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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十九号

平成二十年十二月十一日(木曜日)
第八委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長岡崎 幸夫君
副委員長川井しげお君
副委員長大西由紀子君
理事高倉 良生君
理事鈴木あきまさ君
理事増子 博樹君
米沢 正和君
小竹ひろ子君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君
川島 忠一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長佐藤  広君
次長前田 信弘君
総務部長塚田 祐次君
産業企画担当部長櫻井 和博君
商工部長三枝 健二君
金融部長保坂 政彦君
金融監理室長中村  靖君
金融支援担当部長櫻井  務君
観光部長小島  昭君
農林水産部長産形  稔君
雇用就業部長小田 昭治君
事業推進担当部長日請 哲男君

本日の会議に付した事件
 意見書、決議について
 産業労働局関係
契約議案の調査
・第二百三十六号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第二百四号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 産業労働局所管分
・第二百三十一号議案 東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第二百三十二号議案 東京海区漁業調整委員会委員及び東京都内水面漁場管理委員会
委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・水産業振興プラン「海編」の改定について(中間まとめ)
・「環境保全型農業推進基本方針」の改定及び「有機農業推進計画」の策定について(中間まとめ)
・新銀行東京の最近の動向

○岡崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件、決議一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○岡崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の契約議案の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。
平成二十年十二月十日
東京都議会議長 比留間敏夫
経済・港湾委員長 岡崎 幸夫殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第二百三十六号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成二十年十二月十二日(金)

○岡崎委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第二百三十六号議案を議題といたします。
 本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○小竹委員 都立産業技術研究センターの新築工事請負契約に関してお伺いいたします。
 我が党は、中小企業の技術支援の拠点である都立産業技術研究センターは、本来、中小企業の集積のある地域に存在し、関係者が気軽に利用できるものでなければならないと考えています。臨海部には中小企業の地場産業の集積もないことから、この地への移転計画は臨海救済以外の何物でもないとして、反対である立場を一貫して主張してきました。現在もその立場は変わっていません。こういう立場からも、ただしておかなければならないことについてお伺いいたしたいというふうに思います。
 今回の契約工事は、鉄骨鉄筋コンクリートづくり、一部鉄骨づくり、五階建て、延べ床三万三千三十二・三〇平米、躯体工事ということになっていますけれども、その他の工事を含めて総事業費は幾らになるのでしょうか。

○三枝商工部長 整備事業の総事業費についてでございますが、工事監理費を含めて、建築工事、給排水衛生工事、空調設備工事、電気設備工事など、財務局へ執行委任いたします工事関係費の計は百六十二億円余となってございます。

○小竹委員 その中には、電磁波だとか、それからあと、後々ここへ設置される設備なんかは入っていないというふうな理解でいいわけですね。

○三枝商工部長 ただいま申し上げた整備費の中には、電磁波を防ぐ設備等の工事は入ってございません。

○小竹委員 そういう意味では、さらに総事業費は膨れ上がるということになるわけですが、臨海部は埋立地ですから、地盤が軟弱という点でも、それから液状化の危険性もあるわけです。こういう点からの基礎工事は非常に重要だというふうに思うのですが、どのような対策がとられているのでしょうか。

○三枝商工部長 建設に係る基礎等の対策についてでございますが、実施設計段階で行いました地盤調査に基づきまして、強固なくい基礎とする十分な対策を図ってございます。

○小竹委員 強固なくい基礎ということですけれども、地震が起きているわけじゃないですから、その辺については実際がどうなのかという問題はあるかと思うのですけれども、あわせて、臨海部は潮風もあるわけで、塩害対策についてはどのような対策がとられているのでしょうか。

○三枝商工部長 塩害対策についてでございますが、建物外部に用いる金属部分につきまして、さびにくいステンレスや溶融亜鉛メッキを施した鋼材などを用いてございます。また、建物内部につきましても、塩気を含んだ空気が入り込まないよう、外気の取り入れ口に塩害防止フィルターを設置するなど、塩害対策に万全を期してございます。

○小竹委員 塩害対策についても配慮されているということですが、やはり、長い年月、耐用年数なんかにも影響しかねない問題もあるのではないかということを危惧しています。この点は指摘をしておきます。
 中の設備なんですが、振動を伴う実験設備と振動を嫌う設備の実験室が同じ建物のフロアの中にあったり、それから、振動を嫌うものについていえば、精密の測定室だとか電子顕微鏡の部屋なんかが同じフロアの中にあるわけですね。それから、電磁波を発生する実験施設とそれを嫌う施設、それから、音を発生する部屋と、無響など、音響でそういうものがあっては困るのが、相対立するものが一つの建物の中に入っているわけです。
 これは、影響をなくすという点では、本来だったら別々の棟にすべきことなのではないかというふうに思うんですよね。ただ、ここの敷地が狭いというか、別棟にするのはかなり無理があって、一つの棟の中におさめているのじゃないかというふうに思うんですけれども、この点はどうなんでしょうか。

○三枝商工部長 各種試験機器が同一の建物内にあることに関する試験の精度の担保という意味かと思いますが、振動を発生する機器や、逆に振動を嫌う機器などにつきましては、機器を設置する床の部分を建物の床と切り離して独立した基礎といたしますなど、十分な対策を講じております。
 そのほか、電磁波の影響を受けないようにする電磁シールド工事なども施しまして、試験や研究に影響を及ぼさないよう、十分な対策を講じているところでございます。

○小竹委員 十分な対策ということですけれども、西が丘であれば、相反する施設は離れたところに別棟で、影響のないようにされているわけですね。設計で、計算上では大丈夫かもしれませんけれども、やはり、実際にでき上がった段になって、稼働するという段階になって問題が生じないかなと私は非常に危惧しているんですね。そういう意味でも、工事費がかさんでくる中身がこういうところにもあるのじゃないかなというふうに思うんです。
 別棟だったらば、高さなんかも同じような、一定の高さに抑えることができますけれども、たっぱの大きいもので、全体、一階の天井が高くなったりするというふうな点からいっても、むだな部分が出てきているのじゃないかと思うんですね。そういう点でいうと、空調や何かだって経費がかさんでいくことになるというふうに思うんです。
 この点でも、私は、臨海に持っていく無理な点がここにもあらわれているのじゃないかというふうに思っています。この点は指摘をしておきます。
 あわせて、産業技術研究センターが臨海部の方に行くわけですけれども、今は産技研は、城北地域の精密機器などの中小企業の集積や地場産業を支えている拠点になってきています。東京の場合には、大田に城南の地場産業を支える城南支所、東部については城東支所があるわけで、そういう意味でいうと、西が丘の本部が臨海に移れば、南部の方は拠点の機能が強化されるということになりますけれども、北部地域については支援拠点がなくなってしまうということになるわけで、城北のものづくりを支える、そういう面での技術的な支援体制がやはりどうしても必要だというふうに考えるんですが、どうカバーしていくのか、お伺いします。

○三枝商工部長 城北地区におけるいわゆる支援の体制確保というお尋ねかと思いますけれども、臨海部に建設をいたしますと、都内二十三区いずれからも一時間程度で行けるということでございまして、この点からもご不便はおかけしないかと考えてございます。
 また、産業技術研究センターの研究員に直接城北地域からお尋ねがあれば、場合により、そちらまでお出かけしてご支援申し上げることも可能かと考えてございます。

○小竹委員 やはりそういう意味でいうと、確かにそれは一時間以内というけれども、中小企業の場合には、皆さん、それこそご夫婦でやっているとか、いろんな技術を使って研究したりするときに、気楽に相談に行ける場所がやはり必要だというふうに思うんですね。
 そういう点でいえば、地元も支援をしてほしいと、板橋も北区も、支援をしてほしいというのは一貫して求めているわけですから、南部に城南支所があり、東部に城東支所があるように、北部にも城北支所をやはりつくっていく必要があるというふうに思いますので、この点については強く要望して、質問を終わります。

○岡崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対し意見のある方は発言を願います。

○小竹委員 第二百三十六号議案、都立産業技術研究センター新築工事請負契約について、反対の意見を申し上げます。
 中小企業の技術支援の拠点である都立産業技術研究センターは、現在北区西が丘にある本部と駒沢支所を統廃合し、区部拠点として臨海部に新規建設するものとして提案されました。
 我が党は、東京の製造業の中小企業が都内各地に集積されている、こういう特性からも、産業技術研究センターは、これまでそれぞれの地域のものづくりを支え、技術面から支援してきた、地場産業振興の大きな役割を果たしてきたという点からも、一カ所へ集中するのではなく、それぞれのところで改築、改修などを求めてきたところです。
 建設する臨海部は、埋立地であり、中小企業の集積はない地域です。しかも、軟弱地盤、液状化の危険もあります。塩害の危険もあり、センターの業務は、精密性を求められる実験の計測施設が必要です。こういう点からも臨海部はなじまない。
 西が丘の敷地と比べて狭い土地に、一棟の、一つの建物の中に集約しなければならないものとなっています。振動を伴う施設と振動を嫌う施設、電磁波を発生する施設と嫌う施設、相対立する施設を重い設備のための一階のフロアに押し込める形になり、特別な工事や必要以上の天井高、経費がかさむものになっています。
 現在の西が丘であれば、安定した地盤、広い敷地を活用して、相反する実験施設を別棟にすることは可能です。老朽化しているとはいえ、調査の上で、改修可能なものについては補強して生かしていくことなど、世界の流れ、温暖化防止の方向でのリニューアルをすることは可能であると考えます。
 東京の城北地域の産業への支援体制をきちんと確立するよう求めて、意見表明とします。

○岡崎委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案については、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○岡崎委員長 次に、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第二百四号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、産業労働局所管分、第二百三十一号議案、第二百三十二号議案及び報告事項三件を一括して議題といたします。
 本案及び報告事項については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○塚田総務部長 去る十一月二十八日の当委員会でご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料の表紙をおめくりください。
 目次でございます。資料は全部で十四項目ございます。
 一ページをお開き願います。新銀行東京の再建計画の進捗状況をお示ししてございます。
 上の表をごらんください。損益計算書の当期純利益につきましては、再建計画上の平成二十年度収益計画ではマイナス百二十六億円、平成二十年度第二・四半期決算ではマイナス七十億円となっております。
 貸借対照表の純資産につきましては、下の表にございますとおり、平成二十年度収益計画では四百二十億円、平成二十年度第二・四半期決算では四百七十九億円となっております。
 二ページは、開業以降の月別の融資件数、残高、返済額、不良債権額について、平成十七年四月から平成二十年九月までの実績をお示ししたものでございます。
 右下の表にございますとおり、平成二十年九月末までの中小企業向け融資の実行件数の累計は一万二百十六件であります。
 三ページでございます。三ページは、開業以降の融資、保証実績で、月別、メニュー別の件数、金額について、平成十七年四月から平成二十年九月までの実績をお示ししてございます。
 右下の表にございますとおり、平成二十年九月末までの中小企業向けの融資と保証を合わせた実績の累計は、実行件数が一万七千四百三十七件、実行金額が二千七百九十五億四千五百万円でございます。
 四ページをお開きください。開業以降の融資、保証実績で、事業規模別の件数、金額をお示ししてございます。
 五ページは、開業以降の債務超過企業、赤字企業への融資、保証実績(件数・金額)でございます。
 一番右側の欄は平成二十年九月末時点の実績でございますが、合計の件数は四千八百七十九件、残高は三百六十二億円であります。
 六ページでは、不良債権の状況をお示ししてございます。
 平成二十年九月末時点の破綻更生債権及びこれらに準ずる債権の額は百四十二億六千九百万円、危険債権の額は二百六億二千百万円、合わせて三百四十八億九千百万円となっております。
 七ページをお開きください。預金規模別の預金者(個人)の件数、割合、金額でございます。
 平成二十年九月末時点における一千万円以下と一千万円超の件数、金額及びそれぞれの割合をお示ししております。
 続きまして、八ページでは、融資、保証先における中小企業の割合の推移をお示ししてございます。
 平成二十年九月末時点の融資、保証残高のうち、中小企業向けは九百六十九億円、その割合は四七・五%でございます。
 九ページをお開きください。融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移でございます。
 平成二十年度における九月末までの実績は、件数で四十件、金額は七十七億円となっております。
 一〇ページでは、監理団体の新銀行東京への預金状況をお示ししてございます。
 平成二十年九月末時点で、二団体、二千万円となっております。
 一一ページは、新銀行東京が契約していた監査法人の一覧でございます。
 開業以降の年度ごとに、監査法人からの主な指摘事項とその改善内容をお示ししております。
 一二ページをお開きください。業務粗利益及び営業経費の内訳をお示ししてございます。
 平成二十年度第二・四半期における業務粗利益は三十一億一千七百万円、営業経費は三十七億八百万円となっております。
 一三ページは、職員数の推移でございます。
 平成十九年度末時点の職員数は二百五十六人でございます。
 一四ページは、中小企業設備リース事業の保証業務に係る企画提案の審査についてでございます。
 外部委員による企画提案審査委員会の審査結果についてお示ししてございます。
 以上で要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○岡崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び報告事項に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 初めに、東京緊急対策Ⅱに挙げられ、補正予算として提案されております、中小企業の資金繰りへの支援策についてお伺いさせていただきます。
 景気の後退局面において、中小企業に対する迅速な資金繰り支援は、厳しい経営環境から企業の倒産を防ぐセーフティーネットとしての役割を果たすものであり、最優先で実施されるべき施策であります。
 特に、私の地元の大田区は、すぐれた技術を有する中小のものづくり企業が集積しておりますが、昨年度からの原油、原材料価格の高騰と輸出型企業の業績悪化によるダブルパンチを受けており、経営者の方々からは日々厳しい話を伺っているところでございます。
 その意味で、緊急保証制度は、都内中小企業にとって、円滑な資金繰りを確保し、事業を継続するためのまさに頼みの綱となっております。
 我が党は、より多くの東京の中小企業がこの制度を利用できるように、これまで国に対して直接に働きかけ、その結果として、現在は六百九十八業種が指定されるなど、大きな成果を得てきたところであります。
 この対象業種に該当する中小企業者は、金融機関から融資を受けるに当たって、一般保証とは別枠で、無担保保証で最大八千万円、有担保も合わせれば最大で二億八千万円まで信用保証協会の一〇〇%保証が受けられるなど、中小企業にとって非常にメリットの大きい制度となっております。
 そこでまずお伺いしますが、緊急保証制度はどのようにして中小企業の資金繰りの円滑化に役立っているのか、具体的にお伺いしたいと思います。

○保坂金融部長 緊急保証制度は、原油、原材料価格の高騰及び金融市場の混乱に伴う経済情勢の悪化に対応し、その影響を受ける中小企業の円滑な資金繰りを支援することを目的としております。
 この趣旨を踏まえ、東京信用保証協会では、例えば二期連続して赤字を計上し、繰越損失を抱えている場合であっても、赤字の要因、取引先からの経営支援など、実態を幅広く勘案した上で総合的に判断するなど、一歩踏み込んだ審査を実施しております。
 また、資金の使途といたしましては、新規事業資金、いわゆる真水として活用するだけでなく、既往の債務について一本化し、期間を延長する形で借りかえを行い、毎回の返済にかかわる負担を軽減することも可能でございます。

○鈴木委員 ただいま答弁をいただきましたように、この緊急保証制度は、資金繰りに苦慮する中小企業にとって非常に有効な制度であるということを確認することができました。
 十月末からの制度運用の開始当初には、区市町村に認定申請が集中して、一部に混乱や遅延が生じました。我が党の要請を受け、中小企業診断士を既に三十二の市区町村に派遣、配置をしたところでございます。このように、東京都の素早い対応で、入り口である認定事務は円滑に進むようになっていると思います。
 しかしながら、今、認定を受けた企業から信用保証協会への保証申し込みが殺到しております。我が党の代表質問に対する答弁でも、信用保証協会が、審査に当たる職員の増員や休日対応など、精いっぱい頑張っていることはお伺いいたしました。このことは、何といっても企業の生命線を握る資金繰りにかかわることであり、より迅速な保証と融資実行が望まれるため、さらなる努力を求めたいと思います。
 今月十日から実施された指定業種の拡大の効果を生かすためにも、信用保証協会における保証業務がより迅速かつ円滑に推進されることが望まれると思いますが、都の所見をお伺いいたします。

○保坂金融部長 東京信用保証協会では、内部管理部門から保証部門への職員の応援、それからOB社員の活用、休日対応など、緊急体制で保証業務を推進しております。
 保証審査の推進には、保証協会のこうした取り組みに加え、関係機関の連携が重要であると考えております。例えば、入り口として認定事務を行う区市町村と信用保証協会が認定基準に関し密接に情報を共有すること、また、信用保証協会に案件を持ち込む金融機関が利用企業に対しあらかじめ十分な説明を行うことなどが、円滑な保証審査を進める上で欠かせないと考えております。
 こうした観点から、先日、都は独自に、円滑な認定と融資実行の推進のため、都内区市町村及び金融機関へ協力の要請を行ったところでございます。今後とも、各関係機関に協力を求め、適切に対応してまいります。

○鈴木委員 年末に向けまして、中小企業をめぐる金融環境は厳しくなる一方であります。東京都は、緊急保証制度の運営に当たり、資金繰りに苦しむ多くの企業に対しいかにスピーディーに融資を実行できるかを一番に考えていただきたいと思います。それができなければ、せっかくの制度も、仏をつくって魂入れずということにもなりかねないと思います。これが、瀬戸際に立つ中小企業の方々の本音だといってもいいと思います。我が党も惜しみない協力をさせていただきますので、都としても、中小企業の円滑な資金繰りを確保するために、あらゆる手段を尽くして頑張っていただきたい、そのようにお願いをしておきます。
 次に、新銀行東京についてお伺いさせていただきます。
 アメリカ発の世界的金融危機の影響で、我が国の金融環境も、百年に一度といわれる厳しい状況に置かれております。事実、先ごろ相次いで発表された各金融機関の中間決算は、軒並み大幅な減益や赤字となるなど、その深刻さを物語るものとなっております。
 こうした中にあって、十一月二十一日に新銀行東京の中間決算が発表されました。一部のマスコミでは、大変厳しい結果になるとの報道もなされておりましたが、金融庁の検査結果を反映させた上でも、その結果はほぼ計画どおりでありました。一方で、この決算については、再建計画では見込まれていない増益要因があり、単なるつじつま合わせとの批判も一部に、耳にしております。
 そこで、東京都は今回の決算についてどのように評価をしているのか、改めてお伺いいたします。

○中村金融監理室長 今回の中間決算は、平成二十年度上半期における新銀行東京の事業実績を総合的にあらわしたものでございます。この中には、一時的な増益要因として、その他業務収益に約二十億円の外国債券の償還益を計上したほか、経営努力による六億円の営業経費の削減などが含まれております。一方で、金融庁の検査結果を踏まえ、必要な引当金を積み増したことなどによる減益要因も含まれてございます。
 なお、金融庁の検査結果はこの中間決算にすべて反映させたと聞いております。
 今回の中間決算は、こうした増益、減益要因を含め、新銀行東京が再建計画の達成のために経営改善に努めた結果、純損失額が計画の七十三億円に対して七十億円と、ほぼ計画どおりの実績となったものと評価しております。
 公共性の高い銀行の決算内容は、金融庁にも提出しているものでございまして、こうした内容に対して、つじつま合わせとは、批判のための批判とも受け取れる、極めて不適当な見解であると考えてございます。

○鈴木委員 今回の中間決算には、プラスに働く要素とマイナスに働く要素の両方があるということを今理解いたしました。プラス、マイナス両面あるのだから、それをすべて踏まえて、トータルで決算を見るのは当然のことであります。にもかかわらず、決算のある一点だけをとらえて、つじつま合わせであるといった偏った物いいをするのは、私自身も不見識な見方といわざるを得ない、そのようにいっておきたいと思います。
 新銀行東京が民間銀行である以上、こうしたさまざまな経営努力をすることは当然であり、今後も引き続き、計画を達成できるよう、全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、そもそもすべての民間銀行は金融庁の監督のもとに置かれておりますが、他方、この三月の第一回定例会における付帯決議を踏まえて、都においては、新銀行東京の再建に向け、その経営の監視に努めることとしております。
 そこで、金融庁の監督と都の監視の違いについて説明をしていただきたいと思います。

○中村金融監理室長 金融庁の監督は、国家的な信用秩序維持等を目的とするもので、銀行法に根拠を持ち、その指導監督権限は、立入調査の実施や業務改善の命令、銀行免許の取り消しなど、銀行業務全般に及びます。
 一方、都における監視は、株主として経営上の監視を行うものであり、その権限は、会社法の規定にのっとり、株主総会において議決権を行使することができるとされております。
 しかしながら、一般に会社法では認められている株主の帳簿閲覧権は、銀行法において否認されており、また、融資や資産査定など具体的な業務に対する監督は、法的な権限を有する金融庁と異なり、行うことはできません。
 こうした中、都としては、大株主として法令上可能なすべての手段を行使して、経営の監視に取り組んでいるところでございます。

○鈴木委員 今の答弁を聞いて、都は、大株主ではあるが、銀行を指導監督するような権限は法的には与えられていないのだと、そこが、監督官庁である金融庁と株主である東京都の権限の大きな違いであると思います。
 こうした中で、都は、都議会が付した付帯決議を受けて、新銀行東京の再建に向けた取り組みを確かなものとするために、四月に金融監理室を設置したわけですが、都はこれまで具体的にどのような監視を行ってきたのか、改めて伺います。

○中村金融監理室長 昨年度までは、融資、保証等の実績など中小企業支援の取り組み状況などを中心に、新銀行東京の経営について大枠の監視を行ってまいりました。
 過去においては、旧経営陣により事実が隠ぺいされたり、適切な報告がなされず、事態の把握がおくれたことなどがあったことから、金融監理室を設置した四月以降は、これらに加え、新銀行東京とも協議の上締結した契約に基づき、厳格な手続を経て、より詳細な経営情報の報告を受けてございます。
 具体的には、株主連絡会の開催回数をふやすなど、新銀行東京との連絡を密にすることや、損益や不良債権の管理状況などに関し報告を受けてございます。
 これらを通じて、これまで以上に新銀行東京の経営状況や再建計画の進捗状況を把握することが可能となり、それに基づき都として必要な申し入れを行うなど、適時適切な監視に努めております。

○鈴木委員 都が株主として適切な監視に努めているというふうに理解しました。また、先ほどの答弁を聞きますと、銀行の情報を入手するためには極めて厳格な手続を経る必要があるということであります。
 そこで、お伺いしたいのですが、都が入手している情報の中には、新銀行東京の経営情報に当たるものも多く含まれていると思いますが、何を根拠にして、どのようにこれらの情報を入手しているのか、お伺いいたします。

○中村金融監理室長 新銀行東京は銀行法の認可を受けた金融機関であり、金融庁の監督指針などに基づき、当然ながら、個別の取引状況や顧客の情報、金融庁の検査結果などは、大株主である都を含め、対外的に明らかにすることはできません。また、民間銀行として、その取引先や契約先の情報、営業上のノウハウなど、新銀行東京の競争上の地位を損なうような情報についても、当然ながら明らかにすることはできません。
 これらのことを大前提とした上で、都は、新銀行東京との間で秘密保持契約を交わし、これ以外のデフォルトの状況など、経営情報の報告を受けているところでございます。
 なお、新銀行東京は、都に対してこうした経営情報を提供する場合、取締役会の承認を得るなど適正な内部手続を経て行っております。

○鈴木委員 ただいま金融検査の話がありましたが、検査の中身には、当然、銀行として重要な経営情報や判断も含まれているであろうことが容易に想像できます。
 したがって、たとえ大株主といえども、都が金融検査の結果を知り得る立場にないことは明らかですが、一部の政党では、都に対し、当局に検査結果の開示を求めるよう、執拗に要求をしております。
 そこで、改めて確認のためにお伺いさせていただきますが、なぜ金融庁の検査結果が大株主である都にも非開示なのか、その根拠は何なのか、お伺いさせていただきます。

○中村金融監理室長 検査結果の不開示の根拠は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第五条における開示の例外規定及び金融庁の定める金融検査に関する基本指針の情報管理の規定でございます。この金融検査に関する基本指針は、いわば金融検査に関するバイブルのようなものであり、この理念は銀行法から派生しているものでございます。
 そこでは、被検査金融機関やその取引先の権利、競争上の地位やその正当な利益を害するおそれがある。将来の検査一般において正確な事実の把握を困難にするなど、検査の実効性を損ねるおそれがある。被検査金融機関に多大な影響を及ぼすのみならず、金融情勢全般に不測の影響を与えるおそれがあり、金融システム全体の安定性が確保されないおそれがあるとの理由から、個別の金融機関に対する検査等の内容は不開示とされてございます。

○鈴木委員 新銀行東京が、民間銀行としてその信用を守るために、個別の顧客に関する情報を明らかにすることができないこと、また、都は金融庁の検査結果の開示を受けることができないこともわかりました。
 しかしながら、金融庁と違い入手できる情報に限界がある中でも、都は、新銀行東京の再建に向け精いっぱいの努力をしなければならないと考えます。また、我が党としても、今後とも新銀行東京の再建の取り組みについては注視してまいりたいと思います。
 最後に、今後の都の監視と中小企業を支援する取り組みについて改めてお伺いさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

○中村金融監理室長 都は、ことし四月に金融監理室を設置して、新銀行東京が中小企業への継続支援に軸足を置きつつ、経営再建が着実に達成されるよう、監視と支援を行っているところでございます。法令上の規定等により情報の入手に一定の制約がある中、私ども金融監理室は、設置目的を達成するために全力を挙げてございます。
 金融庁検査の結果については、被検査銀行のその後の運営に反映して改善することが目的とされており、新銀行東京においても、当然、経営に適切に反映されるべきものでございます。都としては、その改善状況を適切に把握することを通じ、監視の目的を達成する考えでございます。
 また、新銀行東京は、みずからの経営体力に配慮しながら、できる限りの中小企業支援を行っており、再建に向けた取り組みを着実に実施するとともに、都との連携により、収益面でも実効性のある連携策を推進していくことが重要でございます。そのために、都は引き続き適切な監視と支援に全力を傾けてまいります。

○山口委員 それでは、私からも新銀行東京についてお伺いしてまいりたいと思います。
 まずは、中小企業に対する支援についてお伺いしてまいりたいと思います。
 新銀行東京の使命というものは、知事や東京都が再三おっしゃられているように、東京の中小企業を救うことにあるということであります。しかし、中小企業向けの貸出比率は四〇%程度と停滞しているわけであります。その現況が改善されない限り、この銀行の使命が果たされているとは到底いえません。一般融資の実態は二割にとどまっているのです。大企業中心なのか、銀行経営優先の融資というか、経営に特化していくつもりか、まず、今後どのように推移していくのか、明確にお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 現状では、新銀行東京は経営再建を優先しており、新規融資の拡大は制約を受けざるを得ない状況でございます。現在、収益基盤の安定のために、中小企業以外の融資についても取り組んでいるところでございます。着実に再建を進めることにより、新銀行東京は、中小企業への支援を行うという本来の役割を再び十分に果たしてまいります。

○山口委員 それでは、新中期経営計画においては、優良資産への入れかえとして、残高増加を求めるのではなくて、小口件数の増加を営業戦略に目を向けるとしている平成十九年六月の計画でありますが、ここで融資残高以上に件数は現在伸びてはおらず、加えて不良債権比率は大幅に増加をしているところから見ても、方向転換をさらに図ったものとして解釈をしてよろしいのでしょうか。お伺いします。

○中村金融監理室長 新中期経営計画につきましては既に破棄され、現在、新銀行東京は、再建計画に基づき経営改善の取り組みを進めているところでございます。
 なお、新銀行東京は着実に再建を進め、その設立目的である中小企業支援という役割を再び十分に果たしていくべく努めているところでございます。

○山口委員 それでは、確認をいたしますが、再建計画においてはどのようにお考えになられているのか。拡大から縮小へということでよろしいのか、確認をしたいのと同時に、額も件数ももう今後は求めないということで再建計画はよろしいのですね。

○中村金融監理室長 新中期経営計画の小口融資については、主にポートフォリオのことでございますけれども、再建計画では、原則として担保、第三者保証をとるなど、商品性を見直した上で、一般融資として小口融資を取り扱っているところでございます。平年度ベースでは百五十億円の目標額となってございます。

○山口委員 明確にお答えはなかったわけでありますが、再建計画上の立て直しと、本来立て直しをしていくその目的とのすれ違いがまさに起こっているのではないかと思います。
 一般融資の件数の推移を見ても、前年度と比較をしても、三百七十一件から、わずか五十六件しかないわけであります。仮に新たなる融資成長企業支援型を入れても、六十六件しかないわけであります。
 少なくとも、実行件数六十六件に対して融資実績は二十一億六千五百万円、一般融資だけで見ても、五十六件で十四億二千万円となっています。つまり、一件当たりの融資の平均を見ても、一般融資で二千五百三十五万円余りとなるわけでありまして、到底中小零細企業を対象にした融資ばかりとはいえないように思えます。都としての見解はいかがでしょうか。

○中村金融監理室長 ご指摘の融資につきましては、すべて中小企業向けに行われたものでございます。融資金額の多寡のみをもって企業規模の判断をするというのは必ずしも適切ではないと考えております。

○山口委員 さらにいえば、帳じり合わせとまでは申し上げませんが、八月の融資実績が八件で一億五千百万円に対しまして、九月になりますと十件で、二件ふえただけで五億七千七百万円まで伸びているわけであります。先ほども述べたように、小口の件数の増加とは、これは到底いえるものではないんじゃないでしょうか。
 実際には大企業向けの融資が多い。これでは、都内中小企業支援という設立目的に反するのではないでしょうか。その認識についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京の中小企業向け融資、保証実績残高は、平成二十年九月末現在、九百六十九億円であり、融資、保証実績全体に占める割合は四七・五%となってございます。
 なお、現在、新銀行東京は経営再建を優先してございまして、新規融資の拡大は制約を受けざるを得ない状況でございますけれども、着実に再建を進め、本来の役割を再び十分に果たしてまいりたいと存じます。

○山口委員 一連の答弁を伺っていると、再建計画上見るのであれば、一体いつまでかというのを考えてみると、あと三年間はこの状態が続くわけであって、本当に中小企業のためといわれる銀行に戻るのは当分先なわけでありますから、皆様のいわれていることが本当に都民の心に届くのか、中小企業の皆様のためになっているのかというのは、銀行の再建を待ってからということになるのだということだと思います。
 そこで、ちょっとお伺いしたいのですが、では一体どのように都内の中小企業に役立っているのかというのは、東京都はどのようにお考えになられているでしょうか。伺いたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京では、平成二十年九月末現在、約一万社の中小企業に対して融資や保証を行っており、その残高は九百六十九億円でございます。
 本会議で知事がお答えしたとおり、新銀行東京は現在も約一万社の中小企業に対する支援を行っており、そのうち、赤字、債務超過先は約五千社、従業員とその家族は十五万人にも及ぶということになってございまして、中小企業に役立っているというふうに考えております。

○山口委員 赤字、債務超過をしている企業に対する支援というものは、他の金融機関でも当然これはやっているわけでもありますし、新銀行だけが行っているものではありません。あたかも新銀行だけで、この五千社に及ぶ、また従業員、家族十五万人というものを支えているという表現は、これはいかがなものかと私は思いますし、それは当たらないと正直いって思います。
 私たちが再三指摘をしてきましたように、仮に新銀行東京がなくなったとしても、整理再生機構であるとか、国民金融公庫に置かれる特別相談窓口であるとか、こういったところがあらわれて、貸しはがしというふうにはいかないでしょうし、引き揚げたりということは--にわかに倒産につながるようなことは考えられないわけであります。
 また、そもそも一千億円、四百億円と、それに加えてさらにかけているのに、これだけなんでしょうか。そもそも費用対効果という点で考えても、東京都が出している制度融資の実績で見て、十六万一千三百十五件の制度融資を実施していて、それと一万社を一概に比較できるわけではありませんが、一千四百億円プラスアルファをかけているにもかかわらず、ほかの施策でこれは十分に対応できるといわざるを得ないのじゃないでしょうか。
 これは意見として申し上げておきますが、さまざまな点で考えても、全体の……(発言する者あり)やらせて。これは、こういうことが数字としてあらわれているわけであります。そもそも明確に数字にあらわれているわけであります。開業以降の融資、保証実績で、事業規模別の件数、金額を見ると、問題があったとされる平成十七年度で、全体の融資件数五千二件に対して十億円以上の融資が四百四十八件と、九%、約一割あったわけであります。平成十八年度でさえ四千百八十八件に対して十億円以上が四百四十三件と、これもまたほぼ一割ですね。そして、問題が発覚して立て直しに入った平成十九年度で、全体の九百六十件に対して十億円以上の融資は百六十九件、一七・六%と約二割に倍増したわけであります。そして今回、平成二十年度で見ると、全体の融資数が六十六件に対して十億円以上の融資実行件数は二十九件、つまり四四%が実に十億円以上の融資ということになっているわけです。
 金額ベースで見てみても、二十一億六千五百万円のうち十七億二千七百万円が十億円以上の融資ですから、実に八〇%近くが十億円以上の大口融資ということになります。もっといえば、一億円未満の融資は十七件で九千五百万円ですから、全体の融資の四%程度にすぎないのですよ。
 中小零細企業に対する支援と銘打った新銀行東京の実態がここにあらわれているわけです。都内中小企業の支援という設立目的がありながら、新銀行がきちんと都内の中小企業に対して融資が行われているのか、これは疑問であります。
 そこで、中小企業に該当しない大企業に対する融資状況、現況を伺いたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京の中小企業以外の融資残高は、平成二十年九月末現在、一千七十億円となってございます。

○山口委員 これが初めて出てきた数字なんでありますが、総貸出予算残高が一千六百三十二億円と、この二十一年三月期の中間決算の概要の中にありましたので、パーセンテージにしてみるとおよそ六五%、六割五分ぐらいが大企業向けの融資というふうに、残高で見てもなるわけであります。
 現在の金融情勢下において、知事がいう小零細企業が求めているのは、比較的少額の融資ではないでしょうか。小口融資の実績についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 小口の顧客と考えられる売上高一億円未満の事業規模を有する企業に対する融資の実績は、平成二十年度上期において十七件、実行金額は九千五百万円となってございます。

○山口委員 単純に割り算をしてみても、一件五百万円程度のものは十七件ぐらいということになるのだろうと思います。
 別の視点から伺いたいのですが、新銀行東京は現在も都外の企業に対して融資を行っているんでしょうか。現在の都外の企業への融資状況についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京では、原則、都内企業を対象として融資を行っているところでございます。ただ、再建を進める上で必要があれば、関東近県の都外の企業に対しても一部融資を行う場合もございます。
 なお、新銀行東京では、その融資状況については公表しておりません。

○山口委員 この件数については、予算特別委員会のときには資料としても出されていた件数でありますし、金融監理室として把握をされているのかどうか、今となって出なくなったのは大変残念なことでありますし、今後はぜひ出していただくように、これは強く求めておきたいと思います。
 知事も、また先ほどの答弁でもありましたが、新銀行東京が仮に撤退をすると、赤字、債務超過の五千社やその従業員や家族を含む十五万人に影響があると述べられていたわけでありますが、第一回定例会のときから、赤字、債務超過先の中小企業の数は一体どのように変化をしているのでしょうか。お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 新銀行東京の赤字、債務超過先中小企業への融資、保証の実績は、平成十九年十二月末現在では五千六百三十五社、平成二十年九月末現在では四千八百七十九社となってございます。

○山口委員 一方、不良債権比率が一七・〇八%で、前年度同月比六・九一%と出ているわけであります。デフォルトを抑えるといっておきながら、全然これを抑え切れていないのでは、不良債権を優良債権に入れかえていくと銘打たれたこの再建計画の大きな目標の一つが達成をされていないのは、これは明らかなわけでありますが、東京都の見解についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 旧経営陣の時代に行った融資のデフォルト発生がいまだおさまっていないのは事実でございます。しかし、新経営陣のもとで行われた融資のデフォルト発生については抑えられており、再建計画の達成に向け今後とも努力してまいります。

○山口委員 それでは、引き続き、平成二十一年三月期の中間決算についてお伺いしていきたいと思います。
 新銀行東京は、他行と違う最大の特徴は、一つには、銀行業にあってはならない、預金利息が貸出利息を上回る逆ざや状態に陥っていることであります。決算では、貸出金を含めた資金運用利回り一・〇九に対して、預金金利を含めた資金調達利回りは一・二二と逆ざや状態にあり、その差は昨年よりも悪化して、今後も、満期を迎えた預金により拡大し、さらに赤字が膨らむ可能性が大きいと考えます。
 今年度末の決算に向けて、この逆ざや状態はますます進行するようにうかがえるわけなんでありますが、昨日の答弁では、今後はキャンペーン定期預金満期が到来することなど、改善に向かうと見込まれると答弁があったわけでありますが、今後とはどの時期を想定し、見込まれるのではなく、間違いがないものとして考えていいのか、東京都の見解を伺いたいと思います。

○中村金融監理室長 キャンペーン定期預金の満期は、今後、平成二十一年夏ごろから再建計画の最終年度である平成二十三年度までの間に順次到来し、利払い負担が軽減されるため、この状況は改善に向かうと見込まれ、このことは既に再建計画に織り込まれているところでございます。

○山口委員 開業一年で出された三年物、五年物のキャンペーン金利の定期を四千万円ぐらい集められたわけでありますが、二十二年度、二十三年度に満期を迎えるものを想定されているのかもしれませんが、そこまで逆ざや状態にあるならば、もはやこれは銀行業の体をなしていないといわざるを得ません。これは指摘をしておきたいと思います。
 さて、業務収益では二十億円が計上されている国債等債券償還益は、計画には存在しないものであり、一方、国債を初めとした有価証券評価差額では二十一億円の評価損となっています。このことについて、東京都の説明を求めたいと思います。

○中村金融監理室長 業務収益に計上されている国債等債券償還益は、有価証券を整理した結果、実現した利益でございます。一方、有価証券評価差額は、保有する有価証券の含み損益のことで、世界的な金融危機の影響を受け、新銀行東京も一般の金融機関と同様、含み損を計上したものでございます。したがいまして、この二つは全く性格が異なるものでございます。

○山口委員 この中間決算の中に、デリバティブを含めて明確に示されない損益が含まれている可能性が極めて高いのではないかと思います。今まさに何に手を出しているのか、そこに今回の金融危機がどう影響してくるかは、デリバティブを導入している限りにおいて、売却時にしか損益は発生しないわけでありますから、不安は大きいかとも思います。
 この点から、デリバティブの商品の種類と、ぜひ、損益が実際にはどのくらいあるのか明確にするべきと考えますが、都の監理の成果についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 ご指摘のような個別商品の運用につきましては、民間銀行として競争上の地位を損なう情報であるため、新銀行東京は公表しておりません。
 なお、デリバティブの商品については、時価法により適切に評価し、毎期の決算に反映されてございます。したがいまして、ご指摘の売却時にしか損益は発生しないということはございません。

○山口委員 それでは、今回の二十一年三月期の中間決算の時点で結構ですので、この決算におけるデリバティブ取引による総損益についてお伺いしたいと思います。幾らあるんでしょうか。

○中村金融監理室長 先ほど申しましたように、個別ごとの商品の内訳については新銀行東京は公表していないところでございますけれども、デリバティブが組み込まれた複合金融商品を時価評価して、その際の評価差額一億七千二百万円につきましては当期の損益に計上しております。

○山口委員 この辺が今後どのように変化していくのかについても、私たちは大変注目をしているところでありますし、またさらに、有価証券売却利益二十億円については、再建計画で予定されているのか。決算の帳じり合わせではないんでしょうか。その辺についてもお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 今ご指摘のものにつきましては、再建計画に予定されたものではございませんけれども、今回の中間決算は、そのような一時的な増減益要因を含め、新銀行東京が再建計画の達成のために経営改善に努めた結果であると考えてございます。

○山口委員 それでは、引き続きまして、参議院の委員会への招致について幾つかお伺いしたいと思います。
 新銀行は、金融機能強化法に基づき資本注入を申請しないことが判明いたしました。附帯決議では、支配株主である地方公共団体に一義的責任があるとされたわけでありますが、それに対する都の見解についてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 衆議院において金融機能強化法に付された附帯決議では、支配株主である公共団体がその資本の充実について一義的責任を持つとされているところでございます。この附帯決議は、金融機能強化法改正案に規定された予防的な資本注入を申請する場合に適用されるものと考えてございます。

○山口委員 東京都は本当にそれでいいのかと考えてしまうわけなんでありますが、ちょっと話を変えましょう。
 融資拡大路線に対する東京都の関与についても伺いたいわけなんでありますが、融資拡大路線を東京都は強制、強要したのかどうか、都の関与について改めてお伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 一昨日の本会議で、民主党の代表質問に際し既にご答弁差し上げてございますけれども、もう一度ご答弁申し上げますと、都は、新銀行東京の設立に当たり、マスタープランを示して、都議会から一千億円の出資の議決をいただいたところでございます。新銀行東京においても、それを踏まえて、経営陣みずからが判断し、経営計画を作成いたしました。銀行みずからの決定に際し、都として強制や強要をしたことはありません。

○山口委員 強制、強要をしていないということはわかりましたが、それでは、要望も含めて、関与は一切していないといい切れますか。

○中村金融監理室長 関与についてのお尋ねでございますけれども、都は、株主総会などさまざまな機会をとらえ、株主として意見を表明することはございます。ただ、銀行みずからの決定に際し強制や強要をしたことはございません。

○山口委員 続いて、日銀の考査についてもお伺いしたいと思います。
 十一月十三日の参議院財政金融委員会において、民主党の尾立議員の質問に対して、政府側は、「例えば、銀行持ち株会社など、考査の結果を開示することによってその金融機関のリスク管理や経営管理などに特に資すると判断される場合に限って」日銀の考査結果の開示を認めることがあると答弁をされました。
 改めて日銀に対して考査結果の開示を求めるべきだと考えますが、見解についてお伺いいたします。

○中村金融監理室長 日銀の考査結果につきましては、その考査結果は考査先金融機関の経営陣に伝達することとしており、第三者に対しては開示しないことを原則としていると、日本銀行から改めて聞いているところでございます。したがいまして、都として開示を求める考えはございません。

○山口委員 ここはかみ合わないところなんでありますが、金融庁の検査は法令に基づきといわれていますが、十一月十三日、日銀の山本理事が、日銀考査については、「例えば、銀行持ち株会社など、考査の結果を開示することによってその金融機関のリスク管理や経営管理などに特に資すると判断される場合に限ってはこれを認める」といわれているわけです。ここまではっきりと国会答弁でいわれているわけでありますから、これはご存じでいらっしゃいますよね。

○中村金融監理室長 本件に関しては、申しわけございません、少し長くなりますが、正確にご答弁申し上げたいと思います。
 ご指摘の参議院財政金融委員会においては、日銀考査の開示に関して、まず民主党の尾立議員が、「もしその関係者、大株主でしょうか、そういう方から要請があれば、両者が合意であれば出せるということですか。」と質問しております。これに対して日本銀行の山本理事が、「例えば、銀行持ち株会社など、考査の結果を開示することによってその金融機関のリスク管理や経営管理などに特に資すると判断される場合に限ってはこれを認めることがございます。ただ、その場合でも、考査結果の開示先に対して厳格な守秘義務が課されること、あるいは開示内容が必要不可欠な範囲に限定をされること、こういうことを前提としております。」と答弁しております。
 さらに、尾立議員の「今のお答えですと、銀行持ち株会社、特殊な場合のみと、こういう理解でいいですね。」との質問に対し山本理事が、「様々なケースがございますので、私ども、様々にそれぞれに検討しておりますが、仮に新銀行東京から東京都に対する開示の要請があった場合でも、今申し上げましたような観点に照らして慎重に判断せざるを得ないというふうに考えております。」と答弁しております。
 以上のような審議内容だと聞いているところでございます。

○山口委員 まさに、今からお話をしますが、これはだめといわれていないんですよ。これ、求めるべきなんじゃないですか。
 日銀の考査や金融庁の検査について、代表質問では、法令によって示せない旨の知事答弁がありました。先ほども話がありましたが、改めてその法令の根拠について、室長はどのようにお考えでいらっしゃいますか。お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 一昨日の本会議において、金融庁の検査については、民主党の代表質問の再質問にお答えしてございますけれども、もう一度ご答弁申し上げますと、ちょっと簡略に私の方でいいますと、金融庁検査については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律及びその理念が銀行法から派生している金融検査に関する基本指針に基づき、検査結果を不開示としてございますと。また、日銀考査につきましては、日本銀行法及びそれに基づく考査に関する契約書を根拠として非開示としていると聞いてございます。

○山口委員 まさに、これを根拠として皆様は求めないといわれているわけで、求めた結果がだめだったわけじゃないんです。
 これは、ここまで国会の中で答弁として言及されているわけであります。しかも、その中においても、厳格な守秘義務が課されることや、開示内容が必要不可欠な範囲に限定をされる、一千億円、四百億円と追加出資までされているこの状況下において、まさに限定的に話があればといわれているわけでありますから、都から公開を求める要請はまだされていないと明確にいわれているんですよ。
 ここで、まずは日銀考査について示してもらうように、東京都は一度求めるべきではないんですか。改めてその見解をお伺いします。

○中村金融監理室長 再三の答弁になって恐縮でございますけれども、日銀考査につきましては、日本銀行法及びそれに基づく考査に関する契約書に基づき、考査結果は考査先金融機関の経営陣に伝達することとしており、第三者に対しては開示しないことを原則としていると、日本銀行から改めて聞いているところでございます。したがいまして、都として開示を求める考えはございません。

○山口委員 くどいですが、日銀は、そういった限定的な状況に限っては、要求があれば考えると。東京都は、それに関しては求めていくつもりはないと。このすれ違いが、この情報が開示をされないところにあらわれているんです。求める側が求めない限り、出してもいい、考えるといっている側は出しようがないじゃないですか。
 まず一歩目を出すのは東京都なんですよ。これを求めずして、なぜ金融監理室が成立するんですか。そもそもが、そこが矛盾しているんです。東京都が求めてこそ、日銀は出せるんですよ。日銀はここまで発言をして、東京都から求められたことはないけれども、限定的にそういう可能性はあるといわれているわけですから、東京都がいち早くこの決断をして動かれることを強く要望しておきたいと思います。
 最後に、風評被害についてお伺いしたいと思います。
 新聞報道等による風評被害によって不利益をこうむっているとのことでありますが、具体的には営業上のどのような支障が出ているのか。また、中小企業のための銀行というのであれば、具体的な数値で示すべきではないでしょうか。お伺いしたいと思います。

○中村金融監理室長 今般の憶測に基づく報道がなされたことによりまして、新銀行東京と取引をしていることを不安に感じた顧客から問い合わせが増加するなど、営業活動に障害が生じる事態が発生したと、新銀行東京からは聞いているところでございます。

○山口委員 今もお話をしましたが、新聞、報道機関等によって不利益をこうむったというのであれば、なぜ堂々とこれを否定されないわけでありますか。

○中村金融監理室長 今般の中間決算の発表によって、憶測に基づく報道が誤りであることが既に明らかになっているところでございます。

○山口委員 すれ違うんですが、具体的な被害がないということであれば、既に新銀行東京に対する期待感も、また存在意義も失われているんじゃないでしょうか。都の考え方についてお伺いしたいと思います。

○前田次長 今ご指摘の報道については、中間決算の発表によって、誤ったということが明白になっておりますが、新銀行東京には、現在でも約八万七千件の預金口座と、先ほども申し上げましたが、約一万件に及ぶ取引先企業が存在しております。新銀行東京に対するそうしたお客様の期待感も、その存在意義も、この数字を見れば、いまだ失われていないと思います。
 それから、大事なことは、新銀行東京とお取引くださっているお客様、そのほとんどは都民でございます。こうした方々に不安を与えた風評というのはまことに許しがたいものだ、このように思っております。
 それから、大事なことは、お客様がほとんど都民だということに関しまして、今までの質疑を聞いておりまして、何点か申し上げたいと思います。
 新銀行東京と制度融資の関係についてご指摘がありましたが、新銀行東京を設立したのは東京都の発案ですし、制度融資を運営しているのも東京都でございます。制度融資ですべて賄えるのであれば、新銀行東京を設立しようという考え方はそもそも出てこないと思います。
 それから、都民がお金を預け、お金を借りている、現に存在する銀行です。いろいろご意見はあると思いますが、都民の方は貴重な財産を預け、あるいは、預金がなければ事業がひっくり返ってしまうかもしれない、そういうことをもうちょっと重く考えるべきだと思います。
 新銀行東京をやめろというのであれば、そういうお客様に対してどうするのか、それを十分に考えて、具体的かつ慎重な手順を考えて何かおっしゃっていただくなら、それは建設的ですけれども、どこそこがあるじゃないかというのは余りにも無責任です。
 都民の方々あるいはお客様が不安を持って--こういう公の場の議論ですから、それによって、銀行というのはこういう不安については非常にセンシティブでございますし、もしそれが現実化すれば、都の追加出資も含めて、それによって毀損されるということだって考えられることだと思います。
 ご主張は、それぞれのお立場からのご主張はあると思いますけれども、都民がお客様であるということを考えていただいて、もう少し慎重な発言をぜひともお願いしたいと思います。

○山口委員 であれば、具体的に何か行動を起こされるんですか。

○前田次長 東京都の考え方は、先ほど私どもの方から、先ほどというか、この一定で新銀行を再建させるために追加出資を議会にお諮りし、そのご議決をいただいておりますから、再建計画にのっとって新銀行を速やかに再建させる。そして、本来の設立目的である中小企業の支援というのを再び十分にできるようにするように努力する。これが私どもの今の姿勢でございます。

○山口委員 いろいろ東京都のお考えは伺ったわけでありますが、立場が違うからそういった発言をしているわけではなくて、事実に基づく判断として私たちは申し上げているわけであります。
 その判断をする材料が余りにも乏しく、私たちが求めている情報が出てこず、出てきた中間決算の概要などを見ていても、今るるお話をしたような事実関係の融資状況であったりだとか、まだまだ到底立て直しをしていけるような状況--もちろん、再建計画に基づいていけば、三年間をかけて回復に向かっていかれるわけでありますから、その一部を取り上げてどうのこうのをいうつもりはありませんが、少なくとも不良債権額はふえ続けている。
 こういう状況の中において、私たちができる判断として、さまざまな議論を重ねていく中で、新銀行東京はかくあるべきではなかろうかという持論を展開しているわけでありますから、さまざまな耳を持ってその判断の材料としていくことは、これは議会からの提案として当然のことではないでしょうか。
 私たちはこういった主張を再三させていただいているわけでありますが、そのように最後に強く意見として申し述べて、質問を終わります。

○高倉委員 それでは、最初に緊急保証制度についてお伺いしたいと思います。
 中小企業の方々の今回の緊急保証制度に対する期待は、大変に切実なものがあります。制度の利用を希望する方々が区市町村の認定申請の窓口に連日列をなす、そういった姿が報道されておりまして、我が党としても、厳しい環境の中で日々懸命に頑張っておられる中小企業の皆さんのために、今後も全力を尽くしていかなければならないと決意を新たにしているところであります。
 緊急保証制度の存在は、このように中小企業に広く知られているというふうにも思われますけれども、実際のところ、制度の内容、これは大変に複雑な部分もありまして、初めからきちんと理解している企業というのはそれほど多くはないのではないかというようにも思います。私のところにも、中小企業の方々から、緊急保証制度を利用したいけれども、我が社が利用できるのでしょうか、また、具体的にどういう手続をとればいいのかと、かなり細かな質問も寄せられているわけであります。
 都として、中小企業が円滑にこの制度を利用できるように、制度内容について十分に周知を図っていくべきであると考えますけれども、この点についてのお考えを伺いたいと思います。

○保坂金融部長 資金を必要とする中小企業が迅速に融資を受けられるようにするためには、緊急保証制度の利用条件や手続等について十分な周知を行い、円滑な利用を図る必要があることは、理事のご指摘のとおりでございます。
 都はこれまで、報道機関へのプレス発表やホームページへの掲載を行うとともに、中小企業振興公社や商工団体等との連携のもとに、現場の相談担当者への説明や産業交流展への出展、あるいはPR資料の配布、機関紙への掲載依頼や各種団体主催のセミナーにおける説明など、さまざまな媒体を通じて積極的なPRを実施してまいりました。
 今後も制度のさらなる周知に努め、中小企業が円滑に資金を調達できるよう、適切な対応を図ってまいります。

○高倉委員 今、制度のPR等々について積極的に取り組んでいるというお話がございました。
 ただ、やはり本当に、個別に私どもに寄せられているいろんな質問を聞いておりますと、なかなか理解ができていない、こういった現実もあるわけでありまして、ぜひ、厳しい経営環境にある都内の中小企業の方々が制度の内容を的確に理解し、必要なときに円滑に利用できるように、今後も、あらゆる機会をとらえて一層周知に頑張っていただきたい、このように思います。
 今回のこの制度について、非常に多くの中小企業の方々が利用を求めているわけであります。これまでに相当な額の融資が実行されているというふうに思われますけれども、制度の開始から一カ月余りが経過した現在の実績についてご説明いただきたいと思います。

○保坂金融部長 緊急保証制度の開始から十一月末までのおおよその保証実績でございますが、全国の信用保証協会では約三万三千件、約八千億円、そのうち都制度融資の経営緊急でございますけれども、約三千件、約七百六十億円であり、その後も実績が急激に伸びているところでございます。

○高倉委員 今説明がありましたように、わずか一カ月余りという短い期間でありますけれども、非常に多くの利用があったということだと思います。
 この緊急保証制度の開始当初でありますけれども、区市町村の認定窓口が大変混雑して長い間待たされる、そうした申請者が続出したことから、我が党では、制度の円滑な実施を求める緊急の要望を行ったところであります。そうしたことに対しまして、都としては、中小企業の診断士を各自治体に配置するなど、迅速な対応をとられたということについては、評価を申し上げたいと思います。
 資金需要が高まる年末に向けまして、今後、制度の利用を希望する企業がさらにふえる可能性もありまして、都としては、区市町村や金融機関など、この緊急保証制度にかかわる各機関が保証協会と効果的に連携できるように、環境の整備に努めて、資金を必要とする中小企業が円滑に保証を受けられるよう、これからもさらに努力をしていただきたいというふうに思っております。
 続いて、小規模企業者への資金調達の支援についてお伺いしたいと思います。
 これは、日ごろから私ども都議会公明党が主張させていただいていることでありますけれども、小規模企業者は東京の産業を支える基盤でありまして、これらの企業に対して十分な支援を行っていくことが、現在の景気後退局面から抜け出していくための大切なかぎであると思います。
 東京都は、本定例会で補正予算を提案されていて、信用保証料の二分の一を補助することで、この小規模企業者への資金調達支援を強化するということにしているわけでありますが、今回の支援策の趣旨と、そしてそれを実施することによる具体的な効果ということについてご説明いただきたいと思います。

○保坂金融部長 今般の厳しい経済情勢のもと、企業体力の弱い小規模企業者の資金繰りは極めて厳しい状況にあり、業種を限定せずに、全部保証を受けられる小口資金融資の実績が増加しております。
 こうした状況を踏まえ、本定例会に補正予算を提案し、小口資金融資の利用者に対する信用保証料の二分の一を補助することといたしました。
 この信用保証料補助の導入効果を試算いたしましたところ、財務状況が標準的な企業でございますけれども、融資額が千二百五十万円として、融資期間が七年間の融資を利用した場合、保証料が約六十四万円かかりますが、保証料補助により約三十二万円の負担軽減が図られることになります。
 こうした措置を講じることにより、小規模企業者の円滑な資金繰りを図ってまいります。

○高倉委員 今の説明によって、中小企業の資金繰りへの不安に積極的にこたえる、そうした提案であるということが理解できました。
 一方で、取引先企業が倒産した場合に、その影響で中小企業が連鎖的に倒産するというような事態になりますと、信用不安が拡大して、企業間取引が萎縮しかねないわけであります。こうした負の連鎖を防止するために、今回、都道府県としては初めて、国の中小企業倒産防止共済の掛金の一部を助成する緊急対策を講じるということについては、大変に時宜を得たものであると思います。
 連鎖倒産を防止するセーフティーネットとして、一社でも多くの都内中小企業が加入できるよう、都が実施する中小企業倒産防止共済掛金緊急助成事業のPR、周知をさらに幅広く行っていくべきであると思いますけれども、所見をお伺いしたいと思います。

○三枝商工部長 中小企業倒産防止共済掛金緊急助成事業の実効性を高め、共済への加入を促進いたしますためには、共済制度のメリットと都の助成事業の内容をあわせて中小企業にいち早く知ってもらうことが重要と認識してございます。また、本事業を効果的に周知いたしますためには、共済の加入手続を取り扱う地域金融機関や商工団体等の協力が不可欠でございます。
 このため、都といたしましては、国と連携して積極的な周知活動を展開いたしますとともに、地域金融機関等を直接訪問してPRの協力を要請するなどして、本事業の利用による中小企業の共済加入を積極的に促してまいります。

○高倉委員 大変大事な取り組みであると思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 経済情勢が深刻さを増す中で、年末に向けまして、より厳しい状況に追い込まれる中小企業がさらにふえていくことが懸念されると思います。都は、中小企業を下支えする施策を迅速、的確に実施して、都内の景況のこれ以上の悪化をぜひとも食いとめて今後につなげられるよう、さらに総力を挙げて万全の措置を講じていただきたいと思います。
 また、さきの代表質問において私ども都議会公明党で提唱させていただきましたけれども、黒字倒産の危険性が中小企業へも広がり始めておりまして、当座の運転資金を必要とするため、都独自に行っているつなぎ融資の大幅な拡充といった取り組みや、あるいは財政基盤の弱い零細企業への資金調達の多様化への取り組みとして、機械設備等を担保とする融資制度の創設、こうしたことについてもぜひ早期に実施していただきますように、改めて強く要望したいと思います。
 続きまして、新銀行東京についてお伺いしたいと思います。
 先月、新銀行東京の平成二十年度中間決算が発表されました。今回の決算は、再建計画の初年度における重要な決算であるというふうに思います。
 最初に、この半年間の新銀行東京の再建に向けた取り組みにつきまして、総括的に、簡潔な説明で結構ですから、お伺いしたいと思います。

○櫻井金融支援担当部長 今回の新銀行東京の中間決算につきましては、金融庁の検査結果をすべて反映いたしまして、さらに、現下の中小企業の経営環境の悪化を踏まえ、貸倒引当金の積み増しを行った上で、純損失額及び純資産額は、ともにほぼ計画どおりとなってございます。
 上期におきまして、新銀行東京は、組織改正や店舗の統廃合等により効率的な執行体制の確立に取り組んできたところでございまして、営業経費の削減など、財務内容の改善が図られてきております。また、中小企業への支援を継続するとともに、貸倒引当金の十分な確保や、国債等を中心に、安全、効率性を重視した運用を行うなど、堅実な経営を行ってきたところでございます。

○高倉委員 今回の中間決算では、財務内容の改善と将来への備えを行ったということでありますけれども、各論について何点かお尋ねをしておきたいと思います。
 まず、新銀行東京の設立目的であります中小企業向けの融資の状況について確認をしたいと思います。
 現在、世界的な規模で経済環境が悪化している中で、東京の中小企業も非常に厳しい状況に直面していると思います。新銀行東京は、再建の途上にあるとはいいましても、中小企業支援を目的として設立された銀行であります。中小企業向け融資の実績はどのようになっているのか、お伺いいたします。
 そしてあわせて、最近、中小企業向けに新たな取り組みを開始したというふうにも聞いておりますけれども、それはどういう取り組みであるのか、このことについてのご説明をいただきたいと思います。

○櫻井金融支援担当部長 今回の中間決算における融資の実行金額は、計画額百九億円に対しまして実績額百億円でございます。おおむね計画どおりとなってございます。このうち、中小企業向け融資につきましては、件数では約九割、金額では約四割となっているところでございます。
 また、中小企業が取引先相手に保有しております売掛金を担保に資金を供給する商品でございます売り掛け債権担保融資などの、顧客ニーズに即した新商品の開発にも取り組んでいるところでございます。この商品につきましては、この十月から取り扱いを開始いたしまして、既に実績を上げているところと聞いてございます。

○高倉委員 続いて、新銀行東京における不良債権の状況についてお伺いしたいと思います。
 中間決算を見ますと、不良債権の比率が一七%と大変に高い状況にあります。昨今の経済環境の悪化に伴い、メガバンクを初め他の金融機関も厳しい状況ではあろうと思いますけれども、この数字を見ますと、不安を感じる人が多いということは事実であると思います。
 新銀行東京の不良債権に対する備えはどのような状況なのか、これについて説明をいただきたいと思います。

○櫻井金融支援担当部長 不良債権の残高は、少ない方がよいのは当然のことではございますが、金融機関におきましては、健全性の確保という観点から、いかに不良債権が保全されているかということも重要な点でございます。
 一般に金融機関は、貸倒引当金や担保、保証により、不良債権による損失が発生した場合の手当てを行い、保全を図っているところでございます。
 新銀行東京の中間決算におきましては、不良債権の保全の度合いをあらわす保全率は八四・九%でございまして、足元の経済環境の悪化を踏まえ、三月末の六三・七%に比べ二〇ポイント以上と、保全の度合いを大幅に高めているところでございます。

○高倉委員 不良債権額の多さとか、あるいは不良債権比率の高さということに目をとられてしまうわけでありますけれども、今ご説明をお聞きしたところによれば、金融機関の健全性の確保という観点から、不良債権が適切に保全されているというような説明であったと思いますが、いろいろな保全の方法があるということはわかったわけでありますけれども、新銀行東京はどのような方法によって不良債権を保全しているのか。他の銀行と比較して、この保全の方法に違いがあるのかどうか、あるいは特徴があるのか、この点についてご説明いただきたいと思います。

○櫻井金融支援担当部長 新銀行東京は、主に貸倒引当金によりまして不良債権に対する保全を行っているのが特徴でございまして、その割合は九割以上を占めているところでございます。一方、他の金融機関は、担保、保証によりおおむね七、八割程度の保全を図っておりまして、その構成は大きく異なっているところでございます。
 貸倒引当金と担保、保証のどちらの保全方法がすぐれているかということにつきましては、一概に申し上げられませんが、現在のように、不動産や株式などの価格が大きく変動し、担保価値が変動する局面におきましては、新銀行東京のように、担保、保証よりも貸倒引当金による保全の方が経済環境の変化の影響を受けにくい側面があるというふうに考えてございます。
 新銀行東京は、みずからの保有する資産に応じた適切な保全を行っているところでございます。

○高倉委員 新銀行東京が、足元の経済環境の悪化を踏まえ、引き当てを積み増しをしたり、国債等を中心に安全性を重視した運用を行うといった形で、経営再建に向けて取り組みをされているということであったと思いますけれども、しかしながら、過度にスコアリングモデルに依存した融資によって不良債権を発生させるなど経営悪化を招いたことは、これは旧経営陣が経営のかじ取りを誤ったものであるというようにも思われますし、この過去の負の遺産が現在の新銀行東京に重くのしかかっているということが、きょう、今質疑をさせていただいた中でも出てきたと思います。
 このため、都議会公明党としては、旧経営陣の責任ということについては免れないものであるというふうに考えております。
 現在、新銀行東京が外部の弁護士に委託して、旧経営陣における経営判断などさまざまな観点から、法的対応を視野に入れた調査を進めているわけでありまして、年内を目途にこの調査結果が得られるというふうにお聞きしております。これを踏まえた責任追及については、厳正に対処していただきたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

○岡崎委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時四十三分休憩

   午後二時五十八分開議

○岡崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小竹委員 初めに、新銀行東京に関連してお伺いいたします。
 十一月二十一日、新銀行東京の二〇〇九年三月期中間決算が発表されました。東京都と新銀行は、再建計画に沿った改善が図られていると主張しています。しかし、決算資料を見ると、業務粗利益三十一億円の六一%、十九億円はその他業務利益となっています。この主なものは何なのか、内訳を含めてお答えください。

○中村金融監理室長 その他業務利益の内訳ということでございますけれども、国債等債券の売却益、償還益、金融派生商品費用等から構成されております。

○小竹委員 外国企業の債券等、債券償還益が二十億円も占めているわけですよね、今、金額はいわれなかったのですが。これは常時確保できるものではありません。したがって、償還益によって赤字が若干減ったからといって、収益力が回復したなどとは到底いえないということは明らかです。
 それどころか、不良債権は、再建計画策定時、二〇〇八年三月の時点より四十三億円ふえ、三百四十九億円に膨れ上がっていることこそ問題です。不良債権比率は、三月末の一二・七%から一七・〇八%と大幅にふえ、全国地方銀行の平均の四倍にも達しているということは重大です。この点でも、不正融資逮捕事件を初めとした乱脈融資事件は、旧経営陣の責任で終わらせることは絶対に許されません。
 新銀行をめぐる不正、乱脈融資の問題の大もとには、我が党が指摘してきたように、都がマスタープランで押しつけた過大な融資計画、コンピューターによる甘い自動審査があります。これは我が党だけがいっているわけではありません。ほとんどのマスコミが指摘しているところです。ところが、一昨日の我が党の代表質問に対し、佐藤産労局長は、マスタープランを尊重する立場で意見をいうのは当然だなどと、銀行経営に口出ししたことを事実上認めました。しかし、経営計画は、経営陣のみずからの判断で経営計画をつくったものであって、都が強制や強要をしたということはないと強弁されました。いいかげん、ごまかすのはやめていただきたいと思います。
 先日、金融庁の検査でも過大な融資目標の設定が都の関与にあったと指摘されたと報道がありました。この問題について産労局は、知り得る立場にないとコメントを避けたといわれています。しかし、問題は、東京都が新銀行に対してどのように口出しをしたかということで、都の口出しの中身は、都として、知らないで済まされるものではありません。都は、二〇〇四年から二〇〇五年にかけてどのような口出しをしたのか、都民が納得できるよう明らかにすべきではありませんか。お答えください。

○中村金融監理室長 マスタープランに基づく数字というものについては、やはり議会でご議決をいただいて一千億の出資をいただいたというものでございますから、そのものについて、計画なりそういうようなものに沿った形で努力をしていただきたいということを要望するのは、当然なことだというふうに考えてございます。

○小竹委員 当然だという中身が、物すごい中身があるわけですよ。
 我が党が四月に開示請求をした結果、東京都の幹部らが、事業計画ブリーフィングなどとして、二〇〇四年十一月から二〇〇五年一月までの計五回、公費による出張を行って、新銀行の幹部らと長時間にわたって意見交換されていることが明らかになりました。五回のいずれの打ち合わせにも、津島本部長・現新銀行東京代表取締役、関部長、吉田参事はそろって参加しています。二名の課長は四回、一名の課長は一回出席しています。
 産労局長は、出資の議決をいただいたときのベースになったマスタープラン、これを尊重する立場で意見を述べるのは当然だと答弁されました。今も答えられたのが、その中身です。とすれば、都の幹部の出張は、そうした立場で行われたというものではありませんか。それならば、その記録が、組織として共有し保管している文書がないというのはおかしいではありませんか。答えてください。

○中村金融監理室長 要望したということは事実でございまして、新銀行東京との間でこれまで、必要な会議や打ち合わせを行ってきたということでございまして、実際にその中身につきましての記録については、現在、都としては保有していないということでございます。

○小竹委員 おかしいじゃないですか。公費で出張しているんですよ。一回数時間もやっているんですよね。記録がないなどというのはあり得ない。記録を出してくださいよ。どうなんですか。

○中村金融監理室長 株主総会だとかいろいろな議事録の中で、都としてちゃんと保管しなければいけないと、保有する規定のある文書については適正に保有しているということでございまして、これについては保有していないということでございます。

○小竹委員 まだ、ないといい張っていらっしゃるわけだけれども、公費による東京都の出張ですよ。しかも、数時間会議をやって、その報告の記録さえ保存していないなんていういいかげんな出張が認められるんですか。都民は納得できませんよ。
 こうした最高幹部がそろって出席した会議以外に、二〇〇四年八月から二〇〇五年七月までの一年間に、新銀行東京に出張して打ち合わせを行っています。津島本部長は四十一回、吉田参事は五十回に上っています。新銀行が開業してからも、二〇〇五年八月から二〇〇六年七月までの一年間に、森部長が四十六回出張しています。これらの出張記録には、事業計画ヒアリング、事業計画ブリーフィングと記載されています。開業後の連絡会は、四カ月で十三回も開催されています。都の幹部が毎週のように行っていることになるじゃありませんか。全部公費での出張ですよ。
 局長が、当然だといって、マスタープランの立場で意見を述べたという会議が、こんなに頻繁に行われていたというのは異常じゃありませんか。何を協議してきたんですか。みずから率先して都議会と都民にすべてを明らかにすべきだというふうに考えるんですが、どうでしょうか。

○中村金融監理室長 大変な出資をいただいている新銀行でございますから、東京都と新銀行なりの間で開業以前から一生懸命打ち合わせをするというのは当然なことでございまして、そのために、そこのところに出張するというのも当然なことでございます。ただ、必要な記録は保存してございますけれども、ご指摘の議事録などについては保有していないということでございます。

○小竹委員 必要な記録は保有しているけれども、この会議の記録はないって、おかしいじゃないですか。公費による出張にもかかわらず、記録も出そうとしないし、調査もしようとしない。都民はますます不信を抱くことになるんじゃないですか。事業計画のブリーフィングを記録したブリーフィングメモがあるのではありませんか。
 ここに、新銀行東京が元行員の横山さんに出した訴状があります。この中に、請求の一番目、原告は被告に対し、別紙資料目録に記載の文書及び記録媒体の返還を求めています。それぞれの資料目録は、事業計画ブリーフィングメモと題する原告作成の文書、同文書の内容を録音した記録媒体だと書かれています。
 我が党がこれまで示してきたブリーフィングメモとブリーフィングの内容を録音したCDを、新銀行東京も認めて、返せといっているではありませんか。まさに真実を伝える、こういうものであることは明白です。
 ここに、二〇〇五年一月二十日開催された新銀行にかかわる事業計画ブリーフィングの録音、これは既にお渡ししました。私が第二回定例会でお渡ししたCDです。七十三分の録音です。これは起こしたものですけれども、この中に、いろいろと押しつけられたことが記録されています。
 一つだけ読み上げます。
 あのこの間の感じでは議会の質問もあって、このあたりは吉田さんが担当しているのですが、結局、今、自民、公明の先生が、新銀行にお願いすればみんな貸してくれるんだといいまくっているんです。間違いなく今。そのまま対応に入ってしまうと、貸してくれるといったのに貸してくれないということになってしまう。都の関部長がそういうふうに述べています。
 さらに、今度の議会あたりにですね、この銀行は断る銀行なんだ。つまり、他よりリスクが高いところに貸すのだけれど、一方でこれは断る銀行だ、とまでいっています。
 これは都の押しつけや圧力ではありませんか。これが関与といわなくて何なんですか。答えてください。

○中村金融監理室長 何回も繰り返しになりますけれども、必要な文書というものについては、都として、先ほどもいいましたように保有している。例えば株主連絡会、先ほど、月二回程度開催して、意思疎通を図るなり経営情報を聞いているというような、そういうような必要な部分の会議録、議事録というのは保存してございます。この、先ほどいろいろお話のあったものについては、所有もしていないと。
 それとあと、会議の中身につきましても、CDの中身でございますけれども、何か聞き取れないところも多いとか、なかなか中身のところがよくわからないということで、実際、我々としては真偽を確認できない、不確かな情報などもあるのかなというふうなことでございまして、情報開示等があったわけでございますけれども、そういうようなものについては、そういうような理由から非開示というような決定もしたということで、ご理解--中身については、そういうものであるというふうに我々は認識しております。

○小竹委員 圧力でないということなんですか。そのことについては何らお答えがなかったんだけれども、どうなんですか。

○中村金融監理室長 中身については、なかなか真偽もはかりかねているところが、不鮮明でもあり、ということでございます。
 それで、必要というか、株主として要望、要請をするというのは、先ほどもいいましたように、当然のものであるというふうに考えております。

○小竹委員 中身は鮮明ではないけれども、株主として主張するのは当然のことということですから、こういう発言は当然のことだということですよね。本当にひどいと思うんですよ。
 さらに伺いますけれども、二〇〇四年十一月十二日のブリーフィングメモでは、都が介入したということがはっきりと示されています。ブリーフィングメモには、都がマスタープランを基軸とすること、都議会に示してしまった三日以内の審査を実行することを新銀行に繰り返し迫って、新銀行側が受け入れる姿勢を浮き彫りにしています。
 実際のブリーフィングメモに基づいて、幾つか紹介します。都幹部がマスタープランを基軸として迫った中身がここにあらわれています。
 金融庁へ説明した数字が中心となって走ってしまい、マスタープランの数字と社内的な目標数値が余りにも乖離することになる。出資者としては耐えられないことになる。これは津島本部長が発言しています。
 売り掛け債権担保融資と動産担保融資などがあるから、本来のマスタープランで述べた、三日間、無担保で融資することに関して示した数値が達成できないようなことでは困る。ポートフォリオ融資には、本来、売り掛け債権担保融資、動産担保融資は入っていなかった。あくまでマスタープランの数値に基づくものであることを認識してほしい。これも本部長です。
 もともとマスタープランのポートフォリオ融資の内容の貸し出しはどれくらいか聞かれる。会社として目標をつくるとき、本来のマスタープランで定めた数値が基軸となっていることをはっきり認識していただきたい。いずれも本部長です。
 これはまさに大株主による介入ではありませんか。大株主の介入は強制であり、強要になるんですよ。この点、どうですか。

○中村金融監理室長 先ほども、何回も繰り返しになりますけれども、そういうようないろいろなことについて、一千億の出資をいただいて、それに基づくマスタープランについて要望していくというのは、再三いうように、当然なことだと思います。
 その中で、これを押しつけだということでございますけれども、新銀行の旧経営陣がその後、マスタープランにつきましては、要するに数字の面で実績と乖離があるということで、経営陣みずからの判断と責任で策定いたしました中期経営計画というのがございます。その目標では、例えば融資、保証残高の額は、マスタープランでは九千三百億円でありましたけれども、中期経営計画では約七千三百億円と、大きく減少しているというふうになってございます。
 そういうことなどを見ても、都が圧力を加えた、強制だということではなくて、旧経営陣みずからの判断と責任で経営計画を策定するというのは、企業経営としては当然のことでございますので、自明のこととして、圧力をかけてそういうような状態が生じたということは、都としては考えてございません。

○小竹委員 今読んだのは幾つかですけれども、そんな短い時間の強要ではないんですよ。かなり長時間にわたって、本部長やそのほかの人たちがいい続けているわけ。それで新銀行側は、事業計画は第三者向けだ、別途会社としての中長期目標をマスタープランに基づいて作成すると、丹治審議役がそこまでいっているんですよ。何回も何回もいわれた結果、そこまで答えるような状況にまで追い込まれているわけ。都の介入や強要で裏計画までつくったということが示されています。尊重を求めたなんて甘いものではないんです。
 先に行きますが、純粋なポートフォリオ融資、スコアリングモデルに基づく三日以内での可否を決める融資を事業計画の中心にするよう迫ったのが、都の幹部です。純粋なポートフォリオ融資はできるだけ高い目標を置くこと。本部長です。
 そして、三日目以降の数字を見ると、かなりポートフォリオ型融資以外に力点が置かれているのではないか。純粋なポート型が少な過ぎる。これは吉田参事がいっています。
 ご指摘に従い、ポートフォリオ融資を中心に事業計画を立てると丹治審議役が答えざるを得ないところまで、何度も何度も繰り返し要求をしているわけですから、これが強要でなくして何なんですか。
 三日以内に出すということについても、都の幹部がいっています。申し込み三日以内の回答という点で、マスタープランの設定のときからあいまいのままになっているのでは。議会に対し説明済みの内容であるので、三日営業日以内を三日営業日後にするようなことは許されない。こういうこともいっています。
 特別のことがない限り三日目までに回答する、こういうふうに丹治審議役が答えざるを得ない、そこまで何度も何度も繰り返しいわれているんですよ。
 乱脈不正融資がはびこった最大の原因は、都の介入ではありませんか。押しつけにあることは明白です。答えてください。

○中村金融監理室長 マスタープラン等の押しつけということでございますけれども、今、スコアリングの話なども出ているわけですけれども、スコアリングや何かについては、要するに自動審査、そういうようなものに過度に頼り過ぎたということで、例えばマスタープランに書かれていることについては、そのまま自動審査ということではなくて、それに加えて、訂正というか、も金融機関にとっては当たり前のことですね、実地の調査だとか、代表者の方に面談するとか、そういうような訂正調査がなされていなかったと。そういうようなものは、ちゃんとマスタープランに、そういうことをしなさいということが書かれているわけですね。
 マスタープランの中身については、何も東京都だけがつくったということではなくて、金融の専門家であるとか、旧経営陣の方も多数参加して策定したものでございまして、そのマスタープランを、そのときに、そういうような形でやってくださいとお願いすることは当然だと思います。その後、ちゃんと実際に実績と--それは、計画をやっているうちに実績との乖離が生じてくる場合があると思います。ですから、先ほど申したように、その辺は実績に応じた形で、経営陣の判断、組織としてちゃんと決定したということでございまして、都として、組織の決定に際して関与、強制したという事実はございません。

○小竹委員 介入した事実はないというお答えですけれども、このメモだって、七十三分間、次から次へといろいろな押しつけをやっているんですよ。それこそ介入であることは間違いないじゃないですか。三日間で現地調査や面談までやるなんていうことができるわけないじゃないですか。
 新銀行は、ブリーフィングメモを返せというふうに裁判でいっています。局長は、東京都が送り込んだ新銀行東京の現経営陣のいうことは何でも信用するわけですけれども、都合の悪いことだけは認めない。私は、ご都合主義もいいかげんにしてもらいたいというふうに思います。だから、だれもが都のいい分を信用できないということになるんですよ。
 さらに紹介しますけれども、二〇〇五年一月二十日に開催された、新銀行にかかわる事業計画ブリーフィング、CD録音にもいろいろと押しつけが記録されています。本来なら法の遵守の先頭に立たなければならない公務員である都の幹部が、法に抵触するような行為まで実行を迫っているんです。本来なら七年間は融資が受けられない、自己破産した者に融資を行う、こういうことまで迫っているんですよ。自己破産した人に時期を置かず融資する行為は、債務が焦げつく危険が高いからこそ禁じられているわけで、都は、このような違法性の高い行為を新銀行が行っても、株主代表訴訟に訴えることはないとまで、この中に書かれています。そこまでいっているわけですよね。都民の税金が失われる可能性が高いこういう行為までやれと押しつけているわけですよ。
 以下、この録音から幾つか紹介します。
 平成十五年ごろの都議会で、倒産した、一回つぶれちゃうと、金融機関にブラックリストが回って、七年ぐらいは融資しないという部分があるようですと。与党筋では、アメリカだと、つぶれた履歴があっても、次に起こした会社のビジネスモデルなら融資する。かなめは、この新銀行の役目だ。こういう銀行じゃないと意義がないという。そこを融資するのかと迫っています。
 今、議会がいっているのは、現職議員がいうものだから三年なんですが、実際には七年ですね。七年間に内容がよくて、リトライしたときに、相談に乗ってあげる銀行であるべきだと。当時は、そうですねと答えちゃっているんですよね。こういう発言。
 それから、一般論だが、他の条件がしっかりしているなら、そういう縮めた一律七年とか五年とか三年とかじゃなくて、チャンスが与えられるべきだ。これは津島本部長がいっています。
 ただ現実に、それで貸してつぶれると、株主代表訴訟とありましたが、少なくとも背任に問われる可能性がありますと、新銀行の側が発言しているんです。
 ところが、都側は、いや、東京都は代表訴訟はしないですよ。笑って発言しているんです。
 破産して損失したときに、金融庁から行政指導で、致命的な措置を新銀行がとられる可能性がある、こういって新銀行は渋っているわけです。
 法律でだめなのかと聞いているんですよ。これはない。七年はだめでも五年とかはどうなのか。問題は敗者復活だ。破綻した会社は無理。こういう発言を繰り返し繰り返し行っています。
 新銀行設立に賛成した都議会議員からの圧力も、金融庁が認めない融資まで何とか押し込もうとしている、都側の強要の姿勢が明確に示されています。これが新銀行の融資に多大な影響を与えてきたというのは間違いない事実ではないですか。都の強要は明白です。この点についてお答えください。

○中村金融監理室長 今お聞きした内容につきましては、その真偽というのはわからないわけですけれども、今聞いている限りにおいては、顧客に対する融資の判断のあり方とか、本来、金融機関にとって相当機密に属するような事項、そういうものが含まれておりまして、銀行の内部管理的な問題からいえば、そうしたことの方が非常に問題ではないかと。
 中身についてのコメントは、私どもとしては差し控えさせていただきます。

○小竹委員 まともに答えていないという点では、私は、都民の税金がこれで失われたわけですから、本当に責任が都側にあるというふうに思うんです。
 いずれにしたって、都の幹部が押しつけて、迫っているわけですよ。それで旧経営陣の人たちは、その押しつけに、金融庁から行政指導の対象になるとか、そういうことで抵抗している発言がそっくり中身に入っているわけです。皆さんのところに、裁判で返せといっているんだから、新銀行自身がこれがあることを認めているわけですから、きちんと調査をすることも含めてやることが当然のことではありませんか。産労局はまともな常識が通用しないと疑わざるを得ません。
 都の圧力、強要、議員による口ききが不正乱脈の大もとにあることは、ブリーフィングメモで明らかです。
 我が党の代表質問に対して、局長は、開業四カ月後に策定した中期経営目標で、新銀行東京の総資産、預金などの目標について、マスタープランより下方修正したことを挙げ、東京都の新銀行東京に対する押しつけはなかったと答弁されました。これは苦しいいい逃れとしか聞こえてきません。
 第一に、開業四カ月後に経営の大方針が変更になるなどというのは極めて異例です。だから、そのことを理解していた新銀行の経営陣は、開業五カ月前の十一月に、過大なマスタープランの計画を下方修正する事業計画書、これです。当時、裏事業計画と呼ばれて、マスコミでも報道されました。この事業計画書を策定し、危険を回避しようとしていたのです。実際に、新銀行は、マスタープランではなく、この事業計画書を持って、出資を募る企業に説明をして回っていたのです。
 そして、先ほども私が指摘しましたけれども、我々が問題にしてきたブリーフィングメモで記録された会議こそが、この事実の発覚に驚いた東京都が、新銀行東京に対し、自主的につくった事業計画書ではなく、都がつくったマスタープランどおりやるように迫ったものだったのです。
 そこには、一方に、現実に合わせてマスタープランの軌道修正を図ろうとしている新銀行東京の経営陣、一方に、マスタープランどおりにやることを強要している東京都、その縮図がこのテープの中にはっきりと描かれています。局長、違いますか。お伺いします。

○前田次長 今、小竹先生のご発言の中で、東京都が新銀行に対して、資料を回収すべくいったという発言がありましたが、それはありません。新銀行東京の判断で訴訟を起こしているものでございます。
 それから、今、先生、多々質問されましたが、約半年前のこの委員会で清水先生がご質問されたことと、中身は九割方同じだというふうに思います。それについて答えていないといわれても、答えようがないです。もし違うところがあるといえば、新銀行東京がこの件について訴訟を起こしたという点が違いますので、その点についてご質問があれば、お答えをすることになると思いますが、ただいま申し上げましたように、新銀行東京がみずからの判断で起こしたものです。東京都が訴訟をしろといったことはありません。

○小竹委員 東京都が起こしたって、私は何もいっていませんよ、新銀行東京が訴訟を起こしたわけですから。
 この訴訟の中に、資料を返せということが入っているわけですよ。だから、新銀行東京は、このブリーフィングメモなどがあるということを事実上認めているわけじゃないですか。それに基づいて、この中身については、これだけいろいろな形で押しつけてきたという中身が明らかになっているんですよ。
 ブリーフィングメモで事業計画書に触れているわけですけれども、先ほども述べたように、新銀行東京が--今いいましたから、飛ばします。
 今、こういう押しつけの中で、都民の貴重な税金が一千四百億円なくなってしまったわけですよ。こういう状況をどう考えているのかという重大な問題です。
 第二に、中期経営目標の数字が減ったというのも、底の割れた議論です。新銀行は、東京都のマスタープランどおりに開業、営業を開始してみて、すぐに厳しい現実に突き当たってきたんです。事態はもう、マスタープランで一刻も進められないほど悪化したということではありませんか。マスタープランを押しつけたのではなくて、押しつけたものの、出発してすぐ、計画が過大で現実離れしていたことがわかったんです。経営陣の判断で下方修正したということは、旧経営陣の人たちがまだ東京都より正常な経営感覚を持っていたということではありませんか。もしここでも東京都がマスタープランを押しつけていたとしたら、新銀行の損失はもっと膨らんでいたことは明白です。厳しい現実に直面して、仕方なく目標を次々に下方修正していった、これが事実ではありませんか。
 もっと早く押しつけをやめて、新銀行の意見を聞いて、マスタープラン路線をもっと大幅に軌道修正し、プランに基づく審査体制をもっと機敏に修正していたら、一千十六億円という損失を少なくすることができたはずです。そう思いませんか。この点、いかがですか。

○中村金融監理室長 先ほどご質問の中に、一千四百億円なくなったというのがございましたけれども、今回の中間決算におきましては、純資産は四百七十九億円というふうに確保されておりまして、四百億円は毀損されてございません。
 それとあと、押しつけたということを再三いっているわけでございますけれども、新銀行の経営陣が、計画変更等についてはみずからの判断と責任で決定しているということは、もう純然たる事実でございます。そして、その中で、四百億円投入という形で、今回、貴重な税金の投入ということでご議決いただいたわけでございますけれども、その際に、これだけ資本が毀損したといったことについては、旧経営陣の方の融資なり何なりの運営のやり方について全く問題がないかのようにいって、そのやり方を押しつけたというのは、ちょっと事実に反する認識だというふうに理解してございます。

○小竹委員 先ほどの税金の問題は、四百億円については後からですから、一千億円は失ったわけですよ。都民の税金、最初に出資したものについてはなくなったという点は間違いない事実ですし、その際に、皆さんは旧経営陣にのみ責任を転嫁するということで、都側の押しつけの姿勢をいまだに認めようとしないという点では、私は重大だというふうに思います。素直に押しつけを認めて、みずからの責任を明らかにして、都民に謝罪すべきだということを主張して、新銀行東京の議論は終わります。
 次に、補正予算に関連してお伺いします。
 今回の補正予算は、現下の経済状況のもとで緊急対策として出されたものです。今後、もっと深刻な状況が予測されるもとで、さらなる充実を求める立場で質問したいというふうに思います。
 アメリカ発の金融危機が日本経済にも深刻な影響を与えています。我が党は、ばくち経済といわれる今回の危機のツケを中小企業や労働者に押しつけることは絶対に許されない、この立場から、大企業や国、都に働きかけ、対策を求めてきています。
 原油、原材料の高騰が続いた上に、深刻な景気悪化で、年末を控えた中小企業の経営は大変な状況に置かれています。この間、我が党は、預託金の削減をやめるよう、制度融資の充実を主張してきました。これが今回、預託金がふやされたという点では、そして制度融資が改善されたという点では、歓迎するものです。
 セーフティーネット融資は、区市町村の認定を受けて、保証協会が保証の承認をするものです。区市町村の窓口には、多くの中小企業が認定を受けるために殺到していると聞いています。都も中小企業診断士を送って支援をし、助かっていると聞いていますが、現状はどうなっているのか、お伺いします。

○保坂金融部長 十月末の本制度の開始当初は、区市町村長の認定を取得するため、多数の申請が一時期に集中し、多くの自治体に事務処理のおくれが生じてまいりましたけれども、各自治体の窓口における増員や、都の経費負担などによる、ご指摘の中小企業診断士の配置等により、改善が図られてきたところでございます。
 現在は、受け付けから認定書の発行まで、早い自治体で即日または翌日発行、多少長くかかる場合においても、一週間程度で発行していると聞いてございます。

○小竹委員 改善されたということですけれども、認定を受けた後、融資に結びつく上では、保証協会の保証が必要です。緊急融資の保証実績はどういうふうになっていますか。

○保坂金融部長 緊急保証制度に対応した都制度融資の経営緊急融資の保証実績でございますけれども、十一月末までにおよそ三千件、七百六十億円となっており、その後も増加を続けております。

○小竹委員 認定数についてはつかんでおられないようですけれども、窓口に来られる方は、本当に年末を控えて大変な思いをして、何とかしたいという思いで来られている方々です。ですから、そういう方々が、区市町村の認定は受けたけれども、その先、融資の実行につながっているかどうかということをやはり掌握していく必要があるのではないでしょうか。そういう点でも、認定及び保証実績などを結びつけて、各区市町村の状況もきちんとつかんで対応していただきたいというふうに思います。この点は要望しておきます。
 区市町村で認定を受けても、保証協会で保証を拒否されるというケースが出ています。苦しい状況にある中小企業を救済するセーフティーネットですから、保証についての実行が、特段問題がない場合には必要だというふうに思うんですけれども、この点での都の認識を伺っておきます。

○保坂金融部長 区市町村長の認定につきましては、当該中小企業が六百九十八の指定業種に該当すること、売り上げ等の要件に該当していることについて、二点の要件を認定するものでございます。
 これに対しまして、信用保証協会につきましては、緊急保証制度の趣旨に基づき、認定を受けた企業の経営内容、事業の将来性、信用力や返済能力、こういったものについて、企業の経営実態を勘案した保証審査を実施してきております。
 以上のように、区市町村におきます認定と保証協会における保証審査は、それぞれ異なる観点から行われておりまして、認定を受けた企業が無条件で保証を受けられるということではございません。

○小竹委員 無条件でないことは私も十分承知しているんだけれども、やっぱり、こういう状況の中でのセーフティーネットの融資制度ですから、そういう意味での配慮というのも必要だというふうに思うんです。
 私が伺った方なんですけれども、区の認定は受けられたけれども、年末の仕入れの決済資金として三百万円、信用金庫に申し込んだけれども、保証協会が保証できないということで融資が受けられませんでした。協会の理由は、返済条件の変更を行ったからというのが理由になっています。こういうケースは、私が受けただけじゃなくて、ほかでも一件に限らずあるというふうに伺っています。
 保証協会はどのような基準でこのような判定をするのか、お伺いします。

○保坂金融部長 保証協会が保証を行わない代表的な事例でございますけれども、例えば、税金を滞納し完納の見込みが立たない場合でございますとか、粉飾決算を行っている場合などがございます。
 しかしながら、今回の緊急保証制度の保証に当たりましては、信用保証協会は、例えば赤字を計上していても、その要因や、取引先からの経営支援などの有無などを幅広く勘案して、総合的な審査判断を行っているところでございます。

○小竹委員 本当に大変な状況の中で、中小企業の皆さん、頑張っているわけですよ。総合的な判断ということですけれども、今の経済状況の中で、きちんと返済するというのは、返済する上でも、条件変更をせざるを得ない状況に中小企業自身が追い込まれる事態はあるわけですよね。それに、原油高だとか今回の経済影響や何かを受けているわけですから、そういう点でいえば、この責任は中小企業にあるわけじゃないわけですよ。そのあおりを受けた被害者ともいえるような状況なわけですよね。だから、変更で多少長期になったって、きちんきちんと返しているような方々については、努力をしているという点では、今回、そういうものを認めてやっていくということも必要なんじゃないですか。
 そういう点でいったら、保証協会がきちんと保証できるようにする上でも、保証協会の財政的な基盤がかぎだというふうに思うんですが、その辺、基盤はどういうふうになっているのか、お伺いしておきます。

○保坂金融部長 信用保証協会の保証業務でございますけれども、中小企業からの信用保証料や、これまで造成してきた基本財産で支えられておりまして、これに加えまして、今回の緊急保証制度の推進に当たって、国及び都の補正予算による財政措置も講じられておりまして、保証の推進に必要な財政基盤は確保されているものと認識しております。

○小竹委員 必要な財政基盤はあるということですから、こういう時期だからこそ、信用保証協会が保証して、中小企業が生き残っていけるように、倒産や廃業に追い込まれないようにするという点では、私は大事だというふうに思います。
 今後、さらなる深刻な状況も予測される中で、都の出資金をふやすことなどを含めて、保証協会の財政基盤を確立して、本当に大変な中小企業の方々についての救済ができるように、これはお願いしておきます。
 先ほど申し上げたように、今の経済状況ですから、やむを得ず返済の条件変更をするということはあり得るわけですね。しかし、条件変更が次に融資を受けるときに影響が出ているというのは、幾つも例があるわけです。これを回避する上でも、私は、借りかえ制度というのが非常に重要だというふうに思っています。
 東京都も、制度融資同士の借りかえ融資は行っていますけれども、京都では、倒産や廃業を防止するために、制度融資だけでなくて、プロパー融資も一体にして返済期間を倍に延ばすことを、金融機関と協議して実施しています。こういう返済の負担を減らして、関係者も金融機関にも喜ばれている状況があります。都としても、現行の借りかえ制度を充実させて、京都のようなプロパー融資を含めた返済期間の延長や低利の融資に切りかえることができるようにすべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○保坂金融部長 今回の国の緊急保証制度では、既往債務の借りかえが可能でございまして、既に多くの企業が返済負担の軽減に活用しております。
 また、都の経営緊急融資につきましても、制度融資の最優遇金利を適用いたしまして、特に小規模企業者に対しては、二分の一の保証料補助を行う有利な条件の融資となってございます。
 この経営緊急融資を積極的に活用することにより、中小企業の新規資金需要とともに、既往債務の借りかえを行う資金需要にも既にこたえてございます。

○小竹委員 限度いっぱい借りていらっしゃる方もいるわけで、そういう点では、やっぱり借りかえ制度というのは非常に重要だというふうに思うんです。借りている人にとっては、返済の負担が、返済期間が延びることによって減ります。金融機関の側からも、倒産や廃業をさせないという点でのメリットがあるというふうに思います。ぜひその点での検討を求めておきたいと思います。
 緊急対策で組まれた施策は、都民の暮らしや中小企業支援、雇用対策として基本的に役立つものが含まれています。しかし、今、都民が置かれている実態から見ると、まだまだ不十分だといわなければなりません。町場では、融資はありがたいが、借りたら返さなければならない、融資より仕事をという声が渦巻いています。中小企業の仕事確保という立場から、取り組みを強める必要があるというふうに考えますが、中小企業の受注機会の確保の取り組み等を強化する必要について、都の見解をお伺いします。

○三枝商工部長 受注機会の確保は、中小企業の経営の安定を図る上で重要でございます。このため、東京都中小企業振興公社において、これまでも、中小企業巡回時における発注情報の提供や受発注情報の機関誌、ホームページへの掲載等により、中小企業の取引機会の確保を図っているところでございます。
 さらに、現下の厳しい経済状況のもとで、中小企業が新たな取引機会を確保するためには、みずから展示会等に出展し、持てる技術力や製品をアピールすることが有効であることから、都では、本年六月の機械要素技術展への出展支援や、十一月に開催されました産業交流展において初めて八都県市合同商談会を実施いたしますなど、積極的に中小企業の受発注機会の確保に努めているところでございます。

○保坂金融部長 先ほどの小竹先生のご質問に対して、京都のあんしん借換融資と東京都の関係でございますけれども、京都府の借りかえ融資制度につきましては、東京都と違うところは、代弁時補助がないというふうに聞いておりまして、にわかに東京都の経営緊急との比較はふさわしくないというふうに思っております。

○小竹委員 受注の機会をつくっているというご答弁でしたけれども、やっぱり、本当に町場で小規模、零細な企業や何かは、仕事そのものを確保していく上で大変な思いをしているわけで、そういう面でも、支える東京都の支援が求められているというふうに思いますので、ぜひその面からも強めていただきたいと思います。
 下請単価の切り下げや支払い代金の減額など、大手企業の下請いじめが、今の景気状況の中でますます強まっています。そういう点でも、下請企業にしわ寄せが行かないように、指導の強化が必要だというふうに思うんですが、この点についてはどういうふうに行っているでしょうか。

○三枝商工部長 下請取引の適正化への取り組みのご質問でございますけれども、都はこれまでも、下請中小企業振興法に基づきまして、下請取引に関する調停ですとか、あっせんを行いますとともに、下請取引改善講習会を初めとするさまざまな下請取引の適正化策を講じてまいりました。
 加えて、本年四月になりますが、下請センター東京を開設いたしまして、七月には、自治体では全国初めてとなります裁判外紛争解決機関としての認証取得をいたしまして、下請苦情紛争処理の早期解決に努めているところでございます。
 また、去る十一月には、下請取引適正化推進員協議会や、いわゆる親事業者で構成いたします主要業種団体協議会も開催いたしまして、取引の適正化について要請を行ったところでございます。
 今後とも、下請取引の適正化に努めてまいります。

○小竹委員 下請については、今、本当に大変な状況で苦労しているのを伺っています。そういう点では、下請企業の側に対する、そういう法律的に守られているんだというPRも含めて、そして大企業に対しても、きちんと、下請に対する公正な取引をやるように指導していただきたいというふうに思います。
 今、倒産が急激に増加して、経済状況も悪化している中で、中小企業の仕事確保という点でも厳しい状況になっています。代表質問でも、都内の中小企業から寄せられた声をいろいろ提案してきました。回答は余り芳しくなかったものですけれども、今後の検討の中でぜひ生かしていただきたいというふうに思います。
 同時に、深刻な経済状況の中で、中小企業を守ること、それから雇用を守るという点でも、所管局である産業労働局が全庁的に呼びかけて、本部体制をつくって、ぜひ次のようなことをやっていただくように要望しておきます。
 一つは、大企業に対し、中小企業の仕事確保、そして非正規労働者の雇用を守ること、内定取り消しをやめること、こういうことを都として働きかけること。
 二つ目には、都の仕事を点検し、分離分割発注など、中小企業の仕事をふやして、雇用につなげること。
 産業労働局においてもその先頭に立っていくよう求めて、補正予算についての質疑を終わります。
 以上です。

○佐藤委員 今回、報告事項になっている、新銀行東京に関連して幾つか伺います。
 概要版だけが示されて、いまだ本編が開示されていない調査報告書ですが、どこの法律事務所がつくったのか、お答えください。

○中村金融監理室長 本年三月に新銀行東京が発表した調査報告書は、新銀行東京の新銀行東京調査委員会が取りまとめたものでございます。
 この調査委員会は、平成十九年七月に、前代表執行役である森田氏を委員長に、弁護士一名、執行役一名の三名で設置され、調査を開始いたしました。その後は、退任した森田氏の後を津島現代表執行役が引き継ぎ、取りまとめたものでございます。

○佐藤委員 現在、新銀行東京の外部調査を行っていると聞いておりますが、そのメンバーを伺います。また、そこにはどこの法律事務所が入っているのでしょうか。

○中村金融監理室長 新銀行東京の経営悪化を招いた経営判断など、旧経営陣の責任追及については、新銀行東京が牛島弁護士に委託して調査を実施してございます。

○佐藤委員 調査報告書の作成にかかわった法律の専門家として、堀弁護士や、現在進行中の調査委員会には牛島弁護士の名前があります。新銀行東京では幾つの法律事務所と取引をしていて、幾らの経費を支払っていたのか、またそれぞれの法律事務所の名前を伺います。お答えください。

○中村金融監理室長 新銀行東京は現在、専門分野別に九つの法律事務所と顧問契約を締結してございます。
 なお、個々の法律事務所の名称や経費につきましては、新銀行東京と法律事務所との間で契約による守秘義務があることから、都も承知してございません。

○佐藤委員 なぜ答えることができないんでしょうか。守秘義務契約は、新銀行東京と法律事務所との相対の取引であり、契約そのものを結んでいたかどうかといった法律事務所の名前について、開示を拒む法律的な根拠はありません。法的な根拠を伺います。

○中村金融監理室長 民民の契約につきまして、一般に開示しなければならない法律的根拠があるとは思えませんけれども、新銀行東京に限らず、一般に企業は信用を背景に事業を行ってございまして、相手方の承諾を得ずに取引先の公表を行うことは信義則に反し、商取引上あり得ないことと存じます。

○佐藤委員 新銀行東京は純粋な民間団体とはいえません。新銀行東京は、都民の税金を出資してつくった報告団体であり、経営内容や運営状況についてこれだけ議会で議論されている団体です。ですから、積極的に情報公開をして、都民に説明する義務があると思います。
 都民の税金だけ出して、後はチェックができないというのでは、税金の使い方として問題がありますし、これだけ多くの税金を使い、追加出資をしても、なお経営監視ができないということでは、都民は納得いたしません。
 九つもの法律事務所と契約しているということですが、新銀行東京はこれまで、幾つの裁判を起こしたり起こされたりしているんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 訴訟に関する事柄につきましては、当然ながら新銀行東京では明らかにしてございません。

○佐藤委員 多くの裁判を抱えているわけではないのに、九つもの法律事務所と契約する必要があるのでしょうか。その理由を伺います。

○中村金融監理室長 銀行業務にありましては、法令遵守、いわゆるコンプライアンスが非常に重視されております。他の銀行と同様、新銀行東京では、銀行法や人事、労務、訴訟など、それぞれの訴訟分野に応じて、個別に法律事務所と顧問契約を結ぶ必要があると考えてございます。

○佐藤委員 法律事務所との契約は、新銀行東京のどの部署が行っていたんでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 法律事務所との契約は新銀行東京として行っており、銀行内部の意思決定に関することにつきましては、都としては承知してございません。

○佐藤委員 この規模の企業で、これほど多くの法律事務所を使うことには疑問を持ちます。
 法律事務所との契約を担当していた役員はだれでしょうか。お答えください。

○中村金融監理室長 繰り返しになりますが、法律事務所との契約は新銀行東京として行っており、銀行内部の意思決定に関することは承知しておりません。

○佐藤委員 九つもの法律事務所を使っていたわけですが、新銀行東京の運営にはさまざま疑問が残る点が多々あります。これについては、今後の議会でも議論をしていくべきだと考えております。
 続きまして、都と新銀行東京は定期的に連絡会を開催しておりました。連絡会の出席メンバーを伺います。

○中村金融監理室長 株主連絡会は、平成十七年七月から平成十八年七月までは金融監理担当部長及び監理課長、その後、平成二十年三月までは金融部長及び監理課長が、平成二十年四月以降は、金融監理室長、金融支援担当部長及び監理課長がメンバーとなってございます。

○佐藤委員 知事と局長は連絡会の出席メンバーではなかったわけですね。
 それでは、局長に伺いますが、調査報告書ですが、局長は、いつどこで読んだんでしょうか。お答えください。

○佐藤産業労働局長 調査報告書の授受につきましては、後藤雄一都議会議員が提起をされております情報公開請求に係る裁判で実は係争中でございまして、この場でお答えすることは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 局長は連絡会に出席していないため、それ以外の場所で調査報告書をもらったと思われますが、そこに知事は同席していたのでしょうか。また、新銀行東京からはどなたが説明に来ていたのでしょうか。お答えください。

○佐藤産業労働局長 先ほどもお答えしたとおり、裁判係争中でございますので、この場でのお答えは差し控えさせていただきます。

○佐藤委員 なぜ、わざわざ書類を返す必要があったのでしょうか。再度お答えください。

○佐藤産業労働局長 その件につきましては、既にさきの決算特別委員会でもお答えしたところでありますけれども、調査報告書は、旧経営陣の責任を追及する場合に重要な資料でありまして、個人が特定される可能性がある情報が含まれているということから、速やかに返却したところであります。

○佐藤委員 引き続き局長に伺いますが、なぜ連絡会に出席して、その場で説明を聞かなかったのでしょうか。そのようないわゆる非公式の場所で新銀行東京の経営者から説明を受けたことは、今まで何回ほどあったのでしょうか。お答えください。

○佐藤産業労働局長 調査報告書の性格からいきますと、先ほどもお答えしたとおりでありまして、株主連絡会、今、委員のご指摘がありました連絡会ですけれども、ここで報告する内容のものではないと新銀行東京が判断したものであるというふうに考えます。そもそも私は株主連絡会のメンバーでもありませんし。
 ただ、銀行との関係でいいますと、連絡会以外の場でも、必要に応じまして新銀行東京から私が説明を受けることは、当然のこととしてございます。

○佐藤委員 続きまして、新銀行東京に関して、過去の事件についても伺います。
 二〇〇七年七月に、新銀行東京の融資をめぐって、決算粉飾の疑いで逮捕者が出ました。事件の概要と捜査結果について報告をいただきたいと思います。

○櫻井金融支援担当部長 平成十九年七月に新銀行東京から受けた報告によれば、大田区内の中堅塗料販売会社でございます恒和化学工業株式会社の元役員三名が決算書を粉飾し、新銀行東京から不正に約三千七百万円をだまし取ったというものでございます。
 このことにつきまして、新銀行東京は六月に告訴いたしまして、その後、同社役員三名が詐欺容疑で逮捕されたと聞いているところでございます。

○佐藤委員 この事件の結果、新銀行東京は幾らの損失をこうむったのでしょうか。

○櫻井金融支援担当部長 本件につきましては、現在も法的手続が継続中でございまして、新銀行東京はその内容について明らかにしてございません。

○佐藤委員 この事件を引き起こした恒和化学という企業は、ダイフレックスホールディングスを引受先として、事業譲渡の契約をしております。事業譲渡先から損失額を補てんされたということはなかったのでしょうか。お答えください。

○櫻井金融支援担当部長 まず、繰り返しになってしまうんですが、本件につきましても、現在、法的手続が継続中であるということでございます。
 なお、恒和化学工業株式会社でございますが、平成十八年九月二十八日に民事再生法の適用を申請いたしまして、平成十九年一月十七日に、東京地方裁判所から、株式会社ダイフレックスホールディングスに事業譲渡の許可決定がなされたと承知しているところでございます。

○佐藤委員 この事例は三人の共謀による決算の粉飾ですが、新銀行東京は、どういう経過で恒和化学に融資をすることになったのでしょうか。お答えください。

○櫻井金融支援担当部長 新銀行東京は、この事件ではむしろ被害者という立場でございますが、個々の融資案件の内容につきましては、都は知り得る立場にございません。

○佐藤委員 都は把握していないとのお答えではありますが、新銀行東京で何が行われていたのかを詳細に調査する必要があるのではないかと思います。都が調査する立場にないということであれば、司法当局に捜査の依頼をするべきではなかろうかと思います。
 いろいろとお伺いいたしましたが、新銀行東京としては、経営戦略にかかわる事項に該当するとの経営判断から明らかにしていないという理由なのでしょうが、ほとんど答えが返ってきません。これでは、金融監理室が経営のチェックをするという役割が果たされておりませんし、我々議会もチェックができないわけです。
 都民の税金だけ出して、後はチェックができないというのでは、税金の使い方として問題がありますし、これだけ多くの税金を使い、追加出資をしても、なお経営監視ができないということでは、都民は納得いたしません。
 今後も、質疑を通じて、新銀行東京の実態と責任の所在を明らかにしてまいります。
 続きまして、制度融資について伺います。
 現在、日本経済が陥っている危機的な状況に対処していかなければなりません。その対策の一つである緊急融資の状況ですが、本年十月三十一日に緊急融資が始まったわけですが、十一月末までの実績については、先ほども答弁が出たように、制度融資の経営緊急融資の保証実績はおおよそ七百六十億円ということです。
 緊急融資は、多くの中小企業が年を越せるかどうかの危機的な状況を乗り切るためには、欠かせない重要な取り組みといえます。従来の制度融資に加えて、責任共有制度が実施され、その後、責任共有制度が事実上凍結されて、緊急融資が実施されたわけですが、これまで制度融資がどういった役割を果たしてきたかも確認させていただきたいと思います。
 平成十九年度の制度融資の実績を、無担保、有担保ごとに金額と割合を教えてください。

○保坂金融部長 平成十九年度におきます東京信用保証協会の保証実績について、個々の企業からの担保の徴求状況を申し上げますと、保証実績につきましては、一兆九千五百二十六億円のうち、無担保は一兆七千二百六十三億円で八八%、有担保は二千二百六十四億円で一二%でございます。

○佐藤委員 無担保と有担保を合計すると、平成十九年度では約一兆九千五百二十六億円の実績があるわけですね。
 では、平成十五年度の制度融資の実績はどうでしょうか。お答えください。

○保坂金融部長 平成十五年度におきます東京信用保証協会の保証実績のうち、先ほどと同じ条件で申し上げますと、一兆七千三十六億円のうち、無担保につきましては一兆二千百二億円で七一%、有担保は四千九百三十四億円で二九%でございます。

○佐藤委員 無担保と有担保を合計すると、平成十五年度では約一兆七千三十六億円の実績があるわけですね。つまり、都では、制度融資に関しては無担保の取扱割合が多く、平成十五年度の時点でも、今お答えいただいたように、約一兆二千百二億円の融資実績があるわけです。これだけの実績があり、なぜ新銀行東京が必要であったのでしょうか、疑問を持ちます。
 それでは、平成十七年度に東京都信用保証協会における保証申し込みと承諾されなかった数を教えてください。

○保坂金融部長 平成十七年度における東京信用保証協会の保証実績について、個々の企業に対する保証状況を申し上げますと、保証申し込みは約十六万六千件、承諾数は約十五万六千件で、差し引きは約一万件でございます。

○佐藤委員 それでは、同じく平成二十年度に東京都信用保証協会における保証申し込みと承諾されなかった数について教えてください。

○保坂金融部長 平成二十年度上半期におきます東京信用保証協会の保証実績について、先ほどと同じ条件で申し上げますと、保証申し込みは約六万八千件、承諾数は六万二千件で、差し引きにつきましては約七千件でございます。

○佐藤委員 平成二十年度上半期で承諾されなかった数は約七千件に上り、今回の緊急融資も大きな役割を果たすのではないでしょうか。
 先ほど伺ったように、制度融資で無担保の実績を見ると、平成十五年度には約一兆二千百二億円だったのが、平成十九年度には約一兆七千二百六十三億円まで増加しております。さらに制度融資の無担保の拡充に取り組むべきではありますが、現在は緊急融資を実施しているわけですから、従来、制度融資を使えなかった経営状態の企業も融資を受けることができます。
 平成十九年度の制度融資において、無担保の件数実績を教えてください。

○保坂金融部長 平成十九年度の東京信用保証協会の保証実績において、個々の企業に対する無担保の保証件数は約十五万二千件でございます。
 なお、従来、制度融資を使えなかった経営状態の企業も融資を受けることができるとのお話でございますが、制度融資は信用保証制度の枠内で運用されているものでありまして、あくまでも企業の個別経営実態を勘案して保証審査を行い、将来の返済可能性を見通せる場合には保証が実行されているものでございます。したがって、無制限に無担保保証を拡大するというものではございません。

○佐藤委員 新銀行東京の平成十九年度の融資実行件数が千五百七十件でありますから、いかに供給できる資金量が違うかということがわかります。
 また、新銀行東京の存在意義の一つは、債務超過企業への融資でした。しかし、東京信用保証協会は本年の三月三十一日に、債務超過に陥っている中小企業を支援するため、デット・デット・スワップを全国の保証協会で初めて実施したと発表しました。債務超過でも将来性のある企業に対しては、多様な手段を活用して再生を支援するわけです。つまり、新銀行東京をつくる目的の一つでもあった債務超過企業への融資も信用保証協会が実施しているわけですから、新銀行東京の存在意義もますます希薄になっているのではないでしょうか。
 今、申し上げましたように、平成十九年度の制度融資の無担保の実績が約十五万二千件、同年の新銀行東京の融資実行件数が千五百七十件でありますから、約九十七倍もの開きがあるわけです。
 無担保の制度融資を拡充したり、今申し上げた債務超過企業や赤字企業に対する融資を工夫すれば、中小企業に対して十分資金供給できるのではないでしょうか。都の見解を伺います。

○保坂金融部長 制度融資は、信用保証を前提としておりまして、信用保険法などに基づく信用補完制度に支えられてきております。無担保、有担保の取り扱いや信用保証協会の保証審査のあり方など、この制度の枠内で設計され、運用されておりまして、今後とも適切に運営されていくものと認識しております。
 また、本年三月に東京信用保証協会が実施いたしましたDDS、デット・デット・スワップでございますけれども、今、先生が事例を挙げられまして、債務超過企業への融資も信用保証協会で実施しているため、新銀行東京の存在意義も希薄になっているということでございますが、このDDSにつきましては、東京都中小企業再生支援協議会などの公的な再生支援機関が関与した再生計画でございまして、そういった公的な機関が策定することが必要でございます。現時点での実績は、ご指摘の事例の一件のみにとどまってございます。
 なお、新銀行東京の融資は、制度融資とは仕組みや役割を異にするものでございます。

○佐藤委員 緊急融資を実施したことにより、十分な資金供給を行っており、新銀行東京の経営体力も厳しいため、今回の不況において新銀行東京の活躍する場面というのはほとんどないでしょう。今後も、無担保の制度融資を拡充すれば、十分資金供給できるのではないでしょうか。
 税金を大切に使い、中小企業に資金供給するためにも、緊急融資が終わった後も制度融資の無担保の扱いをふやしていくべきと考えますが、見解を伺います。

○保坂金融部長 今回の緊急保証制度につきましては、現在の未曾有の景気の悪化、金融危機に緊急的に対応するため、時限的な措置として実施されているものでございます。
 この緊急保証制度を含め、制度融資は、先ほど申し上げたとおり、信用保証を前提として、信用保険法などに基づく信用補完制度に支えられてございます。
 無担保、有担保の取り扱いや信用保証協会の保証審査のあり方などは、この制度の枠内で設計され、運用されているところでございます。無制限に無担保部分を拡大すればよいということではないというふうに認識してございます。

○佐藤委員 無担保分を拡大することについては戸惑いがあるということではありましたが、中小企業を支援するために、ちゅうちょすることなく無担保分の拡大をするよう要望しておきます。
 新銀行東京は、制度融資を受けることができない企業を顧客にしようと考えておりましたが、大手金融機関が中小企業向け融資に力を入れたことと、制度融資のハードルが下がって、無担保の融資実績も増加しております。先ほど伺ったように、制度融資の実績は新銀行東京よりもはるかに大きいわけです。
 制度融資は、経営状態の厳しい企業への融資にも取り組んでおり、債務超過や赤字企業にも融資を行うようになってきております。工夫の余地もありますが、さらに債務超過や赤字企業にも融資をしていただくよう、工夫をしていただきたいと要望しておきます。
 緊急融資を実施したことで、従来、制度融資を使えなかった経営状態の厳しい企業も融資を受けることができるようになっており、新銀行東京は貸し出す経営体力がないこともあり、存在意義は薄くなっております。
 緊急融資を実施するのは一時的な制度といわれるかもしれませんが、緊急融資をとめるほど景気がよくなってしまえば、中小企業の資金需要も減り、さまざまな金融機関が積極的に融資を行いますから、新銀行東京を頼ることもなくなるでしょう。今回の不況では、何ら新銀行東京の出番がない状況であります。
 新銀行東京の存在意義は日に日に薄れておりますので、都民にとって負担の少ない形で一刻も早く撤退の道筋をつけるよう申し上げて、私の質疑を終わります。

○清水委員 新銀行東京に関して伺います。
 産業労働局長は、我が党代表質問の再質問に対して、口ききについて、紹介の有無で恣意的な扱いをしたことがないと、銀行の方から明確に私は聞いていると答弁しました。
 それなら伺いますが、新銀行東京がみずから、恣意的な審査をやっているなどというわけがないではないですか。ましてや、現在の新銀行の代表執行役は、新銀行設立に当たって新銀行東京に頻繁に出張し、東京都が作成したマスタープランを押しつけた中心メンバーだった、当時の津島本部長です。それだけで、わかりましたなどととてもいえませんよ。何をもって、その説明が客観的な事実があるというのですか。その根拠をもらったのですか。示してもらったのなら、その内容を聞かせてください。

○中村金融監理室長 新銀行東京は、代表一人が物事を決めるということではございませんで、それぞれ執行役会、最後には取締役会ということで、そこで意思決定をされるわけでございますので、そういうようなところで決まった話について、わかっているということでございます。

○清水委員 そんなことを聞いているわけじゃないですよ。銀行が紹介の有無によって恣意的な扱いをしたことはないと明確に聞いたというのならば、その根拠を聞いているんです。お答えください。

○中村金融監理室長 不正の案件につきましては、現在、旧経営陣の経営責任という形で、いろいろな外部の弁護士に委託して、その内容を調査しているところでございます。そういうときに、恣意的な扱いをしたということではございませんけれども、融資の申し込みに関連して違法な行為があった場合には、当然、そこの中ということじゃなくて、監督官庁など権限を有する機関が厳正に対処すべき問題でございまして、新銀行東京は既に、疑義のある融資につきましては、先ほどもいいましたように、そういうところで調査を進め、その結果、その一部については既に捜査当局に立件されているところでございます。そういう状況にあるというところでございます。

○清水委員 そんな説明で納得したんですか。
 私は、口きき案件と、疑義のある案件と、それを聞いているんじゃなくて、口きき案件とそうでないという案件をチェックして比較しなかったらば、恣意的な扱いの有無をはっきりさせられないではないですかというふうにいっているんです。恣意的な扱いをしたことがない、適正な審査プロセスにのっとってやっているならば、実際に新銀行の不良債権、二〇〇八年九月期決算では全国銀行の四倍、一七%にもなる膨大な不良債権が生まれるわけはないではないですか。どうしてこのような不良債権が生まれるんですか。

○前田次長 今の清水先生のお話を聞いて、私は非常に違和感を覚えます。
 新銀行は、銀行法により認可をされ、金融庁の監督を受けて業務を執行している機関です。極めて公共性が高い。融資に、例えば紹介があったから、それで恣意的なことをする、そういう銀行があるでしょうか。
 それに、私どもの先輩が代表になっているということもありましたけれども、今の物いいは、我々公務員にとって、あんた、公務員、口ききによって認可とか権限とか補助金とかやっているのかといわれているような気がします。新銀行東京は公共的な組織ですから、恣意的にやるということなら、そもそも銀行として存在しません。
 それと、不良債権については、確かにご指摘のように多々積み上がりました。それによって損失を生じたことについては、東京都、産業労働局の者として非常に遺憾に思っています。しかし、それは、貸した先が経営がうまくいかなかったりという部分もあるわけですから、それが口ききによってすべて起きているというようなご意見については賛同いたしかねます。

○清水委員 口ききによって全部起きているとか、公務員全般とか、そういうことをいっているんじゃなくて、そうだというんだったらば、きちんとはっきりしなさいということを私はいっているんです。都議会議員からの紹介とか、知事側近からの紹介、国会議員からの紹介、こういうことをいっているんですよ。それぞれ何件あって、融資の実行がそれぞれ何件、幾らあったのかを示すべきなんですよ。そして、それぞれ返済されたのか。今どうなっているか。それらの方々から紹介されたものが正常だったら、そういうふうにいえばいいじゃないですか。
 どうなっているのかを明らかにする必要があります。ぜひ銀行側から聞いて示していただきたいと思いますが、どうですか。

○中村金融監理室長 今、次長からも申しましたけれども、新銀行東京は銀行法の許可を受けた金融機関でございます。一義的には金融庁が監督権限を持っているものでございます。それで、当然ながら、都としてできること、都としてできないことというのは区分されてございます。当然ながら、個別の取引状況とか顧客の情報、そういうようなものについては、大株主である都を含め、対外的には明らかにすることができないものでございます。監督権限のあるところがその調査をして、それなりの対応をしていくというのが、日本の金融機関のあり方になるのかというふうに思います。

○清水委員 そんなことは何度も伺っております。私は、個人情報を出してくれというふうにいっているんじゃないんです。そんな答弁では都民は納得しないんですよ。
 我が党が調査しましたが、その中で、融資を受けたとされる企業でも--よく聞いてくださいよ。融資を受けたとされる企業でも、法人登記簿の住所のところに企業そのものがないところがありました。伺いますが、新銀行東京は通常の審査でこのような企業に融資をするのでしょうか。伺います。

○中村金融監理室長 先ほどいいましたように、新銀行東京は通常のプロセスにのっとってやっていくということでございます。そのプロセスにのっとっていないものについては、当然、厳正な対処をされるべきだと思いますし、その対応をしていくべきというのが、やっぱりその権限を持っているところがやっていくということで、金融庁なり、警察なり、そういうところが厳正な対処をすべきものだというふうに考えております。

○清水委員 私は一般論でお聞きしております。融資を受けたとされる企業でも、法人登記簿の住所のところに企業がありませんでしたと。新銀行東京は、そういう検査で、通常の審査で、この企業に融資するんですか。
 融資を受けたんです。で、法人登記簿の住所のところに企業がありませんでした、その融資を受けた時期には。そういうところには融資を通常するんでしょうか、ということを聞いています。

○中村金融監理室長 どういうもののデータをもとにしておっしゃっているのかわからないんですけれども、今、私が答えると、一般論ということではなくて、個々の融資の、そこにあたかも不正があったかのような発言になるので、ご答弁は控えさせていただきます。

○清水委員 そんなことをいっているわけじゃないんですよ。データに基づいていっているわけじゃないんですよ。実際にその企業の社長の自宅をお訪ねしましたら、新銀行から融資を受けているといわれました。(「だれが行ったの」と呼ぶ者あり)私が聞きました。融資を受けたときに、その企業が存在していなかったとしか思えないわけです。こういう企業に融資は実行されるんですか。どうですか。

○中村金融監理室長 そういうようなところに行かれたということでございますけれども、どこのデータをもとにしてそういうようなところに行かれたのか、私には理解できかねます。

○清水委員 本会議の質問でもいいましたけれども、融資口ききリストというものを私たちは手に入れまして、調査しているところです。本会議の質問でも、その中に何件がどういうこととか、いろいろあったとか、いいました。で、そのことについて伺っているわけですね。
 それでは、今、いえないというんだったら、じゃ、銀行から聞いてくださいよ。どうですか。

○中村金融監理室長 再三ご答弁申し上げてございますけれども、我々は監督権限を持ってございません。個別の取引の中身につきましては、大株主である都を含めて、対外的に明らかにすることはないということでございます。

○清水委員 私はあくまで個人情報を開示しなさいといっているわけじゃないんですよ。納得できませんよ、私、そういう融資がされたというのを。だって、そのときに会社がないんだもん。で、会社に融資したといわれているんだもん。それは納得できませんよ、私は。
 それで、私は銀行に示していただきたいというふうに思います。
 融資を受けたとされる企業で、我が党が調査したもので、二年目に破産している企業がありました。マスコミ報道でも、実際の企業がなかった、破産しているケースなどが報道されておりますが、新銀行の審査ではこのようなケースがあるかどうか、銀行側から聞いていますか。

○前田次長 ご質問の件なんですけれども、リストに書いてあったので調べたという委員のお話ですけれども、そのリストが新銀行東京が作成したものなのかどうなのか、私どもはだれもそれを確認することはできません。先生、そのリストが本当に新銀行東京のものだって、私どもに聞く以上は、それを証明できますか。
 それからもう一点、先ほど、貸したところがいなかったというお話でしたけれども、先生のお話では、借りた人に会ったとおっしゃっていましたよね。貸した人がいなかったら、借りた人に会えないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○清水委員 あなた方は私に質問する権利はないんですよ。きちんと調査をして示していただきたいというふうに思うわけです。それもわからない。銀行の方から明確に聞いているといったんでしょう。
 紹介を受けた融資が実行された企業の経営実態がどうなっているのか、現在の状況が実際にどのようになっているのか、それは、融資、口ききが悪いとかいうことはまた別のことですよ。
 じゃ、それは今どうなっているのか、それを調べて明らかにしていただきたいと思いますが、どうですか。

○前田次長 なかなかかみ合いませんが、先ほどいいましたけれども、新銀行東京は、銀行法の認可を得て、東京都も監視をしておりますが、法律に基づいて金融庁に監督をされている銀行の一つであります。銀行法によって極めて強い公共性を課せられ、かつ守秘義務も負っているわけです。で、ここでも話題になっておりますが、非常に世間から注目されている会社であります。
 そこの銀行法に基づく代表取締役が、いろいろ新聞に出ますから、私どもも、そういう恣意的な融資はしているのか、これはどうなんだといったときに、経営者として責任を持ってそれはしていないというふうにいっているわけです。つまり、銀行法により認可された銀行の責任ある代表なり経営者が、私どもの問い合わせに対して、そういうふうに明言しているわけです。それがおかしいというふうに先生がおっしゃられても、それは余りにも無理な話ではないでしょうか。そんなに疑わしいでしょうか。

○清水委員 結局、何一つ銀行に聞こうとしない。議会に報告しようとしない。私が聞いていることに対してですよ。こんなことは許されません。
 それでは、新銀行には、不正融資や口きき案件などを専門に扱うコンプライアンス委員会が設置されています。紹介の有無で恣意的な扱いはしたことがないということは、このコンプライアンス委員会に上げられた案件は一つもなかったということなのでしょうか。

○中村金融監理室長 銀行内部の管理の規定のことでございますから、個々のものについては承知してございませんけれども、当然、コンプライアンス部門にかけられていると。要するに一般論としてそういうものであるというふうに理解しております。

○清水委員 それでは、私が先ほど聞いたように、局長は、新銀行東京がいったことは、疑いもなく、丸ごといわれたままに信用するというのですか。とんでもありません。そうではなくて、信用するに足る事実、根拠があるというのなら、示していただきたいというふうに思います。

○佐藤産業労働局長 先ほど次長が答弁したとおりでございまして、銀行法上の銀行でありまして、金融庁が監督官庁として銀行経営の細部に至っても十分な調査をして、それで指導もします。そういう中にあって、責任を持って経営に当たっている経営者等が、我々株主に対して責任を持って答えた答え、これが恣意的な審査はしていないということでありまして、我々はそれを十分に信用に足るというふうに考えております。
 それからまた、先生のおっしゃる、紹介案件についての話をしておりますけれども、紹介案件と不正融資、それを混同されて、また不良債権とも混同されてお話をされること自体が、我々の認識とは大きく違うところとなっております。

○清水委員 それでは、局長は、二月にまとめられた調査報告書は見ているんでしょう。そこには何が書いてあったのですか。伺います。

○佐藤産業労働局長 概要については既に公表されているところでございます。

○清水委員 紹介の有無で恣意的な扱いはしたことがないといい張るならば、都民にその根拠を示すということは最低の責任です。大体、不正融資や法令違反の案件を調べ、是正する目的で設置されたコンプライアンス委員会が機能していなかった。だから、次々と不正融資が報道されるのです。警視庁に逮捕された池袋営業所の案件も、本社を通さず自動審査に回されたと聞いています。
 また、コンプライアンス委員会の責任者自体、入社時には自己破産していた人物で、しかも、元長期信用銀行の職員がかかわった不正融資とのかかわりも指摘されており、新銀行退職後は、石原知事と特別の関係があるとされているカジノの会社、アルゼに就職しているというふうに聞いています。
 さらに、新銀行では、経営陣の交代時に大量の書類がシュレッダーにかけられていたという証言もあります。
 コンプライアンス機能が働いていない新銀行の報告をうのみにして、紹介の有無で恣意的な扱いをしたことがないといわれても、だれも額面どおりに受け取りません。違いますか。

○中村金融監理室長 現在、新経営陣のもとで新銀行東京は経営再建に努めているところでございます。そういう銀行に対して、あるなしが不明なことに関して発言するというのは控えさせていただきます。

○清水委員 紹介の有無で恣意的な扱いをしたことがないということを一方的にいい張って、口ききを否定しようとする、まさにこれこそ恣意的な答弁だということではないですか。
 紹介をいただいた方、銀行の名誉のためにというのなら、とりあえず個人情報は示さなくてもよいですから、私の要求にこたえてくださいよ。
 都民の税金を千四百億円も投入して、既に八百五十四億円が毀損している。その都民への説明責任として、口ききの実態を調査すべきです。
 私は、都議会議員、知事側近、国会議員の紹介について、それぞれの件数、融資の状況と金額、返済状況、現在の営業実態について、委員長に、当委員会への資料として提出していただくよう、理事会でよろしくお取り計らいいただきたいと思います。
 知事は所信表明の中で、新銀行東京は、その設立目的である零細企業支援を継続するために再建に全力を尽くしていると述べました。そのため、我が党は、新銀行は今、零細企業にどれだけ融資しているのか、また、ことし四月以降、零細企業からどれだけ申し込みがあり、どれだけ融資したかを問いただしました。ところが、知事は、中小企業約一万社に融資を実行したというだけで、零細企業の融資件数、融資実績については答弁できませんでした。
 改めてお聞きいたしますけれども、零細企業に対する二〇〇八年四月までの融資実績、二〇〇八年以降の融資実績を示していただきたいと思います。

○中村金融監理室長 さきの本会議での知事のご発言は、知事の、新銀行東京における設立理念と再建の方針についてお答えしたものというふうに理解してございます。
 企業の規模別の融資実績というのは、一般の金融機関と同様、新銀行東京においては明らかにしていないところでございます。
 知事については、要するに、一般に、個人や家族のみなどの非常に小さい企業であるけれども、それが日本の経済を支えている、そういう人たちを支えていくんだという、新銀行の設立理念というものを述べたというふうに思ってございます。

○清水委員 中小企業法では、中小企業というのと零細企業というのは明らかに規定が違いますよね、人数が。それで、今まで、きょうずっと聞いていても、中小企業の融資の件数というのは、年間の売上高一億円未満についてずっとご答弁されているのはわかるわけです。で、知事が、零細企業だってわざわざいっているんです。中小企業とずっといってきたんですよ、今まで。今までずっといってきたけれども、零細企業といっているんですから、じゃ、零細企業といったら何件ですかといったら、わからない。それで、今、趣旨がこういうことだと説明しましたけれども、知事が所信表明でいったことではありませんか。知事は根拠もなくて零細企業支援といったことになるんですよ、それだったら。都民と都議会を欺くことになるんじゃないですか。だとしたら重大です。
 知事は発言を撤回して謝罪すべきではありませんか。どうですか。

○中村金融監理室長 先ほどもご答弁申し上げましたが、知事は当初から、既存の金融機関が目を配らない小規模の事業者を支援することを目的として新銀行東京の設立を発案した、そういうことを述べたものでございます。現下の厳しい中小企業を取り巻く状況、とりわけ零細企業を取り巻く状況の中から、今まで持っていた支援という思いを述べたので、突然そこで述べたということではないというふうに考えております。

○清水委員 石原知事は、二〇〇三年六月八日、フジテレビの番組の中で、お魚屋さんだとか八百屋さんだとか、うちには貸してくれないというが、それはそんなところには貸さないよ、商店街つぶれつつあるんだから、といっております。こうした零細企業への融資はやっていないことを隠すために、新銀行に聞かないとしか思えません。零細企業の数は新銀行から聞いてくださいよ。どうですか。

○中村金融監理室長 企業の規模別の融資実績につきましては、先ほども申し上げましたけれども、一般の金融機関と同様、新銀行東京については明らかにしてございません。ただ、売上高だとかそういうものの中で、比較的小規模であろうというものについては、先ほど、山口委員のご質問に対してもお答えしたところでございます。

○清水委員 納得できませんね。ちゃんと零細企業というのを聞いてください、銀行に。出してください。
 口きき問題だけは特別扱いにして銀行側に聞く、そして、根拠を示さずに恣意的な扱いをしていないといい切るくせに、石原知事が新銀行東京を継続する唯一の根拠とする、零細企業への融資の状況は聞こうともしない。都民は納得しません。やっぱり、口ききをした議員をかばうために新銀行に聞いたとしか思えません。
 新銀行設立後、二〇〇五年六月十七日に行われた東京商工団体連合会と新銀行東京の交渉の中で、低利で余裕のある返済計画を、という東京商工団体連合会などの要請に、新銀行東京側は、嫌だったら既存の金融機関に行けばいい、例えばフランス料理店でラーメンを注文されても、メニューがないのだから、ラーメンのあるお店に行っていただくしかないといっていたではないですか。経営が行き詰まると、零細企業支援のためなどというのは、とんでもないごまかしです。
 最後に、もう一つ聞きますが、私は、ことしの六月十九日の本委員会で、貸し渋り、貸しはがしの例を挙げてただしました。このときも調べるよう要求したのに、調べようともしませんでした。このとき私が挙げた例も含めて、追加出資後今日まで、貸し渋り、貸しはがしの実態について、企業名は出さなくても結構ですから、新銀行に聞いて示していただきたいと思いますが、どうですか。

○中村金融監理室長 新銀行東京からは、新規の融資に当たって、当然、個々の担保の状況とかそういうものを伺いつつ、その融資を見ていくというのはやっているというところで、それは金融機関として当然なことでございます。
 ただ、新たな融資ということではなくて、既存の融資について、貸しはがしだとか貸し渋りだとか、そういうことはやっていないということは聞いてございます。

○清水委員 だれも銀行に聞こうともしない。とんでもありません。
 新銀行東京について、私は、零細企業に対する融資実績と、ことし四月以降の零細企業からの融資申込件数及び融資の実行状況、そして貸し渋り、貸しはがしの状況を、委員長に、当委員会に提出資料として理事会で提出していただくようお取り計らいをお願いし、質問を終わります。

○岡崎委員長 他に発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十三分散会

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