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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第四号

平成二十三年三月二日(水曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長西岡真一郎君
副委員長しのづか元君
副委員長鈴木あきまさ君
理事伊藤 ゆう君
理事伊藤 興一君
理事川井しげお君
山崎 一輝君
大松あきら君
田の上いくこ君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長岡田  至君
管理部長塩見 清仁君
事業部長横山  宏君
新市場整備部長宮良  眞君
市場政策担当部長大朏 秀次君
調整担当部長森本 博行君
新市場事業計画担当部長野口 一紀君
新市場事業推進担当部長志村 昌孝君
基盤整備担当部長臼田  仁君
施設整備担当部長砂川 俊雄君
港湾局局長中井 敬三君
技監飯尾  豊君
総務部長山本  隆君
監理団体改革担当部長石原 清志君
港湾経営部長小宮 三夫君
港湾経営改革担当部長河内  豊君
臨海開発部長平林 宣広君
開発調整担当部長大和田 元君
営業担当部長延與  桂君
港湾整備部長前田  宏君
計画調整担当部長大釜 達夫君
離島港湾部長平田 耕二君
島しょ・小笠原空港整備担当部長北村 俊文君

本日の会議に付した事件
 港湾局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案   平成二十三年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 港湾局所管分
・第二十一号議案 平成二十三年度東京都臨海地域開発事業会計予算
・第二十二号議案 平成二十三年度東京都港湾事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第七十七号議案 東京都海上公園条例の一部を改正する条例
 中央卸売市場関係
予算の調査(質疑)
・第十号議案  平成二十三年度東京都と場会計予算
・第十九号議案 平成二十三年度東京都中央卸売市場会計予算

○西岡委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び中央卸売市場関係の予算の調査並びに港湾局関係の付託議案の審査を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十三年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、港湾局所管分、第二十一号議案、第二十二号議案及び第七十七号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○山本総務部長 二月二日開催の当委員会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、三項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、東京港における外貿コンテナ貨物取扱量の推移でございます。
 平成十二年から二十一年の十カ年における外貿コンテナ貨物の取扱量を、貨物数量とコンテナ個数で記載したものでございます。
 貨物数量については千トン単位で、コンテナ個数については万TEU単位でお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。2、臨海副都心関連予算・決算の推移でございます。
 臨海副都心関連の予算等を整備費と関連事業費に分け、昭和六十三年度から平成二十一年度までは決算額を、平成二十二年度は予算額を、平成二十三年度は予算案を、億円単位でそれぞれ記載しております。
 三ページをお開き願います。3、臨海副都心における土地の長期貸付及び売却等の推移でございます。
 1は、長期貸付につきまして、表頭にお示ししてありますとおり、地区、区画、契約年月日、面積及び処分先を時系列に記載したものでございます。
 ページをおめくりいただきまして、四ページから五ページまでに、2、底地売却、3、売却、4、交換、5、現物出資、6、暫定利用につきまして、同様にお示ししてございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山口委員 それでは、私からは、まず東京港の水質改善についてお伺いさせていただきたいと思います。
 先日、東京港を船で訪れましたところ、海辺で人々が憩い、楽しむ姿を見て、東京港の水がとてもきれいになったんだなという印象と同時に、改めて、都民が親しむことができるような水辺環境づくりの重要性というものを再認識いたしました。
 東京港は、江戸のころより江戸湊として町民に親しまれてきたわけでありますが、徐々に埋め立てが進み、高度経済成長期には都市化が急速に進展し、首都東京の活力と生活を支える重要な施設が次々と立地するエリアに変貌してまいりました。
 このような開発に伴い、自然の海岸線が減少していく中にあって、臨海地域に残された水域を貴重な水辺として守り、その水質を改善していくことが、今まさに必要であると考えています。
 そこで、水質の改善に関しては、全国各地において干潟や浅場造成など、自然環境の再生に向けた取り組みが行われていると聞いているんですが、まず、東京港における自然環境の再生への取り組みについてお伺いしたいと思います。

○前田港湾整備部長 東京港では、自然環境の再生に向けて、生物の生息に配慮しながら、海浜や浅場、いそ浜などの整備を進めてきております。
 具体的には、昭和四十七年度から臨海地域におきまして海浜の整備に着手し、これまでに葛西海浜公園、お台場海浜公園、城南島海浜公園など五つの海浜公園を整備し、水域面積は約四百八十ヘクタールに及んでおります。
 また、羽田沖では、羽田空港の沖合展開により失われた浅場を再生するため、昭和六十三年度から平成十九年度にかけて約二百五十ヘクタールの浅場を造成いたしました。現在、新海面処分場の東側の水域で延長約一キロメートルのいそ浜を整備しており、平成二十三年度には完成する予定でございます。
 これらの取り組みによりまして、東京港内でアナゴやメバルなどの魚が多く見られるようになり、アサリやアオヤギなどの貝類の定着も確認されております。

○山口委員 海浜や浅場の造成など、自然環境の再生に向けた取り組みを進めていることはわかりました。このような取り組みは、ぜひ今後とも継続していただきたいと思います。
 また、今お話のあった海浜や浅場だけではなくて、市街地にも近く、都民が日常的に接することができる運河についても、その水質改善が大変重要だと考えています。
 そこで、運河における水質改善の取り組みについてもお伺いしたいと思います。

○前田港湾整備部長 都では、都民が水辺に親しめる運河の再生に向けて、悪臭の原因となる汚泥の除去を目的に、東京地域公害防止計画に基づきまして、昭和四十七年度から継続的に汚泥しゅんせつ事業を実施しております。
 また、生物の自然浄化能力を生かした水質改善の取り組みも行ってまいりました。具体的に申し上げますと、護岸の前面に穴をあけ、カニなどがすめるように工夫したカニ護岸を設置するとともに、一部の護岸にはミニいそ場やミニ干潟などを設け、水生生物の生息環境の改善に努めております。
 その結果、ハゼやスズキといった多くの魚が確認されるなど、水質改善の効果があらわれてきております。

○山口委員 長期間にわたり計画的に汚泥のしゅんせつを進めるなど、地道な努力の継続によって水質の改善に取り組んでいることもわかりました。
 冒頭に述べましたように、東京港の水質が確かに改善されてきていることは、これは私自身も実感したわけでありますが、将来に向けて、まだまだ改善をしていく余地は多くあるわけであります。
 これまでの取り組みとともに、技術の進歩により、水質改善への新たな対応も可能になってきているのではないかと感じるところであります。
 そこで、新しい技術も積極的に取り入れていくべきと考えますが、お考えをお伺いしたいと思います。

○前田港湾整備部長 水質の改善につきましては、国の研究機関や民間などが技術開発を行っておりまして、都でもこれらの新しい技術を積極的に活用していくこととしております。
 芝浦地区では、ヘドロを分解する微生物を用いた改良剤を運河に散布することや、勝島地区では、ジェット噴流によって酸素を供給することなど、運河の水質を改善する実験を行っております。
 また、お台場海浜公園では、これまでにも環境局や下水道局と共同で紫外線殺菌による海水、それとカキを用いた浄化実験を行ってきましたが、今年度は水中スクリーンを設置し、夏場の赤潮などの流入を阻止することで水質の悪化を防ぐ実験も開始したところでございます。
 こうした実験の成果を踏まえ、水質の浄化対策について、今後さらに検討を進めていきたいと考えております。

○山口委員 東京港をきれいにするという大きなテーマを達成していくためには、都民一人一人が環境を大切にするという気持ちを高めていくことが大変重要でありまして、行政だけの取り組みで対応できるものではありません。都民やNPO等といったさまざまな主体と一体となって、協働して施策を進めていくことが重要であると私は考えます。
 地元において、私もNPO法人を運営しているわけでありますが、自分たちが住んでいるこのまち、私たちの好きなこのまちというのを自分たちの手できれいにしていくことは、これは市民の立場から、持続可能な夢あるまちづくりや地球に優しい環境づくりを、私自身も取り組みとして行っているわけであります。
 東京港においても、ぜひこの良好な水辺環境を創出していくためには、広く都民を巻き込んで一緒になって取り組むことが、何より私は必要じゃないかというふうに感じているところであります。
 そこで最後に、東京港の良質な、良好な水辺環境づくりにおける地域の住民やNPO等との連携について所見をお伺いしたいと思います。

○前田港湾整備部長 東京港におけます良好な水辺環境づくりを進めるためには、何よりも利用者である都民が環境の大切さを認識し、みずから参加して取り組むことが重要であると考えております。
 このため、都では、これまでも国の研究機関や環境関連のNPOなどと連携し、さまざまな取り組みを行ってまいりました。具体的には、芝浦地区では、親子が一緒に学べる環境学習といたしまして、ハゼやカニの生息調査を実施しております。また、豊洲地区や城南島海浜公園では、ボランティア団体と一緒になって海岸や海浜の清掃活動などを実施しております。
 多くの都民やNPOなどと連携し、今後も、こうした自然の大切さを体感できる取り組みをさらに進めていきたいと考えております。

○山口委員 ぜひとも積極的な取り組みを期待いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 続いて、臨海副都心開発についてお伺いしてまいりたいと思います。
 臨海副都心において、これまで進めてきた開発のコンセプトとまちづくりの進捗状況について、まずお伺いしておきたいと思います。

○平林臨海開発部長 臨海副都心については、職、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまち、環境に優しく安全で安心なまちを目指して開発を進めております。
 現在、臨海副都心開発は、共同溝などのインフラ整備がおおむね完成し、土地処分についても有償処分面積の約七割について事業者が確定するなど、平成二十七年度のまちの概成に向けて総仕上げの段階に入っております。
 今や年間四千八百万人を超える人々が訪れ、テナント入居を含めて九百二十社を超える企業が進出するなど、着実に成果を上げております。

○山口委員 皆様のお手元には、「開発の進むまち、臨海副都心」という地図をお配りさせていただきました。少しイメージしながらごらんいただくといいのかなと思いましてお配りさせていただいたわけでありますが、見てのとおり、今お話にもあったように、まさにこれから開発がまたさらに進んでいく。今まで発展途上のまちなわけでありますが、全体を、これだけの敷地を東京がプロデュースして進めていくというのはなかなかないわけであります。それを前提としてお伺いしてまいりたいんですが、臨海副都心は都心に近い広大な土地としてポテンシャルも非常に高く、また、未処分地でも効果的な活用ができると思うわけでありますが、どのようなイベントが行われているんでしょうか、お伺いしたいと思います。

○延與営業担当部長 臨海副都心におきましては、平成二十七年度のまちの概成に向けて土地処分に取り組んでおります。
 現在処分されていない区画につきましては、まちのにぎわい創出や収入確保の観点から、期間を限定した暫定施設や臨時駐車場、集客力のあるイベント用地などとして有効活用しております。
 例えば、フジテレビや臨海副都心まちづくり協議会と共催いたしまして、夏休み恒例のイベント、お台場合衆国を開催し、毎年四百万人を超える集客でにぎわっております。このほか、屋外のコンサートや自動車の展示会など、短期間のイベントにも貸し付けをしております。
 本年度でいいますと、年間四十七件、延べ百三十五日イベントが実施されまして、設営、撤去日等含めますと延べ二百四十日イベント用途に利用されております。

○山口委員 それでは、具体的にはどこで何件のイベントを実施しているのか、確認したいと思います。

○延與営業担当部長 未処分地の中でも、アクセスや周辺環境の面から、主としまして青海のJ、NO、Kなどといった街区がイベントに活用されております。
 実績といたしましては、重複して使っている部分も含めた数字になりますけれども、青海のJ区画が年間十八件、設営、撤去日を含めて延べ五十日、青海のNO区画が十六件、同じように延べ百三十七日、青海K区画が十二件、延べ五十二日となっております。

○山口委員 ちょっと積極的な活用がなされているとはいい切れない、もっといえば少ないと、これは率直に感じるわけでありますが、まだまだイベントを開催できる余地があると思うんですが、その見解を伺いたいと思います。

○延與営業担当部長 屋外のイベントにつきましては週末に行われることがほとんどで、また、季節としますと夏から秋は繁忙期でありますが、六月や一、二月は閑散期となっております。
 したがいまして、イベントの実績、年間百三十五日といいますと、閑散期を除けば、実質的にほぼコンスタントに毎週、夏休みなどは毎日のように何らかのイベントが実施されている状況であり、臨海副都心のにぎわいが創出されているのかなと考えております。
 さらに、イベントとして活用していない期間や他の区画につきましては、来訪者用の臨時駐車場ですとか、工事関係の資材置き場などとして活用しておりまして、全体として未処分地の有効利用に努めているところでございます。

○山口委員 先ほど答弁の中にあったんですけど、まちのにぎわいの創出や収入確保の観点で考えるならば、そういう時期だからこそ積極的にやっていかなければいけないんじゃないかというお話の観点からしているわけでありますが、もちろん、どこでもイベントというつもりはないんです。
 ただ、ちょっと細かに質問していきたいと思うわけなんですけれども、この大規模の未利用地を初めとするお台場地区の土地の利用のあり方やその料金体系について伺いたいんですけれども、このお台場地区の用地を貸し出す際、同じ都立公園の占用料と比較すると、一平米二十五円、これは現在の利用占用料の中でも、都内でも一番安い基準に実は相当するんです。
 興行等の目的で占用する場合には、占用料として一平米五十一円を徴収していると聞いているわけなんですが、いろいろと腑に落ちない点が多いわけなんです。このお台場の、だれでも知っている一番有名なイベントとすれば、お台場合衆国というイベントがあるわけですが、一カ月を超えて実施するイベントについては、どういう積算のもとに貸付料というものを徴収しているんでしょうか。

○延與営業担当部長 一カ月を超えるイベント等の土地の貸付料につきましては、東京都臨海地域開発規則に基づきまして、区画ごとの適正な時価により評定しました額から算定することになっております。

○山口委員 銀座のおすし屋さんじゃないんで、その適正な時価がよくわかりませんので、お台場合衆国の貸付料の単価は、ずばり幾らなんでしょうか。

○延與営業担当部長 お台場合衆国が実施された青海NO、P区画につきましては、貸し付けに当たって評価した単価は、一平方メートル当たり月額八百十八円、日額に直しますとおおむね二十七円となっております。

○山口委員 ちょっと金額については後ほど見解を申し上げるとして、そもそも申し上げておきたいことは、民間の収益事業と公益性の高い事業と、ともに利用料金が、利用料金の違いというものはほとんどないということが今わかったわけでありますが、ここに僕は問題があるのではと思いますし、率直にいうと、イベントの種類によって賃料は変えるべきであります。
 そもそも短期のイベントは幾らで賃料を算出しているんでしょうか、お伺いします。

○延與営業担当部長 未処分地で一カ月未満のイベントを実施する場合は、東京都臨海地域開発規則に基づきまして、一平方メートル当たり日額二十五円、その額に消費税を加えた額の貸付料を徴収しております。

○山口委員 さらに細かく聞きます。短期の貸付料の算出方法は、どのようになっているでしょうか。

○平林臨海開発部長 未処分地の一カ月に満たない土地の貸付料につきましては、固定資産税評価額の二十三区平均値に、一時貸付や定期借地で使用している貸付料率を乗じまして、それを十二カ月、三十日で割って一日当たりの貸付料を算出しているものでございます。

○山口委員 この金額に大変違和感を感じて調べてみたら、都内の区市町村でも、この二十五円という数字がやたらと出てくるわけであります。これは多々存在するんですが、むしろ、今の答弁にあった算出方法を恐らくどこも用いているから、二十五円という金額が出てくるんですね。
 それはちょっと後でお話をしますが、これ、むしろ地方に行けば行くほど、工夫というんでしょうか、研究を非常にされていて、値段が、それこそ今いわれた金額の十倍近くで算出して貸し出しをしたりしているところもあるんですね。細かく、建物を設置した場合の金額とか、いろいろ、もろもろ非常に細かく算出されていて、経営するというか、マネジメントをするという気概がすごく感じられるような、イベントだとか貸し出しの方法というのがたくさんあるわけなんであります。
 この貸付料の算出方法というのはわかったわけでありますが、繰り返しになりますけれども、都立公園でも二十五円、僕もフリーマーケットの団体とかをやっているのでよくわかるんですが、都立公園、駒沢公園の階段を借りる--座ったりするので、階段借りるのも二十五円です。
 この一等地を借りるのに同じ金額ですよ。興行目的の場合は五十一円と設定が分けられているわけでありますが、この臨海副都心の未処分地のように広大な敷地は都内にないんですよ、当然。イベントや展示会などで、利用需要というのは絶対相当あるはずなんです。
 イベント等の中には、まちのにぎわい創出に必要な公共性のあるものも先ほどいったようにあれば、事業として採算がとれる興行に類するものも必ずあるわけでありまして、一律で二十五円じゃなくて、イベントの性質、目的に応じてしっかり差を設けていくべきだと私は思います。
 この貸付料の見直しを行うべき時期に来ていると思いますが、見解を伺いたいと思います。

○平林臨海開発部長 臨海副都心におきましては、平成二十七年度のまちの概成に向けて、まちの魅力を高め、にぎわいを創出するためにイベントを積極的に誘致しておりまして、集客による経済波及効果も生じております。また、未処分の土地をイベント用地などに貸し付けることで、土地売却までの間の有効活用を図っております。
 その手法として、臨海副都心の未処分地の一カ月未満の貸し付けにつきましては、平成十五年から導入した定額制を適用しまして、あらかじめ一平米当たりの一日の貸付料を定めて、事務手続の簡素化、迅速化と貸付機会の増大などを図っております。
 この定額での貸し付けというのは、用地の活用が平成二十七年までの暫定的な利用であること、貸付料が営利を目的とした事業用借地等と同水準となっていること、東京都との共催など公益性のある事業につきましては別途減免措置を行っていることなどから、短期の貸し付けとして適切な方法であると認識しておりまして、直ちに現在の規則を変更してイベントの性質、目的等に応じて差を設けることは考えておりません。

○山口委員 一番最初のご答弁の中で部長が、有償処分の面積約七割についても事業者が確定するなど、平成二十七年度のまちの概成に向けて総仕上げの段階に入っているとおっしゃられているんですよ。発展しながらも、もうすぐ総仕上げだとおっしゃられているこの時期にこそ、今考えなくていつ考えるのかと僕は疑問に思ってしまうわけであります。
 これも引っ張ってきたわけでありますが、この二十五円、二十七円と、結局、短期も長期も大して変わらないわけであります。
 これ自体もどうかなと私は思うわけだからこそ質問しているのでありますが、どれもこれもといっているわけじゃないんです。ちゃんと都や教育委員会から協賛や後援をいただいているような、そういった事業とか、いただけるような事業と、完全に民間企業の収益を目的としているものは分けるべきだと申し上げているわけでありまして、例えば、この地図の中にあります、黄色、オレンジ色に近い、NO-1、NO-2とか、まさにこれから森ビルさんの予定地となっているところでは、例年どおり大きなイベントにぎりぎりまで、実は賃借をすると、検討するというのも聞いているわけであります。
 つまり、柔軟に対応することができているんですよ。感心できるところもあるわけでありますが、それだけにもっと全体を見渡して、このまち全体をプロデュースできる東京都という立場からすれば、積極的に、計画的に僕は取り組んでほしいと思うわけであります。
 今や、お台場というのは観光や商業としては一等地に匹敵するわけであります。土地の活用については、場所、収益目的、公共性、あらゆる面から考えるべきと思いますが、それにしても今のお話や答弁を聞いていると、計画性も戦略性も余り感じられるものはありません。そもそもここを計画どおりに数年で売却を進めていく。これは、認識は間違いないんでしょうか。

○延與営業担当部長 繰り返しになりますけれども、臨海副都心につきましては、職、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまち、環境に優しく安全で安心なまちを目指して開発を進めておりまして、土地処分につきましては有償処分面積の約七割まで既に事業者が確定しております。
 このように、臨海副都心では、平成二十七年度のまちの概成に向けて土地処分を進めているところでありまして、具体的には、地区ごとの開発コンセプトですとか、住宅、業務、商業などの土地利用計画に基づきまして、現在三つの区画について公募しており、残りの区画についても順次処分していく予定でございます。
 また、未処分の区画についても、処分されるまでの間、イベント用地、臨時駐車場、工事用資材置き場などとして有効に活用しているところでございます。

○山口委員 私は、これに関しても少し研究が必要じゃないかなというふうに思うんであります。というのも、しっかりとイベント用地として確立すれば、先ほどもいったように、これほど魅力的な用地はないと思います。
 ただ、これの前提としては、この利用料金体系と広報などによって、先ほど最初にいった、利用頻度をぐっと上げていかない限りできないわけでありますし、比較すら当然できないわけであります。
 今、ご答弁にあったように、決めつけてかからずに、検討する価値は僕はあるんじゃないかと思うわけでありますが、そこで、短期、例えば一日から三日とか、長期、一カ月程度、先ほどお話にあったイベント誘致は、立地上、僕は必要不可欠だと思うわけでありますが、このイベントの誘致についてはどのように実施しているんでしょうか。

○延與営業担当部長 臨海副都心の未処分地では、東京都と、地域のエリアマネジメントを担っております臨海ホールディングスグループの一員である東京テレポートセンター、そして、進出事業者から成る臨海副都心まちづくり協議会、この三者が連携いたしまして、集客やPR効果があり、にぎわい創出に資するイベントを誘致、調整しております。
 例えば、最近でいいますと、三宅島モーターサイクルフェスティバルプレイベントですとかモータースポーツジャパンなどが、大きなものとして実施されております。

○山口委員 この未処分地の有効活用のためには、戦略的、計画的なイベント誘致活動が必要不可欠であります。
 今、答弁のあったこの三者は、それぞれにどのように役割分担がなされているんでしょうか。

○延與営業担当部長 まず、東京都でございますが、東京都といたしましては、開発コンセプトや開発の進捗状況を踏まえまして、まちづくりの視点から、にぎわい創出やイベント誘致の方向性を示しております。また、臨海副都心におけるイベント実施に関するさまざまなお問い合わせに対しまして、海上公園で実施されるものも含めまして、窓口となって相談を受けております。
 次に、株式会社東京テレポートセンターにおきましては、東京都の定めた方針を踏まえまして、イベントに関する誘致、企画の調整、進行管理、主催者との連絡調整などを行っておりまして、また、イベントの内容に適したイベント用地のコーディネートですとか、イベントの安全な運営などに努めているところでございます。
 また、臨海副都心まちづくり協議会につきましては、イベントの実施に関し、必要に応じ地元企業と主催者に呼びかけて支援を行っております。

○山口委員 恐らくテレポートセンターが中心になってその誘致を行っているということだと思うんですが、伺った限りでは、先ほどの答弁や質疑のやりとり、すれ違いがありますが、僕はこれは十分な誘致活動とはいえないと思います。
 繁忙期と閑散期があることも、主に土日にイベントが実施されていることを考え合わせたとしても、すき間を埋める営業努力があってしかるべきであります。さらなる営業努力を求めたいと思うんですが、見解を伺います。

○延與営業担当部長 東京都は、これまで臨海副都心におきまして、臨海副都心まちづくり協議会、臨海ホールディングスグループと連携、協力いたしまして、臨海副都心の景観やアクセスのよさを生かして、さまざまなイベントの誘致をしてまいりました。
 お台場合衆国を初め、ドリーム夜さ来い祭りなど、まちの風物詩といえるような大きなイベントも育ってきておりまして、臨海副都心はイベントでにぎわうまちとして定着してきていると思います。
 引き続き相互の連携を深めながら、ホームページなどで未処分地のイベント等の活用についてPRに努めるなど、一層のにぎわいづくりに取り組んでまいります。

○山口委員 これ、都からこれを求めずしてだれが求めるんですか。
 このお台場全体、地域全体にもたらす経済効果を考えたって、これまでを踏襲してやっていくのではなくて、新たな試みだとか企画だとかというものをさらに誘致していかない限り、この職、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまち、環境に優しく安全で安心なまちを目指して開発を進めているとは、これはとてもいえないんじゃないか、目標にしているここにたどり着けないんじゃないかと。残りわずかなところに来ていると思いますが。
 そこで、もう一つ注目していただきたい未利用地があるわけであります。
 この地図でいいますと、青海地区と書いてある、ちょっと左上のJと書いてある場所なんでありますが、この青海J区画というのは、ジャニーズのコンサートでも使われるほど、音とか振動についても近所の配慮がそこまで厳しくないようなところも持っているわけであります。
 こういったところも、売却ありきではなくて、イベント用地として戦略的に一時貸しで収益を上げていっても十分見込めると考えます。売却と比較検討したことがあるのか、有効的に活用されている希少な土地ならば、売り急ぐことなく、当面イベントスペースとして活用することを検討すべきではないかと考えますが、ご見解を伺いたいと思います。

○延與営業担当部長 臨海副都心は、平成二十七年度のまちの概成に向けまして、バランスのとれた魅力あふれるまちづくりを目指して、コンセプトに沿った提案を持つ事業者に土地処分を進めているところでございます。
 一方で、にぎわいを創出するイベントを継続的に展開していくことは、まちづくりの観点からも重要であると認識しております。これまでにぎわいの舞台となる海上公園の整備も進めてまいりました。
 今後は、土地処分の進展により未処分地は減少してまいりますけれども、各地区をつなぐシンボルプロムナードや、その中心に整備された三ヘクタールを超える広場など、そういったものを新たなイベントスペースとして積極的に活用いたしまして、新たなにぎわいを創出してまいります。

○山口委員 これはもう、ぜひともそうしていただきたいと思います。
 もう一点、観光の視点でお伺いしたいと思います。このお台場には、その名のとおり、最近、東京都港区の観光地にもなっておりますが、台場という言葉は砲台を意味しているわけでありまして、東京港の中にも幾つかの台場があったことは、実は余り知られておりません。
 もちろん、全国に、この幕末に建設された台場があるわけでありますが、江戸幕府がペリー来航に備えて築いた砲という、大変歴史的にも大きな転換点を感じられる観光地として、ここはあるわけであります。
 しかも、その面影を感じることができる観光地としては、都内でもこれ以上の場所は実はないわけであります。江戸時代の終わりごろ、日本に来航した黒船から江戸を防衛するために築造されたわけでありますが、今、この地図でいう第三台場と第六台場の二つしかもう残っていないわけであります。
 しかしながら、この華やかな、いわゆる観光地となっているところからは少し離れているわけでありまして、夜にもなると、人が近づくどころか、少し危険を感じてしまうぐらい暗く、まだ整備が進んでおりません。
 もう少し、歴史的観光地としてアピールをしていく、また、誘致するようなことも進めていくべきではないかと感じるわけでありますが、所見を伺いたいと思います。

○延與営業担当部長 臨海副都心は、水辺の景観や緑など環境に恵まれておりまして、国内のみならずアジアからの旅行者などからも満足度の高いまちとされております。羽田空港国際化を弾みとして、さらに多くの集客が期待されております。
 お話しの第三台場につきましては、貴重な観光資源ということで、港湾局のホームページでも紹介しております。また、この三月には、こちらの第三台場や、東京港に関する歴史資料を展示しております東京みなと館などをめぐる東京港今昔物語ガイドツアーといったものも実施されます。引き続き貴重な観光資源としてPRしていきたいと思います。
 一方、青海地区には、二十四年の春にメディアコンテンツと商業施設が融合した大型施設が開業する予定であります。新たな観光スポットとして大いに期待されております。
 今後とも、現在建設中の東京ゲートブリッジ、東京スカイツリーの景観を新たなスポットとして紹介するなど、歴史的な魅力と新たな観光資源をあわせて積極的にPRすることにより、魅力あふれる観光拠点づくりに取り組んでいきたいと存じます。

○山口委員 この全体的な構想と部分の構想は、当然これはリンクしてくるわけであります。かつ、人の流れをつくることは、まちの発展には大きな意義があると考えます。この全体のお台場というまち、もっといえば、この臨海副都心の発展というのは、東京都港湾局の手腕にかかっているといっても過言ではないと思います。
 都内で、更地からここまで、紆余曲折を経ながらここまで来たわけであります。これまでは民間事業者とも連携し、売却もうまくいっていると、これは評価していいと思います。それだけに、横浜のみなとみらいではありませんけど、職、住、観光の近接した、新しい都市型のまちづくりの過渡期にある。だからこそ、その価値を一層高めていくのも、このセンスや戦略性にかかっているわけであります。
 まだ有明北地区の開発も残っています。何をどう誘致するかで全く変わってくるわけであります。期待もありますが、失敗やたなざらしでむだにしておくことも許されないわけでありますが、まさにこれからが私は正念場だと思っています。
 総仕上げに向けた、この事業をどのように進めていかれるのか、局長の決意をお伺いしたいと思います。

○中井港湾局長 現在、臨海副都心は、まちの概成に向けた総仕上げの段階に入っており、職、住、学、遊の複合的なまちを目指して、バランスのとれたまちづくりを進めているところであります。
 毎年五千万人近くの人々が訪れ、テナント入居を含め九百二十社を超える企業が進出するなど、既に、東京そして首都圏の重要拠点としての都市機能を担うまでになっているわけでございます。また、お台場や東京ビッグサイトは、国内はもちろんのこと海外でも知名度が高く、観光や仕事で東京を訪れる多くの外国旅行者を引きつけているという現実もございます。
 さらに、昨年、羽田空港が国際化したことにより、アジアを初めとする海外からのアクセスが飛躍的によくなりました。これによって、海外企業を含め国際的なビジネスを展開する企業にとって、臨海副都心はすぐれたビジネス環境を有する、さらに魅力のある地域となってまいりますし、また、本格的な国際観光拠点としての可能性も大きく広がってきているわけでございます。
 日本を取り巻く社会経済状況は先行きが依然として不透明ではありますが、臨海副都心の持つこうした特性、大きなポテンシャルを最大限に生かし、今後もさまざまな工夫、取り組みを重ね、このまちを、東京を、そして日本を牽引するエリアとしてさらに発展させられるよう全力を尽くしてまいります。
 なお、イベントに関する質疑をいただいたわけでございますが、この地域は、立地の関係、あるいは発展途上の地域であるということから、イベントの経済効果というものは、他の地域に比べても格段に大きいものがあるわけでございます。
 若干具体的に申し上げますと、「ゆりかもめ」、臨海高速といった公共交通機関がございますが、大きなイベントになれば、日に十万、二十万という来訪者があるわけで、これによって、こういった公共交通機関の収入が、数千万、億単位でふえるわけでございます。
 同様に、この地域の民間の飲食、そういった事業者のお客さんも当然にふえて、相当程度の収入増になるということでございます。こういった進出事業者の収入増、そういったものは、テナントの安定的な定着につながっていくわけでございまして、事業者の経営にも非常に資するということになるわけでございまして、新たな進出事業者を加速するといったことにもなる。
 そして、これは、今後さらに進めていく土地処分に大きなプラスの効果をもたらすということでございまして、そういったもろもろの経済効果は、年間の貸付料に比べて、一けたどころではなく、二けたも三けたも大きな経済効果を持っているということでありまして、まさにこの地域特有のイベントの経済効果があると。
 そういう状況であるがゆえに、私どもは、この臨海副都心開発の早い段階から、イベント、にぎわい創出というものを、この地域を発展させていくための戦略的な重要なツールとして位置づけ、いろいろな取り組みをしてきたわけでございます。
 こういった点をぜひご理解を賜りまして、引き続きご支援をいただければというふうに思っております。

○山口委員 局長が大変認識深く、そして思いもこもっているんだということが十分伝わりました。
 だからこそ、細かに申し上げてまいりました料金の問題にしても、まだまだ財務局の一・五倍ルールもありますので、簡単に上げるということはできないのかもしれませんが、平成十五年度には、例えばこの占用料の見直しの中で、写真撮影の料金というのも一・五倍近く改定をして上げてきたりだとか、さまざまな努力をしながら、今まで改定、占用料の見直し、利用料の見直しというのは実は細かくされてきているんですね。
 だからこそ、こういうときに、残りわずか、もう五年という限られた時期の中で、期間が限られているからこそ早目早目に、戦略的にきちっと料金の改定も見直して、さっきもおっしゃられたように収益を上げていくんだ、にぎわいを創出するんだというその信念、局長の思いを実現していくためにも、また、大きな経済効果をこのお台場地区というところに生み出していくためにも、ぜひとも、今お話をいただいたことを最後まで貫き通していただくように、また、一つ一つの利用についても、精査をできるところがあるならば、もう一度しっかりと誘致から見直しをして、イベントプロデュースも含めて全部をしっかりともう一度見直しをしていただくように強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○山崎委員 私は、東京港における道路ネットワークの充実、強化についてお伺いいたします。
 貿易立国である我が国において、東京港は、国際海上輸送の拠点港であり、首都圏の経済活動や都市生活を支える生命線として重要な役割を担っております。しかし、臨海部の交通状況を見ると、物流車両による渋滞が慢性化するなど、国際コンテナ戦略港湾として、今後増大する貨物に対応していくには、必ずしも十分な状況とはいいがたい部分もあります。
 一方、昨年十月には、羽田空港の新滑走路と新国際線ターミナルビルが供用開始され、東京の臨海部では、観光客などを初めとした国内外からの来訪者が、これまで以上に増加することが見込まれるわけであります。
 このため、臨海部における交通機能を強化し、今後ますます増加する人や物の流れに適切に対応していくことは、我が国の経済を牽引していく東京の使命でもあります。
 現在、東京港では、中央防波堤外側地区と新木場を結ぶ新たな路線として、臨海道路Ⅱ期事業と新木場若洲線の整備を進めており、先月の二十七日、三日前の日曜日ですが、そのメーン橋梁である東京ゲートブリッジが一本の橋としてつながったわけであります。
 当日は、東京マラソンの当日でございまして、私も、ゴール地点、ビッグサイトからはっきりと一本につながったゲートブリッジの確認ができたわけであります。平成二十三年度にはこの路線が完成する予定と聞いておりますが、そこで、臨海道路Ⅱ期事業と新木場若洲線の完成によってどのような効果が見込まれるのか、具体的にお伺いいたします。

○前田港湾整備部長 東京港臨海道路は、城南島から新木場に至る東京湾岸域を東西に結ぶ路線でございまして、既に城南島から中央防波堤外側地区までの区間が、臨海道路Ⅰ期事業によりまして平成十四年度に開通しております。
 平成二十三年度には、残る区間である中央防波堤外側地区と新木場を結ぶ臨海道路Ⅱ期事業及び新木場若洲線が完成する予定であります。
 この結果、新たな環状道路ネットワークが形成され、国道三五七号を初めとする周辺道路の渋滞が緩和されるとともに、東京港と背後圏との物流の円滑化に大きな効果が期待されます。
 具体的に申し上げますと、中央防波堤外側地区から新木場までの所要時間でございますが、従来の第二航路海底トンネルから臨海副都心を経由する場合、約二十一分であります。この路線を利用すると十二分でございまして、四割の時間短縮となります。また、経済効果でございますが、年間三百億円程度と試算しております。さらに、交通の分散化により渋滞の緩和が図られることで、大気への環境負荷の低減にも大きな効果を発揮するものと考えております。

○山崎委員 臨海道路Ⅱ期事業は、移動にかかる時間が大幅に短縮されるとともに、経済効果も高く、環境負荷の低減に寄与する臨海部の大動脈となる路線であることが、改めて確認できたわけであります。
 ネットワークとして機能することは大変意義深いことであり、重要なことでありますが、一方で、既存の道路との接続部分についてもしっかり対処する必要があると考えます。この路線は、新木場側で既存の湾岸道路である国道三五七と接続することになるが、この新木場交差点では国交省と都が立体交差化の事業を進めており、完成までにはまだ数年の期間を要すると聞いております。
 この交差点は、現在でもとにかく渋滞が激しいことから、地元の新木場地区、そして若洲の地区の皆さん、地域の住民や事業者の方々から、平成二十三年度に臨海道路が全線開通しても、とにかく平気なのか、大丈夫なのか、本当に心配の声が私のところにも届いているわけでございます。
 そこで、立体交差ができるまでの間、新木場交差点を新たなボトルネックとしないためにどのように対応していくのか、見解を伺います。

○前田港湾整備部長 新規道路の整備におきましては、既存の道路と接続する交差点部が新たなボトルネックとならないように、円滑な交通処理を行うことが極めて重要であると考えてございます。
 今、ご指摘のございました新木場交差点では、現在、国道三五七号の管理者である国土交通省と東京都港湾局の共同事業といたしまして立体交差化事業を進めておりますが、それに先行しまして、交差点の平面改良を行うこととしております。
 具体的には、まず交差点手前にUターン路を整備し、この二月二十六日に供用を開始したところであります。また、平成二十三年度の東京港臨海道路の全線開通に向けて、交差点内に新たなレーンを追加するなど、大規模な平面改良工事を現在進めているところであります。
 さらに、臨海道路を含む城南島から新木場に至る全線におきましては、信号機を集中制御するなど総合的な交通管制の導入により、交通の円滑化を図るよう警視庁と調整を進めております。
 以上の対応を着実に実施することで、新木場交差点における東京港臨海道路の全線開通後の円滑な交通処理を図ってまいります。

○山崎委員 平面改良などの事業により、新木場交差点が新たなボトルネックとならないように対応されていることが確認できたわけでございますが、とにかくゲートブリッジから北に上がっていく交通量がふえる。そうすると、そこの行きどまりのところが新木場の交差点になるわけでございます。
 そこが、まだ立体交差化をする前に平面改良をしっかりしていかなければ、そこでまた渋滞が発生してしまう。そうなると、新木場地区に車が中にどんどん入ってきてしまう。そういった渋滞のおそれを、その新木場の皆さんはとにかく心配しているわけでございますので、今後もとにかく国と都がしっかり連携して、開通後の交通の円滑に万全を期していただきたい。そして、柔軟な対応をとるように強く要望いたします。
 さて、将来に目を転じますと、東京港の国際競争力の強化に向けて、中央防波堤外側地区では、新たなコンテナターミナルの整備が進められており、それに対応した道路ネットワークのさらなる充実強化が必要ではないかと考えるわけでございます。
 そこで、最後に、東京港の道路ネットワークの強化に向けた今後の都の取り組みについて、局長の見解をお伺いします。

○中井港湾局長 首都圏四千万人の生活とこの地域の産業を支えていくためには、東京港の国際競争力をさらに強化していくことが必要でありますが、そのためには、委員ご指摘のとおり、ふ頭と背後地とを結ぶ道路ネットワークの充実強化が必要不可欠であります。
 少し具体的に申し上げますと、現在、都では中央防波堤外側地区において新たなコンテナふ頭の整備を進めているところでありますが、今後、この地区の開発が進展した時点では、現状の大井ふ頭地区に匹敵する交通量の発生が見込まれております。
 これらの交通量のうち、東西方向については、先ほどお話のありました東京港臨海道路や新木場若洲線で分散されていくものと思われますが、南北方向については、現在ある第二航路海底トンネルが唯一の路線となっており、現在でも混雑状況がある中で、この混雑が一層激しくなることが予測され、新たな南北方向の路線が不可欠と考えております。
 このため、臨港道路南北線を港湾計画に位置づけ、昨年度、計画段階の環境影響評価手続を完了したところであり、今後、早期事業化に向け、しっかりと取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 今後も東京港の物流機能を十全に発揮できるよう、道路ネットワークの充実強化に局を挙げて全力で取り組んでまいります。

○山崎委員 局長の力強い意気込みを感じられたわけでございます。
 東京港を、首都圏ひいては日本の経済や産業活動を支える重要な拠点として、より一層高い次元で発展させていくためには、臨海部の道路ネットワークを充実させ、港を中心とした人や物の流れを円滑にしていくことが不可欠であります。我が党もかねてから主張してきた臨港道路南北線の早期実現に向けても、全力で取り組んでもらいたいことを強く要望いたしたいと思います。
 世界に誇れる港湾として、また、次世代に引き継ぐ財産として、東京港の長期的な将来像をしっかりと掲げて、今後とも着実に取り組んでいただきたいことを要望し、質問を終わります。

○伊藤(興)委員 それでは、私から、初めに平成二十三年度予算案で新規事業として盛り込まれております貨物集荷の強化について伺いたいと思います。
 京浜港は、我が国のコンテナ貨物取扱量の四割のシェアを占めるなど、国内最大の総合港湾として、首都圏四千万人の生活と産業を支える物流機能を担っております。
 都議会公明党は、かねてより都民生活の安定や中小企業の振興のためにも、東京港の国際競争力の向上が重要であることを指摘してまいりました。本委員会の質疑においても、国際基幹航路の維持、拡大に向けた取り組みの重要性や貨物集荷の具体的な方策などについて、真摯な議論を重ねてきたところであります。
 今回提案された二十三年度予算案において、都は、釜山港等経由から東京港経由への利用転換を促進して、基幹航路の維持、拡大を図ることを目的とした貨物集荷の補助制度を創設するとして、一億七千万円の予算が計上されております。
 そこで、まずこの補助制度のねらいと具体的な内容について伺いたいと思います。

○河内港湾経営改革担当部長 釜山港を経由する貨物と比較いたしまして、東京港を含む京浜港を経由する貨物は、ケースによって違いがございますが、単位当たりの輸送コストが数万円程度高くなっているのが実態でございます。
 こうした価格差が、京浜港経由の貨物の増加を阻み、事業者のスケールメリットによるコスト低減の経営努力を困難にし、さらなる価格差の拡大を生むという悪循環を引き起こしております。
 そこで、輸送コストの一部補助を行いまして、事業者の経営努力を支援することで貨物量の増加を図り、こうした悪循環を断ち切りたいと、このように考えてございます。具体的には、船会社や荷主企業などの事業者から申請を受けまして、実際に輸送したコンテナ貨物量に応じ補助金を交付する仕組みを考えておりまして、現在、詳細な制度設計を進めております。
 来年度のできるだけ早期に要綱を取りまとめまして、事業者への周知を図っていく予定でございます。

○伊藤(興)委員 貨物集荷の補助制度が早期に立ち上がりまして、京浜港への利用転換が促進され、取扱貨物の増加につながることを期待いたします。
 しかしながら、国内外とも、一度決まってしまった物流ルートを切りかえていくということは、なかなか簡単なことではないと思います。補助制度がより効果的に機能するためには、単に制度をつくって事業者からの申請を待つのみではなくて、積極的に貨物を取ってくるという姿勢が必要であるというふうに思います。
 そこで、補助制度を効果的に機能させるため、より積極的な取り組みを行っていくべきと考えますけれども、所見を伺いたいと思います。

○河内港湾経営改革担当部長 ご指摘のとおり、補助制度を京浜港の貨物集荷に効果的に活用していくためには、個々の事業者へ積極的にアプローチする新たなセールスの取り組みが重要でございます。
 これまで、私ども港湾管理者のセールスと申しますと、セミナー形式により港の施策を紹介する、いわゆるポートセールスを指しておりました。今後は、東京港埠頭株式会社において営業体制を整えまして、都と埠頭会社が一体となって、実際に貨物集荷に携わる船会社や港湾運送事業者と、荷主企業に対しまして働きかけを行う、より実践的な営業活動の展開を図ってまいります。

○伊藤(興)委員 ぜひ積極的に取り組みを進めていただきまして、成果のあるものにしていただきたいというふうに思います。
 しかしながら、その一方で、私の地元の大井ふ頭においては、季節や、また、特定の時間帯によってはターミナルでの貨物の搬出入が集中することによりまして、待機しているコンテナ車両の渋滞が発生して、周辺の交通に影響を及ぼしております。
 先ほどお話しの貨物集荷策の推進によってコンテナが増加するということが見込まれるわけでありますから、車両がさらに集中することによって渋滞がますますひどくなるのではないかという心配もあります。
 そこで、都は、この交通渋滞を解消する一つの取り組みとして、大井ふ頭南側の埋め立てを実施するとしております。この事業につきましては平成十九年度から事業着手されておりまして、既に着工前の環境影響評価も終わって、近々、埋立免許の申請をするというふうに聞いております。
 今回提案された平成二十三年度の予算案の中に、大井ふ頭その一、その二間水域埋め立てとして、約一億二千万円の予算が計上されておりますけれども、改めて、この埋め立ての意義と予算の具体的な内容について伺いたいと思います。

○小宮港湾経営部長 本事業は、大井ふ頭その一とその二の間の水域を埋め立てることによりまして新たに土地を造成し、バンプールやシャーシープール、車両待機場などを整備することによりまして、ターミナルに集中するトラック動線の分散を図り、渋滞解消を図ることを目的としております。
 また、平成二十三年度予算案に計上してある内容といたしましては、埋立造成に当たっての設計を実施し、埋立護岸の建設工事及び埋立工事を実施する予定でございます。

○伊藤(興)委員 貨物集荷策を実施する一方で、渋滞解消にも積極的に、的確に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 ところで、今回のように海を埋め立てて港湾施設を整備することにつきまして、私はかねてから思うことがあります。それは、品川区には海がないということであります。もっと正確にいうと、海がなくなってしまったというのが品川区民の感情でございます。
 かつて、私自身も品川区に住み始めた昭和四十年代の前半には、現在の京浜運河の前面のところの埋め立てが始まったころでございまして、もっとその前には、一昔前までは、この品川の海で、子どもから大人まで海水浴をしたり、釣りをしたり、日常的に区民がこの海に親しむことができた、まさに生活の一部が海であったわけであります。
 その後、品川ふ頭や大井ふ頭などの埋立工事が次々と進められていくわけでありますけれども、四十年代の終わりころには、ほぼ現在の形となって、その埋立地には現在のコンテナターミナルが整備されたわけであります。
 その結果として、品川区民には、気軽に大井ふ頭に立ち入ることができないために、海が目の前にありながら海に親しめない現在の状況になったわけであります。国際コンテナふ頭は、保安対策上の問題からも厳重な管理をする必要があることや、また、荷役機械が所狭しと動き回っている状況を考えると、確かに区民が気軽に立ち入ることは難しい、また、危険であるということは十分にわかっておりますけれども、しかし、品川区民は、地元で海に親しみたいという願望を持っているのは事実でありますし、このことをぜひ理解していただきたいというふうに思います。
 これまで、都は、「新東京丸」による海からの視察や、みなと祭でのPR、あるいは港湾局のホームページやみなと館での施策の紹介など、海に親しむ取り組みや港湾施設の理解を促進する取り組みを実施してきております。また、ターミナルの運営会社も、顧客関係など独自に見学会を実施しているということは聞いております。こうした都や民間事業者の取り組みは理解するものでありますけれども、世界につながる大井コンテナターミナルなどの港湾施設が品川区にあることを区民が誇りに思えるような取り組みを、ぜひ都が積極的に進めていただきたいということを強く要望したいと思います。
 次に、海上公園について伺いたいと思います。
 城南島海浜公園にはスケートボード広場があります。休日になると多くの若者でにぎわっている公園であります。開放的な場所であって、とてもいい施設であるというふうに私は思います。
 以前にもこの委員会でいったかもしれませんけれども、この城南島にはキャンプ場もある、今いったようなスケートボード場もある。特徴としては、大きなバンクがありまして、そこで、まち中で若者たちがやると、うるさいとか、危ないとか、非常に嫌われてしまうようなこのスポーツを本当に気兼ねなくできる。
 スケートボードをやる青年もいる、また、BMX、モトクロスをやるような自転車ですけれども、そういうBMXもやっていた。また、インラインスケート、アイススケートじゃなくてローラースケートの一本になったやつですね、こういうインラインスケートを、そのバンクを使ってやっている青年たちもおりました。
 私もしばらく見ておりますと、感心したのは、時間を区切って、この時間帯はスケートボードの青年たちがやる、時間が来ると、みんなで本当に譲り合ってそのバンクを使う、公園を使う、広場を使って、自分たちでルールを決めながらやっている。
 そして、例えばスケートボードをやっている姿を、自転車に乗るBMXの青年たちが、そのスケートボードの様子を見て拍手喝采を送ったり、お互いにエールを送りながら、そういう一定のルールを自分たちで決めながらやっている姿をよく見るわけでありますけれども、そういったことが押しつけでなくて自然とできるということは、やはり私はこういうスポーツだからこそできるんだなというふうに思います。
 若者たちのスポーツといえば、今いったようなスポーツのほかにも、ストリートバスケット等もありますけれども、そのほかにも、今非常に人気が出ているランニングや、あるいはサイクリング、また、釣りなども若者に人気があるスポーツであります。
 このような、青少年が楽しめるスポーツ施設を、今後とも都は積極的に設置していくべきというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○平林臨海開発部長 港湾局では、これまでもスポーツやレクリエーションが楽しめる場として、海上公園の特性を生かしながら、理事ご指摘のスケートボード広場を初め、青少年にも人気のあるスポーツ施設の整備について対応してまいりました。
 本年度は、夢の島緑道公園と新木場緑道公園の整備に伴いサイクリングコースを整備、延長しておりまして、夢の島、新木場、若洲の隣接三公園のサイクリングコース約七キロメートルが完成いたします。また、海上公園の特徴である水際を生かしまして、若洲キャンプ場前に海釣り施設を整備しております。
 青少年に気軽にスポーツを楽しめる場を提供することは非常に重要な視点であり、今後とも積極的に対応してまいります。

○伊藤(興)委員 海辺や広い土地を生かした海上公園ならではの取り組みがなされているということは、高く評価したいと思います。
 さらに、青少年が利用する施設であれば、青少年健全育成の観点からも、より身近な地元住民や地元区が関与した方がより効果的で機能的な場合もあると思います。そのため、公園の整備や、あるいは運営に当たっては、地元区や地元住民の意見をよく聞いていただいて、協力し、また、協働していく必要があると思います。
 そこで、海上公園では、地元区や地元住民とどのようなかかわりを持って公園づくりに取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○平林臨海開発部長 全都的な利用を対象とした海上公園におきましても、地元区や住民との協力が重要であると認識しておりまして、現在でも、地元区はもとより地元スポーツ団体と意見交換しながら連携して公園の運営を行っております。
 具体的には、地元スポーツ団体と協力いたしましてスケートボードスクールを開催したり、地元区と共催してウインドサーフィン教室やマラソン大会を実施しており、多くの青少年が参加しております。
 今後とも、こうした活動を通じて、地元区、地元住民の方々と連携しながら、より楽しく使いやすい公園づくりを実現してまいります。

○伊藤(興)委員 海上公園は、都民を対象とした公園であるとともに、地元の住民にとっては、身近な、親しみのある公園であります。
 今後とも、海上公園の魅力を最大限に生かして、多くの都民、特に青少年の健全育成の観点から、若者が楽しめる公園づくりを進めていただくことを期待いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○西岡委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第十号議案及び第十九号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○田の上委員 豊洲の汚染について伺います。
 まず、以前お尋ねして、はっきりしたお答えをいただけなかったものから、確認という意味で質問してまいります。
 第八次卸売市場整備計画のときに、土壌汚染対策について、農林水産省にどのように報告していたかを伺いました。当時、環境確保条例の十五年指針もあったのですが、東京ガスが十三年指針で対策をしたわけです。
 その質問の際には、当時、都の職員が農林水産省に出向きまして説明していることは確認してございますけれども、そのやりとりの内容につきましては正確な記録が残っておりませんので、大変申しわけございませんが、正確なお答えはいたしかねますとのご答弁をいただき、農水省が、土壌汚染対策法もあるのに、法律未満の対策の方向で築地市場の廃止、豊洲への移行というものをよしとしたのかどうか、本当に大変な、重要なところなんですが、はっきりいたしませんでした。
 再度、今後お調べいただきたいということで要望したところでございますが、この十三年指針での対策をきちんと農林水産省に報告しているのかどうか、改めて伺います。

○大朏市場政策担当部長 平成十七年三月に国が第八次中央卸売市場整備計画を策定するに当たりまして、都は農林水産省に対して、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策について、十三年指針で報告しているかと、そういった趣旨の質問だと思いますが、昨年十一月十六日の経済・港湾委員会におきまして、やりとりの内容については、正確な記録が残っていない旨のご答弁を申し上げました。
 その後、この件につきまして改めて記録を確認し、また、当時の担当者から聞き取りを行いました。その結果でございますけれども、農林水産省に対しまして、豊洲新市場予定地における土壌汚染対策について、従前の地権者である東京ガス株式会社が法令に基づき実施すると、その旨の報告をしていることを改めて確認いたしました。
 その際、農林水産省に対して、環境確保条例の十三年指針に基づいて実施する旨を説明したかどうかにつきましては確認ができませんでしたが、土壌汚染について、東京ガス株式会社が十三年指針に基づき調査及び対策を行うことは、当時の法令の適用関係に即したものでありまして、都はそのような認識に基づいて、農林水産省に報告しているものと考えております。

○田の上委員 ちょっとよくわからないんですが、都はそういう認識ということなんですが、十三年指針での対策を農林水産省に報告したということで、農林水産省はそれを承知しているというふうに考えてよろしいんでしょうか。確認いたします。

○大朏市場政策担当部長 農林水産省がどのような認識に立っていたかにつきましては、私どもといたしましてはコメントを差し上げる立場にないと思っております。
 ただし、一般的に、法令は公布及び施行された段階で、その内容解釈や適用関係について知り得る状況になっておりますので、土壌汚染対策の関係の法令につきましても例外でございませんので、当時適用された法律、法令に基づいて実施されているものというふうに考えてございます。

○田の上委員 平成十四年に土壌汚染対策法というのができて、たしか十五年施行だったかと思いますが、そういう意味で法令にはのっとっているというお考えということで確認させていただきました。
 次に、盛り土の調査と対策について、今までにも質問してまいりましたが、詳細設計の中で示すということで詳しい内容を聞いたことがありませんでした。
 今度の三月十八日が詳細設計の納品期日と認識しておりますが、先日、二十三日の予算特別委員会の中の答弁では、現在実施している詳細設計において、埋め戻す前に調査を行うことを前提に具体的な手法等を検討し等々と答えられていたかと思います。この埋め戻す前というのは、どういう意味なのでしょうか。
 そもそも盛り土については、技術会議において健全土とされて、一度掘削して仮置きし、汚染土壌の処理後に埋め戻すという形にされていました。ところが、盛り土の汚染が発覚し、三十カ所ですか、もはや健全土とはいえない盛り土を、調査、対策前に掘削して仮置きするようなことはないですよね。伺います。

○臼田基盤整備担当部長 豊洲新市場予定地におきまして、土地区画整理事業で搬入された盛り土につきましては、都市整備局が、平成二十二年十一月の豊洲土地区画整理事業における建設発生土の受け入れに関する調査報告書におきまして、新市場予定地に搬入された土の安全性は確保されていると考えると報告してございます。土地利用履歴等から汚染のおそれがないものと判断してございます。
 盛り土の調査につきましては、現在実施しております詳細設計において、埋め戻す前に調査を行うことを前提に、具体的な時期や手法等を検討してございます。
 なお、調査で汚染物質が検出されました三十地点につきましては、仮置きせずに処理することとしてございます。

○田の上委員 以前、環境アセスメントの質問をさせていただいたときもそうだったんですけれども、三十カ所の汚染が発覚して、それから、これから百立米に一カ所、二十五物質で調査するということなんですが、汚染のおそれがないということが前提で進められているのかなというふうに思います。
 詳細設計の中身、ちょっといまいちはっきりわからないんですが、仮置きすることがなく調査、対策されるということで、確認してよろしいでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 今の、お話をさせていただきましたけれども、現在実施しております詳細設計、この中で、埋め戻す前に調査を行うということを前提に、具体的な手法を検討してございます。アセスメントの中では仮置きするということを記載してございまして、埋め戻す前に行うことを前提に検討を進めてございます。

○田の上委員 済みません、仮置きして調査するのではなく、現位置で調査、対策をしてから盛り土をまたよけるということでいいですか。

○臼田基盤整備担当部長 昨年の十一月から環境影響評価手続を進めてございますが、その環境影響評価書案の中で、盛り土につきましては仮置きするということを記載してございます。
 実際に、盛り土については健全土が確認されているということもございますので、埋め戻す前に調査することを前提に検討してございます。

○田の上委員 仮置きする前に調査する……。

○臼田基盤整備担当部長 仮置きをいたします。で、埋め戻す前までに調査を行うということでございます。

○田の上委員 そうすると、これから調査をしますよね。この間、技術会議のときには、その汚染の原因というのが何なのかはっきりしない、再汚染なのか何なのかはっきりしないということで、地下水が上昇してきているのかもしれないし、搬入土がもともと汚れていたかもしれないということで調査をされるわけですよね。
 それなのに、先に仮置きする。そこから調査するということは、当然、土が崩れますよね。二・五メートル分、五街区、七街区、そのすごい量を仮置きして調査ということは、普通は不可能ではないですか。

○臼田基盤整備担当部長 盛り土の安全性というお話でございますけれども、先ほど申し上げました、都市整備局で行われました調査報告書でございますけれども、搬出元は全部で百四十八件ございまして、化学性状試験等の結果を満足していると。内規を、二千立米に一回という調査の頻度が守られていなかった事実はございますけれども、その事実につきましても、ほかのデータで安全性が確認できたという報告書でございます。したがいまして、盛り土の安全性は確認されていると考えてございます。
 三十カ所につきましては、専門家会議、技術会議で提言されておりますように、掘削を行いまして、仮置きせずに浄化処理をいたします。

○田の上委員 三十カ所については、掘削する前に調査、対策をするということですが、ほかの部分におきましても、念のためとはいいながらも二十五物質の調査をするわけです。かなりお金をかけてやると思いますので、それはやっぱり掘削する前に、当然ながら調べていくのが当たり前ではないでしょうか。
 開場のスケジュールに合わせて調査、対策が行われるというのは、やはりどう考えても矛盾していますし、スケジュールが優先されるべきではなく、安全・安心が優先されて調査、対策というのがされるのが当然だと思います。そのように、今後、また詳細設計の中で変えられるものであれば変えていただきたいと要望いたします。
 次に、土壌汚染対策では、操業地盤面から深さ二メートルの土壌は掘削除去、また、A.P.プラス二メートル以下は汚染部分のみ除去というふうになっております。かなりの量の土壌が掘削されることになっています。
 改正土壌汚染対策法で、汚染土壌の運搬処理に関しては、特定有害物質の飛散防止等のため、指定区域外に搬出するためには許可施設を有する汚染土壌処理業者が行うこととされています。昨年十一月の質問の際には、詳細設計の中で考えていくというふうにおっしゃっておりましたが、どのようになりましたでしょうか。
 もし、新海面処分場への埋め立てを検討されているということでしたら、国の答申案である、今後の土壌汚染対策のあり方についてなどに載っているんですけれども、搬出された汚染土壌の処理に関して、残土処分場や埋立地等における不正事例や、土地造成における盛り土材料に汚染土壌が混入していた事例が顕在化しているなどと指摘されています。新海面処分場はこれらの埋立地等の施設に当たらないのか、お尋ねいたします。

○臼田基盤整備担当部長 汚染土壌の搬出につきましては、改正土壌汚染対策法におきまして、法令に従い運搬しなければならないと規定されてございます。また、処理につきましては、法に基づく許可施設を有する汚染土壌処理業者が行うことと規定されてございます。
 現在、搬出先として新海面処分場などを想定しまして、関係部局とも調整を進めておりますが、具体的な搬出の手順や必要な設備などについて、詳細設計の中で検討中でございます。
 それから、新海面処分場等に埋め立てる土は、海洋汚染防止法等に基づく受け入れ基準に適合するものが対象でございます。このため、ご指摘の不正事例、あるいは汚染土壌が混入するという事例には該当しないと考えてございます。
 なお、お話しの、今後の土壌汚染対策のあり方についてでは、不適正事例や汚染土壌が混入していた事例が顕在化しているということを踏まえまして、汚染土壌の適正な処理の義務づけなどについて提言してございます。この趣旨を踏まえまして、土壌汚染対策法が改正され、汚染土壌の搬出等に関する規制強化がなされてきたところでございます。
 都といたしましては、汚染土壌の運搬や処分に際しまして、こうした土壌汚染対策法等の法令を遵守してまいります。

○田の上委員 改正土壌汚染対策法は、汚染の拡散というものを考えてつくられた面がありますが、調査で見つかっていない部分も含めて土壌を移動させるということには危険が伴うと申し上げます。もちろん、港湾局、関係局にも関係いたしますが、何でも新海面処分場というのもちょっとおかしいと思います。このあり方や土壌の扱いについては、慎重にすべきであると申し上げておきます。
 操業由来の汚染について、さきの予算特別委員会では、地下水の二年間のモニタリングをし、形質変更時要届け出区域の指定解除をするという答弁がございました。結局は、指定の解除は開場の条件とせずに、汚染区域のまま開場するということだと思います。
 先月、鹿野農林水産大臣が独自に安全性を確認するということを記者会見で発言していましたが、まず、こうした形の開場が可能なのかどうか疑問であると申し上げておきます。
 いずれにいたしましても、二年間のモニタリングは、土壌汚染が除去されたかどうかを判断するものです。汚染が完全に除去されなければ、残った汚染から汚染物質が溶出します。モニタリングの結果、地下水に汚染が確認されたとしたら、再度詳細の調査を行い、汚染原因を特定し、除去工事を行わなくてはなりません。掘削除去はもとより、特に微生物による原位置浄化では、地下水での確認が汚染除去の判定になります。
 二年間のモニタリングを待たずに建物を建設した場合、汚染原因の調査、対策ができなくなりますが、いかがお考えでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 新市場予定地におけます土壌汚染対策は、法よりも手厚い綿密な調査の結果に基づきまして、操業に由来します土壌及び地下水の汚染をすべて環境基準以下へと浄化するなど、市場用地としての安全・安心を十分確保するものでございます。
 都といたしましては、こうした対策を確実に実施することで、市場施設の建設に当たっては、土壌、地下水、いずれについても環境基準値以下になったことを客観的なデータで確認した上で着工していくということにしてございます。地下水から環境基準を超える汚染が検出されることはなくなるわけでございます。
 これによりまして、市場用地の安全性は十分に確保されるものと考えてございます。

○田の上委員 社団法人土壌環境センターというところに問い合わせをさせていただきました。二年間のモニタリングで解除ができず、再調査、対策している例は少なからずあるということでございます。
 当然ながら、どんな事業であっても汚染がしみ出てくると思って対策し、モニタリングしているはずはありません。もちろん、完璧だと思っていてもなかなかそうはいかないということです。汚染が残る可能性を考えたときに、建設前にモニタリング期間を設けるべきであります。
 二十三日の予算特別委員会の答弁で、岡田市場長は、新市場予定地における土壌汚染対策は、法を上回る綿密な調査の結果に基づき、操業に由来する土壌及び地下水の汚染をすべて環境基準以下へ浄化するなど、市場用地としての安全・安心を十分確保するものであるとおっしゃっておりました。今も手厚い対策であるということで、部長がおっしゃっておられました。
 汚染が局所的であるということや地下水が動いているということについては、今までの委員会質疑の中で再三指摘させていただいたところでございます。万が一、モニタリングで汚染が発覚するということは、全く考えられないのでしょうか。開場スケジュールだけを念頭に置いて建設が先にされるということは、まさに税金のむだ遣いであり、優先順位が異なるのではないかと考えます。
 改正土壌汚染対策法の範囲となる砒素や鉛など自然由来の汚染については、十一月の委員会のときに質疑させていただきました。封じ込めを行うので、調査も対策も行わないというご答弁でした。また、自然由来の物質が残るが、そのままにして指定区域の解除ができるのかどうかと再三伺いましたが、お答えがありませんでしたが、二月二十三日の予算特別委員会の中では、土壌汚染対策法の形質変更時要届け出区域の指定が残るという答弁をされていました。
 そこで伺います。これら自然由来の物質の調査、対策をするつもりがないということは、そもそも将来にわたり指定区域の解除を目指すつもりがないのでしょうか。改めて伺います。

○臼田基盤整備担当部長 土壌汚染対策法によりますと、健康に被害が生ずるおそれがなく、直ちに対策を講ずる必要はないけれども、建築工事などの土地改変を行う際に届け出が必要な区域として、形質変更時要届け出区域の指定がなされるものでございます。
 新市場予定地では、これまでの調査によりまして土壌汚染が確認されておりますが、盛り土やアスファルト舗装などによる被覆がございますので、汚染物質が直接摂取されるというおそれがなく、さらに、飲用の井戸もないことから、形質変更時要届け出区域に指定されることとなります。
 この区域で行います土壌汚染対策は、専門家会議が科学的知見から提言いたしました綿密な調査の結果に基づきまして実施するもので、法の求める対策をはるかに上回り、市場用地としての安全・安心を十分確保するものでございます。
 具体的には、操業由来の汚染土壌を掘削除去いたしまして、地下水についても環境基準以下とした上で、深さ二メートルまでの土壌を新たに購入した土などですべて入れかえ、さらに二・五メートルの盛り土を行うことで、土壌汚染の摂取経路を完全に遮断いたしまして、二重、三重の封じ込めを行うものとなってございます。
 お話しの指定区域の解除につきましては、操業由来の区域については、汚染土壌を除去し、地下水汚染が生じていない状態が二年間継続していることを確認することで、形質変更時要届け出区域の指定を解除してまいります。
 自然由来の区域につきましては、形質変更時要届け出区域として指定は残りますが、この区域は、先ほどご説明いたしましたとおり、人の健康被害が生ずるおそれがない区域であるが、二重、三重の封じ込めで土壌汚染の摂取経路を完全に遮断することから、安全性に全く問題はないと考えてございます。

○田の上委員 そうしますと、自然由来の区域については、形質変更時要届け出区域としての指定が残り、今後、調査も対策もしないので、このままずっと指定が残るということだと思います。
 土壌汚染対策法の指定区域というのは、聞いただけでは何なのかよくわからない方もいらっしゃるかと思いますが、指定区域台帳に含まれ、閲覧されます。公開されます。つまり、土壌汚染地であるということが公に周知され、将来に伝えられる仕組みであります。
 こうした、指定がそのままになっている市場が開場される。そして、そのままずっと続くということはなかなか、本当にお目にかかれるケースではないというふうに思います。
 ここで改めて伺いますが、今後の汚染対策の範囲は何によって決まったのでしょうか。東京都の絞り込み調査と、深度方向の百十七条調査ということでよろしいでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 今のご質問にご答弁させていただく前に、自然由来への対策でございますけれども、A.P.二メートルから四メートル、ガスの工場の操業地盤面から深さ二メートルの土につきましては、自然由来も含めて撤去いたしまして、新しい土で入れかえるという対策をとってまいります。
 それから、土壌汚染対策指針がございますけれども、土壌汚染の調査を行います区域は、土地の改変部分を対象として、必要な汚染調査の結果に基づき、汚染の処理を行う区域として設定するということとされてございます。
 豊洲におきましては、敷地全域、四千百二十二区画を調査区域として、都が実施いたしました詳細調査や絞り込み調査に加え、東京ガスが実施した調査、対策に基づき、操業に由来する汚染土壌の存在する範囲を対策する区域として定めてございます。
 法令的には、汚染対策が必要な範囲は、今後、環境確保条例あるいは土壌汚染対策法四条に基づく土壌汚染状況調査結果報告書の手続等により進めてまいります。

○田の上委員 先ほどの自然由来の件ですが、十一月の質問のときにも質問させていただいているので重複になりますけれども、もちろん、掘削した後の二メートル以下の部分というのはそのまま残ります。そのときは断面図でお示しさせていただきましたが、ピンクの箇所ということで、たくさん残るということで示させていただきましたのをお伝えいたします。
 今、ご答弁をいただき、調査の範囲というものを聞かせていただきました。以前、適用実験というものがございました。汚染対策の実験でございます。このときには、地下水の浄化処理に四本を立てたうちの二本が環境基準値以下の初期値で使い物にならなくて、さらに二本を新たに設置するというようなことがございました。なかなか思うようなところに汚染は見つからないということでございます。
 東京ガスの汚染対策というものがございました。このときには、環境基準値の十倍以下のものには手をつけずに終わっておりました。
 パネルをお示しいたします。これは専門家会議の第一回目の配布資料で、東京ガスの対策後の土壌汚染分布断面図です。今持っているのは、五街区、七街区のベンゼンでございます。
 東京都の対策は二メートルまでなので、三メートル以下のところは、汚染が見つからない限り残っているということになります。そして、この東京ガスの対策におきましては、十倍以下のものには手をつけずに終わっていますので、このピンクになっている部分が残っております。これがベンゼンです。これは、もちろん六街区についてもございます。
 こちらはシアンの方になりますが、これが六街区のシアンのものでございまして、同じようにピンクのところが、東京ガスの対策によって処理されずに残ったところでございます。ここも、当然深度方向の調査で、東京都の調査に当てはまらなければ残ってしまうということでございます。
 東京ガスの調査は三十メートルメッシュでございました。東京都の調査の場合は十メートルメッシュで行われております。以前より何度も説明させていただいておりますけれども、十メートルメッシュのうちのコップ一杯分、実際は三分の一ぐらいの程度のものが、なかなか思いどおりに汚染箇所にヒットするというのはないんではないかということで、いつも説明をさせていただいておりますが、ただ、もしメッシュの交差点での採取がずれずにできたとして、東京ガスの残置汚染を都の対策で除去できる割合というものを考えてみますと、三割程度になりました。
 このピンクの部分を数えていきますと、シアンでは十八地点、都の対策でできているのは五地点のみ、ベンゼンは十三地点のうち四地点のみということになりました。つまり、残り七割は環境基準十倍以下の汚染が残ることになります。
 市場長は、土壌はもちろん地下水中の汚染も環境基準以下にするとご答弁され、形質変更時要届け出区域は、地下水の二年間のモニタリングで確認し、解除するということを先日もおっしゃっておりましたが、操業由来の汚染除去としてみても、自然由来だけではなくて残置されるということです。
 そもそも、操業由来に関しても解除ができないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 都の土壌汚染対策ですが、環境基準を超えます操業に由来する土壌の汚染物質はすべて除去する、地下水についても環境基準以下にするということとしてございます。
 こうした対策は、都が実施いたしました土壌汚染対策はもとより、委員お話しの東京ガスの調査、対策も踏まえまして、専門家会議及び技術会議において検討、提言されたものでございます。
 都の対策といたしましては、東京ガスの調査あるいは対策で除去の対象にならなかったA.P.二メートル以深におけます環境基準の十倍以下の操業由来の汚染についても含めて対策を行いますことから、汚染を取り残すことはございません。
 区域指定の解除につきましても、操業由来の区域については、汚染土壌を除去し、地下水汚染が生じていない状況を二年間確認してまいります。形質変更時要届け出区域の指定を解除してまいります。
 七割の汚染が残ると、今、委員、お話がございましたけれども、私どもの対策は、操業に由来する汚染はすべて除去するというものでございます。

○田の上委員 対策、また少し変わられたのかなというふうに思いますが、操業由来に関するものとして、東京ガスで残置された部分も含めて除去していく方向だということでございます。これから、またさらに対策費というものも膨らんでいくのかと思いますが、また詳細設計の中でお示しいただけるものかというふうに思っております。
 ただ、一つ指摘させていただきたいと思います。土壌汚染対策法の調査は、基本的に十メートルということになっております。まず、その要件を満たしていないのではないかというふうに考えております。東京都が深度方向の調査を、不透水層と呼んでいます難透水層でまとめているわけですが、もちろん帯水層の底面まででも大丈夫なんですけれども、十メートルということになっております。
 土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインというものがございます。こちらによりますと、難透水層の地層の厚さが五十センチ以上であることに加え、その地層が連続して分布することが、帯水層の底面が存在すると判断する要件であるというふうに書かれています。
 また、土壌汚染を十分に把握する観点から、最初の帯水層の底面が十メートルより深い場合には、その帯水層の底までボーリング深度とすることや、最初の帯水層よりも深いところまで土壌汚染が存在する可能性がある場合には、第二帯水層まで調査するというふうになっています。また、五十センチ以上の厚みであることを確認するためには、底面より深い部分の掘削が必要であります。
 私は、六街区についてちょっと調べてみました。ちなみに、六街区で絞り込み調査が百四十七カ所行われておりますが、そのうち地層の厚さが五十センチ未満のところは九十五カ所、六五%程度ございます。中には十センチ未満のところが六カ所ありまして、二センチのところもございました。また、深度十メートル未満のところは六十四カ所で、四四%ということでございます。
 法で求められている必要な調査をしていないので、指定区域の解除というのが難しいのではないかというふうに考えております。この点もぜひご検討いただきたいというふうに思います。
 指定区域の解除をするためには、これから、またさらなる調査、対策というものをしなければいけないのではないでしょうか。概況調査でベンゼンが見つかったところにつきまして、油分や油臭の調査とともに、ベンゾ(a)ピレンについても調査がされています。ところが、ベンゼンが環境基準値以下のところは、そのまま残されている形となっています。これも対策箇所に合わせて調べてみますと、ベンゾ(a)ピレンで処理されず、残置されるのは大体十カ所になります。この対策もされないまま残るのでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 まず、透水層のお話がございましたので、少しさせていただきますが、土壌汚染対策法施行規則二十八条によりまして、透水係数が百ナノメーターという決まりがございます。豊洲の不透水層は、十分適合しているものでございます。
 有楽町層の確認につきましては、二百本弱のボーリングデータによりまして、不透水層が連続的にあるというものも確認してございます。
 それから、技術会議で取りまとめました土壌汚染対策において、ベンゾ(a)ピレンでございますが、操業時の地盤面から下の土壌二メートルすべて入れかえることに加えまして、それより深い部分については、油膜が見られる汚染土壌は加熱処理を行うということとしてございます。
 なお、ベンゾ(a)ピレンが操業時の地盤面から二メートルよりも深いところに存在するといたしましても、昨年一月の参考人招致におきまして、専門家会議の座長から、ベンゾ(a)ピレンというものは、揮発しにくく、水にも溶けにくい。操業時の地盤面から二メートル下の土壌中のベンゾ(a)ピレンは地下水中にあり、人への影響がある濃度となるには、飽和溶解度以上に溶ける必要があり、心配ないという見解が示されてございます。したがいまして、人体に影響することはないと考えてございます。

○田の上委員 先ほどの帯水層の件なんですけれども、ボーリングというもの、先ほど二百本とおっしゃっていましたけど、透水係数をはかっているのは八本くらいではなかったでしょうか。この厚さの薄いところの難透水層のところできちんとはかっているんでしょうかということを、ちょっとまず伺いたいと思います。
 それから、ベンゾ(a)ピレンについてですけれども、掘削した後の二メートル以下の部分は加熱処理というふうにおっしゃっていたかと思います。ベンゼンが伴わなくても、その加熱処理ということで対策されるんでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 ボーリングのデータでございますけれども、八本のボーリング、委員お話しのとおりでございます。そのほかに水道事業でありますとか、新交通の事業でありますとか、そういうところで百本以上のボーリングがなされているというものでございます。
 それから、ベンゾ(a)ピレンでございますけれども、ベンゾ(a)ピレンは、地下水の中でベンゼンと一緒に検出されることが多いということで、平成二十年に専門家会議が調査をしてございます。その結果、調査、全体ですが、世界保健機構、WHOですけれども、飲料水のガイドラインの値を下回るというような、人体への影響は全くないというものでございました。健康に影響するおそれがないということでございます。

○宮良新市場整備部長 今、担当部長からご答弁させていただきました。ちょっと繰り返しの部分もありますが、ガス工場操業地盤から二メーターのところは全部入れかえますから、そこにどんな物質があっても全部なくなります。
 次に、ベンゾピレン自体の物性なんですけど、これは油の一種で、まさに東京ガスみたいなガス工場の操業由来のタールの中に入ってきます。それは、油の一種ですから、そういったタール、ベンゼン、ベンゾピレンが一緒に出てきます。
 今、担当部長からお話し申し上げまして、ベンゼンが環境基準以下のところ、それから、操業地盤以下の低いところは掘り出して加熱処理あるいは洗浄処理をしますから、汚染物質を処理するときに油が見られるとそれはみんな加熱しちゃいます。そうすると、ベンゾピレンは加熱するとみんなとれますから、そういったことでベンゾピレンがなくなる、そういう対策をするところです。
 それから、今お話の、じゃ、環境基準以下のところというお話がありましたけど、そこについては、将来は水の中に入ってしまいます。ベンゾピレンは、水の中に入ると溶けにくくて揮発もしませんから、それはもう、人体に影響なくて、問題ないと。そういったご見解は、今、担当部長もご説明申し上げました、専門家会議の座長である平田先生が参考人招致のときに、そういったご質問に対して、皆さんからのご質問に対してお答えしたことであります。

○田の上委員 話が何度も戻りますけれども、そうしますと、透水係数というところでは、ボーリング調査で数多くはかっていないということだと思います。それから、ベンゾ(a)ピレンについては、今まで、じゃ、ベンゼンと一緒に対策していくということで、方針は変わっていないということなんですよね。ですので、ベンゼンが環境基準以下のところはそのまま残っていくということだというふうに思います。(「人体に影響ないの」と呼ぶ者あり)ベンゾ(a)ピレンは、とても危険性の高い物質でございます。危険性が高いので、深度方向の調査をした方がいいと平田座長もおっしゃっていたんだというふうに思います。
 そもそも、ベンゼンの濃度の濃いところのみにベンゾ(a)ピレンが発見されるわけではないというふうに思いますので、そういった部分については、じゃ、ベンゾ(a)ピレンが残るのだということだと思います。
 この間、市場は、法の求める対策をはるかに上回るものであるといい、市場用地としての安全・安心を十分確保するものということをいい続けています。しかしながら、東京都が行う対策は本当に手厚い対策なのでしょうか。
 平成二十一年四月十四日に環境委員会で参考人として招かれた社団法人土壌環境センターの方が、全体の土壌汚染調査の件数の八〇%から九〇%が自主的な調査が行われているというふうにおっしゃっています。そして、不動産鑑定評価基準運用上の留意事項というものが土壌汚染対策法の指定区域外についても非常に大きな影響を与えた。つまり、盛り土や封じ込め対策では指定区域の解除ができず、不動産鑑定上ではきずものとして扱われてしまうので、一気に掘削除去をして、きれいにしてしまうということでございます。
 一般的に、九割が採用しているのは完全に除去する方法であり、もはや法以上の対策は当たり前になっています。それどころか、完全に除去しなければ不動産価値がなくなってしまうので、お金をかけて、ふだんよりも必要以上にお金をかけて掘削除去をするということでございます。
 東京都のように、汚染を残して封じ込めをするというのはかえって珍しいケースであります。手厚い対策であるというのなら、なぜ一般的に行われている程度の対策ができないのでしょうか。最低限、自然由来の見つかっている汚染部分というのは、操業由来も含めてですけれども、除去するべきではないかと考えます。ご見解を伺います。

○臼田基盤整備担当部長 専門家会議の提言に基づきます都の調査は、土壌汚染対策法で求められている表層の土壌調査に加えまして、地下水を採取、分析するなど、法に比べて手厚く綿密なものでございます。
 調査に基づきます対策は、まず、新市場予定地とその周辺地域との間で地下水を遮断するため、各街区周縁に遮水壁を設置した上で、操業に由来する汚染土壌を掘削除去するということでございます。
 お話のありましたように、対策をしないということではなくて、操業に由来する汚染土壌はすべて掘削除去するというものでございます。
 地下水についても同様に、環境基準以下とした上で、深さ二メートルまでの土壌を新たに購入した土などですべて入れかえ--これは自然由来対策でもございます。さらに、二・五メートルの盛り土を行うことで土壌汚染の摂取経路を完全に遮断いたしまして、二重、三重の封じ込めを行うこととしてございます。
 さらに、地震時の液状化を防ぐため、砂ぐい締め固めなどを行い、水質の検査と地下水位を日常的にA.P.の一・八メートルに保つための地下水管理システムを設置することとしてございます。
 こうした対策は、法の求める対策をはるかに上回る総合的なものであり、都は、この対策を確実に実施することで、豊洲新市場予定地の安全・安心を確保してまいります。

○田の上委員 指定区域の解除もしないのに、手厚い対策といえるのかどうか疑問に思っております。
 国土交通省の不動産鑑定評価基準運用上の留意事項というものを確認いたしました。対象不動産について、土壌汚染対策法第三条に規定する土壌汚染の状況について調査義務が発生しているか否かや、土壌汚染対策法第五条に規定する指定区域の指定がなされているか否か、または、過去において指定区域の指定解除がなされた履歴があるか否かなどが記され、つまり、指定解除できないことは価格形成に重要な影響を及ぼすと評価しなければならないことが記されています。これが安全・安心を確保するとされている豊洲新市場の実態ではないでしょうか。
 先ほど、既に液状化のお話もされておりましたけれども、次に、液状化についての質問をさせていただきたいと思います。
 発生から一週間を過ぎたニュージーランド、クライストチャーチの地震でございますが、道路が砂まじりの水たまりになるような現象が発生しています。四・八キロ四方に広がる液状化が問題となり、車が泥に埋まっている様子さえ見られます。先日も、五十センチから六十センチの厚みの液状化された土壌がテレビで放映されていました。クライストチャーチの砂が多い地盤と、地下水が地震の力によってまざり合ったものとされています。
 専門家会議の平田座長が参考人招致のときに触れていたかと思いますが、汚染対策か液状化対策、どちらかを完全にしなければ安全とはいえないというふうに私も考えております。
 豊洲の地盤については、ご案内かと思いますが、有楽町層の中に砂の層がありまして、液状化対策想定深度は約十七メートルになります。平成二十一年十二月の特別委員会の中でも、平成十八年の地盤解析データの液状化の予測等の図を用いて私も説明させていただいたところでございます。
 東京都の対策では、A.P.プラス二メートル以下について、液状化の対策がとられることになっています。砂質土層が厚いところは、先ほど部長もおっしゃっていましたが、砂ぐい締め固め工法、そして、砂質土層が薄く、表層に近い場合は格子状固化工法を使用するというふうにされています。
 五街区の場合は、有楽町層までが浅いとして格子状固化工法をとるとされ、また、この間いろんな議事録を見てきますと、経費削減のために、全面固化ではなくて格子状固化にしたというふうに認識しております。
 (パネルを示す)これは、豊洲の地盤の断面図、概念図になります。地盤模式図でございます。先ほど申し上げましたように、液状化の対策想定深度は十七メートルです。しかしながら、江戸川層内部の砂層まで液状化判定が出ています。この辺、五街区というふうになっています。ですので、ここまで出ているのに、この辺までしか液状化対策がされないということでございます。
 そうすると、半分に及ばない対策なんですが、専門家会議の報告書(案)に対する意見募集の中にも、都の回答が書かれていました。地盤改良工事等により液状化する土壌、地下水の噴出を未然に防止します。万一、液状化により土壌や地下水が噴出しても、土壌や地下水は浄化されており問題ありませんが、念のため、噴出した土壌や地下水を採取、分析し、問題がないことを確認します。
 当然に汚染除去がされている前提だと思います。ところが、先ほど申し上げたように、自然由来の汚染が残置される、それから、ベンゾ(a)ピレンも残るということなんですけれども、液状化が起こった際には、汚染が噴出するわけでございます。どのように対策をされるのでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 委員お話しの柱状図も拝見いたしましたけれども、阪神・淡路大震災では、砂ぐい締め固めなどを行ったところでは、こういう液状化対策を行ったところでは液状化が発生しておらず、液状化対策を行わなかったところでは砂が噴き出る噴砂現象等が起こっております。
 したがいまして、液状化対策をしたという部分については、基本的には噴砂が生じないという事実がございます。
 新市場予定地では、こうした地震時の液状化によりまして、地下水や砂が地上に噴出することがないように、各街区の土質特性に応じて液状化対策を実施することとしてございまして、阪神・淡路大震災においても、その効果が確認されております砂ぐい締め固めですとか、格子状固化工法を採用することとしてございます。
 これらの対策に加えまして、液状化は通常、地下水位よりも上の層では発生しないということですので、新市場予定地では、A.P.の二から四までの土はすべて入れかえまして、その上に二・五メートルの盛り土をいたします。地下水位を日常的に一・八で管理することによりまして、少なくとも、地下水に浸っていない部分が四・七メートル、液状化しない層が確保されるものでございます。
 このような対策を実施することで、大きな地震が発生したとしましても、液状化により地下水や砂が地上に噴出するということはございません。

○田の上委員 地下水位一・八メートルというのは、随分上の方にあるというふうに思いますけれども、大丈夫なんでしょうか。
 それから、技術会議の第十回資料で、耐震対策の考え方についてというものがございます。豊洲新市場では、土壌や地下水の汚染物質を除去、浄化した直後に敷地全域すべての地下水を環境基準以下に浄化できるかどうかは不明確であり、仮に環境基準を上回る箇所がある場合には、その後も対策を行い、環境基準を達成する必要がある、こうした点を考慮し、液状化現象によって地下水が地上に噴出することを防止するため、耐震対策を実施するというふうになっています。
 ここでは、汚染除去が完全にできるかどうかを懸念し、耐震対策によって液状化を防ぐとしているわけでございます。
 先ほど、部長のお話の中で、阪神・淡路大震災というお話もございました。震度五強に対応するレベル二で設計されているのが建物でありますが、外構部分はレベル二ではないと思いますが、耐えられるのでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 まず、一点目でございますけれども、A.P.の一・八で地下水の管理ができるかというお尋ねでございますけれども、これは、地下水の処理実験を行いましたところ、その実験の過程で、A.P.の一・八よりも下にまで地下水をくみ上げて、地下水の浄化をしたという実績がございますので、そのようなことは可能でございます。
 それから、汚染対策を十分行ったとしても汚染が残って、それが地上に噴き出るんではないかということでございますが、先ほど来お話をさせていただいておりますように、操業由来の汚染はすべて除去する。自然由来についても、二から四は除去するということ、あるいはその上に四・五メートルの盛り土による封じ込め等を行うという、そういう二重、三重の対策によりまして、安全性は確保されていると考えてございます。
 地震の耐震設計につきましては、レベル一、レベル二という、今、決まりができてございます。これは、阪神・淡路大震災のときに、地震の波をレベル一、レベル二という形で分けたものでございまして、通常は、関東大震災、あるいは阪神・淡路級の大きな波ではなくて、構造物については大きな波で耐震設計をいたしますが、土壌等の、例えば堤防等の構造物については、通常起こり得る大型の地震に対するというようなレベルで考えるものでございます。

○宮良新市場整備部長 地震時の地震入力とか、それから、地震のパターンみたいなのがあります。それは今、担当部長がお話ししたとおりです。
 ご質問の、じゃ、外構。市場で外構といいますと、場内の通路とか緑地があります。そういうところも技術会議で議論されて、私どもは全敷地、要するに、緑地、木が植えてあるところでも耐震対策をすると、そういうことで技術会議もその方向、同じ方向で報告書はまとめられております。
 総括しますと、市場用地の中に関しましては、その道路、それから緑地、そういった場所についても、ちゃんとその下は耐震対策をしていると。建物については、また同じような建物の方の耐震基準がありますから、それに耐えるように基礎構造をしたりします。そういったことで、阪神・淡路級の地震が来ても大丈夫だと、そういう市場になっております。

○田の上委員 今、宮良部長からご答弁ございましたが、外構部分に関しても、もちろん耐震対策がなされていることはわかっています。ただ、ここはレベル一ですよねということで、先ほど申し上げました。
 それから、液状化対策について少し申し上げさせていただきますと、格子状固化工法というもので五街区は対応しています。これは、液状化層の下までくいを打ち込むような工法になっているんですが、液状化しない土壌の上までの長さが必要でございまして、下に液状化する層があるというなら、格子状固化工法というのには効果がないのではないかというふうに思います。
 また、先ほど、ベンゾ(a)ピレンの処理のところで、結局、油分のもの、もちろん加熱処理はするというんですが、ベンゼンが環境基準以下の場合は、処理をしないで残るということですので、油分はあちらこちらに残っているわけでございます。そうすると、セメント系の固化材というのは、油分があると固まらないはずです。私も、専門業者に問い合わせてみたんですけれども、土壌に油分が残っていると仕事は受けられないというようなことで、お断りされてしまいました。こういったところも見直しが必要ではないかというふうに思っております。
 汚染対策、液状化対策、どちらかをせめて完全にしなければいけないのであります。液状化対策が難しいんであれば、汚染対策の方をしっかりと行わなければいけない。今の段階では、どちらも中途半端な対策であると私は考えております。
 食の安全・安心といいながら、経済性などの効率を重視しながら進めてきたのが東京都の対策だと考えます。それで、もちろん安心できるものならいいんですが、そもそも見つかっているところというのも、いろんな理由によって、対策しないところが出てきているわけであります。
 リスクコミュニケーションについても何度も申し上げています。都民の感覚として、形質変更時要届け出区域の指定解除もされないところで開場するというのはどうなのかなと、そんなふうに疑問を申し上げて、質問を終わらせていただきます。

○西岡委員長 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十一分休憩

   午後三時二十五分開議

○西岡委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山崎委員 それでは、私から、豊洲新市場整備、江東区側、受け入れ側からの視点に立った質問をさせていただきたいと思います。
 平成二十六年度中の豊洲新市場開場のためには、土壌汚染対策工事、市場施設の建設工事を初め、環境影響評価や都市計画決定などの諸手続、アクセス道路等のインフラ整備を短期間のうちに計画的に実施していく必要があり、一時の停滞も許されません。
 先月、業界団体からの、豊洲新市場整備を停滞なく進めることができるよう、改めて二十三年度予算に対する要望が提出されていることも踏まえ、議会としても、今後着実な事業執行を担保するために、予算を措置することがその責務であると考えます。
 昨年、知事の決断を受け、市場当局は早速、環境影響評価、アセス手続を再開いたしましたが、今後、豊洲新市場建設事業を円滑に進めていくためには、新市場を受け入れる地元江東区や住民の理解を得ていくことが重要となってきております。
 日本最大の水産物の取扱量を誇る築地市場の移転ですから、移転先である江東区の住民など関係者からは、大規模な市場が移転してくることに対して、まちづくりへの大きな期待とともに、生活環境への影響についても大きな関心が寄せられております。
 江東区においては、豊洲新市場の受け入れを前提として、その整備に当たり、交通渋滞、路上駐車対策などの交通対策の実施や、土壌汚染対策の確実な実施、そして、今の場外市場のようなにぎわいの場の創出の三点を、都との協議における特に重要な課題と位置づけていると聞いております。
 まず、地元にとって大きな関心の一つは、交通対策です。特に、市場が移転してくることによって、産地や買い出し人のトラックなど輸送関係車両が大幅に増加し、交通渋滞や路上駐車などがふえないのか心配しております。現在でも、築地市場では敷地内に十分な駐車スペースがないために、特に、深夜から早朝にかけて市場入場待ちをしているトラックが、一日当たり約四百台にも及ぶと聞いております。
 そこで、市場の移転によって、豊洲地区において交通渋滞が発生したり、路上駐車がふえることがないのか、また、交通渋滞を引き起こさないよう、自動車交通量自体を減少させるために、どのように検討がなされているのか、シミュレーションを行っているのか、あわせてお伺いいたします。

○砂川施設整備担当部長 築地市場は、敷地が狭隘なため、場内に必要な駐車スペースを確保できないことから、荷の搬入、搬出が集中する深夜から未明にかけて、場内に入り切れないトラックが場外の路上にあふれ、路上において荷おろしや荷の仕分けが日常的に行われている実態がございます。
 新市場が設置される豊洲地区は、広域幹線道路として晴海通り、環状二号線、補助三一五号線の延伸による交通基盤の整備が進められ、新市場までのアクセスは十分に確保されることとなります。当地区周辺の主要道路において、円滑な交通の流れが確保されます。
 豊洲新市場の駐車場計画につきましては、築地市場の現況調査に基づき、必要駐車台数のシミュレーションを行い、ピークとなる時間帯でも十分に車両がさばけるよう、各街区それぞれの敷地内に搬出入バース、待機駐車場、通勤駐車場などの施設について必要な量を確保し、現在の築地市場の約四千五百台の駐車場に対しまして、約六千三百台の駐車場を整備していきます。このことから、新市場の整備に伴う路上駐車はないものと考えてございます。
 なお、整備する駐車台数につきましては、今後、基本設計、実施設計を進めていく中でさらに精査し、確定していきます。
 また、自動車交通量自体を減少させるために、共同配送などの検討や需要の動向を見きわめながら、バス路線の新設などの公共交通機関の充実、主要駅とのシャトルバスの運行などについて、関係機関と検討を進めてまいります。

○山崎委員 豊洲新市場には、現在の築地市場と違い、市場の敷地内に十分な駐車場と待機駐車場が整備されることがよくわかりましたが、交通渋滞や路上駐車が発生しないようにするためには、ドライバーの方々やトラック事業者に対する周知、指導も重要と考えますので、その点もよろしくお願いいたします。
 また、公共交通機関の充実は、自動車交通量の減少に大変効果があるだけでなく、地域の小口の買い出し人の方々にとって、市場への重要なアクセス手段の確保ともなりますので、だれにとっても便利な市場を整備するという観点から、今後とも検討をお願いいたします。
 次に、これも地元にとっては比較的関心の高い事項ですが、市場の廃棄物の処理について伺います。
 中央卸売市場は、生鮮食料品の流通のかなめとなる施設ですから、毎日大量の魚や野菜などが取引され、そうした営業活動に伴って、魚の内臓、野菜くずなどの食品廃棄物や破損した商品輸送用の木製パレット、使用済みの発泡スチロールなどの産業廃棄物が大量に排出されています。現在、築地市場では、年間で約二万数千トンもの廃棄物が発生しているとも聞いております。
 そこで、豊洲新市場においては、市場から排出される大量の廃棄物をどのような施設でどのように処理を行っていくのか、伺います。

○砂川施設整備担当部長 都はこれまで、市場業者と連携いたしまして、分別、収集、リサイクルの取り組みを行い、総合的なごみ減量化対策を講じてまいりました。
 豊洲新市場では、これらを踏まえまして、分別収集、減量化、資源ごみの再利用を前提とした施設整備を行うことにより、リサイクル率の向上を図ってまいります。
 具体的には、場内の要所に一時集積所、中間集積所及び最終集積所を設置することで分別を進め、再資源化処理施設へ速やかに運搬できる体制を構築することにより、分別収集を徹底いたします。
 また、場内にリサイクル施設を設置し、発泡スチロールは溶融化し、廃パレットは破砕処理することで廃棄物の減量化を図ってまいります。
 さらに、場外のスーパーエコタウン事業者などと連携いたしまして、現状ではリサイクルされていない生ごみやプラスチックについても、資源ごみの再利用を推進いたします。
 豊洲新市場では、現在の築地市場での五二・五%を上回る六八・二%のリサイクル率を開場時に達成するとともに、さらなるリサイクル率の向上に努めてまいります。

○山崎委員 卸売市場の場合は、比較的まとまった量の食品廃棄物が排出されるわけですから、当然のことながら、分別を徹底し、資源として再利用できるよう適切に処理することが重要です。
 廃棄物については、卸売業者や仲卸業者などの市場業者が、その責任で分別し、処理することとなりますが、豊洲新市場においては、リサイクル施設等の整備を行い、再資源化を一層推進していただきたいと思います。
 次に、二酸化炭素などの温室効果ガス対策、省エネルギー対策について伺います。
 先月、江東区は、豊洲新市場予定地を含む豊洲ふ頭において、最先端の環境配慮型のまちづくりを進めていくため、豊洲グリーン・エコアイランド構想を策定することを発表いたしました。自然エネルギーを有効利用し、二酸化炭素の大幅な削減を実現することや、効率的な発電を組み合わせた地域冷暖房など、環境に優しいまちを目指すとしております。
 しかし、卸売市場は生鮮食料品を扱う施設ですから、食品の鮮度を保つために、温度管理ができる低温の売り場や冷蔵整備など、巨大な電力エネルギー等を消費する施設の整備がその宿命ともいえ、環境面との両立はなかなか難しい面もあろうかと思います。
 さらに、現在の築地市場では、敷地が狭く、物流動線も錯綜しているため、産地買い出し人のトラックやターレット、フォークリフトなどの場内運搬車両が激しく行き交い、混雑しており、これらの車両からの排出ガスが周辺環境に負荷を与えるという状況も生じております。
 そこで、豊洲新市場においては、環境への負荷を低減させるために、二酸化炭素など温室効果ガスの削減や、省エネルギーを推進する上でどのような取り組みを行うことになっているのか伺います。

○砂川施設整備担当部長 卸売市場は、二十四時間稼働している施設でございまして、照明や冷凍冷蔵設備などに多大なエネルギーを使用しております。
 豊洲新市場では、施設を閉鎖型にし、温度管理の充実を図るなど新たな機能の整備により、さらにエネルギー利用の増加が想定されます。
 こうしたことから、温室効果ガス削減に当たりましては、自然エネルギーの活用、自動車排出ガス削減、建物や設備の省エネルギーの推進、大規模な緑化などさまざまな環境対策に積極的に取り組んでまいります。
 自然エネルギーの活用につきましては、広い屋根を持つ市場施設の特徴を生かしまして、国内有数規模となる二千キロワット以上の太陽光発電を導入するほか、屋上の緑化により建物の温度上昇を抑制いたします。
 自動車排出ガス対策といたしましては、現在の築地市場で六〇%台にとどまっている場内運搬車両の電動化率を一〇〇%として、排ガスゼロとするほか、保冷車などのアイドリングストップ対策といたしまして、外部電源装置の整備を進めてまいります。
 また、バース、待機駐車場、周回道路を機能的に配置することにより、円滑かつ効率的な場内物流を実現してまいります。
 省エネルギーの推進に関しましては、低温の売り場や冷蔵庫設備機器の高効率化及びエネルギー消費の少ない機器の採用に加えまして、LED照明などの使用を進め、中央監視設備によるきめ細かな運転制御を行ってまいります。
 さらに、壁面や窓からの熱の侵入を抑え、躯体やガラスの断熱性を高めること、外気を積極的に活用することなど、建物の省エネ設計を行ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、環境への負荷を低減し、先進的な環境対策に積極的に取り組み、現在の築地市場の温室効果ガス排出量を下回る計画としてまいります。

○山崎委員 豊洲新市場は、卸売市場の先進的なモデルとなるわけですから、基幹的な卸売市場としての機能を備えると同時に、先進的な環境対策にも今後とも力を入れていただきたいと思います。
 また、中央卸売市場は、災害時には生鮮食料品の円滑な供給と広域輸送拠点としての機能が求められております。大規模地震などの際には、市場の機能が維持できるように、豊洲新市場単独ではなく、地域でエネルギー供給を支えるシステムも必要だと思います。
 こうしたことも踏まえながら、江東区が進める豊洲グリーン・エコアイランド構想に基づくまちづくりに十分貢献ができるように新市場整備を進めていただきたいと思います。
 次に、豊洲新市場の景観について伺います。
 良好な景観形成は、魅力ある都市づくりに資するもので、来訪者を促し、地域の活性化につながるものであります。また、住民にとっても、生活に潤いや活気をもたらす資産でもあります。
 豊洲新市場は、都の都市づくりビジョンにおける東京湾ウォーターフロントゾーンに位置しており、都の景観計画では、都心につながる立地や水辺を生かした豊洲地区、有明地区などの複合市街地が形成され、東京湾の大規模な港、物流機能、臨海副都心部のホテル、商業・業務ビル、高層住宅などとともに、東京の新たな魅力ある景観が創出されている地域でもあります。全国からももちろん注目をされている地域でございます。
 また、江東区としては、豊洲新市場の景観は、江東区のまちづくりと一体に進める必要があり、江東区の市街地側から見た景観に十分配慮してほしいとしています。
 こうしたことを踏まえ、都は、豊洲新市場の景観計画を進める上で、どのような方針で臨むべきと考えているのか。また、今後、施設計画の設計に着手していくことになりますが、新市場の景観計画について、地元江東区とどのような調整を行いながら進めていくのか伺います。

○砂川施設整備担当部長 豊洲新市場における景観計画についてでございますが、東京都の景観計画を踏まえまして、広大な海と後背地に広がる都心景観を生かし、東京の玄関口としてふさわしい景観形成、水辺を生かした開放感のある景観形成、環状二号線沿道の良好なまち並み景観の形成などが方針として求められます。
 この方針を踏まえまして、豊洲新市場では、四十一ヘクタールの広大な敷地や、建築物の広がりのある屋上空間と壁面、及び三方を海に囲まれているという特性を生かしまして、十二ヘクタールのまとまった緑を整備するとともに、水と緑の一体性のある景観を形成し、海の森から続く緑の連続性を確保し、風の道へ貢献するなど、都市環境にも配慮した計画としてまいります。
 幹線道路沿いにおきましては、建物をセットバックさせ、植栽を施し、緑豊かな広がりのある都市空間を確保するとともに、市場の外周には、快適に散策できるよう護岸と一体となった幅広い緑道を整備し、潤いのある水辺空間の形成を図ることにより、海上や陸地側からの景観にも配慮してまいります。
 また、江東区の景観計画は、都の景観計画を十分に踏まえた内容となっておりまして、今後、江東区都市景観条例に基づく必要な手続を進め、江東区景観計画に定められた景観形成基準や、色彩基準に示されたベースカラーを採用いたしまして、江東区の市街地景観との調和を図るなど、地域の景観に配慮した豊洲新市場の計画を進めてまいります。

○山崎委員 次に、土壌汚染対策について伺います。
 この問題については、この間、都議会でも実に多くの議論を費やしてきましたが、アセスの説明会などを見てみると、やはり地元住民の方々には心配や不安もあるようです。都の土壌汚染対策の内容は、市場用地としての安全・安心を十分確保する万全な対策となっていることはもちろん、対策技術について豊洲の現地で実験を行い、その有効性も確認しているのですから、問題は、こうした対策について、いかに住民の方々や都民に周知し理解していただくかです。
 土壌汚染については、人の健康被害を防止する目的で定められた土壌汚染対策法があるのですから、法で定められた安全措置と、都が講じる対策がどのような関係となっているのかをしっかりと説明していくことが、地元住民の方々の理解を得る上でも重要であり、わかりやすいと思います。
 そこで、専門家会議や技術会議で提言された都の土壌汚染対策は、人の健康被害を防止する目的で定められた土壌汚染対策法の安全措置と比較して、具体的にどのような点が手厚い対策となっているのか、もう何回もお聞きしておりますが、説明をお願いいたします。

○臼田基盤整備担当部長 土壌汚染による人への健康被害を防止する目的で定められている土壌汚染対策法では、盛り土や封じ込めなどにより汚染土壌の摂取経路を遮断することが対策の基本となってございます。
 法が求めます封じ込めの具体的な安全措置の内容としては、五十センチメートル以上の盛り土を行うか、厚さ十センチメートル以上のコンクリート、あるいは厚さ三センチメートル以上のアスファルトで舗装するというものでございます。
 一方、都が豊洲新市場予定地で実施する土壌汚染対策は、我が国を代表する学識経験者により構成される専門家会議や技術会議から、科学的知見はもとより、最先端の技術動向も踏まえ提言されたものであり、法が求める対策水準を大きく上回る対策となってございます。
 具体的には、封じ込め対策として、ガス工場操業時の地盤面から深さ二メートルまでの土壌を、敷地全域にわたり、汚染の有無にかかわらず、新たに購入した土などですべてを入れかえ、その上にきれいな土で二・五メートルの盛り土を行うとともに、さらにアスファルトなどで舗装するなど、二重、三重の封じ込めを行い、土壌汚染の摂取経路を完全に遮断するものでございます。
 こうした万全の封じ込め対策に加えまして、工場操業地盤面から深さ二メートルより深い場所について、操業由来の汚染土壌をすべて掘削除去する。また地下水についても環境基準以下に浄化し、予定地とその周辺地域との間で地下水の出入りを遮断するため、街区周縁部に遮水壁を設置することとしてございます。
 さらに、震災時に地下水や液状化した砂が地上に噴出することがないよう、阪神・淡路大震災においても実績のある液状化対策を実施するとともに、新市場開場後にも、最先端の地下水管理システムを構築し、敷地全体にわたり地下水位などを適切に管理してまいります。
 このように、新市場予定地で都が行う土壌汚染対策は、土壌、地下水、そして液状化対策にも及ぶ総合的な対策となっており、法が求める対策水準をはるかに上回る、市場用地としての食の安全・安心の確保という要求に十分こたえる対策でございます。
 こうした都の土壌汚染対策の内容につきましては、これまで、わかりやすさに重点を置いたQアンドAやDVD、動画をホームページに掲載したほか、パンフレットを用いた市場まつりでのPR、あるいは地元団体や消費者団体など、広く関係者への説明を行っており、今後とも、あらゆる機会をとらえて、都民への情報提供に努めてまいります。

○山崎委員 土壌汚染対策法の安全措置の基本的な考え方は、盛り土や封じ込めといった土壌汚染の摂取経路を遮断する対策なのです。当たり前のことですが、地下深く、どこまで掘っていって、汚染された土を一粒残らず取り除くというナンセンスなものではありません。しかも、法が求める封じ込め対策は、五十センチ以上の盛り土か厚さ三センチのアスファルトなどで舗装するだけです。
 一方、都の対策は、市場用地であることを考慮し、敷地全域にわたり合計四・五メートルものきれいな土で覆うことに加えて、その上はアスファルトで舗装するというもので、封じ込め対策としては法をはるかに上回る措置です。また、忘れないようにいっておきますが、施設そのものは閉鎖型です。確かにここまでやれば、どこにも汚染の摂取経路はありませんが、さらに都の対策では操業由来の汚染土壌を掘って取り除き、地下水もきれいにするため再汚染もありません。
 また、万全な液状化対策も施すという総合的な対策になっているわけでございます。市場当局もパンフレットの配布や、最近では新市場予定地のバスツアーの企画など、土壌汚染対策の周知に努力していることは知っておりますが、その際には、土壌汚染による健康被害の防止という法が求めるレベルよりも、都の対策がはるかに上回るレベルであるということをわかりやすく説明してほしいと思います。
 次に、にぎわいの場の創出について伺います。
 豊洲新市場の整備に当たっては、現在の築地における場外市場のような、多くの地域住民や都民、観光客が訪れるにぎわいの場を一体として整備することが、まちづくりの観点から不可欠です。
 そこで、豊洲新市場では、食文化の継承や、東京の新たな観光拠点を創造するために、千客万来施設を整備する計画となっていますが、今後どのように検討を進めていくのか伺います。

○志村新市場事業推進担当部長 築地市場には、現在、多くの観光客の方々が来訪し、大変なにぎわいを見せてございますが、これは市場本来の魅力に加えまして、市場に隣接して築地場外市場が形成され、ここで展開されております飲食や物販など多彩な店舗が人々の魅力を引きつけることで、築地市場独特の雰囲気と活気をもたらしていることによるものでございます。
 豊洲新市場におきましても、市場施設の充実を図ることはもちろんでございますが、それだけではなく、市場と一体となったにぎわい施設の整備が重要であると考えてございます。このため、ただいまお話にあるように、食文化の継承や東京の新たな観光拠点の創造という観点から、千客万来施設を整備することとしてございます。
 この千客万来施設には、多くの人が来訪し、地域のまちづくりにも貢献するにぎわい施設として発展するものでなければならないと考えてございます。このため、今後の検討に当たりましては、千客万来施設が多くの人々を引きつけ魅了する施設として、どのような内容を持った施設とするかが極めて重要でございます。
 例えば、多彩な飲食、物販施設を配置することはもちろんでございますが、競りなど市場の臨場感を味わえる体験型の施設とか、あるいは国内外から集まる産地特有の魚や野菜、果物の解説や食べ物の紹介を通じて食文化を学習するなど、豊洲ならではの魅力、あるいは豊洲でしか味わえない魅力を付与した施設を盛り込むべきと考えてございます。
 都は、これまでも民間開発事業者に対しヒアリングを実施するなど、千客万来施設のにぎわい施設としてのあり方について調査検討を行ってまいりましたが、今後はこれまでの調査に加え、築地場外市場の方々の移転希望の有無を具体的に把握し、その要望を視野に入れるほか、関係区への説明や意見交換などを行いながら、新市場にふさわしいにぎわい施設となるよう千客万来施設の検討を具体的に行ってまいります。

○山崎委員 豊洲新市場が、単に事業者のためだけの業務施設ということでは、地域の住民にとっては正直余りメリットが感じられないものと考えられます。豊洲新市場が、地域の住民と深くかかわりを持ちながら多くの都民や観光客でにぎわうものとなるよう、千客万来施設の整備、内容を充実させるために、今後さらに検討を進めていただきたいと思います。
 次に、今後のスケジュールについて伺います。
 環境影響評価、アセスの手続は、現在、評価書案に関する都民意見に対して見解書を作成し、その公示、縦覧まで進んでいると思いますが、アセスの結果は、最終的には都市計画決定の手続とも関連があると思います。市場として、いつ都市計画決定を想定しているのか伺います。

○砂川施設整備担当部長 都市計画法におきましては、市場は都市活動や良好な都市環境を維持するための必要不可欠な都市施設の一つに位置づけられてございます。このことから、首都圏の食生活を支える基幹市場である豊洲新市場につきましては、東京の都市づくりに位置づけるため、都市計画決定を行い、整備してまいります。
 これまで、環境影響評価手続と並行して都市計画の手続を行ってきたところでございまして、今後、環境影響評価書を提出するときにあわせまして、豊洲新市場の都市計画を都市計画審議会に付議することとなります。
 中央卸売市場といたしましては、平成二十三年夏の都市計画決定を目指しており、今後とも所管局である都市整備局と調整してまいります。

○山崎委員 今後、手続を進め、最終的にまとまった環境影響評価書は、都市計画審議会に付され、予定ではことしの夏ごろ、都市計画決定が正式になされます。いうまでもなく、この決定は豊洲新市場整備を進める上で極めて重要な決定となります。冒頭にも述べたとおり、平成二十六年度中の豊洲新市場開場を確実なものとするために、当面はこの都市計画決定を見据えて、今後、移転整備のあらゆる面において、スピード感を持ってこの大事業に取り組んでいく必要があると思います。
 最後に、本日質疑を行ったように、新市場を受け入れることとなる地元江東区や住民は、市場の移転に対してさまざまな要望を持っており、そうした要望などに対してしっかりと対応していくことが、今後の円滑な移転整備につながると考えます。市場長の見解を伺います。

○岡田中央卸売市場長 新市場整備を具体的に進めていくに当たりましては、お話の地元区や、住民の方々の理解と協力が不可欠でございます。
 都は、これまで豊洲新市場の施設計画や予定地の土壌汚染対策などにつきまして、進捗状況に応じて速やかな情報提供を行うとともに、詳細な説明を行ってまいりました。また、節目節目で区議会に報告を行い、新市場の整備に対して十分な理解が得られるよう努めてきたところでございます。
 さらに、豊洲地区の自治会や町内会の役員の方々への説明を定期的に行うことに加えまして、住民説明会も開催し、直接住民の方々の声に丁寧に耳を傾けてきてございます。
 都といたしましては、今後とも地元区、そして住民の方々に対しまして、あらゆる機会を通じまして積極的に情報提供を行うとともに、その要望につきましては、十分、意見交換を行ってまいります。先生ご指摘の新市場整備、円滑な移転に一層理解が得られるよう、中央卸売市場としてこれからも努めてまいります。

○山崎委員 市場当局が、これまで豊洲新市場整備に関して、江東区や、そして区議会、連合町会、そして町会、自治会、まちづくり協議会、商店街などに対して丁寧に対応してきていることは評価したいと思います。新市場整備を具体的に進めていくに当たっては、今後も引き続き地元の理解が得られるよう、きめ細かな対応をお願いしておきます。
 築地市場の六つの業界団体のうち、水産仲卸業者の団体の一部を除く五団体、この五団体の皆様は、早期の豊洲移転を望んでおります。市場業界はもとより、きょうの質疑のとおり、新市場を受け入れることとなる江東区は、豊洲新市場整備に関し、都に対してさまざまな要望を提出している段階に入っております。
 そして、中央区も、区長が、今後移転が決定されれば、都による築地地区のまちづくりの検討に地元や関係者の意向が反映されるよう区として強力に働きかけると発言するなど、より現実的な対応をしていくものと考えられます。こうした情勢を踏まえるならば、豊洲新市場整備については、既に関係者の大方の合意形成が図られていると考えます。
 我々自民党は、移転に賛成する大方の市場業者だけでなく、一部の反対する市場業者の双方から十分意見を聞いた上で豊洲移転を推進する方針を打ち出し、移転に当たっては市場業者一人一人に対してサポート相談室などを設けて、その不安や要望に丁寧に耳を傾け、支援を初め、安心して移転できる環境を都が整備することを、重要性をかねてから主張してまいりました。
 先日、我が党の三宅幹事長が代表質問の際に述べたとおり、今後は都民、業界にとって豊洲新市場がよりよいものとなるよう、都議会としては党派を超えて知恵を出し合い、現実に即した歯車を回し続けていくことが我々に求められているということを申し上げ、私の質問を終わります。

○清水委員 知事は、豊洲新市場の移転の理由として、築地市場の施設の老朽化は限界ということを主張しています。強調しています。知事がいう、施設の老朽化は限界という根拠は何ですか、お伺いいたします。

○横山事業部長 まず、築地市場は開場から七十五年以上経過しております。しかも、当初からある施設がございまして、昭和十年ですけども、当初からある施設は水産物部の本館ですとか、それから仲卸売り場を初め、建てかえ時期がもう過ぎた、築四十年を超える老朽施設が全体の五割を占めております。
 また、雨天時には売り場等で雨漏りがひどく、側溝から雨水があふれ、電気や給排水設備の故障が頻発するなど、施設や設備の劣化が進んでおり、衛生管理ですとか、それから品質管理等に影響が生じかねない状況でございます。
 さらに、この一年余りの間、ひさしからコンクリートの塊が剥落したり、それから天井の鉄枠が一部落下したりする事故が立て続けに起きておりまして、負傷者も出ております。これらは地震とは関係なく起きているということから、老朽化自体が市場事業者の安全を脅かしているという事態に至っております。
 以上、建物の耐用年数ですとか、市場の衛生管理や品質管理、それから市場事業者の安全面から見て、築地市場の老朽化は著しく、もはや限界であると、そのように考えます。

○清水委員 それでは最初に、今お話がありました雨漏りの問題についてお伺いいたします。
 昨年暮れに起きた築地市場での冠水について、この場所の冠水はいつから把握していたのですか。原因をどう認識していたのですか。これまで行ってきた対策や対策費について示していただきたいと思います。

○横山事業部長 最初に、この地域の冠水を把握していたかという話なんですけれども、確かに、この青果部仲卸売り場については従来から雨漏り等ありまして、その雨水が垂れたところでもって品物がだめになるといったような被害がございました。しかし、私ども記録を調べたんですけれども、実際に側溝があふれて冠水したという記録はございません。そうした意味からでは、冠水するような特別な理由というのは、我々の方では把握してございません。
 それから、次に、今回この広範囲な冠水が起きた原因でございますけれども、先ほども申しましたように、従来からの施設の老朽化による大量の雨漏りがございました。また、これは古い施設は特にそうなんですけれども、古くから複雑につながれてきた排水管、これは、つなぎ、つなぎ、来ているわけですが、そういったものに加えて、そこに短時間で大量の雨が降ったということで、こういった原因が複合的に重なって生じたものと認識しております。
 それで、これまでの対策といたしましては、築地市場では排水設備を含めた修繕工事に、この十年間、毎年二億から三億円、十年間で合計約二十七億円を投じております。また排水管自体の清掃費等ですが、毎年三千万円以上支出するなど、他市場と比較して十分に対処しております。

○清水委員 その雨漏りについて、マスコミでは大きく取り上げ、知事も記者会見で問題にしていましたが、知事自身が、その冠水現場を見られたのでしょうか。冠水場所の周辺の業者の声を聞いたのでしょうか。市場は、知事のそのことをつかんでいらっしゃるのでしょうか。お伺いいたします。

○横山事業部長 事故が起きたのは築地市場ですから、当然築地市場の都の職員が冠水の現場を十分確認いたしまして、被災者でございます市場事業者の声を聞きながら原因を調査しております。その結果を、写してきた写真等を用いて知事に詳細に報告しております。

○清水委員 知事が直接現場も見ずに記者会見で大変だといっているだけではないですか。確かに写真を見たということはありますよ。昨年末、大雨による一部施設、雨漏りした箇所を私は直接に視察してまいりました。冠水した場所の業者からも、また、都からの説明もお受けしましたが、青果仲卸施設が竣工されて以来、何回も繰り返されてきたところで、その原因も対策も具体化されず、全く改善してこなかったというところです。
 例えば、先ほどお話がありましたように、冠水は、排水溝の大きさ、排水の水位など、構造的な問題があるということです。雨漏りも実際に起きて、都の職員の方が見に来るころには状況は変わっていると、ましてや業者など専門家が見るときには状況は変わっているということです。原因究明が困難なことを理由に、事後対策、処置しかしてこなかったのではないですか。大雨のときは仕方がないと放置して、起こるべくして起きた事故ともいえるものです。豊洲移転に固執するために、築地市場のそうしたメンテナンスには十分なお金がかけられず、市場関係者も業者も困っているというところがほかにもあります。私は、直ちに全面調査を行い、緊急対策を打つべきだと思いますが、どうですか。

○横山事業部長 まず、知事でございますけれども、この雨は、夜半から早朝にかけて起きまして、実際、冠水も夜が明けたころにはほとんど引いております。その後、市場事業者は大変な苦労をされて、現場でもって片づけをされているわけなので、そこに、例えば知事が出かければ大変な混乱を招きます。そうした意味で、当然行政でございますから、組織を動かして、組織の人間が調べて報告するのは当然だと考えております。また、知事自身も、写真だけじゃなくて報道等のテレビを見ておりますので、あの内容は報道で十分伝えられたと思います。
 それから、先生の方で、メンテナンスとか修繕が十分じゃなかったんじゃないかというお話と思いましたけれども、先ほど申しましたように、実は築地市場だけ、十一市場の中で実に修繕費は約三割、それから清掃費に至っては汚泥の処理も含めれば四割から五割近く費用を使っています。ですから十分過ぎるぐらい、ほかと比べれば突出するほどの、実は修繕経費にしたり、清掃をしているということだけは了解願いたいと思います。
 それから、築地市場については、確かに、おっしゃるように全面的にもう老朽化しています。先ほどいいましたように、管路については非常にこれは深刻です。これは築地だけじゃなくて、豊島のような古い施設もそうですけれども、やっぱり昔の管路を、増設にしたがって継ぎ足し継ぎ足ししてるんですよ。それというのは、特に築地の場合は、これは図面がないぐらい昔から管路が伸びておりますので、それがいろんな形でもって中で網の目のようになっていると。その中で、確かに詰まってはいませんけれども、非常に流れが悪くなっていることは事実です。そういう事実はあると我々も把握しています。これを何とかせにゃならぬと。事実は把握しています。これを部分的に修繕してもどうしようもないんですよ。やっぱり抜本的にやらない限りは、このような冠水の事実はこれから何度でも起きます。そういう意味で、やはり移転等の抜本対策をしなければ、今現在の状況は回復できません。

○清水委員 知事がいつから老朽化は限界といってきたかわかりますか、知事がいつから老朽化は限界って……。十年前からいっていたんですよ。この十年、一体何をしているんですか。(発言する者あり)聞いていません。今、あなた説明されました。説明されましたからわかりました、そのことは。しかし、知事はもう十年間そういうことをいってきた。直さず対策をサボってきたとしかいいようがありません。
 先ほど、築地市場は開場から七十五年以上経過しており、築四十年を超える老朽施設が全体の五割を占めるといっていた問題についてです。
 私は、構造一級建築士の方とともに、一九九八年に実施された水産仲卸売り場旧店舗などの耐震診断書を見ました。その診断書は、建物の劣化の状態についても検証していますが、老朽化によって建物としての限界に来ている、致命的な問題があるということは言及していないんです。鉄骨部分のさびが発生などという記述はありますが、鉄骨本体については腐食などの劣化はないものとして耐震計算がされています。老朽化は限界という指摘は、私は当たらないと思いますが、どうですか。

○横山事業部長 済みません、最初にちょっと加えます。確かに十年前、実はそれ以上前から、老朽化は限界ということが確かにいわれてまいりました。ただ、その状況が著しく今厳しくなっています。当時は市場としての機能が非常に落ちてきたと。これは困った困ったということが、現在は施設の危険性まで生ずるまでに至っています。その程度の差があることはご理解ください。
 それから、今、先生がおっしゃったように、耐震診断等については、いろいろ記載があります。ただ、あれは建物としての強度、躯体としての存続性についてはまだまだもつかもしれませんねという話は書いてあると思います。しかし、我々が問題にしているのは、法隆寺のような歴史的建造物じゃなくて、現在使っている市場として使えるかどうかの問題です。そういう点からいうと、やっぱり排水溝があふれたり、それから上から鉄枠が落っこちてくるようなところで、まともに働けない、もしくは荷物が保管できないと、これは市場としてはもう限界であるということは間違いございません。

○清水委員 雨漏りなど、今、お話があったようなことは、老朽化による建物としての限界ということとは問題が違います。直ちに補修すべきもので、知事が豊洲移転に固執するために、既存施設のメンテナンスに十分予算が使われていないために起きているものです。老朽化という建物自体としての限界に来ている問題なのか、それともメンテナンスによって維持補修できるものなのかは明確に区別する必要があります。二つの問題を混同する都の考え方は、私はおかしいというふうに思います。
 知事も市場当局も、東京都が委託調査した耐震診断そのものをよく見ていないという証拠だと思います。建物の全面調査を行い、メンテナンスにより劣化部分を補強すべきです。伺います。

○横山事業部長 最初に、メンテナンスとか修繕、それから老朽化の関係についてちょっと述べさせていただきますが、実は、何度も申しますように、施設というものは、使い方、それから環境によって、どんなに修繕しても、どんなにメンテナンスをしても老朽化は進みます。それは、メンテナンスとか修繕では、老朽化というのは実はとめられないんです。速度は若干緩めることはできます。
 特に築地の場合は、例えば一日三万台近く、それから四千トン近い荷物が常時入ってくる。あの狭いところにです。しかも、ろ過水という塩分を含んだ水を大量に使う、そういう場所なんです。そういうことは、普通の市場以上に、実は劣化、それから老朽化が進みやすい場所なんです。そういう場所について、我々は、先ほどいったような大変なお金をかけてメンテナンスをやってきています。これは、お金をかければ限りなく確かにメンテナンスはします。
 あと、都民の税金でどこまで使うかという問題が一つあります。それから、雨漏りですけれども、雨漏りしたものはすべて直しています。ところが、老朽化施設は片方を直してもすぐ次が雨漏りするんです。雨漏りしたところをそのまま放置しているわけじゃないんです。
 だから、結局メンテナンスも修繕も、古い建物というのは直しても壊れ、直しても壊れ、この繰り返しなんです。これがだんだんだんだん激しくなってきて、年がら年じゅう修繕とメンテナンスをやっている、そういう状況になっております。

○清水委員 今、部長の答弁の中から、お金を使ってないということが、私は明らかになったと思います。そんなことをいっている時間があるならば、直ちに補修すべきなんです。何よりも重大なことは、首都直下型地震がいつあるかもしれないのに、豊洲移転に固執しているために、市場施設の耐震化などを怠っているということです。
 次に、その耐震化問題についてお伺いいたします。築地市場の建物について、診断結果と耐震化はどうなっているのですか、お伺いいたします。

○横山事業部長 これまで築地市場では、耐震改修促進法という法律がございまして、これに基づきまして、床面積が千平米以上かつ三階建て以上の建物の耐震化を重点的に行ってまいりました。
 具体的には、管理棟、事務所ですとか卸売り場など十五棟につきまして、これに該当するものですから、十五棟を選びまして耐震診断を行い、耐震基準が満たなかった十棟について順次耐震改修を実施しております。
 その結果、四棟は耐震改修によって耐震性は確保できました。ところが、三施設につきましては、この工事自体が市場業務に重大な支障が生ずるため十分な改修ができませんで、まだ耐震基準を満たしておりません。また、残りの三施設は、現在、市場業者と着工について協議中でございます。

○清水委員 耐震診断が終わり、耐震性が確保されていないとされ、広さ的、建物的にも大きな部分を占める水産仲卸業者売り場旧店舗の耐震性についてお伺いいたします。結果はどのようなものだったのですか。

○横山事業部長 建物の耐震性につきましては、一般にIs値、これは構造耐震指標といいまして、非常に計算が難しいんですけれども、建物の強度ですとか、粘り、形、それから劣化の程度といったものを指標にあらわして、それを掛け合わせた数値でございます。それによって、実は耐震性があらわされます。
 今、ご指摘があった水産仲卸売り場旧店舗、これは大変広いところなんですけれども、これについて、平成十年に耐震診断を行いましたが、ただいま申し上げたIs値は〇・四四にすぎません。十分な耐震性を示すためには〇・六まで必要です。そういった意味で耐震基準を満たしておりません。

○清水委員 私は、構造一級建築士とともに、その診断書を解説を受けながら見ましたけれども、今、いわれたようにIs値〇・四四として、最も耐震上問題になっているのは水産仲卸業者売り場旧店舗の約三分の一の部分です。その三分の一についても、棟に対して直角方向は大丈夫で、棟に平行の方向だけが問題にされました。その理由は、構造的に不明確な形状がある部分の耐震性を、安全性を見て低く計算したこと、また、柱の基礎部分について、建築当時の設計図面がないために、基礎構造物がないという仮定で計算したためです。
 そして、専門家は、柱脚部、柱の足の部分の鉄筋の入れ方を見ると、当時この建物の設計をした人も柱脚部の耐震力はある程度有効としたのではないかと想定されるといっています。柱脚部の基礎構造がどうなっているかによって、耐震補強を要しない建物となる可能性もあるので、柱脚部の基礎構造を調査すれば解決することが重要で、調査する価値があるということです。それについての調査をするおつもりはどうでしょうか。

○横山事業部長 私どもは、水産仲卸売り場旧店舗については、十分に調査した結果、やはり耐震性については非常に問題があると。〇・六を大きく下回る〇・四四という数字が出ておりますので、これについては、今、先生のご指摘のあった部分も含めて、実際、我々はこれをどうやって耐震化するかという点について、今いった柱の基礎部分の評価も含めたことについては、すべて一応検討はしております。
 ですから、今、先生の方でおっしゃったこともありますけれども、それ以前に我々も、これを含めた対策等については現在検討しています。ただ、一番問題なのは、これは、我々の課題は--耐震化を満たす方法というのは実は幾らでもあるんですよ、ある意味では。
 ところが、それが実は問題ではなくて、耐震化を強化するための工事をすると、仲卸売り場の場合は特に問題なんですけれども、屋根がアスベスト、それから建物全体が老朽化というような、そういう付加的な要素も入るものですから、耐震工事だけでは済まないんです。非常に大きな工事になってしまう。
 そうすると、仲卸店舗の移動ですとか、通路の閉鎖とか、非常に、工事を行うこと自体によって市場業務に影響を生ずるおそれが高い。であるがゆえに、いかにして市場の業務への影響を抑えて、なおかつ関係する業者さんの了解を得るかということが実は大変であって、耐震工事のやり方については、今、先生がおっしゃったことも含めて、十分我々は今検討しております。

○清水委員 仮に耐震補強の必要があるとしても、都の診断書が提案している方法の一つは、休日等を利用した順次対策で全体の補強は可能だと考えられるとしています。この補強案についての検討はどの程度したのかお伺いいたします。的確に、明確に答えてください。

○横山事業部長 先生がおっしゃっている耐震診断の調査というのは、先ほど申しましたように、例えば建物としての強度だとか、建物としてどうするんだというレベルで考えているんです。ということは、その建物がどう使われているか、市場としての機能とどうかかわるかということについては、実は余り書かれておりません。今、おっしゃった休日等を利用した形であれば、確かに事業をやっていないんだから事業に支障がないんじゃないか。それから、関係する業者が、もう支障が生じないから同意が得られるんじゃないかということで、まあ一つ考えられるかと。可能性としてはあります。
 ところが実際、市場というものを見てみれば、ほとんど休みがないんですよ。ある意味では、連休というのは年末年始と、それから五月のゴールデンウイーク、それから旧盆がまとまった連休だけで、それ以外はみんな一日だけの休みです。しかも午後からは、次の日の入荷のために業務に入るということから、実際に丸々工事に使える時間というのは非常に限られます。
 そうした中で、もし、工法によるかもしれませんけれども、一般に考えられる耐震工事をやった場合、数時間やってきて、数時間ですぐ片づけて帰るというような形でやるならば、工事量というのは本当にわずかなものでしかない。そうすると、極めて長い工期にしなきゃいけないということは、我々としても極めて現実的ではないということでもって、それについては採用しませんでした。

○清水委員 どうやったら実現できるかを考えるのがあなたたちの仕事じゃないんですか。ほかの建物についても調べましたが、例えば青果部別館については、耐震診断基準が当時と、今日と変化しています。今日の診断基準で見直すと、屋上の防水押さえコンクリートなどを除去し、屋根重量を軽くすることで耐震力を確保できると思われるということでした。ほかにも、当時の耐震診断書を見直してみる価値があると思いますが、どうお考えですか。

○横山事業部長 仲卸売り場を含めて、決して提案を片っ端からつぶしているわけじゃないんですよ、仲卸売り場でも、例えば今あいている店舗のところに柱を立てようとか、それから突っかい棒をしようとか、いろんなことを今考えています。それで、一つだけの方法じゃ恐らく無理だと思います。今、いろんな方法、可能性を検討しております。
 今、お話があった青果部別館について、確かにかつてと診断基準が変わって算定方法も変わったようでございます。そうした意味からすると、若干違った方法もあるかもしれません。ただ、今、お話にあった屋上の防水押さえコンクリートを除去するという点につきましては、これは屋上全面に実はコンクリートが張ってあって、それを砕かなきゃいけないという話というのは、実は大変な話でございまして、当然、砕いている最中に大きな騒音とか粉じんが起きますから、また、その施設自体が実は老朽化しております。ですから、砕くときに躯体等に影響を与えないように慎重に工事をしなくちゃいけないという意味からいうと、非常に工期も長期化します。そして、さらにコンクリートを除去した後に防水工事をやり直さなきゃいけないと。これもかなり時間がかかりますので、その間、例えば雨が降れば雨漏りの原因になります。現にあの建物は使っているんです。したがって、使用しながらああいった工事はできません。
 じゃあ、移転して後でやればいいじゃないかという話があるかもしれませんが、何度もお話ししたように、場内にあれと同じ規模の、しかも、あの中には青果の卸の本社が入っているんです。それを移転して使えるような場所は場内には見つかりません。そうした意味で、今、先生のご提案は、せっかくでございますが、無理だと思っております。

○清水委員 やろうとしないと、そういう答えですね。全く話が極端過ぎます。もっときちんと提案していることを聞いていただきたい。耐震診断基準の見直しがされているので、これまで行った診断書を見直すだけで、耐震性能そのものが変わるので、見直してみる価値があるということです。技術的施工方法などはその後の問題だということです。
 それに、この別館も構造体は健全な状態で、とりあえず、これからもしばらく使えるものだと。全くあなたたちの豊洲に移転をするということが先にあって聞く耳を持っていません。業者、市場関係者の方々に、こうした耐震診断の内容が正しく伝わっているのかということも疑問です。情報を正しく提供するよう求めておきます。
 次に、「十年後の東京」で、耐震改修が必要となったのが十棟ということです。これについて、だれが、どこで、いつ、何を基準にこれを決めたのかということをお伺いしたいと思います。

○横山事業部長 その前に青果部別館の耐震化の強化でございますが、確かに屋上をはつってやるのは難しいです。我々が今やっているのも、既に我々は、はすかいとか、いろいろなものをやっていまして、それをふやしたり、それから壁を厚くしたりすることによって、何とかクリアしようと今努力しております。決して放置しているわけではございません。
 それから、今、「十年後の東京」についてでございますが、まずその十棟を選んだやり方でございますが、ご案内のとおり、築地市場内には多数の施設がございます。すべての施設を同時期に一遍に耐震化することは無理です。そのため、都は大規模な地震により被災した際に、大きな人的災害が予想されるものですとか、そういう建物ですとか、市場機能が麻痺する可能性が高い建物を重点的に選定した結果、その十棟を選びました。これについて、今、順次耐震化を図っているということでございます。
 これらの十棟の施設は、平成十九年三月に選定された東京都耐震改修促進計画における防災上重要な建物として登録されております。そして、「十年後の東京」において、その耐震化が求められているということでございます。

○清水委員 前回のときにも、この問題を取り上げたときにもご質問しましたけれども、そもそも耐震性が確保できているかどうか把握している部分だけでも市場施設の約二分の一です。これは民間も入れているわけですけど。民間については、この前さんざんお答えいただきましたのできょうはよろしいです。二分の一にすぎないということも問題です。
 都の方針では、卸売市場については、先ほどお話がありましたように二〇一五年度まで一〇〇%耐震改修とすることを目標としていますけれども、豊洲移転予定が仮に二〇一五年だとしたら、市場施設の半分以上が、あと四年間は放置されることになりかねません。移転の是非はともかくとしても、直ちに全施設について調査し、耐震化を進めるべきだと思いますが、どうですか。

○横山事業部長 先ほど述べましたように、「十年後の東京」において、確かに一〇〇%の耐震化を求めております。でも、それは先ほど申しましたように、築地市場では、何度も申し上げているように、その十棟がこの対象になっております。まず、我々はこの十棟について、先ほどいいましたように、耐震改修によって耐震基準を満たした四棟を除きまして、まだ耐震基準を満たしていない三棟につきましては、引き続き筋交いですとか、壁の増設等により耐震性が向上するように、工夫を今現在やっております。
 それから、まだ着工していない残りの三棟、これについても放置するわけじゃなくて、少しでも市場業者の負担が軽くなるよう工期を短縮したり、それから工法等を工夫する。仲卸についても先ほど話しましたが、ああいうような工法を工夫することで、市場業者の了解が得られるような策を、既にある程度できていますけれども、それを策定し早急に着工して、別に二十六年に移転だからだというんじゃなくて、現在既にやっていて、とにかくできるように頑張ります。

○清水委員 先ほどのご答弁で、耐震改修促進法で卸売市場については床面積千平米以上かつ三階建ての所有者に対して、耐震診断の実施と十分な耐震性の確保を求めているということの説明がありましたが、これについて、だれがどういう基準で決めたのかということを先ほど聞きました。それについてはお答えいただいていないんですが、築地市場の施設の老朽化が限界だと、そういうことで時間が過ぎていくというふうに思っているのかとも思えます。
 都の考え方でいけば、極端な話、いいですか、千平米、三階建て未満の建物を寄せ集めてできた卸売市場の場合は、そういう建物しかなかった場合は、耐震改修促進法の特定建築物にならないということになってしまいます。そうですよね。そちらはそれ以上というんだから。
 私は、この問題について、国交省に対して、耐震改修促進法が卸売市場を特定建築物として、床面積千平米以上かつ三階建てとしている基準の考え方を聞きました。築地市場のように建物がばらばらにある場合には、築地市場全体の中にある建物を一つ一つ合わせた全体を特定建築物として耐震性の必要性を考えるのか、それとも卸売市場内の個々の建物ごとに耐震性の必要性を考えるのかということについて聞きました。先ほど説明がありましたように十棟と、一棟一棟と。それはその基準を満たしているんだと思います。
 しかし、今、やってないと私たちが指摘しているのは、それ以下の部分なんですよ。それ以下の部分が幾つかあるわけですよ。それでいいのかということについて国交省に尋ねたわけです。その基準について明確にしているのが、耐震改修促進法に関する、国交省の技術的助言をしている二〇〇六年一月の通知があるんです、ここに。これは各都道府県あてに通知されたものです。これについてはご存じでしょうか。

○横山事業部長 ちょっと先生の場合、築地市場での耐震化の進め方について誤解があると思いますので、もうちょっと説明させていただきます。
 先ほど、確かにこれまで築地市場では、耐震改修促進法に基づき床面積が千平米以上かつ三階建て以上の建物の耐震化を重点的に進めてきたというふうに申し上げました。床面積が千平米以上かつ三階建て以上の建物に限るとはいっていないんですよ。おっしゃるとおり、その通知、内容は私は見ていませんけれども、実際、東京都の耐震改修促進計画の対象というのは、この耐震改修促進法に基づく特定建築物と、それ以外に規模とか面積に関係なく防災上重要な施設としての卸売市場というのは入っています。ですから、考えとしてはすべてなんですよ。それはおっしゃるとおりなんです。
 ところが、何度も申し上げますけれども、我々は、施設課が担当しておりますけれども、各場の施設も含めて、人的にも、時間的にも、予算的にも限りがあります。ですから、先ほども申しましたが、一遍に全部やるわけにはいかないんですよ。ですから、やっぱり地震が起きたときに、何よりも大きな人的な被害が起きる可能性が高いものとか、それから卸売り場のように、市場機能が麻痺するようなおそれが高いものというのを優先するのはやっぱり当たり前だと思います。
 そういうものをまずやっていって、それが済んでから、次にまた同じように、次に高いものを選んでいくという考え方、ですから、現在、十棟の中では、例えば千平米以上三階建て以上の建物という基準からいえば、これに外れるものもあります。例えば仲卸売り場、あれは千平米以上ですけれども三階建てではありません。ですから、耐震改修促進法の対象ではないんです。でも、あれは市場機能が麻痺するおそれがあるから選んだんです。
 それから、立体駐車場、あれは千平米以上かつ三階建て以上なんですけれども、できた時期から考えて耐震性は十分であり、人間がそんなにいるわけじゃないので、あれについては後回しでいいだろうということでもって実は入れていません。そういう意味で、別に形式的じゃなくて、実質を踏まえて選んだ上で、我々ができる範囲でもって、今、頑張っているということでございます。

○清水委員 この通知は、あなたたち見たことないといいましたけれども、卸売市場施設は個々の建物ごとに耐震化を進めるかどうかを判断するのでなく、民間施設を含む卸売市場の中にある一つ一つの施設すべてを一体のものとして耐震化の対象にしているわけです。先ほどいわれましたけれども、じゃあ、店舗だけが人的被害を受けないようにすればいいのか。じゃあ、民間ではあるけれども、その理由はこの前聞きましたよ、冷蔵庫です。じゃあ、冷蔵庫はこの耐震性を持たなくていいんですか。民間施設でいろいろとある、卸売の方、会社の方が何とかといわれましたけれども、そういうことなんですよ。
 すなわち、築地市場は市場内の建物全体を一体のものとして考え、耐震改修の対象となるということです。市場当局の考え方は通用しないということになるのではないですか。都が耐震診断の対象から、とりあえず、この前ご説明いただきました除外している買い荷保管所、そして民間施設なども含めて耐震診断を進める必要があるということです。市場はこれも見ずに、耐震改修の対象となっている建物は十棟だといっている。建物ごとに床面積や階数によって区別したり、公共か民間かで区別することは許されないということを認識すべきです。そんなことだからいつまでたっても耐震化が進まないのです。
 今議会に提案されていますが、話は違いますが、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例では、民間の建物に全額公費で耐震診断を実施させ、耐震化工事への助成も拡充して、耐震化を進めようとしているではありませんか。これまで放置してきた責任をとって、直ちにすべての施設の診断と必要な耐震化を進めるよう求めるものです。
 もともと築地市場については、計画的な保守保全を行っておらず劣化が起きている問題があります。大型施設の投資はスクラップ・アンド・ビルド方式でなく、休みなく継続的に使わざるを得ないような施設については、計画的なメンテナンスを進めながら長期的に使えるようにする施設づくりが求められます。
 知事は、現在地再整備は十数年かかるといいますが、知事の豊洲移転固執こそ、この十二年間、市場再整備をおくらせてきた最大の原因です。有害物質で汚染だらけの土地をわざわざ税金を投入して購入しようとする。その一方で、日常のメンテナンスにはお金を十分にかけない。お金の使い方が逆転しているのではないですか。老朽化は限界とされていますが、先ほど来質疑をしてまいりましたが、これは中身も根拠もあいまいだということが明らかになったと思います。
 現在地再整備計画は、過大な施設計画の見直し、都負担による整備、仮移転の場合の費用負担、さらに同時並行的諸手続なども行えば、工期も短縮し業者が合意できるよりよいものが必ずできると確信します。まだ土地の購入は終わっていません。来年度から始まる土壌汚染対策工事、土木工事などの予算の審議も終わっていません。我が党は、来年度予算では移転関連予算削除、用地買い取りの中止を求めてまいります。
 以上です。

○横山事業部長 済みません、私の言葉が足りなくて、恐らくご理解されていないと思うんですけれども、確かに市場全体に対して耐震化せよという通知はあるんだと思います。ただ、中身についてはこの前お話ししたと思いますけれども、都立施設は東京都が担当します。それから、冷蔵庫を含めた民間施設は民間が担当するんですよ。ですから、我々は開設者として、民間の施設に対しては、あなた方も耐震化を進めなさいと、診断しなさいと、もし耐震基準に満たなければ改修しなさいということはいっているんですよ。彼らはそれだけの能力もあります。そういう人たちなんです。
 我々は、自分のテリトリーの範囲でもってまず全力を尽くそうということで、まず十施設を選びました。十に限るわけじゃないんです。これから、これが終われば次に進むんです。二十六年であろうが何だろうが進むんです。その中でも、先ほどいいましたような買い荷保管所ですとか、それから、関連棟といったってこれは重要な施設です。これも次に選ぶかもしれない。そういう順番の中の話です。よろしくご理解願います。

○伊藤(ゆ)委員 私からは、盛り土についてお伺いしたいと思います。
 豊洲の新市場予定地には、都が平成十四年度から十八年度にかけて運び込んだ推定六十万立米の盛り土と、東京ガスが昭和六十三年度から平成四年度にかけて運び込んだ四十三万立米の盛り土の一部が存在していますが、いずれの盛り土においても地歴上、土壌汚染のおそれがない上に、都が運び込んだ盛り土については、都市整備局が独自の内規に基づいて、二千立米に一度の化学性状試験を行っていることから、安全が確保されているとされてきました。
 ところが、報道機関の指摘などを受けて改めて調査してみると、内規は必ずしも守られておらず、その後の都市整備局の調査報告書によって、土を搬入した工事の百四十八件に対して受け入れ基準を満たした工事は百十四件、受け入れ基準を満たさなかった工事が三十四件あったことがわかりました。原島氏を座長とする技術会議は事態を重く受けとめて、都市整備局の詳細な調査報告書がまとまる三カ月前の昨年八月には、豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験の結果等についてと題する報告書の中で、盛り土について次のように言及しています。
 食の安全・安心を確保する観点から盛り土についても安全対策に万全を期す必要がある、このため、盛り土について、都の調査の結果、汚染物質が検出された三十地点については、既定の方針に従って汚染物質を除去すること、ほかの盛り土については、改めて土地利用履歴等により汚染のおそれがないものと判断されているが、その一部において、搬入時における試験が内規どおり行われていなかったなどから、市場用地の特殊性を考慮し、念のため調査を行い安全性を確認すること、調査は全盛り土、百立米ごとに二十五物質について行い、物質が見つかった場合には、汚染土壌は処理し、きれいな土を盛ること、こう提言しています。
 そこでまず、お尋ねしますが、この技術会議の提言が出る以前、東京都は盛り土についてどのような調査、あるいは対策を行う予定だったんでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 豊洲新市場予定地に土地区画整理事業などで搬入しました盛り土については、土地利用履歴などから汚染のおそれがないものと判断してございます。
 専門家会議では、汚染物質の移動を懸念し、深さ方向の調査にあわせて盛り土の土壌汚染の状況を把握することといたしまして、絞り込み調査などによりガス工場操業時の地盤面から上方五十センチの盛り土について調査を行ったところ、全体の約三%に相当します三十地点で環境基準を超過する汚染が検出されてございます。
 都は、この三十地点について、汚染対策を実施する際に、盛り土の汚染の範囲を確定した上で汚染を除去することとしておりました。
 しかしながら、汚染の原因については、地下水の上昇などが影響したと考えられますが、完全に原因を特定することは困難でありましたこと及び盛り土の土壌の搬入に際しまして、化学性状試験の頻度が内規どおり行われなかったことなどが明らかにされたため、改めて盛り土全体の安全確保のための対応を技術会議にお諮りしたものでございます。
 その結果、市場用地としての特殊性を考慮いたしまして、すべての盛り土について、念のため百立方メートルごとに二十五物質の調査を行い、安全性を確認し、万が一、汚染が見つかった場合には、汚染土壌は処理し、きれいな土を盛るという提言がなされたものでございます。

○伊藤(ゆ)委員 専門家会議の提言に基づいて詳細調査が行われて、ベンゼンの四万三千倍などが発見されたのは、平成二十年の五月です。その後、技術会議が設置されて、いわゆる五百八十六億円の経費を見込んだ土壌汚染対策工事の内容が公表されたのは、平成二十一年の二月であります。そして、今、答弁にもあった三十地点の盛り土の汚染結果は、平成二十年の七月には公表されております。
 もともと三十地点の盛り土から汚染が出たから調査をする予定があったとすれば、当然、五百八十六億円の中に調査費用が入っていてしかるべきでありましたが、今、答弁にもあったとおりに、実際には盛り土の汚染が明らかになった後に作成されたこの対策費用、五百八十六億円の中に盛り土の調査費は入っていませんでした。
 そのことからも、当初予定していなかった調査を、今回、報道機関の指摘並びに二千立米に一回の調査が行われていなかったことを理由に行うことになったのは明らかであります。
 もとはといえば、豊洲に運ばれてくる土は公共事業から出た土なので汚染されていないという前提に立っていました。しかしながら、市場用地という特殊性をかんがみて、都市整備局が二千立米に一度の土壌試験を行い、運び込むこととしていたわけです。
 実際には、先ほど指摘したとおり、その調査が三割程度正しく行われていなかったわけです。もし内規どおり二千立米に一度の調査が徹底されていれば、三十地点から検出された汚染土壌も水際で食いとめられた可能性があります。
 現に、深度方向に、つまりは、深いところになればなるほど汚染が薄まっている鉛を初めとした、四地点については、私もさきの合同審査会で指摘したとおり、地下水からの、下からの再汚染とは考えづらくて、持ち込み土壌が汚染されていたと考えるのが自然です。
 ある意味では、地下水からの再汚染が全地域であったと見立てるならば、何も盛り土の全地域の調査をする必要もないわけですが、実際には、深度方向になればなるほど汚染が薄まっている鉛とか、あるいはベンゼン外、四地点があったわけです。そういう意味では、都市整備局の内規がきちっと守られていれば、盛り土の追加調査を行う必要がなかった可能性も十分あり得ます。
 技術会議の提言に基づく盛り土の調査ですが、百立米ごとに行うと何回の調査ということになるんでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 豊洲新市場予定地の盛り土の量は、約六十四万立方メートルと推計してございます。この盛り土、百立米ごとに調査を行うこととしてございますので、約六千四百回となります。

○伊藤(ゆ)委員 その約六千四百回の化学性状試験ということになろうかと思いますが、化学性状試験を行うに当たって、試験費用の一般的な市場価格というのは一回当たり幾らになるんでしょうか。

○臼田基盤整備担当部長 一般的な価格でございますが、二十五物質の試験費の一般的な市場価格につきましては、建設資材や工事費、あるいは調査費など、市場実態調査情報が掲載されて市販されております「建設物価」という本がございますが、この本によりますと、一回当たり約三十万円となってございます。

○伊藤(ゆ)委員 つまり、約三十万円を六千四百回分掛けると、単純計算しても十九億二千万円ということになります。いくら六千四百回のスケールメリットが発生するにしても、このほか、調査に当たっては運搬コストや、あるいは管理コストというものが一般的にかかってくるそうですから、その額は二十億円を超えるものと予想されます。
 十分な体制を整えずに、みずからつくった内規をみずから怠るといった都市整備局の過失によって、十九億円以上の税負担が都民に生ずるとすれば、市場建設費の増大を招いた都の責任は重大です。ますます豊洲での市場建設に理解を得られません。
 今後、この負担をどの部局が負うのかということも、都議会民主党として注視させていただくことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○臼田基盤整備担当部長 ただいま六千四百回にも及ぶ調査ということを申し上げましたけれども、スケールメリット、理事お話しのとおり、スケールメリットもございまして、短期間で集中的にこれだけの調査を行うものですから、現在、土壌汚染対策工事の詳細設計の中で検討してございます。

○佐藤委員 市場の移転関連予算のうち、基本設計の業者選定等について伺います。
 今回の業者選定では、技術提案書といった書類を一月七日までに出すことになっており、その後、二月上旬にヒアリングを実施して、その結果を二月中旬に通知すると記載してあります。そして、契約の締結については、特定された技術提案者の参加と見積もり合わせを行った後、契約を締結すると記載されています。
 今回の業者選定は、プロポーザル方式で業者を選ぶということですが、入札情報サービスの発注予定表を見ると、三月三日に開札を行うという内容になっております。
 なぜプロポーザル方式での業者の選定方法になったのでしょうか。また、今回の選定方法では、どのようにして契約金額を決定するのでしょうか。あわせてお答えください。

○砂川施設整備担当部長 豊洲新市場の基本設計につきましては、この先五十年を見据え、首都圏の基幹市場として求められる機能を備えた施設の設計を、限られた工期内に確実にまとめていく必要がございます。
 また、建設費、維持管理費のコスト縮減、工期短縮、温室効果ガス削減など環境対策、良好な景観形成などについて有効な対応策を検討していく必要がございます。
 このようなことから、基本設計の委託に当たっては設計事務所の実績や能力を確認し、契約の相手方を的確に選定できる設計プロポーザル方式を採用いたしました。
 契約金額は、設計委託の内容に基づいて積算した予定価格の範囲内で、契約の相手方と見積もり合わせにより決定してまいります。

○佐藤委員 まず、技術提案の一番すぐれた業者を決めて、そして、当該業者が見積額を算出し、都に提示をするわけですね。プロポーザル方式といっても、この業者選定方法は特命随意契約ということになるのではないかと思います。いずれにしても、都が予定価格を定めた上で、その範囲内で契約を結ぶわけです。
 平成二十二年度の予算案には、基本設計の予算が九千万円計上されており、募集要項を見ると、過去に五万平方メートル以上の市場を設計したことのある技術者といった条件づけがなされています。応募者数がどのくらいあったかわかりませんが、この条件により、応募者数が数社しかない場合、適正な競争ができているといえるのでしょうか、疑問です。応募者数等の情報については開札後に公表できると思いますので、速やかに公表いただき、検証できるようお願いいたします。
 基本設計の納入期限が六月三十日までなので、今後、七月以降、実施設計に入っていくわけですが、平成二十三年度東京都中央卸売市場会計においては、建設工事実施設計委託として一千万円が計上されています。ただ、一千万円の計上ではありますが、平成二十四年度以降、債務負担が十二億六千万円という大きな金額にもなります。
 つまり、債務負担行為を含めると十二億七千万円という、金額の大きな実施設計の契約になるわけですが、基本設計を受けた業者に特命随意契約で実施設計が契約されてしまうのではないかという懸念をしております。
 実施設計の業者選定は、随意契約で行うのではなく、再度選定作業を行うべきではないかと考えますが、都の見解をお答えください。
 また、六月の実施設計の業者選定において、どのように競争性、適格性を担保されるのか、あわせてお答えください。

○砂川施設整備担当部長 豊洲新市場の実施設計の方でございますが、これは工事を発注するための設計を行うものでございまして、市場業界と協議、調整を経て取りまとめられた基本設計、これを踏まえて行われるものでございます。
 実施設計の設計委託におきましては、当該実施設計の前提となっている基本設計を行っていること、当該実施設計は基本設計と一貫性を持たせる必要があること、当該業者が基本設計を行ったことにより、施設の概要及び敷地の条件などをよく知っており、かつ、その他の必要書類を豊富に持っていることなどの条件に該当する場合は、一般的には特命随意契約を行っているものでございます。豊洲新市場の実施設計においても、これらの条件に該当すると判断される場合には、特命随意契約を予定しております。
 都としては、特命随意契約の条件を踏まえまして、その経験及び実績、技術的な能力などの点から、他の設計事務所と比較して、最も実施設計の契約の相手方としてふさわしいと判断される者と契約を締結するものでございます。
 プロポーザル方式によって基本設計委託業者が選定されることにより、その競争性が担保され、特命随意契約の条件に該当することにより、その適格性が担保されると考えております。

○佐藤委員 地方自治法においては、地方自治体の契約締結方式は、一般的に経済性の確保が可能となる競争入札方式が原則となっております。そうした中、特命随意契約で十二億七千万円もの大きな金額の契約を行うことについては、いかがなものかと思います。
 次に、過去、基本設計相当を作成するに当たって、業界団体との合意や調整がどの程度なされていたのか、また、今後、基本設計や実施設計を委託するに当たり、どのようにして業界団体との調整を行うのかについて伺いたいと思います。
 基本設計相当を作成するに当たって、業界団体との合意や調整がどの程度なされたのかについてお答えください。

○砂川施設整備担当部長 都は、築地市場の移転を決定した平成十三年十二月以降、業界との協議を踏まえ、豊洲新市場基本構想、基本計画、実施計画を順次策定し、平成十八年の十月には基本設計相当を取りまとめました。
 基本設計相当の策定に当たりまして、都と業界団体は、市場建設の検討機関である協議会、懇談会、検討会を約半年間の間に延べ十五回開催し、各街区の施設やバース、駐車場の具体的な配置や規模を検討し、取りまとめたものでございます。
 なお、基本設計相当の取りまとめ以降も、物流の効率化の観点などから、都と市場関係者との間で、施設内容について継続的に協議、検討を進めてきたところでございます。

○佐藤委員 今伺った基本設計相当が出た後、業界団体のうち、例えば東京魚市場卸協同組合では、組合内に設置された市場建設検討特別委員会豊洲新市場建設ワーキンググループを中心に検討された要望書が、昨年末、東京都に提出されたと思います。
 この要望書によれば、仲卸店舗構造については、例えば一店舗事務所が無理なく必要な作業ができる最小単位の面積は、間口三メートル掛ける奥行き六メートルである十八平方メートルが妥当であるとか、店舗内に躯体の柱が入らない構造にしてほしいとか、五項目の要望が出されておりました。
 また、施設計画全般について、例えば七街区、卸売り場に極力売り場スペースを妨げないようなターレスロープを設置してほしいとか、三一五号線高架下連絡通路以外にも、例えば三一五号線の上にターレ走行可の連絡通路を設置してほしいとか、八項目の要望が出てきたわけです。これら十三項目の要望は、すべて反映されているのでしょうか。何ができて、何ができていないのか、お答えください。
 また、今後、基本設計や実施設計を委託するに当たり、どのようにして業界団体との調整を行うのでしょうか、お答えください。

○砂川施設整備担当部長 昨年十月の知事発言を受けまして、都は、平成二十六年度中の開場に向け、都と業界団体から成る新市場建設懇談会を開催いたしまして、基本設計、実施設計などのスケジュールをお示ししました。
 都と業界はこれまで、施設規模や街区ごとの建物配置など、施設に関する基本的な事項について合意、確定してきたところではございますが、売り場内の店舗レイアウトや柱の位置など、今後、各業界団体と調整を要する課題につきましては、各業界に検討を依頼し、本年六月に取りまとめる基本設計に反映させるために全力を挙げて取り組んでいくことといたしました。
 そうした中で、東京魚市場卸協同組合からの要望書につきましては、委員からご質問があったとおり、昨年十二月に、計十三項目の提言及び要望が提出されてございます。
 個別の要望内容につきましては、他業界との調整や構造的な検討を要するものもあることから、今後、基本設計の作業を進める中で、適宜業界と調整し、確定してまいります。
 都といたしましては、基本設計や実施設計の各段階において反映させるべき具体的な内容について、業界団体と調整し、取りまとめていく予定でございます。

○佐藤委員 業界からの要望が出て、設計変更が生じるたびに、費用がかさむわけです。実施設計の業者を選定する前に、それ以降の設計変更が生じないよう、業界との合意を固めておくことが必要ではないでしょうか、お答えください。

○砂川施設整備担当部長 委員ご指摘のとおり、各業界団体から提出されている要望などについては、実施設計での設計変更が生じないよう、各業界団体との調整を綿密に行いまして、基本設計を取りまとめる本年六月までに業界の合意が得られるよう、鋭意努力してまいります。

○佐藤委員 設計業務の業者選定と業界団体との調整について伺ってきたわけですが、今回の基本設計業務ともかかわってくる過去の基本設計相当業務についても伺いたいと思います。
 アドバイザリー業務を行っていたのはみずほ総研であり、アドバイザリー企業とその協力企業は、PFI事業の参加資格の制限があり、受注ができないというルールのもとで委託業務を行っていたかと思います。
 そこで伺いますが、都とみずほ総研との契約において、選定方法と契約金額の決定方法を教えてください。
 また、単年度の契約として、平成十六年から平成十九年まで契約を続けていたわけですが、ほかにどのような業務が含まれているのか、また、未履行分の業務があるのかどうかについてお答えください。

○野口新市場事業計画担当部長 まず、平成十六年度の豊洲地区における新市場建設事業に関するPFI導入可能性調査委託につきましては、希望制指名競争入札により、みずほ総合研究所株式会社と契約いたしました。
 また、平成十七年度から平成十九年度の豊洲地区における新市場建設事業に関するアドバイザー業務委託につきましては、単年度ごとに同会社と特命随意契約で契約いたしました。
 各契約における委託内容について、導入可能性調査委託におきましてはPFI導入の可否を判断するための調査を行い、アドバイザー業務委託では基本設計相当などの建設計画に係る検討のほか、運営、維持管理に係る検討、事業費の算定、実施方針や業務要求水準書案などの公表資料の作成等を行っております。
 なお、委託しました業務はすべて履行されており、未履行の業務はございません。

○佐藤委員 次に伺いますが、豊洲新市場の基本設計相当業務は、都とみずほ総研との豊洲地区における新市場建設事業に関するアドバイザー業務委託の一部として実施しているということであるようですが、設計を委託した業者名と委託金額をお答えください。

○野口新市場事業計画担当部長 豊洲地区における新市場建設事業に関するアドバイザー業務委託につきましては、みずほ総合研究所株式会社の協力会社として、株式会社佐藤総合計画及び日本工営株式会社がそれぞれ建築面、土木面での技術的な支援業務を行っております。
 なお、契約の履行は受託者であるみずほ総合研究所株式会社が担うものであり、受託者と協力会社との契約につきまして、都が関与する性格のものではございません。

○佐藤委員 なぜ基本設計相当について、通常の入札としなかったのでしょうか、お答えください。

○野口新市場事業計画担当部長 PFIにつきましては、これは民間の資金、ノウハウを活用いたしまして、施設の設計、建設、維持管理等を一つの事業として一括して行う手法でございます。
 このため、PFI事業では、発注段階におきまして、建設計画、維持管理計画に加えまして、事業におけるリスクや法務面、財務面の検討を相互に関連するものとして一体的に行う必要がございます。
 したがいまして、基本設計相当部分だけを抜き出しまして、個別に発注することは合理的ではないことから、アドバイザー業務委託の中で行ったものでございます。

○佐藤委員 みずほ総研と都が契約したアドバイザリー契約の中に含まれているとのことでありますが、アドバイザリー企業は、PFIの導入可能性、つまり、PFIを行うことが都のメリットになるのかどうかといったバリュー・フォー・マネーの算出等を行うのであり、アドバイザリー企業が設計まで引き受けることについては疑問があります。
 PFIの導入可能性調査の後、事業実施業者を選定し、設計を行うべきだったのではないかと思います。なぜ基本設計相当が、みずほ総研と都が契約したアドバイザリー契約の中に含まれていたのでしょうか。お答えください。

○野口新市場事業計画担当部長 卸売市場の計画策定に当たりましては、生鮮食料品流通の中核的役割を担います市場関係業者と十分協議を行うことが不可欠でございます。
 このため、本件PFI事業では、施設面積等の条件だけを示し、すべてPFI事業者の提案にゆだねるのではなく、市場業界の意向を十分反映させるため、アドバイザー業務におきまして、市場業界との合意内容を基本設計相当として図面化し、発注段階で示すことにより、事業を行う上での前提条件としたものでございます。
 したがいまして、PFIの契約締結後、PFI事業者は基本設計相当を前提として設計業務を行うことを想定していたものであり、アドバイザー業務において基本設計そのものを行ったわけではございません。

○佐藤委員 今のお答えによれば、アドバイザリー企業が業界との協議に加わって、さまざまな条件をつくって、PFI事業実施業者の公募を行う予定だったということですね。そのため、アドバイザリー契約を受けたみずほ総研だけでなく、PFI事業者も業界と協議をすることになっていたと伺いました。
 引き続き伺いますが、都がみずほ総研を選定するに当たり、基本設計相当を含めた予定価格を算出していたはずだと思います。つまり、基本設計相当の予定価格が算出されていたことと思います。
 一方、みずほ総研は設計会社に委託するわけですから、委託の契約金額があるわけです。予定価格と委託の契約金額との差額、いわゆる契約差金に当たるものが出てくるのではないかと思うわけですが、その差額についてはどこに帰属するのか、都とみずほ総研が協議することになっていたのかどうか、お答えください。

○野口新市場事業計画担当部長 都とみずほ総合研究所株式会社が契約しました豊洲地区における新市場建設事業に関するアドバイザー契約につきましては、業務委託の標準契約書により、受託者が仕様書等に従い業務を履行します総価契約により契約したものでございます。
 本標準契約書におきましては、一部業務を再委託することに伴う契約金額に関する規定はございません。

○佐藤委員 総価契約とはいえ、なぜ契約書に明記しなかったのでしょうか。どの契約で幾らの差額が発生し、その取り扱い方法がどうであったか、詳細な記録を検証すべきと考えますが、見解を伺います。

○野口新市場事業計画担当部長 基本設計相当は、PFI事業を発注するに当たりまして、市場業界の意向を反映するため、市場業界との合意内容を図面として示したものであり、その後、契約しましたPFI事業者が、そのノウハウや創意工夫を生かした提案を行うことにより、良質なサービスを確保することを想定しておりました。
 この基本設計相当の作成を行いましたアドバイザー契約は、PFI事業を適切に実施するための支援業務であり、その契約は、業務委託の標準契約書によります、受託者が仕様書等に従い業務を履行する総価契約によるものであり、適切なものと認識しております。
 また、この契約の成果は、今回発注しております基本設計業務にも十分生かされております。

○佐藤委員 今回指摘しました都とみずほ総研との契約では、議会には都とみずほ総研の契約しか出てきません。内部監査や包括外部監査の対象となるのは中央卸売市場の事業運営のみであり、みずほ総研の委託内容については対象外です。みずほ総研と協力企業の監視ができるような契約内容に変えるべきだったのではないかと思います。
 都は、みずほ総研と協力企業との契約については関与する性格のものではないと説明しているわけですが、平成十七年度、十八年度の契約金額の総額は約三億七千万円であるわけです。多くの予算を使っているわけですから、過去の発注についてもさらに十分な説明をするべきと考えます。
 今回、基本設計の業者選定に当たり、品質確保をするためにプロポーザル方式で業者選定するということでありますが、基本設計相当を作成した際には、みずほ総研が業者の選定を行っており、都には成果物が出てきただけと聞いております。
 前回はみずほ総研任せであったのに、今回はプロポーザル方式で設計会社を選ぶわけです。品質にこだわるということであれば、基本設計相当も慎重に業者を選ぶべきだったのではないかと思います。
 また、随意契約で実施設計の業者選定を行うといったことについても、大いに疑問があります。
 さらにいえば、基本設計相当以降、業界団体から出ているさまざまな設計変更の要望も現時点では反映されておらず、また、中央区の要望と豊洲市場の規模や使い勝手等について、まだまだ不確定な要素がある今の段階で次のステップに移るというのは強引なのではないかとの懸念を申し上げ、私の質問といたします。

○砂川施設整備担当部長 今までご答弁いたしましたとおり、十八年にまとめた基本設計相当は、PFI事業の発注の条件を示すために、市場業界と調整した合意の内容をそのまま設計図であらわしたものでございます。
 これに対しまして、今回の基本設計は、この十八年の基本設計相当を踏まえまして、例えばエネルギーの有効利用ですとか、維持管理や建設コストの縮減、建物デザインの検討など、まさに設計事務所の提案能力を評価し、契約すべき委託内容となってございます。
 両者の内容は全く異なっていることから、十八年の基本設計相当はアドバイザリー契約に含め委託し、今回の基本設計はプロポーザル方式で委託することについては妥当であると考えております。
 また、実施設計委託については、すぐれた技術力を保有し、基本設計を行った設計事務所と特命随意契約を行うことは、何ら問題はないと考えております。
 さらに、市場業界の要望への対応や調整、協議につきましても、実施設計が速やかに発注できるよう、合意に向けて精力的に取り組んでまいります。決して強引に実施設計を行うということではございません。

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十五分散会

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