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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第七号

平成二十三年六月二十七日(月曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長西岡真一郎君
副委員長しのづか元君
副委員長鈴木あきまさ君
理事伊藤 ゆう君
理事伊藤 興一君
理事川井しげお君
山崎 一輝君
大松あきら君
田の上いくこ君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君

 欠席委員 一名

 出席説明員
産業労働局局長前田 信弘君
次長真田 正義君
総務部長三枝 健二君
産業企画担当部長澤   章君
商工部長山手  斉君
金融部長櫻井  務君
金融監理部長斎藤 真人君
金融支援担当部長十河 慎一君
観光部長横山 英樹君
農林水産部長保坂 政彦君
安全安心・地産地消推進担当部長岩田  哲君
雇用就業部長日請 哲男君
事業推進担当部長穂岐山晴彦君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 産業労働局関係
契約議案の調査
・第百二十一号議案 東京国際展示場(二十三)電気設備改修工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 産業労働局所管分
・第百二十五号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
報告事項(質疑)
・平成二十二年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて
・新銀行東京の「平成二十三年三月期決算」について

○西岡委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○西岡委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十三年六月二十四日
東京都議会議長 和田 宗春
経済・港湾委員長 西岡真一郎殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百二十一号議案 東京国際展示場(二十三)電気設備改修工事請負契約
2 提出期限 平成二十三年六月二十八日(火)

○西岡委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の契約議案の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百二十一号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○西岡委員長 次に、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、産業労働局所管分及び第百二十五号議案並びに報告事項、平成二十二年度東京都一般会計予算、産業労働局所管分の繰り越しについてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○三枝総務部長 去る六月十五日の当委員会でご要求いただきました、付託議案に対する要求資料につきましてご説明申し上げます。
 まことに恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりいただきたいと存じます。
 まず、目次でございます。このうち、1から7までが付託議案に対する要求資料でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開きください。都内産野菜、魚介類などの放射能測定状況でございます。
 これまでに測定いたしましたすべての測定結果を、二ページにかけまして種別ごとに一覧にしてございます。
 次に、三ページをお開きください。地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターにおける工業製品の放射線量測定試験実績でございます。
 平成二十三年四月十五日に工業製品の放射線量測定試験を開始いたしましてから、平成二十三年六月十七日までの間の利用企業数、試験件数及び検査証明書発行数につきまして、総数及び都内中小企業の利用実績をお示ししてございます。
 恐れ入りますが、続きまして、四ページをお開きください。農林水産物の放射能測定検査の対象区市町村及び測定未実施の区市町村でございます。
 区市町村ごとに、検査済みを濃い部分で、また、検査計画中を斜線で、それぞれお示ししてございます。
 続きまして、五ページをお開きください。都内産農林水産物の放射能測定を依頼している分析機関及びその検査能力でございます。
 続きまして、六ページをお開きください。コマツナ及びキャベツなど主な都内産農産物の生産量及び出荷量でございます。
 まず、平成二十年産の主な都内産農産物十六品目について、生産量及び出荷量をお示ししてございます。平成十八年産から二十年産までのコマツナ及びキャベツの生産量及び出荷量をお示ししてございます。
 続きまして、七ページをお開きください。緊急保証制度(経営緊急)の実績をお示ししてございます。
 表の一番下にございますとおり、制度開始以降、本年三月三十一日までの累計で、保証承諾件数は十二万七千二百七十六件、保証承諾額は二兆六千六百五十四億円となってございます。
 続きまして、八ページをお開きください。都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)(江東区青海二丁目)における東日本大震災による被害状況等でございます。
 平成二十三年三月十一日に発生いたしました東日本大震災により、当該新築工事が受けました主な被害の状況、復旧工事の内容、工期延伸の状況及び復旧に係る費用をそれぞれお示ししてございます。
 九ページをお開きください。都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)に係る液状化の判定及び対策についてでございます。
 当該新設工事の敷地における地盤調査の実施結果並びに地質調査をもとにした判定及び施工時の対策をそれぞれお示ししてございます。
 以上でご要求いただきました、付託議案に対する要求資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○しのづか委員 私からは、補正予算説明書の一三ページ、都内産農産物の放射能対策に関する調査研究と、一五ページ、東京都緊急雇用創出事業、この二点についてお伺いいたします。
 まず、都内産農産物の放射能対策に関する調査研究について、本事業の目的と調査内容についてお伺いいたします。

○保坂農林水産部長 福島第一原子力発電所の事故の発生によりまして、放射性物質が暫定規制値を超えた農産物の問題が生じ、農産物の安全について、消費者や生産者に不安が生じているところでございます。
 市場流通する都内産農産物には、これまで暫定規制値を超えるものは出ておりませんが、都としても、生産段階の農産物の安全性を一層確保するため、栽培技術の確立が必要と認識しております。
 都内産農産物の放射能対策に関する調査研究は、都内産農産物の安全性の確保のために、東京都農林総合研究センターの研究圃場において農産物への放射性物質の付着と蓄積等を調査し、汚染防止や除染に関する技術の開発を行うものでございます。

○しのづか委員 ただいまお答えにありましたとおり、さまざまな生産者や消費者という、さまざまな角度から調査研究を行うということですが、その調査結果をどのように反映させて生産者や消費者に周知していくかが、風評被害防止につながり、または、食の安全・安心の観点からも重要と考えます。
 今後、どのような周知を図るのか、お伺いいたします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 都民の食の安全・安心に直ちに応用できる結果につきましては、プレス発表やホームページを初め、さまざまな機会を活用し、都民に周知していきます。
 また、汚染防止方法の技術開発などの研究成果につきましては、普及センターを通じて生産者に技術移転していきます。

○しのづか委員 この調査研究に先駆けて、東京都としては、三月十九日からは公益財団法人東京都農林水産振興財団、東京都農林総合研究センターにおいて、四月からは順次、都内全域の農家において、都内農林水産物の放射性物質検査を行っております。
 検査結果については、随時ホームページ上でも周知をされておりますが、その検査の進捗状況と今後の対策についての検討状況をお伺いいたします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 農林水産物の放射性物質の検査状況ですが、都は、福島県、茨城県、千葉県産農畜産物から放射性物質が検出されたことを受け、緊急に検査を実施しました。
 同時に、国に対して知事から、食品の放射能汚染状況の把握及び出荷規制対象地域の早期設定を求める緊急要望を行いました。
 四月二十日からは、JA等関係機関との調整の上、コマツナ、ホウレンソウ、ミズナ、原乳について計画的に検査を実施しています。
 また、シイタケ、アユなど近県で暫定規制値を超えた品目や、都内の生産団体等から要望を受けた各地域の特産品等について、計画検査とは別に選定し、検査をしています。
 六月二十六日現在、九十三検体の検査を実施しておりますが、農家等で生産されている農林水産物は、すべて暫定規制値を下回っています。
 今後とも、JA等関係機関と調整し、原発の状況や、国、近県の動向を注視しながら、各地域の検査要望を踏まえ、検査の実施について検討していきます。

○しのづか委員 今後は、検査の実施について検討していくというお答えでした。
 都内産農産物の放射性物質検査に関しては、消費者である都民の食の安全を守るという観点からも、今後も引き続き調査していくことは大事なことです。
 しかし、一方で、産業労働局としては、東京の都市農業を守るという産業政策の面からも考えることが大事だと思います。そのためには、先ほどお聞きした周知の徹底による風評被害の防止や、仮に風評被害が起こった場合の、東京都としての都内の生産者に対する具体的な支援策の検討が重要と考えますが、ご見解をお伺いいたします。

○保坂農林水産部長 都は、放射性物質検査の結果につきまして、迅速に公表するとともに、食育フェアなどのイベントを通じまして、安全・安心な都内産農産物を積極的にPRし、風評被害の未然防止に努めてまいります。
 風評被害が発生した場合についてのお尋ねでございますけれども、原子力損害賠償紛争審査会が示す、原子力損害の範囲の判定等に関する指針では、損害の範囲に、出荷制限指示による営業損害のほか、風評被害も入っております。これらの損害の賠償請求は、一般にJA等の団体が協議会を立ち上げるなどして行うことになります。
 現在、都は、JA東京中央会とその体制等につきまして協議を行っているところでございます。
 なお、都といたしましては、仮に風評被害が発生し、農家の経営に大きな損害が生じた場合には、既存の融資制度で対応してまいります。

○しのづか委員 ぜひそういう観点からもよろしくお願いいたします。
 それでは、緊急雇用対策事業についてお伺いいたします。
 東日本大震災においては、かつて例のないほど多くの方々が被災されました。そして、被災地から避難されてきた方々が東京にも数多くいらっしゃいます。被災され、避難されてきた方々にとりまして、生活の安定のためには、仕事について収入を得ることは欠かせません。
 今回、補正予算において、都は、緊急雇用創出基金を活用し、被災者の雇用を確保する事業を予定しておりますが、これについて質問をいたします。
 まず、確認の意味で、緊急雇用創出事業そのものの仕組みについてお伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 緊急雇用創出事業は、平成二十年秋のリーマンショック以降の急激な雇用情勢の悪化による失業者の増加に対しまして、臨時的なつなぎの雇用の場を創出することを目的といたしまして、国の交付金を原資に都道府県が基金を造成し、実施する事業でございます。
 都道府県や区市町村はその基金を活用し、直接失業者を雇用するほか、民間企業等に事業を委託いたしまして、雇用を確保することとしております。
 本事業には、失業者に対する一時的な雇用機会を創出する緊急雇用事業のほか、成長が期待されている分野での新たな雇用機会を創出する重点分野雇用創出事業、地域の求職者を新たに雇用した上で、当該労働者に対し就業に必要な知識、技術を習得させ、人材育成を図る地域人材育成事業の三種類がございます。

○しのづか委員 今、制度の概要についてはご説明いただきました。この事業については、これまでも制度の改正が行われてきていると聞いておりますが、これまでにどのような制度改正が行われてきたのか、その内容を伺うとともに、これまでの雇用の実績をお伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 緊急雇用創出事業は、平成二十一年度から三カ年にわたり実施している事業でございますが、より使い勝手のよい制度とするよう、都や他の自治体が国に要望いたしましたことを受け、数次にわたり制度改正がなされてまいりました。
 主な改善点といたしましては、平成二十一年十二月に、先ほどご答弁申し上げました重点分野雇用創出事業及び地域人材育成事業が加えられました。これにより、地域ニーズに応じた事業が進めやすくなりました。
 また、事業を実施する上で改善要望が強かった実施要件のうち、雇用期間につきましては、原則六カ月であったものを、すべての事業で必要に応じて一年までの雇用が可能となるとともに、人件費割合等につきましても一定の緩和が図られました。
 次に、雇用の実績でございますが、平成二十二年度までに三種類の事業におきまして、介護の資格取得支援、学校図書のデータベース化、公園や河川の清掃などの千三百四十四事業を実施し、約三万三千人の雇用を創出してまいりました。

○しのづか委員 これについては、この制度ができる前に、平成十三年度から十六年度で、緊急地域雇用創出特別基金事業というのが行われています。これのときには、人件費割合が八割ということで、非常に制度設計しにくいということもあって、それが今現在では、大体事業規模、人件費割合が二分の一ということで改善をされているということで、これは本当に現実に即した対応だなと思っております。
 それと、これは地元自治体にちょっとヒアリングをしたんですけれども、先ほどお答えにあった二つの重点分野雇用創出事業と地域人材育成事業、この二つが加わったことによって、地域ニーズに応じた事業が進めやすくなったというご答弁だったんですけど、私の地元自治体だけなのかどうかわかんないですけど、ほかにちょっとヒアリングする時間がなかったので--稲城市と多摩市においては、この地域人材育成事業、これが非常に事業スキームが限られちゃうんですね。二分の一の新規雇用プラス五分の三以上の、人件費でない事業費の部分に五分の三の、人材育成にかかわる研修費用というものを、企業とタイアップして進めなきゃいけないということで、なかなかその事業をはめていくのが難しいというふうなことも伺っています。
 これはもう来年度で終了してしまう事業ですけれども、これからも多分、国においては、こういった事業が何らかの形で続けられると思うので、こういった地元の声なども国に対して上げていっていただきたい、そのことは要望させていただきます。
 今ご説明いただいたように、制度改正は随時行われてきたということで、一定の成果を上げてきたことはわかりましたが、緊急雇用創出事業は臨時的な雇用を目的としており、生活のさらなる安定のためには、長期的な雇用につなげる必要があると思います。
 都では、緊急雇用創出事業で雇用された方々を長期的な雇用につなげるため、どのような支援を行っているか、お伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 都では、緊急雇用創出事業に従事する方に対しまして、区市町村や事業主を通じまして、都の就業支援施策をまとめたパンフレットを定期的に配布し、東京しごとセンターで実施しているキャリアカウンセリングや就職支援セミナー、就職面接会等の積極的な活用を勧めることにより、正社員など長期的な就業に向けたきめ細かい支援を実施しております。
 また、本事業での雇用期間終了後に、引き続き当該企業等に正社員として雇用された事例も見られることから、事業を受託する企業等の参考となるよう、TOKYOはたらくネットを通じて、こうした事例について情報を発信しております。
 なお、緊急雇用創出事業のほかに、求職者等の継続的な雇用機会を創出する、ふるさと雇用再生特別基金事業を実施しておりまして、この事業では、失業者を正社員として受け入れた事業主に対しまして、採用一時金の支給により、長期的な雇用の創出を図っております。

○しのづか委員 まず、制度全体についての状況はわかりました。
 それでは、今回の補正の内容についてお伺いいたします。
 今回、東京都は、被災者に対する雇用の支援に、この緊急雇用創出事業を活用することとしておりますが、東京都では、この事業により、どのように被災者を支援していくのか、お伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 東日本大震災に伴いまして、国は緊急雇用創出事業に、被災された方々の雇用の場を緊急に確保するための震災対応事業を新たに追加いたしました。
 これまでの三事業では、原則一年以内とされていた雇用期間につきまして、震災対応事業では、被災者の方々が置かれました状況に配慮いたしまして、一年以上の雇用が可能とされました。
 これを受けまして、都は区市町村とも連携し、被災され、都に避難を余儀なくされている方を対象に、臨時職員として直接雇用するほか、民間企業等への委託を通じた清掃や樹木剪定、調査業務などにおきまして、合わせて三百人程度雇用していく予定でございます。

○しのづか委員 お答えでは、三百人程度の雇用をスキームとして考えているということですが、本事業は、あくまでも臨時的な雇用でありますので、今後、継続的に働きたい避難者に対しては、他の失業者と同様に、きめ細やかな就業支援をしてほしいと思います。これは強く要望しておきます。
 今後、復興が長期化する中で、東京に避難している方々の中には、仕事につきたいと希望する方がふえると思います。今、答弁のあった三百人程度の雇用ということでありますが、私としては、不足していくのではないかと考えております。東京都はどのような対応を考えているのか、お伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 本事業を初めまして、都が実施しております各種支援事業を総合的に活用いたしまして、被災者の方の事情や被災地の復興状況、雇用情勢等を踏まえ、適切に対応してまいります。

○しのづか委員 現在、東京に一時避難されている被災者の方々については、都が緊急で対応している都営住宅だけでも約千五百世帯、五千名の方が避難をされております。そのほか、親類に身を寄せている方などを含めれば、相当の数になると思います。
 区市町村やハローワーク、こういったところとの連携で、この事業の周知の徹底に努めていただきたいと思います。
 特に、被災されて一時的に避難されている方にとっては、まだ今後の生活設計を決めかねている時期でもあると思われますので、本事業は、私としては効果的であると思います。
 しかし、実施主体となる区市町村では、この震災対応の被災者支援のための本事業は、ニーズがつかみにくく、事業化しにくいという声も聞きます。区市町村とも連携し、なるべくそれぞれの地域での雇用につながるように対応していただきたいと思います。
 なお、国の制度としての、この三本立てである緊急雇用創出事業の中の緊急雇用事業は、今年度で終了となっております。以前、東京都は、単独で東京都緊急雇用創出区市町村補助金という事業を平成二十一年度に実施しておりますが、今後の社会情勢やニーズを踏まえて、来年度に向けて検討していただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。

○鈴木委員 それでは、まず金融支援から伺ってまいりたいと思います。
 今回の補正予算の総額というのは、千三百四十七億円ということでありまして、このうち、東日本大震災の被害を受けた中小企業への金融支援として三百九十一億円が計上をされているわけであります。補正予算では三割を占めている、この金融支援について伺ってまいります。
 今回の震災の影響は、電力不足やサプライチェーン寸断など、被災地のみならず、東京においても広範囲に及び、多くの中小企業が直接間接の被害を受け、経営に支障を来しておりまして、こうした状況下での金融支援は非常に重要であるというふうに考えております。
 三月十一日の東日本大震災の発生から、この間、都は、制度融資において都内中小企業の金融支援にどのように取り組んできたのか、我が党の代表質問でもお伺いしたところでございますけれども、確認の意味を含めて、まずお伺いさせていただきたいと思います。

○櫻井金融部長 東日本大震災に対応いたしました金融支援といたしましては、都は、震災直後の週明け月曜日である三月十四日、直ちに震災の被害を受けた都内中小企業の資金繰りの相談に応じるため、特別相談窓口を設置いたしますとともに、翌十五日には、震災による直接被害に対応いたしました災害復旧資金融資の取り扱いを開始いたしました。
 また、間接被害につきましては、既存の融資メニューでございます経営支援融資で対応してまいりました。
 五月には、震災による影響の大きさにかんがみ、さらなる金融支援に取り組む必要があるため、制度融資の新たなメニューとして、直接間接、いずれの被害にも対応した災害緊急を創設いたしまして、五月二十三日から取り扱いを開始したところでございます。
 なお、これらの融資は、いずれも信用保証協会の一〇〇%保証となっております。

○鈴木委員 今、答弁をいただきましたように、未曾有の震災の被害に苦しむ中小企業に対して、都が、震災直後から切れ目なく金融支援に取り組んできたということを、我が党としては非常に評価をしているところであります。
 そこで、まず、直接被害を受けた都内中小企業を対象とした災害復旧資金融資についてお伺いさせていただきます。
 都は、今回の補正予算について、災害復旧資金融資の拡充を行ったということでありますが、それはどのような考え方に基づくものであり、内容はどのようになっているのか、その点をお伺いしていきたいと思います。

○櫻井金融部長 災害復旧資金融資は、東日本大震災により直接被害を受けた都内中小企業の事業再建に資するための制度融資のメニューでございます。
 金利は都制度の中で最も低い一・五%としておりまして、信用保証料につきましては都が全額補助を行うなど、都の制度融資の中で最も手厚い措置を講じているところでございます。
 さらに、今回の補正予算では、震災の影響が非常に深刻であることから、直接被害を受けた都内中小企業が建物や生産設備などの復旧を行わなければならない、被災直後の一番大変な時期の事業再建を重点的に支援するため、元本返済の据置期間を一年延長いたしますとともに、融資実行から一年間に限り、都が〇・五%の利子補給を行うこととしております。

○鈴木委員 私の地元である大田区においても、茨城県に事業所を有する電子部品製造業の企業が被災をいたしまして、この災害復旧資金融資を利用させていただいたということを伺いました。本融資は、都内で直接被害を受けた中小企業だけではなくて、このように、東北や茨城などにある工場や事業所が被害を受けた都内中小企業など、既に多くの企業が利用しているのではないかと思っております。
 そこで、この間、災害復旧資金融資については、どれぐらいの利用があるのか、また、今回の補正予算について、利子補給を新設されるということですけれども、既にこの融資を利用している企業に対しても利子補給を行うべきというふうに考えますが、あわせてお伺いさせていただきたいと思います。

○櫻井金融部長 まず、災害復旧資金融資の利用状況についてでございますが、震災直後の取扱開始から四月末の時点で、保証承諾の件数は三十六件、金額といたしましては約九億円となっております。さらに、五月下旬には百件を超えたと聞いております。
 本融資につきましては、今回ご提案を申し上げております補正予算によりまして利子補給を新設いたしますが、このような利用状況等を踏まえまして、既に本融資を利用している企業につきましても、三月の制度開始時にさかのぼり、利子補給の対象といたします。

○鈴木委員 今回の災害被害の大きさから、いち早くこの制度を利用した都内中小企業に対しても、この利子補給をさかのぼって適用するということにより、しっかりとその事業再建を支援していただきたい、このように考えております。
 次に、ここにも、災害緊急を実施しますというこのパンフレットがございますけれども、この災害緊急についてお伺いさせていただきたいと思います。
 この新しい融資制度は、直接被害だけではなくて、震災に起因する売上高の減少など間接被害を受けた中小企業を幅広く対象としている点が、今回の大きな特徴であるというふうに思います。
 私は、地元の中小企業から、間接被害を受けた企業とはどういった企業であるのかという相談を受けることも実はあります。
 そこで、本融資では、具体的にはどのような間接被害を受けた企業が対象となるのか、お伺いしたいと思います。

○櫻井金融部長 まず、間接被害を受け、災害緊急の対象となりますのは、震災の影響や被災地の事業者との取引関係により業況が悪化しておりまして、その売上高が前年同期に比べ一〇%以上減少している企業、もう一つ、風評被害による契約解除等の影響で、売上高が同じく一五%以上減少している企業でございます。
 こうした企業は、信用保証協会の保証対象業種であれば、すべての業種の利用が可能でございます。
 具体的には、幾つか例を挙げて申し上げますと、まず、製造業では、イベントの中止により関連商品の受注が減少している製造業、建設業では、仕入れ先からの建設資材の納入が停止し、受注ができない建設業、旅行業や宿泊業では、原発事故の影響を懸念した海外旅行客のキャンセルが相次いでいる旅行業や宿泊業、飲食店や小売業などでは、観光客が減ったことなどによりまして売り上げが減少している都内観光地の飲食店や小売業など、幅広い業種の中小企業が対象となるところでございます。

○鈴木委員 今の説明によりますと、かなり幅広い業種の中小企業が災害緊急の間接被害の対象となりまして、その数はかなりの数になるというふうに思います。そうした企業は、リーマンショック以来、資金繰りに苦労しておりまして、緊急保証制度を利用して何とか乗り切ってきたところも多いのではないかというふうに考えております。これらの企業は、新規の資金需要だけではなくて、返済負担の軽減のため、借りかえ需要も相当程度多いのではないかというふうに考えるのですが、その点、どのようにお考えになっているのか伺います。

○櫻井金融部長 国の緊急保証制度に対応いたしました都の制度融資のメニューでございます経営緊急は、平成二十年十月の制度開始から平成二十二年度末までの保証承諾実績が約十二万七千件、約二兆七千億円でございまして、多くの中小企業に利用されてまいりました。
 お尋ねの借りかえにつきましては、複数の債務の一本化や返済期間の延長により、月々の返済負担を軽減できるなどのメリットがあることから、経営緊急におきましては約四割が借りかえの利用であったということでございます。
 今回創設をいたしました災害緊急におきましても同様に、相当程度、既往債務の借りかえが見込まれるため、新規の需要だけでなく、借りかえ需要にも対応することとしておりまして、これによりまして、中小企業の返済負担の軽減を図ってまいります。

○鈴木委員 これまでいただきました答弁から、今回の大震災により大きな影響を受けた都内の中小企業の資金繰りに、災害復旧資金融資や災害緊急などの制度融資が大きな役割を果たしているということを確認することができました。
 一方で、都には、制度融資だけではなくて、地域の金融機関と連携した新保証つき融資といった都独自の融資制度もあるわけです。この場をかりて、こうした制度においても、今回の震災による影響で厳しい経営環境にある都内中小企業にとっても、より利用しやすい制度になるように、例えば、さらに取扱金融機関の拡大や融資条件等の改善に取り組むこともあわせて要望をさせていただきたいと思います。
 この項の最後に、制度融資とこうした都独自の融資制度が相まって、それぞれがその役割を果たすことによって、都内中小企業の資金繰りに引き続き万全を期していただきたい、そのように要望をしておきたいと思います。
 それでは、次に、都内産農林水産物の放射性物質の検査について、何点かお伺いさせていただきたいと思います。
 我が国は、三月十一日、東日本の大震災により、本当に甚大な被害を受けたわけであります。これに引き続いて起こりました福島第一原子力発電所の事故によりまして、農林水産物を中心に、放射性物質の影響が本当に連日のように報道されていることは、皆さんもご承知のとおりであります。
 原発事故はいまだ収束しておらず、都民にとって都内産の農林水産物の安全性確保は非常に重要であります。さらに、生産者のためにも、風評被害を防ぐ情報提供というのが必要だというふうに思います。
 まず、都における都内産農林水産物の放射能検査の実施状況をお伺いしたいと思います。

○保坂農林水産部長 農林水産物の放射性物質検査の実施状況でございますが、三月十一日の福島第一原子力発電所の事故によりまして、三月十九日、福島県、茨城県産の農畜産物から放射性物質が検出されました。また、都内に流通している千葉県産の農産物からも放射性物質が検出されました。
 これを受けまして、都は、都内農林水産物の安全性を確認するため、都内産農林水産物の放射性物質検査を緊急に実施することとし、三月二十日と二十四日に都内産のコマツナ、ホウレンソウ、ワケネギ、原乳について緊急検査を実施いたしました。同時に、国に対して、知事から、食品の放射能汚染状況の把握及び出荷規制対象地域の早期設定を求める緊急要望を行いました。
 その後、都は、JA等関係機関と検査品目、検査地域等について協議し、四月二十日から計画検査を週一回ずつ実施しているところでございます。
 検査は、東京都健康安全研究センターと地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターで実施しておりまして、計画検査及び緊急検査等をあわせて、六月二十六日現在、野菜、原乳、水産物、シイタケ、牧草など九十三検体の検査を実施しております。
 これまでの検査結果につきましては、試験用に栽培された一品目を除いて、農家などで栽培された農林水産物では、国から示された放射性沃素、放射性セシウムの暫定規制値を下回っております。
 なお、試験用に栽培されたものは市場に流通しておりません。

○鈴木委員 ここに、東京都による農畜産物中の放射能検査第十四報というのもいただいておりますけれども、先週の六月二十三日に、私の地元の大田区の方の農産物も検査を行っていただきまして、NDということで放射能は全く検出されずに、安全・安心であるという発表がありました。安心しております。
 そこで、現在検査している対象の品目や採取場所の選定方法などはどのように決めているのか、その点もお伺いしたいと思います。

○保坂農林水産部長 四月一日に、検査の対象品目や検体の採取場所について検討するため、JA東京中央会と連携し、都内産農産物の放射性物質の影響に係る対策会議を立ち上げ、作付面積や流通量が多く、都民の食生活への影響が多い品目を中心に検査計画を検討してまいりました。
 その後、他県の検査結果なども蓄積されたことを背景に、厚生労働省から、四月四日付、農畜水産物などの放射性物質検査についてが通知され、地方自治体における検査の対象品目、頻度や実施地域などについての考え方が示されました。
 都は、これも踏まえて、コマツナ、ホウレンソウ、ミズナ、原乳について、生産のあるすべての区市町村について検査することとし、区市町村の農家の圃場から検体を採取して検査しているところでございます。
 また、シイタケ、アユ、梅など、近県で暫定規制値を超えた品目と、都内の生産組織やJA等から要望を受けた各地域の特産物などについて、計画検査とは別に選定して検査を実施しております。
 今後も、原発の状況や国、近県の検査結果などを注視しながら、検査方法や情報提供などについて関係機関と調整してまいります。

○鈴木委員 農産物の安全・安心を確保するためには、きちんと検査をして、正確な数値を都民に提供することが最も重要であります。
 そこで、検査結果の公表、都民への情報提供、また、生産者からの検体採取する場合の連絡や検査結果への対応の周知などはどのように行っているのか、お伺いします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 今回の検査に当たりましては、区市町村、JA各組織に説明会を開催して、関係機関で連携して実施しております。また、検査実施の際は、都の農業改良普及センターと当該区市町村、JAと調整の上、検体を採取しております。
 検査結果は、当該区市町村、JAに連絡するとともに、都のウエブサイトで公表しております。また、厚生労働省、農林水産省にも、あわせて報告を行っております。

○鈴木委員 都内には、稲城の梨とかブルーベリー、ブドウの高尾などの特産の果樹というのがあります。今後、収穫の秋を迎えまして、生産者と消費者が不安に感じているということもあると思います。東京都の今後の対応についても、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 生産者、消費者双方の不安を解消するため、果樹などにつきましても、関係団体と調整し、検査の実施に向け、検討いたします。
 また、他県において暫定規制値を超えた品目や、区市町村や生産団体からの検査要望のある品目を十分把握し、原発の状況を注視しながら、都民の安全・安心を確保し、風評被害から生産者を保護する観点からも配慮し、検査を実施してまいります。

○鈴木委員 これは東京都の特産品ですから、今、答弁いただいたようなことも本当に非常に大事だと思っております。当該区市町村、JAへの連絡、都のウエブサイトでの公表、厚労省、農水省への連絡、報告等もあわせて行っていただきたいというふうに要望しておきます。
 原発事故の収束にはまだ時間を要すると思います。都民の食に対する不安を取り除いて、目に見えない放射能から都民の安心を取り戻すためには、長期的視点に立った着実な取り組みが必要だと考えますが、その点についてのご所見を伺います。

○保坂農林水産部長 原子力発電所事故における食品規制に当たっては、放射性沃素と放射性セシウムなどが代表的な物質として暫定規制値が設けられました。福島県や茨城県などの各地方自治体のこれまでの検査結果で暫定規制値を超えたものは、放射性沃素と放射性セシウムでございます。事故から時間の経過とともに、放射性沃素は不検出の状況が続いており、これからは、半減期が長い放射性セシウムの問題が残るものと考えられます。
 お話のとおり、農作物などに対する都民の不安を完全に払拭するためには、長期間にわたり正確な情報を発信し続けることが何よりも大切でございます。本定例会に提案いたしました補正予算では、放射性物質測定に必要な機器類の整備を盛り込んでおりまして、体制の拡充を図っていくとともに、農作物の安全性を確保するための調査研究を開始いたします。
 今後とも、生産者と消費者双方の期待にこたえ、都民に安全・安心な農林水産物を提供するため、JAなど関係機関と連携して取り組んでまいります。

○鈴木委員 原発事故に対する都の取り組みについては、今、十分理解することができました。新鮮で安全・安心な都内産農林水産物を、これから夏から秋にかけて本当に楽しみにしている都民の期待にこたえるためにも、今、答弁のあったように、生産者や区市町村と連携をして、引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次に、東日本大震災に伴う雇用対策について質問をさせていただきます。
 三月に発生した東日本大震災は、被災地に深刻な被害をもたらしまして、都内経済にも大きな影響を及ぼすなど、雇用情勢のさらなる悪化も懸念されております。都は、こうした被災者や都民の置かれている状況をしっかりと把握して雇用対策を行うことが必要です。
 そこで、まず、震災の影響により、都内の雇用についてはどのような問題が生じているのか、その点についてお伺いさせていただきます。

○日請雇用就業部長 まず、震災の影響によりまして、都内の都営住宅等に避難を余儀なくされている被災者の方が約五千名いらっしゃいます。こうした方々を対象にしまして、都では、四月から五月にかけまして就職に関するアンケートを実施いたしました。その中では、すぐにでも仕事をしたいという方が約五〇%となっておりまして、避難者の生活の再建のためには就業の支援が必要でございます。
 さらに、今回の震災によりまして、都内の企業や労働者も大きな影響を受けておりまして、さまざまな労働問題が発生しているところでございます。都が三月に設置をいたしました震災関連特別労働相談窓口には、これまでに約一千件の相談が寄せられておりまして、相談の項目では、解雇や雇いどめに関する相談が約二割を占めております。
 また、震災によりまして、新規学卒者の内定取り消しも発生をしておりまして、五月二十五日時点での厚生労働省の発表では、事業主からの内定取り消しの通知件数が全国で三百六十二人に上っておりまして、このうち、東京の事業主に係る通知件数が八十七人を占めているという状況でございます。

○鈴木委員 今、答弁いただきましたように、震災の影響が本当にあらわれ始めております。都は、都内に避難された方々はもとより、震災による影響を受けた都民の方々に対しても必要な支援を行うことが求められております。
 そこで、都は、震災の影響に対応する雇用対策について、どのように取り組んでいるのか、お伺いします。

○日請雇用就業部長 都では、震災に対する緊急雇用対策といたしまして、都内に避難している被災者の方々に対する就業支援と、都内企業や都民に対します支援の双方を実施しております。
 まず、避難されている方々を対象に、合同就職面接会によりまして早期の就職を支援いたしますとともに、緊急雇用創出基金を活用いたしまして雇用の場の創出を図っております。さらに、こうした方々が新たな職につくため、必要な技術や技能を身につけていただくための職業訓練の実施や、東京しごとセンターに専用窓口を設置いたしまして、避難されている方々の就職支援を強力に推進してきているところでございます。
 また、震災の影響を受けました都内企業や都民の方々の労働問題に対しまして、震災関連特別労働相談窓口の設置や特別街頭労働相談を実施するとともに、労働関係法令の周知パンフレットの作成によりまして問題の未然防止を図るなど、今後も引き続き機動的に取り組んでまいります。さらに、先ほど申し上げました東京しごとセンターの専用窓口におきましても、都民の方々の就職支援も行ってまいります。
 こうした施策によりまして、震災の影響に対応した雇用問題に取り組んでまいります。

○鈴木委員 東京しごとセンターに専門窓口を設置していただいたりということなんですね。それで、特別街頭労働相談を実施するというのは、部長、確認なんですけれども、これ、どんなところを考えていらっしゃるのか。

○日請雇用就業部長 街頭労働相談につきましては、五月を中心にしまして、新宿、それから亀戸等、主要の駅におきまして、労働相談情報センターが一般の方を対象に相談を実施したところでございます。

○鈴木委員 都内に避難された方々や都民の方々の直面する雇用問題、内定取り消しなど、こういったようなことが起こらないように、引き続き全力を挙げて支援していただきたいというふうに思います。こういうようなパンフレットの作成などは、ぜひスピーディーにしていただきたいと、このようにも要望しておきたいと思います。
 次に、私は、本会議の一般質問でも、都内に避難されてきた方々に対する職業訓練が必要であると質問を行いました。局長からは、職業訓練を効果的に実施して、避難者の方々の生活再建を後押ししていくんだという答弁がありました。本委員会においては、実施に当たって、より具体的な内容やその方法についてお伺いさせていただきたいと思います。
 まず、被災地での就職を希望する方を主な対象として、建設機械操作や建築の基礎技術を習得する職業訓練を実施するということでありましたが、具体的にはどのような内容と規模なのか、その辺をぜひお聞かせいただきたいと思います。

○穂岐山事業推進担当部長 被災地では、瓦れき処理などの建設関係の求人ニーズが多いものの、建設機械操作のできる技能者が不足しているという状態があります。
 そこで、都は、復興事業に携わる技能者を育成するため、ブルドーザーやパワーショベルなどの建設機械操作に係る職業訓練を、重機関連の民間教育訓練機関を活用して実施いたします。訓練規模は百二十人で、宿泊施設を確保した一カ月程度の合宿方式により、資格の取得を図ってまいります。
 また、今後、住宅などの建設需要が見込まれることを勘案いたしまして、建築技能者の養成を図ってまいります。訓練規模は六十人で、建築基礎技術を十日間程度で習得する講習、訓練を、建築分野を専門とする民間機関の持つノウハウや教習課程を活用して実施いたします。実施に当たりましては、都庁内各局等とも連携いたしまして、避難者の各戸にチラシを配布するなどにより、きめ細かい周知を図ってまいります。

○鈴木委員 都内の避難者にとっては、ふるさとである被災地での就業の問題は緊急の課題であると考えます。都内に避難している間、復興事業にかかわる、携わるための技術、技能を身につけて、それを生かして仕事につけるということは、大変効果的な訓練だと考えます。
 一方、やむなく都内で仕事探しを考える方もいらっしゃいますが、年齢や経歴が多岐にわたると思われますが、個々の状況に応じた、きめ細かい訓練を行うことが大切だと考えます。ついては、主として都内等での就職を希望している方に対して、職業能力開発センターに避難者の優先入校枠というのを創設するということですが、具体的にはどのような内容と規模なのか、お伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 都内や首都圏での就職を希望する方につきましては、幅広い業種への就業を支援するため、職業能力開発センターで実施しております延べ百三十六科目の訓練のうち、今後、入校可能な介護サービスや施設警備など九十五科目すべてにつきまして、定数二千二百八十人の一割強に当たります二百四十人の避難者優先入校枠を創設いたします。今後、職業能力開発センターの受付相談体制を整備するとともに、ハローワークとも連携いたしまして、七月四日以降募集を開始する予定でございます。
 なお、今回募集いたします避難者を対象とする訓練につきましては、先ほどご答弁いたしました民間を活用した訓練も含めまして、授業料を徴収しないことといたしまして、教科書、作業服等も無償といたします。

○鈴木委員 七月四日の募集は、スピーディーで非常にすばらしいというふうに思います。授業料なしで、教科書、作業服等を無償ということですよね。避難者の各戸にチラシで配布と、先ほど答弁がありましたけれども、きめ細かい周知を改めてお願いしておきたいというふうに思います。
 都内の雇用情勢の変化に対応した労働相談などの取り組みや避難した方々への就業支援、さらには、被災地の復興支援まで視野に入れた職業訓練の展開など、幅広い都の緊急雇用対策が実施されるということが今わかりました。今回展開される緊急雇用対策を、都は迅速に実施していくとともに、国や区市町村などともしっかりと連携をして、施策の相乗効果を高めながら取り組んでいくことが必要です。今後も、状況の変化に機を逸することなく、積極的に支援策を実施することを要望させていただきます。
 さて、さまざまな答弁をいただいてまいりました。東日本の大震災が発生して、はや百日が過ぎたところであります。今回、産業労働局では、被災地、被災者への支援と都内の経済回復に向けて、多岐にわたり緊急対策案を構築しました。今、求められていることは、これらの緊急対策案はスピーディーかつ今回の震災で被害を受けたそれぞれの立場からの要望をしっかりと受けとめた、まさに東京都だからできる対策でなければならないと考えております。国政のだらしなさを見るにつけて、東京のみならず、日本の難局を切り開く緊急対策となってほしい、そうでなければならないというふうに考えます。
 そこで、改めて局長の決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

○前田産業労働局長 産業労働局は、今回の大震災を受けまして、全庁的な基本方針に基づきまして、被災者、被災地支援、それと東京の再生を二本柱としてさまざまな緊急対策に取り組むこととしております。
 この取り組みに当たりましては、現場の具体的ニーズを的確に把握することが極めて重要であり、こうした考え方のもと、まず、被災者、被災地支援では、局職員による現場調査などに基づき、東京の産業力を生かした事業を打ち出したところでございます。
 同時に、東京の再生、都内の対策につきましては、都民、都内の中小企業や農林漁業者などの具体的なニーズを、これをまた踏まえまして、震災による産業や雇用への直接間接の影響を最小限にとどめるため、金融支援や放射性物質の検査をご質問いただきましたが、それ以外の分野につきましても早急に実施すべき具体的な施策を構築しております。
 あわせて、目の前のことだけではなく、省エネ機器の技術開発や都内経済の中長期の見通しについての調査など、将来への布石となる施策も盛り込んだところでございます。
 こうして編成いたしました補正予算案を今定例会に提出しておりまして、今後、当初予算とあわせまして、各事業の執行に万全を期してまいります。東京の持つ力を、被災地の復興、そして東京の再生ということで、全力を挙げて、全庁の施策とあわせまして、今後とも局一丸となって取り組んでまいります。

○藤井委員 私は、中小企業の電力確保に向けた取り組みの支援と、被災地応援ツアーについてお伺いしたいと思います。
 最初に、今回の大震災によりまして、福島原発が、あのように大きな被害を受け、その結果、ことしの夏の電力需要が、需要供給のバランスが大きく悪化をしたわけでございます。また、今後の中長期的な電力の供給不足も懸念をされているという状況です。こうした電力不足への対応としまして、国は、電力のピークとなる期間、時間帯における使用電力の約一五%抑制を目標とした節電を中小企業に求めております。
 しかし、具体的な支援は十分進んでおりません。私の地元大田区の中小企業の方からも、このままいくと受注に影響が出るとか、あるいは納期が守れるかどうか不安であるとか、さまざまな声をいただいております。
 こうした中、都が中小企業の自家発電設備の導入費用を助成する、こういう事業を創設するということについては、中小企業への大きな支援策であるということで大変、評価をしたいと思っております。この定例会におきましても我が党が代表質問で申し上げましたとおり、自家発電設備の導入に向けた支援と助成について、積極的に取り組んでいただきたいと考えております。都内中小企業が、電力の需給に影響されないで、安定的に事業活動を継続していけるよう、この助成事業の内容を十分理解し、また、自分の会社にとって、自家発電が、この設備が必要だということについて、しっかり考えていくことが大切であるというふうに考えております。
 先日、大田区内の中小企業の方とお話ししたらば、今回の福島原発によって計画停電が行われましたが、幸い大田区は計画停電の対象の中に入っておりませんでしたが、やはり計画停電に入ったところは大変大きな影響があったと。その企業の社長さん、おっしゃっていましたが、今、親企業は、発注をする際、計画停電がないところに仕事を発注しようとしている、そのために、今、大田区には親企業から仕事が結構来ていますと。それは、やっぱり計画停電があると思うと発注側としては出せない、途中で電力がとまってしまって、せっかくの材料がオシャカになってしまったら、これは何もならないということで、やはりそういったことにも、この電力の需給によって、大きな影響があるんだなということを改めて実感したところでございます。
 そこで、この自家発電設備の助成事業の具体的な内容について、何点かお伺いいたします。
 まず、特に電力については、金属加工などの製造業は、生産設備に多くの電力を使用するために、電力不足はより切実な問題となっております。こうした状況を踏まえて、電力確保に取り組む中小企業を支援していく必要があると考えますが、今回の助成事業の対象となる企業はどういうものか、この辺についてお伺いいたします。

○山手商工部長 今回の助成事業におきましては、電力不足が懸念される中で、事業活動の継続のため、みずから電力を確保することが欠かせない都内中小企業を支援することが重要であると考えてございます。そのため、先ほどお話もありましたが、一五%の電力抑制が義務づけられるような中小企業、あるいは金属加工業のように生産活動等に多くの電力を必要としまして、節電による取り組みだけでは限界がある中小企業を本事業の対象として考えてございます。

○藤井委員 この助成事業は、先ほど答弁にありましたように、たくさんの電力を必要とする中小企業の事業活動を継続することが目的であるというふうに考えますが、そのため、助成対象となる自家発電設備について、それに見合ったものになるわけです。一口に自家発電設備といっても、使用する燃料とか、あるいは性能とか価格などでさまざまな種類の設備があるというふうに聞いておりますけれども、今回、都の行う事業においては、どういう自家発電設備が対象となるのか、この点を伺います。

○山手商工部長 都内中小企業の事業活動の継続を支えるための自家発電設備といたしましては、安定的な電力供給が可能であり、生産設備等を稼働するために必要な出力が確保できるディーゼルエンジンですとか、ガスエンジンなどの発電設備が考えられます。
 なお、お話のとおり、自家発電設備につきましては、使用する燃料や出力、性能等によって導入に要する経費はさまざまでございまして、生産活動等の維持に活用できるような多くの電力を供給できる発電設備は経費も高額となってございます。

○藤井委員 今、お話がありましたとおり、自家発電設備は高額なものもありますし、また、直接的に生産に使用する設備ではないわけでありまして、中小企業がこの導入になかなか踏み切れないというような状況もあるというふうに聞いております。また、助成率と上限額もでき得る限り高く設定していくことが望ましいと考えております。
 今年度中の申請については、都は導入費用の三分の二を助成するというふうになっているということですけれども、上限額を含めまして、改めて助成内容の詳細についてお伺いいたします。

○山手商工部長 今回の助成事業では、中小企業が単体で導入する場合と、グループを組んで導入する場合、また、今年度中に申請を行う場合と、それ以降に申請を行う場合とで、助成率と助成限度額をそれぞれ設定させていただいております。
 まず、中小企業が単体で設備を導入する場合には、千五百万円を上限に対象経費の二分の一を助成いたしますが、今年度中に申請のあった案件につきましては、二千万円を上限に対象経費の三分の二を助成いたします。また、中小企業がグループを組んで設備を導入する場合には、五億円を上限に対象経費の三分の二を助成いたしますが、今年度中に申請のあった案件につきましては、五億六千万円を上限に対象経費の四分の三を助成いたします。
 こうした助成内容とすることによりまして、中小企業の費用負担を軽減いたしまして、電力確保の取り組みを効果的に支援してまいります。

○藤井委員 こうした事業について、都内の多くの中小企業に幅広く周知徹底をしていくことは重要であると考えますけれども、自家発電設備を導入する可能性が高い中小企業などにポイントを絞って制度の内容を伝えていくことも重要であるというふうに考えています。
 また、実際に自家発電設備の導入に向けた検討を始めている企業もあると聞いておりますが、導入に当たっては、電気設備に関するノウハウがないなど、さまざまな課題を抱えているということでございます。こうした課題を一つ一つ解消していけるよう、都は対応をしていかなければならないと考えます。このため、助成事業の周知や、あるいは導入予定企業への支援を、都としてしっかり行っていくべきであると考えますが、この点どうでしょうか。

○山手商工部長 自家発電設備を真に必要とする都内中小企業に対しまして、助成事業の内容を効果的に伝えるとともに、導入に向けた検討を着実に進めていけますよう、企業の実態に応じた支援を行っていくことが重要であると考えております。このため、都内中小企業を対象とした、経営に役立つ節電セミナーを開催する中で、この助成事業についての周知を図ることに加えまして、自家発電設備の導入に関心のあるセミナー参加者に対しては、制度内容の詳細について的確に説明を行ってまいります。
 また、自家発電設備の導入に当たり、都内中小企業が直面するさまざまな課題につきましては、企業それぞれの状況に応じて、電気に関する技術、あるいは法令、経営などの専門家を派遣するなどによりまして、導入に向けたサポートを行ってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都内中小企業が、この助成事業を効果的に活用して生産活動等に必要な電力を確保し、事業活動を安定的に継続していけるよう支援してまいります。

○藤井委員 ぜひ中小企業の方たちが安心して操業できるように、また、こういった自家発電設備を、本当にスムーズにといいますか、希望する企業が早急に導入できるように、都としての具体的な支援をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、被災地応援ツアーについてお伺いしたいと思います。
 都議会公明党は、五月初旬に被災地の岩手県、宮城県、福島県の三県にそれぞれ調査隊を派遣いたしまして、地元のさまざまな要望について伺い、また、それを党としてまとめまして、石原知事に被災地応援のための具体的な支援策として要望させていただいたところでございます。この委員会でも、私は伊藤理事と一緒に岩手県に調査に行ってまいりました。本当に大震災の被災のすごさというものを目の当たりにしてまいりまして、テレビや、あるいは雑誌で見るものとは、見ると聞くとでは大違いで、まさに津波の恐ろしさ、災害の、地震の恐ろしさということを実感してまいりました。
 今、東日本大震災から約百日以上が過ぎたわけですけれども、復興はまさに急務であります。今回、六月の補正予算におきまして、都は復興に向けて全力で支援する姿勢を打ち出したところでございますが、現地の、被災地の復興は、この先まだまだ遠いといわざるを得ません。この中で、特に観光ということで、私どもも、被災地支援のためには、何としても一刻も早い復興をするためには、やはり東京の人が被災地の現地に行けるような、そういう制度が必要だということを訴えてまいりました。
 そこで、今回、東京都が被災地に行かれる都民の方に対して応援する制度を新たにつくったわけでございますが、まず、被災地の観光の現状はどうなのか、この点についてお伺いいたします。

○横山観光部長 観光庁によりますと、ゴールデンウイーク期間中の東北地方における観光関連施設の入り込み客数は、対前年比約五八%ということで落ち込んでいるという状況でございます。また、県単独では岩手県の発表がございまして、同じ時期の県内主要観光地における入り込み客数は、対前年比約七三%の減ということです。とりわけ、今般、世界遺産登録が決定をいたしました平泉では、対前年比約八五%の減ということで、大幅な減少となってございます。

○藤井委員 私どもの、福島に行った調査団の報告によりますと、福島には観光名所もありますし、また、すばらしい温泉もありますし、また、現地でとれるさまざまな農産物があるわけですけれども、特に福島県の観光地、ホテルや旅館、たくさんあるわけですけれども、五月の段階でキャンセルが相次いだということで、その数は約五十八万件というふうなことも聞いております。原発の風評被害もあるかと思いますけれども、被災地三県の観光地、いわゆるこういった宿泊施設等々は、まさにこのキャンセルによって客が減少し、死活問題であると。何百年と続いた伝統のそういった宿泊施設も、まさに倒産寸前というようなことも聞いているわけでございます。
 そういう中にあって、ただいまありましたように、岩手県の平泉では世界遺産に登録をされるなど、暗い中で明るい希望の光もあるわけでございまして、こういった被災地に対しまして、やはり先ほどいいましたように、観光が地域経済に大きな影響を及ぼす産業であるということを考えますと、こういった打撃を受けました被災県の観光を支援することは大変重要なことだというふうに考えます。
 そこで、我が党が訴えました、被災地で消費を喚起し、観光振興につながる支援策を行うべきだという主張に対しまして、都が助成事業を速やかに検討し、実施しようとされることに対して、大いに評価をさせていただきたいというふうに考えております。
 そこで、改めて、この被災地応援ツアーの事業の意義についてお伺いいたします。

○横山観光部長 都は、震災の発生直後から、さまざまな被災地支援を行ってきております。この支援の一環といたしまして、本事業は、旅行代金の一部を助成し、旅行者が観光を通して被災地を訪れ、そこで宿泊、飲食、そして名産品等の購入、こういったことを行うことによりまして、地域経済の活性化に寄与しようとするものでございます。

○藤井委員 この事業は、まさに今の被災地支援の時宜にかなったものというふうに期待をするものでございます。
 それでは、この事業の内容についてですが、今回の本会議の代表質問において、我が党の質問に対し、岩手、宮城、福島の、この被災した三県を目的地とする被災地応援ツアーに対して、旅行代金の一部を助成するということでございましたけれども、具体的な助成内容について伺いたいと思います。

○横山観光部長 この事業におきましては、ツアーの参加者一人につきまして、一泊三千円、延べ五万泊の助成を予定してございます。助成の対象となりますのは、都内の旅行事業者が実施する、岩手、宮城、福島、この三県に宿泊する一泊二日、または二泊三日のツアーを想定してございます。
 なお、二泊三日のツアーにつきましては、この三県に宿泊するもののほか、二泊のうち一泊を、三県に隣接し、少なからず地震の影響を受けております青森県、茨城県、栃木県に宿泊するものにつきましても、二泊分を助成の対象とする方向で検討してございます。

○藤井委員 そうすると、一泊目は岩手県に泊まり、二日目は青森県に泊まれば、二泊分の助成、一人六千円が助成されるというふうになるわけでございまして、まさにこういった助成事業ができれば、東京都民の方が、何か被災地のためにしたいなと思っていたけれども、そういう事業ができれば行ってみたいなという方もたくさんいらっしゃると思います。
 私も来月、世界遺産になった平泉に行こうと思っておりますけれども、早くこの事業ができていれば、この助成事業の対象になったのかと思いますけれども、そこで、この助成の対象はどういう人であり、その対象者は実際に旅行する際、どういう方法で助成を受けられるのか、お伺いしたいと思います。

○横山観光部長 助成の対象者は、都内在住、在勤、在学の方々を想定してございます。助成の方法につきましては、対象者が旅行商品を購入する際に、旅行代金から助成額分を割り引く方向で検討してございます。

○藤井委員 この旅行商品、商品というか、ツアーに参加をする際、旅行代金がその場で割り引かれると。例えば、一万円で行く旅行であれば、七千円で済むということであれば、ツアーに参加する上で大いにインセンティブになるというふうに思います。
 また、最近、被災地の応援の物産展が大変にぎわっているというふうに聞きますけれども、何か少しでも被災地のために行動したいと思っている、そういう都民の方にとってみれば、この事業ができれば、できるだけ早く参加したいというふうに思うと思います。そういう意味で、この事業をできるだけ早く実施し、より多くの方に被災地を訪れていただけるように、速やかな実施をお願いしたいと思います。
 また、特に、ツアー参加への気持ちを、皆さん、行ってみたいなというふうにするためには、今後、この事業をもっともっと積極的にPRしていかなきゃいけないというふうに思うんですね。せっかくいい事業ができても、先ほど五万泊の予算を組んでいただいたわけですけれども、この事業を知らないために行かれないということがないように、ぜひこのPRと、また同時に、先ほどありましたように、この手続が簡単に済むように、できるだけ多くの方たちが参加できるような、そういう準備をお願いしたいと思います。
 そういったことも含めまして、今後の、観光を中心といたしまして、被災した県の復興のために、産業労働局として今後ともしっかり取り組んでいただきたいことをお願いするわけですが、最後に、局長の復興へのご決意をお伺いしたいと思います。

○前田産業労働局長 このたびの東日本大震災で、被災地は甚大な被害を受けたわけでありますけれども、都は、全庁的な基本方針に基づき、都民生活と首都機能を守りながら、同時に被災地に対する支援策を大変重きを置いて行ってきております。
 これからは、応急対策のニーズが落ちついていく一方で、被災地が日常の生活を取り戻すために雇用や企業活動など自律的な経済サイクルを回復させ、本格的な復興を加速させる必要があると考えております。このため、産業労働局といたしましても、現実のニーズを的確に反映させた被災地の産業支援策を全力で実施してまいります。
 今回、観光についてご質問いただきましたが、観光は他産業への経済波及効果が大きいこと、また、即効性があることから、緊急対策の一つとして盛り込んだところでございます。
 世界遺産に新しく登録された岩手県平泉を初め、東北地方、被災県には数多くの観光資源がございます。都民の方々には、このツアーを利用され、現地でお金を使っていただくことを通じて、ぜひとも被災地の復興を支援していただきたいと考えております。このため、旅行業界等と調整を進め、円滑な実施に向けて取り組んでまいります。
 今後とも、首都東京の持つ総合力を駆使して、被災地がみずから踏み出す復旧、復興を後押ししてまいります。

○清水委員 まず、被災地支援について伺います。
 震災や原発による風評被害で、被災三県はもとより、茨城、千葉など関東各県の農林水産業の方々などが大変な状態になっていることは承知のことです。そこで、被災地の農水産品の販売について伺います。
 代表質問でも、被災地の地域経済の復興が国民的な課題となっていて、東京都がその解決に大きく貢献すべきであるとただしてきました。現在、大きな課題となっているのが農水産品の販売促進です。被災県の基幹産業である第一次産業の特産品の販路拡大に、都が支援することは重要です。都内の商店街でも、被災地産品の販売に乗り出す例が出てきていますが、都としても、こうした商店街の取り組みの後押しなどを行い、被災地支援につなげていくことができる案が出ています。
 例えば、既に公募を終了しましたが、被災地品販売コーナー開設助成事業--今回提案されている補正予算では、空き店舗を活用して、被災地商品を活用した被災地産品を積極的に販売する商店街を支援することも、大きな励ましになると思います。その際ですけれども、商店街の負担を極力抑えていくことが大事だというふうに思います。先日の本会議では、局長は経費の三分の二を助成するというふうに答弁されています。例えば、空き店舗を借りる経費、現地の農林水産物の搬入経費、雇用経費など、さまざまな経費がありますが、できるだけ幅広く対象にする、その考えについてお伺いいたします。

○山手商工部長 空き店舗を活用して被災産地の農作物などを販売する場合には、店舗の賃借料などが対象になるものというふうに考えております。現地の農林水産物の搬入経費や雇用経費といったものについては、助成の対象とする考えは持ってございません。

○清水委員 実情に応じた支援をしていただきたいというふうに、改めて要望しておきます。
 次に、被災地の企業が一日も早く事業を再開できるよう支援が求められています。今回の補正では、被災企業へのオフィス提供事業、中小企業被災地事業継続特別支援事業が提案されています。一方、被災企業に対して、営業の拠点や工場などを提供する動きが始まっています。先日も、中小企業に対して、大きな企業が、宮城県にある工場内のスペースを無償貸与するという新聞報道がありました。都として、被災企業に対して、営業所などに活用できるスペースを積極的に提供していくと同時に、都内の大きな企業などを回って、無償で工場を貸し出すように要請することを提案しますが、どうですか。

○山手商工部長 都は、被災した企業の事業再開の場所として、都内のインキュベーション施設や、地方の会社が東京で営業の拠点を確保できるよう支援する、東京ブリッジヘッド事業の施設を無料で提供することとしています。
 次に、企業間の施設の貸し出しについてですが、これは企業の持つ財産の問題であり、東京都が関与することは考えてございません。むしろ被災地とそれ以外の地域の中小企業団体などが直接やりとりする方が、スムーズに取り組みが進むものと考えております。

○清水委員 今、東京ブリッジヘッド事業というのをやっていくということは評価いたしますけれども、やはりそれにとどまらずに、もっと広く取り組んでいただきたいというふうに思います。
 福島原発による影響で、ある区の中小企業は、福島県内の支社の工場が使えず、大変困っているというふうに伺いました。地震による被災を支援するとともに、原発による被災で営業の拠点を失った現地の中小企業の支援にも力を入れるべきではないかと思いますけれども、お考えを伺います。

○山手商工部長 原子力発電所の事故により、営業の拠点を使うことができなくなった現地の中小企業に対しても、先ほどご答弁申し上げましたが、インキュベーション施設などを既に無料で提供することとしております。

○清水委員 都内の自治体でも、被災地の企業に対する支援の動きが始まっています。ある特別区では、被災した企業に生産活動の拠点を提供するため、貸し工場を一年間無償で提供するということも伺っています。
 このような施策は今後もふえていくのではないかと思いますが、都は、生産拠点を無料などで被災した企業に貸し出す区市町村に対して支援することは、こうした事業を拡大することにもつながるというふうに思いますけれども、どのようにお考えでしょうか、伺います。

○山手商工部長 現在、被災地の一刻も早い復興を願いまして、日本全国の民間企業、また、自治体が、主体的にできる限りの支援をしているところでございます。都内の各自治体も、まさに同じ思いで支援を実施しているところです。生産拠点を無料で提供する都内の自治体もあるわけですが、その負担を東京都に求めるという話は、現在は聞いておりません。

○清水委員 聞いていないかもしれないけれども、そういう支援をすれば、もっと事業が拡大するのではないですかというふうに私は聞いているのです。
 次に、震災の影響は、都内の企業にもさまざまな形で及んでいます。先日、メッキ、化学薬品、可燃物などを大量に扱う工場勤務の方、経営者の方から話を伺う機会がありました。こうした方々の震災では、死亡事故も起きているというふうに聞いているんです。そして、設備のすべてのタンクの液が床にこぼれてしまい、隣のタンク内に入り込んだとか、揺れにより大量に飛散したが工場内で処理したなど、大きな被害を受けております。ひとたび地震による被害を受けると、その修理や処理など、ほかの企業よりも、ほかの業種よりも多くの時間や手間もかかり、従業員や周辺住民の安全確保にも気を使うということです。
 このような企業への耐震化などは喫緊の課題であります。こうした中で、少なくとも企業の速やかな事業再開への支援を行う必要があると思いますけれども、いかがですか。

○山手商工部長 化学薬品や可燃物などを取り扱う工場では、各種の法令に基づきまして、施設や管理体制の整備について、事故を防止するための措置が行われているところです。こうした中、震災などの非常時において被害を最小限にとどめ、事業の継続に向けた計画づくりに取り組む中小企業に対しましては、都として支援を行う事業を、昨年度より既に開始させていただいているところでございます。

○清水委員 次に、都内農林水産物の放射能検査についてお伺いいたします。
 原発事故は依然収束せず、農林水産物への放射能の影響が懸念されています。都民の安全・安心を確保する取り組みが求められている一方、東京の農林水産物が昨今大変大きく見直される中で、農家の方がこれまで以上に意欲を持って生産に取り組んでいるという実態もあります。だからこそ、農林水産物の安全・安心を確保する取り組みがこれ以上に求められているということです。この原発事故による今後の放射能検査について伺っていきます。
 まず、都の農林水産物の放射能検査の取り組みについて伺います。厚労省からの検査要請はどういうものだったのか、そして、その要請にどう対応してきたのか、お伺いいたします。

○保坂農林水産部長 他県で農畜産物から放射性物質が検出されたことを受けまして、都は三月二十日、放射性物質の緊急検査を実施いたしました。同時に、知事から国に対して緊急要望を行っております。四月一日にはJA東京中央会と対策会議を発足させ、作付面積や流通量が多く、都民の食生活への影響が多い品目を中心に検査計画を検討してまいりました。その後、厚生労働省から、四月四日付で、農畜水産物等の放射性物質検査についてが通知され、地方自治体における検査の対象品目、頻度や実施地域などについての考え方が示されました。
 これらを踏まえて、対策会議では、検査計画を策定して、農家から検体を採取し、週一回ずつ計画的に検査を実施しているところでございます。また、その後、他県で暫定規制値を超えた品目について、厚生労働省から追加の検査依頼があったため、計画検査に加えて、都内産の農林水産物の検査を実施しております。

○清水委員 厚労省の検査要請についてお答えがありましたけれども、重点的にチェックする食品の中に、シュンギク、カキナ、ミズナが入っていますが、これらの検査はいつ行われたのでしょうか。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 ミズナにつきましては、四月二十一日に清瀬市、六月十六日に世田谷区、六月二十三日に小平市と国分寺市を検査しており、すべて検出限界値未満、NDでございました。シュンギクとカキナにつきましては、都内における作付面積及び生産量が極めて少なく、統計上の数字が出ておりません。したがいまして、検査の対象品目としておりません。

○清水委員 確かにそういう実情はあるかもしれないけれども、実際には、都内産のシュンギクとか、都内産のカキナというのは市場に出回っていますよ。それは少ないといったって。やはり、そういう実態を見ながら、厚労省がそういう品目は含めていないかもしれないけれども、東京が、出回っている品目もきちんと検査する必要があるというふうに私は思います。
 検査しなかったり、震災後三カ月もたってから検査をするなど、おくれた要因は何でしょうか。立川のホウレンソウの放射性沃素は千三百ベクレルが測定されましたけれども、三月二十四日の測定以来、測定してこなかった理由は何でしょうか、お伺いいたします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 シュンギクとカキナにつきましては、ただいま申し上げたとおりでございます。
 都は、厚生労働省から示された、重点的にチェックすべき品目のコマツナ、ホウレンソウ、ミズナにつきまして、都内で生産のあるすべての区市町村を計画的に検査しております。
 また、お話のホウレンソウは、暫定規制値である二千ベクレル・パー・キログラムを下回ったため、追加の検査は行っておりません。

○清水委員 暫定規制値を下回ったからいいといっても、暫定規制値だって、それこそ本当に安全かどうかということもいえていないんですよ。千三百ベクレルも出たわけですから、推移を見なくてはいけないというふうに私は思います。
 厚労省の要請によると、対象品目として主要農産物とお答えがありましたし、そういうふうに記載されています。主な都内農産物として、先ほど資料を提供していただきましたけれども、一番多いのはキャベツですよね。これは、今、測定されていないわけです。次に出荷量が多いのは大根ですけれども、測定されたのは六月七日です。キャベツも大根も、市場に都内産のものも大きく出回っています。これらをこれまで測定してこなかった理由というのは何ですか。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 都は、JA東京中央会との対策会議で、都内産農産物のうち、作付面積や流通量が多く、都民の食生活への影響が大きい品目を中心に検査することとし、厚生労働省から重点的にチェックすべき品目が示されたことを踏まえ、総合的に判断して、コマツナ、ホウレンソウ、ミズナを計画的に検査してきました。
 キャベツ、大根についてのお話がありましたが、この二品目につきましては収穫時期を勘案して検査することとしており、キャベツにつきましては来月検査を行う予定でございます。
 なお、他の品目につきましては、地元からの要望や必要性に応じて、検査を実施ないし実施していく予定でございます。

○清水委員 今後、予想される放射性物質というものは、どのようなものが想定されますか。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 空間放射線量の推移などから見て、放射性物質の降下は減少していると見られます。都は、引き続き放射性沃素131、放射性セシウム134、放射性セシウム137を検査してまいります。

○清水委員 先日、福島県で、ストロンチウム89、90が海底土から採取されたということが報道されています。ストロンチウムというのは水に溶けやすいといわれ、土壌や海水への汚染水が海に流れ出ていることがいわれているわけです。ストロンチウム89というのは半減期は短いようですけれども、90というのは三十年近くになるわけですよね。
 これが、今は、空間には、もう沃素とか、セシウム137とかというのが、漂っていなくても下におりてきているとかいうことがいわれているんですけれども、今、都民の中の不安は、土壌とか、海水とか、そうしたものに、引き続き移ってきていることもあるわけです。
 ですから、今ご説明がありましたように、沃素131、放射性セシウム134、放射性セシウム137だけの調査で間に合うのかと。間に合うのかというのは、都民の不安にこたえられるのかと。今後の検査体制はどう考えているのか、海水や土壌の調査をどのように考えているのか、お伺いいたします。

○保坂農林水産部長 都といたしましては、農林水産物の安全性を確保する観点から検査を行っており、都民が直接口にする農林水産物を対象に、適切に検査を継続しており、これまでの検査では、暫定規制値を下回る状況が続いております。
 加えて、福祉保健局で実施している、都内における空間放射線量の動向及び都内百カ所の地表五センチにおける測定の結果から見て、放射線量は減少しているものと考えております。
 また、海水については、福島第一原子力発電所から半径三十キロを除き、国において広域的なモニタリングが行われており、結果は検出限界未満でございます。
 こうしたことから、都は、海水や土壌の放射性物質の検査は考えておりません。
 なお、今後も、農林水産物の測定につきましては、継続して検査を実施していく必要があると考えており、放射性物質の検査に必要な器械類の整備を補正予算に計上しているところでございます。

○清水委員 補正予算で拡充する測定器も、ストロンチウムの測定は可能でないというふうに聞いているわけです。都が独自に検査を拡充して、都民の不安にこたえる必要があるということを、私は、代表質問でも、これは福祉保健局にいったわけですけれども、ただしたわけです。
 ストロンチウムなどをはかる測定器も必要ではないかという質問に対して、都の答弁は、体制や設備などの要件を満たし、国に届け出て許可をとる必要があるんだなどと、そういうことがなかなか大変だから購入が不可能だというようなことを答弁しているんですね。しかし、本当に必要だったら、やはり、そうした体制もとって、設備もつくって、国に届けて、それを、測定器を整備する必要があるんではないかと。
 先ほど、放射線量は減少しているといわれましたけれども、半減期が八日のものだとか、半減期が五十日のものだとかいうのは、それは百日たてば減るでしょう。しかし、三十年、何億年なんていうのもあるんですよ。何万年なんていうのもあるんですよ。
 だから、私たち、皆さん、お母さんたちも、お父さんたちも、そういうことをずっと勉強しているんですよ、この福島原発の問題で。そういうことが次々といわれるから、とりわけ、小さいお子さんを持った方々は不安で不安でたまらないというのが、今回、都内でも百カ所の測定を行った結果ということにつながっているというふうに思います。
 測定の必要性が出た場合には、例えば、ストロンチウムなどの測定が出た場合には、仮に外部の検査機関に出すということになるんでしょうけれども、それでは十分な測定が保証されないということは明らかです。都独自の測定体制の整備を強く求めておきます。
 東京都だけの検査体制の拡充だけでは、農林水産業者の風評被害を払拭することはなかなか限界があります。東京の都市農業の特徴は、軒先販売とか、直売り場での売り上げが大きいというふうにも聞いています。現在の調査では、青果店に出回っているもの、給食で使用されているうちの一部だというふうに思います。
 先日は、ここではありませんけれども、出荷制限のホウレンソウが流通業者のミスによって出荷されてしまったという事態が起きたところもあります。流通に乗らない農産物の測定を支援するということなども含めて、東京でとれる野菜、海産物、水産物など、私は、すべての品目を調査するべきと考えますけれども、どうでしょうか。今後、どのような対応をしていくのか、お伺いいたします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 都は、作付面積や流通量が多く、都民の食生活への影響が大きい品目を中心に検査することとし、厚生労働省から重点的にチェックすべき品目が示されたことを踏まえまして、総合的に判断して、コマツナ、ホウレンソウ、ミズナを計画的に検査してまいりました。
 その他の品目につきましても、収穫期等を勘案しつつ、現地からの要望や必要性に応じて実施ないし実施していく予定でございます。また、近県の検査結果の動向についても注意を払ってまいります。
 今後とも、関係団体と調整を図り、引き続き計画的に検査を実施してまいります。

○清水委員 それでは、補正予算の中に、都内産農産物の放射能対策に関する調査研究というのがありますが、これは具体的にどういう調査なのか、お伺いいたします。

○保坂農林水産部長 都内産農産物の放射能対策に関する調査研究は、都内産農産物の安全性の確保のために、東京都農林総合研究センターにおいて農産物への放射性物質の付着と蓄積などを調査し、生産段階の汚染防止や除染に関する技術の開発を行うものでございます。

○清水委員 今、お話のあった内容についても重要だというふうに思いますが、今後、農産物への土壌からの吸収とか、魚の食物連鎖など、それについても調査研究をすべきだというふうに思います。
 次に、東京湾でのアサリやアナゴ、いわゆる江戸前の魚介類の検査についてお伺いいたします。

○岩田安全安心・地産地消推進担当部長 内湾地域のアサリやアナゴなどの放射性物質の検査につきましては、漁業協同組合等と調整を行っております。

○清水委員 皆さん、これから盛んになるわけですけれども、ぜひ早急に実施していただきたいと思います。ハゼ釣りも行われてまいります。愛好家はその場でてんぷらにしたりとか、バーベキューなどをして食べるわけで、測定をきちんとしていただきたいというふうに思います。
 次に、漁村地域防災力強化事業及び畜産農家向け電力自給型経営促進支援事業について、その内容についてお伺いいたします。

○保坂農林水産部長 漁村地域防災力強化事業でございますが、今回の地震による津波の被害にかんがみ、漁業協同組合などが所有する冷蔵施設などの共同利用施設について、耐震化診断や解体処理を支援するものでございます。
 次に、畜産農家向け電力自給型経営促進支援事業は、電力不足が見込まれることから、停電時のバックアップ電源が必要な畜産農家に対する発電機の導入など、整備を支援するものでございます。

○清水委員 重要なことだというふうに思います。
 ただ、漁協の冷蔵施設の耐震診断や解体処理の費用ということですけれども、耐震診断後、施設を更新する場合には、その電力として、直接ここにはかかわりないかもしれませんけれども、これまで代表の中でもいろいろいわれてきた波力発電とか、潮力発電など自然エネルギーも、やはり有効に活用していただきたいし、また、畜産の場合は、蓄電器、発電機、機器の支援の場合ですけれども、自家発電の場合ですけれども、今後、ソーラー対応とか、小水力発電なども検討する、そういうことも出てくるんではないかなと。その場合、屋外用に適した送電機器など、さまざまなケースにも対応できることが必要だと思います。そうした研究を、産技研とか、農林振興財団とか、一体となって研究していっていただきたいというふうに思います。
 次に、福島原発関係地域の、福島県の双葉町の森林組合が管理する森林が約三ヘクタールあって、その森林組合員は、放射能の影響で入山できないで、この先不安を抱えて、中には離職した人もいるというようなことが、先日、テレビで放映をされていました。
 私も、直接その森林組合に電話で問い合わせさせていただきましたが、本当に、八十人ですか、組合員さんがいる中で、今まで、長年、技術を身につけてこられた方々が仕事がないと、もちろん、できないわけです。木を切り出すわけに--できないわけですけれども、その組合長さんがテレビに登場していて、本当に仕事を離れないでほしいと、仕事を何とか続けていってほしいということをテレビで涙ながらに訴えておりました。その話も電話でお伺いしたところです。
 ほかの県では、この組合の林業従事者を雇いたいと申し出ている県もあるというふうに聞いています。しかし、現在のところ、そうした人たちは、家族が遠くなるからとか、家の片づけがとか、いろんな事情で実現できないでいるそうです。
 しかし、だんだん長引いてきて、やはり自分の身につけた技術を生かしたいというような方々が出てくることだってあるわけで、私は、都としても、そうした林業従事者だった方々の要求を聞いて、都の森林での仕事に従事する意向があれば、都として、福島の林業従事者を雇い入れるというようなことも検討してよいのではないかというふうに思いますが、いかがですか。

○保坂農林水産部長 都では、既に林業分野での雇用創出の基金による事業を実施しているところでございます。

○清水委員 だから何だということをもっときちんといってほしかったんですけれども、しかし、やはりその事業をその基金の活用で実施していくのであれば、そうした要望があれば、都として進めていただきたいというふうに思います。
 最後に、産業技術研究センターの定款変更に関連し、お伺いいたします。
 先ほど来、審議してまいりましたように、原発事故によって、都民は放射能の脅威に大きな不安を抱えています。先ほどの資料にも出していただきましたけれども、産業技術研究センターにおける工業製品の放射線量測定試験実績というのがありまして、かなりの方が試験を依頼し、検査証明書を発行されているようです。
 しかし、まだまだこれから、これが大きく拡大していくということも考えられますし、本当は福祉保健局でやるんでしょうけれども、水だとか、大気だとか、それから農林水産物の検査というのも重要になってくるわけです。
 産業技術研究センターの駒沢支所では、震災の直後からそうした大気や水などの放射能測定を行い、大きな役割を果たしてきているわけです。これだけの機能を担っている駒沢支所が、都がつくった再編整備計画により新本部に統合されてなくなってしまうというのは、やはり納得できないわけです。そこは拡充するからということですけれども、しかし、今あるところを、震災前につくった計画をそのまま進めるのではなくて、震災後、新たに必要になってきているわけですから、放射能測定のさらなる拡大もして、やはりこのセンターをなくすことは撤回し、維持することを求めるものです。いかがですか。

○山手商工部長 江東区青海に建設中の産業技術研究センターの新本部は、中小企業に対する技術支援機能の充実強化を図るため、老朽化した西が丘本部と駒沢支所にかわる新たな産業支援拠点として整備しているものでございます。
 したがって、駒沢支所が持っていた機能は、新本部の中でしっかりと確保されることとなります。
 この移転に伴う同センターの定款変更につきましては、既に本年の第一回都議会定例会において議決をいただいたところでございます。
 しかしながら、その後の東日本大震災の影響により、四月に予定していた移転を延期せざるを得なくなったため、今回の定例会に改めて定款変更の議案を提出したところでございます。
 再編整備については、取りやめる考えはございません。

○前田産業労働局長 ただいまの委員のお話の中で、放射性物質についてのご意見がありましたが、都民の安全・安心にとって重要なことだと思いますので、三点ほど補足させていただきます。
 まず、暫定規制値ですけれども、この規制値というのは、都民だけではなく全国民を対象として国が定めたものと承知をしております。それについて、その規制値すら危うい、危うくないという議論を軽々にすることは、かえって都民を不安におとしめることだと思います。この件については、国において十分な検討を行って、今回の福島第一原子力発電所の事故以前に定められたものと、私どもは承知をしております。
 次に、半減期のお話がございました。
 放射性元素は、不安定な状態から安定な状態に向かう過程において、放射線を出して崩壊するというふうに理解しております。半減期が短いということは、それだけ短い周期で放射線が出るということになりますし、半減期が長いということは、それだけ放射線の出る間隔が長くなるというふうに、一般的にいえると思います。
 したがいまして、単に期間が長い、短いだけではなくて、実際に測定をして、どれだけの数値であるのかと、こういうことをはかっていくということが大事だと思います。
 次に、ストロンチウム90のお話がありました。
 これにつきましては、既に財団法人日本分析センターのホームページ、日本の環境放射能と放射線というところで、全国各地の測定値が公表されております。
 都内につきましては、雨水等からのものについては検出されずというふうになっておりますし、土壌につきましては、過去の大気中の核実験の影響だと思いますけれども、ごく微量の数値が検出されているのは既に公表済みでございます。
 これについて、わからないから調べろというふうに短絡的におっしゃられても、まず、そういったデータを見ていただければと思います。

○清水委員 現在調べていて、そして、それは公表されているということは承知をしていますけれども、しかし、しかしですね、半減期の問題--半減期が短い放射性物質でも、半減期が長い物質でも、都民の不安というのは、これは本当に大きくあるわけですよ。
 ですから、それについて、私は、それが長いから、短いから、長いのを調べろ、短いのは調べなくていいという、こういうことをいっているのではなくて、今調べられていない--これから、もっと大きく海水の汚染などは出てくるでしょうけれども、そういうものをもっと調べなさいと、調べていただきたいということを私はいっているわけです。
 以上です。

○西岡委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十一分休憩

   午後三時二十六分開議

○西岡委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○佐藤委員 補正予算にある制度融資について伺います。
 サブプライムローンに始まるリーマンショックや円高、そして、今回の東日本大震災によって、中小企業は大打撃を受けております。震災後、さらに仕事がなくなり、資金繰りに困窮している企業が増加をしており、都の積極的な支援が望まれております。
 今回、石原知事は、選挙公約で、その第一に、安心・安全な制度融資、東京セーフを創設しますと掲げております。我々都議会民主党の代表質問に対しても、知事は、都は新たな制度融資を創設するなど最大限の手だてを講じてきたと答えております。
 中小企業制度融資の目標額を過去最高レベルである二兆二千億円に引き上げ、東日本大震災により直接または間接的な被害を受けた中小企業を対象とする災害緊急を新設するとのことでありますが、今回の補正予算は、国が創設した制度をそのまま引用した部分も多いと思います。どのあたりが都の独自の制度となっているのでしょうか。まず、内容を確認いたします。

○櫻井金融部長 制度融資は、地方公共団体、信用保証協会及び金融機関の三者によりまして中小企業の資金繰りを支える、極めて重要な制度でございます。これは、国が新たな保証制度を立ち上げたからといいましても自動的に実施できるものではございませんで、各地方公共団体が関係機関と調整を行いまして、独自に制度設計を行った上で実施するものでございます。
 今回創設いたしました災害緊急につきましても、都は、八十二ございます取扱金融機関と東京信用保証協会との協調のもと、最優遇金利の適用や全事業者に対する信用保証料の二分の一補助を行うなど、都独自の負担軽減措置を盛り込み、実施するものでございます。

○佐藤委員 都が、独自に全事業者に対して保証料の二分の一を補助するのが特徴とのことでありますが、中小企業の厳しい現状を踏まえるのであれば、保証料の補助については、保証料補助率を三分の二、あるいは四分の三に引き上げる、手厚い支援が必要なのではないかと考えますが、見解を伺います。

○櫻井金融部長 都は、制度融資の実施に当たりましては、中小企業の立場に立ちまして、借り入れ時の金利や信用保証料を含めたトータルの負担軽減を十分に図れるように取り組んできておりまして、これまで他の自治体に比べても手厚い措置を講じてまいりました。
 今回の災害緊急におきましても、こうした考え方に基づきまして、最優遇金利を適用するとともに、全事業者に対しまして信用保証料の二分の一を補助することとしたものでございます。

○佐藤委員 すぐに保証料補助を引き上げることは難しいかもしれませんが、中小企業の状況を考慮すると、ぜひ検討していただきたいと思います。
 また、直接被害を受けた中小企業を対象とする災害復旧資金融資については、特に震災直後の事業再建を支えていくため、利子の一部を補助することとしております。この間、都議会民主党では、利子軽減制度の創設などを求めてまいりましたが、東京都は一貫して、利子補給は手間がかかるとして、これを拒否してきたわけです。
 今回の災害復旧資金融資では、利子の〇・五%を一年間分補助するという制度になっているわけですが、景気の状況を考えると、融資利率一・五%に対して〇・五%というのは低過ぎるのではないでしょうか。利子の一部補助の利率をさらに引き上げるべきと考えますが、見解を伺います。

○櫻井金融部長 繰り返しになりまして恐縮ではございますが、都は、制度融資の実施に当たりましては、中小企業の立場に立ちまして、借り入れ時の金利や信用保証料を含めましたトータルの負担軽減を十分に図れるよう取り組んできております。
 その結果、これまで、他の自治体に比べましても手厚い措置を講じてまいりました。
 今回の災害復旧資金融資の利子補給に当たりましても、こうした考え方に基づきまして、融資実行から一年間の借り受け者の実質的な金利負担を一%とすることといたしまして、現行利率との差でございます〇・五%分の利子相当額を補助するものでございます。

○佐藤委員 すぐに実施というのは難しいかもしれませんが、やはり直接被害を受けた企業が対象ということも考えると、ぜひご検討いただきたいと思います。
 また、災害復旧資金融資は、期間も一年間となっておりますが、直接被災した企業の苦労を考えれば、期間をさらに延期するくらいの手厚い支援が必要なのではないでしょうか。見解を伺います。

○櫻井金融部長 災害復旧資金融資は、災害により直接の被害を受けた中小企業を支援する制度ということでございまして、都の制度融資の中でも最も低い金利としております。
 また、信用保証料につきましては都が全額補助を行うなど、都の制度融資の中で最も手厚い措置を講じたものとなっているところでございます。
 さらに、今回は利子補給ということでございますが、この利子補給につきましては、震災の影響が非常に深刻であることから、直接被害を受けた都内中小企業が建物や生産設備などの復旧を行う、被災直後の一番大変な時期の事業再建を重点的に支援するため、融資実行から一年間に限り実施することといたしました。

○佐藤委員 都は一年で十分と考えているのかもしれませんが、いまだ放射能汚染が続いている状況であり、業種を超えてさまざまな影響が出ているところです。先の見通しがつくまで、ある程度の支援が必要と考えておりますが、ぜひ期間の延長についてご検討いただきたいと思います。
 今回、融資目標額を過去最大の二兆二千億円としているわけですが、資金需要がさらにあるようであれば、さらに預託金を用意して資金需要に対応すべきと考えますが、見解を伺います。

○櫻井金融部長 今回の補正予算におきましては、制度融資の充実を図るため、融資目標額を過去最高レベルの二兆二千億円に引き上げ、これに必要な経費を計上いたしました。
 この融資目標額は、震災の直接間接の被害を受けた都内中小企業の資金需要に十分に対応できるものと考えております。

○佐藤委員 都は十分に対応できるとお考えであるのかもしれませんが、現在の国難ともいえる状況を打破するためにも、しっかりとした中小企業支援を行わなければなりません。二次補正も視野に入れて、さらに手厚い中小企業支援がなされるよう要望いたしまして、私の質疑を終わります。

○山崎委員 私から、まず、中小企業対策について何点か伺います。
 三・一一の震災を受けて、被災地の中小企業だけではなく、都内の中小企業に対してもさまざまな影響を及ぼしております。
 こうした中、現場を直視しない国の対応は後手に回っており、被災地の復興のおくれにとどまらず、景気の低迷を招くなど、現下の混乱ぶりは目を覆うばかりであります。
 しかし、国の対応の遅さを幾らいっていても何も変わらないわけであります。都としても、中小企業の現場の実態を踏まえた対策を力強く講じていくことが必要であります。
 我々都議会自民党は、都の緊急対策に中小企業の実態を反映させるべく、先日、各種団体からの現場実態に基づく要望の聴取などに積極的に取り組んできました。
 こうしたことに加え、的確な支援策を講じるためには、都としても、みずから現場の声、そして中小企業の声にしっかり耳を傾け、こうした声に基づく効果的な支援を実施していくことが重要であります。
 そこで、都は、発災から現在まで、中小企業の状況や声をどのように把握してきたのか、また、中小企業の抱える課題がどのように変化をしてきたのか、まずお伺いします。

○澤産業企画担当部長 東京都は、震災直後から、中小企業支援団体等を通じたアンケートやヒアリングによりまして、震災が中小企業に与える影響につきまして継続的に把握をしてまいりました。
 この中で、発災直後は、ガソリン不足による業務への影響、仕入れ先企業の被災による部品、商品などの調達難や納期のおくれ、さらに、三月十五日から始まった計画停電では、生産活動等への支障を訴える中小企業が多く見られました。
 その後、四月に入りますと、消費の停滞や外国人旅行者の減少による売り上げ不振に加え、輸出への影響を心配する声が多く聞かれました。さらに、直近では、生産活動の回復のおくれを懸念する声も高まっております。
 産業労働局では、こうして把握した中小企業の状況を、震災以降の事業実施や国への緊急要望、今回の緊急対策の立案に反映させてきたところでございます。
 今後とも、中小企業の状況を適時適切に把握し、事業執行に生かしてまいります。

○山崎委員 今回の産業労働局の都内中小企業に対する緊急対策事業案は極めて多岐にわたっており、中小企業の課題にきめ細かく対応しているわけでございますが、これらの事業案は、局としても、さまざまな中小企業の皆さんの声を集めながら構築してきたものであるということが、改めて再確認できたところでございます。
 次に、緊急対策案の具体的な中身について、いきたいと思います。
 まず、電力に関する対策です。
 産業労働局では、私の地元江東区にある東京ビッグサイト、そして、旧都庁跡地の東京国際フォーラムの二つの大きな施設を所管しているわけであります。
 東京ビッグサイトでは、三月二十二日から、今回の大震災による避難者を受け入れました。最大で三千人まで受け入れ可能なスペースを用意して、都の職員の皆さんが常駐をして日用物資の提供などを行い、避難者の生活をしっかりと支えたわけであります。四月二十四日までの間に二百八十八名の避難者の方々を受け入れ、都営住宅等へ移るまでの一時避難所として、大いに力を発揮したと思います。
 東京ビッグサイトは、数多くの見本市が開催される、我が国を代表する国際的な展示場であります。大震災の影響により、ことしの夏は大幅な電力不足が予想をされておりますが、ビッグサイトでは、見本市の開催に支障のないように、見本市の会場で必要となる電力の確保をするための発電設備を既に設置していると聞いております。節電しながらも、経済活動の拠点として、しっかりとその役割を果たすことを大いに期待しております。
 電力使用は、これからも控えなければならない時期が続きますが、通常の経済活動がきちんと行われるように、都としても、率先して取り組んでいただきたいことを要望します。
 そして、そうした観点から、ビッグサイトと同様の施設である東京国際フォーラムにおいて、今回の補正予算の中で、新たな設備の設置による電力使用量の大幅な圧縮に向けた対応が明らかにされていることを、大いに評価したいと思います。
 東京国際フォーラムについて、節電とともに、施設の稼働に必要な電力を確保するため、具体的にどのような考えで取り組むのか、お伺いします。

○山手商工部長 東京国際フォーラムは、東京ビッグサイトと同様に、数多くの展示会や国際的な会議に加えて、集客力のある大きなイベントなどが開催される施設であり、都内の経済活動の重要な拠点としての役割を担ってございます。
 そのため、今回の震災により電力供給が不足する中、電力使用量を抑えつつ、施設内部で電気を生み出す仕組みを整備して電力の確保を図り、施設の運営に支障のない体制をつくり上げることが重要であります。
 既に、株式会社東京国際フォーラムは、効果的な節電に向け、館内の照明を一部消灯するとともに、来客者の利便性に十分に配慮しつつ、エスカレーター等の一部を停止したり、不要不急の温度調整を控えるような工夫に取り組むこととしております。
 これに加えて、必要な電力を安定して確保するため、都は、発電の際に生じる熱を冷暖房などに再利用するコージェネレーションシステムを用いた自家発電設備を、来年夏に導入することといたしました。
 こうした取り組みにより、東京国際フォーラムが、引き続きその機能を十分に発揮できるよう、都として着実にサポートしてまいります。

○山崎委員 都が、運営する施設において節電や電力確保に取り組んでいることが、今の答弁でよく理解できましたが、都内企業の九九%を占め、都内経済を支える中小企業における電力不足への対応も重要であります。電力は、産業の血液ともいわれ、東京の産業集積を支えていますが、その供給が一日数時間でも滞ることで、これまでにない規模の混乱やトラブルが広がることを、我々は身をもって体験いたしました。
 我が会派では、こうした震災による影響について、業界団体からヒアリングを行いましたが、メッキ工業の業界団体からは、計画停電により操業の停止を迫られた、みずから電力を確保する必要があるが、自家発電設備はとにかく高額であり、行政の支援が絶対必要であるなどの要望が寄せられるなど、電力の確保が切実な問題となっている中小企業にとっては、自家発電設備の導入に最優先で取り組んでいかなければなりません。
 こうした声を受けて、本定例会の我が会派の代表質問において、都内中小企業の電力確保に向けた自家発電設備の導入が円滑に進むように、支援策を打ち出していくべきであると指摘したところであります。
 これに対して、局長は、特に生産活動に多くの電力を必要として、節電の努力だけでは限界がある中小企業に対して、単に費用を助成するだけでなく、中小企業からの相談にきめ細かくアドバイスするなどにより、重点的に電力の確保を進める取り組みを進めるため、約百億円の基金を造成して対応するとの答弁がございました。我々も、とにかく、先ほどのその答弁を聞いて、心強く感じたところであります。
 そこでまず、基金という形で予算を確保する意味と、自家発電設備の導入経費の助成を行う件数をどのくらいと想定しているのか伺います。

○山手商工部長 自家発電設備の導入を希望する都内中小企業が数多いことが予想されまして、設備も高額でありますことから、助成に要する資金を十分に確保することにより、できる限り多くの申し出にこたえていく必要がございます。
 こうした中にありまして、導入に向けた準備に時間を要するだけでなく、発電設備に対する引き合いが多く、発注しても供給が追いつかないなど、申請から完了まで本年度内に完結することが困難な場合も考えられます。
 そこで、単年度の予算措置ではなく、基金を造成して弾力的に対応することとし、本年度から平成二十四年度の二年間にわたって導入経費の助成を行うことといたしました。
 こうした基金を活用して、中小企業が単独で設備を導入する場合については、二年間で二百五十件の対応を想定してございます。
 また、中小企業がグループを組み、共同で効率的に設備を導入していくことは重要でございまして、二年間で十件の助成を行うことで、事業としての効果をさらに高めていくことといたしました。
 こうした制度を活用して、都内中小企業の電力確保に向けた取り組みを的確に支援していくこととしてございます。

○山崎委員 中小企業が単独で自家発電設備を導入する場合に、二年間で二百五十件を対象として助成を行うとのことですが、限られた予算の中で最大限発揮をしなければならないわけで、助成の対象となる企業を選定する必要があると考えますが、どのような考え方で事業者を対象としていく予定なのか、お伺いします。

○山手商工部長 自家発電設備の導入に対する経費を助成するに当たりましては、限られた財源で最大限の効果を発揮できるよう、事業活動の継続を進める上で電力確保が必要不可欠な企業を重点的に支援していくことが求められてございます。
 具体的には、国が示した今夏の電力需給対策における電力使用制限の適用を受ける、契約電力五百キロワット以上の中小企業や、生産活動の維持のために、電力による連続した操業が不可欠な企業などを、主として対象としています。
 こうした考え方によることで、電力なくしては事業が成り立たず、率先してみずから電力の確保に努める企業を選定し、企業の生産活動を安定的かつ効果的に支援していくこととしております。

○山崎委員 本助成事業は、中小企業が、発電設備の早期導入に向け、今年度中に申請を行う場合には、二千万円を上限に三分の二を助成するなど、都は思い切った支援策を打ち出しています。
 自家発電設備そのものが高額であり、また、高率の助成を実施するわけでありますから、都がそれだけの資金を投下した効果が得られる事業所を十分に吟味して、まずはしっかりと選定をしていただきたいと思います。
 さて、先ほど申し上げたとおり、メッキ処理など、多くの電力を必要とする中小企業の中には、既に自家発電設備の導入に向けた検討を始めている企業もあります。
 発電設備を工場内で生産設備に接続し、適切に運用するためには、遵守するべき法令や電気設備に関する知識や技術などが必要となりますが、これまでに導入実績のない中小企業では、こうしたノウハウが十分でない可能性があるわけであります。
 また、都が導入経費の助成を行うとはいえ、長期にわたって利用することとなるため、運用経費や維持管理の負担などを考えると、その導入は中小企業にとって大事な経営判断となるわけであります。
 自家発電設備の設置に向けて一歩踏み出したものの、導入に向けてさまざまな課題や疑問を抱え、迷い悩む中小企業もあるかと思いますが、効果的な導入に向けては、さまざまな課題を踏まえた計画づくりと、そうした取り組みに対するしっかりとしたサポートが必要であると考えますが、都の見解を伺います。

○山手商工部長 自家発電設備は、これまで法令に基づく非常用電源や大工場での電力供給源として、一部の限られた事業者により利用されてきました。
 しかしながら、今回の震災による電力供給不足を受けて、電力の抑制や自家発電設備の導入の経験が必ずしも十分でない数多くの中小企業が、設備の設置場所の確保や法令に基づく安全管理などの課題を踏まえまして、生産活動に必要となる電力確保に向けて、本事業の活用を検討するということになります。
 そこで、都は、中小企業における電力確保の取り組みが効果的に行われますよう、申請に際して、中小企業が、みずからの工夫により電力需要を抑制するための節電行動計画と電力確保に向けた自家発電設備の導入計画の両方を含む、電力自給型経営計画を策定することを求めることといたしました。
 この計画では、節電への取り組みに加えまして、自家発電設備の導入の必要性や安全確保のための措置等を盛り込むことといたしまして、さらに、その内容を審査し、助成対象企業を選定するということにしております。
 また、事業者の計画策定を支援するため、法令や電気技術、導入に伴う経営への影響など、あらゆる課題に対しまして助言を行うため、専門家を派遣することとしてございます。
 このように、都の支援を総合的に行うことによりまして、中小企業による自家発電設備の円滑な導入に向けて取り組んでまいります。

○山崎委員 今回の震災を受けて、都内の中小企業は電力供給に対する大きな不安を抱くことになりましたが、日本経済を支える東京の産業の停滞と空洞化は、何としても防がなければなりません。
 都は、こうした現状を踏まえ、中小企業の安定的で継続的な事業活動を支援して、東京の産業の活性化に向けて全力で取り組んでいただくことを強く要望して、次の質問に移ります。
 次に、産業技術研究センターについて質問をいたします。
 今回の震災で、都内の各地で工場が被災をして操業できなくなった事例が出ております。私も、地震の発生直後、地元の工場を見て回ってきましたが、建物の被害が大きくて事業再開のめどが立たないとする、会社の社長のそういった意見を数多く耳にしました。
 こうした中で、江東区青海に建設中の産業技術研究センターの新本部も被災して、五月十七日のオープンが延期になるという話を聞き、今後の復旧の状況がどうなるのか、不安を感じています。先日、本委員会で、新本部の場所を定める定款変更をこの九月に行うとの説明を改めて受け、同センターの青海での業務開始にも、ある程度の見通しが立ったのではないかと感じています。
 産業技術研究センターは、都内の中小企業の技術支援を行う拠点として多くの企業の経営者から頼りにされておりますが、今回の地震による原発事故によって風評被害が広がる中で、工業製品の放射能汚染に関する安全性を証明する、的確で着実な対応は、同センターの評価を一層高めることにつながっていると考えています。現在の西が丘本部と駒沢支所を新本部に統合して、その機能の強化を図りながら、今回の震災復興にしっかりと取り組んでほしいと考えます。
 産業技術研究センターでは、中小企業の震災復興に向けた技術面からの支援にどう取り組んでいくのか考えを伺い、私の質問を終わります。

○山手商工部長 産業技術研究センターが、新たに整備する新本部の機能を十分に活用して、震災復興に向けた中小企業への技術支援を強化することは重要であると認識しております。
 このため、同センターでは、震災の影響を受けている都内中小企業や被災地の企業に対して、依頼試験、機器利用等の料金を半額にする対策を本年末まで引き続き実施し、技術開発に必要なコストの負担軽減につなげることとしてございます。
 また、中小企業にとって電力の供給不足が重要な課題となる中、研究員や専門のアドバイザーが企業を巡回し、実際に電力消費量の測定を行い、省エネルギー対策に関する助言を行う予定としております。
 さらに、都からの支援のもとで、被災地の公設の試験研究機関と連携し、中小企業の製品の放射能測定や電気機器が正常に動くかどうかの安全検査を行います。加えて、都内の中小企業製品に対する放射能の風評被害の防止に向け、輸出品が集まる港湾地域の倉庫等への出張試験や相談体制の強化を図ることとしてございます。
 引き続き、新本部の速やかな開設に全力を挙げるとともに、震災からの復興に向けた中小企業の技術支援を着実に実施してまいります。

○伊藤(興)委員 甚大な被害をもたらした東日本大震災によりまして、岩手、宮城、福島、茨城県を初め、被災地の農水産業は壊滅的な被害を受けました。加えて、福島第一原子力発電所事故による放射能汚染の影響は、さまざまな地域の農水産物に風評被害をもたらしております。こうした幾重にも重なる被害を受けている被災地の農水産業の復興に向けて、都は、市場業者と連携して、イベントや即売会や、あるいは物産展を開催するなど支援策を打ち出しました。都議会公明党といたしましても、積極的にこうした都の取り組みを応援してきたところでございます。
 また、私は、先日、被災地域を直接訪問させていただきまして、農業関係、また、水産関係の生産者の方々の話を聞いてまいりましたけれども、こうした都の取り組みに大変に感謝をしておられました。さらに、現地の方々からは、今後、復興まで長い時間がかかることが想定される中、短期間で集中して支援を行う取り組みもありがたいけれども、被災地の産品を継続して販売するなどの中長期的な支援をしてほしいとの要望も受けてまいりました。
 そこで、都は、これまでの取り組みに加えて、商店街の空き店舗を活用して、被災地産品の販売事業を新たに展開するということでございますけれども、この事業は、都内の商業活動を通じて被災地を支援するものとして、大きく期待するところであります。
 そこで、今回の商店街に対する新たな事業において補助の対象となる販売活動の期間についての考え方と、事業の仕組みを伺いたいと思います。

○山手商工部長 被災地の産品を、空き店舗を活用しながら継続して安定的に販売する仕組みをつくり上げることにより、被災地支援の効果を高めていくことは重要であると考えております。
 そのため、今回の事業では、販売活動を行う期間について、今年度末まで継続して実施することが可能な仕組みとしてございます。
 また、長い期間にわたり安定した販売を行うことのできる店舗の整備等を的確に行うことができるよう、販売活動に当たり必要となる経費のうち三分の二を対象に、四百万円を上限に助成することとしております。
 こうした助成を通じて、空き店舗での販売活動が着実に行われていくようサポートしてまいります。

○伊藤(興)委員 被災地の産品を、約半年以上にわたって安定して継続販売するためには、店舗の整備も含めて、さまざまな準備が必要になると思います。
 ましてや商店街の空き店舗を活用するということでありますから、清潔感があり、消費喚起につながる内装も必要ですし、また、店舗の中にはさまざまな設備を入れたり、特に水産加工品などを扱う場合には、商業用の冷蔵庫なども確保しなければならないと思います。
 こうした準備にはさまざまな費用がかかるわけでありますけれども、このたびの都の事業は、こうした経費について、どのようなものが補助対象となるのか伺いたいと思います。

○山手商工部長 空き店舗での販売活動を行う上で、店舗の整備に加えて、その運営に要する経費の負担を軽減することで、円滑な事業展開を確保することが重要でございます。
 そのため、今回の事業では、店舗の場所の確保に必要な賃貸料を初め、改修のための工事費、冷凍庫などの設備のリース料金に加えまして、店の宣伝費用まで幅広く対象としています。
 こうした仕組みとしますことで、販売活動に必要となるさまざまな経費のコスト負担を少なくしまして、円滑で効果的な事業展開が可能となるよう支援をしてまいります。

○伊藤(興)委員 この事業に賛同いただける商店街の中には、既に青果、あるいは鮮魚などの、いわゆる生鮮三品を取り扱う店舗がある場合があると思います。今回の空き店舗を活用した販売活動が、従来から商売を営む商店と良好な関係のもとで事業展開ができることが重要だと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○山手商工部長 商店街の空き店舗を活用して被災地の農水産品を販売する場合には、事業を運営しようとする商店街の中で十分な検討をいたしまして、合意を形成し、効果的な販売活動の実現とさまざまな店舗の商業活動の活性化に結びつけていくことが重要でございます。
 そのため、販売活動の前提となる商品の調達の方法や取り扱う品目について、さまざまな面から検討を行いまして、商店街の各店舗からの協力を確実なものとした上で、計画書や申請書を都に提出する仕組みといたしております。
 こうした取り組みにより、被災地産品を取り扱う店舗が、商店街の店舗から確実なサポートを受けながら効果的に販売活動を行うことができるよう、都として支援を行ってまいります。

○伊藤(興)委員 私たち都民は、震災や風評の被害に遭った地域から農水産物や電力の供給を受け、豊かな生活を享受してきました。これらの地域の復興が長期化する中、私たちは、できることから最大限の応援をしていかなければなりません。
 この新たな事業が都内各地で行われ、被災された方々と多くの都民を結ぶことができるように、ぜひともこの事業を一日も早くスタートしていただき、被災地の復興とともに商店街の発展にもつながっていくことを期待し、次の質問に移りたいと思います。
 次に、就業支援施策について伺いたいと思います。
 今回の大震災や福島の原子力発電所の事故の影響によって、現地から多くの方々が都内に避難をされてきております。事故が収束し、また、地元が復旧、復興すれば、すぐにでも帰りたいという方が多くいらっしゃることと思いますけれども、避難生活が長期化するにつれ、生活への不安が高まっております。こうした方々の中には、やむを得ず都内での就業を希望され、仕事探しを始めることになると思います。
 先日、私は、福島の浪江町から品川区内の公営住宅に避難をされてこられた方から話を伺いました。もともとこの方は農業をやっておられまして、コマツナをつくっていたというふうにおっしゃっていましたけれども、あの原発の事故発生直後、畑もそのまんま、ローンでせっかく買ったばかりのトラクターもそのまんま、家もそのまんま、こちらの方に避難をしてこられまして、手持ちのお金ももうわずかしかないというふうに不安を述べておられました。
 こうした方々は、第一次産業に従事をされていたわけでございますので、この方もおっしゃっていたのは、大都会で本当に自分が仕事を探せるのか、あるいは自分に合った仕事があるのかどうか、心配で心配でしようがない、このような話をしておられました。
 そこで、都は、都内で就職を希望される避難者の方々に対してどのような支援を行うのか、具体的に伺いたいと思います。

○日請雇用就業部長 避難生活の長期化に伴いまして、都内に避難されております被災者の方々への就職支援のニーズが今後高まってくるものというふうに考えられます。
 このため、都は既に、都内で就職を希望する避難者の方々に対しまして、国と連携して合同就職面接会を二回実施したところでございます。こうした面接会を今後も開催してまいりますほか、被災者の方がこれまで従事しておられた仕事とは違う新たな職業につく場合も支援するために、職業訓練も新たに実施をしてまいります。
 また、この夏からは、東京しごとセンターにおきまして、避難者の方向けの支援窓口を開設いたします。
 この窓口におきましては、被災前の職歴や経験、今後の希望職種など一人一人の状況を踏まえましてカウンセリングを行うほか、避難者を六カ月以上正規雇用した企業に対しまして、原則として六十万円を支給する助成金制度も創設をいたします。
 これらの取り組みによりまして、きめ細かく、早期の就職に向けた支援を行ってまいります。

○伊藤(興)委員 一人一人の状況を踏まえたきめ細かな支援、そして、企業への支援も行うということでございました。
 避難者の方は、ふなれな都内での就職活動とあって、さまざまな困難をお持ちと思います。私が心配するのは、先ほど申し上げた方のように、本当に自分に合った仕事が探せるのか、その一方で、残してきた畑はどうなっているんだろうか、あるいはトラクターの話をしましたけれども、二重ローン、三重ローンを抱える、こうした心配も抱えて、本当に大きな心配を心に幾つも幾つも抱えながら就職活動をするわけであります。避難生活からのストレスや先行きへの不安なども抱えていると思います。
 そこで、避難者の方々の就職支援については、一般の求職者に比べて、心理的な面についても、さらにきめ細かな配慮を加えるべきであるというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

○日請雇用就業部長 都内へ避難している被災者の方は、先生のご指摘のとおり、さまざまな不安、あるいは困難を抱えているというふうに思われますことから、通常のカウンセリングに加えまして、きめ細かな支援を行うことが必要でございます。
 このため、東京しごとセンターにおけます避難者向けの支援窓口におきましては、通常の就職支援に関する専門家に加えまして、心のケアに関する専門家等を配置いたしまして、避難者の相談にきめ細かく応じるなど、就職活動を心理面からも支援してまいります。

○伊藤(興)委員 ぜひきめ細かく支援をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、大震災については、直接の被災地のみならず、都内の産業や経済にも大きな影響を与えたことから、都内においても、解雇等により離職を余儀なくされた方も多いと思います。今後、復旧、復興に向けた需要増大やサプライチェーンの立て直しが進み、経済情勢も改善することに期待をしますけれども、雇用情勢については悪化の懸念が残っていると思います。
 東京しごとセンターにおいて避難者向けの就業支援を行うということが先ほどもございましたけれども、震災の影響で離職をされた都内の方々に対する支援についてもしっかりと対応するよう、強く要望したいと思います。
 また、震災の影響が多方面にわたっている中、新規学卒者の内定取り消しも起きているなど、若者の雇用環境のさらなる悪化が懸念されます。
 都では、今年度から、就職先が決まらないまま大学を卒業された方などを支援する未就職卒業者緊急就職サポート事業を開始しました。私は、先日の当委員会でも、この事業について質疑をさせていただきましたけれども、改めて、この事業の概要と進捗状況について伺いたいと思います。

○日請雇用就業部長 まず、若年者の雇用環境でございますが、他の年齢層と比べまして高い水準にございます失業率、あるいは新卒者の就職率の悪化など大変厳しい状況にございます。これに加えまして、今回の震災によりまして、企業の採用活動にも大きく影響が出ているというふうに考えております。内定取り消し等も含めて、若年者の雇用情勢は厳しさを増しているというふうに考えているところでございます。
 一方で、都内には採用意欲のある中小企業が数多くございますことから、こうした企業と若者とを結びつけ、若者の雇用の確保につなげていくことが重要でございます。
 今年度から開始をいたしました未就職卒業者緊急就職サポート事業においては、就職先が決まらないまま大学等を卒業した方などを対象に、四カ月間で、社会人としての基礎力を身につける研修と企業での就業を体験していただきまして、就業体験先企業での正規雇用に結びつける取り組みを実施しております。
 本事業では、年間を三期に分けまして、合計七百五十人の若者の就業を支援することとしております。若者の就職という事業効果を早期に出すために、一期目と二期目でそれぞれ三百人ずつを支援することとしております。
 一期目の募集は四月から開始をいたしまして、三百人の定員に対しまして九百人を超える応募がございました。本人からの辞退等もございましたが、二百八十八人の若者に対しまして一期目のプログラムを開始いたしております。この中で、社会人としてのマナーや企業の選び方などの研修を実施しているところでございます。

○伊藤(興)委員 ただいまの事業は、年間で三期に分けてプログラムを実施して、現在は一期目のプログラムを実施中ということでございました。今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○日請雇用就業部長 本事業の一期目のプログラムに参加している若者につきましては、今後、順次企業へ派遣いたしまして、就業を体験してもらった上で正規雇用につなげてまいります。
 就業体験中には、キャリアカウンセラーが派遣先の企業を訪問しまして、カウンセリングを実施するなどのフォローアップもあわせて実施をいたします。
 また、ことしの八月から二期目のプログラムを開始する予定でございまして、現在、都のホームページなどを活用し、この二期目のプログラムに参加する若者を募集しております。
 募集に当たりましては、東京しごとセンター内に専用窓口を設置し、相談や申し込みに対応するとともに、都内の大学とも連携をしまして、既卒者及び内定取り消しを受けた者等に対しまして、広く周知を図ってまいります。
 今後とも、こうした取り組みによりまして、震災の影響を受けた方を含めまして、若者の支援をしてまいります。

○伊藤(興)委員 今後とも震災の影響でますます悪化が懸念される雇用環境でございます。今、聞かせていただいた産業労働局のさまざまな事業によりまして、次代を担う若者、そして先ほどの避難者の就職、そして都内の離職者、こうした方々が一人でも多く就職につながるよう、しっかりと頑張っていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。

○田の上委員 今回の補正予算では、震災後のあらゆる視点からの対策が中心ですが、雇用就業対策では八億五千万円が計上されています。私は、被災者の生活再建において、雇用、就労が重要であると考えております。
 宮城県南三陸町の仮設住宅では、当選した被災者の二割が辞退したと報道がありました。避難所で支給される食事の打ち切りや日常生活の不便さによるものが理由です。私も、まさに南三陸町で、仮設住宅に家電を搬入するボランティアをしてきたので非常に残念なのですが、食べること、お金を稼ぐことはまさに生活の原点であり、こうした状況も至極当然のことと考えます。
 そこで質問をさせていただきます。
 東京都では、最後の避難所ともいえるグランドプリンスホテルが六月末に閉鎖されます。ここには、味の素スタジアムなど各地の避難所から集まってきた方々が多くおりました。ホテル閉鎖後は、都営住宅や職員住宅などに移る方々のほかに、都内の旅館、ホテルなどに移られる方々もいらっしゃいます。都内宿泊施設を活用した避難者支援事業では、二千百人ほどを対象とし、十億一千六百八十二万四千円を計上していますが、都営住宅よりも、旅館、ホテルを希望される方々も多いと聞いております。その理由には、やはり食事の問題があるようです。
 確認ではございますが、こういった旅館、ホテルで食事の提供はどのように設定されているのか、また、どれくらいの期間を滞在すると想定しているのか伺います。

○横山観光部長 都内旅館等での避難者の受け入れについてでございますが、この受け入れは、宿泊及び三食を無料で提供するものでございます。
 また、受け入れ期間は、当該事業が災害救助法に基づく事業であり、国の通知によりまして、避難者の方が応急仮設住宅等の継続的に居住できる施設を確保できるまでの予定でございます。当面、八月三十一日までとしております。

○田の上委員 就業が安定することも、一つの考慮すべき要素ではないかと考えております。
 都では、民間住宅の借り上げも考えていると発表がありました。しかしながら、先ほども申し上げましたが、居住できるだけの施設があっても、食事が満足にとれない、生活をするための雇用が安定しないということであれば、希望をしない人も出てくるのではないかと考えます。一人一人の生活の安定に向けて、早期に雇用促進に取り組んでいく方針をお聞かせください。

○日請雇用就業部長 都内に避難し、都内での就職を希望している被災者の方につきましては、就職に関してさまざまな困難や不安を抱えているというふうに思われます。
 このため、被災者一人一人の状況を踏まえまして、きめ細かくカウンセリングを行い、マッチングを図るなどの取り組みを通じまして、早期の就職実現に向けた支援を行ってまいります。

○田の上委員 宿泊施設を活用した避難者支援事業は、観光産業振興の事業となっていますが、雇用就業対策とあわせて適切に対策していただきたいと考えております。
 今までは、グランドプリンスホテルなど、一カ所に多くの被災者が滞在していましたが、今後は、それぞれが別々の地域に、場合によっては一家族であったり、数人ずつであったりして都営住宅や旅館に移るわけです。産業労働局の所管である宿泊施設に移った方々に、就職の情報がきちんと行き渡るように工夫をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○日請雇用就業部長 都では、これまでも旧グランドプリンスホテル赤坂等に避難しております被災者の方々を対象に、労働問題や就職に関する情報の提供に取り組んでまいりました。
 また、旅館等に避難している被災者の方に対しましては、東京都ホテル旅館生活衛生同業組合と連携をいたしまして、雇用就業支援に関する情報を適宜適切に提供してまいります。

○田の上委員 旅館等によっては、対象となる方が少なくなるところもあると思いますが、しっかりと情報が行き届くようにしていただきたいと要望いたします。
 また、就職に当たっては、やはりしっかりした住所があることが基本でございますが、雇い入れ先に、被災者の方々のメンタル面なども含めて、個々の事情を理解していただくことも必要と考えます。採用後のアフターケアも含めて、取り組みについてご見解をお聞かせください。

○日請雇用就業部長 被災者の方が新たな職場環境で仕事を続けてまいりますためには、被災者の方を雇い入れた企業に対する支援も必要でございます。
 このため、新たに東京しごとセンターに開設をいたします緊急就職支援窓口におきましては、被災者を雇い入れた企業に対しまして、人材育成や職場環境整備等に関する相談、助言を行うなどの定着支援を行ってまいります。
 また、被災者の方を六カ月以上正規雇用した企業に対しましては、原則六十万円の助成金を支給いたします。
 このような、採用企業に対する支援を通じて、被災者の方の雇用の安定を図ってまいります。

○田の上委員 ぜひ避難者の方々が別々の住まいになっても相談できる体制づくりをお願いしたいと思います。
 先ほど来出てきておりますが、緊急就職支援事業では、被災者が六カ月以上就業した場合に、企業に対して原則六十万円の雇い入れ助成金が設定され、受け入れ企業側にも配慮した制度となっております。この緊急就職支援事業については、どれくらいの期間を見越しての事業となっているのでしょうか。

○日請雇用就業部長 本事業は、都内での就職を希望する被災者の方の早期の就職実現を支援するために、緊急的に開始するものでございます。
 今後の事業展開につきましては、被災者の方の状況を初め、被災地の復興状況、あるいは雇用情勢等を踏まえまして対応してまいります。

○田の上委員 国の助成金の制度もございますが、東京都独自で制度をつくっていただいたことを評価しております。ぜひ、制度が生きるように、状況に応じた適切な対応をお願いしたいと思います。また、この事業を広く周知していただきたいと要望いたします。
 五月末には、避難者向け合同就職面接会が二カ所で実施されました。東京労働局が中心となって行われているようですが、産業労働局が行政としてのイニシアチブをとって、より多くの企業や職種をリクルートできるよう努力するべきだと考えます。
 国とはどのような役割分担をしてきたのか、また、今後の面接会ではどのように工夫をしていくのか、お考えをお聞かせください。

○日請雇用就業部長 都内での就職を希望する被災者の方を対象に、先月実施をいたしました合同就職面接会につきましては、先生ご指摘のとおり、都と東京労働局との共催により実施をいたしました。
 実施に当たりましては、事業効果を高めるために、それぞれが持つ長所を生かして取り組むということといたしました。こうした考え方に基づきまして役割分担を行いまして、広報、それから会場の確保、都営住宅等への避難者の方への周知につきましては都が担当いたしました。企業に対する呼びかけにつきましては東京労働局が担当して、実施をしたところでございます。
 こうした役割分担のもとで、企業募集につきましては、プレス発表によるマスメディアを通じた周知、あるいはホームページによる広報などの工夫を行った上で、都内のハローワークを通じて求人を募ったところでございます。
 この結果、当日、来場されました求職者の方は百三十五名ございました。これに対しまして、四百五十五名分の求人を確保いたしまして、職種や業種につきましても多様な求人を提供したところでございます。
 今後、開催する面接会につきましても、これまでと同様に求職者のニーズにこたえてまいります。

○田の上委員 国との共催とはいえ、ぜひ企業や求職者にとってわかりやすい形にしていただきたいと思います。
 私の周りでも、この機会に避難者を雇用したいという企業や飲食店がたくさんあります。しかしながら、就職面接会初め、どのように募集を行えばよいのかわからないという方々が多くおります。事業主に対してどのような告知を行っていくのか、お伺いいたします。

○日請雇用就業部長 被災者の方に対する求人につきましては、この夏から東京しごとセンターに開設する被災者向けの就職支援窓口におきまして募集をいたします。
 この窓口では、ホームページやリーフレットを初め、各種の媒体を活用して、広く事業主の方に周知を行ってまいります。

○田の上委員 東京しごとセンターだけだと、ちょっと行き届かないのかなと思うんですが、例えば、地域のハローワークなどと連携して、広く周知をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○日請雇用就業部長 被災者の雇用に理解のある企業による求人を効果的に開拓していくためには、国などの関係機関と連携することが非常に重要でございます。さまざまな機会をとらえて周知を行ってまいります。
 このため、都では、東京労働局、経済産業局などの国の機関、あるいは人材サービス事業の事業者団体等から成る協議会の場を活用いたしまして、被災者向けに実施する就業支援策の周知についての協力を関係機関に働きかけてまいります。

○田の上委員 ぜひお願いしたいと思います。各自治体にも協力を働きかけるなど、さまざまな工夫ができることと思います。ぜひ広く周知していただけるよう要望いたします。
 例えば、避難所としてのグランドプリンスホテルは都市整備局の所管なのですが、ここには就職者を募るチラシがたくさん張られています。それはハローワークの求人票ではなく、手づくりのチラシなどもたくさんございました。
 局や部署などの垣根を越えて、受け入れたい側の善意をできるだけ生かすよう、積極的な告知のサポートをするべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○日請雇用就業部長 都は、これまで都庁内関係局、あるいは関係機関と連携をいたしまして、都営住宅等の入居説明会や、旧グランドプリンスホテル赤坂等の避難所におきまして実施をした相談会の中で、求人に関する情報を含めた就職支援に関する情報を適時提供してまいりました。
 また、今後、新たに東京しごとセンターで実施をいたします被災者向けの就職支援事業につきましても、国の機関、あるいは経済団体に加えまして、中小企業支援機関等とも連携をすることで、事業主の方に対する周知を行いまして、広く求人を募ることで、被災者の方の就職に結びつけてまいりたいというふうに考えております。

○田の上委員 中小企業支援機関等との連携など、新しい取り組みをしてくださることに大変評価をしております。
 何においても、被災者の生活再建においては雇用就業がかなめです。産業労働局が重要な役割を担っていることを認識して、ぜひ、これからもしっかりと取り組んでいただきたいとお願いをしまして、質問を終わります。

○伊藤(ゆ)委員 それでは、私の方からも、きょう再三質疑になっていますけれども、自家発電機についての質問をさせていただきたいと思います。
 その前に、きのうも私、気仙沼の方に行って、ボランティアの人たちと一緒に汗を流してまいりましたけれども、百五十人ぐらいの学生の人たちが廃校になった小学校に泊まり込んで、ボランティアを熱心にやられておりました。
 先ほど、どなたかの質疑で、今、一泊三千円の助成が旅行の方に出るということを伺ったんですけれども、これは本当に非常にいい取り組みだと思います。
 同時に、これから、被災地に入れる体力と時間のある大学生の有効な活用方法というものを考えていく必要があると思います。やはり、学生にとって一番大変なのは、旅行ではなくてボランティアのときにおいては特に交通費だそうで--特に滋賀県とか、あるいは大阪、京都の子たちが非常に多くいらっしゃっていました。
 聞くと、二歳、三歳のときに阪神・淡路を経験しているので、親が非常にボランティアに熱心だということもあって、関西地域から十四時間かけて、バスに乗って東北の方に入ってきたそうですけれども、やっぱりバス代はまだ安いのでバスに乗ってくるんですが、なかなか新幹線で来られないということが彼らにとっての非常に大きな足かせになっていて、土日を使っても、移動に相当時間がとられてしまうので、この辺の交通費の支援というのは、これからの課題じゃないかなというふうに思います。
 こうしたことも、ぜひ、就職相談の窓口と連携をとっている産労局の皆様には、大学ともよく意思疎通をしていただくと、いろんな情報が入ってくるんじゃないかなというふうに思っています。
 さて、自家発電の方に戻りますけれども、原発の事故の影響を受けて、事業者は一五%のピークカットを余儀なくされております。生産ラインをとめずに電力を抑制せざるを得ない綱渡りの経営が続くということになりますので、今回、東京都が決めました自家発電機導入への助成については、この判断には敬意を表したいと思います。しかしながら、導入に当たっての幾つかの課題があるかと思いますので、絞って、重複を避けながら質疑をさせていただきたいと思います。
 実は、国においても一次補正の中で九十九億円の予算がついて、こうした自家発電機に対する助成金が出ました。大企業が中心として対象になっている国の事業であったので、東京都との一定のすみ分けはあるかと思いますが、しかしながら、国の場合、周知期間が短かったことに加えて、知らないうちに募集が締め切られたということもあり、事業者の方から不満の声も上がっています。
 そういう中での今回の東京都の事業でありますので、国との事業の違いなどを、しっかり中小企業に伝えていく必要があるかと思います。
 その周知方法については先ほど答弁をいただきましたので割愛しますが、特に省エネ設備に対して、今、関心を持っている中小企業の多くは、環境局が所管をしている省エネ診断士さんの診断を受けて、そのアドバイスをもらっているところが多いというふうに聞いています。そういう意味では、省エネ診断士の皆さんに、こうした事業の正確な情報というものをよくお伝えして、局はまたがりますけれども、皆さんの事業を中小企業に伝えていく必要があるのではないかというふうに思います。
 それからまた、国の三次補正などで、追加的な自家発電機導入への助成事業が新たに加わるかもしれません。その場合は、国の助成事業と都の助成事業、どちらが事業者にとって有利に働くかなど、事業者にとっても見きわめが必要になる可能性もあり、正確で迅速な情報伝達が必要になります。
 今後、国の動向に注視するとともに、都の助成事業とのすみ分けがなされるように国との間でしっかりと情報交換を行うべきだと思いますけれども、所見をお伺いします。

○山手商工部長 今回、国が実施しました自家発電設備導入助成では、助成対象のほとんどが大企業であったのに対しまして、都の制度は、都内中小企業を対象とした制度というふうにしております。
 今後とも、国の行う施策の立案状況について情報収集を積極的に行うとともに、都としての事業構築の考え方は国に伝えてまいります。

○伊藤(ゆ)委員 特にこうした一機当たり何千万というような自家発電を導入される企業の多くは、大企業と遜色ないほどの中企業の大規模事業者という例が多いかと思います。そういう意味では、国の助成事業の行方というものをしっかり見きわめていただきながら、どちらが有利かということについては、東京都の制度が必ずしも有利じゃないこともありますので、事業者の立場に立った正確な情報伝達をしていただければというふうに思っています。
 都内の大規模事業者は、今、二つの規制に向き合っています。一つは一五%の電力ピークカットと、もう一つは東京都が定めている環境確保条例であります。こちらの方は、事業内容によって、六%ないし八%のCO2の抑制ということになっております。
 従来、都内約一千二百の大規模事業者は、CO2抑制に向けて五年間の準備をしてまいりました。ところが、この電力不足を受けて、急場の電力を確保するために自家発電機を設置し、稼働させる向きが出てきたわけです。自家発電機の稼働は、電力不足を補う上では非常に有効な手段であり、ピークカットに貢献するものですが、一方で、CO2は東電からの電気を利用するときよりも増大してしまうという可能性が高く、事業者の悩みの種になっています。
 これに対しては、東京都は、自家発電機によって排出されるCO2は、今回はカウントしないという特例措置を設けられました。このことは、事業者の負担を軽減する措置として評価をしたいと思います。
 それでも、自家発電機の導入に向けては多くの課題が横たわっています。一つは設置場所の確保と燃料の管理です。特に中小企業にとっては、発電機の導入を働きかけるとともに、燃料の管理のあり方についても十分に留意をしなければならないというふうに思います。
 都は、発火すれば大変な火災のおそれのある重油の管理の徹底について、どのように取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。

○山手商工部長 自家発電設備の導入に当たりましては、設備の稼働に必要となる重油ですとか、液化天然ガスなどの燃料を取り扱うため、安全の確保が重要になってまいります。そのためには、法令で定められた規定に従って、燃料の貯蔵や取り扱いを行う必要がございます。
 そこで、都は、中小企業が関係法令に対する知識を正確に理解することができるように、法令等に詳しい専門家を中小企業に派遣するなどいたしまして、サポートを行ってまいります。

○伊藤(ゆ)委員 ぜひお願いいたします。特に、安全管理にかかわる部分については、その筋の専門家等もぜひ呼んで話を聞いた上で、安全管理を徹底できるような燃料の確保にかかわる事業者を紹介するなど、積極的に働きかけてもらいたいと思います。
 特に、この安全管理については、実は、ことしは急場の措置として自家発電を促進するために、ことしの五月に国が規制緩和の措置を発表されました。恐らく、私もちょっと定かじゃ……、八項目か十項目ぐらい規制緩和措置が列挙されていたと思います。しかしながら、当時、一行書き程度の規制緩和の内容であったために、どういう具体的な規制緩和がなされ、事業者にとってどんな影響を受けるのかということについては、なかなか導入を検討している事業者にはわかりづらい状況になっています。
 法律改正、あるいは規制緩和について、より具体的なマニュアルを東京都の方で示してあげる必要も出てくると思いますので、そうした規制緩和の整理も、あわせて東京都の皆様にはお願いを申し上げたいというふうに思います。
 そして、自家発電機の稼働なんですけれども、これによって事業者負担も変わってくるというふうに思います。その点について伺いたいと思います。
 重油は、聞くところ、現在八十円台ぐらいということで、十年前に比べて三倍以上に高騰しているという話もあります。
 近年の重油価格を考えると、自家発電機の稼働は、通常の電気料金の支払いに比べて大幅にはね上がると考えられますが、東京都は、このランニングコストの想定をどのように見込んでいるのか、お伺いしたいと思います。

○山手商工部長 ディーゼルエンジンを用いました自家発電設備の稼働に必要となる燃油のコストは、国が公表している資料や、信用力の高い民間の調査機関が公表している燃油単価により推計いたしましたところ、一キロワット・パー・アワー当たり約十五円から十八円程度の水準となります。
 なお、東京電力によれば、契約電力量の比較的小さい商店や工場などの夏における電力料金単価は、一キロワット・パー・アワー当たり約十三円となっております。
 自家発電設備を使用する場合のコストと東京電力を利用した場合のコストについては、自家発電設備の使用方法ですとか、使用時間によって、さまざまなケースが考えられるため、単純にこれを比較するということは、難しい面もあるのかなというふうに考えてございます。

○伊藤(ゆ)委員 一キロワット・パー・アワー当たり約十五円から十八円、これはディーゼルエンジンを用いたときの自家発電機の稼働に必要となるような燃料コストを電気代に換算した額ということだと思いますけれども、それが通常の電気料金でいえば大体十三円ということで、やっぱりちょっと割高になるという印象です。
 私の知る、これは中小企業ですけれども、実は十年以上前に、重油を固定価格で、五年とか十年単位で契約をして、ディーゼル発電で社内の電力を賄っているという会社がございます。
 ここは、十年前に固定価格で複数年契約をしているので、当時、実は年間二十円程度で大量に仕入れて、それを使っていたので、この自家発電機を使うことで東京電力から電力を買うよりもよっぽど安く電力を供給できたそうです。
 ところが、ことし、その会社にとっては、ちょうど契約の更新年で、今更新すると、実はリットル当たり年八十円ぐらいの、三倍以上の金額になっちゃうそうです。これじゃとてもじゃないけれども稼働させられないので、よほど電力が不足したとき以外は、自家発電機は、ことし以降はなかなか使えないということをいわれていました。
 そう考えると、重油価格が高どまりを続ける傾向の中で、ことしは一五%の削減を求められているために導入を急ぐ企業があるとしても、来年以降に稼働を継続するという企業がどれほどかは未知数だということになります。
 そう考えると、使わなくなったらもう売却ということになってしまったらば、大変高額な助成金なだけに都民に説明がつきません。ですから、助成をするに当たっては、十分に企業を審査し、チェックをする必要があると思いますが、所見を伺いたいと思います。

○山手商工部長 自家発電設備の導入に当たりましては、財務状況や導入の必要性などにつきまして、企業からの申請時にその内容を審査することとしております。
 また、補助金を受けて導入した設備につきましては、他の補助金と同様に、都からの承認を得ないで売却したなどの場合には、原則として補助金の返還を求めるなど、適切に管理をしてまいります。

○伊藤(ゆ)委員 これは本当に適切に管理をお願いしたいと思います。これだけ短期間で、しかも、単価当たりの、一社当たりの助成額が高額になる事業というのは、そうないかと思われます。そういう意味では、悪質な事業者によって、まさに売ることを目的として、売り逃げられて助成金をだまし取られてしまうというようなことがくれぐれもないようにお願いをしたいと思います。
 また、グループでの購入というのも、今回は制度導入に当たって目的にされております。共同購入を促進する制度設計になっているんですけれども、グループを組んで自家発電を入れたはいいけれども、組んでいた相手企業が倒産してしまったということになってしまいますと、権利関係など、ややこしい部分が出てくるかというふうに思います。ましてや銀行から借り受けをして、グループで自家発電機を共同購入した場合というのは、その債務、債権の問題というものも当然残ってくると思います。
 こうした倒産した企業の負担金を他社が負うのかどうかなど、課題があるかと思います。都は、こうした懸念に対してどのように取り組むのか、お伺いしたいと思います。

○山手商工部長 自家発電設備を共同で導入する場合の財産管理のあり方につきましては、導入する企業の規模や設備の内容などに応じて、さまざまなケースがあると考えられます。
 こうしたことから、法的課題などについて事前に専門家が相談を行うことで、適切なアドバイスを行う仕組みとしております。

○伊藤(ゆ)委員 今の答弁で一応了としますが、余り具体的な答弁ではないので、これから詳細をぜひ詰めていただいて、いろんなパターンがあると思いますので、そのパターンのシミュレーションを組み立ててリスク管理をしていただきたいというふうに思います。
 ことしの危機的な電力不足が、来年には多少解消されるかもしれないと仮定しても、少なからず電力不足が継続することは間違いありません。安定的な電力の確保のためには、自前の発電施設を企業が持つことは有効な手段であると広く認知され始めました。
 一方で、環境負荷と企業負担の増大は、重油を使った自家発電機の場合、なかなか避けられません。産業労働局の責務は、一時避難的企業支援にとどまらず、長期的視点に立って中小企業を支えることであるというふうに考えれば、今後は、企業による安定的な電力確保と環境負荷及び企業負担の軽減を両立するエネルギー確保への研究と取り組みが不可欠かというふうに思います。そうした取り組みへの局長の所見を、最後に伺いたいと思います。

○前田産業労働局長 電力の供給不足への不安が、都内の中小企業の事業活動に停滞を生じさせることのないよう、安定的な電力の確保に向けた取り組みを行っていくことが、今、まさに重要になっております。
 時間的にいろいろありますけれども、まず、中小企業の電力需要の抑制を、これは促していくとともに、生産活動等に多くの電力を必要とする中小企業に対しまして、環境負荷に配慮しつつ、自家発電設備の導入を支援することが重要と考えております。
 しかし、電力不足の状況は直ちに解消するというふうには見込まれておりませんので、中長期的な観点から、天然ガス発電所を新規に建設するなど、エネルギー供給方法の多様化、分散化を図っていくことは、ひとり中小企業に限らず、東京で都市の活動全体から見ても重要であり、また、中小企業の事業活動の安定化に資するものと考えております。
 また、さらに、省エネルギーなどの都市課題の解決に都内中小企業の技術力を活用し、節電に役立つ製品、技術の開発や普及を促進していくという、これも支援してまいります。
 このような総合的な取り組みを通じて、将来にわたるエネルギーの確保を進め、都内中小企業が安心して事業ができる経営環境をつくり上げてまいりたいと、このように考えております。

○伊藤(ゆ)委員 今まで私も、環境にかかわる事業は、なかなかお金にならない側面もあって、特に日本の場合、安い電気代もありますから、弾みがつかないんじゃないかと、太陽光などに依存した電力というのは、なかなか日本では定着しないんじゃないかというふうに考えていましたが、今回の震災というのは、皆が生活を見直すきっかけにもなりましたし、ひょっとすると、これまで取り組んできた日本の環境技術というものが飛躍的に伸びる元年になる可能性があるというふうに感じています。
 この間、清水建設にお邪魔してきましたけれども、今、本社の建てかえを行っていて、新本社の方は、今までの本社ビルの五〇%、CO2を削減するという理念に基づいて設計されているそうです。木場にラボがあって、中に入らせていただいて、モデルルームが、今、一部屋分あるんですけれども、行きました。窓ガラスには太陽光パネルがついていて、少し薄暗くなりますけれども、太陽が、光がある程度入るというのもありますし、それからエアコンは一切置いていなくて、いわゆる天井のところに冷たい水の流れる細いダクトがあって、その冷水によって熱を吸収するという仕組みになっています。
 また、社員さんは一人一人、ここにICタグをつけまして、その社員さんに合わせた照度を設定して、その人が行くたびに廊下が光ったり、あるいは机が光ったり、こういうことで、明るいのが好きな人は明るくなるようになっていますし、暗いのが好きな人には暗いようになっている。これぐらい徹底した省エネ管理というものを行っている企業もございます。
 非常にすそ野の広い産業だなというふうに私は感じていますので、そういう意味では、今回の震災を機に、特に産業労働局の皆様には、今そういう最先端の省エネ技術を開発している会社にはぜひ足を運んでいただいて、大企業に限らず、多くの取り組みがあると思いますので、皆様方、行ってみて、そしていろんなものをコラボレーションさせるという原動力になっていただきますようにお願いを申し上げまして、私からの質疑とさせていただきます。

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑は、いずれも終了いたしました。

○西岡委員長 次に、報告事項、新銀行東京の平成二十三年三月期決算についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○三枝総務部長 報告事項に対し、ご要求いただきました資料につきましてご説明を申し上げます。
 まことに恐れ入りますが、お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。
 下段の8から15までが報告事項に対する要求資料でございます。
 恐れ入りますが、一〇ページをお開きください。新銀行東京の再建計画の進捗状況をお示ししてございます。
 上の表にお示ししたとおり、損益計算書の業務純益及び当期純利益につきまして、再建計画上の平成二十二年度収益計画では、業務純益がマイナス七億円、当期純利益がプラス・マイナス・ゼロでございますが、平成二十二年度末時点で、業務純益が二億円、当期純利益が十億円となってございます。
 次いで、下の表にお示ししたとおり、貸借対照表の純資産につきまして、再建計画上の平成二十二年度収益計画では四百億円でございますが、平成二十二年度末時点で四百九十七億円と相なってございます。
 続きまして、一一ページから一二ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の月別の融資件数・残高・返済額・不良債権額につきまして、平成十七年四月から平成二十三年三月までの実績をお示ししてございます。
 一二ページの末尾の表にお示ししたとおり、平成二十三年三月末までの中小企業向け融資の実行件数の累計は一万一千五百五十二件となってございます。
 続きまして、一三ページから一四ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で月別・メニュー別の件数・金額につきまして、平成十七年四月から平成二十三年三月までの実績をお示ししてございます。
 一四ページの末尾の表にお示ししたとおり、平成二十三年三月末までの中小企業向けの融資と保証を合わせた実績の累計は、実行件数が一万八千七百七十三件、実行金額が三千九百二十四億二千五百万円となってございます。
 続きまして、一五ページをお開きください。新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で事業規模別の件数・金額(残高ベース)をお示ししてございます。
 平成二十二年度末時点の融資と保証の合計の件数は五千六百五十二件、残高は七百五十六億円となってございます。
 続きまして、一六ページから一七ページにかけまして、新銀行東京の開業以降の融資・保証実績で事業規模別の件数・金額(実行ベース)をお示ししてございます。
 一七ページの合計欄にお示ししたとおり、平成二十二年度末時点の融資実績は、件数が五百六十一件、金額が六百二十三億円となってございます。
 続きまして、一八ページをお開きください。新銀行東京の開業以降の債務超過企業・赤字企業への融資・保証実績をお示ししてございます。
 一番右側の欄は、平成二十二年度末時点の実績でございまして、件数は三千二百件、残高は二百十億円となってございます。
 続きまして、一九ページをお開きください。新銀行東京の預金規模別の預金者の件数・割合・金額をお示ししてございます。
 平成二十二年度末時点における一千万円以下と一千万円超の個人及び法人預金者の件数、金額及びそれぞれの割合をお示ししてございます。
 続きまして、二〇ページをお開きください。新銀行東京の融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移をお示ししてございます。
 平成十七年度から二十二年度までの各年度における無担保・無保証による融資の実行件数、実行金額をお示ししてございます。
 以上でご要求いただきました資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○佐藤委員 今回の報告事項でもある、新銀行の平成二十三年三月期決算の内容について伺います。
 まず、資料要求について申し上げます。今回、新銀行が出資をしているファンドの内容について資料要求をしたものが出てきませんでした。なぜ以前の予算特別委員会の資料要求の際には出てきたのに、今回は出てこないのでしょうか。四百億円の追加出資をお願いする際には資料は出すが、その後は資料は出さないといった姿勢には疑問を持ちます。なぜ今回、要求資料が出せなかったのか、理由をお答えください。

○斎藤金融監理部長 具体的な出資先などファンド投資の内容につきましては、個別案件に当たりますため、新銀行東京は明らかにしておりません。これは、例えば有価証券の個別銘柄を明らかにしないのと同様に、銀行の判断としてはごく妥当なものであると、このように考えております。

○佐藤委員 新銀行は明らかにしていないとのお答えではありますが、平成二十三年三月期の決算短信を見ると、組合出資金については三十六億七千二百万円が記載されております。我々都議会民主党は、以前より、組合出資金は元本保証でないことから、大きく毀損する可能性があることも指摘をしてまいりました。組合出資金については、組合出資金及び信託受益証券のうち、組合財産及び構成財産が非上場株式など時価を把握することが極めて困難と認められるもので構成されているものについては、時価開示の対象としておりませんとの記載がありますが、追加出資の四百億円は税金から出資をしたわけですから、どういった組合に幾ら出資をして、どのような運用をしているかを、都が干渉すると同時に、都民に対して説明をする必要があります。
 ファンド投資については、以前より、リスクがあるということを申し上げてまいりましたが、リスク管理がどうなっているのかについて伺います。ファンドの運用については、都は新銀行から四半期ごとに報告を受けているものでしょうか。また、決算にはどう反映をしているのでしょうか。お答えください。

○斎藤金融監理部長 ファンド投資におきましては、出資者はファンドから事業報告を受け、投資の状況を定期的にチェックするのが一般的であり、新銀行東京もこのような方法でリスク管理を適切に行っております。ファンドの収益につきましては、決算期ごとに、損益計算書において他の有価証券の損益とあわせて公表しております。
 また、報告を受けているかとのお尋ねでございますが、都は、これまで株主連絡会の回数をふやすなど新銀行東京との連絡を密にし、損益や不良債権の管理状況などについて報告を受けるなど、適時適切な監視に努めてきております。

○佐藤委員 ファンドの収益についてはほかの有価証券の損益とあわせて公表している、また、新銀行から株主連絡会等で損益や不良債権の管理方法について報告を受けるなど、適時適切な監視に努めているとのお答えではありますが、組合出資金の出資内容が適切であったかどうか、その検証をするためにも、議会に適切な資料を出すべきではないでしょうか。確かに、決算短信には新銀行の運用方針等について記載がございますが、組合出資金については出資先の組合が運用しており、運用結果についてはリスクがあるわけです。四百億円の追加出資の際、示した再建案では、ファンド投資が大きな割合を占めていたわけですし、我々はそれに対して疑問を持っておりました。先ほども申し上げましたが、四百億円の追加出資をお願いする際には資料は出すが、その後は資料は出さないといった姿勢には疑問を持ちます。銀行業であることを理由として、議会に対しては適切な説明がないということでは、税金の使い方として納得ができません。
 それでは、次の質問に移ります。
 前事業年度と比較をすると、有価証券の保有額が約二千六百億円から約二千億円に減少しております。内訳を見ると、国債は約千三百五十四億円から約六百七十四億円に減少している一方、外国証券等を含むその他の証券が約三百六億円から約三百六十一億円に、約五十五億円もふえております。また、地方債は約二十九億円ふえており、社債は約四億円減少しております。外国証券等を含むその他の証券の保有額がふえた理由とその内容について、どのようなリスクがあるのかも含め、お答えください。

○斎藤金融監理部長 その他の証券の内容につきまして、新銀行東京は、決算短信に掲げた区分以上の内訳につきましては、経営戦略上の理由から明らかにしておりません。
 また、その他の証券に限らず、有価証券には、発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格の変動リスクなどがあり、運用に当たっては、これらを勘案しながら適正な収益を上げることを目的としております。
 有価証券の保有額について、ただいまのお話では、国債が減少しているとか、その他の証券がふえている、こういったお話がございましたけれども、新銀行東京の有価証券保有額の変動は経営判断の結果であります。また、関係する損益は決算書に記載されております。銀行経営は、個別の内訳よりも、これら経営判断の結果を総体として見ていくべきではないかと、このように考えます。

○佐藤委員 有価証券保有額の変動は経営判断の結果とのお答えではありますが、外国証券とその他の証券について、決算短信の中で貸借対照表計上額が取得原価を超えているかどうかを見てまいりますと、取得原価を超えているものが外国証券で約百三十三億円あり、一億九千万円超えております。一方、取得原価を超えていないものが外国証券とその他の証券で約百八十八億円あり、七億八千九百万円下回ったと記載されております。この外国証券とその他の証券については、利回りは大きいのかもしれませんが、価格変動が大きかったり、為替リスクがあったりするわけです。今回、取得原価を下回っている状況を見ても、外国証券とその他の証券についての運用がうまくいっているのかどうか疑問を持ちます。
 続いて伺いますが、有価証券利息配当金は約二十三億円から約二十六億円に、約三億円ふえております。先ほど申し上げたように、有価証券の保有額が約二千六百億円から約二千億円に減少する一方、配当はふえているわけです。この内容について説明をお願いします。

○斎藤金融監理部長 委員お話しの各有価証券の保有額は、これは期末残高でございます。実際の保有額は年間を通じて変動するものでありまして、有価証券利息配当金は一年間の運用成績が反映されたものでございます。二千億円を一年間運用して二十六億円になったわけではございません。
 この運用成績は、有価証券の利回りに着目することの方が適切であろうと考えます。これは、かねて民主党の委員の先生方からも逆ざやの解消というご指摘をいただいておりますが、今回の決算書を見れば、有価証券の利回りは前年度から〇・二二%改善をし、一・一%となっております。
 有価証券の運用に際しましては、新銀行東京は、発行体の信用情報や時価の把握を定期的に行うとともに、価格変動リスクについて日次でモニタリングをするなど、リスク管理を十分に行っております。有価証券利息配当金の増加は、こうした取り組みの結果でございます。

○佐藤委員 有価証券利息配当金は一年間の運用成績が反映されたものというお答えではありますが、今も申し上げたように、外国証券とその他の証券等については取得原価を大きく下回っている状況でもありますから、今後、十分な監視が必要だと考えております。
 続きまして、六月中に予定されております株主総会について伺います。
 新銀行の株主総会は、いつ行われて、都はどのような申し入れを行うつもりなのか伺います。また、その株主総会において、セカンドステージについて早く道筋をつけるよう提案すべきと考えますが、見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 株主総会は六月二十九日に開催されます。株主総会においては、新銀行東京から事業報告等を受けるとともに、取締役の選任等の議決を行うのが通例でございます。都は、これまで株主総会において、経営再建を着実に達成するという観点から、経費の削減やデフォルトの抑制に努めるなど堅実な経営を行うことを要請してまいりました。申し入れた内容につきましては、議会の求めに応じて、これまでも公表してきたところでございます。なお、新銀行東京の今後については、まずは経営陣がその姿を検討するものと考えております。

○佐藤委員 引き続き、株主総会について伺いたいと思います。
 以前、私ども民主党が指摘をしました、取締役の自主返納ですが、いまだ履行されていないようですが、新銀行は回収をするのが仕事でしょうから、適切に回収ができなければ、株主の利益を損なっていると指摘されかねない状況だと思います。今回の株主総会において、取締役の自主返納について、都は回収を主張すべきと考えますが、見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 新銀行東京は、報酬の自主返納につきまして、みずから主体的に決めたことであり、今後も重ねて返納を働きかけていくとしております。都は、こうした取り組みを引き続き見守ってまいります。

○佐藤委員 今のお答えでは、報酬の自主返納についてみずから主体的に決めたことというお答えですが、非常にあいまいな扱いということではないでしょうか。見守っていくというお答えで、履行されない、そんな説明を都民や議会が納得するでしょうか。
 次の質問に移ります。
 以前の経済・港湾委員会で、新銀行が劣後債を使った資金調達をしているといった指摘をいたしました。これは、新銀行が、平成十八年十月に劣後債という社債を使って百五十七億円を調達していたものです。これは十年間の社債であり、前半五年間は〇・六八%の利払いですが、後半五年間は二・一八%という高い利払いをしている社債でございました。既に百三十八億円の社債を前倒しして買い入れたようですが、いまだ決算短信にも劣後特約つき社債が十九億円あるとの記載があり、昨年と比べても五億円減少しているわけですが、私が指摘をしたように、後半五年間は金利が高くなり、平成二十四年からは二・一八%もの金利になり、利払いコストが重くなってくるわけです。
 先ほど、有価証券の利回りは一・一%というお答えがあったわけですが、有価証券の利回りよりも高い劣後債の利払いを、まず前倒しして償還することが必要なのではないかと思います。新銀行は、日銀から低利の資金を非常に多く借り入れしているわけでありますから、利払いの高い負担を減らすことができるはずです。劣後債については、いまだ一部償還されていないものが残っているわけですが、これは重いコストであり、前倒しをして償還すべきと考えますが、見解を伺います。

○斎藤金融監理部長 劣後債につきましては、これは資本戦略の問題でもありまして、まさに経営陣の判断によるところと考えます。劣後債の期前償還、期日前の償還につきましては、一般的に、その時点での金融環境における債券価格の変動や将来の金利負担などを勘案した上で行われるものでございます。また、劣後債を保有している投資家の動向にも左右されます。新銀行東京についても同様でございまして、劣後債の期前償還は、これらを総合的に勘案して経営陣が判断する問題でございます。

○佐藤委員 続きまして伺いますが、前期に比べまして、新銀行では預金残高が三百十四億円減少して、一千七百七十五億円となっております。キャンペーン定期が満期となり預金が減る一方で、今後、新銀行はどのように預金を集めていく方針であるのか伺います。

○斎藤金融監理部長 預金を集めていく方針とのお尋ねですが、金融機関は融資や運用の規模を想定し、それに見合う資金調達を行うもので、預金を集める方針が単独で存在するわけではございません。預金については、今後の収支見通しや他の金融機関の金利動向等を勘案した上で、適切な金利水準を設定し、確保していくものでございまして、新銀行東京も事情は同様でございます。

○佐藤委員 六月十七日の都政新報のインタビューに対して、新銀行の寺井社長は、普通の銀行は貸出金が大きいが、うちはむしろ運用が貸し出しの二・六倍もあって、いびつな形になっていると答えているように、有価証券運用に頼った経営になっていることを認めているわけです。今後、預金を集めるかどうかは、本業である貸し出しにもかかわることであり、我々も注意深く監視をしていきたいと考えております。
 また、寺井社長は、都政新報のインタビューの中で、これから、震災復興を含め、都のいろんな政策が出てくると思うので、上手に呼応できる商品なり体制なりは組めないか、あるいは商工会議所、中小企業振興公社など外郭団体、産業技術研究センターもあるので、そこがやっている政策と信託のような形でうまい商品を考えて、お役に立てるゾーンがないかと述べておりますが、今回の東日本大震災に対応するために、都は八十二の取扱金融機関と東京信用保証協会と協調して災害緊急を実施したわけです。都が過度に新銀行だけを支援することは公正な競争といえるのか疑問ですし、ほかの金融機関の経営圧迫につながりかねません。有価証券の運用に依存し、都の支援に期待する新銀行の経営姿勢には、存在意義があるのか、疑問を持ちます。
 また、決算では、実質業務純益の状況が前期に比べて改善されているわけですが、先ほど申し上げたように、組合出資金については三十六億七千二百万円が運用されており、結果次第では大きな損失となる可能性もあります。先ほど申し上げたように、以前出ていた資料も出てこないわけです。十分な説明が出てこないということでは、税金を使って行う事業として適切であるのかどうか、疑問を持っております。
 決算短信によれば、貸出金のうち、破綻先債権額は二十億九千三百万円、延滞債権額は百十一億六千六百万円と記載されております。また、貸出条件緩和債権額は一億九千百万円です。これらを合計すると、百三十四億五千百万円になるわけです。与信残高に占める割合が大きいわけでありますから、今後も注意深く経営監視をすることが必要といえます。
 新銀行が黒字化したわけでありますが、黒字化したことと、一千億円以上の過去の大きな損失の実態解明をすることとは話が別であり、引き続き真相解明をすることが必要であると申し上げておくと同時に、都も議会に対して十分な説明をするよう要望しておきます。

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十一分散会

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