本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第七号

平成十八年六月十五日(木曜日)
第八委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
理事鈴木貫太郎君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君

欠席委員 一名

 出席説明員
港湾局局長津島 隆一君
技監樋口 和行君
総務部長斉藤 一美君
団体調整担当部長岡田  至君
港湾経営部長新田 洋平君
港湾経営改革担当部長江津 定年君
臨海開発部長鈴木 雅久君
開発調整担当部長尾田 俊雄君
参事藤原 正久君
港湾整備部長田中  亨君
計画調整担当部長滝野 義和君
離島港湾部長萩原 豊吉君
参事宮崎 孝治君

本日の会議に付した事件
 意見書、決議について
 港湾局関係
契約議案の調査
・第百六十九号議案 平成十八年度東京港臨海道路(Ⅱ期)南北水路横断橋(仮称)鋼けた製作・架設工事請負契約
報告事項(質疑)
・平成十七年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
・平成十七年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
・臨海三セク三社の民事再生手続の開始申立てについて
・(財)東京港埠頭公社の民営化について
・臨海地域における監理団体改革-持株会社構想-について
・ゆりかもめ車両事故について

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書、決議を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大塚委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局関係の契約議案の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件につきましては、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十八年六月十四日
東京都議会議長 川島 忠一
経済・港湾委員長 大塚たかあき殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百六十九号議案 平成十八年度東京港臨海道路(Ⅱ期)南北水路横断橋(仮称)鋼けた製作・架設工事請負契約
2 提出期限 平成十八年六月十六日(金)

○大塚委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百六十九号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 六月一日開催の当委員会におきましてご要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願いたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、契約議案関係の資料は二項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。Ⅰ、平成十八年度東京港臨海道路(Ⅱ期)南北水路横断橋(仮称)鋼けた製作・架設工事入札の実施状況でございます。
 当該工事における入札者氏名及び入札金額をお示ししてございます。
 なお、入札金額は、消費税及び地方消費税の額を含まない金額でございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 二ページをお開き願います。2、東京港臨海道路(Ⅱ期)事業費及び国と都の負担額でございます。
 総事業費並びに平成十四年度から十七年度までの各年度におけます事業費及び国と都の負担額を百万円単位でお示ししたものでございます。平成十四年度から十六年度につきましては決算額で、十七年度については決算見込み額でお示ししてございます。ごらん願いたいと存じます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○清水委員 平成十八年度東京港臨海道路(Ⅱ期)南北水路横断橋の工事の契約案件について伺います。
 今回の契約議案に対しては、本工事そのものが臨海開発を進めるものであり、反対ですけれども、契約について何点かお伺いしたいと思います。
 まず、東京港臨海道路Ⅱ期事業の意義についてお知らせください。

○田中港湾整備部長 東京港は、昨年の外貿コンテナ取扱量が三百五十九万TEUと、八年連続日本一となるなど、今や首都圏四千万人の生活と産業を支える国際貿易港として重要な役割を担っております。
 このため、新しい第七次改訂港湾計画におきましても、東京港の国際競争力の一層の強化を図る観点から、東京港臨海道路を東京港の骨格をなす主要な幹線臨港道路として位置づけたものでございます。
 ご質問のこの事業の意義でございますが、東京港の国際競争力の強化を図ること、臨海部周辺の渋滞の緩和、さらには広域的な首都圏の道路交通の円滑化を図ることにございます。
 また、その整備効果として、走行時間の短縮などにより、年間約三百億円が見込まれております。

○清水委員 今、意義についてご答弁いただきましたが、それでは、契約予定者の横河ブリッジを初め、先ほどご説明いただきました資料にあるように、入札企業がここに並べられております。今回、私が調査したところ、この入札者は、すべて六カ月から七カ月の指名停止処分を受けています。橋梁談合事件を契機に多くの事業者が処分を受けていたという事実を踏まえると、私は、この時期の発注というのは慎重に行うべきではなかったのかというふうに考えます。
 今回の契約案件について、なぜこの時期に発注する必要があったのか、お伺いいたします。

○田中港湾整備部長 東京港臨海道路Ⅱ期事業は、国際物流機能の強化を目指した国策といたしまして、平成二十二年度の完成を目指し、国の直轄事業として実施しているものでございます。国におきましては、昨年八月に第三航路を横断いたします臨海大橋、これは仮称でございますが、の本体工事に着手したところであります。
 また、都におきましても、国から工事を受託いたしまして、中央防波堤外側埋立地等におきまして地盤改良等の工事を実施しているところでございます。
 本件工事は、早期の物流機能の強化を目指し、工事の全体工程に基づき、今回発注を行ったものでございます。

○清水委員 談合問題が社会問題として取り上げられていた状況の中では、指名停止から本当に時期が短過ぎる、早過ぎる。こういうことを繰り返しているから談合がなくならないのではないかと思います。
 それでは、今回Ⅱ期事業ですけれども、Ⅰ期の事業では、今回の契約案件と同じくらいの長さと思われる中防大橋が整備されていますけれども、この橋の長さ、幅員は幾らですか。また、この橋の上部工の予定価格と落札価格は幾らだったのか伺います。

○田中港湾整備部長 中防大橋の長さは二百二十九・九メートルでございます。幅は三十七・三メートルでございます。また、上部工のけた製作・架設工事の予定価格は三十四億二千三百万円、落札価格は三十四億一千二百五十万円でございます。

○清水委員 長さ、幅員もほぼ同程度の橋の工事になっているんですけれども、Ⅰ期の工事の落札率は九九・七%になっています。また、この数年間の財務局からいただいた資料の中でも、都の発注した工事の落札率は九〇%以上になっています。
 今回、予定価格三十一億、落札額ほぼ十七億ということになると、これは五七%になります。予定価格は材料費や労務費などを積算して公表したものであり、適正な価格だとすれば、その四三%が、何らかの形で削減しているか、大幅な赤字を予定で応札するか、このような落札結果が出るのは異常なことです。
 こういうようなことが全国で起きていて、長野県では、落札業者が下位価格から五者の平均値の八〇%以下の場合はダンピングとみなす低入札調査新制度を導入したりしています。その結果、四年には七〇%、二〇〇五年には八〇%台になっているというようなことが起こっている中で、本当にこの五七%の落札率で安全性などが担保できるのかとか、さまざまな疑問を私は投げかけたわけですけれども、直接の契約局ではないということで、そこら辺のご答弁は財務局でということになっておりまして、ここの意見しかいうことはできないんですけれども、こういう工事について、品質の確保や契約内容の確実な履行が特に求められているけれども、どのような対応を考えているのかお伺いいたします。

○田中港湾整備部長 港湾局におきます工事の実施に当たりましては、品質の確保や工事中の安全管理を図るため、現場における施工管理に万全を期しているところでございます。
 特に本件のような低価格入札の工事におきましては、品質管理や安全管理等の一層の徹底を図る観点から、受注業者に対し、豊富な施工実績を有する監理技術者の配置や綿密な施工計画の策定を強く指導してまいります。
 また、現場監督員による施工状況確認を一層充実するとともに、抜き打ち検査を実施するなど監督体制を強化し、工事の品質確保や契約内容の確実な履行を図ってまいります。

○清水委員 いずれにしても、落札率が異常な低価格であるということは大問題であることを指摘しておきます。
 以上です。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対し意見のある方は発言を願います。

○清水委員 今回の契約議案に反対の意見を述べます。
 契約の問題で、入札した企業がすべて六、七カ月の指名停止を受けており、全国の談合が大きな社会問題になっているときに、急ぎ過ぎる発注は控えるべきです。落札率が五七%と、過去に例のない低価格での契約であることも問題です。
 臨海副都心開発は、これまでにも二兆円以上の都財政投入が行われ、今後も大きな投入が予定されており、今回の工事もその一例です。だれの目にも破綻が明らかになっている臨海開発に、これ以上都財政投入、基盤整備を進めるべきではありません。
 以上、反対の意見を述べます。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案については、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大塚委員長 次に、報告事項、平成十七年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて外五件に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 六月一日開催の当委員会におきましてご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願いたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、報告事項関係の資料は3から14までの十二項目でございます。
 恐れ入ります、三ページをお開き願います。3、臨海関係第三セクターの収入内訳でございます。
 株式会社東京テレポートセンター、東京臨海副都心建設株式会社、竹芝地域開発株式会社の三社の合計を、平成十年度以降の営業収益とその内訳をビル事業収入とその他に分けて、億円単位でお示ししてございます。
 なお、ビル事業収入には、東京臨海副都心建設株式会社及び竹芝地域開発株式会社が、その所有するビルを一括して株式会社東京テレポートセンターに賃貸するとともに、ビル運営の一切も同社に委託しておりますいわゆるサブリース契約による賃料収入を含んでございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 四ページをお開き願います。4、臨海関係第三セクタービルにおける都施設の入居状況でございます。
 各都施設の賃貸期間、入居面積、入居ビル名をお示ししてございます。ごらん願いたいと存じます。
 五ページをお開き願います。5、臨海関係第三セクタービルの入居率でございます。
 臨海関係第三セクターが所有しているビルごとに、平成十八年三月末時点の入居率をお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。6、臨海関係第三セクターの経営安定化策の実施状況でございます。
 経営安定化策に関しまして、上段に東京都の支援を、下段に金融機関の支援を、それぞれ区分欄に記載の項目ごとに内容と実施状況をお示ししてございます。ごらん願いたいと存じます。
 七ページをお開き願います。7、主な第三セクターの法的整理、東京都関連以外でございます。
 民事再生法が施行されました平成十二年四月以降、東京都関連以外の第三セクターが法的整理を行ったもののうち、負債総額の大きいものにつきましてお示ししてございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 八ページをお開き願います。臨海関係第三セクターに係る金融機関への元本返済額等でございます。
 平成元年度から十六年度までの金融機関への元本返済額及び支払い利息の各社の総額につきまして、億円単位でお示ししてございます。
 九ページをお開き願います。9、臨海関係第三セクターの役員一覧でございます。
 平成十年度以降の三社ごとの常勤役員をお示ししてございます。ごらん願いたいと存じます。
 一〇ページをお開き願います。10、特定外貿ふ頭の管理運営に関する法律で緩和された規制でございます。
 事項欄記載の項目ごとに、法改正による規制緩和の内容を、変更の概要としてまとめてございます。ごらん願いたいと存じます。
 一一ページをお開き願います。財団法人東京港埠頭公社が管理しているふ頭施設の利用状況、平成十七年度でございます。
 公社が所有いたしますふ頭施設である(1)の外貿コンテナふ頭、(2)のお台場ライナーふ頭、(3)のフェリーターミナルそれぞれにつきまして、施設の概要及び借り受け者をお示ししてございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 一二ページをお開き願います。財団法人東京港埠頭公社職員数の推移でございます。
 過去五年間の職員数の推移を部門ごとにまとめたものでございます。
 一三ページをお開き願います。13、ゆりかもめ開業以降の主な事故及び故障でございます。
 自然災害によりますものを除いて、今回の事故以前の、復旧までに百分以上運休した主な事故及び故障の発生日時、支障の概要及び講じた対策を時系列でお示ししてございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 一四ページをお開き願います。14、ゆりかもめ車両の検査体制と内容でございます。
 検査の種別、検査期間、検査体制及び内容についてお示ししてございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 まず、臨海三セクについてお伺いいたしたいと思いますが、これは私見でございますが、私としては、バブルのときの負の遺産の整理、大きくいえばそういうふうにとらえております。負の遺産の整理ならば、やはりなるたけ早くやった方がいいと、こういう見地の中で質問をさせていただきたいと思います。
 日本が高度成長をずっと続けてきまして、アメリカから大変憎まれた時期がありました。それがプラザ合意という一つのものになりまして、アメリカの金融政策に日本がまさに巻き込まれたという感じがします。その中で、たくさん稼いだお金を結局国内に投資せざるを得ない。そのことが、土地を買ったりいろんなものをやってバブルを引き起しました。もともと実体のないところに、たくさんの外に置いてあったお金を国内で消費しましたから、平成二年にバブルがはじけた。
 平成二年でバブルがはじけたときの国富が、戦争のときが一四%といわれていますけど、バブルのときが一一%ということですから、いかに経済的な変動が物すごかったかということがわかると思うんですね。戦争の場合には、焼け野原になって目に見えましたけど、バブルのときには全くそういうのが見えませんでしたから、感じなかった。
 しかし、そのことによって日本に大きなことがまず起こったのがビッグバンだったと思うんですね。ビッグバンで銀行の再編がどんどんされました。国ももちろんお金をやりましたけど、焼け石に水という感じが続いてきて、十年ぐらい続いてきました。銀行が終わって、ある程度そういうふうな処置をしてきたときに、今度は民間の会社になりましたね。特に大企業なんかがそういう形になりました。
 私が都議会に出させてもらったのはちょうど平成九年でした。出てきたときは、本当にどういうふうに新しいやり方をしてマイナスにしようかということばっかりやっていました。ただ、青島さん、私は評価していないんですが、全然そういうところの指導力がなかった。そのことによって、石原知事になってかなりいろんなものをやってきたかなというふうに思います。
 最近、やっと銀行の方も、不良債権をある程度大枠においてやって、大変な利益を上げて、それから、大企業を中心ですけれども、そういう景気回復も出てきている。つい最近の大企業の事業税の調査を見させてもらったら、東京都内に、資本金が一億円以下の企業を含めて五十五万社あるそうですが、大企業といわれる一億円以上の会社は二万社、その二万社は、約五〇%から五三%がプラスという数字になっています。ですから、半分以上がプラスのものになっています。ただ、中小企業の一億円以下の資本金のところでは約三割ですから、七割がマイナスと、こういう状況にあるということでございます。
 ただ、そういうふうな中で、民間にしろ銀行にしろ、かなり内部努力をしてやってきました。銀行がやると、その次に会社がやって、その後役所がやってくるというのが大体のパターンでございます。やっとこさ役所が、こういうものに真剣になって手をつけてきたというふうに思います。
 やっぱり、我々が生きている間に、どうしてもどうにもならないときがあります。だから役所の人がサボってもいいということじゃありません。その辺を誤解しないでほしいと思うんですが、やっぱり時代をきちんと見て対応策をしていかなければ、これだけの負のものが出てくるわけですから、この点においては十分反省をして、今後二度とないような形で都政を運営していってほしいと、そういう思いで話を進めさせていただきたいと思います。
 臨海三セクが、五月十二日に東京地方裁判所に民事再生手続の開始を申し立てました。このような申し立てを行う場合に、金融機関を初めとする債権者と申し立てぎりぎりのタイミングまで交渉を行うものでありまして、また事前にこのような情報が公になると、風評被害が生じ、取りつけ騒ぎなどにより、つぶす必要のない会社までがつぶれてしまうということが往々にしてあります。民間会社は特にそうですが、そのような事情を考えますと、このたび申し立てまで情報管理を徹底してきたことについては、私はやむを得なかったのではないかと思っています。
 しかし、臨海三セクは都の監理団体でありまして、また委員会報告の資料3に記載のある再生手続開始申し立ての概要によれば、都に対して一定の負担を求めていることから、申し立て後においては、都は、民事再生に至った経緯や今後の見通しについて説明を行う必要があります。このような点を明らかにするために質問をさせていただきたいと思います。
 臨海三セクは、昭和六十二年から平成元年にかけて設立され、まさにバブルの絶頂期ですが、平成八年にすべてのビルが完成して全面開業となりました。しかし、バブル経済崩壊の影響を受け、平成十年に経営安定化策を策定し、今日まで経営改善に努めてきたと承知しております。
 そこでまず、これまでの経営改善の中身とその成果についてお伺いいたしたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、平成十年度以降、会社の内部努力に加え、都と金融機関の支援を受け、経営改善を進めてまいりました。会社は、内部努力といたしまして、賃料収入の増収、人件費、管理費等の経費削減などを実施してまいりました。平成十六年度決算で見ますと、この間、人件費は約二五%、委託費は約二二%削減してきてございます。
 都は、地代の減免措置や無利子貸し付け百七億円などを行ってまいりました。また、金融機関も、金利軽減措置など、都と同程度の支援を実施してございます。
 こうした経営改善の取り組みによりまして、臨海三セクは、平成十七年度見込みにおきまして七年連続の営業黒字を達成するとともに、初めて三社合計で経常黒字を計上いたしました。この間、年間支払い利息は約四十億円以上減少、また借入金残高も五百億円弱減少などとなっておりまして、経営安定化策は、長期間の景気低迷の中で相当の成果を上げてきたと考えてございます。

○松原委員 ただいまの答弁によりますと、経営安定化策は相当の効果を上げて、臨海三セクの経営改善は着実に進んできたとのことであります。しかし、そうであるならば、どうしてこの段階で抜本的な見直しを行ったのか疑問であります。経営安定化策は十年度から十九年度末までの十カ年計画であって、計画終了まではまだ二年を残しているわけであります。
 そこで、どうしてこの段階で抜本的な見直しを行うこととなったのか、お伺いいたします。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、約三千三百億円に上る金融機関からの借入金を抱え、完済までに五十年以上を要することから、金利上昇による利息支払いの増加が懸念されるなど、今後の金融情勢を総合的に勘案したところでございます。
 仮にでございますが、変動金利が一%上がると、年間約二十五億円の利息支払いの増加となります。こうしたリスクを抱えながらこれまでと同様の改善策を続けることは困難と判断し、経営安定化策の計画終了を待たず、早期に債務を大幅に圧縮して再生を目指すことが必要と考えました。

○松原委員 最近の報道を見てみますと、金融機関の経営体力が大きく改善されていて、利益が大変な勢いで出ております。大銀行は特にそのようでございますが、その点から見ても、債務圧縮についての金融機関の協力も得やすいのではないかというふうに思われます。また、抜本的な見直しを行うには大変いい時期ではないかというふうに私は考えております。
 さて、その抜本的見直し、すなわち多額の負債を圧縮するには、金融機関の債権放棄を要請することになります。その際、私的整理ガイドライン、特定調停、会社更生法などさまざまな手続があります。例えば、大阪市は大阪ドームについて、また大阪府ではりんくうゲートタワーについて、民事再生手続を採用せずに、会社更生法に基づく民間売却によりまして処理いたしました。また、隣の千葉県では、千葉県土地開発公社について、特定調停により抜本的見直しを行ったとも聞いております。
 そこで、臨海三セクの場合にはどうして民事再生を選択したのか、お伺いいたします。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクが、抜本的見直しに当たりまして、さまざまな法的手続のうち民事再生手続を選択したのは、次の理由によります。臨海副都心開発は総仕上げの段階であり、都が責任を持って開発を推進するには、今後も臨海三セクを適切に活用することが必要であります。そのため、臨海三セクの経営基盤が強化されることで、引き続き開発の推進的役割を果たしていけること。二番目といたしまして、破産など第三者への売却では、資産価値の毀損により関係者に大きな損失が生じるのに比べ、今回の民事再生手続では、債務の圧縮などの策を講じることで、再建可能と考える関係者の理解が得られやすいこと。三番目といたしまして、投機の対象となって第三者に売却されることが回避され、テナントなど進出事業者の信頼性が維持されること。四番目といたしまして、手続の透明性、公正性が確保されるとともに、迅速に再生手続を完了することができること。
 しかしながら、何といいましても、臨海三セクは、これまでの経営安定化策の成果として、民事再生手続により再建可能となる経営状況になったことが大きいと考えてございます。

○松原委員 これから臨海副都心開発が総仕上げの段階に入ってまいります。臨海三セクの果たす多様な機能の集積拠点形成という役割は、ますます重要になってきておると思います。そのような中で民事再生により臨海三セクを存続させたことは、評価できるというふうに私は思います。
 また、都、ひいては都民を初めとする関係者の負担が最小限となるようなスキームを選択したとのことでありまして、今この段階においては最善の選択肢であったと思います。しかしながら、最小限とはいうものの、都に一定の負担が生ずることは避けられないわけであります。既に裁判所により民事再生手続の開始決定がなされているとのことであり、今後、裁判所の管轄のもと、再生計画が作成されます。また、再生計画の中で具体的な負担額も確定すると承知しております。しかし、やはり都の負担がどのぐらいになるかということは大変気になるところであります。
 そこで、現在臨海三セクが予定している再生計画案の内容と、その要請されている都の負担につき、詳しく説明願いたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクが予定しております再生計画案の内容でございますが、負債総額は三千八百億円、うち金融機関からの借入金が三千二百八十億円でございます。債権者から債務免除を受けるとともに、減資を行います。三番目として、三社は合併し、ビル事業、インフラ管理などを行う新会社を設立する。四番目といたしまして、都に対して新株を発行して現物出資、これはテレコムセンタービル、青海、台場、有明の各フロンティアビルの底地でございますが、この現物出資を受ける。
 この再生計画案に沿いました都の負担でございますが、具体額は今後の手続の中で確定いたしますので、現段階の試算でお答え申し上げますと、債権放棄につきましては百億円程度と見込まれます。
 また、減資につきましては、一〇〇%減資が予定されてございまして、この場合の都の負担額は約二百八十一億円となります。
 現物出資につきましては、都の実質的な負担がない形で実施したいと考えてございます。

○松原委員 ただいまの答弁ですと、現段階での試算は、都の債権放棄が約百億円、減資が約二百八十一億円とのことであります。大変貴重な税金でございますから、都は、このことを厳粛に受けとめた上で、臨海三セクの経営改革が進むよう指導監督してもらいたいと考えます。
 また、都の実質的負担のない形で底地の現物出資を行うとのことでした。現物出資ということであれば、新たな支援ではないかと思うのが普通でありまして、どうしてこれでニューマネーの投入がないといえるのか、よく理解できません。
 そこで、冒頭でも申し上げましたが、都民への十分な説明を行うべきであります。都に実質的負担のない形で現物出資するとはどういうことなのか、お伺いいたします。

○岡田団体調整担当部長 東京港埠頭公社の民営化に合わせまして、段階的にふ頭用地を公共化いたします。都は、平成十八年度に公共化したふ頭用地を活用いたしまして、臨海三セクの四棟分の底地と交換し、その後、底地を臨海三セクに現物出資するものでございます。
 この一連の手続により、各団体のメリットといたしましては、例えば埠頭公社では、公社の財政基盤の強化によりまして国際競争力を強化してまいります。
 東京都では、背後の都有地との一体化による外貿ふ頭の再編強化を図ってまいります。また、震災時における緊急物資の受け入れなど、公共利用の確保ができます。
 最後に臨海三セクでございますが、土地の現物出資によりまして資産価値が高まり、また地代負担の軽減による収支改善効果、こういったものがあると考えてございます。

○松原委員 なるほど、都に実質的な負担が生じないことはわかりました。あわせて防災機能が、今の答弁ですと強化されるとのことでありますが、ぜひそごのないよう土地交換などの事務を進めてもらいたいと思います。
 さて、債権放棄、減資など民事再生の一連の手続を経て三社は合併し、ビル事業等を行う新会社を設立するとのことです。今後の開発の推進に当たっては、この新会社を活用していくことになりますが、ここで大切なのは、新会社が安定した経営を確保できるかということだと思います。
 臨海副都心は、まち開きから十年を過ぎ、年間の来訪者が今や四千万人を超えるまでに成長いたしました。フジテレビやパナソニックなど世界的な企業も多数進出し、業務や商業など多様な機能が集積してきています。首都東京の活力を支える地域としての役割が本当に求められていると思っております。
 臨海副都心開発がハード整備をほぼ完了し、ソフトの比重が相対的に高まっていく中で、多様な機能の集積拠点としての新会社の役割はますます重要であります。新会社は、大企業だけではなく中小の事業者にとっても安心して入居していただけるような安定した経営を確保する必要があります。しかも、都が新たな支援を行うことがない自立した経営であるべきであると思います。
 さらに、臨海地域におけるエリアマネジメントを担う持ち株会社が設立される予定であります。持ち株会社については後ほどまた議論いたしたいと思いますが、結論からいえば、臨海副都心開発を一層推進するためには、持ち株会社グループに参加予定である民営化後の埠頭公社、臨海熱供給、ゆりかもめ、ビッグサイトとの連携を強化していく必要があります。このような点から、新会社は、なるべく早い時期に持ち株グループに参加すべきであると考えますが、そのためには、一刻も早い経営基盤の安定化が今求められています。
 そこで、新会社は自立した安定的な経営を確保できる見込みがあるのかどうか、お尋ねしたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 民事再生手続後の三社が合併して設立されます新会社は、自立した安定的な経営を確保する必要があることは当然のことでございます。そのため、貸し付けなど新たな都の支援は行わず収支改善を図ること、二次ロスを生じさせない、こうしたことを基本といたしまして、具体的には大幅な債権放棄による利息支払いの減少、底地の現物出資による地代負担の軽減、事業再構築やビル事業における戦略的展開による収入の確保などの収支改善を図ってまいります。
 また、底地の現物出資による効果といたしまして、臨海三セクは、敷地の所有権を取得することによりまして資産価値が向上するとともに、将来の地代上昇のリスクを回避できると考えてございます。

○松原委員 ただいまの答弁のとおり、自立的で安定した経営を確保する見込みがあるとのことであります。しかし、これも再生計画が裁判所によりまして認可されてのことだと思います。都においては、関係者との協力を進めて、再生計画の成立を図っていってもらいたいと思います。
 続いて、公社民営化についてお伺いいたします。
 東京港の国際競争力の強化に向け、四十年前から続いている古い公社制度を抜本的に転換し、公社民営化に踏み出すことを決断したことは、我が党のこれまでの主張にも合致いたしまして、大変大きく評価していきたいと思います。
 しかし、民営化が単なる看板のかけかえに終わっては、意味がありません。真の民営化に向け条件整備を行っていくことが必要ではないかと考えております。今回の民営化に関しては、都として、国の譲歩を引き出すなど一定の成果を上げていますけれども、依然として国の関与が残っております。今後の会社経営改革の道筋を考えた場合に、真の改革を行うためにも、さらに国の関与を排除していく方向が望ましいと考えます。
 そこでまず、一層の緩和に向けた今後の取り組みをどのように考えているのか、お尋ねいたします。

○江津港湾経営改革担当部長 今般の承継法の改正におきまして、都としては、国にさまざまな働きかけを行い、貸付料設定基準の撤廃や事業計画の認可制から届け出制への変更など、一定の規制緩和を実現してまいりました。しかし、理事ご指摘のように、定款変更や剰余金の配当、処分などにつき国の認可制が残るなど、まだ規制緩和が不十分な部分がございます。
 このため、政省令の改正や国への提案要求の時期をとらえて、さらに規制緩和が図れるよう、国に強く働きかけてまいります。

○松原委員 ぜひ国への働きかけを進めていただきたいと思います。
 しかし、一方で現行の公社制度は、約四十年前の外貿埠頭公社の仕組みを引き継ぎまして、ふ頭の上部施設のみならず、ふ頭の用地をも丸抱えで所有しています。このことは、公社のフットワークをそぐとともに、港湾の高コスト構造の一因ともなっております。
 こうした丸抱えでの整備運営方式は、世界の港湾と比較すると特異な仕組みのようであります。そういった意味では、ふ頭用地の公共化は、規制緩和とともに、民営化の効果を発揮していくための条件の一つと考えられます。
 そこで、世界の主要港の整備運営方法はどうなっているのか、また、ふ頭用地の公共化の効果をどのように考えているのか、お尋ねいたします。

○江津港湾経営改革担当部長 まず、世界の主要港の整備運営手法でございますが、ニューヨーク・ニュージャージ港、ロッテルダム港、釜山港などの主要港におきましては、ふ頭用地を国や港湾管理者が所有し、荷役施設や管理棟などの上部施設を民間事業者等が整備運営する公設民営方式が主流となっており、用地の公共化は世界のスタンダードともなっております。
 このたびのふ頭用地の公共化は、世界的な公設民営方式の流れに沿った取り組みであり、公社は上部施設に資金投入を集中でき、国際競争力の強化につながっていくものと考えております。
 また、背後の都有地と一体となったふ頭機能の再編強化が可能になることや、震災等の非常時に緊急物資受け入れなどの公共利用を確保することなどの効果がございます。

○松原委員 ぜひ国際競争力の強化に向けて、ふ頭用地の公共化を推進していただきたいと思います。
 一方で、先日、我が党の吉野議員の代表質問におきまして、港湾局長は、民営化の効果、ねらいとして、コスト低減、利用者サービスの向上と事業拡大、多角化の二点を挙げられていますが、その内容についてさらに具体的にお伺いしたいと思います。
 まず、一点目のコスト低減、利用者サービスの向上についてですが、厳しい港湾間の国際競争を勝ち抜いていくためには、港湾コストを下げることが最大の利用者サービス向上につながりますけれども、それだけではなくて、利用者の声に十二分に耳を傾け、利用者ニーズにきめ細かく対応していくことが大切であると考えます。
 そこで、今後、ぜひとも利用者の声を会社経営に適切に反映する仕組みをつくってほしいと思いますけれども、この点について局の方の所見を伺いたいと思います。

○江津港湾経営改革担当部長 理事ご指摘のように、経営に利用者の声を反映させるという顧客第一主義の姿勢は、会社経営の基本であると考えております。現在の公社では、意思決定機関である理事会や評議員会のメンバーに利用者側の代表が構成員として加わるほか、ふ頭借り受け者の意向を反映し、ふ頭事業の円滑な運営を図るために、諮問機関として外貿埠頭運営委員会を設置しておりますけれども、こういった利用者の声を組織運営に取り入れていく仕組みがつくられてございます。
 新会社におきましても、利用者の声を経営に適切に反映する仕組みは不可欠であるというふうに認識しておりまして、利用者本位の公社のよき伝統を引き継ぐという意味からも、今後、早急に設置に向けた検討を行ってまいります。

○松原委員 利用者ニーズに適切にこたえて、利用者に喜ばれる港づくりにつながることを望んでおります。
 次に、民営化のねらいの二点目であります事業拡大、多角化についてお伺いいたしたいと思います。
 今後とも東京港が首都圏におけるメーンポートとしての役割を果たし、首都圏の産業と生活を支えていくことは必要なことであります。そのためには、主力外貿ふ頭を整備、管理する埠頭公社が、今までのふ頭の管理にとどまらず、国際物流機能の向上を担っていくことも重要なのではないかと思います。
 そこで、事業拡大、多角化をどのように今後進めていくつもりなのか、お伺いいたします。

○江津港湾経営改革担当部長 新会社は、出資を通じた事業拡大により、会社の収益性向上などの経営基盤の安定化を図るとともに、民間事業者が主体となる港湾物流の機能強化の取り組みにおいて、事業者間の調整役としての役割を果たすことが期待されております。
 具体的には、新会社は、ターミナル機能拡張の一環として、出資等を通じて船社等が利用するターミナル背後のコンテナ置き場の共同運営を行うことや、公社時代のノウハウを生かした整備等に係る手法の提案など調整機能を発揮することで、東京港の国際物流機能の向上に貢献をしてまいります。

○松原委員 今までの答弁で、民営化の必要性が改めて認識できたかと思います。これから真の民営化の実現に向けて、今後とも精力的に頑張っていっていただきたいと思います。
 次に、持ち株会社構想についてお伺いいたします。
 先月発表した持ち株会社構想では、臨海地域を活動基盤とする監理団体を、持ち株会社方式を活用して経営統合することとしています。新聞紙上においても、ホールディングスという言葉が目につくようになっております。民間でも導入する企業が相次いでおります。
 そこでまず、民間ではどのような目的でこの制度を導入し、どのような効果を上げているのか、お伺いいたしたいと思います。

○斉藤総務部長 民間におけます持ち株会社導入の状況についてでございますが、平成九年の独占禁止法改正に伴いまして、子会社の株式を所有いたしますが直接事業を手がけない純粋持ち株会社の設立が可能となったことによりまして、民間においては新たな経営改革の手法として、グループ全体の中長期的戦略に基づきます一体的な事業展開を推進するために導入している例が多く見られます。例えばイトーヨーカ堂とセブン-イレブン・ジャパンなどが設立いたしましたセブン&アイ・ホールディングスは、環境変化にいち早く対応し、グループ全体の企業価値を増大させることを目的としてございます。
 現在、上場企業だけで五十を超える持ち株会社が設立されておりますが、社団法人日本監査役協会の報告書によりますと、持ち株会社に移行した企業におきまして、企業の競争力強化や効率的経営体質の構築、機動的なグループ編成などの成果があったとされてございます。

○松原委員 ただいまのご答弁のように、民間ではさまざまな事例があって、成果を上げているということですけど、自治体で持ち株会社方式による経営改革を行った例は聞いたことがありませんが、やるとすれば東京都が初めてになるんですね。
 そもそも、なぜこのような監理団体改革を行うこととしたのか、その背景や目的についてお伺いいたします。

○斉藤総務部長 持ち株会社による監理団体改革の背景と目的についてでございますが、これまで臨海地域では、コンテナふ頭などの国際物流基盤の整備や臨海副都心開発の先導役としてさまざまな監理団体を設立いたしまして、それぞれが特性を生かしながら、都と一体となって、地域の開発、整備を進めてまいりました。
 現在、東京港は、アジア諸国の躍進に伴います国際競争の激化の波にさらされている一方、臨海副都心は、まちづくりが総仕上げの十年に入るという新たな局面を迎えてございます。このために、各団体には、より効果的、効率的な事業運営を行わせる必要が生じてございます。
 昨年十一月の行財政改革の新たな指針では、団体ごとの存在意義を検証した上で、団体のあり方や事業について見直すことといたしております。持ち株会社構想は、この指針にのっとった監理団体改革といたしまして、臨海地域を活動基盤といたします団体をグループ化し、より機動的な事業運営と相互連携によります相乗効果の発揮によりまして、経営効率の向上を図るものでございます。

○松原委員 今回の持ち株会社構想について、臨海三セクの救済塔だという一部の報道もありますけれども、これが昨年十一月の行財政改革の新たな指針に基づく改革であるということはわかりました。
 東京港が国際競争力を高めていくためには、主要コンテナふ頭を経営する東京港埠頭公社の役割が大きいことは論をまつまでもありませんし、臨海副都心開発の総仕上げのためには、都市基盤を支えるゆりかもめや臨海熱供給などの監理団体を今後とも活用していく必要があるとしたのも当然のことであります。
 しかし、こうした団体は、純粋な民間企業と異なりまして、公共的な目的で設立された第三セクターであるということを忘れてはなりません。持ち株会社という仕組みが先駆的なものであるということは評価していますけれども、経営統合することによって具体的にどのような効果があるかということを明確にしていく必要があると思います。
 そこで、今回の構想にはどのような効果があると考えているのか、わかりやすくお答えいただきたいと思います。

○斉藤総務部長 持ち株会社によります経営統合の効果といたしましては、大きく分けまして二つ考えられます。第一は、各団体の経営基盤のさらなる強化でございます。重複する管理部門、例えば総務部門の一部の集約などによりまして、子会社は事業執行に専念いたします。そして、機動的な運営を行うことができるようになると考えます。また、グループファイナンスによるスケールメリットを生かしました資金調達や経営資源の相互融通によります経営の効率化を図ることが可能となります。これによりまして、各団体の経営基盤の強化が図られるという考え方でございます。
 第二は、東京港と臨海副都心のさらなる機能強化でございます。これまでは、各団体は個別の事業目標の達成に邁進してまいりました。今後は、持ち株会社のもとで、グループ全体の目標に沿いまして相互連携による相乗効果を生み出していくことで、港湾コストの低減や臨海副都心への来訪者等へのサービス向上など、各団体の設立目的でございます公共性が一層発揮され、東京港の国際競争力強化や臨海副都心の魅力向上といった政策効果の形で、統合効果を都民に還元できるものと考えてございます。

○松原委員 ただいま、東京港や臨海副都心の機能を強化できるという答弁がありましたが、ぜひ早期に統合効果を発揮して、実のある改革となることを期待しております。
 ただし、東京港の国際競争力強化や臨海副都心開発の推進などは、基本的には都が責任を持って行っていくべきであると考えます。
 そういった意味では、都と持ち株会社が一体となって、いわば車の両輪となって事業を進めていくことが大切であります。そのためには、グループの経営戦略を立案する持ち株会社に対しまして、公的な関与を担保しておく必要があると思いますが、都としては、持ち株会社に今後どのように関与しようとしているのか、お伺いいたします。

○斉藤総務部長 持ち株会社グループにおきましては、経営と事業の分離によります経営効率の向上という持ち株会社の仕組みから、その効果的経営のためには、本社とグループ各社との明確な役割分担が最も大切であると考えます。個々の事業分野におきましては、各社が本社の策定いたします経営戦略のもと、それぞれの経営責任で迅速な事業展開を図っていくこととなります。
 このため、持ち株会社に対します都の関与に当たっては、このグループは、臨海地域のエリアマネジメントを都と一体となって担っていくという公的な目的から設立するものでありますため、都の施策との整合性を十全に確保していく観点から、持ち株会社本社の重要な役割でございますグループ全体の経営戦略の立案などの基幹的な部分に対しまして、都として適時的確な指導監督を行ってまいります。

○松原委員 都が適正に指導監督を行っていくということでありますが、一方では、持ち株会社が各子会社との間に入ることによって、我々議会との距離が遠くなって、議会のチェック機能が弱まるのではないかと危惧する声もあります。持ち株会社構想が成果を上げていくためには、議会としても適切に情報を把握して、チェック機能を果たしていく必要があります。
 持ち株会社グループについて、どのように議会の関与を担保しようとしているのか、お伺いしたいと思います。

○斉藤総務部長 これまで都議会へは、毎年度、各監理団体の経営状況等の報告を行うなど、各団体の現況を明らかにしてきたところでございます。経営統合によりまして現在の監理団体が持ち株会社の子会社となった後も、議会を初め都民に対する説明責任を果たしていくためには、民間の持ち株会社の株主への経営報告などを参考にいたしまして、子会社単位を含めグループ全体の連結財務諸表の作成等による経営状況の報告など、適切な措置を講じてまいります。
 さらに、今後持ち株会社の組織形態や経営手法を構築していく中で、議会の目が届くような仕組みづくりについて検討してまいります。

○松原委員 最後の質問になりますけれども、私は、東京港と臨海副都心を擁する臨海地域は、首都圏経済を支える物流機能と東京の魅力と活力を高める都市機能を担う重要な地域であると考えます。また、オリンピックの主要施設の立地が予定されておりますし、臨海地域の重要性はさらに増すものと考えます。臨海三セクの民事再生申し立てもありましたが、一方、公社民営化や持ち株会社構想など、新たな取り組みも始まります。
 先日の我が党の代表質問に対して知事に答弁をいただきましたけれども、実務者の責任者である局長に、最後に、臨海地域の機能強化にかける意気込みと今後の抱負を伺って、質問を終わります。

○津島港湾局長 臨海地域は、大都市東京にとって欠かせない機能を担っておるというふうに考えております。東京港は、都民のみならず首都圏四千万人の生活と産業を支える一大物流拠点であるとともに、臨海副都心は、知事が答弁したように、首都東京の新しい魅力を発信する将来性に満ちた東京の財産であるというふうに考えております。この東京の財産は、自然発生的に生じた財産ではございませんで、多くの関係者の、都議会を含めましたさまざまな方々の長年の支援、努力のもとに創造された財産でございます。
 したがって、持ち株会社構想は、こうした臨海地域の持つポテンシャルをより大事に向上させるための土台づくりを目指すものだというふうに考えております。具体的に申しますと、臨海地域は、物流、港湾機能と都市機能、これらをさまざまな面で調和を図りながら、バランスのとれた地域として育成していく必要があるというふうに考えます。そういう意味で、この持ち株会社構想は、こうした要請に十分こたえた開発を可能とする方策だというふうに信じております。
 ご指摘がありましたように、今後、都は持ち株会社と車の両輪となりまして、成熟した都市東京の象徴となるよう、臨海地域の発展を目指してまいります。

○いのつめ委員 いのつめです。
 港湾局は、私たちの今議会の代表質問で、三社が三セク史上最悪の破綻に立ち至った原因はとの問いに対し、金融情勢の変化が今後の経営に与える影響を勘案し、早期に債務を圧縮して経営基盤を強化するためと答弁しています。
 しかし、平成十年、経営安定化策を策定したとき、金利の変動を想定し、金利上昇リスクも当然見込んでいたはずだと思いますが、いかがでしょうか。

○岡田団体調整担当部長 経営安定化策の策定に当たりましては、平成十年当時の経営状況をもとに、ビル事業収入、人件費、委託費、減価償却費、修繕費などの経費見込みに内部努力を反映させまして、さらに金利上昇リスクなどの分析を行った上で、平成二十三年度単年度黒字達成、平成四十八年度累積黒字達成という収支見通しを作成したものでございます。
 なお、毎年つくります事業計画を作成する際にも、その時々の経済状況を勘案しながら、金利見込みも織り込んでいるところでございます。

○いのつめ委員 そうであるならば、金利上昇を今回の民事再生の原因とするのは理解ができません。金利上昇は、三セクに限って起こっていることではありません。それを原因にするのは、やはり納得することができません。民間のビル事業者は、金融機関からの貸し渋りや貸しはがしで苦労しながら経営を維持しています。
 真実を教えていただきたいと思いますが、なぜこの時期に民事再生なのか教えてください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、経営安定化策を着実に実施することで七年連続の営業黒字を達成するなど、経営改善に相当の成果を上げてきたところでございます。しかし、この間、経費削減を徹底して行ってきたがゆえに経費の削減余地が少なく、また二〇〇三年問題を契機として、新規入居者へのフリーレント期間の拡充などによりまして実質的な賃料水準が伸び悩んでいることなどから、金利上昇リスクが経営に与える影響は、平成十年当時と比べますと大きくなってきていると考えてございます。
 このような状況の中、三千三百億円に上る借入金を抱える臨海三セクは、金利上昇による支払い利息の増加による経営への影響が懸念されるため、早期の債務圧縮を目指し、民事再生を申し立てたものでございます。

○いのつめ委員 賃料が上がらないといって困っている民間のビル事業者もたくさんいらっしゃいます。そして、三セクは大丈夫といっていたやさきに民事再生では、納得ができません。
 金融機関がことしは契約更新を渋ってきたという経過があり、業績が上がり好調の銀行が、今のうちにと金融機関主導で民事再生を行ったのではないですか。

○岡田団体調整担当部長 今回の申し立ては、完済までに長期間を有する借入金を抱えており、金融情勢の変化が今後の経営に与える影響を総合的に勘案いたしまして、早期に債務を圧縮するため、臨海三セクが民事再生を申し立てたものでございます。
 したがいまして、ご指摘のような銀行主導の民事再生というのは正しくないと考えてございます。

○いのつめ委員 金融機関と交渉していた三セクは、今回も更新できればと思っていた、それなのになかなか更新に応じてくれなかったので民事再生になったと考えられます。あくまで金利上昇が原因というなら、負債のうちの変動金利と固定金利の割合と利率をお聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 変動金利を適用している借入金は、全借入金の約七五%でございます。仮に一%金利が上昇すると仮定いたしますれば、支払い利息は二十五億円程度増加することになります。
 なお、ご質問の具体的な金利についてでございますが、金融機関及び借り手側双方に守秘義務が課されております。また、一般的商行為の慣習からも明らかにしてございません。このようなことから、これまで、同様のご質問について、公にできないというお答えをしてきたところでございます。

○いのつめ委員 一%急に利率が上がるということはなかなか考えられないという思いでございますけれども、利率を教えていただけないのであれば、今回の変動金利の適用の七五%に対する額がどのくらいかということをはかるわけにはいきません。三セクの経営をそれがどのくらい圧迫することになるのかも判断できない状況です。これでは、都民に納得してもらえる説明もできません。
 また、これまで銀行には一千億円返済している、銀行主導の民事再生といわれても仕方がない。三セクと金融機関との契約更新の交渉の経過を教えてください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、毎年度、年度末の契約更新に向けて銀行と交渉してきました。今年度も、臨海三セクは、契約更新に向け金融機関と交渉を続けてきたところでございますが、これまでと同様の経営改善策を続けることよりも、早期に債務を圧縮して経営基盤を強化することを選択し、五月十二日に民事再生を申し立てたものでございます。

○いのつめ委員 ぎりぎりまで更新の話し合いをしてきたとお答えになりましたが、日経新聞の五月十六日の「臨海三セク破綻の構図」という記事には、都が内部で臨海三セク三社の民事再生法による処理を検討し始めたのは、昨年、これは平成十七年秋とありました。産業労働局がファッションタウンビルやタイム二十四の民事再生を行うことに決めたころですけれども、都が民事再生による処理を検討し始めたのはいつなのか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 経営安定化策が相当の成果を上げてきているとはいえ、臨海三セクは債務超過状況でございます。したがいまして、さらなる経営改善に向けて、都は不断に検討を続けてきているところでございます。
 特に昨年十七年度におきましては、経営安定化策が十九年度末までということから、二十年度以降の臨海三セクの経営のあり方についてどうするのか、特定の考え方にとらわれることなく、あらゆる手法、可能性について検討してきたところでございます。

○いのつめ委員 私は、民事再生による処理を検討し始めたのはいつかということをお伺いしたのですが、ちょっとお答えがずれているような気もいたします。
 続けて質問いたしますが、日経新聞では、住宅供給公社との統合案も出たとありますが、臨海三セクの民事再生で住宅供給公社をスキームの中に組み入れることは検討しなかったのでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 新聞記事についてのご質問でございますが、住宅供給公社との統合については検討してございません。

○いのつめ委員 新聞が間違ったことを書いていることになるとおっしゃっているのかと思いますけれども、私たちも、住宅供給公社と統合という案が出たということは聞き及んでおるところでございます。こうなってくると、案が出ていないというので、それはそれでしようがないことですけれども、でも、私たちはそれを聞いている。そうなってくると、じゃ、一体エリアマネジメントというのは何なんだろうということが出てきます。
 あくまで住宅供給公社との統合案は出なかったとおっしゃるのでしたら、それはそれで結構ですが、もう一度確認したいと思います。住宅供給公社との統合案は出ていなかったんですね。

○岡田団体調整担当部長 同じお答えになりますが、住宅供給公社との統合については検討してきてございません。

○いのつめ委員 あくまでそういうことでしたら、次の質問に移らせていただきますが、昨年の秋には金利上昇の空気はなかったと私は感じておりますけれども、港湾局は、金融機関に借りかえのお願いをしてこなかったのでしょうか。金融機関の対応によっては、港湾局が策定した経営安定化策が道半ばでとんざすることになってしまいます。すべての交渉を三セク経営者だけに任せていたのか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクの借入金は、金融機関との間で結ばれました金銭消費貸借契約でございます。そういうことから、都は、契約更新の交渉窓口にはなり得ないわけでございます。毎年、臨海三セクが金融機関と交渉し、契約更新してきたところでございます。
 都でございますが、経営安定化策に基づき、臨海三セクの経営改善を指導監督する立場から、契約更新の状況につきましては、三セクの方から状況報告を受けているところでございます。
 また、銀行への説明会というものをやっているわけでございますが、ここに東京都は出席し、都の考えを説明するとともに、契約更新についての銀行団への要請はしてきたところでございます。

○いのつめ委員 昨年十一月十一日の決算委員会では、金融機関は引き続き臨海三セクを支援していくスタンスだと理解していると答弁されていました。これは、都が直接金融機関に当たった感触であったのでしょうか、それとも、三セク経営者から聞き及んだことだったのでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクから、ただいまご説明申し上げましように、報告を受けているわけでもございます。また、直接東京都は金融機関からも話を伺うということもあるわけでございまして、そうした上で、その時点で東京都としてつかんだ感触ということだろうと思います。

○いのつめ委員 直接金融機関から今後の支援を聞いていながら、先ほどは、いつからかというお話はありませんでしたが、新聞によると、民事再生の検討を始めたのは秋ごろではないかといわれていますけれども、なかなか用意周到であると考えられます。今までの質疑から考えると、どうも金利上昇だけが民事再生の原因ではないように思われてなりません。
 都は、三セク経営者の経営責任についてどのように考えているのでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、公認会計士による外部監査を受けていることに加えまして、都の監理団体であるということから、監査事務局による監査を定期的に受けているところでございます。
 いずれにおきましても、適正に会計処理されているとのことでございますし、例えば背任行為であるとか粉飾決算であるとかいったような、経営者について違法に該当するようなことはないということでございます。
 また、これまでの経営改善の状況を見てみますと、例えば営業利益で申し上げますれば、十一年度から七年連続で黒字を計上していること、さらに十四年度の中間の見直しにおきましても、計画では累積損失が一千六十三億円ということであったわけでございますが、そのときの実績では八百七十七億円で、百八十億円も改善してきていること、こういったようなことから、徹底した経営改善を会社はやってきたことは明らかでございますし、放漫経営といったものにも該当しないと考えてございます。
 さらに、この平成十年度から、会社は、役員数や社員数の大幅な削減にも取り組んできたところでございます。
 都としては、臨海三セクの経営者は、時々の経営状況の中でその責任を果たしてきたと考えてございます。

○いのつめ委員 それは、東京都のいろいろな面でのバックアップがあったからだと私は思っていますけれども、つい半年前まで、黒字です、大丈夫ですと説明しておいて、その舌の根も乾かないうちに、金利が上昇するので民事再生です、負担してくださいといわれたら、普通の株主だったら、当然経営者の責任を問うのではないでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 ただいまお答え申し上げましたように、臨海三セクが経営安定化策に沿って実施してきたこの間の経営改善の成果を見ますれば、経営者はみずからの経営責任を果たしてきたものと判断してございます。
 また、一般論ではございますが、半年前に民事再生を申し立てることを公表するといったようなことは、普通はないと思っております。

○いのつめ委員 私は、民事再生を公表するといったことではなくて、検討したのはいつですかということをお聞きしていただけですけれども、どうしてそういうことになるのでしょうか。
 都民が、今の答弁で納得するかどうか、私は、到底都民の立場では納得できない。責任はないということでは、どうやって都民に説明すればいいのか、私はよくわかりませんが、三セク経営者の責任を問わないというのであれば、当然経営安定化策を策定し、歴代の社長に都のOBを送り込んできた東京都の責任が問われることになるのではないでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 東京都は、臨海三セクの経営改善を指導する立場でございます。臨海三セクは、この間、相当の経営改善効果を上げてきてございまして、この改善効果があったゆえに、今回、再建を目指す民事再生の申し立てが可能になったのだろうと考えてございます。
 都は、関係者と協力いたしまして、民事再生手続が迅速に完了することを目指してまいりたいと思います。
 今後とも、臨海三セクを適切に活用いたしまして、臨海副都心開発を着実に推進していくことで、都の責任を果たしてまいりたいと思います。

○いのつめ委員 こうしただれも責任をとらない体質が今回の事態を招いているのです。債権放棄をしさえすればビル事業が順調にいくと考えるのは、私は間違っていると思っています。現在経常黒字を出しているといっても、今後のオフィス需要の変化には対応できず、同じ過ちを繰り返すことも懸念されます。
 都は、ビル事業を継続するために新会社に現物出資するとしていますが、なぜこれまでおつき合いのあった金融機関は出資せずに、東京都だけが現物出資するのでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、インフラ施設の管理や多様な企業の集積拠点となるなど、民間の利益追求だけではなし得ないような公共的役割を担ってございます。そのため、臨海副都心開発を着実に推進していくためには、引き続き、この臨海三セクを適切に活用することが不可欠でございます。
 そのためには、臨海三セクが自立した安定的な経営を確保できるかどうかがポイントになると考えてございます。臨海三セクは、事業再構築などの経営努力を実施するとともに、大幅な今回債務免除を受けることによりまして、年間六十億円の利息支払いが半減することで、収支改善が見込まれます。
 また、都が実質的負担のない形で臨海三セクの底地を現物出資して地代負担を軽減することで、経営基盤を一層強化するとともに、資本を充実させることができると考えてございます。
 ご質問の金融機関の出資ということでございますが、仮に金融機関に出資を求めた場合には、いわゆるデットエクイティースワップという、借入金を資本に振りかえる手法を金融機関から要請される可能性が高いだろうと考えてございます。この場合、債務免除と同じ利息支払いの減少効果は生まれますが、資本とはいっても実体がなく、資本構成上いろいろ問題が多いと考えてございます。そのため、金融機関に出資を求めていないと聞いてございます。

○いのつめ委員 たびたび自立という言葉が出てきますけれども、自立というのであるならば、私は、賃料も、底地の賃料ですが、今まで七五%減額していたところを、きちんとした地代をもらえばいいし、今回残っている二五%に当たる部分、これが幾らかお聞かせしたいと思いますけれども、現物出資の対象となっている臨海三セクの底地の賃料はお幾らですか。

○岡田団体調整担当部長 平成十七年度の見込みで申し上げますと、約四億円でございます。

○いのつめ委員 都の実質的な負担がない形で現物出資するということでしたけれども、これまで都に入っていた地代の四億円が入ってこなくなるというわけです。これは四億円の負担になるというように考えられると思います。普通の事業者に貸せば、七五%の減額がなく、毎年約四倍の十六億円が収入できるわけです。自力で再生できるようになっているのなら、手を差し伸べて助ける必要はない。いつまで手を差し伸べ続けたらいいのでしょうか。
 民事再生は、都民から見たら会社更生法と同じです。倒産会社や倒産寸前の会社のイメージはぬぐえません。それをまた東京都が助けるのかと、身内に甘い構図だと都民から受け取られかねません。理解してもらえるような説明が必要だと思っています。
 ニューマネーは投入しないといっているのに、賃料を現物出資することは、都にとってはマイナスです。臨海会計には全く影響がないといい切れるのでしょうか、お聞かせください。

○岡田団体調整担当部長 埠頭公社の民営化に合わせまして公共化されたふ頭用地を活用いたしまして、臨海三セク四棟分の底地と交換いたします。その後、都は底地を現物出資することになりますので、都にとって持ち出しはない、そういうふうに考えてございます。

○いのつめ委員 私は、それは別個のものとして考えてもらいたいという意見を述べさせていただきますが、今、都民が一番嫌だと思っていることは、談合と天下りです。これまで、三セクの社長には東京都のOBが座り続け、民事再生をするので負担してください、経営者にも東京都にも責任はありません、これでは都民は納得できません。
 和田繁明というそごうの社長が再生二年の軌跡という中で語っていますが、西武百貨店から派遣してもらった十六人の落下傘部隊と一緒に寝袋で泊まり込んで、死に物狂いで計画を立てた。また、過去のしがらみを絶って、とにかく前だけを見て本業に特化する体制を保った。当社や日産自動車が再生できたのは、強いリーダーシップのもと、素早い決断をし、しがらみを断ち切ってスピード重視の改革をしたからだと。
 再生を行うには、時には社員を犠牲にすることもあるでしょう。厳しい内部努力を含む経営改善、体質改善が不可欠です。リーダー交代も必要だと私は考えています。
 これまで私たち民主党は、東京都に対したびたび提言をしてまいりました。平成九年には、臨海副都心開発特別委員会で、ビル事業の統廃合の検討を含め、経営の安定化策を早期に実施することと申し上げました。平成十年、当時の港湾局長は、三セクがおかしくなると開発に影響が出る、都に対する信頼を損なうことになり、多額の債務が残る、総合的に立ち直らせることが一番よいと判断したとおっしゃっています。
 しかし、立ち直ることができずに、結果としては多額の債務を出してしまいました。既に今のこの時代は、都がビル管理に手を出すといった時代ではないと私は考えています。民間の資金と経営ノウハウを導入して事業を進めていく、これが今最も考えなければいけないことだと思っています。
 以上、意見を述べさせていただきまして、質問を終わりといたします。

○鈴木委員 私も、この問題についてお伺いさせていただきたいと思います。今お二方から、それぞれ立場の違った論点が出てまいりました。私は、この臨海三セクについてずっとかかわってきた立場の一人として質問させていただきます。
 さはいえども、今回の問題で、マスコミを通じて、やれ破綻だとか、やれ都の責任は云々ということがかまびすしくいわれています。謙虚に聞くこともその中には含まれているものもあると思っております。それは謙虚に我々も聞かなければなりません。局としても聞かなければならないのは、ごく当たり前のことであります。別に突っ張れとかそういうことではありません。
 この問題の冒頭に、入る前に、昨年の九月二十九日、津島港湾局長は、この種の三セクの問題について、「単に処理をすればいいというものではなくて、都民の財産というものをどうすれば貴重に生かせるかという趣旨が貫徹されなきゃいけない」と。そうですよね。そういう立場に立ってこの問題をずっと見ていかなければならない、議会も車の両輪の一つとしていかなければいけない、こう私は思います。
 そこで、代表質問でも、我が党に公認会計士の東村都議もおりますから、東村議員にもいろんなことを私もお伺いさせていただきました。この民事再生法をとるということは、これは破綻じゃないんだと。もちろんマイナスイメージはありますけれども、厳密にいえば、これは破綻じゃないんだと、再生の可能性があるからこういう論法をとるんだと。(「そういうこと」と呼ぶ者あり)ですよね。そう私は考えます。
 この考え方についてお答えをいただきたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、多額の借入金を抱えているものの、営業黒字で本業は成り立っており、事業の継続に必要なキャッシュフローも確保されていることから、再建可能であるとして民事再生を申し立てたものでございます。
 申し立て後、一般に会社は再建説明会を行うのが通例でありまして、そこでは弁護士だとか公認会計士といった専門家が経営状況を分析し、再生可能かどうかを債権者に対して説明いたします。
 本件の場合につきましても、申し立て後の五月十三日、十四日に行われまして、第三者に売却した場合との比較などが示されたものでございますが、このときに裁判所から任命された監督委員も同席し、民事再生手続の開始が相当と判断した結果、裁判所による民事再生の開始決定がなされたものでございます。

○鈴木委員 ですから、要するに俗っぽい言葉でいうと、いわゆる民事再生は、東京都のこの問題は破綻じゃないんだと、再生できるから、だから銀行ものんでいるわけでありましてね、その辺を間違えると論点が進まなくなってしまうのでありまして、やれ破綻だ、破綻だ、ざまあ見ろということではないのでありまして、そのことをきちっと私は指摘をしておくと同時に、我々委員のところに、民事再生の開始申し立てが行われました、五月十二日、お知らせしますという書類が送られてきて、全部書いてありますね、この中に。
 そして、今部長がご答弁なされたように、一般的に民事再生によって、スケジュールをよく聞いてみますと、申し立てから数週間たたなければ物事は進まないといわれていますけれども、今回の場合は、五月十二日に申し立てをして、この月曜日に、五月十五日ですね、それで既に開始が決定されているということは、いってみれば、これはきっちりとした組み立てができるからそうなったんだと、こう評価をしていいと思いますよ。そんなことを私はきちっとまず冒頭申し上げておかなければならないと思うんです。
 それで、話はまた時系列的にちょっと戻りますけれども、知事もこの問題について、就任したときは、進むも地獄、退くも地獄だと、こうおっしゃいましたけれども、私は、これは東京オリンピックを招致するということを前提にするならば、かつて青島知事という、私はちょっと言葉を選んでいいますけれども、ちょっといただけない知事がいた時代に(「ちょっとじゃない」と呼ぶ者あり)ちょっとじゃないか、全然いただけない知事のときに都市博を中止にした。一兆円という経済波及効果をポシャってしまった。
 私は、あのときにバッジをしこたま買って、今も保存してございます。保存してあります。いつか日の目を浴びるだろうと。私は、今度の臨海のこの問題を、総仕上げの十年をきちっとしたときに、成熟した都市、知事がおっしゃるように、新しい都市博の時代だと思うんです。そういう位置づけを私はしています、率直に。そのときに、あのバッジだって私は皆さんにばらまきますよ、また。ほとんどの議員はお持ちになっていないと思いますけれども、私はしっかりと持っておりますから。そういう思い入れが私たちはあるがゆえに、局長も同じご意見だということで冒頭申し上げたのであります。
 そういう立場で私はこれからも伺ってまいりますけれども、過去の足跡を振り返りながら、やはり一つ一つ、細かいことに触れるかもしれませんけれども、検証をしながら質問をさせていただきたいと思っております。
 そこで、第二問目でありますけれども、民事再生などの抜本的見直しを平成十年に、逆に聞きますと、どうしてあのとき行わなかったのか、また、仮にこれを行っていたと仮定すると、どんな事態を想定しなければならなかったのか、この辺を具体的にまずお答えいただきたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 当時の臨海三セクの経営状況でございますが、債務超過に陥り、さらに償却前も赤字、営業も赤字でございました。当時、抜本的見直しを行うとすれば、清算するしかなかったと考えられます。
 もし臨海三セクが清算ということになりますれば、開発が緒についたばかりの時点で、利益追求だけではなし得ない多様な機能集積の拠点を失うことや、まちづくりに不可欠なインフラ施設の維持管理に支障が出ること、こういったようなことから、臨海副都心開発に多大な影響を及ぼすということがまず懸念されました。それから、進出事業者の都の開発事業に対する信頼を損なうこと。三番目といたしまして、多額の残債務の処理が問題となることなどが想定されたものでございます。
 このため、清算することは適切でないと判断し、会社の収益改善を目標に、都や金融機関が協力する経営安定化策を策定して、経営改善に取り組むこととしたものでございます。

○鈴木委員 そうですよね。だから、これが平成十年から十九年までという、先ほど松原委員のご質問の中にもあったとおりであります。その中にあって社会経済情勢の変化、そしてまた量的規制緩和の変化だとか、銀行が体力を回復したという、いろんなものが総合的に、そして臨海の最後の総仕上げ、そういうものをどう考えていったらいいかということで、その中におのずと答えが出たんだと私は思っておりました。私は了としたいと思っております。
 そんなことをやりながら、この中でさらに論を進めてみますと、平成十年度以降、経営安定化策による取り組みを行ってきたわけでありますけれども、その成果、じゃこの成果はどうなったんだろう。平成九年度との比較ですね、それをお示ししていただければ、おのずとわかると思います。

○岡田団体調整担当部長 三社合計の平成十七年度の決算見込みでございますが、償却前利益は六十三億円、営業利益は六十億円、経常利益も六億円となってございます。同じく平成九年度でございますが、償却前利益は四十億円の赤字、営業利益も四十六億円の赤字、経常利益も百五十五億円の赤字でございました。
 九年度と十七年度を比較いたしますと、償却前利益では百三億円の改善、営業利益でも百六億円の改善、経常利益で百六十一億円の改善がなされたところでございます。

○鈴木委員 やはり努力の足跡というものはあるわけですよね。ありますよ、それは。数字もまたその姿を示しているわけですよね、局長、皆さん。その努力を私は多としたいと思います。営業利益などがほぼ百億円改善をしている。そうはいえ、経営改善に満額とはそれはいいませんよ、私は。おだてはしませんけれども、努力は認めておきたいと思います。
 そういう中にあって、私はもう一つ、そうはいってもいろんな人がいますから、それでもまだまだ疑い深い質問はこれからも出てくると思いますけれども、その前に私の方から質問をいたしておきますが、第三セクターのマリーナ事業、臨時駐車場事業など、ビル事業以外にもさまざまな事業を展開なされているはずです。しかし、こんな事業は臨海三セクへの支援であると疑っているメンバーもおりますね。おるんですよ。
 このような支援がなければビル事業は大きな赤字だと主張している方もおるやに私は仄聞いたしますけれども、このマリーナ事業だとか臨時駐車場事業の位置づけだとか、あわせてビル事業の状況を、改めて私は聞いておきたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 まず、夢の島のマリーナ事業でございますが、これは民間ノウハウの活用により、管理運営の効率化と利用者サービスの向上を図ること、迅速な施設の補修ですとか改良を図ることを目的に都が貸し付け、東京テレポートセンターが管理運営を行っているものでございまして、十七年度の決算見込みでの収益は約二億円でございます。
 臨海副都心は、年間四千万人を超える来訪者がございまして、交通渋滞や違法駐車の削減といった交通対策を講ずる必要がございます。東京テレポートセンターが、これらの施策の一環といたしまして臨時駐車場事業を行っているわけでございますが、会計処理上、臨時駐車場を含む駐車場事業というものはビル事業の一環として計上することになってございまして、駐車場事業だけの経費を分けることができないため、駐車場事業の収益を現在お示しすることはできません。
 なお、十七年度見込みにおきます駐車場収入のいわゆる収入額でございますが、約二十億円でございます。
 したがいまして、十七年度決算見込みにおける臨海三セクの営業利益六十億円から、先ほど申し上げましたマリーナ事業の収益二億円、仮に駐車場収入のすべてが収益だというふうに仮定した場合の二十億円を控除いたしましても、ご質問のビル事業が営業黒字を維持しているということは、数字上明らかだろうと思います。

○鈴木委員 今、ご答弁の中で、駐車場の問題は、会計上のあれができないから云々とありましたけれども、マリーナ事業の収益と駐車場をやったとしても、それはわずか二十二億円。わずかという言葉は申しわけありませんけれども、二十二億円にすぎない。営業利益が六十億円ですから、これを控除したとしても、赤字にはならないだろうというご答弁をいただきました。
 ビル事業が大赤字と喧伝している一部の方々がいることも事実でありますけれども、このような数字をきちっと示していけば、そうではないんだと。局長もうなずいておりますけれども、こういうことはきちっといっておくべきだと私は思います。そういうメッセージが足りないがゆえに、いろんなことを書き立てる。私は、そういうことをきちっと訂正し、お示ししておきたいがゆえに、この質問をあえてさせていただいたわけであります。
 それから、確かに民事再生というと、これは再建型の手法の最たるものでありますから、そのことを私は評価をしながら、これで説明をさせていただいています。
 それから、開発の状況を考えていけば、平成十年に抜本的見直しを行うべきではなかったと。これでよかったわけですから。それでは、経営安定化策は有効に機能を、そして経営安定化策、平成十年から十九年、途中の今この時期でありますけれども、それは十分に機能を発揮してきたということがこれで確認できた、これは検証できたということで、私は了としたいと思います。
 次に移りますけれども、抜本的見直しを平成十年に行わなかったことで、それでも都の負債がふえたとの一部主張があるようでありますけれども、これはどうなんですか。

○岡田団体調整担当部長 仮に平成十年に抜本的見直しを行っていますれば、当時の経営状況、金融情勢から判断して、清算しかなかっただろうと考えられます。そのときの表面的都の負担でございますが、出資相当分の二百五十億円程度になったと思われます。
 しかし、先ほどご答弁申し上げましたように、平成十年に清算した場合には、バブル経済の崩壊の波を受け厳しい状況にありました臨海開発事業に多大な影響を生じ、その結果、都財政への影響もまた大きかったものと想定されます。
 さらに、大阪市のりんくうゲートタワーの例でもわかりますように、公共目的で建築されたビルは、売却した場合著しく低額となりまして、関係者の負担が大きいため、計画に対する同意が得られず、例えば都の追加負担が求められるような可能性があったとも考えられます。
 今回の見直しに当たりましては、約百億円と見込まれます債権放棄と二百八十一億円の減資が現在の試算では都の負担になると考えられておりまして、表面的な負担では、先ほどの平成十年のときに比べますれば多いようには見えるわけでございますが、この間の努力によりまして、臨海副都心は首都東京の新しい魅力を発信するまちに成長いたしまして、大きな経済波及効果に加えまして、例えば国税を含めまして一兆円を上回るような税収効果がありまして、都財政に大きく貢献しているわけでございます。
 負担を論じるに当たりましては、表面的な数字だけでなくて、このような都民への還元、こういったものを総合的に勘案すべきものと考えてございます。

○鈴木委員 確かに庶民というのは、いわゆる一つの事業が自分たちにとって損か得かで判断するんですよね。損か得か。臨海について、年間四千万人の人が来るという。いつぞや「ゆりかもめ」は空気を運ぶとまでいった方が中におられたようでありますけれども、空気を運ぶ、そういう論議も中にあったんですよ、かつて。どうですか、今、年間四千万人ですよ。それに対して物すごい経済波及効果があった。
 ことしの予算特別委員会で、我が党の中嶋委員が質問をいたしました。そのときに港湾局長から、平成十三年に一遍立案をしたこの経済波及効果の問題と十七年の違いを、また都税の還元率、国税の還元率の問題もその中で示して、今断片的なご答弁が部長からありましたけれども、もう一度これをきちっと、どういう還元がこの中でなされてきたのか、また、これからいこうとしているのか、委員各位にも知っていただきたく、私はご紹介をしておきたいと思うんです。
 これは立派な資料でありますから、ぜひ知っていただきたいと思います。昭和六十三年度から平成二十七年度まで、生産誘発効果十七兆三千億円、莫大な数ですよね。そのために生まれる雇用創出効果七十七万人というデータが出ました。税収効果三兆円、平成十七年末で一兆円、先ほど出ましたですね。その内訳を申し上げますと、三兆円のうち二兆二千億は国税、差し引きますと八千億円が都税として入ってくるわけですよ。今まで都税に入ってきたのは二千億円。すごい数ですよね。それだけのものが還元されているということを見過ごしてはいけないと私は思います。すごいデータですよ、これは。
 そういうものをきちっと私たちはとらまえているがゆえに、この臨海の総仕上げの十年というものを、今回の民事再生も織り込んで立案をなさったと私は受けとめておりますけれども、がっちりとやっていただきたいということを申し上げます。
 もう一つ、昨年の九月のときに、港湾局長はこのようなご答弁をなされておりました。大阪のりんくうタウンのとき、局長がこの事例をとりまして、六百五十億円かけて開業した大阪のりんくうタウンが、新生銀行と外資の不動産投資会社でありますけれどもケネディクス連合体に対して、たったの四十五億円で消えちゃった。七%ですよ。これこそ、まさに税金をどぶに捨てるようなものですよね。
 それに比べれば、私は、今回挙げたこの数字というものが、いかに都民に得を与えていくかということの証左だと思います。それをはっきり申し上げておきたいと思いまして、この都民への還元、今部長がお答えになったそのもとを極めて高く評価しながら、次の論点に入っていきたいと思います。
 それでは、論点を変えまして、民事再生において、これからまた経営方針、経営選択の問題について入りますけれども、どのような経営体制で再生をじっくりと図っていくのか、具体的にお答えいただきたい。

○岡田団体調整担当部長 民事再生法の規定によりますと、原則として現在の経営者が引き続き経営を行うことにより、企業の再建を図ることとなってございます。このことは、会社や事業をよく知っている経営者に引き続き事業を任せた方が、いわゆる企業の再生がうまくいくという考え方に基づいているものでございます。これは、民間企業であっても第三セクターであっても同様なものでございます。

○鈴木委員 それと、先ほども出たんですが、私、この中でもちょっと気になるのが一つあるんだね。やはり経営責任ということなのであります。これについては、昨年のやはり九月のときに、私は、このような臨海の問題でとらえ方として経営責任を質問させていただいております。民事再生法の中で経営者責任との絡み--民事再生というのは、原則として経営者はそのまま引き継がれるわけですから。そうはいっても、やはりどこかでふろしきをたたまなきゃならぬだろう、これはきちっと心得ておくべきではないかという観点の質問をいたしました。
 それに対して当時の部長から、役員の選任については、再生計画認可決定後、株主総会で適切に判断されるでありましょうと。これは産労の方のあれでありましたけれども、恐らく今回もそういう形にならざるを得ないのかなと私は思わないでもないんですけれども、確かにそれは、再建もしてきちっと責任を持ってやるということは大事でありますよね。先ほど部長は、いのつめ委員の質問の中でお答えをなされておりました。
 しかし、それはそれとして、当然でありますけれども、十分に責任を果たした上で、新しくこれから合併していく、その中で、ある程度これは都民に対しての選択肢の一つとして、経営責任のがっちりとしたとり方の一つとして私はあってもいいのではないかと、こういう質問をあえて触れさせていただきたいんですが、担当部長、どうでございますか。

○岡田団体調整担当部長 民事再生法の考え方によりますと、現在の経営者が引き続き経営を行うことによりまして企業の再建を図っていくということでございまして、そういうことによりまして経営者が十分責任を果たしていくということがまず第一だろうと思います。
 その後でございますけれども、その後につきまして経営者がどういうふうにするのかということにつきましては、その経営がどの段階で成り立ったか、どの段階で経営再建が成ったかといったようなことを総合的に勘案して、株主総会等で判断していくものであろうと考えてございます。

○鈴木委員 それでいいのでありまして、ただしその中で云々ということを私はいっているわけじゃございませんから。再生法に基づいて経営責任をきちっと果たした、なおかつ、新しくまたやるときに株主総会でやればいいという、そういうことを私は申し上げて、同じことだと思いますけれども、そのことを私はあえて指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、債権の放棄率、債権の放棄額は具体的にどうやって決まっていくのか、私の方から確認させていただきたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 金融債権でございますが、これは大きく担保つき債権である別除権といわれているものと、担保でカバーされない一般債権であります再生債権に分けられます。今回の民事再生手続というものは、このうちの後者、再生債権にかかわる返済額ですとか返済方法を決めるものでございます。
 別除権、再生債権のいずれも、裁判所の厳しい監督の下で決められます。別除権につきましては、担保価値相当額が弁済額とされ、再生債権につきましては、現預金等の財産の範囲内で弁済額が決まってくるものでございます。
 なお、再生債権の弁済は、債権者平等の原則のもと、同じ率の弁済率が適用される形になります。したがいまして、債権放棄率は同じというふうになるわけでございます。
 債権額総額から、今申し上げました弁済額を控除したものが債権放棄額になりまして、再生債権しか持っていない債権者と別除権債権を持っている債権者とでは、全体の放棄率が異なってくる形になってございます。

○鈴木委員 私は別に会計士じゃありませんので、別除権だとか、そう知識を持ち合わせているわけではありませんが、要するにこのヒントになるところが、この間の我が党の代表質問の中にちりばめられていたと私は思ったんです。だからこの質問をしたんですが、あのときに港湾局長の答弁の中で、借入金について、試算では総額三千三百億円のうち約二千億円が減少し、経営基盤が強化されることで、臨海三セクが企業誘致やまちづくりに不可欠な云々とありますから、二千億円がという、この数字が要するにポイントなんでしょう。
 別除権云々だとかなんとかいったって、我々会計士じゃありませんから、今、ふんふんふんと聞いておりましたけれども、要するに二千億円債権放棄されるんだと。先ほど東京都の金額も聞きました。そういうことがこの中に浮き彫りになってきたんだと私は認識いたしております。
 そして、それを踏まえた上で、再生計画案では、だから二千億円のこの債権放棄を金融機関に予定しているんでしょう、この数字でいいんですかということをお聞きしたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 いわゆる債権放棄額につきましては、裁判所より認可決定されて最終的に放棄額が決定することになりますので、現在では試算ということになりますが、現在での試算によりますと、金融機関に債権放棄を求める額については、二千億円程度になろうかと考えます。

○鈴木委員 銀行の体力、これはそのままいってほしいし、恐らくいくと私は認識いたしてございますけれども、ぜひそれをやっていただきたいと思います。銀行団の方がよくそれを受けた。体力があるからこそ、それは受けたものだと私は思います。
 そういう中にあって、これだけのものをやった。じゃ、残されたこの地元にいる方々、債権者の範囲内には、従業員や出入りの業者だとか、まあまあそれは下を富士のすそのように抱えている人たちはたくさんおります。債権者平等ということを機械的に適用してしまうと、結果として、従業員や中小零細企業者であるような出入りの方々に、つまり立場の弱い方々に負担を押しつけてしまうことも中にはあるやに想像するのもかたくはないと思います。
 実質的な平等が必要ではないかと私は思うのでありますけれども、そうしますと、この働いている方々の給料、労働債権、中小零細企業者の有する債権などはどんな扱いになるのか、おのずとこういう質問になってきますよね。これはどういうふうになるんでしょう。

○岡田団体調整担当部長 理事ご指摘の従業員の賃金、いわゆる労働債権ですとか公租公課、テナントからの敷金の六カ月分、こういったものは民事再生法では優先債権と位置づけられます。位置づけられることによりまして、全額が保全されるのが原則でございます。
 また、今回の民事再生の場合、債権額五百万円以下の債権は少額債権として保護され、中小企業などが有する債権の大半は、この少額債権に該当するものと聞いてございます。
 また、光熱水費ですとか清掃、警備などに要する経費につきましては、会社の事業継続に必要な、これは共益債権と呼ばれるものでございまして、共益債権として保護され、臨海三セクの取引先にも負担をかけないような配慮がなされています。

○鈴木委員 今お答えになった五百万というのは、極めてびっくりいたしました。普通は数十万から三百万ぐらいじゃなかったかと私は思っておりますから、ぜひこれは講じていただきたいと思います。
 そして、後段ですけれども、こういうことをやって、債権放棄によって債務超過状態がこれで解消されていくのかどうか、これをもう一度確認したいと思います。

○岡田団体調整担当部長 民事再生の手続では、企業が所有いたします固定資産などの資産価値と債務、いわゆる負債総額でございますが、これを比べまして、資産価値を上回る債務部分につきましては、債権者にいわゆる債権放棄を要請する仕組みになってございます。
 したがいまして、債務が資産を上回る状態がなくなるため、債務超過状態というものは解消されるわけでございます。
 なお、この資産価値ですとか債務額というのは、法的手続のもと、裁判所によりまして厳格に確定されることになってございます。

○鈴木委員 もう一つ、私なりにちょっとわからない面があるものですから、今回の民事再生において、底地の現物出資の持つ意味について具体的にお答えをいただきたい。

○岡田団体調整担当部長 新会社におきまして、資本が充実してバランスシートが改善されることが一つでございます。また、資産価値が増大して資金の調達能力が高まること、三番目として、地代負担の軽減によりまして経営基盤が強化されることが挙げられるかと思います。
 なお、現物出資に当たりましては、埠頭公社から寄附される用地を活用いたしまして土地交換を行い、都に実質的な負担のない形で実施してまいります。

○鈴木委員 それと、今のご答弁の中で資本の充実等が挙げられておりますけれども、現物出資は当然現金を伴わないですから、経営上、これで果たして大丈夫なのかというのが我々は疑問に思いますよ。その辺についてはどうなのか。

○岡田団体調整担当部長 経営安定化策によりますこれまでの経営改善の成果といたしまして、臨海三セクは、平成十七年三月三十一日現在で約二百七十億円の現預金を保有してございます。この現預金というものは再生債権の弁済に活用することになりますが、事業の継続に必要な資金というものは、そうした場合でも手元に残すことができることになります。また、会社は信用取引は行っておらず、不渡り手形などのリスクは生じません。さらに、毎月賃料収入が入金される、こういうことになってございまして、以上の点から、増資に当たっては、現金を伴わなくても運転資金の不足などに陥る心配はないものと考えてございます。

○鈴木委員 今部長は、三月三十一日現在で、三社で約二百七十億円も現預金として保有していると。果たしてそうなのかということで、私も資料を取り寄せてみました。株式会社東京テレポートセンター、現金預金七十八億、約七十九億円、東京臨海が八十四億円、竹芝地域開発が百三億円ということになりますから、これだけのものがあるわけですよね。
 それから、もう一つ気になったので東京ビッグサイト、これがすさまじいですね。二百五億円という、二百億円を超す預金残高を、中間決算でありますけれどもきちっとお持ちになっているということを見ますと、やはりビッグサイトなんか、私はこういう言葉を使わせていただきたいんですが、キャッシュリッチな会社だなと思いますよ。しっかりした会社になっている、こういうことを私は指摘しておきたいと思います。
 数字は数字として、間違った数字を私は使いたくありませんから、はっきりと貸借対照表を取り寄せてお示しさせていただきました。電卓をたたいてやったわけではありません。こういうことをしながら、総仕上げの十年をどうこれからやっていくのかということであります。
 この項の最後になりますけれども、東京都は、この新会社を今後、というか現時点においてどう位置づけておいでになるのか、この辺ははっきりお答えをいただきたいと思います。

○岡田団体調整担当部長 臨海副都心のまちづくりに当たりましては、まちの成長に適合してインフラが安定的かつ効果的に提供されること、開発コンセプトに合った統一性のとれた街並みを形成することが重要でございます。
 こうした観点から、臨海三セクが合併して設立されることになります新会社は、まちづくりに不可欠なインフラ施設の管理ですとか多様な企業集積の拠点となるなど、民間の利益追求だけではなし得ないような公共的役割を今後も引き続き担っていくことになります。
 さらに、東京港の国際競争力の強化と臨海副都心開発の総仕上げの推進体制の充実のため、臨海地域にある監理団体を持ち株会社方式により経営統合いたす予定になっていますが、民事再生手続を経て経営基盤を強化したこの新会社が持ち株会社グループに早期に参加することで、グループのエリアマネジメント機能を強化し、総仕上げの段階に入った臨海副都心の魅力と機能性向上を図ることができると考えてございます。

○鈴木委員 ぜひご努力をしてほしいと思います。
 この項の総括として、私は、これは破綻ではないんだと。よろしいですね。そしてまた経営責任についても、先ほど私も部長の答弁とすり合わせをしながら、民事再生ですから経営者はそのまま行きますけれども、終わった後、新たに主宰する株主総会でそれはきちっと決着がつくものだと私は理解させていただきました。その項をやりながら、総仕上げの十年、今回のこの問題をきちっととらまえて進んでいただきたいということをお願いしたいと思います。
 さはいえども、やはり民事再生というこの言葉の持つ意味も、都民の方々からすれば、若干のマイナスイメージをお持ちになっていることは事実だと思います。謙虚に承っていかなければならないということも付言させていただきたい、こう思って、次の質問に入っていきたいと思います。限られた時間でありますので、コンパクトに質問いたしたいと思います。
 次は、公社の民営化の問題について、若干の質問をさせていただきます。
 これは、埠頭公社が首都圏三千万人のいわゆる生活の首根っこをぎっちりと握っている問題でもありますので、生活関連物資約六割を占めたり、いろんなことで寄与なさっているところだと私は理解をいたしております。国際的な港湾物流改革の荒波の中で、的確なかじ取りを今後していかなければならない極めて大事なセクションだと私は思っております。釜山、上海、台湾の高雄だとかいろんなところと比較しても、やはりそれに打ち勝っていかなければいけない。東アジアの港湾流通のリーダーを担っていただきたいと私は思っています。
 そういうことを踏まえながら、この時期に民営化をあえて決断なさった理由を、私なりにあえて確認させていただきたいと思います。

○江津港湾経営改革担当部長 今お話に出ましたシンガポール港ですとか釜山港など、アジアの主要港が取扱貨物量を急速に伸ばし躍進を続けている中で、我が国の港湾は相対的地位の低下が続いておりますけれども、国際基幹航路が常時寄港する首都圏のメーンポートの堅持に向けて、東京港の国際競争力の強化は待ったなしの状況にございます。
 また、国におきましても、公団発足時から四十年間、基本的な経営の仕組みを変えずに続けてまいりました公社制度の根拠法でございます承継法の改正を行いました。本年の五月に成立をしておりますけれども、この法改正により埠頭公社の民営化が可能となるとともに、一定の規制緩和が行われ、民営化への道が開けました。
 こうしたことから、全国に先駆けまして民営化を決断し、港湾コストの低減や利用者サービスの向上にいち早く着手することにしたものでございます。

○鈴木委員 今ご答弁なさったその内容は了としたいと思います。そのとおりだと、私も認識を共通にしたいと思います。
 そこで、民営化のモデルをつくるわけでありますから、となると、ふと我々が口に出さざるを得ないのは、具体的な今後の事業の展開、これがやはり一つのコアになってくると私は思います。現時点でどういうふうにお示しいただけるのか。

○江津港湾経営改革担当部長 東京港の国際競争力の強化に向け、まず公社の主力事業であります外貿ふ頭事業を中心として、民営化により可能となった出資等により、関連分野への事業拡大、多角化を図ってまいります。
 事業拡大の詳細につきましては、今後早急に詰めてまいりますけれども、外貿関連事業としては、バンプール、シャシープール等のコンテナターミナル関連施設の整備運営や、お台場ライナーふ頭の再編等による物流施設の整備運営など、段階的な事業の拡大を検討してまいります。
 また、出資等により民間施設等を巻き込んだ港湾機能の拡充をコーディネートしていくなど、東京港の国際物流機能の向上に貢献していく予定でございます。
 さらに、企業性の発揮など経営改革を進め、コスト低減と利用者サービスの向上に取り組んでまいります。

○鈴木委員 この項は淡々と論議をさせていただいていますけれども、横浜の本牧、神戸の方だとか、絶対にこれは、東京独自の負けてはならない大事な今回の改革だと私は思っております。ぜひ頑張っていただきたいというエールを送らせていただきたいと思ってございます。
 そこで、最後になりますけれども、新会社に求められている一企業としての企業性の発揮、また、公という公的な立場、公共性の確保という、どちらかというと相反する言葉だと私は思います。これを両立していくことは、また並大抵でない努力が必要ではないかと思うんですね。
 その辺について、この困難な課題にどう皆さん方、担当者は取り組んでいかれようとしているのか、具体的にお答えが欲しいと思います。

○江津港湾経営改革担当部長 理事ご指摘のように、新会社は、株式会社としての収益性の追求をする一方で、同時にコンテナふ頭という産業インフラ基盤の管理運営を通しまして安定的な国際物流を確保していくという、非常に公共性の強い会社でございます。
 このため、東京都の株主としての意向を会社経営に反映させるとともに、公団時代より保有してきたふ頭用地を公共化し、災害時における緊急物資輸送等の確保など、公共性を確保してまいります。
 一方で、経営につきましては、徹底した内部努力や職員の意識改革はもとより、利用者の声を経営に適切に反映していくことなどにより企業性の発揮を進めるとともに、持ち株会社グループに参加をすることで経営資源の相互融通を行うなど、その参加のメリットを最大限に活用することにより、コスト低減やサービスの向上を通じた利益を利用者に還元していきたいというふうに考えております。

○鈴木委員 時間も一時間ということですけれども、早目に終わらせて休憩に持ち込みたいと思います。皆さんもお疲れになっているでしょうから。その方が評価されるのでありまして、唯々諾々とやるつもりはありません。
 最後の項目として、いわゆる持ち株会社の問題でございますが、これは松原委員等々、具体的に各論にわたってご質問なされていますので、私の方からは、一、二点確認の意味で伺って、終わりにしたいと思うんです。
 先ほども出ました、グループ化されたその上にホールディングスとなるわけですよね。これに対して、やはりそれぞれの持つ、都民、とりわけ我々都議会に対する報告が一番の課題だと私は思っています。先ほど、各団体が子会社となった後においても、連結財務諸表による経営状況の報告などの措置を講じていきますと、そして都民への説明責任を果たしていきたいと、こういうご答弁があったやに私も筆記してございます。そのための仕組みづくりを今後考えていきたいと、こうご答弁をなされたですね。
 それで、我が党の代表質問の中で、具体的にこの組織づくり、持ち株会社が臨海地域全体を視野に入れたエリアマネジメント機能を発揮するための具体的な事業目標、組織形態などを年内に明らかにしていきたいと、こう明確に局長はご答弁されました。具体的にどういうものをイメージしているのか。
 例えば、私は新銀行東京を論議したときに、ちょうど局長がその担当者でありましたから、いわゆる報酬委員会、指名委員会、監査委員会だとか、そういう指名委員会を持つような機能の会社をつくるべきだといったときに、そのとおりになりましたね。つまり、委員会設置会社の組織形態というのは、運営の監督、これがいわゆるホールディングスの方ですよね。経営の監督と業務の執行、分離しているわけですから、そういう形を想定なさっているのかどうか、ちょっと気になるものですから、あえてお伺いさせていただきたいと思います。
 会社法について私はつまびらかにするものではありませんから。ただそういうもののイメージ、どういうものをイメージして年内に発表なさろうとしているのか、具体的にお伺いしたいと思うのでありますが、どうでしょう。

○斉藤総務部長 持ち株会社につきましては、本社がグループ全体の司令塔という役割を果たしていくことになります。具体的には、グループ全体の経営計画の策定などの戦略立案や、グループファイナンスによります資金調達または運用を通した子会社の経営管理を行う、そのことによって子会社の経営基盤を強化する、そんな役割を果たしてまいります。
 片や、それぞれの事業部門の子会社でありますが、それはそれぞれの特化した事業について、それぞれの責任において、自己の判断で事業展開をするという形になってまいりますので、東京都とこの事業をやる会社は、持ち株会社が、東京都の施策との整合性、臨海地域におけるエリアマネジメントと都の施策との整合性を図るというのがまず大事なところになってございますので、そこのときには、やっぱり東京都としては関与していかなくてはいけない。したがって、持ち株会社の本社が作成する経営戦略の作成とか立案の段階で都としては関与していきます。
 したがって、そこに都議会としてどういったチェックを入れていただくかということが一つの課題になってきます。いろいろな手法等があると思いますけれども、その点については少し、税務、会計いろいろな問題がありますので、勉強、検討をさせていただきながら、また都議会にご意見を伺いながら取りまとめていきたいと考えてございます。

○鈴木委員 最後になりますけれども、今総務部長は、我々の意見もよく聞いてというご答弁でありました。よく聞いていただきたいので、私も、だからその一つの発想を今申し上げたのでございまして、参考にしていただきたいと思います。年内めどにということでございますから、ぜひ具体的にご報告できることを期待しております。
 最後に、今までの論議を局長がお聞きになっていて--私は、この民事再生の問題、それから持ち株会社、公社の民営化等々、総合的に今やってまいりました。本当は二時間、三時間やっても切りがないのでありますが、五十分強で終わりますけれども、この中で、局長として、これから総仕上げの十年、いよいよ最終第四コーナーを回っているわけでございますから、どうこれを総仕上げのものにしていこうとなさっているのか、開発全体を推進するトップとして、率直に感想、抱負をいただきたいと思います。その内容によって、再度質問をしたいと思います。

○津島港湾局長 るる担当部長が説明してまいりましたけれども、この議論の中で非常に大事な点は、今回、臨海三セクが民事再生をして再生するということに踏み切った一つの大きな動機は、引き続きこの臨海三セクをこの開発の中できちんと位置づけて活用していくという強い都としての考え方が根っこにあるわけでございます。
 少しかみ砕いて申しますと、臨海副都心は現在四千万人の人間が往来するまちになっているわけでございますけれども、ここで働いているといいますか活動している企業は、現在、約八百五十社ございます。勤労者の方は約三万八千人ほどと試算しております。この八百五十社のうち、実際に土地を所有し、あるいは賃貸をし、ビルを建てるという形で進出している企業というのは約四十社でございます。全体のわずか五%未満ということでございまして、差し引きの約八百十社というのは、実はテナントビルに入って、この臨海副都心の中で活躍していただいているという企業でございます。
 つまり、開発というものの中で、どこの企業もこれだけの土地を手当てしてビルを建てて活躍するというのは、なかなか困難な部分がございます。区画についても、もっと細分化したらどうだとかいろいろご指摘を伺っておりまして、私どもも、この先、区画の分割とかいろいろな形で考えていきたいというふうには思っておりますけれども、やはり何といっても数からいえば、テナントビルに入居されている企業の方の力が、このまちの活性化の中では大変大きいというふうに思っておりまして、その中でもこの臨海三セクは、全体の約六分の一に当たる百三十社が入居しております。
 いろんなレストランだとか、あるいは売店だとか、あるいは娯楽施設、これは民間のテナントビルに入っておりますけれども、実質的に企業として活躍しているさまざまな企業が、実はこの都の三セクのテナントビルに入っているということでございまして、このビルの持つ役割というのは非常に大事でございます。
 例えば、私どもが土地を大型事業者に対して誘致する場合には、その関連会社だとか商売のいろんな形での取引会社の人たちも一緒に来たいという要望をよく受けます。そういう場合に、テナントの三セクに入られたらいかがですかと、セットで営業活動をしております。
 いい例が、例えば有明の丘に癌研究会の病院ができました。この際に、大塚から引っ越してきたときに、その周辺に薬局がいろいろございました。この薬局が移転したいといった場合に、なかなかみずから土地を取得するほどの力はございませんので、有明のフロンティアビルに場所を提供したというようなことがございまして、まちの中で、生活関連とか医療施設、そういったようなものの中で、このテナントビルが、いろんな形で集積のいわゆる陰の力を提供しているというふうに考えております。
 そういう意味で、この三セクをきちんと経営基盤強化してこのグループの中に参加させることによって、この開発の進捗に当たって三セクの役割というものがさらに発揮できるものと考えておりまして、こういったものをすべて入れて、持ち株会社という形に取り込んで開発を進めていきたいというふうに考えております。
 もう一つは、やはり東京港というのは大都市港湾でございます。つまり、大都市港湾ということで、どうしても都市化の機能と港の機能とが非常に交錯しておりまして、この交錯した部分の調和を十分図らないと、港湾機能もこれ以上伸ばせませんし、まちとしての環境とか安全だとか、そういったものを踏まえたまちづくりにも支障があるということで、これを両者合わせて調和させるためにはホールディングスという手法が非常に効果的だということで、この手法を活用しながら、まちづくりと港湾対策を両面からやっていきたいということでございます。

○鈴木委員 今、局長から貴重な決意の言葉をいただきました。この中で、新しい芽出しとして、大型事業者、進出をなさろうとしている事業者に対しても、子会社や関連企業などのテナント誘致をセットで売り込むと、今の有明のようなね。そして、臨海三セクを有効に活用していきたいと。より魅力的な条件をつけて土地売却を進めていきたいという、そんなことだろうと思います。ぜひ効果的にやっていただきたい。
 そして、この総仕上げの十年、先ほど数字を述べました、東京都民にとって得をする場所だということを、あえて大きく都民にメッセージを出して、四千万が六千万、六千万が七千万、八千万と、これでオリンピックの招致が完成すれば、これはすごいところですよ。青島知事どうだと、こう私もいいたいんですよ。あの人のおかげでね。そのことをあえて付言させていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

○大塚委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時二十九分休憩

   午後三時四十三分開議

○大塚委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小竹委員 私は、三月の定例都議会のこの委員会で、臨海三セクの経営破綻について、臨海開発の歴史の中で破綻していることを明らかにしながら、一日も早い破綻処理を求めてきたところです。ところが、その三月の議会で、局側は、経営が改善され、引き続きやるのだという答弁をしていました。
 それから二カ月もたたないうちに、民事再生という状況になったわけですけれども、私たち日本共産党は、都議会でも唯一、臨海開発については、事業の開始当初から、国や財界が一体になってのこのような巨大開発はやるべきでないというふうに主張し、反対をして、一貫して抜本的な見直しを求めてきたところです。こういう中で民事再生になったわけですけれども、まだまだ大きな問題点があるというふうに思っています。
 最初に、この間明らかにされなかったことですので伺っておきたいんですけれども、建設された臨海三セクのビルには都の施設が入居していましたので、そういう意味で、入居している施設の賃料の総額を私たちは資料要求したわけですけれども、局側は支援策ではないということで、きょうの資料には載りませんでした。
 三月の委員会の質疑では、港湾局長からは営業妨害だとまでいわれたわけですけれども、都民の税金を使ったという点でいえば、使っての支払いですから、そういう点でのやはり支援策だというふうにいえると思います。その点では、きょう、その総額についてお伺いしたいと思います。
 既に九七年当時の都議会の予算委員会には、資料として都有施設のそれぞれの賃料と共益費が明らかになっているんですね。そういう点では、ぜひきょうは、都有施設の賃料の総額が幾らになっているのか、まずお伺いします。

○岡田団体調整担当部長 現在、臨海三セクのビルには、職員研修所ですとか臨海副都心のPRコーナーなどが入居してございます。これらは施設の老朽化や行政需要の変化などの事情で移転する必要があった施設でございまして、民間ビルではなく、三セクビルに入居したものでございまして、実態は商行為としての賃貸借でありまして、これはかねがね港湾局としてご説明申し上げておりますが、補助などの支援とは全く異なっているというふうに考えているものでございます。
 ご質問の平成八年度から十六年度までの都施設のいわゆる賃料の総額でございますが、平成八年度から十六年度で約百三十億円でございます。都の施設の入居賃料というものは、財務局が評価した価格を東京都財産価格審議会に付議してから定められているものでございます。

○小竹委員 いろいろ理由をおつけになりましたけれども、この九年間、都民の税金が百三十億円もこの臨海の三セクビルに投入されて、都民に負担をかけてきたというのは明らかな事実です。事業の遂行の必要性からということを今もおっしゃられたわけですけれども、臨海三セクに入ったというこのことについて、多くの都民は三セクビルの救済のために行われたというふうに見ています。
 例えば、既に使わなくなった青少年センターがありますけれども、これは飯田橋の駅前のビルの中にあって、青少年の交流の場として多くの人たちが利用し活用してきました。青年の居場所という点でいうと、本当に多くの人たちがそこに集まっていたわけですけれども、それが臨海の青海のテレコムセンターに移されてからは、交通の便が悪い上に交通費も高い、そして高い使用料を払わなければならないということで、青年たちが利用できなくなってしまったのは事実です。マスコミでも閑古鳥が鳴いているなどと報道されるような状況にもなって廃止になったわけですけれども、事業遂行上というのであれば、もともとの飯田橋の施設、これは都の同じ施設ですから、その方が都民サービスという点からいっても、青年たちの利用できる施設として今も飯田橋にあれば、多くの人たちに使われてきたというふうに思うんですね。
 ここもこういう状況だったわけですけれども、一昨年まで八年間、賃料が払われてきました。正確にはわかりませんけれども、九八年のときの予算委員会に出された資料から計算しても、十数億払ってきたことになるんですね。こういう点でいったら、やはり投入された税金がむだになっているということは明らかではないでしょうか。
 次に、先ほども議論がありましたけれども、安定化策がとられた同時期に、港湾局は夢の島のマリーナを無償貸与して、臨時駐車場の管理をテレポートセンターに委託しました。その収益の、先ほど年間の額については示されましたけれども、収益の総額はそれぞれどういうふうになりますか。

○岡田団体調整担当部長 有価証券報告書におきまして、マリーナの収益でございますが、平成十年から十六年の間でございますが、総額十九億円でございます。
 また、駐車場収入につきましては、先ほどもご説明させていただきましたけれども、ビル事業の一環として実施してございまして、警備や清掃の経費が一括で処理をされているため、この収入だけ区別することができません。また、駐車場事業には、臨時駐車場事業だけでなくて、ビルの中のいわゆる地下駐車場も含まれておるため、臨時駐車場だけの事業を取り出すことはできないようになってございます。
 したがいまして、お尋ねの臨時駐車場についての収益というのは出ないわけでございますが、平成十年から十六年で、有価証券報告書から駐車場事業の収入というのは拾うことができまして、この総額は百三十五億円となってございます。

○小竹委員 私も有価証券報告書を全部見ましたけれども、確かに臨時駐車場だけは拾えないのは事実です。でも、マリーナが十九億の収益、そして駐車場百三十五億ということでしたけれども、その中に管理費だとかビルの駐車場も入っていますからすべてではありませんけれども、相当な額が、本来だったら都民の財産として収入が使われるべきところが、この臨海三セクの収入になっているというのは否めない事実だというふうに思います。
 この問題では、先般の三月のときにも議論をした中身ですけれども、マリーナにしろ駐車場にしろ、事業を会社のみずからの判断で行っているというふうなご答弁も三月のときにはあったわけですけれども、これは港湾局が提供しなければ管理できないわけですから、そういう意味でいっても、三セクを助けるために提供したというふうに都民は受け取るのではないでしょうか。そういう点でも非常に重大な問題だというふうに思います。
 また、今回の民事再生によって、特に都民は、債権放棄で百億円、そして出資金についても二百八十一億、合計で三百八十一億の負担を負わされることになります。今回の民事再生によって都民は負担を負わされたわけですけれども、三セクの経営見直しについては、この間、何度もやるチャンスがありました。先ほども議論があったわけですけれども、その一番大きかったのは安定化策のときだというふうに思うんですが、ビルが開設されて二年目にはもう債務超過になっていたんですね。
 民間企業だったら、この時点で当然破産や経営責任が問われることになるわけですけれども、都は、安定化策ということで、翌年の平成十年、九八年に経営安定化策を出して三セクビルを救済した。この安定化策で三十億円増資して、無利子の貸し付けを百七億円やって、地代、十年間で百三十三億円の減額をしたわけですけれども、これらの税金を使って行った支援が、今回の民事再生処理ですべて失われたことになるんじゃないですか。
 そういう意味でいうと、安定化策で投入したお金の大半が今度の処理で失われました。先送りしたために都民に大きな被害を与えたという点では、その責任があるというふうに思いますが、その点での認識をお伺いします。

○岡田団体調整担当部長 平成十年度にもし抜本的見直しを行っておれば、当時の経営状況や金融状況から判断いたしまして清算しかなかったんだろうと考えられます。そうした場合につきましては、先ほどもご説明申し上げましたけれども、非常に臨海開発について大きな影響があり、ひいては都財政に影響があったというふうに考えてございます。
 今回の民事再生では、都の負担として、約百億円の債権放棄及び増資分三十億円を含む資本金二百八十億円について、これが減資という形になるわけでございますけれども、経営安定化策によりまして経営改善が着実に進んだ結果、今回の抜本的見直しにおいては、関係者の負担が大きくなる清算型ではなく、事業継続を図る再生型の民事再生を活用することができた、また、そういう経営状況になることができたというのが一番大きかったんだろうと考えております。
 また、この間、臨海三セクは、都と一体となって臨海副都心開発を推進してきた結果、臨海副都心は四千万人が来訪するまちに発展し、大きな経済効果、さらには、先ほどご説明がございましたけれども、税収効果といったようなことが上がりまして、都財政に大きく貢献してきたものと考えておるわけでございます。
 このようなことを総合的に勘案いたしますと、経営安定化策は大きな効果をもたらしてきたものと考えておるところでございます。

○小竹委員 臨海副都心開発そのものが、東京都も含んで、国と財界が一体になって巨大な都市をつくるということで開発が進められていったわけですよ。そういう意味でいうと、それ自身の、臨海本体の方の借金も大きく膨れ上がっていることは否めない事実だというふうに思うんですね。この破綻処理がおくれたために、開発がどんどん進んで借金も膨れ上がっていったという点でいえば、都民の側からすると、逆に負担がふえていったという中身は明らかだというふうに思うんです。
 安定化策をやったから七年間の営業黒字が出たんだというふうに、経営破綻ではないというふうにおっしゃっておられるわけですけれども、黒字といっても、私は、地代が減額されたり、利息についても安くしてもらっているというふうなことを含めて、もう一つは、本来なら積み立てをしておかなければいけない修繕費などについては入っていないわけですね。そういうことをあわせると、必ずしも営業黒字だというふうにいえない状況になっているんじゃないかというふうに思います。安定化策によって経営が改善したというふうにいい切れない、そういう中身をはらんでいるというふうに思います。
 民事再生の破綻処理によって、資本金も東京都が三十億プラスしているわけだし、無利子の貸付金という点でも、都民の税金がそこに使われていて、放棄の対象になっているということになるわけで、それが全部パアになったわけですね。都民の側からすれば、先送りにしたために、この破綻処理によって都民の負担はふえたという点で、やはり都側の責任、会社の責任もありますけれども、それを推進してきた東京都の責任は免れないんじゃないかというふうに思います。
 次に、もう一つ、この民事再生の資料の中に出されております、平成十七年度決算見込みとして、当期損失が減損会計によって特別損失として一千億ふえていますけれども、これをどのように認識しておられるのか、その点についてお伺いします。

○岡田団体調整担当部長 減損会計のご質問でございますが、その前に、ちょっと一点だけご説明させていただきたいと思いますが、先ほど委員の方から、修繕費が経費の中に入っていないのではないかというようなご質問があったわけでございますけれども、毎年度、会社の方につきまして、修繕費というものは入れてございます。それは損益計算書上入っているものが一つあるのと、それから、例えば修繕費が一億円以上になりますと、これは投資という形になって、いわゆる損益勘定ではなく資本勘定になりますものですので、毎年度の損益計算書上は出てこなくなります。それはどうしているのかというと、翌年度以降、いわゆる資産、財産という形で減価償却費の方で計上されてやってくる形になってございますので、見かけ上は余り出てきていないというところがあるのかもしれません。
 それで、減損会計のことでございますが、十七年度の中間決算によりまして、減損会計が大企業につきましては強制適用になりました。このことによりまして、臨海三セクは一千四十九億円の特別損失を中間決算で計上したところでございます。この減損会計は、簿価と当該の資産から一定期間内に生み出されます現金収入との差額を、減損損失、いわゆる特別損失として認識するものでございます。
 この減損損失というのは、現金支出を伴わない会計上の処理でございまして、例えばキャッシュフローが変わらないわけでございますし、そういう意味から経営実態は変わりません。したがって、確かに一千億以上の累積損失がふえた形になっていますが、それが実態面での経営悪化を示すものではないというふうに考えてございます。
 一方、減損会計の適用によりまして、いわゆる簿価が落ちるわけでございますので、当該年度からの減価償却費は減少するということもございまして、例えば経常利益などの指標は改善することになります。

○小竹委員 この減損会計の特別損失について、私は公認会計士の方に伺ったんですけれども、ビルが当初減価償却をしていくのが、減価償却に見合う財産の価値がなくなっているから減損会計をやらざるを得ないんだということで伺いました。そもそも借金で建てた建物が、過大な投資が行われたということがこの点からも証明されて、責任が問われるのではないでしょうか。
 会計処理の上で経営実態は変わらないというふうなことをおっしゃられましたけれども、決してそうではないというふうに思うんですね。隠れていた赤字が表にあらわれて、累積損失として一気に損失が倍以上に膨れ上がって、債務超過も四倍近くに膨れ上がったということですし、資本金との関係で見たら二・六倍にも上るんですよね。この点で見ても完全に破綻しているということになるんじゃないんですか。
 こういう点で経営が成り立つというふうに見ておられるのかどうかという点を伺いたいんですけれども、先ほど申し上げた公認会計士の方は、これがあるから民事再生の手続をせざるを得なかったんじゃないかというふうにまでおっしゃっておられたんですが、その点いかがですか。

○岡田団体調整担当部長 減損会計によりまして一千億以上の累積損失が生じたということは事実でございますが、これが原因かということでございますけれども、先ほどいいましたとおり、経営実態には何ら影響がない、変わらないということでございます。したがいまして、例えば、もしそういうことであるとするならば、先ほど申し上げましたように、民事再生申し立て時点で、裁判所及び裁判所から任命されております監督委員が開始決定をするときに、臨海三セクについての再生の可能性といったものを判断するわけでございますけれども、その段階で、再生の可能性がない、つまり、この会社は本当に破綻しているので清算するしかないという形で、いわゆる開始決定がおりないんだろうというふうに考えられます。
 今回のことについて申し立てをし、開始決定が出たということについては、それは本当の意味での破綻ではなく、この会社についての再生可能性については十分あるという形が裁判所等で認定されたんだろうというふうに考えておるところでございます。
 それから、先生からご指摘の減損会計でございますけれども、いわゆる簿価というのは、建てたときに取得した価格についてやっているわけでございまして、それを、例えば建物であるならば、五十年とか六十年という時間をかけて減損する、いわゆる減価償却費で償却するという形になっているわけでございまして、トータルのいわゆる減価償却費というのは、五十年、六十年かけて--ここでどんと落とすか、五十年かけて今までの考え方で落とすかという形で、トータルの減価償却費は変わらないということでございます。そういう点で、我々としては経営実態は変わらないものだろうと考えておるところでございます。

○小竹委員 会計士の方は、ここで落とすということそのものは、現時点に立って、その建物の価値が減価償却をするときの価格に見合うものではなくなっているということをおっしゃっておられるわけですよ。だから、建物の価値が認められないということになるんですね。
 だから、そういう意味でいうと、本当にそれこそ建物の償却年数を含めて価値がなくなっているということにもなるわけで、そういう点でいったら、経営的に、臨海三セクはいろいろな救済をしてきたけれども、三千八百億円の債務を抱えて破綻したんだということになるんじゃないんですか。
 先ほど来、民事再生は破綻じゃないとか倒産じゃないとかいわれていますけれども、民事再生法の一条の「目的」というところには、この民事再生法は、経済的に窮境にある債務者について、債権者の多数の同意を得て、裁判所の認可を受けた再生計画を認めることなどによって、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適正に調整して、当該の債務者の事業または経済生活の再生を図ることを目的とすると。結局、経済的に窮地に陥った会社の債務を、経営が成り立たないから、破産して、それを救済して次のステップにするというのが民事再生法だというふうに思うんですよ。そういう点でいったら、破綻をきちんと認めて責任をとるべきじゃないんですか。

○岡田団体調整担当部長 先ほどの減損会計でございますけれども、今回、減損会計というようなことをやって簿価を落としてきたわけでございますけれども、今回の民事再生手続によりましては資産評価をやる形になります。そのときの資産評価が担保価値という形になりまして、一千四百億円相当という形になるわけで、これがいわゆる残債務、いわゆる別除権になっている、残債務という形になるわけでございまして、これをやることによりまして、したがいまして、先ほど先生からございました、銀行団からの三千三百億近い債権につきまして二千億の債権放棄を求め、これが今後の収支改善に大きく貢献するであろうというふうに考えておるわけでございます。
 臨海三セクにつきましては、現在の収支を前提とした場合でございますけれども、借入金の返済に五十年以上を要するといったようなこと、それから、今後の金利上昇による利息支払いの増加が懸念されるということから、早期にこの債務を圧縮する、そのことが経営基盤の強化になるということで民事再生を選択したわけでございまして、いわゆる債務超過額が大きいからということではなく、ここで早く経営基盤の強化を図っていこうということでございまして、その点から申し上げますと、都としても、臨海三セクが現時点で民事再生という再建の道を選択したということは、最善の方策であっただろうと考えておるところでございます。

○小竹委員 すれ違いの議論になっていますけれども、民間はどういうふうに見ているかというと、ここにも東京商工リサーチの、新聞でも報道されましたし、商工リサーチの大型倒産情報の筆頭に東京都のこの臨海三セクが挙がっているんですよ。しかも、新聞報道のあれでいったら、負債総額がこの五月にふえたのは、臨海副都心でビル賃貸業を営む東京都の第三セクター三社が破綻したのが主な原因で、一七・七%、七千百億円の企業倒産が起きたということで書かれているんですね。
 東京商工リサーチだけじゃないんですよね。帝国データバンクも、大型企業倒産ということで臨海三セクが挙げられている。こういう点でいったら、本当に、幾ら東京都が倒産じゃないといっても、ちゃんと見るべきところは倒産だと。倒産した上で再生処理をするこの法律ですよ。
 この民事再生法だって、倒産の処理で会社更生法と全部並んで載っているわけですから、そういう意味でいったって倒産ということになるんじゃないんですか。
 そういう意味でいえば、本当にそこのところを認めて、きちんと東京都が責任をとる必要があるというふうに思うんですけれども、その点どうですか。

○岡田団体調整担当部長 倒産かどうかということについてですが、何を倒産というかということについては定義がいろいろありまして、例えば、今の帝国データバンクのことでおっしゃいますと、法的整理という形については帝国データバンクによる定義がございまして、これは、会社更生法を適用した場合、商法による会社整理の場合、それから民事再生の場合、それから破産、特別清算の開始を申請している場合でございます。この中からわかりますとおり、いわゆる法律を適用すればすべてそういう形にしているわけでございまして、その中に、清算であるのか、それを使って再生であるのかという形についてのそれはないわけでございますので、データ上は、ここに載っているからすぐ倒産であるかどうかという形にはならないかと思います。
 それから、金額ということでございますが、臨海三セク三社については確かに借入金が大きい。したがいまして、負債総額が大きいために、全体の五月のところの数字は大きくなっているかもしれませんが、問題は、負債総額はどうかということではなく、再生の可能性があるのかどうかということであろうかと我々は考えてございます。今回、我々は、臨海三セクにつきましては十分可能性があるという形になってございます。
 例えば、負債総額は小さいかもしれませんけれども、例えば大阪の、例を挙げて申しわけございませんけれども、大阪市のさっきいったりんくうタウンのように、ああいった形で、会社更生法を使って民間に最初の建設費の七%相当で売却をするというのが本当によろしいのかどうかということを判断するとなると、我々は、先ほども申し上げましたけれども、再生を目指してこの段階で民事再生にいったということは、最善の選択ではなかったかというふうに考えておるところでございます。

○小竹委員 倒産、破綻というのは認められませんけれども、経営が成り立たなくなって、もう救済をしてもらわなければ成り立たないような状況に陥っているということは事実ですよ。借金棒引きにしてもらわなければ成り立たないわけですから。しかも、負債の借り入れたお金について返すのに、これから先五十年といったら、もうこの建物の耐用年数が過ぎちゃうじゃありませんか。そこまで返せないような状況で、だから借金棒引きにしてもらうわけでしょう。私は、それこそこのやり方は、また救済をして破綻処理を先送りにするもの以外の何物でもないというふうに考えます。
 先へ進めますけれども、この再生処理をやって、これから先のビル経営が、入居率が上がって経営が成り立つような状況になるんですか。特に、ビルが埋まるのかどうかという点、お伺いします。

○岡田団体調整担当部長 民事再生手続は、単に債権放棄を行うだけでなくて、再生計画の中でしっかりした収益改善策を策定し、入れ込んでいく必要があります。臨海三セクの場合も、そうした意味で、経費のさらなる削減でありますとか収入の確保ということを目指しまして組織の見直しや事業の再構築に取り組む一方、不動産業者との業務提携など、戦略的な営業展開を図ることでビル事業の収入増を目指します。
 具体的には、例えば、先ほどご説明がございましたけれども、キーの進出事業者が臨海地域に進出することによって、それに関係する子会社ですとか関連事業者が臨海ビルにテナントとして新規入居するといったようなこともございまして、このような臨海副都心への進出事業者に関連する新規事業者に対象を絞った、そういったような営業展開も今後やっていこう、やっていかなきゃいけないというふうに考えてございます。
 また、これは心理的問題でございますけれども、債務超過を解消して臨海三セクの経営が安定するというようなことから既存の入居テナントも安心するわけでございますし、また、新規の募集に当たっても安心感を増す、こういったようなことで、今後、テナント誘致にも役立つものと考えておるところでございます。

○小竹委員 「ゆりかもめ」が豊洲まで延伸して、りんかい高速も埼京線に乗り入れるというふうなことで、交通網が整備すればあそこは変わるんだというふうにいっていますけれども、そう甘くはないんじゃないかというふうに思うんですよ。それは、ここにも資料を出されているように、三セクビルの入居状況を見てもいえるんじゃないかというふうに思うんですね。
 それは何でかといえば、それこそ石原知事のもとで、都市再生の名で、それこそ臨海のように海を渡っていくんじゃなくて、都心部の方に次から次へと百メートル級の大規模ビルがつくられて、オフィスビルがつくられているわけですから、そういう点でいうと、必ずしも楽観できない状況になるんじゃないか。それこそ賃料を相当安くしなければ入るところがないというふうなことにもなりかねないというふうにも思っています。そういう危惧があります。
 テレコムセンターの入居率が去年から比べて下がっているわけですけれども、MXテレビがあそこを引き払うという話も聞きました。ちょうどたまたまテレコムセンターに行ったときに、私、行くとあそこを見てくるんですけれども、ちょうどそのときに、引っ越しをこの五月にやっていたんですけれども、引っ越して、テレコムセンターのMXテレビは空き家になったのかというふうに思うんですが、この点はいかがですか。

○岡田団体調整担当部長 MXテレビの件でございますが、昨年十月にMXテレビがテレコムセンターから一部移転したということについては聞いてございます。今後、残ったものについてのことでございますけれども、これはMXテレビと臨海三セクのいわゆる賃貸借契約に関することでございます。個々のテナントの状況についてはお答えを控えさせていただきたいと思います。

○小竹委員 この民事再生処理をやって、都民にこれだけ負担をかけているんですよ。そういう点でいったら、ここにも、皆さんが出された中に、都民に対して十分説明が必要だということを書いているじゃないですか。
 だって、私がいっているように出ちゃったんだったら、その分、賃料は入らなくなるわけですよ。予定していたのより違って処理がされていって、成り立たないということにだってなりかねないじゃないですか。こういう点でいっても、私は、重大な問題があるし、東京都の責任というのは重いというふうに思うんです。
 もう時間があれですけれども、最後に、現物出資ということで土地を出されるわけですが、この民事再生の処理で借金を棒引きにしてもらって軽くなるわけですよね。だけれども、また現物出資をすると。先ほど、都民には、東京都に負担のないような形でやるというふうにおっしゃられましたけれども、結局、債権放棄をした上に、今度はまた経営的にも身軽にしてあげるということで、三セクの経営をまた支援する中身以外の何物でもないというふうに思うんです。しかも、これをやらなければ成り立たないような経営になるんじゃないのかということなんですね。その点についてはどうですか。

○岡田団体調整担当部長 先ほどのビル事業のことでございますが、いわゆる営業というものは生き物でございまして、よいときもあれば悪いときもあるということがあるわけでございますが、例えばテナントさんについてですが、未来永劫ずっと同じテナントさんに入っていただくというのは理想ではございますが、やはりいろいろな状況があって、入居する方もあれば退去する方もあるというのは事実でございます。
 例えば退去した場合につきましては、会社としても新たな入居者を入れるべく最大限の努力をしているということでございますし、テレコムにつきましては、会社にとってあの青海地区の入居をどうやっていくかというのは、ある意味で最大の課題として今一生懸命取り組んでいるところであろうと考えているところでございます。
 それから、底地の現物出資でございますが、臨海三セクは、民間の経済合理性だけでは成り立たないような、インフラの管理ですとか多様な企業の集積といった開発を一層推進する役割を担っているものでございます。臨海副都心開発を着実に推進するためにはこの三セクを適切に活用する必要があり、そのためには臨海三セクの経営基盤の強化が極めて重要であろうと考えております。
 こうした観点から、民事再生手続によりまして、臨海三セクの一番の課題であります借入金が債務免除を受け削減され、利息支払い負担が大きく減少するわけでございます。このことによりまして収支改善が図られるわけになります。さらに一層の経営安定化と、減資をすることによってなくなります資本を充実させるために、都は実質的負担のない形で底地の現物出資を行っていきたいと考えてございます。

○小竹委員 裏返せば、そこまでやらなければ経営が安定化できないような状況にも陥る危険性を持っているということではありませんか。
 そういう意味でいったら、都にとって負担のない形での処理ということですけれども、同じ都民の財産ですよ。それを、一企業、大企業のための財産としてやるということが何で公共性があるんですか。ビル事業や不動産業の三セク経営がもう破綻したわけですから、やっぱりもうここで終わりにするべきだというふうに思います。
 自治体本来の仕事からいったら、この三セクビルの経営というのは何ら自治体本来の仕事ではない、公共性や公益性がないということは明らかです。これ以上都民の税金や財産を使わない、こういう立場に立つべきだというふうに考えます。そういう立場に立って破綻処理をすべきだというふうに考えます。
 委員会資料でも明らかなように、金融機関には、利息一千三十億円、元金一千三百億円を返済しているわけですから、金融機関にとってはこの間一定の返済がされてきたわけで、金融機関も経営者の一翼を担ってきたわけですから、その経営責任をとらせるという点でいったら、全債権を放棄させる、そして、この臨海三セクの施設については都民のために開放できるような、こういう処理の方向を目指すべきだというふうに考えます。
 知事は、バブルの時代の責任だということで、鈴木知事の責任についてはいっていますけれども、安定化策を追認してきたわけですし、さらなる支援も容認してきたという点でも、今の都政の責任は免れないというふうに考えます。三セクビルを初めとした臨海開発の破綻の責任をきちんととるべきだというふうに考えます。
 まして、持ち株会社をつくって、港湾部分と臨海副都心を一体にした開発を促進するということは絶対に認めるわけにはいかないということを表明して、質問を終わります。

○原田委員 東京都の責任をとる立場というと、二種類あると思います。臨海三セクへの対応がどうだったかというようなそのものに対する責任と、私は、もう一つ、東京都が出資金減資で二百八十一億円、債権放棄で百億円、多分、再生計画が認められれば、そういう負担を都民に強いるわけです。ですから、都民に対しての責任ということでいうと、やっぱり都民に対して何らかの、ちょっと平たくいえばおわびのコメントですか、そのようなものを出すべきじゃないかと私は思います。
 これは非常に情緒的といわれればそうなのかもしれませんが、臨海三セクの対応のやりとりはそれなりのお話が出てくるわけですよ。だから、その必然性ということでいうとまだ不十分で、もっともっと明らかにしなきゃいけないことはありますけれども、結果として負担を強いるようになったことに関してのコメントをしっかり都民に対して発信すべきだと思うんですけれども、そのあたりいかがでしょうか。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、平成十年に策定いたしました経営安定化策を着実に実施することで、償却前黒字や営業黒字を達成するなど、経営改善に相当の成果を上げてきたと考えてございます。
 しかしながら、借入金の返済に長期間を要することから、金融情勢の変化が今後の経営に与える影響などを総合的に勘案いたしまして、民事再生によりまして早期に債務を圧縮し、経営基盤の強化を図ることとしたものでございます。結果として都民に負担を伴う事態に至ったことにつきましては、港湾局長が本会議で答弁しておりますように、厳粛に受けとめているところでございます。
 都といたしましては、臨海副都心開発を着実に推進していくためには臨海三セクを適切に活用していくことが不可欠であり、民事再生による経営再建を図ったことは、現時点では最善の方策であったと考えております。

○原田委員 都民に対する責任、おわびということでいえば、本会議で局長さんがお話ししたというふうにご答弁ですけれども、私ども聞いた感じでは、そのようなとらえ方はちょっとできなかったと思います、残念ながら。(「聞き方が悪いんだよ」と呼ぶ者あり)いや、そうしたら、議会だけでなく、それこそ記者会見等でしっかりと、再生計画が承認された時点でもしっかり都民に対するメッセージを出してほしいと思います。
 そのときそのときの判断というのは、所管が悪くなろうと思ってやったわけじゃなくて、ベストだろうという選択の中で動いている、それは皆さんは自信を持っておっしゃっているわけですからね。だから、そういう意味では、本当にいろいろな見解の相違もあるんでしょうけれども、しかしながら、その結果、このような負担を強いることになったということに関しては、その事実があるならば、それに対しての、やっぱり都民に対しての表明ということはすべきだと思います。
 といいますのもというか、前回、ファッションタウンとタイム二十四の、去年ございました同じような民事再生法に関する質疑の責任のとり方というようなところでも私も質問したわけなんですけれども、そのときは、ビッグサイトへの吸収合併ということもあったんでしょう、取締役が辞任します、出資者の負担などは一〇〇%減資と、今回と同じようなお話を聞いているわけなんですけれども、最終的には、鈴木議員もおっしゃったように、最初の株主総会で責任がしっかり問われるはずですというようなご答弁があったわけです。
 しかし、この株主総会に関する質問をしようと思ったら、産業労働局の話だということなのですが、私が想像しますには、株主総会といっても、東京都が出資して、また金融機関がそろって出資者なわけですから、そのような中で厳しい話が出るような構図ではないと思うわけです。経営状況がよくて民間の投資が入ってこない、幾ら三セクといえども、そのような状況の中では、経営をしっかりと、経営責任を追及するには甘えが出てくる、こういう状況になっているわけです。
 ですから、もし臨海三セクの会社更生法を適用しなければならなかったことに対する責任ということでいえば、東京都がかなり多くの出資、出しているわけですから、ぜひ株主総会の中でしっかりと表明してほしい。それは三セクの問題ですよ。そういうような働きかけをしていくことが必要なのではないかと思います。
 私、今いったのは三セクの方で、前段でいったのは、東京都の都民に対する負担ということに関してのメッセージは、ちゃんとしたコメントは出した方がいいというような立場でお話しさせていただきました。これは意見としていわせていただきます。
 そして、今回、三セクが破綻した大きな理由として、ずっとご答弁なさっているようですが、六年間ですか、六年前から事業収支が黒字になってきましたという話は何回か聞きました。しかし、当初の借入金とその利息を支払いする、その負担が大変大きいということで、そんな理由で破綻したというか、そのような理由が挙げられていますけれども、当初のビルをいっぱい建設した費用とか、その地代などが原因と思われるわけです。そしてまた、フロンティアビルも何カ所かに建てているというようなこともございます。
 このような、最初から大きな借り入れが予想されて、基盤整備に随分お金がかかっていますから、それが反映して地代が高いということも想像されるわけですね。その中でフロンティアビルを何個か建てたというようなことが、当初やっぱり見込み違いじゃなかったのかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクは、多額の借入金を抱え、今後の金利上昇による利息支払いの増加が経営に与える影響を懸念し、民事再生によりまして早期に債務の圧縮を図り、再建を目指すというものでございます。
 ご質問のフロンティアビルでございますが、まちづくりに不可欠なインフラ施設と一体化した非常に公共性の高いビルでございまして、現在、台場地区、有明地区、それから青海地区におけるインフラ管理や多様な企業集積の拠点としての必要性から建設されたものでございます。

○原田委員 皆さんもご指摘していますが、一般的な会社でも、当初の借り入れが余り大きいと、その会社の経営に負担になるというのは当然わかることで、結果的に最初の借り入れの誤りが、見込みが違っていて倒産する会社は大変多いわけです。
 だから、初期投資が大変圧迫したという話でいると、スタートのところがどうだったのかというふうなこともありますが、そういう状況の中で、元金、利息等が返済できないような、なかなか減らないような状況は決して楽な状況ではないということは当然皆さんも知っていて、そういうこともあって、臨海三セク、大丈夫か、去年のファッションタウン、タイム二十四のときも大丈夫かという話も、あと、時々大丈夫かという話があったんですけれども、その都度、大丈夫だという中で推移してきたわけです。
 これは、これからホールディングス、持ち株子会社の中の状況もちゃんとチェックしやすいように連結会計でやるというようなお話でしたけれども、このような状況の中でもちろん一つ一つの臨海三セクの決算書みたいなのは出ているんですけれども、なかなかその実態がわからない現状があるわけです。民事再生法の適用に当たって今出てきた状況に対して、あのときはどうだったかといういろいろな説明があるんですけれども、その時点で議会が把握できるようなものは、なかなか正確に、取りつけ騒ぎがあったらどうなるか、そういうことがあって配慮しているというようなお話もありましたけれども、そういう構造の中での情報公開が大変困難だということをここで私たちは学習しているわけです。
 ですから、これは、第三セクターとか、これからの持ち株会社が、設立に当たって東京都が関与していく、そのときの情報の提供のあり方ということでいうと、物すごく大きな課題を残したと思うわけです。
 そういうところで、もっと明確な情報を議会に伝えられる、会社の実態に合った状況が伝えられるような工夫、これは難しいとは思いますが、今後すべきだと考えております。よろしくお願いします。これは質問の項目には入っていないので。
 もう一つ確認したいことなんですけれども、臨海三セクの法的な処理の話の中で、埠頭公社の土地の公共化みたいなのも出てきているわけなんですけれども、きょうの質疑の中でも、底地の現物出資として、埠頭公社の土地の公共化というところも何か絡んで説明されたように私は思えたんですけれども、臨海三セクの法的整理と埠頭公社の公共化ということは別に考えるべきだと思うんですけれども、その認識でよろしいでしょうか。

○江津港湾経営改革担当部長 公社のふ頭用地の公共化は、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、世界的な公設民営化の流れに沿った取り組みでございまして、国際競争力の強化につなげていくというものでございます。あわせて、背後の都有地との一体的なふ頭の再整備や、災害時における公共的利用の確保を目的として行うものでございます。

○原田委員 三セクの法的整理とは別なものだという認識でよろしいわけですね。--いいですね。
 それで、持ち株会社の構想についてちょっとお伺いします。
 子会社で参加する団体、外貿ふ頭事業、新交通事業、地域冷暖房事業など多岐にわたっているわけですが、埠頭公社は特に公共的要素が強く、他の団体とはちょっと異なるという印象がございます。異なる業種の団体を持ち株会社の下にまとめることが本当に有効なのか、主体的な活動をしている会社の経営統合というようなことになりかねない。どんな効果があるか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○斉藤総務部長 持ち株会社の効果でございますけれども、持ち株会社は、経営統合によりまして各団体により機動的な事業運営を行わせるとともに、相互連携によります相乗効果を発揮させていくといったものでございます。
 まず、グループファイナンスなどによりますスケールメリットを活用いたしました取り組みとして、経営資源の相互融通などによりまして、民営化後の埠頭公社におきましても、より一層の経営効率化を図ることができるという考えでございます。
 また、グループ全体の目標達成を目指すことによりまして、東京港の国際競争力の強化や臨海副都心のまちづくりを総合的に推進することが可能となると考えてございます。

○原田委員 純粋持ち株会社というのは、事業をせずに、子会社が事業をしていくというような説明がございました。
 この質問の前でもいいましたけれども、臨海の戦略のために、持ち株の親会社が頭脳的な司令塔のような役割をしていくということになると、子と親の関係の中で、非常に子会社の自立的な経営を損なうのではないかというふうに推察するわけなんですけれども、その件に関しては、まだ持ち株会社の構成等が何か明らかになっていないというような現状もございますけれども、その持ち株会社、親会社と子会社の関係上、子会社の自立的な経営ということに関してはどのような状況になるのか、お知らせください。

○斉藤総務部長 持ち株会社グループにおきましては、経営と事業の分離によります経営効率の向上という持ち株会社の仕組みから、その効果的経営のためには、本社とグループ各社との明確な役割分担が大切になってこようかと考えてございます。
 この持ち株会社では、各子会社の事業特性を尊重いたしまして、その自主自立的な事業運営を行わせることによって各子会社の経営効率を向上させ、グループ全体としても経営戦略を達成していくというふうに考えてございます。

○原田委員 それだけだったら、別に子会社にしなくてもいいと思うわけなんですけれども、むしろグループファイナンスなどのスケールメリットの方が大きいのかなというような印象もあります。
 それで、私は、いろいろな考え方があるんですけれども、臨海三セクもそうなんですけれども、一応子会社として予定されている会社一つ一つ見ますと、埠頭公社はちょっと異質だというようなお話をさせていただきましたけれども、将来的に、東京都はその会社に対する出資を少しずつ減らしながら自立させていくような立場ではないかと考えるんです。
 公的な役割は、今、民の役割、公の役割、将来的にどうなるのかという議論はあります。それで、私は、決して臨海の三セクとか何か、当初ににぎわいをつくろうとか、いろいろな意味で臨海を注目してもらおうとか、いろいろな意味合いがあって立ち上げ支援をしたということに関しては、今さら、その効果があらわれたかあらわれないかという評価はそれぞれ違うようなんですけれども、あるとは思いますけれども、未来永劫こういう企業を持っていくことに関しては大変疑問を感じるわけです。
 ですから、将来的に自立させていこう、東京都も少しずつ出資を控えていって、本当に民の力をかりて臨海事業を元気にしていく、活性化していこうとしたら、持ち株で全部くくっていって囲ってしまうことが、果たして将来的に、臨海の開発を推進する立場として、いわゆる公と民の関係を考えたときに、東京都の役割を考えたときにいいものかどうかという疑問があるわけです。このホールディングスというか持ち株会社をつくることで、東京がまたのっぴきならない、臨海からなかなか手を引けないような状況をつくってしまうんじゃないか、そういう危惧さえするわけです。
 将来的に、臨海の事業についてはずっと東京都が頑張って持っていくんだというような方針ならばまだしも、その次の、今後の十年ですか、仕上げの十年に当たって、東京都は、臨海副都心の東京都の支援のあり方をしっかりとらえて、将来を見据えた持ち株会社構想でなければならないと思うわけです。それに関してご見解を伺いたいと思います。

○斉藤総務部長 今回の持ち株会社構想でございますが、これは、昨年策定いたしました行財政改革の新たな指針にのっとりまして、臨海地域の監理団体の改革を行うというものでございます。
 この指針では、監理団体を取り巻く環境の変化を踏まえて、監理団体の存在意義を検証した上で団体のあり方や事業についてゼロベースで見直し、存在意義の薄れた団体につきましては事業の整理や廃止をしていくこととしてございます。今後も、この指針の考え方に基づいて常に監理団体の存在意義の検証を行い、継続的に改革を進めていくこととなります。
 持ち株会社は、臨海地域を活動基盤といたします公共性の高い監理団体を経営統合することによりまして、その経営効率の向上を図り、一層の公共性を発揮し、都民に積極的に事業効果を還元していくものであります。そのため、その事業の運営に対しまして常に都の的確な関与が必要でありますが、その存在意義の検証につきましては、この指針の趣旨を踏まえまして適時適切に行ってまいります。

○原田委員 埠頭公社に関してちょっと質問させていただきます。
 埠頭公社が持ち株会社に参加することで、公社の経営が民間資本に支配され、公社が担っている公共性が阻害されるのではないかという側面もあります。それは民営化に関してですけれども、そういうような一般的な懸念に関してはどのように考えていらっしゃいますか。

○江津港湾経営改革担当部長 公社の民営化後の会社の株式につきましては、改正承継法によりまして、港湾管理者による常時五〇%以上の保有が義務づけられてございます。東京都の意向は、株主として十分会社経営に反映できるものと考えております。
 これに加えまして、株式の譲渡制限も設けていくことを検討していきたいというふうに思っておりますので、民営化会社の公共性は確保されていく、こういうふうに考えております。

○原田委員 民間資本が介入して乗っ取られるというようなことはないということなんですけれども、そもそも公社が持ち株会社に参加するメリットというのはどんなところに考えていらっしゃいますか。

○江津港湾経営改革担当部長 民営化会社は、持ち株会社に参加することによって、各参加企業が保有する経営資源の相互融通やグループファイナンスの活用などが可能となります。これによりまして民営化会社の一層の経営効率化が進み、コスト低減や利用者サービスの向上が図られるなど、参加のメリットは十分にあるものと考えております。

○原田委員 埠頭公社は、民営化された後も、首都圏の生活を支える重要な社会産業基盤である東京港の運営を担う事業体であり、民間会社になったといっても、その公共性は変わらず、特別な存在であると思います。
 私は、埠頭公社というのは、臨海の戦略の中に囲い込むよりも、むしろ東京湾全体を見渡したところに置いておくというか、それこそもう少し大きなポジションを与えた方がいいのではないかというふうに考えています。東京湾を視野に入れた戦略的事業の展開を行っていくべきではないかというふうに考えまして、持ち株子会社になることに関してはどうかなという考えを持っていますが、それに関してお答えをいただきたいと思います。

○江津港湾経営改革担当部長 東京湾の中にある港ごとに港湾の管理者が異なっているという現状がある中におきまして、湾内の港を一体として運営していこうとか、そういう方向性につきましてはいろいろな課題がございまして、現実には相当の時間がかかるのではないかというふうに考えております。
 一方、東京港の国際競争力の強化は喫緊の課題であるということで、今般、監理団体改革の一環として公社の民営化を進め、さらに、持ち株会社に参加することで一層のコスト低減やサービス向上を図っていくこととしたものでございます。
 しかしながら、また湾内の広域連携の必要性というのは、これは必要だということは私どもも十分に認識をしておりまして、これまでも、横浜港、川崎港、そして東京港と、京浜三港の間で広域連携施策を推進して、例えば震災時における耐震岸壁の相互利用協定の締結ですとか、あるいははしけを利用したコンテナの横持ち輸送の実施など、大きな成果を上げてまいりました。こうした広域の連携施策については今後とも推進をしていきたいというふうに考えております。

○原田委員 おっしゃいました京浜三港の間の連携、それこそ一番大事なことではないかと考えております。いろいろご意見はあると思いますけれども、アジアに対する、それこそアジアの諸国は国家戦略としてふ頭事業を展開しているわけです。その中で、東京湾は東京湾の中で、本当に意識的にアジアに対する競争に打ち勝つという戦略を立てなければいけないと考えているわけです。そういう状況の中で、東京湾の連携はちょっと時間がかかるようだから、とりあえず臨海の子会社になってというような発想はいま一つ理解できないわけです。
 いろいろな意味で、コスト削減、サービス向上のお話が出ましたけれども、東京湾総体としてパワーアップする、持ち株子会社になる場合じゃないんじゃないかというふうに考えております。それに関しては、今後の東京湾の戦略も踏まえて、ぜひ検討していただきたいと思います。
 終わります。

○矢島委員 いろいろ質問がありましたので、重なっているところは避けながら質問をさせていただきます。
 まず、「ゆりかもめ」の車両事故についてお伺いいたします。
 四月十四日午後五時五分に発生した「ゆりかもめ」の車輪脱落事故は、当日終電までに三万人、翌日の土曜日で二十二万人に影響を与えたと聞いております。交通手段の振りかえ、当初想定と現実の振りかえ状況、また利用者への情報提供は十分であったか、お伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 「ゆりかもめ」の車両事故に伴う交通手段の振りかえ状況についてでございますが、ゆりかもめでは、異常時の振りかえ輸送につきまして、りんかい線、JR線、東京メトロ、都営地下鉄、都バス、水上バス、東京モノレールの近隣七社に即座に対応していただけるよう、振りかえ輸送契約を結んでおります。今回の事故に際しましては、十七時五分の事故発生後、状況確認を経て旅客の避難誘導を開始した十七時十五分に、各社に対し一斉に振りかえ輸送依頼を行いました。
 振りかえ輸送の状況につきましては、各社から報告される数字が、経費の精算が行われる定期券もしくは回数券等を購入している利用者の振りかえ実績のみでございまして、全体の把握は困難でございます。
 ちなみに、定期客等に限って見ますと、土日が含まれていることから、会社としてはおよそ二万四千人程度と想定をしておりましたが、実績は二万三千三百二十七人でありましたので、おおむね会社の想定どおりでございました。
 また、利用者への情報提供につきましては、振りかえ輸送開始とあわせまして、構内放送、車内放送を通じまして利用者へのご案内を行っております。
 なお、運休の情報につきましては、当日の夜、記者会見を行うとともに、各駅への人員配置や張り紙提示により案内を行ってまいりましたが、必ずしも十分に情報が伝わらなかった部分もありまして、利用者の皆様にご迷惑をおかけいたしました。
 会社では、事故防止委員会を設置いたしまして、情報伝達・広報体制の強化などにつきまして改善策を検討しております。また、臨海副都心の公共交通事業者等による協議会を立ち上げまして、事故発生時の振りかえ輸送の迅速化と、その情報提供のあり方等について協議をし、利用者サービスの一層の向上を図ることとしたとの報告を受けております。

○矢島委員 「ゆりかもめ」は往復で見なきゃいけませんから、実際の人数は、運行人員というのは、四千万人のうちの実際の乗車の半分という計算になりますが、それでも大変大きな人数ですし、また情報提供も、どこまでやっても常に漏れが出てくる可能性がありますが、できるだけの努力をぜひしていただきたい、このように思います。
 今回の事故は、航空・鉄道事故調査委員会の結論を待つことになりますけれども、昨年、同様の車両事故について国交省より保安情報が、また、メーカーからは部品交換の提案があったと聞いております。今回の事故にかかわる点があれば、その内容と対応についてお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 ご指摘のとおり、昨年八月、他社における検査の際にホイールハブに亀裂が発見されたとの保安情報が提供されました。また、同年十月にはメーカー側からホイールハブの寿命について見解が示され、百万キロを超えて継続使用する場合は、部品を交換するか定期検査時に精密検査を実施することが提案されております。それまでは、鋳鉄製品であるホイールハブの寿命につきましては半永久的であると考えられていたため、検査は目視で行っておりました。
 会社は、これらの保安情報や提案を受けまして、直ちに検査基準の見直しを行い、三年ごとに行う定期検査に超音波探傷検査及び磁粉探傷検査を追加することとし、同年十一月から本年三月までに三編成十八両の検査を終了したと聞いております。
 今回事故を起こしました車両は、昨年一月に従前の基準による定期検査を終えており、三年後の次回の定期検査で新基準による精密検査を実施する予定でございましたが、亀裂の発見にはしたがって至らなかったという状況でございます。

○矢島委員 報道によりますと、ただいまお話のありました磁粉探傷検査をもっと早くしていれば発見した可能性について触れられる方もあったと聞いております。会社のその後の対策では、それだけに、ハブの部品交換、今ご説明がありました、事故発生時における連携対策のための協議会の設置、総点検改善委員会の設置と矢継ぎ早でありますが、これらはあらかじめ何らかの組織が設置してあったはずであります。
 東京都が持つ鉄道事業のノウハウをどのように生かしてきたか、また、鉄道事業についてJR東日本経営幹部の認識は、長期でビジネスモデルがはっきりしており、公共性があるため、リスクを全部つぶしてから進む、このようにいっております。鉄道事業に対する認識をお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 多くの乗客の輸送を使命といたします鉄道事業にとって、安全運行の確保は至上命令であり、リスク管理は極めて重要であると認識しております。
 このため、東京都では、ゆりかもめに対し、都営交通事業で経験を積んだ多くの職員を派遣し、運営体制や教育訓練、各種規程、技術基準、検査手法等に長年にわたり蓄積されたノウハウを生かしながらリスク管理に当たっております。
 今回の事故の原因となったホイールハブに関しては、ゆりかもめでは、昨年、国土交通省からの保安情報やメーカーからも提案を受けましていち早く検査基準の見直しを行い、定期検査時に精密検査を導入しましたが、残念ながら今回の事故が起きてしまいました。運転再開までに二日余りを要しましたが、安全性の確認を最優先した結果でございまして、やむを得なかったものと考えております。
 また、会社では、今後の対策として、約一年半の間にすべてのホイールハブを精密検査済みの新品に交換するとともに、その後は、九年を超えない期間または走行距離九十万キロを超えない期間のいずれか短い時期に交換するよう基準を改正することとしております。これらは会社として現時点で考え得る可能な限りの対策に取り組むものであり、ご指摘の、リスクを全部つぶしてから進むということに通じるものではないかと考えております。
 都といたしましても、先般、港湾局にゆりかもめ業務運営体制等点検改善委員会を設置したところでございまして、本委員会におきまして監理団体を指導する立場からさまざまに検討を進め、「ゆりかもめ」の事故再発防止と安全運行の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

○矢島委員 重要なアクセスであるだけに、揺るぎない努力をぜひ続けていただきたい、このように思います。
 次に、三セクと持ち株会社についてお伺いいたしますが、一番最初に質疑をいたしました松原理事と同じ立場ですが、あえて私の立場から聞くことがありますので、ひとつ誤解のないようによろしくお願いいたします。
 グローバル化と世界都市の視点、不足する空間創造、財政の好転など、多くのテーマと状況の中で、当初、臨海部開発が展開されてきました。批判されるところは当然として、まさに時代の判断の中で決定があり、その後の経済状況にかかわらず、行政の継続性のもとで絶えざる努力があったことは、各局面の批判があったとしても、これまでの取り組みは評価をさせていただきたい、まずこのように思います。困難な努力という意味です。
 そして、その端緒は、第二回の世界テレポート会議で鈴木知事がテレポート構想を発表し、大きく変転して現在の臨海部開発に至ったと聞いておりますが、その出生の象徴である東京テレポートセンターが、三セク二社とともに、累損、債務超過と選択肢の狭まる中、東京都の財政好転、市中銀行の体力回復のこの時点で民事再生の道を選んだことは、大変私にとって興味深く思います。
 そこで、まずお伺いいたしますが、東京都は、一〇〇%減資と債権放棄で三百八十億円の資産を失うことになります。そして、出資金としてストックが株式に転換いたします。民事再生処理が完了した時点で、資産と負債の割合、また新会社の資本金が現在の時点の概算でどのくらいとなるか、現物出資ということでありますが、お伺いいたします。

○岡田団体調整担当部長 まず、バランスシートの件でございますが、現段階の見込みで、三社の単純合計になりますが、十七年度末のバランスシートでは、資産は二千五百十四億円、資本は五百四十六億円、負債は三千九百二十四億円でございます。
 それから、資本金の件でございますが、臨海三セクは、一〇〇%減資によりまして、現在の五百四十六億円の資本がゼロになります。その後、増資を行い、この増資を都が引き受けることを予定してございます。増資の引き受けに当たりましては、ニューマネーではなく、底地の現物出資を予定してございまして、底地の価格は約三百億円でございます。したがいまして、現時点で考えますと、新会社の資本金は約三百億円になろうと見込んでございます。

○矢島委員 そうなりますと、簡単な引き算で計算いたしましても、一遍に負債が三分の一に圧縮される、その上で資産が二千五百億円ある、大変ないい会社になるということになります。バランスシート上ですよ、フローじゃありません。ですから、この会社の運営については、その意味合いをよくお考えいただいてしっかり取り組んでいただかなければいけない、私はそのように思います。これはお答えは必要ありません。
 行政の仕事は、どのような理由を挙げようとも、私は、基本的にビル賃貸業がその仕事であるのかなという疑念を持ちます。今回の再建策で経営が正常化し、また、計画された時代の余裕のあり過ぎる現在の建物の使い勝手の賃貸借建物から、賃貸ビルとしての効率的使用方法に抜本的に見直すことが当然ありましょうし、管理費の圧縮と効率化を図っていかなければならないことになりますが、その経営努力の中で、今後、臨海地域がその価値を増した適切な時点に、そのほかの民間売却区画、ほかのところは売っているわけですから、現実に、そこだけどうして貸しビルとして持たなきゃいけないかという、そういう意味もありますけれども、と同様に、土地建物を売却して出資者東京都は資金の回収を図り、ほかの事業に回すべきではないか、このように思いますが、この点についていかがでしょうか。

○岡田団体調整担当部長 臨海三セクのビルは、開発目的に沿って建設され、まちづくりに不可欠なインフラ施設と一体化しているなど、建物自体が公共的なビルとなってございます。仮に投機の対象となって第三者に転売された場合には、新たなインフラ管理施設を建設する必要が生じるだけでなくて、テナントなど進出事業者の信頼を失い、計画的なまちづくりに支障が出るものと考えてございます。
 今後、都が責任を持って臨海副都心開発を進めていくためには、新会社を適切に活用していくことが不可欠でございます。このため、臨海三セクは民間売却するのではなく、民事再生法によりまして経営の再建を図り、インフラ施設の管理や企業誘致による多様な集積など、民間の利益追求だけではなし得ないような公共的役割を引き続き担っていくことになろうかと考えてございます。

○矢島委員 全然かみ合わないのは答弁している方もご承知でしょうから、あえて申し上げませんけれども、民間とどのように--貸して、民間に売って、民間が外部資金を投入して建てて、そして第三セクターがなぜ持っているかという問題、ぜひそこも検討の材料の中に置いておいていただきたいと思います。現在の取り組む方向としてはそういわざるを得ないのはよくわかりますが、お互いに理解の中でよりよいものを目指していくということでよろしくお願いいたします。
 次に、持ち株会社構想についてお伺いいたします。
 東京都版持ち株会社構想は、東京臨海熱供給株式会社、株式会社ゆりかもめ、民営化を進める財団法人東京港埠頭公社、そして株式会社東京ビッグサイト、減資、債権放棄と現物出資で経営の正常化を図る臨海三セク三社が加わることになります。そして、グループ経営で管理部門の効率化と資金コストの圧縮、資源の相互融通、東京港の競争力向上をバックアップし、臨海副都心の完成を推進、臨海地域全体のエリアマネジメントを図るとなっております。つまり、私なりに表現をいたしますと、東京港埠頭公社をバックアップし、また臨海地域の司令部を目指す、このようになるというふうに私には見えます。
 しかし、臨海地域には多大な投資をした多くの民間区画がありますし、今後のまちづくりの移行の方向は、それらの民間会社と関係機関による協議会などが中心になってまちづくりを進めるべきであろうと私は思います。構成各社の事業内容と地域マネジメントの整合性、今後の臨海まちづくりのあり方についてお伺いいたします。

○斉藤総務部長 臨海地域の監理団体は、これまで、東京港埠頭公社がコンテナふ頭の整備運営を行い、ゆりかもめが臨海地域の交通基盤施設の経営を行うなど、臨海地域が担う物流機能と都市機能を根本的に支えていくための公共性の高い役割を担当してまいりました。
 今後は、各団体が個別の目標達成を追求するだけではなく、持ち株会社グループといたしまして一体となってまとまり、相互連携によります相乗効果を生み出していくことで、港湾コストの低減や臨海副都心への来訪者等に対するサービスの向上など、公共性のさらなる発揮が可能となると考えてございます。
 エリアマネジメントにつきましては、本来、地域で活動しておる主体が中心になって行うべきであるという認識は持ってございます。特に臨海地域は、物流機能を持つ東京港と都市機能を持ちます臨海副都心との接点でございまして、エリアマネジメント機能の充実がますます重要となってございます。そのため、臨海地域で事業を営む事業者の一員でございますグループ各社が有機的に連携いたしまして、臨海地域全体の機能や魅力を高める調整機能を積極的に果たしていくことは、大きな意義があるものと考えてございます。

○矢島委員 一言申し上げたいんですが、次に行きます。
 持ち株会社は、戦略性とビジネスユニットへのサービス、そして大株主の代行、東京都が大株主ということになりますが、経営特化がその役割ということになります。そうであるからこそ、事業の売却もあれば買収もある。しかし、東京版持ち株会社はそれらとは性格が違うものと私は思いますし、港湾局の方もそう答弁されています。ただ、その意味合いが私のいうのとは少し違う。
 民営基盤事業者として多額の税金投入を受けて、今後できるだけ安く高品質のサービスの提供に努めるべき熱供給会社と交通事業者、子会社とともに資金が潤沢で、投資リスクのない二〇%のロイヤルティーで年間十六億の利益を上げているビッグサイト、また、民事再生に係り経営安定に移行する臨海三社、今後の持ち株会社化で一番恩恵を受け、競争力が高まるだろうと私は思いますが、民営化する埠頭公社、この埠頭公社も、ふ頭の公共化の方法次第でさらに経営基盤がよくなるのではないか、このように私は思います。
 しかし、行政は可能な限り本来身軽になるべきだと私は思っております。熱供給とゆりかもめは、開発が進み、実際上利益を上げているのでありますから、バランスシートは大変な状況でありますけれども、適切な時期に民間に売却して、なお一層のコスト削減を図るべきだと思いますし、ビッグサイトの売却あるいは指定管理者制度を導入して効率化を図る、賃貸貸しビル業は優良な資産となった時点で売却の道を探るべきではないか、その可能性を考えるべきではないかと思います。お考えを伺います。

○斉藤総務部長 持ち株会社構想は、東京港の国際競争力の強化や、総仕上げの時期に向かいました臨海副都心開発の推進体制を一層充実させるために、昨年十一月に策定いたしました行財政改革の新たな指針に基づきまして監理団体改革を行っていくものでございます。指針では、団体ごとの存在意義を検証した上で、団体のあり方や事業につきまして見直すこととしており、持ち株会社グループになった後も、この考え方に基づきまして継続的に改革を行っていくということになろうかと思います。
 持ち株会社は、現在の課題であります東京港の国際競争力の強化や、臨海副都心の機能や魅力を高めるという公的な目的から設立するものでございまして、グループの経営戦略などにつきましては、都の施策との整合性を確保していくために必要な指導を行っていくことになります。
 今後、副委員長ご指摘の点や指針の趣旨を踏まえまして、団体の将来的あり方や事業について不断の見直しを行ってまいります。

○矢島委員 持ち株会社化、グループ会社化というのは、まず形をつくって、その中でいろいろなものを生んでいくとおっしゃっているんでしょうけれども、持ち株会社ということになりますと、その内容自身がしっかり本来の持ち株会社の意味に合うかどうか。先ほど申し上げたように、それぞれの会社が、税金の投入を受けて運営している会社、そしてロイヤルティーを払っているだけの会社、こういう会社がある中で、それを持ち株会社化することが果たしてどれだけの意味と内容があるか。共通項はエリアと税金しかありませんから、この点に対する思いというのは常に持っていていただかないと、本来の持ち株会社のあり方の方向が変わってきてしまうというふうに思います。
 それから、先ほどの情報開示の内容も、監理団体の意味合いが随分変わってきます。持ち株会社が東京都で初めてできるとなれば、従来、何社も監理団体であったところが、監理団体のあり方と調査の内容が当然違ってきますから。ですから、それは東京都の方の総務局ということになろうと思いますが、そちらの方でも全庁として見ていかなければ、当然見直していかなければいけない基準ですから、一港湾局の問題じゃないと思っていますので、そのところは港湾局自身が、これをやる限りはそのことも対応していって、申し上げていっていただかなければいけない話だと思いますので、その点もお願い申し上げます。答弁は必要ありません。
 そして、仮に持ち株会社ができるといたします。これまで、現在自己完結している臨海地域の運営管理から、いずれ適切な時期に通常の東京都地域管理への移行を検討するというお考えを局長から伺っております。今回の持ち株会社構想がその対策の一つの答えと誤解されてはいけないことだと私は思います。このつくられる、税金の有利な条件により確実な利益を上げているビジネスユニットを事業とする莫大な資産の優良な企業グループ、悪い言葉でいって申しわけないんですが、血行のよい巨大な行政ということに私は見えるんですけれども、であるだけに、自己保存と組織拡大など、ビューロクラシーの危惧を抱かせては絶対ならないことだろうと私は思います。明確な社会的使命と不断の見直しを文化とする事業体としなければなりません。この点について局長のお考えと決意をお伺いいたします。

○津島港湾局長 前に矢島先生にご質問を承りまして、臨海地域の将来いずれ開発が一定の段階に達したときに、通常のこの地域をどうするのかというお話がございまして、その時点の遠い将来のありようということでお話をさせていただいたことがあるわけでございます。
 現在の状況をベースにお話をさせていただきますと、臨海副都心の総仕上げの極めて大事な段階であるということと、東京港も一つの大きな節目になってきている、こういう大きな課題をより効率的に仕上げていくためにどうしたらいいかということで考えてまいりまして、今先生がお話ししましたように、ここで子会社化する企業というのは、交通とかエネルギーとかふ頭とか、普通の個別の企業--利益追求の企業というよりも、企業がそれぞれ活動するいわば基盤をサービスとして提供する主体だ、こういったものが効率的にサービスを提供する仕組みをつくり上げることは、非常にこのエリアの発展に資するだろうというふうに考えております。
 つまり、物流だとかこの地域の全体の交通体系、それから防災とか治安維持、さらには観光、こういったような地域全体として機能を増すためには、今あるこういったサービスの提供者である企業群を一つのものにまとめて相互につくり上げていくということが大事ではないかということで、この持ち株会社は、そういった公益的な部分に--今までは直接港湾局が個々的に指導監督する形でやってきたわけでございまして、これを一つの企業群の中でやるということになりますと、ある意味では行政の身軽さにもつながるというふうに思っております。
 ただ、それぞれの子会社化した企業は、それぞれ今度は企業合理性を十分に発揮していただいて、官僚機構の肥大化ということには決してならないように進めていくつもりでございます。
 いずれにしても、社会情勢の変化というのは非常に早い時代でございますので、明確な社会的使命、不断の見直しというのを続けながら、持ち株会社といいましても、将来的にいつまでも今の形の持ち株会社にするのか、その中の比重というものは、時代時代で見直すべき時期が来れば勇気を持って見直すべきだと思いますので、ただいまのお話については十分肝に銘じて進めていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

○矢島委員 いつも申し上げるんですけれども、申し上げることは必ず答えが返ってまいります。答えが返った時点で、今までのように、その時期の、そのときの判断ではなくて、今回の一つの組織をつくるのは、行政に籍がある人がいないから肥大化にならないということではなくて、行政のいわば外側にある、つながっている部分ですから、いわば総指令部だろうと思います。答弁の内容もそうだと思いますので、局長のお話の後段の部分を信頼いたしまして、最後は人の力と意思ですから、特に若い課長さんとかそれ以外の方がいらしたら、今局長さんのいわれた最後の部分を忘れないでいただいて、今後ともぜひ努力をして、いい東京、いい臨海地域をつくり上げていただきたい、このように思います。
 終わります。

○大塚委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後五時二十二分休憩

   午後五時三十二分開議

○大塚委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○松下委員 本日、大分議論も末に来ておりますので、若干これまでと重なる点もあるかとは思いますが、私の視点で質問したいと思います。できるだけ簡潔に行いますので、よろしくお願いいたします。
 まず初めに、臨海三セク三社の民事再生について、まずここは意見を述べさせていただきたいと思います。
 きょうのいろいろな議論の中で、破綻であるとか破綻ではないとか、倒産なんだか倒産じゃないんだか、いろいろなご意見がございますが、私もいろいろ調べました。民事再生というのを調べましたところ、倒産ないし経営破綻というのは、法律上の定義である用語ではなく、事実上の用語として使われているということで、東京商工リサーチですとか帝国データバンクが倒産というふうな形で報道もしております。
 私、けさ、経済関係のニュースを見ておりましたら、やはり五月の倒産件数について大きく取り上げられていて、それには、これだけ倒産件数なり負債額がふえたのは、東京都の三セクの影響が大きいんだという報道もありました。これは事実であるということはやはり受けとめなければいけないのかと思いますし、失敗を失敗と謙虚に認める、これは、都民の貴重な税金が、債権放棄という形、また経営支援という形で使われたという事実を謙虚に受けとめて、原因を調査分析し、二度と失敗が起こらないよう努力する決意をしなければならないのではないかと私は思います。そういう意味で、新たなスタート、つまり再生を、そういう決意をしなければ切れないんじゃないかというふうな思いを持っております。
 きょう、ご議論の中で、問題は再生の可能性があるかどうかというご答弁もございました。実際に、これから本業が利益を生むのか生まないのかというところが非常に重要になってくると私は思います。若干ご答弁の中では、キーのテナントになるところが来れば、関連の会社がぞろぞろ入ってくるというようなご答弁もございましたが、じゃ、何で今までそのキーとなるテナントを誘致することができなかったのかという疑問も私はございます。
 これに関してはご答弁を求めるものではございませんが、ビル事業、これは民主党の代表質問でも、民間へ売却をするべきじゃないか、ビル事業を行政が継続していく意義がどこにあるのかという質問を行っておりますので、これに関してここでは議論は行いませんが、先ほどの矢島副委員長のご質問に関する局長のご答弁も含めて、ぜひ今後、長い意味で、今回だけの目先の処理にとどまらず、しっかりとした本当の意味での再生を果たしていただきたいという意見を一言述べたいと思います。
 私は、「ゆりかもめ」の車両事故と臨海地域における監理団体改革-持株会社構想-について質問をさせていただきます。
 初めに、「ゆりかもめ」車両事故について質問いたします。
 去る四月十四日午後五時五分に、船の科学館駅から台場駅に向かう新交通システム「ゆりかもめ」の車輪が脱落、緊急停止する車両事故が起きました。今回の事故によるけが人は幸いにしてなかったものの、不幸なことに大事故につながる可能性もある大変重大な問題と受けとめ、徹底的な原因究明と再発防止を行っていただきたいという思いから何点かお伺いいたします。
 さきの委員会で、破断箇所の調査結果として、車輪の車軸とタイヤをつなぐハブが全周にわたり破断していたという報告がございました。これまでハブを含めた車両の検査体制はどうなっていたのか、破断や亀裂を見抜くことはできなかったのか。新聞報道で、また先ほどの質疑の中で、平成十六年十月に別の新交通システムの車両でハブの亀裂が見つかり、国土交通省は昨年八月、各社に注意を呼びかけていた等もありました。
 他社の亀裂発見を教訓として生かすことはできなかったのでしょうか。「ゆりかもめ」の車両の検査体制についてお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 「ゆりかもめ」の検査体制についてでございますが、従前、鋳鉄製品であるホイールハブの寿命は、先ほども申し上げましたが、半永久的と考えられていたため、検査は目視で行っておりました。
 一方、お話のように、平成十七年八月、国土交通省から、他社における検査の際、ホイールハブに亀裂が発見されたとの保安情報が提供されました。また、同年十月、メーカーからホイールハブの寿命について見解が示され、百万キロを超えて継続使用する場合は、部品交換をするか定期検査時に精密検査を実施することが提案をされております。
 これを受けまして、会社は直ちに検査基準の見直しを行い、三年ごとに行う定期検査に超音波探傷検査及び磁粉探傷検査を追加いたしまして、同年十一月から本年三月までに既に三編成の検査を終了したと聞いております。
 事故を起こしました車両は、平成十七年一月に従前の基準による定期検査を終えておりまして、三年後の次回の検査で精密検査を実施する予定であったため、亀裂等の発見には至らなかったものでございます。

○松下委員 事故を起こした車両は従前の基準による定期検査を終えたばかりで、三年後の次回検査で精密検査を実施する予定だったとのことですが、国土交通省から情報が提供されていたにもかかわらず、本当に三年後の精密検査で十分だったのか、検査までの間に亀裂が発生するおそれもあったのではないでしょうか。

○鈴木臨海開発部長 今回の事故を受けまして、会社はすべての車両につきまして磁粉探傷検査を実施しております。また、今後約一年半の間に、すべてのホイールハブを超音波探傷検査及び磁粉探傷検査を実施した新品に交換する予定でございます。これは、従来の寿命を半永久的というふうに考えておりました考え方から転換をしたものでございます。
 新品との交換を終了するまでの間は、六カ月ごとに磁粉探傷検査を実施いたします。さらにその後は、ホイールハブは九年を超えない期間または走行距離九十万キロを超えない期間のいずれか短い時期に交換するよう基準を改正いたします。
 なお、三年ごとに行う定期検査では、引き続き超音波探傷検査及び磁粉探傷検査を実施するとの報告を受けております。

○松下委員 今回の事故を受けて、すべての車両について精密検査を実施したとのことですが、できれば事故が起きてからではなく、起きる前に、国土交通省からの情報提供の段階で全車両検査を新基準で行っていれば、事故は防げたのではないでしょうか。今回の事故で幸いなことにけが人はいませんでしたが、事故を防ぎ、安全管理を徹底するという点で、精密検査を事故前に全車両は実施しなかったということは、対応が甘かったのではないかといわざるを得ません。
 今後、改正した新たな基準で検査を実施していくとのことですが、ぜひしっかりと検査を行い、また新たな別の情報が他社及び国土交通省から入った場合に、情報を共有し、その都度検査の見直しを行うことを含めて対応をしていただきたいと思います。
 事故原因を突きとめ、責任を明らかにすることで、今後の事故が防げると思います。国の事故調査委員会の調査が行われているようですが、その結果はいつわかるのか、お答えください。

○鈴木臨海開発部長 ご指摘のとおり、今回の事故につきましては、現在、国の航空・鉄道事故調査委員会による原因の究明が行われております。スケジュールの詳細につきましては現在聞いておりませんが、調査結果が明らかになるのは秋以降ではないかと思われます。
 調査結果に基づき、国土交通省の改善指導が行われれば、それに従うこととなります。

○松下委員 わかりました。調査結果次第で国が改善指導を行う可能性もあるということかと思いますが、そこで、東京都のゆりかもめに対する指導監督責任はどうなっているのでしょうか、お伺いします。

○鈴木臨海開発部長 鉄道事業に対する指導監督権限は国にございますが、都は、監理団体を指導監督する立場から、株式会社ゆりかもめの適正な業務運営に対する責任を負っております。このため、港湾局内にゆりかもめ業務運営体制等点検・改善委員会を設置いたしまして、事故の再発防止と安全運行の確保を目指しまして、必要な点検と改善策の検討を行っているところでございます。
 検討結果につきましては、事故調査委員会の調査報告も踏まえて取りまとめを行いまして、ご報告をしたいと考えております。

○松下委員 ぜひ都としても徹底的に検討を行ってもらいたいと思います。また、国の調査報告とあわせて議会に報告を行っていただきたいと思います。
 事故時の対応については、無人駅であることから利用者への情報提供が不十分であったと大きく報じられていましたが、事実はどうであったのか、今後どのように対応するのか、お伺いします。

○鈴木臨海開発部長 会社は、事故時の対応といたしまして、駅に社員を派遣するとともに、構内放送を通じて事故の発生と他の交通機関への振りかえ輸送等について案内を行いました。また、運休の情報につきましては、当日の夜、記者会見を行うとともに、各駅への張り紙の掲示、新橋、豊洲駅を初め、各駅には人員を配置いたしまして案内を行ってまいりました。必ずしも十分に情報が伝わらずに、利用者の皆様にご迷惑をおかけいたしました。
 現在、会社は、事故再発防止委員会を設置し、情報伝達・広報体制の強化などについて改善策を検討しているところでございます。また、臨海副都心内の公共交通事業者等による協議会を立ち上げまして、事故発生時の振りかえ輸送の迅速化と、その情報提供のあり方等について協議し、利用者サービスの一層の向上を図ることとしたとの報告を受けております。

○松下委員 ぜひ一層の利用者サービスの向上を図るように努力していただきたいと思います。
 十分に情報が伝わらなかっただけではなく、運休の情報提供が適切に行えたのか、事故当日の夜だけではなく、結果として三日間運休したことの情報提供を適宜行えたかどうか、また、運休していた間の振りかえ乗車券の発行方法は適切だったか。ある報道によりますと、定期券を持っている方が実際振りかえ輸送を利用する際に、一度「ゆりかもめ」の駅に行ってからでないと振りかえ乗車券をもらえずにとても大変だったという新聞報道もございました。こうした対応が本当に適切なものであったのか、ほかにもっといい方法はなかったのか、臨海副都心内の協議会で今後議論していただきたいと思います。
 私自身のことになりますが、もう何年も前にお台場に出かけて、夜「ゆりかもめ」で新橋駅に移動したいと思い、「ゆりかもめ」の駅に着きましたところ、数人の人が右往左往しておりました。どうやら「ゆりかもめ」が動いていないようなのはわかったんですが、なぜ動いていないのか、いつ動き出すのか全くわからず、改札には確認手段がなく、仕方なくタクシーで移動したことがございます。その日は強風だったので、恐らく強風のため運転を取りやめたのかと思われますが、無人駅のマイナス面がその場面で露呈しておりました。無人運転や無人駅が利用者の安全や安心を犠牲にすることがないように、マイナス面を補う努力を一層していただきたいと要望し、次の質問に移ります。
 臨海地域における監理団体改革-持株会社構想-についてお伺いいたします。
 今取り上げてきましたように、「ゆりかもめ」の事故の際には議会にも報告がございました。持ち株会社の子会社となった場合には、報告や情報の開示は行われるのかという疑問があります。先ほど来、この点についても議論がされてきておりますが、こうした観点から、幾つか持ち株会社構想についてお伺いしたいと思います。
 民間企業で持ち株会社に移行する事例は多々あることは存じておりますが、今回の構想で出された監理団体の行っている事業、非常に幅があり多岐にわたっております。経営統合することの意義についてしっかりと確認しなければならないと私は感じております。
 そこで、持ち株会社構想のメリットは何か、またデメリットについてはどのように把握しているのかお伺いいたします。

○斉藤総務部長 持ち株会社は、経営統合によりましてより機動的な事業運営を行わせるとともに、相互連携によります相乗効果を発揮させていくというものでございます。
 まず、グループファイナンスなどのスケールメリットを生かしました取り組みや、経営資源の相互融通などによりまして効率化を図ることが可能となります。また、グループ全体の目標達成を目指すことによりまして、東京港の国際競争力の強化や臨海副都心のまちづくりを総合的に推進することとなります。
 デメリットについてでございますが、これはメリットの反面ということであります。一般的には、経営と事業の分離のバランスをうまくとらないと、最適なグループ戦略は描けないということなどが指摘されてございます。

○松下委員 相互連携による相乗効果というお話がメリットにあるということですが、まだ漠然としていて、まだまだ構想段階であるのかなという感じがします。具体的な内容は今後の検討になるのでしょうが、グループ化したことでどのようなメリットがより具体的に描けるのか、費用対効果を含めて明らかにしていくべきだと思います。
 また、デメリットについて今後検討とのことですが、分離のバランス、これは、先ほど別の方のご答弁で、役割分担というお言葉でのご答弁だったと思いますが、これが非常に難しい。現場と経営を分離したことで、現場で起きていることが経営に即反映できるのか、しかも、多岐にわたる事業、それぞれ現場、実際実情が異なってくる上で、それを持ち株会社の経営者が瞬時に判断することができるのかなど、課題は多いのではないかと私は思います。
 これまでの監理団体が持ち株会社の子会社となった場合に、その子会社が都の監理団体としての指定を受けるのか、また議会への報告義務はどうなるのか、お伺いいたします。

○斉藤総務部長 監理団体指導監督要綱におきましては、資本金の二五%以上を都が出資している株式会社などを監理団体としてございます。持ち株会社の設立はこれまでにない取り組みであるため、監理団体の指定につきましては、今後、総務局等、所管局と調整してまいります。
 また、議会への経営状況の報告につきましては、自治法では、自治体が資本金の五〇%を出資している法人や損失補償を行っている法人などについて義務化されてございます。出資の面に限りますれば、仮に一〇〇%子会社となった場合には自治法上の義務づけはないと考えてございます。

○松下委員 間接的に持ち株会社を通して出資をするという形だと、今の要綱のままだと、子会社は監理団体にはならないということかと思います。また、議会への経営状況の報告義務も自治法上はないということになるのかと思いますが、ぜひ、先ほど矢島副委員長のご質問でもございまして、ご答弁でもありましたが、関係局、総務局等を含めて、新たな取り組みであることですので、しっかりと調整をしていただきたいと思います。
 私が一番気になるのは、都の監理団体が純粋な持ち株会社のみとなってしまい、その下にある今までの監理団体が全く見えなくなってしまうということを最も懸念しております。子会社化、持ち株会社の子会社となったゆりかもめや東京ビッグサイトへ都の指導監督義務がなくなってしまうのではないかということが最も私が懸念するところでございますが、子会社となった場合は、議会への経営状況の報告などの情報開示を行うのかどうか、お答えください。

○斉藤総務部長 議会を初め、都民の皆様への説明責任を果たしていくということの重要さというものは大変大きく認識してございます。そういった意味で、今後、民間の持ち株会社の状況などを参考にいたしまして、子会社単体を含めまして、グループ全体の連結財務諸表の作成等によります経営状況の報告など、適切な措置を講じてまいります。

○松下委員 ぜひ、今ご答弁がありましたように、子会社単体を含めて経営状況の報告等、情報開示を積極的に行っていただくような形で進めていただきたいと思います。官営子会社の随意契約が問題となっている例もございます。そのような事態が起こることのないように情報の開示を行っていただきたいと思います。
 また、けさの新聞の記事でございまして、これは、国の政府系金融、持ち株会社に移行という記事でございますが、その中でも、持ち株会社、「政府が関与することで肥大化したり天下り先になったりするとの批判もあるが、新政策金融機関では外部有識者による評価委員会を設けて監視させる。」とございました。この場合、東京都の場合、外部評価委員会がこのチェック機能を果たす議会であるのではないかと私は思いますので、ぜひ議会でチェックが行えるような形で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 先日の我が党の代表質問でも行いましたが、持ち株会社については、経営の主導権を都だけで握っていくのではなく、民間の経営ノウハウを生かして進めていく必要があるのではないかと思います。私は、経営を進めていく上でかぎを握っているのは、トップである経営者ではないかと思います。
 そこで、持ち株会社の経営は民間からの経営のプロフェッショナルに任せるべきだと思いますが、所見をお伺いいたします。

○斉藤総務部長 持ち株会社が民間の知恵と工夫を取り入れていくことは、これまでと同様に重要であると認識してございます。
 この持ち株会社の特性は、公共性の高い監理団体を経営統合することによりまして、都民に対するより大きな公益的役割を担わせる、自治体として初めてとなる取り組みであるということでございます。このため、持ち株会社の経営戦略と都の行政施策との整合性を十分にとることが最重要課題となってまいります。したがいまして、純粋に企業経営の観点から、持ち株会社を経営のプロフェッショナルに任せることが最適であるかの十分な検討が必要かと考えてございます。
 いずれにしましても、役員構成や組織体制などにつきましては、今後十分検討してまいります。

○松下委員 経営がうまくいくかどうかというのは、人の要素が大変重要となってくるのではないかと思います。都民から批判をされることのないように、経営者については民間のプロのノウハウなどを積極的に導入していただきたいと思います。
 私がここでいう経営のプロというのは、経営もよくわかっていて、かつ現場もよく知っているという意味であります。社内の改革が実現できる、経営にも現場にもたけた人がトップになることが必要ではないかと思います。
 先ほど、いのつめ委員が民事再生処理のところでそごうの事例を出しましたが、そごうの社長が民事再生処理を行ったときには、自分は売り場のプロである、民事再生という手続に陥ったのは、経営の判断が悪かったからではなくて、デパートという現場の中で悪い習慣がいろいろと生まれていた、お客様の声を聞かない、それを経営につなげない、そういうことが起きていたという文章がございました。
 ぜひ、安易に都のOBの就職先として持ち株会社をつくることにならないように、しっかりと持ち株会社を経営するという意味で、人事や組織体制を含めて検討していただきたいと思います。
 次に、所管の問題をお伺いいたします。
 ビッグサイトは産業労働局の所管、その他の団体は港湾局の所管であります。持ち株会社ができた場合に、その持ち株会社の所管局はどうなるのか教えてください。

○斉藤総務部長 持ち株会社の子会社となります監理団体の現在の所管局でございますが、港湾局と産業労働局ということになります。持ち株会社構想は、臨海地域の機能強化を目的といたしまして、監理団体を一体的に活用するものでございます。持ち株会社につきましては、この設立趣旨を踏まえまして、関係局と十分に調整を図り、所管局を決めてまいります。

○松下委員 持ち株会社をこれからつくっていこう、新しい監理団体改革のスキームとして持ち株会社を構想していこうとするのであれば、局の縦割りやセクショナリズムを取り除くよい機会として活用していくべきではないかと思います。単なる所管調整の問題ではなく、こういった問題意識を持っていただきたいと思います。
 エリアマネジメントの強化のためにこの持ち株会社をつくるんだということを先ほど来何度もご答弁いただいておりますが、エリアマネジメントの強化どころか、それこそ専門性があるから、ビッグサイトには産業労働局、その他は港湾局という所管で今まで来たわけですが、それが一つの子会社となることで、所管間のこれまでどおりの縦割りのような部分が露呈してしまうと、エリアマネジメントの強化どころか、個々の会社の強化すらおぼつかなくなってしまうのではないかと若干不安に思います。
 本当に監理団体改革を行うのか、改革とは名ばかりで、持ち株会社を隠れみのとして個々の子会社の経営責任をあいまいにして、問題を先送りしたり税金のむだ遣いを続けるのかは、持ち株会社というスキームの立て方、運営形態次第で大きく変わってくるのではないかと私は思います。
 ぜひ、この監理団体改革を骨抜きにすることのないように強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。

○清水委員 私も持ち株会社についてお伺いいたします。
 いろいろ出ておりますので、省きながら、質問の形がちょっと変わるかもしれませんけれども、お願いしたいと思います。
 この持ち株会社の構想は、昨年十一月の行財政改革の新たな指針に基づいて、監理団体の改革として行うというようなことをいわれているんですけれども、昨年十一月の指針から今回の持ち株会社の構想の発表まで、期間として長いのか短いのか、それぞれ意見があると思うんですけれども、埠頭公社の民営化などについて、この説明をしていただいたときに、PTなど話し合いが行われているということは伺ってはいたんですけれども、この持ち株会社構想に至るまで、どういう経過の中で、まず都庁内で、港湾局内で、そして団体内で行われてきたのかということについてお伺いいたします。

○斉藤総務部長 持ち株会社の検討の経過でございますが、局といたしましては、行財政改革の新たな指針が発表されます以前から、当局におきます公社ふ頭の運営のあり方の検討を行ってきたところであります。また、臨海副都心のまちづくりと財政基盤強化への取り組みにつきましても、さまざまな検討を行った上で、本年第一回定例会に「臨海副都心開発の今後の取組み-総仕上げの十年間-」をご報告したところでございます。
 こうした検討を踏まえまして、指針に基づく改革として、各団体の力を結集して東京港の国際競争力強化と臨海副都心開発の総仕上げを行うものが持ち株会社構想でございます。各団体とは必要に応じた調整を行ってまいりましたが、各団体とも監理団体改革の重要性につきましての認識を共通にしてございます。具体化に向けて発表後に準備を進めていくということで確認はされてございます。

○清水委員 今ご説明があった内容がそれぞれ検討されてきたということは承知しておりますけれども、持ち株会社構想というこの構想が、私は本当に唐突に発表されたというふうに考えるわけです。それで、必要に応じての調整とか認識を共通にしてきたというようなことがあるんですけれども、これについてだって、いい方は本当にあいまいだと思うんですよ。
 そういうきちんとした話し合いとかいうことではないんですけれども、一体どこでこの持ち株会社の構想が浮かんできたのか、それについて、例えば各団体の職員なんかの方だって、新聞の報道で見たとか初めて聞いたとかという方もおられるわけですよ。そういうことがどこで検討されていたのかというような声もあるわけで、そこら辺についてはどうですか。

○斉藤総務部長 監理団体改革につきましては、指針に基づきましてゼロベースで見直していく中で、新たな形とか効率性とか、そういうものを求めていくというのが基本でございまして、港湾局の中におきまして、港湾局所管の監理団体についての経営統合ということについては局で検討して進めてまいりました。
 その間、エリア管理、臨海エリアにおきます経営統合という観点から、ビッグサイトについても事業統合を図った上で機能強化を上げていくという意味での調整というか話し合いというのは、時間は短かったですけれどもお互いにしまして、認識を統一したと。
 ただ、持ち株会社を立ち上げるにつきましては、財務会計的ないしは税務的な大きな課題とか専門的な課題、まだまだあります。そういった問題、それからそれぞれの組織の特性とか、そういうものの統合についての調整というのはこれから図っていこうということでの認識を図ったところでございます。

○清水委員 私は、内容や検討の、それぞれの団体などとの話し合いとかそういうものは十分に行われていないというふうに考えます。
 次に、議会への報告のことなんですけれども、先ほどから何人かからもお話があるんですけれども、仮に監理団体が持ち株会社の一〇〇%の子会社となった場合に、議会への報告義務は地方自治法上ないんだということですけれども、子会社が持ち株会社の一〇〇%の子会社になるということはあるのかないのか、お聞きします。

○斉藤総務部長 子会社化についてはもろもろの手法、株式交換とか現物出資とかいろいろな手法がありまして、それが、今回の構想の中でより適正、的確なものはどれかということは今後の組み立ての中で整理をしたいというふうに考えてございますが、例えば埠頭公社につきましては、改正承継法におきまして五一%以上は東京都が持つことになりますので、持ち株会社の一〇〇%子会社ということはまずあり得ない。
 それから、ほかの監理団体につきましても、同様に、株式交換なり何なりの手法を固める中で、一〇〇%にすべきなのか、それとも、例えば五〇%超でいいのかということも含めて検討していきたいと考えてございます。

○清水委員 それもわからないじゃないですか。
 それで、一〇〇%の子会社になった場合に報告義務がないということで、先ほど来、他の委員には、連結財務諸表の作成など、できる限りの議会への報告などを行うんだというふうにいわれていますけれども、連結財務諸表というのは、今までも三セクの問題でも聞いてきたように、都民にはわからないところがたくさんあるわけですよ。それでは、じゃ、今一〇〇%子会社になった場合に、その時点でも、埠頭公社は除いて、今までと同じような経営状況の報告というのはする予定があるんですか。

○斉藤総務部長 済みません、ご答弁の前に、先ほどの公社の出資比率でございますが、五一%以上ではなく五〇%以上と修正させてください。
 それから、子会社の報告につきましては、先ほど来ご答弁申し上げますとおり、子会社単体を含めまして、従前の経営状況報告のレベルまでの単体を含めましてご報告はしたいというふうに考えてございます。
 さらに加えまして、ご答弁申し上げているように、議会の目から遠くならないような形の仕組みというものをあわせて考えていきたいというふうに考えてございます。

○清水委員 少なくとも、今の団体の経営状況のような内容がなければ、都民にはわからないわけですよ。だから、今回の持ち株会社の構想というのは、一〇〇%になるかどうかはわからないということですけれども、議会から目が行き届かなくなるということは私は指摘をしたいというふうに思います。
 経営統合のメリットについては先ほどもご説明があったんですけれども、それでは、管理部門の集約などということがいわれていましたよね。それから、相互連携とか相乗効果とかいわれるわけですけれども、管理部門の集約というならば、持ち株会社をわざわざつくらなくても、経理や管理業務はどこかの会社に集約すれば済むものだと思うんですよね。そういうことで持ち株会社なんかつくる必要がないと思いますし、相互連携とか相乗効果というんだったら、例えばそれが臨海部の開発とかそういうことを別にしても、相乗効果とか相互連携というんだったら、今だってそれぞれの会社の社長さんというのは、ここの役員の方、見たように、みんな都から行った局長さんですよ、そういう方たちと一緒に話し合うという場を設ければいいじゃないですか。だから、わざわざ持ち株会社をつくる必要はないということはいかがでしょう。

○斉藤総務部長 管理部門の省力化、統合とかいうのは一つの手法でございまして、持ち株会社の趣旨というのは、あくまでも、それぞれの会社がそれぞれの事業について事業執行に専念をしていく、そして、全体の経営指標なり経営戦略というものをトータルで考えるのは持ち株会社、いわゆる親会社です、親会社が考えていく。ですから、経営と事業の分離を図ることによる効率化を図っていく、向上させていくというのが大きなねらいでございますので、そこのところの仕組みをどういうふうにつくり上げていくかということは、今後の制度設計の中で十分に検討してまいりたいと思います。
 それから、相互連携につきましてですが、確かに現在、例えば臨海副都心の中で、それぞれの監理団体が連携して事業をやっている部分があります。ただ、それはあくまでもお互いの協力連携の世界でありまして、これからやります持ち株会社としての事業連携とするのは、それは、一つの企業体として臨海エリア全体を見据えて事業展開を図っていく、一体となって図っていくというところが大きな違いでありますので、その統合効果、連携効果というのは今よりずっと大きなものになっていくと考えてございます。

○清水委員 先ほどグループの経営戦略とかいわれましたけれども、経営戦略とか、余りよくわからない言葉でいわれるわけですけれども、要は、臨海開発をこれからどうやっていくのかとか、どういう方針で進めるのかということだと思うんですけれども、それは東京都が、よしあしは別にしてですよ、東京都と議会が、臨海部開発についての方針とか計画とかいうのをつくればいいことであって、わざわざ持ち株会社をつくって、さらにそこに、私たち都民の目から見えないようなところでそういうものを決める必要はないというふうに私は考えるわけです。いかがですか。

○斉藤総務部長 都民ないしは議会の目から見えなくならないような形を、これから仕組みをおつくりしていく、それは議会のご意見もお聞きしながらつくっていきたいというご答弁を先ほどからさせていただいているところでありますので、そこのところは今後の制度設計の中で答えをお出ししていかなくちゃいけないかというふうに思ってございます。
 それから、この持ち株会社は、監理団体が今やっている事業についての統合を図るというものでございまして、その経営戦略によって臨海開発自体を進めるということじゃなくて、今やっている、例えば交通事業なり、それからコンベンション事業なり、臨海三セクが入ってきますれば、ビル事業なりということを統合した形で新たなサービスを提供していくことによって利用される方の利便性を上げていく、そういうことで、臨海副都心全体のポテンシャルといいますか、可能性というか価値を、機能性を上げていくという趣旨でございますので、ご理解願いたいと存じます。

○清水委員 今いわれたことだったら、東京都が、港湾局が主導してサービスを上げるとか、今だってできることであって、わざわざ何で持ち株会社をつくるのかということは全然私は理解できないし、私はそれであったら必要ないというふうに思うわけですね。
 それで、ご説明の中には、それから仕組みの中を見ると、各団体の余剰資金を活用するとか、他の団体にその資金を運用するとかいうことがいわれていますけれども、それはどういうことですか。

○斉藤総務部長 持ち株会社の子会社に予定されている各団体におきましては、通常の運転資金といいますか事業資金とか、例えば設備投資をしたりする資金とか、そういう資金が必要になってきます。その資金というのは、現在の調達の手法としては、基本的には外部から、金融機関から調達して事業をする。片や運転資金というものは、常に幾らかのお金を、億単位ですけれども、何十億単位の金は組織体としては持っていなくてはいけない。そのお金というのも、片や金融機関の方に預け入れしているということでございまして、そこだけでも、金融機関から借り入れる金利と金融機関に預ける金利との差というのは結構大きなものがございますので、そこの、外部との預け入れ、それから借り入れとの部分をグループの中でやっていく、それによって、金融機関に渡していた金利差をグループの中の経営資源として、コストとして使っていく、そういう考え方でございます。

○清水委員 そうしたら、じゃ、どこの会社の、どこの団体の余剰資金をどこの団体に運用するというような、ただただそれを仕組みとしていっているわけじゃないでしょう。そういうことの可能性とか、そういうことをやることがどういうときに出てくるのかということを考えていっているわけでしょう。ただそれは仕組みだけをいっているわけじゃないと思うんですよね、経営のメリットというんだから。それはどういうことを考えているわけですか。どこの会社の余剰資金を運用して、どこの会社を動かしていこうというようなことを考えているわけですか。

○斉藤総務部長 持ち株会社が、そういうグループファイナンスなんかの全体の運用とか考え方を整理していくことになりますが、そこでの意思決定といいますか、どうやって決めるかということは、今後の機関設計、会社の役員会であるとかそういう機関設計の中で、機関の持つ役割はどういうふうにするかというさばきの中で、整理の中で固まってきますけれども、現時点で具体に、それぞれ子会社化される会社の単体のお金を、具体にここからここへ、ここからあそこへという形で、まだこの段階では構成できるような状況にありません。

○清水委員 そうしたら、各会社の長期借り入れの額についてお伺いいたします。

○斉藤総務部長 平成十七年三月三十一日現在の長期借り入れのおおむねの額でございます。東京臨海熱供給は百十一億円、株式会社ゆりかもめは三百一億円、株式会社東京ビッグサイトが七十四億円、財団法人東京港埠頭公社が六百十二億円でございます。
 なお、臨海三セクの借入金の額は今後の法的手続の中で確定していくということになります。

○清水委員 先ほどから出されているように、三セクの残債務は約一千四百億円といわれてきたわけですけれども、こういう長期借り入れを抱えた会社がそれぞれ入っていく、しかも、一番大きな債務を抱えているのが引き続き臨海三セクの新しい会社だということになるわけですけれども、先ほどから出されているように、この臨海三セクの会社は、ビル事業なんですけれども、例えば、先ほどテレコムセンターの話がありました。小竹委員がMXの会社の入居状況とか聞いたわけですけれども、資料では三月三十一日の入居率が出されているんですけれども、その後、六月の時点でどうですか。

○岡田団体調整担当部長 入居率につきましては月末の数字ということになってございますので、六月というところはございませんで、現時点で一番新しい数字については四月の時点の数字でございますが、それによりますと、テレコムセンタービルの入居率は七一・〇%でございます。

○清水委員 資料を提出していただいた時点では七二・八%なんですけれども、それはなぜですか、理由を聞かせてください。

○岡田団体調整担当部長 個々具体的なテナントの詳細についてはわかりませんけれども、テナントの入居及び退去の結果、全体として入居率が少し下がった、一・八%ほど下がったものだというふうに考えてございます。

○清水委員 出た会社があるということなんですけれども、それでは、MXの会社というのは、十月に、先ほど一部出たというご答弁でしたけれども、それでは、民事再生の申請をした後にMXの会社がテレコムセンタービルから撤退というか出たということが、先ほどないといわれたわけですけれども、それはどうですか。

○岡田団体調整担当部長 昨年の十月にMXテレビは一部移転したというふうに聞いておりますが、その後の変化はないというふうに聞いてございます。

○清水委員 昨年の十月に出た後、変化ないというんですけれども、先ほども小竹議員がいったように、私たち、五月の、五月の下旬か六月になってからなんですけれども、埠頭公社にお邪魔をしたときに、会社に今回の民営化の問題でお話しした後にちょっと立ち寄ったわけですけれども、引っ越ししておられましたよ。荷物をまとめているから、私、引っ越しするんですかと聞いたら、引っ越しすると。全部かどうかは別ですけれども、いっていましたけれども、それはどうですか。

○岡田団体調整担当部長 先ほどお答えしましたけれども、三月から四月の時点で数字が減っているということにつきましては、それはですから、入っていたテナントが退去したという事実はあろうかと思います。
 それから、MXにつきましては、十七年十月以降についての入退去、いわゆるテナント面積が変わっているということについては、変化はないというふうに聞いてございまして、もしかすると、そのあたりについての引っ越しとか何かについては、いわゆる何か会社の方の都合でそういうふうなことが行われたかどうかということについては私どもは詳細にやっておりませんけれども、いわゆるテナントの面積としては変化はないということでございます。

○清水委員 そこら辺は私たちも港湾局よりも知ることはできないんですけれども、いずれにしろ、三月三十一日から入居率が減っているということで、先ほどは、出たりもあるけれども入ることもあるんだということですけれども、現在の状況の中で好転するというふうには見えないわけですよね。そういう中で持ち株会社に入るということについて、都民の中からは三セクの救済ではないかということがいわれるのは当然だというふうに思いますし、私たちもそういうふうに考えるわけです。
 それで、私たちは代表質問でも指摘してきましたけれども、今回の持ち株会社構想というのは、知事の、オリンピックの主要な舞台となる臨海地域の機能強化をするためというようなことで、臨海部を活動基盤とする第三セクターを、破綻した三セクも含めて統合し、臨海開発地域の運営をグループにゆだねようとするものであり、これは根本解決とはほど遠い、破綻を先送りするものです。傷口をますます広げ、さらなる都財政投入に道を開くことにつながります。
 改革というのならば、臨海副都心と三セクという、先ほども出ていましたけれども、不動産業から手を引いて、港湾の仕事、埋め立ての仕事、中小企業の拠点としての展示場などの仕事を東京都の仕事として行うことではないかというふうに考えるわけです。持ち株会社をつくる必要性はないというふうに考えます。
 先ほど別の委員から臨海開発の経済波及効果のことをいわれましたが、臨海開発に投じられたこの間の二兆円余りの都財政を、それから、これから一兆円余り近くも投じようとしているその予算を、削減し続けてきた中小企業への支援、住民密着型の公共事業に振り向ければ、どれだけ都民の暮らしが豊かになっていたか、それはどちらが経済効果があるかというのを試算したことがあるのでしょうか。
 私たちは、限りある都財政をどう使うことが大事かという点でこの問題を提起しているわけです。持ち株会社を私はつくる必要はないという意見を申し上げて、終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時二十四分散会

ページ先頭に戻る