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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第二号

   午後四時二十六分開議

○山崎副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 小宮あんり委員の発言を許します。

○小宮委員 都議会自民党の質問に先立ちまして、本日、日野市選出の古賀俊昭議員がご逝去をされました。大変突然のことで、私もまだ受けとめられておりませんけれども、ここに謹んで哀悼の意を表したいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 今回のコロナウイルスについて、知事は、未知のウイルスであり、また、さまざまな情報も錯綜し、都民に不安を与えているというふうにおっしゃっていますように、都民はこれまで経験したことのない、先の見えない不安を抱く、そういう日々を送っています。
 子供たちにとっては、学校が長期間にわたって休業を余儀なくされる、そんな事態です。高齢者にとっては、持病を抱く方の不安、また、精神的にも肉体的にも限界だと、そういう切実な声が届いております。やはり大事なのは、都民が少しでも先を見通せるようなきめ細かな情報発信であると考えます。
 東京都は、二月の二十二日から三月の十五日にかけまして、三週間、拡大防止の重要な期間として、都主催のイベントの延期や中止といった対応方針を示されております。多くの都民にとっては、この三月十五日以降がどうなるのか、とても気にかけております。国の判断をただ待つというだけでなく、一千四百万都民を守る知事として、都としての判断を明確に示していただきたいと思います。知事の率直な見解、認識を伺いたいと思います。

○小池知事 小宮あんり議員のご質問にお答えをいたします。
 まさしく今回の感染症でございますが、新型コロナウイルス感染症、未知のものであるということで、私は何度も見えざる敵ということを申し上げてまいりました。
 そして、感染症対策におきましては、国民の命、都民の生命、健康の保護、国民生活、都民生活、そして経済に及ぼす影響を最小限にいかにしてとどめていくかということは極めて重要なことだと思います。
 本日も先ほど株価を確認いたしました。終値で一万九千六百円ですか、大変な、底値が見えない中においての急落ということでございます。
 一方で、為替を見ますと百二円台ということで、大変な円高になっております。原油価格だけは安く、また、円高になると、その分は、エネルギーについての費用というのは抑えられることになりますけれども、しかし、この動きというのは、これまでいろいろと経験したことのないような、そのような経済的な影響も大きいものがあると、このように感じるところでございます。そこをいかにして最小限に抑えるかであります。
 このため、新型コロナウイルス感染症の患者さんが都内で初めて確認された日には、早速、危機管理対策会議を都といたしまして開催いたしました。
 そして、一月三十日に、私が本部長を務めます新型コロナウイルスの感染症対策本部に格上げをいたしまして、そして、日々変化する状況に的確に応えられるようにということで、これまで数えるところ十五回にわたって対策本部会議を開いてきたわけでございます。
 そして、各会派の皆様方からのご要望もいただき、そして、対策本部で練られましたこの案を、また、要望を国に対して行ってまいり、また、都として行うべき対策としましては、ご承知のように相談体制を充実させる、それから医療体制、検査体制の強化を行う、それから何よりも感染の拡大をいかにして防止するかということで、私も動画サイトで、正しい手洗いの方法などを動画で掲載いたしましたところ、何と三百万回、今までにそのサイトだけで視聴されているということでございます。
 これは中国語、韓国語、それぞれの多言語で紹介もされておりまして、基本的なことではございますが、都民の皆様方にもご協力を願うということで、私からも発信をさせていただいているところでございます。
 それから、経済についてのご懸念のご質問でございました。経済も含めてということだと思いますが、今ご審議いただいております令和二年度の当初予算、それから、今年度と来年度をまたぐ形で二つの補正予算案を同時に編成いたしまして、そして、三月から来年度にわたる、いわゆる十三カ月予算として切れ目なく対策を行うと。そのことが都民の皆様方、特に企業経営をなさっておられる方、勤めておられる方々のセーフティーネットになるということでございます。
 それから、先月の二十六日には、今申し上げましたように、医療体制の充実と感染拡大防止、広報の強化徹底、これを三つの柱にしまして、集中的な取り組みを取りまとめて、そして、三月十五日までの三週間程度を集中対策期間として定めて、関係各局で連携を図りながら、さらなる感染の拡大防止に向けまして取り組んでいるところでございます。
 それから、今月十日に、あす、国が緊急……(発言する者あり)大事なところでございます、緊急対応策を発表されるということでございまして、その国の緊急対応策を踏まえながら、都としてどのような緊急対策が必要なのかを取りまとめてまいります。そのために、新型コロナウイルス対応緊急東京チームを設置いたしておりまして、今その緊急対策案をまさに練っているところでございます。
 改めて申し上げますと、今回のこの新型コロナウイルス感染症というのは、有事として捉えるか否かということが問われているのではないかと思います。見えざる敵に打ちかつ、そのためには、都民の皆様、そして、都議会の皆様方のご理解、ご協力が不可欠でございますので、刻一刻と変化をする相手、見えざる敵に対しまして、ともに立ち向かって、そして都民の皆様方の安心・安全を一日も早く確保してまいりたいと思っております。どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

○小宮委員 私が伺いたかったのは、起こったことに対して予算をつける、あるいは、さまざまな対策をするということではなくて、三月十五日以降、東京都は今、イベント等を自粛しておりますけれども、そういったことをどうしていくのかということを、さまざま開かれて、会議もたくさん行っていらっしゃるということですから、先にそういったことを考えて、そして、都民に方向性を示していただきたいということをお願いしておきます。
 感染症対策で重要なのは、今、知事もおっしゃいましたが、相談体制、検査体制、受け入れ先の病院の確保、また、患者の搬送体制、こういったことをしっかりと強化をするということでありますけれども、相談体制の拡充については、先ほどの会派の方からもご質問がございました。午前九時から午後九時まで専用のコールセンターを設けて対応しているということ、また、二月の二十八日からは、多言語化、そして、聴覚障害者の方にはファクスなどでも対応するということで拡充を図っていると伺いました。
 では、検査体制はどうでしょうか。この検査体制を望む声が多いんですけれども、国も先週から、新型コロナウイルスへの感染を調べるPCR検査に関して、医療保険を適用するということとなりました。また、東京都としては今後、検査試薬、この購入ですとか、検査機器をふやして、都の健康安全研究センターで、現在は一日百二十件しか調べられませんけれども、これを倍増、二百四十件調べるように拡充するとしています。
 先日の本会議で知事は、民間検査機関も活用して検査体制を一層強化すると述べられておりますが、現在、東京都からの要請に対して、応じてくれる民間検査機関はわずか一社であるということをさきの厚生委員会でも確認したところです。
 都内の民間検査機関は何社あって、今回のような感染症の検査能力を有する機関、これは何社あるのか伺います。

○内藤福祉保健局長 平成三十一年四月現在、民間の衛生検査所は都内で九十九施設登録されておりますが、そのうち新型コロナウイルス感染症の検査能力を有するとしている施設は四施設でございます。

○小宮委員 新型コロナウイルスの検査ができるのは都内でたった四社のみで、そして、そのうち民間の大手の検査機関は三社を国が押さえてしまっているということで、都としてはやっと一社、協力してくれる民間検査機関を確保したということだと思います。
 都の健康安全研究センターの検査能力は、先ほど申し上げたように倍になったとしても二百四十件、一社の民間検査機関の百件を加えても、たったというんでしょうか、三百四十件でございます。
 今回は武漢からの帰国者への対応ですとか国際線クルーズ船への対応、こういった想定外の事態も生じているわけですけれども、改めて、一千四百万都民の検査体制として、都が有する資源はこれで果たして十分といえるのか、真剣に検討する必要があると思います。
 もちろん検査機器を導入するだけでは足りません。検査を実施する人材の確保もあわせて、都の健康安全研究センターの強化を図るとともに、民間検査機関との日ごろからの協力体制、いざとなったら協力してくれる、そういう検査機関をしっかりとふやす必要もあると思いますが、都の見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 健康安全研究センターでは、各種検査の精度を保つため、平常時から検査業務を通じて職員の専門性の向上を図っており、新型コロナウイルスの検査も専門性を有する職員が対応してございます。
 都は、患者数の増加を見込み、センターで実施する検査を一日に百二十件まで実施可能な体制に強化いたしました。あわせて、民間検査機関の活用により、一日約百件を追加実施可能な体制として整えてございます。
 民間検査機関に対しましては、学識経験者などから成る東京都衛生検査所精度管理検討委員会でその検査の実施状況を調査、確認するとともに、検査機関向け講習会を開催し、この調査結果の共有を図るなど、検査精度の向上を支援してございます。
 今回の民間検査機関の活用に当たりましては、検体の取り扱いや検査手順を指導するなど検査精度の確保を図っており、今後も検査の精度管理等を支援してまいります。

○小宮委員 精度の向上はもちろん大事なんですけれども、そういうことを今伺ったわけではございませんで、都の健康安全研究センターの検査数、この一日二百四十件で十分と考えるのか、また、いざというときに民間の検査機関の協力がたった一社で千四百万人の都民を守れるのかということを伺ったわけです。そういったことをしっかりと今後、さらに検討を進めていっていただきたいと思います。
 コールセンターで相談をして、必要ならば検査をして、もし陽性と確定した場合、都内には十二、感染症の指定医療機関がございまして、そこで受け入れることになります。
 また、感染の拡大時には、都内に二百四十三ある指定二次救急医療機関、この受け入れだけでなく、東京都として独自に設けている百九十二ある感染症入院医療機関に対して、この受け入れを要請することもできます。
 この感染症入院医療機関は、二〇〇九年の新型インフルエンザの流行を受けて、都として、いざというときに受け入れが可能な病院を確保するために支援してきた病院です。これまで都としてどのような支援をしてきたのか確認します。

○内藤福祉保健局長 都は、新型インフルエンザ対策として、都内流行期に、感染症患者に対し入院医療を提供する感染症入院医療機関を整備しておりまして、これまで病室や診察室の陰圧化などの施設整備や人工呼吸器、ポータブルレントゲンなどの備品、消耗品の購入を支援してまいりました。
 今般の新型コロナウイルス感染症の発生を受け、二月十日に、都内全病院に対しまして、患者の受け入れについての依頼を行うとともに、新型コロナウイルス感染症の症状や感染防止対策に関する説明会を複数回開催したところでございます。
 また、感染症入院医療機関に対しましては、地域の感染拡大に備えた患者の受け入れ体制の準備を依頼するとともに、現段階での患者受け入れの意向について調査を行っております。

○小宮委員 病室の、施設の感染症の患者に対する施設整備や医療機器の購入などに、当時、十分の十の補助を出して、東京都として一生懸命取り組んできて、そして、二〇〇九年のこうした経験をもって、協力医療機関をふやすという努力とか視点というのは大いに評価をするところですけれども、今回、実際、その病院の中でそうした協力を得られたのは二割強でとどまっているというふうに伺っております。
 今後、そうした病院、協力を得られるために都として今まで支援をしてきた、そういった病院の協力をしっかりといざというときに得られるように、今後の課題についてどう捉えているのか伺います。

○内藤福祉保健局長 委員から今ご指摘いただきましたように、現時点では、百九十二ある感染症入院医療機関のうち、五十二病院が患者受け入れに協力する旨の回答をいただいているところでございます。
 都におきましては、平成二十一年度の新型インフルエンザ発生時の経験を踏まえまして、流行早期に外来診療を担う感染症診療協力医療機関や都内流行期に入院医療を提供する感染症入院医療機関を整備することとし、施設整備の補助を行うことによって、その確保に努めてきたところでございます。これにつきましては、先ほど委員ご指摘のとおりでございます。
 今般の新型ウイルス感染症の発生を受けまして、都は、感染症診療医療機関の協力を得て、現在、帰国者、接触者外来を開設し、その業務に取り組んでいただいているところでございます。
   〔発言する者あり〕

○山崎副委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○山崎副委員長 速記を始めてください。

○内藤福祉保健局長 新型コロナウイルス感染症につきましては、現時点ではワクチンや治療薬がなく、院内感染防止を徹底しながら、受け入れ病床や対応人員の確保を進める必要がございます。
 病院で体制を整えるには一定の時期を必要とすると、こういったことから、新型インフルエンザ対策として整備してきた病院ではございますが、一定の準備に時間を要すると、こういったものと認識してございます。

○小宮委員 多少、質問を割愛しておりまして、大変失礼いたしました。
 今回のコロナウイルスの特性によって、やはり実際に協力できる病院というのが限られてくるということと理解をいたしますけれども、引き続き、こうした協力病院との連携をしっかりと図って、患者の受け皿を確保していただきたいというふうに思います。
 陽性患者を受け入れる医療機関の拡充の強化とともに重要なのが患者の搬送体制です。
 過日、杉並区の医療機関に入院中の患者に新型コロナウイルスの陽性判定が出まして、患者の転院に当たり大変時間を要したという事案が発生しております。
 陽性患者の搬送は保健所に責任があるとはいえ、東京都や消防庁、医療機関など関係者それぞれの連携や協力が欠かせません。今回の教訓を踏まえて、感染症患者の救急搬送についてどのような改善を行ったのか伺います。

○内藤福祉保健局長 都は、二月七日の帰国者、接触者外来の設置に合わせまして、保健所が新型コロナウイルス感染症患者を円滑に移送できるよう、民間救急事業者を手配できる専用電話を設置しており、今回改めて各保健所に周知いたしました。
 また、患者の容体等から判断して事業者による移送が困難な場合には、エボラ出血熱などの一類感染症等患者の移送に用いる新感染症患者移送専用車両を新型コロナウイルス感染症に対応できるよう運用を見直し、移送時の同乗者の人数や移送に用いる資器材の配備場所を変更するなど、より迅速に出動できることといたしました。

○小宮委員 運用を見直すことによって、東京都が、福祉保健局が所有する感染症移送専用車両、これは通称ラッサ車というそうですけれども、これを迅速に手配できるようにしたということと専用のダイヤルを設けたということで、わかりやすくしたというふうに認識しました。
 この今申し上げたラッサ車というのは都内に五台しかないわけですけれども、福祉保健局が所有をして、消防庁と協定を結んで、管理と運用を任せている感染症専用の車両となっております。
 東京消防庁が陽性患者に対して運行できる車というのは、救急車は使えなくて、現在、ラッサ車だけということでしょうか。消防総監に伺います。

○安藤消防総監 新型コロナウイルス感染症により入院勧告された患者の移送は、感染症法に基づく都道府県知事等による移送業務であり、保健所が行うこととなっております。
 先生ご指摘のとおり、このため、東京消防庁では、福祉保健局との協定に基づき、現在五台の感染症患者移送専用車両、いわゆるラッサ車のみの運行を行っております。

○小宮委員 陽性患者の搬送に際しては、都内に二百六十台ある救急車は使えないということでして、消防庁に頼れるのは、都内全域で五台のラッサ車があるわけですけれども、この運用、運行を頼めるということで、五台のうち、多摩地区には立川に一台あるだけだそうです。
 今後、重症患者がふえた際に対応できるのか率直に疑問に感じるところですけれども、搬送の責任を負う保健所には、その手段となる車両の保有もなければ、ラッサ車を直接消防庁に要請する権限もないわけです。
 都民の命を守る、感染拡大を迅速に防止するためにも、保健所と都の関係機関が改めてしっかりと連携を図ることで、患者を守る、都民の命を守ることに尽くしていただきたいと思います。
 さて、PCR検査が保険適用されたことによって、今後は新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診療する帰国者、接触者外来などの医療機関から、民間検査機関へ検査を依頼するという新しい流れができてくることになります。
 陽性と判定された患者への対応について、都は、あらかじめ保健所や医師会等と連携を図っておくべきと考えますが、見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 PCR検査により新型コロナウイルスの感染が確認された場合には、保健所が入院勧告や積極的疫学調査など、感染症法に基づく対応を実施しております。
 今般のPCR検査の保険適用により、帰国者、接触者外来等の医療機関では、保健所を介さずに検査を実施できることとなります。
 都におきましては、保険診療で実施する検査の状況についても把握いたしまして、陽性と判明した場合の入院等につきましては、医療機関や保健所とも十分に連携して対応してまいります。

○小宮委員 コロナウイルスのような危機に際して、行政は正しい情報を迅速に伝える責務があります。
 SNSには功罪あり、今回のようにトイレットペーパーが入手困難になるというようなうわさやフェイクニュースには、SNSをもって、またこれを活用して誤った情報を否定し、都として事実を伝えるという必要があると思います。
 そのために、主要なSNSと連携して情報を流す仕組みをつくるべきです。特に、速報性にすぐれたツイッターやLINEなどと協力してその体制を整備すべきと考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。

○宮坂副知事 今回の新型コロナウイルスは、未知の部分が多い上に、さまざまな情報が錯綜し、不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。
 都民の生命と健康を守るためには、行政の一次情報を迅速に都民の皆様に届けなければなりません。
 そして、今、都民の八割の方がスマートフォン並びに携帯電話を所有されているといわれております。これからこういったメディアからの、端末からの情報取得が増加する現在においては、ツイッターやLINEなどデジタルメディアを活用した情報の発信が非常に重要になってくると思います。
 情報発信の今後の強化に当たっては、二つの力を鍛えることが不可欠であると考えています。
 一つ目は、つくる力です。都のホームページやアプリなどのデジタルメディアをつくる力を強化してまいります。
 二つ目は、届ける力です。多くの都民が見るサイト、この中にツイッターやLINEなども含まれているわけでございますが、多くの都民が見るサイト等に都のホームページやアプリに誘導する、いわゆる入り口というものをつけていかなければいけないと思います。
 先日開設した特設サイトでは、陽性患者数などのデータを公開し、グラフなどでわかりやすく示してホームページそのものを強化するとともに、検索サイトであったり、ツイッター、LINEといったSNS等からの誘導なども図って、デジタルメディアとの連携を図っております。
 また、今回の補正予算でも、大手検索サイトやSNSを利用するユーザーに対して、都の正確な一次情報であるホームページへ誘導するためのリンクやインターネット広告などをしっかり掲載していきたいと思います。
 今後もより多くの都民に対し、必要な情報を必要なときに届けるため、つくる力と届ける力の二つの力を鍛え上げ、デジタルメディアを活用した情報発信の強化に取り組んでまいります。

○小宮委員 新型コロナウイルス感染症の状況は日々刻々と変化をしています。
 都の相談体制や検査体制、そして病院の受け入れ体制、また、この搬送体制について確認をしてきましたけれども、国の一律の基準では、この感染症対策について都として考えたり、国の動きを待つような対応では、一千四百万都民、そして東京を訪れる多くの国内外の人々を守れないと思います。
 感染拡大阻止のためにも、今からできることはないか、二〇二〇年東京大会を控える中、知事には高い意識を持って都としての備えを万全にしていただきたいと考えます。
 感染症に対する危機管理について、知事の見解を伺います。

○小池知事 これはもはや危機管理の問題でございます。
 先ほどもご答弁させていただきましたが、これを有事と捉えて取り組むということがまず必要。そしてまた、あす国が緊急の対策を発表するわけでございますが、やはり都独自のそれに加えて対策を練ることが必要だと、今の小宮議員のご質問の中にはそういったニュアンスも含まれていたかと思います。
 そして、スピード感が必要でございます。スピード感を持って、そして、都民の皆様方にわかりやすくそれを伝えていくということでございまして、これまでも十五回、この対策本部会議を行ってまいったその積み重ねと、日々刻々と変わる状況をよく鑑みながら、あすの国の発表をにらみながら、都としての危機管理体制をしっかりと構築していきたいと考えております。

○小宮委員 国の一律の基準によらず、都民の命をしっかりと守れる、そういう危機管理体制を構築していただきたいと思います。
 さて、今回のコロナウイルスに対して、日本国中でマスクや消毒液の不足が深刻な状況となっています。
 特にマスクについては、医療機関や重症化しやすいといわれる高齢者の施設、また子供を預かる施設などにおいて不安の声が上がっております。
 過日、都は、公共交通の一翼を担うバスやタクシー、ハイヤー、こういった業界の方々からの要望を受けて、水道局の備蓄品としてあった十五万枚を提供しております。
 そうした都としてのマスクの備蓄がどこにどれぐらいあるのか、都議会自民党として確認を求めたところ、現在、合計で約百万枚近いマスクがあることがわかりました。
 もちろん各局の備蓄として必要な量は都として確保しなければなりませんけれども、そのうち提供可能なマスクが何枚あるのか、この回答を求めておりましたところ、知事は先週の金曜日の記者会見で、二十万枚を都内全区市町村に送付すると述べられました。
 杉並の区長からは、知事の記者会見での発言を聞いて、突然の発表ということで困惑をしているというふうな連絡がございました。
 金曜日に八万枚ですか、既に送付をされたと伺っておりますが、どこにどれだけの量をどういう目的で送ったのか、都としての見解、こういったものをしっかりとわかっていただく必要があるというふうに思います。
 どのような基準で、各区市町村に何枚ずつ送付することとしたのか確認します。

○遠藤総務局長 二十万枚のうち八万枚につきましては、障害児の放課後等デイサービスを行っている施設等を勘案いたしまして配布枚数を設定した上、一千枚を四十二自治体、一千五百枚を四自治体、二千枚を十六自治体にそれぞれ配布したところでございます。
 配布に当たりましては、あらかじめ区市町村の担当部署に連絡した上で、全ての区市町村に発送したものでございます。
 残る十二万枚につきましても、区市町村の判断で必要な施設等で活用できるよう、自治体の規模等を勘案し、本日中の発送に向けて作業を進めているところでございます。
 なお、当初の八万枚につきましては、私どもとして障害児の放課後等デイサービスを行っている施設等を勘案したわけですけれども、各区市町村から、使い方が限定をされるのかといったような問い合わせがありましたものですから、その使い方につきましては、各区市町村の判断に委ねるという形でお答えをしているところでございます。

○小宮委員 ということは、東京都としては、障害者デイサービスにという考え方のもと、はじいた数を区市町村に送っているが、その先の扱いに関しては、必ずしも障害者デイサービスに行かないということも区市町村の判断であり得るということですか。

○遠藤総務局長 ご指摘のとおりでございます。
 ただいまお話しなされたように、各自治体がそれぞれ、先ほどの八万枚も含めまして、ご活用していただいて構わないということでございます。

○小宮委員 そうすると、都の目的と違う形で区市町村が使えるという数、だから、数としては合わないと思うんですけれども、そういうやり方をされたと。残りの十二万枚に関しては、区市町村の判断でこれから送るということなんです。
 六十二も区市町村があるので、十二万と聞くとすごい量だなというお話もございますが、単純に割ると二千枚程度なんです。
 杉並区のある病院なんかは感染症患者を受け入れておりますと、一日に三千枚のマスクが出てしまうというんですね。
 やはりどこに今使えるマスクを有効に配布していくかということ、これは東京都が区市町村には調査ですとか意見を聞いているとは伺っておりますが、例えば杉並区だと七十万枚のマスクの在庫があるが、東京都と、やはり全体として、あるいは国からも、これからマスクを出すとか出るとかいっていますけれども、全体として優先順位をつけて、より効果的なマスクの配布のあり方があってしかるべきと思います。
 ですから、東京都としては、東京都の判断で送りつける、わずかな量といわれてしまうと厳しいですけれども、送りつけるだけでなくて、やはり国と、そして区市町村としっかりと調整をして、医療機関も大事です、介護施設も大事なんですが、そういう優先順位を都として責任を持って、小出しに出すんじゃなくて、パフォーマンスじゃなくて、しっかりと本当に必要な量を適切なところに配布する、そういう形で今後のこの十二万枚に関してはご検討いただきたいというふうに思います。
 感染患者を受け入れている医療機関ではそういったこともございますけれども、過日の東京マラソンで使われなかった選手のマスク四万枚の扱いについてですけれども、知事は突如として、この四万枚を、区市町村を通じては学校関連施設に、医師会を通じては医療機関に寄贈したということをご報告されておりますけれども、この四万枚が、都内六十二の区市町村を通じて学校関連施設にやはりどれだけ届いたのかなということを疑問に思いますから、先ほどのマスクもそうなんですけれども、全体として本当に真剣に東京都が責任を持った配布のあり方をしっかりと考えていただきたい。
 やはりこれはスピード感だけでは不足な部分が多々あると思います。そう感じておりますので、要望をしておきたいと思います。
 今回のコロナウイルスに関しまして、東京都として提供した備蓄は、このマスクだけではありません。防護服については、都内の医療機関や保健所などにはこれまで九万着ほど供給されておりますが、国外に向けても五回にわたって、計三十三万六千着が提供されております。
 お聞きしたのをまとめたんですけれども、(パネルを示す)一回目は一月二十七日、武漢に向かうチャーター機に積んだ二万一千着、これは東京都として自発的に協力をしたと伺っております。
 そして二回目ですけれども、二月七日に出庫、配送となっておりますけれども、これは小池知事が二階さんのところに二月四日に訪れた際に要望書をいただいて受け入れた、都として対応することとしたのが十万枚、大変大量な量になっています。
 そして三回目、これが二月十三日ですけれども、外務省からの依頼で武漢行きのチャーター機に乗せた五千着、これは一回目と同じような考えなのかなと思いますが。
 そして四回目、これは二月十四日、小池知事が昨年覚書を結ばれた中国の清華大学からの要望を受けて一万着を寄贈したということです。
 そして最後の五回目、二月十八日に出庫されておりますけれども、これは北京市の依頼で北京市に送ったということがやっときのうになって出てきたわけですけれども、四回目までは、伺ったらそれなりにすぐ出てきましたが、この五番目は一カ月ぐらいかかりました。
 都内の備蓄量に問題がなく、困っているときにはお互い助け合うという国際協力にはもちろん大いに賛成ですけれども、その決裁方法ですとか使途、使い方について、都は、都民に対してしっかりと管理をし、説明をする必要があると思います。
 こうした防護服の数や使途について、東京都としてどう管理しているのか伺います。

○内藤福祉保健局長 都はこれまで、新型インフルエンザの発生に備え、医療従事者用の防護服の備蓄必要量を百十万着と定め、強毒用と弱毒用それぞれ百十万着、合計二百二十万着を備蓄してございます。
 また、使用年限を踏まえ、計画的に更新しているところでございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症の発生に伴いまして、患者の診療を担っていただいている病院等に対しましては、定期的に使用状況等を調査し、医療従事者用の防護服をこの備蓄から必要量提供しているほか、随時の要請にも対応しているところでございます。
 また、政府等からの提供要請に対しましては、公益性や緊急性等を考慮し、病院等への提供に支障がない範囲で対応しているところでございます。

○小宮委員 政府からの要請には、公益性と緊急性を考慮して対応しているということですけれども、依頼元が政府や公的機関でないのは、二回目の自民党の二階幹事長だけですけれども、数が十万着ということで大変大きいわけですけれども、防護服はこれはどこに配送されて、どこで使われたんでしょうか。

○内藤福祉保健局長 中国におけます感染の拡大を踏まえまして、人道的な観点から、武漢市に送付した約二万着の防護服に追加して、武漢市中心医院や湖北省人民医院などを初め、中国各地の二十六の病院や衛生所管局に十万着を配布いたしました。

○小宮委員 報道などでは、二階さんからアリババですか、中国のIT企業に渡ったという話も出ておりましたけれども、それはアリババから中国の今おっしゃったようなところに配送されたということでよろしいんでしょうか。

○内藤福祉保健局長 繰り返しになりますが、中国におけます感染の拡大を踏まえまして、人道的な観点から配布したものでございます。

○小宮委員 お答えはいただけませんでしたけれども、それでは、この五回目の北京市からの依頼に関してですけれども、先ほど申し上げたように、問い合わせてもなかなか情報が出てこなかったということがありました。これは一カ月ほどかかりました。何でだったんでしょうか。

○内藤福祉保健局長 まず、お尋ねの二十万着の防護服につきましては、北京市からの要請に基づき、二月十八日から三回に分けて、北京市が手配した事業者に引き渡したものでございます。
 また、今お尋ねの、委員ご指摘の回答になかなか時間がかかったんじゃないかということでございますが、私どもこの間、中国からの帰国邦人チャーター便への対応、また、クルーズ船への対応、さらには二月十三日に都内初めての陽性発生者が生じました。その中で、私を含め福祉保健局は、相当いろんなことが錯綜する中で業務を続けておりまして、それぞれ所管を超えてバックアップ等々を対応しておりました。
 その関係からか、まことにおくれたことに対しましては申しわけなく思いますが、そういう錯綜の中で一定の時間を要したものと、このように考えております。どうぞご理解いただきたいと思います。

○小宮委員 今お話ありました所管を超えて対応した。北京市からのどなたの依頼をどこの局で受けられたんでしょうか。何せ二十万着です。それを決裁するということは大変大きな判断であります。福祉保健局が直接依頼を受けたわけではないという話は伺っております。
 北京市のどなたから東京都のどなたに対してまず依頼があり、そしてどう調整されたんでしょうか。

○内藤福祉保健局長 当時は相当混乱している中で、緊急に防護服が必要だという要請がありました。これは都としてお受けしたものでございまして、したがって、都として対応したものでございます。

○小宮委員 ですから、防護服を管理しているのは福祉保健局ですけれども、その福祉保健局に対して、どこの局だか担当だかが、担当者が北京市と話をして、二十万出せという福祉保健局への指示を伝達されたんでしょうか。

○内藤福祉保健局長 今回、中国全土におきます新型コロナウイルスの感染症のあの状態に鑑みまして、さまざま中国、それは政府もあれば地方政府もあると思います。さまざまなチャンネルの中で都に対しまして要請があったものと、それを東京都としてお受けしたものでございまして、決してこの防護服を送ったことに対する対応について、私どもは間違ってはいなかったと、このように考えております。

○小宮委員 内藤福祉保健局長としては、本当に現場を預かるお立場として精いっぱいのお答えをしていただいたというふうに思っております。
 知事は先日の記者会見におきまして、記者からの質問に、二十万枚のマスクを各自治体にどう使ってほしいと思われますか、そういう質問がございまして、それに対して、まずその冒頭で、中国には防護服を送って、マスクはセットでついているけれども、それはN95しか送っていないということを、殊さら中国のことを気にされている様子だったということは申し上げておきたいと思います。
 都民のお金で都民のために購入をし、管理をしたこの備蓄品がどう使われたか、この備蓄品の提供については、その行き先や使われ方を把握する必要がやはり東京都にはあると思います。
 昨年九月の豚コレラ対策に際しましては、埼玉県に対して五千着の防護服を提供しているわけですけれども、国内の自治体同士のやりとりならば、まだ都民にも見えやすく、わかりやすく、理解されやすいと思いますが、やはり国際協力とはいえ、十万単位、二十万単位、この備蓄品を提供する以上、都民への説明責任がしっかりと求められると思います。
 情報公開を重視される知事として説明責任を果たすべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 お答えをいたします。
 中国から、また武漢から発生した今回の感染症といわれております。そこにどうやって都として、この緊急対策に何ができるかということで、中国国内の新型コロナウイルス感染症の拡大の状況を踏まえまして、まずは公益性、緊急性を考慮して、都の備蓄を提供させていただきました。
 以来、東京都に対しましての依頼が大変多くございまして、外務省、清華大、そして北京市、次々と、中国の人口のこと、ニーズなどを考えますと非常にロットは多うございます。大きゅうございます。
 それらも勘案しながら、まずは感染症対策を中国でどうやって防ぐかということがまず求められたわけで、そしてそれに対してのスピード感とともに、十分都民を守る防護服を有しております東京都として算段をして、そして、現地の方に送らせていただいたということでございます。
 もちろん、都内、国内におきましても、先ほどもお話がございましたように、政府、医療機関等、必要な機関にも提供させていただいております。
 そして、今申し上げましたように、中国への提供に当たりましては、現地の感染状況がどうなっているのか、これは私どもが把握できるというよりは、現地の方がよくわかっているわけですから、必要なところに送られたということを伺っております。
 都内の状況を踏まえて、在庫なども把握し、都内での必要数を確保した上で決定をいたしたものでございます。
 なお、マスクでございますけど、ご存じのようにいろんな種類がございます。そして都が有しております防護服とセットになっているのは、医療用の現場のN95であるということについて、マスクということを一言でおっしゃいますけれども、子供用もあれば、サージカルマスクもあれば、N95もあるということで、その点を丁寧に記者会見の方で申し上げたということでございます。
 また、これらに対しましては、それぞれニーズのあるところにいかにしてスピード感を持って提供するかということが、例えば北京市は姉妹都市でございます、そして清華大学とはMOUも結んでおります。そういったところをしっかりと連携させていただいて対応したところでございます。

○小宮委員 スピード感、スピード感ばかりで、都民へのしっかりとした説明責任を怠らないようにお願いしたいと思いますし、やはり、政府からの公益性や緊急性を考慮するという点に関しましては、こういった二階幹事長に十万着という大きな防護服の提供をお認めになっているということに関しては、やはり疑念が持たれかねませんので、行政の長として、しっかりとそこは発表のあり方、考え方、お考えをいただきたいというふうに思っております。
 さて、都内で葬儀業を営む事業者からは、ご遺体にかかわるという性質上、防護服の提供をしてほしいという声も上がっているわけです。パフォーマンスととられかねない防護服の提供は許されませんけれども、都民生活を支える事業者の声にしっかりと都は耳を傾けていただきたいと思います。
 今回のコロナウイルスに対してさまざまな影響を受けている、あるいは今後影響を受けると心配される都内中小、小規模事業者に対しての支援が必要です。
 都として、これまでどのような対策を図ってきたか伺います。

○村松産業労働局長 都では、新型コロナウイルス感染症により事業活動に影響が生じております中小企業に対しまして、一月三十日に資金繰りや経営に関する特別相談窓口を開設し対応してまいりました。
 さらに、三月六日より経営や法律の専門家を無料で派遣する支援を開始いたしました。
 あわせて、売り上げ減少などの影響を受けております中小企業に対する緊急融資制度を創設し、信用保証料を全額補助することによりまして、円滑な資金繰りを支援しているところでございます。

○小宮委員 専門家派遣については、中小企業診断士が経営のアドバイスをしたり、社労士が従業員の感染が確認されたという場合の対応をしてくださったり、それから、弁護士が契約などに関する相談に乗ってくれているというふうに伺っております。
 また、特別相談窓口には、イベントのキャンセルに伴いまして売り上げの減少や受注の停止による資金繰りの悪化など、中小企業から切実な相談が寄せられております。都には、中小企業や小規模事業者へのさらなる支援の充実を求めておきます。
 また、雇用される側への支援につながる対策も必要です。
 今回のコロナウイルスによる影響で事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、正規、非正規を問わず、従業員の雇用を維持できるように、また、小学校などの臨時休業に伴って仕事を休まなければならない保護者である従業員の雇用に影響のないように、都として支援を講じる必要がありますが、見解を伺います。

○村松産業労働局長 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うイベント自粛や学校休業が、中小企業の経営や非正規雇用の方々を初めとする働く人に影響を及ぼしております。
 都は、こうした状況に対応するため、中小企業の経営や、従業員の雇用と生活の安定に向けたセーフティーネット対策の検討を行っているところでございます。
 今後、国の対策も踏まえ、都みずから取り組むべき支援策を取りまとめ、都内の中小企業やそこで働く方々を支えてまいります。

○小宮委員 また、政府による休校要請によりまして、働く子育て世帯への支援が求められておりますが、区市町村と連携して、そうした家庭からの要望にどう応えるのか伺います。

○内藤福祉保健局長 今回の小中高等学校等の臨時休業に伴い、保護者が働いている家庭の子供たちが日中を安全・安心に過ごすことのできる居場所の確保が急務となってございます。
 このため、都は、平日の午前中から開所する学童クラブに対し運営費を補助するほか、休校中の子供たちの居場所として児童館等を活用する区市町村を支援してまいります。
 また、認可保育所や認証保育所等を活用して、小学生の一時預かりを行う区市町村を支援するほか、ベビーシッター利用支援事業等の対象を小学生にも拡大いたします。
 こうした取り組みにより、区市町村と連携いたしまして、休校期間中も子供の居場所を確保し、働く保護者とその子供たちを支援してまいります。

○小宮委員 ことし四月から働き方改革の各種施策が中小企業にも適用されることとなります。労働力人口が想定以上に減少する中で、女性や高齢者の就労促進や、生産性向上による長時間労働の改善などについては評価が一定程度ある一方で、事業主からは、制度が複雑である、法の定める内容を実施することが難しい、制度導入への企業の負担が大きいといった声が寄せられています。
 働き方改革関連法の中小企業への適用に当たり、都としてどう対応しているのか伺います。

○村松産業労働局長 都は、国と連携した特別相談会や使用者向けのセミナーの開催などにより、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務づけなど、法改正のポイントと必要な対応について周知を図っております。
 あわせて、社会保険労務士などの専門家の派遣により、中小企業等に対し、生産性向上に向けた働き方の見直しに関する助言や、就業規則の整備などへの支援を行っているところでございます。

○小宮委員 コロナウイルスによる影響を考慮しまして、国においては、四月からの適用についてさまざまな検討がなされているやに伺っております。都として、引き続き中小企業への働き方改革に向けた支援にしっかりと取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 さて、都庁職員に対しては、コロナウイルス緊急対策として、本庁職員のテレワークのために一万人分のヘッドセットとウエブカメラを整備するとのことです。
 緊急事態において、都庁職員も事業継続と外出抑制を図るということですが、都では、職員が利用するTAIMSというネットワークを整備していまして、このTAIMSには既に遠隔会議ができるシステムが搭載されていて、メールは当然ですけれども、チャットなど、リアルタイムに情報のやりとりもできます。
 今回の補正予算は、それに加えてヘッドセットとカメラを本庁職員全員分、新たに支給するというものです。それを今、一万人分の全員に配るということが果たしてワイズスペンディングといえるのか、税の賢い使い方といえるのか、都民の理解が得られるのか、知事の見解を伺います。
   〔遠藤総務局長発言を求む〕
   〔「知事の見解を求めているんですよ」と呼び、その他発言する者あり〕

○小池知事 担当の総務局長よりお答えいたします。

○遠藤総務局長 今回、テレワークにつきまして、新型コロナウイルス対策もあり、全ての本庁職員を実施の対象として始めたわけでございますけれども、これを行うに際して、職員の間から、やはりヘッドセットとウエブカメラを装備することによって、テレビ会議に似たもの、テレビそのものではないですけれども、TAIMSの配備した端末を使ってウエブ会議を行うことが非常に有効であるというようなお話があり、それを予算化したものでございます。

○小宮委員 職員が便利だからということで一万人分にカメラとヘッドセットを加えると。知事はご答弁なさいませんでしたけれども、やはり知事が進めるテレワークですから、都民への理解が得られるように、ぜひお答えをいただけたらというふうに思いましたところです。
 知事は就任直後から、働き方改革や生産性向上への取り組みを積極的にPRされてきましたが、実態はというと、隗より始めよでスピード感を持って取り組むということでして、こうマスコミに呼びかけていることは小池知事お得意のことでございますけれども、しかし、お膝元の都庁では勤務時間が増加、オレンジ色ですね、(パネルを示す)しているということを指摘しておきたいと思います。
 さて、ワイズスペンディングとは到底思えない予算がたびたび散見される小池都政です。昨年末には、知事のいう大いなる夢や理想、これを掲げた未来の東京戦略ビジョンが示されました。それによると、二〇四〇年には合計特殊出生率が先進国最高水準の二・〇七となり、介護離職という言葉は死語になり、東京のまちから電柱が姿を消し、台風や豪雨に遭っても犠牲者が出ないということで、それらの実現のために二〇三〇年に向けた戦略を示し、その方向づけとなるのが今回の令和二年度予算案だというふうに受けとめておりますけれども、相変わらず大変総花的で、一体行政がどこまで何をやるのか、やるべきなのかといった視点が不明です。
 知事の描く夢と都民にとっての現実が余りにも乖離していると感じますが、未来の東京戦略ビジョンについて知事の見解を伺います。

○小池知事 かつて我が国は経済大国と呼ばれ、ジャパン・アズ・ナンバーワンという本も出されました。
 ところが、株式総額のランキングを十年ごとで見ましても、残念ながら、最近は日本企業の名前が三十位以内に一社あるか否かというぐらいの落ち込みを見せているところでございます。残念ながら、世界のトップから大きく後退をして、存在感が低下をしているといわざるを得ないと思います。
 また、歴史的な転換点も現在迎えております。経済、テクノロジー、気候変動、人口構造、これらの四つの主な柱となる部分で大きな転換点を我が国は迎えている。
 今回は、この戦略ビジョン、未来の東京を描くに当たって、東京の強みと弱み、これらを分析することによって、強みを生かし、弱みを克服していくという、そのような設計をさせていただいたところでございます。
 東京の、そして日本のこうした危機的な状況から脱却をして、持続的な成長を遂げるためには目指すべき未来から逆算をする、これをバックキャスティングというふうに申し上げます。多くの国は、こういうバックキャスティングで、こういう国を目指すんだということをビジョンとして掲げ、そしてそれに向かって進んでいくという方法をとっている例が散見されるわけでございます。
 そして、今回の未来の東京戦略ビジョンは、そのように、ここから積み上げていくというのではなくて、逆算していかなければ、逆にいえば間に合わない、そういう危機的な意識を持ちながら、東京の未来のことを考えたわけでございます。
 子供の笑顔、長寿社会の実現、居場所づくり、災害への備え、都市機能の強化、スマート東京、ゼロエミッション、あの冊子の中には、これらが項目として書かれているわけでございます。多岐にわたるテーマで、総花的といわれればそうかもしれませんが、私たちの生活や産業はさまざまな分野から成り立っているわけでありまして、むしろここを書かなかったら、欠落していますよときっといっておられると思いますよ。
 ですから、これらはビジョンとして掲げてこそ、進む方向性、そしてあるべき姿、そして都民の皆さんと一緒に進んでいきましょうということを呼びかける、そういったことが今回の未来の東京であり、戦略ビジョンでございます。
 描いたビジョンを直ちに実行すべく、新年度を待つことなく、各プロジェクトにももう着手しております。世界のスピードはとにかく速いんです。そして、この速さにいかにして日本が置いてけぼりを食わないかということは、東京が例を見せないといけないと、このように私は思うわけでございますし、また、今回この未来の東京を担当してくれた職員も一生懸命、未来、将来こうあるべきということで作業に取り組んでくれ、また、いろんな発想も彼らからも出てきたわけでございます。そして、具体的に取り組むべき内容を明らかにした上で、長期戦略に結実をさせて、スピード感を持って施策を展開するということでございます。
 それから、一言加えさせていただきますと、ゆでガエルという理論がずっといわれてまいりました。だんだんだんだんお湯が温かくなる、また、本当にゆでガエルになるまでわからないと、これはだめだということで、ゆでガエル理論というのはとても有名なものでございますが、それをどのようにして克服しながら、東京として未来の東京を切り開いていくか、それをパッケージにさせていただいたものでございます。
 ぜひこれからも都民の皆様方によくお知りいただき、また、都民の皆様方からご意見もいただきながら、未来のビジョンづくりに励んでいきたいと考えております。

○小宮委員 やらなければならないことがたくさんあるのはよく承知しておりますが、行政がどこまでやるか、何をやるか、民間にできることは民間に、そういった視点がなくて、東京都が、例えば知事がおっしゃるスマート東京、目指すところ、そのスマート東京に関しても大変漠然としているということは後ほど述べさせていただきたいと思いますが、そういった総花的な、大変多岐にわたるビジョンに示されたこの戦略を着実に展開するためには、財政面からの検討が、お金のことがちゃんとついてこなければなりません。
 だからこそ、財務局は、このビジョンとあわせて、東京都の財政収支の長期推計というものをビジョンと同日の日に発表しているわけであります。
 財政収支の長期推計の推計方法というのは、過去の決算がベースとなっています。知事が描くこの今回の壮大な戦略ビジョンの事業も、新規事業も盛り込まれたものではありません。つまり、今回は最低限必要と見込まれる毎年の支出額を示したものと理解しています。
 それでも十年後には収支がマイナスになるんです。以降はずっと赤字状態という大変シビアな内容となっています。将来の都財政に対して危機感を覚えずにはいられません。
 しかし、そのわずか一カ月後に知事が発表した来年度予算案からは、そうした危機意識を全く感じません。新規事業の数が過去最高ですと誇っておられますけれども、大事なのは、事業の数ではなくて中身であります。
 いつの間にか団体数が倍増していた予算ヒアリングの団体や区市町村からの要望には全方位で応え、選挙のことし、ばらまきと思える新規事業も散見されています。スマート東京という聞こえのいい言葉のもとで、内訳や積算が詰まっていない百五十八億円もの巨額の予算もあるんです。
 今さえよければいいといった安易な予算編成であってはなりません。そんな人に、二〇三〇年どころか、二〇四〇年を描くことはできません。
 厳しい将来推計を踏まえて、今後の戦略ビジョンの実現を初めとする施策展開をどう考えるのか、知事に伺います。

○小池知事 東京が成長と成熟が両立した都市へとさらなる進化を遂げる、そのためには、未来の東京戦略ビジョンで描きます施策を着実に推進していくことが重要でございます。
 そして、今ご指摘がございましたように、昨年末に長期推計における経済成長率の中位シナリオも公表させていただいたわけでございます。そういう中で、超高齢社会への対応など、将来にわたって膨大な財政需要を抱える中で、長期的に見た都財政は決して楽観はできないという見通しもきちんと持った上で、そのために、今後具体化される長期戦略を着実に実行をしていく、そして事業評価の取り組みをさらに深化をさせていく、無駄の排除を徹底する、そして都債と基金の活用を図るなど、計画的、戦略的な財政運営を行っていく必要があるというのを改めて示したものでございます。
 その上で、未来への投資をいかに行うか、その成長が財源を生んで、さらなる政策へとつながっていくと。それはまさに好循環というものでございまして、好循環を生み出していくことが何よりも重要と考えております。
 こうした取り組みを推進することで、東京、そして日本の輝かしい未来をつくり上げる積極的な施策展開を図ってまいりたいと考えております。

○小宮委員 知事が未来の東京戦略ビジョンの中で最も力を--最もといいますか、大変力を入れていらっしゃるのが、先ほど申し上げましたスマート東京の実現です。
 スマート東京って何かと聞かれて、明確に答えられる方が大変少ないということを日々実感しております。つまり、デジタルの力で都民が質の高い生活を送られることということらしいんですけれども、極めて漠然としています。その実現のために、知事は、まず来年、百五十八億円もの予算をつぎ込むそうですけれども、行政がやる事業は、多くの都民に理解されるものでなければなりません。
 デジタルの力で今よりも速く大量のデータを瞬時にやりとりできる社会にして、全ての人がデジタルでつながれば生活の質が上がるというイメージのようなんですけれども、そのためには、5Gという通信規格を上げるためにアンテナを立てなければなりませんけれども、これは民間の通信事業者のお仕事であります。東京都はアンテナを立てるための場所を開放するだけだから、お金はかからないのかなと思いましたら、来年度は検討費用として二千万円がついているわけです。
 その上、知事が考えているスマート東京の実現には、さらに、官民からさまざまなデータを集めてきて多くの情報が活用されなければ、それは実現できません。果たして、そこまで実現するために、都民のお金で一体あとどれだけの投資をするのか、先が見えません。
 西新宿では、スマート東京先行モデル事業と称しまして、5Gの活用に五億円、四・五億円ですか、とありますけれども、この内訳と積算根拠について確認します。

○松下戦略政策情報推進本部長 西新宿エリアにおきまして、この秋に、多くの方々に5G等の最先端技術を活用した便利な生活を体験してもらうための普及啓発体験イベントを開催することとしております。
 経費につきましては、類似のイベントを聞き取り調査の上、それを参考としまして、仮想現実技術によるxRライブやプロジェクションマッピング等のエンタメ体験、スマートオフィスやスマートハウス等の暮らし体験イベント等に四億三千万円、そのほか、スマートポールの試行設置に二千万円、計四億五千万円を計上しているところでございます。

○小宮委員 5Gを活用して体験イベントをするxRライブ、エンタメ体験に四億三千万円ということですけれども、ソフトバンクでもVRでライブをやりましょうとか、ドコモでも遠隔医療に5Gを活用するとか、これからいよいよ民間のサービスが始まっていくわけです。あえて行政が5GのPRを五億円かけてする必要があるのか、大変疑問です。
 本来は民間事業者がやるべき5Gの普及を、行政が都民のお金で普及させようというなら、まずは明確な目的がなければいけません。
 今後の人口減少や高齢化といった時代にあっても、まちのインフラの維持管理や介護施設における高齢者の見守りなど行政サービスを維持するために、5Gの力が必要な地域であるとか事業は何かということを、まずは東京の抱える地域ごとの課題をしっかりと把握することから、事業の構築というのはあるんです。
 5Gになると二時間の映画を三秒でダウンロードできるということかもしれませんけれども、都民の一人一人の生活にとっては、今のままの通信環境、通話やネット環境で十分だよという人もいるんです。だからこそ、都は行政として、何のために、どれくらいの費用をかけて、どんな事業をスマート東京で展開するのかを明確に示す必要があるんです。知事の見解を求めます。

○小池知事 東京のデジタルトランスフォーメーションの推進というのは、これからの東京の発展に欠くことのできない、まさしく不可欠なインフラでございます。これは、都民生活のさまざまな解決をするとともに、新しい産業、MaaSなどがそうであります。自動運転など、これらを可能とするのが5Gでございます。
 こうした取り組みを都民とともに進めて、全ての人が快適に暮らして働くことができる社会を築き上げるということは重要な課題でございます。
 そこで、都といたしまして、デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出して、都民のQOL、質の高い生活を送る、東京版ソサエティー五・〇でありますスマート東京の実現に向けて取り組むということにいたしたわけでございます。
 ちなみに、このスマートという言葉は最近は国でもよく使われておりまして、スマートシティーのことなどは随分、法律が出てくるのは時間がかかったということも申し添えておきたいと思います。
 これらも、スマートシティーもスマート東京も、うまく国と連携しながら進めていくということが、これからの日本経済を率いていくと、そして新しい産業を世界におくれずにつくり上げていくということで、これらも、デジタルトランスフォーメーションにおくれたのはこの十年でございます。二十年でございます。ここをどういうふうに取り戻すかという、極めて重要なことでございます。
 費用でございますが、来年度はスマート東京の実現に向けた第一歩の予算で、ご指摘の百五十八億円を計上したものでございます。
 また、技術は日進月歩で進化を続けております。国は、5Gよりも、もう次の6Gでやろうとしているというのも、これも戦略だと思いますよ。今そこで世界の戦いはやっているわけです。これは本当に、ちょっとでも緩めるとおくれてしまう。さらには、今回のコロナウイルス問題というのも、ある意味でいろいろな新しいビジネスもどんどんと出てきているということでございます。
 それらのことを考えますと、今後、策定を予定しております長期戦略との整合性を図りながら、このスマート東京実現のために必要な経費をしっかりと見きわめながら、精査をしてまいりたいと考えております。

○小宮委員 ですから、都民生活にさまざまに活用できるというのは、何をどこまでやるんですかと聞いているわけでございます。課題は絞られておらず、費用は不明ということがよくわかりました。これで都民の理解と共感が得られるとは全く思えません。
 このスマート東京の実現のために、知事がわざわざ民間企業からお招きをした宮坂副知事に伺います。
 スマート東京実現に向けて、民間にはできないこと、行政がやるべきことは何ですか。

○宮坂副知事 まず、行政が取り組むべきは、東京という大きなまちの大きな構想、そして方向性を指し示すことではないかというふうに思っております。
 先般、都は、未来の東京戦略ビジョンを策定し、東京版ソサエティー五・〇であるスマート東京の実現という大きな構想を打ち出しました。これは、国の方でも今まさに策定してやるソサエティー五・〇社会に向けてという大きな構想に連動したものでございます。
 スマート東京の実現に向けては、私は三つの大きな取り組みが必要ではないかというふうに考えています。
 まず第一は、東京をネットワークがちゃんとつながるようにすると、そういうことが非常に大事だと思います。
 まさに二十年ほど前に世界にインターネットが普及したときに、インターネットに未来をかけようと考えた国と、将来がよくわからないものだから投資をするのはやめようとためらった国があったと私は思っています。そして、この二十年間、目先の課題ばかりに回帰した国は、残念ながら成長が遅く、そして果敢に未来をとりに行こうと挑戦した会社はユニコーン企業どころか、時価総額百兆円企業を何社も生み出すに至りました。
 私は、同じ失敗をしてはいけないと思います。
 目の前で起きている問題を解決する、これは非常に大事だと思います。都民の方にしっかりとご意見を伺ったり、議員の皆様からしっかりと課題を伺いながら、しっかりそれを具体的なデジタル技術で解決するのも当然大事だと思います。
 一方で、十年、二十年、三十年後の社会はどうなるのかと、そういう未来の都民のために、我々は今、何をすべきかということを考えて、逆に現実が後から我々の未来に追いつくような、そういうことをしなければいけないのではないかというふうに思っている次第でございます。
 というわけで、まず、やはりこれからは電波。今現在、世界では百五十億個のデバイスがネットワークに接続しております。そして、これが、ソサエティー五・〇の時代といわれている、十年、二十年すると、一兆個にまでふえるというふうにいわれています。この一兆個というものは何につながるんでしょうかと。これは電波であります。電波がなければつながることができないということが、ある種、当たり前のことでございます。
 だからこそ、私は、これまで電波というものについては完全に民間だけでいいんじゃないのかというふうにやっていらっしゃいましたけど、これからは、特に公共空間に関しては、公共である我々が責任を持って電波をちゃんと整備するということが非常に大事ではないかと思っております。
 例えば、学校、そして避難所、そしてスタジアム、そういったパブリックに資するところに電波がないと、それはやはり我々にとって責任を果たしていないのではないかと思っているわけでございまして、基地局を設置する技術そのものは我々持っていませんから、民間の方としっかり相談しながら、都民が持っていらっしゃる、我々がお預かりしている公共の空間に関しては、しっかり基地局を設置して、つながる東京を実現したいというふうに思っているわけでございます。
 そして二つ目は、行政サービスにおけるデジタルの利活用でございます。わかりやすいところでいうと、例えば、今まさに新型コロナウイルスに関する情報提供のような、今まさに都民が求めていらっしゃるような情報の提供を今させてもらっております。
 一方で、遠隔医療とか、それから遠隔医療相談といった、まだ都民にとっては見たことのないものについては、具体的なニーズとして出てくることはやっぱりなかなか難しいと思います。
 まさに世界ではイノベーションといわれることでございますけど、イノベーションというのは現実の課題を解決することではなく、未来をつくることです。
 私は、だからぜひこのデジタルテクノロジーを使って新しい未来をつくりたいと。当然、未来ですから、現在具体的に幾らかかるのかと、スケジュールはどれぐらいかということは残念ながら私は申し上げることができません。それができればスタートアップをやります。
 なので、我々がやることは、しっかりした方向性を出すと、そして環境を用意すると。そして、国内のスタートアップ、若いスタートアップの企業がこのまちでビジネスをやりたいと、そして世界のスタートアップの人が東京でビジネスをしたいと、そういうような環境をつくることが非常に大事じゃないかというふうに今思っているわけでございます。そんな形で、スマート東京という名前にさせてもらいました。
 もちろん、国のソサエティー五・〇の方向性とばらばらでやると、東京だけが、ある種ガラパゴスなソサエティー五・〇になりますので、そちらの方ともしっかりやりながら、全国と共存共栄も図りながら、スマート東京の実現に向けて頑張っていきたいと思います。
 ありがとうございました。
   〔「知事よりもわかりやすいよ」と呼ぶ者あり〕

○小宮委員 知事よりもわかりやすいなんていう話もありました。大変熱意あるご答弁、ありがとうございました。
 とにかく民間にはできないことに行政は集中をしていただきたいということはしっかりと申し上げておきたいと思います。
 さて、二〇二〇年東京大会について伺います。
 都議会自民党は、招致段階から大会を東京のためだけでなく、日本全体の再生とさらなる発展につなげるものとして、都に対しさまざまな取り組みを求めてきました。
 小池知事が競技会場の見直しをうたう前に、既に他県と協力して既存施設を活用した会場の分散化を提案し、二千億円の経費を削減しております。これは後にIOCが提唱するオリンピックアジェンダ二〇二〇、いわゆる持続可能な大会に既に寄与する取り組みでした。
 また、大会をオールジャパンで成功させるため、全国的な機運醸成にも取り組むとともに、東京の経済活動、都民生活を維持しながら、大会の円滑な輸送対策を講ずる重要性をいち早く指摘し、都市機能の強化を促進するため、都と一体となって取り組んできたところです。
 小池知事が就任してからの三年半はどうか。知事は冒頭から、それまでの都の地道な取り組みに耳を傾けることもなく、世論を意識したパフォーマンスによって大会準備は振り回されてきました。
 三会場の見直しについては、ボート会場として地元に大きな期待を持たせた長沼。この長沼を初めとして、一つの見直しも実現しませんでした。輸送対策に重要な環状二号線本線の開通も大会に間に合いませんでした。組織委員会との連携不足も指摘されております。
 これら小池都政になってから発生した大会準備の混乱やおくれについて、知事はどのようにその責任を感じているのか、この四年間を総括して伺います。

○小池知事 知事に就任してこれまで、東京二〇二〇大会を、誰もがやってよかったと思える大会へと導くために、これまでも不断の見直しを行ってまいりました。
 都が整備いたします新規の恒久施設の会場計画につきましては、大会までのスケジュールを考慮いたしますと、まさしくバックキャスティングしますと、さまざまな見直しはラストチャンスでございました。施設規模の大きい先行三施設について再検討を行って、経費の縮減に努めてきたわけでございます。
 さらに、大会に向けましての整備を着実に進めてまいりました。
 大会の輸送につきましては、大会時の円滑な輸送と経済活動、都民生活の両立を実現するということを目指しまして、昨年の十二月に輸送運営計画バージョンツーを策定し、また、大会輸送の全体像を示させていただきまして、多くの都民の皆様、企業等の皆様のご協力のもとでTDM等の取り組みを推進しているところでございます。
 また、かねてから、パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はないということを繰り返し申し上げてまいりました。この決意のもとで、満員の観客で沸く大会を実現すべく取り組んできたところでございます。
 そしてまた、ロンドン大会を超えるチケットの申し込みもいただいております。これはまさに確かな手応えといっていいかと思います。
 引き続き、組織委員会と連携をいたしまして、大会の準備の総仕上げに全力を尽くしてまいる考えでございます。

○小宮委員 大会の成功は知事だけの成果ではありません。これまでかかわってきた全ての方々に心を寄せ、残りわずかな期間をしっかりと連携し、目の前にある感染症への危機管理体制など、大会の総仕上げに真剣に努めていただきたいと思います。
 さて、去る三月一日に東京マラソンが開催されました。多くのイベントが中止、縮小を余儀なくされる中、大会の実施には難しい判断が迫られたと思います。
 最終的に一般ランナーの参加がなくなりましたが、この決定はいつどのように行ったのか。また、当時、既に新型コロナウイルスの感染拡大が問題となっておりました。そうした情勢を踏まえて、安全に大会を運営するため、都として財団とさまざまな協議、検討をされたと思いますけれども、共催者の都として、どのような指導助言を行ったのか、先ほどのこの決定をいつどうやって行ったのかとあわせて伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 まず、決定についてでございますが、東京マラソンの開催や中止等の検討につきましては、東京マラソン財団内に設置をされます開催決定会議で行われまして、中止の場合は共催者である東京都、あるいは日本陸連に意見具申をしまして、最終的に大会会長が最終判断をする仕組みとなっております。
 東京マラソン二〇二〇におきましては、令和二年二月十七日に、マラソンエリート及び車椅子エリートの部のみの開催とするという内容で、財団から東京都に意見具申がございました。
 都としましては、二月十三日に新型コロナウイルスの都内在住者の感染が初めて確認されたことなども踏まえまして、都民の安全・安心を確保するという観点から、大会規模を縮小して開催するという財団の検討結果を適正なものというふうに判断いたしました。
 これを受けまして、大会会長が、今大会は日本陸連の会長になりますが、最終判断をいたしまして、二月十七日に決定したものでございます。
 また、財団へのその間の指導助言についてでございますが、都は、財団が、東京マラソン二〇二〇をどのようにするのか適切な判断ができますよう、都内及び国内におけます感染拡大に関する最新情報や、国内のほか、他の大規模マラソンの対応状況などについて適時情報提供をしてまいりました。
 また、運営面につきましては、スタート時など、参加者が密集する場所での感染リスク、あるいはその対策について助言をしてまいりました。
 さらに、参加ランナー、ボランティア、スタッフ等への感染症予防の徹底や検温の実施などの対策を十分確保するよう求めてきたところでございます。

○小宮委員 二月十七日に一般ランナーの参加が中止になったことを受けまして、都議会自民党としては、財団が感染防止のためにストックしているマスクなどの資源を有効活用するようにということを知事に要望しております。
 知事からは、さきの都議会自民党、我が会派幹事長の質問に、どうなりましたかということに対して、財団に伝えましたとだけ答弁されておりましたが、結果として、三月五日、知事は、四万枚のマスクを区市町村と医療機関などに寄贈すると発表されました。
 その配布のあり方については、さきに述べたとおり、果たして有効な活用につながったのか甚だ疑問でありますけれども、大会の中止は財団の決定、で、財団の資源をどう活用するかは知事が率先して発表ということで、大会の共催者でありながら常に目立つことには大変ご熱心なご姿勢に本当に感心しております。
 新型コロナウイルスが世界で猛威を振るう中、スイスで開かれたIOC理事会でバッハ会長は、七月に開幕する東京オリンピックの成功に向けて全力で取り組むとの声明を発表しましたが、世界からも国内からも心配する声が上がっています。
 ホストシティーとして、今後、都は、具体的に感染症への対応策など、どのような対応をしていくのか、都の見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 アスリートが安心して大会に参加し能力を発揮できるようにするためには、正確かつ統一的に情報発信することが重要でございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症に対応するため、速やかに対策本部を設置し、都内における感染拡大を最小限に抑えるための集中的取り組みを現在実施しているところであります。
 こうした取り組みについては、IOC、IPC、組織委員会、国、WHO等が参画します大会開催に向けた情報交換の場に都も加わりまして、継続的に情報共有するとともに、関係機関と連携しまして、国内外に向けて広く発信できるよう取り組んでおります。
 引き続き開催都市として、関係機関と連携して正確な情報発信を適切に行ってまいります。

○小宮委員 今のこの現在の感染症という危機に対しまして、都は、二〇二〇年東京大会を成功させるためにロードマップを描く中で、これまでテストイベントや聖火リレーを安全に実施できるよう基本方針を策定するなどしてまいりまして、現在の都の取り組みに対して、IOCは評価をし、支持をしているということで、IOC、IPCとも連携をしているということなんですけれども、今回の事態は日本だけでなく、やはり世界全体で手を携えて解決するべき課題であります。
 東京都は、開催都市として感染症防止の取り組みを主体的に発信し、今後、仮に事態が収束したとしても、その手を緩めずに万全の安全体制を構築していくという、世界に対して、改めて強いメッセージ、知事からの安全宣言を行うべきと考えます。
 改めて二〇二〇年東京大会開催に向けて、そういったことが整ったときに、知事がどう発信されるか、知事の決意を伺います。

○小池知事 先ほども、冒頭ご説明させていただきましたように、都といたしまして、新型のコロナウイルス感染症に対応するために、速やかに対策本部を立ち上げて、全庁を挙げて、やるべきことはちゅうちょなく全力で取り組んできたところでございます。
 また、都民の皆様方の不安もしっかりと受けとめながら、こうした取り組みに関しての正確な情報をできるだけわかりやすくお伝えをする、それも日本語はもちろんのこと、英語、中国語、ハングルなどの情報発信を行っているところでございます。
 先ほどもご紹介させていただきました私の手洗いのものだけでも、ハングルでも三万回と聞いておりますけれども、日本語で三百万回の視聴という、このように報告を受けております。できるだけ世界に向かって、また、英語での発信も行っているところでございます。
 さらには、今回、宮坂副知事の力もおかりしまして、わかりやすいサイトも立ち上げて、間もなく多言語化される、この準備も進められているところでございます。
 さらに、IOC、組織委員会、国、WHOなどと大会開催に向けた情報交換の場を通じまして共有をしてまいりたい。継続的に意見交換をしていく、そして、選手や大会関係者、都民に向けました、正確、そして統一的に情報発信の重要性を共通認識として有しているところでございます。
 都といたしまして、引き続き集中的に対策を講じるとともに、関係機関との連携をもって国内外に向けて正確な情報発信を行う、そして、安全・安心な大会の開催に向けましては、万全を期してまいる所存でございます。

○小宮委員 頑張りましょう。
 昨年度、都が国から五百億で取得した旧こどもの城でありますけれども、その中期利用のための改修案について、二度のパブリックコメント、意見募集を経て、今回、仮称都民の城改修基本計画が示されました。
 パブリックコメントに対する多くの意見として上がったのが旧青山劇場の復活を求める声、これが約七割近くを占めましたが、東京都は、復旧には追加で四十四億かかるとして、それを退けています。
 しかしながら、そもそもオリンピック・パラリンピック大会終了後、改修した後、最短で令和十一年、つまり六年間程度を目途にした改修に百三十六億円をかけるんだということで、こういうこと自体、高コストであるのではないかという当然の指摘も、パブリックコメントには寄せられております。
 パブリックコメントを二度も実施して都民の意見を募りながら、安く済ませるという視点だけで決定しておりますけれども、今回のパブリックコメントは何のために実施したんでしょうか、伺います。

○武市財務局長 パブリックコメントは、計画などの策定に際し、広く住民から事前に意見を募ることで、行政運営の公平、透明性の確保を図るものでございます。
 仮称都民の城につきましては、将来的な周辺都有地との一体的活用を見据え、改修工事費は最小限に抑えることを基本的な考え方として、パブリックコメントを実施いたしました。
 一度目のパブリックコメントを行った時点では、都民の城の改修に係る概算工事費はお示しをしていなかったものでございますので、概算工事費を算出した段階で、改めて二度目のパブリックコメントを行ったところでございます。
 パブリックコメントでは、特に劇場に関し多くの意見が寄せられ、改めて改修内容とコストのバランスを考慮した結果、かつての劇場と比べれば、機能面で一定の制約はあるものの、演劇などの芸術文化活動にも十分利用可能な、都民にとって身近な幅広い利用に応え得る施設とすることを最終的に決定したものでございます。

○小宮委員 ただ安く済ませるだけといっても、最短で六年の利用に百三十六億円です。理解に苦しみます。
 この劇場の文化的、芸術的価値が検討されなかったんだなということを残念に思いますけれども、劇場は二つありまして、千二百人規模のシアター型の方は、全床がスライド式の舞台ということで、日本で唯一の劇場です。また、小ぶりな劇場の方は、日本で初めての円形舞台として、多くの皆さんに親しまれてきました。
 せめて小ぶりな円形劇場の機能だけでも、多くの意見に応えて、あるいはまたその歴史的な価値を考えて、東京都として守れなかったのか。追加の四十四億円は、大きい方の劇場の改修費用、これが三十五億かかるものですから、小さい劇場は、追加で九億なわけですね。
 ただ安く済ませることだけが小池知事のワイズスペンディングなのでしょうか。都民ファーストなのか。知事は、このパブリックコメントをどう受けとめているのか、お考えをお聞かせください。

○小池知事 ご質問にお答えをいたします。
 今回、二回にわたってパブリックコメントを行いました。さまざまな都民の皆様方のご意見を伺ったところでございます。
 その結果、劇場については、やはり劇団関係者の方々も、聖地といいましょうか、大変好まれている場所ということもあって、復活を望むご意見、確かにございました。
 それから、子供のための機能を充実してほしいという、これまでこどもの城で育ってきた子供さんや、そしてまた、保護者の声なども伺ってまいりまして、その都民の声については、改めてその大きさについて感じるところでございました。そういう内容が多うございました。
 これを受けまして、劇場につきましては、かつてと比べれば機能面で一定の制約はございます。ただ、既存の施設、構造は可能な限り生かしていく、そして、演劇などの芸術文化活動にも十分利用可能な、身近な幅広い利用に応える施設としたわけでございます。
 それから、もう一つのご希望の多かった部分が、子供のための機能でございます。今後、具体的な事業内容などに関する検討につきましては本格化させてまいりますけれども、いろいろな方々のアドバイス、知見なども賜りながら、庁内の検討組織において検討を本格化していきたいと、このように考えているところでございます。

○小宮委員 さまざまな都民の声があったけれども、多く寄せられた意見は排除して、自分に合った考えを採用したということは残念です。
 子供の意見が、子供のための要望が多かったといいますが、知事は、都民の城というふうに仮称を名づけておられまして、子供だけでなくて、障害者も、高齢者も、女性も、みんなが活用できる施設とおっしゃっていたはずです。
 その中で、子供のことを、今、挙げられたわけですけれども、その劇場のほかにフロアがあるわけです、オフィスみたいな。ここをどう使うかに関して、財務局が各局の意見を集めたそうですけれども、これ、今、申し上げたような、シニアや女性の就業拠点であるとか、人材育成のための研修会場であるとか、こういうものを青山の一等地を百三十六億円かけて改修してやらなくてもいいんじゃないでしょうか。今、ほかでやっているところも、東京都は大変施設を持っております。
 日本で唯一の劇場という特徴もなくなり、旧こどもの城がただの箱物になってしまうことを大変強く懸念します。
 このように、一等地だから、とりあえず買っておこう、とりあえず持っておこうということが、最近の都政は散見されます。でも、莫大な都民の費用で土地を取得しているわけです。なのに、行政目的は後づけ、こういう不明朗なまちづくりが小池都政になって展開されております。築地のまちづくりもまたしかりです。
 ところで、築地市場再整備案なるものがありましたが、あの扱いはどうなったのか。知事の四年の任期はことしで終了しますし、当時の公約や、都民の関心の高かったことですから、東京の将来のためにも確認しておきたいと思います。
 改めて、当時、小池知事の顧問で、市場問題PTの座長小島氏の、これは私案だったんでしょうか。築地に市場を再整備するという案はどうなりましたか。

○黒沼中央卸売市場長 市場移転に際しましては、専門家会議による検討や、市場のあり方戦略本部における総点検などに加えまして、お話がございました築地市場の再整備案を含む市場問題プロジェクトチームにおける議論などが行われてまいりました。
 平成二十九年六月に、これらの幅広い議論などを踏まえ、豊洲と築地の両方を生かすことを趣旨とする基本方針が示され、この方針をベースに、関係局長会議の場を通じて、具体的な取り組みが進められた結果、平成三十年十月に豊洲市場が開場いたしました。
 なお、築地再開発において、都は改めて卸売市場を整備することは考えてございません。

○小宮委員 豊洲と築地と双方に市場機能を残すかどうかについて検討した記録が東京都に残っていないよという記者の指摘を受けまして、当時、知事は、それは私がAIだからですと答えた、この知事の発言には本当にあきれました。知事が掲げた都政の透明化や情報公開にははるかに及ばない、まさにブラックボックスでした。
 結局、築地のこの土地は五千億円で都が買いまして、今後七十年にわたって民間に貸し付けて開発することとなりました。
 二十三ヘクタールのこの広大な土地を、展示機能を備えた質の高い国際会議場、MICEとか、高級ホテルといったものを備えるおもてなしゾーンや、大規模集客、交流施設、何のことだかイメージできませんが、交流促進ゾーンなど、四つのゾーンで漠然とイメージ分け、今、していまして、今後、民間事業者からの提案を受けて開発していくんだとしています。
 また、昨年十月には、この築地の土地を含む東京ベイエリアビジョンなるものも示されておりまして、この提案では、ことしの七月に開業する東京国際クルーズターミナルに近接する青海エリアにMICEの提案、MICEをつくった方がいいんじゃないかという提案がされているわけです。
 隣接する有明エリアには八千人規模のホールも、これ、民間事業者が整備することになっています。大田区にも、七月ですか、開業、十九ヘクタールの民間のMICEができるということなんですね。
 東京の国際競争力を高めるために、MICEの誘致というのを図ることは必要なんですけれども、都として、築地にも青海にもMICEが必要なのか。一体、東京都として、どのくらいのMICEを臨海部に整備するのか全くわからないよという質問に対しては、なかなか見解が東京都としてまだまとまらないということなので、適切な量、都がつくるべきMICEはどこにどれだけなのかということをちゃんと考えた上で、計画の整合性を図って、事を進めていただきたいと思います。
 また、東京ベイエリアビジョンの青海エリアには、MICEのほかに、IR、カジノを含む統合型リゾートの提案もされています。
 IRを整備するか否かということは世論がはっきりと分かれるところですけれども、ビジョンを出したからには、そろそろ知事として、その点をはっきりしなければなりません。
 既に平成二十六年から毎年、カジノに関するメリット、デメリットなど、調査をもう七回もやってきているんです、毎年。
 知事として、選挙の前に決断するときです。知事の見解を伺います。

○小池知事 IRでございますが、日本の経済成長、そして国際競争力を高める観光拠点としての役割が期待される一方で、依然、ギャンブル依存症等の懸念の声もございます。
 都はこれまで、海外事例や都に立地した場合の影響、また依存症対策などについて調査を実施してまいりました。
 また、国は、IR整備法に基づいて、今後、基本方針を公表するということとしておられまして、都としましては、今後の国の動向がどのようになっていくのか、引き続き、メリット、デメリットの両面については総合的な検討を続けてまいります。

○小宮委員 知事はよく、国に先駆けてとか、国を上回る基準でという手法がお好きだったと思いますけれども、なかなか、みずからにとって都合が悪いと、国の動向待ちとなるのかなというふうに思いました。
 ベイエリアへの--このまちをビジョンだけでなくて、ちゃんと生かしていくには、やっぱり交通アクセス、これが脆弱ですから、しっかりと整える必要があります。
 鉄道は、今、「ゆりかもめ」とりんかい線の二ルートのみですから、路線バスやBRTの部分的な運行、始まったわけですけれども、将来のニーズを考えても、その交通インフラは大変不足しております。羽田空港や都心に隣接するベイエリアの強みを生かすには、交通インフラの整備が不可欠です。
 都議会自民党の要望を受けて、一昨年設置された国と都の実務者協議会では、東京の重要施策八項目について、国との協議が実現することとなりました。
 その中には、鉄道ネットワークの充実が入っておりまして、そのうち、臨海部と江東地域の方をつなぐ地下鉄八号線の延伸は、平成三十年六月二十九日に長谷川副知事が江東区に赴き、豊洲市場の開場に際して、今年度中を目途に事業スキームの構築に向けて取り組むと直接約束されています。
 しかし、その後、約束の期限であった昨年度末を過ぎてから、既に一年がたとうとしています。約束を履行しない理由について、長谷川副知事に伺います。

○長谷川副知事 地下鉄八号線の延伸につきましては、今、委員もおっしゃられたとおり、臨海部の交通ネットワークの重要性、これは非常に重要なものでございますので、これまで、東京都といたしましては、区の要望も踏まえまして、交通政策審議会の答申に位置づけられるように国に強く要望するなど取り組んでまいりました。
 今、お話のありました一昨年六月の私のご説明は、こうした都のそれまでの取り組みを踏まえまして、豊洲市場の開場を控え、地下鉄八号線の延伸について、江東区の強い思いも踏まえて、今後の都としての取り組みへの決意を示したものでございます。
 これを踏まえ、関係者と協議を進め、昨年三月には、補助制度や事業主体など、地下鉄八号線の延伸に係る事業スキームの概要をお示しし、これに基づいて関係者との協議、調整をさらに進めてまいりました。
 また、本年一月、国や東京メトロとともに技術的検討に関する勉強会を立ち上げて、東京メトロの地下鉄事業者としての専門的な知見も活用しながら、建設計画等に関する検討を進めているところでございます。
 事業主体を含めた事業スキームにつきましては、関係者との合意形成が必要であり、課題を一つ一つ議論しながら、今まさに関係者と協議を進めているというところでございます。

○小宮委員 副知事も、この路線の重要性も認識し、江東区と約束をしたということも認識をされているわけですけれども、この八号線延伸に関しては、東京都としては東京メトロによる整備、運行が合理的であるというふうにお考えになっていらっしゃるわけですが、この東京メトロというのは、有価証券報告書におきまして、新線建設を行わないという方針を示しているわけです。現時点で、整備主体になることは困難だというふうに聞いています。
 東京メトロの株式は国と都が保有しておりまして、メトロ法において、国と都はできる限り速やかに保有する株式を売却することが規定されておりますけれども、このメトロ株については、都議会自民党としても、国や関係者からさまざまな話を聞いておりますが、一連の問題を解決するには、メトロ株の取り扱いをどうするかといった議論は避けて通れません。
 都が保有するメトロ株の取り扱いについて、今後どのように対応するのか、所見を伺います。

○長谷川副知事 ただいまのお話にもありましたけれども、この地下鉄八号線につきましては、東京メトロの二つの路線間を結ぶとともに、両端の豊洲駅、住吉駅は既に乗り入れ可能な構造にもなっておりまして、都としては、東京メトロによる整備、運行が合理的という考え方をお示しして、それをベースに、関係者と課題について精力的に調整を進めているというところでございます。
 今お話のあった株の問題ですが、かねてから国がメトロ株を売却する意向を持っているということは、もちろん承知しております。
 東京が将来にわたり持続的に発展していくためには、一方では、やはり地下鉄を初めとする鉄道ネットワークのさらなる充実やサービスの向上が必要でございまして、それに向けては、都が株を保有する東京メトロが重要な役割を果たすということとなります。
 メトロ株の取り扱いについては、こうした視点を総合的に勘案して対応してまいります。

○小宮委員 まちづくりの基盤を整えることは行政の重要な役割であります。東京大会後のベイエリアが発展するかしないかは、夢を描くだけでなく、必要なインフラを都が責任を持って整備できるかどうかにかかっています。
 知事のうたった公約、七つのゼロの中には、私自身も当選以来取り組み、大いに期待した都道の電柱ゼロがあります。
 過日、知事は、所信表明の中で、センター・コア・エリア内の都道における無電柱化は、先ほどもおっしゃっておりましたが、おおむね完了する見込みとなったということを殊さらに強調されておりましたけれども、これは、小池知事が知事になる以前からの都の整備目標でありまして、都道の無電柱化が予定より進捗したというわけではありません。
 まちづくりは一朝一夕にはできませんけれども、無電柱化については、浅く埋設する方法や、大きな共同溝を整備しなくてもよい方法などが認められまして、一歩一歩ですが、進展をしています。
 都道の電柱をゼロにするためには、区市町村道も課題は同じなんですけれども、狭い道路でも設置できる地上機器のさらなるコンパクト化や設置の工夫といったものが必要です。
 こうした技術開発について具体的な取り組み状況を伺うとともに、あわせて、やはり予算を確保しても無電柱化はできません。それを支える、担う人材の確保、執行体制の強化が重要です。あわせて都の見解を伺います。

○三浦建設局長 無電柱化を推進するためには、技術開発を一層推進し、コスト縮減や工期短縮を図ることが重要でございます。
 このため、電線等を浅く埋設する手法の導入や材料の見直しなどにつきまして、平成三十年四月に整備マニュアルを改定し、環状七号線や多摩ニュータウン通りなどにおいて、それらを採用した工事を行っております。
 また、東京電力など電線管理者と連携をし、地上機器のコンパクト化などにも取り組んでおりまして、現在、試作機の性能試験を実施しているほか、狭い道路にも設置できる街路灯と一体となった機器の開発にも取り組んでおります。
 引き続き、地上機器などのコンパクト化、低コスト化等の技術開発に取り組み、コスト縮減や工期短縮を図ってまいります。
 また、体制の強化でございます。
 これまで都は、みずから事業を実施するほか、無電柱化に関するノウハウを持つ政策連携団体である東京都道路整備保全公社に委託をし、無電柱化を推進してまいりました。
 また、電線管理者が所有する管路やマンホール等の既存施設を電線共同溝の一部として利用可能な場合には、当該施設の管理者に委託をし、整備を進めております。
 現在、無電柱化の加速を図るため、電線管理者への委託拡大に向け、執行体制の強化を依頼しているところでございます。
 引き続き、政策連携団体や電線管理者などと連携を図り、東京の無電柱化を推進してまいります。

○小宮委員 地上機器を設置する場所、狭い道でなかなか場所がないという中で、コンパクト化も急がれているんですが、なかなか小さくならないという中で、気づいてみれば、道路にあるのは電柱だけではありませんで、都道の照度、明るさを保つために定間隔で街路灯もあるわけでして、今のご答弁のように、そういった街路灯と一体となった機器の開発、こういったものをぜひ進めることによって、狭い都道でも無電柱化が可能になる、そういう技術開発、取り組みを積極的に行っていただくよう要望します。
 さて、知事が都としての明確な考え方を示さないまま、なし崩し的に何の根拠もなく制度が曲げられてしまったのが、都と区の財政調整制度です。
 児童虐待への対策として、これまで都は、それこそ国に先駆けて、子供家庭支援センターを全区市町村に設置して、都の児童相談所と車の両輪で子供と家庭を支援する体制を構築してきました。
 地方分権が進む中で、二十三区も児童相談所を設置できるようになりましたけれども、児相を設置する区が独自で専門人材を確保したり、運営のためのさまざまな費用を賄えるのかということは、以前から指摘をされていた課題でした。
 二十三区とともに、子供と家庭を守り支援するための体制や考え方がどうあるべきか、どんな規模で、どんなすみ分けが必要か、そういうことをちゃんと考えなければならなかったわけです。都としての考え方を示さなければならなかったと思います。
 子供を虐待から守る条例をつくるだけではなくて、本来、小池知事には、広域的かつ専門的な役割を担う都知事として、二十三区の区長会と児童相談所のあり方を真剣に考えていただきたかったと思います。
 結果として、財調の、今回、配分割合を何の根拠もなく特例的に変更することとなりました。このように、理由が示されないまま、財調比率を変更したことは過去にありますか。

○遠藤総務局長 都区財政調整が現行制度となりました平成十二年度以降、配分割合が変更になったのは、平成十二年度と十九年度の二回ございます。
 平成十二年度は、清掃事業の区移管などで八%分を変更し、平成十九年度は、国の三位一体改革への対応と、都の一部補助金の一般財源化で三%分の変更を行ったものであります。
 今回は、都区双方の見解が大きく異なる中で、初の区立児童相談所の設置を控え、その運営に関して都区の連携協力を一層推進していく必要があることから、最終的に都区双方が歩み寄り、特例的な対応として合意し配分割合を変更したものでございます。

○小宮委員 つまり、理由なく変更したことは、これまで一度もないということです。
 児相の設置を検討している区というのは、令和三年度には中野区と港区、令和四年度に豊島と板橋ということで、これから複数予定されているわけですけれども、また、今回のように、なし崩し的に配分比率のさらなる見直しがあるのでしょうか、確認します。

○遠藤総務局長 今回の協議におきましては、配分割合について、初の区立児童相談所の設置を控え、その運営に関して都区の連携協力を一層推進していく必要がある中で、最終的に都区双方が歩み寄り、特例的な対応として合意したものでございます。
 合意では、令和四年度に、今回の特例的な対応分も含め、配分割合のあり方を改めて協議していくこととしております。

○小宮委員 つまり、児相を設置する区が、再来年度以降ふえるわけですけれども、それでも、ふえても〇・一%の中で見るんですよということは、やはり余りにも雑な決着だったんだなといわざるを得ません。そんな状態で、子供の命と安全を本当に守れるんでしょうか。
 そもそも、議論が中断している都と区のあり方検討会を知事として放置したままの四年間となったわけです。真の都政改革は、都区制度改革のような行財政改革を実行することです。
 知事として、ストップしたままの、この都と区の制度の課題をどう解決するのか、見解を伺います。

○小池知事 お答え申し上げます。
 都と区のあり方検討委員会ですが、平成十八年、都区の合意に基づいて、都区の事務配分、そして特別区の区域のあり方、税財政制度について、セットで検討することとなっております。
 一方、特別区の区域のあり方でありますが、都と特別区の意見には大きな隔たりがあったことから、平成二十三年の十二月以降、検討が中断をしているものでございます。
 今日におきましても、検討の前提が整っていないことから、すぐに再開することは難しいものと理解をいたしております。
 なお、現在の都区制度のもとにおきましては、都は、特別区を抱合する広域の自治体として、消防とか、上下水道の運営、そして、東京全体の活力を維持向上させる役割を担っているものでございます。
 一方で、特別区は、より住民に身近な基礎的な自治体として、地域の行政サービスを提供する役割を担っておられます。
 もうご承知のとおりのことばかりで恐縮でございますが、今後とも、都と特別区がそれぞれの役割を果たしながら、ともに力を合わせつつ、東京の発展に向けて取り組んでいくことが、都、そして、特別区それぞれの発展につながっていく、重要だと考えております。

○小宮委員 この都と区の、とまってしまっていて両者が折り合わないというのはわかるんですけれども、この間の四年間の中で何もしてこなかったし、これから残された四年間の中でもしないということです。
 改革をするかなと思ったけれども、すぐやめてしまうというような事例もありました。シルバーパス制度の持続可能性のための検討です。
 二年前、多世代の都民に対して、このシルバーパス制度をどうあってほしいかという調査、ヒアリングが行われておりますけれども、その後は、調査結果を分析するとか、調査結果を踏まえてさらなる調査が必要だという答弁の繰り返しばかりで、検討の先延ばしにしか見えません。
 シルバーパス制度は、所得によって利用者負担がかなり違うだけでなく、二十三区と多摩地域とでは乗れる路線に差があります。
 また、都内で乗っても、都外でおりると対象外になり、特に、多摩地域の都県境に住んでいる人にとっては非常に使い勝手が悪く、さまざまな点で公平性を欠いている、多摩格差かというふうにもいわれておりますけれども、見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 シルバーパスは、高齢者の社会参加を助長し、もって高齢者の福祉の向上を図ることを目的としてございます。
 今回の調査で、七十歳以上の方の一週間のバスの平均乗車回数を見ると、特別区と市町村で大きな違いはなかったものの、居住地によって利用できる交通機関に差があるという声もいただいております。
 現行の制度には、多くの意見や要望があると認識しており、今後、高齢者を取り巻く環境や地域の交通事情なども含め、さまざまな観点から状況把握を進めてまいります。

○小宮委員 また、東京都の大半の出資によって運営されてきた多摩地域のネットワークの役割を果たしている多摩都市モノレール及び「ゆりかもめ」等にも利用範囲を広げていくべきと思いますが、方向性について伺います。

○内藤福祉保健局長 繰り返しになります。
 現行の制度には多くの意見や要望があると認識しております。今後、高齢者を取り巻く環境や地域の交通事情なども含め、さまざまな観点から状況把握を進めてまいります。

○小宮委員 人生百年時代といわれるようになりました。その人生百年をいかに元気で長生きするか、できるか、そういう東京にしていかなければなりません。
 高齢者の外出を積極的に促すような仕組みをシルバーパスに導入するなど、それこそスピード感を持って、スマート東京の好事例なども考えていただきながら取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 東京の介護関係職種の有効求人倍率は六・九七と高どまりをしています。介護職員の処遇改善については、国もさまざまな加算制度を設けて取り組んでおりますけれども、都もみずからの課題として支援すべきです。
 都はこれまで、国のキャリア段位制度を活用してキャリアパス導入に取り組む事業者を支援していますが、レベル認定に係る事務負担が大きいといった課題が指摘されています。
 そこで、今後、都は、介護事業者のキャリアパス導入促進に向けて、どのように取り組むのか伺います。

○内藤福祉保健局長 キャリア段位制度を活用したキャリアパスの導入を促すため、都は、平成二十九年度から、補助期間をそれまでの三年間から最大五年間に延長いたしました。
 平成三十年度からは、補助の対象となるレベル認定者の上限人数を撤廃したほか、離職率の低下など、本事業による成果を評価する助成制度を実施しております。
 また、段位制度の実施機関と協議の上、アセッサーによるレベル認定審査の効率化や補助要件の緩和を行うなど、事業者の負担軽減を図っているところでございます。
 さらに、来年度は、介護事業者における職責に応じた処遇を実現するキャリアパスの導入を促進するため、介護保険制度の介護職員処遇改善加算取得を新たに支援することとしており、今後ともキャリアパスの一層の普及を図ってまいります。

○小宮委員 地道な取り組みになりますけれども、事業者とともに、介護人材の確保のためにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それから、進む東京の高齢化において、高齢者の住まいの不安にも応えなければなりません。
 そもそも高齢者の住まいを行政がどれだけ確保すべきか、どのように算出しているのか。目標設定の考え方と、そのうち、まずサービスつき高齢者住宅の目標設定について伺います。

○榎本住宅政策本部長 都は、高齢者の多様なニーズを踏まえ、賃貸住宅や老人ホームなどの住まいが適切に供給されるよう環境を整備するなど、高齢者が住みなれた地域で暮らせる住まいを確保していくこととしております。
 その目標設定の考え方につきましては、二〇一一年の国の住生活基本計画を踏まえ、二〇二五年の高齢者人口推計に対する高齢者向けの住まいの割合を、老人ホームなど高齢者向け施設も含めまして、三%超としております。
 サービスつき高齢者向け住宅等の目標につきましては、このうちの一%分ということで設定をしているところでございます。

○小宮委員 都営住宅に申し込む高齢者の倍率というのが、五十倍を常に超えている状況が続いている中で、都は、高齢者や障害者、ひとり親など、住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間賃貸住宅について、二〇二五年までに三万戸という登録目標を設定しています。
 これまで都は、独自の見守りサービスなど、登録数をふやすため、さまざまな取り組みを実施してきましたが、現状、千八百九十三戸と大変厳しい状況です。
 さきの第三回定例会で、都議会自民党は都に対し、貸し主の負担軽減につながる取り組みや、不動産業界など関係団体から課題をよくヒアリングすべきと訴えてきました。
 そこで、ヒアリングの実施後の検討状況と、その結果を今後の支援にどう生かすのか伺います。

○榎本住宅政策本部長 不動産団体へのヒアリングでは、見守りサービスが有効に機能することが貸し主の不安軽減につながるなどの意見をいただきまして、改めて見守りサービスの重要性を認識したところでございます。
 こうした観点から、今年度開始した居住支援法人による見守りサービスを支援するモデル事業に加えまして、来年度からは、見守り機器の設置費等への補助を行うなど、貸し主の不安軽減に向けた取り組みを強化いたします。
 今後も、不動産団体との緊密な連携を図るとともに、貸し主に対する実効性の高い施策を実施するなど、登録戸数の増加に向けて取り組んでまいります。

○小宮委員 この登録制度が国制度ということで、東京都としては、登録数はわかるけれども、その登録した住宅が実際、結果として要配慮者にマッチングされたかどうかということを確認できないそうです。
 都として、さまざまな見守りの機器の設置ですとか、これからやっていただくわけですけれども、この取り組みの成果を、やはりわからなければ検証もできませんので、国に対して制度の改善を求めていただきたいと要望しておきます。
 また、高齢者にとっては、住まいだけでなく、介護が必要となったときの施設の整備が求められます。
 特別養護老人ホームや高齢者グループホームは、都の計画どおり整備が進んでいるか、現状について伺うとともに、今後の介護が必要な高齢者の住まいの整備にどう取り組むのか伺います。

○内藤福祉保健局長 まず、現状についてでございますが、都は、第七期高齢者保健福祉計画において、令和七年度末までに特別養護老人ホームを六万二千人分整備する目標を掲げておりまして、本年二月一日現在、五百四十九カ所、定員四万九千五百四十人分が開設してございます。
 また、認知症高齢者グループホームにつきましては、令和七年度末までに二万人分整備する目標を掲げており、本年二月一日現在、六百五十三カ所、定員一万一千二百六十一人分が開設してございます。
 こうした中で、都は、都有地の減額貸付や土地賃借料の負担軽減、整備費補助など、さまざまな独自の支援策により介護基盤の整備を進めております。
 来年度は、第八期高齢者保健福祉計画の策定を予定しており、特別養護老人ホーム等の整備目標につきましても、その中で、区市町村のサービス見込み量等を踏まえて設定し、着実に整備を進めてまいります。

○小宮委員 知事は、待機児童ゼロを掲げまして、これまで莫大な予算をつぎ込んできましたが、保育園の増設はもちろん、保育園の認可化というものも、今、進んでいます。そんな時代になっても、あえて認可化をせず、認可外保育園として、補助金をもらわずに子供家庭の多様なニーズに応えているという事業者がいます。
 そんな施設をぜひ見に来てほしい、知ってほしいという熱心な園長さんがおられまして、過日、初めて認可外保育園を視察してきました。
 認可外保育園を二十五年運営しているという実績のある事業者でしたけれども、近年、新たに近所に認可保育園を開設したその際には、セットで認可化をしようかなと思ったそうですけれども、実はそうしてしまうと、今、預かっているお子さんの三分の二の子供を預かれなくなるということです。
 つまり、親御さんたちの指数が低い。指数は低いけれども、いわゆる認可になかなか入れないけれども、短時間、子供を預けて働く親御さんですとか、幼稚園の入園までに柔軟に子供を預けたいという親御さん、そういうさまざまなニーズが東京にはまさにあるわけです。
 そうしたさまざまな子育て家庭を支援する役割を担う施設というのは、認可であろうと認可外であろうと重要です。都としてどんな支援をしているのか伺います。

○内藤福祉保健局長 都は、保育の質の向上に取り組む認可外保育施設を支援するため、認証保育所や認可保育所等への移行を目指す場合の運営費や改修費等を補助するとともに、福祉サービス第三者評価を受審する場合の経費を補助しているところでございます。
 また、認証保育所が子育て家庭を対象に育児相談を行う取り組みや、保護者の疾病等により家庭で保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児を預かる認可外保育施設の取り組み等を支援してございます。

○小宮委員 千三百カ所近くある認可外保育施設で、第三者評価の受審経費補助制度を活用しているのは、まだ制度が始まったばかりということですけれども、二十七施設ということです。
 東京都独自に創設をした認証保育所制度も二十年がたつわけですけれども、全体として認可の移行が進んでいる中で、認証保育所のあり方、意味についても、そろそろ考えていかなければならない、そんなときにあろうかと思います。
 やはりこれからは、女性が働く、結婚して子供を持って働くのが当たり前になる、そんな社会でありますから、子供と家庭を支援する保育施設のあり方というものを、認可か認可外かにとらわれることなく幅広く考え直す、そんなときに来ているのではないでしょうか。新たな施策を検討する必要があると指摘しておきます。
 さて、平成二十三年三月、東日本大震災が発生した当時、被害が大きかった千葉県浦安市など、東京臨海部では、土地の液状化現象が発生しまして、建物が傾いたり、道路が陥没をして、下水道管が浮き上がったりする事例が多数発生しました。
 当時、豊洲の土地は何も建っていない更地の状態で未利用地でしたが、液状化の痕跡と見られる噴砂痕が大小百カ所以上も確認されたそうです。
 この豊洲の土地、市場関係者などが働く豊洲の市場用地と、また、都民や観光客が集う千客万来施設用地において、そうした液状化を防ぐために、これらの施設に対して同様の水準の対策が必要であるという考えのもと事業を進めてきたと認識していますが、都の見解を伺います。

○黒沼中央卸売市場長 豊洲市場用地における液状化対策でございますが、敷地全体において、液状化に伴う噴砂、噴水が外構部や建物内に発生することを抑制するために対策を行うものでございます。
 千客万来施設事業用地におきましても、平成二十七年九月の募集要項におきまして、液状化対策については、都と同等の水準の対策を行うことを求めてございます。

○小宮委員 マグニチュード七クラスの首都直下地震が三十年以内に七〇%の確率で発生すると専門家は警鐘を鳴らし続けています。都も、住民の生活と財産を守るために、これまで高度防災都市づくりや都市機能の強靱化に取り組んできました。
 大地震に見舞われて、豊洲の土地が液状化し、建物が傾いたり、陥没などが生じてはなりません。豊洲市場を含む一帯の土地は、二年の移転延期という知事の政治判断によりまして、いっときは、安全も、にぎわいも、もはや難しいといわれたときを超えて、今では市場関係者だけでなく、多くの見学者や利用者などでにぎわうまちとなりつつあります。
 だからこそ、市場用地は都が、そして、千客万来施設用地は公募で選定する事業者が、それぞれ責任を持って徹底した液状化対策を実施しなければなりません。都の見解を伺います。

○黒沼中央卸売市場長 豊洲市場用地における液状化対策は、液状化現象によって地下水が地上に噴出することを防止するため、これまでも都が責任を持って実施をしてまいりました。
 一方、千客万来施設事業用地における液状化対策につきましても、長期の貸し付けで堅剛な施設、こういったものを行う際には、募集要項に定めるところにより、都と同等水準の対策、すなわち液状化に伴う噴砂や噴水が外構部や建物内に発生することを抑止するための対策を、事業者の責任において実施することといたしております。

○小宮委員 青果棟のある五街区の千客万来施設用地、ここでは東京都が江戸前場下町、新鮮な海鮮や食材が楽しめる商業施設で、一月二十四日オープンしておりまして、おすしやバーベキュー、スイーツ、お土産物など二十一店舗がそろっている、この江戸前場下町を運営させています。
 オープン以来、大勢の来場客でにぎわっていると聞いておりますけれども、この用地の液状化対策は完了していますか。

○黒沼中央卸売市場長 お話の江戸前場下町でございますが、施設の特性等を踏まえまして、液状化対策の実施は求めておりません。
 当該施設は、三年間限定で開設する暫定の施設でございまして、限られた期間内での施設の設置、運営、そして取り壊しを含む事業として実施をしていることでございます。
 このため、平屋の建物として、建築基準法等により、いわゆる仮設ではなく通常求められる水準の施設としておりまして、募集要項では液状化対策までは求めてございません。
 なお、当該施設の用地でございますが、建物や舗装等により地表面の大部分が覆われてございます。加えまして、先ほどお話もございました東日本大震災のときにおきましても、噴砂は発生しておりません。
 こうした建物の用途、あるいは建築基準法の基準適合、さらには土地の性状、あるいはその土地の履歴等に照らしまして、利用者の安全に懸念が生じる可能性は低いと考えてございます。

○小宮委員 豊洲の土地、市場だけでなく、民間事業者がにぎわい創出のために事業を展開する土地においても、同水準の液状化対策を行うのではなかったでしょうか。
 今おっしゃった施設の特性とか、暫定利用だとか、法の定めではそこまで求めていないとおっしゃられても、やはり不安に思います。
 しかも、利用者の安全に懸念が生じる可能性は低いということは、利用者の安全に懸念が生じる可能性があるということだと思いますけれども、小池知事は、豊洲市場を安全でも安心ではないと、科学に基づかない政治判断をしました。
 だからこそ、都民に不信を持たれるような都の見解には厳しくあっていただきたいと思いますが、知事の見解を伺います。
   〔黒沼中央卸売市場長発言を求む〕

○小池知事 私がまずお答えいたしまして、あとは市場長から補足してもらいます。
 平成二十九年の六月に基本方針を示させていただきました。ここにおきましては、築地の食に根差した歴史やポテンシャルなど、築地が培ってきた大切なものを守るということを申し上げました。そしてまた、さらに発展させていくという思いで、築地は守るということを述べているわけでございます。
 この基本方針におきまして、豊洲、そして築地の両方を生かしていく、そして大きな方向性を示した上で、両方を生かすことで、東京全体の価値を高めていくということを申し上げたわけでございます。
 そしてまた、昨年三月に、都としては、築地のまちづくり方針を策定いたしまして、築地の再開発で食文化など歴史的、そして文化的なストックを十分に生かして、国際的な交流拠点の形成に必要となる機能を導入ということでございます。
 民間事業者から提案を受けながら、まちづくりも具体化してまいりますし、また、形態はさまざまなものがあろうと思いますけれども、築地のまちづくり方針に沿って具体的な機能を実現するように、そしてまた、現在も大変にぎわっております--ああ、そう、豊洲市場についての……(発言する者あり)失礼しました、豊洲市場につきましても、これからも活性化できるように、市場の皆様方と意見交換も重ねていきたいと思います。
 それから、今の豊洲市場の液状化対策についてでございますけれども、液状化現象によりまして、地下水が地上に噴出することを防止するという都の方針のもとで、先ほどのご指摘の千客万来施設でも同様の対策を図っております。
 それから一方、江戸前場下町でございますけれども、三年間の限られた期間内での営業となりますが、施設の設置、そして運営から取り壊しまで行う事業となっております。そして、液状化の対策は求めていないけれども、その建物につきましては建築基準法等の基準を満たしているものでございまして、安全性は十分確保されているものと考えております。

○小宮委員 液状化対策はされていないっていうことですかね、都と同水準の。
   〔黒沼中央卸売市場長発言を求む〕
   〔「いや、局長じゃないよ、知事だよ」と呼ぶ者あり〕

○小池知事 液状化についての安全性についてに関するご質問でございますが、ただいま私がご答弁させていただいたとおりでございます。不足のご答弁は市場長からさせていただきます。

○小宮委員 豊洲の市場と同水準の液状化対策は、千客万来施設においてはされていないということを確認しておきました。
 知事の七つのゼロのうちのペットの殺処分について、東京都はゼロ宣言をしたわけですけれども、我が会派はちゃんと指摘しましたけれども、ゼロの考え方っていうのがさまざまありまして、やはり東京都として定義をしっかりと定めなければ、本当の意味で殺処分ゼロを達成したとはいえませんから、昨年、都議会自民党の代表質問での質問、指摘を受けて、東京都は、判断の難しい致死処分について検討を行ってきたと認識をしております。
 年度内に都独自の基準を策定するとのことでしたが、現在の取り組み状況について確認します。

○内藤福祉保健局長 動物愛護相談センターで引き取り収容した動物につきましては、負傷等によります苦痛が著しい場合や、人や他の動物に危害を及ぼすおそれがある場合、治療の効果や問題行動の改善が見込めない場合などに致死処分を行うことがあり、実施に当たりましては、判断のもととなる確認項目を定め、動物ごとに複数の獣医師が慎重に判断を行っております。
 現在、致死処分に当たっての確認事項や、判断の目安となる動物の症状や状態、反応等について、獣医療に携わる複数の専門家からご意見をいただきながら、改めて整理を行いました。
 整理した確認事項等につきましては、致死処分の際の判断基準として取りまとめ、引き取り数減少のための普及啓発や、譲渡機会の拡大などの取り組みとあわせまして、予定どおり年度内に公表するとしております。

○小宮委員 そうしたしっかりとしたガイドライン、今回ガイドブックとしていよいよ取りまとめていただけるということでしたけれども、やっぱりそういった基準なくして、ペットの殺処分ゼロというのは早まった認識ではないかなと思いますので、しっかりとそういった理由のある、理由のある取り組みをしていっていただきたいと思います。
 それでは、残り少なくなってきました。ことしは大事な東京都知事選挙がございますので、大事なそういった時期が迫ってまいったわけです。そこで、学歴の詐称などあってはなりませんから、改めて知事には確認をしておきたいと思います。
 カイロ大学の卒業証書を都議会に提出していただけますでしょうか。

○小池知事 卒業についてのご質問でございます。
 前世紀のことでございますけれども、私は一九七六年、カイロ大学を正式に卒業いたしております。これまで大学が発行いたしております卒業の証書、そして証明書につきましても、これまでも何度も公にしております。また、大学側が、そもそも正式な卒業について幾度も認めているところでございます。
 この点について、幾度も認めているところでございまして、それ以上でも以下でもないということでございます。
 これにつきましては、これまで公に何度もいたしておりますことから、もう提出をすることは考えておりません。

○小宮委員 カイロ大学の卒業証書ではなくて卒業証明書については、都議会に提出していただけますでしょうか。

○小池知事 こちらにつきましても、既に証明書というものがネットなどにも出ていたり、公にしてきたところでございまして、そして、これを新たに提出するということは考えておりません。

○小宮委員 過去に法廷の場で知事が--まあ議会に提出されないというのなら、過去に弁護士と法的な対応を準備しているところであると、都議会で我が会派の議員の一般質問に対してご答弁いただいておりますけれども、名誉毀損で訴える予定などございますか。

○小池知事 ご質問が何を指しておられるのかよくわかりません。
 ただ、名誉毀損云々というのは、国会議員時代、先輩から政治家や権力者というものは抑制的であるべきだと教えられてまいりました。政治家としての権力には謙虚でなければならないということでございます。
 国会でも、このようなことはしばしば報道されたり、それを訴える、訴えないという話であるわけでございますが、総理や政権幹部という方々が一つ一つのことに訴訟を起こしているわけではない、そこはまさに抑制的に対応されていると、このように認識をいたしております。
 そのことから、今のご質問、どの点を示しておられるのかよくわかりませんけれども、抑制的であるということも踏まえながら、引き続き検討を重ねていきたいと考えております。

○小宮委員 ある新聞社の調査によりますと、職員のこの四年間における小池都政の評価というものが、百点満点中四十六・四点ということで、就任当初とこれ、変わっていないそうですけれども、落第点というふうに評価されております。
 職員の主な印象的な意見として、小池知事はみずから泥をかぶっても何かを達成しようという姿勢がない、将来の成長につながる地道な対策が不十分、場当たり的、思いつき的施策が多くて職員がそれに振り回されている、あるいは迎合し、行政本来のあるべき姿を著しく損ねている、安全と安心は違うなどと都民の不安をあおり、政治的優位に立とうとする人など人として信じられない、私がAIだからとはぐらかす態度は、そういう態度はいいかげんな都政運営のあらわれであると、都政を非常に冷静に見ている、都民のためにやる気のある職員っていうのはたくさんいらっしゃるというふうに感じました。
 知事の顧問団は去りました。知事が信頼関係を築かなければならないのは都の職員です。
 自分のためではなく、真に都民のための都政が実現されることを強く望み、質問を終わります。

○山崎副委員長 小宮あんり委員の発言は終わりました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時五十四分休憩

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