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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十七号

平成二十三年十二月十二日(月曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長伊藤まさき君
副委員長山崎 一輝君
副委員長興津 秀憲君
理事高倉 良生君
理事伊藤 ゆう君
理事鈴木あきまさ君
三宅 正彦君
きたしろ勝彦君
神野 吉弘君
岡田眞理子君
佐藤 広典君
小磯 善彦君
清水ひで子君
木内 良明君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長前田 信弘君
次長三枝 健二君
総務部長保坂 政彦君
産業企画担当部長矢田部裕文君
商工部長河内  豊君
金融部長寺崎 久明君
金融監理部長斎藤 真人君
金融支援担当部長十河 慎一君
観光部長横山 英樹君
農林水産部長津国 保夫君
安全安心・地産地消推進担当部長岩田  哲君
雇用就業部長穂岐山晴彦君
事業推進担当部長戸澤  互君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 産業労働局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百九十九号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターに対する出資について
・第二百号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターによる土地及び建物の譲渡の認可について
・第二百一号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
報告事項(質疑)
・東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄の報告について
・新銀行東京の「平成二十四年三月期中間決算」について

○伊藤(ま)委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○伊藤(ま)委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百九十九号議案から第二百一号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 なければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○伊藤(ま)委員長 次に、報告事項、東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄の報告についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 なければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○伊藤(ま)委員長 次に、報告事項、新銀行東京の「平成二十四年三月期中間決算」についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○保坂総務部長 去る十一月二十八日の当委員会でご要求いただきました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 まず、目次でございます。報告事項に関する資料が、全部で九項目ございます。
 一ページから二ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の月別融資件数・残高・返済額・不良債権額につきまして、平成十七年四月から平成二十三年九月までの実績をお示ししてございます。
 二ページの末尾の表にお示ししたとおり、平成二十三年九月末までの中小企業向け融資の実行件数の累計は一万一千九百件となってございます。
 続きまして、三ページから四ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で月別・メニュー別の件数・金額につきまして、平成十七年四月から平成二十三年九月までの実績をお示ししてございます。
 四ページの末尾の表にお示ししたとおり、平成二十三年九月末までの中小企業向け融資と保証を合わせた実績の累計は、実行件数が一万九千百二十一件、実行金額が四千二百九十一億七千三百万円となってございます。
 五ページをお開きください。新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で事業規模別の件数・金額(残高ベース)をお示ししてございます。
 平成二十三年九月末時点の融資と保証の合計の件数は四千三百八件、残高は七百五十三億円となってございます。
 続きまして、六ページから七ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で事業規模別の件数・金額(実行ベース)をお示ししてございます。
 七ページの二段目の合計欄にお示ししたとおり、二十三年度第二・四半期末時点の融資実績は、件数が三百四十八件、金額が三百六十七億円となってございます。
 八ページをお開きください。新銀行東京の開業以降の債務超過企業・赤字企業への融資・保証実績をお示ししてございます。
 二段目の欄は、平成二十三年度第二・四半期末時点での実績でございまして、合計の件数は二千五百一件、残高は百九十七億円となってございます。
 九ページをお開きください。新銀行東京の預金規模別の預金者の件数・割合・金額をお示ししてございます。
 平成二十三年度第二・四半期末時点における一千万円以下と一千万円超の個人及び法人預金者の件数、金額及びそれぞれの割合をお示ししてございます。
 続きまして、一〇ページをお開きください。同じく、平成二十三年度第二・四半期末時点における、新銀行東京の預金規模別の預金者の件数・割合・金額を、個人についてお示ししてございます。
 一一ページをお開きください。新銀行東京の融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移でございます。
 平成十七年度から平成二十二年度までの各年度及び平成二十三年度の第二・四半期末までにおける無担保・無保証による融資の実行件数、実行金額をお示ししてございます。
 続きまして、一二ページをお開きください。新銀行東京の有価証券残高とその内訳の推移でございます。
 平成十七年度から平成二十三年度第二・四半期までの有価証券残高とその内訳の推移をお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○伊藤(ま)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○佐藤委員 報告事項である新銀行について伺います。
 まず、政府向けの貸し出しについて確認をいたします。
 平成二十四年三月期中間決算説明資料のリスク管理債権の状況を見ると、貸出金残高が一千四百六億七千八百万円であり、政府向け貸出金を除くの金額は一千六十三億七千六百万円です。となると、政府向けの貸し出しは、貸出金残高から政府向け貸出金を除くを引いた三百四十三億二百万円となるわけでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 政府向け貸し出しは、決算書に記載のとおり、貸出金残高から政府向け貸出金を除くを引いた額でございます。

○佐藤委員 では、政府向けの貸し出しの推移を見ますと、平成二十二年九月末は約二百九十九億円、平成二十三年三月末は約三百六十五億円、そして、平成二十三年九月末は約三百四十三億円です。これだけ多くの金額を政府向けの貸し出しに充てている理由はなぜでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 政府は、税収のほかに、国債の発行や金融機関からの借り入れなどにより財源の不足分を補っております。
 日銀の統計によれば、十月末現在、国内銀行全体では、中央政府向けに約十一兆六千億円の貸し出しを行っており、このように、政府向け貸し出しは広く行われているものでございます。
 新銀行東京は、安定的な収益確保を図るという経営判断に基づいて、政府向け貸し出しを行っていると聞いております。

○佐藤委員 安定的な収益確保を図るという経営判断によって政府向け貸し出しを行ってきたとのお答えでありますが、平成二十二年三月期中間決算説明資料のリスク管理債権の状況の中に記載がある、政府向けの貸し出しについて、さかのぼって見てまいりますと、平成二十年九月期には約七百六十一億円、平成二十一年三月期には約七百六十億円、そして、平成二十一年九月期には約二百七十四億円となるわけです。このように、再建計画の期間中、多くの資金が政府向けの貸し出しに振り向けられてきたわけです。
 平成二十年二月に四百億円の追加出資を議決した際、新銀行東京再建計画では、基本方針として、これまで蓄積した営業ノウハウや反省点を踏まえ、事業を重点化し、中小事業者支援を強力に推進と記載をしていたはずです。それが、四百億円の追加出資後の平成二十年九月期には、政府向けに七百六十一億円を融資しており、その後も三百億円前後の貸し出しが続いていたわけです。これでは、何のための四百億円の追加出資だったのでしょうか。
 次に伺いますが、政府向けの貸し出しについては、利率は何%で、どれくらいの期間の貸し出しが多いものでしょうか。

○斎藤金融監理部長 貸し出しの利率や期間等、取引における個別の内容につきましては、他の金融機関と同様、新銀行東京は明らかにしておりません。

○佐藤委員 政府向けの貸し出しは、リスクはないにしても、どれくらいの利率であるかも答えられないということには納得ができません。先ほどの答弁では、安定的な収益確保を図るという経営判断によって政府向け貸し出しを行ってきたというお答えであったように、利益を得ることを優先して、政府向け貸し出しに多くの資金を振り向けてきたわけです。
 では伺いますが、平成二十三年九月末時点で、中小企業向け与信残高は七百七十四億円であるわけですが、今申し上げたように、政府向けの貸し出しには約三百四十三億円融資をしているわけです。ということは、中小企業への貸し出し余力が大いにあるのではないかと思うわけですが、融資を受けたい企業が来ないから中小企業融資がふえないのか、それとも、中小企業向け融資を新銀行の判断でふやそうとしていないのか、どちらなのでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京の平成二十三年九月末現在の中小企業向け貸出金残高は六百九十二億円でございますが、昨年同期と比較しますと約七十億円増加しておりまして、中小企業向け融資は着実にふえております。

○佐藤委員 昨年同期と比較をいたしますと増加しているのでしょうが、わざわざ日銀から多くの資金を借りている割には、中小企業融資に使っている資金の割合が少ないのではないかと思うわけです。資金が余っているからこそ、有価証券運用や政府向け貸し出しに資金を振り向けているわけです。
 日銀からは〇・一%の金利で一千百六十七億円を借り、政府には高い金利で約三百四十三億円融資をしているわけです。これだけでも大きな差益が出てくるわけです。さらに、企業に融資をしない資金は債券運用する。多少収益が出てきた状況でも、政府向けの貸し出しや債券運用の金額を減らさない理由はなぜでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 一般的に、金融機関が運用資産をどう配分するかは、その時々の経済状況やリスクとリターンを総合的に判断して決定するものであり、新銀行東京においても同様でございます。
 なお、日銀の低利貸付は、現在の我が国の金融政策の必要上行っているものでございます。

○佐藤委員 運用資産をどう配分するかは、その時々の経済状況やリスクとリターンを総合的に判断して決定とのお答えでありますが、これだけ景気が厳しい中でも、日銀から一千百六十七億円借りており、一方で、政府に三百四十三億円貸すという経営が続いているわけです。
 次に、有価証券の運用について伺いますが、決算短信の有価証券関係を見ると、外国証券の中間貸借対照表計上額は三百三十一億七千五百万円であり、取得原価との差額は四億三千万円の損失が出ているということがわかります。
 平成二十三年九月三十日時点で、これだけ損失が出ており、その後、ギリシャやユーロ危機が深刻化したことを考えると、今後の第三・四半期決算では、外国証券の損失がさらに出てくる可能性があるのではないでしょうか。
 外国証券については、リスクがあることを踏まえて慎重な運用を心がけた方がよいのではないかと思うわけですが、見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 一般的に、有価証券のリスクといたしましては、発行体の信用リスク、金利の変動リスク及び市場価格の変動リスクなどがございます。
 当然のことながら、新銀行東京は、従来からこうしたリスク判断に基づき、外国証券を含む保有銘柄の個別のモニタリングを継続的に行い、有価証券総体として安定的収益の確保に努めているところでございます。

○佐藤委員 都としても、ぜひ慎重な運用を心がけるよう、新銀行に対して運用の指導をしていただきたいと思います。
 次に、劣後債について伺います。
 平成二十四年三月期、第二・四半期決算短信の金融商品の時価等に関する事項を見ると、負債に計上されている劣後債は、中間貸借対照表計上額では十九億円ですが、時価は十七億二千四百万円であり、差額が一億七千五百万円出ております。
 劣後債については、平成二十四年から支払う利払いがふえることを以前から指摘してきたわけです。劣後債については、前半五年間は〇・六八%の利払いですが、後半五年間は二・一八%という高い利払いになっている社債であったと指摘をしてきたわけです。時価が大きく下がっている理由について、お答えください。

○斎藤金融監理部長 劣後債につきましては、新銀行東京の判断で十一月に償還が終了したと聞いております。

○佐藤委員 劣後債については、高い利払いになる前に償還すべきと何度か議会で取り上げてまいりましたので、償還が終了したと聞いて安心をいたしました。
 また、再建計画ではファンド投資の割合が多かったわけですが、我々は再三、ファンド投資のリスクについて、議会で取り上げてまいりました。新しい経営計画においては、ファンド投資の割合を抑えるよう指導すべきではないでしょうか。見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 ファンド投資は、金融機関で通常行われているものでございます。どのファンドにどれだけ投資をするかは、リスクとリターンのバランスを総合的に勘案した上での経営判断であると考えます。

○佐藤委員 ファンド投資が金融機関で通常行われていることは十分に承知をしております。ただ、税金から四百億円を追加出資された再建中の銀行が、リスクがあり、その結果が議会に出てこないファンド投資に多額の資金を投じることが妥当かどうかを指摘してきたわけです。今後の経営計画の中でも、ファンド投資については十分な情報開示がなされるべきですし、リスクを踏まえて慎重になるべきではないかと考えます。
 新銀行の再建計画は来年三月末までであり、来年の一定の予算特別委員会や経済・港湾委員会で、今後の経営計画について十分な議論も必要です。議論に間に合うように、早い時期に経営計画を議会に提出してもらうことが必要と考えます。
 決算短信では、平成二十四年三月期の業績予想も記載をされております。今期の経営見通しも出ているわけですから、少なくとも議会前には経営計画を出すよう、都から新銀行に指導するべきではないでしょうか。見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京の来年度以降の経営につきましては、当然のことながら、同行経営陣がそのあり方を検討しております。その内容がまとまり次第、都は株主として、新銀行東京から報告を受けることとなります。
 都としては、現在の経済状況下において、慎重に検討を行うよう求めているところでございます。

○佐藤委員 都として慎重に検討を行うよう求めているとのお答えでありますが、ぜひ指摘してまいりました資金計画やファンドの位置づけ等についても明記し、適切な説明を盛り込むよう、新銀行に指導していただきたいと思います。
 今後、経営計画が出てくるわけでありますが、新銀行が黒字の経営になったというのであれば、以前も議会で指摘させていただきましたように、追加出資した四百億円も含めて、都も回収の努力をするべきではないでしょうか。
 以前申し上げたように、現在、都の出資分は株式として保有をされておりますが、未公開株式でありますので譲渡制限等がついており、株式市場での売却は難しい状況です。今後、株式公開をしようにも、現実的には難しいわけですから、回収をするには事業譲渡や事業提携といった道筋が選択肢になろうかと思います。回収した税金をほかの用途に使えるという意義もありますので、ぜひこれは検討いただきたいと考えております。
 これまで、提携先等について、石原知事がさまざまな発言をしていたわけでありますが、新銀行と他企業との事業統合がなされた場合、他企業に直接株式を購入してもらうといった可能性もあるわけですし、また、都が保有する未公開の新銀行株式を統合先企業の公開株式と交換すれば、公開株を売却することで、都の出資分を回収することも可能になるのではないでしょうか。
 都が出資してきた資金を回収することを念頭に、事業譲渡や事業提携を模索するべきではないかと申し上げておきます。
 今後、経営計画が出てくる中、新銀行の経営については、引き続き十分な監視が必要であることを申し上げて、私の質疑を終わります。

○高倉委員 新銀行東京の平成二十四年三月期中間決算について質問をいたします。
 私が、本委員会で新銀行東京に関して質問するのは一年二カ月ぶりになりますけれども、この間、格段に経営改善が進んでいるというふうに受けとめております。
 先月十八日に発表されました新銀行東京の平成二十三年度第二・四半期決算によりますと、当期純利益の黒字とともに、本業の収支を示す実質業務純益につきましても四億二千七百万円と二半期連続の黒字を達成し、黒字額も二倍となっているわけであります。
 私がかねてから課題であると指摘をしてまいりました実質業務純益の黒字化が実現をし、当期純利益の黒字も継続をしております。そこで、この決算につきまして、幾つか確認をいたしたいと思います。
 まず、本業の収支を示す実質業務純益が二半期連続で黒字となった要因について答弁を求めたいと思います。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京は、コストとリスクを最適に管理しながら、地道に中小企業支援に取り組んでまいりましたことなどによりまして、貸出金利息収入が前年同期と比べまして約一億二千万円増加するとともに、有価証券運用も同じく約九千万円増加をいたしました。
 また、旧経営陣時代の高金利の預金が満期を迎えたことによりまして、預金支払い利息が同じく約四億三千万円減少いたしました。これらが、実質業務純益の黒字を維持し、黒字幅が増加した要因であると考えております。
 なお、与信審査や期中管理をこれまで同様に徹底し、デフォルトや延滞、新たな不良債権の発生の抑制に努めたことにより、当期利益も黒字となったところでございます。

○高倉委員 ただいまの答弁の中で、実質業務純益の黒字化のポイントとして、地道に中小企業支援に取り組んだ結果、貸出金利息収入がふえたというふうな説明があったわけであります。これは重要な点だと思いますけれども、貸し出しの状況、特に中小企業支援の状況について説明をいただきたいと思います。

○斎藤金融監理部長 中小企業向け貸出金残高は、二十二年九月末の六百二十二億円から、二十三年九月末には六百九十二億円と七十億円、率で申しますと、約一一%増加しております。
 また、九月末までの半期の実行で申し上げますと、件数は昨年度の二百三十九件から、今年度は三百四十八件と百九件増加し、同じく金額は二百六十八億円から三百六十七億円と九十九億円増加しております。

○高倉委員 銀行の健全性を示す指標としまして不良債権比率があるわけであります。新銀行東京の課題として、依然として高い不良債権比率があると思います。この不良債権の状況はどのようになっているのか、過去の状況と比較しての答弁を求めたいと思います。
 また、債権の保全の状況はどうか、それらについて都はどう評価をしているのか、所見を求めたいと思います。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京は、与信管理を徹底してデフォルトを抑制する経営姿勢をとっておりまして、二十三年九月末の不良債権残高は百六十八億円と、前年同期比で七十一億円減少しております。これは、ピークでありました二十年十二月末の三百五十三億円と比較いたしますと、ほぼ半減の水準となっております。
 また、不良債権比率は、二十一年九月末の二二・二〇%、これをピークといたしまして、一一・四七%まで低下をしてきております。
 また、債権の保全の状況でございますが、保全率は約八三%であり、他行と比較しても遜色のない水準を確保しております。
 不良債権比率は、他行と比べますと、いまだ高い水準にございますが、今後も経営努力を重ね、さらに不良債権の減少に努めてもらいたいと考えております。

○高倉委員 新銀行東京は、再建に着手をして以来、デフォルトの抑制や徹底したリスク管理、経費の節減を行ってきているわけであります。その結果、課題としてきた実質業務純益の黒字化を果たすとともに、健全性も高まってきており、再建は着実に進んでいると思います。
 再建計画は今年度で終わりであります。したがって、次の経営計画の検討時期に入っていると思いますが、新銀行東京は、再建計画期間中に得られた経験を十分に踏まえ、今後も着実に経営改善に取り組んでもらいたいというふうに思います。
 そこで、今後の経営のかじ取りにつきまして、新銀行東京の経営陣は、現時点でどのように考えているのか答弁を求めます。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京は、平成二十年以降、追加出資の重みを受けとめ、再建計画に基づき、懸命に再建に取り組んでまいりました。
 今後の経営のかじ取りとのお尋ねでございますが、現経営陣は、これまでと同様、リスク管理に細心の注意を払いながら資産を積み上げていきますとともに、設立目的であります中小企業支援については、顧客ニーズを的確にとらえて貸し出しを強化していくとしております。
 都といたしましても、新銀行東京には、中小企業支援を通じた地域社会への貢献を念頭に置きつつ、安定的な収益構造の確立を目指してもらいたいと考えており、新銀行東京の取り組みを可能な限り支援してまいります。

○高倉委員 私ども都議会公明党は、新銀行東京が再建を果たし、企業価値を高めることが重要であるというふうに繰り返し主張をしてまいりました。中小企業支援を念頭に置きながら、実質業務純益の黒字定着化を図るとともに、健全性を高め、新銀行東京の企業価値を高めてもらいたいと思います。
 その上で、再建が達成された暁には、事業譲渡あるいは業務提携を行い、追加出資を保全または回収していただくことを強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。

○清水委員 新銀行東京の中間決算について伺います。
 まず、経営目標についてです。半期決算報告ということで限られた情報ではありますが、三月期決算以降の特徴点について伺いたいと思います。
 まず、新銀行東京の運営方針を見ますと、コストの削減、そして収益面では貸出収益だけでなく運用収益というのも挙げています。都として、この決算短信に書かれている内容についてはどのように認識をしているのか、お伺いしたいと思います。

○斎藤金融監理部長 銀行が、その業務の一つとして、保有する資金を有価証券などで運用することは一般的なことであり、新銀行東京は、十分なリスク管理のもとで効率運用を行うことにより、銀行として一定の収益を上げているものと認識しております。

○清水委員 今ご答弁がありましたが、これでは、新銀行東京はまるで単なる収益を目的とした一般企業と変わりありません。
 ある銀行の経営計画を見ましたが、第一に掲げているのは、震災の影響を受けた企業に対して、融資の相談を受けてから短期で回答する新たな融資制度の創設や融資相談業務の充実など、支援体制を整備するということです。
 二番目に掲げているのが資金利益の増加です。その資金利益の増加の具体的内容は、ビジネスマッチングの機会の提供、コンサルティング機能の増強、そのための人員の増強です。
 一方、新銀行東京は、資金は貸出金よりも有価証券に多く運用しています。利益についても、有価証券運用利益が貸出金利益よりも大きくなっています。新銀行東京はそれ自身、当初は、その設立目的として中小企業支援を掲げています。しかし今では、有価証券が収益の柱になっている企業に変質しています。
 全国銀行協会が銀行の社会的役割として説明していることは、お金はよく私たちの社会生活における血液に例えられます、あるときは企業から個人へ、あるときは個人から企業へ、またあるときは個人、企業から国、地方公共団体へと、ちょうど人間の体の中を血液が循環するように流れ動いて、経済社会に活力を与えているのですということです。
 ところが、新銀行東京では、お金は循環せずに、みずからのところで自己増殖をしている。運用収益が貸出収益を上回る。利益を上げることが自己目的化しているともいえる状態です。このように、経営目標自体に、既に新銀行東京の異常な姿が見えるものです。
 資金運用について伺います。
 新銀行東京の収益構造の特徴は、運用収益が貸出収益を大きく上回っているという点です。九月の委員会では、都も認めているように、全国の銀行でも、こんな銀行は数行で、それでも銀行の中でも、信託、その他と分類されているごく一部の銀行です。都民の税金を投入して運用収益に力を注ぐ、企業運営を支援するなどということが、都民の理解を得られていると思っているのでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 有価証券の運用によりまして必要な収益を確保することは、新銀行東京の再建に資するものでありまして、都民の理解は得られるものと認識しております。

○清水委員 都民の理解を得られるなど、とんでもないことです。
 具体的な運用状況について伺います。
 新銀行東京で見た場合でも、貸出金の利益率は〇・九%ですが、運用収益は〇・七%です。それでも貸出金が伸びず、運用収益に力を注がざるを得ないというジレンマに陥っています。その運用収益も、より利益率の高いものを運用しようとしている危険な姿が見えます。
 例えば、九月期決算の新銀行東京の有価証券の保有状況を見ると、社債が占める割合がこれまでの最高に達しました。新銀行東京を立ち上げた当初は、有価証券に占める社債の割合は一けた台でした。それが、四百億円を追加出資した年の期末決算、二〇〇九年三月期から急上昇し、ことしの三月期決算では有価証券の半分近くになり、この九月期ではさらに上昇しています。この点について、都としてはどのように認識しているのかお伺いいたします。

○斎藤金融監理部長 資産をどのように配分し、運用するかは、その時々のリスクとリターンを総合的に勘案し、銀行の経営判断により行われるものと考えております。
 その結果、有価証券の内容が変動することは、当然あり得ることでございます。

○清水委員 何をいっても、同じ答弁を繰り返すだけです。
 東京都は、新銀行東京との連絡を密にして、経営状況などについて報告を受けるなど、適宜適切な監視に努めているという答弁をこれまでもしてまいりました。これでも適切な監視をしているといえるのですか。お伺いいたします。

○斎藤金融監理部長 ただいまもお答えいたしましたとおり、資産をどう配分して運用するかは、新銀行東京の経営判断であると認識しております。

○清水委員 社債は国債に比較して利回りがよいといわれていますが、その分リスクも高く、社債に偏った有価証券の資金運用も極めて異常です。
 例えば、東京都民銀行ですが、有価証券の運用収益は、収益の一〇%程度ですが、その中でも、社債は有価証券全体のわずか七%にすぎません。外国債など、さらに少なくなっています。都は、そのリスクをしっかりと認識すべきです。
 次に、株式投資についてお伺いいたします。
 二〇一一年三月期決算を見ると、新銀行東京は株式投資をして、結果的に一億三千万円の損失を出していることがわかります。実は二〇一〇年度の株式運用は、六月期決算を見てもゼロ、九月期決算でもゼロ、十二月期決算でわずかに三百万円。ところが、三月期決算になると、突如一億三千万円の損失が出てきました。二〇一一年三月期の決算を見ると、株式運用をして、今お伝えしましたような一億三千万の損失を出したことがわかりますが、こういう株式運用というのは、再建計画には入っていたんですか。お伺いいたします。

○斎藤金融監理部長 委員ご指摘の株式のお話でございますが、これは二十三年三月期、この三月の決算、五月に発表した決算のことでございまして、正確には一億二千六百万円ということでございます。
 銀行であります以上、有価証券の運用は行われるものでありまして、その運用の具体的内容につきましては、経営判断により行うものでありますことから、再建計画には記載されておりません。

○清水委員 新銀行東京と連絡を密にしているということですが、この株式運用について、都はいつの時点で知り得て、それをどのように見ていたのかお伺いいたします。

○斎藤金融監理部長 都は、新銀行東京が株式運用を行うことといたしました平成二十二年度第二・四半期において報告を受け、同行に対し、慎重な取り扱いを求めたところでございます。

○清水委員 今年度を見ても、六月期、九月期の各決算には株式投資の様子は出ていません。今後、十二月期決算、三月期決算で出てくる可能性というのはあるんでしょうか。

○斎藤金融監理部長 今後の決算というお話でございますが、将来の決算につきましては確定前でございまして、お答えすることはできません。

○清水委員 再建計画では、有価証券の運用は順次減らしていき、その比率は、二〇一一年度の目標では貸出金の六七%です。これが再建計画で明らかにされていることです。
 ところが、実際には、有価証券額は一向に減っていません。収益の柱にさえなっています。
 今回の九月期決算では、有価証券の保有額は貸出金の一四四%を超えています。ましてや、再建計画には今、記載されていないということでしたけれども、株式運用に手を出すなど何の報告もなかったわけです。しかし、都として、慎重にということだけで、やめるようにもいえないし、都民の大切な税金を投入し、それが損失を負うリスクが極めて高いにもかかわらず、それ以上いえないという異様な状態になっています。そのことを指摘しておきたいと思います。
 最後に、新銀行東京は、運営方針で、都との連携を生かしたビジネス強化を掲げています。都として、これまでの支援に加えて、何かこれまでの事業を拡充する予定があるのかお伺いいたします。

○十河金融支援担当部長 新銀行東京が、都との連携を生かしたビジネス強化を方針として掲げることは何ら不思議ではなく、都は、株主として必要なことは協力していく考えであります。

○清水委員 都として、これまでの支援に加えて、新銀行東京を支援する事業を拡充する予定があるんですかと聞いたわけですが、予定がないともいえません。
 例えば、新銀行東京がかかわる中小企業設備リース事業の二〇一〇年度の予算執行率ですが、わずか五・五%にすぎません。六億円は眠ったままで生きていません。にもかかわらず、来年度への局要求では増額されています。この設備リース事業は、中小企業には特に利用するメリットがありません。
 ある民間リース事業者の方にも、都の設備リース事業のスキームを見てもらいましたが、特に中小企業へのリースを促進するものにはなっていないといっていました。同じ六億円を使うなら、私たちが繰り返し提案していますように、中小企業へリース料を補助する方が、中小企業が元気になり、そのことによって地域経済は活性する、税収もふえるなど、よっぽどお金が生きてくるわけです。
 特に、新銀行東京の運営方針で掲げている運用収益について、今ただしてきましたが、新銀行東京は、本業の銀行業よりも収益そのものを追うがために、極めてリスクの高い収益構造になっています。一方、都の支援策がなければ成り立たないという状況にもなっています。
 新銀行東京の設立当初に目的としていた中小企業への融資ですが、事業規模別で見ると、売り上げ一億円未満の企業への貸し出しは、わずか二%にもなりません。その一方で、売り上げ五億円以上の企業が九〇%以上です。もはや中小企業への融資を語れる状況ではありません。
 これまで繰り返しいってまいりましたが、預金者保護、中小企業への支援の継続をし、清算するよう提案いたします。
 金融専門家などを交えた第三者による経営分析と処理方針を検討する場を設けることを求めて、質問を終わります。

○伊藤(ま)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤(ま)委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十五分散会

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