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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第八号

平成十三年五月二十九日(火曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長いなば真一君
副委員長浅川 修一君
副委員長白井 常信君
理事林  知二君
理事川井しげお君
理事宮崎  章君
山本  信君
藤井  一君
五十嵐 正君
河合秀二郎君
山崎 孝明君
川島 忠一君
西田ミヨ子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長浪越 勝海君
総務部長押切 重洋君
同和対策担当部長坂爪 正二君
参事百合 一郎君
産業政策部長樋口  勉君
参事帆刈 祥弘君
参事鈴木 房男君
商工部長大原 正行君
参事中村 晶晴君
参事橋本 直紀君
農林水産部長江口 直司君
参事和田 敏明君
労働部長渡邉 泰弘君
雇用就業推進担当部長友繁 佳明君
労働調整担当部長高橋  勝君
中央卸売市場市場長大矢  實君
管理部長長尾 至浩君
計画担当部長石川 俊一君
調整担当部長浅倉 義信君
事業部長内村 修三君
築地市場再整備担当部長小栗 英夫君
港湾局局長齋藤 哲哉君
技監高見 憲一君
総務部長渡辺日佐夫君
港湾経営部長高橋 和志君
物流企画担当部長小宮山元二君
臨海開発部長津島 隆一君
開発調整担当部長高野 一男君
港湾整備部長小池 正臣君
計画調整担当部長細川 泰廣君
離島港湾部長野村 孝雄君
参事押元 雅治君

本日の会議に付した事件
 理事の互選
 請願陳情の取り下げについて
 産業労働局関係
  第二回定例会提出予定案件について(説明)
  ・改良普及員の資格試験に関する条例の一部を改正する条例
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十二年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて
  陳情の審査
  (1)一二第八四号   家内労働行政を推進するための執行体制の充実・強化に関する陳情
  (2)一三第三一号   非正規労働者の賃金改善及び均等待遇の実現に関する陳情
  (3)一三第三二号   不払い労働をなくす法律の制定及び労働時間の短縮による雇用の拡大に関する陳情
  (4)一三第三三号   解雇を規制する法律及び企業再編から労働者を保護する法律の制定に関する陳情
  (5)一三第三八号   企業の縮小・閉鎖等から地域経済と雇用を守る都条例の制定に関する陳情
  (6)一二第七五号の一 国民の食糧と地域農業を守るための緊急対策に関する陳情
 中央卸売市場関係
  第二回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
  ・東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例
  報告事項(説明)
  ・東京都卸売市場整備基本方針について
  陳情の審査
  (1)一三第四〇号 築地市場再整備に関する陳情
 港湾局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十二年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
  ・平成十二年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
  ・平成十二年度東京都港湾事業会計予算の繰越しについて
  ・平成十三年度有明北地区地盤改良工事請負契約

○いなば委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、委員の退職について申し上げます。
 議長から五月二十日付をもって、本委員会委員の藤沢志光議員は、公職選挙法第九十条の規定により退職となった旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 ただいまの退職により、理事一名に欠員が生じましたので、これより理事の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○山本委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。

○いなば委員長 ただいまの山本委員の動議にご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、宮崎章委員をご指名申し上げます。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認めます。よって、理事には宮崎委員が当選されました。
 次に、議席について申し上げます。
 議席は、ただいま着席のとおりとすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認めます。よって、議席については、そのように決定いたしました。

○いなば委員長 次に、本委員会の担当書記に交代がありましたので、ご紹介いたします。
 議事課担当書記の西川浩代さんです。議案調査課担当書記の柏村博之君です。よろしくお願いいたします。
〔書記あいさつ〕

○いなば委員長 次に、請願陳情の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布の請願一二第一四六号の一につきましては平成十三年五月十四日付、陳情一二第七二号の二につきましては五月二十八日付、また、請願一二第一四八号の一につきましては五月二十九日付をもって、それぞれ議長から取り下げを許可した旨の通知がありましたので、ご了承願います。

○いなば委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局及び中央卸売市場関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明の聴取、報告事項の聴取、請願陳情の審査、並びに港湾局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、定例会提出予定案件及び中央卸売市場関係の報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。また、そのほかの報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑を行い、請願陳情につきましては採決まで行いたいと思います。ご了承願います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、産業労働局長に浪越勝海君が就任いたしましたので、ご紹介いたします。
 また、幹部職員にも交代がありましたので、浪越局長から、あいさつに引き続き紹介があります。

○浪越産業労働局長 このたびの組織改正に伴い、産業労働局長を拝命いたしました浪越でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 幹部職員の紹介の前に、当局の新しい組織についてご案内申し上げます。
 急速に進行する産業構造の変化に対応していくため、従来の労働経済局の組織を再編整備し、本年四月から、産業労働局として新たな一歩を踏み出しました。
 主な改正内容といたしましては、政策形成機能と総合調整機能を強化するため、産業政策部を新たに設置いたしますとともに、創業、ベンチャー支援や就業促進など重要な課題に効果的、効率的に対応できるよう、商工部門及び労働部門を再編整備し、それぞれ一本化いたしました。
 また、観光を新たに産業振興の視点からとらえ、施策を展開していくための体制整備を図ったところでございます。
 今後とも、委員の皆様のご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
 次に、四月一日付人事異動によりまして当局幹部職員に交代がありましたので、ご紹介させていただきます。
 産業政策部長の樋口勉でございます。商工部長の大原正行でございます。労働部長の渡邉泰弘でございます。雇用就業推進担当部長の友繁佳明でございます。労働調整担当部長の高橋勝でございます。監理団体調整担当参事の百合一郎でございます。産業政策担当参事の帆刈祥弘でございます。産業調査担当参事の鈴木房男でございます。観光産業担当参事の中村晶晴でございます。金融担当参事の橋本直紀でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○いなば委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○いなば委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○浪越産業労働局長 第二回定例会に提出を予定しております案件は、条例改正案一件でございます。
 お手元に配布してございます資料2、条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 条例案は、改良普及員の資格試験に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 一ページをお開き願います。
 本改正の趣旨は、下段の改正の理由にもございますように、高度な知識、技術や広い視野を有する改良普及員の確保を図る必要があり、国の通知が改廃されたことに伴い、筆記試験項目及び受験資格について、表のとおり改正するものでございます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 それでは、資料要求はなしと確認させていただきます。

○いなば委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○押切総務部長 平成十二年度一般会計の繰り越しにつきまして、ご報告申し上げます。
 お手元の資料3、平成十二年度一般会計繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。平成十二年度繰越総括表でございます。
 1は、繰越明許費でございます。
 対象となりました事業は、予算額の欄に記載してございますように、林道整備、治山事業及び災害復旧事業でございます。歳出予算の合計は八十六億三千四百五十五万四千円でございますが、自然災害等による工事の遅延を見込みまして、予算で五十億五千四百十三万三千円の繰越明許の議決をいただいております。
 今回、十二年度の執行額が確定いたしましたので、執行が終わっていない四十九億六千九百三十五万円を平成十三年度に繰り越すこととなったものでございます。
 これらの事業に要する財源につきましては、繰越財源内訳にございますように、国庫支出金三十二億一千百十一万二千円、繰越金十七億五千八百二十三万八千円が充当されるものでございます。
 2は、事故繰越でございます。
 対象となりました事業は、支出負担行為額の欄にございますように治山事業でございまして、一億八百二十一万五千円でございます。
 今回、十二年度の執行額が二千二百五十一万二千円と確定いたしましたので、執行の終わっていない八千五百七十万三千円を十三年度に繰り越すものでございます。
 これらの事業に要する財源につきましては、繰越財源内訳にございますように、国庫支出金二千六百八十七万円、繰越金五千八百八十三万三千円が充当されるものでございます。
 次に、二ページをごらんいただきたいと存じます。繰越明許費の事項別内訳でございまして、繰り越した各事業の工事箇所、繰越理由を記載してございます。
 まず、林道整備につきましては、林道開設を大島町、三宅村の二路線で行いましたが、中段の2、繰越理由にございますように、大島町では、橋台補強の基礎工法の見直しのため、不測の日数を要したものでございます。三宅村におきましては、火山活動に伴う火山性ガスの発生により作業員の立ち入りができないため、年度内の完了が困難となり、繰り越すこととしたものでございます。
 次に、治山事業につきましては、山地治山をあきる野市、日の出町、奥多摩町、青ヶ島村の五カ所で行いましたが、繰越理由の治山事業にございますように、平成十三年一月に六回の降雪があり、搬入路の除雪等に不測の日数を要したことなどによりまして、年度内の完了が困難となり、繰り越すこととしたものでございます。
 次に、災害復旧につきましては、農地や林道等、災害復旧事業を新島村、三宅村、利島村、神津島村で行いましたが、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等の影響により適正工期がとれなくなり、年度内の完了が困難となり、繰り越すこととしたものでございます。
 次に、三ページをごらんいただきたいと存じます。事故繰越の事項別内訳でございまして、繰り越した事業名、繰越理由を記載してございます。
 この事故繰越は、右側の説明欄にございますように、新島村、神津島村、三宅村で行いました土どめ工事でございます。
 本工事は、新島・神津島近海地震の影響により設計変更が必要になったこと、及び三宅島火山活動に伴う火山性ガスの発生により作業員の立ち入りができないため、年度内の完了が困難となり、繰り越すこととしたものでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○いなば委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、質問等がありましたら、ご発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思います。ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○いなば委員長 次に、陳情の審査を行います。
 一二第八四号、家内労働行政を推進するための執行体制の充実・強化に関する陳情及び陳情一三第三一号、陳情一三第三二号、陳情一三第三三号並びに陳情一三第三八号は、いずれも関連がありますので、一括して議題とします。
 理事者の説明を求めます。

○渡邉労働部長 お手元の資料4、請願・陳情審査説明表に基づきまして、ご説明申し上げます。
 表紙をおめくりください。目次となっております。
 恐縮でございますが、私からは、一ページから五ページまでの陳情一二第八四号、陳情一三第三一号、陳情一三第三二号、陳情一三第三三号及び陳情一三第三八号の労働部門に関する五件につきまして、一括して説明させていただきます。
 初めに、一ページの一二第八四号、家内労働行政を推進するための執行体制の充実・強化に関する陳情につきまして、ご説明申し上げます。
 陳情者は、台東区、東京地方履物工組合協議会代表委員、高橋文男さんでございます。
 本陳情の趣旨でございますが、家内労働行政のさらなる推進のため、組織の再編整備に当たっては、家内労働対策担当部長職を改廃せず存続させるとともに、事業執行体制を充実強化していただきたいというものでございます。
 都といたしましては、現下の厳しい雇用情勢のもとで雇用、就業対策の充実を図るために、平成十三年四月一日付組織改正によりまして、家内労働対策を含めた雇用就業を推進する参事を設置したところでございます。
 次に、二ページの一三第三一号、非正規労働者の賃金改善及び均等待遇の実現に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 陳情者は、豊島区、東京春闘共闘会議事務局長、中井川斉至さんでございます。
 陳情の趣旨でございますが、政府・関係省庁に対し、次のことについて意見書を提出していただきたいというものでございます。
 その内容は、第一に、パート、臨時労働者などの非正規労働者の賃金改善のために、東京都最低賃金の時給額を千円以上に引き上げることや、全国一律最低賃金の法制化など、最低賃金制度を改善すること。第二に、賃金、社会保険加入を初めとして、非正規労働者と正規労働者との均等な待遇を実現する法律を制定することの二点でございます。
 第一につきましては、最低賃金は、最低賃金法に基づき、地域の実情に応じて、一、労働者の生計費、二、類似の労働者の賃金、三、通常の事業の賃金支払い能力の三要素を総合的に勘案して、国において適正に定めることとなっております。
 第二につきましては、非正規労働者の適正な労働条件等を確保するために、現在既に短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律や、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律などが制定されているところでございます。
 次に、三ページの一三第三二号、不払い労働をなくす法律の制定及び労働時間の短縮による雇用の拡大に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 陳情者は、豊島区、東京春闘共闘会議事務局長、中井川斉至さんでございます。
 陳情の趣旨は、政府・関係省庁に対して、次のことについて意見書を提出していただきたいというものでございます。
 その内容は、第一に、労働時間管理を義務づけ、サービス残業、不払い労働をなくす法律を制定すること、第二に、残業時間の上限設定の法制化などにより、年間総実労働時間一千八百時間を早期に達成し、労働時間の短縮による雇用確保を推進することの二点でございます。
 第一の点でございますが、現行の労働基準法におきましては、使用者が労働時間を適正に管理する責務があることは明確であり、サービス残業、不払い労働は違法のものでございます。国は、この前提を改めて明確にするため、本年四月に、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準を策定したところであり、この基準の遵守のため、適切な指導を行うこととしております。
 第二の点でございますが、国におきましては、現に労働時間の短縮のための対策として、週法定労働時間の短縮や労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の延長などの取り組みが進められているところでございます。
 次に、四ページの一三第三三号、解雇を規制する法律及び企業再編から労働者を保護する法律の制定に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 陳情者は、豊島区、東京春闘共闘会議事務局長、中井川斉至さんです。
 陳情の趣旨といたしましては、政府・関係省庁に対し、次のことについて意見書を提出していただきたいというものでございます。
 その内容は、第一に、解雇規制に関する法律を制定すること、第二に、営業譲渡などの企業再編に際して、労働者を保護する法律を制定することの二点でございます。
 第一の点でございますが、解雇につきましては、労働基準法に制限が定められていることに加え、特に整理解雇については、その必要性や解雇を避けるために努力することなどの、いわゆる整理解雇四要件を満たさなければならないとの判例も確立されております。
 第二の点につきましては、平成十二年五月に、会社の分割に伴う労働契約の承継等に関する法律が成立し、労働者の保護に関する所要の措置が講ぜられたところでございます。なお、同法の成立時の附帯決議に沿って、合併、営業譲渡を初め、企業組織の再編に伴う労働者の保護に関する諸問題に関し、現在、厚生労働省の研究会において検討が行われているところでございます。
 次に、五ページの一三第三八号、企業の縮小・閉鎖等から地域経済と雇用を守る都条例の制定に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
 陳情者は、豊島区、東京地方労働組合総連合議長、佐原忠連さん外三百六十二名の方々でございます。
 陳情の趣旨でございますが、地域経済と雇用に重大な影響を及ぼす企業の縮小、閉鎖、統合などに対して、自治体への事前の届け出や関連する地域住民、企業、労働者などと協議を十分に行うことを企業に義務づける、企業の縮小・閉鎖等から地域経済と雇用を守る条例を制定していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、企業の縮小、閉鎖等により、大量の離職者が生ずる場合には、現行の雇用対策法におきまして、事前に公共職業安定所に届け出ることが義務づけられているところでございます。
 なお、企業の縮小、閉鎖などについての経営判断を条例で規制することは困難であると考えております。
 以上でございます。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○浅川委員 私の方から、三つの陳情について質問して、意見を述べたいと思います。
 非正規労働者の賃金改善及び均等待遇の実現に関する陳情、それから、解雇を規制する法律及び企業再編から労働者を保護する法律の制定に関する陳情、企業の縮小・閉鎖等から地域経済と雇用を守る都条例の制定に関する陳情、以上、三つであります。
 今、非常に雇用情勢が厳しいというふうにいわれております。特に、就業の問題などについては、私自身も青年の就業問題、雇用問題などについても、東京都の姿勢について質問させていただいておりますけれども、こうした中で中小企業の倒産でありますとか、あるいはリストラというようなことについても広がっているというふうに私自身実感しておりますが、都としてこうしたことについてどう認識しておられるか。それで、東京都の労政事務所には多くの労働相談があるというふうに思いますが、最近の状況、特徴的な相談内容などについてお伺いいたします。

○友繁雇用就業推進担当部長 大変厳しい状況と認識しているかということですが、私どもの労働相談におきまして、平成九年度以降、五万件近くの相談がございまして、平成十二年度は四万八千四十五件となっておりますが、その相談内容として、解雇や賃金不払いがここ数年、一位、二位を占めており、やはり大変厳しい状況にあるという認識をしております。平成十二年度では、解雇が九千四百四十七件、賃金不払いが七千八百四十三件と、合わせて一万七千二百九十件にも上り、最近の厳しい雇用状況を反映しておると考えております。

○浅川委員 先日、平成十二年度における労働相談及びあっせんの状況という報告を送っていただきまして、その中の相談事例の中には、例えば解雇の関連では、通勤中に交通事故に遭い、入院、その後自宅療養となった。働ける状態となり、職場にあいさつに行ったところ、社長から、かわりの人を採用してしまったので、あなたの席はないといわれたと。こういうような相談でありますとか、あるいは労働契約の関係では、求人広告の労働条件が自分に合うので面接を受け、採用された。初出勤すると、社長から、営業実績が落ちたので、賃金、労働時間を変更する、了承できないなら、やめてほしいといわれたとか、また、給料の問題で、給料から社会保険料を控除されているが、健康保険以外は加入していないことが最近わかった、どうしたらいいかとか、こういう状況というのは、本当にひどい状況だと思います。日本には、欧米のように解雇を規制する法律や、合併、営業譲渡などの企業再編における労働契約を保護する法律、これがないのが問題だというふうに思っております。
 今、行政側は、先ほどの現況報告の中にもありましたけれども、解雇権乱用の法理や解雇整理四要件などがあるというふうなご判断でありますけれども、これは裁判の判例として示されているということでありまして、これ自体重要ではありますけれども、これを裁判に実際持ち込むのも大変でありますし、仮に勝ったとしても、実際職場になかなか戻れる保証がないというのがいろいろな現状の実態であります。
 したがいまして、労政事務所の相談に見られるように、今でも、第一位が、先ほどのご答弁のように解雇の問題だというふうになっておりますけれども、解雇の自由がまかり通っているような状況ではないかと思うんです。特に、パートの労働者については、十分に権利が保障されていないのが現実ではないかというふうに思うんですが、このパートの労働者、非正規労働ですね、こうした状況について、都としてどのように把握されているのか、パート労働者、派遣労働者については、どのような相談が寄せられているのか、お伺いいたします。

○友繁雇用就業推進担当部長 パートタイム労働や派遣労働に関する労働相談は、これも増加傾向にあり、平成十二年度では、パートタイム労働に関する相談が前年度に比べ〇・九%増の四千八十件、また、派遣労働に関する相談が四・八%増の千三百四十一件となっております
 相談内容では、正規労働者と同様、解雇や賃金不払いの相談が多く、また、非正規労働者に関する特徴的な相談内容としては、パートタイム労働では、雇用保険の取り扱いが不明確など労働条件に関する相談が、派遣労働では、契約期間の途中解約などに関する相談が挙げられます。

○浅川委員 これまで我が党は、パート労働者の待遇改善に東京都が先頭に立つように求めてまいりました。東京都は、一般質問などの中で、東京労働局と連携して、適正な管理が行われるように企業に対する普及啓発を努めると答弁されてこられました。一歩進めて、都として地域経済の振興や雇用を守る条例など、こういう方向へ制定していただきたいというふうに私は思います。
 この点では、特に私の近所で日産村山工場が閉鎖されたんですが、栃木工場へ転勤といわれた労働者が、親のことを考えると転勤できないと、退職を余儀なくされたというような状況でありますとか、下請の関連では、ただいまお話しありましたように、パートなど非正規労働者が一番早く職を失うというような関係になっております。地域でも、実は正門の前に焼き鳥屋さんがあったわけですけれども、きのうちょっと行って聞いてきましたら、お客が半分に減ってしまったとか、周辺のスーパーやクリーニング屋さんなども影響を受けたということで、地域全体に影響を及ぼしております。
 先ほど来のご答弁から見ましても、パート労働者や派遣労働者の非正規労働者については厳しい状況に置かれていることがおわかりいただけると思いますし、現行のパート労働法などでは、均等待遇の実現にはほど遠いというふうに思います。こうした問題の解決を図るために、新たな法律を制定するように国に要請すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○友繁雇用就業推進担当部長 パートタイム労働者や派遣労働者の就労環境に厳しいものがあることから、労働省は平成十年十二月に設置したパートタイム労働に係る雇用管理研究会において、通常の労働者との均衡を考慮したパートタイム労働者の雇用管理の改善に関して検討を行い、平成十二年の四月にその報告を取りまとめているところでございます。
 また、現在、厚生労働省の研究会において、パートタイム労働における諸課題、正社員との均衡を考慮したパートタイム労働者の処遇、労働条件のあり方などについて検討が行われていると聞いております。

○浅川委員 状況を聞いていらっしゃるというのはわかったんですが、都として国にぜひ要請していただけないか、こういうふうに伺ったんで、ちょっとかみ合っていないかと思うんですが、もう一度ご答弁をお願いします。

○友繁雇用就業推進担当部長 ただいまご答弁しましたように、厚生労働省の研究会でパートタイム等労働者の処遇、労働条件のあり方などについて検討が行われておりますので、その検討を見守っていきたいと考えてございます。

○浅川委員 東京都としても、ぜひ積極的な発言をしていただきたい。
 東京都が行っております、先ほどの労政事務所の労働相談の中でも、こうした深刻な実態が出されておるというのは、東京都自身が認識されておると思いますので、この点は重ねてお願いいたします。
 最後に、意見を申し上げますが、小泉内閣になりましてから、不良債権の早期処理ということがいわれております。しかし、公的資金を受けた銀行による経営健全化計画の履行状況報告書というのがありまして、最近の二年半では、二兆九千四百八十五億の不良債権が処理をされたといわれておりまして、そのうちの二兆六千七百四十六億が中小企業関連で八割を占めている、こういう状況であります。不良債権の早期処理は、中小企業の倒産と廃業、労働者の失業をもらたすことになりかねません。実際、民間の調査機関の試算では、第一生命経済研究所が百十一万人、ドイツ証券が百一万人、ニッセイ基礎研究所が百三十万人と、軒並み百万人を超える数字を出しております。
 例えば、中小企業だけじゃなくて、最近出た「週刊ダイヤモンド」という雑誌によれば、ここに不良債権処理で危ない会社ということで特集がされておりまして、この中には、要注意Cとして、竹芝地域開発とか東京臨海副都心建設とか東京テレポートセンターとか、東京都の第三セクターが軒並み不良債権最終処理で危ない会社というようなことで名前が挙がっておったり、あるいは今この不良債権の問題は結構いろいろなところで特集されておりまして、「週刊東洋経済」という中では、野村総合研究所の主任研究員のリチャード・クーさんという人が、不良債権問題を片づけても景気は回復しないというような文書を寄せておったり、こういう問題が実際にあるというふうに思うんです。
 私は、これ以上の失業者を出すような対策というか方向は、政府としてとるべきではないし、やってはならないと思います。今、行うべきことは、やはりパート労働者の待遇改善や雇用を守るための対策、一方的な解雇等について歯どめをかける実効性のある措置をとることだというふうに考えます。
 そこで、企業の縮小、閉鎖あるいは地域経済、これから雇用を守るというような条例の制定などの取り組みも、あわせて東京都として進める必要があると思います。こういう意見を述べて、それぞれ三件の陳情は採択すべきであるというふうに考えます。

○山本委員 私の方から、一三の三二号、不払い労働をなくす法律の制定及び労働時間の短縮による雇用の拡大に関する陳情、この点について二、三伺いたいと思います。
 この不払い労働、要するにサービス残業の問題なんですけれども、いまだにこれがなくならない、不況の状況の中で逆に拡大しているというような事態があります。中には、会社で残業をされると、会社の電気を使うからというので、早く帰ってくれと。結果としててどうなるかというと、必要な書類を持って、漫画喫茶に行って、そこでインターネットを使って情報収集するというような事態があって、漫画喫茶で夜漫画を読んでいる人よりは仕事をしている人の方が多いという、笑えない現実も今ございます。
 こういう状況の中で、本当にサービス残業をどうやってなくしていくのかということが問われているわけでありますけれども、厚生労働省が四月六日付で、都道府県の労働局長あてに通達を出していますけれども、どういう内容のものでしょうか。

○友繁雇用就業推進担当部長 お話の基準は、本年四月六日付で厚生労働省労働基準局長名により、国の都道府県労働局長あてに出されたものでございます。本基準の趣旨は、一部の事業所において、労働者が自己の労働時間を自主的に申告することにより労働時間を把握する、いわゆる自己申告制の不適正な運用により、割り増し賃金の未払いや過長な長時間労働の問題も生じていることに対し、その解消を図る目的で労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき具体的な処置を明らかにしたものであると承知しております。

○山本委員 こうした通達が出る背景というのは、このことが、要するにいつまで待っても直らないということで、通達がついに出されたということなんです。しかも、その背景として、最近過労死をめぐっての裁判が行われて、その中で、会社側が労働者の労働時間を管理していないということが問題になって、しかも、たまたま守衛さんが何時に最終的にその部屋から人が退出したかというチェックをしていたのが唯一の証拠になって、過労死の実証がされたという事例がありました。
 こういうことも含めまして、きちんと会社でその就業実態を調べなさいと、当然そうなれば、仕事をしているわけですから、その分、きちんとした割り増し賃金が払われるということにつながっていくわけですよね。
 問題は、こうしたことを今後--東京労働局長あてに文書が出ているわけですけれども、東京都としてこれをどう受けとめているんでしょうか。

○友繁雇用就業推進担当部長 時間外労働についてでございますけれども、労働の対価として賃金が支払われるべきものであり、違法なサービス残業についてはあってはならないものと考えております。
 そのため、都としましても、東京労働局と連携をとりながら、この基準の内容も含め、使用者に対する労働セミナーや職場改善法の事業等の取り組みについて、本通達の周知を含め、一層啓発するように取り組んでいきたいと思っております。

○山本委員 話を伺いましたけれども、この問題、本当に周知徹底も含めて、きちんとさせていくということが必要です。そしてさらに、ただ単に、一片の通達ということに終わらせずに、きちんと法整備をしていくことが必要ではないかというふうに、私自身も思います。
 そうした意味からも、この陳情について、ぜひ委員会として採択をされるべきということを申し上げて、私の質問を終わります。

○いなば委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、これより採決を行います。
 本件は、一括して起立により採決いたします。
 本件は、いずれも趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○いなば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一二第八四号、陳情一三第三一号、陳情一三第三二号、陳情一三第三三号及び陳情一三第三八号は、いずれも不採択と決定いたしました。

○いなば委員長 次に、一二第七五号の一、国民の食糧と地域農業を守るための緊急対策に関する陳情を議題とします。
 理事者の説明を求めます。

○江口農林水産部長 お手元の資料4、請願・陳情審査説明表六ページをごらんいただきたいと存じます。
 一二第七五号の一、国民の食糧と地域農業を守るための緊急対策に関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、千代田区、全農林労働組合東京地方本部執行委員長、野口剛敏様外十七人でございます。
 陳情の要旨でございますが、次の施策の実現を求める意見書を、関係行政庁に対し提出していただきたいということで、三点ございます。
 1、輸入の急増している農畜産物について、直ちにセーフガード--緊急輸入制限措置でございますが--を発動すること、2、むだな公共投資をやめ、農畜産物価格の保障に重点を置いた予算に切りかえること、3、WTO--世界貿易機関でございますが--農業交渉では、ミニマムアクセス米の廃止など各国の食糧、農業政策を優先した食糧主権を保障する交渉をすること、以上の要旨でございます。
 これに対します現在の状況でございますが、1につきましては、政府は、平成十三年四月二十三日、ネギ、生シイタケ及び畳表に関するセーフガード暫定措置を発動いたしました。実施期間は、平成十三年十一月八日までの二百日間でございます。そのほか、トマト、ピーマン等の四品目が緊急監視対象品目、ニンニク、ナス等の七品目が監視対象品目に設定され、常時情勢を監視しております。
 2につきましては、農林水産省は、農作物の価格、経営安定対策としまして、既に米、麦、大豆、野菜、甘味資源作物--てん菜とかサトウキビのことでございますが、牛乳乳製品、肥育牛などを対象に、市場価格が下落した場合、価格差の一定割合を補てんする事業を実施しております。
 3につきまして、農林水産省は、昨年平成十二年十二月、農業交渉に関する日本側提案書をWTOに提案するとともに、平成十三年二月及び三月、WTO農業委員会特別会合にて、日本側提案について説明を行っております。提案は、農業の多面的機能への配慮並びに食糧安全保障の確保等を求めるもので、各国の多様な農業共存を訴える内容となっております。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言はございましょうか。

○浅川委員 この陳情は、昨年十二月に出されて、輸入の急増している農産物に対して、セーフガードの発動を求めておりました。その後、政府自身が、ネギなどの三品目でセーフガードを発動したということで、こうした陳情の指摘を、実際裏づけているというふうに思います。
 ことし四月に、二〇〇〇年版の農業白書が出されましたけれども、ウルグアイ・ラウンド以後の農業合意以後、市場原理の導入の一層の進行でありますとか、あるいは日本の農業経営規模の拡大、こういう推進にもかかわらず、輸入が一層急増するという状況のもとで、農業者の農業所得率の低下がずっと連続して続いております。今のままでの農政の行き詰まりを示しているというふうに思います。
 我が国の食糧自給率というのは、カロリーベースで四〇%を切るところまで行っておりまして、人口一億二千万とすれば、七千二百万人分の食糧を外国に依存しているということになります。さらに、穀物の自給率、これは主食として欠かすことはできないわけでありますが、二五%ということで、世界百七十八カ国の中でも百三十番目、こういう状況であります。そもそも、その食糧の自給というのは、何物にも侵されない、それぞれの国の生存権、自主的な権利でありまして、WTOの交渉からも農業を外せという声は、これは我が国の農業者のみならず、世界のいろいろなところでの世論というふうになっております。
 今回のセーフガードについても、中国などが抗議しておりますけれども、食糧自給というのは、生存権という立場で、これは毅然とした対応をすることが必要でありますし、中国に対しても妥協することなく、明確に説明をして理解を得るということが求められていると思います。
 そうした問題を指摘した上で、今、政府の農業政策という点で、農家の経営を発展させる視点、これがないことが問題だというふうに思います。そのことは、農業予算の配分にあらわれております。
 特に、今よくいわれております問題となっております、政府の農業予算の中で、いわゆる公共事業費予算というのはどれくらいなのか。それから、農産物の価格保障のための予算はどれくらいなのか。東京都で同じ比較で見るとどうなっているのか、まずお伺いいたします。

○江口農林水産部長 平成十三年度の国の農業予算総額は約二兆五千五百億円であり、このうち公共事業費であります農業土木事業費は一兆七百億円、農産物の価格保障費は四千三百億円でございます。
 都におけます農業予算総額は約三十五億三千万円であり、このうち農業土木事業費は八億円、価格保障費としての野菜供給確保対策事業費は三千万円でございます。
 なお、都における価格保障は、野菜を対象としており、米及び麦にウエートを置いております国の予算とは状況が異なっているかと思います。

○浅川委員 今ご答弁をいただきましたように、国において、農業土木公共事業予算に比べて価格保障ははるかに少ない、四割程度ということであります。東京の中でも単純に比較はできない、そのとおりだと思いますけれども、やはりこうした点での視点は、私は弱いというふうに思います。
 よく問題になっております諫早湾の干拓でありますとか、農道空港とか、要らないことがわかっているダムでありますとか、農業予算といいながら、ゼネコン向けの公共事業が大半というようなことがあるというふうに思います。私は、陳情にもあるように、ここを改める必要があると思います。
 そこで、お伺いいたしますが、東京都として、価格保障対策として取り組みはされているというご答弁をいただきました。昨年、生活文化局から、取り組んできた消費者対策としての野菜の安定供給、こういうものについて廃止をされるということで、ぜひ今の産業労働局農林水産部の方でも対応していただきたいと、私自身もお願いしてきましたけれども、この農業対策として適切な対応を、この分野でも拡充を図るように求めてきたのですが、その点は、今どうなっているでしょうか。

○江口農林水産部長 都では、現在、野菜の価格保障対策としまして、都内農家で生産量の多いキャベツやコマツナなど七品目を対象としまして、市場価格が下落した場合、価格差分の一定額を補給金として生産者に交付しております。
 本年度から、キャベツにつきましては、保障対象となる出荷期間の拡充や数量の増加を図るなど、保障の充実拡大に努めたところでございます。

○浅川委員 生活文化局で消費者対策として行っていたキャベツについて、期間の拡大など拡充を図ったということでありまして、この点については評価をしたいというふうに思います。
 この請願につきましては、やはりセーフガードについて、おくればせながら政府自身も踏み切ったように、この問題は、アメリカであれ、韓国であれ、あるいはチリであれ、世界各国でたびたび発動しておりまして、自国の農業を守る措置でもあります。WTOの交渉でも、食糧自給権を強く主張すべきであり、日本の農業政策を、公共事業中心から農業経営が成り立つ価格保障施策重視へ転換することが求められていると考えます。よって、陳情は採択すべきであると思います。

○いなば委員長 ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○いなば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一二第七五号の一は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○いなば委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の組織改正による人事異動に伴い、幹部職員に異動がありましたので、中央卸売市場長から紹介があります。

○大矢中央卸売市場長 去る平成十三年四月一日付で、中央卸売市場の組織改正がございました。同日付の人事異動によりまして、幹部職員に交代がございましたので、あわせてご紹介をさせていただきます。
 管理部長の長尾至浩でございます。計画担当部長の石川俊一でございます。事業部長の内村修三でございます。
 以上でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。

○いなば委員長 紹介は終わりました。
〔理事者あいさつ〕

○いなば委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○大矢中央卸売市場長 それでは、平成十三年第二回都議会定例会に提出を予定しております東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例案及び東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例案につきましてご説明を申し上げます。
 恐縮でございますが、お手元に配布してございます資料2、条例案の概要をご参照願いたいと存じます。
 初めに、東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例案についてご説明を申し上げます。
 改正の主な点でございますが、商法等の一部を改正する法律等の施行に伴い、卸売市場法の一部が改正され、これを受け、東京都中央卸売市場条例における仲卸業者の地位の承継に関する規定を整備するものでございます。
 東京都中央卸売市場においては、同市場の仲卸業者が営業の譲り渡し、譲り受け並びに合併を行う場合には、知事の認可を受けることとなっております。このたびの商法改正により、新たに会社分割制度が導入されたことに伴いまして、東京都中央卸売市場条例に定めております仲卸業者の地位の承継につきましても、会社分割制度の適用が可能となるよう、関係規定を整備するものでございます。
 次に、東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例案につきましてご説明を申し上げます。
 改正の主な点でございますが、先ほどご説明申し上げました中央卸売市場条例の一部改正と同様の理由によりまして、東京都地方卸売市場条例に定めております開設者及び卸売業者の地位の承継につきましても、会社分割制度の適用が可能となるよう、関係規定を整備するものでございます。
 以上をもちまして、平成十三年第二回都議会定例会に提出を予定しております中央卸売市場関係の議案の内容につきまして説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。

○いなば委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○長尾管理部長 本日、ご報告申し上げますのは、東京都卸売市場整備基本方針についてでございます。
 お手元に資料3の答申本文と、資料4、答申の概要を配布してございますが、資料4の概要に基づきまして説明させていただきます。
 それでは、恐縮ですが、一ページをお開きください。Ⅰの策定経過でございますが、昨年六月、知事から審議会に、生鮮食料品等の円滑な流通を確保するために必要な卸売市場の整備の基本方針について諮問いたしました。本年四月十八日、それにつきまして審議会から答申をいただいたところでございます。
 今後は、この基本方針を受けまして、本年秋を目途に、十カ年の計画であります第七次東京都卸売市場整備計画を策定し、公表する予定でございます。
 次に、Ⅲ、基本方針の概要でございますが、第1から第4までがいわゆる総論部分、第5が市場別整備方針となっております。
 まず、総論部分でありますが、第1から第3のところでは、これまで卸売市場は生鮮食料品流通の中心的役割を担ってきたが、流通環境の変化への対応のおくれや取扱数量の減少、市場間格差の拡大等の問題に直面しており、重大な転換期を迎えている、また、グローバリゼーションや情報通信技術の進歩等、社会経済状況の変化が生鮮食料品流通にも大きな影響を与えているとし、卸売市場流通をめぐる環境の変化について詳細に分析、検討を行っております。
 そして、都の卸売市場につきましても、首都圏における生鮮食料品の集散機能を担っているが、多くの市場で取扱高が減少し、市場間格差が拡大するなど、さまざまな課題を抱えていると指摘しております。
 このような状況を踏まえまして、第4では、二十一世紀における卸売市場のあり方について述べております。
 恐縮ですが、二ページをお開きいただきたいと思います。
 これからの卸売市場は、取引規制や市場業者の許可制度、川上重視の視点といった、これまで卸売市場を支えてきました仕組みを見直し、競争原理の一層の導入や、川下からの発想など新たな視点を取り入れ、市場の活性化を進めるべきであるとしております。
 具体的には、1、流通の効率化と市場の活性化として、いわゆるソフトの分野においては、情報化と物流の効率化の推進、取引規制や市場業者の許可制度の見直し、市場業者の経営基盤の強化等が必要であるとしております。
 また、2、流通環境に対応した施設整備の推進としまして、ハードの分野では、既存施設の適切な維持管理を図るとともに、流通環境の変化に対応した施設整備を健全な財政計画に基づいて進める必要がある。また、その推進に当たっては、市場業者がみずから整備できる手法や、PFIなど多様な整備手法の導入も検討すべきであるとしております。
 今後、卸売市場において、ますます重要となる衛生対策、環境対策の必要性についても提言されております。
 三ページの第5は、市場別整備方針でございます。
 現行の第六次整備計画と比べて、大きく方針を変更すべきとした市場は次のとおりでございます。
 まず、築地市場ですが、二十一世紀の生鮮食料品流通の中核を担う市場へ再生するための抜本的整備が必要である。しかし、現在地では、情報化、物流の効率化、衛生・環境対策の強化を実現し、将来の流通構造の変化にも対応していくことは困難である。また、営業を継続しながらの再整備は、市場機能の低下を招くおそれや衛生面での不安などから、工事の困難性が高い。このため、早急に豊洲地区を候補地として移転整備に向けた検討を進めるべきである。さらに、移転するまでの間、現在地の市場の機能を維持し、流通の変化にも対応するための整備が必要であるとしております。
 次に、淀橋市場の練馬分場と杉並分場ですが、練馬分場は、老朽化した杉並分場を統合し、民間活力を導入して地方卸売市場として整備することが望ましいとしております。
 次に、多摩地域青果中央卸売市場についてですが、地方卸売市場の中にも集荷力のある市場が育っていることなどを考慮し、新たな中央卸売市場については長期的課題とし、当面整備を見送ることが適当である。地方卸売市場については、施設整備事業費補助制度などの活用によって支援を行っていく必要があるとしております。
 また、その他の市場につきましても、本文の二四ページから二六ページにかけまして、整備の基本的考え方が示されております。ごらんいただきたいと思います。
 以上、簡単ではございますが、東京都卸売市場整備基本方針の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。

○いなば委員長 次に、陳情の審査を行います。
 一三第四〇号、築地市場再整備に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○長尾管理部長 中央卸売市場が所管しております陳情について、お手元に配布してあります資料5、請願・陳情審査説明表に従いまして説明をさせていただきます。
 二ページをお開き願います。
 一三第四〇号、築地市場再整備に関する陳情でございます。陳情者は、渋谷区の土方敏之さんでございます。
 陳情の要旨は、築地市場の再整備は、豊洲ではなく、現在地で実現していただきたいというものでございまして、豊洲と築地を比較してその理由を述べております。
 これに対する都の基本的な考え方と現在の状況でございますが、現在の状況欄の1に、築地市場再整備に関する最近の動向を、2の(1)に、移転整備の必要性についての都の考え方をまとめてございます。
 また、次のページには、2の(2)といたしまして、交通アクセスなど、陳情者が豊洲移転反対の理由として掲げておられる五点について、それぞれ都の考え方を記載してございます。
 都といたしましては、築地再整備問題は、一千二百万都民の食生活にいかに貢献できる市場を実現するかの問題であり、都民が求める二十一世紀の市場のあり方をさまざまな角度から検討した結果、移転整備が最も適切であるとの結論に達したものでございます。
 よろしくご審議のほどお願いいたします。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは保留とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一三第四〇号は保留とすることに決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で中央卸売市場を終わります。

○いなば委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の組織改正による人事異動に伴い、幹部職員に異動がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○齋藤港湾局長 去る四月一日付の組織改正に伴いまして、名称変更などがありましたので、ご紹介させていただきます。
 まず、港湾経営部長の高橋和志でございます。物流企画担当部長の小宮山元二でございます。臨海開発部長の津島隆一でございます。開発調整担当部長の高野一男でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○いなば委員長 紹介は終わりました。

○いなば委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○渡辺総務部長 報告事項四件につきまして、お手元の資料1から4によりご説明申し上げます
 初めに、平成十二年度一般会計予算の繰り越しからご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成十二年度東京都一般会計予算繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。繰越明許費繰越でございます。
 次に、三ページをお開き願います。総括表でございます。
 繰越明許費繰越の基礎となる港湾局所管一般会計の平成十二年度の歳出予算現額は、左から二列目にありますように、八百五十七億八千六百七十六万円でございます。このうち、繰越明許の議決をいただいております金額は、左から三列目にございますように、二百五十六億六百万円でございます。
 当局といたしましては、平成十二年度内に円滑に事業が終了するよう努めてまいりましたが、工事施行の調整等に日時を要した事業や、平成十二年度に補正予算として議決をいただいた事業の一部などについては、平成十三年度へ繰り越して継続実施することといたしました。繰り越しいたしました金額は、最終列にありますように、百七十二億六千八百三十八万三千円でございます。
 なお、繰越財源の内訳につきましては、国庫支出金以下、記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 五ページをお開き願います。繰越明許費繰越の内訳でございます。
 1の東京港整備事業のうち、1の港湾整備事業でございますが、繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、十三億四千二百万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 六ページをお開き願います。2の東京港廃棄物処理場建設事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、四十九億八千四百四十三万五千円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。
 次に、3の海岸保全施設建設事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、十六億一千三百万円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。
 右の七ページに参りまして、2の島しょ等港湾整備事業でございます。
 このうち、1の港湾整備事業でございますが、繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、四十億一千二百八万九千円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。
 八ページをお開き願います。2の漁港整備事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、二十四億八千九百八十六万三千円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。右の九ページに説明欄の続きが記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。3の海岸保全施設整備事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、四億五千七百七十八万二千円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。
 次に、空港整備事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、四億八千八百三十万一千円でございます。繰越理由等は、説明欄に記載のとおりでございます。
 右の一一ページに参りまして、5の災害復旧事業でございます。
 繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、十八億八千九十一万三千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 以上で繰越明許費の説明を終わらせていただきます。
 次に、事故繰越でございます。
 二つめくっていただきまして、一五ページをお開き願います。1の島しょ等港湾整備事業のうち、1の漁港整備事業でございます。
 支出負担行為額は、左から二列目にありますように、七千九百二十七万五千円でございまして、このうち繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、四千七百五十七万五千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 以上で一般会計予算の繰り越しについてのご説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、臨海地域開発事業会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、平成十二年度東京都臨海地域開発事業会計予算建設改良費繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。1の埋立地造成事業でございます。これは、旧埋立事業会計からの繰り越しでございます。
 繰り越しいたしましたのは、左から二列目にあります予算計上額百七十二億二千八百万円のうち、左から四列目にありますように、十五億四千七百九十六万六千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 次に、二ページをお開き願います。2の建設事業ございます。これは、旧臨海副都心開発事業会計からの繰り越しでございます。
 繰り越しいたしましたのは、左から二列目にあります予算計上額一千五百四十三億六千三百四十万七千円のうち、左から四列目にありますように、十七億一千百十万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 以上で臨海地域開発事業会計予算の繰り越しにつきましてのご説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、港湾事業会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、平成十二年度東京都港湾事業会計予算建設改良費繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。1の港湾施設整備事業におきまして繰り越しいたしましたのは、左から二列目にあります予算計上額三十五億七千四百三十二万九千円のうち、左から四列目にありますように、六億三千七百五十七万七千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 以上で港湾事業会計予算の繰り越しにつきましてのご説明を終わらせていただきます。
 最後に、臨海地域開発事業会計にかかわる平成十三年度有明北地区地盤改良工事請負契約につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料4、平成十三年度有明北地区地盤改良工事請負契約についてをごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。本工事は、同地区内の護岸整備のため、地盤改良工事を施行するものでございます。
 契約の相手方は、鹿島・福田・新日本建設共同企業体、契約金額は二十一億一千五十万円、工期は平成十四年一月三十一日、契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 二ページ及び三ページに案内図等の図面をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、大変簡単ではございますが、報告事項四件の説明を終わらせていただきます。

○いなば委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対しまして質問等がありましたら、発言願います。

○山本委員 私からは、工事請負契約の報告について、何点か伺いたいと思います。
 この有明北地区の地盤改良工事の契約ですけれども、これは今、金額のご説明をいただいたのですが、落札率は何%になるのでしょうか、まず教えてください。

○渡辺総務部長 ご報告申し上げました有明北地区の地盤改良工事の落札率は、九八・六%となってございます。

○山本委員 そうしましたら、この十二年度の契約をした九億円以上の港湾局の関係工事の落札率、平均でどのぐらいになるのですか。

○渡辺総務部長 平成十二年度の港湾局の工事請負契約のうち、議会に付議または報告している案件となる予定価格九億円以上の契約につきましては、予定価格を事前に公表しておりますが、その落札率の平均は九八・七%でございます。

○山本委員 今伺うと九八・七%と、非常に高い率で落札がされているという印象を受けるのですね。アクションプランの中で、入札の制度の改善、特に契約額の圧縮ということが繰り返しいわれていますけれども、それと比べてみても、なかなか高い率ではないかと思うのですが、これについてどういう感想をお持ちですか。

○渡辺総務部長 工事等につきましては、その工事の手法その他等についていろんな工夫をして、工事費の圧縮に努めているところでございます。
 なお、港湾局におきまして起工いたしました各工事におきましては、財務局におきまして、ご説明した今回の契約を含めまして、希望を募り、競争を確保した上で入札をしたものでございまして、契約は、厳正、公正かつ透明に行われていると考えてございます。落札率は、あくまでも競争入札の結果であるというぐあいに理解をしてございます。

○山本委員 公正、透明だというお話がありましたけれども、例えば落札をした企業の中に、東京都の天下りであるとか、そういうことも幾つか指摘をされているという事例もあるわけですよね。同時に、九八%台という高い落札率ということも含めまして、本当にこの工事、どういうものなのかなということを私は思わざるを得ないということを述べておきたいと思います。
 あわせて、この有明北地区の埋め立ての工事が自然環境にもいろいろな影響を及ぼすということが、この間もいわれてきましたけれども、最近になってこの地域が、アサリの稚貝というのですか、それの発生する地域だということがいわれてきて、実際、潮干狩りなんかをやってアサリがとれるのは大体千葉県側だというふうに聞きますけれども、発生という点では、この十六万坪といわれている地域が、そういう役割を果たしているというような話もあります。実際に、アサリそのものの果たしている役割が、プランクトンをどんどん食べるということで、東京湾で発生する赤潮を退治するという意味でも、このアサリの役割というのは非常に大きいんだということで、この埋め立てが、そうしたことに影響を及ぼすのではないかという心配の声もあるということをご紹介しておきたいと思うんですね。
 既にこの間、議論をずっと続けてきましたけれども、この有明北の埋立工事というのは、この場所に新たに住宅用に土地をつくるということからそもそも始まったわけですけれども、議論を今まで何回も繰り返してきましたけれども、実際に、住宅を本当にここにつくるという保証というのもあいまいなまま。そして、同時に、本当にここにこれだけのお金をかけて土地を造成しなければならないのかというのは、聞けば聞くほど納得のいかないというものであります。
 そういう点でも、こうした計画、今、臨海開発全体の見直しということがいわれているわけですけれども、もう一回、こうしたものを進めていくのではなくて、一たん立ちどまって見直すべきではないかということを申し述べて、私の発言を終わります。

○藤井委員 今回、報告案件として提出されております有明北地区の埋立工事に関連して、何点か質問いたします。
 有明北地区埋立事業は、ウォーターフロントの景観を生かしながら、住宅、業務・商業やレクリエーションなどの機能がいわゆる複合した潤いとにぎわいのあるまちづくりを目指すものでありまして、極めて意義ある事業だと思っております。
 加えて、晴海通りや環状二号線、さらには新交通「ゆりかもめ」の延伸にとりまして必要不可欠な用地を確保するという役割も担っており、これによって、臨海地域と都心方面とのアクセスが飛躍的に向上するものと期待されているわけでございます。そういった事業であれば、都を挙げて事業を推進する十分な理由があると考えられるわけですけれども、港湾局においては、これだけではなくて、環境面でもさまざまな創意工夫を凝らして努力されていることに敬意を表したいと思います。
 そこでお尋ねいたしますけれども、これまで何度か答弁をいただいておりますけれども、有明北地区埋立事業において取り組まれている環境面の対策について、その内容と進ちょく状況について伺います。

○高野開発調整担当部長 有明北地区の埋立事業は、昨年の九月から現地の工事に着手し、おかげをもちまして、現在、スケジュールに沿って順調に工事を進めているところであります。
 お尋ねの環境面の対策ですが、埋め立ての位置、形状では、東側にやや大きな入り江を、西側に小さな入り江を配置しまして、その間の水路については、幅を広げることによりまして、流れを生じ、水質や底質が良好な状態になることが期待できることから、水路幅、当初計画の十五メートルを五十メートルに広げております。
 また、旧防波堤の周辺は、石垣積みの緩傾斜になっておりまして、水質が悪くなる夏場においても、ハゼを含むさまざまな水生生物が生息に適した環境となっていることから、保全することといたしております。
 護岸については、ハゼなどのえさとなるカニなどの甲殻類が生息できる機能を持った近自然型ブロック、通称カニ護岸を備えた護岸とすることとしております。さらに、干潟機能を持った緩傾斜護岸や入り江を整備することとしております。このうち、カニ護岸につきましては、平成十一年から十二年度にかけて、中央防波堤内側地区の東側の部分で実証実験を行っております。
 それからまた、潮入りにつきましては、十四号地その一、新木場の護岸の部分で、平成十三年、ことしの二月から実証実験を行っておるところでございまして、さらに十号地その一の水面では、前面水域の緩傾斜護岸に、水質浄化に寄与することも期待できますワカメにつきまして養殖用ロープを敷設して、生育状況の観測を継続しておるところでございます。

○藤井委員 今も答弁がありましたように、いろいろな意欲的な取り組みが行われておるわけですけれども、いろいろ聞きたい中で、特に今、答弁にありましたように、通称カニ護岸について、その実験結果がどうだったか、この点についてお答え願いたいと思います。

○高野開発調整担当部長 平成十一、十二年度に行いました近自然型ブロック、通称カニ護岸の実証実験の結果でございますけれども、カニの生育空間を設けた二つのブロック、これは一メートル四方で高さは四メートルぐらいあるものでございますけれども、それを水中に設置しまして、一つは半年間、もう一つは一年間設置をいたしておりまして、水生生物への効果を検証いたしました。
 その結果、カニについて申し上げますと、イソガニですとか、ケフサイソガニなどが合計で四百五十匹以上確認されております。このほかに、ヨコエビやカキやイガイなどの付着生物が確認されておりまして、近自然型ブロックは、水生生物の生育環境の創出に非常に有効であるというふうに証明されたと考えております。
 こうしたことから、今年度十三年度から、カニ護岸を順次設置していくこととしております。

○藤井委員 そのカニ護岸、いろいろ実用化のめどがついたということで、大変夢が出てきたと思いますけれども、港湾局は、有明北地区のみならず、親水性のある護岸の整備あるいは水生生物の生息に配慮した羽田沖の浅場造成など、東京港湾の中でさまざまな先進的な取り組みを行っていると思っております。
 しかし、財政難という大きな制約がありますので、その一方で、厳しい環境対策、こういったものが求められているわけで、どうしても、いろいろと積極的に何か事業をやろうとすると、いろいろ抵抗があるわけですけれども、港湾局は、そういった状況をはねのけまして事業を進めていこうという、そういった姿勢で取り組まれていることだと思っております。これも、港湾局関係の職員の皆さんの熱意のたまものであるというふうに思います。こうした前向きな姿勢を港湾局のよき伝統として、今後とも、ぜひさらに取り組んでいっていただきたい。それが都民の期待にもこたえる道であるというふうに思います。こうした有明北での環境対策の成果を、東京港の中のほかの箇所でも活用するよう、強く要望しておきたいと思います。
 こうした港湾局の環境対策の取り組みについて、高見技監が、こういったいろんな発案をされている、また、いろいろと指導されてきているというふうに聞いておりますが、そういった意味では、まことに貢献が大だと思います。
 高見技監は、昭和三十九年に都に入られまして以来、下水道局あるいは品川区に出ていた一時期を除いて、ほぼ一貫してこの港湾行政を歩んでこられたというふうに聞いておりますし、また、港湾局の技術部隊のいろいろな課長、主要な課長を経まして、離島港湾部長、港湾整備部長を歴任され、平成十年以来今日まで、港湾局の技術のトップである技監を努めてこられたわけでございます。そういった意味では、まさに港湾技術の生き字引というふうにいえるんじゃないかと思います。
 先ほどのカニ護岸の発案も技監であるというふうに聞いておりますけれども、そういった意味で、この間、長いこういった港湾行政の中で、高見技監にはいろんなご苦労があったと思いますけれども、一言では話せないと思いますけれども、何が一番思い出になったのか、お話をいただければと思います。

○高見技監 発言の場をいただきまして、まことにありがとうございます。また、過分なお言葉をいただきまして、恐縮しております。
 思い出でございますけれども、ことしで、東京港、おかげさまで満六十周年を迎えたわけでございます。東京港の特色というのは、大型のコンテナふ頭が連続してあることでございまして、海外から、使いやすい港湾だという評価を得ていると思います。
 国際的な港の比較というのは、外貿コンテナふ頭での扱い量で決まるわけでございますが、幸い、長い間の皆さんのご努力によりまして、コンテナふ頭、東京港取扱量日本一となったことが、長い間、港湾に携わった一人として、大変うれしく感じているわけでございます。
 コンテナふ頭についてでございますけれども、私、三十九年に入都したときは、コンテナふ頭という言葉がなかったんですが、昭和四十二年に、急遽、アメリカで開発されました。当時の奥村、最後は局長になったんですが、そこで決断をして、品川ふ頭に日本で初めて、四十二年、コンテナ船が着いたわけでございます。
 それ以来、港湾の物流というのはコンテナだということで、国の肝いりもありまして、昭和四十二年に京浜外貿埠頭公団ができました。そのときに、私、設計におりましたので、そこに外貿に移りまして、設計から、それが終わったら、その設計を持って工事現場に行きまして、今の大井コンテナふ頭、四号バース付近を、設計から現場まで担当いたしました。四十六年十月でございますけれども、第一船が本格的に就航したというのが非常に思い出でございます。大型の、軟弱地盤でございまして、初めてでしたので、いろいろな経験もさせていただいたわけでございます。
 時のたつのは早いもので、今では、当時、水深十二メートルの計画をしたものが、十五メートルから十六メートルの水深が要るということで、外貿ふ頭、今の埠頭公社では再整備をしている。老朽化もしてきているというところで、時の流れは早いものだというふうに感じているところでございます。
 もう一つ、港では、島しょの港の整備の思い出がございます。
 私、離島港湾部長を三年務めました。そのときに、いろいろ課題はございますけれども、やはり青ヶ島とか利島、小離島の港湾の整備が重要課題でございまして、島の港というのは、非常に波が荒くて自然条件が厳しい。したがって、どういう工法でやるかということも、学者さんを集めても、なかなか答えが出ないといったようなことがございました。私、現地に行きまして、自分で飛び込んで泳ぎまして青ヶ島の海底の状況を調べて、それで、大型鋼枠工法というのを一応考え出したということで整備をいたしました。
 去年の六月に、今まで、はしけしか貨物荷役ができなかったものが、暫定ではありますけれども、やっと貨物船が着くことができた。それを島民の方、地元の方、大変喜んでいただいたというのが、私の港に対する思い出でございます。

○藤井委員 本当にいろいろとすばらしい経験を語っていただいて、ありがとうございました。
 技監は、今沢局長、浪越局長、現在の齋藤局長、三代の局長のもとで、この港湾行政の縁の下の力持ちということで支えてこられたことに、本当に敬意を表したいと思います。
 私どもも、現場第一ということをモットーにしております。やっぱり現場に行って、現場の状況を聞いて、皆さんの要望を聞いて、そして、どういうふうに手を打てばいいのか、これが一番大事でございまして、今の技監の、青ヶ島で海に潜って、そうやって解決方法をつかんだというのは、本当に私たちも見習わなきゃいけないと思いますし、また、今後とも、そういった姿勢で取り組んでいきたいと思っているところでございます。
 そこで、最後に、長年にわたって港湾局の事業を技術面から支えてこられました、また、技術人を、ほかの後輩の人たちを引っ張ってこられた高見技監に、今後の港湾技術の進むべき方向について、ぜひとも所見をお伺いしたいと思います。

○高見技監 東京港は、物流が主体でございますが、その物流機能と調和を図りながら、先ほど先生からご提案ありましたように、豊かな港湾環境をつくっていく必要があると思います。生態系、親水性、それから、いろんな浄化機能、こういったようなものを活用した環境創造といったものが、今後一層求められると考えております。
 これまでも羽田の浅場、それから葛西の干潟、それから、先ほどの有明のカニ護岸といった取り組みをしてまいりましたが、これからも環境との共生といったことに、技術的に今後とも取り組んでいく必要があると思います。
 また、東京港の沖合というのは、非常に軟弱な地盤でございます。港湾局では、そういったところに大型の施設を建設してまいりました。やはり地盤の沈下とか、それから地震時のいろいろな揺れ方、いわゆる応力のかかり方といったようなものがございまして、港湾局の職員というのは、そういった経験、技術を学んできております。土木工学というのは経験工学でございますので、先ほど申し上げました軟弱地盤での独自の技術を、今後とも継承していってほしいと考えているわけでございます。
 もう一点ございまして、新海面処分場、これを大切に大事に使う、延命化していくということが求められると思います。
 新海面処分場は、ご案内だと思いますけれども、東京港内の二十三区の最後の処分場でございます。やはり東京というまちが生きていくためには、処分場というのは不可欠なものでございます。これが建設されるまでの間、いわゆる計画からいろんな調整、それから着工して供用開始と、ここまでに、千葉の漁業補償とか多方面にわたる調整がありまして、長い期間がかかったわけでございます。
 この間、我々の先輩の方々が大変苦労されてきたわけであります。一言でいえないほど、いろんな困難な問題があって、それを乗り越えてきたわけでございます。
 この処分場を延命化するために、我々としても、例えば深堀りですとか、しゅんせつ土を広域利用するか、それから、沈下を促進するといったようなことを考えてまいりましたけれども、さらに、延命化のために、さまざまな工夫をしていく必要があると考えております。
 以上でございます。

○藤井委員 どうもありがとうございました。
 今後、高見技監のますますのご活躍をお祈りいたしまして、私の質問を終わります。

○いなば委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、これをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後二時三十七分散会

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