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Tokyo Metropolitan Assembly

東京都議会三宅島緊急調査団報告

 三宅島島民の一時帰宅開始に先立ち、島の安全性とともに、被災状況などを把握し、今後の復旧・復興対策の強化に資するため、東京都議会は、9月7日、議長を団長とした緊急調査団を三宅島に派遣しました。

 その調査結果の概要を、ご報告いたします。

 全島民が村を後にした島内は、随所に民家や車両が土砂に埋もれ、歩道や電柱、ブロック塀などは火山ガスで茶褐色に変色していました。

 現在、雄山の火山活動は安定していますが、火山ガスは今なお、一日当たり一万トンから二万トン放出されています。風向きなどの天候や地形にもよりますが、地区によって刺激臭を感じ、環境基準を大幅に上回る濃度を観測する時があり、いまだ警戒が必要です。山腹部付近の樹木の大半は立ち枯れ、山頂では、噴煙に混じり薄紫色の火山ガスが立ち昇っていました。

 泥流被害はすさまじく、土砂に混じり大きな倒木や岩石が散乱し、山の斜面が深くえぐりとられ、低温の火砕流が発生した神着地区では、神社や民家が泥流に埋まっていました。島全体では今回の噴火で、かなりの降灰があり、降雨の度に泥流災害が発生する惧れがあります。

 都道は、泥流により一六か所が崩落したため、現在、仮橋を架設し、通行を確保しています。また、三七沢を含め二七か所で本格的な砂防ダム建設事業に着手しました。また、電気、水道、電話はほぼ復旧しました。

 現在は、火山ガスの室内への侵入を防ぐクリーンハウスを備えた宿泊場所に百三十人前後が夜間常駐し、着実に復旧作業が進んでいます。

 しかし、観光産業をはじめ、花き栽培のレザーファンなど特産物のほか、漁港施設、村営牧場が被害を受けました。泥流が流入などした漁場の再生も必要です。生活復興には、産業基盤の回復が重大な問題です。

 復興には時間と多大な費用を要するため、総合的な実効性ある特別措置が必要です。

 まず島外避難生活の長期化で、収入の途が絶たれるなど経済的な逼迫に直面している多くの村民の生活基盤を確立するため、例えば、被災者生活再建支援法の法改正をするなど特別措置を講じる必要があります。

 同時に被害拡大防止や災害復旧対策に万全を期するため、火山ガスの観測体制の強化とともに、災害復旧事業費国庫負担法の対象施設の拡大や、特別交付金による十分な財政支援を行う必要があります。さらに現在、三宅村では復興計画を作成中ですが、島民の皆様の自主的な意見を充分に反映し、その復興に向けて、住宅補修費への財政支援をはじめとする生活再建、観光産業など産業基盤の再建支援策を検討する必要があります。

 こうした施策の実現に東京都全体を挙げて取り組むことを強く要望するとともに、都議会として村当局と協力し復旧・復興に向けて取りうる限りの方策に取り組んでいきます。

平成13年9月19日

東京都議会三宅島緊急調査団団長 三田敏哉