委員 管理型埋立処分地等を活用して土壌汚染対策工事を行うということでありますが、土壌汚染対策工事の工程についてはどのような影響があったのか、お聞かせいただきたいと思います。あわせて、建設工事への影響についても同様に伺いたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 処分先の確保につきまして調整に時間を要したことにより、洗浄処理プラントの稼働の制約、掘削した土壌や残渣の場内への一時仮置きなどが生じましたことから、処理に時間を要することとなりました。こうした新たな処分先の確保に要した時間や処理の遅延によりまして、工事全体の進捗に影響を及ぼすことになりました。
 このため、六街区におきましては、東側の一部の汚染対策や液状化対策、盛り土などにつきましては、二十六年度に施工がまたがることから、工期を半年程度延伸することが必要となったところでございます。
 施設の建設につきましては、先月、専門家で構成する技術会議におきまして、施設の建設場所における汚染対策の完了を確認いたしまして工事に着手したことから、影響はございません。

○小松委員 この豊洲新市場に限らず、安全を確保し、安心を提供することが食に携わる者の責務であると考えています。
 特に、都民に食材を提供する使命を持つ卸売市場においては、土壌汚染対策工事全体が完了するまで、引き続き、気を緩めることなく取り組んでいただきたいと思います。
 やむを得なかった事情があったとはいえ、いかなる理由があろうとも、このスケジュールの計画変更等は、早期の移転を期待されている市場業者の皆さんにとっては経営や生活に直結することでありまして、今後、速やかな建築工事を着実に進めることを求めて、私からの質問を終えたいと思います。

○栗林委員 私の方からは、二点確認をさせていただきたいと思います。
 豊洲新市場の整備については、先月の十四日、前回不調となった青果棟など主要三施設の工事が無事契約に至り、二十八日には起工式がとり行われました。私も起工式に出席をさせていただきましたが、晴れ渡る青空のもと、春を感じるような、本当に天候にも恵まれて、本当によかったなと思っております。着工にまでこぎつけたことで、新市場整備の新たな段階に入ったと思います--入りました。
 いよいよ新市場整備が具体的に動き出したわけでありますけれども、こうした施設の建設工事着工の前提になるのは、何よりも市場用地の安全・安心でございます。そのためには、土壌汚染対策工事は確実に実施されなければならないと思います。
 今回の補正予算にある土壌汚染対策も含めて、技術会議等の提言に沿って実施されているのでありますが、そこで、都が行う土壌汚染対策とはどのようなものなのか、改めて具体的な内容について伺います。

○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地における土壌汚染対策は、我が国を代表する学識経験者により構成される専門家会議や技術会議が、自然由来の物質の存在についても考慮に入れ、科学的知見から提言したものであり、都がこの対策を確実に実施することで、人が生涯この土地に住み続けても健康への影響がなく、生鮮食料品を取り扱う市場用地としての安全・安心を確保するものとなってございます。
 その具体的内容につきましては、まず、各街区周縁に遮水壁を設置することで、市場用地と周辺地域との地下水の移動を遮断いたします。
 次に、ガス工場操業地盤面でございますA.P.プラス四メーターからA.P.プラス二メートルまでの土壌につきまして、汚染の有無にかかわらず、きれいな土に全て入れかえます。A.P.プラス二メーターより下の操業由来の汚染土壌は、全て掘削除去いたします。その後、二・五メーターのきれいな土による盛り土とアスファルト舗装等を行うことにより、敷地全体を四・五メートルのきれいな土などで覆います。
 また、地震時の液状化を防ぐため、阪神・淡路大震災や東日本大震災でも効果が確認されている液状化対策工事も行います。
 さらに、市場の開場後におきましても、地下水の水位、水質を監視していくなど、総合的な対策でございます。

○栗林委員 まさに英知と技術の結晶ではなかったかと思っております。
 先般の起工式において、安藤副知事からは、市場用地については、我が国を代表する専門家の提言に基づき着実に土壌汚染対策を行い、市場用地の安全が確保できたとのご挨拶がありました。
 そこで、土壌汚染対策が確実に完了したことを具体的にどのように確認をしてきたのか、伺います。

○加藤基盤整備担当部長 ガス工場の操業に由来する汚染対策が確実に完了したことにつきましては、客観的なデータを示して技術会議において確認いたしました。
 具体的には、汚染土壌の掘削除去につきましては、掘削深度及び掘削底面がわかる工事写真、汚染地下水の浄化につきましては、対策完了時の地下水の水質が基準以下であることを示す分析結果の一覧表などにより確認をいたしました。
 七街区全体につきましては、昨年十二月の技術会議におきまして、また、五街区全体及び六街区の水産仲卸売場棟の敷地及びその周辺のエリアにつきましては、本年二月の技術会議において汚染対策が完了したことを確認いたしました。
 なお、六街区のうち、残る箇所の汚染対策につきましては、来年度に開催する技術会議において確認する予定でございます。

○栗林委員 来年度、技術会議で確認する六街区の一部には、洗浄処理プラントから発生した残渣が保管されるということでございます。その処理に要する経費が今回の補正予算として提出されているわけでありますが、市場用地の安全・安心を確保するためにも、土壌汚染対策の全てを確実に実施していただくことを切にお願い申し上げまして、質問を終わります。

○かち委員 私からも、第百二十六号議案、中央卸売市場会計、二〇一三年度最終補正予算として九十億円の土壌汚染対策費の増額について質問し、意見を述べます。
 豊洲新市場予定地には、東京ガスの跡地で、ボーリング調査によってベンゼン四万三千倍、シアン一千倍など高濃度汚染があることから、土壌汚染対策を行ってきました。その方法については、専門家からも多々批判のある中、都のやり方で行い、終了宣言をしたところでございます。
 このたび、洗浄残渣の処理費の増額分九十億円が計上されました。そこで、何点かこの経過に振り返ってお聞きしますので、よろしくお願いします。そしてまた、多少重複するところもご容赦いただきたいと思います。
 洗浄残渣の処理経費が、当初の見積もりでは三十三億円だったものが、百二十三億円を要する理由は何でしょうか。
 また、洗浄残渣十一万立米は、量としてダンプカー何台分になるのでしょうか。

○加藤基盤整備担当部長 セメント工場の場合、残渣等はセメントの原料として活用されるので、単価は低く抑えられているのに対し、管理型埋立処分地等の場合は、セメント工場と比較して受け入れに要する費用が相対的に高くなってございます。
 加えて、震災による災害廃棄物の処分や復興に伴う発生土の増加により、受け入れ容量が有限である管理型埋立処分地等への需要が高まったことから、受け入れに要する費用が高騰しており、あわせて、ダンプトラックの不足や燃料費の高騰などにより運搬費も高騰していることから、残渣等を管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用が大きく増加することになりました。
 こうしたことから、残渣等約十一万立方メートルを管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用として、約百二十三億円を見込んでございます。
 また、積載荷重十トンのダンプトラックでは、一台当たり約五・五立方メートルの土量を積載することが可能でございます。したがいまして、約十一万立方メートルの土量は、十トンダンプトラックの約二万台分でございます。

○かち委員 先ほどのご答弁の中で、管理型埋立処分地等の受け入れに要する費用は、セメント工場と比較して相対的に高いということですが、具体的にお示しください。

○加藤基盤整備担当部長 セメント工場に搬出した場合の費用は約三十三億円でございます。
 仮に、工事契約時点におきまして残渣等を管理型埋立処分地等へ搬出した場合の費用は約五十三億円であり、約二十億円高くなってございます。

○かち委員 さらに、管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用が大きく増加するということでしたが、その内訳として受け入れ費用、運搬費について、その内訳を技術会議が当初計画したときの見積額と今回の見積額を明らかにしてください。

○加藤基盤整備担当部長 当初設計におきましては、残渣等約五・四万立方メートルについてセメント工場へ搬出することとしており、その費用は約十六億円であり、そのうち受け入れ費用は約十四億円、運搬費は約二億円を見込んでございました。
 昨年度の見直しにより処理土量が増加したことから、残渣等の量も増加いたしました。
 残渣等、約十一万立方メートルの処分をセメント工場へ搬出した場合の費用は、約三十三億円でございます。
 今回、その約十一万立方メートルの処分を管理型埋立処分地等とした場合の費用は約百二十三億円であり、受け入れ費用は約九十六億円、運搬費用は約二十七億円を見込んでございます。

○かち委員 技術会議の土壌汚染対策計画による、土壌汚染処理プラントによる処理土量と処理費用はどうなっていたでしょうか。
 土壌汚染対策が終了して、土量と処理費用は最終的にどのような結果になりましたか。一として、掘削微生物処理、二、掘削微生物処理プラス洗浄処理、三、洗浄処理、四、中温加熱処理、五、中温加熱処理プラス洗浄処理、それぞれの内訳をお答えください。

○加藤基盤整備担当部長 設計時の仮設土壌処理プラントでの処理土量は、掘削微生物処理が約三・六万立方メートル、掘削微生物処理プラス洗浄処理が約〇・一万立方メートル、洗浄処理が約十五万立方メートル、中温加熱処理が約五・九万立方メートル、中温加熱処理プラス洗浄処理が約三・九万立方メートルでございます。
 平成二十六年一月末時点の処理土量につきましては、掘削微生物処理が約一万立方メートル、掘削微生物処理プラス洗浄処理が約〇・二万立方メートル、洗浄処理が約二十一・六万立方メートル、中温加熱処理が約四・八万立方メートル、中温加熱処理プラス洗浄処理が約四・五万立方メートルでございます。
 設計時の処理費用につきましては、掘削微生物処理プラス洗浄処理及び中温加熱処理プラス洗浄処理といった各処理を組み合わせた工法の分も含めまして、掘削微生物処理が約十三億円、洗浄処理が約四十五億円、中温加熱処理が約七十一億円でございます。
 なお、現在、仮設土壌処理プラントにおけます最終的な処理土量や処理費用については精査中でございます。

○かち委員 まだ最終的な数値は集計中ということですけれども、計画時に比べて最も増加しているのが洗浄処理にかかる汚染土、減少しているのが掘削微生物処理、中温加熱処理であることがわかりました。
 コスト的な比較では、洗浄処理が安く中温加熱処理が高いといわれています。また、微生物処理には時間がかかるという問題があります。
 そこで、新海面処分場、中央防波堤外側埋立地へ搬出した土量とその費用について、技術会議が当初計画したものと対策処理後の結果について、それぞれお答えください。

○加藤基盤整備担当部長 設計時の新海面処分場、中央防波堤外側埋立地に搬出する土量は、新海面処分場が約五十・五万立方メートル、中央防波堤外側埋立地が約十七・八万立方メートルでございます。
 平成二十六年一月末時点で搬出した土量は、新海面処分場が約四十五・五万立方メートル、中央防波堤外側埋立地が約十二・七万立方メートルでございます。
 設計時の処理費用につきましては、新海面処分場と中央防波堤外側埋立地を合わせまして約二十六億円でございます。
 なお、六街区の東側エリアにつきましては施工中でございまして、現時点では土量及び費用は確定してございません。

○かち委員 今のご説明で新海面処分場、中央防波堤外側埋立地への受け入れ費用は、一立米当たり約四千円ということになります。今回の都が説明している管理型埋立処分地と比較して約三十分の一の価格です。
 洗浄処理した後に残る埋め戻しに適さない土壌、すなわちセメント原材料として活用するとしていた土量とその費用について、当初計画時と最終処理後の結果について、それぞれお答えください。

○加藤基盤整備担当部長 当初設計では、洗浄処理プラントで処理した際に発生する残渣の量は約五・四万立方メートルと見込んでおり、セメント工場での処理費用として約十六億円を見込んでございました。
 その後、昨年度の見直しにより処理土量が増加したことから、残渣等が増加し、その残渣をセメント工場に搬出した場合の費用は約三十八億円と見込んでございます。
 見直し後、汚染土の掘削量は、今後対策する分も含めまして、おおむね予定どおりでございまして、残渣等の量及びその費用は、管理型埋立処分地等を活用することとした約十一万立方メートル、約百二十三億円に、それ以前にセメント工場で処理してございました約一・六万立方メートルを加えて、約十二・六万立方メートル、約百二十八億円と見込んでございます。

○かち委員 今回の補正の説明のときには、私は東京都から、価格の問題で、セメント工場の受け入れ価格が上昇してきたため、比較的安い管理型埋立処分地へ持っていくことにしたとの説明を受けました。
 結果的に残渣は二倍以上に増量し、セメント工場での処理費用も二倍以上になるわけです。それを管理型埋立処分地に持っていくことになると、八倍近い高額な費用になってしまうということになります。
 今回、本来セメント工場に出す予定が、管理型埋立処分地等を活用する理由についてお聞きします。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事において、掘削した土壌は六街区内に設置した仮設土壌処理プラントで処理しており、そのうち洗浄処理プラントで処理した際に発生する残渣等につきましては、セメントの原料としてセメント工場へ搬出処分してございました。
 しかし、東日本大震災を契機とする原子力発電所の停止に伴い、稼働している石炭火力発電所から発生する石炭焼却灰が増加し、その受け入れ先がセメント工場となっていたことから、本工事からの残渣等の受け入れ制限がなされることになり、このため、残渣等の処分先として、セメント工場のほかに管理型埋立処分地等を活用することが不可欠となったものでございます。

○かち委員 私は専門家の方にもお聞きしましたが、受け入れ量が余りにも大量である場合とか、あるいは有害物質の濃度によっては受け入れを拒まれることもあって、逆にセメント工場は、東日本大震災の復興需要でセメント工場の稼働率もアップしているという話も聞きました。
 セメント工場への搬出分が増加し、土壌汚染対策からの受け入れが制限されたといっていますが、セメント工場がいつからどのような状況で制限されているのか、具体的に明らかにしてください。

○加藤基盤整備担当部長 セメント工場は多種多様な廃棄物を受け入れ、セメント製造の原料に活用しており、土壌汚染対策での残渣、石炭火力発電所から発生する石炭焼却灰、建設発生土も受け入れてございます。
 東日本大震災後、石炭火力発電所から発生する石炭焼却灰のセメント工場への搬出処分が増加いたしまして、平成二十四年度末ごろから残渣等の受け入れ制限が顕在化してきてございました。

○かち委員 一般的に震災後の受け入れがふえているので厳しくなっているという状況ということですけれども、本件での具体的な受け入れ制限がどのようになったかというのは、なかなかご説明がないわけです。
 さて、外部に搬出する残渣の汚染濃度、これはどの程度のものでしょうか。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事に当たりましては、仮設土壌処理プラントでの処理済み土や既存の盛り土等につきましては、安全性を確認するための調査を実施し、環境基準以下であることを確認した上で、市場用地としての埋め戻しや盛り土を行ってございます。
 しかしながら、残渣等は外部に搬出処分することから、汚染濃度については確認してございません。

○かち委員 一般的に洗浄処理後、残った残渣は処理前よりも高濃度になるというふうに聞いておりますけれども、その測定もしていないということなんですね。
 残渣については、もともと汚染濃度が環境基準以下にならないと技術会議も判断していたとの認識だったのですか。それとも、汚染濃度を確認して環境基準以下であれば、埋め戻しや盛り土に使えるという認識だったのでしょうか。お答えください。

○加藤基盤整備担当部長 技術会議におきましては、洗浄処理した後に残る残渣は、埋め戻しに適さない細粒土壌として、全て外部への搬出を前提としてございました。
 したがいまして、残渣の搬出と汚染濃度ということに関しては無関係でございます。

○かち委員 いろいろ聞いてまいりましたが、東京ガスの工場跡地の土で、ベンゼン、シアンなど高濃度汚染がある、そんな土であるにもかかわらず、その処理後の汚染濃度がわからないような土を、セメント工場が二万台もの土を受け入れることが困難だったのではないかと想像されます。
 もともと土壌汚染対策処理計画を示した専門家会議の見積もりは六百七十億円、その後、技術会議では、どうすれば安く上がるかを中心に対策を変更し、洗浄処理の対策をふやすなどして五百八十六億円の見積額を出したのです。
 しかも、その金額の内訳について、当初から洗浄処理、中温加熱処理など処理ごとの費用、埋め戻し、盛り土など細分化した処分額を示してきませんでした。仮設プラント処理費九十二億円と示しただけでしたが、今回の質疑でそれも増大していることがわかりました。それに加えて、ここに来て処理土量が相当ふえた、受け入れ費が増大したという話は本当に驚くべきことです。
 また、残渣の汚染濃度についても測定していない、もともと汚染土自体についても処理前の測定、処理後の測定もしておらず、単にモデル実験で同じ濃度の汚染水を振りかけて洗浄したら浄化したというだけのもので、それを具体的に実証したものはありません。
 こうした状況の中で、十トントラック二万台分もの汚染残渣を国内の遠隔地にまで搬出することは、環境負荷の点からも許されないことです。
 今日の質疑を通して、都が示す、見積もりの妥当性を示す具体的な回答はありませんでした。また、セメント工場が受け入れを制限しているということについても、具体的な根拠が示されませんでした。民民の契約ということで、肝心なことがわからないまま、都民の税金を湯水のごとく拠出しようとする姿勢は極めて問題が多いと思います。
 さらに問題なのは、それだけ都民のお金をかけておきながら、中央卸売市場としての食の安全・安心を担保する科学的知見も都民合意も得られておりません。これまで進めてきた土壌汚染対策が、大量の生鮮食料品を扱う中央卸売市場の用地としてふさわしいものとして確認できるのか、現在の日本の法律ではありません。
 そのため、国は東京都に対して科学的知見、関係者の合意等による最大限の安全対策を求めてきたところです。
 ところが、都がこれまで進めてきた土壌汚染対策が最終的に有効だったのかどうかについては、東京ガス田町工場で行ったような、十メートル区画ごとの二年間の地下水モニタリングさえも行わないまま、終了安全宣言を出したということです。
 以上、都の進めてきた土壌汚染対策には問題が多く、中央卸売市場の九十億円の補正予算については反対であることを申し述べて、私の質問を終わります。

○中村委員 平成二十五年度の補正予算について質問します。
 今回の議案では、豊洲新市場の土壌汚染対策工事について、残渣の処分先の変更のため九十億円もの予算が計上されています。私たちは新市場における食の安全・安心のため土壌汚染の確実な対策を求めてきましたので、そのためにこれまでも大きな予算が計上されてきたことは認識していましたが、ここで改めて大きな金額の補正が追加されたことになります。
 この間、現下の社会経済状況の変化により、施設の建設において資材の高騰などから最初の入札が不調になり、再入札では当初の見込みを大きく超える金額で落札となりました。建設費と土壌汚染対策費は別の項目とはいえ、新市場整備に関する予算総額はまた増額になるという見方もあります。
 そこで、まず初めに、今回の補正予算に至った経緯を伺います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事におきましては、掘削した土壌は六街区に設置した仮設土壌処理プラントで処理しており、これまで申し上げましたように、そのうち洗浄処理プラントで処理した際に発生する残渣等については、セメントの原料としてセメント工場へ搬出処分していました。
 しかし、東日本大震災を契機として、原子力発電所の停止に伴い、稼働している石炭火力発電所から発生する石炭焼却灰が増加し、その受け入れ先がセメント工場となっていたことから、本工事からの残渣等の受け入れが制限されることになりました。
 このため、残渣等の処分先としてセメント工場のほかに、セメント工場より処理費用が高い管理型埋立処分地等も活用することが不可欠となり、工事費が増加したものでございます。

○中村委員 ご答弁では、これまで想定していた受け入れ先が、セメント工場から処理費用が高い管理型埋立処分地等を活用することで処理費用が増加したとのことでした。
 それにしても、どうして九十億円もの大きな金額がふえるかと思う方もいると思いますので、改めて九十億円増加する理由の説明を求めます。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事におきまして、約十一万立方メートルの残渣等をセメント工場に搬出した場合の費用は約三十三億円でございます。これに対し、管理型埋立処分地等に搬出する場合の費用は約百二十三億円で、その差が九十億円の増加となってございます。
 セメント工場の場合は、残渣等はセメントの原料として活用されるので単価が低く抑えられているのに対しまして、管理型埋立処分地等の場合は、セメント工場と比較して受け入れに要する費用が相対的に高くなってございます。
 加えまして、震災による災害廃棄物の処分や復興に伴う発生土の増加により、受け入れ容量が有限である管理型埋立処分地等への需要が高まったことから、受け入れに要する費用が高騰しているところでございます。あわせまして、ダンプトラックの不足や燃料費の高騰などにより運搬費も高騰していることから、残渣等を管理型埋立処分地等へ搬出する場合の費用も大きく増加することになったわけでございます。

○中村委員 東日本大震災の関連による影響ということでした。今の状況では、被災地の復興支援ということを最優先すべきだということは当然だと思いますので、そのことによって処分先を変えざるを得ないということはやむを得ないと思います。
 ただ、当初設計を見積もる段階では想定はできなかったのでしょうか。改めて見解を伺います。

○加藤基盤整備担当部長 残渣等につきましては、セメントの原材料として活用するなど、リサイクルに資するような搬出先を確保していくとの提言を技術会議から受けてございます。
 こうした提言を踏まえ、当初設計におきましては、残渣等の処分費用について見積もりをとった上で適切に積算を行ってきました。
 土壌汚染対策工事を進めていく中で、東日本大震災の影響から、セメント工場への搬出量が制限されることになりましたが、これにつきましては予測することは困難でございました。

○中村委員 都は残渣の処分については、みずから行うのではなく事業者に委託をしているのですが、処分まで含めて事業者に委託をしているのでしたら、処分先として管理型埋立処分地等を活用したことによる増額処分費用を、なぜ発注者である都が負担をしなければならないのかの見解について伺います。

○加藤基盤整備担当部長 工事の契約約款におきましては、条件変更の一つといたしまして、設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状態が生じたことと規定されてございます。
 今回の工事費用の増加は、契約時に予期することが困難な東日本大震災の影響による残渣等の処分先の見直しに伴うものであり、社会経済状況の変化によるものであることから、この規定に該当するものと考えております。

○中村委員 豊洲新市場の整備については、土壌汚染から都民の食の安全を守るために議論してきました。安全という点では、今回の残渣が他の地域での安全を脅かすことになってはなりません。
 残渣等を他県の管理型埋立処分地等へ搬出した場合、搬出先での汚染拡大の心配はないのでしょうか、伺います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事で発生する残渣等を外部に搬出する場合は、土壌汚染対策法などに基づく許可を受けた施設に運び込む必要がございます。
 土壌汚染対策法においては、汚染土壌処理施設の構造に関しまして、施設外に汚染が拡散されることを防止するなどの基準が定められており、基準に適合しなければ都道府県知事等の許可を受けることができません。
 新たに処分先とした管理型埋立処分地等につきましても、同様の許可を受けた施設であることから、汚染の拡散はないものと考えてございます。

○中村委員 先日、豊洲新市場建設工事の起工式も行われましたが、まだ六街区の一部では汚染の処理が続いています。引き続き食の安全が守られるよう最善を尽くすことを要望します。
 また、一連の質疑の中で、汚染の拡散はないということや、また、これ以上の費用の増大はないということのお話もありましたので、そういったことを聞きまして、賛成の立場で質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○三宅委員長 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、労働委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○三宅委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第八十七号議案、第八十九号議案、第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分及び第百二十六号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、第八十七号議案及び第百二十六号議案を一括して採決いたします。
 本案は起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○三宅委員長 起立多数と認めます。よって、第八十七号議案及び第百二十六号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第八十九号議案及び第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、第八十九号議案及び第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十二分散会

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