ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第二号

   午後二時十五分開議

○本橋委員長 休憩前に引き続きまして委員会を開催させていただきます。
 この際、予算特別委員会の運営について申し上げます。
 新型コロナウイルス対策といたしまして、理事者及び局の陪席者、随行者の出席について、さきの理事会で次のとおりといたしましたので、ご了承いただきたいと存じます。
 一、予算特別委員会への理事者の出席は、極力、必要と認められる者のみとする。ただし、知事、副知事及び教育長並びに東京都技監、政策企画局長、総務局長及び財務局長は、原則として出席するものといたします。
 その他の局長は、議案提出者の観点から、必要に応じ出席するものとし、新型コロナウイルス対策において緊急の判断が求められる場合においては、退席を可といたします。
 また、局の陪席者及び随行者については、委員会中であっても、欠席、遅参、早退、一時離席することを可とし、臨機応変な対応を求めます。
 加えて、委員会中の水分補給並びにマスクの着用につきましては、議員、職員ともに、令和二年二月二十六日付都議会正副議長並びに各会派幹事長名でお出ししております議会関係者の新型コロナウイルス感染防止対策の徹底についてのとおりとさせていただきたいと存じます。
 どうぞ議会運営にご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
 委員会の要求資料について申し上げます。
 先ほど委員会として要求いたしました資料は、お手元にご配布しております。
 これより総括質疑を行います。
 この際、一言申し上げます。
 質疑に当たりましては、さきにご決定をいただいております委員会実施要領等に従いまして運営してまいります。委員の皆様方には、円滑かつ充実した審議が行われますよう、ご協力をお願いいたします。
 なお、持ち時間につきましては、電光掲示板に残り時間を表示いたします。さらに、振鈴で五分前に一点、時間満了時に二点を打ち、お知らせいたします。
 この際、委員の皆様に申し上げます。
 質疑に際しましては、持ち時間の範囲内で答弁まで行えるようご協力をお願いいたします。
 次に、理事者の皆さんに申し上げます。
 答弁に際しましては、委員の質疑時間も限られておりますので、短時間で明快に答弁されるようお願いいたします。
 なお、発言の際には、必ず職名を告げ、委員長の許可を得た上で発言されますようお願いいたします。
 これより順次発言を許します。
 木村基成副委員長の発言を許します。

○木村委員 都民ファーストの会都議団を代表して質問を行います。
 質問に先立ち、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、罹患された皆様に心よりお見舞いと一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
 初めに、新型コロナウイルス対策に関して質問します。
 新型コロナウイルス対策に関し、この間、都は、我が会派の要望を受け、都民の安全・安心を守るため、先を見越した対応を進めてきました。
 総額四百一億円の補正予算を編成し、相談、検査、医療提供体制の強化を進めています。また、中小企業支援、都庁職員のテレワークの強化など幅広い分野で対策が進められています。
 二月末には突如、現場の学校、自治体と事前の協議、調整や国民生活に与える多大な影響への配慮なしに、首相から全国一律で小中高校を休校にする方針が示されました。これに対して、都は、翌日、直ちに我が会派の議員の一般質問に対し、都民への配慮、支援を伴う対応方針を示したところです。
 その一方で、国では、首相の全国一律の休校要請の翌日には、自治体の実情を踏まえた判断を尊重するとしてトーンダウンするなど、対応は後手に回り、完全に場当たり的なものとなっております。
 国民生活の実情に即した判断ができていないどころか、かえって混乱を大きくしており、政府による人災の側面すらあると厳しく指摘する声もあります。
 我が会派は、政府の休校要請の後、直ちに党所属の基礎自治体議員の協力、そしてSNS等を活用し、広く都民の声を伺いました。
 そこでは、医療機関、子供たち、働く親、子供たちを預かる施設、介護を初め高齢者施設、給食業者など、新型コロナウイルス感染症の拡大や突然の休校により日々の生活に多大な影響を受けている多くの都民の切実な声をいただきました。
 私たちは、都民の声を受けとめ、休校要請から四日後の三月二日、知事に対し、相談、検査、医療体制、休校に伴い生じるさまざまな課題、経済対策など二十項目以上にわたる緊急要望を提出いたしました。
 我が会派の要望では、休校に伴い、休むことのできない働く親の子供の受け皿となる学童保育、保育園、幼稚園等への支援の強化を強く訴えてきましたが、休校に伴い、働く親の支援、子供の居場所確保に関する知事の見解を伺います。

○小池知事 お答えいたします。
 国は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、二月二十八日、小中高等学校等につきまして全国一斉の臨時休業を行うように要請しましたが、こうした措置の実施に当たりましては、保護者が働いている家庭の子供たちの居場所の確保が急務となります。
 このため、都といたしまして、平日の午前中から開所する学童クラブに対しまして、独自に運営費の補助を行うほか、児童館等に子供の見守り支援を行う職員を配置いたしまして、休校中の子供たちの居場所として活用する区市町村を支援することといたしております。
 また、認可保育所、認証保育所等に専用のスペースを確保いたしまして、小学生の一時預かりを実施する区市町村を支援するほか、待機児童対策として実施してまいりましたベビーシッター利用支援事業等の対象を小学生にも拡大をいたしております。
 こうした取り組みによりまして、区市町村と連携をして、休校期間中も子供たちが安全・安心に過ごせます居場所を確保して、働く保護者、そして、その子供たちを全力で支援をしてまいります。

○木村委員 先日、国は学童保育等に対し、全額国費で支援すると表明しました。しかし、例えば幼児教育、保育の無償化においても、全国の平均保育料を基準に制度設計されるなど、人件費や土地が高い東京の実情に合わない支援となる可能性があります。国の動向を見据えながら、区市町村に対する実効的な支援となるよう、都の対応を求めます。
 さらに、今回の一斉休校は国の要請に基づくものでありますので、最終的に国に補償請求するべきと付言しておきます。
 また、ご答弁の中にありましたベビーシッター利用支援は、待機児童対策として、小池都政において先進的に実施されてきたものであります。小池知事就任以来の待機児童の対策の結果として、昨年四月一日現在の都内の待機児童数は、四半世紀ぶりの水準となる三千六百九十人となっています。
 国も、一斉休校に伴い、ベビーシッター利用補助を強化し、今回の国の措置については非課税にするとの話も伺っております。この点からも明らかですが、都によるベビーシッター利用助成を雑所得として課税する国の現在の税制は、極めて不合理であると改めて指摘をしておきます。
 経済面での対策として、観光客の減少やサプライチェーンの寸断を最小限に抑えるために、緊急融資制度の創設、その信用保証料の全額補助、区市町村の観光支援の取り組みや都内企業のテレワークの導入支援の強化など、さまざまな取り組みを盛り込んだ補正予算が成立したことを評価し、早期の実現を求めます。
 一方、その後も国内の感染拡大に伴い、国がイベントの自粛や小中高校の臨時休校を要請する事態となっており、景気後退の懸念もますます大きくなっています。我が会派も、経済的な悪影響を懸念する声や、休業に伴う収入の減少を不安に思う切実な声をいただいています。
 こうした中、国もあす緊急対策を打ち出すとのことですが、都も、国の動きを踏まえて、もう一歩踏み込んだ経済、雇用対策を行うよう決断すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、イベントの自粛、学校休業の影響は経済にも波及をいたしております。経済団体や区市町村との意見交換の際には、都内経済の停滞を防ぐことが必要とのご意見もいただいたところでございます。
 また、都の特別相談窓口にも、イベントの中止に伴います売り上げの減少や受注の減少によって、給与の支払いに困っているといった中小企業からの切実なご相談が寄せられていると報告を受けております。
 こうした実情も踏まえまして、さきの補正予算によって創設いたしました融資制度等の支援を速やかに実行に移すとともに、中小企業の経営や従業員の雇用、生活の安定に向けました、さらなるセーフティーネット対策を緊急に検討するように指示をいたしたところでございます。
 今後、国が打ち出します対策の内容も踏まえまして、都が早急にみずからが取り組むべき支援策を取りまとめまして、東京の経済の活力維持に万全を期してまいります。

○木村委員 今般、都は、主催する屋内大規模イベントの原則中止方針を打ち出しました。また、国からは大規模イベントの開催自粛要請が出されている中、多くのイベント主催者からは、みずから中止という判断をされています。
 しかし、会場の使用料など多額の損失をこうむることから、会場費の返還を望む声も受けております。
 都はさまざまな貸館施設を抱えていますが、それらについて、イベントを中止などする場合の施設利用料返還の考え方について伺います。

○山手政策企画局長 都の施設で予定されていたイベントが中止となった場合の施設利用料の返還につきましては、当該施設の運営形態に応じた適切な対応をとってまいります。
 まず、公の施設を外部のイベント事業者等に貸し出すいわゆる貸し館事業につきまして、施設の管理を委託しているケースでは、施設管理者と都との関係の度合いに応じまして、基本的な考え方を整理してございます。
 具体的には、施設の管理を委託し、利用料が直接都の収入になる施設につきましては、イベント主催者に施設利用料を都の判断により返還をいたします。
 一方、利用料を指定管理者の収入として、管理運営を一括して委ねている施設につきましては、基本的に返還については、指定管理者の判断によることといたします。
 また、公の施設ではなく、都の普通財産を施設運営事業者に貸し付け、事業者みずからが管理運営する施設につきましては、運営事業者に対し、イベント主催者との対応などについて、自主的な判断を求めることが必要と考えておりますが、その際には、都主催イベントにおける都の対応方針を参考として説明をいたします。
 施設利用料等の返還につきましては、施設の運営事業者が独立した経営主体であることに鑑みまして、運営事業者がその経営責任に基づいて判断をいたします。

○木村委員 特に、東京国際フォーラム及び東京ビッグサイトは、その施設規模などを踏まえると、中止に伴う影響が極めて大きいといえます。
 今回の事態は、その対象の範囲や期間から見ても、比較にならないほど大きな影響を及ぼす状況となっており、都所有の施設である東京国際フォーラム及び東京ビッグサイトでは、中止判断をした主催者に係る施設利用料についてどのように取り扱うのか、都の見解を伺います。

○村松産業労働局長 国内外における新型コロナウイルスの流行という状況を受けまして、多くの催事主催者は、感染拡大防止の観点から、みずから開催を取りやめるという判断をされております。
 今般、東京国際フォーラム及び東京ビッグサイトでは、他の都民利用施設等における施設利用料の取り扱いに係る都の方針も参考といたしまして、本年二月二十二日から三月十五日までの期間に予定しておりました催事を対象に、開催を取りやめる判断をした主催者に対して、既に支払われております施設利用料を返還する対応を行うことといたしました。
 なお、当該期間以降の催事につきましては、現在検討中と聞いております。

○木村委員 ありがとうございました。
 通常、都教育委員会と区市町村教育委員会は独立した関係にあると思いますが、今回の休校に関しては、区市町村教育委員会に対応を要請するという異例の形となりました。
 都としては、集中取り組み期間として独自の対策を講じようとしていたところに、国から突然の一斉休校要請があったわけですが、都内全公立学校で休校に入ることとなった経緯やその後の対応を伺います。

○藤田教育長 都立学校におきましては、東京都の集中的取り組みの実施に合わせまして、先月二十六日から、時差通学の実施や春休みの前倒しなど、東京都独自の取り組みを開始いたしまして、区市町村教育委員会にも情報提供を行っていたところでございます。
 その後、二十八日に発出されました国からの要請も受けまして、感染拡大防止のため、直ちに全都立学校を休校とする方針を定め、区市町村にも、子供の日中の居場所確保等とあわせ、対応を要請いたしたところでございます。
 急な対応でございましたため、一部で混乱も見られましたが、現在、都内公立学校では、児童生徒の健康管理、分散登校日の設定や学習課題の指示、卒業式の規模縮小など、さまざまな工夫を図りながら日々取り組んでいるところでございます。
 また、特別支援学校では、子供が安心して学校で過ごせるよう、必要に応じてスクールバスの運行や医療的ケアの実施等、一人一人の状態に合わせた対応を行っております。
 今後の取り組みに当たりましても、子供や保護者の状況を踏まえ、学校現場の声を丁寧に聞き取り、子供や保護者が安心できるよう柔軟に対応してまいります。

○木村委員 今後も事態の変化に即した柔軟な対応をよろしくお願いいたします。
 都立学校の休校に伴い、改めてICTの活用が注目されてまいります。ICTを活用すれば、自宅から教員と児童生徒がさまざまなやりとりが可能になり、生活指導、自宅学習の支援などの活用が期待されます。
 都立学校でも、ICTパイロット校等において、ICTを活用して学校から示された学習課題を自宅で取り組めるようにすべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

○藤田教育長 今般の臨時休業を受けまして、各都立高校では、さまざまな手段を用いて教員と生徒が連絡をとり合い、家庭で円滑に学習ができるよう取り組んでいるところでございます。
 特に、ICTパイロット校等では、休業開始と同時に、民間事業者がインターネット上で提供している学習支援ソフトを活用し、教員が配信した学習課題を生徒に取り組ませるとともに、ウエブテストや学習の記録により、生徒の学習状況を把握し、新たな課題を配信しているところでございます。
 また、この学習支援ソフトのコミュニケーション機能を利用しまして、教員と生徒間で連絡をとり合っております。
 都教育委員会は、民間事業者による学習支援サービスを活用したこうした取り組みをICTパイロット校以外の都立高校でも対応できるよう、現在検討を進めておりまして、早急に実現をしてまいります。

○木村委員 ご答弁にあったとおり、ICTパイロット校以外でも積極的な対応をお願いいたします。
 次に、検査体制について伺います。
 都民の安全、そして安心を守るためには、相談、検査体制の一層の強化が必要です。
 一部、不合理な検査の受け控えをさせているのではないかという指摘もあるところですが、必要な方が迅速に検査を受けることができる体制を整備すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 新型コロナウイルス感染症につきましては、都民に正しい情報を伝えるとともに、必要な方には速やかに検査を行えるよう、相談、検査体制の整備を進めております。
 一般的な相談に応じるため、一月二十九日にコールセンターを開設し、土日祝日も含め、午前九時から午後九時まで電話相談を行い、二月二十八日からは、外国語での相談や聴覚障害の方からの相談にも対応できるようにいたしました。
 感染の可能性のある方からの相談につきましては、都内保健所と連携いたしまして、帰国者・接触者電話相談センターを設置し、二十四時間体制で対応しており、相談の中で感染が疑われると判断した際には、患者受け入れ体制が整った帰国者、接触者外来での受診をご案内しております。
 二月二十八日からは、夜間の電話回線を増設するとともに、都民によりわかりやすくなるよう、名称をそれぞれ新型コロナ受診相談窓口及び新型コロナ外来に変更いたしました。
 また、患者数の増加を見込みまして、東京都健康安全研究センターでのPCR検査を一日に百二十件まで実施可能な体制に増強するほか、民間の検査機関を活用いたしまして、一日約百件の追加実施が可能な体制を整えております。
 検査の実施に当たりましては、国の基準を踏まえつつも、国の要件に合致しない場合でも、都内保健所と申し合わせ、感染を強く疑う症例につきましては、検査を行うこととしております。
 患者数のさらなる増加も懸念される中、引き続き都民の不安軽減に努めるとともに、保健所や医療機関と連携しながら、民間検査機関の能力も最大限活用して、必要な方が確実に検査を受けることができる体制を整備してまいります。

○木村委員 検査体制に関する都民への正確な理解を促し、必要な方に対して、迅速に検査を受けられるよう引き続き対応を求めます。
 また先日、我が会派の要望を受け、東京マラソンの縮小により未使用となったマスク及び消毒液が都内の学童や病院などに配布されたこと、さらに、区市町村に対し、都が有するマスク二十万枚を提供することを高く評価いたします。
 引き続き、都民生活の基盤を支える施設、機関に対する優先的な配備を求めます。
 コロナウイルス対策に関して刻一刻と事態が変化する中で、都民に対してわかりやすい情報発信は極めて重要です。都内の最新動向をタイムリーに伝えることを目的とした新型コロナウイルス対策サイトが新たに立ち上がりました。
 緊急事態において、短期間で構築されたことに加え、公開の数日後の三月六日時点では、日ごとのPCR検査累積数をサイトに追加するなど、民間の力もかりながら、都民のニーズを捉えて日々進化を続けています。
 さらに、サイトの構築に必要な情報は公開されており、全国の自治体が都のサイトを参考に、みずからサイトを構築することが可能です。現に、ほかの自治体においても、都のサイトをもとに構築を進めているとのことであり、日本をリードする東京都の取り組みとして、極めて画期的であると思います。
 今回開設した新型コロナウイルス感染症対策に関する専用サイトによって、正確な情報を都民に迅速に届けるとともに、今後、より一層充実させるべきと考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。

○宮坂副知事 新型コロナウイルス感染症対策サイトについてでございますが、今回の新型コロナウイルスは、未知の部分が多い上にさまざまな情報が錯綜し、不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。私は、公式な情報に加え、多くの客観的な数値データを提供することにより、都内の現状を正しく知っていただくことが都民の皆様に安心を届け、命と健康を守る上で大変重要であると考えております。
 こうした認識のもと、さまざまな部局が保有するデータをワンストップで都民に提供する特設サイトを開設いたしました。本サイトでは、最新の感染動向としての陽性患者数や検査実績を初め、コールセンターに寄せられた相談件数などを誰もが使いやすいユニバーサルデザインで、海外への発信等も意識して開発をして掲載しております。
 データは日々更新を行うなど、鮮度の高いデータ提供に努めております。
 本サイトの技術的特徴といたしましては、このサイトをつくるためのソースコードであるプログラムやオープンデータを公開している点が挙げられます。このため、ほかの自治体の方が同様の取り組みを行われる場合、ゼロからシステムを開発することなく、迅速に取り組み、開発を進めることが可能となります。
 また、プログラムを公開することで、国内のみならず、世界中のエンジニアの方から改善や充実にかかわるご提案をいただくことができます。
 例えば、台湾のオードリー・タンIT担当大臣がご覧になり、中国語に翻訳くださっているなど、多くの人々の課題解決の意欲を力に変え、プログラムを進化させ続けることにより、サイトの充実、改善を加速度的に進めていきます。
 今日の情報化社会において、都民の皆様の命と健康を守るため、ホームページに掲載する情報やデータを随時充実させるとともに、今後、多様な主体とも広く連携を進めていくなど、情報発信の強化に取り組んでまいります。
 さらに、国難といえるこの事態に、都内区市町村はもとより、全国が一丸となって立ち向かうため、都が持つノウハウの全国展開など、少しでも貢献できるよう力を尽くしてまいりたいと考えております。

○木村委員 今後、都内区市町村が公開している新型コロナウイルス関連のデータと連携するなど、さらなる拡充を求めます。
 都のこれまでの一連の対応には敬意を表します。刻一刻と変化する状況に対し、区市町村とも連携しながら、引き続き小池都知事、そして都庁の皆様には、都民を守るため先を見越した万全の対策をお願いいたします。
 いよいよ東京二〇二〇大会の開催を直前に控え、都には大会準備の総仕上げと、大会の成功に向けた万全な対応が求められます。
 他方で、我が会派が常々申し上げているとおり、東京二〇二〇大会を単なるスポーツの大会だと捉えることは適切ではありません。東京は、世界で初めて二度目の夏季パラリンピックを開催する都市になります。東京二〇二〇大会、とりわけパラリンピックを通じて、ハード、ソフトの両面におけるバリアフリーの推進、ソーシャルインクルージョンの浸透など、東京、そして日本全体を大きく変容させる取り組みの総仕上げこそ、今求められております。
 持続可能な大会運営は、大会の成功に欠かすことはできません。我が会派の代表質問でも繰り返し述べてきたとおり、大会には都民の多額の税金が投入されている以上、大会経費が赤字になることのないよう、組織委員会と連携して取り組んでいく必要があります。
 その上で、都は組織委員会が資金不足に陥った場合に補填するという、多大な責任を負担している開催都市であり、剰余金が生じた場合、その剰余金に対して権利を有していないなどということは、都民にご理解いただけるわけがありません。
 組織委員会の活動の多くが都のリソースに基づくものであることからも、当然、剰余金は都に対し、適切に返還されるべきものであります。
 しかしながら、新たに設立が検討されている日本スポーツレガシー・コミッションという財団が、剰余金の受け皿になるのではないかとの報道がありました。事実であれば、開催都市である都民の利益をないがしろにするものであり、断じて許すことはできません。
 このような報道に対し、組織委員会はどのように説明しているのか、また、剰余金が生じた場合、都としてどのように対応していくのか伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 報道に対しまして、組織委員会は、受け皿ということは根拠のない話であり、残されたものをどのように使うかについては、評議員会において議論し議決するものであると説明をしております。
 組織委員会の収支につきましては、テストイベントの結果や大会直前の準備において、新たな経費が必要となることが見込まれる中におきましても、赤字を出すことがないよう、組織委員会の収入と支出について毎月報告を受け、収支を確認してまいります。
 一方、組織委員会の収支が黒字となり剰余金が生じる場合には、大会経費を組織委員会、東京都、国が負担していることも踏まえ、組織委員会及び関係者により、その取り扱いを慎重に決めるべきものと考えており、都民のご理解がいただけるよう取り組んでまいります。

○木村委員 ありがとうございました。
 パラマラソンについて伺います。
 東京二〇二〇大会の最終日は、パラリンピックのマラソンが開催され、そのコースは日本橋、浅草、銀座、東京タワー、皇居など、日本の文化と歴史を象徴する場所となっています。
 我が会派の求めに応じて、都は、観戦を促進するための新たなリーフレットの作成やトークショーの開催などを進めてきましたが、なお一層の取り組みが必要です。
 沿道、そして客席を埋める観客の声援は、何よりもアスリートの力になります。パラリンピックのマラソンをより多くの人に知ってもらい、応援していただくため、競技、そしてコースの魅力を伝えるなど、機運醸成を一層進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 パラリンピックマラソンは、世界中から東京に集まったアスリートが日本の文化と歴史を象徴するコースを駆け抜ける見どころの詰まったレースでございます。
 そして、東京二〇二〇大会全体の最終日を飾る非常に重要で注目を集める種目でもございます。
 観客からのあふれんばかりの熱い声援は、アスリートを後押しし、ゴールへ向かう力となりましょう。パラリンピックマラソンの魅力を多くの方に知っていただいて、沿道や競技会場などで応援をしていただきたいものでございます。
 都はこれまで、パラリンピックマラソンのPRに向けましてリーフレットを作成いたし、広く配布いたしておりますほか、競技の体験イベントやアスリートによるトークショーなどを行いまして、さまざまな取り組みを通じ、その魅力を発信してまいりました。
 今後は、これらに加えまして、競技内容、コース、選手の魅力など、「広報東京都」やウエブなどを通じまして、よりきめ細かく紹介をいたしてまいります。
 また、七月から大会期間終了まで、都内にパラリンピックの情報発信コーナーを設置する予定でございまして、パラリンピックマラソンの情報についても、積極的に発信をしてまいります。
 さらに、観客が一体となって応援できますグッズの製作、配布なども検討いたしてまいります。
 また、大会当日でございますが、会場と沿道を多くの観客が埋め尽くして、パラリンピックのマラソンの盛り上がりが東京二〇二〇大会の成功の象徴とも称されるように、一層の機運醸成を図ってまいる予定でございます。

○木村委員 引き続きの機運醸成、よろしくお願いいたします。
 マラソン及び競歩については、札幌開催に向けた準備が進んでおりますが、我が会派は、東京でのマラソンと競歩の開催を期待していたチケット保有者、沿道で応援予定であった都民の皆様のため、大会の記憶を刻むことのできる取り組みを求めてまいりました。
 マラソンのチケット保有者や沿道で応援予定だった方々を初め、オリンピックの最終日を飾るマラソンを多くの都民が一緒に楽しめるよう、競技の放映などを行うべきと考えますが、都の見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 多くの都民がライブサイト等での大画面での競技放映を見て、感動と興奮を共有できるようにすることは重要でございます。
 マラソンは、午前七時からの早朝実施となりますことから、今後、来場者の利便性や運営体制等の課題を検証しながら、一部会場でのライブ中継の検討を行ってまいります。
 あわせて、より多くの方が楽しめますよう、録画を活用した放映も検討いたします。
 また、都民が身近な場所で競技中継を楽しめる区市町村のコミュニティライブサイト等での取り組みに対しましても、支援を行ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、都民の関心の高いオリンピックのマラソン競技を多くの都民に楽しんでいただけますよう取り組んでまいります。

○木村委員 さて、昨年、オリンピックのマラソン、競歩競技は、都の合意なく札幌移転が決定されましたが、移転に伴う都の経費負担ゼロは確保されました。我が会派はこのような事態の再発を防止するため、本会議や委員会でさまざまな提案や取り組みを求めてまいりました。
 私たちは、都民の最善の利益が何であるかをみずから考えて行動することの重要性を再認識しています。私たちが最も優先すべきなのは、政党の重鎮や政府の意向ではなく、都民の利益であります。
 今後も我が会派は、都民の代表である都議会議員として、東京二〇二〇大会の成功のため、全力で取り組んでまいります。
 円滑な大会輸送と経済活動の両立は、大会成功の鍵です。二〇二〇大会まであと五カ月となり、大会期間中の交通混雑緩和に向けて、さらに強力に推し進めていくべきですが、今後どのように取り組むのか、知事の見解を伺います。

○小池知事 円滑な大会輸送の実現と経済活動の維持との両立を図る、そのことが大会成功に不可欠でございます。
 都はこれまでも、大会時の交通混雑の緩和に向けましては、交通需要マネジメント、いわゆるTDMや時差ビズ、テレワークなど、スムーズビズとして一体的に進めてまいりました。
 こうした取り組みは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにも有効でございます。大会に向けて準備を進めていた企業などが前倒しで時差出勤、テレワークを実施していただいておりまして、また地下鉄などの混雑も大幅に緩和されてきている、その数字も示されております。
 さらに多くの企業に取り組みを進めていただきますよう、東京商工会議所などを通じまして、広く呼びかけているところでございます。
 あわせて、隗より始めよとして、都職員によります積極的なテレワーク等を進めておりまして、こうした取り組みを新たなワークスタイル、企業活動の東京モデルにつなげてまいります。
 また、物流対策につきましては、中小企業や商店街の方々の取り組みを促進するために、先月私も出席をいたしました物流TDM実行協議会を立ち上げております。商店街連合会などさまざまなネットワークを活用しまして、現場の実情に即した取り組みをお願いしてまいります。
 今後、大会の百日前を契機といたしまして、一般向けの広報も開始をいたしまして、都民にも協力を求めるなど、スムーズビズの取り組みを一層拡大して、大会を成功に導いていきたいと考えております。

○木村委員 さて、大会時の道路混雑の緩和に向けては、事前の情報提供を徹底するとともに、大会期間中リアルタイムで交通情報を提供していくべきですが、都の見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 大会の成功には、円滑な大会輸送の実現と経済活動の維持との両立を図ることが重要でございます。
 このため、経済活動を担っている物流につきましては、大企業のみならず、中小企業や商店街にも大会時期を外した発注等を働きかけまして、車両台数の削減を図ってまいります。
 また、企業の取り組みを促進するため、ホームページ等で会場周辺の交通規制を公表しているほか、大会時の混雑を迂回するルートや、所要時間の検索システムを公開しております。
 リアルタイムの混雑状況や交通規制は道路交通情報センター等が提供しておりますが、大会時にも、ラジオやホームページ、カーナビ、アプリなどさまざまな媒体にきめ細かく配信できますよう、組織委員会と連携し、情報提供に努めてまいります。
 今後とも、こうした事業者の協力を得まして、大会時の適切な情報提供に努めてまいります。

○木村委員 東京マラソンでは、交通規制に関する情報はグーグルマップにも反映されており、東京二〇二〇大会においても同様の対応がとられるよう、都として必要な働きかけを求めておきます。
 東京二〇二〇大会における障害者のアクセシビリティーの確保に関し、競技会場によって、アクセシブルルートが設けられたものの動線途中のエレベーターで混雑が見込まれるところや、シャトルバスの輸送力から全ての車椅子使用者の利用が困難なところもございます。
 こういった事態に対応し、障害のある方も安心して会場にアクセスできるような取り組みを行うべきですが、どのように対応するのか、都の見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 都は、障害の有無にかかわらず、全ての人が安心して会場にアクセスできますよう、会場周辺の鉄道駅のエレベーター整備や道路の段差の解消等を重点的に進めております。
 さらに、大会時は、臨海部など最寄り駅の混雑が予想される会場におきまして、車椅子を使用する観客の方々を対象に、アクセシブルシャトルの運行を計画しております。
 具体的には、大井競馬場の駐車場や高輪ゲートウェイ駅等の運行拠点から、専用車両での輸送を予定しております。
 現在、ラグビーワールドカップで得た知見も踏まえつつ、組織委員会と連携しまして、タクシーやバス事業者等と、使用車両や運行方法について調整を進めているところでございます。
 今後、利用しやすい予約方法や的確な人的サポートによる安全で円滑な乗降など、より詳細な内容について検討してまいります。

○木村委員 バリアフリーの推進は、東京二〇二〇大会のレガシーとして強力に推進されてきました。昨年、建築物バリアフリー条例の改正で、宿泊施設のバリアフリーは推進に向かっています。
 鉄道駅のバリアフリーは、一ルート整備率は都内全域で九〇%以上、ホームドア整備率は全体で四〇・七%、内訳は地下鉄が七四%、JR、私鉄が二六・五%です。都内鉄道駅の多機能トイレの整備状況は九六・四%になりました。
 しかし、都内にはいまだホームドア未整備の駅が存在しており、本年一月もJR日暮里駅で転落事故が発生しています。
 今後、東京二〇二〇大会のその後のレガシーとして、ホームドアやバリアフリールートのさらなる整備を加速していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○佐藤東京都技監 駅のバリアフリー化を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
 都はこれまで、二〇二〇大会に向けまして、鉄道事業者への補助により整備を促進してまいりましたが、さらなるバリアフリー化に向けまして、昨年九月に、優先整備の考え方を示しました。これに基づき、各事業者は今年度末を目途に整備計画を作成する予定でございます。
 その計画を実現するため、来年度から、利用者十万人未満の駅のホームドアや複数ルートのエレベーター整備などを補助対象に加えるとともに、ホームドアの補助上限額を一列当たり現行の三千万から四千万に引き上げるなど、補助の拡充を図ってまいります。
 東京二〇二〇大会後も駅のバリアフリー化の取り組みが加速するよう、引き続き、鉄道事業者に働きかけるとともに、国や区市町と連携し、その取り組みを支援してまいります。

○木村委員 我が会派は、ホームドア整備は、利用者の数だけでなく駅ごとの課題を精査し、優先整備を行うべきと訴えてまいりました。エレベーターの整備も同様で、高齢者、障害者、ベビーカーなど多様な利用者の視点に立った複数ルート整備の必要性を訴えてきました。引き続き、着実な整備を求めてまいります。
 都はこれまで、バリアフリー法に基づく特定道路、二〇二〇東京大会の競技会場周辺や観光施設周辺のバリアフリー化を進めてきました。
 昨年七月、国は、バリアフリー法に基づく特定道路を追加指定し、新たに福祉施設などを相互に結ぶ道路なども加えて、面的なバリアフリー化を推進していくとしました。
 今回新たに指定された特定道路は区市町村道を多く含んでいることから、区市町村と連携した面的な対策が必要です。
 また、歩道と車道の段差や点字ブロックなどについて、多様な方が使いやすいような整備のあり方も求められています。
 障害のある方のみならず、高齢者やベビーカーなどの子育てにも使いやすい、誰もが使いやすい道路を面的に整備するため、区市町村と連携したバリアフリー化を進めていくとともに、区市町村への取り組みを予算面、技術面で支援していくべきですが、見解を伺います。

○三浦建設局長 都は、誰もが安心して円滑に移動できるよう、国や区市等と連携をし、東京二〇二〇大会の競技会場や観光施設周辺におきまして、道路の面的なバリアフリー化を推進しております。
 昨年七月に、バリアフリー法に基づく特定道路として都内で新たに約五百キロメートルが指定されました。これを踏まえ、都は、区市町村道のバリアフリー化を促進するため、来年度から、特定道路を対象とした補助制度を創設いたします。
 また、都は、障害者団体等の意見を踏まえた視覚障害者誘導用ブロックの整備の考え方を取りまとめ、区市等との連絡会において周知するなど、技術支援も行っております。
 引き続き、都道における特定道路のバリアフリー化を進めるとともに、区市町村と連携をして、道路の面的なバリアフリー化をさらに推進をしてまいります。

○木村委員 次に、道路空間整備について伺います。
 東京都は、今から三十年前、シンボルロード整備事業を行ってきました。目的は、個性豊かで魅力的な道路を整備することであり、とても重要だと思います。
 しかし、時代の経過とともに人や物の流れが変化し、都内の外国人旅行者や高齢化の進展など、道路利用者のニーズも多様化してきました。こうした変化も踏まえて、沿道のまち並みと一体となった良好な景観整備を行っていくべきです。
 そこで、現在、シンボルロードの今後整備すべき箇所や、その整備手法等について検討が進められていますが、その検討状況と今後の取り組みについて伺います。

○三浦建設局長 都はこれまで、地域の歴史的、文化的施設等と道路空間との調和を図り、誰もが歩きやすく快適な歩行空間を創出するため、シンボルロード整備事業を進めてまいりました。
 一方、事業開始から約三十年が経過をし、都内各所で新たな都市開発が進むとともに、訪日外国人の増加など、地域の状況が大きく変化をしております。
 こうした状況の変化を踏まえ、今後整備すべき箇所や、その整備手法等について検討するため、昨年十一月に学識経験者等で構成する検討会を設置いたしました。これまで三回の検討会を開催し、今後整備を進めていく路線の考え方や整備項目、デザイン等について議論を重ねております。
 引き続き、整備手法等につきましても検討を進め、来年度の早期を目途に、新たな整備方針を取りまとめてまいります。

○木村委員 我が会派は、観光面でラグビーワールドカップの流れを東京二〇二〇大会の成功と、その後の東京の発展につなげるべきと主張し、また、日本各地との連携強化、共存共栄についても求めてきました。
 過去のオリンピック・パラリンピック大会は開催地の混雑等を懸念し、開催年を通じて観光需要などが落ち込む傾向がありますが、ロンドン大会では、大会中と大会後を通じた取り組みにより、英国全体で観光客数や旅行消費額の増加に成功いたしました。
 都においても、大会中と大会後をあわせて、より一層戦略的に観光振興を展開していくべきと考えますが、見解を伺います。

○村松産業労働局長 観光振興は、東京のさらなる成長に向け重要な役割を担っていることから、大会中、大会後の時期を捉えた施策を的確に展開する必要がございます。
 大会中には、世界の注目が集まる機会を生かし、観客に対する集中的な広告展開に加え、選手やメディア等に対してきめ細かな観光PRを行い、東京の魅力を強力に発信いたします。また、発信力のあるインフルエンサーや全国の特産品販売イベントなどを通じて、東京のみならず日本各地の魅力も訴求してまいります。
 大会後には、大会のレガシーを活用する観点から、大会時の映像を用いたPRやにぎわいの持続に向けた地域のイベントへの支援など、さらなる観光需要の喚起を図ってまいります。

○木村委員 次に、障害者スポーツの国際大会について伺います。
 我が会派は、かねてより、デフリンピックやスペシャルオリンピックスなど、障害者スポーツの国際大会の東京での開催を主張してまいりました。二〇二一年夏季デフリンピックはブラジルでの開催が決まりました。私たちは二〇二五年に向けて政策研究会を立ち上げ、全国ろうあ者体育大会への視察など、会派を挙げて推進しております。
 パラリンピック後も障害者スポーツを振興し、また新たに整備した施設を有効活用するためにも、今年度行われた国際大会の開催支援に向けた調査の結果を生かし、来年度どう取り組むのか、都の見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 都は今年度、これまでまとまった資料がなかったデフリンピックなどの国際的な障害者スポーツ大会の基礎資料を整備するため、文献やヒアリングによる調査を実施しておりまして、現在その結果を取りまとめているところでございます。
 調査の過程におきまして、国際大会の開催には、主体となる競技団体やそれを統括する団体の役割が、極めて重要であることが明らかとなりました。
 このため、来年度は、競技団体等の運営体制や今後の大会招致の意向、具体的な取り組みなどを把握するための調査を実施するほか、過去大会の運営実態や今後の開催予定などについても情報収集を行ってまいります。
 こうした調査結果なども踏まえまして、東京二〇二〇大会後もさまざまな障害者スポーツの国際大会が開催されますよう、都としても競技団体等と連携して取り組んでまいります。

○木村委員 私たちも政策研究会を中心に、会派を挙げて、障害者スポーツ、そしてまた大会を応援してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 東京二〇二〇大会後の東京の姿を語る上で、超高齢社会対策を欠かすことはできません。
 日本財団が昨年、世界九カ国の十八歳の意識調査を実施しました。その結果、九カ国のうち、日本の若者が最も自分の国の将来について、悪くなる、どうなるかわからないと悲観する回答が多い結果となりました。
 我が会派は、このような日本の若者の悲観的な回答に影響を与えた要因に関して、独自に都民に対するアンケートを実施いたしました。その結果、都民から、少子高齢化を最も多く挙げるという結果が得られました。この結果からいえることは、シニアのみならず、日本の若者のためにも、東京は世界の諸都市より先に突入する超高齢社会、人生百年時代を危機ではなく、東京の次なる成長につなげる取り組みを進めなければならないということであります。
 認知症やがんへの対策など医療、介護の充実を図ることは当然重要ですが、超高齢社会を東京の次なる成長につなげるためには、治療、ケアの視点から捉えられることが多かったこれまでのシニア像を大きく転換し、シニア期をこれまでの経験を生かし独自の価値を持つ新たなライフステージとして楽しむことができる環境整備を進める必要があります。
 その一つの鍵が、我が会派がかねてより訴えてきたフレイル対策です。
 都は本年度、フレイル対策の都民理解の促進、コンビニと連携した中食を通じた健康づくり、企業へのアプローチなどを進めており、いずれも評価できる取り組みです。フレイル対策を都民に広く浸透させるためには、区市町村における取り組みを一層支援する必要があります。
 地域において介護予防、フレイル予防を推進する区市町村への支援など、フレイル対策を一層強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 年齢を重ねましても、いつまでも健康を保つためには、まず一人一人が日ごろから生活習慣に気をつけることは大切であります。
 都といたしまして、フレイルの正しい知識や予防のポイントであります栄養、体力、社会参加とお口の健康について、ホームページ等を通じまして広く都民に普及啓発をしているところでございます。
 フレイル予防を推進するためには、住民が集い、交流しながら、健康状態をチェックしたり、体操を行うなど、身近な地域において健康づくりや介護予防の取り組みを進めることが重要であります。
 このため、都は、地域で健康づくりを担う人材に対しまして、フレイル予防に関する研修を行うほか、地域の実情に応じました取り組みを進める区市町村を支援いたしております。
 来年度は、予防の視点を踏まえまして、地域での介護予防活動を拡大、充実できますように、健康長寿医療センターのフレイル予防の研究成果などの知見も生かし、人材育成や相談支援を行うなど、区市町村への支援を強化してまいります。
 いつまでも健康で暮らしたい、そうした都民の願いに応えるために、区市町村等と密接に連携をしながら、フレイル予防の取り組みを進めてまいります。

○木村委員 ありがとうございました。
 また、運動の習慣は多くの慢性疾患を予防し、生活の質を改善する薬といわれております。このエクササイズ・イズ・メディシン、EIMの考え方に関し、世界で四十カ国以上がプログラムを採用しておりますが、日本では未採用です。東京都医師会を初め、医療関係者から多くの要望をいただいております。
 今後、都の取り組みにおいても、EIMの考え方を積極的に取り入れるべきものと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 都におきましては、誰もが生涯にわたって、健やかで心豊かに暮らせる社会の実現のために、東京都健康推進プラン21におきまして、生活習慣病の予防、生活習慣の改善など三つの領域につきまして、十四分野にわたる目標を定めております。そして、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指し、さまざまな施策を展開しているところでございます。
 身体活動、運動分野におきましては、日常生活における身体活動量をふやすことを目標として、一日当たりの歩数が八千歩以上の人や週二回以上の習慣的な運動を行う人の割合をふやす取り組みを進めております。
 こうした取り組みは、適度な運動こそは健康寿命を延ばす医療そのものであるという、EIM、エクササイズ・イズ・メディシンの考え方にも沿っているものと考えております。
 人生百年時代を見据えまして、今後関係機関と連携をしながら、これまでの取り組みを一層充実させて、都民一人一人の運動習慣の定着を通じまして、いつまでも自分らしく、健康で生き生きと過ごせる東京を目指してまいります。

○木村委員 都は、我が会派の要望を受け、今年度から緊急対策として、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進の防止装置について、費用の九割補助を実施しております。
 今後、急発進の防止装置について支援を継続して普及させるとともに、ドライブレコーダー等を活用した事故防止や運転免許証の自主返納の促進など、高齢運転者の交通安全対策について一層取り組みを進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 高齢運転者によります交通事故が社会問題となっております。そして、一件でも痛ましい事故を減らす、そのためには実効性ある対策を迅速に進めることが必要でございます。
 このため、都といたしまして、昨年七月、緊急対策として、後づけ安全運転支援装置の設置に対します補助事業を開始したところでございます。
 国に先駆けまして開始したこの事業は、半年間で設置実績が一万台を超えました。年度末には約一万五千台に及ぶ見込みでございます。
 都民の皆様より多くの反響をいただいているとともに、踏み間違い事故の防止に役立っているものと考えます。
 この事業につきましては、令和三年度末を事業の終期と設定いたしておりまして、ことしの八月末までは引き続き費用の九割を補助するなど、装置のさらなる普及を促進してまいります。
 また、来年度におきましては、AIつきドライブレコーダーを利用したモニター事業も新たに実施をいたします。
 具体的には、運転状況を解析するAIつきドライブレコーダーを高齢者に貸し出しまして、危険行動を認識していただくとともに、広く集積したデータから、高齢者の運転特性を分析、公表することによって、事故防止の普及啓発にも活用していくというものであります。
 さらに、警視庁とも連携をいたしまして、運転免許の自主返納を後押しする普及啓発などを進めまして、高齢運転者の交通安全を推進いたし、悲惨な交通事故から都民を守って、セーフシティー東京の実現を目指してまいります。

○木村委員 シニアの移動手段の確保は、健康長寿社会の基盤となるものであります。自家用車にかわる多様な移動手段の実現に向け、取り組みの加速を求めます。
 次に、介護について伺います。
 介護分野の人材不足は深刻であり、我が会派は、介護職員の負担軽減や介護現場における生産性向上に向けたICT活用への積極的な支援を求めてまいりました。
 我が会派の求めに応じ今年度から開始されたICT環境の整備に対する補助事業は、事業者や関係企業から関心が高く、想定以上の申請があったと聞いております。一方で、ICT機器の導入ありきで十分に活用し切れていない事業者も存在しているとの関係者の声もまた耳にするところであります。
 そこで、ICT機器の導入支援のさらなる拡充を図るとともに、ICT活用による生産性向上のノウハウや取り組み事例を蓄積し、横展開していく、介護事業における東京版のICT活用モデルを構築すべきと考えますが、見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 都は今年度、施設業務全般にわたるICT環境を整備する特別養護老人ホーム等への補助を開始し、当初の予定を超える百七施設に交付決定を行いました。
 さらに、多くの施設での導入を進めるため、補助を受けた施設の具体的な取り組みや導入機器をホームページで公表するとともに、導入に向けた施設内の調整や機器の選定、導入後の効果的な活用事例を紹介することとしておりまして、来年度は予算額を今年度の約四億円から約十一億円に大幅に拡充したいと考えております。
 また、介護事業所向けにICTの活用も含めた情報共有、業務手順や役割分担の見直しなど、生産性向上に向けた実践的な取り組み事例を紹介するセミナーを開催することとしております。
 今後、ICT活用のモデルとなるよう取り組みを普及し、生産性の向上と質の高いサービス提供を図る事業者を支援してまいります。

○木村委員 現在、国でも地域医療の情報連携が進められておりますが、情報連携のベースとなるインフラ環境が整備されていない事業所が多いのが現状であります。
 都の地域医療連携システムは、電子カルテをベースに情報共有を行っていますが、中小病院の電子カルテの導入率は三割程度であり、普及率向上が課題です。また、都でも支援をしている患者情報共有のためのポータルサイトとの連携強化も重要です。
 今後は電子カルテ等のインフラ整備が整っていない中小病院への支援を行うべきだと考えますが、都の見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 地域包括ケアシステムの構築をより一層推進するためには、地域に密着した存在であり、切れ目のない医療連携の中核を担う中小病院が、医療、介護関係者と患者の情報を円滑に共有していくことが重要でございます。
 このため、都は来年度から、情報共有の促進に向け、電子カルテシステムを導入、更新する中小病院への支援を開始するとともに、電子カルテ情報等の共有のための地域医療連携ICTシステム整備への支援も拡充してまいります。
 また、中小病院が患者の入退院時に多職種連携ポータルサイトを活用して、地域の医療、介護関係者と患者の日常生活情報や介護情報等を共有し、患者それぞれの状態に応じた支援を行うモデル事業を実施するなど、地域の関係者間における連携を一層推進してまいります。

○木村委員 次に、シニアコミュニティについて伺います。
 人生百年時代にシニアの方々が元気に活躍していただくことは大変重要であります。本年一月と二月にダンススポーツ、囲碁、将棋、健康マージャン、カラオケのいわゆる近代五種によるシニア・コミュニティ大会が東京都主催で行われました。(パネルを示す)まず、この左がダンススポーツ、そして右側が健康マージャン、あるいは囲碁、将棋の会場の模様であります。いずれも駒沢オリンピック公園で行っているものであります。
 シニアの方々に地域コミュニティに入るきっかけを提供するものであり、我が会派としても応援してきた事業であります。
 全三日間で開催され、同僚議員とともに、全てに伺ってまいりました。会場内でお話を伺うと、男性は一人で参加する方が大変多く、対戦相手と楽しそうに会話をする様子が印象的でありました。皆さんが楽しんでいることがわかり、この事業を推進してよかったと本当に思います。
 そこで、第二回の開催に向けては、今回大会の参加者アンケートの分析や各団体からのフィードバックを踏まえるとともに、PRにも努め、多くの人が参加したいと思える魅力的な大会とすべきですが、今年度の開催結果と来年度の方向性について見解を伺います。

○小池知事 人生百年時代を迎える中で、シニア世代が身近なコミュニティなどで生き生きと活動できるということは大変重要でございます。
 こうした観点から、都は初心者を初め、誰もが参加して交流ができる東京都シニア・コミュニティ交流大会を初めて開催いたしました。
 大会には、今、写真も出していただきましたように、延べ約千人のご参加をいただき、参加者の皆様の積極的な交流を促すために、経験や強さを考慮した組み合わせによって競技を行いましたほか、誰もが参加できる企画を取り入れるなどの工夫を行ったところでございます。私も全ての日程で会場の様子を拝見いたしましたが、皆さんが大変元気に楽しまれていたのが印象的でございました。
 なお、ご質問にありました参加者アンケートでございますが、約九割の方から、大会に満足して来年も参加したいと、また約七割の方から、大会を通じて他の参加者との交流が生まれたとのお声を頂戴いたしております。
 来年度以降でございますけれども、アンケート結果や関係団体のヒアリングなどを踏まえまして、さまざまなPRの手法を検討するほか、交流企画の充実、運営面のブラッシュアップを行いまして、より魅力的な大会となりますように努めてまいります。

○木村委員 今回大会の参加者分析や各団体からのフィードバックも受けた上で、次回はさらに多くの人が参加できる工夫、宣伝を求めておきます。
 次に、ひきこもりについて伺います。
 内閣府によれば、十六歳から三十九歳のひきこもり当事者は約五十四万人と推計されており、四十歳以上を合わせると百万人以上ともいわれます。ひきこもり対策、特にひきこもりの長期化や本人、家族の高齢化による八〇五〇問題への対策は急務となっております。
 我が会派は、かねてから年齢によらず身近な地域で切れ目のない対策を講じる必要性、生活困窮者への支援や高齢者対策と連動した取り組みを求めてまいりました。
 ひきこもりの当事者や家族に対し切れ目のないきめ細やかな支援を実施するために、区市町村や地域包括支援センターなど、関係機関との連携強化やノウハウの共有など技術支援を行うとともに、今後、ひきこもりに係る支援協議会での議論の進展を踏まえ、当事者や家族の実態把握、支援のあり方など、抜本的な対策に取り組んでいくべきですが、見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 都は、現在、学識経験者、当事者団体や家族会、関係機関、区市町村で構成する東京都ひきこもりに係る支援協議会におきまして、年齢によらず、当事者、家族の状況に応じた切れ目のない支援のあり方について検討を進めております。
 来年度は、これまでの議論を踏まえ、相談、支援機関を通じて、当事者、家族の状況を把握するための調査を早期に実施いたします。
 また、ひきこもり状態にある方や、そのご家族への相談対応力の向上を図るため、新たに区市町村や地域包括支援センター等の相談窓口の職員を対象とした研修を実施するとともに、支援方法等を掲載したリーフレットを作成することとしており、ひきこもり状態にある方に寄り添った支援を推進してまいります。

○木村委員 昨年第四回定例会で成立した就労支援、ソーシャルファーム条例の検討過程では、ひきこもりの方の就労支援についても有識者から意見をいただいております。福祉の視点に就労支援の視点も交えながら、引き続き当事者や家族に寄り添う対策の検討を求めておきます。
 次に、都市基盤の整備について伺います。
 ニューヨーク市では、市内の利用されていない公衆電話をリンクと呼ばれる無料Wi-Fiスポットなどを備えた、いわゆるスマートポールに変換するインフラ整備プロジェクトが進み、既に千七百台以上が設置されていると聞いています。
 都においても、5Gアンテナ基地局に加え、サイネージや街路灯など複数の機能を有するスマートポールを地上に設置することで、電波の道、デジタル面での都市基盤の整備が促進されるものと考えます。
 二十一世紀の基幹インフラである電波の道を早期に構築し、スマート東京を実現していくためには、こうした海外の事例なども参考にしながら、スマートポールの設置に向けた取り組みを都が率先して進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 スマート東京の実現には、つながる東京の構築が不可欠でございます。その基幹となる公共インフラが電波の道、TOKYO Data Highwayでございます。その構築につきましては、都と民間事業者で強力にタッグを組んで進めることといたしております。
 お話のリンクNYCでございますが、ニューヨーク市と民間事業者が共同いたしましてスマートポールを設置するという事業であります。そして、約六百万人の市民が利用する都市の重要インフラとなっていると聞いております。
 モバイルインターネットの接続ポイントであるとか、充電器、サイネージなどの機能を有するスマートポールの設置、これは電波の道の構築、さらにはさまざまな機能を活用しての都民のQOL、すなわち生活の質の向上につながっていくものでございます。
 そこで、まずはスマート東京先行実施エリアの一つでございます西新宿におきまして、民間事業者等としっかり連携をして、日本で初の試みでございます5Gアンテナ基地局等を搭載するスマートポールの早期設置に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 ここ西新宿におけますスマートポールの先行、試行設置を通して得られます設置や運営に係るノウハウ、知見などを成功モデルとして取りまとめてまいります。そして、これを都全域、さらには全国へと展開することによって、日本全体をカバーする電波の道の構築へとつなげてまいります。

○木村委員 スマートポールの設置は日本初の大変先進的な取り組みであり、ぜひデジタル面でのインフラ整備として積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次、MaaSについて伺います。
 第四次産業革命の新技術は、AIやセンサーを活用した自動運転を初めとして、移動、モビリティーにも大きな革命を起こしています。モビリティー・アズ・ア・サービス、MaaSといわれる移動のサービス化が世界で進展しており、都もMaaSの実証実験を行ってきました。
 MaaSを進めるに当たって重要になるのが異なる事業者間のデータの連携です。都は、三つのエリアでそれぞれ特徴を持った実証実験を行っており、民間事業者やメディア、国土交通省からも注目をされているところです。
 実証実験は、社会実装のために必要な仮説を検証するために行うべきであり、都の実証実験で得た知見は積極的に情報開示を行い、今後、異なる事業者間との連携強化に活用すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○松下戦略政策情報推進本部長 都は、現在、鉄道とバスのリアルタイム運行データを用いました全国初の経路案内サービス、あるいは船、デマンド型シャトルといった移動サービス等のMaaS実証プロジェクト、これを支援するとともに、公共交通の利便性や回遊性の向上などの仮説のもとに検証を行っているところでございます。
 今年度の実証実験によりまして、交通サービス事業者によるサービス連携の枠組みは組成されたところでございますが、MaaSの社会実装に当たりましては、交通サービスにとどまらない新たな付加価値を生み出していくことが重要でございます。
 このため、お話にありましたように、今年度の検証結果やデータを積極的に情報発信しまして、幅広い業種の事業者に参画を働きかけるとともに、来年度は、観光スポット情報の配信やクーポンの配布など、観光、商業等の周辺サービスとの連携を拡充した実証プロジェクトを支援してまいります。

○木村委員 次に、東京港について伺います。
 東京港のふ頭周辺においては、貨物引き取りのトラックによる交通混雑が慢性化をしています。
 都はこれまで、コンテナターミナルのゲートオープンの時間の拡大、ストックヤードの整備など、さまざまな取り組みを進め、一定程度改善はされてきたものの、依然として大きな課題となっております。
 都は、予約制の導入についての検討を来年度予算案に計上しましたが、東京港では、今後も取扱貨物量がふえることが予想されていることから、予約制導入に向けた取り組みを加速化させるべきであります。都の見解を伺います。

○古谷港湾局長 東京港は、首都圏を支える生活必需品等の輸入貨物が多く、午前中に納品するよう荷主から指示される傾向にあるため、貨物を引き取るトラックが前日の午後に港に集中し、交通混雑の発生につながっております。
 貨物の搬出入に係る予約制は、コンテナターミナルへ来場するトラックの数を時間的に平準化させるとともに、ターミナル内における計画的かつ効率的な貨物の搬出入作業を可能にすることから、ふ頭周辺で発生しております交通混雑の緩和に大きな効果がございます。
 今後、都は、海外の港の先行事例を調査した上で、東京港の実情に即した予約制のあり方に関する検討を進めるとともに、貨物配送時間の変更に対する荷主や港湾事業者、トラック事業者等の合意形成を図るなど、予約制導入に向けた取り組みを全力で進めてまいります。

○木村委員 海外の一部の港では、既に港湾のデジタル化の一環として、貨物の搬出入に係る予約制を実施しております。そしてまた大きな成果を上げています。港における歴史や慣習に配慮する一方で、東京においても、港湾のスマート化を進めたことを非常に高く評価しております。
 次に、無電柱化について伺います。
 小池都知事就任後、全国に先駆けて、都道府県初の東京都無電柱化推進条例を制定するなど、無電柱化の取り組みは大きく前進してきました。都道における電柱新設を禁じた上で、無電柱化を進めた結果、平成三十年度末の都道の無電柱化率は、センター・コア・エリア内の九七%のほか、区部で五九%、多摩で一九%となっており、平成二十五年度末の区部五一%、多摩一五%に対して着実な進捗が見られます。
 一方、電柱新設が制限されていない区市町村道や新たな宅地開発などにおいては、いまだ電柱がふえてしまう可能性があり、我が会派は、宅地開発や区画整理事業などにおいて、電柱が新設されない仕組みを制度化すべきと提案しました。
 それに対し、来年度予算案で、宅地開発や区画整理事業などで無電柱化をしようとする開発事業者への支援策を新たに講じるとしたことは大きな前進であり、高く評価をいたします。
 今後は、区市町村道について、電柱がふえていくのを抑えるとともに、区市町村や電線管理者に無電柱化を促すためにも、区市町村道における電柱新設禁止の取り組みを進めていくべきでありますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 無電柱化の推進につきましては、二つの方法が必要でございます。電柱をふやさない取り組み、そして電柱を減らす取り組みの両方であります。
 私は、知事に就任いたしましてから、都道府県では初めてとなります無電柱化推進条例を制定いたしまして、都道の全線において電柱の新設を禁止するとともに、無電柱化推進計画を策定して整備を進めてまいりました。
 このように、ふやさない、そして減らすの両方に取り組んできた結果、今年度末には、今お話のございましたように、センター・コア・エリア内の都道におけます整備はおおむね完了する見込みとなるなど、着実に成果を上げてまいりました。
 都内の道路の九割を占めます区市町村道についてでございますが、無電柱化を推進するため、無電柱化チャレンジ支援事業等の強力な財政支援を行いまして、電柱を減らす取り組みを促進してまいりました。
 また、電柱をふやさない取り組みでございますが、都が行いました電柱新設禁止の取り組みを区市町村道に広めていくためには、電柱新設を禁止することの意義、効果、ノウハウを共有しまして、働きかけを行っております。
 こうしたこともあって、昨年の八月には都内で初めて日の出町で、先月には区部で初めて中野区におきまして電柱新設禁止の区域指定も行われたところでございます。
 こうした取り組みをさらに加速していくために、今後、区市町村等を招きまして会議を開催して、私が先頭に立ち、電柱新設禁止等、無電柱化推進を呼びかけます。東京のまちから電柱が姿を消す、この実現を目指して力強く取り組んでまいります。

○木村委員 来年度新たに、仮称無電柱化加速化戦略を策定するとしておりますが、電柱の道路占用のあり方も含め、開発事業者や電線管理者など民間事業者にみずから無電柱化を行うことを促進する仕組みについて検討を求めておきます。
 次に、再生エネルギーについて伺います。
 ゼロエミッション東京の実現には、化石燃料から脱炭素エネルギーへの転換が不可欠です。国に先駆けて、再生可能エネルギーの基幹電源化を目指すという大きな方針を戦略に示したことを評価いたします。
 普及拡大や技術革新により、近年、太陽光発電などコストダウンは急激に進み、火力発電などとのコストの差は縮小してきています。海外では、発電コストだけ見れば、再生可能エネルギーの方が安い国も出てきています。
 都は、再生可能エネルギーの基幹電源化に向けて、まず、来年度はどのような取り組みを進めていくのか伺います。

○吉村環境局長 ゼロエミッション東京の実現に向けましては、再エネの基幹電源化が重要でございまして、都は来年度、再エネ設備等の導入と再エネ電力の利用拡大の両面から取り組んでまいります。
 まず、再エネ設備等の導入では、住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業を継続するとともに、事業所向け地産地消型再エネ増強プロジェクトや、家庭向けに自家消費プランによる蓄電池導入支援などを開始いたします。
 次に、再エネ電力の利用拡大では、いわゆるキャップ・アンド・トレード制度において、再エネ利用を促す仕組みを開始いたします。
 また、電気のグループ購入の促進を継続するとともに、都の率先行動として、都庁電力プランを新たに実施いたします。
 加えて、大規模、長期間のエネルギー貯蔵が可能である水素の調整力としての活用にも取り組みます。
 こうしたさまざまな施策により、再エネの基幹電源化を進めてまいります。

○木村委員 さまざまな取り組みによって、再生可能エネルギーの基幹電源化を進めていただいていることはよくわかりました。
 再生可能エネルギーの基幹電源化に向けてボトルネックとなるのは、送電網の容量や電力需給のバランス調整です。送電網に頼らない地産地消の割合を高める取り組みや、エネルギーを蓄え、輸送できる蓄電池や水素の活用は重要となります。
 そこで、ただいま答弁がありました地産地消型再エネの増強や蓄電池の導入支援、水素の調整力としての活用について、具体的にどのように取り組む予定をしているのか伺います。

○吉村環境局長 来年度、新たに開始いたします地産地消型再エネ増強プロジェクトでは、民間事業者における自家消費型の再エネ発電設備、蓄電池などの導入に対して補助を行い、太陽光発電については、合計で二メガワット程度の導入を想定しております。
 また、自家消費プランでは、太陽光発電システムを既に設置または新設する家庭に対して蓄電池補助を行い、七千台程度の導入を想定しております。
 また、水素の活用につきましては、環境科学研究所において、エネルギーの調整役としての水素活用の実証に取り組んでまいります。

○木村委員 次に、象牙の取引規制について伺います。
 アフリカゾウの個体数の減少や密猟、違法取引の問題が国際社会で注目をされております。昨年夏のワシントン条約締約国会議においても主要議題の一つでした。
 象牙製品は、印鑑、和楽器の素材、アクセサリーなど日本人にとって重要な存在です。野生動物由来の素材を使う立場として問題に向き合う必要があります。象牙需要の八割が印鑑の材料であることも踏まえ、実効性のある取り組みが重要です。
 そこで、国内市場のあり方そのものは、ワシントン条約や種の保存法を管轄する国の役割でありますが、今なぜ東京都がこの象牙の問題に向き合い、また、いつまでに、何を目指していくのか、知事の見解を伺います。

○小池知事 東京は、ご承知のように物やサービスの一大消費地でございます。
 さらに、ことしは東京二〇二〇大会の開催ということで、多数の外国人旅行者の来訪が見込まれているところでございます。
 世界からは、スポーツの祭典のみならず、文化や歴史の面でも、より注目を浴びることと予想されます。
 このような中で、外国人旅行者が象牙製品を購入して、違法であることを知らずに海外に持ち出す可能性が指摘されるなど、国内の象牙取引をめぐります国際的な関心は一層高まっているのが事実でございます。
 国は、日本国内で取引されている象牙は、過去に合法的に輸入された物のみで、また近年、大規模な密輸事例は確認をされていない、国内の象牙取引が象の密猟や密輸を助長している事実はない、このようにしております。
 一方で、アメリカや中国などの諸外国では、象の密猟や密輸を抑制するために、象牙市場を閉鎖する動きも相次いでおります。
 さらに、日本を輸出元とする密輸事例が海外において報告されておりまして、最近でも、国内において、動物園の元職員が象牙を違法輸出しようとした事例が発生をいたしておりまして、まさに喫緊の課題でございます。
 こうした問題に関しましては、都としての検討を開始するため、このたび、象牙取引規制に関します有識者会議を設置しまして、一月に第一回の会議を開催したところでございます。
 会議におきましては、関係者の意見も十分にお聞きをしながら、国内の象牙取引規制の検証や、都がなすべき対策等の検討をしまして、夏前までに論点整理を行っていただくという流れであります。
 都といたしましては、検討結果を踏まえまして、東京二〇二〇大会に向けて、対応可能な対策は速やかに実行に移すなど、ホストシティーとしての責務を果たすとともに、その取り組みを世界に発信し共有をすることで、地球規模での持続可能な発展に貢献をしてまいりたいと考えております。

○木村委員 諸外国では、アメリカや中国といった象牙の消費国がその国内市場を閉鎖する動きがある一方、日本は世界最大級の市場の一つであり、国内の規制が緩く、密猟や違法取引を招いているとの批判も受けているところであり、国に先駆けた都の対応を求めておきます。
 次に、eスポーツについて伺います。
 我が会派は、eスポーツ政策研究会を中心に、業界団体や関係者との意見交換や視察を繰り返し行い、eスポーツ産業の振興に向けて後押しを行ってきました。
 eスポーツの世界市場規模は既に一千億円ともいわれ、国内でも、その注目は日増しに高まっています。そのような中、私たちの提言を受ける形で、本年一月に東京eスポーツフェスタが開催されたことを評価いたします。
 これは、そのeスポーツフェスタの会場の模様です。(パネルを示す)二日間、政策研究会で視察に行き、盛り上がりを体感してまいりました。都としては、全くの未知の領域に果敢に挑戦し、健闘したと思っております。
 会場で聞き取りをしたところ、新しい分野のeスポーツが、東京都からお墨つきを得たようでうれしかったという声を複数伺いました。大会を経験し、手応えと同時に、今後の課題も明確になったのではないでしょうか。
 そこで、今後、第一回東京eスポーツフェスタの成果を踏まえ、第二回大会の開催に向け、eスポーツを成長産業にするための取り組みを加速すべきと考えますが、見解を伺います。

○小池知事 東京eスポーツフェスタでございますが、二日間で来場者の数約八千人、動画での視聴回数は十二万六千回を超えました。小学生からその親の世代まで幅広い年齢層に対しまして、さまざまな形でeスポーツに親しむことができる機会を提供いたしました。
 来場者や出展者からは、アットホームな雰囲気で参加しやすかった、5G、VR等の最新技術に触れて楽しかった、新たな商談につながったとの声が寄せられるなど、eスポーツの普及と関連産業の振興を図る上で有意義であったと認識をいたしております。
 来年度でございますが、老若男女、誰もがeスポーツを気軽に楽しめて、触れる場とすることを継承しながら、高いスキルや熱戦をより体感していただけますように、競技種目を拡充するとともに、最新技術を活用した体験の機会を充実してまいります。
 また、都民の皆様方に健全にゲームを楽しんでいただくためのセミナーを開催するなど、普及啓発にも取り組んでまいります。
 さらに、展示会につきましても、参加企業を拡大して、商談機会の拡充を図ってまいります。
 加えまして、新規参入を検討しております企業を対象としたセミナーの開催、すぐれた製品やサービスの表彰など、新たな取り組みを行ってまいります。
 これらによりまして、eスポーツ関連産業の振興を図って、中小企業の成長をより一層後押しをしてまいります。

○木村委員 第一回目の方向性は維持しつつも、eスポーツは、チームを結成して一つの目標に向かい、日々の練習を重ね、試合に臨む選手たちの熱闘が魅力ですから、そうした視点は必ず取り入れていただきたいと思います。
 次に、市場を取り巻く環境が大きく変化する中、都は、各市場での業界との意見交換を重ね、取引委員会の活用に係る協議を始めるなど、業界に寄り添った対応を丁寧に行ってまいりました。
 他方、市場環境の変化や規制緩和により、先行きの見えない状況、品質、衛生管理のあり方、人材確保に向けた働き方改革に至るまで、特に規模の小さい仲卸業者はさまざまな不安を抱えています。
 我が会派は、すぐれた目ききで良質な鮮魚を世に送り出すなど、食に根差したブランドを構築してきた水産仲卸を中心とした市場関係者を支援していくべきと主張してきました。
 さまざまな面で悩みを抱える仲卸業者について相談する体制をこれまで以上に整えるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○黒沼中央卸売市場長 都は現在、販路開拓や資金繰りなど、仲卸業者の経営全般に関しまして、公認会計士等の専門家による相談事業を実施しておりますが、卸売市場を取り巻く環境が厳しさを増す中、仲卸業者の経営が複雑化、多様化していることなどを受け、相談体制を拡充してまいります。
 具体的には、より多くの相談に迅速に対応できるよう、公認会計士や中小企業診断士をふやすとともに、仲卸業者の関心が高い衛生管理や労務管理に関する専門家を新たに加えまして、相談員を八人から十二人に増員をいたします。
 こうした幅広い分野の専門家の知見を活用しまして、経営上の課題に対してさまざまな角度から具体的に助言することで、仲卸業者の不安や悩みに丁寧に対応してまいります。

○木村委員 次に、島しょについて伺います。
 都民ファーストの会東京都議団、島しょ振興政策研究会は、二〇一八年に神津島を視察してまいりました。神津島のさまざまな魅力の中でも、驚いたのは満天の星空でした。このパネルは、神津島のその星空であります。
 本年一月、神津島は、美しい星空をたたえる国際的な認定制度である星空保護区の認定を目指すと発表しましたが、我が会派は、ここに至るまで、時には関係者の背中を押し、時にはともに汗を流してまいりました。
 都は、島しょ地域のブランド化を目指す東京宝島事業を進めていますが、今回の神津島の取り組みは、まさに島のブランド化につながると思います。
 しかし、基準を満たす街灯への変更を初め、この取り組みは神津島にとって大きな財政的負担を伴うものであり、都の支援が不可欠です。
 また、夏の繁忙期以外でも誘客の広報が必要であり、星空を体験できるイベントやメディア向けのツアーなどを実施し、島の振興に着実に結びつけていくことを提案いたします。
 そこで、星空保護区認定に向けた取り組みを成功に導くため、村に対する強力な支援が必要だと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 東京の島しょ地域でございます。すばらしい景観、特産品、固有の文化などの宝物にあふれています。島を訪れるたびに、新しい発見をしているところでございます。
 ご質問の神津島の美しい星空、ちょっとわかりにくかったですね、この写真は。魅力ある島の宝物の一つでございますが、国際的な認定を受けるという神津島村のチャレンジを、都としても、東京宝島のブランド化の取り組みとして後押しをしてまいりたいと存じます。
 そのため、まず星空保護区の認定に関しまして、神津島村の取り組みに対しましては、まず、市町村総合交付金の活用などによって、財政面からの支援をしてまいります。また、東京宝島のウエブサイトやSNSを活用した広報に加えまして、ご提案のありました星空の体験イベントの開催、国内外の記者を集めたメディアツアーなどを実施することで、美しい星空を有します神津島の魅力を積極的に発信をしてまいります。

○木村委員 神津島が星空保護区に認定されますと、国内では、沖縄の西表石垣国立公園に続いて二例目となります。東京の島々の魅力を国内、そして世界に向けて伝えていただくよう要望いたします。
 島しょ地域の一層の振興を考える上で重要なのが、観光に加えて水産業です。
 中でも、伊豆諸島などにおける海のダイヤモンドとも呼ばれるクロマグロは、東京全体の水産業を考える上でも大きなポテンシャルを秘めています。
 東京産クロマグロのブランド化に向け、都民への認知度や品質の向上に向けた取り組みを進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

○小池知事 東京都には、東京湾から伊豆・小笠原諸島に至ります広大な海域がございます。この海域で営まれている東京の水産業は、新鮮で安全・安心な水産物の供給を通じて、豊かで健康な都民の食生活を支えているところであります。
 しかしながら、島しょ地域の水産業は、輸送コストの負担に加えて、海洋環境の変化などによる漁獲量の減少、魚価の低迷などで厳しい経営を強いられているところでございます。
 こうした中で、東京の水産業を稼げる産業へと成長させていくためには、東京産水産物の高付加価値化を進めていかなければなりません。近年、伊豆諸島におきましては、海のダイヤモンドとも呼ばれますクロマグロの漁獲が好調でございまして、漁業者の期待も膨らんでいるところであります。
 このため、東京産クロマグロの認知度向上に向けた、卸、仲卸業者等へのPRを豊洲市場で実施をするとともに、船上での鮮度保持など品質確保の取り組みを行う漁業者への技術指導などを通じまして、島しょ地域の宝物として磨きをかけ、東京産クロマグロを東京の新たなブランドへと育て上げてまいります。
 こうした取り組みによりまして、東京におけます水産業のさらなる競争力を図ってまいります。

○木村委員 ぜひ推進していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 水産業の活性化には、現在、さまざまな課題から実施されていない定置網漁業の再開も重要です。
 費用やメンテナンスのしやすさを考え、また、潮流や海底を調査の上で、村や漁業協同組合ともよく連携し、地域活性化に重要な役割を果たす定置網漁業をもう一度復活させるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○村松産業労働局長 定置網漁業は、管理運営の難しさなどから、現在、島しょ地域において操業は行われておりませんが、水揚げの増大や雇用機会の創出等の効果が期待されるため、再開を望む声も多くなっております。
 このため、都は本年度、地域の要望を受け、三宅島において、定置網漁業の再開に必要な潮流や海底地形等の調査に加え、網の設置に向けた設計を支援しているところでございます。
 来年度は、調査結果をもとに漁協が策定いたします事業計画の内容などを踏まえ、定置網漁業の再開に向けた支援を実施いたします。
 具体的には、漁協が実施する定置網の製作や設置に要する経費の四分の三を補助するとともに、定置網の適切な管理に向けたきめ細かな指導を行ってまいります。
 これらの取り組みにより、定置網漁業の再開を後押しし、島しょ地域の水産業活性化につなげてまいります。

○木村委員 ありがとうございました。
 次に、舟運について伺います。
 都民ファーストの会東京都議団には、モビリティー政策研究会があり、交通政策について調査研究を行っています。河川、運河、東京港を視察し、調査研究を積み重ねてきた視点から質問を行います。
 東京港のパネルをお願いいたします。まず、東京都の舟運活性化の取り組みについて伺います。東京都は、舟運の活性化に関するさまざまな取り組みを実施してきました。今年度、日本橋から朝潮運河--日本橋はこの上になりますが、日本橋からこの朝潮運河、この間で行われた通勤や通学を対象とした社会実験では、七日間で延べ二千八百人が参加をいたしました。
 アンケートでは、六割近くの方が今後も利用すると回答しており、舟運が観光だけでなく、日常的な移動手段としての可能性があることも示していると思います。
 今後も舟運を活性化し、水辺の魅力を復活させるためには、東京二〇二〇大会時こそ絶好の機会だと思います。
 そこで、大会が開催される今年度は、これまでの成果を踏まえ、舟運の活性化をどのように取り組むのか伺います。

○佐藤東京都技監 都は平成二十八年度から、舟運活性化に向け、新規航路の開拓、認知度や魅力、利便性の向上の取り組みを展開しております。二十八年度から二カ年で八航路の社会実験を実施いたしまして、既に三航路で民間の舟運事業者による運航が開始されております。
 今年度は、スムーズビズの集中取り組み期間中に、日本橋から、お話のあった朝潮運河沿いの晴海の間で、都内で初めて通勤等を目的とした社会実験を実施し、利用者のニーズを把握いたしました。
 来年度は、今年度の成果も踏まえ、引き続き、通勤等を目的とした社会実験を実施いたします。お話の大会期間中を含め、新たに整備した日の出などの船着き場も活用いたしまして、複数の航路で実施し、さらなる利用者の増大につなげてまいります。
 東京二〇二〇大会、さらにその先に向けまして、舟運が身近な観光、交通手段として定着するよう取り組んでまいります。

○木村委員 私たちの提案してきたことであり、すばらしいと思います。
 今、複数ルートとございましたが、私たちの研究の結果では、まず、この日の出の桟橋、そして、この東電堀、ぐるりパーク船着き場、それからもう一つは両国、そこに至る航路が非常に最適であると思っております。また、こうしたところを循環するような航路であると、なおさらいいと思います。
 朝の通勤通学の時間帯での実施、あるいはさまざまな船での実施も求めておきます。
 次に、ことしの七月に開業予定の東京国際クルーズターミナルに関連した質問を行います。現在、新型コロナウイルス感染症の対策が行われているさなかですが、感染症が沈静化するときを見据え、冷静に観光産業の振興対策の準備を進めていく必要があると思います。
 今後、大型客船の乗船客に焦点を当てた観光振興が必要だと思います。この船着き場の近くに小型船用の船着き場があります。かねてより、この桟橋を活用できないかと考えてきました。水上バス、今まで乗り入れていなかった水上タクシーや屋形船、そうしたものも活用して、乗船客に舟運サービスを提供することが重要だと考えますが、見解を伺います。

○古谷港湾局長 舟運は、東京が誇る魅力的な観光資源であることから、世界のさまざまな国から訪れるクルーズの乗船客に対して舟運を活用したサービスを提供することは、水の都東京を世界に発信する有効な取り組みであると認識しております。
 このため、都は来年度、東京国際クルーズターミナルの近くにございます水上バス用の船着き場を活用し、水辺の景色を楽しみつつ観光地等に移動できる舟運サービスを実施するとともに、水上タクシー等にも船着き場を開放することで、船による周遊を気軽に楽しめるようにしてまいります。
 また、交通混雑が予想される大会時には、日の出ふ頭との間でクルーズ乗船客のためのシャトル運航を行います。
 こうした取り組みを通じ、乗船客に舟運の魅力や利便性を積極的にPRすることで、東京観光への評価を高め、さらなる観光振興につなげてまいります。

○木村委員 パネルをもう一回お願いします。
 これまでの私たちの提案が通り、大変評価をさせていただきます。
 大会後も大変重要となっております。このターミナルから、ここが新客船ターミナルでありますが、そこから、まずはこの地図の一番下、ちょっと入っておりませんが、羽田空港、そして日の出の桟橋、明石町、そしてこの上の秋葉原、あるいはこの上に、地図には入り切れませんでしたが、浅草、そしてまた両国、こうしたところでの各航路が必要だと思います。また、東京港の周遊もいいと思います。
 以上、強く要望いたします。
 もう一枚のパネルをお願いします。さて、研究会では、数多くの船着き場に視察に行ってまいりましたが、その中で、大会時に利用できるか懸念される場所がありました。JR両国駅、国技館の前という、好立地の隅田川の両国防災船着き場です。こちらになります。背後の両国リバーセンターの整備工事のおくれが生じていると聞いております。
 これにより、船着き場の一般開放が大会時に間に合うのかどうか、その後の進捗と見通しを伺います。

○三浦建設局長 両国リバーセンターは、複合的に施設を整備することで舟運の活性化を促し、川とまちとが結びつくような魅力ある水辺空間を創出するものでございます。
 具体的には、都と墨田区が保有する公有地に、民間活力を導入したホテルや子育て支援の施設等を有する複合施設を設置するほか、多様な水上ルートの拡大など、舟運活性化にも資する防災船着き場、また緩やかな勾配のスーパー堤防を一体的に整備をしております。
 小型船舶も利用しやすい防災船着き場の増設は既に完了をし、現在、スーパー堤防の整備と複合施設の建設を進めておりまして、令和二年七月上旬に完成する予定でございます。
 これにより、今回増設した船着き場に加え、休止している既設の船着き場を東京二〇二〇大会前までに一般開放してまいります。

○木村委員 二〇二〇大会時までに間に合うという答弁に安堵いたしました。工事の安全対策に留意の上、進めていただきたいと思います。
 両国の船着き場が使用できると、大会期間中の観客輸送の幅が大変広がってまいります。
 オリ・パラ局関連でございますけれども、二〇二〇大会時の舟運について、先日公表された輸送計画V2において、私たちの要望を踏まえ、日の出、先ほどから出ておりますが、この日の出から海の森、もう一つ、両国や浅草といったものも視野に航路を広げていただきたい旨、要望のみいたしておきます。ありがとうございました。
 都の船着き場には、建設局系のものと港湾局系のものがあります。団体や事業者からの聞き取りでは、同じ都なのに所管の違いで船着き場の申請窓口が異なり、不便を強いられています。
 こうした中、竹芝や日の出など港湾エリアの船着き場では、舟運事業者がウエブにより船着き場の空き状況を確認し、そのまま予約できるシステムが一部で導入されています。
 そこで、港湾局と建設局で申請方法を一本化すべきだと思いますが、見解を伺います。

○三浦建設局長 建設局が所管する防災船着き場は、災害時における物資の輸送等を目的に設置された施設であり、平常時には利用者のニーズ等を踏まえ、観光船など一般船舶に開放をし、多くの舟運事業者に利用をされております。
 現在、河川エリアと港湾エリアにおきまして、利用の申請方法が異なっていることから、舟運事業者の利便性の向上が課題となっております。
 そのため、港湾エリアの一部の船着き場で試験的に導入している予約システムの利用状況等を踏まえ、船着き場の管理運営者や関係機関と連携をし、申請方法の一本化について検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを一層推進することにより、舟運を生かした水辺空間の魅力をさらに高めてまいります。

○木村委員 法律によってそれぞれの管理区域が異なる港湾局と建設局が同じシステムを利用して申請を一本化するというのは大変意味のあることです。できるだけ早く着手していただくようお願いをいたします。
 東京二〇二〇大会を境に、舟運は次のステージに進むと思います。
 水域の利活用、親水空間、河川空間、海上公園などと一体となって進める必要があります。また、舟運の調整などを一元的に行う公の組織も必要です。各局の皆様のご尽力に感謝し、引き続きの舟運推進をお願いいたします。
 次に、水道工事事業者への技術支援等について伺います。
 今後、技術的に多くの課題を抱える管路の更新工事に重点的に取り組むとのことですが、こうした水道管路の更新を確実に進めていくためには、工事事業者の存在が欠かせません。
 これまで我が会派は、あんしん診断の必要性が認められないことを指摘し、事業を見直し、むしろ管路の耐震化こそ進めるべきと主張してまいりました。より推進していくためには、事業者の育成支援が重要でありますが、どのような支援が有効か見きわめる必要があります。
 そこで、工事事業者の実態や動向、ニーズをつぶさに把握した上で取り組みを具体化すべきと考えますが、局の見解を伺います。

○中嶋水道局長 水道事業は、管工事など民間の工事事業者に支えられており、その技術力の維持向上を支援していくことは、持続可能な東京水道を実現する上で不可欠でございます。
 当局では、現在、局の研修施設を活用して、配水本管工事技能者の技術力の維持向上などに取り組んでおります。しかし、今日、工事事業者は労働人口の減少により減少傾向にあり、技術力の確保に苦慮する中で、その抱えている課題も多様化しております。
 そのため、よりきめ細かな技術支援策を実現していく観点から、来年度、速やかに工事事業者に対しまして、技術の継承や向上を図る上での課題などにつきまして、個別にアンケートを実施いたします。
 これによりまして、ニーズを的確に把握し、工事事業者の実情に即した実効性の高い技術支援策等を策定の上、推進していくことで、その技術力の維持向上に努めてまいります。

○木村委員 ありがとうございました。
 まだ質問時間は残っているんですが、東京都が一丸となって新型コロナウイルス感染症への対策に当たっている状況などを鑑みまして、少しでも効率的な質問にすることを今回心がけてまいりました。
 結果、まだ時間は残っておりますが、ここで終了をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○本橋委員長 木村基成副委員長の発言はただいま終わりました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時五分休憩

ページ先頭に戻る