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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十四号

平成二十五年十二月十日(火曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長三宅 正彦君
副委員長栗林のり子君
副委員長田中たけし君
理事高橋 信博君
理事中村ひろし君
理事かち佳代子君
かんの弘一君
小松 大祐君
柴崎 幹男君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
谷村 孝彦君
木内 良明君
高島なおき君

欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長塚田 祐次君
次長山本  隆君
総務部長澤   章君
産業企画担当部長加藤 英典君
商工部長十河 慎一君
金融部長寺崎 久明君
金融監理部長黒沼  靖君
金融支援担当部長片山  謙君
観光部長杉崎智恵子君
農林水産部長津国 保夫君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長矢田部裕文君
事業推進担当部長戸澤  互君
中央卸売市場市場長塚本 直之君
管理部長坂巻政一郎君
市場政策担当部長日浦 憲造君
財政調整担当部長飯田 一哉君
事業部長野口 一紀君
移転支援担当部長高木 良明君
新市場整備部長志村 昌孝君
新市場事業計画担当部長加藤  仁君
基盤整備担当部長加藤 直宣君
施設整備担当部長中山  衛君
港湾局局長多羅尾光睦君
技監前田  宏君
総務部長岡崎 義隆君
企画担当部長古谷ひろみ君
港湾経営部長笹川 文夫君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長石原 清志君
開発調整担当部長小野 恭一君
営業担当部長山口 祐一君
港湾整備部長石山 明久君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長大和田 元君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君

本日の会議に付した事件
意見書について
港湾局関係
契約議案の調査
・第二百十五号議案 平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事(その二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百九十二号議案 東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
産業労働局関係
契約議案の調査
・第二百十三号議案 都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第二百二十九号議案 東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定について
報告事項(質疑)
・新銀行東京の「平成二十六年三月期中間決算」について
中央卸売市場関係
報告事項(質疑)
・豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外市場衛生検査所整備工事について

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書三件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○三宅委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。
平成二十五年十二月六日
東京都議会議長 吉野 利明
経済・港湾委員長 三宅 正彦殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。

1 調査議案
第二百十三号議案 都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約
第二百十五号議案 平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成二十五年十二月十日(火曜日)

○三宅委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び産業労働局関係の付託議案の審査及び契約議案の調査並びに産業労働局及び中央卸売市場関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第二百十五号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○三宅委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百九十二号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○岡崎総務部長 十一月二十七日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、一項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。東京港における貨物の輸出、輸入別の推移でございます。
 平成十五年から二十四年の十カ年におけます貨物の取扱量を輸出、輸入別に千トン単位で記載しております。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 本委員会に付託されました、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例に関しまして、国際コンテナ戦略港湾の視点から何点かお伺いをしていきたいと存じます。
 第三回定例会において、都から、東京港埠頭株式会社が特例港湾運営会社になるための申請を行った旨の報告を受け、我が党は本委員会で質疑を行ったところであります。
 その際、私どもからは、港湾運営会社の最終形として、三港のふ頭会社の単純合併以外の方式が認められたが、この方式も運用次第では、東京港への国の関与が強化され、都の関与が薄まる可能性があるということや、港湾運営会社への国出資についても、戦略港湾の大命題である港湾の国際競争力の強化につながっていくのか疑問であることなど、港湾運営会社制度に関する問題点を指摘したところであります。
 しかし、その後、港湾運営会社への国出資に関してさらなる状況変化があったと伺っており、今回、国際コンテナ戦略港湾に対する都の認識について、改めてお伺いをしていきたいと思います。
 そこでまず、議題として提案されております東京都港湾管理条例の一部を改正する条例について、確認をしていきたいと思います。
 これは、国際コンテナ戦略港湾政策に位置づけられている港湾運営会社について、改正港湾法で定められた事項と都の条例との整合を図るために改正するものということであります。
 先日の本委員会では、条例改正を行い、都の所有する岸壁などの港湾施設を特例港湾運営会社に貸し付けることで、特例港湾運営会社が、港湾施設の改良工事を機動的に実施するとともに、貸付料の柔軟な設定が可能となるとの説明を受けました。
 しかし、これまで都が利用者に対して直接貸し付けていた岸壁について、これを、法改正を受けて特例港湾運営会社に貸し付けることは、都と利用者の間に特例港湾運営会社が入ることになり、その結果として、屋上屋になるだけでサービス向上につながらないということでは困ります。
 そこで、条例改正により、利用者にとって具体的にどのようなメリットがあるのかお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 これまで都が行ってきた岸壁の舗装のくぼみを補修するなどの簡易な工事については、船会社などの利用者から早期着工要望がなされた場合、現場を管理する特例港湾運営会社がみずからの判断で、迅速かつ柔軟な対応を行うことが可能となります。
 また、岸壁とヤードの管理者が一体化することにより、先ほど述べました岸壁の舗装とヤードの舗装工事を一体的に行うなど、効率的な対応が可能となります。
 加えて、施設の使用料については、これまで条例で規定した料金となっていましたが、特例港湾運営会社がその経営状況や利用者ニーズなどを踏まえつつ、料金体系や料金水準の柔軟な設定が可能となります。
 さらに、施設の利用に当たっては、提出書類の簡素化を図ることにより、利用者の事務負担の軽減が可能となります。
 こうした取り組みを通じて利用者サービスのさらなる向上を図ることができるというメリットがございます。

○田中委員 ただいまご説明をいただきましたけれども、条例改正を行い、特例港湾運営会社への貸し付けを行うことにより、船会社などの利用者にとって具体的なメリットがあるということは理解をさせていただきました。こうした取り組みを進めていくことで、東京港の国際競争力の強化を図っていくことは重要なことだと思っております。
 一方で、第三回定例会の委員会でも指摘をいたしましたが、京浜三港のふ頭会社の統合会社である港湾運営会社に国が出資することを表明するなど、港湾運営会社制度そのものには、多くの問題があるものと考えております。
 ここで改めて、港湾運営会社制度に関するこれまでの経過をお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 港湾運営会社制度は、平成二十三年の港湾法改正により創設されたものであり、港湾運営の民営化を推進し、港湾の国際競争力強化や、さらなる港湾運営の効率化を図ることを目的としているものであります。
 都においては、港湾法改正に先立つ平成二十年四月に東京港埠頭公社を株式会社化するとともに、平成二十五年四月より、東京港埠頭株式会社の社長に、日本郵船株式会社の元代表取締役副社長であります平野裕司氏をお迎えし、効率的な港湾運営に取り組んでいるところでございます。
 また、平成二十三年十二月に国が定めた、港湾運営会社の指定にかかわる確認事項、いわゆるガイドラインでは、京浜三港のふ頭会社が経営統合する港湾運営会社に対しては、民間出資を三割以上とすることが望ましいとするなど、民の視点による取り組みが強く求められていたところであります。
 しかしながら、本年七月に国が新たに設置した国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会において、八月末に公表された中間取りまとめでは、民の視点とは逆行するとも考えられる、港湾運営会社に対する国の出資を検討することが突如公表されたところであります。

○田中委員 これまでの港湾運営会社に関する経過をご説明いただきましたけれども、京浜港が国際コンテナ戦略港湾に応募したときとは、今もご説明いただいたように前提条件が全く変わっている状況になっております。これは非常に大きな問題だといわざるを得ません。また、報道によれば、十月三十日開催の国の委員会で国出資の意義などが説明されたとのことであります。
 国が港湾運営会社に対して出資をする意義について、国はどのように説明をしていたのか、お伺いをいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 国は、八月末に公表した、国の委員会の中間の取りまとめの中で、地域的利益や事情よりも国家的利益の確保などの観点から、港湾運営会社に対する国の出資など、港湾運営会社の出資構成の見直しに取り組むとの考えを示しました。
 また、十月三十日の委員会では、国は、経営統合する港湾運営会社に対し、三分の一超を出資し、筆頭株主になることを突如表明しました。
 加えて、同委員会後の記者会見において、国土交通副大臣は、国の出資の意義について広域的なインフラづくり、また広域的なエリアから集荷を図るため必要な措置であるとの考えを示しました。

○田中委員 国から説明を受けた内容について、ただいまご答弁をいただきましたけれども、国が出資することで何をするのか、それが国際競争力強化にとってどのような意義、効果があるのか、全く私たちは理解できません。
 報道によれば、国の委員会において、国は国家的観点からの強力な集荷対策を集中的に実施する、国が全国的な視点で京浜港、阪神港への総合調整を行うなども出資の意義だと主張されていたようでありますが、こうした施策は国の出資がなくても実現可能なことであろうと思います。
 こうしたことから考えますと、国は、港湾運営会社へ出資することにより、戦後一貫して地方自治体が担ってきた港湾の管理運営業務を乗っ取ろうとすることが目的だと改めて強く感じざるを得ません。
 前回の議論の際にも指摘をいたしましたが、大事なことは、誰がやるのかということではなく、港湾の国際競争力を強化するために何をやるのかだと思っております。そのためには、地に足のついた事業を積み重ねていくことが必要であります。
 こうした観点から、これまで都は、国際競争力の強化にどのように取り組んできたのか、また、今後も引き続き、東京港が日本を代表する港湾であり続けるためには、どのような取り組みを行っていく必要があるとお考えか、お伺いをいたします。

○笹川港湾経営部長 これまで都は、コンテナリゼーションの時流を捉え、昭和四十二年に日本で最初のコンテナふ頭の供用を開始するなど、コンテナふ頭の機能強化を図ってまいりました。
 また、東京のまちづくりを進めていく中で、ふ頭背後に大規模な物流施設群を誘致するなど、港湾物流を支える機能強化に努め、港湾物流に関係する多様な官民の関係者と連携したさまざまな取り組みを進めてまいりました。こうした取り組みが東京港の発展に寄与したものと認識をしております。
 今後も、東京港が東日本のメーンポートとしての役割を果たしていくためには、中央防波堤外側新ターミナルの供用を契機とした大井、青海両ふ頭の再編整備や、臨港道路南北線の整備といった道路ネットワークの拡充など、機能強化の充実強化を図っていくことが必要でございます。
 加えまして、コンテナターミナルのゲート前の渋滞解消を図るため、早朝ゲートオープンを引き続き推進するなど、船会社や港湾事業者などの利用者サービスの向上にも取り組んでいくことが重要であると考えております。こうした取り組みを今後も着実に推進していくことで、東京港の国際競争力の強化を図ってまいります。

○田中委員 ただいま、取り組みについてお伺いをいたしましたけれども、今、お話しいただいた取り組みこそが、東京港のさらなる発展に寄与することは、まさにそのとおりだと思っております。
 ただし、この取り組みを実現するためには、都、そして東京港埠頭株式会社、そしてさらには、国ともしっかりとした役割分担のもとで取り組んでいくことが必要であると考えます。
 先ほどお答えいただいた、利用者や港湾関係者と長年の信頼関係を積み重ね、港の実情を踏まえたきめ細かい対応を行ってきたという都の役割は大変重要であり、港湾経営と大都市行政との一体性などを勘案すれば、今後も、都が適切に都の役割を果たしていかなければならないと考えております。
 一方、国際競争力強化に向けた国の役割を考えますと、これまで地方自治体やふ頭会社が行ってきた利用者サービス向上の取り組みなどの施策を、国が実施するために港湾運営会社に出資を行うのではなく、国は、国にしかできないこと、例えば臨港道路南北線など大規模事業への集中投資や会社経営に関する規制緩和などを一層推進することこそが必要なのではないかと考えております。
 こうした観点からも、国の出資の必要性を理解することは全くできません。一方で、国は来年の通常国会で、国の出資を規定する港湾法の改正を予定していると伺っております。
 こうした状況も踏まえまして、都としては今後、東京港の運営にどのような姿勢で臨んでいくのか、ぜひ局長からのご決意をお伺いしたいと思います。

○多羅尾港湾局長 現在、東日本の成長戦略の重要な柱として東京、横浜、川崎の三港が連携して、京浜港として国際競争力を強化していくことは大変重要な課題であると認識しております。
 しかし、そのためには京浜三港がそれぞれに長所を持っていることから、各港それぞれの強みを生かした運営を行っていくことが必要であって、今後とも現場に精通した地方自治体が港湾の経営にかかわっていくことが不可欠であると考えております。
 十月末日に、国が急遽表明いたしました京浜港の港湾運営会社への国出資については、導入の意義、効果がいまだ不明確であることから、まずはきちんとした説明を求めるとともに、導入の是非については、関係自治体と十分に協議を尽くすように強く要望しているところでございます。
 ただ、さきの知事発言にもございましたが、港湾運営は戦後一貫して地方自治体が実施しておりまして、これは地方分権に逆行するものと考えられます。
 また、副委員長のお話にもございましたが、民間人社長の起用など民の視点の活用による効率的な港湾運営というこれまでの流れにも矛盾いたします。
 加えて、東京港の経営は、まちづくりや環境、防災施策などとも密接に関連しており、東京都が行う大都市経営と不可分なものでございます。
 そこで、国からの具体的な説明が何もない現時点では、以上のようなことからも、国が京浜港の港湾運営会社に対して、事実上の支配権をとるような出資を行うことは、妥当性を欠くと考えざるを得ません。
 また、繰り返しになりますが、そもそも港湾運営会社制度のもととなる、国際コンテナ戦略港湾政策の目標とするところは国際競争力の強化であります。国が出資すると、貨物が今まで以上にどうして集まるのか、そして国際競争力が向上するのか、国出資と国際競争力向上の因果関係は不明であります。具体的な説明をさらに求めてまいります。
 いずれにいたしましても、今後とも地方自治体が責任を持って港湾運営にかかわることができるよう、横浜港、川崎港とも、港湾管理者のみならず、いろいろなチャンネルで連携を強化しながら、京浜港として国際強化に取り組んでまいりたいと考えております。

○田中委員 ただいま局長から、今後も自治体が責任を持って港湾経営に取り組んでいくご決意を示されましたが、これまでの質疑も踏まえまして、私ども都議会自民党としても意見を申し上げたいと存じます。
 東京港のコンテナポートとしての歴史は、昭和四十二年に我が国最初のコンテナ船を受け入れたことにより幕をあけました。それ以降、オイルショックやリーマンショックなどさまざまな経済危機や、それに伴う厳しい財政状況下においても、東京港は都民生活や産業を支える重要なインフラであるとの思いから、我々都議会は東京港の発展を支え続けてまいりました。
 この地元の港の発展を支えていこうとする思いは、川崎市議会、横浜市会も同じではないかと思います。だからこそ、三港の議員有志により京浜港広域連携推進議員連盟を立ち上げ、執行機関の取り組みを支援するなど、京浜港の国際競争力の強化に資するさまざまな活動を展開してまいりました。こうした議会と自治体の取り組みが、東京港と横浜港を我が国におけますコンテナ取扱量一位、二位を占めるまでに成長させてまいりました。
 四十年も手塩にかけて育て上げてきた港を、限られたメンバーによる、わずか三カ月程度の議論で、国が出資をして主導権を握ろうとすることは、港の経営のあり方以前に、手続的に全く理解できません。
 我が東京都議会自由民主党は、政策集である、東京を世界で一番の都市にを掲げ、首都東京が日本経済の再生を牽引していくという決意で都政に臨んでおります。その実現にも、物の流れがスムーズに行き交う首都圏をつくることが必要であり、東京港の国際競争力の向上は、我が党が掲げる成長戦略を推進するためにも極めて重要であります。
 そのためには、現場の実態を熟知した議会、自治体が港湾経営に適切に関与する体制を維持することが不可欠であります。港湾運営会社への国の出資は、議会、自治体の港湾経営への適切な関与を阻害することにほかならず、都議会自由民主党としては、到底容認することができません。
 引き続き、都議会及び都が責任を持って東京港の運営を担うとともに、川崎港や横浜港とも連携して、京浜港の国際競争力を強化していくことを表明いたしまして、私からの質問を終わります。ありがとうございました。

○木内委員 きょうは第三回定例会に続いて、国際コンテナ戦略港湾の問題に触れていきます。
 先ほど来、副委員長の質疑でもそうでしたけれども、非常に粛々と冷静な議論が行われているようですけれども、私自身について申し上げれば、ここしばらくの期間における国のこの問題に対する対応には怒り心頭に発しています。車の両輪といわれる執行機関と議会が力を合わせて、東京都の都民が納得する港湾運営、こういったものに懸命な努力を重ねなければいけないと、こういうふうに思うのであります。
 前回の定例会の質疑で私は、京浜三港のふ頭会社を統合して設立する港湾運営会社について、港湾関係者からは、そもそも統合会社を設立する意義、必然性がどこにあるのか全く見えないなど、この制度に対する危惧や懸念が、引き続き聞こえてくる、運営会社に対する国の関与が強まれば、港湾管理者としての都の存在性とふ頭会社がこれまで果たしてきた現実的な対応機能の活用はうまくいかなくなるのではないかと、このように重大な問題点を指摘もしてきました。
 また、私自身、こうした基本的な考え方に立って、国の関係者に向けても再三の努力を重ねてきているところでありまして、執行機関の港湾局においても、多羅尾局長を先頭に、同じ努力が重ねられてきていることは、よく知悉しております。
 こうした申し上げた危惧というものが、今いよいよ現実的なものになろうとしている。きょうは警鐘を乱打する意味から、私は質疑に立たせていただきました。
 新聞報道にもあるように、国は、経営統合する港湾運営会社に出資することを十月三十日に極めて突如表明してきました。
 これまで港湾管理者としての東京都が、ふ頭会社や業界関係者と一体となって東京港の発展にスクラムを組んできた体制に、国が割り込もうとしているとしか思えない、これは、まさに文字どおり暴挙であります。
 言葉をかえれば、そこのけそこのけお馬が通る、余計なことはいうな、議論の余地なし、こういうやり方じゃないですか。とんでもないことであります。港湾局を挙げて、東京都執行機関を挙げて、この国の対応に怒りの声を上げなくてはならないと思うのであります。
 この定例会で、港湾運営会社制度の導入を前提にした条例改正が提案された。
 そこで、改めて、この制度のあり方を含め、何点かお伺いをいたします。
 まず、今回の条例改正で導入される、特例港湾運営会社への港湾施設の貸付制度の問題であります。
 東京都の説明では、この貸付制度によって、施設の改良工事が機動的に行われるなど、利用者へのサービスが向上するという話でありました。
 しかし、これまで都が行っていた、利用者への港湾施設のサービスの提供業務を特例港湾運営会社が直接行うことになってしまう。この制度の導入によって重要な社会インフラである、港湾施設の公共性が損なわれるのではないかと私は危惧するわけであります。やはり一定の行政責任のもとで、公共性というものは担保されてきているわけでありますから、私が今、指摘していることは、決して間違いではないと思うんですがどうでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 都は、条例改正により貸し付ける岸壁などの港湾施設の公共性を担保するため、特例港湾運営会社に対し、港湾管理者として公平な運営を指導監督してまいります。
 また、都は、特例港湾運営会社の過半を占める大株主として、従来どおり会社経営に適切に関与していくとともに、都が会社と締結する貸付契約において、排他的な運用をしないよう条件を付すなど、貸し付けた港湾施設の公共性を確実に担保してまいります。

○木内委員 今いわれるように東京都の役割、それから今後のありようについての話があったわけでありますけれども、例えば排他的な運営をしないよう条件を付すなど公共性を担保していく、こういう答弁でありました。
 先ほど指摘したように、東京港の港湾施設は首都圏の住民生活と産業活動を支えている極めて公共性の高い物流インフラであります。
 港湾管理者である東京都は、業界の声に真摯に耳を傾けて、港湾管理者として監督権限をきちんと行使するとともに、また同時に、大株主として港湾運営会社の経営をしっかりとかじ取りすることで、東京港のコンテナふ頭の公共性というものを確実に担保していっていただきたいと思うのであります。
 私はさきの定例会の質疑におきましても、そもそもこの港湾運営会社制度導入の目的は、港湾の国際競争力の強化にあるのであって、港の運営に民間会社の柔軟かつ効率的な経営手法を導入することは、あくまで手段にすぎないということを確認したところであります。
 しかし、いわゆる港湾運営会社への国出資という、民の視点に立った港湾経営といった当初の政策理念とは真逆の動きが、国から突如提案をされてきているのであります。これについて、私は大きな危機感、問題意識を改めて、ここでお訴えをするものであります。
 これでは、民間企業出身の社長を登用し、民間経営者の視点による経営を行おうとしても、硬直化しがちな国の関与が支障となって、柔軟かつ迅速な企業経営などできないのではないか、こういう心配も強く持っているわけであります。
 国の国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会では、港湾運営会社への国出資に関し議論が行われましたけれども、その内容についてお答えを願い、明らかにされたいと思うんです。とんでもない意見が出ているんじゃないですか。前回の質疑でも私は申し上げました。こういう無謀で、こうして現場の実態を十分理解しないで発言される内容というものが、ひとり歩きをするようなことがあっては断じてなりませんし、この委員会の質疑の場を通じて、都民の前にこれを明らかにするようご報告を願いたいと思います。

○藏居港湾経営改革担当部長 十月三十日に開催した国の委員会及び委員会終了後の副大臣の記者会見の中で、国から、基幹航路を維持拡大していくためには、広域的なインフラづくり、また、広域的なエリアから貨物集荷を図る必要があり、これを迅速な意思決定のもとで実行していかなければならないとの考えが示されました。
 また、委員会では、例えばある委員からは、創貨--これは、工場を港湾周辺に誘致することで輸出入貨物をふやすことをいいますけれども、この創貨に積極的に取り組むためにも、国出資による会社経営の国の関与が必要であるとの意見が出されました。
 また、別の委員からは、国が国有財産を提供している以上、その財産管理が適切に行われているかを確認する観点から、国の出資は当然にあるべきだとの意見も出されました。

○木内委員 今、恐らく、全体の中の部分の意見が報告されたと思うんです。こうした議論は、本当に実態を踏まえてなされているのか、甚だ疑問に感じざるを得ません。
 九月のこの委員会でも、私は、国のこの委員会で独善的な意見ではないのか、危険な感じがする、こう指摘をいたしました。今再び警鐘を乱打したい。
 国が港湾運営会社に出資することで、なぜ迅速な意思決定が実行できるようになるのか全くわかりません。きょう出席されている執行機関の幹部職員の中で、理解できる人がいるんでしょうか。なぜ迅速な意思決定が実行できるようになるのか全くわからない。
 また本来、自治体が行うべき、ふ頭背後の企業誘致とふ頭会社に国が出資することは別問題じゃないですか。そもそも国出資は、各港に特例港湾運営会社の申請や指定を行わせてからいい出したことで、誤解を恐れずにいえば、これは後出し行為です。恣意的な印象を極めて強く受けるのであります。
 これまで、都議会もふ頭会社の経営諮問委員として会社の経営に参画してきているけれども、国が前面に出るという国出資は、自治体と議会がしっかり育て上げてきた会社を、国が後から来て横取りするようなものです。
 こうした国の動きに対して、都は国出資の問題を、さまざまな場でしっかり主張すべきであると思いますし、これまで都が行ってきた具体的な対応についても明らかにされたいと思います。

○藏居港湾経営改革担当部長 十月三十日開催の国の委員会においては、都は、京浜三港の港湾管理者と三港のふ頭会社を代表して、第一に、民間人社長の導入を初め、港湾運営に民間の視点を導入し、効率的な経営を実現するとともに、民間の視点によるガバナンスの一層の確立を図ることとする従来の考え方と、国出資導入の考え方と整合性について十分な議論を行っていただきたいと意見表明するとともに、第二に、国出資の導入は、港湾運営会社制度の大きな制度変更であることから、関係自治体やふ頭会社と十分協議を行っていただきたいと表明しました。
 また、十一月下旬には、国土交通省の技術総括審議官及び港湾局長に対して行った、都の国への提案要求活動の中で、会社の経営権を握るような出資は到底容認できないという、十一月十五日の知事の定例記者会見の発言を踏まえた対応を行っていただくよう、都の考え方を申し入れてきたところでございます。

○木内委員 大変努力をされている、その経過はよくわかりますけれども、さらに戦闘的にラジカルに国にいうべきですよ。粛々と紳士的な議論ではないんです。のどかな議論ではないんです、これは。このことを強く申し上げておきたいと思うんです。
 本年四月に東京港埠頭株式会社の社長に就任された平野裕司さんは、私もよく存じ上げているし、きょうも何度かそのお名前が出てきていますけれども、非常に豊かな経験、高い見識、豊富な人脈といったものをお持ちの方。現場や利用者の声にも、本当によく幅広く耳を傾けておられますし、関係の団体からの信頼、衆望もよく集めておられる方であります。実に柔軟かつ的確な経営を行っている、こういうふうにも私は印象を受けております。
 港湾管理者であり、ふ頭会社の大株主である都とふ頭会社、業界関係者は、お互いに厚い信頼関係を築き、ともに切磋琢磨することによって、この東京港の歴史を築いてきた。今日では、十五年連続コンテナ貨物取扱量日本一といった輝かしい成果を上げてきている。申し上げたように、関係の団体、ふ頭会社、東京都が一体的なチームワークのもとに、この東京港の輝かしい歴史をつくってきたというのが、実は東京港の誇るべき側面的特徴なんです。
 国の出資に関する説明は全く具体性がありません。むしろ、国のこうした現場の実態を軽視した動きに対して、現場からも関係者からも、多くの懸念と不安の声が上がっています。
 そもそも国の役割は、住民と産業を支える物流インフラを運営する現場で業界関係者が安心して働ける環境を整えていくこと。さっきも田中副委員長のご意見にありましたけれども、国は国の役割というのがある。手続の迅速化、規制緩和、選択と集中による予算確保など、国として行っていくべき役割は、しっかり厳然と存在をしているわけであります。そちらにしっかり目を向けるべきだ。
 例えば、今回の条例改正の前提になる特例港湾運営会社の指定は一体どうなったのか。お互い怒りの声を上げようじゃないか、このことを訴えたいんです。国に九月上旬に申請してから、きょうでちょうど三カ月ですよ。特例港湾運営会社の指定の見通し、これはどうなっていますか。

○藏居港湾経営改革担当部長 九月十日に申請してから三カ月になりますが、国の指定に必要な港湾管理者の同意の意見照会も行われていない状況です。
 申請後二カ月弱で指定を受けた阪神港などの他港の事例と比較しても時間がかかっていることから、先週十二月二日に、申請を行った東京港埠頭株式会社が国に対し、今後の見通しについて確認しました。
 国からは、六日に遅延の理由がようやく示されたものの、ふ頭会社からの追加の説明を踏まえた上で慎重に審議する必要があり、現時点で指定に関する見通しは示せないとの回答があったと聞いております。
 都としても、国に対して、迅速な行政行為を行っていただくよう再三申し入れを行っているところでありますが、引き続き、国に強く働きかけてまいります。

○木内委員 国は、民の視点による効率的な港湾運営に逆行する国出資を提案することに加えて、国として迅速に行うべき特例会社の指定行為については、催促しなければ遅延の理由も明らかにしないなど極めて遺憾な対応であります。言葉をかえれば無礼であります。上意下達の時代は終わっているんだよ、今。お上意識が強いんじゃないか。きょうの会議録は、ぜひ国へ送ってくださいよ、これ。都民の声だ、怒りの声だ、時代錯誤も甚だしい、私はこう思うのであります。
 国が前面に立って、我が国港湾の復権をかけて国際競争力の強化を推進しようとするならば、このような会社運営上、大変重要な案件に対するおくれがあっては断じてならない、こう思います。
 こうした新たな局面を迎えた今、港湾局長に、私は本当に大きな信頼と尊敬を置いているわけでありますけれども、京浜港の国際競争力の強化に向けた決意を伺いたいと思います。

○多羅尾港湾局長 改めまして、国際コンテナ戦略港湾施策というのは、東アジアにおける厳しい港の競争の中で、港湾の運営に民間会社の柔軟かつ効率的な経営手法を導入する一方で、選択と集中の理念のもと、大都市港湾に重点投資を行い、我が国港湾の国際競争力を高めようという政策であります。
 東京港はこの理念に賛同し、京浜港として応募して指定されたものでございます。
 ただし、京浜三港はこれまでも、特段国の関与がなくとも、港湾管理者同士の協議で、三港別々に徴収してきた入港料を一元化して、手続の簡素化と実質的な値下げを実現するなどを初め、利用者へのサービス向上と利用コスト低減に取り組んできたところでございます。
 また、東京港では、日々さまざまな課題が発生いたしますが、港湾管理者と港湾運送事業者など民間事業者の方々が綿密な協議を行い、ビジネスでございますので利害が複雑に絡まり合うことも間々あることでございますが、こういうことを乗り越えまして、話し合いをしながら問題を解決してきたところでございます。
 例えば、物流のピーク時の交通渋滞緩和に資するため、いろいろな問題を乗り越えて早朝ゲートオープンなどを継続してきているところでございます。
 このように、国際コンテナ戦略政策の目的である京浜港の国際競争力を強化するということについては、確かにいろいろなアプローチはあると思います。ただ、現場を熟知する港湾管理者や民間事業者の方々が忌憚なく議論できる連携体制や、また早朝ゲートオープンなど、いわば、港の潮風を肌で感じながらの地道な施策の積み上げが不可欠と考えるところでございます。
 今後、欧米と日本を結ぶ基幹航路では、コンテナ船の大型化などがますます進み、寄港地の絞り込みが進むなど、港湾の競争環境はさらに厳しくなると思われますが、都は、特例港湾運営会社指定後も、より一層、貨物集荷や利用者サービス向上の取り組みを加速させるとともに、現場で働く港湾関係者の方々と十分に意見交換を図りながら、委員からもご発言がございましたように、都民が納得できる、自治体が責任を持って港湾経営にかかわっていける経営体制を実現し、東京港、京浜港の国際競争力の強化に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

○木内委員 失礼ないい方になるけれども、勇将のもとに弱卒なしでありますから、局長と同じ決意に立って、局の皆さんは鋭意ご努力を願いたいと思うんです。今、現場の事業者の方々と一体となって、東京港の発展に尽力をしていくという強い決意が局長から示されました。
 私ども都議会公明党も、これまで一貫して東京港振興のための数多くの政策提言を行い、これを実際の事業に反映させてきたところであります。今日の重要な局面に当たって、これまでの質疑を踏まえて、我が党としての意見も、ぜひお訴えをしたいと思うんですが、東京港は、東日本の生活と産業を支える広域インフラであり、さらなる国際競争力の強化が必要であることは論をまちません。
 しかし一方で、東京港を初め京浜三港は、それぞれ歴史的、地理的、機能的な個性を有する港でありまして、こうした個性を生かさなければ国際競争力の強化というものは決して望めないのであります。
 これまで東京港を支えてきたのは、さっきから何度もいっていますが、業界関係者と東京港埠頭株式会社、そして東京都、こうした関係者が一体的に努力を重ねてきたことで、さらに東京港の個性が生かされ、また、長所を伸ばし、今日の東京港の発展が実現されてきたものであります。すぐれて地域の特性、これが尊重されてきているのであります。
 今回、国が港湾運営会社に対して出資を行うということは、これまで関係者の血のにじむような努力の結果、築き上げてきたこの東京港を国が乗っ取るという、本当に誤解を恐れずにいえば、まさにそう思われても仕方がない。今まで築き上げられてきた三者の関係を引き裂くものであると、こうしたことは断じて私は認めるわけにはまいらない。
 国は、国策と称する抽象的な理由で各港の経営に干渉するのではなく、国の立場での、地に足のついた国際競争力強化策を構築すべきであると考えます。
 あわせて国は、港湾関係者の港湾運営会社制度に対する懸念に大いに耳を傾け、自治体や地元議会が責任を持って港湾経営にかかわっていける経営形態を検討していくべきであるとも考えます。
 今後とも、我々都議会がより一層、東京港の国際競争力を強化すべく、執行機関と一体となってふ頭会社を支えていくとともに、民間人経営者による見識や経営手腕と会社が担う公共性をベストミックスさせ、現場の実情に即した柔軟で迅速な事業展開ができるよう推進、導いていきたい、このことを申し上げて、私の質疑を終わります。

○かち委員 私からも、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例案について質問いたします。
 都民生活や経済活動を支える上で不可欠の港湾施設、防波堤や岸壁、航路など、営利を求めることができない公共施設である条例上の行政財産を民間会社に管理することができるようにするというのが今回の条例一部改正案であります。
 この改正案の出される背景には、国の国際戦略港湾政策があるということを踏まえ、何点かお聞きします。
 まず、港湾管理条例の一部改正が成立すると、今後、特例港湾運営会社に行政財産を貸し付けることが可能になるわけですが、何をどのように貸し付けるのか、議会のチェック機能が働くべきと考えますが、貸付対象についてどのような形で明らかにされるのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 行政財産の貸し付けは、都と、特例港湾運営会社となった東京港埠頭株式会社との間の賃貸借契約により、岸壁などの行政財産を貸し付けることとなります。
 貸し付けの対象となるのは、コンテナふ頭など国土交通省令で定めるふ頭のうち、都の港湾計画において、効率的な運用を特に促進する区域として定めた範囲に存在する行政財産であり、その範囲は既に公表されているところでございます。

○かち委員 今のご答弁では、第一に、行政財産には条例上、ただし書き規定がありません。第二に、その範囲は省令で定めるものです。いずれも、今後この範囲、対象の拡大、変更について、自治体の議会、国会でも諮られることはないということです。
 それが、港湾地図を見ますと、この中に青い枠で囲まれた区域ということになるわけですが、七つのエリアに分かれていまして、それぞれのエリアの中に国、都、埠頭株式会社の管理するふ頭、岸壁などがあるわけですが、条例改正によって、都の管理する施設をこれから指定されるであろう特例港湾運営会社に貸し出すことができるというものです。
 この青い枠のエリアにあっても整備中のものもあるわけですが、これらがどの時点で貸し出しになるのか。こうした情報をどのように議会、都民に明らかにしていくのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 中央防波堤外側コンテナふ頭など、現在整備中のものについては、整備が完了するとともに、利用者等との調整が整ったものから順次貸し付けを開始することになります。
 貸し付けが開始される行政財産については、その貸付料を予算や決算として都議会にお諮りすることになります。

○かち委員 結局、新たに整備されるものも含めて、随時、賃貸契約で貸し出しをするということで、議会は予算、決算時にしかチェックできないということです。個別にはいちいち明らかにしないということなんですね。
 都から特例港湾運営会社への行政財産の貸し付けに当たり、貸付料や期間についてはどのように決めるのか。それは公表されるのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 当面、貸し付けの対象になるのは岸壁などの係留施設でありますが、貸付期間及び貸付料については、これまで同様の財産を貸し付けた例がないため、現在、関係機関ともその扱いについて検討しているところでございます。
 なお、貸付料は、先ほど申しましたように、予算や決算として都議会にお諮りすることとなっております。

○かち委員 初めて行うことであるということにもかかわらず、貸付料や期間などはこれから決めるということですが、行政財産というのは目的を持って現に運用している公共の財産です。それを民間に貸し出すということは史上初めてのことになるわけですから、だからこそ、考え方の基本を明確にすべきです。
 賃貸料、貸付期間などについての決め方についての考え方を議会に明らかにすべきです。にもかかわらず、これまで例がないので検討中というのでは、提案の前提ができていないといわざるを得ません。
 特例港湾運営会社は、港湾施設を構成する行政財産の貸し付けを受け、それを運営するとともに維持、改良工事を機動的にできるということですが、具体的、実際的にどのように運営会社の工事の範囲は決められるのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 港湾施設の維持、改良工事を特例港湾運営会社に委ねることで、都の予算制度にとらわれない柔軟な対応が可能となります。
 会社が行う維持、改良工事の範囲は、具体的には賃貸借契約で定められますが、施設の規模や性質を変更するような大規模な改修は、財産の所有者である都が引き続き担うことになります。

○かち委員 貸付料や期間などはこれから決めるということですけれども、特例運営会社の工事範囲については、会社が行う範囲などは大規模改修、財産の所有者である都が引き続き行うということですけれども、今の答弁では、維持管理と改修工事と大規模改修をどのように区分しているのかの定義、計画は何を基準に決めていくのかも不明です。
 賃貸契約の中で、当事者間だけで決めることになります。港湾施設の整備は、塩害がひどく、維持補修などが欠かせません。営利優先の運営民営会社の管理下にあって、こうした安全対策などが後景に回されかねないことが危惧されるわけです。
 笹子トンネル天井崩落事故や、JR北海道の繰り返しの脱線事故など、民営化の中で点検をして補修しなければならないことがわかっていても後回しにされてきた結果、大惨事になったということを経験しているからです。
 国際コンテナ戦略港湾としての京浜港のあり方、将来像はどのように検討されているのですか。三港の役割、分担、関係はどのようになるのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 京浜港のあり方については、三港の港湾局長などで構成する京浜港連携協議会において検討されており、平成二十三年九月には、三港の将来像を示した京浜港の総合的な計画を策定しました。
 コンテナ港湾としての三港の役割分担については、この計画の中で、東京港はアジア近海航路及び北米、欧州との日本を結ぶ基幹航路の拠点港、横浜港は基幹航路及び国際トランシップの拠点港、さらに川崎港は、今後増大するアジア輸入貨物の拠点港とされております。

○かち委員 京浜港のあり方については、三港の港湾局長プラス持ち回りで一名の副知事が参加して、京浜港連携協議会で検討しているようですけれども、この検討メンバーの中には港湾関係者は入っていないわけです。
 国のこうした戦略港湾政策に対し、東京港運営協会の会長などからも、そもそも京浜三港のふ頭会社を統合して港湾運営会社を設立する意義、必然性がどこにあるのか全く見えない、港のエンドユーザーの貨物を動かす荷主である以上、実際の荷主の商流、物流ニーズに合ったものであるべきだなど、疑問の声も出されています。現場を最も知っている船会社や荷主、物流など港湾関係者の声が反映される仕組みが必要なのではないでしょうか。
 特例港湾運営会社については、三港の会社が、法律上は平成二十八年九月、二〇一六年までに統合して正式な港湾運営会社になることとされています。
 現在、上下分離方式など、今後の統合形態が検討されていると聞いておりますが、その進捗状況はどうなのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 京浜港の総合的な計画に記載のとおり、現行法を前提に、平成二十六年度末までに経営統合を目指し、現在、国や横浜港、川崎港とともに検討を進めているところでございます。

○かち委員 平成二十六年、来年度までに統合を目指して検討しているんだということですけれども、まだ東京港埠頭株式会社が特例港湾運営会社として認定もされていない中で、来年度中に経営統合を目指すということですが、改定港湾法によれば、一つの港湾運営会社が設立されると、都が特例港湾運営会社に貸し付けた行政財産は、その関係が消滅して、国の施設も都の施設も、新しい港湾運営会社への貸し付けになるわけですよね。これでうまく機能するのでしょうか。
 本年八月に、国の国際コンテナ戦略港湾推進委員会が中間の取りまとめを発表されましたが、その中で京浜港についての意見が付されておりました。港湾運営会社の経営統合については、基幹航路の維持や貨物集約に向けた一体運営といった当初の目的を踏まえ、残された時間の中でスピード感を持って取り組むことを期待するというのと、もう一つは、各港の個々の事情や背景よりも、港湾運営会社が、民間的手法により効率的かつ一体的な港湾運営を行うことが本政策の目的であることを再認識すべきなどと書かれています。これでは本当に身もふたもない、これまで行政も港湾関係者も努力して切り開き、積み上げてきたことを否定するようなやり方でうまくいくとは思えません。
 現在申請中の東京港、川崎港の運営会社と横浜港の特例港湾運営会社、それぞれ港湾管理者、行政の持ち株比率はどのようになっているでしょうか。また、統合後、港湾運営会社となった場合、どうなるのですか。新たな港湾運営会社にも議会のチェック機能が働くのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港埠頭株式会社に対する持ち株比率は、都と株式会社東京臨海ホールディングス、合わせて一〇〇%であります。また、川崎の会社は港湾管理者五〇%、民間五〇%であり、横浜の会社は港湾会社九九・九%となっております。
 経営統合後の港湾運営会社に対する持ち株比率については、統合形態そのものを検討した中で調整されていくこととなりますが、今後も、東京港のコンテナふ頭の運営に、東京都として責任を持ってかかわっていける体制の確保を目指し、調整を進めてまいります。

○かち委員 先ほど来議論になっておりますが、国は、港湾運営会社になった場合、行政の持ち株は三〇%以内が望ましいとか、民の持ち株は三〇%以上とか、国自身も出資する方向などを示しています。そうなれば、少なくとも現在はそれぞれ五〇%以上の株を保有し、それぞれの自治体の管理会社として議会のチェックも働きますが、一港湾会社になれば、都が責任を持って携われる体制の確保も、各自治体の議会のチェックも届かない状況になるということは明らかです。単純合併は難しい、さりとて上下分離方式にしても、一つの港湾運営会社、各埠頭株式会社、各港湾管理者と国との関係がうまく機能するとは思えません。
 以上のように、港湾施設という都民の大切な行政財産を、営利を求める民間企業に貸し付けるという初めてのことをする条例改定だというのに、不明確な点が多過ぎます。しかも、それを国際コンテナ戦略港湾政策では、一方で莫大な税金投入が行われる中でつくられる仕組みなんです。
 そこで、国際コンテナ戦略港湾政策では、釜山港などアジア諸港と対峙すべく、京浜港の国際競争力強化を図っていくとのことですが、東京港における現在のコンテナ貨物取扱量と将来的な目標、目標達成に向けての具体策をお聞きいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 平成二十四年のコンテナ貨物取扱個数は、内貿、外貿合計で二十フィートコンテナに換算しますと四百七十万個であります。
 京浜港の総合的な計画では、平成四十年代前半において、内貿、外貿合計で六百四十万個から七百五十万個と設定しております。
 取扱量増加に向けた具体策としては、中央防波堤外側の新コンテナターミナルの整備や荷主への営業活動を初めとする集荷活動など、ハード、ソフト両面から取り組みを進めてまいりたいと思っております。

○かち委員 東京港として、今後二十年弱の間に約二倍にコンテナ扱い量をふやそうとのことですが、対峙する釜山港は世界ランキング五位で、現状でも千七百万TEUのコンテナを扱っており、東京は四百七十五万、横浜と合わせても六百万前後であり、港湾としての成り立ちも、後背地の条件なども全く異なるモンスターのような港湾と比べること自体、無理なことではないでしょうか。
 東京港は、出していただいた資料でもわかるように、輸入コンテナは十年前に比べ三〇%ほど伸ばしているものの、輸出コンテナはもともと輸入の約半分なのですが、七六・四%という状況です。
 貨物がどうなるかは、港湾政策だけでは決まりません。産業の空洞化、生産拠点の海外移転が進んだことなど、日本の経済政策と関連するものです。また、国際的には、多国籍企業の経済戦略などによって左右される状況であり、そうした中で荷主の意向、市場原理で貨物は動いているわけです。
 一方、東京港のキャパシティーは既に限界を超えている中で、さらにコンテナ取扱量をふやしていくということですが、海上コンテナ輸送業者とドライバーにとってはゲート待ち渋滞問題が死活問題になっています。運賃の過当競争の激化、燃料高騰による経済負担の増大の中で、ゲート待ち五、六時間、長いときには十時間以上も待機させられ、輸送の稼働率が低下し、ドライバーの低賃金、長時間労働という劣悪な労働環境下にさらされています。
 このような慢性的なトラック輸送の渋滞問題は社会問題にもなっています。抜本的かつ緊急な改善策が必要ですが、いかがでしょうか。

○笹川港湾経営部長 東京港では近年、コンテナ貨物取扱量が右肩上がりに増加していることから、季節や時間帯などによります貨物量のピーク時には、一部のコンテナターミナル周辺で交通混雑が発生しております。
 都といたしましては、この問題に本格的に対応するため、ハード、ソフト両面からの対策を包括的にまとめました東京港総合渋滞対策を年明け早々にまとめまして、直ちに実施してまいります。
 具体的には、中央防波堤外側の新コンテナターミナルの整備など、東京港の抜本的な機能強化を着実に進めつつ、大井地区における五百台規模の車両待機場の整備、警察と連携した違法駐車対策の強化などに取り組んでまいります。

○かち委員 東京港総合渋滞対策を年明け早々にまとめるとのことですが、早急に具体化を求めるものです。
 五百台規模の車両待機場の整備はあと二、三年先で、中防外側、二バースのコンテナヤードは巨大港湾施設整備を前提としたものであり、コンテナをさらにふやすためのもので、渋滞解消に直結するとは思えません。完成も三年後ということでは、その間の対策が求められます。
 渋滞の一番の問題はコンテナ積みおろしによる長時間待機であり、その改善策なくして今後のコンテナ増量も困難であるということを申し上げておきます。
 特例港湾運営会社、あるいは港湾運営会社がふ頭の運営管理を担うということにより、ユーザーである船会社、港湾労働者などに負担やしわ寄せが行かないよう、どのように担保していくのでしょうか。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港においては、これまでも港湾管理者と東京港埠頭株式会社が一体となり、東京港の利用者や港湾関係者と十分なコミュニケーションをとりながら港湾の運営を行ってまいりました。
 ふ頭会社が特例港湾運営会社または港湾運営会社の指定を受けた場合も、これまで同様、利用者や港湾関係者の声を十分に聞きながら具体的対応を実施し、よりよい港づくりに取り組んでまいります。

○かち委員 これまで築いてきた信頼関係を相互に理解を図りながら進めていくという答弁の思いは理解できますが、そのことが担保できる保証はありません。これまでの民営化手法を含む規制緩和でコスト削減競争が激化し、港湾で働く労働者に押しつけられてきました。効率化優先の港湾運営などがさらに港湾労働者の雇用、労働条件の悪化を深刻化されることが懸念されます。
 個々の港湾の事情や背景よりも効率的運営優先のこのようなやり方では、展望が開けるとは思えない。このことを申し上げ、質問を終わります。

○中村委員 それでは、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例について質問します。
 港湾法の改正により、港湾施設の特例港湾運営会社への貸し付けが可能となったことに伴う条例改正で、港湾利用者へのサービスを向上することが目的とのことです。
 そこで、まず現状について伺います。現在、都が所有する港湾施設について、都は、東京港埠頭株式会社に委託をしておりますが、実際にはどのような運営になっているのか、まずは伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港によるコンテナターミナルの管理運営は、平成二十一年度より、東京港埠頭株式会社が一元的に行っております。
 施設の所有形態としては、岸壁などの係留施設及びガントリークレーンやコンテナヤードの背後施設をともに東京港埠頭株式会社が所有しているふ頭と、係留施設のみ都が所有しているふ頭がございます。
 係留施設のみ都が所有しているふ頭においては、その部分について、東京港埠頭株式会社を指定管理者として管理運営を委ねており、会社は日常的な維持管理や修繕を行うとともに、その係留施設の利用者調整を行っております。

○中村委員 現状でも、所有形態の違いはあっても、東京港埠頭株式会社が一元的に行っているとのことです。
 それでは、今回の条例改正により特例港湾運営会社となった東京港埠頭株式会社に都有施設を貸し付けることで、具体的にはどのような効果が得られるのでしょうか。また、これまでは都から委託をしていたのですが、今後は貸し付けになるとのことですから、貸付料の金額はどのようになるのか、あわせて伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港埠頭株式会社が特例港湾運営会社となることにより、新たに貸し付けることになる施設は、コンテナふ頭における都有部分の係留施設でございます。
 これまでの指定管理による管理運営に比べ、会社が行う維持、改良工事が都の予算制度の制約を受けず、より柔軟に対応できることになるとともに、利用者への貸付料を会社みずからが設定することが可能になるため、これまで以上に利用者ニーズに即した管理運営が実現することになります。
 貸付料につきましては、同様の財産の貸し付けを行った事例がございませんので、現在、関係機関と調整中でございます。

○中村委員 民間会社であることの利点を生かして利用者のニーズに応えていくというお答えなんだと思いますが、一方では懸念はないのでしょうか。
 都が、民間会社である東京港埠頭株式会社に財産を貸し付ける場合、都としての関与がなくなると、安全対策などの面で問題が発生する懸念もあります。都として、どのように港湾管理を行っていくのかお伺いします。

○藏居港湾経営改革担当部長 特例港湾運営会社となった東京港埠頭株式会社に都有財産を貸し付けた場合において、施設の耐震化など大規模改修は、引き続き都が担うこととなります。
 また、都は、今後もこれまでと同様に、株主としての立場から東京港の適切な管理運営や安全対策に向けた指導を行ってまいります。

○中村委員 東京港の経営について、都は今後も責任を持っていくという方向性は確認ができました。
 都は、国と違い、みずから現場を持つからこそ強みがあるのですから、今後も東京港埠頭株式会社に任せっ放しにするんではなくて、公の立場から、港湾行政を担うためにしっかりとかかわり続けていただきたいと思います。
 ところで、この東京港埠頭株式会社の経営に関して、指導力を発揮していくということを考えると、この会社の株主は都と株式会社東京臨海ホールディングスですが、それぞれがどのような立場から関与していくかということを突き詰める必要があります。さらには、将来的に東京港、川崎港、横浜港の三港の特例港湾運営会社が経営統合する予定であることを考えると、この株式会社東京臨海ホールディングスとの関係を整理しなければならないと考えます。
 そこで伺いますが、今後、特例港湾運営会社となる東京港埠頭株式会社が将来的に横浜市、川崎市の会社と経営統合をする予定であることを踏まえ、株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社の関係を今後どのようにしていくのか、お伺いします。

○古谷企画担当部長 株式会社東京臨海ホールディングスは、東京港の国際競争力の強化と臨海地域の総合的なエリアマネジメントを行うという視点から、臨海地域に所在する東京港埠頭株式会社、株式会社ゆりかもめ、株式会社東京ビッグサイトなど、グループ会社の経営に関与しております。
 東京港埠頭株式会社が行うコンテナふ頭の管理運営事業につきましては、京浜港の一員として行う視点がございますが、一方で、港湾機能と都市機能が近接している東京港においては、コンテナふ頭周辺の道路交通の円滑化や環境対策などを十分に講じる必要があるなど、物流機能と臨海地域の都市機能との調和を十分に図っていく必要がございます。
 このような視点から、株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社との関係は、京浜三港の特例港湾運営会社の経営統合に向けた検討にあわせ、十分議論してまいります。

○中村委員 株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社との関係については、三港の会社の経営統合との関係や東京都港湾局との役割分担などを改めて精査をし、業務の重複や無駄がないよう、そのあり方を十分に見直していただきたいと思います。
 さて、港湾運営会社制度のもとでの東京港埠頭株式会社の将来像を考えるに当たり、もう一つ重要な論点が国との関係です。
 現在、都有の港湾施設のほか、東京港埠頭株式会社所有のものもあれば、国所有のものもありますが、この経緯について伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港のコンテナふ頭における施設の所有形態は、整備された年代や施設の形態によって異なります。
 例えば、大井コンテナふ頭の会社所有バースは、昭和四十年代以降に急激に進展するコンテナリゼーションに対応するため公団方式で整備されたものが、東京港埠頭株式会社の前身であります東京港埠頭公社に引き継がれたという経緯がございます。
 また、阪神・淡路大震災後は、耐震強化岸壁の整備に係る国直轄工事負担比率が引き上げられたことから、都では大井コンテナふ頭の四バースから六バースの係留施設の耐震化に国直轄方式を採用したため、これらが国所有となっております。
 さらに、今後完成する中央防波堤外側コンテナふ頭、Y2、Y3バースの係留施設も耐震強化岸壁であることから国直轄方式を採用したため、これらも国所有となります。

○中村委員 港湾施設を所有する主体が三者に分かれていますが、東京港として、管理運営の一体性を確保するという視点が必要であると考えます。
 港湾法においては、大規模港湾施設を国が整備し、現場に近い地方自治体がその運営を担うということが原則となっています。
 その趣旨を徹底するためには、東京港内に国が所有する施設について、都または東京港埠頭株式会社に譲渡を求めることや、また、そこまでいかないにしても、施設を所有しているからといって東京港内での運営に過剰な関与をさせないようにすることが必要と考えますけれども、見解を伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港において、港湾管理者である都は、東京港埠頭株式会社との密接な連携のもと、港の利用者や港で事業を営む方々の声を十分に聞きながら、東京港の運営を担ってまいりました。
 今後、コンテナふ頭の運営については、東京港埠頭株式会社の特例港湾運営会社への移行や京浜三港の会社の経営統合など、さまざまな課題に対応していく必要がありますが、引き続き、現場に即した東京港の運営を行っていけるよう、都が指導力を発揮できる体制の確保を目指し、国などと調整をしてまいります。

○中村委員 ここ最近は、地方自治体が担うことになっている港の運営に国が関与を強めようとしている議論が、さまざまな場面で聞こえてきます。
 特例港湾運営会社が経営統合し、港湾法で定めた本則の港湾運営会社になるタイミングで、京浜港と阪神港の港湾運営会社に国の出資を入れようとしている動きもあります。
 港にとって最も必要なことは、効率的で柔軟な運営体制を構築し、利用者にとって使いやすい港となることであると考えますが、国の出資が入ることによってそれが達成されるとは思えません。むしろ、港の現場をよく知っている自治体の自由度が下がり、港湾の運営が硬直化してしまうのではないかと、危惧も覚えてなりません。
 都としては、あくまで利用者のニーズに沿った効率的な港湾の運営を目指し、国と向かい合っていただくようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○三宅委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第二百十三号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○三宅委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第二百二十九号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○澤総務部長 去る十一月二十七日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 目次でございます。資料は全部で十一項目、このうち、1から5までが付託議案に対する要求資料、6から11までが報告事項に対する要求資料でございます。
 付託議案に対する要求資料につきましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開きください。1、東京都立産業貿易センターの開設時期及び管理形態の推移でございます。
 浜松町館、台東館、それぞれの開設時期及び現在までの管理形態の推移をお示ししてございます。
 続きまして、2、東京都立産業貿易センターにおける管理運営費及び体制の推移でございます。
 浜松町館、台東館、それぞれの管理運営費及び職員数につきまして、指定管理者制度導入前の平成十七年度と導入初年度に当たります平成十八年度及び直近の平成二十四年度におきます推移をお示ししてございます。
 二ページをごらんください。3、東京都立産業貿易センターにおける利用状況の推移でございます。
 浜松町館、台東館、それぞれの展示室利用件数につきまして、2と同様、平成十七年度、平成十八年度及び平成二十四年度における推移をお示ししてございます。
 続きまして、4、東京都立産業貿易センターにおける指定管理者の評価の推移につきまして、指定管理者制度導入時からの推移をお示ししてございます。
 最後に、5、東京都立産業貿易センターにおける改修整備の状況でございますが、浜松町館、台東館、それぞれの今後の改修整備の状況と、改修整備費、運営休止時期及び運営再開予定時期につきましてお示しをしてございます。
 以上で、付託議案に対する要求資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○かんの委員 それでは、私からは、東京都立産業貿易センターについて伺いたいと思いますが、まず、都内の経済にも、いよいよ景気回復の動きが見え始めたところですが、こうした動きを中小企業の業績向上につなげていくためにも、企業同士の交流を通じて、さまざまなビジネスチャンスを生み出していくことが重要だと思います。
 産業貿易センターは、港区の浜松町館と台東区の台東館の二館体制で展示室や会議室の貸し出しを行っており、中小企業の販路開拓はもとより、技術や情報の交流の場として、これまで中小企業の振興と東京の経済の発展に大きく貢献してきたと考えています。
 そこでまず、この産業貿易センターがどのように利用され、そして中小企業の皆さんにとってどのように役に立っているのか、稼働率や利用実態、利用者の声について伺いたいと思います。

○十河商工部長 都立産業貿易センターの平成二十四年度の展示室稼働率は、両館とも七割を超えており、数多くの中小企業や中小企業団体に利用されております。
 また、製造業、卸売業、小売業、サービス業など、さまざまな業種の企業や団体が、展示会や商談会、セミナーなどの幅広い目的で活用をしております。
 利用者へのアンケート結果によりますと、施設の満足度について、九割を超える主催者から満足との声をいただいており、特に、適切な展示室の規模、料金の安さ、良好な立地環境という点が評価されているなど、都内中小企業の販路開拓などに役立つ施設として、多くの利用者から好評を得ているところでございます。

○かんの委員 ただいま、産業貿易センターの七割という高い稼働率、そして九割を超える満足度についての答弁がございましたが、これは、現在の指定管理者でもある東京都中小企業振興公社が、中小企業支援機関ならではのノウハウと経験を生かして、さまざまな利用者のニーズにきめ細かく対応しながら、質の高いサービスを提供してきた成果であると考えられます。
 私の地元の浜松町館には、港区立商工会館も併設されていることから、私も昔からたびたび足を運んでおりますけれども、先日も、訪問した際には、ちょうど精密部品を扱う展示会が行われておりました。
 その主催者の方から、なるべく経費をかけずにすぐれた企業を集めるのにも、この浜松町館は理想的な会場とのお話がありました。
 また、東京モノレールの浜松町駅に近いということで、来場される方にとっての利便性の高さ、これも大きな魅力だというようなお話もありまして、浜松町館の長所が展示会のニーズにぴったりと合い、企業や技術のマッチングに大きく貢献していることを改めて実感したところであります。
 しかしながら、浜松町館は開設してから三十年、そして台東館は四十四年が経過し、いずれの館も、空調や電気などの設備がかなり老朽化しているように見えました。空調も、三十年前の古い設備では決して効率がよいとはいえませんし、また、電気設備も消費電力が大きいと思われますので、設備を更新して省エネやコスト削減を図ることは喫緊の課題であると思います。台東館の特に給湯、空調のボイラーなどは、拝見した範囲でも、現在では部品調達も大変厳しいんじゃないかというような、年代物というような印象を受けました。
 そういった意味で、このように産業貿易センターの早期の改修が必要な時期、ちょうど更新期を迎えている中で、都は今回、浜松町館を建てかえて、台東館は改修を行って大規模な基幹設備の更新を行うこととしています。
 そこで、今回の産業貿易センターの再整備に当たっての基本的な考え方と整備手法について伺っておきたいと思います。

○十河商工部長 産業貿易センターの再整備に当たりましては、基幹設備を一新し、省エネやコスト削減など施設運営の効率化を図るとともに、集客施設としての利便性を向上し、より魅力的な施設となるよう改築、改修を行ってまいります。
 整備手法につきましては、浜松町館は、竹芝地区における都有地を活用した地区開発事業、都市再生ステップアップ・プロジェクトの一環として、民間事業者が複合施設を整備した後、都が浜松町館部分の施設を買い取ることといたしました。
 台東館につきましては、現在も強度を保っている建物の躯体を残し、短期間の休館で対応可能な改修により整備することといたしました。

○かんの委員 こうした再整備により、老朽化した施設を新しくして、また、省エネやコストを削減することはもちろん重要だと思います。
 しかし、今、ご答弁にもありましたとおり、利用者の利便性をより向上させ、展示施設としての価値、そして魅力を高めていくことも重要と思います。
 特に竹芝地区は、今後、ステップアップ・プロジェクトにより、ビジネスの拠点としても大いに発展が期待されることから、この地区で再整備される浜松町館の機能についても十分に検討を行い、利用満足度の高い施設とする必要があると思います。
 そこで、利用者サービスの向上という観点から、具体的にどのように改善を行っていくのか、浜松町館、台東館、それぞれについてお考えを伺いたいと思います。

○十河商工部長 再整備における利便性の向上につきましては、台東館では、荷物用エレベーターの搬出入能力の引き上げや、展示室の間仕切りを設けるなどの改良を予定しております。
 また、改築を予定している浜松町館につきましては、展示室内に柱を設けない構造とすることによりイベント会場としての制約を極力減らしたり、展示室や会議室、控室などを機能的に配置するなど、利用者がより使いやすい施設となるよう設計上の工夫を行ってまいります。

○かんの委員 ぜひ、利用者のニーズ把握もしっかりと行っていただいて、付加価値の高い施設として整備されることを大いに期待したいと思います。
 一方で、大規模な工事を行うとなると、どうしても施設を使用できなくなる期間が発生してしまうことになります。
 展示会や商談会は、毎年継続して開催することによって定着をし、業界の中で知名度が高まることでイベントの価値が向上するという面があります。また、出展企業にとっても、自社の活動を定期的にPRし、取引を活性化させる場として、継続開催されるイベントの存在は大変重要であると思います。
 そのため、再整備期間にあっても、中小企業の活動に支障を及ぼさないように、きめ細やかな対応を行うことが必要であると考えますが、お考えを伺いたいと思います。

○十河商工部長 再整備に当たりましては、休館による利用者への影響を最小限にとどめることが必要でございます。
 そのため、浜松町館と台東館の両館が同時に休館することのないよう、再整備のスケジュールを設定いたしました。
 また、今回の指定管理者候補者からは、休館中の利用サービスや運営再開に向けた取り組みにつきまして、運営中の館へのきめ細やかな誘導や改修後の施設のPRなど、これまで培ったノウハウを生かした効果的な方策が提案されております。
 今後、都と指定管理者とが密接に連携し、利用者である中小企業や中小企業団体の取り組みを後押しできるよう、適切な運営を行ってまいります。

○かんの委員 最後に、産業貿易センターの再整備に向けて、まず、相次ぐ休館を迎える産業貿易センターの運営に当たっては、中小企業振興公社がこれまで指定管理者として培ってきたノウハウと実績を最大限に活用して、着実かつ円滑に行っていただくようにお願いをしたいと思います。
 また、産業貿易センターの再整備に当たっては、今まで以上に、地域の顔としての魅力と価値を生み出していくことが重要と考えます。より一層の工夫をお願いいたします。
 そして、今後、活気あふれる業務、商業の拠点として生まれ変わる竹芝地区において、新しい浜松町館が、東京の産業振興の一翼を担うにふさわしい、機能的かつ魅力的な施設となるよう要望して、質問を終わります。

○かち委員 私からも、東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定についての議案について質問します。
 都立産業貿易センター、台東館、浜松町館の指定管理者の選定候補者として、公益財団法人東京都中小企業振興公社との議案が提案されました。
 私ども日本共産党都議団は、管理運営業務を指定管理者制度にするというやり方に無条件に賛成するものではありませんが、この間のそれぞれの管理形態の推移や利用状況の推移等に鑑み、また、このたびの大規模改修、台東館と浜松町館の改築の特殊事情により、それぞれ二年ないし一年八カ月という期間の指定管理であり、これまでの継続性と短期ということから、当該公社への指定に賛成するものです。
 その立場から、何点か確認しておきたいと思います。
 都立貿易センターは、中小企業者の方々にとって、展示会、商談などの機会を通して新たな販路を拡大する場でもあり、比較的低廉で利用できる公的な会場が大変重要であると思うのですが、改めて、都政における都立産業貿易センターの果たす役割と意義について伺います。

○十河商工部長 都立産業貿易センターは、都における商工業及び貿易の振興を図ることを目的として、見本市や商談会などを行う展示室や会議室の貸し出しを行っており、都内中小企業の販路開拓などを支援する上で重要な施設となっております。

○かち委員 都内の中小企業の販路拡大を支援する上で、大変重要な施設だというご答弁でした。
 質問は、先ほどと重複しますので省きますが、都内に二つしかない産業貿易センターが、同時期に大規模改修と改築が行われるわけですが、代替措置という点では、計画では約四年間一館のみという状況が続くわけです。それぞれ三百数十件の年間利用があり、しかも、近年徐々に増加傾向にあったわけですから、誘導するといっても、利用できない状況も生まれかねません。極力、利用者の不便を最小限に食いとめていただきたいと思います。
 台東館は築四十四年ですが、今回、大規模改修とのことです。築三十年の浜松町館はまだまだ大規模改修で維持更新できるのではないかと思うのですが、都市再生ステップアップ・プロジェクトのために、取り壊し、改築をするとのことです。
 民間開発事業の一環で行う浜松町館の改築計画について、具体的内容をお聞きします。

○十河商工部長 竹芝地区ステップアップ・プロジェクトは、更新期を迎えた都有施設が集積する地区において都市再生を推進する地区開発事業でございます。
 築三十年が経過し、基幹設備に劣化が見られる産業貿易センター浜松町館につきましては、本事業の一環として、民間複合施設との合築により再整備を行うものでございます。

○かち委員 大変利便性の高い竹芝地区ということで、この地域にあった三つの都立施設の中で、当貿易センターだけが再開発ビルの中に合築されるとのことなんですね。
 民間事業者が都の敷地一万五千六百平方メートルを七十年の定期借地で借り入れ、高層と低層の二つのビルを建設する計画だというふうに伺いました。
 民間事業者の開発事業とのことですが、現在の浜松町館の規模や設計などは担保されるのでしょうか。また、建設終了後の取得はどのような形態になるのでしょうか。

○十河商工部長 今回の地区開発事業で再整備する浜松町館は、現在の施設規模を維持するとともに、施設設備の機能の向上を図ることとしております。
 また、今回の地区開発事業においては、民間事業者が施設を整備した後に、都が産業貿易センター部分を買い取ることとしております。

○かち委員 都有地の上に民間ビルが建って、貿易センターの分については買い取るということなんですが、いずれにしても、具体的には、これから細かいことは決まっていくんだと思いますが、従前の施設規模は必ず取得されるよう求めておきます。
 完成後の浜松町館の管理運営はどのようになるのでしょうか。

○十河商工部長 現在、産業貿易センターは、条例で設置された公の施設として指定管理者制度を導入し、指定を受けた管理者が運営を行っておりますが、再整備後の浜松町館の管理形態につきましては、今後、適切な時期に決定していくこととなります。

○かち委員 この開発事業は、アジアヘッドクオーター特区に指定されており、世界のグローバル企業を引きつけるため、高規格オフィス、住宅、広場などを一体的に整備したグローバルビジネス、生活プラットホームを形成する地域となっています。このため、規制緩和と公がやっていることを民間へ開放するなどを特色とする特区地域となっています。
 こうした中で、既存の中小企業がこれまでどおり廉価で借りられる、販路拡大や貿易振興のための展示室として利用できていくのかが、やや危惧されます。
 産業労働局として、利用料も、従来どおり利用できるようにするなど、中小企業の利便性の確保、中小企業振興のための施設となるよう力を尽くすことを求め、質問を終わります。

○中山委員 東京都立貿易センター台東館について、四点にわたりまして質問をさせていただきます。質問の項目が重なる点がありますので、地元視点からということで質問させていただきます。
 都立貿易センター台東館は、近隣の区立浅草小学校に通っていた私にとっては、毎日、登下校時にその前を通る思い出の深い建物でもありまして、築四十四年、竣工が昭和四十四年でありますから、その当時は、周辺に大きな建物がなく、ひときわ大きく、いわば軍艦のような建物として強い印象があったわけでございますが、貿易センターという愛称で区民からも親しまれておりました。
 八階、九階には、区民センター、精養軒、あるいは町会、コミュニティの経済団体などが活用しており、稼働率は、区役所に聞いてみると大体五五%ぐらいじゃないかといわれておりまして、一階には商工会議所台東支部も事務所として開設されているということでございます。
 もっとも、貿易センター台東館も七〇%以上の稼働率を誇り、多くの展示会やイベントなどが行われ、産業を紹介するビジネスの拠点基地として機能を果たしてまいりました。
 そして、その集客力は、結果として地域の飲食店だとか、あるいは物販店だとか、大変経済波及効果が高い、いわゆるそういう建物であります。また、若い観光客が少ないといわれている浅草にとっては、ファッション系だとか、就活系だとか、そういうお客さんが多く来られるものですから、大変、台東区の町にとっては、ある意味MICE政策につながっているということだというふうに思います。
 しかしながら、周辺の方々もよくいわれているんですけれども、明らかに老朽化が進んでおりまして、当局の皆さんにおいても、聞き及んでいることと思います。
 そこで、東京都立貿易センターの台東館は、周辺には、一次避難所として、先ほどご紹介をさせていただいた浅草小学校があるわけですが、周辺住民、観光客にとっても、避難所として大きな使命があり、十分に耐震が満たされていなくてはならないということであります。しかし、台東館は築四十年、旧耐震建築物であります。
 今回、改修工事として報告を受けておりますが、現在の耐震性に問題がないのか、また、震災時には避難所という位置づけになっているのか、伺います。

○十河商工部長 都立産業貿易センター台東館は、平成十一年度に行った耐震診断により、新耐震基準に適合することが確認されております。
 また、平成二十年度に建物の劣化状況を調査したところ、その後の劣化の進行はほとんどなく、耐震性能は変わらないとの所見を得ております。
 なお、台東館は、災害発生時に帰宅困難者が滞在可能な一時滞在施設として指定されております。

○中山委員 今、答弁で、帰宅困難者が滞在可能な一時滞在施設としてご紹介をされたわけなんですけれども、周辺住民とか行政にとってみると、あんまりこれが周知されていないということでもありますので、ぜひ、これも台東区と連携をしていただいて、地域住民、あるいは、今、内外からいわれているのは、浅草地域のいわゆる滞在施設というところでは、大変スペースがないといわれておりますので、ぜひ、その辺も周知をしていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 次の質問に入ります。
 台東館に隣接する東参道という道路があるんですが、観光バスの乗降スペースが一時あることによって、日中は、休日、平日関係なく、バスがずっと連なっております。
 それが呼び水となって、周辺の道にも観光バスが停車をしているという状況であります。
 隣接した浅草小学校の生徒の通学路であるとともに、隣には花川戸公園にも多くの子供たちが集まっているわけですが、公園とこの小学校をつなぐ横断歩道の交通安全が確保されているとは到底いえないような状況でありまして、そのことから、浅草小学校のPTAとか地域とか警察などと協議を重ねておりますが、抜本策がないという実態であります。
 加えて、スカイツリーが開設以来、駐車スペース不足から、台東館周辺はもとより、バスの駐停車が地域の大きな課題になっております。その中でも、台東館の一階の観光バス駐車スペースは、周辺の駐車場が数少ない中で、その駐車スペースの一つになっているわけでありますが、しかし、台東館の一階の観光バス駐車場は天井が低くて、大型バスの進入が不可能になっているという状況にあるわけです。今回の改修工事計画をする上で、観光バス駐車スペースについて、改築の可能性について検討されたかどうか伺いたいと思います。
 また、答弁が一部重なることを想定いたしまして質問を続けますが、築四十四年となると建てかえもあるのであろうという地域住民の臆測が高まった時期がありまして、台東区も明確なメッセージを地域住民に出せない状況にあったわけでございます。
 そんなころ、松竹が中心になって、中村勘三郎さんが率いる平成中村座の公演が、隅田公園の山谷堀だとか、あるいは浅草寺の観音裏の本堂で、毎年行われておりまして、当然、大きな経済波及効果があったり、マスコミの宣伝力があったものですから、地域経済にとって大きな影響がありました。そのころ、亡くなった勘三郎さんが、常設の小屋があればもっと公演をしたいと明言したことから端を発しまして、地域に常設小屋をつくろうという運動が地域で高まってきたということであります。
 浅草ビューホテルというところがあるんですけど、そこの決起大会では勘三郎さんも参加をして、台東区の一大テーマになってしまったということもありまして、具体的には、江戸時代の中村座が、貿易センターのある花川戸からほど近い、猿若というところにあったものですから、この貿易センター台東館の建てかえのときには、ぜひ、この常設小屋を併設してほしいという要望もあったぐらいでございます。
 そこで、これまで地域住民にとって愛着のある建物でありました。一方で、建物を利用される方々にとって老朽化している印象は根強くありまして、建てかえ要望もあって当然です。行政財産で築四十四年であれば建てかえも視野に入るところでありますが、なぜこの時期に改修を行うことになったのか伺いたいと思います。

○十河商工部長 産業貿易センター台東館は、平成二十年度に行った劣化調査におきまして、空調等の基幹設備については劣化が著しく、今後数年の間に全面的な更新を要するものの、建物の躯体につきましては、今後も長期の使用に耐え得るとの調査結果を得ているところでございます。
 また、現地建てかえを行った場合には工事期間が長期にわたることとなり、利用する中小企業にも大きな影響を及ぼすこととなります。
 こうした状況などを踏まえ、台東区との合築施設である台東館につきましては、観光バス駐車スペースも含め、台東区とも調整し、長期の休館につながる改築によらず、建物の躯体を生かした改修により再整備を行うこととなったものでございます。

○中山委員 今、答弁がありましたように、施設を有効利用していこうという姿勢は賛成できますし、答弁について多としたいと思います。
 ただ、駐車スペースについては、私の一般質問でも問題提起をさせていただいたんですけれども、確かに、この駐車スペースをつくることが産業労働局の役割ではないとは思いますが、ぜひ、観光産業を所管する局の方々のご協力をいただいて、基盤整備を行う所管にも強く、ぜひ、この機会を通じて促していただきたいというふうに思っておりまして、まさに、産業会館の改修時期には、もしかして、かさ上げして、大きい観光バスも入るんじゃないかと、そんな希望も地域の方々は持っていたものですから、ぜひ、いろんな機会を通じて、駐車場整備を促していただきたいと要望させていただきます。
 次の質問に移ります。
 台東館は、稼働率七〇%を誇る展示会場、イベント施設として、ビジネスや商業活性化のいわば拠点基地であります。先日も、地元の地場産業ですから、レザーフェアにも足を運びました。これも、多分、産業労働局さんの方でも支援をされているというふうに思います。ファッションショーなども行われ、若いデザイナーさんやクリエーター、あるいはバイヤーさんなどが集まり、活況を呈しておりましたが、照明設備や音響などが旧式なために、表現力を旨とするファッション産業にしては、いささか旧式的な印象はやっぱり拭い切れませんでした。
 そこで、今回の修繕では、ビジネスの拠点として何が改善されようとしているのか、伺いたいと思います。

○十河商工部長 今回の台東館の改修におきましては、空調等の基幹設備の更新により、省エネ化など施設運営の効率化を図るとともに、展示室の改良などを行い、集客施設としての利便性を向上させることとしております。
 具体的には、搬入、搬出の効率を上げるための荷物用エレベーターの拡張や、展示室を部分的に利用する際の遮音性を高める可動式の間仕切りの導入、エントランスの内装改修や電光掲示による催事案内板の設置など、利便性の高い魅力的な施設となるよう改善を進めてまいります。
 また、今回の指定管理者候補者は、改修後の台東館につきまして、プロモーションビデオやパンフレット等によるPRを行い、既存顧客に対しまして、改修後の施設の効果的な活用を促すとともに、新規顧客の獲得につなげていくこととしております。

○中山委員 当然、新規のお客さんをどんどん呼び込むような、そんな対策を組むということでございますので、鋭意よろしくお願いします。
 次の質問に移ります。
 浅草は、浅草寺を中心に町が形成されております。ちょうど浅草寺から見て南側、雷門から宝蔵門が仲見世の参道、西には西参道とか五重塔が通りにあります。そして東は、先ほどお話しさせていただいたとおり、東参道があるわけですが、ちょうど重要文化財の二天門から延びている通りが東参道になっておりまして、今回の台東館は、その通りの一角をなしております。二天門から、わずか七十メートルほどの位置にしております。
 そこで、今回の改修には、主に基幹設備等の建物内部の設備更新を行うと聞いておりますが、建物外観、せめて入り口付近は、重要文化財を意識した調和のとれたものにすべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○十河商工部長 今回の改修では、基幹設備の更新や展示室等の改善に加え、外壁の補修や外構の改良工事も予定しております。
 こうした建物の外回りの工事に当たりましては、台東区とも調整しながら、地域と調和したものとなるよう配慮してまいります。

○中山委員 今、地域と調和した、ちょっと外観を努力しようというお話も聞きましたので、ぜひお願いしたいと思います。
 実は、二天門のお隣に消防署があるんですけれども、その消防署が仮囲いをとったら余りにも近代的な建物にでき上がってしまったもので、地域住民がどぎもを抜かれたみたいな、そんなこともありましたので、ぜひ、重要文化財の本当に近くにある台東館ですから、地域と調和のとれた、そんな印象を持てる建物に少しでも改善していただくように要望して、質問を終わらせていただきます。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○三宅委員長 次に、報告事項、新銀行東京の「平成二十六年三月期中間決算」についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○澤総務部長 去る十一月二十七日の当委員会で要求のございました資料のうち、報告事項に関する資料につきましてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、再度、お手元の経済・港湾委員会要求資料の目次をお開きください。
 十一項目ございます資料のうち、6から11までが報告事項に対する要求資料でございます。
 三ページをお開きください。6、新銀行東京の融資・保証・公共工事代金債権信託別取引先数の推移につきまして、平成二十四年度末時点及び平成二十五年九月末時点における取引先数をお示ししてございます。
 四ページをごらんください。7、新銀行東京の融資実績における業種別の取引先数の推移につきまして、平成二十四年度末時点及び平成二十五年九月末時点における取引先数をお示ししてございます。
 五ページをお開きください。8、新銀行東京の融資実績における月別の件数・金額の推移につきまして、平成二十四年四月から平成二十五年九月までの月別の実行件数、実行金額をお示ししてございます。
 六ページをごらんください。9、新銀行東京の融資・保証実績における事業規模別の取引先数・金額の推移につきまして、平成二十四年度末時点及び平成二十五年九月末時点における融資、保証の取引先数と残高、その合計をお示ししてございます。
 七ページをお開きください。10、新銀行東京の融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移につきまして、平成二十四年度及び平成二十五年の四月から九月までにおきます無担保、無保証による融資の実行件数、実行金額をお示ししてございます。
 八ページをごらんください。11、新銀行東京の債務超過企業・赤字企業への融資・保証実績の推移につきまして、平成二十四年度末時点及び平成二十五年九月末時点の取引先数、残高をお示ししてございます。
 以上で報告事項に対する要求資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○尾崎委員 新銀行東京の平成二十六年第二中間期決算について、幾つかの質問をさせていただきます。
 最初に、新銀行東京の利益構造についてです。
 二〇〇九年の第三回定例会、我が党の代表質問と経済・港湾委員会で、運用資金に占める有価証券への投資の割合が五六%を占め、いびつな銀行になっていると指摘。しかし、委員会での回答は、現在経営再建中ですので、営業を継続し、中小企業への支援を継続するためにも収益の確保が必要ですとして、収益を得るためのものと合理化してきました。
 その有価証券について、日本共産党都議団は、長期のもの、社債、外国証券等リスクの大きいものが増加していることを繰り返し指摘してきました。
 二〇一三年三月期で外国証券は減少してきましたが、今期の中間決算では、有価証券評価損の四分の三が外国証券です。
 そこで伺います。その他の有価証券の中で外国有価証券の評価損が多く出ていますが、これはどうしてでしょうか。

○黒沼金融監理部長 新銀行東京の保有する有価証券のうち、会計上、時価で評価すべきものにつきましては、取得原価と時価との差額を決算において計上することとなっております。
 お話の外国証券でございますが、債券市場の動向や発行体の経営状況などにより時価が日々変化をいたしまして、今期末では含み損が生じておりますが、国債や社債等を含めた有価証券全体としましては、十億円を上回る含み益を計上しております。
 新銀行東京は、他の銀行、金融機関と同様、有価証券運用に際しましては、リスクとリターンを総合的に勘案し、最適な資産配分になるべく、運用全体として安定的な収益を確保できるように努めているところでございます。

○尾崎委員 都は、収益を得るためと新銀行東京を弁護していますが、新銀行東京の収益構造はリスクが高く、中小企業のためという銀行の姿とは乖離してきて、存続が自己目的化しているといわざるを得ません。
 次に、今回の中間決算の資料から取引先数という表現に変わっている点についてお聞きします。
 会計期間の途中で集計の仕方を変えたことになるわけです。普通なら新しい会計年度から変えるのではないかと思いますが、平成二十六年三月期から、取引件数から取引先数に変えたのはなぜでしょうか。

○黒沼金融監理部長 新銀行東京はこれまで、きめ細かく、顧客とのリレーションを重視しながら営業活動に取り組んできておりまして、同一の顧客に対しまして複数件の融資等を行う事例がふえてきております。
 こうした事態を踏まえまして、従前どおり、取引件数につきましては、経営上、管理は行っておりますが、新銀行東京の取引規模をより適切に株主等にあらわすため、このたび、取引先数を公表することとしたと聞いてございます。
 なお、都内の地銀、第二地銀におきましては、取引先数による公表が一般的となってございます。

○尾崎委員 新銀行東京は、中小企業のための銀行という設立目標でした。貸し渋りで困っている中小企業への支援を行うといってスタートしたわけです。
 資料を見ると、平成二十四年度の融資の取引先数は千二百三十三件で、平成二十五年度九月末で千百九十件ということです。そして、平成二十三年九月末と平成二十五年九月末を比較すると、中小企業の取引先数は半減しています。
 取引件数から取引先数に集約の仕方を変えてどう評価しているか、その点を伺います。

○黒沼金融監理部長 新銀行東京は、中期経営計画に掲げております地域支援機能を一層発揮していくため、顧客を安定的に確保し、さらなる顧客の開拓を図る上で、他の経営指標に加えまして、取引先数を適切に管理することが重要であると認識をしております。

○尾崎委員 それでは、伺いたいと思いますけれども、事業規模別の融資を取引件数で見るとどうなっているか、教えてください。

○黒沼金融監理部長 融資実績に関しまして、事業規模別の中小企業向けの融資件数というお尋ねでございますので、平成二十四年度末時点では、売上高一億円未満の企業が七百七十二件、一億円以上五億円未満が四百三十一件、五億円以上が八百十七件及びその他が七件でございまして、合計二千二十七件でございます。
 また、平成二十五年九月末時点では、売上高一億円未満の企業が六百八十件、一億円以上五億円未満が四百十九件、五億円以上が六百三十八件及びその他が八件でございまして、合計は千七百四十五件でございます。
 このように、件数は前年度末から減少しております。委員の先ほどのお話の中でも件数が減少しているというお話がございましたが、これは、旧経営陣時代に行われた融資が、返済等によりまして確実に減少しているという現象でございます。
 一方、この間の現経営陣による融資残高の伸びを見ますと、八百十一億円から八百二十二億円まで増加しており、新銀行東京は中小企業支援に着実に取り組んでいるものと東京都は認識しております。

○尾崎委員 今、ご回答もありましたけれども、売り上げが一億円未満の企業への融資、取引先は多いが件数では少ないということが見えてくるわけです。繰り返し融資を活用するところは少ないという評価になるんじゃないかというふうに思います。
 一方、売り上げが五億円以上の企業の融資は、繰り返し融資を活用する企業がふえているというふうに判断をしていいのではないかと思うわけです。
 最初の質問のご回答で、取引件数から取引先数に変えた理由の一つに、同一の顧客に対して複数件の融資等を行う事例が増加をしてきているということを挙げていらっしゃいますが、複数件の融資等を行っているのは、売り上げ五億円以上の企業だというふうに見えてくるわけです。
 取引先数と取引件数の両方を分析することで、現状がより正確に見えてくると思います。今後は、先数、件数、両方の公開を要望するものです。
 先日、六日に行われた一般質問で、自民党議員の方の質問に対して、本年三月から設立した特別借りかえ融資の実績は、千八百件だという回答がありました。中小企業の皆さんが望んでいるものと融資制度がかみ合えば、短期間でも活用する企業がふえるのだと、この一般質問を聞きながら感じたところです。
 今、地域経済を支えている中小零細企業は、長引く不況と円高の影響で原材料が高騰し、経費がかさんで大変だと悲鳴が上がっています。その上、来年四月から消費税増税が実施されれば商売は続けられないと、切実な思いも寄せられています。
 新銀行東京がスタートした当時、私は、東京商工団体連合会の事務局員として中小業者の営業と暮らしを守る運動に携わり、中小業者にも貸し出しをしてほしいと新銀行東京に申し入れを行いました。新銀行東京は当時、レストランに来てラーメンを注文するようなものだといいました。今、求められているのは、東京の経済を支えてきた中小零細企業への支援です。
 事業規模別の融資・保証実績の推移の資料の中で、融資残高を売上高区分で見ると、売り上げが一億円未満は八%、売り上げが五億円以上の企業の融資残高は七二・五%となっています。本当に支援が必要な中小企業へは、十分な支援とはなっていないということではないでしょうか。
 以前から提案していますが、新銀行東京については、金融専門家などを交えて、第三者による経営分析と処理方針を検討する場を設け、預金者保護、中小企業への支援を継続しながら、清算手続に入る必要があります。
 今、東京都がやらなければならないのは、すぐれた技術を継承し、商店街の明かりを絶やさないための支援ではないでしょうか。
 中小企業の要望を聞き取りながら、都の独自の支援策に抜本的に力を入れる。このことを要望して、私の質問を終わります。

○黒沼金融監理部長 ただいま、委員の方から何点かございましたので、答弁をさせていただきたいと思います。
 まず、五億円以上の与信に複数件集中しているのではないかというような趣旨のご指摘がございましたが、もとより融資判断は、金額が大きいところであれば融資ができるといったような、そういうものではございません。融資先のリスク、事業の内容、経営状況等を総合的に勘案した上で行うのは、これは金融機関の常でございますし、現経営陣はその前提で行っているものでございます。
 それから、今回の取引先数の公表が、そういった状況を何か糊塗するというような、そういう趣旨のご発言もございましたが、先ほど私もご答弁申し上げましたが、取引件数も、取引先数も、経営上は重要な管理指標であることは論をまちません。
 ただ、株主への説明責任として、他行でも一般となっている取引先数、つまり、お客様がどれだけいらっしゃるかということを、経営実態をあらわすものとして公表したというふうに銀行からは聞いてございます。
 最後に、今後の姿でございますが、こちらにつきましては、現在、新銀行東京は、厳しい状況ではありますが、きちっと黒字を連続して計上していて、経営の足元を固めている状況でございますので、東京都としては、引き続き、監視と支援に努めてまいりたいと考えております。

○尾崎委員 短くいいます。私の質問の中で、五億円以上の売り上げの方に多いということを示したのは、結果だと思うんですね。
 これは偶然かもしれませんけれども、やはり、今、一番困っている、売り上げが低くて、本当に困っているという方にとって、東京都の役割が求められているんじゃないかということを強調したいんです。
 そしてもう一つは、先数で示すのが他行でも常識になっているということですが、今まで件数で示してきたわけですから、当面だけでも両方の数値を公表していただきたいと思います。
 あとは、黒字を連続しているからということですけれども、今、都民の暮らしは本当に大変になっています。都民の税金を投入してつくった銀行ですから、その辺は、やはり都民や中小企業に役立つ銀行へとすることが一番です。それができないんであればということですので、ぜひ、その辺は検討に入れていただきたいと思います。

○山本次長 今、委員からお話ございましたけれども、中小企業への、役に立っていないというようなお話もございますけれども、与信残高におきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、昨年同期あるいは一昨年同期から比べまして着実に伸びているという状況でございます。
 それから、先ほど清算というお言葉もございましたけれども、今、厳しい状況で新銀行東京は経営してございますが、企業の経営に、環境の変化等々、さまざまな課題がつきまとうのは当然でございまして、これをうまく解決していくことが経営であるというふうに認識をしております。
 新銀行東京はこれまで、再建計画や新中期計画にのっとりまして、着実に経営の健全化を進めた結果、当期利益はもちろん、実質業務純益におきましても黒字を重ねているところでございます。
 こうした状況を続けている銀行の経営に対しまして、清算すべきという評価は疑問でございまして、新銀行東京は、多数の取引先、顧客を持っております、現に経営をしている銀行でございまして、多数の取引先を持っている銀行、この現実に背を向けて、一方的に黒字を経営している銀行の清算を主張されるのは、余りにも乱暴ではないかというふうに思っておりまして、あらぬ信用不安をあおる危険さえあると思っております。
 新銀行東京は、引き続き、経営努力を通じて企業価値を高めていく努力をしております。経営基盤を一層強化していくものと考えておりまして、東京都としては、引き続き監視と支援に努めてまいります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十三分休憩

   午後三時三十分開議

○三宅委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、報告事項、豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外市場衛生検査所整備工事についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 豊洲新市場の整備に関しましてお伺いをいたします。
 豊洲新市場の整備につきましては、今回、ようやく施設の建設工事を契約するという段階になりました。ここに至るまでにはさまざまな局面がありましたが、そのことを思い返しますと大変感慨深いものがございます。いずれにいたしましても、新市場の整備に一歩近づいたというわけでございます。
 しかし、今回発注をかけた工事のうち、契約締結に至ったのは管理施設棟のみであり、水産卸売場棟など他の主要三施設については、入札不調という残念な結果となってしまいました。
 そこで、この点についてお伺いをいたしたいと存じます。今回の不調の原因は何だったのか、都としてはどのように捉えていらっしゃるのか、お伺いをいたします。

○中山施設整備担当部長 豊洲新市場建設工事のうち、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟については十一月十八日に開札を行いましたが、いずれも応札者がなく、入札不調となりました。
 不調の原因ですが、東日本大震災からの復興需要や、経済復調による全国的な建設工事の高まりなどが背景にある中で、資材価格や人件費の高騰、職人の確保や施工機械の手配が困難になるなどの影響を受け、大規模新築工事の工事価格が上昇したことが原因と考えられます。
 豊洲新市場については、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟のそれぞれの延べ面積が約十万平方メートルから十七万平方メートルと、非常に大規模な施設の工事を発注していることから、建設工事費へのこうした影響が顕著になったと推察されます。

○田中委員 昨年末、安倍政権が発足いたしまして、金融政策、財政政策、そして成長戦略のいわゆる三本の矢が放たれまして、いわゆるアベノミクスが進められたことによりまして、景気が回復基調となっております。
 これまでの間、長い間デフレにあえいでいた我が国経済にとっては望ましい状況になってまいりましたが、しかし、建設現場におきましては、開発機運の盛り上がりや公共工事の発注増という、それ自体は望ましいことでありますけれども、連日、新聞報道等にもあるように、それが職人の人手不足や、円安などの力も加わって建築資材の高騰などにつながり、このことが全国で公共事業の入札不調が相次ぎ、深刻な問題となっているものであります。
 私も、そうした事態について認識をしているところでありますが、都におきましても、七月には武蔵野の森スポーツアリーナが不調となるなど、同様の事態が生じております。豊洲新市場の建設工事は、まれに見る大規模工事であることから、今回の不調は、新市場整備という個別事情も大きいものがありますが、全国的な傾向の中で起きた事実と受けとめることもできます。
 こうした状況にございますが、やはり着々と移転に向けた準備を進めている市場業者の方々にとっては、ようやく具体的な移転段階に来た中での入札不調に対しまして、大変不安を感じておるところもあるだろうと思います。
 今回の入札不調につきまして、都は市場業者の方々にどのような説明を行ってきたのか、お伺いをいたします。

○志村新市場整備部長 市場施設の建設工事について入札不調となった後、速やかに築地市場の業界団体の代表者にお集まりをいただき、市場長から直接、不調となった事実につきまして説明を行いました。
 市場長からは、入札不調を受けた今後の対応といたしまして、豊洲新市場の着実な整備という方針は変わらず、速やかな工事の再発注に向けて全力で取り組むことをお伝えしました。
 また、業界代表に対しましては、引き続き移転に向けたさまざまな検討を進めていただくようお願いをいたしました。

○田中委員 卸売市場を取り巻く環境は非常に厳しいものがあることから、市場業者の方々の中には、できる限り早く豊洲に移転し、ビジネスチャンスを拡大したいと思っている方も多いのではないかと思っております。そうした声に応えるためにも、市場業者の方の移転に対する不安の解消は、都が責任を持って実施する必要があります。ぜひともよろしくお願いをしたいと存じます。
 本来、都民に対する生鮮食料品の安定的な供給を行うことが中央卸売市場の責務でありますが、今回、入札不調という事態に直面いたしましたが、豊洲への速やかな移転を実現することは何よりも重要であります。開場への影響が極力ないように進めていくべきであり、おくれることがあってはならないと思っております。
 再公告を含めた契約手続を速やかに行うべきでありますが、施設の竣工や開場も含めた今後の見通しについてお伺いをいたします。

○志村新市場整備部長 現在、再発注する工事の内容や工期、予定価格などにつきまして精査をしているところでございます。今後、整備スケジュール全体に影響が出ないよう、できる限り速やかに、再公告を含め、契約手続を実施してまいります。
 都としては、施設の竣工後、速やかに開場していきたいと考えてございますが、具体的な時期につきましては、市場業界と調整の上、確定してまいります。

○田中委員 築地の施設は老朽化が著しく、衛生管理面や市場外流通との競争上も放置しておくわけにはいきません。ぜひとも、影響を最小限にとどめるよう早期整備に努めていただきたいと存じます。
 新市場整備のような大規模事業は、社会経済的な情勢変化により金額的にも大きな影響をこうむることが容易に予想されますが、全体工程を維持していくためには、速やかに再公告を実施して、今度こそ事業者を確実に決定して、一日も早く工事に着手しなければならないと思います。
 今後の作業は難しい判断が求められることになるかと思いますが、再度の入札不調を回避し、ぜひ契約につなげていただきたいと思います。
 最後に、新市場の着実な整備に向けた市場長のご決意を、ぜひともお聞かせをいただきたいと思います。

○塚本中央卸売市場長 今回、水産卸売場棟など三件の建築工事が不調となった結果につきましては、大変重く受けとめております。
 卸売市場全体といたしましては、市場外流通の拡大などにより大変厳しい状況にございます。その上、築地市場は八十年近くにわたり、首都圏の中核的な卸売市場として大変重要な役割を果たしてきておりましたが、施設の老朽化が著しく、また、敷地も狭隘であることから、このまま維持していくことはもはや限界と考えております。
 このため、高度な衛生管理や物流の効率化を実現し、市場取引の維持、拡大を図るため、産地や顧客のさまざまなニーズにも対応できる多様な機能を有する豊洲新市場を早期に整備することが何よりも重要であると考えております。
 今後、速やかに再発注に向けた手続を進め、新市場の整備に影響が出ないよう、都と市場業界が一丸となり、全力を挙げて取り組んでまいります。

○田中委員 ただいま新市場の着実な整備に対します市場長の力強いご決意を確認させていただきました。都と市場業界が一丸となって、五十年先を見据えた世紀の大事業ともいえる豊洲新市場整備をしっかりと推進していただきたい、強く願いまして私の質問を終わります。

○栗林委員 私の方からも伺わせていただきます。
 豊洲新市場の整備については、今回、主要施設の一つである管理施設棟の建築工事が契約に至ったとの報告を受けたところでございます。ようやく市場整備が具体的段階となったというのが率直な感想です。
 先ほど田中副委員長も触れられていましたけれども、と同時に、ほかのこの三施設の契約が不調となったことについて、私たちは非常に大きな衝撃を持って受けとめているところであります。
 豊洲新市場整備事業は大変な大規模事業であり、東日本大震災による復興需要に伴う労務単価等の上昇や資材単価の高騰など、社会経済状況の変化に伴う大きな影響を受けたことは十分理解できるところですが、一方で管理施設棟については落札をされているという事実があります。
 管理施設棟だけが落札され、その他の三施設について入札不調となったということですが、これについて都は、これをどのように受けとめているのか、初めに伺わせていただきます。

○中山施設整備担当部長 今回の青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟は、延べ面積が約十万平方メートルから十七万平方メートルと、管理施設棟の約二万三千平方メートルに比べ、非常に大規模な施設でございます。
 三つの施設は、青果や水産の卸売り場や仲卸売り場、荷の搬入、搬出を行う荷さばきスペースなど大空間が多くを占める市場特有の建物でございまして、一般的な事務所建築物である管理施設棟に比べ、仕上げの割合が少なく、コンクリートなどの躯体の割合が多いという特徴がございます。
 現在、建設資材価格や職人の人件費の高騰、職人不足といった事情がございますが、三つの施設の工事では、施設規模が非常に大きく躯体の割合が多い特徴から、これらの工事に多くの職人の確保が必要になるなど、建設工事費への影響が管理施設棟よりも大きくなり、結果として入札不調となったものと推察されます。

○栗林委員 入札不調となった三施設は大変な大規模施設であるということから、より工事費の上昇の影響を受けたということも今のご答弁から理解はできます。
 管理施設棟については、事業者が決定して契約を締結したのでありますから、速やかに工事に着手し、一歩ずつ整備を進めていっていただきたいと思います。
 また、その一方で、入札不調となったほかの三施設についても、再入札を行い、整備におくれが生じないように努めていただきたいと思います。
 そこで、お伺いしますけれども、今後、確実に施工業者を決定し、工事に着手していくためには、どのように取り組んでいくか、対策はあるのか伺います。

○中山施設整備担当部長 今後の取り組みでございますが、設計会社等へのヒアリングも含め、入札不調の原因を把握し、施設の機能に影響を与えない範囲で仕様の見直しも図りつつ、再発注の内容や工期、予定価格について精査をした上、確実に落札されるよう努めてまいります。
 また、改めて契約手続を行う三施設と管理施設棟との間では工事の進捗に差が生じますが、この点については、工事を請け負う会社の間で綿密な調整を行い、円滑に工事を進め、施設の整備スケジュールを維持してまいりたいと考えています。

○栗林委員 食の安全・安心を確保し、将来にわたり都民に生鮮食料品を安定的に供給していくこの使命を果たしていくためにも、速やかな新市場の整備に向け、最大限の努力を払っていただきたいと思います。
 豊洲新市場整備において重要なのは、市場用地の安全・安心であります。中央卸売市場のホームページ上には土壌汚染対策に関する項目が設けられていますけれども、その中で、新市場用地における土壌汚染対策が着実に進んでいることを確認することもできます。私も、ゆりかもめに乗車すると、豊洲の現場がどんどん変わっていき、かなりのレベルで進んでいるという印象を受けるところでございます。
 新市場の早期整備は重要でありますけれども、生鮮食料品を扱う卸売市場という性格から、都民や市場業者の理解を得る上でも、市場用地の安全・安心の確保は確実になし遂げるべき条件と考えます。
 管理施設棟を初め、施設の建設着手に当たり、市場用地における土壌汚染対策の完了確認が何よりも重要と考えますが、今後の予定も含め、都の見解を伺います。

○加藤基盤整備担当部長 新市場整備に当たり、市場用地の安全・安心の確保は、何よりも優先すべき課題でございます。
 このため、今月中に開催する技術会議におきまして、管理施設棟が建設される七街区と五街区の全域及び六街区の西側一部を対象として、土壌及び地下水におけるガス工場の操業に由来する汚染対策が完了したことを確認した上で、施設のくい工事等に着手し、着実に整備を進めてまいります。
 今後、工事の進捗状況を踏まえ、六街区のうち、残る箇所のガス工場の操業に由来する汚染対策の完了につきましては、年度内に技術会議を開催し確認してまいります。

○栗林委員 土壌汚染対策工事も、これまでに例を見ない大規模工事であり、ここまで進めるにはもちろんのこと、施工業者にとってもさまざまなことがあったと思いますけれども、それもようやく汚染対策が完了するという最終段階となったということであります。
 しかし、まだ不安を抱いている人はいらっしゃいます。せっかくここまで頑張って取り組んでいらっしゃるんですから、もっと安全・安心ということを積極的に説明をしていくことも、さらに重要ではないかと思います。
 ここまで行ってくるのも、都民の食の安全・安心を確保するというのが大前提であるからでありますが、それには、都民及び市場業者初め、卸売市場にかかわりを持つ方、こうした方々の理解があってこそ初めて実現できるものではないかと思います。
 技術会議において汚染対策の完了したことが確認され、新市場整備を着実に進めていくことができる環境が整うことは、改めて都民に安心を与えることにつながると思います。
 今回は入札不調という事態に直面したわけですが、対応策を整理して速やかに再発注の手続を進め、遅滞することなく整備が進むことを期待して質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からも質問を何点かさせていただきたいと思いますが、ほかの方の質問と重なる部分が多いので、省略させていただくこともあります。
 豊洲新市場の建設請負の入札参加者を見ると、今、土壌汚染対策工事を請け負っているJVだけとなっています。土壌汚染対策工事の入札について、当時、我が党は談合の疑惑が濃厚だと二〇一一年の第四回定例会の代表質問で取り上げました。
 入札前に我が党が入手したある工事請負ゼネコンの内部資料には、当事者でないとわからない、三つの街区それぞれのJV参加企業の組み合わせ、出資比率などが記入されており、実際の結果と全て一致していた、談合がなければあり得ないこと、鹿島、大成は全てのJVに入り、清水、鹿島、大成は、ほぼ受注額が同一になるよう出資比率が組まれていた、落札率は九四%から九七%、談合疑惑が極めて濃厚だと指摘しました。しかし、都は適正に契約したものとして今日に至っています。
 そこで、十一月十八日の豊洲新市場建設工事の入札参加者が、それぞれの街区とも、今、土壌汚染対策工事を請け負うJVトップ企業のJVだけとなったことについて、どう分析していますか、伺います。

○中山施設整備担当部長 お尋ねの件は、東京都契約事務規則に基づき、一般競争入札で行った結果と受けとめています。

○尾崎委員 土壌汚染対策工事の入札について談合疑惑が指摘され、今回の豊洲新市場の建設請負工事の入札参加者が土壌汚染対策工事を請け負っているJVだけだったことに、どうしても疑問が残るわけです。
 豊洲新市場の建設場所は、高濃度の土壌汚染があるにもかかわらず、その詳細な実態は生データが掲載されているだけです。液状化の予測についても、敷地内のボーリング柱状図は深さが浅く、地下深くまで調査した八本のボーリング調査は建設工事現場内の状況がわからないなど、全て中途半端です。
 このような資料をもとにしたのでは、初めて工事にかかわろうとする業者は安心してできないではありませんか。こういう中での入札にならざるを得ないからこそ、最初の土壌汚染対策工事の入札が重要だったわけです。
 公共事業の入札不調が相次いでいます。先ほども質問がありましたので質問は繰り返しませんが、北区の赤羽体育館や墨田区のすみだ北斎美術館、豊島区の西部地域複合施設の入札など、全てこの間、不調が続いています。
 読売新聞の十二月三日付では、公共工事業者がいない、入札ゼロ、予定価格超え相次ぐと報道しました。週刊東洋経済でも、ゼネコンにとって今、人手不足に伴う労務費増や資材高が先行、価格の見合わない公共事業にゼネコンがそっぽを向いているなどと掲載しています。
 加えて、豊洲新市場では、昨年後半から想定外の土壌汚染、地下障害物が見つかり、開場スケジュールを一年延期したように、ふたをあけてみると何が出てくるかわからない土地です。
 今回、入札参加した企業、豊洲新市場予定地の土壌内部の状況をよく知り得る企業が入札を辞退したわけです。土壌汚染対策工事にかかわった企業は、自分たちでなければ建設工事できない条件下にあり、その企業が入札を辞退したということは、予定価格をかなり増額しなければ次回も不調になってしまうのではないかと思われます。
 そこで、予定価格はどう算定する予定ですか。

○中山施設整備担当部長 青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の予定価格については、不調の原因の調査を踏まえ、都の積算基準に基づき、工事の内容を精査し積算してまいります。

○尾崎委員 不調の原因はどこの部分での採算かはわかりませんが、企業が全体の採算性を考えて辞退したのは明らかです。しかも、受注できる企業はかなり限定されると思います。労務費や材料費をどのぐらい増額するのか、具体的にはこれからの検討になるということですが、規模が大きいだけにかなりの増額になると思います。
 豊洲新市場の建設工事費用、ことしの初めに一・五倍に上がりました。それでも、それでおさまるかどうか不明です。工事費用を抑えようとすれば、施設計画変更をせざるを得ません。このように、豊洲新市場の建設には費用が増大する構造的問題点があると指摘しなければなりません。
 次の入札の時期は、どのような規定に基づき、どのような制限が設けられていますか、お尋ねします。

○中山施設整備担当部長 東京都契約事務規則第五十六条には、入札前の公告期間に関しまして、一般競争入札により特定調達契約を締結しようとするときは、その入札期日の前日から起算して四十日前までに、東京都公報に登載して公告しなければならない旨、規定されておりまして、これに基づき発注手続を進めてまいります。

○尾崎委員 整備スケジュールに影響が出ないように早期に契約手続に入りたいというご回答ですが、最低でも四十日はおくれるわけです。また、業界団体には、市場長が計画どおり完成させると報告したように報道されています。そうなれば施設計画、工事の内容、下請企業と労働者にしわ寄せが出ることは目に見えています。
 先ほども今後のスケジュールについて質問がありました。私の方からは、あえて豊洲新市場の開場日はいつになるのか、また、その根拠は何かをお尋ねします。

○志村新市場整備部長 東京都といたしましては、施設の竣工後、速やかに開場していきたいと考えてございますが、具体的な時期につきましては、市場業界と調整し確定してまいります。

○尾崎委員 開場時期についてはこれから関係する人とも検討していくという回答で、明確にはお答えになられていないように思います。
 築地市場の仲卸業者の方たちから、豊洲新市場の建設工事の入札が不調になり今後どうなるのか心配だ、建設工事を始められるのか。都の説明では、今回、不調になったが工期は間に合うと組合に説明したと聞いた、本当に間に合うんだろうか。豊洲での開場日はいつになるのかという不安や、やっぱり豊洲への移転はやめるべきだという意見も寄せられました。
 そして、仲卸業者の売り上げは減って、赤字業者は六割から七割近くになっている、後継者のいないところは廃業を考えていると、年末でやめるといっている業者もふえているということでした。
 都は、市場業者と懇談をして進めているといいますが、公開されている資料、設計図では、トイレの数もわからないなど疑問も多く出されています。豊洲新市場では、工事が進めば進むほど問題点が次々と顕在化しています。
 豊洲新市場は、もともと深刻な土壌汚染があり、市場不適格な土地です。青果、鮮魚卸、鮮魚の仲卸の各売り場が道路で分断され、売り場が重層化する致命的欠陥があります。さらに工事費が増大するのであれば、構造的問題点が出てきます。
 今ならまだ移転中止は間に合いますし、強引に市場移転を進めてきた二代にわたる知事のもとでは、このまま移転することに市場関係者も不安になっています。関係者を集めて、改めて現在地再整備を検討することを提案し、質問します。

○志村新市場整備部長 先ほども市場長がご答弁申し上げましたが、築地市場は老朽化が著しく、敷地も狭隘であるなど深刻な課題を抱えてございます。
 このため東京都といたしましては、高度の衛生管理や物流の効率化を実現し、また、産地や顧客のニーズにも応え得る多様な機能を持った豊洲新市場の整備が何より重要と考えてございます。速やかに再発注に向けた手続を進め、新市場整備を着実に推進してまいります。

○中村委員 では、報告事項である豊洲新市場の管理施設棟などの設備工事の請負契約について質問します。
 今回、管理棟の約六十九億円の工事の案件ですが、同時に入札を行った他の三件については入札が不調になったと大きく報じられました。それぞれ予定価格が二百六十億円の水産仲卸売場棟、二百八億円の水産卸売場棟、百五十九億円の青果棟と大変大きな工事で、これだけ大きな入札での不調は極めて異例とのことです。
 まずは、この入札の経過と不調になった原因を伺います。

○中山施設整備担当部長 豊洲新市場建設工事は、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟、管理施設棟について、十一月十八日に開札を行い、管理施設棟は関東・鍛冶田・川土・国際JVが落札いたしましたが、外、三棟はいずれも応札者がなく、入札不調となりました。
 不調の原因ですが、東日本大震災からの復興需要や、経済復調による全国的な建設工事の高まりなどが背景にある中で、資材価格や人件費の高騰、職人の確保や施工機械の手配が難しくなっているなどの影響を受け、大規模新築工事の工事価格が上昇したことが原因と考えられます。
 今回不調となった三施設は、それぞれの延べ面積が約十万平方メートルから十七万平方メートルと非常に規模が大きいことから、建設工事費へのこうした影響が顕著となったと推察されます。

○中村委員 不調になった原因を伺いましたが、これは市場だけではなく他の公共事業でも同じような状況が起こっていることが問題になっています。今後、不調になった三件については、どのようなスケジュールで再発注を行うのでしょうか。さらには、この不調により新市場の開場の予定は変更するのでしょうか、伺います。
 また、再入札ということで当然ながらスケジュールが厳しくなりますが、工事の質の確保と安全対策は万全を期す必要があります。あわせてその対策を伺います。

○中山施設整備担当部長 現在、再発注する工事の内容や工期、予定価格などについて精査しているところでございまして、今後、整備スケジュール全体に影響が出ないよう、できる限り速やかに再度契約手続を実施してまいります。
 都としては、施設の竣工後、速やかに開場していきたいと考えておりますが、具体的な時期については市場業界と調整の上、確定してまいります。
 また、いかなる工事においても、工事の品質確保や安全管理を徹底することは当然でございまして、豊洲新市場施設の建設工事においても適切な施工管理に万全を期してまいります。

○中村委員 今回のおくれが工事現場の安全を損ねたり、工事の質が落ちることのないように、ぜひとも留意していただきたいと思います。
 さて、豊洲新市場以外でも都発注の大型工事で不調が続いています。再発注に当たって内容を見直すのでしょうか、それとも価格を変えるのでしょうか。また、それにより新市場全体の総工事費はどうなるのでしょうか、対応を伺います。

○中山施設整備担当部長 対応についてでございますが、設計会社などへのヒアリングも含め、入札不調の原因を把握し、施設の機能に影響を与えない範囲で仕様の見直しも図りつつ、再発注の内容や工期、予定価格について精査した上、確実に落札されるよう努めてまいります。

○中村委員 次に、土壌汚染対策に関して、技術会議について伺います。
 新市場の建設を行う前に、土壌汚染対策がきちんと行われたかどうかについては、技術会議を開いて確認することになっていますが、その技術会議はいつ開くのでしょうか。そこにはどういう資料を提出して安全確認を求めるのでしょうか。技術会議の開催日程と管理棟建設のスケジュールとの関係はどうなっているのかも含めて、お伺いします。
 また、既に五街区と七街区はおおむね処理が終わったとのことですが、六街区はまだ土壌処理の途中です。その場合に技術会議は開くのかも伺います。

○加藤基盤整備担当部長 技術会議におきましては、土壌汚染対策のうち、土壌及び地下水におけるガス工場操業に由来する汚染の対策が完了したことにつきまして、客観的データをもとに確認することとしてございます。現在、今月中に開催する技術会議に向け、準備を進めているところでございます。
 この技術会議におきましては、管理施設棟が建設される七街区と五街区の全域及び六街区の西側一部を対象といたしまして、ガス工場の操業に由来する汚染土壌及び汚染地下水の対策完了を確認した上で、施設のくい工事等に着手してまいります。
 今後、工事の進捗状況を踏まえまして、六街区のうち、残る箇所のガス工場の操業に由来する汚染対策の完了につきましては、年度内に技術会議を開催して確認してまいります。

○中村委員 今回、報告事項になっている管理棟の契約内容もそうですし、他の三件についても技術会議で問題がないということが着工の前提になっていますので、汚染土壌及び汚染地下水の対策が完了したことの確認をしっかりと行っていただくことを改めて要望します。
 また、土壌汚染対策が進み建築工事に着手していくわけですが、地下水についての二年間のモニタリングについて、現状と今後の取り組みについて伺います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインに基づきます二年間モニタリングにつきましては、関係部署と調整しながら、建設施設等の配置を考慮した上で地下水の水質測定が確実に実施できるよう、観測井戸の設置位置などについて、現在、検討を進めてございます。
 今後、これらの検討結果をもとに、再発注に向けた手続を進めている建築工事等を含め、関係する工事全体との具体的な工事調整を実施し、観測井戸の設置等を行ってまいります。

○中村委員 地下水のモニタリングについては、かねてから都議会民主党が主張もしてきましたので、工事後二年間に限ることなく、その後も水位や水質のモニタリングを確実に行い、安全・安心に万全を期すことを強く要望するものです。
 最後に、改めて平成二十四年度東京都中央卸売市場会計予算の付帯決議を確認させていただきますが、三項目のうち、一、豊洲新市場の開場に当たっては、土壌汚染対策を着実に実施し、安心・安全な状態で行うこととし、リスクコミュニケーションなどの取り組みを通じて、都民や市場関係者の理解と信頼を得ていくこと、二、豊洲新市場の施設の建設工事は、汚染の処理を完了した上で、実施することがあります。この付帯決議の遵守を改めて要望して質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時七分散会

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