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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第四号

○山下委員長 小山くにひこ委員の発言を許します。
   〔委員長退席、泉谷副委員長着席〕

○小山委員 まず震災対策について伺います。
 冒頭、このたびのニュージーランドの地震によって犠牲となられた方々のご冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。いまだ行方のわからない方の一刻も早い救出と被災地の一日も早い復興を願いつつ、質疑に入ります。
 ニュージーランドで起きたマグニチュード六・三の地震は、昨年九月に現地で起きたマグニチュード七・〇の地震に比べて、規模が小さかったのにもかかわらず、多数の死傷者や建物が倒壊する甚大な被害をもたらしました。
 なぜこれほど被害が拡大したかについて、専門家は今回の地震がクライストチャーチの直下で発生し、耐震基準の想定を超える揺れであったことと、クライストチャーチの軟弱な地盤が原因と見ています。まさしく直下型地震の怖さをまざまざと見せつけられた感がしました。
 首都直下型地震については、都としてもこれまでさまざまな施策を講じられてまいりました。また、今定例会に緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例が提案されているところであります。
 一方、日本国内、とりわけ東京を初めとする大都市圏で課題となっている地震に長周期地震動があります。長周期地震動は、地震発生時に通常の地震動とは異なり、約二秒から二十秒周期で揺れる地震動のことで、このような長い周期での地震動は、高層のビルの固有周期と一致しやすいことが指摘されています。
 低層建築物や中層建築物などではほとんど揺れを感じませんが、高層建築物などでは、高い階に行けば行くほど揺れが強くなります。従来、地震に強いとされてきた高層ビルに対して破壊的なダメージをもたらすものと懸念をされています。また、近年の免震構造の建物においても、このような地震動が十分考慮されてこなかったため、早急な対策が求められています。
 そこで、平成二十一年に公表されました政府の地震調査研究推進本部の資料をごらんいただきたいと思います。この調査では、東海地震、東南海地震、宮城県沖地震を想定し、長周期地震動の予測地図が示されております。
 このパネルは東海地震を想定したものですが、ごらんいただくとおわかりになると思いますが、揺れのスピードや時間ともに東京が最も被害を受けることが予測されています。これは、東京の地盤が軟弱であることが大きな要因となっています。
 さらに、次のパネルをごらんいただきたいのですが、長周期地震動の特徴として、小さな地震動でも共振による揺れが大きく、震源から離れていても被害が出ることです。ここに、これまでの長周期地震動の被害実例を三つ挙げております。
 一つは、一九八五年のメキシコ地震です。湿地帯を埋め立てた軟弱地盤であるメキシコシティーは、震源から三百キロメートル離れていながら、最大二秒の長周期地震動を観測し、共振により高層ビルやホテルなど多くの建物が倒壊しました。この地震は、長周期地震動による最大の災害といわれておりますが、当時は、建築基準の甘さが建物倒壊の原因とされたため、近年になってようやく実態が判明しました。
 日本国内の例で見ますと、二〇〇三年の北海道十勝沖地震では、震源から二百五十キロ離れた苫小牧市の石油タンクで、共振により、あふれた石油に引火して火災が発生しました。
 また、二〇〇四年の新潟県中越地震では、震源から二百キロメートル離れた東京都港区の六本木ヒルズでエレベーター六基が損傷するなどしています。しかもこのとき、地震が発生していたにもかかわらず、長周期に対して地震管制運転装置が作動しなかった事実もあります。
 このような被害が懸念される中で、六十メートルを超える超高層建築物が一千棟を超えて所在する東京都において、長周期地震動に対する超高層建築物の安全確保が喫緊の課題となっています。
 そこで、長周期地震動に対する超高層建築物の構造上の安全性について、都の所見をお伺いします。

○河島東京都技監 高さが六十メートルを超える建築物、いわゆる超高層建築物は、その構造方法について、建築基準法に基づきまして国土交通大臣の認定を受けることが義務づけられており、建築確認に先立ち、国が構造上の安全性を確かめることになっております。
 この認定に際しましては、すべての超高層建築物について、過去に観測された地震動を用いてコンピューターにより建築物の揺れぐあいなどの、いわゆる振動ですが、解析が行われております。
 これまでに大臣認定を受けた既存の超高層建築物は、すべてこの解析の中で、短周期--短い周期です。短周期から一定の長周期までの波を含む複数の地震動について、建築物が倒壊や崩壊に至らないことが確かめられておりますので、一定の構造上の安全性が確保されていると考えております。
 一方、近年、長周期地震動の調査研究が急速に進みまして、ただいまご説明もございましたけれど、超高層建築物の共振による大きな揺れなどへの考慮が構造安全上、特に必要と考えられるようになっております。
 こうしたことから国は、昨年十二月、超高層建築物等における長周期地震動への対策試案を公表し、現状において必要と考えられる対策について示したところでございまして、都としては、その動向を現在注視しているところでございます。

○小山委員 続いて、三枚目のパネルをごらんいただきたいと思います。これは、防災科学技術研究所、兵庫耐震工学研究センターのE-ディフェンスという実験施設での、長周期地震動による超高層建築物のマンションやオフィス空間における実大振動実験です。
 特に長周期地震動で課題となっているのは、構造躯体の安全性はもちろんですが、高層ビル内にいる人たちの安全をいかに守るか、高層ビル内の設備や什器が震災時にどのような挙動をするかが問題とされています。
 この実験の様子は、昨年三月のNHKスペシャルで放映され、大きな反響がありました。実験でも、本棚やコピー機が二メートルから三メートルも室内を走り回って、人命にも被害を及ぼすおそれがあるとの結果が示されました。
 映像では事務所内の本棚が倒れ、机やコピー機が動き回り、中にいる人たちは、それら什器に押しつぶされる危険な状況が映し出されました。また高層マンションの居室では、テレビやたんす、冷蔵庫が長周期地震動によって凶器と化していました。
 これらの結果から、国もようやく、超高層建築物における長周期地震動の対策について取り組みを始めました。ご答弁いただきました昨年十二月の国交省の試案がまさしくその対策ですが、この国が公表した超高層建築物等における長周期地震動への対策試案に対する都の見解についてお伺いします。

○河島東京都技監 国は、お話の対策試案において、新築の超高層建築物の大臣認定に際しまして、今後発生が予想される東海地震、東南海地震、宮城県沖地震の三つの地震による長周期地震動を考慮した構造計算を求めるとともに、今パネルで家具の移動などによる危険性をお示しいただきましたけれど、家具等の転倒を防止するための設計上の措置について説明を求めることとしております。
 一方、大臣認定を受けた既存の超高層建築物に対しましては、建築物の固有周期や地盤特性により、先ほどの三つの地震による長周期地震動の影響が大きいと考えられるものにつきましては、所有者等に対し、再検証を行い必要な場合に補強等を行うよう要請することとしております。
 都としては、いつ発生してもおかしくない地震に備え、超高層建築物の構造上の安全性に対する都民の不安が解消されるよう、一刻も早く、この対策が確立され実施されることが必要と考えております。

○小山委員 次に、四枚目のパネルをごらんいただきたいと思います。これは、新潟県中越地震での長周期地震動の事例です。地震波は、東京での実測値と新宿の高層ビル三十階地点での建物の揺れを計測したものです。
 上段の地震波をごらんいただくとおわかりのように、地震発生時初期のS波が到達してから長周期波が到達するまで一定の時間があります。そして、下段の建物の揺れを見ていただきますと、S波の振動から共振が発生するまで、同じように一定の時間を経て、その後に最大の揺れが起きます。
 資料の〔1〕にありますように、地震波が小さくても、建物との共振により建物の揺れが大きくなるということ。また、〔2〕のように、建物の揺れはおくれてきて、長く揺れるということになります。
 先日、私ども都議会民主党の議員数名で、この地震動の揺れを体験してまいりましたが、その揺れは想像以上に大きく長いもので、改めて対策の必要性を認識いたしました。つまり、最下段の〔3〕にありますように、小さな地震動でも、高層ビル内の人と設備に被害が及ぶことが想定されます。
 これまで述べてまいりましたように、東京都は、高層建築物が国内で最も多く林立し、東京の地下構造が長周期を増幅させる地盤であることを考えれば、東京都が最も被害を受ける長周期地震動への対策を十分とっていかなければならないと考えます。
 そこで、都民の生命、財産を守るためにも、この長周期地震動による超高層建築物の構造上の安全確保に向けた取り組みについて、都の決意を伺います。

○河島東京都技監 現在、国は、先ほどの超高層建築物等における長周期地震動への対策試案につきまして、パブリックコメントや関係団体、こういった建築に関係する団体との意見交換を実施しておりまして、これらの意見を踏まえ、検討を行った上で対策を取りまとめるとしております。
 この対策は、今お話がございましたけれど、多くの超高層建築物が建設されている東京の安全を確保する上で重要なものと考えております。都としては、超高層建築物への長周期地震動による影響や、その対策に関する情報収集に努めるとともに、対策試案の取りまとめが一刻も早く行われるよう国に働きかけてまいります。
 対策が決定された場合には、都は関係区市や民間の確認検査機関への普及啓発を図るとともに、都民や関係団体等への的確な情報提供を行うなど、国との適切な役割分担のもと、首都東京の安全確保に向け積極的に取り組んでまいります。

○小山委員 ぜひ、都民の生命、財産を守る取り組みを積極的に行っていただくよう強く要望しておきます。
 続いて、この長周期地震動に対する都庁舎の対策についてお伺いいたします。
 特に、都庁舎の中で第一庁舎、第二庁舎は超高層建築物であり、長周期地震動の影響を大きく受けます。平成二十一年第一回定例会の都議会民主党の代表質問において、都は、長周期地震動の影響を解析するモデル作成に取りかかるなど、都庁舎における長周期地震動対策を進めているとの答弁がありました。そこで、その後の進捗状況と都庁舎の長周期地震動への対応についてお伺いいたします。

○安藤財務局長 お話のように、本件につきましては、平成二十一年に一度、定例会の代表質問でお答え申し上げておりますけれども、最近の調査研究などによりますと、超高層建築物について長周期地震動に対し、構造安全上、配慮が必要と考えられております。
 このため、都庁舎につきましても、超高層建築物や地震工学などが専門の学識経験者で構成いたします調査委員会、これは平成二十年度に設けてございますけれども、この調査委員会により、現在、長周期地震動が都庁舎に及ぼす影響の把握と対策の必要性について調査検討中でございます。
 この調査結果により、対策が必要な場合には、調査検討内容を踏まえまして、今回、国が示した対策試案などの検討状況を注視しながら、平成二十六年より予定しております設備更新工事のスケジュールとの整合を図りながら適切に対応してまいります。

○小山委員 災害時の拠点である都庁舎の安全確保に万全を期していただきたいと思います。
 都内の超高層建築物は、多くの人々が生活し活動する場となっています。地震時の安全性を確保するのは当然として、エレベーターが早期に復旧できなくなれば、上層階は孤島に近い状態になるなど、被災後における建物の機能維持が高いレベルで求められます。
 都庁舎を含めオフィスビルの機能維持は、事業継続性の確保に直結する問題であり、エレベーターはもちろん、電気、ガス、水道といったインフラが維持あるいは早期に復旧できることは、BCPの観点からも大きなアドバンテージとなります。東京都の震災対策において、長周期地震動という新たな課題に対して、現状を十分把握した上で万全の対策をとられることを求めて、次の質問に移ります。
 次に、東京都の花粉症対策について伺います。
 石原知事のもと、東京都の花粉症対策本部が平成十七年に設置され、翌平成十八年には、東京都議会に花粉症対策推進議員連盟が設立され、都議会も党派を超えて、その施策推進に取り組んでまいりました。
 しかし、花粉症は年々ふえ続け、今や首都圏の四人に一人が患者といわれており、国民の健康はもとより、社会的、経済的な影響もはかり知れないものとなっています。ことしもスギ花粉の飛散する季節となり、花粉症に苦しむ都民にとっては本当につらい時期となりました。
 過日、都では、花粉の飛散予想を公表しましたが、本年は昭和六十年からの観測史上、平成十七年に次いで二番目に多い飛散量となるとの予測がされました。そのような状況下で、花粉症に苦しめられている多くの都民の切実な声にこたえ、東京都が全国に先駆けてその対策に取り組まれてきました花粉症発生源対策について、その概要と成果についてお伺いいたします。

○前田産業労働局長 スギ花粉発生源対策は、都が全国に先駆けて取り組みを開始した事業でありまして、杉林を伐採し花粉の少ない杉等に植えかえるものでございます。平成十八年度からの十カ年で、多摩の杉林の約二割を伐採するともに、森林整備の促進と林業の再生を図っていくこととしております。
 平成十八年度から平成二十一年度末までの間の実績は、二百十六ヘクタールでありまして、同期間の計画に対し八五%の進捗となっております。この間、約三十万本の杉を伐採し、植えかえております。
 また、都の取り組みを契機として、九都県市花粉発生源対策推進連絡会などが設置され、連携した取り組みが行われております。

○小山委員 都の取り組みについては、評価するとともに、ぜひ引き続き一層の取り組みを期待したいと思います。また、東京都花粉症対策本部では、花粉発生源対策として、森林整備のほかに、多摩産材の流通や、試験、研究、調査、さらには都民協働の四点を柱として取り組まれています。
 先日、東京都森林組合や大学等研究機関に伺い、現状を視察してまいりましたが、特に試験、研究、調査に関して申し上げれば、多くの研究開発がなされる中で、天然油脂由来非イオン系界面活性剤を用いたスギ花粉の飛散そのものを抑制する技術開発が、東京農業大学と民間企業の間で成功しており、大変注目をされております。ぜひ花粉発生源対策において、このような先進の技術を活用されることも要望しておきたいと思います。
 また、森林組合の皆様からは、この花粉発生源対策をきっかけとして、切って、使って、植えて、育てるという森林の循環を取り戻し、森林を再生していくことが大切であるという認識が都民や企業にも広まりつつあるとお話がありました。
 確かに、民間企業や団体においても、こうした取り組みに賛同する動きがふえており、私の地元でも、東芝府中事業所や東芝労働組合府中支部が、企業の森という花粉発生源対策に協力をしています。
 そこで、これまで以上に広く都民や企業、団体に森林再生の必要性を理解していただき、協働していくことが花粉発生源対策を進めるに当たって、大変重要と考えます。そこで、都民や企業、団体の理解と協力を得て、花粉発生源対策を進めていくために、都はどのような取り組みを行っていくのか伺います。

○前田産業労働局長 都は、平成十八年、養老孟司氏を会長に、日本経済団体連合会や東京都医師会、東京都農業協同組合中央会など広範な分野の委員で構成いたします花粉の少ない森づくり運動推進委員会を設置いたしまして、都民や企業と一体となった花粉の少ない森づくり運動を実施してまいりました。
 この運動によりまして、企業が森林の整備に係る費用を負担いたします企業の森協定が十四カ所結ばれたほか、花粉の少ない杉に植えかえるための募金が約一億円集まっています。このように、都民や企業から幅広い協力をいただいているところであります。
 また、花粉飛散時期には、ポスターや多摩産材の紙を使ったしおりによりまして、花粉を飛ばさないというだけでなくて、森づくりの大切さをPRしております。今後とも、広く都民や企業と協働しながら、着実に取り組みを進めてまいります。

○小山委員 花粉発生源対策の四つ目の柱である都民協働という点でいえば、この緑の東京募金があります。平成二十三年度主要事業の中で、都民、企業からの募金を緑の東京募金基金に積み立て、都民、企業が指定する各種緑施策の財源とすることとされており、充当事業の中に花粉の少ない森づくり事業が含まれております。
 この募金は、花粉症対策を初め、都の緑化事業を幅広い都民や企業などに周知し、理解していただき、協力いただくという点で大変よいツールだと思っています。また、寄附控除として税制上の優遇措置が受けられ、寄附文化の醸成からも評価をしているところでありますが、そこで、募金の目標額を平成二十二年度までの三カ年で八億円とした節目の年に当たり、改めて緑の東京募金について、これまでの取り組みをどう評価しているのかお伺いします。

○大野環境局長 緑の東京募金は、都民や企業などの幅広い協力を得ながら、緑あふれる東京を再生するために創設されたものでございまして、花粉の少ない森づくり事業にも活用されております。
 苗木の購入などに募金を活用するというわかりやすい趣旨や、税の優遇措置が受けられる仕組みなどが、多くの都民、企業からの賛同をいただくことになっております。最近では、幾つかの企業が商品の売上代金の一定割合を寄附する取り組みを行うなど、工夫を凝らした募金がふえておりまして、募金のすそ野が着実に広がっております。
 これまでに七億三千万円を超える寄附が寄せられておりまして、緑の東京募金は、緑豊かな東京の実現に貢献しているものと考えております。

○小山委員 緑の東京募金は、募金を通じて、都が行っている事業を都民や企業にご理解いただき、花粉の発生源対策や森林再生に協働してもらう上で大変有効なツールと考えます。
 これまで募金の使途が苗木の購入に限られておりましたが、やはり花粉の少ない森づくりのために、さらに有効利用できるよう、引き続き、この仕組みを活用して施策の充実を図られるよう求めます。
 次に、カーボンマイナス東京十年プロジェクトにおける次世代自動車の普及促進について伺います。
 次世代自動車といわれる電気自動車やプラグインハイブリッド自動車については、量産される車種が、昨年までは三菱とスバルの二車種でありましたが、ことしに入って日産が、そして来年にはトヨタが参入することで、本格的普及期を迎えようとしています。また海外からは、ベンツやBMWなどが電気自動車を日本国内に投入しようとしており、次世代自動車の普及は世界規模の大きな流れとなっています。
 昨年、神奈川県の電気自動車普及促進の取り組みを視察してまいりましたが、この視察からも、取り組み過程で大きな課題として挙げられていたのが充電器の整備です。電気自動車の充電の方法は、夜間電力を用いた普通充電が基本ですが、電気料金が安い夜間に充電し、満充電の状態で朝から運転をするという使い方が一般的です。しかし、百キロメートルを超えて電気自動車を運行する場合などでは、走行の途中で電気切れを起こしてしまうことがあり得るため、急速充電器の整備が急務となっています。
 そこで、電気自動車の普及促進に伴う急速充電器の整備について、都の見解を伺います。

○大野環境局長 電気自動車を安心して利用できるようにするためには、バッテリーの残量が少なくなった場合のつなぎ充電用としまして、だれもが利用できる急速充電器の整備を進めることが必要でございます。
 都は、平成二十五年度までに、都内に八十基の急速充電器を整備することを目標にしております。これは、電気自動車の充電残量が一〇%以下となった場合でも、急速充電器が設置されている場所まで運行が可能と考える距離を考慮しまして、おおむね五キロメートル四方に一カ所設置するという考え方に基づくものでございます。
 都は、この目標の達成に向けまして、平成二十一年度から急速充電器の設置に対する補助等の取り組みを進めております。

○小山委員 今ご答弁ありましたように、都では八十基の整備目標を掲げ取り組みを進めているということでございますが、これは、他自治体での十キロメートル四方での目標設定に対して、都は五キロメートル四方ということで、電気自動車ユーザーがより安心して走行できるための目標となっており、評価をしたいと思います。
 そこで、平成二十五年度までの整備目標に向けて、現在の整備状況と今後の取り組みについて伺います。

○大野環境局長 本年一月末現在でございますが、一般に開放されている急速充電器は、都の補助を利用しないでつくったものも含めまして、都内に四十六基ございます。この四十六基の設置場所は、区部が三十三基、多摩が十三基となっております。
 東京都道路整備保全公社が平成二十二年十一月に公表した整備計画でございますとか、民間事業者の整備の動向を踏まえますと、平成二十五年度までに八十基を整備する目標の達成は可能と見込んでおりますが、急速充電器の整備につきましては、地域的に偏らないようバランスよく配置することが必要でございます。
 このため、道路整備保全公社と計画段階から設置場所に関する調整を進めるとともに、今後の都の補助制度の運用におきましては、未設置地域の整備を優先して補助を実施していく予定でございます。

○小山委員 あらゆる自動車ユーザーが安心して電気自動車を購入してもらい、本格的な電気自動車の普及につなげていくためには、急速充電器が適切な規模で偏りなく設置されている状況を実現されることが極めて重要と考えます。
 太陽光を利用した充電器の設置等も含めて、民間事業者ではなかなか実現できないところを都がしっかりと支援していくことは大変意義があり、今後の進展に期待して次の質問に移ります。
 次は、公立小中学校の冷房化支援について伺います。
 昨年の記録的猛暑により、冷房化が進んでいない市町村部の小中学校への冷房設置が課題となりました。このため、都は、市町村が行う小中学校普通教室の冷房化の補助事業をこの一月に開始いたしました。
 各市町村はこれを受け、冷房化の検討を進めています。各市町村は都の補助を歓迎しておりますが、補助期間が今年度を含め三カ年と短く、非常に窮屈なスケジュールになるとの声も聞かれ、そうした中で、各市町村は何とか計画を立てている状況にあります。場合によっては、夏季までに冷房の稼働を間に合わせるため、三月に着手し、年度をまたいだ工事とする計画を立てざるを得ないとの声が幾つもの自治体から寄せられています。
 また、都の補助は国の補助に上乗せされて交付される制度となっていますが、景気対策などのため、年度途中に国の補正予算が組まれることも多く、そういった場合、当初の計画を変更し、前倒しを検討する市町村が出てくることが予想されます。
 そこで、市町村立学校普通教室の冷房化緊急補助事業に関し、都は市町村のさまざまな取り組みに対して十分な支援をしていくべきと考えますが、所見を伺います。

○大原教育長 小中学校冷房化の補助事業は、緊急支援という趣旨から事業期間を三カ年とし、都はこの期間に必要な財政支援を集中的に講じることとしております。
 多くの市町村は、良好な教育環境の早期確保のため積極的に冷房化を計画しており、可能な限り前倒しできるよう工夫をしております。都の補助事業の実施に当たりましては、各市町村のさまざまな取り組み状況を踏まえ、きめ細かく対応してまいります。

○小山委員 ぜひ、市町村の取り組みに対して柔軟かつきめ細やかな対応をお願いして、次の質問に移ります。
 次に、行財政改革における業務・情報システムの最適化の取り組みについて、コスト削減の視点からお伺いをいたします。まずは、基本的な基盤システムである職員の業務用パソコンについてお伺いいたします。
 都では、知事部局と教育庁で約四万一千台のパソコンが導入され、一人一台のパソコンが整備をされています。そこで、職員が業務用として利用しているパソコンの調達について、どのように調達を行い、その結果、調達価格はどのようになっているのか伺います。

○比留間総務局長 都庁の共通ネットワークシステムで利用する職員用パソコンの調達につきましては、総務局で全庁分を一括して調達することで、スケールメリットによるコスト節減を図ってきております。
 平成二十一年度の実績としては、四年間のリース契約として、一万六千五百台で二十四億一千万円となっております。この契約金額の中には、パソコン本体の費用に加え、業務に必要となる文書作成や表計算、セキュリティーに関するソフトウエアなどの費用並びに保守費用などが含まれておりまして、一台当たりにいたしますと約十四万六千円でございます。

○小山委員 パソコンの調達については、東京都の規模のメリットを生かした調達を行うことで、低価格での調達を実現していること自体は評価したいと思います。しかしながら、今お答えの中でいただいた数字は、一台当たり十四万六千円ということでございましたので、このことに関しては改善の余地があろうと思います。
 これは後ほど述べたいと思いますが、パソコンの調達に限らず、都庁の業務システムの構築に当たっては、無料で配布されているオープンソースを活用するなど、一層のコスト削減を図るべきと考えております。
 そこで、都としてのオープンソースの活用状況について伺います。

○比留間総務局長 オープンソースは、情報システムを構成するソフトウエアのプログラムがインターネット等を通じて公開され、だれもが自由に無償で利用できるソフトウエアでございます。
 現在、都は、システムの誤作動等の影響を十分確認した上で、システム運用のためのサーバーの管理、制御やウエブサイトを提供するためのソフトウエアなどで使用しておりますが、現段階では活用は一部にとどまっております。

○小山委員 この最適化計画の中には、このオープンソースの活用がしっかり明記をされております。ぜひ積極的な取り組みを行っていただきたいと思いますが、このオープンソースの一つとして、ワープロや表計算といった日常業務で用いる端末のソフトウエアについて、このワード、エクセルなどの有償のソフトにかえて、無料で配布されているオープンオフィスのようなソフトを導入することにより、コスト削減を図る自治体や民間企業がふえてきております。
 これは、他自治体と同様の取り組みで試算した場合でございますが、都においては、最低でも七億円から八億円のコスト削減が見込めております。もちろん、これは四万一千台すべてをかえるということではなくて、ほかの自治体や企業でも、この中でいろいろ使い分けをされているということでございます。
 そこで、オープンオフィスのようなソフトウエアの導入について、都はどのように考えているのか、検討したことがあれば、それを含めて所見を伺います。

○比留間総務局長 オープンソースのうち、文書作成や表計算のソフトウエアにつきましては、平成十九年度に総務局において有効性や利便性を検証するために試験的に導入し、評価を行っております。
 その結果でございますが、既存のファイルを開いた場合にレイアウトが崩れるなどの問題や、国や民間とのデータ交換の際に、相手方がファイルを開けないなどの技術的課題があることが明らかになっております。
 オープンソースのソフトウエアの活用につきましては、コスト削減の効果や今後の技術の進歩を見据えますと、情報システムの最適化に向けた取り組みの一環として検討すべき課題でございまして、引き続き民間や他団体の普及状況、技術動向及び信頼性の向上を注視してまいります。

○小山委員 今お答えをいただきまして、検討をしていかれるということでございます。もちろんこれは、安全性の確保は当然でございます。他自治体や企業も、この安全確保ということを十分行った上でこういった取り組みを行っております。
 オープンオフィスのようなソフトウエアの導入については、課題と効果がもちろん混在するとのことでございますが、ぜひ今後、費用対効果が見込めるのであれば、都も率先して取り組むなど継続して検討されますよう求めます。
 また、オープンソースについても、公開されたプログラムを広く利用するという画期的な試みでありまして、システム調達に当たっては、オープンソースも選択肢に加えるなど、コスト削減の観点からも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 再三申し上げますが、これには必ず効果、そして費用との見合い、さらには安全面、これをしっかり検証した上で行っていただければと思います。
 今回は、業務・情報システム及び庁内端末のオープン化でのコスト削減を一例として質疑をさせていただきましたが、行財政改革においては、何事も不断の取り組みが重要であると考えます。ぜひとも全庁、全局において、そういった不断の取り組みのもと、本予算に当たっても、効率的かつ効果的な予算執行を求めて、私の質疑を終わります。(拍手)

○泉谷副委員長 小山くにひこ委員の発言は終わりました。

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