本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

経済・港湾委員会速記録第六号

平成十二年三月二十一日(火曜日)
   午後一時六分開議
 出席委員 十四名
委員長樺山 卓司君
副委員長藤井  一君
副委員長丸茂 勇夫君
理事松原 忠義君
理事林  知二君
理事大山  均君
服部ゆくお君
馬場 裕子君
山本  信君
木内 良明君
小松 恭子君
五十嵐 正君
山崎 孝明君
山本賢太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
労働経済局局長大関東支夫君
理事川崎 裕康君
総務部長鎌形 満征君
同和対策担当部長木内 勝三君
産業政策担当部長木谷 正道君
中小企業金融市場担当部長武政  潔君
労政部長坂本 満穂君
家内労働対策担当部長生井 規友君
職業安定部長米川 靖夫君
職業能力開発部長梅津 久昭君
雇用保険部長鈴木 克己君
商工計画部長中澤 正明君
参事山口 一久君
商工振興部長山本 俊一君
農林水産部長江口 直司君
農林漁業技術改善担当部長吉村  統君

本日の会議に付した事件
 労働経済局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十二年度東京都一般会計予算中
 歳出
 繰越明許費 労働経済局所管分
 債務負担行為
  ・第七号議案 平成十二年度東京都中小企業近代化資金助成会計予算
  ・第八号議案 平成十二年度東京都農業改良資金助成会計予算
  ・第九号議案 平成十二年度東京都林業改善資金助成会計予算
  ・第十号議案 平成十二年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百四十号議案  東京都労働経済局関係手数料条例
  ・第百四十一号議案 東京都労政協議会条例を廃止する条例
  ・第百四十二号議案 東京都労政事務所設置条例の一部を改正する条例
  ・第百四十三号議案 東京都心身障害者就職促進協議会条例を廃止する条例
  ・第百四十五号議案 東京都立産業技術研究所条例の一部を改正する条例
  ・第百四十六号議案 東京都大規模小売店舗立地審議会条例
  ・第百四十七号議案 改良普及員の資格試験に関する条例の一部を改正する条例
  ・第百九十五号議案 平成十二年度内に締結する輸出手形買取損失てん補契約に基づいて成立するてん補対象金額の総額について

○樺山委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、労働経済局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより労働経済局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成十二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、労働経済局所管分、第七号議案から第十号議案まで、第百四十号議案から第百四十三号議案まで、第百四十五号議案から第百四十七号議案まで並びに第百九十五号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○鎌形総務部長 去る二月十七日の当委員会におきまして、平成十二年度予算案及び条例案に関しまして要求のございました資料を、お手元に資料1として配布してございますので、その概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんいただきたいと存じます。要求のありました項目は、ここにございますように七項目でございます。
 順次、内容をご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと思います。労政事務所における労働相談の件数と職員数でございます。
 平成二年から平成十一年十二月までの十年分の労働相談の件数と、労政事務所の職員数について示したものでございます。労働相談の件数は、平成七年度に若干減少したものの、増加傾向にございまして、平成十年度は平成二年度の三万七百四十七件の約一・八倍、五万五千二百三十二件となっております。また、職員数は、表の右側にございますように、平成二年度は百四十六人でございましたが、平成十一年十二月末現在では百三十九人でございます。
 二ページをお開きいただきまして、2の中高年齢者の職業紹介状況でございます。
 四十五歳以上の中高年齢者について、平成七年以降の新規求職者数、新規求人数、新規求人倍率、紹介件数、就職件数をあらわしたものでございます。一番下の段にございますように、平成十一年では二十六万四千五百六十一人の新規求職者数に対しまして、就職件数は表の下段の右端にございますように、四万三千八百十八人となっております。うち、五十五歳以上の新規求職者は十五万四千百三十二人で、就職件数は二万一千三百三十一人となっております。
 次に、三ページをお開きいただきたいと思います。障害者雇用の状況でございます。
 平成十一年六月一日現在の障害者雇用の状況について、民間企業、特殊法人、都区市町村の別にあらわしたものでございます。1の民間企業での障害者雇用率は一・三〇%、2の特殊法人では二・〇二%、3の都区市町村の合計では二・六八%となっております。
 四ページをお開きいただきたいと思います。株式会社タイム二十四、東京ファッションタウン株式会社の経営状況でございます。
 平成十年度の決算では、タイム二十四が七十六億円、ファッションタウンが百六十一億円の累積赤字を計上いたしております。
 次に、五ページをお開きいただきたいと思います。五番目は都内倒産件数の推移でございます。
 過去五年間の負債額一千万以上の企業倒産について区市町村別にまとめたものでございます。右側の表の一番下の欄にございますように、都内の企業倒産件数の合計は、平成九年、十年では三千件を超えておりましたが、平成十一年では減少に転じ、二千七百四十七件となっております。
 六ページをお開きいただきたいと思います。産業活力再生特別措置法に基づく認定状況でございます。
 上段の表1は、法律に基づく経営資源活用新事業計画の申請・認定件数でございまして、平成十二年一月三十一日までの合計で、申請十四件、認定十二件となっております。認定された計画の主な内容はその下の段の表に記載してございますので、後ほどごらんをいただきたいと存じます。
 次に、七ページをお開きいただきたいと存じます。鳥獣害の実態でございます。
 平成十年度の猿、イノシシによる農業被害の状況は、(1)の表の下段の、計の欄の右側にございますように、九・八ヘクタール、約二千三百万円となっております。また、シカによる被害状況は、下の段の(2)の表にございますように、林業、農業の合計で十九・三ヘクタール、約四千八百万円となっております。
 以上で資料の説明は終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○樺山委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料とあわせて、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松原委員 私の方は、大型店の対策についてお伺いいたしたいと思います。付託議案で第百四十六号議案になるんでしょうか。
 大型店対策なんですけれども、これは非常に長い歴史があると思います。昭和四十年代、五十年代、そして平成に入って当初の方は、大きい店舗ができると、商店街挙げてあるいは区内挙げて反対してきたといういきさつがありますが、時代の変遷とともに、非常に環境を重視してくる、駐車場とか深夜営業とか、そういうような形で、大きく変わってきたというふうに認識しております。
 過日、私どもの方で、やはりこの委員会でドン・キホーテのことがいろいろといわれましたけれども、六月一日からいよいよ改正ということでございますので、その辺を含めながら何点か質問をさせていただきたいと思います。
 先日資料をいただいた中で、平成十年の十一月から都市計画法が改正、施行されております。それで特別用途地区制度を活用して、区市町村が大型店の出店を規制できることになったわけですが、施行後一年四カ月がそれから経過しておりますけれども、これを適用した例というのはいまだにないということでございます。一年四カ月たっていますから、どこかの区あるいは市ではあるのかなと思ったんですが、この辺がないと聞いているんですが、この活用されない理由というのはどういうものが考えられるか、お尋ねいたしたいと思います。

○山本商工振興部長 都市計画法の特別用途地区の活用事例ということでございますが、今、松原理事ご指摘のとおり、現時点まで都に対する区市町村からの具体的な内容の相談はないというふうに、都市計画局の方から聞いておるところでございます。
 その背景といたしましては、区市町村が具体的にゾーニングするに当たっては、一般的にその地域からの要請を受けて判断するということがございます。したがいまして、その要請の動きというのが余りまだ見られていないということが考えられます。
 それから、地区をゾーニングして決定するまでには地域のコンセンサスが必要であるわけでございまして、やはりコンセンサス形成のための時間を要するということから、結果的に、今までのところ適用例がないということではないかというふうに考えております。

○松原委員 地域の要請ということなんですけれども、地域の要請というのは、逆に住民の立場から見ると、こういう法律改正があったということを知らないという部分がすごくあるんじゃないかという感じがするんですよね。ですから、これからせっかく変わっていくわけですから、できるだけそういうことを住民の方々に知らしていくことが大事かなと思います。
 また、用途地域の変更なんですが、これも例えは悪いかもしれませんが、建築紛争とよく似ているなという感じがするんですよね。いわゆる相続の問題とか、あるいはその時々の、小ちゃな、自分たちの店舗を守るために、どうしても利害関係が違ってきちゃう。最初はみんな一緒で、そういうところ全部地区計画をやっていこうよという話になるんですけれども、どうも時間がたっていくとばらばらになってしまう、そういう部分が非常に難しさがあるのかなという感じはしております。
 いずれにしても何とか――これから、そういうことなり、市区町村の権限というんでしょうか、そういう役割が非常に強くなってくるというふうに認識しております。
 そこで、端的に、今までの現行法と新法との基本的な相違点がどういうことか、教えていただきたい。

○山本商工振興部長 現行のいわゆる大店法と新法、大店立地法との基本的な相違点ということでございますが、一番大きな相違点というのは目的でございます。これまでの大店法というのは地元小売商業との調整ということで、経済的規制法だったわけでございますが、今後は大型店が出店することに伴う周辺の生活環境を保持していく、環境調整、社会的な規制という形になるわけでございます。
 二点目としては、規制の対象面積でございますが、今後は一千平米超の大型店ということになります。
 それから、都道府県、地方公共団体の役割ということでございますが、これまでは機関委任事務という形で、国の業務を都道府県なりが代行するという形であったわけでございますが、今回の法律においては、地方分権の流れを受けまして、自治事務という形で都道府県または政令指定都市が基本的に行うという形になっております。
 それから、情報公開の流れを踏まえまして、従来の公告制度に加え縦覧制度を導入するなど、情報開示の充実というところがかなり入っているというところが大きな相違点ということでございます。

○松原委員 経済活動から、環境を重視していくということなんですが、小売店の方々が受ける影響というのは大変また大きなものでもあると思いますし、五百から千平米と倍近くなるわけです。今まででもいろいろな影響を受けているんですが、まさにそういうこともまた進んでいくのかなということを非常に強く懸念しております。
 このように大幅な規制緩和によります新しい大型店の出店がいつも話題になりますが、周辺の小売業者の事業活動に相当影響が出てくると思います。地域商店街の衰退にそういったことで一層の拍車をかけると思うんですけれども、この辺は東京都としてはどういうふうに認識しているのか、お尋ねします。

○山本商工振興部長 旧法から新法への移行ということで、この新法の考え方自身は、地域の生活環境を大きくクローズアップする形で、社会問題化してきたこういった生活環境の問題に対応するということで、最近の大店法においていろいろ問題になっている案件も踏まえた措置だというふうに考えております。
 ただ、理事のおっしゃるように、新たな大型店の出店に伴いまして、地域、小売業者や商店街への影響については、出店する地域の実情によりましては、お話のような影響も懸念されるところでございます。基本的には区市町村におきまして、都市計画法の特別用途地区制度の活用やまちづくり条例など、大型店を含む横断的な措置によって、それぞれの区市町村でどのようなまちづくりにするのかという真摯な議論の中で検討していくべき課題というふうに考えております。

○松原委員 今のお話の中で、現実にこれが動いた場合に、法律の用途地域あるいは都市計画法、この辺のあり方で、まちづくりという観点から、その辺の市区町村の役割というのは、私は大変大きくなってくるというふうに考えておりますが、市区町村の役割、位置づけというんでしょうか、そのようなことは東京都としてはどういうふうに考えているのか、お尋ねいたしたいと思います。

○山本商工振興部長 新しい大店立地法における区市町村の役割ということでございますが、まず、法律上の問題といたしまして、現行の大店立地法においては、必要的意見聴取期間と申しますか、唯一、大店立地法において区市町村から必ず意見を聞かなければならない期間という形で規定されておりまして、法律上もそういった重要な位置づけがなされているということでございます。
 また、運用面につきましては、この法律に定めるもののほか、都道府県や政令指定都市の、先ほど申したように自治事務ということでございますので、独自の判断という形で運用ができるわけでございますが、都といたしましては、この大店立地法の運用につきましては、運用要領というのを制定いたしまして、区市町村の役割と位置づけを明確にこの中で規定し、届け出手続など、的確な法運用の仕組みというのを用意してまいりたいというふうに考えております。

○松原委員 今お話の中なんですが、やはり市区町村の役割を明確にするということでございまして、今度は国じゃなくて、東京都の指導によっていきますので、その辺をよく各市町村に徹底をしていただいて、十分指導をしていってほしいなというふうに思います。
 また、この中で、調整方法として勧告、命令、罰則に今までがなっているんですが、今度から意見、勧告、公表という形になりまして、罰則ということがなくなってまいります。悪い言葉でいえば、罰則がないわけですから、このまま要するにできていってしまうのかな、そういうことが非常におそれがあるんですけれども、その辺で強引に指定していってしまう、そういう傾向が出ないかということで危惧があるんですけれども、この辺は東京都としてはどのように考えているか、お伺いします。

○山本商工振興部長 新しい大店立地法におきましては、届け出、地域住民や区市町村等の意見、都道府県の勧告及びこれに対する設置者の対応策が公告され、出店手続の全容が地域住民などに公開されながら進行していくという仕組みになっております。したがいまして、都道府県の勧告等に従わない場合の評価についても、公表という手続をとることによりまして、地域住民等の判断にゆだねるものとしたものでございます。
 大型店を含めまして小売業は地域の消費者などを顧客として、その評価は企業イメージや売り上げなどに重大な影響を与えるものであり、法の一連の情報公開プロセスとあわせまして、法の実効性が確保されるものと考えております。

○松原委員 私は常々いっているんですけれども、規制緩和という名のもとに、商店街そのものが、同じような品目を扱えばまずだめになると思いますし、恐らくこの十年ぐらいで小売店がなくなっていってしまうということを非常に危惧しております。それだけに、商店街対策を相当しっかりと考えていかなきゃいけないと思います。その上で、ご承知のとおり大変長い不況によります売り上げ減、それから空き店舗が各所で生まれている。それに対して一生懸命、都の方あるいは区の方がいろいろ対策を打っている。一方、少子高齢化がどんどん続いていくと、それも原因になって商店街がなくなってくるというふうなことで、商店街の活性化ですね、いわゆる規制緩和によるもので、どうしても大きく私たちの、消費者にとっては特にそうなんですけれども、生活構造が変わってまいります。しかし、それと同時に、逆にそれに追いついていかれないというのは大変失礼なんですが、時代にどうしても抗し切れない、そういう小売店の方がたくさんいらっしゃるわけです。これが私たちのまちの地域の核をまた形成しているということで、大変大切なものだというふうに私は思っています。
 そういう中で、今後のいわゆる小売店を中心とする商店街の活性化を図るために、どのような形で東京都としては対策をこの法制改革と関連して考えていくのか、お尋ねいたしたいと思います。

○山本商工振興部長 商店街の振興対策、活性化対策についてのお尋ねでございますが、都といたしましては、これまで元気を出せ商店街事業や空き店舗対策などの活性化事業の導入などによりまして、その時々の情勢を見きわめながら制度の拡充強化に努めてまいりました。また、商店街活性化講演会や商店街サミットの開催を通じまして、商店街の活性化に対して関係者の意識の高揚というのに努めてきたところでございます。
 十二年度におきましても、これらの活性化事業を引き続き実施しますとともに、講演会やサミットの成果を踏まえながら、商店街関係者やまちづくりプランナーなどの専門家を交えた懇談会を新たに設置することとしております。この懇談会におきまして、今、松原理事のご提案のございました、少子化や高齢化、リサイクル社会と商店街、さらに、まちづくりと商店街などの課題とともに、商店街が持ちます機能であるとか役割、そういったものを十分に踏まえながら、より幅広い見地から検討を加えて、二十一世紀に向けた商店街発展の道筋というのを明らかにしていきたいというふうに思っております。そういった議論の上に立って施策の推進を図り、商店街の活性化に努めてまいる所存でございます。

○松原委員 本当に東京都としましても、皆さんの意見をよく聞いて、いろいろ対応してくださっていると思っています。それには感謝するんですが、やはり身近に商店街がどんどんどんどんなくなっていってしまう、衰退していっちゃうというのは、我々としては本当に忍びないというのが実際でございます。
 そういった中で、私はむしろ、今は大変厳しくても、ある程度、こういう企業はこちらの方向ですよとか、努力すればいい方向に行くでしょうとか、いきなりぱたっと倒れちゃうんじゃなくて、いい意味で小売店の方々を引っ張っていく、そういうふうな政策もその中の一つのものとして考えていっていただければありがたいなというふうに思います。この辺は、局長さんなんかもいらっしゃいますけれども、ぜひ皆さん方のいい知恵を出していただいて頑張っていただきたいということを要望して、私の質問を終わります。

○小松委員 まず最初に、日産問題についてお答えをお願いしたいと思います。
 きょうは余り時間がありませんので、一つ一つ数字は示しませんが、今、自己破産、生活保護申請者、ホームレス、授業料滞納者、授業料免除者、小中の就学援助施策、住宅ローンの返済などなど、雇用の破壊などに示される実態というのが労働者の生活実態の深刻さを示しているわけです。
 また一方では、金融再生法ですとか金融早期健全化法、産業再生法、民事再生法、親子会社の商法改正、会社分割の商法改正など、リストラを促進する仕組みづくりが進行しますけれども、労働者の雇用を保護する法律づくりは全然進んでいないわけです。
 日産のリストラ問題はこうした中で起きている典型的なもので、許せないわけで、日産の社長は、日産がいつから競争力がなくなったんですかと聞かれたのに対して、朝日新聞の三月四日で、「勉強できない子供が、いつからできなくなったか分からないのと同じで、分からない。」などという大変無責任な答えをしているわけです。しかし、この日産リバイバルプランにつきましては、既に関係者の調査によっても、労働者雇用、中小企業経営、地域経済、子どもの教育など、自治体住民、業者への影響が大変大きいことがはっきりしております。
 一方、自治体の仕事は、「住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保持すること。」「労働組合、労働争議の調整、労働教育その他労働関係に関する事務を行うこと。」、このように地方自治法は規定しております。
 先日の私の質問で、東京都は、企業経営はみずからがその責任と判断により行うべきもの、しかし、影響が懸念される日産が主体的に責任を持って対応するよう強く申し入れていくとの立場をとるということであります。
 そこで伺うわけですが、日産が主体的責任を持って対応するよう強く申し入れるということですが、少なくとも都としては、リストラを行わなければ企業の維持存続が困難かどうか、残業規制、労働時間の短縮など雇用確保の努力は十分しているか、関連事業所、地域経済、地域生活への影響は十分検討されているか、労働者との協議は十分かなど、都民に情報公開させることは、日産の果たすべき社会的責任であると考えるわけです。都が、影響が懸念される日産が主体的に責任を持って対応するよう強く申し入れるということは、日産が果たすべき最低限の責任について、日産自身に果たさせるということでなければならないと思いますが、いかがでしょうか、ご答弁をお願いします。

○鎌形総務部長 今回の日産自動車村山工場の閉鎖は、多摩地域を初めといたしまして、都内各地におきましても、雇用や地域経済に多くの不安をもたらしたものと考えております。そのため、都といたしましては、工場の閉鎖に伴って生ずる影響につきまして、その影響が最小限となるよう、日産自動車が主体的責任を持って対応するよう強く申し入れを行ってきたところでございます。
 こうした観点から、今お話がございました項目につきましても、日産が果たすべき社会的責任の一環として、関係者や都民に対して情報公開するよう今後とも申し入れを行ってまいります。

○小松委員 今、現場で悩み、苦しんでおられる日産の労働者を初め、その影響を大きく受ける中小の下請業者や地元商店街、こうした方々を初めといたしまして、こんな企業の身勝手なリストラ計画、これがまかり通ることになりましたら、大変な雇用不安だけでなく、地域経済が崩壊されていく、このことが都内に充満するわけですね。この日産リストラ問題を通して、都が労働者の雇用、地域の雇用、営業を守るためにどんな努力をしているかが極めて注目されているときだけに、責任ある対応をぜひ求めまして、きょうはこの辺で終わらせていただきますが、ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、不安定雇用労働者の雇用を守る問題です。大企業のリストラの一方で、雇用が多様化して、いわゆる不安定雇用労働者が増大しております。派遣労働者、パート労働者、契約社員などなど、権利保障に早急に対応すべきだと思います。
 そこで、労働審議会はこうした情勢を認識して、労働者の権利を保護する必要性と、それを担保するための雇用関係調整委員会、この設置を答申しました。しかし、当初の設置予定の予算が削られております。国の動きを見てということのようですが、審議会の答申を無視するものではないでしょうか。また、問題が最も先鋭化しているこの東京、首都の自治体が、こうした問題を国に先駆けて設置した例は過去にもたくさんございます。雇用関係調整委員会の条例設置に努力すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○坂本労政部長 お話のように、雇用関係調整委員会につきましては、パートタイマーや派遣労働者が増加し、また、労働組合に加入していない方々が増加していることを踏まえ、個別的なトラブルを解決するための機関として、東京都労働審議会からご提言いただいたものでございます。いわゆる個別的労使紛争の増加に対しましては、国におきましても何らかの対応をすべきとの考えから、現在、研究会を設けて検討していると聞いております。都といたしましてはその結果を待って、都としてのあり方を検討してまいります。

○小松委員 労働審議会は、雇用関係調整委員会を、条例でといわないまでも設置を答申しているわけですし、局としても一度は設置予定の予算を上げたわけですね。ですから、今後の中でいっときも早い委員会の設置、それもできれば議会責任のある条例での設置を求めるものです。国の動きだけにとらわれることなく、今こそ首都の自治体として国に先駆けて、不安定雇用労働者の雇用を守る積極的な姿勢をみずから明示することを強く求めて、次に進みたいと思います。
 次は、条例提案されております障害者就職促進協議会の廃止、これを中心といたしまして、障害・中高年齢者の雇用を守る問題です。
 職安行政の国一元化に伴いまして、都費部分が廃止されて、相当程度減額されるわけですけれども、都がこれまで行ってまいりました都費事業を国が引き継ぐかどうかがまだわからないにもかかわらず削減したこと、また、障害者雇用については、障害者雇用支援事業の削減によってどのような問題が生じるかなど、協議すべき事項はたくさんあるわけです。
 そこで伺います。障害者就職促進協議会、今年度は何回開催されたのでしょうか。

○米川職業安定部長 今年度は当協議会は開催しておりません。

○小松委員 障害者就職促進協議会、今年度は一度も開かずに、その影響についても全く検討していないということは、極めて問題ではないでしょうか。また、障害者就職促進協議会の委員にさえ、条例提案されている協議会の廃止について協議されなかったということですね。こんなずさんなやり方が許せるでしょうか、大変遺憾に思います。委員になっていただいても、一回も会議は開催せずに、意見も求めない。廃止も相談もせずに一方的に行ってしまう。東京都にとって、協議会、これは何だったんでしょう、協議会の委員とは何だったんでしょうか。

○米川職業安定部長 心身障害者就職促進協議会は、心身障害者の就職を促進し、職業の安定を図ることを目的といたしまして、昭和三十一年に知事の附属機関として設置、運営されております。委員の皆様方には、心身障害者の就職対策に関すること、また、職業能力の助長及び活用方法に関することについて、知事の諮問に応じ協議していただくこととなっております。今年度はこのような公・労・使の委員の皆様方に協議していただくべきいわゆる諮問事項がないことから、開催しないということにいたしたわけであります。
 それから、私どもとしては、個々の委員の皆様方にそれぞれ個々に説明に上がりまして、廃止することの経過、そういったものをご説明して、それぞれにご理解をお願いしたところでございます。こうしたやり方が私どもといたしましては、より親切な方法であると判断したところでございます。

○小松委員 いや、驚きましたね。諮問事項がない。先ほどから申しておりますように、この雇用危機の段階に都がとっている都民への立場、都民参加の協議会に対する観点、全く信じられません。そして個々個人に回っていった方が、そして皆さんに個人的にお話しした方がより親切――協議会の性格ってそういうものでしょうか。こうなりますと、雇用危機と口ではいうが、本当に危機意識があったのかどうか大変危惧するものです。
 そして、さらに三月七日には、有志や、障害者と家族の生活と権利を守る都民連絡会や東京都の障害児学校教職員組合の代表が、協議会の存続、都費事業の継続とを求めて局長に要請しているのを伺っております。これにどう対応されていくのでしょうか。

○米川職業安定部長 要請書の趣旨に関しましては、十分検討させて、四月一日以降等の分については、国へも働きかけてまいりたい、かように思っております。

○小松委員 今後はこれにこたえていくということですが、しかし、もうこの三十一日で協議会は廃止されてしまう。こういうことが今後絶対にないということをぜひ求めまして、次に質問させていただきますが、この障害者、高齢者、日雇い労働者等、都費でも雇用対策事業が行われてまいりました部分は、地域性を考慮しての対策だったとも聞いております。予算書を見ますと、これまで都費事業の金額で六割に減額、九九年度に比較して十二事業が廃止されます。これでこれまでの都費事業が継続されるといえるのかどうか、お答え願います。

○坂本労政部長 雇用対策法が改正されまして、国は全国統一的な事務として職業紹介等の事務を行い、地方公共団体においては、国の施策と相まって地域の実情に応じた必要な施策を行うこと、と定められたところでございます。このため、都の実施すべき就業施策につきましては、国との役割分担を踏まえまして、引き続き実施する事業について検討を加えてきたところでございます。今後とも、都といたしましては、国と連携しながら、地域における雇用、就業の促進に努めてまいります。

○小松委員 都民の声を聞いて、都費事業を福祉、雇用対策として引き継ぐ検討をすべきだと思います。また、障害者雇用を促進するための関係者を入れた協議会は、都としても存続すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○坂本労政部長 障害者の雇用対策につきましては、職業安定行政の国一元化に伴い、基本的には新しく設置されます東京労働局が実施することとなっております。障害者の雇用問題に関する協議会につきましても、開催を予定していると聞いております。今後、都の取り組みにつきましては、この新設されます東京労働局、さらには庁内関係各局との連携協力を密にしながら進めるとともに、機会をとらえまして、既存の審議会あるいは都民の皆様のご意見を聞いてまいります。

○小松委員 一般の雇用対策も極めて深刻な情勢の中で、特に障害者雇用の促進については、困難、多様な問題を抱えているわけです。だからこそ障害者雇用促進行政は総合的、継続的な特別な体制が求められるわけですね。国一元化のこのときだからこそ、これらに直接携わっておられます関係者の声を十分反映して、十分な予算措置と人員の確保を行うよう求めて、次に進みます。
 次は、獣害対策問題、林業問題などについて伺いたいと思います。
 初めに、奥多摩町を例にしまして、鳥獣害対策について何点かお伺いしたいと思います。 最初に、奥多摩町の獣害の一例を紹介させていただきたいと思います。きょうここに持ってまいりました、これ、見えますでしょうか。(実物を示す)これはシカによって全部削られてしまった、これはシカの角の跡なんですね。もう一本ございます。これも小さいけれども、こうやって角の跡がいっぱいあります。この二本ともそうです。このように一回はがされてしまいますと、この木材はもう売り物にも何にもならない、価値が全くないものになってしまうんです。こうした被害が、これは木で、農産物はきょうは持ってまいりませんでしたけれども、たくさんあるわけですね。
 九八年度の都の調査を見させていただきますと、シカは八百頭以上生息、この五年間で一・八倍にも増加して、獣害対策が大変だ。猿は獣害の横綱といわれておりますが、生息数は西多摩地域に四百頭。イノシシは、一夜にして百坪程度の畑を全滅させる破壊力を持っているということです。私、伺つたところでは、あす収穫をしようと思っていたら、その前夜にみんなやられてしまった、ジャガイモの掘り取り用の畑を全滅させられた、何を植えてもだめだからもうやる気がしない、こういった意見を皆さんおっしゃっております。
 こんな状況にあるにもかかわらず、来年度のハード対策事業がゼロというのは、奥多摩地域の農林業振興に重大な影響を与えると考えますので、対策強化を求めて何点か質問したいと思います。
 まず、事業と事業費について共通認識にするために確認いたしますが、九九年度の農作物鳥獣害対策事業とその事業費は、いただいた資料によりますれば、東京都獣害対策費が二百五十万円、獣害防止対策モデル事業が二百万円、緊急獣害防止対策事業が一千万円、野生鳥獣適正化管理事業が七百万円、このようになっております。合計で二千百五十万円。この鳥獣害対策予算が来年度はたったの二百万円と大幅に減少し、ハード対策事業費はゼロになっておりますが、間違いありませんか。

○江口農林水産部長 平成十二年度予算案では、電気さくや防護ネットなどの施設整備、いわゆるハード事業の経費は計上しておりません。

○小松委員 そんなにも削減した理由は何なんでしょうか。

○江口農林水産部長 平成十二年度の農業関係の獣害対策予算につきましては、十一年度に比べまして、都の歳出ベースで千四百万円、事業費ベースで千九百五十万円の減となっております。
 その主な理由は、国の補助事業で実施してきました獣害防止対策モデル事業や生息調査などが終了することによるものでございます。三年間実施してきましたモデル事業の結果、猿の害につきましては電気さくの効果が確認され、また、シカによるワサビ田の被害防止につきましても、保護ネットや有害鳥獣駆除により効果があらわれております。
 平成十二年度は、こうした成果を踏まえて、長期的、抜本的な対策を検討することとしております。

○小松委員 まず初めに、第一の、国庫補助によるモデル事業や生息調査が終了しているという理由ですが、それでは、この二千百五十万円に占める国庫補助費は総額幾らでしょうか、全事業費に占める割合は幾らでしょうか。

○江口農林水産部長 平成十一年度の農業関係の獣害対策関係予算は、事業費ベースで、お話しのように二千百五十万円で、このうち国費が五百七十五万五千円で、約二七%となっております。

○小松委員 今回の獣害対策で問題にしているのは、農作物鳥獣害対策事業であるわけです。林産費部分と混合せずに見ますと、国の補助は三割にも満たないわけですね。
 その次に、今、猿害については電気さくの効果がある、また、ワサビ田のシカの被害防止の効果も上がっているということでしたが、その根拠は一体何でしょうか。と同時に、これで今後、猿やシカの被害はなくなるといえるのでしょうか。

○江口農林水産部長 平成十一年度の被害状況につきましてはまだまとまっておりませんが、現地での聞き取り調査の結果、電気さくを設置した圃場では猿の被害は出ておりません。また、防護ネットを設置したワサビ田においても、シカの被害は大幅に軽減をされております。しかし、猿については、電気さくなどの被害防止対策を講じていない圃場に出没するようになっております。これまで実施した対策だけでは被害がなくなるとは考えられず、根本的な対策が必要と考えております。

○小松委員 ハード的な対策をとったところ、そこは非常に効果がある。しかし、それ以外のところは大変な被害がある。これまで伺ったように、予算の大幅減少は、これまでの事業で被害がそれですべて予防できるかどうかという農業現場の実態とは、それはまさに関係ないということがはっきりしたわけです。
 十二年度は長期的、抜本的対策の検討を実施するということですが、具体的な実施対策事業費、これがつかない。これはだれが聞いても、とんでもない話ではありませんか。これはまさに多摩の農林業振興よりも、臨海開発最優先の財政措置先にありきがここにもあらわれているということを指摘しておきたいと思います。
 この獣害対策に努力しておられます奥多摩町に行って、私は話を聞いてまいりました。当町が努力してきたこと、第一は、駆除頭数の増加です。第二は、ワサビ田を防護する防護網、ネットですね、これを町単独でワサビ栽培組合にあっせんしたこと。第三に、日原地区に農林省の補助事業が導入されたこと。第四に、奥多摩町ではこれまでの被害対策の試行錯誤から、奥多摩方式、こう呼ばれておりまして、猿を捕獲して発信機をつけて、猿が出現するかどうかをいつでもパトロールしており、住民の協力を得て、出現情報とともにすぐそこに威嚇に行ける態勢をとっている、こういうことですね。また、防御さくも独自に開発してきました。これで被害減少に効果が上がっているとのことです。
 そこで伺いますが、猟友会の高齢化と後継者が不足していること、また、先ほどの猿を常時パトロールしている人も高齢者一名だと。多くの方はサラリーマンで、日中も動けるという人はいない。この絶大な効果を発揮しているパトロールや、また猟友会、こうした方々への補助をもっと拡充できないのでしょうか。

○江口農林水産部長 有害鳥獣駆除に要する経費の助成につきましては、十二年度予算では三百八十万円、事業費ベースでは七百六十万円を計上しております。その執行に当たりましては、被害の状況や町村の財政状況等も考慮し、弾力的に対応してまいりたいと考えております。

○小松委員 こうした対策というのは、ましてパトロール問題や猟友会の働きに対しては、都は全額補助してもよいのではないか。この拡充を強く求めておきます。
 そして第二には、それぞれの補助事業がわずかの実施で打ち切られていることです。国、都の補助事業でつけた電気さくは、奥多摩町では二十一地域のうち二地域を実施しただけで終わりました。あと十九地域、次は自分たちだと首を長くして待っているということなんです。ワサビ田のこの防護ネットは、都の補助事業でやった耐用年数の長い強固なネットが、わずか二年の実施で終わっております。そのため、町単独でも設置したんですが、予算の関係で、綱が応急的なもので、耐用年数が数年のものをつけるのが精いっぱいだといっておられます。対策が完了したかどうかではなく、先に期間ありきというのは大変問題ではないでしょうか。
 第三には、奥多摩町だけが雄ジカの狩猟禁止区域になっていることなんですね。青梅市、檜原村、秩父市、大滝村、多摩、小菅など、隣接する地域は除外されていて、奥多摩町にシカが集中する要因になっているんです。シカは都民の共有財産であるという主張を都がして、かつ、保護したシカの駆除費も都が全額負担しないというのは、被害を受け、駆除もみずからの金でということでは、現場では受け入れられないのは当たり前ではないでしょうか。強い支援策をとるべきではないかと思いますので、お答え願います。

○江口農林水産部長 奥多摩町につきましては、一時シカの絶滅状況もございましたために、雌ジカに加えまして、雄ジカにつきましても保護を図っているところでございます。今後、こうしたシカの生息状況も十分確認をしながら、鳥獣保護につきまして、あるいは駆除行政につきまして展開をしてまいりたいと思います。先ほど申し上げましたように、町村の財政状況も考慮しながら、弾力的に予算執行に努めてまいりたいと考えております。

○小松委員 これは至って具体的なことです。具体的に早急にこれを緊急的にやるということを強く要求いたしまして、次に、獣害の背景になっております山林の荒廃問題について伺っていきたいと思います。
 杉の値打ちが大変少なくなっている。そして、これによるスギ花粉の飛散もあるわけですね。枝打ち、間伐の放置による森林外の下草の自生への影響、そして青々とした下草を食べてきたシカなどが、結局、農作物を食べることになるわけです。山林の荒廃が結果的に獣害を増加させているということです。つい最近狩猟したシカは、胃の中を調べましたら、枯れ葉を食べていたということもいわれております。
 都の林業予算について調べ、来年度予算の額と九六年のこの予算額を比較しました。林業事業の間伐対策林業基盤整備、林道整備などの林産費を見てみますと、二〇〇〇年度が約三十二億円、九六年度が六十四億円です。この五年間でまさに半減しているわけです。九六年に発表しました「東京の森林づくりプラン21」で、前青島知事はこのようにいっておられます。森林を保全育成し健全な形で次代に引き継ぐことは、もはや山村地域の自助努力だけでは不可能になってきています、このまま放置すると、来るべき二十一世紀に大きな禍根を残すことになりかねません。そして、だから東京都では森林を生活都市東京に欠くことのできないものと考え、二十一世紀に向けて森林を保全育成していくためにこの「東京の森林づくりプラン21」を作成しました、このようにいっているわけでございますね。しかし、プラン作成後、予算を五年間で半減させてしまっている。山林の荒廃が進むのも当たり前じゃないですか。どういうことでしょうか、お答え願います。

○江口農林水産部長 平成十二年度の林業関係予算案につきましては、平成七年度に比べまして約四割減となっております。その主な内容は、都財政における投資的経費の削減方針によるものであり、また、全国植樹祭の終了に伴う経費の減少も大きな要因となっております。
 多くの公益的機能を持つ森林を適切な状態に管理することは、都民にとっても、また、山村地域の活力を維持するためにも、重大な課題であると認識をしております。そのため、十三年度以降の予算の確保に努めるとともに、緊急雇用対策の基金なども活用して、森林の維持保全を図ってまいります。

○小松委員 林業関係予算は、その大半が投資的経費ということで財務がカットする、このことが問題だということを指摘しておきます。プランの精神とも大きく矛盾するわけです。
 奥多摩の山々の材木は、日本でも有数の急斜面にあるわけです。そのため、林道が整備されているところの、一番容易に材木を切り出せるところでも採算がとれないというのは、よく知られていることです。外材に押されて、国産材の利用に必死になって頑張っている林業者への基礎的整備は必要なことではないでしょうか。投資的経費として、こうした生活地域密着型部分を切り詰めて、同じ投資型経費でも、臨海開発など大型開発は温存している。投資的経費という理由で林産費を減らして、奥多摩の重要な山林を荒廃させては、そのツケが何倍にもなって返ってきて、取り返しのつかない事態になるということを指摘しておきます。
 最後に、昨年の私の質問で、多摩の木材を積極的に公共施設に利用できる仕組みづくりを求めましたが、今の到達に立って森林政策を厳しく総括して、東京の森林を守り育てるために、あらゆる知恵と力を集めていくべきときだと思います。また、多摩の木材を積極的に利用できる仕組みづくりに、森林組合、製材業者、都内の工務店など、現場の声を積極的に聞き、都としての対策に努力すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○江口農林水産部長 都の公共事業等における地域材の利用拡大につきましては、平成十年度並びに十一年度の林道工事に間伐材を利用しており、十二年度も引き続き利活用するとともに、治山事業にも拡大していく予定となっております。
 また、都庁全体の中では、平成十年度に木材利用推進連絡会を設置し、関係各局の理解を深めるための連絡調整や木材利用計画、木材の需要状況等の情報交換を行っております。
 こうした取り組みの結果、住宅局におけるフォレストタウン整備事業での地域材の利用にもつながっております。また、建設局の公園工事でも間伐材が利用されており、今後、その拡大が検討されているところでございます。
 今後ともこうした取り組みのほか、木材の流通改善や品質向上を図り、地域材の利用拡大に努めてまいります。

○小松委員 森林を保全育成して健全な形で次代に引き継ぐこと、地域の振興につながる仕組みづくり、これが本当に必要だと思われます。取り返しのつかない事態になる前に最善の努力を求めまして、質問を終わります。

○木内委員 予特の総括でも触れました部分も含めて、中小企業問題を中心にお尋ねをいたします。私がきょう質疑を行うのは、一つは投資事業組合の問題、それから中小企業のデータベースの今後の十二年度における作成予定の問題、そして最後に経営安定化特別保証制度の継続上乗せの問題、以上三本の柱でお尋ねをいたしますので、よろしくお願いをいたします。
 私どもはかねて、我が国の経済再生の最も大事なことは、一つには、中小企業の元気を取り戻すことである、中小企業対策をいかに充実していくかということである、こういうことを指摘してきたわけであります。中小企業における一番大きな問題は、販路の開拓であるとかさまざまなテーマが挙げられるわけでございますけれども、何といっても資金調達をいかに円滑に行うかということでありまして、こういう状況の中で、私どもは国会にありましても、自自公連立政権の中で、経営安定化特別保証制度の実施を推進し、そしてまたいろいろな提案をしてまいりました。
 都議会においては、申し上げました中小企業等投資事業有限責任組合の設立を、都が一定の位置づけをもって行うべきである、こういう主張をしてきたわけであります。こうした私どもの主張が反映をされまして、十二年度にこの投資事業組合の設立というものがいよいよ具体的になってきたことは、高く評価をするものであります。
 もとより、ただいま開かれておりますこの第一回定例会での予算審議を経ての作業になるわけでありますけれども、この設立に向けて具体的な検討状況がどうなっているか、また、その作業はいつからスタートするのか、お尋ねをいたします。

○山本商工振興部長 中小企業等投資事業有限責任組合の設立の準備状況ということでございますが、具体的な検討につきましては、理事ご指摘のとおり、第一回定例議会での予算の審議、成立を待って、速やかに検討する体制を整えるつもりでございます。
 ただ、実際、予算要求等々に当たりまして、民間のベンチャーキャピタル等から考え方なりをいろいろ聞いてきております。したがいまして、成立後に当たりましては、現時点においてご参画いただく予定である民間ベンチャーキャピタル等の意向も把握をする必要がございますし、また、組合の設立や投資、運営に向けての具体的な手法について、どういった形でやるかについて調査をし、また、国の施策との連携協力、そういったものを考えてまいりたいと思っておりまして、以上、申し上げましたような点について早急に検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

○木内委員 答弁では、既にもう下ごしらえにおいていろいろな準備が進んでいるようでありますし、また、いわゆる表向きの検討もいよいよ予算成立後ということでありますので、ぜひ精力的に進めていただきたいと思います。これは何とか成功させませんと、スタートの時点でつまずくと、あるいは隘路が出てまいりますと、今後の継続性にも響いてまいりますので、今から早い準備に入られるよう、お願いをまずしておきたいと思います。
 そこで、継続性の問題にもかかわるわけでありますけれども、投資事業組合の運営主体がどこになるのか、また、東京都はこの組合にどのような位置づけで参加をすることになるのか、明確にお答え願いたいと思います。

○山本商工振興部長 投資事業組合の設立に当たりましては、都としては組合の設立というものを民間を含めて呼びかけるわけでございますが、実際の組合の業務運営でございますが、経営、財務戦略などの指導能力とベンチャー企業投資に対する豊富な経験を有するベンチャーキャピタルなどが、無限責任組合、いわゆる業務執行組合員というふうにいっておりますが、そういった形で参画して運営をしていただく予定でございます。都に関しましては、組合の設立を呼びかけるとともに、有限責任組合員という形で組合に参画する予定でございます。

○木内委員 有限責任組合員として参加はするものの、都の中小企業なりあるいはベンチャーに対する支援の原点といいますか、方針のありようについては、ぜひ東京都が中心的にまた意見を反映させていただきたいと思います。この点については答弁は求めませんけれども、この場を通じて強く要請をしていきたいと思います。
 そこで、投資事業組合に期待する機能についてでありますけれども、これまでの組合プラス、やはり東京都がこうした形でかみ込んでいくという形態でありますから、付加されるものが多くならなくてはならないと思うんですね。単純に資金調達であるとか、いわゆる中小企業の財政基盤に寄与するというだけではなくて、プラス、だから東京都が主導といいますか、かみ込んだ形でのこの形態というものは意味があるんだ、社会的に実は大きな政策性があるんだということも顕現していかなくてはいけないと思います。したがって、改めてお尋ねするわけでありますけれども、投資事業組合に期待する、あるいは私どもが期待していい機能というものはどういったことになりますか。

○山本商工振興部長 今回の投資事業組合に対する期待、役割ということでございますが、これまで必ずしも十分でなかったシーズ段階であるとかスタート段階、いわゆる創業初期のベンチャー企業への投資を重点に置くということでございまして、この投資自身、要するに必要な事業資金を提供するだけではなくて、成長段階に応じた経営財務戦略、技術等の指導を行うということを目的にしているわけでございます。
 都は有限責任組合員としての参加ということでございますが、当然のことながら、業務執行組合員との間で組合契約ということで、当初、都の考え方というものをきちんとした形で、業務執行を行う組合員に対して伝えていきたいというふうに考えております。

○木内委員 そうしますと、今、山本部長はシーズ段階、種の段階ということですかね、という表現をされましたけれども、いってみれば創業の初期、アーリーステージの段階での支援、プラス財務戦略、技術等の指導、これも行っていくということでありまして、関係者からの期待が大変大きくなっているわけであります。こうした議論を通じて思うことは、やはり議会で提案をする、これをまた行政の皆さんが受けとめて施策に反映をされる、予算もつける。こうした本当に議論の成果というものが実感をできて、大変に私は思いを深くするわけでありまして、投資事業組合における機能というものも、そうした付加されるものについては十分に中身のあるものにしてもらいたい、こういうふうに思います。
 さて、東京都に先駆けて既に多くの組合が設立をされている、こういうふうに聞いているわけでありますけれども、既に先発している組合のありよう、これを反省材料にし、今後への施策に十分に生かしていかなくてはいけないと思うわけであります。したがって、先発組合の実際の運営、運用状況、あるいはそうした組合が抱える問題というものを十分に掌握していく必要があると思いますけれども、どういうふうに認識をしておられますでしょうか。

○山本商工振興部長 理事お話しのとおり、現在、多くのベンチャーキャピタルファンドというのが設立されております。それは形の上では民法上の任意の組合であったり、投資事業有限責任組合であるわけでございますが、こういった組合の大半は銀行系、証券系のものが多うございまして、投資の決定に当たっては、融資審査の延長といいますか、同様の考え方で、極めて安全を重視した形で、公開直前といいますか公開近い、レーターステージの企業中心の投資になっているというふうに聞いております。
 それから、企業の育成につきましては、先ほどから申し上げますように、投資後の経営や財務戦略、技術等の指導が非常に重要でございます。ただ、既存のそういったファンドにおいては、そのような取り組みが必ずしも十分になされているとはいえないというふうに考えておりまして、そういった点を十分考えて運営していきたいというふうに思っております。

○木内委員 これは山本部長、通告してなくて申しわけないんですが、先発組合におけるレーターステージへの手当てが先発組合の先例にあった、今度はアーリーステージにおける支援だということなんですが、この二点の違いというのはどういうことになりますか。要するに起業家の初期における支援、それから後の段階での支援、これはどっちがどういうメリットがあるのか、わかる範囲でお答えいただけますか。

○山本商工振興部長 今、概念的に整理をして申し上げたわけでございますが、最近、実は民間でもアーリーステージのものも多くなっております。レーターステージのものになりますと、安全性はあるんですけれども、結局、上場したときの上場益自身、必ずしも多く取れない、むしろ小さいところから育てて、大きな上場益を確保するというような形で、最近民間のファンドにおいてもそういったものが出てきております。
 我々の方は、どちらかというと、かなり育った段階というのを念頭に置くのではなくて、これから始める、もしくは始まりの段階からお手伝いをするという観点からやるという意味で、やはりアーリーステージ中心の展開を考えておりますし、その中では育てるという機能をいかに重視していくかということが、我々都がかんだ形でやる意味だというふうに思っております。

○木内委員 さらに通告してないことをお聞きして恐縮ですが、私どもは、一般的に中小企業あるいはベンチャーへの資金調達の道を開くための施策として、この組合の設立を訴えてきました。実は、支援の時期、いまいったアーリーかレーターかということは余り念頭になくて、一般的に資金調達の道を開くべきだといってきたわけなんですが、それぞれアーリーでもレーターでも資金の必要性ということについては変わりがないわけでありますけれども、今回の有限責任組合ではアーリーを、これはもう大変需要が多いし、関係者からの期待も大きいと思うんですが、例えば、いずれレーターも含めた、アーリーからのそうした支援を行うということも検討されるんでしょうか。あるいは今回の設立の趣旨というのは、元来アーリーに的を絞ったものなんでしょうか。

○山本商工振興部長 今回の投資事業有限責任組合の設立の趣旨でございますが、やはりなかなか、中小企業には直接金融の道というのは非常に難しい。今の市場、今の中小企業の実力をもってしては、現在の市場を前提にした形で資本市場からお金を引っ張ってくることは大変難しいという状況の中で、そこに行くまでの過程において、一緒になって育ててあげるという意味では、アーリー段階であろうとレーターステージであろうと構わないわけでございますが、どちらかというと、これまでレーターステージについては、そこまで伸びたところについては民間のベンチャーキャピタルがあったということで、我々都がやる以上は、かなりアーリーステージのものを重点的にやるということでございまして、全くレーターのものをやらないかというと、それはそうではないんじゃないかと思います。
 いずれにしろ、どういう対象を投資の対象として考えていくかは、当然のことながら、業務執行をやる業務執行組合員と十分相談、調整しながら、都として有限責任組合員として参加していくということでございますので、それはそういった中で検討していくべき問題だというふうに考えております。

○木内委員 確かにおっしゃるとおり、創業の初期の段階における資金調達というのは大変需要が高いし、また、別の面からいえば、政策判断といいますか、政策的支援という施策の面が強いわけでありますので、十分に理解できるところであります。
 さて、先ほど、先発組合が抱えるさまざまな課題をおっしゃっていただきました。これは来年度設立する組合にどのように反映していくかということでありますが、今もご説明にあったように、東京都がかみ込む組合であるから、公的政策性というものが相当に反映されなければならないことはもとよりだと思うんですが、その点についてご答弁ください。

○山本商工振興部長 十二年度に設立いたします有限責任組合の運営に当たりましては、最も事業資金が必要な創業初期のベンチャー企業への投資に重点を置く、これを中心とした形でやっていくというふうに考えておりますし、それから、投資をした後ということでございますが、都のさまざまなベンチャー対策がございます、そういった施策と有機的に連携しながら、企業の成長段階に応じた経営、財務戦略、技術等の指導を行って、企業の育成を図るつもりでございます。
 当然のことでございますが、業務執行を行う業務執行組合員に関しましては、各種ベンチャー支援機関、これは法律事務所であるとか会計事務所であるとか経営コンサルタントであるとか、そういったさまざまなネットワークを持った、そういったネットワークと連携が可能な組合員を、我々として選定した形で運営をお任せするという形になろうかというふうに思います。

○木内委員 以上の質疑を通じて、この事業組合の性格、運営の方向というものが明確になりました。ぜひともこの充実を期してひとつお進めを願いたいということを申し上げて、この問題については以上といたします。
 次に、中小企業データベースについてであります。
 今月下旬に発行されるCLOが、予想以上に多くの中小企業の参加、千七百社の参加を得て、七百億円という規模の新規の資金が中小企業に供給できることになっているのであります。せっかくこれだけ多くの企業に参加をしてもらっているのでありまして、単に今回債券を発行して融資を実行して、それきりでおしまいというのは余りにも施策性からいってももったいない、こういうふうに思うのであります。したがって、十二年度も債券市場創設に向けてさらに前進をさせていきたいと思いますし、いただきたいと思います。
 そして、それだけではなく、今回の参加企業はいわば選ばれた企業ということになるわけでありますから、この千七百社を核としてネットワーク化を今後進めていくということは、都の今後の中小企業施策として非常に重要であると私は考えるわけであります。その意味で、十二年度に構築予定の一万社データベースがこれに関連して注目されるのでありますけれども、最初に、この一万社のデータベースがどういう目的で構築されようとしているのかをお尋ねするわけであります。
 ちなみに、これは関連があると思うのでありますが、先般、大関局長を先頭に、仕事掘り起こし隊というものが果敢なフィールドへといいますか、現場への努力の汗を流されたときに、ある訪問先で、このデータベースについての質疑といいますか希望というか、期待の声が出たというふうに聞いております。それはたしか光学会社だったと思うのでありますけれども、ここの経営陣が、大関局長に対して、例えばどういう中小企業がどういう技術を持っていて、そして発注側のいわゆる大手企業から見てどういう仕事を頼めるのかというものが一目瞭然でわかると、大変便利だということで受注の拡大につながるのではないか、こういう会話があった。こういうふうに聞いているわけでありまして、だから、私は恐らく、今後、十二年度で整備されるといわれております中小企業のデータベースは、いろいろな領域で実は意味を持ってくるものだと思うんですね。その意味で、まず、どういう目的で構築しようとしているのか、これを明確にお聞きします。

○武政中小企業金融市場担当部長 ちょっとがらがら声で失礼をいたします。
 このデータベースの目的でございますけれども、一万社データベースは、中小企業のすぐれたノウハウ、特許等の技術情報を中心に企業の全体像をリアルな形で紹介して、世界じゅうから投資等を呼び込むことを第一の目的としております。ですが、今回のCLOへの参加企業約千七百社を基本として、当初約一万社をネットワークする予定でございます。このネットワークを活用して、ビジネスチャンスにもつなげてもらうことも目的としております。
 また、都にとりましては、債券市場創設だけに限らず、中小企業施策全般にわたる共通インフラとして、都と中小企業間における正確な情報伝達あるいは意見集約の手段として活用していきたいと考えております。さまざまな形で、多角的に利用されることを目的としております。

○木内委員 今ご説明があったように、さまざまな使いよさというものが期待できるデータベースでありまして、ではどこが使うかといえば、今も何か海外からの投資の呼び込みですとかビジネスチャンスの拡大とかあったわけでありますけれども、例えば海外を含めた投資家などのいわゆる一般利用者ですね、これが一つ。それから、このデータベースに組み入れられる参加中小企業がありますね。それから東京都という、三つのユーザー、この三脚によって成り立ってくる、こういうふうに思うのでありまして、それぞれがそれぞれの利用価値をまた持てるように構築していく、こういうことだと思うのですね。
 利用価値があるかないかは、当然のことでありますけれども、このデータベースの中身自体がいかなるものになるのかということも実は大変重要であります。私も、インターネット等でいろいろな情報を見ます。あるいは企業紹介を見ます。四、五年前の古い情報であったり、あるいは期待していたほどの情報が実はなくて、一体これは何なんだというようなものもあるわけでありまして、実際のデータベースの中身がどこまで、実はこの三者がそれぞれに必要な情報を登載できるのかということが問題になってくると思うのですが、その点はいかに認識されていますか。

○武政中小企業金融市場担当部長 この一万社データベースに載せるデータの内容は、大きく分けまして三つあります。一つ目は、企業概要でございます。二つ目が技術情報、三つ目が財務情報でございます。企業の概要データにつきましては、例えば企業のプロフィールといったようなもので、国際取引にも使えるような国際会社の標準コード、それから会社名、それから資本金等の情報で、どんな企業かというのが一目でわかるような情報になります。
 技術情報ですが、都からの委託により民間の調査会社が取材する情報、それと企業がみずからアピールする技術情報を中心に、各企業のホームページにもリンクして、さらに詳細な情報が入手できるようにいたします。
 財務情報でございますが、債券市場創設へのインフラにもつながりますので、売上高や営業利益などの基本的な財務データと、今回のCLOへの参加実績、あるいは参加意向の有無などの情報を発信する予定でございます。

○木内委員 恐らく期待できるかなと思う分野の情報、それからこの辺は厳しいんじゃないかなと思われるような情報の種類もあったように実は思うんですね。今ご説明のあった例えば売上高や営業利益などの財務データ、これは私はかなり厳しい作業になってくるんじゃないかと思う。恐らくこういう営業利益などの数字というのは、企業が果たして出すだろうか。あるいは税務の納税実績ですとか、そういう縦、横、斜めからユーザーが情報をとって利用するときに欲しい情報というのは、ぎりぎりのところまでご努力をされて出すんでしょうけれども、実際には相当線を引くことが難しいと思うんですね。
 データベースには通常、公開される情報と非公開の情報とがあるとよくいわれるわけでありますけれども、現実面を推測してみますと、データベースの利用価値を高めるためには、できるだけ多くの情報を公開する必要が一方であると思うんですけれども、逆に、法人なり事業体のプライバシーにかかわる情報などについてはまた外部に出ないように、漏出しないように、厳重に管理しなければならないということは当然でありまして、この辺の峻別をどうしていくかというのが一つの課題だと思うんです。しかし、実際にはかなり高度な細密な情報が必要。しかし、プライバシーないしは、いうところの企業秘密に関するようなものまではなかなか出せないだろうというのがあるんですけれども、一万社データベースでは、どこまでの、どの程度までの情報を公開しようとしているのか、今の段階であらかじめですが、お尋ねします。

○武政中小企業金融市場担当部長 今回つくりますデータベースは、公開を前提としてつくろうと考えております。具体的には、公開する情報は基本的に参加企業から提供していただく情報と、それから民間調査会社が新規に取材した情報、あるいは民間調査会社にある既存の情報を民間調査会社から購入をしてまいります。参加企業から提供していただく情報と民間調査会社が新たに取材した情報は、これは当然でございますけれども、企業に了解をいただくという形で考えております。また、民間調査会社から購入する情報、これは一般的に公開されているわけですが、調査会社と著作権等の問題がございますので、この辺の調整を得た上で公開をしていきたい、そのように考えております。

○木内委員 恐らく情報の中身についての取り扱いは、一年間やってみて、いろいろまた議論すべき課題が出てくると思うんですね。スタートする前からパーフェクトな形態というのは実際は難しいわけでありまして、この進捗を見ながら、こうした委員会等の場で議論をしてまいりたいと思います。
 さて、このデータベースの利用価値ということについていえば、旬の情報が必要だと思うんですよ。一回一万社のデータをどんと入れた。何年もそれで十分使えるというわけではない。古漬け以外は古いものは今余りいわれないわけであります。ですから、あくまでもデータの新鮮さというものを担保といいますか、保持していく必要があると思うんですね。実際には、一万社について民間の情報機関の力をかりたり、あるいは既存のデータを使ったりするということだけでは十分ではないのではないか。新しい旬の情報を常に保持していくために、その更新などはどういうふうに考えておられますか。

○武政中小企業金融市場担当部長 データベースの命といいますのはデータの更新でございまして、理事のおっしゃるとおりでございまして、特に技術情報につきましては、新製品開発の情報ができるだけ早く更新されることが重要となります。その他の情報につきましても、参加企業から更新の要望があったような場合には、一定のチェックを経た上で、比較的速やかに更新できるような仕組みとしていきたいと考えております。

○木内委員 一方、東京都はこれまで、たしか大関局長が理事長をしておられる中小企業振興公社、ここを中心に、都内中小企業指導機関や団体等との情報提供システムをネットワーク化し、中小企業のパソコンから直接アクセスできるシステムを構築することが可能な形態であるとか、そういうまた関連の中でデータベースを持っているのではないかと思うんですね。既存のこうしたシステムというものはどうなんでしょうか、お聞きします。

○中澤商工計画部長 現在、中小企業振興公社が中小企業向けに発信をしております情報システムとしては、都内約二万社の企業情報をデータベース化しております下請企業情報システムと、このうちの公開可能な都内約一万四千社の企業情報を、先ほど委員がおっしゃいましたようなパソコン通信で提供いたしております「新マイネット東京」によりまして、企業情報それから受発注情報、空き工場、人材情報等を中小企業者向けに情報発信をしているところでございます。
 また、インターネットによる江戸前企業情報によりまして、自社製品の取引拡大を支援するために、中小企業約三百八十社の企業製品情報を発信しているところでございます。

○木内委員 恐らくは既存のそうした情報網、システムを使っての今回のまたデータベースづくりになろうかと思います。ぜひ有機的な結合をご検討いただいて、中身のレベルの高いものにしていただきたいことを要請いたします。
 現在、ITの急速な進展によりまして、世の中の動きもスピードアップしているわけであります。都内中小企業に関する情報の発信は、それぞれが単体で運用するのではなく、先ほどの一万社クラブと申し上げていいと思いますけれども、これも含めて総合的なネットワークを構築すべきと私は考えるわけですが、どうでしょうか。

○中澤商工計画部長 情報データベースの活用につきましては、現在、緊急地域雇用特別交付金事業を活用いたしまして、産業技術研究所や商工指導所など、それぞれの支援機関が持っております企業情報や、民間機関から購入する約二十万社の企業情報のデータに統一番号を付与し、名寄せの作業を行っております。このことによりまして、現在整備中の一万社クラブも含めた企業概要などの基本的な項目に関するデータにつきましては、都の各支援機関で統一的な活用が可能となる予定でございます。
 今後、こうしたことを基礎として、公開可能な情報につきましては、積極的に世界に向けて発信するなど、お話しのような総合的なネットワークとしての体制を構築していく考えでございます。

○木内委員 データベースについては以上といたしますけれども、都庁を横断的に各局を見てまいりまして、一万件の例えばデータベースを整備して、今回の場合は中小企業の産業活性化分野ということでありますけれども、一般の都民に発信をして、これを利用するシステムというのは他にないのではなかろうかと思います。膨大な予算を投じて、都庁各局にはコンピューターシステムが導入されているわけでありますけれども、先日の外部監査によっても、これが十二分に発揮されていないどころか、半分もその機能を使っていない、また、使える人もいないという実態が実は部分的に報道されておりました。その意味では、今回のデータベースづくりというのは、今後の都政の歴史の中で労経が行った仕事として大きく光彩を放つ仕事である、こういうふうに私は思うんです。ぜひ頑張っていただきたいと思うんです。
 ちなみに、さきに中間発表がありまして、本年中に発表されるという産業振興ビジョン、木谷部長の方で大変ご努力をいただいていまして、うまくいっていますか、あれ。ぜひ頑張ってください。ということもありますが、労経が今どんどんこの分野での先導的な立場で頑張っておられるわけで、ぜひ期待をしたいと思います。
 さて、最後のテーマでありますけれども、中小企業経営安定化特別保証制度であります。
 ことしの三月末までという期間を切って、規模二十兆で進めてまいりましたけれども、この需要の大きさ、また、実態に鑑みて、去年の秋の臨時国会において成立をいたしました国の第二次補正の中、これは事業規模十八兆、それから六兆円の予算規模で予算が組まれましたけれども、この中で、さらに十兆円の上積みということが行われ、また、期間も一年延長ということになりまして、関係者からさらに一年延長の期間に対する期待も高くなっているわけであります。しかし、内容的には、三月いっぱいまでの施策と、それから三月以降一年間の延長期間における扱いが、仮に前後に分けるならば、前期と後期と異なる点があるということでもありますので、これらも含めて何点かお尋ねをいたします。
 まず初めに、この特別保証制度の保証状況と、それから代位弁済の発生状況についてお尋ねをいたします。特に、即断は避けなければいけませんけれども、今の段階でこの安定化特別保証制度における代位弁済の割合というものは、大分当初の予想よりも低いということが今の段階でいえると思いますが、長期的にこれをどう認識していくかということも含めてご答弁を願います。

○山本商工振興部長 中小企業金融安定化特別保証のまず保証状況ということでございますが、一昨年十月、制度を発足いたしまして、一年五カ月の実績ということで、二月末現在の実績でございますが、東京都におきましては、申し込みベースで二十五万五千件、額ベースで五兆二千九百九億円の申し込みがございました。これに対しまして、二十三万三千件、四兆五千二百八十九億円の保証承諾というふうになっております。全国ベースでの保証承諾は百十七万二千件、二十兆四百億円の保証承諾でございますので、件数ベースで全国の一九・九%、それから額ベースで二二・六%というふうになってございます。
 二番目に、代位弁済の発生状況でございますが、これも二月末現在までの累計でございますが、二千二百四十一件、四百七十五億円というふうになっております。この代弁の発生率でございますが、実際、融資残高に対して件数ベースで〇・九六%、金額ベースで一・〇五%でございます。東京都の制度融資の発生率を八年度、九年度、十年度、三年間の平均で見ますと、おおむね一%台半ばということでございますので、これに比べると、まだ低い水準で推移しております。
 ただ、今後のことで気をつけなければいけないのは、代位弁済、いわゆる事故というものは融資実行後二年目から三年目にかけて非常に発生率が高くなるという状況がございますので、今後の推移は我々としても見守ってまいらなければならないというふうには思っております。

○木内委員 制度発足当初は大変な勢いで保証承諾申請が出されて、東京都も全国に比べて相当な高率の保証引き受けをしていただいて、これが他府県からうらやましがられるようなこともありました。今、そういう激流のような時期が過ぎて、比較的鎮静化している中での保証引き受け申請というものが行われつつあると思うんです。単に数字を眺めるだけではなくて、周辺の問題もここで確認をしなければいけないと思うんですね。
 例えば金融機関からの、いわゆるあっせん金融機関を通さずに直接申し込んで保証引き受けをしたのに、実際にこれを貸し出す金融機関がなくて、あちこちたらい回しというか、自分で、門前払いを食いながら何カ所も金融機関を回って、結局保証引き受けがあるのに受けられない、こういう事態があったり、あるいは本会議や予算特別委員会等でも引用されておりましたけれども、あのときの数字は、たしか予特では五千万のこの制度の融資を受けたけれども、銀行でそれまでの事業者からの債権というものを取り立ててしまったために、七、八百万しか手元には残らないという借り手の悲惨な実態なんかあったわけでありまして、こういう問題は今後精査をしていかなくてはいけないし、一定のそのことは思います。答弁は結構です。
 それからもう一つ、二、三年を経てこういう制度融資の代位弁済の発生がピークを迎えるということで、これにも私どもは留意をしていかなくてはいけないし、ぜひともそういうことのないように多面的な施策を講じていく必要があるとも、責任とともに、私は申し上げたいわけであります。
 翻って、この制度について、平成十年十月の発足のころと比較して、現在何か特徴的な傾向というものは、変化はどういうふうに見ておられますか。

○山本商工振興部長 制度発足時との比較においての大きな変化ということでございますが、これはまず量的なことになりますが、保証実績が、申し込み、承諾ともに大幅に減少しております。制度発足時においては、それまでの貸し付けの状況が大変厳しかったということもあって、制度発足とともに物すごい勢いで申請があったわけでございまして、東京都におきましては、一昨年の十月、十一月でございますが、一月当たり一兆円を超える申し込みがあって、現に一兆円を超える保証承諾をやってきたわけでございます。
 その後の申し込みのトレンドでございますが、年が明けて平成十一年度は、一月は二千億のベース、四月からは一月当たり一千億がベースとなっておりまして、月によっては一千億を超える月もあるわけでございますが、おおむね保証承諾は一月当たり一千億前後ということになっております。全国ベースもほぼ同じようなトレンドで推移してきているというふうに考えております。
 それから、一件当たりの保証額ということでございますが、当初やはり貸し渋りの実態が非常に大きかったということもありまして、平均的にいうと一件当たり三千万に近い数字であったわけでございますが、大分安定してきておりまして、二千万弱というところになっています。ただ、それにしても、一般的な制度融資の平均が大体一千百万程度でございますので、安定化に関する需要というのは極めて大きいものがあろうかということがいえようかと思います。

○木内委員 ぜひ労経、都の方から保証協会等に要請をしてもらいたいと思うのは、鎮静化してきているとはいえ、実は大変資金需要の高まりというものが今中小企業の間にあるわけでありまして、大変厳しい財政状況の中で、何とかこの制度を使わしてもらいたいという方も多いわけですね。したがって、こういう時期であるといって――逆に、ネガティブリスト等の存在もあるわけでありますけれども、保証引き受けに当たっての審査というものがこれまで以上に厳しくなることは避けていただかなくてはならない。聞くところによりますと、この制度の実施期間を一年間延長するに当たって、四月以降になりますか、現行と異なる点がある、こういうふうにいわれているんですけれども、これは融資要件といいますか、審査の縛りをきつくするものにはならないんでしょうか。非常に心配しておりますが、現行と四月以降の変わる点ですね。

○山本商工振興部長 四月以降の制度変更ということでございますが、今お話がございましたように、制度の実施期間の一年間の延長に当たりまして、制度の大枠というのはこれまでどおりでございますが、一つ新たな要件が加わりました。四月一日以降申し込む中小企業につきましては、建設的努力を行う計画を有することが要件ということでございます。この建設的努力を行う計画ということでございますが、一つは、商品生産の拡大などの事業規模の拡大を行って雇用の維持または増加を図るということ、それから、もしくは生産や仕入れの改善などを行うことによって収益性の向上を図るという、前向きの計画を有するかどうかということでございます。
 この建設的努力を行う計画というのは、これまでの申請用紙に、計画の具体的内容と計画による効果というのを記入していただくような用紙を用意しておりまして、それを添付していただくということになるわけでございますが、この計画の中身自身は、通常の企業が通常のオペレーションを行う程度のものであれば、保証協会として保証をもらえるということでございますので、これまで以上に非常に高いハードルを設けたというわけではございません。ただ、これまでと同様でございますが、いわゆるネガティブリスト、これはもうこの委員会でも何度も申し上げましたが、十項目あるわけでございますが、これに該当する場合におきましては、保証承諾できないというのはこれまでどおりでございます。

○木内委員 申し上げることについて答弁いただくかどうかは途中で判断しますから、そのつもりで聞いていてください。
 今いわれた、通常の企業が通常のオペレーションの範囲の中でということで建設的努力を行う計画を有することが要件である、したがって、これまでと同じであるということなんですが、例えばこの建設的努力について記した所定の申込用紙の計画の具体的内容とか計画による効果そのものによって、保証引き受けの可否が判断されることも出てくるんでしょう、当然。といって、通常の企業が通常のオペレーションで作成可能な計画ということでありますので、どういうことでしょうか。従来どおりの発想と営業努力の決意があればよいんでしょうか。それとも、商品生産の拡大などの事業規模の拡大、あるいは生産や仕入れの改善、ここまで具体的に詰められますと、実際の資金繰りの厳しさというのは、なぜお金が欲しいかというと、商品生産の拡大や生産や仕入れの改善などというちょっと格好いいものではなくて、実際に資金がショートしたんだ、仕入れ資金がないんだ、運転資金がないんだ、あるいはお客さんから、あんたのところの品物を買うのには、例えばあんたの店のこういうつくりについて設備をもっと変えてくれとか、こういうまさに切実な要望が現場は多いわけですよ。何回もいうように、商品生産の拡大、事業規模の拡大とか生産や仕入れの改善、ここで余りぎちぎちぎちぎち絞っちゃいますと、実は四月一日からは変わったんですよ、あんたのところの計画書は私どもは評価できません、だからこれはだめなんですなんということになると、資金需要があるのに、また門前払いを食うようなことになりますので、その点を確認しちゃうとこれはまずいことになるのか、絶対これは、あくまでもさっきいわれた、通常の企業が通常のオペレーションの範囲内でということを私は重視したいので、その点は確認したいので明確に答えてください。従来どおりでいいんだ、それを文書にするだけだと。
 ただ、山本部長はまたよく知っているんですよ。さっきの松原先生もいっていたけれども、この前の大店法のドン・キホーテの議論のときにも、私があれだけ血涙を込めた心情を訴えているときに、法律的にはとか――それはもうあなたのお立場もよくわかるんだけれども、いい答弁が出そうかどうか、顔色見て私も申し上げているわけで(笑声)必要なものは必要だ、厳しくチェックしますというなら結構です、通常の企業が通常のオペレーションでという部分をかみ砕いていってください、それ以外は答弁要りませんので。さっき山本部長が、通常の企業が通常のオペレーションの範囲の中でというような意味のことをおっしゃいましたよね。であればいい――じゃなかったかな、いずれにしても、その点だけについて、どういう意味だったかおっしゃってください。

○山本商工振興部長 長く答弁をすると先生方からしかられますので、簡単に申し上げます。
 ですから、これまでやられていたことを、きちんとした形で紙に書いて計画書を出していただくということでございます。

○木内委員 今までやってきたことを紙に書いて出せばということですね。はい、了解です。これを実は四月一日以降の縛りの材料にしてほしくないということをいいたいわけです。一枚の文書を書くのに中小企業の人は大変なんですよ。中小企業といってくくっちゃうと大きいけれども、零細事業、個人事業の方が、一行の字を書くのに、文章を書くのにもうどれだけ苦労するか。
 予特で出たんですが、これは改善されることになったんですが、都の各局が発注する工事の書類、請求書、工事完了書、さまざまな書類が一つの工事について提出される場合、チェックするんです。「お届けします」と「届けます」、この文字が一つ違っただけで突っ返されるんです。そのたびに業者は窓口から家へ帰るんですよ。それから、消費税や諸税が入った数字にする局とそうじゃない局とか、判この捨て印を押す場所一つ、その書類の余白の真ん中の線から何センチ下、ここまでいわれるんですから。間違って押すと突っ返されるんだ。中小企業、零細事業者にとってこの手続の書類というのは、皆さんが考えるほど楽なものじゃないんです。だから、私はその点についてしつこくお尋ねをしましたけれども、ぜひきょうのこの議論の経過というものも、商工振興部長から折を見て保証協会等にもぜひ伝えていただきたい、こんなふうに思うのであります。
 最後に、上積みされた十兆円、申し上げたように、この二三%が東京都分という見込みで予算措置がされております。中小企業の資金繰りの厳しさは変わっていませんけれども、この先の需要動向をどのように見込んでおられるのかお伺いをして、私の質問を終わります。

○山本商工振興部長 今後の見通しということでございますが、最近の保証状況を見ますと、申し込み、保証承諾とも一月当たり一千億前後ということで推移しております。恐らくこの状況は今後も大きな変化はないものではないかというふうに考えております。
 いずれにしましても、平成十三年三月までの間にどの程度の保証が行われるかについては、厳密に推定するというのは大変難しゅうございますが、いずれにしましても、十分な保証規模が確保され、適切な運用が確保されることによって、中小企業の資金繰りの円滑化に支障がないように努めてまいりたいというふうに思っております。

○馬場委員 私は、まず女性の労働相談についてお伺いをいたします。
 昨年の四月に改正均等法が施行されました。また、都でも男女平等参画条例が今定例会で提案をされております。今、ちょうどこの時間に文教委員会でも審議をされていると思いますが、このような男女平等推進の流れが大きくなってきているその一方でというか、あるいはこのようなときだからこそといった方がいいんでしょうか、現実の職場で働く女性はさまざまな理由で悩むことも多くなっているのではないかというふうに私は思います。都の労働相談は、先ほどの労政事務所の資料によれば、全体としてふえる傾向にある。私は、もっとほかに区市町村や民間の相談等も入れれば、こうした女性からの労働相談というのは大変大きくふえているのではないかと思いますが、きょうは当委員会ですので、都の女性の労働相談についてどのような状況になっているのか、まずお尋ねします。

○坂本労政部長 女性からの労働相談は、平成十年度約二万三千件でございまして、相談全体に占める割合は四一%と、四割を超える状況になっております。これを五年前の平成五年度と比べますと、件数で約七千件、全体に占める割合では約四ポイント増加しております。

○馬場委員 四一%、四割を超えていると。都だから多いのかな、ほかはもっと多いのかなとか思いながら今お聞きしておりましたが、この数字から見ても、女性労働にかかわるトラブルが増加してきている、こういうことがこの相談という事業の中でもあらわれてきていると思います。その中のまた代表的なものとして、職場の男女差別やセクシュアルハラスメントなどのトラブルが特に多いのではないかと思いますが、労働相談全体のうち、女性労働相談という点から見た、この辺の特徴はいかがでしょうか。

○坂本労政部長 最近の労働相談のうち、女性労働に関連のある項目を見ますと、平成十二年一月末現在で、賃金あるいは処遇等における男女差別の相談が約百八十件、前年同期に比べまして、三〇%増加しております。また、セクシュアルハラスメントが約九百件でございまして、四三%増となっており、全体として増加傾向にございます。
 また、相談内容も多様化、専門化する傾向にあるのが特色でございます。

○馬場委員 今のお答えのように、かなり男女差別、それからセクシュアルハラスメント等の問題が多いと思いますが、また、同時に、パートとか派遣労働とか、いろいろな形の、女性の働き方が多様化している、その中でさらに専門的というか、専門化してくるというんでしょうか、そういう労働相談の状況がおありでしょうか。また、その対処はどんなようになさっているのかお伺いをいたします。

○坂本労政部長 パートタイマーからの労働相談もふえている傾向にはございます。
 また、女性からの労働相談への対応につきましては、中央労政事務所の労働相談情報センターの中に専門の窓口を設けまして、さらに内容の専門性にこたえるため、弁護士を相談員として窓口に配置をいたしまして、相談の実効性を高めるとともに、各労政事務所に対する支援などを行う体制をとっているところでございます。

○馬場委員 私も、労政事務所やまた中央でも毎日相談に対応していただいているということで、大変ありがたいというふうに思っています。
 それでは、今のお話でもおわかりのように、これからもっとといった方がいいでしょうか、この男女雇用機会均等法や、都を初め、今さまざまな自治体で男女平等参画条例がつくられようとしています。こうした社会の意識として、働く女性、また一般の女性の平等の問題が定着をしてくるといっていいでしょうか、このことの意識が出てくると、今までこれは仕方ないことだというふうにあきらめていた女性たちも、ああ、これは差別ではないのだろうか、また、直接な差別ではなくても、間接的にでも差別ではないだろうかというふうなことに気がついてくる、そういう状況が出てくると思うんですね。
 そういう、気がついて声を上げてくる女性たちに対して――自分で解決できることはそれぞれの職場や社会で解決できると思うんですが、自分で解決できない問題だからこそ差別というような状況になると思うんですが、そうした問題に対応していく、例えば今の女性労働相談でしたら、働く女性を支える、そうしたことが今だからこそ必要だというふうに考えますが、残念ながら都の女性労働相談の予算が削減されているのではないかというふうに聞こえてきました。全体の予算が削られていくという状況の中で、この女性の労働相談というのも検討されているということはいたし方ないのかなというふうに思いますが、この数字が相談件数もふえてきているという状況の中でもし削減されるのであれば、その削減された分をどんなような相談体制をとって確保していらっしゃるのか、そのことについて伺います。

○坂本労政部長 先ほど申し上げましたように、女性労働に関する専門的な相談体制につきましては、平成十二年度におきましても、弁護士あるいは労働法学者などの民間相談員、メンタルヘルスの専門相談員などを有効に活用いたしまして、必要な体制を整え、適切に対応してまいりたいと考えております。

○馬場委員 今のお言葉を安心して聞いていいでしょうか。この削られた予算の中で、職員の皆さん、また外部の相談の皆さんに大変ご苦労をかけると思いますが、ぜひ今までの都としての相談のレベルを下げることなく対応をお願いをいたしたいと思います。
 実は先日、つい最近なんですが、連合の総合男女平等局が調査をなさった報告を私いただきました。改正均等法施行に関する調査結果概要ということで実はいただいているんですが、このテーマが男女均等取り扱いは進んでいるが、実態には問題がある、均等、両立支援のための労働組合の積極的な取り組みが必要であるというふうにいっていらっしゃいますが、この調査の概略をちょっと申し述べさせていただきます。
 昨年の四月から改正均等法が施行されまして、ちょうど半年に当たる九九年、昨年の十月の時点で、この取り組みについて調査をなさったということであります。調査の目的としては全般的な対応ということで、まず、それぞれの組合執行委員会などで内部討議が行われたかどうか、それから会社との協議状況、それから均等法や労基法の改正された内容の周知状況や組合の取り組みの周知状況などを、まず一点目として調べられました。二つ目には、募集、採用、配置、昇進、こうした教育訓練等についてどんなような問題になっているかを調べられました。三つ目には、ポジティブアクションについて、募集やその他採用について会社との意見交換や協議状況がどうなっているか、また、同時にセクシュアルハラスメントについても、それぞれの組合の取り組み状況、会社の取り組み状況、また、苦情処理機関がどんなふうに設置されているのかということも調べられて、特にこの苦情処理機関では、四二%が設置をされ、検討中が一八%ということで、この両方を足されると、六〇%がこの取り組みを積極的に企業として進められているということでありました。
 この連合さんの報告書、この取り組みが進められているのは実はやはり大きな企業が主なところでありまして、小規模とかサービス業については大変取り組みが弱いということの結果も報告が出ております。
 そこで、次の質問をさせていただきたいんですが、都として、この均等法の改正や男女の平等等、すべての企業の義務となりましたが、今後、雇用の場においてまだまだ実質的な男女間の格差をどうやって解消していくのかということがまだ課題になっていると思います。今お話ししたように、特に小規模、零細のところが問題だと思うんですが、このようないわゆる企業へのポジティブアクションへの取り組みをもっともっと推進していかなければいけないと思いますが、都としてはこの辺の支援策をどのように考えていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。

○坂本労政部長 企業に対する都としての取り組みでございますが、私どもといたしましては、職場の男女平等を推進するため、これまでもポジティブアクションに取り組む企業のリーダー養成の研修会を開催するほか、平成十一年度には、男女労働者に優しい職場推進企業表彰制度、これを実施いたしまして、企業のすぐれた取り組みを労使、都民にも広く紹介しているところでございます。
 平成十二年度につきましては、各労政事務所におきまして、地域の使用者団体との連携によるポジティブアクション実践セミナーを新たに実施する予定でございます。

○馬場委員 先ほどのお話の中でも、局長が企業を訪ねて、いろいろお仕事の発注のお願いをしているとかというお話も承っておりますが、いろいろな状況の中で、女性の差別解消や雇用の問題についても、都の方から直接企業の皆さんに申し入れをする機会があれば、その機会を使って申し入れしていただきたいですし、ぜひそのような積極的な取り組みをお願いをしたいと思います。
 次に、先ほども質問ありましたが、労働審議会の答申にも盛り込まれていました雇用関係調整委員会について伺います。
 女性の雇用にかかわる問題を初め、企業においては、現在、労働条件や人事処遇をめぐって労使間の個別的なトラブルがやはり増大しているというふうに思います。都としては、こうしたことを背景に雇用関係調整委員会の検討を行うという答弁がありましたが、この雇用関係調整委員会の考え方、また労政事務所の相談との関係をお伺いをいたします。

○坂本労政部長 労働組合がかかわる労使の紛争は、労働委員会という制度がございますが、近年、労働組合に加入していない方々がふえる中、職場のトラブルが増加しておりまして、こうした方々のトラブルへの対応策につきまして、昨年十月、東京都労働審議会からご提言を受けたところでございます。
 このため、都といたしましては、まだ仮称ではございますが、雇用関係調整委員会という新たな仕組みを検討することとしたものでございます。この仕組みでは、労政事務所の相談、あっせんを経て、なお解決に至らなかったトラブルに、さらに専門的な委員が調整を行い、その解決を目指すものでございます。

○馬場委員 新たな仕組みということで検討していくというご答弁だったのですが、実は男女差別苦情処理委員会というのが廃止をされました。労働審議会では、苦情処理委員会を廃止しますが、新たに雇用関係調整委員会というところを設置して、その中で対応をしていくという、たしかそのような答申の内容だったと思うんですが、現実にはというか、予算でも削られてしまいまして、検討経費のみ――私からすると、科目存置というか、忘れてはというか、一応検討はしますよというだけの数字のように見えるのですが、こういう今まで述べた現状の中で、それから、これからますます多様化する職場や女性の差別等の社会状況の中で、この雇用関係調整委員会の役割は大変大きいのではないかと思うんです。この検討を、できることからなるべく早く実施をしていくといいますか、検討していますということで、この空白の期間が大変危惧をされますので、その辺についてどのように考えていらっしゃるのか、もう一度お尋ねいたします。

○坂本労政部長 いわゆる個別的労使紛争の増加に対しましては、国におきましても何らかの対応をすべきとの考えから、現在、研究会を設けて検討していると聞いております。こうしたことから、都といたしましては、国の動向を見守りながら都としてのあり方を検討していかなければならないと考えております。
 なお、苦情処理委員会につきましては、その役割を終了したということで廃止ということになっておりますが、労政事務所の労働相談、あっせん等によって対応していきたいというように考えております。

○馬場委員 最後にいたしますが、今ご答弁いただきましたように、国が何らかの対応という、何らかのという何かよくわからないような方法なんですが、この働く者が一番多い東京というところで、国の動向を待つのではなく、今までやってきた以上にこのことについては取り組まなければいけない、早く取り組まなければいけないというふうに私は思います。相談事業というのは一見地味なようですが、一番都民との窓口というか、都民の苦しい状況を直接受けとめる大事な事業であり機関であるというように思います。
 最初にお話ししたように、自分でできることは自分でできるんですが、できないことについてやはり相談をしたい、そして、さらにそのことで何らか社会の仕組みがいい方へ回るようにというふうな積極的な意味の、この相談事業というのはそういう意味も含まれていると思いますので、ぜひその点、充実をしていただきたい。そして、何度も申し上げますが、やはり零細小企業の皆さんが相談に行くところ、これを、区市町村等々連携をしながら、きちんと都として責任を持って設置をするという方向でお願いをしたいと思います。
 最後に、局長さんにお願いをしたいのですが、やはり今検討されている男女平等参画条例も含めて、労働行政、女性にとってこれから大変頼りになるものだというふうに思っていますので、ぜひその辺で、予算が減少していく中で、局としてこの女性の問題に取り組むということも含めて、男女平等参画条例への積極的参加も含めて、局長さんのお考え、決意等いただければ――東京都の女性、また全国で今、東京都の皆さんが条例も含めて大変注目をしておりますので、その辺も含めて、ぜひ先進的な労働行政をつくるという意味でも、局長のお考えを聞かせていただけたらありがたいんですが。

○大関労働経済局長 いろいろご要望あったわけでございますけれども、先ほど議論になっていました雇用関係調整委員会、これも私どもといたしましては一日も早くつくりたかったわけでございます。ところが国の方で同じようなものをつくるということを既に提案されたものですから、国の方でどういう形になるのか。国の方は全国に広げたいというどうも思いがあるようでございますので、そこへ東京都が別なことをやったときに、かえってこの問題が後退しちゃうおそれもあるわけなんですね。そこでまず検討費だけつけていただいて、それで国の方の出方を待って、そこで密度が薄ければ、その分を地域の中の部分として東京都が来年度以降検討するということの方が実態的な解決になるんじゃないだろうかと、こう思っておりまして一年延ばさせていただいた、こういうのが実態でございます。決して金がないからつけなかったというだけの理由ではないんで、その辺はご理解いただきたいと思っております。
 それから、先ほどの職場での女性差別のもろもろの問題、これもご案内のとおり、いろいろな法律の面では、男女雇用機会均等法であるとか、育児・介護休業法でしたか、できておりまして、法の上では整備されてきているんですが、実態の職場の中では、ご案内のとおり、セクシュアルハラスメントに代表されますように、なかなかそのことが理解されていないという、これは日本だけの風土ではなくて、どこの国でもそうなんでしょうけれども、なかなかその辺が、賃金その他含めまして、職場の中でも差別的な取り扱いというものが残されてしまうというのが実態かと思います。
 また、女性の場合は、家庭の中におきましても大きな負担といいますか、役割を持っておりまして、職場と家庭の両立といいますか、これがなかなか難しい状況にあるわけでございます。この両立支援という問題、これもやはり労働経済局だけではなくて、福祉局関係、あるいは区市町村、こういうところといろいろネットワークを組みまして、総合的に対応しなければならないだろうと、こう思っております。そのことが、条例でやるのがいいのか、その辺は運用面でやるのがいいのかわかりませんけれども、基本的には、やはり国民一人一人の意識改革といいますか、これが一番何より大事だと思いますので、当面私どもがやることは、やっぱり職場の中での意識の啓発といいますか、これに力を入れて、その辺で効果が上がらないものについてこれからどういう形で規制していくかということは、その次の段階かなと思っております。いずれにいたしましても、国の法律の状況等見守りながら、具体的な実行策を考えていきたいと思っております。

○樺山委員長 この際、議事の都合によりおおむね五分間休憩をいたします。
午後三時十九分休憩

午後三時三十一分開議

○樺山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○服部委員 後半に入りまして、理事者の皆さんもお疲れの色もなく、大変意欲的にお勉強させていただきますので、私も前向きな答弁を期待しながら質問をさせていただきたいと思います。
 いうまでもなく、景気回復、これは国の重要課題でもあり、もちろん東京都の最重要課題であります。まず東京が元気を出して、そして国が元気を出す。そういうことで、私どもも石原知事を中心に一生懸命やらせていただいているところでありますけれども、何といってもやはり、元気を回復する最重要は、我が国の支え、また東京を支える中小零細企業だと私は思っています。労働経済局の今度の当初予算の総額三千六百六十六億六千六百万円ということで、なぜか六並びで、今度の大江戸線が6の字ですから、それにちなんだかどうかわかりませんけれども、範囲は労働対策もあれば農林水産問題もある。また中小企業対策もあり、また、先ほどもお話があったように、猿とかシカとかイノシシとか、カラスにまで及んでいるわけですね。(「魚もある」と呼ぶ者あり)魚もあります。
 そこで、そういった中で、今回の一般会計の予算額の増減率に比べて今申し上げた中小企業対策の予算額の削減率、これがどうなっているのか、また、その削減の主な事業は何なのか、まずお尋ねをします。

○鎌形総務部長 平成十二年度予算案では、一般会計の削減率は四・九%でございますけれども、ここから公債費と特別区への財政調整会計の繰出金等を除いたいわゆる一般歳出予算では、九・六%の削減率となっているところでございます。労働経済局の中小企業対策予算額は、事業費のベースで二千八百九十九億円でございまして、平成十一年度に比べまして三百七十九億円、率で一一・六%の減となっております。
 比較的大きな削減率となった主な理由は、制度融資が中小企業対策予算全体の削減額とほぼ同額の三百七十九億円の減、一三・一%減額となったためでございます。この制度融資の削減の理由は、預託金の預託期間の長期化によりまして、原資の圧縮を図ることとしたためでございます。しかし、この制度融資の預託金は減額とはなっておりますが、融資目標額は今年度と同額の一兆三千百億円は確保した上で、高い技術力が認められる場合に担保要件を緩和する技術・事業革新等支援融資を新たに設けるなど、中小企業の皆さんに利用しやすい制度といたしておりまして、より充実した内容となったものと考えております。

○服部委員 今の説明のように、今度の削減率で一番大きなものは、制度融資の預託金の減額という説明でしたが、ただ、融資目標額は平成十一年と同様に一兆三千百億円は確保したという説明でもありましたし、また、新たに技術・事業の革新等支援融資を創設するということで、私は、このことについては一定の評価をいたしたい、そのように思います。
 そこで、この制度融資を含まない、いわゆる中小企業対策予算と、あとその対応についてお聞かせください。

○鎌形総務部長 平成十二年度の制度融資を除く中小企業対策予算は三百八十億一千百万円でございまして、平成十一年度の三百八十億一千二百万円と比べますと百万円の減ということで、ほぼ前年度と同額を確保いたしております。この中小企業対策予算は、先ほど申し上げました都全体の一般会計予算の一般歳出予算が、前年に比べ九・六%の減という厳しい予算状況を考えますと、現下の経済情勢に配慮し、将来を展望した充実した内容となっているものと考えております。
 具体的には、平成十二年度の中小企業対策におきまして、社会経済状況の変化を踏まえ、これまでの施策を新たな視点から見直し、再構築を図るとともに、新たな施策として投資事業有限責任組合の設立、中小企業経営・革新事業やベンチャービジネス支援事業など十一事業に約三十五億円を計上するなど、中小企業対策の一層の充実を図ったものでございます。

○服部委員 これは大関局長も答弁いただいておりますけれども、中小企業対策イコール制度融資というだけでなく、もちろん制度融資のウエートは高いものだし、大変重要なものだと私は思っておりますけれども、それ以外に、やはり支援をするところは支援をしていく。あるいはほかの事業を育てていく。そういったこともより大切なことだと思います。予算特別委員会等のやはり答弁の中で、日本の企業はどうしても玉砕をしてしまう、そうすると、もうにっちもさっちもいかなくなってしまう、家庭もすべて破壊をしてしまうような、そういうことではいけないんだ、やはり敗者復活ができるようなものになっていかなければいけないと。私もそのように思っております。
 経済とか景気というのは、私はやっぱり生き物だと思うんですね。ちょうど先週の十七日に国の月例経済報告関係閣僚会議があって、堺屋太一経済企画庁長官が、景気が自律回復の動き、こういったことをいわれた。これは個人消費だとか住宅建設、設備投資、生産在庫、企業収益、これも上向きになっている。そういったことで、もう景気の方も、だめだだめだというんじゃ本当に暗くなっちゃうんですね。マスコミもそうですよ。そうじゃなくてやはり、これからもう一息なんだからという意気込みを東京都もぜひ示していただきたいと思いますし、今申し上げたことについては、ぜひ運用の面でしっかり頑張っていただきたいと思います。
 きょうは具体的に、ベンチャー企業支援についてと、それから地場産業について、そして商店街の振興対策について、この三点について順を追って質問をさせていただきます。
 最初に、いわゆる創業、ベンチャー企業支援についてです。
 この定例会においても、また予算の特別委員会においても、このことについてさまざまな議論が交わされました。中でもベンチャー企業に東京の産業活力再生の牽引役を期待するとの意見や、支援強化の必要性に言及したものが多かったように思います。東京の産業を再生するためには、既存の企業の経営革新とともに、創業を促進して、すぐれた発想力や高い技術力を持つベンチャー企業を支援して、多く育てていくことが重要であります。
 私の地元の台東区でも、知事が機会あるごとに話しておられるように、会社の規模は小さいんです、ただ、技術や製品開発に果敢にチャレンジをする、そういう企業があります。現に平成十年度から始まった東京都の産業技術大賞、これに応募して賞を得た企業が連続して出ています。こうした企業を支援してふやしていくことが、東京の産業活力を取り戻していくことにつながると考えております。
 ただ、この論議の中で多少気になることは、ベンチャー企業といっておりますけれども、その定義、あるいは概念、そういったものが人によって違っているんじゃないか、そんなふうに思うんですね。ベンチャー企業の育成、あるいは支援策について議論していくには、やはりベンチャー企業の実態について、理事者も議会もすべて共通の認識を持つことが私は必要である、そのように思います。ちょうど、やはり三月の日本経済新聞と、それから日刊工業新聞ですか、これをたまたま読んでおりましたら、東京都がベンチャー企業の実態調査を行って、その結果をまとめたということが書いてあります。ベンチャー企業への支援が大きな行政課題になっておりますこの時期に、都がこうした調査を実施された。これはまことに時宜を得たものと思います。
 そこで、このベンチャー企業の実態調査に関連して幾つかお尋ねいたしますが、まず、今回のこの調査で明らかになったベンチャー企業の実態についてお伺いいたします。

○中澤商工計画部長 お話の調査でございますが、これは東京都商工指導所が、ことしの二月にまとめましたベンチャー企業の実態に関する調査研究報告でございます。情報、福祉、環境の三分野の企業九百七十五社を対象に昨年の八月に調査を実施いたしまして、二百七十社から回答を得てございます。
 また、比較のために一般企業等の調査、これは四百十八社の調査を行いまして、百二十八社から回答を得てございます。調査の結果では、ベンチャー企業の、一つは成長性の高さ、二つ目に強いグローバル志向、国際化志向がございます。三つ目に株式公開への意欲の強さ、こうした三つの特徴が明らかになってきてございます。
 成長性の高さにつきましては、最近三年間の売上高で、年平均伸び率一〇%以上の企業が三〇・〇%ございます。一般企業の同様の一〇%以上伸びている企業、一般企業は六・七%でございましたので、この結果、成長性の高さは際立った違いがあるというふうに見ております。
 二番目にグローバル志向でございますが、国際的な展開を目指す企業が半数近く、四七・八%占めてございまして、事業活動面での強いグローバル志向が特徴だというふうに思っております。
 三番目に株式公開への意欲でございますけれども、将来、株式を市場に公開すると回答いたしました企業が五四・八%、過半数を超えてございます。創業から公開までの期間はおおむね十年間ぐらいでというふうにいっておりまして、短期間での株式公開を目指しているものが多うございます。

○服部委員 今ご説明いただきましたように、ベンチャー企業の特徴といいましょうか、成長性の高さ、あるいは強い国際志向、また、株式公開の意欲。これも五四・八%が株式公開を目指したいと。大変意欲的だと私は思うんですが、そのベンチャー企業がこれから成功していくために、多くの経営課題を克服する必要もあると思うんですね。こうした課題とか、公的機関に期待する支援策、このことについて調査で明らかになった点をお伺いいたします。

○中澤商工計画部長 ベンチャー企業の経営課題でございますけれども、資金調達や金融機関との交渉というのが四〇%ほどございまして、これが一番多うございます。二番目に、販路開拓、マーケティング、これが二三%でございます。三番目に人材の確保や育成一五・六%と、こう続いてございます。資金、販路、人材、この三つがベンチャー企業にとっての大きな課題となっているというふうに理解をしてございます。
 また、ベンチャー企業が期待する主な公的支援といたしましては、資金面では信用保証枠の拡大と公的融資の充実が六五・六%、助成金、補助金の拡大が五八・九%、三番目に法人税等の引き下げが四七・八%、こういったことが期待されてございます。
 販路面では、営業や市場開拓への支援五二・二%というのが最も多くございまして、次に、製品やサービスの開発支援二六・七%、経営や技術相談等による支援、これが一八・五%と一七%ということが続いてございます。

○服部委員 そこで、今ご説明いただきましたように、そうした調査の点を踏まえて、これからもベンチャー企業を支援していくことが大切だと思います。今までも都は、TOKYO起業塾とか、あとインキュベート施設の提供、あるいは創業やベンチャー企業に対する支援などを行ってきたわけですけれども、平成十二年度の主な新規事業の中で、ベンチャービジネス支援事業、新産業育成総合支援事業、またベンチャー技術大賞など挙げられておりますが、その支援内容についてお聞かせください。

○中澤商工計画部長 平成十二年度は、先ほど申し上げました実態調査の結果も踏まえまして、既存の施策の充実に加えて新たな支援を実施していく。先生がおっしゃいました三つは、新たな支援ということでございますけれども、一つ目のベンチャービジネス支援事業でございますが、ベンチャー企業の弱点でありますマーケティングを強化いたしまして、販路開拓を図るために、経験豊富な経営者や専門家などが実践的なアドバイスをするマーケティング道場を開催して、指導していこうというものでございます。
 二つ目の新産業育成総合支援事業でございますが、これは、財務や経営の専門家等がベンチャー企業を直接訪問いたしまして、事業分野や、企業の成長段階に応じまして、きめ細かく経営面から実地支援をしようとするものでございます。
 三つ目の東京都ベンチャー技術大賞でございますが、情報通信、福祉、環境などの分野で、ベンチャー企業の革新的な技術や製品の開発を顕彰いたしまして、インターネットを通じて世界に情報発信をしていこうというものでございます。

○服部委員 東京の産業活力というんですかね、これを再生して経済を活性化させる。そのためにはベンチャー企業を育成する。そのことが私はやはり不可欠であると思っています。
 そこで都として、創業あるいはベンチャー企業支援に取り組む決意、これを労働経済局長よりご答弁をいただきたいと思います。

○大関労働経済局長 ご案内のとおり、今、大量生産、大量消費型の産業、大変苦戦しております。これは、いわゆる物不足時代の時代的な背景の中で、物をつくれば売れるという高度成長期の状況、この十年間で大変不況になって物が売れないという状況、バブルの崩壊が大きいんですが、同時になかなか回復しないというのは、やはり国がこれだけいろいろな超インフレ政策みたいなものをとっても物価が上がらない、もう物が余っている、人も余っている、設備も余っていると、こういう状況になっているかと思います。いわば、いろいろな過去の産業というのが過当競争の中にあるんじゃないだろうかと思っています。こういう中で新たな産業の方に転身していかないと、日本の産業というのは発展しないだろうと思っております。
 そうはいっても、じゃあ新たな創業、ベンチャー、簡単に起こせるのかといいますと、なかなかそこには、創業段階、大変不足している部分が多いわけでございます。よくいわれるように、企業を起こす場合は、金と物と人と情報だと、こういいますけれども、この四つが非常に創業段階で不足している。このことで、新しく創業を起こす場合でも、あるいは新分野に進出する場合でも大変苦戦を強いられていると思っております。物不足時代は、金、物、人、情報という順番だったと思うんですが、今は逆に、一番大事なのが情報、人、物、金という順番かと思います。
 そういう点で、これらのそれぞれの分野で創業面で必要なものを支援していく。例えば情報の部分では価値のある情報を提供していく。人の問題ではマーケティングだとか、起業塾を含めて人の指導をしていく。すぐれた技術を持っていれば、そういう中で物も金も自然に貸してくれる人が出てくる。こういう状況ですから、これをぜひ、これらの総合的な面、あるいは多面的、有機的にその支援策を講じていきたいと、このように考えております。

○服部委員 今回提案をされた新しい事業といいますか、そういったものをこれからも積極的に展開をしていただくように要望をさせていただきます。
 次に、地場産業についてお伺いいたします。
 私もせんだっての予算特別委員会を傍聴させていただきました。地場産業の話も出たんですが、肝心の台東区の地場産業、皮革関連産業の話が出なかったものですから、質問をさせていただきたいと思うのです。台東区といいますか、墨田区もそうだと思いますが、主要な地場産業としては、いわゆる皮革関連産業、靴ですとか、かばん、ベルト、袋物、あるいは帽子、そういったものと、あと貴金属等が集積をしている地域です。これらは東京の産業を代表する一大産地と私は考えておりますが、理事者の方はどう評価されているのかお伺いいたします。

○山本商工振興部長 台東や墨田地域の靴、かばん、ベルト、袋物等々の皮革関連産業等の産業については、都といたしましても、東京の代表的な地場産業の一つであり、都民生活には重要な産業というふうに認識しております。

○服部委員 そういった認識をお持ちいただいて大変安心をいたしますが、例えば台東区は、手づくりでぬくもりが伝わってくるような台東ブランド、これはアルティベリーと称しまして今売り出し中で、今、台東区の公式ホームページでインターネットで出てますから、またこれもぜひごらんいただきたいと思うんです。ぜひこれなんかも育てていただきたいんですが、こういった皮革、あるいはファッション産業、このウエートというのは、私はやはり大きなものがあると思うんです。これらに対する振興施策、これをどのように行っているのか、この点についてお伺いいたします。

○山本商工振興部長 今、服部先生からお話ありました、台東、墨田地域における皮革やファッション産業、これは消費の低迷とか、海外からの大量の輸入品などにより極めて厳しい状況に置かれていると思っております。台東区、墨田区も、産業振興の観点から、これらの産業の振興に対しては大変力を入れているというふうに考えております。都といたしましても、これらの産業の活性化を図るために業種別活性化事業を展開してございまして、この事業自身は、業界みずからの課題解決のために、製品開発であるとか、展示会等による販路開拓、それから人材の育成といったような業界のプロポーザルに従った形で、活性化のための事業に対して助成しているものでございます。
 それから、十二年度からでございますが、こういった業種別活性化に加えまして、経営革新支援法という法律ができたわけでございます。これは、この法律によりまして認定を受けた企業、それから企業グループということでございますが、こういったものに対しては、融資や税の恩典とともに、他のモデルとなるような意欲的な取り組みに関しましては十二年度から助成金もつけるということで、企業体質の改善や、業界や地域の活力の増進、雇用の確保等々のために施策の充実を図ってまいりたいというふうに思っております。

○服部委員 産業振興ビジョンの中で、いわゆる東京を代表する城南地域の金属加工、あるいは都心部に集積する印刷産業と同様にといいますか、それ以上に皮革関連産業を、伝統工芸とともに明確に位置づけて、それで振興策をさらに積極的に推進をしていただけるよう、これは要望しておきます。
 次に、商店街振興対策について伺います。
 先ほど松原理事より質疑もあり、大店立地法の施行が間近になりました。商店街の活性化について強い要望もあったわけですが、私はやはり、二十一世紀は商店街の時代でなければならないと思っています。先般、私も参加し、また、これ通読させていただきましたが、東京都の商店街サミット、これは大変すばらしいサミットでありました。事例発表を、これはあえて商店街の名前も申し上げたいと思うんですが、東和銀座商店街振興組合、麻布十番商店街振興組合、谷中銀座商店街振興組合、それから蒲田の東口商店街商業協同組合、武蔵野市商店会連合会、国立市商業協同組合。その後パネル討論もあったんですが、各理事長さんなり会長さんのお話は、自分の体験に基づいたお話だけに、物すごく説得力もありますし、意欲的に見受けられました。その中では、最後に、世界の商店街サミットをこれから開こうとか、あるいは世界初の東京商店街博覧会をやろうというような提案までされて、これは私は大変有意義であったと思います。
 都は、この二十一世紀を目前にした今度の平成十二年度予算、二十一世紀商店街づくり振興プラン、この策定事業を予算計上されました。これはまさに、区市町村を抱える都として、都全域を横断的に考えた、必要でまた重要な課題の取り組みとして、私は高く評価をさせていただきます。
 そこで、振興プランの作成のねらい、このことについてご答弁いただきます。

○山本商工振興部長 「二十一世紀商店街づくり振興プラン」の策定のねらいということでございますが、都としましても、商店街は地域経済の担い手であるとともに、個性豊かで多様な地域づくりの核として、また地域文化の要衝としても、まちづくりに欠かせない存在というふうに考えております。他方、商店街を取り巻く環境でございますが、長引く不況や消費の低迷といった厳しい環境に置かれており、さらに、二十一世紀を迎え少子化や高齢化、情報革命の進展など、さらに大きな社会環境の変化が起こってくるものと予測しております。
 ただいま服部先生の方から、商店街サミットでの取り組みなり議論なりのご紹介があったわけでございますが、都といたしましても、こういった問題につきましては、この商店街サミットや産業交流展と併催いたしました商店街活性化講演会においても、そのような問題意識なり方向性を商店街の皆さんと共有するということに努めてきたわけでございますが、このプランにおきましては、さらにこれを敷衍、発展させまして、商店街の進むべき新たな道筋を示して商店街の活性化に役立てていきたい、これまでの流れをさらに加速させていきたいというふうに考えております。

○服部委員 それで、今、懇談会をつくって検討を進めるということですが、想定しているメンバーを初め、具体的に説明してください。

○山本商工振興部長 振興プランの策定方法ということでございますが、このプランの策定に当たっては、先ほど申しましたように、小売業を取り巻く環境は小売業だけで解決できる問題じゃありません。世の中の大きな変化、動きと深くかかわっておるわけでございますので、より広い見地から検討を加えていただく必要があるというふうに考えております。したがいまして、商店街関係者のほかに、技術分野、消費者、それからまちづくりのプランナー、これまで商店街にとって非常になじみの薄かったデザイナーであるとか、あと、作家などの芸術分野の専門家も視野に入れた形で、幅広い見地から懇談会を開催しようというふうに考えております。
 この懇談会におきまして、そういった幅広い見地から、さまざまなアイデア、忌憚のない意見をいただきながら、新たな時代への商店街の対応ということについて考えていきたいと思いますし、それから、先ほどお話にありました、いろいろな商店街の意欲的な試み、モデルとなるようなケースたくさんございます、こういったケースも、我々この中に入れ込みながら、そういったモデルとしての普及というのを図っていきたいというふうに思っております。

○服部委員 ぜひ実りある懇談会になるようにお願いをいたします。
 次に、中心市街地の活性化について伺いますが、これは、国の方でも中心市街地活性化関係省庁連絡協議会、十三省庁でしょうか、スタートしていますし、今、全国で百三十五の区市町村が基本計画を提出された。東京でも、三鷹あるいは町田市、武蔵野市、八王子市、葛飾区等が挙げられているようで、既に三鷹の方は、先ほど伺いましたら、立派に完成をされたんでしょうか、テナントもどんどん入ってくるような、非常に活況を呈した状況だというふうに伺っておりますが、台東区も中心市街地活性化の基本計画の策定に今取り組んでいるところなんですけれども、この事業をどう支援されるのか、お伺いをいたします。

○山本商工振興部長 区市町村が取り組む中心市街地活性化事業に対する支援ということでございますが、中心市街地活性化事業というのは、区市町村が中心になって取り組む、まちづくりにかかわる幅広い行政分野を含むものでございます。先生おっしゃるとおり、国においては十三省庁がかかわっておりますし、都庁内でも関係部局たくさんございます。そういった連携が非常に大事だというふうに思っております。
 労働経済局といたしましては、区市町村が行う基本計画の策定に当たり、適切な助言を行うとともに、区市町村が計画に基づいて実施するカラー舗装や、アーケードなどの施設整備事業、またはこれらを推進するために必要なタウンマネジメント機関の事業活動に対しまして助成をすることとしております。さらに、市街地整備や都市計画にかかわる問題につきましても、道路、駐車場の整備、市街地再開発事業等に関連する関係部局との連携を緊密にし、対応してまいりたいと思っております。
 いずれにしましても、都といたしましても、国と連携しながら、また、区市町村の主体的な取り組みをできるだけ生かすように積極的に支援してまいりたいというふうに思っております。

○服部委員 わかりました。それで、十二年度予算に中心市街地商業活性化推進基金というのが計上されておりますけれども、この事業と概要、また、今申し上げた中心市街地活性化計画とのかかわりについて、簡単で結構ですから、お伺いいたします。

○山本商工振興部長 まず、商業活性化基金と市街地活性化計画とのかかわりでございますが、中心市街地活性化計画は、中心市街地において講じられる商業活性化施策のマスタープランに当たります。この商業活性化施策のうち、ハード事業に関しましては活力ある商店街育成事業により、またソフト事業については、中心市街地商業活性化推進基金を活用して助成を行うこととなっております。
 この基金でございますが、タウンマネジメント機関、いわゆるTMOといっておりますが、TMOが中心市街地内で実施する同意形成のための検討会や空き店舗対策、広域的な商店街活動等のソフトの事業に助成を行う目的で、東京都中小企業振興公社に対して国が拠出するものでございます。この基金の運用益と、都が振興公社に交付いたします補助金を合わせて助成金の財源とするような仕組みになっております。
 いずれにしましても、都といたしましては、こうした支援策を積極的に活用した中心市街地活性化基本計画の達成がなされるよう、区市町村に対して積極的に助言を行ってまいりたいというように思っております。

○服部委員 本来国の事業ですが、区市町村、そして都が間に入ってよく連携をとり合っていただきながらこの事業が推進できるように、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。
 最後に、元気を出せ商店街に参ります。
 これは昨年の十一月十六日の当委員会で、引き続き来年度も、十二年度も継続するよう私も強く要望したところでもありますし、また、我が都議会自民党も重点施策として要望したものでございまして、平成十二年度予算に事業費が計上された。これは私としては高く評価をさせていただきます。
 この事業は、平成十年度は五億、平成十一年度は九億、件数も、十年度五百十五件、六百九十二商店街、十一年度は七百八十四件、九百六十四商店街、非常にこれは皆さんの要望の強い、また活用もされている事業でございまして、この必要とされるところに予算が振り向けられる。こうした東京都の、というよりも大関労働経済局長の財政調整機能、これを私は高く評価させていただきます。
 特に来年度、大江戸線が開業するんですね。それで、この大江戸線の開業に基づいて、先般の商店街サミットでも麻布十番の会長さんもいわれていますが、いろんなイベントをやっていきたいんだ、そういうような要望が非常に強い。もちろん麻布十番だけでなく、それぞれの駅はそういった思いに駆られていると思います。我々はこの大江戸線を大変な喜びであると同時に、町としては一つ不安もあるんです。麻布十番から新宿まで十五分、また上野御徒町から新宿までやはり十五分。便利になるようですが、お客さんが新宿へばっかり行かれては我々は困るんですよ。やはりいろんな地域から、麻布十番にも、上野御徒町にも、月島にも、いろんなお客さんを呼び込む。それがやっぱり一つの商店街の活性化につながるわけですから、したがって、この大江戸線開業を機に、我々は、元気を出せ商店街を最大限商店街の方に活用いただいて、まちおこしをやっていただきたいと思うんです。局長も、この事業の経済波及効果は十倍だ、そのようにもいわれているわけですね。
 私、商店街の活性化等はやはりそれぞれが考えておられると思うんですけれども、先ほども話があったように、大型店とかスーパーに負けてたまるか、そういう思いでみんな、やる気のある商店街は頑張っているんですよ。そういった中で、やる気のある商店街にはさらにやる気を出させて、また、もう少しというところには、これでもってやる気を出していただく。さっきいったように、二十一世紀は商店街の時代なんですから、そういうような方向で商店街の個性や特徴を出していかなければいけないと思いますし、また、商店街も努力しながら――最近は男の町はなぜか廃れるんですね、やっぱり女性をターゲットにしている。そういった点では、流通産業振興課ですか、伺いましたら、三十六名中十五名が女性だということを伺って、女性の多い課だ。私もこれも本当にいいことだと思います。やはり女性に、女性の持つ感性だとか、それから的確なまたご判断もいただいて、まちづくりや商店街の育成に大いにご意見を出していただいて、これからの東京をしょって立つんだ、商店街をしょって立つんだということでやっていただきたいと思います。
 まあそういうことで、結論を申し上げますが、ぜひとも平成十二年度も今までと同様に、補助率三分の二以内、限度額三百万、これはぜひ堅持していただいて、実施をしていただきたいと思うんです。相当大きなイベントも今回は考えられると思うんですね。ちまちましたイベントもいいんですが、やはりどかんとしたイベントをやるためには、最低限こういったものを確保していただきたいと、これは強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○丸茂委員 私は先日の予算特別委員会で、東京の中小企業対策をお尋ねしまして、特に物づくりを中心に積極的な支援をという質問をしてきました。きょうは、限られた問題ですが、最初に東京都大規模小売店舗立地審議会条例、これに関して何点かお伺いをいたします。
 大型店の出店に際して、これまでの大店法の経済的規制から立地法が環境的規制へと変わり、このほか、中心市街地活性化法、都市計画一部改正とあわせて、これから対策が進められます。立地法など、この法律で大型店の無秩序な出店を十分規制できるのかという点では、いろいろ不安があることも否めません。一方、これまでの大店法が国からの委任事務であったものが、立地法は自治事務になり、情報開示の徹底等で、これから検討される審議会が果たす役割あるいは責任は大きく、今、消費不況と大型店の無秩序な出店に苦しめられている多くの中小小売店のために役立つものにしなければならないと私は考えております。
 そこでまず、現行の大店審では審議会のほかに審査部会が置かれていますけれども、この条例には、審議会のほかに審査部会に相当する組織がありません。個別の出店案件について審議に慎重を期すという観点からすれば、現行と同様の審議の仕組み、こういうものが必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○山本商工振興部長 大店立地法における審議会のあり方というご質問でございますが、まず、現行大店法におきましては、審議会自身が法律で、条例で必置するという形で必置が定められているものでございます。
 これに対しまして大店立地法自身は、審議会そのものの設置というのは、法律上予定されておるものではございません。自治事務という形で、どういった形で運営をしていくかというのは都道府県の判断ということになっております。審議会の位置づけが、大店法におきましては、まさに審議会の場におきまして、個別の調整も含めた形で整理をした上で、都道府県が勧告をするという形になっておりますが、先ほど申しましたように、立地法においては、行政機関、要するに都道府県が勧告をする場合に、そういった審議機関を設けるかどうかということでございまして、今回この議会に提示させていただいたのは、我々、この新しい法律のもとにおいても、新しい法律のもとにおいて設置者が守らなければならない指針、これが出店計画との関係において適合しているかどうかをチェックする場合に、やはり今回要請されている専門的な見地からの判断を仰ぐに当たって、そういった第三者的な学識経験者に基づく審議会からアドバイスを得るべきであるというふうな考え方のもとに置くわけでございますので、大店法のような形の階層構造をとるべき必要は必ずしもないのではないかというふうに考えております。
 なお、これまで大店法におきましては、個別案件の整理を基本的に審査部会でやり、勧告が必要なものについて審議会に上げるという形で、審議会自身は年大体三回程度しか行われておりませんでしたが、今回の審議会は、ある意味ではこれまでの審査部会と同じように個別案件についてチェックをするわけでございますので、原則一回開く予定でございます。

○丸茂委員 今ご説明にもあったとおり、これまでの大店審は、審議会と審査部会で構成されておりまして、審議会委員は六人、審査部会は、審議会会長と十四人の特別委員で構成されていました。しかし今回の立地審議会は、審議会委員が十一人以内で組織するとなっていますけれども、その根拠、どのような方々を委員として考えているのか、お尋ねしておきたいと思います。

○山本商工振興部長 新しい大店立地法に基づく審議会の構成ということでございますが、この新しい大店立地法におきましては、大型店の出店に伴う現象として、駐車場、駐輪場、交通安全などの交通問題や、営業宣伝、BGM、荷さばき作業などに伴う騒音問題、廃棄物等の問題のほか、町並みづくりへの配慮等々幅広い項目を取り扱うことになっておりますので、こういった観点から、指針において定められました、大型店の設置者が配慮すべき水準との絡みにおいて適合するかどうかのチェックをしていただくという観点から、こういった項目に応じまして、専門性の高い交通対策、それから騒音対策、廃棄物対策、都市計画の、いわゆる学識経験者についてそれぞれ二名程度のほか、大型店の設置者の負担の合理性を検証する見地から、経済、産業などの学識経験者も予定をしております。

○丸茂委員 先ほど、審査部会に相当する組織はつくらない、審議会でできるんだというご説明があったのですが、一方でこの条例には、特別委員について、特別の事項を調査、審議するため、必要があるときは審議会に特別委員を置くことができると規定しております。その趣旨は一体どうなるのでしょうか。

○山本商工振興部長 この審議会に特別委員を置く趣旨でございますが、今回の大型店の出店を環境面から調整するという制度というのは、今まで我が国にないものでございます。そういったノウハウの蓄積が乏しい中で、これまで国の調整となっておりました大規模な案件も含めて、すべて都道府県で扱うということでございます。なおかつ、この調整期間についても、勧告が必要なものとそうでないもので期間の違いがありますが、八カ月ないしは十カ月、十二カ月という中で効率的な処理を行っていかなければいけないという観点から、調整に当たりまして、必要な場合には審議会の審議を促進する、補助するという観点から、特別委員を任命いたしまして、審議会の円滑な議論、これを促進していきたいというふうに思っております。

○丸茂委員 次に、千葉県では、審議会委員の中に学識経験者など専門家と住民代表を加えた十人で構成すると聞いております。都の審議会委員に住民代表は考えられないのかという声も聞かれるわけですけれども、この点はいかがでしょうか。

○山本商工振興部長 審議会で審議いただく内容自身が、ガイドラインに定められた、すぐれて専門的、技術的な内容であることから、先ほど申しましたような委員の構成を考えております。消費者や小売商業者などにつきましては、今回の法律において新たに縦覧制度ということが導入されておりまして、こういった制度を基本としまして、住民の皆さんの意見をどういうように取り込んでいくかということだというふうに思っております。
 いずれにしましても、法定手続としては、消費者、小売商業者から都に対して意見の申し出ができることになっておりますので、この中で、そういった意見は十分反映していきたいというふうに思っております。

○丸茂委員 私もそういうのを聞きましたので、改めて千葉県にも問い合わせいたしました。なぜ住民代表を入れたのか、その理由ですね。そういたしましたら、立地法が生活環境に配慮するという観点から、地元に密着した住民の意見を審議会そのものに反映したいと。駐車場だとかごみ問題だとか、いろいろ身近な問題があるわけですね、そういうことが根拠になっていて、何人ぐらいですかというのは、何人かはこれから議会の論議をお願いするんだと。
 私も、学識経験者、専門家の判断も大変大事だと思うんですけれども、都内で日々生活している住民の方々が、住民の目線で交通問題や騒音、あるいは廃棄物の扱いなど、環境面から委員会にその意見を反映するということも大変大事ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

○山本商工振興部長 消費者を初め住民の皆様方の意見を入れていくということは極めて大事だというふうに思っています。したがいまして、あの縦覧制度とともに、意見の申し出という形で反映されるということになっておると思いますが、審議会につきましては、我々、恐らくこういった地元の住民の皆さんの意見というのは、個々のケースによって相当違ってくると思います。
 それは個々のケースの中で意見をいうという仕組みの方が、より具体的に反映されるんじゃないかというふうに思っておりまして、必ずしも、消費者の代表の方を審議会に入れるということをもって、地元の住民の意見が反映されるのではないかということにはならないのじゃないかというふうに思っています。いずれにしましても、地元の住民の方々の意見も、縦覧制度、それから意見の申し出を通じた形で、できる限り反映されるような仕組みを都としてつくっていきたいというふうに思っております。

○丸茂委員 ですから、私やっぱり、生活している直接の住民の声というのは大変大事ですし、貴重だと思いますので、ぜひ検討は引き続きお願いをしたいと思います。
 ところで、立地法が公告縦覧という形で、先ほど、これまでの大店法が勧告から罰則、それが今回は、勧告、そして公表、社会的制裁というようなお話もあったんですが、情報開示の徹底、それから手続の透明性確保、こういうものも私は求められていると思います。この審議会においても、積極的に情報公開の場を、審議会の場を含めて公開すべきだと考えますけれども、この点ではいかがでしょうか。

○山本商工振興部長 審議会の場の公開ということでございますが、我々、審議会そのものにつきましては、委員の皆さんの自由で公正な発言を確保するという見地から、必ずしも公開にはなじまないのではないかと思っておりますが、審議の内容につきましては、必要に応じまして、できる限り、その概要については公開していく所存でございます。

○丸茂委員 大変それが、私おくれていると思うんですね。東京都のいろいろな審議会も、非公開であったものも、都市計画審議会もなるべくやっぱり公開して、その中身が、当該者だけじゃなくて、周辺住民も含めて理解ができるようにという努力がされております。
 先ほど、出店計画が指針に適合しているかと、こういう基準も明確ですし、また、環境面など専門性の高い判断がこの審議で求められる。かえって公開した方が、都民の立場できちんと審議ができ、理解も深まるのではないかというふうに考えております。
 いずれにしても、条例にも示されておりますように、審議会の運営に関して必要な事項は、会長が審議会に諮って定めるということですから、審議会の判断にゆだねるということにもなるわけですから、その点も踏まえて、できるだけ公開できるものは公開していくという点で努力を……。これは要望にとどめておきたいと思います。
 次に、国際展示場の立体駐車場に関して伺っておきたいと思うんです。
 債務負担行為によって、国際見本市協会が建設する国際展示場立体駐車場、これが予算上計上されているわけですけれども、まず、今回の駐車場計画が必要となった理由についてお伺いいたします。

○中澤商工計画部長 駐車場は、国際展示場の運営上、展示品の搬出入を行う作業車両のための待機場所としてまず必要でございますし、二番目には、主催者等の展示会の設営、運営等にかかわる者の駐車場として必要でございます。三番目に一般来場者のための駐車場。こうした三点のニーズがございます。そういうものとして必要不可欠な施設であるというふうに思っております。
 これまで場内駐車場で不足する分につきましては、有明の丘を初めとする臨時駐車場を活用してまいりましたけれども、有明の丘の防災拠点を初めとする周辺地域の開発の進行に伴いまして臨時駐車場用地が不足をしてまいりますので、立体駐車場を整備しようとするものでございます。

○丸茂委員 今、有明の丘の臨時駐車場の問題が説明されたんですけれども、そもそも有明の丘そのものが、臨海副都心開発事業計画では、住宅、商業・業務複合用地として整備する計画でありました。しかしバブルが崩壊して、開発費用を進出企業の権利金と賃料で賄うという臨海会計が破綻いたしまして、臨海会計を救済するため、現物出資の名目で百三十八ヘクタールに及ぶ土地を臨海副都心株式会社に無償提供する。さらには九六年七月に、無償提供した都有地のうち有明の丘を防災拠点として整備するということで、二千二百億円をかけて一般会計で買い上げるという。こういう、都民の理解を得られない処理がされました。その有明の丘が、先ほども答弁にありましたとおり、防災拠点として整備される。開発も進む。そういうことで、やむなく今回の駐車場建設計画が浮かび上がったというのが状況ではないかと思うのです。
 それでは、そもそも国際展示場における当初の駐車場計画はどうだったのか。大規模な施設であり、当然のこととして、先ほど、展示待機場所だとか、設営だとか、それから来場者、これは当然予測されることで、駐車台数は、計画では十分あったんじゃないでしょうか。

○中澤商工計画部長 平成元年三月におきます東京国際コンベンションパーク基本構想策定段階では、展示場の敷地面積は、現在の展示場の隣接街区を含みます三十四ヘクタールでございました。平成二年の基本設計時には二十四ヘクタールに結果としてなった。減少した計画の中で、展示ホールや会議場の規模を確保するために、当初五千台の常設駐車場の案から、千台程度の常設駐車場の整備に変更するということになったものでございます。千台を超える部分については、臨時駐車場を整備をして対応するということにしたものでございます。

○丸茂委員 私も、この当時建設計画が出されたときに、駐車場の台数は大丈夫なのかということで、建築概要の説明の中でお尋ねいたしました。当時、管理・会議棟は地下六十六台、地上十九台、西展示場は地上三百七十五台、東展示場は地下二百五台、地上百九十一台で、合計八百五十六台となる。この建設の附置義務台数でいうと七百十三台なので、百四十三台も上回っているんだ。それで、なおかつ建物周辺のサービスヤード、あるいは屋外展示場と共同の臨時駐車場、これで間に合うんだという説明を受けてきたんですよね。そういたしますと、既設では間に合わないということであれば、実際に臨時の駐車場は、年どのくらい駐車が必要なのか、何日そういう利用があるのか、そのための台数は何台ぐらいになるのか、それをお尋ねしておきます。

○中澤商工計画部長 千台を超える利用日につきましては臨時駐車場で対応しておりますが、三カ年の実績は、それぞれ八年度が百五十五日、九年度が百六十九日、十年度が百七十五日でございます。これは年間利用日数に占める割合で見ますと、それぞれ四三%、四六%、四八%という数字でございます。

○丸茂委員 千台を超えるんですけれども、どのくらい超えるのか、台数ですね、それはいかがなんですか。

○中澤商工計画部長 今申し上げましたように、年間利用日数に占める割合で見ますと、四三%、四六%、四八%でございますので、駐車場台数、八年度が四十七万台、九年度は四十五万台、十年度が五十五万台でございました。

○丸茂委員 ちょっと今の説明ではわからないんですけれども、それでは、今回計画の立体駐車場では規模で何台の駐車を見込んでいるのか、それをお尋ねしておきます。

○中澤商工計画部長 現在、敷地内の常設駐車場は千三百台でございます。それで、今回では立体駐車場は二千七百六十台を見込んでございます。ただ、現在の常設駐車場が、この立駐を建てますことによって減りますので、完成後は合計三千三百三十台になる予定でございます。

○丸茂委員 千台を超える日にちはわかったんですが、それでは何台ぐらいオーバーするのか、最大も含めて明らかではありません。
 今回の計画で実質三千三百三十台、施設としては設置するということなんですけれども、次に、費用の問題でもお尋ねしておきたいと思うんです。この駐車場整備について、局要求の段階では、建物の建設費と、それを賄う三十年の起債が年利九・九%で、合わせて二百二十八億六千四百五十万円と説明も受けました。ところが本予算では総額百五十五億一千百四十万円、こういう額になっておりまして、局要求から実に七十三億五千三百十万円、三二%もの減額となっております。どうしてこれだけの減額になったのか、駐車場の規模が小さくなったのか、いかがでしょうか。

○中澤商工計画部長 必要な駐車台数整備を確実に行うために、規模を減少させることは考えてございません。建設経費の見積もりにつきましては、当初の要求内容と比較をいたしまして、最小限の仕様を設定し経費の節減を図ったというものでございます。

○丸茂委員 実態は違うと思うんですよね。当初、建設費と、起債の返還に当たる利息が九・九%。今回は六%で見込んでいると思うんです。ただそれも、私、財務局に、三十年の長期の起債はどう財務局では扱っているのかというお尋ねをいたしましたら、三十年にわたる起債は政府資金で賄うんで、大蔵省の運用部、ここも資金となる。そういたしますと、利率は三月十日から二・〇%になったようですけれども、それまでは一・九%で運用するというふうにお聞きしました。そういう点では、この計画と、それにかかわる利子返済も含めて、大変この実態とかけ離れているということを私痛感したわけですけれども、その点はいかがでしょうか。

○中澤商工計画部長 今お出しをしておりますのは債務負担行為でございまして、利息につきましては、いわば債務負担行為の上限をお示しをしているものでございます。ただ、現状の中で確かに九・九%というのは、一〇%を超えることはまずないだろうということで、現状を高く見るということで九・九で要求をしたところでございますけれども、実際には、現下の利率の状況から見れば六%程度見ればいいということで、こういう形になっているものでございます。

○丸茂委員 しかし、その限度額を定めているんですが、利息の方はいずれにしても東京都が負担をしていくということになるわけですから、その数字は低利のもので運用していくというのが当然のことですから、その点は指摘をしておきます。
 それで、先ほど、有明の丘の臨時駐車場が、整備が進むことによって使えなくなるというご説明もあったんですが、この点についても港湾局にもお尋ねしたんです。一体どういう利用をするのかと。(図を示す)有明の丘、国際展示場がここです、有明の丘病院用地と、ここにはいよいよ病院の建設が始まりますけれども、その他の土地はどうするのかと聞いたんですね。そういたしましたら、港湾局では、どういうものを、どういう利用をするのかいまだ決まってないという説明だったんですよ。何か建物を建てるにしても、かえって建てない方がどうにでも利用できる。少なくとも上下水道の基盤整備ぐらいやっておけば、どうにでも利用できると。これは確かだと思うんですよ。私も神戸に行きました。あの大震災のときに、臨海部の土地が、いざというとき、避難、仮の住宅として大変活用されて、役割を果たしたんですよね。そういう点で、逆になるほどなということを思いました。
 ここの臨時駐車場も、もともと五億円かけて整備をしたところなんですよね。したがって、病院が出る土地は確かにやむを得ませんけれども、その他の土地は引き続き駐車場として使えるんじゃないか。なおかつ、臨海部を先日も訪ねましたら、まだまだ空き地がありまして、そこもやっぱり臨時の駐車場としてかなり使われております。そういう点で、大イベントやって、どうしても車がふえて、来場者もふえて、臨時の駐車場が必要なときもあるかと思いますけれども、若い人たちがたくさん集まっていたイベントでは、もう電車でほとんど来ているということで、駐車場はそれほど必要ない。それこそ劇画のいろいろな催しでしたけれどもね。
 そういう点では、一体どのくらい駐車場が頻繁に必要で、それに不足しているのかという点では、非常に私は根拠が薄いと思いますし、港湾局あるいはその他の部局等も含めて、やっぱり急いでつくらなくてもいいものはぜひ再検討をしていただきたいと、これは要望して、終わります。

○山本(信)委員 私の方からは、まず最初に、第百四十二号議案であります東京都労政事務所設置条例の一部を改正する条例について伺いたいと思います。
 これは、地方自治法の改正に伴って、目的、事業内容を規定するというふうに昨日説明がありましたけれども、念のために、現行の事業内容からの後退はないですね、そのことを確認したいと思います。

○坂本労政部長 今回の改正は、お話のようなために規定の整備を図るものでございまして、事業内容の後退はございません。

○山本(信)委員 今、後退はないということを確認しましたので、次に、百四十一号議案であります東京都労政協議会条例を廃止する条例について、何点か伺いたいと思います。
 まず、この労政協議会の果たしてきた役割について、簡潔にご説明をいただきたいと思います。

○坂本労政部長 労政協議会は、労政行政の民主的な運営を図るため、都内八カ所の労政事務所ごとに設置されておりまして、労政事務所における労働教育の実施に関すること及び労政施策の充実に関することにつきまして、知事の諮問に応じ答申することとなっております。委員の推薦をお願いしました地域の労使団体、あるいは学識経験者の協力を得まして、労政協議会はその目的とする労政行政の民主的な運営に大きな役割を果たすとともに、地域の労使関係の安定にも役立ってきたものと考えております。

○山本(信)委員 非常に重要な役割を果たしてきたと思うんですが、そういう重要な役割を果たしてきた協議会をなぜ廃止しなくてはいけないんでしょうか。

○坂本労政部長 労政協議会が設置されましたのは昭和二十八年でございまして、当時は長期の労働争議を含め、中小企業の紛争議が多発しておりました。設置から四十年以上経過した現在では、地域の労使関係は、全体として見まするに安定的に推移していると考えております。
 一方、都内全域における労働施策全般ついての諮問機関といたしまして労働審議会がございまして、こうしたことから、労政協議会は、条例設置による諮問答申という方式による機関としてはその役割を果たしたものと考え、廃止の提案をするものでございます。

○山本(信)委員 今、労働審議会との役割の重複が廃止の一つの動機になっているようなんですけれども、労働審議会の構成、会議の開催頻度、審議のテーマについてお答えをいただきたいと思います。

○坂本労政部長 労働審議会の委員構成につきましては、学識経験者、労働団体及び使用者団体から推薦された委員それぞれ十名、計三十名で構成されております。第十一期の労働審議会は、平成十年四月から平成十二年三月までの二年間が任期でございまして、この間に、知事からの、働き方の多様化と東京都の労働行政のあり方の諮問を受けまして、総会を六回、部会を十回開催してご審議いただいたところでございます。

○山本(信)委員 今、労働審議会の役割についてご説明いただいたんですが、これと、労政事務所ごとの労政協議会では、やはり役割が非常に違うんじゃないかと思うんですね。地域ごとの労働問題について、労使の代表と学識経験者が集まって、その地域の中の労働行政のあり方について意見を交換する、また必要な提言をしていく、こういう役割はなくなっていないというふうに思うんです。
 (冊子を示す)これは十年度の東京都労政協議会答申集というものですけれども、その中に、例えばこれは、当時渋谷の労政事務所ありましたから、その協議会での意見にこんなものがあります。労政協議会の新しい機能として、相談の内容によっては、私たち委員がそれぞれの経験や意見を交え、相談にかかわって、あっせん、解決へ作用できないだろうかと、こういうものとか、労政協議会は、今後我々第三者や労使がもう少し積極的にかかわれる形が考えられるだろうか、労政協議会をもっと重要な位置づけにしてもらいたい、現場を見守る機能は中央の審議会より大事ではないかというような意見。今のは学識経験者のご意見ですけれども、ほかに使用者の側からは、労政協議会を通じて労働行政にかかわり、労働行政がきちんと行われていくのには賛成であると、こういうご意見。それからまた、これは中央労政事務所の労政協議会ですけれども、労政協議会のよさは、各所に置かれていて、地域と労働行政が密着しているところにあると思う、それが一つにまとめられているのは労政協議会のあり方ではない、現下の厳しい労働情勢の中で労政事務所の役割はますます高まっている、労政協議会の存在をもっと打ち出していってよいのではないか。こうしたご意見などが次々と寄せられているというふうに、ここに書かれております。こうした発言についてどういうふうに考えますか。

○坂本労政部長 労政協議会の見直しにつきましては、各所の労政協議会の中でいろいろ論議がございまして、先生が今ご発言のような意見も出されたところでございますし、さらには、今後の労政協議会の存在意義を高めていくというのであれば、見直しの方向は基本的に賛成である、こういった意見もございますし、また、協議会の構成が、学経、労使の三者構成でよいのだろうか、都民の声を反映するならば未組織の方々からの参加も必要ではないか、こういったもろもろの意見があったところは事実でございます。

○山本(信)委員 今、いろいろな意見があったというお話ですけれども、この条例案についての説明資料の中で、労使関係の変化という話が出てまいります。その中で、集団的争議が減少するとともに、話し合いを重視する自律的、安定的な労使関係が形成されたんだ、だからこの労政協議会はもういいんだという評価になっているんですね。しかし、働く者の地位が高まったというふうにいえるんだろうかと実感をする問題が幾つもあります。
 これは、渋谷で今ずっと一人争議で闘われているある例ですけれども、渋谷区内に本社のある会社で、そこに勤めていらした女性の労働者の方が、子どもの送り迎えができないような場所への転勤命令が出る、転勤は無理だということで頑張る、そうしたらいよいよ、あなたはもう会社やめてくれという、こういう話になる。会社にはきちんと労働組合が存在をしている。ところが現実には、この労働組合は労働者の権利を守るという闘いが組織されなくて、逆に、あなたあきらめなさいよと、こういう話になっちゃう。これで個人争議として闘われる。こんな事態まであるわけですね。
 実際に雇用形態は非常に変化をしておりまして、派遣労働の増加などもありまして、労働者の基本的な権利が奪われるという事態が起きています。こういうときに、地域ごとの特徴も踏まえて、労政事務所の事業のあり方について必要な提言がきちんと行われる仕組みは大事だというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○坂本労政部長 お話のように、派遣労働者が増加して雇用形態が多様化する状況は、地域の問題というよりは、東京という全域での変化、状況でございまして、これに伴う労働問題の対応につきましては、労働審議会において審議したところでございます。しかしながら、労働環境が大きく変わりつつある中で、今後の労政事務所の効果的な事業推進を図るには、これまでの労政協議会の役割以上に、機動的、積極的な参画意見をいただく新たな仕組みが必要と考え、このたび地域労政推進会議を設置することといたしたところでございます。

○山本(信)委員 今、地域労政推進会議を設置するから大丈夫なんだと、こういわれるんですけれども、条例を根拠に設置をされていた仕組みを廃止して、新しい仕組みは要綱設置ということになると、重みが変わってくるのではないかと心配するんですが、いかがでしょうか。

○坂本労政部長 地域労政推進会議は、労政事務所の事業の効果的な推進に役立てようとするものでございまして、労政協議会とはかなり性格の異なる機能を持つことになります。こうしたことから、地域労政推進会議の適切な運営のためには、労政事務所が行う事業の変化に合わせて弾力的に対応できる要綱設置が適当と考えております。

○山本(信)委員 そうしますと、労政協議会の構成は先ほどお伺いしましたけれども、地域労政推進会議の委員の数と選出方法、変化があれば教えていただきたいんですが。

○坂本労政部長 地域労政推進会議は、学識経験者、労働者、使用者各二名ずつ、計六名でございます。

○山本(信)委員 少し人数が減るとか、いろいろ伺ったわけですけれども、地域の労働行政に非常に大きな役割を持っている仕組みというのは非常に大事だと思います。その上で、使用者側、そして労働側、学識経験者という構成になっていますけれども、特に労働側の意見が本当に反映をされる仕組みを、ぜひしっかりとしていただきたい、こういうことを重ねて指摘をして、次の問題に移りたいと思います。
 続きまして、予算の問題に移ります。
 ことしのこの予算で、どの部分が――特に今回、労働経済局の一般会計予算を概観して、中小企業対策費が前年度比で一一・五%の削減をされています。先ほども質問がありまして、この主なものが中小企業向けの制度融資の確保のための預託金であるということが明らかになりましたけれども、預託金が削られたということによって影響はないのかどうか、それをまず確認したいと思います。

○山本商工振興部長 ただいま山本先生ご指摘のとおり、平成十二年度予算案においては、制度融資の預託金として二千五百十九億計上しておりまして、これは十一年度予算に比べまして三百七十九億の減額となっております。この預託金の減額でございますが、制度融資の目標として一兆三千百億、これは維持する前提において、これまでの融資実績、新たな資金の創設なども勘案しながら各資金別の融資目標を設定いたしまして、それに必要な預託金をきちんと措置いたしました。
 その預託金の措置に当たっては、実質協調倍率は変更しないで、原資の預託期間等の割合の見直しを行うことによりこれをやっておりまして、こういった見直しを通じまして、基本的に制度融資の前提でございます、都と、それから信用保証協会と取扱金融機関の協調体制には影響ないものというふうに考えております。

○山本(信)委員 今回銀行側は、外形標準課税の導入などに対して、都に対しての非協力を一部ほのめかすような、そういう雰囲気もございます。こういうときに預託金の削減というのが、いわば都の事業の妨げの口実にされることはないのかなあと、こう心配もするわけです。ともあれ融資目標の確保については、今大丈夫という答弁でありましたので、今後とも銀行に対して、金融機関の公的な責任をきちんと果たさせるという見地からもぜひ接していただきたいと、こういうふうに思います。
 さて、予算書の三〇ページのところで、中小企業向けの短期資金融資が、融資目標で三百二十億円の削減になっておりますけれども、これは何が削減をされたんでしょうか。

○山本商工振興部長 ご質問の中小企業向け短期資金融資が三百二十億減額になっているが、何が減額されたかということでございますが、中小企業短期資金融資のうちの内訳として、これまで極度融資というものがございました。この極度融資については十一年度いっぱいということで、十二年度から制度を廃止するということに伴って減額されたものでございます。

○山本(信)委員 今、極度融資が廃止になったというお答えだったのですが、これは非常に利用しやすい制度として喜ばれてきた制度を廃止するもので、非常に納得できないんですね。なぜ廃止をされたのか、それから、これにかわり得る同様の制度が現在あるのかどうか、あわせてお答えいただきたいと思います。

○山本商工振興部長 東京都全体の制度融資につきましては、平成九年八月に、都の財政健全化計画実施案というのが出ております。その中で、中小企業制度融資の抜本的な見直しという方向が出ておりまして、この二点、基本的に新技術開発や創業支援など都の中小企業振興施策と連携した制度に特化する。また、自力で民間金融機関と取引できない中小企業については必要な配慮を行う。後段については、いわゆるセーフティーネットということで、小企小特といったものでございますが、こういった見直しの方向に基づきまして、平成十年度におきまして、都の制度融資については、それぞれの資金の内容、融資目標、融資条件等につきまして見直し整理を行いました。
 その中で極度融資については、本来この極度融資というのは、最近商工ローンでも、極度融資、それから極度額、根保証、そういった言葉が定着してきておりますが、そもそも都の制度融資でこれをあれしたのは、こういった制度について民間においてもこれを普及させたいということでやったわけでございまして、まさにその制度が非常に定着してきたということで、平成十年度から段階的に目標を下げまして、十二年度に廃止をするというのを、平成九年度の時点において方針として固めたわけでございます。
 それから、この廃止に伴いましては、利用されている方々の便宜を図るという観点から、他の制度融資への振りかえに関しては、指定金融機関を通じて機会あるごとに問題を喚起して、指定金融機関の方にお願いをしているところでございます。

○山本(信)委員 今何か、商工ローンまで含めて、この制度をまねしたから役割終わったみたいな、ちょっととんでもない話が出てきちゃったんで、これは話が違うというふうに思うんですよね。
 それで極度融資について、極度額の範囲の中で繰り返し利用できる、こういう制度というのは本当にないんですよ。これについて、復活をするようなことも含めまして検討するつもりがないかどうか、ちょっと伺いたいんですが。

○山本商工振興部長 都の制度融資として極度融資を入れた目的は、民間においてこういったものが普及するようにということで、これが定着してきたわけでございますんで、その目的は達したものと思っております。いずれにしましても、都の制度融資については不断の見直しというものをやっておりますので、必要なものについては、常に経済状況の変化を踏まえながらやっていくということだというふうに思っております。

○山本(信)委員 非常にこれ、現在でも多くの方が利用されてて、ぜひともこうした制度は大事にしていただきたい、ぜひ検討していただきたいということを述べておきたいと思います。
 ところで、中小企業対策の中で特に大きく増額をされたものは何だったでしょうか。

○鎌形総務部長 十二年度予算で増となった主な事業では、まず既定の事業では、元気を出せ商店街事業、それから工業集積地域活性化支援事業、創業支援機能整備などがございます。また新規といたしましては、先ほど来議論になっております、投資事業有限責任組合の設立、データベースの構築、それから中小企業経営革新支援事業などがございます。

○山本(信)委員 今いわれた有限責任組合の事業など、三十億というものを出資して立ち上げるということですけれども、ベンチャー支援について、どこまで公的機関が手を出す必要があるのかという議論も、最近いろいろと出ております。
 これは昨年の十二月の段階での、金融論を専攻していらっしゃる鹿野嘉昭さんという同志社大学の先生の意見なんですけれども、ベンチャー関連の融資や投資は民間で十分できる話ですよ、ベンチャー向けの投融資は、もうかるけれどもリスクも大きな分野です、公的部門がやると万が一失敗したら税金で損失を補てんすることになります、ということを指摘し、特に、お金を集めた人が出資者に対して責任を持って運用をして、失敗したら市場から罰を受ける、そういう中で企業が鍛えられるんだということとか、ただ実際に、こうしたものがいろいろあるけれども、まだ都道府県段階でやられているものについて効果が上がっていない、こうしたことも指摘をされているんですね。そういうことも見ておくと、民間のところでできる部分についてはやはり民間のところでやるというのも、考えとしてあるんじゃないだろうかと、私はそういうふうに思うんです。
 それで、今財政難の中で、希望が依然として多い工業活性化支援事業、また商店街の振興事業、こうした部分、直接的な対策、これにシフトをするようなことをここで求めておきたいと思います。
 続きまして、制度融資の預託の削減の問題に触れましたけれども、銀行の貸し渋りの問題は、公的な資金投入の後からかえってひどくなる。こうした中で、資金繰りに困って、いわゆる町金に手を出すというような方もふえております。それから商工ローンの問題では、過日も大きな問題として当委員会でも議論をされたところです。来年から、これまで都道府県がやっておりました信用組合の許認可指導、これが国の金融再生委員会に移行されます。金融にかかわる許認可と指導監督の業務で、都に残るのは貸金業者ということだけになるわけです。
 そこで、貸金業者は都内にどのくらいあるのか、また、この間東京都が受けた貸金業に関する苦情及び相談の件数がどうなっているか、まずお伺いしたいと思います。

○山本商工振興部長 まず、東京都内の貸金業者の数でございますが、東京都における登録業者数は、平成十二年一月末現在で六千十七業者でございます。それから、東京都におきます貸金業に係る苦情相談件数ということでございますが、これは年々増加する傾向にございまして、平成六年度に千七百八十四件であったものが、十年度は三千七百八十二件というふうになっております。

○山本(信)委員 今の答弁でも明らかになりましたけれども、苦情相談件数が、一九九四年から一九九八年の五年間で約二倍と大幅に増加をしております。苦情及び相談の内容によって業者の指導を行っていると思いますが、どうした傾向にあるのか、内容別に具体的に教えてください。

○山本商工振興部長 貸金業にかかわります苦情相談件数のうち、問題があるものについては業者の指導を行っております。その件数でございますが、平成六年度二百四件に対しまして、平成十年度は五百九十二件というふうになっております。
 指導の内訳でございますが、最も多いのは契約に関する指導ということでございまして、これは先ほどの比較で申しますと、六年度は八十二件、十年度が二百五十六件になっております。それから取り立てに関するもの、これが、六年度は七十九件が十年度に百十七件ということでございます。その他の事項ということで、これは、金利が出資法違反ではないかというようなものが代表的なものでございますが、その他事項の指導が、四十三件が百五十九件ということで、いずれも大幅に増加しております。

○山本(信)委員 今、件数でさらっといわれると、そうかなと思いますけれども、実態を伺うと本当に深刻な事態です。普通ならば手を出すとは思えないような条件の貸金業者になぜ手を出すのか。実際に多重債務に陥った方などのお話を何人かから伺ったんですけれども、本当に追い詰められて、正常な判断力をなくすというような状況の中で手を出してしまったという、よくそういうお話も伺いました。
 ですから、そういうことを見抜いて、相手の弱点がわかっているからこそ、非常に乱暴な行為も出てくるわけですね。もう数年前に借りた、とっくに自分は返済している、払い終わったと思った、ところが返済の証明がない。返済が終わったはずだというふうに思って入金をやめたら、突然人が訪ねてきて大声でどなり散らす。銀行引き落としでやっていたから証拠があって、相手は認めざるを得ないで帰っていったそうですけれども、翌日になったら、いやあんたは、借金は、他店からの債権を譲り受けた分があるから払えといってまたやってくる。これも弁護士などの応援も受けて、内容証明を送って、そういう事実があるんだったらきちんと証明する物を見せろというふうにやったらば、ぱたりと督促がやむ。相手が弱そうだったらとことん来るというような、すごい中身なんですね。
 ところが、こういう被害に遭われた方にいろいろ伺うと、とにかくだれに相談したらいいかわからないというんで途方に暮れる。途方に暮れながら町を歩いていますと、よくできたもので、多重債務でお困りの方ご相談くださいとか、クレジット、サラ金一一〇番なんていう、こういうチラシが、公衆電話とかトイレとか張ってあります。中には余りにも、本当に良心的な団体であるかのように思えるのもあるんですよ。
 私、この質問をする前に、いろいろなところで話を聞きましたけれども、せっかく張ってあるチラシだから電話かけて聞いてみようと、かけてみたんです。おたくはどういう団体ですかって。最初ごにょごにょいっているんだけれども、いや、うちは事業者ですって、最後いいましてね。話を聞くと、要するに紹介屋みたいな、解決してやるからってお金を先に三割ぐらい取っちゃうような、そういうことをやっているんだという話になって、じゃおたくも悪徳ですねっていったら、文句があるかって、向こうは切りましたけれどもね。そういうものなんか含めて、あるわけですよ。
 問題は、都として苦情相談、電話もかなりかかってはきているようですけれども、まだまだ知らない方がいらっしゃるということだと思うんです。ですから、困っている方に相談窓口の存在をもっと積極的に知らせることが必要だと思うんですが、いかがでしょうか。

○山本商工振興部長 貸金業に係る苦情相談窓口をもっとPRすべきじゃないかということでございますが、いずれにしましても、相談窓口自身は、再生委員会登録業者、要するに二都道府県以上にまたがるものについては財務局、それから一都道府県下におけるものについては県知事ということになっておりますので、都となります。金融監督庁や財務局、それから貸金業協会とも連携いたしまして、広報、機関紙等を活用して周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。

○山本(信)委員 先ほど苦情相談の傾向を伺ったんですが、貸金業規制法で禁止されている行為にはどんなものがありますか。

○山本商工振興部長 貸金業規制法で貸金業者に禁止されている行為といたしましては、法律十一条に基づく無登録営業の禁止、十二条に基づく名義貸しの禁止、十三条に基づく過剰貸付の禁止、十六条に基づく誇大広告の禁止などがございます。

○山本(信)委員 その中で、例えば広告の問題なんですけれども、貸し付けの利率その他貸付条件について、実際より有利と誤認させるような表示をしてはならない。多重債務オーケーとか、そういうのが結構、広告を見ているとあるんですね。こういう広告について、誇大広告が行われていないかどうか、積極的に監視をして指導が必要だというふうに思うんですが、どうでしょうか。

○山本商工振興部長 まず、業界の自主規制ということで、東京都貸金業協会におきましては、広告の自主規制基準、これはかなり詳細に定めております。そういったものを定めて、まず業界の中できちんとしたことでやっていただくということが一点目でございます。
 二点目といたしまして、都としては、具体的に債務者の相談がございますれば、必ず業者に対してその事実を確認いたします。そして、問題、誇大広告の事実が認められれば是正をするということを通じて、個別の対応はしてまいりたいと思いますし、日常的にも、講習会や相談窓口において、そういった問題があれば指導していく所存でございます。いずれにしろ、あらゆる機会をとらまえて指導していきたいというふうに思っております。

○山本(信)委員 相談があったものについてはというお答えだったのですけれども、広告というのは、一目見ればこれが規制の対象かどうか、新聞の広告なんかでも結構あるんですよね、わかるものだと思うんですよ。ぜひ積極的に対応していただきたい。要望しておきたいと思います。
 それから、被害を広げないということのためにも、多重債務から抜け出そうというふうにしていらっしゃる方への支援というのは非常に必要だと思うんですね。局面、局面でのアドバイスが必要になります。特に債務の整理との関係では、弁護士に頼む場合でも、自分で簡易裁判所に調停を申し立てるという場合でも、借金の全体像が一体どうなっているのかという、この情報開示というのが非常に大事な出発点になるんですが、業者側はいろんな理由をつけて、これを出そうとしない。中にはごまかす者も出ているという実態があります。この情報開示の請求について、相談をした場合には、法に基づいての業者の指導というのはしていただけるんでしょうか。

○山本商工振興部長 今、山本先生の方からございました情報開示でございますが、法律上の問題では、それを要求することは非常に難しゅうございまして、我々としては、できる限り業者に協力してもらうよう要請をしてまいりたいというふうに思っております。

○山本(信)委員 ぜひ積極的に対応していただきたいと、こう思います。
 最近、俗に日掛け金融と呼ばれている、いわゆる日賦貸金業者に関するトラブルが九州方面から広がってきています。都内でも何件もこういう問題が起きているんですけれども、貸金業法を読んでみますと、主として物品販売業、物品製造業、サービス業を営む小規模、これは常時の従業員が五人以下のもの、を貸し付けの相手方として、ほぼ毎日、貸し付けの相手方の営業所または住所に、貸金業者が自分で集金するという業務方法による貸金業、ということになっているようです。ただ問題は、この貸金業者は、出資法の特例によって、一〇九・五%というべらぼうな金利を取ることが認められているんですね。この問題について、都内でもトラブルが発生をしているということを私も聞いているんですが、都として、都内の日賦貸金業者とその被害の実態について把握をしているんでしょうか。

○山本商工振興部長 日賦貸金業者の実態把握ということでございますが、都の、先ほど六千十七業者と申し上げましたが、そのうち、日賦という形で、出資法の附則第九項に基づいて日賦貸金業者となっている登録業者数でございますが、二月末で七十九業者でございます。
 日賦貸金業者にかかわる苦情相談等でございますが、先ほど申し上げた相談件数の中には、十一年度においては苦情相談は寄せられておりません。

○山本(信)委員 それじゃ、今後こうした日賦貸金の問題について苦情が寄せられた場合、具体的にどう対応して対策を立てていくのか、教えてください。

○山本商工振興部長 日歩貸金業者に関する相談への対応ということでございますが、他の貸金業者に対する苦情相談と同様に、具体的に債務者から相談がありますれば、業者に対しましてその事実を確認した上で、日賦業務の方法に反する場合や、過度の取り立て、違法な金利が認められればその是正を指導するとともに、詐欺的な行為があれば、警察と連携をとりながら対処していくという所存でございます。

○山本(信)委員 今、都内の業者の数も、もう一回お答えがありましたけれども、六千十七件。全国の登録件数が一九九九年の三月末の数字で三万二百九十件となっていますから、大体五分の一が実は東京に、貸金業者というのは集中をしているということのようなんです。
 この相談、苦情の件数が急増している。こういう中で、貸金業規制法で見ますと、都は捜査の権限を持っていない。適切な指導をされるにも、皆さん本当に苦労していらっしゃるというのは私たちもよくわかるんですけれども、その上で、関係機関との連携がもっと必要だというふうに思うんですが、これはいかがでしょうか。

○山本商工振興部長 貸金業者への指導等でございますが、都といたしましては、この指導に当たり、専門知識の習得や検査方法の改善など効率的な運営を行っていくとともに、金融監督庁、財務局、警視庁等との連携を強化するなど、的確な指導監督に努めてまいりたいというふうに思っております。

○山本(信)委員 非常に大変な仕事でありますけれども、ぜひこの東京から、こうした問題に積極的に対応していただきたいということを重ねて要望して、私の質問を終わります。

○樺山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○樺山委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働経済局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十二分散会

ページ先頭に戻る