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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第五号

平成十八年三月二十二日(水曜日)
第八委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
理事鈴木貫太郎君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君
川島 忠一君

欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長成田  浩君
総務部長菊地 輝雄君
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長高津 満好君
港湾局局長津島 隆一君
総務部長斉藤 一美君
労働委員会事務局局長押元  洋君

本日の会議に付した事件
意見書、決議について
予算の調査(意見開陳)
・第一号議案   平成十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 経済・港湾委員会所管分
・第七号議案   平成十八年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
・第八号議案   平成十八年度東京都農業改良資金助成会計予算
・第九号議案   平成十八年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
・第十号議案   平成十八年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
・第十一号議案  平成十八年度東京都と場会計予算
・第二十号議案  平成十八年度東京都中央卸売市場会計予算
・第二十二号議案 平成十八年度東京都臨海地域開発事業会計予算
・第二十三号議案 平成十八年度東京都港湾事業会計予算
付託議案の審査(決定)
・第九十四号議案 東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第九十五号議案 通訳案内業法関係手数料条例の一部を改正する条例
・第九十六号議案 東京都離島漁業再生支援基金条例
・第九十七号議案 東京都植物防疫施設に関する条例の一部を改正する条例
・第九十八号議案 東京都立技術専門校条例の一部を改正する条例
・第九十九号議案 東京海区漁業調整委員会委員及び東京都内水面漁場管理委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・第百号議案 東京都労働委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十七号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 この際、一言申し上げます。
 三月十七日の小竹委員の質疑において不正確な発言がありましたので、正確な根拠に基づき発言するよう委員長として注意をいたしておきます。
 本件に関し、理事会において協議の結果、関係する部分について発言を取り消したい旨の申し出があり、許可することといたしました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大塚委員長 次に、本委員会の今後の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、意見書、決議について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書、決議中、意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

 出資法及び貸金業規制法の改正に関する意見書(案)
 超低金利時代といわれる現在、消費者金融、信販会社、銀行など複数業者から返済能力を超えた借り入れをして、苦しんでいる多重債務者が後を絶たず、社会問題化している。
 こうした背景には、貸金業規制法第四十三条の「みなし弁済」規定を適用させ、利息制限法の上限(年一五~二〇%)は上回るが、出資法の上限(年二九・二%、日賦貸金業者及び電話担保金融は年五四・七五%)よりは低い金利、いわゆる「グレーゾーン金利」で営業する貸金業者が多いという実態がある。
 こうした中、先般、最高裁判所は、貸金業者の利息制限法の上限を超える利息について「みなし弁済」規定の適用条件を厳格に解釈した判決を示した。
 国では、平成十九年一月を目途に出資法等の上限金利を見直すとしている。今回の見直し時期をとらえ、借受者の不安を一日でも早く解消すべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、法改正に当たっては次の事項を実現するよう強く要請する。
一 出資法の上限金利を利息制限法の制限金利まで引き下げること。
二 貸金業規制法第四十三条の「みなし弁済」規定を撤廃すること。
三 出資法における日賦貸金業者及び電話担保金融に対する特例金利を廃止すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十八年三月 日
東京都議会議長 川島忠一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣
金融担当大臣 あて

○大塚委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、決議につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○大塚委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、平成十八年度予算の調査及び付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出に対する決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、経済・港湾委員会所管分、第七号議案から第十一号議案まで、第二十号議案、第二十二号議案及び第二十三号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも質疑を終了しております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言を願います。

○田中委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十八年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 小泉内閣の懸命な構造改革の推進により、景気は順調に回復し、経済は新たな成長路線を歩もうとしております。
 こうした中で編成された平成十八年度東京都予算案は、都税収入を前年度比五・九%増の四兆五千億円と見込むなど、一般会計の規模は五年ぶりに六兆円台となっています。また、隠れ借金を大幅に圧縮するとともに、基金残高を確保するなど、二次にわたる聖域を設けない徹底した財政再建への取り組みが功を奏し始めています。
 今何よりも重要なことは、景気回復の勢いを都内産業の大多数を占める中小企業に及ぼし、都内経済、そして我が国経済を本格的な回復軌道に乗せていくことであります。
 本予算案では、新たな時代に対応した産業力の強化を着実に推進していくため、中小企業対策を初めとし、さまざまな地域振興策が盛り込まれております。
 また、オリンピックの東京招致は、東京の存在感を世界に示す絶好の機会であるとともに、都市の発展過程で生じてきた都市インフラの問題解決を促進するよい機会でもあります。こうした意味から、今回、新たに基金を創設し、一千億円を計上したことを高く評価いたします。
 さらに、急速な少子化の進行は、社会保障制度や社会経済構造に大きな影響を与えます。そのため、地域での子育て支援づくりや仕事と家庭生活との両立、子どもや家庭の自立促進など次世代育成支援の促進は非常に重大な課題であり、都としても重点的な対策を講じる必要があります。
 しかしながら、こうしたさまざまな課題への対応を迫られる一方、昨年末には法人事業税ばかりか法人住民税の分割基準を見直す国の動きも明らかになるなど、財源問題に関連して非常に厳しい状況に直面しました。我々都議会自民党は、都選出の国会議員とも力を合わせ、強力な反対活動を行い、法人住民税の分割基準見直しを阻止するとともに、恒久的な減税の補てん措置である地方特例交付金には三カ年の経過措置を設けさせるなど、都にとって貴重な財源を確保してきたことは特筆すべきことであります。
 我が党は、石原知事としっかりと手を組み、東京をねらい撃ちするこうした国の動きに対しては、今後とも反対の姿勢を貫いてまいります。
 改めて申し上げるまでもなく、東京の再生、発展を果たすための先進的な施策を継続的に展開していくには、強固で弾力的な財政基盤の確立が欠かせません。今後とも財政構造改革に向けたたゆまぬ努力が必要であると、あえて強調しておきたいと思います。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく、最大限の努力を重ねられるよう強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、産業労働局関係について申し上げます。
 一、量的緩和やゼロ金利見直しなどの中で、中小企業の安定的な資金調達を堅持するため、中小企業制度融資の一層の充実を図られたい。
 また、信用補完制度の見直しに当たっては、負担の緩和や資金調達の多様化にこたえるためのCLO、CBOの発行、ファンドの創設など、金融支援の充実に努められたい。
 二、新銀行東京については、経営の健全性を十分確保するとともに、中小企業のニーズに十分こたえるよう、新商品や新サービスの開発などに積極的に取り組まれたい。
 三、東京に集積されたさまざまな資源を活用するとともに、区部、多摩それぞれの強みを生かした産業支援を推進するため、支援体制の再整備を図られたい。特に、産業技術研究所の施設整備と多摩地域における産業支援拠点の整備を早急に進められたい。
 四、まちづくりや地域の活性化に貢献するとともに、防犯、防災など公共的な機能を持つ商店街の意欲的で先進的な取り組みに対し、新・元気を出せ商店街事業を中心に支援策を拡充し、個性的で魅力ある商店街づくりをさらに推進されたい。
 五、産業構造の変化や激化する国際競争を勝ち抜いていくために、デザイン力の強化を支援するとともに、海外への事業展開を目指す中小企業等への施策を充実されたい。
 六、観光客の飛躍的増大を図るため、観光まちづくりや観光資源の開発を推進するなど、東京の魅力向上に取り組まれたい。特に、水辺空間の魅力向上に関する全体構想の着実な実現に努められたい。
 七、大都市東京の特性を生かした農業経営や農地の持つ多面的機能の保全、活用を実現するため、都市農業の育成振興対策を推進されたい。また、健康的な心身と豊かな人間性をはぐくみ、健全な食生活を実現する食育を積極的に進められたい。
 八、林業経営の安定と東京の森林を再生するため、造林、間伐対策など長期的、継続的な森林保全対策を充実されたい。
 また、花粉症対策として、杉林の本格的伐採を進めるとともに、多摩産材の利用拡大に向けた方策の検討を早急に進められたい。
 九、団塊の世代が大量退職する時代を迎え、高度な技能、技術を次の世代に継承するため、技術専門校での職業訓練を初めとした中小企業の人材を育成する施策を充実されたい。あわせて、次世代を担う若者の就業対策を積極的に推進されたい。
 十、三宅島の早期の復興を図るため、観光産業の振興策を積極的に展開するとともに、農業、漁業の復活に向けた支援、基盤整備を促進されたい。
 次に、中央卸売市場関係に移ります。
 一、豊洲新市場建設に当たっては、将来の流通環境の変化を十分考慮し、今後とも首都圏の基幹市場としての役割を適切に担えるよう、関係者の十分な理解と協力を得ながら建設を着実に進められたい。
 二、食肉市場については、施設の老朽化対策、衛生対策を行うなど、市場の機能の維持改善を図り、安全で安定的な食肉流通に万全な措置を講じられたい。
 三、多摩地域青果地方卸売市場については、市場機能の高度化など流通環境の変化に対応した施設の充実が図られるよう支援に努めるとともに、災害時においても生鮮食料品流通が確保されるよう、必要な措置を講じられたい。
 四、卸売業者や仲卸業者の経営基盤の強化を図るため、市場関係者の提携や、再生、統合などの支援策を講じられたい。
 五、食の安全・安心を確保するため、市場関係者と協力し、市場で取り扱う食品の品質管理の高度化を図るとともに、都民に対し安全・安心な生鮮食料品が安定的に流通するよう努められたい。
 最後に、港湾局関係について申し上げます。
 一、中央防波堤外側に外貿コンテナふ頭を新規に整備するとともに、既存ふ頭の機能強化を図り、港湾機能の総合力を向上されたい。
 二、東京港におけるスーパー中枢港湾形成への取り組みとして、港湾物流サービスのIT化等を推進し、規制緩和への働きかけを行うとともに、東京港埠頭公社の経営改革を積極的に推進するなど、東京港の国際競争力強化に努められたい。
 三、高潮や津波から都民の生命財産を守るため、水門、排水機場の耐震強化や、防潮堤、内部護岸等の着実な整備を進められたい。
 四、港湾物流の効率化や都心部への集中の緩和を図るため、東京港臨海道路及び新木場・若洲線・若洲橋の整備を推進するとともに、物流ボトルネックの解消を図られたい。
 五、臨海副都心第Ⅲ期の開発の総仕上げに当たり、未着手の青海地区北側を観光、交流を中心としたまちとして、昨年、埋立竣工した有明北地区を住宅を中心とした複合市街地として、魅力あるまちづくりに取り組まれたい。
 また、臨海副都心と都心部とを結ぶ晴海通り及び環状二号線等の整備を引き続き促進されたい。
 六、内部留保資金を活用し、新たな起債を抑制するとともに、土地売却に新たな手法を取り入れ、土地処分を促進すること等により財政基盤を一層強化し、臨海副都心開発を着実に推進されたい。
 七、中央防波堤内側埋立地において、海の森の整備を積極的に推進されたい。
 八、三宅島空港の再開に向けて、その安全確保を図りつつ、必要な諸施設の復旧等に取り組まれたい。
 また、島しょの港湾、漁港、空港の整備を着実に進めるとともに、離島航路補助及び航空路補助の充実に努められたい。
 以上をもちまして私の意見開陳を終わります。ありがとうございました。

○松下委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十八年度予算にかかわる議案について意見の開陳を行います。
 平成十八年度予算案は、堅調な税収増に支えられて、一般会計で前年度比五・四%増の六兆千七百二十億円と、平成十三年度以来五年ぶりに六兆円を超えました。都税収入も五・九%、二千五百二十億円増の四兆五千二十八億円と見込んでいます。
 しかし、法人事業税の分割基準の見直しや固定資産税の評価替えに伴う影響により、平成十七年度最終補正後予算との比較では六百三十六億円の減となっています。
 景気の回復傾向も、秋まで続けば戦後最長のイザナギ景気を超えることとなりますが、必ずしも実感を伴ったものとはなっていないのも現実です。しかも、日銀による金融の量的緩和の解除がなされ、ゼロ金利の見直しも取りざたされる中、長期金利の上昇が都債の利払いリスクの上昇にもつながっていきます。景気回復が都財政に与える効果は必ずしも一様ではないことを示しているといえます。
 三位一体の改革の影響については、住民税の税率フラット化などで十八年度は三百五十億円、平年度では千百億円の増収効果が見込まれています。しかし、その一方で、法人事業税の分割基準見直しにより、十八年度は千三百億円、平年度では千百億円の減収、さらに地方特例交付金の廃止により、平年度千四百億円の減収となります。プラスマイナスを差し引くと、結果として十八年度九百五十億円、平年度では千四百億円のマイナスとなる見込みです。
 税源移譲による増収効果があるにもかかわらず、法人事業税の分割基準見直しや地方特例交付金の廃止によって、東京都では総体としてマイナスとなってしまうのです。しかも、権限は国の省庁に残されたままであり、地方分権とはかけ離れた三位一体の改革でありました。
 私たちは、改めて体制を整え、八都県市を初めとする全国の自治体との連携による地方税財政制度の抜本的見直しに真剣に取り組まなければならないと考えます。
 一般歳出は、四兆千八百二十三億円と前年度比二・〇%増にとどめ、五・九%増だった都税収入と比べて抑制ぎみとなっています。基金の積み立てや隠れ借金の圧縮に努めつつ、必要な分野には予算を措置する第二次財政再建推進プランの最終年度にふさわしいバランスのとれた予算となっており、評価するものです。
 しかし、石原都政が二期目の総仕上げに差しかかろうという今、単年度ベースの予算の帳じり合わせばかりに終始していてはなりません。二〇一二年オリンピックを開催するロンドンにロンドンプランがあるように、二〇一六年オリンピックに向けて東京のまちづくりの長期構想を策定し、財政面も含めて確かな都政の道筋を示していく必要があるということを、ここで改めて付言しておきます。
 なお、予算の執行に当たっては、重点事業を初め予算に計上した事業の目的が十分に達成できるよう、機動的かつ効率的な執行を図るとともに、各事業を検証し、より一層効率的、効果的な事業となるよう、改善、改革に努められるよう求めるものです。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について述べます。
 まず、産業労働局について。
 一、若年者の雇用就業支援として、若年者の仕事観や職業意識の醸成を図るために、学校との連携をより緊密なものにするとともに、NPOなどと連携しながら総合的なフリーター、ニート対策を展開すること。
 一、中高年の雇用就業支援として、団塊の世代に対する就業機会を確保するために、シルバー人材センターにおける職種の拡大を図るなど、技術や知識、経験などを生かせる施策を拡充すること。
 一、障害者の雇用就業支援として、モデル事業に対する助成や優良企業に対する表彰制度などを通じ、企業の障害者雇用の誘発に取り組むこと。
 一、パート、アルバイト、、派遣労働などのいわゆる非正規労働者(非典型労働者)の雇用環境を改善するために、企業における法令遵守を徹底するとともに、処遇改善に取り組む企業へのインセンティブの付与など積極的に取り組むこと。
 一、多摩地域における産業支援体制を整備するとともに、産業技術研究センターにおけるナノテクノロジー事業の推進などに取り組むこと。
 一、中小企業の経営安定支援として、廃業や事業継承等の問題を抱える中小企業に対して、できるだけ早い段階での対策を可能とするリバイバル支援事業に取り組むこと。
 一、商店街の活性化に向けて、地域連携型モデル商店街事業を環境や福祉などの視点も加えて拡大するなど、新・元気を出せ商店街事業がより多くのNPOや都民などの知恵を生かせるよう、さらに工夫を講じること。
 一、中小企業制度融資については、前年度と同水準の十分な融資目標額を設定すること。また、これまで一律であった保証料率が弾力化されることにより、経営基盤の脆弱な中小企業に対する融資が滞ることのないよう、必要な対策を講じること。
 一、新銀行東京について、筆頭株主である都は、都民の税金が一千億円もつぎ込まれているということを認識し、都民に対する説明責任を果たすとともに、設立目的でもある技術力や将来性等にすぐれた中小企業を総合的に支援するために、積極的で効率的な事業展開を図ること。
 また、業務内容が好転しないのであれば、売却も含めた出口戦略などについても早急に検討すること。
 一、観光産業の振興について、舟運ネットワークの構築など、水辺の観光資源を活用した観光まちづくりの推進に取り組むとともに、三宅島における観光振興を図るために、アイデアコンペなどを実施すること。
 一、東京の森林を再生させるために、花粉症対策としての基金を設置するなどして、間伐や花粉の少ない杉の普及などを進めるとともに、シカ被害対策の規模拡大を図ること。
 また、学校や老人ホームなどでの多摩産材の活用が進むよう、目標数値の設定や経済的なインセンティブの導入などを進めること。
 次に、中央卸売市場について。
 一、市場会計の健全化を図るため、現在の市場会計の財政状況を把握し、公営企業としての効率的な経営に向けてより一層の企業努力に努めること。
 一、市場内で荷物搬送を行っている小型特殊自動車の電動車への切りかえをより強力に推進するため、購入等に対する補助総額を増額すること。
 一、食の安全・安心の確保に向け、安全・品質管理者を活用し、品質管理に関する自主ルールの策定などの支援を行うことにより、市場事業者の自主的な衛生管理を支援すること。
 また、生産履歴情報などが多くの小売店で活用できるよう、ネットワークづくりなどに積極的に取り組むこと。
 一、豊洲市場の整備に当たっては、土壌汚染対策を確実に実施するとともに、補助三一五号線の高架化など、敷地の一体利用の確保に努めること。
 また、築地市場跡地でのまちづくりでは、都としても可能な限り支援を行うとともに、移転に伴う市場業者のさまざまな負担に対して積極的な支援を講じること。
 次に、港湾局についてです。
 一、東京港の国際競争力を強化するため、中央防波堤外側における港湾施設を整備するなど、物流インフラの機能向上を図ること。
 また、京浜港ポートオーソリティーも含め、新たな港湾運営のあり方を目指し、両港の連携を積極的に進めること。
 一、東京港臨海道路Ⅱ期の整備によって港湾物流の効率化などを進めるとともに、新木場・若洲線・若洲橋の整備など、物流ボトルネックの解消に努めること。
 一、都市防災への貢献として、水門の耐震強化を図るとともに、防潮堤や内部護岸の整備を行うこと。
 一、隅田川などとも連続して水辺空間の魅力向上を図るために、運河ルネッサンスの推進を図ること。
 一、中央防波堤内側地区における海の森の整備に向けて、基盤整備や施設整備に着手するとともに、引き続き、土づくり、苗づくりや都民との協働のための体制づくりを行うこと。
 また、自然環境の保全、回復のため、中央防波堤沖での礒浜の造成に取り組むこと。
 一、都内から排出される廃棄物等の最終処分場を整備すること。
 また、処分場の延命化対策として、深掘りを初め、十七年度から試験施工している沈下促進策などについても取り組むこと。
 一、島しょとの定期船の就航率を向上させるため、大型定期船対応として岸壁、防波堤等の整備を行うこと。
 また、ジェットフォイルの対応として、岸壁、泊地等の整備を行うこと。さらに、船客待合室等を島しょの観光情報やイベント開催などに活用できるよう整備すること。
 一、島しょとの空路の確保について、三宅島空港再開のための取り組みや、小笠原における空港建設の検討を行うこと。
 また、調布飛行場における航空管制官の問題については、地域の安全を確保するために万全を期すること。
 一、広域交通基盤の整備として、環状二号線など広域幹線道路の整備を進めること。
 一、臨海副都心開発については、まちづくりの新たな段階を迎えるに当たり、長期収支を改めて試算すること。
 また、土地処分における価格競争の導入については、まちづくりという視点に十分配慮すること。
 さらに、東京テレポートセンターを初めとする臨海三セクについては、法的整理、民間事業者への売却を含めて抜本的に見直すこと。
 最後に、労働委員会事務局について。
 一、労働組合法の改正を踏まえ、審査の迅速化、適格化を図るため、審査計画書の策定等による計画的な審査に努めるとともに、事務局職員の専門性向上に取り組むなど、体制強化を図ること。
 以上で、都議会民主党を代表しての意見開陳を終わります。

○中山委員 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成十八年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 平成十八年度の一般会計予算は、一般歳出が四兆一千八百二十三億円と、平成十三年度以来五年ぶりに増加に転じ、都民生活の安全・安心の確保、少子高齢化対策、景気・中小企業対策など直面する東京の諸課題への対応に加え、オリンピック開催に向けた取り組みや都市基盤の整備などにも重点的に配分するなど、都民ニーズに積極的に対応した予算となっております。
 また、回復基調にある景気を反映し、都税収入が二千五百二十億円の増加となっていますが、これを有効に活用し、他会計からの借入金の解消など隠れ借金の大幅な圧縮を図るとともに、将来に向けた備えとして基金の残高をふやすなど、財政基盤の強化に向けた取り組みが進められています。これらは、我が党の主張と軌を一にするものであり、評価できるものであります。
 しかし、今後、人口減少・少子高齢社会の到来や大規模施設の更新経費の増加など、都財政にとって多くの懸念材料があることも事実であります。そうした中、必要な都民サービスを安定的に提供するためには、引き続き財政構造改革を強く進める必要があります。
 我が党が提案した新たな公会計制度が十八年度からスタートしますが、これを機に、職員の意識改革も含めた質の面での都政改革をより一層進めることを強く望むものであります。
 なお、予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的かつ効率的に行うことを要望しておきます。
 以下、各局別に申し上げます。
 まず、産業労働局について申し上げます。
 一、中小企業の資金調達を支援するため、企業にとってよりわかりやすく使いやすい制度となるよう、融資要件の緩和など、中小企業制度融資を充実させること。
 また、信用保証料の弾力化に当たっては、経営基盤の脆弱な小規模零細企業の負担を軽減するよう、都独自の支援策を講ずること。
 一、東京の経済を活性化させるため、中小企業のニーズや時代の変化に合った産業支援体制を構築すること。
 特に、より高度な技術支援の実現に向け産業技術研究所の施設等を整備するとともに、高度な先端技術が集積した多摩地域に新たな産業支援拠点を整備すること。
 一、東京の中小企業の製品価値を高めるため、デザインを活用した新製品の開発等を支援するとともに、特許や著作権など知的財産の活用、保護に係るさまざまな支援策の充実に努めること。
 一、景気が着実に回復しているものの、いまだ厳しい経営環境にある商店街の振興を図るため、新・元気を出せ商店街事業、進め若手商人育成事業などにより、積極的な支援に努めること。
 一、東京の魅力をさらに引き出すため、東京の重要な観光資源である水辺の景観形成や、運河における舟運ネットワークの構築など、水辺を活用した観光の振興を進めるとともに、豊かな自然に恵まれた多摩・島しょの観光振興に取り組むこと。
 一、消費者ニーズに的確に対応した都市農業の振興を図るため、新たな担い手の確保、育成や、東京という大消費地に立地する優位性を生かした意欲ある取り組みを支援すること。
 また、都市における防災空間などとして貴重な農地を保全するとともに、安心して農業が継続できるよう税制の改善など働きかけること。あわせて、農業、農地の役割を都民に周知し、都市農業の振興を図るための施策の充実を図ること。
 一、依然として厳しい雇用情勢を踏まえ、すべての年齢層を対象に、きめ細やかなサービスをワンストップで総合的に提供する東京しごとセンター事業の一層の充実に努め、都民の雇用就業を促進すること。特に、社会問題化している若年者の就業対策の強化を図ること。
 一、団塊の世代の持つ高度な技能、技術を次代に継承するため、技術専門校を活用した職業能力開発など、人材育成や技能継承に積極的に取り組むこと。
 一、日本的雇用慣行の変容や雇用の流動化など労働環境が大きく変化する中で、パートや派遣などの非正規労働者も含め、男女がともに働きやすい労働環境の整備を進めるとともに、労働相談情報センターにおける相談機能や情報提供等の充実強化を図ること。
 一、少子高齢化社会に対応し、仕事と育児を両立できる社会を実現するため、子育てしながら働き続けられる職場環境の整備や育児休業制度の普及に取り組むこと。
 また、障害者の就業を促進するため、職業能力開発や普及啓発事業などに積極的に取り組むこと。
 一、三宅島の早期復興に向け、生活再建や円滑な事業再開に必要な支援を行うとともに、生活基盤の安定や観光、農業、水産業の振興のための支援策を講じること。
 次に、中央卸売市場について申し上げます。
 一、豊洲新市場については、豊洲地域のまちづくりに貢献するとともに、首都圏における基幹市場となるよう、関係業界と十分に調整を図り、計画を着実に進めること。
 一、第八次東京都卸売市場整備計画の実施に当たっては、各市場それぞれの特性に応じてその機能が十分発揮され、卸売市場の活性化が図られるように努めること。
 一、都民に対する食の安全と安心を確保するため、国内で生産された食品はもとより、輸入品も含め、常に消費者の視点に立ち、安全・安心な生鮮食料品が流通するよう万全を期すこと。
 一、中央卸売市場の生鮮食料品等の安定供給を確保するため、卸売業者、仲卸業者など市場関係業者の経営基盤の強化が図れるよう、適切な指導を行うこと。
 一、食肉市場については、周辺環境に十分配慮しながら、老朽化した施設の改修や衛生対策に取り組むなど、より安全で安心な食肉の供給に努めること。
 一、市場における環境対策を推進するため、市場内で使用する運搬車両の低公害化、市場から発生するごみの減量化、減容化を図るなど、市場関係業者と協力しながら、環境への負荷の低減に努めること。
 一、中央卸売市場の運営に当たっては、収益の確保、内部努力の徹底による経費の削減を行うなど、健全な市場財政の確保に努めること。
 一、緊急災害時における生鮮食料品の供給に遺憾なきを期すこと。
 最後に、港湾局について申し上げます。
 一、東京港の港湾機能を充実強化するため、中央防波堤外側に外貿コンテナふ頭を新規に整備するとともに、既存ふ頭の機能強化にも積極的に取り組むこと。
 一、東京港におけるスーパー中枢港湾形成に向けた取り組みとして、ターミナル運営の効率化に向けた施策等を推進し、官民を挙げて東京港のサービスアップとコストダウンを図ること。
 また、東京港を国際貿易港としてさらに発展させるため、ポートセールス活動を引き続き推進し、内外の船舶、貨物の誘致に努めること。
 一、都民の生命財産を高潮等の災害から守るため、防潮堤等高潮防御施設の整備を着実に進めるとともに、ふ頭、道路、橋梁等の耐震性強化に努めること。
 一、臨海副都心の開発は、大きな経済波及効果や雇用創出効果をもたらすとともに、都税収入にも大きく寄与する重要な事業であり、開発の総仕上げである第Ⅲ期に当たり、着実に開発を進めるために、事業者が進出しやすい条件の整備に取り組むこと。
 また、広域防災拠点として位置づけられている有明の丘がその機能を確実に果たせるよう、災害時の支援物資の受け入れ、運搬などのためのアクセス手段の整備を図ること。
 一、東京の新しい観光スポットとして定着した臨海副都心の魅力を一層高めるため、臨海副都心のシンボルとなる副都心広場を中心に、にぎわいと集客力のある観光交流エリアとしてのまちづくりを推進すること。
 また、護岸の整備に際しては、港内の海水の浄化に資する工夫に努め、観光港としての良好な景観の維持向上を推進すること。
 一、豊かな水辺環境を生かした、住宅を中心とした複合市街地として、有明北地区の開発を着実に進めるとともに、晴海通り延伸等の広域幹線道路の整備を促進すること。
 一、新海面処分場の整備を着実に進めるとともに、地盤の深掘り等による容量の増大や、建設発生土、しゅんせつ土の広域利用などリサイクルを進めて、新海面処分場の延命化を図ること。
 一、中央防波堤内側の海の森の整備に当たっては、都民がみずからの森と実感できる取り組みを行うこと。
 一、三宅島空港の再開に向けて、その安全確保を図りつつ、必要な諸施設の復旧等に取り組むこと。
 一、離島住民の生活の安定、産業の振興を図るため、島しょの港湾、漁港、空港などの整備を引き続き推進すること。特に、ジェットフォイルの就航率を改善するため、港湾の防潮堤等の整備を推進すること。
 また、離島航路補助の充実に努めるとともに、離島航空路補助の実施などにより、島しょ航空路線の維持を図ること。
 以上でございます。

○清水委員 日本共産党都議団を代表して意見を述べます。
 来年度予算案は、東京で進んでいる貧富の格差の広がりや、小泉政権の庶民大増税の連続改悪が進められているもとで、都民の暮らしと福祉、安全を守る立場に立って編成されることが強く求められました。
 ところが、福祉予算をとってもさらなる切り捨てを進め、高齢者介護の充実や子どもの医療費拡充など、都民の切実な要求は冷たく拒否し、中小企業対策予算は十一年連続で削減、産業技術研究所の独立行政法人化を進め、技術専門校の授業料有料化を提案しました。そして、中小商工業者、若年者、農業者など、深刻な実態を抜本的に解決するどころか、切実な声に背を向け続けています。
 その一方で、再開発、幹線道路、臨海部開発など、大企業のための都市基盤整備には優先的に予算が配分され、都市整備局予算が一二%も伸びるなど、投資的経費は二年連続でふやしました。その上、オリンピックを口実にそれらを加速させることも明らかになり、一千億円の根拠も示さずに基金が積み立てられるという事態は異常です。
 三千億円以上の税収増の使い道を決める今年度最終補正予算案も、福祉、教育、中小企業支援には一円も充てず、全体として開発優先の逆立ち予算の構造が一層強まりました。今年最終補正予算案と来年度予算案を合わせた五千七百億円もの増収を有効に活用すれば、都財政の立て直しと都民施策の拡充に踏み出すことは十分可能です。予算の逆立ちを転換し、中小企業予算はせめて各県並み、一般会計の二%に引き上げることを求めるものです。
 まず、産業労働局関係について述べます。
 中小企業対策予算を、制度融資の原資などを除き、少なくとも一般会計の二%の水準に引き上げること。
 東京における中小企業の抜本的、総合的な振興のために、中小企業の振興条例を策定すること。
 製造業、建設業など分野別の振興プランを策定し、振興を図ること。
 産業技術研究所を独立行政法人化し、その後、拠点整備として統廃合計画を行うとしているが、製造業の生き残りのためにふさわしく、既存の状態を継続し、充実させること。
 機械金属の城南地域、印刷、出版の都心地域、アパレルの城東地域、独立系製造業の多摩地域などの工業集積を東京の地場産業の柱として位置づけ、積極的に支援すること。
 第二期工業集積地域活性化支援事業を開始すること。
 ものづくり新集積形成事業、地域資源活用型プロジェクト事業を充実、拡充すること。
 制度融資の預託原資を増額し、低い金利の政策金利を中心とした使いやすいメニューを拡充し、中小業者が利用しやすい制度に改善すること。
 借りかえ融資については、対象を保証つき融資設備資金、新規融資なども認め、融資限度額を引き上げること。
 大型店、鉄道駅舎への無秩序な出店を規制するため、大規模小売店等対策室を設置すること。
 新・元気出せ商店街事業を拡充し、補助率の引き上げなど、すべての商店街が利用できるようにすること。
 地域商業振興のためのプランを改めて策定すること。商店街の街路灯を地域の明かりとして位置づけ、電気代維持経費について補助すること。
 労働行政を都の重要な施策の柱として位置づけ、雇用対策室の設置、各地の労政事務所の復活など、地域の雇用と労働環境の改善に力を尽くすこと。
 一定期間の職につけなかった若者に対し、都として緊急雇用事業を創設し、雇用の促進を図ること。
 若者の非正規、不安定雇用をなくすために、労働基準法を初め労働法規などの普及啓発に努めること。
 非正規労働者と正規労働者の均等待遇、正規化への支援に取り組むこと。
 公共職業訓練を拡充すること。
 若者を採用した中小企業に助成を行うこと。
 巨大消費地である首都東京の都民への食の安全確保と食料の自給率向上、環境保全など農林業の多面的機能を重視、東京の基幹産業として位置づけ、予算を増額すること。
 BSE、コイヘルペス、鳥インフルエンザなど農畜産物の輸入拡大に伴う海外からの農魚畜産物の感染病の侵入、発生について、都の試験研究機関が連携した防疫体制をつくり、未然防止に努めること。
 学校、病院などの公共施設での新鮮で安全な農作物の利用拡大、宣伝、直売、産直事業などを、食育、地産地消の推進を進める意味からも、都内農産物の販路の拡大を支援し、需要拡大に努めること。
 住宅、福祉施設、公園などの公共施設の建設、整備に当たっては、多摩産の木材を積極的に使用すること。区市町村の多摩産材利用を積極的に支援すること。
 林業就業者確保のために、相談窓口、就業支援を強化すること。
 中央卸売市場についてです。
 市場再整備に当たって、過大な施設建設計画をとらないこと。関係する業者、住民との十分な協議を行うとともに、市場、分場の一方的な統合、廃止や民間委託を行わないこと。
 関係者の合意なしに豊洲市場計画を進めないこと。
 市場全施設の耐震診断を行い、その結果を明らかにし、耐震補強工事を計画的に行うこと。民間の施設についても、促進を図るための援助を強めること。また、アスベスト対策も早急に実施すること。
 港湾局です。
 東京港整備に当たっては、都民生活の充実や、中小企業の振興につながる東京港の物流機能の充実を図るとともに、モーダルシフトなど振興対策を大企業本位でなく、中小港運業の振興、港湾労働者の雇用創出と厚生施設を充実すること。
 環状二号線、晴海通り延伸、第Ⅱ期臨海道路工事など、臨海副都心開発のためのアクセス道路、広域幹線道路建設は凍結し、共同溝建設など抜本的に再検討すること。
 臨海開発にこれ以上の税金投入をやめ、凍結し、税金投入を中止するとともに、都民参加で見直すこと。
 破綻した臨海第三セクタービル経営の都財政投入はやめ、企業責任で解決を図らせること。あわせて、都民への情報公開を全面的に行うこと。
 以上です。

○原田委員 私は、都議会生活者ネットワークを代表し、本委員会に付託された平成十八年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 平成十八年度の予算編成に対し、分権改革と財政再建が進む中で問われる官の役割をしっかりと認識し、いよいよ現実化した人口減少社会へ具体的に対応するよう提案してきました。
 十八年度予算案は、都税収入が前年度比五・九%伸び、一般会計の予算規模は五年ぶりに六兆円を超えましたが、一般歳出を二%増に抑えたことで、隠れ借金の返済や基金残高を確保し、十八年度末には基金残高が隠れ借金を上回る堅実なものとなりました。法人二税が多くを占めている都税収入は、企業収益の影響を受けやすく不安定であり、また国の三位一体改革や税制改革等に伴う都財政への影響を考えると、先行きはまだまだ不透明です。
 一方では、高齢化の進展による社会保障費の増加や、バブル期に建設した大規模施設の更新時期の到来、団塊の世代の大量退職による手当の増加など、今後負担がふえることも待ったなしの状況です。
 今回の予算案には、オリンピック招致や沖ノ鳥島を日本の領土として確定する意味を持つ漁業者支援など、知事ならではのパフォーマンスが目立つ反面、将来を見据えた長期的視野に立ちつつ、一歩一歩着実に進めていく施策が見えません。
 到来した人口減少社会では、都民の多くが年金や医療制度改革、所得格差の拡大など、将来への不安を抱いています。東京都は、十年、二十年後の長期的な展望のもとに、安心して子どもを産み、育てやすい社会づくり、ともに生きるための若者、障害者、女性への就労支援、豊かさを実感できる緑豊かな都市再生ビジョンなどの具体的な方向を示し、持続可能な都市づくりにつなげていく役割を担うべきと考えます。
 私たち都議会生活者ネットワークは、都民の多様な暮らしに安定と安心をつくり出す、未来への責任ある予算執行を求めるものです。
 以下、各局別に申し上げます。
 まず、産業労働局関係。
 一、障害者の働く場を確保するために、NPO、ワーカーズコレクティブなど民間の企業への働きかけと、職場の環境整備の支援を行うこと。また、就労支援のため、ジョブコーチなど人材育成や派遣など、人的支援を充実させること。
 一、若者の雇用労働実態を調査し、雇用相談を充実し、職業訓練の時代の要請に合ったメニューを用意し、働きがいのある職場づくりを進めること。
 一、正規雇用と非正規雇用との間接差別を廃止し、同一労働同一賃金、均等待遇の実現を進めること。
 一、相談体制、フォロー体制を充実して、NPO、ワーカーズコレクティブなどの非営利事業の起業支援を拡大し、地域コミュニティの活性化を図ること。
 一、多様な担い手を育て、東京の地域性を生かした都市農業を振興し、地場流通の市場をつくること。
 一、有機農産物、特別栽培農産物の栽培を奨励し、生産量と市場流通の拡大を図ること。
 一、遺伝子組み換え作物をつくらないGMOフリーゾーンなどの設置を支援すること。
 一、産業としての林業を再生し、都民参加の森林づくりを進めること。
 一、水源地の森林整備を行い、森林生産、流通、加工システムを復活、整備すること。
 一、公共建築、特に学校や児童館などの建築に東京産木材利用を進めること。
 次に、中央卸売市場関係です。
 一、築地市場の豊洲への移転に関しては、現存する場外市場のにぎわいを残すための最大限の努力をすること。
 一、中央市場の開放、にぎわいの創出を、地域自治体、商店街、学校などと連携して広げること。
 一、食品安全条例に基づき、中央市場の取り扱い品目の安全性、鮮度などの質を高めること。
 一、牛肉の全頭調査は引き続き継続すること。
 一、農産物、畜産物のトレーサビリティーを確立すること。
 一、東京の生産物のブランド化を進め、都民にアピールすること。
 次に、港湾局関係です。
 一、東京湾内の環境問題や流通の諸問題(港湾、空港など)は、近隣自治体と広域的視点で取り組むこと。
 一、臨海副都心開発は、将来世代への負債を残さない視点で整備計画を見直すこと。
 一、仕上げの十年を迎えるに当たり、すべての情報を公開し、臨海事業の総点検とこれからのまちづくりの見直しを都民参加で行うこと。
 一、広域幹線道路事業の遂行、共同溝の事業再開に当たっては、その規模と事業内容を精査すること。
 一、土地の処分に当たっての区画の細分化、転売禁止の撤廃に当たっては、そのルールを決定前に公表し、都民に問うこと。
 以上です。

○大塚委員長 以上で、予算に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において取りまとめの上、調査報告書として議長まで提出いたしますので、ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○大塚委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十四号議案から第百号議案まで及び第百二十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも質疑を終了しております。
 この際、本案に対する発言の申し出がありますので、これを許します。

○小竹委員 私は、第九十八号議案、東京都立技術専門校条例の一部を改正する条例及び第百二十七号議案、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標についての反対意見を述べます。
 第九十八号議案は、都立技術専門校における能力開発訓練のうち、普通課程一、二年コースの訓練に対し、入校選考料及び授業料を新たに徴収するために定められるものです。
 この改正によって、技術専門校の訓練は、離転職者向け短期課程や若年者就業支援のコースを除いて、すべて有料になります。たとえ都立高校の授業料と同額とはいえ、大きな負担増が伴います。
 一、二年コースは一般向けと若年者向けがありますけれども、一般向けについても、雇用保険による生活のもとでの負担増は耐えがたいものがあります。特に問題は、若年者にあります。
 二十九歳までの青年の四割が非正規雇用で、平均賃金がわずか十一万円といわれ、若年者の貧困と格差の広がりが社会問題にもなっているもとでの有料化です。技術習得の機会も乏しい中で、中高年フリーターの増加も大きな問題になっています。
 こういう状況にあるからこそ、公的訓練機関の果たす役割は一層増大しています。公的機関がフリーターなどへの技術訓練の場を広げて養成し、正規雇用に結びつけていく責任が強く求められています。有料化は逆行です。その中でも、負担を減らすために減免や徴収猶予の制度の拡充を強く求めておきます。青年の自立の道を支援する立場に立つならば、無料を継続し、充実することこそ求められています。
 厳しい雇用環境にもかかわらず、この間、東京都は技術専門校の統廃合を繰り返してきました。今度はさらに有料化ということになります。こういうことでは、自治体としてのあり方が問われます。
 よって、第九十八号議案に反対します。
 次いで、第百二十七号議案ですが、地方独立行政法人化する都立産業技術研究センターの中期目標について定めるものです。
 中小企業の発展には開発研究の支援が欠かせず、そのために必要な各種の試験、測定、分析のためのアドバイス、関連機器の提供で技術力の向上が図られてきました。現在は、産技研の各庁舎や、各中小企業振興センターを含めた対応が行われています。また、開発研究に関連した異業種交流などの拠点にもなっていて、中小企業の集積を支えています。
 今後とも東京の産業、特に中小企業振興のためには、各地域に継続して存続させ、引き続き地域の中小企業が身近に利用できるようにする必要があります。
 独法化については、産業労働局の内部の検討委員会で、日々変化する企業ニーズ、技術動向などに対応するには、地方独立行政法人が機動的かつ効率的であるという結論に至ったとされていますが、企業ニーズといわれる中小企業の側からの独法化の要望は出されていません。
 また、二〇〇五年十月から議論を開始した独法化評価委員会のメンバーの中にも、中小企業関係者は一人だけしか入っていませんが、評価委員会での議論では、充実を求める意見がたくさん出されています。都側のあらゆる施策にスリム化が求められており、中小企業対策も例外ではないという説明に対し、委員の側からは、産技研の予算が、効率化一辺倒ではなく、中小企業へのサービス拡大、充実の観点が必要だとか、予算が少なすぎることに問題がある、また、中小企業への支援が基本的な考え方であるなら、目的である中小企業への支援があって、その目的を果たすために研究をしていくという流れにしなければならないとか、毎年予算を削減されるのは非常に問題がある、必要なところに予算を回すのは当たり前、こういう意見が出され、独法化先にありきではなく、産技研の改善要求が強く出されています。そういう点に立てば、充実こそ求められているのではないでしょうか。
 これらの点から、独法化には反対です。
 その上、今回の中期目標には、研究所施設の統合、再整備が打ち出されています。平成十八年度の重点事業には、区部、多摩地域の産業支援拠点整備が打ち出され、区部については、臨海部も含めたものになっています。
 産業技術研究所西が丘庁舎のある北区及び板橋区から、城北地域に集積した精密機器製造の中小企業にとって、技術支援に欠かせない施設として、地元での整備を求める要望書が提出されています。地元の声は尊重すべきであり、中小企業の集積を支える核である研究施設を、全く集積のない臨海部に移すなどというのは逆行です。
 産業技術研究所は、各庁舎で中小企業者と担当者の経験が産技研の試験研究などに生かされ、多くの重要な成果に結びついてきました。これまでの成果を生かせるよう、予算をふやし、充実することこそ、都の役割です。独法化はそれに逆行するものです。
 以上のような点から、第百二十七号議案に反対します。
 以上です。

○原田委員 第九十八号議案、都立技術専門校条例の一部を改正する条例に反対の立場で意見討論します。
 この条例改正は、平成十年の厚生労働省通達により、私学との均衡や受益者負担の観点から、都道府県の実情に応じ授業料の徴収についての検討が求められ、関東各県での有料化が進む中で、東京都も決断し、提案したものです。
 有料化に当たっての料金設定や、困窮者、障害者、災害被害者への対応など、きめ細かな配慮が見られ、評価するところでありますが、今、若者の現状を見ますと、若者の中での所得格差が拡大し、フリーター、ニートの解消の兆しがいまだに見えません。加えて、団塊の世代の第二の職場探しもスタートしようとしています。また、シングルマザー、ホームレスの方など弱い立場の人たちの自立に、働く場の確保は絶対条件です。技術専門校は、すべての人に職業訓練の場を保障するという有効な就職、就業支援策であり、まさに働く場確保のセーフティーネットといえます。
 生活者ネットワークは、受益者負担に関しては必ずしも否定するものではありませんが、その事業の持つ意味と社会の流れをかんがみて判断すべきと考えております。
 東京都の財政も好転し、若者の支援が重点施策の一つになっています。しかしながら、その予算総額が九千万円では、決して十分とはいえません。よって、現在の時点での有料化の提案は必然性が乏しいといわざるを得ません。
 以上の理由で、今回の都立技術専門校条例の一部を改正する条例は、反対とさせていただきます。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第九十八号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大塚委員長 起立多数と認めます。よって、第九十八号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百二十七号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大塚委員長 起立多数と認めます。よって、第百二十七号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第九十四号議案から第九十七号議案まで、第九十九号議案及び第百号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認めます。よって、第九十四号議案から第九十七号議案まで、第九十九号議案及び第百号議案はいずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で、付託議案の審査を終わります。

○大塚委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大塚委員長 この際、所管局を代表しまして、押元労働委員会事務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○押元労働委員会事務局長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 大塚委員長を初め委員の皆様方には、本定例会にご提案を申し上げました議案等につきまして熱心にご審議を賜り、まことにありがとうございました。ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご指導につきましては、十分に尊重させていただき、今後の事務事業の執行に万全を期してまいります。
 今後とも、所管四局に対しまして、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時八分散会

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