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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第三号

○ともとし副委員長 次に、今村るか委員の発言を許します。
   〔ともとし副委員長退席、委員長着席〕

○今村委員 それでは、本日最後の質疑になりますけれども、五項目について、それぞれお聞きしてまいりたいと思います。知事には最後に答弁をいただきたいと思っておりますが、こうして予特で質疑をするのが最後になるのかどうかわからないままでありますけれども、質疑をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まずは、福祉について、少子高齢化時代にふさわしい新たな住まいの実施について伺います。
 昨日の都議会民主党総括質疑でも触れましたけれども、東京の高齢化率、高齢者人口は、二〇一〇年二〇・三%、二百五十六万人が、二〇三五年には三〇・七%、三百九十万人となると予測されております。おおむね横浜市すべてが高齢者になるような、大変想像を絶するような超高齢都市になる、このようにも考えられるのではないでしょうか。
 そうした中で、高齢者がふえることは、介護を必要とするニーズが高くなり、特に高齢化が急速な東京においては、特別養護老人ホームなどの施設サービスを整備するだけではなく、地域包括ケアの考え方を取り入れるなどして、高齢者とその家族のニーズに的確にこたえるべきと考えますが、都の基本的な考えを、まずお伺いいたします。

○杉村福祉保健局長 高齢者の方の多くは、要介護状態になっても、可能な限り住みなれた地域や自宅で生活し続けることを望んでおります。
 都はこれを実現するために、施設サービスに限らず、在宅サービス、ケアつき住まいなどのサービス基盤について、バランスのとれた整備を進めております。また、医療と介護の連携や在宅医療の一層の推進、地域住民が主体となって高齢者を支え合う仕組みなどの普及も図っております。
 こうした取り組みは、高齢者のニーズに応じた住宅の提供を基本に、医療や介護、生活支援サービスなどを日常生活の場で適切に提供していくという、地域包括ケアの考え方と軌を一にすると認識をいたしております。

○今村委員 さて、東京の高齢者人口のうち、後期高齢者の割合は、二〇一〇年は四四・九%ですけれども、二〇二五年には六〇・一%になると予測されています。また、後期高齢者の要介護認定率は、前期高齢者の実に七倍となっています。
 介護保険施行で、介護サービスは質量ともに飛躍的に伸びましたけれども、施設サービスは特養や有料老人ホームとの構図が余り変わっておりません。住まいと介護のニーズにどうこたえていくのか。やはり、自宅外在宅サービスをいかに充実させていくかが大切だと思います。
 そこで、今後、高齢者の居住の場として、高齢者向け賃貸住宅について、ニーズを踏まえた供給のあり方について、都の見解をお伺いいたします。

○河島東京都技監 高齢化が急速に進行する中、高齢者が多様なニーズに応じた居住の場を選択し、身体状況等に応じて必要なサービスを受けることができるようにしていくことが、喫緊の課題であると認識しております。
 都では、少子高齢時代にふさわしい新たな「すまい」実現プロジェクトチームにおきまして、住宅施策と福祉施策との連携を図りながら検討を行い、その結果に基づき、緊急通報など生活支援サービスつきの高齢者向け賃貸住宅の供給を促進しております。
 このような都の先駆的な取り組みを受け、国におきましては、高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正を検討しております。
 都では、住宅のハードと生活支援サービス等のソフトを組み合わせた高齢者向け賃貸住宅について、介護関連施設や診療所等の併設促進も図りながら、平成二十六年度までに約六千戸の供給を目指しております。
 今後とも、区市町村と緊密に連携し、高齢者向け賃貸住宅の供給を促進し、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らすことができる環境の整備に取り組んでまいります。

○今村委員 先ほど申し上げたとおり、急速に進む、高齢者のケアつき住宅等をしっかりと整備していかないと、やはり、たまゆらだけではなくて、東京近郊に、高齢者が住みなれた地域を離れて生活をするような状況になるというふうに思います。まずは六千戸をしっかりと確保しながら、さらに拡充していただきたいというふうに思いますけれども、そうした中で、公営住宅や高度成長期に建設された大規模団地があります。多くの高齢者が生活をしていますが、それらの多くは、居住者の高齢化と躯体の老朽化が進み、対策が求められております。
 そこで、都の高齢者の住まいにおける公営住宅の位置づけや役割、今後の整備戦略、方針について伺います。あわせて、公社住宅についても同様に伺います。

○河島東京都技監 都営住宅は、都民の住宅セーフティーネットの中核でございまして、住宅に困窮する低額所得の都民に対して低廉な家賃で供給することを目的として、整備を行っておりますが、高齢者に対しては、募集の際に優先入居などを実施しております。
 都営住宅の整備に当たっては、老朽化した住宅の建てかえを推進するとともに、当面建てかえを行わない既存住宅には、計画的にエレベーターを設置するなどバリアフリー化を図り、高齢者が住みやすい住宅の供給に努めております。
 また、建てかえに当たっては、地元区市と連携し、高齢者向けの住宅であるシルバーピアの整備や、創出用地における高齢者福祉施設等の整備を促進しております。
 次に、東京都住宅供給公社は中堅所得者層向けの良質な公共賃貸住宅を供給管理しております。公社では、これまでも建てかえによるバリアフリー化や、既存住宅の高齢者向け設備改善などに取り組んでまいりましたが、現在、少子高齢化に向けた今後の取り組みについて検討を進めておりまして、今年度中に取り組み方針を策定し公表する予定でございます。
 具体的には、団地の建てかえに合わせサービスつき高齢者賃貸住宅などを供給するとともに、オープンスペースを活用して、高齢者福祉施設の誘致を図るなどの取り組みを進めてまいります。
 今後とも、これらの取り組みを通じて、高齢者が安心して暮らせる住環境の整備に努めてまいります。

○今村委員 公営住宅、公社住宅の役割は今後ますます高まると思われますけれども、高齢者のみならず、若年世帯、子育て世帯、障害者世帯など、東京をもっとインクルーシブな社会にしていくためにも、公営住宅の、よく聞いてください、新たな役割を十分に発揮していただく。今のままではありません。新たな役割を十分に発揮していただくよう期待をしています。
 ところで、都営住宅においては、居室内でだれにもみとられずに亡くなった六十五歳以上の単身高齢者は、過去三年間で毎年度四百人前後で推移をしております。毎日一人以上の高齢者が孤独死という現状であります。また、東京二十三区内だけ見ても、二〇〇八年度は約三千人が亡くなっております。
 まずは原点に返り、高齢者の孤独死防止策に積極的に取り組むべきと考えますけれども、都の対策と決意について伺います。

○杉村福祉保健局長 ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中で、こうした方々が社会から孤立しないように、地域全体で見守り支え合う仕組みをつくることが重要でございます。
 都は、町内会、民生委員、ボランティアなどによる声かけや、配食サービスを活用した安否確認などの取り組みを、区市町村包括補助事業を通じて支援を行っております。
 例えば、新宿区におきましては、孤立化防止策といたしまして、民生委員等が戸別訪問を行い、高齢者向けの情報誌を手渡しで届けることにより、定期的な安否確認と見守りを実施する取り組みを行っております。
 今後とも、区市町村と連携しながら、地域の実情に応じたさまざまな取り組みを一層推進してまいります。

○今村委員 続いて、感染症、HIV・エイズ対策についてお伺いいたします。
 国のエイズ動向委員会の発表によると、二〇一〇年のHIV感染者、エイズ患者の報告数は前年より増加し、二〇〇八年に続いて過去二位となった一方、HIV検査件数は二年連続で減少しています。また、感染者、患者は若者に多いと聞いております。
 そこで、都の感染者数や患者数、検査件数はどのような動向であるのか。また、早期発見の重要なきっかけとなるHIV検査件数が減少し、HIV感染者数がふえているとすれば、こうした状況をどう認識しているのか、お伺いします。

○杉村福祉保健局長 都における平成二十二年の新規HIV感染者数は、前年よりも増加し、新規のエイズ患者数も三年連続で微増いたしております。
 年齢別に見ると、新規HIV感染者は二十歳代から三十歳代に多く、新規エイズ患者は三十歳代から四十歳代に多くなっております。
 一方、HIV検査件数は、平成二十一年、二十二年と二年連続で減少しており、HIVに関する社会的関心の低下をあらわすものと懸念をいたしております。
 都の場合には、発症前の早い段階で発見されるHIV感染者の割合が全国平均と比較して高く、感染者の早期発見に検査の受診が有効であると考えており、今後も検査受診を促進してまいります。

○今村委員 感染症報告は二十代、三十歳代が多いということでありますけれども、特に若年者に対して、正しい知識の普及や検査機会の提供を効果的に行う必要があると考えます。
 身近で気軽に検査に来てもらえる必要があると考えますが、私の地元、町田市保健所は通年でのHIV検査は実施しておりません。さらに、町田保健所の中核を担う南多摩保健所でも通年では行っておりません。そこで、立川にある多摩地域検査・相談室に視察に行ってまいりました。町田市、多摩市エリアは都内でも通年検査体制から外れてしまった地域になるのではないかと少し寂しい思いをいたしましたけれども、さて、都は、検査件数増加を図るためにどのような取り組みを行うのか。また、検査が判明した後、心のケアなども必要と考えますけれども、どんな支援を行っているのか、あわせて伺います。

○杉村福祉保健局長 都はこれまでも、保険所や南新宿及び多摩の検査・相談室におきまして、平日夜間や休日も含め、無料匿名での検査、相談を実施しており、昨年の七月からは、利用者の利便性を考慮し、南新宿検査・相談室において新たに携帯サイトからの予約受け付けも開始をいたしました。
 また、若年層に感染予防や検査に関する正しい知識を身につけてもらうため、繁華街におけるライブイベントや街頭キャンペーンなども行っております。
 検査におきまして感染が判明した場合には、適切な医療機関を紹介するとともに、患者の希望に応じて臨床心理士や保健師などのエイズ専門相談員を派遣し、心理面や生活面のさまざまな相談に応じており、今後とも相談体制の充実を図ってまいります。

○今村委員 続いて、障害者雇用に関して、適正実施勧告について伺います。
 私は二〇〇八年の予算特別委員会で、公的機関でもあるにもかかわらず、警視庁、消防庁、そして都教育委員会が、障害者の雇用の促進等に関する法律の雇用率を達成していないため、厚労省から法に基づき障害者採用計画の提出を求められ、その計画を実行できないがために公表されていることを取り上げ改善を求めました。
 二〇一〇年度において警視庁は二・八二%、消防庁は三・六九%で、ともに法定雇用率の二・一%をクリアしています。ところが都教育委員会は、学校事務など行政系職員だけで見れば四・五四%と超えておりますが、一方、都教委の大半を占める教員の障害者雇用率が一・三八%となっており、法定雇用率の二・〇%を都教委全体では達成できていません。
 そこで、障害者雇用率が低い職員採用に当たって、これまでどのような取り組みを行ってきたのか伺います。また、過去三年の採用者数についてもあわせて伺います。

○大原教育長 障害者の自立と社会参加を進めるための雇用の充実は重要な課題であると認識しております。
 都教育委員会は、教員採用選考において、障害のある受験者も他の受験者と全く区別なく募集しており、広く門戸を開放しています。
 また、障害のある人の受験に際しましては、一般の受験者と比べて不利にならないよう、障害の種類や程度に応じて、点字や拡大文字の使用、試験時間の延長、手話通訳の配置などの配慮を行っております。
 都の採用選考における過去三年間の障害のある教員の採用者数は十七名でございます。採用後は、障害の種類や程度に応じた職場に配置をしておりまして、現在、三百八人の障害を持った者が教員や副校長、あるいは校長として活躍しているところでございます。

○今村委員 努力をしていることは認めますし、前回は、都教委の特別な事情、除外率が低いということで、警視庁、消防庁と比べてもたった〇・一%しか違わないということでありますので、その部分については多少考慮するような話をさせていただきましたけれども、今は、唯一残ってしまったといういい方はおかしいかもしれませんけれども、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思いますので、結果として過去三年間、このような状況では法定雇用率が変化しないとして、単純計算をして、達成まで約三十三年もかかってしまう計算になってしまいます。
 そこで、雇用率達成に向けた都教委の今後の取り組み、予定、決意をお聞かせいただきたいと思います。

○大原教育長 平成二十年度に全国で新規に教員免許状を取得した約十一万人のうちで、障害者は約八十人、比率にいたしますと〇・〇七%と極めて少なく、都の教員採用選考を受験する障害者も毎年三十人程度でありまして、したがって合格者も少ないのが現状でございます。
 このため、都の教員採用選考においては、障害者にも広く門戸を開放していることや、受験に当たってさまざまな配慮を行っていることを積極的に周知することによりまして、受験の促進を図り、引き続き法定雇用率の達成に向けて努力してまいります。

○今村委員 改めて大原教育長から決意をいただきましたので、ぜひ、例えば採用試験を受けた志のある方に臨時職員などになっていただくなど、特別に少しお金をかけて、障害があり教員免許を持っている方を育てるようなこと、皆様、優秀な教員を募集するためにかなり遠くまで出向いていらっしゃいますので、ぜひそうした努力をしていただきたいというふうに、応援の、エールを送りたいと思います。
 続いて、教育について、特別支援学校について伺います。
 都立特別支援学校に在籍する児童生徒の多くがスクールバスを利用しています。都立特別支援学校は障害区分の重い児童生徒が多く在籍し、通学区域も普通学校と比べてどうしても広域になり、スクールバスは通学に不可欠な交通手段です。私の地元である都立町田の丘学園は、公共交通の利便性が余りよくない丘陵地にあるため、子どもたちの安心・安全な通学を保障するスクールバスへの保護者の期待は非常に大きなものになっています。
 そこで、保護者の意見も反映させなければなりませんけれども、都立特別支援学校におけるスクールバスの配車のあり方や現在の利用状況についてお伺いします。

○大原教育長 都立特別支援学校では、障害のある児童生徒の就学を保障するとともに、安全・安心な通学手段の確保と付き添い者の負担軽減等を目的に、スクールバスを運行しております。
 スクールバスの各学校への配車は、障害の種類や程度等に配慮して行っておりまして、肢体不自由特別支援学校には、全学年の児童生徒を対象としてリフトつきのバスを、知的障害特別支援学校には、小学部及び中学部の児童生徒を中心に、小型から大型まで乗車定員の異なるバスを、必要に応じて配車しております。
 現在、全都で二百六十五台のスクールバスを配車しておりまして、全在籍者数の約五割の児童生徒が利用しているところでございます。

○今村委員 東京都特別支援教育第三次実施計画によりますと、今後、都立知的障害特別支援学校の在籍児童数は今後も増加するとされています。今後の知的障害特別支援学校におけるスクールバスへの乗車についてはどのように検討されているのか、また、来年度も児童生徒が増加すると思われますけれども、スクールバスの経費は的確に見積もられているのか伺います。

○大原教育長 知的障害特別支援学校では、将来の社会的な自立に備えて、一人通学が可能な児童生徒については、できる限り一人通学を進めていくことが望ましいと考えております。そのため、児童生徒の個別指導計画を作成し、小学部段階から一人通学に向けた指導に計画的に取り組んでおります。
 なお、障害の程度が重く一人通学によりがたい児童生徒や、一人通学への移行に向けた段階的な配慮が必要な児童生徒には、今後も通学手段として必要なスクールバスの配車を行ってまいります。
 来年度のスクールバスに係る経費につきましては、学校からのヒアリング等により必要台数の見込みを立て、必要な経費について増額をしているところでございます。

○今村委員 次に、PTAについて伺います。
 PTAは、児童生徒の健やかな成長を図ることを目的に、保護者と教員が協力して、学校、家庭における教育の振興、会員相互の学習などを行っています。
 私の地元で、小学校のPTA会長をされ、おやじ東京会会長を務めた後、今年度から横浜市立中学校の民間人校長になられた脇山さんは、PTA活動していると、月に六日前後は学校などに行っていたというふうに話されております。PTA活動は、こうした熱心な保護者、教員によって、登下校の見守りから、運動会を初め学校行事の支援、地域親子触れ合い活動、子育て、子育ちに関する研修会、おやじの会などが行われています。また、自治体ごとの校種別の連合体で横のつながりなども大切にしています。
 まずは、こうしたPTA活動は都の教育振興にも大変重要なものがあると考えますけれども、都教育委員会の認識を伺います。

○大原教育長 子どもたちの生きる力をはぐくむためには、学校、家庭、地域のそれぞれが、子どもの育成における役割、責任を自覚し、相互に連携協力して、教育の充実に取り組むことが重要でございます。
 保護者と教員から組織され、子どもたちの健全な育成を支援する団体であるPTAは、学校、家庭、地域を相互に結ぶかなめとなることが期待される団体であり、各地域の実情に応じた多様な活動が積極的に行われることが重要であると考えております。

○今村委員 今ご答弁にあるように、子どもたちの教育について重要な役割を担うPTAですけれども、一方で、近年その活動はさまざまな問題を抱えています。共働き、地域のつながりの希薄、教員の多忙など、PTAのなり手不足はかなり前からいわれており、二〇〇八年五月の東京新聞でも、なり手不足は単Pだけではなく、小P連、中P連、さらには都小連などの組織率もずっと低下し続けているというふうにあります。例えば、多摩地域二十六市の小P連の組織率が一〇〇%なのは十三市のみで、残りの十三市では、低いところでは三〇%程度となってしまっています。
 今後も都の教育振興のためには、PTA活動へ財政的支援を初め一層の支援充実が不可欠と考えます。PTA活動の充実に向け、都教委の今後の取り組みについてお伺いいたします。

○大原教育長 都教育委員会は、PTA活動の充実を図るため、各PTAにおいて中心的役割を担っている方を対象に、子どもを取り巻く課題の理解、課題解決のための方法、学校、家庭、地域の連携方策等について学ぶ研修会を開催し、PTAリーダーの育成を図っております。
 さらに、都内広域にわたり活動しているPTA連合体が実施する、家庭や地域の教育力の向上や、学校の教育活動を支援する事業に対して補助金を交付しております。
 今後、これらの取り組みを引き続き推進するとともに、各PTAにおける特色ある取り組み事例等を情報提供することなどによりまして、PTA活動の充実に向けて支援してまいります。

○今村委員 次に、環境政策についてお伺いをしたいと思います。
 初めに、環境に優しい乗り物とまちづくりについて伺います。
 最近、環境に優しいとして、電動アシストを含む自転車や電気自動車などに社会の関心が集まっており、さまざまなメディアにも取り上げられ、一種のブームともいえる様相を呈しています。都内では、一棟丸々自転車通勤仕様のオフィスビルが人気だそうです。
 本会議で報告したパリのベリブに代表されるコミュニティサイクルが世界的な広がりを見せ、都内では、世田谷区や千代田区などが取り組んでいます。民間事業者においても、東京スカイツリーなど観光スポットを自転車で回遊する試みが人気です。
 カーシェアリングについても、交通エコロジー・モビリティ財団の調べによれば、全国でこの三年間に会員数が十倍以上にふえ、七万三千人となったそうです。
 都は、このような民間や市区町村が取り組んでいる環境に優しい交通行動を有機的に結びつけて支援し、広域自治体としてそれぞれの取り組みが効果を上げるように、都全体のムーブメントを醸成する役割を担っていると考えます。
 そこで、電動アシストを含む自転車利用やカーシェアリングに対する都の取り組みについてお伺いいたします。

○大野環境局長 都は、環境負荷の少ない交通行動を定着させるために、公共交通機関への転換などとともに、自転車やカーシェアリングの利用促進にも取り組んでおります。
 まず、自転車の利用につきましては、民間団体等とともに利用啓発イベントを実施しているほか、各自治体が実施をしている先進的な自転車施策につきまして情報共有する研修会の開催を行っておりまして、区市町村等との連携強化を図っております。
 また、カーシェアリングにつきましては、昨年度、民間事業者と共同しまして、都営浅草線の十の駅の近傍に拠点を設けまして、鉄道利用とも組み合わせたモデル事業を実施しました。さらに本年度は、多摩の住宅地域で電気自動車を活用したモデル事業を行っておりまして、カーシェアリングの普及拡大に伴う課題等を調査検証しております。
 今後とも、広く都民に普及啓発を行うとともに、区市町村や民間事業者等とも連携して、環境に優しい乗り物への転換を促進してまいります。

○今村委員 続いて、自然エネルギーについてお伺いします。
 環境に優しいまちづくりという点では、再生可能エネルギーの積極的な利用も重要です。
 心ない人から、例えばオールドタウンなどとやゆされる多摩ニュータウンで、電気自動車カーシェアや占有、共有部分などの電力消費の一部を太陽光、そして風力発電などの再生可能エネルギーによる電力にし、利用者、居住者の経済的負担を軽減できれば、CO2削減、環境ニュータウンなどと一石何鳥にもなる取り組みになります。検討を求めたいと思います。
 しかし、再生可能エネルギーは、太陽光、熱、風、水、波の力、地熱など、地域により再生可能エネルギーのポテンシャルに差があることから、地域ごとの特性を生かした取り組みが重要です。世界的には、太陽光とともに風力発電の設備容量が驚異的な伸びを示していますが、日本では進んでいません。
 そこで、我が国における風力発電の導入拡大に、都はどんなイニシアチブを発揮してきたのか、また、今後どのような普及拡大に努めるのかをお伺いします。

○大野環境局長 都は平成十五年、その時点におきましては認知度が低かった風力発電の啓発を図るために、民間事業者とともに、大都市では我が国初となる大規模風力発電施設を臨海部に設置いたしました。また、その後、風力発電のポテンシャルの大きい北海道や東北四県と連携しまして、都内に再生可能エネルギーを供給するための仕組みづくりにも取り組んでまいりました。
 さらに、風力発電には、発電量の不安定さを理由として、電力会社が送電網への接続を制限するなどの課題もあることから、国に対して接続ルールの改善を働きかけまして、現在、国では、再生可能エネルギーによる電力の優先的な取り扱いに向けた検討が進んでおります。
 今後とも、都はこのような取り組みを進めまして、再生可能エネルギーの供給拡大に取り組んでまいります。

○今村委員 次に、交通政策についてお伺いをいたします。
 まず、鉄道の安全、ホームさくの普及についてであります。
 先月、JR目白駅で、視覚障害者でブラインドテニスの普及に取り組んでおられたTさんが、ホームから転落しお亡くなりになった事故がありました。この事故をきっかけに関心が高まっておりますけれども、ホームから転落し電車にはねられて死亡する事故などは、昨年度、全国で百九十三件、三十六人の方が亡くなっております。
 そこで、都は可動式ホームさくの設置に当たって課題をどのようにとらえているのか、改めてお伺いいたします。

○河島東京都技監 既存駅における可動式ホームさく等の設置に当たっては、施設面では、相互乗り入れなどで異なる型の車両が運行されることにより、扉の位置がずれ、ホームさくの開閉部分の設置の位置が定まらないことや、ホーム幅の減少によるホーム上の混雑が増加することなどの課題があります。
 また、運行面では、可動式ホームさくの開閉に伴い停車時間が増加し、輸送力が低下することや、事業面では、ホームさく本体の設置費用に加え、車両やシステムの改良も必要となり、投資費用が膨大となることなどの課題があります。このようなことから、可動式ホームさく等の整備が進んでいないのが現状でございます。

○今村委員 都が来年度予算にホームさく等整備促進事業を計上したことは評価をいたしますけれども、ホームの安全は障害者だけの問題ではありません。普及の最大の課題は、私は設置費用だというふうに考えます。廃止された特定都市鉄道整備積立金制度のように、利用者の一時負担や、国の税を利用した貸し付けなども考えられるというふうに思いますけれども、都として整備促進をどのように進めるのか、お伺いいたします。

○河島東京都技監 駅ホームからの転落等の防止策につきましては、本来、鉄道の安全な運行確保の責任を負う鉄道事業者がみずから取り組むことが基本でございますが、可動式ホームさく等の設置に当たっては、先ほど述べたようなさまざまな課題があり、整備が進んでいないのが現状でございます。
 事故が繰り返され、社会的要請も強いこともあり、整備に慎重な鉄道事業者の積極的な取り組みを促すために、都は、来年度から三年間に限り、小田急線新宿駅、京王線新宿駅、東急大井町線大井町駅の三駅におきまして、ホームさく設置費に対する補助を試行的事業として実施し、ホームさく等の整備を進める上での課題などを検討することといたしました。
 また、都はこれまでも、鉄道事業者などが集まる連絡会議などにおいて、乗降客数、ホームの混雑度、事故件数、周辺の福祉施設数等を総合的に勘案し、必要性の高い駅から可動式ホームさく等の整備を積極的に推進するよう働きかけており、引き続きさまざまな機会をとらえて、国や地元自治体とも連携しながら、鉄道事業者に対し働きかけを行ってまいります。

○今村委員 それでは最後に、多摩の交通政策についてお伺いをしたいと思います。
 まず、国において中央新幹線、いわゆるリニア新幹線の検討が交通審議会小委員会で進められております。知事も先ほどJR東海の社長さんのお話をされておりましたけれども、今皆さんのお手元にもお配りしております、これが大阪までの検討路線、この四角い黒い囲みの中の位置にリニア新幹線が通る。黄色いところは今の実験線であります。知事は実験線に乗られたことがありますでしょうか。
 そこで、まずは、これまで、東京の始発駅の次は山梨だというふうに思われている方も多いかと思いますけれども、神奈川県が相模原地域にリニアの中間駅を誘致しようと動いており、相模原地域の中間駅の実現が現実味を帯びてきております。
 神奈川県の提出資料をごらんいただきたいと思いますけれども、赤い線の真ん中、白く抜けているところは町田市であります。また、さらに東海道新幹線の神奈川県内三駅目の誘致を、ちょうど神奈川県中央部に今誘致をし、神奈川県はこのような地域全体での高速鉄道網の整備を計画をしているところであります。
 仮に、相模原地域に中間駅ができると、隣接する八王子、町田市など多摩地域への影響が想定されます。こうした中で、都は昨年七月に小委員会で意見陳述を行っていますが、中間駅には言及をしておりません。
 都は、横田基地の軍民共用化の早期実現に取り組んでおりますけれども、リニアを横田の近く、または知事の英断などで、社長と話していただいて--このせっかくのチャンスを逃してしまうと、もう二度とこの多摩地域にこうした新幹線がとまるということがなくなるんだというふうに思います。軍民共用の飛躍的な向上にもなるかと私は考えますけれども、都は、神奈川県がリニア中央新幹線の中間駅を誘致しようとしていますけれども、これに対する多摩地域への影響をどのように考えているのか、お伺いいたします。

○河島東京都技監 リニア中央新幹線につきましては、現在、国が設置した交通政策審議会中央新幹線小委員会が、整備計画や建設、営業主体などの検討を行っております。それらが決定された後、建設主体と地元自治体等との間で調整し、駅の位置を定めていくこととなります。
 中間駅につきましては、建設主体となることを予定しているJR東海は、地元負担を前提として一県に一駅の設置を表明しております。
 都としては、リニア中央新幹線は航空機にかわる高速移動手段としての機能を最大限に発揮し、三大都市圏の連携を一層緊密化させるものであることから、都内には始発駅のほかに中間の駅を誘致することは適当ではないと考えております。
 一方、神奈川県は現在、相模原市域への中間駅の誘致に取り組んでおり、都は、引き続き国や神奈川県などの動向を注視し、適切に対応してまいります。

○今村委員 今、知事、お話を聞いていただいたと思うんですけれども、確かに高速ですから、五百キロ出せる鉄道でありますから、飛行機のようにノンストップで大阪、名古屋をつなぐということなら当然考えられると思います。
 今技監にお答えをいただきましたけれども、多摩に中間駅は要らないといっているわけでありますけれども、東京と神奈川の県境から十キロ離れていますね。町田市からも数キロです。これが相模原、橋本の駅であります。これだけ近いところにとまって、知事ご存じだと思いますけれども、JR東海の社長は、まずはこのリニアを、日本の技術を世界に広めるために中間駅--品川まではなかなか時間がかかるので、まず、山梨新幹線ではありませんけれども、中間駅から甲府までこの実用化をしたいということで、正式にもう表明をしております。
 このリニアはもちろん皆さんご存じのとおり、山梨の有力な代議士の方が長年誘致をしていた事業でもありますけれども、こうしたリニアについて、ぜひ今の話を聞いて、これだけの差しかない中で、本当に、原則として一県に一駅でありますけれども、地元負担をということで条件がついておりますので、ぜひ知事に、もう一度、このことについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○石原知事 これはもともと、東京と大阪という大都市圏をドア・ツー・ドアで五十五分でつなごうという構想です。宮崎にあった試験線を山梨県に移したのは私です。
 その時点からJRとも話してきましたが、葛西君が最近どういう発言しているかわかりませんけれども、基本的にはせいぜい名古屋にワンストップなんです。それじゃなかったら高速鉄道の意味がないんです。
 金丸信という好ましくないリーダーがいましたがね、あの人も何を勘違いしたか山梨県にとめろといったけれども、何便走るかわかりませんが、その一便ぐらいは各県に一回ぐらいとまるでしょう。しかし、この高速鉄道はせいぜい名古屋にワンストップするという形で完成されませんと、せっかく巨費を投じてつくった意味がないわけでありましてね。それぞれその途中の県の思惑はわかりますけれども、理想の形とすると、飛行機にかわる、しかもドア・ツー・ドアですね、東京の中心地から大阪の中心地へ走る、こういう高速鉄道というものは、途中でそんなにたくさんとまるべきものでは絶対にない。
 ですけれども、サービスとして、何便かあるうちの一県に一回ぐらいとまるかもしれませんが、これ、三多摩にとまるなんてことは私は論外だと思います。

○今村委員 ぜひ、社長の発言も聞いていないということでありましたので、お話をしていただいて、相模原に来るということはほぼ間違いないのではないかというふうに思われておりますので、きょうはこの辺で質疑を終えたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

○山下委員長 今村るか委員の発言は終わりました。
 以上で、本日予定いたしました質疑はすべて終了いたしました。
 なお、明日は、午前十一時から理事会を控室一で、また、午後一時から委員会を本委員会室で開催いたしますので、よろしくお願いいたします。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時三十三分散会

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