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Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第十三号

平成十二年十月二日(月曜日)
   午後一時九分開議
 出席委員 十四名
委員長樺山 卓司君
副委員長藤井  一君
副委員長丸茂 勇夫君
理事松原 忠義君
理事林  知二君
理事大山  均君
服部ゆくお君
馬場 裕子君
山本  信君
木内 良明君
小松 恭子君
五十嵐 正君
山崎 孝明君
山本賢太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
労働経済局局長浪越 勝海君
総務部長押切 重洋君
産業政策担当部長木谷 正道君
同和対策担当部長坂爪 正二君
労政部長生井 規友君
家内労働対策担当部長友繁 佳明君
職業能力開発部長渡邉 泰弘君
商工計画部長中澤 正明君
商工振興部長樋口  勉君
農林水産部長江口 直司君
参事和田 敏明君
中央卸売市場市場長大矢  實君
経営管理部長長尾 至浩君
港湾局局長齋藤 哲哉君
総務部長渡辺日佐夫君
地方労働委員会事務局局長歩田 勲夫君
次長細渕  功君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 労働経済局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・東京都産業振興ビジョン'00について
 付託議案の審査(決定)
 ・第二百五十八号議案 東京都労働経済局関係手数料条例の一部を改正する条例
 ・第二百五十九号議案 東京都経済事務所設置条例等の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○樺山委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 さきに理事会にご一任いただきました意見書は、調整がつかなかった旨議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○樺山委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働経済局関係の報告事項の聴取並びに付託議案の審査及び請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出に対する決定を行います。
 これより労働経済局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○木谷産業政策担当部長 それでは、ただいまから産業振興ビジョンの報告をさせていただきますが、機械を使ってプレゼンテーションをいたしますので、自席で報告させていただくことをお許しいただきたいと思います。
 七月の末に東京都産業振興ビジョンを発表いたすことができまして、本当にありがとうございました。
 概要でありますけれども、ビジョンの内容と、その後の展開についてご説明をさせていただきます。
 (図示説明)今回の産業振興ビジョンは、これまでのビジョンとつくり方が随分違っておりまして、これまではなかなか都民や企業を巻き込んだつくり方ができなかったわけであります。これはつくり方が悪かったということではなくて、ITというものが存在しない時期のビジョンであったということであります。
 今回「都民と創る産業振興ビジョン」という名前をつけましたけれども、都民、NPO、企業等、これに行政が、情報ネットワークという、まさにITそのものでありますけれども、これを使いまして、一緒に議論しようという形で、ITの旗を掲げてビジョンをつくった、こういうことでございます。
 ビジョンの序章は、都民とともに取り組んだ一年ということで、ビジョンをつくったこの間の経過、その特徴等を書いてあります。
 目的でありますが、まず第一に、産業構造転換と雇用創出の道筋を示す、東京の牽引力を回復させる、これが第一の目的であります。
 第二が、東京の五つの危機と産業との関連を明らかにし、産業面から危機克服の道筋を示す。
 三番目が、何よりも、深刻な雇用危機打開のために、あらゆる方策を検討し、可能な施策を生み出すということでございました。
 従来と最も違いますのは、ITをフルに活用したという、これはまさに時代のなせるわざでございまして、ちょうどこのITが使える条件に恵まれたということでございます。
 二番目に、政策形成過程の情報公開、何を東京都はやろうとしているのか、都民に何を求めているのかということをすべて公開いたしました。
 そして、政策形成への都民参加、各地域での活性化運動、そして最終的に行政のあり方そのものを改革をしていくという、行革に連動させました。
 一年間の経過と変化ですが、一年間、二百十件の政策提案がチャレンジプロジェクトという形でございました。今お示ししているようなプレゼンテーションを、各商店街あるいは中小企業のグループで約百回、我々は行いました。そして、手づくりのイベントを八回行い、我々の発行したものを含めて、メーリングリストという、これはメールの会議室なんですが、約七十ぐらい現在稼働しております。そして、産業政策室が扱ったメールは一年間に二万七千通ぐらいございまして、大変膨大な情報がまさにITの上で飛び交ったということでございます。そして、個別のネットワークが東京全体への面的なネットワークにつながりつつある、この瞬間にこのビジョンを発表することができたわけです。
 今回、ビジョンは、もちろんですが、ゴールではなくて、スタートであります。ビジョンのためのビジョンではない、現実を動かすビジョンである、これは一番初めから私たちが強く考えていたことでございます。
 そして、プラン・ドゥーだけではなくて、チェックを重視する。一体行政がどれだけ役に立っているのかということについてできる限りの検証を行いました。そして、到達点を毎年点検し、常に最新の産業振興戦略を持つ。ドッグイヤーと呼ばれますけれども、現在の一年はかつての七年間に相当するといわれています。発表した瞬間から陳腐化が始まっていく。逆に、新しい、いろいろな芽が育ってきています。
 第1章は、東京の産業をめぐる状況でございまして、現状分析、主に危機編でございます。これはインターネットの爆発的な普及ですが、これは危機というわけではございませんが、現在二〇〇〇年でございます。これが二〇〇三年には、人口の普及率で八七%ぐらいまでいくというふうに考えられています。この下の方が、いわゆるパソコン、私が使っているものでございまして、上が携帯電話のいわゆるiモードというようなものでございますが、当然重複がございますけれども、国民の大半が電話と同じようにインターネットを使う時代があと二、三年で来てしまう。非常に激しい、革命的な変化でございます。
 これは以前にもお示ししましたけれども、九八年度から自殺者数が急増いたしました。これは雇用情勢の悪化というものを反映しております。そして開業率と廃業率の差、これも以前にお示しいたしましたけれども、東京も日本もマイナスになっている。東京の二十年前に比べても、この停滞ぶりは明らかであります。これをどうやって振興していくのか、これが当初の我々にとっての大きな問題意識でございました。
 空き店舗、これは三分の二の商店街にございまして、全都で七千二百件くらいあるだろうというふうに想定されます。空き店舗がふえることによって地域のコミュニティが衰退をしていく。これに対して各区市町村は大変強い危機感を持っております。
 東京の集客、観光でございますが、ごらんいただきますように、東京の位置は低いです。どうやって集客都市東京をつくり上げていくのか、これもまた産業にとっての大きな課題でございます。
 これは西多摩の山でございますが、ごらんいただきますように、一たん刈り取ったところに苗が植わっておりません。再生産できない価格になっている。そうした中で、この山の荒廃というものをどうするのか、今回のビジョンの中でかなり強く位置づけました。
 第2章が東京再生への胎動でございまして、マクロ的な指標で見る限り暗い話が多いわけでありますが、東京の各地域に目を転ずるならば、さまざまなところで中小企業主たちによって活性化の芽が育ってきている。これは渋谷のビットバレーでありますけれども、これは新しいネット産業の動きであります。
 これは早稲田商店街を含め全国の四十の零細商店街が結束をいたしまして、十七歳の高校生を社長にしてネット商店街をつくった。新しい展開でございます。
 これは大田にあります絞り成形という技術でございますが、人間が人間の力でパラボラアンテナをつくっていく。これも日本にしかない大変な技術を東京の中小企業は持っております。そうした既存集積をどう再活性化していくのか、これは産業全体の再生にとって極めて重要な問題であります。
 そして、空き店舗を利用した高齢者の支援施設がございますが、新宿のNPO・ほっとステーションというところでは、老若男女二十人がメールのネットワークで孤立を防いで、お互いに助け合っている。最高年齢は八十歳の方であります。
 これは最近有名になりました多摩ニュータウンのNPO・FUSION長池でありますが、ごらんいただきますように、教育、育児、環境、介護、住宅、コミュニティ、これまで行政が専門的に手がけてきたような課題にどんどんNPOが手を広げていきます。その中で産業を興し、雇用を確保していく、そういう動きが出ています。
 これは、林業再生に絡みまして、ことしの五月十一日に、国連大学で、我々とNPOと国連大学が共催いたしまして行いましたシンポジウムであります。大変熱気のあるシンポジウムでございました。
 以上のような、東京の危機と、そして東京の再生への胎動を踏まえまして、第3章において、いわゆるビジョン部分、新たな産業振興指針を描いております。
 ビジョンの内容は、四つの基本方向と四つの政策目標になっております。
 まず基本方向の1が、民間・地域主導ということでございます。行政主導からの転換である。産業振興の主体は、地域の中小企業や商店主、NPOなどである。産業の担い手自身がみずから産業を振興していくという、これを行政がどう支援、コーディネートしていくのか、この側面が重要になっております。
 基本方向の2は、一点突破手法であります。ベストプラクティスともいいますけれども、横並びで前に進むというのではなくて、突出できるところが突出をする中で全体を引っ張っていく、そういう形の手法を用いました。
 3が成果志向、アウトカム志向であります。こういう事業をやっているから何かできているのではなくて、事業はあくまでも手段である。その結果、産業でいうならば、産業の活性化と雇用の創出、これがどう達成していっているのか、ここで成果を見なければいけないということでございます。
 そして基本方向の4がIT革命であります。東京都庁は長らく情報鎖国でございました。ことしの十月十六日に庁内LANが、ネットがつながりますけれども、ITを使うことによってあらゆる組織がその問題解決能力を高めることができる、問題解決の速度を高めることができる、こういう問題でございます。
 そして、四つの政策目標の第1、新たな産業集積の形成と既存集積の再活性化であります。どちらも極めて重要であります。
 新たな産業集積としては、何といっても、アメリカの新経済の中で明らかになった、ITを使った新しい動きでございます。アメリカのニューヨークにシリコンアレーと呼ばれる地域がございますけれども、四年間で雇用が実に五倍に増加しているという。最初はバブルではないかというふうにいわれていましたけれども、意外に力強い。このことがEUやアジアでも承認をされて、アメリカ型の経済の振興ということが一つの流れになっております。
 区部と多摩にIT関連産業拠点を形成する--渋谷のビットバレー、秋葉原のIT関連産業の世界的拠点、そして多摩地域の新たな産業集積、シリコンバレー、この三つを掲げております。
 秋葉原のシリコンアレー、これは仮称でございますけれども、電気街の集客情報発信機能と融合したIT関連産業の集積をつくっていく、これから地元との話し合い等が始まりますけれども、区内に残された非常に重要な開発拠点でありまして、大事に育てていきたいと思っております。
 これは秋葉原の開発のイメージでありまして、絵であります。
 多摩のシリコンバレーでございますが、多摩地域の大学七十六ございますが、これは世界的に見ても圧倒的な集積であります。しかしながら、日本の大きな弱点として、大学という資源が地域にも産業にもなかなか開放されてこなかった。これが今、後からお話し申し上げますけれども、多摩の大学間の連携等を機会にしながら、シリコンバレーの方向に大きく動いてきております。
 そして既存産業の再活性化。アメリカでは、ネット産業が先行しながら、最終的には既存産業、伝統的な産業の活性化に成功しております。大田区全域のIT化と国際コールセンターという課題は、約一年かけて取り組んでまいりましたけれども、内容が固まりまして、今地元の中小企業、零細企業たちが動いております。製造業六千を核とする三万八千社の情報ネットワーク、そして国内外と電話、インターネット等でつながる国際コールセンター、この二つによって大田の製造業の再生を行っていこうという試みでございます。
 そして起業家の育成。旧繊維工業試験場の江東分場について、都庁が空き庁舎を利用してオフィスを提供していくという新しい方向を出しております。
 産・学・公の連携におきましては、何といっても多摩の産学連携でありまして、TAMA産業活性化協議会との全面的な連携というものを今回のビジョンでも打ち出しております。
 産業インフラの整備では、情報インフラの整備、都市の防災インフラ、羽田空港、工業等制限の見直し等々、六項目を掲げてございます。
 第2の政策目標は、豊かな地域力の醸成でございまして、ここでは、中野区の区商連という組織がございますけれども、六月にインターネット商店会を含む新しい動きを見せました。これまで中野の商店街というものは、新宿の陰に隠れて、あるいは杉並に隠れて目立った動きはありませんでしたけれども、この間の中で、若手の経営者、そして区商連のメンバーたちが必死に頑張りまして、新しい芽を出しております。
 これは早稲田商店街でございますけれども、エコステーションという、空き店舗を使った施設によって、大変な集客、そしてまちづくりに成功しております。
 第3の政策目標が、自然循環を生かす産業の再生でございまして、今回いわゆる農林水産業というものを四つの柱の一つに位置づけて、かなりのスペースを割いて位置づけをしております。
 その中でも、これまで余り顧みられてこなかった林業の問題、木質バイオマスという新しいエネルギーの利用の方向を打ち出すことによってその再生の方向を探っております。これがペレットでございますが、粉砕をして固めたものでありますが、実はヨーロッパにおいてもアメリカにおいても、この木質のバイオマス、これを燃料等で使っていくという流れが大きくなってきております。
 これは農林水産業の教育的な役割でございまして、やはり土との触れ合い、自然との触れ合いが重要でございます。
 第4の政策目標が、雇用の創出と確保。産業振興の究極の政策目標は雇用の創出と確保にあるという位置づけをしております。
 東京の特質を生かしまして、新たな産業を創造し、既存の産業集積を再活性化する中で、雇用を何としても創出し確保していかなければいけない、そう考えております。
 これは雇用のポータルサイト、これを今、労働経済局では一生懸命つくり始めております。
 第4章が、産業・地域を支援する新たな仕組みをつくるということでございまして、いわゆる行政改革の部分に大きく踏み込みました。
 まず自分から始めるというところで、中小企業家、労働経済局職員等へのアンケート調査を行いまして、我々がやっている行政がどう映っているのかということを鏡に映しました。中小企業家、区市町村の担当課長、労働経済局職員含めて千名弱に対してアンケートをとりました。
 内容は、中間のまとめで挙げました一つの試論的な方向に対する評価の問題、そして労働経済行政に対する評価でございます。
 労経局の職員に対して、東京都の労働経済行政、これは私ども自身でございますが、これに都民は満足していると思うかということを聞きました。「満足していると思う」はゼロ%、「まあまあ満足していると思う」が一四%でございました。それに対し「満足していないと思う」が一七、「あまり満足していないと思う」が二九、合計四六でございました。労働経済局の職員自身が、もっともっと頑張れる、労働経済局の人的資源を使うならばもっと産業振興ができるというふうに強く思っております。
 経済部門と労働部門、二十二年前に局が合体いたしましたけれども、連携はできていないというふうに職員は見ております。これを連携させることが大変大事でございます。
 そして区市町村との連携につきましても、できていると思う職員は少なく、不十分だと思う職員の方が非常に多いです。
 さらに、現在の仕事で改善すべき点があると思うか。「ない」が一%、「あまりない」が三%、「大いにある」が四七%ございます。つまり、仕事のやり方を変え、今のシステムを改革するならば、もっともっと効果的な産業振興行政ができるというふうに職員は感じております。
 改革へ退路を断つというところで我々は、究極の行革のベンチマークスをつくることにしました。それは、今ご説明いたしました調査を毎年行いまして、その結果を公表いたします。つまり、改革が行われるならば、結果は改善されたという事実が出ます。もし言葉だけであったとするならば、再び厳しい職員、あるいは中小企業主の批判が出るでしょう。これを公表するということを約束することによって不退転の決意を示したわけでございます。
 最終的に我々が考えている労働経済行政のあり方でございますが、一番上にはいうまでもなく都民がいます。企業があり、商店街があり、農林水産業があり、NPO、地域社会等々があります。これを最も身近な政府として支えるのが区市町村でございまして、それを労働経済関係の、東京都関係の現場が総合支援ネットワークをつくって支えていく。新宿の本庁は一番下からそれを支えていくんだ、こういう考え方を明らかにしております。
 終章は、あすに向かってということでありまして、ゼロからの出発という名前をつけております。失敗を恐れないで果敢にチャレンジしていく、そういう活性化事例をたくさん見ました。そういうものをこの東京じゅうで起こすことによって東京全体を再生させる大きなうねりをつくっていきたいと考えております。
 そして今、第二ステージに入っております。産業振興ビジョンを発表して以降の新聞でございますが、かなり大きく取り上げていただきまして、新しい、都民とつながりながら産業を振興していく、そういう方向も出ております。これは大田区の産業情報ネットワークでございまして、大田区のIT化、企業が自主的にやっていく、企業ネットでやっていくということであります。八月二十九日に、大田区の産業情報ネットワーク協議会がついに設立をされました。これは日経新聞で大きく扱われましたけれども、これまで六千の集積がありながらもだんだん衰退をしていった大田区の製造業が、この物づくりの技術を生かしてどう再生していくのか、これからが勝負です。
 これは秋葉原のシリコンアレーでございまして、九月六日に知事が視察に行きまして、今、秋葉の電気街、そして秋葉に進出しようといういろいろなIT関連のニーズ等々が我々のところに集まってきております。庁内の協議も開始をしております。
 これは、早稲田商店街の取り組みでございますけれども、九月十五日の朝日等の新聞でございます。
 TAMA産業活性化協議会との全面的な連携ということで、先般、活性化協議会の理事会を東京都庁の中で開催いたしました。我々は全面的な連携に向けて、今その方策を探っております。
 多摩の二十八の大学が結束をしまして、東京、多摩を日本のシリコンバレーにしていく、大学を超えた結束の動きが出てきたのは、実はこの一年でございます。新しく多摩が東京全体の産業再生の大きな軸になっていくことを予感させております。
 これは木質バイオマスでございますけれども、林業再生の切り札として、今、多摩の林業化、そしてNPOは木質バイオマスの研究に入っております。東京都農林水産部は全面的にこれに対して支援をしております。
 これは、「多摩・未来」という、昨年の九月に私どもが都立大学そしてNPO等々と連携いたしましてつくった産業振興のためのネットワークでございますが、これが今、多摩、八王子を中心とする避難者の受け入れで大活躍をしております。つまり産業の振興というものは、単に産業だけではなくて、あらゆる社会の問題を解決していく大変重要な機能を果たしていくということが示されております。
 八月二十三日に、今申し上げましたようなたくさんの活性化事例を各地域で担ってきたキーパーソン十二名をパネリストにしまして、大会議場で討論集会をやりました。大変な熱気でありまして、今、都庁とそして東京の各地域の産業振興の動きがしっかりつながりながらうねりをつくってきているなということを、私は司会をしながら感じました。
 そして八月三十日から九月四日にかけて、労働経済局の二千人の職員に対してビジョンの研修を実施いたしました。これは悉皆研修でございます。産業振興ビジョンに示された新しい産業振興のあり方に対して、労働経済局が打って一丸となって取り組んでいく、その決意を示したわけでございます。
 大変雑駁でございますけれども、常任委員会の皆様方からこの一年間、大変なご支援をいただきまして心から感謝しております。また一年頑張りますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。どうもありがとうございました。(拍手)

○樺山委員長 速記をおとめください。
〔速記中止〕

○樺山委員長 速記再開をお願いします。
 それでは報告は終わりました。
 本件に対し、質問がありましたら発言を願います。

○松原委員 それでは、私の方で質問を何点かさせていただきたいと思います。
 その前に、話だけ聞くのと違いまして、やはり映像が出てくると非常にわかりやすくなりますし、これからの委員会そのものが随分あり方が変わってくるのかなという、まさにIT化を感じました。
 このたび産業振興ビジョンが出ました。平成二年にバブルがはじけましてから、日本の産業をどうしていくかということを、非常に国でも東京都でも自治体でも考えてきたと思っています。その中で非常に苦し紛れに、新しいものをどうしていこうか、これはもうやはり産業振興としても、労働経済局としても非常に大きなものであったというふうに思ったんです。それだけに今回このような振興ビジョンができたということは、私は本当に大きな一歩だなというふうに思いますし、それも、ただ単なるいわゆる行政指導ではなくて、今ありましたように民間の方や区市町村やいろんな方々の連携のもとにこのビジョンができたということは、大変すばらしいなというふうに思っております。
 通産省の方でも、実は九七年、三年前ですけれども、これから期待される産業の二〇一〇年に向けての市場規模という調査を東洋大学の先生が出しております。これによりますというと、情報通信関連というものは、現在の約三十八兆円から二〇一〇年には百二十六兆円になるだろう、四倍弱でございます。環境関連のものについては、約十五兆円から三十七兆円になるだろう。医療福祉関係の方については、今の三十八兆円から九十一兆円の二倍強。新エネルギー、省エネルギー関連は二兆円から七兆円、三倍強です。航空宇宙関係が四兆から八兆円。それからバイオ関係が一兆から十兆にふえるというふうな予測も出しておりますが、いわゆる新しい期待産業ということが国においても相当大きな勢いで動いています。
 東京というのは、ご承知のとおり日本の総生産が五百兆のうち八十三兆といわれますから、約一六%ぐらい占めるのでしょうか、大変に大きな経済力、総生産を持っておりますから、当然東京の活性化ということが日本のリーディングな形になって、各種の産業政策を私は引っ張っていくというふうに思っています。そのような見地から質問をやっていきたいと思います。
 まず、これはさっき出ていましたけれども、このビジョンの策定の目的は何か、そこでまた示された産業振興の基本的な考え方というのをお聞きしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今回の産業振興ビジョンは、東京の産業と雇用の深刻な情勢を打開し、産業構造転換と雇用創出の道筋を示し、東京の産業の活性化とそして日本の経済社会全体の活性化を図るために策定をいたしました。
 産業振興の基本的な考え方でございますが、第3章に述べられておりますように、基本的方向としては、民間・地域主導、一点突破手法、成果志向、IT革命の四つを基本的な方向としております。さらに、政策目標として四つ、新たな産業集積の形成と既存集積の再活性化、豊かな地域力の醸成、自然環境を生かす産業の再生、雇用の創出の確保、この四つを政策目標といたしました。

○松原委員 この四つの大きな目標に向かって、それぞれ大きな施策をやっていってほしいなと思います。その産業振興ビジョンの中で、時間も限られておりますので、私は何点か、今後の肉づけをしていただきたいなと思いまして、質問をさせていただきたいと思います。
 第一点目は、何といいましても、高齢化社会が非常な勢いでいわれています。少子化と同時に高齢化なんですが、この高齢化の勢いが物すごい。当然、要介護の方々も非常にふえてくる中で、現在、二〇〇〇年では、要介護者が約二十四万二千人でしょうか、これがたった四年間で二十八万ということで、毎年一万人ずつ要介護者がふえていく、こういう状況になっているようでございます。それでほとんど老・老介護でございますし、女性の約八〇%近くが介護をしている、こういう状態であります。そして当然体が悪くなっていきますから、医療機器とか、そういったものの発達が非常に出てくるというふうに思います。そういうふうなことから、介護というものを、ただ単なる福祉的なものだけじゃなくて、私、どうしてもこれは産業の分野でもとらえていかなければならなくなってくるというふうな感じを認識しているわけですが、この福祉を産業振興ではどういう点でとらえていこうとしているのか、お尋ねしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 ご指摘のとおり、少子高齢社会を迎えておりまして、介護保険制度の導入等を契機として、医療、福祉、介護その他高齢者の生活を豊かにする産業の市場規模というものが大きく膨らんできております。現状で約三十九兆円、平成三十七年には約百五十五兆円に達するというふうに予測をされております。こうしたいわゆる福祉の分野での産業の展開というものは、そこに新しい雇用の増大をもたらすというようなところで、非常に重要だと考えております。その意味で福祉の領域は、産業にとって巨大な潜在市場であるというふうに位置づけております。
 しかしながら同時に、効果的な福祉の仕組みをつくり上げていく上で、地域に密着をした商店街あるいはコミュニティ、NPO、さらに行政等の役割が大変重要であるというふうに考えております。

○松原委員 そういうことだと思いますが、ぜひ高齢化の問題についてしっかりと取り組んでいってほしいなというふうに思います。
 それから観光の問題なんですが、比較的観光の問題が、私、この中では薄いのかなという感じを受けました。その観光なんですが、やはり東京というものの集積は、何も物を見たり何とかということだけではなくて、非常な工業先端のものもありますし、公共施設にしても立派なものがあります。そういった意味で、観光行政をうまくとらえていけば、私は非常に伸びていくものだというふうに思っています。
 ちなみに日本の観光は--シンガポールとかチェコとか香港、これはまあ観光産業で食べている国ですが、イギリスにしても、ロンドンやパリにしましても、都市そのものがやはり相当、経済率、GDPに占める割合が三%、四%、あるいはシンガポールなんかは七%と、大変大きいんですが、日本の場合には〇・一%という、一%にもいっていない、非常にお粗末な状態なんですね。
 ちなみに東京都の観光の消費者額というのが約三兆円だそうです。そしてその生産誘発額というんでしょうか、これが四兆二千億で、一・四倍の経済波及効果があるともいわれています。ちなみにニューヨークでは、あそこのシティーマラソン、これはこちらに出ていますけれども、出場者が三万二千で観客が三百万人、経済効果が何と百二十億というんですね。一つマラソンをやっただけでもこれだけありますから、東京都庁を出発点として東京シティーマラソンをつくった場合に、これはやっぱり大変大きな観客が呼べるんじゃないかなという感じがします。
 よくいわれているんですけれども、外国人が日本から出ていく数が一千六百万人、入ってくる人は四百四十四万人しかいない。外国の旅行者というのは、東京二百五十万人しかいない。フランスのパリとかロンドンは一千万人いる。四分の一しかない、こういう状況なんですね。
 東京の場合、特に日本人というのがどういう習性を持っているかというと、長所としては、正直であるとか親切であるとか、非常に安全であるとか衛生面がいいとか清潔であるといわれるんですが、短所の面では、都市としての美しさとか魅力が欠けている、端的にいうと、非常に宿泊代が高いとか食べ物が高いとか、交通料金が非常に高いとか、あるいは交通渋滞を招いているとか、非常にマイナスの面があるわけです。これもやはり今後の都政の中で一つずつ解決していく課題だと思っていますが、いわゆる東京の観光というものを広く考えた場合に、私は非常に大事な要素だと思いますし、東京ならばいろんなものがあります。
 例えば私どもだと、羽田空港の国際化の問題もあります。羽田空港もありますし、浅草の方もありましょうし、先ほどから出ている秋葉原の問題もあるでしょうし、また、多摩は自然の宝庫でもありますから、そういういろんな意味でのかみ合わせでなっていくという感じがします。そういった意味で今後東京都が観光を産業としてとらえた場合に、どのような形で展開方法というのは考えているのか、お尋ねいたしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今回の産業振興ビジョンでは、観光を産業としてとらえるという一項目をつくっております。つまり観光と産業を一体的なものとして位置づけ、国際集客都市東京の創造と産業の活性化を同時に推進する方向を打ち出しております。
 東京は、時代をリードする最先端のテクノロジー、情報、文化などを持つ魅力的な国際都市でございます。同時に、神社、仏閣、昔ながらの町並み等を持っておりまして、歴史と伝統、さらには海や島、緑、山など豊かな自然もございます。これらは、これからの東京の観光産業の振興にとって大変重要な資源であると認識しております。これらを十分に活用して旺盛な情報発信を行うとともに、今ご指摘ありましたような新しい観光資源を開発したり、それから受け入れ体制を整えていくという、そのあたりが大変重要であると考えております。集客力を高め、産業の活性化につなげていくために、この観光産業というものに大きく取り組んでいきたいと考えております。

○松原委員 私は、例えば都庁なんか、石原都知事を迎えて、よしあしは別にして、都庁そのものを観光の名所として、来ると思うんですね。ところが都庁の展望台に行きましても、本当にちっちゃな、ミニグッズのしか売っていないんですね。全然、都庁に来た記念とか、そういうものにならないんですよね。ですから、あそこで例えばグッズ商品とか、そういうのを売る。例えば観光の最新都市ですから、今リサイクルで売っている洋服とか、全部いろんなものがあるわけですから、そういったものの普及も含めて、東京都庁の展望台でグッズ商品を売ったら、非常に大きなものにもなるという感じもします。そういう知恵は、やっぱりみんなで出していくべきだと思うんですね。
 観光なんですけれども、今、生活文化局がほとんどやっているんですね。だけどもこれからの産業というのは、やはり産業政策だと思って、文化振興、生活文化局だけでなく、中の組織、私はやっぱり労働経済局がきちっと東京の物の観光の中で位置づけてやっていくべきだというふうに思いますので、その辺しっかり皆さんで頑張ってほしいなというふうに思います。
 それからもう一点は、震災との関係なんですが、今三宅島の方で噴火をしております。避難者の方々の東京への受け入れを契機に、非常に防災の意識が高まっているところです。
 私も三年前に都議会に入れさせていただいて--東京の中で木造賃貸の密集地区がございます。たしか東京で七カ所ですか、つくっていると思いますが、私ども大田区でも大森中というところにあります。その辺と、例えば行政と地方自治体に対する呼びかけというのがほとんどないんですよね。それはやっぱりそこの地域は、一つの地域のものとして、危険地帯ですから、いろんな形で呼びかけていけば、当然商業振興も大きくなるなというふうに私は思いますし、いろんな形の中で住宅の問題もあります。住宅なんかも、いい住宅をどうつくっていくかという地震対策、震災対策の中で考えていくことだと思いますし、それが非常に建設産業のものにも大きく寄与していくというふうに思っています。そういった意味で、防災と産業振興ビジョンとのかかわり方というんでしょうか、これについての基本的な認識をちょっとお尋ねしたい。

○木谷産業政策担当部長 東京における直下地震というものが指摘をされてから、もう十年以上たちます。直下地震初め災害というものは、東京の産業にとって大変大きな脅威であり、これに対する対応は重要な産業政策であるというふうに認識をしております。地震に強い都市づくりなどを、産業インフラの中で、防災インフラの重要性について指摘をしております。
 特に、今ご指摘のあった、三宅島の噴火の問題でございますけれども、この住民の避難に際しては、各地域における情報ネットワークの構築の重要性が鮮明になっております。先ほど、プレゼンテーションの中でお示ししましたけれども、産業振興のためにつくった情報ネットワークが、実際に避難者を受け入れる段階では、その避難者をサポートする情報ネットワークに変わって、大変たくさんの方々の善意がそこで実っていく、そういう状況が出てきております。
 こうしたことを教訓としながら、東京じゅうに情報ネットワークを張りめぐらしていく、このことが、東京の産業を振興していく上でも、そして、この地震の被害を最小限に抑えていくということからも、大変重要であるというふうに考えております。

○松原委員 一応そういうことで、ぜひ頑張ってほしいと思います。
 やっぱり災害というものは、いつ起こるかわかりませんし、また、対応を常時しておくということは、大変大事なことだと思います。また、まちづくりの見地からも大変大切なことだと思いますので、ぜひともお願いいたしたいと思います。
 それから、振興ビジョンの中で、たびたび区市町村との連携という言葉が出てまいりますし、実際これ、東京都だけでやっても、どうしようもなりません。そういった意味で、区市町村が産業振興ビジョンに対してかかわっていく比重が非常に大きいと思うんですね。この辺の連携の仕方というんでしょうか、そういったものについてお尋ねしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今回の産業振興ビジョンの中で、産業振興を進めていく上での最も重要なポイントとして、行政主導から民間・地域主導への転換という方向を出しております。その意味で、直接住民と接している基礎的自治体の役割、これが大変に大きゅうございます。区市町村は、地域の産業と雇用に最も重要な役割を果たすべき身近な政府であると認識をしております。
 東京都は、区市町村の産業振興行政を積極的に支援、協力をし、ともに産業の活性化を推進していくことが重要であると考えております。
 今回のビジョンの策定に当たっては、区市町村との間でEメール網をつくり、区市町村のいろんな活動を紹介するホームページを私どもが開設し、そして区市町村職員の考え方を問うアンケート調査等も行う中で、実際に連携を深めながら策定をしてきたところでございます。

○松原委員 一応、市区町村というのが一番現場に出ていますし、一番近いところにいます。まさに、区民や市民の方々と直結したところですから、やはりいろんなものがあると思うんです。それで、連携して、ぜひとも今後とも深めて、いい施策をつくっていただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つ、やはりこちらの中に非常によく出てくる言葉で、NPOの問題ですが、NPOをどうやって活用していくのか、あるいは参加していってもらうのか、このものによって随分違うと思います。一説によると、たしか全国で十二兆円ぐらいのものがあるというふうにいわれています。そういった意味で、NPOの方々の善意のもとの参加というんでしょうか、この辺をどういうふうに行政は考えているのか、お尋ねしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 NPOの役割についてのお尋ねでございますけれども、今回の産業振興ビジョンでは、NPOの役割というものを大変高く位置づけております。実際問題、現在、福祉、環境、まちづくりなどで、いろんな領域でNPOの参画が進んでおります。産業振興を進める上でも大変重要な役割を担っていると考えております。
 NPOは、地域での交流、連帯を深め、地域力を高める機能を果たしておりまして、地域経済の活性化、雇用の受け皿としても重要な可能性を持っています。
 行政は、こうしたNPOの特徴が上手に発揮され、産業振興が進むように、適切に支援をしていくことがまず第一に重要であります。そして、さらに、民間企業、商店街、大学など、さまざまな社会主体の力が効果的に発揮されて結びついていくように、NPOと適切な連携を進めていくことが重要であります。
 多摩ニュータウンのNPOを初め、ビジョンで紹介いたしましたさまざまな事例は、そうした連携の大変大事なモデル事例だと考えております。

○松原委員 最後に、商店街の振興についてお尋ねしたいと思うんですが、商店街振興中間のまとめが出ました。商店街についてもいろいろ話をしております。その中で、二十一世紀の商店街を生み出す五つのキーワード、それから十八の商店街対策ということで、中間報告をまとめているわけです。これの問題については、三月に発表になるということですので、きょうはお話ししませんけれども、私としては、この振興の中でぜひとも注意をしていただきたいということがあります。
 といいますのは、元気な商店街というのは、私は比較的いいと思うんですが、今、商店街の方の平均年齢も五十七から六十一歳ですか、になってしまう。高齢化と後継者難、そして廃業を考えているというのが三二%。こういう現実の中で、商店街というのをどういうふうに守っていくのか、発展させていくのか、これはもう東京都にとっても大変大きな問題だというふうに思っていますが、特に私どもとしては、衰退していく商店街、商店の方に対しては、相当いろんなやり方を考えないと維持できないと思います。
 変な話、六十一歳ですから、十年たったら七十一ですよね。ほとんど年金暮らしになっている。そして、町から商店街が消えるという状態になります。それでいいのだろうかというものが基本的にあります。
 確かに、早稲田、渋谷、いろんな地域の商店街の方も元気にやっておりますが、そういういいリーダーがいるところはいいんですけれども、そうじゃなくて、自然に淘汰されていってしまう、こういうふうなもの。
 ところが、スーパーやコンビニというのが、じゃあ、町の中で果たして何だろうというと、はっきりいって何にもないですよ。私なんかも町会の役員をやっていますが、そういうところが町会を手伝ってくれるとか、そういうことはありません。みんな商店街の方々が町のために頑張っていろんなことをしてくれて、活性化をしています。
 そういった意味で、何とか、この衰退している商店街、この問題について振興ビジョンの中に、現段階ではなかなか入れにくいでしょうけれども、少なくとも忘れないで、しっかりと取り組んでいってほしいというふうに思いますので、この辺についての認識を伺って、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

○木谷産業政策担当部長 地域の商店街というのは、本当に大事な機能を持っていると思っております。コミュニティの核であると。ご指摘のとおり、大変に困難な状況にありますけれども、地方の中心市街地に比べるならば、まだまだ東京の商店街というのは可能性があるというふうに考えています。
 今回の産業振興ビジョンをつくる過程でいろいろな商店街と接触をしましたけれども、どこもここもそんなに楽な状況ではありませんが、しかし、一人、二人のリーダーが頑張って旗を掲げて、それに周りの商店の人たちが一緒になって振興していくという、大変貴重な事例をたくさん見ることができました。
 プレゼンテーションでもご紹介しましたように、商店街の衰退というものをどうやってとどめていくのか、大変難しい課題でありますが、これからの産業振興の中で、一つ二つの商店街ではない、東京のたくさんの商店街が手を結び合いながら活性化していけるように全力を挙げて支援をしていきたい、そう思っております。

○小松委員 産業振興ビジョンですが、今、国の中小企業基本法が全面的に改定されたわけでありまして、国の中小企業政策が抜本的に変わる、すなわち国の産業政策が大きく転換されます節目の時期、こういうときに、日本の政治、経済、産業の中心地であります首都東京での産業振興ビジョンであるという立場から何点か伺いたいと思うわけですが、その中で、まず、中小企業の振興に絞って何点か伺います。
 今、最も対策が急がれているのが中小企業だと。今申し上げましたように、ここでは中小企業の基本法が改定されたわけですけれども、そこにおける特徴というのをお聞かせ願いたいと思います。

○中澤商工計画部長 中小企業基本法の特徴についてでございますが、昨年の臨時国会、中小企業国会で、四十年ぶりに中小企業基本法の改正が行われまして、十二月に施行がされております。
 まず、理念につきましては、旧の理念は経済の二重構造を背景に格差是正の解消でありましたけれども、新しい理念は、多様で活力ある中小企業を我が国経済の発展と活力の源泉としまして、独立した中小企業の成長発展を支援するということになっております。
 また、政策体系では、旧法では、中小企業の高度化、いわゆる生産性の向上が中心でございましたけれども、新しい法律では、みずから頑張る企業の支援、経営革新やベンチャー、あるいは創業といった前向きな企業の動きを支援していくという方向に変わっております。
 さらに、二十六年ぶりに中小企業の定義を改めまして、範囲の拡大を図っているところでございます。

○小松委員 独立した中小企業、みずから頑張る中小企業の支援だと、すなわち国が、自立・自助、自己責任を強調いたしまして、本当に苦しんでいる底辺の中小企業からの支援を撤退--という言葉を使っていいかどうかわかりませんが撤退といわせていただければ--それに対して、東京都が果たす役割というのがますます重要になってくる、果たす役割が高くなってくるんではないでしょうか。
 そこで、産業振興ビジョンに中小企業者や都民が意見を寄せたのも、こうした期待の反映ではないかと思うんですが、このビジョンにおきまして中小企業の振興がどのように位置づけられているのか、お伺いいたします。

○木谷産業政策担当部長 東京の産業は中小企業が九九%を占めております。また、東京の産業集積地には、専門的な加工機能を備えた中小零細工場を初めとして、大変たくさんの多様な産業が地域経済を支えております。そうした意味で、こうした中小企業の振興というものが、東京の産業の活性化にとりまして大変重要であると。と申し上げますよりも、東京の産業の振興とは中小企業の振興なんだというふうにいっても過言ではないだろうと考えております。
 そのため、この一年間、多くの中小企業主、零細商店主等との意見交換をたくさん行いまして、それぞれの活性化のための方策を議論してまいりました。また、チャレンジプロジェクトにたくさんの提案を受け、いろいろなプロジェクトを一緒に育ててきました。そうしたものを踏まえまして、この振興策について、第3章の四つの基本方向、そして四つの政策目標という形で振興の方策をまとめたものでございます。
 本ビジョンで取り上げました活性化の事例というものは、ほとんどすべてが中小企業、零細企業の事例でございまして、どうやってこの活力を高めていくのか、そのことに最大限の努力を傾注しているところでございます。

○小松委員 今おっしゃっている、そのことに私は反論しようとは思っておりません。そのとおりだと思うんですが、であるならば、このビジョンそのものを読んでいて、例えば目次に中小企業という言葉は全くないんですね。それでまた、例えば産業再生への新たな鼓動なんていうところを見ますと、民間によるインキュベーションの事例、最初に出てくるのが「三菱商事は」という言葉であったりするんですけれども、どうもそういう意味では、中小企業の座り方というのがちょっと疑問があると。
 と申しますのは、私の考えではなく、実際にこれを全体的に読まれた中小企業対策の専門家や大学の先生、中小企業の皆さんから、精力的に意見や感想を伺い歩いてまいりました。皆さんいずれも共通しておっしゃったのが、このビジョンの方向を進めても、東京のすぐれた産業であります物づくりや商店街、こうしたものの衰退を食いとめることができないのではないかというご意見でした。
 ビジョン策定に当たりまして都民の参加を求めたということですが、問題は、寄せられた意見を、行政がどう都の方針、施策として磨き上げて、具体化することではないでしょうか。ところがこのビジョンは、提案そのものが十分そしゃくされないで記載されているところを多々見受けるわけですが、この点については、先日の中対審、すなわち中小企業対策審議会で、こういう意見を出された方がいたと伺っております。
 なぜ、こんなことを申すかといいますと、都内の中小企業は、製造業、建設業、小売業、卸業、飲食業など、多分野にわたりまして、しかも細分化されておって、現状も要求も多様であるわけです。都の施策も多分野にわたっているわけですね。ですから、ビジョンはそうした多様性が反映されないといけないと思うのですが、この中では、限られた都民の意見--インターネットを中心にするということもありまして、そういうふうに私ども思うんですが、その辺の所見はいかがでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 八月二十三日に、都庁の大会議場で、私どもは、このビジョンに提案をされたたくさんの方々と一緒に、討論と報告のための集会を開きました。ここには四百人以上の方々が参加し、大変熱心な議論が行われました。私が司会をしているその横に十二人の方々がおりまして、それは今先生がご指摘になったような新しい産業の方もいれば、ビットバレーの若いNPOもいれば、零細商店会長がおり、あるいは大田の製造業のリーダーとして今、町工場の再生に取り組んでいる社長がおり、大変多様な、なるほどこれが東京の産業なのかというふうに、私は司会をしながら強く感じたわけでございます。
 小松先生もそこに参加をしていただいて大変うれしいと私は思いましたけれども(笑声)そのときに感じたものは、確かに十二人しか会場に上がっていないけれども、あの会場で聞いていた方々は、まさにこれが東京の産業なんだと、自分たちの力で産業の再生を進めているんだという、大変強い盛り上がりがあったというふうに私は受けとめております。
 ビジョンについては、いろいろな考え方があります。先般の中対審ではご批判もいただきました。しかし、他方では、このビジョンに対して大変強い共感がまさに中小零細企業の方々から寄せられていることも事実でございます。
 いずれにしましても、最終的にこの中小企業を中心とした産業の活性化を図っていく、そこまでやらなければ何にもならないわけですから、ご批判はご批判として受けとめながら、私どもなりに頑張ってまいりたいと思っております。

○小松委員 八月二十三日の集会を例にとられまして、私も参加をいたしまして、十二人の方々、多種多様で、本当に皆さんお一人お一人の意見、大変勉強にもなりましたし、こういう方々が都内に頑張っていらっしゃるんだと、大変私もうれしく思いました。そこでの多様性という分野、反映されたといえば、そこではそうですし、木谷部長のあの日の顔は本当に晴れやかで、大変自信に満ちたすばらしい司会の中でやられたわけですけれども--あそこにいると私もそう思って、非常に熱を感じたんです。(笑声)
 ところが、私、地元に帰りまして、私の周り--私のところは大きな工場もなく、中小といっても本当に小零細企業、地域の商店街もだんだん寂れていく、農業といっても大きなものはなく、本当にこれから続けていけるのかという、そこへ帰りまして周りを見たときとの温度差を感じたわけですね。この辺って一体何なんだろうということを、非常にその感を強くしております。
 そこでやはり、このビジョンには既存産業の記述もあるんだと、多様性もきちんと反映されているんだとおっしゃるわけですけれども、だれが見ても考え方の基準というのは、都内中小企業の支援というよりは、むしろITなど、これから伸びる産業と国や都が位置づけた分野に、こういうふうに選別していくということにはならないでしょうか。この辺、もう一回お伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今、ITという言葉が出てきましたけれども、ITの本質というものは、ある特定の関連産業の話ではないというふうに考えています。つまり、特定業種ではなくて、あらゆる組織、この経営そのものを一変させる大変大きな影響力を持った技術がITである。意思決定の速度あるいは問題解決の能力を劇的に変化させることができるのが、このITという技術であります。
 実際、現在では、いわゆるIT関連産業といわれている、あるいはネット産業といわれているその分野ではなくて、物づくりであるとか、あるいは地域の小さな商店街であるとか、あるいは農林水産業であるという、ITからはほど遠いと思われていたところでのITの展開をどうするのかということが大変大きなテーマになってきております。
 冒頭でも申し上げました大田の産業情報ネットワークというのは、まさに物づくりの拠点の大田におけるITの適用であります。これが成功するかどうかということが、既存の産業における再生ということにとって大変大きな意味を持つというふうに考えております。
 この一年間考えまして、確かに先端的な新しいビットバレーのようなテーマも取り上げておりますけれども、私どもが実際に払ったエネルギーというものは大半が既存の産業集積との接触でございました。ビットバレーの方々は、あれだけ木谷さんにいろいろなことをいったのに、これだけしか書いてないというので僕はむしろ恨まれています。それはそれで頑張ってやってくださいと僕はいっているんですけれども。申し上げたかったことは、既存の、先ほどのご指摘にもありました零細商店街の問題、そして物づくりを初めとする既存産業、これをどう再生させていくのかということに私どもの大変強い思いがあったということについては、ぜひ、ご理解をしていただきたいと思います。

○小松委員 ITの問題に入りましたので、その質問をさせていただきますが、やはりITというのは生産インフラ、つまり基盤整備ではないかと思うんですね。産業の振興そのものにはならないと。確かにITというのは、二十一世紀を前にしましては、特にインターネットの発展と普及、これは世界じゅうのコンピューターの発展と普及ということです。コンピューター同士が通信を可能にして、既に国民の二割以上がこれを利用して多様な情報を入手して発信する、新しいコミュニケーションの手段となっている。しかし、ITの展開は現在、まだ発展の途上にあるわけですね。
 そうした中で、新しい技術を社会全体が有効に活用できるようにするための本格的な方策をとることは大変重要であるわけですし、それでまた、ITを利用したさまざまな技術の国民の共有財産、こういう形でのIT、ですから、これからのITというのは、一定のところでなく、商店街や隅々まで行き渡る必要が、これからはあると思うんです。しかし今、まだ、先ほど申し上げたかどうか忘れましたけれども、中小企業の中で一〇%ぐらいの普及率という中で、ここから漏れてしまう人たち、また、日本の工業集積の強みは物づくりということですけれども、その既存の産業集積、ここをどうするかということがITとの関係であるわけですけれども、ITを取り入れ、どう活用、支援していくのかという、その辺をもう一回お伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 私は、ITの活用ということで、今回のビジョンの中で一つの例を申し上げますと、西多摩の林業グループであります。西多摩のグループから、林業が危機である、山が荒廃しているという、大変たくさんのメッセージが届きました。そして実際に山を見に行ったんですけれども、その後でITを使って情報ネットワークをつくってやっていこうではないかという提案をいたしました。それがことしの二月ぐらいでございます。そして、彼らが実際に情報ネットワークを使いまして情報発信をし出した途端に、国連大学であるとか、あるいは都心の高校生であるとか、全国の林業家のグループたちのつながりがぱぱっといったんですね。その中で、五月十一日のシンポジウムというものが開かれたわけであります。
 何を申し上げているかといいますと、林業であろうが、物づくりであろうが、あるいは商店街であろうが、今この瞬間にITに対して大変深くかかわりを始めている、これが二、三年で非常に速く進行するんだということなんですね。確かにITにまだまだ対応できないところもあるかもしれない、でも、その方々に私たちがいうのは、だからITをやらないということではなくて、だからやりましょうと。先ほどのプレゼンテーションで、八十歳の方々がITを使いながらお互いのコミュニケーションを深めていくという、そのためにパソコンを習っているという絵をお見せいたしましたけれども、そういう努力がこの日本の各地域で始まっているわけでありまして、そうしたものを私たちはやはり支援をしていきたいと、そう思っております。

○小松委員 そういうITの利用、活用方法、大いにこれからどんどん支援していく必要があると思うんですけれども、ちょっと話が出ましたから、例えば物づくりの現場などで、図面がデジタルデータとして届けられたりしますと、それに対応できない企業はもう仕事が回ってこない、こういう現状をよく耳にすることがあります。
 ですから、そういう意味でも、既存の産業を育成する中でのITの活用というのは、今後の課題として、やはりそこの支援を基本的にどうしていくべきなのか、その辺をしっかりとやっていただきたいなということも申し上げて、次に行きたいと思います。
 中小零細企業の方々が今一番困っているのは、資金繰りだというんですね。資金調達ということでは、例えば市場債権もできたということですけれども、結局は優良企業のみということで、本当に零細で、または多重債務というような方々にとっての資金繰りというのは、大変な問題になっていると。
 特に今、これは、お聞きしてしまうと、東京都関係では非常に難しいということですけれども、国に対してどう物をいうかも含めて、間接金融をもっと支援していく。この辺では、最近では、アメリカではクリントン大統領も、こういう間接金融の問題を出しているというところから、資金繰り、資金調達、そしてまたルールですか、そうしたところでの支援というのをどうし、また、国にどう物申していくかという点では、ひとつお伺いしたいと思います。

○樋口商工振興部長 現在、中小企業の資金調達が依然として間接金融に大きく依存しておりますことは、ご指摘のとおりでございます。
 都といたしましては、制度融資といたしまして、いろいろな新しい中小企業の施策と連動いたしました、例えば創業支援融資、こういったもののみならず、特に信用力が弱く、量的な補完が必要な小規模企業向けの融資、こういったものを通じまして中小企業の資金調達の円滑化に努めているところでございます。
 ただ、一方、産業振興ビジョンの中でもうたわれておりますように、中小企業の資金調達の多様化ということも、これまた重要な課題でございまして、このために、CLOの発行を通じました債権市場の創設や投資事業有限責任組合の設立などによりまして、中小企業が直接資金を調達する手法の改革を行っているところでございます。

○小松委員 これを長く論議するつもりもありませんので、ぜひこうした間接金融も含めての都の支援と同時に、国に対しても、きちっと物をいっていただきたいということで、次へ進みます。
 また、今回のビジョンでは、行政はコーディネーターだということをいっておりますね。産業振興のためのコーディネーター機能というのは、具体的には何なのでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 産業振興におけるコーディネーター機能というのは何なのか、実は大変難しいご質問だと思っております。
 私たちも、最初に行政の新しい役割がコーディネートにあるということは直感しておりましたけれども、どうやってコーディネートしていくのかということについては、正直申し上げまして、一年間、試行錯誤してきたところでございます。その結果、三点ほどの機能、これが大事だなと感じていることを述べさせていただきます。
 まず第一に、さまざまな産業主体が参加する場をつくることでございます。これはもちろん、こうした対面の場も大変重要でありますし、それから、私どもが今回行ったメーリングリストという情報ネットワークを通じて、なかなか集まり切れない方々が日常的にコミュニケーションするというようなことも大変大事でございます。
 第二は、その中で、情報が自在に流れる仕組みをつくっていく。場をつくっても、意見が出なければ何にもならないわけでありまして、情報が自在に流れますと、どこにどんな困難があるのか、どんな課題があるのか、そして、それを解く資源がどこにあるのかということがお互いに見えてまいります。私たちの経験では、それができた段階で、問題を解決するいろんな資源あるいは知恵が、その知恵を必要とするところに自然に流れていくんですね。これは、やってみて初めてわかったことでありますが、その結果、非常に無理なくいろんな問題が解決をし、活動が飛躍的に進んでいくという、そういう体験をたくさんいたしました。
 第三番目に、東京都、広域的な自治体としての役割があります。各地域の情報ネットワークというものは、あるいは活性化のグループというのは、地域的なものがやはり多いです。ところが、そこの産業の活性化、地域の振興を進めていく上で、遠いところの資源が役に立つということも多々あります。そうしたものを、東京都は、広域自治体としていろんな地域の情報を日常的にたくさん把握している中で、それぞれのコミュニティをつなげながら、新しい発展方向をつくり出していくことができた、こう感じております。
 このほかにも、コーディネーター、たくさんあると思いますけれども、これからますます、行政の新しい役割について、私たち自身が習熟をしていきたいというふうに思っております。

○小松委員 確かに、その三点に、私は反論するわけではありません。
 しかし、もしコーディネーター機能ということであれば、基本は、産業施策の立案者が中小企業の経営の現場に接して、そして実情をばっちりと把握すると。その問題点、課題を分析して、次の施策を打つための調査、研究、こうしたものが前提になくてはならないのではないかと。こういう立場と研究を重ねたものをコーディネートするなら、大きな役割を果たすことができるというふうに思うわけですね。ですからこそ、そこに東京都の役割、使命があるのではないかと思います。そういう立場で、ぜひ進めていただきたいと思います。
 もし一言あれば、お答えいただくし、そのとおりだとおっしゃるなら、別にこれは結構ですけれども。よろしいですか。(「結構でございます」と呼ぶ者あり)
 ぜひそういう立場で進めていただきたいということで、次は、ここの中には、農林業問題が比較的抜けて弱いというふうに感ずるわけですが、この農林業の位置づけこれをもう少しお聞かせ願いたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 産業振興ビジョンの中で、農林水産業をどう位置づけたかと。位置づけが弱いのではないかというご指摘だったと思います。
 実は、今回の産業振興ビジョンで、私たちは農林水産業を大変高く位置づけております。農対審で議論されております答申の視点は、できるだけこの中に盛り込んでおりますし、それから、四つの政策目標の中の三番目に、自然循環を生かす産業の再生ということで、まさに農林水産業そのものを四本柱の一つに位置づける、こうしたやり方をしております。これは、従来の産業関係の提言に比べて、大変高い位置づけであるというふうに考えております。
 実際、この産業振興ビジョンの中で、農林水産業関係の叙述が、実は一八ページございます。前回、九年に私ども労経がつくりました提言の中では三ページでございまして、単純に六倍あるからどうこうということを申し上げるわけではないんですけれども、内容の位置づけにおいても、それからボリュームにおいても、それから、そこでのいろんな事例等につきましても、今回は大変高い位置づけをしているということについては、ぜひご理解いただければありがたいと思っております。

○小松委員 今、ページ数の話が出ましたけれど、ページ数でいうならば、最初の現状のところで、たまたま私もページ数を数えてみましたら、ITの現状分析というか、五ページあるんです。全体で二一ページ、それで五ページと。農、林、漁と三つの部門で一ページずつ、表も入れて三ページですね。ITだけで五ページ。そのページをこれそれいうわけじゃないんですが、今、部長さんがそういうふうにおっしゃいましたので、そういうところから見ても、農林業を大変重視したというお答えとはちょっと--決して、中身の問題がありますから量だけでいうわけではないんですけれど、そういうことも申し上げておきたいと思います。
 農対審という話も出ましたけれど、私も農業部会で、農対審の一人として出席、参加させていただきましたので、そこでいろいろと提起もさせていただきました。私がいったからというのではなく、農対審、大変皆さん積極的にこれをお互いに切磋琢磨してつくり上げまして、農林水産業、ここでは農対審の、今度は農業でしたけれど、これをやはり基幹産業、いわゆる産業としての位置づけをきちっとしたわけですけれど、ここで見ますと、基幹産業としての視点が弱いならば、弱いといわせていただきたい。
 と申しますのは、農林水産漁業の基幹産業としての位置づけということをいわせていただきますならば、この方々の経営と暮らし、これを守ることが基本ではないかと思うんですけれど、その部分がよく見えないと。
 例えば、緑地の空間も農地の役割の一つであるわけですが、この第一の役割の農産物の供給、ここもちょっとないかと思いますし、また、林業につきましても今、厳しい状況ですね。そうした状況を招いた大きな要因と申しますのは、木材価格の低迷、この原因ですね。これは何かというと、ガット、WTO体制による輸入自由化にあるということがもう明白なんですが、こうしたことに触れてないというような、そうした問題ですけれど、その辺でのお考えはどうでしょうか。

○江口農林水産部長 ご質問の農林水産関係の振興につきましては、先ほど来説明ありますように、四つの目標のうちの第三番目の目標として、一項設けて論述をしているところでございます。そうした中で、魅力ある農林水産業の経営の推進、そういうような項目も設けまして、この中で、やはり企業的な農林水産業の育成、あるいは東京の経営体でございますが、家族経営を中心とした経営、そうしたものに対しても支援をしていく、そういうようなことも記述をして、これからの方向として示しておるところでございます。
 また、ご質問のありました輸入による林業の圧迫につきましては、輸入の自由化という問題は、確かに私ども農林担当者としましては、地元の林業にかなりの圧迫になっていることは認識をしております。その一方で、やはり消費者から見れば、安くて優良な外材というものの選択もあるわけでございます。そうした両面からあわせ考えなければいかぬ問題かと思っております。
 今後、木材の価格の形成におきまして、やはり付加価値を高めて競争力がつくような、そうした林業振興に取り組んでまいりたい、そのように考えております。

○小松委員 ぜひそうしていただきたいんですが、農林水産部長がお立ちになっていらしたので、ちょっとついでにといっては失礼ですが、もう一つだけ伺いたいんです。やはり農林水産関係、内水面が今回のところでは非常に弱いと、水産業が。それから、農業では、やっぱり中山間地の重視を大変してきたわけですけれど、都市農業がそれに比べて弱くなっているんではないか。生産緑地問題を書かずして、農林水産の問題はいえないのではないかという点で、この問題などはいかがでしょうか。

○江口農林水産部長 お尋ねの都市農地の中の生産緑地の問題につきましては、先ほど紹介しました第三の政策目標の中で、一つ項を起こしまして、優良な農地の確保と保全、こうした中で、都市農地の中核となる生産緑地については、積極的に追加指定を行うよう関係機関に働きかけるとともに云々ということで、生産緑地についてのこれからの確保について論述をしているところでございます。

○小松委員 いずれにしましても、農林水産振興は都の産業行政の基本的な柱の二つのうちの一つだというふうに位置づけるべきだと思うんですね。それは人間の生存に不可欠な物資を生産する産業でありますし、これらの安定的な生産を図る上でも行政の責任は重要である。特に東京というのは、区市町村が農林水産の技術職員を配置していないんですね。こういうことからしても、都の役割は特に重要であることを指摘しておきます。
 最後に、私、意見を申し上げたいと思うんですが、先ほどもありましたように、四十年ぶりに中小企業基本法が全面的に改正されて、国の中小企業対策が抜本的に変わるという、この節目のときに出されたビジョンであるわけです。東京の中小企業や商店街、農林水産業者が今後の二十一世紀の産業活動を夢を持って展開できるものであってほしかったわけですけれど、今回は一つには、従来ともすればシンクタンクなどにゆだねるやり方と異なりまして、ITを使っての新しいやり方、これを評価することを惜しむわけではありません。
 ただ一方で、残念ながら中小企業や農林業など、一番苦しんでいる現場の声、メールではとらえ切れない実態やそこに対する支援など、もう一歩明らかにする必要があったのではないか。多くの事例を並べることも大切でありますけれど、これはこれからが振興なのであって、これらに対して、そしてここから漏れるところに対して、都として一体何をしようとするのか、どうしていこうとするのかという都としての支援策、ビジョンですから、やはり数値目標も明らかにして、そして今後の二十一世紀の産業振興をきちっとすべきでなかったかなということを指摘して、質問を終わります。

○藤井委員 今回の産業振興ビジョンにつきましては、知事が最初に述べておりますように、低迷する東京の産業と、そして雇用を打開し、東京に活力を取り戻すために今回策定をしましたということで、先ほど画像で見させていただきまして、本当に私どもといたしましては、これからの東京都の、そしてまた都内の産業の振興への大きな手がかり、そしてまたITを中心としてこれらの技術をどう生かして、そして新たなる活性化に向けての取り組みをするかということの東京都としての意気込みが感じられる内容ではなかったかなというふうに思っております。関係者の皆様の努力に敬意を表したいと思っております。
 また、私どもとしましては、これを先日、外部の東京都に関連しない方にお見せをしましたところ、この内容に非常に感銘をしておりました。東京都はこういうふうに考えているんですか、すごいですね、我々民間も、東京の活性化にしっかりと頑張っていかなきゃいけないというようなことも、決意を語っておりましたけれども、そういう意味では、ただいま小松先生がおっしゃったように、細部にわたっていろいろいえば切りがない。
 しかし、やはり今後の二十一世紀の東京の産業をどのように活性化するかという大きな視点に立って、そしてまた現在、これからの大きな課題といいますか、ITをどう活用していくのか、その先頭に立って労働経済局がIT革命をやっていこうという、私はやはり、まずこの出発が大事だというふうに思います。そういう意味で、労働経済局の皆さんがこの東京改革の先頭に立って頑張っていただきたいことをまず念願する次第でございます。
 その中で、私、地元は大田区でございますが、この委員会に四人の大田区出身の理事がおりますので、大変関心があることとして、この中にあります大田区産業情報ネットワーク構想について、何点かお聞きをしたいと思っております。
 昨年の十一月でございますが、すぐれた技術を持っております大田区の産業がさらに発展するためには地域ぐるみでIT化が不可欠であるということで、東海大学の唐津教授と大田区の産業に携わる有志のメンバーによりまして、ネットワーク構想が呼びかけられました。そして、一年もたちませんけれども、ことしの八月の二十九日に大田区産業情報ネットワーク協議会というものが設立をされたわけでございます。これらの内容については新聞等でも報道されたわけですけれども、まずこの大田区産業情報ネットワークというものの内容についてお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 大田区産業情報ネットワークと申しますのは、大田区にあります六千の製造業が核になりまして、全産業三万八千社ございますが、これ全体をIT化していこうという大変壮大な構想でございます。具体的には、第一番目に、内外からの問い合わせの総合窓口となる国際コールセンターを開設する。これはインターネット、電話、ファクス、あらゆるメディアを使った窓口をとにかく一本化するということでございます。
 そして、第二番目が各分野ごとにメーリングリストという、これはメール会議室、情報ネットワークですけれども、これを設置して、受発注情報を初めとする情報の流れを抜本的に改善する。この二つによって、大田の既存の物づくりの産業の再生を図っていこうとする中小企業家たちの強い決意をあらわした構想でございます。

○藤井委員 今ありましたように、国際コールセンターといわゆるIT化によります受発注の改善ということでございますけれども、最初にいわれました大田区全域のIT化で三万八千社、これのネットワークを形成するということですが、具体的にどのようにネットワークを形成するのか、その方法についてお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 具体的なネットワークの構築の方法でございますが、これは今まさに、この産業情報ネットワーク協議会の中で議論が始まったところでございます。これまでの検討の中では、まずハード面でございますけれども、これはインターネットの接続業者でありますとか、コンピューターのメーカーであるとか、あるいは金融機関等と提携しながら、大量のフリーパソコンを導入していこうということが話し合われております。これは、ネットを進めていく側においても大田区の産業集積というのは大変魅力がございますので、これはある時期に実現化していくのではないだろうかと考えております。
 二番目にソフトの面ですけれども、何といってもIT化を推進していく人材、これを大量に養成しなければいけない。地域ぐるみ、業種ぐるみでの情報化を進めていく、これをどうしていくかという、ここがやっぱり決め手ですねという話が大分話し合われております。これらを議論し推進していく主体が、二十九日に結成されました大田区産業情報ネットワーク協議会であるというふうに認識をしております。

○藤井委員 次に、二番目の受発注情報、特に大田区はやはり下請企業、孫請企業が多いわけでございまして、そういう意味では下請情報というのが大変重要な役割を担っております。先ほど部長から、今回の産業ネットワーク構想の中にあります産業受発注情報を初めとする情報の流れ、これを抜本的に改善するというご答弁がありましたけれども、どのように改善をしていくのか、また、それによってどういう効果があるのかについてお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 受発注情報というものは、実際にその受発注情報にこたえられる企業まで届かなければいけないわけでございます。現在、大田区の財団であります産業振興協会というところに四人の受発注相談員がおります。毎日外から入ってくる受発注情報を会員の企業に流していくわけでございますけれども、これは電話でやっているわけでございます。私が聞いた範囲では、これまでに最大七十社に電話をかけた例がある。その場合に四日間かかったということでございます。もちろん、少ない場合には一日で終わることもあります。
 これが先ほど申し上げました地域の情報ネットワークができますと、例えばメールが入った、そのメールを瞬間的に何百社、何千社というところに流すことができる。これは大変な威力でございまして、こうすることによって、大田のすぐれた物づくりの技術というものが世界に通用していくんだという、そういうことになっていくのではないだろうかと思っております。
 大田区の製造業は試作品の開発速度が速いということで世界的に有名でございますが、この情報ネットワーク構想がもし実現いたしますと、さらに速くなる。そのときには、地価でありますとか人件費であるとかコスト高という非常にデメリットも抱えておりますけれども、それを上回るメリットを獲得することができるのではないだろうか。
 下請、孫請の話がございましたけれども、この構想を進めているサヤカという産業ロボットの会社の社長の猿渡さんは、自分たちがやるだけではだめなんだ、二次請、三次請の町工場の人間たちまでITの波がいかなければ、大田の産業集積の力を発揮させることができない、そのために自分たちは行脚をして大田じゅうを回るんだというふうに熱っぽく語っております。大変に壮大な構想であり、そう簡単に実現するとは思っておりませんけれども、やはり人間の熱意が何よりの出発点だというふうに考えております。

○藤井委員 私も、大田区の中小企業の経済の担当をした経験もありますけれども、昔は大田区はいろんな業種、技術を持ったネットワークができておりまして、それこそ一つの部品を各工場を回すと製品になって戻ってくる。この前の日本経済新聞社の記事にも載っておりましたけれども、設計図を書いた紙飛行機を大田区に向かって投げると製品となって返ってくるというぐらいの、そういう技術力と、なおかつそれぞれの企業ごとのいわゆるネットワークがあったわけですが、ここ数年来いろいろな要因があって、そこのネットワークから一人抜け二人抜けと、廃業したり転出したりというような中で、やはり昔のそういういい意味でのネットワークが、人と人とのつながりのネットワークがだんだん外れてきたというところがあります。
 今、部長からありましたように、それらの欠点を、それらの課題をカバーするためには、今おっしゃったITによって瞬時にいろいろなところの技術やあるいは製品開発力、そういったものが入手できれば、私はこれはまた大田の物づくりの大きな武器になるんではないかなというふうに期待をしているわけでございます。
 次に、先ほどございました国際コールセンターについてお聞きしたいと思います。
 国際コールセンターを開設するということですけれども、このセンター、どのような機能を持っているのか、まずお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 国際コールセンターの機能でございますけれども、これはインターネットの大田区産業ポータルサイト、これはインターネットによる総合窓口、ホームページを使った総合窓口でございますけれども、これと併用されまして、大田の産業に関するあらゆる問い合わせ、電話、インターネット、ファクス等々、あらゆる媒体による問い合わせに対応できる、その対応を一元的に行う総合的な窓口機能を持ったセンターのことを国際コールセンターといっております。

○藤井委員 また、これはどこに設置されて、いつごろからスタートするのか、お伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 大田区には区が出資をしました第三セクターの「オーネット」という企業がありまして、株式会社ですけれども、大変頑張って今いろんな仕事をやってきています。この「オーネット」の中に国際コールセンターの機能を設置をするというふうに伺っております。他方で、先ほど申し上げました財団の大田区産業振興協会というものがこれまでにもいろんな役割を演じておりまして、この両者が協力をしながら、この国際コールセンターを運営をしていくというふうに伺っております。

○藤井委員 時期は。

○木谷産業政策担当部長 済みません。九月の中旬にこの国際コールセンターのホームページの試作ができまして、私も見てみました。それに対してこの協議会に参加している方々から、英語版のここが弱いとかいろんな意見が飛んでいまして、一応そのホームページでは国際コールセンターをいよいよ名乗ることができるというところまで来ています。最終的に設置をするのも、多分近々ではないだろうかというふうに考えております。

○藤井委員 この国際コールセンターはそういう意味では、せっかく大田区ですぐれた技術を持っている企業がたくさんあるわけですけれども、自分ではなかなか十分PRができないという企業もたくさんあるわけでございまして、この大田区の産業集積の知名度を本当に高め、そしてまた世界の大田ブランドというものをつくり上げる意味でのやはり大きな武器になるのではないかというふうに期待しますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、大量のパソコンを導入して、それらを活用していくということですけれども、どのぐらいのパソコンなのか、また、だれが費用を負担するのか、その辺はいかがでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 これも協議会の中でいろんな議論が行われていると思います。私が聞く限りにおいては、準備のできた地域、グループあるいは業種、そういうところから順次パソコンを導入していこうということで、全体でどうするかということよりも、できるところがどんどんやっていこうじゃないか。そうしていく中で先に進んだところが少しおくれているところに、やっぱりやるといいよというような話で伝わっていく中で全体のIT化が進んでいくのではないだろうかと思っています。
 この導入に当たって、先ほど申し上げましたけれども、現在のリーダーたちが行脚をして回るというふうにいっておりまして、あるいは集中的なパソコンの研修等を行う中で、IT化を進めていくいろんな方策があろうかと思っております。

○藤井委員 今回、そういう意味では非常に民間主導で設立をされた大田区産業情報ネットワーク協議会ですけれども、この協議会の目的、そしてまた今後どういう活動をしていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 まさにご質問のとおり、民間主導でこの協議会が実はできました。昨年の十一月ごろに話をしたときには、なかなか大田の中小企業の方々も、ITといっても、もう一つぴんとこないという感じがありましたけれども、ことしの四月ごろから本当に真剣になってこられまして、やはりここでやっていかなければ大田の製造業は生き残れないんだということでもって、大変強い決意が語られるようになってきました。
 この結成された協議会ですけれども、産業情報ネットワークの内容と運営について評価をし、意見を出し、行政等にも提言を行っていく。その中で情報ネットワークを大田区の全域に普及させることを目的としております。今後、産業情報ネットワークを広げるための諸活動を協議会自身が行っていくことになるわけでありまして、国際コールセンターの運営に協力をし、ITの普及、活用について、東京都、大田区、その他の関係機関に提言も行っていくということを伺っております。

○藤井委員 新聞によりますと、今回このネットワーク協議会の設立をする際、代表のサヤカ社長は次のように述べたそうでございます。大田区の工業集積を生かせば世界からの注文にすぐに対応できる、それには情報武装によるネットワークづくりが必要であるというふうに述べたというふうに書いてありましたけれども、ここでいわれている情報武装の例として具体的にどんなものがあるのかお示し願いたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 情報武装の具体的な事例でございますけれども、これまでにもインターネットを通じて取引先から設計図を取り寄せて短期間で製品を製造したという例を聞いております。区内の約三十工場とネットワークを組んで製品を出荷している例がございまして、今回の情報ネットワークというのはこうした取り組みにも大きな役割を果たすのではないだろうかというふうに考えております。

○藤井委員 今おっしゃったような、この産業情報ネットワーク協議会ですけれども、これらに対して都はどういう支援を行っていくのか。また、地元の大田区との、そして東京都との役割分担、これはどうなるのでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 東京都の役割、それから大田区との役割分担でございますが、この約一年間、これまでに東京都が果たしてきた役割というのは、先ほどのご質問にもありましたけれども、まさにコーディネートであります。場をつくり、そこでITの重要性、そして大田の産業が再生されていくことの東京の産業全体にとっての重要性というものを、私たちは随分何回も話をしてきました。記憶する限りで、もちろんメールのネットワークもございますが、十数回の会合を実際に行って、私は産業振興協会に足を運び、たくさんの中小企業の方々と話し合いを行っております。
 そうした中で、このITの重要性、それも中小企業自身が推進しなければいけないんだということが中小企業の幹部の方々にようやく伝わってきた。伝わった瞬間に激しく動き出したというのが現在の状況でございます。
 今後は、東京都の城南地域の中小企業振興センターあるいは東京都の中小企業振興公社などを通じてメーリングリストの提供、それから人材の開発についてやはり支援を行っていく。これは協議会の方から、やっぱり人材の開発については東京都に支援をしてほしいという強い要請が出ております。これについてはできる限りの支援を行っていくことを考えております。
 また、大田区ですけれども、先ほど申し上げました財団法人の大田区産業振興協会、これは建物も「オーネット」と一緒のところにございまして、日常的に一緒に産業振興をやっている関係でございまして、この財団を通じて大田区は全面的にこの構想を支援していくという方向を明らかにしております。
 私たち東京都といたしましては、地元の大田区とも密接な連携を保ちながらようやく起きてきた、いってみるならば東京の産業の最大の拠点なんですね。これが何とか活性化していくように、簡単ではないと思いますけれども、できる限りの支援を行っていきたい、そう考えております。

○藤井委員 それでは、この大田区の産業ネットワークの構想ですけれども、今部長がおっしゃったように、壮大な、またいろいろとこれからの課題も多いかと思いますけれども、この構想が実現した場合どういうメリットがあるのか、またデメリットは何なのか。また、その実現に向かってのいろいろと壁となる主なものはどういうものがあるのか、この点についていかがでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 この情報ネットワーク構想が実現しますと、すぐれた技術力に基づく大田区の産業集積の機能が飛躍的に高まるというふうに考えております。既に大田のブランドというのは海外にも知る人ぞ知るのではありますが、世界じゅうが大田という名前をすぐれた日本の物づくり技術の代名詞として知っている、そういうことになるのではないだろうかと考えています。
 そして、これは大田区だけの問題ではなくて、東京全体の産業を再生していく上でも本当に重要な、かなめのようなプロジェクトであるというふうに思っております。特に、ITの話がありましたけれども、これがいわゆるIT関連のネット産業というところではなくて、既存の物づくりの産業集積にITを適用しながらそれが再生されていくという一つのモデルをつくることになりまして、これは東京全体への影響も大変大きいというふうに考えています。
 壁でございますけれども、何といってもITを推進していく人材が不足をしております。これについては、東京都自身が情報鎖国であったということを冒頭に申し上げましたけれども、残念ながら東京都にしても区にしても、そして大田区の中小企業の中でも、ITを推進していく人材が不足をしております。六千の製造業、三万八千社の全産業ということで考えますと、この人材を早期に大量に育成していくという、これに対して東京都は全力を挙げて支援をしていきたいというふうに考えております。

○藤井委員 実はきのうも私、地元の大田区のある小さなというか、中小企業の経営者の社長と話しました。従業員二、三人でやっていらっしゃる会社の経営者ですけれども、その社長みずからがもうインターネットを使ってやっているんです。やはりこのままだと大田区の中小企業はもうだめになる。それこそ六千社あるけれども、我々仕事を奪い合っているようじゃ、みんな共倒れだ。その中で生き延びるためには、やっぱり情報が必要ですよ、もうインターネットをやらなきゃだめですよというふうに、そのちっちゃな会社の社長みずからが目の前でインターネットの情報をいろいろと出しながらやっておりました。時代はやっぱりそういうふうに変わってきているなというのを私も実感をしております。
 今回の大田区での取り組み、これは東京あるいは日本の産業振興の上で本当にどういう意味合いを持つのか、最後にお伺いしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 先ほど申し上げたことの繰り返しになるかもしれませんけれども、今回の大田区の産業情報ネットワーク構想というものは、大田区の中小企業にとって重要であるというだけではなくて、もちろんそのこと自体が大変大事でありますけれども、東京の産業全体に与える影響が大変大きいというふうに考えております。
 特に、IT革命に対応して民間の中小企業が自主的に情報ネットワークをつくっていくという、これをだれかが、行政がかけ声でいうのではなくて、中小企業自身が、それも二次請、三次請の方々までも展望した取り組みを行っていくというのは大変な貴重なプロジェクトであるというふうに私は思っております。東京都、さらには日本の産業全体の活性化にとって大きな意味があるというふうに思っております。東京都として、今後こうした取り組みについて、全面的にできる限りの支援をしていきたいというふうに考えております。

○藤井委員 最後ですけれども、今まで行政が主導してやってきてよかった面と行き詰まった面がある中で、今回初めて民間が主導で、そして行政が、東京都がこれを支援していくという今回のネットワーク構想が、私はこの大田区をモデルにしていただいたことに感謝をするとともに、この二十一世紀の新たな社会システムのモデルとして成功できるように、今後ぜひ東京都としても全力で取り組んでいっていただきたいことをお願いし、質問を終わりたいと思います。

○馬場委員 すばらしい速度と中身の濃さで、この産業ビジョンをまとめられたということについては敬意をまず表させていただきます。
 まずIT関係についてお尋ねをさせていただきますが、昨年の十二月のこの委員会におきまして、中間のまとめについての質疑の中でITの問題を、私としても初めてなんですが、かなりこのときにお聞きをして、これはという思いもありまして、かなり深く質問をさせていただいたということを今思い出しております。その後、予算要望やまた予算委員会、本会議と続けて取り上げてまいりました。
 政府もことしに入ってIT革命の対応を国策として取り上げてくるというような、毎日ITの文字が新聞やさまざまなところで取り上げられない日はない、そういうような現状を見るにつけ、木谷部長を初め、いち早くこのITを産業振興に取り上げた問題意識、またさらにこのビジョンの策定の手法においてもITを駆使したという点ではさすがに労働経済局であるということで、もう一度敬意を表させていただきたいと思います。
 質問に入りますが、まず第一点として、この中間のまとめ以降、ITに関して、日本全体でも都庁の中でもかなり大きな変化があったというふうに思いますが、それらはどのような点であるのか、またどのように評価なさっているのか、まずここから質問を始めたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 本当にITについては、中間のまとめの前と後では、さま変わりになったという感じがいたします。特にことしに入ってから、新聞でITという言葉がたくさん出てきまして、いつの間にか政府も国策としてIT、ITというふうにいうようになりまして、あんまりたくさんITというものですから、ITは万能じゃないという議論も起きがちになっておりますが、いずれにしても、アメリカに比べても、あるいは北欧に比べても大変おくれていた日本において、このITについての歩みが始まったということについて、とにかくこれはよかったと思っております。
 世界的なITブームの中で、政府は国策として今ITを推進しようとしておりますし、東京都もまた三月の予算議会の中で、石原知事が都庁のOAのおくれを指摘し、とにかくインターネットにつなげるんだということを予算特別委員会の中で言明いたしました。その結果、今月の十六日から都庁の巨大なLANがインターネットにようやくつながるということでございます。遅きに過ぎたという感じもしますし、それからネットにつなげればとにかくいいんだということでは決してないんですけれども、少なくとも必要条件として、いろんな問題を解決していく一つの条件が整ったということでは大きな一歩であると思っております。
 一年間、産業振興ビジョンの中で私たちもITということを--最初はITという言葉もなかったのですが、インターネットあるいはITということでもって大騒ぎをいたしまして、その結果、ようやく都庁の中で世の中の流れに対応する一つの回復ができたということについては大変うれしく思っております。

○馬場委員 今お答えいただきましたように、これは物すごい急速な勢いといいますか、急激な変化ということでありますので、これは質問と同時に必ずつけ加えてきたんですが、この急激なIT化については、やはりデジタルデバイドというのでしょうか、IT革命に対応できない人々の問題がまずあります。こうした問題と、それから産業という意味からは、IT革命によってマイナスの影響を受ける可能性が強い業種、そうした分野がどうしても出てくるのではないかなというふうに思っていますが、この産業ビジョンを今回まとめられるに当たり、この辺については、特に業種、分野等、大きな意味での影響を受ける部分についてどのように配慮なさったのか、お尋ねいたします。

○木谷産業政策担当部長 まず初めに、デジタルデバイドの問題がございますが、これはご案内のとおり、アメリカではインターネットにアクセスできる人間とアクセスできない人間で大変な所得の格差を生んでいるということでございます。そのことによって、デジタルデバイドをどう回避するかということが議論されております。
 日本においてもこの議論がありますが、日本では識字率が大変高いということがございまして、アメリカの場合に比べるならば、このデジタルデバイドの影響というものを小さくすることができるのではないかというふうに議論されております。
 北欧ではインターネットの普及が非常に進んでいますが、国民の四人に一人がサポーターになっていく、その中で一人のデバイドも出さないということを国策として推進しております。日本においても、各地域においてインターネットの支援体のようなものをNPOがつくったりしながら、町の隅々の中で今この対応が進んでおりまして、何とかデジタルデバイドを大きく発生させないでこの普及が進んでいけばいいなというふうに考えております。
 それから、IT革命によって影響を受ける業種、分野ですが、金融それから流通業含めて、もちろん物づくりも含めてあらゆる業種が影響を受けるだろうというふうに考えております。そうした中で、なかなかこのITによって難しくなるということもあろうかと思います。しかしながら、ITは文字や活字の発明と同じでありまして、コミュニケーション手段が飛躍的に効率的になっていく。このことがだめだといってみても、これはやはり進んでいくものだと思っております。
 そうした中では、この変化に対してむしろ前向きに立ち向かっていく。先ほど大田区の製造業の例がありましたけれども、例えば早稲田の商店街にしても多摩のNPOにしても、あるいは西多摩の林業にしても、これまでITと無縁と思われていたところで、しかしこのITを全面的に活用する中で商機を見出していくという、そうした前向きな姿勢というものが必要なのではないだろうかと考えています。
 このビジョンの中でも再三申し上げておりますが、いわゆるネット産業の事例ではなくて、ネットと関係ない、いわゆる既存産業におけるITの事例というものが大変たくさん取り上げられているということについては、改めてご説明をさせていただきたいと思っております。

○馬場委員 やっぱり使ってみてすばらしいというのを感じるものなのかなというふうに私も思っていますので、その辺はこれからますます変化については、民間であってはいたし方ないと思いますが、行政という立場からは十分にこの辺を配慮をするということも必要だというふうに思っておりますので、この点よろしくお願いを申し上げます。
 次に、今回のこのまとめで注目いたしましたのが、中間のまとめ以降でしょうか、アンケート調査が行われたということが先ほどの映像にもありました。三者--中小企業、区市町村の課長さん、それから労働経済局の職員の皆さんということなんですが、このアンケート調査をなさることになった、その実施した意図というのはどういうところにあり、またどのような内容でこれを実施なさったのか伺います。

○木谷産業政策担当部長 ことしの二月から四月ごろにかけて、このアンケート調査を実施いたしました。この意図といいますか目的ですけれども、二つございまして、一つは、十一月に出しました中間のまとめの中で、今後の産業振興の基本的方向という形で試論的に幾つかの考え方を出しております。これは今回、本報告の中でほとんど取り入れたわけでありますが、この試論が本当に的確なのかどうなのか。特に私どもの行政の対象になる顧客である中小企業家自身が、私たちがこれがいいんじゃないんかということについてどう感じているのか、そのことをぜひとも点検をしてみたかったということが一つございます。
 それからもう一つは、これは行政改革のところで申し上げましたけれども、我々の行政にとって今どれだけ十分な仕事ができているのか、できていないのかということについて、これも顧客である中小企業主、それから共同事業者である区市町村の産業担当課長、そして私たち労働経済局の職員自身に、本当のところどうなんですかということを聞いてみる、これをぜひやろう、この二つの目的で始めたわけでございます。
 内容については、中小企業家、区市町村の課長、労働経済局職員など、約九百五十人に対してかなり詳細なアンケートをとりました。このうちの一部について本産業振興ビジョンの中でご紹介をしているところであります。

○馬場委員 この二つ目の行政の仕事ができているかどうかということで、労働経済局の職員の皆さんにかなり厳しい自己評価を受けているというふうに私も見せていただきました。こうした内容がそのままこのビジョンに出てくるというのは、労働経済局ご自身からすると初めてというか、かなり覚悟を要されたのではないかなというふうに思うんですが、このたくさんの課題について、みずから自己評価をなさった。そのことについて、このビジョンをつくった側とそれから評価をなさった方々が一緒の仕事をしていらっしゃるわけですが、この点についてどのように考えていらっしゃるのか伺います。

○木谷産業政策担当部長 正直申し上げまして、アンケートの調査結果というのは我々にとって大変厳しいものでございました。非常に率直に現在の労働経済行政の問題点が指摘をされ、さらに単にアンケートに丸をつけただけではなくて、自由意見という形で大変たくさんの意見が届いております。これをまとめると何ミリかになってしまうぐらい、そのぐらいのボリュームがありました。それを見ながら私たちが感じたことは、やはり現状のままでいいと思っていない職員が圧倒的多数である。そしてもっと頑張るならばもっといい仕事ができる、そういう仕事をしたいんだという、これが労働経済局の職員の率直な意思であったわけであります。
 であるならば、この意思を受けとめないわけにいかない。きれいごとだけでやってしまったら、この産業振興ビジョンそのものもやっぱりおかしくなっちゃうんじゃないかというようなことを議論いたしまして、現状を直視し、そのすべてを明らかにすることによって、最も早く最も効果的に行政改革をやっていこうということでもってこの結果を公開したわけでございます。職員の評価が厳しいということは、私たちにとって恥ではなくて、改革を求める強い期待のあらわれだというふうに受けとっております。

○馬場委員 今回の産業振興ビジョンを外に向けてということだけでなく、一つの事例としても労働経済局の皆さんがアンケートの中に登場する。そして、これからの方針についてもまだまだ公開されたもの以外や、自由意見がたくさんあったとお答えありましたので、そのことがこれからの産業振興に貢献をする新しい局ができていくということについて、これも期待をさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 もう一つなんですが、特に気になったのは六一ページの6のところで、「区市町村は、地域の産業と雇用に最も重要な役割を果たすべき政府」というアンケートの問いに対して、区市町村側の共感度が六六%と。ほかの共感度はかなり高いものが多いんですが、ここについては六六%と、今回公表されたものの中では一番低い率ではないかなというふうに思います。この点について、どうしてこのようなことになったのか、また、なぜこの区市町村側の共感度が六六%ということであるのか。なぜなのかも含めてお答えいただければありがたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 確かに、ここに掲載されていますほかの設問は全部九割以上いっていますので、それに比べると六六%というのは相対的に低いということは事実でございます。我々も、これが何なのかということでかなりこれには注目いたしまして、アンケートの自由意見欄でどんなことが書かれているのか、それから、実際の産業を担当している課長が何を考えているのかということをヒアリングした経緯がございます。
 そのあたりから、私どもの推測なんですけれども、一つは、産業振興行政というものが区によって位置づけが大分違うなというところがございます。大田とか墨田とか、既存の産業集積を抱えているところでは、区の中での位置づけも大変高うございますが、ある程度うまくいっているところでは課になっておらず、係になっているものもあります。そうした中で、産業振興が丸ごと区市町村に全部大事なんだよといわれてみても、ちょっとちゅうちょするものがあるというようなことが一つ、この結果に影響を与えているのではないだろうかと考えております。
 第二に、雇用についても、これが地域の産業と雇用という形で区市町村の役割だといったことについて、これについてもやはり制度的な問題も含めて区市町村の課長たちからは少し異論が出ております。東京都からも、国の雇用の部分については、ことしの四月に国の方に一元化されたということもございまして、雇用も地域の問題だといわれると、やはり雇用については景気全体の影響が非常に大きいし、それから、従来から国あるいは都とされてきたので、これが基礎的自治体の仕事であるというふうにいわれても、ちょっとぴんとこないというような感じがあったのかなというふうに考えております。
 ただ、いずれにいたしましても、ここにも関満博さんの言葉で書いてありますが、例えば大きな工場がある自治体から撤退をしていくということになりますと、その途端に地域の衰退という問題が出てきます。雇用問題が一挙に顕在化するわけでありまして、これは国の仕事だというふうにいってしまうわけにはいかない問題であるというふうに思います。やはり大事なことは、企業主の顔が見える、そうした立場にあるのが、いうまでもなく基礎的自治体でありまして、それが大きな工場に対しても小さな企業に対しても、それが今後どういうような方向で行くのかということについて絶えず気を配り、情報を入手し、戦略を基礎的自治体自身が日ごろから持っていくということが大変重要なのではないだろうかというふうに思っています。
 その意味では、この六六%というものがやや低いところがありますが、これがもっと高くなるように、本当にこれが基礎的自治体の仕事なんだというふうに、基礎的自治体の課長たちに思ってもらえるように、引き続き東京都としては議論をしていきたいというふうに考えております。

○馬場委員 わかりました。私も、実は同じように受け取っておりましたので--区市町村の担当課長と同じような認識を実は持っていたものですから、雇用や大型の再開発等について、どうしても区市町村には情報が入ってこない、それに決定権も持っていない、そういうようなところで、これを仕事といわれても困るじゃないかというような反応がやっぱりあったのかなというふうに思います。
 今、木谷部長さんおっしゃったように、それを、それではもっと戦略的に前へ、自分の方から情報をとっていくというんでしょうか、そういう産業や経済や地域の形が変わりそうなことを、逆にもっと先に情報をとるべきだと。そういう意味の、都もお考えであるということであれば、そのことを含めてぜひ国と区市町村の間にある都が、そもそもこの考え方の事例の代表になっていただかなければ、実践していただかなければ、なかなか区市町村では難しい問題だというふうにも思いますので、ぜひ一体となってこのことをこれからもやっていただきたい。
 つまり、先ほど区市町村の間と東京都と区市町村の連携ということについては、Eメール等をつくって支援をするというお答えありました。私は今の質問に関連して、それではこれからの都と区市町村との役割分担についてはどのようにお考えになっているのか、もう一度お尋ねいたします。

○木谷産業政策担当部長 今回、区市町村の課長方ともいろんな意見交換をしましたけれども、率直に申し上げて、これまで東京都と区市町村の連携というものはやっぱり弱かったなと。これは先ほど冒頭にご説明しました職員のアンケートの中でも出てきております。
 今後の連携のあり方ですが、第4章の産業と地域を支える新たな産業労働行政の中で示しておりますけれども、中小企業や地域社会を最も身近に支えるのは、やはり区市町村でございまして、顔が見えているのは区市町村であります。そして、東京都は広域自治体として、現場の機能を中心としてそれらを総合的に支援をしていく。特に広域的な情報ネットワーク、これは東京都が今かなり大きな広がりを持ったネットワークがありますので、そうしたものの中で入ってくる情報等も、各区の産業振興行政に生かす中で、東京全体の産業の活性化、東京の再生というものを進めていきたい、こう考えております。

○馬場委員 引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、ビジョンにおける女性の視点についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 先ほどのパネルの中でもありました、自殺者が多いというようなコメントもぽこっと入っていたんですが、なぜなのか、それでどうなのかというところが出ていなかったように思うんですが、私どもでは、特に最近の自殺の方は一家を支える男性が多いというふうに、たしか聞いていたと思います。
 これからの産業の中で、女性や女性の視点で、生活者の視点で見ていくということが男性のみに生計なり企業の重荷をしょっていただくのではなく、もっとみんなで支え合うということも含めて必要なのではないか。そのためには、女性がもっと自立をし、産業や経済の担い手として頑張っていきたいという思いは、最近女性の中からも強くありますし、社会の中でも男女共同参画社会ということで強くなってきていると思います。
 商店街一つでも、私の感じでは、女性が元気な商店街はやっぱり大変発展しているなというふうに思いますし、また今回にも出ています福祉等の施策や福祉の関連の産業と商店街とが密着したり、場としての提供、またさまざまなサービス提供についても、女性の意見と働きが重要ではないかというふうに一つ思っています。
 もう一方では、SOHO等多様な働き方ということで、今、雇用の状況が変わってきていますが、そういう情報化ということが、ある一方では女性も男性と同じような高収入が得られる、つまり、平等に評価を受け、平等に仕事ができるんだという考え方もありますが、もう一方では、短時間労働とか一時的な調整的な役割として、女性や若い方々の低所得を呼んでしまうのではないかというふうな危惧があると思います。
 こうした点で、今回の産業ビジョンそのものの中では、今までの都のお考えよりはかなりやわらかいというか、その点も含んでいるような内容ではないかなというふうに読み取れるんですが、あえてきょうはお時間いただきましたので、木谷部長は、前女性財団の事務局にいらっしゃったということで、この辺の産業や地域社会、商店街などの重要な担い手である女性の視点、女性の支援も含めて、どのようにお考えになっているのかお聞きしたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今回どうやって東京の産業の活性化を図るかというところにうんと力点を置きましたので、先生がご指摘になったように女性の視点あるいは女性への視点というところが文言上は余り出てきていないという気がいたします。これは事実でございます。
 しかし、現実の活性化事例を見ますと、性別にかかわりなく人間の力を上手に発揮していくということで頑張ったところがやっぱり目立ってきているんですね。これは商店街でいいますと、浅草のおかみさん会であるとか、神楽坂のおかみさん会であるとか、大変な力を発揮していますし、それから商店会長が男性であったとしても、女性の力が上手に発揮されている、あるいはNPOの中でも上手に男性と女性が特にこだわりなく力を発揮している例が、実は大変多うございます。
 産業振興ビジョンの最後に二百十件の提案がありますが、確かに名前だけ見ていくと男性が多いように思うんですけれども、そこの実際の活動の中を見ますと、しっかり女性がいい役割を発揮して支えているということを見ることができます。
 それから、第4の政策目標の中で、仕事と家庭の両立の支援という柱を立てました。男女が家庭や地域における責任をともに担い、仕事上の責任と家族的責任を両立するようなシステムの整備をすることが大変大事であるというふうに強調しております。
 先ほど自殺の話がありましたけれども、一九九八年に初めて男性の平均寿命が自殺で下がるという大きな変化がございました。そうした中で男性が死ななくてもいいように、やはり男性の力と女性の力が上手にかみ合わさって、社会の中で力が発揮できることが一番いいのでないだろうかというふうに考えております。

○馬場委員 最後になりますが、ビジョンには百の能書きより一つの実行というふうに書いてあります。このビジョン全編を貫く現状変革への強い熱意はすばらしいというふうに思いますが、このビジョンがこの言葉のとおりになってしまっては何もならないというふうに思います。ビジョン策定後、どのような変化と効果を生じているのか、庁内外あわせて具体的に、即反応があったようなそういう事例があれば教えてください。

○木谷産業政策担当部長 百の能書きより一つの実行という、本当にそうだと思うんですね。どんなにいいことがあっても、それが実行されなければ、やっぱり力にならないというふうに私たちは初めから考えていましたし、現在もそう考えております。
 ビジョンの効果でありますけれども、ビジョンを発表してから二月ぐらいになりますでしょうか、実は大変強い反応、あるいは共感というものが庁外から寄せられております。例えば業種、分野、立場を問わずに、旧来型の産業も新しい産業も含めて、今回のビジョンについては共感がたくさんある。もちろんご批判もあろうかと思いますが、私どもが受けとめている限りにおいては共感が強いです。
 そして、例えば富山県議会で東京都の産業振興ビジョンが質問に出たということも実はメールで聞いておりまして、全国の自治体の中で、私どもがホームページに掲載をしているビジョンをダウンロードして読んだ方々から、いろいろな形での反響が返ってきております。そうした中で、ほかの自治体でも同じようなやり方をしようというような動きが実際にございます。もしそういう動きが進んでいくならば、日本の自治体のあり方、あるいは政策形成のあり方というものに対しても影響を与えることができるのかなというようなことを考えております。
 また、ビジョンの実施ということでいいますと、先ほどの大田の産業情報ネットワークでありますとか、秋葉原の開発の動き、あるいは多摩地域で大学連携の動きがある、あるいはTAMA協議会との連携ということを申し上げましたけれども、あそこに書かれた内容についてもたくさんの変化が起きてきています。一言でいうならば、具体的にいろいろな動きが前に進み出しているな、そういう感じがいたします。
 それから、これまでに私どもが接触を持てなかった地域やグループからもたくさんの反応が出てきております。例えば東京商工会議所の支部、その方々から我々に対して連絡があり、ぜひ連携をしたいというようなことが渋谷とか新宿から入ってきていますし、金型工業会というのがありますが、これの城南支部では、金型という業種の中でメーリングリストを使った共同のやり方をやっていきたいというので、近々その会合が開かれる。あるいは杉並のアニメ産業でありますとか、これまでに接触がなかったところから、東京都と連携をしながら産業振興をやっていきたいというお申し出が寄せられておりまして、大変うれしく思っております。
 それから、庁内というお話もありましたけれども、各局との連携がスムーズになってきていまして、その面ではビジョンを出発させた時点と今とでは大きく庁内の状況も変わってきております。
 いずれにしましても、私どもの目標はビジョンを出すことではなくて、ビジョンに掲げた、東京の産業を本当に再生していくという、活性化していくという、それが成果でありますので、そこに一日も早く到達できるようにこれからも頑張っていきたいと思っております。

○馬場委員 最後に意見を。実は今の答弁を伺わせていただいていて思ったのですが、ビジョンだと一体でとてもすばらしいんですけれど、実態は、やはり企業や商店街同士、もっと地域での競争というものがここずっと全体的にはある。その競争をこれからどういうふうに、それぞれの地域なり商店街なり企業なりがクリアしていくかということなんだと思うのです。
 大田のお話を伺いながら、南部であれば、自分の地元で、品川が大田に負けてはいけないなという思いで実は伺っていたんですが、そういう意味では、例えば二つ目の秋葉原とか、二つ目の早稲田商店街、大田に負けない品川の産業ネットワークとか、そうした、渋谷だけでない、情報の基地がもっともっとふえていくといったらいいのでしょうか、そんなふうに考えてやって、全体が産業振興していかないといけないと思うのです。木谷部長が強調なさる秋葉原とか早稲田とかいうモデルケースが一点突破の、ここだけが勝ち組になるというようなことではいけないのではないかなというふうに思っていますので、ほかの部分がさらに二つ目、三つ目という形で、東京都が全体に力を持っていかれるような、そのような都としての支援を強く期待をして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○樺山委員長 この際、議事の都合により約五分間休憩をいたします。
   午後三時三十分休憩

   午後三時三十六分開議

○樺山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行します。
 発言を願います。

○服部委員 先ほどから委員会の審議の中でITの部分がかなり議論されているわけでありますし、この産業振興ビジョンについてもITが大きなキーワードになっていると思います。また、だからこそ、農林業、漁業、あるいはいろんな分野すべてがITということでかかわり合う、その中でまとめられた産業振興ビジョンですから、そういう意味では、私は大変画期的だと思いますし、また斬新的でもある、そのように思います。また、これは拝見いたしますと、非常にわかりやすく図表も写真も出ているわけですけれども、多分これはある意味で評価があったと同時に、あるいは庁内ではかなり反発もあったのではないか。通常のこういったビジョンですとか、中間のまとめだとか、何とか構想だとか、そういった点では、いわゆる行政用語がちりばめられて、それでもってやっていく。しかも、こちらにあるように、プラン・ドゥー、そしてチェック。そのチェックどころか、ドゥーの部分さえなくて、ただ計画倒れで終わってしまう、そういうようなこともあったんじゃないかと思いますけれども、ここに、ビジョンはゴールではなくて、夢を現実に変えるためのスタートですとも書いてありますし、また、これは最終報告でなくて最新報告だ、そのような位置づけをされているわけで、そういった意味では、ぜひ国に負けない、あるいは東京都が国を動かすんだという、そういう産業政策をぜひ労働経済局そのものがダイナモになって大いに意欲的に動かしていただきたい、そのように思います。
 そこで、私も何点か質問いたします。一つは、こちらにあります、多摩のシリコンバレー、そして渋谷のビットバレー、そして今度は秋葉原をIT産業の拠点として整備するいわゆる秋葉原のシリコンアレーを創造しよう、こういうことが書いてありますけれども、どのような背景があるのか、具体的にどのような内容なのか、その点についてお聞かせください。

○木谷産業政策担当部長 IT革命に対応しまして東京の産業を活性化させるためには、東京の特質を生かした新しい産業集積を進めることが必要である、こう考えております。
 その中で問題の秋葉原でございますが、世界にも例がない情報機器、あるいは家電製品、部品、それから材料、そういう販売の集積がございまして、世界的な知名度も非常に高いということでございます。それから、位置的には都心に位置していまして、丸の内、大手町の業務機能にも大変近い。そこから来るコンテンツ等の大きな需要がございます。さらに、交通の結節点でもあり、今後常磐新線の乗り入れも予定されておりまして、東京の産業の振興を進めていく上で、ここは拠点になっていく場所であると考えております。
 ビジョンでは、秋葉原における産業立地のコンセプトをIT産業の世界的拠点の形成というふうにしました。具体的中身としては、電気街の集客、情報発信機能と融合した産業集積、物づくり産業を支援するIT関連産業の集積、人材の育成などを挙げております。

○服部委員 先ほど、シリコンアレーは四年で雇用が五倍に膨らんだ、そういうふうな説明もいただきました。
 ただ、三年後に人口のインターネットの普及率が八六・九%という説明もありましたけれども、何といっても今の通話料の高さ、これはニューヨークの六倍、あるいはデトロイトの十三倍になりますかね、これを計算しますと。そういう通話料の高さ、この辺もいろいろまた関係機関にも働きかけをしていかなければいけないことだと思いますが、秋葉原のシリコンアレー、この構想の実現に向けて今後どのように進めようとしているのか、その点についてお聞かせください。

○木谷産業政策担当部長 シリコンアレー、これはまだ仮称でございまして、名前をどうするかということもこれからのテーマになりますけれども、この構想を実現していくためには、産業振興ビジョン、それから先般発表されました秋葉原地区まちづくり推進検討委員会、これは都市計画局の所管でございますが、その中間のまとめ等に基づきまして、関係団体・機関と十分な意思疎通を行い、連携を図りながら進めていきたいと考えています。
 具体的には、電気街を初めとした地元の意向、今、実は熱心に検討が進められていまして、地元の意向がだんだん明確になってきています。それからIT関連産業等のニーズの把握、それから東京都の関係各局、いろいろな問題がございまして、ここと連携をしながら上手に進めていくことが重要であると考えています。それに向けて、今、各般の協議を開始したところでございます。今後さらに秋葉原の整備を起爆剤としながら、周辺の台東区や文京区、あるいは東京全体にこの活性化の動きが波及していくように考えていきたいと考えております。

○服部委員 今ご説明がありましたように、秋葉原を中心とした周辺区、そういったところも巻き込んで大いにやっていただきたいと思います。
 それともう一点は、例えば秋葉原シリコンアレーをIT特区というような形も一つ考えられるのではないかと思うのですが、これは将来の話として、その辺も視野に入れていただきたいというふうに思います。
 次に、私もこの委員会で商店街の振興については幾つか提案をさせていただいたし、また、元気を出せ商店街事業等についても質問させていただきましたけれども、産業振興ビジョンでは、地域力の低下が東京の危機を鋭くしているとして、商店街の衰退もその一つの要素としてとらえているわけです。東京の危機を鋭くしているという表現は、日本語的にはちょっとどうかなと思うんですけれども、これはITの影響かどうか知りませんが、その活性化を図る事例として、幾つかの商店街の活動の事例も紹介されています。そして、こちらにある二十一世紀商店街振興プラン、こちらとの一つの整合性をどう考えておられるのか、この点についてお伺いいたします。

○樋口商工振興部長 産業振興ビジョンにおきましては、まさに先生ご指摘のように、地域力を高める上において、商店街などの商業集積というものが、地域コミュニティの核としての役割を果たしていく、あるいはいくべき重要な存在というふうに位置づけられております。また、先生ご指摘のように、産業振興ビジョンにおきましては、今後の商店街活動の模範となるようなさまざまな先進事例が紹介されておるところでございます。
 現在策定を進めております二十一世紀商店街づくり振興プランにおきましては、こうした産業振興ビジョンに示されました方向性、それから先進事例、こういったものも踏まえまして、さらにそれを一層深化していくために、商店街を取り巻く多様な環境変化や克服すべき課題を明確化する、こういったことを通じまして、二十一世紀に向けて商店街が取り組むべき具体的な戦略の方向、それから都と区市町村などの役割分担などについて明確化を図ってまいりたい、かように考えている次第でございます。

○服部委員 続けて伺いますけれども、二十一世紀の商店街づくり振興プラン、中間のまとめですが、二十一世紀に向けて各商店街が取り組むべき八つの戦略が述べられています。それぞれのテーマについて、今後さらに具体的な手法等についても、最終の取りまとめまでには、議論がこれからももっともっと深められていくことを大いに期待をいたしたいと思います。
 これまでの議論の中でも当然あったと思うのですが、商店街はそれぞれの地域のまちづくりという観点、その中で総合的な視野に立って推し進められていくことが必要であると思いますけれども、地域の開発と一体となった商店街振興についてどうお考えなのか、お伺いいたします。

○樋口商工振興部長 地域の再開発と一体となりました商店街振興、この点につきましては、今回の商店街づくり振興プランの中におきましても、現在まちづくり三法が施行されております中で、区市町村が地域の特性と実情に応じて、まちづくりの視点を導入した商店街振興の全体計画を策定していく、このことが必要であるというような形で基本的な考え方を示しているところでございます。
 今後、最終報告に向けまして、ご指摘の点を踏まえつつ、地域の再開発と商店街の活性化に一体的に取り組むための方向性につきまして、戦略委員会で検討するなど、明らかにしていきたいというふうに考えております。

○服部委員 いわゆるまちづくり三法ですか、中心市街地活性化を初め、そういったもの、そしてまたTMO事業、こういったこともより推進できるように、ひとつこれからも頑張っていただきたいと思います。
 次に、事業承継税制についてなんですけれども、都内の中小小売業者は事業用資産の多くが経営者である事業主に帰属しているということで、そのすべてが相続税の課税対象になっているんですね。これが事業の承継に大きな影響を与えています。
 ことしの三月、商工指導所が発表した東京都の中小企業経営白書小売業編ですが、これによりますと、廃業予定、あるいは後継者が決まらずに困っている、そういう都内の中小小売業者が約四割、また先ほどのこのビジョンにもありましたけれども、商店街の実態調査でも六〇%の個店が後継者難。もちろんこれは税制の問題だけでなく、ほかの要素も商店街についてはあると思いますが、いずれにしても、後継者の確保が大きな課題となっています。こういった中小小売業者の後継者確保のために、いわゆる事業用の資産相続税の軽減措置、これは都議会でもいろいろ今までもやっておりましたけれども、これが必要だと思いますけれども、この辺についてはどうお考えでしょうか。

○中澤商工計画部長 都としても、中小小売業者を含めた中小企業者の円滑な事業承継のために、相続税の軽減は重要であると考えております。このため、昭和六十三年度から国に対し、事業承継税制の改善について提案をしてきたところでございます。
 相続税制につきましては、平成十一年度には、個人事業者の事業用宅地に係る特例の適用対象面積が二百平方メートルから三百三十平方メートルに拡大をされました。また、平成十二年度からは、取引相場のない株式の評価方法が二十八年ぶりに改正をされるとともに、相続税の延納利子税が引き下げられたという状況がございます。
 都としては、相続税の納税猶予や土地の評価方法の見直しなど、引き続き事業承継税制の改善に向けて国に対して提案をしてまいりたいと考えております。

○服部委員 個人事業者の事業用宅地に係る特例の適用の対象面積が二百平米から三百三十平米に拡大をされた。そのほか、平成十二年度からは、取引相場のない株式の評価方法の大幅な見直しで、評価額が従来に比べて二割から四割減にされた。また、延納の利子税も今までの四・二%が二・二%に引き下げられた、こういうことで、いろいろな動き、事業承継税制についてのいろいろな方向が出されてきたわけですが、さらにこの辺を努力いただいて、後継者がどんどん育っていくように、これも大いに推進をしていただきたい、そのように要望いたします。
 最後に、この振興プランなんですが、これは来年の三月に最終報告が予定をされているわけですけれども、どう取り組んで、あるいはどう具体化しようとしているのか、ひとつその意気込みをお伺いして、私の質問を終わります。

○樋口商工振興部長 二十一世紀商店街づくり振興プランの最終報告に向けましては、中間のまとめに盛り込まれております商店街が挑戦すべき八つの戦略、こういったものをさらに具体的なものにしていくとともに、都と区市町村などの役割分担の明確化、こういったようなことも図ることとしております。
 このため、今議会でいろいろご指摘をいただいた点を含めまして、引き続き戦略委員会で議論を深めますとともに、都民からも広く意見を求めさせていただくこととしております。こうしたことによりまして、真に商店街と町の活性化が図られるよう、あるいは産業ビジョンで盛り込まれました方向性を具体的化する一つの大きなアクションプランとして最終報告をまとめ上げまして、支援策の再構築、こういったことも含めまして積極的に取り組んでまいりたい、かように考えてございます。

○服部委員 頑張ってください。

○木内委員 何か理事会の打ち合わせでは、共産党さんが二名ということを聞いていましたんで、今びっくりしておりまして、委員長、大変失礼いたしました。五人質問が終わりました。しんがりであります。秀吉の朝倉攻めのあの退路のシーンに言及するまでもなく、しんがりというのは大変難しい。中身がないと、ざわざわし始めるし、もう一人既に立って行ってしまった。このくらい厳しいものなんです。(笑声)
 それで、このビジョンの表紙にあります東京再生ということが標榜されているのでありますけれども、東京再生のこのビジョンが切り札になるのかどうか、行政でどう位置づけが行われるのか、大変重要な今後への課題をはらんだきょうのテーマでありますので、私はこのビジョンを俯瞰する立場から、概括的に、重要な点について何点かに絞ってお尋ねをしたいと思います。
 各会派が熱心な質疑を三時間近く行ったということ、これはまさに今日的東京の産業経済に対する大きな問題意識というものを浮き彫りにしているわけでありまして、いわば東京の産業を空洞化させてはならない、衰退させてはならない、むしろこのビジョンの策定をもって新しいスタートを切らせなければいけないという、また議会としての決意のあらわれでもある、こんなふうに思うのであります。
 私は、昨年のたしか第四回定例会でこの問題を取り上げました。木谷部長と質疑を行ったその前後、何回かにわたって労働経済局の木谷部長のデスクの周辺に深夜参りまして、大変ご迷惑になったかもしれないけれども、それに携わる課長さんや、あるいはスタッフの方々とまさに額を寄せ集めるように、激励というと大変おこがましいいい方になりますけれども、側面的に応援をさせていただいたような、そんな経過がありますので、いわば我が子が産声を上げて、今、行政の議論の俎上で、これから躍り出ようとしているんだという、そういう感動を新たにしているのであります。こういうふうに申し上げておりましたら、先輩の山崎先生や五十嵐副議長まで今戻ってきていただいて、そうしたら一人、松原さんがいなくなっちゃったという……。(「本題に入ってください」と呼ぶ者あり)はい。
 それで、まずビジョン策定の背景というものをここで明確にしておきたいのでありますけれども、最近、製造業における設備投資が増加している、あるいは完全失業率に若干好転の兆しが見えているという景気回復へのわずかな萌芽はあるとはいうものの、個人消費は今なお伸び悩んでいたり、それからさまざまな、予断を許さない経済情勢というものが今、続いているわけであります。
 さて、このビジョン策定を発想した当時、どういった状況であったのか。いわばこのビジョン策定のスタートがどういう状況で切られたのかということをまず確認していきたいのであります。先ほどのプレゼンテーションの中では、たしか八千人という数字でしたか、男性を中心に自殺者がふえている、こういう話がありました。こうした要素等いろいろあったわけでありますが、全体的な、我が国全体の産業の停滞や雇用の危機的状況等あったと思うのですが、簡単で結構ですから、お答え願いたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 今からもう一年以上前になりますけれども、ビジョンのプロジェクトをスタートさせた時点では、東京の産業の痛みといいますか、停滞が非常に激しかった。今でももちろん大変であります。それから、雇用危機は史上最悪であった。九八年には自殺者が激増したという、東京の産業と都民の生活にとってかつてない厳しい状態でこのビジョンの策定作業がスタートしました。加えて、中央、地方を含めて、行政に対する国民の信頼が地に落ちているという、こうした中でのビジョン策定という難しい問題を抱えていました。
 我々の問題意識としては、東京の産業を担う中小企業家や商店街が都政に何を求めているんだろうか、我々は今何ができるのか、何をなすべきなのかということをスタッフたちと議論しながら作業していたように記憶しております。

○木内委員 このビジョンは、一言でいいますと、非常に珍しいビジョンです。行政資料としてこれほど、英語の文言を使って恐縮ですが、エモーショナル、あるいは感情移入といいますか、そういう文言が至るところに位置づけられているというのは非常に珍しい。この策定方法自体も旧来のものとは違っていたわけであります。
 私は、勇将のもとに弱卒なしという言葉を引くまでもないと思うのですけれども、ずっとこの作業の中途の段階で木谷部長とお会いしていた。また、そのもとで一生懸命頑張っておられる皆さんと何度も接触しました。進捗状況を聞きました。その結果、こういうものができたわけでありますけれども、聞くところによると、これは当初都庁内では、一体何をしようとしているんだと毀誉褒貶が相半ばして、木谷部長の直接見聞できないところで相当な批判と悪口が渦を巻いていたということも聞いているわけであります。
 これは局長で最後答弁いただきますから、まだ結構ですけれども、八月二十三日、三十二階の職員食堂で交流会が行われたときに、局長もいみじくもおっしゃっておられるのですが、産業振興ビジョンは庁外で好評、庁内で悪評、これは庁外の常識は都庁の非常識、都庁の常識は庁外の非常識の証拠である。これは親しみを込めておっしゃっておられたのですけれども、まさにこの作業に当たった方のご苦労は、でき上がったものを見れば楽ですけれども、大変な辛酸と作業の汗が流された、こういうふうに思うんですね。
 そこで、率直にお聞きするのですが、こうした新たな策定の手法は当時どう受けとめられていたのか。率直にまた一年後の今、これはどう変わってきたのか、お答え願いたいと思います。

○木谷産業政策担当部長 私、幸いにして悪口は余り聞きませんでしたので、よくわかりませんが、率直に申し上げまして、新しい策定手法については、全く相反する考え方があったことは事実でございます。庁外の方々と、それから庁内の若手の職員たちからは非常に強い共感が初めから寄せられておりましたが、庁内の特に幹部の方々にはなかなか伝えにくかったということがございます。
 これは今回インターネットを駆使するということで、都庁の中でインターネットのなじみがほとんど全くなかったんですね、したがって、なじみがないからわからないというところがまずあったと思います。それから、都民に政策提案を求めるという、これについてもどういうことなのか、なかなかわからなかった。それから、今回福祉の問題とか環境の問題等がここでも議論されていますが、狭い産業政策ではなくて、より広い、東京の生活全般にわたって取り上げていくというところについてもやや違和感があったのかなというふうに考えています。
 一年たちまして、国を挙げてのIT革命、それから都庁のLANもいよいよインターネットにつながる。それから都民からたくさん提案が実際に出てきた。それから何よりもこの産業振興ビジョンを実際に出すことができたという中で、庁内の状況も大きく変わってきていると感じております。

○木内委員 私は、今回の質疑が今後大きな風波を呼ぶとは決して思わない。むしろ応援団として、議会も賛同の角度からの意見をきょうこうして出しているわけでありまして、この当事者が後ではしごを外されるようなことがあってはかわいそうだ、本当に局内的にも、あるいは都庁の庁内的にもこれを支援する体制ができていかなければいけない、こういうふうに思います。
 特に、これは先にビジョンありきではなかったのであります。私はよく知っております。これは演繹的にまず結論があった作業ではなくて、さまざまな努力とさまざまな情報と、各地域、各業界、各分野からの、実はITやEメールやいろんな情報の集積があって、これを交通整理し、吟味検討、分析した結果、こうしたビジョンというものの策定になったわけでありまして、これを本当に行政の中に生かしていっていただかなくてはいけない、こういうふうに思うのです。
 こうした提案や、あるいはビジョンの内容というものを今後どうフォローし、またプロジェクトを展開していくのか。この中で触れておられる行政改革を強調した意味、あるいはこのビジョンが実際に戦略的、戦術的に具体的展開が図られたときに、産業活性化への影響はいかなるものになると想像しておられるのか、端的に二つ、三つまとめてお聞きしますけれども、お答え願います。

○木谷産業政策担当部長 初めに、このビジョンの中で掲げられているさまざまな提案、これをどう展開していくのかというお話だったと思います。
 この中には実にさまざまな提案が入っておりまして、政策としての成熟度、それから行政と民間との役割分担等、本当にさまざまでございます。したがって、今後の展開の仕方も一律にはいかない。例えば既存の産業再生の目玉である大田については、先ほどからお話ししていますように、既に民間主導の協議会ができて進行しております。それから、新しい産業集積の秋葉原も、これから詰めて開発のコンセプトがさらに明確になっていくというようなものがあります。
 私たちとしては、可能なものから次々に実施をしていこう。特に民間の力を一〇〇%活用しながら、進めるものはどんどん進んでいってもらおう。その中で各地域の活性化の動きが全体としてつながる中で、東京再生の大きなうねりが出ていくことを期待しております。
 次に、行政改革のお話だったのかなと思いますけれども、産業振興ビジョンの中で第4章で行革の問題を掲げました。これは東京の産業を活性化させていくということから考えるならば、産業振興を担う行政自体が活力がなければいけない。本当に東京じゅうの中小企業の方々と信頼し合えるような、そこを支援できるような組織にならなければいけないというふうに、これは強く考えておりました。これについては、先ほどのアンケートの中でもありましたけれども、労働経済局職員自身が多くそのように考えておりまして、その方向でこれから進んでいくことを期待しております。
 済みません、三番目におっしゃったことについて僕は忘れてしまったんですが、教えていただければありがたいと思います。

○木内委員 このビジョンが戦略的に展開されたときの産業活性化への影響。

○木谷産業政策担当部長 はい、わかりました。
 私たちは、昨年一年間というのは、とにもかくにもビジョンを出さなくちゃいけないという、正直いって、産業振興ビジョンというものがどういうものであるかということも我々なりに勉強しながらやっていかなくちゃいけないということで、なかなか先が見えなかった状況がございます。本当に幸いにして、たくさんの都民の、あるいは中小企業の方々の参画を得て、とにもかくにも新しい産業振興の方向を示すビジョンをつくり出すことができた。これまでがいってみるならばビジョンの第一ステージであったというふうに考えております。
 そして、今後の課題としては、庁内状況等も大きく変わってきたということを申し上げましたけれども、これをきっかけにしながら、平成十二年度、これからの一年は、産業政策室という形でやってきたものが労働経済局全体のモードになっていく。外郭団体のプロパーも含めますと二千五百人の職員がいます。この職員たちの力が一つにまとまって、東京の産業再生に向かって大きく力が発揮されていく、これが十二年度の課題ではないだろうかと思っております。
 そして、その先に、あえて大きいことを申し上げますと、平成十三年度の一年間というのは、東京都庁全体、二十万人と一説にいわれますけれども、これが大きく東京の再生に向かって動く場面ではないんだろうか。労働経済局が変わることができるならば、東京都庁もまた変わることができるというふうに私は考えております。
 そして、そうした都庁になったときには、これから本当の意味で全国に対して大きな熱いメッセージが出るのではないだろうか。それが、石原知事がよくいっておりますけれども、東京から日本が変わるという、その内容になっていくのではないだろうかというふうに産業振興の面から考えております。

○木内委員 いつもと違って、私はきょうは事前にいろんな打ち合わせ、協議をせずに、全体の議論を聞いた上で、最後に当意即妙に展開をしたい、こういうことを申し上げておりました。まさにそういう状態に身を置いて胸を熱くしているのでありますけれども、特に今いわれた、可能なものから実現をしていくというまさに一点突破主義の行き方というもの、都内の産業の各分野では、それぞれの当事者の中で熱い思いを持って、みずからの役割を任じようとしている人たちがいっぱいいる。
 この前私は、八王子の南大沢の都立大学へ行ってまいりまして、そこである教授にお会いしました。TAMA産業活性化協議会の中心的存在として活躍しておられる方です。二十八の大学が蝟集をしているあの地域、いわば大変な熱意を持って産・学・公の連携の新たな展開に取り組んでおられるケースがありました。まさにこの振興ビジョンの中でもTAMAについては触れられているわけでありますけれども、そういう熱い思いと他分野、あるいは他の行政の機構の熱い思いを持った人とのジョイントというものが、これから一波が万波を呼んでいくのであろう、こういうふうなことを基本的にまず観測をするんですが、今部長がいわれたように、十二年度は第二ステージで、産業政策室モードから労経局二千五百人モードへの展開。十三年度は第三ステージ、都庁二十万人モードへの展開。まさに気宇壮大でありますけれども、いうはやすく行うは難しいと思うのですが、私ども議会としてぜひ応援をしてまいりたいし、また石原知事はそういうことを理解される人だという一定の側面の評価を私はさせていただいておりますので、ぜひご努力を願いたい、こういうふうに思うのであります。
 関連で、代表質問でも若干触れられておりましたけれども、今、産業政策担当部長さん、木谷正道部長は、東京の産業振興を専らにする、事業実施を行う機構というものが今後必要になってくるでありましょう。私は長期的には産業政策局というものが必要だと思いますが、当面は、この行政機構の改革の中では産業政策部(仮称)、こういったものの設立が焦眉の急だと思うのであります。これは来年度の作業として期待してよろしいのかどうか。これは産業政策担当部長にお聞きできるんですか、局長にお聞きできるんですか、その部分だけいいですか、お答えいただいて。

○浪越労働経済局長 いろいろご審議を賜っておりますが、組織の問題につきましては、IT革命や少子化など激しい環境変化に対応して、今、種々議論がございましたように、産業ビジョンの中で、東京の産業の活性化を達成するためには、今いろいろお話のありました産業振興諸施策を推進することが重要であるというふうに私ども考えてございます。
 そのためには、これまでの行政のあり方を見直しまして、産業を振興し、雇用を創出していく組織への改革が不可欠であるというふうに考えます。したがいまして、産業振興を図るためには、政策形成機能と、いってみれば総合調整機能が効果的に発揮できますような、そして簡素で効率的な組織体制の整備に向け現在取り組んでいるところでございまして、早急に実施をしていきたいというふうに考えてございます。

○木内委員 改めて局長の明快なお答えが出ましたので、了としたいと思います。
 また部長の方にお尋ねするのですが、改革への退路を断つとしてアンケート調査を行って、今後いわばみずからの骨身を削るような思いをすると思うのですが、このアンケート調査は実施していくということなんですが、時期は毎年いつごろですか。これは公開される性格のものでしょうか。

○木谷産業政策担当部長 改革への退路を断つという形でもって今年度実施しましたものと同じものをこれから実施していくということを明言しております。時期的には、ことしは二月から四月にかけて行いましたので、来年もまたその時期に行うことになろうかと思っております。

○木内委員 非常に端的にお答えいただきました。
 それから、このビジョンに盛られた精神性の角度からの問題、あるいはハードの面、職員の悉皆研修が行われたと聞いております。悉皆研修ということですから、余すところなくすべての職員の方々がということになるのでしょうけれども、これは新しいスタートであり、精神的支柱となるべき行事であったと思います。
 最初に、この悉皆研修についての率直な感想を木谷部長からお聞きをし、さらに関連をして、労働経済局長から、やはり悉皆研修に臨まれた感想と、今後産業の活性化と東京の再生という命題に向けての大変重要なテーマを抱えて船出をすることになる労働経済局長としてのお気持ちをまたお聞かせをいただいて、私の質問を終わります。

○木谷産業政策担当部長 悉皆研修についてのお尋ねでございますけれども、八月三十日から九月四日にかけまして、第一庁舎の大会議場を使いまして、五回に分けて悉皆研修を実施しました。対象になりましたのは、労働経済局の職員二千人と外郭団体のプロパー五百人、合計二千五百人、これに対して二千人が受講したというふうに研修担当からは聞いております。
 冒頭に浪越局長が四十分ぐらい所信表明を行い、これからの産業振興に何をしなければいけないのか、自分がどういう気持ちでこの労働経済局にかかわっていくのかということをお話しになり、私が大体四十分間プレゼンテーションし、その後ディスカッションをするというやり方で進めました。
 受講者のアンケート等はまだまとまっておりませんけれども、私の聞く範囲において、初めて局長の顔を見たとか、初めてこういう形でオープンな議論ができたとかいうところで、現場の職員、若い職員たちからも大変好評であったというふうに思います。大変忙しい中で研修担当も頑張って実施をしたわけでありますけれども、こういうようなことが行われるということ自体が、労働経済局にとっては大変新しい一つの変化ではないだろうかというふうに感じております。

○浪越労働経済局長 産業振興ビジョン全般について、いろいろご審議を賜りました。先生からは開口一番、このビジョンを新しい東京の産業のスタートとすべきというふうなご指摘もございました。私ども、全くそのとおりと考えてございます。
 お話のありましたように、このビジョンを作成するに当たりまして、作業の手法とか、あるいは内容等々につきまして、庁内からはいろんな意見等がございました。そういう中で、私は八月一日付で異動になって、その前に出たものですから、民間の人、あるいは庁内の方、いろんな方の検討会に出まして率直な意見をお伺いしました。そういう中で、先ほど先生のいわれたように、民間の人たちの話を聞いてみますと、都庁でいろいろ批判されたことは、都庁の常識であるかもわからないけれども、世間一般から見れば非常識だというふうなことを申し上げたりしたわけでございます。また、先ほどは、これを作成するに当たって担当に対する温かいご評価をいただき、職員一同、熱い気持ちでございます。
 それから、私ども今後都庁の、あるいは労経局のあるべき姿については、今、担当部長から熱き思いでいろいろご説明申し上げましたけれども、私、今お話しましたように、悉皆研修を行いまして、産業活性化に向けての私の思い、それから都が置かれている状況、あるいは民間の中小企業、特に中小企業で働く人たち、中小企業の産業の置かれている状況等について、私の考え方を直接職員に伝えるとともに、産業振興ビジョンの内容について研修を行ったわけでございます。
 職員研修というと、我が局の職員を対象とすべきだったかもしれませんけれども、広く外郭団体の職員も含めましてお話をし、ざっくばらんなご意見を申し上げてきたわけでございます。私、ややもすると、ビジョンをつくればそれで終わりというのが今までのビジョンだったような気がいたしております。私どものここに書かれているビジョンは、都民の方々にお約束したことでございますので、それぞれ一つずつ着実に実施をしていくのが私どもに求められている責務だろうというふうに考えてございます。
 そういうことで、私ども労働経済局としての決意が中途半端でないことをぜひ職員ともども理解をし、議会の先生方ともども、ご支援をいただきながら実施をしていきたいと思っております。いってみれば、都庁に期待を寄せる都民の力と都庁職員の力が結びついたときに、本当の意味での東京再生が進んでいくというふうに考えてございます。この都民の方にお示しした内容を不退転の決意で、産業活性化と東京の再生の課題に取り組んでいきたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○樺山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○樺山委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働経済局関係を終わります。

○樺山委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第二百五十八号議案、東京都労働経済局関係手数料条例の一部を改正する条例及び第二百五十九号議案、東京都経済事務所設置条例等の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第二百五十八号議案及び第二百五十九号議案を一括して採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○樺山委員長 異議なしと認めます。よって、第二百五十八号議案及び第二百五十九号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○樺山委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○樺山委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○樺山委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、浪越労働経済局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○浪越労働経済局長 所管四局を代表いたしまして一言御礼申し上げます。
委員長を初め委員の皆様方には、本定例会にご提案申し上げました議案につきまして、慎重かつ熱心にご審議を賜り、まことにありがとうございました。また、今議会を通して多くの貴重な意見やご提言を賜り、まことにありがとうございます。今後の事務事業の執行に当たりましては、これらのご意見を十分に尊重させていただき、より多くの方々のご期待にこたえられるよう万全を期してまいる所存でございます。
 また、委員長を初め委員の諸先生方におかれましては、昨年の九月以来、長期間にわたりまして、私ども四局の広範多岐にわたります事務事業につきまして、数々のご指導、ご鞭撻を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。
 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

○樺山委員長 発言は終わりました。
 本日が現委員会任期中の最後の委員会になると思われますので、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
 昨年の九月三十日の本会議で今委員会の編成をされたわけでございます。以来ちょうど一年間、大変ご熱心に、丸茂副委員長、藤井副委員長のサポートを得ながら、各理事の皆様方、そして各委員の先生方、まさに二十一世紀の都政をしっかりと見据えた形の熱いご議論をご展開いただいたわけでございます。
 それにも増して、その熱い議論をしっかりと受けとめられて、終始真摯なご対応、そして懸命なご答弁にご終始いただきました所管四局の局長さん初め理事者の皆様方に、改めて心を込めて御礼申し上げたいというふうに思うわけでございます。
 大変至らない委員長でございましたが、私を助けていただいた脇阪書記、築田書記初め議会各局の皆様方、どうもありがとうございました。
 以上でごあいさつといたしますが、本日は、最終日のまさに審議に象徴されるような委員会だったわけでございまして、本当に心から誇りを持ってこの一年間を振り返ることができたということを、お互いに満足し合いたいというふうに思うわけでございます。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十五分散会

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