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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第四号

   午後四時三十四分開議

○上野副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 小林健二委員の発言を許します。

○小林委員 それでは、初めにスポーツ振興についてお伺いをいたします。
 本年は、ラグビーワールドカップ、明年には、いよいよ東京オリ・パラ大会の開催を控え、ますますその機運醸成とともに、東京におけるスポーツ振興の裾野を広げる取り組みを推進していかねばならないと考えます。
 私は、平成二十九年の第四回定例会の一般質問におきまして、都が掲げる、誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しめるスポーツ都市東京の実現との基本理念を具現化させるための大事な視点の一つとして、どこでもスポーツや運動を気軽にできる場所の確保を都として推進していくべきと質問をいたしました。
 その際、身近な地域で気軽に運動ができる場の確保について検討していくとの答弁があったところでありますが、ここ最近、私も地元のスポーツ団体の関係者の方から、スポーツに取り組むための場所の確保に関するご苦労をお聞きすることが多くなり、改めて切実な課題となっていることを実感いたします。
 そこで、さきの一般質問以降、身近な地域において運動ができる場所の確保に関する都の取り組み状況についてお伺いをします。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 東京二〇二〇大会に向け、都立体育施設が改修、休館をしていく中にありましても、都民が身近な地域でスポーツを実施できますよう、昨年四月から新たにTOKYOスポーツ施設サポーターズ事業を実施しております。
 本事業は、東京都が企業や団体等と協定を締結いたしまして、体育館やテニスコートなどのスポーツ施設を都内スポーツ団体等の皆様に有償で貸し出していただくもので、現在の協力先は九団体十一施設でございます。
 今後とも、企業や大学などとの連携によりまして、スポーツの場を拡大し、都民のスポーツ活動のさらなる促進に取り組んでまいります。

○小林委員 約一年の取り組みの中で九団体十一施設にご協力いただいているとのことですが、今後もこのTOKYOスポーツ施設サポーターズ事業を広く周知して、さらに多くの民間の方々にもご協力をいただき、官民一体となって都民の皆様に運動の場を提供できるよう取り組んでいただきたいと思います。
 今後、スポーツの裾野を広げていく上で、多様な取り組みを展開していかねばなりませんが、その一つとして、ニュースポーツのさらなる普及に取り組んでいくべきではないかと考えます。
 ニュースポーツとは、サッカーや野球などのいわゆるメジャースポーツとは違って、誰でも親しめる手軽さを重視したレクリエーション性の高いスポーツの総称と位置づけられており、レクリエーションスポーツとかベンチャースポーツなどの表現もされています。
 種目は、グラウンドゴルフやティーボール、ソフトバレーボールなど多種多様でありますが、種目の数が多いということは、より多くの人がスポーツに親しむための選択肢が広がっているともいえます。
 そこで、こうしたニュースポーツについての都の考えと、これまでの取り組みについてお伺いします。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 いわゆるニュースポーツは、競技スポーツよりもルールや動きが比較的簡単で、子供から高齢者まで幅広い年代が楽しめますことから、スポーツ実施の裾野の拡大に有効でございまして、広く普及を図ることが重要でございます。
 そのため、都は、都民のスポーツへの興味、関心を喚起するために、毎年実施しておりますスポーツ博覧会・東京において、さまざまなニュースポーツの体験や紹介を行ってございます。
 また、都民スポレクふれあい大会では、年間を通じ約三十種目の競技大会を行い、多くの都民の参加をいただいているところでございます。
 これらに加え、指導者を対象とした講習会、みんなのスポーツ塾を実施するなど、ニュースポーツの普及啓発に取り組んでまいります。

○小林委員 私は先月、ニュースポーツの一つでもあるパデルというスポーツを体験してきました。スペインで生まれたパデルは、テニスとスカッシュを合わせたようなスポーツで、強化ガラスと金網で囲われたコートの中でプレーし、老若男女誰でも簡単にプレーできるのが特徴とのことです。サッカーの元スペイン代表で、現在Jリーグのヴィッセル神戸に所属しているイニエスタ選手もパデルが趣味とのことであります。
 このパデルがプレーできるコートが都内には二カ所しかなく、そのうち一カ所が都内初のパデルコートとして、私の地元練馬区のテニスクラブ内にあります。こちらのコートにおいて、一般社団法人日本パデル協会の玉井副会長にご指導いただき、プレーを体験させていただきました。玉井副会長からは、パデル普及に対する熱い思いを伺うとともに、これからの超高齢化社会における健康寿命の増進に向けて、パデルという手軽に親しんでもらえるスポーツをさらに多くの方に知ってもらい、体験してもらいたいとのお話がございました。
 都のスポーツ推進総合計画においても、都民が体力や身体能力に応じてスポーツをすることは、医療費や介護給付費の抑制につながることが期待されています。
 先ほどの答弁で、都はこれまでニュースポーツについて、イベントでの体験機会の提供や人材育成に取り組んできたとのことですが、都民がスポーツに親しむ環境づくりの一つとして、より身近な場所で気軽に取り組めるニュースポーツに親しめる機会を提供していけるよう、積極的に取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 ニュースポーツを活用して身近な地域におけるスポーツ実施の機会を拡大するため、都では来年度、新たに訪問型スポーツ・レクリエーション促進事業を実施することとしております。
 具体的には、区市町村等が保育園や高齢者福祉施設等におきまして、スポーツ・レクリエーション教室などを実施する際に講師の派遣や運営ノウハウの提供等を行うもので、こうした取り組みなども通じまして、スポーツの裾野拡大を図ってまいります。

○小林委員 以前、私は一般質問で、東京オリ・パラ大会の射撃競技会場となる陸上自衛隊朝霞訓練場の目の前にある都立大泉中央公園において、立地の利点を生かして、東京オリ・パラ大会の機運醸成やスポーツ振興の取り組みを進めていくべきと提案しましたが、今月三日、東京二〇二〇応援プログラムとして、同公園でニュースポーツチャレンジと題するイベントが開催されました。
 私も行ってまいりましたが、当日はあいにくの雨天ということもあり、参加人数は伸び悩んだそうですが、参加された方からは、楽しかったなど、おおむね好評のご意見があったとのことでございます。今後、こうした都立公園などを活用して、地域の方が身近に参加できるニュースポーツイベントなども精力的に開催を検討していただきたいと思います。
 あわせて、まだまだニュースポーツというものにどのような種目があるのか、どうやってプレーするのかなどがよく知られていないという実態もあると思います。都としても、できるだけ多くのニュースポーツの実態、種目などの情報収集に努め、都民への情報発信を積極的に行っていただきたいと思います。
 ニュースポーツを紹介するパンフレットの作成やホームページなどSNSを活用した情報発信を通じて、多くの都民の方々がやってみたくなるような、また、世代を超えてスポーツの選択肢が広がるような情報発信の工夫に今後取り組んでいただくよう要望したいと思います。
 次に、東京オリ・パラ大会に関して二点お伺いします。
 まず、聖火リレーと機運醸成についてであります。
 本年は、都内六十二区市町村をめぐる聖火リレールートやセレブレーションなどの実施計画を検討するなど、機運醸成の上からも重要な年であります。
 各区市町村では、各種団体、町会、自治会や小中学生を中心とした学校関係者などが幅広く意見やアイデアを募集するなど、特に大会開催準備を要しない区市町村では、地元イベントを盛り上げるため、時間をかけて準備したいとの声が高まっております。
 しかし、聖火リレールートや時間に関する情報が少ない中で準備を進めていくのは難しい状況であり、どのように準備をして進めていったらよいかとの相談を地域の住民の方からいただく機会がふえております。
 そこで、都は聖火リレールートの公表時期を明らかにして、各地域の機運醸成を図るため、区市町村が着実に聖火リレーの準備を進めていけるよう支援していくべきと考えますが、見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 地域の方々が、ランナーのみならずさまざまな形で聖火リレーに参画し、各地域で大会開催機運を醸成していくことは大変重要でございます。
 都は現在、実行委員会を設置いたしまして、地域の魅力あふれる聖火リレールートなどを区市町村と調整しながら検討を進めており、都内のリレールートは、組織委員会が本年夏ごろに全国ルートの中で公表する予定でございます。
 開催機運の醸成に当たりまして、聖火リレー関連イベントの開催や各自治体のルートを紹介するPR広報の実施などを、区市町村が主体となって積極的に取り組めますよう、新たな補助制度による支援を行うほか、各種相談対応等を丁寧に行ってまいります。
 今後とも区市町村と十分連携して、都内全域で機運醸成を図り、都民の記憶に残る聖火リレーを実現してまいります。

○小林委員 次に、東京スタジアムの通信環境整備についてであります。
 東京スタジアムは、東京オリ・パラ大会、ラグビーワールドカップともに競技会場となっております。しかしながら、現在、スタジアム内はWi-Fiが未整備という状況であります。
 世界的な大会が間近に迫った中、早急に東京スタジアムに無料Wi-Fiを整備すべきでありますが、見解を伺います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 ラグビーワールドカップ二〇一九、そして東京二〇二〇大会の会場でもあります東京スタジアムには、国内外から多くの来場者が見込まれますことから、観客の方々に競技をより楽しんでもらうため、ルールや選手の情報、試合結果など、必要な情報をネットなどから得られるようにする、できるようにしていくことが大事でございまして、現在、スタジアム内の通信環境を充実していくことが重要だというふうに認識しております。
 そのため、都は、大会後のレガシーも見据えまして、東京スタジアムにおいて無料のWi-Fiをラグビーワールドカップまでに整備するよう、関係者と調整を進めているところでございます。

○小林委員 都が整備する競技施設はほかにもありますし、当然、Wi-Fi環境は導入すると思いますが、観客や関係者にとって満足のいく通信環境となるよう整備をお願いしたいと思います。
 最後に、障害者スポーツ振興について一点意見を申し上げさせていただきます。
 冒頭にお話ししました平成二十九年の一般質問の中で私は、聴覚障害がある中、空手に取り組んでいる全日本ろう者空手道連盟の皆様の活動を紹介し、障害者スポーツの裾野を広げていくために情報保障の充実に取り組んでいくべきと質問をいたしました。都からは、関係団体などと連携を図りながら、障害者がスポーツに一層参加しやすい環境の整備に向け、情報バリアフリーに努めていくとの答弁があったところです。
 このたび、来年度予算案の中で、聴覚障害者などの障害者スポーツ大会支援調査という費用が新規に計上されていますが、一般質問でも取り上げたように、障害者アスリートに向けた情報保障についても、ぜひとも検討課題として充実に取り組んでいただくよう改めて要望したいと思います。
 次に、若年性認知症対策について質問します。
 若年性認知症は、六十五歳未満で発症する認知症であります。私のご近所に家族ぐるみでおつき合いをさせていただいているご夫婦のご主人が若年性認知症になり、さまざまお話を伺う中で、私も今日まで繰り返し議会の中で若年性認知症対策の強化を取り上げさせていただきました。
 平成二十五年の予算特別委員会で質問した際は、若年性認知症家族会の方を初め、関係事業者の方々との意見交換を踏まえ、四点の要望をしました。
 一点目は、既にその当時、目黒区内に設置されていた東京都若年性認知症総合支援センターの多摩方面への増設。二点目は、患者さんを受け入れる施設、居場所づくりの充実。三点目に、相談窓口となる自治体職員の若年性認知症に対するスキルアップ。四点目に、患者さんの就労を継続していくための支援であります。
 一点目については、平成二十八年十一月、日野市に東京都多摩若年性認知症総合支援センターとして開設され、実現をいたしました。都議会公明党も開設直後に視察させていただきましたが、多摩地域にお住まいの患者さんのご家族からも喜びの声をいただいております。
 国に先駆け、ワンストップの相談窓口として設置された総合支援センターは極めて大事な役割を果たしておりますが、区部と多摩地域にそれぞれ設置された若年性認知症総合支援センターの開設以降の相談実績についてお伺いいたします。

○内藤福祉保健局長 ただいまご指摘いただきました、まず目黒区内に設置した若年性認知症総合支援センターにおきましては、平成二十四年五月の開設以来、昨年度末までの約六年間で一千四百十八名の方から延べ九千九百九十二件のご相談がございました。また、日野市内に設置した多摩のセンターでは、平成二十八年十一月の開設以来、一年四カ月間で百五十九人の方から延べ二千六百九十八件のご相談を受け付けたところでございます。
 昨年度の相談者の内訳は、家族、親族が約四割で最も多く、本人が約二割となってございます。
 また、相談内容は、専門医療機関の受診や介護保険サービス等の利用、障害年金の受給等の経済的な問題、また、家族の介護負担、就労の継続や再就職に関することなど多岐にわたってございます。

○小林委員 総合支援センターの相談実績によって、患者や家族の皆様の抱えるさまざまな課題が浮き彫りになってきていると思いますが、今後さらに適切な支援策を充実させていくためには、若年性認知症の方々の生活実態を的確に把握していく必要があります。
 都では今年度、若年性認知症の方々の生活実態などに関する調査を行っておりますが、調査の内容と現在の状況について伺います。

○内藤福祉保健局長 お尋ねの若年性認知症の方の生活実態や支援ニーズを把握するための調査は、今年度、東京都健康長寿医療センターに委託いたしまして、都内の四自治体で実施しております。
 調査では、まず、介護事業所や医療機関等に若年性認知症の利用者の有無を照会いたしまして、その結果、把握できた四百二十九人の方を対象に、本人とご家族、利用している介護事業所等の担当者の方へのアンケートを行わさせていただきました。
 その結果、六十五歳未満の皆さんのうち約三割の方が、発症時に配置転換や通勤等について職場の配慮がなかったと回答されております。また、通いの場として就労支援を受けたり、就労に近い軽作業、外出や趣味活動等が行える機能が必要といった意見もございました。
 さらに、同意の得られた二十六人の方々につきましては、より詳細な生活状況等を確認するための面接を実施し、現在、これらの結果の分析を行っているところでございます。

○小林委員 私が平成二十五年の予算特別委員会で要望した四点の中で多摩への総合支援センターの拡大が実現し、さらに、自治体職員のスキルアップを図るために、総合支援センターでの相談支援実例を分析してノウハウをまとめた東京都若年性認知症相談支援マニュアルも作成され、区市町村に提供されています。
 今後は、施設や居場所づくり、就労継続支援についても具体的な取り組みを進めていくべきと考えます。
 若年性認知症の方々の就労や社会参加を支援するため、企業への普及啓発を図るとともに、若年性認知症の方のニーズに合ったサービスを受けられるよう支援していくことが必要だと考えますが、見解を伺います。

○内藤福祉保健局長 若年性認知症になっても、本人の意向や心身の状況に応じまして、職場の理解と適切な支援を受け働くことができるよう、都は来年度、企業の人事労務担当者等を対象に、若年性認知症の特徴や医療費の助成など、利用できる制度等を周知するセミナーを開催いたします。
 また、介護事業者や障害福祉サービス事業所等におきまして、若年性認知症の方の特性を踏まえたサービスが提供されるよう、新たに事業者向けのマニュアルを作成いたします。
 このマニュアルでは、社会参加支援等を実施する先進的な取り組み事例を紹介するとともに、認知症の原因疾患ごとに比較的あらわれやすい症状や支援上のポイントをまとめるなど、事業所が本人の状況に応じた支援プログラムを作成する際に活用できる実践的な内容としてまいります。

○小林委員 公明党は昨年、認知症の人が尊厳を保持しつつ暮らすことのできる社会の実現に向け、認知症施策推進基本法案を取りまとめましたが、その基本的施策の柱の一つとして、若年性認知症の方の就労支援も盛り込んでおります。
 私たち都議会公明党は、ネットワークを生かし、今後、国会議員とも連携して認知症施策を推進してまいりますが、若年性認知症施策については、これまで東京都が間違いなく全国において先駆的な取り組みを行ってきております。
 今後も引き続き国をリードし、施策の充実をさせていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。

○小池知事 ご指摘の若年性認知症でございますが、その言葉のとおり、働き盛りの世代で発症するということから、本人やご家族は医療や介護の分野にとどまらず、就労の継続や経済的な問題など、多岐にわたる困難に直面するものでございます。
 また、認知症の高齢者に比べますと人数が少ないということから、支援ノウハウの蓄積や本人の希望に合ったサービスの提供が難しいといった側面もございます。
 都は全国に先駆けまして、先ほどお話のございました若年性認知症総合支援センターを設置いたしまして、本人やご家族からの相談をワンストップで受け付けております。そして、早期に適切な支援に結びつける取り組みを行っているところでございます。
 さらに、若年性の認知症の方が身近な地域で社会参加支援が受けられますように、区市町村が実施する支援拠点の整備や家族会の活動をサポートする取り組みなども支援をしております。
 今後とも、若年性認知症の人と、そしてご家族が地域で安心して暮らすことができますように積極的に取り組みを進めてまいります。

○小林委員 六年前の予算特別委員会の際も触れましたが、若年性認知症の患者さんは、周囲の理解のなさゆえに心ない言動によって傷つけられ、ご家族もつらい思いをされている実態があります。支援策を強化していくとともに、社会における若年性認知症への理解を深め、支えていく取り組みも積極的に進めていただくようお願いしたいと思います。
 次に、都立高校におけるICT活用について伺います。
 文部科学省は、昨年三月に高等学校の新学習指導要領を公示し、二〇二二年度から学年進行で実施していく方針を発表しましたが、そのポイントの一つとして、学校のICT環境整備とICTを活用した学習活動の充実に配慮すると掲げられております。
 都教育委員会では、今年度から校内に無線LANを設置し、生徒が所有するスマートフォンなどを活用するBYOD研究事業を実施しておりますが、その成果についてお伺いいたします。

○中井教育長 ただいま委員からお話しいただきましたとおり、都教育委員会は、今年度から生徒所有のスマートフォン等を活用するBYOD研究校として都立高校十校を指定し、各校の無線LAN環境を整えるとともに、授業でのICT機器の活用の有効性について検証をしております。
 指定校の生徒は、画面上で互いの意見を共有したり、自学自習用の学習動画やドリルを活用したりするなど、ICT機器の利点を生かし、自分のペースや学力に合わせて学びを行っております。
 生徒からは、さまざまな考えをすぐに知ることができる、わからないところを繰り返し学ぶことができるといった感想が寄せられております。
 また、指定校からは、テストの自動採点やアンケートの結果の自動集計を活用することにより、教員の業務の効率化が図られ、負担軽減が進み、授業の準備や生徒との面談に充てる時間が増加したといった報告が来ております。

○小林委員 国では、二〇一八年度から二〇二二年度まで、教育のICT化に向けた環境整備五カ年計画を策定し、学校におけるICT環境の整備に取り組んでおりますが、ICT環境の整備方針で目標とされている水準の一つとして、超高速インターネット及び無線LANの一〇〇%整備を掲げております。
 新学習指導要領の本格実施を控え、今後ますますICTを活用した学習活動の充実が求められている中、都としても都立高校内の無線LAN環境の整備に取り組んでいくべきと考えます。先ほどお尋ねしたBYOD研究事業の指定校では、民間企業が開発したクラッシーやスタディーサプリといった学習支援クラウドサービスが活用されていますが、指定校以外でもこのサービスを利用している都立高校が多くなってきていると聞いております。
 先日、お子さんが都立高校に通われている保護者の方からご相談をいただきました。学校でクラッシーを使用しているが、学校によっては毎日のようにこのアプリを開くよう指示されたり、保護者会でも使用することがあるそうですが、校内に無線LANが設置されていないため、個人で契約している通信のためのデータ使用量が多くなり負担が生じてしまうとのことで、校内に無線LANの設置を検討してもらいたいと、ご要望がありました。
 新学習指導要領の本格実施を控えた中、校内のICT環境の整備促進は重要な課題であります。こうした保護者の方からのご要望も受けとめつつ、全ての都立高校において無線LANの整備を早急に進めていくべきだと考えますが、現在の整備状況と今後の取り組みについて伺います。

○中井教育長 文部科学省が行った昨年三月時点の学校における教育の情報化の実態等に関する調査の結果では、都立高校全体の普通教室数に対する無線LANの整備率は約一三%でございますが、この結果には先ほど申し上げた今年度に無線LANを整備したBYOD研究指定校十校の数値は反映されておりません。
 今後、都教育委員会は、現在実施している指定校の検証結果を踏まえ、無線LANの整備を含めた都立高校のICT環境の改善充実に向けた具体的な検討を進めてまいります。

○小林委員 具体的な検討を進めていくとの答弁でありましたので、ぜひとも無線LAN整備促進に向けて、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、西武新宿線の連続立体交差化事業についてお伺いします。
 この事業については、私の地元練馬区においても大変に関心が高く、平成二十七年に練馬区長を会長として、区議会、地域住民の代表で構成された西武新宿線立体化促進協議会が設立され、以来、今日まで三回にわたって東京都に早期の事業化を要望しております。
 こうした中、先月、井荻駅から西武柳沢駅間の連続立体交差化計画及び駅前広場計画等に関連する都市計画素案の説明会が練馬区、杉並区、西東京市で開催され、事業化に向けた取り組みがいよいよ動き出しました。
 まず初めに、この都市計画素案説明会における説明内容と、参加者からどのような質問、意見が出されたのか伺います。

○西倉東京都技監 西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間には、あかずの踏切が十二カ所ございまして、交通渋滞や鉄道による地域分断の解消などが課題となっておりますことから、先月、連続立体交差化に向けまして、都市計画素案の地元説明会を開催いたしました。
 本説明会には、延べ約千六百人の参加者がございまして、パンフレットやスライドを用いまして、鉄道の構造形式や施工方法などにつきまして説明を行いました。
 参加者からは、鉄道の構造を高架方式とした理由や騒音等の環境への影響、今後のスケジュールなどにつきまして質問や意見を伺いました。

○小林委員 私もこの説明会以降、参加された地域住民の方より直接お話を伺う機会があり、幾つかの懸念の声をいただいております。
 まず、鉄道の構造形式についてですが、今回、井荻駅、西武柳沢駅区間については、都は高架方式を選定しました。一方、中井駅から野方駅間の連続立体交差事業については、現在、地下方式で事業を実施しており、なぜ井荻駅、西武柳沢駅区間については高架方式になったのかとの声がございました。
 そこで、中井駅から野方駅間及び井荻駅から西武柳沢駅間における鉄道の構造形式について、都はそれぞれどのように選定をしたのか伺います。

○西倉東京都技監 連続立体交差事業の構造形式につきましては、鉄道周辺の地形などの地形的条件、除却する踏切の数などの計画的条件、事業費や事業期間などの事業的条件、これらの三つの条件から総合的に判断して選定しております。
 西武新宿線中井駅から野方駅間につきましては、三つの条件で比較検討した結果、高架方式と地下方式それぞれの評価がほぼ同等であったため、さらに、都市計画として新たに定める面積を比較いたしまして、拡幅する面積が小さい地下方式を選定いたしました。
 今回の井荻駅から西武柳沢駅間につきましては、計画的条件及び事業的条件におきまして優位である高架方式を選定しております。

○小林委員 次に、環境の問題ですが、仮に高架化をした場合の騒音を心配する声をいただいております。この点については、練馬区においては直近の事例として、西武池袋線の練馬高野台駅から大泉学園駅間の連続立体交差事業が高架方式で実施され、完成したところですが、この区間においても、当時、高架化に伴う騒音を懸念する声があったと聞いております。
 そこで、騒音など環境への影響について、事業が完了した西武池袋線の結果はどうであったか、また、これから事業を進めていく西武新宿線の当該区間についての今後の対応について伺います。

○西倉東京都技監 平成二十八年度に完了しております西武池袋線の練馬高野台駅から大泉学園駅間の連続立体交差事業におきましては、例えば、工事前後の騒音の実測値を比較しましたところ、工事完了後の値は工事着手前に比べ、いずれの調査地点におきましても同程度、または下回っております。
 西武新宿線井荻駅から西武柳沢駅間におきましては、今般、環境影響評価条例に基づきまして、環境影響評価の手続を開始いたしました。今後、環境に及ぼす影響の予測評価を行ってまいります。その上で、環境保全のための必要な対策につきまして、環境影響評価書に基づきまして適切に対応してまいります。
 今後とも、地元区市や鉄道事業者と連携いたしまして、早期事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。

○小林委員 西武池袋線の高架化の際も、私は地域住民の方々からさまざまなご相談をいただいてまいりました。今回、本事業の都市計画素案の説明会が実施されたことにより、多くの方々が計画を知ることとなり、今後、多様な角度のご意見やご要望が寄せられてくることが予想されます。
 二区一市にまたがり、これから長期間にわたって進めていく事業だからこそ、関係者、地域住民の方々のご理解、ご協力をいただく努力を誠実に進めていかねばならないと思います。
 地元の悲願ともいうべき西武新宿線の鉄道立体化であり、早期事業化を切に要望いたしますが、関係者、地域住民の方々の声に丁寧に耳を傾け、誠意を持って対応するよう、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
 今後も折に触れて地域の声をお伝えし、進捗状況も確認させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは最後に、地域の防犯対策について二点お伺いをいたします。
 初めに、児童の安全・安心対策です。
 都議会公明党は、児童の安全・安心対策の一つとして、通学路の防犯カメラの設置に取り組んでまいりました。昨年の第三回定例会の代表質問、第四回定例会の一般質問においても、さらなる設置促進のための支援策を求めたところであります。
 私の地元練馬区においても、昨年十二月、公明党として通学路の防犯カメラの設置促進を求める署名運動を展開し、十二万四千九百四名の皆様に署名のご協力をいただきました。この署名の成果については小池知事宛てに、青少年・治安対策本部長と地元の練馬区長にお届けし、要望させていただきました。
 地元のさまざまな会合において防犯カメラについてお話をさせていただくと、皆、熱心に耳を傾けてくださり、建設的なご意見をいただくことも多く、地域住民の関心の高さを実感いたします。
 都は、我が党の求めに応じ、来年度予算案で登下校区域における防犯設備整備に対する補助を実施する予算を計上しております。
 改めて、これまでの通学路における防犯カメラの設置の実績と、来年度の事業内容について伺います。

○大澤青少年・治安対策本部長 都は、今年度までの五カ年の取り組みとして、区市町村に対し、公立小学校の通学路に防犯カメラを設置する際の整備費用の補助を実施してきており、累計で約六千台が整備される見込みであります。
 一方、昨年、区市町村が行った通学路の緊急合同点検では、登下校時の安全対策のより一層の推進のため、さらなる防犯カメラの設置が必要であるとの調査結果が出ております。
 こうした地域の実情、またご要望の趣旨も踏まえ、来年度からは通学路に限らず、登下校において防犯カメラの設置が望ましい場所への整備を促進するため、区市町村への補助を実施することとしております。
 今後、三カ年での整備を予定しており、来年度については六百台分の予算を計上しております。

○小林委員 ありがとうございます。地域の関心も高い事業ですので、区市町村ともよく連携をとりながら、着実な推進をお願いしたいと思います。
 次に、高齢者の防犯対策です。
 昨年、高齢者を狙ったオレオレ詐欺などの特殊詐欺被害は過去最悪を記録し、深刻な社会問題となっています。地元練馬区においても、昨年一年間の振り込め詐欺被害は百九十七件、五億二千万円の被害金額に上っております。
 罪のない高齢者から財産をだまし取るだけではなく、昨今ではアポ電と呼ばれる事前の電話で高齢者の在宅やお金の有無を確認した後、強引に自宅などに押し入るなど、その手口も凶悪化しております。
 このようにアポ電等事前の電話を利用した犯罪の被害防止には、都で設置促進を図っております自動通話録音機が大変有効であり、都民の安全を確保するためには、今後ますます自動通話録音機の設置促進が必要と考えます。
 都は来年度、この事業を引き続き推進し、拡充を図っておりますが、これまでの実績と来年度の事業内容についてお伺いをいたします。

○大澤青少年・治安対策本部長 自動通話録音機は、電話を受ける前に録音する旨のメッセージが流れることから、録音を嫌う犯人に通話を断念させることができ、設置している世帯では特殊詐欺の被害はほとんどございません。
 都では、区市町村に購入費用の補助を行うことなどにより、警察署と協力し、四年間で約六万台を無償配布してまいりましたが、都内での特殊詐欺被害の増加を受け、来年度は自動通話録音機の補助台数を年間二万台から四万台に倍増させることとしております。
 さらに、自動通話録音機の有用性について、プロの劇団による実演式の講話等により、広くかつわかりやすく啓発し、その設置を促進することで、特殊詐欺だけでなくアポ電を利用した凶悪な犯罪の被害をも防止し、都民の安全確保に努めてまいります。

○小林委員 地元でも高齢者を狙った詐欺に対しては大変に関心も高く、食い入るようにお話を聞いてくださいますし、こうした詐欺に関するさまざまな情報を耳にしたいという積極性も感じることができます。
 今後、詐欺を未然に防ぐための丁寧なわかりやすい情報発信に都としても一層取り組んでいただくよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○上野副委員長 小林健二委員の発言は終わりました。

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