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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第三号

平成二十一年三月十七日(火曜日)
第八委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長岡崎 幸夫君
副委員長川井しげお君
副委員長大西由紀子君
理事高倉 良生君
理事鈴木あきまさ君
理事増子 博樹君
小竹ひろ子君
佐藤 広典君
山口  拓君
村上 英子君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君
川島 忠一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長佐藤  広君
次長前田 信弘君
総務部長塚田 祐次君
産業企画担当部長櫻井 和博君
商工部長三枝 健二君
金融部長保坂 政彦君
金融監理室長中村  靖君
金融支援担当部長櫻井  務君
観光部長小島  昭君
農林水産部長産形  稔君
雇用就業部長小田 昭治君
事業推進担当部長日請 哲男君
労働委員会事務局局長関  敏樹君

本日の会議に付した事件
 意見書、決議について
 労働委員会事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出 労働委員会事務局所管分
 産業労働局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出 繰越明許費 債務負担行為 産業労働局所管分
・第七号議案 平成二十一年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
・第八号議案 平成二十一年度東京都農業改良資金助成会計予算
・第九号議案 平成二十一年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
・第十号議案 平成二十一年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第六十二号議案 東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援に関する条例
報告事項(質疑)
・新銀行東京の最近の動向
・外部調査報告書に基づく新銀行東京の対応について
・警視庁への告訴状の提出について
・「森づくり推進プラン」の中間まとめについて

○岡崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る三月五日の本会議におきまして、米沢委員が本委員会から文教委員会に変更になり、新たに村上委員が文教委員会から本委員会に所属変更する旨許可されました。
 この際、新任の村上委員をご紹介いたします。

○村上委員 ただいまご紹介をいただきました自由民主党の村上英子でございます。
 米沢先生の後ということでございますけれども、皆さん方と一緒になって、経済・港湾委員会の中で、委員としてしっかりと働いていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

○岡崎委員長 紹介は終わりました。
 なお、議席につきましてはただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○岡崎委員長 次に、意見書、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書、決議を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○岡崎委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十一年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十一年三月十三日
東京都議会議長 比留間敏夫
経済・港湾委員長 岡崎 幸夫殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十三日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(木)午後5時

(別紙1)
経済・港湾委員会
第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中
  歳出
  繰越明許費
  債務負担行為  経済・港湾委員会所管分
第七号議案   平成二十一年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八号議案   平成二十一年度東京都農業改良資金助成会計予算
第九号議案   平成二十一年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第十号議案   平成二十一年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十一号議案  平成二十一年度東京都と場会計予算
第二十号議案  平成二十一年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十二号議案 平成二十一年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十三号議案 平成二十一年度東京都港湾事業会計予算

(別紙2省略)

○岡崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局関係の予算の調査並びに産業労働局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出、労働委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 なければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○岡崎委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、産業労働局所管分、第七号議案から第十号議案まで、第六十二号議案及び報告事項を一括して議題といたします。
 本案及び報告事項については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○塚田総務部長 去る二月十三日及び三月二日の当委員会でご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。目次でございます。資料は全部で二十三項目ございます。
 一ページから三ページまでに、それぞれ中小企業対策、農林水産対策、雇用就業対策の過去十年間の予算額、決算額の推移をお示ししてございます。
 四ページをお開きください。製造業の全国と東京の推移をお示ししております。
 平成十七年における工場数は、全国で約四十六万九千所、全都で約四万五千所でございます。また、製造品出荷額等は、全国で二百九十八兆一千二百億余円、全都で十一兆九百億余円でございます。
 五ページでは、小規模小売店の全国と東京の推移をお示ししております。
 平成十九年における全国の商店数は約百十二万二千店、下の表の東京都の商店数は、速報値でございますが、約十万一千店でございます。
 六ページは、過去十年間の中小企業の倒産件数の全国と東京の推移でございます。
 平成二十年における東京都における倒産件数は二千八百七十三件、全国の倒産件数は一万五千五百二十三件でございます。
 七ページは、平成十八年度から平成二十年度上半期までの中小企業制度融資のメニュー別貸出実績を半期別にお示ししております。
 平成二十年度上半期の融資実績は、表の下から二段目にありますように、六万一千六百四十件、六千八百九十四億円となっております。また、平成二十年度の預託額は、当初予算額で千八百六十億円でございます。
 八ページは、平成二十年十月三十一日から平成二十一年一月末までの緊急保証制度に係る区市町村の認定件数及び都制度融資(経営緊急)の実績をお示ししております。
 緊急保証制度に係る区市町村長の認定件数は五万七千三百十一件となっております。また、都制度融資(経営緊急)の実績は、保証承諾件数が二万四千七百四件、保証承諾金額が六千二十億四千二百万円でございます。
 九ページでは、新・元気を出せ商店街事業の事業開始以降の実績をお示ししております。
 一〇ページでは、都の商店街振興施策の利用状況を事業別にお示ししております。
 一一ページをお開きください。新銀行東京の再建計画の進捗状況をお示ししております。
 上の表をごらんください。損益計算書の当期純利益につきましては、再建計画上の平成二十年度収益計画ではマイナス百二十六億円、第三・四半期決算ではマイナス七十三億円となっております。
 貸借対照表の純資産につきましては、下の表にございますとおり、平成二十年度収益計画では四百二十億円、第三・四半期決算では四百九十八億円となっております。
 一二ページでは、開業以降の月別の融資件数、残高、返済額、不良債権額について、平成十七年四月から平成二十年十二月までの実績をお示ししたものでございます。
 右下の表にございますとおり、平成二十年十二月末までの中小企業向け融資の実行件数の累計は一万四百十七件であります。
 一三ページをお開きください。開業以降の融資、保証実績で、月別、メニュー別の件数、金額について、平成十七年四月から平成二十年十二月までの実績をお示ししたものでございます。
 右下の表にございますとおり、平成二十年十二月末までの中小企業向けの融資と保証を合わせた実績の累計は、実行件数が一万七千六百三十八件、実行金額が二千八百五十一億九千五百万円でございます。
 一四ページは、開業以降の融資、保証実績で、事業規模別の件数、金額(残高ベース)を示しております。平成二十年十二月末時点の融資と保証の合計の件数は九千八百三十八件、残高は七百十一億四千八百万円でございます。
 一五ページは、開業以降の融資、保証実績で、事業規模別の件数、金額(実行ベース)をお示ししております。
 一番下の表になりますが、平成二十年度の融資実績は、第三・四半期までで、件数が二百六十七件、金額が七十八億一千五百万円となっております。
 一六ページは、開業以降の債務超過企業、赤字企業への融資、保証実績でございます。
 一番右側の欄は平成二十年度第三・四半期末時点の実績ですが、合計の件数は四千九百二十三件、残高は三百二十九億円であります。
 一七ページをお開きください。不良債権の状況をお示ししております。
 一番右側の欄をごらんください。平成二十年度第三・四半期末時点における破綻更生債権及びこれらに準ずる債権の額は百六十三億円、危険債権の額は百九十億円、合わせて三百五十三億円となっております。
 一八ページは、預金規模別の預金者の件数、割合、金額でございます。
 各年度末及び平成二十年度の各四半期末時点における預金残高一千万円以下と一千万円超の個人預金者の件数、金額及びそれぞれの割合をお示ししております。
 一九ページは、融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移でございます。
 各年度及び平成二十年度の各四半期における無担保・無保証による融資の実行件数、実行金額をお示ししております。
 二〇ページは、新銀行東京が契約していた監査法人の一覧(時期、主な指摘事項、指摘に基づく業務の改善内容)でございます。
 開業以降、各決算期ごとの主な指摘事項とその改善内容をお示ししております。
 二一ページをお開きください。平成二十一年三月期第三・四半期決算における融資、保証等実行分の内訳をお示ししております。
 第三・四半期に実行された中小企業向け融資、保証等実績の合計は、件数で二百八十三件、金額は八十二億円となっております。
 二二ページは、都と連携した支援事業の事業別の実行件数、実行額の推移でございます。
 公共工事代金債権信託の実績をお示ししております。
 二三ページは、外部調査報告書策定までの全経過でございます。昨年六月以降の経過についてお示ししております。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○岡崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本案及び報告事項に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 それでは、私からは地域の金融機関と連携した新たな金融支援策について伺わせていただきます。
 この支援策は非常に意義があり、一刻も早く実施すべきである、私ども自民党はそのように考えております。そこで、本支援策の早期実現に向けて、我が党として確認しておきたいことも含め、何点かお伺いしてまいります。
 私の地元の大田区の状況ですね、予特でも、ものづくり人材の育成とその支援策について質問させていただきましたし、その際にも触れさせていただきましたが、世界にも通用するような高い技術力を持っているにもかかわらず、今般の景気後退の影響をまともに受けて大変苦しんでいる、こういったものづくり中小企業が大変多くあるわけでございます。私もふだんから企業の皆様の声をいろいろと伺っておりますが、特に今回の新たな金融支援策については、こんな苦しい時期に追加の資金を調達できる制度をつくっていただけるということは本当にありがたいんだと。ぜひともすぐにでも利用したいんだというのが、まちの、私ども大田区、そうなんですが、本当に切実な声なんですよ。非常にこういう声が、今度の支援策に対して期待が大きい、このように申し上げたいと思います。
 このような大きな期待にこたえるためにも、企業の皆様には、この制度の内容をしっかりとお伝えして、ぜひ活用していただかなければならない、このように考えております。
 そこで、改めてお伺いいたします。この支援策は、中小零細企業にとってどういうメリットがあるのか、まず確認の意味でお伺いいたします。

○保坂金融部長 本支援策によります中小零細企業のメリットでございますけれども、現下の厳しい経済情勢のもとにあって、例えば制度融資の信用保証枠を使い切っていたり、あるいは大幅な条件変更を行っているなどで、緊急保証制度でも融資が受けられない場合がございます。そうした場合でも、国の信用補完制度によらない、地域の金融機関の目ききの力を活用した都の独自の本支援策によりまして、新規資金の調達の可能性が開けてくるものであります。
 先ほどご紹介いただきましたような、高い技術力やすぐれたビジネスプラン等によりまして、この難局さえ乗り切れば将来的に展望が開けてくる企業の皆様方にご活用いただきたいと考えております。

○鈴木委員 ただいまの答弁で、中小零細企業にとってこれだけのメリットがあるんだということもよくわかりました。ぜひとも本支援策の早期実現に向けて、全力を挙げて取り組んでもらいたいと考えております。
 一方、本定例会の本会議、予算特別委員会での議論を通じて、本支援策の課題が明らかになってまいりました。ここで改めて、今後、この融資制度の構築までに残された課題とその解決に向けた取り組みについてお伺いをいたします。

○保坂金融部長 予算特別委員会でも局長が答弁してまいりましたが、本制度の安定的な運営を確保するには、損失を抑制することが重要であると認識しております。あわせて、金融機関との取引の長さや内容といった対象企業の要件の詳細や、融資限度額や融資期間、金利等の負担水準といった融資条件など、本融資制度の具体的な制度設計を早期に示していくことが必要であると考えております。
 企業にとって利用しやすい制度とすると同時に、安定的な制度の運営が保たれるよう、引き続き金融機関等との調整を図ってまいります。

○鈴木委員 経済は生き物でありますし、今後さらに景況が悪化すれば、企業倒産の増加やデフォルトの大量発生など、不測の事態が起こる可能性もあるわけです。制度設計に当たっては、損失の抑制を図れるような工夫が必要だと思います。また、参加金融機関の間でデフォルト発生のばらつきがなるべく少なくなるような工夫が必要だと思いますが、その点、どのように考えているでしょうか。

○保坂金融部長 本支援策においては、債務不履行の過度な発生や参加金融機関間のばらつきを抑制する策として、例えば制度融資と同様に保証機関を活用することも一つの効果的な策と考えております。
 金融機関と保証機関の両者が審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることや、保証基準の設定を通じてご指摘の各参加金融機関の債務不履行発生のばらつきを相当程度抑えることができるものと期待しているところでございます。
 加えまして、債務不履行に対し都が損失補助を行うに当たっては、所管局においてその妥当性について審査し、適正を期していく考えであり、外部の専門家を活用するなど、具体的な仕組みについて、今後検討してまいります。

○鈴木委員 ますます厳しくなる経済情勢のもと、資金繰りに苦しむ中小零細企業への金融支援は、一刻の猶予も許されません。一部の政党では、金融機関により本融資制度が悪用されるというようなことを盛んにいって、あるいは、新銀行を初め、どこのことをいっているということは私自身もわかりませんけれども、乱脈金融機関への経営支援につながるおそれがあるというようなことをいって、本支援策に反対する主張を行っております。
 しかしながら、本当に今中小企業の窮状を救わなきゃいけない、やっぱりここを私ども都議会は真剣に考えなきゃいけないんだと思います。そういうような党利党略に基づくような的外れな主張というのは、本当にやめてもらいたいなというふうに思っております。
 今必要なのは、疑いを前提にして後ろ向きの議論をすることではなくて、金融支援策を迅速に実行して所期の目的を達成していく、まさに政策実行力であると、私ども自民党は考えております。
 ここで改めて支援策の早期の実行に向けた都の所見をお伺いいたします。

○佐藤産業労働局長 新たな融資制度の構築に当たりましては、今金融部長からもご答弁を申し上げてきたところでありますけれども、対象企業の要件、また融資条件、そして損失補助に対する審査等の仕組みなどの諸課題の早期の解決が重要であると、このように認識をしております。
 現下の厳しい経済環境を踏まえますと、資金繰りに苦しむ中小零細企業への金融支援の充実は待ったなし、そういった状況にありまして、本年夏ごろの制度開始を目指しまして、金融機関等との調整に全力で取り組んでまいる所存でございます。

○鈴木委員 今佐藤局長からも力強い答弁をもらいましたけれども、私の地元の大田区の中小企業を初め多くの中小企業があしたへの希望を見出せたという思いでございます。重ねて一刻も早い実施を要望しまして、それと、この新しい金融支援策につきましては、その辺の今まで答弁いただいたことをよく中小零細企業、都民にPRできるような、そういう名称をぜひつけていただきたいな、そんなふうにも要望して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

○山口委員 それでは、私からも、金融支援条例、また新銀行東京に関連して、幾つか質疑をさせていただきたいと思っております。
 まずは、金融支援条例についてお伺いしてまいりたいと思っております。
 三月十一日の予算特別委員会におきまして、連携先の金融機関について、メガバンクや政府系金融機関の取り扱いについて我が会派から質問させていただいたわけでございます。それに対して、東京都は、本条例において地域の金融機関とは主として都内において営業活動を行う金融機関と規定しており、全国的に事業を展開している政府系金融機関及び都市銀行については対象としないと、こういう答弁がなされたわけであります。
 制度融資の取扱金融機関で、普通銀行に分類をされている三十三行のうち、都市銀行は五行あるわけでありますが、三菱UFJ信託や中央三井信託のように信託銀行も含まれているわけであります。これら信託銀行は、条例での連携先金融機関になるのかどうか、まずはお伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 本条例において、地域の金融機関とは、主として都内において営業活動を行う金融機関と規定しておりまして、都市銀行同様、全国展開をしている信託銀行については対象としないものと考えております。

○山口委員 制度融資で対象となっている金融機関が今回の制度では必ずしも対象ではないということはわかりました。
 金融庁による免許・登録業者一覧では、金融機関の業態として、都市銀行や信託銀行、その他、あるいは銀行持ち株会社や外国銀行、地方銀行、第二地方銀行と区分されているわけであります。この区分で見ると、東京都が出資する新銀行東京はその他に区分され、あおぞら銀行や新生銀行、セブン銀行とかソニー銀行などと同じ区分になっているわけであります。これらその他に区分されている金融機関を連携先金融機関にすることについて、東京都としてはどのようにお考えになられているのか、お伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 本支援策では、日ごろから取引を通じ中小企業の経営の実情の把握に努め、企業の顔が見える関係にある、地域に密着した金融機関の目ききの力や融資ノウハウの活用がポイントであると考えてございます。
 今回の支援策の参加金融機関の対象とするか否かは、こうした趣旨を勘案して、それぞれの金融機関の実情を踏まえ、判断してまいりたいと考えております。

○山口委員 さらにもう少し細かいところに話を進めて伺ってまいりたいわけなんですが、東京都の制度融資の取扱指定金融機関では、二十九の信用金庫と十六の信用組合が指定されているわけであります。例えば、信用金庫の中でも湘南信金さんであるとか飯能信金さん、横浜信金さんのように、主な営業活動の拠点が都外にあるような金融機関も当然含まれているわけであります。これらの信用金庫は対象とならないのかどうか、お伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 本条例において、地域の金融機関とは、主として都内において営業活動を行う金融機関と規定しております。ご指摘の都外に本店のある金融機関については、その営業活動の実績を踏まえて判断していく考えでございます。

○山口委員 先ほどの質問にも、企業の顔が見える関係にある、地域に密着した金融機関の目ききの力がポイントであるといった答弁をいただいたわけであります。また、今も、金融機関の営業活動の実態を踏まえて判断するという答弁もまさにあったわけなんでありますが、特定の金融機関は排除しないといいつつも、おのずと参加金融機関は限られてくるのだろうと思います。参加金融機関の詳細な内容については、今後、いつごろ、どのように議会や都民に対して示されるんでしょうか。確認とお伺いをしたいと思います。

○保坂金融部長 本融資制度は、本年夏ごろの開始を予定しておりまして、現在、融資条件などの制度設計について、金融機関等と調整を進めているところでございます。それがまとまった段階で参加金融機関の募集を行い、決定することとなります。決定後は速やかに、プレス発表等の適切な手段により、広く明らかにしていきたいと考えております。

○山口委員 さて、制度融資では、取扱金融機関の審査とあわせて信用保証協会でも審査を行い、融資の可否を決めているわけであります。今回の制度に対しても、東京都は、予算特別委員会の中で、債務不履行の発生を抑制するためには、例えば制度融資と同様に保証機関を活用することも一つの効果的な措置と答弁をされているわけであります。
 仮に保証機関を活用するとしても、その審査の基準、内容は、信用保証協会が行っているものとは、当然のことながら違うものだと思われますが、審査の基準は信用保証協会よりも厳しくなるものなのか、また、審査の内容はどのようになるのか、お伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 審査の内容といたしましては、一般的に、事業経歴、事業への取り組み姿勢、経営意欲、資金使途、返済能力などが考えられます。信用保証協会は信用保証協会法に基づいて設置されておりまして、その審査につきましては、基本的に全国同じ基準に基づき実施されているところでございます。
 一方、本支援策は、厳しい経済環境の中で、緊急保証制度などの制度融資によっても資金調達が困難な企業を対象とした都独自の制度でございまして、審査基準が全く同一とならないものと考えておりますが、一方で、過度の損失は回避する必要があり、現時点では一概に申し上げることはできません。
 いずれにせよ、金融機関と保証機関が車の両輪のごとく審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることを期待しておりまして、今後、金融機関や保証機関等と調整を進めてまいります。

○山口委員 審査の基準、レベルが見えない中にあって、やはり制度のかぎを握ってくるのは、各金融機関の目ききではないかと私は思います。そして、預託金や損失補てんは都民の税金で賄われるわけでありますから、可能な限り情報公開をしていくことは当然の責任であると思います。
 例えば、制度融資でも、現在、都市銀行、地方銀行、第二地銀、信託銀行、長期信用銀行、信用金庫、信用組合、政府系金融機関、その他に区分して、金融機関別の保証承諾状況や保証債務残高状況、代位弁済状況をホームページ上で全部公開されているわけであります。新たな制度においても、最低限、制度融資と同等の情報公開は可能であると考えますが、都の見解をお伺いします。

○保坂金融部長 制度融資と同様の情報公開は可能ではないかというご意見でございますが、本支援策は、制度融資とは、融資目標額や参加金融機関の数など、その事業規模が異なるものでございます。情報公開のあり方についても、両者を単純に比較することはできないと考えております。個別金融機関の情報が特定され、競争上や事業運営上の影響が及ぶことがないように配慮しながら、適切に対応してまいります。

○山口委員 今議会でこの条例案が提案されたわけでありますが、中身についても、また取引先となる指定金融機関についても、また、今後どのようにこの制度が運用され、使う方が使えるのかということも、まだ具体的に何も決まっていない状況の中でこのように一つ一つ確認をさせていただいているわけであります。
 これがどのようになっていくのか決定する前に私たちは賛否を決めなければいけないわけでありますから、細かにお伺いさせていただいているところでありますが、今お話しした情報公開の件も含めて、中小企業の救済であるというのであれば、細かに適切な時期に説明をしていただくことを強く要望して、金融支援条例についての質問から新銀行東京の質問に移らせていただきたいと思います。
 さて、新銀行東京について、まずは業務改善命令について質問させていただきたいと思います。
 いわば最もおそれていた事態、金融機関としてもらってはいけない行政処分、業務改善命令が金融庁から発動されてしまいました。これに対して、新銀行東京は、即座に業務改善計画を示したわけでありますが、中でも業務改善命令における主要な問題点及び改善措置について、幾つかお伺いしたいと思います。
 主な改善措置の一つに、問題事案再発防止のための抜本的な方策の策定及び法令遵守態勢の確立というものがあります。この中に、問題が疑われる事案というのが示されているわけでありますが、都は、この問題が疑われる事案というのは一体何を示しているものと考えているのか、または、新銀行東京は何を想定しているのか、見解を伺いたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、業務改善計画において、問題事案再発防止のための抜本的な方策の策定及び法令等遵守態勢の確立として、新規先の融資に際し、上司が同行し、経営者との面談を含む取引先の実態確認を行うことを義務づけるほか、適正な進捗管理を実施することとしております。さらには、問題事案については、債権売却、いわゆるバルク処理分のものも除外することなく調査を進めておりまして、不正が発見された場合は厳正に対処することとしております。
 今回の業務改善計画でいう問題が疑われる事案でございますが、今後の再発防止の観点からの取り組みについて記載されたものであります。

○山口委員 そもそもが、この問題点の認識とその主要な改善措置を見ていても、いずれも今までなぜやってこなかったと思うイロハのイであって、あきれてしまうばかりでありますが、説明責任についても疑問があります。
 新銀行東京から発表されたこのニュースリリースはわかりますが、四百億円の追加出資をして、経営監視を強化したにもかかわらず、この事態なわけであります。経営悪化の責任の所在については、私はかねてから知事に、または都にもこの責任の一端があるのではと、再三問いかけをしてきているわけでありますが、都としてもこの点に関しては慎重であるべきはずにもかかわらず、この件に関しては、都から何ら謝罪も、そして都民に対して声明も発していないわけであります。
 銀行にとって、都は株主であり、説明責任を有しているのと同じように、都は税金の使い道、その先にある銀行に起こった事態について、想定外のことが起こったというのであれば、当然に事態を正確かつ慎重に調べた上で、都民に説明をし、見解と謝罪を示すべきではないでしょうか。見解をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 都は、今回の業務改善命令を受け、直ちに新銀行東京に対し書面による報告を求めております。また、今回の件につきましては、二月十三日の本委員会への報告を行ったところでございます。
 なお、新銀行東京においても、当然のことながら、金融庁への業務改善計画の提出に際し、日銀において記者会見を行うなど、必要な対応を行っております。

○山口委員 議会で報告されるのは当たり前のことでありますが、新銀行東京というものが社会的にも関心が極めて高まっているときに、記者会見をとまでは申し上げないにしても、何らかの声明を出し、この事態について東京都の見解なりをきちっと示しておくべきであったと私は思いますし、何ら今からでも遅くないわけでありますから、一年がたったこの契機において、しっかりこういったものを示していくことこそが信頼回復に努めていく東京都の責任ではないかと思いますので、強く申し上げておきたいと思います。
 金融監理室についても幾つかお伺いしていきたいと思います。
 新銀行東京が、過去のこととはいえ、都がつくったスコアリングモデルに沿った形で詐欺が行われ、少なくとも二人の元行員が逮捕されるという事態、あってはならないことが起こってしまったわけです。このあたりが、まさにもはや他人事のような対応としてあらわれてくることではないんでしょうか。
 二度目の逮捕も含めて、これら一連の事態を受けて、金融監理室は一年をかけて監理、すなわち監督、管理をしてきたわけであります。とするならば、少なくともこれまで新銀行東京に対して一体どのような申し入れを金融監理室としてしてきたのか。これをまずお伺いしたいと思います。この間、一年間、一体何をしてきたのか、これは都民に対しても明らかにするべきではないでしょうか。この説明をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 先ほど、都がつくったスコアリングモデルというご発言があったのでございますけれども、これまで本会議などで繰り返し述べてまいりましたが、スコアリングモデルは、今回の外部調査によれば、仁司元代表執行役を初め、後に新銀行東京の執行役に就任する七名の方と監査法人など関係者との間での議論の結果を踏まえた成果であることをご認識いただければと存じます。
 さて、金融監理室では、昨年六月の株主総会において、金融経済情勢の変化などを踏まえた柔軟な事業展開や、積極的かつわかりやすい形での情報開示、提供、旧経営陣に対する責任追及について厳正な対処を求めるなど、株主としての立場から発言を行っております。
 また、月二回開催される株主連絡会においては、再建に向けた事業の進捗状況の把握に努めてまいりました。
 都は株主として必要な監視を行っており、その結果については今年度から開示となっている四半期決算をごらんいただければと存じます。

○山口委員 株主としての立場からの発言ということもありましたが、銀行の経営にかかわるような申し入れをされているわけではないということだと思います。であるならば、監理室として、少なくともどういったことを監督、管理をしてきたのかということは、経営とは何ら関係性がないではないんでしょうか。
 また、外部監査、監視に近い組織として、都も議会も都民も監理室の位置づけや重要性を理解している、私も理解しているからこそお伺いしますが、何をどのように、そして、その結果どう変わったのか、いい機会ですから、今後は四半期ごとの決算期にでも、この間の監理について、定期的に議会なり都民に示していくべきではないでしょうか。見解をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 金融監理室では、追加出資の際の付帯決議を重く受けとめ、新銀行東京に対する適切な監視と支援に努めているところでございます。
 都は、新銀行東京の直近の動向及び都の対応について、四半期決算を含め、その時々の重要な事項を本委員会に報告してまいりました。

○山口委員 事の経過を把握していく上においても、金融監理室の業務形態、内容からいっても、その状況状況における動向をきちっと都民なり議会に示していくことこそが説明責任を果たしている大きなことになると思いますし、私はこの点については、また改めて強く求めておきたいと思います。
 また、今お話をした情報開示に対する姿勢でありますが、昨年三月の四百億円の追加出資以降、私も再三銀行情報の開示を求めてきたわけであります。ようやく四半期ごとの決算報告が出されて、それまで見えてこなかった銀行の実態や、いわば正体がつかめてきたわけであります。
 そこでお伺いいたしますが、今まさにここまで示すことができた新銀行東京でありますが、開示される前、すなわち昨年三月まではこういった情報を東京都は確認、把握をしていなかったんでしょうか。さらにいえば、できなかったとするならば、出せたはずの情報を引き出す能力に金融監理室が欠けていたのか。できたのにしなかったとなれば、なおさら問題なわけであります。これらのことについて、実際のところはどうだったのか、改めてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 銀行に対する監督権限は金融庁にあるとともに、株主としての都の経営監視については銀行法上の制約がございます。このような制約の中、都は、開業から十九年度まで、中小零細企業支援という政策目的の実現の観点から、経営の大枠を監視してまいりました。今年度からは、新銀行東京の経営悪化などを踏まえ、これまでの項目に加え、損益や不良債権の管理状況など、報告項目の拡大を行ったところでございます。
 新銀行東京においては、中間期末決算に加え、四半期決算を開示するなど、銀行の経営に影響を及ばさない範囲で、可能な限りの開示を行っているところでございます。

○山口委員 これはまさに今再建をされようとしている新銀行東京の状況というものに、我々も強く関心を持ち、注目をしているところでありますし、この気持ちは都民だれもが思っているところであると思いますので、これまでなぜできなかったのかということを問うことも私たちにとっては必要なことでありますが、これから先のことを考えていくのであれば、金融監理室としても十分にご努力をいただいて、もちろん経営に支障を来すような情報というのはなかなか、私たちも求めていながらも、難しいのかなと思うところもありますし、ここまでは私たちも見ていてなるほどと思える情報も出てきたことも一つの事実でありますから、そこは評価をした上で、強く銀行に求めていくようお願いをしたいと思います。
 続いて、第三・四半期決算についてお伺いさせていただきたいと思います。
 第三・四半期決算についても、業績が伸びているという分析をしているかもしれませんが、再建計画どおりかというと、必ずしもそうではありません。再建のためとはいえど、見過ごせないところが幾つかあるものですから、何点か確認をさせていただきたいと思います。
 まず、無担保・無保証融資についてであります。
 今年度における四月から十二月までの融資等二百七十五億円のうち、中小零細企業向けの融資の額は百二十億円であり、単純に計算しても、とても中小零細企業救済のための融資とはいえない額の融資が多数含まれていることは、申し上げるまでもなく一目瞭然であります。資料によれば、今年度実行した無担保・無保証分は二百十四億円となっているが、それでは、中小企業向け融資百二十億円のうち無担保・無保証分はどのくらい含まれているのでしょうか。お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 中小零細企業向け融資のうち無担保・無保証分については、営業戦略上、新銀行東京は明らかにしてございません。

○山口委員 いっているそばから大変伺いたかった情報がお伺いできないわけでありますが、営業戦略上、新銀行東京はこの情報については明らかにしていないというご答弁になりました。このような数値が明らかになっていかなければ、新銀行東京が設立目的に沿った形で再建が進められているのかどうか、私たちとしても検証のしようがないわけであります。
 数値は明らかにしていないということでありますから、推測をするしかないわけでありますが、仮に、仮にですよ、公共工事債権信託を除いた中小企業向け融資の七十八億円がすべて無担保・無保証融資であったとしても、少なくとも約百四十億円は大企業への融資分となるわけであります。この無担保・無保証融資一つをとっても、新銀行東京が中小企業への支援という本来の役割を果たしているとはいえないと私は考えるんですが、今後もこの傾向は再建していく中で果たして拡大していくのか、都の認識をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 中小零細企業支援という新銀行東京の設立理念は不変であります。そのためにも、経営改善を果たすことが必要であり、現在は、収益基盤の安定のために中小零細企業以外の融資にも取り組んでいるところでございます。
 昨年ご説明したとおり、再建計画では、新たに実行される融資は、原則として担保保証つきということとしておりますが、新銀行東京では、財務内容やそれまでの返済履歴等を考慮し、可能な限り中小零細企業に対する無担保・無保証融資にも対応することとしてございます。

○山口委員 経営再建を果たすことが優先のことであるという東京都の見解でもありますが、そもそも新銀行東京は、現在のような経済環境下において、多少金利が高くても、今をしのぐために救いを求める都内の中小零細企業を救うために設立させた金融機関だったのではないでしょうか。
 いわば不景気、不況の折の金融政策の特効薬であるかのような知事の発言から始まって、その後、知事の答弁によれば、景気が回復期に入り、求められなくなったから、その影響が経営にあらわれたやにいわれているわけでありますが、今まさに百年に一度といわれる不況の中で、新銀行東京に行列ができてもいいのではないかと私は思うところでありますが、残念ながらそうではないわけであります。
 先ほど無担保・無保証融資を例に挙げてお話をしたところでありますが、例えば営業実績の大半を占める一般融資一つをとってみても、融資額の七割が中小企業以外となっており、中小企業救済のために使われていない。融資全体の金額から見ても、件数から見ても、新銀行東京は中小企業への支援という本来の役割を果たしているとは到底思えないわけでありますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 平成二十年十二月末現在の融資保証残高全体では、中小零細企業向けは金額ベースで五〇%弱となってございますが、件数ベースでは取引先約一万社のほとんどが中小零細企業でございます。さらにそのうちの約半数は、他行では支援が難しい赤字、債務超過先でございます。したがいまして、中小零細企業支援においては引き続き新銀行東京は一定の役割を果たしていると認識してございます。
 なお、新銀行東京は、経営改善に取り組んでおり、現状では収益基盤の安定のために中小零細企業以外の融資についても取り組んでおりますが、着実に再建を進めることにより、中小零細企業への支援を行うという本来の役割を再び十分に果たしてまいります。

○山口委員 見解の相違といいましょうか、見方の違いなのかもしれませんが、これまでの答弁を伺っていても、中小企業以外の部分の融資を拡大しているということは、数字を見れば明らかなわけであります。再建を目的とした新銀行東京に今は成り下がってしまっているわけでありますが、それもやむを得ないのかもしれません。しかし、新銀行東京の使命は東京の中小企業を救うことであったはずであって、その視点を置き去りにした再建には私は疑問を感じることを改めて申し上げておきたいと思います。
 次に、再建計画についての見通しについてお伺いしたいと思います。
 東京都は、これまで、新銀行東京の実績が再建計画どおり進捗しているということを強調されてきているわけですが、昨年、私たちが再建計画の詳細についての説明を受けた際、新規顧客を三年間で一万八千社集めて、支店の統廃合や営業をしながらも、年に六千社の新規開拓をすると計画に示されているわけです。しかしながら、今年度の融資実績数は、計画の六千社に対して二百七十件余りしかありません。数字で見る限りでは、この先どう考えても融資実行件数の計画達成は不可能ではないかとしかいいようがないわけでありますが、東京都の認識を伺っておきたいと思います。

○中村金融監理室長 経済金融環境は常に変化するものでございまして、計画数値だけを取り出し、その一つ一つについて達成を求めることは必ずしも適切ではないと考えております。
 融資実績が当初の計画を下回っていることは事実でございますが、再建計画は二十三年度までの四年間の計画であり、今年度の前半は店舗の統廃合など体制整備に注力してまいりましたが、後半からはその基盤の上に中小零細企業向け融資が増加するなど、業績は上向いております。
 今後も経営改善に向けた取り組みを着実に進めることが重要であると考えております。

○山口委員 中小零細企業に対する支援と銘打った新銀行東京の実態というのが、まさに私はこの数字にあらわれているのかなと思うところでありますが、そこで、率直にお伺いしたいんですが、中小企業向け融資の実行額が少ないのは、新銀行東京に対して事業者のニーズが少ないということなのか、それとも銀行の今の判断で融資できない案件が余りにも多いからなのか、その実態について伺いたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、現在経営再建の途上であり、銀行自身のリスク負担能力から中小零細企業支援には一定の制約が存在しておりますが、その中で、今年度の中小零細企業向け融資、保証実績は、少ないながらも二百六十七件を数え、また、利用者からの感謝の声も数多く寄せられてございます。このように、新銀行東京に対する確かなニーズは存在するものと考えております。

○山口委員 それは微妙な答弁でございまして、数多く寄せられていて、確かなニーズが存在するということ。それはもちろん、取引先があるわけですから、当たり前のところでありましょうが、監理室として実態をしっかりと把握できていなければ、ニーズが少ないのであれば、新銀行東京の役割は終わったんだと判断しなければいけないんでしょうし、それを、融資を受けたいという方がたくさんいるけれども、まだまだ審査し、精査していく必要があるから、今はまだ慎重な時期で数が少ないのか。これは別に銀行の経営にかかわるお話ではなくて、監理室の東京都の見解としてどのような感想をお持ちかということを伺っているわけであって、もう一度お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 先ほど申し上げましたように、新銀行東京は再建途上にございます。そういう意味においては、今必ずしも中小企業融資を十分にできない一定の制約があるということが事実でございます。しかしながら、現在トレンドとしてはだんだん中小企業も上向いているという努力が出てございますので、そういう意味においては新銀行東京に対する期待というのは失われていないというふうに感じております。

○山口委員 今の答弁こそが金融監理室としてしっかり監理されているなと実感する一言なのではないか。そういう答弁をいただけると、私たちも、そういうところが今注目されているところなんだなと思うところでありますので、今後も快活にいただければありがたいなと思うところでありますが……。
 一部どうしても、帳じり合わせとまではいいませんが、腑に落ちない点がございます。さらにもう一点、これも都の再建の目玉であったベンチャー融資の伸び率のお話なのでありますが、実行件数が、正直全くといっていいほど伸びていません。この原因についても、東京都の見解をお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 先日の予算特別委員会でもお答えいたしましたが、新銀行東京は、その事業運営に当たり、再建計画に基づきながらも、当然のこととして現実の経済金融環境に柔軟に対応していく必要があるということはいうまでもないところでございます。
 経済産業省の外郭団体の調査によれば、株式相場の低迷から新興企業の上場が激減したため、ベンチャーキャピタルの投資回収見込みが立ちにくくなり、平成二十年度の新規投資額、投資社数が前年比で半減する見込みとなってございます。このように、ベンチャー企業を取り巻く市場環境はとりわけ厳しいものとなっているのが実態でございます。
 新銀行東京の第三・四半期決算において、成長が期待されるニュービジネスへの重点的支援の実績が十六億円となったのは、そうした状況の中でのことであると考えております。

○山口委員 私も、この委員会だったでしょうか、ベンチャーへの支援というものは、もちろん夢と希望と将来性というものは大きくあるけれども、その一つ一つの判断については大変難しいものがある。だから、他の金融機関もなかなか手をつけられずに融資に手を出せない。こういう状況が日本の社会の中にはあるというお話をさせていただきましたが、こういう景気状況、不景気の中において、さらにこの判断が難しくなってきたわけであります。
 いずれにせよ、環境の変化があったにしても、数字としては、ベンチャー融資について実績は全く上がっていないというのが現実であります。例えば、現状のように大企業向けの融資でつじつまを合わせて、融資額の目標を達成していればそれでよしというのではなくて--それは到底都民の皆さんの理解も得られるものではないわけであります。本来の目的である中小企業融資で計画達成を目標とすべき、これはだれもが当たり前に思うことでありますので、強くここで申し上げておきたいと思います。
 また一方、再建に当たっては、不良債権の抑制が大きな課題であったと認識をしていますが、不良債権比率を見ると、いまだ悪化をし続けています。これに対する都の認識についてもお伺いしておきたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、再び本来の役割を果たすため、経営改善に取り組んでいるところでございます。厳しい環境にある中小零細企業を継続的に支援する観点から、現在、新銀行東京は、個々の取引先の実態に合わせた返済条件の緩和などを行っているところでございます。
 また、先ほどの業務改善計画のところでのご説明とも関連いたしますけれども、不良債権売却処理、いわゆるバルク処理でございますけれども、それを極力抑制しているため、結果として不良債権額がふえているという面もございます。

○山口委員 今まで再建計画について幾つかお伺いしてきたわけでありますが、これまで伺ってきたところからしても、再建計画の達成というものがいかに高いハードルであるかということがわかるわけであります。
 そこで、大変基本的なことでありますが、改めて確認させていただきたいと思います。東京都は、新銀行東京の再建、この再建という定義をどのようにお考えになられているのか、お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京の再建とは、その設立目的である中小零細企業に対する支援を再び十全に果たしていくということでございます。また、銀行業であることですから、収益の確保は重要であり、再建計画にお示しした二十三年度の単年度黒字化を達成することが一つの大きなステップであると考えてございます。

○山口委員 今、新銀行東京の再建ということ、この再建の定義についてお答えをいただき、これが東京都の理念だろうと私は思うところでありますが、本当に都民にとって必要性や、また中小零細企業にとって必要なメニューを示し、共感し合えるかどうかが、金融機関の再建という意味で大きな課題なのではないかと思います。
 この観点から、銀行が示した新たな融資やメニューの展開や展望について、都はどのように評価されているんでしょうか。お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京の再建に当たっては、個々のメニューの展開や展望ももちろん大事でございますが、それ以上に、中小零細企業支援という本来の役割を果たせるようみずからの体力を回復することがより重要でございます。それを着実に進めることが中小零細企業支援の充実にもつながるものと考えてございます。

○山口委員 ここで少し目先を変えて、仮に現行の再建計画が達成されたとして、その後のことについて伺ってみたいと思います。
 知事の任期も残すところあと二年ほどとなりました。知事の残りの任期を考えると、再建計画後の次の計画について、今まさにその準備をしていく必要があるのではないかと当然考えるわけであります。当然、次の計画についても、都ではなくて新銀行が策定するものと考えるわけでありますが、マスタープランにかわる計画となるのか。新中期経営計画にかわる計画になるのか。それとも、再建計画を引き継ぐ、もはや新銀行のための新しい理念に切りかわるのか。株主たる東京都として考えれば、この設立理念というものは大きな意味を今後持ってくるわけであります。
 事と次第によっては、新銀行東京の持っている理念が東京都の持っている理念--先ほどお話をした再建の定義かもしれません、ここと大きく乖離をしてしまったとすれば、都の撤退だってあり得る可能性というのは十分考えられるわけでありまして、そこで新銀行東京において新たな計画がどのように検討されているかについてお伺いしたいと思います。

○前田次長 新銀行東京の経営再建につきましては、昨年お示しした再建計画に基づきまして、平成二十三年度の単年度黒字化に向けまして着実に経営改善を進め、今お示ししている計画を達成することが最優先、このように考えてございます。
 今年度二十年度は四年間にわたる再建計画の初年度であります。その成果である二十年度の年度決算の取りまとめもこの三月を締めてからでございます。現在、新銀行東京では、委員ご指摘のような検討がされているとは聞いておりません。
 なお、委員から多くのご指摘をいただきました。設立理念の話も今のご質問でございましたが、新銀行東京が設立の理念に反しまして、経営が悪化し、再建を余儀なくされるということについては、東京都としては、重ねて申し上げておりますように、まことに遺憾と思っております。
 また、金融庁の業務改善命令、それから、二件ほど立件されました元行員による犯罪につきましても、銀行としてはあってはならないことと思っております。これらにつきましても旧経営陣の時代によることが大きく、つまり、現在の新銀行は、旧経営陣の重い負債を背負っているという状況にはなります。しかしながら、新銀行にいただきました都民の期待に、業務改善命令にしても、犯罪についても反することになりまして、いずれにしても、新銀行東京が的確に業務改善を行うなり、犯罪に対しては厳正に対処すべき問題であります。
 次に、新銀行東京に関連して、金融監理室の役割についてお話がございました。ご承知のように、銀行は極めて公共性が高いことから、新銀行を含めまして他行につきましても相当程度の決算内容その他の公表をしております。さらにその上に、私ども東京都といたしましては、新銀行が金融機関として他行と競争関係にあるということを前提としながらも、議会に対しましても可能な限り説明を行っております。また、その際、東京都の考え方もあわせてお示しをしてございます。金融監理室が昨年設置されましてから、これは変わらぬ考えでございますし、今後もそうした姿勢で臨んでまいります。

○山口委員 きょうは幾つか質問をさせていただいた中で、大変重要な答弁を幾つかいただいたわけでありますが、これは株主としての意見であり、設立者としての思いであるかもしれませんが、中小零細企業支援という新銀行東京の設立理念は不変であると。そして、新銀行東京の再建の定義というものについて、新銀行東京の再建とは、その設立目的である中小零細企業に対する支援を再び果たしていくということ。また、銀行業であることから、収益の確保は重要であり、再建計画をお示しした、二十三年度の単年度黒字化を達成することが一つの大きなステップという今の過程についてもご説明をいただいたわけであります。
 私たちが再三申し上げておりますように、中小零細企業を救済することが不変であるというならば、今も中小零細企業を広く支援していくことが新銀行東京の役割であって、もちろん、今答弁にもあったように、再建することにも大きな目的を置きながら銀行を復活させていきたいという都の、また新銀行東京の思いというものも当然理解ができないわけではありません、私たちは理解ができませんが。再建のあり方について、その手法や用意しているメニューについて、一年間たったところで実行されていないというのは大きな問題であると思いますし、それだけの予算をかけていくのであれば、もう整理をして、新銀行東京の道というものを、本来求められているかどうかという検証まで東京都はもはや行っていかなければいけない時期に入っているのではないかという提起をさせていただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。

○高倉委員 それでは最初に、新銀行東京についてお伺いしたいと思います。
 我が党は、これまで一貫して、開業から短期間でこのような膨大な累積損失を発生させた原因の徹底した分析と、厳正な責任追及を求めてまいりました。今回発表された外部調査報告書におきましては、経営悪化の法的責任は、当然のことながら実際に経営に当たった旧経営陣にあることが明らかにされております。
 新銀行東京は、この報告書を踏まえ、旧経営陣に対する責任追及について今後訴訟を提起することとしております。本会議においても、その決意についてはお伺いいたしましたけれども、訴訟の時期等については明確にされておりません。この問題をあいまいなまま終わらせることは許されないと私どもは考えております。そこで、改めて旧経営陣に対する責任追及につきまして局長のお考えをお伺いしたいと思います。

○佐藤産業労働局長 大変厳しい経営環境の中で懸命に努力をしております中小零細企業への支援を継続していくことが新銀行東京に求められていることでありまして、それに向け、現在再建を進めているところでございます。再建を着実に果たす上でも、経営悪化の原因を明らかにいたしまして、その責任を追及することは避けて通れない重要な問題であるというふうに認識をしております。
 新銀行東京が多額の損失を計上して都の出資を含む資本を毀損したことは重大でありまして、ずさんな経営のかじ取りを行った旧経営陣の責任は極めて重いというふうに考えております。
 新銀行東京では、既に旧経営陣に対して訴訟を提起することを取締役会において決定しておりまして、損害賠償額の算定を初め、周到な準備を進めている、かように聞いております。都としては、その動きをしっかりと見守っていく、そういう考えでおります。

○高倉委員 先日の予算特別委員会でさまざまな質疑もございましたけれども、私どももなかなか見過ごすことのできない、そうした発言もあったというふうに認識しております。先日の予算特別委員会におきまして、共産党から、新条例は、新銀行東京を初め乱脈金融機関が新たな融資制度を使って自分の不良債権をつけかえることで損害を最小限に圧縮して処理してしまう、こういう主張があったわけでございます。
 これは、都が構築しようとしている新たな融資制度に対しまして、信金、信組等の地域の金融機関が、いわば悪意を持って行動するということ、それを決めつけた、大変に問題ある発言ではないかというふうに思っております。地域の金融機関はむしろ東京都と一致協力して都内中小企業の発展のために取り組んできたのでありまして、過去を振り返ってみれば明らかであります。
 その代表例が、金融機関と東京都及び信用保証協会の協調により実施する制度融資であります。昭和二十七年に開始され、戦後の復興期から半世紀以上にわたり、中小企業を資金面から支え続け、今日まで経済発展に大きく貢献してきたわけであります。
 また、今日の世界同時不況におきましても、苦しい状況に直面する中小企業の頼みの綱となっているものであります。
 そこで、お伺いいたしますけれども、都の中小企業金融施策の柱である制度融資において、信金、信組などの地域の金融機関と東京都はどういった関係にあるのか、ご見解をお伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 お話しのとおり、制度融資は、金融機関、東京都、信用保証協会の協調の上に成り立っておりまして、三者は役割を適切に分担しながら中小企業の資金調達の円滑化を図っているところでございます。
 平成十九年度の東京信用保証協会における保証実績でございますが、一兆九千五百二十六億円であり、そのうち信用金庫、信用組合の取扱分は九千二百四億円と、全体の約半分を占めております。また、これら信金、信組を初め地域の金融機関は、営業担当者がふだんから企業を訪問し、声かけを行い、経営状況の把握などに努めるなど、制度融資において重要な役割を担っていただいております。このため、都では、信金、信組等と常日ごろから意見交換を行って現場の実情を把握するとともに、融資条件の見直しや融資メニューの創設、改正などに生かしてきているところでございます。
 こうした長年の協力を通じまして、地域の金融機関は都と強固な信頼関係を築いておりまして、制度融資の安定的運用に欠かせない存在となっているところでございます。

○高倉委員 今ご答弁をいただきましたけれども、そうした地域の金融機関について、共産党の主張では、あたかも都をだますようなことを行うというようなことを想定しているのではないかというふうに思わざるを得ないわけであります。
 予算特別委員会における主張をさらに引用いたしますと、新銀行を初め乱脈金融機関が本制度を使って自分の不良債権をつけかえる危険がある。また、信用金庫が経営破綻状態の企業に、本制度による融資を行って、それが新銀行の保証がついた既往債務の返済に充てられてしまう。こういったことを主張しているわけであります。
 そこでお伺いいたしますけれども、都が地域の金融機関と長年の協力関係のもと運営している制度融資では、既存の借入金を返済するための保証、特に経営破綻状態にある企業に対する既存の借入金を返済するための保証が行われているのかどうか、このことについてご答弁を求めたいと思います。

○保坂金融部長 制度融資におきましては、原則として、既存の借入金を返済するための資金の使途は認められておりません。ましてや経営が破綻している企業に対して信用保証協会が新たに保証することはございません。

○高倉委員 それでは、制度融資において認められていないような経営破綻状態にある企業に対する既存の借入金を返済するための融資というものを、共産党が主張するように、本支援策において行う考えがあるのかどうか、このことについても明確にご答弁をいただきたいと思います。

○保坂金融部長 本支援策は、高い技術力やすぐれたビジネスプラン等によりまして、この難局さえ乗り切れれば将来的に展望が開ける企業などを見出して、その資金繰りを支援するものでございます。したがって、経営破綻が懸念されるような企業まで対象とする考えはなく、ましてや経営破綻状態にある企業の既存の借入金を返済するための融資などは全く想定しておりません。

○高倉委員 当然だというふうに思いますね。
 もう一点、確認をさせていただきたいと思います。先日の予算特別委員会において、共産党からあわせて見過ごすことができない主張があったわけでありますが、それは損失補助の審査体制についてであります。共産党は、本支援策にかかわる損失補助について、都が責任を持ってできっこないというふうに主張しているわけであります。それどころか、制度融資における損失補助に係る審査についても、年間数千件あり、基本は書類審査などと発言をしているわけであります。
 そこで、改めてお伺いしますけれども、都の制度融資において損失補助に係る審査はどのように行われているのか、このことについてもぜひ明確にご答弁をいただきたいと思います。

○保坂金融部長 先日の予算特別委員会において局長からも答弁申し上げたとおり、制度融資における損失補助の実施に当たっては、所管部において補助金支出の妥当性について審査を実施しているところでございます。
 具体的には、対象全案件について書面審査を実施するとともに、一定金額以上の案件などは保証協会に対する対面審査も行っております。この対面審査では、保証先企業の当時の財務状況など、保証承諾の妥当性やその後の代位弁済に至るまでの経緯などについて詳しく聞き取りを行い、必要があれば、信用保証協会に対してより詳細な調査の指示等を行っているところでございます。
 さらには、特に高額な案件などについて、公認会計士、弁護士などの専門家に調査を依頼して、専門的知見に立った意見等をいただいております。こうした過程を踏まえ、知事の附属機関である東京都信用保証補助審査会の厳正な審査を経た答申を受け、知事が損失補助を決定しているところでございます。

○高倉委員 ただいま答弁をいただきましたけれども、制度融資において、共産党がしている発言とは異なって、所管部においてしっかりと責任を持って補助金の審査に取り組まれているということは確認できたと思います。
 また、担当の職員の方々におかれましては、緊急保証制度の実施など、中小企業の資金調達の円滑化に向け、懸命に取り組まれているとともに、損失補助に関する膨大な件数の審査も行い、これは日夜大変なご苦労が多いことと推察いたしておりますけれども、まさにそうした苦労をも省みない発言であると思っております。
 今回の新たな支援策において、損失補助の審査について、今後どういう体制で取り組んでいくのか、このことについてもお伺いしておきたいと思います。

○保坂金融部長 本支援策におきます損失補助の執行に当たっては、当然のことながら、所管部においてその妥当性について審査し、適正を期していく考えでございます。
 なお、外部の専門家を活用するなど、具体的な仕組み等については、今後検討してまいりたいと思っております。

○高倉委員 今回の新しい支援策に関しまして、融資の対象と損失補助の審査、この二点に関して質問させていただきました。これまでの答弁で明らかになりましたように、本支援策は、現下の厳しい経済状況の中で、資金繰りに大変苦しんでいる都内の中小零細企業を支援するものであります。共産党が主張するような破綻状態にある企業への支援や、ましてや金融機関に対する経営支援を行うものでないことは明らかであります。今都内の中小零細企業は、本支援策の一刻も早い開始を望んでいるわけでありまして、ぜひとも中小零細企業のためにしっかりと都として頑張っていただくように強くお願いしておきたいと思います。
 次に、中小企業従業員向け融資についてお伺いしたいと思います。
 景気悪化の影響を受け、勤労者の生活につきましては一段と厳しさが増していると思います。こうした中で、不慮の事故や病気のときの緊急出費、あるいは生活費が不足した場合の対処については、個人がみずからの信用力で金融機関等から借り入れを行わなければならないわけであります。市中金融機関は利率も高く、返済の負担が大きくなる傾向がございます。
 そこで、このような場合に利用できる都の中小企業従業員向け融資制度について、内容と実績についてお伺いしたいと思います。

○小田雇用就業部長 東京都は、中小企業に働く従業員の生活の安定を図るため、都内に在住または在勤の方に対して生活資金の融資を行っております。
 この制度は、都が原資の一部を預託しまして、東京労働者共同保証協会の保証をつけまして、中央労働金庫及び信用組合を通じて融資する制度で、一般の従業員を対象とした個人融資と、育児・介護休業を取得中の従業員を対象としました育児・介護休業者融資がございます。
 融資限度額は、個人融資については、一般資金が七十万円、医療、教育費などに使用する場合は百万円としております。また、育児・介護休業者融資につきましては、使途にかかわらず百万円としております。
 景気が悪化する中、昨年の十一月からは、緊急対策として、融資利率を〇・二%引き下げ、個人融資については一・八%、育児・介護休業者融資は一・六%といたしました。融資実績でございますが、平成二十年四月から二十一年二月末まで、両制度を合わせて三百十一件、一億五千八百四十一万円となっております。

○高倉委員 雇用情勢が日々悪化している中で、賃金が減少するといった、まさに都民の生活が大変苦しくなっている状況があると思いますけれども、今融資制度の実績をお伺いしたところでは、昨今の経済情勢に比べて少ないような気もいたすわけであります。非常にいい制度ではないかというふうに思っておりますけれども、制度の周知について、さらに力を入れていくべきであると思いますけれども、どのような取り組みを行っていくのか、お伺いしたいと思います。

○小田雇用就業部長 都は、これまでも、制度の概要や利用方法につきまして、ポスターやリーフレットのほか、都営地下鉄やJRの車内広告、「広報東京都」や「とうきょうの労働」などにより広く周知を図ってまいりました。
 また、緊急対策に合わせまして、都民向けの各種イベントでの宣伝や、インターネットの活用など、広報についても強化したところでございます。
 さらに、今後、都民向けに携帯サイトなどを活用した広報を行うほか、事業主を通じて従業員にこの制度を浸透させるため、企業や団体への直接訪問、メールマガジンの送付によりまして一層の周知に努め、中小企業従業員融資制度の利用を促進してまいります。

○高倉委員 この都の融資制度は、景気の回復が見込まれない中で、いざというときに安心につながっていくものであるというふうに思います。
 さらに充実を図っていくべきというふうに考えますけれども、今後の具体的取り組みについて見解をお伺いしたいと思います。

○小田雇用就業部長 都では、今申し上げましたとおり、昨年十一月に時限措置として融資利率の〇・二%引き下げを行いましたほか、利用者にとってこの制度を使いやすくするため、平日に来店できない方向けの土日の受け付け、審査期間の短縮、書類の簡素化などを行いました。雇用情勢の悪化が続く中、平成二十一年度についても、この引き下げ利率を適用するほか、土日の申し込み受け付けも継続してまいります。
 さらに、育児・介護休業者融資につきましては、仕事と家庭の両立を支援する観点からも、来年度から融資に伴う保証料をすべての方に対し都が全額負担するなど、利用しやすい制度としてまいります。

○高倉委員 次に、中小企業におきます仕事と生活の調和、ワークライフバランスについてお伺いしたいと思います。
 私は、先月、東京国際フォーラムで開催されましたワークライフバランスフェスタ東京二〇〇九に行ってまいりました。中小企業が仕事と生活の調和の実現に向けて取り組む契機とするために都が初めて開催するイベントということで、私も大変大きな関心を持っておりました。
 しかしながら、昨年の秋以降、雇用情勢というものが悪化の一途をたどっておりまして、企業や従業員にとっては、いわばワークライフバランスどころではない、そのような逆風という中で、果たしてこのフェスタは盛況に終わるのかどうか不安もあったわけでありますけれども、実際に私も会場を訪れてみまして、いろいろな企業の方、都民の方々がいらっしゃっておりまして、今のような経済状況の中でも大変関心が高いのではないかということを痛感いたしました。
 不況の中にあっても、仕事と生活の調和に取り組む大きな流れというものは一貫してあるというふうに思っております。むしろ、不況のときだからこそぜひよい人材を獲得したり、また、人材を育成するチャンスでもあるのではないかと思います。こうした取り組みをしない企業は、まさに生き残ることができないのではないか、そうした印象さえ受けたものであります。
 そこでまず、ワークライフバランスフェスタ東京二〇〇九を開催した目的と成果についてご説明いただきたいと思います。

○小田雇用就業部長 先月十八日、東京国際フォーラムで実施しましたワークライフバランスフェスタ東京二〇〇九は、働き方の見直しについて、社会的機運の醸成を図るため、子育て応援とうきょう会議や東京商工会議所など関係機関の協力を得まして、今年度初めて開催したものでございます。
 メーンステージでは、東京ワークライフバランス認定企業の表彰式や八都県市主催による企業事例発表会、専門家によるパネルディスカッションや講演など、さまざまな催しを実施し、それぞれ多くの参加者を得ることができました。
 また、会場内には、企業や関連団体など三十四のブースを設けまして、ワークライフバランスの導入に役立つソフトの説明や、認定企業の取り組みの映像による紹介などを実施いたしました。会場には企業の人事担当者を初めとする多くの来場者が訪れまして、認定企業ブースでは、ワークライフバランスを進めるための取り組みについて活発な情報交換が行われ、企業同士の交流が深まるなど大きな成果が得られたと考えております。

○高倉委員 私もこの日に認定企業の表彰式というものに同席させていただきました。この表彰式も本当にたくさんの方が出席されておりまして、山口副知事から認定状を受け取った企業の方々、こうした認定企業の社長さんからも、非常に名誉なことです、こういうようなお話も伺いました。
 それぞれの企業の実情に合わせた取り組み内容を語るこうした社長さん方のお話を聞きまして、不況に負けず前進する中小企業の姿を見ることができたと、大変心強い感じがいたしました。
 この認定制度は、大変よい取り組みではないかというふうに私は思っておりますけれども、この制度の目的と具体的な内容について簡潔にご説明いただきたいと思います。

○小田雇用就業部長 ワークライフバランスについては、大企業に比べ中小企業の取り組みがおくれているため、この制度では、すぐれた取り組みを行う中小企業を東京ワークライフバランス企業に認定しまして広く公表していくことによりワークライフバランスの推進を図ることを目的としまして、本年度新たに創設したものでございます。
 認定に当たりましては、長時間労働削減、年休取得促進、育児・介護休業制度充実、多様な勤務形態の導入の四つの部門を設けまして、四十一社から五十四件の応募がございました。その中から従業員に対する調査なども行いまして、学識経験者等によります委員会の審査を経て、十二社を認定したところでございます。
 認定企業の取り組み内容は、年休取得促進部門では、三年間勤めると二週間の連続休暇と手当が支給される特別休暇制度や、育児・介護休業制度充実部門では、毎週水曜日に幼児期の子どもがいる男性社員は四時に退社するパパの日制度など、創意工夫に満ち、かつほかの中小企業にも導入が可能なものとなっております。

○高倉委員 今、具体的なそれぞれの企業の取り組みのお話をご答弁いただきましたけれども、今回の認定に当たっては、初めての募集にもかかわらず、四十一社から応募があったということであります。東京ワークライフバランス企業として認定されることでどういうメリットがあるのか、このことについてもご答弁いただきたいと思います。

○小田雇用就業部長 東京ワークライフバランス企業に認定されますと、フェスタにおいて多くの観衆の前で表彰されますとともに、都がその取り組みを広く普及していくこととなります。さらに、認定ロゴマークの使用や都が作成する取り組み紹介のDVDを企業のPRに活用することができます。
 こうしたことによりまして、企業の知名度やイメージの向上が図られ、営業活動にも好影響を与えますほか、採用活動でも働きやすい企業として優秀な人材の確保につながるなど、経営面のメリットは大きいと考えております。
 また、認定企業からは、テレビ、新聞等のマスコミからの取材で紹介されまして、企業広報面における効果だけでなく、従業員の意欲も向上するなど、さまざまな効果があるとの報告が寄せられております。

○高倉委員 こうした認定企業の取り組みをきっかけとして、今後は他の中小企業にも広くワークライフバランスや働き方の見直しを普及させていくということが重要ではないかと思っております。今回のワークライフバランスフェスタ東京二〇〇九で得られたこの成果を一過性で終わらせるのではなくて、ぜひ企業や社会全体に広げていくことが大事ではないかと思います。今後の具体的な取り組みについて見解をお伺いいたします。

○小田雇用就業部長 中小企業におけますワークライフバランスを一層推進していくためには、今回のフェスタを契機といたしまして、企業同士の情報交流や関心の高まりなど、成果をさらに広めるとともに、認定企業のすぐれた取り組みを広く紹介していく必要がございます。
 このため、都は、企業向けセミナーや両立支援責任者研修会等におきまして、こうした認定企業の取り組みを紹介しますほか、ワークライフバランスへの関心がある企業などを集めまして、認定企業の取り組みを参考に職場導入のための具体的なノウハウの交換を進める交流会などを実施してまいります。
 こうした取り組みを着実に進めることによりまして、ワークライフバランスに向けた中小企業のさらなる創意工夫と意欲を引き出しまして、これを社会全体に広げていくという流れをつくり出したいと思っております。

○高倉委員 雇用を取り巻く情勢というのは大変厳しくなってきておりますけれども、企業がこれから成長していくためには働き方の見直しというものを進めていくことを避けて通れないと思っております。
 中小企業におけるワークライフバランスをさらに推進する東京都の取り組み、全力で進めていただくように、強くお願いとご期待を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

○清水委員 まず、新銀行の決算について伺います。
 今期決算が七十三億円の赤字になったと。これについて、新銀行は、再建計画を二十八億上回る水準だというふうに評価をしておりますけれども、これについて伺いますけれども、収益の主なものは何ですか。お伺いいたします。

○中村金融監理室長 第三・四半期における純損失というのは、先ほどいいました七十三億ということでございますけれども、収益といたしましては、貸出金利息、有価証券利息、配当金等でございまして、その額は五十五億円ということで、ほぼ計画どおりということになってございます。それとあわせまして、国債等債券償還益を二十億円計上したところでございまして、業務収益全体は計画を二十四億円上回る七十五億円となってございます。

○清水委員 見ますと、借用金が四百三十六億円も増額されております。これは説明によりますと日銀の〇・三%の低い金利を借り入れたんだというふうに伺いました。そして、同時に同じ程度の五百十八億円増の有価証券の買い入れをやっているということで、結局、お金を借りて有価証券を買って、今ご説明のあったような運用益を上げるというようなことにもなっているわけで、ノンバンクのようなことをやって何とか利益を上げているのではないかというふうに思うわけです。
 要するに、貸し付けにおいては赤字、そして運用益、そして劣後債の繰り上げ償還などで何とか七十三億円の赤字にとどめたというように私たちは見ているわけですけれども、これで経営の改善だというふうにいえるんですか。

○中村金融監理室長 先ほど資金の調達というところでのご質問がございまして、資金調達について、それぞれのところで調達していって、それをいかに運用していくかというのは、ある程度金融機関としては当然やっていかなければいけないことでございまして、そこのところをとらえて、それはおかしいんじゃないかというのは、そういうご指摘は当たらないというふうに考えてございます。
 借用金が増加した理由については、先ほどいいました内容で、日銀の借り入れということでございますけれども、有価証券が増加している理由というのも、資金の効率的運用とリスクの低減を踏まえて、市況等を勘案の上、適切に対処した結果であるというふうにございます。
 あと二点目で、つじつま合わせ的な、要するに何か収支を合わせたんじゃないかということでございますけれども、金融情勢によっていろいろな工夫をしていくというのは当然でございまして、先ほどはいいませんでしたけれども、新銀行は、営業努力によりまして、営業経費の削減というようなところも行ってございます。プラス要因とマイナス要因が合わさった形で、その結果として決算というものが出ているということをご理解賜ればというふうに思っています。
 なお、この決算につきましては、銀行というのは公共性の高いセクションでございますので、当然金融庁にも提出している内容で、金融庁も認めているものでございますので、ご心配は当たらないというふうに考えてございます。

○清水委員 いろいろいわれましたけれども、実際には貸し付けでは十分な収益が上がっていないということには変わりないわけです。金融庁に出したというけれども、私はそのことをいっているんじゃなくて、順調に経営改善されていると。これまでもずっとそういうふうにいってきたんでしょう。そういうところを反省しなければいけないんじゃないかというふうにいっているわけです。
 次に、ICカードの発行枚数について伺います。
 現在はどのくらいになっているのか、お伺いいたします。

○中村金融監理室長 口座数につきましては、二十年九月末現在九万五千口座でございます。また、カードの発行枚数につきましては、新銀行東京の営業上の情報であり、明らかにしてございません。

○清水委員 まあ、大体この口座数程度なのかなというふうにも伺っておりますけれども、新銀行は開業三年で黒字に転換する当初の目標があって、その収益の一つとして、金融商品とICカード、最先端のITを活用した統一カードを導入して、十分な収益を上げるということは当初から想定していたわけです。
 開業後すぐ見直しした中期経営計画でも、ICカードを利用した個人営業戦略全体像というのがありますけれども、本業目標の大きな柱として、二〇〇七年度にICカードの発行目標を百万枚というふうにしていたわけです。そして、中期経営計画ではその収益を二百三十億という、極めて楽観的な見直しを示していたわけですけれども、既にうまくいかないことがわかっていたわけです。
 開業時には、金融商品の開発も、ICカード連携も破綻した。そして、先ほどの決算にもあったんですけれども、預金の半分程度しか貸し出しがなかったために、ICカードや金融商品の運用益を当てにしていた。それが間違いだったと。結局、根本の問題にメスを入れない限り、経営破綻と税金投入から逃れられないということではないんですか。
 次にお伺いいたしますが、不良債権は前年同月比の五十二億増の三百五十三億円となり、一八・二八%ふえているわけですけど、なぜふえているのか、お伺いいたします。

○中村金融監理室長 不良債権でございますけれども、一つの要因としては、やはり旧経営者による過去の負の遺産といった部分がございまして、それによって貸し出しが劣化しているといった部分がございます。
 もう一つの要因としましては、中小企業が置かれている厳しい状況を踏まえまして、お取引先に応じて条件を緩和するなどしているといった形で、これを不良債権というのかというところは非常に問題があるところでございますけれども、区分上、それが不良債権という扱いになってしまうといった部分もございます。
 と同時に、新銀行の方はそういうふうなお取引先のところを勘案いたしまして、いわゆる、先ほどもご答弁申し上げたんですけれども、債権売却といった形で、バルク処理というものでございますけれども、これはある意味貸借対照表から外してしまうような、そういうような形で処理するといったことが一般の金融機関で行われていまして、そういうものが不良債権の増加というような形に出てきてしまうんですけれども、それを新銀行は、このところは極力そういうことはしないようにという形で努めてございます。そういうことで不良債権がふえているという面もございます。

○清水委員 これからまた三月期決算が出されるわけですけれども、再建計画では、想定内におさまるんだというふうにやっておりましたけれども、先ほども他の委員からの質問がありましたけれども、ニュービジネスも公共工事代金債権信託も、またこれから保証となる中小企業設備リースなどをやっても、それは不良債権部分の改善にはならないわけで、ここがこれだけふえていくということは、この新銀行の再建にとっては大きな問題だというふうに思います。
 それから、具体的な問題ですけれども、中小企業への融資について、実際に私が伺った話なんですけれども、従業員十数名の酒屋の社長さんが、新銀行東京から今までも借りて、きちんと返し終わったという方です、そこに、昨年十一月、新銀行から、セーフティーネット拡大、売掛金を担保に可能などという拡大のお知らせが届いたそうです。そして、新宿の本店から説明に行ったそうです。自分のお店は、毎年年末になれば、一億円余りの売掛金の回収が可能なので、それを担保に融資申し込みをしたそうです。保証協会の保証はついたが、新銀行からは断られたということで、本当に怒っておりました。
 実際に伺った話ですけれども、こういうような対応をしているんでしょうか。伺います。

○中村金融監理室長 個別のお取引といったところの内容については、私ども、言葉をいえるということがなかなかできないんですけれども、一般的に、新銀行は今再建途上にあるという形でございまして、新たな貸し出しやなんかについては、相当お取引先の状況は十分に把握しながらやっていかなければいけないというところがございます。そういうような形でそのような対応になった部分もあるのかなというふうに考えております。

○清水委員 先ほども中小企業の融資が三割台だということで、銀行の存在意義、存続意義というものがいわれたわけですけれども、この話を聞いて、新銀行は中小企業のために本当に役立っていないなというふうに実感いたしました。
 次に、都はマスタープランの押しつけなどについては認めましたけれども、旧経営陣が都の押しつけを拒めばよいんだという考えです。都は、発案者であると同時に、大株主であり、任命権者です。その支配は絶対的なものだというふうに思うわけです。圧力があれば、従うしかないということなわけです。
 予算特別委員会でも触れましたけれども、二〇〇三年の財政委員会でも、当時の銀行設立準備担当部長が、東京都は大株主として、政策融資の必要性を含め、経営の大枠を監視していくというふうに述べているわけです。
 そして、今回の調査委員会でも、平成十八年六月一日には、対外的に新銀行の状況は公表されていて、大株主である都としても対応をとることが可能であったということが示唆されていると。ここについては都についても触れられているというふうに認められているわけですけれども、二〇〇五年六月には二〇〇四年の決算が発表され、六月二十四日には株主連絡会が開催され、八月一日には知事への報告というふうになっているわけです。こういう中で、都の大株主としての役割、つまり、都として対応をとることができる機会が幾らでもあったのではないかというふうに思うわけですけれども、どうですか。

○中村金融監理室長 都といたしましては、実際に新銀行東京の経営悪化の状況、そのときは大枠の監視でございますので、決算なり何なりの段階で知り得るという形になるかと思うんですけれども、決算等の段階で知り得た段階では、そのものについて改善をすべきだというような形で、適切な対応、要するに、とるべき対応は行ってきたものと考えております。

○清水委員 先ほど触れた八月の知事などへの、業務状況について報告されています、中身を。その後に知事が定例の記者会見をして、この間、仁司頭取が来まして、暫定的な報告ですけれども、とにかく実質的な開業というのは七月からですから、その割には全般にうまくいっていると思います、ただ、経済全体の動向が昔と変わってきましたし、銀行というものが動いていたころからそういう目算の狂いというのはありますけれども、現況の中で私は順調にいっていると思います、それから、新しい商品も非常に評価されて、歓迎されていますので、計画より二割程度下方修正という報告があったが、しようがないじゃないですか、今申し上げたように、経済の全体の動向が変わってきたので、とあって、私は今のペースで行っていただくことは大変結構だと思っていますということで、知事が報告を受けてこういっているわけなんですね。
 私たちがいっているのは、知事も東京都も、仁司氏から直接この話を聞いているわけで、状況を把握できる位置にいたんじゃないかと。十分それは可能であるし、聞いていたと考えるというのが普通だというふうに思うわけですけれども、どうですか。

○中村金融監理室長 状況報告のお尋ねでございますが、その当時の仁司代表執行役は、取締役会においても、適宜適切なというんですか、そういう報告がおくれていたといったような状況がございます。取締役もなかなか情報が行き届かなくて、こういう状態、要するに、対応がおくれたといったことが今回の報告書の中にも記述がございます。
 そういう意味においては、代表執行役を初めとする二名の方の責任というのは、やっぱりこういう意味においても大変重いものがあるというふうに感じております。

○清水委員 私たちは、今までも繰り返しいっているんですけれども、旧経営陣の責任というのはもちろんあるということは、当然だということを思うわけですけれども、しかし、都の責任を、ずっと今までのいろいろな議事録、開示文書などから見ても、それは逃れられないでしょうと。そうしたら、今度のような調査報告、限られた調査報告で、損害賠償とか、そういうことで済ますんじゃなくて、こういうことをするんだったら、都の責任もきっちりとするべきであるというふうに私たちは主張しているわけです。
 それで、経済金融という雑誌で、小林教授という方が、大株主の役割ということを書いているんですね。外部株主は、投資先企業の情報を小株主などほかの利害関係者に先駆けて知ることができる。また、多くの場合、企業経営を改善するノウハウを持っている。経営改善は、経営者と手紙や対話を通じた直接的な意思疎通を図ったり、株主総会において議決権を行使したりといった経営介入の形で行われるのが一般的であるといっています。こうした経過から見て、大株主としてチェックすることは十分可能だし、もしチェックできないということであれば、閲覧権の限界だとかいうことがあれば、東京都の監視そのもの自体が最初から問われることになるし、じゃ、監視できないものをつくってよいのかということになるわけです。そういう意味では東京都の責任もきちんと明確にするべきだし、やはり経営破綻した新銀行というのは直ちに処理すべきであるというふうに考えます。
 次は、金融支援条例について伺います。
 不明な点が多いので、まず事実関係について十数項目について伺います。
 まず第三条、当該金融機関と一定期間取引を継続しているとは、一定期間とはどれくらいの期間をいうのか、伺います。

○保坂金融部長 今後、金融機関等と調整いたしますけれども、一定期間というのは、企業の売り上げ、または決算の状況など業績の推移とか、企業の成長などとか、こういったものをしっかり見られる期間を勘案して設定することが望ましいと考えておりまして、具体的な期間の設定については、今後調整してまいります。

○清水委員 継続融資のうち、どのような融資が対象になるのか、伺います。
 この条例に基づいて行われる融資は、別枠融資になるんですか、一本化されるんですか、伺います。

○保坂金融部長 趣旨がちょっとよくわかりませんけれども、別枠というのは制度融資の外で審査して決定するわけでございますので、別枠となります。

○清水委員 第四条ですけれども、毎年度の予算とは、当初予算だけなのか、補正予算も含まれるのか、その際に予算の限度額があるのか、伺います。

○保坂金融部長 毎年度の予算の範囲内において定めるというところの文章だと思いますけれども、当然、新しい制度でございますので、どのような資金状況になるかということは、今の段階で想定することはなかなか困難なものもございますので、場合によっては、資金需要が逼迫した場合については、補正予算をお願いする場合もございます。

○清水委員 貸付原資の預託はどういう方法で行うのか、伺います。

○保坂金融部長 貸付原資の預託につきましては、現在のところ明らかにすることはできませんけれども、参加金融機関の数でございますとか、参加する中小企業の方々の数などに応じまして、今後金融機関と調整してまいります。

○清水委員 金融機関ごとの預託金の配分上限額は定めるのかどうか。また、預託金の配分の選定はどのように行うのか、伺います。

○保坂金融部長 ただいま申し上げたとおり、預託金の配分方法、上限等につきましても、今後、金融機関等と調整して決定してまいります。

○清水委員 地銀協会、信金協会、信組連合会などの機関を使うんですか、伺います。

○保坂金融部長 今後、金融機関を募集する過程の中で決められていることでございますけれども、連合会については実際に融資を行っているかどうか確認しておりませんけれども、信金連合会は、あるいは対象になっているかもしれません。今後、対象金融機関については金融機関等と調整して決定してまいります。

○清水委員 貸し付けに当たって保証をつけるか、つける場合、保証料はだれが負担するのか、伺います。

○保坂金融部長 保証機関の設定については一つの有効な活用方法だというふうに考えておりますが、今後、保証機関を活用するかどうかにつきましても、金融機関等と調整して決定してまいります。したがって、保証料等につきましてもその段階で決定していくものと思っております。

○清水委員 損失の補てんについては、先ほどご答弁もありましたので、その中で都が直接損失の補てんを行うかどうか、伺います。

○保坂金融部長 これも保証機関が介入するかどうかによって決まりますけれども、保証機関が参加する場合については、損失の補助については保証機関を通して損失の補てんがされるものと思っております。

○清水委員 保証機関とは具体的に何を指しているのか。また、保証機関に東京都もなり得るのか。また、保証機関の保証は貸し付けに対して行うのか、発生した損失に対して講ずるものなのか、伺います。

○保坂金融部長 保証機関として東京都がなり得るかということにつきましては、東京都が保証機関になり得ることは想定しておりません。
 それから、損失は何を指すのかということでございますけれども、中小企業の融資の債務不履行に係る損失を指しまして、金融機関が債務不履行を受けた場合、融資債務を償却したとき、あるいは保証機関が代位弁済を行ったとき、または求償権を償却したとき、こういったことが想定されます。

○清水委員 都の代位弁済はどの段階で行うんですか。都が損失の八から九割代位弁済するといいますけれども、これは損失全体が対象なのか。それとも、保証機関の保証の残債に対して行うのでしょうか。また、破綻債権の訴求権はどこが保有し、だれが回収するのか、伺います。

○保坂金融部長 まだ保証機関を活用するかどうかが判明していない段階でいろいろなことを答弁するのもなんですけれども、損失を補てんする時期につきましては、代位弁済、代弁を行った時期にするか、求償権を償却したときにするかということについては、まだ明確に決まっていません。

○清水委員 第三項について、最後です。知事が特に必要と認めた措置というのは何かということと、最後、先ほどから一、二項で定めたこと以外の措置はすべてこの知事が特に必要と認めた措置の条項に含まれるのかどうか、伺います。

○保坂金融部長 第四条第三項の知事が特に定めた措置でございますけれども、今特に企業に対するこういった貸付原資の預託でございますとか損失の補助につきましての具体的な案はございませんが、ここで知事が特に定めた措置の内容について金融機関等に対して補助、あるいは経営支援をするような内容の条項ではございません。

○清水委員 そういうことを聞いているわけではなくて、事実だけ聞いたわけですけれども、今、すべてではなくて、幾つか私たちが疑問に思ったことを聞いても、なかなか決まっていないというご答弁でした。
 そこで、もともとの話として伺いますけれども、条例の提案の経過について伺いますが、制度をつくるということはいつ決まったのか、条例をつくるということはいつ決まったのか、お伺いいたします。

○保坂金融部長 昨年十月末に経営緊急を設置し、積極的な推進を図ってまいりました。中小零細企業の経営環境の悪化に歯どめがかからず、緊急保証制度によっても十分な資金調達が困難な企業が多数ございました。そのため、さらに一歩踏み込んだ支援が必要と判断し、昨年十二月に追加の予算を要求するとともに、条例案の検討を開始したところでございます。

○清水委員 十月の、何月何日のどういう内容の会議で決まったんですか、伺います。

○保坂金融部長 会議で決まったということではなくて、経営緊急が発足したのが十月末、三十一日でございます。その間、我々のもとに中小企業の方々がいろいろな意見を寄せられ、あるいは金融機関等からもお話を伺い、あるいは都議会の方々からも意見をちょうだいし、そういったことを勘案しながら、こういった事態を放置することは中小企業の今後の支援にとって問題だということで、十二月の追加予算を要求するとともに、条例の検討を開始したということでございます。

○清水委員 それはずっと聞いてきたんですけれども、私たちは、金融支援条例に関する意思決定にかかわるすべての文書の提出をお願いしたいということで、情報公開をお願いしていたわけです。今いった十月末の会議が一番最初だというふうにいうのであれば、この情報公開の資料は十一月十四日からの資料になっていますよ。十月の一体どこで決まったんですか。情報公開の資料は、八つの資料を提供していただいてありますけれども、部内で、一体どこで決まったのか。どこで検討したのかということがわかる文書名は何もありませんよ。どうですか。

○保坂金融部長 十月末の会議で決定したとは一言も申し上げておりません。十月末に緊急融資が始まって以来、さまざまな方々からの意見をちょうだいしながら、我々が、こういったことが必要であるということを判断したと申し上げました。

○清水委員 じゃ、今判断したといわれましたけれども、判断した会議というのをちゃんといってくださいよ。一番最初の情報開示資料、何と書いてあるかといったら、十一月十四日に金融機関等との意見交換、面談記録と書いてあるんですよ。どこで決まったかなんていうことを書いてない。金融機関と面談したよということからの情報公開文書になっているじゃないですか。

○前田次長 今金融部長から説明いたしましたように、十月末に緊急保証を始めて、その実績等を見る。それで、いろいろな方々から伺う。それはいろいろな議論なり検討は、当然組織ですから、ありますが、産労局として意思を決定して、決めたのは、追加予算要求をしたときでございます。

○清水委員 情報公開の資料を見て、決めたときはいつなんですかということも書いてあるわけです、ここに。これは全然書いてなくて、金融機関と面談したと。見積書を提出したと。予定案件の立案依頼をしたと。あと、金融機関と面談した、金融機関と面談した、金融機関と面談しただけの資料じゃないですか。きちんと出してくださいよ。これではわからないですよ、どこで決めたのか。
 やはり私たちは、必要な手順も踏んでないんじゃないかと。大急ぎで提案したのが今度の条例であって、先ほどから伺っているように、対象金融機関とか、貸付方法とか、損失とか、保証のやり方とか、知事に委任される事項も決まってないで、全く白紙委任になっているというようなことで--中小企業が大変であるという認識は、私たちもずっと今までだっていっているわけですよ。でも、この条例が、そういう情報公開でとった資料もまともに出されていないというようなこととか、明らかにされていないと。中身も明らかにされていないということで私たちが三百億の税金の投入、投資を認められるか。その責任があるということをいっているわけです。
 それで、東京都の直接支援を条例名に掲げている条例があります、東京都にほかのところに。それは、東京都の三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例というのがあります。ここは、条例があります。規則が定められておりませんけれども、規範、基準が明確に定められております。そして、東京都女性福祉資金貸付条例、これは条例と施行規則といろいろ提出する書類などで、これだけの厚さがあるんですよ。これだけの厚さ。(実物を示す)これだけの厚さが。だから、大体、限度額は幾らで、どういう人に貸し付けられるのかと。そういう中身が本当に事細かに書いてあるわけです。
 それで、こういうことも何にも決まってないから、私たちがいったことがうそだとか、そうじゃないとかいわれますけれども、そんなこといえるんですか、そういうことが。何にも決まってないと。少なくとも規則ぐらいつくる余裕が、規則をつくる余裕があったのではないんですか。規則をつくるという余裕があったんじゃないですか。

○保坂金融部長 条例の内容につきましては大枠を定めるのが妥当であると考えております。その理由は、経済社会が激しく変動する中で機動的な対応が不可欠でありまして、本支援策にかかわるすべての条項を条例で規定することは合理的でないと考えております。

○清水委員 もちろんそうですよ。でも、条例を提案してから、一カ月ぐらいたってからの審議になっていますよ。そういう中で、議会で、こういわれたら、ちょっとそこを変えて、こうやりますというようなことをいっていて、全く中身が決まってないですよ。
 私たちは、融資のあり方の問題とか、先ほどからも出ていますけれども、条例に歯どめがないじゃないですかと。結果としてそうなる可能性が、私たちが指摘する可能性が否定できないじゃないですかと。ならない保障がどこにあるんですかといってきたわけです。だから、やはり文書で明らかにするとか、条例で明らかにならない限り、意図はないとか、考えはないとか、何の保障もないわけです。
 はっきりと、不正融資で二件も逮捕者を出しているような新銀行東京に代表される乱脈融資をする金融機関とか乱脈経営する企業への融資は対象にしないとか、そういうような記載をきちんとするべきだし--何で規則を定めないんですか。伺います。

○前田次長 ただいまのご質問を含めまして、この条例の制定、あるいは議会への提案が、非常にイレギュラーなということを前提にご質問いただいているように思いますが、私どもは、昨年の秋以来の経済環境の急激な悪化ということに対して、昨年の九月補正以来、とり得る手をとってきましたけれども、先ほどの経営緊急もそうですけれども、経済環境の悪化ははるかに、正直にいって、我々の予想を上回るスピードである。打った手で、これで十分かということは、中小企業金融を所管する東京都産業労働局としては常に考えていることでございます。
 この先の見通し等も考えて、今打っている手、並びに制度融資も拡充しておりますが、これ以上の拡充はなかなか難しいという状況認識の中で、何をしなければならないかということを検討してこの制度を考案したものでございまして、手続は、条例案の立案にしても、追加予算要求にいたしましても、すべて正規の手続をとって進めております。それについて何かあらかじめ物すごくイレギュラーで、こんなのあり得ないんだというようなご質問は、私どもにとっては心外でございます。
 それから、何も決まってないというお話がございましたが、私どもは、条例で大枠を決めるとともに、これまで本会議、それから予算特別委員会で、共産党さんだけではなく、すべてのご質問いただいた質疑の中で答えられるものはきちんと答えております。それについて、何も決まってないというのは、これまでの質疑で私たちがお答えしたことは、一体何だったんだというふうに思います。
 それから、この制度につきましては、制度融資と違いまして、新たな制度をつくるものでございます。したがって、私たちだけでつくるわけにはいきません。金融機関と調整して合意の上でスタートする。ですから、私どもは、この条例案並びに予算案を発表したときから、調整期間におおむね六カ月と見込みまして、夏ごろの制度開始というのは最初からいっております。したがいまして、現在も金融機関等と調整過程でございます。調整がまとまったものについては公表しますし、議会でも報告してまいります。
 先ほど保証機関について金融部長がお答えしましたが、保証の内容等につきましては、こちらだけの思いではどうにもなりません。向こうと具体的に協議して、それが決まった段階でこうなりますということを発表するのが当然であります。それなのに、何も決まってない、何も決まってないといわれても、私どもは答えようがありません。
 それからもう一点、ちょっと過去になりますが、新銀行に関してご質問がありました。まず、大学教授のお話がありましたけれども、一般的に株主の権利あるいは義務というのは先生のお話のとおりだと思いますが、これもかねて議会で申し上げておりますが、銀行の株主については法律で制限がされております。通常の会社法による株主とは異なりますので、それはご承知をいただいているものと思います。
 それから、冒頭に酒屋さんの話で融資の話がありました。新銀行東京は、売掛金担保融資という新しい商品を開発しておりますので、恐らくそのことだと思いますが、この融資につきましては、制度融資とは別物でございます。したがって、保証協会から保証がついたけど断られたというような関連性はないものと思います。
 以上です。

○清水委員 金融支援条例について、だって、さっきからいろいろ答えてもらっていますけれども、それはまだ決まっていませんと。それはそのとおりじゃないですか、先ほどから。
 それで、だから、短い期間だと、仮に--手続が、私たちがもらったのだって、手続が省略してあると。きちっとまず出しなさいよ、こういうものを。出すべきじゃないですか、きちんと。きちんと出す必要があるんですよ。仮にこれがそうだとしても、審議がされるまでにこのお金を、三百億のお金を出すという問題について、議会の中で議論があるということは当然想定されていると思うわけですよ。私たちが、規則に決まってないじゃないですか、条例で決まってないですかという、三百億の出資を決めるかどうかというときに、当然のことじゃないですか、それは。そういうことを決めて出してくるというのは当然のことじゃないんですか。規則ぐらい、私は、きちんと条例とともに--条例だって不十分ですよ、規則できちんと決めるということがこの前提だというふうに思います。
 終わります。

○岡崎委員長 暫時休憩いたしますが、議事の都合上、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時二十五分休憩

   午後三時三十八分開議

○岡崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○大西委員 私も、東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援に関する条例について少し伺います。
 この条例の目的と制定の経緯というのは、いろいろ質問の中にありました。緊急保証制度によっても資金調達が困難な企業が存在するので、さらに一歩踏み込んだ支援が必要と判断し、昨年の十二月に、追加の予算要求とともに、条例案の検討を開始したということらしいんですが、そこで伺いますが、地域の金融機関からの正式な要請というものは、この条例制定に向けてあったんでしょうか。

○保坂金融部長 信用金庫業界等とは常日ごろから中小企業向け融資全般に関して情報や意見を交換しており、その内容は、都の金融施策に適切に反映させていただいているところでございます。
 本支援策の検討に当たっても、例えば信金業界等からは、今回の都のねらいは時宜にかなったものであり、本支援策により現下の厳しい局面を乗り越えることができれば、既往の取引先の中小企業への継続支援の可能性が高まる、こういったことを期待するといったご意見をちょうだいしているところでございます。
 都内中小零細企業を取り巻く厳しい経営環境や金融機関等の意見を踏まえて本支援策を立案したものでございます。金融機関等から直接的に要請を受けて立案したものではございません。

○大西委員 この案が出て、今のように時宜にかなったものという意見があったというふうに受けとめます。
 まず、条例の目的が中小企業支援ということで、これは制度融資と目的が同じなんですけれども、制度融資もかなり緩和されておりますが、対象となる中小企業を制度融資で救えなくて、今回、新しい条例で救う対象というのは、一体全体の何割ぐらいになるんでしょうか。

○保坂金融部長 具体的に想定している件数というのは、正確なところはないのでございますけれども、例えば今緊急保証制度を開始して実行しているわけでございますけれども、今東京信用保証協会に対してお申し込みいただいているお客様に対する保証承諾率が、ざっくり申し上げまして、九五%程度になってございます。では、その五%は全部対象かというとそうではなくて、その中で、先ほど来から申し上げているような、技術的にすぐれている、あるいはすぐれたビジネスプランを持っている、こういった企業の中で我々のこういった支援策に合致するようなところを対象にして、今後検討してまいります。

○大西委員 残りの五%が、今回の条例の対象ということなんですけど、そこで、条例を読んでみると、中小企業のうち当該金融機関と一定の期間取引を継続していることが必要という条件があるわけで、その部分はほとんどが、現在信用金庫とか地域の金融機関がぴったりくっついて、目ききを駆使しながらやっているところだと思うんですね。であれば、今回新しくそこを救うということになれば、今何とか資金繰りができているところから、また漏れるところまでやらないと意味がないんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

○保坂金融部長 先ほどの数字、誤解があるようでございますけれども、五%全体が対象ということでなくて、五%の一部が対象になる可能性があるというふうに申し上げたつもりでございます。
 ご質問でございますけれども、地域の金融機関は、ふだんから企業を訪問いたしておりまして、日ごろからの中小企業の経営の実情の把握に努めております。また、融資審査に当たっては、担保に過度に依存せずに事業計画等で将来を判断するなどリレーションの取り組みを強化しているところでございます。
 本支援策は、こうした地域の金融機関が持つ目ききの力や融資のノウハウを活用して、現下の厳しい環境の中で経営努力を続けている中小零細企業の経営の安定化を図るものでございます。本支援策を通じて、中小零細企業に働く従業員の雇用を守るとともに、地域経済の活性化に寄与することを期待できます。

○大西委員 五%の一部ということは、現在行われている地域の金融機関が頑張ってやっているところと重なっているという位置づけでもありますね。そこにちょっと不満があるわけなんですけど、せっかくやるならば、もっと重ならない--民間がやっているところに何もお邪魔虫的に行くのかという気持ちもちょっとあります。
 その中で一番確認しておきたいのは、本条例案で都民が最も心配しているのは、危機にある新銀行東京救済のために新たな税金投入が行われることではないかということだと思っております。新銀行東京は、東京都が直接関与して失敗した事例として、厳しく対応策を検討しているし、改善命令が出ているわけですから。したがって、この条例には新銀行東京を対象としないことを明記すべきだと思うんですが、それはいかがでしょうか。

○保坂金融部長 本支援策は、地域の金融機関と連携を図りながら、その顧客である中小零細企業を広く支援していくものでございます。したがって、地域の金融機関には幅広く参加いただきたいと考えておりますが、一方で債務不履行の過度な発生や参加金融機関間のバランスを抑制することが必要だというふうに認識しております。そのために保証機関を活用することが一つの効果的な策と考えておりまして、金融機関と保証機関の両者が審査を行うことによって、精度の高い審査が行われることを期待しております。加えて、債務不履行に対して都が損失補助を行うに当たっては、制度融資と同様に、所管局において個々の案件について、その妥当性について審査し、適正を期してまいります。
 以上のような措置を講じることによって本制度の安定的な運営を確保していく所存でございます。

○大西委員 私は、単純にお聞きしたいのは、やはりこのような現在の改善命令を受けている新銀行東京は、この条例から対象としないということを明記すれば、だれも反対する条例ではなくなって、本当にすっきりすると思っているんですけど、いかがですか。

○保坂金融部長 本支援策の対象はあくまでも中小零細企業であり、地域の金融機関の幅広い顧客であります。幅広く地域の金融機関の協力を得たいと考えてございます。

○大西委員 繰り返しになりそうですので、これはおいておきますけれども、確かに百年に一度の世界同時金融危機ということで、本当にしっかりと対処していかなきゃいけないということは同じです。しかし、このところ、見てみると、場当たり的で、矢継ぎ早に出ている。そして、それが浪費的なものになりはしないかという懸念も同時にあるということも、今後にかかってくるんでしょうけれども、そういう懸念もあります。そういう意味では、この条例は期限を決めてやるとか、そういう考えはないんでしょうか。

○保坂金融部長 本条例の第四条に明記してございますが、本支援策では、社会経済状況を考慮し、毎年度予算の範囲内において措置を講ずることとしております。
 なお、期限を設けて実施すべきとのことでございますが、今後の経済の見通しを、現時点で、具体的な年数をもって示すことは困難でございます。

○大西委員 公的なこういう施策というのは、やるときは割にすっと船出はできても、本当に必要かどうかということの検証がなかなかできない。そして、それを取りやめるということは、またこれに輪をかけて困難というのがずっと続いています。そういう意味では、この条例は、今本当に必要だというふうにそちらがおっしゃるのであれば、先ほど申し上げたように、都民が一番心配する、新銀行東京へ流れるんじゃないかということをストップさせるためにも、ちゃんと明記すること、そして、ある意味期限を定めるというような、そういうものものせてやるべきだと思っております。
 生活者ネットワークは、新銀行東京の設立時においても反対したわけなんですが、その理由の一つに、税金の使い道がはっきり都民に説明できないものには使えない。ここに公的なものがいろいろなものにかかわる限界があるということを申し上げたつもりです。そういう意味でも、今回のこの条例も、三百億円の行方を都民として追いかけていくことがなかなかできない。新銀行東京の場合は、銀行法の中で、情報はすべて法の中にあるので、ここに全然、情報が出てこない。そして、今回、これも融資先は、東京都の情報公開条例で、事業運営上及び競争上公開できないということがはっきりしているわけですので、公的資金を使うという場合の原則として、そういうものが公開できないものには使うべきじゃないと思っております。
 再度申し上げますが、本当に必要な中小企業支援は、私どもも必要なところにちゃんとお金が回るようにということで、同じであります。本当にこれが必要だとおっしゃるのであれば、何度も申し上げますが、新銀行東京はその対象としないということをはっきり明示すべきだということを申し上げて、質問を終わります。

○村上委員 現在、経済危機が厳しい中で、支援策が打ち出されております。しかし、私は、これを打破していくためには、東京の強みを生かした新しい産業を育成し、そういう分野で雇用機会を創造していくことが重要と考えます。
 先週、渋谷にあります代々木競技場で東京ガールズコレクションというファッションショーが開催されました。ここに新聞の切り抜きがありますけれども、これを見ると、かわいいは不況知らずというような大きな見出しが出ています。一日で五千七百万円分の商品が売れたということで、これの特徴は、即携帯で買い物ができるということで、当日も満員で、大盛況であったと。そして、海外からの来場者も非常に多かったと伺います。
 東京の若者の感性は、ある意味で世界最先端であり、ファッションだけではなくて、漫画やアニメに代表されるようなコンテンツ関連、デザイン、そして、こうしたものと携帯電話やインターネットを組み合わせたビジネスなどについては、東京が世界をリードしていると考えます。
 東京の経済発展には、こうした強みを生かして、新しい産業を育成していくことが重要と考えます。こうした観点で、幾つか質問させていただきます。
 まず、ファッション関連の人材育成について伺います。
 東京のファッション、特に若者が集まる渋谷、原宿を中心としたストリートファッションは、世界じゅうから注目されています。また、東京には、ファッション関連の学校が集積し、毎日、日本国内のみならず、アジアからもファッションを学ぼうという多くの学生が集まり、デザイナーの卵たちが輩出されています。
 しかし、日本で、あるいは海外で活躍する若手デザイナーが次々と生まれているかというと、そうではないように思います。むしろ、海外ブランドに押され、若い人材が育っていないのが現状ではないかと思います。ファッションは、巨大で高感度なマーケットといった東京が持つポテンシャルを生かせる産業であり、東京の国際競争力をさらに高めていくためにも、若い人材の育成に力を入れていくべきと考えます。
 都は、昨年から若手ファッションデザイナー発掘育成プロジェクトを開始していますが、その事業のねらいと内容についてお伺いいたします。

○櫻井産業企画担当部長 世界のファッション界において東京は、パリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンと並ぶ五大コレクションが開催される都市の一つとして一定の評価を得ております。しかしながら、国内及び世界で活躍する若手デザイナーが育っていないのが現状でございます。これは、ファッション界がこれまでコンテストの開催に主眼を置き、人材を育成する取り組みを行ってこなかったことも要因となっております。
 このような状況に加えまして、近年、アジア諸国では、国策としてファッションに力を入れており、東京の地位低下も懸念されております。
 このため、都は、昨年四月に、ファッション界と共同で、若手ファッションデザイナー発掘育成プロジェクトを立ち上げ、発掘、育成、ビジネス支援に至る一貫した人材育成の仕組みを構築し、東京から世界で活躍できる若手デザイナーの輩出を目指していくことといたしました。
 具体的には、世界最大級のファッションコンテストを通じて、有望な人材の発掘を行い、それらを対象に、ブランド立ち上げに向けた実務セミナーの開催や相談指導、展示会への出展支援、企業とのマッチング会を行うなど、早期の自立を目指した育成ビジネス支援に努めております。
 また、ソウルやシンガポールなどファッションが盛んなアジア諸都市から現在売り出し中のデザイナーを招聘し、日本の若手をも含めた交流を実施いたしました。今後とも、ファッション界との連携のもと、若手ファッションデザイナーのさらなる育成に努め、東京のファッションの振興、さらには世界のファッション界における東京の地位向上を図ってまいります。

○村上委員 次に、コンテンツ産業に関連した取り組みについてお伺いいたします。
 クールジャパンと称され、世界的にも評価の高い日本のコンテンツといえば、アニメが挙げられます。これまで多くの国で多数の日本のテレビアニメや劇場用アニメが放映され、海外の子どもから大人まで親しまれているだけではなく、ことしのアカデミー賞では、日本のアニメ作家の作品が短編アニメーション賞を受賞し、また、フランスやベルギーなど国際的なアニメの映画祭でグランプリを受賞するなど、日本のアニメの質の高さは世界の人が認めています。東京都では、東京国際アニメフェアを実施しており、ことしもあす十八日から四日間、第八回目を開催すると伺っております。
 そこでお伺いいたしますが、東京国際アニメフェアは、東京のアニメ産業にどのように貢献しているのか。また、あわせて観光客やバイヤーの人たちの来場はどの程度あるのか、お伺いいたします。

○小島観光部長 世界で放送されるアニメーションの約六〇%が日本製といわれるほど、日本のアニメは海外でも高い評価を得ております。また、東京には、日本のアニメ制作会社の約八割が集積しており、アニメは世界に誇れる東京の重要な産業でございます。
 東京国際アニメフェアは、東京に集積しているアニメ産業のための商談の場の提供、クリエーターの人材育成などを目的としております。人気の高い日本のアニメ作品を買いつけるために、見本市には多くの海外のバイヤーが来場し、昨年は千人を超えております。今回、昨年の秋以降の急激な景気の落ち込みにかかわらず、見本市の出展規模は七百五十九小間で、過去最高となっております。海外からも六十社近い出展が予定されており、ことしも多くのバイヤーの来場が見込まれております。
 また、コンペティションによる新たな人材の発掘や若手クリエーターを紹介するブースを設け、商談の場を提供するなど、将来のアニメ産業を担う人材の育成を図っております。これまでにコンペティションで受賞したクリエーターが海外の映画祭で受賞したほか、国内外でさらに活躍の場を広げており、アニメフェアが若手クリエーターの登竜門ともなっております。
 国際的見本市として海外の企業からも高く評価されております東京国際アニメフェアは、海外への進出が困難な中小のアニメ関連企業に商談の機会を提供するほか、人材育成の場ともなっており、東京のアニメ産業の振興に大きく貢献しているところでございます。

○村上委員 アニメフェアが国際的見本市として海外の企業からも高く評価されていることは、大変よいことだと思います。
 さて、このような国際的な商談の場の提供も重要でありますが、これらの業界に参入する新しいアイデアを持った企業を育てることも重要であると考えます。また、ここに冊子があります。コンテンツが生まれ、羽ばたく場所ということで、こういった冊子が用意をされているわけですけれども、都は、中野新橋にコンテンツ関連のインキュベーション施設を開設したと伺っております。このインキュベーションマネジャーの役割を含めて、支援の状況についてお伺いいたします。

○三枝商工部長 ご案内のことと存じますが、東京都では、コンテンツ、アニメ関連産業における創業を促進し、成功に導きますため、平成二十年八月、当該産業に特化いたしました創業支援施設である東京コンテンツインキュベーションセンター--今先生がパンフレットでご案内していただいたものでございますが、これを中野新橋に開設いたしました。現在、ここには、アニメ、ゲーム、インターネット関連などの分野で新しいビジネスにチャレンジしようとする新進気鋭の企業が二十一社入居してございます。本インキュベーション施設におきましては、インキュベーションマネジャーが常駐いたしまして、東京都中小企業振興公社などの関係機関とも連携しながら、販路の開拓や資金調達に関するアドバイス、連携先の紹介など、入居企業に対してきめ細かな支援を行っているところでございます。
 また、テレビや映画などでアニメーション制作の実績がある講師を招いたセミナーや入居者の作品発表会等を開催いたしまして、ノウハウの獲得や関連事業者とのネットワークづくりを支援しているところでございます。これらの支援を通じまして、コンテンツ、アニメ関連産業分野における新事業の創出を加速してまいります。

○村上委員 今のご説明を聞いて、大変すばらしい施設だと思っておりますので、さらに充実をするようによろしくお願いいたします。
 次に、デザインについてお伺いいたします。
 昨今、感性に働きかけるデザイン、生活者の視点に立ったデザインなど、価格や性能など従来の価値観に加え、デザインを通じた価値創造が重要になっていると考えます。すなわちデザインに配慮することによって製品やサービスの高付加価値化を図っていくことが重要でありますが、このような観点から、都はどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。

○三枝商工部長 東アジア諸国の技術力の向上などを背景といたしまして、価格面や性能面での競争がますます激しくなる中、デザインの重要性が高まってきていると認識してございます。しかしながら、中小企業の中には、デザインの知識のある人材が社内にいないため、デザインを効果的に活用して、消費者や顧客に評価される商品、サービスを開発したり、あるいは自社のブランド力を高めたりすることが十分にできないものもございます。
 このため、東京都では、中小企業向けにデザイン活用の事例などを紹介するセミナーの開催や、デザイナーと中小企業との出会いを促進する展示会の開催、デザイン系大学との産学連携の促進などによりまして、中小企業におけるデザイン活用を支援しているところでございます。
 また、産業技術大学院大学と連携して、デザイナーの企画提案能力を高める講座も実施してございます。
 今後もこれらの事業を展開いたしますことで、中小企業におけるデザインを活用した付加価値の創造を促進してまいります。

○村上委員 今のご答弁の中で、産業技術大学と連携してデザイナーの企画提案能力を高める講座を実施している、こんなお話がありました。実は、昨日でしたでしょうか、振り込め詐欺ということで、ものづくり大学の学生さんの提案したものの企画が一つ商品になったということで、やっぱり若手の人材を大いに活用していく、支援していくという取り組みは、大変大切なことだというふうに実感をいたしました。
 都において、ファッション、アニメ、デザインなどの分野でさまざまな支援を行っていることはわかりました。一方、こうした産業を着実に発展させていくためには、区市町村との連携も重要だと考えます。東京の産業の実情を見ると、練馬区、杉並区にはアニメ関連の企業が集まっていたり、私の地元の渋谷区には原宿に代表されるファッション産業の一大集積が見られます。こうしたことから、渋谷区は、ファッション、デザインなどの支援を通じた産業振興と若手の人材を育成するための施設を計画していると聞いております。このような区市の地域特性を踏まえた取り組みについて、都はどのような支援をしていくのか、お伺いいたします。

○三枝商工部長 産業集積の発展のためには、都による広域的な視点に立った施策の実施に加えまして、区市町村による各地域の強みや特性を踏まえた施策を重層的に講じていくことが重要でございます。このため、東京都では、産業集積の活性化に取り組む区市町村に対しまして、創造的都市型産業集積創出助成事業によりまして、最大三年間、一億五千万円を上限に助成いたしまして、その取り組みを積極的に支援しております。今年度、その対象事業として練馬区のアニメ産業の国際化などを支援する計画を承認したところでございます。
 また、創業の支援につきましても、区市町村が創業支援施設を整備いたします際に経費の二分の一を助成してございまして、現在渋谷区からもファッション分野における創業支援施設の設置に係る相談を受けているところでございます。
 今後も、これらの事業を通じまして、区市町村の取り組みを支援し、ファッションやコンテンツなどを含め、地域の特性を生かした産業集積の活性化や新事業の創出を促進してまいります。

○村上委員 ぜひ地域の特性を生かした取り組み、よろしくお願いいたします。
 最後になりますけれども、アニメ、コンテンツ産業やファッション産業は、東京を飾る魅力ある産業だと思います。こうした産業のこれからの育成について局長のご決意を伺って、質問を終わりたいと思います。

○佐藤産業労働局長 東京には、マスメディアの集積でありますとか、巨大な消費市場を背景として、アニメ、コンテンツ産業、またファッション産業が集積しております。こうした情報発信型産業、これは経済的波及効果に加えまして、東京の文化的価値の発信力を高める、そういうことも期待されますことから、都におきましてはとりわけ重点的に振興を図ってきているところでございます。
 しかしながら、これらの産業におきましては、ただいま所管の部長からも既に答弁させていただきましたけれども、人材育成というのが非常に大きな課題というふうになっております。このため、都は、これらの産業を担うクリエーターの育成を施策のポイントとしまして、新たにアニメ業界と教育機関によるアニメの教科書の開発支援を行ったり、また、若手ファッションデザイナーの発掘育成等に取り組んできたところでございます。
 今後とも、こうした施策を通じて、アニメ、コンテンツ産業やファッション産業等、積極的に育成支援をいたしまして、東京の情報発信型産業の活性化を図ってまいります。

○佐藤委員 地域の金融機関と連携した新たな金融支援策について伺います。
 これから要綱をおつくりになるということですが、金融機関との協議項目は何か、お答えください。

○保坂金融部長 今後、融資の実施に向けて、金融機関との取引の長さや内容といった対象企業の要件の詳細や、融資限度額、融資期間、金利等の負担水準といった融資条件などを金融機関等と調整していくこととなります。

○佐藤委員 これは先ほど大西議員が質問されましたので、重複を避けようと思いますが、今回の制度では、融資先の企業がある限り制度が続いてしまいます。このように税金の負担割合が高い制度は、非常に景気が厳しい時期に限定して実施するべきではないかと考えております。重複しておりますので、省略いたします。
 続きまして、融資を実施してしまえば、運転資金であるだけに、使途は問えません。金融機関の融資の返済に使われることを防ぐには、どのような措置を考えているのか、お答えください。

○保坂金融部長 本支援策においては、中小零細企業の事業経営に必要な小口の運転資金を想定しておりまして、原則として、既存の借入金の返済のための資金は考えておりません。
 なお、その審査に当たっては保証機関を活用することが一つの効果的な策であると考えております。金融機関と保証機関が車の両輪のごとく審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることを期待しております。

○佐藤委員 この制度ですが、何年の債務負担行為になるのでしょうか、教えてください。

○保坂金融部長 平成二十一年度から平成三十九年度までの十九年間でございます。

○佐藤委員 信用保証協会の融資の場合には、金融機関のリスク負担は二割です。また、信用保証協会の緊急融資を使った場合、金融機関のリスクはありません。制度融資を選んだ場合に比べまして、金融機関は引当金を積む金額がふえます。金融機関に資金があった場合、当然、リスクがない信用保証協会の緊急融資を使った、そういった制度融資を選ぶでしょうが、今回都が提案している制度を金融機関が選ぶメリットは何か、お答えください。

○保坂金融部長 景気後退の影響を受け、緊急保証制度によっても資金が十分に調達できずに苦しんでいる中小零細企業の方々が多くいらっしゃいます。本支援策では、そうした中でも、高い技術力やすぐれたビジネスプランなどにより、この難局さえ乗り切れれば将来的に展望が開ける企業を見出して支援してまいる考えでございます。
 本支援策の実施によりまして、金融機関にとっては、これまで取引関係を築いてきた中小企業への支援の可能性が高まることが期待されております。

○佐藤委員 制度融資で、融資先の企業に与信枠を設けているわけです。その枠で融資を受けることができない企業に融資をするわけですから、与信枠をオーバーして融資することになるのではないでしょうか。税金でそこまでリスクを負ってよいのでしょうか。見解を伺います。

○保坂金融部長 先ほども答弁申し上げましたが、景気の後退の影響を受け、制度融資の信用保証枠を使い切っていることなどから、緊急保証制度によっても資金調達が十分にできず、苦しんでいる中小零細企業の方々がいますが、そうした中、高い技術力やすぐれたビジネスプラン等を持った企業を支援することは、東京の産業活力の維持向上にとって重要であります。
 そうしたことから、都として一歩踏み込んだ支援が必要である、こう判断いたしまして、国の信用補完制度によらない新たな制度を創設するものでございます。

○佐藤委員 金融機関にとってリスクが低いからといって、甘い融資になってはいけません。信用保証協会のように、外部の第三者のチェックを受けることが必要と考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 債務不履行の過度な発生を抑制して、本制度の安定的な運営を確保するために、保証機関の活用が一つの効果的な措置であると考えております。繰り返しになりますが、金融機関と保証機関が車の両輪のごとく審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることを期待しております。

○佐藤委員 今都が支援すべきは、金融支援でもありますが、企業間取引の拡大支援も必要なのではないかと考えております。企業間に相互不信感が高まって、取引が縮小しているのが現状です。手形の割引を行う際に、中小企業にとって手形の割引料の負担が大きいと聞いております。手形の割引料の補助など、さまざまな企業間取引などの拡大支援も今後都から国に声を出していただくよう要望しておきます。
 今回、融資支援制度のように、他道府県で実施した例はあるのかどうか、また、その補助総額と負担割合、破綻率等をお答えください。

○保坂金融部長 本支援策は、東京都が独自に創設する制度でございます。その融資スキームは、現在調整中のため、他道府県との比較をできる段階にはございません。

○佐藤委員 他道府県で実施した例がないわけですが、制度融資が使いにくいからといって今回の制度を提案したわけですが、制度融資のメニューを拡充することで対応するべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 本支援策は、景気の後退の影響を受け、緊急保証制度によっても資金調達が困難な中小零細企業に対して、さらに一歩踏み込んだ支援が必要と判断して実施するものでございます。ご指摘のような、制度融資が使いにくいから実施するという性格のものではございません。
 なお、制度融資の拡充につきましては、既に東京都において、昨年十月末から、国の緊急保証制度に対応し、制度融資に最優遇金利を適用した融資メニューでございます経営緊急を創設するとともに、特に小規模企業者に対しては保証料二分の一を補助するなど、都独自の対応も行っているところでございます。

○佐藤委員 今回の制度を実施すると、金融機関のリスクは減りますが、その分、金融機関が慎重に審査するインセンティブも減ってしまいます。金融機関が慎重に審査するインセンティブを持たせなければ、それだけ税金の損失は膨らみます。金融機関が慎重に審査するインセンティブを持っていただくためにも、金融機関ごとに破綻率を集計し、破綻率が高くなるようであれば、それに応じて金融機関の負担割合がふえるといった制度にするべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 本支援策では、地域の金融機関と連携を図りながら、将来的に展望が開ける企業などを支援していくものでございます。そのため、都の制度融資を通じて、長年にわたって協力関係を構築している地域の金融機関の目ききの力や融資ノウハウを活用していく考えでございます。
 また、本支援策の実施に当たっては、債務不履行の過度な発生を抑制することが必要であり、保証機関を活用することも一つの効果的な措置と考えております。金融機関と保証機関が車の両輪のごとく審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることが期待できます。こうした措置により、本制度の安定的な運営を確保してまいります。

○佐藤委員 これから債権が焦げついた場合の負担割合を決めるということでありますが、赤字の金融機関に関しては、融資している割合の中で破綻率が非常に高いわけです。今回の制度を利用した場合、都の税金の投入額がふえることも予想されます。赤字の金融機関に関しては、決算が黒字となってから新規の融資を認めるように線引きをすべきと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 本支援策は、日ごろの取引を通じて、企業の顔が見えている地域の金融機関と連携して取り組む考えであり、支援対象は、各金融機関の顧客であります。そのため、幅広く地域の金融機関の協力を得たいと考えております。特定の金融機関を排除するものではございません。

○佐藤委員 また、税金を使って損失の補てんをするわけですから、適切に経営を行っている金融機関に対して制度を実施するべきであり、過去三年間に行政処分を受けた金融機関は、信頼に足る経営を行っていなかったわけですから、制度の対象外とすべきと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 繰り返しでございますけれども、本支援策の対象は、あくまでも中小零細企業であり、地域金融機関の幅広い顧客でございます。したがって、幅広く地域の金融機関の協力を得たいと考えております。
 行政処分を受けた金融機関を排除せよとのご主張でございますけれども、都の制度融資においても、中小企業の資金調達の円滑化や利便性の確保を重視する観点から、例えば業務改善命令を受けたことを理由として指定金融機関から排除したことはございません。

○佐藤委員 融資先の企業が破綻して、信用保証協会の融資と今回の制度を両方使っていた場合、支払い先が違うとしても、都として補助金を二重に支払うことになるわけですが、これについては問題ないんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

○保坂金融部長 二重払いという意味、若干、私には不明な点もございますが、例えば制度融資と本支援策の両方の制度を活用いたしまして融資を受けた中小企業が破綻した場合、債権は制度融資と本支援策の二本でございます。それぞれの損失に対して、適正な手続を経て補助金が支払われることになるので、何ら問題はないと考えております。

○佐藤委員 客観的に融資の状況を監視をして、違法性のあることが起きないようにチェックをするために、審議会などを設けまして、外部の第三者による審査体制や案件のチェックを行ってはどうかと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 損失補助の執行に当たっては、当然のことながら、所管部におきまして、その妥当性について審査し、適正を期していく考えでおります。外部の専門家を活用するなど、具体的な仕組みについては今後検討してまいります。

○佐藤委員 今回、債務負担行為の枠として四百五十億円を用意していると聞きました。つまり、五百億円融資を実行して、最大九割が焦げつくと考えているわけです。金融機関は、数%の利子で収益を上げるために目ききをして融資を実行しているわけです。調査報告書に記載されている新銀行東京の実績デフォルト率も、二割には達しておりませんでした。この九割という想定は一体どこから来るものでしょうか、お答えください。

○保坂金融部長 お尋ねの債務負担行為に計上した限度額四百五十億円についてでございますけれども、これは融資目標額五百億円に対して予算上の損失補助の割合を機械的に乗じて算出したものであり、債務負担行為における一般的な計上の方法を踏襲したものにすぎません。したがって、これをもって他の金融機関のデフォルト率などと比較することは意味がございません。

○佐藤委員 そうですか。わかりました。
 また、新銀行東京では、多くの税金が失われたわけです。都として、新銀行東京の失敗をどう受けとめて、今回の制度にどう生かしているのか、見解を伺います。

○保坂金融部長 これまでるる述べてきましたように、本支援策は、都内中小零細企業を取り巻く現下の厳しい状況を直視し、その資金繰りを支援するため、都独自の新たな融資制度を創設するものでございます。公的な制度であり、当然のことながら一定のリスクはとっていかなければなりませんが、債務不履行の過度な発生を抑制し、制度の安定的な運営を確保することが重要でございます。
 そうした観点から、本支援策では、地域の金融機関の持つ目ききの力を活用し、融資対象を各金融機関と一定期間取引を継続している企業としております。また、保証機関の活用が一つの効果的な措置と考え、金融機関と保証機関の両者が審査を行うことにより、精度の高い審査が行われることを期待しております。
 さらには、債務不履行に対して都が損失補助を行うに当たっては、制度融資と同様に、所管局において、その妥当性について審査し、適正を期してまいります。
 以上のようにもろもろの措置を講ずることにより、本支援策を着実に実施していく所存でございます。

○佐藤委員 今回の融資制度は、一言でいえば、リスクの高い企業への融資になるわけです。従来、信用保証協会を使った融資を受けていたとしても、そこで融資を受けることができない状況になっている企業に制度をつくって融資するわけです。信用保証協会が判断した与信枠を超えて与信枠を新たに設定するわけですから、リスクの高い企業への融資といえるのではないでしょうか。
 リスクの高い企業への融資といえば、これまで新銀行東京が取り組んできたことでした。今回の融資制度が考えている顧客と新銀行東京の顧客層は一致します。つまり、信金で融資が難しくなって新銀行東京に行っていた顧客が、信金の融資だけで済ませることもできるようになってくるわけです。今回の制度を実施することで、新銀行東京の顧客や潜在的な顧客が減ってしまい、新銀行東京の経営がさらに厳しくなるのではないかと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 現在の危機的な金融情勢のもと、都内中小零細企業は、資金調達に苦慮しているところでございます。そうした中、高い技術力やすぐれたビジネスプラン等を持った企業などを支援することは、東京の産業活力の維持向上にとって重要なことでございます。
 都としては、今回提案している新たな金融施策や制度融資における緊急保証制度とともに、新銀行東京による赤字または債務超過先企業への継続支援など、さまざまな取り組みを通じて中小零細企業への金融支援策の充実を図ってまいります。

○佐藤委員 引き続き、新銀行東京に関して伺います。
 先ほどから融資支援の議案を議論してまいりましたが、そもそもこういう景気が厳しいときに役に立つのが新銀行東京だったわけです。この新銀行東京がほとんど役に立たず、産業労働局として、今回の制度を提案しているということは、新銀行東京はもはや存在意義がないと内外に公表しているようなものではないでしょうか。見解を伺います。

○中村金融監理室長 新銀行東京では、今年度の後半からは、中小零細企業向け融資に積極的に取り組んでおります。中小零細企業向け融資等の四半期ごとの実績は、第一・四半期が七十件で十八億円、第二・四半期が七十三件で二十億円であるのに対し、第三・四半期では二百八十三件で八十二億円と大きく伸びており、累計では四百二十六件、百二十億円となっております。このうち、既存顧客への折り返し融資は二百六件、三十八億円であり、その割合は、件数で約五割、金額で約三割となってございます。これらを含めて、平成二十年十二月現在で、新銀行東京は約一万社の中小零細企業と取引をしております。とりわけ他行から支援が難しい赤字または債務超過先四千九百二十三社と取引を継続しており、存在意義がないとのご指摘は当たらないと考えます。

○佐藤委員 融資先企業のことを常々おっしゃいますが、その前に金融機関がつぶれてしまうのでは、融資先企業もあったものではないと思います。
 続いて伺いますが、調査報告書によれば、スコアリングシステムの調達に関して、チューニング等の点で問題があったとして、再度システムを購入したとあります。つまり、当初購入したものはむだになったわけですが、当初システムには幾らの経費がかかっていたんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 昨年三月の本委員会において報告しているところでございますが、新銀行東京はスコアリングモデルを含む基幹系システム全体を七十五億九千万円で取得しているところでございます。
 なお、スコアリングシステムのみの取得費用は、経営上の情報であり、新銀行東京は明らかにしてございません。

○佐藤委員 多額の経費がかかっているスコアリングシステムの導入に当たって、そのテストは十分に行わなかったんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 一般的に情報システムを導入する際は、システムの安定的な運営を確保するため、当然、稼働テストを行うものでございます。新銀行東京も、スコアリングシステムの導入に当たって、稼働テストを実施したと聞いてございます。

○佐藤委員 スコアリングシステムの調達に関して、チューニングなどの点で問題があったとありますが、これは東京税務協会が都から委託を受けたものです。都として、税務協会の責任を問うつもりはあるでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 今回の外部調査報告書でも明らかにされてございますが、スコアリングシステムの選定は、後に新銀行東京の執行役に就任する七名と監査法人やコンサルティング会社及び民間企業など、関係者の間での議論結果を踏まえた成果であり、最終的には新銀行東京が導入を決定したところでございます。
 また、導入当時、スコアリングモデルは、公的機関等によりその活用が推奨されるなど、融資審査における有力なツールとして認識されており、当初採用した株式会社金融エンジニアリング・グループのスコアリングシステムは他行においても採用されていたものでございます。システム自体が当初から欠陥があるというご指摘であれば、そのようなことは当たらないというふうに考えております。
 こうした導入の経緯などを踏まえれば、都として東京税務協会の責任は問えないと認識してございます。

○佐藤委員 今回の調査報告書には、このスコアリングシステムがうまく機能しなかったとありますから、こういったことをお伺いしているわけでありますが、失敗の検証をやっていかなければ、今後対策もとれませんし、細かい内容というものをつぶさに見ていかなければいけないと思います。
 スコアリングモデルの発注に際して議論を行った議事録は、資料要求いたしましたが、結果として出てきません。なぜ資料を出せないのか、お答えください。

○中村金融監理室長 システムにかかわる一連の資料は銀行業務に活用するものであり、平成十六年度の新銀行東京発足時に委託先の東京税務協会から都を経由して新銀行東京に引き継いでございます。したがいまして、現在、都では保有してございません。

○佐藤委員 続いて伺いますが、「調査報告書の概要について」の四ページを見ると、「平成十八年八月ころには、平成十八年七月末時点のデフォルト発生状況に基づいて平成十九年三月期の収益見通し等が試算されたが、そのうち一般貸倒引当金を当時の新銀行の内部規程どおりに算出した場合の通期の経常損失は約一千一億円となっており、開業後わずか二期目で一千億円を超える資本が費消される可能性のあることが予測される状況になっていた。」とあります。
 また、調査報告書の二二ページにも次のような記載があります。実際のところ、平成十八年度七月末までの貸倒償却額は、貸出金利息、保証料の合計である約十八億円--平成十八年度の年度末計画比の約七億円減でありますが、これを大きく上回る約二十七億円に達しており、デフォルト率と金利との均衡は完全に崩壊し、収益が全く上がらないばかりか、毎月損失だけが拡大する状況が継続していたのである。つまり、危機的な経営状況に陥っていたわけです。そんな状況で、平成十八年度には四人の執行役が退任し、二人の社外取締役も退任するという事態になっています。
 しかし、「調査報告書の概要について」の五ページを見ると、以下のような記載があります。平成十八年十一月二十九日の取締役会において、平成十九年三月期中間決算における一般貸倒引当金に関し、丹治元執行役より、実績デフォルト率を使用した場合の一般貸倒引当金が想定デフォルト率を使用した場合の金額の約四倍の四百十三億円となる旨報告がされたが、結論として中間決算においては実績デフォルト率ではなく、想定デフォルト率を使用するものとされ、この時点に至ってもなお危機的なデフォルトの発生状況が収益に与える影響を踏まえた中期経営計画等の見直しや小口定型商品の融資実行の停止等の議論はなかった。つまり、新銀行東京の内部規程どおりに一般貸倒引当金の計上を行わなかったわけです。このことを知事及び局長が報告を受けたのはいつでしょうか、お答えください。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、外部調査報告書を受け、旧経営陣に対しまして訴訟を提起することとしてございます。お尋ねの件につきましては、訴訟において旧経営陣の法的責任を追及する際の重要な点となる可能性があるため、本委員会でのお答えは差し控えさせていただきます。
 なお、平成十八年度の中間決算発表時において、経常損失が、年度計画の百八十億円に対し、既に百五十四億円を計上していることなどについては、速やかに知事及び局長に報告を行ってございます。

○佐藤委員 また、この当時、都と新銀行東京は定期的に連絡会を開催しております。金融部長及び監理課長が当時の連絡会の出席メンバーかと思いますが、新銀行東京の内部規程どおりに一般貸倒引当金の計上を行わなかったということを、いつの連絡会で聞きましたか、お答えください。

○中村金融監理室長 先ほどもお答えしたところでございますけれども、新銀行東京は、外部調査報告書を受け、旧経営陣に対し訴訟を提起することとしてございます。お尋ねの件につきましては、訴訟において旧経営陣の法的責任を追及する際の重要な点となる可能性があるため、本委員会でのお答えは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 なぜこのようなことを伺っているかというと、新銀行東京は確かに乱脈経営を行いました。しかし、新銀行東京の経営の監視をする立場なのが東京都なわけです。株主としていろいろ報告を受けて、そして、株主としてさまざまな経営監視の責任を負うわけです。しかし、経営監視の状況というものを、こういった委員会の席でもなかなかお話をいただけない。私は、それはお粗末だと思いますし、東京都としての責任というものも考えていくべきだろうと思っております。
 続いて伺いますが、調査報告書にもあるように、想定デフォルト率を用いており、実際の数字と乖離していたわけですが、貸倒引当金の計上などが適切に行われていなかった。今回金融庁の業務改善命令などがありまして、取り組みを行ったようではありますが、新銀行東京の決算が正確といえるのはどの時点からなのか、お答えください。

○中村金融監理室長 新銀行東京のこれまでのいずれの年度決算も監査法人が適正意見を付したものでございます。また、決算は監督官庁である金融庁にも提出されてございます。こうしたことから、これまでの決算について、都としては適正な手続を踏まえて作成されたものと考えてございます。

○佐藤委員 続いて伺いますが、平成二十年十二月の経済・港湾委員会要求資料、一一ページによりますと、監査法人であるトーマツが新銀行東京に対して、貸倒引当金計上に当たって、当面の措置としてFEGにおける期待デフォルト率を使用している。審査・与信企画グループでは十七年十二月までのデフォルト実績に基づいて分析を行い、その結果に基づいて個人の格付を一定以下に抑えたり、業種分類マニュアルを策定することにより改善を実施しているが、十八年一月以降のデフォルト実績分析が行われていないと指摘していますが、この指摘が行われた時点はいつなのか、お答えください。

○中村金融監理室長 昨年三月に発表された新銀行東京の内部調査報告書によれば、この指摘が行われたのは平成十八年五月とのことでございます。
 なお、平成十七年度決算における監査報告書には、ご質問にあった監査法人の指摘は付されておりません。

○佐藤委員 「調査報告書の概要について」の二ページと三ページを見ると、遅くとも平成十八年八月末時点で想定デフォルト率と実績デフォルト率の間に大幅な乖離が生じる結果となっており、融資審査において、スコアリングシステムは想定どおりの機能を発揮できなかったという記載があります。
 では、この当時、都と新銀行東京は定期的に連絡会を開催しておりました。金融部長及び監理課長が当時の連絡会の出席メンバーだと先ほど申し上げましたが、想定デフォルト率と実績デフォルト率との間の大幅な乖離が生じる結果となっているということを、いつの連絡会で聞きましたか。お答えください。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、外部調査報告書を受け、旧経営陣に対して訴訟を提起することとしてございます。お尋ねの件につきましては、訴訟において旧経営陣の法的責任を追及する際の重要な点となる可能性があるため、本委員会でのお答えは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 引き続き伺いますが、また連絡会の出席メンバーは、貸倒引当金計上に当たって、当面の措置としてFEGにおける期待デフォルト率を使用しているということを知ったのは、いつの時点でしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 お尋ねの件は、監査法人が新銀行東京に対して指摘していたことだろうと思いますけれども、都としてはそのような報告は受けてございません。

○佐藤委員 連絡会の出席メンバーは、実績デフォルト率を用いた一般貸倒引当金の計上をしなければ、決算の数字が大きく変わってくるということを理解していなかったんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 お尋ねの件は、都が新銀行東京から報告を受けていたとの前提に立ってのご質問だと思いますけれども、これまでもお答えしているとおり、新銀行東京が訴訟を提起する際に旧経営陣の責任を追及する上での重要な点となる可能性があるため、本委員会でのお答えは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 では、伺いますが、連絡会の出席メンバーは、想定デフォルト率と実績デフォルト率との間に大幅な乖離が生じる結果になっているということを知りながら、なぜ実績デフォルト率を用いた一般貸倒引当金の計上を指摘しなかったんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 今お尋ねの件も、都が新銀行東京から報告を受けていたとの前提に立った質問だと思いますが、先ほどもお答えしたとおり、新銀行東京が訴訟を提起する際に旧経営陣の責任を追及する上での重要な点となる可能性があるため、本委員会でのお答えは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 平成二十年十二月、経済・港湾委員会要求資料の一一ページにありますが、新銀行東京が契約していた監査法人が行った指摘事項と指摘に基づく業務の改善内容が記載されておりますが、そこには、十八年一月以降のデフォルト実績分析を実施、平成十八年度本決算より実績デフォルト率に基づく一般貸倒引当金の計上を実施しているとのことです。つまり、平成十八年八月末時点で想定デフォルト率と実績デフォルト率との間に大幅な乖離が生じる結果になったにもかかわらず、内部規程に反して、実績デフォルト率を用いた一般貸倒引当金の計上をしなかったわけです。
 また、「調査報告書の概要について」の五ページにあるように、十八年八月三十日、十八年十一月二十九日の取締役会でも、中期経営計画等の見直しや小口定型商品の融資実行の停止等の議論はなされなかったということです。中間決算では、一般貸倒引当金を少なめに積んで、実態以上に決算をよく見せております。そして、決算では、監査法人の指摘もあり、一般貸倒引当金を実態どおり積むわけですから、平成十九年夏の決算発表時にやっと本当の実績が出てきます。
 また、平成十九年六月まで、中期経営計画等の見直しや小口定型商品の融資実行の停止がなされないために、外部から見て、経営が悪化している実態がこの間ずっと見えてこなかったわけです。
 調査報告書の二六ページにも、丹治幹雄元執行役は、平成十八年八月ごろ、平成十八年七月末時点のデフォルト発生状況に基づいて、新銀行東京の規定どおりに一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を算出して、これを前提として、平成十九年三月期の収益見通しを試算したところ、一千一億円の経常損失を計上する結果となり、かかる数値を前提とすると、開業後わずか二期目で一千億円を超える資本が費消される可能性があることも認識していたのであると記載されています。
 また、調査報告書の概要も、監査法人の改善提案と当社の対応を見てみますと、次のように記載されています。その際、デフォルト実績と想定デフォルト実績が乖離している状況から、想定デフォルト率を使うことは問題であり、会計検査人として想定デフォルト率を使用した中間決算を対象とする中間監査はできない旨、代表執行役に口頭で申し入れをしたが、代表執行役から、中間期については想定デフォルト率に基づく引き当てに基づき決算を行う、中間監査報告書は不要という回答があったわけです。
 また、新銀行東京は、中間決算直前に百五十七億円の資金調達をしております。これは劣後債と呼ばれるもので、自己資本に組み入れることができる反面、金利が高いわけです。つまり、新銀行東京の経営者は、将来の支払いよりも当座の資金の確保に走ったわけです。これによって、自己資本率が若干高くなっておりました。
 これらをいいかえれば、平成十九年の夏の決算発表時まで、新銀行東京の決算を実態以上によく見せているわけです。しかも、経営実態に基づいて試算すれば、開業後わずか二年で一千億円を超える資本が費消される可能性があることも隠されていたわけです。
 会計監査人に対して代表執行役から中間監査報告書は不要という回答があったほど異例のことをして、決算をよく見せようとしているわけです。これはなぜでしょうか。大きな疑問です。
 ちょうどこの時期、平成十九年四月には、東京都の都知事選挙がありました。つまり、都知事選挙の前まで、新銀行東京は実態以上に決算をよく見せている。そして、わずか二期目で一千億円を超える資本が費消される可能性も隠されていたわけです。都知事選挙が終わってから、やっと本当の実績が出てくる。これでは、都知事選挙の際に新銀行東京の経営実態を隠す目的があったと指摘されかねないタイミングではないでしょうか。もし仮にそうであったとしたら、本来、都知事選挙が未来への選択をすべき大切な機会であるのに、都民は新銀行東京の実態を知らずに都知事選挙に臨んでしまったといっても過言ではないでしょう。
 また、中期経営計画等の見直しや、小口定型商品の融資実行の停止がなされるのが遅くなったことにより、新銀行東京の経営をより悪化させているといえるのではないでしょうか。
 そして、各決算期には、業務運営報告がなされていると思います。新銀行東京の経営陣が知事に報告する機会があるわけです。先ほど申し上げたように、都知事選挙の前までは新銀行東京は、実態以上に決算をよく見せていた。そして、都知事選挙が終わってからやっと本当の実績が出てきた。このことを新銀行東京の経営陣は知事に何と報告していたのでしょうか。
 先ほど申し上げたように、調査報告書の二二ページによると、収益が全く上がらないばかりか、毎月損失だけが拡大する状況が継続していたのであると記載があります。平成十八年暮れの中間決算報告の際、そして、平成十九年夏に決算の報告があった際、どのような報告がなされたのか。新銀行東京から知事に業務運営報告があったはずだと思いますが、局長も同席されたはずと思います。局長、お答えください。

○中村金融監理室長 平成十八年度中間決算については、本業からの収入が不十分、重い経費負担、不十分な資金運用などの経営の圧迫要因が示され、これに対し、十八年度下期に、融資、保証による収入の確保、経費の削減、資金の効率的な運用などの対策を打つことにより、下期には大幅な収益改善がなされるとのことが新銀行東京から都に報告されており、知事に対しても、新銀行東京から報告がなされたところでございます。
 また、十八年度決算につきましては、計画を大幅に上回る損失の発生に対し、経営体制を強化するとともに、不良債権の抑制、経営効率性の向上、営業力の強化を柱とする新たな経営計画を策定する旨、都に対して報告がなされてございますが、新銀行東京から知事へ直接報告は行われなかったところでございます。

○佐藤委員 今お伺いしたのは、るる私がお話をしていきましたが、新銀行東京は半期の決算においては、実態以上に数字をよく見せていた。しかし、通期の決算、都知事選挙が終わってからは、実態が出てきたわけです。そして、先ほど、この調査報告書にもありますが、想定のデフォルト率というものを使っていたのを、通期の決算では実績のデフォルト率に変えた。この変化というものを、東京都は報告を受けていたのかどうか。そして、東京都はそれに対してどういう対応をとっていたのか。また、それを知事がご存じであったのかどうか。これを確認させていただきたかったわけですが、お答えがないわけですから、引き続きお伺いさせていただきます。
 では、伺いますが、新銀行東京の経営が危機的な状況にあるというのは、いつごろ知事に伝わったんでしょうか。

○中村金融監理室長 都としては、平成十八年度中間決算時には、経常損失が年度計画の百八十億円に対し百五十四億円となり、一層の経営改善が必要となった状況を認識し、経営の健全性確保と中小企業支援の充実に向け、経営計画の抜本的な見直しを新銀行に要請したところでございます。このことは、当然ながら、知事にも報告してございます。

○佐藤委員 私はこれからも議会でお伺いしなければいけないと思ってはおりますが、新銀行東京の決算が適切に出されていなかった。そして、出されていなかったことについて東京都がどういう取り組みをしたのか。また、さまざまな細かい点についてもお伺いしていきたいと思います。
 そして、伺いますが、なぜ知事は、危機的な状況にあったと聞いていたわけですが、議会では、追加出資は考えていないといった、経営は大丈夫ともとれる趣旨の発言を繰り返していたんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 知事が平成十九年第四回定例会において追加出資は考えていないと答弁した時点では、新銀行東京は、現経営陣のもとでデフォルト圧縮を最優先とする経営改善に取り組む一方で、都からの出資を前提としない、民間金融機関等の提携による再生等を目指し、さまざまな交渉を進めていたところでございます。しかし、いずれも調うまでには至らなかったという状況でございました。
 このため、平成二十年二月に、都としては、既存融資先とその従業員、家族、預金者などへの影響を考え、新銀行東京が再建計画を一刻も早く軌道に乗せ、財務体質の強化を図ることが必要であると判断し、苦渋の選択ではありましたが、銀行からの追加出資の要請に応じて平成二十年第一回定例会に追加出資を提案したものでございます。

○佐藤委員 また、新銀行東京に関して、知事の決定なしで、産業労働局が経営等を指示したことはあるのかどうか、お答えください。

○中村金融監理室長 新銀行東京の経営は、当然のことながら同行の経営陣が行うものであり、また、外部調査報告書でも述べられているように、銀行にはその公共的性格にかんがみ経営の独立性が求められ、新銀行東京においても、株式会社としての所有と経営の分離が図られているところでございます。
 株主としての立場から、都として意見や要望は伝えることはございますが、銀行法等の制約の趣旨にもかんがみ、産業労働局が新銀行東京の経営について指示をしたことはございません。

○佐藤委員 今回、前回の経営報告と比較して融資がふえておりますが、そのうち制度融資はどれくらいなのか。そして、この景気が厳しい時期に今の新銀行東京の財務内容でリスクをとることができるのかどうか、私は疑問を持ちます。要管理債権も増加しており、景気が厳しい中、新銀行東京が黒字化するめどが立つとは考えにくいですし、これまでの累積損失を支払うことができるとは思えません。事業譲渡や株式の売却を可能な限り模索して、それが無理であれば、都は株主として、株主総会で新銀行東京解散の提案をすべきと考えますが、見解を伺います。

○中村金融監理室長 まず最初に、お尋ねの制度融資の実績につきましては、個々の金融機関における営業上の情報に当たるため公表してございません。
 次に、新銀行東京は、現在、再建に向けて懸命な努力を続けており、平成二十年度第三・四半期決算においては、純損失や純資産などについて再建計画を上回る内容となってございます。何よりも今大事なことは、新銀行東京の再建に向けた経営改善の取り組みを着実に進めることであると考えてございます。したがいまして、都として解散を求める考えはございません。

○佐藤委員 最後に一言申し上げておきますが、私たちは、東京都の仕事の仕方というものを一つ一つ確認していかなければいけません。というのは、納税者の方々に、どういう形で税金を使っているか、説明をしなければいけないわけです。私も新銀行の質問を通じまして、いろいろお話を伺ってまいりましたが、やはり私たち東京都の議会にもご説明をいただけない。もちろん、それは東京都の都民の皆さんに対してもご説明がないわけです。結局、それは税金の使い方として、都民の皆さんが納得できるものかどうか、私は大変に疑問を持っています。
 今回の融資の支援策も同じでありますが、金融の仕事というものは、営業上の秘密等がありまして、なかなか開示することができない。開示することができないがゆえに、厳しい体質、そして、厳しい監理体制が求められるわけです。今回の新銀行東京の問題でもありますが、私たち都議会に対してできる限りの情報を開示していただきまして、私たちも、この新銀行東京の問題、いろいろと明らかにしていきたいと思っております。
 やはり一つ私が思いますのは、失敗の検証、なぜこのように至ってしまったか、問題が大きくなったか、これを一つ一つ確認しなければ、また同じような問題が起きてしまうのではなかろうかと思っております。今後も、新銀行東京の問題でありますが、ご質問していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質疑を終わります。

○前田次長 ただいま委員から、ご意見でございましたが、情報開示等についてのお話がございました。金融機関ということで、新銀行東京に限らず、いろいろな制約があるというのは事実でございます。しかし、日本の体制では、そうした制約があるゆえに、各金融機関の個別の監督は国の金融庁が一元的に担っているところでございます。
 また、先ほど山口委員のご質問にもお答えをいたしましたけれども、私ども、銀行法の制約とか、新銀行は競争上の地位にあるということを考慮いたしますけれども、可能な限りの説明なり情報提供はこれまでもやってきておりましたし、これからも行ってまいります。
 なお、先ほど委員の質問で、新銀行の経営が危機的になったのを知ったのはいつかというのに関連して、ちょうど平成十九年春に行われました都知事選との関係をお話しになりましたが、私どもが新銀行の十八年中間決算を知り、年度で百八十億の赤字の見込みが半期で百五十四億にもなった、大変な事態だということで、いろいろと新銀行に意見を述べたり注文をつけたのは、十八年十二月の時点でございます。知事の選挙は十九年四月だと思いますので、東京都としては、知事選に関係なく、中間決算が明らかになった時点で必要な行動はとっております。知事選を意識したということは全くございません。

○佐藤委員 今次長からお話がありましたから、一言申し上げておきますが、私が今回申し上げたことは、財務の内容が悪かったとかいうことでなくて、実態以上に新銀行が財務内容をよく見せていた。そして、時期の問題ということを申し上げたわけです。産業労働局の取り組みとしていろいろ注文をつけたということは理解しておりますが、そこは確認させていただきたいと思います。
 以上です。

○小竹委員 アメリカ発の経済危機は、中小零細企業の経営と業者の暮らしを直撃しています。この間、都もセーフティーネット融資の充実や信用保証料の二分の一負担充実などを図ってきましたが、中小企業が追い込まれている現状からは追いついていないというのが実情です。融資制度はあっても、仕事がない、借りられない、何とか年を越したが仕事の見通しがない、仕事を何とかしてほしいなど、悲鳴が上がっています。
 現経済下での中小企業が置かれている現状をどのように認識しているか、お伺いいたします。

○櫻井産業企画担当部長 アメリカ発の金融危機が世界規模での不況に発展する中、日本経済の不透明感は強まり、都内中小企業、そして雇用情勢にも深刻な影響が及んでおります。
 都内中小企業の現状でございますが、一月の業況DIはマイナス六二と、依然として低水準で推移しております。二月から四月の業況見通しDIはマイナス五三と、ここ十年間で最も厳しい水準でございます。
 昨年第四・四半期に設備投資を行った都内中小企業の割合は一八・七%で、五期連続して減少しております。資金繰りにつきましては、昨年第四・四半期のDIがマイナス三七・七と、低下傾向は全国より大きくなっております。
 また、関連いたします都内の雇用情勢についてでございますが、完全失業率は二〇〇七年までの改善傾向がとまり、昨年第四・四半期で見ると三・七%に、有効求人倍率は昨年四月から低下が続き、ことし一月には一・〇〇倍となっております。
 このように、都内の中小企業、そして雇用情勢を取り巻く状況は大変厳しいと認識しております。

○小竹委員 厳しいという認識についてはお答えされたわけですけれども、景況調査とか、そういう一般的な状況にあることは否めません。中小企業の現状を直接把握するということで適切な対応をしていただくように求めておきます。
 年末から深刻な状況は年を越してからも一層厳しくなってきています。深刻度が増しています。どこでも、ことしに入って極端に仕事がなくなった、このままでは廃業するしかないなどの悲鳴、悲痛な声が上がっています。大企業の非正規労働者の雇いどめ、リストラなどとともに、下請への発注切り捨て、内製化、単価切り下げなどが起きています。都の下請相談に寄せられている相談も急増していると聞いていますけれども、この実態と傾向、そして、業種別の状況、解決へ向けての方策について、お伺いします。

○三枝商工部長 先ほど委員の方から現場の声を聞くようにというご示唆がございましたけれども、中小企業振興公社等々では企業巡回等を行っておりまして、その都度都度、企業の声を承っているところでございます。
 また、同公社では紛争処理に係る苦情紛争相談等々も行ってございますけれども、平成二十年四月から二月末までで相談件数が三百八十七件と、昨年度と比較いたしますと約五倍、また、調停という制度がございますけれど、その申し立てが十三件で、これも昨年度の四倍と大きく増加傾向にございます。
 業種別に申し上げますと、相談件数三百八十七件のうち製造業が百七件、また、運輸通信業が百四件ございまして、これが過半、全体の約五五%を占めているような状況でございます。
 また、相談内容のお話もございましたが、これにつきまして、売掛代金の回収や値引き等の、いわゆる代金回収に関する相談が約六割、また、発注品の受領拒否や、予告なしの取引中止等の取引契約に関する相談が約三割でございまして、非常に苦しい現場の声が寄せられているというふうに理解してございます。

○小竹委員 現場の苦しい状況、下請のところで非常にあらわれているというふうに思うんですけれども、これから先さらに厳しい状況が起きるというふうな状況があるわけで、下請の問題については増加の傾向がやはり予測されるという点では、体制の強化がどうしても必要だというふうに思うんですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。

○三枝商工部長 東京都中小企業振興公社では、これまでも苦情相談窓口におきまして、下請企業の苦情相談に応じてまいりましたが、相談件数が、先ほど申し上げましたとおり、昨年度の約五倍と多くなってございます。厳しい経営環境が当面続くと予想されております中、下請企業の苦情相談も増加するものと私ども考えてございます。
 公社では、昨年七月に、下請取引適正化のより一層の推進を図りますために、自治体関係機関として全国初となる裁判外紛争解決事業者、いわゆるADRでございますが、これの認証を受けたところでございます。また、今年度、新たに取引適正化相談員を配置いたしまして、直接中小企業を巡回して、下請取引相談や下請法の周知に努めているところでございます。
 さらに、平成二十一年度からでございますけれども、公社の本社でございますが、紛争解決専門員を一名増員いたしますほか、同公社の多摩支社に紛争解決専門員、また、取引適正化相談員をそれぞれ一名ずつ配置いたしまして、相談体制の充実強化を図ってまいります。

○小竹委員 相談員の増員を図って体制を強化していくというお答えでしたが、これだけ下請いじめが進行しているもとで、買いたたきや不当廉売など、そういう実態をつかむという点で、下請Gメンとか緊急調査隊とか、そういうものを創設する必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、この点はどうでしょうか。

○三枝商工部長 先ほど申し上げましたが、東京都中小企業振興公社では、それぞれ専門の担当職員が企業巡回等を行いまして、企業の声をつぶさに聞いているところでございます。そうした声も当然に承知をいたしながら、さらに取引適正化相談員等を増員していくということで体制強化を図りまして、適正に対処させていただきます。

○小竹委員 適正に対処するということですが、これから大変な状況も生まれてくるというふうに思いますので、この面については指導を含めて強化していただくように要望しておきます。
 やはり都内には大企業の本社が集中しているわけで、大企業に対して、労働者のリストラについてもやめることや、下請への仕事の発注--打ち切りじゃなくて発注することなどを、大企業の社会的責任を都の権限を使って働きかけていくべきだというふうに思うんですが、この点はいかがでしょうか。

○三枝商工部長 大企業のいわゆる発注についてお答えさせていただきます。
 東京都では、これまでも東京都中小企業振興公社におきまして、都内中小企業の試作品の外注とか、協力工場の新規開拓などの受発注開拓を実施してまいりました。また、昨年の産業交流展においてでございますが、八都県市合同商談会を初めて実施いたしますなど、中小企業の受発注機会の確保、拡大に努めているところでございます。
 加えまして、不況緊急対策といたしまして、中小企業振興公社に登録しております発注企業約三百社を重点的に訪問して発注を依頼しているところでございます。さらに、この三月十二日でございますが、約二千社の発注企業に対しまして、書面により、直接発注を依頼したところでございます。

○小竹委員 書面によって要請したということでやっておられるということですけれども、今の経済状況下で、大企業がかなり中小企業に対してしわ寄せをやっていることは、下請の相談のところでもはっきりしているわけですから、そういう面からきちんと社会的責任を果たすように、しかるべき対応をしていただく必要があるというふうに思いますので、この点については指摘をしておきます。
 文京区内には、出版、印刷、製本の地場産業があり、その集積がかつては活気を呈していました。バブル期に準工業地帯である印刷製本の工場の一帯が地上げに追い込まれ、刃こぼれ状態になって、その上廃業などで空き地がふえて、そこにマンションが建設される状況が生まれています。準工業地帯でありながら、前からある工場に対して、騒音とか、においとかの苦情が寄せられるなど、工場の操業が非常に困難になっている状況があります。そういうために、中堅の企業などが、埼玉県など郊外に移転していきました。昨年の三月には、こうした状況の中で、製本業者が一家無理心中を図るという悲劇も起きてきています。
 今文京に残っている印刷製本の工場も、機械が動かない日が続いて、皆さん異口同音に、仕事がない、仕事を何とかしてほしいという声が強まっています。まちがひっそりと静まり返っているという状況で、本当に年明けてから深刻だなというのを実感しています。
 折り本業を営むAさんは、特殊折りといわれている手間のかかる複雑な折りをやってきて、月々、昨年までは百七十万から百八十万の売り上げがありました。昨年の七月に親会社が移転して仕事が激減しましたけれども、それでも十二月までは何とか百二十万ぐらいの売り上げがあったそうです。ことしに入った途端に仕事がなくなって、月百万を割るような状況で、赤字が続いているというふうに訴えています。
 従業員を雇っていたら、到底仕事は続けていけない。家族四人でやっているからまだ何とかなるけれども、この先、仕事の見通しがない、仕事が欲しい、家賃の支払いが大変だという声を上げています。これは、Aさんに限らず、文京区内だけでなく、都内の各地でも起きている訴えです。
 文京から移転した中堅の企業も、仕事が確保できずに、せっかくつくった新工場を閉鎖せざるを得ない、こういう状況にも追い込まれているということを伺っています。
 従業員を雇っている人は雇用調整助成金を申請したいと。申請しても、通常四カ月ぐらいで出るのが、今は申請者が多いために七カ月かかる。とても待っていられない。助成金も引き上げてほしいという声も上がっています。
 そこで伺いますが、発注している広告物やパンフレットを中小企業に発注する必要があるというふうに私は思うんですけれども、印刷と製本を分割するなど、分離分割をできるだけ強めて、中小企業に細かく発注していく必要があるというふうに思います。産業労働局が率先してそれを進めて、他局にも呼びかける必要があるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○塚田総務部長 分離分割発注につきましては、平成十二年八月の財務局長通知によりまして、中小企業者の発注機会の確保を図りつつ、コスト縮減の観点を踏まえ、適切な発注ロットの設定に努めることとされております。
 産業労働局の印刷物契約の一件当たりの金額を申し上げますと、平成十九年度六百四十一件、一億九千九百十三万余円でございました。これは平均約三十一万円でございます。発注ロットといたしましては、中小企業の受注機会の確保やコスト面から適切なものと考えておりまして、さらなる分割発注は考えておりません。

○小竹委員 分離分割発注、確かに財務局がやる中身ですよ。しかし、例えば、やはり印刷物、こういうパンフレットやなんかについていえば、ほとんどが印刷会社が受けるわけですね。そうすると、その単価を安くすれば、全部下の製本屋さんにしわ寄せが行くという実態の中からそういう声が上がっているんですよ。やはりそういう点でいうと、こういう中小企業を統括している産業労働局が率先して--確かに金額、一件当たりにすれば少ないかもしれないけれども、例えば実施を検討してみるとか、そういう方法はあるんじゃないんですか。
 産業労働局だって、電通など大手のところに出しているものもあるわけで、そういうものは、ほとんど中小企業だってできるわけですよ。率先して事業を洗い出して他局に働きかける。中小企業の仕事確保のために、通達だけじゃなくて、今こういう時期だからこそ、効率を問題にするんじゃなくて、中小企業の仕事を確保するという立場に産業労働局が立つべきだ、そういう点では総点検をして、他局にも呼びかけて、できるだけ中小企業の仕事おこしを東京都内部からしていくということが必要だというふうに思いますので、この点については強く要望しておきます。
 さらに、工場集積を守るために、今ある工場がこれ以上廃業されたら、都内の中小企業の集積がなくなってしまう。こういう点では、商店街も守らなければいけませんから、今ある工場や商店街の借りているところに対する家賃助成制度を私はつくるべきだというふうに思うんです。それと同時に、ご自身が持っている工場やなんかについても、固定資産税をさらに減額するように、私は主税局に産業労働局から働きかけるべきだというふうに思うんですが、この点、いかがでしょうか。

○三枝商工部長 東京都は、中小企業の新製品、新技術の開発を促進いたしますために、工場タイプのインキュベーション施設を設置いたしまして、低廉な家賃で作業用スペースを提供しているところでございます。
 また、今年度開始いたしました基盤技術産業グループ支援事業や、創造的都市型産業集積創出助成事業では、それぞれの事業目的に合致する範囲内であれば、共同作業所等の賃借料を助成することが可能となってございます。
 また、ただいま固定資産税のお尋ねがございましたが、都は、中小企業者等を支援いたしますために、平成十四年度から、一定の要件を満たす非住宅用地に対する固定資産税及び都市計画税の税額を二割減免してございます。現下の厳しい経済状況のもと、この減免につきましては、平成二十一年度も引き続き実施することといたしておりますとともに、産業労働局といたしましても制度融資や連鎖倒産防止等の中小企業対策を拡充していったところでございまして、さらなる固定資産税等の軽減措置を主税局に働きかける考えはございません。
 なお、固定資産税を初めとした都税は、地方財政の根幹をなすものでございますことから、その軽減措置は、中小企業対策にとどまらず、都政全体の視点から検討されるべきものと考えてございます。

○小竹委員 今の経済状況の中で、東京の経済を支えてきた中小企業が本当に存続していけるかどうかという危機的な状況にあるわけですよ、百年に一度といわれているぐらい。業者の人たちは、今まで自分たちは経験したことがないというふうにいうぐらい大変な状況に追い込まれているわけで、現実に仕事がなければ、家賃だって支払えないわけですよ。だから廃業しなきゃならないというふうにいわざるを得ない状況になって、これ以上東京の経済を支えている中小企業が存続できないような状況になっていいんですか。
 確かにやっている事業についてはおっしゃられたし、来年からやられると。だけど、一般の町工場を、従業員も使ってやっている、そういう中小企業を救済する手だてにはならないわけですよ。やっぱりそういう点では、きちんと検討してもらう課題として、私は強く要望しておきます。
 先ほど申し上げた雇用調整助成金ですけれども、これが支給されるまでの間、先ほどいったように、今七カ月ぐらいかかる、こういうことで、従業員を抱えている人たちが、とてもやっていけないというふうなことが上がっているわけですけれども、私は、この支給されるまでの間、つなぎの資金として東京都として助成すべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
 それと、雇用調整助成金の引き上げについても国に働きかけるべきだというふうに思うんですが、この点いかがでしょうか。

○小田雇用就業部長 雇用調整助成金は、事業活動の縮小を余儀なくされ、休業や出向を行った事業主に対する支援措置として、国において設けられている制度でございます。急激な雇用情勢の悪化を受けまして、国において、昨年十二月一日から、従来の雇用調整助成金の支給要件を緩和しますとともに、新たに中小企業緊急雇用安定助成金を創設しまして、その後も対象労働者の拡大等を行ってまいりました。さらに、二次補正成立に伴い、大企業に対する助成率の引き上げや支給限度日数の延長を実施しております。
 このように、国において要件の大幅な緩和に取り組んできたところでありまして、また、申請件数の大幅な増加に対しましては、国において、支給までのつなぎ支援を金融機関に要請する動きがあると聞いております。都としても、それらの動きを見きわめてまいります。

○小竹委員 国の方がやるから、それを見きわめていくというお答えなんだけれども、七カ月間、従業員を抱えてやっていくということで、今雇用がこれだけ破壊されているときに中小企業が必死になってやっている状況ですから、国の制度で検討されているといったって、今すぐやられるわけじゃないから、本当にそういう意味でいったら、都としてこういう制度を使って、中小企業に雇用を守ってもらうと同時に、企業として頑張ってもらうという支援として、私は、温かく都が対策を立てるべきだということを主張しておきます。
 今の状況の中で、今こそ私は、今も申し上げたように、地場産業など東京の中小企業、ものづくりの工業集積を支援する必要があるというふうに思うんですね。そういう点でいうと、従来、工業集積活性化事業、もう打ち切られていますけれども、これをさらに発展させて、第二弾として、元気を出せ商店街事業にならって、元気出せものづくり支援事業を立ち上げる必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、この点、いかがでしょうか。

○三枝商工部長 委員ご説明いただきましたけれども、都内の中小企業は、ただいま非常に厳しい状況にございます。そうした中でも、中小企業がそれぞれ手を携えて、グループを形成して、頑張っていこうというような動きもございます。
 先ほどもご案内いたしましたが、今年度開始いたしました基盤技術産業グループ支援事業等々におきまして、それぞれ事業目的に合致する範囲内で共同作業所等の賃料を補助するなど、そういった手当てを細かに実施しているところでございます。

○小竹委員 お答えがなかったので、ものづくり支援という点で、元気を出せ商店街事業にならって、今ある中小企業の集積を守るという立場からも、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 こういうときだからこそ商工指導所のような専門的な系統的指導が求められています。大阪府では、指導所の機能はなくなったけれども、調査機関として府立産業開発研究所が直接訪問し、ヒアリングなどを行って実態を把握して、具体的な対策を立てる上で大変役立って、直接的な支援にもつなげているというふうに伺いました。
 ものづくりでは、クリエイション・コア東大阪など、企業の製品をPRし、受発注と結びつける常設の展示施設を持ち、大学の研究機関などとともに、製品開発や仕事の受発注を行っているというふうにいわれています。
 ものづくりや商店街を指導、支援するために、中小企業団体が今、商工指導所の復活を強く求めていますけれども、ぜひ復活させて、本当に支援を強めていく必要があるというふうに思うんですが、この点、いかがでしょうか。

○三枝商工部長 商工指導所がかつて担っておりました機能は、経営相談等の支援機能を東京都中小企業振興公社に、また、調査分析機能を産業労働局の本庁にそれぞれ移管いたしまして、適時適切に都内の中小企業を支援しているところでございます。
 また、技術指導でございますけれども、地方独立行政法人産業技術研究センターにおきまして、それぞれオーダーメードセミナーも含め、きめ細かに支援をさせていただいているところでございます。

○小竹委員 この間お答えいただいたのと全く変わらない中身なわけですけれども、いろいろなところ、私、伺って聞いたんですけれども、商工指導所時代は長年積み上げてきた経験、ノウハウを生かした支援が行われていたと。今でもそれを高く評価する人がたくさんいるんですよ。今確かに公社の診断士やなんかを置いて指導はされているけれども、広く積み上げられた指導になっていないという点では、都が責任を負ってやってもらえるような指導所をつくってほしいというのが強い要望で出されています。だから、そういう点での施設と体制がきちんととられる必要があるというふうに思いますので、この点については強く要望しておきます。
 次に、東京の経済を支えてきた中小企業に対して、現在は業種別支援がないわけですけれども、それぞれの業種ごとにいろいろ要望が違うわけで、今、都内のこの中小企業を守るという点でいっても、業種別支援は欠かせないというふうに思うんですが、その点でいかがでしょうか。

○三枝商工部長 平成十一年の中小企業基本法の改正に伴いまして、国の方向といたしましても、業種別から、経営全般にかかる大きな視点で相談等をお受けするという方向になってございまして、東京都も全く同じ方向でただいま事業を展開させていただいているところでございます。

○小竹委員 法改正に伴って業種別支援がなくなったというわけですけれども、今それぞれの業種が本当に生き残っていけるかどうかという点でも重大な事態に、先ほどからいわれている百年に一回のこういう状況だからこそ業種別支援が必要なんだというふうに思うんですね。
 業種別支援で見ると、建設業についていえば、下請いじめは昨年の十倍にも上っているといわれています。仕事が激減するなど、本当にこれはものづくりと一緒で、深刻な状況です。従来の東京の場合には、建設業については産業として位置づけがされてきませんでした。建設業の許認可については都市整備局に置かれているわけですけれども、建設業はすそ野が広いわけで、地域経済に与える影響も大きいわけですから、そういう意味では、産業として位置づけて支援するということが非常に重要だというふうに思うんです。
 この支援は、建設業を支援するだけじゃなくて、建設に伴うものづくりも広げていくことになるわけで、そういう意味では東京の産業としての位置づけをすること、そして振興プランをつくるということを求めるものですけれども、いかがでしょうか。

○三枝商工部長 改めてお答えさせていただきます。平成十一年の中小企業基本法の改正の趣旨を踏まえまして、東京都におきましても、従来の業種別振興を柱とする政策から、経営革新や創業等、業種にかかわらず意欲のある中小企業等の前向きな事業活動に対しまして支援する方向に政策を転換したところでございます。したがいまして、お尋ねの振興プラン等々を作成する考えは今ございません。
 なお、事業種の中で、さまざまな業種がございますけれども、例えば建設関連業の中の鉄骨工事業等々による産業廃棄物の再資源化装置の開発等々建設関連企業が新たな取り組みを行います際には、中小企業事業革新支援事業により支援を行っているところでございます。

○小竹委員 建設業を東京の産業の一つの柱に据えるということが、ものづくりとの関連も含めて、私は重要だというふうに思うんですね。特にそういう点でいうと町場の中小建設業の皆さんの仕事、そして、ものづくりにも結びついていくという点でいえば、住宅とか学校とか福祉施設の建設、それから耐震とか環境とか、そういう生活に密着した公共事業をふやすことが中小建設業やものづくりの振興に大いに役立つというふうに思いますし、仕事おこしにつながっていくというふうに思うんですけれども、都の事業を、道路や大型開発ではなくて、生活密着の事業に見直して、私は前倒しをしていくべきだというふうに思うんですが、この点についていかがでしょうか。

○三枝商工部長 公共事業が減少いたします中、民間投資の占める割合が上昇してまいりましたが、現下の経済状況下では、民間投資にも陰りが見えてきてございます。先ほどもお答えいたしましたが、こうした従来型の建築や土木工事などの建設事業が低迷いたします中、既存事業の改善だけではなく、新たな分野への事業進出が必要であると考え、新分野を目指す企業がふえてございます。建設業からの進出例がある市場といたしましては、リフォーム分野や環境リサイクル分野がございます。また、中小中堅建設企業にとりましては、同業他社や異業種企業、大学、研究機関等と連携することは、自社で不足する技術、ノウハウを相互に補完でき、さらに開発経費等のコスト軽減などの観点から有効であると考えてございます。
 また、今生活密着型のお話がございましたが、私どもといたしましても、東京都の事業といたしまして社会的課題の解決型の事業を支援させていただいておりまして、例えば環境等で新しい技術を出していこうというような企業を積極的に支援をさせていただいているところでございます。

○小竹委員 生活に密着した事業を積極的にやっていくということが何よりも、建設業だけでなく、都内の産業の仕事おこしにもつながっていくというふうに思いますので、この点については積極的に推進していただくことと、建設業を東京の産業として位置づけていただくように強く求めておきます。
 続いて、メンタルヘルスの問題ですけれども、年間三万人を超す自殺者がふえていて、メンタルヘルス対策は非常に重要になっています。中小企業におけるメンタルヘルスについて、どのような状況にあるのか、現状認識をお伺いします。

○小田雇用就業部長 中小企業従業員のメンタルヘルスの状況でございますが、労働相談情報センターの労働相談のメンタルヘルスを抱える方々の相談が、平成十九年度には約六千件と、前年度から倍増しておりまして、平成二十年度におきましても二月末現在で約五千件の相談が寄せられております。
 この中で特に専門家の相談が必要な方々に対しましては既に臨床心理士などによる心の健康相談を実施いたしますとともに、使用者に対しては、企業内のメンタルヘルス対策を推進するため、実務担当者向けの実践的な心の健康づくり講座を実施しているところでございます。

○小竹委員 メンタルヘルスの相談もふえていて、支援の体制もあるということですけれども、やっぱり中小企業の経営者の人たちが困っている実態があるんですね。東京商工会議所の文京支部は、会員からの相談を受けて、専門家を入れた研究会を立ち上げて、文京だけだと非常に数が少ないということで、東商の会員の中から、社員二十一人以上三百人未満、資本金一千万から三億円以下ということで、いわゆる中小企業といわれる会員の五千社をピックアップして、メンタルヘルスのアンケートを行ったそうです。社員の心の病の問題で非常に経営者が困っているという実態がわかって、適切な対処をするような、何らかのパンフレットが欲しいというのが、アンケートの中で共通して出されたということです。そのアンケートの結果に基づいて都の方に要請したけれども、都の方からは断られたということで、独自にパンフレットをつくったということで、つくったのがこのガイドブックです。
 中小企業にとって従業員一人が心の病になって長期に休業するという状況になることは、その企業にとっても損失が大きいわけです。早期に発見して、適切な対応が早期にできて治療にのせられれば、本当にその治療をしながら働き続けることが可能になるわけで、そういう点でのパンフレットを求めているということでつくられたのが中身ですが、私も読ませていただいて、早期の対応とか、どういうふうにしたらいいのかというふうなのを、同じ働く仲間が対応するという点でのアドバイスがされているという点では、私は非常に役立つものなんじゃないかなというふうに思っています。
 これが発表されたのは二月十日でしたけれども、NHKでも放映されて、非常に評判がよくて、初版の五千部は十日間でなくなって、その後第二版を刷ったけれども、三月の初めにあとごくわずかというふうにいわれていました。それだけ多くの人たちから待ち望まれていたことだというふうに思うんですね。
 大企業は、産業医などを置いていますから対応できますけれども、中小企業の場合には一人抱えるだけでも大変な状況に置かれるという点では、経営者にとっても悩みがあるからこういう需要がこれだけ寄せられているということだというふうに思うんです。今の経済状況からすれば、心の病はますます増加していく可能性は大きいというふうに思います。こういう点からも予防や早期発見のためにこういうガイドブックを普及させる必要があるというふうに思うんですが、そのためにも支援が必要なのではないかというふうに思いますが、この点についていかがでしょうか。

○三枝商工部長 メンタルヘルスは、中小企業にとりましても経営上の課題でございますことから、既に、先ほどもご説明ございましたが、都において各種相談等の施策を講じているところでございます。
 なお、先生の方で、東京商工会議所の文京支部から私どもにご相談を寄せられて、断られたというお話がございましたが、東京都では商工会議所が小規模事業者の経営改善のために行う地域振興推進事業に対しまして補助を行っているところでございます。平成二十年度の事業実施に先立ちまして、東京商工会議所文京支部から、同時に実は二事業申請したい旨のお話がございまして、相談をいろいろさせていただいたところでございます。うち一件は、地域の企業同士による防災対策の取り組みで、その他残る一件が実は今お話しの中小企業のメンタルヘルス対策でございました。
 防災対策は、メンタルヘルス対策に比べまして地域性が非常に強くて、支部が実施するにふさわしい内容でございましたこと。また、東商本部が前年に広域的なBCP、いわゆるビジネス・コンティニュイング・プラン・マニュアルを策定していたこともあって、地域防災の取り組みを展開するのに時宜を得ていた。こういった事情もございまして、予算の範囲内で、実はBCPのプランの方を補助対象としたという経過、経緯がございます。
 お話の中小企業のメンタルヘルス対策ガイドブック、私も拝見いたしましたけれども、これの作成に当たりましては事前にさまざまな相談が私どもに寄せられておりまして、助言を行わせていただいたところでございます。

○小竹委員 助言をやったということではありますけれども、需要が多いんですよ。これ、無料で配られているんですね。私もいただいて、中小企業の方に、こういうのがあるわよといってあれしたら、非常に役に立つねというふうなお話なんだけども、やっぱり普及させるということになれば、相当大変な状況になるわけで、ぜひそういう点なんかも含めて、本来だったら私はこういう相談をやっているんだけれども、こういうパンフレットを東京都がつくって普及させるということが大事だというふうに思うんですよ。そういう意味でいったら、支援することも含めて、ぜひ前向きに検討していただきたいというふうに思います。
 百年に一度といわれる不況の中で、中小企業は本当に大変な中頑張っています。雇用を守る上でも仕事おこしを初めとした都内の中小企業支援に、産業労働局を先頭にして、全庁を挙げた取り組みをしていただくように強く求めておきます。
 続いて、雇用対策でお伺いします。
 深刻な雇用破壊が広がっているもとで、産業労働局が行った解雇、雇いどめ特別相談会はタイムリーであったというふうに思います。百六十九人の相談者の方々の約半数が解雇、雇いどめという状況からも深刻さがあらわれているというふうに思います。
 リストラは、非正規労働者だけでなく、今、正規労働者にまで及ぼうとしています。今年度末の三月から四月にかけて、さらに深刻な状況になることが予想されます。これ以上解雇、リストラを許さないということとともに、解雇された人たちを救済することが強く求められています。この点でも都の果たすべき役割は重要です。特別相談会の教訓を生かして、これからもこのような相談会を行うとともに、主要駅頭などで総合的な街頭相談も行って、気軽に相談できるようにすることをまず要望して、質問に移ります。
 今年度二十万人の雇用確保ということで、都の緊急雇用対策が、補正予算が組まれましたけれども、どこまで進んでいるのか。そしてまた、その教訓や問題点を集約するのはどこなのか、あわせて来年度予算での区市町村の三十万人緊急雇用確保事業についてはどういう日程でどのように進めていくのか、お伺いします。

○日請事業推進担当部長 まず二十万人の雇用創出事業でございますが、これは建設局が所管している事業でございます。産業労働局といたしましては、建設局に対しまして、公共事業の発注先企業等に対しまして求職活動中の方を採用することなどを要請するよう依頼しているところでございます。結果の把握等につきましては、建設局が適正に対応することというふうに考えております。
 それから、三十万人の雇用創出事業でございますが、これは都独自の区市町村補助事業でございまして、環境や福祉、あるいは地域振興など、幅広い分野における新規事業を対象とするものでございます。あらかじめ区市町村ごとに雇用創出目標を掲げまして、また、事業実施後は、区市町村から事業分野ごとに、事業費等の実績に加えまして、達成率についてもご報告をいただくこととしているところでございます。現在、各区市町村におきまして事業計画を策定しているというふうに考えております。

○小竹委員 二十万人雇用を、せっかく補正予算をあれしたんだけど、建設局が行うという、事業としてはわかりますけれども、やっぱりトータルに緊急雇用やなんかがどういうふうになっているか、どこまで進んでいるか、そして教訓や問題点がどこにあるのかというのをやはり集約する必要があるというふうに思うんですよ。これは区市町村も含めて、都内の緊急雇用対策がどのように進行しているかというのを掌握する上でもきちんと取りまとめを行う必要があるというふうに思いますので、こういう体制を東京都がやる事業についても掌握していただくように、これは要望しておきます。
 国の交付金による緊急雇用とふるさと雇用基金事業について、都及び区市町村の取り組み状況、そして、傾向、効果の問題点など、どのように把握されているか、お伺いします。

○日請事業推進担当部長 ただいまの二つの基金事業でございますが、まず基金造成に先立ちまして、区市町村及び都庁内から三年間の事業計画を提出していただいているところでございます。
 現在の事業計画数でございますが、緊急雇用創出事業では、都実施分が約八十件、区市町村分が約四百件、それから、ふるさと雇用再生特別基金事業は、都分が二十件、区市町村分は約二百件が出ております。都実施分の方が件数は少なくなっておりますけれども、区市町村実施分と比べまして、一件当たりの実施規模が大きくなっているのが特徴でございます。
 各事業の内容といたしましては、緊急雇用創出事業では、産業振興を初め治安、防災、教育、文化など多様な計画が提出されておりまして、ふるさと雇用再生特別基金事業につきましては、この事業の目的に従いまして同一事業を三年にわたり継続していくものが中心となっているところでございます。事業実施後は、産業労働局に対しまして実績を報告するよう求めておりまして、今後、事業の進捗状況とともに、その効果や問題点についても把握していくこととしております。

○小竹委員 ぜひ効果が上がるように区市町村にも働きかけ、都の事業としてもやっていただきたいというふうに思うんですが、国は、厚労省と内閣府から雇用対策事例集というのを出しています。区市町村が活用できる分野も、私、ずっと見させてもらったんですが、たくさんあるなというふうに思っています。積極的な活用を区市町村に働きかけていく必要があるというふうに思っています。
 例えばの例ですけれども、今、保育所の入所の希望が増大していて、けさもニュースでやっていましたけれども、入れない人が急増しています。そういう点からも、離職者対策として内閣府が出している保育所雇用促進事業というのがあります。離職者等の応募者に、保育所において補助業務として従事することにより、収入を得て、実務経験を積み、保育士資格取得に向けて学ぶ機会を用意し、保育士資格の取得後は、急速に需要がふえている保育分野での活躍をしてもらうものということで細かく規定がされているんですけれども、こういうものを活用して、保育の需要にこたえられるように区市町村にも働きかけていく必要があるんじゃないかというふうに思うんです。こういうメニューの活用をぜひ働きかけるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○日請事業推進担当部長 厚生労働省では、基金事業を実施するに当たりまして、各分野ごとに事業例を示しているところでございます。また、内閣府におきましても、事業例を取りまとめまして公表しております。こうした事業例につきましては、ホームページで見ることができるようになっておりますし、また、区市町村に対しましては、それぞれ紹介をしているところでございます。

○小竹委員 ホームページで見て、かなり膨大ですから、そういう意味でもメニューを活用して安定的な雇用の創出につながるように働きかけていただきたいというふうに思います。
 リストラされた非正規労働者の多くは、二度と同じ思いをしたくない、正規の雇用で安定した生活をしたいと願っています。その意味で、職業訓練校での訓練を受けて、しっかりとした技能を身につけて就職することは、安定した雇用を得る上で欠かせないというふうに思います。雇用状況の悪化のもとで、技術専門校への応募がふえていると報告されていますが、四月入校生の応募状況はどうか。一、二年制の普通課程と六カ月の短期課程に分けてお伺いします。

○日請事業推進担当部長 職業能力開発センターで実施いたしております施設内訓練の四月入校生の応募状況でございますが、現在集計中でございまして、暫定値でございますが、一年ないし二年制でございます普通課程は、定員千二百五十五人に対しまして応募者数は千四百六十人、応募率は一・一六倍でございます。
 また、主に六カ月制が中心でございます短期課程では、定員千六百三十人に対しまして応募者数四千五百五十四人、応募率が二・七九倍となっております。

○小竹委員 いずれも雇用情勢の反映があらわれているというふうに思います。普通課程の場合には、授業料が有料化されて以降、応募者が減少してきたわけですが、ことしは若干伸びたという点では傾向が変わってきてはいます。しかし、今、貧困と格差が広がって、年収二百万以下の人たちが一千万人を超える状況にあるわけで、高等学校においても授業料が払えない生徒が増大して、授業料を払えないために卒業ができないというふうな状況にもあります。そういう点では、減免制度があるとはいっても、門戸が狭められているというふうに思うんです。貧困がこれだけ深刻化している中で、私は授業料の有料化を撤回すべきだというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。

○日請事業推進担当部長 先ほど、有料化が原因で受講生が減ったのではないかということでございますが、応募者の減少につきましては全国的な傾向でございまして、また、社会経済情勢等に左右されることがございます。有料化の原因が全くないというふうにはいい切れませんが、非常に少ないというふうに考えております。
 また、授業料の有料化につきましては、受益者負担の適正化の観点から実施したものでございます。有料化に当たりましては、生活困窮者あるいは障害者の授業料を免除するなどの配慮を行っているところでございまして、現制度を変更する考えはございません。

○小竹委員 本当に今のこういう厳しい状況の中では、私は冷たいなというふうに思うんですよ。減免というのは、入校した後、適用になるわけで、本当に入り口の段階であきらめなければならないような人たちが出てしまうというのも実態だというふうに思うんです。
 今、親の経済力だって厳しい状況になっているわけだし、そういう意味では、授業料の有無というのが入校に大きな影響を与えていることは間違いないというふうに思うんですね。現に、有料になった年はがくんと下がったわけで、そういう点でいうと、受益者の負担が重くのしかかっているというふうに思います。貧困が貧困を生み、貧困の連鎖が大きな問題になっているわけですから、職業訓練を受けて、一定の技能を習得してそこから脱出するという点でいえば、これは本当に職業訓練校で受けられるかぎなんですよ。だから、そういう点ではやっぱり門戸を開放するという点で、授業料の廃止を強く求めておきます。
 六カ月などの短期コースの応募者が急激にふえています。これは雇用情勢をはっきりと反映した状況だというふうに思いますが、訓練を希望しても入れない人が増加するという点では、訓練規模をふやしていくべきだというふうに思うんです。そういう意味で訓練規模をどうふやしていくのかということと、訓練校での施設内訓練についても規模をふやすべきだというふうに思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

○日請事業推進担当部長 職業能力開発センターにおきます施設内訓練につきましては、産業界のニーズ、あるいは民間との役割分担を勘案いたしました上で、毎年度の定員について決定しているところでございます。
 都では、従来から、施設内訓練とは別に、柔軟な対応が可能な民間教育訓練機関を活用した委託訓練を実施してきているところでございます。本年度は、非正規労働者向け委託訓練の規模を拡大いたしました。また、緊急対策といたしまして、国から委託訓練の規模拡大に合わせまして、委託訓練の規模を拡大してまいる予定でございます。

○小竹委員 民間の委託訓練を拡大するというお答えで、私、民間の力を活用することについては否定するものではありませんけれども、訓練修了後の就職率を見ると、技術専門校の六カ月コースを修了した人たちの就職率は七〇%を超えていますよ。委託訓練や委託と同じ市場化テストの就職率は五〇%前後、ないしはもっと低い、そういう状況になっているという点でも、職業訓練の訓練校による強化がどうしても必要だ、そこが重要だというふうに思います。統廃合したために、今こういう雇用状況になっているのに対応し切れないというのは問題だというふうに思います。失業者の要望にこたえて、空き室の利用なども含め、直接訓練の体制の強化を、これは要望しておきます。
 安定した正規の仕事につくために訓練を受けるには、住宅の確保とともに、生活支援が必要です。特に非正規の労働者の多くは、雇用保険のない人が多いわけで、就職チャレンジ事業のような生活支援の受講奨励金の拡充などが必要だというふうに思いますが、現状の支援策はどうなっているか、伺います。

○日請事業推進担当部長 最初に、先ほどの答弁で訓練規模の拡大につきまして本年度と申し上げましたが、来年度の間違いでございます。訂正させていただきたいと思います。
 ただいまのご質問でございますが、訓練受講中の支援につきましては、雇用保険の延長給付、あるいは障害者、母子家庭の母等を対象といたしました訓練手当の支給がございます。
 また、こうした手当、支援を受けられない方々に対しましては、技能者育成資金による貸付制度がございます。今年度からは、緊急雇用対策といたしまして、最高額で月十二万円を貸し出しております。また、一定の要件を満たした場合には返還免除も可能となっております。
 都としましては、今後ともこうした制度の周知を図っていくこととしております。

○小竹委員 今の訓練の手当やなんかの状況をお答えいただいたんですけれども、就職チャレンジ支援事業の受講奨励金やなんかも規模を拡大すべきだというふうに思うんですね。今お答えがなかったんですけれども、私は、この制度を拡大して、安定的な雇用に結びつけていく訓練が受けられるようにするという点では重要だというふうに思うんですが、この点、いかがでしょうか。

○日請事業推進担当部長 就職チャレンジ支援事業でございますが、事業に当たりましては、職業訓練といたしまして、施設内訓練と委託訓練を受講することができます。また、科目によりまして、受講者が多い場合には次回の申し込み時に優先的取り扱いを行う等で対応しているところでございます。また、来年度につきましては、本年度から四百人増員いたしまして、二千三百人規模で実施いたすこととしております。

○小竹委員 四百人ふえるということですが、現下の厳しい状況からすると、それだけでは応じ切れない部分も出てくるというふうに思いますので、この分野については、今の置かれている非正規労働者の人たちの、安定した仕事につけるようにするという点でも、この事業等について、関連する事業の拡大も含めて、ぜひ必要な体制をとっていただくように強く要望して、質問を終わります。

○岡崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時散会

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