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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十二号

平成十六年十一月九日(火曜日)
第八委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十二名
委員長野島 善司君
副委員長山田 忠昭君
副委員長柿沢 未途君
理事谷村 孝彦君
理事清水ひで子君
理事松原 忠義君
ともとし春久君
三宅 茂樹君
大津 浩子君
丸茂 勇夫君
鈴木貫太郎君
山崎 孝明君

欠席委員 一名

 出席説明員
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長石川 俊一君
事業部長高津 満好君
調整担当部長岸  信子君
参事上田 良治君
参事大野 精次君
参事後藤  正君
参事戸田 敬里君
港湾局局長成田  浩君
技監樋口 和行君
総務部長斉藤 一美君
団体調整担当部長岡田  至君
港湾経営部長片岡 貞行君
参事新田 洋平君
臨海開発部長鈴木 雅久君
参事尾田 俊雄君
参事松本 義憲君
港湾整備部長田中  亨君
計画調整担当部長滝野 義和君
離島港湾部長萩原 豊吉君
参事西塚 武彦君
地方労働委員会事務局局長久保田経三君

本日の会議に付した事件
地方労働委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
中央卸売市場関係
事務事業について(質疑)
港湾局関係
事務事業について(質疑)

○野島委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会において、お手元配布のとおり申し合わせました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、地方労働委員会事務局、中央卸売市場及び港湾局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより地方労働委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料につきまして理事者の説明を求めます。

○久保田地方労働委員会事務局長 去る十月十九日の本委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 この資料は、当委員会に対する不当労働行為救済申し立て事件について、三年度分を整理したものでございます。
 一ページをお開き願います。この表は、平成十四年度の申し立て事件につきまして、その整理番号、事件名、申し立て日及び請求する主な救済内容を申し立て日順に整理したものでございます。
 一ページから三ページまでが平成十四年度分でございまして、合計百三十二件の事件が申し立てられております。
 四ページ及び五ページには、平成十五年度分として百件の事件を記載してございます。
 六ページには、平成十六年度について、本年十月末日までに受け付けた四十一件の事件を記載してございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大津委員 先月の委員会で地方労働委員会の事務事業の説明がございましたが、その中で、現在、制度改正に向けた動きがあり、労働組合法の一部を改正する法律案が国会で審議中です。この法律案の主な内容について、先月、局長から説明もありましたが、具体的な事業の実施に当たって、法律だけでなく、それを受けて制定される施行規則などに詳細な実務が明らかになる必要があります。そこで、現在の法律案の内容について何点かお伺いをいたします。
 一つ目ですが、今回の制度改正のねらい、つまり法律改正の目的を伺います。

○久保田地方労働委員会事務局長 今回の労働組合法の改正は、国の提案理由によりますと、不当労働行為事件の迅速な解決を図り、安定した労使関係を長期的に維持、確保するよう、審査の迅速化及び的確化を図るため、労働委員会における審査の手続及び体制の整備等の措置を講ずることを目的としてございます。

○大津委員 それでは、この法律改正によって、都は具体的にどんな対応が必要になってきますか。

○久保田地方労働委員会事務局長 この法案による改正事項は大変多岐にわたっておりますけれども、都労委の当面の主な対応としては二つございます。
 一つは、東京都地方労働委員会の名称が、地方が取れて東京都労働委員会に変更されることに伴いまして、七本の条例の改正が必要となります。法律の成立時期によっては、第四回定例会に間に合うかどうか微妙な状況でございますけれども、法律成立後、速やかに都議会に条例改正をお願いすることとしたいと考えております。
 もう一点は、計画的な審査を行うために新たに義務づけられました審査計画の作成でございます。これに対しましては、現在、審査計画書の様式や内容について局内で検討し、準備しているところでございます。

○大津委員 先日の事業概要によりますと、条例では、委員定数増、つまり委員の数をふやすことや小委員会制の導入も可能になるとありましたが、審査には長期間かかっている現状を考えますと、このあたり、どんなお考えか、お願いします。

○久保田地方労働委員会事務局長 改正法案によりますと、労働委員会の委員定数は、改めて政令で定められることになっております。また、制度的には、条例の定めるところによって、公労使の各委員二名、計六名の増員が可能になるほか、二名以内の公益委員の常勤化あるいは小委員会制の導入も可能になります。
 委員定数を定める政令の内容はまだ不明でございますので、現行の委員定数を前提にして考えた場合、当委員会としては、当面は迅速化に向けた審査手続の改善等に力を注ぎ、その成果を見守った上で、委員定数の増等については、その後の検討課題としたいと考えております。

○大津委員 では、審査手続の改善に関係してくる質問ですが、今後、新たに審査の期間の目標を定めるということもあります。最初から例えば目標期間が定まっていれば、労働組合の方も使用者側の方も、その期間で結論を出そう、努力しようということで、迅速化や効率化について、心構えや気持ち構えが期待できます。結構、この審査に長期間かかっているようですが、審査期間の目標についてどんな考えか、お願いします。

○久保田地方労働委員会事務局長 審査期間の目標設定については、改正法施行後改めて決定することになりますけれども、現在のところ、当委員会の方針としては、事件の特質に留意しつつ、すべての事件について、原則として二年以内のできるだけ早い時期に終結させることを目標としております。
 審査を迅速に進めていくためには、担当審査委員のリーダーシップによるところも大きいですが、申立人及び被申立人の両当事者の積極的な協力が不可欠であります。その意味で、審査期間の目標を定め公表することは、審査の迅速化を図る上で大変有意義ですけれども、両当事者にも強く協力要請していきたいと考えております。

○大津委員 法律改正に伴う条例改正、審査計画の実施に伴う事務手続の制定などにより、かえって事務の煩雑化が予想されます。ただ、職員の一層の専門性も一方では必要になると思います。それに対して、事務局体制の強化、どんな対応で取り組まれるのか、お願いします。

○久保田地方労働委員会事務局長 事務局体制の強化としましては、職員の専門性を向上させるため、知識、経験が不足している新しく局に来られた職員等に対しまして、OJTによる指導の徹底、労働法を中心とする専門研修の充実等を進めるとともに、意欲と能力ある人材を庁内から幅広く求める庁内公募制を活用していきたいと考えております。
 また、業務を効率的に行うため、ITの活用による事務の迅速化も図ってまいります。

○丸茂委員 私も、不当労働行為審査制度のあり方に関する労働組合法の一部改正法案が成立する状況のもとで、労働者の救済機関である地方労働委員会の機能充実に関してお伺いをいたします。
 まず、地方労働委員会の重要な役割に、不当労働行為事件の処理があります。労働者にとっては、解雇の場合、即賃金が不払い、生活の維持ができなくなる、こういう事態を迎えるわけです。そういった労働者が地労委に提訴した場合、救済のため、簡易、迅速に行うべきと考えます。
 提出された要求資料によりますと、請求する主な救済内容は、団交応諾や賃金差別が多い状況にあると思います。そこで、事件のケースによって解決に要する時間が異なると考えますが、都の扱う事例ではどうなのか、お伺いをいたします。

○久保田地方労働委員会事務局長 事件の態様によりまして解決に要する時間はまちまちでございますけれども、一般的にいえますことは、例えば団交応諾を求める事件であれば、比較的短い期間で終結する事例が多くなってございます。
 一方、多人数の賃金差別の是正を求める事件は、救済対象者が多くて、かつ立証が複雑困難であるために、終結まで長い期間を要する傾向にございます。

○丸茂委員 それでは、近年、労働者、労働組合が不当労働行為事件の救済申し込みを行っても、棄却される命令がふえていると聞いております。終結した事件のうち、命令になった件数、そのうち棄却になり救済されなかった事件の件数及び割合はどういう状況にあるのか、お伺いをいたします。

○久保田地方労働委員会事務局長 当委員会が交付しました命令の内訳についてですが、平成十四年度の終結事件数八十三件中、命令となったものは十二件、そのうち棄却となったものは一件で約八%に当たります。
 平成十五年度の終結事件数百九件中、命令となったものは二十二件、そのうち棄却となったものは五件で約二三%。
 平成十六年度は、十月末日までの終結件数五十九件中、命令となったものは二十件、そのうち棄却となったものは七件で三五%となっております。

○丸茂委員 十四年度八%、十五年度二三%、そして十六年度三五%と、年々ふえている傾向にあります。急の場合、救済を求める労働者にとっては、簡易、迅速な処理が望ましいものの、提訴の意味がなかったという結論にもなります。そういう点では、救済機関として、地方労働委員会に提訴をし、その改善のためにそれぞれの役割がありますので、救済のための努力の発揮を一層強めていただくよう要望しておきます。
 ところで、東京には大企業の本社や中小企業など多様な産業が集中していますが、他県の地労委と比べて東京都の事件の特徴はどうか、お伺いをいたします。

○久保田地方労働委員会事務局長 東京都の不当労働行為事件は、昇給昇格差別や賃金差別の是正、解雇、配転の撤回、解雇問題等に関する団交応諾など、内容面では労使関係全般にわたっておりまして、他県の地労委と比べ、特段の特徴はございませんけれども、件数で見ますと、東京都の不当労働行為事件の全国に占めます割合は約三〇%と大きいものでございます。

○丸茂委員 それでは、大企業と中小企業では異なった特徴があると思いますけど、その辺はいかがでしょうか。

○久保田地方労働委員会事務局長 大企業の事件は、企業の中の少数組合からの申し立て、または同一組合の中での少数派グループからの申し立てが多い傾向にございます。
 一方、中小企業の事件は、その従業員が解雇や配転等に遭った後に、企業の枠を超えて個人加盟ができるいわゆる合同労組に加入して、その合同労組が救済申し立てを行うケースが多いといった特徴がございます。

○丸茂委員 合同労組のケースについては、前回の委員会で、労働者の実態が不安定雇用化している問題、労働組合の未組織化がふえている、そういう問題で取り上げましたので省略しますけれども、今回は、特に大企業に多い、企業の中で差別をされている労働者が不当労働行為の救済申し立て、賃金、昇格差別だとか、いろいろケースがありますけれども、そういうことに当たって、事実を証明するのが難しいケースがあると考えます。
 例えば、賃金差別の根拠となる人事考課の資料を会社がなかなか出してくれない、こういう実情にあると思いますが、こうしたことに対して、地労委として何らかの工夫あるいは手だてが必要だと考えますけれども、その点いかがでしょうか。

○久保田地方労働委員会事務局長 調査や審問の過程で、審査委員としては中立公正の立場に立ちまして、当事者に対し、必要に応じ釈明を求めたり、証拠の提出を求めたりしてございます。
 なお、現在国会で審議中の労働組合法の改正案では、証拠等に係る物件提出命令や証人出頭命令が公益委員会議のみで決定できるようになる予定でございます。また、物件提出命令を受けたにもかかわらず提出しなかった証拠は、裁判にいった場合に、裁判の段階で新証拠として提出することができなくなる予定でございます。このように、迅速、的確な事実認定に向けた仕組みが設けられる予定でございます。

○丸茂委員 今、労働組合法の改正で的確な事実認定ができるような仕組みができるということですので、ぜひそういう形で進められるよう求めておきたいと思います。
 また、地労委で検討していることがあれば、前向きな検討、この制度改正に取り組む検討の内容についてお伺いをいたします。

○久保田地方労働委員会事務局長 改正労働組合法が来年の一月一日に施行が予定されておりますので、それに向けまして、先ほど申しました新たな審査計画の作成、また審査期間の目標設定、物件提出命令の適切な運用などについて取り組んでまいる予定であります。
 また、事件の処理日数を短縮するために、取扱事件の的確な進行管理、また、ITの活用による事件処理に係る事務の迅速化、研修の充実による職員の専門性の向上などに取り組み、審査の促進に一層努力してまいる予定でございます。

○丸茂委員 最後は意見だけにしますけれども、先ほどもいわれた、労働組合法の改正の中で、地方労働委員会の条例により委員定数の増員を可能とすることも示されております。先ほどは推移を見ながらということですけれども、東京は全国と比べても、取扱件数が三割と非常に大きい。さらには、新規事件は大都市圏に集中している、こういう状況も伺っております。そういう点では、迅速かつ適正な審査が進むよう、委員やそれに伴う事務の整理という点では職員の拡充を求めて質問を終わります。

○野島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で地方労働委員会事務局関係を終わります。

○野島委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料につきまして理事者の説明を求めます。

○石川管理部長 去る十月十九日の当委員会でご要求のありました資料につきまして、お手元に配布いたしております経済・港湾委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。中央卸売市場における取扱数量の推移、十年間についてでございます。
 水産物、青果、食肉、花きの部別ごとに、過去十年間の取扱数量をそれぞれ記載しております。
 次に、二ページをお開き願います。中央卸売市場における取引方法別割合の推移、十年間についてでございます。
 過去十年間の推移を記載したものでございますが、ごらんのとおり、水産物部、青果部、花き部につきましては、競り売り及び入札の割合が減少し、相対売りの割合が高くなってきております。
 次に、三ページをお開き願います。中央卸売市場における卸、仲卸業者の経営状況、五年間についてでございます。
 卸売業者及び仲卸業者につきまして、それぞれ業者数と、そのうちの赤字業者数を部門ごとに記載してございます。
 なお、仲卸業者欄の括弧書きは、調査対象業者に対する赤字業者の割合でございます。
 以上、簡単でございますが、ご要求のありました資料につきまして説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 それでは、中央卸売市場の事務事業に対します質疑を行いたいと思います。
 我が国の生鮮食料品の流通におきまして、中央卸売市場は流通機構の中心ともいうべき重要な位置を占めておると思います。聞くところによりますと、また資料によりますと、年々、生鮮食料品等の流通において、卸売市場を経由する割合が低くなってきているとのことであります。つきましては、卸売市場の置かれている状況とそれに対する対応、取り組み等につきまして、何点かお尋ねをいたしたいと思います。
 まず最初に、先ほど申し上げましたけれども、卸売市場経由率が年々低下傾向にあるその実情についてお聞かせを願いたいと思います。
 そして、当然ながら、低下傾向に伴って、市場に関係する業者の方々の経営状況も苦しくなっているのではないかと拝察するわけでありますが、その点につきましてもあわせてお尋ねいたしたいと思います。

○上田参事 農林水産省が推計しました卸売市場経由率は、平成十三年度で青果物が六九・三%、水産物が六二・五%、食肉が一四・三%、花きが七九・六%となっております。これを平成十三年度までの十年間の推移で見てみますと、青果物で一一・三ポイント、水産物で一四・二ポイント、食肉で五・三ポイント、花きで七・〇ポイントの減少となっております。
 次に、市場関係業者の経営状況でありますが、東京都における平成十四年度の調査によりますと、経常損失となっている業者の状況は、卸売業者で九・四%、仲卸業者で四二・四%の業者が赤字となっており、市場関係業者の経営は厳しい状況に置かれております。

○山田委員 ただいまご説明いただきました。また、資料もいただきましたけれども、それを見ますと、この十年間の推移では、青果で一一・三ポイント、水産物で一四・二ポイント、食肉で五・三ポイント、花きで七・〇ポイントの減少ということであります。また、市場業者の経営状況によりますと、卸売業者の約一割の方、あるいは仲卸業者の半数近い業者の方々が赤字となっておるということでありまして、大変厳しい経営状況に置かれている実態がわかりました。
 そこで、このように卸売市場経由率が低下している主な理由を当局はどのように考えているのか、お尋ねいたしたいと思います。

○上田参事 考えられます主な理由を申し上げますと、第一に、商社などが取り扱う輸入生鮮食料品の増加や冷凍、加工食料品の需要が増加していること、第二に、生産者から実需者である量販店などに直接販売されるケースが増加するなど多様な販売経路、いわゆる市場外流通が形成されてきたこと、第三に、低価格化傾向の現状の中で、卸売市場が、低コスト流通やコールドチェーンへの対応のおくれにより、変化する小売業等の要望に適切に対応し切れなかったことによるものと考えております。

○山田委員 そうしますと、今ご説明をいただきました卸売市場流通の状況を踏まえて、今後、どのような考え方で卸売市場の活性化を進めていくおつもりなのか、当局のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

○上田参事 まず、卸売市場が生鮮食料品流通を担うものとして求められている、安全・安心で効率的な流通システムへの転換を図ることを目指してまいりたいと考えております。
 国は本年六月、卸売市場法を改正したところでございますが、そのねらいとするところは、商品提供機能の強化などを内容とする規制緩和、低コスト流通の実現、食の安全・安心の確保にございます。
 このため、都におきましても、卸売市場における施設整備や取引規制などに関し適切に対応を図ることなどにより、効率的な市場流通システムの構築に努めてまいりたいと考えております。

○山田委員 効率的な流通システムの構築に努めていくとのことでございますけれども、具体的にはどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたしたいと思います。

○上田参事 東京都といたしましては、卸売業者や仲卸業者等の事業活動に関する規制の緩和や商物一致規制の緩和などを盛り込んだ東京都中央卸売市場条例を改正し、平成十七年四月施行を目途に取り組んでまいります。
 また、食の安全・安心に関する品質管理の強化や物流の効率化につきましては、今後の卸売市場の整備方針として、本年七月に東京都卸売市場審議会へ諮問したところであり、平成十七年四月に答申をいただくとともに、平成十七年十月を目途に第八次東京都卸売市場整備計画を策定し、公表する予定としております。

○山田委員 今後の取り組みを大いに期待いたしたいと思います。
 ただいま整備計画の話が出ましたので、お伺いいたしたいと思いますが、私の地元であります三多摩地域には、以前、中央卸売市場を整備する構想、計画があったやに聞いておりますが、現在、三多摩地域に中央卸売市場を整備する計画はどのようになっているのか、お伺いいたしたいと思います。

○上田参事 多摩地域の青果市場につきましては、第七次東京都卸売市場整備計画では、多摩地域に中央卸売市場としてふさわしい取扱規模の市場を設置することが困難であることなどの理由から、新たな中央市場につきましては整備を見送ることとしてございます。
 なお、多摩地域における生鮮食料品流通については、現在、集荷力のある地方卸売市場を中心に安定的な供給が行われているため、今後は、その機能の強化を図ることが必要と考えております。

○山田委員 三多摩地域では、地方卸売市場を中心に生鮮食料品を流通させていくとのことでありますけれども、三多摩地域における卸売市場を円滑に行うために、都としても、地方卸売市場に一定の支援をしていくべきだと思います。
 都は、現在どのような支援を行っているのか、今後どのような措置をとっていくのか、お尋ねをいたしたいと思います。

○上田参事 東京都はこれまで、地方卸売市場に対し、地方卸売市場の開設者がみずから行う卸売市場整備に対し補助を行うとともに、その補助率のアップを図るなどの支援を行ってきたところであり、引き続きこの事業を活用するほか、今後、多摩地域はもとより、地方卸売市場流通全体の活性化を図るため、さまざまな対応を考えてまいる所存でございます。

○山田委員 ぜひ積極的な対応策をよろしくお願いいたしたいと思います。
 生鮮食料品の流通には、中央、地方を問わず市場の役割が大変重要であります。市場に活力を取り戻し、安全・安心で効率的な卸売市場としていくためには、開設者と市場業者が一体となった取り組みが必要と考えますが、最後に市場長の決意をお伺いし、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

○森澤中央卸売市場長 生鮮食料品流通を取り巻く環境が大きく変化しておりまして、市場経由率の低下など、卸売市場は厳しい状況下にあります。都におきましても、卸売市場制度改正を踏まえまして、食の安全・安心を初め商品提供機能の強化や効率的な流通の実現などによりまして、卸売市場の活性化を図っていくことが何よりも必要であります。
 とりわけ卸売市場において取引業務等を実際に担っているのは、卸売業者、仲卸業者、売買参加者などの市場関係業者でございます。このため、都としては、市場関係業者がみずからの創意と工夫が生かせるよう市場の運営に努め、関係者と一体となって卸売市場の競争力の強化に取り組んでまいります。

○柿沢委員 私は、豊洲の新市場について、地元の江東区の立場から幾つか質問したいと思っております。
 江東区はこれまで、新市場の受け入れについては積極的には賛成をしてこなかったというふうに私としては認識をしていたんですけれども、先日、江東区がこの新市場の受け入れを了承したということが大きく報道もされましたし、私自身も事実として聞いております。
 江東区とは、平成十三年の八月に、副知事が区長、また区議会の議長を訪れて、築地市場の豊洲地区への受け入れに関する協議の開始を申し入れたというふうに聞いております。その後、中央卸売市場として、区及び区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会に対して、新市場建設の進捗状況について逐次報告を行ってきたということでございますけれども、江東区としては、豊洲新市場の具体像がいまだ明確でないということなどから、受け入れに当たっての了解というか了承、態度表明というものを保留してきたという経過がございます。
 しかしながら、先月、十月十三日ですか、区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会において、中央卸売市場がこれまでの経緯、また豊洲新市場基本計画を説明して受け入れを要請して、その結果、区長から、全都民的な立場から新市場が豊洲に来ることはやむを得ないと。来るからには区民のためになるように、そういう施設になるように協議したいということを区長が表明をして、区議会も、市場を受け入れて、都と協議を進めるということで了承したというふうに承っております。
 ただ、江東区としては、受け入れに当たって、大気汚染あるいは路上駐車、交通渋滞、こうした問題について、今後、都は真摯な姿勢で区との協議を進めてもらいたい、そういう旨の意見表明があったというふうにも聞いております。
 こうしたことを踏まえて、私としては、江東区民が快くこの豊洲新市場を受け入れることができるように、特に交通の問題を中心にして何点か伺いたいと思っております。
 この築地市場の基本計画を拝見しておりますと、いろんな点に気づくのですけれども、築地市場は、特に今、敷地が狭隘だということもあって、車両の動線が非常にふくそうしていて、市場の内外で車両の混雑というのを引き起こしているというのが現状だと思います。
 豊洲新市場では、面積が三十七・五ヘクタールですか、非常に広くなるわけですけれども、そのかわり、この敷地の中に、補助三一五号線と環状二号線が十字の形で敷地を分断する形で配置をされておりまして、街区が五、六、七、三つと、公道によって分断をされているという形になっているわけであります。市場の関係者から聞くと、こういう形で市場の敷地のど真ん中を幅三十メートルとかいう道路が走っているという市場は、多分、世界を見てもここしかないんじゃないかというような話をされておられましたけれども、こういう形で、せっかくの広い三十七・五ヘクタールの敷地を十字に公道が分断して街区をばらばらにするような形で、中に入った車両の行き来というのがスムーズにできるんだろうかという心配をするわけでございます。
 こういう形で補助三一五号線、環状二号線が敷地内を走ることによって、築地市場と同じように、車両のふくそうあるいは混雑というものが発生をしてしまうのではないかというふうに思うんですけれども、この点についてどのような対策を考えておられるのかということをまず伺いたいと思います。

○後藤参事 道路の両側に立地している市場を一体的な市場として機能させるためには、各街区間を円滑に往来できる場内動線の確保が重要であると考えております。
 このため、補助三一五号線を高架化することと、環状二号線の東雲運河側にアンダーパスをつくることで、幹線道路を平面で横切ることなく、三つの街区間を自由に行き来できる動線を確保いたします。さらに、各街区内に周回道路を確保することで、円滑な車両の移動ができるようにいたします。

○柿沢委員 今お話がありましたとおり、環状二号線についてはアンダーパスで通す、補助三一五号線については高架化することで、二百メートルぐらいでしたか、そうした車両の行き来ができるような場所をつくるんだというお話ですけれども、市場の関係者からも、この点については非常に心配をする声が上がっているやに聞きますので、江東区という立場を離れても、この点については遺漏なきようにお願いをしたいというふうに思います。
 さて、豊洲新市場の関連車両の入出場の交通量は、一日約三万八千台というふうに推計をされていると聞いております。今申し上げたような幹線道路を新たに整備することによって、交通ルートの確保は十分できるということではありますけれども、私たちから見ると、今、豊洲の中心地である豊洲駅周辺の交差点、三ツ目通りや今の晴海通り、こうしたところに市場に出入りしたトラックなどが大量に流入してきて、いろんな影響を及ぼすのではないかということが非常に心配でございます。
 豊洲の交差点というのは、周りはマンションであったり、あるいは住宅であったり、周辺には学校、新たに小学校ももう一つできるんですけれども、学校の通学路であったりするわけでして、周辺に余り住居のない築地の市場とは、かなりまちの様相というのは違います。そういう意味では、そうした生活の場である、生活の道路であるところを、豊洲の新市場を利用する大型車がどんどん行き来をして渋滞する、あるいは通り抜けるということだと、非常に地域に対して大きな影響を及ぼすのじゃないかと思うんです。
 そういう意味で確認をしておきたいんですけれども、今の豊洲の、将来的にも豊洲のまさに中心地になります豊洲駅の交差点の付近、こうしたところに関して、市場の関連車両はどのぐらい通過をすることになるのか、利用することになるのか、どのように予測をしているのかということを伺いたいと思います。

○後藤参事 現在の築地市場の交通量調査によりますと、交通量の半分以上を占めます買い出しの車は、主に東京の都心方向からの利用が極めて多く、また、全国からやってくる搬入の車両は、湾岸道路の利用が多いという特徴を持っております。このような特徴を持つことから、市場関係車両が利用する道路は、都心と湾岸道路を結ぶ環状二号線と、延伸される晴海通りが中心となり、全体の交通量の約七〇%を占めると予測しております。お尋ねの補助三一五号線の豊洲駅方向の交通量は約一五%と考えております。
 したがいまして、現在の豊洲駅前交差点付近の交通量は、約六%ほど増加すると予測しておりますが、交通渋滞のおそれは少ないと考えております。

○柿沢委員 今のお話ですと、現在の豊洲駅前交差点の交通量の増加割合というのは約六%ぐらいだということですね。そういう意味では、確かに交通渋滞の大きな原因になるというほどの数字でもないのかなという感じもいたします、この予測のとおりになるのかどうかまだわかりませんけれども。
 さらに、これは築地市場を、先々月ですか、視察をしてきて気づいたことなので触れさせていただきますけれども、築地市場の場合、敷地が狭隘で周辺に交通渋滞を引き起こしているということがよくいわれるわけです。しかし、夜間の市場を見ていますと、正門や青果門のあたりで、公道の路上を使って荷物の積みおろしをしている光景を見かけることができました。これはいわゆる転配送でして、産地から来た品物を公道上でおろして、今度はピックアップをするトラックが公道上でピックアップをして、そのまま市場を経由しないで荷物のやりとりをするというようなことが、結構慣行として行われているように聞きました。こういった市場を通さない荷物のやりとりを公道上で行うということが蔓延しているということになりますと、幾ら新市場は敷地が広いから大丈夫ですよといっても、何の意味もないことになってしまうわけですね。
 そういう意味では、こうした荷物の市場外での、市場付近での積みおろしというのをどうなくしていくのかということが非常に大事なのではないかというふうに思います。近隣の住民から、この豊洲新市場予定地の周辺の公道上の路上駐車というのは最も大きな心配事として上がっておりますので、そういう意味では、市場の中ですべての車両を封じ込めていただくということが非常に大事な課題になってくると思うんです。
 その意味で、新市場周辺で路上駐車というのを防止していく対策、どのように考えておられますでしょうか。

○後藤参事 豊洲の新市場では、首都圏の基幹市場として、転配送などを新たに市場機能として位置づけております。転配送センターや、多様な取引形態に対応した荷さばきスペースを新たに設置し、荷の積みおろしをすべて市場内で行うこととしております。
 このため、場内において、荷物の積みおろしのためのバースや待機車両スペース、駐車場などの施設を十分な規模で整備し、車両数がピークとなる時間帯でも円滑に対応できるようにいたします。
 さらに、出入り口にゲートを設けまして車両の入退場の管理を行うとともに、市場施設の周囲に周回道路を設けまして、車両が円滑に市場内を移動できるようにいたします。

○柿沢委員 転配送を新たに市場機能として明確に位置づける、これは非常に大事なことだと思うんです。これは市場としての機能を考えると、それだけのやっぱりブランドとパワーを持っている証左みたいなものなので、そこは私は非常に大事なところだと思うんですけれども、それをぜひとも市場の中でやってもらいたいというふうに思うんですね。
 ただいまの答弁をいただきましたけれども、ピークの時間帯でも、転配送あるいは荷さばきを含めて十分に市場の中で車両をさばけるというお話でしたけれども、どういう根拠を持って十分さばけるということがいえるのか、改めて伺いたいと思います。

○後藤参事 豊洲の新市場の利用車両数につきましては、現在の築地市場での実態調査に基づく搬出入車両数に加えまして、路上駐車や市場外での駐車台数を加味しております。これを時間帯別に推計しております。
 これらの数値をもとに、ピークとなる時間帯でも十分に車両がさばけるように、搬出入バース、待機スペース、駐車場等の施設について必要な量を確保してまいります。

○柿沢委員 時間帯別に、今の築地市場のあれをベースに推計をしているということでありますけれども、ピークとなる時間帯というのは、要するに、どの程度、台数として市場に入ってくるというふうに予測をしているのでしょうか。

○後藤参事 先ほどのご質問の三万八千台の交通量のうち、にぎわい施設を利用する車両を除く三万四千台が市場施設を対象とした交通量になります。これは市場に入場する車両と出場する車両の数を足した総数でございますので、入場する車両台数は、二十四時間で、その半分の一万七千台であります。これをもとに、築地市場の時間帯別の実態調査結果から、ピーク時の車両の入場台数は約千三百台と想定しております。

○柿沢委員 ピーク時の時間帯には約千三百台が車両として入場するということですけれども、これらの車両に対応するために、新市場では、先ほどおっしゃったようなバース、駐車場というものをどの程度必要と考え、用意をされることになるのか。

○後藤参事 バースの予定台数でございますが、時間帯別・目的別入場予測車両台数をもとに、ピーク時に必要な数を算出しております。搬出入合計で、水産物部で約二百三十台、青果部で約百台の合計約三百三十台と設定しております。
 また、駐車場の台数は、新市場の入出場車両台数の予測値などに基づき算出した結果、約五千二百台と設定しております。
 これらにより、市場の中でピーク時においても対応可能と考えております。

○柿沢委員 今、具体的な数字を挙げて、新市場の中でピーク時でも対応ができるというお話をしていただきました。しかし、これはまだ机上の数字の話でありまして、実際に市場の中でピーク時においてもすべての車両をさばけるように、しっかり施設の整備も含めてご対応いただきたいというふうに思います。
 豊洲という地域は、皆さんもご存じのとおり、東京では本当に有数の将来性の高い場所だというふうに思います。周辺では石川島播磨の再開発も行われる、また、対岸の晴海でも大きなまちづくりが行われていると。そして、目を海側に転じれば、これは東京の中で一番といってもいいぐらい、すばらしい景観と眺望のあるすばらしい場所だと思います。これからの東京のまちづくりの核になるような場所だというふうに思います。
 そういう意味では、新市場を豊洲に立地するに当たって、そうした将来に向けての豊洲の大きなまちづくりの中に資するような施設になっていただきたいと思いますし、逆に、今私が申し上げたような路上駐車の問題とか交通渋滞の問題を結果として引き起こして、そうしたまちづくりを台なしにするというと大変嫌ないい方ですけれども、マイナスの影響を与えていただきたくないというふうに非常に強く思いますし、これは私に限らず、江東区あるいは豊洲地区の住民の皆さんの願いだというふうに思うんです。
 そういう意味では、計画上、皆さんがこうしたことについて十分なご配慮をされているということは姿勢としてはわかりましたけれども、計画はこうだったけれども、結果として路上駐車があふれちゃったよ、いやあ、そんなつもりじゃなかったんだけどなと、こういうことのないように、ぜひともお願いをしたいというふうに思うんです。それを確認する上でも、ぜひともこの点について、最後に市場長ご自身の決意をお伺いさせていただいて、質問を終わりたいと思います。

○森澤中央卸売市場長 ただいま担当の部長からご説明申し上げましたとおり、新市場の建設に当たっては、転配送などを新たな機能として位置づけ、それに必要な施設の整備を行いますとともに、外周道路や必要な駐車場を設置することで車両の円滑な入退場を確保することによって、市場周辺で交通渋滞が生じないよう努めてまいります。
 また、地元江東区とも、交通対策や環境対策などについて十分協議を行い、地域環境に配慮した市場づくりを目指すとともに、路上駐車や交通渋滞の解消には当然市場関係業者の協力が不可欠でございますので、協働してその実現に取り組むようにしてまいりたいと考えております。

○鈴木委員 私の方から、食肉市場のことについて基本的な問題、何点かお伺いをしておきたいと思います。
 私の住む荒川区、北島康介選手、オリンピックで金メダル二個、銅メダル一個を取った彼のご実家はお肉屋さんでございます。有名な話でございますね。よく私も行き来しておりますけれども、特にそれとは関係ないんですけれども、関係づけるとすれば肉屋ということですから、そういう中でいろんな方々とお話をしているときに、やはり私も食肉の問題について、きょうはちょうどグッドタイミングだなという思いでご質問をさせていただきたい、こう思っております。
 何度か芝浦の市場に私も足を運ばせていただいた経緯がありました。だんだん立派な棟屋も完成をしておる。しかし、その周辺の方がさらに立派な、地域の環境整備がどんどん進んで、以前は、と場がその中にあって野っ原であったのが、今は巨大なビル群の中にと場があるという、そういう環境の変化。そういう中にあって、やはり問題は、衛生対策の問題と環境との絡みの問題などなどが大きな今後の課題になってくると私はいつも感じていたものですから、そういう立場から何点かお伺いをしておきたい、この際でありますから聞いておきたいと思います。
 確かにO157、BSEの問題を契機にして、食という問題について、我々消費者は敏感でありますね。とても敏感であります。そういう中にあって、市場の中で、たしかあれは平成十四年の二月に、これまでにない、市場とは別にセンタービルを完成させて、より安全で安心な食肉を私たちのテーブルに提供させる具体的な施設をつくっていただいたことは、私たちも本当によかったなと思い、関係者の努力を多とさせていただきたいと思います。
 そこで、まず第一点目でありますけれども、このセンタービルにはどのような用途の施設が入っているのでしょうか、具体的にわかりやすくお答えをしていただきたいと思います。

○岸調整担当部長 食肉市場内のセンタービルには、大動物用及び小動物用の冷蔵庫、小動物の卸売り場、仲卸業者の店舗のほか、東京都を初め関連業者の事務室や駐車場などがございます。

○鈴木委員 今お答えのような施設があの立派なビルの中に入って、大体想像はつきますけれども、重ねて申し上げるのですけれども、この設備と旧来別なところにあった市場棟、これは後で伺いますけれども、この落差について、この後聞いていかなきゃいけないんですよね、調整部長。
 この今申し上げた古い方の市場棟、我々がいっている市場棟は何年に建設されていたのか、また、この市場棟の方にはどんな方々が対応されているのか、その辺もちょっと教えていただきたい。

○岸調整担当部長 食肉市場内の古いビルでございます市場棟は、昭和四十八年、一九七三年に建設されました。その中には大動物用の冷蔵庫、大動物の卸売り場、仲卸業者の店舗が入っております。

○鈴木委員 一九七三年、差し引きますと三十一年ですか、経過をしているわけで、相当古いですよね。古いという感じが私はするんだよね、市場長。古い、これ強調しておきますよ。
 それでも、やはり食肉の流通にとって必要な建物だということは、今のご答弁で私もよくわかっているんですが、今ご答弁いただいた中で、仲卸業者ですか、一番の首根っこを押さえている仲卸業者の数字、基本的な業者さん、それからまた、市場棟で営業している、なおかつセンタービルの方に移った方もいるし、こっちに残っている方もいらっしゃるわけですよね、それぞれお答えいただきたい。

○岸調整担当部長 現在、食肉市場全体では、仲卸業者三十五社が営業しております。そのうち市場棟で営業しているのは二十七社でございます。
 なお、センタービルでは、仲卸業者全体の取扱量の約五〇%強を扱っております残りの八社が営業しております。

○鈴木委員 今お答えいただいたように、きれいに整備をされたセンタービルの方に八社、もちろん五〇%以上を取引している八社、古い方の三十一年経過をしているその市場棟の方に残り二十七社という、こういう比率であるということはよくわかりました。汚い言葉を使って申しわけないんですけれども、お許しをいただきたいんですが、やはりセンタービルに入りたいな、入り損なったなという印象というのは、私は否めないと思います。全部が全部入れば、それはいいんですけれども、スペース的に、それはどだい無理な話であったと私は思います。
 そのことはさておきまして、市場棟の方、一九七三年、昭和四十八年ですから、くどいようですけれども、これだけの経過がたっている棟屋でありますけれども、相当傷みがきている。こういう面で、耐震的に見ても果たして大丈夫なんだろうか、心配だなという、我々も危惧を--いたさない方がおかしいと私は思っております。
 そこで伺うのでありますけれども、この古い方の市場棟について、これまで具体的にどんな改良、改修等を行ってきたのか、具体的にこれはご説明をいただきたいと思います。

○岸調整担当部長 市場棟のこれまでに行ってきた整備でございますが、業界からの要望を検討しつつ、衛生上、品質管理上の観点から幾つかの改修を行っております。具体的には、仲卸業者売り場の冷房の強化、仲卸業者売り場あるいは競り場、各冷蔵庫内の壁のステンレス張り化など、必要な整備を実施したものでございます。

○鈴木委員 確かにお答えを聞きますと、整備、改修はやっているんだよね、調整部長。やっているんですが、やはり我々からいわせるならば、もっともっと整備に力を注いでほしいなと、こう要望しておきたいと思います。なぜ要望するかというのは、後の質問でよくわかると思いますけれども、この辺はきちっと私は要望しておきたい、こう思います。
 と同時に、この市場棟の仲卸業者の方の施設、設備の衛生水準の向上についてさらに聞きたいのでありますけれども、今後どのように考えておられるのか、この辺がやっぱりポイントになりますね、部長。

○岸調整担当部長 まず、市場棟の衛生水準についてどのように考えているかということからお答えいたします。
 食肉にかかわる衛生問題につきましては、O157、BSEの発生により、消費者の方から大きな関心を集めていると認識しております。従前から食肉につきましては、衛生的で安全な食肉を消費者に供給するため、食肉衛生検査所の獣医師である検査員が、と畜場法に基づき一頭ごとに検査を行い、食用としての適否が判定されて、衛生上安全なもののみが流通してきました。
 中央卸売市場としましては、と畜の段階から、市場関係業者の手を経て市場外に搬出されるまでの間の食肉の衛生確保につきまして大きな関心を寄せております。これまでも食肉の衛生対策は、都と業界が一体となって取り組んできましたが、今後とも、ハード面、ソフト面の両面からの対策が大事であると考えております。市場棟における衛生対策の向上のためには、これまでにも増して的確に対処してまいります。

○鈴木委員 今のお答えをちょうだいしました。了としたいと思います。しっかりと--的確にという言葉をお使いになった、それは極めて重い意味を持つと私は思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 確かに、くどいようですけれども、センタービルのあの棟屋に比べれば、市場棟の衛生水準は、そこまでは到底及ばないことはよくわかっています。それでも努力をする、的確にとおっしゃっておりますから、どうか頑張っていただきたいと思います。
 そして、もう一つお伺いしたいのでありますけれども、市場棟の衛生対策、今後の対応策ですね、肝心かなめの衛生対策の整備についても、この際、どのように今後お進めになられていくのか、その辺もきちっとお伺いをしておきたいと思います。

○岸調整担当部長 市場棟の衛生水準を向上させるためのハード面の対策につきましては、仲卸業者を中心とした関係業界の方たちとの協議の場を設定し、早急に対応すべきものについては、できるだけ速やかに対応していく考えでございます。
 また、整備に当たりましては、営業を中断しないで工事をするためにも、時間を要する内容のものについては、事前に関係業界と十分に協議し、計画的に着実に実施してまいりたいと思います。

○鈴木委員 よろしくお願いをしたいと思います。今のご答弁で、当面、今課題になっている、北側のいわゆるセンタービルが完成をして、その後の市場棟の、この隣にあるのがいつになるか、これは財政的にも全然わからないわけですから、その間の、おいしい、衛生的にきちっと整っている、そういう食肉を都民に提供するという観点から、衛生対策というのは極めて肝心かなめの問題でありますので、がっちりと取り組んでいただきたい。その答弁を了としたいと私は思います。
 それで、質問はがらっと変わるんですけれども、冒頭申し上げた、残り二問に縮めたいと思いますけれども、実は地域の環境との絡みの問題について若干お伺いしておきたいと思います。
 冒頭申し上げたとおり、この市場ができたのは、たしか昭和十一年だったんですよね、芝浦のと場ができたのはね。あそこにできたわけです。以来、あそこにあるわけですよね。周りはどんどん近代化の波の中でまちが発展をして、その中に市場がとんとあるという、そういう環境の中でございますので、当然、環境問題との絡みについて、避けて通ることのできない課題がその中にぽつんと残っているわけでございます。
 そこで伺いたいんですけれども、食肉市場が抱えている周辺地域との環境対策の面、これは具体的にどういうことが起こっているのか、また、どのように考えているのか、アプローチしているのか、お答えをいただきたいと思います。

○岸調整担当部長 委員ご指摘のとおり、食肉市場を取り巻く周辺環境が目覚ましく変化している中で、食肉市場を現在地で存続させていくためには、環境問題への取り組みは避けて通れないものと考えております。
 具体的な環境問題の対策としましては、食肉市場に入場してくる、生体車両と呼んでおりますが、生体車両の動線の変更についての検討、あるいは水処理センターからの臭気の発生の抑制や係留所からの臭気の消臭、拡散防止策、また、周辺地域に調和した緑化対策などがあると考えております。
 今後どうするかということでございますが、生体車両の動線の変更についてお答えしたいと思いますが、実は、現在、生体車両を入場させる口というのは市場の北西側にございまして、ここは、高層オフィスビルでございます品川インターシティに、市場と通り一つを隔てて隣接しております。ここは人通りも多く、駅に近いということから、周辺環境に与える影響を考慮すると問題があると考えております。そこで、この入場口を市場の南側へ変更する方向で検討し、場内関係者と協議しているところでございます。
 その他の環境問題につきましても、今後ともさらに気を引き締めて、個別具体的に、近隣住民等からの理解が得られますよう、改善に努めてまいります。

○鈴木委員 今、この後もたくさんの質問者がおいでになるということで、はしょって、エキスの部分だけご質問をさせていただきました。市場長には質問の通告をしておりませんが、あえて質問をさせていただきます。
 今の食肉市場、普通は市場というと、大田、築地と、こういうのですけれども、食肉の場合、私も初めて質問をさせていただいて、自分なりにもよく研究をしてきたのであります。また、北島康介君のご実家も肉屋でありますから、これは大事にしておるわけでございまして、そういう中にあって、やはり地域との環境の問題、今、調整部長ご答弁あそばされましたけれども、これからの市場を取り巻く環境の問題、衛生対策等々、市場長として、これからのあるべき姿についてご答弁を最後にいただきまして、質問を終わりたいと思います。

○森澤中央卸売市場長 食肉はもとより、青果物、水産物などの生鮮食料品を衛生的に、また安全な状態で消費者のもとへ届けるということは、流通に携わる者にとって最も重要な使命の一つであるというふうに考えております。
 食肉の衛生確保に関しましては、これまでも、と畜場法及び同法施行規則などに基づきまして衛生対策を講じますとともに、環境対策も含め、施設面からの整備も行ってまいりました。
 市場の施設の整備に要する経費ですが、経営に伴う収入のみをもって充てるのが公営企業の原則ということで、結果としては市場関係業者の使用料で賄うということになるわけでございます。そういう意味で、食肉市場の市場棟の整備につきましても、必要な衛生対策は速やかに対応してまいりますが、大規模な整備につきましては、他の市場との均衡も考慮しながら検討していく必要があるわけでございます。
 今後とも、食肉市場の衛生対策、環境対策につきましては、都民の期待にこたえられるよう、的確に対応してまいりたいというふうに考えております。

○丸茂委員 まず、BSE対策についてお伺いをいたします。多少、所管が超える面があるかと思いますけれども、都民が非常に関心を持っている課題ですので、順次伺っていきたいというふうに思います。
 食糧、農畜産物など流通のグローバル化のもとで、食品安全問題もグローバル化している、そういう特徴があると思います。規制緩和による大量の食糧、農畜産物輸入で、その監視、管理体制の強化が一層重要になっていると考えます。
 そこで、先日、都はBSEの全頭検査の継続を発表しましたが、国は、米国の強い圧力のもとで、BSEの全頭検査を緩和し、生後二十カ月以下の若い牛を検査対象から除外するとしています。国内では、二〇〇一年十月に初のBSEが発生し、最近でも、つい先月、十月、十四例目が確認をされています。これは全頭検査の結果だと考えます。
 一方、国内消費の三〇%も輸入している米国では、昨年の十二月に、今までないといわれた米国でBSEが発生し、輸入がストップする、こういう事態も迎えました。そうした中で、全頭検査の見直しが問題化し、国は先ほど述べた方向をとろうとしております。
 BSE検査に関するマスコミ報道は多々ありますけれども、改めて国の動きについてお伺いをいたします。

○岸調整担当部長 国の動きにつきましてですが、九月九日、国の食品安全委員会がBSEに関する科学的な見解を「日本における牛海綿状脳症(BSE)対策について」としてまとめ、公表いたしました。その骨子は、現在の検査方法では二十カ月齢以下のBSE感染牛を発見することは困難であること、また、特定部位の除去を実施すれば、現在のように全頭実施すれば、人への感染リスクはふえないという二点でございます。
 これを受けて、十月十五日、国・厚生労働省及び農林水産省は、食品安全基本法に基づき、牛の検査対象月齢の見直しなどの食品健康影響評価を食品安全委員会に諮問した段階でございます。

○丸茂委員 そうしますと、一方で二十カ月齢以下の検査を、東京都はそれでも全頭検査をやるということになりますと、今まで国の補助が出されていたわけですけれども、こうした補助がどうなるのか。新聞報道では補助を継続するというような報道もありますけれども、実情はどうなっているのか、お伺いをいたします。

○岸調整担当部長 委員ご指摘のとおり、所管外のことでございまして、こちらで調べましたところをお伝えいたしますと、食品安全委員会への諮問を公表いたしました十月十五日の記者会見で、厚生労働大臣は、全頭検査を継続する地方自治体に国庫補助を当分行うということをコメントしておりました。

○丸茂委員 それでは、芝浦屠場での検査実績はどうなっているのか、二十カ月齢以下の牛は年平均ではどの程度か、お伺いをいたします。

○岸調整担当部長 芝浦屠場における平成十五年度のBSE検査を受けた実績は、八万四千六百八十八頭でございます。そのうち二十カ月齢以下の牛の割合は〇・八六%、七百三十二頭でございます。

○丸茂委員 〇・八六%、この数字が大きいか小さいか、いろいろ意見があると思いますけれども、私は、やっぱり全頭検査をやるという意味合いが、都民の安心という点では大変大きいものがあるということを述べておきたいと思います。
 そこで、東京都は全頭検査継続を発表しましたけれども、他の都道府県ではどういう状況にあるのか、この際お伺いいたします。

○岸調整担当部長 福祉保健局では調査しないと聞いておりますので、私どもで他県に問い合わせましたところ、たしか十月末現在で、と畜場のない福井県を除きました全国四十六都道府県のうち、三十二の自治体、約七割になりますが、検査の継続を表明しているという調査結果がございました。

○丸茂委員 それでは、東京都の食肉市場関係業界は全頭検査についてどのような意向を持っているのか、お伺いをいたします。

○岸調整担当部長 食肉関係業界の動きでございますが、今回の東京都の全頭検査継続の決定につきまして、好感を持って受けとめていると認識しているところでございます。

○丸茂委員 業界も好感を持って受けとめておられると。そういう状況の中で、また新たに、十一月一日に農林水産省と厚生労働省は、三月にBSEに感染した九十四カ月の死亡牛の末梢神経組織の一部や副腎から、異常プリオンたんぱく質が見つかったと発表されております。これまで、脊髄や脳、回腸など特定部位の除去が義務づけられておりましたけれども、筋肉中の神経や副腎などは対象外だったわけで、そういう中では、危険部位の見直しかというような報道もされております。この点について、都としての対応、どんなものかお伺いをいたします。

○岸調整担当部長 これも新聞報道などでございまして恐縮でございますが、国は十一月一日に、死亡牛のBSE検査で感染が確認された牛において、委員ご指摘のとおり、末梢神経組織等からわずかな量の異常プリオンたんぱく質が検出されたことを発表しておりまして、あわせて、これまでもBSE陽性牛はすべてを焼却処分しており、食用に出回ることはないこと、また、BSE感染牛の末梢神経繊維を使った欧州における動物試験では感染性が認められなかったと公表している、しかし、日本においては、今後、科学的な議論を踏まえ、食品安全委員会のリスク評価に基づき対応していくことになる、そのようにコメントしております。
 つまり、今後、科学的な検討が加えられることになるということで、直ちにBSEの検査体制が見直されるわけではございません。

○丸茂委員 私は、なぜこういう質問をしたかというと、いまだにBSEの原因がどこにあるか、長年検査もし、追及してきたけれども、明らかになっていないわけですよね。それで、現場でやっぱり食肉を扱う。もちろん衛生管理は福祉保健局ですかね。しかし、一体としてBSE対策を--食品の安全確保という、そういう点では、敏速に、綿密な連携のもとに私は対応していただきたいし、今までも、そういう点では対応するし、あるいは施設整備もやってきたと思うんですね。そういう点で、都民の安全・安心を確保するという点で、全頭検査を継続することは大変大事ですし、引き続きその実行と、国に対する補助についても継続をこの場でも求めておきたいというふうに思います。
 次に、台風による葉物類の影響についてお伺いをいたします。
 相次ぐ台風等の影響で、キャベツやレタスなど葉物が大変打撃を受けておりまして、品薄と、価格が品物によっては二倍、四倍に高騰しているものがあります。都民生活に影響を及ぼしておりますので、価格、取引に対する影響について、市場でつかんでいるその状況はどうなっているのか、お伺いをいたします。

○高津事業部長 十月上旬は、長雨や台風等の影響で、主要な産地であります長野、群馬、東北等からの入荷が減少いたしました。中、下旬からは、関東の平たん地物も同様の理由で生育がおくれております。
 その結果、十月の野菜の入荷量は、対前年同期比で一二%減、価格は、同じく対前年同期比で四八%高という状況でございました。

○丸茂委員 トータルすると四八%ですが、品物によって非常に高価になっているという状況があるかと思います。そういう中にあって、これから消費がふえるであろうといわれる年末、これに向けての心配もあるわけですけれども、この年末での葉物類、野菜類の見通しはどうなのか、この際お伺いをしておきます。

○高津事業部長 現在の相場は、総体的に、一時の高騰から価格は下がりつつあります。しかし、十一月以降の野菜は、関東平たん地物を主体に、四国、九州の西南暖地、暖かい地方のものが加わって出回りますが、主要野菜の入荷量は、畑の冠水等の被害の影響が残る白菜やネギなどの葉茎菜類を中心に減少が見込まれ、総体としては前年を下回る入荷と思われます。そのため、価格は平年より高値で推移するものと思われます。

○丸茂委員 前年より高値で推移する状況だというご答弁をいただいたんですが、それでは、中央市場として、都民の台所としてどう対応するのか、対応策についても講じられていると思いますけれども、その点いかがなのでしょうか。

○高津事業部長 まず、国の方では、緊急野菜供給対策といたしまして、キャベツ、白菜などについて、早どりなどによる出荷の前倒し、ホウレンソウなどの生育期間の短い野菜の生産促進、曲がったキュウリだとか小玉のキャベツなど、ふぞろい野菜の出荷促進を実施しております。
 都におきましては、国の緊急対策を踏まえまして、今後の野菜の安定供給を図るため、各市場を通じまして、まず卸売業者に対して、取引方法別の割合、競り、相対の割合でございますけど、これを遵守すること、二つ目は、卸売業者、仲卸業者、売買参加者等の関係業界に対し、公正かつ公平な取引を行うこと、そして、日々の入荷量及び価格動向の把握に努めることについて周知徹底を図っております。

○丸茂委員 ことしは、先ほどの長雨だとか台風、さらには猛暑というような、天候が大変不順のもとで、生鮮食品の適正な取引を確保する市場の役割は大変重要になっていると思います。公共市場としての役割を十分果たすよう求めて、質問を終わります。

○松原委員 それでは、私の方からは、芝浦屠場の運営と、と畜使用料についてお尋ねをいたしたいと思います。
 東京都を通した中央卸売市場の皆さん方が、九月、十月ということで各市場まつりがたくさん行われて、理事者の方々も大変奮闘、それぞれの市場でやっていまして、私自身も大田市場と芝浦の市場に行きました。大田市場の方は、花き市場と青果ということ、魚もありますけど、大変な人数でございまして、毎年すごい数が来ています。食肉の方も、ことしは大分、去年より多かったのかなと。
 年々非常に多くなっていて、その意義が私は増幅されているなと思いますし、この間の皆さん方のご努力に心から敬意を表する次第なんですが、たまたまこの間、肉屋さんの--これは小売店の方です。北島さんという話がありましたけど、小売店の方々の会がありまして、特に奥さん方なんですけど、あのお祭りを知らないというんですよ。だから、意外とそういう盲点、お肉屋さんの奥さんだから、当然知っているのかと思ったら、知らなかったんですね。
 肉屋さんというのは、最盛期のときに約五千から六千店、都内であったそうですね。今は千六百店しかない。約三分の一から四分の一になりかけていると。結構やめていく方が多いんですよね、小売店の場合は。やっぱり後継者難ということと、自分が年をとってきたという二つの理由が一番大きい理由なようです。
 しかし、大変、食肉、生鮮産品というのは私たちの日常生活と直結していますので、まちにはなくてはならないものだと思いますから、食肉の関係の方は、それぞれの立場で一生懸命頑張っているんですけれども、より一層東京都の方が後押しをしていただきたいなと思いますし、また、そういうところのあれを今度やるときに、もう少し広報を広めてもらったらいいのかなというふうに思います。
 そんなこともありましたが、中央卸売市場は、都内十一の卸売市場を管理運営しているだけではなくて、私も先般お伺いしました、食肉市場に併設された東京都立の芝浦屠場も所管しております。食肉市場といえば、今ご質問のBSE対策、これも三年前に出て、えらいびっくりしてやりましたけど、私は、東京都はよく頑張って今日まで来ているというふうに思います。また、続いてO157。この年は、こういうもので食品の安全の確保ということが非常に重要視されて今日に至っていると思います。
 基本的なことでお聞きしたいんですけれども、芝浦屠場では、牛や豚を何頭処理しているのか、また、芝浦屠場を運営するための経費はどのぐらいかかっているのか、お伺いいたしたいと思います。

○石川管理部長 まず最初に、お尋ねのありました芝浦屠場の処理頭数ですけれども、十五年度実績で、牛が八万七百五十二頭、豚が二十六万七千二百三十二頭でございます。
 次に、運営経費ですけれども、同じく十五年度決算で五十八億円となっております。

○松原委員 牛が八万頭、豚が二十六万頭、合わせて三十四万頭ということで、金額も五十八億で、結構大きい金額になるわけですが、それでは、これはちょっと細かいんですけれども、一頭当たりに直していくと、どの程度の経費がかかるのか。さらに、と場会計の収支の状況はどうなっているのか、伺いたいと思います。

○石川管理部長 一頭当たりの経費及びと場会計の収支状況についてでございますが、十五年度決算で申し上げますと、一頭当たりに要する経費は、牛で約四万円、豚で約九千円でございます。
 次に、と場会計の収支でございますが、歳入の内訳は、使用料が八億円で、歳入全体の一四%、一般会計繰入金が四十五億円で七七%となっております。
 一方、歳出では、実際に直接と畜に係る経費であります運営費が二十億円となっております。使用料収入では、この運営費の約四〇%しか賄うことができない状況でございます。

○松原委員 なるほど、本当に現在の使用料収入では、直接経費の四〇%しか賄うことができない。一般会計からの繰入金が八割近くですから、一般会計の持ち出しが大変多い、こういうと場会計になっているわけですが、企業会計とはいえ、このような収支の構造は、私はやっぱり好ましくはないと思うんです。
 今回、使用料を値上げすると聞いていますけれども、その改定の内容についてお伺いいたしたいと思います。

○石川管理部長 まず、改定の理由でございますが、と場会計の収支の改善を図るため、と畜使用料の改定を行うものでございます。改定の主な内容は、牛のと畜使用料を現行の一頭六千円から一万二千円に引き上げるというものでございます。
 また、豚につきましては、値上げをいたしますと集荷に影響が大きいことから、基本的に改定を見送ることといたしますが、通常の豚より大きくて、と畜ラインに乗らないため手間のかかっております百キログラムを超えた豚につきましては、他市場の使用料を参考に、新たに使用料を設定いたしました。
 なお、改定案につきましては、去る十月二十九日に開催いたしました東京都卸売市場審議会におきまして、改定案を適当とする旨の答申をいただいたところでございます。これを踏まえまして、来年の第一回都議会定例会に条例改正を提案し、ご審議いただきたいと考えているところでございます。

○松原委員 今のお話ですと、一頭六千円から一万二千円ということですから、牛については二倍の改定となるわけですけれども、まだそれでも運営費をすべて賄えないということなんですけれども、その辺についてはどう考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○石川管理部長 ご指摘のように、運営費を使用料で賄うためには二・五倍の使用料改定が必要となりますが、改定額が大幅となることから、今回の改定は二倍に抑えたものでございます。

○松原委員 ちょっとこの点で聞きたいんですけれども、ところで、このと畜使用料というのは直接はだれが負担しているのか、これは消費者に転嫁されることはないのか、お伺いいたします。

○石川管理部長 と畜使用料は、卸売会社が出荷者に渡します販売代金の中から差し引きまして都に支払ってくるものでございまして、最終的には出荷者が負担するものでございます。
 消費者への影響でございますが、卸売価格は、牛の品質や需給動向に基づき、一頭一頭、競りで決定されております。一方、ただいまのと畜使用料は、こうして決まった卸売代金の中から他の諸経費とともに差し引かれるものでございまして、と畜使用料が消費者価格に転嫁されることにはなりません。

○松原委員 直接的な負担は出荷者であるということですが、六千円から一万二千円ですから、六千円の負担増は出荷者にどの程度影響するのか、教えていただきたいと思います。

○石川管理部長 出荷者への影響でございますが、平成十五年度の取引実績で見ますと、一頭当たりの枝肉の価格が約七十三万円でございまして、六千円の引き上げは、これの約〇・八%に当たります。
 また現在、食肉市場に出荷する際に、出荷者は、と畜使用料のほかに衛生検査所に支払う検査料、卸売会社に支払う卸売販売手数料、洗浄料等を負担しておりまして、合わせて三万四千円から四万五千円の経費がかかっております。
 今回の引き上げ額六千円は、こうした経費全体から見ましても、約一三%から一八%程度の負担増になるものでございまして、いずれから見ましても、出荷者が負担可能な額というふうに考えてございます。

○松原委員 今のご説明で、出荷者の負担は、販売価格にしてトータルの〇・八%にすぎず、現在の負担額から見ても十数%の増であるということですね。直接の負担増は、そういうことで二倍にはならないということがわかりました。
 ところで、今回の改正で集荷に影響はないのか、また、食肉業界の反応はどのようなのか、お尋ねいたしたいと思います。

○石川管理部長 集荷の影響等でございますけれども、芝浦屠場でと畜し、取引されます牛は、通常、芝浦ブランドと呼ばれておりまして、関係者の人気が高うございます。こうしたことから、豚と違いまして品質面で個体差の大きい牛の場合、出荷者は、芝浦屠場、東京食肉市場へ出荷し、評価を得たいという要望が極めて高く、強い出荷要望がございまして、そういった状況から、改定による集荷の影響はないと考えてございます。
 食肉業界の反応でございますが、先日の審議会におきましても、臨時委員として出席いただきました業界代表から、BSE等の衛生対策などによりまして経費がふえていることから考えても、改定はやむを得ないとの発言がなされております。
 また、同委員は全国の食肉卸売業界の会長職も務めておりまして、全国的な動向としても、どのと畜場でも、BSE発生後、経費増に困っている状況にありまして、他県の状況からも値上げをやむなしとの発言もございました。

○松原委員 最初に六千円から一万二千円というと、ちょっと私、二倍なものですから、どういう反応を示すかなと思いましたら、今のご説明で、BSE等の衛生対策その他の経費がどうしても必要だという、そういうご理解もいただいているわけでございます。と畜使用料改定は、消費者に直接関係ないということでもあります。集荷への影響もないということでもあるということです。
 今後とも、経費の節減を含めて、と場財政の健全化をぜひとも目指してほしいというふうに思いますし、都民のために安全で安心できる食肉を安定的に供給するという食肉市場の使命を今後とも達成するために、ぜひとも都が一丸となって頑張っていただくことを要望して、私の質問を終わります。

○野島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時三十八分休憩

   午後二時五十三分開議

○野島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより港湾局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料につきまして理事者の説明を求めます。

○斉藤総務部長 十月十九日開催の当委員会におきましてご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の経済・港湾委員会要求資料をごらん願います。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、五項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、東京港の取扱貨物量推移でございます。
 平成十一年から平成十五年までの五年間におけます東京港の貨物量を内貿と外貿に分けまして、また、外貿はコンテナとコンテナ以外に分けまして、出貨と入貨別にまとめたものでございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 二ページをお開き願います。2、世界の主要港湾のコンテナターミナル施設規模でございます。
 欧米及びアジアの主要港並びに東京港におけますコンテナターミナルのバースの延長、ガントリークレーン数、ターミナル面積、最大水深につきましてまとめてございます。ごらん願いたいと存じます。
 三ページをお開き願います。3、臨海関係第三セクタービルの入居率と、そのうち都と第三セクターの占める割合でございます。
 臨海関係の第三セクターが所有いたしますビルごとに、平成十六年九月末現在の入居率と、そのうち都と第三セクターの占める割合を示してございます。ごらん願いたいと存じます。
 四ページをお開き願います。4、臨海関係第三セクターの経営状況でございます。
 臨海関係の第三セクターごとに、平成十一年度から十五年度までの営業損益、当期損益、累積損益の決算額を示してございます。詳細はごらん願いたいと存じます。
 五ページをお開き願います。5、臨海副都心地域暫定利用の状況でございます。
 臨海副都心地域において暫定利用されております八区画につきまして、それぞれ敷地面積、事業者名、事業者決定日、施設概要及び開業時期を示してございます。ごらん願いたいと存じます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 私は、運河ルネッサンス構想に対する取り組みについてということで、東京港第七次改訂港湾計画の基本方針に沿いましてご質問をさせていただきたいというふうに思います。
 バブルがはじけてから特になんですが、国際競争力をいかにつけていくかということが大きな課題になっていまして、石原知事が誕生して、国際競争力のために、各分野でいろんなことをやっております。その中の一つとして観光ということがあると思いますし、石原知事に刺激されて、国の方も観光に力を入れてきたということでございますが、その観光にまた目玉がとれるのが、やはりこれからの運河であるというふうに私は認識しながら質問をしていきたいというふうに思います。
 港湾局に、ご承知のとおり臨海部があるんですが、臨海副都心に一年間で来る数が四千万人ですよね。四千万人というと、国民の三分の一であり、関東近県のすべて全員がということになりますし、大変な人でにぎわいをしているところでありますし、日本のまさにいろんな意味で流行の先端であるし、いろんな意味で東京の顔になっているというふうに思います。ですから、臨海地域をどういうふうににぎわいと活性化をしていくかということが、日本の、東京の経済を元気にしますし、特に人を寄せるということは、そういった意味で大変大事な都政の中心的課題だというふうに思いますし、その中で、成田局長を中心とする港湾局の皆さん方が、どういうふうに活性化で頑張るかということも一つの大きな課題だと思いますので、そういう形からやらせていただきたいと思います。
 その中で、レインボーブリッジとか台場など、これは観光のスポットとして、臨海部では大変に大きなにぎわいを見せております。このことは私は大変高く評価しておりますが、さらに港から運河に目を向けますと、ここにも豊かな水辺空間がずっと広がっています。運河は、東京港全体の魅力向上のために、非常に高いポテンシャルを秘めているのではないかと私は思っています。
 今年度の重点事業には、東京の魅力を発掘する観光振興策というのがありますけれども、この中で運河が、新たな観光資源として活用するという対象の一つに位置づけられています。このことは大変結構で、私も注目しておりますが、きょうは、運河の観光資源としての活用という観点から、幾つか質問をしていきたいと思います。
 まず、一口に運河といいますけれども、東京港にはどのくらいの運河があり、総延長は何キロぐらいあるのか、初歩的な質問なんですが、お伺いいたしたいと思います。

○田中港湾整備部長 東京港では、港の周囲に四十の運河を縦横に整備しております。その総延長は約六十キロメートルに及んでおります。

○松原委員 運河四十というのは随分多いですよね。それで、その延長が約六十キロということですから、東京駅から、東海道線だと茅ヶ崎ぐらいまで行ってしまう、大変長い距離であります。
 それで、昔は、運河を利用して、文化が非常に栄えたというふうに思います。深川とか柳橋とか、そういういきな筋もいましたし、木場の方もいらっしゃるし、新内流しという大変江戸情緒豊かな、日本文化の発祥地でもあったわけでございます。そういうことで、江戸時代というのは、そういう文化の中心的なものだというふうに思います。
 そこで、ちょっと私お尋ねしたいんですが、運河という、この一つの定義というのがあるのか。これは質問にないんですけど、運河というのは定義があるのか。
 東京港の中であると--改めてその地図なんですが、私は大田区に住んでいますから、運河の範囲というのは、例えば、東京港があって羽田空港、この辺まで入るのかどうか、あるいはここの都心だけなのか、ちょっとその辺を先にお聞きしておきたいんです。わかる範囲で結構です。

○田中港湾整備部長 運河の定義でございますが、これもいろいろな考え方がございます。一つは、運河法というのがございまして、土地を掘削して、そこに新たに運河をつくるという、こういう運河法に基づく運河がございます。実は東京港にあります運河というのは、そういう新たに掘削してつくった運河ということではございません。むしろ埋め立てを行い、埋め立てた土地と土地の間にあいた空間を有効的に利用し、結果的に運河と同じような舟運等の機能を有する空間を整備した、こういうことでございます。
 そして、こういった運河につきましては、港湾局におきましては昭和三十年代から港内の運河整備計画というものをつくりまして、この中で、そういった舟運空間として使える空間を位置づけております。ここに図面をお示ししますが、荒川放水路から羽田空港あたりまで行く、内陸側の比較的幅員の狭い水路を運河と称して、港湾局では取り扱ってきた経緯がございます。

○松原委員 わかりました。そうすると、私どもの城南島とか京浜島とか、そういうところも、埋め立てと埋め立てですから入るようですけど、ありがたいなというふうに思います。
 そこで、先ほどちょっと質問させていただいたんですが、歴史的に見て、運河はこれまでどのような機能を果たしてきたのか、その変遷についてお伺いします。また、港湾局としてどのように対応してきたのか、あわせてお伺いしたいと思います。

○田中港湾整備部長 我が国の物資輸送は、歴史的には舟運が主流でありまして、その中で運河は重要な役割を果たしてまいりました。しかし、モータリゼーションの進展や産業構造の変化等によりまして、運河の舟運輸送量は次第に低下してまいりまして、三十年前と比較いたしますと、現在では一割以下にまで低下しておる状況でございます。
 また、運河沿いに立地しておりました工場や倉庫が、商業やオフィスあるいはマンションなどへ姿を変えるなど、運河沿いの土地利用も大きく変わってきております。
 さらに、運河に対する都民の考え方も変わってきておりまして、環境や景観に対する意識が高まってきておる状況でございます。
 こうした状況の変化の中で、港湾局としての取り組みでございますが、例えば護岸の管理用通路を遊歩道や公園として整備し、一般に開放したほか、植栽により護岸を緑化したり、緩傾斜堤防を整備するなど、都民が水に親しめる空間となるような取り組みを行ってまいりました。

○松原委員 今お答えのように、舟運、船で運ぶということから、今は全然形が変わってきて、時代とともに運河そのものが大きく変わってきたと思います。運河を一番うまく利用しているのが、世界じゅうではオランダですか。あとはアメリカ、ヨーロッパでもフランスなんか、非常にうまく運河を利用して観光資源にしているわけです。
 運河を観光資源として活用するとしていますけれども、東京都としてその基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。

○田中港湾整備部長 運河を観光資源として活用する考え方でございますが、運河を取り巻く状況が変化してきている中で、親水空間としての機能に着目いたしまして、運河をまちづくりの中で積極的に取り組み、にぎわいや魅力ある空間として位置づけようと考えたものであります。
 特に今年度の重点事業におきましては、運河を新たな観光資源として活用することとなりました。これは、運河を、周辺の町並みを含め新たな観光資源の一つとして地域の活性化につなげようとするものであります。
 このような考え方に立ち、東京港の第七次改訂港湾計画の基本方針においては、新たに運河ルネッサンス構想を水辺のにぎわい、魅力づくりとして位置づけ、積極的に取り組んでいこうとしたものでございます。

○松原委員 観光に力を入れて、人が運河にたくさん来てもらう。そして、人に来てもらうだけじゃなくて、地域の活性化をあわせて一緒にやっていくことが非常に大事だと思っているんですけども、総延長六十キロにも及ぶ運河水域について、こちらに書いてあります運河ルネッサンス構想を具体的にはどうやって進めていくのか、考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○田中港湾整備部長 ご指摘のとおり、六十キロもの延長を抱えているため、まずは何カ所かをモデル地区として選定いたしまして、そこで実証的な検討をしてまいりたいと考えております。
 今年度は、水域の利用に関する地元の機運が高まっている地区や運河周辺のまちづくりが着実に進んでいる地区といった観点から、天王洲や芝浦などをモデル地区に選定しております。こうしたモデル地区において、地元の区や地元の団体を交えた協議会を設置いたしまして、運河の活用方策について検討をしております。
 また、護岸や遊歩道などの施設整備や管理に関しても、地域の住民や地元団体が参画できるような仕組みづくりなどについても、あわせて検討しているところでございます。

○松原委員 やっぱり限られた予算の中で、目に見える政治を進めていくというのは、今、木造密集地域とか、そういうこともそうなんですけども、モデル地区の選定というのは非常に大事だと思うんです。そういった意味で、今回、天王洲とか芝浦、こういうことで具体的に協議会等を設置しながらやっていこうということなので、これはそういうことでぜひとも推し進めてほしいなというふうに思うんですけども、モデル地区については、具体的な運河利用の中身について、今まさに地元も含めて検討しているということですが、一日も早くその内容を詰めていってほしい、こういうふうに思います。
 ところで、にぎわいのある運河空間を創出するということですが、具体的にはどんなことをやろうとしているのか、イメージをわかりやすいように説明していただきたいと思います。

○田中港湾整備部長 運河ルネッサンスの具体的なイメージでございますが、にぎわいのある運河空間を創出していくためには、ハード、ソフトの両側面が必要と考えております。
 まず何よりも、にぎわいや楽しみの空間を整えていくことが必要でございます。例えば、護岸整備に当たりましては、従来の直立護岸ではなくて、親水性に配慮した緩傾斜型や遊歩道などを備えたものといたしまして、地域の住民や観光客が散策あるいは憩うことのできるような整備をしてまいります。
 第二は、修景や環境にも配慮していくことです。運河に顔を向けた建物の配置や緑豊かな遊歩道の整備など、運河沿いにふさわしい、水と緑豊かな景観を生み出していくことが必要でございます。
 第三は、運河水域におけるにぎわいの仕掛けづくりでございます。水上レストランや運河クルーズのための船着き場の設置、あるいはボート大会等、種々のイベントの実施により、多くの人々を呼び寄せる創意工夫が必要であると考えております。

○松原委員 今ご説明のとおり、よそのところに行くと、特に臨海部を見ると、直立護岸で倉庫がずっと並んでいますね。その色も灰色なんですね。どうも灰色というのは全然活力がなくて、刑務所の塀じゃないけれども、暗いイメージなものですから、こういうところから遊歩道なんかをつくるということでぜひともやってほしいなと思いますし、また、今お話のあるように、ほとんど建物の後ろですよね、今。後ろから運んでいったということで、建物が表に面してない。
 それと、水上レストランということで、特に海っぺりで、臨海部に面したところにレストランなんかが並ぶと大変ロマンチックだし、女の方だと、デートするのにも大変よくなってくるのかなという、これは一つの非常に大きなそういうふうなものになってくるので、ぜひいろんな工夫をして活性化に励んでいってほしいなと思うんです。
 大事なことは、やっぱり役所だけで考えていると、怒られちゃうんだけども、役所のかたい部分があるので、これには民間との役割分担というんですか、民間の考え方も入れると、もっともっとよくなってくるのかなというふうに思うんですが、行政と民間との役割分担、この辺の考え方をどう考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○田中港湾整備部長 運河ルネッサンスの実現に当たりましては、地元からの発意を尊重いたしまして、可能な限り民間活力を活用し、その実現を図っていきたいと考えております。例えば、運河に隣接して大規模な開発が行われる場合には、護岸を敷地と一体となって利用できるようにした上で、護岸本体をその開発者が整備するなど、新しい手法について検討を進めてまいります。
 また、にぎわいを創出する水上レストランや船着き場につきましても、民間の持つ企画力や事業推進能力を積極的に活用して実現を図ってまいります。

○松原委員 民間活力をやっていきたいということですが、その結果、モデル地区での成果を東京の運河全体に反映していくことが大事だと思っております。
 特に私どものところは、大田区は、丸茂さんもいらっしゃいますけども、羽田空港がありまして、二〇〇九年には国際化になります。ご承知のとおり、野鳥公園もありますし、城南島の海浜公園もあります。エコタウンもありますし、森ケ崎水再生センターもあります。いろいろ観光の要素はいっぱいあるわけで、私なんかは個人的にいえば、羽田空港でおりた方が、何も列車だけじゃなくて、今度は船で臨海部の方と直接やっていくなんていうのも非常におもしろい考え方でもありますし、あそこは大田市場もありますから、大田市場経由で行ってもいいですし、いろんな運河をめぐりながら東京を売り込むということが大変いろいろ寝ていると思うんですね。
 ですから、そういうモデルをつくってもらって、それで東京湾全体を連携していく、そういうことが大変大事だというふうに思いますが、他の地区への展開に向けた取り組みはどう考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○田中港湾整備部長 他の地区への展開でございますが、まずは、現在先行して検討を進めておりますモデル地区での具体化を図りまして、その実施結果を検証し、課題を整理していくことが重要であると考えております。
 今後の他地区への展開でございますが、モデル地区の検証を踏まえ、段階的に対象地区を拡大してまいります。こうしたことにより、にぎわいが点から線へと広がり、運河全体の活性化につながっていくと考えます。
 なお、実施に当たりましては、周辺の土地利用の転換が進んでいること、また地元での実施体制が整備され、かつ、まちづくり計画との整合が図られていることなどを勘案して地区を選定してまいります。
 今後とも、関係区と調整を図りながら、活力と活気とにぎわいのある運河づくりに取り組んでまいります。

○松原委員 最後なんですけれども、成田局長さんにお尋ねしたいんですが、局長は、ご承知のとおり、国にも出向なされまして、都市再生ということで、国とちょうちょうはっしをしながら非常に東京の意見を入れてくれたと思いますし、また、全体、広い角度から都市再生の大きな、事務方として頑張ってこられたわけですが、そういうところからも、局長として、今後臨海部全体をどういうふうにイメージづくりをしてやっていこうという決意を持っているのか、その辺をお尋ねしたいと思います。

○成田港湾局長 都市再生本部におりまして、日本の再生に取り組んでいたわけでございますが、やはり日本の再生をリードしていくのは東京であると。東京の再生の重要な牽引力、これが私は臨海副都心の開発だと思っております。そういう意味で、臨海の多様な機能、新しいまちづくりを進めることで、東京の再生に、また日本の再生につなげていきたいなと考えているところでございます。
 本日は、松原理事から運河についてるるご意見がございましたので、最後に、それにつきましても少し私見を述べさせていただきたいと思いますけれども、先ほどは江戸時代のお話もございました。江戸時代は、ご案内のように、八百八橋ともいわれておりました。そのように、運河が江戸時代から経済活動や市民生活に欠かせない貴重な存在であったわけです。幕末に日本を訪れましたヨーロッパ人、たしかスイスの初代公使のアンベールは、江戸の下町を見まして、これはベニスにもまさるとも劣らないという称賛の声を上げたと聞いております。当時の運河は、その意味でも非常に魅力的な水辺空間だったわけでございます。屋形船や渡し船などが行き交います運河は、江戸時代は、単に経済活動の舟運のみならず、市民のいわば楽しみの場でもあったわけでございます。
 先ほど理事の方から、海外におきます運河の取り組みの進んだ国の一例としてオランダのお話がございましたけれども、このたび東京港の振興使節団の一員としてヨーロッパを訪問しまして、その際、オランダの中でも運河のまちとして有名な、また市内に縦横に運河が張りめぐらされておりますアムステルダムを訪れました。そこでは、日本のまちと違って、運河に顔を向けたまちづくり、建物が並んでおりますとともに、レストランやショッピング、さらに散策など、市民生活に溶け込んだ運河というのを目の当たりにいたしまして、非常に多くのものを学んできたところでございます。
 先ほど申し上げましたように、東京の運河は、歴史的に非常に高いポテンシャリティーも秘めた観光資源でございまして、東京の観光都市づくりに運河を積極的に活用していきたい。そうした中で、東京から世界に発信する運河ルネッサンスというものを、また一つのてこといたしまして、臨海並びにベイエリアの活性化の一助としていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○大津委員 東京の海の玄関でもあります東京港は、コンテナターミナルなど、日本の産業、そして物流の基盤として活躍をしてまいりました。こういった中で、お台場の公園など一部の地域は、水と緑に囲まれた都民の憩いの場として人が集まり、にぎわっていますが、東京港全体では、ベイサイドにおける水辺空間、夢のあるまちづくりという点ではまだまだ発展途上にあると思います。
 そこでお伺いいたしますが、東京臨海部に広がる都民が憩う海上公園について、海上公園の基本的な構想を伺います。

○鈴木臨海開発部長 東京都海上公園構想は、東京の海を都民に取り戻すことを目指しまして、水域における自然環境の保全及び回復を図るとともに、スポーツなど多様なレクリエーションや水と緑に親しむ場などを提供することを基本方針としております。現在、海上公園として計画決定されているものは四十六公園、約八百九十ヘクタールで、このうち四十二公園、約七百八十八ヘクタールを開園しております。
 また、昨年二月に、今後取り組む施策の方針といたしまして、規制から利用優先へ、行政が提供する公園から都民と協働で育てる公園へなど、五つの転換を掲げました「新たな海上公園への取り組み」を策定いたしまして、海釣り、潮干狩りの原則解禁などの規制緩和や、新しいボランティア活動の拡大などを推進しているところでございます。
 今後とも、海上公園が都民に親しまれるものとなるよう、緑豊かで活気あふれた水辺空間の整備に努めてまいります。

○大津委員 埋立地や水面を海上公園として整備しまして、ますます東京港が都民に愛され、開かれた港となるように期待をいたします。
 ところで、東京は昔、江戸といわれ、水運が盛んであったと伺っております。ここで私も運河を質問する予定でございまして、ただ、先ほど松原理事のご質問も、また局長などのお答えも十分出尽くした感がございますが、予定をしていたものですから、簡単にお伺いをさせていただきます。
 運河を観光資源として栄えてきたベニスを初め、そういったモデルケースがございますが、東京にも内陸部には運河がたくさんあります。そういう貴重な水面を観光資源としてもっともっと活用すべきであります。ちょっと間違うと、まだまだどぶ川のような状態になっております。この運河を初めとする水辺の空間の利用について、活用について都のお考えを伺います。

○田中港湾整備部長 運河や東京港内の水域は、委員ご指摘のとおり、いずれも貴重な水辺空間であると認識しております。
 まず、運河空間についてでございますが、先ほどの質疑でご答弁申し上げましたとおり、ただいま観光資源として見直そうとする運河ルネッサンス構想に取り組んでいるところでございます。現在、天王洲や芝浦などをモデル地区として選定いたしまして、地元の区や団体を交えて運河の活用方策について検討しているところでございます。
 次に、港内の水域の活用についてでございますが、ふ頭などの港湾機能を優先する水域は別といたしまして、公園や商業、住宅等の都市的利用が計画されている豊洲地区などにつきましては、陸と水域を一体的にとらえ、活力とにぎわいのある空間づくりを目指していきたいと考えております。

○大津委員 そうしますと、東京の湾岸沿いに、今までも汐留ですとか天王洲など、大きな開発が相次いでまいりました。豊洲地区や晴海地区は、今後再開発が期待される重要な地域、空間になっていくと思います。例えば、お台場もレインボーブリッジが望める東京の名所ではございますが、豊洲や晴海の開発が進めば、さらに都心に近い、東京港やレインボーブリッジを望める絶好の場ともなってまいります。特に、地下鉄豊洲駅周辺部やドック跡地を中心にしました再開発が急速に進められております。こうしたエリアの海際、水辺の空間を憩いの場として整備することは、まちのにぎわいをもたらす意味で非常に重要だと思います。
 そこでお伺いいたしますが、これらの地域での、豊洲地区での水辺空間の整備やドック跡に近接した公園の整備について、いろいろと今後の計画等、港湾局の取り組みを伺います。

○尾田参事 豊洲地区や晴海地区の一部で区画整理事業が進み、これに合わせて防潮機能を持った親水性のある護岸を整備しております。この護岸沿いは緑地となる計画であり、背後地の開発と調整しながら都民に開放していく予定であります。
 ご指摘のドック跡地開発のうち、ドック周辺につきましては、民間開発者がドックを保存、活用し、周辺に商業施設等を配置したにぎわいのある広場を整備すると聞いております。また、隣接する区の公園においては、海辺の楽しさを十分味わい、造船所の歴史をしのぶことができることなどをテーマに整備するとも聞いております。
 都の公園につきましても、これらと調和を図りながら、土地区画整理事業者などと共同して、親水性のあるテラス護岸や緩傾斜型の防潮堤の整備など、快適な水辺空間の創出に努めていきたいと考えております。

○大津委員 このように臨海部、また臨海部であるないにかかわらず、この二十年ぐらいで、次々に新たな東京の魅力あるスポットというものが開発されてまいりました。しかし、オープンして五、六年はにぎわっているんですが、次々にいろいろな開発も行われたものですから、人々の気持ちも移り気なので、こういった繰り返しが行われてきました。
 しかし、この豊洲地区におきましては、東京ベイサイド、豊洲、江東エリアにおいては、やはり五十年以上たっても、いいまちづくりだったと思われるような本物の水と緑とまちと暮らし、そういった夢と希望のあるまちづくりが必要となってきます。そのためには、官庁、民間が一体となりまして、知恵を出し合って、協働してまちづくりを進めていかなければならない、このように考えております。
 特に、豊洲地区の民間事業者の開発のスピードは速いですので、水辺空間の整備、海上公園の整備も、これにおくれることなく同じようなタイミングで実施をされ、都民の水辺のいやされる場所として、民間開発と調和のとれた、格の高い洗練された、そういった海上公園等の整備をされることを強く望みまして、質問を終わらせていただきます。

○谷村委員 それでは、港湾局の事業の基本であります東京港の経営につきまして、本日は事務事業質疑という場でもありますので、基本的な事柄になりますけれども、何点かお尋ねをしたいと思います。
 昨年東京港は、外貿コンテナ貨物取扱量が三百七万TEUと、我が国の港湾では史上初めてとなる三百万の大台を突破し、平成十年以来六年連続して日本一となりました。今や文句なしの我が国のトップ港湾の地位を確実なものとした感があります。
 そこでまず、最近の東京港の外貿貨物の特徴について、その取扱実績を含めてお伺いをしたいと思います。

○片岡港湾経営部長 最近の東京港の外貿貨物取り扱いの特徴といたしましては、まず第一に、外貿貨物量が大幅な伸びを示していること、第二に、関東圏におきます東京港利用率が拡大していること、第三に、対中国貿易が飛躍的に増加していること、この三点が挙げられます。
 具体的には、まず、昨年、外貿コンテナ貨物取扱量が全国ベースを上回ります一〇・四%と大幅に増加をいたしまして、お話のとおり、三百七万TEUを記録いたしました。
 次に、関東発着の輸出入貨物の利用港湾比率におきましては、十年前には、横浜港が関東圏の五七%で、東京港が三九%にとどまっておりました。昨年には、東京港が五六%と最大のシェアとなるなど、首都圏における東京港のゲートウエーとしての地位が高まってきております。
 第三でございますが、貿易相手国といたしまして、香港を含めます対中国貿易が、昨年は対前年比三五%増と驚異的な伸びを記録いたしまして、平成十四年まで一貫して最大の貿易の相手国でございましたアメリカを抜いて一位となっております。
 なお、こうした外貿貨物の急増の結果、本年上半期におきましては、東京港として初めて、外貿貨物の取り扱いが内貿貨物の取り扱いを上回っております。

○谷村委員 大変すばらしい成果を今年度上半期に上げられたことになります。特にアジア諸港に負けない東京港ということで取り組みを進められて、外貿貨物量が大幅な伸びを示した、しかも対中貿易、今や主流になってきているんでしょうけれども、対前年度比三五%増という驚異的な伸びを記録した、こういうことであります。首都圏におけるゲートウエーとしての地位が横浜港とも逆転をした。東京港の優位性が鮮明になる一方で、史上初めて外貿貨物が内貿貨物を上回るなど、東京港における港湾物流は今まさに歴史的な潮目にあるといえるのではないか、このように思います。
 そこで、国内港湾、特に首都圏におきましては、東京港選択が急速に進んでいるようでございますが、こうした東京港選択の進展について、その原因はどこにあるのか、どういうふうに分析されているのか、お伺いをしたいと思います。

○片岡港湾経営部長 民間におきましては、物流の効率化に向けまして、国内外の輸送を通じ、輸送コスト、輸送時間を最少化いたします最適な輸送経路、輸送方法が厳しく追求されております。取扱貨物の絶対量が、先ほど申し上げましたように、増加しております中国航路を初めといたしまして、全般的に大消費地に近く、北関東のメーカーなど輸出企業との道路アクセスにも便利な東京港の利用が急速に進展しているものと考えております。
 加えさせていただければ、先生方のご指導、ご支援をいただきまして、東京港の関係者一丸となって、ニーズへの対応に取り組んできておる成果ということもいえようかと思っております。

○谷村委員 大変すばらしい分析だと思います。このアジア地域、特に中国との間における水平分業が進展をして、我が国の貿易依存度が高まりつつある状況、また民間における物流改革の取り組み状況を見ますと、現在の東京港選択というのは決して一時的な現象ではない。恐らく将来にわたって続いていく、また続けていかなければならないわけですが、物流の基調になっていくのではないかというふうに思います。
 こうした強い民間ニーズに、将来にわたって確実にこたえていくのが東京港の使命であり、国内の他港以上に、今後、ソフト、ハードの両面から大胆な改革に取り組んでいかなければならないと思います。特に、国内トップ企業でありますトヨタを抱える名古屋港とか、対中国貿易が国内全体でふえているわけですけれども、ちょうど首都圏と上海の間に位置する博多港とか、競争港というのはかなりあるわけでございまして、この東京港、さらなる大胆な改革に取り組んでいかなければならないわけでございます。
 そこで、ソフト、ハード両面について確認をさせていただきたいと思いますけれども、まずソフト面の対応でございますが、限られた既存ストックというものを最大限に有効活用することによって、こうした貨物の増加を受け入れていく方向を推進していくべきでございますが、港湾通過時間、いわゆるリードタイムについて短縮を推し進め、ターミナルの回転率を高めていくということが必要であると思います。これまでも何度かお伺いをしてまいりましたが、このリードタイムの短縮について、東京港の取り組み状況を改めてお伺いしたいと思います。

○新田参事 理事ご指摘のとおり、東京港利用が進む中で、増加を続けております貨物を東京港が着実に受け入れていくためには、リードタイムの短縮が重要と考えておりまして、本年三月に策定いたしました新アクションプランに基づきまして、現在、東京港関係者が一体となった取り組みを推進しているところでございます。
 まず、リードタイムの短縮にとって障害の一つとなっておりますコンテナターミナルのゲート前渋滞の解消に向けまして、平成十三年以来、コンテナ予約搬出入システムのトライアルに取り組んでおります。これは、あらかじめコンテナの引き取り時間を予約することによりまして待ち時間をなくしまして、スムーズにコンテナの搬出入を行うというものでございまして、今後、さらにその拡充等を図り、一層の利用を促進してまいりたいと考えております。
 また、リードタイムの短縮にとりましては港のフルオープン化が重要と考えておりますが、この点につきましては、貨物が集中し、混み合う特定の曜日につきまして、関係者の協力のもと、現在、昼休み等のゲートオープン時間の延長が図られつつございます。
 このほか、特区提案を通じまして、税関や動植物検疫の土日開庁が実現いたしますとともに、この七月からは、青海公共ふ頭におきまして、全国初となります毎日曜日ゲートオープンがスタートいたしました。
 このように、大きな前進があったところでございます。今後とも、一層のフルオープン化に向け、関係者一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。

○谷村委員 スーパー中枢港湾の指定も受けまして、さらなるリードタイムの短縮に取り組んでいただきたい、このように思います。
 東京港では、取扱貨物量の増加に伴って、ヤードなどの施設も不足ぎみであるというふうに伺っております。施設容量をすぐには拡張できない状況にあっては、既存施設の相互利用など、共同化の推進により効率性を高めていくことも、ソフト面の対応として不可欠である、このように思います。
 そこで、東京港では、このターミナル運営の共同化にどう取り組もうとされているのか、お伺いをいたします。

○新田参事 東京港は、例えば大井ふ頭コンテナターミナルを取り上げますと、一バース当たり、年間約三十万TEUの貨物を取り扱っておりまして、現在、国内最高の効率的なふ頭運営が実現しているということがいえようかと思います。このように、増大する貨物量に的確に対応していくためには、今後ともターミナル運営の共同化を推進し、一層の効率化を図っていく必要がございます。
 このため、スーパー中枢港湾の育成プログラムにおきまして、ふ頭施設の共同利用など、ターミナル運営の共同化に向けましてさまざまなメニューを打ち出したところでございまして、既に三月には、青海公共ふ頭においてゲートシステムの統合が実現いたしました。
 また、六月には、大井ふ頭におきまして、共同化の推進母体となる民間事業者主体の大井地区協議会が設立されました。近く青海ふ頭におきましても、大井地区と同様の協議会が設立される運びとなっておりまして、今後、大井、青海両地区の協議会におきまして、バースやヤードの相互融通やバンプール等の共同利用を促進いたしまして、既存ストックの利用効率を一層高めてまいりたいと考えております。

○谷村委員 着実に取り組まれている様子、大変よくわかりました。
 東京港の独自の取り組みに加えて、横浜港、川崎港などを含めて隣接港湾との連携の道も模索をして、広域的に物流効率化を促進していくことも忘れてはならない視点であります。この点につきましては、東京港、川崎港、横浜港の三港間において連携体制がスタートし、この三港の間でコンテナ輸送のやりとり、いわゆる横持ち輸送の効率化の方策について具体的に検討が行われているとのことでございますけれども、現在までの取り組み状況と今後の取り組み予定がどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。

○新田参事 東京港、横浜港、川崎港の京浜三港におきましては、国からスーパー中枢港湾の指定を受ける以前から、連携におきまして主体的な取り組みをスタートさせておりまして、四月には、その推進組織となります京浜三港広域連携協議会というものを立ち上げまして、七月には三港共同で国に対します提案要求を実施するなど、積極的な活動を展開してきております。
 ご指摘の京浜三港におきますコンテナ横持ち輸送の効率化につきましては、七月に都が主導いたしまして、国や京浜三港の港湾管理者、そして民間事業者団体等で構成いたしますコンテナ輸送効率化検討委員会を設置いたしまして、陸上、鉄道、海上の三つの輸送モードごとに効率化方策を構築していくということにしてございます。現在、こうした三つの輸送モードごとにワーキンググループを設置いたしまして、いわゆる片荷輸送の割合など、三港間のコンテナ横持ち輸送の実態につきまして、詳細調査を実施しているところでございます。
 今後、この調査結果を踏まえまして、十七年度の実証実験に向けまして、陸上輸送を初めとした輸送モデルを検討いたしまして、十二月に開催予定でございます第二回目の横持ちの輸送効率化検討委員会に中間の取りまとめを報告する予定でございます。

○谷村委員 第七次改訂港湾計画の基本方針におきましても、第一段階においては、既存施設の機能強化により三百五十万TEUの取扱貨物量に対応していくと提言をされておりますけれども、こうしたソフト面の対策にも限界があると思います。
 中長期的には、新たなふ頭整備などハード面の対策も進めていく必要が出てまいりますが、予想を上回る貨物量の増加に対して、今後どう港湾機能の強化に取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。

○田中港湾整備部長 港湾機能の強化策についてでございますが、まずコンテナ船の大型化やコンテナの取扱量の増大に対処するため、岸壁の水深を深くするとともに、ガントリークレーンの基数や能力の増強を図っております。
 また、将来の貨物需要の伸びに対応するため、中期的には、中央防波堤外側埋立地におきまして、大型コンテナ船に対応できる水深の深いコンテナバースの整備を進めてまいります。
 さらに、ふ頭と内陸部の間で搬出入される物流を効率化するため、港湾物流のための道路の整備を図ってまいります。例えば、中央防波堤外側埋立地と湾岸道路とを結ぶため、臨海道路二期事業や、その先の新木場若洲線等の道路整備を推進してまいります。

○谷村委員 大変にありがとうございます。東京港において、日本のトップ港湾にふさわしいソフト、ハード両面にわたる港湾機能の充実に向けた取り組みに着実に取り組まれておられるということ、大変によくわかりました。
 こうした東京港の動き、港湾局の取り組みというものが、都民の皆様に余り知られていないという指摘もございます。神戸港や横浜港などは、よく市民に愛着を持たれた港というふうにアピールをしているようですけれども、東京港ももっともっと都民に親しまれ、愛される港になっていってほしいと願うわけであります。
 東京港の役割と都民生活とのかかわりという、直近の都政モニターでは、レインボーブリッジや客船が見える場所としての観光の場所としては約八割が知っていると回答しているにもかかわらず、国際貿易港としての東京港の認知度、これは四割程度という結果が出ております。港湾局としては、港湾経営の充実に向け、大きな取り組みを実施しておられるのでありますから、東京港の重要性や意義を広く一般都民の皆様に理解していただくことが必要ではないかと思います。
 そこで、都民に親しまれ、愛される港づくりという観点から、東京港の重要性や意義、さらには魅力について、現在どのようなPRをされているのか、お伺いをいたします。

○斉藤総務部長 国際貿易港でございます東京港の重要性、意義、そして魅力のPRについてでございます。東京港は、物流基地としての機能はもとより、都民の安全・安心を守る防災機能、そして憩いの場としての役割を担ってございます。まさに都民の日々の生活、活動と、切っても切れない都民の貴重な財産と考えてございます。
 このため、一人でも多くの都民の方々に東京港を実際に体験していただくことを目的といたしまして、視察船「新東京丸」によりまして、一日二回、年間で二百回程度、また、都内の小学校の高学年の児童を対象といたしまして、社会科見学船を年間七十回程度運航してございます。昨年は「新東京丸」に七千八百人、小学生の児童は一万一千人の参加をいただきました。
 また、「広報東京都」など広域媒体を使いまして、多摩地域の都民の方々も含めまして広く東京港のイベントなどをPRいたしまして、毎年五月に開催してございます東京みなと祭では、十二万人を超えます都民の方々の参加をいただいているところでございます。
 今後とも、都民に親しまれ、愛される港づくりを目指しまして、東京港の重要性、魅力をアピールしてまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。特に多摩地域の都民にももっともっとPRをしていただきたいと思うんですが、本年五月に本委員会で名古屋港を視察した折に、名古屋港の視察船に乗船させていただきました。そのときに、大変すばらしい視察船だという声が上がったときに、実は東京にも「新東京丸」があるというお話をいただいて、それに乗船したことがない委員が大半だということで、その後、本委員会で「新東京丸」に乗船させていただいて、視察をさせていただいたわけであります。
 「新東京丸」、大変すばらしい視察船で、またその後、東京港を視察させていただきましたけれども、首都圏四千万人の食を支える、あるいは東京の経済を支える東京港の役割、働きというのは大変によく理解ができました。その後、私も二回、「新東京丸」に乗船させていただきまして、年内にもう一回乗船させていただく予定でございます。
 こうした取り組みをさらに進めていっていただきたいと思いますし、今、多摩都民へのPRというお言葉もありました。日ごろ海とは縁の少ない多摩都民にもどんどんPRをお願いしたいと思います。
 さきの第二回定例会におきまして、東京港をより広く都民に親しんでもらうために、また都の保有する観光資源を活用すべきとの視点から、私の質問の中で、東京港の夜景をPRしたらどうか、都庁のライトアップを再開すべきという提案とセットでお伺いをさせていただきました。その際、成田港湾局長からは、東京港の夜景に対して、光とやみが織りなす夜景には、人々の心に安らぎを与え、時空を超えた世界へといざなう魅力があるという、大変に造詣の深い、すばらしい前向きなご答弁をいただきました。私も、このご答弁の内容で感動いたしました。その後の取り組み状況についてお伺いをしたいと思います。

○斉藤総務部長 東京港の夜景のPRについてのことでございますけれども、広大な東京港のエリアにおきましては、昼間のエネルギッシュな物流基地としての活動と一味違いました、夜間の神秘的なたたずまいがございます。
 理事のご提案を踏まえまして、夜景PRの第一弾といたしまして十月一日に実施いたしました東京港夜景見学会は、反響が大変大きくございまして、都内はもとより、近県の方々も含めまして七千人以上の応募をいただきました。当日は、理事にもご参加いただいたところでありますけれども、二百五十名の方々にご参加いただきまして、船上からお台場やコンテナターミナル、そして東京みなと館からは臨海副都心全体の夜景を堪能していただきました。
 この夜景見学会は、第二弾といたしまして、十一月二十六日に、海側から大都会東京の夜景を堪能していただく、そういう趣旨で、豊洲ふ頭から見る夜景見学会を予定してございます。
 また、お台場では、七月十八、十九日におきまして、灯籠で水も彩る、海の日にちなみました海の灯まつりを実施しました。これは新たな試みとして実施したわけでございますが、都民とともにつくる夜景と銘打ったイベントでございまして、八万人の参加をいただきました。多くの都民の方々に大変楽しんでいただいたというふうに考えてございます。
 今後とも、こういった取り組みを継続いたしまして、都民の方々から東京港が心から愛される港になるよう、引き続き取り組んでまいります。

○谷村委員 先ほどの成田局長のご答弁の後に、お台場ビーチを灯籠で彩るような新しいイベントを展開していきたいというふうにお答えいただきました。それが七月十八、十九日に実施をしていただきまして、私も埠頭公社の方が撮られたという写真を拝見いたしましたけれども、大変にすばらしい夜景の、あそこまで見事に撮れるかというような写真を拝見させていただきました。それには実際に参加できませんでしたが、実際に足を運びたくなる、大変すばらしいものだったんだろうなというふうに思っております。八万人が参加されたと。
 その後、十月一日に東京港夜景見学会、今ご紹介ありました、七千人以上の応募があって、実際に参加できたのはという表現でよろしいのでしょうか、二百五十名だったという、大変多くのニーズがあるというか、ご要望、期待があるということでございまして、これも大変大盛況でありました。私も参加をさせていただきました。これだけのご要望があるわけですから、ぜひ今後ともこうした取り組みというものを続けていただきたいというふうに思います。また、豊洲ふ頭での夜景見学会というのも今後予定をされているようでありますし、継続して定期的な見学会というのを今後とも期待をさせていただきます。
 都民に東京港を憩いの場として利用していただき、さらには物流基地としての重要性や役割を知っていただく、これは東京港を利用していただく方々へのPRへとつながっていくものであり、また、最高の観光資源を生かしていくことにもなってまいると思います。港湾経営におきましては、こうした視点もぜひ今後とも重視していただきたいと思います。
 これまで東京港の経営につきまして、さまざまな角度からるる質問をさせていただきましたが、近年の物流動向の変化や景気動向を踏まえるならば、東京港を使いたいという利用者ニーズというのはますます高まっていくことは確実であると思います。こうした利用者の期待にこたえるためにも、港湾局には、今後とも東京港の経営、機能の充実に向けて頑張っていただきたい、このように思うわけでございます。
 最後に、国際物流動向を反映した東京港の改革に向けて成田局長のご決意をお伺いして、質問を終わらせていただきたいと思います。

○成田港湾局長 このたび、東京港振興使節団の団長といたしまして、ヨーロッパの船会社や港湾管理者を訪問いたしまして活発な意見交換を行ってまいりましたが、こうした意見交換を通じまして、港湾間の国際競争力が激化する今日、港湾経営におきましては、利用者の視点に立った充実したサービスの提供を一層促進していくことが重要であるということを再認識したところでございます。そのために、リードタイムの短縮やターミナル運営の効率化等によりまして港湾機能の充実強化を促進していくとともに、中長期的な貨物需要の増大にも的確に対応すべく、港湾施設や道路網の充実強化を図るなど、港湾改革のスピードを加速していく必要があると考えております。
 また、それとともに、ただいま貴重なご指摘をいただいたところでございますが、魅力的な夜景も含めまして、広く都民の皆様に東京港のPRに努めるなど、安全で使いやすく国際競争力があるとともに、都民に愛され、親しまれる港づくりにも全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。

○丸茂委員 私はまず第一に、東京港の物流に関連して何点か伺います。
 東京港は七月に、横浜港とあわせ、京浜港としてスーパー中枢港湾に指定されました。国は、スーパー中枢港湾の取り組みは、近隣のアジア諸国の躍進に比べ相対的に低下しているコンテナ港湾の国際競争力を重点的に強化する、こうした目的で進めるとしています。その背景に多国籍企業の物流機能の強化を求める強い要求があることを、私ども指摘しておきたいと思います。
 その過程で、過大な設備投資、さらにはコストを三割削減ということで、港湾関係中小企業あるいは労働者にしわ寄せにならないように、さきの委員会で池田議員が取り上げましたけれども、そういった立場も踏まえて私なりに聞いていきたいと思います。
 第七次改訂港湾計画の資料にあります、急増するアジア諸港の国際コンテナ貨物取扱量のグラフ、私どもに配られて、アジア諸港がぐんと伸びて、東京港、横浜、神戸は非常に低迷している、こういう数字を見まして、私自身、大変だなという感じがしまして、それで各港の港湾施設の状況を資料として提出をいただきました。今回、世界の主要港湾のコンテナターミナルの施設規模ということでお願いしたわけです。
 それと比較して--世界の港別コンテナ取扱量、二〇〇三年の上位二十港と、私なりに比較をいたしますと、例えばシンガポール、釜山と東京港を比較いたしますと、シンガポールの場合、バースの延長では東京港の約二倍、ガントリークレーン数は三・四倍、ターミナル面積で二倍です。施設規模は東京港の二倍から三・四倍ですけれども、コンテナ取扱量は約五・五倍を扱っている関係になっています。また、釜山港の場合は、バース延長で約一・三倍、ガントリークレーン数は一・五倍、ターミナル面積で二倍と、施設規模では一・三倍から二倍ですけれども、取扱量は三倍強となっております。
 施設規模以上の大きな開きがあることがこれによってわかるわけですが、逆にいえば、施設規模は整っていても、貨物の取り扱いの格差が生まれている、こういうことにもなるわけで、なぜこの施設の規模とその差を大きく上回る貨物取扱量の格差が生じているのか、その原因をどう認識しているのか、また、港の効率的な運営を行うためにどのような取り組みを行うのか、この点でお伺いいたします。

○片岡港湾経営部長 東京港の貨物取り扱いの大部分、約九割は、首都圏を中心といたします背後地域の生産と消費活動に直結した物資でございます。
 一方、アジアの主要港では、これとは逆に、国際的な中継貨物、いわゆるトランシップ貨物の取り扱いが多く、シンガポール港や香港港では、全取扱量の九割近くに及んでおります。これらのトランシップ貨物の取り扱いにつきましては、船舶間の積みかえでありまして、ターミナルにおいて完結してトラックなどによる貨物の引き取りがございません。また、一個のコンテナ船舶への積みとおろし、それぞれがダブルカウントされることになりまして、東京港とは施設規模の数字だけでは論じられない、事情が異なっております。一律に比較は困難かというふうに考えております。
 東京港における効率的な港湾運営の取り組みにつきましては、岸壁やヤードの共同利用を推進いたしまして、ふ頭施設の有効活用を図るほか、横持ち輸送の効率化などについて京浜三港の連携を進めているところでございます。

○丸茂委員 そういうカウントの仕方によって大分--施設と比較をする場合はなかなか難しい、したがって、この取扱量の数そのものを一律的に比較する場合にいろんな要件があるんだということがわかるわけですけれども、そういう中にあって、スーパー中枢港湾は、国内六港、大阪、神戸等指定されたわけで、そういった六港全体を踏まえた貨物の動向を踏まえての検討が必要だと考えております。
 首都圏四千万人の生活と産業を支える、そういう港湾としての機能でいえば、工業港としての川崎港や千葉港、商業、工業をあわせ持つ横浜港、そして、今ご答弁のあった生活関連が過半数を占める東京港のそれぞれの連携が私は重要だと思うんですが、その点で、港湾として横浜港との連携、川崎港を含めた京浜港の連携、そして千葉港を含めた東京湾としての港湾連携の取り組みについて、多少ダブる点がありますけれども、お伺いをいたします。

○片岡港湾経営部長 当局は、横浜港とともに京浜港としてスーパー中枢港湾の指定を受けまして、競争と連携を基本として国際競争力の強化に取り組んでおります。具体的には、先ほど新田参事がご答弁申し上げましたように、本年四月、川崎港を含め京浜三港の港湾管理者で構成いたします広域連携協議会を設置し、港間のコンテナ横持ち輸送の効率化等について検討を行っているところでございます。七月には、この三港で国に対し、広域連携施策への支援などについて共同提案要求も実施いたしております。
 また、都が呼びかけて設置いたしました東京湾保安対策協議会において、千葉港を含め港湾保安対策について連携して取り組んでおります。

○丸茂委員 港湾の効率的運用という点では、港がどれだけ有効に使われるかという点で、港湾関係の労働組合も合意をいたしまして、二十四時間三百六十四日のフルオープン化がこれから本格化していくと思います。そうなりますと、港湾で働く皆さんから、厚生施設をそれに見合った拡充をしてほしい、こういう要望も寄せられております。
 さきの局長の事業概要説明の中でも、港湾厚生施設の充実に努めるとも述べられましたので、どう充実させていくのか、この点お伺いいたします。

○片岡港湾経営部長 港湾管理者といたしまして、港湾の二十四時間フルオープン化の進展などに対応した福利厚生の充実に取り組んでおります。具体的には、江東地域、港の第一線の背後でございますが、コンビニ型の売店七カ所を設置いたしまして、そのうち四カ所には二十四時間対応のATMを導入いたしております。
 また、福利厚生施設の整備に関しまして、平成十七年度の国の施策に対する提案要求において国庫補助制度の創設提案を行い、国の支援についても積極的に働きかけているところでございます。

○丸茂委員 労働安全の衛生あるいは健康維持など、これからさまざまな課題が生まれてくるかと思いますけれども、適時適切な対応を要望しておきます。
 次に、港湾の連携の関係では、道路網の整備、連携も確かに必要だと考えます。しかし、これまで道路整備を見ますと、高速道路優先で一般道の整備が後回しになっている、こういう受けとめで私は感じております。そのあらわれが、国道三五七、湾岸道路の一般道としての東京港トンネル部であり、川崎方向への延伸問題です。
 大田区では、城南島と中央防波堤埋立地とを結ぶ東京港臨海道路一期分が開通をいたしました。そのことによって、臨海道路を利用し、自動車交通が湾岸道路の有料を避けて、区内の一般道であります幹線道路の環状八号道路あるいは産業道路に車がシフトしまして、渋滞と大気汚染をもたらしております。地元大田区では、これらの解決のために、国道三五七号の一般道の整備促進を求めていますけれども、この促進についてはどういう状況にあるのでしょうか。

○滝野計画調整担当部長 港湾連携を担うためにも一般道路の整備が必要だというご指摘でございますけれども、京浜港間の連携と東京港のさらなる発展のためには、道路網の整備が必要不可欠であるというふうに認識はしてございます。
 東京湾岸道路は、臨海部の各港を結ぶ重要な役割を担っておりますけれども、東京港トンネルの箇所は、有料道路の部分しか現在整備されておりませんで、交通の円滑化を低下させる一つの要因となってございます。
 このため、東京都では、国に対しまして東京港トンネルの一般道路部の整備促進の働きかけをいたしまして、平成十四年度から着手をされるということになってございます。現在、国の方では、トンネルの構造形式とか、施工の方法について検討を進めているところでございます。
 また、京浜三港間及び背後圏をつなぐ幹線道路網等の整備促進につきましても、スーパー中枢港湾の実現に向けた一つの取り組みとして、京浜三港で共同して国に要望をしているところでございます。

○丸茂委員 ところで、今ご答弁のあった東京港トンネルの一般道、工事に着手したということですけれども、見通しはいつごろになっているのでしょうか。その点お伺いしておきます。

○滝野計画調整担当部長 東京港トンネルの整備は国の事業として実施をしてございます。国の方では、平成二十年代半ばの供用目途というふうに発表をされてございます。

○丸茂委員 羽田空港の第二ターミナルが十二月一日に供用開始すると、物流だけじゃなくて人の交流等も広がっていく中で、一般道の整備促進について重ねて要求をしておきます。
 次に、流通網の整備では、これまでも港湾審議会でモーダルシフトの充実を取り上げてきました。大田区の臨海部を通る東海道貨物支線の整備、鉄道網の整備など、指摘しましたが、きょうは、いわゆる船舶によるモーダルシフト、特にローロー船の活用について伺います。
 貨物を積んだトラックやシャーシーが自走または牽引により直接出入りできる、こうした構造を持つローロー船の活用が今、大変重要視もされております。ローロー船によるモーダルシフトの取り組みと港湾整備はどう進めるのか、あわせてお伺いいたします。

○滝野計画調整担当部長 ローロー船の活用など、モーダルシフト推進の取り組みは、環境負荷の軽減の観点からも重要だというふうに認識をしてございます。
 近年ローロー船は、効率性を求め、船舶が大型化をしてございます。またその取扱貨物量も増加をしてございます。
 一方、東京港の十号地その二ふ頭では、岸壁水深の不足や背後ヤードの狭隘化などの課題も出てきてございます。このため、本年の二月に港湾審議会より答申を得ました港湾計画の基本方針の内容に沿いまして、これら既存ふ頭の岸壁の増進やヤードの拡張、さらには新規需要に応じたふ頭の整備など、モーダルシフトに対応した港湾の整備を進めてまいります。

○丸茂委員 次に、臨海地域の土地処分、利用に当たって、産業振興の視点でお伺いいたします。
 これまで都は、大田区の臨海部地域に流通センターや工業団地のための用地を提供し、城南地域の産業振興拠点の形成を支援されてきました。しかし、近年、昭和島、京浜島、城南島など臨海地域の工業団地が、倒産、廃業、そして工場移転、そのことによって虫食い状態になっている。そこで、大田区は、現在、臨海部に位置する京浜島、城南島、昭和島、平和島、東海、それから羽田空港の地域の産業の実態と動向を調査している状況にあります。
 区は、こうした臨海部の抱える課題と今後の展開の可能性の検討を行う、こういう状況にあります。こうした大田区臨海地域の工業の機能集積を一層進めて、首都東京のものづくり拠点、心臓部として、地元大田区とも連携して取り組んでいくべきだと考えますけれども、その点についてどうでしょうか。

○鈴木臨海開発部長 これまで東京都は、平和島に流通センターや倉庫団地、冷蔵倉庫団地を誘致いたしまして、また京浜島と城南島には工場、事業所を集団移転させ、京浜工業地域における流通業や工業の一大拠点形成を支援してまいりました。大田区臨海部地域にはかつてのような広大な未利用地は少なくなってきておりますが、今後とも、地元大田区と連携して適切に取り組んでまいります。

○丸茂委員 いろんな仕組みの活用が大事ですから、今後、それぞれまた具体的な点では要望しておきたいと思います。
 これまで東京港の物流、産業問題を取り上げてきましたが、東京港の自然環境の保全、回復は大変重要な課題です。第七次改訂港湾計画基本方針でも、水と緑のネットワークの拡充によりヒートアイランド現象の緩和に寄与していく必要性を指摘しております。また、物流施設の整備での緑化も指摘されておりますが、海上公園の整備は大変重要な課題だと考えております。
 特にことしは、東京もヒートアイランド現象が顕著で、海の風の重要性や緑化の重要性が再認識されました。また、地球温暖化防止の京都議定書が、ロシアの参加によって来年二月にも発効する状況にあります。
 そういった点で、環境保全、そして回復、そういう立場を踏まえて、今後の海上公園の整備についてどう取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○鈴木臨海開発部長 東京都海上公園構想に基づきまして、水域における自然環境の保全等を図り、都民が水と緑に親しむ場などを提供するために、海上公園の整備を推進しているところでございます。現在、海上公園として四十六公園、約八百九十ヘクタールを計画いたしまして、このうち四十二公園、約七百八十八ヘクタールを開園しているところでございます。
 引き続き、城南島海浜公園などを整備するとともに、中央防波堤内側海の森(仮称)の基本構想策定作業を進めてまいります。

○丸茂委員 今、海上公園の整備状況、そして今後の取り組みについて答弁をいただきましたが、東京港第七次改訂港湾計画の基本方針データブック、こういう分厚いものをいただいたわけですけれども、海上公園の整備状況も、色刷りでこういう形で推移もわかるわけです。これを見まして、海上公園の箇所数、開園面積とも横ばいの状況にあるんじゃないか。この五年間は、箇所数でいえば、増加はゼロと。
 今後、拡充整備、そして促進を図るべきだと考えますが、この点で改めてお伺いをいたしたいと思います。

○鈴木臨海開発部長 都民にスポーツ、レクリエーションや水辺の憩いの場などを提供するために、海上公園の整備は重要と認識をしております。このため、昭和四十七年度より順次整備を進めております。先ほどご答弁申し上げましたとおりの計画と開園の状況になっております。計画に対する進捗率は、箇所数では九一・三%、面積では八八・五%でございます。
 ご指摘の資料によりますと、平成五年度以降の部分が伸びが鈍化しているというようなご指摘だと思いますが、平成五年度以降、辰巳の森海浜公園、シンボルプロムナード公園などを新規に開園するとともに、城南島海浜公園、大井ふ頭中央海浜公園などの既存公園について拡張整備をしているところでございます。今後、都民等との協働など、新たな手法を講じながら整備を進めてまいります。
 なお、平成元年度に、その資料では開園面積が大きくふえている、それに対して平成五年度以降が鈍化しているという実態がございますが、平成元年度に開園面積が大きくふえているのは、約四百十一ヘクタールの水域を持つ葛西海浜公園が新規開園したほか、東京港野鳥公園が約二十一ヘクタール拡張したという実績に基づくものでございます。

○丸茂委員 そこまでは私も追及していないんですが、プロムナードなどだとか整備したというんですけれども、現実に、コンテナふ頭の暁ふ頭公園ですか、あそこは整備拡充のために公園を縮小した部分もありますし、あるいは廃止してきた部分もあるという点では、それを取り戻す公園整備、あるいは今の環境問題を考えたら、私は目標ももっと引き上げて促進方を求めておきたいというふうに思います。
 最後に、海上公園や護岸整備では、水に親しめる仕組み、あるいは砂浜など、水の浄化など自然の回復を図る仕組みも重要です。自然の回復を目指す羽田沖の浅場造成は計画どおり進んでいるかと思いますけれども、波浪、潮流などによる砂の流出は改善されたのか、整備の状況。さらには、水生物の定着状況はどうなっているのか、お伺いをいたします。

○田中港湾整備部長 羽田沖の浅場におきます砂の流出についてでございますが、波浪や潮流等の影響によりまして砂の流出があるため、その流出防止対策といたしまして、砂どめ堤の整備を行っております。また、砂浜が浸食された場合には、砂の補給を実施しております。
 次に、水生生物の定着状況でございますが、平成十五年度の調査結果によりますと、魚類では、スズキ、マハゼ、シロギスなど二十七種類の魚種を確認しております。また、貝類では、アサリのほかにアカガイ、トリガイなど十七種類の生息が見られ、多様な水生生物が定着していることを確認しております。

○丸茂委員 さまざまな努力と整備によって、生物も大変な数が生息してきているという状況にあります。しかし、振り返ってみますと、この羽田浅場造成にはこれまで二百二十億円のお金がかかっています。逆にいえば、いかに自然回復が大事か、それから自然環境の保全が大事かという証明でもあると思います。
 東京港は都民の貴重な魅力ある財産ですし、その財産が都民の生活、環境に大きく寄与するよう取り組みを強め、さらには第七次改訂港湾計画にも反映するよう強く求めて、質問を終わります。

○山田委員 それでは、私からは、東京港における高潮及び震災対策に対する取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。
 東京港は、首都圏四千万人の生活と産業を支える物流拠点港だけでなく、世界の基幹航路のコンテナ船が多数寄港する国際貿易港として、また国内海上輸送の拠点港として極めて重要な役割を果たしております。そして、現在はスーパー中枢港湾の指定を受け、国際競争力の強化に向け、官民を挙げて取り組んでいるわけでありますが、国際競争力を強化していくことは、我が国の経済、社会の発展にとって大変意義あることでありまして、ぜひ港湾局は、その先導役として大いに頑張っていただきたいと思います。
 ところで、本日の質問のテーマに関しますが、去る十月九日には、台風二十二号が強風を伴い首都圏に襲来をいたしました。ことしは台風の当たり年ということでありまして、これまでの記録を更新し、台風が日本に、合わせて十個も上陸をし、日本各地に多くの被害の傷跡を残したのは、まだ記憶に新しいところであります。さらに、台風による被害の復旧のいとまもなく、追い打ちをかけるように、十月二十三日には新潟中越地震が発生をするなど、夏から秋口にかけて、日本列島が多くの災害に見舞われたのであります。
 東京港にも高潮被害や震災の危機がいつでもあることを肝に銘じなければならないと思います。東京が震災に見舞われ、もしも東京港の海上輸送機能が軒並み停止した場合、首都圏四千万人の生活と産業に与える影響、あるいは日本経済に与える影響ははかり知れないものがあると思います。
 そこで、本日私は、都民生活に重要な、高潮や地震等の災害に強い港づくりを進める立場から、東京港における高潮及び震災対策に対する取り組みについて何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、ことし首都圏に襲来いたしました台風二十二号などによる東京港での高潮への対応状況についてお伺いをいたします。

○田中港湾整備部長 今年の夏から秋にかけて、東京港においては毎月のように台風による高潮に見舞われました。まず八月三十一日の台風十六号では、二メートル五十七センチの潮位を記録しております。次に、九月二十九日の台風二十一号では、二メートル六十四センチで今年最高を記録いたしました。また、首都圏を直撃しました十月九日の台風二十二号におきましては、幸い満潮時を過ぎており、最高潮位は一メートル九十一センチでありました。
 こうした高潮への対応でございますが、特に九月の台風二十一号、十月の二十二号、二十三号の通過時には、東京港の十九の水門を全部閉鎖いたしますとともに、現場の防災事務所では非常配備体制で警戒に当たりまして、いずれの台風におきましても被害の発生を防止いたしました。

○山田委員 ただいまの答弁によりますと、水門などの高潮防潮施設やそれを管理する港湾局の現場事務所の適切な対応によりまして、ことしの一連の台風には東京の市街地の被害が未然に防がれたことは、日ごろの危機管理への対応能力を立証したものと大いに評価いたしたいと思います。いつ何時、高潮災害が起こるかわかりません。東京港における高潮災害対策を継続的にたゆまず実施していかなければ安全は守れないと思いますので、今後とも、当局のなお一層の努力をよろしくお願いいたしたいと思います。
 そこで、ここで改めて質問させていただきますけれども、東京の安全を守る高潮防潮施設とはどのような考え方に基づいて整備をされているのか、お伺いをいたします。

○田中港湾整備部長 東京の臨海部は地盤が低く、かつては高潮による水害にたびたび見舞われてまいりました。このため、東京港では、昭和三十四年の伊勢湾台風による大被害の教訓を生かしまして、伊勢湾台風級の高潮が襲来しても安全な高潮防潮施設を昭和三十年代から順次整備してきております。
 台風による高潮の高さを地区ごとの特性により計算いたしまして、防潮堤の高さを、海面から四・六メートル、高いところでは八メートルの高さで整備しております。本年の台風によります最高潮位、二メートル六十四センチに対しましても十分対応できる機能を有しておるものでございます。

○山田委員 ただいまのご答弁で、高潮から守る施設は、十分安全性を確保した高さがあるということはわかりました。
 去る十月十九日の当委員会での港湾局事務事業説明によりますと、高潮防潮施設の整備として水門の改良や防潮堤の補強などを進めているとの説明がございました。こうした水門などは、伊勢湾台風を契機に昭和三十年代から整備が進められてきたとの今のご答弁でございますけれども、既に建設後四十年を経過している水門などは、老朽化や耐震性の面で大丈夫であるかどうか、大変不安を感じるところもございます。
 老朽化、耐震強化対策等、都民の生命、財産を守るためにはどのような取り組みをしているのか、その取り組みも含めて見解を伺いたいと思います。

○田中港湾整備部長 水門や排水機場の老朽化や耐震強化対策は重要な課題であると認識しております。水門につきましては、十九カ所のうち、平成十四年度までに辰巳水門の整備が完了しております。現在、豊洲、古川、あけぼのの三つの水門で老朽化及び耐震対策工事を実施しておるところでございます。
 しかし、近年の厳しい財政状況の中で、防災事業への国の補助も削減される傾向にありまして、早急なこうした施設の耐震整備につきましては、なかなか厳しい状況になってきております。今後、効率的な事業執行を図るため、施設が老朽化する前に予防保全型の補修を行うなど、施設の延命化に取り組んでまいりたいと考えております。あわせまして、国に対しても、老朽化や耐震強化対策に対する積極的な予算措置を働きかけてまいります。

○山田委員 緊急を要する老朽化対策や耐震強化対策については着実な整備が必要でありますので、予算の確保等も含めまして、一層の努力をお願いいたしたいと思います。
 次に、震災時におきます港湾機能の確保について質問をさせていただきます。このたびの新潟中越地震では多くの被害が発生したことは、毎日テレビ等で報道されているところであります。もし東京で同じような大規模な地震が起きた場合、東京港は大丈夫なのかと大変心配いたすところであります。そのため、港湾施設の耐震対策への取り組みが急務であると考えますが、東京港の港湾施設に対します耐震対策の考え方、取り組み等についてお尋ねをいたします。

○田中港湾整備部長 東京港は、震災時に緊急物資輸送を行う拠点として、また緊急時にも国際物流機能を確保していくため、耐震性の高い港湾施設を整備することが極めて重要であると考えております。
 現在、港湾施設の整備に当たりましては、関東大震災級の地震への対応につけ加えまして、阪神・淡路大震災の際の直下型地震を考慮した新たな耐震基準に基づき施設整備を行っております。また、新しい耐震基準の見直し前に建設した港湾施設につきましても、この基準に基づき耐震性の評価を行い、順次、液状化対策などを行っているところでございます。

○山田委員 阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた新しい耐震基準をもとに、東京港の港湾施設の耐震対策が進められていることがよくわかりました。ふ頭機能が停止しては都民生活に大きな支障が出ますので、早急な取り組みをぜひともお願いいたしたいと思います。
 そこで、東京港の港湾施設に対します耐震対策の進捗状況についてご説明いただきたいと思います。

○田中港湾整備部長 東京港では、東京都地域防災計画に基づきまして、震災時に緊急物資の輸送あるいは国際海上コンテナの輸送に使用いたします耐震強化岸壁といたしまして、十八バースの整備を計画しております。平成十五年度末までに、このうち十三バースについて耐震整備が完了しておりまして、その進捗率は七二%でございます。この中で、特に日本最大のコンテナ取扱港であります大井コンテナふ頭につきましては、昨年末、三つのバースの耐震整備を完了したところでございます。このほか耐震強化岸壁に指定されていない岸壁におきましても、液状化対策などの補強工事に取り組んできているところでございます。
 今後とも、大規模な地震発生時におきましても東京港の国際物流機能を確保し、経済活動の維持と復興の迅速化が図られますよう、港湾施設の耐震対策を着実に進めてまいります。

○山田委員 東京港の高潮及び震災対策の取り組み状況について質問をいたしましたけれども、老朽化及び耐震強化対策が着実に進められているとのことであり、ぜひ引き続き、この対策に鋭意取り組んでいただきたいと思います。しかし、災害は忘れたころにやってくるとの例えがありますとおり、対策は急がなければならないと思います。
 最後に、東京港での高潮や震災などの緊急時におきます防災対策について局長の決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

○成田港湾局長 副委員長からただいまお話もございましたように、十回に及ぶ台風の日本上陸、あるいは最近の新潟中越地震に見られますように、災害へ対する備え、この大切さを日々痛感するきょうこのごろでございます。
 港湾局といたしましては、都民の生命と財産を守るために、台風による高潮被害や地震による港湾機能の停止を回避しなければならないと認識しております。
 そのために、まず、震災時に緊急物資の輸送機能や国際物流機能などを確保するための耐震護岸岸壁の整備等を着実に進め、首都圏四千万人の生活と産業を支えるとともに、復興の迅速化と経済活動の維持を図ってまいります。
 それと同時に、他方で、高潮対策に必要な水門の改良や防潮堤の整備を進めるなど、災害に強い港づくりを局を挙げて取り組み、東京港の防災機能の強化に努めてまいります。

○柿沢委員 私は、臨海副都心の開発について幾つか伺いたいと思っております。
 臨海副都心は、開発に着手して以来十数年が経過しているわけですけれども、その間、バブルの崩壊による景気低迷、また不動産市況が非常に悪化したということもあって、事業者誘致に相当厳しいご苦労を皆さんされてきたというふうに思います。
 しかしながら、今、臨海副都心の状況を見ていますと、土地の有効活用率も八割というところに達しているそうでございますし、また、来訪者数でいうと年間四千百八十万人。参考までにいうと、ディズニーランド、ディズニーリゾート、ディズニーシーとか、東京ディズニーランド一帯が年間大体二千五百万人とかいう数字を聞いていますので、臨海副都心の年間来訪者数の四千百八十万人というのは本当に多い数字で、そういう意味ではまちとしての活気も出てきている、明るい話題も見られているということだと思います。
 国内の景気も、長い低迷の状況をようやく脱しているか、やや明るさが見え始めているかという状況ですし、また東京圏の地価の動向も、都心部については下落の傾向を脱しつつある、上昇あるいは横ばい傾向に転じているということもいわれております。
 また、東京湾岸地域、ベイエリアを見ると、この一帯、水辺を生かしたマンションの分譲というのが大変好調で、供給量も多く、また短期間であっという間に完売する、臨海副都心の中にもそういうケースがあるわけでございますけれども、そうした活況がある中であります。
 ただ、一方で、私個人の感覚でいうと、臨海副都心のまちづくり、いろんな紆余曲折を抱えて経過してここまで来ていますので、ある意味で、まちづくり全体の方向感というのが若干見えなくなってきている状況にもあるんじゃないかという感じもしております。
 後で、こうした私の問題意識に触れたいと思っておりますけれども、まずは、理想のまちづくりを推進している臨海副都心の進捗状況の基本的なことを伺いたいと思っております。
 まず、臨海副都心における土地処分の状況と今後の土地処分の見込みというものがどうなっているか、伺いたいと思います。

○松本参事 まず最初に、土地処分の状況についてでございます。土地処分の状況につきましては、平成十六年十月末現在でございますが、有償処分予定地百三十九ヘクタールのうち、処分済み及び処分見込みが八十五ヘクタールでございます。これは率にして六一・二%でございます。それから、暫定利用等を含めました有効活用面積は約百ヘクタールでございまして、土地区画整理中の面積を差し引きますと、その活用率は、副委員長ご指摘のとおり八割を超えてございます。
 これが既に処分あるいは処分の見込みが立っている土地でございますが、現在、これは私の実感でございますが、臨海副都心をめぐる土地の引き合い自体は、大変ふえているという実感を持っております。この原因は、副委員長のご指摘があったような、まずは国内景気がやや明るさを取り戻しつつあるのかなという感覚、それから、地価の下げどまり感といったことはもちろんありますが、それと同時に、私どもの方で売却方式を導入いたしましたが、こういう土地処分を多様化したことで引き合いがふえているといった面もあるのではないかというふうに分析しているところでございます。
 こういう実績、それから現時点で引き合いが相当数あるといったことから考えまして、土地処分については順調に推移しているものというふうに考えております。

○柿沢委員 今、売却のお話なんかも出ましたけれども、臨海副都心の土地処分、当初は長期貸付方式ということで、理想的なまちづくりをこのエリアで進めていくということであったわけですけれども、これ、ちょっと入門編みたいな質問になって恐縮なんですけれども、現在の土地処分の進め方というのはどう考えておられるのか、伺いたいと思います。

○松本参事 副委員長ご指摘のとおり、当初、長期貸付方式という方式をとっておりました。その後、先ほどもちょっと申し上げましたが、土地処分を多様化するということで売却処分を導入いたしました。したがいまして、現在は、長期貸付方式、それから売却処分方式ということが原則でございます。
 臨海副都心の開発自体は、開発面積が全体で四百四十二ヘクタールと大変広大なものでございます。したがいまして、これを一遍に進めていくということではなくて、段階的に処分を進めていくということになっておるわけですが、その結果、必然的に未利用地が生じるということになるわけでございます。先ほど申し上げた、原則として長期貸付あるいは売却処分ということでございますが、並行的に未利用地の有効活用を図るということを進めておるということでございます。

○柿沢委員 未利用地の有効活用を図るということでございますけれども、これについても、非常に入門編みたいな質問で申しわけないんですが、土地処分、長期貸付、売却のほかにどのような手法があるのかということを参考までに伺わせていただければと思います。

○松本参事 土地処分につきまして、長期貸付、売却のほかの手法ということについてでございますが、恒久的な処分のタイミングや企画内容を判断いたしまして、当面短期的な利用が望ましいというふうに思われる区画につきましては、事業用借地権の十年、それから、一時貸付で、これは最大四年間でございますが、これを二つ合わせて暫定利用というふうに称しておりますが、この暫定利用という手法がございます。この暫定利用という手法による貸付方式につきましては、資金の早期回収だとか臨海副都心のPRとにぎわいの創出といった観点からも、開発に大きく貢献しているやり方だというふうに考えてございます。
 総括的に申し上げると、全体の開発状況を踏まえまして、暫定利用は、全体の開発との調和を図りつつ、さまざまな土地需要にこたえていくものということで、長期貸付、売却のほかに、この暫定利用という方式があるということでございます。

○柿沢委員 ここから本題に入るんですけれども、今、暫定利用のお話が出ました。たまたま、私が要求した資料ではないんですが、きょうの委員会の資料の中にも、最後に暫定利用の状況というのが一覧表になっております。私も江東区ですので、パレットタウンに始まった臨海副都心における暫定利用の制度を活用した施設の歩みというものはつぶさに見てまいりました。臨海副都心ならではの誘客に資するような、またユニークな施設がこの暫定利用の制度を活用して花を開いている。これが先ほどの四千百八十万人という来訪者の増加に大変大きくつながっていることは、私個人の感覚としては間違いないんじゃないかというふうに思います。
 そういった点について、暫定利用について、局としては、都としては、土地処分の面から見てどのような評価をされているのかということを伺いたいと思います。

○松本参事 暫定利用の評価ということでございますが、暫定利用の施設は、具体的に申し上げますとパレットタウンだとか大江戸温泉物語などのように、ほかにはない、いわゆるオンリーワン系といった施設が多く、現実に集客力もございまして、臨海副都心のにぎわい創出に大きく貢献しているというふうに考えます。
 こうした暫定利用方式を活用することによって、臨海副都心全体の集客力アップ、あるいは、ひいてはこの地域全体のポテンシャルを高めることになるというふうに考えます。その結果、臨海副都心の魅力が向上しまして、地域ブランドを求める企業にとっての進出環境が改善され、土地処分が着実に進展することが期待されるというふうに考えます。
 なお、ついでと申し上げてはなんですが、臨海副都心の集客力を反映いたしまして、進出意欲の高い企業も多いわけでございます。その中で、すぐれたアイデアを持ちながら資金的な課題を抱えた事業者とか、従来にはないタイプあるいは経営モデルといった経営方式で、これまでの評価では長期の事業の成否を判断しにくい事業者が、暫定利用方式を使いまして臨海副都心で育っている。これは副次的な効果ではございますが、そういった効果も見受けられるところでございます。

○柿沢委員 今ご答弁をいただきましたように、大変多様な魅力的な施設がこの暫定利用の制度を使って臨海副都心に進出、立地をしているというふうに思います。特に大江戸温泉物語とか、ある種実験的なといいましょうか、そうした、ある種やってみないと成功するか成功しないかわからない--大江戸温泉物語は、少なくともオープン当初は成功といえるでしょうし、ある意味では臨海副都心の知名度も上げる効果があったんじゃないかと思いますけれども、そういうある種の実験的な施設を進出させてみるという、そうした効果も、この制度を導入することで図れたのではないかなというふうに思います。
 ただ、先ほどの売却の処分と比べると、臨海会計、非常に厳しい中でありますけれども、暫定利用の利用における事業者の負担というのは安く設定せざるを得ないんだろうというふうにも思うんですね。そうした臨海会計が、一方で収支改善の厳しい要請が迫られている中で、この暫定利用はある意味では、安く貸すということになるわけですので、会計収支にマイナスの影響をもたらす可能性もあるんじゃないかというふうに思うんですけれども、会計の収支上、この暫定利用というのを積極的に活用することによってどういう影響を及ぼすかという点はいかがでしょうか。

○松本参事 暫定利用による会計の収支上の影響についての考え方でございますが、長期貸付や売却に比較しまして、暫定利用というのは、収入面では安くなる、安価になるということは事実でございます。ただ、そうは申しても、臨海副都心というものが、そもそも理想的なまちづくりに向けた壮大なプロジェクトでございます。売り急がず腰を落ちつけて、都も買い主も、いわば被処分者も満足できるような開発を進めることがまず何よりも基本だというふうに考えます。
 暫定利用等によりまして--未利用地のままで放置すれば、本来何らの収入も得られない土地でございます。これを有効活用することで収入が得られ、かつ先ほど申し上げましたような、にぎわい創出によりまして臨海副都心の地域ブランドが高まれば、結果として、全体の土地の評価額あるいは土地の処分のスピードといったことにいい影響を与えることが期待できるというふうに考えております。したがいまして、長期収支上の問題はないというふうに考えております。

○柿沢委員 今、大変いいお話をいただいたと思っております。暫定利用方式、今までどちらかというと、未利用地をそのまま放置しておくのももったいないからということで、ある種の当座のしのぎというか、非常に補足的な役割しか認められてこなかったような気がするんですね。長期貸付、その後は売却、そうしたことが基本にあって、イレギュラーな形だけれども、暫定利用という位置づけだったように思うんです。
 しかし、先ほどの大江戸温泉物語あるいは実験的なという話ともつながりますけれども、臨海副都心だからこそできる新しいまちづくりを進めていく上で、この方式を積極的な意味づけをして活用していくということが、これからの臨海副都心の、いいまちを、あるいはオンリーワンのまちをつくっていく上で非常に大事な武器なんじゃないかというふうに思うんです。
 最初の出だしのところで申し上げましたけれども、私自身は、この臨海副都心が立地している江東区ということもあってよく足を運びますけれども、非常に魅力的なまちで、しかも外から訪れる客も多いんですけれども、本当に過去の経過がいろいろ紆余曲折あったもので、何となくばらばらな感じが今出てきちゃっていると思うんですね。商業施設がある、やや観光施設化したフジテレビみたいなところもある。一方で、企業の本社がその横にあって、その横には今度は住宅が、タワー型のマンションが建つらしい。こっちはモデルルームだ、こっちは都の三セクがいっぱい入ったビルがある、こっちは温泉だと。何というか、全体としてのまちの特色というのがどうも、処分しやすいところを処分していくうちに、だんだんつかめなくなってきているんじゃないかという感じが私は非常にしていまして、そういう意味では、今統一したコンセプトをもう一回打ち出して、臨海副都心のまちの再構築というか、再定義というのをするべきだというのを私はずっといってきているつもりなんです。
 ベイエリア21、かなり古い、三年前のものになりますけれども、ここには食、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまちづくりなんて書いてあるんですけれども、食、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまちづくりなんていうのは、ほとんど何もいっていないのと同じであって、こういうある意味では総花的な考え方ではなくて、臨海副都心の強みって何だと、今まで蓄積されてきた経験的な部分も含めて、どういうまちにしていけば臨海副都心はよくなるのか、成長するのか、成功するのかということをもう一回見きわめて、食、住、学、遊みたいな、何でもやりますみたいな、売れれば何でもいいですみたいな話じゃなくて、考えていっていただきたい。
 そのためにはいろいろ実験をする必要もあるので、短いスパンでいろんな事業者に実験的に取り組んでもらえる暫定利用の方式というのを積極的に活用していただいて、このまちが持っているポテンシャルをいろんな側面から引き出していくということが私は必要なんじゃないかというふうに思うんです。
 その意味で、当然皆さんの立場からすると、土地処分を着実に実行して売却をする、あるいは長期貸付を基本に据えてということになるんだと思いますし、これからご質問すると、そういう答弁が出てくるんだと思いますけれども、特に売却をすると、ある意味では、取り返して違うものをつくるということはできなくなってしまいますからね。売却方式を導入したということは、ある意味では臨海副都心開発の転換点だとも思いますので、これから長期的な、あるいは全体的な構想というのをもう一回考えながら臨海副都心のまちづくり、皆さんの英知を集めて進めていただければなと思います。
 最後に、臨海副都心開発における今後の都としての誘致の推進策ということについてお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。

○松本参事 臨海副都心におきます今後の誘致策についてでございますが、平成十五年度におきましても、土地の処分は大幅に進みました。臨海副都心の開発は、その意味で順調に進んでいるというふうに認識してございます。
 今後、晴海通りや「ゆりかもめ」の延伸など交通アクセスの充実を図るとともに、今後、臨海副都心の魅力をより生かしまして、それぞれの地域特性に合致する誘致活動をもっと積極的に展開して、着実に土地の処分を進めてまいりたいというふうに考えております。

○野島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十二分散会

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