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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第六号

平成十三年三月二十一日(水曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長いなば真一君
副委員長浅川 修一君
副委員長白井 常信君
理事林  知二君
理事川井しげお君
理事藤沢 志光君
山本  信君
藤井  一君
五十嵐 正君
宮崎  章君
河合秀二郎君
山崎 孝明君
川島 忠一君
西田ミヨ子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
労働経済局局長浪越 勝海君
総務部長押切 重洋君
産業政策担当部長木谷 正道君
同和対策担当部長坂爪 正二君
労政部長生井 規友君
家内労働対策担当部長友繁 佳明君
職業能力開発部長渡邉 泰弘君
商工計画部長大原 正行君
商工振興部長樋口  勉君
農林水産部長江口 直司君
参事和田 敏明君
地方労働委員会事務局局長歩田 勲夫君
次長細渕  功君

本日の会議に付した事件
 地方労働委員会事務局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出 地方労働委員会事務局所管分
 労働経済局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為産業労働局所管分
  ・第七号議案 平成十三年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
  ・第八号議案 平成十三年度東京都農業改良資金助成会計予算
  ・第九号議案 平成十三年度東京都林業改善資金助成会計予算
  ・第十号議案 平成十三年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
  付託議案の審査(質疑)
  ・第七十八号議案 東京都労働経済局関係手数料条例の一部を改正する条例案
  ・第七十九号議案 東京都立技術専門校条例の一部を改正する条例
  ・第八十号議案  東京都立食品技術センター条例の一部を改正する条例
  ・第八十一号議案 東京都輸出手形買取損失てん補条例の一部を改正する条例
  ・第八十二号議案 東京都大規模小売店舗立地審議会条例の一部を改正する条例
  ・第八十三号議案 東京都飼料検定条例の一部を改正する条例
  ・第百十号議案  平成十三年度内に締結する輸出手形買取損失てん補契約に基づいて成立するてん補対象金額の総額について

○いなば委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、地方労働委員会事務局及び労働経済局関係の予算の調査並びに労働経済局関係の付託議案の審査を行います。
 これより地方労働委員会事務局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、地方労働委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、本案に対しましてはこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、これに対しましては終了したいと思います。
 以上で地方労働委員会事務局関係を終わります。

○いなば委員長 これより労働経済局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、産業労働局所管分、第七号議案から第十号議案まで、第七十八号議案から第八十三号議案まで、並びに第百十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しております。その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○押切総務部長 去る二月十九日の当委員会におきまして、平成十三年度予算案及び条例案に関しまして要求のございました資料をお手元に配布してございますので、その概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料1の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんいただきたいと存じます。
 要求のございました項目は合計九項目でございます。順次内容をご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。小売店舗に係る区市町村における条例・要綱の制定状況でございます。
 現在、区市では小売店舗に係る条例・要綱を独自に定めているところがございます。上の(1)にありますように、条例を制定しているのは四つの区でございます。
 また、(2)にありますように、要綱を定めておりますのは十四の区及び二つの市となっております。
 二ページをお開き願います。大型店の地域別出店状況の推移でございます。
 大型店の出店状況につきまして、区市町村ごとにあらわしたものでございます。
 平成十一年度の区市町村の出店状況は、平成十二年五月三十一日に廃止されました大規模小売店舗法に基づくもので、次の三ページ表下段合計欄にありますように七十一件となっております。
 また、平成十二年六月から施行されました大規模小売店舗立地法に基づく届け出状況は、平成十三年一月三十一日現在、三ページ下段右側にありますように八件となっております。
 四ページに参りまして、農林水産業対策予算の推移でございます。
 平成四年度から平成十三年度までの農林水産業対策予算をあらわしたものでございます。
 平成十三年度の農林水産対策予算は、表下段にございますように百五十九億四千三百万円となっております。
 次に、五ページをお開き願います。4の企業倒産件数の推移でございます。
 過去五年間の負債額一千万円以上の企業倒産につきまして、区市町村別にまとめたものでございます。
 表右側下段にありますように、平成十二年の都内の企業倒産件数の合計は三千二百七件となっております。
 六ページをお開き願います。商工会・商工会議所等の経営相談等の体制でございます。
 商工会、商工会議所の会員数、経営指導員数及び相談指導実績につきましてあらわしたものでございます。平成十一年度の相談実績は、表下段合計欄にありますように、巡回指導が六万九千六百九十六件、窓口指導が七万七千二百四十五件、合計十四万六千九百四十一件となっております。
 次に、七ページをお開き願います。区市町村の商店街振興施策の状況でございます。
 表上段にあらわした商店街振興の各施策につきまして、各区市町村の取り組み状況をあらわしたものでございます。
 七ページは二十三区の状況を、次の八ページには二十六市一町の状況を示したものでございます。
 次に、九ページをお開き願います。都の商店街振興施策でございます。
 都の商店街振興施策につきまして、事業の内容と規模、決算額及び予算額につきましてあらわしたものでございます。
 平成十二年度の予算額の合計は、次の一〇ページ表右側下段にありますように十八億六千七百四十九万八千円となっております。
 一一ページに参りまして、平成十一年度都立技術専門校における求人状況と就職率でございます。
 求人受理件数、求人数、就職率を示したものでございます。就職率につきましては、表の右側の欄に示しておりますが、平成十一年度は、下の欄にございますように全体で六五%となっております。
 次に、一二ページをお開き願います。三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応でございます。
 1は、被害等の状況でございます。(1)にありますように、農林水産関係の被害金額は、昨年十二月現在で三百三十一億四千六百万円となっております。(2)は、生活文化局の調べによる観光産業への影響となっております。
 2は、労働経済局の主な対応でございますが、(1)の緊急就労対策や、次の(2)の災害復旧資金融資、(3)の農林水産関係の生活基盤等復旧工事、その他の対策を実施しております。
 以上で、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○浅川委員 労働問題、農業振興策、それから商業振興策について、三点伺います。
 初めに、青年の就労雇用対策についてですが、この間いろいろ提案をさせていただいておりますフリーターの増大など、最近の社会状況を見ても、取り組みを強化することが一層求められていると思います。青年向けにストリート相談を行いましたけれども、雇用問題についての常識と思われるようなことさえ知らずに、労働基準法違反というような状況や、一方的解雇などがあることに改めて驚いております。
 これは就職情報誌で、一番新しいものですけれども、これに特集が組まれておりまして、残業代が出ない、そんな会社はやめてオーケーという、そういう特集であります。いろんな声が出ておりますけれども、完全週休二日制のはずが隔週土曜に社長の講習会がある。自主参加といいながら、参加しないとなぜと問い詰められ、その上無給ですとか、完全週休二日制なのにほとんど土曜は出勤、サービス残業は当たり前です、こういうようなことがいろいろ書かれているわけですね。
 本来法律違反で、やっちゃいけないことが当たり前のように報道されて、そんな会社やめていいんだという、こういう状況も私は非常に問題だというふうに思います。
 これは、また一番新しい週刊誌ですけれども、これに、厚生労働省が意見広告を出しておりますね、こういう内容ですけれども。それで、労働条件を必ず明示して誠実な契約を結びましょう。ひな形まで出して、こういうことをきちんとやらなければいけないんだと。こういうことをPRしなきゃならないほど、今の状況は深刻だということで、社会問題になりつつあるのではないかというふうに思います。
 そこで、いわゆるフリーターなど、不安定雇用労働者、働く上での法律の知識あるいは制度について知らないという上に、解雇などのトラブル、こういうようなことがあった場合の相談窓口さえわからないというような状況があります。
 都としては、こうした問題にどう対応されているのか、お伺いいたします。

○生井労政部長 東京都といたしましては、労政事務所におきまして、労働者や使用者等を対象とした労働法などの各種労働セミナーを実施しているところでございます。
 特に若い人たちを対象とした労働セミナーといたしましては、大学生や短大生を対象に、働く意義、職業意識、あるいは基礎的な労働法知識等についてのセミナーを行っているところでございます。
 また、高校生には、教育庁と連携しまして、働くことの大切さ、あるいは初歩的な労働法の知識などについて、高校に出張してセミナーを行っているところでございます。
 さらに、昨年十二月に労政部のホームページを立ち上げまして、その中では、フリーターの方々も活用できるよう各種の情報提供を行っているところでございますが、代表的な相談事例、そういったもの、あるいはセミナーの広報、あるいは労働問題の相談先であります労政事務所の案内、こういったものを行っているところでございます。

○浅川委員 いろいろな取り組みをされていることはわかりますが、しかし、今紹介しましたように、社会問題となっているような状況の中で、やはりまだまだやっていただきたいことが多いんじゃないかというふうに思うんです。
 先ほどお話しましたストリート相談の中で、青年と話したときに、ああ、おれも労働者なんだよねとか、そういうことをいうんですよね。あるいは、おれ労働三権って知ってるよ、団結権に団体交渉権にストライキ権でしょうとか、知識、言葉は知っているんですよ。だけど、自分が一体どういう状況で働いていて、それが法律で守られているのかどうなのかというようなことについて、ほとんど知らないということがあるわけです。そういう青年が多いということにも驚きました。特に青年に対する取り組みというのは、これから社会を担っていただくわけで大きいと思うんですけれども、労働相談などについて、フリーター労働相談会というようなことで出張相談とか、あるいはいろんな機会に情報を提供していただくとかいうようなことをぜひ実施していただきたいと思うんが、いかがでしょうか。

○生井労政部長 労働相談員につきましては、広く労働問題全般にわたって実施しているところでございます。
 これまでも、そのときどきの相談状況に合わせまして機動的に対応するために、パートタイム労働者、あるいは派遣労働者を対象とした特別相談会を実施しております。そういった中でフリーターの方々も相談しやすいような対応を考えてまいりたいと思います。

○浅川委員 ぜひ強化していただきたいと思います。その労働相談とあわせて、若者が技術を身につけて仕事につけるように支援を強めることが重要だというふうに思います。
 都には、技術専門校というのがございますけれども、私、この間の相談の中でも意外に知られていないんじゃないかなという面がありました。ぜひ広く紹介をする、これも努力をしていただきたいと思うんですが、青年、若年層向けの職業訓練でありますけれども、訓練枠が狭まっているのではないかということを、先般も指摘しました。この間申し上げましたように、一年コースというのは、二年前に千三百七十の定数が来年度六百ということで、希望と必要性との間では相当ギャップがあるのではないかと思うんです。民間の役割分担というようなこともいわれておりますが、民間に通うことが困難な青年も当然おります。今後、青年、若年層に対する職業訓練をぜひ充実していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○渡邉職業能力開発部長 都は、これまでも、高年齢者校等一部を除くほとんどの都立技術専門校におきまして、若年求職者が受講できる訓練科目を設けまして、若年者の就職支援を行ってきたところでございます。
 ご指摘のように、戦後最悪の完全失業率を記録するなど、このところ我が国社会全体として大変厳しい雇用情勢が続いておりまして、若年の方の就職も一段と難しい状況にあります。このため、都としても、若年者を含めた求職者及び離転職者に対する公共職業訓練は、量的に訓練規模を確保するのにとどまらず、新規成長分野を含めて、東京の産業に必要な優秀な人材を送り出すために訓練内容をさらに整備するなど、質的な充実が課題であると考えております。
 これまで若年者向けの訓練としてエレクトロニクス、メカトロニクス、情報工学等々の科目を設置してまいりましたけれども、平成十三年度においてはこれらに加えてIT関連の諸科目や建築、住環境設計科などの訓練内容の見直しを行い、訓練全体の内容充実を図っていく考えでございます。

○浅川委員 ぜひこの枠を拡大していただきたいということで、これも要望しておきます。
 青年の失業問題というのは中心的には国の問題であります。ところが、来年度の国の予算でも、青年の雇用対策費というのは二百二十三億あるんですが、そのうち未就職者への職業訓練というのはわずか四千人分の十億程度なんであります。予算全体の七割は勤労体験プラザの建設という、雇用創出には今すぐつながらない、あちこち問題になっている箱物建設であります。東京から国を変えると知事はいっていますが、青年の雇用対策という点でも先進的な役割をぜひ果たしていだきたいと思います。
 我が国と同様に青年の失業問題というのを抱えるヨーロッパ諸国では、青年への投資は国の未来への投資というふうにされて、日本の政府とは予算の位置づけも規模も違います。実際に青年の失業率も下げていく、こういう成果も上がっていると聞いております。イギリスの若年失業対策、これは十八歳から二十四歳までのすべての青年失業者が、四カ月にわたり、専門のカウンセラーから一対一で就職に関するカウンセリングや助言を受けることができる、この期間に就職できなかった場合には、企業への助成金つきの就職や訓練などが選択できる。その予算は九七年から二〇〇一年までの五年間で六千億円の規模というふうに聞いております。
 私は、青年の雇用対策についても国に大いに働きかけていただくと同時に、東京都が施策展開を進める上でこうした諸外国の制度も参考になると思うんです。ぜひイギリスなどで実施をしている青年に対する職業訓練に関する金銭給付など、諸外国の制度をまず調査、研究といいますか、そういうふうなことにまず一歩足を踏み出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○渡邉職業能力開発部長 お尋ねの職業訓練に関する諸外国の制度につきましては、国の厚生労働省が定期的にその状況を調査しており、その成果は、毎年年号をつけました、例えば、「一九九九年海外労働情勢(海外労働白書)」として公表されているところでございます。
 お尋ねのイギリスを初め諸外国の職業訓練制度などにつきましては、都としても厚生労働省の資料等から承知しております。我が国の現行制度との比較につきましては、それぞれの国の教育制度、職業資格、社会保障等の職業訓練を取り巻く諸制度が大きく異なるため、単純にそれを行うことは必ずしも適当ではないと考えております。しかし、諸外国の制度に学ぶ点も少なくないことから、今後とも国と連携し、これらの諸外国の制度につきましては研究を進めてまいりたいと考えております。

○浅川委員 国は今いろんな白書で情報を提供されているといいましたけれども、実際国の方でそれを外国に学んで活用されているかというと、先ほど紹介したような状況でありますので、ぜひ東京都として積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 知事は、私たちの提起に対して、フリーター支援など、青年の雇用問題について、厳しい就職環境の中で、就業ができずにその力を十分発揮できない若者が多い状況は、本人にとっても社会にとっても大きな損失である、都として、こうした若者が希望する職業につき充実した生活が送れるように、総合的な施策を展開していくとの見解を示されております。ぜひこの立場で取り組みの強化をお願いしたい。
 次に、農業振興策について伺います。
 本来、私は、食糧問題というのは国家戦略だというふうに思うんです。例えば一九六〇年に日本の穀物需給率というのは八〇%ありました。一方、イギリスやドイツは五〇%、六〇%台でありました。ところが今は、日本では三九%、一方イギリスは一〇五%、ドイツは一〇六%というふうに、いざ何かあったときに、兵糧攻めという言葉もありますけれども、危機に対応するときに、食糧問題というのは一番国民にとってきちんと確保されるべき問題であります。都市農業といえども、こういう視点が私は必要だというふうに思います。農業基本法の中にも、新たに都市農業が位置づけられました。東京の農業というのは消費者が近いこともあり、生産高を見ても非常に頑張っている面があるというふうに思います。
 ところが、資料を先ほど出していただきましたけれども、都の農業予算というのは毎年毎年、シーリングなどでこの間減少傾向にあります。来年度の数字の上ではふえておりますけれども、三宅島の災害対策や緊急雇用対策、こういうものを除けばやはり減少といわざるを得ないというふうに思うんです。これで東京の農業を支援するには余りにも不十分ではないかと思うんです。国家戦略、国にこの位置づけがないのは私は残念だというふうに思いますけれども、東京都として国に対して大きくアピールする上でも、そういう視点から農業問題を提起するということもあるのではないかと思うんです。東京都は、東京農業振興プラン二〇〇一というのを策定されようとしておりますけれども、中間の案を拝見いたしますと、この中で農業振興の方向別施策を提示されております。この中には、具体的数値目標が設定されているものと設定されていないものとあります。ぜひ有機農産物の生産量とか学校給食の供給量とか、直売施設の設置数など、具体的な数値目標を持つべきではないかと思うんです。あわせて、これとの関連で新しい農業振興策を大きく打ち出していくべきではないかと思いますが、見解を伺います。

○江口農林水産部長 現在改定作業を行っております農業振興プランにつきましては、確保すべき農地面積などの基本的な目標値に加えまして、野菜の市場シェアなど、あるいは農薬及び化学肥料等の削減量、こうした振興施策の目標値の設定につきましても検討を進めているところでございます。今後は、新しいプランに基づき都民の期待にこたえ得る東京農業の確立に向け、積極的な農業振興策を打ち出してまいりたいと考えております。

○浅川委員 先ほど事例を挙げました有機農産物の生産量とかいうものを、ぜひ数値目標を持っていただきたいと思います。
 私は、予算ですから、見直しだとか、シーリングがかかったりする場合も当然あるんだと思います。しかし、東京の農業を地場産業として都市の環境や都民に安心して新鮮な農作物を提供する、あるいは緑、また、防災の空間、いろんな立場から新しい施策をどんどん展開して打ち出していくということが、全体として農業を振興させる、先ほどの国家戦略に見合うような予算を確保するということになると思いますし、そういう努力を強めていただきたいというふうに思います。
 例えば、農業だけではなく商業や工業との連携などということも、今後は産業労働局の中でもぜひ研究してもらいたいというふうに思うんです。
 私は、以前、立川のウドの話をさせていただきましたけれども、最近新聞報道を見ましたら、ウドを使ったワインとかしょうちゅうを商品化するというようなことも目にいたしました。産直の国産大豆を豆腐店が使って商店街の活性化に役立っているというような話も聞きました。
 そこで、これまで都市農業についてはブランド推進化事業だとか有機農業など振興を図ってこられたと思うんですけれども、その評価ですね。それから、現在進めている活力事業、これを今後どのように展開されていくのか、お伺いいたします。

○江口農林水産部長 お話の都市農業ブランド化推進事業の実施によりまして、直売施設の建設や地域産物のPR等が進みまして、地場流通や地域ブランドづくりの向上が図られました。また、有機農業推進事業につきましては、栽培技術の定着と多様な流通ルートを持つモデル団地ができ、有機農業の普及拡大の拠点となっているなど、これらの施策の成果が上げられております。ブランド化推進事業を組みかえて、現在、都市農業振興の中心施策として実施しております活力ある農業経営育成事業につきましては、多様化する都民ニーズをビジネスチャンスとしてとらえ、新たな農業への意欲的なチャレンジを今後とも支援してまいりたいというふうに考えております。

○浅川委員 都市農業の振興については、私は、いろんな角度から取り組む必要があると思います。その点で、都内の貴重な農地についてその保全と確保というのは、一層重要になっていると思います。ただ、労働力不足ですとか後継者難ですとか十分に活用されていない農地もあります。最近は、物納などといいまして、大蔵省に納めて、そこが荒れ地になっているというような状況も実際にあります。農業支援ボランティアなどという制度も始まっておりますけれども、私は、ここでせっかく子どもたちにいろんな体験をさせるというような意味でも、ある農地を、今生かされていないところを大いに生かしていくという意味で、市民農園だとか農業体験、子どもたちの教育の場などに積極的に活用する、そういう方向にも都として大いに力を入れていただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○江口農林水産部長 農業者の高齢化などによりまして、効率的な利用が懸念される農地が存在する一方で、都民の農業体験への関心や、あるいは子どもたちに対する農業学習への必要性などが高まっております。このため、東京都では質の高い体験農園のための運営マニュアルなどを作成するとともに、今後は農業団体などと連携し、農地の有効活用と保全を図ってまいりたいというふうに考えております。

○浅川委員 ぜひ力を入れていただきたいと思います。
 農業問題の最後に、つい最近ご連絡といいますか、いただきまして、新聞やテレビでも報道されましたけれども、三宅島の避難されている皆さんに対しまして、八王子の中央高速のそばの場所を提供して農業を実際にやっていただこうというようなことでの報道がありました。大変ご努力されて結構なことだと、その点は大いに評価をしたいと思います。
 ただ、実際に三宅島にどういう農産物がつくれるのかとかいうようなことでの、もちろん調査だとかそれなりの研究はされていると思うんですけれども、一体、具体的にどういうことを展開されようとしているのか。それから、あそこは不便な場所なんですね。八王子の白井先生は一番ご存じだと思うんですけれども、非常に不便な場所で、じゃどうやって通っていくのか。大体畑をやるのは普通は朝早いんですよね。これから五時とか六時とか、そういうふうになるんですよね。そういう点では、これからどういうふうにされようとしているのか、交通の確保というんですか、そんなようなことについては心配はないのかどうなのか、バス路線を回してもらうとか、あるいは、どういうことが適当なのかちょっとすぐにわかりませんけれども、そういうことについてもお考えがあれば、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○江口農林水産部長 三宅島げんき農場という仮称をつけて取り組むことにしておりますが、この農場におきましては、三宅の皆さんが帰島された場合に直ちに農業が再開できるようにということで、三宅島特産のアカメイモとかアシタバの種苗の確保、こうしたことを主な目的に展開してまいりたいと思っています。
 今申し上げましたように、作目としましてはアカメイモとかアシタバ、あるいはサツマイモを中心に、また新たなものにも取り組むチャンスということで、そうしたものに取り組んでまいりたいと思います。
 実施に当たりましては、私ども農業試験場あるいは農業改良普及所も指導に当たりながら、これらのスムーズな展開をしてまいりたいと思っております。
 また、交通の便のお尋ねでございますが、八王子バイパスにも路線バスが通っておりますが、そのほかに、現在三宅村と調整を行っておりますが、マイクロバスの運行等につきましてもこれから検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

○浅川委員 ぜひマイクロバスの検討を進めていただきたいと思います。
 最後に、商業振興策について伺います。
 私ども、各自治体に都の商業振興策などについてのアンケート調査を行いまして、四十の自治体から回答があったんですが、都の既存の事業で改善すべき点はどんなことを感じていらっしゃいますかという質問をしたときに、こういう答えが返ってきたんです。それぞれの自治体の実態を反映した独自の事業に補助をしてもらいたいとか、あるいは、商店街のテナントミックスに支援をしてもらいたい。あるいは、空き店舗対策は事業主体活用方法、それから規制の改善などあったんですけれども、その中でも一番多かったのは事務処理補助金交付の簡素化、迅速化で、十の自治体から要望がありました。一般質問でもお尋ねしましたが、もう少し突っ込んで具体的にお聞きをしたいと思うんですが、商店街対策についての事務処理の簡素化についてはまずどのように取り組んでこられたのか、お伺いいたします。

○樋口商工振興部長 商店街振興対策につきます事務処理のこれまでの簡素化の取り組みについてのご質問でございますが、商店街対策におきましては、都の各種事業は区市町村を通じまして商店街を支援しているものでございまして、都といたしましては、これまでも区市町村との役割分担を行った上で緊密に連携を図りながら進めてきているところでございます。そのような中で、手続等の簡素化という観点につきましては、できるだけ必要な部分に限定すべくその改善に努めてきているところでございます。
 最近の例といたしまして、例えば平成十年度におきましては、私どもの体制を二名増員いたしまして、また、地域別担当制というものを導入いたしまして、事務の効率化それからサービスの迅速化等に努めているところでございます。また、平成十二年度におきましては、申請につきます各種制度の申請様式を統一化いたしまして、簡素化に努めてきているところでございます。

○浅川委員 いろいろな意見があって、東京都としても取り組んでこられたというのはわかりました。しかし、そういうことが、例えば様式の統一にしてもつい最近のことであったということについても、それまでいろんな手続上について不便を感じているということは一方にあったんだと思うんです。簡素化に取り組んでこられたということはわかりますけれども、それでも何枚も書類を出さなければならないとか、また、市区町村が窓口なので、その自治体に、区なり市なりに書類を提出する、当然市や区では間違いがあってはいけないので、そこで基本的なチェックはすると。都に書類を提出すると都でも当然チェックがなされるということで、商店街としてもう少し簡素化できないのかという声があるのも、私は当然だというふうに思うんです。今のご答弁の範囲の中で市区町村の事務処理簡素化に十分こたえられているのかなということも思います。私は、いろいろ聞く中で、制度そのものを市区町村におろして基本的なことは任せるという方が合理的かなというふうに思います。
 そこでお伺いいたしますけれども、都が進めておられる二十一世紀商店街づくり振興プラン中間のまとめというのがありますが、その中では、都と市区町村の役割分担を明確にし、市区町村において、地域特性を生かした独自施策を展開することに対して都が支援する方向へ転換をしていく、こういうふうにされているわけです。これは、今後の事業展開というものが事務手続の簡素化や迅速化に効果的に働いていくと思うんですけれども、また、そういうふうにしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○樋口商工振興部長 二十一世紀商店街づくり振興プランの中間取りまとめに関します内容につきましては、先生ただいまご指摘のあったとおりでございます。
 都といたしましては、これまでも、先ほど申し述べましたように、区市町村との役割分担を明確にし、連携しつつ、できるだけ簡素化に努めてきたところでございますけれども、この振興プランの最終取りまとめを踏まえつつ、引き続き商店街におきます事務手続の簡素化、あるいは迅速化といったことにも資するように努めてまいる所存でございます。

○浅川委員 ぜひよろしくお願いします。
 そこで一番心配をするのは、いわゆる包括化の方向へ進んでいくわけで、そうなりますと、今度はシーリングがかかりやすくなるんですね。個別の施策ということで展開をしていると、それはそれなりにきちんきちんとということがあるんですが、今度はシーリングがかかりやすくなる、そこで全体として予算の枠を確保していただく、そのことを包括化で、事務の簡素化や、市区町村や商店街が使いやすくなる、そこに応じた対応ができるということとあわせて、ぜひその点はご努力を願いたいというふうに思います。
 自治体アンケートを行った中で大型店の進出の影響を伺ったんですが、近隣商店街の経済的な影響や交通渋滞、騒音の発生、ごみ問題、近隣住民とのトラブル、また集客の核という反面、地域商店街の影響などが挙げられておりました。この大型店につきましては大店法から立地法へと変わりましたけれども、先日、立地法にかかわる都の意見というのが初めて出されました。これは私のすぐ近所の昭島市のジャスコ昭島店の出店に伴うものでありますけれども、都が意見を出した経過とその内容についてお伺いいたします。

○樋口商工振興部長 ジャスコ昭島店に関します都の改善意見につきましてのご質問でございますが、ジャスコ昭島店につきましては、都といたしまして、二月二十日でございますが、設置者に対しまして意見を通知いたしました。
 この通知した意見でございますけれども、先生ご指摘の大店立地法及び同法第四条に基づいて定められております指針の趣旨を踏まえまして、出店内容が出店地域周辺の生活環境の補助を図るために適正なものとなるように、大店立地法に基づき必要な改善点について具体的な意見として設置者に申し述べたものでございます。その際設置者に対しまして、都の意見の考え方あるいは内容につきましては十分説明をいたしまして、適切な改善を図るよう強く求めているところでございます。

○浅川委員 その都の意見の、何をどう改善をしようと述べたのか、簡単にご説明願います。

○樋口商工振興部長 都の意見の内容でございますけれども、大きく分けまして四点ほどございます。
 まず一つは、駐車場の必要台数の確保というところでございます。これにつきまして適切な駐車台数の確保を求めること、こういった意見を出しております。
 また、二番目といたしましては、この出店者が設けようとしております駐車場の出入り口でございますが、交差点との位置関係、あるいは周辺道路との交通状況、渋滞、この辺を勘案いたしまして、適切な入庫待ちなどによりまして通行車両を阻害しないような形での措置をとるよう意見として申し述べております。
 三番目といたしましては、お店に来られる方の経路設定でございますが、これが登下校ルート、学校ルートと重なるところがございますので、そういったところに影響が生じないよう求めております。
 四番目といたしましては、周辺に対する騒音でございますけれども、この計測につきまして、周辺の生活環境に影響を及ぼすことが予想される場合には、防音壁等適正な措置を講ずるよう求めております。おおむね以上の四点を都の意見として申し述べておるところでございます。

○浅川委員 まだちょっと具体的でないので、一点だけ駐車場について具体的にご答弁いただきたいんですが、立地法の指針では何台必要ということになって、ジャスコ側は何台設置すると届けられたんでしょうか。

○樋口商工振興部長 出店者側からの届け出につきましては九百九十八台となっております。指針に基づきまして計算いたしますと二千二百七十一台となっております。

○浅川委員 この問題は、今後どのような手続で進んでいくんでしょうか。

○樋口商工振興部長 今後届け出者は、都が出しました意見に対しまして、既に出しております届け出を、これを変更する旨あるいは変更しない旨を都に通知を行うことになります。届け出を変更する旨の届け出あるいは変更しない旨の通知の内容が、先ほどご説明いたしました都の意見を適正に反映しておらず、出店地域周辺の生活環境に著しい悪影響を及ぼす事態、このような事態を回避することが困難であると都が認めます場合には、都は届け出者に対しまして必要な措置をとるべきことを勧告するということができるようになっております。

○浅川委員 本来、立地法に変わっているわけでありますから、出店の計画があるときには立地法に沿って出店計画を出すべきなんですけれども、先ほど駐車場の件を見ましてもほかの問題を見ましても、立地法からはるかに外れているというようなことで出店をしようとしている。これは第一号のケースで、東京都が勧告を出して意見を述べた、これがそのまま変更しないで出してくる場合もあるけれども、変更に応じる場合もあるということであります。勧告をということをいわれましたけれども、勧告には強制力はあるんでしょうか、従わなくても強引に出すということ、そういうことが可能ということになるんでしょうか。

○樋口商工振興部長 勧告を都が行いまして、これにつきまして出店者側がその勧告内容に従わない場合、都といたしましてはその旨を公表するということが最終的な措置になろうかと思っております。

○浅川委員 勧告に従わなかったら公表するんだということでは、このままいくようなことになりかねないということで、第一号のケースですから、これが前例となってほかに広がってしまうということでは--私は厳正な対応をしていただきたいと思うんです。今回ジャスコが進出しようとしている道路を挟んで隣は大きな団地で、先ほどお話ありましたけれども、その団地の中の通学路をジャスコに出入りする車両の経路にしようというようなことでありますとか、ジャスコの出ようというところは、たまたまさくら銀行の運動地でありましたけれども、その周辺は住宅でありますとか、狭い道路ばっかりなわけです。しかも、ジャスコの隣の道路というのは通常でも土日などは非常に混雑するということで、そこに入るのにジャスコは右折をして、だから対向車を遮って入るようなことも今回出されているという点では、私はジャスコが出してきた案というのは到底認められないというふうに思うんです。
 今後改善されない場合は勧告、公表するということですけれども、今回は、先ほどいいましたように、立地法に基づいての第一号のケースという点では厳正な対応が望まれるというふうに思うんです。問題があるときは公表することになっているというんですけれども、この公表を相当厳しくするという姿勢を示すことが必要だと思うんです。東京都がこうした是正勧告をしたけれども、仮に強行するような場合は、それに従わなかったということで、ジャスコというのはこういうお店なんだと、テレビのCMで東京都の勧告に従わなかった店ですと、こういう姿勢を示すということが必要なんです。あるいは新聞広告に折り込んで、ジャスコはこういう計画を出して、都はこう勧告したけれども、もし出てこようというんなら、従わなかったということで新聞広告に、そうすれば考えていただけると私自身は思うんですけれども、そういう厳しい対応の公表というのはいかがでしょうか。

○樋口商工振興部長 ただいまのご指摘でございますけれども、私ども、できればそういう事態に至らないように議論を深めてまいりたいと思っておりますが、ただ、大店法の精神と申しますのは、最終的にそういった、いうことを聞かない出店者につきましては公表という形で、地域住民あるいは住民の手にその判断をゆだねるというのが法の趣旨でございます。
 したがいまして、どういった形で公表するかということはまたその事態に立ち至ってみないとわかりませんけれども、ただ、そういった都の勧告なり何なりに従わない出店者に対して地域住民がそれをどう考えるかということを、地域住民に評価をゆだねるという趣旨でございます。

○浅川委員 私が提案したのは、わかるように広く知らせてもらいたいということなんです。これからは環境にしろあるいは周りの商店街に与える影響にしろ、立地法ということになってこう変わってきたわけですから、大事なのは、これが第一号なんです、ここに対する対応でほかのところに与える影響というのは非常に大きいと思いますので、ぜひ広く知らせるということについてもう一度ご答弁をお願いします。

○樋口商工振興部長 公表というのは、文字どおり広く知らしめるところでございます。

○浅川委員 もう一点、駐車場の問題について伺いたいと思うんです。届け出では九百九十八台の駐車場を設けるとしております。これだけでも大変な数なんです。だけれども、店の規模が余りにもでか過ぎるものだから、立地法の基準では二千二百七十一台必要ですよと。ただ問題は、じゃ本当にここへ二千二百七十一台つくって全部呼び込んでしまうということになって、それが立地法の精神で、周辺に環境負荷を与えないということに合致するのかというと、ここにつくらせるということはまたそれはそれで大変な問題で、かえって交通渋滞を激しくしたり、路地に入り込んだりと、路地につながったら住宅から出られないとかいうことになりかねないような状況だと思うんです。二千二百七十一台、じゃどこへつくらせるかということも、ぜひいろんな中でジャスコ側に提案していただきたいというふうに思うんです。
 例えば、少し離れたところへ駐車場をつくらせて、そこからバスで運行させるとか、あるいは駅へシャトル便みたいなことでやらせて、その駐車場の確保に充てるとか、そういうふうにしないと、ここにだけ一極集中させるというのは--実はすぐ隣のところにも、「エスパ」といいまして広い駐車場のところで、土日なんかは相当混雑するというところがあるんですよね。そのすぐ目と鼻の先に、またここへ駐車場ができると。しかも、幹線道路で、通常でも、毎日とはいいませんけれども、結構混雑する道路なわけですよね。そういうことでいいますと、私は駐車場を整備するに当たって、先ほどいいましたように、店舗から離れたところ、あるいはシャトル便というようなことでの指導といいますか、提案といいますか、ぜひしていただきたいと思いますが、この点についていかがでしょうか。

○樋口商工振興部長 都といたしましては、先ほど申し述べましたように、出店地域周辺の生活環境の保持のために必要な改善点につきまして、出店者側に意見を出したところでございます。現在、出店者側がその意見を踏まえまして、変更の届け出を、提出してこない場合もありますけれども、提出してくる可能性がございます。私ども、それを待っているところでございます。
 したがいまして、現段階でどのような形での変更届け出がなされるかにつきましては、私ども存じ上げておりませんので、その変更の届け出が出てきた時点におきまして、審議会の審議、それから警視庁あるいは環境局といったような関係部局との連携を図りながら、その内容の適否について検討をしていくこととなると思っております。

○浅川委員 意見だけ申し上げますが、立地法というのは、周辺の環境に、住民の皆さんも含めまして負荷を与えないということでやるのが精神なわけでありまして、それが駐車場設置というのは、当然指針ではありますけれども、そこへ、周りが広々としたところで駐車場は設置しても大丈夫だと、周辺環境がそういう状況であれば結構ですけれども、狭い道路で住宅地もあるという中で、そこに一極集中させることがいいのかというのは非常に疑問です。
 ですから、新たな提案がされたときには、そういうことも踏まえて、駐車場は少し離れたところで何とか対応できないかというようなこともぜひ提案をしていただきたいとお願いして、質問を終わります。

○林委員 パートタイムの労働について幾つか伺わせていただきます。
 景気がこれほど悪くなって、また失業率も依然と高い水準を保っているわけですから、雇用情勢がすごく悪いわけですね。また、企業の方ではリストラだとか新規、新入社員を余り採用しないというような傾向を耳にするわけですけれども、その反面、今までの仕事を継続していくためにはパートタイマーがふえているような状況にあろうかと思います。そのパートタイマーは全雇用者の二割、二〇%近くを占めるというようなことも耳にしておりますけれども、そういうパートタイマーの人からいろいろな形で労働相談が来るだろうと思いますが、量的な、数字的な面でどのような傾向があるか、まずお聞きします。

○生井労政部長 労政事務所に寄せられたパートタイム関連の労働相談でございますが、平成十年度が三千七百六十一件で、前年度に比べまして九・八%増加となってございます。また、平成十一年度は四千四十三件で、前年度に比べて七・五%の増となっております。平成十二年度については、十三年一月末現在でございますけれども三千二百五十五件と、前年同期に比べまして四・〇%の増というふうになってございます。

○林委員 数字的にはふえてきているような傾向にあることはわかると思うんですけれども、よく耳にするのは、正社員の人と全く同じ仕事をさせられているのに、給料の面だとか待遇、処遇の面で私たちの方が悪いんだという話を聞きます。そういう労働相談の中で、今は数字的な面を伺わせていただいたんですが、内容的な特色があろうかと思いますが、その辺はいかがですか。

○生井労政部長 平成十一年度の実績から見ますと、パートタイム労働に関する労働相談の内容でございますが、相談の約七割強が労働条件に関するものとなっております。相談項目で申しますと、解雇、これが一三・三%と最も多くなってございます。次いで賃金不払い、これが一一・六%、労働契約に関することが九・七%、こういうような状況になってございます。労働相談全体の状況と比べますと、労働契約や休日、休暇、あるいは雇用保険、健康保険、こういった問題での相談の割合が高くなってございます。
 なお、労働相談全体では女性からの相談は約四割、四一・五%でございますが、パートタイム労働に関しましては女性がそのうち七割を占めてございます。

○林委員 いろいろな内容的な部分で特徴があるんだろうと思うんですが、これから少子高齢社会が進展していく中で、パートタイムで安心して働けるという状況をつくっていくのは、大変重要なことじゃないかなというふうに思うんです。連合の方でそういう方向を支援していこうというような方針を打ち出しているわけですけれども、そういう課題に対して、東京都としてはこれからどういうふうな対応をしていこうと考えていらっしゃるのか。

○生井労政部長 東京都といたしましては、これまでもパートタイム労働者の雇用管理改善に向けまして、十一月をパート月間というふうに定めまして、パート教育相談会あるいは啓発資料の発行を集中的に実施してございます。また、各労政事務所に配置しているパートアドバイザーによります企業巡回、これは通年でやってございますけれども、これを通じていわゆるパート労働法ですとか、その指針の普及啓発に努めてきているところでございます。

○林委員 先ほど話した、同じ仕事をしていても待遇が違うとか、そういう状況を、これ以上格差を広げるようなことがあってはならないと思うんですけれども、こうした雇用管理について昨年の四月ですか、国では、パートタイム労働にかかわる雇用管理研究会というところから報告書が出されて、パートタイム労働者の雇用の安定に向けて、あるいは労働条件をどんどんいい方に改善していこうという助言指導の報告書が出ているわけです。そしてまた一方では、企業の意欲を高めることで適正な就業が徹底されるような取り組みを行うべきだというふうにいっていますし、私どももそういう方向で努力をしたいと思っておりますけれども、都としてはその点はいかがでしょうか。

○生井労政部長 都としましては、正社員と同じ仕事を任されているパートタイム労働者につきましては、正規社員と均衡のとれた処遇が行われるよう、先ほど申し上げましたけれども、施策を通じて一層きめ細かな啓発あるいは助言に努めてまいりたいと思います。また、現在実施しております男女労働者に優しい企業表彰制度というのがございますけれども、この中でも、パートタイム労働指針に示された基準を上回る雇用管理を行っている企業も対象にするよう、事業主の意欲を高めるような取り組みにつきまして検討を進めてまいりたい、効果的な普及啓発に努めていきたいというふうに考えております。

○林委員 ぜひ、そうした方向でこれからも努力をしていただきたいというふうに思います。
 先ほど浅川副委員長の方からもちょっと出ましたけれども、三宅のげんき農場ということについて、きのうかおととい私どもの方にも速達でいただきまして、見た途端、ああ、すばらしい施策だなというふうに思ったんです。三宅の皆さんの就業状況について伺いたいんですが、就業状況と、その中で雇用保険の対象になっている方もいらっしゃるかと思いますが、その辺も含めて。

○生井労政部長 三宅村が十二月の中旬に実施したアンケートによりますと、有効回答者が千二百五十九人でございましたけれども、このうち、仕事についている人が三百五十五名、二八・二%ございました。仕事についていない九百四人のうち、仕事をしたいけれども仕事につけない人というのが二百七十七名、二二%ございました。
 この方々を年齢別に見ますと、六十歳以下の人では男性の過半数が仕事についているというふうな状況になってございますが、男女ともある程度就業が進んでいるということでございますけれども、六十歳を上回る人では、求人の年齢要件、自己の健康あるいは通勤等の問題がございまして、そういったものを背景としまして、仕事につきたいがつけないという人の割合が多くなっております。それから、雇用保険の受給状況でございますけれども、東京労働局によりますと、東京都内に避難してきた三宅村の方々で雇用保険受給資格決定がなされた方は、百八十九人というふうになってございます。これまで支給期間が満了してしまった方もいらっしゃいますけれども、三月十六日現在で受給している方は、百二十四人という状況になってございます。

○林委員 十二月中旬の時点で、今三宅村の調査だというふうに伺っておりますが、全島避難になってからもう半年がたつわけですよね。雇用保険も半年たつと相当の人がその対象外になるんじゃないかなと思いますし、また、都の方でいろいろ就労あっせんをして、ガソリンスタンドだとかあるいは公園の清掃だとか剪定作業をあっせんしているわけですけれども、その本人の気持ちを考えますと、あれだけすばらしい自然の中でずうっと生活し仕事をしてきたわけですから、メンタルな部分での限界みたいなものがあるんじゃないかなというふうに思うんですよ。
 今回の、農場を開いて、向こうの特産品だとかほかの農産物にもチャレンジしようということでありますが、それはそれでいいんですけれども、募集して集めるわけですよね。うまく当たった人はすごくいいだろうと思いますし、三宅の人たちが来るわけですからいろんな情報交換の場にもなりますし、ストレスを解消するような意味合いでもすごくいいことで、このこと自体どうのということじゃないんですが、ある時期に、その精神的な部分もケアできるような--一人一人の希望を当たるとか、あるいはちょっと話を聞きましたら、八丈島の方に数十人、新規店舗だとか頼って避難している方もいらっしゃると思うんですが、そういう人たちと、都心、今北区だとか練馬もかなりいますけれども、そういうところで避難して生活している人と精神的な部分を比べると、相当違うんじゃないかなというふうに感じているんです。
 ですから、ある時期にそうしたものも含めた調査をしていただきたいなというふうに思いますし、これは実現可能かどうかわかりませんけれども、大きな大島だとか八丈島だとかある程度仮設住宅を建てて、そしてまた今回の農地みたいなものが提供できるような可能性があるならば、そういう方向も、伊豆諸島の方で生活するのと東京で--好きで東京に出てくるんだったら構わないんですけれども、そうでない形で突如として来たわけですから、その辺のメンタルのケアといいますか、精神的な部分での配慮をぜひしていただきたいと思いますので、何かコメントがあればお願いしたいと思いますけれども、なければいいです。

○江口農林水産部長 このたびの八王子での農場につきましては、幸い住宅供給公社という大変よき理解者を得たために、こうした規模で実施できるということで、私どもも大変幸せと思っております。三宅を避難された方がいろいろな形でいろいろな場所で就労できることは大変結構なことだと思いますし、また、島を離れた方、できれば離島での生活を望んでおりますので、また何か機会を設けましてそれぞれ伊豆諸島の皆さん方とご相談しながら、そうした機会ができればつくってまいりたいなと、そういうふうに考えているところでございます。

○生井労政部長 現在三宅村では、三月末にまとめる予定で、島民の方々にアンケート調査をやってございます。その中では、生活状況ですとかあるいは行政に対するニーズ、こういった項目が入ってございます。これらがまとまりましたら、私ども、また次なる手段を考えてまいりたいというふうに思っております。

○山本委員 まず最初に、商工指導所の問題について伺いたいと思います。
 商工指導所は、この予算によりましても、その他組織改正によっても来年度からは廃止になる、こういうことになっているわけであります。この商工指導所廃止の後、今現在商工指導所が行ってきた事業はどのように引き継がれるのか、まず最初に教えていただきたい。

○大原商工計画部長 商工指導所は昭和二十三年に開設されまして、中小企業の振興を図るために診断、相談、調査研究等の事業を行ってまいりました。昨年五月でございますが、中小企業指導法が中小企業支援法というふうに改正されまして、専門家派遣事業等の特定支援事業は、民間事業者の活用を図る観点から各都道府県の振興公社等を活用いたしまして、中小企業の多様なニーズにこたえていくということになっております。この法改正などを踏まえまして、商工指導所を含む商工行政全体の再編整備と機能の充実強化を図ることとしたところでございます。
 具体的に今回の組織改正によりまして、平成十三年四月から商工指導所の機能につきましては、まず一点目として、産業政策を企画立案するための各種実態調査及び分析を行う調査研究などの機能につきましては、新設の産業政策部の調査研究部門に位置づけ、二点目といたしまして、中小企業等が共同して経営体質の強化等に取り組む事業に対して行います高度化診断事業ですとか、地域産業の振興の方向について具体的活性化策を策定するなどの機能は産業政策部の経営支援部門に位置づけ、さらに三点目といたしまして、中小企業支援法などに基づきます経営研修、中小企業診断事業、経営相談等の事業及びTOKYO起業塾、マーケティング道場等の中小企業を支援する機能につきましては、財団法人東京都中小企業振興公社に移管いたしまして、それぞれ円滑な事業推進を図ることとされております。

○山本委員 今、それぞれ機能は引き継がれるものだというふうにご答弁いただいたのですけれども、現在、中小企業に対して診断、相談という形での活動が行われておりまして、その中には、経営指導員という資格を持った人たちによる属人的な形での相談業務というのも行われているわけですね。
 この属人的な形で今系統的に続いている相談活動については、どういうふうに継承されますか。

○大原商工計画部長 相談ですとか診断についての継続性についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、今までも継続性に十分配慮して対応してきたところでございます。
 相談につきましては、人事異動等によりまして担当者が交代するというようなことがございましても、引き継ぎ等を的確に行いまして、相談の継続性が損なわれないように対応してまいりました。これからもそういう対応をしたいというふうに思っております。
 それから診断につきましては、年度内に完了をさせるということでございますので、ご心配の継続性については問題は生じないかというふうに考えております。

○山本委員 今、人事異動があっても円滑にいくようにしていたというふうにおっしゃるんですけれども、今度、一遍にこれは変わるわけですね。そうすると、特に、診断、相談を受けていたその職員の方がいなくなるというふうになった場合に、じゃどこへ持っていったらいいんだろうかということもあると思うんですよ。実際に相談を今現在継続しているものについては、引き継ぎというのが確実に行えるという保証があるんですか。

○大原商工計画部長 保証というよりも、そのようにきちんと引き継ぎをしなければならないというふうに考えております。

○山本委員 それはきちんとやっていただきたいと思います。
 それから、診断の問題なんですが、一たん診断したものを、後で事後診断という形でもう一回対応していますね、これはどうなりますか。今年度中にまず診断を終わってしまう、しかし、その後、事後診断というのがあるはずなんですが、そのスパンについてはどうしますか。

○大原商工計画部長 ご質問の事後診断につきましては、現在はもう廃止されておりますので、ご心配のような点はないかと思います。

○山本委員 今、相談、診断について伺ったんですけれども、この相談、診断と同時に、研究機能というのがこの商工指導所の中で非常に大きな役割を持っていたと思うんです。特に、相談、診断だけじゃなくて、調査研究を一緒にやっていますから、そういう点では、相談されたことをフィードバックして研究もする、研究の成果に基づいて相談活動ももっと豊かになるということが行われてきたと思うんです。
 今のお話ですと、調査研究に関する機能というのは、新設の産業政策の調査部門の方へ移すから大丈夫だというふうにいわれたと思うんですが、これは、丸ごと調査研究に関する仕事がそちらに移ると理解をしてよろしいですか。

○大原商工計画部長 調査研究については、ご指摘のとおりでございます。

○山本委員 そうしますと、商工指導所が一生懸命、研究、紀要、「商工指導」という雑誌を出しているんですけれども、これは非常にいろいろな調査研究が行われていて、こんな研究もあるのかなあと。小売業種集積効果でありますとか、それからSOHOの現状とネットワーク化でありますとか、毎回五人ぐらいの研究員の方がここへ文章を書いているわけですよね。こうした研究、紀要の発行というのは維持されますか。

○大原商工計画部長 先ほど申し上げましたように、繰り返しが若干ありますが、産業政策を企画立案するための各種の調査、分析を行う機能につきましては、産業政策部の調査研究部門に続けられております。
 また、高度化診断事業ですとか、あるいは地域産業の振興の方向についての具体的活性化策の策定機能につきましては、同じく産業政策部の経営支援部門が実施することとなっております。
 こういった点から、現在、商工指導所で発行しておりますご指摘の本といいましょうか、そのようなものにつきましては、産業政策部の調査研究部門や、あるいは経営支援部門の新たな機能を踏まえまして、その内容等について検討をしてまいりたいというふうに考えております。

○山本委員 これは調査部門がつくっているという認識なんじゃないかと思うんですね。実は私もそうなんだろうと思っていたんですよ。
 それで、実は、ここに執筆をしていらっしゃる方がどういう肩書きなんだろうかというので、職員名簿で全部当たり直してみたんですよ。そうすると、調査部の方だけじゃないんですよね。これは実際に見ると、調査部の方も書いていますけれども、経営相談部の方も書いていらっしゃる、商業部の方、工業部の方、多摩支所の方も、皆さん、それぞれが受けた相談に基づいて、それを深めてこういう形で研究論文にまとめていらっしゃるわけですよ。ここにやはりこの商工指導所の持っている研究と相談活動との融合という、すぐれた側面があると思うんですよ。
 ところが、いい方は悪いけれども、今度これを切り放すわけですよね。そうするとその結果は、調査部のところで調査をして、その結果が何らかの出版物なりになって残りますということだと、結局、無味乾燥な統計数字のそういうものが調査資料として残るだけでは、やはり蓄積にならないんじゃないかというふうに思うんですよ。この辺はいかがですか。

○大原商工計画部長 先ほどもお答えいたしましたように、そういった観点も含めて、内容等について検討をしてまいりたいというふうに考えております。

○山本委員 そういった観点も含めてということですので、調査研究機能についてはきちんと、これは大事なものだという立場で対応をしていただきたいというふうに思います。
 あわせて、何か今までの調査研究というものが政策の中に反映をしづらかったからというようなニュアンスもあるみたいなんですけれども、かなりいろいろな調査がされている、ところがそれがなかなか政策に反映されてこないという、これはあり方が問題だったと思うんです。実は、私、この間の一般質問の際にフランチャイズの問題を取り上げましたけれども、その後調べてみたら、商工指導所で、皆さんからもいわれましたけれども、フランチャイズチェーンの加入の手引きというのがつくられていて、全部読んで、関係者の方の意見を聞いたら、非常にすぐれた資料だよという話でした。ただ残念なことに、これは五百部しか刷ってなくて、商工指導所に相談に来た人について、これを見ながら相談を受けるんだというふうに伺ったんですよ。
 そうしますと、せっかくいい資料で--実はあの質問をやった後、実はフランチャイズチェーンに加盟したいんだけれども、どのチェーン店がいいか教えてくれという相談が僕のところに来たのがあるんです。私、面食らいまして、フランチャイズの加盟店協議会のところへ連絡をとって、じゃその話だったらこっちで引き受けるよという話になったんですけれども、実際にこうしたことを都がやっていることについて、もっともっとPRが必要だと思うんですよ。
 せっかくいい資料をつくっているんだけれども、なかなかこのシリーズ--創業支援シリーズというのが出ていて、この中にはコンビニのものもあったし、こんなものがありました。そういういいことをしているんだけれども、これがなかなか財政的なものもあって進まないのかなというふうにも思うんですけれども、いいことはもっと徹底的に進めていただきたいということを、あわせて申し上げておきたいと思います。
 それから、中小企業の融資の問題について、信用保証のことなんですが、信用保証制度、この意義をまず最初に簡単に教えてください。

○樋口商工振興部長 信用保証制度につきましては、中小企業の円滑な資金調達を促すために、信用力の弱い中小企業が金融機関から貸し付けを受ける際に、信用保証協会が中小企業にかわって債務の保証、信用保証を行うものでございます。
 この制度運営に当たりましては、都、信用保証協会、そして金融機関の三者協調によって成り立っている制度でございます。

○山本委員 信用力の弱い中小企業に対して信用保証協会が太鼓判を押して、そのことでお金が借りられるようにということなんですけれども、実は、私、この間何件か相談を受けたり、また実際いろいろ調べる中で、信用保証協会がいいですよといって太鼓判を押したところに、銀行が、ちょっと待て、おたくには貸せないという事例が多発しているんですね。
 これは、本来の信用保証の制度等からかんがみた場合に問題があると思うんですが、認識いかがですか。

○樋口商工振興部長 信用保証協会があっせんしたにもかかわらず、金融機関で不成立で処理されるというケースでございますが、基本的には、いろいろな事情があろうかと思いますが、悪質なものにつきましては、これは制度融資の根幹を揺るがすような問題だと思います。

○山本委員 例えば、スナックを経営されている方で、約一年半以上の実績を持っていて、店舗をさらに事業拡大ということでお金を借りようということで、信用保証協会の信用保証が得られた。ところが、そこのお店の隣にある銀行に行くわけですが、そうしたら、おたくはだめだ、まだ実績が足らない。信用保証協会が実績があると認めたものを銀行がうんといわないわけですよ、ほかに追加の資料をよこしなさいとかね。そうすると、一体何のために信用保証制度があるのか、本当にわからなくなってしまうんですね。
 やはりこの裏には、国際会計基準の導入なんかも含めて、銀行を初めとする金融機関に対して、貸し出しに当たって非常にたががはまってきたのかなということも感じるんですよ。このままでいきますと、せっかく信用保証の制度があって、仕組みをつくってきたのに、銀行側がこういう態度をとるということになれば、これはもう、先ほど部長いわれたとおり、ゆゆしい問題ですので、毅然と対応をしていただきたいし、それから、こういうことをした銀行については迅速な対応をしていただきたいと思うんです。公表なんかも含めて、これはおかしい、こういう信用保証制度を否定するようなことをした銀行はここですよということを明らかにしてほしいと思いますけれども、いかがですか。

○樋口商工振興部長 都といたしましても、このような金融機関の貸し渋り、信用保証協会が保証を内定したにもかかわらず融資実行をしない案件につきましては、定期的に保証協会から都に対して報告を受ける仕組みを講じております。
 こういったことを通じて貸し渋りに対する対策を講じているところでございますが、ご指摘のように、非常に悪質な場合、これは、金融機関が貸さない場合には、事情を、事実関係を精査いたしまして、正当な理由があるかないかを判断いたしますが、正当な理由がない場合には、注意をするとともに、これが繰り返される場合には、制度融資の指定金融機関の指定解除といったようなことも含めて、強い態度で臨むこととしております。

○山本委員 ぜひ毅然とした態度で臨んでいただきたいと思います。
 続いて、三宅島の問題について伺いたいと思います。
 先ほども三宅の就労対策の問題等、話が出ておりましたけれども、就労の問題で見ますと、漁業で生計を立てていらっしゃった方が三宅は非常に多いわけですよね。聞きましたら、漁業協同組合の正組合員の方が百八十人、それから準組合員の方が千百人というのが漁業協同組合の構成だそうであります。
 ところが、あの噴火以降、全島避難ということで漁業が全くできない。これが、ちょうど今、聞いてきましたら、カツオ漁の最盛期を迎える。それから、トビウオでありますとかカジキマグロの漁が、これからちょうど最盛期を迎えるんだそうです。昨年の春の三宅島のカツオ漁は約三千万円を超える水揚げがあった、こう聞いております。ですから、今避難していらっしゃる、漁業、カツオ漁をやっていらっしゃった漁師さん方は、今ここで漁に行けば生活が支えられるわけですよね。そういう点で、出漁できるように対策を講じてほしいと思うんですが、いかがでしょうか。

○江口農林水産部長 現在避難をしている三宅島の漁業者は、下田やあるいは式根島などを拠点としまして、キンメダイ等の底釣りの操業をしております。ご指摘のカツオ漁につきましても、既にカツオ漁が始まっております八丈島を初め各島の漁業協同組合や、あるいは漁業組合連合会等の理解と協力を得て、三宅島の漁業者がいつでも出漁できるよう、各島での操業並びに水揚げの受け入れ体制を整えているところでございます。
 今後とも、三宅島の漁業者が安心して漁業活動ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。

○山本委員 今、各島の漁協などとの共同も得てこの対応をとっているということでありましたけれども、実際に伺ってきましたら、船は持ち出した、ところが漁具は持ち出せなかったというものがあるらしいんです。それで、漁によって、使える漁具だとかいろいろな種類があるということで、新しくカツオ漁をやるということになると、引き縄漁という漁なんだそうですが、そのための道具を新たに調達しなければならないであるとか、いろいろ必要な準備があるようなんですね。こうしたものについての支援というのはいかがでしょうか。

○江口農林水産部長 現在の三宅島のガスの噴出状況から見まして、漁具等を取りに帰ることはなかなか困難かと思います。そうした中で、各漁協のご協力も得ながら、そうした漁具のお貸し出しというんですか、そうしたことについても検討していきたいなというふうに考えております。

○山本委員 ぜひ適切に対応していただきたいと思います。
 それから、いそ根の漁場の問題になるんですけれども、特に三宅島の特産であるテングサでありますとかトコブシでありますとか、こうしたいそ根の漁場が荒廃しているということが心配されているんですが、その状況は今どんなふうに把握していらっしゃるんでしょうか。

○江口農林水産部長 三宅島の漁場の状況につきましては、噴火発生以来これまで、水産試験場が数次にわたりまして、沖合漁場の調査とあわせて、いそ根漁場の調査を実施してまいりました。
 その結果、キンメダイ等の底魚類の漁場であります沖合漁場では噴火の影響は少ないものの、三宅島周辺のいそ根漁場では、火山灰や泥流によりますテングサやトコブシの埋没が見られるなど、噴火により大きな影響が出ていることを、潜水調査等により確認をしているところでございます。

○山本委員 そうなりますと、これを回復していくということも含めて、これから必要な対応が求められるというふうに思うんですけれども、荒廃したいそ根の漁場をどのように復旧復興していくのかという、その政策の方針について伺いたいと思います。

○江口農林水産部長 いそ根漁場の復旧復興に当たりましては、テングサやトコブシの新たな生息場となります魚礁の設置、それから自然石の投石などによりまして新たな漁場の造成を行ってまいります。さらに、都の栽培漁業センターが災害復興用に増産いたしますトコブシ等の種苗を積極的に配布し、資源の早期回復に努めてまいりたいと考えております。
 また、いそ根漁場の回復の状況につきまして、水産試験場によりますモニタリング調査を継続的に実施してまいりたいと考えております。

○山本委員 今おっしゃったトコブシの種苗の配布などについてはぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 聞くところによりますと、トコブシの種苗、大体一年と少しぐらいでもう出荷できる大きさになるんだそうですね。ですから、今、三宅の状況は大変厳しいものがありますけれども、この状況が改善したときに放り込んでおけば、一年少しした段階ではもう出荷ができるということにもなりますので、そうしたことも勘案して対応をしていただきたいというふうに思います。
 それから、これは意見になるわけですけれども、今、三宅の漁港に設置されている冷蔵庫、これは恐らくもう使えない状態になっているんだろうというふうに関係者の方はいっていらっしゃいましたけれども、いざ復興して、さあここで漁業をやるぞということになれば、この冷蔵庫を抜きには何もできないわけですね。冷蔵庫の製氷機能、この点でもぜひ優先的な形での調査なども進めていただいて、これは、設計から施工して完成するまでに約一年以上かかるというふうな話もありましたので、そういうことも念頭に置いた対応をしていただきたいと思います。
 また、漁協と農協が一緒に冷蔵庫が使えるような、そういう冷蔵庫という話が、この間、災害が起きる前にずっと続いていたらしいんですね。そうしたことも勘案していただいて対策をとっていただきたい、こう思います。
 それから、漁協の状況ですけれども、漁協に職員の方が二十人近くいらっしゃったそうなんですけれども、この状況の中で、漁協が漁協として収益が入ってこないという状況ですから、何人もの方が漁協の職員を退職される。それから、出向ということで築地の魚市場の方に出向していらっしゃる方が五人ですか、いらっしゃるんだそうです。今度二十三日に漁協の総会があるということで、その準備を今、専務理事さんと総務課長さんと、あとお二人ですか、今までだったら十人近くでやっていた事務作業を四人でやっているといって、てんてこ舞いなんだというお話を伺いましたけれども、いざ漁業をもとへ戻すということになれば、漁協の体制というのは非常に大事なものだと思うんですね。
 そうした点をぜひ考慮していただいて、漁協の体制の維持、こういうことも考えた対応をしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

○西田委員 それでは、私も、三つの問題について質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに労働関係の問題ですが、今回の予算で、これは個別的労働紛争調整員制度でしょうか、こういう制度を立ち上げるということになっておりますが、それに関連して質問をしたいと思うんです。
 初めに、労政事務所では労働相談、あっせんの事業に取り組んでおられますが、まず労働相談について伺いたいんですけれども、労働相談の全体の特徴と、それから内容等につきまして、女性に視点を当てて、どのような状況になっているのか、お示しいただきたいと思います。

○生井労政部長 労政事務所での相談でございますが、労政事務所では年間五万件前後の相談が寄せられております。そのうち、約四割が女性からの相談となってございます。また、女性の比重が高いパートタイム労働ですとか派遣労働にかかわる相談は増加の傾向にございまして、平成十一年度で見ますと、パートタイム労働相談は約四千件、派遣労働相談が約千三百件ございます。
 相談内容について見ますと、セクシュアルハラスメントに関する相談が千二百三十件、男女差別労働相談が二百三十七件という状況になってございます。

○西田委員 今お答えをいただいたわけですけれども、相談の全体の四割が女性だと。それから、パートや派遣労働というのは、先ほども質問がありましたけれども、女性が多いというのがいえると思うんですが、これも相談が増加傾向にあるという特徴をお話しになられたと思うんです。労政事務所の労働相談そのものが、労働組合のない労働者やあるいは使用者側からの相談が九割に上るということで、この相談自身が非常に、とりわけ現下の経済情勢のもとで大変重要な役割を果たしているんじゃないか、このように私も改めて認識をいたしました。
 それで、この相談をどうやって解決していくのかということで、解決していくために取り組まれているあっせんというのがあるわけですね。このあっせんに移行していく相談の件数だとか、あるいはどういう成果というのか、どれぐらい解決ができているのかとか、そういう状況につきましてお答えをいただきたいと思います。そういう中で、とりわけ女性に関連するあっせんというのはまたどのような状況になっているのか、お答えをいただきたいと思います。

○生井労政部長 労政事務所のあっせんについてでございますが、平成十一年度のあっせん件数は千三百二十八件という状況になってございます。そのうち、解決を見た案件は六五%という状況でございます。
 なお、あっせん案件のうち、半分は女性労働者からのものでございまして、その内容につきましては、セクシュアルハラスメントに関するあっせんが四十四件、パートタイム労働のあっせんが百五件という状況になってございます。

○西田委員 相談件数の四割が女性だというお話だったんですけれども、あっせんにつきましては半分が女性だということで、そういう点では大変女性の割合が高くなっているということがいえるんだろうと思うんです。
 せっかくの機会ですので、ちょっとご答弁が長くなってもやむを得ないと私は思っているんですが、女性をめぐるあっせんで、特徴的な事例といいますかケースというのは、そんな一言で語れないような中身だと思いますので、簡潔にというのではなかなか語り尽くせないとは思いますけれども、どのような事例があるのか、一つでも二つでも三つでも、お示しいただければありがたいと思いますが、どうでしょうか。

○生井労政部長 女性をめぐる特徴的なあっせん事例ということでございますけれども、まず一つ目に、セクシュアルハラスメントの事件について申し上げたいと思います。
 この内容でございますが、直属の上司から体にさわるなどセクハラを受けた、人事担当部長に相談しても十分に対応してくれず、かえって上司の嫌がらせがひどくなった、で、退職することになったということでございます。退職に際しましてこの相談者は、会社に改めて職場環境の改善を求めましたけれども、会社が真摯に対応してくれなかったということで、労政事務所に相談に訪れたものでございます。
 労政事務所では、人事担当部長から事情を聞き、調査を依頼するとともに、会社の調査結果と相談者の証言などをもとにしまして、数回にわたりまして調整いたしました。
 その結果、会社は、人事担当者が相談者に謝罪する、社長から相談者の直属の上司に厳重注意を行うとともに関連会社に出向させる、社員にセクハラ防止を訴える文書を配布する、セクハラ相談窓口を社内に設置するというような措置を行うことで、相談者も納得し、解決となったものでございます。
 もう一点、男女差別に絡む事例について申し上げたいと思いますが、この事例は、妊娠したために、産前産後休暇と育児休業の取得を申し出たところ、会社から、そのような制度はないので認められない、ことしいっぱいで退職してほしいといわれて、労政事務所に相談に見えたものでございます。労政事務所では、会社から事情を聞いたところ、小さい会社で長期に休まれたら困る、代替者を確保するのが難しいとして、制度の適用は困難である旨を主張してございました。
 労政事務所としましては、会社に対して、労働基準法や育児介護休業法の趣旨を話すとともに、労務管理の面からも、女性の就業環境を整備する必要があることなどを再三にわたりまして説明した結果、会社は制度の導入を検討する、育児休業の取得を認めるという考えを示して、双方の合意を見たという事例でございます。

○西田委員 今お話しをいただきました二点ですけれども、非常に典型的な事例であり、そしてこれが解決、しかも労働環境が具体的に--セクハラを受けた人は退職したけれども、その後の労働環境は改善されたということで、非常に大きな成果が上げられているんだろうと思うんです。そういうことで、六五%の解決率を見ているという、これもまた多いのか少ないのか、私わかりませんけれども、かなり頑張っている成果なんじゃないかなというふうに思っています。
 しかしやはり、そうはいっても、相談を受けて、そしてあっせんしようというので、その中からまた、あっせんの努力をしたにもかかわらず、やはり解決しないという問題が三五%もあるわけですね。その中には、多くの女性の問題に関する未解決のものもあるのだろうと思います。
 このような状況の中で、実は十一年度で廃止されたわけですけれども、職場における男女差別に関する苦情処理委員会というのが長い間ありまして、非常に存在として大切なものだったと思うんですけれども、これが廃止されたわけであります。賃金だとか定年制の問題だとか、今ご報告があったようなそういう問題だとか、あるいは母性保護、手当の支給など、そういうさまざまな職場での女性に対する差別と戦いながら働き続ける女性にとって、まさにこの委員会の存在そのものが、大変大きな心の支えになっていたのではないかと思うんです。
 ところが、この委員会の廃止ということになってしまいました。もう十一年度ですから去年で終わっているわけで、過去の話というふうになるかもしれませんけれども、私は、決して過去の話にしてはいけないという気がするんですね。そこで、この苦情処理委員会の果たしてきた役割、そして廃止した理由について、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○生井労政部長 職場における男女差別苦情処理委員会のお尋ねでございますけれども、この委員会は、昭和五十年の国際婦人年の前後から、日本でも職場の男女平等を実現しようという機運が高まってきたという中でございましたけれども、女性の職場進出は進みつつあったけれども、現実の職場では、まだ女性と男性は平等な取り扱いがなされていないという時代が背景でありました。
 そういう背景の中で、東京都労働審議会の答申を受けまして、職場における男女差別苦情処理委員会が昭和五十五年六月に、全国で初めての制度として設置されました。
 この委員会は、設置から平成十一年三月廃止までの間に約二十年間ございましたけれども、八件の案件について調整を行いました。このうち、解決に至ったものが三件で、調整打ち切り等というものが五件ございました。内容的には、家族手当、定年あるいは結婚退職制、賃金格差、職能資格、あるいは生理休暇等の男女差別問題の調整を行ってきたところでございまして、国や他の自治体の取り組みに大きな影響を与えてきたというふうにいえるのではなかろうかと存じます。
 この委員会を廃止した理由といたしましては、一つには、平成十一年四月に男女平等機会均等法が改正されまして、それまで双方申請であった国の雇用機会均等委員会が、その申し立てが一方からの申し立てでも開始できるようになったということで、国の苦情処理制度が整ったということが一つございます。二点目としまして、男女差別解消の牽引力としての役割は非常に大きなものがあったというふうに考えてございますが、二十年間に八件という申し立ての実績だったということ、三点目に、労働者の働き方が多様化し、さまざまな個別的労使紛争が増加している、あるいは複雑化してきたために、平成十一年に東京都労働審議会で、男女差別に限らず、すべての個別的労使紛争について調整ができるような制度づくりを提言していただきました。こういった観点から廃止に踏み切ったということでございます。

○西田委員 今、ご答弁いただいたわけですけれども、国の方が、今までは労使双方で申請をするということがなければ受け付けない、こういう状態だったのを、今度は、どちらか一方が申請すれば、それを受理して、そういう調停委員会にかけられるというふうに改善されたということであるというのが一つございました。そういう点では、先ほど来からお話がありましたように、先駆的に東京都がつくった男女差別苦情処理委員会、この機能が国にそのまま移っていったというか、学ばれたというか、そういう状況の中で大きな役割を果たしたということがいえるんだろうと思うんですね。
 東京は首都ですから、国がそういう機関を東京に持つわけです。国にもあるわけですよね。東京都内にもあるわけですよね。そういう点では、そこへ行けばいいという話になってしまうのかなと思わなくもないわけですけれども、もう一つ、今のお話で、この男女差別苦情処理委員会が非常に大きな役割を果たしたといいながら、八件しか二十年間でなかったと。あたかも件数が少ないことが廃止の理由にされたかのように、私はそうじゃないと理解しているんですけれども、聞こえるということがあると思うんですね。
 しかし、八件というのは、一件一件調整するわけですから、非常に時間がかかる。合議制で勧告も出すという調整をするわけですから、大変時間がかかると思うんですね。八件という数が少ないというふうにあるいは知らない方は思うかもしれませんけれども、そのすそ野には、相談を受け入れるその素地をつくったというか、来ているという背景がちゃんとあるということ、そういう点でも大きな役割を果たしたということを、私はしっかりとしていく必要があるんじゃないかと思いますが、その点について、もう一回、確認ですけれども、お願いしたいと思います。

○生井労政部長 役割についての確認ということでございますけれども、具体的にこれも事例を申し上げて、私どもが進めてきたことについてのお話をさせていただきたいと思いますが、例えば、第五号案件でございますが、これは、新賃金体系導入時の基本給にかかわる男女差別の是正を求める申し立てというのがございまして、これで見ますと、平成二年二月から解決は平成三年三月までと、一年以上にわたり調整を行ってきました。延べ八回以上の調整部会を開催しまして、最終的には、会社側に対して基本給を速やかに是正すべきという勧告を行いまして、全面的に会社側が受け入れをしまして解決したということでございます。
 このように、苦情処理委員会が、先ほども申し上げましたけれども、家族手当や定年あるいは結婚退職制度、賃金格差、こういったことにつきまして、男女差別調整の国とかあるいは他の自治体の取り組みに大きな影響を与えてきたというふうに、私ども考えてございます。先駆的な都の制度の影響で、国の制度の充実が図られるというような一定の役割を果たしてきたものと認識してございます。

○西田委員 そういう制度をやはりずっと続けてほしかったという気持ちは、私だけではなく、あると思うんです。先ほど、相談の内容が多様化しているということで、男女差別に限らずあらゆる相談を受けられるように、紛争調整できるようにということで、男女差別という言葉が取り払われてしまったわけですけれども、本当に厳しい労働環境の中でいろいろな差別と戦いながら働き続けている女性にとっては、その名前のかぶった委員会があること自体が非常に重要な意味を持っていたんだということを、重ねて申し上げておきたいと思います。
 一方、新たに、この個別的労使紛争調整委員--委員会じゃないですよね、調整委員制度を設置する、このようにしているわけですけれども、その目的と仕組み、これはどのようになるのか、ご説明をいただきたいと思います。

○生井労政部長 個別的労使紛争調整委員制度についてでございますが、労使紛争が複雑多様化する中で、職員によるあっせんでは解決することが困難な案件が増加している、このような中で、より効果的な解決が図られるよう、外部の有識者による調整を行う個別的労使紛争調整委員制度を設けたいとしているものでございます。
 その仕組みとしましては、労政事務所があっせんを行う中で解決が困難と見込まれる案件につきまして、調整委員を活用して、より納得性の高い解決策を提案するなどの調整を通じまして、当事者間の合意形成を図り、解決を導き出していくというものでございます。
 なお、労政事務所では、労働問題全般についてあっせん対象としていることでございますので、セクシュアルハラスメントや男女差別に関する労働問題もこの制度の中で取り扱うこととしてございます。

○西田委員 この制度の中で、当然のことながら、相談でも、あっせんでも、女性の差別やセクシュアルハラスメントや、あるいはパート、派遣労働、そういう問題が多いわけですから、その中で取り扱うというのは当然なんですけれども、やはりこの点は引き続き重視していただきたい、このように思います。
 この制度が、委員で、委員会でなかったということについて、私自身は、やはり不十分なものになっていくのではないかと心配をしています。やはり委員会という、男女に限らず、あらゆる問題での調整ができるような、東京独自にでもやはりそういうものをちゃんと持って、姿勢を示していくことが必要だったのではないかなと思いますが、ここは見守りたいというふうに思います。
 そこで、委員の人数だとか、あるいはどういう方が委員になられるのかという点ではどうお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。

○生井労政部長 調整委員制度の具体的な運用につきましては、今後検討することとしてございますけれども、委員といたしましては、労働現場や労使慣行に精通した労使の関係者のほか、労働問題に造詣の深い学識経験者を想定しているところでございます。

○西田委員 人数とかなんとかというのはお話がなかったんですが、これは、とにかくこれから検討なさるというお話なんですね。それはちょっと後で確認したいんですが、そういうことになれば、私はやはり、委員の方々の中に、女性労働問題を専門的に研究していらっしゃるとか、あるいは携わっていらっしゃるとか、取り扱ってこられたとか、そういう方をぜひ配置していただきたい、入れていただきたい、このように考えるわけですけれども、どうでしょうか。

○生井労政部長 委員の選任についてでございますけれども、職場における男女平等問題も含めた個別紛争解決のための調整委員制度が有効に機能するように、適切に委員を委嘱してまいりたいと考えております。

○西田委員 総合的に考えられるよう適切に委嘱していきたいということですけれども、重ねてそういう点では、女性の労働問題というのは、そうやって皆さんの努力で一件一件解決しているものはあるけれども、それから法の整備もありますけれども、なかなか公務員の職場みたいなわけにはいかないというのが現実だと思うんですね。そういう点で、ぜひ申し上げたことを配慮していただきたいというふうに思います。以上でこの問題を終わります。
 続きまして、先ほど、出店の方の問題で大型店のお話がございましたけれども、私は今度は、大型店が勝手に撤退していくという問題について若干質疑をさせていただきたいと思います。
 実は今、私の住む江戸川区で--江戸川区というのは、大変大型店の出店が相次ぎまして、本当にあっちでもこっちでも火を噴いて大変な状況なんですけれども、次々と大きいのが出てきて、大型店同士でつぶし合うみたいな、そういう傾向も少し前から出てきていたというのは事実なんですね。だけど、撤退した大型店のところにまた別な大型店が入るというようなことで、大型店の撤退で地域が大変な事態になるという、よそのお話はいろいろ、地方の話として聞いていたんですけれども、実は突然、この江戸川区でそういう事態が発生いたしました。
 都営新宿線というのがありまして、本八幡の駅、千葉ですが、その手前の駅から歩いて十分ぐらいのところでしょうか、大きな幹線道路といいますかバス通りを越えますと、その地域の中には、まず商店街が、小さいのがありますけれども、いわゆる大型店が一つ核店舗としてありまして、その周りに商店街がちょっとあって、もともとその大型店が出店するときにあった商店街が大変な被害をこうむって、次々とお店を閉めていくという影響もあったわけなんです。それでも、二十数年間、その大型店が地域の消費者の毎日のお買い物の場として役割を実は果たしてきた、長い年月の間にはそうなってきたというのが現実なんですね。
 ところが、それが、昨年の暮れごろに、周りの人たちが何も知らない間に、予告の通知もなく、商店街に何の相談もなく、突然撤退いたしまして、だだっと空き地になってしまったんですね。その企業は、ナコスという江戸川区にいっぱいお店を持っていたのがつぶれてしまいまして、その後、そこの店舗に入ってきたオリンピックフードというところなんですけれども、去年の四月に出てきて、もう十一月末、十二月には撤退するということですから、七カ月か八カ月しかいなかったわけなんですね。周りの商店街は、お客さんの流れが全く途絶えてしまって、大変な状況で、買い物にいく住民の方々も、もうどうしようもないという事態を実はつくってしまっているわけなんですね。
 そこで、大型店には、出店するときには、規制だとか指導だとか、さっきの公表、勧告だとか、いろいろそういうことがあるわけなんですけれども、撤退するというときに、そのような何らかの規制や指導や何かがないのかしらと私は思ったんですが、これはどうなんでしょうか。

○樋口商工振興部長 昨年六月から施行されております大店立地法におきましては、大型店、これは千平米超えの店舗面積を有するものでございまして、今ご指摘のナコスにつきましては、これに該当すると思われますが、この店舗面積をゼロもしくは基準面積以下にする場合には、法第六条第五項の規定によりまして、廃止の届け出というものの提出がなされることになっております。これ以外に指導、規制といったような法律は存在しておりません。

○西田委員 今いわれたお店の名前は、去年の四月でとっくになくて、四月以降オリンピックフードというんですか、そういうお店に変わっておりますので、ナコスの名誉のためにちょっと訂正をしておかないといけないかなと思います。
 法律的には何の規制も指導もないということなんですけれども、その影響というのは本当に大変なものなんですよね。私は、大変浅智恵で、もしかしたら、大型店が撤退してしまえば、ぽつぽつもうつぶされてしまっているところもあるんですが、周りに商店があるわけだから、少しはそこへお客が戻ってくるんじゃないかなと思っていたわけなんですね。
 ところが、その現地に行っていろいろ調べてみましたら、そうじゃないんですね。それがなくなった途端に、その前に八百屋さん三軒あったのもみんななくなってしまっているんですけれども、生鮮食品を扱うようなところが大変苦戦を、ますます苦境に立たされているというのが実は現状なんですね。
 それでちょっと調べてみたんですけれども、今もお話がありましたけれども、商工指導所の調査報告によりますと--これは「商工指導」という本の一九九八年二月号に載っておりました。規制緩和が商業集積としての商店街に及ぼす影響についてという調査報告で、副題には大型店の影響等に関する実態調査を中心にしてというふうにありまして、読んでみましたら、撤退の問題にも触れているんですね。
 このように書いてありました。競合するはずの大型店が撤退したのだから、その分の売上高が商店街に戻ってくるはずであるが、広域型商店街で商店街の売り上げが増加したというのが一・九%と僅少であることから判断して、顧客の流出があったと見るのが妥当といえる。この傾向は、近隣商店街といった商圏範囲の狭い商店街でも同様の結果が出ており、大型店と比較的競合関係にあって、業績悪化から商店街が衰退していったパターンにあった近隣商店街でも、商店街の売り上げが増加したというのはわずかに二%となっていることから、顧客の流出が推測されるというふうに記入されておりまして、ああ、そうなんだと私も改めて思ったわけであります。
 今もいいましたけれども、私が紹介したのは全くそのとおりでございまして、大型店が出るときもつぶされて、そして出たときももっと影響が大きくて、という深刻な事態になっているわけです。
 住民の方々は、毎日の買い物に大変不便を来しておりまして、商店街が引き売りを頼みまして、週一回火曜日に午後四時まで、とにかく撤退した後、更地になっていますから、地主さんからそこの一部をお借りして、来てもらっているんですね。周りの住民の方にお聞きいたしましたら、週一回だけでも来てくれたら本当にありがたいというふうにいわれているわけです。
 大型店が出店するときも重大な影響を与えますけれども、撤退するときも、こうして地域の商店街や店舗や、住民の日常生活に重大な影響を与えているわけですよね。モラルがないと商店の方は怒っておられましたけれども、こういう大型店の社会的責任というのは極めて大きいものではないかと思うんです。その点につきまして労働経済局ではどのようにお考えになっているのか、伺いたいと思います。

○樋口商工振興部長 大型店のモラルについてのお尋ねでございますけれども、確かにご指摘のとおり、大型店が地域に果たす役割というのは非常に大きなものがございます。ただし、出店もしくは撤退というのは、非常にその企業自体の経営、こういったことに深く根差しているところも多いのではないかというふうに思っております。
 旧大店法から新大店立地法に変わりまして、いわゆる周辺商業との調整という観点がなくなりまして、むしろ周辺環境との調和というものを重視する法体系になっておりまして、それに基づきまして、出店に当たっての必要な規制、指導が行われているわけでございますが、そういう観点からいたしますと、撤退につきましては、先ほど申し述べました届け出で必要にして十分という判断が、立法上のプロセスでなされたものというふうに理解しております。

○西田委員 立法上のプロセスでなされたものと考えるというお話なんですけれども、社会的責任があるというのは、これはもちろん否定できないわけで、ここがやはり、本当に行政として認識するかどうかが、その先へ進む道をどうつけるかという話なんじゃないかと思います。
 さっきもいいましたけれども、オリンピックフードは七カ月しかいなかったんですよね。ナコスからかわったときに、もう商品構成が変わっていたので、周りの商店の方々は、これはいつまでもつのかなと実は心配していたというんですね。三年ぐらいしかもたないんじゃないかと心配していた。だから、その間に自分たちもそれを予測して対応を考えていかなければと思っていたそうなんですよ。ところが、七カ月で突然姿を消してしまったということで、本当に社会的なモラルのない企業だというふうにいっていらっしゃるわけですね。
 これは、先ほども、出るときにモラルのない企業について、公表とか勧告とか発表とかというふうにありましたけれども、私は、こういう企業に対しても--まあ、それは企業の経営で仕方がないんだという立場に立てば、もうそんなのは社会的責任も何もない、モラルも何もないわけですよ。だから、こういう企業に対して、やはりちゃんと社会に対して公表していく。
 しかもこの企業は、江戸川区に幾つかあるんですよ。幾つかあって、同じ地域の中で二つ撤退したんですよね。ほかのはちゃんとやっているんですよ。営業しているんですよ。その二つだけ。しかも商店街のもうないところを撤退していったんですよね。だから、集客能力がなくなったとか、改善の余地がないとか、いろいろ自分の経営だけ考えるわけでしょう。でも、そうであれば、やはり商店の人たちに事情を話して相談して、後対策を時間をかけて一緒に考えるとか、いろいろやるべき手だてはあるんだと思うんですよ、社会的責任を果たしていくという意味では。出店するということであれば、出ていくときも、勝手に出ていったりしないで最後まで責任を持ってほしい。どうしても出るんだったら最後まで責任を持ってほしいというのが、本当に最小限の要望だというふうに思うんです。
 そういうこともなしに、勝手に撤退していく、こういう企業に対しても、私は、出るときの公表と同じように--これは法律がないからできない、届け出しかないからそれでいいんだという考えでは、東京の商店街振興とか地域振興とか地域環境を守るとかいったって、そんなのお題目にすぎないという話になってしまうんじゃないかと思うんですが、もう一回お聞かせいただきたいと思います。

○樋口商工振興部長 確かによい協調関係にあります核店舗が突然なくなるというのは、周辺商業者にも大きな影響を及ぼすことは十分理解できるところでございます。
 ただ、繰り返し申し上げますが、いろいろな経営上の判断から撤退する企業に対しまして、なかなかこういったものを社会的責務を全うせよといいましても、難しいところがあるのではないかと思います。むしろ、こういったやめていく企業を引きとめる方に精力を費やすよりは、その周辺の中小企業の商店街あるいは個店に対しまして、都あるいは区市町村の持っております経営指導あるいは経営相談、活力ある商店街育成事業、元気出せ商店街事業、こういったさまざまなメニューがございますので、こういったものを活用して、去っていくものは追わずということで、むしろビジネスチャンスとして振興していただくということが重要なのではないかというふうに考えております。

○西田委員 それはそうかもしれませんけれども、地域の商店街にはそんな活力もみんな奪われてしまうような影響を与えて出店してきて、それが出ることによってもっとひどい打撃があるわけですよ。
 ですから、私は、今の段階では法的な規制がないから、届け出だけで指導も何もできないんだというのはわかりますけれども、そういう問題が現に東京都内で起こっている、そういうことを認識しながら、企業への働きかけだとか、あるいは国への働きかけだとか、東京都が行っていくということを含めて、ぜひ今後検討していただきたいと思います。
 同時に、今、出た後の去る者を追わずと。本当に追わずでできれば何も問題起こらないわけですよ、もう去っていってしまったわけですからね。私がいっているのは、そこはもう去っていきましたよ、戻りなさいなんていう話じゃないんですよ。こういうことは次から次へと起こるでしょう、そういう場合に出店のときと同じようにやはり何らかの責任を持つ、そういうルールを国に対して要望するとか、そして企業に対して、ちゃんとそういうところもしっかり見てくださいと。
 だから、私がさっきからいっているように(発言する者あり)あなたたち、やじっていますけれども、私は、出るなら出るでちゃんと商店の皆さんと話し合うとか、そうした後の、できる限りの対策も一緒に検討するとか、そういう手だてぐらいとれるでしょうといっているんですよ。それもなしに出ていくというのは、余りにもモラルがなさ過ぎるんじゃないかというのが、商店の皆さんの声ですよ。住民の皆さんの声ですよ。いいですか。そういうところをしっかり踏まえた上で物をいってもらわないと、商店街の皆さん、一体東京都は何を考えているんだ、本当に元気が出なくなる、こういう話になってしまいますよ。そのことは申し上げておきたいと思います。
 そこで、今、後の対策が大事だということで、いろいろ制度がいわれました。今、その商店街で困っているのは、引き売りを頼んで、銚子の港から非常に新鮮なお魚を持ってきてくれるというので、八百屋さんと魚屋さんに出てきてもらっているんですね。だから、住民の皆さん大変喜んで、お客さんも来ているんですが、問題は、その引き売りが、やる場所がもうないということなんですよ。そのあいた土地に地主さんが七棟の建て売りをつくる、アパートをつくったりするというので、今はあいているから貸してくれているけれども、それが始まったら、もう出なければならないんですね。そうすると、その次の手だてをとりたいんだけれども、先立つものがないというのが現状なんですよ。
 ですから、そういう場合に、やはり区や東京都がいろいろな、そういう出るところの土地を借り上げてくれるというような例えば支援ですね、そういうことも含めて支援をぜひしていただきたい、こういうのが大変切実な要求になっているわけなんですね。
 もちろん、そればかりではなく、カラー舗装をして、その返済もしなければならない、そういう中で、どんとまた落とされているわけで、その苦境たるや大変なものなんですよね。ですから、東京都が区や商店街と協議しながら進めていこうとするときに、最大限、その相談に乗って、あるいは補てん対策とかいろいろなものも含めて直接応援ができるような、そういう取り組みをぜひしていただきたいというふうに思うんですけれども、もう一回答弁していただきたいと思います。
〔「江戸川だけが困っているわけじゃないよ」と呼び、その他発言する者あり〕

○樋口商工振興部長 周辺住民の方が非常にお困りということでございますが、これは、裏を返せば、そこで野菜販売あるいは魚介類販売といったようなビジネスを行う非常にいいチャンスではなかろうかと思います。その土地の借り上げを都がというご指摘でございますが、さすがにそれは難しゅうございますが、空き店舗の活用ですとか、いろいろ既存の施策がございますので、区市町村とも相談いたしまして、連携しながら支援をしてまいりたいというふうに考えております。

○西田委員 とにかく現下の不況の中ですから、だから起こっているという問題もあるかもしれませんけれども、最大限の支援をしていただきたい。これは何もその地域だけの問題じゃないですからね。もちろん、いわれるように、全体の商店街、今、疲弊しているというか、そういう事態ですから、もっと根本的な商店街振興なり何なりやっていく必要があるんだろうと思うんですね。
 区にお聞きしますと、東京都の元気出せ商店街は使いやすいというんだけれども、そのほかの事業はなかなか使いにくいという、そういう声もありますので、そういう点も含めて、再度検討していただきたいと思います。
 最後に工業集積地域活性化支援事業についてお伺いしたいと思います。
 これは、繰り返し繰り返し、大田の丸茂議員が大田の実情を訴えてきましたし、それから今度の予特では、古館議員が板橋でのこの事業を使った取り組みも紹介してまいりました。経営品質賞ですか、こういう賞をつくって、それに向けて各企業が挑戦して、すばらしい成果を上げているとか、大田でも環境型の開発がいろいろと行われているとか、いずれにしても、成果が上がっていると。
 我が江戸川区でも、この工業集積地域活性化支援事業ですか、これを使わせていただいて、「産業ときめきフェアinEDOGAWA キラリと輝く江戸川の企業展」というので、今、継続して二年続けてやっているんですが、参加した企業も、それぞれ交流ができ、あるいは取引の相談があったりして、あるいは見にいく区民の皆さんも、ああ江戸川にはこんなにすばらしい工業があるんだというので、工場見学に行きたいとか、そういう意欲があったり、あるいは注文したりとか、小さいところでは、ガラスの製品とかもありますから、そういう意欲がわいたり、非常に大きな成果を上げているんですね。こういう成果が、工業集積地域活性化支援事業という、この事業が立ち上がったからこそ、それぞれの地域で、企業と行政と一緒になって取り組む、こういう仕組みができ上がったんだと思うんです。
 先日、古館議員が、一回目の大田、品川、足立、墨田ですか、これが五年目で終わるということについて、継続して取り組むように求めたわけですけれども、局長は、これはサンセット方式だからというふうに答弁されまして、とにかくそこで最初のところは終わりなんだというふうにいわれたと思うんです。
 サンセット方式だからという理由ですが、サンセット方式で始まった事業というのは、労働経済局の中ではほかにもあるんじゃないですかね。商店街の振興、空き店舗対策が、変化して継続してというものもありますし、農業の振興策にもそういうものがあると思いますし、そういう点では、支援を中断することなく対策が行われているのではないでしょうか。サンセットだからといって、例えば大田や品川の支援はもうおしまいですよというふうにやはり切るということになれば、せっかくいろいろ取り組みがあって、本当に花が開き始めるというところに来て、つぼみで終わらせてしまうということになってしまうのではないかと私も思います。
 中小企業も、行政の側も、これは続けてほしい、こういうふうに望んでいるわけですね。ですから、事業を変更して継続するとか、発展するとか、そういう形で施策が続いていくようにするべきじゃないかというふうに思っているわけですけれども、改めて答弁いただきたいと思います。

○大原商工計画部長 この事業は、地域的に特色のある工業集積地域が形成されていることに着目いたしまして、区や市と共同いたしまして、その地域の活性化を図るための事業でございます。
 ご承知のように、平成八年度から、毎年度四地域ずつ、今年度までに合計二十地域を指定いたしまして、当初の計画どおり、地域指定については終了したところでございます。本事業がすべて終了いたします平成十六年度に、その成果の全体を総括した上で、その後の地域の工業振興策について検討する予定でございます。
 なお、ご指摘のように、今年度で大田、品川区など四区については終了いたしますけれども、その成果については速やかに検証してまいりたいというふうに考えております。

○西田委員 その成果については速やかに検証してまいりたいというお話なんですけれども、大田、品川というのは城南地域、そして足立、墨田、城東地域、やはりここの集積というのは、まさに東京を代表する工業の集積地域だというふうに思うんですね。
 全体が終わってからでないとその総括ができないみたいなお話がずっとあるわけなんですけれども、東京を代表するこの工業集積地の活性化支援事業がどのように生きてきたのか、それを直ちに総括して、そして、それがこの中でしぼんでいかないように、継続して物を検討していくということがどうしても私は必要だというふうに思いますので、そのことは申し上げておきたいと思います。
 それから、私、もう一つ、この前の古館議員の質問に対して知事がいわれたことがどうしても納得できないんですが、このようにいわれましたよね。五年というのは非常に長いタイムスパンだと、五年の間に立ち直るものは立ち直る、伸びるものは伸びる、しかし、だめなものはだめなんですというふうにいわれたんですね。
 私は、違うんじゃないかと思うわけなんですよ。特に、物づくり、工業の集積というのは、技術の集積でもあるわけですね。五年で立ち直るのかどうか。こういうふうに短い--私は短いと思うんです、非常に長いというんですけれども。やはり十年とか二十年とか、そういうことで見ていく必要があるんじゃないかというのが一つです。
 それからもう一つは、本当に好景気のときとか、あるいは平常のときとかいうんじゃないですね。今、工場がつぶれていくというのも、不況の影響でつぶれていってしまう、そういうことも大きいと思うんですね。
 そういう意味で、今、この工業集積地域活性化支援事業、まさにこの不況の中で取り組まれている支援事業でありまして、その間に中断をするということは、やはり重大な影響をもたらすのではないかというふうに私は思っているわけで、五年間で伸びるものは伸びるんだ、だめなものはだめなんだというふうにいってしまうこと自身が、工業という問題については違うんじゃないかというふうに私は思えてならないわけなんですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○大原商工計画部長 ご指摘の知事の答弁でございますけれども、品川地域についての例を挙げて知事が答弁をしたというふうに承知をしております。豆電球を例にとっての答弁でございました。
 この豆電球の生産につきましては、品川地区が日本でも有数、世界でも有数の生産地であったということでございますが、発展途上国の香港などに追いかけられまして、一年の間に淘汰をされたということでございました。しかし、その間、そういうものをつくっている業者は、発想を変えて新しい製品を開発して、見事に今まで以上の売り上げ実績を上げているというふうに知事は答弁をしております。
 こういった事実を踏まえまして、この工業集積地域活性化事業が五年という期間をとっておりますので、五年の支援の期間内には立ち直るところは立ち直っていくだろう、そういう趣旨を知事が答弁をしたのではないかというふうに考えております。

○西田委員 そういう例ももちろんあるでしょう。しかし、五年でもう決着がつくという話では絶対にないと私は思うんですね。ですから、これ以上いいませんけれども、いずれにいたしましても、せっかく五年間、東京を代表する工業集積地域に該当して、設定してやったわけですから、直ちに総括をして--ただ単に検証するというだけではなくて、本当に総括して、次なる手段、次なる支援、これを検討すべきだということを要求して、質問を終わりたいと思います。

○いなば委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 なければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたします。
 以上で労働経済局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十八分散会

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