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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十三号

平成十七年十月十八日(火曜日)
第八委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
理事鈴木貫太郎君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君
川島 忠一君

欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長成田  浩君
総務部長菊地 輝雄君
産業企画担当部長三枝 秀雄君
改革担当部長佐藤 仁貞君
商工部長中井 敬三君
参事奥秋 彰一君
金融部長塚田 祐次君
金融監理担当部長森 祐二郎君
観光部長高橋 都彦君
参事米原 亮三君
農林水産部長大村 雅一君
参事秋元 篤司君
雇用就業部長松本 泰之君
就業調整担当部長関口 栄一君
労働委員会事務局局長押元  洋君

本日の会議に付した事件
 労働委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
 産業労働局関係
事務事業について(質疑)

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の今後の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局及び産業労働局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○押元労働委員会事務局長 去る九月十六日の本委員会におきましてご要求のございました資料について、ご説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてございます経済・港湾委員会要求資料一ページをお開きいただきたいと存じます。過去十年間の不当労働行為の審査事件の取扱件数の推移でございます。
 平成七年度から平成十六年度までの不当労働行為事件につきまして、それぞれ取扱件数、前年度からの繰越件数、新受付件数、終結件数及び繰越件数を順に記載してございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 よろしくお願いいたします。
 さきの九月十六日の委員会で労働委員会の事務事業の説明を受けたところでございますが、その中で、平成十六年度における不当労働行為事件の取扱件数が、今も詳細をお示しいただきましたが、五百八件であったと伺いました。その多くが不利益取り扱いや支配介入を理由とする申し立てであるという説明を受けましたけれども、この過去十年間の資料をいただきましたが、改めまして、労働委員会で取り扱う事件について最近の傾向はどうなっているのかを、まずお聞かせいただきたいと存じます。

○押元労働委員会事務局長 不当労働行為事件は、新規の受付件数で見ますと、平成十年度から十五年度までは百件以上と高い水準にございました。しかし、近年の景気回復を反映してか、平成十四年度以降は減少傾向にございまして、平成十六年度は八十件となっております。
 申し立ての内容といたしましては、例えば解雇された後に、個人でも加入ができる合同労組に加入いたしまして、団体交渉拒否または不誠実団交を理由として不当労働行為事件を申し立てるといった事後的に救済を求める申し立てが、平成十四年度以降、二〇%を超えているといったところが特徴的でございます。

○田中委員 ご説明ありがとうございました。
 平成十年度以降、百件台で推移しているということでございますが、恐らくこれは、労働事件の最近の傾向としては、いわゆる経済環境あるいは社会環境の変化がこういったところにもあらわれているのかということを推測いたします。
 事務事業概要によりますと、平成十六年度の終結件数が百十五件、それに対しまして繰越件数が三百九十三件となっております。不当労働行為事件は、そういう意味ではなるべく早期に解決することが労使双方の利益につながると考えておりますが、この点につきまして何点かご質問したいと思います。
 東京都の労働委員会におきまして、不当労働行為の申し立てから終結までの平均所要日数と、また、それだけの時間を要する理由をお聞かせいただきたいと存じます。

○押元労働委員会事務局長 平均所要日数でございますが、平成十六年度の場合は、長期係属案件が多数解決いたしましたために、約千四百五十七日、過去五年間の平均では約千四日となっているところでございます。
 申し立てから終結までの日数がこれほどかかります理由は、不当労働行為事件の中には、救済を求める対象の方々が多数いらっしゃるとか、あるいは昇給昇格の差別を立証する際に、大勢の証人あるいは多くの証拠を必要とする事件が相当数係属しているなどのためでございます。

○田中委員 そのような背景があってこのような日数を要しているわけですが、事件終結まで千四百五十七日、約四年という大変長い時間を要しているというところでございます。
 ところで、ことしの一月に労働組合法が改正されまして、労働委員会は審査期間の目標を定めることとされました。そこでお伺いいたしますが、労働委員会では既に審査期間の目標を決定しているんでしょうか、また、その場合の目標となっている期日、そして、その設定の考え方をお聞かせいただきたいと存じます。

○押元労働委員会事務局長 当委員会におきましては、ただいま田中委員からご指摘のございました改正された労働組合法第二十七条の十八の規定に定めることとされました審査期間の目標を、当面二年と決定いたしました。これは、先ほど申し上げました十六年度の平均所要日数の半分ということでございます。
 この設定の考え方でございますけれども、国の司法制度改革審議会におきましては、訴訟事件について利用者が適正、迅速かつ実効的な救済が得られるように、現在の審理期間をおおむね半減することと議論をされまして、それを受けました裁判の迅速化に関する法律におきまして、第一審の訴訟手続については、二年以内のできるだけ短い期間にこれを終局させると規定されておりますので、当委員会におきましては、この議論を参考に審査期間の目標を設定したところでございます。

○田中委員 これまでの労働組合法の改正に伴いましての目標を、現状四年間から二年間に短縮するということで、ぜひそのような取り組みをお願いしたいわけですが、この審査の迅速化に向けました労働委員会の具体的な、それを実行するに当たっての取り組みにつきましてお聞かせいただきたいと存じます。

○押元労働委員会事務局長 ただいまお話のございました法改正によりまして、当労働委員会といたしましては、審問を開始する前にあらかじめ審査計画を定めまして、計画的な審査に努めているところでございますが、この審査計画を策定する際に、労使両当事者のご協力をいただきながら、証人の絞り込みあるいは審査計画に添いました審査期日の複数回の設定に努めているところでございます。
 また、審問を行う場合にも、同一の期日に複数の証人の尋問を入れたり、あるいは主尋問と反対尋問の実施を行うなど、きめ細かく効率化を図りまして、審査の迅速化に努めているところでございます。

○田中委員 ありがとうございました。そのような形で早期解決につなげてのご尽力を賜るということは、労使双方にとっても大変有益といいますか、利益のあることだと思いますので、ぜひとも今後のご尽力を賜りますようにお願い申し上げます。
 そのような意味も含めまして、労働委員会の皆様の審査の今後の迅速化、的確化に向けました取り組みをぜひ積極的にお進めいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○大塚委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○菊地総務部長 去る九月十六日の当委員会で要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料の一ページをお開き願います。目次にございますように、資料は全部で十二項目でございます。
 二ページをお開き願います。過去十年間の中小企業対策予算の推移をお示ししてございます。
 次に、三ページでございます。過去十年間の都内製造業の推移を、調査を実施いたしました年についてお示ししてございます。
 工場数、従業者数、製造品出荷額等、いずれも減少傾向が見られます。
 次に、四ページをお願いいたします。過去十年間の業種別中小企業の倒産件数でございます。
 平成十六年の倒産件数は合計で二千七百五十件と、五年ぶりに三千件を割りました。また、負債額につきましても約二兆五千億円と、平成八年以来八年ぶりに三兆円を割っております。
 次に、五ページでございます。都内小規模小売店の推移について、商店数、従業員数、年間販売額をお示ししてございます。
 商店数は減少傾向が見られます。
 次に、六ページでございます。大規模小売店舗立地法に基づく各種届け出状況の推移をお示ししてございます。
 平成十六年度の大規模小売店舗立地法に基づく各種届け出件数は、合計で三百八十四件となっております。
 次に、七ページでございます。都内小売業の売り場面積とそれに占める大規模小売店舗の売り場面積及び占有率の推移をお示ししてございます。
 平成十四年における都全体の大規模小売店舗の総面積は約四百八十三万平方メートルで、小売業総面積約一千七十万平方メートルのうち約四五%を占めております。
 次に、八ページと九ページでございますが、商店街振興施策の利用状況でございます。八ページでは新・元気を出せ商店街事業、九ページでは進め若手商人育成事業について、それぞれ事業開始以降の実績をお示ししてございます。
 次に、一〇ページと一一ページでございます。平成七年度から十六年度までの十年間の中小企業制度融資の実績と預託額の推移でございます。
 一一ページの平成十六年度につきましては、融資制度の区分が変わっておりますが、その実績は、下から三段目の合計欄にありますとおり、約十五万四千件の中小企業に対し、一兆四千八百億余円の融資を実行いたしました。
 一二ページでございます。貸金業者に係る苦情相談件数等の推移をお示ししてございます。
 1の苦情相談件数は、平成十六年度は六千八百七十四件で、前年度に比べ大幅に減少しております。
 2の貸金業登録業者数は、平成十六年度の新規登録業者八百四業者に対し、登録消除業者は二千三百九十八業者となっています。
 3の行政処分件数では、平成十六年度は六百十七件と、前年度より大幅に増加しております。
 次に、一三ページでございます。新銀行東京の融資・保証の実績をお示ししてございます。
 本年四月に開業いたしました新銀行東京の九月末までの融資・保証の実行件数は二千六百八十一件、残高は五百六十九億円となっております。
 次に、一四ページでございます。過去十年間の農林水産対策予算の推移をお示ししてございます。
 一五ページでございます。産業労働局所管監理団体等の役員数等でございます。
 都が二五%以上出資または出捐している九つの団体につきまして、常勤役員数、非常勤役員数、報酬総額をお示ししております。
 以上、大変雑駁ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりした。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 順次質問をしていきたいと思います。
 まず最初、中小企業への金融支援について幾つかお尋ねしたいと思います。
 ご承知のとおり、我が国の経済は、バブル経済崩壊後の長期低迷期をやっと抜け出しまして、景気回復に向けた明るい兆しがようやく見えてきたところであります。しかし、大企業がどちらかというと中心になってきておりますので、今後重要になりますのは、この景気回復の動きを、都内産業の大部分を占める中小企業に広げて、景気回復をより力強いものとしていくことが大事であると思っております。しかしながら、都内中小企業が置かれている現実に目を移しますと、原油高、これはたしか、ことしの二月ごろは九十円ぐらいでしょう。それが今百三十円ぐらい。産油で、三十ドルが六十ドルぐらいなんでしょう、今。原油高があります。また、鋼材の価格、これは特に去年、おととしぐらいからばっと出ているんですね。これはアジアだと思いますけれども、それで不足しちゃって、物すごく高騰をしているということになっておりますが、そういう、いまだに大変厳しい経営環境に置かれているというのが実際であります。
 また、最近では、多くの健康被害が明らかになりました、国民全体の問題となっているアスベスト問題についても、工場等に使用されている吹きつけアスベストの除去など、新たな負担となる対応が迫られております。
 このような状況にありますので、我が党といたしましては、さきの第三回定例会で中小企業金融支援の強化を強く求めたところであります。さらに先週の十一日には、都に対しまして、中小企業の資金需要が高まる年末に向けての金融支援強化と中小企業が行うアスベスト対策への金融支援の実施などを申し入れたところであります。
 これに対しまして産業労働局は、経済・雇用年末年始特別支援における制度融資による支援強化策とアスベスト対策への金融支援を、昨日、十月十七日ですが、発表しましたが、その迅速な対応を我が党としては高く評価するところであります。
 そこで、確認の意味も含めましてお伺いしていくんですが、今回の支援強化策の概要はどのようなものか、まずお尋ねしたいと思います。

○塚田金融部長 年末年始特別金融対策といたしましては、第一に、小規模事業者向けに最大八千万円まで融資をいたします小規模企業融資につきまして、融資要件となる従業員数を、現在は製造業等で二十人以下としているものを三十人以下に、卸、小売、サービス業で五人以下としているものを十人以下にそれぞれ緩和し、融資対象を拡大いたします。
 第二に、緊急の資金需要に対応するため、原則三営業日以内に保証審査を行うクイック融資(つなぎ)におきまして、融資限度額を五百万円から二百万円引き上げ、七百万円といたします。
 次に、アスベスト対策への金融支援といたしましては、中小企業やその組合が、吹きつけアスベストの除去などのために、東京都環境確保条例に基づく工事施行計画の届け出を行った場合、アスベストの調査や除去、飛散防止工事等に要する費用などにつきまして、制度融資の経営支援融資の対象に追加指定し、融資を実施いたします。

○松原委員 今の答弁ですと、融資要件の緩和や融資対象への追加指定を行うということでございますけれども、これらの金融支援強化によりましてどのような効果が期待できるんでしょうか、お尋ねします。

○塚田金融部長 まず、小規模企業融資の従業員数要件の緩和によりまして、事業所数ベースで申し上げますと、融資対象が現在の約四十四万件から約五十四万件へと、約十万件、二五%拡大いたします。
 この融資は、融資期間に応じまして年一・九%から二・五%の低い利率で、最大八千万円までの融資を受けることができますため、対象の拡大は中小企業にとって大きなメリットをもたらすものと考えております。
 次に、クイック融資につきましては、融資限度額の引き上げによりまして、年末年始の資金繰りの円滑化を図れるものと考えております。
 また、アスベスト対策では、融資期間に応じて年一・四%から二%という極めて有利な利率で、最大一億円までの融資を受けることができます。
 さらに、小規模零細企業につきましては、信用保証料のうち〇・一%相当を都が補助するなど、中小企業のアスベスト対策を後押しし、従業員やその家族の生命、健康の確保に資するものと考えております。

○松原委員 融資が受けられる対象が十万件ぐらいふえるということですから、これは年末に向けて大変いいことだというふうに思います。
 それから、アスベストは、私どもも実際に携わっている業者の方に聞いたんですが、今までのやり方と違って、やっぱり工事とかそういうものに四倍の価格がかかるというんですね。ですから、例えば学校とかそういうのを受けるんですけれども、実際問題、受け切れないという--契約単価が、つい最近のアスベストの問題ですから、役所ですと今までのものでやっていますから、全然コストが合わなくて、また、都内でアスベストをできる業者が非常に少ないそうですよ。やっても、こういうことで健康が非常に阻害されるものですから、従業員の人が嫌がるというんですね。そういう中で結局受けて、余りコストは合わないけれどもやるという、ボランティア精神でやっているという業者の方を私も大田区でも何人か知っているんですが、そういう状況です。しかし、こういう最優遇金利ですか、こういうものをつくってくれるということによってやはり非常に助かるなという、そういう感じがします。
 いずれにしましても、中小企業にとっては大変大きな意味のある支援策と私は思っております。そういった意味で、東京の活力を支えているのは数多くの中小企業であります。ただいまお伺いしました金融支援の強化によりまして、中小経営者を支援し、景気回復の足取りをより確かなものとするとともに、アスベストの危険から従業員を守っていただきたいと思います。
 次に、新銀行東京についてお伺いしたいと思います。
 新銀行東京は、七月から本格的に業務が開始されました。この十月には品川区荏原町商店街との提携も始まるなど、積極的に業務が展開されております。
 先日、新銀行東京の九月末の業務実績が発表されました。それを見ますと、融資残高は、七月末実績と比べるとかなり伸びているようですが、十七年度業務計画の達成に向けて、なお一層中小企業融資の拡充に力を注ぐ必要があると思いますが、その対応について基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。

○森金融監理担当部長 新銀行東京の融資は、これまで主力商品でございますポートフォリオ型融資が中心となって伸びてまいりましたが、今後、ポートフォリオ型融資の伸びを引き続き維持するとともに、それ以外の商品についても、融資要件を見直し、融資対象を拡大するなど、取り組みを強化していくこととしております。
 また、公共工事代金債権信託や中小企業向け売り掛け債権等に関する間接的な資金供給にも取り組むなど、幅広く中小企業への資金供給の充実を図っていくこととしております。

○松原委員 先日の我が党の代表質問でも質問しましたけれども、常に都政というのは一歩進んだ取り組みが重要であるというふうに認識しております。
 そこで、その代表質問の答弁でも触れ、今も挙がりました公共工事代金の債権信託について、もう少しお伺いしたいと思います。
 この公共工事代金債権信託の商品概要というのはどのようなものか、お尋ねしたいと思います。

○森金融監理担当部長 公共工事代金債権信託は、中小の公共工事受注業者や下請業者の資金繰りの支援を目的とする商品であり、受注業者が本来工事完成後に受け取る工事代金の一部を完成前に得られるようにするというものでございます。
 具体的には、公共工事を受注した業者が新銀行東京に工事請負代金の債権を信託し、引きかえに信託受益権を受け取ります。その上で、受注業者が工事完成前に信託受益権の一部を新銀行東京に譲渡し、その代金を得るというものでございます。
 この商品は、公共工事の受注業者すべてが利用可能であり、幅広く中小企業を支援することができるものと考えております。

○松原委員 東京都なんかの場合もあるんですけど、業者さんが受けて、お金をやって全部予算組んで、段取り組んじゃいますから、そうすると、やっぱり資金繰りに、二つ三つ物件を抱えるとお金が困るというケースがたくさんあるんですね。そういうときに、こういうふうな先にもらえる形というのは、中小企業の経営者にとっては大変いいことなもので、いいことをやってくれたなというふうに思っています。そういう意味で、中小企業への新たな支援メニューとして大変有意義な取り組みと私は評価しております。
 都の公共工事への導入は、予定はどういうふうになっているのか、お尋ねしたいと思います。

○森金融監理担当部長 財務局におきましては、新銀行東京の提案を受け、中小企業支援の観点から、試行という形で早期導入に向けて鋭意検討中であり、既に最終段階に来ているとのことでございます。
 新銀行東京では、準備が整い次第、PRを行い、積極的に取り扱っていくこととしております。

○松原委員 東京都では、既に下請セーフティーネット債務保証事業を導入しておるところですが、これと今回の両制度が相まって中小企業支援の実が上がることが期待できるわけでございます。そういった意味で、ぜひともこれは早期に導入なさっていくように、私からも強く要望しておきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
 次に、商店街の振興についてお伺いしたいと思います。
 今、住民と地域社会とのつながりが非常に希薄になっております。コミュニティの崩壊が危惧されているところでありまして、核家族化や高齢化が著しく進展していく中で、子どもたちやお年寄りが安心して生き生きと暮らせるまちをつくっていくことが急務であると思っております。
 地域社会には、今後、リタイアした団塊の世代が大勢出てくるはずであります。また、NPOの活動などもますます活発になってまいります。商店街というのは、そうした住民や団体を巻き込んだ活動を展開していくことで、まちづくり、コミュニティづくりの核となっていくことが大切であると思います。その意味で、都が今年度から実施しております地域連携型モデル商店街事業は、商店街や住民や大学、企業、NPOと連携し、まちづくりに取り組むことを支援する事業でありまして、まことに時宜を得たものであり、マスコミにも大きく取り上げられ、注目を集めているところであります。
 そこで、まず、今年度モデルに指定された商店街の取り組みの内容とその意義についてお伺いいたしたいと思います。

○中井商工部長 地域連携型モデル商店街事業につきましては、今年度二カ所をモデル事業に指定いたしました。
 一つは、台東区浅草伝法院通り周辺の、伝法院通り江戸まちづくり景観整備事業であり、商店街を江戸町風にフアサード整備し、浅草らしい魅力ある街並みをつくるものであります。あわせて、地元町会や観光連盟と連携して、通りの清掃、打ち水、夜回り、各種イベントを実施し、住民参加のコミュニティづくりを目指しています。つくばエクスプレス開業と相まって、浅草地区全体の回遊性を高め、地域の観光振興にも資する意義を持つ事業でございます。
 もう一つは、世田谷区祖師ヶ谷大蔵駅周辺のウルトラマンまちづくりプロジェクトであり、ウルトラマンを統一シンボルに、商店街と地元企業、大学、町会が連携したまちづくりを行うものでございます。シンボル像やアーチの設置、またキャラクター商品の販売や住民交流の場として、NPOが運営するコミュニティマートの開設を初め、これから開始するさまざまな取り組みを通じて、地域の活性化に大いに寄与するものと期待されるものでございます。

○松原委員 二つ例を挙げていただいたわけですが、浅草の方は江戸町風ということで、もう一つは、東京都商連の会長さんがいる世田谷区での実験でございますけれども、こういうことが広がっていくことは、私は、その地区地区の商店街活性化にとってとってもいいことだなというふうに思っていますが、商店街が地域の取りまとめ役になって、まち全体の活性化に取り組むこうした事業が都内各地で展開されますよう、都としてさらに充実させていただきたいと思っております。
 またもう一つ、商店街の活性化の中で注目しなければならないのは、東京には治安や防災、環境・リサイクル、地域福祉、青少年問題など、緊急に解決すべき課題が山積しております。こうした課題に対しましても、商店街は今、行政と連携協力しながら、さまざまな取り組みを行っております。特に治安・防災、環境・リサイクルは、これからの地域社会におきましても、国も一番ここに力を入れていこうということですから、商店街がそのリーダーとして、力の中心として取り組んでいくことは大変大事だと思いますが、都として商店街のこうした取り組みや地域での役割を評価して、一層推進する方策をとっていくべきと考えていますが、その所見をお伺いしたいと思います。

○中井商工部長 商店街は、まちづくりの中核を担う組織として、行政のパートナーとしての機能を期待されるようになっております。ご指摘のように、とりわけ防災・防犯、環境・リサイクル、福祉などの分野では、商店街の果たすべき役割が高まっております。
 今後、関係各局の施策とも連携して、こうした商店街の取り組みを強力に後押しし、都の行政施策の推進と商店街の活性化の両方が実現できるよう、新しい仕組みを検討してまいります。

○松原委員 地域の活性化やまちづくり、さらには都の施策の推進においても、商店街の活動や果たす役割はますます重要になってきていると思います。
 そこで、我が党としましては、新・元気を出せ商店街対策事業を本当に力強く、先頭に立って我々やってきたというふうに自負しておりますけれども、その商店街振興策を一層進めていきたいというふうに強く願っているわけですが、今後の商店街振興に向けた局長の決意をここでお尋ねしたいと思います。

○成田産業労働局長 商店街でございますが、商店街は地域経済の活性化やコミュニティの維持発展のために重要な役割を果たしておりますとともに、今日、少子高齢化が進んでいく中では、お年寄りや子どもたちにとって地域を暮らしやすいものとし、また、いざというときには手を差し伸べてくれる、そういう優しい存在として商店街は不可欠のものであると考えております。
 しかしながら、一方で、商店街は、今日、役員や構成員の高齢化あるいは後継者不足という深刻な課題も抱えておりまして、地域での役割をさらに充実させるためには、地域の有為な人材や活用できる資源を商店街に結集していくことが大切でございます。
 また、先ほど先生がご指摘されましたように、これからの地域活動の担い手となります団塊の世代をこの商店街に活動に取り込んでいくことも重要な着眼点ではないかと思っております。
 先日、堺屋太一さんの小説「エキスペリエンツ7」、これは、経験豊かな七人、別名「団塊の七人」という本でございますが、これを読んで非常に感激いたしました。ここでは、それぞれ分野は違いますが、多くの経験あるいは生きる知恵を持った団塊の世代の七人と商店街、駅前商店街で非常にさびれつつある、そういった商店街が連携いたしまして、高齢者が歩いて暮らせるまちをつくるという目標、思いのもとに、エコマネーやイベントあるいはさまざまな人脈の活用など、そういった取り組みを行いまして、困難な状況の中ではありますが、商店街の再生に挑むというものでございます。ここでも元気なコミュニティづくりの核となっているのが商店街でございます。
 都といたしましては、商店街が地域コミュニティの核となり、また地域の活性化にさらに重要な役割を果たしていけるよう、商店街振興施策を一層充実強化してまいります。

○松原委員 商店街振興には、今、局長がいわれたように、いろいろなやり方があると思いますが、こういう時代でございますので、ぜひ今後とも皆さん方が英知を出して頑張っていってほしいというふうに思います。
 次に、ものづくり産業の振興についてお伺いしたいと思います。
 都内の製造業においては、直近の平成十五年工業統計調査によりますと、事業所数は、ピーク時、昭和五十八年九万八千あったのが、四万八千カ所減少しまして、ピーク時の約五一%になっております。これは平成十五年でございますが、五万件です。
 出荷額は、ピーク時が、平成二年二十・四兆円だったのが、八・八兆円減少しまして、ピーク時の約五七%、これも平成十五年の十一・六兆円となっているわけですが、このような状態にあります。
 東京の経済におけるものづくり産業の衰退がいわれて久しいわけでありますが、残念ながら、いまだ明るい兆しは見えていないといわざるを得ません。私もこうしたものづくり産業の現状に対して非常に危機感を持っている一人でありますが、行政として現状を打開する方策を早急に図っていくべきと考えております。
 こうした中で、最近は、注目すべき新しい動きが芽生えてきております。従来の地元企業同士といった比較的狭い地域における中小企業の協力関係にとどまらず、技術にすぐれた中小企業同士が区市町や県境を越えて有機的に結びついて、付加価値の高い新製品を開発するなどのグループ活動があります。
 現に私の地元の大田区の中でも、中小企業や大学、コンサルタント等が地域や業種を超えて集まり、自由な発想により水上飛行艇やリサイクル機器、介護用品--私の友達がつい最近、自動焼きそば機をつくりました--など新たな製品開発に取り組んでいるグループがあります。
 こうした動きは、既成の枠にはとらわれない新しい集積の形でありまして、私はこうした動きを大いに振興していくことが、現在の中小企業の置かれた厳しい状況を打開する重要な契機になっていると考えております。
 そうした中にありまして、都は今年度、ものづくり産業の新たな振興策として、ものづくり新集積形成事業を開始したと聞いております。私自身、本年の第一回定例会で質問いたしたところでありますが、この事業は、支援対象とする中小企業グループごとに、中小企業振興公社、産業技術研究所等で支援チームをつくり、成果を随時把握しながら、グループの取り組む付加価値の高い共同事業の段階に応じて、経営、技術の両面からきめ細かな支援を行うとともに、公社に基金を設置し、経費を柔軟かつ継続的に補助していくという総合的な支援であるとのことでありました。ものづくりの衰退に歯どめをかける有効な方策として大いに期待しております。
 この事業についてお尋ねしたいんですが、今回の初めての募集に対する応募状況をまずお伺いいたしたいと思います。

○中井商工部長 今回、五月から六月にかけて募集いたしましたところ、短期間にもかかわらず十六のグループから応募がありました。中心となるコーディネーター企業の所在地は、都心部から多摩地域まで広がっておりますが、それぞれのグループを構成する企業の地域としては、例えば大田区と町田市など区部と多摩地域から構成されるもの、横浜市や金沢市など県を越えた地域をも含めて構成されるものなど、幅広い企業連携が各地で生まれつつあるという現在の状況をまさに反映した応募内容となっております。
 共同事業については、構成企業として、例えばITのソフトウエア開発会社、コンテンツ製作会社などのソフトなものづくり産業や、いわゆる川下のデザイン会社や販売会社など、従来の異業種連携をさらに超えるような幅広い業種の企業が参加しております。
 また、事業内容としても、ものづくりの新製品開発や共同受注など、中小企業のそれぞれが持つ技術などを組み合わせ、協力して、中小企業一社では達成困難な特色ある取り組みが提案されております。

○松原委員 今の報告によりますと、十六のグループから申し込みがあったということですが、その中から支援対象として選定されたグループはどのような共同事業を行っていくのか、また、現在の進捗状況はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

○中井商工部長 本年度選定されたグループは四つで、その共同事業のテーマは、都内の建設廃材を利用した低蓄熱舗装材料の開発、ウェブサイトによるものづくり共同受注システムの構築、世界初の小実験動物用装置の開発、いやしのインテリア商品の開発と販売といったものでございます。
 各グループは、将来は開発した製品により大企業との連携や新たな会社の設立を目指すとか、すぐれた技術により全国からの注文に対応できるようにするとか、新たなビジネスモデルを構築するなどの方向で意欲的に共同事業を進めようとしております。
 都といたしましては、月一回都が主催して開催するグループごとの事業推進会議を通じて、既に八月から経営相談や技術的な相談に応じているところでございます。
 今後も、必要に応じて弁護士や税理士などの外部のアドバイザーの派遣、販路開拓支援など、共同事業の実現と将来目標の達成に向け、グループのニーズに沿った支援を継続して行ってまいります。

○松原委員 一般的にこういうことは資金助成が中心になってきたわけですが、そのほかにも、グループの状況に応じてこのようにきめ細かなサポートを行っているようですので、中小企業の皆さんにとっては大変有効な支援になると私は思います。
 そこで、今後、この事業を円滑に運営し、多くの中小企業の業績向上に結びつけていっていただきたいというふうに考えております。産業労働局として、この事業を今後どのように発展させようとしているのか、所見をお伺いいたしたいと思います。

○中井商工部長 ただいま松原理事ご指摘のように、中小企業の連携は、地理的に大きな広がり、また技術的にも従来のものづくりの枠組みを超えた幅広い業種の連携が形成されてきております。こうしたネットワークは、現在の中小企業を取り巻く厳しい状況を打開する有効な方策であり、先端技術や新しいビジネスモデルによる需要の創出、新会社の設立など、さまざまな可能性を秘めております。
 そこで、この新たな企業連携を広く中小企業に周知していくため、今後、支援対象としたグループの成果などを、事例集の作成などを通じて情報提供し、普及啓発を図ってまいります。
 さらに、企業間連携をこれから模索しようとしている中小企業に対して、具体的なマッチング情報を提供するなど、中小企業間の連携促進の新たな方策を検討し、都内中小企業間の連携、ネットワークの面的な拡大と質的な充実を図ってまいります。

○松原委員 この事業については、私の大田区でもかなり町工場の経営者の方々が注目を、ものづくりの人はしています。そういった意味では大変期待できるものだと思っていますが、今の答弁の趣旨を着実に実現してこの事業を順調に拡大させていっていただければ、やがて都内のあちらこちらに元気なものづくり企業が多数存在してくるようになると思います。産業進出の新しい形として、ものづくり中小企業に明るい展望が開けてくると思われます。ぜひこの事業を着実に育てていっていただきたいことをお願いしておきたいと思います。
 続いて、最後に、多摩地域の産業支援について幾つか質問していきたいと思います。たまたま私どものこの会、自民党の中では三多摩がいないんですけど、三多摩の方に成りかわって質問させていただきます。
 多摩地域は、エレクトロニクスや精密機械などの今後成長が期待される分野を中心とする製品開発型企業の割合が高くて、製造出荷額等は六兆円ということなんですね。超えているんです。区部を上回るなど高いポテンシャルを持っています。
 また、多摩地域には大学や企業の研究機関が多数立地しておりまして、これらの豊富な産業資源を活用することによって、一層の産業発展が期待されているところであります。
 昨年出された東京都中小企業振興対策審議会の答申では、区部と多摩のそれぞれの地域の強みを生かして、ものづくり産業を支援するための産業支援拠点を整備すべきとしています。
 そこで、まず、現在、暫定施設として稼働している多摩中小企業振興センターの運営状況についてお尋ねしたいと思います。

○中井商工部長 平成十四年度に開設した多摩中小企業振興センターの利用実績は、開設以来増加傾向にあり、昨年度は、相談件数が前年比三割増しの約四千百件、依頼試験件数が約二千件、さらに機器の開放件数は約六千件となっております。
 最近では特にエレクトロニクスや精密機械関連の企業が試作開発した製品を評価するために行う依頼試験がふえております。
 また、センターでは、大学や研究機関が多く立地する多摩の地域特性を生かして、産学公連携にも力を入れ、産学連携プラザやコラボレーション研究会の開催など、マッチングのための支援を行っております。

○松原委員 今の報告ですと、多摩中小企業センターは大いに利用されているようですけれども、現在センターが抱えている課題としてはどういうものがあるのか、また、企業からのニーズについてもどのようなものがあるのか、お尋ねしたいと思います。

○中井商工部長 現在の施設は都営住宅との合築施設であるため、重量のある試験装置や騒音を出す機器類の設置ができないこと、さらに、センターに隣接するJR中央線の連続立体交差工事によって、精密計測機器類に対する振動や電磁波の障害がこれまで以上に大きくなっていることなどの問題が生じております。
 また、技術相談においては、専門性の高い技術分野については、二十三区にある産業技術研究所西が丘庁舎で対応しているのが現状であり、要望の多い分野への支援を強化していくことが課題となっております。
 企業ニーズについては、都内中小企業へのアンケートをもとに調査分析を実施し、現在まとめているところであります。主なものとしては、最新技術の情報を入手したい、自社では設置できない高額な機器を使用して試作開発を行いたい、開発した製品を精度よく評価し、成績書を出してほしいなどがございます。

○松原委員 先ほどお聞きしたところでは、多摩中小企業振興センターの実績は着実に増加しているんですけれども、施設としてはあくまで暫定的なものでありまして、さまざまな制約から、設置されている機器も限定的にならざるを得ないというのが実情だというふうに思うんですね。そこで、一刻も早く本格的な施設の開設が望まれると思っております。我が党としては、三多摩議員連絡協議会でも、かねてからこのことをお願いしてきております。
 そこで、多摩地域における中小企業に対する本格的な産業支援拠点開設に向けて、今後、産業労働局の取り組み姿勢について、これはぜひとも局長の見解をお尋ねしたいと思います。

○成田産業労働局長 ただいま松原理事からご指摘のございましたように、この多摩地域でございますけれども、エレクトロニクスや精密機械などのハイテク産業が集積しており、また大学や研究機関も多数立地しているなど高いポテンシャリティーを持ったことから、今後一層の産業発展が期待されている地域でございます。
 例えば大学を例にとってみますと、約八十を超える大学がございます。また、理工学部を持っている大学は約二十近く、こういったポテンシャリティーを持っている地域でございますが、そういうことで、多摩地域のものづくり産業を今後進めていくことが、東京都の中で特に重要な施策になってくるものと認識しております。しかしながら、先ほど商工部長も申し上げましたように、現在の多摩中小企業振興センターは暫定施設でありまして、中小企業支援施設としては必ずしも十分な機能を有しているとはいえない、また、利用者の皆様のご期待にこたえているとはいえない状況でございます。そこで、現在、多摩地域におきます本格的な産業支援拠点の開設に向けまして、地域特性あるいは企業ニーズ等をまとめているところでございます。
 多摩地域の中小企業の一層の発展と産学公連携などを含めた高度で多様な技術開発の推進が図れるよう、本格的な拠点施設の早期開設に向けまして、積極的に検討を進めてまいる所存でございます。

○松原委員 今、局長に答弁いただきましたけど、この問題は多摩地域の産業振興にとって長年の課題であります。早期に実現できるように、積極的かつ迅速に検討を進めていただきたいと思います。
 また、この際ですから、あわせて申し上げておきますが、産業技術研究所の本所においても、施設、機器とも相当に老朽化しております。現在の急速な技術革新や厳しい国際競争に対応しなければならない中小企業のニーズに十分に対応できないのではないかという懸念があります。産業技術研究所、都内に幾つかあるんですけど、駒沢庁舎が昭和三十四年の築年です。西が丘庁舎が四十三年、それから八王子庁舎が四十四年ということで、えらい時間がたっているんですね、平成のもありますけど。
 こういうことで、産業技術研究所全体の再編整備といいましょうか、そういったことについても、多摩の支援拠点同様、積極的に検討を進めていくことをお願いしたいというふうに思います。
 以上をもって終わります。

○松下委員 間もなく二〇〇七年になりますと、いわゆる団塊の世代が六十歳の定年を迎え始め、大量の退職者が発生いたします。団塊の世代は、もう説明するまでもないと思いますが、具体的には一九四七年から一九四九年の第一次ベビーブームに生まれた世代で、中でも一九四七年生まれが一番多く、二〇〇七年は、その一九四七年生まれの方が六十歳の定年を迎える年であります。団塊の世代は全国で約六百八十六万人ともいわれ、都内では約六十三万人おり、前後の世代よりも突出して多いため、団塊の世代の大量退職への対応が重要な課題となっております。
 ところで、団塊の世代のうち今後も就業を希望している者はどれくらいいらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

○松本雇用就業部長 都が実施いたしました調査によりますと、団塊の世代の方々のうち、五年後も働いていたいとする割合は、男性で八三・七%、女性で六五・三%となってございます。

○松下委員 都の調査で、男性で約八割、女性で約七割の団塊の世代の方々が五年後も働いていたいという結果は、就業を希望する意欲を多くの方が持っているのではないかと思います。
 また、今月の十一日には、民間の博報堂が団塊世代の定年引退後のライフスタイル調査の結果を発表しております。この定年引退後の生活について、四二・五%が仕事とボランティア、趣味のいずれも行いたいと回答しています。仕事をしたいと答えた人のうち、フルタイムで働きたいという人は一四・六%にとどまりますが、時間にゆとりがあり、過去の経験を生かせる仕事を望む人が過半数以上の五九・四%を占め、仕事はやりたいが時間にゆとりのある働き方、過去の経験を生かした仕事を志向する意識がかいま見えるという結果が出ております。
 昨年には高年齢者雇用安定法が改正されました。この改正は、少子高齢化の急速な進展を踏まえて、少なくとも年金支給開始年齢までは働き続けることができるようにするため、六十五歳未満の定年の定めをしている場合は、六十五歳までの定年の引き上げ、継続雇用制度の導入または定年廃止のいずれかが義務づけられることとなりましたが、労使協定などにより、この継続雇用制度の対象となる高年齢者を一定の範囲に限定することができるため、実際には働く意欲のある大勢の高年齢者が職を離れることが予想されます。
 また、シルバー人材センターが届け出により臨時的かつ短期的または軽易な就業に関する一般労働者派遣事業を行うことを可能とするなど、先ほどの法改正を含めて、さまざまな措置が段階的にとられることにはなりましたが、先ほどの東京都のご答弁や博報堂の調査からも、定年後も働く意欲のある大勢の高年齢者が職を離れることが予想されます。
 そこで、都として、技術や知識の経験を持ち、日本経済をこれまで支えてきた団塊の世代の就業機会を確保するための対策をとるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○松本雇用就業部長 団塊の世代の大量退職を間近に控えまして、意欲ある団塊の世代の方々の個々の適性に応じて就業機会の確保をすることは大変重要であると思っております。
 このため、しごとセンターにおきまして、きめ細かな就業相談や能力開発など、高齢者の再就職支援のための取り組みを実施しております。
 また、シルバー人材センターにおいて、臨時的、短期的な働き方を希望する高齢者の就業機会を確保することに努めております。
 さらに、高年齢者技術専門校を初め、都内の技術専門校で高年齢者向け職業訓練も実施してきております。

○松下委員 今、シルバー人材センターにおける就業機会の確保とご答弁がありましたが、例えばシルバー人材センターは、東京発として全国に広がり、調査によりますと、平成十五年は会員数が全国で七十六万二千二百八十九人、契約額が二千九百十六億円に達するなど、事業規模が年々拡大しており、事業の意義は大変大きいところであると思います。
 しかし、問題はその中身であるのではないかと思います。私の地元の武蔵野市でも、駐輪場や駐車場の整理や管理、庭の植木や垣根の手入れや草刈りなど、いろいろな仕事を会員に提供しています。特にことしは、市から委託を受けて、家具転倒防止金具の取りつけ作業を五月から八月の末までに約二千件ほど行うなど、市民の暮らしの安全確保といった観点からも大変重要な仕事を行っておりますが、シルバー人材センターがこれまで日本の社会を引っ張ってきた段階の世代の受け皿となるためには、仕事の内容など工夫が必要なのではないかと考えます。
 また、シルバー人材センターの場合に限らず、団塊の世代の意欲や能力を活用するための工夫と対応が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○松本雇用就業部長 お話しのとおり、団塊の世代の方々の適性に応じた就業機会の確保は非常に大事でございます。お話しのシルバー人材センターにつきましては、施設管理や屋外作業などの仕事の提供が多い現状にあるため、シルバー人材センターから事業提案を募りまして、新たな都の補助制度の導入などを通じて、事務系職種の拡大などの意欲的な取り組みを支援しているところでございます。
 今後とも、しごとセンター事業の拡充などにより、団塊の世代の豊富な知識や経験の活用を図るための方策を検討してまいります。

○松下委員 ぜひ団塊の世代の方々の技術や知識、経験を生かすことができるような職域拡大や、各地域の特性やニーズに応じた新たな仕事など、今後も継続して意欲的に取り組みをご支援いただきたいと思います。
 先ほどの松原理事の質問のご答弁で、局長からも、商店街振興の決意の中で、団塊の世代の方々の経験や生きる知恵を地域の商店街再生にも生かすという例を取り上げておりましたが、団塊の世代の方々にご活躍していただくことは、仕事や地域とのかかわりを通じて、生きがいや健康維持など、高齢者の皆様にとっても重要であり、また東京の経済産業振興のためにも大変重要であると思いますので、どうか引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 団塊の世代の状況についても課題は多いですが、さらに若年者の状況にも困難な問題があると思いますので、続いて若年者の雇用就業問題についてお伺いしたいと思います。
 若年者を取り巻く状況は厳しく、正社員になりたいのになることができずに、フリーターという不安定な立場で仕事についていたり、学ぶことも働くこともせずにいる状態、これは最近ではニートという言葉で呼ばれておりますが、どちらも実態の把握が非常に難しく、フリーターに至っては、厚生労働省と内閣府でデータに違いもあり、全国で二百万人とも四百万人ともいわれております。少子高齢化が進む中で不安定な職についている若者や、実際、職についていない若者が、将来の計画や展望を描くことは非常に困難であり、少子化対策の観点からも、若年者就業支援は重要であると思います。
 そこで、まず、フリーターと正社員の平均的な年収をお伺いしたいと思います。

○松本雇用就業部長 本年六月に発表されました労働政策研究・研修機構の報告によりますと、三十四歳以下の若年男性雇用者における比較で申し上げますと、正社員の年収が約三百十八万円であるのに対しまして、フリーターは約百三十一万円となってございます。

○松下委員 このように、フリーターの年収は正社員に比べてかなり低く、ニートに至っては、大半は収入がなく、親に依存している状態であるといわれております。
 今は年収の質問のご答弁でありましたが、生涯賃金に至っては莫大な金額の差となるなど、民間シンクタンクのデータも幾つかございます。また、一般的に、一たびフリーターやニートになると、そこから抜け出すのが難しいという話も多々聞きます。
 このようなデータや現実を目の当たりにしますと、若者が将来に希望を持つことができず、なかなか結婚したくてもできないというのも当然なことなのではないかというふうに思います。
 こうした若年者を生まないためには、高校生や大学生にしっかりと就職に向けた指導をすることが重要であると私は考えます。今、実際、就職活動の中では、エントリーシートというものを記入するかと思いますが、その記入方法や面接指導、ビジネスマナーなどを教えることで、学生が気づき、考え、行動できるようになるなど、失業の予防にもなるのではないかと思います。
 こういった意味からも、学校や教育任せにすることなく、産業労働局としても学校と連携した就職支援策を実施すべきであると思いますので、学校との連携の現在の取り組み状況についてお伺いしたいと思います。

○松本雇用就業部長 産業労働局におきましては、しごとセンターにおきまして、高校生や短大、大学、専修学校等の学生を対象として、働く上で必要な心構えや労働に関する知識、就職活動のノウハウなどを内容とするセミナーを各学校等と連携して実施しております。
 また、進路指導を行う指導者向けに、若年雇用の現状や企業動向、求められる人材像等を内容としてセミナーを実施しているほか、都立高校で実施している東京版デュアルシステムに協力するなど、教育分野と連携を図ってきております。
 今後とも、教育委員会等各局と積極的に連携しつつ、若年者就業支援を進めてまいります。

○松下委員 今のご答弁によりますと、学校や大学とも一定の協力、連携を行っているように思われますが、まだまだ限られたもののようにも思われます。職業生活に入る前の学生や生徒の仕事観や職業意識を涵養、醸成して気づきの場を与えることは、フリーター、ニートになることを防止するために大変重要であり、そのためにも、もっと学校との連携を緊密にすべきであると考えます。
 これからの一層の取り組みの強化を期待いたしまして、私の質問はこれで終わりたいと思います。

○鈴木委員 では、私の方から何点か、かいつまんで、与えられた時間の中で質問をさせていただきたいと存じます。
 先ほど松原理事から既に質問が先に出ていましたので、屋上屋を重ねることはいたしませんが、昨今の中小企業の金融支援策であります。
 これをなぜ最初にやるかといいますと、ちょうど我が党も十一日に中小企業支援策、そしてまたアスベスト対策について要請をいたしました。その日ちょうど、中小企業の関係の団体、年末恒例の予算要望に多くの団体の方々がお見えになられていた、ちょうどグッドタイミングを選んで、私どもやったわけでございます。その中で象徴的なことは、東京建物解体協会の方が、局長に行く前にちょうどお見えになっていたんです。ですから、ちょうどそのときの生の話を私たちはぶつけさせていただき、局長もよくご理解をいただき、先ほど松原理事へのご答弁の中で、東京都としてきちっと素早く、年末のさまざまな金融面からの中小企業支援策をやっていただいたことを私は心からお礼を申し上げると同時に、来られた各種団体の方々にきちっとそのことはお伝えさせていただいた。これはやっぱり政治だと思います。ツーウエーですよね、ワンウエーじゃありません。そういうことで感謝申し上げたいと思います。
 特にこの支援策、先ほどご答弁の中に、これは五十四万社、十万件プラスアルファになるだろうと予測値を出しておりますから、がっちりやっていただきたいと思います。
 ただ一点だけ聞いておきたいのは、制度はつくった、しかし、魂を入れなければなりませんよね。この支援策をどうやってPRしていくのか、都民また関係の皆さんに周知徹底方をどうしていくのか、具体的にお答えをいただきたいことを、まず第一点お願いしたいと思います。

○塚田金融部長 今回の金融支援策の実効性を高める上で、中小企業への十分な周知は大変重要な課題であると認識しております。
 このため、まず、今回の金融支援策につきまして迅速なPRを行うため、東京都のホームページに掲載いたしました。
 また、来週二十五日、二十六日に、東京ビッグサイトで開催いたします産業交流展二〇〇五におきまして金融ブースを出展いたしますとともに、中小企業団体を個別訪問し、会員企業等への周知、PRを働きかけてまいります。
 さらに、チラシを作成いたしまして、金融機関等、中小企業の目に触れやすい場所に配置をいたします。
 これらとあわせまして、東京都中小企業振興公社等に設置した原油価格等の高騰に係る特別相談窓口や、今後設置するアスベスト対策融資相談窓口を活用いたしまして、今回の金融支援策の利用を促進してまいります。

○鈴木委員 ぜひ周知徹底方をよろしくお願いしたいと思います。原油の高騰等、またアスベスト問題等々によって塗炭の苦しみに置かれている中小小規模企業者、我々都議会議員としても、それはいろいろな相談を受けますから、こういうものがあります、できました、ぜひお使いくださいという、そういうことは、車の両輪でありますから、我々もきちっとやっていくことはお約束申し上げながら、ぜひ適切にやっていただきたい。
 と同時に、東京信用保証協会の方にもきちっと、アスベスト対策の相談窓口なんかも恐らくつくると思うんですけれども、ぜひこれは尽力していただきたいと、私は要望しておきたいと思うのであります。
 この問題は先ほどもやっておりましたから、以上で終わりますが、次に、新銀行東京の問題について、若干、私もううんと思うようなことがちょっとあったものですから、何点かお伺いをしておきたいと思うんです。
 これは発足の意義などいう必要はありません、もう動き出していますから。ただ、この中で、八月に、たしか新銀行東京から中期経営目標が発表になりました。この問題が、ううん、何でだろうと私も思ったんですけれども、中期経営目標の策定の趣旨、またその位置づけについて、改めて伺っておきたいと思います。

○森金融監理担当部長 平成十六年の二月に都が新銀行マスタープランを策定してから一年半が経過しており、その間の経済金融情勢、競争条件等の変動要因などを踏まえた上でマスタープランの理念を具体的に実現していくため、新銀行東京として中期経営目標を改めて策定したものでございます。
 本目標は、マスタープランの経営理念を踏まえ、基本的にマスタープランを受け継ぐものとして、平成十七年度から十九年度の三カ年における新銀行東京の経営方針、財務目標、事業目標を取りまとめたものでございます。

○鈴木委員 趣旨はよくわかったんですけれども、私はこれを見たときに、だれしも感ずることなんですけれども、下方修正したんじゃないのかと思わざるを得ない側面を持たざるを得ないんですね。その辺についてきちっと伺っておきたいんです。

○森金融監理担当部長 マスタープラン作成後、大手銀行を中心とする金融機関の体力及びリスク負担能力が回復し、各行とも中小企業向け融資の拡大のため体制を強化し、とりわけ無担保融資の拡大を図っております。新銀行東京では、こうした状況を踏まえまして、中小企業向け融資保証に特に力を注ぐこととし、平成十九年度融資保証全体の残高につきましては、ご指摘のとおり、マスタープランに比べて約一千九百億円減少しましたが、この銀行の業務の機軸でございます中小企業向け融資保証残高については、マスタープランとほぼ同規模の約六千億円を目標としております。
 また、預金につきましては、ペイオフ解禁に伴う大きな資金移動がなかったこと、あるいは融資保証の目標の変更等を踏まえまして、効率的な経営を行う観点から、約二千八百億円の減少としてございます。

○鈴木委員 説明を聞けば、むべなるかなと思うんですけれども、中期経営目標における平成十九年度融資保証残高は、マスタープランに比べてもやはり約一千九百億円少ない約七千四百億円、預金残高についても、マスタープランに比べて約二千八百億円少ない九千四百億円という、そういう数字が出てきたものですから、下方修正したんじゃないですかと、私はあえて聞いたわけでございます。
 その中に、今ご答弁あったとおり、中小企業への融資目標六千億円ですか、これについては、何ら目標設定値は変えていませんというお答えをいただいたものですから、了としなければいけないと私は思いますけれども、さりとて、やはりこの目標についてはきちっとやっていただきたいと思います。みんな見ているわけでありますから、やはり懸念の材料については、私たちもしっかりと質問をさせていただきたいと思っておりますがゆえに、今、質問をさせていただいたわけであります。
 先ほど、資料にもありましたけれども、中小企業への融資、上期ですか、これでもやはりポートフォリオ型融資は、所期のとおりずっと流れていますよね。ただ、その中の、あとはもう一つ、マスタープラン、それから、いろいろなところにありますけれども、シンジケート型融資、それから、技術力・将来性重視型融資だとか、そういう面がいま一歩思うように進んでいないという、そういう裏データを私は読みこなしていますけれども、恐らく間違いではないと思いますけれども、そういう中にあって、やはりもう一歩、新銀行、努力をしなければいけないのかと思わなければならない側面も、私自身今持っております。当然、中小企業の融資のあり方、協調融資の形にしても、ほかの金融機関にしていれば、それまでする必要はない、単独行でやった方が今はいいんだという、そういう資金の余力がありますから、それもわからないでもないんですけれども、やはりそういう中にあって、これから新銀行をもっともっと強化していくために、新しいメニュー、商品をこれからもそろえていかないといけないのではないかと私は思っています。
 そういう側面から、第一回定例会で、我が党の石井議員が代表質問の中でこのDIPファイナンスについての質問をしたのも、そういう思いがあったればこそだと私は思っております。思いますよ。ですから、この動きについても、当時の議事録を、前向きなご答弁がその中に散りばめられていたご答弁を今読ませていただいておりますけれども、現在のこういうものもひっくるめた進行状況は、果たしてどういう進み具合なのかを具体的にちょっとお答えいただければと思います。

○森金融監理担当部長 DIPファイナンスでございますが、DIPファイナンスは、民事再生法等の手続に入った企業に対する融資でございまして、法的手続により再生を目指す企業を支援する上で大変有効な手段の一つでございます。
 新銀行東京では、社内の規程類の整備を終え、具体的な案件が出てくれば直ちに検討できると聞いております。

○鈴木委員 答弁はよくわかるんですけれども、いろいろな条件が付される、なかなか融資が成立をしないという話も私もよく聞いております。だからシンジケート型とかそういうのもなかなかできないというのもよくわかるんですけれども、今質問したのは、やはり企業を再生するための、我々がよく企業を再生させろということもありますけれども、そういう面で非常に有意義な制度の一つだと私は思うんですね。中小企業支援のための目的を持った新銀行東京という立場からすれば、こうした手法を大いに活用して、企業再生を積極的にサポートしてほしい、私はそう願わずにはおられません。そのことを新銀行当局にも訴えていただきたいし、ぜひ積極的に取り組んでほしいと私は思います。
 先ほど申し上げたとおり、いろいろなメニューを取りそろえながら、顧客を、また中小企業の支援策としてぜひ頑張っていただきたいことを、私たちもこれを認めてきた応援団の立場からいうわけでありますから、ぜひお伝えしていただきたいし、また皆様のご助力を期待して、この項の質問を終わらせていただきたいと思います。
 次に、三番目でありますけれども、先ほども松原理事の一番エンドの要望の中にもありました産技研の問題について、私なりに分析をしながら、また、私も現場を、西が丘を視察したという立場からご質問をしたいと思います。調査なくして発言なしでありますから、現場を見て、率直な感想を含めながらご質問をしたいと思います。
 確かに古いですよね。古い。ねえ、松原理事、古いよね。たまったものじゃない。だって臨海にも国の施設の立派なものができたじゃないですか。あれを見ると、一体どうなっているんですかと。産業技術総合研究所臨海副都心センターなんていうのが国際研究交流大学村の中にどんとできているわけですよね。それを比較相対すると、大変申しわけないんですけれども、激励の意味という感じでぜひ局長受け取っていただきたい、皆さん受け取っていただきたいんでございます。そういう立場から質問をさせていただきたいんです。
 これについての目的と機能等については、現地の優秀な所長からも既にやりとりをしながら、懇談の機会で承っておりますので、いろいろな形でもう聞いておりますから、これはお答えをいただくまでもありません。
 第一点目は、あそこの所長さんは日立から来られた優秀な所長さんでありました。やる気のある所長さんでありました。私の率直な感想であります。そういう所長さんを東京都が引っこ抜いたということを私は高く評価したいと思います。よくぞ来てくれたと思いますよ、高い給料をもらっていた方が。よく着任なさいましたねと、所長さんにもエールを送らせていただいたんですけれども、ホームページを検索すると、所長のごあいさつの文章がきちっと七項目か八項目載っていましたですね。立派な所長さんであるということが議会の中でも出たということをぜひ伝えていただきたいと私は思います。
 そこで、所長さんいわく、改革にも力を入れてきたということでありますけれども、突っ込んだ話はできなかったんですけれども、具体的にどういう形で改革を行ってきたんでしょうか、その辺を具体的にお答えいただきたいと思います。

○中井商工部長 産業技術研究所では、平成十四年度に民間から所長を招聘し、事業分野の再編統合を行うなど、企業ニーズにより適切に対応できる事業体制を整え、技術支援の質的、量的向上を図ってまいりました。
 具体的には、今後成長が期待されるナノテク、IT、エレクトロニクス、デザイン、環境、少子高齢福祉、バイオ関連といった分野へ対応技術をシフトさせていくこと、二つ目といたしまして、産学公連携、企業との共同開発研究を強化し、研究テーマ数を以前の一・五倍に伸ばすとともに、外部資金の導入も積極的に行うなどの改革を実施してきております。

○鈴木委員 お答えありがとうございます。今、二番目の部長の答えの中に、産学公連携がありましたね。研究テーマを一・五倍に伸ばすという、数字的にお答えをいただきまして、私はすばらしいと思います。中小企業が技術開発を行う上で、大学、そしてまた各試験研究機関を活用することは、大変大事なことだとだれしもが思います。
 それでは、どのようにこの産学公連携の強化を図られてきたのか、もう少し具体的にお答えをいただければありがたいと思います。

○中井商工部長 産業技術研究所には五名の産学公連携コーディネーターを配置し、利用企業のニーズに応じて大学等とのマッチングを図っております。
 また、都内の各大学、企業と連携しながら、地域新生コンソーシアム研究開発事業など、国等の外部資金を獲得するための産学公共同研究事業に積極的に応募しております。
 さらに、首都大学東京とは、連携大学院による客員教授の派遣や実習生の受け入れなどを行っております。
 今後とも、来年度に開設する産業技術大学院大学との新たな連携を図るなど、積極的に産学公連携を進めてまいる所存でございます。

○鈴木委員 ぜひ積極的に進められていくべきだと、私も同感であります。
 そして、今、具体的にかくかくといろいろご答弁なされましたけれども、じゃ、その成果として、最近の産技研の相談、依頼試験等の実績がどのように推移をしてきたのか、これも大事な視点だと私は思います。伺います。

○中井商工部長 産業技術研究所の技術相談、依頼試験、開放機器などの利用実績については、年々伸びてきております。技術相談は、十三年度の三万八千件が十六年度は四万八千件と二六%の伸び、依頼試験は、十三年度の五万六千件が十六年度は六万六千件と一八%の伸び、機器開放は、十三年度の七千六百件が十六年度は一万一千件と四五%の伸びとなっております。

○鈴木委員 大変よろしいですよね。古い建物でありながら、中は充実しているんだということだと私は思います。立派にやっておられるなと。もしこれがものすごく違った形で、最後にいうんですけれども、新しい時代の先端のあれだったらもっと伸びるんだろうねと、こう願望を持ちながら、次の質問に入るんですけれども、局長、よろしいですか。
 じゃ、この実績が都内の中小企業の振興に具体的にどのような効果をもたらしているのか、こういう具体的な試算の数字があれば、なおさら我々も理解しやすいわけです。ありますでしょうか。

○中井商工部長 産業技術研究所が利用企業に対して毎年実施しておりますアンケート調査の中に、企業が当研究所を利用することによって得たメリットを金額換算して回答してもらう設問があります。その結果を創出価値と見てこれを総計してみますと、十六年度一年で二百二十五億円となります。これは、当研究所の人件費を含んだ総事業費約三十五億円の六・三倍となります。

○鈴木委員 すばらしいデータが出ているじゃありませんかね。人件費を含んだ総事業費三十五億円に対して約六・三倍、いわゆるもうけだよね、都内の、二百二十五億円という経済波及効果があったという、そういうことを今お答えになったということは、やはり私はよくぞやっているなと評価をさせていただきたいと思うのであります。
 でも、こういうデータがあるからといって、それだけに甘んじてはいけないと思います。もっともっと強化をして、支援のあり方を強化していくための優秀な人材、それから、企業ニーズをどう受けながらその設備機器を考えていくか、そしてまた、あの所長のような人材をどうこの産技研の中に入れていくかということが、やはり課題になってくるものと思います。
 その辺について、今後の人材の確保、それから産技研が抱える課題を、この際まとめてお答えいただきたいと思います。

○中井商工部長 産業技術研究所が抱える課題についてでございますが、まず、人材に関する課題といたしましては、五十代の研究員が五割近くを占め、四十代以下の研究員が不足するなど、研究員の高齢化とアンバランスな年齢構成の問題や、ナノテクやITなど技術革新に即応した新分野の人材確保の困難さなどが挙げられます。

○鈴木委員 今お答えになったとおり、五十代の研究員が五割を占めると。先ほど団塊の世代、団塊の世代というのを私も痛いほど身につまされて聞いていたんです、我々もその年代でありますものですから。確かに、五十代の研究員が五割、やっぱりこれは考えざるを得ませんですね。これのフォローの仕方等々、やはり私は難しさがあるのかと思いますけれども、これについてやはりがっちりと対応していかなければ、乗り切ることはできないのかなと私は思っています。
 今後の具体的な取り組む方針を、この際またお聞かせいただきたいと思います。

○中井商工部長 年齢構成のアンバランスを是正し、技術革新に対応した人材を確保していくためには、民間の経験豊富な外部人材を計画的に採用していくことが重要であります。そのため、独立行政法人化を契機に、任期つきなど多様な採用形態を活用するとともに、企業や大学との積極的な人事交流も図っていきたいと考えております。

○鈴木委員 積極的な人事交流を図っていきたいと今重要なお答えをいただきました。ぜひやっていただきたいと思います。
 時間の関係で、最後に局長に、今、私、産技研に集約をしてこういう質問をさせていただきました。先ほど松原理事が多摩の方の問題を、これは一体連動、密接不可分の問題だと私は思います。やはりものづくりを支える基盤でありますから、それをどう東京がフォローしていくか、中には、東京のこの施設が古いものですから、他県の試験場に持っていく、そういう企業もあるやに私は仄聞しています。もったいないと思いますね。東京にそういう測定の機械がある、また、そういういろいろなものをフォローする場があれば来てくださるものを、各県に全部あるでしょう、試験機関が。そこへ行ってしまうのも、やはりもったいない限りだと思います。
 話は飛ぶんですけれども、私が今、御局の方にお願いして東京マイスターという制度をつくってもらった。これも本当にものづくりの場で喜んでいるわけです。あの称号をもらうということ、さらに頑張ろうとして今やっています。それは確かに賞状一枚かもしれませんけれども、ものづくりを支えていくという上で地域の中でどれほど激励になるか、そのことを私は高く評価をし、また、その制度をつくっていただいた東京都に逆にお礼を申し上げなければなりません。
 そういうことを踏まえながら、最後に局長にお伺いするんですけれども、きょうはこの産技研という一つの課題を私はあえて取り上げさせていただきましたが、その課題を、今までの論議を聞いて、私は、この際思い切って新しい二十一世紀型の東京の産業を下支えする拠点を新しく考えていく、きょうはそういう論議の場にしたいと思ったんです。お答えいただきたいと思います。

○成田産業労働局長 ただいま鈴木理事から、多摩のみならず、都内を含めた東京全体の産業支援システムの構築の必要性、急迫性をご質問いただきました。ご案内のように、都内の中小企業、中国を初めとするアジア諸国の追い上げを受けておりまして、そういった中で技術力の強化が喫緊の課題となっております。そうした中にありまして、産業技術研究所の果たす役割が今日ますます大きくなってきていると思います。
 今後の産業技術研究所、これまでと今後の取り組みについては、ただいまのご質疑の中で明らかにさせていただいたわけでございますけれども、今後とも世界に通用する品質証明書の発行であるとか、あるいは最先端機器を活用した開発支援など、そういう新しい取り組みを行っていきたいと思いますし、その際、先ほど理事お話ございました産学公の連携につきましても、首都大学東京あるいは産業技術大学院大学のみならず、都内の多くの大学、さらにまた、つくばエクスプレスの開通等によりまして筑波大学との距離が縮まっております。そういった首都圏等々をにらんだ、より広範な産学公の連携も、この産業技術研究所において取り組んでいきたいと思います。
 ただ、その場合、いかんせん、先ほどの松原理事あるいは鈴木理事の方からご指摘がございましたように、現在の庁舎、機器等々は、やはりもう三十年を超えて三十五年近くということで、非常に老朽化が進んでいるわけでございます。こうした施設、機器の整備も、先ほどのソフトとあわせて同時に取り組んでいかなくては、この産業支援システムの再構築、新しい時代に即応した取り組みとはいえないのではないかと思っております。
 産業技術研究所に対する熱き期待、先生方のみならず都民の多くの方から寄せられておりますそういった熱き期待にこたえられるように、局を挙げて取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

○鈴木委員 ご答弁ありがとうございます。だから、局長、この際、これは独立行政法人ですけれども、この論議がさきの定例会でありましたし、また、次回の定例会でいろいろなことが出るのでしょうけれども、やはり東京都として根っこをしっかりと、富士山だって、あの大地の太い裾野があって初めてああいう姿があるわけでありますから、その根っこを盤石なものたらしめていく、ハード、ソフト両面から、やはりきっちりとしたものをこの際取り組んでいくという、その前に、局内にも検討委員会的なものをやはり設置していただきたいことを要請して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○小竹委員 私は、最初に原油高騰の問題についてお伺いしたいと思います。
 第三回定例都議会で我が党の代表質問で原油高騰問題について取り上げましたけれども、都民生活と中小企業に与える深刻な影響という点では、ますますそれが進行しているというふうに感じています。東京都が都民の暮らしと営業を守る先頭に立つことを求めてきたところですけれども、今後一層、特に中小業者からは、価格に転嫁できない、そしてもう限界だという声が広がっていますので、その点からぜひ前向きにお答えをいただきたいと思います。
 最初に、定例会での産労局長の答弁の中に、原材料の高騰の影響に関する調査や都の中小企業振興公社の巡回相談などを通じて今の影響について把握をしているというお答えだったわけですが、具体的に東京の中小企業への影響をどのような状況にあるというふうに考えておられるのか、まず最初にお伺いいたします。

○中井商工部長 原油価格等高騰に伴う中小企業への影響については、本年七月の原材料価格高騰の影響に関する調査や、東京都中小企業振興公社の巡回相談などを通じて把握してございます。
 都の調査によると、原油の価格上昇による経営への影響については、約八〇%の企業が悪影響があるという回答であり、また、鋼材価格の高騰の影響についても、約六〇%の企業が悪影響があるという結果になってございます。
 このように、個々の企業によって程度の差はございますが、広い範囲で影響が認められると考えてございます。

○小竹委員 産業労働局は、先ほどからもお話がありましたけれども、高騰による特別相談窓口を局と中小企業振興公社などに設置されているわけですけれども、そこにどのぐらい相談が寄せられているか、特徴的なものも含めてお答えをいただきたいと思います。

○塚田金融部長 原油価格等の高騰に係る特別相談窓口につきましては、通常の相談窓口に併設されておりまして、相談内容も、原油高とそれ以外の通常の経営相談と明確に区分することは困難でございます。このため、融資相談の実績について申し上げますと、特別相談窓口を設置した九月の相談件数は、通常相談と合わせまして、前年同月に比べ約一割の増加となっております。

○小竹委員 相談件数が一割九月はふえているという、その根底には原油の高騰なども大きく影響しているというふうに思うんですけれども、やはり今、都内の中小企業、まちで聞いていても、本当に深刻なんですね。なかなか都の方にまで相談に出向くというのは大変なことではないかというふうに思うんですけれども、今、本当に中小企業に原油の高騰が物すごい影響を与えるというふうな認識を都としてきちんとお持ちで、その対応を考えておられるのかどうか、もう一度その認識についてお伺いしたいと思うんですけれども、いかがですか。

○中井商工部長 先ほども申し上げましたとおり、私ども並びに公社の調査で幅広い影響が出ているということについては、私ども認識しているところでございます。また、それがために金融関係並びに公社における特別相談窓口も設置し、十分な対応がとれるよう対処しているところでございます。

○小竹委員 対応していらっしゃることは評価をするんですけれども、やはり本当に町場の中小零細の皆さんが物すごい苦労をしているという点を、都の産業をあずかる産労局として、やはり事業を進めていく大きなポイントにしていただきたいというふうに思います。今度の原油価格の高騰が、一方で中小企業には価格にはね返るような形での影響を出しながら、その一方では、石油の元請会社の方は利益を得ている、ひとり勝ちといわれるような利益を得ているという点でも、東京都を挙げた取り組みが今私は求められているんじゃないかというふうに思っています。
 夏も、私、まちでいろいろ聞いて歩いたんですけども、最近も回って聞くと、やはり夏の時点よりもっと深刻になっているなというのを実感しています。ガソリンスタンドでは、今でもじわじわ上がってきている、だけど、今までは何とかお願いをして価格に転嫁をしてきたんだけれども、もうこれ以上はできないと、現実に、上げたためにお客さんが安いところへ行ってしまうという状況の中で、売り上げが物すごく落ちてしまっているというふうな悲鳴が上がっています。
 また、トラック運送をしておられる方なんですけれども、組合で一括して購入しているから、まちのスタンドで買うより値上げ幅は半分ぐらいに抑えられているんだけれども、やっぱりちょっと遠いところへ行くと、月一台、運賃として六万数千円の運賃になってしまって、それをお客さんの方に負担してもらうわけにはいかないということで、これからの営業をどうしていこうかという悩みも出されていますし、クリーニング関係のところでは、夏伺ったときは、まだ在庫があるから何とかなるよとおっしゃっていた方々も、もう在庫が切れて値段が大幅に上がってきているから、このまま営業が続けていけるだろうかというのが、各お店とも共通して出されている。特にクリーニング関係は、燃料で灯油を使っている方もいらっしゃいますし、クリーニングのドライの溶剤は、夏前から大幅に上がっているというふうな状況で、やっぱり石油関係が、クリーニングをやる上では影響が大きいというふうに訴えておられます。
 特にクリーニング業界は、それこそ低廉な価格での競争ということになってきて、値段が安くて利幅がないのにこういう状況なんで、もう原価には転嫁できないという、商売がもう続けていけなくなってきているところがたくさん出ているというふうにも聞いています。そういう点では、中小企業に深刻な影響を与えて年の瀬を迎えるという点では、一層深刻さが増していくんじゃないかというふうに思うんです。
 そういう中で、第三回定例都議会での共産党の質問の中で、超低金利の原油高騰対策の融資をつくるべきだという主張をしてきたわけですけれども、昨日、プレス発表がありました。そういう点では、年末融資に向けて前進が図られたかなというふうには思うんですけれども、既に神奈川県では、原油等の原材料高騰に対して、バックアップ融資ということで、十月一日から実施をされています。実績についても伺ったんですけれども、九月の下旬から相談が八十件以上寄せられているという点では、利用が多いのではないかというふうにはおっしゃっていましたけれども、まだ集約されていないという点では、結果はわからないんですが、そういうところに学んでいく必要があるかなというふうに思っています。
 原油高騰に苦しんでいる中小業者の融資という点で、昨日発表された融資対策については先ほどお答えがありましたので、対象を拡大するという点では、私は一定の前進は認めたいというふうに思いますし、これはこれとして枠を拡大して、利用できる方々、先ほど十万件ぐらいというふうにおっしゃっておられましたけれども、拡大されるという点では重要なことだというふうに思うんですね。
 しかし、今の現実の問題を考えますと、町場の中小企業の皆さんは、この長引く不況と景気が低迷しているというもとで、もう既に制度融資が借りられない、目いっぱい借りて頑張っている方々が多いんですね。こういう方々が今回の制度が利用できるかということになると、私はもう利用できない状況にあるんじゃないかというふうに思っています。
 私、この間、先ほど申し上げた聞き取りの中でも、融資制度はぜひつくってほしい、しかし、やっぱり返していかなきゃならないんだから、本当に低利のものにしてもらわなかったら借りられない、それから、不況がずっと長引いているから、もう目いっぱい借りているんで、別枠にしてもらわないと借りられないという声や、また保証協会になかなか保証してもらえないというふうなことでの切実な問題が出されています。
 そういう点で見ますと、今回の融資制度は、金利が一・九から二・五という枠ですけれども、確かに一般のあれから比べれば多少安いけれども、もっと低利のものにしていくという努力が必要なんじゃないかというふうに思うんですね。近県の埼玉と、それから大阪などにも聞いたんですけれども、いずれも利子補給をやって、一・二とか一・三ぐらいに引き下げているんですね。それから、預託をふやしてそういう安い金利にしているというふうな状況が出されているんですけれども、この点について東京都は検討してやってきたのかどうかという点、そして、今後そういう方向での検討を考えているのかどうかという点、お伺いします。

○塚田金融部長 何点かご質問がございましたので、区分してご説明させていただきます。
 東京都の制度融資の改革は、毎年、例えば使いやすく、わかりやすいメニューに改善するなど改良を続けておりまして、平成十五年度に二十八あったメニューを、昨年度十七、ことしは十六ということで、わかりやすく使いやすいメニューにするなど、不断の努力を続けております。
 もう一点、より有利な、低利の利率でのお話がございました。そちらでございますけれども、制度融資により中小企業の資金繰りの円滑化を図りますためには、金利水準だけではなく、より多くの融資限度額の設定や金融機関による迅速な融資を可能とする工夫も必要と考えております。
 このため、低利の政策金利メニューとともに、都におきましては、金融機関が取り組みやすい金融機関所定利率によるクイック融資のメニューを設けるなど、中小企業の迅速な資金調達を支援しておるところでございます。

○小竹委員 貸していただくのに迅速な対応というのは、それは重要なことだというふうに私思うんですけれども、やはり今の中小零細の人たちが頑張っているという状況で、しかもこれだけ長期にわたる不況のもとで、必死で頑張っているわけですよね。そういう方々に手を差し伸べていくという点で考えたときに、やはり低利なものをどう拡大していくのかというのが、非常に私、重要だというふうに思うんですね。
 この間、先ほどの資料を見させていただいても、中小企業制度融資、確かに整理されて、わかりやすくしたということはわかるんですけれども、預託額についていうと、総体で一千億減っているわけですよね。そういう点で見ると、今まで政策金利という形で低金利のものが減ってきているんですよね。やっぱり市中金利の方になっていっているという点でも、東京都のこういう制度融資、今の不況下の中での制度融資のあり方そのものがやはり問われているんじゃないかというふうに思っています。
 そういう面から見て、大阪なんかは預託金額をふやして、そして、できるだけ低利のものにさせるという努力をしているというふうにおっしゃっていました。そういう点をやはり東京都としても本当に学んでやっていく必要があるんじゃないかというふうに思いますので、この点については今後の問題として、やはり今借りている方々が借りやすくしていくという点でも、金利を下げていくというのは非常に重要だというふうに思いますので、ぜひ利子補給も含めて検討していただきたいというふうに、これは要望しておきます。
 今、原油高騰は、原油が高騰したということだけにとどまらない中小企業への影響というのが広がっているというふうに思っています。冬場にかけての影響が本格化していく中で、やはり東京都の対応策が求められているというふうに思うんですけれども、運送業の方に伺ったところでは、やっぱりNOx法との関連で車を買いかえなければならない、買いかえないと、現在使っている車がもう使えなくなるという事態を前にして、この原油高騰ということでは、本当に営業を続けていこうかどうしようかという迷いが、同じ仲間の中にたくさんあるということなんですね。まあ、廃業してしまえば、その方が自分は楽になる、しかし、借金を抱えている以上、廃業もできないという点での悩みを抱えておられるというふうな方が、自分もそうだけれども、周りにたくさんいるというふうにおっしゃっているんですね。
 この影響というのは、やっぱり業種別に影響はかなり違っているというふうに思うものですから、そういう点での中小企業に与える業種別の影響についての実態調査を私はすべきではないかというふうに思うんですが、その点についていかがでしょうか。

○中井商工部長 業種別の実態調査につきましては、さきに実施いたしました都の調査、また公社の巡回相談においても、それぞれ業種別に実情を把握しているところでございます。
 今後も、公社の巡回相談を通じまして、実態を把握していく予定としてございます。

○小竹委員 従来のやり方でというお答えですけれども、相当広範囲に大きな影響を与えているという点では、やはり産業労働局が東京の中小企業を守るという立場で、本当に東京都を挙げてこの問題に取り組んでいく必要が、都民の暮らしとの関係でもあるというふうに思うんですけれども、中小企業の経営を守るという産業労働局として、やはりイニシアを持って対策を立てていく、その点では、先ほど申し上げた実態調査も、そして、もっと低い金利で借りやすくすることや、従来の融資とは別の形での、今の業者の困窮、大変な状況を救っていくという点でも、ぜひそういう点での前向きな検討を強く要望して、この質問を終わります。
 引き続いて、技能検定に関してお伺いしたいと思います。
 十月十二日、業界の皆さんの長い願いであった技能検定試験場が府中技術専門校に完成して、私も本当によかった、見させていただいてよかったというふうに思いました。最初に業界の方々が請願を出されたときに、関係者の方からお話を伺って、その必要性を私は実感しながら委員会で質疑をさせていただいたことを思い出して、感慨深いものがあったんですけれども、本当に今のこういう状況、ものづくりを支援していくという状況の中で、技能検定試験というのは非常に重要だなと私自身思っているんですが、その目的や、今、行われている検定試験の職種について、どういうものになっているのか、改めてお伺いしたいと思います。

○松本雇用就業部長 技能検定は、一定の基準により働く人々の技能を評価する国家検定制度でございます。働く人たちの技能習得の意欲を増進させるとともに、技能に対する社会一般の評価を高めることにより、技能水準や技能者の地位向上を図ることを目的としてございます。
 都が実施しております検定職種につきましては、平成十六年度において百十二職種でございます。

○小竹委員 百十二職種にわたって技能検定が行われているわけですけれども、中小企業を支え、その技術力を高めるという点でも大きな役割を果たしているのがこの制度ではないかというふうに思っています。東京の産業基盤を維持強化するという点でも大切な事業だというふうに思っているわけですけれども、そういう点では、この試験の充実を図っていくということ、それから、広く広めていくということが重要だというふうに思います。
 最近の技能検定試験、どのぐらい受検されておられるのか、そして、現在何人ぐらいの受検者がおられるのか、ここ数年の状況についてお答えください。

○松本雇用就業部長 それでは、過去三年の申込者の推移をご説明いたします。
 平成十四年度、学科試験につきましては九千五百七十九名、実技試験は九千四百六十五名、平成十五年度は、学科試験九千五百十九名、実技試験九千四百名、平成十六年度、学科試験一万九百六名、実技試験一万七百十二名となってございます。

○小竹委員 随分受検者がふえたという点では、私、すごいなというふうに思っています。業種の数はそんなに大きくは変わっていない--先ほど、ことしは百十二といわれましたけれども、業種そのものはそんなに大きく変わっていないというふうに理解していいんですか。

○松本雇用就業部長 大きくは、業種につきましては変わってございません。

○小竹委員 本当に受検者が一万人を超えるというのは、すごいことだなというふうに思いますけれども、この技能検定試験は、国と都の補助金や受検料で成り立っているというふうに聞いているんですけれども、受検料についてはどういうふうに推移しているのか、お答えください。

○松本雇用就業部長 受検料につきましては、学科試験の手数料は三千百円、実技試験につきましては一万五千七百円、これは一人当たりでございますけれども、いただいてございます。
 都総額で申し上げますと、平成十四年度約一億五千三百万円、平成十五年度は約一億五千二百万円、平成十六年度は約一億七千八百万円となってございまして、受検者の数が増加するに伴いまして、手数料もふえてございます。

○小竹委員 受検料は今伺ったんですけれども、それに対して、国や都の補助金がどういうふうになっているのか、お答えください。

○松本雇用就業部長 東京都は、職業能力開発促進法第四十六条に基づきまして、東京都能力開発協会に試験の業務を行わせておりまして、試験実施に要する経費から手数料収入を差し引いた額を補助金として支出してございます。
 平成十四年度約六千七百万円、平成十五年度約六千二百万円、平成十六年度は約五千八百万円となってございます。

○小竹委員 受検に要する手数料の収入分、補助金の方が減るという、差し引いた額だから減るということになっているんですけれども、そういう点でいうと、この事業をもっと充実させていくという点で、果たして減らすのがどうなのかというのを私は疑問を持っているんです。メッキ工業組合から毎年要請が我が党にも来ているんですけれども、組合の皆さんが、メッキの技能検定について、特に実技の方が大変なわけですけれども、実技検定については、能開協、職業能力開発協会の方から検定委員六名、そして補佐員六名ということで、十二名の方が任命されて、その方々が検定試験に当たるんだけれども、実際に検定を行うときには、その方々だけでは成り立たないと、実際には八名の一般組合員や十三名の事務職員の方々がお手伝いをするというふうな状況の中で試験が行われていると伺っています。
 その点では、事前の準備も含めて、特にメッキの場合には、薬剤を使って流すのについても、浄化しなければいけないというふうな作業もありますから、そういう点では人的負担が大変なんじゃないかというふうに思うんですけれども、そういうお手伝いがあって成り立っている、こういう状況にあるんだということで、この人件費の負担が非常に業界として大変だから何とかしてほしいというのが要請であったわけですが、私、メッキだけなのかどうかという点がよくわからなかったので、ほかの団体の方々にも伺いましたら、決してそうじゃないと。ほかの業界でも、検定試験の、特に実技の場合には応援がないと試験ができないんだ、こういうふうにおっしゃっておられるんですね。それで、現在は、検定委員と補佐員の方々には能開協の方から手当が出るんだけれども、お手伝いの方々には手当が出ないと。協力していかなければいけないのは十分わかっているけれども、今、それぞれの業界が、組合員さんが減って、本当に維持していくことそのものも大変なんで、やはり何とかしてほしいというのが強いご要望だったんです。私もびっくりしたんですけれども、この検定試験は、業界団体の手弁当でこういうお手伝いの方々はやっていらしたんだという点で見ると、やっぱりそういう支えを支援していく必要があるんじゃないかと私思うんですよね。
 先ほど、業界の皆さんが努力をして受検者をふやして、手数料の収入も上げているんだけれども、逆にその分、補助金の方が減ってしまうという点でいうと、能力開発協会の方でこういう面での充実を図りたいと思っても、予算の枠内でできないということにもなる可能性が大きいのかなというふうに思うんです。そういう点でいうと、東京都がもっとこの分野を重視するという点では、きちんと援助していく必要があるんじゃないかというふうに思っています。そういう点で、ぜひこの面についてのご検討をいただきたいということが一点。
 それからもう一つ、この間、試験場のオープンのときに、私、幾つかの業界の方から、試験のために大きな道具を置かせてもらえないだろうかという、置く場所を確保してほしいというご要望も出されていたんですよね。今どうしていらっしゃるんですかと伺ったら、置き場所がないために民間の倉庫を借りて保管しているんだけれども、ここができたんだから、この近くで確保できるようにぜひ取り組んでほしいというふうなご要望も伺いました。そういう点では、やはり業界の皆さんが、自分たちのものづくりを支える試験検定として守り発展させていきたいというご要望が強いわけですから、ぜひそういう期待にこたえていく必要があるんじゃないかというふうに、私思っています。
 そういう点では、先ほどもいいましたけれども、業界を構成するものづくりの企業がどんどん減っている状況の中で、組合も自分たちの事業をやっていくという点でも大変な状況になっているわけですから、東京都として、ものづくりを支える場として、検定試験をやっておられる皆さんの要望、人件費の問題、それから検定資機材の置き場所の問題などについてぜひ検討していただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○松本雇用就業部長 業界団体の方から保管場所について要望があることは、私も承知をしてございます。ただ、検定場所のオープンスペースの確保あるいは財産管理上の問題が生ずるというような点から、技能検定試験場や専門校内に長期にわたって保管場所を確保することは大変困難であると考えてございます。ただ、業界団体のご要望等、ご意見を把握しながら、今後適切に対処してまいりたいと思います。

○小竹委員 人件費についてはお答えがなかったんですけれども、東京都が支援するという点でも、私は必要なことだというふうに思いますので、置き場所も含めて、やはり東京のものづくりを下から支えていくまず第一歩がこういうものにもなるんじゃないかというふうに思うので、ぜひ充実を図る、そして東京都の補助金もふやして充実が図れるように強く要望して、質問を終わります。

○大塚委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時八分休憩

   午後三時二十分開議

○大塚委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○原田委員 大きく商店街活性化、空き店舗対策について、また障害者の雇用についてお伺いします。
 まず最初に、商店街活性化、空き店舗対策についてですが、最近、商店街においての空き店舗が増加して、住民生活に影響を与えるとともに、商店街全体の魅力と活力を低下させている現状があります。そんな現状を何とか打破しようということで、その空き店舗を活用したさまざまな取り組みが見られるようになってまいりました。
 調布市では、団地の商店街の空き店舗を利用し、学童保育が設置され、商店街全体の活性化にもつながると、地元では期待しているようです。また、多摩市の団地でも、新・元気を出せ商店街事業の支援を受けて、空き店舗を改修し、住民の作品などの発表の場を併設する開業希望者向けのチャレンジショップがこの九月にオープンしました。
 そこで、東京都では、商店街のさまざまな活動を、新・元気を出せ商店街事業で支援していますが、こうした空き店舗事業を初めとする商店街の活性化事業に対する支援の実績と評価についてまずお伺いしたいと思います。

○中井商工部長 今年度の新・元気を出せ商店街事業における活性化事業の申請件数は三百二十三件、お話しの空き店舗事業は三十八件となっており、ともに事業開始以来年々増加しております。
 また、地元町会や学校、NPOなどの地域団体と連携して、防犯・防災、福祉、環境など、地域の課題に住民と取り組む活動も数多く見られるようになりました。
 このようにすぐれた取り組みが増加しているのは、新・元気を出せ商店街事業が商店街にとって使いやすい制度として浸透し、この事業を活用して商店街の活性化につなげようという商店街の意欲や努力が引き出された結果と考えております。

○原田委員 こうした活性化事業の中でも、地域と連携を強化して、地域の課題にこたえようとする地域連携型モデル商店街事業がスタートしましたが、商店街が地域住民やNPOなどの地域団体と連携して、地域おこしやまちづくりに取り組む事業を支援するものとして、地域でもニーズの高い事業になると期待しているところでございます。
 この事業については、松原理事が質問を行ったので省略させていただきますが、これから地域とどのような形で連携していくか、さまざまな試みが展開するというところを期待したいと思います。
 そして、こうした商店街振興事業を支援する新・元気を出せ商店街事業は、地域の商店街や市区町村からどのように評価されているか、このような声を反映して、この事業がまた少しずつよくなっているというようなこともあると思いますが、この点お伺いしたいと思います。

○中井商工部長 新・元気を出せ商店街については、商店街から、イベントが充実した、地域消費者と商店街の関係が深まったなどの改善されたという声が届いております。
 都が昨年度実施した商店街実態調査において、都の補助金を利用したことのある商店街は五一・五%に及び、そのうち九割以上の商店街が成果があったとするなど、活性化に有効な施策として商店街から評価されております。
 また、本年度の交付決定実績でも、五十三区市町村の商店街がこの事業を利用しており、区市町村からは、新・元気を出せ商店街についての事業の継続、拡大を求める要望があるなど、本事業は高く評価されていると考えております。

○原田委員 所管の方もおっしゃっていますし、私自身も、この事業がスタート当初から考えると、随分地域の声を聞きながら進化してきたというような印象を受けるわけなんですけれども、そういう意味では、この活性化事業というのは、本当に地域事情に合った、そして時代に合った事業として、絶えず変貌していくことも求められているのではないかと思っております。
 東京商店街グランプリでは、先進優良事例を表彰して広く都民に紹介する事業として、またこれもスタートしたわけですが、多くの空き店舗があり苦労している自治体や商店街にもいろいろこの事例を紹介し、共有化を図っていくことが今後必要ではないかと考えますが、その点についてお話しください。

○中井商工部長 新・元気を出せ商店街事業の開始以来、商店街のすぐれた取り組みや意欲的な取り組みが数多く見られるようになっており、こうした事例を広く他の商店街に紹介することは、商店街が互いに情報を交換し、切磋琢磨しながら活性化に向けた取り組みを進める上で極めて重要なことであります。
 そこで、東京商店街グランプリの受賞事業に加えて、さまざまな商店街のすぐれた取り組みを事例集に取りまとめ、商店街の関係者に配布するとともに、都のホームページにも掲載して、広く他の商店街に普及していきたいと考えております。

○原田委員 ぜひよろしくお願いします。
 そして、この事業、新・元気を出せ--「新」になったわけですが、元気を出せ商店街事業が長く続いてきた、この事業をそろそろ総括しながら、商店街の支援の新たな切り口が必要なのかというふうにも考えております。
 そこで、商店街の実態を丁寧に調査し、市区町村と連携し、商店街やまちづくりNPOなどのプロジェクトを立ち上げ、事例研究をつくることも一つの有効な手段ではないかと考えていますが、この点についていかがでしょうか。

○中井商工部長 都では商店街実態調査を行い、商店街施策の基礎資料として活用するとともに、商店街や区市町村に情報を提供しております。
 また、平成十五年度に開始した進め若手商人育成事業の中で、若手商人研究会を実施し、地域ごとに商店主、消費者、学生、区市町村職員等を交えたグループによるプロジェクト策定研究を行っております。その中には、コミュニティ活動による商店街活性化や観光を生かした商店街づくりなど、まちづくりの観点からテーマを設定したものも多く、研究成果を具体化するに当たっては、専門家チームの派遣による支援も行っております。
 さらに、地域連携型モデル商店街事業は、まさに都と区市町村が連携して、商店街やNPO、地域住民など、まちづくりのプロジェクトを推進する事業であり、こうしたさまざまな事業を通して、ご提案の趣旨を生かしてまいりたいと考えております。

○原田委員 皆様も認識しているとおり、商店街活性化、商店街支援事業というのは、まさに地域の活性化の事業だと思っております。地域で市民とどういうふうに協働しながらこの事業を展開していくかということが、これから大きな課題になってくるんだと思いますが、東京都の役割ということでいいますと、この事業の実績をいかに共有化していくか、そして、東京都全体でレベルアップにいかにつなげていくかということが問われているのかと思います。この使命をしっかり果たすことで、東京都の事業としての存在意味があるのかと思います。この点をしっかり踏まえて、今後頑張っていただきたいと思います。
 それでは、雇用について、特に障害者の雇用についてお話を移したいと思います。
 障害を持つ人も持たない人も地域で自立して生きられる社会、そんな社会がこれからの成熟社会に求められているのだと思います。障害者の自立と社会参加を促進していく上で、雇用就業は重要な柱であり、障害者が能力を最大限に発揮して働くことを通じて社会参加ができるよう、環境整備を行っていくことが大変重要になってくると思います。特にこれから成立する障害者自立支援法の内容を見ると、障害者自身の負担というところが出てまいります。いろいろな意味でこれも課題があるわけですが、障害者が地域で誇りと自信を持って暮らせるような環境整備ということが急がれているのだと思っております。障害者が企業で働くに当たっては、新しい環境への適応が苦手な場合や、職場でのコミュニケーションが難しい場合がいっぱいあります。企業側の理解と配慮が大変必要な点だと思います。
 また、雇用をしたからということで終わるわけではなく、就職した障害者が早期に離職することのないような、職場に定着する支援をしていくことが、また新たな課題だと思います。
 そこで、まず質問します。障害者が企業に就職した後において、職場の定着のためにきめ細かな支援を行うべきと考えていますが、その点、ご見解をお伺いします。

○松本雇用就業部長 障害者の職場定着についてでございますけれども、東京障害者職業能力開発校及び心身障害者職能開発センターにおきましては、就職した修了生に対しまして、必要に応じて五年程度、職場定着に向けての支援を実施してございます。
 また、区市町村の福祉部門でございます区市町村就労支援事業において、就職から職場定着までの支援を行っているほか、国におきまして、国の障害者職業センターがジョブコーチ、これは二十名程度でございますけれども、ジョブコーチによる支援を実施してございます。
 これらの関係機関とも連携をいたしまして、障害者の職場定着の支援に取り組む所存でございます。

○原田委員 東京障害者職業能力開発校及び心身障害者職能開発センターにおいて研修を修了したという方は、障害を持っている方でも大変恵まれているというか、そういう適応能力の高い方ではないかと思います。その人たちのフォローも五年間続けるということで、大変重要な事業だとは思いますが、そのほかの、そのほかのというと何ですけれども、地域に多くいらっしゃる、一般的なという言葉がいいのかどうかわかりませんが、障害者にとっては、日ごろ、就職したときにサポートしてくれる方、そういう方が必要だというふうに思います。絶えずそばにいていろいろなアドバイスをしてくれたり、悩みに答えてくれるような方がいるということでは、このジョブコーチという制度は、これから大変期待する職種であるのですが、東京都全体で二十人というようなところもあって、この前ちょっと訪問させていただいた地元の障害者就労支援センターでも、依頼しても、すぐいらっしゃるときもあるけど、今回依頼したジョブコーチは三カ月後といわれたというような話も聞いております。どうしても対応しなければならないということが、どうもジョブコーチなしで対応せざるを得ない状況があるようでございます。
 そんなときに、やっぱり東京都としても、ジョブコーチという肩書ではなく、ジョブコーチ的な仕事をどういうふうにしたら現場でフォローできるかというような研修等も必要なのではないかというふうに思っております。ジョブコーチの研修というのは、そのようなところは、何か時として講座として持っているようなところもあるようでございますが、意識的に、連続的に期間を区切ってやるという方法も、地域の障害者の雇用支援として有効ではないかというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、今後障害者の就労を促進していく上で、福祉施設で就労されている障害者に対して、一般就労への移行ということも一つの課題ではないかと考えます。そしてまた、障害者の就労支援を行うに当たっては、規則正しい生活習慣を身につけること、日常生活面での支援が必要となるというような場合も大変多いと思いますが、この点からも、福祉施策との連携ということが大変重要になってくるのかと思っております。
 障害者の就労支援について、産業労働局は福祉部門を初めとする関係機関と十分に連携を図っていくことが必要だと考えておりますが、この点どうお考えになっているのでしょうか、お聞かせください。

○松本雇用就業部長 昨今、福祉的就労から一般就労への移行支援が重要な課題となっております中で、福祉部門を初めとする関係機関との連携が今まで以上に必要であると私どもも考えております。産業労働局としても、区市町村就労支援機関との連絡会議において、障害者委託訓練など各種事業に関する報告でありますとか意見交換を行うことなどにより連携に努めておりますけれども、今後とも、福祉部門を初めとする関係機関との連携を密にしてまいりたいと思います。

○原田委員 ここに「障害者雇用促進ハンドブック」というのがございまして、これは東京都がつくったものだということで、拝見させていただきました。ここでいろいろな制度が書いてありますし、いろいろ支える機関も本当にいっぱいあるなというふうに思うわけです。しかし、その支える機関がそれぞれどういう形で連携をしているのか、何か見えない点も多々ございまして、本当にサポート体制がいろいろある、せっかくある機関ですので、その連携をもう少し有機的に、機能するようにやっていかなければならないというふうな思いがするわけです。
 例えば飯田橋にある東京労働局ですか、ここでは、障害者の雇用の実態をいろいろフォローしているというか、調べているようなんですけれども、障害者の中で、就労して解雇されている、その実数も、実は雇い主が近くのハローワークに届けなければならないというような制度があるそうです。それで、先週、この件に関しまして労働局にちょっとお聞きしましたら、直近の例が出ていまして、ファクスをいただいたんですけれども、十五年度には七十八人、十六年度には六十九人が届け出--解雇されたというような結果が出ました。下の方に理由ということが書いてあるわけなんですが、障害者で雇用されている方の実数を見ても、この数が決して低い数とは思いませんので、こういうような実態もよく分析しながら、これから障害者のよりよい雇用環境を整えていくことが必要だと考えております。この点についてよろしくお願いいたします。
 それで、障害者雇用促進法の改正によって、十八年度から、来年四月からになりますか、精神障害者の雇用というのが雇用率の算定対象になるということで、障害者の雇用については、今まで身体障害者や知的障害者への対応ということでは、本当に皆さんも雇用主の方も大分理解が深まってきたとは思いますが、事精神障害ということになると、また別ないろいろな対応が必要になると考えます。この精神障害者の雇用に向けて、今後の取り組みが特に、気を使うというか、注意深くやっていかなきゃならない問題なのかと思いますが、今後の精神障害者雇用についての取り組みについてお聞かせいただければと思います。

○松本雇用就業部長 精神障害者の雇用に当たりましては、勤務時間の弾力的な取り扱いや通院の便宜を図ることなど、雇用管理や保健医療面での配慮が必要であると考えております。
 都としましては、企業等に対する周知啓発、精神障害者に対する委託訓練等を実施しておりますけれども、今後は、これらの支援を初めとして、ハローワークや福祉保健関係機関との連携を図り、精神障害者の雇用の促進のため、幅広い取り組みを進めてまいります。

○原田委員 精神障害に関する理解というのは、会社だけでなく社会全体でもまだまだこれからということがございます。それで、特に成人になられた精神障害者の方々は、多くは、自立してというか、家から離れて病院や施設にいたり、そして、戻るとしても、なかなか自分の家に帰れないような実態もございまして、またアパートを借りるときの困難さも随分あるようです。その中で、やっぱり地域に住んで働くというようなところを考えますと、地域の方々の理解というのが、雇用主も当然ですが、同時に大事になってくるというふうに認識しています。
 きめ細かな対応が必要ですし、また精神障害者は、いわゆる障害者が持つ手帳というものがございますが、精神障害者の場合、精神障害者保健福祉手帳というふうに呼ぶそうですが、この手帳を持っていない方が大変多いということで、実態が把握できないという側面もあると思います。地域の就労支援センターでいいますと、精神障害を持って相談に来た方々は、手帳があるかないかということじゃなく、全部対応しているというような話も聞いております。このような現場での取り組み、実態に応じて取り組んでいるというようなところですが、このような対応もこれから必要だと、特に精神に関しての対応の一つとして考えていかなければならないと思いますので、この点よろしくお願い申し上げます。
 そして、障害者雇用促進法に基づく民間の雇用率ということでいいますと、東京都は大分低いということがございます。この東京都の障害者雇用率を改善していくという点では、今後どういうふうに取り組んでいこうとしているのか、お聞かせください。

○松本雇用就業部長 東京の障害者雇用率の改善については、非常に必要であると考えております。都といたしましては、障害者の雇用の場を拡大していくための取り組みを強化していくことが、これまた必要であると考えております。
 都といたしましては、第三セクター方式による障害者雇用モデル企業の育成、職業訓練等に取り組んできたほか、十六年度から障害者委託訓練、十七年度からはe-ラーニングモデル事業を開始するなど、支援策を充実してまいりました。
 今後とも、国等の関係機関と連携をしまして、障害者の就業支援に一層努力してまいります。

○原田委員 ぜひよろしくお願いします。
 それで、いろいろ障害者の働く場ということでいいますと、非常に範囲が限られてしまっているというか、お掃除とか、ある一定の単純な、それは単純な作業でも大事な作業はあるわけなんですけれども、そういう中で、土に親しむような一次産業、林業や農業、そのような分野、また、雇用率のところをこだわりますと、どうしても五十六人以上の雇用の会社ということになりますけれども、障害者にとっては、小規模な働く場所の方が適応しやすいという場合も多くあると思います。そういうふうなこともこれから考えていかなければならないと思いますが、新たな職種を広げていく、会社の雇用する範囲も広げていくというような視点で、東京都の見解をお伺いしたいと思います。

○松本雇用就業部長 雇用率を改善していくためにも、障害の特性に応じた新たな職域を開拓していくことは重要であると考えております。具体的な取り組みにつきましては、農業や林業なども視野に入れながら、今後検討してまいります。

○原田委員 いろいろな意味できめ細かな対応ということが求められるわけなんですけれども、いろいろ今回調べさせていただきましたが、国や都がそれぞれの関係機関と連携しながらどのような役割を担っていくかというところがもう少し見えないかなという感じがします。せっかくいろいろな支援機関がある中で、それぞれで何か独立してしているような気がしますので、役割分担をもっと明確にしながら、障害者の就労の仕組みをわかりやすく利用しやすいものにしていくことがこれから課題なのかと思っております。
 ハローワークは、これから国が進めようとしている市場化テストのモデル事業になっているというような側面もございますので、この状況を見守りながら、今後の障害者就労支援をしっかりつくっていただきたいと要望して、質問を終わります。

○田中委員 よろしくお願いいたします。
 日ごろ住民が身近に接する商店街には、地域コミュニティの核として果たす役割は大変大きいものがあり、商店街振興はさらに充実すべきであると考えております。そのような視点から商店街振興についてお伺いいたしますが、既に質疑が行われておる中で、若干重なっているところもありますので、視点を変えながら質問を続けさせていただきたいと存じます。
 東京都の商店街振興施策の中心であります新・元気を出せ商店街事業も、平成十五年度に再構築されて、今年度で三年目を迎えております。都内の半数以上の商店街が活用する事業として着実な成果を上げていると見ておりますが、これまでの取り組みの内容、大変すぐれたものがふえてきていると伺っております。今年度の補助事業の中で特に地域コミュニティの核としての位置づけが商店街にあるという思いがありますので、そのような視点から特に見ました有意義な取り組みとしてどのようなものがあるのか、お聞かせいただきたいと存じます。

○中井商工部長 今年度の新・元気を出せ商店街事業における取り組みといたしましては、地域住民が制作した絵画や写真等の作品を商店街で展示し、お客様の投票によるコンテストなども行う住民参加型イベント、また、空き店舗を活用した事業として、高齢者の交流事業、地域情報の発信などを行うコミュニティ施設の整備や、親子で自由に遊べ、子育て講習会なども行う子育て広場の開設、さらに安全・安心なまちづくりへの対応として、商店街の各店舗を子どもたちの緊急時の避難場所とする子ども一一〇番事業などの取り組みがございます。
 このように、地域の課題に対応し、豊かなコミュニティ形成に寄与しながら、商店街の活性化にもつなげていく取り組みが数多く見られるところでございます。

○田中委員 今お聞かせいただいたように、まさに地域ぐるみでさまざまな取り組みが各地で始まっているというところでございますが、商店街が置かれております現状につきましては、まだまだ社会経済状況の変化の中で大変苦戦を強いられている、また、全体的には衰退傾向にあるという部分も否めない事実があるのではないかと思われます。その中で、各商店街の方々は、それぞれ生き残りをかけまして、さまざまな知恵を絞りながら努力をされておりますが、さらなる一層の工夫を凝らしながら活動していくためには、先ほど、東京商店街グランプリなどのお話も聞かせていただきました。それぞれ東京都が中心となりまして、補助事業のもとでそれぞれの商店街での成果が上がっておりますが、それは決して一商店街だけ、あるいは特定の商店街だけでその成果を持つということでは決してなくて、東京都全体がその成果を共有できるような仕組み、そのためにも、私はこの東京商店街グランプリ、先ほど、事例集をまとめる、あるいはホームページ等で公開していくなどのお話を伺いましたので、これは大変画期的な事業であるのかなと評価をしておりますので、ぜひその部分に関しまして、そういった視点からもこの東京商店街グランプリの事業にさらなるご尽力をいただきたいと思っております。
 続きまして、またいろいろな商店街での特色がございますが、私は、次に、ポイントカード事業についてお聞かせいただきたいと思います。
 今もお話し申し上げましたが、各商店街がそれぞれの商店街の特色を出し、差別化をし、そして売り上げを少しでも多く出そうと必死に努力されておりますが、ポイントカード事業というものもまた、そういった視点から販売促進に効果があるものだと思われますし、また多くの商店街でポイントカード事業が実施されております。
 ポイント付与の形態は、シールあるいはスタンプでポイントをためる、あるいは磁気カードを使う、あるいはICカードなど、方式はさまざまでありますが、都内でのポイントカード事業を実施している商店街はまずどれぐらいあるのか、また、今年度の新・元気を出せ商店街事業で支援するポイントカード事業にはどのようなものがあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○中井商工部長 平成十六年度商店街実態調査によれば、アンケートに答えた約二千四百の都内商店街のうち、ポイント事業を実施しているのは三百八十二商店街であり、全体の一五・九%を占めております。
 また、今年度の新・元気を出せ商店街事業で支援するポイントカード事業は四件でございまして、空き缶等の回収により付与されるエコポイントを買い物ポイントとしても利用できるようにするもの、新銀行東京が発行するICカードをポイントカードに活用するものなど、新しい取り組みが見られるところでございます。

○田中委員 今もお話しいただきましたが、ポイントカード事業では、単なる販売促進という視点だけではなくて、そこに付加価値をつけるといった取り組みも、徐々にでございますが、出てきているのかと。今、ご答弁もいただきましたが、エコポイントと買い物ポイントを連携させた事業というのは、私の地元の品川区の北品川地域の商店街で実施しようとしている事業でございますが、先ほど来申し上げた情報を共有するという視点も踏まえまして、改めてこのエコポイントと買い物ポイントを連携させた事業の仕組みにつきまして、お聞かせいただきたいと思います。

○中井商工部長 品川区の商店街がこれまで取り組んできた事業は、空き缶などを回収する際に発行されるエコポイントや、レジ袋を使わないときに渡されるエココインをためて共通商品券に交換できるようにするもので、商品券は区内商店街で使えるほか、地域の子どもスポーツ団体などにも寄附できる仕組みとなっております。
 今年度の申請事業は、このエコポイントとエココインについてもポイントに換算した上、北品川地域の隣接する三つの商店街の共通買い物用ポイントカードにためられるよう互換性を持たせて、より使いやすく改善するものでございます。

○田中委員 今、ご紹介いただきましたように、ただ単なる販売促進という視点だけではなくて、空き缶を減らす、あるいはレジ袋の削減ということで、環境面にも大変効果のある事業だと思いますし、また、このポイントがスポーツ団体等への寄附もできるということ、また、スポーツ団体に参加している子どもさんみずからもこのような事業に積極的に取り組んでいるという現状がございまして、これは販売促進だけではなくて、環境面あるいは教育的な視点からも大変効果のある事業だと思いますので、ぜひエコポイント、そして買い物ポイントの連携という事業に対して東京都の皆様のご支援をいただきたいのと同時に、ぜひこれは、都内の品川区以外の地域の商店街の方々にも共有いただきたい事業だと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 さらに、先ほどポイントカード事業ご紹介の中にもう一つお話がございました新銀行東京カードと商店街のポイントカードの連携につきまして、これは先ほど松原理事からもご紹介いただきましたが、同じく地元品川区の荏原町商店街でこの十月から開始されているものでございますが、このことについてご紹介をいただきたいと思います。

○森金融監理担当部長 新銀行東京と荏原町商店街振興組合との提携でございますが、新銀行マスタープランにも掲げたICカードを活用した地域商店街との提携のパイロット事業として取り組んできたものでございます。
 具体的には、新銀行東京のキャッシュカードに荏原町商店街のポイントカードであるポイントキミカカードの機能を付加し、商店街で買い物をする際にキャッシュカードを提示すれば、キャッシュカードのICチップ上に商店街ポイントが蓄積されていくというものでございます。

○田中委員 その新銀行東京と商店街が連携いたしまして地域経済の振興を図っていくという試みは大変画期的なものでありまして、まさに民間の銀行ではなく、東京都が生み出しました新銀行東京ならではの事業展開であろうと、さらなる事業展開に期待いたしているところですが、一方、このICカードを活用したポイントカードサービスの提供を実現していくためには、いわゆるシステム開発ですとか、また、ICカードを読み取るカードリーダーの設置など、必要な経費がかかろうかと思われますが、新銀行東京と地元荏原町商店街の提携のこの事業の場合、これらに要する費用はどのような負担割合になっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○森金融監理担当部長 ポイントを管理いたしますシステムの開発ですとか、カードリーダーを各店舗に設置するための費用、商店街がみずから発行するICカードの費用など、導入に係る経費につきましては、都の新・元気を出せ商店街事業の補助金を活用し、荏原町商店街振興組合、品川区及び東京都がそれぞれ三分の一を負担することとなっております。

○田中委員 特にこのシステム開発の面におきましては、先進事例ということもありまして、また、今後、他の商店街での普及といったことをにらみますと--よくソフトウエア開発の世界におきましては、いわゆる知的所有権が発生して、これがモデルケースとなって他の地域に販売できるんだ、そんなことも行われておりますので、今回は地元も三分の一負担するんだということではございますが、それはよしといたしますが、そういったいろいろな知恵もあるということをお話しさせていただいて、また今後の開発面におきましての活用をお願いできたらと思っております。
 また、今回のポイントカード事業は、まさに地元商店街と新銀行東京、品川区、そして東京都がしっかり連携して実現できる事業だと思っております。その連携によりまして、商店街、そして新銀行東京、それぞれにおいてどのようなメリットが期待されるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○森金融監理担当部長 商店街にとりましては、この提携によってポイントカード発行に要する費用を縮減するとともに、このポイント事業を新銀行東京のホームページに掲載するなどPRをより充実させることで、商店街のお客様の拡大が期待できます。
 一方、新銀行東京にとりましては、商店街を利用するお客様から預金口座を獲得することが期待できます。

○田中委員 ありがとうございました。
 また、通常の磁気カードの発行単価とICカードの発行単価には、恐らく大きな開きがありますが、今回、新銀行の事業に地元商店街が乗ったということで、カードの負担なども軽減ができるのかなと、そんな期待もしております。
 そのICカードでございますが、通常、これまでのポイントカードは磁気カードでございました。それが今度、ICカードに切りかわるということですが、磁気カードと比較いたしますと、いわゆる記憶容量が数段違う、ICカードは大容量になるということから、単なるポイントの蓄積ということだけではなくて、その多くの容量を活用して、また新たな商店街振興に向けた大きな知恵がその中に付加されることを私は期待しておりますので、ぜひ今回の品川区の荏原町商店街の事業を、単なるポイント事業、あるいは銀行との提携という部分だけにとどまらず、この秘めた大きな力というんでしょうか、それをさらに生かしていただきたい、そんな事業にしていただきたいと思いますので、ご尽力をお願いいたします。
 一方、こうしたさまざまな商店街におきましていろいろな努力を行っておりますが、現在、大型店の無秩序な進出によりまして商店街が衰退してしまったり、あるいは商店街内にチェーン店がふえるに従いまして、商店会としての活動が低迷しているということも少なくございません。何度も繰り返しますが、地元の品川区内にも、長引く不況の影響を受けまして、後継者難からみずからの店舗をチェーン店に貸す傾向がふえてきております。そのチェーン店は、商店街のイベントにはなかなか参加せず、商店会費すら払わないチェーン店もふえている実態がございます。東京都から補助をもらい、地元商店街の方々が積極的にイベント事業を行い、多くの来客があっても、結果としては、汗を流した地元商店街は売り上げが上がらずに、イベントに何も協力しなかったチェーン店がもうかるといった皮肉な結果になることも、実は現実として起きております。そのような視点から、効果的なイベント事業を行うためにも、チェーン店の商店街への協力を強く進めるべきと考えております。
 こうしたことから、商店会への加入や協力の努力規定を設けた区の条例が、世田谷区を初めとして相次いで制定されております。地域では商店会への新規加入が増加し、そして商店会とチェーン店等との協力関係が生まれるなど、成果もあらわれてきているということも、一方では伺っております。
 そこでお伺いしますが、東京都はこうした動きや成果をどのように評価し、支援していくのか、お聞かせいただきます。

○中井商工部長 チェーン店等と商店会は、地域経済を支えるほか、まちのにぎわいや安全の確保、住民生活の場の提供などの役割をともに担っており、互いに連携協力して地域コミュニティの発展に貢献していくことが望ましいと考えております。
 また、地域の実情に精通した地元自治体が、条例などそれぞれの地域特性に応じた方法で商店街を活性化し、地域の再生やまちづくりに取り組むことは、意義のあることと考えております。
 都といたしましては、今後もチェーン店等と商店会の連携協力した活動が各地域で展開されるよう、関係団体の取り組みを積極的に支援してまいります。

○田中委員 ぜひその支援を期待したいところなんですが、大型店やチェーン店の商店会への加入や協力の動きをさらに推し進めるためには、東京都としても、両者の、今、お話しいただいたように、地域振興に向けた協力体制の構築、出店や退店に当たっての商業者間のルールづくりなど、もっと主体的な立場で指導する必要があるのではないかと私は思っております。それぞれ、今、各区、地域ごとというお話もございましたが、決して各区の対応ということではなくて、広域的な視点からの地域商業の均衡ある発展を図るため、東京都としての対応を検討すべき時期に来ていると私は考えております。
 私、今回、選挙で初めて当選させていただきましたが、今回の都議会の選挙に当たりまして、我が自由民主党では、今、持ってきましたが、このような八分野三十項目に及ぶ選挙公約「東京グリーンプログラム21」という、名前はグリーンなんですが、表紙はイエローなんですけれども、この中にも、各商店街で営業する商店はすべて商店会への入会及び事業協力を促進する条例を制定しますと、我々明記しておりますので、私どもとしましては、最終的には東京都の条例制定を目指し、この問題に取り組んでいくという決意でございますので、東京都としても積極的な対応を強く要望し、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○中山委員 重なってまことに恐縮でございますけれども、商店街振興策とニート対策について何点かお伺いします。
 最初に、松原理事からもご質問がございましたけれども、今年度から新設の地域連携型モデル商店街事業について質問します。
 この事業では、台東区の浅草伝法院通り周辺の景観整備事業と、世田谷区の祖師ヶ谷大蔵駅周辺のウルトラマンを統一シンボルにしたまちづくり事業の二つのモデルが指定されています。それぞれの事業とも、商店街が地元の資源をうまく生かして、まちづくりや地域の課題に積極的にこたえていく意欲的な取り組みといえます。それだけにこの事業を地域連携のモデルとしてふさわしいものにしていくためには、地域の実情や資源に精通した地元区市町村との連携をこれまで以上に強化しながら、総合的な支援を行っていく必要があると思います。
 そこで、まず、従来の新・元気を出せ商店街事業と、この新しい地域連携型モデル商店街事業との相違点、商店街への支援の仕組みにどのような違いがあるのかを、改めてお伺いします。

○中井商工部長 地域連携型モデル商店街事業は、商店街と地域との連携を重視した事業であり、商店街が地域の住民、企業、団体等と地域協議会を組織して、計画策定や事業実施に当たることが条件となっております。
 また、この協議会には区市町村の関与も必須の条件としております。
 さらに、モデル事業に指定した後は、直ちに事業ごとに区市町村や中小企業振興公社などをメンバーとする事業サポート会議を設置し、補助金の交付決定までの間、事業計画のブラッシュアップを行うほか、交付決定後も事業推進のために必要な調整を行います。
 このように、地域連携型モデル商店街事業は、従来の新・元気を出せ商店街事業と異なり、補助金による支援に加え、計画策定から事業実施まで、区市町村とともに総合的な支援を行う事業でございます。

○中山委員 私は、従来の補助金中心型の支援策だけでは、どうしても単発の援助に終わりがちであり、永続的な発展性という点で限界があるのではと考えています。地域連携型モデル商店街事業では、区市町村や公社などがメンバーに加わる事業サポート会議が補助金の交付決定の前の段階から商店街への支援を行う方式をとられたことは、画期的であったというふうに評価したいと思います。その上で、今年度のモデルとされた二つの商店街について、それぞれのサポート会議では具体的にどのような支援が行われたのかをお伺いします。

○中井商工部長 それぞれの事業について事業サポート会議を二回ずつ開催し、これらの会議での議論を通じて明らかになった課題を解決するため、直接商店街に建築士やデザイナー等の専門家を派遣するなど、きめ細かい支援を行っております。こうした支援により、伝法院通り江戸まちづくり景観整備事業では、効果的なPRを行うためのマップやホームページの作成を新たに加えるなど、事業計画が改善されたところでございます。
 また、ウルトラマンまちづくりプロジェクトでは、シンボル像やアーチのデザインなどが改良されました。
 今後も、事業が終了するまで、サポート会議を通じて商店街を支援していく所存でございます。

○中山委員 効果的なマップやホームページの作成、また、印象的な商店街のシンボルの作成などは、まさに専門家の助言がとても求められている分野といえます。これからも事業サポート会議を通じて商店街にハンズオンの支援を行い、それぞれの地域が大いに活性化していくことを期待しております。
 このように、地域連携型モデル商店街事業では、まちづくりに意欲的な商店主や地域住民、団体が商店街をフィールドに協働して取り組みを展開していくことになっています。この事業を通じて商店街や地域を活性化させる核となる人材が育成されることになります。私は、この活性化の核となる人材の育成こそ、モデル事業の終了後も、その後のいろいろな環境の変化に応じて地元商店街のにぎわいを継続的にはぐくむ最大の財産として喜ばれることになると考えています。
 とはいえ、モデル事業であるからには、今年度は二カ所、来年度も、ふえたとしても、やはり数量的には限定された商店街での実施にとどまることになると思われます。地域連携型モデル商店街事業においては、多くの応募があったものと思いますが、私は、モデル事業として指定されるか否かにかかわらず、多くの商店街にそうした活性化の核となる人物を輩出していくことが、今後の都の全体の商店街振興事業の成果の向上のためには不可欠な視点であると考えております。
 そこで、商店街振興に絡む人材育成策として、都では平成十五年度から進め若手商人育成事業を、先ほどからご説明がございますけれども、実施され、人材育成に力を入れていらっしゃいますが、この点ではどういう取り組みが行われているのかをお伺いします。

○中井商工部長 進め若手商人育成事業では、都内の各地域でテーマを設けて、商店主が学生やまちづくりの専門家等とともに、半年かけて商店街活性化に向けたプランをつくる若手商人研究会を実施し、意欲と提案力のある人材を育成しております。
 また、商店街や商店の抱える課題に応じて、中小企業診断士や税理士、IT技術者、デザイナー等の専門家を派遣し、商店街の現場で商店主とともに考え、問題を解決していく事業も実施しております。
 こうした事業を通じて、商店街を担う意欲ある有為な人材の育成と発掘に努めているところでございます。

○中山委員 ただいまのご説明を受け、進め若手商人育成事業では、商店街の再生、まちづくりを担う人材を育成する上で、これからますます重要な事業になっていくと実感します。商店街の活性化には、それを支える地域の人々の積極的な参画が必要であります。今ご答弁にありました専門家の派遣事業でも、例えばその地域にいて、そこで活動している会計士や建築家、地域プランナーなどに依頼して、その地域の商店街の活性化に取り組んでもらうという仕組みをとっていけば、その後も継続的に商店街をサポートしてくれる人材に成長していくことも考えられ、さらに事業効果が上がるのではないでしょうか。
 私は、これからの商店街振興策のポイントは、こうしたコーディネーター的存在の育成が不可欠であると思います。もちろんコーディネーターとなる方々は公務員ではございませんし、ご自身のお仕事の上でもある程度の利益につながるものでなければなりません。しかし、利潤追求の余り、かえって地域を混乱させたり、手数料だけ取って効果を生まないものになっても困ります。商店街を支援する行政施策の正確な知識を持ち合わせ、地元地域の特殊性をも熟知し、しかも良心的で社会貢献意欲のある人々、そうした集団をはぐくんでいく必要があると思います。
 私は、そういう意欲と可能性を持った人々は、潜在的には社会に多く存在していらっしゃると思います。私は、今こそそういう人々を掘り起こす都の積極的な事業の展開が求められていると考えます。まちづくりに意欲を持った人々による商店街活動のサポート部隊を、都が進め若手商人育成事業などを通じてどんどんつくっていただけるように要望して、商店街についての質問を終わります。
 次に、ニートなど若者に係る問題について何点か質問します。
 都では、飯田橋にあるしごとセンターで若年者の就労支援対策を実施されています。しかしながら、ニートなど働く意欲の乏しい若年者がわざわざ飯田橋まで足を運ぶのは、なかなか困難なことです。都は、しごとセンターに出向くことの難しい若者に向けて、本年度から街角カウンセリングを開始されていますが、現在のその取り組み状況をお伺いします。また、どのような反響があるのか、利用者の声についてもお伺いします。

○松本雇用就業部長 街角カウンセリングにつきましては、本年度の新規事業としまして、五月から立川、池袋の二カ所で、隔週の土曜日に、担当のカウンセラーを二名配置しまして実施しているところでございます。
 十月十五日までの開催回数は延べ二十三回、カウンセリング利用者は二百三十名で、このほかに、当日カウンセリングを受けられなかった相談者等にしごとセンター等を案内するなどの情報提供を行ったものが二百七名でございます。
 利用者からは、フリーターという言葉に後ろめたさがあったが、少しずつ気持ちの整理をつけさせてくれたなどの声が届いてございます。

○中山委員 しごとセンターの関係者にとどまらず、若年者の身近な地域に出かけて雇用対策を講じてくださっていることについては、十分評価できることでございます。いわゆるニートと呼ばれる若年者には、それぞれの状況に応じたきめ細やかな対応が必要ですが、それらの対応を行うためには、支援を必要とする若者がどのように存在しているのかについて、情報を把握することが重要なポイントになります。その点、若年者の情報を一番持っているのは地域の方々であり、身近な区市町村であります。若年者の就業支援は、都だけで事業を進めるのではなく、市区町村と連携していってこそ、その効果も上がるものと考えられます。
 そこで伺いますが、都はこれまで区市町村とどのように連携、取り組みを行ってきているのでしょうか。

○松本雇用就業部長 若年者の就業支援を進めるには、区市町村と協力、連携して進めることが必要でございます。しごとセンターにおいては、区市にカウンセラーを派遣して、高校生や保護者向けセミナーを共同で開催するとともに、希望者のカウンセリングなども実施してございます。
 実施状況につきましては、十六年度は四回、延べ九区市でセミナー等を共催で実施しております。十七年度につきましては、現在までに三区市と共催しており、今後、十区市との共催を予定してございます。

○中山委員 最近では、多くのNPOやボランティアの方々が主体者になって、市区町村と協力連携しながら、地域で若年者の就労を支援する取り組みが行われていると伺っています。とはいえ、公の機関が直接ニートの方々の支援を行うには限界があり、国でも若者自立塾の実施についてはNPOを活用しているところです。都においても、地域に根差して柔軟な活動を展開することのできるNPOを積極的に活用していくべきであります。行政だけによる対応ではなく、NPOなどの団体と協働してニート対策に取り組むことについて、都の所見をお伺いします。

○松本雇用就業部長 地域において柔軟な活動を展開するNPOの活動は、若年者の就労支援において一定の成果を上げており、貴重な事業主体と認識してございます。しごとセンターでは、これまでにもニートの就労支援を行っているNPOと協力して、若年無業者の実情と支援を考えるフォーラムや、フリーター、ニートの保護者向けのセミナーを開催してございます。
 今後とも、地域で活動するより多くのNPOとの一層の連携を深め、若年者の就労支援を充実してまいります。

○中山委員 ご案内のように、フリーター、ニートの問題は、行政だけで解決の難しい課題です。例えば、最近では、首都大学東京も参加するネットワーク多摩のような産学官連携組織が地域ぐるみでニート対策を始めるというような例もございます。ネットワーク多摩においては、卒業直後から三十五歳ぐらいまでの、加盟する四十二大学、短大の卒業生を対象に、就職相談や研修、就業紹介のほか、一定期間の派遣後に正社員になる紹介予定派遣、また企業支援も行います。
 推計によりますと、四十二校の卒業生は年に五万人ほどですが、そのうちフリーター、ニートになるのは約二割の一万人ほどだそうでございます。行政は、若年者の就労に向けて支援活動の主体となって活動しているこれらの人たちの努力を応援していくべきであります。
 さらに、NPOなどの活動をもっと行政が把握して、その活動をさまざまに支援し、進捗ぶりをPRしていくことが必要だと考えます。
 まとめて申しますと、ニート対策は、施策の窓口を役所内に設けているだけではなかなか進みません。問題を抱える人たちのもとに赴いて、まず人間関係の構築から取り組む必要があります。国の若者自立塾でも、当初の三カ月間だけでは人間関係を醸成するだけで精いっぱい、就労支援にはなかなか手が届かないという例もあるというふうにお伺いしました。
 正規の公務員をこの取り組みに充てることは、費用対効果の上でも得策ではありません。NPOやボランティアの多くの方々の協力が大切です。とはいえ、膨大な数のNPOやボランティアの方々の活動を東京都が一括して把握して支援をしていくことは、余り実現性がないのではと思います。
 そこで、私は、都が区市町村に呼びかけながら、区市町村や地域が中心となってNPOやボランティアと協働してニート対策を進めることが大切だと考えます。一般的にNPOやボランティアの活動の実態はなかなか把握しづらいものであると思いますけれども、私は、東京都がこういう取り組みを積極的に進めることによって、ニート対策をいわゆる見える状態にして、その進捗ぶりを把握できるようにしていくことがとても大事であると思います。
 熱意あるNPOなどと一体になった活動が、ひいてはニートの発生そのものも防ぐ地域住民間のネットワークの構築にもつながることを期待して、私の質問を終了します。

○清水委員 若者の雇用をめぐる実態は依然として深刻で、経済的不安定が結婚に影響を及ぼし、子どもの出生、子育ての大きな障害にもなっています。企業系シンクタンクによる試算によると、都内でサービス残業をなくし、有給休暇を完全取得すると、三十七万人の雇用をふやせるといいます。都としても、若年者の優先雇用と雇用環境改善に向けて企業に働きかけが必要であり、我が党は、若年者の雇用をふやすための東京ルールの確立が必要であると、かねてから主張してきました。
 ところで、長時間労働やサービス残業などを強いられている若者たちが依然として多数います。私が聞いたところによっても、二十七歳の男性が一カ月泊まり込みのときもあって、ストレスで手のひらの皮が赤くぼろぼろになってしまったとか、二十六歳の男性、地質調査の会社の方が、自分が入る前の年に百八十人の社員がリストラされ、入社一年目の自分に加重なノルマが回ってくる、毎日十時や十一時まで残業、残業代は一銭も出ないなどというような実態が多数聞かれます。劣悪な環境で働かされ、働くルールを十分認識していないばかりに、不当な雇用状態やトラブルに悩む青年たちがふえています。こうした意味からも、東京都の労働相談は多くの若者たちにとって重要であり、若者にとってより身近な存在であることが必要です。
 そこでお伺いいたしますが、東京都労働情報センターの総相談件数は四万四千七百件余りと伺っておりますが、その中で街頭労働相談の実施状況をお伺いいたします。

○松本雇用就業部長 街頭労働相談の実施状況でございますけれども、平成十六年度は、六所の全事務所で十三回実施しており、相談等の件数は千五百八十二件となってございます。

○清水委員 今の実態からすると、これでは、後でも触れますけれども、多くの若者、今は若者だけの相談状況ではないようですけれども、若者が気軽に相談できるような、私は、若者を対象にした街頭労働相談を行うことが有効だというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○松本雇用就業部長 街頭労働相談は、五月、十月を労働相談強調月間として、幅広く、若者も含めて広い世代の都民が気軽に相談する相談場所として開設をしてございます。今のところ若者に限った相談ということは考えてございません。

○清水委員 先ほど千五百八十二件の相談などの件数があるということですが、それは会場に来られたうち、資料をもらっていったりした方の総数で、実際に相談をされた件数というのは三百件ほどだというふうに、この資料で見ますと数えられます。
 それで、例えば、区内では五つの労働情報センターの管轄内で行われ、多摩地域では、今二カ所ですから、二カ所で行われているんですけれども、国分寺と八王子の労働情報センターで行っております。国分寺は吉祥寺の駅で、それから昭島の駅で、八王子は町田の駅で、そして仙川の駅でということで、五月と十月にそれぞれ行われているようですけれども、私は、例えば町田や立川や八王子などは本当に青年が多く集まるところで、毎年ぐらい、毎回ぐらいこの場所でやっぱりやる必要がある。これでいくと、大きいところだけをやられているのかどうかわからないですけど、二十七市をやると、六年に一回というような計算になるわけですよ。今そういうような状況じゃないと思うんですね。
 私はもっと回数をふやして若者の相談も行ってほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○松本雇用就業部長 労働相談は、個人情報等のこともございまして、なるべく事務所内で、プライバシーが守られる環境の中で実施するのが、私どもとしては適当であると考えております。街頭労働相談は、ただ、そういう相談の場所があるということを若者の方々にも知っていただくということで、その導入的な意味合いもございます。そういったことで、ただいまの規模で実施をしているところでございます。若者はなるべく労働情報センターの方で相談を受けていただくように導入をしてまいりたいというふうに考えております。

○清水委員 労働情報センターは本当に若者の声を聞いてくれるんだというようなきっかけをつくる上でも、やっぱりそれは場所をふやして行って、そして働いていて困ったことがないでしょうかみたいな、ポスターをつくって目に触れるような相談場所にするとか、創意工夫をしながらやっていくようなことが求められているのではないかというふうに思います。
 そこで、トラブルが、起こらない方がいいわけですけど、未然に防ぐために、産業労働局として「ポケット労働法」などというものを出していただいているようですけれども、若者に労働法に関する基本的な知識を浸透させることが重要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

○松本雇用就業部長 ご指摘のとおり、職場のトラブルの未然防止を図るためにも、労働関係知識を若者を含めた都民に浸透させることは重要なことであると認識してございます。東京都では、労働基準法を初めとする労働関係法規についてわかりやすく解説した「ポケット労働法」等の普及啓発資料を作成配布するとともに、労働セミナー等を実施してございます。
 今後とも、区市町村や労働関係行政機関と連携をいたしまして、若者を含む幅広い都民を対象に、労働法の普及に努めてまいります。

○清水委員 今ご説明のあった、作成している部数と配布している場所を教えてください。

○松本雇用就業部長 平成十六年度、「ポケット労働法」等の普及啓発資料を七万五千部以上作成してございます。また、配布場所としましては、労働相談に活用するとともに、労使団体や区市町村、労働関係行政機関などの関係機関に配布してございます。

○清水委員 これもやっぱり十分ではないと思うんですね。などということで総数を出されましたけれども、この「ポケット労働法」の作成部数は一万七千部というふうに聞いています。
 それで、私も幾つか労働関係事務所などに行ったときに、この「ポケット労働法」が十分置かれていなかったときもあります。そこに置いているというわけですけれども、じゃ、高校生などに十分に活用できるように配布されているかというと、一万七千部ですから、そうではないです。
 それで、ここに「ポケット労働法二〇〇五」が、毎年出していただいていますけれども、ありますけれども、この中に「はじめに」と書いてあるところに、私はこれはすごく、産業労働局の若者に対する愛情に満ちた雰囲気を感じたんですよ。ここ、すごくいいなと思ったんですけど「相談内容をみると、『解雇』や『賃金未払い』をはじめとする深刻な内容が多く寄せられています。しかし、これらの相談の中には、もしかしたら労働法の知識はあればトラブルにならずにすんだのではないか、また、これほどの不利益を受けずにすんだのではないかと思われるものも少なくありません。」という、この「はじめに」の文は、とても愛情に満ちた書き方をされているというふうに思って評価しているんですけれども、これを高校生に配布するとか、それから、区市に対しては、この版権の活用ということで、毎年、三区市ほど活用されているようですが、これをもっと区市に宣伝するとか、それから、この内容をもうちょっとコンパクトにしたミニ版を作成するなどして、若者に雇用に関する基礎知識をさらに普及する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○松本雇用就業部長 ただいま「ポケット労働法」のミニ版をつくったらというようなご提案をされましたけれども、「ポケット労働法」につきましては、現在、ホームページにも掲載してございまして、必要に応じて常時ダウンロードができるようにもなってございます。
 また、版権につきましても、先ほどご紹介がございましたように、三区市等から要望がございますけれども、いずれにしても、区市町村からの要望があれば無償で提供していくことにしてございます。
 今後とも、引き続き、資料の作成配布や労働セミナー等を通じまして、若者を含む幅広い都民を対象とした労働関係知識の普及を図ってまいります。

○清水委員 区市から要望があればなんて、お金のかかることではないですから、そういうことぐらいは積極的にこちらから宣伝するとか、やはり一万七千部では--これは本当に高校生に読んでもらえたらなというふうに思うので、今後も予算をふやしながら検討していただきたいと思います。
 次に、若者が安心して結婚、出産し、子どもを育てられる社会にしていくことが緊急の課題であります。特に東京は全国で出生率が一番低い。具体的な支援策が求められています。
 そこで、次世代育成支援対策推進法がことし四月に施行されましたが、三百一人以上の企業には事業行動計画の提出が義務づけられていて、三百人以下の中小企業には努力義務となっています。これは国の所管ですけれども、事業行動計画の届け出状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○松本雇用就業部長 次世代育成支援対策推進法では、三百一人以上の労働者を雇用する企業は、仕事と子育ての両立を図るために、育児休業制度の充実等、必要な雇用環境の整備等を進めるための一般事業主行動計画を策定し、届け出なければならないとされております。
 厚生労働省によりますと、平成十七年九月末現在、都内の届け出状況は、三百一人以上の企業三千九百八十八社中二千六百八十三社、また届け出義務のない三百人以下の企業におきましては、百七十六社の届け出が出てございます。

○清水委員 四月から、これは事業主に出してくださいということを連絡をされて、順次出されたようですが、途中で、七月ぐらいに督促をされたようです。それで、今、十月になっているんですけれども、大体四千社ぐらいの義務づけ企業の中で、約三割ですよね、三割で、そして提出していないというのが、それを引くと千三百社余りですよね。四千社余りの千三百社というんですけれども、義務づけられている企業でもこういう実態なんですよね。いつまでに出せばいいんですかというふうにちょっと労働局に聞いたところ、もうこれは四月からですから、四月から速やかに出していただきたいということで、もう十月は速やかじゃないですねという話になったんですけれども、三百一人以上というのは、都内の企業のうち〇・四%だということなんですよ。圧倒的に、九九・六%は三百人以下ですか、そういう企業になっているわけなんですけれども、そうすると、国の範疇というのは四千社を対象にしている、大企業を対象にしているとなると、あとの残りの中小企業に対してどうするのかということも非常に重要な問題だと思うわけです。
 中小企業における両立支援の推進こそが東京にとって積極的に取り組む課題だというふうに考えるわけですけれども、そこら辺はどのように考えているでしょうか。

○松本雇用就業部長 都といたしましては、仕事と子育ての両立支援を促進するため、労働相談情報センターにおいて、事業主や労働者を対象として労働セミナーや労働相談を実施するとともに、各種啓発資料を配布し、普及啓発に努めてございます。
 中小企業における行動計画策定の支援等については、既に国に要望もしているところでございます。
 今後とも企業の両立支援の取り組みを支援してまいります。

○清水委員 先ほど労働局のお話の中で、三百人以下の企業が出したのは百何十社ぐらいだというご答弁がありましたけれども、五十五万社ぐらいあるわけですよね。圧倒的に、そういう企業がどれだけ両立支援の取り組みができるか、なかなか大変なことですけれども、やっぱりここをクリアしなければ、東京の非常に困難な課題というのは達成できないというふうに思うんです。
 それで、国として、ここで出した方が、じゃ、どれだけ達成できているのかというようなことを十九年に一度認定するというような制度があるようなんですね。そして、認定をして、達成していると(資料を示す)こういう次世代マークというのを、これは私、手でかいたので汚くて、印刷できなかったんですが、こういうマークを商品とか求人票に張るんだそうです、次世代マークという、チューリップみたいなところに赤ちゃんの顔が出ている。それで、こういうことにどう学ぶかはこれからなんですけれども、東京都としても、これをとかというのじゃなくて、中小企業に対して、やはりもっと啓発するような取り組みというものを、これから次世代育成に基づいた取り組みが重視されるわけですから、考えていただきたいというふうに要望しておきます。
 それで、国の来年度の概算要求では、中小企業支援において仕事と子育てを両立しやすくするため、初めて育児休業取得者があった場合、事業主に対して助成を行うということを報道で伺いました。百万円の助成金ということですけれども、圧倒的に中小企業が多い東京では、都としてもこうした国の支援策への上乗せなどの施策の充実が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○松本雇用就業部長 国は、来年度予算の概算要求の中で育児休業関係の助成制度を盛り込んだと聞いております。都といたしましては、企業への両立支援に関する働きかけは重要であると考えておりますので、国の支援策等の動向を見ながら、事業主への情報提供、普及啓発等により、中小企業の両立支援の推進に努めてまいります。

○清水委員 これまでも、国の中小企業へのメニューというのは幾つもあるんですよね。それで、私、財団の方に、どのぐらいの利用がされているのかということも直接伺ったことがあります。そのときにもやはり利用が少ないんですよね。やはりそれは、本当に金額という点で少なくて、中小企業の十分な支援にならないというようなこともありまして、それから、まだ次世代育成のそういう認識が十分にというようなこともあって、利用されていなかったわけです。国も、当然とるべき育児休業にこういう助成をするというようなことは、それなりに一定の意義を見出しているので、都としてもその上乗せという、それから、幾つかのメニューがある中で、どれを東京都に利用したら推進できるかというようなことも考えながら、上乗せなどを今後も検討していただきたいというふうに思います。
 今、啓発だけというようなご答弁だったんですけれども、やはりそうした面もなければ、中小企業としては十分取り組むような状態にありませんので、ぜひ検討を行っていただきたいと思います。
 次に、農林水産についてお伺いいたします。
 東京の農業は、急速に都市化するもとで、生産農家が減少の一途をたどるなど、依然として厳しい状況に置かれています。生産者は必死の努力で農地を守り、都民が消費する野菜の約七%を生産、供給し、都民の食卓を支える重要な役割を果たしています。
 また、食品の安全への関心が高まる中で、安全な地元の農産物への期待が高まり、その振興が求められています。深刻化する地球温暖化など環境面でも、農地や森林の果たす役割は見直されています。
 このように都市農業や林業の役割が改めて問われているにもかかわらず、農業経営の現実は、生産者の高齢化や後継者不足、重い税負担など厳しい環境です。その抜本的な改善が緊急の課題となっています。
 そこでお伺いいたしますが、東京都が作成した農業振興プランでは、農業振興施策の目標値として、平成十七年の野菜の自給率を八%と定めておりますが、その達成状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 東京農業振興プランで目標値を設定するに当たりまして、基準といたしまして、平成十二年の野菜生産自給率が七・三%でございましたが、平成十五年には六・一%となっておりまして、一・二%低下してございます。

○清水委員 やはり先ほど申し上げましたようなさまざまな状況の中で、農家は必死で頑張っているんですけれども、減少してしまっているということの中で、この自給率を八%に近づけるためにどのような方策を考えておられるのか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 東京都では、都民に供給する野菜の生産量がふえるように、魅力ある都市農業育成対策事業や山村離島振興施設整備事業などによりまして、生産性の向上や病害虫の侵入防止などの機能を持たせた栽培施設などの整備を進めてございます。
 また、生産基盤である農家の保全と遊休農地の解消や担い手の育成、直売所の整備支援など、野菜を含めた農業振興施策を展開してございます。

○清水委員 それぞれご努力されているように伺いましたが、やはり現実にはそれが下がってきてしまっているわけで、早期に達成できるよう、それから、決して目標値を下げることのないように、この点では求めておきたいと思います。
 具体的にお伺いいたしますが、都民の消費生活、野菜生産者の経営安定を図るために東京都野菜供給確保事業に取り組んでおりますが、その役割や意義についてどのようにお考えになっているでしょうか、お伺いいたします。

○秋元参事 東京都野菜供給確保事業は、野菜生産出荷安定法に基づき、全国一律に運用されている制度でございます。その意義、役割は、生産や消費の面で主要な野菜の市場価格が下落した場合に、農業者及び国、東京都が積み立てた基金から価格を補てんし、生産者の収入の安定を確保するとともに、都民への野菜の安定供給を図るものでございます。

○清水委員 今、お話にもありましたが、全国一律で決められていて、対象がコマツナなど七品目ということになっているわけです。これまで繰り返し品目の拡大などを要望してまいったところですけれども、やはり東京都には東京都の野菜の特徴というものがあると思うんです。それで、これまでも要求してきましたけれども、東京都独自で対象品目を拡大すべきではないでしょうか、お伺いいたします。

○秋元参事 現在、本事業により対象となる東京都の野菜は、キャベツ、コマツナ等七品目でございます。本事業の対象となる野菜は当該都道府県単位で指定され、その基準は、出荷量がまとまり、出荷計画に基づき共同で市場へ出荷されている野菜でございます。この七品目以外の東京都の野菜は個別農家による直接販売が多いことから、市場出荷が条件となっている本事業では、現在のところ基準に該当しておりません。

○清水委員 だから、今、都独自の制度をやはり考えながら、市場に出荷しない内容などもきちんと把握をして、どうしたら農家の人がこういう制度を、今の国の制度だけじゃなくて活用できるかというようなことを、もっと支援する立場から検討していただきたいと思います。
 ことし三月に、国の食料・農業・農村基本計画では、地産地消を、地域で生産されたもを地域で消費するだけでなく、消費者が生産者と顔が見える、話ができる関係で地域の農産物、食品を購入できることと位置づけました。東京における地産地消の意義についてどのように認識しているのか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 東京の農業は、東京という大消費地の中で、消費者の顔の見える生産活動が行われているところに特徴がございます。この点から、東京における地産地消の意義は、生産者と消費者の対話により相互理解を進めながら、大都市東京のさまざまな消費者ニーズにきめ細かくこたえられること、新鮮で安全な農産物を提供することができることと考えてございます。

○清水委員 国の地産地消推進検討会の中間取りまとめというのが出されましたが、その中では、全国六百の地域で地産地消の実践的な計画を策定するよう求めているんですけれども、都としてどのように考えているのでしょうか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 地産地消の実践的な計画の内容につきまして、国の通知によりますと、生産者と消費者の交流活動や地場農産物を利用した加工品の開発、地産地消の情報提供などでございます。これらは、平成十三年に策定いたしました東京農業振興プランの都民参加による交流型農業の推進や、加工品の開発など活力ある農業経営の育成、生産情報の提供のための情報技術の活用とネットワークの形成などの項目でその内容が網羅されております。これによりまして東京農業振興プランが地産地消の推進計画としてみなせるものと考えてございます。

○清水委員 地産地消を進める上で学校給食への食材提供は非常に重要ですが、地元の食材を給食に使う、ことしモデル事業を行ったと伺いましたが、その取り組みについてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 今年度から、農地のない都心部の学校の給食に都内産の野菜を提供し、都内産の農産物への理解を深めてもらうことを目的にしたモデル事業を開始いたしました。今年度は、新宿などの小中学校の給食に練馬産の野菜を供給してございます。
 このモデル事業がきっかけとなりまして、その農産物を生産した農業者による授業や、生徒による生産地見学が行われるなど、児童生徒と生産者の交流等も持たれまして、子どもや栄養士からも、東京でもいろいろな野菜が生産されていることを知り驚いたという感想が聞かれるなど、好評でございます。

○清水委員 そのモデル事業で課題となったことは何ですか。

○大村農林水産部長 まず、学校側からは、農家が納入する野菜の大きさ、形が不ぞろいで、調理作業が不効率という指摘がございました。また、農家の側からは、こうした学校側からの細かい注文にこたえるのが大変だったという声が聞かれたところでございます。
 こうした課題は、農家と学校との間の意思疎通を図ることで相互の理解と協力を得て解決をしていきたいというふうに考えてございます。

○清水委員 もう少し時間が必要かなと思いますが、国では新たな補助制度を概算要求していると聞きますが、これを活用して、特に都心部の学校給食への農産物供給を引き続き進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○大村農林水産部長 実は、東京都で今年度始めたモデル事業でございますが、この国の制度を既に活用してございます。
 今後とも、この事業の実施主体である区市町村と協力しながら、都内産農産物の学校給食への提供を進めていきたいというふうに考えてございます。

○清水委員 どういうところに活用したのでしょうか。おわかりになりましたら、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 このモデル事業を利用しましたのは国の交付金事業でございまして、今回、学校給食で普通の商店から買った以上にいろいろ経費のかかる部分についての補助の上乗せ部分という形で使わせていただきました。実際には、納入する際の輸送費などにも使われたようでございます。

○清水委員 都心部の学校に、周辺の畑があるところの農家からそれを運ぶというのは非常に重要なことだと思って、一番最優先だと思います。しかし、現在、三多摩の中でも、もうかなり行われているんですよね。例えば八王子なんかでも、小学校で二十一校行われていて、しかし、大根とかゴボウとかニンジンなど、前の日に納入する作物に限られているんです。それは、やはり八王子といっても、農家から近いところの学校ばかりじゃありませんから、朝、時間に間に合わないということで、その日とれたものを納入することができないということで、前の日の納入になっているんですね。
 一方、お隣の日野市では、もう二十年来それを続けられていて、幾つかのブロックに分かれて、農家がその学校を担当して、それで三十品目、葉物の、その日とったホウレンソウとかコマツナとか、それから、あるときはトウモロコシ、その日の朝とったものを給食に利用するというようなことが行われているということです。日野市なんかは、学校が八王子に比べれば全体に幾つもなくて、うまくいっていて、非常に農家が生きがいを持って行われていて、もう二十年前から行われているような、そういう一方で、やはりこれから都心部で行われる。しかし、三多摩の中でも、八王子のように、運搬が、運ぶということがネックになっている場合もあるというようなことでは、都心部に交付金を活用して広げると同時に、さらに多摩地域で行えるような取り組みをぜひ進めていただきたいというふうに思うわけです。
 そして、お金の面だけでなくて、そういう経験をしている地区があるのですから、やはり東京都が全体のコーディネートとして、やはりいい例を持っているところの経験を聞いて、それを普及するというような形でもぜひ行っていただきたいと思います。
 今の食育教育ということで、非常に今東京都としても力を入れて推進されるというふうに伺っておりますので、そうした面からも地元の農産物を給食に活用するということは、大いに進めていただきたいと思います。
 次に、農業の災害対策について伺います。
 昨年上陸した台風は十個もありました。ことしも台風や集中豪雨などによる被害が多発しています。大切に育てたものも、こうした自然災害で被害をこうむったときの農家の方たちの悲しみとか悔しさとか、これまでに幾度となく私もそういう場面に遭遇してきました。もう生産をやめてしまおうという方も何人もいました。そういう中で、せめて被害補償があったらと思う場面が何回もありました。
 そこでお伺いいたしますが、農家の災害による経済的損失を補償する制度として農業共済制度があるということですが、都内における加入状況や近年の支払い状況についてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 平成十六年度における農業共済制度の主な加入状況は、稲、麦等、栽培面積の七九%、乳牛、肉牛等の家畜が頭数の八一%、果樹のナシにつきまして、栽培面積の七%、ハウス等の園芸施設につきましては設置棟数の三八%となっております。
 また、平成十六年度の共済金の支払い状況は、合計で六千五百万円余りでございます。

○清水委員 今のご答弁からもわかるように、野菜が対象になっていないんですよね。それで、今、支払いの実績を見ても、農業共済制度は非常に重要な制度ですけれども、一方で、掛金が高いなどの理由で入れないという方もいます。それから、災害の状況の変化というものも起こっています。二〇〇三年には、低温、日照不足などによる被害がトマトやキュウリ、ナスなどに出ました。それから、これまでにも獣害被害ということで対策がとられてきていますけれども、奥多摩などでは一億円を超える被害が出たこともあります。こうした東京農業の主要産物である野菜も農業共済の対象とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○秋元参事 農業共済制度は、国による再保険制度が前提となっており、国は制度として露地野菜は対象外としております。そのため、露地野菜について都と組合だけで地域内の独自の共済制度を成り立たせるのはリスクが大きいと考えます。
 一方、施設内で栽培されております野菜のうち二十一品目につきましては、現在、園芸施設共済の中で対象とすることが可能でございます。園芸施設につきましては、被災した場合の経営の影響が大きいことから、都ではその共済加入の促進を図っているところであり、施設内の野菜についても共済の対象となる旨をPRし、農業者の意向を勘案して共済加入を進めてまいります。

○清水委員 やはり私は、そういう共済の中でやるというのは、今、難しいというお話もいただきましたが、例えば埼玉県などでは、既に埼玉県農業災害対策特別措置条例というのが県として制定されています。生産力の早期回復と維持や経営の安定を図るという目的で、県が市町村と一緒に実施をするものです。災害の規模で農作物の収穫量を特別災害として指定し、被害を受けた農家に支援するものです。この間では、平成十四年八月に突風が起こって、支援を行ったようです。私は、今お話がありましたように、国が園芸施設で二十一品目を支援しているというけれども、やはりこの間の状況の中では、露地野菜が被害に遭うということも非常に可能性が強いということでは、こういう措置によって少しでも野菜農家を助ける、支援するということが求められていると思うんです。
 静岡県などでは、この埼玉県の取り組みに最近問い合わせをしたというふうに伺って、これが大変古い制度ではありますけれども、また新たな災害の発生で注目をしているところもあるわけです。そういうことによって一つ一つの場面を支援することによって、野菜の供給量というのはやはり上がっていくということになるわけです。八%に近づけるということで、農家の方の努力も行われているので、ぜひ、今、幾つかの要望も申し上げましたけれども、引き続き検討していただきたいと思います。
 あと簡単に、林業の問題です。
 統計資料によると、林業従事者は、平成十年に二百六十三人だったものが、十五年には百七十二名に減っています。大体この地域の整備をするには、百九十人-二百人程度が必要だというふうにいわれていますが、現在も高齢で、平均年齢五十八歳、高年齢のまま推移していると聞きます。これからも森林の管理には林業労働者の確保が必要ですけれども、そのためには新しい就労者の確保が不可欠です。新規就労者の確保に向けた支援はどのように行われているのでしょうか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 東京都農林水産振興財団の中にございます林業労働力確保支援センターを通じまして、林業に新規参入しようとする者が円滑に就業できるよう事前研修を実施しているほか、引っ越し費用など就業の準備に要する経費の貸し付け、また、新規就労者用の宿舎五棟の借り上げ経費などの助成を行ってございます。
 また、この林業労働力確保支援センターでは、平成十五年から、新規就労者に対しまして林業技術の早期取得に向けての研修も実施してございます。さらに十六年度は、新規就労者五名に対しまして、森林、林業の基礎知識の付与及び森林整備作業の実習など、二十日間にわたる研修を実施してございます。

○清水委員 林業作業は大変な危険な作業だというふうに伺います。私の知り合いというか、親戚の者も、木を切る方向をちょっと間違えてしまってというか、自分の経験の中でやって、自分の方に間伐の木が倒れてきてしまって命をなくしたというようなこともあるくらい、大変難しい作業だというふうに聞いているわけですけれども、林業を魅力ある職場としなければいけないと思うわけです。若い人たちがこういうのにもやはり積極的に参加--今、女性なども、積極的に林業従事者になろうというような方もいられるようですけれども、安全確保が不可欠だというふうに思いますけれども、林業労働者への安全対策はどのように行っているのか、お伺いいたします。

○大村農林水産部長 林業労働力確保支援センターでは、平成十一年度から、作業の安全を確保するために、作業従事者を対象に専門家による安全講習会を実施してございます。これを年に四回やってございます。これに加えまして、平成十六年度は、年に四回、林業機械操作の技術研修会を開催してございます。
 また、林業・木材製造業労働災害防止協会の東京都支部が実施します作業現場の施設、機械、作業手順などについての安全巡回指導に対しまして、東京都といたしまして経費の支援を行って、この事業を支援してございます。

○清水委員 多摩の森林は二酸化炭素の吸収量が二十八万トンというふうにお聞きしましたけれども、そういう大きな意味を持っている多摩の森林を整備する林業従事者の安全と育成に引き続き力を尽くしていただきたいと思います。
 最後に局長に、多摩地域の農林水産などについて、この委員会でも多摩地域の議員が少なくて、余り触れられないことも多いんですけれども、やはり東京の農林水産業、都市農業は本当に重要な役割を持っていると思うんです。今の二酸化炭素の吸収の問題でも、それから東京の環境、食を守るという点でも非常に重要だというふうに思うわけですけれども、やはり予算が、--本当に農林水産予算を確保して、一つ一つ願いにこたえていただくということが重要なんですけれども、その点で局長の決意というか、お考えというか、伺いたいと思います。

○大村農林水産部長 東京の都市化あるいは人口の増加につきまして、高度成長期から安定な時代になりまして、かなり都市化が一定の枠におさまってきたという形の中で、東京の農地などについても、今あるところが大体落ちついてきたというところでございます。そういう農地の中で一生懸命頑張っている担い手につきまして、積極的にこれを支援して、東京の農業、また水産業、林業についても積極的に振興していきたいというふうに考えてございます。
 そういう意味では、一律の補助ということではなくて、やる気のあるところに集中的にやって、東京の農林水産業の振興をしてまいりたいというふうに考えてございます。
〔清水委員「局長に聞いたんです。私、答えていただいていませんから」と呼ぶ〕

○成田産業労働局長 ただいまのご質問につきましては、大村農林水産部長がお答えしたとおりでございますが、ただ、私ども、東京の農業、林業、漁業等々含めまして、それぞれの生産、消費、そういう観点のみならず、現在では花粉症であるとか、それから二酸化炭素問題、さらに家庭菜園等々、幅広い分野からこの施策に取り組んでいるところでございまして、私ども、こういった施策が総合的、複合的に進むように一生懸命努力しているところでございます。ご理解賜りたいと思います。

○矢島委員 まず、観光について伺います。
 東京都は観光施策を進めておりますが、地域の再発見、道案内、サイン計画に現実には取り組んでいるということになります。行政の縦割りの中で新しくできた観光部ですから、大変なご苦労もあろうと思います。しかし、その持つ力は、観光の視点、その意味で、今後の東京にとっては大変重い位置を占めていると私は思います。観光の本来の目的、そして、観光客は東京の何を楽しみ、何を見に来るのか、基本的認識についてまずお伺いいたします。

○高橋観光部長 海外及び国内からの多くの観光客は、東京の景観や食の多様性などを楽しみに来訪していると考えております。江戸東京四百年の歴史や文化に触れることができる一方で、六本木などの近代的な街並みを体験することができるほか、東京にも水と緑の自然景観の豊かな地域があることなどにより、日常生活にないすぐれたものを体験することもできます。
 東京のまちの魅力を高める観光まちづくりを推進し、多くの旅行者を受け入れていくことで千客万来の世界都市東京の実現を図ることが必要であると考えております。

○矢島委員 私は、観光、外から来る人ではなくて、私ども東京に住む人間にとってどういうような意義があるか、意味があるか、この観点からお伺いいたします。
 私の観光の視点は、美しい日本、こういう面があると思います。まさに観光は、そこに住む者の生活の質が問われている。つまり、これから東京のまちの景観、そして、そこに住む人のあり方、観光はそういうことに方向性と基準を示している、このように思います。
 東京都は幾多の施策を展開しておりますけれども、産労が所管しております商店街の振興、商店街づくりはもとより、連続感を失ってしまった東京のまちの景観、忘れ去られて久しい東京の緑、風格のある道路、そして文化行政も、第三者の目に映る印象が重要な一つの視点を提供している、このように思います。私は、その意味で観光部の取り組むべき課題は非常に重いと思っております。この視点から東京を見直し、新しい時代に向かう全庁的取り組みを、都庁横断組織を大切に推進すべきではないか、このように思います。お考えをお伺いいたします。

○高橋観光部長 東京のまちの魅力を高めるためには、地域が主体的にかかわり、地域特性を生かし、観光の視点に立って進める観光まちづくりが重要であります。こうした観光まちづくりに関する地域の主体的な取り組みに対して支援するとともに、各局各部の諸施策の連携も不可欠であると考えます。現在、隅田川や運河地域など東京の水辺空間の魅力向上については、景観、回遊性などの観点から、当局が事務局となりまして関係九局により構成される観光施策連携推進会議において検討を進めているところであります。
 今後とも、住んでよし、訪れてよしの観光の基本理念に少しでも近づけるよう、関係各局と適宜連携を図りながら観光施策を推進してまいります。

○矢島委員 観光の視点は、観光だけに終わるものではないと私は先ほどから申し上げておりますが、水辺のまちづくりも既に全庁的な組織を事務局として観光部が持っておられる。これは一つの大変大きなてこになると思いますので、東京を見直す視点をぜひ提供していただきたい。今まで所管の中でやってこられたことは、今までの延長上にあると考えるのが普通でありますから、そこに新たな息吹を吹き込んでもらいたい。その観点から、なかなか縦割りですと、直接的に入ってくるのが難しいところでありましょうけれども、それを一つのきっかけとして、東京のいろいろなもの、ハードもソフトも含めて、ぜひ展開していただきたいと思いますので、私の意見として申し上げておきます。
 次に、中小企業の再生についてお伺いいたします。
 東京都の中小企業施策は実に多岐にわたっております。そして中心は、融資など事業として回っている企業が中心ということになります。しかし、実際には破綻のふちに瀕している企業もありますし、中には再生可能な事業を持った企業もあろうと思います。この点について、大企業には、金融機関の不良債権処理の進展とあわせ、破綻再生メニューが出てまいりました。完全とはいえないまでも大変整っているといわれる民事再生法もその一つで、かかり過ぎる時間を除けば、裁判所、また弁護士など専門家がそろい、期待できる状況のようであります。
 また、国は、この中小企業版ともいえる中小企業再生支援協議会という手法を持っております。東京都も、中小企業振興公社に委託している中小企業リバイバル支援事業を展開しております。東京都の中小企業の再生事業の現況と手法、そして現在までの施策の状況をお伺いいたします。

○中井商工部長 中小企業リバイバル支援事業は、中小企業の事業再生、事業承継、廃業に関して総合的な支援を行うために、本年四月より実施しているものであります。
 このうち事業再生については、優秀な技術やノウハウを持ちながらも、倒産の危機や事業継続が困難化している中小企業に対して、事業・財務分析を行った上で、その改善策を検討し、再生方針として当該企業に提示するとともに、その再生を支援するものでございます。
 その手法としては、公認会計士、銀行OB、再生事業経験者など、専門的知識を有する総勢七名のチームにより、企業に対する相談、指導や再生方針の策定を行い、また必要に応じて弁護士や中小企業診断士などの派遣を実施しております。
 九月末現在の実績としては、九十三社を受け付け、そのうち再生案件の企業は七十四社となっております。

○矢島委員 やはりこの場合でも、一つの手法の問題点は時間がかかり過ぎることではないかと思います。倒産のふちにある不振企業は時間が勝負で、緩慢な時間の経過は再生可能な事業をつぶすことになりますし、結果、雇用も失い、金融機関も不良債権を背負うことになります。
 これまで日本の金融機関は、みずからの不良債権を処理するために、不振企業にも融資を続けざるを得なかった。その後、不良債権の処理が進むと、余裕が生まれることになりますから、今度は処理ということになります。そこで、まず、金融機関の体力の中で不良債権の処理が中心となることになりますので、事業再生の観点が希薄になるのではないか、この点を大変心配しております。つまり、再生の可能性のある事業も再生されないこともあるということになります。
 ご説明があったように、東京都は中小企業リバイバル支援事業により再生事業に取り組んでおりまして、そのポイントの一つである金融機関にも制度の宣伝を図り、協力を依頼し、ようやくその効果もあらわれてきたと聞いております。しかし、再生手順のスピード感からいうと、まだ不十分ではないか。そこで、当初から金融機関が加わる手法が必要ではないかと思います。そのためには、手法の透明性を図ってガイドラインを明確にすることが重要であります。取り組むべき課題と考えますが、この点についてお考えをお伺いいたします。

○中井商工部長 副委員長ご指摘のとおり、中小企業の再生を円滑に進めるためには、何よりもスピードが重要であり、特に金融機関の早期の参画が再生を進める上で大きなかぎとなっております。しかし、一方で、早い段階で金融機関に情報提供した場合、金融機関に無用な不安感などを与え、結果として当該企業の資金繰りなどに悪影響を与えることもございます。
 このため、事案により金融機関との調整時期は個々に判断していくことになりますが、ケースを重ね、また再生手順のルール化などを図る中で、できるだけ早い時期に金融機関が参画できるよう努めてまいりたいと考えております。

○矢島委員 企業再生のかぎをにぎる金融機関でありますが、金融機関の規模、持つノウハウによっては、かえって負担が重いところがあると聞いております。また、企業再生の財務専門家、経験豊かな再生専門家、ターンアラウンドマネジャーが少ないともいわれております。かような状況でありますから、この事業の東京都の先導的な役割は大変重い。ぜひ有効な東京アプローチ手法を生み出して制度の充実を図っていただきたい、これを強く強くお願いいたします。細かいことは申し上げませんが、意味はおわかりになっていただけると思います。
 続いて、水産振興についてお伺いいたします。
 海を対象とした人間の営為は、漁業、水運として発展をしてまいりました。しかし、現実に漁業人口は、ピーク時の七十九万人から二十四万人へと七割減少、漁獲量も五百七十三万トンと、五割五分減少しております。東京の内湾、伊豆諸島ゾーン、小笠原ゾーンと、日本の経済水域の三八%を占める東京にとりまして、豊かな海の漁業の振興は重要な課題であります。そのため、東京都は水産振興プランを策定し、平成十六年度より事業に入っておりまして、事業評価もルーチン化されております。東京の漁業の発展に向けまして大きな力となることを期待するところであります。
 そこで、東京都水産業の現況と振興プラン進捗状況についてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 東京都の水産業の状況でございますが、漁場環境の変化や乱獲などによりまして水産資源が減少いたしまして、平成十五年の漁獲量は四千五百三十五トンとなっておりまして、この十年間で半減してございます。
 加えて、輸入水産物の攻勢によります魚価の低迷などから漁業収益は激減しておりまして、漁業就業者は、平成十五年には千百五十六人になってございまして、この十年間で約三割減少するなど、厳しい状況に陥ってございます。
 こうした状況を打開するために、昨年四月に水産業振興プランを策定いたしまして、資源回復のための漁場整備、あるいは東京ブランドの確立とIT販売による販路の拡大など、水産業振興のための施策に取り組んでいるところでございます。
 これらの取り組みはいずれも長期にわたるために、評価の前提として定期的に実態を把握しているところでございます。
 また、この水産業振興プラン策定後に、磯焼けに加えましてサメ被害が深刻化するなど、漁場環境の悪化が一層進んだことから、昨年八月に、産学公連携によりますプロジェクトチームを急遽設置いたしまして、漁場回復に向けた取り組みも開始したところでございます。
 今後とも、時期を失することなく、実効性のある施策を展開してまいりたいと考えてございます。

○矢島委員 水産振興は、多くの取り組みがこのプランの中にもあります。ブランド化もその一つで、長い年月をかけて育ててきた大分県の関サバは大変有名です。しかし、伊豆七島の高級魚販売が減少する中、漁獲した魚の差別化を図ることは、品質、流通などの息の長い、多大な努力が必要ということになります。この例は、関サバを見れば一目瞭然のことになりますが、東京も各漁協が連携協力し、東京ブランドの育成に取り組んでおります。
 内湾から始まり島しょへと広がってきた東京ブランドの展開状況、課題、支援内容についてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 漁業収益が低迷している中にございまして、水産物にいかに付加価値をつけるかが重要な課題だというふうに考えてございます。そのため、東京都漁業協同組合連合会が、キンメダイや八丈たるカツオを初め、江戸前アサリなど、東京の海でとれて品質管理の行き届いた新鮮な魚介類十種類を東京ブランドとして定めたところでございます。
 東京都といたしましても、こうした取り組みを支援する観点から、ロゴマークシールやポスターを作成するなど、積極的にPRに努めてございます。
 今後とも、これら東京ブランドの魚介類のさらなる普及に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

○矢島委員 ぜひ取り組みをしっかりとお願いいたします。
 東京都の島は、はるか千キロ先には小笠原があります。さらにその沖合九百キロには沖ノ鳥島があります。石原知事がその活用を都政の重要課題としていることは、我が党が支持していることでもあります。沖ノ鳥島周辺は日本固有の領土、そして、経済水域として極めて重要であり、まさに東京都はそのことを率先して実証しているということになります。
 知事は本年四月、小笠原の漁業協同組合の漁業操業に対して支援に乗り出し、五月には知事みずから現地に赴くなど、積極的な取り組みを行っております。
 そこで、わずかまだ数カ月でございますが、これまでの漁業の成果と現在の取り組み状況についてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 沖ノ鳥島周辺の漁業操業につきましては、小笠原島漁業協同組合が本年四月以降これまで八回の操業を行ってございまして、ビンナガマグロ、キハダマグロのほか、高級なクロマグロを含めまして、約二十五トンの漁獲があったところでございます。この漁獲量は、ほぼ当初の見込みどおりではございます。このことから、沖ノ鳥島周辺には豊穣な海が広がっており、漁業操業の可能性はあるというふうに考えてございます。
 そこで、東京都といたしまして、漁業操業の支援に加えまして、今後、浮き魚礁の設置による漁場造成を予定しておりまして、今年度中にその設置に向けた調査を実施することにしております。
 また、引き続き、周辺海域での漁場開拓にも必要な調査を実施していきたいというふうに考えてございます。

○矢島委員 先ほどの東京ブランドではありませんが、やはり島が離れておりますだけに、流通が一つの課題、小笠原も同様ということになりますので、必要な支援をしっかり、そして事業として根づくように努力をぜひしていただきたいと思います。
 また、沖ノ鳥島の維持管理や有効な施設の設置などは、基本的に国の役割であります。答弁のありましたように沖ノ鳥島は豊かな海、二十四トン、当初の目的のとおり豊かな海であるという認識を今示されておりましたが、漁業操業の支援は、東京の漁業振興の観点からも重要でありますけれども、国との役割分担を踏まえた上で、都の役割としての今後の取り組みはどういうふうに考えているか、この点をお伺いいたします。

○大村農林水産部長 沖ノ鳥島は、平成十一年、海岸法の改正によりまして国の直轄管理区域となっておりまして、その維持管理は国の責務になってございます。
 また、この沖ノ鳥島周辺海域につきましては、国土面積に匹敵する排他的経済水域を支えるためには、経済活動による島の利活用が必須条件となってございます。このために、施設等の環境の整備については国の役割というふうに考えてございます。
 このため、東京都といたしましては、国に対して灯台の設置や電力、水の確保策の検討などについて措置を講ずるように要請してまいります。
 また、東京都産業力強化会議で、庁内関係局の連携のもとに、島の利活用について今後検討いたしまして、その内容について国と協議、情報交換を行ってまいりたいと考えてございます。

○矢島委員 都の産業力強化会議の活動には期待しておりますので、ぜひ主要な課題として内容あるものにしていただきたい、このように思います。
 最後に、食育について二点質問をいたします。
 自然と共生を果たしてきた日本人の食生活は、まさに文化として、いわゆるスローフードのあり方を体現してきたともいえると思います。しかし、食事を味わうには、日本の風土、体質に合ったバランスのとれた食事の構成と調理方法、家族が一緒に食べるなどの楽しい、ゆったりとした食事のとり方が必要でありますけれども、実際には食事時間は短くなる、調理方法が覚えられないまま、手間のかかる料理は避けられ、アメリカはもとより、フランスにははるかに遠く及ばないほど家族一緒の食事の機会が少なくなっている、このようにいわれております。
 その結果、成人病の予備軍の子どもたちがふえ、短い食事時間が味を濃くすることになりますし、微妙な味わいを育てることになりません。そして、くつろぎを忘れさせ、食に対する安全の感覚、微妙な感覚、味わい、そして、そしてその感覚がなくなってくるわけですから、安全の感覚もおのずから希薄になってくる。マナーやルールなど食の自立を伝えることもできなくなるおそれを感じております。日本の将来を担う子どもたちに世界に誇る食文化を引き継いでいくことは、豊かな時代ゆえにこそ重要な課題であります。
 第三回定例会で我が党の野村幹事長が代表質問で食育に触れました。知事は答弁の中で、健康な食生活は健康的な心身と豊かな人間性をはぐくみ、生きる力の礎となると述べておりました。私自身、幼児教育にかかわっておりますので、食生活の乱れを危惧しておりましただけに、この問題は看過できないことの一つであります。
 そこで、知事が、日本が失いつつある大切な食文化を東京が率先してよみがえらせるため、食育の推進計画を策定するとの答弁がありましたが、具体的に計画策定をどのように進めようとしているのか、この点についてお伺いいたします。

○大村農林水産部長 食育でございますが、これは農業体験などを通じまして都民一人一人がみずからの食について考え、判断し、望ましい食生活を実践できる力を養うことによりまして、健康的な心身と豊かな人間性をはぐくむことを目的としてございます。
 このため、今後策定いたします食育の推進計画では、総合的な情報提供の仕組みづくり、活動の核となる人材の育成、交流と体験学習の場の創出を軸とした総合的な内容としていく考えでございます。
 計画の策定に当たりましては、庁内の関係各局が連携して総合的な食育の推進体制を築きますほか、家庭、学校、地域が一体となって食育を推進することが必要であることから、外部有識者の意見聴取、またパブリックコメントを実施するなど、広く都民の声を計画に反映してまいりたいというふうに考えてございます。

○矢島委員 計画は計画でありますから、それをどういうふうに実行するか、ここにすべてはかかっていると思います。スローガンに終わらない内容で実行していくことが、今の東京都の取り組みを見ておりますと期待されますので、ぜひその点をさらに努力をして、計画の次の段階を大切にしていただきたい、このように思います。
 そこで、日本の食文化を確かに伝えていこうという食育の重要性の認識と取り組む決意を局長に、最後の最後の質問でございますので、あえてお伺いをして、質問を終わります。

○成田産業労働局長 大切な食育の問題でございますが、米、野菜、魚を中心とした食材、あるいは日本の気候を生かした発酵食品を特徴といたします日本食は、栄養のバランスがよく、健康を増進する上でもすぐれております。かつて日本の社会では、これらの知恵を伝統的食文化として、最近は薄くなったといいますが、家族団らんのもとで、食事作法とともに伝承、承継してきたところでございます。
 しかしながら、一人で食べる個食であるとか、あるいは朝食の欠食など、家庭での基本的な食生活の習慣が乱れております現状におきましては、伝統的な食文化の承継は困難でありまして、次代を担う子どもたちの健全な心身の育成が危ぶまれ、私としても心が痛むところでございます。
 また同時に、農作業などの生産現場との距離が遠い都市生活の中では、こういった生産に伴う労苦、あるいは自然の恵みに対する実感がなく、ついつい感謝の心も失われがちではないでしょうか。
 こうした食生活の習慣の乱れに歯どめをかけまして、失われつつある日本の伝統的食文化をよみがえらせるとともに、自然の恵みに対する感謝の心を取り戻すために、都民全体で食育を推進することが重要でありまして、先ほど農林水産部長が申し上げました関係各局連携のもとに、この食育を積極的に推進してまいりたいと考えております。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十五分散会

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