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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十二号

平成十七年十月十一日(火曜日)
第八委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十三名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君
川島 忠一君

欠席委員 一名

 出席説明員
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長高津 満好君
事業部長荒井  浩君
新市場担当部長大野 精次君
参事坂  崇司君
参事大橋 健治君
参事後藤  正君
参事戸田 敬里君
港湾局局長津島 隆一君
技監樋口 和行君
総務部長斉藤 一美君
団体調整担当部長岡田  至君
港湾経営部長新田 洋平君
参事江津 定年君
臨海開発部長鈴木 雅久君
開発調整担当部長尾田 俊雄君
参事藤原 正久君
港湾整備部長田中  亨君
計画調整担当部長滝野 義和君
離島港湾部長萩原 豊吉君
参事宮崎 孝治君

本日の会議に付した事件
 中央卸売市場関係
事務事業について(質疑)
 港湾局関係
事務事業について(質疑)

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場及び港湾局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○高津管理部長 去る九月十六日の当委員会でご要求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。中央卸売市場における取引方法別割合の推移(十年間)についてでございます。
 過去十年間の推移を記載したものでございますが、ごらんのとおり水産物部、青果部、花き部につきましては、競り売り及び入札売りの割合が減少し、相対売り割合が高くなってきております。
 次に、二ページをお開き願います。中央卸売市場における卸・仲卸業者の経営状況(五年間)についてでございます。
 卸売業者及び仲卸業者につきまして、それぞれ業者数とそのうちの赤字業者数を部類ごとに記載してございます。
 なお、仲卸業者欄の括弧書きは、調査対象業者数に対する赤字業者数の割合でございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のございました資料につきましての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○矢島委員 東京都の財政は、大変な財政再建のただ中で努力されておりまして、石原知事が本年度も進めております基本収支の均衡、それに税収の面では、法人事業税、法人住民税などの増収が追い風として吹いております。このため、基金等の借入金の整理、また積立金の不足の解消に取り組んでおります。
 現実に、市場会計は、赤字財政運営対応のために、一般会計に運用として多額の貸し付けをしております。この運用貸付金の資金は積立金ということになりますが、この積立金の累計残高、帳簿残高、現在残高についてお伺いいたします。

○高津管理部長 積立金についてでありますが、地方公営企業法第三十二条第一項及び第二項の規定に基づき、減債積立金、建設改良積立金などに積み立ててきました。積立額の累計は、売却益の運用益も含め、四千五百五十億円となっております。
 帳簿残高である積立金現在高は、平成十五年度末において二千七百三十億円余となっております。
 また、積立金から累積欠損金百五十億円余を差し引いた現在実質残高は、二千五百八十億円余となります。

○矢島委員 この積立金の資源であります売却を中心とする額につきましては、実に膨大な、累計で四千五百億という額になります。そして、今ご説明がありましたように、実質残高で二千七百億、膨大な額になっているわけですが、その経緯と、積立金の、これだけ積み残しております目的についてお伺いいたします。

○高津管理部長 積立金は、企業債の元金償還のための減債積み立てや市場施設整備のための建設改良積み立てなどであります。
 積み立ての経緯でございますが、大田市場開場に伴い、昭和六十三年度に神田、大森、荏原、蒲田市場を売却した売却益四千二百三十億円余とその運用益を積み立て、累計で四千五百五十億円余となったものでございます。
 この積立金は、昭和六十三年以降平成十五年度末までに、大田市場の整備、板橋、葛西、世田谷市場の花き部建設、食肉市場センタービルの建設などのために千八百二十億円余を取り崩しており、その結果、帳簿残高は二千七百三十億円余となっております。

○矢島委員 市場会計の積立金は、貸し付けが想定されていないんではないかと思います。そのため、建築改良費として取り崩して、一般会計への貸し付けという形で運用に回されておる。平成八年と十一年度に二度にわたり一般会計に貸し付けられたわけでありますけれども、貸し付けをする限りにおいて、当然ながら期間、返済方法、利息があると思います。この内容と、それから、実際の返済状況は当初の協定どおりであったかどうか、これも含めてお伺いいたします。

○高津管理部長 一般会計への貸し付けの当初の条件は、平成八年度貸付分の四百億円については、貸付期間が平成十五年五月三十日までで、利率は資金運用部資金と同じ利率としております。
 償還方法は、貸付期間終了時一括償還としております。
 平成十一年度貸付分の二千億円については、貸付期間が平成二十二年三月三十一日までで、年利は短期プライムレートより〇・二%を減じた利率としております。
 償還方法は、五年据え置き後、平成十七年度から四百億円ずつ五年間で償還としております。
 また、貸付条件の変更についてでありますが、一般会計において税収不足などにより臨時的財源措置が必要なことから、平成八年度貸付分について二度にわたり償還の繰り延べを行うとともに、利率を短期プライムレートから〇・二%を減じた利率に変更しております。
 一回目は、償還年度に当たる平成十五年度において償還繰り延べを行いました。また平成十六年度において、一部百億円の償還を受けたものの、二回目の償還繰り延べを行いました。

○矢島委員 今の償還の繰り延べのくだりもそうでありますけれども、東京都の一般会計を含めまして、財政運営の困難さがそこにあらわれているように思います。
 今お話ありました、いわば積立金からの貸付運用というのは、当時の緊急避難であったように思いますが、その緊急避難のまま現在まで推移しているんじゃないかという印象を受けます。ここについて一度整理が必要であればすべきであると思いますので、意見だけ申し上げておきます。
 市場にとって積立金の存在というのは、その額が膨大であるだけに、事業運営の大変大きなよりどころということになります。これまでは、東京都に運用という名の貸し付けがなされておりましたので、いわば塩漬けになっておったということになります。二十二年の三月に全額完済二千四百億を受け入れますと、その間までは順次戻ってくるわけですが、積立金の活用、管理について、これから一時凍結を越えて対応していかなければいけないということになろうかと思います。
 法により運用方法等が規制されているということになりますけれども、今後は厳しい積立金の運用管理、資金管理ということが必要になると思います。都民の食生活の基本を賄う公営企業としてその役割を果たしていかなければならないわけでありますので、積立金の運用管理、活用について基本的な考え方をお伺いいたします。

○高津管理部長 卸売市場は、これまで、その時々の時代の要請に応じた施設整備を計画的に行ってまいりました。また、施設整備に必要な資金につきましては、既設市場の売却益や起債などをもとに手当てしてまいりました。
 今後、豊洲新市場の建設、老朽化、狭隘化の著しい淀橋市場の整備などにも多額の資金需要が発生するものと考えております。
 また、開場後十六年が経過した大田市場の設備の更新、さらに、約十年後を考えれば、築後四十年を経過することとなる市場の整備などに備える必要があると考えております。
 積立金については、このような施設整備の原資として有効に活用してまいります。
 また、中央卸売市場の資金運用につきましては、預金利息が貴重な収入源であることから、有利な方法で運用していく必要があると考えております。しかしながら、資金の運用につきましては、地方公営企業法施行令第二十二条の六においては、確実な金融機関への預金その他の確実かつ有利な方法により保管しなければならないとされております。そのため、安全性を十分配慮した上で、資金需要の時期に合わせ有利な利息の預金を選択するなど、適切な資金の管理運用に努めております。

○矢島委員 積立金は、単に安全で確実な利息を得て、それを市場の事業の進展に活用していくだけではなくて、全体の中の位置づけ、事業計画、将来の見込み等を含めまして、どういうふうに活用するか、豊洲であればPFIをしっかり導入していくのか、あるいは、そうじゃない、PFIの中でも一括して費用を長期にわたって払うような方法、起債をする方法、いろいろな方法が出てくるわけでありますけれども、その大きな変数の中に大きな位置を占めているということは確かだろうと思います。
 この積立金自身を、計画の衣を装った、いわば使い勝手のいいプロパー資金にしてはならないと私は思っております。これから果たさなければならない市場の役割、それを実現する計画の原資ということの認識をしておりますので、この点について市場長よりお考えをお聞きいたします。

○森澤中央卸売市場長 卸売市場の役割ですが、中央卸売市場は、生鮮食料品の円滑な流通を確保しまして、都民の消費生活の安定を支える重要な役割を担っております。今後も食の安全・安心を初めとします消費者ニーズに的確に対応することが必要と考えております。
 このような役割を果たすために、既存施設の維持管理や機能保全のみならず、品質管理の高度化や物流の効率化など、時代の変化に対応するための施設整備が求められておりまして、現在、平成十七年度から平成二十二年度までのビジョンとなります第八次東京都卸売市場整備計画を策定しているところでございます。
 一方、東京都中央卸売市場の財政は、独立採算を原則とする公営企業会計で運用しておりまして、貴重な財源であります資金の運用は大変重要であり、これまでも的確に管理してまいったつもりであります。
 今後とも、中長期的な市場の整備などへの投資を念頭に、常に事業効果を検証しつつ、ご指摘のとおり資金管理についても万全を期すとともに、戦略的運用を行い、健全な市場運営と財政運営に努めてまいります。

○矢島委員 今、最後にお話のありました戦略的という言葉の意味合いの、そして、それをどういうふうに実現するかという、その洞察力と見識によって市場の役割が高まりもし、また後退的なものにもなってくると思います。変数が大変多い中で、経済環境が変わり、また流通状況が変わってくる。そして、資金、そして運営内容によりましても、経営計画の年次も大きく変わってこようと思います。いよいよその基金が戻ってくる、先ほど申し上げましたように、全体の計画の実効性ある対応ができる段階に参りましたので、長期的な観点から現在のそれぞれの問題にしっかりと対応していただきたい、これを申し上げまして、質問を終わります。

○中山委員 昨今、流通構造の変化や長引く景気の低迷によりまして、中小卸売市場を取り巻く環境は大変厳しさを増してきていると感じます。市場経由率は、平成十年度から十四年の五年間で、水産部においては一〇・四%、青果部においては四・五%と、大きく低下しました。こうした流通環境の中、市場業者も厳しい経営状況を余儀なくされていることを私も実感いたします。
 一方、卸売市場は、都民に生鮮食料品を安定的に供給するために欠くべからざる機能を発揮しており、多様な需要にこたえる品ぞろえを実現し、また特に安全で安心できる食品への関心が高まっている中、その機能の充実が一層求められていると考えています。
 先日、私も北足立市場で行われました市場まつりに参加させていただきましたけれども、年々二万人の方が来られるということで、市場が多くの都民に親しまれて、活気にあふれている様子を見せていただきました。安全でおいしい日本の豊かな食文化を支える卸売市場が消費者に果たす役割の大きさについて、改めて思いを深くした次第です。
 今後とも中央卸売市場が安全・安心でかつ多様な生鮮食料品を安定的に供給していくためには、生産者などの方々が安心して出荷できる市場信用力というものを保持していく必要があると思います。そのためには、市場流通の中核を担う卸売業者の方や仲卸業者の経営が健全でなければならない、そう考えます。
 そこで、市場業者の経営の状況について何点かお伺いしたいと思います。
 現在の市場業者の経営状況はいかがでございましょうか。

○荒井事業部長 市場業者の経営状況でございますが、まず卸売業者について、最新のデータである平成十五年度の実績では、青果部、食肉部で取扱高が前年度に比べ増加していますが、水産物部、花き部では減少しております。
 経営状況につきましては、経常赤字業者数が前年度の三業者から五業者に増加しており、また経常利益率も食肉部を除き低下しているなど、厳しい状況が続いています。
 また、仲卸業者については、同じく平成十五年度では七〇%の業者が売上高を減少させており、経常損益段階では四〇%の業者が赤字となっております。
 経常利益率は、水産物部を除きやや向上しているものの、債務超過に陥っている業者が四一%を占めるなど、依然として厳しい状況にございます。

○中山委員 市場業者の経営が依然として厳しいということだと思いますけれども、そのように経営が厳しい、悪化している状況の要因はどのようにお考えでございましょうか。

○荒井事業部長 経営悪化の要因でございますが、一つには、食の外部化の進展など消費者ニーズが多様化していることや、輸入品の増大、商品形態の変化などに伴う流通経路の多元化等から市場経由率が低下していること、また、専門小売店の減少による売上高の低下や、量販店、外食産業などとの取引における納入価格や代金回収の長期化など、取引条件の厳しさから利益率の低下や資金繰りの悪化が見られること、さらに仲卸業者については、平均的に事業規模が小さく、資金力、信用力など財務基盤が脆弱であることや、高齢化に伴う人材不足などが要因として考えられます。

○中山委員 ただいまご指摘いただいたような要因が重なって経営が悪化しているということでございますけれども、市場業者も基本的には私企業である以上、経営の立て直しは、第一義的には自助努力によるべきものと考えております。
 卸売業者については、ここ数年、幾つかの市場で青果部の卸売業者の経営統合が実現するなど、経営基盤の強化に取り組んでいる、そういう事例もお伺いしています。
 ところが、一方、仲卸業者におきましては、慢性的な赤字に苦しむ業者が廃業していくケースが後を絶たないというふうに、なかなか改善の兆しが見えてきておりません。都はこれまでも、検査や指導等、経営改善に向けた取り組みを実施してこられました。さらに、今回の条例改正では、直荷引きや市場外取引の規制を緩和するなどの経営自由度を高めるとともに、経営の健全化に向け、仲卸業者について新たに財務基準を設定されました。
 そこで、今後、この基準をどのように運用していくおつもりなのか、また、現在の状況についてお伺いいたします。

○荒井事業部長 お話しの財務基準は、仲卸業者の経営体質の強化を図るため、自己管理の目安として自己資本比率が一〇%以上であること、流動比率が一〇〇%以上であること、経常損失が三期連続しないことの三点を設定したものでございます。これにより仲卸業者みずからの経営改善努力を促すとともに、この基準に抵触する場合には経営指導を強化し、なお改善が見込めない場合には早期改善措置を講じていくことにしております。
 直近のデータでは、財務基準のいずれかに抵触する業者は、調査対象千百十四業者のうち六百九十六業者であり、三基準のすべてに抵触する業者は百四十四業者ございます。

○中山委員 今のお話ですと、仲卸業者につきましては四割を超える業者が債務超過に陥っており、百四十四業者の方々が三つの基準に該当してしまっているということでございますが、これは憂慮すべき状況だと思います。
 こうした経営改善が急がれる業者の方々に都は今後どのように支援をされていくおつもりなのか、お伺いいたします。

○荒井事業部長 三つの基準のすべてに抵触する百四十四業者については、都職員と公認会計士が経営診断と財務実態に即した指導を行った上で経営改善計画書を作成していただき、この計画に基づき必要な助言を行いながら経営改善に取り組んでいただくことにしております。
 また、こうした財務の健全化に向けた指導をきめ細かく行っていくとともに、今後は、新たなビジネスチャンスに向け、事業再編を行おうとする業者に対しては、産業労働局と連携して企業再生ファンドの活用を進めるなど、仲卸業者の経営基盤の強化に向け支援していきたいと考えております。

○中山委員 現在までもそうでしたけれども、これからも外食や中食などの都民の食に対するスタイルはさらに多様化していく、そういう意味では、市場経由率にもあらわれておりますように、食品流通の形態もどんどん変化していくと思われます。しかし、その中にあっても、中央卸売市場の果たす役割は揺るぎないものがあるのではないかと思います。私は自分の足で市場を訪れて、その活気を目の当たりにしまして、地元の業者の方々のためにも、また多様な食文化を支えていくためにも、その役割を確信した次第です。
 市場が安全で安心な豊かな生鮮食料品を安定的に提供し続けていくためには、市場を支える仲卸業者の方々が元気で経営していただくことが不可欠だと思います。こうした意味からも、零細な規模の業者が多い仲卸業者の方々について、その経営改善に向けたきめ細かな取り組みが重要であろうと考えています。中には、いろいろな住宅上の制度ですか、そういう形で家賃等を少しでも負担を軽くしてあげることで経営がすごく楽になる、そういうような業者の方々もいらっしゃいます。
 今後とも、市場当局はもとより、産業労働局など都の多くの部署とも連携していただいて、仲卸業者の経営基盤強化に向けた施策の充実を図っていただくことを強く要望させていただいて、私の質問を終了します。

○小竹委員 私は、中央卸売市場の流通にかかわる問題で大きく二つ、そして、施設の問題で三つの点から伺いたいと思います。
 私も経済・港湾委員に改めて就任したという状況の中で、久々に市場を訪れて、市場の関係者の方々からいろいろ話を伺いました。市場は都民の台所として、やっぱりそこが活気あるものにしてほしいというのが市場関係者の要望でもあり、また商売が成り立つようにしてほしい、こういうお話を伺って、今、消費が冷え込んでいる中で、また量販店との競争などが激化する中で、ご苦労が大変あるんだなというのを改めて感じました。
 また、市場を利用している八百屋さんや魚屋さんなどのお話も伺ってきたんですけれども、小売の立場からすると、例えば八百屋さんの場合には、競りになる商品が少ないということや、また、いいものを手に入れるという点ではなかなか苦労が多いという、品ぞろえにも苦労するというふうなお話など、切実な問題を伺いました。利用している市場は、大田、築地、豊島、いろいろ分かれているんですけども、やはり今申し上げたようなのはどこでも共通する中身だというふうに思った次第です。
 委員会資料に提示していただいたわけですけれども、青果の場合には、九〇年代までは競り売りは三〇%あったわけですけれども、昨年の状況を見ますと、もう一割を割ってしまって六%台という状況になって、これで見ると、競りが本当に形ばかりになっていくんじゃないかという危惧を持つんです。
 こういうふうになる過程では、何度かの法改正があったわけですけれども、どういう背景のもとにどのような改定がいつ行われたのか、まずお伺いいたします。

○荒井事業部長 お話しの法改正でございますけれども、平成十二年の卸売市場法改正につきましてご説明申し上げます。
 このときには、産地の大型化、市場外流通の増大、市場関係業者の経営悪化等、卸売市場をめぐる状況の変化に対処して、市場利用者のニーズに応じた取引方法の改善等の措置を講ずることにより、卸売市場制度の改善、強化を図るということを目的に行われました。
 このとき、売買取引の方法につきましては、出荷者や買い受け人の要請にこたえる形で、相対取引やせり時間前の取引等の取引実態を踏まえまして、競りと相対を同列の取引と位置づけ、開設者が関係者の意見を聞いて、市場ごと、品目ごとの特性に応じた合理的な取引方法を条例で定めるという改正をしたものでございます。

○小竹委員 産地の大型化という問題もあるんですけども、市場の流通の中でやはり量販店の進出が大きくなって、相対取引の制限が緩和されたというふうに思います。それも実際、平成十二年から競り売りが一割台に下がったという点でもそのことがいえるんじゃないかというふうに思うんです。市場がやはり大型店優先になって、流通構造そのものが変わっている中で、なお今、まちの小売店の皆さんは、そういう中での競り売りをなさっているわけですが、そこでの品目確保というのがやはりどうしても必要なんじゃないかというふうに思うんですけども、その点、実態はどうなっているか、お伺いします。

○荒井事業部長 現在、市場では、取引品目の売買方法を三つに分類して取り扱いを行っております。
 一つは、一号物品と申しまして、全量を競りで取引する物品です。次に、二号物品という名称で、一定割合を競りに確保し、残りは相対取引とする物品でございます。三つ目は、三号物品と申しますが、競り、相対のどちらの方法でも取引できる物品、この三つに分け、市場、品目ごとに最も合理的な方法を定めております。
 このうち、二号物品のうち競りにかけるべき割合は、各市場ごとに卸業者、仲卸業者、小売商等で構成する取引委員会の協議に基づき定めております。この取引委員会は公正に運営されておりまして、現在の競り割合は、取引委員会における市場関係者の合意により定められた適正なものと考えております。

○小竹委員 取引委員会の協議で行われて正当なものというご答弁なんですけれども、本当に六%が正当なものなのかというのは甚だ私は疑問に思っているんですけれども、今の競りがこういう状況で推移していけば、本当に形だけになってしまう。本来、市場は商物一致という取引だったわけだけれども、それが流通の機構の中で変わっていっているという点で見ると、本来の公設市場としての役割そのものが失われかねない、物流センター的なものに変わってしまうという危惧を持っています。
 そういう点で見ると、確かに協議で行われているということですけれども、やはり量販店や何かの力が大きくなっていくという点で、力関係で変わっていく中身が相当あるんじゃないかというふうに思うんですが、そういう点で見たときに、市場開設者としての東京都が、小売店が必要とする量だとか、それから品目を競りで確保するということを、やはり積極的に公設市場の役割としてもやるべきではないかというふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。

○荒井事業部長 都内の各地域で生鮮食料品流通の一翼を担っている専門小売店等の仕入れの場を確保することは、卸売市場の重要な役割でございます。したがいまして、中小の専門小売店の方々が円滑に仕入れができるよう、今後とも市場取引委員会の適正な運営などに努めてまいります。

○小竹委員 適正な運営にということですけれども、現実に、実際、競り取引がこれだけ下がってきているという点では、やはりもう危機的な状況になっているんじゃないかというふうに思うんですね。そういう点では、町場の中小零細の専門小売店がなくなっていくというこの事態の中で、やはり商店街も空洞化しているという状況になるわけですから、やはり専門小売店がいいものを安く都民に提供する、そういう点での市場の役割というのが非常に大きいというふうに思うんですね。
 そういう点で、どういうふうにやるかという点での知恵は出さなければいけないんですけれども、公設市場として、やはりこういう専門小売店がこんなに減少している中で、支援策をどうとっていくかという点が必要なんじゃないかというふうに思うんですけれども、その点でのお考えについてお伺いしておきます。

○森澤中央卸売市場長 生鮮食料品の円滑な流通を確保しまして都民の消費生活の安定を図ることが中央卸売市場の役割であると認識しているところでございます。
 現在、流通経路が多元化する中で、市場が今後とも生鮮食料品流通の基幹的システムとして機能していくためには、取引、物流の両面で効率的な運用を高めていくことが必要となってまいります。しかし、また一方で、地域で生鮮食料品の円滑な流通の一翼を担っています専業小売店の仕入れの場を確保することも市場の重要な役割でありますので、こうした専業小売店の期待にこたえられるよう、ただいま担当部長からもご答弁申し上げましたように、市場取引運営委員会の適切な運営も含めて、さまざまな努力をしてまいりたいと思っております。

○小竹委員 今、市場長からお答えいただいたんですけれども、やはり商店街の支援とか小売店の支援というのは産業労働局の所管になるかというふうには思うんですが、今、まちの活気を取り戻すという点でいっても、今の縦の系列で役割分担をするんじゃなくて、そこの横の連携も含めて、ぜひ市場が小売店の営業を、提供する側の方から強めていただくように、私は強くお願いしたいと思います。
 小売店がなくなって量販店だけになってしまった場合には、それこそ公設市場としての役割が失われていくということにもなりますので、そういう意味での縦割りの枠を超えて、まちの活気を守るという点からも力を合わせてやっていただくように、この点では強くお願いしておきたいと思います。
 次に、輸入食品の問題についてお伺いいたします。
 我が国は、食糧自給率、カロリーベースで見ますと四〇%、そういう点では、サミット参加国の中でも最低水準に食糧の自給率が下がってしまいました。日本の食糧の六割を外国からの輸入食糧に頼るというふうな状況になっているもとにありますけれども、それに加えて、遺伝子組みかえ作物など、食の安全に対する不安が大きく広がるような状況がどんどん拡大しているというふうに思います。
 中央卸売市場においても、輸入食料の問題については避けて通れない課題になっていると思います。最近、輸入のホウレンソウや養殖ウナギから基準を超える農薬や抗菌剤などが検出されたり、ゴボウから二十年も前に禁止されているBHCが検出されるなど、食の安全を脅かすような事態が次から次へと頻発している状況です。
 市場は安全な食料を提供する要になっているわけですけれども、その点で、中央卸売市場において水産、青果物の輸入食品をどの程度取り扱われているのか、そして取扱量の多い品目について明らかにしていただきたいと思います。

○荒井事業部長 平成十六年の東京都中央卸売市場における輸入食品の取り扱いは、水産物の主な卸売二十一品目で約二万二千トン、野菜が約七万五千トン、果実が十万九千トンでありました。
 主な輸入品の取扱品目としては、水産物では、冷凍エビ類、サケ・マス類、生鮮マグロなどがインドネシア、チリ、アメリカなどから、また野菜では、カボチャ、タマネギ、ブロッコリーなどがニュージーランド、中国、アメリカなどから輸入されております。また、果実では、バナナやグレープフルーツなどがフィリピン、アメリカなどから輸入されております。

○小竹委員 輸入食品については、水際でのチェック、検疫、検査が欠かせないわけですけれども、この間、WHOの規制緩和によって、国が水際でチェックをするというこの機構が、だんだん規制緩和のもとに弱まってきている状況にあります。サンプリング検査がだんだん弱まっているという、こういうチェック体制の空洞化のもとで、今、実際に検査される件数は輸入食品の一割にも満たない状況にあって、九割が書類審査で通っているという点では、国内流通の上で検査が形骸化しているわけですけれども、そういう点では、本当にチェック体制を強めていかなければならない状況が現場で起きているというふうに思います。
 輸入農産物の残留農薬は大きな問題になっているわけですけれども、食品衛生法の違反事例にないというのは、やはり一部の品目しかモニタリングが行われていないということや、残留農薬の基準が大きく緩和されて緩い基準になっているために、民間の検査では発見されるけれども、検疫などでは出ないというふうな状況にもあります。こういう点で、やはり安全なものを提供する市場において、輸入食品の検査を含めた安全体制が問われていくのではないかというふうに思うんですが、現状どのような体制がとられているのか、お伺いいたします。

○荒井事業部長 市場内では、毎日、福祉保健局の市場衛生検査所による収去検査が行われております。食品衛生法に違反する物品が発見された場合は、市場衛生検査所と連携し、回収、販売禁止などの措置を講じ、安全確保を図っております。
 また、中央卸売市場条例には、人の健康を損なうおそれのある物品の売買禁止が規定されており、食品衛生法には違反していないが、そのおそれのある物品については、安全性が確認できるまでは卸売業者に販売を自粛させ、安全な物品だけが流通するような仕組みをとっております。

○小竹委員 そういうので具体的にどのように行われたか、その例についてご説明ください。

○荒井事業部長 具体的な対応の例でございますけれども、本年八月に、日本では残留が認められていない合成抗菌剤マラカイトグリーンが検出された中国産のウナギかば焼きにつきまして、違反品については直ちに回収し、その他の中国産ウナギかば焼きについても、検査成績書等で安全性を確認してから販売するように、卸売業者等に指導した事例がございます。

○小竹委員 卸売市場は大量の食品を扱っている流通の要ですから、そういう点では、本当に違反食品の通報を受けたときには、やはり敏速な体制が必要だというふうに思います。今、人の健康を損なうおそれのある物品というのは、多分、中央卸売市場条例の七十五条に該当することだというふうに思うんですけども、そういう面での迅速な体制がどういうふうにとられていくのか、お伺いしておきます。

○荒井事業部長 情報連絡がおくれたために違反食品を市場の外に販売してしまうということがないように、都職員と卸売業者、仲卸業者から選任した安全・品質管理者で連絡網をつくっておりまして、迅速的確な情報提供と適切な措置を講じております。

○小竹委員 敏速な体制でやっておられるということですから、それをより強化して安全なものを提供していただくようにお願いしたいんですけれども、実際には、輸入食品が都民の台所に持ち込まれている現状があるわけですね。ポストハーベスト農薬の問題や、腐敗して変質を防ぐ添加物だとか遺伝子組みかえだとか、あらゆる国民の食の安全にかかわるような危険がもたらされているのが今の輸入食品の実態だというふうに思います。アレルギーだとかがんなどの原因にもなるものでもありますので、そういう点でも安全対策がより強化される必要があるというふうに思うんですが、現実は、規制緩和で緩められている状況です。
 輸入食品の中には冷凍加工品などもあって、ベビーフードにまで入っていたり、フライドポテトなどにも農薬が検出されて社会問題にもなりました。この点でも水際の検査体制が非常に重要であるというふうに実感しています。痛感しています。市場の直接の業務ではないというふうに思われる分野ではあるんですけれども、よりこの分野を強化して都民に安全な食品を提供する使命を遂行していただくように、これは強く要望しておきます。
 最後に、市場の施設問題についてお伺いいたします。
 最初にアスベストの問題ですが、今、アスベストが非常に大きな社会問題になっています。私、豊島市場に伺ったときに、これから三号館を撤去するというお話を伺ったんですが、当然、建物の中にはアスベストが使用されている、建築年次からすると、あるんじゃないかというふうに思うんです。解体する前に当然検査はされると思いますが、もし使用されていた場合の撤去の方策、対策などについて、食品を扱っているところでもありますから、飛散を防止するための対策が厳重にとられなければならないというふうに思うんですが、その点についてどう対策を考えておられるのか、調査と対策についてお伺いします。

○荒井事業部長 建物を解体する場合には、アスベストの含有の可能性を調査し、その可能性がある場合には、分析調査により含有の確認を行うことになっております。
 豊島市場の三号館で仮にアスベストを含有していることが確認された場合には、関係法令の定める工事基準等に基づき、飛散防止を図りながら除去等の適正な対応を行います。

○小竹委員 法令に基づきということですから、厳重な対策を立てていただくことと同時に、やはりそれなりの費用もかかるという点では、きちんと予算措置も含めてこれはお願いしておきたいと思います。
 ほかの施設にも多分アスベストが使われているんじゃないかというふうに思うんですけども、これまで調査をされた結果と、その結果に基づく対策、それから、今、基準がより強化されましたので、今回の調査でどうであったのか、その点についてお伺いします。

○荒井事業部長 アスベストが社会的問題になりました昭和六十二年度、六十三年度におきまして、東京都では全庁的に調査を実施いたしました。その際、中央卸売市場でも吹きつけアスベストが確認されました。そのため平成元年度に除去工事を行い、代替としてロックウール等の吹きつけを行っております。
 また、それ以降の建物の解体、改修時には、その都度アスベストの確認調査を行い、検出された場合には、関係法令等を遵守しながら除去してまいりました。
 また、今回、都有施設につきましてフォロー調査を実施しております。中央市場では、環境局からの指示に基づき、アスベスト含有の可能性のある施設数、使用実態などのデータを提出したところでございます。現在、環境局で調査結果の整理作業を行っており、十月中に取りまとめる予定と聞いております。

○小竹委員 調査結果についてはぜひ明らかにしていただき、きちんとした対策をとっていただくように、これは要望しておきます。
 次に、築地市場なんですけれども、青果の仲卸売り場のところで、集中豪雨のときに雨漏りが起きて大変な状況があるというふうに伺って、何とかしてほしいというお話も伺いました。仲卸売り場の上は駐車場になっていますから、そういう意味では、やっぱり建物の何か欠陥みたいなのがあるのかなというふうに思うんですけども、現場でも、最近起きたところでは、柱のところにシートを張って、柱のところには、しみがすうっと、滝のように流れたなというのがわかるような状況になっていたんですけれども、その原因と対策はどういうふうにとられているのか、お伺いしておきます。

○荒井事業部長 お話しの築地市場青果部仲卸売り場でございますが、階上の雨漏りが生じる原因につきましては、仲卸売り場の階上の排水口あるいはといにごみがたまるなどが主な原因と考えております。
 東京都としましては、雨漏りが生じた場合には、速やかに該当箇所の補修を行うとともに、雨漏りの原因となるといや排水口のごみについては、清掃を適宜実施するなど、対応と未然防止に努めてまいります。

○小竹委員 最近は温暖化で、集中豪雨が、雷雲が発生したと同時に起きるというふうな状況もあって、それは、それこそ人がいるときに起きれば対応がとれるとは思うんですけれども、夜中とか明け方とか起きると、商品にも影響が出る危険性もあるわけで、そういう点では抜本的な対策も必要なんじゃないかというふうに思うんです。そういう意味で、これだけ集中豪雨がふえている中では被害も出てくるというふうにも考えられますので、その点についての対策は、ごみを取り除くことと、そういう対策だけでいいのかどうか、その点はどうなんですか。

○荒井事業部長 未然の防止に努めておりまして、ごみの清掃等に取り組むとともに、補修すべき箇所につきましては、適宜補修も行っているということでございます。

○小竹委員 同じところで起きるわけじゃなくて、幾つか回って起きるというふうなお話も伺っていますので、そういう点では、関係者の方々に聞いて、もう大分建物も古くなっているという点と、それから、駐車場で上を車が横行するわけですから、そういう点ではコンクリートにも重みがかかるというふうな状況もあるので、ぜひこの点については調査をしていただき、アスベストと同様、きちんとした対応策をとっていただくように要望して、終わります。

○原田委員 まず、大きく一点お伺いします。
 十月四日、国の食品安全委員会のプリオン専門調査会では、BSEが確認されてから輸入停止となっているアメリカ、カナダ産牛肉を、生後二十カ月以下の牛に限って検査なしで輸入するとして、食肉汚染の可能性は非常に低いと評価する方向で、食品委員会の中で大筋合意がなされたという報道がなされました。この結果を受けて、まだ正式答申は出ていないんですけれども、十一月中にまとめられて、十二月には市場が開放されるだろうというような状況の中なんですけれども、今議会ですか、市場長の事業概要説明の中で、国産牛、いわゆるその牛肉は対象ではないんですけれども、そんな流れの中で、東京市場にもいろいろな影響があるのではないかと懸念するわけです。
 東京都は、引き続き全頭調査を行うなど万全の策を講じるというお話を伺ったばかりなんですけれども、この方針には変化がないことを確認したいのですが、市場長のBSE対策の姿勢をお聞かせいただければと思います。

○森澤中央卸売市場長 都におけるBSE対策でございますけれども、牛海綿状脳症対策特別措置法及びと畜場法などに従いまして、特定部位の除去、焼却を行うほか、施設や設備についての改善や作業の見直しを行ってまいりました。
 また、今お話しのBSE検査につきましては、本年八月から、日本においても二十カ月齢以下の牛については検査の対象から除外されたわけですけれども、都では、制度変更に伴う混乱の回避と、都民、事業者の不安解消のため、全頭検査を継続することとしたところでございます。
 また、BSEが芝浦で発生した場合はもとより、他の地域で発生した場合についても、危機管理の観点から、中央卸売市場として適切な対応を図る体制を整えているところでございます。
 引き続きBSE対策に万全を期し、消費者の信頼にこたえられるよう、市場関係業者と協力し、各局と連携しながら安全・安心な食肉の供給に努めてまいります。

○原田委員 安心しました。ぜひ引き続き食の安全を守るために、牛肉に関しては全頭調査が行われるようお願いします。
 さて、それでは市場の環境対策について、特にバイオマス発電についてお伺いしたいんですけれども、最近いろいろな現象、もちろんヒートアイランド、大気汚染、地球温暖化、廃棄物の問題が大変深刻になりまして、地球環境を守るというような取り組みが大変重要になってまいりました。
 こうした中で、築地市場でバイオマス発電の取り組みを行っているというような報告が出ております。このバイオマスによるリサイクルエネルギーの利用ということで、この取り組み状況をお伺いしたいのですが。

○大橋参事 バイオマス発電についての取り組み状況についてお答えいたします。
 バイオマス発電とは、食品廃棄物を発酵しメタンガスを生成させ、これをエネルギー源として発電するものです。築地市場内の卸売業者、仲卸業者、買い出し人から成る青果団体が、食品リサイクル法への対応を視野に入れまして、平成十五年四月から民間事業者による試験事業に参画しております。
 青果団体では、野菜くずを指定容器に入れ、場内に設置された液状化装置に投入し、それを事業者がタンクローリーで場外にある発電施設まで運搬いたしまして、貯留槽内で発酵によりメタンガスを発生させ、ガスタービン発電を行っております。
 この取り組みによりまして、現在、青果団体で一日当たり発生する生ごみを主体とする可燃廃棄物約十トンのうち、約一トンがリサイクルされておりますが、まだ事業は試験段階にありまして、コストや分別など、実用化に向けた課題を検証していく必要があると考えております。

○原田委員 温暖化対策として注目されているのが自然エネルギーへの転換ということなんですけれども、特に欧米の例を見ますと、全体の自然エネルギーに対するバイオマスでの発電という割合が非常に多いんです。というのも、バイオマス発電はいろいろな応用が可能だということ、いろいろな組み合わせでバイオマス発電の範囲がかなり広いものなんです。そういう意味で、私は、市場という特殊事情、いわゆる生鮮物が多いという中で、このバイオマスの取り組みというのがもしかしたら大変有効になるんではないかというふうに思っているんです。
 それで、エネルギーの確保ということでいうと、発電所から長い送電線を使って持ってくるよりも、身近なところでエネルギーを調達するようなところがやっぱり効率的にいいということもありまして、今後、生鮮食品を扱う特殊性、今のところ、ご答弁では十トンのうち一トンというようなお話でしたけれども、食品残渣の取り組みとして、いろいろな課題もあると聞いていますが、今後どのようにしていくのか、方向性をお話しいただければと思います。

○大橋参事 食品残渣への取り組みについてですが、食品リサイクル法では、食品廃棄物の再生利用につきましては、その需要等を勘案し、堆肥、飼料、油脂製品及びメタンの原材料としての用途に限っております。
 これまで板橋市場や築地市場におきまして堆肥化の実験事業が行われましたが、焼却処理した場合に比べてコストが割高になること、分別の徹底や成分調整が必要となること、堆肥化した製品の受け入れ先が限られることなどの課題があり、現状では食品廃棄物の再生利用は大きく進んでいない状況にあります。
 また、再生利用が促進されるためには、需要サイドの広がりが必要でありますが、環境局では、臨海部で進めているスーパーエコタウン事業において、現在、食品廃棄物を使った発電等の処理施設も整備しているところであります。
 今後、食品廃棄物の再生利用の拡大に向けまして、スーパーエコタウン事業との連携も含めて、さまざまな観点からその推進を検討してまいります。

○原田委員 コストということでいいますと、確かに太陽光パネルも含めてまだまだ技術的に発展途上だということもあって、コスト高ということはあるとは思いますが、いろいろな意味で環境コスト、環境に負荷を与えるコストを考えますと、これからの取り組みというのは、特に公の仕事としては求められるのかと考えております。積極的な取り組みをお願いしたいわけなんですけれども、今いいましたように、バイオマス以外にも太陽光パネルの設置ということ、特に市場はすごく屋根の部分が大きいわけですから、そのようなところに太陽光パネルなどの設置ということも考えられますが、自然エネルギーを今後どのように活用していくのか、もしお考えがあるならばお聞かせいただきたいと思うんです。

○大橋参事 地球温暖化対策への取り組みについてでございますが、地球温暖化対策としては、平成十三年度に世田谷市場の施設整備にあわせて、太陽光発電装置や夜間電力を利用した氷蓄熱方式による空調、雨水の再生利用や屋上緑化を整備してまいりました。
 また、全市場を対象に、省エネ型照明器具への切りかえを実施しているほか、平成四年度以降、小型特殊自動車の電動化に取り組んできております。さらに、本年五月には条例を改正いたしまして、市場内に新たに導入するターレットにつきましてはすべて電動車とする規制措置を設け、電動化の一層の推進に向けた取り組みを強化したところでございます。
 なお、あわせて、市場内及び市場周辺の大気環境の改善を図るため、フォークリフトにつきましては、全国で初めて低排出ガス車の車両認定制度を設け、本年八月からその導入を開始したところでございます。
 今後、各市場のみならず、豊洲新市場の施設整備に当たりましても、引き続き省資源・省エネルギー化を推進するなど温暖化対策を進め、環境の負荷の低減を目指した市場づくりを目指してまいります。

○清水委員 先日、多摩ニュータウン地域にあります多摩ニュータウン市場、多摩地域で唯一中央卸売市場として整備されております多摩ニュータウン市場にご案内をいただきまして、ありがとうございました。
 そこで、この多摩ニュータウン市場についてお伺いしたいんですけれども、東京都卸売市場審議会からことし四月に出された第八次東京都卸売市場整備基本方針の中で触れられているんですけれども、その後の経過はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○坂参事 多摩ニュータウン市場は、開設時の取扱目標数量が一日当たり七百二十トンに対しまして、平成十六年は九十八トンと低迷しておりますが、その一方で、多摩地域においては、集荷、販売力のある民営の地方市場が生鮮食料品流通の大部分を担っております。
 東京都ではこれまで、多摩ニュータウン市場の活性化を図るため、さまざまな取り組みを行ってまいりましたが、多摩地域の中核拠点となる中央市場としてふさわしい役割を果たせるには至っておりません。このため、整備基本方針では、多摩ニュータウン市場については、そのあり方について検討する必要があるとされております。多摩地域の生鮮食料品流通の実態やその立地環境等地域特性を十分考慮しながら、卸売市場としての機能を発揮できるよう、そのあり方について検討を行っているところでございます。

○清水委員 多摩地域の中央卸売市場の整備については、いろいろな経過がありまして、それはその時々の経済状況に対応しながら方針が出されてきたというふうに伺うわけですけれども、この多摩ニュータウン市場も、今のお話のように、整備基本方針の中であり方を検討するというふうになっているわけですね。
 それで、民間の地方卸売市場が充実しているということで、それはそのとおりだというふうに思いますけれども、やはりここを利用されていた方が、少なくともそれらの地方卸売市場を利用すると、場所的に、車で移動するにしても、三十分以上はかかるわけですよね。それで、やはり早急なあり方の結論というものを出さずに、そこを利用されている方の意見や合意をきちんととりながら進めていっていただきたいと思うわけです。
 当日も、車での引き売りというのがよくありますが、お店を持たずに車で売られるという、そういう方が何人かおられまして、お話を聞いたりしたんですけれども、例えば八王子の地域なんか、もちろん大きなスーパーとか大きなお店があるんですけれども、高齢化の中でそういう方が非常に利用されているんですね、かえって。テレビで紹介されるなんていうようなこともありまして、そういう方の場所ともなっているのかなというふうに思いますので、二十年来そこでお仕事をされている方もあるということで、あり方については慎重に対応していただきたいと思います。
 それで、多摩ニュータウン市場は、開設当初から大変広い敷地を用意されていて、十分な利用が求められてきたというふうに思うわけです。その利用を上げるためにこれまでどのような工夫をされてきたのか、今後どのような取り組みをされていくのか、お伺いしたいと思います。

○坂参事 東京都はこれまで、多摩ニュータウン市場の活性化を図るため、平成十二年と十五年に仲卸業者を、平成十六年に関連事業者をそれぞれ公募し、合わせて四社の新規参入を図りました。
 また、平成十四年には、都の内部検討組織として多摩ニュータウン市場活性化検討会を設置いたしまして、卸売業者、仲卸業者、売買参加者へのヒアリング等を行いまして、活性化策を推進していくこととしました。
 さらに、平成十五年には市場施設の利活用に向けた方針を定め、施設使用の要件緩和や弾力的な運用に取り組んできましたが、卸売市場における施設利用の法的な制約などから、十分な利活用が図られておりません。
 今後、市場関係者の意見も踏まえながら、多摩地域の市場流通にこたえられるよう、市場のあり方を含め、機能を十分に生かせる工夫について引き続き検討していきたいと考えております。

○清水委員 次に、地方卸売市場について伺います。
 本会議の答弁の中で、多摩地域の安定的な流通体制については、中央市場の整備ではなく、地方市場の機能強化により実現を図るというようなご答弁がありましたけれども、地方卸売市場の機能強化ということについて、具体的にはどのようなことをお考えになっているのかということをお伺いしたいと思います。

○荒井事業部長 多摩地域の青果物流通は、大部分が十カ所の民営の地方卸売市場によって担われております。これらの地方卸売市場の中には、中央卸売市場と同様の広域流通拠点としての機能を持つ大規模市場や、地場野菜を集荷し、他の中央市場や地方市場に出荷する産地市場、さらには小売市場と一体となって運営される総合食品卸売センターなど、多様な形態がございます。
 このため、地方卸売市場の機能の強化につきましては、各市場が集荷、販売上の得意分野や立地条件等を生かして特色ある市場運営が行えるように、現在はすべての地方市場で画一的に適用されています業務規程、これは取引や決済ルールを定めたものでございますけれども、こうしたものを見直すことなどを検討しております。

○清水委員 機能強化ということとあわせて、地方卸売市場が施設の整備の充実を図っていくということが非常に強く求められているんですが、前の委員会でもちょっと取り上げて、うちの近所には地方卸売市場が幾つもありまして、ふだんからご要望を聞いたり、住民の要望などがあるんですけれども、耐震の状況についてはどのようになっているのか、お伺いいたします。

○荒井事業部長 多摩地域の地方卸売市場施設の耐震性につきまして、今年度、地方市場にあるすべての建築物につきまして、所有者である開設者に、建築年次、構造、規模、耐震診断の有無等につきまして調査を行いました。
 現在、各開設者におかれましては、耐震対策が必要と思われる建築物の耐震補強等の方法を検討されているというふうに承知しております。

○清水委員 それでは、アスベストの対策について、先ほど中央卸売市場の話は出されましたけど、地方卸売市場のアスベスト対策はどういうふうになっているのか、お伺いいたします。

○荒井事業部長 地方卸売市場の開設者に対しまして、アスベストの使用実態調査を行うこととしておりまして、都の作成したアスベスト点検の手引き等を活用して調査を行った上、石綿障害予防規則等の関連法令に基づき適切に対応するように求めてまいります。

○清水委員 中央卸売市場は直接の責任ということで、既に環境局が中心になって取りまとめられているというお話でした。一歩おくれて民間の市場がされているということですけれども、やはり消費者にとっては、住民にとっては、同じ生鮮食品を提供される場所だということで、設置者に対して指導するだけでなくて、東京都ができるところからやはり支援をしていただきたいと思うんです。
 それで、そういう調査の後、耐震にしてもアスベストにしても、調査をして状況が把握されたところから整備が必要だということで、その施設整備ができるように支援をしていくということが求められているんですけれども、これまでは、先日も伺ったんですけれども、施設整備事業補助金交付要綱に基づいてこれがされているということですけれども、この補助金の交付要綱というものを、実態に応じて、時代の変化に応じて、事業者の要望にこたえられるように、順次、変更なり要綱を変えていくような対応をして、補助、支援を強くしていただきたいというふうにお願いをして、質問を終わります。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○大塚委員長 これより港湾局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 九月十六日開催の当委員会におきましてご要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載の四項目でございます。
 一ページをお開き願います。1、臨海部広域幹線道路等の事業費でございます。
 1に臨海部におきます広域幹線道路の路線名と事業費、負担区分を億円単位でお示ししてございます。2に整備時期検討路線、3に除外路線をお示ししてございます。
 詳細はごらん願いたいと存じます。
 二ページをお開き願います。2、臨海副都心開発における諸会計間及び第三セクターの相互関係並びに事業費でございます。
 臨海副都心開発にかかわる各会計別の事業費及び相互の資金関係並びに各会計と各第三セクター間の資金の流れについて、昭和六十三年度から平成十七年度までの累計を、平成十六年度までの決算額に十七年度の当初予算額を合算して、百万円単位で記載してございます。
 詳細はごらん願いたいと存じます。
 三ページをお開き願います。3、臨海副都心における土地の長期貸し付け及び売却等の推移でございます。
 1は、長期貸し付けをいたしました地区、区画、契約年月日、面積及び処分先について、時系列に記載したものでございます。
 恐れ入りますが、四ページをお開き願います。以下、2、底地売却、3、売却、4、暫定利用について、同様にお示ししてございます。
 詳細はごらん願いたいと存じます。
 五ページをお開き願います。4、臨海副都心における進出事業者からの地代収入一覧でございます。
 進出事業者ごとの地代収入を、平成十四年度から十六年度までの決算額と十七年度の予算額を百万円単位でお示ししてございます。
 なお、進出事業者名につきましては、企業経営上の観点から記号で記載させていただいてございます。
 詳細はごらん願いたいと存じます。
 以上で、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大塚委員長 説明報告は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○矢島委員 東京都は、港湾施設の利用効率を上げるためにいろいろな努力をされて、競争力を高めていこうとされております。船の大型化、あるいは船舶の入港数が多くなってくるということになろうかと思いますが、これについての所管は国の方ですから、東京都は直接絡んでおりませんけれども、東京都も、その利用率を上げる上では、安全対策というのはそれなりの責任ある立場だろうと思っております。所管が国の方ですから、適切な答えも返ってこないでしょうから、その部分につきまして、ぜひ東京都の立場から安全確保の対応をぜひしていっていただきたい、このように思います。
 まず一点、確認をいたします。津波対策についてでありますけれども、東京港と臨海部は、湾の最奥部にありますので、この最奥部にあるということは、津波の影響は大変軽微だというふうに聞いております。しかし、どこかの答弁で津波対策に触れているように思いましたので、もう一度この状況について確認をさせていただきます。

○田中港湾整備部長 津波対策の件でございますが、ご指摘のとおり、東京湾は房総半島と三浦半島に囲まれておりまして、湾の入り口が狭くてその内側が広いという閉鎖型の海域となっておりまして、その特性上、津波の影響は軽微でございます。
 このため、東京港で想定されます津波の高さは、関東大震災のような海溝型の地震の場合でも、〇・四メートルから一・二メートルと予測されております。
 また、東京湾内での直下の地震の場合でも、最近の中央防災会議の報告では、津波の高さは最大でも五十センチ未満とされているところでございます。
 こうした中で、東京港では高潮から都民を守るための対策を進めてきておりまして、伊勢湾台風級の台風を想定いたしまして、防潮堤の高さを四・六メートルから八メートルの高さに設定して整備してございます。したがいまして、高潮対策の防潮堤の高さが津波の予想高さを上回っておりまして、津波に対しても十分な安全性が確保されております。

○矢島委員 東京湾の水質についてお伺いいたします。
 東京湾の水質がよくなったといわれておりまして、これは荒川、隅田川、江戸川の水質向上が大きく寄与しているというふうに聞いております。しかし、フェリーに乗って東京湾に入ってきますと、ちょうど東京湾の入り口部、それから富津岬までの間、そしてその先というのは海の色が全く違う、そういう状況になっておろうかと思います。東京都では航路拡幅のためにしゅんせつを続けておりますけれども、場所によっては廃棄物の蓄積した土砂を除去することになるんではないか、その扱いは、環境のためにも大変重要だろうと思います。しゅんせつ事業の状況とその対応についてお伺いいたします。

○田中港湾整備部長 東京港におきますしゅんせつでございますが、現在、航路や泊地のしゅんせつ事業のほか、運河の汚泥しゅんせつ事業を実施しております。いずれの事業につきましても、しゅんせつ工事の実施前に海底の土質調査を実施しております。しゅんせつした土砂の具体的な処分方法は、この土質調査の結果に基づき、次の三つの方法により適切に処理しております。
 まず、土質が良質な場合には、千葉県の検見川沖や神奈川県の横須賀沖におきまして浅場を造成し、漁場を改良する埋め戻し用材として有効に活用しております。
 次に、いわゆる海洋汚染防止法等に基づく排出基準を満たす場合には、新海面処分場へ処分しております。
 なお、この排出基準を満たさない場合には、法令等に基づきまして、対象土砂を無害化するための処理を行うなど、適切に処理してまいります。

○矢島委員 東京港は、いわば産業装置の一部だけではなくて、そこには人が住み、憩いの環境ということになろうと思います。江戸時代から始まっている埋め立て、そして、明治になってから工業化が始まってきたわけでありますけれども、廃棄物の蓄積というのは河口に大変多いという話も聞いたことがございます。しゅんせつを含めまして、港湾局の方でそれに対する対応を今まで以上にしっかり続けていただいて、水辺としての環境のよさを確保していただいて、都民が喜んで来られるようなところにしていただくと同時に、川が大変東京港の水質浄化に寄与しておるそうでありますけれども、本流はよくても支流が少し問題があるというふうに聞いております。ここがかぎになろうかと。ですから、この支流につきましても関係機関へ働きかけていただいて、港湾局として水辺を管理する立場でありますから、ぜひ努力を続けていただきたい、このように思います。
 次に、海上公園についてお伺いいたします。
 最初、臨海部の開発は四十ヘクタールのテレポート構想に始まったわけでありますが、東京が海に面しているということを改めて身近に思い起こさせるような海浜リゾートという印象が定着してきている、私はそのように思います。実際、四千万人の方がおいでになっているこの事実からも、何を楽しみに来るか、うかがい知れるような気がいたします。
 そして、新しいまちがつくり続けられているわけでありますけれども、東京の都市計画は、関東大震災をきっかけにして具体的に始まったといわれております。そのときに通りの風格と緑の計画がしっかりあったものが、戦後の経済開発の中でどこか忘れ去られて、今、緑の計画も所管の方でつくられて、こういうような開発が進んだ中では、なかなかそれが実現していくのは難しい状況になっている。しかし、臨海部は、まさにそのただ中にあるということになります。道路、広場などの公共空地で大きくその割合を上げても、まちに安らぎ、そして人に潤いを与える公園の位置づけは、まちの魅力を高める上でも大変重要な位置であると私は思っております。
 そこで、東京都は、昭和五十年に海上公園条例を制定して、臨海部公園を都市計画公園から切り離しました。他府県にない取り組みと聞いておりますが、その理由をお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 海上公園は、昭和四十五年十二月に決定されました海上公園構想が基本となったものでございます。構想は、臨海部への公園群の配置によりまして、東京の海の自然を回復し、海を都民に取り戻すというもので、この理念の具体化として、港湾施設を公園の中に取り込み、海を公園の一部とするなど、従来の都市公園の概念にない柔軟な制度を生み出すことといたしました。
 次いで、海上公園構想の理念を実現するために、昭和四十六年八月に実施計画を決定し、昭和五十年十月の海上公園条例の制定の手続を経まして、都民が利用しやすい、規制を最小限にとどめた特色のある公園制度を計画的に導入したものでございます。

○矢島委員 状況はよくわかりました。
 この海上公園の中に若洲のヨット訓練所があります。子どもには一人乗りの小型のヨット、大人には四七〇級といわれるメンスルとジブを備えた二人乗りのヨットの指導が、東京都の関係で運営が行われております。私もその講習を受けたことがありますけれども、実に楽しい思い出だったように記憶しております。
 日本は四方を海に囲まれたいわば海洋国家でありますけれども、どうも内陸の国であるような、そういう印象がぬぐい去れません。今後、日本の方向を見ていくときに、海洋国家としての海に向かう方向がまさに私はあるように思います。にもかかわらず、現在は身近でないことにしてしまっておる海、その接点となるのがヨット訓練所の役割であろうと思います。当初、設置をされて、なかなか活性化するのは難しい状況だと思いますけれども、ほおに当たる潮風、また水辺の楽しさからさらに一歩進んでいくときに、海自身が人の活動の対象でありますので、都会に住む私たちにとりましても、海の魅力につかれたときに若洲ヨット訓練所の意義はあろうかと思います。
 今後、その活動を充実させるべきであると考えますけれども、現況とお考えをお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 若洲ヨット訓練所は、広く海洋スポーツをあらゆる人に学べるようにした都内で唯一の施設であり、訓練を中心とした運営を行っております。春から秋にかけまして開催しておりますヨット教室は、土曜、日曜日を中心といたしまして、年間二千人近い参加者がございます。また、大会の使用では、昨年度は年間十一回の大会がございまして、述べ三千人の参加がございました。さらに、ヨットについて広く普及啓発を行うために、最近では、だれもが楽しめる若洲ヨットまつりを定期的に開催しているところでございます。
 次に、今後の取り組みについての考え方でございますが、ご指摘のとおり四方を海に囲まれた島国、海洋国家にふさわしく、海の魅力を多くの都民に伝えていくことが必要と考えておりまして、親子、小学生の乗船体験や部活動の支援、連携などの新しい試みにつきましても検討してまいりたいと考えております。

○矢島委員 いわば装置があるわけでありますから、ぜひその活用を図って、より多くの方に海との接点を広げていただく、こういう努力をしていただきたいと思います。
 最初にお聞きしました海上公園の質問に戻らせていただきます。
 海上公園は、海面指定などの特殊性があることは承知しております。東京都は海上公園審議会と東京都港湾審議会を統合しましたけれども、この統合の理由である港湾行政の総合性と効率化ということ自身が、都市政策上重要な位置づけである臨海部の都市公園というべき海上公園を、上位概念である港湾行政の中の総合性に取り込んでしまっているのではないか、先ほどのご説明を受けながらそういう印象を受けます。
 例えば先ほどもお話がありましたが、船客待合所などを海洋公園の占有可能な施設としていることが、港湾行政上から容易な使途変更を可能としているようにも見えますし、また、先ほどの若洲のヨット訓練所も海上公園の中にありますけれども、さくで囲って一般人の立ち入りがない若洲ゴルフ場施設も海上公園でありますが、その実情は公園とは似て非なるもののように思います。私は決して都民のゴルフの楽しみというのを否定する立場ではありませんけれども、位置づけというのはしっかり考えておかなければいけない。この点についてお伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 海上公園の性格を港湾行政の総合性の中に取り込んでいるとのご指摘でございますけれども、海上公園は、地域に立地する特殊性から、立地にかかわる港湾施設等との調整は不可欠であるものの、海上公園の計画や管理運営の重要案件につきましては、これまでも東京都港湾審議会に専門部会を設けるなどいたしまして、慎重な審議、検討を行ってきたところでございます。

○矢島委員 今のお話でわかりますけれども、特殊性は、そこに妥当性があって初めて特殊性の意味が出てくるわけでございますから、特殊だけを挙げてはうまくいかないということになりますので、いわばまちに新たな命を吹き込む、そういう事業を皆さんされておるわけでございますので、そこの海上公園という性格をしっかりもう一度見詰め直していただきたい、このように思います。
 海上公園は、港湾行政の中の海上公園ということになりますので、人が足を運び、憩い、住むまちとしての性格が現在見えてまいりましたし、全体像も明らかになってきたような気がいたします。都市公園としてのあり方を見直す時期にまさに海上公園は来ている、海上公園の今後について局長にお伺いいたします。

○津島港湾局長 これまでの海上公園でございますけれども、今、臨海開発部長がご説明したとおり、昭和四十五年の海上公園構想が今の海上公園の基本に始まってございます。
 その基本でございますけれども、先生ご案内のとおりでございますが、自然や港をきれいにするという目的を機軸といたしまして、都民が海に親しむ、あるいは自然の中でレジャー、スポーツを楽しむ、それから、レクリエーション活動を楽しむ、都民の参加を得るということで、都民の利用拡大なり都民の支援を強くうたった公園になっております。これは、市街化された非常に利便性の高い都市公園と比べまして、かなり交通利便性の悪いところに海上公園はございますので、立地条件にいろいろ違いがあるということで、海上公園は、とりわけ都民のさまざまな魅力を引き立てるということにこれまで重点を置いてきまして、そのために、都市公園に比較しまして、さまざまな規制を最小限にして、利用拡大を機軸としてこれまで運用してまいりました。
 例えば、その際に、水際線でさまざまな特殊な課題がございます。ご承知のとおり非常に潮風がございますので、樹木の選定も難しい、あるいはごみで埋め立てられた公園がたくさんございますので、メタンガスも発生する、それから、軟弱地盤や地盤沈下があるということで、暴風雨対策とか、さらには高潮の問題がございますので、公園を全部、必要なところは防波堤を築かなければいけないということで、こういった課題をこなしていくためには、やはり海の経験、あるいは港湾づくりのハウツーを生かした海上公園をやっていく必要があるということで、これまで約三十五年取り組んで、今日まで来ました。
 今後のまさにあり方ということでございまして、私、先生おっしゃる点が非常に大事だと思っておりまして、二面性があるんじゃないかなと。一つは、先生おっしゃるように、非常に埋立地の市街化が進んできていまして、臨海部の状況が非常に変化してきている、こういうことにしっかりこたえて、例えば今回のように区の利用にお任せする方が非常にふさわしい、これはある意味では都市公園化するものでございます。こういうものはしっかりと都市公園化に向けて対策を打たなければいけない。一方、例えば海の森のように、将来の、三十年、五十年先の港湾全体の環境の保全といったものに向けて寄与する公園としてさらに充実しなければいけない。そういう二つのかなり幅の広い対策をこれから進めていかなければいけないだろうと思っております。
 いずれにしても、これまでの海上公園の実績を十分生かすとともに、平成十四年に海上公園審議会の答申がございまして、これからの海上公園のあり方ということで、利用の活性化、自然の再生、そして都民との協働、こういう三つの方針をいただいておりまして、この方針に従って、先生方のさまざまなご指導もいただきながら、都民に親しまれる海上公園をつくってまいりたいというふうに考えております。

○矢島委員 物事は常に動いております。当初計画したものの対応がそのときには必要であったとしても、長い目で見ていったときには、まさに、局長も今いわれましたように、まちの性格が変わってきている、こういうお話もございました。ですから、軸足をどこに置いてどういうふうに対応していくか、皆さんもおわかりのこと、私もそのように思うようなことでもありますので、ぜひ時代におくれをとらないような対応をしていっていただきたい。
 特に港湾局は、いろいろな所管を見ていますと、ほかよりブロックを持っているという独立性の高い組織である印象を大変受けます。ダイナスティーというか、帝国のようなことはいいませんけれども、そこにやはり人が住み、そして人が憩い、人が働く場であるという観点をしっかり置いていただいてまちづくりに努めていかなければ、望ましいものがこの後何年後にできません。ぜひ皆さんのご努力を期待しますので、常に前を見て頑張っていただきたい、このように思います。
 終わります。

○岡崎委員 私は、廃棄物処理場整備事業に関連して質問をさせていただきます。
 東京の活力を維持し、都民生活を支えていく上で、廃棄物等を適正に処理するための最終処分場の確保は極めて重要と考えております。しかし、過密化した東京都区部にあっては、内陸部に最終処分場を確保することが困難であるため、現在、東京港の新海面処分場において埋立処分が行われているところであります。
 昨年の九月、処分場の延命化に関する興味深い新聞記事が掲載されました。これでは、処分場のごみを掘り返して焼却、減量し、延命化を図るもので、既に兵庫県や新潟県など五、六カ所で実施されているとの報道でありました。
 環境局の資料によれば、分別収集が開始されたのが昭和四十八年、可燃ごみの全量焼却体制は平成八年に整ったとのことである、したがって、新海面処分場以前の処分場では、清掃工場で処理された焼却灰のほか、生ごみやプラスチックなどの未処理のごみも処分されております。先ほども少しお話がありました。現在は、減量化や分別が徹底されているが、このようないろいろなものが混在した廃棄物については、まだまだ減量化やリサイクルの余地があるのではないかと思っております。
 こうした処分場の再活用については、既に土地利用されている箇所もあり、その実現にはさまざまな課題もあると思います。しかし、私は、都庁全体で取り組むべき課題として、このような技術的な検討を進めるべきと考えているところであります。私は、処分場の再活用は、廃棄物問題の解決策として可能性のある一つの方法であると考えておりますので、今後もいろいろなところで議論もしていきたい、こういうふうに思っております。
 そして、新海面処分場では平成九年から廃棄物などの処分が行われているわけでありますけれども、この新海面処分場をできるだけ長期間にわたって利用していくことが、当面一番重要な課題であろうと思っておりますけれども、新海面処分場における延命策などについて、全庁的にどのように取り組んでいるか、お伺いしたいと思います。

○田中港湾整備部長 東京都では、平成八年十月、新海面処分場の延命化策などを検討するために、当時の清掃局を初め、当局など関連局による全庁的な組織といたしまして、新海面処分場埋立処分対策検討委員会を設置いたしました。この委員会の中で、廃棄物の減量化や資源化など、延命化の方策について検討いたしました。その結果、焼却灰の溶融や下水汚泥の焼却など、都庁内の各局が取り組むべき減量化対策などを廃棄物等の埋立処分計画として位置づけ、この計画に基づきまして、各局連携して延命化に取り組んできているところでございます。

○岡崎委員 東京都の取り組みについては、いろいろそれなりに努力しているということはわかるわけでありますが、それと、港湾局としては、この所管の委員会の中でお伺いするわけですが、どのようにこの延命化に取り組んでいるわけでありますか。

○田中港湾整備部長 港湾局としての延命化の取り組み策でございますが、処分場の容量の増大を図る方策でございまして、これには二つの方策がございます。一つは、新海面処分場内の海底面を掘り下げる深掘りという方策でございます。いま一つは、処分場内の地盤に含まれます水分を効率よく短時間に排水することにより、地盤の沈下を促進させる沈下促進策でございます。

○岡崎委員 深掘りと沈下促進の二つを港湾局が取り組む新海面処分場の延命策として今挙げられたわけですけれども、深掘り、沈下促進策、具体的にはどのような形で取り組んでおられるか。東京湾というのは非常に深いわけでもありますし、またある意味では、海が相手ですから、いいかげんな工事はできませんね。どんなふうにしていらっしゃるんでしょうか。

○田中港湾整備部長 まず第一点目の深掘りにつきましては、平成十一年度から深掘りを実施しているところでございます。具体的には、処分場の底面、底となります深さ十二メートル前後の海底地盤をさらに下に約十メートルほど掘り下げます。結果的に処分場の底となります底面は、海面から二十二、三メートルのところになりますが、そういうことによりまして処分場の容量の増大を図っております。
 平成十六年度までにこうした深掘りによって新たに生み出しました容量の増大量は、これまでの合計で約二百二十万立米の容量を確保してございます。これは、現在、新海面処分場で受け入れております廃棄物等のおおむね一年分に相当する量となっております。
 一方、沈下促進策につきましては、その技術的な方法を検証するため、本年度から試験施工を開始する予定となっておるところでございます。
 いずれにしても、この二つの方策により、今後とも処分場の延命策について一層取り組んでいきたいと考えております。

○岡崎委員 今、沈下促進については本年度から試験施工というふうなお話がありました。つまり、一方で、これは東京都民も事業者も含めてですけれども、ごみの減量だとか減容、あるいはリサイクル、徹底して取り組まなくてはいけないと同時に、この新海面処分場の延命策は非常に重要だと思うわけですね。ところが、試験施工が始まったばかりということは、つまり、ほかにもまだ技術の発展によっていろいろな可能性が僕はあると思っておりまして、東京湾の底には幾つかの、深いところでありますが、岩盤もあるし、こういうものもどこまで使えるのか使えないのか、こういうことも今後一層研究していただいて、最大限の努力をしていただきたいと思います。
 以上で終わります。

○中山委員 九月十六日に開催されました当委員会におきまして、港湾局事業の概要についてご説明いただきました。私は、港湾局事業の重要な柱でございます東京港の経営ということについて、何点かお尋ねしたいと思います。
 最近は、アジアの諸国におきまして、港湾間の国際競争というものが大変激しくなってきている。その中で東京の港湾が大変苦戦を強いられているということをいろいろなところで伺います。特に首都圏における国際貿易の一大拠点であります東京港が、この国際競争に破れる、そして世界の有力船社の大型船が直接日本に来なくなってしまうということが起きますと、東京港は釜山や上海からの二次輸送を受けるローカルポート化してしまうことになります。二次輸送に伴うコストの増加や輸送日数の増大、そういうものが首都圏全体に与える経済的なダメージは大変なものがあるというふうに危惧いたしております。
 東京港は背後に首都圏四千万人の人口を抱えておりますし、そこで日々展開される産業経済活動に重要な責任を有しております。そこで、そのような観点から質問させていただきます。
 初めに、東京港の最近の貨物取り扱いの状況について、また、その内容的な特徴なども含めて、どのようになっているのか、お伺いさせていただきます。

○新田港湾経営部長 東京港の最近の貨物取り扱いの状況についてでございますが、まず、外貿コンテナ貨物の取扱量が平成十年に横浜港を抜いて日本一になりまして、以来平成十六年まで七年連続その座を守ってきております。
 また、近年の特徴といたしましては、昨年、東京港の歴史上初めて外貿貨物が内貿貨物を上回るなど、外貿貨物の伸びが著しい点がございます。特に国内メーカーの生産拠点のアジアシフトなどを受けまして、アジア地域内貨物、とりわけ中国貨物の伸びが顕著でございまして、国別で見ますと、平成十五年に、輸出入合計で中国がアメリカを抜きまして東京港の最大の貿易相手国となりました。こういった点が特徴として挙げられようかと思います。
 また、本日プレス発表する予定でございますが、本年上半期の速報値について申し上げますと、東京港の取扱貨物量は四千七百二十五万トン余でございまして、対前年比六・六%の増と好調な伸びを記録いたしました。特に外貿コンテナの個数につきましては、長さが二十フィート、約六メートルになりますが、このコンテナに換算しました個数で申し上げまして百七十六万個と、対前年比一〇・六%増の二けた増の勢いでございます。過去最高を更新しているところでございます。

○中山委員 東京港が大変順調な伸びを示している、コンテナ数では連続して第一位でありますし、貿易額という点では名古屋港に、トヨタの関係もございますでしょうが、引けはとりますけれども、それでも二位になっていると、大変港湾局さんのご努力があると思いますが、他の国内の主要港の最近の状況についてお伺いさせていただきます。

○新田港湾経営部長 国内他港の状況についてでございますが、平成十一年から十六年の五年間におきます外貿コンテナ個数の伸びを比べてみますと、横浜港で約二三%増、名古屋港で四〇%増、大阪港で三六%増となっております。東京港はこの間四〇%増ということでございまして、非常に好調が伝えられております元気のいい名古屋港とともに、群を抜いた伸びとなっております。
 本年上半期の速報値で見ましても、東京港の対前年比一〇・六%、これに対しまして横浜港が三・一%増、名古屋港は六・五%増、大阪港は五・六%増となっておりまして、東京港の伸びは他港の二倍から三倍と、突出した値になっております。

○中山委員 名古屋港を上回る勢いということでございまして、他の主要港の貨物取り扱いの状況と比較して、ますます東京港に集中化してきているという状況はよくわかりました。
 現在、民間企業におきましては、物流改革を企業経営の重要課題として掲げて、非常に厳しい経営改善努力をされています。そうした中で、東京・首都圏という一大消費地を背後に擁し、またすぐれた道路アクセスを有する東京港の利用が増加しているのは、経済原則からいっても当然の流れであると思います。
 このような東京港に対する強い物流ニーズの高まりに対応していくためには、まず優先させるべきは費用対効果という点からいきましても、既存ストックの機能を最大限に発揮させる仕組みづくりであると思います。そのため、コンテナふ頭の効率的運営など、港湾改革の取り組みをさらに一層推進していくべきだと思いますが、港湾の事業者同士がふ頭施設を共同で使用するなどの工夫も、効率化の点で非常に有効なのではないかと思います。
 そこでお尋ねします。東京港においてふ頭施設の共同利用など港湾の効率化にどのように取り組んでおられるのか、お伺いいたします。

○江津参事 ご指摘のとおり、東京港では、既存ストックの機能を最大限活用し、増加する貨物に対応していくことが重要であると考えております。このため、これまでふ頭の再整備を進めるとともに、東京港の振興策である新アクションプランを策定いたしまして、官民が一体となって施設共同利用等に取り組むなど、ターミナル運営の一層の効率化を推進してまいりました。
 具体的には、大井コンテナふ頭を最新鋭の高規格バースとして再整備するなど、ターミナル利用効率の向上を推進してまいりました。
 また、ソフト面では、船社、ターミナルオペレーターなどのふ頭利用者から成る地区協議会を大井・青海地区に設置し、バースやクレーンの相互融通等の施設の共同利用を進めております。
 今後とも、既存ターミナルを最大限に有効活用できるよう、民間事業者と連携をとりながら施設の共同利用等を推進してまいります。

○中山委員 施設の共同利用などに大変積極的に取り組まれていらっしゃるということをお伺いいたしました。
 一方、船から陸揚げされた貨物が港湾を通過する時間、すなわち港湾におけるリードタイムの問題ですけれども、これを短縮する取り組みも大きな意味で港湾の効率化につながる問題であります。港湾の保安対策との両立が大変難しい課題ではございますけれども、我が党もこれまで東京港におけるリードタイム短縮の取り組みを進めるべきとの立場に立って、るる意見を申し述べてまいりました。
 そこで、日本初だと思いますが、青海の日曜ゲートオープンなどのご努力をされていらっしゃることも承知いたしておりますけれども、東京港におけるリードタイム短縮に向けて現在どのような取り組みを進めていらっしゃるのか、お尋ねいたします。

○江津参事 リードタイムの短縮につきましては、これまで東京港では、特区提案による税関や動植物検疫の土日開庁の開始、それから、先生からお話がございました日曜日のゲートオープンですとか昼休み等のゲートオープン時間の延長への取り組みといったことを進めまして、フルオープン化の推進を進めて、港湾通過時間の短縮に官民一体となって取り組んでまいりました。
 また、コンテナターミナルからコンテナを引き出す際の手続が煩雑で、リードタイムの短縮の障害ともなっておりますので、その効率化に向けまして、コンテナ物流の情報ネットワークシステムを立ち上げ、本年三月から必要な情報の提供を開始しております。
 今後とも、このシステムを活用し、官民一体となってリードタイムの短縮に積極的に取り組んでまいります。

○中山委員 ただいま東京港における港湾効率化に向けたさまざまな取り組みについてご答弁をいただきました。
 そこで、広い東京湾全体に目を向けてみますと、一方の横浜港も、首都圏における国際コンテナ港湾として大きな役割を担っていると思います。そこで、東京港と並んでスーパー中枢港湾の一つである横浜港、スーパー中枢港湾ではありませんけれども、隣接している川崎港など、京浜三港による港湾間の広域的な連携をどのように進めていくのか、また、港湾と内陸部との間の物流ネットワークの構築をどのように進めておられるのかをお尋ねいたします。

○江津参事 まず、広域連携についてでございますが、平成十六年四月に、横浜港、川崎港とともに京浜三港広域連携協議会を設置し、共同の取り組みを進めております。
 具体的には、三港間でのコンテナ輸送、いわゆるコンテナの横持ち輸送の効率化を推進するために、共同輸送のトライアルを実施いたしました。そして、本年六月から、はしけを利用したコンテナ海上輸送の定期運航が青海ふ頭で開始されたところでございます。また、平成十六年七月に、水先料金の低減化などについて、国に三港で共同提案を行いました。
 今後とも、共通の仕組みによる対応が有効な事項については、三港が連携して取り組み、利用者にとって使いやすい港づくりを進めてまいります。
 次に、内陸部との物流ネットワークの構築についてでございますが、内陸部との陸上輸送の効率化に向けて、東京港と首都圏各県を結ぶ幹線道路での大型貨物車が走行できないなどのボトルネック、これらについて実態把握を行ってまいりました。こうした実態把握も踏まえて、関係局とも連携を図りながら、港湾貨物輸送の効率化に努めてまいります。

○中山委員 コンテナターミナルにおいて情報の電子提供サービスが開始されたというご答弁がありましたけれども、港を利用するに当たっての行政手続の簡素化もあわせて必要なのではないかと思います。港湾サービスの向上という観点から、港湾の行政手続の簡素化の取り組みはどうなっているのか、お伺いいたします。

○新田港湾経営部長 港湾におきます行政手続につきましては、まず、船舶が入港する際の係留施設使用許可の申請手続の簡素化と迅速化を図るため、既に六年前の平成十一年十月から、全国共通のEDIシステムによる電子申請を実施いたしております。
 そして、平成十二年四月には、クレーンなどの陸上施設につきましても、インターネットによる電子申請が可能となる東京港港湾情報システムを稼働させてきております。
 さらに、FAL条約、すなわち国際海上交通の簡易化に関する条約に対応いたしますため、本年十一月一日から船舶の入出港届の内容が国際標準化され、東京港初め全国の港湾におきまして適用される予定となっております。
 港湾におきますこのような一連の行政手続の簡素化の取り組みによりまして、今後とも一層の利用者サービスの向上を進めてまいりたいと考えております。

○中山委員 これまでのご答弁で、東京港ではターミナル効率化の取り組みを積極的に進めていらっしゃること、そして、確かに日本の中ではトップの港湾としての地位を揺るぎないものにするために、求められた役割にもきちんと対応されていらっしゃることがわかりました。
 先ほどの共同化につきましては、相手のあることでございますけれども、ぜひ数値目標等も定めていただきながら、さらなる挑戦をお願いしたいと思います。
 今後ともアジアの有力港として十分に伍していけるよう、引き続きサービスの向上、港湾コストの低減化などの対策を進め、東京港改革の取り組みを推進していただきたいと思います。
 さて、既存のストックの効率化を可能な限り高めて、その機能を最大限に発揮させていったとしても、東京港の場合は、これほどの海上輸送貨物の需要が押し寄せてきているという現状をかんがみますと、もはや既存ふ頭の効率化対策のみでは不十分であり、限界があるのではないかと思います。
 さきの委員会の第七次改訂港湾計画の中の中間報告にありましたとおり、東京港はここで新たな外貿コンテナふ頭の整備が不可欠になってきていると思います。先ほどご答弁いただいたようなコンテナ貨物の高い伸びを伺うにつけ、私はその思いを一層深く、強くいたしました。ぜひ東京港におけるコンテナふ頭の新規整備に向けた取り組みを進めていっていただきたいと思います。
 これまで東京港の国際競争力の観点から質問させていただいてまいりましたが、一方、首都東京の海の玄関である東京港は、テロや密輸、密入国などの国際犯罪に備えるべく、水際の保安対策についても万全の取り組みを進めていく必要があります。保安対策を初め港の安全性のレベルが今や国際港湾としてのステータスを左右する時代となってきている、そういう観点からお伺いさせていただきます。
 これまで東京港では、安全・安心の港づくりにどのように取り組まれてきたのか、また、今後どのような取り組みを進めていくのか、今、問題となっておりますアスベストについての対策も含めてお答えいただきたいと思います。

○新田港湾経営部長 安全・安心の港づくりに向けまして、東京港では、国際港湾保安対策でございます改正SOLAS条約に対応するため、ふ頭に監視カメラやフェンス等の保安設備を整備いたしますとともに、本年四月からは二十四時間の監視体制を構築いたしまして、警備の強化を図ってきております。
 また、港湾におきます危機管理対応の強化を図る取り組みといたしまして、先月九月に青海コンテナふ頭におきまして保安対策訓練を実施いたしまして、緊急事態発生時の対応手順等を確認するなど、関係者間の連携強化を図ったところでございます。
 さらに、今月五日でございますが、水際で事業活動に当たります港湾関係事業者などから成ります東京港保安委員会のメンバーやふ頭警備員等を対象といたしまして、密入国及びテロ等の防止講習会を開催いたしました。
 今後とも、このような訓練や講習会を定期的、反復的に実施することによりまして、緊急事態発生時におきます迅速かつ適切な対応能力の向上を図ってまいりたいと考えております。
 また、アスベスト対策につきましては、平成十五年度までの調査でアスベストの使用が判明いたしました施設につきまして、危険度の高いものから順次対策を進め、おおむね除去工事を実施済みでございまして、残りの施設につきましても、表面が安定しておりまして、劣化損傷も見られない状況ではございますが、既に対策を準備中でございます。
 また、東京都アスベスト対策推進会議におきまして今年度フォロー調査を実施し、現在その結果を取りまとめ中でございますが、これについても今後適切に対応を進め、安全な港づくりを推進してまいりたいと考えております。

○中山委員 東京港での保安対策の取り組みはわかりました。しかし、この広い水際を有する東京湾全体を対象に、文字どおり水も漏らさぬ万全の保安体制を構築することは大変難しい課題であると思いますけれども、湾内全体で垣根を越えた広域的な対応が不可欠であると思います。
 そこで、東京湾における水際保安対策の取り組みの状況はどうなっているのか、お伺いいたします。

○新田港湾経営部長 水際保安対策の広域連携につきましては、平成十五年に都が呼びかけまして、国の関係機関や都県警察、隣接港湾でございます横浜港等の港湾管理者から成ります東京湾保安対策協議会を設置いたしました。この協議会のもとで、昨年五月、晴海ふ頭におきまして大規模な合同保安訓練を実施いたしますなど、湾内各港が連携、協力いたしまして、密輸、密入国等の犯罪に強い港づくりを推進しております。
 さらに、本年二月には、横須賀港と木更津港がこの協議会に加わりまして、文字どおり東京湾全域におきます保安対策の連携強化の体制が構築されたところでございます。
 今後、現場対処訓練などの合同訓練を継続して実施いたしますとともに、民間事業者や関係機関等との連携をさらに促進いたしまして、世界に信頼される安全な港づくりを進めてまいります。

○中山委員 東京港における国際競争力強化のための取り組みについて、非常に多岐にわたるご答弁をいただきました。大変前向きで着実な取り組みを進めておられるという感を深くいたしました。
 先ほども二十四時間の監視体制というお話がございましたけれども、要所要所への監視カメラの設置なども含めて、テロ抑止力に向けてさらなるご努力をお願い申し上げたいと思います。
 今後、引き続き東京港の港湾コストの低減、リードタイムの短縮やサービスの改善対策の取り組みを加速していっていただきたいと要望させていただきます。
 東京港が果たしているこの重要な役割というものは、日ごろはなかなか一般都民の目には直接触れることが少なく、いわば縁の下の力持ち的な存在でいらっしゃるのではないかと思います。しかし、この縁の下の力持ちがくじけてしまうことがありますと、その上の建物全体がひっくり返ってしまうということになってしまいます。その意味で、東京港は首都圏における暮らしと産業を支える最重要の社会インフラでありますので、このことを、あらゆる機会をとらえて、都民を初め首都圏の住民の皆様にいろいろな形でアピールしていただいて、訴えていただきたいというふうに思います。
 以上、私の意見を申し述べさせていただいて、質問を終了いたします。

○大塚委員長 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩いたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時十六分開議

○大塚委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○清水委員 私からは、調布飛行場の国の管制官撤退通知というものが来ているというふうに伺っておりますので、それについて伺います。
 調布飛行場は、都が平成四年に、当時の運輸省から調布場外離着陸場の管理業務を引き継ぎ、九年に地元三市、三鷹市、府中市、調布市との間で、各市に受け入れ条件を明記した協定書、覚書を締結し、平成十三年、公共用飛行場として供用を開始しました。
 この間、都営空港化をめぐって、さまざまな、島しょの住民や地元三市を含め、周辺市や住民から賛成や反対の意見が出される中で決定されていった経過があります。そして、今日、島しょ住民の救急医療、観光や産業振興などに利用されており、また一方、受け入れを承諾した三市に対しては、安全性や騒音対策などの要望を受け入れてきました。
 住宅密集地の中にある調布飛行場は、万全の対策をとり運用されることが何より重要だとして、都営空港化に際して管制官を置くということが受け入れ条件の一つとして明記された経過があるのは、ご承知のとおりです。
 この間、国は、管制官を撤退するということについて、平成十一年、十四年、十六年、十七年五月、そして八月に申し入れをしてまいりました。そのたびに三市、調布市、府中市、三鷹市と東京都知事の連名で航空管制官の存置と安全性の確保についてという要望を行ってきました。このほど再び、八月二十六日には、国土交通省航空局から、東京航空局調布空港事務所の廃止についてという通知が来たと聞いています。これによると、来年四月から飛行場に提供している飛行場管制業務を廃止し、あわせて東京航空局調布空港事務所を廃止することにした、運航のために必要な情報の提供は、飛行場管理者の東京都で行うこととなるが、安全は確保できるものと考えているという内容だというふうに伺いました。
 そこでお伺いいたしますが、調布飛行場の管制官を国は来年三月三十一日をもって撤退するということですが、その撤退の理由は何でしょうか、お伺いいたします。

○宮崎参事 撤退の理由についてでございますが、国は、昭和六十三年の航空審議会地域航空輸送問題小委員会の報告以降、コミューター空港については、航空保安業務も設置管理者である地方公共団体が実施すべきとの方針でございます。この方針を受け、国から再三にわたり調布飛行場からの管制官撤退の申し入れがなされてきましたが、今回、管制官を置いているのは羽田、成田などの主要空港のみであり、調布飛行場のようなコミューター空港で管制官を置いているところはないとして、国の撤退申し入れは強いものがございます。

○清水委員 この調布飛行場を都営空港化することになったというような過程の中で、東京都と三市が管制官を置くという協定などがあるわけですけれども、そのことについてはどのように国は考えているんですか。

○宮崎参事 国は、調布飛行場などコミューター空港の運営については、航空保安業務も設置管理者である地方公共団体が実施すべきとの方針でございます。

○清水委員 今の管制官は、航空法の第九十六条によって国が置いているわけですけれども、管制官を撤退させるという後の措置として、国は情報提供業務職員、業務官というんですか、そういうものを置くというふうにいっているようですが、管制官の行う管制業務と情報提供業務とはどのように違うのでしょうか。業務の違いによって安全性の確保に違いがあるというふうに私は考えるんですけれども、どのようにお考えでしょうか。

○宮崎参事 まず第一に、飛行場における離着陸についての直接かつ最終的な責任はパイロットが負うことになっております。管制官の行う管制業務は、離着陸する航空機に対し、離着陸の順序、時期、方法等を指示する業務であります。
 一方、情報提供業務は、航空機に対し、円滑な離着陸に必要となる滑走路の離着陸方向や飛行場周辺における他の航空機の有無、気象情報等、管制官が航空機に提供する情報と同レベルの情報を提供する業務でございます。
 飛行場管制業務廃止後の調布飛行場においては、運航に必要な情報の提供は飛行場管理者たる東京都において行うことになりますが、航空局においては、現在実施している飛行場管制業務と同等に航空交通の安全性は確保できると考えていると、航空の安全を所管する国から説明を受けております。

○清水委員 ちょっとはっきりさせたいところは、情報の提供はするんだけれども、その権限についてはどうですか。権限の違いについては、どのように違うのですか。

○宮崎参事 先ほど答弁しましたように、管制官の行う管制業務は、離着陸する航空機に対し、離着陸の順序、時期、方法等を指示する業務でございます。
 一方、情報提供業務は、同じ航空機に対し円滑な離着陸に必要となる滑走路の離着陸方向や飛行場周辺における他の航空機の有無、気象情報等、管制官が航空機に提供する情報と同レベルの情報を提供するということで、権限という点では、指示というところの違いはございます。

○清水委員 指示という、権限があるかないかという問題が、この十年来大きな争点というか、問題になってきて、三回にわたる国への要望書をいただいてあるんですけれども、知事と三市の市長が行った要望書でも、管制官の存置が受け入れ条件となっていると、このことは、調布離着陸場が全国でも余り例のない住宅密集地にあること、また、離着陸回数の多い飛行場であることから、安全性の確保が不可欠の要件であることによります、とりわけ近隣に暮らす住民は日常的に不安を抱いており、安全運航のための万全な対策を強く望んでおりますというふうに、三回、四回にわたって知事と市長が国に対して、今、違いをさらっといわれましたけれども、権限を持った管制官が置かれているということがいかに重要であるかということを、この要望書の中でいっていると思うんです。
 それで、国の管制官撤退について、調布市、三鷹市、府中市の三市はどのように考えているのか、お伺いいたします。

○宮崎参事 三鷹、調布、府中三市からは、国が撤退の意向を示している中で、地元三市との受け入れ条件を定めた東京都調布離着陸場の整備及び管理運営に関する協定書に沿い、飛行場の設置管理者として調布飛行場における航空管制官の存置と安全性の確保をこれまで以上に強く国に要請するようにとの要望書は受けております。

○清水委員 その要望書はいつ受けられたのか、お伺いいたします。

○宮崎参事 平成十七年八月二十二日でございます。

○清水委員 国が改めて、八月二十六日ですか、通知をする直前に、五月、七月などに繰り返し国が行ってきているのを見て、三市も引き続きこうやって都に対して、国に対して要望をしてきたのだというふうに思っています。地元三市は、現在もそろって管制官の存置を願っているということがわかるわけです。
 管制官を置くということが、地元の三市が調布飛行場を受け入れた際の条件ではなかったんですか、お伺いいたします。

○宮崎参事 調布、三鷹、府中の三市からは、平成四年の調布離着陸場の管理引き継ぎの際以来、安全対策として航空管制官の存置が受け入れ条件の一つとして付されており、都も国に要請するとしていたところでございます。

○清水委員 受け入れ条件にこの方針というのは反しているということについてどう答えるのか、地元との協定を無視したそういう暴挙を国が行っているということに対してどのように説明をするのかということについて、私は改めて東京都に考えていただきたいんです。
 それで、前に経済・港湾委員会に請願が出されまして、趣旨採択となりました。そのとき、国が撤退の根拠としている六十三年の航空審議会の地域航空輸送問題小委員会の報告を、先ほどもご説明がありましたが、挙げておりますけれども、昭和六十三年の報告を、いまだにそれを根拠としていうということ自体がどうかなというふうに思うわけです。さまざまな状況が変化している中で、もう二十年たっている中で、ますます安全というものが確保されなければいけない、それで、ほかのところは置いていないかもしれないけれども、調布というのはこういう地域なんだということを要望書でも繰り返しいっているわけですよね。
 それで、これは現在まで変わっていないのかどうか、東京都はこの間どういうふうに対応してきたのか伺います。

○宮崎参事 コミューター空港については、航空保安業務も設置管理者である地方公共団体が実施すべきとの国の方針に変わりはございません。国からの管制官撤退の再三の申し入れに対しましては、これまで存置の要望を三鷹、調布、府中の三市とともに国に要請してまいりました。
 なお、平成十五年十一月の本委員会の請願審査の際には、管制官の存置について引き続き国に要請していくとともに、仮に国が撤退した場合の代替案についても検討を行っていく旨の答弁も行っております。

○清水委員 都営空港としてここを受け入れるときに、運輸省が航空法に基づいて住民公聴会などをやっていますよね。そのときの記録なんかが運輸省の記録としてまとめられているんですけれども、あなたはそのときの記録などを読みましたか、お伺いいたします。

○宮崎参事 そのときの記録については、現在、当部にございませんので、残念ながら見てはおりません。

○清水委員 ここにありますから、お貸ししますよ。もちろん島の方たちは必要だということで賛成の意見をいっています。しかし、小金井市、調布市、府中などの住民が、自分たちはもう、その当時は平成十年ですから、やっぱり受け入れられないということで、自分たちの心情を本当にここでいっているんですよ。そういう中で協定というのがまとめられてきたと思うんですね。だから、まず、それぞれ皆さん新しい、私もその空港を受け入れたころのことを理解できない。それはやっぱり原点に戻って、これがどういう意味を持つのか、どういう思いで地元の方々や地元市がこの存続を願っているのかということを理解していただくために、これを読んでいただきたいと思うんですね。
 私は、請願審査の際に、東京都が、十五年ですから二年前に、代替案の調査検討をするといってきた記録を見たんですけれども、それはこの間どのようにされてきたのか、お伺いしたいと思います。

○宮崎参事 この二年間でございますが、平成五年に国管理の第二種空港から県管理のコミューター空港に切りかわった広島西飛行場など、他のコミューター空港の運営方法について調査検討は行っております。

○清水委員 今、などといわれましたけれども、などというのはどういう、ほかにもという意味でしょうか。

○宮崎参事 調布飛行場と同種の飛行場で情報提供業務を行っているものとして、先ほど申し上げました広島西飛行場のほか、岡山県が設置、管理する岡南飛行場がございます。
 広島西飛行場は、広島の中心部から南西部に五・七キロほどの位置にあり、滑走路延長千八百メートルほどの飛行場でございますが、広島市の中心市街地を含んでいる九キロの範囲内が情報を提供する業務でございます。
 また、岡南飛行場は、岡山中心部から南へ約九キロに位置する、滑走路延長千二百メートルを有する飛行場でございまして、航空機に対して情報を提供する九キロの範囲内には岡山市の中心市街地が含まれている、このような調査も行っているところでございます。

○清水委員 先ほどの要望書にも書かれておりましたように、調布飛行場というのは全国に例のない住宅密集地だということをいわれていたんですけれども、広島の西空港というところに我が党の市議会議員が先日、十月に入ってから伺ってきまして、県の職員の方から、その空港がどんなふうに運営されているのかという資料もいただいてきたんです。片方は海に面しているというような空港ですよね。先ほど岡山の話もありましたけれども、調布飛行場における環境というのは、本当に住宅密集地で、それで、三分に一回ぐらい飛んでいる、多いときには一分置きに来るんじゃないかなんていうような感覚を持っている住民の方もおられるわけですよ。そういう中で、市だって、今度もやはり権限を持っている管制官をしっかりと置いてほしいというのは当然の要求だというふうに思うわけです。
 九月二十九日に調布市議会の特別委員会が開かれました。その中で、多くの議員が発言しているようですけれども、十五年、十六年、国内の飛行機事故の件数は四十四件、そのうち小型機の事故が八割、住宅地にある飛行場として管制官がいかに重要なのかの認識をしてほしいと、広島西空港について大丈夫だといっているようだが、広島湾の海に面したところで、住宅地にあるこの飛行場とは違うと、それから、国と都の対応は不誠実極まりない--これは議事録のとおりに、しゃべったとおりにいっているんですけれども、不誠実極まりない、約束違反なのだから飛行場の停止も考えるべきなどの強い意見が、党派を超えて出ているというふうに伺いました。
 私は、こういう経過から見ても、それから、現在三市が都に対して強い要望をしている状況から見ても、今回も、国の強い姿勢があっても、先ほど、国が強い姿勢だといわれましたけれども、都民の安全のために頑張るのが東京都の役割ではないかというふうに考えるわけです。東京都がこれを認めるならば、地元市との受け入れ条件をほごにすることになるものです。東京都は引き続き三市とともに国に要請を続けるべきであることを強く要望して、質問を終わります。

○原田委員 東京港第七次改訂計画策定についてお伺いします。
 港湾計画は、昭和三十一年に策定されて、その時代その時代の改正目標、目的があって改正されて、七次の改正を迎えたわけなんですけれども、いろいろな時代の要請で、目的、策定の手続、策定するときの配慮、いろいろ変わってきていると思っております。
 それで、今回の七次改訂港湾計画について、十月四日にパブリックコメントが締め切られたというふうに聞いておりますけれども、この実施状況と、また、今後のパブリックコメントで出た意見をどのように計画に反映していくおつもりなのか、お聞かせください。

○田中港湾整備部長 七次改訂港湾計画に関しましてパブリックコメントを実施したところ、現時点までに、はがきやメール、都政モニター等からいただいたご意見は、おおむね六百件となっております。
 今後、こうした都民や港湾関係者の意見を踏まえますとともに、関係局などとの調整を行いまして、十二月には最終的な計画案を取りまとめ、港湾審議会に諮問する予定となっております。

○原田委員 六百という件数は、今までと比べて多いのか少ないのか、ちょっとわかりませんが、私は思ったより多いなというふうに感じております。この港湾計画という事業規模が大変大きいということもあって、都民の皆さんにもっとわかりやすく身近なテーマとするために、広報等含めて何か工夫をなさったことがあったらお聞かせください。

○田中港湾整備部長 パブリックコメントに当たっての工夫ということでございますが、このたびのパブリックコメントに当たりましては、より幅の広い都民の声をお聞きしていきたいということで、さまざまな工夫を行ってまいりました。
 一つには、計画の内容をわかりやすく理解していただくために、意見募集用のパンフレットを作成いたしました。
 次に、より多くの都民に知っていただくために、ホームページや「広報東京都」にパブリックコメントをするということを掲載するほか、「東京シーサイドストーリー」などの臨海部の地域誌で意見を募集いたしました。さらに、ビーチバレー大会等、臨海部で実施するイベント会場でもパンフレットを配布するなどの工夫をいたしました。
 なお、意見聴取の工夫といたしましては、ファクス、メール等多くの媒体を使わせていただくとともに、返信用はがきを印刷したパンフレットを作成したり、都政モニターも活用させていただきました。

○原田委員 いろいろな工夫をなさっているということをお聞きしましたが、これからのいろいろな行政計画を策定するときに、当事者に対して、この場合はどんな方でしょうか、利用している事業者とか船主、働いている方とか付近の住民の方、付近の自治体等を当事者と呼ぶんでしょうか、その人たちの計画策定の折の参加についてどう対応したか、お話を聞かせてください。

○田中港湾整備部長 計画策定に当たりましての関係者の参加の問題でございますが、このたびの計画では、港湾審議会から改定に当たっての基本方針の答申をあらかじめいただきまして、それに基づきまして計画の検討を進めてまいりました。
 そして、この基本方針を審議していただきました港湾審議会には、ただいま委員からご指摘ございました港湾の関係者や地元区、さらには住民代表も港湾審議会に入っておりまして、基本方針を検討する段階からこうした関係者に検討に参加してきていただいているというふうに考えております。
 さらに、基本方針をいただいた後、具体的な計画を策定する段階におきましても、専門の検討委員会を設置し、それぞれの分野の関係者にこの委員会に参加していただいております。例えば、計画の素案を検討するための委員会には船主や運送業界などの港湾利用者、そして船舶の航行安全を検討する委員会には船舶の運航者やパイロット、海上保安庁などの関係者に委員として参加いただきました。
 次に、関係局につきましても個別に計画内容を説明いたしますとともに、協議する場を設置し、調整してきております。
 また、一般都民の方々につきましても、先ほどご説明したとおり、パブリックコメントを実施してきたところでございます。
 このように多くの関係者のご意見を踏まえ、引き続き関係機関等と調整を進めまして、最終的な計画案を取りまとめてまいります。

○原田委員 パブリックコメントを募集するに当たって、今いいました当事者への情報提供、こういうわけで意見をお寄せくださいというような呼びかけは、どのようになさっていますか。

○田中港湾整備部長 パブリックコメントを実施するに当たっての当事者への呼びかけでございますが、先ほど冒頭でご説明したとおり、東京都のホームページに掲載したり、東京都の広報に載せたりといったさまざまな広報媒体を使って、そういうパブリックコメントをやっているということを申し述べております。
 さらに、パブリックコメントを実施することにつきましては、事前に港湾審議会でご説明し、港湾審議会の場でも、こういったパブリックコメントを実施することをご説明しております。
 そのほか、地元自治体にもこういったパブリックコメントを実施することについてご説明をするとともに、パブリックコメント用のパンフレットにつきましても各区に送付いたしまして、地域住民に対して積極的に情報提供をしてきております。

○原田委員 今までのお話を聞くと、丁寧に情報提供をやっていらっしゃるということで、安心するわけなんですけれども、要は、このパブリックコメントがどのように最終的な計画策定に生かされるか、そのことがすごく大事なことかと思っております。パブリックコメントの内容については、まだ出ていない、まだ整理中だというようなことでしたけれども、このパブリックコメントを受けて、十二月中に新たな最終的な計画の策定ということがございますが、このような多くの方々の意見が、どんなものがあって、どのように計画に反映してきたかということを説明する責任があると思います。その件に関しては、どのようにこれから対応していくおつもりなのか、お聞かせください。

○田中港湾整備部長 冒頭にご答弁申し上げたとおり、約六百件の意見がただいま集まってきております。現在、これらを集約、整理しているところでございます。
 十二月に最終案を港湾審議会に付議する際には、そうした六百件に及ぶ意見について整理し、その内容を報告するとともに、最終的な計画案を説明し、ご審議をいただくこととしております。

○原田委員 この過程の中で、パブリックコメントに応じた方への情報提供もぜひやっていただきたいと思っております。
 それで、一つ気がかりなのは、この事業計画を執行するに当たって、総事業費というのが明確に出されていないということもあって、この事業費に関しては、大まかでいいのですから、皆さんに計画とともに提示することが必要ではないかと思うわけなんですけれども、このことについてお伺いします。

○田中港湾整備部長 このたびの中間報告では、あくまでも中間報告ということで、今後内容を精査していくということもございまして、概算の事業費等についてもお示ししてございませんが、今後計画内容を精査していく過程で事業費等についても整理していきたいと思っております。

○原田委員 このお金の問題というのは大変大事なことでございまして、今、いろいろなところでお金がないというような話の中で、身近な経費が削減されているという状況ですよね。そんな中で、とてもいい事業、とてもいいことだと思っても、お金を聞いたときに、ちょっと買うのやめようかというような、要は都民にとってその事業の計画の内容とともに、どのぐらいの事業費なのかということを知ることが、判断する大きな材料ではないかと思っております。ですから、いろいろな計画を策定して提示する手法というのは、皆さんが少しずつ市民にわかりやすい工夫をするというようなことでは、随分昔と変わってきたなとは思いますけれども、それと同時に、事業費をしっかり出していく、このことが大事ではないかと思います。
 もちろん事業費というのは、刻一刻、進行するに従って、規模がそのときのいろいろな事情で膨らんだり減ったりするわけなんですけれども、それも踏まえた上で、今の時点でこのぐらいということをしっかり出すべきではないかと考えております。今後の計画ということでは、そのような配慮もしていただきたいということで、要望しておきます。
 それで、一つ大事なことで確認したいことなんですけれども、前の方の質問で、最終処分場の延命ということで、非常に大きな課題があるわけなんですけれども、もちろん多摩地区でも、最終処分場のこの次の行方というところが非常に不透明で、本当に行政にとっても悩ましい課題ではございますけれども、事東京湾ということでいうと、埋め立ての許容ということ、環境を視点に考えますと、東京湾もそろそろ限界に来ているのかなというふうに思いまして、きょう、深く掘るという方法があるということはわかったんですけれども、深く掘るのもいかがなものかとは思いますが、延命のためにということなんですけれども、今度は平面の中で、新海面処分場の広さが、今後、含みとして、どうしようもなかったら広げていくようなことがあったらいけないんじゃないかというか、これ以上面積を広げていくことに関しては慎重にやらなきゃならないというふうな立場でご質問しているんですけれども、この計画は、今後、最終処分場の推移を見定めながら柔軟に対応していくような、そういうレベルのものなんでしょうか。

○田中港湾整備部長 新海面処分場についての埋め立てそのものは、平成四年に港湾計画に位置づけ、事業を進めてきているものでございます。
 今回の改訂計画ではこの既定計画を継続することといたしておりまして、新海面処分場についての変更は、今回はございません。

○原田委員 今回はないということで、ちょっと心配ではありますが、東京湾にどのくらいの負荷をこの事業で与えてしまうのかということをしっかり見定めてからあれしていく必要があるかと思いますが、この新海面処分場の埋め立てに当たっては、環境面の配慮ということでは、どのような配慮をしていらっしゃるんでしょうか。

○田中港湾整備部長 新海面処分場の整備に当たりましては、東京都環境影響評価条例に基づき、平成六年に環境影響評価を実施しております。
 評価の結果は、事業実施による環境への影響は少ないとの結論でございます。
 事業の実施に当たりましては、この環境影響評価書に基づき、緩傾斜型護岸の構造を採用するなど、環境保全のための措置を行っております。
 今後も引き続き環境への影響に十分配慮して処分を実施してまいります。

○原田委員 第一航路のしゅんせつ規模をお知らせください。

○滝野計画調整担当部長 第一航路の規模でございますけれども、第一航路の延長は、おおむね五キロメートルとなります。航路の幅員は、狭いところで六百メートル、広いところで七百メートルとなります。また、水深は十五メートルから十六メートルの範囲というふうにしてございます。
 なお、現在の第一航路の水深が十五メートルでございますので、航路水深は現状より最大で約一メートル深くなります。

○原田委員 この第一航路しゅんせつというか、拡幅をするに当たっての生態系に関する影響というか、環境影響をお知らせください。

○滝野計画調整担当部長 第一航路のしゅんせつに当たっての環境への影響というご質問でございますけれども、第一航路のしゅんせつ工事につきましては、汚濁拡散防止膜などによりまして水質汚濁の対策を講じるなど、生態系に影響を与えないように十分な対策をとって工事の実施をするということで考えております。

○原田委員 この第一航路の工事の規模からいって、これは単独アセスの対象ではないかというふうに思うわけなんですけれども、例えば道路なんかを新設するときとか何かは、新設ならすべてなんですけど、改善だと、一キロ以上のものは必ずアセスにかけなきゃならない、また、二キロ以上になると、事前アセスというんですか、計画アセスにかけなきゃならないということがあります。これは、電鉄を敷くときとか航路のとき、また、ふ頭の新設のときも、このぐらいの規模だとアセスにかける規模なんですね。この航路ということは、船の道ということもございまして、かなりの部分、環境に影響を与える範囲ではないかと思っています。
 それで、何でアセスかというと、今まで皆さんがおっしゃったのは、港湾局の立場で、いろいろ調整はあったにしても、開発を進める立場で環境に影響はないということをおっしゃっているわけです。ですから、このぐらい大きな規模の事業だと、第三者的な環境を評価するところがあっていいかなと思っています。
 それで、環境局の方に、このぐらい大きかったら総合アセスにかける必要があるんではないかというようなことをお尋ねしましたけれども、それは人口の推計とか何か、要件が満たないということで、環境アセスには、総合アセスというか、東京都では広域複合開発計画には当たらないというようなお話でした。
 いろいろな意味でこれから東京湾が国際的な顔になる、日本の顔、東京だけではなくて日本の航路の玄関口になるというようなお話でしたら、新しい二十一世紀の売りというところでいうと、環境共生型の港というのが売りになるかと思うわけです。ですから、より以上に環境への配慮というのが必要になってくるかと思いますが、総合的なアセス、少なくともこの第一航路に関しては、かなり大規模なしゅんせつを行うということもございまして、アセスにかけてもよいのではないかという判断、このあたりの話をお聞かせください。

○滝野計画調整担当部長 原田副委員長ご指摘のとおり、今、東京都の環境影響評価条例の中で、しゅんせつというものは対象事業にはなってございません。したがって、航路しゅんせつ事業をアセスの手続にかけるということは考えてございません。
 ただ、七次改訂港湾計画の今回の中間報告の段階でも、将来の環境予測について、潮流でありますとか水質でありますとかというのを、あらあらではございますけれども、予測してございまして、大きな変化はないという結果が出てございます。

○原田委員 これに関しては、進める立場でのお話ということもあって、そういうところから三者的な環境評価を入れたらどうですかというご提案、今後の計画のときにご配慮いただければというふうに思います。環境アセス条例の改正などにまたなければならない部分もあるかもしれませんが、非常に大きな課題として受けとめていただきたいと思っております。
 それで、今、この策定の中で、首都圏の危機管理機能の強化とかということで、大きな特別な事態が起きたときの計画ということは示されているわけですが、通常の湾内での安全運航に関する、いろいろな方も前にお話しされましたけれども、改正した先を見て、このような状況の中で安全・安心をどのように保っていくかというような話、そのような計画も事業規模と一緒に都民の皆さんにご提示した方がいいのではないかと考えるわけなんですけれども、そのあたりはどうお考えでしょうか。

○滝野計画調整担当部長 今のご指摘は、港内の船舶の航行安全の対策ということかと思いますけれども、今回の計画策定に当たりましては、船会社、水先人などの海事関係者、そして海上保安庁などの行政機関、さらには学識経験者から成ります船舶航行安全の検討委員会というものを設置いたしまして、検討してまいりました。
 また、その中で、操船シミュレーター実験というものも実施いたしまして、将来におきます船舶航行面での安全性を検証いたしました。
 これらの検討、調整を踏まえまして、東京港に入出港する船舶に対する安全性の確保には万全を期するよう計画をいたしました。

○いのつめ委員 それでは、運河の環境改善と活用についてお伺いいたします。
 先月、船で高浜運河や天王洲周辺を回る機会がありました。以前と比較すると、全体としてかなり水がきれいになっていると感じました。悪臭も少なく、五十センチほどの魚が泳ぐ姿が見てとれました。そして、運河は近隣の住宅や企業にとってよりよい空間であるべきだと思いますし、また、貴重な観光資源であるとも思います。しかし、場所によっては水質の余りよくないところもまだあると聞いています。
 そこで、運河をきれいにするためどのような取り組みをしているのか、お伺いいたします。

○田中港湾整備部長 東京港の水質は、下水道の普及とともに改善する傾向にございます。その中で、港湾局といたしましては、水質のさらなる改善を図るため、運河における土砂の堆積状況を調査いたしまして、水質悪化につながる汚泥が確認された場合には、適宜汚泥のしゅんせつを実施してきております。
 こうした取り組みの結果、最近では、運河周辺に住む都民の方からも、カニや、先ほど先生もおっしゃいましたスズキなど、多くの生物が見られるようになってきたとの話を伺ってきております。

○いのつめ委員 下水や河川の環境改善の影響も受けることは十分承知しておりますけれども、水質改善の取り組みを今後もしっかりやっていただきたいと思っています。
 そして、運河は貴重な水辺であり、環境や景観にも配慮されるべきと考えますが、例えば八潮団地のあたりなど、老朽化した護岸やカミソリ護岸と呼ばれるような古い護岸が残っており、せっかくの運河の価値を損ないかねないと感じます。また、運河沿いのマンションでは、ベランダは運河の方向に向けられて建っていて、護岸の整備が住民の方にも望まれていることだと思っています。
 このように老朽化した護岸などを整備するに当たっては、水辺の魅力を高めるためにどのような工夫をしていくのか、お伺いいたします。

○田中港湾整備部長 港湾局では、老朽化した護岸を改良する際には、これまでも親水性や景観にも配慮いたしまして、緑豊かな遊歩道を備えた護岸を整備してまいりました。
 また、大規模開発が行われる場合には、開発事業者にも協力を求めまして、委員ご指摘のように、水路に面して建物を建てるようにお願いをしたり、あるいは水面に面した広場や水際への通路の設置など、より工夫をした護岸の整備を進めてまいりました。
 さらに、護岸の管理や保全に当たりましても、こうしてでき上がった緑地や花壇などについて、アダプト制度など住民参加の仕組みを導入いたしまして、良好な景観の維持に努めております。
 今後とも、こうした水辺の魅力を高める護岸整備を積極的に推進してまいります。

○いのつめ委員 護岸については、安全かつ都民が水辺に親しむ憩いの場となるよう整備していただいていることがよくわかりました。東京にとっての貴重な財産である運河を積極的に活用し、よりにぎわいのある空間とする必要があると考えます。
 そこで、運河周辺の地域の活性化やにぎわいを創出するためどのような取り組みをしているのか、お伺いいたします。

○田中港湾整備部長 港湾局では、現在、運河周辺の水辺のにぎわいを創出するため、水上レストランなどの設置を可能とする運河ルネッサンスの取り組みを積極的に推進しております。例えば、運河ルネッサンスの推進地区に初めて指定された天王洲や芝浦地区では、運河を活用したお祭りなどのイベントが開催されています。
 こうした取り組みを支援し、より一層のにぎわいを生み出すために、本年から両地区のイベントを都として後援するなど、運河の活性化を図っております。

○いのつめ委員 都としてこのようなイベントを後援することは、地域の活性化を図る上で画期的なことであり、極めて有意義だと思います。このようなイベントを通じて運河周辺の美化運動など、地域の取り組みも発展していくことと思われます。例えば芝浦のお祭りではどのようなイベントが行われ、都はどのような支援をしたのか、具体的にお聞かせください。

○田中港湾整備部長 芝浦の運河まつりの内容でございますが、水に親しむイベントといたしまして、運河をめぐるクルージング、そして、水辺のにぎわいをつくる仕掛けといたしまして模擬店やフリーマーケットなどが行われました。
 また、水辺のマナー意識の高揚を目的といたしまして、スズキを釣りますフィッシング大会をこのたび企画いたしまして、優勝者には知事賞を授与いたしました。
 私ども港湾局もこのお祭りに参加いたしまして、東京港の環境改善や防災対策についてのPRを行いました。
 さらに、このイベントの案内を東京都のホームページに記載するなどの支援を行ってまいりました。

○いのつめ委員 芝浦での都の取り組みは、運河の活性化を図るために、非常によい先進事例だと感じています。特にフィッシング大会への知事賞などは、喜ばれることではないかと思っています。そして、このようなイベントがほかの地区へも広がり、さらには相互に連携して発展していくことを望んでいます。
 都市の中で水辺と触れ合える空間はとても貴重です。例えば、先日、私は松江を訪れてまいりましたけれども、お堀を周遊するヒューマンスケールの船遊びが楽しめるすばらしい空間となっていました。水辺を観光資源として使うときには、やはり水そのものがきれいでなくてはいけないという最低条件がありますから、こういうことも考えると、周囲の方のご協力を得ながら観光資源にすることは、私は十分可能だと思っています。
 そして、国外に目を向けますと、ニューヨーク市のハドソン川やリバティーパークなどの水辺空間が、市民にとって欠くことのできないにぎわいや憩いの場になっているということもございます。
 今後も、水質の浄化や環境に配慮した護岸整備のほか、地域のイベントなどを通じて運河ルネッサンスを推進していただきたい、そうすることで東京の世界都市としての魅力は格段に向上し、多くの観光客を呼び寄せることも可能になると思います。
 今後の運河に対する港湾局の取り組みに期待して、質問を終わります。

○小竹委員 私は、大きく分けて二つの点からお伺いしたいと思います。
 最初に、今、アスベスト被害の問題が非常に深刻になっているという状況の中で、神戸港では、荷役に携わった港湾労働者の方が八人、アスベストが原因といわれる石綿肺で死亡していたということが全日本港湾労働組合神戸弁天支部の調査でわかって、今、その健康被害が拡大する可能性が高いということで、大きな問題になっています。神戸港は、国内有数の石綿輸入港であったということ、そして多数の荷役労働者が石綿の運搬に従事していたというところから、非常に不安が広がっていると伺っています。
 特に、そのことも含めてなんですが、先ほど、ほかの方へのご答弁にもありましたけれども、東京港における港湾施設のアスベストの使用状況がどうなっていたのか、過去に調査された結果と対策についてまずお伺いします。

○田中港湾整備部長 アスベストの使用状況についてでございますが、港湾局では、昭和六十二年度及び平成十五年度の調査において、九施設でアスベストが使用されていたことが判明しております。
 その後の対応でございますが、アスベストが使用されている施設につきましては、危険度の高い施設から順次除去工事を行ってきており、既に八施設については除去工事を完了しております。
 なお、残る一施設につきましても、アスベストの表面が安定しており、劣化損傷のない状態でございますが、既にその対応策について準備を進めておるところでございます。

○小竹委員 これは多分吹きつけだと思うんですけれども、そういうものについては対応されたということで、残る一施設についても対応策を考えておられるということなんですが、現在基準が強化されて、その点では、過去の調査だけでは済まない中身になっているというふうに思うんですけれども、今回、環境局を中心にして調査されていると思いますが、その調査結果はどうなっているのか、次にお伺いします。

○田中港湾整備部長 ご指摘の基準の改定を受けまして、東京都では、東京都アスベスト対策推進会議が設置されまして、その方針に基づきまして、港湾局におきましても、本年の八月から九月にかけまして調査を実施いたしました。
 その結果につきましては、現在、環境局におきましてその内容を取りまとめ中でございます。

○小竹委員 調査結果についてはいずれ明らかになるというふうに思うんですが、きちんと報告していただき、そして、その対策についても明らかにしていただきたいということを強く求めておきます。
 先ほど申し上げた神戸の例なんですが、神戸だけでなく、東京港や横浜港でも、働いていた港湾労働者の男性三人がアスベストが原因と見られる肺がんや中皮腫で亡くなっているということが、神奈川県の労災職業病センターの調査でわかったと伺いました。
 東京港の男性は貨物の数を検査する会社にお勤めになっていた方で、石綿が貯蔵されていた倉庫に頻繁に出入りしていて、そういう仕事に従事されたということで亡くなられたということです。
 横浜港のお二人については、それぞれ二十年から四十年ぐらい、石綿の入った袋の積みおろしの運搬作業に従事していたということで、中皮腫で亡くなられたということですが、同じ職種に従事された方の中に今中皮腫を患って入院されている方もいるということでは、港湾労働者の中に健康被害が拡大するんではないかという不安も出ていて、私もその話を伺って本当に心配だなというふうに思ったんですが、港湾局として、東京港での実態についてどのように掌握しておられるのか、お伺いします。

○新田港湾経営部長 ただいまお話のございました東京港におきます状況でございますが、先生ご指摘の情報、私どもも港湾労働者の健康と安全の確保を所管しております厚生労働省の東京労働局の方から説明を受けてございます。

○小竹委員 具体的に説明を受けている中身についてもちょっとご報告いただけますか。

○新田港湾経営部長 平成十三年に亡くなられたということと、あと、直近の事例でないため、詳細につきましてはちょっと不明な点もあるようでございますが、平成二年に退職された方である。それで、お話しのとおり、検数業務に携わっていた。検数と申しますのは、ご案内のとおり、貨物の船積み、船おろしの際に貨物の個数や状況を確認して証明する業務でございまして、その協会に属されていた方であるといったような点でございます。

○小竹委員 この石綿が貯蔵されていた倉庫というのは東京港の倉庫であるのかどうか、その辺についてはいかがですか。

○新田港湾経営部長 検数業務を担当しています公益法人の二協会がございますが、社団法人日本貨物検数協会、それと社団法人全日本検数協会、それで、検数業務といったものが、東京港内、いろいろな倉庫のところを職業柄転々とするといったことでございまして、そういう意味では東京港内のどこという特定はなかなか難しいのかなという具合に考えてございます。

○小竹委員 そういうお仕事に従事されている方が亡くなられたという点では、私は、港湾労働者の方々の健康問題というのを非常に心配に思うので、今、建設関係では健康診断が大きな問題になっていますから、そういう意味では、港湾労働者にも必要なんじゃないかというふうに思います。そういう点では、荷役関係の労働者の方は、それこそ中小零細に働く方も多いというふうにも伺っていますし、そういう点での健康診断や相談体制等についても、ぜひ港湾局としても検討していく必要があるんじゃないかということは強く要望しておきます。
 次に、東京港の港湾労働者の方々の労働環境の整備という問題でお伺いしたいと思うんですが、東京港の国際競争力を強化するということで、港湾コストの三割低減、そして二十四時間三百六十五日フルオープン化ということが七次改訂にも盛り込まれて、進められてきているわけですけれども、そういう点で、いただいた資料で、外貿のコンテナ貨物が十年前と比べると二倍近くに伸びているという点でも、この問題というのは避けて通れない問題だというふうに思うんです。
 フルオープン化がいつから開始されて、現状で、実際に日曜日等については船舶の入港や荷役作業がどの程度行われているのか、最初にお伺いします。

○新田港湾経営部長 我が国におきます港湾の荷役作業につきましては、平成十三年十一月の港運労使間の合意によりまして、一月一日、元旦でございますが、これを除きます三百六十四日二十四時間の実施が可能となりました。ゲート作業につきましても、元旦を除きまして、午前八時半から午後八時までの実施が可能となっております。
 なお、日曜日におきます船舶の動向でございますが、外貿コンテナふ頭における日曜荷役の平成十六年実績、これは公共・公社ふ頭合計で三百十二隻となっております。

○小竹委員 労使合意ということではあるんですけれども、国際競争力を高めて経済効率を追求するという点での二十四時間のフル稼働という、こういうのはやはりいろいろな問題が発生するんじゃないかというふうに思うんですね。環境への負荷の問題だとか、それから、港湾に働く労働者の方々の労働条件や、健康、安全、そして生活問題への影響が私は大きいというふうに思うんですけれども、こういう方々の労働環境を守るという点で、福利厚生施設の充実は欠かせない問題だというふうに思います。
 私、一昨日、有明、青海、大井と港湾部を回って、ふ頭の状況を見てきました。外貿ふ頭には船舶が入っていなくて、荷役作業は行われていなかったんですけれども、実際にこのところで営業しているのは、コンビニと大井サービスセンターの休憩室ぐらいで、ほかの福利厚生施設はすべて休みで閉まっていました。利用の時間帯について表の表示を見たところ、多少の時間差はあるんですけれども、平日の夕方までというのがほとんどの施設の状況でした。働く人たちがくつろげる場としても非常に重要だというふうに思うんですけれども、現状がどうなっているのか、そして、今後どういうふうな整備を進めていくのか、その方針についてもお答えください。

○新田港湾経営部長 東京都は、港湾法に基づきまして、港湾労働者用厚生施設を整備し、管理してきております。現在ございます主な施設といたしましては、芝浦第一宿泊所など宿泊施設が四カ所、大井サービスセンターなどサービスセンターが五カ所、品川休憩所など休憩所が二十九カ所などとなっております。
 都といたしましては、このほかにも診療所や売店などを設置しておりまして、港湾労働者の福利厚生の充実に努めてきているところでございます。

○小竹委員 二十四時間ということですから、フルオープンという点でいうと、私自身は、そういうところで働く状況というのはやはり大きな問題があるというふうに思っているんですけれども、二十四時間のフル稼働を労使合意ということで進めて、都もそれを推進しているわけですが、二十四時間に対応する状況というのは、具体的に、今おっしゃられた施設では対応し切れていないのかなというふうに思うんですが、その辺も含めてお答えください。

○新田港湾経営部長 港湾の二十四時間化につきましては、世界的な傾向ということで、日本がおくれていた、それにようやくキャッチアップできてきたというのが現状だろうと考えております。
 東京都といたしましても、こうした状況に的確に対応いたしまして、港湾管理者の立場から、既に港湾の二十四時間フルオープン化の進展などに対応した港湾労働者の福利厚生施設の充実に取り組んできております。
 具体的に申し上げますと、ふ頭地区に設置してございますコンビニ型の売店が七カ所ございますが、このうち五カ所で二十四時間の営業を行っております。この二十四時間型営業の売店におきましてはATMも設置しておりまして、利便性の向上を図っているところでございます。近く青海サービスセンターの売店につきましても二十四時間対応を図る予定にしてございますが、都としましては、このように港湾のフルオープン化に伴う福利厚生に十分な対応を図っているものと考えております。

○小竹委員 コンビニで対応ということでは、物を買うことは可能かというふうに思うんですけれども、やはり休日、夜間働くという点でいうと、深夜働く場合もあるというふうに思うんですね。そういうときに、やはりゆっくりくつろげる場所、体を横にして休憩をとれる場所の必要性というのはすごく大きくなっているというふうに思うんですけれども、現状で休憩所や何かは、夜間、利用はできないんですよね。その点はどうなんですか。

○新田港湾経営部長 ご指摘のとおり、現在の福利厚生施設につきましては、ご案内のとおりかと思いますが、東京港湾福利厚生協会の方に管理をお願いしているといったこともございまして、非常に限られた人員の中での対応ということで、ただ、その中で精いっぱいやっていただいていると。
 なお、現在、二十四時間対応でやっております港運事業者等におきましては、かなりそういった点の配慮もなされておりまして、事業者における十分な対応、で、我々としてもそれをできるだけバックアップするといったことで対応に努めているところでございます。

○小竹委員 荷役労働者の職場環境というか、非常に中小零細が多いということや、それから、日給月給で雇われている人たちも多いというふうに伺っています。そういう点では、やはり港湾施設の提供者である東京都が一定の整備をしていく必要があるというふうに思うんですね。
 そういう点では、見てきた中でちょっと感じたのは、大井サービスセンターについては、休憩室は九時までの使用ということになっているんですけれども、シャワー室はテニスの利用者のためというふうになっていたんで、こういうところについても港湾労働者の人が使えるようにしていく必要があるんじゃないかというふうに思いました。そういう点では、こういうものの検討を含めて、福利厚生施設、やはり深夜まで働くという労働環境の中で、福利厚生施設の計画的な整備と利用が図れるように、やはり充実方をしていく必要があるというふうに思いますので、この点については強く求めておきたいと思います。
 もう一つ、回ってみて感じたんですけれども、港湾施設というのとは直接じゃないんですが、港湾部を回って感じたのは、ひどいなというふうに思ったのは、台切りシャーシーがそれこそ有明にも大井にも放置してある。これは過去の委員会でも問題にされて、改善していくんだ、取り組みを行っていくんだということでいわれた中身なんですけれども、相変わらず外貿ふ頭が多いんですけれども、道路の両側に台切りシャーシーがずらっと並んでいて、二車線ぐらい有明の場合は占拠されているという状況で、交差点ぎりぎりまで並んでいて、道路の主要なところには放置禁止の看板まで立っているんですけれども、こういう状況が放置されているという点では非常に問題だというふうに思いました。
 これらはなぜなのかという点で港湾関係の方にも伺ったんですけれども、やっぱり零細な企業が多いということと、一日幾らで請負っている業者の人たちもいて、駐車施設の料金が高いというのが影響しているというふうにも伺っているんですが、そういう点では、やはり臨海副都心の中に長年広大な空き地になっているところもあるわけで、無料ないし低料金の駐車場を設けることも含めて、ぜひこれについては検討していただきたいということを要望しておきます。
 最後に、荷役作業に携わる港湾労働者の方々については、先ほどもいいましたけれども、不安定な雇用や労働条件が悪い方々も非常に多いというふうにいわれていますので、二十四時間フルオープンという点では、健康と安全、暮らし、こういう面に非常に悪化をもたらす要因にもなるという点では、福利厚生施設の充実を図るとともに、私は、国際競争力強化ということで、こういう労働環境をさらに悪化させるような状況を避けるためにも、そしてまた、膨大な経費をかける新たな中防外側への大水深のコンテナふ頭の建設については、総合的な慎重な検討をする必要があるというふうに考えていますので、この点を申し添えて、質問を終わります。
 以上です。

○大塚委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十五分散会

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