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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第三号

平成二十五年三月十五日(金曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤 ゆう君
副委員長島田 幸成君
副委員長三宅 正彦君
理事伊藤こういち君
理事宇田川聡史君
理事大西さとる君
佐藤 広典君
斉藤やすひろ君
田の上いくこ君
しのづか元君
鈴木あきまさ君
田島 和明君
清水ひで子君
木内 良明君

欠席委員 なし

出席説明員
中央卸売市場市場長塚本 直之君
管理部長塩見 清仁君
事業部長横山  宏君
新市場整備部長志村 昌孝君
市場政策担当部長江藤  巧君
企画調整担当部長森本 博行君
移転支援担当部長高木 良明君
新市場事業計画担当部長加藤  仁君
新市場事業推進担当部長日浦 憲造君
基盤整備担当部長加藤 直宣君
施設整備担当部長久保田浩二君
港湾局局長多羅尾光睦君
技監前田  宏君
総務部長黒田 祥之君
企画担当部長古谷ひろみ君
港湾経営部長笹川 文夫君
港湾経営改革担当部長野瀬 達昭君
臨海開発部長石原 清志君
開発調整担当部長大和田 元君
営業担当部長山口 祐一君
港湾整備部長石山 明久君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長渡辺  滋君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君

本日の会議に付した事件
意見書について
中央卸売市場関係
予算の調査(質疑)
・第十号議案 平成二十五年度東京都と場会計予算
・第十八号議案 平成二十五年度東京都中央卸売市場会計予算
報告事項(質疑)
・補助第三一五号線高架橋部土壌汚染対策工事について
港湾局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十五年度東京都一般会計予算中,歳出,繰越明許費,債務負担行為 港湾局所管分
・第二十号議案 平成二十五年度東京都臨海地域開発事業会計予算
・第二十一号議案 平成二十五年度東京都港湾事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第百一号議案 東京都海上公園条例の一部を改正する条例
・第百二号議案 東京都営空港条例の一部を改正する条例

○伊藤(ゆ)委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書三件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ゆ)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○伊藤(ゆ)委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十五年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十五年三月十四日
東京都議会議長 中村 明彦
経済・港湾委員長 伊藤 ゆう殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて,三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十一日(木曜日)午後五時

(別紙1)
経済・港湾委員会
第一号議案 平成二十五年度東京都一般会計予算中
歳出
繰越明許費
債務負担行為
経済・港湾委員会所管分
第七号議案 平成二十五年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八号議案 平成二十五年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第九号議案 平成二十五年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十号議案 平成二十五年度東京都と場会計予算
第十八号議案 平成二十五年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十号議案 平成二十五年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十一号議案 平成二十五年度東京都港湾事業会計予算

(別紙2省略)

○伊藤(ゆ)委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場及び港湾局関係の予算の調査及び港湾局関係の付託議案の審査並びに中央卸売市場関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第十号議案及び第十八号議案並びに報告事項、補助第三一五号線高架橋部土壌汚染対策工事についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○塩見管理部長 去る二月十四日及び三月四日の当委員会で要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。1、平成二十五年度東京都中央卸売市場会計当初予算案における各市場の施設拡張事業についてでございます。各市場の施設拡張に係る予定額と主な事業について記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、補助第三一五号線高架橋部土壌汚染対策工事の概要でございます。工事の目的、箇所図、概要及び工期について記載してございます。
 三ページをお開き願います。3、豊洲新市場整備に係る事業費の計画額と執行額の推移でございます。土壌汚染対策費、建設費、用地取得費及びその他関連工事費等の計画額並びに年度別の執行額を記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、築地市場の施設整備費の推移でございます。年度別の執行額と主な工事内容について記載してございます。
 以上で、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○伊藤(ゆ)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田の上委員 豊洲新市場予定地について伺います。
 昨年十二月末の報道で、処理土量の増加、想定外の地中障害物への対応、改正土壌汚染対策法の適用による土壌の移動制限を理由に、二十六年度の開場予定だった工事を一年間延伸しました。
 改正土壌汚染対策法に基づく調査や追加した調査により汚染対策箇所がふえたわけですが、土壌汚染対策法の改正がなければ汚染も発見されず、当初予定の約二十八万立米の処理で済んだのでしょうか、伺います。

○加藤基盤整備担当部長 工事に際しまして行いました調査のうち、土壌汚染対策法の改正に伴い実施することとなった調査は、帯水層底面の調査のみでございます。それ以外は、法改正のいかんにかかわらず行うこととしていた調査でございます。
 いずれの調査の結果によりましても、処理土量は増加することとなっておりました。

○田の上委員 帯水層の底面調査だけではなく、その他の調査によって処理土量がふえたということでございます。
 帯水層底面の調査については、改正法が二十二年四月に施行されていたわけですし、平成二十三年九月三十日の委員会質問でも、私、確認いたしましたけれども、土壌汚染対策工事では噴砂への対応や、搬出先の受け入れ基準に基づく調査など、法令に基づく届け出等に必要になる調査が、先ほどの底面調査も含めて、平成十九年の調査に加えて六つほどあることがわかっていました。処理土量がふえることは数年前に既に予測できたのではないかと申し上げます。なぜ昨年末に工事の延伸を決めたのか、疑問です。
 処理土量が二十八万立米から四十一万立米へ一・五倍にふえたということですが、追加調査分の帯水層の底面調査と底面管理の調査は、ボーリングによる試料採取によって行われたものでしょうか。試料を採取したのならば、地質の種類や含水状態、粒径や色、においなど、地質情報はどのように記録されているのでしょうか、お伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 帯水層底面調査及び底面管理調査に当たりましては、既存の調査結果を踏まえて、土壌汚染対策法に規定する指定調査機関がボーリングで採取した土壌の地質を確認しながら作業を進めてございます。
 具体的な地質状況の確認方法につきましては、専門の技術者が、採取した土壌をその場で直接目視し、手で触れることによって、その地質の状況を確認してございます。これらの調査は、土壌の汚染状況を確認するものでございまして、汚染状況の分析結果を計量証明書として記録してございますが、地質を調査をするものではなく、地質状況については、特段、記録はしてございません。

○田の上委員 追加調査の試料採取については、地質の記録がないということがわかりました。試料採取については、土壌汚染対策法についての環境省のガイドライン、ボーリング調査方法で柱状図を作成するか、もしくは写真を撮るなどの記録の作成が求められています。法の要求に基づき、帯水層の底面調査をしているのですから、ガイドラインに満たない基準でよいとしているというところが理解できません。
 Yc層といっても含水率が大きく、透水係数の高い状態であることは、平成二十一年十二月の特別委員会でも質問をさせていただきました。市場が平成十八年に行った地質調査による透水係数のデータを、都が一けた安全側に専門家会議に報告したのは、五街区の透水係数についてでした。追加調査によって見つかった汚染も五街区が大変多いのですが、改めてYc層の認定が問題であったと感じます。追加調査に関して、Yc層の認定が後で検証できるものになっていなければ、拡散した汚染を見逃すことになります。
 一月二十四日に築地で開かれた第二回土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会で、水産仲卸、東卸組合の汚染ワーキング長、三浦委員は、有楽町層の下から汚染が出た以上、環境省のガイドラインにあるように、第二帯水層までの調査を協議会の監視のもとに実施することを強く要望すると述べています。このように、有楽町層もしくはその下に、一・五倍の追加処理の必要な汚染が出たということは、築地の関係者にとっても大きな不安をもたらしていると申し上げます。
 第二帯水層の底面までの汚染調査と追加調査についての地質の記録を改めて要望いたします。
 地中障害物ですが、平成二十二年二月十八日の経済・港湾委員会で増子議員も指摘していましたが、保留地だけでも六千本のくい、保留地を含む豊洲の五街区、六街区、七街区のすべてのくいを合計すると、総延長で三百八キロメートルにも及ぶということがわかり、保留地の六千本の平均である十七メートルで割り返しても、一万八千本ほどのくいがあるのではないかと予測できていたわけであります。
 都は、新市場の着工時期までにはその処理が完了することが必要であると答弁してきたわけですが、そもそも、汚染対策工事の中で取り除くことができるという計算だったのでしょうか、伺います。

○加藤基盤整備担当部長 ただいまの質問の初めの方で、不透水層の確認が不十分であるような旨のお話がございましたけれども、これまで再三申し上げてございましたように、私どもの方では、平成十八年に私どもで行った八本の調査、あるいは建設局、水道局で行っている百本を超える調査を合わせまして、不透水層の位置はおおむね把握してございますし、その後、詳細調査等で千本を超える調査をやってきた中で、不透水層の位置は確認してございます。
 それから今回、不透水層の中で汚染が出てきたということにつきましても、五街区に集中しているところでございますが、五街区につきましては、当初より、ガス工場が集中して立地していたことと、もう一つは、不透水層が比較的浅いところであったというようなことから、不透水層の中に汚染が確認されたものであるというふうに推察しているところでございます。
 今、最後の方に質問ございましたように、建物基礎やくいなどの地下障害物が東京ガスの図面から想定される位置、数量、種類でありますれば、工期内に土壌汚染対策工事の支障となる部分につきまして工事中に撤去を行うことは可能と考えておりました。しかし、実際に対策工事を進めたところ、遮水壁設置工事において、図面では存在しないはずの場所で基礎やくいなどが出現し、鋼管矢板の打ち込みの支障となり、専用の建設機械を用いて撤去する必要が生じました。
 また、操業地盤以下の土壌掘削におきましても、図面にはない基礎やくいなどのほか、電線ケーブルや埋設管などの障害物が出現し、付着しております汚染土壌を拡散させないよう、区域指定された区画の中で障害物の撤去、解体や土壌との分別作業を慎重に行う必要がございました。
 これらのことが工事延伸の理由の一つでございます。

○田の上委員 追加でお答えいただきましたが、東京都は、これまで不透水層の中には汚染は発見されないというような答弁をずっと繰り返しておりました。でも、今のご答弁を聞きますと、しっかりと調査をやってきている、把握をしているというようなお答えだったかと思います。
 先ほど、透水係数について触れさせていただきました。透水係数の一部訂正のお知らせですね。豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議報告案に対する意見募集の実施結果についての一部訂正のお知らせ、こういったものを平成二十年十一月十四日に東京都は発表をしています。このときに、毎秒一・〇八掛ける十のマイナス六乗センチメートルというのを、毎秒一・〇八掛ける十のマイナス七乗センチメートルというふうに誤って転記いたしました。これは、一番安全側に、危険の数値を十倍も安全な側に増したような転記ミスなんですね。ミスだということで済まされるようなことではないんじゃないかというふうに思っております。これは前にも再三申し上げましたけれども。
 そして、この透水係数の書きかえが発表されたのは、専門家会議が終了された後です。専門家会議が終了したのは平成二十年の七月。そうすると、専門家会議の中で話し合われてきていた土壌汚染対策、こういったものは、みんなその誤った透水係数に基づいて対策されていたんじゃないでしょうか。そうすると、今まで考えられてきていた対策というものを、一つ一つ、すべて考えていかなければいけないんじゃないかというふうに思われるほど大きなミスではないかというふうに思っております。もしこれを、透水係数、きちんとしたもので計算されていれば、不透水層の中にも発見されるということ、そういったこともわかったんじゃないでしょうか。意見として申し上げます。
 くいなどの埋設物は、掘削したときに、土とか水、地下水も攪乱しますから、汚染を広げてしまうであろうという懸念が以前よりありましたが、この膨大な埋設物に対してどのように処理をするのでしょうか。くいが林立してすき間のない状態のところもあり、ユンボが入らないところも多々あったと思われますが、そのようなところはどのように工事を行ったのでしょうか。くいの撤去工事は完了していないと思われますが、あとどれくらい残っているのでしょうか。進捗状況についても伺います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事のうち、鋼管矢板等の打ち込みや、ガス操業地盤面から二メートル下までの土の入れかえに伴う掘削、A.P.二メートル以深の汚染土壌の掘削などにおきまして、障害物の撤去を行うこととしております。掘削中に旧ガス工場等のコンクリート基礎や基礎ぐいなどの障害物が確認された場合は、操業地盤面から二メートル下までにつきましてはその範囲のすべての障害物を、A.P.二メートル以深では汚染土壌を掘削する部分についての障害物について、撤去を行います。障害物の撤去は、ショベルカーにより障害物周辺の土壌を掘削し、付着した土壌を取り除いた後、大型ブレーカーなどを用いて取り壊しを行います。撤去した障害物は産業廃棄物として場外処分をいたします。
 このように、くいについては引き抜き等は行わず、付着した土壌を取り除くことから、埋設物の処理は汚染を広げてしまうであろうという懸念に対しては、何ら問題はございません。
 なお、これまでに基礎やくい等で障害となり撤去した障害物の量は約四万立方メートルでございます。今後、工事の進捗に合わせて撤去する障害物の量は約三万立方メートルと見込んでございます。

○田の上委員 こういった障害物が汚染を拡散するということはないというご答弁でございました。また、これから撤去する予定の障害物というのは約三万立米ということで、七万立米の見込みのうちの残りということでございますね。
 今回、八十六億円が新たに土壌汚染対策工事に加えられました。八十六億円の内訳を、地中障害物の除去には幾らかかるのか、汚染除去には幾らかかるのか、内訳を教えてください。

○加藤基盤整備担当部長 予算案約八十六億円の内訳についてでございますが、地中障害物への対応に要する費用が約二十一億円、処理土量の増加による汚染除去にかかる費用が約五十五億円、その他に、三層構造遮水壁の施工面積が増加したことなどにより、約十億円を見込んでございます。

○田の上委員 地中障害物への対応費は約二十一億円ということでございました。
 平成二十二年三月十八日の経済・港湾委員会で、伊藤ゆう議員の質問にもございましたが、東京ガスは、豊洲の用地が工場跡地であるため、土壌処理や地下埋設物の撤去等が必要との見解を示し、大規模に上る改善費用についての見解を都に示しています。また、やりとりの中では、基本合意にも覚書にも土壌汚染対策に関する記載がないということでした。今、改めて考えても、膨らむことが予想された土壌汚染対策費用についての考慮がありませんでした。
 都は、東京ガスに求める七十八億円の負担は適当であったとお考えなのでしょうか、伺います。

○日浦新市場事業推進担当部長 東京ガスの負担についてでございますが、東京ガス株式会社は、平成十四年の都と民間地権者との合意により、環境確保条例に基づき土壌汚染対策を実施し、平成十七年には、これまでの対策に加え、追加の上乗せ対策を実施することで都と合意し、平成十九年までに法令上必要な対策を完了いたしました。
 その後、市場用地としての安全性をより高いレベルで確保するため、都が実施した詳細な調査により操業由来汚染が確認されたことから、都は、市場用地の安全に万全を期すため、必要な対策を実施することとし、その対策経費の一部負担について東京ガスに協議を申し入れました。これに対しまして、東京ガスは、法令上の対策を完了しておりましたが、社会的責任から都の申し入れに応じ、土壌汚染対策費の一部負担に合意したものでございます。
 今回、工事に際して実施した調査により操業由来汚染が新たに確認され、処理土量が増加する見込みとなりましたが、都は、こうした過去の経緯及び、現に操業由来汚染が確認されたことなどを総合的に勘案し、今後、対応を検討してまいります。

○田の上委員 今後の対応を検討するというお答えでございました。平成十三年二月の覚書、七月の基本合意の中には、土壌汚染対策に関する記載はありません。平成二十三年三月に東京ガスの七十八億円の負担が決定したときに、東京都は既に協議が完了したというような認識だったのでしょうか。それとも、新たな負担についてもこれから協議が可能という認識だったのでしょうか、確認をいたします。

○日浦新市場事業推進担当部長 繰り返しになりますけれども、東京ガスは条例上の対策を完了しておりましたが、都が実施した詳細な調査によって操業由来汚染が確認されたことから、平成二十三年、東京ガスは、社会的責任から都の申し入れに応じ、土壌汚染対策費の一部負担に合意したということでございます。
 今回、工事に際して実施した調査により新たに操業由来汚染が確認されたということから、過去の経緯などを総合的に勘案いたしまして、今後、対応を検討してまいります。

○田の上委員 ちょっとはっきりしませんけれども、実際、これから協議していくことが可能であるかのような答弁でございました。
 平成十八年三月三十一日に地権者との間で取り交わされた豊洲新市場予定地に残置される地下埋設物の取り扱いに関する協定書によれば、残置埋設物撤去費用は三十五億七千万円となっており、東京ガスが負担しています。今回、追加の処理費用は二十一億円ですから、約一・六倍となっているわけです。当時のコンクリートの見積もりが五万立米から七万立米にふえたわけですから、当時の見積もりに問題がなかったのか、疑問に思います。
 東京ガス負担の七十八億円が決定したときには土壌汚染対策法の適用は知っていたのですから、同時に考慮すべき内容でした。このような基本的な問題が着工後に出てくること自体が問題であるというふうに考えております。
 土壌汚染対策費用は五百八十六億円といわれていましたが、実際の落札価格は、五街区、百十九億一千七百五十万円、六街区、三百三十三億四千二百七十五万円、七街区、八十九億一千四百五十万円です。そのほか、どのような費用が含まれて五百八十六億円になっているのでしょうか。今後、土壌汚染対策費用の総額はどれぐらいになるとお考えなのでしょうか、伺います。

○志村新市場整備部長 土壌汚染対策費用の総額ということでございますが、まず、これまで申し上げてございます土壌汚染対策費五百八十六億円には、土壌汚染対策工事費以外に、設計等の工事準備に要する費用なども含まれてございます。
 そこで、土壌汚染対策工事費の総額でございますが、この五百八十六億円に平成二十五年度予算案に計上してございます八十六億円を加え、六百七十二億円と見込んでございます。

○田の上委員 今後の総額は六百七十二億円を見込んでいるということでございました。また、五百八十六億円にはそのほかの設計費なども入っているということですが、以前にも質問しておりますが、盛り土の調査や対策費用などは含まれていません。
 それでは、八十六億円のうち、土壌汚染処理費、先ほどおっしゃっていただきましたけれども、各街区でどの程度見積もっているのでしょうか。

○加藤基盤整備担当部長 予算に計上いたしました約八十六億円のうち、土壌汚染処理費といたしましては約五十五億円でございます。これは、汚染土壌の掘削、運搬などや、仮設土壌処理プラントでの処理費でございます。
 その街区別の内訳でございますが、五街区が約十三億円、六街区が約三十九億円、七街区が約三億円となってございます。

○田の上委員 一月に公表された工事の進捗状況だと、六街区は深度部分の調査、すなわち帯水層の底面調査、底面管理の二深度確認もまだ行われていません。どのように追加汚染処理土量を計算したのでしょうか、伺います。

○加藤基盤整備担当部長 追加の処理土量の推計方法についてでございますが、これまで工事に際して実施した調査結果に基づき確定いたしました土量に、調査の結果などから操業に由来する汚染が検出された割合を算出し、今後、調査を行う区画で検出される処理土量を推計したものを加えて、処理土量の増加量を算出してございます。

○田の上委員 調査もまだ行われていませんけれども、推計をしたということでございます。
 五街区、六街区とは、Yc層の深さも厚みも随分違います、ご存じと思いますが。また、各街区ごとに汚染の種類も密度も随分違います。特に六街区は、環境基準四万三千倍のベンゼンが出た区域でもあり、汚染物質を埋設処理していたところでもあります。また、Yc層が薄く、一メートルから二メートル程度と薄く広がり、Yc層を突き抜ける可能性も大きいところです。そのような状況で、処理費用が都の推計方法の見積もり内でおさまるのか、疑問に思います。
 基本計画がつくられたのは平成十六年七月ですが、二十七年度開場とすると、仮に二十八年の三月というふうにすれば、九年九カ月の期間がかかることになります。東京都が示した築地市場現在地再整備の場合では十一年九カ月でした。これは、私たちは、さらに短くなるのではないかと、工期短縮の可能性についても特別委員会の中でお示しをいたしました。当時、盛り土の汚染や地下水管理の問題など不確定要素が多く、土壌汚染対策は二十カ月で終わらないのではないかという指摘も再三してまいりました。
 今後は、土壌汚染対策や液状化対策によって、これ以上、工期が長くなるということはないのでしょうか、お尋ねいたします。

○加藤基盤整備担当部長 今回、工事に際して実施いたしました調査の結果により、処理土量が増加する見込みとなったこと、鋼管矢板等の打ち込みに当たり、当初予定していない箇所における地下障害物の撤去が必要になったこと、改正土壌汚染対策法の適用により、土壌の移動に制約を受けることになったことなどから、各街区の請負者であるJVと工程の調整を行い、必要となる工期を定めました。
 今後とも、三つの街区で綿密な工事調整を行いながら、着実に工事の推進に努めてまいります。

○田の上委員 ご答弁いただきました。定められた工期の中で対策工事が完了できるよう努めていくということでございます。
 施設建設が二十七年度完成とプレスでは発表されていました。開場予定についてはどのようにお考えなのでしょうか、伺います。

○志村新市場整備部長 今回、土壌汚染対策工事の工期を最大一年間延伸するとともに、これまで平成二十六年度中としてきた市場施設の竣工時期につきましても、一年延伸し、平成二十七年度とする旨、去る一月に公表したところでございます。
 都といたしましては、施設の竣工後、速やかに開場したいと考えてございますが、具体的な時期につきましては、各市場業者や関係者とも調整して確定してまいります。

○田の上委員 はっきりとはお答えになりませんでしたが、二十八年度開場も考えられるということかと思います。
 以前にも、複層階になった建物について質問をいたしましたが、建築工事においても、関係者の要望を取り入れた結果、当初の予定とは大分姿形が変わってしまったようですが、工期に影響はないのか、確認をいたします。
 また、建設費は当初九百九十億円という予定でございましたが、現在示されているのが一千三百億円、そのほか、旧民間施設整備費が二百三十二億円ということで、合計一千五百三十二億円になるということでよろしいのでしょうか、確認をいたします。

○久保田施設整備担当部長 昨年十一月に市場業界と合意をし、取りまとめました豊洲新市場の施設計画は、当初予定より規模の増などがございますが、市場施設の竣工時期を平成二十七年度まで一年延伸することから、来年度、建築工事に着手をいたしますれば、その工期に直接的な影響はございません。
 建築工事につきましては、来年度も継続をいたします土壌汚染対策工事と十分調整をした上で、搬出入車両の動線や作業ヤードの確保を初め、適切な施工計画を作成し、必要な工期を確保することにより、発注を実現し、現場での工事調整を図りながら、市場施設の整備を着実に進めてまいります。
 また、建設費につきましては、市場業界の要望に対応した施設の充実、災害対応力の強化及びまちづくりへの貢献により拡充した市場施設の整備費のほか、業界要望に基づき都が整備することとなった旧民間施設の整備費を加えまして、約一千五百三十二億円を見込んでおります。

○田の上委員 当初の予定から比べて、施設建設費も約一・五倍に膨らんだということでございます。また、工期については大丈夫だというようなお答えがございましたけれども、土壌汚染対策工事が終わったところから建設ということになっていきますので、工期内に終わると考えられるのかどうか、若干、不安が残ります。
 五百八十六億円に八十六億円が追加され、土壌汚染対策費用は六百七十二億円、一千五百三十二億円と足して二千二百四億円となりました。当初、市場の保有資金が一千三百五十億円ということを質問の中でよくおっしゃっていたかと思いますが、国庫交付金も含め、財源不足についてはどのように考えればよいのでしょうか、伺います。

○塩見管理部長 お話のとおり、豊洲新市場の整備に係る土壌汚染対策工事費と旧民間整備施設とを含む施設建設費の合計は、今お話があったように二千二百四億円を見込んでおりまして、これらを含む豊洲新市場整備の事業費は、現在、市場会計で保有する資金の一部のほか、国庫交付金、そして築地市場跡地の売却収入等の財源によって賄ってまいります。
 このような財源等々とあわせまして、土壌汚染対策工事もしっかりやって、今いろいろお話がありましたが、しっかりと新市場の整備に努めてまいります。

○田の上委員 私たちは、豊洲新市場の整備に当たって、さまざまな課題や可能性を指摘してきました。特別委員会、ありました。それから小委員会もありました。その中で、現在地再整備案と豊洲案の比較も延々としてまいりました。改めて当時の都が答弁してきた現在地再整備案との比較が適正ではなかったと指摘をさせていただきます。
 着工一年強で汚染処理土量一・五倍、埋設物処理費用一・六倍、施設建設費一・五倍など、事業の見直しが必要となっていますが、不十分な汚染調査や施設計画の不透明性などは、これまで何度も何度も指摘をさせていただきました。
 また、この事業は不安定な要素を多く含みます。これからもそうです。土壌汚染対策法の指定解除の問題、地下水モニタリングの結果が出ないままに着工して、汚染が出た場合の追加調査のこと、追加対策が必要になった場合どうするのかなど、重大な点が数多く残っています。まだ関係者や消費者の理解が得られている状態ではないということを申し上げて、質問を終わります。

○伊藤(こ)委員 それでは、私からも、豊洲新市場の整備についての質問からさせていただきたいというふうに思います。
 先日の事前説明において、豊洲新市場の整備について、土壌汚染対策工事における処理土量が増加する見込みとなったことなどから、工期を最大一年間延伸して確実に対策を実施すること、また来年度は、全街区の施設建設に着手するための予算を計上したことなどの報告がありました。豊洲新市場用地の土壌汚染対策工事は、我が国でも最大級の工事でありまして、当然のことながら、工事を進めていくに当たってさまざまな課題、問題が出てくると思います。しかし、大事なことは、こうした課題を克服して新市場整備を着実に進めていくことであると私は考えます。
 昨年の本委員会において、我が都議会公明党の木内団長が述べられましたけれども、土壌汚染の問題を抱える土地であっても、土壌汚染対策を施し、新しいコンセプトを打ち出し、発展したロンドンのオリンピックパークの例があるように、豊洲新市場用地についても、世界に誇れる卸売市場を早期に整備して、新たな価値を生み出していくことが重要と考えます。
 もちろん、土壌汚染対策工事を確実に行い、汚染を除去すること、これは、食を扱う市場用地の安全・安心の確保を図る上で重要であり、新市場整備に当たっての当然の前提であります。本委員会、また、特別委員会、小委員会でも繰り返し繰り返し議論してきたとおり、豊洲新市場用地の土壌汚染対策は、有識者による知見を最大限に取り入れたものでありまして、この対策を確実に行っていくことが重要であります。
 そこで、まず私からは、土壌汚染対策工事がどこまで進んでいるのか、汚染を確実に除去できているのか、現在の状況について伺いたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策工事につきましては、遮水壁の設置は既に完了しております。ガス工場操業地盤面から深さ二メートルまでの土壌の掘削を行い、A.P.プラス二メートル以深の汚染土壌、汚染地下水の処理を進めてございます。
 二月末時点の状況といたしまして、操業由来の汚染土壌につきましては、五街区及び七街区の対策予定箇所に対して約七割の箇所で着手し、約五割で掘削除去が完了してございます。
 また、汚染地下水につきましては、汚染土壌の掘削に合わせてくみ上げて完了するものと、地下水の揚水、復水を繰り返して環境基準以下に浄化して完了するものがございまして、五街区、七街区の対策予定箇所に対して、約六割の箇所で着手しており、約四割で対策が完了してございます。
 六街区におきましては、仮設土壌処理プラントでの汚染土壌の処理を行うとともに、街区西側に仮置きした盛り土を移動させながら、操業地盤面以下の掘削や、汚染土壌、汚染地下水の対策を鋭意進めているところでございます。

○伊藤(こ)委員 ただいまいただいた答弁から、専門家会議及び技術会議で提言された対策に取り組み、汚染土壌の除去、そして汚染地下水の浄化が着実に進んでいることが確認できました。今後も気を緩めることなく、しっかり工事を進めていただきたいと思います。
 都は、この工事による処理土量がふえたため、工期を一年延伸するとともに、対策費用として新たに八十六億円の予算案を計上しました。汚染の除去は新市場開場に当たっての前提条件であり、確実に行ってもらわなければならないわけでありますけれども、都民の中から、あるいは、小売店の青果店の方々から、不安の声がまだ消えたわけではありません。今回の対応で果たして十分なのか、こんな声も聞かれます。築地市場の老朽化や卸売市場を取り巻く生鮮食料品の流通の状況を考えるならば、これ以上の時間の引き延ばしはもう許されないことだと思います。
 そこで、工事の一年延伸と対策経費の八十六億円増加による工事の実施により、汚染を確実に除去し、豊洲新市場用地の安全・安心が万全なものにできるのか、確認のため伺いたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 今、理事からお話がありましたように、豊洲新市場用地における土壌汚染対策は、遮水壁の設置、ガス工場操業地盤面から深さ二メートルまでのすべての土の入れかえ、操業由来汚染の処理、液状化対策や、市場開場後においても地下水管理を行うなど、我が国を代表する学識経験者により構成される専門家会議や技術会議から、科学的知見や最新の技術動向を踏まえ提言された、総合的で万全な対策でございます。
 中でも、現在、実施しております底面管理調査や帯水層底面調査など、工事に際して実施する調査を行い、対策すべき範囲を確定いたしまして、確認した操業由来の汚染を確実に処理することが重要でございます。
 今後とも、工事の進捗に合わせまして、残る底面管理調査などを行い、操業に由来する汚染土壌を確実に掘削除去いたしまして、市場用地の安全・安心に万全を期してまいります。

○伊藤(こ)委員 市場関係者はもとより、都民の期待を裏切ることがないように、引き続きしっかり土壌汚染対策工事を行い、万全を期していただきたいと思います。
 さて、食の安全・安心のために土壌汚染対策工事に万全を期すのは当然でありますけれども、同時に、豊洲新市場の開場を見据えて、卸売市場としてのあるべき姿の議論を進めることも重要であると思います。
 市場は、新鮮で豊かな食材が集まり、そこで活発に経済活動が行われるがゆえに、人を引きつけるものであります。私も以前、アルバイトで市場で働いていたことがありますけれども、その経験からも、やっぱり市場というのは、人が集まり、その活気でにぎわってこそ市場といえるのではないかと思います。
 豊洲新市場が、生鮮食料品を扱う飲食店や小売店などの買い出し人でにぎわえば、その活気に引かれて、おのずと外国人も含めた観光客も引き寄せられ、豊洲地域全体ににぎわいをもたらし、ひいては、東京の魅力の向上にもつながるものであると思います。
 豊洲新市場の施設計画については、昨年十一月に業界と合意し、いわゆるハード面の施設の形はほぼ固まりました。しかし、最先端の施設だけ整備すれば買い出し人でにぎわう魅力的な市場となるというわけでもありません。豊洲新市場を、市場で働く人にとって働きやすく、食材を買いに来る人が買いやすい市場となるよう、そういう意識的な努力をすることによって、市場の魅力は高まるものと考えます。
 そこで、生鮮食料品を扱う多くの買い出し人でにぎわう魅力的な市場とするために、今後、どう取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○志村新市場整備部長 ただいま理事からご指摘がございましたとおり、卸売市場というのは、飲食店や生鮮食料を扱う方々、多様な業態の方がいらっしゃいます。こういったものを一くくりにして買い出し人の方々と申し上げるんですが、こういった買い出し人の方々にたくさん来ていただいて、しかも、その方々にとって便利な市場であること、それから、使いやすい新市場である、そういう印象を抱かれること、また、そこに来れば新鮮な食材が手に入るということで評価されるものである、こういうふうに考えてございます。
 豊洲新市場を魅力あふれる市場とするためには、ハード面の整備を充実させることはもとよりでございますが、卸売市場として、どうしたら有効に機能するのか、市場を利用する方々にとって使いやすいものとなるのかなど、市場施設の使い方や運営の工夫が必要と考えてございます。
 お話のようにハードの施設面につきましては、市場業界と十分に協議を重ね、昨年十一月に施設計画として取りまとめをいたしましたが、施設の内容といたしまして、小口買い出し人積み込み場や、閉鎖型で温度管理をされた建物内に加工パッケージ施設を整備するなど、物流の効率化や顧客ニーズへ対応できる施設を備えるものとしてございます。
 今回、スケジュールについて一年延伸いたしましたが、今後は、限られた時間を有効に活用いたしまして、市場施設を利用する市場業界と十分に協議、調整を行いつつ、ただいま申し上げました小口買い出し人積み込み場や加工パッケージ施設の活用方法などを含めまして検討し、便利で使いやすく、また新たなニーズにも対応できる競争力の高い魅力的な市場となるよう、最適な運営方法などについて取り組んでまいります。

○伊藤(こ)委員 お話があったとおり、スケジュールは一年延伸したわけでありますけれども、そうはいっても、開場までの時間は決して長くないと思います。どうか、この限られた時間を有効に活用して、また業界とも十分に議論をしながら、豊洲新市場を魅力ある市場としてスタートできるよう頑張っていただきたいというふうに思います。この開場されて、新たな施設というのは、スタートを切るに当たって、どのように準備していた、この根っこの部分で、事前の準備次第でいかようにでも、このスタート、それからその将来が決まっていくというふうに思います。
 一年延伸されたわけですけれども、これをチャンスととらえて、ぜひ、このにぎわいも含めてしっかりと準備に当たっていただきたい、このようにお願い申し上げる次第でございます。
 次に、被災地支援の取り組みについて伺いたいと思います。
 東日本大震災より二年が過ぎました。そして、福島第一原子力発電所の事故以来、被災地、特に福島県では、万全の検査体制を備え、安全・安心を確保した上で出荷しているにもかかわらず、依然として風評被害に苦しんでおられます。こうした状況を受け、都議会公明党は一貫してこの問題に取り組み、風評被害に負けないよう、被災地を継続的に支援してまいりました。
 震災直後から、都が、消費者に正しい認識を持っていただき、風評被害の解消を図るために被災地支援イベントを数多く開催し、被災地を応援する力になってきたことは大いに評価いたします。しかし、原発事故が収束するまでにはまだ長い時間を要さざるを得ないことを考えると、今後も息の長い取り組みが必要と考えます。
 昨年の秋の市場まつりでは、福島支援のコーナーを設けて福島県産品の販売が行われておりました。私も大田市場にお邪魔させていただきましたけれども、大変なにぎわいの中で、この福島支援コーナーがありました。こうした取り組みは、都と業界とが一体となって取り組んでこそ、目に見える結果が生まれるものであると思います。業界が、今後も市場まつりにおける被災地支援の取り組みを行っていく上で、都としても継続的に後押ししていくことが重要だというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

○塩見管理部長 市場まつりにおける福島支援の取り組みは、主催者である業界団体の、今なお風評被害に苦しむ福島県産品の安全性をPRし、需要促進に少しでも寄与したいという強い気持ちから実現したものでございます。
 都としては、こうした業界団体の取り組みを支援するため、今年度は通常の分担金に加え、福島支援コーナーを設置するために必要な経費として交付金を支出しました。
 今後とも、主催者である業界団体とも協議しながら、市場まつりにおける被災地支援の取り組みを支援してまいります。

○伊藤(こ)委員 このような取り組みは、被災地産品を消費者が手にとって、まさに食卓から被災地を支援する取り組みといえると思います。
 こうした取り組みに加えて、都議会公明党の要請にこたえ、都は、昨年秋に実施された被災産地支援研修会を初めとする、被災産地と東京の人の交流を通じた取り組みも重要であります。
 そこで、被災産地と消費者の交流の場として、まさに今お答えいただいた市場まつりが活用できるのではないかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○塩見管理部長 市場まつりの運営の中心は小売商の団体でございますが、卸売業者や仲卸業者など多くの市場関係者が協力して実施されるものでございます。そこには、当該市場の周辺の住民の皆様だけではなく、都内全域から多くの方が来場されます。
 今年度に実施した市場まつりでは、被災産地の出荷者の方などにもお越しいただき、市場関係者や都民の皆様と交流するとともに、被災産地における検査体制の紹介も実際に行われました。
 また、昨年秋に築地市場で開催されました被災地支援イベントでは、福島県出身の料理人で分とく山の総料理長、野崎洋光氏による講演や、産業労働局の観光部からも、都による被災地応援ツアーのPRをしていただいたところでございます。
 市場まつりは、ご指摘のとおり、被災産地と消費地が交流する最適の機会であると考えておりまして、被災産地から生産者や出荷者の方々をお招きし、市場関係者や都民との意見交換の場を設けることで、被災産地における安全・安心の取り組みを直接伝えてまいりたいと考えております。

○伊藤(こ)委員 被災産地と消費者との交流の場として、ぜひ市場まつりを活用していただきたいというふうに思います。
 一方、人の交流を通じた被災地支援は、この市場まつりに限らず、消費者側と多様な接点を持つ市場の特性を最大限に生かして取り組んでいくことが可能であります。先ほども述べた、昨年秋に実施された被災産地支援研修会についてでありますけれども、これは、小売店の方々を初め、仲卸、卸、こうした方々がそれぞれ市場ごとにバスに乗っていただいて、被災地まで行っていただいて、直接この検査体制を自分の目で見て、そしてまた、生産者の本当に並々ならぬ努力で、こうした生鮮食料品が出荷される、この声を直接現地で聞いていただいて、そして東京に戻って、自信を持って各小売店で、福島のこうした産品が大丈夫であるということを訴えながら、相対でお客様にお話をしていただきながら、この支援をしていただいている、こういう取り組みでありますけれども、福島県の関係者からは、本当にありがたい、東京に本当に感謝の思いだと、こうした喜びの声とともに、こうした方々ともっとじっくりと話したい、意見交換を行いたい、またぜひ宿泊もしてほしい、こんな要望も強く私たち都議会公明党のもとに届いております。
 そこで、中央卸売市場が運営する消費者事業委員会も、被災産地と消費者の交流に生かせるのではないかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○塩見管理部長 消費者事業委員会では、公募による消費者十名及びモニター三十名に委員を委嘱しておりまして、業界代表及び私ども都との情報交換、意見交換を行っております。
 いずれの委員も、生鮮食料品等の流通に関して高い関心を有しており、先月、世田谷市場で開催した委員会でも、風評被害の現状や放射性物質の検査体制などについて、業界代表や私どもなどを含めた熱心な意見交換が行われたところでございます。
 このようなことから、消費者事業委員会の委員を対象とした被災産地支援研修会の実施や、委員会における被災産地の生産者との意見交換を行うことは、風評被害解消の取り組みとして意義のあるものと考えております。
 こうした取り組みによりまして、消費者がみずからの目で被災産品の安全性を確かめることで、具体的な消費行動に直接結びつくとともに、委員の皆様の中にはさまざまな団体に所属する方もおられまして、団体内での周知が図られるなど、幅広く被災産地の取り組みを伝えることができると考えております。

○伊藤(こ)委員 被災地支援、中でも風評被害についての質疑をさせていただきました。福島出身で、福島を愛する塩見管理部長とこのように質疑のやりとりができて光栄だというふうに私は思います。ぜひとも、これからも引き続きこの被災地支援について、中央卸売市場として全力で取り組んでいただきたい、そしてまた、多くの都民、首都圏の消費者の方々にとっては、卸売市場を通った産品については、生鮮食料品は安全で安心だということを理解していただける、もう絶好の私はチャンスだというふうに思います。
 どうか局長を中心に、この平成二十五年度も中央卸売市場、全力で頑張っていただきたいと要望いたしまして質問を終わります。

○清水委員 猪瀬都知事の最初の施政方針演説では、これまでの都政の方向を継承していくとし、豊洲新市場問題については、土壌汚染対策に万全を期すため、開場を一年おくらせ、平成二十七年度の開場に計画を変更すると述べるのみで、豊洲新市場建設、欠陥だらけの土壌汚染対策の内容についてまで言及することを避け、追認するだけでした。
 豊洲新市場建設に数々の問題があることは、これまで我が党を初め、日本環境学会、専門家などからも繰り返し指摘されてきたことです。都もここに来て、とうとう開場を一年おくらせる、土壌汚染対策費も、八十六億円、一五%も上積みせざるを得ない事態にまで追い込まれました。
 伺いますが、都は二〇一二年九月に、都がいう不透水層内からの環境基準の一千倍のベンゼンが見つかった問題、想定外の地下障害物が見つかり、開場を一年延ばす問題など、豊洲新市場予定地内の土壌汚染対策工事が始まってからの状況について、中央卸売市場開設の許認可権者である農林水産省に対してどのような情報提供をしているのか、また、農林水産省は、都に対してどのようなことを伝えてきているのかお伺いいたします。

○志村新市場整備部長 築地市場の豊洲地区への移転は、国の第八次整備計画に続き、第九次整備計画において位置づけられてございまして、都は、この国の整備計画に即して東京都中央卸売市場整備計画を策定し、築地市場の豊洲地区への移転整備を位置づけてございます。
 こうしたことから、都は、豊洲新市場の開設に当たっては、市場用地の安全・安心の確保が前提であり、これまでも新市場用地における土壌汚染対策につきましては、所管省庁でございます農林水産省に対し、適宜報告してございます。
 具体的には、専門家会議及び技術会議の提言に基づいて取りまとめた土壌汚染対策の内容や、現在進めている土壌汚染対策工事の状況などについてご報告してございます。
 お話の、昨年九月に公表いたしました、工事に際して実施した調査結果、また、今回の対策工事の一年延伸につきましては、いずれもその公表の前に、直接の担当でございます卸売市場室長初め、農林水産省の担当者に対し、直接私どもが出向き、資料を用いて報告、説明し、内容についてご了解をいただいているところでございます。
 農林水産省が東京都に対してどのようなことを伝えているかにつきましては、市場用地の安全・安心の確保が前提であるとの認識に立ち、東京都が現在行っている土壌汚染対策工事については、確実に実施し、安全・安心の確保に万全を期していただきたいとの連絡をいただいているところでございます。

○清水委員 国はこれまで、土壌汚染の深刻な土地での豊洲新市場開設について、食の安全性や信頼が確保されるよう、科学的見地に基づき万全の対策を講じるとともに、消費者等に対して対策の内容などについて十分な説明を行い、その理解を得るよう求めていると、国会でその対応を明らかにしてきております。
 深刻な土壌汚染がある土地に、大量の生鮮食料品を扱う中央卸売市場を設置するということは全国で初めてなわけです。そうした場所で扱われる生鮮食料品の安全・安心を確保するための法律もないわけです。そのために非常に慎重な進め方が求められているわけです。
 私は、今ご説明をいただきましたが、やはり十分な、そうした対応がされているというふうには思いません。
 都はこれまで、土壌汚染対策工事の結果に対する日本環境学会の専門家の方々などからの指摘に対して、問題ない、万全な対策だと繰り返してきています。しかし結局、都は工期を延ばし、投入する税金を増大させざるを得ない事態になってしまったわけです。都の責任は重大です。
 しかし、都からは反省もなければ謝罪もない。しかも工期を延ばし、費用を増大させたからといっても、これで食の安全・安心が確保される万全な対策といえるものは、都民と市場関係者には全く見えてきません。
 一事が万事、こうした対応を繰り返す都には、私は猛省を促したい。私たちは、莫大でむだな費用をかける欠陥土壌汚染対策、移転工事は中止して、現在地再整備を進めることが必要だというふうに今求めているところです。
 開場を一年おくらせる要因として、都は、ことし一月八日、具体的な二つの要因を発表しました。一つは、処理する土量が二十八万立米から四十一万立米に増加すること、もう一つは、想定外の地下障害物などへの対応からというものです。その費用として五百八十六億円、土壌汚染対策費を八十六億円、一五%も上積みするというものです。
 その土壌汚染対策費八十六億円増の要因と、その各内訳についてご説明いただきたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策費八十六億円の増加の主な要因についてでございますが、土壌汚染対策工事の実施に伴い、対策範囲を確定するために行いました調査の結果により、今、委員からお話がございましたように、処理する土の量が、当初二十八万立方メートルだったものが、今後調査を行う箇所も含めて約四十一万立方メートルに増加する見込みとなったことや、想定外の地中障害物への対応が必要となったことからでございます。
 予算案八十六億円のうち、処理土量の増加によるものは約五十五億円であり、その内訳は、汚染土壌の掘削、運搬などが約二十一億円、仮設土壌処理プラントでの処理費が約三十四億円であり、その他に地下障害物などへの対策費が含まれてございます。

○清水委員 土壌汚染対策処理する対象土量がここまでふえるということについては、想定外だったということですけれども、これまで土壌汚染対策工事の進め方の基本となった、技術会議の提言による、都のいう不透水層の中でも、汚染されているかどうかをチェックする底面管理の対象となる地点は、もともと何カ所あったのですか。そのうち、土壌汚染対策が必要とされる土量をどのようにして、幾らと見積もって工事の期間、経費を算出していたのですか、それぞれ数値を含めて具体的にお示しください。

○加藤基盤整備担当部長 技術会議からの提言がございました、二十一年二月時点におけます底面管理調査の対象となる地点につきましては、三百八十五区画でございまして、工事中に対策範囲を確定するため調査を実施し、確認した汚染土壌は確実に掘削、除去することとしてございました。
 このため、技術会議では、その時点で確定している汚染土壌を確実に処理する費用と工期を算出し、見積もったものでございます。
 工事中に対策範囲を確定するために行いました調査で増加した土量は見積もりの対象としてはございません。

○清水委員 私たちは、二〇一〇年の第一回定例会で文書質問を行いました。その答弁の中では、豊洲新市場予定地での不透水層は、これまで行った地質調査や土質試験の結果、土壌の特性から、極めて水を通しにくく、敷地全体として見た場合、汚染の可能性が低いと考えています。このようなことから、底面管理の経費は、不透水層上端付近から汚染物質が検出されている地点については、不透水層内が一深度汚染されているものと想定し、対象土量を算出した上で見積もっていますといっています。
 都のいう、権威ある専門家と、今までずっと技術会議の先生たちのことをいわれてきたんですけれども、その都も、不透水層についての想定が間違っていたということではないですか。

○塩見管理部長 今のお話でございますが、先ほど加藤部長も答弁したように、最初の見積もりの中には対象としていないんだけれども、最低でもその一深度のところは見ていたと。実際、その調査については、工事に際してやったと、こういうことでございますから、何ら矛盾はないものと考えてございます。

○清水委員 そうしたら技術会議が算出した土壌汚染対策費五百八十六億円の見積もりについてはどのように認識していますか、お伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 技術会議におきまして算出した土壌汚染対策費の見積もりは妥当なものと考えてございます。
 今回の費用の追加につきましては、土壌汚染対策工事に伴い、対策範囲を確定するために行った調査の結果、処理土量の増加や想定外の地下障害物への対応などが必要になったことによるものでございます。

○清水委員 そもそも技術会議の提言は、当初の専門家会議が見積もりをした約一千億円の土壌汚染対策費、最初は専門家会議がその額を対策費用と考えていたわけですけれども、その後よく調べずに、最新の技術を使うといって、東京都と技術会議が五百八十六億円に引き下げたというものです。
 当時から、日本環境学会の専門家の方々も、この技術会議の提言には批判が出ていました。例えば土壌汚染問題の専門家である大阪市立大学の特任教授であった畑明郎氏は、都議会の参考人質疑で、ロボット工学の専門家、土木の専門家、都の職員出身者などはいても、土壌汚染対策の専門家は一人しかいないという問題を指摘し、専門家会議よりも土壌汚染の専門性に関してはレベルダウンしている構成になっている。そのため、建物周辺の遮水壁をとってみたり、処理した土壌をまた埋め戻してなど、安上がりな工法を簡単に提案したものだと指摘していました。しかも、その経費削減の中心になってきたのは、都の職員出身者です。
 一方、都は、こうした指摘に対して、各分野で最高権威の学者の方々で構成される技術会議が取りまとめた信頼性の高い対策だといい続けてきたわけです。それが大変ずさんなものだったということが、今回、事実で証明されたということで問題になっていたわけです。
 大量の生鮮食料品を扱う中央卸売市場、有害物質で高濃度に汚染された土地に無理やり立地させるというからには、仮にそこに立地させるというのだったら、土壌汚染調査対策工事が重要になるわけです。土壌汚染地に中央卸売市場を立地することの是非を判断する法律も、先ほど申し上げましたように、ないわけです。慎重の上にも慎重を期すことが求められているわけです。
 ところが、都のいう権威ある専門家が入った技術会議の提言がいかに予定地の汚染状況の特徴を把握していなかったということがよくわかった現時点で改めて認識を聞いても、都からは、これまでの答弁と同じ内容のものを繰り返すものでしかありません。このように行われる土壌汚染対策工事には、都民や市場関係者が信頼を置けるわけがないわけです。
 次に、土壌汚染対策工事の延長、設計変更に追い込まれた二つ目の理由とされている、想定外の地下障害物などへの対応が必要になったという点についてです。
 想定外の地下障害物とは、具体的にどこにどのようなものがあったというのか、ご説明ください。

○加藤基盤整備担当部長 都は、建物基礎等の地下障害物の位置や量を東京ガスの昭和三十年代当時の図面をもとに把握し、土壌汚染対策工事の設計を行ってきました。
 しかし、実際に工事を進めたところ、各街区の周縁部で施工する遮水壁工事において、図面では存在しないはずの場所で基礎やくいが出現し、鋼管矢板の打ち込みの支障となりました。
 また、操業地盤面以下の土壌掘削におきましても、図面にはない基礎やくいのほか、電線ケーブルや埋設管などの障害物が出現し、付着している土壌汚染を拡散させないよう、区域指定された区域の中で、障害物の撤去、解体や土壌との分別作業を慎重に行わなければならなくなったものでございます。

○清水委員 地下障害物などへの対応について、都や技術会議など、専門家の間で想定されてこなかった要因について、都はどのように認識をされておりますか。

○加藤基盤整備担当部長 専門家会議や技術会議は、豊洲新市場用地の土地利用履歴に加え、ガス製造工場の施設配置も検討した上で土壌汚染対策の提言を行ってございます。
 しかし、今お話ししましたように、検討に用いた資料が東京ガスの昭和三十年代当時の図面をもととしたものでございます。
 こうしたことから、想定外の地下障害物については、土壌汚染対策工事に着手して、鋼管矢板の打ち込みや土壌を掘削する段階になって初めて明らかになったものであり、当時の図面では把握することができず、専門家がこれを見込むことは困難であったものと認識してございます。

○清水委員 今のご説明では、工事をやってみて初めてわかったという無責任な答弁です。結局、各分野で最高権威の学者の方々で構成される技術会議の信頼性の高い対策とはその程度のものだということです。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○伊藤(ゆ)委員長 傍聴者は発言を慎んでください。

○清水委員 もともと地下埋設物については想定されていたということです。それに対する都及び技術会議の専門家の対応に問題があったということですが、どうですか。

○加藤基盤整備担当部長 繰り返しになりますが、地下障害物についての検討は昭和三十年代当時の図面をもとにしており、この資料で把握することができない障害物への対応を見込むことは困難だったと考えてございます。

○清水委員 地下障害物は最初から想定をされていたことであります。第一に、土地の購入に先立つ財産価格審議会でも、予定地に残存する地下埋設物の取り扱いについて問題になり、地下埋設物の種類、残存の経緯、撤去費相当額の算出根拠などについて説明されたからです。そして、地下埋設物の撤去費用は、土地購入時に二十五億円と算定して、それを差し引き購入している。この算定も実に甘かったわけです。先日の予算特別委員会では、東京ガスに負担を求めるということについて検討するということでしたが、当然です。
 第二に、一万八千本の埋設くいの問題についても、東ガスとの調査でわかっていると通り一遍の答弁がされ、東京都は、大して問題ないかのような対応をしてきました。
 第三に、土壌汚染処理方法の有効性を確認する適用実験のときには、実際に地下構造物が障害となり、設計変更が繰り返され、当初の予算約七億円が三四%も膨らみ、九億三千万円になりました。土壌汚染対策に万全を期そうとするなら、これまで何回も何回も見直しし、チェックできる機会があったはずです。
 私たちは、専門家などの指摘に全く耳を傾けずに、万全の対策だ、信頼性の高い対策だと繰り返してきたということに対して、厳しく問われていると思います。
 一昨年の十一月の質疑では、都がこれ以上広く汚染が広がらないとする不透水層について、どのような地層が不透水層なのかを説明してきたのは東京であったこと、不透水層の根拠としている都の透水係数が目安の値でしかないこと、試験をした三十一の検体中十五個に、試験方法にふさわしくない試料体があったことについて、専門家は全く見抜けずに、これを追認いたしました。
 豊洲新市場予定地に、都のいう不透水層が一面に広がっているかどうかについても、日本環境学会の専門家の方々は、地層は複雑であり、都のいうような不透水層の上端で汚染がとまっているようなことは現実にはあり得ないという趣旨の学術論文を数多く書かれています。
 しかし、専門家会議や技術会議の専門家の方々からは、都のいうようなことを裏づける学術論文などは、今、私としては発表されているというふうには目にしておりません。
 二〇一〇年一月の専門家への参考人質疑でも、実際の作業はコンサルがやって、もちろんスペックも都の方から出てきたスペックに従ってコンサルが実際の作業をやって、そのコンサルのデータないしレポートをもとに、専門家の先生方が意見をいわれるということが主になっていました。それで本当に科学者として正確なことがいえるかといいますと、これはどんなに能力が高い方でも、それは無理ですと、専門家の方々の能力に関係なく、限界があるという専門家の発言がありました。
 権威ある専門家が入った万全の対策だと都はいってきましたが、全くこれが十分な保証がされていないということについて、今後の問題についてどうなのかということについて伺います。
 今回の新たな事態、すなわち地中障害物について想定外だった、都のいう不透水層内の汚染の広がりも想定外だったとなると、これからの土壌汚染対策については、これまで想定していた対策工事のままでは万全ではないということになります。想定外だったことにあわせて、改めて土壌汚染対策を見直す必要があるということです。
 そこで伺いますが、地中障害物を除去する際の汚染土壌の処理について、対策工事請負業者、指定調査機関、専門家などとはどのような協議や検討がされてきたのですか、具体的にお示しください。

○加藤基盤整備担当部長 地下障害物を除去する際の汚染土壌の取り扱いにつきましては、汚染拡散防止という土壌汚染対策法の趣旨から、付着している土壌汚染を拡散させないよう、区域指定された区域の中で障害物の解体、撤去や土壌との分別作業を慎重に行わなければなりません。
 このため、都は、法令遵守の観点から、旧工場基礎やくい等の地中障害物があった場合は、掘削範囲内の部分のみを撤去し、付着している土壌を掘削場所で除去した後、適切に処理すると明記して、土壌汚染対策法第十二条に基づく土地の形質の変更の届け出を行ってございます。
 この届け出をもとに、指定調査機関でもある対策工事請負者が作成する施工計画書に、掘削中に旧ガス工場等のコンクリート基礎や基礎ぐいなどの障害物が確認された場合は、掘削範囲内の部分について撤去を行う。バックホーにて支障物周辺の土壌を掘削し、付着した土壌を取り除いた後、大型ブレーカーを用いて取り壊しを行う。撤去した支障物は産業廃棄物として場外処分をすると明記されていることを都の監督員が確認した上で対策工事の監督を適切に行ってございます。

○清水委員 これまで想定していた対策工事のままでは万全でないと。想定外に対応した土壌汚染対策が必要だということになるにもかかわらず、専門家は、その対策工事にはかかわっていないと、協議も行われていないと。今お話のあったような、専門外の都の職員が監督しているということにすぎないというものです。
 都が昨年九月に発表した底面管理の調査結果についてですが、昨年十一月八日の都議会の質疑で、今回の底面管理調査では、土壌汚染対策法に規定する指定機関が採取した土壌の土質を確認している旨の説明をしました。その確認とはどのように行われたものですか。その土壌の土質について、指定調査機関としての調査結果を具体的に示していただきたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 底面管理調査につきましては、土壌汚染対策法に規定する指定調査機関が、ボーリングにより不透水層を貫通することのないよう、採取した土壌の土質を確認しながら、十分注意をして作業を進めてございます。
 具体的な不透水層の確認方法につきましては、専門の技術者が採取した土壌をその場で直接目視し、手で触れることによって、その土質や地質の状況を確認しております。
 こうした確認の結果、操業由来の汚染物質については、すべて不透水層内で二深度の確認を完了しているという報告を受けてございます。
 また、底面管理調査は、土壌の土質を調査するものではなく、深さ方向に連続して二メートル汚染がないことを確認するものであり、不透水層内から採取した土壌の汚染物質についての分析結果である計量証明書をホームページで公表してございます。

○清水委員 それだったら、二〇一二年九月の調査結果について、都は、専門家は何らかの理由で浸透している、説明しているというふうにいっていますけれども、専門家に問い合わせをした際の内容、専門家とのやりとりがされた内容、最終的に専門家が判断した内容について、それぞれ具体的にお示しいただきたいと思います。

○加藤基盤整備担当部長 専門家には、底面管理調査結果などのデータやプレス公表内容などの資料をメールで送付いたしました。
 特に底面管理調査につきましては、ベンゼンの調査結果として不透水層内汚染確認位置図、深度ごとの汚染の濃度を整理した表、専門家会議報告書のうちガス工場の施設配置が記された部分を抜粋したものなどを送付し、専門家による判断の材料としていただいたところでございます。
 専門家の判断といたしましては、不透水層内にベンゼンが検出された五街区は、ガス製造施設が集中していたこと、不透水層の位置が他の街区に比べて浅いことから、ガス工場操業過程で何らかの理由でベンゼン等を含む物質が不透水層に局所的に浸透した可能性が考えられるが、その原因を特定するのは難しい。不透水層内に汚染物質が浸透した理由を究明しなくても、二深度確認により汚染の範囲が確定できれば、土壌汚染対策の実施は可能である旨の意見をいただいているところでございます。

○清水委員 その九月に発表した底面管理の調査結果について、ずっと意見をいっておられてきた日本環境学会の専門家の方々がコメントを新聞に発表いたしました。都の汚染処理策の前提が崩れたことを示すものというコメントを発表いたしております。このコメントについて、都はどう受けとめているのかお伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地の不透水層は、これまで行った地質調査や土質試験の結果、土壌の特性から極めて水を通しにくく、敷地全域として見た場合、汚染の可能性は低いと考えてございました。
 ただし、不透水層上端の位置が浅い五街区につきましては、東京ガス株式会社の調査結果及び東京都が行った絞り込み調査の結果などから、不透水層内に汚染物質が存在すると想定しており、専門家からも同様の見解をいただいてございます。
 今回、工事に際して底面管理調査を行い、不透水層内の汚染の有無を確認し、対策範囲を確定したものでございます。
 このように、不透水層内の汚染物質の存在については想定した上で底面管理調査を行い、その上で対策範囲を確定していることから、土壌汚染対策の前提が崩れたということではございません。

○清水委員 不透水層だと判断できる材料があるのかということを、十一月八日、昨年のこの委員会でも質疑いたしました。それに対しては答弁されておりません。そして、都は、この不透水層内に汚染が広がっている点について、やりとりした専門家、専門家会議の座長だった先生にも、肝心な、どのような地層がどのように形成されていたのかのデータを示すことができておらず、その先生も不透水層であるとまではいえていません。何らかの理由で汚染が浸透したものと、むしろ不透水層としての機能がないこと、豊洲新市場予定地の一面に不透水層があるとはいえなかったわけです。都の汚染処理策の前提が崩れたことを示すものだというコメントに対しても、それに対してやっぱり、専門家の方々、立場の違う方々がいわれているんだから、それを検討するというのが本当だというふうに思います。
 ただただ、それでも不透水層であると考えていると、対策工事の一年延長、八十六億円も税金の投入、追加投入という事態を教訓にするわけではなく、やはり推定、推論で、食の安全・安心にかかわる重要な土壌汚染対策工事、移転工事に四千五百億円もの税金を投入して進めています。
 次に、都は、土壌汚染対策工事が始まるという新たな段階に合わせて、技術会議とは違う新しい三人の専門家などが入った土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会をつくり、土壌汚染対策工事、地下水管理などについて意見交換をするようにしてきています。
 過去の調査や、過去の提言にあえて責任を負わない新たな専門家にかえていくこと自体、それはどうかなというふうに思うわけですけれども、土壌汚染対策工事に合わせて発足した協議会の専門家の方々は、果たしてその役割を果たしているのかというふうに都民からもいわれています。専門家会議、技術会議の専門家、私たちが批判をしてきましたけれども、その二の舞にならないという保証はあるのでしょうか、お伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 今お話がございました、昨年七月に設置いたしました土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会の設置目的につきましては、豊洲新市場用地の土壌汚染工事の進捗状況や地下水管理について関係者間で情報を共有し、意見交換を行うことでございます。
 協議会で、情報や意見の交換を行う対象といたしましては、土壌汚染対策工事の進捗状況、汚染物質の処理結果、土壌汚染対策法に基づく地下水モニタリングの結果及び開場後の地下水の管理状況についてでございます。
 これまで、設置した七月二十七日につきましては第一回ということでございますので、東京都が今行っております土壌汚染対策工事の概要につきましてご説明をさせていただいたところでございます。それから、そのときプラントで処理が始まりましたので、仮設土壌汚染処理プラントでの処理の結果として適切に処理されていることを、データを示してご説明したところでございます。
 それから、去る一月の二十四日につきましては第二回ということでございまして、地下水の管理で処理した地下水処理プラントでの処理の結果なども加えましてご説明をさせていただいて、活発な意見交換等をさせていただいたところでございますので、これらの協議会につきましても、その役をしっかりと果たしていると私どもは考えてございます。

○清水委員 地下水管理システムでは、これまでのような想定外ということは許されないんですけれども、この点について新しく着任された専門家の方々や都としてはどのように認識をされておりますか、お伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 専門家会議の提言を受け、技術会議において地下水管理システムを構築するということを提言されてございます。
 具体的には、敷地全域にわたりまして、地下水の水位をA.P.プラス二メートルの管理水位に維持するため、水位計を設置し、水位が上昇した場合には揚水ポンプを稼働させるなど、水位を常時監視、制御するとともに、水質につきましても、モニタリングを継続的に実施することとしています。
 さらに、集中豪雨などにおきまして、地下水位を管理水位以下に保つために、日常維持していく水位を、管理水位であるA.P.プラス二メートルから二十センチ下げることによりまして、地中に約一万二千立方メートルの貯水機能を確保することとしてございます。
 この貯水機能の確保によりまして、仮に、想定外といたしまして大規模停電が発生し、揚水ポンプが停止したといたしましても、敷地内は建物や舗装などで大部分が覆われており、地下に雨水が浸透する区域は緑地などの一部に限られた範囲であることから、一定期間、地下水を管理水位以下に維持することは可能でございます。
 また、電力供給が途絶えた場合の対応として、水位を維持するための揚排水機能に必要な非常用電源や燃料の確保なども視野に入れたシステムの検討を既に現在進めているところでございます。

○清水委員 電力供給が途絶えたということは想定外というようなことをしているらしいんですけれども、やはり技術的なことが想定外になるかもしれないということが問われています。都民や市場関係者の理解と信頼を得る上でも問題になっていることではないかというふうに思うわけです。
 実は、地下水管理システムの有効性について、かなり前から警告されていました。二〇一〇年に、地下水管理が可能かどうかを確かめる適用実験が行われました。その報告書によると、実験を行った遮水壁外の地下水位は、揚水に伴い、だんだん下がっていたわけです。これは、遮水壁の中と外が、遮水壁と有楽町層とでは完全に遮断されていないことを示す重要なデータでした。にもかかわらず、都は、有楽町層を透過してきたと判断される地下水のデータはありませんと、その根拠も示さずに非科学的な判断をしてきたわけです。
 そもそも都、技術会議の提言の考え方は、遮水壁と有楽町層とで予定地内の地下水が完全に遮断されている、プールの中の水のような状態になっている必要があるわけです。しかし、技術会議の提言が出された時点から、日本環境学会の専門家からは、都の地下水管理システムは、絵にかいたもちといわれてきたものです。そのため、私たちはその時点で、実験をやるというのならば、こうした点を把握するよう申し入れなどをしてきたところです。
 地下水管理システムにとって、こうした重要な基本的な問題について、都は聞く耳を持たないということは許されないというふうに思います。
 二〇一〇年の適用実験の報告書については、土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会の三人の専門家の先生方は当然把握していると思いますが、いかがですか。地下水浄化処理実験の結果について、座長はどのように認識されているのかお伺いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 今お話がございました豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する適用実験報告書は、現地の汚染や土質状況に即して技術会議が定めた技術、工法を適用し、汚染物質を処理し、効果を確認したことを取りまとめたものでございます。
 技術会議は、適用実験の評価、検証を行い、それから得られました知見も加えて土壌汚染対策を提言いたしております。
 都は、技術会議からの提言を受け、それをもとにし、土壌汚染対策工事を進めているところでございます。
 先ほど申し上げましたように、昨年七月に設置いたしました土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会の設置目的は、新市場用地の土壌汚染対策工事の進捗状況や地下水管理についての関係者間での情報を共有し、意見交換を行うことでございます。
 こうしたことから、過去の地下水浄化処理実験の結果など、既に技術会議の提言に反映されている事案を個別具体に協議会の委員である専門家に特段情報提供はしてございません。
 しかし、今後、協議会の運営に必要と思われる情報や資料は適宜適切に専門家にご説明してまいる所存でございます。

○清水委員 これから説明するというんじゃだめじゃないですか。一月二十四日、土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会が行われましたが、私たち都議団からも傍聴をしています。専門家である座長の方は、地下水管理システムが成り立つかどうかの肝心かなめの問題、予定地内の不透水層が一面にわたってあるかどうかについて、専門家の立場から科学的なチェックを東京都に対して行っておりません。
 都の課長が、予定地は不透水層と遮水壁で囲まれていると説明をされました。そう説明されるんだったら、その間のデータなど、それから議論になったことを、きちんと情報を提供しておくということが重要ではないかと思います。全くそれに対しては疑問を寄せることさえなかった、発言はなかった。それどころか、座長の方が何の疑問もなく、底面は不透水層という非常に浸透しにくい土層があると、都の説明をそのまま繰り返されましたが、本当に地下水管理の専門家の方々からのチェックなのかと思われるような発言もされていました。
 業界代表の方が、想定外で汚染物質が発覚すれば、風評被害の影響ははかり知れないと指摘したことについても、都の説明をそのままうのみにして繰り返す等、遮水工事への影響、不透水層との関連についても厳しいチェックを入れることはありませんでした。
 仮に、これらの汚染の対策を進めるというならば、先ほども別の委員からお話がありましたけれども、想定外で汚染物質が発覚すれば、自分たちの営業はもう全く成り立たないんだよと、そういうことを心配してるわけですよ。だから、やはりこの専門家の方々についても、きちんとした情報を伝えていただきたいというふうに思います。これでは専門家会議や技術会議の専門家と同じで、チェックという役割を果たしていただきたいというふうに思うわけです。
 当日の協議会を傍聴しておられました日本環境学会の協議会の専門家は、学術的には全く専門家としての役割を果たしているとはいえないと、当日の対応に驚いていたようです。やはりそれなりの情報を伝えるということが必要だというふうに思います。
 以上、今まで質問してまいりましたが、東京都及び東京都がいう各分野で最高権威の学者の方々で構成された専門家会議、技術会議、協議会も、各専門分野の科学的知見が十分その役割が果たされていないんではないかというふうに思います。また、万全の対策というものも科学的な裏づけがあるものではなく、欠陥対策工事だと、これまで指摘したとおりだということです。そうしたもとで進められてきたために、結局、都も工期を延ばし、経費を増大させざるを得ない事態になってしまったわけです。それでも、都からは反省もなければ謝罪もないと。今後の工事に当たっても、工期を延ばし、費用を増大させても、都民と市場関係者にも食の安全や安心が確保される万全な対策といえるものは全く見えてきておりません。私たちは、このような欠陥対策工事に莫大な税金を浪費するむだな工事はやめ、推進することはやめて、築地、現地での再整備を進めるよう厳しく求めて、質問を終わります。

○大西委員 まず、資料要求にこたえていただきましてありがとうございました。まず最初に、補助第三一五号線の高架のところの工事の資料2についてお伺いをいたします。
 まず、最初に、やはりこれぐらいの資料は出してほしかったなと、これからもぜひ。ちょっと書いているだけだったら全然わかんないんで。
 でも、これを見ても、工事の概要の二つ目の丸のところに、砕石層を設置すると。私は余り勉強していないんで、申しわけないですが、砕石層と書けば、読んで字のごとく、石が細かく砕かれたようなところを敷き詰めてするのかなと、そうしたら地下水はじわじわじわと上がってくるようなイメージを持ってしまうんですけど、この辺の説明をお願いいたします。

○加藤基盤整備担当部長 高架橋部の土壌汚染対策工事では、既に設置されている橋脚などへの影響を配慮しつつ、汚染土壌を掘削し、その埋め戻しに際しては、汚染経路を完全に遮断する土の層の下に、地下水の上昇を防止するため、砕石層を設置いたします。
 この砕石層は、天然の岩石を小さく砕いた砕石を敷き詰めて築造するもので、空隙が大きく、毛細管現象が起こらないため、地下水の上昇を防止するという目的に適したものでございます。

○大西委員 そういうことですか。要するに水が上がってこないわけですね。安心をいたしました。申しわけないですね。
 ところでもう一つ、あるときにもちょっと聞いたと思うんですけど、この除去した汚染土壌、これはどこでどのように処理するんでしょうか、その行き先を教えていただけますか。

○加藤基盤整備担当部長 今回の工事の施工に当たり掘削除去する汚染土壌は、道路区域にあることなどから、土壌汚染対策法による許可を受けた外部の許可施設で処理を行うことを想定して設計してございます。
 掘削する土壌に含まれる操業由来の汚染物質は、ベンゼン、シアン化合物、砒素、鉛でございまして、加熱処理や洗浄処理など汚染の状況に合わせて適切に処理されるものでございます。

○大西委員 要は、汚染土壌の処理というのは、やはり世間の目も厳しいところがありますので、ここはぜひ細心の注意を払っていただきたいということだけは申し上げさせていただきます。
 ところで、続きまして、またまたもう一つの資料要求にあります、資料1になります。
 ちょっと豊洲の話が続きましたので、ほかのまた市場に(発言する者あり)ありがとうございます。じゃ、ご要望におこたえして足立の話をさせていただきたいと思いますが、二十五年度予算案を各市場ごとに出していただきました。これが資料1ですけど、私も先日、一般質問で、声高らかにもう少し上げてほしいなということをお伝えしたら、何と去年よりも下がっているじゃないかという、ちょっと残念なところでもございますが、それでも三千四百十六万円、この排水処理の設備設置工事という内容につけていただいているわけでございますが、まず、この内容をお伺いいたします。

○江藤市場政策担当部長 足立市場につきましては、排水処理設備設置工事として約三千四百万円を予算計上いたしました。これは、市場関係業者への指導やバクテリア処理などのこれまでの対応では、下水道法に定める排水基準に対応できない状況になっているため、汚水ますなどの施設を整備するものでございます。

○大西委員 ということは、この今回の予算は、ここに書かれている額は、この排水設備整備以外に何かほかの項目はあるんでしょうか。

○江藤市場政策担当部長 平成二十五年度の足立市場における施設整備といたしましては、排水処理設備の設置工事のみでございます。なお、これに加え、老朽化した施設の修繕を必要に応じて行ってまいります。

○大西委員 これ一つということで、ちょっと済みません、私の感覚で申しわけないですけど、これを見てもそうなんですけど、他の市場と比べてちょっと金額的に見劣りするように思うんですけど、都の見解をお伺いいたします。

○江藤市場政策担当部長 理事ご指摘の施設整備費は、投資的経費でございまして、その計上額は各年度により大きく異なります。単年度ごとの比較や他市場との比較にはなじみません。
 これまで足立市場におきましては、平成二十二年度に約四千百万円を投じ本館エレベーター設置工事を、平成二十四年度には約一億六千万を投じ冷蔵庫棟の冷凍機改修工事を行うなど、さまざまな整備を行ってまいりました。
 加えて、老朽化に対応した修繕工事を適宜行っております。平成二十三年度の執行額は約五千四百八十万円と、他市場と比較いたしましても、見劣りするものではございません。

○大西委員 実は、ここに、二十三年につくられた二十四年度の施設整備に係る予算要望、そして、二十四年の春につくられた二十五年度の予算要望と、足立市場協会から出されているのがあるんですね。二十三年度につくられた二十四年度用のものに関しては十項目、昨年はことしの予算に対して六項目が書かれております。
 こういうのをしてください、こういうのをお願いしたいと一個ずつあるんですが、どうやらこの今回の予算、去年の予算には、この項目が反映されてないように思うんですけど、この要望書についてどういうふうな議論がなされたのか教えてください。

○江藤市場政策担当部長 ご指摘の要望書でございますが、各業界の要望事項が網羅的に記載されたものでございまして、おのおのの要望事項への対応につきましては、まず、市場全体から見た優先順位につきまして整理する必要がございます。同時に、業界とのヒアリングを通じて、より具体的に議論し、整備による活性化へのメリットや、取扱数量等の増加に寄与する可能性、業界のコスト増加など費用対効果についても検討する必要がございます。
 こうした観点につきまして、十分な効果が見込めず、より一層踏み込んだ整理及び検討を行う必要があると判断いたしましたため、予算計上を見送ったものでございます。
 なお、外壁の改修や路面の補修など、早急な対応が求められるものにつきましては、必要に応じて既に実施しているところでございます。

○大西委員 申しわけないんですけど、今のお答えですと、取扱量の増加に寄与する可能性や業界のコストの増加など費用対効果が必ずしもよくないから計上を見送ったということですね。ということは、それでほかのことをしたらいいんですけど、それをせずに、結局やらないということが、何かプラスになるのかなと私は思います。これもちゃんと市場の協会が、この会長さんが米澤さん、今も、若い小川さんという方になっていますけど、この要望というのをみんなで真剣に考えて出しているという方みたいなんですね。やっぱり、市場協会では真剣に議論して、せめてこれだけお願いしますという中で、全部カット、カットになっちゃっている、それはちょっと余りにもかわいそうかなと私は思います。
 特に今、足立市場は、先ほどいわれたように、取扱量の増加に寄与しなきゃいけないわけですけど、老朽化で苦しんでいるんですね、取扱数量も減少傾向にあります。これを挽回するには、だったら思い切った施策が必要だと思うんですけど、それに対する都の見解をお伺いいたします。

○江藤市場政策担当部長 足立市場の取扱数量は、食生活の多様化、魚離れ、人口減少など全国的な現象の影響を受けるとともに、小売業における量販店シェアの拡大、専門小売店シェアの縮小などの環境変化により、近年減少しております。
 こうした状況に対しまして、まず、卸売市場における業務のかなめでございます卸売会社の集荷力の強化や、仲卸を初めとする市場関係業者の経営基盤の強化などを、足立市場関係業者が経営の戦略を持って取り組むことが重要でございます。
 これらを後押しする取り組みとして、市場関係業者と開設者である都が一体となって、昨年度、足立市場における取扱数量、売り上げの拡大を実現するための経営戦略を含む経営展望を策定したところでございます。
 足立市場が活性化し、取扱数量、売り上げが拡大し、より発展していくためには、まず、卸、仲卸を中心とする市場関係業者がこの経営展望について主体的に取り組み、事業の具体化を着実に進めていくことが重要であると考えております。

○大西委員 わかりました。経営展望、前回の事務事業のときにも、私はその問題点を指摘させていただいたところでもございますが、まず、そういうことで、この中の何項かについてお伺いいたしますが、ことし用の、二十四年につくった二十五年度向けの要望の中の一番に出ているのが、市場正門入り口に、一番老朽化し、シャッターの閉まった暗い食堂街は、観光資源としてもマイナスイメージを助長すると。出店希望者がいない、来ない。来場者に対しては、見学者のニーズに対応した食堂街としてのイメージアップと、二階常設調理教室やビデオ、写真ギャラリー等により市場PRを強化するということで、今、入ったところに食堂街があるんですね。残念ながら、半分ぐらい閉まっているときが多いです。活気があるというふうにはならない。ここをぜひ修理してほしいという要望が来ています。これはやはり集客力向上に大きく寄与するものだと考えますけど、まず、東京都の所見を伺います。

○横山事業部長 今、理事ご指摘の足立市場の正門の食堂棟でございますけれども、本来、市場内で活動する卸、仲卸、買い出し人といった市場関係者に対して飲食サービスの提供を目的とする関連の施設なわけでございます。
 今の足立の状況を申しますと、残念ながら取扱量は年々減っております。それに応じて食堂に対する需要が減ってきているという中において、例えば、その状況に応じた施設整備をするというのが市場の原則でございまして、それとは別に、新たな、中の業者とは違う集客目的というのは、通常の施設整備のあり方としては予定しておりません。

○大西委員 それはひょっとして、卵が先か鶏が先かの論議にもなりませんか。減っていくから、ほかのところからでも人を引っ張ってこなきゃならない。そういうこともやっぱりやらなきゃ、中にいるパイが減っていくからそれは整備できないといったら、いつまでたってもそれは大きくならないじゃないですか。だから、そこでほかのところからの集客をたくさん呼んで、そこから活性化していって、また売れるからほかの仲卸もふえてくる、そして、みんなでお金を出し合ってまたよくする、やっぱりそういう循環にしていかなきゃいけないんじゃないかなと、私はそれは強く思います。もっと……(横山事業部長発言を求む)いいですよ。

○横山事業部長 まことに申しわけございません。ちょっと誤解があるんじゃないかと思うんですけれども、卸売り場の集客という観点からすれば、やはり本来の本筋は、産地からいいものをよりたくさん引いてくる卸、それをきっちり分けて販売する仲卸、それをさらに地域の小売に売って歩く買い出し人、これが、ちゃんと三位がうまくかみ合って集客が回るというのが我々の考えでございまして、確かに食堂街がきれいになればいろんな方が来られます。でも、それと市場の集客とはまた別の観点でございまして、確かに、一般都民が入ってきてにぎわうことは我々も大変いいことだと思います。現に築地もたくさんの方が来られて、あれはあれでにぎわいとして大変すばらしいと思いますが、それと市場機能として本来足立が発展していくためには、確かに関連はいいにこしたことはありませんけれども、関連はあくまで先ほどいった卸、仲卸、買い出し人の潤滑油として、これを支援する立場でございますので、ここだけ強化しても、実は市場本来の機能は強化されないというふうに考えております。

○大西委員 部長のおっしゃることは正しいと思います。しかし、一方で--正しいんですよ、これに対して僕はけちをつける気は全然ありません。しかし、それがどんどんどんどん下がってどうしようもなくなったときに、やっぱり何か考えることもまた必要じゃないんですか。また今度、これ、ゆっくり話しましょう。幾らでも、これをずっとやったら皆さんを待たせてしまうことになってしまいますので。
 続いて、質問させていただきます。でも、こういう議論をさせていただいて、足立だけじゃなしに、ほかの市場もやっぱり同じような状況にもあると思うので、そういうところを……。
 次の質問に入りますが、個別の中で、既存のひさしを二メートル延長してほしいと、こういうことも要望の中に出ているわけです。出入り口の店舗付近では、風雨や日差しから食品を守るため、新たなひさしをつけてほしいと。外壁の汚れ、ひび割れ修理、塗装のやり直しから、トイレを和式から洋式に変更してほしい、これはちょっとやったみたいですけど、そういうふうな身近な切実な要望が提出されています。このような要望、要求に対応できない理由をお伺いいたします。

○江藤市場政策担当部長 ひさしの延長につきましては、ひさしを支える柱の位置により、通路や店舗出入り口の動線確保に多大な支障を来すこと、また、ひさしの高さからいたしまして、風雨や日差しを遮る効果が見込みがたいことなどから、対応は極めて困難であると考えております。
 一方、外壁改修工事、トイレ改修工事など、早急に対応する必要があると判断したものにつきましては、既に取り組んでいるところでございます。

○大西委員 また、ほかに、PCモニターやカメラの設置といった要望も出ている。
 その中で、青果建物の跡地は、路面の陥没等によりでこぼこの状態が長年放置されております。最近は、荷物がはねて、中には落っこちるという問題や、水がたまって困るというような問題もあります。これを放置している理由を伺います。

○江藤市場政策担当部長 緊急性が高い部分に関しましては、これまでも速やかに路面補修工事を実施しております。
 なお、直近では、平成二十三年度に、約五百万円を投じまして、コンクリート盤の撤去工事や、アスファルトの舗装工事を実施いたしております。

○大西委員 魅力ある市場づくりを進めるため、関連事業者、取扱商品の倍増に関する要望が数年、先ほどからちょっと話も出ていましたけど、連続して提出されています。この課題の進捗状況、議論内容を伺います。

○横山事業部長 関連事業者の倍増というお話でございますが、その関連事業者の規模につきましては、原則として、当該市場の店舗数ですかね、施設規模ですとか、中で働く事業者数、それから、周辺地域への影響等を考慮いたしまして、実は市場ごとに定められております。その結果、増加というものもやはり、おのずと限界がございます。
 また、ご指摘にございます魅力ある市場づくりを進めるためには、地域とのかかわりが特に足立市場は深いものですから、今、お話しの中の業者数とか、それから品ぞろえだけではなくて、地域を含めた市場利用者が本当に魅力を感じる品物を豊富に提供できるかが実は一番かなめだと考えております。
 今後とも、足立市場を利用する関係者の意見を聞きながら、地元区とも協議を重ねることで、魅力ある市場づくりに役立つ力量ある関連事業者の選定や、事業内容の充実を目指してまいります。
 現に、こういう内容で、足立市場内に足立市場の将来を考える会というものができておりまして、そこに東京都も入り、また、足立区の観光産業の課長さんも入って議論していると聞いております。

○大西委員 ぜひ頑張っていただきたいと思います。私、それ外されちゃった。そんなこともあるんですけどね。
 続きまして、今の要望以外に、卸売り場の建てかえや施設使用料の減免などをかねてから要望されていると思いますが、今後の方向性について伺います。

○塩見管理部長 施設整備の要望につきましては、費用対効果を勘案して予算化するものであるということはもちろんでございますが、今お話しの卸売り場、あるいは仲卸場の建てかえ等の要望につきましては、事業活動へのメリットやその具体的な効果、あるいは、それによりまして光熱水費の増加が業界の方にもかかってございますので、そういった負担増について十分な検証が必要であると判断しております。今後とも、そういうことについては適切に対応していきたいというふうに思っています。
 また、施設使用料についてでありますが、私ども、総括原価主義に基づいて、全場均一の使用料で賄うという制度になっておりますので、今後もこれまでと同様に不断に見直しをした上で、その時々の市場会計全体の収支状況、市場関係者等の経営状況等を総合的に検討し、判断してまいりたいというふうに思っています。
 今後とも、市場関係者からの要望につきましては、十分検証した上で、引き続き適切に対応してまいるつもりでございますが、足立市場協会につきましては、小川会長等々、若返ってきておりますので、私も小川会長とはよくお話ししますので、引き続き適切に対応していきたいというふうに思っております。

○大西委員 そのときに、たまには私も入れていただきたいなと思いますが、ぜひそれはお願いします。
 今後の足立市場に対する東京都の援護射撃、支援内容について、詳細にお答えいただきますようにお願いいたします。

○江藤市場政策担当部長 足立市場では、近年の取扱数量の減少に加え、国の第九次中央卸売市場整備計画の中でも再編基準に該当しており、取扱数量の改善を図るため、他の市場とネットワークを形成し、相互に補完し合うという東京都の中央卸売市場の持つ特徴を生かしながら、市場の活性化に取り組むことが急務となっております。
 卸売市場の活性化は、まず、市場関係業者による努力なくしてはなし得ないものと考えております。こうした業界自身の取り組みを後押しするため、先ほどから申し上げましたとおり、足立市場におきましては、都と市場関係業者が協力して経営展望を策定し、今年度パイロット事業を実施するなど、市場の活性化に向けた事業の具体化を既に進めているところでございます。
 都といたしましても、足立市場の活性化を図っていくことは重要であると認識しており、今後の事業の取り組み結果を慎重に見きわめながら、必要に応じ、業界による活性化の取り組みのサポートを行ってまいります。

○大西委員 業界の努力も必要だということで、みんなで頑張っていきたいと思います。
 今回、足立の話を出させてもらいましたけど、足立市場のみならず、足立区には北足立市場もあります。当然、ほかのたくさんの市場があります。鈴木先生のところには大田市場もございますし、ほかの市場もどこもやっぱり設備整備には予算不足で苦しんでいると思います。しかし、豊洲に脚光がどんどんいっていますが、当然、豊洲も大事ですけどほかも大事、これは当たり前だと思うんです。当然、規模の違いはある、取扱高によってその差は出るかもわかりませんけど、やっぱりすべて大事だろうなと僕は思うんですけど、その辺のお気持ちを最後にちょっと、いつも豊洲の話で市場長に皆さんから、決意とかいわれるのはよく聞きますけど、僕はそれ以外のところの大切さの認識を市場長にお伺いをさせていただいて、私の質問を終わります。

○塚本中央卸売市場長 都内には十一の中央卸売市場がございます。この中央卸売市場につきましては、私ども、首都圏の基幹市場となる市場と、あるいは地域密着の市場というふうに分けまして、それぞれがネットワークを構成して、都民に対する生鮮食料品の供給というのを果たしていこうと、このように考えております。
 このため、施設整備に当たりましても、各市場の特性に応じた整備の方針を立てまして、着実に実行しているというところでございます。
 先ほどから担当部長もるるご説明申し上げておりますけれども、それぞれの市場の活性化に当たりましては、その市場の中で活動しております各事業者の方の奮闘なり努力が一番大切だろうと思っておりますし、そういう事業者の方の努力に対しまして、私どもも応援を惜しまず、施設整備を励んでいくと、このような形で考えておりまして、これからも施設整備を着実に進めてまいりたいと考えております。

○斉藤委員 私の方からは、市場の広報について何点か質問させていただきます。
 都は、新たな広報プロジェクトとしまして、TOKYO ICHIBA PROJECTを昨年の秋から実施しております。このプロジェクトでは、一人でも多くの都民に市場の役割や機能を理解してもらうとともに、都内には築地だけでなく、大田、足立、それ以外にもさまざまありますが、十一の市場があることを伝えるため、さまざまな取り組みを実施しておりますけれども、こうした理解を都民に着実に浸透させていくことが、ひいては豊洲新市場への理解を促進することにもつながると思います。豊洲新市場の開場まで三年となった今、非常に画期的なプロジェクトが始まったと感じています。
 そこで、まず、昨年の秋のプロジェクト開始から現在までの取り組み状況と反響についてお伺いをしたいと思います。

○塩見管理部長 TOKYO ICHIBA PROJECTでは、イベントやバスツアーなど参加型の事業に加え、ラジオ番組や広報誌による情報発信を行うなど、さまざまな広報手段を組み合わせ、市場の役割や機能に対する都民の理解促進を図っております。
 去る二月二十三日には、表参道ヒルズで開催したイベント、「東京の市場を知ろう学ぼう 東京イチバ大学」には、千人を超える方々が来場いただき、約六割の方に東京の市場に対する印象が変わったという回答をいただいております。
 また、築地市場、大田市場、豊洲新市場用地をめぐるバスツアーでは、四回で計百四十四人が参加し、約九割の方に、市場を取り巻く環境の変化やこれからの市場に求められる機能について理解できたとご回答をいただいております。
 その他、食の情報誌「dancyu」とタイアップした広報誌を二回発行するとともに、J-WAVEとタイアップしたラジオ番組を、本年一月以降、毎週金曜日十九時十五分から十分間放送しておりまして、一月の十一日には大田市場、そして、直近では三月の八日に足立市場が放送されております。

○斉藤委員 ただいま、今年度のプロジェクトの取り組み状況について丁寧にご説明をいただきましたけれども、中でも、これがその、食の情報誌「dancyu」の協力を得てつくられた雑誌でございますけれども、こういった「dancyu」とタイアップした広報誌「TOKYO ICHIBA Times」、これはすばらしい内容です。私もつぶさに拝見をさせていただきましたけれども、今まで知らなかった市場の素顔というか、本当に裏側も含めまして手にとるようにわかりまして、まさに目からうろこの情報が満載でございます。そこは食の情報誌「dancyu」の編集ノウハウが最大限に生かされておりまして、市場の役割や機能をわかりやすく読者に伝えるものに仕上がっていると思います。
 しかし、こういった広報、せっかく立派なものなんですけれども、先ほどお話がありましたイベントやバスツアーと違いまして、意外とアンケートで反響をとるということがない場合がございます。反響がストレートに返ってくるわけではないために、いかにすばらしい内容であっても、読者の反応が見えにくいという点もあると思います。
 そこで、こうした効果が見えにくい広報誌はもちろん、プロジェクト全体の取り組みについて、ツイッターを積極的に活用するなど、都民との双方向性を高めていくことがさらなる市場の理解促進につながると考えますが、見解を伺いたいと思います。

○塩見管理部長 広報におきましては、都民との双方向性を高めることは、いわゆる都民との距離を縮める上で非常に有効でありまして、特に、業務施設であります市場にとりまして、都民にとっては一般的になじみが薄いという存在でございますということで、それを身近に感じていただくためには、この目的といたします本プロジェクトにおいて、極めて重要な方策であると考えております。
 そのため、ご指摘の広報誌の発行を初め、イベントやバスツアーの実施に際してはツイッターを積極的に活用し、情報を発信してまいります。また、情報の発信に当たりましては、事前告知や事後報告をタイミングよく行うなど工夫を凝らすことで、フォロワーやリツイートの数をふやし、情報の拡大を図ってまいります。
 さらに、広報誌の中にアンケートをとじ込み、読者の感想や意見を把握するとともに、ラジオ番組でもリスナーの声を募集するなど、プロジェクト全体の取り組みの中で、都民とのコミュニケーションを積極的に図り、市場に対する都民の理解を促進してまいります。

○斉藤委員 この議会の中でフォロワーとかリツイートとか、そういう言葉が出てくるような、猪瀬知事、一生懸命こういった発信ということも強調されておりますので、今後はぜひそのような方向でプロジェクトも進めていただきたいと思います。
 ただし、仄聞したところでは、そのラジオ番組、これはFM東京でしたでしょうか、このラジオ番組、今月三月末で一応終了ということになっているようでございます。今後、番組の反響について検証を行うとのことですが、リスナーの声を募集するということでもありますので、ぜひともその声を生かしていただきまして、二十五年度にリニューアルしたような番組作成を要望しておきたいと思います。
 また、先月発行された「dancyu」とのタイアップ広報誌第二号の中で、被災産地支援研修会のリポートというコーナーがございました。被災産地支援研修会は、先ほど伊藤理事からもお話ありましたけれども、都議会公明党の要請にこたえ、中央卸売市場が実施したものでございますけれども、消費者と直接接する小売業者の方が中心となって、被災地の検査体制について見聞するとともに、生産者との意見交換を行うという、極めて意義のある、そういった取り組みだと思います。
 この特集記事を読みまして、感じました。福島県では、県が行うモニタリング検査に加えて、出荷団体が全農家、全品目の自主検査を行っていることや、福島の野菜や果物が安全であることをみずからこの目で確認したので、販売する者としてそれを消費者に伝えていきたいという、そういったじかのお声、携わる方のお声もございました。参加者の真摯な声が紹介されておりまして、改めて、被災地支援の取り組みの重要性を再認識したところでございます。
 こうした被災地を支援する中央卸売市場の取り組みを、こういったTOKYO ICHIBA PROJECTの中でも積極的にPRしていくべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○塩見管理部長 今のご質問の前に、ラジオ番組なんですけど、これはFM東京じゃなくてJ-WAVEというところでありまして、聞き逃した方も、ホームページを検索しますと、こういった今までに放送された内容が見られるようになっておりますので、TOKYO ICHIBA PROJECT LOVE MARCHEということで検索していただければと思っております。
 それで、今のご質問でございますが、ご指摘の被災産地支援研修会を初め、市場まつりにおける被災産地産品のPR、さらには、被災産地でのモニタリング検査の結果などの情報を、市場業者から選任されております安全・品質管理者に速やかに伝達するとともに、芝浦と場におきましては牛肉の放射性物質の全頭検査を行うなど、市場を流通する食品の安全性を確保しております。
 これらの取り組みは、市場の役割や機能について理解を促進する本プロジェクトにおきましても、積極的にPRしていくべきものと考えております。
 このため、今月下旬に発行する広報誌の中で、牛肉の放射性物質検査について取り上げるほか、今後実施するさまざまな広報メニューの中で、被災産地の支援に向けた取り組みを、機会をとらえて紹介してまいりたいと考えております。

○斉藤委員 都が行う被災地支援の取り組みを積極的にPRしていくこともまた、風評被害の解消につながると思いますので、ぜひともよろしくお願いいたしたいと思います。ラジオ番組の放送局を間違えまして申しわけございませんでした。
 今年度から新たに始動した広報プロジェクト、TOKYO ICHIBA PROJECTについて質問してまいりましたけれども、初年度に当たる今年度は、市場の役割や機能につきまして、地道に都民の理解を深めていこうという中央卸売市場の姿勢がよくわかりました。
 このプロジェクトは、豊洲新市場の開場まで行っていくと聞いておりますけれども、豊洲新市場をめぐりましては、ともすると、築地ブランドが失われる、あるいは土壌汚染が心配だといったマイナスのイメージが先行しがちでございますけれども、こうしたマイナスのイメージは一朝一夕で払拭できるものではありません。今の時期に、むしろじっくりと市場そのものの機能や役割に対する都民の理解を図っていくことが、結果的には、豊洲新市場への真の理解にも必ずや結びついていくものだと確信いたします。
 豊洲新市場の開場を三年後に控えまして、今後、豊洲新市場に対する都民の理解促進を積極的に図っていくべきと考えますけれども、市場長の思いを伺いたいと思います。

○塚本中央卸売市場長 築地市場は、首都圏における生鮮食料品流通の中核を担う基幹市場であるとともに、長い歴史と伝統や豊富な品ぞろえ、さらには活気とにぎわいなど、固有の魅力が備わっており、多くの都民に親しまれてきました。
 豊洲新市場への移転は、こうした築地市場の機能や魅力を継承し、さらに発展させる大事業であり、都民や市場利用者の理解が必要不可欠であります。
 そのためにはもちろん、まずは、土壌汚染対策ですとか機能的な施設の整備運営、さらにはにぎわいをもたらす千客万来施設の整備などというものを確実に行っていくことが大切だろうと思っておりますが、それに加えまして、市場そのものの機能や役割から豊洲新市場の施設内容やその魅力まで、幅広く情報を発信する広報が重要であると考えております。
 また、豊洲新市場は、現在の築地市場のように、東京の魅力的なスポットとして国内外から多くの観光客が訪れる場所としていくことも大切でございます。
 そこで、今後の広報に当たりましては、もちろん第一に都民の皆さん方にご理解いただきたいですけれども、それだけではなくて、全国や海外も視野に入れて広く情報発信していく必要があろうと思っております。
 また、本日は、各理事、委員から豊洲新市場にかかわりますさまざまな課題についてご意見、ご指摘をいただきました。私どもも取り組むべき多くの課題があることは十分承知しております。ただ、課題があるから事業をやめるということではなく、この課題を解決していくことが私どもの使命だろうと思っております。
 今後も、市場職員一丸となって課題解決に取り組んでまいります。引き続き、委員皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

○斉藤委員 豊洲新市場の開場へ向けた市場長の力強いご答弁をいただきました。三年後には、だれもがわくわくするような躍動感を持って、豊洲新市場の開場を待ちわびることになるように期待をして、私の質問を終わります。

○伊藤(ゆ)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ゆ)委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十七分休憩
   午後三時三十四分開議

○伊藤(ゆ)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより港湾局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十五年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、港湾局所管分、第二十号議案、第二十一号議案、第百一号議案及び第百二号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○黒田総務部長 二月十四日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、三項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、東京港の施設使用料減免額の推移でございます。
 平成十九年度から平成二十三年度までの減免額について、千円単位でそれぞれ記載しております。
 続きまして、二ページをお開き願います。2、臨海副都心関連予算・決算の推移でございます。
 臨海副都心関連の予算等を整備費と関連事業費に分けまして、昭和六十三年度から平成二十三年度までは決算額を、平成二十四年度は予算額を、平成二十五年度は予算案を億円単位でそれぞれ記載をしております。
 続きまして、三ページをお開き願います。3、臨海副都心における土地の長期貸付及び売却等の推移でございます。
 1は、長期貸付につきまして、表頭お示しのとおり、地区、区画、契約年月日、面積及び処分先を時系列に記載したものでございます。
 ページをおめくりいただきまして、四ページから五ページまでに、2、底地売却、3、売却、4、交換、5、現物出資、6、暫定利用につきまして、同様にお示ししてございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○伊藤(ゆ)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○三宅委員 初めに、離島の航空路について伺います。
 私は昨年十一月の経済・港湾委員会の質疑の中で、調布飛行場への計器飛行方式導入と三宅島航空路線の新設について、地元三市の三鷹、府中、調布市との平成二十四年度内の合意を強く求めました。
 この三市との合意に向けては、港湾局も大変苦労されたと思いますが、昨年末に無事協議が調い、計器飛行方式については平成二十五年度からの導入が合意され、三宅島航空路線については平成二十六年度からの開設が合意されました。地元三市の英断に敬意を表したいと思います。
 さらに、三宅島航空路線においては、当初この三月末で退役することになっていた全日空の現行機種、ボンバルディア社のDHC8-Q300が、都と全日空との協議の結果、一年延長されることになったと聞いています。これで三宅島航空路線が途切れることなく、維持存続されることになり、とても安堵しているところです。
 計器飛行方式の導入も三宅島航空路線の新設も大きなハードルは超えたようですが、安心することなく気を引き締めて、それぞれの実現を確実なものにしていってもらいたいと思います。
 そこで、まず現在、これらの実現に向けて具体的にどのような取り組みを行っているのか伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 計器飛行方式の導入につきましては、三市との合意後、航空管制を行う米軍横田基地と航空管制に係る協議を精力的に進め、既に実質的な協議は調ったところでございます。
 現在、協定締結に向けての手続を進めているところでありまして、今月中には、調布飛行場において離島航空路線を運行しております新中央航空株式会社と、横田基地の管制官による訓練を終え、四月から運用を開始する予定でございます。
 三宅島航空路線につきましては、この新中央航空株式会社に対して、昨年十二月に地元三市との合意を踏まえ、調布飛行場と三宅島空港を結ぶ航空路の運行について依頼を行い、了承を得たところでございます。現在、新中央航空株式会社では、平成二十六年度からの就航を目指して新たな機体購入手続を行うなど、着々と準備を進めております。

○三宅委員 大島、新島、神津島の住民にとりましては、長年の悲願であった計器飛行方式がようやく実現することになり、喜びもひとしおだと思っております。四月からの計器飛行方式の運用により、就航率が向上することを期待しています。
 三宅島航空路線については、新規就航までに約一年ありますが、気を抜くことなく今後ともしっかりと準備を進めていっていただきたいと思います。
 一点、気になることがあります。それは、火山ガスによる就航率の低さです。運行を再開した後、平成二十一年度以降は三〇%台で推移していますが、このように就航率が低いと三宅島路線は利用者にとっての利便性もさることながら、運航会社にとって採算性の面では相当厳しいのではないかと思われます。
 加えて三宅島路線を運行する場合、現在の大島、新島、神津島便の一日計十往復に、さらに三宅島便の三往復が加わる予定であることから、現行の四機体制では足りず、運航会社においては、先ほどのご答弁にありましたように、新たに機体を購入することとしているようです。
 こうした状況を考えると、三宅島航空路線の維持を盤石なものとするためにも、都としてこれらに対する運航会社への何らかの支援が必要と考えますが、どのように考えているのか伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 離島航空路線は、内陸路線に比べ旅客需要が小さく、運行距離が近距離で、コスト面で割高であるなど、経営的に厳しい状況にございます。
 このため、都では、運行経費について損失が見込まれる路線に対しまして、その損失見込み額を一定のルールに基づき、国と協調して補助しております。
 また、離島航空路線の運行会社が新たに航空機を購入する場合には、これまでも国と協調して購入費用を補助しており、今回も、都と国において機体購入費補助分を平成二十五年度予算に計上しているところであり、運行経費補助とあわせて支援策を講じてまいります。

○三宅委員 既存の国と都の補助制度により支援が行われるということを聞きまして大変安心しましたが、くれぐれも三宅島航空路線については、その安定的、継続的な運行に向け万全を期していただくようお願い申し上げます。
 次に、調布飛行場のターミナルビルについて伺います。
 平成二十五年度からの計器飛行方式導入に合わせるかのように、今般、新しい調布飛行場ターミナルビルが完成し、四月二日から供用開始になると聞いています。改めて申すまでもなく、新ターミナルビルは利用者にとって利便性が高いものでなければなりません。加えて地域に開かれた住民に親しまれるものであるとともに、地域住民や島民の方々が交流できるスペース等を備えた施設として大いに活用できるものでなければならないと考えております。
 新たに整備された調布飛行場ターミナルビルを、利便性の向上はもとより、地元住民と島との交流の場としていくべきと思いますが、所見を伺います。

○小幡島しょ・小笠原空港整備担当部長 新しい旅客ターミナルビルでは、出発、到着ロビーを現行の約四倍に拡大し、利便性を高めるとともに、保安検査室の新設や立ち入り制限区域出入り口への電子ロックの導入等により、保安強化を図ったところでございます。
 また、航空機を間近に見ることができる展望デッキを初め、地域コミュニティ活動や憩いの場となるスペース、島しょ関係の展示等が行えるコーナーの確保を図り、地元にも利用され、親しまれる施設といたしました。
 今後、島との交流の一助にもなるよう、島しょの特産品を扱う売店等の設置に努め、新たな旅客ターミナルビルを島しょ町村の観光PRなどの拠点として一層の活用を図り、島しょと地域住民の交流をさらに深めてまいります。

○三宅委員 この新ターミナルビルが多摩と島しょをつなぐかけ橋としてこれまで以上に活用され、地域にも喜ばれる施設として一層存在感を増していくよう、都としてもさまざまな取り組みを続けていただきたいと思います。
 島しょにおける航空路は、島民の生活と暮らしを支えることはもとより、生命線ともいうべき大切な交通インフラです。
 今後も、海路と同様に一層利便性の高いものとなるよう、都としても、航空路や関連する施設のさらなる充実に取り組むことを要望いたします。
 次に、東京港へ貨物を集める貨物集荷について伺います。
 国土を海に囲まれ、貿易のほとんどすべてを海上輸送に頼っている我が国にとって、港湾は極めて重要な役割を担っています。中でも、東京港は首都圏四千万人の生活と産業を支える重要なインフラであり、コンテナ貨物取扱量は平成二十三年に過去最高の四百十四万本を記録しました。平成二十四年も記録を更新する見込みと伺っており、取扱量は順調に増加していると思いますが、急激に取扱量をふやしてきた上海港や釜山港などと比べると、アジアにおける相対的な地位の低下は否めません。
 現在、東京港は、国際競争力を向上すべく、さまざまな取り組みを展開していますが、その目的はアジア諸港における相対的な地位を高め、東京港と欧米とを直接結ぶ基幹航路の数を維持することであり、そのためには何をもってしても東京港への集荷を促進することが大切だと認識しています。
 そこでまず、東京港が貨物集荷を実施することの意義について伺います。

○野瀬港湾経営改革担当部長 日本と欧米を結ぶ基幹航路を堅持するためには、船会社に選ばれる港であることが求められ、そのためには十分な貨物取扱量を継続して確保する必要があります。
 東京港と欧米の港を結ぶ航路は、平成十五年の二十一航路から二十五年には十四航路へと、十年間で七航路減少していますが、その背景には船会社が輸送コストを削減し、輸送日数を短縮するため、貨物量の多い港を選んで寄港する傾向を強めている現状があります。
 このままの状態が続くと、東京港が基幹航路から外れ、例えば、北米から食品を輸入する場合、釜山港などの海外の港で積みかえなければならなくなります。これにより、輸送日数が増加したり物流コストの増大により、物価が上昇するなど、都民生活への悪影響が懸念されます。
 そのため、東京港は首都圏や東日本の産業活動と住民生活を支えるメーンポートとしての役割を果たすべく、今後も、貨物集荷を積極的に取り組んでまいります。

○三宅委員 今後も、東京港がその輸送日数や物流コストの面で高いサービス水準を維持し続けるためには、貨物集荷の取り組みが必要であるということが理解できました。そこで、これまで行ってきた貨物集荷の内容と効果について伺います。

○野瀬港湾経営改革担当部長 貨物集荷の活動としては、大きく分けて貨物集荷補助と荷主への営業活動の二つを実施しております。
 まず、貨物集荷補助は、平成二十三年十二月から、コンテナ取扱量を増加させる船会社に対して、四十フィートコンテナ一本当たり五千円を補助する利用促進コンテナ貨物補助を開始いたしました。
 この補助は、東京港に貨物を集中する流れをつくり出すための呼び水であり、貨物の集中によるスケールメリットによりコンテナ一個当たりの取扱コストを下げまして、国内外の他港と比較してコスト面での優位を確保することを目指すものであります。
 次に、荷主への営業活動でございますが、東京港埠頭株式会社が中心となって実施しており、平成二十三年四月以降、輸出企業中心に約二百社を超える企業訪問を行ったほか、荷主との意見交換会をこれまで四回開催しております。
 こうした企業訪問や意見交換会の場で、東京港の利便性や今後の整備計画をアピールするなど、東京港の利用継続と新規利用を呼びかけてきました。
 このような貨物集荷の取り組みも一助となり、平成二十三年十二月から二十四年十一月までの直近一年間のコンテナ取扱量は、約十四万本増加しております。

○三宅委員 現在取り組んでいる集荷活動が貨物の増加に結びついていることがわかりましたが、このまま東京港に貨物が集中する流れをぜひ定着させていただきたいと思います。
 また、補助制度はいつまでも継続するものではなく、あくまでも貨物の流れをつくり出すための呼び水であると伺いましたが、そうであれば、東京港に貨物を効果的に定着させていく戦略が必要だと思います。
 営業活動に当たっては、ニーズの所在を十分に分析し、その分析内容に基づき、事前にターゲットを絞り込んでいくことが重要なポイントだと思います。
 これは東京港の場合も同じであり、新たな荷主に利用を始めてもらうためには、釜山港が優位性を持つ日本海側の地域よりも、東京港の頑張り次第では貨物を取り戻せることが見込める地域に焦点を当て、まずはそこに活動を集中させるようなことも考えられるのではないでしょうか。
 そこで、より効果的に貨物を集荷するための東京港の戦略について伺います。

○野瀬港湾経営改革担当部長 副委員長ご指摘のとおり、釜山港などから東京港へと利用転換する可能性がある地域に集中的に営業活動を行うことにより、一層効果的に東京港への集荷を進めることが可能だと考えております。
 例えば、国のコンテナ貨物流動調査によれば、宮城県の輸入コンテナは東京港経由三一%に対して、釜山港経由が二三%と、東京港と釜山港の利用シェアが拮抗しています。このような地域は、意見交換会の場で得た荷主からの情報によれば、東京港が釜山港に対して十分コスト面の競争力を持っている地域であり、貨物誘致の対象として適切だと考えられます。
 また、別の荷主へのヒアリングでは、東北地方の内陸部に立地する複数の荷主が、仙台塩釜港から国内航路を利用して、新規に東京港の使用を開始することを検討中とも聞いています。
 来年度は、こうした集荷効果が高いと見込まれるエリアの荷主を中心に、国内航路による集荷を一層促進するなど、都と東京港埠頭株式会社が一体となって戦略的な集荷活動を着実に展開してまいります。

○三宅委員 ターゲットを絞り込んだ上で集中的に取り組むことが効果的な貨物集荷につながると思いますので、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、今の答弁にありましたように、国内航路による輸送というのは、トラック輸送に比べてCO2の削減など、環境対策としての効果もあると思います。これは荷主である企業のイメージアップにも貢献する話ですので、その点も荷主にアピールすれば、より効率的な集荷が図れるのではないかと思います。
 今後も、東京港は現状に甘んじることなく、貨物の集積を維持拡大し、国際基幹航路を堅持していただきたいと思います。
 以上を受けて、最後に、国際競争力を高めるための東京港の取り組みについて、局長のご所見を伺います。

○多羅尾港湾局長 東京港が、今後も荷主や船会社などの利用者に選ばれる港として発展し続けるためには、特に今、副委員長からもお話のございましたように、戦略的な営業活動というのがますます重要になってくると考えております。
 港湾行政というのは、公の施設である港湾を整備、管理するという役割からスタートいたしました。東京港埠頭株式会社も、五年前までは公益法人としての財団法人でございました。そういう点からは、営業力の強化という視点が必ずしも十分ではなかったかもしれません。
 しかし、今日の港湾行政は、産業インフラである港湾を東京の都市競争力の向上に役立てていくという視点が不可欠でございます。
 港湾管理者も、東京港埠頭株式会社も、管理という、どちらかといいますと受け身の姿勢ではなくて、経営という積極的な姿勢をより強めまして、荷主や船会社などお客様との関係を今まで以上に深めていかなければならないと、このように考えております。
 港湾は生活と経済を支える公共インフラであると、こういう原点、基本はしっかり持ちつつ、港湾管理者も東京港埠頭株式会社も、営業の技術とセンスを磨きまして、貨物集荷に努めることにより、東京港の国際競争力の向上を実現してまいりたいと思っております。

○三宅委員 今、東京港には営業の技術とセンスが必要であるとの答弁がありましたが、私もまた東京港の貨物集荷にとって大切なのは、そのような意識を持って営業活動を行うことだと考えております。今後も国際的に企業活動を展開している荷主や船会社などの声により耳を傾け、それに対応する取り組みを行うことが、貨物集荷ばかりではなく、東京港のサービス向上にもつながると考えます。
 都は、東京港埠頭株式会社とともに効率的な営業活動を行い、貨物量のさらなる増大により、アジア諸港における揺るぎない地位を確保していただきたいと要望し、質問を終わります。

○木内委員 舟運の活性化ということについて、まずお尋ねをいたします。
 私は昨年の第一回定例会で、水上タクシーを含めた東京港における舟運の活性化ということについて言及をいたしました。あれから一年という短期間でありましたけれども、局の皆さんは大変な努力をされて、私の提案したこの課題、困難な壁もあったと思いますが、それぞれ克服しつつ、これまで取り組みを進めてこられたことを、まず高く評価したいと思います。
 国における都の要望を受けての特区法の改正、規制緩和を行う予定という、この好機をとらえて、まさに東京港の活性化、そのための具体的な事業の展開ということを、ぜひ、きょうもまた提案をいたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
 今、局長の所見の中に、元来、港湾局というのは、港湾の整備と管理という原点的な、いわば段階から、さらに一歩進めて港湾としての営業力の強化、あるいは都市競争力の向上、加えて技術とセンスをさらに磨いて、国際的なステージにおける位置づけをさらに強いものにしていきたいという趣旨のお話がありました。私も全くそのとおりだと思うのであります。
 ある水先案内人の方の話でありますけれども、船でこの東京港の外から港内に入っていきますと、左右にまずふ頭が見えてくる。活力あるガントリークレーンであるとか、さまざまな機能というものが稼働をしている。
 東京湾を奥へと進むうちに、臨海副都心や東京のまちが見えてくる。そして、隅田川へとつながっていく。まるで港が大きく手を広げて出迎えてくれるような、そんな気持ちになるんだということを吐露しておられたのが印象的でありました。
 東京の温かさ、懐の広さ、あるいはわくわく感とでもいうんでしょうか、そういうものを感じさせてくれる。これはまさにホスピタリティーであり、魅力だと思うんです。
 この水先案内人の方の話を仄聞して、私はかつて明治維新の直前の段階で日本に来た外国人の江戸感というんですかね、英語でまず一言、江戸市民はポライト。礼儀正しい、人柄がいい、まじめだということ、まちが清潔だ、人情のまちだと。これはまさに江戸しぐさというのを連想させるわけでありますけれども、いみじくも今、局長がいわれた技術とセンスを磨いて、心を港湾の経営の中に反映をさせていく、東京都民のソフト部分を、事業の展開の中で具体的に進めていくというのは非常に重要な課題である、こういうふうに思うわけであります。
 さて、羽田空港の国際線ターミナルの近くに、船着場が整備をされたと聞きました。もちろん電車もバスもタクシーもありますけれども、海外からの観光客にもぜひ船で東京を感じながら移動してもらいたい。
 それで一年前、私は、水上タクシーの導入、実施ということをお訴えをしたわけでありますけれども、今もその気持ちをますます強くしております。
 予算特別委員会でも議論がありましたけれども、東京都の要望を受けて、国が特区法を改正して、羽田空港と臨海副都心のMICE会場との間の航路について、規制緩和を行うという予定があるということであります。
 そこで、まず、今回、規制緩和を要望していたねらいについて明らかにされたいと思います。

○笹川港湾経営部長 委員ご指摘のとおり、羽田空港の近辺には、国際線ターミナル近くに民間の桟橋が、また、天空橋近くには大田区が設置した桟橋がございます。これらの桟橋を活用いたしまして、舟運により羽田と臨海副都心との間を結ぶことができれば、アクセス手段が多様化され、MICE参加者の利便性を高めることができます。
 さらに、東京港の水辺を楽しんでいただきながらMICE会場に行くというような観光的要素も加わり、臨海副都心の魅力がさらに高まります。
 しかし、国際会議や展示会は不定期に開催されるため、こうした航路では旅客数に大きな変動があることから、海上バスのようなダイヤをあらかじめ定める定期航路の事業者は、採算面での問題もあり、なかなか参入できないという現状にございます。
 そこで、運行時期や発着時刻をあらかじめ定めなくてもよい、不定期航路事業者がそうした航路を運航できるよう、規制緩和を求めたものでございます。

○木内委員 これは実態に即した、いわば規制緩和という事態の活用であると、こういうふうに思うんです。実は、私に水上タクシーのアドバイスをしてくれた方が、東京港の歴史とともに歩んでこられた、ある事業分野で責任あるお立場の方であるわけでありますけれども、今回の規制緩和を、東京港の活性化、舟運の活性化に向けて、より活用、応用をしていくべきだという、そういうエールも送ってくれているわけでありますが、確かにダイヤをあらかじめ定める定期航路の事業者は、採算の問題もありまして、なかなか参入できないという隘路があるんであります。
 今、部長がいわれたように、運行時期や発着時刻をあらかじめ定めなくてもいい、不定期航路事業者が、そういう航路を運航できるよう規制緩和を求めたものである。まさにあの水上タクシーをイメージするに確たる実態だと、こういうふうに思うわけであります。
 確かに国際会議や展示会はいつも開催されているわけではありませんから、お客さんの数には波がありますし、海上バスがなかなか参入できない航路を不定期でも結べるようにするというのは、私はいいアイデアだと思うのであります。その規制緩和の内容が、具体的にどのようなものであって、したがってこの特徴というものをどういうふうに事業に反映できるのか、どういう点が期待できるのか、この場でまず明らかにされたいと思います。

○笹川港湾経営部長 海上運送法では、不定期航路事業者については定期航路事業者との競合を避けるため、貸し切り運行、もしくは乗り合いでも、乗り場とおり場が同じ場所になる遊覧船のような運行のみ認めており、乗り合いでの片道運行を禁止しています。
 今回の規制緩和は、羽田空港と臨海副都心との間の航路について、法で禁止されている不定期航路事業者による乗り合いでの片道運航を認めるものでございます。
 これによりまして、MICEの開催日程や規模、飛行機の到着時間に合わせるなど、弾力的な船の運航が可能となり、参加者の利便性が向上いたします。
 また、採算面でも事業者が参入しやすい環境となります。国際空港とMICE施設を直接船で結ぶ交通手段は、シンガポールや韓国の大規模施設でも事例がないため、国際会議などの誘致において、利便性と観光的要素の両面から、アピールポイントの一つになると考えております。

○木内委員 確かに国際空港とMICE施設を直接船で結ぶという交通手段は、これまで外国でも事例がない。いわば東京港における先進的な取り組みになるんだと、こういうふうに思うんでありますけれども、ただし、利便性をさらに高めたり、運行のありようというものを充実させるためには、克服しなければならない課題も実はあるわけでありまして、これは一つ一つ解決をしていけばいいと、こういうふうに思うんです。
 いずれにしても、東京都の要望が実現をして、今回の規制緩和がかなったというのは大変喜ばしいことでありました。シンガポールなど海外の競合するMICE施設でも、事例が、申し上げたようにないということですから、これは恐らく臨海副都心の魅力をますます高めることにつながるだろうと、こういうふうに判断をするのであります。
 ところで、MICEの誘致に当たっては、アフターコンベンションという要素も重要であります。会議や展示会で意気投合した参加者同士で親睦を深めたり意見交換をする、そうやって盛り上げることが会議自体の魅力を、そして開催都市の魅力を高める。よって、MICEに力を入れている都市は、どこもそういった点を重視しているわけであります。
 例えば、この前、モーターショーがありました。臨海でした。トヨタの社長が乾杯のときにあいさつをされていた。あるいはこの前、ビッグサイトに行って周年行事に出ました。数千万人の来訪者が臨海に来る。こうした方々が東京港でのさまざまなMICEにおける行事に参加した後、そういう交流を深めていくというのは、新しい港湾のあり方を求める、探る上で非常に重要なことかと思います。
 東京らしいアフターコンベンションというのは何か。東京は、例えば世界一グルメな都市ともいわれているわけであります。また江戸の昔から今につながる文化も厳然として存在をするわけであります。臨海副都心から見た東京の水辺は、夜の美しさもまた格別でありまして、こうした要素を生かしてレストランの船、いわゆるクルーズ船ですかね。それから屋形船を使ったアフターコンベンションが実現できたら、すばらしいのではないか。
 この前も、屋形船の組合の皆さんと話をいたしました。この話をしたら、もう目を輝かせて、いつもいつも最近、防災上の役割というので、発災時の屋形船の役割というので、重い使命感に燃えたこともあるけれども、この話というのは、アフターコンベンションの一翼を担うというんで、非常に喜んでおられたのが印象的でありました。
 そこで、今申し上げた点をるる考慮して、こうしたアフターコンベンションへの舟運の活用を都はさらに推進すべきだと私は訴えるのですが、所見をお尋ねします。

○笹川港湾経営部長 委員ご提案の屋形船などの舟運の活用は、会議などの参加者に東京の魅力を十分に感じてもらえる特徴あるメニューでございます。
 屋形船やレストラン船は不定期航路事業に当たり、海上運送法で乗り合いでの片道運航が禁止されておりますが、これが可能になれば、東京港内で食事とクルーズを楽しんだ後、そのまま船で移動して、日本橋や浅草を観光するといったこともできるようになります。
 このような舟運の活用につきまして、現行法の枠内でもMICE参加者に限ってアフターコンベンション向けの片道航路を提供できるよう、現在、国と調整を進めているところでございます。

○木内委員 私は、きょうの質疑が非常に大きい意味があると思っています。国との具体的な調整を進めておられるわけでありますから、ぜひ精力的にこれに臨んでいただきたいと思います。
 臨海副都心の会場から意気投合した者同士で屋形船で会食などを楽しみながら、滞在先のホテルや観光スポットなどに向かう。例えば、そのまま隅田川を上がって、あるいは内部河川にまだ入るような展開がされればいいと思うし、スカイツリーなんかはもう、まさに今、絵柄の中心になるわけでありますし、こんなにすばらしい景観と、それからアットホームな環境というのも、日本でも少ないわけでありますから、ぜひご検討をお願いしたい。
 昼間であれば、両国で大相撲観戦を楽しむとか、そういう中で新たなビジネスというものも生まれるかもしれない。よく、観光資源の開発、活用ということをいうんですけれども、幾らでも実は観光資源は東京にあるわけであります。
 きのうも予特でしたかね、東京の文化財の数というのが、奈良でも京都でもなくて、これを凌駕して東京がトップで、たしか数千とか局長いっていましたよね、きのうの予特の議論で。そういう観光資源というものが幾らでもあるわけでありまして、新しいまたきっかけになればと思うんです。ほかの国の都市にはない、東京ならではのサービスというものも十分考えられる。ぜひ実現をしていただいて、こうしたところを武器にして、MICE誘致にも取り組んでもらいたいと、強く要望しておきます。
 羽田空港と臨海副都心の航路、MICE参加者を対象とした航路など、不定期航路事業に係る規制緩和が着々と進むことで、舟運の活性化が大きく進むことが、きょうの質疑でよく理解できるし、期待できるわけでありますが、さらにこの活性化に向けたアクセルを踏み込むためには、クリアすべき重要な課題があります。
 私はよく、舟運全体の議論もこうした場でやるんですが、特に強調するのが、関係者からも要望の強い、例えば水上タクシー。水上タクシーというのも、余りアクセスのための結節点が少なかったり、利便性が悪いということでは十分に用をなさないと思うんです。
 クリアすべき重要な課題の一つが、不定期航路事業者が利用する船着き場の問題であります。不定期航路を運行するためには、乗客を乗りおりさせるための船着き場が不可欠となりますけれども、現在、東京港内には、不定期航路事業者が利用できる施設が数少ない状況であります。
 東京都は、定期航路事業、すなわち海上バス用の船着き場を多く今、保有しているわけでありますが、申し上げた趣旨から、舟運の活性化に向けてこうした施設を不定期航路事業者に開放すべきだと、こう私は考えるんですが、所見を伺います。

○笹川港湾経営部長 都は、東京港内に定期航路事業者向けの桟橋を七基保有するほか、港内視察船「新東京丸」用の桟橋一基を保有しております。
 都有桟橋の中には、設置箇所によっては利用頻度が少ないものもございまして、こうした桟橋を不定期航路事業者が利用できるようにしていくことも、舟運活性化のための有効な手段の一つと認識しております。
 このため、公共交通機関としての役割も有する定期航路の安定的な運行、港内を航行する船舶の安全性の確保など留意すべき点はございますが、利用頻度の少ない都有桟橋について、不定期航路事業者に対して可能な限り早く開放できるよう取り組みを進めてまいります。

○木内委員 非常に重要な答弁、これを了としたいと思います。確かに検討すべき課題はあります。港内を航行する船舶の安全性の確保などあるわけでありますけれども、利用頻度の少ない都有桟橋について、こうした事業者に対してできる限り、可能な限り早く開放できるよう取り組みを進めていくということでありますから、鋭意ご努力をお願いしたいと思います。
 次に、複合的なまちづくりと公園、スポーツ環境の整備というテーマについてお尋ねをいたします。
 今、東京都は一丸となって二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの招致成功に向けて取り組んでおりまして、先日のIOC調査でも、都民の支持率が七割に達し、都民のみならず日本全国の国民からも今、大きな期待がかかっています。東京のオリンピックではない、日本のオリンピックなんだということで、全国的な機運はかつてないほど大きなものになっています。
 招致計画の中では、臨海副都心に多くの競技会場が集積をしています。招致が成功し、二〇二〇年を迎えて実際に開催されたときには、国の内外から多くの観客がこの地域を訪れます。臨海副都心は、東京という都市の第一印象を来訪者が心に刻む地域として重要な役割を担っていると私は思います。
 私は、これまで臨海副都心の開発状況について質疑を行い、提案をし、具体的な事業をしっかりと推進させていただく役割を担ってきたと、このように自負をしているわけでありました。住宅や業務商業機能のほか、病院、大学、研究機関など、複合的な機能が集積して、職、住、学、遊のバランスのとれたまちとして発展しているというのは、厳然たる事実でありました。これは、末永く、都民に残せる大きな後継者への財産であると、こういうふうに思っているわけであります。
 先日、NHKのニュースを見ていましたところ、青海地区南側にものづくりのインキュベーション施設を新たに整備する事業が取り上げられていました。この事業はMICE、国際観光拠点化の補助制度を活用しているとのことであります。
 景気の活性化を行うために、廃業率を上回る開業率を、実は数字としても出していかなくてはいけない。力がある、まじめな経営理念に燃えている中小企業事業者、ベンチャー企業、こうした方々を、港湾局も、その立場からさまざまな力をかして、応援をしていくべきだと、こういうふうに思うんであります。
 臨海副都心には、都立産業技術研究センターを初め、ものづくりを支援する機能が集積しています。こうした地の利を生かして、各事業者の連携のもと、今回の事業を大きく発展させて、複合的な機能のより一層の充実に取り組むべきだと思いますが、見解を伺います。

○山口営業担当部長 臨海副都心には、タイム24など複数のインキュベーション施設や都立産業技術研究センター、国の産業技術総合研究所といった研究機関などが集積しております。
 今回のインキュベーション施設は、主にものづくりのベンチャー企業を支援するもので、専用スペースや一台数百万円もする工作機械などの設備を、月額約二万円から三万円という極めて安い価格で利用できるものでございます。
 また、隣接する都立産業技術研究センターなどとの連携による製品試験や技術指導などはもとより、周辺の中小企業との連携による商品化など、立地条件を十分に活用した仕組みを整えております。
 さらには、海外の起業家とのネットワークも活用し、交流を進めていくこととしてございます。
 この施設を整備することは、東京ビッグサイトの各種イベントとの連携を含め、ものづくりを中心とした新たなビジネスの創出、そして国際ビジネス拠点としての臨海副都心の発展に寄与すると、このように考えてございます。

○木内委員 この節ですね、都の港湾局の役割と使命は本当に多岐にわたり、重要だと思っているんです。さっき、多羅尾局長がいわれた東京港の本来的機能の充実、国際競争力の向上というのがありますけれども、同時に、こういう都市の持つべき機能、あるいは社会が担保すべきさまざまな支援、施設というものを港湾局の手によって都民に提供できるということがすごいと思う。
 かつて私は、一期生議員のときに、この臨海副都心に、大規模総合病院を誘致すべきだといいました。本来ならば、福祉保健局であるとか、他の直接関係のある局の所管になるんですが、実は、この臨海副都心の土地の提供等を、本当に港湾局の皆さんがよく汗を流していただいて、そうして大規模総合病院を公募した。複数の病院が手を挙げてくれた。厳正な審査の結果、当時、大塚にあった癌研病院があの土地を売却処分して、臨海の有明に開設をしてくれた。
 これも実は、今、日本ではもうトップクラスのがん治療の医療機関だという、そういう名をほしいままにしているわけでありますが、これも実はもとをただせば、港湾局の努力によってそういう評価の高い病院というのができたわけです。
 今回も、ものづくりのベンチャー企業を支援するものとして、数百万円の試験機械なんというのは、中小企業、零細事業者は買えません。月に二、三万のレンタル料で、いわばものづくりのためのいろんなサポートをしてもらうことが可能になる。これは、物すごいことだと思うんですね。ぜひ、懸命なご努力を、さらにこの分野においてもお願いをしたいと思います。
 かねてより私の主張していた進出事業者同士の交流連携がこういう形で実現していくことは、本当にすばらしい展開の姿であると思います。このまちで働く人たちのさらに強い連携によりまして、臨海副都心のますますの発展につながることを期待したいと思うんです。
 さて、次に、臨海副都心を訪れる人々に潤いを提供する場となっている海上公園についてであります。
 海に面し、緑豊かで広く整備された公園環境を活用して、さまざまな分野のスポーツイベントが開催され、人々が集う交流の場としても発展を続けているわけであります。
 そうした中、成長を続ける臨海副都心で、最も大規模な公園であるシンボルプロムナード公園の整備が大詰めを迎えております。このシンボルプロムナード公園の整備状況と、この公園が臨海副都心地域で果たす役割について明らかにされたいと思います。

○石原臨海開発部長 現在、シンボルプロムナード公園のうち、センタープロムナードの整備を進めておりまして、平成二十五年四月には、幅員八十メートルで有明から青海エリアの東西二・一キロメートルを結ぶ広大な散策路が完成する予定でございます。
 センタープロムナードは、臨海副都心の骨格をなしまして、地域全体を一体的に結びつけ、憩いと安らぎの空間としての散策路、交流とにぎわいの空間としてのイベント広場など、多様な役割を担っております。

○木内委員 その名のとおり、臨海副都心のシンボルとなる公園のメーンロードたるセンタープロムナード、いよいよ来年度初めに整備が完了する。そして来訪者に開放されるようになる。開発の着手から二十年余りの歴史の中で、極めて重要な節目であり、喜ばしいことだと、そう思います。
 こうした公園が整備されているということは、例えばニューヨークのセントラルパークやロンドンのハイドパーク、いずれも私は訪問しておりますけれども、都会のオアシスとして訪れた人々の印象に強く残るものだと、こういうふうにも思います。
 冒頭にいったように、臨海副都心は二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック招致とのかかわりが深い地域であります。また、東京マラソンのフィニッシュ地点である東京ビッグサイトがありました。この前の東京マラソンでも、三万六千人のランナーでにぎわった地域でもあります。
 このため、スポーツをキーワードとした開発が重要であることを、私は昨年秋のこの委員会の事務事業質疑で指摘し、提案もいたしました。その際の答弁では、臨海副都心の公園においては、ビーチバレーやマラソンなどのスポーツイベントも活発に行われており、人々がスポーツに気軽に親しむさまざまな機会が提供されていることがよく理解できました。新たに整備されたシンボルプロムナード公園についても、申し上げたこうした観点から有効に活用するべきだと思うんですが、どうでしょうか。

○石原臨海開発部長 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック招致活動や東京マラソンの盛り上がり、ランナー人口の増加を背景といたしまして、シンボルプロムナード公園内に新たなランニングコースを、平成二十五年五月に開設する予定でございます。
 これは、平成二十三年五月に、お台場海浜公園などを中心に開設して人気を博しているお台場ランニングコースに続く第二弾となるものでございます。
 開設に当たりましては、臨海副都心でマラソンイベントを開催している民間のランニング団体の意見も踏まえて、ランナーに人気の皇居周りと同じ五キロメートルを基本コースとし、一キロメートル地点ごとに距離標識を立てて、タイム計測がしやすい設計にしてございます。
 現在、お台場ランニングコースでは、東京マラソンを愛好する人々によるファンランや、東日本大震災へのチャリティーランなど、さまざまなランニングイベントが開催されておりまして、新設のシンボルプロムナード公園コースでも、幅広い年代のランナーが参加できる多彩なイベントを積極的に誘致してまいります。

○木内委員 今回の質疑を準備するに当たって、私は勘違いしていたことを自分でわかりまして、皇居は一周四キロだと思っていたら、五キロなんですね。それで、この今、答弁の基本コース五キロと同じだということがよくわかりました。公園内のランニングコースを使用してイベントを活性化させる取り組みを進めている、これはまちのさらなる活性化に必ずつながっていくと、こう思います。
 ところで今答弁にありましたが、皇居の周辺ではランナーの着がえ場所やランニング後の汗を流すシャワールームなどを提供する民間施設が数多く立地している、こういうふうに聞いているんです。臨海副都心の今答弁されたランニングコースにおいても、ランナーへのサービスを充実させるべきだと、こう考えるんですがいかがでしょうか。

○石原臨海開発部長 一昨年のお台場ランニングコースの開設では、台場地区の二つのホテルから宿泊者用のスパ施設や屋外プールのロッカー、シャワー施設を一般ランナー向けにも提供する協力を得たところでございます。
 今回のシンボルプロムナード公園ランニングコースの開設に当たりましては、地域の進出事業者と連携いたしまして、スタート、フィニッシュ地点近くの業務ビル内に、ロッカー、シャワー、休憩所などを提供する民間事業者を新たに誘致するなどの取り組みを進めてございます。
 今後も、地域の進出事業者などと連携し、民間のアイデアを引き出して、都民はもちろんのこと、観光やビジネスでの滞在者も手軽にランニングができるように、ランナーへのサービス向上に努めてまいります。

○木内委員 こうした地元企業との連携というのは、非常に重要な取り組みだと思います。役所だけの発想ではなくて、民間の発想もしっかりと取り入れて進めてもらいたいと思います。単に行政側がランニングコースをつくりましたというだけではなくて、いわば官民連携のまちおこしとして、民間も協力して利用者の利便性を高めていく。
 これは、いろんな協力の仕方によっては話題性もあるし、またマスコミも大きく注目をすることであります。したがって、アピール効果も高い。まちづくりの新しいモデルが、そうした作業の経過の中でも醸成されるんじゃないか、こういうふうに思います。
 先月末の東京マラソンでも、この行事を通じてランナーと応援する人が交流し、まちが一体となる、そんな感慨を得ました。臨海副都心の骨格となる公園を中心として、まち全体でランニングを楽しめる環境をつくることで、スポーツの振興とまちのにぎわい創出を導くこうした取り組みもまた、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの招致成功に結びつく草の根からのうねりとなっていくと思います。
 今後ともいろんな取り組みを積み重ねて、臨海副都心の発展に努めてもらいたいと思います。
 ちなみに、ランニングの好きな人というのは、走れば走るほどハイになってきて、エンドルフィンという物質が分泌をされて、非常に気分がいいそうですね。私は経験したことないけど。部長がそういう経験あるかどうか、特に聞きませんが。
 次に、海岸保全施設整備計画について聞きます。
 昨年十二月、東京都は、東京港における海岸保全施設の新たな整備計画を策定しました。この計画は、最大級の地震や台風に対しても、しっかりと耐震、耐水対策を施し、首都東京を守り抜くという気概を感じる計画であり、大いに私は評価をしております。
 都民の生命、財産を守り、日本の中枢機能を麻痺させないためには、津波や高潮から防護する防潮堤、あるいは水門などの施設が確実に役割を果たさなければなりません。
 東日本大震災を経て、日本周辺は新たな地震活動期に入ったとされておりました。いつどこで大規模地震が起きてもおかしくない状況であります。このため、東京でも、災害への万全の備えが必要であります。
 私の住んでおります江東区は、東部低地帯に位置しておりまして、いわば、東京湾北部地震、シミュレーションで出ますけれども、この意味するところは、東京湾北部というのは、地図で想定されてもわかるように、江東区の直下であるといわれているわけであります。
 そういう意味からいっても、この津波や高潮から防護する防潮堤、水門等の施設、海岸保全施設の整備は万全でなくてはならない、こう思うわけであります。
 私ども公明党が提唱する防災・減災ニューディール、この政策は投資を前倒しし、十年間に百兆円規模の事業を進める集中投資で経済を活性化させるものであります。国民の、都民の生命、安全を守り、安心・安全のまちづくりを進めるとともに、これは日本の経済の活性化にも大きく資する、それがニューディール政策であります。
 ともに連立を組ませていただいている友党、自民党の皆さんともしっかり連携をして、この実現に向けて施策を反映させていただきながら進めているところであります。
 事業を進めるに当たっては、投資を前倒しし、できる限り集中的に実施すべきだと考える。よくいわれるんですが、コンビニエンスストアというのは、全国で約四万軒あるといわれている。建設土木事業者というのは約五十万軒あるといわれている。
 したがって、全国どこのまちへ行ってもコンビニがよくあるわけでありますが、個別の店名はいいませんが、コンビニの看板を一カ所見たら、その周りには十一カ所から十二カ所、建設土木の事業者がいる。ここに働いている方々は、一カ所、それこそ五人としたって二百五十万人。協力企業、関係分野、家族まで入れたらもう大変な数の従事者の分野でありまして、いわば安心・安全のためのまちづくり、国づくりを行いながら、景気の活性化をも、もたらしていくという意味を持ったものであります。
 したがって、何度もいうように、今回のこの事業を進めるに当たっては、投資の前倒し、集中的な実施こそ必要でありますが、この整備計画の全体事業費と予算化の状況についてご報告を願います。

○石山港湾整備部長 新たな整備計画は、今後十年間で集中的に耐震、耐水対策等を実施するものであり、概算総事業費を約六千五百億円と見込んでおります。
 本計画は、昨年十二月に策定したものでございますが、直ちに来年度の予算にも反映させることといたしました。平成二十五年度の予算額は、平成二十四年度の約八十一億円を大幅に超える約百二十四億円を予定し、集中的に事業を推進できるように取り組んだところでございます。

○木内委員 来年度は予算が五割以上も増額をされた。事業費の確保という面からは、しっかりと取り組んでもらっていることが理解できます。継続して対策を進めてもらいたいと思います。
 また、計画では、今後十年をかけて対策を進めていくとしていますが、防災という目的を達成するためにはスピード感を持って事業を実施すべきだ、こう考えるんですが、じゃ、具体的にそのためにどう事業を進めていくのか、これについても答弁を願います。

○石山港湾整備部長 水門の遠隔操作を行う高潮対策センターにつきましては、バックアップ機能を強化するため、二つ目の高潮対策センターの新設整備を来年度に着工し、二〇一五年度に稼働させる予定でございます。
 また、水門の耐水対策は、電気、機械設備が浸水しないように実施するものでございますが、既に今年度から二カ所について対策を実施しており、計画期間の前半に集中的に実施してまいります。
 さらに、江東区のゼロメートル地帯や大田区の低地帯等を、第一線で防護する水門や防潮堤につきましては、耐震対策を二〇二〇年までに整備できるよう積極的に取り組んでまいります。
 そのほか防潮堤で守られている内部護岸や排水機場等についても、二〇二二年までに整備を進めてまいります。

○木内委員 非常に具体的な答弁で、評価をさせていただきます。二〇一五年までに高潮対策センターの新設整備、来年度の着工でこれを行っていく。あるいは、第一線で防護する水門や防潮堤については二〇二〇年までにしっかり取り組んでいく。あるいは、防潮堤で守られている内部護岸や排水機場等については二〇二二年までに整備を進めていく。こういうことでありますので、答弁の内容のとおり鋭意ご努力を願いたいと思います。
 計画期間は十年間でありますけれども、今、具体的な内容を確認することで、早期に対策に取り組んでいくということがよくわかりました。今後とも、都民の安全・安心を確保すべく、首都東京の防災力強化に向けた取り組みを一層加速されるよう強く要望したいと思います。
 最後に、申し上げております津波、高潮対策についてお尋ねをするんですが、もう長い期間にわたって、多羅尾港湾局長にはご交誼をいただいてまいりました。その誠実で責任感と情熱あふれるお人柄を、私はよく存じているわけでありますけれども、申し上げた点について、港湾局長のご決意を伺いたいと思います。

○多羅尾港湾局長 東京が津波や高潮により一たび浸水してしまえば、甚大な被害に見舞われることは間違いございません。東日本大震災を教訓として、東京においても改めて最大級の地震を想定して対策を迅速に推進していく必要があると考えております。
 都民の生命、財産を守り、首都東京の中枢機能を確保するためには、防潮堤や水門のような海岸保全施設の整備を徹底していくことが極めて重要でございまして、港湾局の責務は極めて重大であるというように認識しております。
 港湾局は、都庁の中で港湾関係の土木技術を保有する専門局として、これまでも技術力の向上に努めてまいりましたけれども、今後さらに一層技術力を高めまして、地震、津波、高潮対策を推進し、東京の安全・安心の確保に全力で取り組んでいく所存でございます。

○清水委員 初めに、島しょ地域の方々から切実な要望が出されております。ガソリン代が内地と比べて大変高いということです。これは、毎年の要望にも、また、各会派からも出されていることだと思います。
 ガソリンは、東京都平均では百五十円程度ですが、聞いたところによりますと、式根島、新島では百九十九円、大島町では百八十六円から百九十円、三宅島では百九十三円。軽油は、ある島では二百十二円、灯油は百六十九円だそうです。
 離島でのガソリンについては、高くならないように、値引き分を国が販売店に補助しています。離島へ運ばれる一般の貨物運賃補助とは仕組みが違うわけです。しかし、こうした実態がある以上、何らかの形でガソリン代の価格差が大きくならないような支援が求められます。とりわけ、円安で石油が高騰している現在は、より切実です。
 お伺いいたしますが、都として、島しょ地域へのガソリン、軽油等について、本土より割高になっている要因を調査するとともに、価格差を縮小する上で、より効果的な方策を早急に実施するよう求めるものですが、どうでしょうか。

○渡辺離島港湾部長 港湾局では、島の方々の生活物資の確保や特産品の出荷を支援するため、特定の品目について海上輸送運賃を補助しております。
 ガソリン及び軽油につきましては、島と本土との価格差は、貨物運賃に起因するものよりも販売量の少ない島に向けての小口輸送のための経費や、小売り段階での手数料などの要因が大きい実態がございます。
 そのため、ガソリン及び軽油は、貨物運賃補助の効果が小さいことから、対象品目に加えることは難しいと考えております。

○清水委員 島しょ地域のガソリンや軽油などの高い実態にあるということを東京都としても認識はされているわけです。現在、紹介したような対策はあっても、価格差に対する有効な対策として、十分働いていないと、今、理由をいわれました。その上で、港湾局に要望するんですけども、やはり有効な対策を私は求めて、これを実現していただきたいと思います。今の答弁というのは、仕組みの解説や現状の追認だけで終わりましたが、それが少量だというのは本当にそのとおりで、じゃあそれをこのままにしてよいというわけではなくて、何とか考えていただきたいということを努力するよう強く求めておきたいというふうに思います。
 次に、MICE事業についてです。
 MICE事業というのは、先ほどの委員の発言にもありましたように、企業などの会議、研修旅行、国際機関等が行う国際会議、イベントや展示会等のことで、都も東京への外国企業誘致の一環で東京への国際会議などの誘致の促進のために、MICE事業を展開するというふうにしています。
 実際に、都が行っている事業を見ると、MICE事業への二〇一二年度の補助対象事業では、五件紹介されていますけれども、二つは大企業、二つは都の関連企業であったり、関連企業内で行われる事業、残りの一件は公益財団法人ということです。
 これを見ますと、どこの事業者、あるいは事業が行われる企業も、補助金がなければできないというような事業者ではないわけです。このような形で、二〇一三年度も補助事業を公募するその理由をお伺いしたいと思います。

○山口営業担当部長 臨海副都心MICE拠点化事業は、臨海副都心をMICE、国際観光の一大拠点として発展させることを目的として、民間事業者が行う事業に対して補助するものでございます。
 補助を行うことにより、事業者の創意工夫を引き出し、より早期により質の高い事業が実現されることで、目的が達成されると考えております。
 事業の確実な実施が担保される限りにおいて、事業者の経営形態や規模は、選定のための重要な要素とは考えてございません。今回、中小企業の事業も含め、五件の補助を行うこととしたものでございます。
 二〇一三年度も本年度同様、MICE、国際観光拠点化に資する事業を幅広く公募してまいります。

○清水委員 日本での国際会議開催数は、世界の中でこの十年余り、臨海副都心地域を含めた全体で、日本は十四位から四位になり、かなり頻繁に国際会議が開かれてきていると認識しています。
 日本での国際会議の開催件数は、二〇〇〇年に二百三十七回だったものが、二〇〇八年には五百七十六回と、倍以上に伸びています。シンガポールは日本以上に会議開催件数が多くなり、韓国、中国などが伸びている理由は、アジア新興国の著しい経済成長の中で、その需要、取り組みに注目が集まっているからではないかと思います。これ自体は、全世界的に見れば大変喜ばしいことです。
 こうした中で、日本として求められる立場は、アジア諸国とどのように連携して、どう発展していくかを考えることではないかと思うわけです。都の進めているMICE事業は、臨海副都心についてアジアヘッドクオーター特区構想に基づき、MICE、国際観光拠点に発展させるものとしているものです。
 そのことが確実に担保される限り、大企業にも都の外郭団体にも補助事業で進めていくということです。今、ご答弁がありました。今定例会でも、知事も、国際的な集客力を持つ新たな観光資源を誘致していくと、臨海副都心開発の推進について答弁をしているわけです。臨海副都心開発を再び促進しようとするようなものでもあります。
 もともとMICE事業のもとになっているアジアヘッドクオーター特区構想なるものは、私たちは、全体として経済対策、やはり東京が中心に置くべき経済対策ではないというふうに指摘をしてきております。
 東京に外国企業を集めればうまくいくというのは、幻想にすぎません。
 第一に、外国企業への大幅減税で、企業を呼び込む都の特区構想のやり方は、かつてOECDが税の低減競争の有害性を指摘しました。各国のその競争を進めることが、その国や都市の財政を破綻に導くことになるからです。
 第二に、外国企業誘致について、神奈川県が出した報告書では、外資系企業の立地は短期的に競合する既存企業との間で激しい競争が起こり、場合によっては競争劣位の企業が淘汰されるおそれがありとされたり、全国各地で減税をして企業を誘致したものの、撤退が相次ぎ、新たな社会問題になっているものもあります。最近もその情報を伺いました。
 第三に、この間、東京に大企業と、人、物、金を東京に一極集中されることによって、ほとんどの地方は疲弊していきます。日本全体の経済を発展させるものではありません。
 第四に、アジアのヘッドクオーターとは、東京をアジアの司令塔とするということですが、今、東京が目指すことは、アジア諸国や国内地方都市との共存、共栄、対等、平等の関係を築き、お互いに発展し合うことです。
 国際会議などを活発に、日本東京で開かれるようにするためには、各種の論文等でも明らかにされていますが、日本はデフレから脱却して、大きなビジネス市場があるということが世界で認められるようになること、臨海部の道路、港湾施設の震災対策や維持補修がきちんと行われて、安心・安全が確保されていること、国家間の政治的な問題が解決されること、日本の伝統文化が感じられるようにすることなどがいわれているわけですけれども、このことこそ求められていると思います。
 そこで伺いますが、臨海副都心を、MICE、国際観光の一大拠点とすることを目指すために、港湾計画について臨海部全体の発展に資するように、計画改定に取り組みたいと港湾計画の変更をしようとしていますが、本来の港湾計画について都市開発計画を過度に重視するものではないでしょうか。お伺いいたします。

○石山港湾整備部長 港湾計画についてのお尋ねですが、港に近接して背後に大都市を抱える東京港のような大都市港湾には、物流機能のみならず都市機能や交通機能、さらには環境機能や防災機能など、さまざまな要請にこたえていく役割が求められております。
 港湾計画は、こうしたさまざまな状況を把握した上で、岸壁等の港湾施設、交通施設、廃棄物処理施設などのほか、土地造成計画や土地利用計画などを総合的な計画として位置づけているものであります。

○清水委員 今の答弁にありましたように、そもそも港湾計画というのは、都市開発を進めるものではありません。物流や旅客運送が円滑に行われるように、港湾施設の整備を進めることが基本だからです。
 将来の貨物量や船舶乗降客数などの取扱能力に応じた港湾施設の規模や配置、港湾の環境整備や保全に関する事項などについて、港湾管理者が策定する法律で定められた計画になります。港湾計画を臨海副都心開発などに資するように変更するというのは、港湾計画を、先ほど申し上げましたように、都市開発計画を過度に重視をするものだといわざるを得ません。
 港湾局だけの課題ではありませんが、また、臨海地域での予定は確立しているわけでありませんが、カジノの問題についても、もともと賭博行為として法律で禁止されてきたのは青少年への影響、ギャンブル依存症と家庭崩壊、暴力団の介在など、ギャンブルの弊害が広く社会的弊害として認められてきたからで、カジノを合法化することについて、今日なお、国民的合意は形成されていません。
 カジノ誘致ということが今議会でさまざま議論されましたが、東京の経済のあり方やまちのあり方、さまざまな意味で極めて重大な新たな一歩を踏み出すことになります。都民的な合意もされていないし、その確認すら全くされていない中で、国の法整備を前提として検討を進めていくということは、私は行うべきではないのではないかということを求めておきたいと思います。
 その港湾整備事業についてですけれども、港湾局一般会計による港湾整備事業六百二十八億円のうち、公園、しゅんせつ、埋め立て、島しょを除いた港湾整備約三百六十二億円のハード事業を見ると、新設に伴うものが五四%と最も多く、震災対策が三四%、維持補修は一二%です。
 全体として、港湾整備事業の維持補修のハード総額は、公園や埋め立て等を除くと四十三億円ですが、今の計画で十分な維持補修が行われるといえるのでしょうか。その根拠は何でしょうか、お伺いいたします。

○石山港湾整備部長 港湾局では、既に平成二十年度から予防保全型の維持管理を導入しておりますが、これは構造物の劣化が進行する前に計画的に補修を行っていくものでございます。
 これにより、維持補修費の平準化を図りながら、毎年必要な事業費を計上し、適切に維持補修を行っております。

○清水委員 申し上げるまでもなく、臨海部の施設は塩害などがひどく、大きな運搬車の利用も多く、とりわけ重点的に維持補修が欠かせません。必要な額をしっかり計上するよう求めておきます。
 今後予定されている中央防波堤外側コンテナ、新海面処分場コンテナ及び中防外側の五本の道路、中防外側と内陸をつなげる南北道路、これらの建設にかかわる総予算はどのように見積もられているんでしょうか、伺います。

○石山港湾整備部長 ただいまご質問のありました施設は、東京港の国際競争力の強化や首都圏四千万人の生活と経済活動を支えるために極めて重要な施設であり、積極的に整備を進めていくべきものと考えておりますが、これらの施設の建設にかかわる予算につきましては、今後、事業化される際に詳細な調査、検討を行い、国と都で協議した上で事業費を算出していくこととなります。

○清水委員 莫大な投資となるわけですが、その予算、今、事業化といわれましたけれども、これを進めていくというふうになっているわけです。把握されずに、中央防波堤外側を中心に都市インフラ計画を俎上にのせています。国直轄事業だといっても財源は国民の税金です。都負担もあり、維持経費の都負担があります。
 国の社会資本整備審議会では、老朽化した施設の増加により支障が生じるリスクが増大していることから、その維持管理、更新に当たっては、社会資本の管理者共通の重要施策として必要な技術力、マネジメント力、人材力を備えて、その実施に万全を期すべきとしているときです。今求められている都市基盤整備事業は、私たちは今回の議会の中で全体として主張しているんですけれども、とりわけ大きな新規開発事業は最大限抑制し、耐震強化、維持更新重視に転換をすることだということを申し述べておきます。
 中央防波堤外側の廃棄物受け入れについてですが、都の計画によりますと、今後十五年間で約二千七百万立米の廃棄物を受け入れる計画です。このままの計画でいくと、新海面処分場の廃棄物受け入れ計画量一億二千万立米は七十五年ともたないことになります。港湾局では、受け入れるための入れ物づくりで一ブロック当たり約五百億円、全体では四千五百億円程度かかるとしています。
 一方、埋め立て処分される各廃棄物はリサイクルが進み、二〇一二年度から五年間の処分計画では、見直し前一千六十四万立米が、見直し後九百五十九万立米と減少しています。しかし、減少していないものもあります。それは港湾局でないかもしれませんが、河川、それから港湾のしゅんせつ土で、全体量の半分近くを占めています。延命化する上では、入れ物を大きくすれば経費が拡大するわけです。運び込む量をいかに減らすかが重要なわけです。
 港湾のしゅんせつ土のリサイクルはどのように進められているのでしょうか。

○石山港湾整備部長 東京港で発生するしゅんせつ土のうち、漁場に適したものにつきましては、東京湾における漁場整備事業の用材として広域利用を推進するなど、全量を有効利用しているところでございます。
 また、海面処分場で受け入れるしゅんせつ土は、港内から出るヘドロ状であったり水分が多くて再利用に適さないものを入れております。
 そこで、こうしたしゅんせつ土の受け入れ容量を拡大するため、これまでも新海面処分場の海底地盤の深掘りなどを行い、処分場の延命化に努めてまいりました。

○清水委員 計画によると、今後も受け入れ量は減少していません。
 一方、建設局に河川のしゅんせつ土についてお伺いいたしましたが、新海面処分場への埋め立て以外の用途に利用することは考えていないということをいわれました。したがって、このままでは河川、それから港湾のしゅんせつ土のリサイクルと、処分というのはなかなか減らないことになります。
 都は、新海面処分場についても延命化を進めるということですけれども、本格的に延命化を進めるためには再利用がおくれているのではないかと。港湾のしゅんせつ土の再利用化はより進めるべきです。国の研究機関、民間企業でもさまざまな研究がされているわけですから、都としてもより一層、再利用化へ取り組みを進めるよう求めておきます。
 受け入れ廃棄物の全体量の中で次に大きな比率を占めるものが建設発生土です。埋立地への廃棄物処理計画は、建設発生土の受け入れ量は十年前の計画に比べて減少量は二%です。なぜでしょうか、伺います。

○石山港湾整備部長 新海面処分場で受け入れる建設発生土は、廃棄物等の埋め立て処分計画に位置づけられておりますが、これは廃棄物としてではなく、護岸の裏込め材など処分場の基盤整備に必要な材料として計画的に受け入れて活用しているものでございます。

○清水委員 建設土の受け入れ量というのは全体として減っていないわけです。中央防波堤外側コンテナ、新海面処分場コンテナなどでは、最大積載重量十二万トン級のふ頭をつくるという計画が進んでいます。また、これらと内陸部をつなぐ中防外一号線などのほか、南北道路の建設が計画されているということになります。
 臨海副都心開発、中央防波堤外側廃棄物処分場への受け入れも、中央外側のふ頭、道路計画を進めることを前提にした臨海部での開発が進められているわけです。限られた総額予算の中で、維持補修へお金が十分回らないんじゃないですか、廃棄物処分場の延命にお金が十分回らないんじゃないですかということを私はいいたいために、今質問をしてきたわけです。
 港湾局全体として、開発先にありきという姿勢ですけれども、今後、日本はデフレ社会からの脱却、少子高齢化、人口減少社会、莫大な借金を抱えた国家財政、莫大な老朽化した都市インフラ施設などを踏まえて、その転換が求められているというふうに私たちは主張していました。
 徹底的な議論、臨海の未利用地なども見直しを直ちに始めることを求めて質問を終わりたいと思います。

○鈴木委員 私からも臨海副都心のMICE、国際観光拠点への取り組みについてお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。
 この取り組みというのは、本当に東京都が取り組むべき成長戦略の大きな柱だと考えておりますし、この質疑を通して夢のある議論をぜひさせていただきたいと、こんなふうにも思っているわけでございます。
 昨年の末に三年半ぶりの政権交代が実現をいたしました。決められない政治からの脱却、政治を前に進めよう、こういう国民の強い意思だというふうに私は理解をしております。我が国が内憂外患の状況にあることへの国民の切実な危機感が噴出をしたものであると思っております。
 既に内政面では、新政権の経済政策により、金融、株式などに本当に好ましい変化が、もう既に出ております。安倍総理の経済界への賃上げ要請を受けての定期昇給の維持や日産、ホンダ、トヨタ等のボーナスの増というようなことも、もう既に経済界で出ておりますし、それがコンビニ業界への賃上げ等々の表明、あるいはビール大手五社の二月の総出荷が増加している、本当にこういうようないい変化が出てきておるわけでございまして、今後の経済対策にも大きな期待を国民は寄せているというふうに思います。
 年明け早々に示された新政権の成長戦略では、持続的な経済成長を通じて、富を生み出すことの重要性が打ち出されております。この経済成長戦略の中には、日本への外国人旅行者の増大に向けた取り組みがあり、観光客の誘致強化やMICEの取り組み強化も掲げられております。我が党のこれまでの質疑の中で、MICEと国際観光の充実によって、世界じゅうから人、物、金、情報、技術が流入することで人と人との新たな結びつきが生まれて、イノベーションやビジネス機会の拡大へとつながることを明らかにしてまいりました。つまりMICE、国際観光機能の充実強化は、この経済の成長戦略そのものであるといっても過言ではないと思っております。
 昨年、創設された都独自のMICE、国際観光拠点化に関する保証制度もそうした取り組みの一つでありまして、昨年の秋、この委員会でも質疑をさせていただきました。その後、十二月には五件、今も共産党さんから話がございましたけれども、このMICEの機能の充実に資する事業、アフターコンベンション機能の形成に効果が高いと認められる事業、あるいは外国企業の進出促進に資する事業、この五事業者、この五件の補助対象事業が選定されたとの発表で、この選定された事業について期待される効果や選定のポイントなどについて、ちょっと今の質問に対する答弁だと、なぜ東京都がこの事業を選定したのかというのは、もう、新聞社がいたら本当に聞かせてやりたい、もっとしっかりと。みんな帰っちゃったんだよね。だから、これは、ちょっと深掘りして聞いていきたいんです。
 手元の報道発表資料によると、MICEの会場の整備として、有明地区に一千三百平方メートルのコンベンションホールの新設と、このお台場地区に眺望のすぐれた二十九階の会場整備というふうにありますよね。まず、MICE会場の整備に関する二件、この補助対象事業の背景とその特徴や効果についてお伺いをさせていただきたいと思います。

○山口営業担当部長 臨海副都心は、東京ビッグサイトを初め、ホテルなどMICE機能が一定程度集積した地区でございます。しかし、会議施設をとってみますと、五百人を超える会議の開催が可能な一千平方メートル以上の会議室は、ビッグサイトに二つ、それから日航、ル・ダイバの二つのホテルに一つずつと、計四カ所しかございません。大規模な国際会議とあわせて行う分科会などの会場が不足してございます。
 また、スカイツリーやゲートブリッジなど、東京の観光名所を一望できる眺望を有しているにもかかわらず、そのロケーションを会議場などとして十分に活用できているとはいえない施設もございました。
 このため、セキュリティー面にすぐれた一千平方メートルを超えるホールの新設やすばらしい眺望を十分に生かした会議場を整備することにより、国内外の潜在的な会議需要の掘り起こしを図るものでございます。
 これにより、さらなる海外MICE案件の誘致が見込まれ、さらに周辺ホテル、商業施設も含めた経済効果が期待できます。
 なお、補助対象事業の両施設ともに、既に一月より予約を受け付けておりまして、新規の会議の申し込みも合わせて三十件を超えていると聞いております。

○鈴木委員 この臨海副都心の眺望といいますか、東京タワー、スカイツリー、レインボーブリッジやゲートブリッジを本当に一望できる、このロケーションというものを活用しない手はないですよね。整備後の会議場が十分に活用されるよう、きちんとフォローをしていただきたいとお願いをしておきます。
 さて、臨海副都心は、外国人が多く訪れる都内有数の人気スポットでもあり、海外からのお客様の利便性向上も重要であります。今回選定された事業の中にも「ゆりかもめ」における外国人サービスの向上があります。この事業の内容と期待する効果についてお伺いをさせていただきます。

○山口営業担当部長 この事業は、外国人来訪者へのおもてなしの向上を目指し、これまで紙やインターネットが主であった情報提供を大画面の動画、また、タブレット端末により行うものでございます。
 具体的に申し上げますと、臨海副都心の玄関口である「ゆりかもめ」の新橋駅に縦一・四メートル、横三・七メートルの大画面のデジタルサイネージを設置いたしまして、臨海副都心の観光情報を動画などによって提供する事業、また「ゆりかもめ」全十六駅に英語、中国語、韓国語にも対応した十九センチ掛ける二十四センチ、B5判ぐらいですが、この画面を持つタブレット端末を導入いたしまして、駅係員が画面を見ながらやりとりすることによって外国人来訪者への案内をスムーズに行うものなどでございます。
 いずれも、災害時には情報提供ツールとしても活用できるなど、外国人へのサービス向上に非常に有用であると考えてございます。

○鈴木委員 海外からの来訪者にとって言葉の壁というのは大きいわけであります。駅やまち中の案内表示は多言語表記が多くなってきておりますが、会話の中では中国語、韓国語ばかりか英語を話せる人も少なくて、コミュニケーションの障壁となることが多いわけです。
 このタブレット端末でやりとりをするアイデアは現場ならではの発想であり、意味のある取り組みだと評価をいたしております。臨海副都心のホスピタリティーがさらに向上することを期待したいと思います。
 ところで、今回の補助対象事業には、がん研究会からの提案が入っておりますが、海外からの来訪者も多い臨海副都心では、外国人向けの医療環境の整備は重要な視点だと考えます。今回の事業の中でも特色あるものだと思いますが、内容と期待される事業効果についてもお伺いいたします。

○山口営業担当部長 この事業の主な内容は、電子カルテシステムの外国語対応、通訳機能つきタブレット端末の導入、海外利用機関との学術的、医療的な国際交流、連携が可能となるカンファレンスルームの整備などでございます。
 臨海副都心で唯一の救急指定病院であるがん研有明病院には、昨年度、会議等で臨海副都心を訪れた外国人のうち約二十名の方々が急患で搬送されております。臨海副都心のMICE、国際観光拠点化の推進によりまして、ますますその数はふえると想定されまして、今回の整備により多言語での患者対応機能がより一層充実強化されると考えております。
 さらに、海外の医療機関との交流によりまして、世界じゅうで数多く開催されている医療系の学術会議の誘致へと発展していくことが期待されるものでございます。

○鈴木委員 この補助対象事業の内容について詳しくお伺いをしてまいりました。
 やはり、民間が独自の視点で提案してきた事業であり、いずれもが臨海副都心の魅力向上につながるもので、なるほどなと思わせるものだと思いました。一口にMICE、国際観光拠点化といいますが、この施設整備などのハード面からホスピタリティーにかかわるソフト面まで、その機能の向上のためにはさまざまな視点からの取り組みが必要なのだということも今の答弁から痛感をしたところでございます。
 人が大勢集まれば、ぐあいが悪くなる人もいれば、病人も出てくるでしょう。ましてや、防災面での万全が問われている、そのようなソフト面がしっかりしてこそ、おもてなしの心、東京のホスピタリティーは世界一だといっていただけるんだろうと思っております。
 アジア諸都市を見れば、巨大なホテルや会議場などのハード面の整備にばかり目が行きがちです。もちろん、ハード面の充実強化も図っていかなければなりませんが、今ある機能に磨きをかけていったり、この工夫次第でホスピタリティーを向上させたいという取り組みもとても重要だと感じております。うまく民間の血を引き出したといえると評価をしたいと思います。
 ところで、補助対象事業については、実施されれば終わりというものではないでしょう。MICE、国際観光拠点化に向けて、今後とも有効に活用されることが求められます。
 そこで、補助対象事業が有効に活用されるよう、どのように検証していくのかお伺いをいたします。

○山口営業担当部長 補助対象事業につきましては、補助金交付後五年間、毎年事業者に対し、事業の進捗状況及び事業効果について報告することを義務づけております。
 六年目以降は必要に応じて報告を求め、また現地調査を実施するなど、随時状況の把握に努め、補助金申請時に事業者より示された事業効果を検証してまいります。
 検証の過程で、事業者に対して、より効果的な事業となるような提案や助言に努めまして、事業のブラッシュアップを図るとともに、補助制度自体についてもその改善に努めていきたいと考えております。

○鈴木委員 補助対象事業をきちっと検証して、港湾局が適時適切な提案や助言をすることで新しい事業展開のアイデアへとつなげていただきたいと思います。つまり、今回の補助制度は、単に民間の施設、設備のレベルアップのために行うといった狭い視点で議論しているのではなくて、それが臨海副都心のMICE、国際観光拠点化にいかに寄与するのかが重要であります。そうした視点を持ってしっかりとフォローをしていってほしいと思います。
 この補助制度は、民間のアイデアの呼び水となり、事業の前倒しやレベルアップにつながる意義深い事業だと思います。この補助制度は平成二十五年度の予算案にも計上されておりますが、来年度に向けた取り組みについてもお伺いをいたします。

○山口営業担当部長 来年度も今年度と同様に、特別会計である臨海地域開発事業会計で五億円を計上してございます。
 既に今年度の選定事業はテレビや新聞で取り上げておりまして、その内容をさらに効果的にPRしつつ、提案事業者の拡大とともに、市中の輸入関税免税店等の新たな観光資源の誘致にも取り組んでまいります。

○鈴木委員 今お伺いしたように、来年度の事業者提案も大いに楽しみにしたいと、このように思っております。きめ細かな機能充実で、他都市とは一味も二味も違う魅力のあるMICE拠点化を期待しております。
 さて、ここまでの質疑によって、臨海副都心が世界から人、物、お金、情報、技術を集める国際的な戦略拠点となるために、都独自の補助制度を活用して、多角的な視点から機能強化が行われていることがよくわかりました。
 その上で、さらに集客力をより一層高めるためには、魅力的な観光資源を開発する、もしくは誘致する取り組みも重要であります。我が党の山崎一輝議員の一般質問で、水陸両用車のスロープ整備に向けて、来年度に調査、設計、二十六年度から工事に着手するとの答弁がございました。この水陸両用車を誘致することによってどのような効果を期待しているのか、お伺いをいたします。

○石原臨海開発部長 水陸両用車は、約四十人乗りで陸上と水上の双方から乗りかえることなく観光ができ、ダイナミックな水しぶきを上げて水に入っていくなど、さながら遊園地のアトラクションのような体験ができる乗り物として人気が高いものでございます。
 海外ではシンガポール、ボストン、サンフランシスコなど、国内では大阪、神戸などの大都市や、山中湖、湯西川温泉などで運行されておりまして、水辺に面した立地を最大限に生かせる新たな観光ツールとして脚光を浴びております。
 この水陸両用車を臨海部に誘致することで、陸上、海上の双方から臨海部の魅力を満喫できるとともに、周辺観光地と連携した魅力ある周遊コースの設定も可能となり、経済波及効果とともに、にぎわいの相乗効果を図れるものと考えてございます。

○鈴木委員 私もカナダに行ったときに乗ったことがあるんですけれども、非常に周りのロケーションを楽しみながら、何といってもわくわく感があるというような非常に楽しい乗り物でありました。
 この水陸両用車は魅力的な観光手段であり、臨海副都心だけではなくて周辺の観光地も含めた臨海地域を有機的に結びつけることができるものだと思います。これは東京の観光が広がりを増していくことであり、観光振興、地域振興という観点からも重要な取り組みだと思います。
 次に、この発着用スロープを設置する場所を、臨海部の中で臨海副都心と豊洲地区とした、この理由についてお伺いをしたいと思います。

○石原臨海開発部長 臨海副都心では、MICE、国際観光機能の充実強化に取り組んでおり、一方、豊洲地区におきましても、移転する中央卸売市場の千客万来施設が建設され、多数の観光客でにぎわうことが期待されております。
 そこで、集客の相乗効果を図り、さらなるにぎわいを創出するために、二つの地区でスロープを整備することといたしました。
 将来はこの二つの地区を核に、水陸両用車を営業運行する民間事業者が周辺観光地も含めたさまざまな観光ルートを広げていくよう、積極的に働きかけてまいります。

○鈴木委員 私は、一定の一般質問でも、クルーズ客船の誘致促進に取り組むよう質問をさせていただきました。
 加えて、答弁をいただいたようなこの水陸両用車の誘致など、こういった新たな観光資源の開発、そして誘致にも積極的に取り組んでいることが今の答弁でわかりました。臨海副都心のみならず、この周辺地域の観光にも発展可能なこうした取り組みは大変意義のあることであり、MICE、国際観光拠点化に当たっては、このような特色のある施策を積極的に展開をしていただきたいと考えております。
 そこで、これからの臨海副都心開発にかける局長の決意をお伺いしたいと思います。

○多羅尾港湾局長 厳しい都市間競争の中で、海外からの観光客やビジネスパーソンを日本に呼び込むためには、会議場や展示場などのMICE施設や国際的な集客力のある観光資源を新たに誘致するなど、臨海副都心及び東京臨海地域の魅力をアップさせる取り組みが必要不可欠でございます。
 例えば新たな取り組みといたしまして、羽田空港と臨海副都心を結ぶ旅客船の話がございますが、乗っていただくお客様に楽しんでいただく東京港の景観といたしまして、レインボーブリッジや海から眺める臨海副都心だけではなくて、コンテナターミナルの産業施設なども、色彩に配慮するなどして景観資源としてこれから生かしてまいりたいと考えております。
 また、従来の取り組みを強化するものといたしまして、今お話のございました客船誘致がございます。ことしのゴールデンウイークには、かなり大きいクラスになりますけど、十四万トン級の大型客船ボイジャー・オブ・ザ・シーズが初めて東京港、大井ふ頭に寄港いたします。
 今後も、クルーズ客船の誘致に積極的に取り組んでいくことで、海の玄関口としての東京臨海地域をアピールしてまいりたいと考えております。
 今までご質疑いただいた補助制度や水陸両用車も含め、こうした新たな取り組みを広範囲に展開して、ソフト、ハードの両面から民間の創意工夫を引き出し、また、周辺地域との連携も強化しながら、臨海副都心ならではの、先生のお言葉をおかりすれば、夢のある開発に向けて、港湾局職員が一丸となって知恵を出して取り組んでまいりたいと思っております。

○鈴木委員 臨海副都心開発にかける多羅尾局長の本当に夢のある力強い決意をいただきまして、大変心強く感じております。
 私の地元である大田区でも、この羽田空港跡地に産業交流施設を整備して、展示場と会議施設を設けて、見本市と連動した商談会の開催等々も行う、こういう計画を今、進めているんです。
 さっき、共産党の清水委員も指摘されているように、国際会議場や国際展示場はまだまだ足りないんですよ。そういうことで、羽田の国際化の推進、跡地の活用と臨海副都心の発展、国際拠点化は、これは一体であると私は考えているんです。多羅尾局長も私と思いは同じなんだな、こんなふうに理解をさせていただきました。
 MICE、国際観光機能の充実は、日本経済を牽引する重要な成長分野であり、それぞれの地域の特性を生かした役割分担のもと、その機能の充実強化を図るべく、しっかりと取り組んでいただきたい、そのように要望いたしまして、私の質問を終わります。

○伊藤(こ)委員 私からは、海上公園ほか東京港の防災対策について質問させていただきたいと思います。
 夢のある話の次に防災対策ということで大変に恐縮ではありますが、今もお話がございました、この港湾地域、本当に魅力ある地域ですから、それだけ多くの人たちが外国人のお客様を含めてお見えになるわけでありまして、夢のあるこうした話と表裏一体で、この防災対策は進めていかなきゃいけない、このように思っております。
 私は品川育ちでありまして、幼少のころから、東京港や運河で水に親しみながら、遊んで成長してまいりました。小さいころにはまだ、海上公園というのは、ほとんどなかった時代でありましたけれども、自分が成長するにつれて、海上公園がこの臨海地域にでき上がっていく、本当にどきどきわくわくするのを覚えております。
 海上公園は、海を近くに感じることができる、本当にこの東京ならではの公園でありまして、毎年多くの人が訪れます。特に春先、夏、秋にはハゼ釣りとか、多くのいろんな地域の方がお見えになって、実際に水に親しむことができる公園が多くあるわけであります。
 一方で、先ほど申し上げたように、海辺の公園であるために、大きな地震等が発生をしたときには、津波の危険性もあるわけであります。そのため、いざというときに、自分のいる場所が津波の危険があるのかどうかを知ることができるということは、とても私は重要であるというふうに思います。
 私は、昨年の平成二十四年第一回定例会一般質問において、津波、高潮対策について質問しました。そのときに、地元品川区の取り組みを紹介しました。それは、品川区では電柱や区の施設、あるいはさく、郵便ポスト、こうしたところに、区内約五百カ所にその地点の海抜を表示するという取り組みでありますけれども、この海抜表示は、居住者やその地域をたまたまそこを通っている人たちが津波や高潮による避難が必要となった場合に、みずから迅速な避難行動を起こせるための貴重な情報源となり、また、常にこの表示を目にすることで、自助、共助の防災意識も高まるというふうに思います。
 しかし、この取り組みが、私の地元の品川区単独の区事業におさまってしまえば、広域に往来する多くの人たちにとって、行政区を超えれば効果が失われてしまうわけであります。こうした取り組みこそ、私は、都が広域な観点から統一的に構築をしていくべきであるというふうに思います。
 そこで、まず最初に伺いたいのは、海上公園における、これまでの防災上の取り組みはどのように行われてきたのか。そしてまた、この海抜表示の設置について、どのような状況になっているのか伺いたいと思います。

○石原臨海開発部長 海上公園は大都市東京にありながら、水辺と直接触れ合えることができることが大きな魅力でありまして、これを踏まえた上での防災対策が重要であると考えております。
 現在、海上公園は三十九カ所ございまして、このうち二十七カ所の公園が海に面してございます。これまで指定管理者と連携し、災害対策マニュアル策定や防災訓練など、震災時における利用者の安全確保に向け取り組んでまいりました。
 さきの被害想定を踏まえまして、平成二十四年の夏には、緊急措置といたしまして、比較的海抜の低い場所がある二十一公園、百七十一カ所に、津波の危険周知や海抜高さを記載した海抜表示板を設置いたしました。

○伊藤(こ)委員 ご答弁に、二十一の公園、百七十一カ所に、津波の危険周知や海抜表示を設置したということでございました。私も幾つかの海上公園を見させていただいて、一番近くで見たところも、京浜運河のところにあった表示板でありましたけれども、海抜表示が公園によって、ばらばらなデザイン、文字であったり、大きさであったりしたのを確認いたしました。
 中には、画用紙ぐらいの紙に文章で書かれておりまして、よく読まなければ何が書いてあるのかがわからないものもありました。これは、これまで指定管理者に、それぞれ取り組んでくださいということでやってこられた暫定的なことだということは理解をしておりますけれども、先ほどご紹介した品川区の事例では、どの表示板も、表示事項や文字のフォント、あるいは色などがちゃんと統一をされているわけであります。
 毎日のように海上公園で遊ぶ地元の子どもたちもおりますし、よく見かけるのは、多摩ナンバーでわざわざ海上公園に遊びに来ている方もいらっしゃいます。また、あるときには、海外の方が観光で遊びにきている。こんなことを目にするわけでありますけれども、どんな人であっても一目で、あそこに掲げられているのは海抜表示板だとわかってもらえるためには、文字の色や形など、統一されたデザインの表示板であることが必要だと思います。
 海上公園においても、文字の形などのデザインが統一された大きくてわかりやすい海抜表示板を早急に設置していくべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○石原臨海開発部長 現在、設置しております表示板は、当面の措置として暫定的に設置したものでございまして、現地の海抜や避難指示など必要な情報は表示しております。しかしながら、デザインについては統一したものとはなってございません。
 今後、海上公園におきましては、恒久的な表示板の設置の機会をとらえまして、統一的な文字の色や形、あわせて、英語や平仮名による表示も検討するなど、だれにでもわかりやすいデザインについて工夫をし、積極的に取り組んでまいります。

○伊藤(こ)委員 これまで東京湾では津波は来ない、こういう認識であったわけでありますけれども、被害想定の見直しによって、私の住む地元の品川では二・六一メートルということでありました。いざ本当に首都直下等で地震が起き、津波が発生をしたときに、特に海上公園のところは逃げ場がないところが多くあります。広い公園ですから、高いところを探すのが、そこまで逃げるのに、やっぱり大変に時間も要するわけでありまして、大きな災害が起きたときに犠牲者が出るようなことがないように、この海抜表示を早急に進めていただきたいというふうに思います。
 また、本日は聞きませんけれども、都立公園、こうした公園を訪れている人に、津波や地震情報を伝える放送設備などの情報環境整備、これが図られているのかどうか、また後日、こうした委員会等で確認をさせていただければというふうに思っております。
 続いて、東京港の防災対策について伺っていきたいと思います。
 昨年の十二月、都では、新たに見直された東京都地域防災計画によれば、首都直下地震の発生により最大約二百二十万人の避難者が見込まれております。東京の防災力の高度化を進めていく上で、こうした避難者への救援物資を迅速かつ的確に供給することが重要な課題の一つとなっております。
 それとともに、日本の社会経済の中心である東京、さらには首都圏の経済産業活動を支えるため、震災時においても物流機能を確保していかなければなりません。このため、首都圏の一大物流拠点である東京港は、平時のみならず、震災時においても物資の受け入れ、輸送を安定的に行っていく必要があり、東京港の防災対策の推進は極めて重要な課題であると考えております。
 昨年の当委員会で、震災時にも、国際海上コンテナや国内の緊急救援物資を受け入れるための耐震強化岸壁の整備が進められていること、また、これらの岸壁と背後地を結ぶ緊急輸送道路上の橋梁の耐震化事業が進められていることを確認いたしましたけれども、こうした取り組みに加え、都議会公明党は、防災、減災対策を進めていくためには、物資の輸送経路となる岸壁背後や道路の機能を確実に確保することが重要であり、路面の陥没を防ぐ空洞化をしっかりと調査するなどの必要な取り組みを行うべきだということを指摘してまいりました。
 つい先日、私は三・一一を迎えるに当たって、三月十日に福島県の南相馬市を訪ねてまいりました。海岸線については、放射線の影響等もあって、三・一一のままの状態で残っているところもたくさんありました。中には、岸壁が津波でえぐられて、割れてひっくり返ってそのままになっている、陥没をした周辺の道路がそのままになっている、こうしたところもあったわけであります。
 そこで、まず伺いたいと思いますけれども、岸壁背後や道路の陥没対策について検討状況を伺いたいと思います。

○石山港湾整備部長 岸壁背後や道路の陥没は、地盤の沈下や埋設物の破損などで生じた空洞が原因で発生いたします。このため、港湾局では、定期点検での目視調査等で異常が認められた場合には速やかに必要な対策を講じ、陥没の未然防止を図ってまいりました。
 さらに、今年度より、これまで実施してきた予防保全型維持管理のなお一層の充実を図るため、老朽化した岸壁背後や重要な臨港道路におきまして、新たに地中レーダーによる空洞化調査を行うこととし、既に着手したところでございます。

○伊藤(こ)委員 岸壁背後や道路の陥没対策として、必要な対策が既に実施されている、着手をされているということについて、また、特に地中レーダーによる空洞化の調査を実施しているということでありました。これは大変に評価できるわけであります。
 私たちは、道路等何げなく使っておりますけど、そのアスファルトの下までは見ることができないわけでありますから、この地中レーダーを使ったこうした調査は、私は大変に効果があるというふうに思います。
 いずれにしても、この空洞化の調査についてでありますけれども、具体的にどのように実施をしているのか、この実施状況について確認をしておきたいと思います。

○石山港湾整備部長 港湾局では、予防保全型維持管理を進めていくに当たりまして、維持管理に係る五カ年計画を策定し、これに基づき、計画的に点検を行っているところでございます。
 今年度は、定期点検の対象となっている岸壁のうち、建設後四十年以上経過する十号地その二、西側岸壁において空洞化調査を実施しております。
 また、臨港道路におきましては、緊急輸送道路に指定されている青海縦貫線及び有明南縦貫線等を対象に実施しているところでございます。
 これらの調査結果につきましては、今後、補修計画に反映させるとともに、仮に埋没のおそれがある空洞が発見された場合には、速やかに埋め戻し等の必要な対策を講じてまいります。
 今後も予防保全型維持管理の一環として、老朽化した岸壁の背後や重要な臨港道路の定期点検におきまして、空洞化調査を実施してまいります。

○伊藤(こ)委員 これまでの質疑で、橋梁、それから港湾施設等、また、今回も空洞化調査、これも着実にやっていただいているということがよくわかりました。どうか空洞化を発見したら、今ご答弁いただいたとおり、速やかに必要な対策を講じていただきたいというふうに思います。
 港湾局については、今後ともどうか、ハード面、そしてソフト面--先ほどの海抜表示についてはこれはソフト面になるのかもしれません、利用者の方々が自分でそれを認識して、自分で避難行動を起こすという意味でありますので、こうしたソフト、そしてまたハード、これをしっかりと強化をするために取り組んでいただきたいということを要望して、終わりたいと思います。

○斉藤委員 伊藤理事に引き続きまして、私も防災関係の話をさせていただきたいと思います。私は、東京港における首都直下地震発生時の震後行動の策定、これが昨日あったわけですが、いわゆる東京港の港湾のBCPについてお伺いしたいと思います。
 ここ数日、テレビ、新聞などマスコミは、東日本大震災の特集報道をしております。大震災の発生から丸二年の月日がたったわけでございます。三月十一日、東京も大変寒い一日でございましたけれども、被災地はいかばかりかと、絶対にこの被災地を忘れることは許されません。復興支援に全力を挙げて、都議会も頑張っていきたいと思います。
 東京では首都直下地震の発災が現実味を帯びる中、今回の東日本大震災の被災地の方々への支援は他人事ではございません。被災地支援を持続しながら、我が東京の備えに一層力を注いでいかなければならないわけでございます。
 私は昨年、都議会公明党の被災地視察のメンバーの一人として、釜石市、宮古市など岩手県の沿岸部を訪問させていただきました。被災地の状況をこの目で見て、現場の方々の声を直接伺ってまいりました。その中で、日ごろから海上輸送の重要性を訴えさせていただいている私にとっても、その意を強くするエピソードを現場で伺うことができたわけでございます。
 震災直後、国道六号線を初めとする幹線道路が寸断され、食料品やガソリンなどの生活物資の不足が深刻化する中で、釜石港を皮切りに、次々と復旧した港に、油タンカーなど緊急物資を積んだ船の入港が始まり、物不足の解消につながったというお話でございました。宮古港もそうでございました。
 大量に物資を運べる海上輸送は、まさしく住民の命をつなぐ動脈であると実感をいたしました。先日、都が公表しました東京港における港湾BCPでございますけれども、首都圏の生活と産業を支える海上輸送の極めて重要な拠点である東京港における震災時の機能確保や、復旧の行動を取りまとめたものでありまして、大いに注目をしているところでございます。
 そこでまず、予算特別委員会でも議論がなされましたけれども、改めて、今回の東京港における港湾BCPの特色についてお伺いをしたいと思います。

○笹川港湾経営部長 東京港が災害時の物流拠点として、その機能を最大限に発揮するためには、耐震強化岸壁の整備などハード面だけでなく、多岐にわたる港湾の物流ネットワークを支える船会社や港湾運送事業者などの民間事業者の方々や関係する行政機関が相互に連携するなど、ソフト面での対応が重要でございます。
 今回の港湾BCPでは、これまで各港湾関係者が個々に取り組んできたそれぞれのBCPをもとに、相互の行動や連携体制について整理、明確化することを目的に、港湾関係者で構成する港湾BCPによる協働体制構築に関する東京港連絡協議会で取りまとめたものでございます。
 具体的には、三日分の備蓄がなくなる前に、海上から緊急物資が輸送できる体制を七十二時間以内に、また、都民生活や経済への影響を最小限とするため、耐震強化岸壁をおおむね七日以内に回復させ、国際物流機能を確保することを共通の目標として定めたものでございます。
 さらに、各関係者間の行動と連携体制を、地震発生から時系列に、体制設置、点検復旧、活動準備、活動実施の四つの局面に分けて整理し、基本対応パターンとして、関係者間で共有化を図ったものでございます。
 今後は、定期的な訓練の実施などにより検証を行いまして、より実践的な港湾BCPとなるよう、適宜見直しを図ってまいります。

○斉藤委員 港における物流は、船会社、荷役作業を行う港湾運送事業者、トラック事業者など、個々のプレーヤーが、それぞれ次のプレーヤーへ荷物をつなぐことで成り立っております。災害時には、この荷物をつなぐことこそが、そのまま命をつなぐことになっていく。そうした意味で、災害時における港湾関係者間の連携を明確にした今回のBCPは、災害時の命をつなぐ行動計画として大いに効果を発揮するものと期待をしているわけであります。
 そのフェーズごとの一覧表も、こういった冊子に一覧になっておりますけれども、(資料を示す)できればこれは表裏ではなくて、一枚になった方がわかりやすいのではないかと思いながら、拝見をしたわけでございます。
 今後は、訓練などを通じまして、BCPの実効性を高めていくとのことでございますけれども、このBCPをより効果的に運用させていくという観点から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、何よりもふ頭で働く方々の安全の確保でございます。いうまでもなく、BCPの取り組みを支えるのは、人でございます。東日本大震災では多くの港が津波により甚大な被害を受けました。港における最前線の現場で働く方々の安全の確保なくして、BCPは成り立ち得ません。
 そこで、津波避難対策など、ふ頭で働く方々の安全確保に万全を期すべきと考えますが、所見をお伺いします。

○笹川港湾経営部長 ふ頭で働く方々は、荷役作業など専門的な技能、ノウハウを有しており、その安全確保は、港湾管理者の責務であるとともに、BCPを運用する上での前提条件でもございます。
 このため、今年度、従来の防災対策に加え、津波を想定した実践的な避難訓練を初めて実施いたしました。訓練では、品川コンテナふ頭において、港湾運送事業者や労働組合の方々にご参加いただき、ふ頭の放送設備を活用し、避難場所まで実際に避難をし、津波発生時の避難体制の確認を行いました。
 今後は、実践的な避難訓練を毎年実施していくとともに、関係区とも連携いたしまして、放送設備の拡充や、より安全な避難場所の選定を進めるなど、津波発生時における安全確保の向上に積極的に取り組んでまいります。

○斉藤委員 ふ頭で働く方々の安全確保に向けて、港湾局が積極的に取り組んでいくとの答弁を伺いまして、安心いたしました。今後ともしっかりと取り組んでいただくよう要望させていただきます。
 次に、災害時における広域連携についてお伺いをしたいと思います。
 首都直下地震などの大規模地震が発生した場合には、東京港のふ頭施設など、相当な被害が生じることが想定されるわけでありますが、こうした場合に備え、横浜港、川崎港などの京浜港や、近隣の港にバックアップ機能を確保していくことが重要となると思います。
 そこで、今回策定した港湾BCPをより効果的に運用していくために、京浜港を初めとする他港との連携体制を構築すべきと考えますが、所見を伺います。

○笹川港湾経営部長 災害時に緊急物資輸送など、東京港に求められる港湾機能を確保するためには、被災した施設を早期に復旧させるとともに、近隣の港に補完機能を確保する連携体制の構築が重要でございます。
 このため、東京都では平成十七年に、横浜港、川崎港との間で、三港間の耐震強化岸壁の相互利用に関する協定を締結するとともに、今年度、三港間で災害時にも通信可能なウエブ会議システムを導入し、被災状況などの情報連絡体制の強化を図りました。
 現在、横浜港、川崎港、千葉港など近隣の各港において、東京港と同様に協議会を設置し、BCPの策定作業が進められております。今後は、こうした近隣各港のBCPをもとに、より広域な連携体制の構築に向け、検討を進めてまいります。

○斉藤委員 横浜港、川崎港を初め、東京湾内の各港におきまして、BCPの策定作業が進められているとのことでございますけれども、先行して取りまとめられた東京港が、そのノウハウを提供するなど、他港のBCP策定の取り組みを牽引していただきたいと思います。
 首都直下地震では、都内で最大二百二十万人の方々が避難を余儀なくされると想定され、こうした人々を支える緊急支援物資の多くは、海上から東京港を経て輸送されます。東京港を核とするこうした海上輸送ルートは、都民、国民の生活を支えるいわば命をつなぐ大動脈というべきものでございます。
 今回策定された東京港における港湾BCPは、この命をつなぐ大動脈に血液を流すための行動計画でもあるわけでございます。この策定を第一ステップといたしまして、今後も不断の見直しを行い、実効性の高いBCPとなるよう努力を続けていただくことを要望し、次の質問に移りたいと思います。
 次に、視点を変えまして、「ゆりかもめ」の新型車両の導入についてお伺いしたいと思います。
 臨海副都心では、現在、先ほど他の委員からお話がございましたが、MICE、国際観光機能の強化に取り組んでいるところでございますけれども、これらの機能の充実に伴い、今まで以上に多くの人々でにぎわうことが予想されるわけであります。
 臨海副都心を訪れる人々が快適に移動できる手段として、私は、公共交通機関である「ゆりかもめ」は、重要な役割を担うと考えております。
 「ゆりかもめ」は平成七年の開業以来、十七年が経過し、臨海副都心開発とともに歩んできたシンボル的な存在であり、今後、輸送力の増強を初め、まちの足として、さらなる利便性の向上が望まれるところでございます。
 「ゆりかもめ」は、MICE、国際観光拠点化を見据え、例えば海外からの来訪者の増加にも対応すべく、外国語の表示などを充実させていくことが重要でございます。
 こういったことを含めまして、今後、機能向上に向けての取り組みを行っていくべきと考えますが、所見を伺います。

○大和田開発調整担当部長 MICE、国際観光拠点化の進展に伴いまして、「ゆりかもめ」が公共交通機関として果たす役割は大きく、輸送力の増強を初め、利便性、快適性、安全性など一層の機能向上を図る必要がございます。このため、開業以来初の車両のフルモデルチェンジを行いまして、改良を進めていくこととしております。
 具体的には、まず、輸送力の増強につきましては、座席をすべてロングシートとし、車内のスペースを広げることにより、最大乗車人員を一割程度増加させてまいります。
 次に、海外からの来訪者の利便性向上のため、車内に液晶ディスプレーを導入し、日本語、英語、中国語、韓国語の四カ国語による案内を行うこととしております。
 また、快適性の向上に向けましては、両開きドアを導入し、乗りおりをスムーズにするとともに、乗り心地のよい座席形状を採用していくほか、前面ガラスを大型化した斬新なデザインにより、お客様に前方の眺望を一層楽しんでいただけるようにいたします。
 さらに、「ゆりかもめ」は無人運転でありますことから、災害時等の安全性の向上を図るため、通信方式をアナログからデジタル方式に転換し、同時に複数の列車と中央監視室との通話を可能としてまいります。

○斉藤委員 具体的なご答弁ありがとうございます。MICE、国際観光拠点化構想を打ち出したのと軌を一にしまして、車両の全面改良を図るということです。さまざまな工夫により、輸送力アップや乗りやすさの向上を目指していることがよくわかりました。
 内外の来訪者が安心して快適に移動できる手段として、「ゆりかもめ」のこのような機能向上は大変重要であると考えております。このため、新型車両の一日も早い導入が望まれるところでございますが、スケジュールはどのようになっていますでしょうか、伺いたいと思います。

○大和田開発調整担当部長 「ゆりかもめ」は、全体二十六編成のうち十八編成、百八両を平成二十八年度までに、順次、新型車両に更新することとしております。
 新型車両の第一号は、今月末から試運転を始めまして、営業運転開始は平成二十六年初めとなる予定でございます。

○斉藤委員 具体的に、この春からデザインが一新された車両の試運転が開始されるというご答弁でございましたが、平成二十六年の営業運転が大変楽しみであります。臨海副都心を訪れる世界からのお客様を、新しい車両でお迎えできることはすばらしいことでありまして、ぜひ円滑な車両更新を実現して、MICE、国際観光機能のさらなる充実を図っていただきたいと思います。
 ところで、今月から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの招致エンブレムデザインの、この招致エンブレム、このデザインをしたステッカーを施した車両の運行が始まっておりますけれども、招致成功の暁には、さらに大勢の人々が臨海副都心を訪れることとなります。今まで以上に、だれもが容易に移動できる環境が不可欠となります。
 そこで、「ゆりかもめ」でも、いわゆるユニバーサルデザインの視点から取り組みをすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○大和田開発調整担当部長 「ゆりかもめ」は開業当初から、全駅にエレベーターやエスカレーターを設置するなど、ユニバーサルデザインを重視してきたところでございます。現在、さらなる改善に向けて取り組みを進めているところでございます。
 具体的には、まず、新型車両では、すべての車両に優先席を設置いたしますとともに、車いすスペースを一編成当たり二カ所から四カ所に増設してまいります。
 また、今月末までにすべての駅のホームドア部のステップを改良いたしまして、ホームと車両との間のすき間や段差を最小限とするなど、一層のバリアフリー化に努めております。
 同時に、だれでもトイレに大型の操作ボタンやオストメイト対応設備を設置するとともに、全国の鉄道事業者で初めて、すべての洋式トイレに温水洗浄便座を導入するなど、すべての方々に優しい環境づくりに努めてまいります。

○斉藤委員 今や、その温水洗浄便座--いわゆるウォシュレットというのは商標ですので温水洗浄便座というふうに表現させていただきますが--の設置は目新しいことではなくなりましたけれども、鉄道で全駅に導入されるのは画期的なことであろうと思います。他の鉄道事業者への波及効果も期待できるのではないかと考えるわけでございます。
 また、ベビーカーや車いす等の乗りおりもスムーズになります。だれもが安心して利用できるようになることがわかりました。
 目に見える障害だけでなく、体の内部の障害に苦しむ方々のためにつくられたハート・プラスマークというマークがございます。車いすのマークは、これは身体障害者のシンボルマークでございますが、私は、このハート・プラスマークというものをぜひ都民の方に知っていただきたいということで、都庁舎の駐車場にもこれを掲示していただいているわけでございますが、このハート・プラスマークというものが作成されております。
 しかしながら、このマーク、都民に広くまだ知られていないということでございまして、それではコミュニケーションのツールになりませんので、意味がございません。
 そこで、これはご提案でございます、お願いでございますが、「ゆりかもめ」などの公共交通機関を都民啓発の場として活用させていただければと、これは要望させていただきたいと思います。
 このような取り組みをさらに進めまして、「ゆりかもめ」が全国の鉄道のモデルとなることを目指して、引き続きサービスの向上に努めていただきたい。大いに期待をしております。質問を終わります。

○伊藤(ゆ)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ゆ)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十八分散会

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