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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第五号

○本橋委員長 山口拓委員の発言を許します。
   〔委員長退席、木村副委員長着席〕

○山口委員 それでは、まずは新型コロナウイルスの感染症対策について伺いたいと思います。
 まず、財政運営のかじ取りの基本となる歳入についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルス感染症による景気影響は、二〇〇八年のリーマンショック並みか、それ以上といわれています。
 そうなってくると、令和二年度予算で見込んでいる五兆四千四百四十六億円の歳入が確保できるのか、政府による減税などを含めると、見通しは極めて厳しいと想定しなければなりません。
 そこで、仮にリーマン級の影響となった場合の令和二年度及び三年度以降の都税収入の見通しについて、まずは主税局長に見解を伺います。

○塩見主税局長 今後の都税収入の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期、収束後の経済の回復状況などを受けた企業の業績に左右されるものと考えております。
 二年度の都税収入につきましては、株式市場の大幅な変動、個人消費や観光、娯楽産業の落ち込み、世界経済のさらなる下振れ懸念など、不透明な部分が多くなっており、予断を許さない状況にございます。
 また、三年度以降につきましては、景気の動向に加えまして、国による地方法人課税における不合理な措置の影響が平年度化するため、より一層厳しい状況になる可能性があると認識しております。

○山口委員 続いて、支出の精査によるかじ取りについて、知事にお伺いをしたいわけでありますが、新型コロナウイルスの緊急対応は、二〇一九年度、二〇二〇年度の補正予算等で手当てされましたが、いうまでもなく、審議中の二〇二〇年度予算は、新型コロナウイルス感染症発生前に編成をされたものであります。
 編成時とは全く異なる状況になった今、生活福祉を必要とする方々が増加をしても、福祉を削らないことが求められており、さらなる新型コロナウイルス感染症への対応も必要となってくれば、支出の再精査を迫られても全くおかしくないわけであります。
 さらなる新型コロナウイルス感染症対応も見据えた、この支出の再精査について、知事の見解を伺いたいと思います。

○小池知事 目下の課題でございます新型コロナウイルス感染症対策につきましては、感染の拡大に伴う都民の不安の解消、都民生活の安全・安心の確保に向けまして、感染症対策の強化や学校の臨時休業対策、経済活動への影響を最小限に抑えるための取り組みなど、これまで迅速かつ機動的に施策の展開を図ってきたところでございます。
 一方で、この定例会にご提案をいたしております令和二年度の当初予算案でございますが、人が輝くための施策やスマート東京の実現など、東京、そして日本の未来をつくり上げていくために必要不可欠な施策を盛り込んでいるところでございます。
 当初予算案に盛り込みました施策と新型コロナウイルス感染への喫緊の対応、これらをいずれもしっかりと進めていくことで、都民の生活と経済を守り、東京、ひいては日本の持続的な成長へとつなげていくことが重要でございます。
 そのためにも、予算の執行段階における歳出の精査を今後とも徹底してまいります。そして、これまで培ってまいりました都債の発行余力や基金など、都財政が有します財政対応力を十分に発揮させまして、必要な施策を着実に進めていくと考えております。

○山口委員 先ほどの主税局長の答弁で、大幅な税収減のリスクは二年度の税収、すなわち来年度行う令和三年度予算編成に影響するということがわかりました。つまり、これから二年度中の取り組みが非常に重要になってくるわけであります。
 さらに今、この知事のご答弁の中で、都債や基金の活用という言葉がありました。そこで、一千億円単位の本格的な対応策の実行となると、これは当然臨時議会まで含めた対応が必要になるはずなんです。
 三月二十三日の東京都感染症対策本部会議では、都の本格的な緊急対策第四弾を四月中目途、資料には予備費と記載があるわけでありますが、予備費を前提とした規模感、五十億とか数十億では全く不十分なのではないかと、これは危惧するものであります。
 私たちは代表質問でも、都の対策の対象範囲や規模に疑問を呈したところでもありますが、また、昨年秋の台風被害対応でも、定例議会への補正予算提案ではなくて、臨時議会も含めた迅速な対応について申し上げてきました。四月早々にでも臨時議会を招集するなど、時期を逸しない対応をする覚悟が必要と考えますが、知事の見解を伺いたいと思います。

○小池知事 新型コロナウイルス感染症対策につきましては、都はこれまでも、補正予算の編成、予備費等を活用いたしました緊急対応策など、機を逸することなく、その時々に必要となります対策を的確に講じてきたところでございます。
 日々刻々と変化する感染症や都内経済、そして産業の状況を踏まえながら、新年度速やかになすべき方策に対しましては、予備費の活用を含め、機動的に対応してまいります。
 あわせまして、次なる都としての本格的な対策といたしまして、四月中を目途に緊急対策を取りまとめるように指示をしたところでございます。
 今後とも、都民の安全・安心の確保に向けまして、機動的かつ効果的に必要な対策を進めてまいります。

○山口委員 続いて、世界規模の経済停滞、株式や債券市場など金融市場相場の下落、原材料や部品調達停止リスクに加えて、足元では政府によるイベント自粛、休校要請ショックで、都内では三月に入り、あらゆる会合やイベントが中止、無期延期となっておりまして、二月とは比べものにならない勢いで消費が急激に落ち込んでいます。
 感染拡大防止、医療体制の確保と同じく、緊急の生活、生命に直結する課題として、これは捉えるべきであります。
 東日本大震災のとき都は、中小企業制度融資の目標額を過去最高レベルにまで引き上げをし、直接、間接被害を受けた中小企業を対象とする資金繰りの支援をいたしました。
 急激な売り上げ減少や資金回収のおくれなどのある事業者への支援策をさらに拡大をするなど、救済に全力を挙げるべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○小池知事 新型コロナウイルス感染症は、国内の経済、産業全般にわたりまして、甚大な影響を及ぼしております。
 このため、都といたしまして、緊急融資制度等の創設によって、中小企業の資金繰りの支援など、これまでさまざまな対策を講じてまいりました。
 しかし、都内の中小企業の景況の見通し、急速に悪化しております現下の経済情勢を踏まえまして、さらなる経済対策を四月中を目途に取りまとめる、先ほどご質問にあったとおりでございます。
 その検討に当たりましては、まず、中小企業や都民の皆さんを支えるセーフティーネットの強化、次に、経済の下支え、そして景気浮揚に向けた施策の実行、さらに、社会構造の変革につながる将来の飛躍を目指した布石、これら三つの視点で進めていく考えであります。
 今後、国の経済対策の動向も踏まえながら、専門家や業界等の意見も聞き、都内経済、そして都民の生活の安定に向けました、実効性ある施策の取りまとめを行ってまいります。

○山口委員 借りても返せない、申請をした金額の実際に半分も融資がおりない、持ちこたえられないという声がもう既に出てきている、私たちのもとにも聞こえてきているところでもあります。オリンピック・パラリンピックの動向によっては、さらに大きく下振れをする危険性もあるわけであります。現金注入を含めた支援策を強く提案をしておきたいと思います。
 財政出動についても伺いたいわけでありますが、政府の緊急経済対策では余りにも遅過ぎ、少な過ぎるというのも、これは都民、国民の率直な印象です。不安が日に日に色濃くなってきており、恐怖にエスカレートしてからでは手がつけられなくなってまいります。
 私は、取り返しのつかない事態にまで進行する前に、一気に局面を打開する政策が必要だと考えます。
 国が検討しているとされる給付金についても、少なくとも国民一人当たり十万円以上が必要だと確信しています。国に対して、実情を踏まえて要望すべきと考えますが、知事の見解を伺いたいと思います。

○小池知事 リーマンショック、そして東日本大震災など、国難とも呼べる事態が発生した際に、これまでも都は、本格的な緊急対策の策定とあわせまして、実効性のある国への要望を行ってきたところでございます。
 今回、国は、電気料金など公共料金の支払いの猶予を事業者に要請をし、また、フリーランスなど個人事業主への緊急小口貸付金も増額をする方針であります。
 また、現金を給付するなどの直接的な家計支援の実施についても検討していると伺っております。
 こうしました国の動向を注視しながら、都としても既に経済の専門家の意見も聞き取ったところでございますが、厳しい状況に直面している都民、そして中小企業の切実な声を聞くなど、適切に対応してまいります。

○山口委員 中途半端な対策では、この大きな試練を乗り越えられないという危機感を持った対応をぜひお願いしたいと思います。
 これは国の経済対策が必要十分でないとするならば、これ、私たちからの提案でもありますが、マインドをがらっと変える政策としての給付金、一人当たり五万円でも都からも実行する必要があるのではないかと考えますので、知事にご提案をいたしたいと思うところであります。
 さて、国の専門家会議では、感染状況が拡大傾向にある地域、収束に向かい始めている地域など、地域ごとの対応への基本的な考え方を示しました。今後は、地方自治体ごとの的確な状況判断と対応策がより一層重要になります。
 また、新型インフルエンザ等特別措置法による緊急事態が宣言をされた場合、知事が都民の活動や権利を強く制限する判断をする立場となるわけです。
 二十三日の都の会見では都としての発言をされました。都民に感染拡大防止につながる行動をとっていただくために欠かせない、納得をいただくために、私は、専門家の方から都民に向けて語っていただいたことは非常によかったと思っています。
 知事が行う判断の裏づけとして、専門的知見からの意見を明らかにすることが欠かせないと考えており、今後も、専門家の顔が見える情報発信、それを受けての知事の判断基準の公開が必要と考えますが、知事のお考えを伺いたいと思います。

○小池知事 新型コロナウイルス感染症は、いまだ解明されていない部分が多いわけであります。これまでの情報の分析などから、それでも徐々に明らかになってきたこともありまして、専門家の助言もいただきながら、常に最新の科学的な知見を取り入れつつ、対策に当たらなければならないと考えております。
 このたび発出させていただきました新たな対応方針の取りまとめに当たりましても、感染症や医療分野の専門家の皆様方に、現在の都の状況に関してご検討いただいた上で、今後の取り組みの方向性などについての提言をいただいたわけであります。
 今後、都内で感染者が爆発的にふえるような事態は何としてでも避けなければなりません。
 そのためにも、この新たな対応方針の考え方の意義、そして重要性を都民の皆様にしっかりとお伝えをし、改めて危機意識を共有したいと存じます。
 なお、昨日発表させていただいた新たな対応方針のかなめになってまいりますのが二つありました。
 一つが、外国からお帰りになった方々、水際でどうトレースができるようにしておくのかということが一点。
 それから、もう一つが、やはり若者が無症状、無自覚のまま、あちこち活動が活発になると、それが高齢者や既往症をお抱えの方々に感染した際に、それが一つのクラスターなどをつくっていくおそれがあるということが、きのうの主な、要約いたしますと、そういったことがポイントであったかと、このように思います。
 引き続きまして、専門家の方々にご助言をいただきながら、あらゆる対策を講じて、新型コロナウイルスという見えざる敵に都民の皆様と手を携えて立ち向かっていきたいと思います。
 ここはまさしく都民の皆様のご協力なくして、この感染の拡大を防止することはできない。この場もおかりいたしまして、改めてお訴えしたいと思います。よろしくお願いします。

○山口委員 都民の皆様に自粛要請をするからには、確かな情報とエビデンスが必ず必要となってまいります。都の専門家の口から直接都民に語っていただくことが効果的だと思いますので、引き続きの情報発信をお願いしておきたいと思うところでございます。
 それでは、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会についても一問だけ伺いたいと思います。
 この大会の開催問題に関して、知事はこの間、コーツ委員長から直接連絡であるとか、メールも受け取っているなどと述べられているわけであります。また、昨日の会見では、急に札幌だといわれないように、しっかり連携を図っていくとも述べられました。
 いずれにしても、この問題に対する知事のリーダーシップが問われることとなります。
 一方で、今定例会には、東京二〇二〇大会に係る文書等の保管及び承継に関する条例を議員提案しているわけでありますが、私は、組織委員会だけではなく、知事自身の行動、意思形成過程の積極的な情報公開も重要であると考えています。
 そこで、私は、メールや通話内容なども含め、知事自身のIOCや組織委員会とのやりとりなどの記録、意思形成過程がわかる記録などを積極的に情報公開すべきと考えますが、最後に見解を伺いたいと思います。

○小池知事 都は、大会の準備のために、国、組織委員会、IOC、WHOなど関係機関と連携をいたしまして、さまざまな形で情報交換を行っております。
 情報の公開につきましては、ご承知かと存じますが、都の規則等の定めがございまして、その定めに従って適切に行われているものと認識をいたしております。

○山口委員 知事は、かつてAIが決めたなどとも発言をされて、こういった過程を明確にしなかったことがあります。みずからも訴えている情報公開、見える化をしっかりと進めていただきたいと思います。

○木村副委員長 山口拓委員の発言は終わりました。

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