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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十七号

平成二十年十一月二十日(木曜日)
第八委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長岡崎 幸夫君
副委員長川井しげお君
副委員長大西由紀子君
理事高倉 良生君
理事鈴木あきまさ君
理事増子 博樹君
米沢 正和君
小竹ひろ子君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君
川島 忠一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長比留間英人君
管理部長後藤  明君
事業部長大橋 健治君
新市場建設調整担当部長宮良  眞君
参事大朏 秀次君
参事横山  宏君
参事野口 一紀君
参事株木 孝男君
参事黒川  亨君
労働委員会事務局局長関  敏樹君

本日の会議に付した事件
 労働委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
 中央卸売市場関係
事務事業について(質疑)

○岡崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局及び中央卸売市場関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○岡崎委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○後藤管理部長 去る十月十六日の当委員会でご要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきまして、ご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。生鮮食料品等流通実態調査(サンプル調査)における搬出方法別内訳(築地市場分)でございます。
 この調査は、中央卸売市場から搬出される生鮮食料品について、調査年における地域別の搬出量等を把握することを目的として、おおむね三年ごとに実施をしていた調査でございます。
 昭和六十一年十月に行った十三回目から、平成十六年九月の十九回目の調査までの、築地市場での搬出方法別内訳を記載してございます。
 なお、この内訳の数値は、サンプル調査による調査票の回収数でございまして、実際の搬出車両台数等を記載したものではございません。
 次に、二ページをお開き願います。築地市場の取扱数量及び取扱金額の推移(昭和六十年から)でございます。
 昭和六十年から平成十九年までの水産物、青果物ごとの取扱数量及び取扱金額を記載してございます。
 参考に、次の三ページにグラフを記載しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のございました資料につきましての説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○岡崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 最近のいろいろの新聞やテレビの報道などを見ますと、大手のスーパーが漁協との直接取引を始めたり、地元の農協と農業生産法人を設立して、収穫される野菜を販売するといった、卸売市場を通さない産地直送の動きを目にすることが大変多くなってきております。
 卸売市場は、全国各地の産地から大量の荷を集めて、瞬時に荷分け、配送するというすぐれた機能を持つとともに、特定の産地のみに依存することがなく、天候不順などによる不作とか不漁といったときにも、消費者に生鮮食料品を安定供給するという重要な役割を担っているというふうに私は理解しております。
 卸売市場が果たしている重要な役割は、現在でも決して変わるものではありませんが、それにもかかわらず、近年、市場経由率というんですか、これが減少してきているのは、流通環境の変化や食の安全・安心への期待に的確にこたえ切れずに、産地や小売店などにとって、産直などに比べた卸売市場の魅力が低下してきているというあかしではないかと思います。
 このことは、施設の老朽化が著しい築地市場にとっても例外ではなく、場内混雑が著しく、車両と人とが錯綜するなど、効率的な物流にはほど遠い状況であり、また、敷地が狭いがゆえに、新たな顧客ニーズに対応できる施設が整備できていない、十分な荷さばきスペースもない、こんなような状況が続くことで、築地市場の取扱量が減少して、都民の食生活を支えるという使命が果たせなくなっているのではないかということに、非常に危惧をしているところであります。
 こうした危機的状況を打開するためには、時代のニーズに対応できる新たな機能を積極的に取り込んだ、五十年、百年先まで都民の食生活を支えることができるような築地市場の移転整備計画を進めなければいけない、そのように私は考えております。
 そういった点で、施設を計画する際の取扱量については、長期的な視点から決めていかなければなりませんが、豊洲新市場で予測される取扱量のもととなる築地市場の取扱量は、基本計画策定時より減少している状況にあります。このことから、現行の施設計画は過大なのではないかという声も一部にはありますが、豊洲新市場で予測される取扱量は現在でも果たして妥当といえるのか、ちょっと厳しい質問かもしれませんが、その辺のところをはっきりとお答えいただきたいと思います。

○野口参事 豊洲新市場で予測される取扱量につきましては、水産物が日量二千三百トン、青果物が日量一千三百トンでございます。それに対しまして、築地市場の取扱量は、平成十九年で水産物が日量二千八十トン、青果物が日量一千百八十トンでございます。
 新市場の取扱量は、平成十六年の基本計画におきまして、過去の築地市場の取扱量の推移をもとに、都の将来人口や一人当たりの需要量、都内における新市場の占有率、そういったものなどを考慮し、推計したものでございます。
 この推計に当たりましては、市場外流通の拡大など取扱量の減少要因に加えまして、新市場における付加価値機能の充実などによる増加要因も挙げ、これらを総合的に勘案しまして取扱量を予測しております。
 築地市場の取扱量は、近年、減少傾向にございますが、その主な原因といたしまして、施設の老朽、狭隘化が著しく、物流の効率化や品質管理の高度化が十分図れていないということに加えまして、加工や仕分けなどの新たな顧客ニーズに対応できていない、そういうことが挙げられます。
 豊洲新市場におきましては、基幹的な施設を温度管理のできる閉鎖型施設にすることに加えまして、物流効率化のための待機駐車場、新たな顧客ニーズに対応しました加工・パッケージ施設や大口荷さばき施設などの整備を行い、これらの整備により集荷、販売力を強化することによりまして、取扱量は十分確保できるものと考えられます。
 ちなみに、近年、閉鎖型で低温管理され、効率的な配送が可能な卸売り場の整備など、新たな顧客ニーズに対応いたしました施設整備によって大幅に取扱量が増加した例が見られます。
 具体的には、昨年九月に新たな施設を整備いたしました葛西市場におきましては、取扱量がその後一年間で約五〇%増加しておりまして、同様に施設整備を行った、これは他都市の例でございますが、横浜市南部市場におきましては、二年間で約六〇%取扱量が増加しております。
 これらのことからも、豊洲新市場で予測される取扱量は現在におきましても妥当である、そういうふうに考えております。

○鈴木委員 水産物にしても、青果物にしても、一割程度取扱量が減少しているというのは事実でありますが、それは、施設の老朽化によって新たな顧客のニーズに対応できていないんだ、それを、近代的な市場をつくることによって大幅に取扱量が増加していく。今、そういうような答弁があったと思います。その具体的な例としては、葛西市場や横浜市南部市場などがあるというようなことでした。
 いずれにいたしましても、豊洲新市場で予測される取扱量は現在でも妥当である、このように、今、しっかりとした答弁をいただいたところでございます。
 次に、新市場の環境対策についてお伺いさせていただきます。
 築地市場は、取扱量が減少傾向にあるとはいえ、依然として、大田市場と並び、我が国を代表する大規模な市場であります。このため、深夜から未明にかけては、場内の至るところで、産地からの大型トラックや、荷の積みおろしや搬送のために使用されるターレット、フォークリフトなどの車両であふれて、また場外においても、入場待ちの車両が周辺の道路に長時間駐車しておりまして、路上で荷積みなども行われているなど、混雑ぶりは相当なものがあります。
 この原因は、築地市場が十分な荷さばき場や駐車場を確保できないことにありますが、目に余るのは、これらの車両は、商品の保冷などのため、エンジンをかけ続けた状態でとめられておりまして、排気ガスや騒音、さらに周辺への交通渋滞を招くなど、環境への大きな負荷をかけているということであります。
 新たに整備する豊洲新市場では、こういったことがあってはなりません。さまざまな分野で環境対策が取り組まれている中、生鮮食品流通も環境共生型のシステムに転換することが求められております。豊洲新市場が新たな時代のモデルとなるように、徹底した環境負荷の低減を目指すべきであると考えます。
 そこで、豊洲新市場では、環境負荷を低減する観点から、どのような環境対策を予定し、どのような効果を見込んでいるのか。とりわけ、大きな問題となっている自動車排出ガス対策について、築地市場との比較の上で具体的にお伺いしたいと思います。

○株木参事 豊洲新市場では、徹底した自動車排出ガス対策や首都圏有数の太陽光発電の導入、大規模な屋上緑化等、さまざまな環境対策を行うことで、温室効果ガス排出量の大幅な削減効果を見込んでおります。特に、環境負荷を低減する上で自動車排出ガスの削減は極めて重要でありまして、豊洲新市場では排ガス対策を強力に推進してまいります。
 具体的には、待機駐車場におきまして、アイドリングストップのための外部電源設備を新たに設置しますほか、フォークリフトなどの場内運搬車両の電動化率は、築地市場では約五〇%ですが、豊洲新市場ではすべて電動化することとしております。
 また、新たにICタグなどを活用した車両誘導システムの導入を図りますとともに、バースや待機駐車場などのスペースを十分に確保して、場内車両の混雑緩和を図り、円滑な車両移動を可能とすることで、自動車排出ガスを削減いたします。

○鈴木委員 築地市場に比べて、かなりレベルの高い環境対策に取り組んでいるということが、今、理解できました。フォークリフトなど、すべて電動化をしていくということですし、そういったことに、私は、かなり成果が出てくるんじゃないかということを期待しているところです。
 一方、新市場では、食品の衛生管理や高度な品質管理が可能となる閉鎖型施設とし、建物全体の空調管理が行えるようになると聞いております。
 食の安全・安心のためには、温度管理を初め、徹底した品質管理が求められておりますが、これら新たな取り組みが、使用エネルギー量の増加、イコール、市場業者の負担増加になるのではないかと懸念もされるところであります。
 しかし、今や、省資源・省エネルギーの効果が高い革新的な技術が世の中に出てきており、エネルギーコストの大幅な削減も決して夢物語ではなくなってきております。
 例えば、つい最近報道されたニュースですと、夜間営業を行っている大手コンビニエンスストアの一部が、蛍光灯の照明をLED、発光ダイオードに切りかえることを決めましたが、これによって、最大で約七五%の電力消費を抑えられることが大きな話題になっております。
 市場の巨大な施設には無数の照明が使われており、これらを省電力型にするだけでも相当な電気量の節減になるはずです。コストが縮減できれば、市場業者の負担増加を一定程度抑えられ、経営にもよい影響を与えるのではないかと考えられます。
 新たな環境対策技術をうまく利用してエネルギーコストの削減を図る検討は、十二分に行っていくべきであると考えます。
 そこで、新市場の計画では、省エネ・省資源についての対策が検討されているものと思いますが、光熱水費の縮減のためにどのような取り組みを具体的に検討しているのか、その点もお伺いいたします。

○株木参事 豊洲新市場を建設するに当たりまして、厳しい経営状況が続いております市場業者の負担を軽減するため、市場業者が直接負担する光熱水費の縮減は、大変重要な課題であると認識しております。
 豊洲新市場では、エネルギーの効率的な利用を図りますため、最新の地域冷暖房システムの導入を計画しております。また、市場に設置するすべての設備機器や設備システムを省エネ型とするとともに、中央監視システムによるエネルギー管理の一元化により、光熱水費の縮減に取り組んでまいります。
 具体的には、省エネ型の照明機器などの採用を初め、売り場の空調や換気につきましては、外気温が低い時期に直接外気を取り入れる外気冷房システムや、炭酸ガス濃度に応じて換気量を制御するシステムを導入することに加えまして、中央監視システムにより照明や空調など設備機器の効率的な運転制御を行うことによりまして、エネルギー消費量を抑制し、光熱水費の縮減を図ってまいります。

○鈴木委員 今の答弁をお伺いして、豊洲新市場の施設が国内の市場の最先端を行くものである、そのようなものにするんだということがよく理解できました。
 現在、東京都では、専門家会議から提言された土壌汚染対策を具体化するため、技術会議において検討を進めておりますが、市場建設の前に解決しなければならない喫緊の課題が、何といっても土壌汚染の対策であります。
 技術会議については、その検討結果を待つ必要がありますが、東京都は来年、環境確保条例第百十七条の調査を予定しており、これに関連してお伺いさせていただきたいと思います。
 本年、専門家会議で、新市場予定地全域にわたって、四千百二十二カ所の詳細調査を実施しましたが、このうち、土壌で環境基準を超え、または地下水で環境基準の十倍を超えた四百四十一地点について、深さ方向に絞り込み調査を行っております。
 来年予定している百十七条の調査は、この二倍以上の約千地点について、深さ方向に土壌の調査を行うというふうに聞いており、さらに詳細な汚染状況が明らかになるわけですが、今後実施する百十七条調査の結果により土壌汚染対策の内容が左右されることがあるのか、お伺いしたいと思います。

○宮良新市場建設調整担当部長 専門家会議では、敷地全域にわたり、十メートルメッシュで土壌と地下水の詳細調査を実施し、さらに、詳細調査の結果、地下水から環境基準の十倍を超える汚染物質が検出された箇所などにおいて、深さ方向に一メートル間隔で土壌ボーリング調査を実施しております。
 これらの調査により、新市場予定地の汚染状況を的確に把握した上で、土壌については、環境基準を超える汚染物質をすべて除去するとともに、地下水については、最終的に環境基準以下に浄化するなどの手厚い対策を提言しております。
 この提言の中で、環境確保条例第百十七条に基づき、地下水で環境基準を超え、十倍以下の汚染物質が検出された箇所で行う土壌ボーリング調査の結果、土壌汚染が確認された箇所についても、環境基準を超える汚染物質をすべて除去することから、問題ないとしております。

○鈴木委員 今の答弁を聞きまして、しっかりとした対策をやっていただけるものと受けとめました。
 冒頭にも触れましたが、築地市場は、老朽化、狭隘化が著しく、一刻も早く豊洲の地へ移転整備を行い、新たな市場として再構築を図るべきであります。そのためにも、技術会議では、今質問したようなこともしっかりと視野に入れて、さまざまな観点から検討を行い、都民や市場関係者の不安が払拭できる、確実で経済性にもすぐれた対策を効率よく進めて、豊洲新市場の建設を着実に進めていっていただきたいと考えております。
 次に、都民へ生鮮食料品を提供する卸売の拠点として重要な役割を担っている卸売市場の競争力強化についても質問させていただきたいと思います。
 近年、食料品の産地や品質について表示が偽装され、また、残留農薬や有害な添加物が食品に混入するなどの事件が頻発しており、都民の食に対する信頼性が著しく低下しております。
 このような状況において、卸売業者や仲卸業者、売買参加者といった生鮮食料品の流通におけるプロフェッショナルを擁した卸売市場に対して、食の安全・安心を守る役割、機能への期待が高まっておりますが、残念なことに、卸売市場経由率が、先ほども述べましたが、減少して、流通における卸売市場の影響力が低下しつつあると感じます。むしろ、その期待に今こそ中央卸売市場はこたえるべきではないかと私は考えております。
 今後、卸売市場の競争力が一層弱まって、生鮮食料品流通における卸売市場の影響力が今以上に低下すると、都民の食に対する安全・安心の確保といった重要な役割が果たせなくなるのではないかと非常に心配をしております。
 そこでまず、都の卸売市場における競争力強化に向けての主な取り組みについてお伺いいたします。

○横山参事 近年、流通環境の変化によりまして市場外流通が増加する一方で、卸売市場の取扱量が減少し、市場業者の経営悪化など、厳しい状況が続いております。こうした状況に対処するため、市場の業務、機能双方におきまして競争力強化の取り組みが求められております。
 都は、平成十七年度に第八次卸売市場整備計画を策定し、食の安全・安心を初めとするさまざまな課題に対応していくため、卸売市場の競争力強化に積極的に取り組むことといたしました。
 そこで、市場機能における主な取り組みといたしましては、品質管理を例にとりますと、築地市場が新市場へ移転する際に、温度管理のできる閉鎖型施設や、新たな顧客ニーズに対応した加工・パッケージ施設等を整備するほか、大田市場でも、現在、大型トラックが中に入って作業ができる屋根つき荷積み場や、低温機能を持ちます立体荷さばき場などの大規模な整備工事を行っております。
 これらの取り組みによりまして、販売先の要望にこたえることで、産地サイドの出荷を促し、市場外流通に対する卸売市場の競争力を強化してまいります。

○鈴木委員 新市場だけではなくて、既存の市場においても、青果物の取り扱いで圧倒的な影響力を持っている大田市場がさらに競争力を強化することは、地元の議員としても大変心強く思っているところであります。
 大田市場の整備工事については、東京都が屋根つき積み込み場を、また卸売業者と仲卸業者が立体荷さばき場を建設しています。この民間の最大限の協力をぜひとも生かさなければならないと考えております。
 私も何度も大田市場に足を運んでおりますが、特に早朝は、荷物やトラックが道路まであふれて大変な混雑となっております。このような状況において、新たに施設が設置されることにより、場内の混雑が緩和されるとともに、雨天時でも商品をぬらすことなくトラックに積み込むことが可能になって、品質管理や衛生管理が大いに向上することが期待されております。この計画がおくれることなく、ぜひ予定どおり完成させてほしいと思います。
 それにしても、市場内が混雑している中で大規模な整備工事を行うことは、大変に困難であると考えております。そこで、この整備工事を進めていくに当たり、場内の関係者に多くの負担を強いることになると考えておりますが、どのように協力を得ながら進めてきたのか、その辺についてもお伺いしたいと思います。

○横山参事 混雑した場内におきまして、市場業務を継続しながら、あわせて四万平米にも及びます大型施設の工事を、業務への影響を最小限にとどめて実施することは、工事を何区分にも分割して行うローリング方式を採用せざるを得ません。その際、ご指摘のように、市場内の関係者に多大な負担を強いるため、その理解と協力を得ることが不可欠となっております。
 まず、屋根つき積み込み場の工事を始めるに当たりまして、売買参加者団体を初め関係団体と密接に協議を行い、工事する区域の順番や使用できなくなる時期について、各業者に詳しく説明し、理解を求めました。また、場内の駐車場所や車両動線が減りますことから、複数の車両を所有している業者には、使用車両を限定するよう依頼いたし、場内の混雑の緩和に協力を求めております。
 工事に入りましてからは、工事区域で業務を行っている業者につきまして、現在使用している荷積み場から工事が完成した工区への迅速な移動につき、協力を得ております。
 このほか、工事中の種地の不足を補うため、水産物部業界から水産棟南北の用地を提供していただきまして、工事のための代替駐車場として活用しております。

○鈴木委員 大田市場の整備工事は、場内の多くの関係者に苦労をかけながら、困難な工事を進めているというふうに理解しております。仲卸業者や売買参加者は、建設工事中も日々、営業を継続していることから、さまざまな要望や考えがあると思います。その調整は決して簡単ではないというふうに私も理解しておりますけれども、開設者として、丁寧に関係者を調整して、混乱なく工事を計画どおり進めてほしいということを要望させていただきたいと思います。
 さて、卸売市場の競争力を強化していくに当たっては、市場内における中小の業者のことであり、東京都も、このような業者が新たな事業を行おうとする際には、積極的に応援をしていただきたいと思います。
 一方、売買参加者として市場を利用している中小の業者も、市場内において小口の荷物を買い受けたり、地元周辺地域においてきめ細かく生鮮食料品を供給するなど、重要な役割を果たしておりまして、こうした業者に対する配慮も必要であると考えております。
 今回の施設整備において、このような中小の業者に対してはどのような配慮をしているのかもお伺いいたします。

○横山参事 工事中につきましては、一時使用のための無料駐車場が不足いたします。その場合に、中小の業者のために、既存の荷積み場を共同使用できるように、空きスペースができましたら、それを提示するなどの指導を行っております。
 完成した屋根つき荷積み場の利用方法につきましても、事業規模が中小の業者も含めて、利用するすべての業者が公平に扱われるよう、施設の使用ルールを設けまして、それを守っていくことを業界内で取り決めました。また、立体荷さばき場の一部につきましても、中小の売買参加者が利用できる駐車場を設けることとしております。
 さらに、屋根つき荷積み場と立体荷さばき場の建設によりまして、青果部の卸売り場の周辺には、従来、買い出し人が無料で使用していた駐車場があったんですが、これがなくなりますので、周回道路の車線の一部を新たなパーキングゾーンに変えまして、一時使用に供することといたしました。

○鈴木委員 今回の工事を順調に進めるに当たり、忘れてはならないことは、場内警備の充実であると思います。通常でさえトラック等の業務車両で混雑している場内において、大規模な工事が長期にわたって実施されているということは、業界に強い不安を与えております。工事に対し積極的に協力している業界にこたえるためにも、場内の警備体制を十分に強化するよう強く要望しておきます。
 最後の質問になりますが、都民のための役割を卸売市場が果たす上で、市場の競争力の強化について、市場長の考えをぜひお伺いさせていただきたいと思います。

○比留間中央卸売市場長 近年、卸売市場をめぐる環境は、産地直送の拡大に象徴される市場外流通の進展、流通経路の川上である生産者、出荷者及び川下である小売業の大型化、海外からの輸入食品の増加、外食の増加や加工食品、中食の増大に見られる食生活の変化などを背景として、厳しさを増してございます。
 そもそも、卸売市場の制度は非常に長い歴史を有し、生鮮食料品流通の円滑化と価格の安定に大きな役割を果たしてきており、都民の食生活を支える上で欠かすことのできない存在であり、市場を取り巻く流通環境がどのように変化したとしても、将来にわたってその意義が失われることはないと認識しております。
 具体例を挙げますと、水産、青果の一般の小売店、これは魚屋さん、八百屋さんと呼ばれるお店ですが、そうした小売店は、現在、その仕入れを全面的に卸売市場に依拠しており、スーパーなどの量販店も、品ぞろえを確保するためには卸売市場の活用が不可欠であり、また産地にとっても、生産品を安定的に受け入れ、早期に代金決済が行われる卸売市場は、出荷先としてなくてはならない存在でございます。
 しかしながら、中央卸売市場が今後とも生鮮食料品流通のかなめ、大動脈としての役割を果たしていくためには、今日の流通環境の変化に適切に対応していくとともに、生産、消費、両サイドのニーズに的確にこたえていくことが求められております。
 こうした面から考えた場合、今日、中央卸売市場は、施設の老朽、狭隘化、顧客ニーズにこたえられる施設の未整備、決して良好とはいえない品質管理の状況、場内物流の非効率性などなど、多くの解決すべき課題を抱えております。
 これまでお答えしてまいりましたように、現在、豊洲新市場の整備、大田市場の場内整備など、これまでにない革新的な内容、システムを盛り込んだ大規模な市場整備に取り組んでおりますが、これらはいずれも、市場を取り巻く大きな環境変化に対応し、その活力、競争力を維持向上するために不可欠な取り組みであると同時に、築地市場、大田市場にとどまらず、その成果を他の市場にも導入することにより、東京都の中央卸売市場全体の活性化を図り、都民の期待にこたえていこうとするものでございます。
 東京都といたしましては、市場活動の主体である業界と引き続き緊密な連携を図り、豊富な品ぞろえ、公正な取引、大量な品物の集荷と迅速な分荷など、市場ならではの長所をさらに伸ばすとともに、老朽、狭隘化した施設の整備、品質管理の高度化、顧客ニーズへの対応など、直面する課題への早期の対応を図り、中央卸売市場の活性化、競争力の向上が図られるよう、全力で取り組んでまいります。

○鈴木委員 時間が来ちゃったんですが、最後に一言だけいわせてくれますか。

○岡崎委員長 どうぞ。

○鈴木委員 市場長から、今後とも市場の競争力強化を図っていくという答弁をいただきました。ぜひ都民の食の安全・安心に貢献できる東京の市場を目指していただきたいというふうに考えております。
 ところで、私はこれまで何度も大田市場に足を運んでおりますが、市場ほど活気があふれ、おもしろいところはないと考えております。年に一度の市場まつりはありますが、こうした施設をもっと都民にPRすべきではないか、このように考えております。
 きょう、質疑を行ってきた意味は、まず、中央卸売市場を通して都民が購入する生鮮食料品や生花などは、安全で、安心して買うことができる品物であること、それが市場のブランド力であるということ、大田市場であれば、それが大田ブランドであるといえます。それが大きな中央卸売市場の存在意義であって、そのためにも、環境に十分配慮して、市場で働く方々も安心して働いていくことができるように、これからの市場をしっかりとつくっていかなければいけないと考えております。
 そして、この市場をもっと知る機会をふやすことも必要ではないでしょうか。今、進められている大田市場の再整備工事が無事完成した後、働く方々の迷惑にならないよう十分配慮した上で、大田市場協会、関係者の協力を得て、新たな見学コースをつくることも考えられるのではないかと考えております。
 市場に関心を持ち、市場を知る上で、市場を直接訪れる方々がふえていただきたいと考えております。これまで市場に関心が薄い都民も気軽に市場を訪れるきっかけになるよう、市場自体を観光資源として積極的にPRすることはできないでしょうか。このような発想は、開かれた市場の考え方にも沿うものであると私は考えております。
 最後に申し上げた点も含めて、中央卸売市場の発展のために積極的な検討をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうも済みませんでした。

○増子委員 今、都民の不安が払拭できるようにというお話がありましたけれども、私も全くそのとおりだなというふうに思って、土壌汚染の調査と対策についてまず伺いたいと思います。
 豊洲の移転予定地では、東京都がいわゆる不透水層だとおっしゃっている有楽町層の下の方までも、もしかしたら汚染が拡大しているのではないかというような懸念の声も各方面からあるというふうに思っています。
 その理由の一つには、東京都がいわゆる不透水層だといっている有楽町層が、本当に水を通さない、いわゆる不透水層なのかどうかということもありましょうし、もう一つには、仮に不透水層であったとしても、この間、さまざまなボーリング調査を含めて行っているわけですが、その層に、例えば穴をあけてしまって、既に汚染が広がっているのではないかという懸念も、その一つの理由だというふうに思っています。
 そこでまず、不透水層の定義及び根拠法令について改めて確認したいと思います。

○宮良新市場建設調整担当部長 不透水層につきましては、土壌汚染対策法施行規則第二十八条に定められております。厚さが五メートル以上であり、かつ透水係数が毎秒一〇〇ナノメートル以下である地層、またはこれと同等以上の遮水の効果を有する地層、そういうふうにされております。

○増子委員 今、厚さが五メートル以上だというお話がありましたが、この豊洲の有楽町層の厚さというのは、五メートル以下のところもあるというふうに思いますし、今、答弁のあった、またはこれと同等以上の遮水の効力を有する地層というのはどういうことなのか、お聞かせください。

○宮良新市場建設調整担当部長 土壌汚染対策法で定められている不透水層の基準のうち、これと同等以上の遮水の効力を有する地層につきましては、環境省監修の「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置の技術的手法の解説」の中で、環境庁、厚生省から出されました、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令の留意事項を定めた通知によることが示されております。
 その内容は、透水係数が毎秒一〇〇ナノメートル以下であって、厚さ及び透水係数から判断して、遮水の効力が同等以上であると認められるものであること、ただし、透水係数は十分に小さいが、厚さ五メートルに満たない地層については、その地層の透水係数、厚さ、水平方向に連続して存在しているかの条件により、不透水層としての判断を行うこととされております。

○増子委員 六月二十日の経済・港湾委員会のときに、私どもの馬場議員から、有楽町層は不透水層なのかという質問をさせていただいて、これに対して宮良部長さんが、豊洲での有楽町層の遮水性は、土壌汚染対策法が定める不透水層の基準に対して約三十倍となっているというふうに答弁されているんですが、そこで、その基準の約三十倍の根拠をお示しいただきたいということと、また、汚染が拡大しないためには、一定の透水係数と厚さがある地層が連続して存在していることが十分に確認されている必要があるという答弁だと受けとめますが、この豊洲移転予定地区の有楽町層はどのようになっているのか、教えてください。

○宮良新市場建設調整担当部長 有楽町層のうち、不透水層を形成する層の透水係数については、豊洲新市場予定地内で行った八カ所の土壌ボーリング調査により採取した三十一検体の土質試験から求めております。
 土質試験の結果、透水係数は毎秒一・一二ナノメートルから一〇・八ナノメートルの範囲で、平均値は毎秒三・八三ナノメートルとなっております。
 この平均値と、土壌汚染対策法に定める不透水層の透水係数である毎秒一〇〇ナノメートルを比較しますと、遮水性が二十六倍であり、この遮水性の場合、法律で定める基準で算出しますと、必要な厚さは約十九センチメートルとなります。
 不透水層を形成する層の厚さや分布状況については、同ボーリング調査に加え、水道局の水道本管設置や、建設局の「ゆりかもめ」整備の際に行った百二カ所の地質調査から、約二メートルから二十メートルの厚さであり、敷地全域にわたり連続して分布していることを確認しております。
 専門家会議では、これら不透水層に関する地質調査や土質試験の結果を確認した上で検証を行い、豊洲新市場予定地の粘性土層は極めて水を通しにくいとしております。

○増子委員 今、前回委員会の資料を見ながらの方がわかりやすいと思うので、配らせていただいております。
   〔資料配布〕
 ちょっと具体的な事例でお聞きしたいと思いますが、これは六月二十日の委員会での資料のボーリング柱状図です。かつて行った十八豊洲新市場地質調査及び地盤等解析業務という調査名のボーリング柱状図のうちの一つです。
 この中で、地下水から基準値の一万倍のベンゼンが検出された地域に一番近い、ナンバー3というところの柱状図でちょっと質問させていただきたいと思いますが、この図は、大きく三つに分かれておりますけれども、もともとは縦に長い表だったものを三つに分けただけで、左側が浅くて、右側が深い、こういう図なんです。
 左から二列目のところの標高で、上からマイナス四・七一メートルのところまでは、土質区分として、細かい字で書いてありますけれども、盛り土とか埋め土とかいうふうに書いてあるんですが、マイナス四・七一メートルより下は、シルトあるいはシルト質細砂、またシルトがあって、砂質シルトというふうになっていっているんです。これらの土質区分のうち、どれが有楽町層なんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 有楽町層は、関東平野に分布する沖積層の一番上に位置し、都内では、品川区や江東区など東京湾沿いと、江戸川区や足立区など二十三区東部地域に形成されております。その地質はシルトや粘性土であり、江東区内では地表から比較的浅い位置に存在しております。
 豊洲新市場予定地における有楽町層は、盛り土や埋め土のすぐ下に形成されておりまして、ナンバー3の位置における地層では、シルト、シルト質細砂、砂質シルト、有機質シルト、砂れきが相当しております。

○増子委員 今のお話ですと、マイナス四・七一メートルのところから砂れきというところまでですから、マイナス三十三・〇一メートルのところまでが有楽町層だというふうに理解をいたしました。
 例えば、上から二つ目のマイナス六・五一メートルからマイナス九・〇一メートルのところにシルト質細砂というのがありますけれども、中央卸売市場はここから二つの試料を採取しているんだというふうに思います。このシルト質細砂は水を通さないんでしょうか。つまり、透水係数が毎秒一〇〇ナノメートル以下だ、そういうことでしょうか。

○宮良新市場建設調整担当部長 透水係数につきましては、豊洲新市場予定地で不透水層を形成している粘性土質の遮水の程度や均一性を把握するため、粘性土であるシルト層や砂質シルト層などを対象に、土質試験から数値を求めております。
 ナンバー3の位置における地層のうち、シルト質細砂層につきましては、砂が過半を占めていることから、不透水層とは認められず、透水係数を求める土質試験は行っておりません。
 有楽町層と不透水層の関係は、正確には、有楽町層のうち、砂質土層、砂れき層を除く地層であり、その地層が、豊洲新市場予定地では、約二メートルから二十メートルの厚さで連続して存在しております。

○増子委員 有楽町層というのが不透水層だというふうにちょっと思ったりもしていたんですが、今の説明だと、有楽町層のすべてが不透水層というわけではないと。有楽町層の中でも、層によっては不透水層でない層があるということですから、例えば、こうした層を伝って汚染物質が拡散しているということがないのかどうか。
 例えば、この層の上のマイナス四・七一メートルからマイナス六・五一メートルのところにあるシルトは、厚さが一・八〇メートルしかなくて、先ほど、厚さが五メートル以上というふうに答弁していた不透水層の定義に当てはまらないんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地の不透水層につきましては、専門家会議で八カ所で行った土壌ボーリング調査や、水道局の水道本管設置や、建設局の「ゆりかもめ」整備の際に行った百二カ所の地質調査から作成した地質断面図や、土質試験から求めた透水係数の数値などを確認した上で検証が行われております。
 専門家会議の見解としまして、豊洲新市場予定地で不透水層を形成している有楽町層は、遮水性が土壌汚染対策法に求める不透水層の基準に対して二十六倍で、層厚が約二メートルから二十メートルあることから、極めて水を通しにくいとしております。
 当該箇所についても、地表面からの地層の状況や地質及び土の粒径や透水係数など、土壌の特性を踏まえた上で、極めて水を通しにくい不透水層であると確認しております。

○増子委員 層厚が約二メートルから二十メートルあることからということがありましたけれども、有楽町層の中に水を通しやすい層があるということであれば、汚染が拡散しているという不安はぬぐい切れないんじゃないかなというふうにも思います。
 私、昨年の十月二十四日の公営企業会計決算特別委員会の分科会の質疑のときに、不透水層のさらに下の有害物質調査をしないんですかというふうに質問をさせていただいて、これに対して宮良部長さんが、不透水層を貫通すると汚染を拡散するおそれがあるので、調査をする予定がないというふうな答弁をしていただいたと思うんですが、今お配りした紙を見ていただいてもわかるように、これはマイナス四十一・三三まで掘っているわけですから、既に、有楽町層を突き抜けてマイナス四十一・三三のところまでボーリング調査をしているわけですね。
 じゃ、東京都が行ったボーリング調査だと、不透水層の下まで穴をあけているんだというふうに思いますけれども、これは汚染は拡散しないんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地の地層や土質を把握するため、八カ所で土壌ボーリング調査を行っております。
 調査により生じたボーリング孔につきましては、汚染された地下水がボーリング孔を通して不透水層の下に拡散しないよう、試料採取後、直ちにセメントミルクを流し込み、ふさいでいることから、汚染拡大の心配はない、そういうふうに考えております。

○増子委員 汚染された地下水がボーリング孔を通して不透水層の下に拡散しないように、試料を取ったらセメントミルクを流し込んでふさいだ、だから拡散の心配はないんだということですよね。だとすると、調査のときに、同じ方法で、一たん、不透水層の下を調査しても、セメントミルクを流し込んでふさげば、不透水層の下の汚染状況も把握できたんじゃないんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 土壌汚染対策法に基づく調査は、基本的に、不透水層より上部に位置する地層を対象に、ベンゼンなどの揮発性物質やシアン化合物を含む重金属類による汚染状況を把握することになっております。
 豊洲新市場予定地の汚染状況の把握に際しまして、専門家会議は、こういった土壌汚染対策法の考え方を踏まえるとともに、市場予定地で不透水層を形成する粘性土層は水を通しにくく、汚染が不透水層の下まで広がっている可能性が低いことから、不透水層下の調査は必要ないと判断しております。

○増子委員 今、僕が聞いたのは、必要ないと判断しているかどうかじゃなくて、やろうと思えば技術的にもできたんじゃないんですかと。できたんだけれども、専門家会議がやらなくていいといったので、やらなかったんですというんだったら、話はわかります。そこを聞いているんです。

○宮良新市場建設調整担当部長 ただいまご答弁させていただきましたように、専門家会議で土壌汚染対策法を検討する上で、各種調査を行いました。その際、専門家会議では、今申し上げました土壌汚染対策法による調査の基本的な考え方、それに加えまして、豊洲新市場予定地における土質、地質、いろいろ条件を勘案しまして、今ご答弁申し上げましたように、豊洲新市場予定地で不透水層を形成する粘土層は水を通しにくい、汚染がその不透水層の下まで広がっている可能性はないので、不透水層の下の調査は必要ない、そういうふうに専門家会議から判断をいただいております。

○増子委員 これ以上続けても、堂々めぐりになっちゃうかもしれないからあれですが、そういうご答弁だということになると、これは専門家の方に直接聞いてみないと、なぜなのかというのはわからないということだというふうに私は理解をさせていただきました。
 じゃ、次の質問に行きたいと思いますが、豊洲の予定地の土壌汚染問題に端を発しまして、私たち都議会民主党でも、昨年来、私どもの民主党の本部も含めまして、土壌汚染対策法の改正ということで、いろいろ議論してきました。
 それで、今、土壌汚染対策法、例の附則三条の改正について、参議院は通過したんだけれども、衆議院はそのままだというような状態だと認識しているんですが、そうこうしているうちに、報道によりますと、これは日経新聞なのかな、これは間違いない記事だと思いますが、環境省は十四日、土壌汚染対策法を改正する方針を固めたと。土の中の有害物質による健康被害防止が主なねらいで、過去の利用状況から汚染された可能性がある三千平米以上の土地を整備する際に、汚染状況調査を義務づける。来年の通常国会に改正案を提出する。で、十四日の中央環境審議会で基本方針をまとめたと。
 この記事の後ろの方に、東京都築地市場の移転予定地で、毒性の強いシアン化合物などが検出された東京都江東区豊洲地区の工場跡地も、法改正で調査対象となる見込みという記事です。
 環境省は十四日、というのは、多分、この十四日に中央環境審議会の土壌農薬部会土壌制度小委員会の第八回目が開かれて、この中で、「今後の土壌汚染対策の在り方について」ということがまとまったというのを受けての報道の記事だというふうに思っているんですが、この土対法の改正によって、豊洲地区も対象になることが予想されると思います。
 中央卸売市場は、この土壌汚染対策法改正に向けた動きについて具体的に把握しておられるのかどうか伺います。

○宮良新市場建設調整担当部長 本年六月十一日に、今後の土壌汚染対策のあり方について調査、審議することを目的に、中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会が設置され、これまで八回開催されております。
 本年十一月十四日に開催された第八回の会議で、「今後の土壌汚染対策の在り方について(案)」が示され、現在、この案に対する意見募集が行われている、そういうことは承知しております。

○増子委員 来年の通常国会に改正案を提出するというふうに、ここに報じられているわけですが、この法改正がされると、豊洲の移転予定地は、土壌汚染対策法のいわゆる汚染指定区域に指定されてしまうということが見込まれると思うんです。中央卸売市場としても、専門家会議が提言した対策で本当に十分なのかどうかとか、あるいは法改正に備えていろいろ準備する必要があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○宮良新市場建設調整担当部長 現時点では、中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会から答申案が提出されました段階であり、土壌汚染対策法の改正内容の詳細やその時期などが明らかにされていないことから、今後の法改正に向けた環境省や中央環境審議会の動きを注意深く見守っていきます。

○増子委員 都民の不安という話がさっき出ましたけれども、汚染指定区域に生鮮食品を扱う施設ができるということになりますと、都民の不安が増すという可能性もありますので、これはぜひしっかり対応をお願いしておきたいと思います。
 次に、築地市場の取扱量について伺いたいと思いますが、築地市場での取扱量は、昭和六十二年をピークに年々減り続けて、平成十九年度の取扱量はピーク時に比べて三一・八%の減ということで、これにあわせて、ピーク時以降の築地市場に出入りする車の数がわからないかなと思って、委員会の今回の資料として、生鮮食料品等の流通実態調査報告書からの抜粋をいただきました。
 この調査本体には書かれていなかったんですが、注釈として、数値は調査票の回収数であって、実際の搬出台数などをあらわしたものではないというふうに書いてあるわけですが、継続して調査を行っているのであれば、おおむねの傾向はわかると思います。
 これは何のために調査をしているんですか。

○黒川参事 生鮮食料品等流通実態調査は、水産、青果及び食肉の各部類について特定の一日、花き部について二日間の調査日を設定し、全市場においておおむね三年ごとに実施したものでございます。
 この調査は、東京都中央卸売市場の各市場から搬出される生鮮食料品等について、どのような地域のどのような業種にどれだけ搬出されているのか、また、どのような方法で搬出しているのかなどの状況につきまして、その傾向を把握し、卸売市場整備計画の策定の基礎資料として活用することを目的としているものでございます。

○増子委員 実際の車両台数の推移というのはわからないんですが、実態調査によれば、トラックに占める大型車の割合が増加していますし、築地市場の取扱量が、先ほどもいいましたけれども、昭和六十二年をピークに三一・八%の減ということで、築地市場に出入りする車両台数自体は大きく減っているんじゃないかというふうに思います。
 取扱量がピークの昭和六十二年以降、築地市場の搬出入車両の実態をどのように把握しておられるのか、伺います。

○黒川参事 築地市場の搬出入車両の交通量の実態につきましては、昭和六十二年以降、平成十年、十四年、十七年の三回にわたりまして調査を実施しており、入場台数を経年で比較いたしますと、平成十年が一万六千三百六十四台、十四年では一万四千八百七十二台、十七年では一万五千六十九台でございます。余り大きな変化は見られません。
 この調査は、ある特定の一日における搬出入車両の時間帯別出入り台数や車両の種類等を把握するほか、築地市場内のゾーンごとの駐車台数や駐車時間等を記録し、車両の滞留状況を把握するものでございます。

○増子委員 平成十、十四、十七と三回調査したということで、変化は見られないということですが、ということだとすると、ピーク時と比較した調査はないということですよね。
 先ほどの自民党さんに対するご答弁で、豊洲新市場の規模は妥当だというご答弁があったと思いますけれども、東京都が平成十六年七月に策定した豊洲新市場基本計画では、市場の取扱量の予測を、水産物で日量二千三百トン、青果を千三百トンとして、参考の数値として、取扱種別ごとに、過去八年間の取扱傾向をもとに推計した数値や、過去三年間の取扱量の実績平均の数値を出して、それぞれ水産で二千三百二トン、二千三百トン、青果で千二百九十九トン、千三百七十三トンとして、根拠のある数字として示されているわけですが、当時の算定式に今の最新の数字を入れ直して試算するとどうなるんでしょうねと聞いたんですが、計算式が複雑でにわかに試算できないということでした。
 参考の2として示していた過去三年間の取扱量の実績平均に、最近の実績を当てはめた場合、水産物、青果物の平均取扱量はどうなるのか、また、その数字をどういうふうにとらえておられるのか、お答えいただきたいと思います。

○野口参事 豊洲新市場で予測されます取扱量につきましては、先ほども申し上げましたが、水産物が日量二千三百トン、青果物が一千三百トンでございます。
 新市場の取扱量は、平成十六年の基本計画におきまして、過去の築地市場の取扱量の推移をもとに、都の将来人口であるとか一人当たりの需要量、都内における新市場の占有率、そういったものなどを考慮いたしまして推計したものでございます。
 これに対しまして、築地市場における平成十七年から平成十九年の三年間の取扱量の平均を算出いたしますと、水産物が日量二千百トン、青果物が日量約一千百九十トンとなります。
 計画数量に対しまして、直近の三カ年の実績平均は若干下回っておりますが、近年、閉鎖型で低温管理され、効率的な配送が可能な卸売り場の整備など、新たな顧客ニーズに対応した施設整備によって、大幅に取扱量が増加した事例がございます。昨年九月に新たに施設を整備いたしました葛西市場で、取扱量がその後一年間で約五〇%増加しており、同様に、横浜市南部市場におきましては、二年間で約六〇%取扱量が増加をいたしております。
 こうしたことからも、豊洲新市場で予測される取扱量は現在におきましても妥当である、そういうふうに考えてございます。

○増子委員 今、新しくなった市場の例を出されて、葛西と横浜市南部ということで、市場が新しくなると取扱量がふえるというようなお話だったと思いますけれども、必ずしもそういう市場ばかりでもなくて、私たちも、平成十四年十一月に再整備された大阪の中央卸売市場も行ってまいりましたけれども、こちらなどは取扱量が減少傾向にあるということなので、必ずしも新しくすればいいということでもなさそうですし、豊洲に移転しさえすれば取扱量がふえるというのも、若干楽観的なのではないかなというふうにも思っております。
 取扱量の減少傾向から、逆に、昔もっと混雑したときよりも、今、現在地で再整備が可能じゃないかなという声も出てきています。当然、懸念材料としてある種地ということについても、例えば地下を使えないかとか、そういうようなことも含めて、ローリングしながら再整備ということもできないんだろうかというような声も若干聞かれますが、その築地市場の地下の状況について伺いたいと思います。

○株木参事 築地市場の地下には、大きな構造物としまして、地下鉄大江戸線のトンネル、場内排水本管及び場内共同溝がございます。
 大江戸線のトンネルは、幅約二十メートル、深さ約十八メートルから三十メートルでして、正門付近から買い荷保管所、水産物部仲卸売り場、低温卸売り場を通りまして隅田川まで南北に通っております。
 場内排水本管は、外径約三・六メートル、深さ約十一メートルから十三メートルでして、水産物部と青果部の間の通称時計台通りを東西に通りまして、青果卸売り場を通りまして青果門付近まで南北に走っております。
 共同溝は、外径約三・四メートル、深さ約十三メートルで、市場橋門から築地川東支川に沿いまして、場内通路を南北に隅田川付近まで通っております。
 そのほかに、水産物部本館の地下倉庫、水産物部仲卸棟の基礎の木ぐいがございまして、汚水大ためます等、中小の地下構造物、配管類が多数存在してございます。

○増子委員 今お聞きすると、大江戸線のトンネルが深さ十八メートル、正面入り口ぐらいのところが十八メートルぐらいの深さのところにあって、だんだん深くなっていくわけですよね、運河を越えるので。いわゆる卸売り場の下の方だと三十メートルぐらいの深さがあるということで、多分、とても動かせないのは大江戸線のトンネルでしょうが、それ以外の構築物は、場合によっては動かすことも可能かなというふうな気がいたしました。
 かつて、築地市場の現在地再整備などを検討してきた再整備推進協議会などにおいて、地下を種地として利用して再整備をしようというようなことが検討された経緯がありますかどうか。

○株木参事 平成十一年二月から行いました築地市場再整備推進協議会における業界団体との協議におきまして、再整備計画の見直しにつきまして、都が提案しました六案に水産仲卸組合案を加えました計七案を、さまざまな視点で検討いたしましたが、これらの案に、地下を種地として再整備を行う案は含まれてございません。
 なお、現在の築地市場におきましては多数の地下構造物が存在しているため、ローリングに必要な種地となるまとまった地下空間を確保することは困難であると考えております。

○増子委員 過去、地下を利用するという再整備は検討されたことがないということが、今わかりましたのと、お考えとしては、地下空間を確保してやるのは困難だなというふうにお聞きしましたが、先ほど来、環境分野でも革新的な技術があるとかというようなこともありますし、今まさしく新技術をいろいろ選んでおられるということで、建築技術も相当進んでいますから、地下だけ先に掘ってということも、実際に、そういう建築物も今たくさんございます。そういう意味で、地下の案がいいかどうかとか、市場からそういう案が出てくるかどうかとか、そんなことはわかりません。わかりませんが、例えばそういった具体的な案が出てきたときに、それこそ、今、土壌汚染対策で専門家会議やら技術会議を設置しているぐらいですから、その同じぐらいの意気込みでぜひ真摯に検討していただきたいということだけ要望して、終わります。

○藤井委員 我が党は、築地市場の移転問題に関しまして、党内に築地市場問題調査特別チームを設置いたしました。今日まで、多角的な視点から、この問題についていろいろな調査、検討を進めているところでございます。
 先日、築地市場問題調査特別チームは、現在地で再整備を果たしました大阪市場を視察してまいりました。石川座長、上野事務局長、そして高倉副理事と私の四名でございます。
 この大阪市場は、取扱数量で見ますと、全国の中央卸売市場の中では、青果物は大田市場に次いで二位、そして水産物は築地市場に次ぐ、そういった大きな市場でありまして、西日本の生鮮食料品の流通拠点として機能を果たしております。そういった意味で、我が国を代表する基幹市場の一つとして取り上げられているというふうに聞いております。
 また、施設面で見ますと、大阪市場は、地上五階地下一階で、売り場等を含めまして立体構造になっているのが大きな特徴でございます。敷地面積約十八ヘクタール、その中に各種施設が配置されておりまして、延べ床面積は約三十二ヘクタールとなっております。
 この大阪市の中央卸売市場は、昭和六年に開場いたしまして、だんだん手狭になったために、昭和五十三年に施設整備委員会というのを設立いたしまして、現在地整備を行ってまいりました。
 この施設整備委員会が設立された当初は、大阪の現在のユニバーサル・スタジオ・ジャパンがある臨海部への移転構想もあったそうですが、最終的には、平成元年度から十四年度にかけまして再整備工事が行われ、その間、工事のための種地の確保や業界調整など、さまざまなご苦労があったというふうに聞いてまいりました。
 今までの平面構造から立体構造に変えたわけですが、立体構造では全国一の施設規模だそうでございます。内容は、一階は水産売り場、二階は飲食店舗と水産事務所、三階は野菜売り場、四階は野菜事務所、五階は屋上ですが、その屋上に市場関係者の駐車場と体育館、機械設備、こういったものが配置されておりました。
 築地市場に比べまして、水産物の取扱量が約三分の一で、その点で大きな開きがありますけれども、青果物では築地よりも取扱量が多い。また、施設面では、狭い敷地と施設の老朽化が進んだことからリニューアルに踏み出したという点で、まさに今の築地問題と同様であります。そういった意味で、今後、参考になる点は少なくないと思います。
 そこで、初めに、築地市場問題調査特別チームで大阪を視察した内容を踏まえまして、何点か質問をいたします。
 まず、都でも、築地市場整備に当たって大阪市場を視察したというふうに聞いておりますが、大阪市場が現在地で再整備を行うことができたのはなぜか、その理由について伺います。

○野口参事 大阪市場の現在地再整備工事につきましては、二度にわたる工期の延長を伴う、困難で長期に及ぶ事業であったと聞いております。
 工期が延長された原因といたしましては、地中障害物の除去や、営業を継続しながらのローリング工事に伴う業界調整などの問題がございました。
 このような困難な事業でございましたが、隣接地に必要な種地が確保できたことに加えまして、移転候補地となり得る大阪北港等がまだ埋め立て前の状態であったこともありまして、市場業界が現在地再整備で一致して早期の完成を望み、工事に協力したことなどが、再整備が完了できた大きな要因であったと考えております。

○藤井委員 大阪南港じゃないの。

○野口参事 北港もございます。

○藤井委員 ただいまの答弁にありましたように、隣接地に種地が確保できたことと、市場業界が何とか現在地再整備でやっていこうと工事に協力をしたことが大きな理由だというふうにありました。残念ながら、今の築地とはちょっと状況が違うのかなと。種地もないとか、あるいは業界が現在地でやろうと一致協力というのは難しい状況があるというふうに聞いております。
 次に、大阪市場では、行きましたら、地下がありまして、生けすがございまして、そこで生きた魚を販売している。あるいは廃棄物処理施設等が地下にございました。また、水産売り場を一階、野菜売り場を三階に配置いたしまして、屋上を、先ほど申しましたように駐車場として、市場関係者用の車として約千三百台、そのほかにもありましたけれども、利用するなど、限られた敷地を大変有効に活用しているという実感を持ちました。
 こういう大都市にあります卸売市場については、国の卸売市場整備基本方針に示されていますように、土地の高度利用を図るべきだということで、立体的かつ効率的な施設配置とすることが求められております。その点で、大阪市場は国の基本方針に沿った対応が図られているというふうにいえると思います。
 大都市圏で市場施設を整備する場合、立体的な施設の配置は、行政のコスト負担を極力抑えるという点でメリットがあると考えます。
 一方、豊洲新市場については、築地市場が約二十三ヘクタールに対しまして、今度の計画では約四十ヘクタールの広大な敷地に移転するというふうに計画をされておりますが、果たしてそれだけの必要性、それだけの土地が必要であるのかどうか。
 私は、築地市場での現在地再整備は、先ほどありましたように、敷地が狭い、工事用の種地の確保が見込めないということに加えまして、営業活動への影響も大きいなど、実現に向けた課題が多いと思いますけれども、移転整備については、施設の立体的な配置などを工夫すれば、もう少しコンパクトな敷地面積でも十分可能ではないかというふうに考えます。
 この土地の高度利用という点から、豊洲新市場の施設計画では、屋上部分を含め、市場施設を立体的に活用を行っているのかどうか、また、施設の高度利用に当たって何か制約があるのかどうか伺います。

○株木参事 市場では、深夜から早朝の限られた時間内に大量の荷をさばく必要がございますため、物流の大動脈となる卸、仲卸売り場等の施設は平面配置が不可欠でありまして、物流の効率化の面から、卸、仲卸売り場に加えまして、閉鎖型施設に伴うバースや待機駐車場、構内道路などは一体的な配置が求められるなど、施設の高度利用には一定の制約がございます。
 このため、豊洲新市場の計画に当たりましては、これらの基幹施設につきましては平面的に配置し、加工・パッケージ施設や転配送センターなど売り場の近くへの配置が必要な施設につきましては、その上部に配置するなど、立体的な施設配置を行いますとともに、屋上の利用可能なスペースはほとんど緑化等に活用しております。
 なお、これらの施設計画は、基本計画、基本設計など各段階を通じ、市場業界団体と協議を行いながら決めてきたものでございます。
 また、豊洲地区のまちづくりガイドラインの中で、臨海新交通「ゆりかもめ」からの晴海ふ頭などの水域の眺望の確保に配慮することとしておりますことから、六街区の建物を一定の高さとしてございます。

○藤井委員 さきの第三回定例会で我が党が行った代表質問に対して、都は、施設を重層化すると、エレベーターやスロープの混雑により物流が阻害される、効率性が著しく低下するという答弁がありました。
 市場は、夜間から未明にかけまして、短時間の間に大量の荷をさばかなければならないという点で、物流機能の重要性は理解しますが、市場の施設の中には、物流に直接関係のない施設もあります。また、市場業務の忙しい時間帯を除けば、仲卸及び関連店舗以外の売り場施設は、広大ながらがらの広場となるわけであります。
 そうした意味から、多額な経費を支出して巨大な施設を整備するというだけでは、都民を納得させるわけにはいきません。市場業者の立場から、使い勝手にすぐれるという点も配慮されなきゃなりませんが、敷地や施設の効率的かつ立体的な活用が図られなければ、これだけ豊洲移転の問題が大きく取り上げられている以上、都民の理解が得られないと思います。
 そこで、千客万来施設や通勤駐車場など物流に直接影響を来さない施設は、市場施設の屋上とか高層部分などに配置することはできないのかどうか、この点をお伺いいたします。

○野口参事 千客万来施設や通勤駐車場などの施設につきましては、個々の施設の目的、特性から、売り場等の市場施設と分離して配置してございます。
 千客万来施設につきましては、にぎわいを創出し、まちづくりに貢献する施設であるため、市場施設と分離し、「ゆりかもめ」市場前駅を中心といたしましたペデストリアンデッキや道路に面しました、都民や観光客などが来場しやすい位置に配置する必要がございます。
 また、豊洲新市場におきましては、約二千八百台もの市場業者の通勤車両を駐車するスペースが必要となりますが、市場施設と一体となった場合、搬出入車両との動線が錯綜することから、物流が阻害されることになります。また、通勤駐車場の場合は、市場関係業者がみずから整備する施設でもあるため、コスト面についての慎重な検討が必要でございます。

○藤井委員 豊洲計画を見ますと、青果棟は二階しかないんですよね。三階は屋上ですけれども、ほとんど使われていないという実態もありますし、また、通勤駐車場が六カ所配置されていますけれども、こういったものももっと考慮、検討すれば、先ほどいいましたように立体的活用ができると思います。
 計画では、通勤駐車場が二・五ヘクタール、千客万来施設が三ヘクタールあるわけですから、合わせて五ヘクタールは、何とかうまく知恵を出せば、立体的活用等を図れば、もっと敷地面積が縮小できるというふうに考えるものでございますので、ご検討をお願いしたいと思います。
 続いて、食の安全確保の点で伺います。
 先ほど申しましたように、大阪の新市場を見に行きましたら、大変感動したのは、マグロの売り場に参りましたらば、低温室のところで競りが行われておりました。そのマグロの低温室に、ブドウ球菌等が滅菌できる、そういう強力なフィルターを備えた換気設備が設置されておりました。私は築地に何回も行っておりますが、そういった施設を見たことがございません。
 こういった食の安全・安心を都民が求めている今日、築地市場で整備されていないとは思いますけれども、今後、こういった設備の整備について都はどう取り組んでいくのか伺います。

○株木参事 築地市場では、フィルターを備えた換気設備は設置しておりませんが、一部の卸売り場では、低温化により生鮮食料品の安全の確保を図っているほか、卸売業者がみずから作成した品質管理マニュアルに基づきまして、器具類の洗浄、消毒など、自主的な衛生管理活動を行っております。
 豊洲新市場では、食の安全・安心をより確実なものとし、消費者の信頼を得るため、売り場全体を閉鎖型施設としますとともに、品質管理の高度化、衛生管理の充実のための対策を強化してまいります。
 具体的には、温度管理の徹底によりコールドチェーンを確保し、鮮度の維持を図りますほか、清潔度に応じたゾーニングや、洗浄、消毒設備の設置、清掃がしやすい施設構造の採用など、売り場の衛生環境を向上させるための施設整備を行ってまいります。
 食の安全・安心を確保するためには、このような都の役割のほかに、市場業者が整備する施設、荷の扱いのルールなど、市場関係者の果たす役割も大きいことから、都としては、市場関係者と協力して必要な取り組みを進めてまいります。

○藤井委員 続きまして、豊洲新市場の整備に関しまして、つい先日、市場の平成二十一年度予算要求についての発表がありました。新たに環境確保条例に基づく調査等について要求しているわけですけれども、このことについてまず伺います。
 この調査、今まで行ってきた専門家会議の調査とどこがどう異なるのか、まず伺います。

○宮良新市場建設調整担当部長 環境確保条例第百十七条では、三千平方メートル以上の土地改変時に、土地利用の履歴から汚染のおそれがあると認められる場合には、土壌汚染状況調査が必要となります。
 専門家会議の土壌汚染対策の一つとして、敷地全域にわたる、東京ガス株式会社操業時の地盤面から二メートル下までの土壌入れかえが提言されており、この行為が土地の改変に該当するため、同条例に基づく手続が必要となります。
 環境確保条例に基づく調査内容は、表層土壌及び地下水の調査で、それぞれ環境基準を超える物質が検出された箇所で、深さ方向に、一メートル間隔で土壌ボーリング調査を実施するものであります。
 これまで、専門家会議が都の土壌汚染対策を検討する上で必要な土壌と地下水の詳細調査を実施し、土壌で環境基準または地下水で環境基準の十倍を超える物質が検出された四百四十一カ所において、土壌ボーリング調査を既に行っております。
 今回の調査は、環境確保条例で求められている調査を満たすため、地下水で環境基準を超え十倍以下の約千カ所において、東京ガス株式会社操業時の地盤面から不透水層まで、土壌ボーリング調査を実施するものであります。
 この調査は、来年一月下旬に着手し、八月下旬に結果を取りまとめ、公表する予定であります。

○藤井委員 ただいま、環境基準を超えて十倍以下の約千カ所の土壌ボーリング調査を行う、来年の一月下旬に着手して八月下旬に結果が出る、公表するというご答弁がありました。
 そういった意味で、さらにまた土壌調査のために慎重かつ正確な調査に取り組むという、そういう姿勢を評価いたしますけれども、これだけ大規模な汚染調査というのは、豊洲を除けば、全国的に余り例がないと思います。四千百二十二カ所にわたります土壌、地下水の詳細な調査を実施したときも、調査会社が全国から機材を集めて実施したということを聞いておりますけれども、今回の調査は相当な期間が当てられております。
 そこで、この調査に係る経費は幾らぐらいかかるのか、そして、土壌ボーリング調査の機材を含めまして、必要となる調査会社及び分析機関、こういったものは確保しているのか、大丈夫なのかどうか、お伺いいたします。

○宮良新市場建設調整担当部長 環境確保条例第百十七条に基づく調査につきましては、平成二十一年度予算で三億八千四百万を要求してございます。
 調査の内容は、土壌、地下水の詳細調査の結果、地下水で環境基準を超え十倍以下の約千カ所で、深さ方向に、一メートル間隔の土壌ボーリング調査を行い、延べ約七千五百検体の土壌を採取し、分析するものであります。
 こうした調査箇所数や分析検体数から、対象区域を三分割して発注することで、調査に必要となる土壌ボーリング機器の調達や、調査会社及び分析機関の確保は十分可能であると考えております。

○藤井委員 既に市場は追加調査として約五千万、詳細調査で約九億円の調査に費用を使っているそうですけれども、今回また約四億円近いこういった調査費用がかかるということでございます。
 平成二十年度予算要求では、ほかにも豊洲新市場に関係する事業といたしまして、環境影響評価に関する調査等があります。この調査を実施するに当たりましては、土壌汚染に関連して環境影響評価の一部の項目に変更が生じることで、環境影響評価の再実施が必要なことが理由とされております。
 手続はすべて初めからやり直さなければならないのかどうか、また、その状況についてお伺いいたします。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場建設事業の環境影響評価につきましては、平成十八年十月、事業実施による大気汚染や騒音、振動などの環境影響の調査、予測や評価手法を記載した調査計画書を所管局に提出し、平成十九年二月には、土壌汚染対策工事や市場施設建設などに伴う環境への影響とその対策を内容としました環境影響評価書案の説明会を開催し、都民から意見を聞いたところでございます。
 本年七月、専門家会議から、土壌については環境基準を超える汚染物質をすべて除去することや、地下水については環境基準以下に浄化することなどの提言を受けました。
 この提言の内容が、これまで都が予定していた土壌汚染対策と比べ変更となりますことから、事業実施による大気汚染や騒音、振動などの評価項目を改めて予測、評価した環境影響評価書案を作成し、再度、手続をやり直す必要がございます。

○藤井委員 本当に大変なご苦労があると思いますけれども、続きまして、技術会議について何点かお伺いいたします。
 さきの委員会で我が党の上野議員が、他局においても同様に新技術などを公募した事例があって、それを評価するに際しては、実証実験の実施等を含めて数カ月から約半年にわたる十分な検討期間をとっているケースがある、それだけ必要だということを指摘したところでございます。
 そこで、私も上野議員の後を継ぎまして、いろいろとそういう例があるかどうか、都庁内で調べましたところ、ありました。
 一つは、環境局の調査です。環境技術実証モデル事業、いわゆる揮発性有機化合物の処理技術分野の実証対象技術の公募という、ちょっと長ったらしい、よくわからない内容ですけれども、こういった公募をしております。平成十八年十月ですね。これは、中小事業者にも導入可能で、小型かつ低コストな揮発性有機化合物の処理装置の普及を図るために、この処理技術の性能等についての実証実験を行います、ついては実証対象技術の公募を行います、ということで行いました。これは、結果的には、この募集に対して応募がありましたけれども、スケジュールを見ますと、実証対象技術の募集から技術の選定、実証試験計画の策定、実証試験の実施、結果報告書の作成、環境省への報告、公開まで六カ月かかっていますね。スケジュールといたしましては六カ月かかっています。
 もう一つは、同じこれも環境局の公募ですけれども、名称は土壌汚染調査の簡易で迅速な分析技術を公募しますという、まさに今回の豊洲のような土壌汚染についての分析技術の公募がありました。これは平成十九年六月です。この汚染物質の調査、分析とか、汚染土壌の処理等の対策費用が高額なことから、安くて効果的な技術の普及が求められており、このため東京都は、汚染物質の分析費用の低減化、調査期間の短縮化を目指して、揮発性有機化合物及び重金属等の簡易で迅速な分析技術の公募を行ったところでございます。
 二十の物質があるそうでございます。その中に、見ましたら、ベンゼン、カドミウム、砒素、六価クロム化合物、水銀、シアン化合物、鉛というふうに、まさに今回の豊洲と同じような汚染物質がこの二十の中に入っておりました。
 この公募のスケジュールを見ますと、実証試験対象技術の選定から審査結果の公表まで八カ月かかっていますね。
 ですから、要は二十の物質の分析の技術の公募で八カ月ですから、今回、二百二十一の技術工法等があったということで、単純に十倍とはいえませんけれども、今回のこういった技術の検証については相当な期間がかかるのではないかというふうに思うわけでございます。
 そこで、現在、技術会議におけるこれらの技術の評価、検証作業が進められているというふうに聞いておりますが、技術会議での検討結果が取りまとめられる時期はいつなのか、その結果を踏まえて都の土壌汚染対策計画が策定される時期はいつなのか、その見込みについてお伺いいたします。

○宮良新市場建設調整担当部長 技術会議の検討結果の取りまとめ時期は、当初、十月下旬ないし十一月上旬と予定しておりましたが、予想を大幅に上回る提案があり、また、内容も多岐にわたることから、評価基準に関する課題の議論や、各委員による提案内容の検証、評価など、すぐれた提案を絞り込むための審議に時間を要している状況でございます。
 技術会議では現在、地下水の流出入を防ぐ遮水壁の設置から汚染物質処理、液状化対策、市場施設完成後の地下水管理まで、土壌汚染対策全体を網羅する案を複数作成したところであり、今後、評価、検証がより具体的に進んだ段階で、検討期間の目途を定めることとしております。
 都は、技術会議の検討結果に基づき、工事の施工計画や経費、工期を算定しまして、土壌汚染対策計画を作成してまいります。

○藤井委員 今後この豊洲新市場、市場として計画をされております、オープンするまでに必要となる調査、工事あるいは契約、または行政上の手続などの内容について説明していただきたいと思います。

○野口参事 豊洲新市場整備の全体スケジュールにつきましては、技術会議の結論に基づきまして、都として土壌汚染対策計画を策定し、土壌汚染対策の内容とともに、必要となる経費、開場までのスケジュールを明らかにしてまいります。
 土壌汚染対策工事の前提となります環境確保条例第百十七条に基づく調査につきましては、来年一月から実施し、地下水で環境基準を超え十倍以下の汚染物質が検出された約一千カ所で土壌ボーリング調査を行い、来年八月を目途に調査結果を取りまとめる予定でございます。
 この調査結果と、これまで都が予定しておりました土壌汚染対策の内容が変更となることを踏まえまして、環境影響評価を再実施する予定でございまして、その後、都市計画決定の手続を経て土壌汚染対策工事を実施し、完了時期に合わせ市場の建設工事に着手していく、そういったことになってまいります。

○藤井委員 最後にお聞きしたいと思います。
 先ほど申しましたように、我が党としては、この築地市場移転問題に関しましてプロジェクトチームをつくり、さまざまな意見交換、あるいは視察、そしてまた現地調査を行ってまいりました。
 この豊洲新市場予定地においては、高濃度な土壌汚染物質が検出されまして、大きな社会問題となり、また、食の安全が大きく問われる中で、巨額な経費を支出してまで移転を推し進めることが本当に必要なのかどうか、これが今大きく問われているわけでございます。
 そうした中で、現在地整備または移転整備かが論じられているわけですが、我がチームにおきましては、これを打開するために、豊洲地区以外の代替地の選択も可能性の一つとして検討すべきだというふうに訴えてまいりました。そのためには、施設のさらなる立体化や地下利用などの工夫を行うことで市場用地を圧縮することも視野に入れる必要があると考えます。
 現在、技術会議が行われておりまして、豊洲新市場予定地の対策内容や必要となる経費など、その検討結果を待つ必要があるわけですけれども、我が党としては、先ほど申しましたように、この新技術、新工法の実効性の評価、検証については、都民が安心できるように取り組んでいくべきであり、十分な期間をとっていく必要があると考えるわけでございます。
 そういった意味で、食の安全・安心の確保を最優先し、都民の不安を払拭できるような、そうした適正な期間をもって検討されるよう強く望みたいと思いますが、今後の市場整備に当たる市場長の決意をお伺いしておきたいと思います。

○比留間中央卸売市場長 築地市場は、老朽化、狭隘化が限界に来ておりまして、衛生面の課題やアスベストの問題もあることから、一刻も早い対応が必要でございます。
 豊洲地区への移転につきましては、長い年月をかけて関係者間で再整備を含めてさまざまな案を検討し、議論を尽くして決定したものでございます。
 去る五月にも、築地市場の業界団体の大多数から、豊洲新市場計画の推進を求める要望書が知事と都議会あてに提出されておりますが、築地市場の現状と将来に対する強い危機感のあらわれというふうに受けとめております。
 現在、専門家会議からの提言を踏まえまして、技術会議において、数多くの提案を評価するのに必要な検討期間を確保した上で、確実でコスト面でもすぐれた土壌汚染対策を検討しているところであり、この結果に基づき都として土壌汚染対策計画を取りまとめ、都民や市場関係者が安心できる万全な対策を講じてまいります。

○岡崎委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時五十三分休憩

   午後三時四分開議

○岡崎委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小竹委員 私は、最初に、築地市場の豊洲移転の問題及び現在地再整備についてお伺いいたします。
 築地市場の豊洲移転にかかわって、先日、石原知事は、二〇一六年オリンピックのメディアセンターを、豊洲移転後の築地市場から有明の国際展示場に変更することを発表しました。多くの都民は、開催地に決まるかどうかもわからないのに、オリンピックの主要施設であるメディアセンターの用地として最適地だから築地市場の移転が必要だと説明をされ、そう思ってきたというか、思い込まされてきたのが都民の実情です。
 そこで、お伺いしますけれども、メディアセンター構想がなくなったのですから、移転は必要なくなったのではありませんか。少なくとも都民はそう理解していると思いますが、どうでしょうか。

○野口参事 築地市場は、老朽化、狭隘化の限界に来ており、衛生面での課題やアスベストの問題もあり、一刻も早い対応が必要でございます。
 また、将来にわたりまして首都圏の基幹市場としての役割を果たしていくためには、品質管理の高度化や新たな顧客ニーズに対応する各種施設が求められますが、築地市場の敷地は狭隘なため整備する余地がなく、再整備は不可能でございます。
 築地市場の移転は、長い年月をかけまして、関係者間で再整備を含めましてさまざまな案を検討し、議論を尽くして決定されたものでございまして、築地市場跡地へのメディアセンターの建設は、この移転計画を前提として構想されたものでございます。
 したがいまして、メディアセンター建設のいかんにかかわらず、築地市場の移転整備は必要と考えております。

○小竹委員 築地市場の移転はメディアセンターにかかわりなく必要なんだというお答えで、長い間検討してきたというふうにいわれましたけれども、都が繰り返しいってきた跡地の利用というのは必要なくなってきたわけですよね。
 では、移転させた後の土地はどうなるんですか。はっきり答えてください。

○野口参事 築地市場につきましては、都心に位置する広大な敷地を有しておりまして、銀座や浜離宮に隣接する高いポテンシャルを有しており、移転後の利用につきましては、都民全体の貴重な財産として、東京のまちづくりに貢献するよう検討する必要があるというふうに考えております。この問題につきましては、全庁的に考えていくべき課題であると認識しております。

○小竹委員 今、全庁的に検討するということですけれども、市場の方としては、売却して、それを豊洲の方の計画に充てるというのがあるわけですよね。そもそも今回の築地移転の話は、先ほどもご答弁の中にありましたけれども、都心部に残された一等地をどう再開発するのかというところから始まったのではありませんか。
 私は、もう一度経過を振り返ってみたいというふうに思いますが、第一に、市場の移転整備は市場の関係者から出されたものではないということです。だから、再整備計画が繰り返し検討された結果としても、現在地再整備で東京都と関係業者、地元区の間で合意されていたわけですよ。それが蒸し返されたのが石原知事のときであり、東京都がやったことなんです。
 第二に、移転話は、もともとはバブル期に都市開発プランの中で打ち出されたものです。これまでも紹介されていますけれども、財界や鉄鋼メーカー、ゼネコン、ディベロッパーなどで構成される日本プロジェクト産業協議会、いわゆるJAPICが一九八一年、築地は都心の一等地で、今後めったに発生しない大規模再開発用地なので、晴海、銀座などの開発とリンクさせて、情報発信基地とか都市型高層住宅として活用すべきだという再開発構想をぶち上げたところから始まりました。
 その後、バブルが崩壊して、一たんは消滅したかに思われましたけれども、石原知事の都市再生路線の目玉として再浮上してきたんですよ。構想には、知事の腹心の濱渦元副知事が特命で当たって、東京ガスと交渉して、豊洲移転計画としてまとめられたのが経過です。
 もう一度伺いますが、移転させたこの土地をどうするつもりなのか、はっきり答えてください。

○野口参事 築地市場につきましては、先ほど申し上げましたように、都民全体の貴重な財産として、移転後の跡地利用につきましては、東京のまちづくりに貢献するよう検討する必要がある、そういうふうに考えております。
 そして、現在地におきましても、これは過去の、当時もそうでしたけれども、老朽、狭隘化が進んでおりまして、そのために再整備を当初着手いたしましたけれども、まとまった種地がなくて、そして、その上で、実際に工事を始めましたところ、営業活動への支障が大きいということで工事が中断した。その後に、やはりこの業界団体の方から平成十年ごろに要望が出てまいりまして、それを受けまして、私どもいろいろ協議をさせていただいた。その中で、さまざまな現在地再整備案が出てまいりましたけれども、それについても、東京都の案を含めました七案につきましていろいろ検討いたしました。最終的に、再整備というのはやっぱり営業上の支障が大きい、そういった問題がございまして、移転へと方向転換をした、そういった経過がございます。そういうことが起こってきて、これまで進めてきたわけでございます。
 また、この五月には、団体からのそういった豊洲移転に向けた推進の要望も出てございます。そういったことで、私たちは進めております。
 この跡地につきましては、今申し上げましたように、今後メディアセンターの変更がされた後は、都民全体の貴重な財産として十分検討していきたいと考えておりまして、この問題につきましては全庁的に考えていくべき課題であると認識しております。

○小竹委員 再整備の問題でいえば、汐留だとか、近隣の土地まで対象に挙がって、再整備を現在地でやるというふうな状況だってあったのが、つぶされてきたんですよ。
 今お答えいただいたのは、まちづくりの検討ということなんですが、売却はしないというふうに断言できるんですか。その点いかがですか。

○野口参事 今申し上げましたけれども、現在地再整備の中で進めまして、そして今現在、現在地の再整備が非常に難しいといった中で、豊洲移転を進めております。
 豊洲の方に移転につきましては、当然、市場会計の中でその財源を確保する。そういった場合には、再整備だけでは当然賄えませんので、移転に当たっては跡地の売却収入、そういったものも見込む必要がある、そういうふうに考えております。

○小竹委員 ごまかさないでほしいというふうに思うんですね。やっぱり移転の最大のねらいは、跡地に超高層ビルを建てるということがはっきりしているじゃないですか。オリンピック招致本部がつくった二〇一六年の東京オリンピック開催概要計画書には、メディアセンターといいながら、超高層のツインタワーが掲載されているんですよ。このポンチ絵に、低層の施設でメディアセンター。メディアセンターに超高層ビルは要らないんですよ。オリンピックには超高層ビルは必要ないというのが堂々と書かれているわけですから、ここに築地移転の本音があらわれているということではありませんか。こういう一点を見ても、築地移転は中止すべきなんです。
 もう一つただしておかなければならない問題が、大型化の問題です。豊洲市場計画は、大手流通業者やデパート、スーパーなどの大規模量販店の扱い、そういうところも取り込んでいくということですが、それらの扱いはどういうふうになりますか。

○野口参事 豊洲新市場が首都圏の基幹市場としての役割を果たしていくためには、流通環境の変化でありますとか、さまざまな顧客ニーズなどに的確に対応していくことが必要でございます。このため、市場の基幹的な施設を温度管理ができる閉鎖型施設とすることに加えまして、物流の効率化のための待機駐車場や、新たな顧客ニーズに対応した加工・パッケージ施設などを整備していくことになっております。
 こうした施設整備は、中小の小売店、飲食店から大規模な量販店まで、あらゆる顧客ニーズを満たしていくためのものでございます。

○小竹委員 私が伺ったのは、大手流通業者やデパート、スーパーなどの大型の量販店に対する扱いをどういうふうにするのかということを聞いたんですよ。全体を伺っているわけじゃないわけで、大手流通の分野での荷さばき処理の施設だとか、そういうものが大規模に組まれている計画ではありませんか。豊洲移転計画は、大型店や大手流通業者の参入が緩和され、事実上野放しになっていくということではありませんか。
 今、市場の競り売りの原則、これがもう既に規制緩和で解体されました。中小零細業者の淘汰、こういうところに本来のねらいがあるというふうにいわれていますけれども、これは、国の農林水産省が出した第八次卸売市場整備基本計画で打ち出されたものを忠実に実行していくものにほかならない計画です。実際に全国の市場では、大型化に伴い、こうした心配が現実のものになっているともいわれています。
 また、この問題は、消費者にとっても大きな影響をこうむる問題で、無関心でいられるものではありません。それは、大型店や大手流通業者の参入によって中小仲卸業者などが淘汰、縮小されるということになり、商店街の核となっている地域の魚屋さんや八百屋さんなど、ひいては地域産業の衰退にも拍車をかけることになることは明らかな事実なんですね。
 こういう点で、猪瀬副知事の発言は、私は到底容認できないというふうに思うんです。築地市場は今のままではじり貧になる、消費者から見れば、イオンやヨーカ堂が価格を決めても問題はない、おすし屋さんもイオンに行ってネタを買えばいいというふうな発言を猪瀬副知事がされましたけれども、消費者の側からいったって、これは本当に容認できる問題ではないという点は申し上げておきます。
 オリンピックのメディアセンターの計画がなくなったということは、現在地再整備の障害の一つがなくなったということだと思います。
 そこで、伺いますけれども、種地問題について三定では、市場内もしくは隣接地とおっしゃられていました。これまで我が党は、中央区が現在地再整備について市場に種地の提供を申し出てきたと、今もその姿勢は変わらないというふうなお話を伺ってきて、それを提案しましたけれども、東京都は聞く耳を持たない、検討もしないという姿勢をこの間示してきたのが実態です。
 この十一月十日に開かれた中央区議会の築地市場等まちづくり対策特別委員会で改めて中央区長が、現在地再整備なら種地の協力など全力を尽くすと表明しています。この区長の発言をどのように東京都は受けとめておられるのか、認識をお伺いします。

○野口参事 今お話がありました十一月十日の中央区議会における区長発言については、私どもまだ承知してございません。
 再整備の種地につきましては、売り場や荷さばき場、駐車場などが分断されないよう、場内または隣接地に確保しなければなりませんが、築地市場内の空地は敷地全体の約六%程度しかなく、これも場内に分散しているため、まとまった種地として利用することが困難でありまして、また、隣接地においてもまとまった空地を見つけることができません。
 中央区につきましては、これまでも必要に応じて資料提供や説明を行ってまいりましたが、今後も情報提供等に努め、緊密に連携を図ってまいります。

○小竹委員 連携を図るということですけれども、今回の区長の発言については承知していないというふうなお話でしたが、先ほど来、ないということで、中央区に対して種地の提供について働きかけるのかどうかという点ははっきりお答えがなかったわけですけれども、その点はどうなんですか。

○野口参事 種地につきましては、築地市場内にまとまった種地がないとお話をしましたけれども、約四・五ヘクタールの敷地面積の約二割に相当する、そういった種地の広さが必要でございます。そういった種地が、例えば中央区からの提供だとか、例えば隣接地であるとか、場内も含めまして、そういったものを確保することが現在非常に難しいというふうに私どもは考えてございます。
 そういった中で、ますます築地市場の取扱量が、流通環境の変化に対応できず、このまま低下していくというのは、私どもとしても、また市場業者としても、これは残念でございます。そういった意味から、この豊洲移転ということを私どもの方は進めていきたい、そういうふうに考えてございます。

○小竹委員 もう豊洲移転を大前提にして、それ以外は聞く耳を持たないという状況ではありませんか。本当に種地についても、それから今の市場の状況から、ないのかどうかというのは、あらゆる形で知恵を絞ってもらうことが市場の皆さんの責任じゃないかというふうに私は思います。
 市場関係者の方々についても、多くは、現在地再整備を願う声がますます広がっています。移転にこだわらないでも、関係者の合意で現在地整備が可能になったわけですから、やはりそういう方向での検討をすべきだというふうに思います。
 築地市場の取扱量は最盛期の六割台になっているわけですから、現実の状況からも、豊洲のようなそんなに大きな市場にしなくたっていいというのは、先ほど来の議論の中でもありました。
 先ほど、大型店の問題を出しましたけれども、都民のための市場であれば築地で十分可能なんですよ。今、市場関係者の方々も、地下を含めて種地はあると、現在地再整備について、営業に最も支障のない形で案を検討しているというふうなお話も伺っています。
 市場の評価機能を担っている仲卸業者の方々は、世界の築地というブランドを守り続けたいということを誇りにし、そして食の安全を守る立場からも、毒のあるところに市場を移させるわけにはいかないというのが市場関係者の思いでもあります。こういう思いを率直に受けとめて、地元中央区、そして市場関係者と再整備について協議を進めるべきだというふうに思いますが、この点についていかがですか。

○野口参事 今お話がありましたけれども、流通環境も大きく変化してございます。また、消費者の動向につきましても、これも量的、質的に大きく変化しております。例えば核家族の世帯がふえたり、単身世帯がふえたり、そういったことで食生活のライフスタイルも大きく変わっております。例えば、お総菜を使うとか、お弁当の食材を使うとか、そういったものの流通が今、需要として問われてきているわけでございます。そういったことを含めまして、業務用の食材の対応も重要でございます。
 そのためには、まず品質管理を徹底した上で、そういった加工・パッケージ施設を施設内に取り込んで、そういったものにきちっと対応できる施設整備がこれから求められます。そういったことができるというのが--今現在の築地の中ではまとまった種地がなくて、再整備が難しい中で、新しい機能のための施設整備の余地もございません。そういったことから豊洲移転を進めていくわけでございます。

○小竹委員 先ほど、オリンピックの問題が解決して、中央区も全力を挙げるというふうにいっているわけだし、市場の関係者の方々の声だって、やっぱり再整備を願っているわけですよ。ところが、都の方は移転先にありきじゃないですか。消費者の側からいったって、食の安全が今ほど問題になっているときはないんですよ。それなのに、深刻な土壌汚染が明らかなところに巨額の費用をかけて処理対策をやったって、永久に地下水の管理をしていかなければならない莫大な経費を使うわけですよ。そんなところにわざわざ市場を移させるなど、都民の理解を得られないということははっきりしているじゃないですか。原点に立ち返って、築地で再整備を検討するよう、この点については強く求めておきます。
 続いて、豊洲の土壌汚染について伺います。
 最初に、環境基準を超えている、市場予定地の三分の一以上が汚染されているという点について、問題であることを認識しますか。その点についてお答えください。

○宮良新市場建設調整担当部長 これまで、専門家会議によって、都がとるべき対策に必要な調査を実施してまいりました。その結果、環境基準を超えるものが三六%ありますが、高濃度の汚染状況は極めて局所的である。敷地全体がすべて汚染されているわけではない。そういった汚染状況を踏まえまして、専門家会議では、対策は十分可能である、そういう提言をいただいております。
 提言の内容は、土壌中の汚染物質はすべて除去すること、地下水も環境基準以下にすること、そういったことで、人に対する健康の被害はなく、食の安全・安心も確保できる、そういうことを専門家会議の提言からいただいております。

○小竹委員 ちゃんと質問したことに答えてくださいよ。私がいったのは、環境基準を超えたところは市場の予定地の三分の一以上にわたっているというのを認めるのかどうかということを聞いたんですよ。お答えになっていないじゃないですか。
 土壌汚染の環境基準を超えたのは三六%だということはお答えになりました。私は、そういうところについて問題がないのかどうかということと、それから、そういうふうに全地域に汚染が広がっているということを都民に明らかにして知らせることが、食の安全を預かる市場の責任だというふうに考えるんですが、この点についてはどうですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地における汚染状況につきましては、専門家会議の中でデータ類すべて公開しております。
 また、私どものインターネットにアクセスしていただければ、それぞれのデータもございます。
 さらに、ことし七月、専門家会議から提言をいただきましたが、その内容をわかりやすく示したパンフレットも作成しまして、関係部署、業界を初め各所に配布し、機会あるごとに、汚染状況の内容、その対策、それを説明してございます。

○小竹委員 私たちは、一千倍以上を高濃度として汚染は限られているんだという都の主張について、都民をだますものだということで、この間、不当性を批判してきました。
 今のお答えでも、相変わらず一千倍の高濃度が局所だというふうなお答えですけれども、「専門家会議の報告書のあらまし」というパンフレット、今お答えがありましたけれども、相変わらず同じことを書いているじゃありませんか。汚染の実態を正確に伝えていないというのは問題なんですよ。土壌汚染の汚染基準の法的な根拠は環境基準なんですね。
 一千倍についての法的根拠がないというのは、第三回定例会のとき、私の質問でお認めになったんだけど、環境基準を超えたものについてはすべて危険なんですよ。このことを認めるのかどうか。どうなんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 環境基準は、国が定めている人の健康の保護及び生活環境の保全の上で維持されることが望ましい目標であります。

○小竹委員 望ましいものだからというお答えですけれども、じゃ、この環境基準はどうでもいいということなんですか。一千倍だけが問題だということなんですか。その点どうなんでしょうか。

○宮良新市場建設調整担当部長 ただいまご答弁させていただきましたように、環境基準は、国が定めている人の健康の保護及び生活環境の保全の上で維持されることが望ましい目標であります。
 また、環境基準の千倍についてでございますけど、豊洲新市場予定地の土壌汚染の状況は、土壌または地下水で環境基準を超えている箇所が全体の三六%でありますが、敷地全域に高濃度の汚染が広がっているわけではなく、その範囲は限定的であります。この点を正確に理解していただくために、本年十月に作成しましたパンフレットにおいて、豊洲新市場予定地の汚染状況を、環境基準の千倍を一つの基準とし、土壌と地下水の高濃度汚染の分布を具体的に示しております。
 なお、土壌、地下水の詳細調査を行った四千百二十二カ所のうち、三六%で環境基準を超える物質が検出されたこと、環境基準とは何かということについても、先ほどご答弁申し上げましたパンフレットに記載してございます。

○小竹委員 一千倍という基準は、百人に一人の人ががんになるという基準ですよ。これだけ食の安全が大問題になっているときに、安全か否かではないとかいいながら、一千倍で線引きをして、説明は確かにこれに書かれているけれど、一つの根拠という、根拠になる基準は何なんですか。その点については何ら示していないですよ。いかがですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 ただいまご答弁申し上げましたように、豊洲新市場予定地の汚染状況を示すために、環境基準の千倍を一つの基準として、土壌と地下水の高濃度の分布を具体的に示したものでございます。

○小竹委員 すれ違いですから、これ以上はあれなんですが、だって、示すんだったら、本来環境基準で示さなきゃいけないんですよ。今、一千倍が一つの基準だっていいましたけれども、九百倍だとか八百倍だとか、数百倍の検出が出ているわけですよ。数十倍のところもあるし、十倍以上というのは高濃度じゃないんですか。問題はないというふうにいえるんですか。それぞれ一つずつ答えください、どこまでが問題なのか。

○宮良新市場建設調整担当部長 これまでご答弁させていただきましたように、豊洲新市場予定地における汚染状況を具体的に説明するために、一千倍の濃度を一つの基準としたものでございます。
 また、その汚染状況につきましては、先ほど申し上げました専門家会議が行った調査及び対策、その内容、汚染状況、そういうものを含めてわかりやすく示してございます。

○小竹委員 わかりやすくないですよ、法的な根拠は環境基準ですからね。一千倍の根拠なんか何もないじゃないですか。だったら、九百倍とか八百倍は安全だというんですか。答えてないじゃないですか。答えられないということなんですよね。やっぱり法的な根拠は環境基準で、それを超えているところについて問題になるんですよ。どこだってそうじゃないですか。この間の伊藤ハムのあれだって、水道法に基づく水質基準で、土壌汚染より低い基準で回収に入ったりしているわけです。
 これだけ安全性が問題になっているときに、一千倍だけが高濃度で危険なんだというふうな示し方じゃないですか、皆さんのあれは。やっぱりそういう意味でいったら、法律を守らなければならないのが自治体の使命ですよ。そのときに、法律の根拠である環境基準から都民に知らせるんじゃなくて、根拠のない一千倍でやるというのは、食の安全を預かる責任が全くないといわなければならないというふうに私は思います。
 これでは都民は絶対に納得できないし、不信がどんどん募っていくのはこういうところにあるわけですよ。この点については、重大な問題として指摘をしておきます。もうそちらは一千倍について答えられないという点でも、明らかにしておきたいというふうに思います。
 もう一つ、問題は、先ほども議論がありましたけれども、東京都は有楽町層を不透水層としてきていることです。私たちは、このことについて何回も問題にしてきましたけれども、一向に調査もしようとしない、その点ではブラックボックスになっています。
 先ほどは、十八年の調査についてナンバー3の柱状図が問題になりました。土壌汚染対策法の施行規則は、不透水層については、厚さが五メートル以上あり、かつ透水係数が毎秒一〇〇ナノメートルということが基準になっています。こういう基準からいえば、地層の厚さは五メートルが前提にならなければならないというふうに思います。
 ところが、この十八年度の調査を見ると、純粋なシルト層になっていないし、上の方は砂が入っている層が多いんですよね。そういうところは水が通ります。先ほどナンバー3が問題になりましたけれども、私はナンバー2の地点の柱状図をここに持ってきました。これで見ていただいて、上の方の盛り土や埋め土は拡大すると入りませんので、上と下を切ってありますけれども、埋め土のすぐ下が有楽町層というのは、今まで皆さんがおっしゃってきたところなんですが、一番上のところは、ここは盛り土の一つなのかなというふうに思いますが、最初に出てきたシルト層は一メートルしかありません。ここのシルト層は一・三メートル。そして、その下の砂質シルト層は二・五メートル、砂まじりシルト層は一・三メートルというふうな状況で、厚いシルト層としてこのナンバー2のところで出てくるのは、四・六メートルのシルト層がA.P.十メートル以上、下がったところから出てくるんだけれども、これも五メートルを満たしていません。
 この下二十六メートル以下も、いただいた柱状図で見ると、四・六メートルのシルト層はありますけれども、それ以外すべてが細かい層を重ねている状況です。下の方へ行けば透水係数は低くなるだろうというふうに私も思います。しかし、上の方は砂が入ったりしているわけで、この点でいったら、このシルト層だって砂が入っている可能性はあるわけですけれども、砂が入っているということは、水を通すということになるんですよね。これで水を通さないという理由は成り立つんですか。その点お答えください。

○宮良新市場建設調整担当部長 ただいまお話がありました調査地点ナンバー2の地層状況でございますが、地表面から盛り土、埋め土がございまして、その下に砂質シルト、シルトがございます。この今お話し申し上げました砂質シルト、シルト、この層は不透水層になっておりまして、透水係数が九・五九掛ける一〇のマイナス七乗センチメートル・パー・セコンドございます。これは土壌汚染対策法の透水係数の基準、一掛ける一〇のマイナス五乗に比べて、けた数が二つ違った大きさを持っています。
 また、このシルト層、不透水層、測定のナンバー2で不透水層を形成します、今お話し申し上げました砂質シルト、シルトの厚さにつきましては、約二・四〇メートルございます。

○小竹委員 砂質シルトですよね、二・四メートルあるのはね。上の方の層でいえば、砂質シルトとか、砂がまじっていたりする層ですよ。ほかのところの柱状図を見ても、そういう層が上にあるんですね。で、地下水の専門家の方々は、有楽町層の上半分は、明瞭な砂を含む層が幾重にも重なっているというふうにいっておられます。そういうところは不透水層には当たらないと。
 先ほど透水係数が示されましたけれども、室内実験で行う透水係数と、現場で水をしみ通らせてやる実験では、百倍ぐらいの違いが出てくるのがあるということなんですよ。産廃の処分場や何かでは、現場で水を通すかどうかというのをやっているということなんですね。そういう意味でいえば、皆さんが室内実験で、試験テストで圧密試験をやって出した透水係数が絶対ではないということなんですね。
 今、ナンバー2を示しましたけど、先ほどのナンバー3について見ても、ほかのところでも、上の方に純粋にシルト層というのがあるのはないんですよ。大体砂がまじっていたりしているものなんですね。
 ナンバー5の柱状図、これは拡大してきませんでしたけれども、本当に砂がまじっていない層で見ると、A.P.で十二メートル下、海抜で見て十二メートル下ということなんです。現在の地盤面からいったら、二十一メートルも深いところに行かないと、五メートル以上のシルト層がないんですよね。
 皆さんは調査もしないで、室内実験だけでこれはもう不透水層だってやっていることについては、やっぱり問題が大きいということになるんじゃないですか。その点どうですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地におきます不透水層につきましては、平成十八年に土壌ボーリング調査をしました。それに加えまして、水道局や建設局の工事にかかわります土壌ボーリングの調査データ、約百二カ所がございますが、そういったもの、それから、今お話し申し上げました土質試験、土の粒径や性状、あるいは透水係数の計測、そういったものを全部総合的に勘案しまして、私どもとしては専門家会議に提示しまして、専門家会議の中で検証をしていただいています。
 その結果、ただいまお話し申し上げました粘性土層であるシルト、砂質シルトも粘性土層にあります。それは、今お話し申し上げましたように、具体的に土質試験の数値をもって不透水層と判断していただいております。
 また、先ほど、室内試験と現場試験で数値は百倍ぐらい違うというお話がありましたが、私は土木の技術者でございますが、これまでの経験からいって、そんな二けたも違うようなのは聞いたことがございません。

○小竹委員 聞いたことがないということですけれども、現実に産廃の処分場で測定をして、富津の産廃処分場では裁判で争って、一審も二審も最高裁も全部住民側が、その実験に基づいて勝っているんですよ。産廃処分場をつくるときのデータと違いが大きくあらわれているということで、裁判で勝利しているというふうにもいわれています。まだほかにも争っているところがあるようですけれども、そういう点では、これは争いになるほどの重大な問題なんですよね。
 専門の教科書、ちょっと本体は借りられなかったんだけれども、コピーして送っていただいたんですが、筑波大学水文科学研究室の「水文学」という本にも、実際の室内実験と現場での実験の違いが、現場での実験の方が透水の数値が高くなるというふうに書かれているんです。だから、そういう点でも、皆さんが室内実験で、これを金科玉条のように掲げるというのは、決して正しい立場ではないというふうに思います。
 この点では、再度質問してもお答えは同じでしょうから、やりませんけれども、きちんと調査をすべき中身があるということを申し上げておきたいと思います。
 有楽町層の上部は、皆さんが調査した資料だって、それから私も水道局のも見ました。水道局の調査だって、上の方に砂を含む層がかなりあるんですよ。そうしたら、砂があるということは水を通しやすいということじゃないですか。同じ有楽町層といったって、上の方と下の方じゃ違うわけですから、そういう点でも少なくとも上の方は、現場で調査をしなければ正確なことはいえないというふうに思いますので、この点は重大な問題として明らかにしておきたいと思います。
 もう一つ、専門家会議の報告書にだって、有楽町層の最上部は粘性土との区別が不明瞭だと書かれています。調査報告書のボーリング図は、埋め土のすぐ下を有楽町層としています。詳細調査及び絞り込み調査のときに専門の調査技師の方が、ここは有楽町層だということを確認したんですか。その点どうですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 これまでの土質、地層等々の試験につきましては、地層、地質に専門知識を有する技術者、主任技術者等を配置しまして調査をしております。そういった技術者が現場で採取した土を直接目視、あるいは手で持って、粘性土とか砂質土、そういうのがわかりますから、そういったことで確認をしております。

○小竹委員 確認をしているということですけれども、私も現場を見せていただいたときに、詳細調査については、当事者の方々に実際の現場で、どこで有楽町層と判定しているんですかというふうに伺ったら、皆さんが、前回私が問題にした等高線図というか、有楽町層の図面に基づいてやっていますというふうにお答えだったわけですよ。
 それから、この委員会でも詳細調査について、有楽町層の判定についてはどうしているのかということを聞いたときには、図面に基づいてやっているというお答えだったんじゃないですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 詳細調査における有楽町層の確認につきましては、豊洲新市場予定地の八カ所で行った土壌ボーリング調査に加え、水道局の水道本管設置や建設局の「ゆりかもめ」整備の際に行った百二カ所の地質調査及び土壌、地下水の詳細調査に先立ち行った六十二カ所の土壌ボーリング調査の結果から作成しました、有楽町層、Yc層の上端深度の分布図に基づいております。
 また、絞り込み調査においては、地質、地層の分布状況などを把握するために作成しました地質断面図や、有楽町層、Yc層の上端深度の分布図を参考にしながら、深さ方向に一メートルごとに採取した試料の土質をもとに有楽町層を確認してございます。

○小竹委員 ちゃんと答えてください。さっきは、すべて調査官が専門的な方だから、その人たちが確認をしているというふうにおっしゃられたんだけど、詳細調査については、そういうあれでのチェックはしていないじゃないですか。
 調査に動員された、これは問題にするつもりではありませんけれども、それこそあの時期、東京都があれだけ広大な土地の調査をやったから、全国からそういう調査技師の人たちが東京に全部あれしたから、地方では土壌汚染調査をやりたくてもできなかったという話を幾つも聞いているんですよ。そうすると、ある県はそんなに埋め立てや何かのやわらかい土地がなくて、山のかたい地盤のところをやっている人たちも動員されて来ていたということなんですよね。だから、本当にそういう点でいったら、私は、この調査そのものが詳細調査についていえば問題があったんじゃないかなという疑問点を持っています。これは指摘をしておきます。
 絞り込み調査での柱状図も、私は見せていただきました。特に五街区などは、埋め土の下はすべて有楽町層という形での判定になっているという点では、機械的な判定をしていたんじゃないかなというふうに思うんですけれども、これは次のところで問題にするんですが、ここで見てもわかるように、有楽町層の下は、これは五十センチですね。少ないところは十センチとか二十センチ、多いところでも一メートルなんですよ。これで、さっきいったような地層の変化というのを見れるんですか。水を通さないということをいい切れるんですか。この点はどうなんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 絞り込み調査につきましては、土壌、地下水の詳細調査の結果、土壌から環境基準を超過し、地下水から環境基準の十倍を超える汚染物質が検出された箇所において、不透水層の上端まで一メートルごとに土壌ボーリング調査を行いました。この調査に際し作成した柱状図のシルト層の表示は、有楽町層の上端を確認するためボーリングの管を入れた深さを示したものであり、有楽町層の厚さを示したものではございません。

○小竹委員 厚さを示したものではないというふうにおっしゃられて、確かにそうなんだろうというふうに思います。だけど、先ほどいったように、本当にその下が通らないものであるのかどうかというのは、やっぱり調べなきゃわからないことじゃないですか。それでいて不透水層だと断定すること自身が問題が大きいというふうに思います。
 先行調査のボーリングの柱状図、これは図面にしてこなかったんですけれども、有楽町層の部分で、一番下の有楽町層といわれている部分で油膜や油臭があるというところが、五街区と七街区に一カ所ずつ出ています。少なくとも油が入っているということは、有楽町層内、皆さんが不透水層だといっているところにも入っているということのあかしではないんですか。その点についての見解を伺います。

○宮良新市場建設調整担当部長 今、委員からお話がありましたけれども、具体的にどこのどういうところで出たか、今わかりませんので、今ここでお答えすることはできません。

○小竹委員 お答えできないということですけれども、本来だったら、先行調査で出ているわけですから、専門家会議でだって問題になっていたんじゃないかなというふうに私は思うんですよ。
 五街区のK-28-6、それからもう一つは七街区のK-25-8。私も見てびっくりしたのは、25-8についていえば、一番下のところまでずっと油臭や油膜があるというのが記載されているんですよ、ボーリング調査で。こういうのについて、先生方自身が一つずつ検証する必要があったというふうに思うんですけれども、お答えがないですから、先へ進みます。
 私は、前回の当委員会で、五街区のK-29-3とK-30-6地点について、有楽町層の下まで入っているんじゃないかというふうに伺ったら、絞り込み調査で確認をしたというふうにおっしゃいました。
 私も、絞り込み調査の柱状図、先ほどお見せしたのがそれですけれども、柱状図で見ましたら、詳細調査などは、先ほどいった有楽町層の深度分布図に基づいてやっているんですけれども、その深度分布図とこの絞り込み調査との関係でいうと、ここのK-30-6というのは五十センチ違う。K-29-3の方は一・六メートルの違いがあるんです。有楽町層の判定そのものがこれだけの違いがあったということと同時に、もう一つ私が問題だと感じるのは、ここに書いておきましたけれども、一番下の有楽町層との境、A.P.の二・二七、ここから下が有楽町層だとなっているんだけど、ここのところで絞り込み調査のデータは、五十三倍のベンゼンが検出されているんです。こういう状況です。
 それからK-29-3の方は、この図面じゃないわけですけれども、有楽町層との境から五十センチ上のところの測定値が出ていました。そこでは九十倍のベンゼンが検出されているんです。
 これは、この下の層がどのぐらいの厚さを持っているのかというのは全く書いてありませんし、それを調べるものではなかったというご答弁だったわけですけれども、先ほどのナンバー2だとか、ほかの柱状図からいって、この下に砂まじりの層がないという保証はないんですよ。ここだって多少不規則に細砂の混入があるというふうに書かれているんですね。ということは、砂を含んでいる層だという点では、全く通さないということじゃないじゃないですか。
 そうすると、ここで五十三倍のベンゼンが出ているということは、この下にも浸透しているということになるんじゃないですか。この点どうですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 ただいまお話がありました絞り込み調査の結果を含めて、土質調査、不透水層の位置、地層、地質、そういったものすべて、専門家会議の場に提示をいたしまして、そこで検証を受け、不透水層の位置あるいは汚染状況の確認、また、それに対する対策を専門家会議の中で検討していただいております。

○小竹委員 専門家会議で分析したというんだったら、こういうのは問題にならなかったんですか。それこそ有楽町層の境のところで、これだけ高い数値が出ているんですよ。私は重大な問題だというふうにも思うし、砂層や、私たちはもうその下にも水は浸透しているというふうにいい続けてきているんだけれども、こういうものが入っていかないという保証はないじゃないですか。
 しかも、この五街区のK-30-6のところは、油臭と多量の油膜も出ているということが調査報告書の中に出ていたんです。こういうのが専門家会議できちんと議論されていないということは、私は重大な問題だというふうに思うんですが、その点どうなんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 専門家会議の中では、今お話がありました油分のことについてもチェックをしていまして、油分の分子量の大きさで、画分といいますが、そういった画分ごとの濃度、物質、それぞれ調査するとともに、それに対する検討もしていただいています。

○小竹委員 今、油だけお答えになったんだけど、油について検討しているということですけれども、油だけじゃなくて、この有楽町層と皆さんがおっしゃっている最上端の、それこそ上の層との境のところで五十三倍のベンゼンが出ているということは、それに油膜も多量に出ているということは、大問題にして、下に及んでいるという判定をして調査をすべき中身だというふうに思います。
 お答えははっきりされていませんけれども、この点でも重大な疑義がこの専門家会議の報告書にはあるということは申し上げておきたいというふうに思います。
 もう一つ、有楽町層の深度分布図だって、先ほどいったようにK-26は一・六メートルの深さの差があるわけですよね。それから、今パネルで示したところも五十センチの差。これは、この二カ所だけに限らないというふうに私は思っています。
 そういう点でいったら、あの分布図に基づいて行われた詳細調査だって、本当にそれできちんとした調査が行われたのかどうかという点も疑問があるというふうに思いますし、本来だったら、この深度分布図については絞り込み調査でわかったわけだから、それで分布図そのものを訂正するのが科学者としての立場だというふうに思うんですが、こういう点では専門家会議で検証されたのかどうか。どうなんですか。

○宮良新市場建設調整担当部長 詳細調査と絞り込み調査における不透水層の上端の位置については、多少の差異が見られる箇所もありますが、今後実施する環境確保条例第百十七条に基づく調査や、汚染土壌の除去工事では、土壌ボーリングや掘削により土質を直接目視等で確認していくので、有楽町層、Yc層の上端深度の分布図を書き直す必要はないと考えております。
 専門家会議からは、今後の調査や対策工事に当たっては、このような手法をとるよう見解をいただいております。

○小竹委員 私は、問題だということは指摘しておきます。
 最後に要望ですけれども、都民の関心が高いこの問題、安全・安心の問題からいっても高い問題です。詳細調査や絞り込み調査の報告書、豊洲市場用地に関する調査資料すべてなど、電子情報も含めて、都民資料室で都民がいつでも自由に見れるようにしてほしいという要望が強く上がってきています。こういう点では、都民資料室で見られるようにぜひしていただきたいということを要望しておきます。
 同時に、今、私がいろいろ幾つかの点から不透水層について問題にしました。今、皆さんが不透水層というふうにいってきている有楽町層については、私は、調査をせずに対策を行うということは、いずれにしたって封じ込めの対策になるわけですから、安全性が守られない、この点では後世にわたって責任が問われる問題だというふうに思います。
 将来に禍根を残すことになりかねない問題ですから、深刻な汚染状況の広がりからいっても、豊洲移転は中止すべきだというふうに思います。マスコミも、都は移転ありきを改めよと毎日新聞の社説で述べられたのを初めとして、週刊誌や月刊誌などほとんどが都側を批判するものです。
 都民の食の安全・安心という立場からも関心が高まっているわけですし、築地市場移転反対の世論が広がっています。そういう中で、十一月七日、築地の仲卸さんたちで構成する東京魚市場卸協同組合、いわゆる東卸といわれる団体の総代選挙が行われました。総代の七割が移転反対を占める結果になっています。現在地再整備を市場の関係者が望んでいるということは、この点でも明らかになりました。都は、このことをきちんと正面から受けとめて現在地再整備の検討に入ることを求めて、質問を終わります。

○大西委員 平成十七年度を初年度とし、平成二十二年度を目標とする東京都卸売市場整備計画第八次があるわけなんですが、この中には、今問題になっております豊洲新市場への移転も含めてあります。しかし、ここはごらんのように今ストップしているわけです。そのほかの点から、どのような、四年目の進捗状況を伺いたいと思います。

○大朏参事 第八次の東京都卸売市場整備計画では、卸売市場の活性化と流通の効率化、情報化と物流効率化の推進、食の安全・安心確保への対応、環境対策の徹底などを、それぞれの市場の特性を踏まえて取り組んでいくこととしております。
 整備計画に基づく主な施設整備といたしましては、食肉市場で、仲卸店舗、冷蔵庫などのある市場棟の衛生対策工事、大田市場で、大型トラックへの積み込みや、雨天時の荷さばき等を可能とする屋根つき積み込み場の建設などを行っております。また板橋市場では、入退場する車両の管理システムの実証実験を行っております。
 環境対策といたしましては、市場関係車両の排出ガス対策、廃棄物の減量・リサイクルの推進、太陽光発電設備の設置などに取り組んでおります。
 また、本年七月には、市場活性化の観点から、淀橋市場松原分場を世田谷市場に統合し、集約させていただきました。
 今後とも、流通環境の変化に対応できる卸売市場を目指し、整備計画を着実に進めてまいりたいと考えております。

○大西委員 先ほど申し上げましたように、この計画では、豊洲新市場への移転が平成二十四年度の開場を目途に整備されていることになっているわけなんですが、築地市場の整備は、移転するまでの間、中核的な拠点市場としての機能を維持するため、衛生対策及び環境対策の強化、老朽化施設の補修または撤去、交通動線の改善等を実施するとあります。
 しかし、ここで豊洲への移転が非常に揺らいでおります。本当にこれが、このまま--ネットとしても、豊洲への移転はあり得ないというふうな立場なんですけれども、もし強行するにしても、その時期が延びるという状況になるわけですから、築地市場の整備、一方でちゃんと現状を、衛生管理等も含めてやってもらわなければ困ると思っているんですけど、その辺いかがでしょう。

○大朏参事 築地市場においては、移転するまでの間、その機能が損なわれることのないよう、さまざまな整備を行っております。
 主な取り組み状況でございますが、第八次整備計画の策定後の平成十七年度以降も、耐震性に課題のある建物について耐震補強工事を実施しているほか、卸売り場等のアスベスト除去工事、環境対策として、構内運搬車の電動化のための充電設備設置工事、給排水設備、電気設備など、耐用年数に応じた更新等々を行っております。また、日常的な建物補修や路面補修なども、当然のことでございますが、発生の都度行っております。
 築地市場は首都圏の基幹市場であると認識しておりまして、新市場への移転までの間、築地市場の機能が損なわれることのないよう、引き続き必要な取り組みを行ってまいります。

○大西委員 新市場への移転問題もしっかりとどうするかということなんですけれども、ぜひ現状の築地市場での対策もしっかりとっていただきたいと思っております。
 先ほどからいろいろ出てきている中で、お答えの一部もあったわけですけれども、農林水産物の産地と消費地をつないできた卸売市場が、スーパーの直接買い付けやネットの産直通販など市場を通さない取引が広がり、変革の波にさらされています。
 中央卸売市場への影響と今後の見通しについてどのように考えていらっしゃるのか、伺います。

○大朏参事 農林水産省の推計によりますと、卸売市場経由率は年々低下しておりまして、平成十七年度では、青果物は六四・八%、水産物は六一・三%でございます。
 市場経由率が低下している原因としては、量販店等の大口需要者が産地から直接商品調達をする、あるいは輸入食品を商社から調達するなど、流通チャンネルが多元化していることなどがあるのではないかと考えております。
 スーパーマーケットの産地直接買い付けでありますとか、消費者のインターネット通販による直接購入などは、市場経由率を低下させる要因の一つであると考えておりますが、生鮮食料品の流通におきましては、依然として六〇%以上が卸売市場を経由しております。こうした状況から、今後も、卸売市場が果たしている役割は大きく、大量で多種類の品物を短時間に集荷、分荷する卸売市場の基本的な機能は変わらないと考えております。
 都としては、市場関係者と協力し、市場施設を万全に維持管理していくことはもとより、低温施設の整備等による品質管理の高度化、物流効率化を推進いたしまして、卸売市場の機能向上を図っていきたいと考えております。

○大西委員 そこで、これからの市場のあり方というのを本当に考えなきゃいけないのですが、結果的に豊洲への移転ということでは、今の六〇%の流通量、これをもう少してこ入れをしたいという意味で大型店とかいう事業展開というか、そっちの方に打って出ようとするのが、この豊洲新市場の移転計画なんだろうと思うんですけど、この計画は、事業概要を見ますと、平成十五年五月に策定した豊洲新市場基本構想、これをもとにしていると考えていいんでしょうか。

○大朏参事 平成十五年に策定いたしました豊洲新市場基本構想、それから平成十六年の豊洲新市場の基本計画、これらを踏まえまして策定したものでございます。

○大西委員 ありがとうございます。
 ここが本当に考えなきゃいけないときだと思っているんです。この六割、これがふえるという可能性は少ないんじゃないかと思いますし、それから、やはり人口減少社会に向かうということを考えたときに、豊洲、広い敷地があるから事業展開をやろうという方向に行くのか、それとも本当に市場の役割というものを中心に据えて、もっとコンパクトに直結型の市場もつくっていくのかということが問われているんだと思うんです。
 この汚染問題がなければ、本当に広々とした四十ヘクタールの豊洲でやるということも、ありだったかもしれないんですが、ここでこのような問題が起きたときに、またもう一度しっかりと長期的な視点に立った市場のあり方、食の安全を第一にする、そういうものをやはり検討するべきなんじゃないかというふうに、改めて今、議論を聞きながら思っております。
 最後に、衛生管理なんですけれども、いろんな対策がとられておりますが、市場での新型インフルエンザ対策、パンデミック対策というものの検討をされているのか、その状況を伺いたいと思います。

○後藤管理部長 新型インフルエンザは、過去に人が感染したことのない新しいタイプのインフルエンザのことであり、人は免疫を持っていないことから、世界じゅうで大流行し、社会経済活動に多くの被害をもたらすことが懸念されております。
 そのため、中央卸売市場では、社会機能が低下する中でも、生活上必要となる食料を確保するため、平成十九年三月に都が策定した新型インフルエンザ対策マニュアルに基づきまして、中央卸売市場新型インフルエンザ対策マニュアルを今年度末までに策定し、関係業界団体等へ協力を要請していくこととしております。
 また、都では、新型インフルエンザ対策会議を設置し、都民の健康被害と社会的混乱を最小限に抑えるため、庁内の横断的な連携を図り、都が実施すべき対策を総合的に検討しているところでございます。
 中央卸売市場といたしましても、新型インフルエンザ対策会議の検討結果を踏まえながら、危機管理体制の構築を図ってまいります。

○高倉委員 中央卸売市場流通における食の安全・安心についてお伺いしたいと思います。
 昨今、中国産冷凍ギョーザの薬物混入問題、メラミン混入問題、事故米転売問題やウナギ加工品の産地偽装問題等々、最も安全性が確保されるべき食品に関する事件が立て続けに報道されておりまして、国民の食に関する不安感が高まっております。
 ことし五月に発表された内閣府の食育に関する意識調査では、食生活で悩みや不安を感じている国民が四四・三%いらっしゃいまして、そのうち八一%が食品の安全性について不安に思っているそうであります。
 大部分の生鮮食料品が卸売市場を経由して流通をしている中で、市場の積極的な取り組みが求められていると思います。
 中央卸売市場では、食の安全・安心を担保するためにどのような取り組みをされているのかについて、まずご説明いただきたいと思います。

○大橋事業部長 中央卸売市場では、全国から大量、多種類の生鮮食料品を集め、小売店等に販売しておりますが、取り扱う食品の安全・安心を確保するため、市場業者の衛生面の取り組みに加え、法令に基づく市場衛生検査所の検査、開設者の検査、指導により、有害な食品や法令に違反する食品を市場に流通させない仕組みとなっております。
 まず、卸売業者、仲卸業者は、荷受け、卸売、販売、配送に至る各段階で、適正な温度管理や品質の保持、衛生的な食品の取り扱いや原産地等の表示の確認を行っております。
 次に、市場衛生検査所は、卸売り場における競り売り前の早朝監視、仲卸店舗の綿密な監視指導等、市場内での各流通段階で、現場巡回により、有毒、有害物品の排除、違反、不良食品の摘発等を行っております。
 さらに、開設者として中央卸売市場は、日常の現場指導や業務巡回検査により、食品の取り扱いや表示伝達について指導を行っております。
 加えまして、全市場の都職員と卸売業者等の市場業者に安全・品質管理者を設置し、人の健康を損なうおそれがある食品や法令違反及びその疑いがある食品に関する情報が入った場合には、直ちに安全・品質管理者に通知し、必要に応じて、各市場業者における当該食品の入荷状況、販売、在庫状況の調査、販売禁止、入荷停止、回収等の措置を行って、市場内への不良食品の搬入の防止、被害拡大防止を図っております。

○高倉委員 安全・安心のシステムとして、都が市場業界と連携をして、食品の安全性確保を図るための体制を整備しているということについては理解いたしました。
 ところで、消費者の不安を取り除くためには、食品についての情報を消費者に伝える表示の役割が重要であると思います。特に生鮮食料品では、その食品がどこで栽培あるいは採取されたものかによって食品の価値が変わってくる場合があります。産地の表示が誤っていると、消費者が適切に商品を選択できなくなってしまうものであります。
 中央卸売市場は、流通の中間地点として、生産者からの情報を川下の消費者へ正確かつ確実に伝達すべき義務があると思います。
 そこで、都の中央卸売市場における産地表示等に関する取り組みに絞って伺いますけれども、市場を流通する食品の適正な産地表示について具体的にどうチェックをされているのか、お伺いしたいと思います。

○大橋事業部長 卸売業者が出荷者から物品を受領する際、原産地表示を検査項目とし、容器包装の表示、送り状等の記載を確認しているほか、原産地の表示がなされていないものや信憑性に疑義がある場合は、出荷者に対して再確認や原産地証明書類の提示を求めるなど、不適正表示された食品の市場内への入荷を防いでおります。
 また、水産物部の卸売業者協会は、本年五月、取り扱う食品の信頼性の確保、向上を目的とした行動計画を策定し、市場内で表示不適正食品が発生しないための体制の整備に努めております。
 都といたしましても、日ごろの検査、指導のほか、卸売業者、仲卸業者に対するJAS法の講習会を実施するなど、市場業者の原産地表示に対する正しい理解と現場での確認を促し、表示違反の物品が市場を経由して流通することを未然に防ぐための取り組みを行っております。

○高倉委員 市場への入荷時から各流通過程で産地表示がチェックされていて、都による市場業者への継続的な指導が行われているということがわかりました。
 先週、ウナギ加工品の産地偽装事件で、関西の中央卸売市場の卸売業者の社員が不正競争防止法違反容疑で逮捕されました。この事件以外にも、ウナギ加工品に関し産地偽装が発生していると聞いております。八月には、愛媛県内の加工業者が製造したウナギかば焼きについて、愛媛県産と表示があるにもかかわらず、愛媛県産以外のウナギも混入していたために、農林水産省が製造者に対しJAS法に基づく改善命令を行ったところであります。
 この件で、当該品が都の中央卸売市場を経由して取引されたというふうにお聞きしております。この件で、都としてはどのように対応したのか、ご説明いただきたいと思います。

○大橋事業部長 残念ながら、産地を偽装したウナギかば焼きが都の中央卸売市場を経由し、取引される事態が起こりました。このような食品の流通は、安全・安心な生鮮食料品を安定的に供給する役割を担っている中央卸売市場の流通そのものに対し、関係業界や消費者の皆様の信用の失墜を招くおそれがございます。
 そのため、都は、本年九月に各市場の水産卸売業者等の市場業者に対しまして、取り扱う食品の表示確認についての徹底を求める旨の文書指導を行うとともに、水産卸売業者の安全品質管理者会議を開催し、不適正表示された食品が卸売市場を経由して流通することを防ぐため、取引先との情報交換や卸売業者間での情報交換等について、日ごろから努めるよう指導いたしました。
 また、当該品を取り扱った卸売業者は、産地証明の確認の厳格化などを内容とする社内基準を策定したほか、外部の有識者を招いたコンプライアンス委員会を設置するなど、再発防止に向け取り組んでいるところでございます。

○高倉委員 不適正な表示がされた食品が中央卸売市場を経由して取引されたという事態、大変残念でありますけれども、今回のように万一の事態には、都がちゅうちょせずに対応して都民の安全を確保することはもちろん、業界とも協力し、市場流通に対する信頼にこたえることをお願いしたいと思います。
 先週発表された内閣府の食料・農業・農村の役割に関する世論調査によれば、食料品を購入する際に国産品と輸入品のどちらを選ぶかという質問に対しまして、国産品という回答が八九%ございました。
 消費者が食料品を適切に選択するためには、産地表示は不可欠のものであります。市場を流通する食品の原産地等の適正な表示については、さらに一層取り組んでいく必要があると思いますけれども、今後の取り組みについてご見解を伺いたいと思います。

○大橋事業部長 都は、市場流通の中で適正な表示を確保していくためには、市場業界の自主的な取り組みが重要であると考えております。そのため、業界の自主的な取り組みを支援すると同時に、原産地等の伝達に役立ちます品質管理マニュアルに基づく自主管理の推進に取り組んでいるところでございます。平成十九年度には全卸売業者が作成を完了し、本年度、引き続き仲卸業者に対しマニュアル作成を促しており、これまでに、千三百業者のうち四百六十業者が作成しております。
 また、本年八月から、東京都消費生活条例に基づき調理冷凍食品が原料原産地の表示対象となったため、関係業界に対し制度の内容について周知徹底を図ったところでございます。
 今後とも、関係局や国と十分に情報交換を行い、不適正な表示がされた食品を市場内に流通させないよう努めてまいります。

○高倉委員 都におかれましては、業界と協力しながら、市場業者のコンプライアンス意識の向上に努めるとともに、消費者の安全・安心を担保するために、市場流通食品から不適正表示食品を含めた不良食品の排除に全力を尽くしていただきますように要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。

○岡崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岡崎委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十九分散会

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