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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十五号

平成十七年十二月九日(金曜日)
第八委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
理事鈴木貫太郎君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君
川島 忠一君

欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長成田  浩君
総務部長菊地 輝雄君
産業企画担当部長三枝 秀雄君
改革担当部長佐藤 仁貞君
商工部長中井 敬三君
参事奥秋 彰一君
金融部長塚田 祐次君
金融監理担当部長森 祐二郎君
観光部長高橋 都彦君
参事米原 亮三君
農林水産部長大村 雅一君
参事秋元 篤司君
雇用就業部長松本 泰之君
就業調整担当部長関口 栄一君
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長高津 満好君
事業部長荒井  浩君
新市場担当部長大野 精次君
参事坂  崇司君
参事大橋 健治君
参事後藤  正君
参事戸田 敬里君
港湾局局長津島 隆一君
技監樋口 和行君
総務部長斉藤 一美君
団体調整担当部長岡田  至君
港湾経営部長新田 洋平君
参事江津 定年君
臨海開発部長鈴木 雅久君
開発調整担当部長尾田 俊雄君
参事藤原 正久君
港湾整備部長田中  亨君
計画調整担当部長滝野 義和君
離島港湾部長萩原 豊吉君
参事宮崎 孝治君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 中央卸売市場関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百二十一号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
・第二百二十二号議案 東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・東京都卸売市場整備計画について
 港湾局関係
契約議案の調査
・第二百三十三号議案 平成十七年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事(その一)請負契約
・第二百三十四号議案 平成十七年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事(その二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第二百八十一号議案 晴海客船ターミナル外二施設の指定管理者の指定について
・第二百八十二号議案 竹芝客船ターミナルの指定管理者の指定について
・第二百八十三号議案 竹芝ふ頭船舶給水施設外六施設の指定管理者の指定について
・第二百八十四号議案 東京都立東京港野鳥公園の指定管理者の指定について
・第二百八十五号議案 東京都立若洲海浜公園の指定管理者の指定について
・第二百八十六号議案 東京都立有明テニスの森公園の指定管理者の指定について
・第二百八十七号議案 東京都立お台場海浜公園外十七公園の指定管理者の指定について
・第二百八十八号議案 東京都立大井ふ頭中央海浜公園外十七公園の指定管理者の指定について
・第二百八十九号議案 東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
・第二百九十号議案  二見漁港岸壁(公用岸壁)外九施設の指定管理者の指定について
 産業労働局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百十六号議案  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターに係る地方独立行政法人法第四十四条第一項の条例で定める重要な財産を定める条例
・第二百十七号議案  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターに係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める内部組織を定める条例
・第二百十八号議案  東京都立産業技術研究所条例を廃止する条例
・第二百十九号議案  東京都地域中小企業振興センター条例を廃止する条例
・第二百二十号議案  東京都立食品技術センター条例の一部を改正する条例
・第二百七十六号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(仮称)に承継させる権利を定めることについて
・第二百七十七号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款について
・第二百七十八号議案 東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定について
・第二百七十九号議案 東京都立食品技術センターの指定管理者の指定について
・第二百八十号議案  東京都しごとセンターの指定管理者の指定について
報告事項(質疑)
・遺伝子組換え作物の栽培に係る対応指針(案)について
・水産業振興プラン(川編)(中間のまとめ)について
・東京の水辺空間の魅力向上に関する全体構想(中間のまとめ)について

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大塚委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場、港湾局及び産業労働局関係の付託議案の審査、港湾局関係の契約議案の調査並びに中央卸売市場及び産業労働局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本案については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十七年十二月八日
東京都議会議長 川島 忠一
経済・港湾委員長 大塚たかあき殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第二百三十三号議案 平成十七年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事(その一)請負契約
第二百三十四号議案 平成十七年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成十七年十二月十二日(月)

○大塚委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百二十一号議案及び第二百二十二号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○大塚委員長 次に、報告事項、東京都卸売市場整備計画についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○松下委員 近年、広域輸送網の整備やコールドチェーンの進展、量販店や外食産業のチェーン化などにより、生鮮食料品の流通は広域化しています。また、流通チャネルも、生産者や輸入商社からの直接買い付けや、インターネットでの直接取引など多元化しており、市場外流通が拡大しております。
 このような状況のもと、卸売市場経由率は減少し、卸売市場の取扱高が減少する中で、低価格化傾向も加わり、市場関係業者の経営も厳しい状況にあると聞いております。
 今回の東京都卸売市場整備計画第八次の序文には、「変革を迫られる卸売市場」として、近年の卸売市場を取り巻く環境の急激な変化の影響を受け、卸売市場をめぐる状況は深刻さを増していること、生産、消費両サイドのニーズをいかに的確に把握し、時代のスピードと変化のダイナミズムに即応すべきかが問われており、変革を迫られている市場について書かれております。
 私は、変化への対応が強く求められている状況下にあって、卸売市場を活力あふれたものにするためには、多様な消費ニーズに対応できるようマーケティング力を強化するとともに、効率的な卸売市場の整備運営をより一層推進していくことが何よりも重要であると考えます。
 そこで、卸売市場活性化の観点から何点かご質問をしたいと思います。
 まず、市場取引についてお伺いいたします。
 生鮮食料品流通では、卸売市場を経由しない市場外流通がふえ、卸売市場の取扱数量が減少しているということでありますが、卸売市場経由率はどのように推移しているのかお伺いいたします。

○坂参事 卸売市場経由率については、青果は昭和四十八年度の九一・一%、水産物は昭和五十六年度の八六・五%をピークに、どちらも長期的に見て低下傾向にあり、直近のデータである平成十四年度とその十年前の平成四年度を比較いたしますと、青果については、平成四年度が七九・六%であるのに対しまして、平成十四年度は七〇・三%と九・三ポイント低下しております。また、水産物については、平成四年度が七五・六%に対して、平成十四年度は六一・二%と一四・四ポイント低下しているという状況にございます。

○松下委員 卸売市場経由率の低下について今ご説明をいただきましたが、都としてこの低下の現状をどのように認識されているのか、また、今後、市場経由量をふやし、卸売市場の取引を増加させるために市場の競争力強化を図る必要があると思いますが、どのように取り組んでいくつもりかをお伺いしたいと思います。

○坂参事 卸売市場経由率の低下は、外食、中食などの業務需要を中心に、卸売市場を経由しない輸入品、加工品の取引が増大していることにより、素材型の商品を中心として取り扱います卸売市場の取扱数量が減少していることが要因となっているものと考えております。
 市場外流通が拡大する中で、生鮮食料品流通の基幹的役割を担っている卸売市場の競争力を強化していくためには、市場関係業者が、卸売市場法の改正による取引規制緩和を踏まえながら、新商品の開発や産地への提案機能の強化、商品付加価値を高める事業や多角的経営の展開等により集荷・販売力を強化し、多様な消費者ニーズに対応していくことが必要であると考えております。
 都といたしましても、市場関係業者と協力し、低温施設の整備等による品質管理の高度化、情報化、物流効率化等を推進し、卸売市場の機能向上と競争力の強化を図ってまいります。

○松下委員 卸売市場の強化を図られるということ、そして多様な消費者ニーズにこたえていっていただくということでご説明をいただきましたが、さらに消費者ニーズにこたえるという点からも、やはり卸売市場を活性化し、市場取引をふやしていくためには、量販店への対応だけでなく、専業小売店へのサポートも大事なのではないかと考えますが、そのことについてどのように取り組んでいこうと考えていらっしゃるのか、考えをお伺いしたいと思います。

○坂参事 専業小売店は、価格、品ぞろえ、情報力などにおいて量販店と厳しい競争に直面している現状にございます。
 このような中で、専業小売店も、地域のきめ細かなニーズや消費者の安全志向への対応、新たなビジネスチャンスの拡大にみずから取り組む努力が必要となっておりますが、都といたしましても、小売業務支援のため、市場休日においても商品保管や品質保持が可能となるよう、市場施設の有効利用等について検討するとともに、仲卸業者による小売業者への商品価格や消費動向等の情報提供、商品配列等販売方法の提案活動に対しても支援を行っていくつもりでおります。

○松下委員 先日、私は会派の仲間とともに築地市場の視察、見学に行ってまいりまして、その際にやはり強く感じたことは、市場の中では産地が明らかな、産地名を書いた箱がたくさん積んでありまして、青果なども産地が明らかになっております。しかし、小売店では、なかなか一消費者として、そこのかごに乗った野菜や果物を見たときに、産地がどこなんだろうということも、尋ねればわかるかもしれないんですけれども、実際買い物に足を運んだだけではわからないという現状もあります。
 小売店へのサポートということは、この整備計画の中でも、小売店から卸売市場に対し、商品に関する情報の提供などリテールサポート機能の強化を求める声が強くなっているとございます。小売店支援というだけでなく、消費者の視点に立った、消費者ニーズにこたえるという意味でも、小売店支援を今後も考えていっていただきたいというふうに思います。やはり消費者の視点に立ったもの、消費者のニーズに即したサポートをして初めて小売店の支援も成り立つのではないかと思います。
 また、多様化、個性化、高度化する消費者ニーズに対応し、卸売市場では、既定の流通チャネルを想定するだけでなく、独自のチャネルの開拓、開発に積極的に取り組んでいく必要があると、この整備計画の中でも書かれておりますが、どのような取り組みを進めていこうと考えているのか、具体的にお伺いしたいと思います。

○坂参事 近年、生鮮食料品の鮮度や安全性への意識が高まるとともに、特定の産地にこだわった商品を購入するなど、生鮮食料品に対する消費者ニーズは多様化、個性化、高度化しており、卸売市場においても、このような消費者ニーズの多様化等に対応する品ぞろえが不可欠となっております。
 都では、昨年六月の卸売市場法改正を踏まえ、本年五月に中央卸売市場条例を改正し、電子商取引への対応、買い付け集荷の自由化、卸売業者の第三者販売及び仲卸業者の直荷引きの規制緩和など、多様な取引形態への対応を図っております。
 このような規制緩和により、市場関係業者は、電子商取引により、場内に商品を搬入せずに卸売を行ったり、他市場や産地実需者との連携により、新商品の開発や需要開拓等を行うなど、独自のチャンネルを開拓し、ビジネスチャンスの拡大に取り組むことができるようになっております。
 都としましても、産地実需者との連携や電子商取引への対応のための条件整備等におきまして、市場関係者と調整を進めるとともに、新たなビジネスモデル等についての情報提供を行い、市場関係業者が多様な消費者ニーズに対応できるよう支援してまいります。

○松下委員 今ご答弁にもありましたが、また、先ほど私も述べさせていただきましたが、消費者の視点に立ったものをしっかりと見据えていただきたいと思います。生産者、業者、消費者それぞれのニーズ、いろいろあると思うんですけれども、都として卸売市場を活性化していくという意味でも、また、消費者の食の安心・安全を高めるという意味でも、今後引き続きのご努力をお願いしたいと思います。
 次に、市場の再編統合についてお伺いいたします。
 近年、市場外流通の拡大に加え、出荷団体が合併、大型化し、出荷先を絞り込むなど、卸売市場を取り巻く環境は大きく変化してきています。その結果として、大規模な市場とそれ以外の市場との格差が拡大してきているようであります。
 このような状況のもと、都では、今回の第八次卸売市場整備計画において、卸売市場の再編統合についても検討していくとしていますが、今後の市場のあり方について都はどのように考えているのか、考えをお伺いしたいと思います。

○坂参事 近年の市場外流通の拡大、出荷団体の大型化による市場の選別、集中、広域輸送網の整備による市場相互の商圏の競合などにより、ほとんどの市場で取扱高が減少し、大規模拠点市場とそれ以外の市場との格差が顕著となってきております。
 このため、各市場の状況や特性に応じて、卸売市場の再編統合、各市場の機能分化に基づく転換などを図ることが、卸売市場の公共的役割の維持や市場の活性化、競争力の強化の観点から必要と考えております。
 今後、取扱数量及びその減少率の推移など、国が定めた再編基準、売買参加者の動向、流通効率化、経営健全化等の視点、豊洲新市場開場が他市場に及ぼす影響などを踏まえ、おのおのの卸売市場について個別要素を勘案し、総合的に検討していくつもりでございます。

○松下委員 市場別整備計画の中では、築地市場を移転し、豊洲新市場を平成二十四年度を目途に整備するとされています。
 今のご答弁の中でも、他市場への影響というご答弁がございましたが、この豊洲新市場の整備に伴い、大田市場水産物部や葛西市場青果部、水産市場である足立市場については、豊洲新市場建設の影響を評価し、あり方を検討するとされていますが、どのように検討していくのかお伺いしたいと思います。

○坂参事 豊洲新市場建設に伴う他市場への影響等についてでございますが、豊洲新市場は、新たな流通環境の変化に対応し、ハブ機能を有する首都圏の大規模拠点市場として整備される予定でございます。その建設予定地は江東区の湾岸に位置しており、葛西市場と大田市場とは湾岸道路等を経由して約十五分と比較的近い距離にあることから、両市場の集荷、販売に影響を与えることが十分考えられます。また、豊洲新市場が水産物の大規模拠点市場として新たに整備されることから、足立市場水産物部に対する影響も考えられるところでございます。
 このため、影響を受けると思われる市場については、豊洲新市場の開設時期を踏まえ、産地、小売業者等の動向などについて調査し、取扱数量の予測を行うとともに、それぞれの市場が果たしている役割や機能などを総合的に勘案し、各市場の機能強化、または再編統合など、必要な対策を検討していきたいと思っております。

○松下委員 最後に、先日、築地市場に伺い、市場業者の方々とその際には直接意見交換をする機会もございました。現在、豊洲新市場の整備に当たっては、都と市場関係業者による協議検討機関が設けられ、ハード、ソフト両面から幅広く検討が進められているとお伺いしました。
 しかしながら、市場関係業者からは、出荷者や消費者のニーズにこたえられる新たな市場をつくっていこうという意気込みが感じられた一方、新市場の建設に当たっては、乗り越えなければならない課題もまだまだ数多くあると認識いたしました。
 特に、市場関係業者の方々が共通して不安に思われていることは、新市場における市場業者の財政負担についてであります。新市場は、今よりも広くなり、使用料も上がることが考えられ、過大な使用料負担にはたえられない、新しい市場に行っても経営ができなくなるのではないかという意見が出されました。
 新市場建設に当たって、こうした市場関係業者の方々の意見を都はどのように受けとめ、対応していこうとしているのか、お伺いしたいと思います。

○大野新市場担当部長 豊洲新市場におきましても、市場業者の方々の健全な経営が確保されることは不可欠であります。一方、市場施設の建設にかかわる経費や運営費は、原則として、市場を利用する市場業者の方々の使用料で賄われることとなっており、市場運営のためには、適正な使用料を負担していただくことが必要であります。
 こうしたことから、市場業者の方々の財政負担を軽減していくために、今後の検討に当たりまして、施設規模の精査、必要最小限での施設整備、市場業者の方々の創意工夫による効率的な施設利用のあり方、効率的な整備運営手法など、さまざまな角度から事業費の縮減に取り組んでまいります。
 さらに、現段階から経営基盤強化のための指導を徹底し、市場業者の方々の収益力の向上を目指してまいります。

○松下委員 やはり、市場関係業者の方が市場使用料を賄うということになっている以上、具体的に整備費が幾らになり、それに伴い求められる費用負担がどのくらいになるのかといったことは、市場業者みずからの経営を左右しかねない重要な問題であると思います。
 新市場建設に当たっては、都としても、市場関係業者の方々の財政負担の問題について十分に検討し、今ご答弁にもありましたが、必要最小限での施設整備や創意工夫により効率的な施設利用を行うことができるように、十分に検討していただきたいと思います。
 また、適切な情報を早期に提供するように、情報公開を今後一層進めていかれることを改めてお願いいたしまして、私からの質問を終了させていただきます。

○小竹委員 私も第八次卸売市場計画についてお伺いしたいと思います。
 第八次卸売市場計画は、全体として進められている規制緩和の中で、生鮮食料品等の流通の変化がこの市場計画の中にもあらわれて、やはり量販店対応など物流の変化を、既存の市場の再編統合という形で検討されているんじゃないかというふうな思いがしてならないんですけれども、第七次計画では、淀橋市場の再編統合というのが具体的に名前を挙げて進められてまいりました。八次については、あり方を検討する--豊洲の建設が大きな課題としてありますから、あり方を検討するということで、それこそほとんどのところの検討が挙がっているような状況にあるわけですけれども、開設者である都として、この計画に基づいて具体的に卸売市場のあり方をどういう方向で検討しようとしているのか、その視点についてまずお伺いしたいと思います。

○坂参事 近年、生鮮食料品流通をめぐる環境は大きく変化しております。卸売市場を経由せず商品調達する市場外流通の拡大などによりまして、ほとんどの市場で取扱高が減少し、大規模拠点市場とそれ以外の市場との格差が顕著になっているという現状がございます。
 このため、各市場の状況や特性に応じて、卸売市場の再編統合、各市場の機能分化に基づく転換などを図ることが、卸売市場の公共的役割の維持や、市場の活性化、競争力強化の観点から必要と考えております。
 今後、取扱数量及びその減少率の推移など、国が定めた再編基準、それから売買参加者の動向、流通効率化、経営健全化の視点、豊洲新市場の開場が他市場に及ぼす影響などを踏まえ、おのおのの卸売市場について個別要素を勘案し、総合的に検討していく、このように考えております。

○小竹委員 豊洲の影響を見てあり方を検討すると、先ほどもありましたけれども、大田市場、足立、葛西、この市場はやはり豊洲の影響を受けるということでの見直しになっていくし、そのほかの市場等についても検討するということなわけですけれども、確かに市場外流通が非常にふえていることはもう実態として否めないですけれども、その市場外流通についていえば、やはり大規模な物流の流れの中で市場も置かれているというふうに思うんですね。ですから、そういう意味でいうと、本当に今市場がまちの核になるようなものにしていくという点での見直しというか、そういう方向が、やはり本来の市場のあり方として求められていくんじゃないかというふうに思うんですね。
 豊洲市場について、今、都のこの八次の計画でいえば、豊洲の市場を、大規模な拠点市場をつくって、全体を再編統合して、集約して物流の流れをつくっていくような流れのように、私なんかは強くそれを、規制緩和や全体の物流の流れとの関係で感じるんですけれども、やはり、そういう意味でいうと、これまで市場を支えてきた市場関係者や売参人などを含めたまちの皆さんの声を入れた形での検討をしていく必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、その辺はどのように考えておられるのか、お伺いします。

○坂参事 豊洲新市場におきましても、前回の答弁でも申し上げましたとおり、従来からの専門小売店に対する対応についてはもちろんのこと、現在、急速に拡大しております量販店や加工品、中食と、いろんな対応についてもやっていけるような市場としていくことによって、今、市場の流通が多様化しているのに対応していく市場としてつくっていくということでございます。
 今回の私どもの再編統合とか、いろんな事柄につきましても、先ほどもちょっとお話ししましたように、各市場が持っております特性ですとか地域の状況とかを踏まえまして、地域の生鮮食料品の円滑な流通を担っている専門小売店等の支援の場を確保するというようなことも、一つ重要な課題であると十分に認識しております。
 そういう意味では、豊洲新市場のような大規模拠点市場が専業小売店を追い出したりとか、そういうようなことがあるというふうには私たちは考えておりません。
 また、今回の第八次整備計画におきましても、消費者サイドに軸足を置いた取り組みを進めていくとしているところでございまして、都では小売店支援のための事業もやっていくということを先ほど松下先生の答弁でもいわせていただいたとおりでございまして、諸般の事情を総合的に勘案しまして、公的な市場としての役割を果たしていける市場として引き続き維持していくという形で、再編統合につきましても、卸売市場の公的役割が損なわれることのない中で、なおかつ最近の流通の変化に十分に対応して活性化と競争力強化を図れるよう、市場のあり方を検討していくつもりでございます。

○小竹委員 今、専門小売店への対応だとか消費者への対応、確かに計画の中には入っているのは十分承知していますけれども、現実に、実態として、豊洲の新市場はかなり大規模な、総事業費も一千億円を超えるような形での事業計画で、それは即使用料や何かにもはね返っていって、今、市場関係者や何かが、それは行くんだというふうに皆さんの計画の中には組まれているけれども、現実に、今の状況からしたら、そういう大型の、大規模なものをつくることによって、現実には行けないような人たちをつくってしまう結果にもなりかねないというふうに思うんですね。
 ですから、そういう意味で、本当にそれで市場の機能が保てるんだろうかというのは、率直に私は疑問を持っていますし、それこそ今、物流の流れの中の市場は拠点になるんじゃないかという思いもあるんで、やはり、そういう点でいうと、市場関係者の本当に生の声を聞いて、それに見合う見直しというふうな方向にしていく必要があるんじゃないかというふうに思っています。そういう点では、ぜひ、売参人も含め、市場関係者の声を十分聞いて検討していただくように要望しておきます。
 以上で終わります。

○原田委員 皆さんが指摘なさったとおり、卸売市場が果たす役割というのは、本当に時代の流れとともに大きく変化しているということなんですが、これまでの卸売市場は、どうしても生産者サイドが重視されて取引が行われてきたというような、そんな傾向があるかと思います。
 しかし、今回の第八次卸売市場整備計画では、多様化、個性化、高度化する消費者ニーズ、また食の安全、食育への取り組みなどに対応しようということで、都の卸売市場が明確に消費者サイドに軸足を置くことを示したということでは大変評価ができると思います。この流れを市場関係者、市民、地域の人たちで深めていくことに大変期待をかけているものでございます。
 消費者サイドから、第八次卸売市場整備計画の内容について少し質問したいと思います。
 まず、多様化、個性化、高度化する消費者ニーズへの対応として、食の外部化の進行により、総菜や弁当の中食産業の市場規模が拡大しているということで、この対応もしていこうというようなことがこの計画書に書かれていましたが、具体的にどのようなことをどういうふうに行っていこうとしているのかお聞かせください。

○坂参事 近年、少子化や核家族化による家族の少人数化や単身世帯の増加により、ライフスタイルが変わってきております。家庭における調理や食事の機会が減少し、総菜や弁当等の中食、レストラン等の外食など、食の外部化が進行している現状がございます。
 このような食文化の変化に伴い、中食産業の市場規模が年々拡大し、加工品への需要が高まっており、卸売市場においても、業務用食材への対応が不可欠となっております。
 そのため、都としても、市場関係業者が新たな流通環境の変化に対応し、商品の高付加価値化、スーパーや加工業者等実需者のニーズへのきめ細かな対応を実現できるよう、加工施設、商品保管庫、品質保持施設等の整備を促進していくとしております。

○原田委員 加工食品への対応ということは時代の要請ということでありまして、市場の生き残りもかけてその要請にこたえていくということも求められていくかと思いますが、加工食品は、素材と違って、安全性を確かめるのは大変難しいというような点もございますので、この点、ぜひ中食の安全性というものをしっかりと確保できるような対応をお願いしたいと思います。
 東京都が平成十六年に実施した食品の購買意識に関する世論調査の結果からも、全体の六割が生鮮食料品の安全性について以前より気を使うようになっていたというようなことが示されています。取引面においても、トレーサビリティーの取り組み、指定された食品管理方法や衛生対策のほかに、最近では安全証明の発行なども卸売市場に求められているようです。
 この安全証明の発行の事例があれば、具体的にどんなものかお示しいただければと思います。

○坂参事 消費者の食の安全への意識の高まりを受け、小売業者や外食企業等では、生産地や栽培履歴を明示して商品を販売、提供する動きが広がっております。このような状況の中で、市場と取引する小売業者や外食企業等の事業者から、食品の安全性確保が一層強く求められている状況にあります。
 その一つとして、安全証明の発行が求められる場合があり、例えば、都中央卸売市場の青果部でも、卸売業者が、産地から無登録農薬の不使用などを保証する書面を取り寄せ、必要に応じて取引先に提出するといった対応がとられております。
 また、都の食肉市場においても、牛枝肉の取引の際に、芝浦食肉衛生検査所によるBSE検査に合格したことを示す牛肉安全確認証を添付しております。
 また、現在、実証実験が進められておりますトレーサビリティーシステムにおいても、安全性の面から、生産流通履歴情報等の充実が図れるよう、都としても食品の安全性に対する信頼確保に取り組んでまいります。

○原田委員 市場を通したものは安全だというような世論が形成できれば、それは強力な武器になるというふうに考えますので、ぜひその取り組みをよろしくお願いします。
 ことしの六月ですけど、食育基本法が制定され、ライフスタイルが大きく変化する中で、栄養のバランスの偏り、不規則な食事、生活習慣病など、食生活の乱れに対応するという流れが出てまいりました。
 東京都においても食育推進計画を策定するということで、卸売市場において、生鮮食料品を扱っているというようなノウハウを生かし、いろいろな取り組みをしているようでございます。今後も積極的に推進していくというような計画内容でございますが、それに取り組む体制についてお話しいただければと思います。

○高津管理部長 都では、産業労働局など食に関係する六局で東京都食育推進検討会議を発足させ、食育推進計画策定に向け検討を進めているところでございます。中央卸売市場は、その一員として、関係局と連携し、都の食育活動を総合的かつ計画的に推進していくこととしております。
 中央卸売市場では、これまでも、卸売市場が持つ食に関する情報やノウハウを生かし、関係業界との連携による食育の取り組みを数多く実施しております。具体的には、局ホームページでの食育に関する情報提供や、市場見学、市場教室、市場まつりなどを通しての食育推進の取り組みでございます。
 例えば、築地市場や足立市場では、小中学生を対象として、魚を使った料理教室を行っており、食材の見きわめ方、包丁さばきなどの体験は好評を得ております。また、ことしから始まったわくわくWeekTOKYO、中学生の一週間ほどの職場体験でございますけれども、この職場体験においては、都庁全体の受け入れ事業所の一割強を市場関係業者が占めており、生鮮食料品の流通現場で多種多様な食材に接する機会を提供しております。
 こうした市場ならではの食育の推進に当たっては、担当課長を定め、各市場や業界との情報交換や連絡調整を緊密に行い、取り組みの充実を図っております。

○原田委員 地域との連携ということでは大変大事なことだと思います。
 そして、日常的にそのような地域との連携ができていること、そしてまたもう一つ、私はせんだって食肉まつりに参加させていただいたんですけれども、さらにもう一回り大きく皆さんの理解を得るというような意味では、イベントを企画していって、市場の活動、市場の取り組みを理解してもらう。生産者がいらして、こういうところのものが市場に入っているんだなというような理解も深めてもらって、より地域に親しみある市場にしていくということも大事なことかなと思っております。
 この卸売市場のイベントですか、お祭りのようなものの拡大について、今後の取り組み、基本的な考え方をお聞かせいただければと思います。

○高津管理部長 中央卸売市場では、消費者の意見等を市場流通、市場運営に生かせるよう、消費者と業界の委員から成る消費者事業委員会を設置し、定期的な意見交換を行うとともに、モニター委員へのアンケート調査を実施しております。
 また、小売団体の中には、産地見学の実施や自主的な勉強会を通して得た生鮮食料品の情報を消費者へ提供するなどの取り組みを積極的に行う団体もございます。
 お話にありました市場まつりは、生産者、市場、消費者が交流を深めることのできるイベントであり、地元の皆様が大勢来場され、にぎわっております。ことしは十市場で開催されましたが、北足立市場まつりでは五十団体以上の生産者等の協力を得て実施するなど、それぞれの市場において生産者と連携した運営を行っております。
 卸売市場は、生産、消費両サイドの期待にこたえられる、安全・安心で効率的な流通システムへの転換が求められており、今後とも、品質管理の高度化や商品提供機能の強化などにより、さらなる相互理解に取り組んでまいります。

○原田委員 いろいろな取り組みをなさっているようで、これからもさらに広がっていくということに期待したいと思います。
 最後にちょっと、築地市場を私はこの前見学させていただいたんですけれども、いろんな意味で築地市場は老朽化が進んで、これは移転しなければならないなとは思っていますが、築地市場の場外市場のところのにぎわいというのは、これは非常に歴史が、そのような長い歴史の中であのようなにぎわいが創出されてきたんだな、そして、いろんな人が市の楽しさを体得できる場所としてとても貴重な場所だなという気がします。
 移転後も場外市場として残る方も多くいらっしゃるようですが、せっかくの地域のにぎわいを失わせることのないように、都としても必要な支援、協力がいただけたらと、これは要望しておきます。よろしくお願いします。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○大塚委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第二百三十三号議案及び第二百三十四号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 十一月二十八日開催の当委員会におきましてご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、経済・港湾委員会要求資料をごらん願いたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、契約議案関係の資料は一項目でございます。
 一ページをお開き願います。1、新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事入札の実施状況でございます。
 平成十七年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事その一及びその二につきまして、それぞれ(1)と(2)に入札者名、入札金額をお示ししてございます。入札金額は、消費税及び地方消費税の額を含まない金額でございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 簡単ではございますが、ご要求のございました資料につきましてのご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小竹委員 新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事その一、その二に関連してお伺いをいたします。
 新海面処分場への処分量についてお伺いします。Bブロック、Cブロックの容量と昨年度末までの処分実績、その比率について、どのような状況にあるのかお伺いいたします。

○田中港湾整備部長 新海面処分場の処分状況でございますが、新海面処分場では、まず最初に、しゅんせつ土の土砂によりまして海面上まで埋め立てを行い、海面を陸域化した上に廃棄物を埋立処分いたしまして、廃棄物が海面下にならないような工夫をして埋め立てしております。
 処分実績でございますが、Bブロックにつきましては、容量二千百三十万立米のうち、平成十六年度までの処分実績は八百五十五万立米、処分率は四〇%となっております。Bブロックでは、既にしゅんせつ土等による陸域化が完了した箇所から順次廃棄物の処分を開始しておるところでございます。
 次に、Cブロックにつきましては、容量二千二百三十万立米のうち、平成十六年度までの処分実績は四百二十一万立米、処分率は約一九%となっております。Cブロックでは、しゅんせつ土等による陸域化に向けた埋め立てを進めておりまして、ここ二、三年でおおむね完了する予定でございます。
 こうしたCブロックの埋め立ての状況を見ますと、このままでは新たなしゅんせつ土等を持っていくところがなくなってしまうということが危惧されまして、今からGブロックの整備を着実に進めていくことが必要と考えております。
 新海面処分場の整備は、東京の活力を維持し、都民生活を支えていく上で必要不可欠な事業であります。今後とも、廃棄物等の減量化を図りつつ、計画的かつ着実に護岸整備を進めてまいります。

○小竹委員 今、Bブロック、Cブロックの状況についてお答えいただいたわけですけれども、しゅんせつ土を埋めるのにさらなるところが必要だからGブロックが必要だというふうなお答えだったわけですが、やはり、しゅんせつ土についても、埋め立てるんじゃなくて、やはり有効活用していく必要があるというふうに思うんですね。やはり海も本当に自然を壊してはならない、都民の貴重な財産という点でいっても、私はもう少し、廃棄物の減量化と同時に、しゅんせつ土についても減量していく、有効活用していくような道を見つけていくべきじゃないかというふうに思います。
 中央防波堤外側処分場についても、埋立免許が平成二十三年、二〇一一年まで延ばされましたし、新海面処分場についても、今お答えいただいた状況を見ますと、やはり相当ごみの減量が行われているなというふうに思うんですね。そういう点でいうと、この埋立実績を昨年度、そしてその前の年と比べてみますと、さらに十年近く埋め立てられる可能性があるんじゃないかというふうに私は見ています。
 しかも、減量の努力をすることと同時に、埋め立てたところをもう一度掘り返して圧密すれば、埋立容量は二、三倍にふえるというのはほかの自治体でもやっているわけですから、やはり、そういう意味でも、新海面処分場については莫大な経費がかかる、こういう点でも、それからまた貴重な海面を埋め立てるという点でも、環境負荷を与えないようにする点でも、やはり徹底した廃棄物の減量と、良質の土砂については有効活用を図っていくということで処分場の延命を図っていくことが必要だ。こういう見直しをやることを求めて、質問の方は終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対し意見のある方は発言を願います。

○小竹委員 意見を申し上げます。
 ただいま上程されました第二百三十三号議案及び第二百三十四号議案について意見を述べます。
 質疑で明らかになったように、埋立処分場である中央防波堤外側処分場は、六年間の埋立免許が延伸され、新海面処分場のB、Cブロックの埋立実績においても、十年近い埋立量を確保しています。さらなる処分量の減量化や良質土砂の有効利用を行えば、さらなる延命化が図られると考えます。
 新海面処分場は、当初から、廃棄物の発生量などに照らして、建設そのものが課題であるということを私たちは指摘してきました。今、ヒートアイランド現象や、京都議定書が発効されたことからも、自然環境を守り、環境への負荷を抑えることがますます重要になっています。東京港の水面も貴重な財産であり、環境保護の面からも、廃棄物の処理と埋立処分も徹底した見直しを行って減量化に努めるべきです。
 したがって、巨大な建設資金を投入する新海面処分場Gブロックの護岸建設工事を急ぐ必要はありません。
 また、今回の契約、その一は予定価格の九八・三%、そして、その二は九七・六%と高い落札率になっています。入札参加者すべてが九八%から九九%に並んでいるという状況にあります。これは、平成十二年、二〇〇〇年から始まったGブロック西側工事すべてがこのような高い状況にあるという点で、十二年から全部見ますと、九七%台は一回だけで、あとは全部九八%台なんですね。予定価格が公表されたのが平成十四年、二〇〇二年以降ですから、それ以前も、そしてそれ以降もこのように高い落札率になっているという点では、今、大型公共工事の官製談合が問題になっている点からも、疑問を指摘せざるを得ません。
 この二点によって、二議案について反対をいたします。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案については、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大塚委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第二百八十一号議案から第二百九十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 ご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願いたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、事件案関係の資料は三項目でございます。
 恐れ入りますが、二ページをお開き願います。2、各施設に係る都の経費負担でございます。
 上段の港湾施設、中段の海上公園、下段の漁港施設につきまして、表頭にお示ししてございますとおり、十七年度予算額、十八年度提案額を千円単位で、また対前年度比を記載してございます。備考欄には、予算額、提案額の構成事項をお示ししております。また、漁港施設は利用料金収入のみで運営するため、都の経費負担はございません。
 三ページをお開き願います。3、指定管理者内定団体の概要でございます。
 三ページから九ページにかけまして、公の施設ごとに、指定管理者に内定いたしました団体の名称、所在地、代表者、設立年月日、資本金または基本財産等及び主な業務内容、管理業務の実績を記載してございます。また、事業者グループを内定団体とした場合は、代表団体及び構成団体それぞれにつきまして記載してございますので、詳細はごらん願いたいと思います。
 恐れ入りますが、一〇ページをお開き願います。4、応募団体からの提案額でございます。
 1に、都が負担する経費額でございますが、東京都が指定管理者へ支払う金額について、表頭にありますように、公の施設ごとに、応募団体からの提案額のうち、最高額及び最低額、内定団体の提案額を千円単位でお示ししてございます。
 2に、都に対する納付金額でございますが、都立若洲海浜公園につきまして、指定管理者が東京都に納付する金額について、応募団体からの提案額のうち、最高額及び最低額、内定団体の提案額を千円単位でお示ししてございます。
 簡単ではございますが、事件案にかかわります資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○矢島委員 指定管理者について質問を申し上げますが、指定管理者の制度は、平成十五年六月に成立した地方自治法改正の同年九月より施行に伴うものでありますけれども、この制度の導入目的を港湾局はどのようにとらえ、何を目標に、いかなる準備をしてきたか、お伺いいたします。
 また、指定管理者、民間に公募するためには、まず業務内容の整理をしなければいけない、このように思います。いわば、管理水準、方法の洗い直しということになります。そして、従来の内容がそのスタートラインということになります。その結果、今回の指定管理者導入の過程でどのような見直しがなされたか、お伺いいたします。

○斉藤総務部長 指定管理者制度導入につきましての基本的な考え方についてでございますが、指定管理者制度は、利用者の多様なニーズにこたえる質の高いサービスと、効率的、効果的な管理運営の双方を実現するための努力と工夫をこれまで以上に取り入れるため、公の施設の管理をゆだねる団体を、監理団体だけでなく、民間事業者やNPOからも広く募集することができる制度でございます。
 これまでの準備状況でございますが、指定管理者制度にかかわります地方自治法の改正は、平成十五年九月の施行後、三年以内に指定等を行うものとされ、港湾局におきましても、これを踏まえまして、公正、公平な募集、選定を経て、平成十八年四月から指定管理者による管理が始められるよう準備を進めてまいりました。
 具体的には、平成十六年度から、指定管理者制度導入に必要な募集要項、審査基準、管理水準など、策定にかかわります情報収集や調査検討を行ってまいりました。平成十七年の第一回定例会におきまして、指定管理者制度導入の根拠となります東京都港湾管理条例、東京都海上公園条例及び東京都漁港管理条例の改正のご議決をいただきました。その後は、実務的に、四月の公募概要の公表、六月の募集要項の配布、八月から十一月にかけての審査や内定者公表といった一連の作業を進めてきたところでございます。
 管理水準を洗い直すという観点につきましては、例えば海上公園につきまして、平成十五年二月に策定いたしました新たな海上公園にかかわります指針を打ち出しまして、行政が提供する公園から都民と協働で育てる公園、公園の管理から公園の経営など五つの柱のもと、管理の見直しを進め、公募に際しては、ボランティアとの協働、民間事業者主催のテニス教室の開催など、海上公園の積極的な活用、効果的な運営手法などについて応募団体に提案を求めたところでございます。

○矢島委員 指定管理者の募集に当たっては、公募業務の内容、選考基準の明確化、十分な募集の周知努力、募集要項の配布、現地説明、応募期間など適切な対応、期間の設定、また、透明性を確保した選考方法など、特段の注意を払われたということであろうと思います。この点については、今回の港湾局自身の自己評価はどのようなことであるかお伺いをいたします。
 特に、従来の委託先が中心の会社あるいは構成団体として多くの施設の指定管理者として選定されておりますけれども、このことは、従来管理委託を受けていた業務内容を熟知する先行者が新人と同じスタートラインに立つとしたら、選考の手順、情報の提供等、不十分な点はなかったか、お伺いをいたします。

○斉藤総務部長 海上公園の指定管理者の公募に際しましては、まず、公募開始に先立ちまして、四月中旬に公募期間、対象施設及び公募単位など公募の概要をプレス発表いたしました。続きまして、幅広い事業者の参入が可能となるよう事前の周知を図ったところでございます。
 公募期間につきましては、指定管理者制度に関する東京都指針で示されました、少なくとも一カ月程度を確保することに基づきまして、六月八日から七月十五日といたしまして、十分な募集期間を設定いたしたところでございます。
 また、応募者に対しましては、現地や施設の状況を把握してもらうために、三回にわたりまして現地見学を含めました説明会を行いました。
 このように、公募に当たっては、不公平、不公正のないよう、十分な対応を図ってまいったところでございます。
 審査につきましては、公園管理の専門家や公認会計士など外部委員を含めました選定委員会を設置いたしまして、選定基準に基づき、団体能力の検証、管理運営水準の確保及び効率的な管理運営の三つの視点から審査を行いました。なお、選定委員会におきましては、応募団体名を伏せた上で、提出されました事業計画書等を客観的かつ詳細に審査したところでございます。
 以上のように、公募期間や審査に当たって、公平、公正な取り扱いになるよう万全を期したところでございますが、今後、この経験を生かしまして、さらなる公正競争の確保のための環境確保について努力してまいります。

○矢島委員 やはり、新しくこういう事業を始めようというときには、周知の問題が一番大きい問題であろうと思います。プレス発表等、従来の限られた方法でやっていくには周知が十分じゃなかった面もあろうかと思いますので、五年後にまた同じことになっていくわけでしょうから、ぜひその点について、周知の点、それから億単位の事業でありますし、大きいところについては十億、それ以上のところもあるわけですから、ぜひ適切な期間が当然必要だろうと思います。単に限られた指針の一カ月ということだけでは決められない部分があるでしょうから、今回、選考のときにそうじゃなかったところも含めましてぜひ聞き取りをしていただいて、どのくらいの期間が適切であるか、ここの検討をぜひしていただきたい。この点について特にお願いをいたします。
 次に、行政の情報は、当然ながら原則公開ということになります。指定管理者応募も単なる金額だけではない。けれども、入札でありますから、情報の公開に努めることは当然であります。
 特に、指定管理者の指定は都議会の議決が必要ということになります。議決は、公の施設の名称、指定管理者となる団体の名称、指定期間の三点でありますけれども、議会の審議は、単に議決三点の追認機関ではないわけですから、審議に必要な情報の提供、選定経過の透明性の信頼確保というのは大変重要です。資料要求されることなく、応募者の氏名、応募金額、また、今までの選定委員会審議の概略経過等は説明すべきであると考えますが、お考えを伺います。

○斉藤総務部長 港湾局では、平成十七年二月七日付で総務局行政改革推進室が策定いたしました指定管理者制度に関する東京都指針(その二)などに従いまして、各局と同様に、選定された団体などにつきまして、事業者名、選定理由、提案された事業内容、選定経過を公表することといたしまして、そのことを条件として公募を行いました。このため、議会へのご提案に際しましては、内定団体についてのみのご説明をさせていただいたものでございます。
 今後は、副委員長のご指摘を踏まえまして、より一層の情報提供につきまして、各局と連携の上、応募団体の事業活動へも配慮しつつ検討してまいります。

○矢島委員 指定管理者の手続は、選定提案の後、議決、協定の締結、実施の順番となりますけれども、管理業務が所期の目的どおりに行われたか、今後のチェックが極めて重要ということになります。事業報告書の提出等が義務づけられておりますけれども、その実はどのように上げていくのか、お考えを伺います。

○斉藤総務部長 指定管理者による管理におきましては、提案された事業計画書が当然に履行される必要がございます。このチェックのあり方につきまして、大変重要であると認識してございます。
 毎月の業務の履行確認及び随時の連絡調整によりまして、その状況を把握することに加え、きめ細かな実地検査等により、指定管理者を指導、監督してまいります。
 また、指定管理者制度導入効果の検証及び指定管理者評価につきましては、定期または必要に応じて、実施計画書及び事業報告書によりまして、その効果、実績を評価してまいります。
 さらに、各施設におきましては、利用面からの評価が非常に大切だと考えてございます。利用者である都民の評価を反映した管理に努めるよう、今後とも指導してまいります。

○矢島委員 利用者である都民の評価は、楽しかったという評価と同時に、クレームということがあろうかと思います。
 間もなく指定管理者制度がスタートするわけでありますが、その生きた報告書が、いわば情報、苦情であり、その対応が管理者の本当の実力、こういえないこともないと思います。
 かつて雪印乳業が、連結ベースで一万五千人の社員がいたそうでありますが、現在、三千人を切るに至っているのも、情報の不適切な対応である。このことはほかの例にもいとまがありません。
 これからは、指定管理者が直接の当事者として発生する問題に対処することになりますが、東京都もその責任は当然ながら免れません。指定管理者制度導入の実を上げるためにも、リアルタイムの報告をルーチン化し、適切な対応に努めるべきであると考えますが、お考えをお伺いいたします。

○斉藤総務部長 都民を初めといたします利用者の苦情は、第一義的には指定管理者が責任を持って対応するものと考えてございます。
 一方、その苦情は、その内容によりまして、指定管理者において即時対応するものと、例えば都との協議により対応するものなど、さまざまなケースが想定されます。いずれにいたしましても、苦情の内容及びその対応は必ず都へ速やかに報告を義務づけ、設置者である都の責務として、リアルタイムに利用者等の声を把握し、反映させてまいります。

○矢島委員 ぜひお願いをいたします。
 一昨日の代表質問の答弁によりますと、指定管理者制度導入による効率化は平均一〇%と記憶しております。しかし、港湾局関係の導入効果は、ご説明によると三〇%、大きな成果を上げたともいえますし、しかし、これまでの状況が問われているともいえます。この点について認識をお伺いいたします。

○斉藤総務部長 これまでの管理委託制度のもとでは、管理受託者は出資法人などの公的団体に限定されていたため、競争原理が働かなかったことから、公の施設におきます効率的な管理についてのご指摘を受ける面もありました。
 今般、指定管理者制度の導入を契機にいたしまして、これまでの管理を受託していた財団法人東京港埠頭公社等においても、これまでにない徹底的な経費の見直し等を行うことになりました。このことは、競争原理の導入による管理運営の効率化という当制度導入の目的に対し一定の成果を上げたものと考えてございます。
 今後とも、利用者サービスのより一層の向上と経費の節減など、効果的、効率的な管理運営が図れるよう都として努めてまいります。

○矢島委員 臨海部開発は、埋め立てという基盤整備から始まる全く新しい開発事業ということになります。いわば、走りながら完成した施設を管理に移行し、事業を続けてきただけに、その苦労も並大抵でなかったであろうことが想像されます。
 しかし、本来なら、事業全体について適切な時期に順次見直しがなされただろうと思うのでありますけれども、今回の指定管理者制度導入は絶好のチャンスということになります。ぜひとも今後のあるべき姿への一里塚とすることを期待しております。局長のお考え、決意をお伺いいたします。

○津島港湾局長 指定管理者制度は、公の施設をより効果的、効率的に管理いたしまして住民サービスの向上に資するということを目的とした、地方自治法上の新しい制度でございます。
 港湾局における今回の制度導入は、ご指摘のように、臨海部のこれまでの管理運営のあり方全体を見直す大事な契機であるというふうに考えておりまして、これからの新しい管理運営の形を確立していくためには、指定管理者制度を都民の信頼に足る制度として着実に定着させていくことが何よりも重要であると考えております。
 そのためには、やはり全庁的な連携も図りながら、制度導入時の精神や考え方を代々承継していくことはもちろんでございますが、導入後に実施されたさまざまな工夫とか創意を、マニュアルや規定の整備などを通じましてノウハウとして蓄積をして、職員への研修を徹底するなどして、各局の制度運用を統一的なレベルまで高めていくことが必要ではないかと考えております。
 港湾局といたしましては、今後、議会を初め、広く都民の貴重なご意見をいただきながら、指定管理者自身とも十分協議を重ね、この新しい制度が、海上公園を初め臨海部における各施設のより効率的な管理、そして利用者のサービス向上に寄与するように、今後の臨海部の発展を支える確かな柱となるべく、職員一丸となって取り組んでいく決意でございます。

○矢島委員 関連も入れまして十七万二千人いるのが都庁でありますから、部局あるいはその組織によっていろいろな文化があるということになろうと思います。ぜひそれぞれの組み立てていける文化を、次世代に新しい東京のシンボルとなるような、開発からいよいよ管理、そしてその充実の時期に来ているわけでありますから、そういう意味で、今、局長のお話にありましたように、風土、文化として根づかせるように、これからの努力を期待をして、質問を終わります。

○いのつめ委員 前任者と若干重複するところがあるかもしれませんが、その辺は許していただきまして、質問をさせていただきます。なるべく避けるようにはいたしますが。
 今、前任者の質問によって、港湾局が十分に準備を進めてきたかはよくわかりました。それでは、厳しい競争にさらされる受託者側の埠頭公社は、指定管理者の導入に向け、どのような準備をしてきたのか教えていただけますか。

○鈴木臨海開発部長 東京港埠頭公社では、指定管理者の導入により、民間との競争にさらされることから、一丸となった取り組みを進めるため、公社内に準備対策室を設置し、都民サービスの向上とコスト削減を達成するため、これまでの管理のあり方を全般的に見直し、検討したと聞いております。

○いのつめ委員 しかし、この内定結果を見ますと、港湾局公募の海上公園六施設のうち、埠頭公社が四施設に内定されています。公募期間、応募資格、審査の面で、身内である埠頭公社に甘い面があったのではないかと懸念されます。
 住民サービスと密接にかかわる公共施設の運営管理先の選定には透明性や公平性が求められると思いますが、ほかの自治体では、非公募や内部の人間だけの選定が多いのが現状です。その中でも、横浜市などは、制度導入時にチェックリストを作成し、選定委員会に外部委員を含めることや、周知期間、選定結果の公表など細かく定めています。
 東京都においても公平性が十分に保たれていたという前任者への答弁でございましたけれども、この指定管理者の導入は、民間のサービス感覚を取り入れ、利用者へのサービス向上を図っていくことが目的だと思います。埠頭公社がほとんどとっていては、制度の趣旨に沿うものとは若干いいにくいのではないかと、意見を述べさせていただきます。
 また、今議会の一般質問において、私ども民主党の質問の中で、障害者の雇用率を上げるよう努力すべきということを申し上げました。募集要項には、障害者の法定雇用率が守られているかどうかが要件になっていると聞いていますけれども、遵守しているかどうかも審査のポイントにするべきだと思いました。
 加えて、審査で落ちてしまった企業のどこがマイナスポイントだったのか、また、指定管理者になるためにはどこをどのように変えていったらよいのか、企業がパワーアップできるよう、また五年後には指定管理者に選考されるようなアドバイスを考えているのかどうか、お聞かせください。

○鈴木臨海開発部長 落選いたしました団体に対しましては、指定管理者の指定の議決後に、希望に応じまして、当該団体の審査結果についての説明を行う予定でございます。また、同じく指定の議決後に、指定された団体の事業計画書を公表する予定でございまして、この内容をごらんになることで、今後の参考にすることが可能と考えております。

○いのつめ委員 わかりました。
 そして、指定管理者制度の導入のメリットの一つは、利用者サービスの向上だと思います。例えば大井ふ頭中央海浜公園を例にとって、具体的なサービスがどのように図られるのかをお聞かせください。

○鈴木臨海開発部長 大井ふ頭中央海浜公園の内定団体からは、テニススクールや、シルバーエージを対象とした健康増進講座の開催など、施設の特性を生かしました利用促進、利用者からの要望、苦情や東京都からの指示等を一元化し、データとして蓄積することによりまして、計画的な維持修繕あるいは迅速な利用者ニーズへの対応などの提案がございました。民間のノウハウを生かした独自の利用者サービスが期待されるとともに、施設の利用促進や活性化が図られるものと考えております。

○いのつめ委員 そして、サービス向上と経費削減がともに行われれば、私たちも何もいうことはないんですが、今回の内定団体の中に、過去に東京都発注の造園工事で、平成九年四月から平成十二年の十二月にかけて入札において談合を繰り返していたとして公正取引委員会から排除勧告を受け、六カ月間の指名停止期間になった企業が含まれています。そして、平成十四年三月二十九日には二百六十万円の課徴金納付命令が出され、また、平成十四年十月三十一日には損害賠償請求が行われ、この損害賠償は十年の分割で支払われるということで、二十四年十月まで支払われている今もって最中、その支払いが済んでいないという段階です。
 そして、この指名停止処分を受けたからといって、また、損害賠償を支払っている途中だからといって、指定管理者の公募に手を挙げてはいけないということはありませんが、もしこの指定管理者受託中の五年間に談合などの不正が発覚したというようなことになっては、指定を取り消しになるという場合もあると。海上公園条例を見ますと、不正があったときには、管理の業務の全部もしくは一部の停止を命ずることができるというふうになっています。そういうことが起こってしまっては、利用者に多大な迷惑がかかってしまいます。決定するに当たっては、談合しないことという確認を、この際、今後の決意を内定団体からもきちんととっておくことが必要だと思います。
 そして、この五年間の指定管理者受託中には不正を起こさないよう厳重な注意、監督が必要だと思いますが、港湾局の決意をお聞かせください。

○鈴木臨海開発部長 談合などの不正の確認についてでございますが、指定管理者の選定に当たりましては、全応募団体につきまして、現在、指名停止等の措置を受けていないかどうかを指名停止業者等一覧表にて確認をしております。
 また、海上公園の管理に当たりましては、指定管理者は関係法令等の規定を遵守し、適正な管理を行わなければならないことを東京都海上公園条例に規定しておりまして、これに基づき、指定管理者に対して都として指導を行ってまいります。

○いのつめ委員 損害賠償額が一千二百万少しだと思いますが、今回、日比谷アメニスに委託する委託料は、大井ふ頭中央海浜公園以外のところでも十四億に上る委託料、提案額で内定をしておりますので、そういった意味を含めて、この日比谷アメニスの損害賠償が行われたのは、港湾局が出された工事への支払いでございまして、ここの大井ふ頭とは目と鼻の先ぐらいの暁ふ頭の移植の工事についての案件だと、私が調査した結果出てまいりました。
 こういった、今、いろいろな事件が取りざたされている中、ここのところ、悲しいことですが、性善説だけでは乗り越えていけないことも多く出てきておりますので、信頼するということも大切かもしれませんけれども、なお一層注意を払っていっていただきたい。指定管理者は、決めてしまったんだから、もう任せてしまったということで安心はしないでいただきたいと思っています。
 そして、財政的な軽減についてですが、埠頭公社は、これまで、経費削減に相当の努力をしてきたと思われますが、さらに三〇%の節減を行うということは、かなりハードルが高いと私も考えています。
 そして、指定管理者の決定で、サービスの向上、経費の削減の両面で効果を上げることが期待されています。
 大井ふ頭公園内の、私も視察をしてまいりましたが、第二球場の人工芝はかなり老朽化し、ここでの競技をすることは危険ではないかというぐらい人工芝が薄くなって、砂が多く出ているという状況でございました。そして、この日比谷アメニスと一緒の構成団体の中には、人工芝などの張りかえをやる業者も入っております。この人工芝の張りかえは約八千万から一億という規模の工事ですから、入札にはならないということです。しかしながら、やはりこういった工事の発注に対しても十分な注意をしていただきたいと思っています。
 都の今後の指定管理者制度導入に当たっての港湾局のチェック体制、具体的にどうするおつもりなのか、お聞かせください。

○鈴木臨海開発部長 先ほど総務部長からもご答弁申し上げましたが、指定管理者による管理におきましては、提案された事業計画が当然に履行される必要がございます。この場合、チェックのあり方については大変重要な問題であると認識をしております。
 まず、管理運営水準につきましては、制度導入初年度であることを踏まえまして、毎月の業務の履行確認及び随時の連絡調整によりましてその状況を把握することに加え、さらに、きめ細かな実地検査等によりまして、管理運営水準の維持向上、その指導監督に努めてまいります。
 また、指定管理者導入効果の検証及び指定管理者の評価につきましては、定期的または必要に応じまして、実施計画書及び事業報告書によりまして、その効果、実績を評価してまいります。
 さらに、私どもが管理をいたします海上公園につきましては、利用面からの評価が大切であることから、利用者であります都民の声を反映しました管理に努めるよう指導してまいります。

○いのつめ委員 しっかりおぜん立てしていただいて、何もかも施設の悪いところを直していただいて、そして指定管理者としてやっていくということは、ある意味申し上げると、たやすいと思うところもあるかもしれません。私は、やはり、財政的に経費の削減とサービスの向上というのが時として比例してしまってはいけないと思っています。きちんと経費は削減し、サービスは向上するんだというところをきちんと行っていっていただきたいと要望して、質問を終わります。

○鈴木臨海開発部長 先ほど、埠頭公社の経費につきまして三〇%の節減というお話でございましたが、埠頭公社から提出をされました事業書を見ますと、民間企業との競争に備え、職員の配置体制の見直しや外部委託経費の見直し、あるいは事務の効率化など、徹底した経費縮減努力が行われていることがうかがえます。

○中山委員 港湾局の指定管理者の指定期間は五年または七年となっておりまして、単年度契約が原則の行政では新しい管理形態でございます。そこで、私は、この観点からお伺いしたいと思います。
 これまで、管理委託では、委託先が監理団体であるということから、都としても安心していわば管理を任せていらっしゃった面があると思います。わかりやすくいえば、細かいことまで明文化していなくても、双方の協議により柔軟に対応することが可能で、それにより効率的に、途切れることなく適切な管理水準が維持できたというふうに考えられます。
 しかし、指定管理者制度の導入によりまして、監理団体が受託をした場合であったとしても、民間企業や他の事業者との厳しい競争関係にさらされることになります。また、港湾局においても、現に管理先が、民間企業が指定管理者の内定団体に選定される例がございます。監理団体であれ、民間企業であれ、東京都と指定管理者との間は、これまでの管理委託先との関係とは、法的、制度的に異なるものになったというふうに考えられます。
 指定管理者制度の導入の目的は、改めてここで確認するまでもなく、利用者サービスの向上という点と、効果的、効率的な管理運営というその両方について実現させていくことであり、制度導入後も、これまで以上に公の施設にふさわしい管理水準を維持していただくことが不可欠であります。
 そこでお伺いいたしますが、指定管理者の指定の議案が議決された後、都としては、事業者との間で管理に関する協定書を具体的にどのように締結していくのか、この協定書はどのようなことを定めるものなのか、お伺いしたいと思います。

○斉藤総務部長 管理に関します協定書についてでございますが、指定の議決をいただいた後、仕様書や事業計画書に基づきまして、指定管理者との間で委託費の支払いや管理の細目等について定めるために締結するものでございます。
 協定は、指定の期間内全体に効力を有する基本協定と、各年度の内容を規定いたします年度協定の二種類がございます。
 基本協定で定めます事項といたしましては、管理する施設の概要、管理の基本方針、事業計画、再委託等の禁止、事業報告書の作成、提出、事故報告等の報告事項、個人情報の保護及び情報公開、守秘義務の遵守などが挙げられ、公の施設にふさわしい管理水準、法令遵守事項等について具体的に定めることになります。
 一方、年度協定では、各年度の委託料の額とその支払い方法、年間作業実施計画書等の提出、施設の維持補修等について定めるものとされております。

○中山委員 港湾局では、指定管理者の指定期間を、若洲海浜公園については七年間、その他の施設については五年間とされています。五年といえば、変化の激しい今日においてはかなり長い期間でありますし、その五年間の間には、社会情勢や都民のニーズが変化して、例えば海上公園の拡張や施設内の設備の追加の設置あるいは廃止といった予想外の事項も考えられます。当初予定した事業計画のとおりの管理では不適切だと思われる場合も出てくるかもしれません。
 そこでお伺いしますが、このような指定期間中に、公園の拡張などの事情変更に的確に対応し、適切な利用者サービスを継続的に提供していくためにはどのように取り組むのか、また、スポーツ系の施設などにおきましては、利用料を受託する側で見込まれて今回応募されていらっしゃると思いますけれども、利用料金制を採用する施設では、指定管理者が当初のもくろみどおりの利用料金が収入できない、そういう事態が生じた場合、確認になりますけれども、東京都からの委託料を上げてもらいたいというような要望が出てくる場合も考えられますが、その場合はどのように対応することになるのか、あわせてお伺いいたします。

○斉藤総務部長 利用料金制の施設におきます利用料金の収入見通しは、事業者が責任を持って積算いたしまして、金額を提案しているものでございます。このため、当初見込みどおりの収入が得られない場合においても、その差額を都が補てんするというようなことは原則としてございません。
 しかし、ご指摘のように、五年または七年という指定期間の間には、海上公園の拡張や新たなスポーツ施設等の設置、老朽化した設備の撤去あるいは公園内の樹木の増減など、指定管理者の責任によらない事由で管理の条件が変わることも十分考え得ます。この限られた経費の枠の中で、この事情変更を管理業務に反映いたしまして、的確に対応していかなければならないと考えてございます。
 このため、指定管理者との間では、基本協定のほかに、年度協定を毎年度締結することとしておりまして、その際に、直近の事情変更等も踏まえた適切な作業実施計画書の策定を求めるとともに、各年度に委託費の額を定めることとなります。
 今後とも、社会経済情勢の変化や都民の声を敏感に察知いたしまして、適切な管理を行うことができるよう、指定管理者と十分な協議を行い、さまざまな状況にも対応し、利用者ニーズの多様化、変化にも十分にこたえ得る施設の管理運営に努めてまいります。

○中山委員 今のご答弁によりまして、年度別の協定書等も締結されて、順次いろいろ変更点については、金額の点も含め対応していくということでございますので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 指定管理者制度につきましては、都民も、その効果や公正性などについて大変高い関心を示していらっしゃいます。指定管理者制度に移行してよかったと多くの都民の方から思っていただけますように、衆知を集めて、これからも工夫を凝らしていただいて、育てていく必要がございます。
 その点、五年後、七年後になって、急に具体的な運用の是非を問うようなことになっても手おくれになる場合もありますので、先ほど矢島副委員長とのご質疑の中で、毎年度、事業報告書というものが出るというような話がございましたけれども、その事業報告書に対して、港湾局におかれましては、その年度ごとにどのようなアプローチを指定管理者に対して行って、そのアプローチに対して指定管理者はどのような改善を図ったのかという点を評価していただくようなコメントもつけていただいたり、あるいはその点をホームページ等でも明らかにしていただいたりしながら、公正性という点について、または皆様から喜んでいただける管理運営ができますように、ご努力をお願い申し上げたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○小竹委員 私は、質問する前に、この指定管理者の問題について審議するに当たって、当然、管理者になるところについての事業計画書というのが出されているわけですよね。私たちのところに配られたのは、事件案の概要ということで、概要でしか配られていないわけですけれども、本当に審議して、ここにふさわしいのかどうかという点でいうと、やはり事業計画書などきちんとしたものを私は議員の方に出すべきだというふうに思って、それに基づいてやはり議論をする必要があるんじゃないかというふうに思いますので、今後、あと五年後にはまた改めて、この指定管理者になるかどうかというのはわかりませんから、当然五年後の審査も含めてあるわけで、事業計画書については事前に出していただくように、これは強く求めておきます。
 それで、質問に入ります。
 特に、私は民間業者が指定管理者に入っているという点で、やはりきちんとチェックしておく必要があるというふうに思いますので、その立場から伺いたいと思いますが、利用料金を取る施設として有明テニスの森と若洲海浜公園がありますけれども、有明の森に若干絞って具体的にお伺いをしたいと思います。
 この指定管理者に応募するに当たっては、先ほど来議論がされていますけれども、経費の節減、それから利用者サービスの向上ということがいわれて、それで選定の団体になったわけですから、この埠頭公社と日本テニス事業協会が出している計画の中で、財政的にどういう計画を提出しているのか、それから利用者へのサービスの提案はどういう形で出されているのか、まずお伺いします。

○鈴木臨海開発部長 有明テニスの森公園は利用料金制の公園でございまして、効率的な維持管理とともに、収入増に向けまして、利用者をふやすためのテニススクールやイベント誘致など、さまざまな利用促進活性化策や自主事業の提案が行われております。

○小竹委員 財政計画はどうなんですか。

○鈴木臨海開発部長 五カ年にわたります収支計画が提出をされております。五カ年にわたる総計といたしましては、一億六千八百五十六万六千円という数字でございます。

○小竹委員 一億六千万ということで、先ほど資料の中で、今までこの有明の埠頭公社にどれだけ委託料が出されてきたのかというのは、個別に出ていませんから、具体的にどういう経費の節減になっているかというのはわからない状況ですけれども、指定管理者として経費節減という立場でやられているというふうに思うんですが、それと同時に、先ほど利用者サービスでテニス教室というふうなことが出されましたけれども、自主事業としていろいろ挙げておられる部分があるというふうに思うんです。ほかのスポーツ施設の指定管理者なんかでは、フットサルだとか、早朝だとか夜間の時間延長だとか、公園なんかの場合にオープンカフェをつくるとかというふうなことがほかのところでやられているという話を聞いているんですけれども、ここの場合にはどういうふうになっているのか、お伺いします。

○鈴木臨海開発部長 有明テニスの森公園では、テニス資料館やテニスの殿堂の開設、イベントや大会の誘致、テニススクール事業、テニス普及事業の実施などの提案がございます。
 指定管理者制度導入後も、公の施設として自治法及び条例により適切な管理をしていくことが基本でございまして、その自主事業につきましては、公の施設としての規定の趣旨に基づき判断していくこととなります。
 いずれにいたしましても、自治法に定める公の施設の設置者としての最終的な管理権限は都に留保されておりまして、設置者としての責任を果たす立場から、指定管理者に対し必要な指示を行うとともに、活性化などの新たな提案に配慮しつつ、公の施設としての利用を継承してまいります。

○小竹委員 公の施設としての都の権限で継承していくということですから、それはきちんとチェックをしていただきたいと思うんですが、特に公園なんかですと、公園そのものはだれでもが入れるわけですよね。テニスコートは一応利用する方が入るということになりますけれども、そういうだれでも入れるところにいろんなものをつくったりというのはやはり問題があろうかというふうに思いますので、こういう点も含めて、きちんと公の施設としての機能が発揮できるような状況にしておいていただきたいというふうに思います。
 次、有明のテニスコートは、国際大会だとか全国テニスの大会など、いろんな団体が定期的に団体として借りて大会を開いたりしているわけですけれども、その場合に、従来は基準があったというふうに思うんですが、その基準についてやはりきちんと明確にしておかないと、公正、公平な扱いにならないというふうに思うんですが、今までの基準と、今後指定管理者になった場合の基準はどういうふうになっていくのか、お伺いします。

○鈴木臨海開発部長 団体の大会に係る優先利用の基準でございますが、東京都海上公園有料運動施設運営要綱に基づきまして大会利用の優先順位が決められております。
 その内容としては、第一順位として都主催もしくは共催のもの、第二順位として公益法人等の全国大会、国際大会、第三順位として都区内市町村、第四順位として公益法人等の大会、第五順位として一般団体というものでございます。
 この基準につきましては、当然のことながら指定管理者に引き継がれるものでございます。

○小竹委員 やはり、大会をやる時期というのは春とか秋に集中するというふうに思うんですね。そういうとき、やはりきちんとした基準に基づいて厳格にやっていくというのは原則だというふうに思いますので、そういう意味でも、指定管理者の方にきちんと引き継いでいただくように、この点も要望しておきます。
 あと、そういう意味では、いろいろ利用されている方々の声を反映できるような、利用者、個人も団体も含めて、きちんとスポーツ施設としての運営、利用の会議というのが必要なんじゃないかというふうに思うんですね。指定管理者のもとでもつくる必要があるというふうに思いますので、この点については提起をしておきます。
 また、先ほど自主事業の問題がいろいろ出されましたけれども、指定管理者が収益を上げるということで自主事業を強化していくというのは当然あり得るというふうに思うんですが、その際に、団体使用については優先の順位が明確になっていますけれども、一般都民がテニスで利用される場合、特に土日などは利用率が高い状況があるわけですけれども、そういうときに、自主事業をぶつけて借りられないなんていうふうなことがないようにしておかなければいけないというふうに思うんですが、その点についてはいかがですか。

○鈴木臨海開発部長 有明テニスの森公園は、自治法に定める公の施設でございます。したがいまして、その性格が損なわれるような事業の場合には認められないということになると思います。

○小竹委員 損なわない事業でということでぶつかるということはないですか。

○鈴木臨海開発部長 この公園を利用する方のニーズは、いわゆる自分たちで、仲間内でゲームをするというものもございましょうし、また、一定の大会という形で試合に参加されるという形態もあろうかと思います。また、いわゆる指導者について、その実技を向上させたいというようなニーズもあろうかと思います。
 いずれにしましても、そういった多様なニーズに対応していくことがこの公園の一つの課題でございまして、そういう点でいえば、公の施設として、また、都民から期待されているニーズ、これらを踏まえて、その支障にならないような状況につきまして、一つ一つの事案について判断がされていくものと考えております。

○小竹委員 一般都民の皆さんは、やはり土日利用するのが本当に多いと思うんですね。土日とか夜間ですよ。平日の昼間というのは、そう多い利用というふうにはならないというふうに思いますので、やっぱり土日とか夜間については、都民がきちんと利用できるような状況の確保は、やはり都としてきちんと指導をしていただくということはお願いしておきたいと思います。
 有明テニスの森は今まで埠頭公社に委託されてきたんですけれども、この間、埠頭公社は、清掃や維持管理などを下請業者に委託をして行ってきたというふうに聞いています。有明だけでなく若洲についてもそのようですけれども、今回、埠頭公社が、有明テニスの森も若洲海浜公園の方も民間の企業とジョイントベンチャーを組んで、指定管理者として受けるということでやる過程の中で、下請で働いていた人たちの賃金を半分に減らす、こういうふうな事態が起きたということで、その下請の人がもう生活していけないということで、やめざるを得ない状況に追い込まれたということなんですね。
 やっぱり、単価を下げるということになると、当然そこに働いている人のところにしわ寄せが行って、人件費を削減するという事態になっていくというのを、この話を聞いて、心配したことが実際になってしまったというふうに思ったんですが、この点については都の方は承知しておられますか。

○鈴木臨海開発部長 お話しの点は、基本的には再委託先や雇用の問題であり、それは指定管理者の判断によるものというふうに考えております。ご指摘の話については、私どもとして承知はしておりません。

○小竹委員 本当にやっぱりそこで働いてきているわけですよ。確かに下請ではあったにしたって、都の施設で清掃や維持管理の仕事をずっとやってきた人たちが、経費を削減する、コスト削減だということで賃金が下げられて、働けないような状況になる。
 これは今回だけに限らないと私は思うんです。指定管理者で、五年たったらかわるということになれば、またそこでコストダウンだというふうなことで、結局下へ下へしわ寄せが行くということになるわけですし、そのことによって、働く人たちが五年間しか働けない、短期の雇用で切り捨てていくというのを東京都がやるようなことになるんじゃないんですか。
 私は、こういう状況にする指定管理者のあり方というのはやはり大きな問題があるというふうに思うんです。そういう点で、やはりこの点でも、特に民間企業との関係でも大きな問題がありますし、今後ともこの問題は、逆にいえば不当労働行為での争議にだってなりかねない問題だというふうに思いますので、指摘をしておきます。
 それともう一つ、私、一つは日本テニス事業協会についてのホームページを見たんですけれども、この団体が、公共施設問題に関する調査及び研究というところでこのように書いているんですよね。
 各種調査において、テニス施設経営の問題点として公共施設の競合が挙げられております。全国各地にある公共施設が、民間施設と競合にならないほどの低額の利用料金であること、また、本来許可を得なければ運営できないような商行為、スクール行為などが行われていることなど、民間テニス施設の運営を圧迫している状況があり、実際に苦情や事例も確認されています。実情に応じて要望、陳情、抗議をしていくというふうなことがホームページに書いてあって、こういう団体が都の指定管理者になるというのはいかがなものかというふうに私は思ったんですが、この点いかがですか。

○鈴木臨海開発部長 有明テニスの森公園の事業に係る事業計画書の中には、テニススクールの開催等の普及事業が盛り込まれておりまして、その事業計画書を見る限り、私どもとしては、当該団体グループにつきましては支障がないものと考えております。

○小竹委員 今、支障がないというふうにお答えいただいたんですけれども、こういう考え方を持っているということは、やはり今後の問題としていろいろ問題が出てくる可能性があるという点で指摘をしておきます。
 それと、先ほど申し上げたように、本当にこういうところで働く方々の雇用を守るという点でも、東京都がこういう人たちの権利を侵害するような状況になってはならないということを指摘しておきます。
 同時に、テレポートセンターが、ジョイントで埠頭公社と竹芝客船ターミナルやお台場海浜公園など十七公園の指定を受けていますけれども、この点については、私は、破綻した臨海開発の中心となってきたテレポートセンターの新たな救済策だという点で本当に問題があるというふうに指摘をして、質問を終わります。

○田中委員 先ほど矢島副委員長からの質問がございましたが、同様の視点から、私は若洲海浜公園に絞りまして質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど来よりの議論の中で、指定管理者制度の導入のメリットは、競争原理を導入することによる財政支出の削減、コスト削減あるいは民間のノウハウの活用によりサービスの向上が図れる等々のメリットがあるということが確認されましたが、その上で、今回、若洲海浜公園に指定管理者制度を適用しようとした経緯、考え方についてまずお聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 若洲ゴルフリンクスは区部唯一のゴルフ場でございまして、都心に近く、高い利用率を維持しているほか、都営ゴルフ場として公益性を有する施設でございます。
 今後は、幅広い都民に一層親しまれる、利用率の高いゴルフ場にしていくことと、管理水準が高く、ゴルフ場としての評価を高めていくことの両立が求められ、さらに、公営ゴルフ場としての存在を確たるものとしていくことが期待されているところでございます。
 こうした目標は、指定管理者制度を十二分に活用することで達成が可能と思われることから、他の海上公園への導入とあわせまして適用していくこととしたものでございます。

○田中委員 ありがとうございました。その導入の目的、経緯は理解をいたしました。
 それでは、最良の指定管理者をいかに選定するのかということが次の課題だろうと思いますが、そのためには、多くの業者による競い合いの中から選定していくことが必要であろうと思います。そのためには競争原理を取り入れることであり、競争の公平性が必要であろうと思います。
 今回の若洲海浜公園の公募に際しましては、ゴルフ場の管理だけではなく、ヨットの訓練所あるいは海釣り施設も一体的に管理を求めておりますが、全く分野の異なる業務を一体的に管理をすることを求めるということは、対応できる業者が限られており、競争性を制限した公募となっているような受けとめ方もできます。
 ヨットの訓練所等も一体的に管理を求めている今回の公募の仕方において、いわゆる競争性の担保につきましての都の考え方をお示しいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 今回の公募では、都の指針によりまして、一つの公園を分けて指定管理者を指定することができないこととなっておりまして、若洲海浜公園につきましても、ゴルフ場、ヨット訓練所、海釣り施設と、施設の特性は異なるものの、一体化を図って行ったものでございます。こうした分野の異なる業務を管理していくためには、それぞれのノウハウを有する団体が共同して応募ができるよう、要件を整備したところでございます。したがって、競争性につきましては十分に確保されているものと考えております。

○田中委員 同様に競争性に関しましてですが、指定管理者制度においての競争性を高めていくためには、やはり指定期間が短い方が競争性が生かされるだろうと私は思っております。
 今回の指定期間が、他の施設におきましては五年間の指定期間に対しまして、若洲海浜公園におきましては七年間ということで、それらと比べると競争性が失われてしまっているのではないかという見方もございますが、その点についての考え方をお聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 都の指針によれば、指定期間は、都民サービスの安定及び向上が図られるとともに、経費の削減効果が最も見込まれる期間として、五年を原則とし、最長十年までを認めております。この趣旨は、一定の期間における人的、物的な投資とその回収という、事業としてのバランスを図ることを考慮してのものでございます。
 海上公園も、この指針に基づきまして指定期間を原則五年としておりますが、ゴルフ場のある若洲海浜公園につきましては、民間事業者等の参入を容易にするため、指定管理者が新たに設備投資するカート等の減価償却期間等を考慮いたしまして、最低七年間は必要であると判断したものでございます。このことが、応募状況に見られるように、多くの事業者の参加につながりまして、適正な競争になったものと考えております。

○田中委員 今回の公募に対しましての厳正なる審査の結果、若洲海浜公園の管理は、埠頭公社を主とした若洲シーサイドパークグループに指定をされましたが、埠頭公社が選定された理由についてちょっとお聞かせいただきたいと存じます。
 前回の当委員会で説明をいただいた資料の中では、選定理由といたしまして、運営をよく理解しているからとありますが、これは当然のことでありまして、そのことを大きな選定理由としてしまうと、埠頭公社は運営を理解しているのが当然であり、初めに埠頭公社ありきの発想となってしまうのではないかと思います。
 競争性を著しく制限してしまい、指定管理者制度の導入のメリットを初めから放棄してしまっているように受けとめられてしまいますが、改めまして、今回、若洲シーサイドパークグループの選定理由をお聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 今回の選定は、現行の管理受託者としての実績にとらわれることなく、知識の有無や経営の安定性、適正な維持管理、管理運営の効率性などの選定基準に基づきまして、選定委員会において審査を行い、総合的に最も高い評価を得た団体を指定管理者の候補者として選定したものでございます。
 具体的には、各施設の質の高い維持管理、利用者サービスの向上、都民等との協働の取り組みや、苦情、要望への対応、普及活動の実施、創意工夫のある自主事業の提案などが評価のポイントとなっております。
 埠頭公社、ティアンドケイ、マリンプレイス東京から成る若洲シーサイドパークグループの提案につきましては、ゴルフ場については、予約からプレー後に至るまでの一貫したサービスの向上や高品質なコース水準の維持、ジュニアを初めとする幅広い層への普及活動などに積極的であるほか、ゴルフ場と一体管理を行うヨット訓練所や海釣り施設についても、施設の魅力向上、利用活性化に向けたすぐれた提案が見られたことから、最も高い評価を受けたものでございます。

○田中委員 ありがとうございました。
 また、前回の委員会での説明によりますと、全体的にでありますが、公募により経費の縮減効果が、指定管理者制へ移行する際に、平成十七年度予算額と比較いたしまして約三〇%、金額でいうと約八億円の縮減が見込まれているとお示しをいただきましたが、今回の若洲海浜公園で指定管理者制度を導入することによる経営的な効果をどのぐらい期待されているのか、お伺いをいたします。

○鈴木臨海開発部長 若洲ゴルフリンクスは、利用料金制度を採用いたしまして、都からの委託金を支出しない公園でございます。したがって、一般の公園とは異なるシステムとなっております。
 今回、内定をいたしました若洲シーサイドパークグループの事業計画によりますと、平成十六年度と比較いたしまして、収入面では余り変わりがございませんが、支出面では約二割の減となる縮減提案を行っております。この意味では、指定管理者制度導入のコスト面での効果が出たものと考えております。

○田中委員 それだけの大きな成果が上げられるということでございますが、一方、これまで同じ埠頭公社が管理委託をしていたころ、それまでの経営的な効果が出ていなかったと思われますが、逆にいうと、なぜ今まではそのような効果が出せなかったのか、お聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 ゴルフ場につきましては、これまでの埠頭公社単独経営にかわりまして、民間のゴルフ場運営会社であるティアンドケイが運営の実務を担うと聞いております。
 このため、七年間という継続・安定的な経営期間や、マルチジョブ、これは一人の方がいろいろな仕事に携わるというものでございますが、マルチジョブによる労働管理、機械類の系列ゴルフ場資産の活用などによりまして、徹底したコスト管理を行ったものと推察しております。
 現在の管理委託でも収支改善への努力を少なからず行ってまいりましたが、民間企業のように、一歩踏み込んだ発想や環境に至らなかったことが原因と思われます。

○田中委員 これまで、そのような理由から効果が出なかったものが、今回、指定管理者制度に移行することによってこれだけの成果が上げられたという、この経験、体験は、都が他のさまざまな施設を管理している際のノウハウとしてぜひ生かしていただき、行財政改革にもつながるような努力をいただきたいと期待をしております。
 また、これまで指定管理者制度導入前の管理委託をしていたときと、指定管理者制度へ移行したときの都とのかかわりについてお聞かせいただきたいと思います。その違いについて、都の指定管理者制度に移行する前と後の違い、また、移行することによってのメリット等についての把握をお聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 指定管理者制度への移行に伴う都のかかわり合いの違いについてでございますが、管理委託方式は、一般的に都の委託契約に基づきまして公の施設の管理の事務を執行していくために、管理権限及び責任は、設置者たる都が有するものでございます。一方、指定管理者制度では、効果的、効率的な施設の管理を実現する観点から、法的な整備を行った上で、適正な管理と住民サービスの向上に寄与するよう制度化したもので、管理の主体は、一時的には指定管理者になります。都は、設置者としての責任から、必要に応じて指定管理者に指示を行う形になります。
 若洲ゴルフリンクスの例で申し上げれば、現在は、芝の修繕やイベントの開催一つでも都の関与がございますが、指定管理者制度が導入されますと、指定管理者みずからがサービス向上のために独自に修繕を行ったり、自主事業を行うことが可能であり、都の関与の形態は、必要に応じて指示を行うというものになるわけでございます。
 したがって、メリットといたしましては、利用料金制度の導入と相まって指定管理者制度の導入を行うことにより、民間ならではの創意工夫や経済的なインセンティブが働くことから、利用者サービスの向上が一層図られるものと考えております。

○田中委員 そのような意味では、都が、ある程度の民間に任せることの中で指示を出すような内容での関与だということでございますが、ただ、一方では、その指定管理業者に対して任せっきりであっては決してならないと私は思っておりまして、今後も引き続き都は主体的な立場から対応をしていただきたいと思っております。
 埠頭公社を中心としたグループが指定されましたけれども、他の民間の先進的なノウハウ、そういったものはやはり今後も引き続き積極的に活用すべきではないか、そのような視点から、ぜひ東京都もそのような他の先進的な事例にしっかり注視をしていただき、この若洲の事業にもそういったものを取り入れていただくような積極的な働きかけを行うことも必要ではないかと思っておりますが、そのような視点についての都の考え方をお聞かせいただきたいと存じます。

○鈴木臨海開発部長 若洲海浜公園の指定管理者に内定をいたしました若洲シーサイドパークグループは、埠頭公社を代表といたしまして、ゴルフ場運営のノウハウを有します民間企業、海洋レジャースポーツの普及を専門とするNPO法人の三者によって構成されるグループでございます。
 ゴルフ場につきましては、これまでの埠頭公社単独経営にかわりまして、民間のゴルフ場運営会社であるティアンドケイが運営の実務を担うものでございまして、民間のノウハウは十分経営に発揮できるものと考えております。
 委員ご指摘の、先進的なノウハウを導入することなどの必要性が生じますれば、都はコース運営条件等を踏まえた上で指定管理者との協議を行いまして、柔軟に対応していくことも可能と考えております。

○田中委員 今回の公募に際しましては、一部報道で、選定結果が公表される前から、埠頭公社に落札されるだろうとする予測の記事も出ておりました。
 埠頭公社が結果として採用されていることに対するさまざまな見られ方があるかもしれませんが、冒頭確認をさせていただいたように、指定管理者制度に移行することに伴う成果をお示しいただきました。そのような成果がしっかりとあらわれて、そして都民からも高い評価が得られるように関係者の方々のご尽力を強く願い、質問を終わります。ありがとうございました。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時八分休憩

   午後三時二十一分開議

○大塚委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百十六号議案から第二百二十号議案まで、及び第二百七十六号議案から第二百八十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 私の方からは、質問をしたいところでございますが、時間等もございますので、簡略に意見表明をさせていただきたいと思います。
 産業技術研究所に関しまして一点意見を述べさせていただきたいと思います。
 産業技術研究所につきましては、来年四月に地方独立行政法人となることによりまして、運営が弾力化し、中小企業に対する技術支援機能が大きく向上すると考えられますので、我が党といたしましても大きな期待を持って見守っているところであります。
 ところで、法人化後は、依頼試験や機器利用の料金がどうなってしまうのかとの、一部中小企業からの不安の声が聞かれます。よって、産業技術研究所の独立行政法人化の目的は中小企業支援の充実でありまして、これによって東京の経済をさらに活性化させることであります。したがいまして、料金設定に当たりましては、都内中小企業の利用という点を十分に配慮することが必要と考えます。
 ぜひとも中小企業が利用しやすいような料金設定にしていただくことを強く要望いたします。
 以上です。

○中山委員 産業技術研究所の独立法人化について何点か質問させていただきます。
 来年四月から独立行政法人に移行するために定款等の議案も提出していただいておりますが、都内ものづくり産業が大変厳しい経営環境に置かれている中で、産業技術研究所に寄せられる期待はますます大きなものになっております。産業技術研究所は、今回の地方独立行政法人化を契機として、都内中小企業の期待にこたえ、その技術支援機能を大きく向上させていくべきだと考えます。
 そこで、まず、地方独立行政法人になることにより、中小企業のため、具体的にどのようにメリットを発揮していくのか、研究所の重要な機能である技術支援や共同研究などがどのように変わっていくのかをお伺いします。

○中井商工部長 地方独立行政法人化の主なメリットは、使途の制限されない運営費交付金を財源として、法人みずからの判断により、事業執行、組織運営、人材確保等を迅速かつ弾力的に行えることにあります。
 技術支援においては、ニーズの変化や技術動向に即応して、大学や民間企業からすぐれた人材を登用したり、試験研究分野を再編成したりすることにより、効果的な支援を適宜的確に行うことが可能となります。
 また、提案公募型の共同研究については、都の予算制度や会計制度の制約を受けることがなくなることから、外部資金を年度途中でも柔軟に活用できるなど、企業ニーズに応じた、よりスピーディーで活発な研究活動ができるようになると考えております。

○中山委員 私、先日ビッグサイトで行われました産業交流展に参加させていただいたんですけれども、会場では医療・福祉分野の企業の出展も数多くございまして、大変に勉強になりました。
 その中で私が注目しましたのは、あるブースでメッシュ地の車いすを出品されている企業でございました。メッシュ地の車いすは通気性に大変すぐれておりますし、体圧分布という点でも非常に座り心地がいい、また体のずり落ちというものがないという点で、長時間車いすに乗っていらっしゃる方にとっては大変に好評なものであると私は思います。しかし、お伺いしたところ、コストが通常の車いすの二倍もかかるということで、大変今のところ単価設定は高くなってしまうという点が難点だというふうにお伺いしました。
 都の産業技術研究所では、広く工業技術関係の研究開発や技術支援を行っていらっしゃいますが、車いすを初めとした福祉関連機器の製作も、都民の生活をより豊かにしていく重要な産業の一つと考えます。
 福祉関連機器など、少量生産で市場ベースに乗りにくいものは、産業振興という面では、ややもすると見落としがちになりますけれども、こうした分野においても、より安いコストで、かつ機能性やデザインにもすぐれた製品ができますように、技術支援や研究開発を積極的に行うべきと考えます。
 独立行政法人化後の産業技術研究所におかれましては、こうした福祉機器の製作等を行う中小企業に対する支援にも力を入れていただきたいと考えますが、所見を伺います。

○中井商工部長 車いすなどの福祉関連製品の開発は、産業振興のみならず、都民生活の向上、人に優しい社会づくりにもつながるものであり、重要な課題と考えております。
 産業技術研究所では、これまでも、車いすで使用する女性用集尿器や、着脱しやすい中高年女性用衣服などの福祉関連製品の開発に取り組んでまいりました。
 独立行政法人化後も、福祉関連技術分野を産業技術研究所が設定する七つの重点技術分野の一つに位置づけ、外部資金を積極的に導入しつつ、福祉関連機器の技術開発や事業化支援により一層取り組んでまいる所存でございます。

○中山委員 産業技術研究所が独立行政法人になることにより、福祉機器開発の面でも、中小企業への技術支援機能が大きく向上するというお話でございました。期待させていただきたいと思います。
 東京発のブランドという面でも、社会性の高いそういう製品について産業技術研究所が支援をしていただけるよう、独立行政法人のメリットを最大限に生かして、幅広い技術支援を行い、中小企業支援の一層の充実につなげていただきたいと考えます。
 ところで、こうした産業技術研究所の支援機能の中に、先ほどお話がございましたけれども、依頼試験等に関する料金設定についてやはり話題がございます。今のところ、具体的にどのように法人化後、料金設定をされていくのか、状況をお伺いしたいと思います。

○中井商工部長 地方独立行政法人による料金の設定は、基本的には法人の裁量に任されていますが、料金の上限の設定及びその変更については、設立団体の長である都知事が議会の議決を経た上で認可をすることになっております。具体的な料金設定については、現在作業中でございます。

○中山委員 料金設定については作業中とのことでございますけれども、先ほどの松原理事のお話にございましたように、その設定に当たっては、中小企業に十分配慮したものになっていただきますよう、この場で私からも要望させていただきます。
 次に、産業技術研究所の施設や試験研究機器についてでございますが、かなり老朽化が進んでいるとも聞いておりますし、私もいろいろ目の当たりにさせていただきました。老朽化した施設、機器のままでは、新製品の開発に取り組む中小企業の技術ニーズに十分対応できるのか、不安が残ります。
 施設や機器の再整備を早急に行っていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○中井商工部長 産業技術研究所の施設は、建築後三十七年以上経過しております。また、試験研究機器にも耐用年数を過ぎたものが多く存在しております。
 最新の技術動向に対応し、中小企業への技術支援を的確に行っていくためには、老朽化した現行の施設、機器の再整備が重要な課題と認識しており、その着実な推進に鋭意取り組んでいく考えでございます。
 独立行政法人化に加え、こうしたハード面の整備を行うことにより、産業技術研究所の技術支援機能の一層の強化を図り、都内中小企業のニーズに十分こたえてまいりたいと存じます。

○中山委員 今、施設、機器の再整備に積極的に取り組んでいきたいという力強いご答弁をいただきました。整備に当たりましては、やはり一般的に開放する、そういう集客力を目的とした施設ではございませんので、直ちにPFIが一番いいというわけにはならないと思いますけれども、公費をできる限り節減するという面では、民間活力の導入も積極的にご検討いただいて、あるいはその施設整備後の民間機関との共同研究等も行いやすいように、そういう視点も取り上げていただいて、新しい整備を早急に実現していただきますよう強く要望させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

○清水委員 産業技術研究所の独立行政法人化関連議案に反対する立場から質問をさせていただきます。
 産業技術研究所は、さきの議会の中でも申し上げましたが、都内中小企業を産業技術の面から支援し、毎年一万社を超える企業が利用しております。今、中小企業は、さまざまな課題を抱えて、その生き残りのために必死で努力しています。その中で、技術的な問題について、相談指導、依頼試験、開放試験、研修の開催などを通じて、その解決に向けて支援しています。
 これまで、産業技術研究所に対しての要望というのは、充実、拡充の要望であったというふうに認識していますが、今回、私はさきの議会でも申し上げましたように、拙速に独立行政法人化を行おうとしております。
 先ほども幾つかご答弁がありましたが、独法化によってどのようなメリットがあり、そして、それに伴うデメリットはどのように考えているのか、お伺いいたします。

○中井商工部長 産業技術研究所の地方独立行政法人化のメリットとしては、一として、使途の定めのない運営費交付金を主な財源とするため、都の予算編成、予算執行管理のルールに縛られない、柔軟でスピーディーな事業執行が可能となります。
 二つ目といたしまして、外部研究資金についても、都の予算管理に縛られず、迅速、弾力的に対応が可能となります。
 三つ目といたしまして、都の定数・人事管理等の制約を受けないため、産業技術研究所の事業状況に応じた適材の採用、人事交流を迅速、弾力的に行うことが可能となります。
 こうしたように、状況に応じた弾力的かつスピーディーな事業運営が可能となり、提供するサービスの向上等を図ることができると考えております。
 一方、デメリットといえるかどうかは疑問なところもございますが、独法化によって、システム開発・運用費や雇用保険料など、都直営であった場合と違った新たな経費が発生するということがあります。しかしながら、これは、例えば新たなシステム導入についていえば、それによるサービス向上、事務の効率化など、いろいろなメリットも出てくるわけでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げたメリットに比べると、その影響ははるかに小さいというふうに考えております。

○清水委員 さきの議会で検討の経過がご報告されましたけれども、その中身を見ても、行政的なルール上の問題でこのメリットがあるというようなことをずっと、今も挙げられているわけですけれども、産業技術研究所が果たすべき役割、それから求められている機能、都民サービスや地場産業の育成などの観点からは、今のご説明の中からは全くうかがい取ることができません。
 それぞれ、そうした点は、どういう問題があって、将来中小企業をどう振興させるかという問題を総合的に検討して、その結果として結論が出されるべきだというふうに思っているわけです。
 それで、デメリットの面でも、今、一つご報告がありましたけれども、例えばさきの議会でも申し上げましたように、神奈川県の調査の中で、神奈川県の検討では、それぞれメリット、デメリットが大変数多く指摘をされていて、この人事、組織の面でも、例えば法人の長の判断で業務が採算性のある特定分野に偏り、不採算であっても実行しなければならないものが除外されることが想定されるなど、本当に深く検討すれば、こうしたデメリットも出てくるのではないかと予想される問題も、今のご指摘にはありませんでした。
 こうした、神奈川県における独立行政法人化制度で指摘している法人化のデメリットをどのようにご検討されているのでしょうか。

○中井商工部長 今お話のございました神奈川県の報告書でございますが、私もこれは見せていただいておりますが、神奈川県の自治総合研究センターの研究事業として、県の職員あるいは大学院生などを集めて研究グループをつくって、毎年テーマを決めて行っているというものでございます。
 今回のこの独立行政法人化のテーマについては、メリット、デメリットという整理をしている部分がございますが、結論としては、メリット、デメリットの優劣は判断できないという形で終わっているものでございます。
 そういった中で、この報告書での指摘についてどうかということでございますが、ここで挙げられているデメリットについては、私どもといたしましては、納得できない内容あるいは十分解決が可能なものというふうに考えております。
 今お話がございました、業務が採算性のある分野に偏って、不採算なものが除外されるのではないかという懸念についてでございますが、独立行政法人化によって、中期目標を設置者である長が定めるわけでございます。それに基づきまして、独立行政法人の方では、中期計画、年度の事業計画というのをつくって、それを評価委員会が事後チェックをしていくという形になっておりますので、そういう面では、そういった公的な使命がゆがめられるということは制度的に考えにくいと私どもは考えております。
 また、この報告書の中では、ほかの指摘もいろいろございますが、時間がございませんので一例だけ挙げますが、規模について、小さなものは、要はメリットが出ないんではないかという指摘もございますが、これについては、産技研は二百五十名からの職員を抱えるスケールでございまして、現に国の独立行政法人の中には数十人規模のものもたくさんございます。また、民間企業でも、数人、数十人という規模でも効率的な経営をして、良好な経営状況にある企業はたくさんあるわけでございまして、規模をもって適当ではないというような考え方は承服しかねるということで、いずれにしても、この報告書については首肯できるものではないというふうに考えております。

○清水委員 別に今規模のことをいっているわけではないんですけれども、部長が今いわれたからいいますが、じゃあ、二百五十人の今度の規模で、どう計算してそういうふうになるのかという点については、私はお示しいただいていないわけですよ。五十人だってやっていると、百人だってやっているということで、二百五十人だから大丈夫だという今のお話の中で、じゃ、それがどうしてそうなるのかと、どうしてなのかという点については私はご証明いただいていないというふうに思うわけです。ですから、それは証明できるものではないというふうに思います。
 既に二〇〇一年に独立法人化された国の技術研究所や大学でもさまざまな問題が指摘されています。国では、中期目標に効率化目標が据えられて、数値による目標設定や効率が厳しく求められています。そして、効率化係数として、運営費交付金が年率一%削減されることにより、外部資金などの獲得に力を注ぎ、基礎研究がおろそかになったり、短期的成果が期待できる研究しかやらなくなると危惧されてきたわけです。そして、外部資金を獲得して、民間企業とのより大きな一体化という点で、公的研究機関としての役割がゆがめられているという点も、既に進んでいる国の産技研の中では指摘をされています。
 こうした、国の先行した独立行政法人化で指摘されている問題点についても検討されなければならないというふうに思うわけですけれども、どのように行ってきたのかお伺いいたします。

○中井商工部長 私どもでは、昨年、独立行政法人化した国の試験研究機関等に対してヒアリング調査を実施いたしましたが、それによれば、基本的に独法化したメリットは大きく、特に予算要求や予算の執行を柔軟にできるようになったのが大きい。あるいはこれまでは一つの課をつくるのにも財務省、総務省に申請しなければならなかったが、そうしたことがなくなり、自由に組織、人員を動かすことができるなど、全体として独立行政法人化を評価する回答を得ているところでございます。

○清水委員 企業への支援や研究者の実態などについても、やはり総合的にというふうに先ほどから申し述べているように、やはり一つの方向しか研究をされていないし、一つの方向しかお聞きになっていないというふうに私は指摘せざるを得ません。
 それでは、運営費交付金について見てみますけれども、今の国の機関や大学は、前回の議会でも申し上げましたように、削減をされてきているわけです。もし、都としても、都の産技研が独法化になって運営費交付金が減っていくようなことになれば、先ほども何人かの委員が指摘しておりましたけれども、依頼試験とか開放機器の使用料や手数料の値上げがされずに済むのか、手数料の値上げは行うという予想はされないのか、伺います。

○中井商工部長 独立行政法人化後の予算につきましては、現在、財務局等と調整中でございます。来年度の予算も未定でございますし、その後についても当然未定ということで、明確になっているわけではございません。いずれにいたしましても、料金改定、料金設定に当たっては、それぞれの原価を基本としながら、諸般の事情を勘案して設定していくということでございます。
 独立行政法人化になりますと、事業の弾力的な運用、そして効率的な運用によって、事業費の節減ということも十分可能というふうに考えておりますので、原価という点では、これまで以上に原価の縮減ということも可能になろうかと考えております。

○清水委員 値上げが行われないということはいえるのでしょうか。

○中井商工部長 独法化後の料金設定については、現在、作業をしているところでございまして、個々具体的な料金について現在お話しできる状況ではございません。値上げするものもあろうかと思いますし、据え置くものもあろうかと思います。あるいは値下げする可能性のあるものもあろうかと考えております。

○清水委員 今のご答弁は大変重要な問題です。
 先ほどから他の委員も指摘しているように、中小企業の方々がそのことを懸念していたわけです。運営が大変、経営が大変な方々が安心して産技研を利用できてきたというのは、やはり本当に都のありがたい安い料金でやらせていただいていたということが今まで皆さんの同じような感想で、これが値上げされるんじゃないかということは、非常に利用者にとっては大きな懸念になっております。今、値上げされるものも出てくるということは非常に重要な問題だと思います。
 そして、具体的にお聞きしますが、特にアジアなどとの競争で生き残りをかけて、若い方たちも新製品の開発に産技研を利用して取り組んでいる墨田とか八王子の繊維業界の方たちにとって、繊維関係の技術支援の後退というのは、私はあってはならないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

○中井商工部長 産業技術研究所が取り扱います産業技術の分野につきましては、都内産業の実態や中小企業ニーズなど、その時々の状況に応じて見直しを行っていくものと考えております。
 お尋ねの繊維分野についてでございますが、繊維産業につきましては、都内における産業規模が年々縮小している状況でございます。他の産業に比べてもその縮小の度合いは大きいという状況でございまして、ちなみに数字を挙げさせていただきますと、一九五五年、都内の繊維関係の工場数は三千八百五十八工場ございましたが、二〇〇〇年には六百九十六ということで、一九五五年当時の一八%の水準まで下がっております。こうした状況の中で、産技研におきましても、これまで繊維分野の体制の縮小を図ってきたところでございます。
 今後につきましては、繊維産業の状況等をさらに見ながら、必要な見直しを適宜行っていく必要があると考えております。

○清水委員 今の繊維業界の状況というのは以前にも取り上げさせていただいたので、こういう状況になっているというのは同じ認識なんですけれども、都内でこれだけの企業が頑張っているわけですよ。
 例えば八王子では、百人余りの組合員が引き続き八王子のシンボルとして頑張っているわけなんですけれども、そういう方々が産技研の開放機器を利用して、私、何回も施設開放のときに行っていますけれども、いつもそこに来て、非常に高価な機器を利用して試験をされているんですけれども、そういうものはきちんと残るんでしょうか。

○中井商工部長 限られた財源、人的資源の中で、産業技術研究所の持てる機能を効果的、効率的に発揮して東京の中小企業に対する技術支援の成果を最大にするということが、産業技術研究所に課された使命でございます。こうした観点から、今後も、東京の産業実態、中小企業ニーズ等に合致するよう、産業技術研究所の技術支援体制を適宜見直していくことが必要と考えております。
 したがいまして、繊維産業分野につきましても、こうした考えのもと、今後も産業技術研究所で行う時宜にかなった見直しの中でそのあり方を考えてまいりたいと思います。

○清水委員 繊維産業は、今お話のあった重要な産業ではないんですか。お伺いします。

○中井商工部長 繊維産業につきましては、先ほど申し上げましたとおり、グローバル化の中での厳しい国際競争、そういった中で縮小してきているわけでございますが、今後とも、これまで行ってきた支援、そして今後の産業の状況等を見ながら、適切な支援を行っていく必要があると考えております。

○清水委員 そのことを、私は、独法化することによって後退があるということを危惧してまいりました。
 一つこの問題をとっても、繊維関係に対する、また、今、重要な産業といわれましたけれども、一体何が重要な産業かと、重要な産業でなければ縮小や見直しを行っていいという、裏返しでいえばそういうことになるわけですけれども、そうした技術支援の後退というのは、産業界にとって大きな打撃になる、後退につながる、私は独法化はまず認めることはできないということをいえると思います。
 次に、成果主義を取り入れることによって、長期にかかる研究がどうなるのか、お伺いします。
 研究員が三年程度の短期間での成果のみを追求し、中小企業が真に求めている研究でも、成果を出すのに期間が長期にわたる研究が実施されなくなるのではと危惧しています。いかがでしょうか。

○中井商工部長 産業技術研究所の研究については、現在、日々変化する中小企業のニーズに即応するため、即効性、実用性のあるものに特化し、研究期間も二年から三年としております。成果を出すまでに長期を要する基礎的研究などについては国の試験研究機関などに任せるような考え方に立って、適切な役割分担を図るようにしているところでございます。
 なお、研究期間の長短によって成果の出方に時期的な差が出る点については、当然そのことを勘案の上研究の評価をすることになりますので、研究テーマの選定に当たって、ご指摘のようなゆがみが出るようなことはないと考えております。

○清水委員 国の試験研究機関でもこのことが既にあらわれているわけですけれども、本当に短期で成果を出さなければそれがされないということで、今の産技研の中でも、お話をお伺いしますと、それこそ五年でやっと成果が出たとか、貴重な、もう時間がないので触れませんけれども、毎月送られてくるものの中にも、本当に私たち読んでいて感心してしまうんですけれども、やはり長期にかかる研究がこれまでは続けられてきて、そして特許を取ったり、実用化されたり、いろいろな賞も受けているということで、それができなくなるというのが懸念されているわけです。
 情報公開について伺いますけれども、東京都の情報公開制度では広く都民に情報を公開していますが、法人になれば、限られた事項となって、住民が事務事業を監視することができなくなってしまう、この点でも後退ではないかと思いますけれども、いかがですか。

○中井商工部長 地方独立行政法人の情報公開については、地方独立行政法人法第三条第二項で、地方独立行政法人は、この法律の定めるところにより、その業務の内容を公表すること等を通じて、その組織及び運営の状況を住民に明らかにするよう努めなければならないとされており、さらに同法では、理事の任免、中期計画、年度計画、評価結果等、広範な事項の公表がおのおのの条文で義務づけられているところでございます。
 また、これら以外の情報開示につきましても、新法人の規則に基づき、適切な実施ができるよう努めてまいる所存でございます。
 したがいまして、都民への情報開示が後退することはないと考えております。

○清水委員 議会のチェックについても、今は議会の権能として、ご承知のように、条例、予算の議決、重要な契約の締結、財産の取得、処分、監査請求権などを定めて、議会を通じて住民の声を反映できるようになっています。これまで、毎回、産技研の問題がこの議会でも取り上げられ、触れられてまいりましたし、本当に何回も議論になりました。しかし、この議会のチェック機能が著しく後退するのではないかというふうに認識していますが、いかがでしょうか。

○中井商工部長 地方独立行政法人制度においては、設立団体の長が中期目標の設定など、地方独立行政法人の運営に関する重要な事項の決定に当たって、あらかじめ議会の議決を経ることとされております。
 具体的には、定款、中期目標、重要な財産の処分、料金の上限について議会の議決が必要とされ、各事業年度の実績評価、中期目標にかかわる事業報告、中期目標期間終了後の実績評価等については、設立団体の長が議会に報告することとされております。
 また、外部専門家から成る評価委員会が、設立団体が設定する中期目標や法人が作成する中期計画に対し意見を付すことが法定されており、さらに、中期目標期間終了後や年度の事業終了時には、評価委員会が評価することになっております。
 一方で、法人内部には、業務全般をチェックする役員として監事を置き、さらに、産業技術研究所では、会計面での日常的なチェックを行う会計監査人を設置することとしております。
 このように、独立行政法人化後のチェックは多面的に行われ、十全なものになると考えております。

○清水委員 議会での審議と議会でのチェックというのがやはり必要じゃないかと思うんです。
 今のお話を聞いていても、細かな予算ですよね。ここでは本当に一つ一つ細かな予算まで吟味できるわけですけれども、そうした内容が薄められていくというふうにいわざるを得ませんし、既に地方独立行政法人制度の導入に関する研究会報告書というのが総務省で行われて、その研究会では、自治体の議会の詳細な事前関与があると、法人を導入する意義がないというような記述があるということで、独法化などの市場化にとって、議会によるチェックが余計なコストだというふうに考えられているといわざるを得ません。議会の監視を著しく弱めてくるというふうに考えます。
 そこで、ことし四月に地方独立法人化した首都大学では、優秀な先生が大学を去ったと聞いております。産技研では大変さまざまな優秀な研究やまた技術支援が行われて、これまで長い間蓄積されてきたわけですけれども、同じようなことが起こる可能性はないとはいえません。
 移行に伴う研究者や職員の意向調査は実施をしてきたのか、その結果はどうだったのか、お伺いしたいと思います。

○中井商工部長 産業技術研究所の地方独立行政法人への移行に当たっては、職員の給与は現給保障を行うとともに、引き続き共済組合員の資格が継続できるなど、職員が安心して身分切りかえができるよう、勤務条件を職員団体に既に提示しているところでございます。
 また、地方独立行政法人化により、これまで以上に企業や大学などとの共同研究や連携が活発になり、組織内の意思決定や手続も簡便でスピーディーなものになることから、職員の仕事のやりがいや、やりやすさがさらに高まるものと思われます。
 こうしたことから、意欲ある職員は、地方独立行政法人化後も引き続き産業技術研究所で業務に精励するものと考えております。
 なお、意向調査についてでございますが、意向調査につきましては段階的に実施することとしており、第一回の調査は既に実施したところでございます。今後、さらに異動調査シートによる本格的な職員の意向の確認をすることとしております。
 意向調査の第一回をやった結果についてでございますが、固有職員になることを希望する者、あるいは希望しない者、双方ございますが、第一回の調査時点では、具体的な独法化後の勤務条件について提示をしていない状況でございましたので、そういう面では、参考という性格のものというふうに私どもは受けとめております。
 今後、勤務条件を提示した後に行う本格的な職員の意向確認においては、また違った状況が出てくるものというふうに考えております。

○清水委員 首都大学での多数の人材の流出、優秀な先生方の流出という問題について、同じように産技研の場でもこのようなことがないということを願っておられると思うのですけれども、いかがですか。

○中井商工部長 先ほども申し上げましたとおり、既に具体的な勤務条件を提示しております。その内容は、現給保障をしていく、福利厚生についても現状を維持するということで、職員にとっては安心して身分の切りかえができる、そういうものになっているというふうに私どもは理解しております。
 独法化によって職員がどちらの道を選ぶかということについては、今現在では明確なことはわからないわけでございますが、先ほど申し上げたような理由から、意欲ある職員につきましては、引き続き産技研での勤務を望む者が多いというふうに私どもは推察しているところでございます。

○清水委員 国立研究機関長協議会というのが、職員の処遇がいたずらに不安定なものになれば、優秀な研究者の確保は困難となり、高度な研究の実施や最新の科学的、技術的知見を取り入れた安全基準の作成が不可能となり、などということをいっています。長期雇用ができない不安定な身分の増大は、長年特定の研究に携わってきた人がいなくなることを意味するというふうにいっています。
 私は、今まで質問してまいりましたけれども、やはり東京の産業というのは、新しくこれから重要産業と位置づけておられるIT産業とか、金融とか情報もあるけれども、やはり中小製造業、農林業、地場産業など多様なわけです。経済環境の激動の中で、困難に遭遇しながら、それらを乗り越えて、そして歴史や伝統を守っている業者もたくさんいるわけです。そういう業者を応援するのが東京都の役割だというふうに思うわけです。
 そういう意味で、まだ幾つも問題点を指摘しない部分があるんですけれども、幾つか特徴的な問題をお聞きしましたけれども、こういう点からも、拙速な独法化の導入を、私たちは、東京における産業技術研究所の発展と中小企業支援ということでは後退だというふうに指摘をしておきたいと思います。

○原田委員 私は、食品技術センターについて少し質問したいと思います。
 都内の食品産業は、輸入食品の増加、食品の表示などの規制強化、食の安全・安心への対応、食品廃棄物の問題など、技術支援を必要とする多くの課題を抱えていると思います。
 こうした課題を解決するために、食品技術センターでは、主に中小企業を対象とした試験研究、技術相談、研修会を行い、都内の食品産業の更新を技術面から支えている、いいかえれば、食品技術センターは、食品部門の産業技術研究所のような存在ではないかと考えています。
 今回、食品技術センターの設置条例の改正が提出され、設置の目的として都民の食の安全、食生活の充実が加わり、生産から食品加工、販売までの一体的な試験研究を確保するとのことです。この点に関しては歓迎するものですが、ここに至るまでの経過を少し質問させていただきたいと思います。
 まず、食品技術センターに指定管理者制度を選択した理由、産業技術研究所は独立法人化ということになったわけなんですけれども、同じような施設ということで独立法人化しなかった、その選択の理由をお聞かせください。

○佐藤改革担当部長 平成十五年六月に地方自治法が改正され、公の施設の管理について、指定管理者制度が設けられました。その附則におきまして、これまで管理委託を行っている公の施設については、平成十八年九月までに指定管理者制度に移行することとされました。
 食品技術センターは、一般の利用に供する開放試験室を有しているため公の施設となっており、現在、管理委託を行っていることから、これに従って指定管理者制度を導入するものでございます。
 また、独立行政法人化して新たな法人を設立する場合、理事長、監事を初め、法人を運営する組織を新たに設ける必要があること、新たに法人を設立して行うだけの業務量がないことなどから、独立行政法人ではなく、指定管理者制度の導入がより効率的、効果的であると判断いたしました。

○原田委員 経緯はわかったのですけれども、いろいろな意味で、別に独立法人化した方がいいというような立場ではなく、東京都の整理がどういうものなのかちょっと知りたくて質問したわけです。
 それで、食品技術センターのときは、中小企業振興公社に委託してこの事業を行っていたわけですが、今回、指定管理者制度の中で、農林水産振興財団が特命で指定管理者として選定されたこの理由、農林水産財団を特命にしたメリットというものをどういうふうにとらえてそういう選択をしたかということについてお伺いします。

○大村農林水産部長 現在、食品技術センターでは食品の加工に関する研究を、それから、農林水産振興財団所管の農林総合研究センターでは農畜産物の生産に関する研究をそれぞれ実施してございます。来年度から、その両者のセンターを統合いたしまして、人材、情報、ノウハウを相互に活用して試験研究を一体的に進めることで、より多くの成果を出すことが期待できるところでございます。
 この一体的研究を進める上で、農林水産振興財団が、農業、畜産、水産の各分野にわたる食品原材料の知識、技術、研究、ノウハウを有することなどから、指定管理者として特命することが最適とされたものでございます。

○原田委員 この委託先というか、今度は指定管理者なんですけれども、そういうものがかわることで、これまでの研究員ですか、これまで培ったノウハウというものが、担う人がかわることで、その積み上げというものがどうなっていくのかということが心配なんですけれども、どういうふうになるのでしょうか。

○大村農林水産部長 委託先のいかんにかかわらず、食品産業振興のためのサービスの維持向上を図ることは当然でございまして、これまで積み上げてきた研究成果を確実に引き継ぎ、活用していくことになってございます。
 また、引き続き常勤の研究員を都から派遣するなど、十分な研究体制を維持、確保していきたいというふうに考えてございます。

○原田委員 スタッフは変わらず、経営者だけが変わるというような認識でよろしいわけですね。違いますか。

○大村農林水産部長 現在、食品技術センターに派遣している職員の中に、四月以降も、農林水産振興財団所管になった食品技術センターの中に引き続き派遣する職員もございます。
 ただ、その所管になるところが公社から財団に変わるという形でございます。

○原田委員 指定管理者として農林水産振興財団を特命するに当たって、その必要性と効果、効率性を検証したと思いますが、どのように検証して、その結果どのように情報公開したか、お聞かせください。

○大村農林水産部長 外部委員を含みます指定管理者選定委員会におきまして、事業計画書の審査を行い、都内産の食材を活用したブランド加工品の開発など、都内食品産業界の期待にこたえるための食品に関する技術力の向上、栄養、成分などの正確かつ迅速な試験の実施などの観点から、農林水産振興財団を指定管理者とする必要性と効果、効率性を検証したところでございます。この結果、農林水産振興財団が指定管理者の候補者として内定いたしたところでございます。
 この内定の結果につきましては、プレス発表いたしますとともに、産業労働局のホームぺージで公開しているところでございます。

○原田委員 農林水産振興財団から提出された事業計画書の中で、経費の面ではどのようなことが示されたのか。あと、新たな事業の範囲として、食の安心・安全などというような範囲が示されたわけですけれども、それに対して水産振興財団が示したその事業内容をお聞かせください。

○大村農林水産部長 お尋ねの事業計画書におきましては、農林水産振興財団が指定管理者になった場合、平成十八年度から二十二年度までの五年間で、管理経費の節減などによる約七十万円の経費の減が見込まれてございます。
 また、この事業計画書によりますと、安全・安心の分野では、農産加工品における細菌の挙動及び制御に関する研究、香辛料抽出物を利用した生鮮食品の品質保持に関する研究などを新たに行っていくということで計画を提出してございます。

○原田委員 一般的に、指定管理者制度はチェック機能が十分じゃないといわれていますが、食に関する取り組みの総合的な推進という重要な施策を進めるに当たり、事業の進捗状況をどのように把握していくのか、お伺いします。

○大村農林水産部長 指定管理者制度におきましては、指定管理者に毎年度事業報告書を都に提出させますとともに、現地調査や必要な指示を行うことができるようになってございます。そして、これに従わない場合、指定管理者としての指定取り消しを行うことなどができるなど、地方公共団体によって適正な管理を確保することが可能な仕組みになってございます。
 また、あわせまして、食品技術センターでは外部の学識経験者や業界有識者などから成る運営協議会を設置してございまして、ここで試験研究の進捗状況の把握を、また外部評価委員会を設置いたしまして研究成果の検証を行っておりまして、このような運営協議会などに都からも派遣をして一緒に検証をさせるということなども行っていきたいと考えております。

○原田委員 わかりました。情報公開の充実も含めて、より開かれた食品技術センターとなることを要望して、質問を終わります。

○小竹委員 私は、指定管理者のところで意見表明をさせていただきたいと思います。
 食品技術センター、しごとセンターは、今回、特命で従来からそこを担ってきた財団が管理者になったという点では従来と変わっていないわけですけれども、いずれも専門性を要する機関であるという点で、本当に指定管理者がなじむのだろうかというのが、やはり大きな疑問としてあります。
 指定管理者になったからとコストの削減が求められることになれば、そこで働いている方々の勤務条件や利用料の引き上げにつながりかねないということになるというふうに思うのです。
 また、そういう点では、研究者が安心して中小企業を支援したり、若い人たちや高齢者の雇用を促進するために働くということが、なかなか厳しい状況にも置かれるという点でも、専門的な知識を持った方が本当に配置されているというのは重要な機関だというふうに思いますので、こういう点では、やはり指定管理者制度というか、そういう方向での検討というのは、やはり改めていく必要があるのじゃないかというふうに思います。
 この指定管理者制度でいえば、やはりサービスがいずれは低下していく問題にもなりますし、五年ごとに切りかえていくということになれば、五年後、本当にこのしごとセンターにしろ食品技術センターにしろ、研究者の方も、それから相談員の方も、体制が保障されないということにもなるというふうに思いますので、この点では、きちんと専門性が確保できるような体制を保障できるシステムにしていただくよう強く求めて、意見表明を終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○大塚委員長 次に報告事項、遺伝子組換え作物の栽培に係る対応指針(案)について外二件に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○菊地総務部長 去る十一月二十八日の当委員会でご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。お手元の資料をごらんください。
 遺伝子組換え作物の栽培に関する指針、ガイドライン等の各県での策定状況についてでございます。
 現在、茨城県を初めとして一道三県で指針や条例等が定められており、それぞれの名称、策定年月日、基本的方向、目的、さらには対象となる栽培の区分や対応の内容について記載してございます。
 なお、参考といたしまして、表の右側に東京都の案について併記してございます。
 いずれの指針等も、遺伝子組みかえ作物と一般農作物との交雑、混入による生産流通上の混乱を防止することなどを目的としております。
 以上、大変雑駁ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 私は、川プランについてと、水辺の魅力向上に関する全体構想についての二点について質問をさせていただきたいと思います。
 先月末に産業労働局が発表いたしました水産業振興プラン(川編)の中間のまとめについて、何点か最初にお伺いしたいと思います。
 まず、平成八年度に策定しました産業振興プランは海を中心として策定されていましたけれども、今回は、昨年度発表しました海編と、今年度の川編に分けて策定しています。
 そこで、川を舞台としたプランを独立して策定する目的は何なのか、お尋ねしたいと思います。

○大村農林水産部長 東京の河川は、アユ、ヤマメ、ニジマス釣りなどの遊魚が行われておりまして、多くの都民に親しまれてきたところでございます。しかし、都市化の進展などに伴いまして、水生生物の生育環境の悪化や、水に親しめる場所が減少するなどさまざまな問題が生じ、川魚の減少や養殖魚の低迷など、内水面水産業に大きな影響を与えているところでございます。したがって、今後は、漁獲を中心とした海の漁業とは異なる観点から、川に焦点を当てまして、独立して振興していく必要があると考えてございます。
 こうしたことから、従前は海の水産振興と一本であった振興プランを二つに分けまして、内水面水産業の振興に主眼を置きながら、魅力ある河川の復活を目指して、江戸前アユなど川魚の復活、奥多摩やまめを主体とした養殖業の活性化、水質の改善など魚をはぐくむ環境づくりの三つを柱といたします、川独自の総合的なプランを策定することといたしたものでございます。

○松原委員 今、答弁で、都市化の進展によって生息環境が悪化し、川魚が減少しているという話がありました。
 こうした原因には、砂利の堆積による河床の平坦化や、水量、水質など河川環境にかかわるさまざまな問題があるのだと思います。そうした点からも、河川に関係する各局が連携いたしまして、あらゆる角度から検討した総合的なプランとしていただくことが重要だというふうに私は思います。
 私の地元は大田区ですけれども、多摩川でいいますと、石原知事のすぐそばに、田園調布から分かれてきた羽田までの、河口までの下流域にあるところですけれども、アユは河川の中下流域で産卵して、ふ化したアユが一定の大きさまで東京内湾で育つということを聞きましたが、今回のプランでは、東京内湾についてどのような取り組みを考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○大村農林水産部長 今お話のように、アユは川で産卵をいたしまして、ふ化した稚魚が海で大きくなりまして、再び川に戻ってさらに成長するというものでございます。
 また、平成十五年度に当時の東京都水産試験場の調査で、アユの稚魚は、海に行った場合、お台場などの東京内湾の波打ち際付近の浅場をすみかの一つにしているということがわかってございます。こうしたことから、アユの成長には、川の環境だけでなく、海の環境も重要と考えてございます。
 このため、本プランでは、東京内湾におけるアユの生態を把握するために生育調査を行っていくとともに、港湾局とも連携をとりながら、東京内湾の埋め立て等の工事にあっては、浅場を確保できるように取り組んでまいりたいと考えてございます。

○松原委員 江戸前のアユの復活を確かにするものとしましては、人工的な産卵場づくりも大切であります。今答弁されました東京内湾における取り組みも大事です。しかし、幾ら産卵数をふやし、生育場を確保しても、アユが多摩川水系全域に遡上しなければ、意味がないところであります。
 多摩川水系には、工業用水や農業用水などさまざまな用途を持つとともに、管理者が異なる堰が多数設置してあります。こうした堰には、魚の遡上を助ける魚道が設置されていますが、中には機能していない魚道もあると聞いております。こうした魚道への対策についてはどのように取り組んでいくのか、お伺いいたしたいと思います。

○大村農林水産部長 多摩川には、治水や利水などさまざまな目的を持った堰などの工作物が構築されてございます。多摩川本流と主な支流である秋川には、平成十七年十一月末現在で合わせまして三十八カ所の堰などがございまして、その多くには魚道が設置されてございます。しかし、土砂の流入などによって魚道が機能しなくなっている、また、お話のように、アユの遡上に影響を及ぼすことはもとより、魚の生息や繁殖を妨げてしまうという状況が起きてございます。
 魚道の管理者はさまざまでございまして、管理体制も異なってございます。設置者としては国や都の各局、あるいは管理者としても国や都の各局や市町村、あるいは用水組合、土地改良区など、さまざまございます。
 今後は、設置者である国や都庁内の関係各局を中心に、自治体や漁協などによる連絡会を設けまして、魚が自由に上り下りできるよう、魚道の機能を維持するよう、一体的な管理体制を構築していきたいというふうに考えてございます。

○松原委員 今の答弁のように、魚道の機能を維持する一体的な管理体制を構築するということで、これは非常に大事なことだというふうに思います。
 私の方の田園調布のそこは、かなり堰が高いのですね。そのために、せっかくアユを流して、百万匹あったとしても、これは岡崎さんもよく知っていますけれども、上がっていかれないという状態なんです。地元の方々も、サケを戻そうとか、いろいろ夢は持っているのですけれども、なかなか堰があるために上がれないのですね。そういった意味で、ぜひとも、きのうはまた行ったら、シジミをやりたいといっていました。そういう関心は物すごくあるのですね。そういったところで、ぜひとも魚道をつくっていただきたいと思います。
 その魚道の維持管理は非常に重要なことだと考えております。ぜひ産業労働局が中心となって推進するようお願いいたしたいと思います。
 ところで、私どもは、今、都議会自民党の中に多摩川議員連盟というのをつくりまして、ほぼ全員の議員さんが加入してくれています。それで、みんながこの間、秋川の方へ見にいったんですけれども、とにかく多摩川のあそこの環境をまずよくしていこうとか、それからどういう形で整備していくかとか、あるいは川そのものを振興していきたいという、そういう趣旨でつくっていったわけですが、青梅から私どもの大田区まで関連する議員さん全部入ってもらいまして、非常ににぎやかに今やっているところなんですが、とにかく東京をずっと見ますと、やはりこちらの多摩川の神奈川境というのは、おくれているというと大変失礼ですけれども、どちらかというと、都政の中心地にないんですよね。
 ですから、やはりこういう時代でもありますから、環境とか水辺とかゆとりとか、そういうふうな部分からぜひこの多摩川を活性化していきたいというふうに思っておるところです。
 そういうことで、十月の三十一日に秋川を視察しまして、地元の漁協の方からいろいろとお話をお聞きしました。その中で、特に苦慮されていることは、河床の平坦化が進みまして、川本来の姿である瀬やふちが失われ、そのことによって魚のえさ場や隠れ家が奪われて、最近急増しているカワウによって、アユやヤマメの川魚の捕食被害が深刻化しているそうですが、せっかく遡上したアユがカワウのえじきになってしまっては、何のために江戸前アユを初めとした川魚の復活に取り組むのかわからないところであります。
 そこで、カワウの食害防止のためにも、自然な川の姿を取り戻す取り組みが必要と考えますけれども、この点についてどう考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○大村農林水産部長 川は、本来、瀬やふちなど多様な河川形状によって、川魚を初め多種多様な水生生物の生息環境をつくり出しているところでございます。しかし、砂利の堆積などによりまして河床が平坦化し、川魚にとって生息しにくい環境になっていまして、さらに魚の隠れ場所が奪われ、カワウの格好のえさ場になっているところでございます。
 こうしたことから、今回のプランでは、河川管理者と十分連携をとりまして、治水への影響を検証しながら、パイロット事業として河床の掘削や大きな岩の投入を行うことといたしております。これにより瀬やふちなどがつくり出され、カワウに魚がとられにくい川が形成されるとともに、川魚の良好な生育環境を復活することができるものというふうに考えてございます。

○松原委員 最後に、新聞記事あるいは現地にこの間行った人たちにも話を聞いたのですが、十月初旬に伝統のアユ漁を披露しまして、なかなか見事なものでした。芋煮を振る舞うというイベントが秋川の水辺公園で行われました。子どもさんたちを含め、大変にぎわったそうですが、河川を復活して都民の憩いの場あるいは潤いの場を提供するとともに、こうしたイベントが多摩川の各地で行われて、内水面の水産業も活性化して、さらには観光産業の振興につながるものなど、こういうふうなプランをつくっていってもらえれば大変いいなと思います。
 とにかく、私は個人的ですけれども、例えば缶を拾いながらウオーキングしていったり、あるいは大田区では花火大会を毎年八月十五日に平和都市宣言を兼ねてやって、何十万人の人に来てもらっているとか、やはりもっともっと知恵を出せば、いっぱいいろいろなやり方があると思うのですね。
 そういった意味からも、ぜひともそういうふうな川の活性化をお願いいたしておきたいと思います。
 続きまして、水辺の魅力向上に関する全体構想についてお尋ねしたいと思います。
 まず、このたび、水辺空間の魅力向上に関する全体構想の中間のまとめが公表されました。これまでも、運河のにぎわいの復活を目指す取り組みである運河ルネッサンスについては、推進の立場から、当委員会において私も質問を行ってきました。
 隅田川や運河などの東京の水辺のにぎわいや魅力づくりに向けて、さらに幅広い視点から取り組みを進めることが必要であると考えますが、まず初めに、全体構想を策定する意義についてお伺いいたしたいと思います。

○高橋観光部長 東京は、江戸以来の水辺の大都市ですが、明治以降、特に昭和の高度成長期には、交通の利便性や治水を追求する中で、水路の一部が埋め立てられるなど、多くの水辺空間の魅力が失われました。経済波及効果の大きい観光の振興を図っていくためにも、東京の水辺空間を、そこに住む人はもとより、外国人を初めとする観光客を引きつける魅力的な観光資源として再生することが必要であると考えております。
 隅田川や運河などにおける新旧の観光スポットを舟運などで結び、水辺ににぎわいと美しい景観を創出する取り組みを総合的に推進するため、現在、本構想の策定を進めているところです。
 このたび中間の取りまとめを行ったところですが、今後、都議会を初め都民の皆様からご意見をいただいた上で、来年二月を目途に構想を策定してまいります。

○松原委員 来年二月を目途にということですが、ぜひとも期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。
 中間のまとめの中に書いてありますけれども、今後十年間の取り組みの方向として、羽田と都心を結ぶ舟運について検討を行い、実現に向けた取り組みを進めるという記述があります。
 東京港を船で旅しますと、東京タワーや浜離宮、それから都心方面の眺めに加えて、ちょうど真ん中にお台場やレインボーブリッジなどすばらしい景観が広がっています。このような船旅を楽しみながら、羽田から築地、浅草に至るさまざまな観光地を訪問できることは、実に楽しい、夢のあることだというふうに思います。
 そこで、羽田から都心への新たな舟運の実現に向け、どのような取り組みを行っていくのか、お尋ねしたいと思います。

○高橋観光部長 羽田空港の国際化が進展する中で、羽田と都心とを結ぶ舟運の実現は、内外からの旅行者に東京の水辺の魅力をアピールしていく上でも重要な課題であると考えております。
 現在、羽田空港では国際線旅客ターミナルの整備運営に係る事業者選定手続が、国土交通省により公募型プロポーザル方式で進められております。羽田と都心とを結ぶ舟運を実現していくためには、羽田空港を利用する旅行者にとって利便性の高い地点に船着き場が整備されることが必要であり、平成十八年の春に国際線旅客ターミナルの具体像が明らかになるのを踏まえ、関係局と連携しながら、その可能性等について検討を行っていきます。
 また、このような新たな舟運の実現には採算性も求められることから、多くの利用が見込まれることが前提となります。そのためには、水辺景観の向上や水辺の観光地そのものが魅力的であることが重要であり、地域が行う観光まちづくりや、その連携に向けた取り組みを支援してまいります。

○松原委員 十八年春に国際線旅客ターミナルの具体像が明らかになるのを踏まえ、関係局と連携しながらその可能性について検討していく、こういうご答弁をいただいたわけですが、ぜひとも積極的に検討していってほしいと思うのです。
 今、ご承知のとおり、羽田空港は年間の乗降客数は六千五百万人といわれています。二〇〇九年には国際化になりますね。そうすると、さらに人が寄ってくる。石原知事じゃありませんけれども、あそこの跡地にオリンピックのメーン会場を持ってくるかもしれないよという、そういう話も出てきていますけれども、いずれにしても、国際化が進めばかなりの人が来るわけですね。それは国内外いっぱい来るわけで、それだけのお客さんを、陸だけで行ってしまうのはもったいなさ過ぎますよね。
 やはりそれには、忙しい人もいるし、のんびりしている人もいるし、観光もしたいという人もいるでしょうから、そういった意味では、海の産業というのは非常に大事であって、舟運というのは大事だと思うのですね。ですから、ぜひとも羽田に来た方が東京を遊んでもらう、そういう形の中から、ぜひとも実現してほしいと思います。
 それから、私は、個人的にはやはり世界の羽田に持っていくんだったらば、海中水族館くらいをつくるくらいの意気込みが欲しいと思っているんですよ。これは地方でもありますよ。羽田空港のすぐそばに、海底で水族館をつくる。こちらに大井なんかもありますが、それでばっと観光客が来たら、日本国中じゃなくて、世界の一つの大きな観光地にもなると思う。そうお金かからないでありますよ。しながわ水族館よりも余り規模は大きくならないところで、悪いけれども、そういういろいろなアイデアは出せるというふうに思うのです。
 そういうことで、ぜひとも検討するように要望しておきたいと思います。
 地域の観光まちづくりの連携を支援していくことですが、現在、浅草・両国において広域的な観光まちづくりを推進していると聞いていますが、この取り組みの状況と今後の展開についてお尋ねしたいと思います。

○米原参事 平成十七年度から複数の観光拠点が連携することにより、相互の回遊性を高め、相乗効果による魅力向上や滞在時間の延長を図ることを目的として、広域的観光まちづくりを推進しております。
 本年七月に台東区浅草地区、墨田区両国地区を対象地域に選定し、その後準備会の設置、アンケート等の調査、有識者への公開ヒヤリングなどを実施しております。
 今後、隅田川を軸に回遊性を向上させるとともに、江戸文化を基調とした国際観光の拠点として一層の育成を目指し、両地域が一体となった推進組織の設立、観光案内機能の充実や共同イベントの開催等を支援してまいります。
 こうした浅草・両国における取り組みの成果や手法を踏まえつつ、他の地域における観光まちづくりを支援してまいります。

○松原委員 東京に来られた方が、やはり一番見たいのは浅草というふうにいわれていますね。やはり浅草と、またそういうふうな海辺と一緒に見ていく、そういうことに隅田川をやっていくというのは非常に大事なことだと思うのですね。そこにはいろいろな日本の文化が集約されてありますから、ぜひとも積極的に進めていってほしいと思います。
 ところで、私ども大田区には城南島海浜公園、キャンプ場があります。それから東京港の野鳥公園、これも都内で屈指の野鳥公園になっておりますが、それに最近では、大田区の方が大森ふるさとの浜辺公園、これは約五ヘクタールですが、進められております。
 こういうふうに多くの観光資源が水辺には存在しているところなんですが、ご承知のとおり、大田区は区内に工場があった場合に、いろいろ問題があったものですから、かなり埋立地の方に工場を移転しました。
 そのときの条件が、やはり人が住めないとか、そういうふうな条件があったものですから、あそこへ行くとわかるのですけれども、工場で働く方々がお食事する場所も余りないんですね。限定されて、本当に一カ所くらいしかない。ところが、時代の要請で、やはりスーパーエコタウンとかいろいろな施設ができてきて、スーパーエコタウンの方なんかも、食堂がないと、従業員を百人くらい抱えているのですが、みんなお弁当をどこに買いにいくんだということで、ご飯を食べることが大変なものになっているくらいなんですね。
 城南島キャンプ場なんかも、あれだけの人が来るのですけれども、駐車場は整備してくれたのですが、結局、コンビニ一つないわけですよ。地域の方に限らず、あそこに来る方々が、今、制約がいろいろあるわけですけれども、そういう制約を超えて、何とかつくり直していってほしいということなんです。
 そういうことで、現在は工業専用地域などに指定されておりますが、店舗や飲食施設などの建設なども制限されているのが実際であります。そこで、これらの地域では、多くの空き工場などが存在し、これらをにぎわい拠点として活用していくことで、既存の観光資源と一体となって、運河に新たなにぎわいを創出することも可能ではないかと考えます。
 そこで、大田区の運河に広がる、こうした課題を抱える地域こそ、観光まちづくりの展開を支援し、観光資源を有機的に結びつける取り組みが必要であると考えますけれども、ご所見をお伺いいたしたいと思います。

○高橋観光部長 理事ご指摘のとおり、大田区の運河地域には、用途地域などによる制約がある一方で、例として挙げられた海上公園等のほか、大田市場や森ヶ崎水再生センターなど、観光資源としてのポテンシャルの高い施設が存在しています。
 こうした施設についても、観光の視点からの活用を促進する目的で、本年度から施設の持つ魅力や見学方法などを、周辺の観光情報とあわせ、ホームぺージ「東京の観光」等により広く発信しているところでございます。
 今後、地域における観光まちづくりの取り組みを踏まえ、関係局とも連携を図りながら、新たな観光ルートの開発など、観光資源の効果的な活用を検討してまいります。

○松原委員 こちらの中間のまとめの中に書いてあるのですけれども、やはりどちらかというと海辺、水際のことは余りなかったので、大田区に限らないで、大井埠頭もあるし芝浦もあるし、あそこをうまく、海辺に面したところを連携して各局でやってくれれば非常にいいものになってくると思いますので、ぜひともよろしくお願いいたしたいと思います。
 これまでの議論を通じまして、水辺空間の魅力向上を実現するには、多くの困難な課題が存在することがある程度わかっていただいたと思います。東京の水辺空間の魅力向上には、産業労働局が中心となって、各局との連携を図りながら、全庁的な取り組みを進めていくことが必要であると思います。
 さらに、国や近隣県との連携を図りながら、横浜やディズニーランド、ディズニーリゾートなどの観光拠点を東京湾を通じて結ぶ取り組みなども、国際観光都市としての東京の魅力を一層高めていくことと思います。
 そういうことに向けまして、この構想実現に向けた局長の決意をお伺いして、質問を終わります。

○成田産業労働局長 観光によりまして七兆六千億円の生産波及効果がある、あるいは雇用効果も四十七万三千人ある、そういう試算もございます。このように、観光振興は東京の活力を維持発展させていく上で不可欠な施策である、そのように考えております。
 東京はかつて、幕末の初代のスイスの駐日公使アンベールという人が、ベニスに匹敵する世界の水の都という、そういうことはよく知られておりますけれども、東京はこういった水辺の財産を持っておりますので、こうした水辺空間を観光資源として再生していくことが重要であると考えております。
 今回の東京の水辺空間の魅力向上に関する全体構想では、にぎわい、舟運、景観、この三つを基本に、後背地も含めた水辺空間の魅力向上を目指すものでございます。そして、この構想の中には、例えば浅草のあの伝法院通りの江戸時代の景観を復元する街並みの整備、これは今月の中旬にオープニングがございます。また天王洲の水上レストラン、これは来年の二月中旬だといわれています。
 このように間もなく実現するものがある一方で、もう一方では、水辺景観を意識した、これまではともすれば水辺に背を向けたそういったビル、まちづくりでしたけれども、これからはやはり水辺に顔を向けたような、そういったまちづくりへの誘導など、その実現には長期的な視野に立ったねばり強い取り組みが必要でございます。
 産業労働局が中心となりまして、関係局とも連携を図りながら、来訪者もそうですけれども、それと同時に、やはり居住者にとっても魅力がある水辺空間の実現を目指していきたいと思っております。
 また、先ほど来お話のございますように、羽田と都心を結ぶばかりではなく、羽田と千葉のディズニーランド、ディズニーシー、あるいは横浜のさまざまな観光地がございますけれども、こうした取り組みを八都県市首脳会議、ここでは首都圏ツーリズム研究会というのを発足させまして、共通の財産である東京湾の舟運を活用して、お互いの県同士の観光資源を結びつけていこうではないか、そういう取り組みがございます。
 そういう取り組みを通じまして、都はもとよりのこと、首都圏全体の水辺の魅力向上に取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いします。

○岡崎委員 私も、大塚委員長や松下理事、また諸先輩、同僚にならって、ご指導もいただきながら、簡潔にお伺いしたいと思います。
 まず、遺伝子組みかえ作物に関連してなんですが、茨城県でもガイドラインがありますけれども、去年、おととしでしたか、私の知人も見に行きましたが、水戸納豆で有名な茨城ですが、遺伝子組みかえの大豆を栽培して、近所の人たちがやめてくれと、交雑すると危険だからやめてくれといってもやめない。
 それで、花の命は短いけれどといいますけれども、花が咲いてしまったら終わりなんですよね。花粉が飛んで交雑してしまいますよ。それで、やめてくれだとか話し合いだとか、いろいろしている間に作物は生長しますから、咲いてしまえば終わり。つまり、その前に手を打たなくてはいけないのですが、東京都のガイドラインでは、強制執行だとか罰則を強化しないと、話し合いしている間に、一週間くらいたったらもう終わっちゃいますから、だめじゃないかと思うのです。
 さらに、咲いてしまった後、例えば交雑してしまった場合に、風評被害が広がる可能性もありますね。あそこの地域のものは遺伝子の組みかえ作物が混じっていて、どれが組みかえ作物でどれが組みかえ作物でないかわからないだとか、あるいは想像をたくましくすれば、病虫害に強い大豆がたくさんできちゃって、大豆は畑にばかりあるわけじゃなくて、大豆の種がこぼれて外にもあるわけで、そこらじゅう病虫害に強い大豆になったら、その大豆は病気を受けないから、もう大繁殖しちゃうというようなことも、まあ多分なかろうとは思いますが、懸念されますね。
 あるいは収量の多い麦なんかがあって、たくさん麦ができちゃって、そこらじゅう遺伝子組みかえの麦だらけになっちゃう、収量の多い作物だらけになっちゃうなんということもなきにしもあらずですが、そういった点も心配しながら対応すべきだと思うのですが、いかがですか。

○大村農林水産部長 国は、法に基づきまして、大豆やトウモロコシなどの遺伝子組みかえ作物につきまして栽培を承認しており、現在ではだれでも栽培することができるという状況でございます。一方、現状では、農業者も含めまして多くの都民は、これらの遺伝子組みかえ作物の栽培や農産物などに不安を抱いている側面もございます。
 このため、都は、あくまでも法により栽培が認められているということを前提に、生産流通上の混乱を未然に防止し、都内産の農産物の信頼を確保するための指導の指針として、今回の都内での遺伝子組みかえ作物の栽培に係る対応指針の案を策定したというものでございます。
 これには強制力はなく、罰則や強制執行は前提としてございません。今回の指針において、都の指導に従わず栽培を始めて、また続けている場合には、繰り返し強く指導するとともに、その経過を公表することといたしてございます。
 なお、風評被害につきましては、その因果関係、範囲、被害の立証などが困難でございまして、これは司法の場に判断をゆだねるべきと考えていますことから、本指針では経済的被害の対象とすることとは考えていないということでございます。

○岡崎委員 ですから、指針があるからある程度やむを得ないのかなとも思いますが、先ほどでも若干、名前はいわなかったのですが、耐震の偽造の問題なんかもありましたね。つまり、不心得な者がいるということを前提にしないと、これははびこっちゃうと、後で取り返しのつかないこともあり得る。強くその点も対応できるように検討していただきたい、こういうふうに要望しておきます。
 次に水産業、別に松原理事と役割分担したわけではありませんが、川というと魚、次に、地方によっては川虫を食べる。それで、シジミ。魚は松原理事がなさったから、大体いいのでしょう。川虫も、東京は余りそういう習慣はありません。それで、シジミ。シジミにも大まかに分けると二種類ありまして、汽水域に生息をするシジミ、有名なのが宍道湖のシジミ、利根川のシジミ。あと真水にすむシジミがおりまして(「どっちがうまいの」と呼ぶ者あり)うまいのは、両方うまいでしょうね。つまり、琵琶湖のセタシジミが有名らしいのですが、田園調布から下流域にはシジミが多少生息していますが、多摩川の上流部ではシジミが生息したことがあるかどうか、おわかりになりますか。

○大村農林水産部長 平成四年及び平成八年に国が実施いたしました河川水辺国勢調査によりますと、多摩川では、河口付近の大師橋付近までのところでヤマトシジミが出現しているのとあわせまして、上流の浅川との合流点、それから日野用水堰でのマシジミの出現が確認されているところでございます。

○岡崎委員 そうすると、私自身も見聞きしたところでは、例えば軽井沢とか成田の飛行場のそばだとかあるいは山形市内、かつてはごそごそシジミがいたそうですよ。ところが、戦後の高度経済成長のときの農薬に合わせて激減をして、ほとんどいなくなったというか、絶滅したところも結構ある。ところが、ここの多摩川のマシジミは頑張っていますね。きのうの議論ではありませんが、昔であれば、近藤勇や土方歳三もこのマシジミを食ったかもしれませんね。
 私は、こういうようなかけがえのない財産をふやすことによって、多摩川シジミ、あるいは八王子シジミでもいいのかな、上流部ですから。こんなふうなシジミを、イワナ、ヤマメは奥多摩の方に行けば旅館で出してくださいますね。ある程度の名物にもなる。ですから、シジミも、わざわざ私たちは地方から送ってくるシジミを食べなくても、地産地消という考え方もあって、そこでふやせば、それを食べることもできるし、それはみんな喜ぶと思いますよ。これはぜひふやし方を研究していただいて、もちろん水をきれいにするだとかいうのも大事だと思いますが、同時にふやし方も研究していただいて、多摩川の漁獲物として有名にしていただきたいと思うのです。
 さらに、多摩川の下流域、これも先ほど松原理事からシジミという話もありましたが、これだって、やりようによってはふやしようもあるかもしれません。てんぷらで、アナゴのてんぷらを食ったりハゼのてんぷらを食ったり、あるいは多摩川でとれたアユを食うのも結構ですが、川エビとかあるいは多摩川のシジミを飲みながら、都民は自然の恵みに感謝して、地産地消、こんなところでとれるのだよというところもすぐ見られますから、ぜひともこういうようなことについても頑張っていただきたいと思うのですが、いかがですか。

○大村農林水産部長 今のところ、私どもの調査では、漁獲量としてまだ多摩川のシジミが上がってきていないところでございます。そういう意味では、これからちょっと、今のご指摘を踏まえまして、どのような形でふやせるかも含めまして、島しょ農林水産総合センターなどと調査を進めたり研究を進めたりしたいというふうに考えてございます。そういう意味では、これからということで考えていただければというふうに考えてございます。
 なお、この水産業振興プランでは、より自然に近い河川敷あるいは護岸などにすることによりまして、水生生物の生育環境と親水性に配慮した河川整備を進めたいというふうに考えてございます。これによってさまざまな生物を復活させるというふうに考えてございます。

○岡崎委員 アユは、内湾で、本当に浅場のところで育つのですね、川から下っていって。それと同じように、川のいろんな水生生物も、岸の方の、隠れたりしますから、自然になるべく近いような形のところで育っていって、エビもどんどんそういうところで育っていきますから、大いにそういうことに配慮した多摩川の整備といいましょうか、川の豊かさを確保していってもらいたいと思うし、山の方では頑張っていただいて、山を豊かにしていただいて、花粉ばかり生み出すような、売れば売るほど大赤字になるような木ではなくて、そういうものもお金をかけながら切っていって、豊かな森をつくって、豊かな川をつくっていただいて、災害にも強い川にしていただきたい、そういうふうにお願いをします。
 それともう一点だけ、先ほどシジミという話をしましたが、アサリも実は、結構というか相当有名で、ところが、多摩川の田園調布から下流域というのは浅くて、干潮になると底が三十センチぐらいで、もしかしたらズボンをまくったら東京から神奈川まで渡れるのじゃないかというぐらいに浅くなっているのですね。それが、いわゆる自然の川の姿というか、砂利もあり、大きな石もあり、小さな砂粒もあるというのじゃなくて、ほとんど砂なんですよ。それも美しくない砂。要するに、コンクリートがはがれたり、あるいは砂ぼこりで飛んだ後に残ったような砂ばかりで、大雨が降ると一度にその砂がどっと流れてきて、非常に有名な羽田のアサリを覆ってしまって、アサリが息ができなくなって死んじゃったりするのですね。だから、ぜひとも河川のしゅんせつも、これは都の仕事じゃなさそうなので、国や何かにも強く、河口部については考えていって、要望していっていただきたい、こういうことをお願いします。
 次に、ぶっ飛ばして、水辺の魅力向上に関する全体構想についても、これも松原理事と役割分担したわけじゃありませんが、大体ああいう考え方、内容ですね。そうだとするならば、いわゆる水辺の空間をより観光客にも魅力あるものにするためには、そこに暮らす、あるいはその周辺に暮らす人たちにとっても魅力のあるものにしていかなくては、その人たちも人にアピールする力も弱まってくるし、住んでいる人がつまらないのではどうにもならない、こういうふうに思うわけでありまして、そういう意味では、この観光まちづくりを担う人たちが喜べるようなものをしてもらいたいと思うわけで、東京では、船の乗降施設も少ないし、手こぎボートなどを使って水辺で遊ぶことも難しい。そういう意味では、この水辺空間を使って、東京に暮らしている人たちが楽しめるような施設をつくっていくべきだと思うのですが、いかがお考えでしょうか。

○高橋観光部長 観光資源としての水辺空間の魅力を向上させるためには、ご指摘のように、地域に暮らす人々が日常的に水と触れ合えることのできる機会が創出され、水辺と人との良好な関係が形成されていることが必要であると考えております。
 本構想では、水辺でのレクリエーションや地域イベントにおける水辺の活用を促進するため、船遊びが楽しめる施設の設置誘導、テラスや水面の利用を促進するための仕組みづくりなどを行っていくこととしております。

○岡崎委員 ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 さらに、都民が水辺に親しむ代表的な遊びの一つに海釣りというのがございますね。先ほどは港湾局長に、立ち話ですけれども、大田と品川の先の方に海釣り施設をつくってくれという話をしたのですが、百万人の都民が住んでいるところですから、つまり、海釣りのできる公園というのはあるのですけれども、子どもがパチャパチャ水遊びというか海辺で遊んでいるところで投げ釣りなんかされたら、あるいはその逆でもありますが、おっかなくて遊べないですよね。つまり、そういうような施設を港湾局の局長に頼んだのですが、そういう釣りもできるような豊かな、あるいはきれいな、水質のいい東京湾づくりを大いに頑張っていただきたいと思います。
 さらに、水上交通、これも先ほど少し議論がありましたが、内陸部の河川だとかこういったところとの水上交通も、これも私は、非常に観光という意味においても、全国でもいろんな例がありますね。松江の例だとか、お城の泥の堀であったのをきれいにして、船を運ばせて観光客が楽しむだとか、そこまでしろとはいいませんけれども、試みとしてはいろいろやってもらいたいと思うし、そういう考え方としてはどうなんですか。内陸の河川だとかこういうところの水上交通、バスを浮かべて楽しんでもらう。場合によったら、通勤では電車で行くよりも早いケースもありますからね。上から下に戻ってくればいいし、下から上に戻ればいいですから。いかがでしょうか。

○高橋観光部長 水辺の観光資源が水上交通で結ばれることにより、観光地間の回遊性が向上し、滞在時間の延長につながるなどの相乗効果が期待できることから、本構想では、運河や内陸河川の地域も含め、多様で魅力ある舟運ネットワークの実現を目標に掲げております。
 一方、新たな水上交通の実現には採算性も求められ、多くの利用が見込まれることが前提となる、そうした点からも、今後、民間における動向を踏まえ研究するとともに、観光地そのものの魅力向上を図るための地域の主体的な観光まちづくりの推進を支援してまいります。

○岡崎委員 本当に多様な方向から考えていってもらいたいと思います。
 それで、質問としてはこれで最後にしますが、ヒートアイランド現象に私たちは全庁を挙げて取り組まなくてはいけない。東京都だけではなくて、国もそうですね。民間の皆さんも頑張って、いろいろと対応するノウハウだとか技術を生かしたものをつくっていってもらう、こういうことで頑張っていかなくてはいけないのですが、東京の水辺は、運河地域などを中心にして土地利用の転換が進んで、高層マンションの建設が進められておりますね。そのために、水辺が多くの高層ビルで埋め立てられることによって、既にもうヒートアイランド現象も激しい。新宿なんかもどんどん暑くなっているし、赤坂もどんどん暑くなっている。これをさらに進めるようなことがあってはいけないと思うわけであって、この構想を策定するに当たっては、こういったヒートアイランド現象にも対応できるような考え方というものが必要だと思うのですけれども、見解をお伺いしたいと思います。

○高橋観光部長 運河や港湾などに面した広範囲に及ぶ都市開発に際しては、水辺とまちが融合することにより、魅力ある空間を形成していくことが重要であると考えております。こうした取り組みの例として、高浜運河や京浜運河など約四十ヘクタールの水面を擁する品川駅周辺地域の開発に当たっては、千客万来の観光都市づくりに加え、環境モデル都市の実現を目指し、まちづくりの基本計画の策定が進められており、その中で、海から陸への風の道を確保するための建物の立地誘導などが検討されていると聞いております。こうした点も踏まえ、関係各局とも調整を図りながら、本構想を取りまとめていきたいと考えております。

○岡崎委員 環境モデル都市、すばらしいですね。夢は大きく、やることは着実に、海から陸への風の道だとか、こういうものもきっちり確保するように努力をしていただきたいと思います。
 水辺の観光資源として今後大きな可能性を有しているものの一つが羽田空港であることは、もう先ほどからの議論にあったとおりであります。特に私が申し上げたいのは--ついでにもう一つ、先ほど水族館の話がありましたけれども、多摩川の河口部と東京湾というのは、まさに東京湾と河川が全部見られるものでありまして、区議会の時代に私も、羽田空港の沖合移転をした跡地にそういう水族館をつくるべきじゃないかといったら、やらないとはいわなかったけれども、実現しておりませんね。ぜひ頑張ってください。
 それで、多摩川沿いのことも、実はここにある資料を見させていただきますと、羽田空港の北側は視野に入っているようなんですけれども、川崎側、この辺はどうも視野から漏れているのじゃないかという気がしているので、羽田空港の沖合移転の跡地というのは五十三ヘクタールぐらい生まれるということであります。この跡地を観光スポットとして整備して、周辺の観光資源ともあわせて、多くの観光客や都民でにぎわう水辺の観光拠点の形成を進めるべきだと思っております。
 それは、羽田空港の川崎側ですね。ぜひともここは新たな多摩川河口部のウォーターフロントの再開発ということで、大変に魅力ある空間になっていくと思いますから、こういうところの、水上バスも含めていろいろ、あるいはさっきも申し上げましたが、多摩川でとれたシジミを飲みながら、多摩川でとれた川エビを食って、国際化した飛行機が飛ぶ、そういう姿を見ながら若い人たちもデートができるように、また、そこに暮らす人たちはふるさとの浜辺として、ふるさとの河口部として心豊かに暮らせるように、ぜひともそういうことも視野に入れていただいて努力をしていただきたいと要望いたしまして、終わります。

○清水委員 遺伝子組換え作物の栽培に係る対応指針(案)について幾つかお伺いいたします。
 遺伝子組みかえ技術を農作物に応用して、除草剤に強い作物、病気が発生しない作物、栄養価を高める作物など、交配による品種改良では不可能な品種がつくられています。しかし、厳格に安全性も、今の科学でもまだ解明し尽くされておりませんし、その食品は長期の人体への影響も検証されていません。そういう中で国が栽培を可能にしたことに対して、消費者は大きな不安を抱いていますし、東京都の農業にとっても、経済的な風評また被害などに対して、この対応指針をまとめることは重要なことだというふうに考えております。
 そこで、幾つかお伺いいたしますけれども、既に茨城県、滋賀県、岩手県、北海道などでは指針などを策定しているようですけれども、そのきっかけとなっているのはどういうことでしょうか。

○大村農林水産部長 今、指針、条例などが設置されている道府県、いずれの道府県でも、最初に遺伝子組みかえ作物を栽培した者とそれに反対する者との間で混乱が生じたことをきっかけにしまして、指針や条例が策定されたものというふうに聞いてございます。

○清水委員 都内で、例えば国が一般圃場での栽培を承認した大豆やトウモロコシなどの栽培についてはだれでも栽培することができるわけで、企業などが工場の跡地などでも未利用地を使って栽培をすることが可能になっているというような今の大変切迫した状況なわけで、それでは、都内で栽培を予定している企業というのはあるのでしょうか。

○大村農林水産部長 昨年十二月、都で実施いたしました都内の種苗業者関係あるいはバイオ関連企業など七十一社への意向調査によりますと、遺伝子組みかえ作物の試験栽培を計画した企業は三企業ございましたが、都内で栽培を予定している企業はございません。

○清水委員 二〇〇二年から全国で、先ほどいろいろな混乱が生じた各県があるといわれていましたけれども、バイオ作物懇話会というところと日本モンサント社というところが、共同で大豆作付実験を一般の農家で全国で行っているというふうに聞いています。そういう中で、今のところ栽培を予定している企業はないということですけれども、状況が変化して栽培をする企業があらわれた場合に、ここに指針として挙げられていますけれども、より厳しい措置を設けるつもりはあるのか、お伺いしたいと思います。

○大村農林水産部長 仮に遺伝子組みかえ作物を栽培しようとする企業などがあらわれた場合、今後策定を予定しておりますこの指針に基づき、適切に対処していくというふうに考えてございます。

○清水委員 国や北海道では、北海道のガイドラインの策定の状況を見ますと、交雑を防止するための隔離距離の基準を定めているわけですね。ちょっとその内容についてお伺いしたいのと、今回の都の対応指針ではこうした基準について設けておりませんけれども、審査する体制ということでありますけれども、それはなぜなのか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 農林水産省や北海道では、一般農作物の交雑に関する国内外の事例も参考にいたしまして、大豆やトウモロコシなどそれぞれの作物ごとの隔離距離を設定してございます。例えば大豆では、国の基準では十メートル以上、北海道では二十メートル以上隔離すること、あるいはトウモロコシ、菜種では、国は六百メートル以上、北海道の基準では千二百メートル以上となってございます。
 現在、交雑防止に関する基準につきまして、東京都の指針では、今後設置を予定している外部の専門委員による審査会で、国やほかの道府県の事例も参考にしながら策定していきたいというふうに考えてございます。

○清水委員 同じく北海道の内容によって交雑防止基準を盛り込んでおります。その理由はなぜかということと、都でも北海道の基準などを参考に独自の基準づくりに着手すべきと考えますが、見解を伺います。

○大村農林水産部長 北海道では、遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例を設置いたしまして、遺伝子組みかえ作物の栽培を許可制といたしましたために、その許可基準を明確に示す必要があったために交雑防止基準をつくったというふうに聞いてございます。
 東京都の場合でございますが、指針を策定した後、交雑防止に関する基準につきましては、今後設置を予定している外部の専門委員による審査会で、国や他の道府県の事例に倣いながらこの基準を策定していきたいというふうに考えてございます。

○清水委員 岩手県では遺伝子組みかえ作物の栽培中止要請を盛り込んでおりますけれども、都でもこうした内容を盛り込むべきと考えますが、いかがですか。

○大村農林水産部長 岩手県では、遺伝子組みかえの食用作物の栽培について、すべて一律に中止を要請するということになってございますが、都の場合、食用作物か否かにかかわらず、個別に審査することが適当というふうに考えてございます。

○清水委員 今後の状況を見ながら策定の内容なども順次対応していくということですけれども、やはり今の段階で、岩手県なり北海道なり、また滋賀県なども、東京都よりも厳しい基準を持ちながらやっていると思うのですね。それぞれ、本当に農業が命というような、県の産業というようなところもあるので、それはまた東京と違う面もあるかもしれませんけれども、東京でも危惧されるようなことも予想されるわけで、やはり他の県ができているわけですから、現在の段階で都ができる一番厳しい基準をもってこれに対応すべきだというふうに私は申し上げて、そうした検討も今後行っていただきたいということを要望して、質問を終わります。

○原田委員 遺伝子組みかえ作物に関する検討委員会の報告が出まして、そして、それに伴って対応指針案が出ております。パブリックコメントに関しては、前回の委員会でもご報告がありましたけれども、全体で三十七件、その中ではやはり不安だというような意見が大分多いようでございますが、対応指針案によりますと、都では交雑防止措置等を記載した計画書を別個に審査していくとありますけれども、交雑、混入を防止する措置がどんなものなのか、具体的にイメージできるようにお話しいただければと思います。

○大村農林水産部長 まず交雑を防止する措置の例でございますが、交雑する可能性のある植物と一定の距離を隔離するということで、距離をとるということ、あるいは、花をつける前に花を除去するということで、開花前に花を摘んでしまうというものが考えられております。また、混入を防止する措置といたしましては、農機具を専用化して、遺伝子組みかえ栽培用に専用化すること、あるいは収穫物を分別管理することなどが例として考えられます。

○原田委員 距離を置いて植えるということに関しては、どのぐらいの距離を置いたら安全かということは、まさに不確定な要素が大変あるわけです。そして、今おっしゃったように大変古典的な方法で、やはりそんな対応しかないのかなというふうに思うわけですけれども、そういう現状の中で、やはり交雑、混入の可能性は否定できないわけです。
 そこで、その可能性があるということで、そのような交雑、混入が起きた場合の措置、経済的な被害者への対応というものは、これは指針に書いてあるわけなんですけれども、どんなものなのか、お答えください。

○大村農林水産部長 遺伝子組みかえ作物の栽培者みずからが、交雑、混入などが起きた場合には対応することになりますが、具体的には、交雑、混入が起きた場合の措置といたしましては、まず東京都や近隣住民へ速やかに情報提供を行うこと、また直ちに交雑、混入の拡大を防止すること、また交雑、混入の状況や原因を突きとめることなどが考えられます。
 また、交雑、混入による経済的な被害への対応といたしましては、交雑、混入した一般農作物の除去あるいは回収処理、及びそれまでに一般農作物の栽培にかかった経費の負担などが考えられるところでございます。

○原田委員 これは東京都の指針ですから、東京都が除去、回収をするということで理解していいですか。

○大村農林水産部長 この交雑、混入などが起きた場合の責任でございますけれども、これは、都の審査を受けた上での栽培でございましても、これの交雑、混入によって経済的被害が発生した場合の責任につきましては、遺伝子組みかえ作物を栽培した者が負うべきというふうに考えてございます。経済的被害の認定や賠償内容については、最終的には司法の場で判断されるものであり、行政の方針によって免責が与えられるものではないということで、あくまでも遺伝子組みかえ作物を栽培した者が責任を負うということでございます。
 また、風評被害につきましては、その因果関係、被害の範囲と立証が困難なことから、都の指針では現在対象とは考えていないということでございます。

○原田委員 遺伝子組みかえということでいうと、遺伝子を操作して別なものをつくるという中では大変心配な要素になっているわけで、これが安全か、安心かということでいうと、長い間食べ続けてみないとわからないような状況があるわけです。そういう中で、どうしてもこの遺伝子組みかえはこれからの食料事情とかを考えると必要だというふうに立つ人たちが、やはり進めていきたいという思いはあるということで、ここの報告書にも、そういう実験、取り組みは拒むことはできないだろうというような報告があるようです。
 しかし、作物というのは、いろんな状況の中で、花粉が飛んだり種子がまじったり、いろんな日常的な、本当にちょっとした油断の中で、油断というのかな、きちっと対応しても対応してもこぼれるものはあるわけですから、大変難しい対応を迫られるということになると思います。こういうものの扱いを国が許可して、都も具体的な審査をするということですが、この被害が起きたとき、今回の建築確認じゃございませんけれども、やはりそういうものを許可した立場の責任は問われるべきではないかというふうに思っております。
 これから、特に風評被害ということになりますと、例えば昔O157で、カイワレが原因だといわれたら、全国のカイワレがボイコットというか、みんな買わなくなったり、所沢の野菜がダイオキシンに汚染されているというと、所沢のものがみんな買ってもらえなくなったりという風評による被害というのは大変大きな被害になっていくわけなんです。ですから、こういうような対応は難しいとしても、遺伝子組みかえ作物をある程度容認した時点で、このようなことが起こり得るというところでの対応が迫られてくるのではないかと思います。こういうものに関しての国への要望ということでは、ぜひしっかりと、風評被害も含めて、東京都ももう少ししっかりした対応、責任の所在もはっきりするような対応をしてほしいという要望を出してほしいと思います。
 あと、作付する段階で、いわゆる種子の段階で遺伝子組みかえ作物の混入が起きた場合、その種子の段階での記述がちょっとないように思えますが、この指針との関係はどうなっているかをお伺いします。

○大村農林水産部長 まず、前段にございました風評被害の関係でございますけれども、風評被害につきましては、因果関係、被害者の範囲と立証が困難なことから、今回この指針での範囲ではないというふうに考えてございまして、風評被害の解決は司法の場での判断にゆだねたいというふうに考えてございます。
 次に、今回の指針は、意図的に遺伝子組みかえ作物を栽培する者、積極的に栽培しようと思って栽培した者を対象としてございまして、種子の段階で遺伝子組みかえ作物が混入していたということなど、栽培者が意図しない想定外の混入などの事故は、この指針の対象というふうには考えてございません。

○原田委員 いわゆる生産者の責任はないということなんですけれども、自然界に、私たちの日本全体の農業に与える影響は大変大きいというふうなことになるわけで、それに関してはだれも責任をとらないような構造になってしまうという、ちょっとどうしようもない、手当てがつけようもないような状況を生んでしまう可能性があるということでは、またまた心配がふえていくような感じはします。
 それで、次に行きますが、東京都では食用も非食用も問わずにこれから審査していくというようなお話でしたけれども、今回示された指針案では、審査体制が整うまで、当面の措置として、食用に交雑するおそれのある遺伝子組みかえについては栽培しないよう指導するとなっていますが、食用以外の作物についての扱いはどうなるのか。すべての遺伝子組みかえ作物を当面審査体制が整うまで栽培させない対象にすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○大村農林水産部長 この都の指針案につきましては、遺伝子組みかえ作物の栽培による交雑や作物そのものを食べることへの都民の不安に対応するという部分がございます。
 遺伝子組みかえ作物のうち、特に食用作物については、消費者が不安を抱いているという側面もございますことから、都は、あくまでも法により遺伝子組みかえ作物栽培が承認されている、栽培については認められているということを前提にした上で、審査体制が整うまで、当面の対応として食用作物については栽培しないように指導するというふうにしているものでございます。

○原田委員 食用、非食用を問わずに当面の措置として栽培させないようにしていただきたいという要望を出しておきます。
 それで、指針案では、都内の農産物の安全・安心を確保するための施策としていくというようなことは強調されているわけなんですけれども、この指針案と東京の農業、特に特別栽培農産物とかエコファーマーなどの、そういうような農業を進めていこうとしている政策があるわけですけれども、これとの整合性についてお伺いします。

○大村農林水産部長 まず、ご質問の前のご要望の事項に関して参考までに申し上げますと、非食用の遺伝子組みかえ作物の食用作物に交雑するおそれのないものとしては、花、例えばカーネーションなどがございます。これらについて、今のところ、当面栽培しないように指導することが適当かというふうに考えますと、食用には直接絡まないので、これについては対象外というふうに考えてございます。
 次に、東京農業は、新鮮で安全な農作物を消費者に直接届けることを目指した地域密着型でございまして、都民の理解と信頼を維持していくことが何よりも重要であるというふうに考えてございます。まず、国の制度のエコファーマーにつきましては、持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律に基づいて農業者を認定するものでございまして、国では、エコファーマーに係る遺伝子組みかえ作物に関する規定は定められていないところでございます。また、国の制度のJASの有機農産物につきましては、遺伝子組みかえ作物を含まないように規定してございます。そういうふうなことから、都の制度でございます特別栽培農作物については、これらの動向を見て今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○原田委員 東京の農産物は、牛肉でも、東京市場を通した牛肉はBSEの心配はないというような、全頭調査によるそのようなお墨つきをもらうことで、東京市場に出回る牛肉は安全ということと同じように、東京市場の青果物、野菜、いろんなものが遺伝子組みかえではないぞというようなGMフリーゾーン宣言をしながら東京の農業をブランド化していく、そのような政策で農業振興を図っていくということも戦略的にはとても有効ではないかと思います。これは、今度の報告の前の検討委員会の議事録などを見ますと、随分そういうことをおっしゃっている方がいらっしゃいます。この東京農業の戦略を、ぜひそれも含めて考えていただきたいというふうに思います。
 そして、清水さんの質疑の中で、基本的には遺伝子組みかえはどなたでもどこでもつくれるような状況であるというお話もありましたけれども、これから情報公開というか、市民に対してどのように遺伝子組みかえ作物の情報を伝えていくかということになりますと、市民の立場でも何か戦々恐々としちゃうというか、何か落ちつかない状況になってしまうというような現状もあります。あらかじめ栽培しようとしている、企業でも個人の農家でも、そのしようとする畑の登録をしてもらって、それで実際栽培するときは認可申請、いわゆる計画書を出して、それで申請して審査するみたいな、そのような方法は、いろんな意味で東京都がしっかり管理しているという安心感も出てくるかと思いますが、栽培予定地の事前登録制を設けるということについてはいかがでしょうか。

○大村農林水産部長 今回の都の指針案では、遺伝子組みかえ作物を栽培しようとする者に対しては、あらかじめ近隣住民や農業者への情報提供を求めてございます。また、指針という形式では事前登録を義務づけることはできず、結果として、計画書の提出を指導することで同様の目的が達成できるものというふうに考えてございます。

○原田委員 いろんな意味で手かせ足かせをしていきながら厳しい条件をつけていくというのが水際の自治体の戦略なのかなというふうに思って、いろんな提案をさせていただいているわけなんですけれども、審査に当たって、リスクコミュニケーションに基づき情報公開のもとに実施していくべきだ、審査に当たっては情報公開が大事だというふうに思っております。
 今後審査体制を整備していくということですが、審査メンバーや検査体制について、今の時点でどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。

○大村農林水産部長 審査委員会につきましては、現在検討を進めておりまして、構成メンバーや人数など具体的な内容につきましては、今後早期に検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。

○原田委員 最後ですが、東京都における遺伝子組みかえ作物のいわゆる検討報告書の中の中期的な課題として、農業者、研究者、消費者、行政などの間に情報や認識の差が存在する、このような中で遺伝子組みかえ作物にかかわる都の施策をつくっていく上で、消費者や都民の参加をどのように進めていくかということが指摘されているわけです。これに対して、今後どういうふうな対応をしていこうとしていらっしゃるのかお聞きして、質問を終わります。

○大村農林水産部長 遺伝子組みかえ作物の栽培の動きが出てきた場合、その栽培者から栽培計画書の提出を求めまして、その公開あるいは地域住民への説明などの機会を設けていくように指導してまいりたいと考えてございます。
 また、一般的に遺伝子組みかえ作物の問題につきましては、都として積極的に情報提供を行い、都民や消費者の皆さんのこういったものに対する参加を進めていきたいというふうに考えてございます。

○矢島委員 最後ですので、三点だけお聞きいたします。
 水辺空間の魅力向上に関する全体構想中間のまとめです。
 今回の中間のまとめは、大変興味深い内容です。東京の忘れられた生活環境そして情緒を考え直す中間のまとめと評価をさせていただきたい、そのように思います。かつて水運が大きな役割を果たしていた時代の動脈でありました川や運河という大通りが、モータリゼーションの波の中でいつしか裏通りとなり、水辺もコンクリートの堤防、護岸に固められて、水質の悪化と相まって忘れられてしまった。そして、今回の取り組みは、ようやく時代が戻るべきところに戻ろうとしている、そういう動きともいえます。
 しかし、現実に水辺空間の景観は、建物、広告物、緑など憩いの景観を改めてつくり上げなければならない状況でもあります。この点については、まとめにも触れておりますが、今回の全体構想も、昨年制定された景観緑三法抜きには語れないだろうと私は思います。この部分の表現が若干弱いように感じますが、検討状況をお伺いいたします。
 また、このためには関係区との協議が大きなウエートを占める。この点の取り組みをどう考えているか、あわせてお考えをお伺いいたします。

○高橋観光部長 副委員長ご指摘のとおり、景観法などいわゆる景観緑三法がこの六月から施行され、景観計画の策定により、建築行為等を行う事業者に対し建築物等の色彩やデザインの変更命令が可能になるなど、実効性の高い景観誘導が可能になりました。また、都におきましても先月、景観審議会より東京における今後の景観施策のあり方について中間の取りまとめが公表され、隅田川や運河、臨海副都心などにおける水辺空間を意識した景観誘導を行うことの必要性が提言されております。さらに、観光資源を生かした魅力ある景観を誘導するため、観光まちづくりの視点も踏まえ、地域特性に応じた景観誘導に取り組む必要があると指摘しております。
 景観には、身近な地域から広域に及ぶものまでさまざまな対象があり、対象範囲と目的に応じて都と区が適切に役割分担を行う必要があります。今後に予定されている景観審議会答申も踏まえ、産業力強化会議のもとに設置されている観光施策連携推進会議等において関係局で協議を進め、景観法等の活用により、地域の特性に応じた水辺空間の景観誘導に係る効果的な取り組みを推進してまいります。
 なお、これまでにもご紹介しましたように、台東区浅草及び墨田区両国では、隅田川を挟んだ両地域が一体となった広域的観光まちづくりが進められており、地域の特性を生かした街並みの形成についても検討課題となっております。
 今後、関係区ともよく協議しながら、地域の取り組みを支援してまいりたいと思っております。

○矢島委員 方向と手段、そして運動の組織があるわけですから、あとは中にいる人間がどういうふうに真剣に取り組むか、これで、時間のかかる問題でありますけれども、必ずやその現実の方向は将来への大変な資産を残すということになろうと思いますので、今の言葉を並べただけで終わらないように、期待をしておりますので、ぜひお願いをいたします。
 中間のまとめでは、ベニスにも比すべき江戸の水辺を語っております。この河川、運河、海には憩いの場としての船が遊びますし、また生活の動線として船が行き交う。水辺や船を語らなくしてそういう表現はし得ないということになろうと思います。まとめでも、主要な公共交通機関として舟運の実現がうたわれております。憩いの場として、手こぎボートなど動力船でない船が語られております。
 しかし、個人の水上交通手段であるプレジャーボートの位置づけは、これもやはり少し弱いのではないか。これらは決して高級品ばかりではありません。軽自動車の中古程度の中古艇もあるなど、考える以上に身近であり、愛好者も多いと思います。それだけに、船着き場の開放、また商業施設や水辺のオープンカフェへの簡易な係留施設の設置など、若干ながら見えてきた水上からのアクセスの多様化を推進し、施策の幅をさらに広げられたい、このように思いますが、お考えをお伺いいたします。

○高橋観光部長 運河地域では、観光などの視点から、水辺におけるにぎわいの創出を目指す運河ルネッサンスの取り組みが新たに推進されており、地域が運河ルネッサンス推進地区に指定されることにより、民間事業者による船着き場の設置を可能とするなどの規制緩和が行われているところであります。本年六月、推進地区に指定された天王洲地区においては、今後、小型船舶の係留施設がある水上レストランを設置する計画が進められておりますし、また、同じく芝浦地区においては、遊歩道の船着き場をプレジャーボートに開放する実験が予定されております。構想を策定するに当たっては、プレジャーボートも含め、利用目的に応じた多様な舟運が展開されるといった将来像をより明確にしていく必要があると考えております。
 また一方で、船舶による航行の安全確保、船着き場の安全管理や利用者間の優先利用等をめぐる調整、船舶の係留場所の確保など多くの課題も存在しています。今後、航行ルールや防災船着き場の平常時利用の仕組みづくりを行う中で、将来像の実現に向けた環境を整備してまいります。

○矢島委員 最後に、河川両岸にあるブルーテントの問題についてお伺いをいたします。
 東京都は、五年間で限りなくゼロに近くなるようにホームレス自立支援に取り組んでおります。困難の中で努力されている事情を知る者にとっては、その取り組みをされている方のご努力に頭の下がる思いがいたします。中間のまとめにもわずかに進めていくと記載されておりますが、公園に比べ川岸の取り組みはさらに努力を要するといわれております。実際、シートだけではなく、バラックというのでしょうか、木造のものもある、これが現実です。
 この点について、所管の違う話と感じさせることのないように、水辺空間の魅力向上の重要課題として位置づけるべきと考えますが、お考えをお伺いいたします。

○高橋観光部長 所管の違う話と感じさせることのないようにとのご注文がございましたが、隅田川では、本年二月から墨田公園においてホームレス地域生活移行支援事業を実施し、約二百名の方に対し、住宅を確保するとともに就労等に対する支援が行われています。こうした取り組みに加え、浅草においては、本年八月から九月にかけて、地域による観光まちづくりの一環として隅田川テラスのライトアップやオープンカフェが行われるなど、水辺が多くの人々によって親しまれる場となっております。
 一方、隅田川沿いでは、現在も七百名を超える路上生活者数が確認されており、水辺空間の魅力向上にとって重要な問題であると認識しております。今後、構想の策定に向け、観光施策連携推進会議等において関係局とも検討を行いながら、取りまとめを行ってまいります。

○矢島委員 見詰められるまちはきれいになるといわれています。いつか川べりの方も忘れ去られてしまったそういう地域ですけれども、通る人たちが思わず足をとめて季節の変わり目を感じる、あるいはそこの中に一瞬の時間を、遠くを見回す、このような時間を持つことが、本来水と身近であった江戸の時代、あるいは明治の最初のころも含めて、そういう心の持ち方の時代と文化があったように思います。
 それを目指して、やはりこれも大変時間のかかる問題でありますけれども、奥の深い、日本人の生活、感性にかかわる問題でありますから、川を通しても季節感を感じられるような、そこに一瞬の、大げさにいえば永遠の時間を感じるような、そういう可能性のある政策でございますから、ぜひ努力をしていただきたい、これをお願いして終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時四十三分散会

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