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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第八号

平成二十三年六月二十八日(火曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長西岡真一郎君
副委員長しのづか元君
副委員長鈴木あきまさ君
理事伊藤 ゆう君
理事伊藤 興一君
理事川井しげお君
山崎 一輝君
大松あきら君
田の上いくこ君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長岡田  至君
管理部長塩見 清仁君
事業部長横山  宏君
新市場整備部長宮良  眞君
市場政策担当部長大朏 秀次君
調整担当部長森本 博行君
新市場事業計画担当部長野口 一紀君
新市場事業推進担当部長志村 昌孝君
基盤整備担当部長臼田  仁君
施設整備担当部長久保田浩二君
港湾局局長中井 敬三君
技監飯尾  豊君
総務部長山本  隆君
監理団体改革担当部長石原 清志君
港湾経営部長小宮 三夫君
港湾経営改革担当部長河内  豊君
臨海開発部長平林 宣広君
開発調整担当部長大和田 元君
営業担当部長延與  桂君
港湾整備部長前田  宏君
計画調整担当部長大釜 達夫君
離島港湾部長平田 耕二君
島しょ・小笠原空港整備担当部長北村 俊文君

本日の会議に付した事件
 港湾局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 港湾局所管分
・第百十一号議案 平成二十三年度東京都臨海地域開発事業会計補正予算(第一号)
・第百十二号議案 平成二十三年度東京都港湾事業会計補正予算(第一号)
報告事項(質疑)
・平成二十二年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
・平成二十二年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
・平成二十二年度東京都港湾事業会計予算の繰越しについて
 中央卸売市場関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十号議案 平成二十三年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第一号)
報告事項(質疑)
・平成二十二年度東京都中央卸売市場会計予算の繰越しについて
・「東京都卸売市場整備基本方針(答申)」について
・豊洲新市場建設用地の取得等について

○西岡委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び中央卸売市場関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、港湾局所管分、第百十一号議案及び第百十二号議案並びに報告事項、平成二十二年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて外二件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、要求委員と理事者との調整の結果、取り下げとなりましたのでご了承願います。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○伊藤(ゆ)委員 私からは、東京湾内にあります臨海の石油コンビナートの危険性について質疑をさせていただきたいと思います。
 東日本の大震災を経験し、多くの都民は新しい危険を認識いたしました。それは、千葉県の市原市で炎上した石油タンクの危険性であります。首都直下型地震でもなく、震度五強程度の揺れであったにもかかわらず、あっけなく炎上した光景を目にしますと、もし震度七を超える直下型の地震が東京を襲ったならばどうなるのか、だれもが不安になるはずであります。現に、この市原市の炎上だけではなくて、過去には、二〇〇三年の十勝沖地震においても、苫小牧で二基のタンクが炎上しています。そういう意味では、記憶する大きな地震において、かなり高い確率でコンビナートが火災を起こしたり、タンクが火災を起こしているという事例があります。東京だけが火災を起こさないということは考えづらいわけでありますので、この点について、特に質疑をしたいと思います。
 石油タンク事故において特に危険なのは、油の流出とともに、海、川を伝った広範囲な炎上と爆発です。三月十一日の津波被害に息をのんだ都民は、深夜に放送されました気仙沼の映像を見てぞっとしたことかと思います。油に火がつき、まち全体が炎上しているように見えた映像が流れました。そうして考えますと、これまでにつくられてきた防災計画の中に、石油コンビナートへの対策が正しく盛り込まれているのかは不安であります。
 そこで伺います。まず震災とは別に、通常の場合、東京港でタンカーの座礁などがあって油の流出が起きた場合は、東京都港湾局はどのように対応をとるのか、お伺いしたいと思います。

○小宮港湾経営部長 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律によりまして、油流出が発生した場合の対応は、海上保安庁の責務と位置づけられております。
 東京港の場合、これを所管する東京海上保安部が、油の流出状況が原因者だけで十分な対応ができないと判断したときは、みずから流出油の防除措置を講ずるとともに、港内の関係官庁及び油を取り扱う企業で構成します東京港排出油等防除協議会に防除活動を要請し、指示いたします。港湾局は、港湾管理者としてこの協議会に参加しておりまして、各参加団体と連携して流出油の処理に当たることとなります。

○伊藤(ゆ)委員 都には石油コンビナートはなくて、川崎などにあるとの説明を局から受けました。しかし、仮に川崎などのほかの港湾の石油コンビナートから油が流出した場合はどのような対応になるのか、お伺いしたいと思います。

○小宮港湾経営部長 平成九年七月の「ダイヤモンドグレース号」の東京湾中ノ瀬での座礁事故の際には、東京湾を所管する第三管区海上保安部から東京港排出油等防除協議会の各会員に出動要請がございまして、港湾局からは集油船、監視艇が出動し、油の防除作業に当たりました。
 あわせて、東京港に油が流れ込む事態に備えまして、第一航路及び第三航路の入り口に当たります港口部に、オイルフェンス展張--広げることでございますが--展張作業がいつでも可能な状態で民間作業船等を待機させるなど、被害を最小限に抑える対応を行いました。
 石油コンビナートなど陸上からの流出についても同様の対応をとることとなると考えられますが、第三管区海上保安部から要請があれば、東京港排出油等防除協議会の会員であります総務局と連携いたしまして、港湾局も対応することとなります。

○伊藤(ゆ)委員 今お話にあった東京都港湾局の集油船、油を集める船と書きますけれども、説明を受けたら、これは東京都に一隻しかないということでよろしかったでしょうか。--一隻しかないんですね。そうすると、今答弁いただきました内容は、いずれも平時において少量の油が漏れた場合の対応ということになるかと思います。川崎などの石油コンビナートが被災し、大量の油が流出した場合の対策として、一隻しかない集油船ではとても対応できるわけがありません。
 また、フェンスを張るといっても、少量の油を想定したもので十分な対応がとれるとはいえません。現に、気仙沼のタンクからのあの量の油の流出でさえ、あれだけの被害をもたらしたものでありますので、石油コンビナートからのその何十倍もの油の流出を考えれば、いわずもがなかと思います。
 そういう意味では、仮にも川崎などで大量の油が流出した場合の東京港への影響というのはどのようになるんでしょうか。伺いたいと思います。

○小宮港湾経営部長 港内の船舶交通の安全などを図ります港則法という法律がございまして、これに基づいて、船舶の航行については第三管区海上保安本部や東京海上保安部の判断となりますが、大規模な油流出の場合においては、船舶に対して航行禁止や港外退去措置が想定されます。そうなれば、東京港への船舶の出入港は不可能となりまして、東京港の担っている物流機能が停止する事態となります。

○伊藤(ゆ)委員 震災において、海からの救援物資というのがいかに重要であるかは、今回の東日本大震災でも思い知りました。しかし、さらに調べると、この航行禁止措置がとられた場合、最も深刻な影響を受けるのは、実は発電所でもあります。東京湾の沿岸には十二カ所のLNGの火力発電所がありますけれども、この燃料はことごとく東京湾からの海上輸送です。原子力が一部停止をして、今、火力への依存度が高まっているときに、火力発電もとまるということになれば、首都機能は完全に麻痺するといえると思います。
 早稲田大学理工学術院教授の濱田政則さんという、国交省の臨海部の被災影響度検討委員会の委員長も務められて、国に対する答申もされている方ですけれども、この方の想定によりますと、東京湾沿岸の埋立地には現在六百基余りの浮き屋根式タンク、石油タンクが建設をされていて、稼働している、東海道から紀伊半島沖を震源とする東海地震と東南海地震が連続的に発生したという仮定で、東京湾の京葉地区、京浜地区での長周期地震動を予測し、これによって東京湾沿岸に立地しているタンクの内容量、これは油ということになりますが、内容液の振動を計算した、その結果、総数の約一割の六十基のタンクから内容液がタンク外に漏れ出すという結果が得られた、これらの内容液のうち、かなりの部分は海域に流出する可能性があると。これは、国に対しても答申がなされ、この先生の方で発表をされている内容であります。
 そうして考えますと、相当量の油が流出するということになるわけでありますけれども、東京港排出油等防除協議会という、先ほどのご説明にあった、この協議会などの場で、こうした事故が生じた場合の一般的な対応だけではなくて、今申し上げたような危機的な災害が起きることに対する予防的な視点を含めて、ぜひ議論をしていただかなければならないというふうに思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○小宮港湾経営部長 当該協議会は、海上における油排出事故が発生した場合の防除活動を主体としたものであり、石油等の屋外貯蔵タンクの安全基準については、消防法や石油コンビナート等災害防止法等に基づき定められております。これによれば、屋外貯蔵タンクについては、万一の事故に備えて、油流出を防止するための防油堤、それから防油堤をさらに囲む流出油等防油堤などにより安全対策が施されていると聞いておりますが、ご指摘の趣旨につきましては、今後、港湾管理者である港湾局としても、物流機能確保などの点から、関係機関と調整の上、どのような対応をすべきか検討してまいります。

○伊藤(ゆ)委員 実は、私も、その防油堤のことについては専門家ではありませんけれども、同じく濱田先生にお話を伺ってまいりました。いわゆる液状化対策が施されている土地に建っているかどうかということが、非常に大きな点であるそうでございます。特に川崎の石油コンビナートにおいては、液状化対策が日本で一般的に行われた一九六六年以前の土地であって、ほとんど液状化対策がされていないということでありました。
 また、東京湾などの埋立地の護岸や地盤は、多くの場合、液状化対策が施されていないので、それによって防油堤や護岸が破壊されることも考えられるということが、この濱田先生からの発表にもございます。
 そういう意味では、もう既に石油タンクがつくられてしまっているので、今から土を掘り返すというのもなかなか難しい中で一番効果的なのは、やっぱり護岸を新たに増強して、液状化しづらい状況をつくるということだというふうにお伺いしました。
 しかしながら、そうした護岸の整備には、事業者の負担だけでは賄い切れないだけの費用がかかります。そういう意味で、石油タンク自体の耐震化とともに、石油コンビナートの地盤面の液状化対策など、石油事業者や地元自治体だけではなくて、都や神奈川県、あるいは川崎市、千葉県、千葉市などと連携して対応をとる必要があるのではないかと思います。
 残念ながら、海の上に県境はありませんので、川崎から漏れ出たものが大量に東京に流れつき、ひいては火力の燃料も届かない、物資も届かない、あるいは最悪の場合、炎上して川伝いに、東京都内に火の海が襲ってくるということも考えられるわけでありまして、これは、川崎など他県他市とも連携をして、東京都が対策をするべきだというふうに思います。このことは、港湾局にとどまらず、総務局や、あるいは知事本局を挙げて対応すべき課題だと思いますので、そのことを私の方から要望させていただいて、質疑を終わらせていただきます。

○鈴木委員 私からは、東京電力の福島第一原子力発電所の事故によって生じました風評被害の対策について、お伺いさせていただきたいと思います。
 日本海事新聞、これは三月十一日から二週間ほどたった三月二十三日の記事なんですけれども、京浜港へのライナーサービス、放射線の風評で一部抜港の動き--港を抜くというんですか--の中で、一部では福島第一原発の事故による放射能汚染を恐れて、日本寄港を取りやめる動きが出ているようだ、こうした動きは、放射能汚染により船舶の資産価値が毀損されることを恐れた船主の意向が強く働いている模様、思わぬ風評被害に物流企業や輸出入業者などは対応に苦慮している、こういうような内容が出ておりました。この原発事故のために、世界の船会社や荷主がコンテナの輸出入の形で広く利用する東京港においても、まさに風評被害を受けているという、こういう状況ですね。今の新聞記事のとおりだと思います。
 まず、東京港の受けている風評被害が具体的にどのようなものなのか、お伺いさせていただきます。

○小宮港湾経営部長 東京港においては、まず、被災直後は、一部の外国の船会社や乗組員が放射能汚染を恐れて寄港を拒否するなどの動きがございました。こうした動きは、新宿区のモニタリングポストの放射線測定数値の周知や国を通じた国際海事機関への、東京港を初めとする日本の港が安全であるという働きかけなどによりまして、比較的早い段階で沈静化させることができました。
 しかしながら、依然として、日本発の貨物の受け取り先である海外の荷主の中に、日本の港や日本からのコンテナ貨物が安全である旨を示すよう求める荷主が存在いたします。このため、東京港とその貨物が安全である旨を正確に情報提供していくことが不可欠な状況となってございます。

○鈴木委員 相手が海外の荷主ということであれば、風評被害が貿易への影響など実害に結びつかないように、しっかり対応をしていただきたいと思います。
 では次に、これまで東京港では、放射線、放射能の風評被害を抑えるためにどのような取り組みをしてきたのか、お伺いしたいと思います。

○小宮港湾経営部長 都としては、東京港内の放射線、放射能の傾向を測定いたしまして、これを公表することにより、港が安全であることを明確に示していくことが肝要と考えております。
 このため、港湾局では、東京港埠頭株式会社や首都大学東京と連携いたしまして、輸出の大部分を取り扱うコンテナふ頭四カ所の大気中の放射線の測定や、大井コンテナふ頭と青海コンテナふ頭の中間点の海水中の放射能の分析を行い、その結果を四月下旬からホームページ等で公開しております。
 また、東京港独自の取り組みといたしまして、輸出コンテナを、抜き取りにより、コンテナ表面の放射線を測定し、その結果を五月上旬から同様に公開しております。
 さらに、四月下旬に策定されました国土交通省の輸出コンテナ放射線測定ガイドラインに基づきまして、船会社等がコンテナ表面を測定した結果に対して、同省と都の連名による放射線測定証明書を発行する仕組みを四月末に備えております。
 これらの測定結果は、新宿のモニタリングポストの測定結果とほぼ同程度の水準となっておりまして、海外の荷主等に対して東京港が安全である旨を示す結果となっております。

○鈴木委員 同じく海事新聞で、これは三月十八日付で、国交省が京浜港放射能データを英文で公表することを発表したが、こうした対応が遅くなったことへの不満や不信感が根強いというようなことも載っていたんですけれども、東京都のホームページで公開しているという、今ご答弁がありましたけれども、やっぱりこういった英文等々で発信をしていくということも非常に大事なんじゃないかなと思いますので、その辺もぜひ、また対応していただければと思っております。
 いずれにしましても、今の答弁で、風評被害を押さえ込むこういった取り組みを、しっかりやっていただいているというふうには今理解させてもらいました。しかしながら、風評被害の原因である福島第一原発事故の収束の見通しが本当に全く立っていないという状況だと思うんですね。そういうような中で、風評被害を払拭するために、今後の取り組みがまさに重要になってくると考えます。今回、予算で車両用ゲートモニターの設置が提案をされておりますが、これを導入することでどのような改善がなされるのか、お伺いしておきたいと思います。

○小宮港湾経営部長 副委員長がご指摘されましたように、福島第一原発事故の収束見通しが明確にならない中で、東京港の風評被害を将来的にも払拭するためには、輸出コンテナの全数の放射線を検査する効率的な仕組みを構築し、東京港の安全性を広く周知していくことが不可欠でございます。
 現在、計測員によるコンテナふ頭ゲート前での測定を行っておりますが、大量のコンテナ測定には時間を要するため、交通混雑に拍車をかけることにもなりかねません。このため、車両用ゲートモニターを全コンテナふ頭の搬入用ゲートに設置することとしております。これによりまして、コンテナ車両が通過するだけで、コンテナ表面の放射線を自動的に検査することが可能となります。
 こうした取り組みによりまして、東京港の安全性を広くアピールし、風評被害を根絶してまいりたいと考えております。

○鈴木委員 東京港の機能が失われちゃいますと、日本の経済全体に影響が出てくるわけですから、ぜひ本当に根絶をするというような気持ちで頑張っていただきたいなというふうに思っております。
 東京港は、国際戦略港湾として首都圏、東日本の生活と産業を支える港湾であり、このたびの大震災においても被災された港の代替の機能を果たすとともに、被災地の物流を支えているわけでございます。こうした重要な役割と使命を担う東京港が、風評によって機能不全に陥ることがあってはなりません。断じてならないと思います。
 東京都はこれまでも、独自の取り組みも含めて的確に対応してまいりました。今後とも、円滑な物流を確保しつつ、適切な対応を講じて風評を払拭し、東京港の安全性を世界に向かって強くPRしていただきたいと考えます。私ども都議会自民党としても強力に応援をしていきたいというふうに思います。
 以上で質問を終わります。

○藤井委員 今回の東北大地震によりまして、マグニチュード九・〇という、史上最大ともいっていい大きな地震によって、東北地方は、ご存じのとおり大きい津波にのまれ、たくさんの犠牲者が生まれたわけでございます。この東日本大地震によって亡くなられた方々に心から哀悼の意を表したいと思います。
 改めまして、今回の地震、そして津波というものが、本当に大きな災害をもたらし、また、多くの人命を奪うという、こういったことを目の当たりにいたしまして、地震、津波対策がまさに重要であるということを改めて痛感させられたわけであります。
 今回の都議会の定例会で、我が党の代表質問でも、東京港において、東日本大震災を踏まえた津波、高潮対策に対して、都として一層強力に取り組み、推進をするよう訴えさせていただいたところでございます。
 そこで明らかになりましたように、今回の東日本大震災によって、遠く四百キロ離れたこの東京湾に津波が来て--一・五メートルという津波でございました。東京都が平成十八年に想定をした津波は一・二メートルということでございますので、想定を超える津波が来たと。それも四百キロ離れた東日本からでございます。
 また、歴史的にいえば、一七〇三年の元禄地震のときには、東京の品川に二メーターの津波が来たというふうな記録も残されております。
 また、政府の中央防災会議の報告によりますと、東海、東南海、南海地震が、連動型が来れば、東京湾に津波が来て、まさに江東区のゼロメートル地帯では五メーターぐらいになるだろうという想定もあるわけでございます。そういった意味では、今回我が党が訴えましたように、やはり、いつ首都直下型の地震が東京に来るかもわかりませんし、また、その震源地がどこにあるのか、どのぐらいの深さにあるのかということによって、一・二メーターの想定を超える津波や何かが来ることが想定されるわけでございますので、今回、想定外ということがいわれておりますが、くれぐれも東京に地震が来たときに、これは想定外の津波だったということがないように、港湾局として、しっかりとその対策に取り組んでいただきたい、その点をお願いしたいと思います。
 まずお聞きしますが、今回の東日本大地震を踏まえて、港湾局として、今後、津波、高潮対策の取り組みを直ちに開始すべきと考えますが、この点についてのご所見を伺います。

○前田港湾整備部長 港湾局では、これまでも、想定の津波高が最も大きい関東地震や国内最大級の伊勢湾台風を対象といたしまして、津波や高潮に対する対策を実施してまいりました。平成十八年度には東京港海岸保全施設緊急整備計画を策定しまして、液状化に対する耐震対策等を実施してきており、今回の津波でも被害は生じませんでした。
 しかしながら、今回の震災を教訓といたしまして、早急な取り組みが必要と考えております。港湾局では、直ちに局内に地震・津波対策会議を設置し、水門等の海岸保全施設の点検、見直しを開始いたしました。また、今月八日には、関係各局が連携して、地震や津波の専門家等から成る水害対策技術検証委員会を設置し、緊急にとるべき対応策等について検討を開始したところでございます。

○藤井委員 ただいま答弁にありましたように、都が水害対策技術検証委員会を設置して、早急に取り組みを開始したということについては、遅々として進まない国の対策に比べて、都のこういった早急な取り組みに対して評価をしたいと思います。
 その具体的な取り組みの内容、これはどうでしょうか。

○前田港湾整備部長 今回の被災状況を教訓といたしまして、水門等の電気、機械設備の機能を確保するための防水性の向上や、災害時における通信手段の強化など、港湾局において早急にとるべき課題を明らかにしていきたいと考えております。
 都の技術検証委員会は、年内に、緊急にとるべき対応策や今後の防災のあり方などについて提言を行う予定でございます。専門家の意見も聞きながら、その対策を迅速に進めてまいります。
 さらに、東京港で発生した今回の津波について詳細な分析を行うとともに、今後、国の中央防災会議での検討結果なども踏まえ、必要な見直しを行い、東京港の防災機能の一層の強化に取り組んでまいります。

○藤井委員 今回の震災を踏まえて、できるところから早急に、都としての取り組みをぜひ推進していただきたいということを要望したいと思います。
 今回の定例会において、我が党の代表質問の中で、東京港沿いにある十五カ所の水門のうち十一カ所の水門については、震災対策が来年度中に完了する予定であるという答弁をいただきました。しかし、逆にいえば、残る四つの水門については、まだ震災対策が行われてないと。じゃあ、その四つの水門はどこなんですかと担当者に聞いたら、何と大田区の四つの水門が、耐震対策が行われていないということでございました。すなわち、貴船水門と呑川水門と北前堀水門、南前堀水門の四つですね。東京湾内にある四つの水門のうち、全部大田区だと。これは鈴木副委員長ともども、大田区としてはしっかり取り組んでいかなきゃいけないということで、きょうは質問--鈴木副委員長はこの前、一般質問で取り上げていただいておりますが、私は委員会で取り上げたいと思っております。
 地元大田区では、この港南の四つの水門の周辺のまちづくりというものについて、今、検討を進めてきております。水門の耐震対策について、東京都は区とどういう協議を進めてきたのか、まずお伺いしたいと思います。

○前田港湾整備部長 今お話のございました大田区臨海部の、いわゆる港南四水門の耐震対策に当たりましては、都は平成二十一年に地元大田区と検討会を設置し、協議を行ってきております。具体的には、海辺の散策路としての機能確保や周辺環境への配慮など、大田区が進めるまちづくりの検討状況や、水門の存続、廃止に関する課題の整理を行うなど、総合的な視点からさまざまな検討を行い、区との協議を鋭意進めてきたところでございます。

○藤井委員 この港南の四つの水門のうち、南前堀水門というのがありますけれども、羽田空港に近い水門につきましては、平成二十一年に、大田区が、羽田旭町周辺まちづくりの基本的な考え方というものを公表しております。私どもも、地元の大田区からは、早期に対策を推進してほしいという要望も受けておりますけれども、そこで、この地区の震災対策の具体化に向けて、都としての取り組みはどうなっているか、お伺いいたします。

○前田港湾整備部長 南前堀水門につきましては、ご指摘のように、羽田旭町周辺まちづくりの基本的な考え方が公表されるなど、地元のまちづくりの検討が進んでおりまして、これまで、散策路の分断解消、水域環境の保全、水域利用者への対応などの課題について、大田区と協議しながら、先行的に検討を行ってまいりました。今後、南前堀水門の廃止も視野に入れ、地元区と連携して、このたびの東日本大震災を踏まえ、取り組みの促進を図ってまいります。

○藤井委員 南前堀水門については、大田区と連携をしてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 私は昨日、地元の区議会議員とともに北前堀水門の現場に実際に行きまして、いろいろと関係者の方のお話を聞いてまいりました。ご存じのとおり、この北前堀水門、ちなみにこの水門がつくられたのは昭和四十一年でございます。四十五年もたっております。調べましたら、貴船水門も、それから呑川水門も昭和四十一年の完成ですので、どれも老朽化をしております。
 私も実際に北前堀水門に行きましたけど、立派なコンクリートづくりですけれども、やはりあちこちひび割れしていたり、年代を感じるわけです。特にその一つは老朽化、それからもう一つは、先ほど冒頭申し上げましたように、大田区の四つの水門は耐震対策をやっていないわけですから、今回の東日本大震災級の地震が来た場合、果たして大丈夫なのかどうか、これはやっぱり不安に思う一人でございます。
 また、十五の水門があるそうですけれども、これは、大田区の水門四つを除いて、江東区にあります高潮防災センターが管理をしているそうですけれども、私は先日、都議会公明党の視察団で高潮防災センターへ行ってまいりました。立派な、近代的な設備で、全部コンピューター管理と。ですから、東京港にある水門は、もし高潮や津波が来た場合、高潮防災センターでボタン一つ押せば水門がおりる、そういうところも見てまいりました。
 しかし、残念ながら大田区の四つの水門にはその遠隔操作がないんですよね。ですから、老朽化しているし、また、耐震対策もしていないし、ましてや高潮防災センターの遠隔操作の対象にもなっていない。まさに、いつ地震が来るかわからないのに、もし東京湾近くで地震が起きた場合、水門が地震によって壊れて、そこに高潮や津波が来たらば被害がどのぐらいになるのか、これは想定できません。
 そういう意味では、ぜひ、残る貴船水門、呑川水門、また、北前堀水門の三つの水門についても、都として早急に結論を出し、そして対応していくべきだと、こう思いますが、この点いかがでしょうか。

○前田港湾整備部長 今お話のございました貴船、呑川及び北前堀の三水門につきましても、南前堀水門と同様に、散策路の分断解消や水域利用者への対応などを含め、さまざまな問題もございます。しかしながら、これらの水門の耐震対策につきましても、東京港の防災力を強化していくためには早急に取り組んでいく必要があると考えております。このため、南前堀水門の整備のあり方も踏まえつつ、総合的な観点から、それぞれの水門の整備の方向性につきまして、地元区と具体的な協議を進めてまいります。

○藤井委員 この四つの水門は、現在、都の港湾局の職員の方二名によって--四つの水門を二人の職員で見回っていただいて、いざ何か災害、地震、津波等があった場合は、その二人の方が手分けして、それぞれの水門のボタンを押すと水門が下がるということも聞いてまいりました。そのために、職員の方は水門のそばに宿泊をしているということもお聞きいたしました。そうやって私たちの水門を守る、そしていざというときに都民の生活を守るために苦労していただいている職員の方に心から感謝と敬意を表するものでございます。
 いずれにいたしましても、地元大田区が周辺のまちづくりに積極的に取り組もうという機運がございますし、そういった意味で、水門を廃止するなら廃止する、防潮堤を整備するなら早急に整備するということも大変に重要だと、このように考えますが、首都東京の都市機能を守るために、その最前線となる水門、あるいは防潮堤の、こういった海岸保全施設を整備することは、緊急、早急の取り組みの課題であると思います。津波、高潮対策など、東京港の防災対策、防災力の強化のために、今後とも万全を期して取り組んでいただくよう要望いたしまして、質問を終わります。

○佐藤委員 輸出のためのコンテナ検査に関して二点ほど伺います。
 放射能汚染が長期化する中で、工場が海外移転をして日本の産業が空洞化することのないよう万全の環境をつくり、海外諸国に対して十分に説明できる環境をつくらなければならないと思います。現在は、一日当たり五十本のコンテナについて抜取検査をしているとのことでありますが、これを全量検査に変えていく予定と伺っております。今のところ、検査に余分な時間がかかっている状況ではないとのことではありますが、全量検査になったとして、輸出の手間がかかるようでは影響が出てしまいます。検査時間の迅速化と短縮化が図られるように、ぜひさらなる設備の充実を求めます。

○小宮港湾経営部長 コンテナ表面放射線の全量検査に向けましては、検査のために輸出手続に負荷がかかることのないよう、効率的な仕組みを構築することが重要でございまして、検査自動化のための車両用ゲートモニターを導入してまいります。

○佐藤委員 これまで諸外国から検査結果に対しての異論や疑問が出てきたことはないようではありますが、放射能汚染が長期化する中で、海外諸国に対しての丁寧な説明が必要ではないかと考えます。現状では、検査結果をホームページで公表して、英語での記載があるとのことですが、各国の言語での説明表記が必要と思いますし、同時に問い合わせ窓口を整備して、各国の言葉で対応できる人員を用意していただくよう要望いたしますが、見解を伺います。

○小宮港湾経営部長 海事関係者の国際間の情報のやりとりは、一般的には英語で行われております。このため、現在、測定結果は日本語と英語によりホームページ上で提供しております。この情報は、主たる内容が数値であることもございまして、これまで対応言語をふやす要望や問い合わせは寄せられていない状況にございます。この測定結果情報は、主に海事関係者を対象に発信しているものでございますが、より広い対象の方の閲覧も視野に入れたさらなる情報提供の充実につきましては、今後、その必要性について検討してまいります。

○佐藤委員 今、お答えいただいたように、海事関係者には英語で通用するかもしれませんが、諸外国のさまざまな荷主に対しての説明が必要でしょうから、ぜひ情報提供の充実をお願いしておきます。いまだ原発から放射能が出ている状況ですから、今後も輸出に影響が出ることのないよう十分な対応を求めまして、私の質疑を終わります。

○山崎委員 私からは、江東区の新木場--私、地元でありますが、今回の震災がさまざまな被害を及ぼしたわけでございまして、それを中心に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、改めて申し上げるまでもなく、政治の役割は、国民の生命、財産を守り、その生涯を安全に安心して暮らせるようにすることであります。未曾有の大震災に当たっては、我が都議会自民党は、一日も早い復旧、復興に全力を尽くしてまいります。
 ところで、今回の大震災は、東北地方だけでなく、東日本全体に非常に大きな被害をもたらしたわけであります。首都圏においても、浦安などで大規模な液状化が起こり、住宅が傾いたり、そしてライフラインが分断されるなど、多大な被害が発生したことがニュースなどでも取り上げられていましたが、いまだに復旧をしていないところもあると聞いております。
 同じく、東京の臨海部にある新木場地区においても広い範囲で液状化現象が発生をし、都内で最大の被害が出たといっても過言ではありません。私も発災直後、十二日、十三日と現場に駆けつけましたが、わき上がる噴砂が道路一面を覆い尽くしており、今回の震災のすさまじさを目の当たりにし、その早急な復旧対応に向け奔走をしたところであります。震災直後、まさしく想定外の事態に対して、地元江東区でも噴出した砂の除去に懸命に取り組んでおりました。
 そこで、まず、今回の震災による新木場地区の被災時に、都はどのような対応をしたのかお聞きします。

○大和田開発調整担当部長 震災の直後から、局内に緊急体制を組みまして現場に急行いたしますとともに、地元区と協力しながら被災状況の把握に努めました。そして、都の管理する臨港道路であります新木場若洲線につきましては、速やかに噴砂の排除や陥没箇所の応急復旧を行いまして、交通機能を確保いたしました。
 さらに、液状化で被災した区道の応急復旧を支援するため、噴出した砂の仮置き場を十五号地におきまして速やかに確保し、早期に通行できるようにいたしました。

○山崎委員 震災直後、港湾局においても、新木場地区の液状化に対して区と連携をとりながら迅速な復旧対応を図っていたことは、今の答弁でわかりました。しかしながら、臨港道路を含め、新木場地区の多くの道路でいまだ沈下が残っており、最も被害の大きかった区道については、区によれば、全面かさ上げなど完全にもとどおりに復旧した場合には、最悪十年、補修費用は三十億円を要するといわれております。
 そこで、新木場の道路の本格的な復旧に対して、都への期待も大きいと聞いておりますが、都としてはどのように対応をしていくのかお聞きします。

○大和田開発調整担当部長 震災に伴う区道の災害復旧への支援につきましては国の責務でありますことから、港湾局では、関係局と連携をいたしまして、最大限の配慮を行うよう、たびたび働きかけを行いますとともに、区に対する助言を行いました結果、現在、国による査定の段階に至ってございます。
 また、都としては、関東地方知事会議を通じまして、国に対し、被災自治体への技術的支援と十分な財政措置を講じるよう、要請を行っているところでございます。
 臨港道路の新木場若洲線につきましては、沈下した部分や歩道、ガードレールの修復、汚水管の改修などを行いまして、年度内に本格復旧を完了させることとしております。
 また、江東区への移管手続中に被災した道路につきましては、従来どおり、区の基準を満たすよう、都の負担により迅速に整備を図ってまいります。

○山崎委員 臨港道路及び区移管予定道路については、既に復旧に向けた取り組みが開始されていることがよくわかりました。また、区道に対しても国に働きかけを行っているということでありますが、ぜひ今後とも、そうした局横断的な取り組みを精力的に行い、区及び被災地区の復旧に尽力をしていただきたいことを強く望みます。
 さて、今回の震災では、新木場地区の道路とともに民有地でも液状化が見られ、また、多くの護岸に被害が出ていると地元の事業者から聞いております。民間事業者が保有している土地や護岸について、都としてどのように対応をしていくのか伺います。

○大和田開発調整担当部長 新木場地区では、木材事業者の事業用地といたしまして、水際での木材の積みおろしなどが可能となるよう、護岸を含めて土地を売却しております。このため、護岸を含めた水際線までが私有地でございまして、地権者みずからが整備を行うものとなっておりますが、都としても、事業者の要請に応じまして、埋立地の構造物に関する技術資料の提供や助言など、必要な支援を行ってまいります。

○山崎委員 いろいろな形で都も意見があると思いますが、とにかく、護岸のそういった被害があるということをぜひしっかりと認識していただいて、そして地権者とともに、またさらにその護岸を直していくような手だてを、支援をしていただきたいことを強く要請したいと思います。
 今回の地震により、東京直下型地震が現実味を帯びてきております。新木場の事業者も、この先自分の土地が大丈夫なのか、大変気にかけているところであります。私有地であるか、道路であるかということにとらわれず、なぜ新木場でこのような大きな被害が出たのか、今回の被災状況の究明をしっかりと行い、今後の東京臨海地域のまちづくりにつなげていく必要があると思います。
 そこで伺います。今回、新木場地区の液状化被害が甚大になった原因について究明をし、今後の液状化対策を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○大和田開発調整担当部長 港湾局としては、今回の震災を受けまして、液状化現象が見られた新木場地区を初め、東京港の埋立地内で新たに地質調査を行っていくこととしております。この結果を用いまして、専門家などの意見を聞きながら地盤工学的な検証を行ってまいります。
 さらに、国土交通省が本年五月に設置いたしました液状化対策技術検討会議での議論の結果なども踏まえながら、関係局と連携をいたしまして、平成二十四年度末を目途に液状化予測図の見直しを行ってまいります。なお、この予測結果につきましては、これまでと同様に、インターネットなどにより広く都民へ情報提供していくこととしております。
 あわせまして、都といたしましては、関係各局が連携して建築物を対象とした対策の指針を作成し、都民に情報提供を行ってまいります。

○山崎委員 今の答弁のとおり、とにかくそうした取り組みを精力的に行っていただきたいと思います。
 東日本大震災は広域にわたり甚大な被害を及ぼしたことから、現在、東京都としては、都道府県や区市町村が個別に対応するのではなく、国が統一して対応すべきであると、被災規模に関する適用要件の緩和や支援対象世帯の拡大を国に提案要求をしていくことは承知をしております。しかし、江東区の新木場地区は堤外地であり、住宅を建てることはできず、事業所に対しては被災者生活再建支援法のような救済手段がないことから、被害を受けた事業者は大変負担を強いられております。特に、中小企業にとっては事態は深刻であるわけであります。
 新木場地区は、東京ゲートブリッジが開通した暁には、臨海部の新たな拠点となることが期待をされる地域であり、今後のこの地区のあり方については、先ほどの護岸の件も含め、都として地元自治体、そして地元の事業者の意見をしっかりと聞きながら、相互連携しながら、よりよいまち、災害に強いまちづくりに向けた取り組みを行っていくことを最後に強く要望し、私の質問を終わります。

○西岡委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑は、いずれも終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○西岡委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百十号議案及び報告事項、平成二十二年度東京都中央卸売市場会計予算の繰越しについて外二件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、要求委員と理事者との調整の結果、取り下げとなりましたのでご了承願います。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○田の上委員 三月の初旬の委員会でも質問させていただきました液状化でございます。実際、東日本大震災の後、調査していただいた豊洲新市場予定地の液状化について、改めて伺いたいと思います。
 代表質問で、液状化についてのオープンな形での調査、公開について質問がございましたが、技術会議の専門家から助言を受け調査している等の答弁でございました。液状化については、都内でも東部を中心に被害が出ており、課題となっているところでございます。ましてや、食を扱う市場用地の汚染土壌が噴き出していないのか懸念するところであります。
 複数の専門家が意見を出し合い、議論の結果を導くことが情報公開のあり方であり、安全に対しての責任であると考えます。会議の議事録で名前や個々の発言の公開をしてこそ、責任を持った判断だと都民が納得することができるのではないでしょうか。なぜ今回、技術会議を開いて、検討段階を含めてのオープンな形をとらなかったのでしょうか。お尋ねいたします。

○臼田基盤整備担当部長 現地を調査いたしました専門家から、生じた噴砂は部分的であり、小規模であり、再度、土壌汚染状況を把握するための調査を実施する必要はないという見解をいただいております。工事に際しまして、汚染状況を確認しながら対策を行うことで問題がないという見解も示されているところでございます。
 こうした見解を踏まえまして、これまでの汚染状況の調査の結果、汚染が検出されている箇所で、今回噴砂が生じた箇所については、土壌の安全確認に万全を期すために、汚染がないことが確認されている土壌につきましても、工事に際し、念のため汚染状況を確認する対策を行うこととしてございまして、工事の施工計画の中で、具体的なやり方については検討していくこととしてございます。
 このように、都が行います対策は、技術会議の提言に基づく盛り土部での百立米ごとの二十五物質の調査を行うことに加えまして、地震後に示されました専門家の見解に基づく土壌の安全確認を行うことで、市場用地の安全確認を確実に実施してまいります。
 なお、オープンな取り組みといたしましては、これらの噴砂の調査結果などにつきまして、三月十五日には既にホームページで公表をしておりまして、現在、専門家の見解を聞きながら取りまとめております対応策については、今後、ホームページに掲載していくこととしてございます。また、技術会議につきましては、工事の際に開催を予定しておりまして、そこで噴砂への具体的なやり方等についても確認していただくということにしてございます。

○田の上委員 ご答弁いただきました。工事の際に技術会議を開催するということなんですが、それでは既に方針が決まった後の対策の活用の仕方というところになるのだと考えます。なぜその方針が導かれたのか、プロセスを公開することに意味があるのではないでしょうか。
 また、東京都の液状化についての方針は対応策として公開される、ホームページ上で公表するということでございますが、ぜひ責任の所在も明らかになるようにしていただきたいと考えております。どのような方々の助言をもとに対応策をつくられたのか、教えていただけますでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 まず、プロセスでございますけれども、噴砂が生じました三月十一日の地震の後に、すぐ現地を調査いたしまして、専門家から調査の仕方等の方法の助言を受けてございます。その後、液状化のメカニズム、これは、噴砂がどのような形で発生しているかというようなところにつきましても、三月十五日のホームページ上で掲載しているところでございます。
 それから、現地を調査していただいた専門家でございますけれども、液状化など土木分野におきまして日本を代表する専門家でございます安田委員、それから、環境分野がご専門の長谷川委員から、その時点のさまざまなご助言をいただいているところでございます。

○田の上委員 私が申し上げたプロセスというのは、議論の段階でのプロセスという意味でございました。ご助言をいただいているのは、安田先生と長谷川先生ということでございました。
 次にお尋ねしたいんですが、豊洲新市場予定地においての液状化対策について、前回聞きそびれたところなんでございますが、液状化対策については、地表から不透水層までの深さに応じ、砂ぐいで締め固める工法や固化材を用いて地盤を格子状に固化する工法など、阪神・淡路大震災でも実績の認められた工法を用いて地盤液状化を防止しますというふうにしているかと思います。例えば、五街区は格子状固化工法かと思いますが、柱を打って対策をするのであれば、液状化しない土壌の上までの長さが必要であり、下に液状化する層があるなら効果がないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 技術会議におきましては、格子状固化工法は、地表面から不透水層を形成しております有楽町層までの間にあります、地震時に液状化する可能性が高い砂質土を液状化対策の対象とすることで、対策後は噴砂が生じない対策となってございます。この液状化対策の範囲につきましては、専門家の助言を踏まえまして、今回の地震による影響につきましても確認の上、既に詳細な検討を行っているところでございまして、工事に際しましては万全な対策を講じることといたしております。

○田の上委員 以前より指摘をさせていただいているところではございますが、平成十八年の地盤解析調査での液状化判定は、有楽町層よりも下に深い部分まで出ているところが幾つもございます。液状化判定の結果を踏まえて、都が不透水層としている層の上ではなくて、深い部分までくいを打ち込む必要があると考えております。
 対策範囲について、専門家の助言を踏まえて検討を行っているということなんですが、これは液状化しない層までの長さも含めて検討されているということでよろしいでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 液状化対策の範囲についてでございますけれども、現在、設計の中で、対策の範囲等につきまして、専門家の助言をいただきながら検討しているところでございます。その検討の結果を反映いたしまして、工事後には液状化が発生しない対策としていくこととしてございます。

○田の上委員 ちょっとはっきりしないところではございますが、ぜひ慎重な対策をとるべきであると申し上げておきます。
 それから、これも以前、指摘させていただいておりますが、セメント系の固化材というのは、油分があると固まらないはずでございます。ベンゾ(a)ピレンの処理のときに、ベンゼンが環境基準以下の場合は処理をしないで残ってしまいますので、油分があちらこちらに残ることになります。どのようにお考えでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 技術会議の提言に基づきまして、ガス工場操業時の地盤面から二メートル下までの土壌につきましては、汚染の有無にかかわらず、すべてきれいな土で入れかえる、このため、油分は一切残りません。
 また、それより深い部分の土壌につきましては、汚染土壌の掘削時に油膜が見られる土壌については、すべて加熱処理することで油分は分解除去されます。
 なお、仮に油分が現地に残っていたといたしましても、固化材となるセメントの添加量を増量する調整をすることで対応は十分可能でございまして、格子状固化工法上の施工上、何ら問題はないところでございます。

○田の上委員 ベンゼンが環境基準以下のところは油分が残るということで、データでもかなり出ていると思いますが、今のご答弁ですと、掘削が伴わない部分は油が残置されるということかと思います。油分が残っていたとしても、セメントの量で調整するというご答弁でございました。
 順序としては、汚染対策をしてから液状化対策をするということだと思いますが、護岸側の遮水壁は、汚染対策工事の前に、セメント固化工法で壁をつくるというものでございます。油分が残るのであれば、壁の強度に問題が生じるのではないでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 護岸側の遮水壁の施工上の問題でございますけれども、護岸側の遮水壁は、新市場予定地の敷地内ではなくて、汚染がない護岸の中につくってまいりますので、施工上の問題が生じるということはございません。

○田の上委員 油分なんですけれども、土壌汚染対策法の汚染物の対象範囲外ではありますが、有害物質であるとして専門家会議でも調査を要求いたしました。しかし、結局は埋立地にしているかどうかの判断に使ったのみかと思います。ベンゾ(a)ピレンの調査同様、最終のデータは、専門家会議に示されたわけでもなく、対策にも反映されませんでした。油分そのものの対策が見られないまま、地下に油汚染が残ったままの市場となることがわかったのかなというふうに思います。これが市場用地として、今後どのように評価されるのかが問題だと私は考えております。
 次に、液状化対策範囲について確認をしたいと思います。緑地部分については耐震対策をするという形で技術会議で話し合われていたかと思いますが、この耐震対策というのは、液状化対策もするということでよろしいでしょうか。確認をいたします。

○臼田基盤整備担当部長 緑地についてのお尋ねでございますけれども、技術会議におきまして、耐震対策としては、場内通路、あるいは駐車場と同様に、緑地についても液状化対策を行うこととしてございます。
 それから、先ほどのご答弁でございますけれども、市場の敷地外ではなくて旧東京ガス工場の敷地外で、市場の敷地内でございますので、汚染がないところに遮水壁をつくるということでございます。

○田の上委員 緑地の方も液状化対策を行うということでございました。
 それでは、建物以外の部分はすべて液状化対策をするということになるわけでございますが、なぜ建物の部分は液状化対策を行わないのか、改めて確認をいたします。
 今回、液状化が見られた箇所を見てみると、五街区では、千客万来施設だとか、青果の卸、仲卸売り場の建物に一部重なるところがあるかと思います。また、六街区では、見事に水産仲卸売り場の建物に重なるのではないかと思います。液状化対策をしなくて本当に大丈夫なのか懸念をするところでございますが、いかがでしょうか。

○久保田施設整備担当部長 建物の基礎につきましては、技術会議において、液状化による地盤沈下などの影響を考慮し、径が大きく、剛強なくいを支持層まで打ち込むこととしてございます。
 また、建物底面を厚いコンクリート版で覆うことにより、仮に液状化現象が生じても、一階部分に水や砂が噴出することはないため、建物下の地盤の液状化対策は行わないこととしてございます。現在、東日本大震災を踏まえまして、改めて建物の基礎の安全性を高める工法について検討しておりまして、必要な対策を講じてまいります。

○田の上委員 建物の基礎については、くいを支持層まで打ち込むというご答弁でございましたが、この支持層というのはどこを指しているのでしょうか。

○久保田施設整備担当部長 建物の基礎のくいを打ち込む支持層につきましては、江戸川層を想定しているところでございます。

○田の上委員 江戸川層ということでございました。
 私の地元、江戸川区の清新町にある建物も液状化の被害を受けたところでございます。そういった建物はほとんど二十階を超える高層でございます。こういったものが、支持くいの抜け上がり、ネガティブフリクションとも呼びますが、そういったものを起こしております。軟弱地盤の厚さが五十メートル近くあるため、支持くいも長いんですが、液状化の振動や流動で支持くいが損傷している可能性も考えられるそうでございます。
 六街区、七街区はくいが四十メートルに及ぶと考えられますが、大きな地震が起これば、水平方向の揺れでやはり破損するのではないかと考えます。建物の下も液状化をするべきではないかと思っております。一度液状化したところは密度が低くなるため、当然、再度液状化しやすくなります。ご案内かとは思います。
 第五回の技術会議で、委員の方が、建物はくい基礎なので、レベル一地震動であっても液状化する、その場合には水がどこからか出てくることになる、また、その際に地盤沈下が生じるので、くいが抜け出し、次の地震のときに危なくなると述べ、ネガティブフリクションについて問題提起をしておりましたが、やはり建物の下の液状化対策が必要ではないかと考えます。ご見解があればお聞かせいただきたいと思います。

○久保田施設整備担当部長 建物の基礎の安全性を高める工法としましては、建物下の地盤改良を行った上で、当初に比べて径の小さなくいを支持層まで打ち込むというようなことが考えられます。費用対効果を踏まえて、工法の検討をしてまいります。

○田の上委員 技術会議の先生方の意見もございますので、ぜひ慎重な対策をしていただきたい。私としては、建物の下の液状化対策もしないと、やはり都民としては不安であるというふうに申し上げます。
 液状化対策をしなければ、当然に地盤沈下を防ぐこともできません。私の地元の江戸川区でも、隣の浦安市でも、液状化による地盤沈下で家屋が傾いております。今回、地盤沈下については調べていないのでしょうか。お尋ねいたします。

○臼田基盤整備担当部長 大規模な液状化現象が生じますと、地盤沈下が生じる場合がございます。その際には、道路舗装や基礎構造とそれ以外の地盤との境界で、段差や亀裂が生じるという現象が生じることとなります。豊洲新市場予定地における現地の調査では、そうした段差や亀裂による損傷等の現象は確認されなかったことから、大規模な地盤沈下はないものと認識してございます。

○田の上委員 大規模な地盤沈下はないとご認識ということでございました。噴砂のところもいろいろ測量されているようでございますが、地震後の高低測量といったものを行っていないということでございましょうか。市場用地は高低差がありますので、また、土が露出しているので、目視では地盤沈下は確認できないのではないかと考えております。
 また、一部週刊誌などに写真が掲載されていましたが、護岸の上の通路の亀裂、段差がすごいものがございました。先ほども申し上げましたけれども、千葉県環境研究センターの報告でもありますが、液状化や流動化部分の多くは締め固まらず、以前より緩くなることが多いとのことでございます。次の地震では一層液状化、流動化しやすくなっていることを考えれば、しっかりと調査を行い、対策に生かすべきであると主張いたします。
 次に、今回、液状化が見られた場所についてなんですが、それぞれの街区で計測した日にちを教えてください。

○臼田基盤整備担当部長 中央卸売市場は、都市整備局とともに、地震発生の翌日の三月十二日と十三日に現地調査を行ってございます。技術会議の専門家には、三月の十四日及び十六日に現地踏査を行っていただき、噴砂の測定方法や飛散防止のための応急措置の仕方について、ご助言を受けたところでございます。
 噴砂の調査につきましては、三月十四日から二十八日にかけて、それぞれの街区ごとではなく、五、六、七街区、区域全域で一斉に行いまして、噴砂が確認された箇所は、三月二十二日から五、六街区並行して、規模の測定とともに噴砂の飛散防止用のシートがけなどを行いまして、五月一日にはすべての作業を完了してございます。

○田の上委員 そうすると、三月十二日、十三日に状況を確認して、噴砂の細かい状況については、三月の十四日から五月一日にかけて、全域、全街区で行ったということなんでしょうか。液状化が予測された場所に見られたのかどうか、ご見解をお聞かせください。

○臼田基盤整備担当部長 豊洲新市場予定地におきましては、これまで、地質調査や地盤解析調査によりまして、液状化が生じる可能性があると判定してございます。そのため、液状化対策を講じていない現状においては、今回のような地震で噴砂が発生することを予測しておりまして、その対策として、都は技術会議の提言によります液状化対策を実施することとしてございます。今回の地震により生じた噴砂は、液状化が生じる可能性があると判定された場所の全域で発生してはおらず、地下水が地表から浅い五、六街区の一部におきまして、小規模な範囲で確認してございます。

○田の上委員 五、六街区については液状化の箇所が百カ所以上ありまして、小規模かどうかというふうにも思いますが、いずれにしても、七街区については液状化判定が出ていましたが、今回、噴砂は発見されませんでした。これについては、どのようなご見解でしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 一般的な液状化発生のメカニズムでございますけれども、地下水位が高く、緩く詰まった砂地盤からなる砂層におきまして、地震による振動が加わることで、砂粒が水に浮いた状態になって液状化が起こるとされてございます。今回の地震におきましては、地下水位が深い七街区では噴砂の発生が見られないこと、このことについては地下水位の高低による影響が大きいと専門家は見解を示しておりまして、都も同様に考えてございます。

○田の上委員 七街区は地下水位が深いということでございましたが、地下水位が深いことを理由にするのであれば、盛り土はまだ行っていないとはいえ、地下水位の深い六街区の四十四から百八のところで、一番規模が大きい範囲で噴砂が起こっているということも指摘させていただきます。ぜひ専門家の方も一緒にご検討いただきたいと思います。
 絞り込み調査と照らし合わせてみましても、土壌及び地下水に汚染の発見されたところと発見されなかったところから噴砂が出ております。今回は、噴砂のサンプルを採取して汚染物質を調べたのでしょうか。もしくは、今後調べる予定があるのでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 現地の調査を行っていただきました専門家は、汚染物質は通常、粒度の細かい土に付着しやすく、新市場予定地におけます噴砂でございますが、これは、粒度は比較的大きい細砂以上でございますので、噴砂自体には汚染物質が含まれている可能性は小さいとの見解が示されてございます。
 このことから、噴砂のサンプル調査を行う必要はないと考えておりますが、市場用地の安全・安心に万全を期すために、汚染が検出されている箇所の噴砂につきましては、中温加熱処理と洗浄処理を行いまして、操業に由来する土壌汚染物質をすべて処理してまいります。操業由来の七物質につきまして、百立米を単位として化学性状試験を行うことで、安全を確保してまいります。

○田の上委員 噴砂についても中温加熱処理と洗浄処理というようなお言葉があったかと思いますが、ぜひ調査をしていただきたいと思います。さきの調査で汚染物質がないところに汚染物質が、可能性が少ないと今おっしゃっておりましたが、もし噴き出していた場合、汚染がやはり動いていたのではないかという、そういうことを知ることもできます。噴砂を調べることは重要であります。
 まして新たに汚染が発見されれば、当然ボーリングなどさらなる調査につながるものと考えます。代表質問では、噴砂でございますが、砕けた貝殻が多数混入しており、基本的にしゅんせつ埋め土層から垂直方向の砂の動きであると答弁をされていました。噴砂はどの層から噴き上がったものと考えているのでしょうか。確認をいたします。

○臼田基盤整備担当部長 専門家に現地の状況調査、確認をしていただいた際、噴砂は粒度の整った砂質土でございまして、細かく砕けた多量の貝殻片の混入が見られることなどによりまして、液状化したのは埋め土層であるとの見解をいただいているところでございます。

○田の上委員 決めつけるのは大変危険なのではないかなというふうに思っております。
 ちょっと図を示させていただきます。これは、いつもの平成十八年の地盤解析資料からとりました柱状図でございます。ボーリングした柱状図をちょっと簡単にするためにこういう形にしました。余り簡単には見えないかもしれませんけれども、たくさんボーリングした場所がありますので、まとめるとこのような形になりました。
 先ほど貝殻片が出てきたということでございます。ここの黄色い部分が埋め土になりますが、地盤解析資料の柱状図のところに、わきに記事という欄がございまして、ここに貝殻混入があるかどうかというのがすべて示されております。貝殻混入があった場所を全部貝殻のマークで示していきますと、こんな深いところまであるわけでございます。これ、すべてのところです。このわきのところのA.P.というのが標高でございますので、見ていただければわかりますが、一番深いものであるとマイナス三十のところまであるわけでございます。ですので、やはり埋め土というふうに単純に考えるのではなくて、液状化がどの層に及んでいるのか、幾つもの可能性を考えて対策をするべきではないでしょうか。もしご見解があればお願いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 今のお示ししていただきました地質柱状図でございますが、確かに深いところまで貝殻片の混入は見られるという結果でございました。しかしながら、埋め土層と、それから海底の中で積もった有楽町層等の地層等におきましては、貝殻の混入ぐあいが異なってまいります。埋め土層につきましては、ポンプでしゅんせつした土を巻き上げるわけですので、貝殻が砕ける、あるいは貝殻が多く集まるというような現象がございますけれども、有楽町層の下の方にある貝殻はまばらに存在しているということでございます。
 こうしたことも踏まえまして、専門家の方々は埋め土という判断をされたところでございまして、この内容につきましては、近々、地盤工学会の専門誌の中でも明らかにされると聞いてございます。

○宮良新市場整備部長 貝殻の混入につきまして、今、担当部長がご答弁申し上げたとおりなんですが、それに加えて幾つか、埋め土というんですか、しゅんせつ土ということがわかる査証といいますか、ことがあります。
 一つは、砂の径を見ていると非常に細かいと。それはやはり海底土の性質を示していることであろうと。二つ目は、ご存じのように、海底の深いところは酸素が行きませんので黒い色をしています。まさに噴砂になった砂はそういった黒い色をしています。それが過去に、大昔に堆積した砂、そういうものが深いところに出てくるんであれば、またそういった状況は違うと考えています。それが、貝殻を含めて、貝殻の混入、粒径、還元性があって黒い色をしている。
 それから、これは安田先生もお話しいただいて聞いたんですが、今回の地震で、東京の湾岸の周辺をくまなく安田先生は調べられて、全体を見ても、そういった有楽町層、要はそういう不透水層の下から出ていた例は今回の地震でもないといっています。そういうことから、やはり噴出したのは埋め土であろうと、私どもはそういうふうに認識しております。

○田の上委員 安全・安心な市場のためには、やはりしっかりとした調査が必要であると思います。二月のニュージーランドの地震のときにも、液状化した砂層は深さ十七メートルのものであったそうでございます。深い部分でも液状化するということがわかります。また、そういったものが上昇するということも考えられます。そこの判断をするところによって汚染の状況が変わるわけですので、慎重にしなければいけません。有楽町層以下は、結局、汚染対策していないわけですから、そういったところもきちんと考えていただきたいと思います。
 私も、知識のある専門家の先生などにいろいろ聞きましたが、土質による液状化の解析というものは難しくて、中生層の土質を詳細に調査しなければならないというふうに聞いております。どの層のものかを把握するのは非常に難しいんですが、だからといって、埋め土であろうというふうに決めつけることも大変危険であるというふうに指摘をしておきます。
 次に、液状化対策をしたところでございますが、阪神・淡路大震災でも噴砂が起こらなかったと、以前、臼田部長も答弁されておりました。ところが、今回は、東日本大震災により、対策を行う前に液状化が起こってしまいました。つまり、十メートルメッシュで調査し、対策をすることになっていた汚染箇所が動いていると考えられます。動いているかもしれない。これにより、土壌汚染対策は何らかの変更をするのでしょうか。お尋ねします。

○臼田基盤整備担当部長 今回の地震におきましても、あるいは阪神・淡路大震災の地震におきましても、技術会議が提言した砂ぐい締め固め工法などの液状化対策が行われている場所では被害が生じていないということでございます。現地を調査いたしました専門家からは、対策の有効性が改めて確認されたという見解もいただいているところでございます。
 工事に際して行います土壌汚染の確認につきましても、技術会議の提言の中で、あらかじめ土壌汚染対策の中に盛り込まれているところでございまして、具体的には、盛り土部につきましては百立方メートルごとに二十五物質の調査を行います。それから、ガス工場操業地盤面A.P.四からA.P.二の、この二メートル区間の土壌につきましては、土をすべてきれいな土と入れかえるということとともに、土を運び出す搬出時に、受け入れ先の基準に基づく検査を行うことで、これらによりまして、土壌の安全確認は十分行われると考えてございます。
 加えまして、今回の地震の後に専門家から示されました、これまでの汚染状況の調査の結果、汚染が検出されている区画で噴砂が生じた箇所につきましては、念のため、汚染がないことが確認されている土壌につきましても安全性を確認していくという見解をいただいておりますので、この対策をあわせて行いまして、新市場予定地の土壌の安全対策に万全を期すということでございます。
 このように、技術会議の提言によります対策に加えまして、地震後に示されました専門家の見解による対策を加えて行うことで、市場用地としての安全性は十分確保できると考えてございます。なお、専門家の見解に基づきます対策の詳細な内容につきましては、現在取りまとめているところでございまして、今後発表していくということにしてございます。

○田の上委員 もうご案内ではありますが、液状化というのは、地震動で地下水位が上昇し、間隙水圧が高まって、地層中に散在する多くの溶けやすい箇所が部分的に溶けて液状化してまいります。地層というのは決して均一な状態ではなく、部分的にいろんなものがございますので、緩詰まりの場所などというのもありますので、溶けやすい部分がまず液状化し始めます。そして、地震動が続くと溶けた箇所が拡大し、その数もふえるなどして、液状化した部分が層の中でつながってまいります。そして、地下水位の水圧が高まり、地下水位が地表面を超えるほど高くなってくる、そしてまた、地表の弱いところから砂と水のまじった液体状のものが一気に噴き出していくと。簡単にいえばそんな感じの仕組みでございます。
 つまり、噴砂の箇所だけではなく、土の中で流動化、対流が起こっているわけですから、地表面に見えない部分も動いているわけでございます。A.P.プラス四メートルから二メートルの土壌を入れかえても、その下にある対策すべき箇所を十メートルメッシュで区切って調べたものが、もはや今、正確かどうかというところでございます。
 技術会議の提言に基づき実施される土壌汚染の確認方法は、あらかじめ対策の中に盛り込まれており、安全性に問題はないというようなご答弁だったかと思います。また、安全性を確認するともおっしゃってはいましたが、どのような意味なのかなというふうに思います。地震により汚染対策の対象が移動しているので、再調査が必要ではないかというふうに考えますが、改めてこの調査の部分に関して答弁を求めます。

○臼田基盤整備担当部長 技術会議が提言いたしました土壌汚染対策につきましては、専門家会議、あるいは東京都が全部で四千百二十二カ所の調査を行いまして、表層土、地下水の調査を行った中で汚染が検出されたところにつきましては、さらにボーリング調査により汚染を確認してきたということでございます。
 こうしたことから、汚染の調査につきましては万全なものというように考えてございまして、再度汚染の調査をするということは考えてございません。

○宮良新市場整備部長 今ご質問があった、地震による液状化により対流が起こって、汚染の状況がいろいろ変わったのではないかというご質問なんですが、専門家、たびたびお話をいただいている安田先生なんですが、お話を聞きますと、今の委員のお話のように、地震が起こって、土のかみ合わせが崩れて、上から荷重があるわけで水が上に噴き出すんですが、その際に、地表が例えばアスファルトに覆われているとか、あるいは建物の基礎の底盤があるとか、そういった場合には水が上にまっすぐ上がることができないので、というのは頭が、今お話ししたアスファルトで下げられますから、そういった場合には横に行く可能性があるけれども、豊洲新市場の場合はそれが全くないと。草だけ生えているところですから、そうしますと、そういった噴砂の対流ではなくて動きは、下から上にしか、真っすぐにしか行きません。ということは真横にはないわけで、真横にないんであれば、汚染状況は横の方向に行って対流ということはないと、私は先生からのお話でそういうふうに認識しています。
 なおかつ、今回の噴砂があったのは、要は小規模で部分的であります。その部分だけ、確かにその上の動きがあるんで、そこだけを対象にチェックをすれば全体の調査をする必要はないと、先生からのいろいろな助言も得て、そういうふうに考えております。

○田の上委員 今ご答弁をいただきました。地表に出てきたものは噴砂なんですけれども、中ではいろんなことが起こっているわけでございます。当然、液状化するわけなんですけれども、液状化した後の泥であっても、中で液状化層に少しでも高低差があれば、それは流れていくわけでございます。当然横にも流れていきますし、いろんな可能性というのを考えるべきではないかというふうに思っております。
 特に慎重にならなければいけないのは、今回、噴砂のあった場所もそうなんですけれども、六街区なんかはとても汚染が多いんですね。いろんな形での、どこに汚染が出たかというのを、例えばFの幾つ幾つみたいな形で出していただいているんだと思いますが、それが少しずれただけでも対策が異なってきてしまう。だから、やはり動きを調べるということはとても重要なのではないかと思うわけでございます。少しずれただけでも大分変わってしまう。今まで立てていた対策がもしかしたら全部むだになってしまうかもしれないので、調査が必要なのではないかと私は主張しているわけでございます。
 千葉市の美浜区に中磯辺公園というところがございますが、ここで一九九二年と一九九九年、液状化の前と後で同じところをボーリングした結果というものが発表されております。ここでは難透水層、不透水層の下の砂層が液状化し、泥層を突き破って噴き出したというふうに結論づけています。この泥層というのが、難透水層、不透水層の部分であります。こういった例も踏まえて、ぜひしっかりと調査をしておくべきであると、私は主張をさせていただきます。
 次に、地下水の対策に関しても、今ご答弁いただいたので同じようなお答えになるのかと思いますが、三年前の調査に基づいて対策をするつもりなのでしょうか。変更がないのか、お伺いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 地下水の対策でございますけれども、噴砂は、液状化した部分の砂が地下水とともに圧力差によりまして垂直に移動して地表に噴き出す現象でございます。地下水の噴出量も、これまでご説明しておりますように、砂と同様に小規模でございますことから、地下水の汚染状況を変化させるような現象ではなかったと専門家の見解が示されてございます。こうしたことから、技術会議が提言いたしました地下水対策を変更する必要はないものと考えてございます。
 なお、今、委員お話しのほかの地区での液状化の状況でございますけれども、これについては、直径二メートルぐらいの噴出口ができたという、かなり大きな噴出の現場でございまして、豊洲のようにほとんど過半数が〇・二一立方メートル以下の噴出量だというような小さな噴砂というものとは違うメカニズムになっていると考えてございます。

○田の上委員 食を扱う市場でございますので、ぜひしっかりと調査をしていただきたいというふうに考えます。今、地下水についても同じようなお答えでございました。十メートル四方の区画で区切って対策をするわけでございますが、この四方の中に地下水もおさまっている、メッシュの外には動かないというご見解なのかと思います。
 液状化の発生地点で、液状化現象が地下地質をどのように通り抜けているかを確認するトレンチ調査が必要だという専門家の声もございます。この豊洲についても聞いてみました。正確な調査に基づいた汚染処理がなされなければ、今後、地下水の二年間のモニタリングで汚染が環境基準を上回る可能性が高くなるのではないかと考えます。調査後に液状化という事態が起こっていない通常の場合であっても、指定解除ができないことも、そういうケースも多々あるわけですから、自然由来の砒素、鉛に加えて、ほかの汚染物質に対しても、形質変更時要届け出区域の指定解除がされない事態になりかねないと指摘をしておきます。
 地震の前と後では状況が異なったということをぜひ認識していただきたい。そして、適切な対応を求めていくものです。五百八十六億円という土壌汚染対策費、また、開場時期、こういったものに縛られて調査や対策の手を抜いては、安全は確保できないと考えます。
 最後に、安心・安全な市場というのはどのようなものなのか、改めて岡田市場長にお伺いしまして、質問を終わります。

○岡田中央卸売市場長 卸売市場の最も基本的な使命は、食の安全・安心の確保であると考えてございます。消費者が卸売市場を経由した生鮮食料品の安全性に対して信頼を持つことができ、なおかつ卸、仲卸などの市場業者や産地、買い出し人などが安心して取引できることが重要でございます。
 安全というからには、生鮮食料品の品質管理ですとか、衛生管理といったものができる施設整備が必要であることはもちろんでございますが、例えば、豊洲新市場でいえば、何よりも土壌汚染対策が肝要でございます。
 新市場予定地における土壌汚染対策は、これまでるるご説明させていただきましたけれども、技術会議の提言に基づいた、法の求める対策をはるかに上回るものでございまして、市場用地としての安全・安心を十分確保するものとなってございます。
 今、ご議論いただきました液状化の対策につきましても、技術会議の提言に含まれているわけではございますが、さらに、今回の大震災を契機とした噴砂の状況も勘案して、現在、専門家とも相談してございまして、より万全なものとしていきたいというふうに考えてございます。
 都といたしましては、この土壌汚染対策を着実に実施していくとともに、都民の皆様方とのリスクコミュニケーションといったような観点から、対策の内容をわかりやすく説明するなどの取り組みを充実させてまいりたいと思っておりまして、こうした取り組みを通じまして、豊洲新市場を安全・安心な市場、すなわち都民の方々から信頼される市場として、開場を目指して全力で頑張ってまいります。

○鈴木委員 それでは、私は、補正予算を中心にして何点か質問をさせていただきます。
 東日本の大震災は、今回、日本観測史上最大の巨大地震というのみならず、大津波や原子力発電所事故を伴う未曾有の大震災、大災害となったわけでございます。この大災害は、首都圏の生活、経済にも大きな影響を及ぼしました。
 そこで、現下の危機的状況への対応として、被災者、被災地支援や電力危機突破などを柱として東京緊急対策二〇一一をこのたび策定して、対策の実施に必要な経費として、一千三百七十四億円の補正予算を今議会に提出したわけでございます。中央卸売市場においても、産地の復興支援など、七十七億円の経費を補正予算案に計上されました。
 そこでまず、市場における補正予算の基本的な考え方について、改めて確認の意味において、お伺いしておきたいと思います。

○塩見管理部長 東日本大震災は、地震、津波による漁港施設等の損壊や原発事故による出荷制限等の直接的被害、さらには規制対象外品目における風評被害など、農畜水産物の産地に甚大な被害をもたらしました。
 一方、首都圏におきましても、自粛ムード等による消費の低迷や、電力供給不足による計画停電、電力使用抑制などの事態が生じ、卸売市場を取り巻く流通環境にも多大な影響が及んでおります。
 こうした中にあっても、卸売市場が都民への生鮮食料品の安定供給という使命を着実に果たしていくためには、食生活の多くを依存している被災産地の支援とともに、災害に強い市場づくりに取り組んでいかなければならないと、そういった観点から、本補正予算では、被災した産地や風評被害を受けた産地の復興を支援すること、食に関する安全情報を発信することにより消費者の不安を払拭すること、電力確保など卸売市場における災害時の対応力強化を図ることなどを基本として取りまとめたものでございます。

○鈴木委員 基本的な考え方として、今の産地の復興を支援する、消費者の不安を払拭する、災害時の対応力強化を図る、この三本柱、こういうことなんだと思いますが、産地支援については、我が党の代表質問でもその重要性を指摘したところでございます。
 中央卸売市場は、被災地から多くの生鮮食料品を集荷しており、例えば、青果物では被災地域からの入荷が全体の四割以上を占めております。産地の復興を支援することは、都民の食生活を維持する上でも極めて重要であります。
 このため、都は、既に産地支援イベントの開催など、被災産地の支援に取り組んできたところであります。私も、築地市場のイベントに参加をしてまいりましたが、水産、青果物など、産地関係者が元気に販売をしておりまして、それにこたえるように大勢のお客様が、産地を応援しようということで、両手に持ち切れないぐらい買い物をされておりまして、あの光景を見て、やはり中央卸売市場を通った品物は安心なんだということを、被災地を応援しようということとともに中央卸売市場の役割というものを、本当にこの目で再確認をしたというような思いがいたしました。
 さらに、今回の補正予算では、この取り組みを積極的に展開するとのことですが、産地支援に関する補正予算案の具体的内容についてお伺いいたします。

○塩見管理部長 都では、震災発生後、今お話がありましたような築地のイベント等の、入荷物の安全性をPRする産地支援イベントを各市場等で開催するとともに、風評被害等の影響により資金繰りが悪化した市場の決済機関に対し、いち早く六十億円規模の緊急融資を実施し、産地への代金支払いを担保するための措置を講じました。
 今回の補正予算では、これら産地支援の取り組みを拡充し、決済機関への融資については、今後の経済環境に応じた柔軟な対応が可能となるよう、同額の六十億円を計上してございます。
 さらに、被災産地の生産活動を支えるための補助制度を新たに構築いたしまして、その経費といたしまして十六億円を計上しております。具体的には、市場の卸売業者が被災産地からの出荷に応じて当該産地に交付する出荷奨励金について、都が補助金を上乗せするものでございます。
 今後とも、被災地の情報を十分に把握し、的確な対策を実施することで、被災産地を支援するとともに、都民の生活の安定を図ってまいる所存でございます。

○鈴木委員 六十億円規模の緊急融資を実施して、産地への代金の支払いを担保する措置を講じた、これ、すごく評価できると思いますよ。すごくスピーディーだったと思います。
 それで、今後、やっぱり原発の状況も本当にどうなるかわからないと。本当に国の今の状況を見るといら立たしい限りですけれども、そういう本当に不確定な状況にある中で、今後、この被災産地の生産活動を支えるための補助制度も新たに、その経費として十六億円を計上しているということです。今後どういうふうになっていくか、これはもう本当に状況はわからないわけですよね。ですから、被災産地の復興に向けたニーズや市場を取り巻く経済環境などは刻々と変化する--いいように変化していってもらいたいわけなんですけれどもね。このため、本当にきめ細かい情報収集を、もう本当にきちっと行っていただいて、その状況を分析して、柔軟かつ適時適切な対応をぜひお願いしておきたいというふうに思っております。
 次に、卸売市場における災害時の対応力強化についてお伺いいたします。
 都はこれまでも、「十年後の東京」計画に基づいて、防災対策など都市構造の弱点を克服するための施策に取り組んでまいりました。しかし、今回の大震災は、これまでの行政計画のレベルを超えるものであって、都は、今回の教訓を踏まえながら、さらなる都市力を備えた東京を実現していく必要があります。
 その東京において、卸売市場は、生鮮食料品流通の中心的役割を担う、食の面から都民生活を支える、まさにライフライン施設であり、都の目指す高度な防災都市のかなめの一つといえる存在であります。
 私たちも、都議会自民党の東日本大震災の対策本部の現地視察団として、相馬、南相馬に行ってまいりました。相馬の原釜地方の卸売市場や相馬の双葉漁協の施設を見てきましたけれども、もう本当に大屋根はないし、十三、十四メートルの津波にのまれちゃったってことでしょうけれども、競り場なんていうのは崩壊しておりましたよ。もう本当に、そういう中で、この地元のライフラインである市場がなくなってしまって、そこに住んでいる方の生活がままならない、こういう状況を見てまいりましたけれども、こういった災害時において市場の機能が麻痺をすることがないように、対応力の強化をきちっと図っていくっていうことが、今後の大きな課題であるわけであります。
 三月の震災発生後に東京電力管内で実施された計画停電によって、中央卸売市場は影響を受けたわけであります。過日も都内の花き協議会の皆さんの懇談会にお邪魔しましたけれども、北足立市場の状況をですね、照明が消えて、取引がストップした状況など、懇談会でいろいろお伺いしてまいりました。特に業務の運営に支障があったわけなんですよね。そのような状況を、どのような状況だったのか、もう一度お伺いしておきたいと思っております。

○大朏市場政策担当部長 三月十一日の震災後、東京電力の管内では、三月十四日から二十八日まで計画停電が行われ、市民生活に少なからぬ影響がございました。
 東京都の中央卸売市場においても、お話にございましたように、北足立市場が三月十六日から二十三日にかけまして計四日間、延べ五回にわたりまして計画停電となりました。
 計画停電による影響でございますが、停電の時間帯も関係いたしましたが、卸売り場の照明が消えたことにより、競りなどの取引のストップ、入荷作業の一時停止などの混乱が生じました。
 また、代金決済システム等の停止に伴いまして入出金処理等の事務処理が滞り、市場関係者の職員の勤務時間が深夜にずれ込むなど、取引関係のみならず、広範囲にわたりまして、卸売市場における業務の遂行に大きな影響が生じました。

○鈴木委員 業務の混乱を避けて、市場の機能を維持するためには、照明の確保、決済機能の維持などは最低限の要請であります。当面はこうしたポイントを押さえつつ、夏季の電力使用の抑制と、さらには、万が一の事態への備えに万全を期すべきと考えますが、その点どのように考えているか、お伺いいたします。

○大朏市場政策担当部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、計画停電によりまして卸売り場等の照明や代金決済システムが停止し、市場における業務そのものが困難になるという事態が生じました。
 このため、この夏の電力不足への対応といたしましては、計画停電のときの経験を生かしまして、各種の対策を講じる予定でございます。
 具体的に申し上げますと、電力使用の抑制策といたしまして、事務室部分における空調機器の調整、照明の減灯、エレベーターの一部停止、電動フォークリフトなどの充電時間の変更などを実施することとしております。
 こうした取り組みの積み重ねによりまして、国の電力使用制限令に基づき卸売市場に求められる五%のピークカットを上回る、都庁全体の目標でもございます一五%のピークカットを目指してまいります。
 次に、大規模停電など万が一の事態に対する備えとして、北足立市場における計画停電対策にも活用した仮設発電機でございますが、その他の市場にも配置するなどの対策を行ってまいります。
 また、卸売市場においては、既に施設の耐震化を進めておりますが、今般の震災に際し、施設を点検し、必要な補修を行っていくとともに、仮設トイレなど資機材を確保してまいります。
 さらには、今後の課題として、代替電源の確保についても、設置費用、設置場所、維持管理コストなどの問題を勘案しながら検討してまいります。
 このような方策によりまして、卸売市場における根幹をなす業務を維持し、非常時においても卸売市場の機能を確保していきたいと考えております。

○鈴木委員 電力使用の抑制策ということで、都庁全体の削減目標一五%を目指して現場でも頑張っていくと、今お伺いしましたけれども、ことしも猛暑が予想をされるところであります。市場関係者が作業で健康を害することがないように、十分配慮していただきたいなというふうにもお願いしておきたいと思います。
 いずれにしても、代替電源の確保、こういった検討を速やかに進めていただきたいなと、こういうふうに考えているところでございます。
 一方、今回の補正予算はあくまでも緊急対策であり、今後の産地支援や災害対応力の強化に向けて、継続的に対応を講じていかなければならないわけであります。先日、卸売市場審議会から答申のあった東京都卸売市場整備基本方針においても、今回の震災を教訓とした災害対応力の強化や、省エネのための自然エネルギーの活用などが盛り込まれております。今後、第九次東京都卸売市場整備計画の策定に当たっても、この視点を生かしていくことが肝要であると考えます。
 そこで、卸売市場が、都民生活を支える施設、まさにライフライン施設として、被災地支援や卸売市場の今後の災害対応力を強化していくことについて、市場長の決意をお伺いして、私の質問を終わります。

○岡田中央卸売市場長 お話しの東日本大震災は、太平洋沿岸に壊滅的な被害をもたらしまして、また、原発事故により、放射性物質の放出や電力供給不足という事態を引き起こしました。三月十一日を境に、我が国の社会、経済情勢が一変したといっても過言ではございません。
 東京について申し上げれば、ご指摘ありましたように、農水産物、電力など、首都機能を維持するために、多くの資源を被災地等、他の地域に依存しているということが改めて明らかになったということでございます。
 中央卸売市場といたしましても、都民生活に欠くことのできない生鮮食料品などを安定的に供給する責務を負っております立場からも、市場の代金決済機能を維持するため緊急融資を行うとともに、風評被害の解消を目指して産地支援イベントを実施するなどの取り組みをこれまで行ってまいりました。
 今回、ご提案しております補正予算は、被災した産地を支援し、その復興を支援すること、また、今回の大震災を教訓に、東京の卸売市場の災害対応力を強化することが必要不可欠な施策であると認識し、これまでの取り組みをさらに発展させるための予算としてご提案させていただきました。
 中央卸売市場といたしましては、これらの対策を着実に実施することにより、被災地の復興を支援するとともに、卸売市場に必要な電力不足への対応力などを強化し、生鮮食料品の安定的な供給に全力を尽くしてまいります。
 また、さきにご答申いただきました基本答申を受けまして、今後策定いたします整備計画におきましては、市場の持つ公共性を踏まえた機能強化策の一環として、災害にも強い卸売市場といった視点を盛り込んでいきます。予備電源の確保や太陽光発電等の自然エネルギーの活用などを含め、中長期的な施設整備についても全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

○西岡委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時六分休憩

   午後三時二十二分開議

○西岡委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○伊藤(興)委員 では、私からは、まず、このたび提案された補正予算の中から、中央卸売市場の震災関連の対応について質問をさせていただきます。
 都議会公明党は、今回の震災の実情を把握するために、被災地に調査団を派遣いたしまして、私も、岩手、福島、茨城へ調査に行ってまいりました。そして、その惨状を目の当たりにしてまいりました。そして、その復興のためには、本当に国にしっかりやってほしい、こういう思いでいっぱいでありますけれども、被災地からさまざまな恩恵を受けてきた東京都も支援をしっかりとしなければならないと、改めて支援の必要性を痛感したところであります。
 被災地での数ある問題の中でも、原発事故による放射能汚染が深刻な問題であります。高濃度の放射能汚染により、原発周辺で農作物の生産ができないだけでなく、住むことさえかなわず、いまだ多くの方が遠隔地に避難をしておられます。また、福島県以外の関東周辺地域まで放射能の影響が及んでおりまして、放射性物質が暫定規制値を超えた農産物等が出荷規制を受けております。
 そこで、原発事故に関連して、都民のために生鮮食料品の流通を担う中央卸売市場による安全・安心の確保や、被災地支援の具体的な取り組みについて何点か質問したいと思います。
 まず、原発により、被災地、そして周辺地域からの出荷物に深刻な風評を与えている問題についてでありますけれども、先ほども申し上げた岩手、また、茨城等、お伺いさせていただく中で、青果を扱う生産者も、また、水産を扱う生産者の方々も異口同音にいっていたのは、例えば福島であれば、福島と書いてあるだけで買ってもらえない、とってもらえない、茨城と書いてあるだけで全く売れなくなってしまう、こうした風評被害でございます。放射能も目に見えないわけでありますけれども、こうした風評被害、これもえたいの知れない、目に見えない被害といわざるを得ないと思いますけれども、被災した産地や市場に対して、こうした風評被害がどのような影響を与えたのか、市場の側から具体的にちょっと伺いたいというふうに思います。

○横山事業部長 まず、原発事故によりまして被災した産地からの出荷物についてでございますけれども、風評被害のために安全であっても売れず、大量に返品される状況となりました。品目によっては入荷量の四割近くが返品されました大田市場を初め、各市場には返品された青果物が山と積まれまして、最後まで引き取り手がなく、市場側で廃棄処分とせざるを得ませんでした。
 そうした状況下で、被災した産地からの農産物の出荷が著しく減少し、特に福島県は、四月には五割以上も落ち込んでおります。このまま被災産地が出荷もままならず、新たな作付もできない状況に陥れば、青果物の年間入荷量の四割以上をこの地域に依存しております都にとって深刻な事態となります。
 次に、市場での影響でございますが、風評被害によって、市場業者が被災した産地の農産物を仕入れても売れない、また、売り先の小売等から代金の回収が滞る状態となりました。
 その一方で、産地側への支払いは、市場の場合、日々継続して行われております。その結果、市場の決済機関における資金繰りが悪化いたしまして、市場業者に不安が広がりました。もし市場の決済機関が破綻すれば、産地への支払いに支障を来すことはもちろん、市場自体が麻痺いたしまして、都民への生鮮食料品の供給がとまることになります。

○伊藤(興)委員 ただいまご答弁いただいたとおり、本当に目を覆うばかりの惨状ということでございます。こうした風評被害は、産地だけでなくて、東京の消費地の市場にも深刻な影響を与え、都民の食生活にも危機的状況であるということがよくわかりました。
 こうした風評被害を解消するためには、何よりも消費者への正確な情報提供を行って、安心して生鮮食料品を購入できるようにすることが求められていると思います。
 そこで、市場は、原発事故の被災産地からの農水産物の入荷に際して、どのような仕組みによって安全性を確保しているのか、伺いたいと思います。

○横山事業部長 原発事故が発生した以降、卸売市場は、都民の食の安全を確保するため、産地や国と密接に連携し、おのおのが分担して全力で役割を果たしております。
 具体的には、国が作成した基準に従って、産地側がチェックする農産物を選定いたしまして、毎週、市町村ごとにモニタリング検査を実施し、結果を速やかに公表しております。
 また、水産物についても、海域、流域ごとにチェックする魚種を選定いたしまして、同様に検査して公表しております。
 検査によりまして、放射性物質が暫定規制値を超えた物品につきましては、国の出荷制限や県による出荷自粛の要請によりまして、市場に出荷されない体制が整えられております。
 市場は、検査結果及び出荷の制限や自粛の情報を漏れなく受け取って、市場業者へ徹底して周知することで、放射性物質が暫定規制値を超えた物品の市場への入荷を拒否するとともに、販売しない体制をとっております。
 とりわけ、産地の検査につきましては、市場として産地側に任せ切りにするのではなく、内容や数値に疑問があれば、すぐに産地側に問い合わせ、また、他の場所で規制値を超える検査結果の情報があれば、直ちに対応策や再検査の状況を確認するなど、常に主体性を持って都民の食の安全のために対応しております。

○伊藤(興)委員 市場を通る農水産物について、関係者が連携して安全を確保するシステムが有効に機能している、そしてまた、都は、常に主体性を持って都民の食の安全を確保しているということはよくわかりました。
 都としても、しっかりと、こうしたシステムによって食の安全を確保している。しかし、消費者にきちんとそれが伝わっていくこと、また、消費者に安心感を持ってもらうことが、私は何よりも大事だと思います。ですので、市場を通ったものは絶対に安心ですよということを、もっとしっかりとアピールすることが必要である。そして、それが風評被害の解消につながっていくものだというふうに私は思います。
 そこで伺いますけれども、市場を通った農水産物が安全であることを、消費者に向けて積極的にアピールすべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○横山事業部長 市場は、国による出荷制限がなされた以降、市場業者に対して説明会を開催いたしまして、被災した産地から入荷した農産物等の安全性が確認されているという情報を提供いたしまして、それらを販売の際に消費者にお伝えいただけるようお願いしてきました。
 また、市場に入荷した物品が安全であることや、風評被害の解消が被災産地の支援につながることをPRするポスターを作成いたしました。
 さらに、東京都のホームページには、出荷制限や出荷自粛の情報を日々更新することに加え、産地側が行うモニタリング検査の結果や放射性物質に関する基礎知識等を掲載するなど、市場に入荷した農産物等の安全性について理解を深める情報を提供しております。
 今後は、小売店等で買い物をする消費者に対して市場から仕入れた農産物等が安全であることを広くアピールする、わかりやすいロゴマークを作成するなど、さまざまな機会をとらえて消費者の安心を得るための取り組みを業界と一体となって実施してまいります。

○伊藤(興)委員 ただいま答弁にありました消費者の最前線にある小売店等での取り組みが、わかりやすいロゴマークを作成するということでございました。これは提案ですけれども、例えば大田市場の、あるいは築地市場の目ききが厳選をしたお魚ですとか、お野菜ですとかっていう札を小売店の前にかけてあげることで、消費者の方々も、市場をしっかり通って安心なんだなということがわかるような取り組みになると思いますので、一日も早くこうした取り組みを進めていただきたいというふうに思います。
 消費者に向けては、こうした安全性の確認を、個々の小売店でのやりとりを通じて広めていくことが極めて重要であります。加えて、より一層の都民の安心を得るために、風評に惑わされることなく、安全な農水産物を購入しようという機運を市場から盛り上げていくこともまた重要であると思います。このような取り組みが、流通の正常化と生産者の支援にもつながると考えます。
 市場では、こうした風評被害の解消と生産者支援の観点から、産地への代金支払い確保に向けて、早くから対応したと聞いております。
 そこで、都民の安心を得るため実施した風評被害の解消に向けた支援イベントと、生産者支援に向けた、市場における決済機能を維持するために行った具体的な対策とその効果について伺いたいと思います。

○横山事業部長 産地を支援するイベントでございますが、市場流通の安全性のPRと、被災産地から出荷されました農産物等の即売会を内容といたしまして、四月の当初から、淀橋、北足立、板橋、豊島、世田谷、最後に築地の各市場におきまして、おのおのの市場業者の協力のもと、延べ十回実施いたしました。
 その結果、合計で六万人の方々が来場され、被災産地の農産物等を千六百万円も売り上げまして、義援金として一千万円以上を被災地に送ることができました。
 イベントが終了した五月の末には、被災した産地から市場への出荷量は、ほぼ前年並みに回復しております。
 市場における決済機能の維持の対応といたしましては、まず、決済機関に支払いがなされるよう、買い出し人に制度融資を積極的に紹介しました。次に、これを補う措置として、市場の決済機関である青果部と食肉部における仲卸組合や買参組合、水産物部と花き部における卸会社に対して、総額六十億円の緊急貸付制度を設け、無利息で融資いたしました。
 その結果、五団体から総額約五億円の借り入れの申し込みがありましたが、こうした貸付制度の創設によりまして、市場業者の不安が解消するとともに、資金繰りに苦慮する各決済機関が産地側への支払いを継続でき、都民への生鮮食料品を供給する市場機能を維持することができました。
 今後は、原発事故の影響がいまだ収束せず、風評被害も完全になくなっていないことから、引き続き被災産地から情報を得て、状況の変化に応じた支援を実施してまいります。

○伊藤(興)委員 都内の各市場で行った産地支援のイベントには、都議会公明党の議員も多数率先して参加させていただきまして、被災産地の農水産物の販売に協力をしたところでございます。
 私も、淀橋市場と築地市場のイベントに参加させていただきまして、特に築地の場合には、もう本当に、風評被害撲滅というテーマを掲げて、水産も青果も力を合わせて、また、被災産地の方々も力を合わせてやっていらっしゃいました。こうした取り組みは、被災産地を勇気づけて、市場で扱う農水産物の安全性を強くアピールすることになるため、都民の市場流通に対する信頼が増すものと考えます。
 また、貸付制度の創設は、市場の決済機能の特殊性に起因する問題であり、単なる市場業者の保護だけでなく、産地への支払い確保や都民への生鮮食料品の供給の観点からも重要であることが理解できました。
 先ほど申し上げた、私も調査に行ってまいりました茨城ひたちなか、また、水産の方は大洗、那珂湊と、さまざま生産者の方からお話を聞いてまいりましたけれども、中でも農産物を扱うJA関係の方々からは、茨城と書いてあるだけで、ミズナが、一箱二千五百円ぐらいで送り出せる、そうしたものが当時十円といわれたと、その次には今度は一円といわれたと、その次には持ってくるなといわれたと、本当にどうしようもない状況がずっと続いた、そして、やっと少しずつ--こうした都のイベント、また、支援等々も含めて感謝しておられましたけれども、少し回復をしてきて、三・一一以前の六割ぐらいまでは何とか戻ってきた、だけども、この残りの四割、これがどうしても回復しないと、どうか都としても、東京都からも中長期的な支援をお願いしたい、このような要望を受けてきたところでございます。
 今後とも、都民のため、そして被災産地のために、市場としてしっかりと取り組みを続けていただきたいというふうに思います。
 次に、今回の原発事故は、電力供給にも大きな影響を与えました。節電に努めることはもちろん大切なことでありますけれども、生鮮食料品を扱う卸売市場では、品質保持のため温度管理が求められており、停電時により支障が生じることや、あるいは無理な節電によって事故が起きる、こうしたことは絶対にあってはならないというふうに思います。
 万が一、事故が発生をした場合に、市場の信頼は揺らぎ、風評被害以上の大きな打撃になることは当然のこととして、都民の生命が脅かされる事態になるというふうに思います。
 そこで、卸売市場には、冷蔵庫などの温度管理された施設があり、それらの多くは電力に依存したものであると思います。節電対策を考える上で、大変に苦労する部分も多いと思いますけれども、節電対策と品質管理を両立させるための考え方と、また、その対策について伺いたいと思います。

○横山事業部長 市場にとって、低温卸売り場ですとか、冷蔵庫等の温度管理施設といいますが、これは、コールドチェーンを維持し、衛生や品質を管理するために、市場にとって欠かせない機能でございますが、一方で、ご指摘のように多量の電力を消費するため、今回の節電対策の対象とせざるを得ない状況でございます。
 各市場で、業界と話し合いながら節電計画を策定しておりますけれども、そこでは、従来から進めてきた省エネ化による電力使用の効率化とともに、事務室の空調温度の調節ですとかエレベーターの一部停止、卸売り場の一部消灯など、まず、温度管理施設以外の節電を優先させております。
 その上で、冷蔵庫等の温度管理施設の節電対策といたしましては、効率の悪いものや使用頻度が低い冷蔵庫を停止し、時間帯を限って、品質に影響がないよう、閉め切ったままで低温卸売り場や冷蔵庫を停止します。また、外気温に即して冷蔵庫の設定温度を見直すなど、必要最小限の対策を計画しております。
 さらに、こうした温度管理施設を使用する際におきましても、冷気が漏れにくいカーテンを使用したり、荷の出し入れを迅速化するとともに、節電時間帯の出し入れをむしろ禁止してしまうというようなことで、節電に工夫を凝らして、市場の生鮮食料品に対する衛生や品質管理が損なわれることのないよう、万全を期してまいります。

○伊藤(興)委員 都民への安全な生鮮食料品流通のために、先ほど質問させていただいた風評被害の解消とともに、今のこの節電対策についても、市場として万全を期していただきたいと要望いたします。
 次に、去る二十五日に都と東京ガスとの間で合意した、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策経費の負担合意について伺いたいと思います。
 先日ご報告があったとおり、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策経費について、東京ガス株式会社と東京ガス豊洲開発株式会社が七十八億円を負担するということで東京都と合意されたということでありました。
 この問題を少しさかのぼると、平成十九年五月に東京都が専門家会議を立ち上げ、この専門家会議の提言に基づいて、敷地全域にかけて詳細な調査を実施したところ、ベンゼン、シアン化合物などの汚染物質が見つかりました。そして、これらは、いずれも都市ガス製造の操業由来汚染であることから、都は、平成二十一年二月、東京ガス株式会社に対して、土壌汚染対策経費の一部について負担の申し入れを行ったということでありました。
 これまでの間、都は、東京ガスと継続的に協議を行う中、都議会に対しては、東京ガスは既に都の環境確保条例に基づいて土壌汚染対策を行って、条例上の手続はすべて完了したと説明されてきたと思います。しかし、今回、二年の期間を経て合意に至ったということでありますけれども、東京ガスは、既に条例上の手続を完了しているにもかかわらず、今回、なぜ東京都の申し入れを受け入れ、負担合意となったのか、伺いたいと思います。

○志村新市場事業推進担当部長 豊洲新市場予定地における土壌汚染対策につきましては、東京ガス株式会社及び東京ガス豊洲開発株式会社--以下、東京ガスと総称させていただきますが、平成十四年に東京都と民間地権者との間で締結いたしました、豊洲地区開発整備に係る合意及び豊洲地区開発整備に係る合意に当たっての確認に基づき土壌汚染対策を実施し、また、平成十七年には、東京都との間で、豊洲地区用地の土壌処理に関する確認書を締結し、これまでの対策に加え、法令を上回る対策を追加して実施することとして、平成十九年までにすべての条例上の手続を完了しております。
 その後、ただいま理事からもご説明ございましたように、都が専門家会議の提言に基づいて、敷地全域にわたる詳細調査を実施したところ、都市ガス製造の操業に由来する汚染物質が確認されたことから、東京都は、平成二十一年二月、都が実施する土壌汚染対策経費の一部負担について、東京ガスに協議の申し入れを行いました。
 東京都といたしましては、汚染物質が都市ガス製造の操業に起因するものであることから、東京ガスへの法的責任の追及可能性につきまして、法律専門家等の意見も踏まえ検討いたしましたが、先ほど冒頭に申し上げました平成十四年の合意及び平成十七年の確認書には、いずれも疑義が生じた場合等の協議条項はございますが、新たな汚染が判明した場合を想定した上での追加負担を求める根拠がないこと、また、既に東京ガスが条例上の手続を完了していることなどから困難であると判断いたしました。
 このため、東京都は、東京ガスに対しまして、この間の協議の中で、市場用地の安全性を高いレベルで確保するため、都みずから必要な土壌汚染対策を実施するが、予定地において操業由来汚染が存在することから、東京ガスが対策経費の一部を負担することについて交渉してまいりました。
 これに対し、東京ガスは、既に条例上の手続を完了している以上、みずからが実施した土壌汚染対策への法的な責任はないが、卸売市場が公益性の高い施設であること、また、現にガス製造工場の操業に由来する汚染物質が検出されているという事実を踏まえ、その社会的責任を果たすため、土壌汚染対策経費の一部負担について東京都の申し入れを受け入れ、今般、都と合意したものでございます。

○伊藤(興)委員 東京ガスは一民間企業であることから、みずからの土壌汚染対策に関して法的な義務がないのに、このような負担をするということは会社の利益に重大な影響を与えることになりかねず、株主や、また、債権者といった会社の利害関係者に対する説明責任を考えると、東京ガスにとっては難しい対応を求められたのではないかと思います。
 こうした中、今の答弁によると、東京ガスは、卸売市場が公益性の高い施設であることに配慮しつつ、予定地において現に汚染が存在しているという点に着目して、企業としての社会的責任を果たす観点から、今回の費用負担に合意したということでありました。今回の合意は、東京ガスにとっても、民間企業という立場を超えて、極めて大きな決断をなされたものと理解をいたします。
 次に、負担額の考え方について伺いたいと思います。
 最終的には、東京ガスが東京都に対し七十八億円を負担するということで合意したわけでありますけれども、負担していただくに当たって、金額の大小にかかわらず、合理的な内容でなければならないと思います。
 そこで、負担額の七十八億円は、どのような考え方に基づいて算出されたものなのかを伺いたいと思います。

○志村新市場事業推進担当部長 東京都は、平成十七年に、東京ガスとの間で、先ほど申しました豊洲地区用地の土壌処理に関する確認書を締結し、東京ガスが行う土壌汚染対策を定めましたが、その内容は、法令が求める対策に加えまして、追加の対策を上乗せするなど、市場用地を考慮した対策となるよう求めてまいりました。
 今回の負担額につきましても、都の詳細調査により現に確認されている汚染に対し、この十七年確認書で定めた内容と同様の対策を東京ガスが改めて実施するものと想定した場合の対策経費がどれくらいになるかということから算出をいたしました。
 具体的には、操業地盤面から深さ二メートルまでの処理基準を超える汚染土壌処理に係るもの及び深さ二メートルより深い部分で処理基準の十倍を超える汚染土壌処理に係るものを基本としつつ、土壌の処理に必要な仮設プラント等の経費などにつきましても、土壌処理量の比率等により積算し、負担を求めることとしてございます。
 これに対し、操業地盤面から深さ二メートルまでの土壌の入れかえや地下水汚染の処理、あるいは液状化対策などは、確認書に定めていないということもそうでございますが、市場用地としての安全性をより一層確保するため、都みずから対策を実施するものであるということから対象外としてございます。

○伊藤(興)委員 負担額の考え方については、平成十七年に確認書にて締結した内容に準拠して算出したということでございました。この考え方は、都と東京ガスの双方において納得の得られる方法だったのではないかと考えます。
 ところで、今のご答弁の中で、都が実施する土壌汚染対策のうち、市場用地の安全性確保の観点から都が独自に実施するために、東京ガスの負担の対象外としているものがあるということでございました。
 それでは、都が土壌汚染対策費として見積もっている五百八十六億円の対策別の内訳はどうなっているのか、そしてまた、五百八十六億円の対策費のうち、今回の合意額七十八億円とがどういう関係性にあるのか、伺いたいと思います。

○志村新市場事業推進担当部長 東京都が実施いたします土壌汚染対策経費につきましては、これまでもご説明申し上げているとおり、五百八十六億円と見積もってございますが、これを対策内容で分けますと、土壌処理に要する経費が約三百三十八億円、地下水対策に要する経費が約百九十億円、液状化対策に要する経費が約四十五億円、調査に係る経費が約十三億円と見積もってございます。
 このうち、地下水対策や液状化対策につきましては、先ほども申しましたとおり、市場用地としての安全性をより一層確保するため、都独自に対策を実施するものであり、また、調査に係る経費につきましても、専門家会議の提言に基づいて都が独自に実施したものであることから、今回の負担の対象外としてございます。
 このため、東京ガスとの協議のベースは、土壌処理に要する経費約三百三十八億円ということになります。ただし、この三百三十八億円の中には、ガス工場の操業地盤面から深さ二メートルまでの土壌をすべてきれいな土に入れかえるというのに必要な経費約百億円が含まれてございますが、この土壌の入れかえは、専門家会議の提言に基づいて、環境基準以下であっても、市場用地の安全性を確保するために実施する都独自の対策であることから、これも対策から除外されるべきものと考えてございます。
 したがいまして、先ほど申しました三百三十八億円から、さらにこの入れかえの経費百億円を除いた残りの約二百三十八億円が、東京ガスとの実質的な協議ベースと考えてございまして、このうち、十七年の確認書で定めた内容と同等の対策を実施すると想定し、算出した経費が今回の合意額である七十八億円と、こういうことでございます。
 なお、今回の負担対象とは異なりますが、東京ガスは、過去にみずからが行った土壌汚染対策におきまして、約百億円を支出してございます。したがいまして、今回の負担と合わせますと約百八十億円と、このようになります。

○伊藤(興)委員 都と東京ガスとの実質的な協議のベースとなるのは、都が安全性を高めるために独自に行う対策費を除いた約二百三十八億円であり、そのうちの七十八億円を東京ガスに負担していただくということでございました。
 また、東京ガスは、新市場の予定地の土壌汚染対策として既に百億円を支出しており、今回の負担額と合わせると約百八十億円を負担するということでございました。
 いずれにしても、都と東京ガスが、十七年の確認書をベースとした考え方をもとに、双方が歩み寄って合意したということは、都は、東京ガスに対して、負担していただくものはきちんと負担していただいた、また、東京ガスは真摯に対応し、合意に向け重大な決断をされて、この問題を解決されたことと思います。負担問題が合意に至り、予定地すべての取得も完了して、いよいよ新市場整備に向けて本格的な取り組みの環境が整ったと思います。都は、平成二十六年度中の開場に向け、全力を挙げて取り組んでいただきたいことを申し上げて、質問を終わります。

○清水委員 報告事項に関連してお伺いいたします。
 まず、三月末、国の第九次中央卸売市場整備計画の答申が出されました。この第九次整備計画では、豊洲新市場整備について、また、築地市場の整備について、どのような方針になっていると認識をしておられるか伺います。

○大朏市場政策担当部長 本年三月に策定されました、国の第九次中央卸売市場整備計画においては、第八次の計画に引き続き、築地市場の豊洲地区への移転が位置づけられたものと認識してございます。

○清水委員 私は、農水省の中央卸売市場整備計画を確認しましたが、第八次計画では、整備対象市場の一覧表の欄外に、ご承知のように注として、東京都中央卸売市場(新設市場-豊洲地区)の整備に伴い、東京都中央卸売市場築地市場は廃止するというふうになっております。
 第九次整備計画にはそのような注意書きはなく、「新設市場-豊洲地区」の記載は確かにあります。しかし、必要に応じ施設の改善を図ることができる中央卸売市場に、東京都中央卸売市場築地市場との記載もあります。国としては、どちらにも対応できるようになっています。
 そもそも、豊洲については、まだ認可されると決まったわけではありません。都は、豊洲新市場の認可申請を、いつどのように行うのか、お伺いいたします。

○大朏市場政策担当部長 国は、先ほどの第九次の中央卸売市場整備計画の策定に先立ちまして、昨年十月に卸売市場整備基本方針を策定しておりまして、その中で、中央卸売市場については、他の卸売市場に係る取扱品目の部類を継承する場合を除き、新設は行わないこととしてございます。
 今回の国の整備計画は、こうした基本方針に基づき策定されたものでございまして、国が豊洲新市場を計画に位置づけたことは、当然のことながら、築地市場を豊洲地区に移転し、廃止することを踏まえたものと認識してございます。
 なお、認可申請を、いつの時点でどのような手続かということでございますが、豊洲新市場の農林水産大臣に対する認可申請につきましては、卸売市場法第十一条第一項の規定に基づきまして、中央卸売市場の位置及び面積の変更、具体的に申し上げますと、現在の築地市場の位置及び面積の変更ということで行うことになります。
 神田市場が大田市場に移転した際の例でございますけれども、平成元年五月の大田市場の開場に当たりまして、同年三月に農林水産大臣に認可申請を行っております。このことを踏まえますと、豊洲新市場の最終的な認可申請につきましては開場の直前に行うこととなると思われますが、それに至る過程で、事業の内容につきまして十分に農林水産省の方と協議してまいります。

○清水委員 基本方針に新設は行わないということが書かれているといいますが、実際に、その市場計画には第八次に廃止するといったものが書かれていないんですよ。自分たちが都合のいいように解釈をしているとしか思えません。
 私たちは、国会でも中高濃度の土壌汚染地への豊洲新市場の開設問題を取り上げ、内閣総理大臣から、食の安全性や信頼が確保されるよう科学的見地に基づき万全の体制を講じるとともに、消費者に対して対策の内容などについて十分な説明を行い、その理解を得るよう求めていると答弁を得ています。前の政権の大臣のことです。この国の見解というのは今も生きているんです。これは残っているんです。
 都は、認可されようがされまいが、とにかく豊洲での建設工事を進めています。極めて問題だというふうに思います。この建設先にありきという姿勢は、環状二号線の整備工事にもあらわれていて、二〇一四年の新市場開場に間に合わせるように、築地市場では仮桟橋を隅田川に設置するという工事のために、業者の方々は既存の桟橋が使えず混乱しているというふうな話も聞いています。こういうことはあってはなりません。即刻改めていただきたいと思います。
 では、国の認可をとる上で大きな争点となるのは、豊洲新市場で問題になっている食の安心・安全の確保は、国がいう万全の対策なのかという点についてです。先ほど来議論がありますが、三月十一日の大震災で、豊洲新市場予定地は、食の安心・安全を確保する上で新たな事態になりました。私たちは、三月十一日の翌日、現地の外側から現場を調査して確認いたしました。その後、都に現地に入って状況調査を申し入れましたが、拒否され続けました。三月十八日にやっと現地調査に入ることができ、そこで九十カ所で液状化が起きているということ、地震に弱い地域であるということを確認し、そして二十二日には石原知事に計画の撤回を求めるとともに、汚染拡散のおそれがあり、液状化と土壌汚染の全面調査などを申し入れました。
 まず伺いますが、噴砂、液状化という問題について、私たちは九十カ所と確認をし、マスコミなどがそれを使われておりますけれども、都の調査ではどうなりましたか。お伺いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 箇所数のお尋ねかと思いますけれども、九十カ所という箇所数でございますけれども、私どもが最終的に調査の結果、把握いたしましたのは百八でございます。

○清水委員 都は、先ほどの国の第九次整備計画の答申を目前にした三月二十五日、既に農水省の食料・農業・農村政策審議会に向けて、審議会委員と農水省に、この液状化について、専門家の見解として、豊洲新市場予定地の噴砂と土壌汚染対策について報告書を届けております。その文書で示した見解について説明をお願いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 都は、農林水産省の食料・農業・農村政策審議会の求めに応じまして、食品産業部会資料といたしまして、豊洲新市場予定地の噴砂と土壌汚染対策を提出いたしました。その資料は、三月二十五日の審議会終了後、三月三十一日に同省のホームページに掲載されているところでございます。
 お話しの内容でございますけれども、東北地方太平洋沖地震の影響により生じました新市場予定地の噴砂の発生状況やそれに対する専門家の見解、今後の対応から構成されております。
 具体的には、噴砂の発生状況として、砕けた貝殻が多数混入しており、しゅんせつ埋め立てした砂が噴き上がってきたこと、また、専門家からいただいた見解としては、噴砂の有無は、地表からの地下水面の深さ、砂質土層の粒度等に左右され、地下水が浅い五、六街区に噴砂が生じ、地下水が深い七街区では生じていないこと、噴砂は、上部と下部との圧力差によりまして垂直方向に生じ、水平方向への水や土壌等の移動は通常は考えにくいこと、さらに、液状化対策をしていない埋立地では、液状化は発生して当然、だからこそ、技術会議で提言した液状化対策を確実に行うことが大切なこと、さらに、噴砂箇所につきましては、汚染物質、液状化に関する専門家の意見を聞き、処理するという今後の対応を記載しているところでございます。

○清水委員 農水省に対しては、第九次整備計画の答申作成を前にして、それに間に合わせるように専門家の見解を届けたわけです。一方、都民、都議会へはどうなっているか、また、その専門家の見解というものはどういうものかということを伺っていきたいと思います。
 先日の本会議で、市場長は、この液状化について、技術会議の専門家から噴砂に対しての調査方法の助言を受けたと答弁されました。技術会議の専門家から受けた助言の内容を説明していただきたい。調査方法の助言を受けた専門家、現地調査した専門家、農水省への提出文書に出てくる見解を述べた専門家、それぞれの専門家の氏名、役職を公表していただきたいと思います。

○臼田基盤整備担当部長 まず、現地調査を行っていただいた際の専門家からの助言の内容でございますけれども、噴砂の位置や噴砂の大きさを測定すること並びに噴砂の箇所と地下水位との関係を確認することといった助言をいただいてございます。
 それから、調査方法の助言を受けた専門家や、現地調査をした専門家、農水省への提出文書に出てくる見解を述べた専門家は、いずれも液状化などで日本を代表する学識経験者でございます技術会議の安田委員と、環境分野の専門家でございます長谷川委員でございます。

○清水委員 実際に行った調査というのは、先ほども説明がありましたし、報告書を見ても、噴砂の位置や発生状況、実際には噴砂量というものを確認したというだけですけれども、それだけですか。

○臼田基盤整備担当部長 技術会議の専門家の委員から受けました見解でございますけれども、噴砂の移動は水圧の高低によって垂直方向に起こること、水平方向の移動は考えられないこと、あるいは貝殻が多数含まれておりまして、発生した位置につきましては埋立土層であるというような見解をいただいてございます。

○清水委員 実際に行った調査ですけれども、噴砂の位置と発生状況の確認と、そして飛散の防止のために何かかけるとかいうようなことをいいましたけれども、そういうことですか。
 それでですね、それは、なぜそれだけだったんですか。それだけの調査だったんですか。私は、調査が不十分ということをいいたいんですけど、なぜ調査は噴砂の位置とか発生状況だけなんですかということを聞いています。

○臼田基盤整備担当部長 調査の内容、調査方法につきまして、現地を調査いたしました専門家から方法の指導を受けてございます。その指導の中で、噴砂の規模、それから、噴砂の範囲--面積でございますが、あるいは地下水位、こういったものを調査することというような指導を受けて調査をしたものでございます。

○清水委員 先ほど来、直接はお答えしていませんが、噴砂の位置の確認、発生状況の確認ということです。有害物質の噴出状況、噴砂がどこから噴出してきているか、噴出した水の量はどうだったのか、七街区は噴砂がなかったが、その下の状況はどうなっているかなど、生鮮食料品を扱う市場として、液状化がどうかと、液状化はどうだっていうことを確認するだけだったら、まあそれでいいかもしれない。しかし、中央市場として、食の安全・安心を確保する上で肝心な点については、詳細に検証した形跡はありません。
 都が農水省に三月二十五日に作成資料を提出したということは、都の中では、三月二十四日にはもう既に作成されていたことになるわけですけれども、ところが、先ほど来いわれているように、噴砂の位置の確認というのは三月十四日から二十八日にかけて行われたもので、二十四日の段階ではまだ途中の段階ですよね。とても不十分な中身ということになります。専門家による現地踏査は、報告書に書かれていますけど、十四日、十六日ですよね。専門家の調査っていうのはね。
 それで伺いますが、技術会議の安田委員、そして長谷川委員は、それぞれ何日に調査をしたのか、どの程度、何時間ぐらい調査をしたのか、お伺いしたいと思います。

○臼田基盤整備担当部長 まず、新市場予定地におけます専門家の調査の日程でございますけれども、三月の十四日、十六日に現地調査をいただきまして、噴砂の位置、あるいは測定方法、飛散防止の措置等についてご助言をいただいたところでございます。
 専門家の方々につきましては、その時々の状況に応じまして、専門家みずからがご自身で現地を確認したこと、この事実に基づきまして、ご見解をいただいているところでございます。

○清水委員 安田委員が何月何日で何時間か、長谷川委員は何月何日で何時間かというのを報告いただきたいんですけれども……。(発言する者あり)事実を確認しているんです。邪魔しないでください。

○臼田基盤整備担当部長 専門家の現地調査ですが、三月の十四日には安田委員、それから十六日には長谷川委員に調査をしていただきまして、それぞれ二、三時間でございます。

○清水委員 この専門家の方たちが確認したのは、先ほど来ご答弁されていますが、噴砂が予定地の一部のみだと、規模が極めて小さいと、そして、砕けた貝殻が多数混入しているという三点だけであることが報告書の中からわかります。しかも、それだけの事実の確認で、五、六街区は地表から浅い位置に地下水があること、噴砂が見られない七街区は地下水位が深いこと、基本的にしゅんせつ埋め土層から垂直方向への砂の動きであることという見解を出しているわけです。どこでどのような液状化が起きているのか、汚染状況の拡散はあったのか、なかったのかなどについて、一切の事実に基づく調査も結果の発表もなされていないにもかかわらず、このような見解が発表できるのですか。
 そこで私は、四月、専門家から液状化の問題について話を聞きました。一人は技術会議の、申しわけありませんが安田先生ですけれども、その先生は、私たちの質問に、一般的な液状化の話ですということで、豊洲のお話は立場上されておられません。しかし、一般的な話としてお聞きした中でも、下で液状化が起きたかどうかは調べてみないとわからない、ボーリング調査をしない限りわからない、噴砂があったところも、実際にどれくらいの部分で液状化が起きているのか調査しない限りわからない、過去のボーリング調査で、ある程度、液状化が起きるかどうかは、N値からFL値を算出し、液状化判定はできる、しかし、実際にどこが液状化したかは調べてみないとわからない、N値だけでは足りない、砂をとって、粒度試験結果をもとに推定すると。一般的な話として、液状化の判定をする場合、こんなふうなことをするといわれて、お聞きしてきたわけです。この見解について、どう思いますか。

○臼田基盤整備担当部長 今のご専門家の見解につきましては、お話のとおり、一般的な液状化の状況を述べているということで認識してございます。
 その内容につきましては、N値など土質データの解析、あるいは一般的な状況として、浦安などで見られるような、道路一面に噴砂が生じるというような一般的な液状化対策について、その範囲を把握するためには調査をしないとわからないという見解を述べたものと認識してございます。
 これに対しまして、今回の地震により豊洲新市場予定地において生じた噴砂は、過半数が〇・一立方メートル以下の小規模であること並びに噴砂は基本的に垂直方向の動きであり、現地を詳しく調査した専門家からは、改めて調査を行う必要はないと、工事の際に対策を行えば問題はないというような見解も示されているところでございます。

○清水委員 私は、もう一人お伺いいたしました。NPO法人日本地質汚染審査機構理事の上砂正一氏で、液状化についても、土壌汚染対策についても従事している技術士の先生です。その方は、七街区などでは、地下でどのようになっているのか調べて、根拠に基づいて説明されなければならない、汚染現場では、どんな液状化対策をしても、浄化対策が完璧でなければ液状化で再汚染が起きる、砂ぐい締め固め工法も、砂が水を通すので、地下の汚染水は容易に砂ぐいを通して移動する、セメント固化方式は、固化した貝に揮発性の有機化学物があるとガスがたまるので、地震時に固化体に亀裂が発生するとガスが上昇するので問題が起きるというふうにこの先生はいわれました。この方の見解について、どのように思われますか。

○臼田基盤整備担当部長 ただいまのお話にございました、豊洲新市場予定地に汚染物質があるので、地下を調べる必要があると、並びに砂ぐい締め固め工法などについて懸念があるということでございましたけれども、調査につきましては、先ほど申し上げたとおり、噴砂のメカニズムは、下から上に垂直に動くと、あるいは水平の移動は考えにくいということも含めまして、汚染の移動は把握しているところでございます。
 それから、お話しの砂ぐいを伝って汚染が移動するということにつきましては、新市場予定地においては、汚染を除去、浄化した後で液状化対策として砂ぐいを施工するため、地盤がきれいになってから施工するために、ご指摘のような懸念は当たらないと考えてございます。
 また、固化工法でございますけれども、地震時に固化体に亀裂というようなことでございましたけれども、固化体につきましても、予定地内の汚染をすべて除去した後、格子状の枠にセメント系の固化材を用いて地中で構築するものであることから、お話のように亀裂が生じて問題が発生するというようなことはございません。

○清水委員 少なくとも、私が聞いたお二人の専門家の方、今紹介した方は、一般的な立場でお話しされた先生もいますけれども、液状化については、小規模であろうと、どうなっているのかっていうことは調査してみなければわからないということなんですよ。あなた方のいう、専門家がこういって、こうだから調査しなくていいんだっていうんだけれども、調査した方がいいという専門家のそういう意見を、やっぱりここでも切り捨てることになるわけですよ。私は、こういう違った意見があったとき--今までもずっとそうでした。今度の地震の中だって、いろいろなそういうこといわれています。違った意見があるんだったら、調査して実証するしか結論は得られないんじゃないですか。お伺いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 今お話しの件でございますが、一般論として述べられた見解と、専門家が実際に現地を確認いたしまして、実証に基づく見解とは異なるのが当然でございます。
 市場予定地の噴砂は部分的なものであり、小規模でもあること、並びに現地を調査した専門家による、専門家ご自身の科学的な知見に基づく豊洲新市場予定地特有の実証としては、噴砂は基本的には垂直方向の動きであること、改めて調査を行う必要がなく、工事の際に対策を行えば問題がないことという専門家の見解が示されておりまして、都も同様に考えてございます。

○清水委員 経済・港湾委員会で参考人に来ていただいた大阪市立大学大学院特任教授の畑先生は、先ほどの審議にもありましたけれども、二〇〇八年に都が行った八本のボーリング調査結果を示して、貝殻は、浅い部分の埋め土だけでなく深部の有楽町層にも存在しており、それをもってしゅんせつ埋め土した砂が噴き上がってきたとはいえないと、したがって、噴砂箇所をボーリング調査して、地下の液状化を調べる必要があると、また、地下から汚染土壌や地下水が噴き上がった可能性があるので、噴砂中の汚染物質を分析するとともに、地下の土壌汚染の再調査も必要だといっております。間違いなく、地下深部から液状化が発生していることを裏づけるものだと見解は異なっているわけです。
 今回、噴砂が起きた地点について、これまでの土壌汚染調査でどうなっているのかといえば、土壌溶出量でベンゼンが環境基準の四千倍、シアンが検出限界値の九百三十倍だった地点、地下水ではベンゼンが環境基準の六千四百倍、シアンが八十倍だった地点などがあります。また、噴砂量が多かった五街区の地点から十メートル離れた地点では、地下水でベンゼンが三十四倍、シアンが三倍です。噴砂量が多かった六街区の地点では、地下水でシアンが五倍、土壌溶出量はシアンもベンゼンも測定しておりません。汚染の拡散があったか、なかったかの調査は欠かせないのではないですか。全面的な調査をするよう求めますが、いかがですか。

○臼田基盤整備担当部長 調査を再実施ということでございますけれども、専門家からの見解は、今回の噴砂につきましては、しゅんせつ埋め土層の土が噴き出したものと考えられること、噴砂は基本的に垂直方向の動きと考えてよいこと等の見解をいただいてございます。
 とりわけ新市場予定地のように、地表がアスファルトなどで舗装されていない場合には、地下水が垂直方向へ向かう動きを阻害するということがございませんので、基本的に横方向に動くということは考えにくいという見解も示されてございます。
 また、今回の地震で生じた噴砂が小規模でございまして、工事に際して、汚染状況を確認しながら対策をとれば十分可能であるという見解もいただいているところでございます。
 都といたしましては、技術会議の提言に基づく対策を確実に実施することに加えまして、地震後に専門家から示された対策を行うことで市場用地の安全性を確保できることから、土壌汚染の全面的な調査を行うという考えは持ってございません。

○清水委員 中央大学教授の國生剛治氏は、「液状化現象」という本の中で、北海道南西沖地震、兵庫県南部地震の具体例を挙げて、噴き上げてきた土の見かけから、地面の中の土もそれと同じと判断することは、かなり危険であるとしています。今回、都のいう専門家の方々が、砕けた貝殻が多数混入というだけで噴砂の現象の位置を推定することは、間違いだというふうに思います。
 そしてまた、汚染の問題も確認しましたけれども、問題は液状化の大小ではありません。中高濃度の有害物質を含んだ地層が液状化するという問題だということです。もともと、ここの土壌については、実証実験の際のデータ隠しも行ったり、都民には、都に対して大きな不信が積もっています。だからこそ、今回、少なくともボーリング調査だけでもして、データを把握して公表する必要があったんではないですか。いかがですか。

○宮良新市場整備部長 まず、たびたび、調査はいいかげんで不十分だというお話がありますけれども、噴砂については、今、北海道とかいろいろ事例をお出しいただきましたけど、昭和の初めのころに新潟と、それから、秋田のたしか能代で起きて、公営住宅が傾いたり、橋が落っこったりと、そういうふうに承知しています。それ以来、そういった液状化のメカニズムが研究されていまして、全部わかったなんてことはいいませんけど、おおむねどういうことで起こるかは承知しています。
 今回の豊洲の噴砂現象ですけれども、これについては事前に地質状況も調べてありまして、力学的な解析をやって、予想をしてました。専門家の安田先生のお話によると、まさに予想できたことと。液状化対策をやって、地震が来ても大丈夫なように対策をとると、そういうことであります。
 じゃあ、調査は、いろんな調査をやる必要があるかという話ですが、今お話ししましたとおり、メカニズムがおおむねわかっているんで、必要不可欠なことを実施すればいいと。ただ単にボーリングをして調査すべきだというご主張ありますけれども、それは全く必要はなくて、今お話し申し上げたように、確かに地表に噴砂は出てきました。それは、どのぐらいの量の砂が出たかというと、合計で三十三立米ぐらいです。じゃあ、一箇所平均すると〇・三立米、面積については、地区の〇・二%のところしかありません。そういった部分的、小規模であるし、また、流動化による動きも、横方向にはほとんど考えられないと。そうしますと、小規模、部分的であれば、縦方向に動いたことは否定しませんので確認をしていけばいいと。そういうことで、調査をする必要もありませんし、対策も、そういった対策を確認しながらやっていけば--汚れていれば、ちゃんと掘って処理をいたします。そういったことで、豊洲新市場の市場用地としての安全・安心を確保してまいります。
 また、データについては、隠したっていうお話、今ありましたけれども、決してそんなことではなくて、実験をやりましたけれども、そのデータのいろいろな解釈の仕方、あるいは皆さんに、どうやってお話をすれば、説明すれば--わかっていただきたいために、そういったことも専門家の方と相談、あるいはアドバイスをいただいているだけで、決してデータを隠したことはございません。

○清水委員 今度の地震が過去の例にない内容だということで、私たちは、改めて調査する必要があるということをいっているんですよ。阪神大震災では、揺れが、地震波が十秒から十数秒だったと。しかし、今回は、九十秒から百八十秒の揺れが起こったんだと。過去にない揺れなんだと。だから浦安市なんかは、市の四分の三ぐらい液状化になって、その地域では例のない液状化になっているわけです。
 だから、豊洲の場合も、確かに出てきたところは小さいかもしれないけど、百八カ所あるんですよ。百八カ所あって、その下はどうなってるっていうことを見ないで予測できるんですか、そういうこと。
 江戸川区では、土質調査っていうの、土地調査をこれから補正予算つけてやるっていうんですけど、ボーリング調査をすると、そして、八日間程度でわかるから、それを見て、既に調べてある地盤のデータと土壌汚染ボーリング調査で調べたデータを照らし合わせるんだっていうふうに担当者から聞きました。私たちは、少なくとも、最低でも、やるっていうんだったら、そのぐらいのことをしなさいよといっているんです。いかがですか。

○臼田基盤整備担当部長 お話しの阪神・淡路大震災の地震の継続時間ですが、二十秒と、今回の東日本大震災は百二十秒から二百秒だというようなことは、私どもも認識してございまして、そのような長い揺れがゆえに、今回、豊洲で小規模ながらも液状化が起こったということでございます。
 その豊洲におけます液状化につきまして、例えば地盤工学の、ニュージーランドの地震の調査団でも団長であります安田先生が、ご自身で現地の状況を確認して、その確認した結果、ご自分の知見の中で、汚染状況は垂直方向だと、横には移動していないというようなご見解を出されたものと認識してございまして、私どもも同様に考えております。
 対策につきましては、技術会議の提言、あるいはその後いただいた専門家の見解に基づきまして対策を行うことで、市場の安全性を確保してまいります。

○清水委員 なぜ異なる見解を持つ意見を証明しようとしないんですか。ここの問題では、安田先生はそういわれたかもしれません。しかし、そうじゃないっていう学者、研究者もいるんですよ。
 知事が、三月二十二日、自由報道協会主催の記者会見で、オープンな形で液状化の調査をする、隠したってしようがないというようなこともいっています。福島原発事故では想定外という文言が何度も出てきましたが、想定外ということでは逃れられないというふうに私たちは思います。
 また、実際に調べもしないで、それぞれの推論だけでの見解は無責任だというふうに思います。先ほどの上砂氏は、バックホーという機械で掘削すれば、すぐにわかるんだということをいっておられました。問題が起きてからでは遅いということです。
 今回の液状化問題でも、土壌汚染などとあわせた全面的再調査をしなければ、液状化による汚染の拡散の可能性がある以上、汚染対策工事が意味をなさないことになります。専門家に確認してみましたけれども、豊洲の新市場予定地では、液状化現象だけを見ても意味がない、それは、これまでの液状化対策っていうのは、土木工学的な液状化対策は研究されているんだと、しかし、中高濃度の汚染地での液状化対策っていうのは研究されていないんだよという話を私たちは聞いていました。
 今回の調査では、水の噴出について何も調査をされていませんし、噴砂が表面まで上がらなくて、水が途中まで上がっているケースも考えられます。七街区では地下水が上昇したかもしれません。調べることは本当に多くあるわけです。こういう不十分な調査で行う土壌汚染対策、液状化対策が万全だといえるわけがありません。
 都は、技術会議のお墨つきだけを万全のよりどころとしています。技術会議の先生も、先ほども述べましたとおり、調べてみなきゃわからないということもある。もはや、技術会議の提言だけを根拠に、これ以上工事を進めることは許さないということを申し上げて、質問を終わります。

○山口委員 それでは、私からも、この補正予算に関連をして、食の安全や安心についてお伺いしてまいりたいと思います。
 今、福島第一原子力発電所事故に関連をして、食の安全・安心が大きな課題となっています。当然のことながら、この東日本大震災で命を亡くされた方には心よりのご冥福をお祈りし、そして、被災をされたすべての方々に心よりお見舞いを申し上げ、そして、東京都も、この被災地の復興に向け、最大限の努力をされていることには心よりの敬意を表すところでありますが、流通をしている食品、中でも卸売市場で扱われているものについて、安全性をどのように担保していくかという視点から、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 放射能汚染された食品の取り扱いについて、基準となる数値そのものは、原発事故後、比較的速やかに原子力安全委員会により示された指標値を食品衛生法の暫定規制値とし、摂取制限することが定められました。その後、次々と高濃度の放射性物質が農産物から検出されることとなり、暫定規制値に基づき、産地、品目によって、食べていいのかどうかは判断できるようになりましたが、流通させないための対策が統一されるまでには時間を要さざるを得ないわけであります。
 放射性物質が暫定規制値を超えて検出されたことによる農水産物等の出荷制限の状況はどのようになっているのでしょうか。お伺いします。

○横山事業部長 農水産物の出荷制限の件でございますが、原発の事故以来、周辺の農水産物等から食品衛生法上の暫定基制値を超える放射性物質の検出が相次ぎました。
 そこで、国は、原子力災害対策特別措置法に基づきまして、当該の産出県に対して出荷制限を指示することによりまして市場に出荷させず、市場側が入荷を拒むことを認めております。
 こうした出荷制限の指示は、当初、県単位でございましたけれども、都などの国への働きかけによりまして、市町村単位に改善されております。
 また、一たん出荷制限された農産物でも、放射性沃素につきましては、複数市町村から選定した箇所で一週間ごとに検査し、三回連続で暫定規制値以下となった場合には解除されます。
 また、放射性セシウムにつきましては、一市町村当たり三カ所以上で直近一カ月以内の検査結果がすべて暫定規制値以下になった場合、こういった場合に、沃素とセシウムについては、いずれも原発事故の状況を考慮した上で出荷制限が解除されると、そういう仕組みになっております。
 現在、こうしたことを前提に出荷制限されている農産物の状況でございますが、出荷制限の解除によりまして、品目、区域が一時期より確かに減っております。そして、福島第一原子力発電所の周辺地域の市町村が中心でございまして、葉物野菜、ブロッコリー等のアブラナ科野菜、カブ、露地栽培の原木シイタケ、タケノコ、コゴミ、梅が該当します。また、茨城県、栃木県、千葉県及び神奈川県の一部では、今回、お茶が制限品目に該当しております。
 次に、出荷制限された水産物の状況でございますが、現在、福島県の海域のイカナゴの稚魚、福島県の一部地域における天然のヤマメ、ウグイ、アユが制限品目に該当しております。

○山口委員 大変丁寧な説明で、聞いていらっしゃる都民の方々にもわかりやすいのではないかと思います。
 卸売市場としては、出荷する側が安全性を確認していて、それを受け取っている立場だということは、一応私も理解しているところでありますが、しかし、暫定規制値を超過する農水産物等は、地域や品目、また、時期によって変動があり、また、産地でいえば、先ほどもお話があったお茶のように、神奈川県等にまで影響が及んでいるわけであります。当然、距離を超え、時間を超えて、なおあらわれてくるこの放射性物質の影響を的確に把握し、暫定規制値を超えた農水産物等を流通させないためには、検査結果や出荷制限等が発表される都度、関係者が確認をし、対応せざるを得ないところであります。
 そのような状況において、卸売市場で取り扱う物品が安全だとする根拠は一体何なんでしょうか。お伺いします。

○横山事業部長 原発事故が発生した以降、被災した産地では、出荷に先立ちまして、国が作成した検査基準に基づきましてモニタリング検査を実施しております。その結果、暫定規制値を超える放射性物質が検出された農水産物などは、国の出荷制限等によりまして市場に出荷されない体制が整えられております。
 一方、卸売市場は、産地側が行う検査結果や出荷制限等の情報を漏れなく受け取りまして、直ちに市場業者に周知することで、暫定規制値を超える放射性物質が検出された農水産物等の入荷を防いでおります。
 このように、卸売市場は、産地側と国との間で役割を分担いたしまして、密接に連携するシステムを機能させることで、卸売市場に入荷する物品の安全性を確保しております。

○山口委員 当然のことでありますが、産地での検査自体が、すべての品目等について網羅できているわけでもないわけであります。産地側の検査で暫定規制値を超えたため、出荷制限されていた産品や、県が出荷自粛を要請していた産品がスーパー等で販売されていた例などもあり、これは流通段階での話となるのでしょうが、検査結果が十分認識をされていないことのあらわれではないかと受け取れる部分も多々あるわけであります。
 そもそも、この安全の根拠としている産地の検査、これはどのようにされていると東京都は把握されているんでしょうか。お伺いします。

○横山事業部長 原発事故で被災した産地側は、その域内の各県が、国の定めた放射性物質に係る検査の考え方に従いまして、農水産物に対するモニタリング検査を日々実施しております。
 具体的にその内容でございますが、重点的にチェックする品目として、市場流通が多い農産物、それから出荷制限の対象品目、それから地域の特産品、他県で暫定規制値を超えた品目等が選ばれまして、各県において検査を実施しております。
 特に、出荷制限された品目については毎週検査が行われまして、出荷制限が解除された後も同様の検査が続けられております。
 こうした産地側の検査体制としましては、必要な検査機器を当初保有していない県に対しては、これまで国が検査機関を紹介して検査を実施してきましたが、現在、各県で検査機器、検査要員を確保するなど、検査体制の充実整備が進められております。

○山口委員 場外で流通するものについては、市場では当然判断ができないわけでありますし、それは個々人の判断になるわけでありますが、市場が扱っている物品については、自信を持って安全だという取り組みにしていくことが必要不可欠であるわけであります。
 農産物については、モニタリング検査が重要であることはもちろん、水産物についていえば、漁獲量も多い回遊性の種類もあることから、検査の重要性というものはさらに高いのではないかと考えます。口に入るものが大丈夫なのか、今、漠とした不安が広がっていく中で、普通の市民の方々がガイガー測定器を持って計測をして回るようなことというのは当然起こり得る事態だと思います。出荷する側の信頼を損ねない範囲で、やり方にはこだわりませんが、都民に食品を提供する立場として、検査等の相応の取り組みを行う必要があるのではないでしょうか。
 そこで、ちょっと一点、まず伺っておきたいのは、震災後、一時、一部で放射性物質が検出されたことで、競りで買い手がつかないなど、買い控えや値崩れなどが大変大きな問題となりました。さて、三カ月を越した今、この現状はどのようになっているのでしょうか。お伺いしたいと思います。

○横山事業部長 四月当初は、今お話にありましたように、福島県ほか被災産地からの入荷物は、量的には大体六割以下でございました。それから、価格的にも大変低い価格であったというふうに考えております。
 その後、いろいろ取り組みもございまして、農産物を例にとれば、市場での主要品目については、現在はほぼ量的には対前年度一〇〇%まで戻しております。ただ、卸売価格、これについては、被災産地の地域や品目にかなりばらつきがございまして、かなり戻してきてはいるんですが、前年度との比較で、おおむね一割から一割五分ぐらい下回っているかなと、そういう状況でございます。

○山口委員 価格については、まだまだ何ともいえないところもあるんでしょうが、そういった取り扱いについては、誤解や風評というものが払拭をされつつある状況というのは、これは市場にとっても、当然、産地にとっても非常に好ましいことでありますし、こういったことをしっかりと都民の皆様に、また、市場にかかわるすべての皆様にお伝えしていくことこそが、風評被害やさまざまな誤解を解いていく一つのいい例になると思いますので、ぜひともしっかりと伝えていただくことを心がけていただきたいと思います。
 また、市場で取り扱う物品について、自信を持って安全だと、こういえるように、みずからサンプリング検査をするなど、独自の取り組みを行うべきと考えるわけですが、見解を伺いたいと思います。

○横山事業部長 これまで述べてまいりましたように、原発事故で被災した産地は、国が定めた基準に従って農産物等の検査を行い、その結果をもとにして、市場側が暫定規制値を超える放射性物質が検出された農水産物の入荷を防ぐという体制をとっています。こうした産地側と市場側の連携体制は、時間的にむだがなくて、かつ同一地域の産品をまとめてチェックできることから、食の安全を確保する上で、現在、最も効率的であり、かつ確実なシステムであると考えております。
 特に産地側で行う検査というのは、農産物の生育過程はもちろん、放射性物質の飛散状況、それから農地や水域の汚染状況等、出荷物に関する諸事情を非常に詳しく把握した上でもって、適切に検体を特定して専門機関が検査しているという体制をとっています。
 これに対して、市場側が検査することについては、まず、これまで産地側での検査の実施、それからその検査結果に基づく出荷制限の措置、市場での入荷阻止、そういう一連の仕組みが既に定着しております。加えて、検査の基準を定める国が、卸売市場での検査を求めておりません。そういうことから、あえて市場側が検査する必要性はないと考えております。
 また、仮に卸売市場自体が独自にサンプル検査を行った場合、どうなりますかというと、被災産地とそれ以外の産地を市場取引において区別することになります。さらに、検査結果が判明するまで市場内に荷を留め置けば、鮮度を落とす結果となり、品質や衛生管理に影響が生ずるおそれがあります。
 したがいまして、卸売市場における独自の検査というのは、流通に混乱をもたらすとともに、産地との信頼関係に基づき、現在、せっかく有効に機能しているそういう連携体制さえも損なう可能性があるのではないかと。
 以上から、卸売市場で扱う物品の安全性を確保するためには、現在の国や産地との連携体制を堅持して、検査は産地側の役割とし、卸売市場は、産地側の検査に基づき、暫定規制値を超える放射性物質が検出された農産物の入荷を防ぐ役割を確実に果たしていくことが何よりも重要であると考えております。

○山口委員 先日の一般質問でも、柳ヶ瀬議員の方からご紹介させていただきましたが、元農林水産省事務次官の崎木氏が委員長を務められて、東京都水産物卸売業者協会会長の伊藤氏もメンバーとなって出された、この日経調の緊急提言の中では、消費者の不安に対応するため、東日本から出荷する水産物の汚染度合いを築地市場など消費地市場でも独自に調査を行い、定期的に情報発信することが必要だと緊急提言としてされているわけであります。各段階での検査は極めて重要なことであると思いますし、これこそが市場の信頼性をより理解し、納得していただく、さらに、不安の払拭には時間と手間がかかるんだということをしっかり伝えられるいい機会であると思ったがゆえにご提案させていただいたわけであります。
 独自の取り組みという観点でいうと、放射能汚染の基準というものを都が独自に設けたらどうかと考えるところもあるわけであります。大気汚染などでは、地域の実情に即して、都は国の基準とは違う基準をつくっているわけであります。現在、国の食品安全委員会において、暫定基準値の見直し作業が進められているわけでありますが、もともと国が求めている基準はシビア過ぎる面もあるのではないでしょうか。場合によっては、都民が本当に安心ができる、リアルなレベルに対して都が根拠をつけることも、私は可能ではないかと考えているぐらいであります。
 先ほどからお話が出ている、出荷する側を信頼して、入荷する側のチェックはなかなかしないというお話ではありますが、市場という特性で考えれば、小売の方々や消費者の方々からすれば、市場から出てきたものを、どこで安心ができるかという同じ立場から考えてみれば、当然、本当に安心かどうかというのは、一カ所だけでなく二重三重に、出荷する側の立場としてきちっとチェックをしてほしいと。これは当然の願いとなると思いますから、私はそういう人たちの気持ちに立って、放射能汚染の問題とは、産地、消費者とともに、この先長くつき合っていかざるを得ないと考えられる、そうである以上、農水産物等の検査について、国や他の自治体に任せるだけではなくて、市場として検査に取り組むことを再考するよう強く求めて、質問を終わりたいと思います。

○横山事業部長 大変くどいようで申しわけございません。一般論としては、二重チェック、ダブルチェックというのは安心ではないかという考えは確かにございます。ただ、市場というのは、短時間に大量のものを鮮度を落とさないように物流しなきゃいけないという大変大きな使命がございます。その中で、市場ができることを最大限役割を果たし、市場にふさわしくないことは、現在、産地が分担をする、その全体を国が統括しているという、実はそういうシステムをとっております。
 そういうわけでございますから、確かに水産では一時そういう意見があったのかもしれませんが、現在はこのシステムが定着しまして、非常によく動いております。これを例えば崩してしまうと、現在、市場が何とか保っている役割さえも果たせなくなってしまうと、そういうおそれがあります。
 それから、産地との関係で申しますと、産地というのは、市場にとって入荷物を得る一カ所のある場所だけではないんですね。産地にとっても生産物を出す場所だけが市場ではない。双方にこれは、何といいますか、育て、または引き立てながらやってきたという長い経験がございますので、絶対に産地は市場の信頼を失わないように検査をするわけです。また、市場も、産地側の方の信頼を失わない、その努力に報いるために、それを受け入れ、もしくはチェックをしていくという形をとっています。ですから、これはどっちを信用するとかしないとかいう問題じゃなくて、おのおのが適性に従った役割を果たしていくということが、今何よりも重要だと思っております。

○山口委員 もう質問はいたしませんから意見だけ申し上げますが、そこまで強くおっしゃられるのであれば、どうしてそれが安全なのか、どうしてそれが、市場として信頼してほしいとかということをしっかりと伝えるべきであって、大事なことは、食される方が、扱われる方が、安心して提供ができる、安心して扱えるかどうかということが重要なんです。それを疑ってかかれとか、それをどうやって調べられるかとか、そういうことをいっているのではなくて、一番最初に申し上げた、安全と安心をどのように都民の方々が、全国で、築地を通っていく、さまざまな市場を通っていくものが安心か安全かということが感じられるかどうかということが重要なわけでありますから、そうしなくても安心だ、安全だということを皆さんが誠意を持って伝えていただければそれで十分伝わるわけですから、何もむきになってご答弁をされるよりも、そういうことに尽力していただくように要望して、質問を終わりたいと思います。

○山崎委員 去る五月三十一日、東京都卸売市場審議会が開かれ、東京都卸売市場整備基本方針が答申されました。本答申は、今後の五年間の整備計画の指針となる重要なものであります。今回の答申は、東日本大震災による影響を踏まえ、卸売市場の災害対応力などへの記載もされており、過去の答申とは異なる意味合いを持つものであると思います。卸売市場を取り巻く厳しい状況とも相まって、将来の卸売市場のあり方にも影響を与えることは間違いがありません。
 そこで、答申を受けとめ、実行していく立場にある中央卸売市場に対し、今後の卸売市場をどのようにしていくのか、課題は何かの視点から、まず三つほどお聞きしたいと思います。
 卸売市場経由率が低下基調にあるなど、卸売市場を取り巻く環境は厳しさを増しているわけであります。他方で、安全・安心を求める都民のニーズや量販店対応など、卸売市場に対する期待の声も、私は耳にする機会がありました。こうした状況のもと、今後の五年間にわたる整備の基本的な考え方を、まずお伺いします。

○大朏市場政策担当部長 このたび答申されました第九次の東京都卸売市場整備基本方針でございますけれども、卸売市場を取り巻く環境が厳しさを増している中、卸売市場が果たしている公共的な役割について整理を行い、都民の安定した食生活を実現する上で、卸売市場が担う責任は重く、都は今後も着実に卸売市場を運営していく必要があるとしてあります。
 これは、市場経由率や取扱数量が低下傾向にあるものの、卸売市場には、都民の食生活の安定や食の安全を確保し、また、開かれた取引の場としての役割があること、また、生産者からは代金決済の確実性や、量販店などからは単独では仕入れが困難な多様な品ぞろえができることなど、卸売市場が果たす役割を評価する声が依然として高い、こうした状況を踏まえたものであると認識してございます。
 このような考え方のもとに、第一に、都民の食の安全・安心への期待にこたえる、第二に、生産者、実需者の多様なニーズにこたえる、第三に、市場の活性化を図る、第四に、財政基盤を強化するという、整備に当たっての四つの方針が示されておりまして、都といたしましては、卸売市場の適切な整備を通じまして、市場経由率や取扱数量の回復を図っていきたいと考えております。

○山崎委員 ただいまのご答弁のように、こうしたいわば市場回帰を目指していく上で、卸売市場を機能強化していくという視点は重要であると考えます。その機能強化について、具体的にお聞きします。
 答申では、卸売市場の機能強化の方向性として、コールドチェーンへの取り組みや、加工、パッケージ施設など多様なニーズへの対応など、項目が挙げられています。その中でも、コールドチェーンへの取り組みは、卸売市場における機能強化の大きな柱であると考えますが、今回の答申の内容は、第八次計画と比較をして、より積極的に取り組むべきとの意見だと私も受けとめております。
 しかし、整備を進めていくに当たっては、多くの課題もあると聞いております。一例を挙げますと、これまで民間が整備していたものを、だれが、どのようにつくっていくのかという問題があると思いますが、所見を伺います。

○大朏市場政策担当部長 コールドチェーンの確立のためには、卸売り場の低温化などが必要でございますが、都はこれまで、このような施設整備は、原則として市場業者が整備すべきものとしてまいりました。青果部を例に申し上げますと、葛西市場、世田谷市場のように、低温卸売り場の整備が進みまして、低温化率が五〇%を超えた市場がある一方、依然として低温化率が二〇%に満たない市場も五カ所あるなど、市場によって進捗状況にばらつきがございまして、消費者の品質管理の要請に十分にこたえ切れていない現状がございます。
 今般答申されました第九次の基本方針におきましては、卸売り場の低温化につきまして、開設者である東京都が主体的に関与するとともに、取扱商品に適した温度帯の設定など品質管理の仕組みを構築すべきとされております。整備に当たっては、市場ごと、売り場ごとに、日照、通風等の環境や、取扱品目、商品滞留時間等が異なることから、そこで営業する市場業者のニーズを踏まえた適切な整備が必要でございます。
 また、整備手法としては、都がみずから整備する手法や、市場業者が整備し、都がそれをサポートする方法などがございますが、費用負担のあり方や整備後の運用方法なども含めまして、市場業者と十分に協議する必要がございます。
 都といたしましては、食の安全・安心を確保する観点から、積極的に推進していきたいと考えております。

○山崎委員 コールドチェーンへの取り組みについては、さまざまな課題がありますが、とにかく今まで以上に積極的に進めていくということが、今の答弁でよくわかりました。
 さて、東京都には中央卸売市場が十一市場、設置されています。一つの開設者がこれだけの市場を開設している例は全国にはありません。ちなみに、横浜市や大阪市が開設している中央卸売市場はそれぞれ三市場であり、東京都がほかの都市と大きく異なる状況にあることがよくわかります。今回の答申では、十一市場の果たす役割を踏まえた整備とうたっていますが、我々も、豊洲だけでなく、それ以外のそれぞれの市場が果たしている役割をしっかりと見きわめていく必要があると考えています。
 国において、中央拠点市場を指定する一方、取扱数量が減少している市場については再編措置を促すなどの動きがある中で、十一市場をどのような考え方に基づいて整備、経営をしていくのか、その考え方をお聞きします。

○大朏市場政策担当部長 国は、ことし三月に策定いたしました中央卸売市場整備計画におきまして、築地市場や大田市場青果部などを中央拠点市場として位置づける一方で、足立市場及び大田市場水産物部につきまして、近年、取扱数量が大幅に減少していることなどから、再編基準に該当するとしております。
 一方、都の十一の中央卸売市場は、答申に示されておりますとおり、それぞれの市場が異なる役割、特徴を有しておりまして、集荷、販売面において、各市場が相互に補完しながら一体としてその機能を発揮し、その責務を果たしていると考えております。
 具体的に申し上げますと、取扱量が多く、都内のみならず首都圏全体における拠点的、基幹的役割を担っている市場もございますし、取扱量は少ないものの、専門小売店などの地域に密着した食品流通を支える市場などもございまして、これらの各市場がさまざまな形で結びつき、ネットワークとして機能してございます。
 既に都は、足立市場や大田市場水産物部におきまして、市場業界とともに、当該市場の特色等を踏まえた市場の活性化策について検討を開始してございます。他の市場におきましても、地域における役割、特色等を踏まえまして、市場の活性化に向けて市場関係業者と十分に協議を行い、必要な整備を行ってまいります。

○山崎委員 今の答弁にあったように、私も、十一市場が一体となって東京における生鮮食料品の安定供給に貢献していることを踏まえ、各市場について、それぞれの特徴を生かし、また、活性化を含めたあるべき姿を検討しながら適切に整備をしていくことが大切だと思います。第九次整備計画の策定においても、このような視点を具体的な計画づくりに盛り込んでいただきたい、このように要望をいたします。
 さて、今回の答申では、東日本大震災を踏まえてという記載が加えられたことも大きな特徴です。その中で、東京湾臨海部の一部で液状化現象が見られたことに触れ、豊洲新市場の整備に当たっては、技術会議の提言に基づいた対策を確実に実施することなどについて記載されております。
 先日の私の一般質問でも、災害時における豊洲新市場の施設の安全性について確認をさせてもらいましたが、これから土壌汚染対策工事や建築工事などの具体的な取り組みに着手しようというこの時期になっても、なお今回発生した液状化による噴砂を殊さらに強調し、不安をあおるかのような声も一部聞かれております。
 液状化については、先ほど来、ほかの委員からも質問がありましたが、正しく理解をするために質問をしていきたいと思います。そして、簡潔でわかりやすい答弁をお願いしたいと思います。
 まず、さきの代表質問での議論において、専門家の見解では、噴砂が発生した五街区、六街区と、発生しなかった七街区の違いとして、地下水位の位置を挙げていますが、これは噴砂の発生とどのような関係があるのか伺います。

○宮良新市場整備部長 専門家の方からいただいた見解は、噴砂の発生は、一般的に地下水位と液状化する部分の層の厚さや砂粒の大きさなどに関係するものであり、地下水位が浅く、地表面に近い場合に噴砂が発生しやすくなると、そういうことをご見解としていただいています。
 新市場におけるこれまでの調査結果によりますと、噴砂が確認された五、六街区の地下水位は浅く、噴砂が見られなかった七街区では深いことを確認しており、こういった専門家のご見解を裏づける結果となってございます。

○山崎委員 また、同じく専門家の見解として、噴砂は、上部と下部の圧力差によって垂直方向に生じ、水平方向への水や土壌等の移動は考えにくいとありますが、圧力の差が水や土の移動にどのように関与しているのか伺います。

○宮良新市場整備部長 まず、ここでいいます圧力とは、地下水にかかる圧力のことでありまして、地下に行くに従って圧力が当然高くなります。
 今回の地震のような振動がありますと、液状化した地盤の地下水が、その圧力によって上方に向かって移動してきます。つまり、地表に向かって移動してきます。そういった地下水が垂直方向に地表に向かって上がっていく現象、それが地表面に達し、砂を伴って噴き出す現象を噴砂といっております。
 専門家からは、新市場予定地のような、舗装や粘土層が地表近くにない、そういった土地では、上に向かう動きを妨げるものがないことから、横方向へ地下水や砂が移動することは考えにくいと、こういった見解をいただいております。

○山崎委員 今、都から噴砂のメカニズムなどについての説明がありました。つまり、地下水位が高い砂地盤に地震による振動が加わって液状化現象を起こし、地盤にかかる圧力で砂が地下水とともに地上に噴出した現象が噴砂であり、市場予定地では垂直に噴き上がったということになると思います。
 では、こうした発生メカニズムと、今回明らかになった豊洲新市場での噴砂の発生状況からは何がいえるのか、専門家の皆さんの見解も交えながら説明をお願いします。

○宮良新市場整備部長 噴砂の発生後、現地を踏査していただいた専門家の方からは、これまで説明した発生メカニズムと調査した噴砂の発生状況から、噴砂により汚染土壌が移動した可能性は否定できないものの、基本的に垂直方向の動きと考えられること、噴砂の範囲も部分的であり、規模も極めて小さいことなどから、再度、汚染状況の調査を行う必要はなく、また、技術会議で提言された土壌汚染対策も基本的に再検討は必要ないとの見解をいただいております。

○山崎委員 専門家の汚染状況に関する既存調査の見直しは必要がなく、また、技術会議で提言された土壌汚染対策も基本的に再検討の必要はないということでしたが、都として、今回の噴砂に対し、どのように対応していくのか伺います。

○宮良新市場整備部長 新市場整備に際しましては、専門家のこれまでの提言、液状化対策及び土壌汚染対策、それを確実に実施することに加えまして、専門家の方から、安全の確認の事柄を幾つか提言をいただいています。それは市場用地としての安全・安心に万全を期す観点でございます。
 具体的には、盛り土部は、百立米ごとに二十五物質の検査を行い、ガス工場操業地盤である、A.P.四といいますが、そこから下二メートルの土地については、すべての土を入れかえ、敷地内から搬出する土は、搬出時に受け入れ先の基準に基づく検査を行っていきます。
 ただいまご質問いただいた今回の噴砂のことなんですが、今回、この地震に際しまして得られた専門家の見解に基づきまして、これまでの調査の結果、汚染が検出されている箇所で、かつ噴砂が生じたところにつきましては、土壌汚染対策工事に際して、念のために、汚染が検出された上にある、汚染がない土についても安全を確認してまいります。

○山崎委員 これまでの噴砂についての質疑により、今回の噴砂は土壌汚染対策工事の内容に影響を与えるものではないが、以前に汚染が検出されている箇所では、念を入れて汚染物質の有無を確認するという追加の対策をしていくことが、今確認できました。
 最後に、これから行われる液状化対策について質問をいたします。
 私が調べたところによると、豊洲に近い浦安のディズニーランドの駐車場では、今回の大震災による液状化で大変なことになっているとの報道があり、皆様もよくわかっていると思いますが、対策がされた建物部分の液状化が見られなかったという事実もあります。こうしたことを受けて、大震災が起こった今、改めて対策内容を検討し直す必要があるかもしれません。
 そこで、都は、今回の震災を踏まえて、今後、液状化対策をどのように行っていくのか、最後に市場長に見解を求めます。

○岡田中央卸売市場長 お話しのディズニーランドですが、建物部分は砂ぐい締め固め工法によって対策が行われ、その結果、液状化現象の影響は見られなかったということを都も承知してございます。また、それ以外にも、有明の丘防災公園ですとか若洲ヘリポートでも同様の対策が行われておりまして、液状化現象は見られておりません。
 一般的に液状化の現象が起こったということに関心が向いておりますが、私たちが考えますに、注目すべき点は、きっちり対策を施した箇所では液状化が起きていないという事実であろうというふうに考えてございます。
 また、専門家からも、技術会議が提言した、こうした液状化対策の工法などが行われているというところでは、液状化現象による被害が生じていないんだと、したがって、新市場で行おうとしている対策工法の有効性が確認されたと、こういう見解も得ているところでございます。
 こうしたような事実、あるいは専門家からの見解を受けまして、基本的には都の行う液状化対策を見直す必要はないだろうと考えてございます。しかしながら、今回の震災を踏まえまして、現在、専門家ともよく相談をしてございまして、対策工事の範囲ですとか、そういったものについて確認をし、液状化対策がより万全なものとなっていくように考えてございます。
 もとより、東京都がこれから行います土壌汚染対策というものは、法の対策をはるかに上回るものでございまして、これまでるるご説明させていただきましたように、さらに加えまして、専門家の助言に基づきまして、念のための追加的な安全確認を行うと、こうした上で万全な対策を確実に実施してまいります。こうしたことが、市場用地としての安全性を十分に確保し、首都圏三千三百万人の食を支える新市場の開場につながっていくものであろうというふうに考えてございます。

○山崎委員 液状化対策を含む土壌汚染対策工事は、今後、都市計画決定の告示を経て、速やかに着手される予定になっております。その際には、審議会の答申にもあるとおり、引き続き、都民や市場関係者に対し、わかりやすく情報提供することを要望し、私の質問を終わります。

○伊藤(ゆ)委員 最後に私から、同じく豊洲の新市場予定地について質疑をさせていただきたいと思います。
 いうまでもなく、間もなく、豊洲の新市場予定地におきましては土壌汚染対策工事がスタートいたします。今回の土壌汚染対策工事は、日本国内においても、規模の面からも例のない大きな工事になります。特に特徴的なのは、中温加熱処理を初め、さまざまな処理方法を同時並行的に限られた空間の中で行い、ローリングをするような形で土壌汚染処理をしていく、組み合わせをずっと続けていくということであります。工事の過程の中では化学性状試験を行うということもあり、極めて珍しい工法がとられているわけであります。
 そういう意味では、化学性状試験の結果というものも、工事のさなかに随時明らかになってくるものと思います。場合によっては想定を超える試験結果が出たり、あるいは想定をはるかに下回る結果が出たりと、さまざまな試験結果も予想されますし、そうした結果や処理の過程におきまして、工期が大幅に延びたり、あるいはまた、想定よりも早く工事が行われて早まるというようなこともあろうかと思います。経験のない工事だけに、工期の変動があることというふうに思いますし、それに伴って費用の増減というものも当然考えられます。早まるにせよ、遅くなるにせよ、いずれの場合においても、都民に不安を与えないように工事の途中経過というものを情報提供する必要があるんではないかと、こういうふうに思っております。
 モニタリングの開始より以前に、工事の最中からこうした情報を公表し、しかも施工会社から公表するんではなくて、専門家を交えた工事に対する施工管理を行うとともに、専門家のフィルター、専門家の知見を加えた上で情報公開をする必要があるんじゃないかというふうに感じるんですけれども、都の見解をお伺いします。

○臼田基盤整備担当部長 豊洲新市場予定地におけます土壌汚染対策工事につきましては、適宜、技術会議の委員から汚染物質処理につきましてご助言をいただくとともに、施工状況を報告いたしまして、工事が適切に行われているかを確認していただきながら進めていくこととしております。施工計画や汚染物質処理の結果などについては、技術会議におきまして確認していただく予定でございます。こうした工事の進捗状況等につきましては、都民や市場関係者がその理解を深めていただけますよう、随時、ホームページなどで公開してまいります。
 このように、専門家によります施工内容の確認に加えまして、積極的な情報公開を行うことで透明性を一層高め、さらなる都民の理解と信頼を得た上で、市場用地としての安全・安心を確かなものにしてまいります。

○伊藤(ゆ)委員 工事の最中から専門家による施工内容の確認と情報公開を行うということについてはお願い申し上げたいと思いますし、確かな実行というものを要望したいと思います。
 続いて、豊洲新市場の電力についてもお伺いしたいと思います。
 先般、私も気仙沼に行ってまいりましたけれども、二回行く中で、一回目は五月の中旬、このときは大変なにおいがまちじゅうを覆っていました。魚の腐ったにおいということでありましたけれども、つい二、三日前に改めて伺ったときには、大分海洋投棄をされまして、サンマの腐ったものが海に捨てられたことによって、大分においは軽減されておりました。
 今回の場合は、津波によって冷蔵、冷凍機能が失われたわけでありまして、必ずしも電力供給が断たれたことによる魚の腐敗ということではありませんけれども、しかし、電力供給が断たれれば、豊洲の新市場においても、また、ほかの市場においても、同じような魚の腐敗、商品として扱えないものの廃棄というものが当然想定されます。
 現在、豊洲新市場は建築の設計に入っているということでありますけれども、災害時等に生鮮食品を扱う市場で電力の供給が途絶え、冷蔵、冷凍機能が停止してしまいますと、市場の機能に重大な影響をもたらし、災害等による停電発生時において維持しなければならない機能が失われてしまいます。
 こうした機能に対しては、必要であるとの見解が、先日来、市場から示されており、私も同様の思いを持っておりますが、改めてこの機能の必要性、重要性について簡潔にご答弁いただければと思います。

○久保田施設整備担当部長 中央卸売市場の運営に必要な機能として、集荷、分荷、価格形成、代金決済、販売結果等の情報提供、衛生保持などがございます。お話のありました生鮮食料品の品質保持及び衛生管理のための冷蔵、冷凍機能は極めて重要な市場機能の一つでございまして、停電時に冷蔵庫棟や立体低温倉庫に電力を確保し、優先的に割り当てていくことを検討しております。
 そのほか、低温卸売り場の空調、売り場や荷さばきスペースの照明など物資の保管や輸送のための設備、代金の決済に利用する情報機器などのうち、どの箇所の設備を維持するかにつきましては、市場関係者との協議も踏まえた上で優先順位をつけ、その稼働に必要な電力を確保していくことを検討してまいります。

○伊藤(ゆ)委員 市場の場合は、生活に必要な電力とはまた異なる性質のものがあるかと思います。大規模な空調、あるいは冷蔵、冷凍機能というものに相当量の電力が割かれることというふうに思います。
 そこで、災害時において停電が発生した場合、東京電力に頼ることなく電力を確保するための具体的な方策と、そしてもう一つは、最近、六本木ヒルズの自家発電などにも注目が集まっていますけれども、災害時だけではなくて日常的に電力供給を行い、また、むだなく熱利用するコージェネシステムについてどのようにお考えになられているのか、お伺いしたいと思います。

○久保田施設整備担当部長 災害等による停電が数日に及ぶ場合におきましても、市場の運営を維持するためには、単一の電力のみに依存しない電力供給を確保していくことが重要でございます。このため、豊洲新市場の整備に当たっては、環境に配慮したエネルギーの利用の観点も踏まえ、太陽光発電による自然エネルギーの活用を図るとともに、非常用発電設備の設置などにより、エネルギーの安定的な供給を確保することを検討しております。
 まず、太陽光発電につきましては、大きな屋根を有する市場施設の特性を生かして、卸売り場、仲卸売り場棟の屋上に、合計で国内有数の二千キロワット以上の発電能力を備えた太陽光発電パネルの設置を計画しております。また、非常用発電といたしましては、軽油と中圧ガスを併用した発電機能を備えた設備を整備し、連続して七十二時間燃焼可能な軽油を備蓄することを計画しております。さらに、地域冷暖房事業者によるコージェネレーションプラントから電力供給を受けるほか、冷水の供給を受けて空調を行うことにつきましても検討してございます。
 今後、引き続き、市場関係者との協議の中で、今回の地震も踏まえ、設計作業を進めまして、市場の機能を維持する上で必要となる設備に対し、災害時等におきましても最低限必要な電力の安定確保を図れるよう検討を進めてまいります。

○伊藤(ゆ)委員 東京電力から、仮に、災害時に電力が送られることがなくなってしまったといたしましても、太陽光パネルを屋根に据えつけておくことで、晴れれば発電をすることが可能になります。
 しかし、最近、聞くところによると、太陽光パネルででき上がったその電気を、例えば冷蔵、冷凍機能の電力として使うときに、スイッチを押さなきゃいけないと、仮にもそのスイッチが、東京電力から供給される電気をもとにしているスイッチでありますと、せっかく発電、発熱したものについても、それを、いってみれば東電の電力を返さなければならないので利用することができないと、こういうこともあるそうです。
 そういう意味では、今回の災害を受けて、そうした、いってみれば自立式のというんでしょうか、太陽光発電による自然エネルギーを、東電からの電力が完全に断たれた状態でも活用できるような設計にぜひしていただければというふうに考えております。
 そして、今、地域冷暖房事業者から電力、冷水の供給を受けるというお話でありましたけれども、都内では現在七十七カ所だったと思いますが、都庁の周辺の地域も含めて、地域冷暖房施設というものが整備をされています。また、都では、お台場の地域で熱供給株式会社を経営し、お台場地域の熱供給を行っているところであります。
 今お話にあった、この豊洲の地域での地域冷暖房事業者ということですけれども、想定しているのは--それはどういう事業者になるのかということについてお伺いしたいと思います。

○久保田施設整備担当部長 都内で大規模な開発を行うためには、環境確保条例に基づきましてエネルギーに関する計画書を作成し、知事に提出することが必要になります。中央卸売市場といたしましては、豊洲新市場の整備に当たり、省エネルギー性能の目標値のほか、再生可能エネルギーや地域冷暖房の導入の検討などにつきまして、エネルギー有効利用計画書として取りまとめ、提出することになります。
 現在、基本設計の作業と並行いたしまして、エネルギーの有効利用について検討を行っている段階でございまして、現時点で、地域冷暖房を行う事業者につきましては確定ができてございません。
 なお、地域冷暖房にあわせて電気供給の仕組みを導入するためには、先ほど述べましたエネルギー有効利用計画書を踏まえ、中央卸売市場もしくは熱供給事業を行おうとする者が、周辺開発の事業者等の同意を得た上で、地域エネルギー供給計画書を提出することになります。この地域エネルギー供給計画書に供給事業者の氏名及び住所等が記載されることから、同計画書の提出をもって地域冷暖房事業者が確定することになります。

○伊藤(ゆ)委員 なぜ事業者がどこになるのかということを聞いたかといいますと、今回お話に上がっているのはコージェネということで、今まではこの地域、申し上げたとおり、地域冷暖房だけでありましたけれども、今度は発電をするということになってまいりますと、コストパフォーマンスを考えますと大変な事業計画になるんじゃないかと、イニシャルコストを回収するのが大変な事業になるんではないかというふうに思っています。たしかこの地域も、熱供給をされているのは東京ガスだったというふうに記憶していますけれども、図らずもこの地域、豊洲新市場予定地は、東京都とともに東京ガスが関係者でありますので、そうしたノウハウと知恵というものが集積されているというふうには思います。
 この後、最後の質問の中でも申し上げようと思いますが、そのイニシャルコストをどう回収するかについては、地域冷暖房プラス発電ということになると、東京ガスには一定の経験はあるかと思いますけれども、少なくとも東京都には今までそういう経験がないというふうに思いますし、民間事業者の中でも、ごく限られた企業以外はそうした経験がないというふうに思います。そういう意味では、どの事業者がなるかによって採算性というものの見通しが変わってくるというふうに思いますので、この点については気をつけていきたいというふうに思っています。
 この新市場予定地の、市場として利用をしない四街区を初め、民間施設が入る街区がございます。既に発表にあるように、病院施設や学校、その他テナントと商業スペースも入るというふうに聞いております。そうした、特に病院など、あるいは民間の商業施設においては、もしコージェネの大型のプラントが入るということになれば、安定的な電力供給体制が敷かれるために、これは他のテナント以上の賃料の確保も見込めるものというふうに思いますし、入居を希望する人たちにとっては注目の施設だというふうに思います。
 そういう意味で、コージェネレーションや地域冷暖房の導入に対しては、注目が集まっている分だけ、この地域の大地権者としての東京都の姿勢というものがこれから問われてまいります。私は、この豊洲の新市場予定地は、もし市場ができるということになれば、公共的な電力供給の観点があると思いますので、都が主導的な役割を果たす可能性もあるんではないかというふうに感じていますが、東京都の地域冷暖房及びコージェネに対するスタンスというものについてお伺いしたいと思います。

○久保田施設整備担当部長 現在、豊洲地区では、豊洲新市場の整備を初め、民間事業者による大規模な開発などが予定されており、将来的に多くのエネルギー使用が見込まれるところでございます。このため、地区内におきまして、自然エネルギーを含む多様なエネルギー源を確保し、安定性かつ信頼性を備えたエネルギーインフラを整備することにより、災害時にも安定した電力の供給を可能とする必要があると認識をしてございます。
 こういったことを踏まえまして、豊洲新市場では、エネルギー利用における先導的な役割を果たすために、太陽光発電システムを導入するほか、先ほども申し上げました地域冷暖房事業者によるコージェネレーションシステムの活用といったことにつきまして、コスト面を含めて検討してございます。
 今後とも、豊洲地区の地権者で構成をいたしますまちづくり連絡会議などを通じまして、他の地権者などと連携をして、まちづくりと一体となったエネルギーの面的な利用に貢献をしていきたいと考えてございます。

○伊藤(ゆ)委員 この震災を受けて、市場に電力が安定的に供給されるということの重要性がある一方で、何といっても、プラント建設に当たってはイニシャルコストが莫大になるものと思われます。これは十億、二十億の世界じゃないというふうに理解をしています。そうしますと、私は、非常用発電機の七十二時間の稼働だけで、災害時の備蓄倉庫ともなる市場の電力の安定性を保てるというふうにも思いませんので、ガスタービン施設をこういうところに設けていくというのは一つの考え方だと思います。
 ただし、このイニシャルコストの回収に当たっては、利用者にそのままはね返せば、東電に払っている使用料よりも相当大幅な価格のはね上がりになるということを考えますと、ユーザーにイニシャルコスト分の上乗せというものをすることもなかなかできないというふうに思います。
 そう考えますと、イニシャルコストがずっと負債として残り続けるということもあり得るので、こうした大型施設の導入に当たっては、くれぐれも十分に検討の上に検討を重ねて事業のあり方というものを検討していただきたいと思いますし、東京都も、その主体者となるのか、あるいはむしろユーザー側に回るのか、コスト面と経営的感覚を十分に持って判断をしていただきたいということを求めまして、質疑を終わらせていただきます。

○西岡委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑は、いずれも終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十六分散会

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