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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第五号

○ともとし副委員長 吉田信夫委員の発言を許します。
   〔ともとし副委員長退席、委員長着席〕

○吉田委員 日本共産党都議団を代表して、締めくくり総括質疑を行います。
 石原知事に対する最後の質問となるかもしれませんが、この十二年間を振り返ると、期を数えるごとに知事は耳の痛い質問には答弁しない、これは、都民に責任を持って説明できなくなったあかしだといわざるを得ないと思います。
 さきの総括質疑でも私への答弁には一度も立たず、やじを飛ばすだけ、その一方で、水ビジネス問題では、他の会派への答弁を使って我が党の主張をねじ曲げ攻撃するという態度をとりました。
 我が党の主張に批判があるならば、私の質問のときに堂々というべきではありませんか。他党への答弁で我が党を誹謗するという態度は許されません。知事としての資格が問われるものだと私はいわざるを得ないと思います。ぜひ堂々と答弁されることを強く希望し質問に入ります。
 さきに、前回もいいましたが、私どもはきちんと質問通告手続はとっております。
 初めに、海外での水ビジネスについてです。
 知事は先日、私が、世界のあちこちで水メジャーが水道料金を高騰させたことなどによって、貧困層から反発され、撤退を余儀なくされている事実を認識しているかどうかをただしたとき、答弁には立たれませんでしたけれども、知らないよと自席でやじで応酬され、これは速記録にも残されております。そのこと自体異常ですけれども、世界のあちこちで水メジャーが撤退をしている事実すら知らないで水ビジネスに乗り出していることに驚きを禁じ得ません。
 改めて聞きますけれども、現実に水メジャーによって貧困層が必要な水が確保できなくなったり、水メジャーが途上国から撤退をしているという指摘を否定するのでしょうか。お答えください。

○尾崎水道局長 世界では、人口の増加などに伴い、水源の汚染や水不足が大きな課題となっております。国連の報告でも、水道事業が公営、民営であるかを問わず、途上国の貧困層における水問題が特に深刻であると指摘しています。
 また、一部の国において、水メジャーによる短期的利益を重視した事業運営が行われていることは承知しております。だからこそ、首都東京の水道事業を公の立場から担ってきた当局への期待が高まっております。
 こうした困難な状況にある国々に対して、これまで培ってきた技術、ノウハウを生かし、課題を解決していくことは、日本最大の水道事業体として当然に果たすべき役割であります。
 したがって、今後とも世界の水事情の改善に貢献するため、国際貢献ビジネスを強力に推進してまいります。

○吉田委員 知事は答えませんでしたけれども、委員会で知事は、我が党の批判をいいがかりというふうにいいましたが、私が指摘したことは国連の報告でも指摘されていると。このことが答弁でも明らかになりました。
 水道局長は、都は水メジャーなどと違うという答弁を行いました。しかし、都の幹部の中で、水道事業はお宝、稼げると思いますとか、海外に行って稼ぐ、そういう発想でやらないとという発言が行われています。
 また、都は大もうけする気はないといっても、都の先導によって海外に進出する民間企業は、水事業をビジネスとして巨額な利益をねらっていることは明らかです。だからこそ、私は、稼ぐという発想では貧困層が水から排除されるという事態は解決されないということを指摘してきたのです。
 国連報告は、だれもが安全な水を利用できることは基本的人権として保障されるべきとの理念に立って、第一に、水問題解決のためには、投資は公の責任で行い、設備投資を高い水道料金としてはね返さない。第二に、貧困層には無料ないし低料金での供給を保障し、料金を理由に水が利用できない事態を解決することが何よりも重要だと指摘をしているんです。
 国際貢献というふうにいうならば、何よりもこの立場を国際社会の常識にするために力を尽くすべきです。その上に立って水道局が行うべきは、ODAやJICAと結んで、これまでのように無償の技術的、教育的援助をさらに拡充、発展させることだということを強調して、次の質問に移ります。
 次に、知事が強引に進めている築地市場の移転予定地、豊洲の東京ガス跡地の土壌汚染問題について質問いたします。
 初めに、都は、豊洲の移転計画地の盛り土などの下にある有楽町層の大半は不透水層だとしてきました。そこで、改めて確認しますが、不透水層とは具体的にどのような定義なのかお答えください。

○岡田中央卸売市場長 不透水層の定義につきましては、土壌汚染対策法の施行規則第四十条に定めがございまして、それによりますと、厚さが五メーター以上であり、かつ透水係数が毎秒一〇〇ナノメートル以下である地層、または、これと同等以上の遮水効力を有する地層をいうとされてございます。

○吉田委員 今お答えはありませんでしたけれども、これまでの答弁では、この不透水層というものは、地質でいうとシルト層、砂まじりシルト層、砂質シルト層などをいうというふうに答弁をされてきました。
 都は、不透水層は水を通しにくい、汚染が不透水層に広がっている可能性は低いとして、有楽町層内部については調査らしい調査もせず、汚染対策を進めてきました。きょう改めてただしたいのは、その認識と対策が本当に正しいのかということです。
 先日我が党は、東京ガスによる東京ガス跡地、田町のボーリング調査の柱状図を示して認識を問いました。市場長は、私どもが示した柱状図に対して、私ども--あなた方ですね--考えを示したものだ、証明したものだという答弁をされました。そして、汚染は十五メートルの不透水層でとどまっているからですという旨のお答えをいたしました。
 改めてきょう、前回の資料を再度お示しをいたします。資料を見ていただければわかりますけれども(パネルを示す)有楽町層は、このピンクから始まっています。同時に、ここから不透水層が始まっています。不透水層は十五メートルではなく、この地点から既に、埋め土の下から始まっているはずです。そして、どうですか。こうした砂まじりシルト、シルト、シルト、こうしたところで既に汚染物質が発見されたんです。さらに、これのシルトのさらに下からも汚染物質が発見されているんです。
 市場長、改めて聞きますけれども、田町では、都が不透水層と判断をするシルト層なども汚染された、また、その下も汚染されたという事実を認めないんですか。いかがですか。

○岡田中央卸売市場長 済みません、基本的なことがおわかりいただいていないようですので、基本的なことからお話を……。
 私どもはこれまで、何度も申しますが、有楽町層が不透水層であるとはいっておりません。有楽町層の中で、我々はボーリング調査ですとかをやって、透水係数ですとか地質の状況を考えた上で、ここが不透水層ですねという形を確定しておりますというのが豊洲新市場の不透水層の位置でございまして、それが有楽町層の上部にありますというふうにこれまでご説明申し上げました。
 それから、田町の問題でございますけれども、いただきました資料によりますと、確かに上の方から有楽町層かもしれませんが、私どもが東京ガスから聞いておりますのは、有楽町層全部が不透水層というふうに認識しているのではなくて、不透水層の確認をし、それが十五メーターのところにあるものを田町の東ガスの中では不透水層であるというふうに確認をしているということでございます。
 したがいまして、前回ご説明申し上げましたけれども、有楽町層から中に行って、確かに一メーターごとにはかっていったときについては、汚染がない部分と汚染がある部分はありますが、十五メーターから先の部分、下の部分ではとまっておりますねということで、不透水層のところで汚染はとまるということについては、私どものこれまでのご説明がそのとおりであるということを、その図はあらわしているのではないでしょうかということをいったわけでございます。

○吉田委員 今の市場長の答弁こそ、ごまかすもので、あなた方自身の今までの答弁と違うじゃありませんか。
 いいですか。このベンゼンでいえば、汚染が発見されたところはシルト層ですよ。シルト層ですよ。シアンもシルト層ですよ。あなた方はシルト層あるいは砂まじりシルトというのは不透水層だという判断をしてきたんじゃないですか。どうですか。

○岡田中央卸売市場長 私どもは、シルト層ということではなくて、透水係数から見て、つまり水を通すものが法律上決まっているわけですので、それに対して豊洲の土の水を通す透水係数がどの程度かということを判断した上で、ここが不透水層ですと。
 そのときの不透水層の土質は何かというと、シルト層であったり、砂まじりシルト層であったということで、砂まじりシルト層だとかシルト層がイコール不透水層であるという形ではいっておりません。それがまさに、田町のそういった状況を証明しているのではないかというふうに考えます。

○吉田委員 私、これまでも不透水層に関する皆さんの答弁を、かなりほとんど読み込んできているつもりです。その中でも、シルト層、砂まじりシルト層、砂質シルト層など、こういうものを不透水層としておりますというふうに答弁しているじゃありませんか。
 それでは、お伺いしますけれども、この田町の例で見ますと、シルト層、砂まじりシルト層、砂まじりシルト層、これは不透水層ではないというふうに認定するんですか。

○岡田中央卸売市場長 私どもは、不透水層であるかどうかということではなくて、東ガスの田町での調査では、十五メーターにあるところの地層を不透水層というふうに彼らは判断をしておりますということだということでございまして、そこの前の上のところがどうかということではない、十五メートルのところを不透水層としておりますよということをご説明申し上げたわけでございます。

○吉田委員 改めて聞きますけれども、これまでシルト層、砂まじりシルトなどは、一般的に不透水層とみなすという答弁をしてきたでしょう。

○岡田中央卸売市場長 同じ答弁で……。不透水層というところは、有楽町層の上にございますねと。それは、ちゃんと透水係数をはかって水を通さない層ですねということを確認した上で不透水層というふうに考えております。そのところの層について、シルト層であるとか砂まじりシルト層であるということになっている。
 今回の場合について、田町の場合につきまして、シルト層であるとか、砂まじりシルト層というのはあります。ですけれども、それが不透水層なのかという形については、透水係数について明確に数字をいただいているわけではないのでわからないんですが、ただ、東ガスのそれでは、十五メーターのところのものを不透水層として、彼らは土質から考えていって判断をしたということがまず一つありまして、それから先のところについては、不透水層から下のところについては汚染は広がっていないという事実が見られますということでございますので。

○吉田委員 再度聞きますけれども、透水係数ではかったものが不透水層であるかのようなご答弁がありましたが、豊洲で透水係数をはかったのはボーリングでたった八本だけですよね。
 しかし、それ以外も含めて、今までの委員会などの答弁では、基本的にシルト層、砂まじりシルト、砂質シルト、こういうものは不透水層とみなすという旨の答弁をしてきたでしょう。その答弁が、じゃ、違っているんですか。

○岡田中央卸売市場長 先ほど、有楽町層の不透水層を判断するときの透水係数について、八カ所の土壌ボーリング調査でやっただろうということでございますけれども、これは、十八年のときに五街区、六街区、七街区において二カ所、三カ所、平均すると二カ所ないし三カ所においてボーリング調査をやったというところでございます。
 じゃ、八カ所でもって判断できるのかということでございますが、それまでの間に、例えば「ゆりかもめ」ですとか、例えば水道局さん、あるいは港湾局さんで百カ所を超えるボーリング調査をやっておりまして、いわゆる地質についてわかっているということでございまして、そうした上を前提にして、八カ所において水平方向に、こういうふうに切っていったところでもってわかるということで、今回八カ所ということについての、まず不透水層があって、その不透水層についての透水係数をはかって、その平均が、これ、何度もご説明申し上げていますけれども、毎秒三・八三ナノメーターということです。
 先ほど申し上げましたけれども、法律の場合、一〇〇ナノメーターでございますので、二十六倍通しにくい、あるいは二十六分の一の透水係数という形になっているということで、二十六倍通しにくいから我々としてはそう判断しておりますということでございます。

○吉田委員 透水係数は、八本で、「ゆりかもめ」などで透水係数をはかったという記録を私は確認することはできません。
 あなた方は、ボーリングでシルト層か砂まじりシルトか地質を調べて、これらがほとんどが透水、不透水層であるというふうに判断してきたじゃありませんか。一つ一つ全部透水係数をはかっていないでしょう。シルト層か何の層かで、不透水層か否かの判断をしてきたんじゃありませんか。それを突然こういういい方で、具体的な事例で今までの答弁をごまかすようなことを私は許すわけにまいりません。
 さらに、次の資料を出しますけれども、パネルじゃなくて、今度は二枚目、三枚目のペーパーをぜひ見ていただきたいと思うんですが、今まで、例えば、もし汚染があったとしても底面管理をする。あるいは汚染があったら、一メートル、さらに二メートルまで汚染があるかないかを確認するから大丈夫なんだというふうにいって、対応するといってきましたよね。それが果たして適切なのかどうかということが改めて問われているというふうに思います。
 それで、田町の柱状図について新たに十本、皆さん方に、今、提示をいたしました。前回は二点の柱状図で示したけれども、決して一部の特異な例ではありません。
 ぜひ見ていただきたいと思いますが、例えばベンゼンです。このベンゼン五本の柱図を見てください。五本とも不透水層の上端から五メーターから十メーターの深いところで汚染が確認されています。シアンは上端でも確認されるとともに、十メートル以下の地点から軒並み汚染が確認をされています。
 そうしますと、二メートル汚染が発見されなければ下に汚染はないという対応では、深部の汚染を結果的に見逃してしまうということになるじゃありませんか。
 ベンゼンはどれも有楽町層の上部には汚染はないけれども、七メーター以下のところで汚染が発見されているんです。このことに目を向けるならば、豊洲で、有楽町層についても、少なくとも十五メーターぐらい調査を行うべきではありませんか。いかがですか。

○岡田中央卸売市場長 ご答弁申し上げますが、先ほどの私が申し上げましたご答弁でちょっと誤解があるようでございます。まず、八カ所、平成十八年のときに土壌ボーリング調査をやって、それでもって透水係数をはかりましたということですが、八カ所だけではなくて百二カ所を事前にやっておりますのでというのは、百二カ所について、「ゆりかもめ」ですとか、水道局さんが整備を行った際に掘ったものがありますので、それをもって、不透水層について敷地全体に均質に分布しているということがわかっておりますと。したがいまして、全部とらないで八カ所をとればわかりますということでございます。
 それから、先ほどもございますが、何度も同じお答えになるわけですが、東京ガスは不透水層については十五メーターのところだということを確認しているわけでございまして、それは土質でもって判断をしているということだそうでございます。
 一方、先ほどの、彼らは十メーターぐらいのところまでとって、こういうふうにやって、二深度、いわゆる、もうそこで、それ以上先がない、汚染がないといったところについては、そこでとまっているわけでございまして、二百本堀ったボーリングのうち、大体八〇%はそこでとまっていたということでございます。
 約二割ぐらいにおいて、さらに十メーターから深度をはかっていったけれども、見ていただいたとおり、十五メーターのところの不透水層から先のところについては汚染がないということでございまして、先生は頭のところから不透水層だろうというふうにおっしゃっていましたが、今回のことについては十五メーターのところが不透水層ということなので、そうだということでご理解いただければ、その図の意味がおわかりいただけるのではないかと思います。

○吉田委員 改めて地図を出しますけれども(パネルを示す)田町のように一定の間隔を置いて汚染が発見されるということは、現実的にあるというのが学問的な見解なんですよ。すなわち、汚染は直線で地下に必ずしもおりないケースがあるんです。
 地層が複雑に揺れ動いていますから、ジグザグで進んだ場合には、直線で掘ったときにはある間隔は全く汚染が見つからない、しかし深部で汚染が発見されると。これは、日本地質学会のリーフレットで明確に学問的な事例として証明されています。そのことを田町の事例は示しているんです。かつ、それは田町だけではなく豊洲でもあり得るということなんです。
 今、市場長は、不透水層は東京ガスの認定は十五メートルだというふうにいいました。しかし、現実に十五メートルまでの間にこれだけの汚染が確認されているんです。しかし、これは豊洲のボーリング図を例に出しましたけれども、皆さん方は上端部しかボーリングしないんですよ。十五メートル、二十メートル、ボーリングしないでしょう。それで二メートルまでだったら、結局下部の深度が把握できないじゃありませんか。どうですか。簡潔にお答えください。

○岡田中央卸売市場長 豊洲でも、例えば先生がおっしゃるように、上のところはないけれども、下の方に汚染があるという事例はあります。それは私ども把握しております。
 それはなぜかといいますと、私どもも、汚染があったところについてボーリング調査をやったところについて一千四百カ所ぐらいあるわけですが、そこのところにつきましては不透水層のところまで全部はかっておりますので、そういったことについては、上はないけれども下があるということについてはちゃんと把握をしております。地層上はそういうことがあるだろうと。
 ただ、いずれにしましても、田町の場合も、我々の場合も、すべてそれは不透水層のところでとまっておるということでございまして、その場合、それが、何度も申し上げますけれども、田町の場合は十五メートルであり、我々の場合の不透水層というのは有楽町層のたまたま上部にあったということだろうというふうに考えております。

○吉田委員 あなた方は、十五メートルまで汚染が広がっているという事実は認めたわけですよ。にもかかわらず、ボーリングは上端でとどまっているんです。それで二深度法では対応できないじゃないかということを私は繰り返しいっています。
 しかも、やれ透水係数ということがいわれましたけれども、これはたった八本についてですよね、透水係数。しかも、これは室内実験ですよね。こういう透水係数を調べる場合では、現場と室内実験では大きく数値が違うということも極めて明白なことなんです。
 きょうの質疑を通じて、移転予定地の直下の地質の大半が不透水層で汚染は通さないという大前提が、改めて田町の実際の事例によって崩れました。しかも、汚染があっても、二メートルまでの安全確認をとるから大丈夫だということについても崩れました。
 知事によって、最悪の汚染地に市場の移転がごり押しされようとしておりますけれども、こうした現実を無視して進めることは許されない、知事選で新しい知事が誕生するわけですから、少なくともその知事にゆだねるべきだと思います。市場会計の中の豊洲移転部分は削除をして提案し直すべきだということを申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)

○山下委員長 吉田信夫委員の発言は終わりました。

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