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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十七号

平成十二年十一月十六日(木曜日)
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長いなば真一君
副委員長浅川 修一君
副委員長白井 常信君
理事林  知二君
理事川井しげお君
理事藤沢 志光君
山本  信君
藤井  一君
五十嵐 正君
宮崎  章君
河合秀二郎君
山崎 孝明君
川島 忠一君
西田ミヨ子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
労働経済局局長浪越 勝海君
総務部長押切 重洋君
産業政策担当部長木谷 正道君
同和対策担当部長坂爪 正二君
労政部長生井 規友君
家内労働対策担当部長友繁 佳明君
職業能力開発部長渡邉 泰弘君
商工計画部長大原 正行君
商工振興部長樋口  勉君
農林水産部長江口 直司君
参事和田 敏明君
地方労働委員会事務局局長歩田 勲夫君
次長細渕  功君

本日の会議に付した事件
 地方労働委員会事務局関係
  事務事業について(質疑)
 労働経済局関係
  事務事業について(質疑)

○いなば委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程とすることを申し合わせましたので、ご了承願いたいと思います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、地方労働委員会事務局及び労働経済局関係の事務事業に対する質疑を行います。よろしくお願いいたしたいと思います。
 地方労働委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取いたしてありますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山本委員 前回、事務事業の説明をいただいた後に、この「地方労働委員会事務の自治事務化について-検討委員会報告-」というものが郵送されてまいりました。
 私、このことで何点かお伺いをしたいと思いますけれども、この検討委員会報告という文書作成の目的を、まず教えてください。

○細渕次長 目的でございますが、平成十二年四月の地方分権一括法の施行に伴いまして、地方労働委員会の事務につきましては、これまでの機関委任事務から自治事務になりました。しかしながら、関連する法令等の改正が行われず、機関委任事務の仕組みがそのまま残されております。
 一方、地方労働委員会制度の発足以来五十年余を経過いたしまして、この間、労使紛争、労使関係の状況は大きく変化しております。地方労働委員会制度の根幹をなしている労働組合法等の規定も、制度と実態に乖離が見られております。そのため、地方労働委員会事務局では、自治事務化の観点から、労働委員会制度について見直す必要があると考えまして、事務局内に検討委員会を設置し、労働委員会制度の課題と改善の方向について検討し、報告書を取りまとめたものでございます。

○山本委員 この報告書なんですけれども、中身を読ませていただくと、確かに自治事務になったにもかかわらず、現行では地労委のいろいろなあり方についてまで、中央労委が全部決めているというような問題も含めて見直しが必要だといったことが、いろいろと書かれておりまして、参考になるなというところもあるんですけれども、この文書、発行元が、今お話もあったとおり、労働委員会事務局という名前で出ておりますけれども、この性格はどういうことになりましょうか。

○細渕次長 性格ということでございますが、まず地方分権に当たりましては、都としましても、推進本部を設置するなど、行政として積極的に取り組んでまいりましたが、今回の報告書は、地労委の自治事務化という観点から多面的に検討したものでございまして、まず事務局において、その課題等について整理をしたものでございます。

○山本委員 今、課題の整理をされたというふうに伺ったんですけれども、そうすると、これは内部文書ということになるのかなとも思うんですが、後ろの方に資料編がありまして、これで見ると、全国の労働委員会の連絡協議会がありますけれども、そういったところにも文書報告がされているというふうになっているようでありまして、そうすると、全体として、これ非常に公式の文書という性格もあるんじゃないかというふうに思うんですね。
 郵送いただいたときに、たしかかがみがついておりまして、そこにはプレス発表するということも含めて書いてあったわけですけれども、実は、労働委員の方に、この報告書についてどういうことなんでしょうねというんで、ちょっと伺ったんですね。そうすると、労働側の委員の方は、いや、この文書を検討するに当たって意見は聞かれていないんだという話ですし、それからやはり経営側の方も、全然そういう話は聞いていなかったというふうに、仄聞をしているという話でした。
 そうしますと、非常に大事な問題を書いている文書なものですから、これは本来、私はやはり労働委員会として議論をした上で公にするような方がいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○細渕次長 今回の報告書につきましては、都労委の置かれている実態等をもとに、公益委員の助言、指導等を受けまして、事務局の立場で取りまとめたものでございまして、労働委員会制度のあり方を検討するための資料としての役割を期待しております。
 労働委員会制度のあり方については、各都道府県の地方労働委員会、そして国の中央労働委員会で構成する全国労働委員会連絡協議会におきまして、このたび労働委員会制度のあり方に関してワーキンググループをつくって検討することとなっておりまして、この報告書も一つの素材としまして、今後、公労使を含めた三者委員の議論が活発に交わされるものというふうに考えております。

○山本委員 今ここで資料としてということと、今後素材として議論をされるというふうに伺いましたけれども、内容によってはかなり、個別的な労使紛争の問題などについても、労使の間で相当意見の違うものもあると。また、労働者側の委員の間でも意見の違うものなんかもかなり含まれていますので、ぜひ、よりよく議論をしていただいて進めていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

○いなば委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもちまして終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で地方労働委員会事務局関係を終わります。

○いなば委員長 これより労働経済局関係に入ります
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取してあります。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○押切総務部長 去る十月十九日の当委員会におきまして要求のございました資料をお手元に配布してございますので、その概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料の表紙をめくっていただきまして、目次をごらんいただきたいと存じます。要求のありました項目は、合計十六項目でございます。順次、内容をご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。三宅島からの避難者の就労あっせんの取り組み状況と実績についてでございます。
 まず、避難島民に対する都としての取り組みといたしまして、避難島民に対する相談、PR、仕事のあっせん、就労に向けた事業、臨時的、応急的雇用の場の確保を行っています。
 具体的には、三宅島からの避難島民を対象とした雇用労働相談を、去る九月に二カ所で実施し、また、避難島民に対する合同就職相談会を二カ所で実施しました。さらに、都公共施設のクリーンアップ事業などを行っております。
 次に、二ページでございますが、都立技術専門校の校別定員数、応募者数、入校者数でございます。
 都立技術専門校の定員数などにつきまして、校別に、平成七年度から平成十一年度までの五年間につきましてあらわしたものでございます。最下段の合計欄の一番右にありますように、平成十一年度の定員は七千八百八十三名、応募者数は一万九千五百三十八名、入校者数は七千二百八十八名でございます。
 三ページをお開き願います。都内の企業倒産件数の推移でございます。
 過去十年間の都内の企業倒産につきまして、倒産件数と業種別の件数及び負債額をあらわしています。平成十一年の倒産件数は、表左側、最下段にありますように、二千七百四十七件となっております。負債額につきましては、平成十一年は約八兆三千億円となっており、過去十年間で最高となっております。
 四ページをお開き願います。都内の区市町村別工場数の推移でございます。
 昭和五十八年から平成十年までの都内の工場数につきまして、区市町村ごとにあらわしたものでございます。平成十年現在の工場の総数は、四ページ、上段右側にございますように、六万八千六百九十五工場、区部につきましては、その下の段にございますように、五万九千四百七十三工場、市町村につきましては、次の五ページ、上段にございますように、九千二百二十二工場となっております。
 次に、六ページでございます。都内工場の区市町村別従業者数の推移でございます。
 都内工場の従業者数の総数は、平成十年現在、六ページ、上段右側にございますように、六十九万七千四百七十四人、うち、区部につきましては四十九万七千七百十六人、市町村につきましては、次の七ページ、上段右側にございますように、十九万九千七百五十八人となっております。
 八ページをお開き願います。区市町村別都内製造品出荷額の推移でございます。
 都内製造品出荷額の合計は、平成十年現在、八ページの上段右側にございますように、十九兆九千二百九億円、うち、区部では十一兆八千二百八十二億円となっており、市町村においては、次の九ページ、上段右側にございますように、八兆九百二十七億円となっております。
 次に、一〇ページをお開き願います。都内小売業の区市町村別商店数の推移でございます。
 都内の小売業の商店数につきまして、昭和五十四年から平成九年までの推移をあらわしたもので、都内商店数は、一〇ページ、上段右側にございますように、十二万八千十九店であり、うち、区部では九万七千九百二十二店、市町村においては、次の一一ページ、上段右側にございますように、三万九十七店となっております。
 次に、一二ページです。都内小売業の区市町村別従業者数の推移でございます。
 平成九年現在、都内商店の従業員の総数は、一二ページ、上段右側にございますとおり、七十三万七千五百九十六人となっております。うち、区部では五十三万八千二百八十三人となっており、市町村では一三ページ、上段右側にございますように、十九万九千三百十三人となっています。
 一四ページをお開き願います。都内小売業の区市町村別年間販売額の推移でございます。
 都内小売業の年間販売額は、平成九年現在、一四ページ、上段右側にございますように、十七兆九千百六十億円となっております。うち、区部の年間販売額は十三兆七千六百九十七億円、市町村での年間販売額は、一五ページ、上段右側にございますように、四兆千四百六十一億円となっております。
 一六ページをお開き願います。小売店舗に係る区市町村における条例、要綱制定状況でございます。
 現在、区市では、小売店舗に係る条例、要綱を独自に定めているところがございます。条例を定めているのは、施行予定を含めると四つの区、要綱を定めているのは十四の区と一つの市となっております。
 次に、一七ページでございます。中小企業対策予算の推移でございます。
 平成三年度から平成十二年度までの中小企業対策予算の推移についてあらわしたものでございます。平成十二年度における中小企業対策予算の合計は、表のAの欄の下段にありますように二千九百五十五億九千九百万円で、うち、臨海副都心関係予算が、Bの欄の下段にありますように二十六億五千四百万、融資関係予算が、Cの欄の下段にありますように二千七百二十一億六千二百万円、これらを除いた中小企業対策予算は、Dの欄の下段にございますように二百七億八千三百万円でございます。
 次に、一八ページでございます。中小企業制度融資の実績と推移でございます。
 平成二年度から平成六年度までの融資実績を一八ページに、平成七年度から平成十一年度までの融資実績について、次の一九ページに示してございます。
 一九ページにございますように、平成十一年度の融資実績は、中小企業金融安定化特別保証を除いて、一九ページ、右側下段にありますように、十七万七千三百十三件、融資額は一兆九千七百二億円でございます。
 二〇ページをお開き願います。認定農業者の基準と実態、市町村の取り組みでございます。
 認定農業者とは、意欲と能力のある農業経営者を育成確保するために、農業経営基盤強化促進法に基づきまして、区市町村から農業経営改善計画の認定を受けた農業者を指します。
 2にございます三つの基準を満たした認定農業者数は、平成十二年九月末現在、3に示したとおり、五百六十九人でございます。認定農業者に対する支援措置につきましては、4にありますように、税制上の特例や資金の融資などがございます。
 次に、二一ページでございます。野菜供給確保対策事業における価格差補てんの実績でございます。
 平成十一年度は、表下段にありますとおり、コマツナ、ホウレンソウなど七品目につきまして、約一億二千七百万円の価格差補給のための交付金を交付し、うち、都の負担額は約三千二百万円となっております。
 二二ページをお開き願います。有明パークビル建設経緯及び東京ファッションタウン株式会社、株式会社タイム二十四の管理委託の経緯についてでございます。
 株式会社東京国際貿易センターの有明パークビルは、1にありますように、平成九年五月に着工し、平成十一年五月に竣工しております。
 東京ファッションタウン株式会社及び株式会社タイム二十四の事業管理委託の経緯につきましては、2に示したとおり、平成十二年四月に、株式会社東京国際貿易センターが二社の事業の受託を開始しております。
 次に、二三ページでございます。東京ファッションタウン株式会社、株式会社タイム二十四、株式会社東京国際貿易センターの経営状況でございます。
 平成十一年度の決算で、東京ファッションタウン株式会社が百九十三億円、株式会社タイム二十四が九十六億円の累積赤字を、株式会社東京国際貿易センターが二百九億円の累積黒字を計上しております。
 以上で資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○いなば委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○川井委員 先日、委員会において局長から、技術専門校の再編整備の一環として、平成十三年にお茶の水校の整備が着実に進んでいるという説明がありました。一方、実は、私の地元である中野区の中野技術専門校が今年度末で廃止予定になっているわけであります。それを含めて、ここ数年、技術専門校の再編整備が急速に進展しているわけであります。また、現状の経済情勢の中、この雇用就業の対策は都政の重要課題の一つに位置づけてもいいんだろう、こういう思いがいたしておりますので、この技術専門校に関連して何点か質問したい、こういう思いでおります。
 まず、新お茶の水校といっていいのかどうかわかりませんけれども、このお茶の水校の開設される場所をお聞かせ願いたいと思います。

○渡邉職業能力開発部長 お尋ねの新お茶の水技術専門校でございますけれども、来年度当初から開設される予定でございますけれども、位置につきましては、文京区の後楽一丁目九番五号ということでございます。当地は、もともとお茶の水専門校が平成三年まで、そこに開設、運営されておった場所でございまして、いわば十年ぶりに古巣に戻るという形でございます。ハローワーク飯田橋に隣接しまして、本年十二月全面開業予定の、都営地下鉄大江戸線の飯田橋駅の上に位置する形になります。

○川井委員 実は、有明にあったときも、お茶の水校として、改築というか、新しくするということの中で、呼ばれておられたんだろう、こういうふうに思うわけですね。
 今回、今お話しのとおり、大江戸線の飯田橋の駅の真上にできるということになるわけでございますけれども、新名称というような形で考えるならば、できるだけ都民に錯覚を与えないように、あるいは理解されやすいような命名というのがあるのかなという思いがしているんですね。今までどおり、お茶の水校あるいは新お茶の水校というような位置づけでいくのか、それとも、新しく、大江戸線飯田橋駅の真上にあるんだから、そういう名にちなんだような、都民の方々にわかりやすいような名前のつけ方ということを意識しておられるのか、お聞かせ願いたい。

○渡邉職業能力開発部長 技術専門校の名称につきましては、条例で定めているところでございますけれども、名称には、それぞれの校ごとに沿革がございまして、公共施設の名称ということでございますれば、ただいま理事がご指摘のように、都民にわかりやすいものであることが基本だというふうに認識いたしております。
 技術専門校についての現状を申し上げますと、おおむねその名称につきましては、三つの考え方に従ってつけられてきたように私どもとしては整理いたしております。その一つは、品川、板橋、立川校のように所在地の区市の名称を用いているもの、その次には、亀戸、王子校のように、最寄り駅の名称を用いているもの、三番目といたしましては、高年齢者校、あるいは障害者校のように、利用対象の方々をお示ししているもの、このような考え方で名称がついております。
 いずれにいたしましても、名称は極力、都民の方がその場所をイメージして通学していただくのに便利なところがよろしいかという認識でおります。
 ただいま理事ご指摘のように、新しい専門校の名称につきましても、ただいまの考え方、どなたにもご理解いただけるような名称、位置がわかるということが基本だと思います。来年の第一回定例会に条例の改正案をお出ししたいと思いますが、その中でご審議いただきます場合に、私どもの腹案といたしましては、飯田橋という名称を考えてみたいという立場で、現在準備を進めているところでございます。

○川井委員 ぜひそのように取りまとめていただければありがたいなと。
 と申しますのは、やはり駅の真上にあるビルの中に入っていながら、お茶の水校だとか他の名前がつくということはおかしいんだろうなと。そういう意味では、飯田橋校というような形の方がすっきりし、都民にも理解が早いんじゃないだろうか、こういう思いでおります。
 お茶の水校の整備に絡んで、冒頭ちょっとお話をしましたけれども、実は、中野の専門校が今年度末に廃止されるわけです。このほかに、新宿区内にあった、新宿、牛込の二校が平成十年にもう既に廃止されておるわけでございます。こういう財政状況の中で、行財政改革を推進しなければならないことは十分理解をしているつもりでございます。いずれにしましても、この委員会でも議論されてきた、こう思っておりますけれども、技術専門校の再編整備あるいは統廃合、これをどういうような考え方に基づいて進められてきたか、改めてお伺いしたいと思っております。

○渡邉職業能力開発部長 技術専門校の統廃合等、再編整備についての考え方でございますけれども、東京の産業の人材ニーズにおこたえしていくということが最も重要なことだというふうに考えておりますが、その際、訓練内容の見直しとか、その高度化を進めまして、これに合わせた校の施設整備、改修等が必要ではないかというふうに考えているところです。これまでも、老朽化したり狭隘になった専門校を集約いたしまして、施設の改築、大規模化を図りながら、効果的で効率的な訓練を実施できる全都的な体制の整備に努めてきたところでございます。特に、都心部には、老朽あるいは狭隘な施設が集中していたために、新宿、牛込、お茶の水、中野の四校を統合することとしたところでございます。
 そして、大変に苦しい都の財政状況の中で、新お茶の水校の建設経費、ただいま飯田橋校という方向でご説明したところですが、建設経費を確保いたしますため、行財政改革の観点から、ぎりぎりの判断といたしまして、一部前倒しして統合を実施してきたものでございます。

○川井委員 老朽化あるいは狭隘、あるいはある位置に集中的にそろってしまう、そういうことから、再編ということを含めて、新しい技術あるいは新分野に対しての教育ができるようにということを、総合的な中で検討していただいて、再編というようなことにつながったんだろうと思うわけですけれども、しかしながら、せっかく持っている学校施設を、廃校になったからそれでいいんだということじゃなくて、これを都民のために生かして、有効に活用していくべきではないだろうか、こういう思いがします。
 特に、専門校ということにおいて、産業振興に役立てるような方向でのご検討も含めて、期待をしているわけでございますけれども、そこで、既に廃止された新宿、牛込、この二校の校舎をどのような利用の仕方をしているのか。それと同時に、中野の専門校は来年以降どのような用途が考えられ得るのか。
 実は、この施設があいている地域には、何らかの施設があるいは考えられるんだろうかという期待感もあるわけでありまして、ぜひお答えをいただきたいと思います。

○渡邉職業能力開発部長 既に廃止をいたしました新宿、牛込の二校の校舎の現状についてのお尋ねでございますが、JR高田馬場駅近くにある旧新宿校の庁舎につきましては、現在、福祉局所管の東京都社会福祉事業団が入居いたしておりまして、社会福祉施設の管理運営のために活用しているところでございます。新宿区筑土八幡の旧牛込校の庁舎につきましては、衛生局所管の東京都ナースプラザが入居いたしておりまして、出産や育児のために退職した看護婦の再就職の促進、能力向上の場として活用いたしているところでございます。
 ただいま理事ご指摘の、営団地下鉄丸ノ内線中野新橋駅近くにございます中野校の庁舎につきましては、これまでの委員会あるいは本会議等で、議会の方から、職業能力開発に関係した事業に活用すべきとのご意見をいただいているところでもあり、私どももその思いで検討を重ねてきております。現在、局事業全体を視野に入れて、中野の立地特性に合いました用途に供すべく、庁内あるいは局内的に議論をしている最中でございます。私どもとしても、ただいま理事のご指摘のような方向で極力進めてまいりたいというふうな思いでございます。

○川井委員 新宿、牛込については、福祉局あるいは衛生局で有効に利用していただいているようなので、安心しました。
 中野については、私の家からも歩いて七、八分でしょうか、実は都庁にもその程度で来る位置じゃないかな、こういうふうに思っています。特に中野新橋の駅からは徒歩三分、都庁についても、先ほどいったように近いということで、この専門校の庁舎の利用価値というのは、ある意味、都庁舎に近い、あるいは新宿に近いということで、考えようによっては非常に使い勝手としてはいいのかな、あるいは期待されるのかな、こういう思いがあります。
 例えば、事業概要で見ると、労経局で職員向けの研修施設としての職業能力開発研修所があるわけです。こういう職員研修ということを考えた場合には、本庁舎から近いということも一つの考え方なのかなという思いがするわけです。やはり都庁になるべく近いということで、利便性を増すということ、こういうことも考えていただきたいなあ、こういう思いがあります。
 研修以外にも適切な施設があるかもしれませんが、その際ぜひ、ドラスチックな考え方というか、そういうものも含めて、入れていただきたいなという思いがするわけです。そのことが、地域の人たちがある意味で夢を抱ける--ただそこで研修を受ける、あるいはその施設を利用する人たちだけでなく、地域にも夢を与えるようなものがあっていいのかな、こういう思いがするわけです。
 加えて要望しておきたいのは、これは中野校に限ったことじゃないんで、中野だけのことをいって大変失礼なんですけれども、こういう専門校の施設の再配置を大規模に行った場合には、必ず空き庁舎が出てくるわけです。例えば旧繊維工業試験場の江東の分場を、たしか無料貸し出しのベンチャー・SUMIDA、こういう形で、ある意味では大変好評をいただいているというか、一時期マスコミでも光を浴びたような記憶があるわけですけれども、こういうように創業支援のために活用することも同時に検討していただき、民間の方々にも夢を与えることも含めて、幅広くご検討していただけたらなあ、こういう思いがあります。都民の雇用の場を確保していく創業支援、新しい産業の育成、それが東京都の活力につながるんだろう、こう思っておるわけでございます。
 そこで、関連してお聞きするんですけれども、今のところについては要望的な形になるわけですけれども、お茶の水校がいよいよ完成されるということであるわけですけれども、その後、有明をどうするんだろうか、こういうことに関してちょっとお聞きしたいんです。というのは、以前からこの問題については、新校舎完成とともに移転しちゃって廃止するのか、わずか数年のためにもったいないじゃないか、当時からこういう議論があったわけでございます。そのときに、この有明の方の仮設庁舎の活用はどうなるのかという思いも多くあるわけでございまして、考え方がありましたら、お示し願いたい。

○渡邉職業能力開発部長 お茶の水校の開設につきましては、四校統合を前提に進めてまいりました関係で、事務的に申しますと、お茶の水校の仮校舎という扱いでございましたので、飯田橋に新規の校舎が建ちまして、そこに移転すると同時に、仮設の部分につきましては廃止という流れになるわけでございます。したがって、有明に来年度も技術専門校を存置するということになりますれば、これはやはり新たな設置という観点から検討することになりまして、通常のままですと、現時点では大変困難が伴うものだというふうに認識いたしております。
 しかし、私どもといたしましては、ただいま理事からもご指摘がありますように、議会でのこれまでのご審議の経過なども踏まえた上で、また、今の雇用情勢のもとで、何としても訓練規模の縮小を避けたいというような考え方、それから、これまで相当の移転経費と設備費をかけて、移転、運営されてきた経過がございます有明を、引き続き有効に活用することが必要ではないかという、これらもろもろの考え方のもとで、IT革命に対応した人材育成、それから臨海の立地特性を生かした人材育成を担う専門校を改めて設置するという考え方のもとに、現在、最大限の工夫と努力をしてまいりたいということで努力中でございます。

○川井委員 新しい考え方を出していただいたというか、ファッション系あるいはITに関連した新しい校の設置を含めて努力をするというか、存置の努力をということで、非常に努力していただくことが見えてきたかな、こういう思いがするんですけれども、ただやっぱり二年間で引き払うということですと、都民の感覚からすると、投下した資金がむだになる、こういう思いがあるでしょう。そういう意味では、逆に、お茶の水、中野が廃止になり、新たに飯田橋と有明ができるぞと、こういう考え方も一つなのかなという思いがあります。
 特に、今のお話の中で、再編することによって、かなり訓練規模が削減されると。これは、こういう経済情勢だけに、本来ならば能力開発して雇用のチャンスをどんどん持っていただくということが本旨なんだろうと思うわけですけれども、それが削減されていくという、一方には不安もあるわけです。それに対して、今、有明の方についての新たな努力をしたいというお気持ちをお聞きしているわけですけれども、しかし、これがなかなかうまくそこへ落とし込むことができない。いわゆる有明を専門校として存置できないんだという場合においては、当然、訓練校が減るということは、訓練規模が落ちる、こういうことにつながるわけですけれども、そうなった場合、何らかの工夫、努力、考え方、こういうことも伴って必要になってくるのではないだろうかと思うんですけれども、お考えがありましたら、お聞かせ願いたい。

○渡邉職業能力開発部長 一般的に、景気の動向についての評価でございますが、このところ上向きだというふうな評価もある一方では、完全失業率が横ばい、高どまりというような厳しい雇用情勢がございます。そういう意味で、その中での訓練規模の縮小はぜひとも避けたいというのが私たちの考え方でございます。
 しかし、おっしゃるとおり、有明に近い専門校を設置できない場合には、相当規模の訓練規模の縮小が避けられない状況でございますので、私どもは、先ほど申し上げたように、是が非でも訓練規模を落とさない方途として、有明における新規開設というものを考えていきたいというふうに思います。
 現在、私どもの腹案ではございますが、おおよそ訓練科目においては八科目程度で、年間定員で三百六十程度の訓練を予定しておりますし、旧来の規模に遜色ない規模で開設を図りたいという思いで、現在、関係方面と調整中でございます。

○川井委員 部長のいうことはよくわかりました。さらなる努力を期待をしながら……。
 実はまだまだ都内には老朽化した、また狭隘な専門校があるわけで、これは改築等が必要になってくるんだろう、こう思うわけでございますけれども、これなんかに、例えばPFIだとか、そういうことを取り入れるような都の考え方というのが、あるいはあってもいいのかな、いわゆる民間活力、なおかつ、リニューアルだけではなくてカリキュラム、内容についても、もう既に古くなったというと失礼ですけれども、新技術あるいはシステム、そういうものを常に取り入れた訓練が必要なんだろうなと思うわけです。
 そうなってきたときに、今までの固定観念で、今までの講師を使っていくということよりも、あるいは民間活力を導入した方が幅広く新しい訓練時間が持てるのかもしれない、そういうことを含めて、今後の技術専門校の再編整備の予定あるいは進め方について、含めてご答弁をいただければと思います。

○渡邉職業能力開発部長 ただいま技術専門校につきましては、現時点で校が十五校、分校が一校ございまして、全体で十六の規模でやっておりますが、その中には、例示をさせていただきますと、例えば王子校ですとか赤羽校、足立校、大田校のように、現時点で大規模でもありますが、同時に大変老朽が進んでいる専門校がございまして、これらの校舎、設備の更新というものは急務でございます。
 そういう中で、ただいま川井理事からご指摘のありました建てかえ等について、民間の活力を活用してはどうかというご示唆でございます。これらにつきましても、我々自身も検討する中で、今の財政状況の中では、大規模校を直営、直接の資金で建てかえることというのはかなり困難が伴うものであるという認識がございまして、そういう意味では、既に遊休化している都の別な施設の有効活用、あるいはただいまご指摘のある民間資金等の活用を視野に置いた何らかの工夫というものが必要ではないかという認識においては、先生ご指摘のとおりのことも、私ども局内でも議論しているところでございます。
 今後、東京都全体におけるPFIの進捗などがあった場合、それらも参考にさせていただきながら、十分理解を深めた上でさらに検討を深めたいというふうに考えてございます。
 それから、もう一点のご指摘の指導陣の問題でございますが、これらにつきましては、現時点でも新規分野、成長分野あるいは先端分野におきましては、民間の最先端の企業あるいは研究機関等におられる方を講師にお招きして指導に当たっていただいているところでございますが、さらに今ご指摘のようなことも踏まえまして、十分民間の方々のお力、特に積極面を私どもの方へ取り入れさせていただくように工夫してまいりたいと思います。

○川井委員 これで最後にしますけれども、特に民間活力という部分、PFI、これは大いに勉強してほしいなと。水道局あたりだけに任せておかないで、本来ならば労経局が率先してやっていくような局なんじゃないだろうかな、こう思うわけですね。特に老朽化した施設などを--しかしこういう東京都の財政状況を考えると、そこら辺、新たな道が出てくるのかなと、なおかつ、そのことによって指導陣も大幅にかえられる、あるいは新しい分野に求められる、こういう期待感もあるので、ぜひお願いしたいなと思っております。
 繰り返しになりますけれども、技術専門校、この老朽化施設の建てかえ、狭隘な施設の統合、ちょっといい過ぎかもしれませんけれども陳腐になった訓練の改廃、こういう専門校の配置、地域のバランスの確保など、時代の要請に合ったものをという思いがしてならない。そういう意味では、今いった民間活力も含めて幅広くぜひ検討していただきたいなという思いがします。
 最後に、この財政状況の中で、まさに労経局の先頭に立って頑張って見直しをしていこうという浪越局長に、技術専門校の再編整備に向けた決意をお伺いして、質問を終わらせていただこうと思います。

○浪越労働経済局長 職業訓練に関するいろいろなご質問、承りました。私は、現在の経済状況、若干明るい兆しは見えているとはいいますけれども、都内の中小企業を取り巻く状況はまだ非常に厳しいものがあろうというふうに考えておりますし、失業率で見てみますと、全国で四・七%ぐらいだったと思いますし、南関東では五%を超えているというふうに、非常に高い失業率がございます。
 そういう中で、今日の不況下におきます失業の大きな要因が、需要不足にも増して構造転換する企業の人材ニーズに合った労働力が供給できない、いわゆる雇用のミスマッチにあるんじゃなかろうかと考えてございます。そういうふうなことで、今お話のありました職業能力開発は、雇用問題を解決する一つの有力な手段であろうというふうに私は考えてございます。
 来年度以降の専門校の再編につきまして、いろいろ貴重な意見をいただきました。ご指摘のように、技術専門校の事業や施設に関する不断の見直しは、科目の見直しとあわせまして必要だと思いますし、厳しい雇用失業情勢の中で、やはり専門校だけの統廃合だけではなくて、労働経済局でやっている施策全体の中でも考えるべきではなかろうかというふうに考えておりまして、都民の期待にこたえるためにこの見直しは大変重要なことだというふうに考えております。
 技術専門校の再編整備、平たくいえば統廃合も、財政の都合というよりも、産業界の求めるニーズに迅速に対応して、職を求めている都民の願いにこたえていくために必要であって、やはりスピーディーに対応する、実施する必要があろうかと考えてございます。専門校の再編整備は、雇用促進効果の低くなった訓練科目を見直し、雇用の拡大する分野の拡充と訓練内容の高度化を実現する手段であろうと思っております。
 現在、財政再建に全力を挙げて都が取り組んでおりますけれども、当然その兼ね合いも十分に考慮しながら、今後とも都民の期待に沿えるよう、その時代時代に対応できるような職業訓練に努めていきたいというふうに考えております。引き続きご理解とご支援のほど、よろしくお願いいたします。

○浅川委員 労働行政と農業振興策、そして中小企業金融安定化特別保証の三点についてお伺いいたします。
 初めに、労働行政について質問させていただきます。
 地方自治法では、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基本としたというふうに規定をしております。この地方分権の方向とは逆に、職業安定行政の国一元化が進められてきました。東京は、資本金五十億円以上の普通法人が全国の五五%集中しており、あるいは雇用調整状況が全国に比較して二倍近い状況があるなど、特徴的な雇用状況があると思いますし、また、フリーターといわれる若者の就労や、あるいは高齢者や障害者など地域性、こういうものが強くて、東京固有の問題があるというふうに思います。
 国では十分な対応ができない問題があり、東京としての雇用就業対策として、例えば職業安定行政が当然重要だというふうに思います。国に一元化をされるという中で、東京にはどういうものが残ったといえるのか、そしてこの職業安定行政の役割を東京都としてどのように認識をしているのか、最初に伺います。

○生井労政部長 最初に、東京都における雇用就業対策、どのようなものかということでございますけれども、従来、東京都に機関委任事務としてございました職業安定行政がございます。そこでは、高齢者やあるいは心身障害者、こういった方々の就職促進を図ってまいったところでございます。
 ご指摘のように、この四月から職業安定行政が国に一元化されました。東京都あるいは地方自治体は、その地域の実情に応じて必要な雇用就業対策を行うというふうに雇用基本法、雇用対策法に定められております。私ども、これまで職業安定行政の中で、東京都が予算を負担して行っていたものについて、その大部分を引き継いでこの四月から実施してきてございますが、これから先の都における雇用就業対策としていかに進めていくべきかというようなことで、現在、労働審議会の方に、都における雇用就業対策についての検討をお願いしてございます。
 その中では、地域の特性というふうな形で、例えば東京都に先端的、先駆的にあらわれる雇用就業問題、こういったものがあろうと、これは東京特有の問題であろうというふうに思っております。これら、今、副委員長ご指摘のありましたフリーターの問題、こういったものがあろうかと思います。
 もう一つは、地域に根差した雇用就業の促進ということで、これは本来の自治体が取り組むべき対応かと思いますが、役割分担として、例えば生きがい就労等の高齢者の就業、こういったものがあろうかと思います。
 それからもう一つは、国がナショナルミニマムとして雇用就業対策を進めておりますが、これの補完的な意味合いがあろうかと思います。そういう意味では、特別に配慮を要するような方々への支援ですとか、あるいは中高年離職者のマッチングの機能を高めていくとか、こういったことがあろうかと思います。
 こういう観点に立ちまして、今後、私ども東京都におきましては、雇用就業対策に取り組んでまいりたい、かように考えてございます。

○浅川委員 ぜひ力を入れていただきたいというふうに思うんです。
 主税局の話では、今年度税収が伸びる、そういうことだそうです。その要因の一つが大企業などのリストラ、そういうことで企業の収益が伸びて税収が伸びる、リストラでどんどんどんどん解雇、先ほど失業者が高どまりという話もありましたけれども、そういう状況の中で、東京都には税収が伸びる。ですから、リストラで犠牲になっている労働者に対する雇用対策あるいは相談事業、こういうことも含めて都民生活を安定させるということが税収増との関係でも私は重要だというふうに思うんです。
 特に東京都がこれまで行ってきた都費で上乗せをしてきた職安行政をさらに後退させるようなことがあってはならないと思いますし、この点は要望しておきます。
 この間、我が党は、雇用確保対策を質問してまいりました。財界のシンクタンクである社会経済生産性本部が、違法なサービス残業をなくすだけで九十万人の雇用が確保されると明らかにいたしましたし、これは東京でいえば十五万人の雇用が確保されることになります。
 都がサービス残業をなくす取り組みを行い、雇用確保対策をという我が党の提案に対して、昨年九月の議会で、法律に定められた権利が守られるよう普及啓発に努力をする、こういうご答弁をいただきました。しかしながら、状況を見ますと、やはり乱暴な解雇とかというようなことがよくあります。そこで、都として、使用者あるいは企業が労働法制を守るように啓発をするというのは極めて大切だと思いますし、サービス残業をなくすようなキャンペーンをぜひ行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○生井労政部長 現在、私どもの所管するところに、都内に八カ所の労政事務所がございますが、この労政事務所を通じまして、各種の教育講座あるいはパンフレット等を通じまして、労働時間の短縮あるいは適正な労働時間を守っていただくというようなことについて普及啓発をさせていただいております。
 こういった中で、とりわけ労働条件の守られていないところからは、さまざまな形で労働相談というのが出てきてございますが、こういった労働相談の中でも個々にご指導を申し上げながら労働時間が守られるように進めているところでございます。

○浅川委員 キャンペーンはやっていただけないでしょうか。

○生井労政部長 労働相談を行う中では、特別に相談項目を定めて実施しているものもございます。それから、特に五月と十月を労働相談強調月間というような形で実施してございます。そういう中で、労働時間の普及啓発なりに取り組んでまいりたいというふうに思っております。

○浅川委員 ぜひサービス残業などを、違法行為ですから、なくすキャンペーンを強めていただきたいと思います。
 次に、不安定労働者の雇用を守ることも緊急の課題だと思います。大企業などのリストラの一方で、雇用が多様化して、いわゆる不安定雇用労働者が増大をしております。フリーター、派遣労働者、パート労働者、契約社員など、権利保護に早急に対応すべきであります。
 労働審議会では、こうした情勢を認識して、労働者の権利を保護する必要性と、それを担保するための雇用関係調整委員会の設置を答申しております。このように、問題が深刻な東京だからこそ、国に先駆けて雇用関係調整委員会の条例設置に努力すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○生井労政部長 今、副委員長ご指摘のとおり、大変不安定な雇用の方々、つまり働き方が多様化してまいりまして、短時間雇用者あるいは契約社員、あるいは派遣社員、こういった方々がふえてきてございます。
 そういう中で、私ども、一昨年でございますが、労働審議会の方から答申をいただきまして、雇用調整委員会の設置というものを答申の中でいただきました。これは労政事務所等で労働相談にあずかった中から、特に労使の間でトラブルがなかなか解決できないというようなものにつきまして、労政事務所があっせんという形で調整に入っております。これはあくまでも労使の自主的な調整を前提としているわけでございますが、あっせんという形で入ってございますが、なかなかこれが、最近の労働問題の多様化あるいは複雑化、そういった中で解決率が、若干ではございますけれども伸び悩んできている、こういうことで、その解決率を高めるために、学識経験者等で構成する委員さんを中心としまして雇用調整委員会というものを設置いたしまして、その中で解決策を見出していくような、そういう仕組みをご提案いただいたわけでございます。
 私ども、今年度予算措置をいただきましたので、これは調査費という形で予算をいただきましたので、目下その委員会のトライアルというような形で設置を試みているところでございます。

○浅川委員 調査費という形が極めて弱いというふうに思うのです。ぜひ、この設置に向けて力をいれていただきたいと思います。
 続いて、労働相談についてお伺いいたします。
 この不況長期化の影響で雇用不安が続いておりまして、賃金の不払いでありますとか解雇問題などがふえる傾向があります。八月に都が発表した労働相談及びあっせんの概要、この中で、労政事務所に寄せられる相談は、昨年度も四万八千三百五十九件もありました。その内容の項目の第一位は解雇であります。第二位が賃金不払い、第三位が労働契約などとなっております。
 若干中身を見ますと、例えば、勤続十五年、入社以来初めて家庭の事情で休みを三日間とり、その後出社したところ、社長から、忙しいときに休むような社員は要らないと解雇をいい渡された、どうしたらいいかという相談でありますとか、パートとして三年勤めた、ところが、いきなりきょうから来なくていいといわれた、知人に相談をして、解雇予告手当が請求できると聞いてお店に話をした、そうしたら、かえって、商品に傷をつけたとか、つり銭を間違えたなどといわれ、損害賠償を請求された、どうしたらいいかと、こういう相談が寄せられております。
 リストラなどをかざして、乱暴な解雇が多い。使用者が法律を全く知らない、こういう事例もあります。先ほどもいいましたように、キャンペーンをしていただきたいというのは、こういうことからお願いをしているわけです。
 先ほどのご答弁で、労政事務所の役割については大変高く評価をされているというふうに伺いました。ところが、立川と三鷹の労政事務所を再編して国分寺に新設統合しよう、こういう動きがあります。これは、相談窓口が減ってしまうことになり、都民サービスの後退ということになるのではないかと思うのですが、いかがですか。

○生井労政部長 副委員長ご指摘のように、労働相談件数、大変高い状況で推移してございます。九年度以降も五万件近い水準で推移しております。こういう中で私ども、労政事務所のサービスの低下を来さないように、平成十一年度から、労政事務所の職員すべてが労働相談に対応する、いわば全員相談体制を採用しまして相談に当たっているところでございます。また、同時に、相談に対する対応力を高めるために、職員研修あるいは所内でのOJTなどを活発に実施しまして、職員の資質の向上に努めてきたところでございます。 今後、労政事務所の一つ一つの機能を高めるよう、私ども目下検討しているところでございますけれども、今後とも、労政事務所の機能を充実する方向で検討をしていきたいと考えております。

○浅川委員 立川と三鷹の労政事務所の再編ということがいわれていますけれども、これは都民サービスの後退になるのではないかとお伺いをしているのですが、その点についてはどうですか。

○生井労政部長 私ども、労政事務所の労働相談につきましては、利用者の方々の利便性向上、あるいは労働相談体制の充実、こういうような観点から、目下、多摩地域における労政事務所のあり方を関係局と調整しているところでございます。
 局といたしましては、小規模な事業所体制によるよりも、大規模化したことによって相談サービスの充実が図られるというふうに考えております。

○浅川委員 実は再編整備が行われてくる中で、二十三区では、渋谷の労政事務所を再編して、いろいろなところへ統合したという経過がございます。それで、労働相談はどうなっているかということで、数をお伺いしたいのですけれども、九八年と九九年、二十三区と三多摩と分けていただいて、労働相談の数の推移はどうなっているでしょうか。

○生井労政部長 平成十年度の区部におけます労働相談件数が四万四千八百三十九件ございました。平成十一年度には、これが三万七千七百二十三件となっております。多摩地域におきましては、平成十年が一万三百九十三件でございまして、平成十一年には一万六百三十六件というふうな状況になってございます。

○浅川委員 九八年が二十三区では四万四千八百三十九件、それで渋谷を再編して、それが三万七千七百二十三件、七千百十六件、二十三区で減りました。再編をしなかった多摩は、二百四十件余り相談がふえています。このことを見れば、渋谷労政事務所が一つ少なくなってしまった、相談箇所が一つなくなっているわけであります。渋谷労政事務所が、じゃ、その九八年にどれくらい相談件数があったかといえば、六千七百三十二件、減った七千百十六件にほぼ見合う形で渋谷の分がそっくり減ってしまったと。相談窓口を減らすということは、やはりサービスの後退になる、このことは明白だと思うのです。
 私たち、この渋谷の再編をするときにも、当時の労政協議会の中でも反対の意見が多かったことや、利用者からも反対の声があったこと、都議会でも相談体制の強化の請願が趣旨採択になったことなどを挙げて、見直しを求めてきました。この立川と三鷹の労政事務所、今、多くの利用者の方から、あるいは労働組合の方々から、働く皆さんの中から、身近な場所で相談の場所があるということが大事だというふうにいわれております。こうした強行をやらないでもらいたいと思いますが、重ねていかがでしょうか。

○生井労政部長 先ほどもお答え申し上げましたけれども、労政事務所の機能を充実するという観点から私ども考えてございまして、利用者の方々の利便性向上、あるいは相談体制の向上、充実というような観点から、多摩地域における労政事務所の見直しを進めていきたいというふうに考えてございます。

○浅川委員 ぜひ、強行は見直してもらいたいと思うのです。これ以外にも、労働研究所についても、やはり見直し、こういうようなことが検討されているというふうに聞いております。幾つか質問は用意しましたけれども、今回は触れませんけれども、皆さんの労働行政を進めるという立場で、こうした機関、力を入れていただきたいと思います。
 先ほどもいいましたけれども、税収がふえるのです。それは、リストラで本当に失業者がどんどん出て、そういう中で税収がふえるのです。それを、今度は一方で労働相談の窓口だとか、これが縮小されてしまうということでは、そういう失業などで大変な思いをされている方々の気持ちにこたえられないというふうに思いますので、この点を改めてお願いをして、農業問題に移ります。
 東京の農地は九千三百四十ヘクタール、市街化区域内の農地が五千九百五十ヘクタールで、そのうち生産緑地が三千九百二十四ヘクタールであります。生産緑地は年々減る傾向にあり、追加指定も伸びておりません。やはり農業生産基盤の確保のためには、生産緑地の追加指定、これを進める必要があると思います。これは、地方分権の流れの中で、生産緑地の指定手続が改正されたと聞いておりますけれども、どのように変わったのでしょうか。

○江口農林水産部長 生産緑地の追加指定手続につきましては、区市の都市計画審議会で決定の上、都知事の承認を必要としておりましたが、地方分権の流れの中で、今年度から知事の同意に簡略化されたところでございます。

○浅川委員 こうした変更に沿った形で、例えば、日野市などでは農家の要望を受けて、六ヘクタールを新たに追加指定を行うという方向で、東京都と現在協議をしているというようなことも聞いております。その一方で、いまだに東京都の昔の通達、生産緑地法の運用についてなどに縛られて、追加指定の意向はないというようなことをいわれる自治体も多くあります。
 こうした法改正や、あるいは地方分権の流れなどについて、生産緑地の追加指定について、都としても、市や区に新しい方針を徹底する指導をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○江口農林水産部長 農地の確保と保全のためには、生産緑地の追加指定を進めることが重要というふうに考えております。追加指定は区市の権限で可能なわけでありますが、各区市の都市計画に位置づけられることが前提となっております。
 東京都といたしましては、生産緑地の指定手続が簡略化されたことを契機としまして、追加指定が積極的に行われますよう、今後とも関係部局と連携して、区市に対し、制度の一層の周知を図ってまいりたいと考えております。

○浅川委員 生産緑地の対応が、今、都市計ということになっております。私は、こういうこと自体問題だと思いますし、生産緑地、農地の問題は、農林水産部に所管が本来あるべきだと思います。そのためにも、建設省から、あるいは農林水産省の所管、国の対応もまず改めるように、移るように、こういうことは都からもぜひ要望していただきたい、こういうふうにお願いいたします。
 次に、野菜の供給確保対策について伺います。
 いただいた資料の中を見ましても、この対策については大きな実績があるというふうに思います。で、この事業と関連をして、実は十月の六日に、東京農業協同組合中央会の加藤源蔵会長を初め、十八団体の会長の連名で、東京ふるさと野菜供給事業の継続についての要望書をいただきました。この事業は、生文局の事業でありますけれども、安全で新鮮な野菜を安定して都民に供給することに大きな役割を果たしてきたと思います。来年の春夏の準備を進めてきた中で、この事業が突然の中止が打ち出されたということに対して、継続を求めてこられたものであります。
 こういう事態を受けて、東京都として、都内産の野菜をぜひ多く都民に提供できるような野菜の価格差補給制度、こういうものを充実させていただく。例えていえば、安心・安全農産物流通支援事業、こういうことも含めて、今の事業も拡充をしていただきたいという農家の声にこたえていただきたいと思うのですが、この点についてはいかがでしょうか。

○江口農林水産部長 東京ふるさと野菜供給事業につきましては、消費者対策といたしまして、生活文化局において実施されております。この事業が終了した場合には、終了に伴う生産者に対する影響について、注意深く見守ってまいりたいというふうに考えております。
 なお、野菜生産者に対します価格保証対策として、我が労働経済局で実施しております野菜供給確保対策事業につきましては、引き続き堅持していきたいと考えております。

○浅川委員 農家にとっては東京全体ということで、生文局の事業廃止というような方向が出されておりますので、いろいろな調査も行っていただいて、対応をお願いしたいというふうに思います。
 それから、東京のこの農業は、新鮮で安全な野菜を、あるいは農産物を提供するというだけではなくて、東京都市に失われた緑の提供や防災空間の確保など、大きな役割を果たしております。立川の小学校では農地をお借りして、子どもたちが地域文化を学んだり、あるいは自然や命を大切にする教育の場として利用しております。ウドの穴に入って、それを実際に見せていただくとか、東京ニンジンというのは、本当に有名なんですけれども、そういうものを栽培するとか、こういう体験がされております。
 石原知事になってから、この農業という位置づけが非常に弱くなってしまって、各種の構想やプランが策定されておりますけれども、例えば危機突破・戦略プランを初め、農業という記述がほとんどない。全くないものもあります。東京の重要な産業として、ぜひこの農業を位置づけていただきたいと思うのです。
 ことし七月の東京都農林漁業振興対策審議会でも、農業は東京になくてはならない重要な産業である、こういう答申をされております。今、農業振興プランというのがありますし、これをさらに充実をしていただくというような作業が行われていると聞いておりますけれども、こうした農業を基幹産業に位置づけるという立場をぜひ盛り込んでいただきたい。あるいは知事に対しても、東京の柱として位置づけるような働きかけを行っていただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○江口農林水産部長 今回の農対審の答申では、魅力ある東京農業を展開するためのさまざまな振興の方策が打ち出されております。東京都では、この提言を受けまして、安全や環境に配慮した持続性の高い農業の確立、そして、都民とのパートナーシップに基づく交流型農業展開、こうしたことを基本的な方向としまして、都の中長期的な農業振興計画であります東京農業振興プランの改定を進めております。今年度内には改定を進めたいというふうに思っております。
 このプランに基づきまして、今後とも東京農業の振興に努めてまいりたいと考えております。

○浅川委員 最後に、中小企業の金融安定化特別保証についてお尋ねいたします。
 まず、この特別保証制度の保証金額といいますか、これの推移と、それからいわゆる代位弁済、これの推移が現在どのようになっているのか、先ほどの資料の中では、この安定化特別保証についてのものはなかったので、教えていただきたいと思います。

○樋口商工振興部長 中小企業安定化特別融資制度につきましての保証実績でございますけれども、平成十二年九月末現在の数字を見ますと、保証実績は、全国で、件数で見まして百四十万五千七百四十六件となっておりまして、金額的には、全国二十三兆六千百九十六億円余ということになっております。このうち、東京都分でございますけれども、件数で見ますと二十八万二千五百七件と、全国に対しまして二〇・一%の数字になっております。また、保証実績でございますけれども、五兆三千三百二億円余となっておりまして、全国シェアでは二二・六%となっております。
 また、代位弁済の状況でございますけれども、代位弁済は、やはり九月末現在でございますが、全国で二万五千九百三十四件、金額は四千九億余となっております。そのうち、東京都分でございますけれども、五千九百五十六件、金額的には一千六十一億円余となっております。金額ベースで見まして、代弁率、これは保証実績に対しまして、今申し上げました代位弁済の数字の比率でございますけれども、全国では一・七%、そして東京都におきましては一・九五%、やや全国に比べて東京の代弁の比率が高くなっている状況でございます。

○浅川委員 この代位弁済の発生率といいますか、一〇%でつくられているというふうに聞いております。今ご答弁ありましたように、現在は下回っているわけでありますが、このいわゆる代位弁済の発生傾向というんですか、それは二年後、三年後、こういうところから急速にふえるといいますか、そういう傾向があるということもお聞きをしております。
 仮に一〇%を超えるようなことがあった場合に、国がきちんと保証するのかということは、大変大きな問題だというふうに思いますけれども、そこら辺のことはどうなっているでしょうか。

○樋口商工振興部長 ただいま副委員長からご指摘のございましたように、今後事故率の上昇あるいは回復の困難さの上昇といったことも予想されるわけでございまして、私どもといたしましては、今ご指摘のございました代位弁済の動向に注視しつつ、かつ信用保証協会の運営に支障を生じさせないよう国に要請するなど、実態に即した基金の確保が得られるよう努めてまいりたいと考えております。

○浅川委員 ぜひ国に対する働きかけを強めていただきたいというふうに、この点は要望いたします。
 国の金融政策の中で、安定化特別保証、これは貸し渋りに苦しむ中小企業などに対しての融資制度、こういうことで始まったというふうに理解しておりますし、この制度で何とかなったという中小企業は数多くあります。今、依然として中小企業の経営状況あるいは経営環境が厳しい面がありまして、ことしの年末年始の越年対策なども、いろいろ相談や、あるいは何とかしてほしい、こういう声も寄せられております。こういう対応をぜひしていただきたいと思うんですけれども、この安定化保証制度が来年三月で終了というふうに聞いております。新しい制度を立ち上げていただきたいという声もありましたり、あるいは政府がぜひこれを引き続き続けてもらいたいとかという声もあります。こうした声に対して、都なりあるいは政府なりが受けとめて、どのような対応をされようとしているのか、東京都としてどうこたえていこうとされているのか、お聞きをします。

○樋口商工振興部長 ただいま副委員長からご指摘がございましたように、臨時措置でございます中小企業金融安定化特別保証制度につきましては、来年三月末で終了いたします。現在、この終了をにらみまして、国会におきまして、ポスト安定化ということで、一般無担保保険の限度額の引き上げ、これは現行五千万を八千万にいたしますが、さらには大型倒産や災害などに対しますセーフティーネット保証の拡充といったような、ポスト安定化をにらんだ保証制度の充実を図るべく、関連法案が国会に上程されておるというふうに承知しております。
 都といたしましては、国会におきますこの関連法案の審議を含めまして、これらの状況を十分見きわめつつ、適切な対応を行ってまいりたいと考えております。

○浅川委員 この問題に関連して、不正事件が起きております。きょうも委員会直前に国会議員の元秘書が逮捕されるというようなニュースが飛び込んでまいりまして、私どもは、この根深さというものを改めて感じて、真相の究明が必要だなというふうに思っているところなんですが、実は東京都にも家宅捜索があって、資料が押収されたというふうになっております。この家宅捜索の理由は一体何なんでしょう。どのような資料が押収されたのか、資料は返還されたのか、お聞きをします。

○樋口商工振興部長 ただいまのご質問でございますけれども、本年の四月二十八日に東京地検特捜部が、私ども商工振興部に家宅捜索に入ったことは事実でございます。
 その際の話でございますが、詐欺事件ということで書いてあったというふうに承っております。押収された資料につきましては、かなり網羅的に押収されておりまして、特別にどういう資料というような形で今ここで申し上げるわけにはいかないと存じます。また資料の返還については、部分的に業務上特に必要な資料につきましては、地検の許可をもって一部承っておりますけれども、基本的にはまだ返還がされておらない状況でございます。

○浅川委員 詐欺事件で家宅捜索があったということで、今回、逮捕なり起訴は出資法違反ということでありますので、家宅捜索の理由と今回の事件で逮捕や起訴になっているものとはまた違うわけでありまして、そういう点では、事件はまだまだ、今回の逮捕や起訴も氷山の一角と、詐欺事件については、当然これから捜査やあるいは地検のメスが入れられるべきだというふうに思います。
 それで、資料は部分的に返還されたということですが、事細かなことまでお聞きするつもりはありませんけれども、一体どのような資料が押収されたのかというようなことについては、都民に知らせるというか、我々議会に明らかにするとかというようなことにはならないんでしょうか。

○樋口商工振興部長 一部返還されました資料につきましては、予算関連の資料でございます。

○浅川委員 この東京都の家宅捜索の以前に、実は三月の末に新宿の保証協会に東京地検が出向いている、こういうふうに聞いているんですけれども、そういうことについてはつかんでいらっしゃるでしょうか。あるいはどういうような内容かというようなことは承知されているでしょうか。

○樋口商工振興部長 ただいまお尋ねの件でございますけれども、そういった件も含めまして現在地検で捜査中ということもございまして、それにつきましてお答えさせていただくことはご容赦いただきたいと存じます。

○浅川委員 三月の末に地検が新宿の保証協会に行ったということは承知をされているんでしょうか。

○樋口商工振興部長 承知しておりません。

○浅川委員 そういうあたりから、やはりこれの解明に向ける都の姿勢が私は問われるというふうに思うんです。都民から、東京都にも家宅捜索が入ったと、疑惑の目は当然向けられているわけです。そういう点で、その四月二十八日の家宅捜索以来、東京都としては具体的に何をされたんでしょうか。例えばこれを解明するための調査とかいうのはされたんでしょうか。

○樋口商工振興部長 私どもといたしましても、今回の事件につきましては、中小企業の金融制度に携わる者といたしまして、まことに残念なことだというふうに考えてございます。ただ現在、地検の捜査が継続中でございまして、例えばどこに不正の入り込む要因があったのか等々、事件の全貌がまだ全く不明でございまして、この解明を待たなければ、現段階ではこういった点については言及はできないと思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、保証協会における保証審査などの業務運営に適正を期していくことは、いわば中小企業の資金調達の円滑化を図ってまいる上で当然のことで、かつ重要なことと考えておりまして、今後とも、より一層適正な制度の維持運営に努めてまいりたいと考えてございます。

○浅川委員 捜査のことについて、とやかく東京都で当然できるはずもないし、そのことをお尋ねしているわけではなくて、今、適正な執行に努めるというふうにいわれましたけれども、調査もしないでどうやって適正な執行に努めるんですか。やはり捜査のことはまずあるかもしれません、でもそのことと別にして、やはり基本的なことについて調査くらいはなぜできないのでしょうか。

○樋口商工振興部長 先ほど副委員長からご指摘がございましたように、東京都に入りますときには詐欺事件ということで入り、現在新聞等では出資法というふうに、事態はまだ一切、よくわかっておりません。そういった事態の中で、私どもが軽々に、いろんなそういった調査をするということについては控えさせていただきたいと考えております。そういう意味では、事件の全貌の解明を待ちたいというふうに考えてございます。

○浅川委員 私は、現在の時点でできる調査というのは当然あるというふうに思います。そのことは、捜査とは別にして、やはり東京都がやるべきだというふうに思います。
 では、その再発防止策というのは、何らかの対応をされたんでしょうか。

○樋口商工振興部長 まず再発というお言葉でございますけれども、現在、報道ではございますけれども、捜査がなされておりますのは、中小企業金融安定化特別保証制度、国の制度ということもございまして、そういう意味では、同じ金融制度を所管いたします私どもとしては、先ほども申し上げましたけれども、適正な制度の維持運営に引き続き努めてまいるということでございます。

○浅川委員 この再発防止策を東京都として保証協会なりに指導するというようなことなくして、適正な活用だとか運用だとかというのはないというふうに思うんですよ。国の制度だといわれますけれども、やはり都として指導監督あるいは調査の権限というのは与えられているというふうに思うんですけれども、そういうことをやはり厳正に執行して再発防止策というのは当然考えるべきではないでしょうか、いかがですか、もう一度。

○樋口商工振興部長 決して私ども、何もしないといっているわけではございませんけれども、ただ事態が、どういう点が今回の犯罪を生んだのか、あるいはあったのか、この辺などをきちっと踏まえた上で、直すべきところがあれば改善してまいりたいというふうに考えております。

○浅川委員 現在の不正事件、これは新宿の保証協会に集中していますよね。それで普通に考えれば、なぜかなというふうに思うのは当然だと思うんです。新宿に対して、調査に行ったり、あるいは新宿のいろんな審査の体制、信用保証協会としてとっているようなことについて事情を聞いたりとかというようなことを、東京都として再発防止策として指導するくらいのことは私は当然だというふうに思うんです。今、この信用保証協会のいわば審査のあり方、これが問われているというふうに私は思うんです。
 この安定化の制度発足当時に、我が党は、今の信用保証協会の体制で厳正な審査ができるのかと、こういう質問をしました。当然のことですけれども、信用保証協会の職員はまじめに仕事をされております。この安定化融資が始まったときには、申し込みが殺到して、毎晩終電車というようなことも聞いております。我が党は当時、必要な体制をとって厳正な審査ができるようにも提案してまいりました。ご承知だと思います。こうした体制をつくらなかった信用保証協会、あるいはそういう指導をしなかった東京都、あるいは国の対応、私はこれも問われていると思うんです。こういう点を考えると、今回の事件もきちんとした審査をしていれば、当然防げた事件だと思います。この点で、調査や再発防止策というものを東京都としてやはり強めてもらいたいというふうに、この点は重ねてお願いをしておきます。
 あわせて銀行のモラルハザード、これも私は問題だと思うんです。安定化保証では、銀行が自分で審査をして貸し出す対応をすべきものまで、この安定化に回して問題を処理していたというようなことがあって、このことも安定化が始まるときに私ども指摘をしました。こうしたことを防止すべきだという提案もいたしました。銀行はこの安定化で一〇〇%回収できる、こういうことで、通常の融資などでは、保証協会の保証がついても銀行の窓口で断られる、銀行が調査をしてだめですよというようなケースもたくさんあったんです。ところが今回の件では、銀行はこれをどんどん回してくるというようなこともあって、やはり銀行の審査の体制や銀行のモラルハザード、こういうことも事件の背景にあるというふうに思います。
 重ねて、しつこくて恐縮ですが、東京都からは、幹部の職員の方も再就職されたり、あるいは派遣したり、あるいは信用保証協会に当然のことながら出資をしておりますし、先ほどいいましたように、指導や監督、こういう権限もあるというふうに思うんです。こうした立場から事件を解明するという、何らかの具体的な積極的な対応というのを改めてされるというお考えはないでしょうか。

○樋口商工振興部長 事件の解明は、私どもといたしましては、現在捜査中の東京地検にお任せをしたいというふうに思っております。繰り返しになりますが、どういう点がこの犯罪に結びついたのか、あるいはどういう犯罪であったのか、この辺がきちっと解明された段階で、要すればしかるべき手を打ってまいりたいというふうに考えてございます。

○浅川委員 改めて指摘をいたしますけれども、この中小企業金融安定化特別保証をめぐる不正融資事件で、起訴されたブローカーと共謀して口ききを行った、法外な手数料を取ったとして、衆議院議員、都議会議員の秘書が逮捕されております。中小企業を本来救済する目的で実施されている融資制度を悪用して、私腹を肥やして利権の対象にするということは、許せないことであり、犯罪行為だというふうに思います。この点で徹底したメスが入れられる必要があると思いますし、この問題での都民の声、怒りというのは本当に大変なものがあります。
 こうした声を反映して、マスコミでも、罪名こそ出資法違反だが国に対する詐欺といっていい事件である、これは朝日新聞。改めて徹底した捜査を、読売新聞。全容を解明して有権者に事実を公開しなければならない、東京新聞。こういうふうに厳正な捜査を求めております。
 我が党は先日、幹事長談話を発表いたしまして、厳正な捜査とともに、疑惑を指摘、報道されている各党、議員みずから疑惑を解明することが求められており、都議会としても真実を明らかにする必要があると、こういうふうに考えております。また国や東京都も、疑惑の解明に当たることが求められているというふうに思います。都としての疑惑の解明に積極的に対処するように求めて、質問を終わります。

○藤沢委員 まず労経局、この間、不況対策に全力を挙げて臨んできたと思うわけでございますが、労経局の施策の中で、実際に身近な中小企業対策をやってくる中で、この対策が大変経済対策、不況対策に効果があったな、実感として感じられるような施策というのが幾つかあるんだろうと思うんですけれども、数えてちょっと挙げてみていただけませんか。

○押切総務部長 日本の景気の回復というのは、国際経済のもとで、政府がさまざまな施策を行っていると思いますが、都としても、景気の回復と雇用の確保というのが大変大事だということで、効果的な事業の執行に努めているところでございます。
 景気の牽引役というのは、一つは企業の設備投資というのと個人消費の二つがあるといわれておりますが、私ども企業設備投資にかかわる施策として二つ挙げるとすれば、一つは金融対策として、本年三月にローン担保証券、いわゆるCLOを約千七百社の企業に対して、約七百億円の資金を新たに供給したということがございます。
 また、質疑されていました中小企業安定化特別保証融資としまして、平成十二年九月末現在ですが、都として約五兆三千億円の融資を実施しているということでございます。
 また、消費の拡大につながる話としましては、国の緊急雇用対策の交付金を受けまして、十一年度から十三年度にかけまして、約百八十億円の、雇用の機会をつくる対策として事業を実施しております。
〔委員長退席、浅川副委員長着席〕
 さらに、商店街の活性化という観点から、元気を出せ商店街事業七億円を実施して、商店街が行うイベント事業などについて支援をしているということでございます。
 さまざまな施策をやっておりますが、中小企業の経営の安定と、また景気浮揚にとって、それなりの成果が上がっているものと考えております。

○藤沢委員 今、四つほど挙げていただいたんですけれども、実は、石原知事が就任して、今年度は財政再建推進プランという形で、管理事務費を一五%カット、投資的経費を一五%カット、それから経常費を一〇%カットという形でシーリングをして、そして、労経局についても、それらの対応を求められている。そうした中で、十二年度の予算の編成も行われたと。しかも、これは一般財源ベースですから、そうした形の中で、いろいろと施策の選択をされたことではなかろうかなというふうに思うわけです。
 もちろん、すべての事業を、現下の時局の中で、労経局としては、さらに事業拡大をしながらやっていかなくちゃいけないという使命感に燃えて取り組まれていることだろうとは思うんですけれども、しかし、東京都の全体的な状況下、特に平成十年度の決算では、一千六十八億円ですか、赤字が出たということですが、実質的には、最終補正で財源対策をやらなかったら三千億円の赤字が出たというような状況もあるわけで、そんな中で、どうしてもこれはクリアしながらやっていかなくちゃいけない。
〔浅川副委員長退席、委員長着席〕
 そういう意味からいったら、やっぱり効果のある、しかも一般財源の支出が抑制される中で、これだけは拡大していかなくちゃいけないという部分には重点的に施策を展開していくという姿勢が、当然とられていることだろうというふうに思うわけでございますが、私、当委員会は初めてなものですから、十二年度の予算編成の中にあっては、都事業局としては、どのような形でこうした点について、今いったような四点の問題について--恐らく中心的にやってきたんだろうとは思うんですけれども、そうした中で、どのような部分について財源的な配慮をしながら、バランスをとりながら予算執行に当たっているのか、その辺についてお聞かせを願いたいと思います。

○押切総務部長 中小企業を取り巻く状況は非常に厳しいという認識をしていますし、また雇用情勢も非常に厳しいという中で、予算を編成し、執行しているわけでございます。
 中小企業対策についていいますと、都民の生活を支えている中小企業が、今後とも社会経済環境の変化に適切に対応し、東京における産業立地の面等を十分生かしながら維持、発展できるような振興施策の充実に努めていくという考えで、特に意欲のある中小企業の成長、経営の革新へ向けての取り組み、創業への自助努力といったものを積極的に支援していくというような観点で予算を編成し、執行してまいりました。
 また、雇用については、ご存じのように、雇用就業形態の多様化など構造変化が進む中で、少子高齢化、女性の職場進出、また技術革新の進展等に適切に対応して、勤労者の就業の場の確保と生活の安定、向上を図るために施策を実施していく、こういったことにウエートを置きながら予算を編成し、執行しているつもりでございます。

○藤沢委員 十三年度の予算についても、基準年度からさらに上乗せ、管理事務費については一五%から二五%カット、あるいは投資的経費についても一五%から二五%カット、経常費については一〇%から一五%という形で伸ばしていかなくちゃいけないし、最終的には、三〇%、三〇%、二〇%という形で抑えていかなくちゃいけない。
 一般財源を減らすために大変ご苦労をなされることだろうと思いますが、そういった部分では、とにかく金融機関の貸し渋りなんていうのは、依然として大変大きな影響を持っていることですし、また、犯罪に乗ぜられるようないろんな問題もあったかもしれないけれども、金融対策も大切な部分であろうと思いますし、今までの借入金じゃなくて、今度の新しい制度、資金需要を、違った形で中小企業を育成するためにやるというのは、結果としてそれが大きく飛躍するような形になってくるといいんですけれども、さらに拡充しながら、問題の発生しないようにやってもらいたいなというふうに思っています。
 ただ、先ほど、景気を支えるのは二本の柱だというようなお話をされましたけれども、もちろん公共投資、それから輸出という部分もあって、四本柱の中で、何といっても当然に、今の経済基盤は大きくなり過ぎましたし、国民の消費も非常に拡大しているということで、消費が六割、景気を支える要因になっているという形ですから、これは、なかなか東京の対策だけでは講じ切れない部分もあるわけでございますから、そんなに期待はしていないんですけれども、しかし、とにかく中小企業が、この提供された資料を見ても、この間、事業所、工場数の激減ですとか、あるいは都内の商工業者の事業所の数が大変減っていると。大体、最盛期と比べると、両方とも三万工場あるいは三万商店ですか、減っているというような状況が出てきているわけですね。
 そういう状態と倒産件数とを比較してみますと、これらはすべて現下の不況下で倒産をしたという形でなくて、そのほかにも、例えばバブル期、経済が拡張するときに、工業等制限法等の工場立地三法等の規制で工場を大きくできないから都外に転出をしたとか、あるいはまた後継者難で、商店街は利益が発生しないから、売り上げも伸びないし、利益も伸びないから、子どもたちに無理やりやったって、長男が後を継いで一生懸命苦労しても、いざ相続となると、離れていった兄弟なんかが戻ってきて、寄ってたかってむしり取っちゃう。そんな中で、後継者をしっかりと自信を持って据えていくという作業すら、なかなかできないという部分もあったろうと思います。
 そんな中で、私は、今どちらかというと--私たちが中小企業からの要望なんかを聞くときに、いや、景気が悪いから、とにかく景気がよくなってもらわなきゃ、子どもたちだって後をやりませんよと、こういう話を聞くわけですけれども、しかし、逆じゃないかなと。逆に、後継者がいるところは設備投資もします。店舗も改装し、新しい需要をどのようなところから見出してくるのかということで、新たな需要をつくりながら一生懸命頑張っている。そういうところが、大変元気があって頑張っている商店あるいは工場として伸びているという部分もあろうと思うんですね。
 そういう意味で、東京都の施策の中で、まず後継者をつくっていくという部分で、労経局としての施策としてやっている部分というのは、どの辺のところにあらわれてきているのかなと思うんですけれども、ちょっとご説明していただけませんでしょうか。

○大原商工計画部長 幾つかご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、都といたしまして、中小企業の経営者、後継者の育成に当たりまして何より重要であるのは、経営ですとか、あるいは生産の現場に強い、そういうところで直接役に立つ人間を育てることであろうというふうに思っております。
 こうした観点から、私どもの商工指導所ですとか、あるいは産業技術研究所におきまして、後継者研修というのを実施しております。こういった事業に、さらに各種の相談事業等を関連させまして、経営者の育成、後継者の育成に取り組んでいるということが一点ございます。
 それから、中小企業振興策として、一、二、ご紹介をさせていただきたいと思います。
 一つは、平成八年度から実施をしております工業集積地域活性化支援事業というのがございます。これは都の事業でございますが、この事業を通じまして、区市町村が行っておりますところの地域後継者等育成事業、こういったものを支援しております。現実に、平成八年度に大田区、平成九年度に台東区というふうに、幾つかの地域で、区市町村が行っている後継者の育成事業を都としても支援している、こういうのがございます。
 二つ目でございますが、いわゆる創業者、業をつくる人を支援するために、TOKYO起業塾というのを平成十年度から実施しております。これも、創業を志すそれぞれの人が経営者となるまでに、スムーズな成長をしていただきたい、こういった成長を誘導するための人材育成セミナーといったことも実施をしております。
 さらに、都内の主要な工業集積地域におきまして、高齢化ですとか、あるいは高齢者難に対応いたしました高度技術伝承対策事業、伝統工芸品産業の振興、あるいは空き工場の情報を創業者に提供する、こういった各種事業を展開いたしまして、後継者の育成等に努めているところでございます。

○藤沢委員 今もやっている事業等なんですけれども、どのぐらいの規模で進んでいるのか、どれだけ影響を発揮しているのかということについても、ちょっとお答えを願いたいなというふうに思います。
 バブル期までは、日本の経済を東京が引っ張って、牽引して推進してきたといういきさつがあるわけですが、バブル崩壊後は、ずっと一貫して足を引っ張り続けて、なかなか浮かび上がれないというところに来ているわけです。
 そういう意味で、非常に重要な問題だろうと思うので、ぜひひとつ量的にも拡大してもらいたいし、質的にも高めていただき、対応していただきたいという希望もあるわけですが、その実態やいかにということで、お答えをちょっと……。

○大原商工計画部長 すべての事業についての実績を、ちょっと手元に持っておらないので、一番数がわかりやすいものといたしまして、後継者の育成の研修というのがございます。
 これは、産業技術研究所と商工指導所で行っているものでございますが、規模といたしまして、一回について三十二名、二回行います。それで、三日間行いますので、延べにいたしますと百八十六人日分ぐらいになろうかと思います。こういった規模で事業を展開してございます。

○藤沢委員 東京都の事業としては、大変細々と、ちょっとやっているというところでございますけれども、私は、もっと労経局が、今の状況で苦労している人たちと、現場でひざを突き合わせるという機会を設けている中で--例えば後継者育成の問題については、そういう部分だけで、希望があったら募ってやっていくみたいなものだけじゃなくて、実際には、例えば農業経営者がいなかったときに、農業の相続については、長期営農をしたときには相続税の猶予制度をもってやっていくとか、そういう制度の転換を求めていく中で農業経営者育成を図るというような時代もあった。そういう意味では、いろんな意味で、今、税制は都の税調もできたことだし、主税局がやっているからとか、そういうことじゃなくて、実際にそういうものがあったら、今は厳しいけれども、おまえが後を継げば、分割して相続しちゃったらやめちゃうから、そういうふうにはならないけれども、みんなに協力してもらって、分割相続しないでそのままやっていくんだったら、相続税を払わないで猶予してもらってやっていけるよとか、頑張れる制度、仕組みができてくれば、そこから視点を持ちながら頑張っていこうという気持ちが発生したり、後継者がおのずから、その立場で、東京都がいろいろと指導する前に、考えて残っていくというような関係が出てくると思うんですね。
 そういうような部分について、やっぱりほかの局でやれといったって、難しいんですよ。労経局として長期的なビジョンを持ちながら、どんなことを本当に支えて変えていったら、後継者が残って考えていけるか、そういうような分野についても、対症療法だけで、今何をしているのかというだけじゃなくて、制度、仕組みを変えていく時期でもある。中小零細の商工業者については、もっと違う要因で、何とか後継者を残させていく手だてはなかろうか、そういうような分野について調査、研究をするとか、そのような努力もしてもらいたいなというふうに思っているんですが、これはいかがでしょうか。

○大原商工計画部長 先生ご指摘のように、中小企業の継承ということにつきましては、確かに、中小企業に従事しておられる人たちの職業観ですとか人生観とか、そういった問題を含めて、大変幅の広い対策が必要であろうと思います。
 それから、ご指摘のように、確かに、後継者というよりも後継そのもの、継承そのものを支えるシステムとして、税制がこれでいいのかという問題があろうかと思います。
 私どもも、都議会の方のご指摘もいただきまして、国に対しまして、相続税の、例えば納税の猶予特例をつくってほしいとか、あるいは財産の評価の際に特例をつくってほしいというような要望をしてきております。
 今後とも、こういった要望も通じまして、制度としても後継者が育つように、事業が承継できるように努めてまいりたいと思います。

○藤沢委員 最後に、今の件でちょっと局長にもお聞きしたいと思っているんですけれども、今まで効果が出なかった、要望はしてきたけれども、きちっと国の方の対応がなかったということについては、やっぱり今、その辺について、やっているというだけじゃだめなんですよ、結果が出てくるようなことじゃないと。そういうための努力というのを、もう一段求められているんじゃないかという部分もあろうと思いますので、その点について、最後に答弁していただきたいと思います。
 その前に一つ、一番最初のときに、四つ施策をやっているということで、元気を出せ商店街事業の話が出てまいりました。元気を出せ商店街事業というのは、平成十年度に自民党が、これはどうしても、沈滞化している商店街の活性化を図るために、特にイベント事業を通じて若い人たちが参加しやすいように、後継者たちに出てもらいたい、こういうことで特段要望して、この制度をつくっていただいたという経過がございました。
 当初、当初予算四億円で、平成十年度は、たしか七億ぐらいの申し込みがあって、それを最終的には全部受けとめてもらったという話があります。十一年度は、当初予算が五億円で、九億ぐらいの実績があって、それについても全部消化してもらったといういきさつがあります。十二年度は、たしか七億ということですが、制度について、三百万までの上限を持つような商店街については、事業費負担もかなりできるような大規模なところだろうからということで二百万までに圧縮するというような形の中で、何とかふやしてやっていこうという形なんですけれども、実際に効果が出ていると。
 私たちも認めていますし、皆さんもそう思っているんでしたら、ぜひ費用対効果の点からいっても、財務局がどういおうと、そうした形で事業規模が膨れてきたということについてしっかりと受けとめて、やっぱり後継者育成、商店街の活性化、商店街がしっかりした力を持てば、地域の治安、防火だとか、あるいは青少年の不良化だとか、いろんな問題についても、地域社会がしっかりしていれば、そうしたものが支えられるという部分もあるわけですから、この辺については労経局が責任を持って、もし万一、何かがあったら、局長、腹をかっさばいても頑張るぞというぐらいの気持ちでやってもらいたいという気持ちを持っているわけですが、ぜひひとつその点もあわせて、二つご答弁を局長からいただいて、質問を終わりたいと思います。

○浪越労働経済局長 後継者問題を中心に、いろいろご指摘あるいはご示唆をいただきました。
 後継者問題、先ほど担当部長が答えましたように、相続税の問題につきましては、私ども、今まで国に要望してきているところでございますが、おっしゃるように、ただ単に要望しただけで、要望書を出したで終わったんじゃ困るので、今後、私ども、ぜひ委員会の先生方ともタッグマッチを組んで、やはり国の方に本気で働きかけないと、なかなか実現しないのが実態じゃなかろうかと思っておりますので、その面については、今後よろしくご指導、ご協力をお願い申し上げたいと思っております。
 後継者問題全体についていいますと、今いったように、私も、ついせんだって、大田区の中小企業の方、あるいはほかの商店街のところへ行って、いろいろお話を聞いた中で、やはり後継者問題が一番大きい問題だというふうに話を伺いました。行って、商店街でこういう話を聞いたんですが、元気のある商店街は、歩いてみたらすぐわかると。それはなぜかというと、商店街の店に立っているのが若い男性とか女性、特に女性がたくさん立っているところは非常に活性化をしている。そういうふうなところの商店街の、どちらかというと商店会長さん以下、やはりその商店街、商店街の特色を出そう、そういうふうなことで後継者を育てていこうというのが非常に強いところが発展をしているというふうに私も感じましたし、そのような話を聞きました。
 また、物づくりをやっているところの企業の方は、十年先を見越して設備投資をすると。設備投資をするかしないかの判断は、自分の後継者がおれば--次、十年後に自分の子どもなり何なり、後継者がおれば設備投資をするよというような話がございました。まさにその中で、やはり一つの判断として、後継者がいるということと同時に、自分が死んだ後、そのものを引き継ぐときに相続税で全部持っていかれるようじゃ、とてもとても活力が出ないというふうな話を伺いました。
 そのほかに、後継者問題についていえば、社会の価値観の多様化といいますか、やっぱりそれぞれの魅力あるものに育てていかなきゃいけないような部分もございますし、社会的なシステムの中で、例えば物づくりについていえば、その技能を高く評価するとか、そういうふうなものもやはり必要になってくるんじゃなかろうか。あるいは教育訓練、あるいは仕事の問題もあろうかと思います。そういうふうなことが相まって、後継者問題の解決につながっていくんじゃなかろうか、そのように考えております。
 私ども、中小企業対策を進めていく上で、基本的にどういうふうに考えるのかということが問われているのじゃなかろうかと思っておりますが、やはり都政、産業振興ビジョンの中でも申しましたように、私どもがこれから中小企業対策を進めていく上で、やはり一つは、これまでのどちらかというと行政主導から、民間あるいは地域主導への転換が必要になってくるのかなという部分が第一点。
 それから、二点目といたしまして、やはり横並び意識からの転換というんですか、みんなで一緒にという横並びではなくて、やはり一点突破主義というんですか、ベストプラクティスを、一番いいものを創造し、発掘して、それが全体を引っ張っていくようなものに変えていかなきゃいけないのかなというふうなことも考えております。それから、今までの産業政策の中で、行政みずからが行う事業が、仕事をやるのが重要ではなくて、むしろ産業の活性化とか雇用の創出など、いわゆるアウトカムにやはり重点を置いていく必要が出てくるのかなというふうに考えますし、そういうふうな中で、新しい最先端のITを駆使したような、新しい時代に合ったような対応をしていかなきゃいけないのかな、そういうふうな考え方がこれから必要になってくると思っておりますし、それを支える大きなバックとして、国から地方へということで、地方分権というものがやはり基本にないといけないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、私ども、個々の事業者がそれぞれ創意工夫をし、活力を持ちまして、東京の活性化をするようなことを側面からバックアップするのが、私たち労働経済局の職員に求められているのかな、そのように理解してございます。

○いなば委員長 藤沢理事のご質問を終えたところで、あと二人の質問者が残っております。
 この際、議事の都合によりまして、約五分間休憩いたしたいと思います。
午後三時十分休憩

午後三時十六分開議

○いなば委員長 休憩前に引き続き、委員会を開会いたします。
 質疑を続行いたします。

○山本委員 私の方から、まず最初に、三宅島から避難していらっしゃる皆さんの、とりわけ就労対策の問題についてお伺いをしたいと思います。
 避難が長期化をいたしまして、生活はますます大変な事態です。我が党は、この間、三宅島支援連絡センターを設置いたしまして、避難をしていらっしゃる皆さんからのご要望を伺い、その実現に全力を挙げてまいりました。
 この間、当委員会でも、三宅島からの皆さんに対する支援の問題を九月十四日に議論をしております。この中で、私や委員が、やはり就労の問題について質問させていただいて、その際、民間の協力も得て短期就労ということを中心にして対応するんだというご答弁をいただいておりました。
 特に、短期的な雇用という意味合いもあろうかと思いますけれども、十分可能性が高いということでの答弁であったわけです。これは本当に努力をしていただいた大きな成果だろうというふうに思うんですけれども、この資料の中にもありますけれども、就労対策、その後の現況はどうなっているか、まず教えてください。

○生井労政部長 その後の就労対策ということでございますけれども、私ども、三宅から避難されている方々に対するアンケート調査を実施してございます。アンケート調査をいただきながら、それらの方々に対して、仕事のあっせん、ご案内を差し上げたりしてございます。
 その後、九月二十八日、二十九日には、合同就職相談会、こういったものを設けまして、直接企業の方と、それから避難島民の方々との相談会を実施してきたところでございます。同時に、シルバー人材センター等への加入促進ということで、三宅村のシルバー人材センターを、シニアワークセンターの中に仮事務所を設け、さらには島民の方々に特別会員という形で会員になっていただきまして、就労の促進、こういったことを進めてまいっております。

○山本委員 非常に努力をしていただいているというふうに思うんですけれども、三宅の皆さんから、いろいろと私たちお話を伺ってまいりますと、皆さんおっしゃるのは、とにかく噴火がおさまって、有毒ガスの噴出がおさまれば、すぐにでも帰りたいんだ、こういうお話です。ただ同時に、避難の長期化というのは、これは残念ながらそういう状況にあるのかなというふうにも思うんですね。こうした事態の変化にこたえた対応になっているのかどうかということが、今非常に問われているのではないかと思うんです。
 ところが、こういう話があるんですね。五十歳代の方が、就労を希望して民間の会社の面接を受けた。会社の方も人が欲しいという思いですから、いつまで勤められますかと聞かれちゃった。聞かれたけれども、自分としてはあしたにだって、事態が収拾したら帰りたいという気持ちもあって、答えに窮したんだと。そういう中で、なかなか仕事が見つからない。また、生活できる収入を得られるという仕事をどなたも求めていらっしゃるわけですけれども、高齢者の方の就労というのは非常に厳しいものが、今現在あるわけです。
 前回も私、指摘をしましたけれども、三宅の皆さん、七十代の方が現役として、漁師さんであるとか民宿の経営者という方で、いわば経済を支えてこられた。ところが、東京ではそれが通用しないわけですよね。こうなってきますと、民間の会社のご協力というのもいただいていますけれども、民間の求人だけで対応するのはもう現実的でないというふうに思うんですね。
 そこで伺うんですけれども、臨時的な応急雇用の場として確保を行った事業の成果がどうなっているか、教えていただけますか。

○生井労政部長 お尋ねの臨時応急的な雇用機会の確保ということでございますけれども、昨年度国から交付されました緊急地域雇用特別交付金、この基金を活用いたしまして、三宅村の避難者の方々を対象としまして、就業機会の確保をするために、現在、三つの事業に取り組んでいるところでございます。
 具体的に申し上げますと、都公共施設のクリーンアップ事業ということで、東京都の農業試験場、林業試験場、畜産試験場におけますところの除草や樹木の剪定等を行っているところでございます。
 二点目には、三宅村の商工業者の意向調査ということで、都内等に避難している商工業者の今後の事業活動にかかわる意向を調査するということで、この調査の仕事に従事していただくような機会をつくってございます。
 三点目には、三宅村の島外避難者の支援要請キャンペーンということで、イベント会場や街頭等で、求人あるいは物資の支援、こういったことを都民の方々に働きかけるようなチラシの配布、こういった仕事に従事していただくような、そういう仕事を目下展開しているところでございます。

○山本委員 キャンペーンの方々とは産業振興展の場でもお会いしまして、本当に一生懸命頑張っていらっしゃる姿に接しましたけれども、あわせてクリーンアップ作戦なども非常に歓迎されている。みんな知っている仲間で一つの仕事ができるというのが非常にありがたいんだという声も出ております。
 こうした直接的な雇用といいますか、こういう対応が今非常に求められているんじゃないか、こう思うんです。クリーンアップ作戦の枠をさらに広げていただくとか、それから三宅島には林業の関係の方もいらっしゃったわけで、林業支援の緊急対策などとの連携がとれないかという問題ですとか、それから漁業関係の方が、船舶の免許を持っているんだけれども、こうしたものを生かして、海にかかわって就労するということが何とかできないだろうかというような声も寄せられているわけですね。
 こういうことを考えますと、じゃあこれ、民間で何とかといってもなかなか出てこないと思うんです。それで行政として、特別の事態だということで、例えば直接的な対応ということができないかと思うんですけれども、これはいかがでしょうか。

○生井労政部長 ご案内のとおり、避難が予想外に長期化する様相を見せているわけでございますけれども、避難者の生活を安定する上では、就労対策、極めて重要なものだというふうに認識しております。三宅村の方々の就職促進につきましては、これまでも東京労働局と連携いたしまして、都内の経済団体等を回りまして求人を呼びかけ、そして、現在までに三百十七件、千八百七十九人分の求人が寄せられてございます。
 まずは私どもは、この三宅村の就労希望者の方々に、いかにしてこうした民間の求人に結びつけるかということが大変重要だなというふうに考えております。このために、九月二十八日と二十九日に相談会を実施したところでございますけれども、また、一方では、一般の求人では就業機会が少ない高齢者、こういった方々につきましては、ただいま申し上げましたとおり、シルバー人材センターを通じて就業機会等を確保するように努めているところでございますが、加えて、こういったことを補完するような意味合いで、先ほど申し上げましたような緊急地域雇用特別基金事業を実施したところでございます。
 今後とも、事態の推移等を注視しながら、民間からの求人動向や避難者からの要望、こういったものを適時把握するように努めながら、適切に対処していきたいと考えております。

○山本委員 民間の求人という話がやはり出ておりましたけれども、本当に、特別の対応ということをぜひとも考えていただきたいと、重ねてお願いしたいと思います。
 それから、あわせまして、神津島、また新島という地域でも地震の被害があって、夏の収入がほとんどなかったという中で、この対応もいろいろと行われているという報告を受けていますけれども、こうした点もぜひとも考慮をしていただいて、さらに頑張っていただきたいということを述べて、次の問題に移りたいと思います。
 次は、技能検定試験の問題です。技能検定試験、今幾つもの種類がありますけれども、どのように取り組まれているのか、かいつまんで、まず教えてください。

○渡邉職業能力開発部長 技能検定は、働く方々の有します技能を、一定の基準によって検定しまして、これを公証する技能の国家検定制度でございます。法的根拠といたしましては、職業能力開発促進法という法律によって裏づけられてございます。
 技能検定が行われています数でございますけれども、現在、百三十三の職種について実施されております。東京都におきましては、産業の実態や受験者の状況、関係企業、業界のご意向等を十分踏まえまして実施しているところでございますけれども、平成十一年度の実績で申しますと、前期、後期合わせて、延べ百五十九職種、二百四十三の作業につきまして実施しているところでございます。ほぼ十二年度につきましても、同じか、やや伸びるような傾向にあるというふうに認識しております。

○山本委員 今ご説明をいただきましたけれども、これ受験者の数、事業概要の中では、学科試験で一万六百人、実技試験の方では一万三百人ということが、延べで受けられるということで、本当に試験そのものが大変な事業なんだなということを実感をするんですけれども、この試験そのものは、各業界団体への委託によって実施されているわけですけれども、その経緯をちょっと教えてください。

○渡邉職業能力開発部長 この技能検定制度につきましても、いわゆる地方分権の流れの中で、この四月に大きく制度的な展開が行われました。自治事務というようなことで、これまで国の機関委任的な部分がございましたけれども、自治事務としての展開になっているということでございまして、技能検定制度そのものは、発足以来、国、都道府県、職業能力開発協会、民間実施団体等との協力体制のもとで成り立って運営されてきた制度でございますが、ただいま委員からもご指摘もありましたように、それぞれ多くの方のご協力のもとで、初めて実施が可能になるような仕組みでございました。
 試験の実施に際しましては、職業能力開発協会と民間の協力団体とが、技能検定試験協力協定を締結いたしておりまして、それぞれの役割を分担し、技能検定を実施しております。試験会場、設備等の確保や実技試験に要する役務の提供などにつきまして、協力団体の役割分担として決められているところでございます。

○山本委員 今、各業界団体が非常に頑張っていただいていると。特に試験会場の設備の確保というようなことがいわれましたけれども、実は東京都メッキ工業組合が、来年度の予算要望というのを出していらっしゃいます。
 この中で、特に技能検定試験施設の設置及び施設の整備のお願いという項目がございまして、どういう話かというんで、よく話を伺ってみますと、実技試験を実際やるのに受験者がたくさんいらっしゃるんで、土曜、日曜、二日間にわたって、組合を挙げて頑張っている。実技試験は、この工業組合が実施している職業訓練学校の実習所を中心にするんだけれども、場所が狭くて会議室とかロビーとか、応接室も開放してやっているんだと。しかも、その実技試験に使うメッキ層が、実習室用のものでやらざるを得ないために、実際に工場で使っているものとは違う形のものになっているというようなことがありまして、しかも、電気容量も余裕がないため、機械の操作も思うように円滑に運ばない状態にあるというので、何とか試験をうまくやるためにも、会場を東京都としてどこか使わせてもらえないだろうかというご希望なんです。
 しかも、廃液の問題ですとか、いろんなことがついて回るわけですけれども、今のメッキの組合が持っていらっしゃる施設ではそれができ切れないということで、これを何とか整備をして、また使えるようにしていただけないだろうかというご要望が出ているんですけれども、こうした要望にこたえていただくというのはできないんでしょうか。

○渡邉職業能力開発部長 先ほど来お答えしている中にもございましたが、大変職種数が多い、あるいは作業の数が多いというような中で、その検定制度全体を眺めてみますと、それぞれの職種ごとにいろいろな困難な条件のもとで実施されているということが、私どもとして認識できるところでございます。
 その中で、委員ご指摘のメッキの業界の方から、十三年度予算編成に当たる要望をいただいていることについては、おっしゃるとおりでございます。私どももそれを十分受けとめさせていただいておりますが、実は、技能検定全体を実施する中では、都としては、現在、技術専門校、各ブロックごとの六校でございますけれども、人材開発センターを設置しておりまして、技能検定の場として、それらの施設を有効に使っていただいているという実態がございます。
 あわせて、能力開発協会を通じまして、必要な経費の一部を負担させていただいているというようなことで、各検定の実施につきましては可能な限り協力団体への支援を行ってきたという認識をいたしております。
 ただ、実技試験の会場とする施設につきましては、検定職種ごとの設備基準により形態が異なることや、また、試験の実施が一時期に集中することなどから、現在の試験実施職種すべてに、そのご要望されるような状態でご協力する、あるいは技能検定場を都として設置するということにつきましては、かなり困難であるというふうに考えざるを得ません。
 このため、実技試験の実施に当たりましては、協力団体による会場確保等の協力関係が不可欠になっている状況でございまして、ただいまメッキ業界さんの方からそういうご要望があることについても、我々として真剣に受けとめさせていただいているんですが、今のような事情もございまして、これからいろんな意味でお話し合いを進めてまいりますけれども、協力団体による積極的なご活動というものが期待されるところでもございます。できるだけ受験者の利便を考慮しながら実技試験の実施場所を選定いたしますように、実施主体であります能力開発協会なども指導してまいりたい、このように考えているところでございます。
〔委員長退席、浅川副委員長着席〕

○山本委員 受験者の利便のことも考えてということでお話がありましたけれども、いろいろ知恵の絞り方は多分あるんだろうと思うんです。ただ、職業訓練校ですとか、また、教育庁が所管している工業高校などでも、メッキの学校というのが実はないということで、こうした点でも、本当に業界にとっては大事なお仕事をなさっているんだというふうに思うんですね。
 この間、産業振興ビジョンの中でも、東京にある技術、これをもっともっと情報提供をして売っていこうじゃないかというのが主力になっていると思うんですけれども、そのためには、技術そのものを本当に伝承させ、継承して発展させるということが不可欠の問題ですから、そういう位置づけで、ぜひともこの問題、お答えをいただきたいというふうに思っています。
 確かに、たくさんの試験科目がありますから、全部にこたえられない、一カ所こたえると、ほかもこたえなきゃならないというお気持ちもよくわかるんですけれども、場所によっては、一つの企業が自分の企業の中で、そこの社員さんを相手にして試験をなさっているというようなところもあるというふうにも聞いておりまして、それぞれやはり条件が違うので、ぜひともそうした条件にも見合って対応をしていただきたいということを、意見として、最後に、ここで申し上げておきたいと思います。
 最後になりますけれども、中小建設業の振興の問題についてお伺いしたいと思います。
 我が党は、第三回定例会で、吉田信夫議員が一般質問で、都として建設産業振興プランを策定するべきではないかということで見解を求めました。これに対して局長は、業界が、経済環境変化に対応して、直面する問題を克服し、新たな活路の開拓を図る場合は、都は、活路開拓調査事業などにより、振興プランづくりを支援してきているところですといわれて、多種多様な業態が含まれる建設業についても、みずから振興プランを策定する場合には、これまでと同様、側面から支援してまいりますと、こう答弁をされました。
 そこでお伺いしたいんですが、みずから振興プランを策定する場合というのは一体どういうことなのか、これは一体だれがつくるということをいっているんでしょうか。

○樋口商工振興部長 三定におきます答弁及び、私どもの現在の認識といたしましては、いろいろな形で私ども施策を打っておりますけれども、業界が意欲を持ってみずからの課題を整理し、克服すべく方向を打ち出すということを目的といたしまして、その業界の課題克服のための道筋を明らかにするプランあるいはビジョン、こういったものを策定する場合に、これを支援する施策メニューを持っております。
 したがいまして、建設業におきましても、既に幾つかの建設業におきます、例えば基礎工事業ですとか、タイル、れんが工事業といったような特定の分野で、こういった方向を見出すべくビジョンを策定していらっしゃる動きがございますが、このようにビジョン策定に対して支援をしてまいるということでございます。あくまで、業界の方々がみずからの課題として、これを克服すべくビジョン策定を行いたいというところが出発点ではなかろうかと思っております。

○山本委員 あくまで業界の方がとおっしゃるんですけれども、東京都として建設業の振興プランというようなものをつくるわけにはいかないんでしょうか。

○樋口商工振興部長 先ほど局長から、産業振興ビジョンの内容について若干言及させていただきましたように、これからの行政の考え方として、やはり民間主導、そして都としてはこれを側面からサポートしていくということが非常に大事ではなかろうかというふうに思っております。
 また、こういったビジョンなり何なりも、官がこうやりなさいといって指導するというのは、これは決して長続きいたしません。やはり業界の方々がみずからの課題を克服するために自分たちでこういうプランをつくりたいというふうにお考えになるということが、このプランを有意義なものにするための非常に大事なポイントではなかろうかと認識しております。
〔浅川副委員長退席、委員長着席〕

○山本委員 今、産業振興ビジョンの話も出ましたけれども、産業振興ビジョンを読んでみますと、いろんな事例も出ているんですが、残念ながら建設業は抜けているという実感が強いんですけれども、なぜ建設業は抜けてしまったんでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 今回の産業振興ビジョンなんですけれども、これは中に位置づけが書いてありますが、都民からの政策提言、それから各地域での活性化の事例等々を踏まえながら、どうやってこの東京の産業全体を活性化させていくかと、いわば基本的な戦略を示したものであります。したがって、従来のいろんな網羅的なプランとは様相を異にしておりまして、その中に建設業と、具体的な業種については書いていないということであって、わざわざ抜かしたとか、そういう話では全くありませんので、その点は釈明させていただきたいと思います。

○山本委員 全体の大きな戦略だというふうなお話だったんですけれども、プランというものがほかにないのかなと思って探してみましたら、東京農業振興プランというのがあるんですよね。これは東京都がつくったものなんですが、こう見ますと、プランの性格は何か、長期計画に基づいて農業振興の基本方向を踏まえて、そして農業振興をするための都の方針なんだというふうに出ているんですよ。これは今、また新しいのをつくろうというので準備がされている。
 また、二十一世紀商店街づくりの振興プランというのも、今準備がされていますよね。商店街づくりの振興プランについては、これはどういう性格になりますか。

○樋口商工振興部長 商店街振興プランでございますが、これにつきましては、現在、二十一世紀商店街戦略委員会という委員会、これは局長の諮問機関でございますが、ここで検討しております。最終的に、この報告は都として出すことになります。

○山本委員 それでお伺いするんですけれども、商店街の振興プランについては都として出す。農業のもこうやって出ているんです。建設業のがなぜ出せないのかというところが、私の素朴な疑問なんですけれども、なぜ出せないんですか。そこのところを教えてほしいんです。

○樋口商工振興部長 なぜ出せないのかというご質問でございますが、先ほどご答弁をさせていただきましたように、現実に建設業の中におきましても、共通の課題を持っております特定の業種、先ほど幾つか例示を申し上げましたが、基礎工事業、タイル、れんが工事業あるいは室内装飾業といったような分野の建設業の方々が、私どもの活路開拓事業というものを活用いたしまして、業界ビジョンの策定を既になされておりまして、私どもといたしましては、各種施策で、ここに盛られた方向を実現するためのバックアップをしているところでございます。
 したがいまして、建設業の方々--建設業という言葉は、業種が非常に多岐にわたっております。こういった業種の方々が共通の課題として、一体として何らかの取り組みをなされるという意欲がございますれば、ここは私どもといたしましては、他の業種と全く同様に、こういったメニューによりまして支援をさせていただきたいというふうに考えております。

○山本委員 今、多種多様な業種があるからなかなか難しいんだというふうにおっしゃったんですけれども、事務事業概要の七四ページに、業種別活性化指導というのが出ていますよね。これは、都内の中小企業は、多種多様な業種、業態に加えて、生産、存立形態も異なっている、このため、業種別の情報連絡会等を通じて情報把握に努めるとともに、業種別の実態に即した活性化計画の作成、振興施策の立案、事業の実施指導を行っていくんだと。これは東京都の仕事としてやるということですよね。
 やはり、重層下請構造ですとか、非常に特殊な形での建設業の今置かれている実態もあります。そして、国が建設産業再生プログラムというのを出しましたけれども、読んでみると、やっぱり大きな会社を相手にしてどうしようかという話なんですよね。これはちょっと違うんじゃないだろうかという実感が非常に強いんです。
 確かに、これ、東京建設業協会がつくられた建設産業再生プログラムですけれども、これの中では本当に、リフォームだとかそういう身近なことを身近な大工さんたちがもっともっと仕事ができるようにしよう、であるとか、いろんな提案、それから、行政への要望というようなものも、リフォームの需要に対する支援をしてほしいとか、適正な地域の中小企業の育成の強化をしてほしいんだというようなことが書かれております。こうした点から見ても、やはり振興を進めていく側が一定の方針をまず持つというのが大事なんじゃないかというふうに私は思うんですよ。
 それで、労働経済局として各種のいろんな調査をしていらっしゃいますけれども、その目的というのは当然施策への反映だというふうに思うんですね。
 それで、「東京の産業と労働二〇〇〇」というのがありまして、これをずっと読ませていただきましたら、これには、一四四ページに、第7章、建設・不動産業というのがちゃんと出ていて、それで、東京の建設業がどういう位置にあるのかと。全国一の規模を誇るんだということを初めとしまして、詳細な分析がされているんですね。特に、住宅建設の割合が多い、公共事業に頼っている形じゃありませんよというような分析もされて、しかし、業況は非常に厳しいということがいわれ、しかも、中小企業の安定化融資などによって、今のこの厳しい状況が支えられているということまで分析をされているんです。ここまで分析をされたらば、これに基づいて施策に反映をされてもいいんじゃないかと思うんですが、それを振興プランという形で反映させるわけにはいかないんでしょうか。いかがですか。

○樋口商工振興部長 お尋ねの点につきまして、二点に整理してお答えさせていただきたいと存じます。
 まず、私どもの持っております各種施策によりますバックアップができないのかというご質問でございますが、これにつきましては、ただいま山本委員の方からご指摘がございましたような活路開拓事業、これは、業界がビジョンをつくって、課題を抽出し、将来の方向を明らかにする、こういう作業をお手伝いする、まさにその事業のことでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、こういったところで課題が抽出され、それを実現するために、まさに最近成立いたしました経営革新事業--これは個別企業でご登録いただいてもよろしいですし、業界ぐるみでお取り組みいただいてもいいし、あるいはもうちょっと任意のグループでお取り組みいただいてもいいんですが、その経営の効率化などを図るときに、法律に基づいて各種バックアップを行う。これは現実に建設業の方々もかなりご申請いただいて、ご利用いただいている。あるいは制度融資、これにつきましても、製造業あるいは小売業、卸売業に加えまして建設業の方々のご利用もかなりの数に及んでおります。そういった形で、私どもの持っているメニューというのは、建設業に対してもそういう形で積極的に活用させていただいておるという点がございます。
 それから、二点目でございますが、そのビジョン、これはビジョンが、こうあらねばならないというものは恐らくないんだろうと思っております。ビジョンというのは、ある一定の課題あるいは問題意識を共有した人間が、今後どうしていくのかということを共通に議論をして、その方向性を見出すということでございますので、製造業という単位でなければならない、あるいは建設業という単位でなければならないというようなことではないのではないかと。そういう意味では、先ほど申し上げましたように、建設業のある特定の分野の方々がそういうビジョンをつくるということも、これは立派な建設業のビジョンではなかろうかというふうに認識しております。

○山本委員 今、それぞれの業界が頑張ってビジョンをつくれば、それに応援をするんだというふうにいわれました。それ自身は確かにそのとおりだと私思うんですよ。ただ、ほかの業界全部見ますと、例えば環境衛生関係のもので見ると、クリーニング屋さんであるとか喫茶店であるとか、全部振興指針を国が持っているんですよね。中小企業、小売業についても振興法がきちんとあって、それに基づいて体系がつくられていますよね。ところが、建設業についてだけは振興していくというもとがないというのが、私、すごく残念だというふうに思っているんです。
 で、いろいろなものをみんな建設業法で、建設業法でというんですけれども、これを見ると、例えば下請の問題でも、下請と元請との関係を調整しましょうとか、紛争の問題、対応しましょうというんだけれども、とどのつまりはどこに行くかというと、請け負った仕事がちゃんとできて、工事が完成するかどうかというのが最大の眼目になってつくられている仕組みなんですよね。そういう点から見ると、下請代金遅延防止法であるとか、そういうものの中からちょっとはじかれている建設業に対して、独自に、振興という立場に立った対応が必要なんじゃないかというふうに思うんです。これは議会局でつくっていただいている東京都事務事業関係法規集覧ですけれども、この中で、商工振興部のやる仕事がいろいろ書いてありますよね。工業の振興に関すること、伝統工芸品の産業振興に関すること、それから、小売の振興に関することとか、いろいろ出ているんです。ところが、残念ながら、ずっと探してみるんだけれども、建設業の振興に関することをやってる窓口が実はないんです。都市計画局の建政課がじゃあやるのかというと、あれは許認可だけで、実際に産業振興まで手が行ってないんですね。そういう中で、例えば下請代金の未払いの問題なんかが起きたときに、確かに窓口にはなるけれども、本当にその建設業、特に中小の建設業を振興させていこうという立場に立って取り組むというふうに、残念ながら今なっていないと私は思うんです。そういう意味で、こうした問題に労働経済局がぜひ頑張って取り組んでいただきたいというふうに思います。
 実際に都内総生産で見れば、約六%から七%を建設業が占めている。就業人口で見てもそうですよね。これはやはり産業ということに着目をして、本当に東京の産業を何とかしていこうというふうにこれから頑張るわけですから、ぜひ建設業に対しての支援ということを今後ともさらにご検討いただきたい。私は、やはりそういう意味でスタートラインになるのが、この労働経済局として、東京都としてのスタンスでどう対応していくのか、建設業振興に向けたプランを持つことだろうということを最後に申し上げて、質問を終わりたいと思います。どうか今後ともよろしくお願いします。

○西田委員 私は、国際貿易センターについて伺いたいと思います。
 昨年開業いたしましてから、その後、ちょっと視察に寄らせていただきました。それ以来、ずっと私自身は注目をしてまいった問題でございます。第三回定例都議会の代表質問でも、若干この企業運営の問題について指摘をさせていただいております。
 そこで、本題に入る前にその前提として、この国際貿易センターがどのような経過で設立されたのか、東京都との関係、東京都の出資の関係とか、そういうものがどういうふうになっていたのかというのをまず確認させていただきたいことと、それからもう一つは、都の財政監理団体ということで、いろいろな検証の対象になっていると思うんですね、評価をされたり、あるいは外部監査の対象になっていたりしていると思うんですが、そこでどのような評価が行われているのか、その二つの問題について、初めにちょっと関連して教えていただきたいと思います。

○大原商工計画部長 まず、国際貿易センターの設立の経緯でございますが、日本の輸出振興策の一環といたしまして、昭和三十年ごろから隔年で東京国際見本市というのが開催をされております。この見本市に対応する恒久的な施設が必要だということで、要望等がございました。これを受けまして、具体的には昭和三十三年四月一日でございますが、資本金十二億円でこの会社が設立をされております。東京都の出資は六億円、これは土地の現物出資でございます。
 それから、ご指摘のように、この会社は東京都監理団体のうちの協議団体に分類をされております。総務局の方からは、平成十二年の九月でございますが、株式会社国際貿易センターに対する指導監督の強化についてということで、資金運用の改善ですとか、あるいは主要事業の強化等について指導監督を強化しなさいというようなご指摘を、労働経済局長の方が受けております。

○西田委員 知事が新しくおやりになった外部監査のところでは、そういう問題についての指摘はほとんどない、九月に総務局の方から指摘があったということで、これまで余り問題にされていなかったということだと思うんですね。
 そこで、現在主要な事業として展開されている有明パークビル、この運営についてまず伺いたいのですが、この有明パークビルというのは、ホテル棟とオフィス棟というのがありますね、それから店舗が入っている棟がある、こういうことで運営されているわけですが、私がお伺いした範囲でも、ホテル棟は何とか順調に稼働しているということでありましたけれども、オフィス棟がなかなか苦戦を強いられているということでありました。
 それで、最近というか、現時点で有明パークビルのそれぞれの棟ごとの入居の状況はどのようになっているのか、お示しいただきたいと思います。

○大原商工計画部長 まずホテル棟でございますが、貸付可能面積が三万六百十五平方メートルございます。これに対しまして、現在貸付面積が三万六百十五平方メートル、入居率一〇〇%でございます。オフィス棟は、ご指摘のように、七千二百十六平方メートルの貸付可能面積に対しまして百四十六平方メートルの貸付面積、率が二%でございます。ただ、これは近々大型のテナントが入るということで、一〇〇%になるというふうに聞いてございます。
 それから、貸し店舗でございますが、四千百八平方メートルに対しまして二千三百平方メートルの貸し付け、率は五六%でございます。現在の数字で申しますと、全体として四万一千九百三十九平方メートルに対しまして、貸付面積が三万三千六十一平方メートル、率は七八・八三%でございます。ただ、オフィス棟の方が一〇〇%入りますと、全体としては率は九五・六九%になるという状況でございます。

○西田委員 オフィス棟の方はこれから入る、近々入る予定だということなんですけれども、それはもう日にちは決まっているんですか。

○大原商工計画部長 まだ具体的な入居の日にちは聞いておりませんが、確実に入るということでございます。

○西田委員 せっかくあるオフィスですから、入らないより入る方がもちろんいいわけですけれども、なかなか、逃げていっちゃうようなところもあるわけですから、入ってみないとわからないというのが本当のところじゃないでしょうか。
 それで、この国際貿易センターの有価証券報告書を見せていただいたわけですけれども、このような賃貸の状況の中で、賃貸業部門の売上高が前年に比べて、パークビルが開業されたということで、約六倍近い売り上げになっているというふうになっております。二十五億幾らかの売り上げになっているんですけれども、その中で、有明パークビルの賃貸料収入というのはどのような状況になっているんでしょうか。

○大原商工計画部長 約十五億円ほどであるというふうに聞いてございます。

○西田委員 そういたしますと、このパークビルの計画されたときの試算というのがあるはずですよね。大体、臨海の三セクビルというのは、計画したときと現状と大きな開きがありまして、それでなかなか収支も大変だというのが現実にあるわけなんですが、このパークビルの収支、試算の状況というのはどんなようなものだったんでしょうか。

○大原商工計画部長 平成六年の計画でございます。前提条件が二百億円の投資ということでございます。この投資に対しまして毎年約二十七億円弱の収入があるということでございます。ただし、賃料は四年間で七%の増を見込んでおります。こういった条件のもとで試算をいたしまして、建設後四年目には累積損失を解消して黒字に転換する計画であったというふうに承知をしてございます。

○西田委員 実際に昨年開業いたしましてから今日まで、約一年経過しているわけですね。年度が、竣工が五月というので--オープンも同じだったでしょうか、いずれにしても年度の初めから入っているというわけではないので、十五億円が一年分の収入だということにはならないと思うんです。しかし、いずれにしても、この二十七億円近い一年間の収入の見込みがあったにもかかわらず、現実にはパーキングの部分というのは十五億円ということで、それが若干ふえたとしても、三分の二ぐらいですか、六割ぐらいの収入になっているということだと思うんですね。
 そこで、資料でも出していただいておりますけれども、この国際貿易センターのビルを計画したのが、平成六年の時点の試算だということで今お話がありました。で、平成五年の九月には、ビジネスホテルの計画として出されているんですね。そのときから、このオフィス棟というのはくっついていたんでしょうか。

○大原商工計画部長 その時点からオフィス棟の計画が附属していたというふうに承知しております。

○西田委員 それで、六年に計画されまして、実際にホテルの方は、いただいた資料によれば六年の九月にホテルテナントが決まったというふうになっていますね。それから、実は建設に--設計の委託契約というのは、そのホテルテナントが決定した後、十二月に契約をするんですね。そして、平成九年の二月に建築設備工事契約ということで締結されていくわけなんですが、先ほども申し上げましたし、もういうまでもなく、この時期というのはとっくにバブルが崩壊しまして、はじけまして、でき上がったビルに対しても、大変苦戦が強いられていて、結局収支が合わないから東京の施設を入居させたりして、本来の目的と違うようなものが入ったりいろいろしているのは、もういうまでもないわけであります。
 それで、一体このビジネスホテル、オフィス棟のついた有明パークビルの建設というのは、そういう状況の中で行われたんですが、どういう見通しがあってこれが行われたんでしょうか。最大の株主として東京都が当然これは了承してというか、計画をしてというか、そういうことでやられたのではないかと思うんですけれども、一体東京都は、先ほどちょっとお話がありませんでしたので改めて聞きますが、現在、出資比率はどれぐらいで、そしてこの問題についてどのようにかかわって対応してきたのか、伺いたいと思います。

○大原商工計画部長 まず、この計画でございますけれども、平成六年のたしか九月であったわけでございますけれども、先ほどご説明しましたような収支計画等の見通しが出ております。バブルがはじけた後ではございますけれども、そういった計画について東京都としても認めているわけでございます。したがいまして、こういったビルの必要性あるいは営業の見通し等については、大丈夫であろうというふうに考えていたところでございます。
 確かにオフィス棟の入居状況が現在のところは低いわけでございますが、先ほども申し上げましたように、近々一〇〇%の入居率になるというふうに聞いてございます。それから、賃料の改定等もしていく必要があるわけでございますが、近い将来りんかい線の全線開通等が行われますと、これに伴いまして全体の改正も進むというふうに考えているところでございます。
 それから、現在の出資比率でございますが、六二・七%になってございます。

○西田委員 今の賃料の改定だとか、これから大口のテナントが入る見通しだとかというふうにいわれましたけれども、一〇〇%床が埋まれば、もちろん収支が改善しますよね、入ってない分、ゼロがゼロじゃなくなるわけですから、大いに改善するわけですけれども、しかし、それと最初の試算のときの収入状況と、それが見通しが立つなんていう話とはまた別な話だと思うんですね。
 現実にファッションタウンとタイム二十四、国際貿易センターに業務委託をするというようなことまで進んできましたね。これだって臨海高速線が通れば賃料が値上げできるんだと、で、二百七十億ですか、いろいろ、臨海副都心建設株式会社とテレポートセンター、統合なんかに対してお金がつぎ込まれてきましたけれども、そのときにはタイム二十四とか、ファッションタウンとか、どうするのかというのははっきりしていなかったわけですけれども、結果として、そういうふうになってきているということで、累積の損益というのですか、そういうのはどんどんどんどんこの間膨れ上がってきたわけです。その結果の統合というか、業務委託だったと思うんですね。
 そういう中で、本当にバブルがはじけて大変だ大変だといっている中で、こういうビルが計画されて、今後、今おっしゃるような方向で進んでいくのかどうか、ここは仮定の話ですから、いくとかいかないとかといっても話にならないと思いますけれども、ずっと注目していきたいというふうに思います。その際、東京都の責任は重大だと、東京都が認めたんだということをおっしゃられましたから、そのことも申し上げておきたいと思います。
 私の気持ちとしては、そんな時期にああいうオフィス棟までくっつけたホテルをつくるなんていうのは--ホテルの方は展示場との関係である意味では必要だということで、もともと計画されていたわけですけれども、そういう計画を立てるなんていうのは信じられないという思いでいるということを申し上げておきたいと思います。
 ところで、この有明パークビルの総事業費、これは幾らでしょうか。
 それから、この資金の調達というのはどのようにして行われてきたのでしょうか。

○大原商工計画部長 建設経費、それから土地の取得経費等を含みまして総事業費が三百五十三億円でございます。また、この資金でございますけれども、晴海にございました展示場用地の一部を約二百五十三億円で東京都に売却をしております。これをこの費用に充てております。
 それから、金融機関から百六十億円の借り入れを行いまして、このうちの百億円については、建設費等に充当をしております。それから残りの六十億円については運転資金として利用している、そういう状況でございます。

○西田委員 今、晴海の方の、売ったお金だというお話がありましたけれども、これは土地を売ったお金と、それからまだあるんじゃないですか。建物を除却したお金というのかな、ないですか。

○大原商工計画部長 お金全体としてはございます。事業費といたしましては三百五十三億円ということを申し上げました。それで、それについて二百五十三億円の土地の売却収益、それから百六十億円の借り入れ、そのほかにご指摘のように、晴海にございました建物の除却等の費用として五十五億円が入っております。

○西田委員 そういたしますと、それがどういうお金に使われるかというのは、まあ色がついていませんから別にして、いずれにしても晴海の売却によって三百八億円のお金が入っているわけですよね。それから総事業費として土地と建物で三百五十三億というお話がありましたけれども、五十億円は確かに不足しますから借りる必要があったかもしれませんね。しかし百億円というのは、あえて借りる必要がなかったんじゃないですか、どうですか。

○大原商工計画部長 数字でございますが、事業費が全部で三百五十三億円でございます。そのうちで晴海の土地を売った分が二百五十三億円ございますので、あと百億円足りないということでございます。で、百六十億円を借り入れまして、そのうちの百億円を建設費等に充当しております。
 残りの六十億円でございますが、ここにこういう資料がございます。不動産賃貸業、これは黒字企業三百五十四社を帝国データバンクというところが調べた数字でございますが、こういった不動産賃貸業におきましては、平均現預金、手持ち日数--営業日数に対して何日分そのお金を持っていなきゃいけないかということでございますけれども、黒字の会社については百三十九・二日分を持っているんだと。これを国際貿易センターに当てはめますと約六十億円ほど必要である、こういう資料がございます。

○西田委員 それは建物をつくるとかつくらないとかいう話とは別に、それまでずっと国際貿易センターというのがあったわけですから、当然それ以前から準備されていかなきゃいけないわけでしょう。とにかくあそこの晴海の土地、建物を売却して、そのお金で新しいところの土地を取得して建物をつくるというのは、どう考えたって--それは皆さん、お金は運転資金で必要なんだとおっしゃるかわかりませんけれども、普通の都民、普通の人が考えれば、それはもうそれで、あと足りないの五十億じゃないか、何で百億借りる必要があったんだ、こういうふうに聞かれたときに、私はどうやって答えるんだろうかというふうに思うんですよ。私はこの百億というのは借りる必要がなかったんじゃないかと思いますが、もう一回答えてください。

○大原商工計画部長 やはり三百五十三億円という全体の経費がございます。土地の売却について得られたものが二百五十三億でございます。それからビルを賃貸して営業していくということで、運転資金も必要だということで、どうしてもこの百億円、全部で百六十億円でございますけれども、こういった借り入れは必要であったというふうに考えてございます。

○西田委員 そういたしますと、この貸借対照表、十一年度の国際貿易センターの決算にありますけれども、ここにこの負債の部を見ますと百五十八億円、つまり今おっしゃったような約百六十億円の借り入れが必要だったということで、長期借り入れというんでありますよね。その下の資本の部というんですか、ここに任意積立金というのがあるんですね。この任意積立金というのと、今ご説明のあった六十億円、これは優良企業には必要なんだという、この関係はどういうことになりますか。

○大原商工計画部長 まずこの任意積立金の方からご説明させていただきます。(西田委員「その関係をいってくださいね。説明はいいですから」と呼ぶ)はい。運転資金といたしましては、これを完全に固定化しまして、例えばテナントが出た場合に敷金を返さないといけないとか、そういう途中での需要がございます。こういったものに対応できるお金があれば、それが貯金であるのか、あるいは現金で金庫に置いてあるのか、その辺のところについては形態は特に規制される必要はないというふうに思います。
 その上で、この任意の積立金でございますけれども、幾つかございますが、一番目が固定資産圧縮特別勘定積立金でございます。これは晴海の所有地を清掃工場敷地として売却いたしまして、その代金で有明パークビルの土地建物を取得した場合でございますが、この場合に税金の繰り延べ措置が認められるということで、その圧縮積立金として処理をしているものでございます。
 それから二番目に、土地圧縮積立金というのがございます。これは現実にパークビルの土地は取得いたしましたので、今申しました特別勘定積立金を取り崩しまして、圧縮積立金に振りかえているものでございます。
 それから配当準備積立金というのがございます。これは毎年の株式配当に備えるために積み立てているものでございます。
 それから別途積立金と申しますのは、今申しました以外の目的で出資等をされる場合に備えて積み立てをしているものでございます。

○西田委員 今のご説明で、私が伺った六十億円必要だというものとの関係がよくわからないんですけれども、その六十億円というのは、この任意積立金のほかにどこかにあるわけですか。この中にあるんですか。

○大原商工計画部長 六十億円とその任意の積立金との間に特別の関係はございません。

○西田委員 特別の関係がないということでありますが、この金額、任意の積立金、合計するとそこに書いてありますね、二百二億三千二百三十万円ですよ。二百二億任意で積み立てているということでしょう。お金あるんだよということをここに示しているわけでしょう。それで六十億とは関係がない。これだけお金を積み立てておいて、何で百五十八億円を借り入れる必要があったんですか。

○大原商工計画部長 この任意積立金といいますのは、先ほど申し上げましたように税金の繰り延べという形で積み立てているものでございまして、繰り延べでございますので、これが全部収益があるから、あるいはお金があるからそこで借り入れをしなくて全部使えるんだということではございません。

○西田委員 要するに、これは将来税金として払わなければいけないものだから、利益が上がろうと上がるまいと、とっておかなきゃいけないものなんですよということですか。ごめんなさい、よく理解できなくて、もう一回お願いします。

○大原商工計画部長 そのとおりでございます。

○西田委員 利益があってもなくてもとっておかなくちゃいけない、それはまあいいでしょう。それが何で任意積立金なんですか。法定の積立金じゃないということなんでしょう。

○大原商工計画部長 企業会計上の区分として、このような形で積み立てるというふうになっておるところでございます。

○西田委員 細かい話はもう時間がありませんから、また改めてそこは教えていただきたいと思いますけれども、何であれかんであれ、晴海の土地を売って、建物も売って、要するに積立金は二百二億円ありますという話ですよね。そういうことですよ。それで建物をつくるに当たっても、土地代金と建物の代金合わせてまあ五十億円ぐらいは足りないということがあったにしても、その晴海の土地の売却代金で、百億円はそんなに余分に借りる必要がなかったということじゃないですか。私も素人ですからわかりませんけれども、その考え方というのは絶対間違っていますか。

○大原商工計画部長 私どもは、先ほども申し上げましたように、三百五十三億円の総事業費に対しまして、晴海で売った土地のお金が二百五十三億円、あと百億足りないわけでございます。それでその百億と、それから運転資金で必要な分として六十億円を借り入れたというふうに理解をしているところでございます。

○西田委員 ごめんなさい、時間がかかって申しわけないですけれども、もう一つだけ教えてください。
 その運転資金に必要だというのは、パークビル単独の運営のことをいっているんですか、それともタイム二十四、ファッションタウン、そういう負債を抱えたものを業務委託をして運営するので、そのために借りたというお金ですか。

○大原商工計画部長 タイム二十四、ファッションを含んで運転をするために必要な金額ということでございます。

○西田委員 そういうことで、私はどうしても除却した五十五億円、これありますよね。あなた方は二百五十三億円を、土地代を充てたといいますけれども、二百五十三億円あるじゃありませんか。だから六十億円が例えば必要だったとしても、計算が合わないと私は思うんです。これ以上ここで問答してもおさまりがつきそうにありませんので、次へ行きます。
 本当に今の説明では納得ができない、わからないです。それで伺いますが、私は百億円借りる必要はなかったと思っているわけですよ。それが借りられたということなんですね。そのお金がどうやって使われているかというのが大問題だと思うんです。例えばお金があったときに、余剰金が出たときに、いろんな運用がありますよね。それを預金にしておくのか、あるいは有価証券を買うのか、いろんな運用の仕方というのはあると思います。あると思いますが、貿易センターの場合、どのような資金運用が行われていたのか、説明してください。

○大原商工計画部長 お金につきましては、有価証券等で運用していたということがございます。

○西田委員 有価証券で運用しているということなんですが、幾ら運用しているんですか、金額いわれておりませんが。

○大原商工計画部長 平成十一年度の有価証券報告書によりますと、百十五億円でございます。これは、財産目録の方から見ますと、流動資産の中の有価証券分として六十九億九千三百万円、それから固定資産の中の投資有価証券として四十五億五千七百万円、合計で百十五億円でございます。

○西田委員 百十五億円も有価証券を運用しているということなんですが、これは資産の何%に当たりますか。

○大原商工計画部長 二二・二%でございます。

○西田委員 二二・二%有価証券を運用しているというのは、それはどういう中身で運用しているかによって評価が分かれるというふうに思います、一概にいえないと思いますが、こういう会社というのはそうたくさんあるんでしょうか。
 そこで伺いますが、その有価証券の内容です。十一年度決算で有価証券による損失が幾ら計上されていますか。それはどのような債券によるものですか。

○大原商工計画部長 十一年度の有価証券報告書によりますと、有価証券の損失額は約二十億円でございます。運用益が約二十九億円ございますので、差し引きでは九億円の黒字でございます。
 なお、損失を生じました有価証券につきましては、ペレグリン債等というふうに聞いてございます。

○西田委員 その一つの名前だけいわれてもよくわからないんですが、債券にもいろいろありますよね。どんなもので二十億の損失が出たのか、もうちょっと丁寧に説明してくださいますか。

○大原商工計画部長 例をペレグリン債にとってご説明したいと思います。ペレグリン債と申しますのは、香港にございますアジア最大の独立投資銀行でございますペレグリン・インベストメント・ホールディングスという、ここが発行主体となった外債でございます。この会社が平成九年の三月に、インドネシアの通貨危機の影響により倒産をしました。こういったことで損失が出ております。
 債券の償却につきましては、平成九年度から十一年度にかけて行われたというふうに承知してございます。

○西田委員 有価証券報告書を見ますと、外貨建ての有価証券あるいは外貨建ての投資有価証券というのが三十億四千百四万三千円、こういうふうになっていますよね。
 今のような、外債などでいろいろ損失を出すということが起こる可能性というのは大きいわけですよね。ユーロ債なんかも、見るとあるようですね。これは、ユーロはかなり円が強くなっているというか、そういうことで損失が出るというふうにいわれておりますけれども、これだけたくさんの為替リスク等があるような債券が運用されているということ、これも一つ問題なんじゃないでしょうか。
 それから、その百十五億円の有価証券を運用されているんですが、この十一年度の有価証券報告書を見ますと、取得したときの価格と貸借対照表に計上されている額、これが違うのがありますよね。それで見ますと、有価証券、投資有価証券合わせますと、買ったときの値段よりも、貸借対照表に計上されているお金の方が総額で六億円余り減っている、こういう状態になっているんですけれども、これはどういうことを意味しますか。

○大原商工計画部長 ご指摘の数字の時点を、ちょっと私どもの方で細かく把握しておりませんけれども、こういった有価証券の時価等につきましては、それぞれの決算期等におきまして、企業会計原則に従って適正に評価をされる、その時点で価値が判明するというふうに承知しております。

○西田委員 そうしますと、十一年度の決算でも、それぞれ今、百十五億円も運用されているそういう有価証券の価値というのが、全体としては六億円も減収になるわけで、減っているわけですから、価値が減っていると。そういうものを、皆さん、貿易センターは持っているということですよね。
 それから、この有価証券報告書の中に、光通信というのが出てまいります。この光通信というのは、今、話題の株なんじゃないでしょうか。二十四日の日本経済新聞でも、光通信というのは、株価は上場以来安値を更新、こういうふうに出ているわけなんですが、相当な下落をしているんじゃないか。一説によれば十分の一ぐらいに下落しているんじゃないか、こういわれているんですよね。それを一億円以上持っていらっしゃるわけですよ。ほかの、そういうリスクの大きい株等もいろいろあるんじゃないか、あるように見受けられます。
 こういうことに、その百十五億円というお金が運用されているわけですよね。このことについて、どのようにお考えになりますか。

○大原商工計画部長 運用自体をすべて否定するということはできないと思いますが、やはり非常にリスクが大きいもの等については、適正な基準をもって、適正に管理をしていくべきであろうと思います。
 そういった意味で、私どもとしても、この会社に対して、リスク管理の徹底ですとか、あるいは運用方針をきちんと改正して、より適正に運用ができるように指導してまいっているところでございます。

○西田委員 株とか有価証券とか、その他の債券とか、ほとんどのものが大変リスクが大きい、そういうものになっているというふうにお聞きするんですが、さっき外債の話もありましたけれども、フランスの国債なんかも、計上されている額だけを見てもかなり、下がっていますよね。
 そういうことで、これから改善をしていくというふうにいわれますが、東京都が六二・七%の株主で、本業以外に、そういう運用についても承知していたのですか、いなかったのですか。

○大原商工計画部長 運用でございますので、その時々その時々でのすべての動きについて把握をしていたわけではございませんが、決算等を通じまして、全体の状況については承知をしておりました。

○西田委員 私は、かなり大きい会社を経営している方に、こういう事態というのは、どのように判断したらいいのかというお話も聞きました。
 まず、子会社の株とか自分の株とか、あるいは支店を出すために、つくるために株をつくるとか、そういうもの以外で、全く関係のない債券だとか株式だとか本業と関係のないところの株が大部分のように見受けられますが、そういうやり方で、しかも二二・二%運用されていて、しかも、その原資がどこから出てきているのか、その百十五億円、どこから出てきているのか、こういう問題を考えると、普通の正常な会社の運営というふうには、どうでしょうか、いえないのじゃないでしょうかというお話も伺いました。
 局長、どうですか、こういう会社の運営というのは異常だと思いませんか。

○浪越労働経済局長 監理団体の資金の運用についてのいろいろ議論だろうと、私はそのように考えてございます。
 私ども、指導、監督する立場にある監理団体については、我々、個々具体的には、その都度その都度の運用方法については承知しておりませんが、決算あるいは株主総会等々で、その結果について、やはり注目しているところでございます。
 確かに、この運用、今になって考えてみれば、そういうふうに株が下がってきているわけでございますけれども、さりとて、低金利の中でどういうふうに運用するかというのは、それぞれ経営陣が判断をし、それぞれ対応してきたものだと私は理解しております。
 そうはいえ、その原資であるところを考えてみれば、また監理団体という立場からすれば、より安全で確実なものの運用の方がよりベターであろうと私どもは考えておりますので、今後、投資性の高い株式あるいは投資信託等の有価証券の、そういうふうな新たな運用は行わないように指導をしてまいりたい、そのように考えております。

○西田委員 何といったらいいんでしょうね、何か人ごとみたいにおっしゃっていますけれども、株主ですよね、最大の株主。
 さっき一番最初にお聞きをいたしました、総務局から、資金の運用について改善せよという、ことしの九月になって指摘されたというお話がございました。決算のたびごとに、いろいろチェックをしてきたとおっしゃいますけれども、そのような本当にだまされて買わされたような、そういうものも含めて、あるんじゃないかと思うんですが、そういう運用がなされてきたということに対して、その責任は一体だれにあるんですか。それで、異常とも思わないんですか。改善が必要だとおっしゃいましたから、あれですけれども。
 こういう運用の仕方をしていたということについて、だれか責任をとっているんですか、どうですか。

○大原商工計画部長 先ほども申し上げましたように、その時々その時々での取引について、その都度、把握をしていたわけではございません。ただ、今までの決算状況を見ますと、損失等は出ておりませんので、私どもも、その運用についてどういったリスキーのものがあったのか、なかったのかについて、細かくは把握をしていなかったということがございます。

○西田委員 損失は出ていないとおっしゃいますけれども、たまたま売ってもうけたもの、だけれども損したもの、差し引きで、ちょっともうけているということですよね。
 そういうのって、会社というのは--私はもっとも、もちろん有価証券は全く扱っちゃいけないとか、運用しちゃいけないなんていっている話ではなくて、そういうものを資産の二二・二%も、全く自分の会社とは関係のない株や、あるいは債券や有価証券で、投資信託等で運用しているということが果たして正常なのかどうかというその判断を、皆さんが最大株主であり、そして、そこを指導監督、所管していく局としてどのように見ているのかと、私は、今後の改善の問題にとっても重大な問題だというふうに思うんですよ。
 私は素人ですから、正確じゃないかもしれませんが、この有価証券報告書を見たときに、連結会計年度で五百五十何億円売って、そして五百四十何億円買って、こういうことをおやりになっているわけですよね。もちろん、その事業をやっていらっしゃる方自身が、毎日毎日、株の相場を見ながら売り買いしているわけじゃないと思うんですよ。どこかに任せてやっているんだと思うんですよ。
 だから、一つ一つ、そんなに一々チェックすることはできないなんて当たり前のことだというふうに思うんですけれども、今後、そういうことではなく、改善をさせるといったときに、どういう方策があるのかわかりませんけれども、相当程度、これまでだれか任せになっていた株や有価証券の運用を、役員や企業の責任者等が集団でいろいろ判断をしていくということが必要になるんじゃないかと思うんですよね。
 五百億円を超えるような、年間にすれば二百数十億円も超えるような株の売買を、あるいは有価証券の売買をやっているというその企業が、本当に異常じゃないのかどうかですよ。その認識を私は問いたいんですが、そこが明確じゃありませんので、局長さんに聞いた後で、またもう一回局長さんにというのも、本当に大変失礼な話で申しわけないんですけれども、もう一回教えてくださいませんか。

○浪越労働経済局長 企業がそれぞれ持っている資金を有効に活用し、またそれを活用するに当たっては、より安全でというふうなことで運用する方が、よりベターだろうというふうに私は考えてございます。
 したがいまして、国際貿易センターに対しまして、今後、投資性の高い株式あるいは投資信託等の投資有価証券、いわゆるリスクの大きい反面、ハイリターンが期待できる商品の新たな運用を行わないことと指導してございますし、現在所有している商品については、売却、解約の時期等について、市場動向の的確な把握に努めた上で可能な限り早い時期に整理することとしたい、そのように指導してまいります。

○西田委員 改善、指導するのは当然のことで、それ抜きには進まないわけですから、それは大いにやっていただきたいと思います。
 そこで、今後の問題、その企業の方向性とも絡む問題なんですけれども、ファッションタウンとタイム二十四の事業委託を受けました。その二つの企業そのものが大変大きな累積損失を抱えている事態で、引き受けたわけであります。今後、それを抱えながら、自分のところの企業もビルも、もうすぐ入るという期待のお話なんですけれども、本来のそういう賃貸業というのは、まさにこれから本腰を入れてやらなきゃならないときですよね。
 そこで、そのタイム二十四、ファッションタウンの入居の状況というのは、現時点ではどうなっていますか。ちょっとお聞かせください。

○大原商工計画部長 ファッションでございますが、貸付可能面積が七万三千二百六十平方メートル、貸付面積が七万二千六百四十五・六五平方メートル、入居率は九九・一六%でございます。
 それから、タイム二十四につきましては、先ほども申し上げましたが、大型テナントが出ましたので、現在のところは、三万六千八百五十一平方メートルの貸付可能面積に対しまして二万九百六十四平方メートルの貸し付け、入居率にいたしますと五六・八九%でございます。

○西田委員 タイム二十四の方は、最近になって出たのか、これからなのかわかりませんが、四フロアぐらいあいちゃうということで、半分近くなっちゃったというお話ですよね。これは大変なことだと思いますが、その見通しがあるのかどうかわかりませんけれども、これはかなり、賃貸業としてここに入居をさせていくというのは、本当に必要な努力が求められているというふうに思うんです。
 しかし、もともとこの国際貿易センターそのものは、展示場の仕事をしていたわけですよね。ビルの賃貸業というのは、転換をしたということで、初めての仕事になるわけなんですが、本当にそのノウハウがあるのかどうかというのも心配されるところですね。そういうときに、さっきいったような有価証券の売買等で、いろいろ新たな改善で優良なものに転換していくといったって、それ自体が大変な問題じゃないかと私は思うわけなんですよね。
 そういう意味で、そんな有価証券の売買、二二・二%、運用でうつつを抜かしているような時期じゃないんじゃないかというふうに思えてなりません。
 私は本当に、この問題を調べていくうちに、怒りを覚えました。もともと、さっきも話がありましたけれども、晴海の見本市の会場、そこは、国際貿易センターが設立されたときに、民間と半々の出資比率で六億円分土地を出したと。現物出資したということでしょう。だけれども、その国際貿易センターの設立の趣旨は、今度ビッグサイトが見本市協会に管理委託されたことによって、ある意味では役割は終わったんじゃないですか。
 この都有地、二百五十三億円で清掃局がお金を出して買い取った。本来なら、役割が終わったんだったら、そこで解散して、この土地は返すべきだと。都民の土地じゃないですか。その都民の土地を売って建てたビルが入居がない。しかも、このお金で、本来ならこんなにお金を借りなくてもいいのに、百億円以上もお金を余分に借りて、そして、その百億円余りが、こうしたリスクの大きい有価証券の売買に回されている。こんなことを都民の皆さんが知って、どうして納得しますか。
 私は、このような貿易センターの運営のあり方、これまでの経緯、そして、それに対して、労働経済局が所管局でありながら何の責任もとっていない、こういう問題について、決して認めるわけにいかないというふうに思います。
 臨海副都心開発を進めるために、あえて、最初に応募してだめだったにもかかわらず、ここがまた出てホテル経営をやる、こういう経緯を見ましても、もう臨海副都心開発を進めるためだったらどんなこともやる、外見上経営がよく見えれば、そこでどんなことをやられていても、何だか見逃してくる、こういうあり方に対して、決して都民は納得しないだろうということを申し上げて、質問を終わります。

○いなば委員長 ほかにご発言はございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 事務事業に対する質疑はこれをもちまして終了したいと思いますけれども、ご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いなば委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたします。
 以上で労働経済局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十二分散会

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