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Tokyo Metropolitan Assembly

予算特別委員会速記録第二号

   午後六時五分開議

○ともとし副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 東村邦浩理事の発言を許します。

○東村委員 それでは、都議会公明党を代表して総括質疑を行いたいと思います。流れによっては知事に何点かお聞きすると思いますので、よろしくお願いします。
 まず、平成二十三年度予算なんですが、この予算は、まさに新しい公会計制度を活用した、いわゆる財務三表、貸借対照表と行政コスト計算書、そしてキャッシュ・フロー計算書を活用して、特にこの三表を活用した事務事業評価というのを私は読んだんですが、見事でした。これはやっぱり、都民生活というのを実は物すごく配慮しながら、将来の見通しもしながらこの事務事業評価をして、二百十億を確保したということは、これは本当に物すごい評価に値すると思います。皆さん、前半しか読まないんですが、後半の事務事業評価のところはぜひとも読まれたらいいと思うんです。
 そういう中で、私は、この八百九十億の事業費の見直しもされた、ただ見直すだけじゃなくて、特に今回、三多摩地域の小中学校の冷房化に、なかなか今まで踏み込んでもらえなかったんですが、財務局が英断をして、この冷房化への財政措置をしてくれたということは物すごく評価したいですし、市町村総合交付金が四百三十億から四百四十八億まで増額していただいた、このことも、今、大変厳しい三多摩の市町村にとってはありがたいことだと思っております。
 他方、知事は、この施政方針演説の中で、新たに監理団体や特別会計を対象に加えた事業の成果、決算状況を厳しく分析、検証すると、こうおっしゃいましたので、私もきょう、監理団体について公会計制度を活用しながら踏み込みたい、このように考えております。
 (パネルを示す)監理団体の株式会社東京国際フォーラムなんですが、これは十五年七月に財団から株式会社に形態が変わりました。しかしながら、見ていただければわかります、お手元に資料も配ってあります。平成十五年から二十一年まで、この株式会社になったときの、国に払った法人税の額が、何と十四億二千九百万で、これは皆さんも素朴に疑問に思われていると思います。東京都の都民の税金でつくった国際フォーラムの土地と建物、これを株式会社にして、十四億二千九百万、七年間で国に払っているわけなんです。
 逆に、国は、千八百四十四億、ことし、平成二十三年度、また法人事業税を吸い上げますけれども、この法人税を持っていかれるという構図だけは、私はもうこれはやめた方がいいんじゃないかと思うんですね。
 例えば、これ、財団のとき、平成十三年、見比べていただければと思いますが、この当期利益が六億八千七百万だったんです。そのときの法人税は一億三千百万で、さらに、平成十八年度、同じ、ほぼ六億八千五百万のこの当期利益がある。このときの法人税は、一億九千四百万と、こういう形になっているわけなんです。
 したがって、財団であったときの方が、法人税が、同じ当期利益でも法人税が安かったんですね。こういうことを踏まえて、まず第一番目に、東京国際フォーラムをなぜ財団から株式会社にしたのか、このことについて聞きたいと思います。

○前田産業労働局長 東京国際フォーラムは、都が平成八年五月に建設し、完成後、その管理運営は財団法人東京国際交流財団が担っておりました。
 その後、包括外部監査の指摘や、機能するバランスシートにおける経営分析等を受けまして、フォーラムの運営のあり方について検討が行われました。
 その結果、平成十五年に、民間の資本やノウハウを活用して、フォーラムの収益性、効率性を高め、サービスの向上を図るために、その運営主体を株式会社に転換することといたしました。
 これにより、施設の日常的な運営や維持に必要となる基本的な経費を株式会社が賄うということで効率的な事業が実施されるとともに、会社の事業収入の一定割合を都の基金に積み立てまして大規模修繕の財源とすることで、将来の東京都の負担を抑えることも可能となる仕組みとしたところでございます。

○東村委員 今、一つは、民間のノウハウを活用して効率性、収益性を上げるとおっしゃいました。確かにこの自主事業だけ見ると、今まで財団でなかったところが自主事業はふえておりますし、若干レストランの経営もふえています。
 しかしながら、このその他のところを見ていただければわかるんですが、修繕工事に対する都の負担金ってあるんです。これが、毎年五億から八億、ずっとこれ払われ続けているんです。将来の基金に資するとおっしゃるのであれば、恐らくこれはロイヤルティーの額だと思うんですけれども、ロイヤルティーの額、例えばこの平成十六年、五億三千五百万、ところが、この修繕負担金は四億六千七百万。ここはまだいいんです。逆に、ここ、修繕負担金、平成二十年度、八億一千四百万のときに、このロイヤルティーは六億なんですね。逆になっているんです。積み立てるどころか、逆になっているじゃないかと。
 もともと、さっきもいいましたように、土地と建物は東京都のものです。都民の税金でつくったものです。運営を株式会社国際フォーラムがやっているだけなんです。平成十一年に包括外部監査で指摘があったとおっしゃるんですけど、あの指摘、私、読みました。局長、一億五千万円、年間、法人税支払う、この構図を変えた方がいいという指摘だったんですね。
 その中で、この建物の減価償却費が適切な範囲で東京国際交流財団の費用となるような仕組みを考案したり、都民還元に資する事業を実施するなど、次が大事なんです、東京国際交流財団の課税所得計算について検討してくださいということを包括外部監査、指摘したのであって、株式会社にしろということはいってないんです、どこにも。
 今いったように、この法人税を払う仕組みを何とか変えなさいということをおっしゃっているわけなんですね。むしろ、建物の年間賃借料は三十九億七百万、毎年三十九億七百万、建物の減価償却、三十八年かかるんです。これに対して、ロイヤルティーの額はといったら、二〇%にも満ちません。だから、国に対して税金をずっと払わなきゃいけない仕組みになっているんですね。
 本来、株式会社というのは、投下した資本を利益で回収するから、これ、株式会社の意味があるのであって、そこで役員の給与をも評価されるから株式会社の意味があるんです。
 今、東京都の監理団体の役員の報酬は、団体の業績によって評価されるというんですけれども、減価償却も入れないでこの役員の報酬が評価されるというのは、私はおかしいのではないかと一つ思うんです。
 それから、今いったように、減価償却を入れて、仮に、ロイヤルティーもらわなくてもいいです、仮に東京都がもらわないとしたら、向こう、国際フォーラムが払わないとしても、減価償却入れれば、これ、ずっと赤字ですよ。実質利益、赤字ですよ。こういう状態って私はおかしいんじゃないかと思うんですね。
 今回、大きな流れとして、従来、この十五年と違うのは、公益認定という大きな流れがあります。この中で、これ、例書いておきましたけれども、この東京都歴史文化財団の場合、これは二十一年度、まだ公益認定を受けてませんでした。決算で、経常収益が九十七億七千百万円、法人税等の額が一億七千百万円。これに対して、予算、二十二年度の四月から公益認定を受けましたから、どうなったかというと、何と経常収益は、この二十一年度よりも多い百四億六千万なんです。ところが、法人税は二千七百万で済んでるんです。
 何でこんなことができるかというと、公益認定を受けると、収益事業会計から公益目的事業会計に、振替額三億円入れてるんです。これができるんです。だから、法人税等が二千七百万で済むんです。こういう仕組みが新たにできたんだから、私は、東京都も、国際フォーラムについても--当初財団のときは仕方なかった。でも、公益認定という、今、いい制度ができたんで、株式会社の形態をもう一度見直す時期に来てるんじゃないかと。むしろ、公益認定目指してもいいんじゃないかと。
 また、単独で公益認定が無理であれば、今いった歴史文化財団と一緒になってもう一度公益認定を受けてもいいんじゃないかと、このように考えるんですが、局長、どうですか。

○前田産業労働局長 理事ご指摘のように、国際フォーラム、あの巨大な施設でございますが、施設の性格と内容から、総工費一千六百五十億円、これを減価償却しながら経営を行うということは、そもそも困難だと考えます。そのため、都が施設を所有しまして、監理団体が運営を行う仕組みといたしました。財団法人から株式会社による管理運営と変えたことで、それまで出していました補助金の支出がなくなり、都は、日常の施設運営については、現在、補助等を行っておりません。
 しかし、この施設につきましては、大規模修繕の費用は、将来にわたり、かなり高額の支出が見込まれております。東京都の建物でございますので、東京都が負担をするわけですけれども、その財政負担の軽減のために、お話にありましたように、株式会社国際フォーラムから事業収入の一定割合をロイヤルティーとして都に納付させておりまして、この七年間で約三十九億円となっております。
 こうしたことを考えますと、今、理事がお話しのように、法人税を払っているじゃないかと、それを何とかならないかというお話でございますけれども、この施設の先行きを考えた場合には、この施設で行う事業による収益の向上を図り、収入の向上を図り、ロイヤルティーを都に納付する額の拡大を図るということが、東京都にとってプラスではないかと思います。もちろん法人税を払うかどうかという論点はあると思います。
 そうしますと、あの施設を、どのようにあの巨大施設を運営するか。魅力ある企画を立て、効果的な営業を行うと。収入の拡大を図るためにはどうするかということで、株式会社方式による運営か、公益法人による運営かということになりますが、そういうことを考えますと、収益の確保のためには、私どもは、株式会社による運営で収入の増大を図った方が長い目でプラスになると、このように考えている次第でございます。

○東村委員 今、ずっと何回も同じことを繰り返されているんですけど、簡潔にやってもらいたいんですね、時間ないので。いっていることは、すごい説得力ないことばっかりおっしゃってるんです。
 一つは、私、今いったように、東京都歴史文化財団、ここも同じように東京文化会館と芸術劇場は施設使用料を取っています。実は、二十二年度の予算で見ると、九二%は公益目的事業に認定されているんですよ。収益事業目的って七・五しかないんです。
 こういう状況があるということを、はなからもうだめだ、だめだじゃなくて、一度検討するという余地をとられたらどうですか。さらに、配当があるとかおっしゃっているんですけど、配当する余裕があるんだったら、減価償却、しっかり東京都が取った方がいいじゃないですか。
 いわゆる、もともと資産を持っていて運営するんだったら、局長のいうことは当たるんです。しかしながら、土地と建物は東京都の建物なんですから、こういう形態はなじまないんですよ。そこを、公益認定といういい制度があるんだから、税金を払わないで済む。今までのノウハウも生かせばいいじゃないですか、何ぼでも。歴史文化財団だって伸びてますよ。こういうやり方をすればいいんじゃないかって思っているんです。知事、どうですかね、突然で申しわけないんですけど。

○石原知事 あなたは、この都議会の中でのたった一人の公認会計士でいらっしゃる。私は、おやじが急に死にまして、ほかの学校へ行くつもりだったんですけれども、公認会計士になって家族を養えるというのであの大学へ行きまして、半年勉強したけど、とても私はこれはついていけないと思ってやめたんですが、ですから、大まかなことしか本当にわかりませんけれども、質問を聞いていますと、よくわからぬということだけよくわかりました。
 それで、大事なことは、東京都の採算がよりとれればいいわけでして、何をしたら東京にとって得かということを具体的に提案していただきました。これはもう、要するに、とにかくつめに火ともすつもりでみんなで頑張ってきて、要するに基金をつくったわけですから、それをさらに上積みすることもできるのならば、ひとつ具体的な案を出していただきたいと思います。
 ただ、あれ、株式会社になりまして、私の親友だった、丸紅の社長だった鳥海君に経営を渡して、いろいろアイデアあってとても収益を上げていると思いますけれども、ただ、それプラス、システムを変えることで東京の得になるんだったら、具体的にそれを検討させていただきます。

○東村委員 ぜひとも、何でもはね返すんじゃなくて、一度ご検討いただきたい、このように思います。
 それから、公益認定について、実は、これは歴史文化財団だけじゃなくて、二十二年度に公益認定を受けた財団はほかにもありまして、東京都公園協会、東京動物園協会、これ、決算のときの東京公園協会の法人税等は一億九千八百万だったんです。ところが、予算、二十二年度は、何と百五十万です。百五十万。
 また、動物園協会も、二十一年度の決算は五千二百万だったんです。二十二年度から公益認定をとりました。予算で、何と法人税等は二百六十万。五千万浮くんです。パンダは八千万ですけれども、五千万浮けば、こういったところにもお金を回せるんですよ。
 だから、私は、公益認定をもっともっと監理団体の中で進めていくべきだと思っているんですね。今、公益認定を受けてるのは五団体しかないんですけれども、残る監理団体についても、積極的に公益認定、取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○比留間総務局長 監理団体は、都政の一翼を担う重要なパートナーでありまして、公益法人への移行は、監理団体が公益性の高い団体であることを証明できることや、税制上の優遇措置が受けられるなどのメリットがございます。このため、財団法人については、早期に公益法人に移行するよう指導してまいりました。
 その結果、お話のように、既に公益認定を受けたものが五団体あるほか、さらに、東京しごと財団や東京都島しょ振興公社など、六団体が東京都公益認定等審議会において基準に適合するとの答申を受け、本年四月からの公益財団法人化に向け、準備を進めております。
 昨年六月に一般財団法人として設立をいたしました東京マラソン財団を除く残りの九つの財団法人につきましても、平成二十五年十一月の移行期限を待つことなく早期に移行を進めるよう、引き続き適切に支援、指導してまいります。

○東村委員 今、総務局長は積極的に早期に移行を進めていくとおっしゃいましたんで、中をよく精査しながら、やはり、さっき知事がおっしゃったように、東京都にメリットがあるものはどんどんやっぱり取り入れた方がいいと思うんです。国にみすみす、税金を今持っていかれてるのに、また法人税を持っていかれるなんていうのは、これは東京都の立場からしたらやっぱり悔しいじゃないですか。こういう検討をお願いしたいなと思うんですね。
 それから、自治体において、知事が本当、最大の成果だと思いますが、知事の決断でやられたこの新公会計制度改革、これが各自治体に実は余り普及しないんです。大阪が東京都から人を派遣して何とかしてくれましたけれども、いろんな話を私聞いたら、二つあるというんです。
 一つは、新公会計制度を導入すると今までのシステムを組み直さなきゃいけない。莫大なお金がかかるから、なかなかできないんだと。もう一つは、会計基準をつくったりシステムを組んだりする人材がいないんだと。だから、我々自治体はできないと。特に、市町村、区はできないという話なんですね。
 これについて質問したいんですが、まず東京都が今やっているシステム、これは、従来の官庁会計のシステムを使ってやったのかどうか。そして、新たに別の会計システムをつくったのかどうか。そういうことをまず答えていただきたいということと、職員がよく二度手間になる、二度手間になるといわれるんですけれども、職員が二度手間になったのかどうか、これについて簡潔にお答えしていただきたいと思います。

○新田会計管理局長 都の財務会計システムは、複式簿記用に別建てのシステムを構築したものではございませんで、一つのシステムの中で官庁会計処理と複式簿記処理を同時に行うものでございまして、職員の作業負担も極力ふえないように工夫しております。
 具体的に申し上げますと、収入や支出を処理する際に、官庁会計の必要項目の入力を行うと同時に、画面を切りかえることなく一ないし三項目の入力を行うことで、複式簿記の仕訳が自動的に処理されるようになっております。
 例えば、支出処理を行う場合、官庁会計の予算科目、支払い金額、債権者等の情報を従来どおり入力しますと、同一画面上にある複式簿記用の歳出仕訳区分欄に仕訳に必要な選択肢が数項目表示されます。その表示された選択肢から該当項目を職員がクリックすることにより、自動的に複式簿記の仕訳が行われます。
 通常の複式簿記の記帳におきましては、簿記の専門的な知識を有する職員によって、借方、貸方の仕訳がなされておりますが、都のシステムでは、ただいま申し上げましたとおり、官庁会計用の入力に加えて、職員が若干の作業を行うことで仕訳処理が可能な仕組みとなっております。
 このため、職員の日々の処理における負担は軽減されておりまして、二度手間になることもなく、複式簿記の記帳に伴うミスの減少にも役立っております。

○東村委員 まさにそのとおりなんですよ。結構誤解されているんですけど、東京都のすごいところは、今までやっていた、この図表にありますように、収支という、これをまずはキャッシュ・フロー計算書に落とし込んでいるんですね。キャッシュ・フロー計算書というのはそれぞれ、経常活動、それから投資活動、財務活動。東京都も、今までの行政活動を行政サービス活動に、それから、固定資産を買ったりする活動を社会資本整備等活動に、そして、都債を返還したり都債を発行したりするのは財務活動に、まずこの三つに分けているんです。まず、この三つに分けるというデータを入力する、これが第一段階。これで実はキャッシュ・フロー計算書ができちゃうんです。
 それに、今度、行政サービス活動、そのまま行政コスト計算書、社会資本整備等投資活動、それから財務活動は貸借対照表に行っちゃうんです。ここに減価償却と金利のデータ、この二つを入れればいい。
 いわゆる、私は、二つか三つのプロセスを追加するだけで、これができちゃうんですね、今の官庁会計。だから、よく、うちは富士通だからだめだとか、NECだからだめだとかいっている区がいるんですけれども、そうじゃなくて、こういうことを本当に、東京都のすごさをもっともっとアピールしていけば、私は、これ、間違いなく全国に広がると思います。
 先ほど知事は、いわゆる複式簿記・発生主義会計によるこの会計制度を、世界で、このアジア地域でやってないのはフィリピンと北朝鮮と日本だけだという、こんな情けない話ないんですよ。国が本当はやらなきゃいけないんですけど、まず地方から動かしていくことも大事だと思います。
 そこで、今、東京都は町田市の検討会にアドバイザーを出しています。ここは大事だと思っているんです。町田市ですから、市のレベルでできるということがわかれば、恐らく三多摩の市に広がると思うんですね。そういう意味で、これから、ほかの自治体から、公会計制度をぜひともやりたいんだけど、会計基準をつくれないし、ちょっと能力ないけど応援してくれないかといったら、やはり東京都もどんどん応援してほしいと思うんですけど、局長、いかがでしょうか。

○新田会計管理局長 都は、都と同様の新公会計制度の導入を進めております大阪府に対しまして職員を派遣しますとともに、府から職員を受け入れ、都のノウハウを実践的な形で提供いたしました。また、町田市に対しましては、ただいまお話にありましたとおり、市の新公会計制度導入検討会に職員をアドバイザーとして派遣するなどの支援を行ってまいりました。
 こうした取り組みによりまして、システムの構築や会計基準の策定などが効率的に行われ、府市の導入作業の進捗に大きく寄与することができました。その結果、大阪府が本年四月から試験運用開始の運びとなりますとともに、町田市も平成二十四年度から本格運用に向け、順調に準備が進んでおります。
 都は、こうした経験を踏まえまして、今後とも導入に前向きな自治体に対し、人的支援も含め、実情に応じたきめ細かな支援を積極的に行い、新公会計制度の普及に取り組んでまいります。

○東村委員 町田市が開発したのは、これは非常に市町村にとって大事になると思うんで、東京都から無償で、東京都みたいに無償で配布するように、ちょっとぜひともお願いしてあげてくださいよ。よろしくお願いします。
 それで、次いで、改正貸金業法の見直しの問題について、何点か質問したいと思います。
 私は、昨年の予算特別委員会、そして、昨年の第四回定例会でもこの問題を取り上げました。そもそもこの改正貸金業法の目的というのは、多重債務者の救済だったんです。ところが、この前取り上げましたように、一部の心ない弁護士がこの過払い請求でもうけようとしているという実態もあります。
 特に、この二〇一〇年六月、本格施行になってから、都民生活は、実は大きく変わりました。皆さんは目にすることないかもしれませんけど、アングラの世界でもうひどい状態になっています。きょうはその問題について取り上げたいと思います。
 まず、貸し付けの残高ですが、これも資料をお配りいたしました。ちょうど二〇〇六年二月というのは、最高裁でグレーゾーン金利が過払いとして返還しなさいという判決が出た年なんです。この年を契機に、この二〇一〇年九月、武富士が破綻した、このグラフは八月までしかありませんが、私、ちょっと九月のデータを加味しましたら、何と二〇一〇年九月、八・三兆円あったのが三・五兆円まで貸付残高が落ちています。何を意味するか。五兆円のお金が借りられなくなったということなんです。五兆円のお金が資金供給できなくなったということなんです。このお金をみんなどこから借りているかということを考えなきゃいけないんです、このグラフは。
 その上で、もう一つ、新規成約率。申し込んで借り入れたこの率なんですけど、これも同じように、新規成約率はどんどん貸付残高とともに落ちています。当たり前の話ですけど。これが図1なんですね。二〇〇六年二月には五五%成約していたのが、二〇一〇年九月には二五%になってしまった。
 そういう中で、貸し渋りの問題は、当初、この上限金利の引き下げというときには、零細事業主や派遣社員が問題になっていました。この総量規制になってからどこに影響を及ぼしているかというと、低所得者と主婦なんです。専業主婦、ここに今、影響を及ぼしています。
 それで、ちょっと図を見てほしいんですが、これ、どこも借りられなくなったら、まず皆さんはどこに行くでしょうか。知人や親族にやっぱりお願いせざるを得ないです。知人、親族にお願いした状況、この緑が、知人、親族に申し込んだグラフです。そして、赤が借り入れできた割合。もう一目瞭然で、知人、親族に申し込んだ額、二〇〇九年と二〇一〇年を比較したら、明らかに二〇一〇年がふえています。
 ところが、借りられたのは、この赤のグラフです。下がっているんです。八一・六%から七一・六%に、申込状況が二八・三%から三三・六%に伸びたにもかかわらず、下がっているんです。こういった今、状況にある。
 じゃあ、どこで借りているのか。それはまさにヤミ金なんです。この話をすると、ヤミ金の相談なんか最近減ったよ、警視庁もおっしゃいます。また、東京都の貸金業の窓口もおっしゃいます。しかしながら、これは、きょう使わせていただいている表は、東京情報大学の堂下浩先生、准教授から提供していただいた表なんです。なぜかといいますと、貸金業界が出した表はだれも信用しないと思いますから、大学の先生がつくった表を借りてきました。
 その先生が調査した結果、ヒアリングで全部調査しているんですね。この調査した結果、四十二万人だったのが、何と今、五十八万人。二〇〇九年五月には、四十二万人だったのが二〇一〇年五月には五十八万人までふえている。つまり、借りられなくなった分はヤミ金に明らかに流れているんです。
 ところが、相変わらず金融庁は、机の上でしか仕事をしていませんから、フォローアップ会議を開きますって、開いた。いや、自治体からヤミ金の相談は余りありませんねと。改正貸金業法の影響は全くないじゃないですかといって結論を出しているんです。愚かだと思いませんか。こういうのが今の国の状況なんです。
 そこで、このヤミ金を借りた人の感想、要はヤミ金を借りて困っているのか、ヤミ金を借りて感謝しているのかという、それをこのヒアリングをもとに調査したそうなんです。これはおもしろい図で、私はこの図はおもしろいなと思ったんですが、二〇〇八年のときは、この緑色はヤミ金を利用して後悔する割合、そして赤がヤミ金から借りた割合なんです。これをグラフにしてあるんです。
 二〇〇八年のときは四〇・三%。そのときは、ヤミ金から借りて、いじめられて、六一%の人が、しまったと、ヤミ金から借りて大変なことになったって悩んでいたんです。ところが、二〇一〇年になって、借りたのは五〇%を超えましたけれども、後悔している割合は六〇%から四六%に下がっているんです。ヤミ金に借りた金額、件数がふえているにもかかわらず、後悔している人の数は減っているんです。
 これは何を意味しているかというと、表に借りたことが出せないんです。また、そこまでして後悔はしていないということなんです。
 一つのおもしろい例がありまして、二〇一一年に沖縄県の豊見城署という警察署でヤミ金が逮捕されたんです。逮捕されてわかったんですが、実は、四百人、このヤミ金にぶら下がっていたんです。警視庁は、これを最初からマークしていたのかといったらそうじゃなくて、全然別の事犯を追っている最中に、偶然見つかってしまったんですって。これは警視庁じゃありません、沖縄県警です。怒られますから。沖縄県警。沖縄県警が偶然発見したんです。だから、発見して初めて、ああ、四百人ぶら下がっていたんだということが、この四百人からだれも沖縄県に相談はなかったそうです。これが今の実態なんです。
 そこで、私は、東京都の産業労働局に、この貸し金の実態調査、改正貸金業法が行われた後、どういう影響を及ぼしているかということを、ぜひともヒアリング調査してくださいといったら、東京都は、ようやくこれについて、資金需要者の声を聞くなどして、改正貸金業法の影響について把握に努めると。特に事業者ですね。消費者じゃなくて事業者について、産業労働局は聞きますよといってくれました。まず、この状態についてお伺いしたいと思います。

○前田産業労働局長 改正貸金業法完全施行後の昨年十二月の金融庁による事業者への影響調査によれば、貸金業利用者の約三割が希望どおり借り入れできず、預貯金の取り崩しや親類等からの援助で対応しているとなっております。
 また、東京都といたしましては、事業者からの相談事例について、日本貸金業協会等と情報交換を行うとともに、法改正後の借入状況の変化やその対応などについて、法人や個人事業者から聞き取りを始めるなど実態把握に努めております。
 現在、国では、改正貸金業法フォローアップチームを設置し、法改正の影響等について検討しておりますが、都としては、把握した実態について国へ伝えていく考えであります。

○東村委員 ぜひともこの実態調査の結果をまとめて、国のフォローアップ会議に出してほしいんです。やはり、彼らはわからないですから。それをぜひともお願いしたいと思います。
 その上で、このヤミ金の中で最近出てきたのが、ソフトヤミ金というんです。つまり、ソフトなヤミ金、おどしや暴力は一切使わない。むしろ、相談に乗るというんです。だから、相談に乗るから、ついついいろんなことを話してしまう。そして、お金を借りてしまう。このソフトヤミ金が出始めました。
 最大の受け皿はだれかというと、主婦なんです。主婦が実はふえているんです。特に、改正貸金業法の総量規制、年収の三分の一以上借りられないということで、どうしたらいいかわからないというところにいろんなところから話が出てきた。もう口コミらしいんです、これ。
 また、カラオケボックスに行くと、フリーペーパーがあるらしいんですけれども、そのフリーペーパーのところに求人募集で行ったら、実はこの募集は終わりましたと。ところが、もう一ついい話があるんですよという感じで話しかけられると、こういう実態があるそうです。
 先日、これをずっと、このソフトヤミ金と主婦の問題を追いかけているノンフィクションライターの窪田順生さんという人とお会いしてきました。この方の取材は、テレビでも放映をされています。この方と会ってきて、なぜ主婦がソフトヤミ金に手を出すんだって聞いたら、必要なときにすぐ貸してくれる。資料を出せとか、ご主人の了解を得ましたかとか、そういうことを一々聞かないから、もうすぐお金をその場で出してくれる。ついつい借りてしまう。そして、親身に三十分ぐらい相談に乗ってくれるというんです、ヤミ金が。だから、今まで夫に相手にされない、子どもに相手にされない主婦が、相談に乗ってくれるというだけでついついいろんなこと話してしまう。
 そして、最後には、返せないときにおどしがないんですって。で、どならない、暴力もない。逆に、じゃあ今後、あなたはどうしたらいいか考えましょうといって、いろんな仕事を紹介していくんです。最後に行き着くのが風俗なんです。この言葉がすごいんです。夕方まででいい、ご主人にばれない。夕方まででいい。一日五万、週三日出勤で四十万稼げますよって、こういうことをささやく。ついついお金がないからこっちに流れていってしまう。本当にこれ、怖い事態が今起き始めているということを窪田さんはおっしゃっていました。
 私も実際、現場に行ったわけじゃないですから、ここはわからないんですけれども、まず東京都にこのソフトヤミ金に対する認識と、ヒアリングによるぜひとも実態調査を行ってほしいと思うんですけど、いかがでしょうか。

○並木生活文化局長 いわゆるソフトヤミ金は従来のヤミ金と異なりまして、暴力的な取り立ては行わずに、借り手に親身であるように装いながら高金利で貸し付け、取り立てを行うもので、違法なヤミ金に変わりないという認識でございます。
 ヤミ金に関して都の消費生活総合センターに寄せられました相談件数は、平成二十一年度は前年から四割減少いたしましたが、件数としては依然として三百七十一件、このうち、主婦からの相談も十五件ございました。
 相談内容を見ますと、インターネットやスポーツ新聞の広告や自宅へのはがきなどにより申し込み、事業者にいわれるままに金利を支払っており、高額なのでなかなか完済できない、どうすればよいかなどというものでございます。
 都は、今後、都民から寄せられました相談内容を丁寧に聞き取り、そこから得られました情報をもとに、事業者の手口、利用者の被害の実情をより詳細に分析するなど、実態の把握に努めてまいります。

○東村委員 実は、ソフトヤミ金も貸さない主婦というのがいるそうなんです。ソフトヤミ金もある程度採算ベースで物事を、ぎりぎりのところで返してもらえるところで採算をとっているらしくて、ソフトヤミ金にも借りられないという人がいるんです。
 その人たちは今どこに流れているかというと、実は、これはカード現金化商法なんです。私もびっくりしたんですけど、今もう新宿、池袋、渋谷というのは大体こういうのはよく看板が出るんですけど、杉並、世田谷にも大々的に、甲州街道沿いにカードで現金化という看板が出ているんです。これは恐ろしいことだと思います。
 今、この種類には二種類あって、キャッシュバック型と買い取り型。手口が非常に巧妙で、例えば、たわいもない、スーパーボールとか消しゴムみたいなのを十四万円で買わせるんです、十四万円で。この十四万円、お金が入ってくるんです。業者はクレジット会社に、二十万円で、自分のところの正規の料金は二十万円ですと。十四万円というのは、主婦とその業者の間ですから何の契約も要りません、十四万円ですから。正規の価格は二十万円ですと。消しゴム一つが二十万円、スーパーボール一つが二十万円、これをクレジット会社に請求するんです。そうすると、今度、クレジット会社は主婦に二十万円取り立てるんです。十四万円もらったけれども二十万円払わなきゃいけない、六万円が利息なんです、こういう手口でやっているんです。
 これは実は巧妙で、一つは、貸金業法の規制がないんです。それからもう一つ、換金、これをやった当事者、借りた人、この人はクレジットカード契約違反に問われるんです。だから、被害を訴えられないという、非常に巧妙な手口になっているんですね。こういうのを最近やり始めた。
 これについて、ぜひとも都が実態を把握していただきたいということと、特に、この営業と広告規制、これぐらいは都は乗り出してやっていいんじゃないかと思うんですけど、局長、いかがでしょうか。

○並木生活文化局長 クレジットカードのショッピング枠による現金化でございますが、改正貸金業法による総量規制の導入後、社会問題化している手口で、利用者にとっては、結局は返すあてのない多額の借金が残るだけという実情でございます。
 クレジットカードによる現金化に関して、消費生活総合センターに寄せられた相談は、平成二十一年度に十六件、今年度は十二月末までに十八件となっております。
 相談の主な内容は、クレジットカードによる現金化で債務額がさらにふえ、それまでの債務も含めて整理するにはどうしたらよいか、また、インターネットや街角で広告を見かけるが利用しても問題ないかなどでございます。
 カードによる現金化につきましては、その実態は貸金業であって脱法行為であるとして、法的規制を求める見解がある一方、クレジットカードの不適正利用を行うため、利用者は被害者ではなく、むしろ信販会社に対する加害者であるとの見解もあるなど、極めて幅広い議論が存在してございます。
 しかしながら、現実に多くの利用者に被害をもたらしている現状があり、都としては、国の動向を見つつ、都民がクレジットカードの現金化を行わないよう、ホームページや広報番組など、さまざまな媒体を活用しまして、強く注意喚起を呼びかけてまいります。

○東村委員 今、局長がおっしゃったように、これ、違法なんで、当事者も加害者になる。被害者じゃないということで、だから訴えられないんですね。しかも、これ、なかなか規制もかけられないということで、何とか広報媒体を使って注意喚起するとおっしゃっているんですけど、私は、これは規制ぐらいしてもいいんじゃないかと思うんですね、条例をつくって。
 そういう中で、実は、このカード換金商法に次いで、第二弾、第三弾が出始めたんです。いわゆる金貨現金化商法とかエアコン貸付商法という。もう、どんどんどんどん、悪いやつは知恵を絞って、いろんなことを考えていきます。
 この改正貸金業法の影響によって、ソフトヤミ金やカード現金化商法など、このヤミの市場に、さっきいった五兆円のお金が供給できない分、ヤミの市場にみんな潜り込むわけです。潜り込んで、本当に多重債務に陥っている、この被害を受けている都民が--どうしてもやっぱりこれ、大変なことなんです。今はいいかもしれないけど、続けば大変なことになると思いますので、こういうところをぜひとも改めなきゃいけない。こういうことを考えているわけなんですが、これに対する都の消費行政について、知事に見解を求めたいと思います。

○石原知事 お聞きすればするほど、私にとっても初耳の事態で、刺激的なことですが、これは、自治体の権限の限界もあるかもしれませんけれども、条例でこういったものが制約できるんなら、やっぱり積極的に考えなきゃならないものだと思いますし、それはやっぱり東京が率先してやることが、東京の一つ存在感になると思いますので、研究させていただきます。

○東村委員 どうもありがとうございます。ぜひとも被害に遭う人を本当に救済していただきたい、このように思います。
 次いで、中小企業の資金繰り支援について、何点か質問したいと思います。
 二十三年三月、間もなくですけれども、民主党政権は責任共有制度を復活させようとしております。つまり、経営緊急の融資制度の対象業種を絞り込むという、この三月、行おうとしております。これはまさしく金融機関の貸し渋りを助長します。都内の中小企業の資金繰りが悪化するのは目に見えているわけなんですけれども、この経営緊急の融資制度というのは、リーマンショックのとき、ちょうど自公政権でした。二十年十月に、何とか中小企業を助けようということで、信用保証協会による、無担保、一〇〇%保証の融資制度をやって、貸し渋りをなくそうということをやりました。
 そこで、この二十三年三月で経営緊急融資、無担保、一〇〇%保証の対象から外される業種は何業種で、どういった業種が該当するのか。先ほど自民党の質問でもあったんですが、さらに突っ込んで、この業種の企業が保証協会の利用企業に占める割合も含めて、答弁をお願いしたいと思います。

○前田産業労働局長 国は、緊急保証制度を今年度末をもって終了するとしております。信用保証協会の一〇〇%保証の対象となる業種、現在、およそ一千百業種、小分類ですけれども、ほぼ全業種が指定されておりますが、この四月からは、飲食料品小売業や理容業、美容業など、これは一例ですけれども、三百五十余りの業種が指定から外れるとされております。
 現在の東京信用保証協会の利用企業で見た場合、指定から外れる業種に該当する企業の割合は四割弱でございます。

○東村委員 四割というのはすごい数字ですよ、本当に。これ、大変なことになると私は思います。
 民主党政権はなぜこのタイミングでやったんだというこの答弁で、アジア市場の景気回復の恩恵を日本企業が受け始めたと。だから、今、融資制度を正常に戻すのが、絶好のタイミングだということをおっしゃっているんですね。
 とんでもない話で、東京の中小企業はまだ厳しいわけです。国は、本当に情けない話ですけど、日本の中小企業がどういう状況にあるかということを全くわかっていない。そもそも、私は聞きたいんですけど、デフォルトの発生率というのは、この部分保証の時代と、一〇〇%になることによって、デフォルトは大幅に変化したのかどうか、これについてお聞きしたいと思います。

○前田産業労働局長 東京信用保証協会の金融機関に対する代位弁済額ですけれども、平成二十一年度に入りまして増加傾向が見られます。これは、主として景気悪化によるものと考えられまして、緊急保証制度導入による影響という形ではとらえることはできません。

○東村委員 今、局長がおっしゃったように、これは、一〇〇%保証と部分保証の違いじゃなくて、景気悪化が原因なんだと。
 実は、この四割が借りられなくなるという中で、さらに九月に、民主党政権はもう一回、もつかどうかは別にして、九月にもう一回、この緊急融資の対象の業種を絞り込むという、こういう予定をしているそうでございます。
 都の政策は、確かに都も一生懸命やられていて、円高によって資材高騰の影響を受けた企業に対して、借りた後に信用保証料の二分の一を助成するということをおっしゃっているんですね。大変すばらしいことだと私は思います。
 ただ、問題は、これは借りて初めて生かされる話であって、借りられなければ何の意味もないんですよ。今、望まれるのは、融資を受けることができなくなった都内の中小企業の資金繰りを、やはり都が必死になって支えてあげなきゃいけないということを私は切に望むものであります。
 具体的には、我が党が提唱した機械担保融資、さらに東京都独自の地域金融機関との連携融資、これなんかは本当に、もっともっと工夫をすれば、使い勝手のいい、中小企業にとって物すごくメリットのある制度になると思います。
 例えば機械担保融資、新聞報道で読んだんですが、最新式の印刷機械を担保に二千万借りることができましたと。これ、機械で二千万というのは物すごく金額が大きくて、東京都がこの制度をつくってくれたことに感謝をされていました。
 ただ、問題は、この機械担保融資制度の融資条件が、ものづくりの場合は従業員が三十人以下、サービス業の場合は十人以下。確かに零細にとってはプラスなんですけど、サービス業で十人以下の零細のところって、余り機械なんか持ってないんですね。むしろ、この人数制限というのをぜひとも緩和することによって、借りやすくなるんじゃないかと思うんですが、局長、いかがでしょうか。

○前田産業労働局長 機械・設備担保融資は、動産を担保にした融資で、これまで中小企業にとっても、金融機関にとってもなじみが薄いものでありました。都として、そういったことにチャレンジして制度を入れたわけですけれども、融資事例などを活用しながら制度の理解促進を図り、普及にまず取り組んでいきたいと考えています。
 また、制度の普及にあわせて、より利用しやすいものとなりますよう、取扱金融機関、保証機関、中小企業団体等と意見交換を実施していきたいと考えております。

○東村委員 非常に突っ込んでいただきました。ぜひとも意見交換して、使いやすいようにしていただければ、こういうところでも中小企業、私は救われると思います。
 もう一つ、非常に今、評判がいいのが地域金融機関との連携融資なんですけれども、ただ、まだまだ取り扱ってくれる銀行が、今、十九行しかないということで、もう少しこれ、広げていただければと。スタッフは大変な思いをしてやってくれているのはよくわかるんですけれども、多摩地域も、実は一番主要な信用金庫がこれに入ってなかったりして、本当に困っているという話があります。ぜひともこの取扱金融機関の拡大をお願いしたいと思うんですけれども、局長、いかがでしょうか。

○前田産業労働局長 今お話しの、地域の金融機関と連携した保証つき融資につきましては、現在、地方銀行一、信用金庫六、信用組合十二の合計十九の金融機関が取り扱いを行っております。
 現在、私どもといたしまして、地域の金融機関に対して、この融資の取り扱いに向けまして全力で働きかけを行っておりますけれども、さらに本融資制度の有効性や安定的な運営状況などについての理解促進を図りまして、引き続き、取扱金融機関の拡大に精いっぱい頑張っていきたいと、こういうふうに思います。

○東村委員 都内中小企業者に成りかわって、ぜひとも局長、よろしくお願いしたいと思います。
 次いで、資金繰りとともに、今、最も困っているのは、やはり新卒者の雇用の問題です。
 東京しごとセンターが開設してから、ちょうど六年を迎えます。知事が発案されてつくられたしごとセンター、物すごく、今、機能しております。
 ただ、つくったときというのは、雇用のミスマッチというのが平成十四年にあったのですが、この雇用のミスマッチを解決すればいいというだけだったんですけれども、平成十六年七月に飯田橋にできて、十九年八月に多摩にできた後、主にやっている仕事というのは、民間事業者のノウハウを活用してやっているんですけど、メーンはどうしてもキャリアカウンセリングなんですね。最後の、職業紹介という部分までなかなか踏み込めていないというのがございまして、そういう中で、国も、セミナーや個別対策や新卒者対策、東京しごとセンターと同じようなことを後追いでやってきました。
 これはまさに、本当に、知事がワンストップサービスのしごとセンターをつくったことは私はすごいことだと思っているんですけれども、このしごとセンターの今後の課題として、国が後追いをしてきて同じレベルまでやってきているので、やはり国と違った差別化、さらに真に必要な支援は何なのかという課題を取り上げて、しごとセンターは次のステップに行くべきなんじゃないかと私は思っております。
 ポイントは職業紹介なんですね。それで、しごとセンターが頑張って取り組んでこられた就職率をグラフにしてみました。(パネルを示す)赤がミドル、青がヤング、グリーンが高年齢者なんです。すごいのは--平成十八年度って非常に景気よかったんです。このときのミドルは確かに物すごいですね。ミドル層だけが民間やってますから、ミドル層は民間で、職業紹介、ヤングと高年齢者はハローワークがやっているんですね。それで、この十八年度からヤングも一生懸命頑張り始めました。でも、いつまでたってもやはり民間が職業紹介やっているところは圧倒的に就職率高いんです。最後、ハローワークがやっているところはどうしても追いつけない。私はここに一つの、何かヒントがあるんじゃないかと、このグラフを見てて思いました。
 特に二十代の人から話聞いたんですけども、こうおっしゃいました。東京しごとセンターに行く理由は、ハローワークの求人でない、東京都が独自に開拓した求人があるんじゃないかと思ってしごとセンターに行くんですけど、結局は、キャリアカウンセリングが中心で、職業紹介はハローワークに行ってくださいといわれてしまったと。残念ですといって帰ってこられました。
 そこで、私は、ぜひともヤングコーナー、つまりこの新卒対策についても、民間事業者の活用をすべきじゃないかと思います。都は来年度、未就職卒業者緊急サポート事業というのを予算に盛り込みました。民間事業者を活用して、採用意欲のある中小企業と未就職の卒業者をマッチングさせていく事業なんですけども、ぜひとも、これは民間に委託するから民間にお任せしますというんじゃなくて、この窓口を、いわゆる事業の紹介から申し込みまでの窓口を東京しごとセンターに専用で、私は置くべきじゃないかと。そうすると、このヤングコーナー、キャリアカウンセリングだけじゃなくて、専用の窓口に次行けるわけなんですね、そこで。そうすると、またそこから新たな展開が生まれてくると思うんですけど、局長、いかがでしょうか。

○前田産業労働局長 今お話しの未就職卒業者緊急就職サポート事業は、就職先が決まらないまま大学等を卒業した方や、卒業後三年以内で求職中の方を対象に、一カ月間の研修と三カ月間の中小企業での就業体験の実施を通じて正規雇用を目指すものであります。
 この支援プログラムの対象となる方々に対しては、専用ホームページの開設など、さまざまな媒体を通じた広報を実施するほか、民間受託業者のノウハウも活用いたしまして、広く利用を呼びかけます。
 さらに、募集に当たりましては、お話しの東京しごとセンター内にも専用の窓口を開設いたしまして、事業の説明や相談を行うとともに、受け付け体制を整備し、利用を希望される若者に対して、わかりやすくきめ細かい対応を図ってまいります。

○東村委員 今おっしゃったように、ぜひともこのしごとセンターに専用の窓口をつくって、キャリアカウンセリングだけじゃなくて、次のステップにしごとセンターで行けるよといったら、またしごとセンターは国より一歩先に行くことになりますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 また、あわせて、我が党は新卒の特別応援窓口というのを一月に前倒しして実施しなさいということを提案して、東京都はこれをしごとセンターに開設してくれました。ちょうど一月末時点で利用者は二百七十名だとお聞きしております。これ、すごい数だと思うんですね。
 そういう中で、さっきいったように、まだまだキャリアカウンセリングが中心で、先ほど答えてくれましたけど、ほかにももっと支援メニューがあっていいんじゃないかと私は思っております。こういう大学生、短大、高校生の企業とのミスマッチを解消するための多様な支援、これをぜひとも東京都は、やはり、しごとセンターで踏み込んでいくべきだと思いますけども、局長、いかがでしょうか。

○前田産業労働局長 飯田橋のしごとセンターとしごとセンター多摩では、新卒の未内定者を就職につなげていくため、来年度から新たに就職先企業の選び方セミナーを開催しまして、多様な視点からの企業研究を通じて、規模や業種にとらわれない学生さんの選択、若い人の選択の後押しをいたします。また、面接会の直前対策として効果的な面接会の活用方法や、模擬面接をセットにしたセミナーも実施いたします。
 さらに、採用意欲ある中小企業を集めた合同企業説明会を、来年度新たに年十二回開催することとしております。参加企業が自社の魅力をアピールし、新卒者と直接交流することで、新卒者が企業の魅力に触れ、就職に向けたマッチングの機会となりますよう、年間を通じて多様な取り組みを強化し、新卒者の就職をきめ細かく支援してまいります。

○東村委員 ぜひともよろしくお願いいたします。
 次いで、待機児童の問題について何点か質問したいと思います。
 昨年も待機児童の問題--私は原則は、ゼロ、一、二は母親または父親の手元で育てるのがやはり一番いいと思います。しかしながら、今やはり経済状況がこういう状況になって、もうそうはいってられない状況も生まれてきていることも事実です。
 そういう中で、待機児童、これ、よく区によって違う、市によって違うというんですけど、実は市や区の地域の中でも違うということが、私は最近よくわかってきました。マンションの建設や新興住宅街が建ったところは、どうしてもやはりゼロ、一、二の待機児童がふえるんですね。
 逆に、昔からずっと建っているところは、ゼロ、一、二の保育園の定員が割れてるというんです。じゃ、そこに行けばいいじゃないかっていうんですけれども、新しいまちができたようなところは、なかなかそこまで行けないんですね。極端な話をすると、私が住んでいる南大沢なんかは新興住宅街なんですけど、八王子の恩方の方、こっちの方に行けといったら、実は一時間ぐらい八王子の中でもかかるんです。なかなかそっちに行けといっても行かないです。
 そういう中で、私立保育園の方に、保育園、増設できませんかって話をしたところ、これは、区によっては公立が多いところと私立が多いところと両方あると思うんですけども、聞いたら、保育士の確保が今本当に難しいんですって。これ、意外な事実でした。保育士がなかなか確保できないと。それから、将来、やはりその新興住宅街でつくって、また何年かたてば定員割れするじゃないかと。確保した保育士をどうすればいいんだといって、なかなか、やはりお金をつけてもらっても、増設に踏み切るのは非常に検討の余地があるということをいわれてしまいました。
 私は、一時的なこういうゼロ、一、二の待機児童の解決策として、やはり保育ママというのが非常に適任じゃないかと思ったんですね。我が党は、特に世田谷がいろんな取り組みをされているんですけど、その提案をいただきまして、二人、三人の保育ママが共同でやれば、ちょっと小さい保育室みたいになるじゃないかと。こういう提案をさせていただいて、昨年の第一回定例会で、一人の保育ママだけじゃなくて、二人、三人の保育ママが共同でどこかマンションの一室借りて、この共同保育ママ事業をやれば、これについても、東京都は補助金出せるようにすべきじゃないですかって話をしたら、東京都はモデル事業で二十二年度からこれを実施してくれました。
 そこで、この二人、三人の保育ママが共同で行うモデル事業、これの実績と、最近またテレビ等でおうち保育園というのが取り上げられているんですね。みんなは、東村さん、おうち保育園を東京都やってくださいよというんですけど、私は、東京都がやっている事業がまさにおうち保育園だっていいたいんです。この認識についてどうでしょうか。福祉保健局、いかがですか。

○杉村福祉保健局長 都では、今年度から家庭的保育者、いわゆる保育ママでございますが、保育ママが抱える負担を軽減し、家庭的保育事業により多くの方が参加できるよう、複数の保育ママが同一建物内で相互支援を行いながら保育を行うモデル事業を実施いたしております。
 モデル事業は、平成二十二年十二月現在、三施設で実施しておりまして、合わせて十二人の保育ママが四十八人の乳幼児を保育いたしております。
 ただいまお話がございましたおうち保育園でございますが、国庫補助事業として今年度開始されたものでございまして、保育ママの資格要件は異なりますが、複数の保育ママが同一の場所で保育を実施している点において、都のモデル事業と同様であると考えております。

○東村委員 都のモデル事業と同じだということなので、ぜひとも、東京都がやっているやつもどんどんこれから進めてほしいと思うんです。
 その上で、保育ママについて、私もこれ、いろいろ勉強したんですけど、基準が二つあるということがわかったんですね。最初、この図を見ていただきたいんですが、届け出の基準として国が児童福祉法で行っている基準と、実際に保育ママ、この保育ママの事業は、主体は基礎的自治体の区市町村ですから、区市町村にお金を出すときに、都の補助事業と国の補助事業ってあるんですね。都の補助事業は昭和四十四年からやりましたが、実は都が先行したんです。平成十二年から国が後追いして補助事業というのをやり始めたんです。
 ところが、この国の基準というのは、実は国が三分の一、都が三分の一、区市町村三分の一ですが、東京都の場合は、国はお金を出してくれませんから、都が二分の一、市町村が二分の一、区は財調でやりますから、こういう仕組みになっている。
 普通、国の基準を使った方が、それぞれ区市町村の持ち出しは少ないから、国の基準を使おうと思うじゃないですか。でも、圧倒的に都の基準を使っている区市が多いんですね。
 見ていただければわかりますように、都の基準を使っている保育ママは七百十七名、国の基準を使っているのはたったの三十四名、区市でいうと十九区二十市が都の基準、そして国の基準は三区三市しか使ってない。
 何が原因しているかといいますと、家庭的保育者という基準が、この条件が国の場合、余りにも厳しいんですね。例えば保育士以外の人は、ここに書いていますように、座学のほかに二日間の基礎研修、これは実務研修です。そして、認定研修も二十日間です。二十二日間、いわゆる保育所とか保育ママのところに行って実務研修をやらなきゃいけない。この時間をとるのが厳しいということと、逆に来てもらう保育所も、そんな二十二日間も研修なんかやってられない。保育ママだって、やっているのが手いっぱいなのに、新たに研修で受け入れるというのは厳しい。これがなかなか進まない最大の理由でございます。
 本来、基準というのは一つでいいんです。これが今ダブルスタンダードになっている。なぜかというと、さっきいいましたように、都が先行したので、本来、都が先行したのを国がやるんだったら、都の基準でやればいいんです。ここがもう本当に国の嫌らしいところで、都と同じことはやりたくないというんですね。本当、嫌らしいと思います。私はぜひとも、このダブルスタンダードをやるのはおかしいと思いますので、都から、今まで国に対して、補助基準の中で、家庭的保育者の条件を緩和するということは要望したことがないとおっしゃったんですが、ぜひとも国に対して提案要求してもらいたいと思うんです。
 これをやると、実は東京都の持ち出すお金、これも減ります。したがって、ぜひともこういうことに東京都は取り組んでもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○杉村福祉保健局長 家庭的保育事業は、都の独自制度として開始したものでございまして、お話がありました昭和四十四年度以来、四十年以上事業への補助を行っているものでございます。
 国におきましても、ようやく平成十二年度に家庭的保育の制度を創設いたしましたけれども、保育所との連携を必須とすることや、保育ママの要件を保育士資格者に限定するなどの補助基準を設けるなど、都の制度と比べ大変厳しい基準となっておりました。
 平成二十二年度には、この事業を児童福祉法に位置づけ、補助基準の一部緩和を図りましたが、今ご指摘のとおり、長期間の研修を義務づけるなど、なお都の基準と比べ制約が多い内容となっております。
 今後、これまでの都の実績を踏まえまして、都の制度についても国の補助対象とするよう、国に対して強く提案要求を行ってまいります。

○東村委員 ぜひとも提案要求をお願いをしたいと思います。
 その上で、確かに国の基準、厳しいんですけど、図がおりてしまったんですが、この連携保育所という部分、これについては、国は、きちっとやりなさいということを必須、必要としているんですね。ところが、東京都は任意なんです。連携保育所ってどういう意味があるか、さまざまなバックアップはあるんですけど、一番はレスパイト、代替保育。保育ママ、一人ですから、病気になったときとか、どこか旅行へ行かなきゃいけないときに預かってもらう代替保育、これが東京都は任意なんです、国は必須なんです。
 したがって、国は、認可保育所等で連携保育をやっているんですけども、都は任意のために七百十七名の保育ママさんの中で四十六名しか連携保育をやってないんです。六・四%。この問題を解決するために、東京都は、代替保育確保支援事業というのを実は二十二年度からやり始めました。ことしも三千二百八十四万三千円の予算をつけております。
 そういう中で、なかなか認可保育所だけでは進まない、こういった連携保育、特にこの代替保育、レスパイト、これをやるためには--認可保育所は嫌がるんですよ。今だけでも手いっぱいだし、新たにレスパイトとして受け入れるのは厳しいですってどうしても断られるんですね。
 そこで、新たな提案として、子ども家庭支援センター、ここで今一時預かりを、保育園に入らないお子さんの一時預かりをやっているんですけども、この保育ママのレスパイトについて、子ども家庭支援センターで預かれるように、こういう制度をしっかりとこれから構築していったらどうかと思うんですけど、局長、いかがでしょうか。

○杉村福祉保健局長 お話しのように、家庭的保育を進めていくためには、保育ママが働きやすい環境づくりを進めていくことが重要でございます。
 そのため都は、今年度から保育ママが休暇を取得する際に、乳幼児を代替保育する場を確保する区市町村に対しまして支援を開始いたしました。現在この事業は三区で実施されており、他の保育ママによる代替保育や認可保育所に加えまして、認証保育所も活用したものなど多様な取り組みがなされております。
 今後、多くの区市町村が取り組み、子ども家庭支援センターの一時預かりも含め、代替保育の実施場所がさらに拡大するよう、具体的な取り組み事例を情報提供しながら、制度の活用を広く働きかけてまいります。

○東村委員 ぜひとも、今、一時預かりについて子ども家庭支援センターも活用していくという話がありました。幅広くそういう受け皿をつくっていただきたいと思います。
 次いで、防災訓練について何点か質問したいと思います。
 各党もお話しされていましたが、昨日、日本時間の八時五十一分、ニュージーランド南島でマグニチュード六・三の大地震が発生をいたしました。七十五名という死者と三百名の行方不明者がおられます。亡くなられた方、そして被災された方に心からお悔やみを申し上げたいと思います。一日も早い復興をお祈りしたいと思います。
 都からは、東京消防庁六名、警視庁十九名が国際緊急援助隊として派遣をされました。本日十二時、日本を出発されたと聞いております。日ごろの訓練の成果を発揮されることを期待するものでございます。
 そういう中で、東京都は、こういう事態がいつ起こるかわからない。先ほどから知事もおっしゃっていました。いつ起こるかわからない、その想定のもとに、実践的な防災訓練を毎年行われております。
 特に、首都直下型の大型訓練を行われているわけなんですが、この訓練会場も大学や小中学校など大型会場が当然多いわけです。
 課題は、震災で東京の防災機関が影響を受けたときに、実は他県から応援をもらわなきゃいけないんです。ところが、他県の人たちというのは、特に地方から来た人たちというのは、東京みたいに建物が密集しているところは知りませんし、また東京は坂道が意外に多いんですね。さらには高層ビルもある。また、もう一つの課題として、給水管の口径の違いも地方と他県と違いがある。こういう問題がありました。
 実は、阪神・淡路大震災で大きな問題になったんです、この口径が違うというのが。今、随分全国的に統一されようとしているんですけども、まだ完璧ではないそうです。
 先般、都議会公明党で、文京区の千駄木という地域を視察してまいりました。この千駄木という地域は、消防車が入れない狭い通りがやたらと多いんですね。急な坂道が多くて、住宅も密集をしている(発言する者あり)いらっしゃるんですね。住民の工夫、すごいなと思ったのは、住民用の街角消火栓って住民用の消火栓があるんですね、増子さん。こういうのがある。可動型の消火タンク、こういうなのがしっかりと配備されている。これは非常に--ご苦労さまでございます、中屋さんもよくご存じだと思います。特に、こういう住民が努力をされている姿は本当にすごいなと思ったんです。
 そういう中で、まずはよく自助、共助といいますが、初期段階でみずから、そして地域と連携をとりながら、迅速な避難行動と、地域の方が力を合わせていくということはまずこの千駄木のように大事なんですけど、その次、やはり何といっても、公助による災害対応力というのはこれも無視できません。これは何よりも警察と消防が今担ってくださっているわけなんですが、東京の特性を考えた、先ほどいったように、密集地域や坂道が多いものですから、できれば、人が暮らす地域の現場で訓練をするというのが難しいかもしれないんですけど、私は本当に今大事なんだろうと思うんです。大型訓練でセレモニーみたいにやることも大事かもしれませんけど、人が暮らしているところで訓練する、こういうことも私は大事だと思います。
 また、全国から来る人にもそういう機会にぜひとも東京の地域を見てもらって、こういうところで、東京は住んでいて、こういうところに応援に来なきゃいけないんだということを一回見ておけば、発災したときに、本当に応援に来たときに、安心していろんなことに対応できるんじゃないかと思います。
 そこで、ぜひとも毎年訓練を行う総合防災訓練、これを地域の特性を考慮した訓練会場、例えば密集地域や道路や病院、こういったところ、日常の生活空間を利用した訓練をまず行っていただきたいということと、できればそこに、全国から、なかなか日ごろ、東京という地域を知らない全国の人の代表で結構です、呼んでいただいて、訓練に参加していただく。これも他県からの応援の際、重要になってくるんじゃないかと思うんですけども、局長、いかがでしょうか。

○比留間総務局長 これまでの総合防災訓練は、東京における被害想定に基づき、倒壊家屋からの救出や広域医療搬送など、警察、消防、自衛隊や救援隊等が連携協力する大規模な訓練を広い会場などを中心に行ってまいりました。
 一方、大都市の特性を踏まえた実践的な訓練も重要と認識をしておりまして、昨年八月には、狭隘で密集した市街地で、実際の被災状況に近い条件下での訓練を実施をいたしました。これは文京区でございます。
 今後とも、大規模な連携訓練に加え、密集市街地などの日常の生活空間を活用した救出救助活動など、より実践的な訓練を拡充させるとともに、全国からの救援隊が都内の被災現場で迅速に活動できるよう、訓練への参加を他団体、機関等へ広く呼びかけてまいります。こうした取り組みを通じ、発災時に関係防災機関が総合力を発揮できるように努め、災害対応力を強化してまいります。

○東村委員 いつ起きるかわからないというこの大地震のために、訓練をするというのがやはり大事だと思います。
 そういう中で、私はこの訓練の中でも、さらに実際の建物で一番活用しやすいのは、建てかえ予定の都営団地じゃないかと思っているんですね。この建てかえ予定の都営団地は、いずれ取り壊すわけですから、こういうところを活用して消防訓練をやれば、よりリアル感が出て、そして実践さながらの訓練ができると思うんです。東京消防庁も実は、これ、もうやっているという話なんですが、この都営住宅を活用した、またそういう取り壊す建物やビルを活用した消防訓練の内容とその有効性について、消防総監にお聞きしたいと思います。

○新井消防総監 解体が決まっている建物を活用した消防訓練は、窓や扉など、建物の一部を破壊しての進入要領や室内でのホース延長、さらには天井や壁などを破壊しての放水活動など、実際の消防活動に近い訓練を行うことができ、大変有効なものであります。
 このため、都営住宅や民間建物など、さまざまな用途や規模の建物において訓練を実施してきましたが、その数は毎年四十棟程度であります。
 訓練の実施に際しましては、当該建物の周辺環境などを考慮した内容とするとともに、解体に伴う工期に影響のない範囲で行っており、今後とも建物の所有者や関係者のご協力をいただきながら、消防部隊の活動能力向上のため、積極的に活用してまいります。

○東村委員 消防庁も本当に有効性を認めていただきまして、また活用もしていただいているということなんですが、特に都営団地は、今後、年間四千戸の建てかえというのを目標にされているんですけども、これだけの建てかえをやったら、各地でリアルな訓練がどんどんできると思うんですけども、この都営団地の建てかえに際して、消防庁が後で気づいて貸してくださいというんではなくて、あらかじめ東京都の方から解体工事の情報を消防署に教えてあげれば、消防署も事前にこの建てかえのところを使って効果的な訓練ができるんじゃないかと私はこのように思うんですけど、技監、いかがでしょうか。

○河島東京都技監 都営住宅の建てかえに当たりまして、ただいま消防総監の方から答弁がございましたように、解体する建物を利用して実践的な消防訓練を行うことは大変効果的であるということでございますので、当局といたしましても、これに協力していくことが大変重要であり、必要であるというふうに考えております。
 これまでも、地元消防署からの訓練の申し出を受けた場合には可能な限り協力しておりまして、最近三年間では、解体工事を行った七団地で訓練が実施されております。
 今後、建てかえに伴う解体のスケジュールが確定した段階で、地元消防署等に速やかに情報提供を行いまして調整を進めることにより、解体工事の適切な時期に、消防訓練の内容に応じて効果的な訓練が実施されるよう、引き続き積極的に協力してまいります。

○東村委員 ぜひとも事前に情報提供をして、消防庁もそれを受けて、どんどん活用して実践的な訓練をしていただきたいと思います。
 本当にいつ起こるかわからない、あすかもしれない、この大地震に向けて、やはり訓練を、やればやるほど僕はむだはないと思いますので、どんどん訓練をしていただきたいと思います。
 次いで、羽田空港及びその交通アクセスについて、何点か質問したいと思います。
 羽田空港のC滑走路の問題、現在、羽田空港の発着回数は、昨年十月には三十七万一千回、そして、ことしの四月、三十九万回になります。そして、二十五年度には四十四万七千回を目指すということでございます。
 現在、羽田空港の滑走路は、A滑走路とC滑走路、これが三千メートル、そして、B滑走路とD滑走路、これが二千五百メートル--パイロットの方から、ぜひとも、羽田というのは非常に今パイロットにとっても危険らしいんですね、この滑走路を延伸して、スムーズに離発着ができる仕組みを東京都としても応援していただきたいという声がありました。
 そこで、このC滑走路、(発言する者あり)今、四千メートルという声があったんですけれども、いきなり四千メートルは難しいと思いますので、C滑走路が三百六十メートル延伸することによる効果、これについて技監に伺いたいと思います。

○河島東京都技監 羽田からの大型機による長距離の国際便につきましては、三千メートルの長さを有するC滑走路を使う必要がございます。
 しかしながら、環境基準の厳しい深夜、早朝時間帯に、風向きによっては北に向かって離陸しなければならない場合がございまして、その場合には、市街地に対する騒音影響の関係から、現状のままでは、乗客あるいは燃料、貨物をフルに乗せて飛ぶことができないような状態になっております。
 このため、C滑走路を南側へ延伸し、離陸を開始する地点を南にずらすことによりまして、市街地への騒音影響を減じることで離陸時における制約を取り除くことができるようになります。
 このように、C滑走路の南側への延伸は、羽田空港から時間帯や風向きにかかわらず、大型機による欧米などへの長距離便の運航を可能とするものでございまして、羽田を一層便利な空港とする上でも大変効果の高い取り組みでございます。

○東村委員 C滑走路を三百六十メートル延伸することで、欧米などへの長距離便の就航が可能となる、こういうお話でした。ぜひとも、これは着実に進めていくべきだと思います。
 あわせて、国際線の旅客ターミナル、これも拡張をしていくという予定があるということでございますが、現在、国際線の発着枠は、二十二年十月の供用開始時、このときには昼間三万回、そして深夜、早朝三万回、これが東京都が強く要請してくださったおかげで、平成二十五年度には昼間六万回になるとこう伺っております。そして、国が、冒頭述べましたように、国際線旅客ターミナルの拡張を明らかにいたしました。
 やはり、この計画に対して、東京は、アジアのハブ空港をやるからには目指すべきだと思うんですね。中途半端な空港ではなくて、アジアのハブ空港を目指さなければならないと思います。
 そのためには、東京都がどんどん、待っているだけじゃなくて物をいうべきだと思うんですが、この早期拡張と旅客ターミナルの機能強化をぜひとも国に対して強く要請していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○河島東京都技監 ただいまお話ございましたように、十月に供用開始いたしました国際線旅客ターミナルは、羽田空港の再拡張、国際化の当初計画の段階で、昼間の国際線発着枠が三万回とされていた、その時点での予定を前提として建設されたものでございます。
 しかしながら、その後、羽田の国際線を一層拡充すべきという、都も含めました各方面からの強い要請を受け、国は計画を変更して、平成二十五年度中に昼間に三万回を上乗せして六万回とすることにしたため、国際線旅客ターミナルの拡張が不可欠となったものでございます。
 都は、国に対しまして、羽田空港の機能強化につながる国際線旅客ターミナルの拡張を早期に実施するとともに、同時に、施設の規模については、今後の国際線のさらなる増加にも十分対応できるように国に強く求めてまいります。

○東村委員 ぜひとも、これは東京の、本当に、まさに入り口であり、顔になるわけですから、力を入れてお願いをしたいと思います。
 その中で、羽田空港が本当にどんどんよくなっていく中で、次に大事なのは、やっぱり交通アクセスなんですね。バスの増便ということを考えられていると思うんですけれども、首都高、私も何度もあそこでつかまるんですが、浜崎橋、あそこでもう、(発言する者あり)つかまるというのは渋滞につかまる、渋滞につかまるんですけれども、あそこで動かなくなってしまう。
 バスもいいんですけれども、時間が正確だというのはやっぱり鉄道なんですね。鉄道による輸送力が大事なんですけれども、現在、貨物しか使われていない東海道貨物支線というのがございます。
 これは、東京貨物ターミナルから昔の羽田空港の天空橋そして浜川崎、鶴見を通って桜木町、臨海部を今走っているんです。天空橋のところは地下になっているんですけれども、この路線は、実は品川や天王洲アイルで、りんかい線と山手線それから京浜東北、こういうところにもつながっております。だから、東京駅だとか、品川だとか、お台場だとか、あちらの方にも、羽田から行こうと思えば、私は行けるんじゃないかと思いますし、支線を引くことによって、最後、羽田の国際線ターミナルや羽田の国内線のターミナルだって行けるんじゃないかと思っています。
 国は、運輸政策審議会で、東海道貨物支線の貨物と旅客の併用化、これは今後整備すべき路線として位置づけております。これによって、京浜や臨海地域の活性化、さらには既存線の混雑も緩和できるんじゃないか、こういわれているわけなんですが、本路線の整備効果等、協議会での検討状況について、技監に伺いたいと思います。

○河島東京都技監 首都高速道路の浜崎橋付近でつかまって非常に動きがとれなくなっちゃうというお話につきましては、平成二十五年に中央環状品川線が開通すれば、劇的に緩和されるというふうに思っておりますので、今、東京都、鋭意頑張っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 東海道貨物支線の貨客併用化につきましては、これまで、国や沿線自治体から成る整備検討協議会に都も参加いたしまして、貨物線と旅客線の併用化等について検討を行ってまいりました。
 整備効果につきましては、協議会で時間短縮効果を試算しておりまして、例えば品川から浜川崎までは、現状二十四分が十六分へ約八分短縮され、東京テレポートから横浜の桜木町までは、現状四十三分が二十九分へ約十四分短縮されるとしております。
 しかしながら、一方で、沿線の需要、事業の採算性、貨物線ダイヤとの調整などのそういった課題も指摘されておりまして、都は、今後とも関係機関とともに、これについて議論をしてまいりたいというふうに考えております。

○東村委員 需要はですね、やっぱりつなぎようによって何ぼでもニーズはあると思います。これ、羽田につなげばいいんです。そうすると浜川崎まで行くでしょう。そして、そこに南武線が来ているじゃないですか。南武線が来ると立川まで行けますので、多摩地域の人がエアポートライナーで羽田に行けるという時代も来るわけなんですね。そういうニーズは、やりようによっては何ぼでもあるので、ただ、あるものだけを活用するんじゃなくて、次の展開も、やはりぜひとも考えていただきたいなと思います。
 最後に、新銀行東京について質問をしたいと思います。
 平成二十二年度の第三・四半期決算、これは二月四日に発表になりました。この直近三カ月で黒字になる。一・五億円、これは開業以来初めてでございます。実質業務純益ですね、実質業務純益が一・五億円の黒字になった。私は、これは、まさに四百億円の追加出資を有効に活用してきたからこそ、これが実現できたんじゃないかと、こう思いますので、この追加出資の効果を検証したいと思います。
 そこで、まず、新銀行東京の本来の目的である中小企業向け融資、これについて、追加出資を行った平成二十年度以降の実態について、都に伺いたいと思います。

○前田産業労働局長 新銀行東京は、現経営陣のもとで、コストとリスクを最適に管理しながら一歩一歩着実に再建を進めてまいりました。
 そうした再建の中でありましても、地道に中小企業支援に取り組み、その結果、融資実行件数及び実行金額につきましては着実に増加しております。
 具体的に、平成二十年度は、実行件数三百八十四件、実行金額百二十一億円でございましたが、平成二十一年度は、四百五十七件、四百四億円、平成二十二年度は、年度途中の第三・四半期まででございますが、既に三百七十七件、四百十三億円となってございます。

○東村委員 今答弁ありましたように、着実に中小企業の融資は伸びていると。恐らく、これ、決算では昨年を上回るんだろうと、今の数字を聞けば上回ると思います。
 その上で、新銀行東京に追加出資をするときの最大の理由として、当時、赤字、債務超過という会社が借り入れをしておりました。これが借りられなくなったら、破綻、いわゆる倒産をしてしまうと、こういう話がありました。
 そこで、あの当時の赤字、債務超過の会社、まじめに返済をしているという話は聞くんですけれども、この赤字、債務超過の会社が追加出資後どのような状況になったか、また、支援の内容もあわせて聞きたいと思います。

○前田産業労働局長 赤字、債務超過の会社というのは、他の金融機関ではなかなか借り入れをすることは難しいと思いますが、新銀行東京は、そうした赤字、債務超過先に対しても支援を行っております。平成二十二年十二月末現在の数字でございますが、三千五百四十一件、二百四十二億円の支援を行っております。
 また、金融円滑化法が施行される以前から取り組んでおりますリスケジュールにつきましても、追加出資後の累計で三千九百十六件、二百八十五億円を実行しております。
 さらに、与信管理を徹底しつつ、既存の取引先の中小企業に対する折り返し融資などに、再建中の厳しい時期ではありますが、可能な限り取り組んでいるところでございます。

○東村委員 着実に赤字、債務超過の会社にも支援をして、リスケジュールもやっていると。保全率も八〇%を超えているわけなんですね。
 そういう中で、私は、新銀行東京は、いよいよこれから第二ステージに入るときだと思うんですね。そういう意味で、ぜひとも知事に、この第二ステージ、事業譲渡もしくは業務提携といった、この問題に先ほどから銀行法の問題があるとおっしゃったんですが、そういうこともあるんですけれども、我々も、議会側も責任があると思いますので、我々もしっかり汗をかいていきたいと思いますので、最後に、知事に第二ステージに向けての決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。

○石原知事 前にも答弁の中でお話ししたと思いますが、実は、幾つか外国の銀行と提携の話も進んでおったんですけれども、相手側の方が例のリーマンショックで倒産しまして、話が瓦解したと、そういう苦い経験もございますが、世界全体の経済は振るいませんけれども、徐々に持ち直してくると思いますが、その中で、やっぱり健全な相手を選んで、健全なプロジェクトというものを踏まえながら、銀行がそれに融資することでさらに力をつけていくという、そういう具体案というものを発案し、また、皆さんの協力を得て実現していきたいと思います。

○ともとし副委員長 東村邦浩理事の発言は終わりました。(拍手)

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